平成29年 6月
定例会--------------------------------------- 平成29年舞鶴市議会6月定例会会議録(3) 平成29年6月14日(水曜日
)---------------------------------------◯出席議員(27人) 石束悦子議員 伊田悦子議員 伊藤清美議員 今西克己議員 上野修身議員 上羽和幸議員 尾関善之議員 亀井敏郎議員 岸田圭一郎議員 肝付隆治議員 桐野正明議員 小杉悦子議員 小谷繁雄議員 杉島久敏議員 鯛 慶一議員 高橋秀策議員 谷川眞司議員 田村優樹議員 西村正之議員 林 三弘議員 福村暉史議員 眞下隆史議員 松岡茂長議員 松田弘幸議員 水嶋一明議員 山本治兵衛議員 和佐谷
寛議員◯欠席議員(1人)
後野和史議員◯説明のため出席した者の職氏名 市長 多々見良三 副市長 堤 茂 副市長 山口寛士 教育長 佐藤裕之 監査委員 瀬野淳郎 市長公室長 川端常太 政策推進部長 西嶋久勝 総務部長 阿部国生
市民文化環境部長 飯尾雅信 福祉部長 藤澤 努 健康・子ども部長 兼
市民病院管理部理事 福田豊明 産業振興部長 砂原由明 建設部長 矢谷明也 会計管理者 竹内 修 消防長 岡山 正 市民病院管理部長 入江秀人 上下水道部長 小島善明 教育振興部長 瀬川 治
教育委員会指導理事 廣瀬直樹◯職務のため出席した事務局職員の職氏名 事務局長 小谷眞知子 総務課長 川崎弘史 総務課主幹 樋口佐由理 総務課調査係長 志摩貴士 総務課議事係主査 高田健二 ----------------------------- 議事日程(第3号) 平成29年6月14日(水) 午前10時00分開議第1 一般質問第2 第53号議案から第71号議案まで第3 第72号議案から第74号議案まで ----------------------------- 午前10時00分 開議
○議長(上野修身) おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 欠席議員の報告をいたします。 後野和史議員は欠席する旨、届け出がありましたので、報告いたしておきます。 -----------------------------
△日程第1 一般質問
○議長(上野修身) 日程に入ります。 日程第1、昨日に引き続き、一般質問を行います。 通告により、伊藤清美議員に質問を許します。 伊藤清美議員。 〔伊藤清美議員 登壇〕(拍手)
◆伊藤清美議員 おはようございます。創生クラブ議員団の伊藤清美でございます。 通告に従い、4項目を一括にて質問させていただきます。 初めに、京都舞鶴港の海の京都駅(仮称)の位置づけについてであります。なお、以下、海の京都駅と呼称させていただきます。 舞鶴湾の穏やかな海からゆっくりと迫ってくる白い船体、岸壁に近づくにつれ、その迫力に市民は圧倒されます。今、京都舞鶴港には、こうした
大型クルーズ客船が続々と寄港しています。ことしは昨年をはるかに超える39回を予定されており、港を拠点とした新たな交流が生まれています。また、コンテナ取扱量も増加、昨年には過去最高の1万1,493TEUを記録しました。 府では、こうした背景のもと、地域に新しい人・物の流れをつくるため、舞鶴市内に本庁組織の港湾局を設置しました。旅客・貨物ターミナルの拡大やクルーズ船客のおもてなしなど、港湾関連業務を集約し、さらに魅力的な海の玄関口を目指すとしています。 また、ことしから京都舞鶴港へのクルーズ船の寄港回数が急増していることを受け、クルーズ船の受け入れ態勢を強化するとして、京都舞鶴港を海の京都駅と位置づけ、旅客ターミナルの大幅な拡大と観光案内や特産品販売を本格化させるというものであります。 晴海ふ頭や博多、神戸、横浜港などの大都市では、クルーズ船の旅客ターミナルが充実しており、スムーズな入国手続や物販などのブースも完備されて、都会的なセンスでにぎわいを見せております。 このたび、府の進める海の京都駅構想をさらに推し進めるためにも、舞鶴港には日本海側唯一の天然で緑豊かな美しい港があります。これを最大限に生かすことが将来的に継続したクルーズの誘致にも大きく関係するものと考えますが、現在のハード整備状況と府の進める海の京都駅構想の進捗状況についてお尋ねします。 また、京都舞鶴港の課題として、岸壁付近での市民の出迎え、見送りができないことが挙げられています。これはSOLAS条約が関係しており、1912年に北大西洋上で起きた
タイタニック号沈没事故を契機として定められた海上における人命の安全のための国際条約がSOLAS条約であります。 この条約は、これまでも船舶や港湾設備の発展、海上交通の安全確保などにあわせて改正されてきました。2004年7月1日発効の改正は、2001年9月の
アメリカ同時多発テロを契機に、国際テロの阻止を目的として、船舶及び港湾施設の設備や保安体制などの強化義務が盛り込まれています。SOLAS条約には保安基準が定められており、その基準を満たした保安対策を施すこととなります。各国が独自の判断や基準で対策を行うといった内容ではありません。 そこで、クルーズ船の送迎については、一般市民が岸壁内に立ち入りを制限されることによる対応のおくれについてです。このSOLAS条約が障害となっているわけではなく、クルーズ船を迎え入れる側のハード面の対応がおくれていることによる課題と考えます。条約との共存を図るためにも、現時点で大都市の旅客ターミナルのような施設までは見込めませんが、岸壁付近での市民の出迎え、見送りのできる旅客ターミナルの早期実現とクルーズの乗船客と同じ目線で歓送迎できる送迎デッキエリアを設定することが望ましいと考えています。こういった舞鶴の意見を府に届け、府、市ともに連携した取り組みが必要と考えますが、本市の考え方をお尋ねします。 次に、ソフト面の対策として、先般、クルーズ船入港時、特設の両替所が設置されて、クルーズ船の乗客が両替のために並んでいるところを見ましたが、随分と長い行列ができていたことから、よく見ると1人での換金作業でありました。外国人は気が長いのか、並ぶことに対して余り違和感を感じないところがあるのかわかりませんが、クルーズ船は短時間の寄港であることから、スムーズな手続が行えるようにすることがおもてなしの一つ、待ち時間の短縮にもつながると思うのですが、この対応についてどのように考えているのか、お尋ねします。 次に、舞鶴港
発着クルーズ乗降客の誘致施策について伺います。 ことしの舞鶴港からの乗降客数の状況によっては、来年以降のクルーズ船の誘致に大きく影響するものと思われます。乗降客の実績を高めるため、特に京阪神方面からの乗降客を誘致する取り組みについて、今さまざまなPR活動等の取り組みを行っていただいているところであります。現在までの舞鶴を含む京阪神からの乗船客のデータは、まだ公表するところまではいかないと思いますが、この誘致施策について、本市の具体的な取り組みについてお尋ねします。 次に、観光振興分野における
赤れんがパーク等の交流人口拡大への取り組みについて伺います。 昨年、赤れんがパークへの観光入込数が約57万人と、前年比1.4倍と大幅に増加し、特に先日のゴールデンウイークにおいても大きく増加したと聞いております。海上自衛隊の北吸桟橋への来場者や港めぐり遊覧船も多くの観光客が列をつくる光景が多く見られており、大変喜ばしいことと考えております。 今後、さらに観光入込はもちろんのこと、お客さんにお金を落としていただく観光消費をふやすことが必要だと考えております。現在、赤れんが周辺のまちづくり事業の計画につきましても進んでいると承知していますが、赤れんが博物館を含めた赤れんが全体の集客事業、消費増加に向けた今後の具体的な取り組みについてお尋ねします。 次に、本市職員の育児休業制度について伺います。 次代を担う子供たちを健やかに育てていくためには、安全で安心な子育て環境づくりの推進が重要です。男女共同参画推進の視点から、子育てを通じて男女がより大きな喜びを感じ取ることができるよう支援することが求められています。高度経済成長期では、夫、男性は家庭の外で働き、妻、女性は家庭を守るべきであるとの考え方が多数でしたが、最近の意識調査では、その考えに反対する割合が賛成を上回っています。育児や看護、介護を男女で分担すべきとする男性も半数を超えています。経済の成熟化、価値観の多様化により、就業する女性がふえ、結婚・出産後も就業を希望する女性は増加しています。このような状況から、さまざまな雇用形態や就労環境のもとで働く男女の子育てと仕事の両立を支援するために、保育サービスを受けやすい環境づくりと保育の充実を図っていく必要があります。本市においても、具体的な施策として、人口特性に応じた出会いから家庭づくり支援、保育サービスの充実、仕事と家庭の両立支援のための預かりサービスの充実、ワークライフバランスの啓発、安心して出産し、子供が健やかに育つための支援策等が打ち出されているところであります。 そこで、舞鶴市の合計特殊出生率ですが、平成27年、厚労省の人口動態調査、国勢調査から算出したデータによれば2.10で、京都府下で1位、近畿で2位、全国でも18位という高い数字を示しています。大変うれしい数字としてあらわれています。水を差すようで申しわけありませんが、多々見市長も各地域で行われている市政報告等の中でこの数字をおっしゃっていただいて、舞鶴市の子育て環境のよさをアピールしていただいています。 ただ、出生数から見ると、5年前の平成22年に行われた人口動態調査、国勢調査を比較した場合、平成22年が790名、平成27年が748名と、約40名の減少であります。これは何を意味するかというと、出生数は減少していますが、他の市町村は舞鶴以上に減少の幅が大きいと分析できます。この要因はさまざまあると思いますが、一つには女性の20代から30代の女性人口の減少があります。市長は、従来から、安心して子供を産み育てることができる環境や子供一人一人が尊重され、豊かな育ちが実感できる環境づくりを推進する、また乳幼児期は生涯にわたる人格形成の基礎を担う重要な時期であり、遊びや生活などを通し、子供の主体的・自発的な活動を促し、さまざまな可能性を持つ子供が育つような環境づくりを推進するとしています。また、子供の発育は3歳までに決まるとの説もあり、今回の質問テーマである育児休業制度の果たす役割は大きいものと考えます。 そこで、市内のモデル事業としての役割が期待される市役所において、職員の育児休業制度について、その概要及び取得状況についてお尋ねします。 次に、男性の育児休業推進の取り組みについて伺います。 厚労省の発表によれば、2016年10月現在で育児休暇を取得した女性が81.6%、男性が3.16%でありました。男性は前年より0.15%上昇、9年前に比較すると、倍増しているとのことでありますが、政府が掲げる2020年までの男性の育児休業取得率は13%という目標にはほど遠いと言われています。取得率低下の要因は、職場の理解が進んでいないことや、職場でなかなか言い出せない雰囲気もあるものと考えられます。 そこで、本市男性職員の育児休業取得推進のために、どのような取り組みをしているのか、お尋ねします。 最後に、2020年東京五輪・パラリンピックに向けた取り組みについて伺います。 このたび、京都府内初となる2020年東京五輪・
パラリンピック競技大会の本市における
ウズベキスタン共和国のレスリング競技と柔道競技の事前合宿が内定したことを受け、市内のレスリング及び柔道関係者は、この内定を歓迎するとともに、舞鶴市民の1人として大いに期待しているところでございます。多々見市長初め、関係者の御尽力に改めて感謝申し上げます。 多々見市長は、本会議の議案説明の中で、
ウズベキスタン共和国の歴史、文化、引き揚げの史実の御縁が結びつけてくれたものと御説明いただきました。一昨年1月に、ウズベキスタンからジャリル・スルタノフ氏が安倍総理の招聘により日本を訪問され、また同氏のたっての希望から舞鶴引揚記念館の訪問が実現しました。また、音楽劇「君よ 生きて!」の公演も相まって、ウズベキスタンの抑留の史実が全国的に大きくクローズアップされ、引き揚げのまち舞鶴の知名度をさらに高めたものと考えます。 シベリア抑留といえば、過酷な労働を強いられたイメージを持つ方が大半であろうと思います。一方で、ウズベキスタンにおける抑留の歴史は、もう一つの抑留の史実として、今後、後世に語り継がれるものであり、特にウズベク人と日本人抑留者との間には、憎しみより尊敬と深い愛情のきずなが勝っているものと思います。こういった引き揚げの史実を伝える中、2020年の東京五輪・パラリンピックでウズベキスタンのレスリング、柔道チームの事前合宿とマッチングした取り組みを進めることは、前例のない極めて意義深いものと考えています。 また、昨年11月には駐
日ウズベキスタン大使が本市を訪れ、文化公園体育館等の視察を初め、引揚記念館の見学や倉梯第二小学校でのウズベキスタンの郷土料理、プロフなどの給食を児童とともに食べていただくといった交流など、合宿予定施設のみならず、本市の歴史・文化を含む魅力を御理解いただくとともに、特に行く先々での市民や児童・生徒による温かい出迎えが大使の琴線に触れることもあったのではないかと思います。 今後の予定については、ことしの夏に
ウズベキスタン共和国の政府関係者、競技団体関係者による視察団の受け入れや秋には事前合宿に関する覚書を取り交わすために同国を訪問される予定と聞いております。改めて全市を挙げて
ウズベキスタン選手団を温かくお迎えする体制を整えることが重要と考えております。 その上で、以下のことについてお尋ねします。 ウズベキスタンの国際交流員についてですが、国際交流員の配置により、相手国の理解が一層深まり、ホストタウンとしてウズベキスタンを理解するための市民交流を積極的に進めていくべきと考えます。そのため、交流員には積極的な活動を望むものであります。7月末に配置予定と聞いていますが、配置後はどのような業務を行う予定か、お尋ねします。 次に、相手国を理解する取り組みについてですが、ホストタウンとして、相手国を知り、市民として温かく出迎える体制づくりと交流が必要と考えています。昨年の一般質問でも、
日韓ワールドカップが行われた際に、大分県の中津江村を例に、ホストタウンとしてカメルーンの選手団を迎え入れ、地域の活性化、スポーツを通じた青少年の健全な育成に大きな役割を果たしたことを紹介させていただきました。先日もラーゲル隊の旗の寄贈があったようですが、市民の中においても、ナヴォイ劇場のエピソードなど、引き揚げを通じた舞鶴との関係やウズベキスタンについて少しずつ理解が進んでいるように思います。 今後、さらなるPRが必要と考えますが、相手国の市民理解を深めるため、どのような取り組みを考えているのかお尋ねし、以上で1回目の質問を終わります。
○議長(上野修身) 山口副市長。 〔山口寛士副市長 登壇〕
◎副市長(山口寛士) おはようございます。 初めに、伊藤議員の御質問のうち、市民文化環境部及び産業振興部の所管であり、市の重点施策の一つであります2020年
東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みに関する御質問につきまして、私から御答弁させていただきます。 まず、ウズベキスタンの国際交流員についてでありますが、本市は、
ウズベキスタン共和国のホストタウンとして、レスリング競技の事前合宿を要望してまいりました。 昨年秋に、駐
日ウズベキスタン大使に本市を御訪問いただくとともに、その後、同大使を通じまして本市に関心を寄せられた柔道連盟の幹部から、このほど御提案をいただき、京都府内では初となるレスリングと柔道の事前合宿が内定したところでございます。 今後、相手国の
オリンピック委員会や競技団体の関係者の視察を受け入れますとともに、本市も秋ごろには
ウズベキスタン共和国を訪問して、事前合宿の実施に関する覚書、いわゆるMOUを取り交わすこととしております。 7月末に赴任していただく国際交流員には、こうした事前合宿の実施に向けた調整業務に従事してもらうほか、ウズベキスタンに関する市民を対象とした出前講座やまた学校訪問、さらには情報発信や交流支援など、国際交流員として幅広く活動していただくこととしております。 次に、ホストタウンとして相手国を理解する取り組みについてでありますが、選手団を温かく迎え交流するためには、市民の皆様にウズベキスタンの文化や歴史、またお国柄などについて関心を持っていただくことが大変重要であります。 このため、市内の全ての小学校において、昨年に引き続き、給食で
ウズベキスタン料理を提供するとともに、ウズベキスタンでの抑留生活や引き揚げの状況等について学ぶ機会を設けることとしております。 また、市民の皆様方には、市がこのほど取得いたしましたウズベキスタンにおける日本人の抑留生活や勤勉さを物語る
ドキュメンタリー映画「ひいらぎ」なども活用しながら、ウズベキスタンと舞鶴の引き揚げを通じた御縁などについて、一層理解を深めていただくような取り組みも進めてまいりたいと考えております。 さらに、本年10月には、駐
日ウズベキスタン大使館や
日本ウズベキスタン協会の皆様にも御協力をいただき、ウズベキスタンの歴史や文化、また観光等を紹介する展示イベントを赤れんがパークにおいて開催する予定にしております。 いずれにいたしましても、
東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、国内唯一の
ウズベキスタン共和国のホストタウンとして、市を挙げて選手団を温かく迎えますとともに、今回のホストタウンの取り組みを契機として、スポーツや文化、さらには経済分野など、多様な交流をオリンピックのレガシーとして未来につなげていけるよう、しっかりと取り組んでまいります。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。 〔
砂原由明産業振興部長 登壇〕
◎産業振興部長(砂原由明) 伊藤議員の御質問のうち、1番目の京都舞鶴港の海の京都駅(仮称)についてと2番目の観光振興についてにお答えします。 まず、京都舞鶴港の海の京都駅についてでありますが、クルーズ客船のハード面における整備につきましては、日本海側拠点港の選定や港湾計画の改訂を受け、かねてより国や京都府へ要望してきた結果、クルーズ専用埠頭に位置づけられております第2ふ頭については、12万トン級のクルーズ客船が安全に入港できるよう国が岸壁の老朽化対策とあわせて岸壁の水深を深くする工事を実施しているほか、京都府は既存上屋にWi-Fi設備の設置や旅客待合場所の確保など、大型船にも対応できる旅客ターミナルの整備を進められております。 また、先般、国土交通省が発表した我が国のクルーズ等の動向についての資料によれば、中国からの訪日クルーズの寄港増加により、2016年は訪日クルーズの寄港数、旅客数ともに過去最高となる中、将来的には16万トンを超える
大型クルーズ客船が京都舞鶴港に寄港する可能性を見据え、国が国際ふ頭の岸壁延伸を行い、世界最大となる22万トン級の
大型クルーズ客船にも対応できるよう工事が進められております。 次に、京都府による海の京都駅構想の整備状況ですが、第2ふ頭で整備を進めております旅客ターミナルを海の京都駅と位置づけ、滞在・交流機能としての地域ならではの食・特産品の販売拠点、回遊起点機能としての地域情報の発信、地域内ツアーの提案、シャトルバスやタクシー、地域内バス等の発着起点とするなど、港と各地域を結ぶ拠点として整備を進められております。 市といたしましては、この海の京都駅を活用して、京都府北部への観光客を取り込み、地域住民を巻き込んだイベントも開催するなど、市民の方々に海やクルーズと親しめる空間を創出できるよう、港湾局を初めとした京都府と一体となって進めてまいりたいと考えております。 次に、クルーズ客への両替対応についてでありますが、外国人客が多いときなどは両替商にふ頭内で場所を貸与し、乗客の利便性向上に努めているところであり、それ以外は第2ふ頭から徒歩圏内にある金融機関や休日でも利用できるコンビニエンスストアのATMなど、埠頭の観光案内所においてそれぞれの場所を丁寧に案内しております。 次に、舞鶴港
発着クルーズ乗降客の誘致施策についてでありますが、京都舞鶴港は、背後に関西経済圏2,000万人の人口を擁し、かつ高速道路の開通によりアクセスも格段に向上していることから、京都舞鶴港が京阪神地域から90分以内で到着できるという利便性を生かし、埠頭内に無料駐車場を設けたドライブ・アンド・クルーズのPRに傾注しております。 具体的には、これまで大阪、名古屋、東京などにおいてクルーズセミナーの開催を初め、新聞、ラジオなどでPRを行っているほか、京阪神の
ショッピングセンターや赤れんがパークにおけるイベントでのキャンペーンを実施してまいりました。 今後も、さまざまな機会を捉えて積極的なPRに努めて、1人でも多くの乗降客の確保を図ってまいります。 次に、
赤れんがパーク等の交流人口拡大への取り組みについてのお尋ねでありますが、平成28年の赤れんがパークの来場者数は、前年比42%増の約57万人と、グランドオープン前の平成23年と比べ約5.7倍と大幅に増加したところであります。 これは、高速道路網の充実はもちろんのこと、特色あるイベントをきっかけとする観光客の定着や日本遺産に認定された近代化遺産のメディア活用、海上自衛隊施設の一般公開、海軍ゆかりの港めぐり遊覧船など、当地ならではの魅力発信等が功を奏した結果であると考えております。 海の京都DMOが昨年度実施した
マーケティング調査によりますと、舞鶴は料理・食材の評価が高く、食に対する満足度が高い調査結果となっております。そのことを踏まえ、食に焦点を当てた誘客、いわゆるフードツーリズムを大々的に展開し、旧海軍の歴史に基づく本市の食文化と本市ならではの旬の食材の魅力を発信するとともに、まちへの回遊を促し、観光入り込みの増加と観光消費の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。 とりわけ、本市の観光戦略拠点である赤れんがパークにおきましては、海上自衛隊の協力をいただき、旧海軍に由来する食文化を展示紹介するとともに、日本遺産にも認定された日本近代化の躍動を体感できるまちとして、魅力ある海軍ゆかりの洋食を提供できるよう進めてまいりたいと考えております。 さらに、本市には、世界のれんがを収集・展示し、大手観光事業者のツアー商品にも組み入れられている赤れんが博物館がありますことから、赤れんがパークと密接な連携を図りながら、相乗効果のあるプロモーションを展開したいと考えております。 具体的には、赤れんが3号棟において大連市友好都市提携35周年を記念する中国れんがの企画展やれんがに関するセミナーを開催するほか、観光客を誘導する博物館PRコーナーを設置したいと考えております。 また、世界記憶遺産や日本遺産を有するまちの強みを生かし、国際博物館会議のプレ大会などグローバルな事業誘致を進める中で、今後、国立京都博物館や京都府、文化庁地域文化創生本部とも連携し、博物館の役割を議論する「(仮称)博物館フォーラム」を開催し、赤れんが博物館を初め、舞鶴への注目がさらに高まるよう、取り組みを進めてまいりたいと存じております。 いずれにいたしましても、市といたしましては、「交流人口300万人、経済人口10万人都市、舞鶴」の実現に向け、引き続き、京都府や海の京都DMOと連携しながら、積極的に観光振興に取り組んでまいりたいと存じております。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。 〔川端常太市長公室長 登壇〕
◎市長公室長(川端常太) 最後に、残りました育児休業制度についての御質問にお答えをいたします。 本市では、妊娠から出産、子育てへと切れ目のない子ども・子育て支援の各施策に家庭、地域、関係機関と連携して取り組み、安心して子供を産み、子供たちの豊かな育ちが実現できるまちづくりを進めているところであります。 さて、本市職員の育児休業制度につきましては、地方公務員の育児休業等に関する法律に基づき、子が3歳に達する日まで育児休業を取得することができることとしております。 さらに、子が小学校に入学するまでは、週5日のうちの数日を勤務する育児短時間勤務や1日の勤務時間の一部を勤務しない部分休業も取得できることとしております。 育児休業の取得状況につきましては、平成28年度に出産した女性職員16名全員が取得し、この3年間では平均1年3カ月間の育児休業の取得となっております。 次に、男性の育児休業推進の取り組みについてでありますが、平成28年度に配偶者が出産した男性職員15名につきましては、いずれも育児休業を取得しておらず、過去においても、育児休業を取得した男性職員はわずか3名であることから、本市では、平成28年3月に「女性活躍推進法に基づく舞鶴市特定事業主行動計画」を策定し、まずは配偶者が出産する際の休暇取得や子供の看護など育児参加のための休暇取得の促進を目指すこととし、今後の男性職員の育児休業取得につなげてまいりたいと考えております。 そのための取り組みとして、男性職員にも子育てに関する支援策の周知を図るため、子育て応援ガイドを作成するとともに、男性職員も育児休業を取得しやすい職場環境づくりに努めているところであります。 市といたしましては、男女共同参画推進のモデル事業所として、先頭に立って男性職員の育児休業の取得促進等に努めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 伊藤清美議員。 〔伊藤清美議員 発言席から発言〕
◆伊藤清美議員 ただいま山口副市長からウズベキスタン関連の御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 少し順不同で述べさせていただきますが、ただいま答弁いただいたウズベキスタン関連につきましては、今から52年前の
東京オリンピックの際、当時そのころは高度経済成長時代にありまして、国民全体がテレビにくぎづけとなって日本選手団の活躍に大きくスリルと感動の渦に巻き込まれたということで、私もその当時の記憶を鮮明に覚えておりまして、恐らくこの議場の中にいる方も、多くの方が記憶にあることと思います。 2020年の東京五輪・パラリンピックにおけるウズベキスタンレスリング・柔道チームの事前合宿は、舞鶴市にとっても大きな転機となる一大事業ではないかと考えています。子供たちにスポーツやさまざまな交流を通じてグローバルな視野を持つことを期待するとともに、地域住民との交流を深めることにより、ウズベキスタンという国を理解し、将来にわたってよりよい関係を構築することができれば、経済交流の可能性も期待でき、舞鶴市のさらなる発展に寄与するものではないかと考えております。この件につきましては、引き続きの御努力をお願いしたいと考えております。 次に、育児休業関係でございますが、1回目の質問でも市長の方針を示させていただきました。舞鶴には、安心して子供を産み育てることができる環境や子供一人一人が尊重され、豊かな育ちが実感できる環境づくりというハード、ソフトの両面の充実は図られてきているものと思います。これからは、いかにこれらを活用し、実行に移していくかが問われる時代にきていると考えております。 ただいま答弁の中で、子育てに関する支援策として周知を図るため、子育て応援ガイドを作成し、男性職員が育休を取得しやすい環境づくりに努めるという答弁をいただきましたが、舞鶴市が子育てしやすい環境にあることをまずは他自治体のモデルとなるよう、管理職も含めて、さらなる理解を深めることが必要であり、強いリーダーシップを発揮して育休の取得、このような取り組みを進めていただきたい。 また、全市的には、さまざまな課題があることも承知していますが、市内企業にも御理解いただいて、取得率向上を目指す取り組みが舞鶴市のポテンシャルを上げることにも連動して、さらに子育てしやすい環境になるものと思います。取得率の向上が舞鶴市を元気にする施策の一つとして、引き続きの御努力をお願いします。 2回目の質問でありますが、海の京都駅関連で乗船客の誘致施策についてであります。 ただいまさまざまなハード整備を府と連携し、取り組んでいることを理解させていただきました。乗船客の誘致施策につきましては、季節によってはターゲット層の絞り込みを行うなどの対応も必要かなと考えております。一例としては、夏休み期間中や学生や義務教育期間中のお子さんをお持ちの家族層など、また京阪神からJR及び京都交通のバスを利用して乗船する方々への割引制度も導入することも考えてはいかがかなと思いますが、本市の考え方を伺います。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。 〔
砂原由明産業振興部長 自席から答弁〕
◎産業振興部長(砂原由明) 伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 クルーズ客船の乗降客の誘致につきましては、先ほど答弁させていただきましたとおり、車での来訪者に対する無料駐車場を用意しましたドライブ・アンド・クルーズに加えまして、クルーズ旅行商品と高速バスなどの公共交通が連携した販売促進活動についても積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 また、情報発信につきましても、京都府と連携しながら、既に京都市営地下鉄の中づり広告や京都駅等でのデジタルサイネージを使った情報発信に取り組んでいるところですが、今後はテレビの情報番組での広報も含め、さまざまな媒体や機会を使って、できる限りのPRに取り組み、何としても京都舞鶴港からの乗船率を飛躍的に増大させて、来年以降の継続配船につなげていきたいと考えております。
○議長(上野修身) 伊藤清美議員。
◆伊藤清美議員 今の砂原部長の決意といいますか、このクルーズにかける思いというものが伝わってくるような答弁をいただきまして、ありがとうございました。 今後も「交流人口300万人、経済人口10万人都市、舞鶴」を目指して、引き続きの御努力をお願いして質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(上野修身) 次に、田村優樹議員に質問を許します。 田村優樹議員。 〔田村優樹議員 発言席から発言〕(拍手)
◆田村優樹議員 失礼いたします。鶴翔会議員団の田村優樹でございます。 通告に従いまして、3項目を一問一答方式で順次質問してまいります。 初めに、1項目め、消防団活動の充実強化についてお尋ねします。 全国の消防常備化がほぼ達成されてきたと言われる現在で、消防団の役割と活動は一層重要視されております。消防団に求められることは強固な地域密着力、郷土愛護、義勇の精神などの献身的な活動や広く地域の安全・安心の確保に努めることが期待されています。 一方で、そうした期待を受けながらも、消防団の現状は団員の減少、平均年齢の上昇等が進み、少子化、人口減少社会への移行などが影響し、このままでは消防団活動を十分に果たせなくなるのではないか、そのように懸念の声も聞こえます。 そうした厳しい状況下にある消防団ですが、本市では、同じような問題を抱えながらも、団員同士が互いに助け合って郷土を守るという使命感、心意気など、先人からの教えや教訓を糧に、崇高な精神が脈々と受け継がれ、進んで公共のために尽くす努力を惜しまず、時代が変わっても変わらない、なくしてはならないことはしっかりと守られていると認識させていただいております。その活動に心から敬意と感謝を申し上げる次第です。 さて、消防団員の役割と活動は、一般的に火災や風水害等の災害、有事の際には、自宅や職場から消防団の詰所に配備されている消防車に乗り、または直接火災の現場に駆けつけ、消火活動を行う、初期消火活動を行ったり、周辺住民の避難誘導、住民の安否確認などを行うことが主であるというふうに理解されていると思います。 そして、余りよく知られていない消防団員の任務、権限等の面では、災害対策基本法及び国民保護法が適用されるような有事の際には、市町村長の指揮を受けた消防団長の指揮に基づき、避難住民の誘導に当たること、そして火災等の災害においては、消防団員は消防警戒区域を設定して総務省令で定める者以外の者に対して、その区域からの撤退を命じ、またはその区域への出入りの禁止や制限をすることができる消防法第28条の権限を有するなど、消防団員が消火活動または水災を除く他の災害の警戒防御及び救護に従事するに当たっては、その行為を妨害した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金、暴行及び脅迫を図った場合は公務執行妨害が成立するなどの消防法が適用されることから、消防団員はその職務の性質上、消防防災に関して高い専門性を有しなければならないなどの面もうかがえ、実務を習熟する必要性、大変さを感じるものです。 そうした中で、本市では、消防団員の資質の向上を目的に、新人団員の教養訓練、機関員教養訓練等、経験年数や階級等によって異なる基礎教育がなされていると承知しております。その結果は、消防操法大会やさまざまな訓練等で、各消防団のレベルの高さ、実力を拝見し、大いに評価するものです。また、平時にあっては、消火訓練、応急手当訓練などを通して技術を修練するとともに、規律ある部隊行動をとるために消防の規律、礼式を習得すること、並びに防災思想の普及、すなわち広報及び啓発に当たることで災害の予防に努める訓練、活動をされていると理解しております。 現実的には、災害時の消防団は、消防本部とともに災害対応に当たることとなり、大地震を初め山林火災、広域災害、風水害、行方不明者の捜索など、人海戦術が必要な場合においても消防団の機動力なくしてそうした活動の実施は困難であり、団員の通常訓練においては行進や礼式にとどまらず、実際の火災・災害出動時の対応ができるよう、さまざまな基礎教育、訓練が必要不可欠であり、近年では全国的にも基礎知識の習熟を目的とした訓練が重要視され、消防団員の正しい被服の着用、消防自動車などの機械器具の取り扱い、点検など、できて当たり前、できるはずといった思い込みをなくすための訓練、特別点検が実施される傾向にあるようです。 そこで、お尋ねいたします。本市でもさまざまな訓練が実施されますが、全国的に取り入れられつつある基礎知識を含めた総合的な取り組み、消防団員の特別点検についてどのような認識をお持ちでしょうか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。 〔岡山 正消防長 自席から答弁〕
◎消防長(岡山正) 田村議員の御質問にお答えいたします。 消防の特別点検は、昭和40年7月31日付、消防庁告示第1号、消防訓練礼式の基準第216条に各個訓練、部隊訓練などを総合的に実施することと規定されている点検であると認識いたしております。 本市では、全消防団が一堂に会し訓練等を実施する市長視閲を特別点検と位置づけ、訓練礼式、消防操法、小隊訓練などを実施し、消防団の規律厳正、士気旺盛な行動などを点検していただいているところでございます。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 ありがとうございます。 やはりそういった訓練は、実際に体験してこそ身につくものであると思います。全ての団員が正しく基礎教育を理解しているかといった観点からすると、先入観や思い込み、勘違いといったことは大変危険であり、実際の火災現場で目の前のことが見えなくなったり、ふだんでは考えられないような判断ミスを犯してしまう、そういったことがないように、何かをきっかけに知識や能力を再確認する機会が必要ではないか、そこが特別点検という場にできないかというふうに考えます。 先ほど市長視閲ということもお聞きしましたが、消防団操法大会が有意義なものであるように、定期的な訓練に加え、年に一度の総点検、特別点検という形で全消防団を対象に実施されてはどうかと考えますが、市の見解をお聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 消防団操法大会を実施しない年については、先ほど申し上げました市長視閲を初め、防災訓練、水防訓練などを実施することといたしております。 なお、本年度につきましては、全消防団を対象とした水防訓練を7月に実施することといたしております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 それでは次に、消防団員の訓練、研修としては他にもさまざまなものがありますが、特に重要なものとしては、緊急走行時の安全講習が上げられます。緊急車両の交通事故のニュースは世間の関心も高く、時として信用問題にも発展します。緊急車両の安全な走行は、市民にとってごく当たり前のことと理解されていますが、職務の緊急性かつ重要性から、消防法及び道路交通法等により、通行方法などについて優先的、特例的な権利が認められているものの、実際の緊急走行時には、不測な動きをする一般車両や歩行者、自転車等があり、運転員は通常走行時に比べ、はるかに高い注意力、適切な判断力が必要となります。 それだけに、常日ごろに乗車する機会が少ない消防車両の運転技術の向上、緊急自動車の特例、または特例が認められない規定など、交通事故防止のための危険予知活動についても消防団員としてよく理解しておくべきことだと考えますが、市では緊急走行時の安全管理を全消防団員に対しどのように取り組んでおられるのか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 消防車両の緊急走行につきましては、道路交通法に定める消防車両等の優先など法令を遵守することを基本といたしております。 本市では、消防団員の緊急走行時の安全講習につきまして、各消防署が指導する運転技能向上訓練、危険予知トレーニング、交差点の安全確認要領、助手席の任務など、緊急走行時に必要な法令研修を含めた消防団機関員教養を実施しており、今後も引き続き安全講習の充実に努めてまいります。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 ありがとうございます。 ここでは、理解しているだろうとか、わかっているつもりとかの思い込みは大変危険だという意味で質問させていただきました。総合的な特別点検、特に緊急時の安全管理には今後も積極的な取り組みをしていただきますようお願いをいたしまして、次の要旨に移りたいと思います。 次に、自主防災についてですが、大規模災害における被害の軽減等に関し、消防機関と自主防災組織等が連携した活動の必要性が問われる現在で、各地での豪雨や台風による被害は毎年のように発生しており、各地域においては、そうした災害に備えた消防力の整備とともに、住民レベルでの地域防災への関心の高まりを踏まえ、自主防災組織の結成、資機材の整備等、地域における防災力を高めるさまざまな取り組みが進められています。 このような動きが活発化する中で、本市では、災害時において、地域における消防機関、消防団と自主防災会や自主防災部などが被害の軽減等に関し、どのように協力し、役割分担を果たしていけばよいのかなど、その連携体制について模索される地域があるとお聞きします。連携の方法については地域ごとに異なると考えますが、一方で共通する部分も多く存在することから、地域の防災力を向上させるために、消防団と地域の自主防災組織はどのような協力体制を構築していくことが望ましいのか、その点についてはどのようにお考えか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 消防団は、消防組織法で定められた非常勤公務員であります。災害対応や国民保護における活動に対応していただいております。 また、一方、自主防災組織につきましては、自分たちの地域は自分たちで守るという意識のもとに、地域住民などで結成された防災組織であり、自分たちのできる範囲において活動いただいております。 災害時には、日ごろから十分な訓練や経験を積んでいる消防団が自主防災組織や住民に対するリーダーシップをとることにより、自主防災組織の自助、共助を活性化させるものであり、消防団と自主防災組織の連携は、地域防災体制の充実を図る上で大変重要であると認識いたしております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 地域における災害を予防し、また災害を最小限に抑えるためには、消防団は防災に関する知識はもとより、その地域住民により構成されていることからも、連携に際しては、ただいまお答えいただきましたように、地域の消防防災のリーダーとしての中心的な役割を担うものと考えます。 そこで、消防団と自主防災組織との連携は、役割を明確にしておくことで災害に的確に対応して、防災力を高めることが重要ではないかというふうに考えますが、市のお考えをお聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 消防団、自主防災組織の役割は、それぞれ消防組織法及び自主防災規約により明示されておりますが、大規模災害時には、自助、共助、公助が連携することにより、災害の軽減を図ることが最も重要でありますことから、自主防災組織、消防団、常備消防を初め、防災関係機関がよく連携することが重要であると考えております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 それでは、災害時においてその被害を軽減するためには、災害発生直後の段階等における住民一人一人の行動力の向上及び自主防災組織の活動力の向上が求められるわけですが、このためまずは一人一人が消防防災に関心を持ち、その関心を行動にまで至らせるため、消防防災に関する知識及び技術を習得していただくことが重要であると考えます。 これは避難訓練などがそうであると思いますが、地域での避難訓練は基本的に自主防災組織が企画運営し、消防機関のサポートを受けるのが本来の姿ですが、新たな試みとして、消防団と自主防災組織が実際に役割を明確にした訓練を実施する、そのように実際の災害時をより具体的にした訓練、その訓練内容は常備消防である消防本部が企画運営、講評に至るまでを行い、本市の自主防災力の向上にお取り組みをいただくことはできないでしょうか。これは危機管理の分野でもありますが、市の見解をお聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 消防団、自主防災組織の役割については、先ほど申し上げたとおりでありますが、自主防災組織が行う各種訓練につきましては、企画の段階から常備消防及び消防団が訓練内容等についてサポートを行い、訓練時には、地域防災のかなめである消防団が指導を行うことで連携の強化を図っており、市といたしましても、これまでの防災訓練に自主防災組織が参加をいただいております。 今後も引き続き、自主防災組織と消防団、そして常備消防が連携した取り組みを推進し、市民の防災力の向上に努め、本市の安全・安心を確保してまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 より一層のお取り組みに期待しております。 それでは、この項の最後に、学生消防団活動の認証制度についてお聞きします。 地域住民の厚い信頼を受ける消防団にも、大きな課題があります。それは、永遠の課題にもなりつつある団員の増強です。総務省の資料で消防庁が全国の市町村を対象に、平成28年4月1日現在の消防団の組織概要等に関する調査を行い、速報値を取りまとめ公表されたものを見ますと、消防団員数の推移は、総消防団員数が85万6,417人で、前年度から3,578人も減少しており、平均年齢では、平成27年4月1日現在のものになりますが、10年前の37.6歳に比べ2.6歳上昇し、40.2歳と消防団員の高齢化が示され、消防常備化率が100%近くにまで推移しているのに対し、消防団員数は減少傾向にあることがわかります。 さて、本市の消防団は、東地区9個団、西地区11個団の合計20個団、団員定数は1,380名のもと、自分たちのまちは自分たちで守るという旺盛な郷土愛精神をもって伝統ある活動を進めていただいていると理解していますが、消防まいづる2016消防団編の消防団員配置状況を見ますと、合計人数は1,081名で、充足率は78.3%、平均年齢は44歳であることから、団員定数を満たしていないことや全国平均を上回る高齢化を重く見なければなりません。 そこで、まずは本市の消防団員の充足率の低さや平均年齢の高さについて、市ではどのような認識をお持ちでしょうか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 本年5月1日現在、先ほど議員も申されましたが、消防団員数は1,080名で、充足率は約78%、平均年齢は44歳となっております。この要因は、少子高齢化や就業形態の変化等により、消防団員においても高齢化が進み、団員数も減少している傾向にあるものと認識いたしております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 消防団員の入団促進は大きな課題であるというふうに認識しますが、このような背景を踏まえ、全国的な動きとして学生消防団活動認証制度を導入する自治体がふえつつあります。この制度についてはどのような認識をお持ちでしょうか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 学生消防団活動認証制度につきましては、若い世代の消防団員を確保する手段の一つとして有効であると認識いたしております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 この制度は、真摯な態度で継続的に消防団活動に取り組み、顕著な実績をおさめ、地域社会へ多大なる貢献をした大学生、または専門学校生について、市町村がその実績を認証することにより、就職活動を支援することも目的とされています。 平成28年4月1日現在で、京都府下では26の市町村のうち5つの自治体が導入済みで、導入予定については2つの自治体が検討中とのことですが、実績としましては、183名の学生団員数が発表され、消防団の充実強化に大きな効果が示されています。 本市でも、当該制度の導入について検討されてはどうかと考えますが、見解をお聞かせください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。
◎消防長(岡山正) 本制度につきましては、十分承知をいたしておりますが、本市における学校は短期間の修学のため、消防団活動の知識・技術の習得には難しいものもあると考えております。 市といたしましては、既に消防団協力事業所表示制度を導入し、消防団員が活動しやすい環境を整えているところであります。 このような中、舞鶴市役所においては、当該制度導入後、新たに5名の入団につながっております。 今後におきましても、消防団協力事業所表示制度の拡充とあわせ、消防団応援事業所制度の導入を図るなど、引き続き消防団員の確保に努めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 ありがとうございます。 消防団の充足率向上に当たっては、あらゆる策を講じる必要があると思います。柔軟性かつ多様な視点で今後も入団促進のお取り組みをしていただきますようお願いを申し上げまして、次の表題、地域包括支援センターについて、要旨では、求められる支援と環境についてに移ります。 地域包括支援センターの主な設置主体は、市町村等の自治体であると認識しています。また、役割としては、地域に暮らす人たちの介護予防や日々の暮らしをさまざまな側面からサポートすることが主であり、高齢者の暮らしを地域でサポートするための拠点として、介護だけでなく福祉、健康、医療などさまざまな分野から総合的に高齢者とその家族を支える機関で、その窓口であり、高齢者本人の方はもちろん、家族や地域住民の方の悩みや相談を地域包括支援センターが中心になって適切な機関と連携して解決していただける、地域になくてはならない地域包括ケアシステムのかなめであるというふうに思います。 そこで、地域包括支援センターが、より一層に地域住民に寄り添ったものであるように、利用しやすい環境整備が整うよう願うところで、幾つかの質問をさせていただきたいと思います。 初めに、高齢者の皆さんが住みなれた地域で自立した日常生活を営むことができるよう、さまざまな相談が寄せられていると思うのですが、具体的にはどのようなものか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。 〔藤澤 努福祉部長 自席から答弁〕
◎福祉部長(藤澤努) 28年度の相談内容を申し上げますと、介護保険制度に関する問い合わせ、それから医療機関から退院後の介護に関する相談、さらに認知症及び精神疾患等に関する相談となっております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 それでは、次に対策といいますか、相談に対する支援、取り組みとはどのようになっておりますか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 地域包括支援センターでは、高齢者の介護・福祉・医療に関するさまざまな相談に応じる総合相談事業、それから成年後見制度の利用支援、また高齢者虐待に対応する権利擁護事業などを行っております。 また、医師・ケアマネジャー・民生委員等、地域のさまざまな機関が連携・協力できる体制づくり等についても、その取り組みを進めているところであります。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 それでは、ただいまの御説明にもありましたけれども、高齢者の権利擁護のための支援についてもお聞きしたいのですが、その中には虐待に対する対応があると思います。本市ではどのような事例、また最近の件数等、傾向はどのような状況でしょうか、お聞きいたします。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 高齢者に対する虐待には、暴力等による身体的虐待、それから暴言等による心理的虐待、年金や預貯金等を許可なく使用する経済的虐待等があります。直近の3カ年の対応件数を申し上げますと、平成26年度が49件、平成27年が65件、平成28年度が89件で、虐待に関する相談は、年々増加傾向にあります。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 年々増加傾向にあるというところで、ちょっとびっくりしますけれども、次に地域包括支援センターの支援や相談には、訪問、電話、来所等があると思います。その状況を示す地域包括支援センター別の実績を見ますと、特に倉梯・倉二・与保呂地域包括支援センターの年間の相談件数は3,536件中、来所は45件、わずか1%と少ない状況にあります。この理由をどのように認識されているのか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 地域包括支援センターが支援を進めるに当たっては、利用者をよく把握することが必要であります。その生活状況等を確認するため、訪問することが重要であると考えております。 倉梯・倉二・与保呂地域包括支援センターにおきましても、特に訪問による相談支援が多くを占めており、結果として来所が少なくなっているものと考えております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 倉梯・倉二・与保呂地域包括支援センターは、圏域の市街地から離れた場所に立地しており、地域住民や民生委員の方々から行きづらいとか、不便でならないという声を聞いています。この御意見についてはどのような見解をお持ちでしょうか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 倉梯・倉二・与保呂地域包括支援センターは、圏域の中でも比較的周辺部に所在していることから、特に訪問による相談支援を中心に行っているところであります。 地域の方々に出席していただく会議等の開催に当たっては、地域の公民館など、参加していただきやすい会場を用意することで対応しているところであります。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 やはり利用者である地域住民の声が反映されてこそ、地域包括支援センターとしての役割が十分に果たせるものと考えますが、地域住民のニーズにお応えしていただく意味でも、先ほど必要に応じて公民館等でいろいろとやっておられるということですが、もっと来所しやすい場所へ機能移転すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 先ほどお答えしましたとおり、地域包括支援センターが支援を進めるに当たっては、利用者の状況をよく把握するため、訪問することが重要であり、倉梯・倉二・与保呂地域包括支援センターにおいても、訪問による相談支援を中心に行っているところであります。 一部の市民の皆様には御不便をおかけしますが、現在のところは移転については考えておりません。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 地域包括支援センターの役割を考えると、やっぱり地域に暮らす人たちの日々の暮らしを支えることにあると思います。その地域住民が声を上げて機能移転を望まれております。そのことをよく考慮していただけますよう強く要望し、次の表題に移ります。 最後に、小中一貫教育についてお聞きします。 要旨では、ふるさと学習についてです。小中一貫教育基本方針の概要では、市の特色を生かした学習活動の推進にふるさと学習があります。これは総合的な学習の時間を利用しての授業になりますが、この授業の目的は、みずから課題を見つけ、みずから学び、みずから考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てること、学び方やものの考え方を身につけ、問題の解決や探求活動に主体的、創造的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることにあると言われます。 本市においては、このように総合的な学習の時間の中で、引き揚げに関する学習を初め、自然、歴史、文化、産業等、本市の特色ある身近な題材を取り上げ、9年間を通したふるさと学習を実施し、ふるさとを愛し、誇りを持つ児童・生徒の育成に取り組まれていると理解しています。特に引き揚げを通した平和学習、平和教育が実施されることは、義務教育9年間を通じて深く平和のとうとさ等について学習することであり、大変有意義なことであると思います。 さて、私は、昨年3月定例会の一般質問でも、平和教育について触れさせていただきましたが、質問の中で、長崎市で開催される青少年ピースフォーラムに本市の子供たちを派遣し、シベリア抑留や引き揚げの史実を語る機会を与えてはどうか、平和のとうとさや命の大切さについて意見交換をする場に参加してはどうかとお尋ねをいたしました。その後、本市の青葉中学校の生徒が、実際に長崎で平和学習、体験学習をされ、ふるさと学習を通して、よい事例をお聞きする機会をいただき、感銘を受けました。 その内容は、修学旅行において長崎市内で班別自主研修を行い、インタビュー形式により、舞鶴市の紹介、アンケートをとるというもので、そこでは実際に引き揚げを経験した方たちと偶然の出会い、引き揚げの地、舞鶴から来た生徒たちとの偶然の出会いが複数あったとのことで、世代や住むまちを越えた感動的で貴重な体験となり、インタビューを受けた高齢者の御家族の方からも、後日、とても感じのいい生徒さんたちと話し、ふるさとを紹介するきれいなリーフレットをもらい、喜んでいます。ふるさとを大切に思い、よりよく生きようとする姿に接することができたのがうれしく、感動していますなど、取り組みの意義や生徒たちの様子について、学校まで連絡をいただくなど、うれしい便りをたくさんいただき、生徒たちの感激はもちろんのこと、これからの学習の励みになるというものでした。 このような経験を積んできた生徒たちは、事前準備もさることながら、多くの知識を吸収し、インタビューに挑んだのではないかと思います。結果、充実感や達成感を味わうことができ、まさにふるさとを愛し、誇りを持ち、平和のとうとさを学ぶ、それが実行できたのではないかと思います。 そこで、平和学習は、早い段階で始めるのが理想とされていますが、本市の児童・生徒が平和学習を学び始めるのはいつごろなのかといったことをお聞かせください。
○議長(上野修身) 廣瀬
教育委員会指導理事。 〔廣瀬直樹
教育委員会指導理事 自席から答弁〕
◎
教育委員会指導理事(廣瀬直樹) 平和についての学習につきましては、子供の発達段階に応じて学習しているところでありますが、とりわけ本市では、ふるさと学習の一環として、小学3年生では本市の副読本「わたしたちのまち舞鶴市」において引揚記念館について学習し、また小学6年生では全員が引揚記念館を訪問し、引き揚げの史実を通して命の大切さ、平和のとうとさについて学習しているところであります。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 発達段階に応じてというふうに今、理解したんですけれども、ふるさと学習を通して、みずから課題を見つける力、考える力、そして問題を解決する力、まとめ、表現する力などを身につけ、生徒の生きる力に結びつけるには、義務教育9年間で段階的に学べるカリキュラムが明確に示される必要性があると考えますが、そこはどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 廣瀬
教育委員会指導理事。
◎
教育委員会指導理事(廣瀬直樹) ふるさと学習のカリキュラムについてのお尋ねでありますが、本市におきましては、小中一貫教育の中で、ふるさと学習の推進を主要な取り組みの一つと位置づけており、義務教育9年間を通して系統的にふるさと学習を進めるためのカリキュラムを平成28年3月に作成しております。 各学校では、カリキュラムに基づき、学校の地域性や特色を生かした学習を実践しているところであります。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 ふるさと学習の中には、過去、現在、未来を考えることが必要であるともお聞きしますが、受け身的な歴史を学ぶ学習に対して、現在や未来のふるさとのあり方を見据えた学習プログラムの開発、必要性についてはどうでしょうか。ふるさとをこんなまちにしたいという児童・生徒の思いが、ふるさと学習の到達目標となる、そのような学習、手法についてはどのようにお考えか、お聞かせください。
○議長(上野修身) 廣瀬
教育委員会指導理事。
◎
教育委員会指導理事(廣瀬直樹) ふるさと学習の学習手法についてのお尋ねでありますが、本市におきましては、ふるさと学習の目的を自分と地域、社会とのかかわりについて探求することを通して、我がふるさと舞鶴への誇りと愛着を持ち、優しく豊かな心と平和を愛し、自己の生き方を考える力を育てることとしております。 具体的な学習手法でありますが、小学1年生から4年生では、地域を見詰める力を育てるため、副読本「わたしたちのまち舞鶴市」を活用して学習しておりますほか、小学5年から中学1年生では、舞鶴を見詰める力を育てるため、小学6年生で引揚記念館の見学をしております。また、中学2・3年生では、将来を見詰める力を育てるため、中学2年生で職場体験等を実施しております。そして、中学3年生では、自分たちがこれまで学習してきた舞鶴の歴史や文化を取りまとめたPR資料を作成し、修学旅行の際に自分たちの言葉で舞鶴を紹介するということに取り組んでおります。 本市におきましては、児童・生徒がふるさと舞鶴への愛着や誇りを持ち、また引き揚げの史実から平和のとうとさについて学ぶことができるよう、本市独自の取り組みを引き続き進めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 田村優樹議員。
◆田村優樹議員 ありがとうございました。 ここまで3項目にわたり、るるお聞きさせていただき、一定理解をさせていただきました。小中一貫教育につきましては、次年度から全校区で実施されるに当たり、義務教育の9年間を通した本市独自のふるさと学習が今後も魅力あるものになりますよう期待をいたしまして、以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(上野修身) 次に、小杉悦子議員に質問を許します。 小杉悦子議員。 〔小杉悦子議員 発言席から発言〕(拍手)
◆小杉悦子議員 日本共産党議員団の小杉悦子です。 私は、通告に従って6項目質問をいたします。 初めに、高浜原子力発電所の再稼働と市民の安全について、質問いたします。 東京電力福島第一原発事故から6年3カ月経過しましたが、深刻な原発事故の実態は、報道では取り上げられることが少なくなり、忘れ去られようとしていますが、深刻さが増していると言っていいのではないかと思います。 被災地では避難指示が解除され、帰還命令が出され、被災者には補償の打ち切り、帰還しても暮らしに必要な医療や介護サービスの提供体制、買い物ができる商店など、地域生活を営む上で必要な社会資源が追いつかず、暮らしやなりわいの再建に向けて課題は山積です。 家屋の周りを除染しても、山の除染がされていないので、雨が降ると高い放射線量になる状況、汚染された草木や表土を入れるフレコンバックは、環境省と福島県の発表では、昨年9月の時点で915万5,000袋が11万4,700カ所で保管、破損して草が袋の中から飛び出しているのもあり、中間貯蔵施設のめども立っていません。 さらに、事故を起こした原発の原子炉内部の様子もまだわからないまま、廃炉への見通しも立っておらず、ふえ続ける汚染水の処理問題など、その費用は20兆円を上回る予想です。国は、これらの負担を電力会社には限界があるとして、国民が支払う税金と電気料金で賄う計画ですから、大問題です。 一方、関西電力高浜原発4号機では、初めてMOX燃料を含むプルサーマル発電を5月17日に、3号機も6月6日に1年3カ月ぶりに再稼働しました。しかし、なぜ原発を動かすのか、再稼働すれば万が一の事故のときどうなるんだろう。被曝をしないで安全に避難できるのか。原発を動かせば、使用済み核燃料がふえるばかり、その処理はどうなるのかなど、福島の現状から考えると、高浜原発の再稼働に市民の不安は尽きません。世論調査でも、半数以上が原発再稼働に反対です。しかし、政府や電力会社は、原発を動かすのに躍起になっています。国民の安全より電力会社などのもうけが優先されているのが日本のエネルギー政策です。 そこで、市長の高浜原発3・4号機再稼働容認の姿勢について質問します。 市長の提案説明でも、この間、高浜原発では水漏れ事故、原子炉の自動停止、クレーン倒壊事故など3つの事故が起き、舞鶴市民に大きな不安を与えたところでありますとされているように、関西電力の安全という感覚に疑問を持たざるを得ません。だから、京都府内30キロ圏内の自治体と京都府、関西電力での地域協議会幹事会でも、クレーン倒壊事故に対しての関西電力の安全対策等に関して、本市からも副市長が参加をされ、関西電力に対して厳しい意見を出されたところです。 しかし、市長は、高浜原子力発電所3・4号機の再稼働に当たっては、私は舞鶴市民の安全・安心を守る市長として、関西電力に対して納得できる安全対策、再発防止策の説明を強く求めてきたとされ、関西電力副社長から原子力発電所全体における総合的な再発防止の対策の説明を受け、一定理解したところと提案説明で言っておられます。 これまでの関西電力の説明で何がどう変わったのか、どの時点で一定理解をされたのか、お聞きをします。というのも、5月11日の高浜原発に係る地域協議会幹事会の協議会で堤副市長は、発言の冒頭で、発電所の安全対策のあり方を協議している一方で、再稼働の準備に向けて燃料装荷というようなことが進められていると聞いている。安全対策はまだ十分でない中、なぜそのような作業が進んでいるのか。こういうことは住民感情を逆なですることになる。大変遺憾と発言されています。京都府知事も同様の発言をされたと聞いています。今回の提案説明との違いはどこにあるのでしょうか、お聞きをします。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。 〔川端常太市長公室長 自席から答弁〕
◎市長公室長(川端常太) 小杉議員の高浜原子力発電所の再稼働と市民の安全についての御質問にお答えをいたします。 このたび、高浜発電所で発生した3つの事故について、関西電力の当初の説明は、3つの事故の個別事案の対処策に終始をいたしまして、不十分な内容であったため、市民の安全・安心を守る市長として、関西電力に対し、納得のできる安全対策、再発防止策の説明を強く求めたところであります。 5月9日、豊松副社長からの説明、さらには11日の地域協議会幹事会におきまして、初めてこの3つの事故を教訓に、原子力発電所全体における総合的な再発防止策が示され、安全対策の向上が図られたものと一定理解するに至ったものであります。 1つ、関西電力自身の関与、2つ、リスク管理体制の見直し、3つ、チェックの多重化、4つ、類似事故の防止、この4点が示され、安全を最優先に、慎重に作業を進める体制が整ったことを確認いたしたところでございます。 市長は、4月25日、関西電力に対し、納得のできる安全対策、再発防止策の説明を強く求めているさなか、PAZ区域を有し、住民避難訓練など、立地自治体と同等の対策を講じている舞鶴市の理解を得ることなく、3・4号機の再稼働が論じられていることに対しまして、まことに遺憾であると厳しく指摘をいたしたところでございます。 堤副市長は、5月11日の地域協議会幹事会において、安全対策の納得が得られる説明が十分でない中、なぜ再稼働の作業が進んでいるのか、非常に住民感情を逆なですると厳しく指摘し、これを受け、京都府の前川危機管理監も、出席者全員、気持ちを同じものとして、この問題を抱えていると不信感を示されたところでございます。 知事におかれても、5月17日、高浜発電所から5キロ圏にある京都府や市町が再稼働の同意のプロセスに位置づけられていないことはまことに遺憾である。国に対し引き続き法的枠組みの整備を求めるとともに、関西電力に対しては、さらなる安心・安全の徹底を強く求めていきたいとコメントされております。知事、市長、副市長の発言に相違はありません。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 何がどう変わったのかという質問をしておるんですけれども、その中では一定、関西電力が4つの観点から総合的な安全対策を示したので一定理解されたというそういう受けとめでよろしいんですか。再度、すみません。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。
◎市長公室長(川端常太) そのとおりでございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 さらに、市長は、国に対して、再稼働に際して同意を求める自治体も、PAZ区域を有し、住民避難計画など立地自治体と同等の対策を講じている舞鶴市を含めるよう強く要望しているとされ、40年を超える施設の高浜原発1・2号機の再稼働は、新規稼働と同様の意味を持つものと考えており、PAZ区域を有する舞鶴市の同意なしに再稼働はあり得ないともおっしゃいました。このことは、私も当然と考えるところです。しかし、このようにおっしゃっていても、一方では3・4号機の再稼働を市長は認めておられるのですから、国に対してもインパクトが当然弱まるのではありませんか。その点、いかがでしょうか。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。
◎市長公室長(川端常太) 昨日、堤副市長が答弁いたしましたとおり、運転開始から40年を超える1・2号機につきましては、原子炉など、更新することができない設備の経年劣化対策が必要となることから、再稼働の範疇で捉えることなく、発電所の新設、すなわち新規稼働として扱うべきであると考えております。 PAZ区域を有する舞鶴市は、まさに立地自治体であります。特に1・2号機の再稼働については、それゆえ舞鶴市の同意なしにはあり得ないものと考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 このところなんですけれども、市長の一定理解したというそういう新聞記事が出ると、すぐに関西電力は新聞折り込みをして、関西電力からのお知らせというチラシで、一連の事故についておわび申し上げますという内容のものを出しました。チラシで知らせたから終わりではなく、私は関西電力の安全対策の説明、再稼働の説明を市民にしっかりすべきと考えます。住民避難計画と同様に説明会をきめ細かく開いてもらって、市民の不安な声に応えるべきだと思いますので、市からも関西電力にそのことを要望していただいて、説明会を開くこと、このことを要望しておきます。 次に、安定ヨウ素剤の事前配布についてです。 安定ヨウ素剤の事前配布については、国の原子力災害対策指針に基づいて、UPZ区域の住民には緊急時に配布する方針を堅持し、学校等の避難集結場所32カ所に分散備蓄する方向で関係機関と協議しているところとされました。以前は1カ所、それが4カ所に分散配備、今回32カ所の避難集結場所に分散配備の方向を示されたことは、少しでも早く住民に安定ヨウ素剤を配布できるようになる、こういうことは前進だと考えます。 昨日の本会議の答弁では、福祉施設職員の対応として、福祉施設への備蓄も検討されているとしました。改めてその方針を示された理由について述べてください。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。 〔福田豊明健康・子ども部長 自席から答弁〕
◎健康・子ども部長(福田豊明) 安定ヨウ素剤の事前配布につきましては、平常時に誤って服用し、重篤な副作用が生じるケースでございますとか、紛失のリスクということも懸念をされます。したがいまして、UPZ区域の住民にまで事前配布することは、多くの課題があるものと判断しておりますことから、緊急時に避難時集結場所において配布することとしております。 このたびの分散備蓄につきましては、緊急時に配布する安定ヨウ素剤は、住民に最も近いところに配備するという当初からの考え方のもと、1カ所に備蓄していたものをまず昨年10月に4カ所に拡大をし、さらにこのたび避難時集結場所であります市内32カ所の公的施設等に備蓄するものであり、このことによりまして、避難時集結場所での配布に確実性・迅速性がより高まるものと考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 安定ヨウ素剤については、これまでから市は、服用するタイミングが大事とされてきました。市としてこのタイミングについては、どのように認識をされていますでしょうか。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 緊急時におきましては、原則、国の原子力規制委員会が原子力施設のそのときの状況下でありますとか、緊急時モニタリング結果等を勘案をされて、最も服用が適切なタイミングを判断されることになっておりまして、その判断に基づき、国の原子力災害対策本部、または京都府や舞鶴市が服用の指示を出しまして、住民の皆様はその服用指示に従い、安定ヨウ素剤を服用することとなっております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 そうはおっしゃいますけれども、安定ヨウ素剤の効果については、被曝24時間前で90%、被曝直前、直後で90%以上、その後は効果が下がっていき、3時間後で50%というふうに聞いています。本市の避難計画では、UPZ区域は屋内退避とされ、避難集結場所に行って安定ヨウ素剤をもらうことで、もう既に被曝している状態で、安定ヨウ素剤を受け取り、服薬することになります。このことを市はどのようにお考えでしょうか。放射性プルームをやり過ごして、緊急モニタリング調査で数値が高く避難の必要性が生じてからということであれば、被曝してかなりの時間の経過があると思いますが、その点、いかがですか。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) やはり放射性プルームが通過している間に屋外で行動をいたしますと、かえって被曝のリスクが増加をするというおそれがございますので、屋内退避の重要性をぜひ御理解を賜りたいというふうに思っております。 先ほどもお答えをいたしましたように、安定ヨウ素剤の服用につきましては、避難の際、原則、原子力に関する専門家の集団でございます原子力規制委員会のほうでさまざまな状況を勘案をされて、最も服用が適切なタイミングを判断をされることになっておりまして、市はその判断に基づいて服用の指示を出すことにしておるところでございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 屋内退避でも一定の被曝をするというのは、御承知だと思います。そういう点で、被曝前に飲めば、直前に飲めば90%以上ということですから、その点は、その認識というかいうのは、やっぱり国が言うからということでは、市民の安全を守れないと思います。 それと同時に、避難計画ではOIL2、運用上介入レベルでは、緊急モニタリングで20マイクロシーベルトであれば1週間以内に避難を実施で、安定ヨウ素剤はどのようにここでは配布されるんでしょうか。 もう一つは、OIL1では、500マイクロシーベルトだったら、1日以内に避難を実施しなければならないと、安定ヨウ素剤の配布というのは、概要版でも書いてあったんですけれども、これでよいタイミングで安定ヨウ素剤の配布となるのかが私は疑問なんですけれども、いかがでしょうか。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 安定ヨウ素剤の配布のタイミングについてでございますけれども、先ほどからお答えをしておりますとおり、国の原子力災害対策指針に基づいて行うことを基本としておりまして、OIL2、またそれ以外のケースにつきましても、避難時集結場所におきまして配布をするということにいたしているところでございます。いずれにいたしましても、今後とも市民の皆様の安心・安全を第一に考えて対応してまいりたいというふうに考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 唯一、放射性ヨウ素から甲状腺がんなどを発症する、そういう被曝から予防する唯一の薬が安定ヨウ素剤ですので、市民の安心・安全を第一に考えるのなら、事前配布という方法のほうが、なおかつより効果的に安定ヨウ素剤の効果が得られる、そんなふうに思いますので、その点はやっぱり何を優先するのかということについては、ぜひ検討し直していただきたいと思います。 次に、原子力災害住民避難計画について質問します。 舞鶴市原子力災害住民避難計画の全市への説明会の実施についてです。ことし4月に小学校区ごとの避難計画の概要版が全市民に配布をされたところです。しかし、まだまだ事故が起こったらどうすればいいのか、広く市民に知られていないのが現状です。これまで市は、要望があれば出前講座等で対応するとされてきました。計画が改定されてから、どれだけの市民が説明を受けたのでしょうか。それと、各学校区で説明会を開く必要があると考えますが、いかがですか。全市民対象に、市から積極的に住民に説明すべきではないでしょうか、お聞きします。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。
◎市長公室長(川端常太) 原子力災害発生時に円滑な避難等の防護措置を行っていくためには、日ごろから市民の皆様に避難計画を理解していただくことが何よりも大切であると考えております。昨年3月、避難計画を全面改正した際には、市内5カ所で説明会を開催するとともに、自治会への出前講座などを通じ、その理解に努めているところであり、昨年度は出前講座などを32回開催いたしまして、2,549名の方に参加をいただきました。 本年4月には、より理解を深めていただくために、小学校区ごとに作成をいたしました避難計画の概要版を各戸に配布をさせていただいたところでございます。 今後とも、自治会への出前講座や自主防災組織、事業所などへの説明会の開催、避難訓練の実施などを通じまして、住民避難計画の周知とさらなる啓発に努めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 次に、2項目めの舞鶴の地域医療について質問します。 3月市議会では、舞鶴赤十字病院の小児科医と消化器内科医の退職に伴う欠員の補充の問題を同僚議員が取り上げました。3月議会以降、舞鶴医療センターの脳外科医が福知山市民病院に転勤と聞いています。脳に特化された舞鶴医療センターの脳外科医が減員になることは、大きな問題と考えます。そこで、公的4病院の医師の増減はどのように市として把握をされていますか、お聞きします。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 医師数のお尋ねでございますが、常勤医師の人数で申し上げますと、平成28年4月1日時点で、公的4病院の合計は104名でありまして、平成29年4月1日時点では合計99名であります。この結果、全体で5名の減となっております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 医師が減っている診療科というのは、どういう診療科ですか、お答えください。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 常勤の医師が減員となった診療科でありますが、内科、循環器科、外科、泌尿器科、麻酔科、消化器科、小児科であります。 なお、4月末の時点で、脳神経外科が減員となっております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 舞鶴の地域医療は、何より医師が確保され、公的4病院の診療体制が確立することが重要な課題となっていると思います。市として救急医療体制の確立など、地域医療を担う上で公的4病院をあたかも1つの総合病院とされる一方で、医師確保は一義的には各病院の責任と冷たい姿勢を取り続けておられますが、医師不足についてどのような認識でどのように解決を図ろうとされているのか、伺います。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 全国的に医師が不足をいたしております中で、地域で医師数が減少傾向にございますのは、平成16年度からの新臨床研修制度や平成30年度からスタート予定の新専門医制度などの影響があるものと存じております。 本市におきましても、昨年度に比べ、公的3病院の医師は減少しておりますが、本市の公的病院には、近隣市の公立病院よりも多くの医師数が確保されておりまして、一般的な診療には対応をしていただいているところであり、専門的な診療で常勤医が不足する場合には、大学からの非常勤医師によって対応をしていただいておりまして、また公的病院の連携をしていただく中で地域の医療を維持していただいているものというふうに認識をしております。 しかしながら、地域全体に不足する医師の確保につきましては、地域の医療を維持するため、市の責務として取り組んでいく必要があると考えておりまして、機会あるごとに京都府及び府立医科大に要望を行い、その確保に努めているところであります。 また、平成29年度から府立医大の地域枠の医師が、南丹市以北の病院に初めて配置をされておりまして、そのうちの1名の方が舞鶴医療センターに配置をされたというふうに伺っております。この地域枠の医師につきましては、来年度は5名、再来年度は7名とふえてまいりますことから、その医師を市内の公的病院に引き続き配置いただけますように京都府並びに京都府立医大に要望してまいりたいというふうに考えております。 今後とも、公的病院にも御協議をいただき、医療機能の充実やセンター化されていない診療科の集約等を通じまして、若手医師にとって魅力ある医療機能を整備し、さらには住居、教育などの定住環境の整備を図って、長期にわたり勤務をしていただけるよう、市としての魅力を発信していくことも大変重要なことと考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 舞鶴市総合戦略には、具体的施策として、医療機能の選択と集中、分担と連携のもと、市内公的病院の特徴ある分野のセンター化を進め、京都府立医科大学との連携などにより必要な医師を確保し、京都府北部の公的病院とも連携する中で、市内公的4病院があたかも1つの総合病院として機能するようにしていくことで高度医療が提供できる医療提供体制を構築するとともに、休日急病診療所の開設など、救急医療体制の強化・充実を図ってまいりますと掲げられており、平成26年度の基準値は横ばいとの設定です。さらに、31年の目標値では増加と定めていますから、医師確保は一義的には各病院の責任とこれまでからの答弁では、みずから決めた総合戦略にも反することになります。 増加の目標値に向けてどのような取り組みを行い、医師の確保を図るのか、京都府立医科大学や京都府に要請されてきて、なおふえない現実があるわけですから、それでも京都府にと言われても、市民の不信を招くだけではないかと考えるところです。 一体どこに問題があって、なぜ医師が確保できないのか、そのことの要因として考えられるのは、2004年の新研修医制度の開始に伴い、医師が地方に来なくなったからですか。それとも舞鶴市と京都府立医科大学、京都府との関係がうまくいっていないからなのでしょうか。医師が確保できない要因、これをもう一度、明らかにしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 若手医師は、症例が集約をされます都市部の大病院でありますとか、センター化された診療科に魅力を感じて集まられるものでございまして、実際の大学からの派遣に当たりましては、医師本人の希望が優先をされまして、専攻しております診療科との兼ね合いもあって、地域間及び診療科間の医師偏在の状況が全国的な傾向として発生をしているものでございます。 また、医療の専門化が進み、患者さん自身も症状に応じて専門医による受診を求める傾向もございまして、このことが全国的な医師不足に拍車をかけているというふうに認識をいたしております。 さらには、平成30年度から新専門医制度がスタートする予定でありますが、指導医と症例が集約される基幹病院に若手医師が集まることが見込まれているところであります。 市といたしましても、医師確保のためには、公的病院のセンター化された医療機能のさらなる充実はもとより、病院間で御協議をいただく中で、センター化されていない診療科の集約化によりまして、若手医師にとって魅力ある医療環境の整備を図っていくことが今後とも必要と考えているところであります。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 次に、救急医療体制についてお聞きをします。 舞鶴の救急医療体制についてですが、公的4病院の医師数が減少しているもと、救急体制を維持していく上で困難が想定されますが、現状の救急搬送についてまず伺います。 年間救急搬送数は、本市全体で幾らか。また、搬送先の病院ごとの件数、あわせて他市への搬送件数について説明をしてください。
○議長(上野修身) 岡山消防長。 〔岡山 正消防長 自席から答弁〕
◎消防長(岡山正) 本市の救急出動状況についてお答えいたします。 平成28年中の救急出動件数は3,513件で、搬送人員は3,338人です。 医療機関別の搬送人員の内訳でございますが、舞鶴医療センター1,179人、舞鶴共済病院1,198人、舞鶴赤十字病院856人、その他の医療機関へ105人となっております。 また、市外への搬送状況は52人、全体の1.6%であり、中丹医療圏へ31人、その他の地域へ21人搬送いたしております。その主なものは、施設間搬送で、特に専門的な治療が必要な傷病者となっております。 以上でございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 医師が減少する中で、救急体制の確保も大変になってきているのではないかと考えますが、公的3病院の医師のうち、実際に救急の当直に入ることのできる医師は病院それぞれ何名になっているのか、伺います。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 休日救急輪番日の救急当直に入ることのできる医師を3病院それぞれで申し上げますと、舞鶴医療センターは13名、舞鶴共済病院は20名、舞鶴赤十字病院は9名となっております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 次に、平成30年からスタートする新専門医制度についてお聞きをします。 新専門医制度は、専門医の質を担保し公的な資格とすべく、中立的な第三者機関である一般社団法人日本専門医機構が設置する19の分野の専門医を認定するというものです。 新専門医制度に基づく専門医取得を希望する医師は、初期臨床研修終了後、まず19の基本診療領域、内科や外科などのいずれかの専門医資格の取得に最低3年を要し、その後、サブスペシャリティ領域の専門医、消化器とかリウマチとか心臓血管外科などを目指すことになります。日本専門医機構は、育成プログラムを認証し、質を担保します。 これまでの制度との一番の大きな違いは、誰が認定するかという点です。これまでは各学会が認定していましたが、症例数や経験を要件としたり、筆記試験を行ったりする学会がある一方で、一定の講習を受ければ全ての医師に資格を与える学会もあるなど、基準がばらばらでした。それにより同じ専門医でも、少なからず技量にばらつきが出ていたのです。新専門医制度では、中立的な第三者機関が養成段階から評価・認定を行うことにより、どの分野の専門医でも一定の診療の質を担保するとされています。 一見、いいことだらけに見える医師の新専門医制度ですが、実は大きな問題を幾つか抱えています。最大の問題は、新専門医制度に基づく研修を行う基幹病院が、大学病院や大病院に限られそうだということです。 こうした病院が指導医確保に走ることが予想され、新専門医制度開始後の医師は若手、中堅を問わず、指定基準に満たない市中病院や連携施設、特に地方病院に医師が行かなくなる、行けなくなることが予測をされます。 こうした問題は、とりわけ地方都市にとっては大問題だと思います。新専門医制度では、舞鶴市の公的病院は基幹病院と連携する連携病院として位置づけられることになります。そうなると、若手の医師が長期にわたっての勤務ができなくなり、連携病院では6カ月というふうに聞いていますが、医師の偏在を招くおそれがあると大変心配するものです。このように、地方の病院の医師確保、また地方の医療に大きな影響を及ぼすこの新専門医制度について、市としてどのように考えておられるのか、伺います。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。
◎健康・子ども部長(福田豊明) 新専門医制度につきましては、研修を行う基幹病院が都市部に集中するなど、若手医師が地方に来づらくなり、医師の偏在を招くおそれがある制度と認識をしております。 そのため、本市では、京都府とも連携し、京都府内の市町村長の総意として、昨年5月に地域医療に混乱が生じないよう求める要望書を厚生労働大臣に提出しました。また、この2月には全国医系市長会を通じて、拙速に専門家による議論を進めることのないよう、根本的な再見直しを求め、内閣官房長官及び厚生労働大臣に対し、要望書を提出したところであります。 今後、地方におきましては、特に若手医師の確保を図ることが大変厳しくなるものというふうに考えておりますので、京都府や府立医大とも連携し、公的病院の医療機能の充実やセンター化されていない診療科の集約化などによりまして、若手医師にとって魅力のある医療環境が整備され、医師確保の条件が整っていくよう努めていくことが必要というふうに考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 医療のところ、この項のところでは、やはり公的病院の特徴ある分野のセンター化が進む中で、不足する医師を挙げていただきましたが、そういう中で、それぞれの病院に隙間が生まれている、こういうふうに思うんです。そういう隙間が生まれる中でセンター化がうまく機能しない、こういう心配があると思うんです。だから、圧倒的に少ない内科医や総合内科医などの中で、がいらっしゃる中で、そのセンター化が輝くのではないかと思うんです。新専門医制度の導入でも、医師の確保がさらに困難になることが予想されるという御答弁もありました。医師確保に舞鶴市も、そして各病院も、ともに積極的に協同して取り組まれることを強く求めて、この項を終わります。
○議長(上野修身) この際、休憩いたします。 午後1時から会議を行います。 午前11時58分 休憩 ----------------------------- 午後1時00分 再開
○議長(上野修身) 休憩前に引き続き、会議を行います。 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 3項目めは、教育について質問します。 小学校・中学校における健康増進日とノー部活デーについてです。 まず初めに、教職員の皆さんの長時間勤務の実態をどのように捉え、この事業でどのような効果を期待していますか。実施されて1カ月が経過しましたが、実施状況をどのようにつかんでおられますか、お聞きをします。
○議長(上野修身) 瀬川教育振興部長。
◎教育振興部長(瀬川治) 市内の小・中学校における健康推進日とノー部活デーにつきましては、教員の負担軽減を図るとともに、教員が児童・生徒一人一人と向き合う時間を確保し、ひいては教育効果を上げることを目指し、本年5月1日から毎週水曜日に設定し、市内の小・中学校で実施しているところであります。 現在までの実施状況につきましては、各校において、校長が先頭に立ってこの取り組みを推進しており、おおむね実施できているという報告を受けております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 私は、ある産休明けの小学校の先生に、最近の仕事の様子についてお伺いをしました。朝は2人の子供の保育園の登園の準備、朝御飯を食べさせて、子供の保育園の送りは会社勤めの御主人に頼み、朝7時半、学校に着くのを目指して出勤し、朝、登校して来る子供たちを出迎え、様子の観察、欠席の子供への対応をするということでした。子供が下校するのは午後4時、今は陸上大会の練習で、すぐに体操服に着がえて5時までグラウンドで指導、その後、打ち合わせ、仕事をこなしていると、すぐに8時になってしまう。近くに住んでおられる御両親に保育園の迎えから夕御飯まで自分の子供は面倒見てもらい、家に帰って、お風呂に入れて、寝かせて、その後、残った仕事を片づけるというものです。 このようなハードな仕事の仕方をしながら、その先生は、子供を持つ親となって、受け持ちの子供たちが超かわいいと思えるようになってきた。教師の仕事が好きになったとおっしゃいます。しかし一方では、自分の子育てはそこそこにしておいて、こんなことでいいんだろうかという迷いもあり、いつも葛藤しているとのことでした。私は、この先生の話を聞いて、いい先生だなあと思ったんです。 しかし、健康増進日とノー部活デーを組み入れられても仕事が減るわけではなく、その分どこかでこなさなければなりません。また、小中一貫教育の導入での打ち合わせ等、新たな事柄もふえてくるわけです。第1水曜日をダッシュして帰るダッシュデーとして、もう6時、帰りましょうと校長先生などが職員に知らせるそうです。第1水曜日一斉退勤のために、火曜日にできるところは仕事を遅くまでしておいて、学校ではパソコンでできる仕事をしているとのこと。小中一貫教育の導入の打ち合わせ等の新たな事柄もふえ、その小学校はそれが水曜日になっていて、5時から中学校に集まる日になっているということも聞きました。これでは教職員の方の勤務条件の改善につながっていないのではないかと思わざるを得ません。実施に当たって教育委員会としてどのように各学校に説明されているんでしょうか。改善されるべきものと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(上野修身) 瀬川教育振興部長。
◎教育振興部長(瀬川治) 水曜日の業務が別の日に回らないよう、会議ですとか事務負担の軽減をできる限り図ってまいりたいというふうに考えております。 また、小中一貫教育の打ち合わせ会議の水曜日の設定につきましては、学校間の予定の調整が取りやすいことから水曜日と定めているものでありまして、会議は早い時間から開催をし、早く終わらせるよう努めていただきたいと考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 女性の社会参加、仕事と子育ての両立と言われるようになって久しいですが、学校の現状は厳しいものがあるなと思いました。先生の年齢構成も比較的若くなっていて、子育て世代の年代が中堅クラス、学年主任などをする年代です。自分の子供を持とうと思う先生が少ない現状、教師になって3年目ごろにやめる方が多いと聞きました。まさに先ほど紹介したような先生のようにブラックな働き方が続いている実態だからではないでしょうか。産休・育休をとられた先生が復職され、子育てしながら仕事をされる実情をお聞きして、子育てと仕事の両立の難しさを改めて痛感しました。先ほどの先生は、復職するときに随分悩まれたそうです。時間でさっと帰る講師の道も考えたといいます。子供の病気のとき、保育園の行事のときなど、どの先生も目いっぱい頑張っておられ、フリーの先生が少なく、学校を休みたいとなかなか言い出せない現状、学校の雰囲気があるとのことでした。 これらのことを考えると、仕事量に比べて先生の絶対数が足りないのではないでしょうか。全学年で副担任制導入ができるのが望ましいですが、とりわけ産休明けの子供が小さい先生には副担任制にするなどしないと、子育てしながら働き続けることが困難と考えますが、教育委員会としてのお考えをお聞きします。
○議長(上野修身) 瀬川教育振興部長。
◎教育振興部長(瀬川治) 現在、京都式少人数教育の実施によりまして、一部のクラスでは教員が2人入るT2体制といたしておりますほか、学習サポーターの配置やチーム学校の推進を図るなど、きめ細かな指導を行うとともに、教員の負担軽減に努めているところであります。子育て中の教員が働きやすい環境とするためにも、勤務時間の適正化へ向けた取り組みを今後とも進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 勤務時間適正化に向けた取り組み方針では、29年度やること、30年の実施を目指して取り組む内容を具体的に明記をされています。教職員の方の仕事の絶対量が多いこと、それを減らす取り組みとあわせて先生の増員を、3月議会では定数外講師のことを要望しましたが、重ねてこの増員をお願いして、4つ目の就学援助金のうちの入学準備金について質問をします。 3月議会でも同じ質問をしましたが、29年度はどのように支給をされているのか、まずお聞きをします。
○議長(上野修身) 瀬川教育振興部長。
◎教育振興部長(瀬川治) 就学援助制度におけます平成29年度の新入学学用品費の支給につきましては、国による単価の引き上げに準じて改正をいたしまして、6月中に支払いができるよう進めております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 同じように3月議会では、入学準備金という名前のとおり入学前に支給されることを要望していましたが、そうできない理由はどのようなものがあるんでしょうか。入学準備に使うことができるよう、支給日を早くしていただくよう検討を求めますが、いかがですか。
○議長(上野修身) 瀬川教育振興部長。
◎教育振興部長(瀬川治) 入学前の支給につきましては、市外転出等があった場合の対応などに課題がありますので、引き続き入学後に支給することといたしておりますが、今後とも、できる限り早い時期に支給できるよう努めてまいります。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 次に、4項目めの由良川の治水対策について質問します。 平成16年の23号台風を受けての由良川水防災対策に続いて、現在では平成25年9月の18号台風時の洪水に対する浸水被害対策に対応する由良川緊急治水対策での宅地かさ上げ、輪中堤の事業が進められています。その進捗状況をお聞かせください。
○議長(上野修身) 矢谷建設部長。
◎建設部長(矢谷明也) 由良川緊急治水対策の進捗状況についてお答えをいたします。 由良川緊急治水対策の進捗状況につきましては、下東地区及び三日市地区では、ともに堤防の盛り土部分の地盤改良工事を実施いただいております。また、丸田東や岡田由里などの10地区では宅地かさ上げ事業が実施されておりまして、対象家屋230戸のうち、平成28年度末において35戸の補償契約が完了していると伺っております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 水防災対策とは異なって、宅地かさ上げは敷地面積の50%と、先日開かれた説明会で国のほうが示されていました。また、これから31年度に向けて、だんだんと浸水深の少ない家屋のかさ上げが行われます。宅地かさ上げ事業については、対象住民の要望をよく聞いていただいて、その場、その地域に引き続き住んでいただくよう、市としても対応していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(上野修身) 矢谷建設部長。
◎建設部長(矢谷明也) 平成16年度より実施させていただいております由良川下流部緊急水防災対策のときから、かさ上げの対象の方には、かさ上げの趣旨を十分に説明する中で、同じ場所に引き続き住んでいただくようお願いしております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 その中でも、残念なことに、その水防災対策のときには、ある地域では住んでいらっしゃる戸数が減ってきたという、そういう残念な結果もありますので、そういうことがないようにぜひお願いしたいと思います。かさ上げ地域から要望が強い、地域の集会所などの公共施設への対策の検討はどのようになっているのでしょうか。平成26年12月、私もその質問をしましたら、建設部長の答弁では、地元からも要望を受けており、今後の検討課題とされました。31年には全てのかさ上げなどの事業が終わっている予定とされていますので、そろそろ具体的な検討に入っていただきたいと考えますが、いかがですか。
○議長(上野修身) 矢谷建設部長。
◎建設部長(矢谷明也) 由良川緊急治水対策事業では、計画高水位以下にある住家を対象として、現在、宅地かさ上げが実施されておりますので、集会所につきましては対象とはされておりません。いずれにいたしましても、現在実施されております住家の宅地かさ上げを完了することが最優先と考えております。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 それでは地域の要望などは検討しないという、そういう御答弁なんですか。前回の答弁より後退しているんじゃないですか。
○議長(上野修身) 矢谷建設部長。
◎建設部長(矢谷明也) 前の答弁からでございますが、検討した結果、経緯の中で、現在、集会所等については対象になっておりません。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 国の事業はそうですけれども、地域の集会所は、いろんなときに地域の皆さんが活用される場所ですので、この点もぜひ、国や京都府や舞鶴市、3者が知恵を出し合っていただきたいということを要望して、次の質問に移ります。 資産の有効活用にかかわって質問をします。 本市では、本市に必要とされる社会福祉事業に対して、まとまった土地が確保できない、施設建設には莫大な費用が必要であることなどから、社会福祉施設建設に当たって、市の土地の無償貸与で社会福祉法人による施設整備を進めてきた経過があります。本市ではどれだけの事業所、箇所数なのかを、まずお聞きします。
○議長(上野修身) 阿部総務部長。
◎総務部長(阿部国生) 社会福祉法人への市有地の無償貸し付けにつきましては、現在、5法人、7施設でございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 これらの市の土地で社会福祉事業を行っている現状を、資産の有効活用の名で無償貸与の方向が見直されるということを聞きましたが、現在どのような検討が行われているのでしょうか、伺います。
○議長(上野修身) 阿部総務部長。
◎総務部長(阿部国生) 市有地につきましては、地方自治法第237条第2項に基づき、基本的には適正な対価で貸し付けておりますが、例外的に財産の交換、譲与、無償貸し付け等に関する条例第4条に基づきまして、公共的団体等において公共用または公益事業の用に供するときなどに無償または減額貸し付けを行っており、その申請の都度、減免の必要性・妥当性等を慎重に審査し、適正に処理しているところであります。現在、全庁的に受益者負担の適正化に取り組んでいるところであり、市有地の貸し付けについても、減免対象者や用途、減免率等に係る公平・公正な基準の策定作業を進めているところであります。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 ということは、場合によっては100%減免じゃなくて、有償になるという可能性もあるという方向性で検討されているということですから、このことに対しては、社会福祉法人に対して本市の姿勢が大きく変更されたというか、市の姿勢が大きく後退するのではないか、このように考えます。この件に関しても何も説明がないことも問題だと思うのですが、本市の社会福祉事業に対しての考え方を改めて伺います。
○議長(上野修身) 阿部総務部長。
◎総務部長(阿部国生) 市有地の貸し付け基準につきましては、先ほど申しましたように、現在、公正・公平な基準の策定作業を進めておるところでありまして、社会福祉法人に対する貸し付け等につきましては、その本市の姿勢は何ら変わることはございません。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 最後の項目に移ります。 農業委員選考の基準について質問をいたします。 農業委員の選出方法が、国の農業改革の一部で、農業委員会等に関する法律の一部改正によって、これまでの公選制から、議会の承認を得て市長が任命することになります。今定例会でその議案が提案される予定です。既に本市では、3月1日から3月28日まで農業委員が公募をされ、個人推薦が4人、法人・団体推薦が16人、個人での応募4人で、24名の応募がありました。定員を切る心配もなく、24名の応募があったことは、本市の農業を振興していき、農地を守る意思がある方がしっかりおられることに心強い思いをしたところです。市は、24名の中で19名--これは定員ですので選考しなければなりません。選考方法は、提出書類に基づき書類選考をし、全員に文書で通知するとされています。 そこで質問ですが、選考はどのようにされたのか。選考委員会や選考基準を設けて行われたと思うんですが、その内容はどのようなものですか、お聞きをします。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 農業委員の選考についてのお尋ねでありますが、本市におきましては、平成29年7月からの農業委員の選出方法が公選制から議会の同意を得て市長が任命する制度となっております。この選出方法の変更に伴いまして、国においては、農業に積極的に取り組んでいる担い手の意見が農業委員会の運営に反映されることを目的として、認定農業者等が農業委員に就任するように求めております。また、将来の農業を考える立場が必要であることや、農業における女性の活躍を推進することを考慮し、青年や女性の積極的な登用を求めております。 本市の農業委員の選考に当たりましては、これら国の方針を踏まえ、認定農業者等の資格項目、青年の登用を図るための年齢項目、女性の登用を図るための性別項目、より多くの農家の意見を反映できるよう農業関係団体等からの推薦者項目による公正妥当な選考基準を策定し、総合的に評価し、選考することとしたところでございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 青年農業者や認定農業者、女性などの登用については農水省も言っていますが、24名を19名に選考された選考基準、先ほども少しおっしゃいましたが、具体的に明らかにしてもらえませんか。6月6日付で、舞鶴市農業委員会委員予定者になりました、あるいはなりませんでしたという選考結果について通知が応募者に送られています。12日に開かれました農業委員会総会でも、そのことについて、「なぜ予定者になれなかったのか、その理由が不明」「これまで農業委員の仕事を地域の方と協力してやってきたのに、地域にどう説明すればよいのか」「今回はだめでも3年後に向けてどんな準備をすればいいのか。どんな人を推薦したらいいのか不明なままでは納得いかない」など、こういう意見が出ていました。 私は、選考基準を公募のときに明らかにされてこなかったこと、農業委員会の予定者になった方、なられなかった方に市から通知していても、具体的な選考基準が公開されていないことで二重に混乱をもたらしていると考えますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 選考基準につきましては、人事選考の基準でありますので、通知した本人には理解をいただくために選考基準による説明をしておりますが、他市の状況も参考にする中で、一般的な考えの中、本人以外への公表には対応しておりませんでした。しかしながら、選考基準の公表に対する要望が強いことから、速やかに公表してまいる所存でございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 これまで公表されていないということで、手探りでこの質問をつくったんですけれども、昨日の新聞報道では具体的な基準についても記事になっていましたので、そこでお聞きをしたいんですが、地域の農業を支えていただく認定農業者は、指導農業士、法人社長、一般役員でランクがつけられ、4倍以上の差がついています。今後、地域の農業をこれから支えていただくこれらの方々に対する市の評価が随分下がるのだなということを思いました。そのことについて説明してください。 また、認定農業者が7人応募されています。選考で減少していると思います。農水省は、農業委員会委員の半数以上を認定農業者で構成するように言ってきましたが、本市での構成は応募者7人全員委員になられても、まだ足りません。市の選考の結果はどのようになっていますか、このことについての説明を求めます。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 認定農業者等の評価につきましては、個人経営の認定農業者、そして法人組織の認定農業者、どちらも同等の点数としております。しかしながら、法人組織の場合は、経営責任を持つ代表取締役とその他の役員などの複数の関係者があること、また、同一法人から複数の候補者を出すことも制度的に可能であることから、経営責任を持つ代表取締役を個人経営の認定農業者と同等としまして、その他の役員については代表者の3分の1の点数としたところでございます。 なお、舞鶴市の農業経営の実態を考慮しますと、地域の営農組合も担い手として点数化いたしておりますが、認定農業者である法人の役員につきましては、これらの営農組合の代表者である組合長と同等といたしております。その意味では代表者の3分の1とはいえ、相応の点数としたところと考えております。 公募時点から認定農業者が減っているのではないかとの御指摘につきましては、小規模な認定農業者が大半を占めております本市の農業経営の実態の中で、認定農業者であれば自動的に任命されるような選考は市民の理解が得られるものではないと考え、あくまで国の方針に従って、認定農業者等の点数を加えた上で、総合的に評価・選考を行ったものでございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 認定農業者の登用と言いながら、結果的にはそうならなかったという点では納得いかないところがあります。また、これまでの農業委員の経験年数は加味されていません。さらに、49歳未満は30点、その後、年齢が上がっていくごとに5点ずつ減点をされ、75歳以上は零点の評価となっています。地域の農業の実態から見ると、まだその年齢では地域では中心で活躍されていると思いますので、実情と離れていると思うんですが、農業委員の経験も含めて農業者が大事にされていないなという感じを受けるのですが、いかがでしょうか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 農業委員の経験に関する評価についてでございますが、今回の選考に当たりましては、過去の農業委員としての活動実績や経験年数を評価・点数化することは、新規の意欲ある候補者や一般の市民からすると、農業委員会改革ではなく、現職の農業委員に有利な選考が行われていると映るというおそれがございます。また、新たな制度のもとで、農業に積極的に取り組んでいる担い手の意見が反映される新しい農業委員会づくりを図る観点からも、青年、女性などの意見が主張しやすい新たな時代を切り開く農業委員会組織をつくる必要があると考えたことから、今回の選考基準には評価項目として採用しなかったものでございます。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 女性の登用についても国は推進をしていますが、そのことを選考基準にしているということでの矛盾が生まれていると思うんです。男性が零点で女性が15点というような配点に差がついています。これは別の意味で性差別を生むものです。女性を登用する、そういう仕組みは、もっとほかにも考えられるのではないかと思いますが、これは適切ではないんではないか、このように思いますが、いかがですか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 先ほどの質問で年齢のほうの答弁漏れがございましたので、それから説明させていただきます。 まず、年齢に関する評価につきましては、国の方針として、青年の積極的な登用を求めていることや、舞鶴市においては、まだまだ担い手がいない地域がございます。その中で、将来にわたって地域農業を牽引して、今後の農業を担う人材として、地域農業のリーダーとなり得る若い世代の登用を図る方針としております。このため、50歳未満を最高で30点の評価をして、5歳ごとに5点を減じた点数設定としたところ、結果として75歳以上の方については数値がゼロ点になったもので、当然、これらの方を、年齢を理由に人物評価としてゼロにしたものではないということでございます。これを御理解いただきますようお願いします。75歳以上の方であっても、認定農業者の資格要件、そして地域全体から必要な人材としての推薦があれば、推薦項目での評価点数が入るために、年齢要件だけでは決まるものではなく、総合的な評価で判断し得るという選考を行っております。 そして、もう1点、女性の登用についてでございますが、農業委員の選考に当たりましては、国の女性の積極的な登用を求める方針、そして、本市農業委員会から女性や青年等のバランスに配慮した任命をという要望書なども考慮しまして、さらにこれからの6次産業化の推進など、本市農業の将来を鑑みて、農業に携わる女性の意見が反映されるよう選考基準を検討し、積極的な登用を図るような基準としたものでございます。配点につきましては、今回、客観的要素を点数化した評価方式としたことに伴いまして、女性の登用を図るため、性別による加点評価を行ったものでございます。最終的な選考評価は、他の要素も含め総合的に評価を行っており、当然のことながら男性の就任を否定するような選考基準ではございません。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 他の自治体においては、選考に当たっては選考委員会を設けて、選考過程の透明性とか公平性を確保しているところもありますが、なぜ舞鶴では選考委員会をつくられなかったのでしょうか。市長が推薦し、議会が承認し、市長が任命するとなっていても、公募している限り公平性や透明性が確保されなければなりませんが、その点いかがですか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 国の制度説明では、公平性・透明性を確保するように努め、方法はみずからが考案した方法でよいとされております。その中で、例示としまして、前任の農業委員に意見を聞いたり、今言われました選考委員会を設置したりということが例示で示されております。北部の各市におきましては、農業関係部署の部長以下であったり、一部、府の職員を加えたメンバーでの選考委員会で選考されておりますが、公開の場でされているところはないというふうに認識をしております。 本市でも、選考委員会という命名はしておりませんが、他市同様に部長以下の担当部署による会議において選考基準を策定したところでございます。当然のことながら、候補者の選考評価を公開の場で行うことは候補者に対して非礼でありますので非公開で行っておりますが、その際に恣意的・主観的な判断は加わらないように、客観的要素での公正妥当な選考基準により選考を行ったところであります。
○議長(上野修身) 小杉悦子議員。
◆小杉悦子議員 農業委員の選考について7点説明を求めました。しかし、なかなか納得できるような回答ではなかったと私は思うんです。選考基準の具体的な内容はまだ明確に公表していただけない中で、私たち議員は19名の農業委員の予定者の選考をゼロからしなければいけないのかなと、大変心配しているところです。市が公募したからには、選考委員会などを設けて、選考に当たっては公平性・透明性を確保するのは当然のことと考えるんです。今回の農業委員会委員の議決に当たっては、応募者の選考方法や選考基準が不透明になっていて、市が決めた機械的な基準で選考しているというふうに言わざるを得ません。その点で同意できるものではないということを申し上げて、私の質問を終わります。 以上です。ありがとうございました。(拍手)
○議長(上野修身) 次に、小谷繁雄議員に質問を許します。 小谷繁雄議員。 〔小谷繁雄議員 登壇〕(拍手)
◆小谷繁雄議員 公明党議員団の小谷繁雄でございます。 通告に従い、一括にて3項目質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 初めに、子育て支援の充実についてお伺いします。 厚生労働省が今月公表した平成28年の人口動態統計(概要)によりますと、昨年生まれた赤ちゃんの数は、統計開始以来、初めて100万人を割り込み97万6,079人となり、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は1.44となり、京都府では1.34となっております。舞鶴市の合計特殊出生率は、日本経済新聞社「日経グローカル」の調査では1.93、京都府内で1位、近畿で2位、全国で18位となり、政府の希望出生率1.8を大きく上回る状況とお聞きしているところであります。 平成27年スタートした子ども・子育て支援制度は、待機児童の解消という制度として、働く母親のための制度という見方が強くなっておりますが、本市においては待機児童ゼロという現状であり、市独自の保育士の処遇改善のほか、乳幼児教育ビジョンの積極的な取り組みによる乳幼児教育の質の向上など、子育てしやすいまち舞鶴のさらなる支援をしていただいております。また、全国で保育所を利用していないゼロから2歳児を持つ家庭は約7割と依然として高く、在宅で子育てしている専業主婦にも注力する施策が必要であります。 本市では、子育て親子の交流の場の提供となる子育て広場や、平成27年4月には子育て交流施設あそびあむの開設など、子育て家庭の個別のニーズを把握し、教育・保育施設及び地域子育て支援事業を通し、安心して子供を産み、子供たちの豊かな育ちが実現できるまちづくりを進めていただいているところであります。 初めに、平成31年4月開園予定の幼保連携型認定こども園についてお伺いします。 当初、認定こども園の整備事業は、既存幼稚園舎の活用となっていましたが、建てかえによる新築となり、それに伴う施設内容や工事日程など発表がありました。この認定こども園では、園児が1日の大半を過ごす生活の場となることを踏まえれば、園児と保育士、また幼稚園教諭が安心して生き生きと一緒に過ごすこども園として、友達と一緒に遊んだり活動する中で、ともに過ごす楽しさを味わえ、また、その様子を見守ったり、援助したりできる設計を望むものであります。この施設が乳幼児教育の場にふさわしい豊かな施設となるよう、どのように創意工夫した環境整備をお考えなのかお聞かせください。 また、この施設には、舞鶴市全体の乳幼児教育の推進を図る上で拠点となる乳幼児センターの設置を予定されております。その役割と今後のあるべき方向性について、また、どのような成果が期待でき、目標とされるのか、市のお考えをお聞かせください。 次に、子どもなんでも相談窓口についてお伺いします。 平成28年7月に中総合会館3階に開設され、平成29年には子ども総合相談センターの相談員を増員し、子育ての悩みに迅速に対応し、児童虐待の発生予防を図る相談・支援体制の充実を図る体制を整えられております。開設して1年がたとうとしている子どもなんでも相談窓口の利用状況と効果についてお聞かせください。 本市では、子ども相談総合センター、保健センター、子育て支援基幹センターの3つのセンターが、1つのチームとしてお互いに連携し、妊娠から18歳まで切れ目のない支援により、子育て支援の充実を図っていただいております。 また、子どもなんでも相談窓口は、核家族化が進行し、地域のコミュニティ機能が弱っている中で、子供を育てる家庭に対する事業を強化し、悩める母親たちを救い、出産や子育てに対する不安や負担を軽くすることができる支援を進めるとともに、子育て支援基幹センターでは、地域子育て支援の拠点として、子育て中の親同士が気軽に集い、つながり合う子育てひろばを市内の4カ所に開設し、子供の健やかな育ちを支援する施設となっております。 そして、保健センターでは、こんにちは赤ちゃん事業による乳幼児家庭訪問活動により、母子の健康と子供の健やかな成長を目指し、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を進めていただいております。 子どもなんでも相談窓口は、子育てに関するさまざまな悩みに答える必要もあり、事業主体として行政だけでなく、市町村の判断により地域の子育てNPOなどが担当し、より密度の濃い相談体制も必要であると考えております。出産後の母親が育児への不安や重圧などによって精神的に不安定になる産後うつなどで新生児への虐待を招くおそれもあり、精神状態を把握して適切な対応を行うことが重要とされております。 また、虐待を受けた子供や社会的養護を必要とする子供たちは、ネグレクト--育児の怠慢や拒否--などを受けたことで、心理的、能力的な発達に長期的に深刻な影響を及ぼし、自己肯定感、自分は大切な存在で価値ある存在と感じることや、社会への信頼感も低くなりがちであると、最近の研究の蓄積による報告もあります。このような虐待未然防止など新たな課題も発生しており、アウトリーチ型支援など、今後の市の取り組みについてお聞かせください。 子育て真っ最中の親は忙しく、子育て支援ハンドブックを熟読したり、ホームページを見たりする余裕があるのかを考えることも必要であると思います。また、困窮度の高い親ほど支援施策にたどり着きにくい実態があるように思います。こうした親が行政機関や相談機関をさまようことのないよう、相談者に寄り添った対応が必要であると考えます。 そこで、子育て世代の多くが利用しているスマートフォンによる、時間や場所にとらわれず、気軽に子育て支援に関する情報を取得できる双方向での子育てアプリは、有効な手段の一つであると考えます。 東京都の「せたがや子育て応援アプリ」は、必要な人に必要な情報を届けることができるアプリ最大のメリットを生かし、必要な情報へスムーズにたどり着くことが可能となっております。例えば、おむつがえ、授乳スペース、公園などの施設を検索できる施設マップ、子育て支援情報や申請・手続などの情報を閲覧できる子育て支援ナビ、幼稚園・保育施設を条件に合わせて検索できる保育施設検索ナビ、登録した子供の生年月日や住所などに合わせた健診や予防接種のお知らせを通知するお知らせ配信機能などがあり、妊娠から小学校就学前の子育て家庭を対象に支援情報を提供しております。最新の子育て情報が入手できる子育てアプリの導入は、保護者にとっても子育ての不安感を軽減することに有効と考えますが、舞鶴版子育てアプリの導入について、市のお考えをお聞かせください。 2項目めの認知症支援の充実についてお伺いします。 厚生労働省の推計によれば、全ての団塊の世代が75歳以上となる2025年には、認知症の人が2012年の約462万人から700万人前後に激増すると見られております。政府としても、2015年1月、認知症対策のための初の国家戦略となる新オレンジプランを策定し、対策強化に取り組んでいるところであります。 その新オレンジプランでは、認知症の人ができる限り住みなれた地域で、自分らしく暮らし続けることができる社会を目指すとの基本的な考え方を示しております。具体的な目標として、1つ目に、認知症サポーターを2017年度までに800万人養成、2つ目に、認知症初期集中支援チームを2018年度から全ての市町村で実施、3つ目として、2020年度ごろまでに根本治療薬候補の治験開始などを掲げております。 認知症対策の中でも最も大事なものは、その人の生きがいを引き出す環境をどう整え、認知症の人が笑顔で暮らせるか、悲しい顔で生活するか、それは環境次第であるとも言われております。認知症の人を支える環境は、政策や制度に基づく統合的なサービスによって成り立つ部分が多いともされております。 そこで、初めに、認知症初期支援についてお伺いします。 本市においては、「認知症の人と家族を支える地域づくり」をスローガンに、認知症になっても住みなれた地域で暮らし続けることができるよう認知症施策を推進し、いち早く平成25年に認知症初期集中支援チームを設置していただいているとお聞きしております。 同チームは、医師や看護師、社会福祉士などの医療・介護の専門職で構成され、家族らの相談を受けて認知症が疑われる人やその家庭を訪問し、症状の把握に努め、医療機関への受診を勧めるなど、おおむね6カ月にわたって集中的にサポートすることにより、認知症の進行をおくらせたり、症状の改善に向けた適切な支援を初期段階から受けられ、不安を募らせる本人や家族にとって心強い相談窓口となります。本市の現在の活動状況と今後の取り組みについてお聞かせください。 次に、若年性認知症についてお伺いします。 65歳未満で発症する若年性認知症の人は、日本国内に約4万人おられると推測されております。発症する年齢は平均51歳で、働き盛りの人が物忘れの症状で業務に支障が出て失職するケースもあり、家計の担い手が発症すれば収入を得る手だてが断たれ、一家は経済的な苦境に立たされてしまい、これに治療費や介護費用が追い打ちをかけて、精神的な負担も計り知れません。しかも若年性認知症は進行が早く、診断がおくれたり、サポート体制に手間取ると一層深刻になりかねません。 本市での若年性認知症の要介護認定数とその支援をどのようにされているのか、現状を見据えての課題と、今後の取り組みについてお聞かせください。 次に、本市では、平成28年1月から徘回高齢者の行方不明を防ぐための取り組みとして、認知症になっても安心して出かけられる地域づくり事業となる事前登録制度と位置探索サービス(GPS)利用支援事業についてお伺いします。 認知症高齢者の増加に伴い、全国的にも認知症による行方不明の発生件数がふえており、地域全体で認知症の人を見守り、行方不明を未然に防ぐ取り組みが必要となってきております。認知症が原因で自宅に戻れず、行方不明になるおそれのある方を事前に登録しておく事前登録制度は、スピーディーに捜索体制をとることが可能となり、早期に捜索・発見につなぐ体制を推進する事前登録制度の活動状況と、今後の取り組みについてお聞かせください。 次に、位置探索サービスのGPSは、発信機を持ち歩かなければ力が発揮できない、端末が大きいなどの声があり、滋賀県守山市では、近距離無線通信ブルートゥースを活用し、高齢者が持つ小型電波発信機ビーコンを、周囲のスマートフォンの専用アプリで感知して、居場所を特定する仕組みの実証試験が行われております。しかし、山間部の多い地域では、GPS等徘回探知システムを用いた事業展開なども有効な手段であるとも思います。 本市においても、利用人数が少なく、周知方法にも課題もあるように考えます位置探索サービスについて、今後、どのような取り組みを検討されるのかお聞かせください。 また、認知症の人とその家族の生活を支える環境整備について、認知症になっても安心して出かけられる地域づくりをさらに進めていく必要があると考えます。今後、どのように取り組んでいかれるのか、市のお考えをお聞かせください。 3項目め、災害発生時の対応についてお伺いします。 今月7日に近畿地方も平年並みの梅雨入りとなり、およそ1カ月半の長雨の季節に突入いたしました。また、梅雨明けすると気になるのが台風の動向であります。昨年夏の台風・大雨災害は、全国各地に大規模な被害をもたらしました。 この台風・大雨災害による人的災害では、平成28年8月30日、東北地方を襲った台風10号によって、岩手県岩泉町ではグループホームにおいて多くの高齢者の方が犠牲となられました。このことを踏まえ、適切な避難行動がとれなかったことを重く受けとめ、高齢者等が避難を開始する段階を明確にするため、本年1月、避難準備情報等の名称がよりわかりやすい名称へと変更になりましたが、市民への周知方法や広報での取り組みについてお聞かせください。 次に、災害発生時における避難所運営について。 東日本大震災での教訓を生かすため、平成25年6月、災害対策基本法を改正し、避難所のあり方全般についての方針が示されております。災害発生時には、災害対策基本法等に基づき、予防、応急、復旧・復興というあらゆる局面に応じて、国と地方公共団体の権限と責任が明確化され、地域防災計画では防災体制の確立、防災事業の促進、災害復旧の迅速適切化等を定めており、さらに多様な災害発生に備え、地域防災マニュアルや避難所運営マニュアル等を整備することになっております。 平成28年4月に発生した熊本地震や昨年夏の台風被害では、一部、自治体の避難所運営に自治体職員がかかわったことにより、災害対応に支障を来すケースが見られたようであります。国や県との連携や対口支援の受け入れなど、自治体職員は特に初動期において多忙を極めるこの間に、職員がさまざまな事情から避難所運営に当たってしまうと、被災者救助を初め災害復旧に重大な影響を及ぼしかねない状況となります。 また、平成28年4月には、内閣府が公表している避難所運営ガイドラインにおいて、「避難所の良好な生活環境の確保に向けた取り組み方針、市町村の避難所関係職員以外の者でも避難所を立ち上げることができるよう分かりやすい手引き(マニュアル)の整備が必要である」としております。近年の災害多発の状況に対し、本市の避難所運営についてお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。
○議長(上野修身) 福田健康・子ども部長。 〔福田豊明健康・子ども部長 登壇〕
◎健康・子ども部長(福田豊明) 小谷議員の御質問のうち、1番目の子育て支援の充実についてのお尋ねにお答えをいたします。 初めに、公立認定こども園につきましては、舞鶴幼稚園と西乳児保育所を機能集約し、現在の舞鶴幼稚園の敷地内に、平成31年4月の開設を目指し、取り組みを進めているところであります。 まず、こども園の整備に当たりましては、より良好な保育・教育環境の構築を基本的な考えとしております。施設の特徴といたしましては、子供の育ちの発達段階に合わせ、年齢ごとに設けております各保育室が連携しやすいよう配置・工夫することで、異年齢の子供たちも交流しやすく、そして遊びがつながるようにしておりますほか、全ての保育室から外の園庭に出られるように、また、テラスには屋根を設けることで、天候にかかわらず室内と外との遊びの連続性や遊びの広がりを持たせたことが挙げられるところでございます。 また、食育を重視することといたしておりまして、その取り組みの一つといたしまして、調理室の配膳等の様子を子供たちが直接見ることができるよう見学窓を設けております。さらに、在宅で子育てをしておられます御家庭を対象とした相談支援や就園前の親子が参加する事業等を実施する場といたしまして、地域子育て支援室を設けております。このように子供の年齢や発達段階に応じた質の高い乳幼児教育を実践していくための施設機能を備えたものといたしております。 加えて、乳幼児教育センター機能を併設したことも大きな特徴の一つでございます。このセンターの機能といたしましては、乳幼児教育コーディネーターを配置いたしまして、本市全体の乳幼児教育の充実に向けた取り組みを企画・実施いたしますほか、園や学校等の活動のサポート、そして家庭・地域・保育所・幼稚園・学校等をつなぐコーディネートなどの役割を担っていくこととしております。 具体的な取り組みといたしましては、乳幼児教育の質の向上に向け、公立及び民間の保育所・幼稚園や小・中学校の保育者・教員がともに学ぶ研修機会の提供を初め、家庭や地域の皆様への乳幼児教育に関する情報発信、乳幼児教育ビジョンをさらによく知っていただくための講演会や研修会の開催などに積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、公立認定こども園を拠点といたしまして、乳幼児期における教育・保育の一体的な提供や保育の質の向上、家庭や地域における子育て支援等を総合的に推進してまいりたいと考えております。 次に、子どもなんでも相談窓口の現状と今後の取り組みについてでありますが、昨年7月開設をいたしましたこの窓口につきましては、開設以降、多くの市民の皆様に御利用いただいておりまして、開設をいたしました昨年7月からことし3月末の間に新規にお受けいたしました相談件数は224件でございまして、開設前の昨年4月から6月と比較をいたしますと、月平均の新規相談件数で申しますと、約1.5倍の相談件数の増加というふうになっております。相談内容につきましては、育児相談、家庭の関係、それから児童虐待の御相談、不登校、非行の御相談など多岐にわたっているところでございます。 これは、従来、各セクションで行っておりました子供や子育てに関する相談・支援窓口を集約いたしましたことにより、相談先に悩むことなく、この窓口に御相談いただけるようになったことや、同じ施設の中に保健センターと子育て支援基幹センターが設置されておりますことから、これらセンターの相互の連携がスムーズにできたという窓口集約のメリットがあらわれてきているものと考えております。 また、対応につきましても、3つのセンターの専門職員が直に顔を合わせて情報を共有しまして、支援策を検討することによりまして、相談者のニーズに合わせた寄り添い型の支援が可能になったものというふうに考えております。 今後とも多くの市民の皆様に御利用いただけますよう、チラシ、ホームページやメール配信サービス等を活用して広報に努め、周知を行ってまいりたいというふうに考えております。 なお、子供や子育てに関する御相談は、子育て交流施設あそびあむや市内4カ所の地域子育てひろばでもお受けをしておりますが、継続的な支援や対応が必要な場合については、子どもなんでも相談窓口につなぐなどの連携体制をとっているところでございます。 今後の取り組みの重点事項といたしましては、子どもなんでも相談窓口が対応しております相談の48%が虐待やそのおそれ、可能性に関するケースでありますことから、その早期対応と適切な支援に力を入れていきたいというふうに考えておりまして、そのためには関係機関の情報共有と連携体制がより重要になると考えております。 虐待は発生してからではなく、予防が何より大切という観点から、健康診査などの母子保健事業や、民生児童委員さんによりますこんにちは赤ちゃん訪問事業を初めとするさまざまな機会や施設・機関からの情報をここに集めることによりまして、孤立してしまいがちな御家庭を地域の人々やさまざまなサービスにつないでいけるよう、小さなSOSを見逃すことなく、早期のアウトリーチ型の訪問など適切な支援を実施してまいりたいと考えております。 次に、アプリなどを使った子育て支援情報の提供についてでありますが、本市では、子育てに関する情報提供の充実のため、子育て中の保護者の皆様にタイムリーな催し情報や子育て支援に関する情報を届ける子育て応援情報サイト、そよかぜネットまいたんを開設いたしております。平成28年度のアクセス数は8万3,143回、ユーザー数は1万7,388件となっております。 また、京都府におきましても、お出かけ情報がエリア別で入手できる、きょうと子育て応援パスポートアプリ「まもっぷ」でございますとか、健康・医療情報がエリア別で入手できる京都子育て支援サイト「ちゃいるす」を開設されておりまして、舞鶴市民の方も登録し、利用されているというふうにお聞きをいたしております。 市といたしましては、これらの情報サイトやアプリのさらなる利用促進を図りますとともに、利用者のニーズもいろいろとお聞きをいたします中で情報提供のさらなる充実を図りまして、子育て支援世帯の応援に努めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。 〔藤澤 努福祉部長 登壇〕
◎福祉部長(藤澤努) 小谷議員の御質問のうち、2つ目の認知症支援の充実についてお答えいたします。 本市におきましては、認知症と診断された早い段階で、本人や家族の不安に寄り添い支援を行うことで、本人と家族の良好な関係を保ち、認知症の方が自分らしく生活できるよう、認知症初期集中支援チームを設置しております。 本チームは、東舞鶴医誠会病院の専門相談員を中心に、医師・看護師・作業療法士などの専門家で構成され、認知症の不安を持つ方の自宅に訪問し、療養や生活上の助言を行うほか、よりよいケア方針を検討するチーム員会議を実施し、その方に適したサービスや医療へつなぐ支援を行っております。平成28年度は、訪問を22件、チーム員会議を7回実施しております。 今後につきましては、本チームの周知をさらに図るほか、認知症の正しい知識の普及啓発にも取り組んでまいりたいと考えております。 次に、若年性認知症の現状と今後の取り組みについてでありますが、65歳未満で発症する若年性認知症の方につきましては、高齢者とは異なり、現役世代ならではの不安を抱えておられ、多岐にわたる支援を必要とされております。 本市の65歳未満の若年性認知症の要介護認定者数は、平成28年度末で23名おられます。また、若年性認知症の方の支援につきましては、訪問看護・通所介護・リハビリ等の介護保険サービスのほか、障害者福祉サービスにおける就労支援や相談事業が利用でき、認知症本人の集いの場である認知症対応型カフェにおいても対応させていただいております。 なお、子育て中の場合や経済的な問題については、必要に応じて子ども総合相談センターや生活支援相談センターとの連携をとり、ニーズに応じた支援に努めているところであります。 しかしながら、若年性認知症は働き盛りの世代に発症するため、仕事に追われ受診がおくれたり、診断を受けてもどこにも相談できずに孤立してしまう場合もあり、市といたしましても、今後も医療機関との連携を初め、若年性認知症の正しい知識や支援制度の普及・啓発に取り組んでまいります。 次に、認知症になっても安心して出かけられる地域づくりについてでありますが、本市における認知症高齢者の行方不明防止に係る取り組みとしましては、行方不明のおそれのある方について、身元に係る情報をあらかじめ市に登録しておく事前登録制度と位置探索サービス(GPS)利用支援事業があります。事前登録制度につきましては、現在55名の方が登録をされており、その方には登録番号を記入した反射シール等を配布し、行方不明の際、御本人を探す手がかりになるよう身につけていただいております。 また、この情報を市・警察・地域包括支援センターで共有し、実際に行方不明が発生した場合には、まいづるメール配信サービスを利用して、広く市民に情報提供を呼びかけております。 GPS利用支援事業については、機器の購入やレンタルに係る初期費用の助成を行い、経済的な負担の軽減を図るものでありますが、今後は、利用を検討される方には、窓口で詳しく説明を行うほか、御本人のニーズに合った利便性の高い機器を御紹介するなど、利用の促進に努めてまいります。 認知症になっても安心して出かけられるためには、近隣の方を初め、店舗や交通機関などのあらゆる方々が御本人を温かく見守り、道に迷っておられるようであれば、さりげなく声をかけ、必要な手助けをするといった地域ぐるみの見守りが何よりも重要であります。 いずれにいたしましても、今後とも、さまざまな機関の方々に本制度の周知を行うとともに、認知症の方を見守り地域で支える認知症サポーターの養成もあわせて行い、認知症になっても安心して出かけられる地域づくりに努めてまいります。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。 〔川端常太市長公室長 登壇〕
◎市長公室長(川端常太) 小谷議員の御質問のうち、残りました災害発生時の対応についての御質問にお答えをいたします。 初めに、避難準備情報等の名称変更に伴う対応についてでありますが、平成28年8月に東北地方を襲った台風10号では、避難に時間を要する高齢者等に避難開始を求める避難準備情報の意味がよく理解されず、高齢者施設において甚大な被害をもたらしたところであります。この教訓を踏まえ、避難情報の名称が、避難準備情報から避難準備・高齢者等避難開始に、さらには避難指示が避難指示(緊急)に、誰もが理解できるよう変更されたところであります。 市では、名称変更の目的やその意図について、自治会への説明会や、各団体への出前講座、広報まいづる等において周知するとともに、広報車で行う防災広報活動においても、車両をとめてアナウンスするなど、確実に伝わり、わかりやすい避難情報の発信に努めているところであります。 次に、災害発生時における避難所の運営についてでありますが、ひとたび大規模な災害が起こると、避難所は、住まいを失った方々の生活拠点になるとともに、被災者支援の拠点ともなる重要な施設であります。 本市においては、台風の接近等、災害の発生が想定される場合には、まず自主避難所を開設し、災害の状況に応じて拠点避難所や地域避難所などを開設することといたしております。市では、避難所開設・運営簡易マニュアルを策定し、避難所における初期対応や資機材の配備など、避難所の円滑な運営に努めているところでございます。 今後、国の避難所運営ガイドラインを参考とする中で、福祉避難コーナーの設置やユニバーサルデザインの推進、男女双方の視点に配慮したプライバシーの確保、さらには地域の皆様と連携した避難所運営など、ソフト・ハードの両面から避難所運営の充実・強化に努めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 小谷繁雄議員。 〔小谷繁雄議員 発言席から発言〕
◆小谷繁雄議員 各項目について詳細に御丁寧な答弁をいただき、ありがとうございます。 加速度的に進む人口減少、少子・高齢化という問題は、地方創生にとって待ったなしの課題であると思っております。本市は、合計特殊出生率が高いわけでありますが、出生数は減少傾向が見られるようであります。子育て支援の充実のほかにも定住支援など、数々の課題に取り組んでまいらなければならないと思っております。私として、市民の方々の声をしっかり受けとめて、今後とも、微力ではありますが、住んでよしの舞鶴、まちづくりのため、しっかりと私も取り組んでまいりたいと思っております。 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(上野修身) 次に、鯛 慶一議員に質問を許します。 鯛 慶一議員。 〔鯛 慶一議員 登壇〕(拍手)
◆鯛慶一議員 失礼いたします。新政クラブ議員団の鯛慶一でございます。 発言通告に従い、一括形式で質問を行います。理事者の皆様におかれましては、明快かつ市民の皆さんにも理解しやすい御答弁をよろしくお願いいたします。 最初に、質問1、一般廃棄物減量化について。要旨1、紙ごみの減量についてお伺いいたします。 先月5月10日に、私が所属しております民生環境委員会での先進地視察として、広島県三次市に行ってまいりました。ここではごみ減量化の取り組みについて視察をしてまいりました。 現在、各市町村では、リユース・リデュース・リサイクルの3Rの取り組みは当たり前になっておりますが、三次市ではそれにプラス1Rのリスペクトを取り入れておりました。その内容は相手への思いやり、尊敬であり、環境問題は詰まるところ相手への思いやりで、地球や物への感謝、次世代へのツケを残さない私たちの生き方が問われるとうたわれております。 舞鶴市では、可燃ごみと粗大ごみに手数料を掛けておりますが、三次市では燃えないごみに関しても手数料を掛けておられます。その方法は、各不燃ごみもごみ別に詳細に分けられた不燃ごみ専用ごみ袋を購入し、また、同一ごみ袋でも各ごみによって分別されておりました。例を出しますと、指定袋5・7では、袋表面に「有害ごみ・埋立ごみ・危険ごみ」と記され、市民はその該当する部分に丸をつけて排出をされております。そのことに対し市民の反応は、やはり最初は手間取ったが、今ではそれが当たり前となっているとの意見が出ております。我が舞鶴市でも、不燃ごみに対しては6種9分別が行われており、市民の皆さんの協力もあり、現在に至っていると思われます。 平成27年度実績ではありますが、舞鶴市の市民1人が1日に出すごみの量は892.2グラム、先進地と言われる三次市では865.1グラムであり、その差は27.1グラム。燃えないごみが無料の舞鶴市が有料の三次市に大きな差がなかったことに驚きを感じ、舞鶴市の理事者の皆様が前向きに取り組んでいただいている結果ではないかというふうに思われます。 しかし、その排出ごみの内容で大きく差をあけられてしまったのは生ごみであり、三次市が全ごみ量の3%に対し、舞鶴市は25.9%ということでした。三次市では、ほぼ、どの世帯もコンポストや生ごみ処理機を普及させ、ここまで削減させたと述べられておりました。逆に紙類のごみに関しては、舞鶴市が28.7%、三次市が45.5%と大きく削減に成功している状況の中、舞鶴市ではさらに紙ごみを減らす施策をされるとお伺いしております。 そこでお伺いいたします。 舞鶴市では、これまでから不燃ごみの6種9分別収集や可燃ごみの有料化の実施など、ごみの減量化、資源化の施策に積極的に取り組んでいると認識しております。その中でも紙ごみに対しては、現在、新聞紙、段ボール、その他の紙に分別し、不燃ごみの収集日に収集しているが、お菓子の空き箱や細かな紙くずなどは可燃ごみに出している人も多いと感じます。また、現在、細かな紙ごみは紙袋に入れて収集していますが、中にはナイロンのひもや材質が紙ではない袋に入れて出している人もおり、さらなる施策が必要だと思われます。 このような状況でもあることから、可燃ごみの指定袋化に伴う可燃ごみ処分手数料を市民に還元するためにも、市においてその手数料を活用して、その他の紙の排出用の紙袋を作成し、市民に紙袋の販売手数料のみの安価で配布すれば、紙ごみのさらなる減量化、資源化が進むと考えますが、市の考えをお伺いいたします。 次に、質問2、JR線の活用について。要旨1、JR小浜線についてお伺いいたします。 昨年12月に発表された北陸新幹線の舞鶴ルートが選定ルートから外れ、非常に残念な思いではありますが、今後の状況で変更の可能性もゼロ%ではないことから、私たちができることを悔いが残らないように取り組んでまいりたいと思います。 そんな状況の中、多々見市長を含む49市町村の首長が、山陰新幹線を国が具体的に進める整備計画路線に格上げするよう求める決議を採択されたとお伺いしております。日本海側国土軸の形成に向けて、今後、一層の御尽力をいただきたいと望みます。 さて、北陸新幹線敦賀駅までの延伸が決定している中、舞鶴から敦賀までの鉄道の移動を考えてみてください。私が子供のころは敦賀駅まで急行が走っていたような気がしますが、今は普通列車のみとなっております。そのために東舞鶴・敦賀間は約2時間という時間がかかり、いまだ遠いまちの印象を受けます。 一方、舞鶴若狭自動車道全線開通に伴い、自動車での移動では約1時間と、とても身近なまちになったと感じます。距離的には大差がない中で、停車駅が多いJRではやはり時間がかかり過ぎているのではないかと思われます。また、その時間の長さが利用客の足を遠のかせているのではないかと感じます。 各停車駅のまちには、そのまちの特徴的な学校や仕事もあり、普通の考えではたくさんの利用客が見込まれるはずの沿線ではありながら利用客の伸び悩みは、やはり時間が関係しているのではないかと思われます。JR舞鶴線のように特急があれば距離的には約1時間で到着すると思われますが、車両変更などのコストもかかり、それは不可能かと思われますが、快速電車など通常の車両で駅を飛ばす方式なら可能ではないでしょうか。 そこでお伺いいたします。 北陸新幹線敦賀駅への延伸が、平成34年度末を開業予定として進められており、敦賀までのアクセス改善が求められる中、現在、JR小浜線は普通列車のみが運行し、所要時間が約2時間を要する状況であります。今後、敦賀までのアクセス改善を図るため、JRに対し小浜線における快速列車等の運行を求める考えはないか、お伺いいたします。 次に、要旨2、JR舞鶴線貨物取り扱いについてお伺いいたします。 京都舞鶴港が開港し、第2ふ頭とともに国際ふ頭としてコンテナ貨物の取扱量が増加しています。平成28年度実績で取扱総量1万1,493TEUまで伸びており、今後さらに増加の可能性を秘めております。 今現在、このコンテナの輸送は、近距離、長距離を問わずトラックで行われております。海上コンテナでは20フィートと40フィート、JR貨物のコンテナでは12フィート、20フィート、31フィートと種類がありますが、日本国内では20フィート型が主流となっているようです。 私が関係者からお伺いした話ですと、行き先が同じ貨物が何十個もあり、それをトラック1台が1個しか運べない状況である。同時に数個運べればよいが、道路運送法などでトラック輸送は1つしか運べないとのことでした。これはトラックの人件費や燃料代、高速道路の料金など、コストアップにつながる要因ではないかと分析されます。もしJR貨物の駅が近くにあれば、20フィート型のコンテナなら積み込みも可能で、かつ、ふ頭から貨物専用駅までの距離で済むことから、少数台数のトラックでも効率的に輸送ができる、また排出ガスの低減や運転手の超過勤務もなくなり、長距離を走らなくてよい分、事故へのリスクの軽減にもつながると考えます。 昔はこの舞鶴にもたくさんの貨物取扱駅があったとお伺いしていますが、私の記憶にあるのは西舞鶴駅だけです。もし舞鶴に貨物駅が復活するのならば、ふ頭にある程度近く、また高速道路ネットワークの近くであるのが理想と考えます。コンパクトシティ化を進める舞鶴市で、昔のように西舞鶴駅で貨物を取り扱うのは時代に逆行しており望ましくないと思いますが、それ以外にもたくさんの候補地はあると思われます。 そこでお伺いいたします。 京都舞鶴港のコンテナ貨物取扱量が増加する中、環境負担の低減や将来のエネルギー問題を考えた場合、環境に優しく、大量輸送が可能な鉄道での貨物輸送を積極的にするべきと考えます。また、市内にコンテナ取扱基地ができれば、人や物の流れが活性化し、雇用増加にもつながると思われます。JR舞鶴線においては、過去に貨物輸送が実施されていたが、貨物輸送に係るこれまでの経緯をお伺いいたします。 また、今後、JRに対し、舞鶴線での貨物の取り扱いを求める考えがないかをお伺いいたします。 次に、最後の質問3、若者の定住について。要旨1、住宅ローンについてお伺いいたします。 舞鶴市の人口が、5月1日現在の推計人口約8万2,000人台となっています。人口減少にストップがかからない状況ではありますが、舞鶴市の合計特殊出生率2.09、有効求人倍率、平成28年度平均1.43となっており、住みやすいまち、住み続けたいまちであることは間違いありません。 よく若者の舞鶴離れと言われますが、大学等の進学で舞鶴を離れることはやむなしとしても、進学しない若者の舞鶴での就職率や、進学してから舞鶴に帰り、舞鶴での定住を望む若者も多いと感じております。 人口減少の原因が若者のまち離れだけでなく、最近の傾向で大きな要因が高齢者のまち離れがあると思われます。寿命による自然減は誰もとめることはできませんが、ひとり暮らしの高齢者の方を、舞鶴を離れた若者が自分の居住地へ引き寄せ、舞鶴離れをさせている方が余りにも多いと感じます。もし、若者が舞鶴に定住し、舞鶴を拠点に生活されているのなら、高齢者の舞鶴離れはなかったのではないかと思われます。 そこで、若者が舞鶴で居住したいと思う環境をつくってみてはどうでしょうか。平成23年3月定例会で一度今回の質問に近いことをしております。そのときの質問と重複するところもありますが、再度その趣旨を知っていただくために説明をさせていただきます。 今現在、一生懸命働いている若者が舞鶴にはたくさんおります。その若者たちが求める夢は何なのかを舞鶴市に住んでいる20代後半から40代前半の市民に聞いてみたところ、家庭を持ち、自分の家を持ちたいという意見を多くの市民から聞きました。 そこで衝撃的だったのが、ある若者が家を探し、気に入った物件が見つかり、そして住宅ローンを組もうとしたところ、所得制限で住宅ローンを組めないということでした。そこで舞鶴市内の金融機関に問い合わせたところ、今現在ローンを組もうとした場合、保証会社の審査があり、それを通過しないとローンは組めないとのことでした。その基準はと聞いてみたところ、基準は明らかでないとの返答でした。しかし、私の知り合いから聞いた話では、年収300万円以下では厳しいですねとの返事でローンは組めなかったそうです。以前は年収400万円以下では厳しいとのことも聞いておりましたが、ここ数年で基準は大分下がってはいますが、それでも厳しい現状ではあります。 少しデータは古いのですが、平成23年1月時点での舞鶴市での求人賃金は、25歳から34歳で23万3,250円、年収で279万9,096円、35歳から44歳で23万3,730円、年収で280万4,760円です。今の御時世、ボーナスはゼロに近い企業も多く、この金額から見ても年収300万円には届かない金額ということがわかっていただけるのではないかと思われます。 実は、この金額は公務員は含まれておりません。逆に言えば公務員以外の舞鶴市民の給料は、求人賃金から見るとこれくらいなのです。2世代での生活や3世代での生活であれば家賃が発生することはない、あるいは家族の気持ち程度で済みますが、現実は厳しいもので、小さいワンルームや賃貸マンションなどでも家賃は6万円から7万円します。家賃の6万円台を住宅ローンに組んだ場合、どの程度の家が買えるのかを金融機関で調査してまいりました。金利2.2%で算定し、30年のローンを組んだ場合、1,500万円から1,800万円、35年で組んだ場合、1,700万円から2,000万円のローンが組めるそうです。中間の1,800万円で計算しますと、新築の注文住宅で、土地30坪、建坪18坪、延べ床面積35坪のマイホームが手に入るそうです。 よく話題になります舞鶴市以外の市町村で行われている新築費に100万円等の補助金制度や、各市町村が土地を提供するなど行われておりますが、根底のローンが組めないことには絶対に手に入らないことです。その補助金を必要とする方に還元されない無意味な補助金を交付するより、本当に必要としている方への補助金の交付が必要なのではないかと思われます。 もし若者が舞鶴市でマイホームを持ってくれたなら、当然、舞鶴市は人口減少の歯どめ、市府民税の増収、固定資産税の増収、新築なら舞鶴市の建築業者指定をすることにより、地域産業の活性、若者人口の増加、そして若者人口の増加は産業の活性、企業の集まりと、舞鶴市としてよい方向に進んでいくのではないでしょうか。 京都縦貫自動車道、舞鶴若狭自動車道も全線開通になり、近隣の市町村や京都市内でも通勤圏内となり、舞鶴市ではマイホームが持てるという夢を若者に与えられないでしょうか。 以前の質問では、舞鶴市が連帯保証人になれないかと質問をしましたが、答弁で「市が住宅ローンの連帯保証人になるといった個人の財産となります持ち家を取得するための支援策を設けることにつきましては、多くの整理すべき課題があり、現時点では困難であると考えております」とのことでした。しかし、その続きとして、「人口減少対策を進める上で、若者定住のための施策は大変重要な課題であると存じておりますので、今後、議会や市民の皆様の御意見をお伺いするなど幅広く議論し」と続けられました。 今回の質問では、若者のマイホーム購入を支持するという観点からは前回と同じではありますが、基金を設置し、その基金を担保とした後方支援をしていただけないかと考えます。銀行としても、住宅ローンを組むときには土地や家を第一抵当に取り、また支払者には保険が掛けられ、事故や病気で支払者が亡くなったときでも、残った家族に支払い義務がなくなり生活し続けることができます。万が一、支払いができない状況になっても、担保を取っているので転売や競売などが行われるために、いきなり基金から支払えというリスクも少ないと考えます。それよりも自分の家、マイホームのために、そして家族のために働くという働きがいを若者に与えるまち舞鶴をつくっていただきたいと考えます。 そこで質問をいたします。 舞鶴を含め周辺市町に住む若者が、所帯を持ち、自分の家を建てたいと思っても、所得の低さを理由に銀行の住宅ローンが組めず、なかなか購入ができない状況であります。一方で、世帯向けアパートなどの賃借料は月に7万円程度と、家を建てた場合と同程度の家賃を支払っている状況です。 例えば、市で基金を設立し、その基金を担保にすることで、低所得者であっても住宅ローンを組める制度の設計を検討いただき、これを実現することで、若者が夢を持ち、しっかりと所帯を構え、ひいては市の定住人口減少の抑制につながると考えますが、市の考えをお伺いし、1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(上野修身) 飯尾市民文化環境部長。 〔飯尾雅信市民文化環境部長 登壇〕
◎市民文化環境部長(飯尾雅信) 鯛議員の御質問のうち、1番目の一般廃棄物の減量化についてのお尋ねにお答えいたします。 紙ごみ、いわゆる古紙の分別収集につきましては、ごみの減量化・資源化を図るため、可燃ごみの有料化に合わせ平成17年から実施しているところであり、月に1回の不燃ごみの収集日に、新聞紙、段ボール、その他の紙の3つに分類して収集し、資源化しておりますとともに、ごみ分別ルールブックやごみニュース、ごみ減量アイデアブックのほか、小学校への出前授業などを通じて、古紙の分別についての啓発に努めているところであります。 しかしながら、可燃ごみの組成分析を実施いたしましたところ、可燃ごみの中には約40%の紙類が含まれておりまして、この中には資源化できる紙ごみも多く含まれておりますことから、紙ごみのさらなる資源化を進めることが必要と考えております。 市といたしましては、今後も引き続き、あらゆる機会を活用して、お菓子の空き箱や細かな紙くずなど、リサイクルが可能な紙は紙袋に入れて、不燃ごみの収集日に資源ごみとして出していただくよう呼びかけるなど、古紙の分別について周知いたしてまいります。 お尋ねの紙袋の作成につきましては、古紙の資源化率の向上に向けた施策を総合的に検討する中で、先進地事例も参考にしながら、費用対効果などを調査してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、市といたしましては、循環型社会の形成に向けて、ごみのさらなる減量化、資源化を推進していくため、事業所も含め、古紙の回収量の増加に向けた取り組みを積極的に進めてまいります。
○議長(上野修身) 西嶋政策推進部長。 〔西嶋久勝政策推進部長 登壇〕
◎政策推進部長(西嶋久勝) 次に、鯛議員の御質問のうち、質問2、JR線の活用についてと、質問3、若者の定住についてにお答えをいたします。 初めに、JR線の活用についてのうち、JR小浜線についてでありますが、平成34年度末に予定をされている北陸新幹線敦賀駅までの延伸開業は、人流・物流の飛躍的な増加はもとより、新たな産業の創出や雇用の促進など、沿線地域全体に大きな効果をもたらすものであり、市といたしましては、北陸新幹線に接続し、京都府北部地域を経て山陰地域へつながる山陰新幹線を誘致することが、京都府北部地域の発展のみならず、日本全体の国益につながるものと考えており、現在、山陰新幹線の誘致と合わせ、在来線の高速化を目指す新たな同盟会設立の準備を進めているところでございます。 お尋ねの小浜線における快速列車等の運行につきましては、当面の対応として、新たな人の流れを京都北部地域につなげる効果を検証する中で対応してまいりたいと考えております。 次に、JR舞鶴線の貨物の取り扱いについてでありますが、舞鶴線においては、東舞鶴駅で昭和55年度まで、西舞鶴駅で昭和58年度まで貨物の取り扱いを行っておりましたが、いずれも分割民営化の前の旧国鉄時代に高速道路網が整備され、ドア・ツー・ドアの一貫輸送や輸送需要への弾力的な対応が可能なトラック輸送に押され、廃止されたものでございます。 現在、コンテナ貨物取扱量が増加している京都舞鶴港におきましては、トラック輸送の機能強化に向け、国道27号西舞鶴道路、臨港道路上安久線及び和田下福井線の整備を国・府・市が一体となって進めており、この道路整備を早期に完成し、京都舞鶴港が日本海側ゲートウェイとして、その役割を果たすことが必要と考えております。 次に、若者の定住についてのお尋ねでございますが、本市におきましては、移住・定住促進を市の最重要施策の一つに位置づけ、中でも住居に係る取り組みとしましては、社会構造等の変化に伴い増加をしている空き家の利活用を推し進めており、まちなかエリア及び農村地域において、空き家改修等に係る経費に対して一定割合を補助し、そこに住んでいただくことで、まちの活性化や地域の担い手等の確保に努めているところでございます。 また、今年度は、京都府において、新たに新婚世帯や子育て世帯の住宅確保に係る経済的負担の軽減を図るための新婚・子育て応援住宅総合支援事業を実施されるとお聞きしており、市では、この京都府事業を活用した事業の実施について、現在検討をしているところでございます。 マイホームの購入に関する基金設立の御提案をいただいたところでありますが、市といたしましては、現在進めております事業をしっかりと推し進めるとともに、国や府の制度を活用しながら、より効果的な制度設計を図り、若い世代のニーズに応え、若者が夢を持って住み続けられる、心豊かに暮らせるまちづくりを推進してまいりたいと存じます。
○議長(上野修身) 鯛 慶一議員。 〔鯛 慶一議員 発言席から発言〕
◆鯛慶一議員 明快なる御答弁ありがとうございました。 ごみ問題に関しては、次世代へ現在のツケを回すのではなく、今できることをやっていくことが大切だと思われます。可燃ごみの有料化で劇的に排出量が減ったのであれば、再利用できない不燃ごみの有料化も視野に入れて検討していただきたいと思います。 JR小浜線については、必要となった時期に要望するのではなく、できるだけ早くに要望していただき、敦賀駅に新幹線が来たときには、舞鶴からも乗車しやすい環境にしていただくことを願います。 また、舞鶴線においては、国道・府道など整備で優先順位があるとお伺いしましたが、日本海側拠点港として、今後さらに多くの貨物の取り扱いや、現在3分の1で工事がとまっている国際ふ頭も、日本海側国土軸の促進により、再度検討されたときにも対応できるように準備していただきたいと思います。 最後の若者の定住については、多々見市長が掲げられております交流人口300万人、経済人口10万人都市は、今後、人口が減少することをにらんでの施策でありますが、人口減少に歯どめが効いたときには、さらに大きな経済効果を生むと感じております。そのことを含め、今後の施策を今まで以上に進めていただきたいと願い、質問を終わります。(拍手)
○議長(上野修身) 次に、肝付隆治議員に質問を許します。 肝付隆治議員。 〔肝付隆治議員 発言席から発言〕(拍手)
◆肝付隆治議員 創政クラブ議員団の肝付隆治でございます。 通告に従い、一問一答方式で質問させていただきます。 最初は、介護予防・日常生活総合支援事業移行後の状況についてお伺いをします。今回は、現在の状況と地域の連携についてお聞きしたいと思います。 移行前の介護保険制度は、要介護者に対する介護給付、要支援者に対する予防給付、地域の高齢者に対する地域支援事業という3つの構成になっていたわけですが、4月から始まりました新しい総合事業では、予防給付のうちの訪問介護と通所介護については地域支援事業の中の総合事業に移行しました。新しい総合事業開始後も、訪問介護、通所介護以外のサービスについては、引き続き介護予防給付としてサービスが提供され、地域包括支援センターによる介護予防ケアマネジメントに基づき、総合事業として介護予防・生活支援サービス事業と、一般介護予防事業のサービス、これと介護予防給付のサービスを組み合わせて利用できます。この説明だけでもかなりややこしいんですが、その上、これらのサービスは支援によって多くの類型に分かれていますので、支援を受ける対象者やデイサービスをしている介護事業者においても、何がどう変わるのか、どのような組み合わせができるのか、よくわからないという声を多くききましたが、移行後2カ月たった今、どのような状況にあるのかお聞かせいただきたいと思います。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。 〔藤澤 努福祉部長 自席から答弁〕
◎福祉部長(藤澤努) 肝付議員の御質問にお答えいたします。 介護予防・日常生活支援総合事業につきましては、国のガイドラインでも多くの類型や方法が示されており、平成27年の法改正後は、今までどおりサービス利用が継続できるのかと戸惑われた利用者や介護事業者の方も多かったと認識しております。 本市におきましては、訪問型・通所型サービスとも予防給付と同様の現行相当サービスへ移行し、今までどおり利用できるサービスを整えており、介護事業者の方につきましては、制度移行前から説明会を実施し、制度の周知を行ってまいりました。 また、利用者の方につきましても、地域包括支援センターから移行後のサービス内容について丁寧に説明していただいておりますので、現在のところスムーズな移行ができたものと認識しております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 昨年の12月に同様の質問を1回させていただいたんですが、そのときに地域包括支援センターから、今御答弁があったような内容が非常に多く質問があって、市のほうからも直接説明をしてほしいと。地域の方々も、民生委員さん、それから老人会、そちらのほうにも問い合わせがあるということで御質問したんですけれども、そのときに部長さんの答弁のほうから、これから要望に応じて説明をしていきますと。それから包括センターのほうにも行って同様の説明をしますということで、その後、いろいろ説明をされたというふうに聞いております。その効果が出て、今、問題なく移行できているものと思います。 そこで、先ほど出ました地域包括支援センターなんですけれども、要支援者のケアマネジメントは、基本的にはその地域の地域包括支援センターが行っています。新しい総合事業に関する問い合わせや相談が非常に多くなっていると思うんですが、問題なく対応できているのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 利用者に対しましては、移行前から地域包括支援センターのケアマネジャー等から、総合事業移行後も現行相当サービスを利用できる旨、丁寧に説明をさせていただきましたので、問題なくスムーズに移行できたものと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 今、御答弁ありましたが、問題なく移行しているということなんですが、実は地域包括支援センターは、昨年の12月から4月、5月ぐらいまで非常に問い合わせが多かったというのが実態だそうです。ですが現場の方々の御努力により、現在においては沈静化しているというか、御理解をいただいているということなんですが、新しく要支援者になるような方についてはわからないということで、問い合わせはかなり多いようです。ですので、引き続き、高齢者支援課のほうにも問い合わせは行くと思いますけれども、対応をお願いしたいと思います。 次に、地域の自治会、民生委員、老人会等の対応についてお伺いをしたいと思うんですけれども、新しい総合事業においては、一般介護予防事業として地域での支え合いや助け合いに期待する部分が大きいようです。地域の自治会、民生委員、老人会などの地域住民の自主的活動として、見守りやごみ捨てなどを組織化しようとする地域もあるようですが、現実にそのような活動を始めたところがあるとか、逆に何か問題が出ているとか、掌握しておられますでしょうか。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 総合事業につきましては、住みなれた地域で可能な限り生活し続けられるよう、地域で支え合いの仕組みをつくっていくことが重要とされており、今までの介護事業者によるサービスに加え、地域住民や高齢者自身が新たに見守りや支え合いの担い手として活動することが期待されているところであります。 総合事業創設に伴い、各地域で老人会や民生委員の方へ本事業の説明をさせていただいておりますが、最近では、自治会としての見守りや助け合い活動、それから老人クラブの会員による見守りや自主的な介護予防活動のほか、地域福祉に係る問題や課題を民生委員と自治会長が共有するための懇談会が行われるなど、これ少しずつではあるんですけれども、地域での支え合いの活動がふえてきていると認識しております。 しかし、一方では、単身高齢者の孤立化や老老介護の増加など、自治会や民生委員を取り巻く課題は深刻なものになっていることも認識しているところであります。このような問題を解決していくためにも、さきにも述べましたような地域住民同士の交流や支え合いが、ますます重要になっていくと考えております。市といたしましては、今後とも、民生委員・自治会長・地域住民の方々とともに支え合いのできる地域づくりに努めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 今、御答弁ありましたように、民生委員、自治会、老人会、この方々の連携が大切になってくると思うんですけれども、今、一番負担がかかっていると思われるのが民生委員さんなんです。現実的に4月の時点で7つの地域ではたしか欠員が出ていたと思うんですけれども、今、民生委員さんは、高齢化率が上がってきたところ--地域によって違うんですけれども、大変な負担になっておりまして、一番困っておられるのは、自治会とか老人会とかという、そういった地域で連携がとれないと、別々に活動していらっしゃると。それは地域によってはしっかり連携がとれているところもあるんですが、全くとれていなくて民生委員さんが1人で全部やっていると。 ある地域の民生委員さんは、独居老人の方が、救急車が来て、それで家族も離れているということで、病院に運ばれたけれども対応ができないと。急に来てくれというのはできないので、民生委員さんがかわりに立ち会って、手術をするので判こを押してくれと言われて、私はそんな権限がないというようなところも実際にお話を聞いてありました。そこで、やっぱりどうしてもそういった負担が1カ所に寄らないように連携をとれるようにするためには、次に質問しております地域包括ケアシステムの取り組み、構築が必要ではないかと思うわけです。 最初に、その取り組みの現状についてお伺いしたいんですけれども、新しい総合事業においては、高齢者がたとえ介護が必要になったとしても、住みなれた地域や自宅で自分らしい生活が送れることを目指しております。そのためには、医療・介護・予防・住まい・生活支援、この5つのサービスを一体化して提供していく必要がありまして、国においては地域包括ケアシステムとしてその構築を推進しています。 そのための重要施策として、住民主体のNPO、ボランティア等によるサービスの開発を進めること、高齢者の社会参加と地域における支え合いの体制をつくること、高齢者自身の積極的な取り組みを推進すること、それから要支援者等以外の高齢者、障害者、児童等が、ともに集える環境づくりに心がけることなどが掲げられております。舞鶴市の総合事業においても、地域づくりによる介護予防や人材育成を推進するとありますが、現在の取り組み状況をお伺いいたします。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 本市におきましても、地域包括支援センターの職員以外に、各圏域に保健師を配置し、地域づくりや健康づくりを中心とした地域包括ケアシステムの構築のための取り組みを積極的に進めているところであります。 本市の総合事業の基本的な考え方としまして、介護予防活動を通じた地域づくり、自立支援、市民が市民を支える仕組みづくりを掲げており、介護予防としましては、地域で自主的な運動の場をつくることで、個人が介護予防に努めるだけでなく、住民同士の交流の促進や見守り合いの構築を進めております。また、健康づくりや認知症予防の方法を学んだファシリテーターを養成し、その方たちが介護予防に係る自主活動を支援するなど、互助の仕組みづくりにも取り組んでいるところであります。 市以外の機関におきましても、社会福祉協議会においては、地域での見守りを行う地域支え合いサポーターを養成されたり、また、ある社会福祉法人においては、公営住宅で、月1回ではあるんですけれども食事の提供を行うなど、地域での支え合いや生活を支援するためのさまざまな取り組みが行われております。 市といたしましては、今後、団塊の世代が75歳になる2025年に向けて、さまざまな機関や地域住民がともに支え合える地域づくりを目指して取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 この地域包括ケアシステムの構築について、現在、一体どこがやっているのかなというのがよく見えてこないんですね。地域包括支援センターに聞いてみまして、これは大体どこがやっているんですかというふうに聞きますと、地域に密着型の部分については包括センターが大体中心になってやっておりますと。ですので、自治会長さん、それから民生委員さんなんかを集まっていただいて、どうやって連携をとりましょうかという話をしているんですが、体系的にはまだできていないので断片的な形になっていますという形になっておりました。 そこで、市としてはどのような役割を担っていけばいいのかなということをちょっと考えてみたんですけれども、地域包括ケアシステムの構築に当たっては、医療・介護・予防といった専門的サービスは必須の分野と思いますけれども、住まいと生活支援・福祉といった分野は、その前提として重要でありまして、自助--自力で解決することですね、それから保険による支援である共助、地域住民による支援である互助、それから税金による支援である公助、これをつなぎ合わせて体系化、組織化することによりシステムとして機能することになると思います。地域のレベルで取り組むには、行政からの一定の働きかけや基本的枠組みなどを示す必要があるのではないかと思います。市としては、この辺の役割を担うことになるのではないかなと思うのですが、いかがお考えでしょうか。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 地域包括ケアシステムの構築に当たりましては、行政が担うものと考えております。ただし、行政のみにとどまらず、各関係機関が十分に活動状況を共有し、連携をとりながら推進していくことが重要であると考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 御理解いただいていると思います。ありがとうございます。 それで、今、先ほど少し民生委員さんのお話をしたんですけれども、当面の課題として一番早く解決をして対応していかないといけないのは何かなと考えたとき、子供の養育については、PTAや子育て支援協議会が中心となって地域ぐるみで支援していく体制が一応整っております。高齢者支援については、地域ぐるみで取り組みができていない地域も多くあるようで、このような地域では民生委員さんの負担が非常に大きく、引き受け手がない地域もあって、市全体として地域の連携をつくり上げる時期が迫っているものと思います。地域包括支援センターや民生委員、自治会長さん、老人会の会長さんなどの話を聞くと、お年寄りはお年寄り同士で、できるだけ助け合ってもらうのが一番やりやすいと。お年寄りからのお話では、現役で働いている若い人には負担をかけたくないという思いがあるようです。老人同士の助け合いで中心的役割を果たすのはやはり老人会なので、老人会の組織としての充実が当面の課題ではないかと思うのですが、いかがお考えでしょうか。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 老人会の充実についてはでありますが、老人会の皆様には、これまでから高齢者の生きがいを高めるための各種活動のほか、友愛訪問などの見守りや社会奉仕活動を自主的に積極的に行うことで地域に貢献いただいてきております。今さら申し上げるまでもなく、老人会が充実し、地域での活動が活発化することは、高齢者の健康増進や地域福祉の向上に大いに寄与いただくものと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 今後ともよろしくお願いいたします。 では、次に、地域包括ケアシステムの担当をどこが担うのかということについてお伺いをしたいと思います。 地域包括ケアシステムの構築については、多くの専門職のかかわりが必要なんですけれども、単一の部署でやろうとすると大変な労力と時間が必要になると思います。例えば、地域包括支援センターと老人会は高齢者支援課、民生委員は福祉企画課、自治会長は地域づくり支援課と、それぞれ担当が異なっております。この4者の連携を確立するだけでも相当な調整が必要になると思います。 では、どこの部署がそれを担当するかです。ベースは地域づくりになると思いますので地域づくり支援課が中心になってやるのか、高齢者支援が目的なのだから高齢者支援課がやるのか、地域包括ケアシステムの構築については、高齢者保健福祉計画でも記載されていますし、舞鶴地域医療推進協議会の事業計画では、舞鶴版地域包括ケアシステムが構築されるよう、市の担当部署や関係機関と調整すると記載されていますが、どこの部署・組織が中心となって推進するのか、お伺いしたいと思います。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 本市における地域包括ケアシステムの構築につきましては、地域包括支援センターを中心に進めてまいりたいと考えております。地域包括支援センターを設置している高齢者担当課を中心に、医療担当部署や地域づくり担当部署など庁内関係各課と連携を取りながら進めているところであります。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 高齢者支援課が中心になってやるという御答弁。高齢者支援課、いまだけでも手いっぱいで大変だと思うんですけれども、先ほど私申し上げたように、医療・介護・予防・住まい・生活支援、この5つのサービスを一体化するということは、その1つが抜けても全体として連携が取れなくて抜けてしまって、ケアというのが抜けてしまうと、その手からすり抜けてしまう、こぼれてしまうという方が出てきますという意味なんで、これを全部一体的にやるとなると結構大変なことだと思うんです。それができていれば、舞鶴はもっと早くできていると思うんですけれども、今まで地域づくり、それから高齢者支援、いろいろその部署で努力して今の状態をつくってきておられると思うんですが、余りにも高齢者が多くなったものですから、今、こういったケアシステムというような形になってきたと思うんですけれども、高齢化や地域住民の構成というのは、それぞれの地域で状況が異なっていますし、各地域における現状を調査・分析して、住民要望等課題をしっかりと踏まえた上で、将来を見通した舞鶴市にふさわしい地域包括ケアシステムを構築していくことが必要ではないかと思うわけです。医療・介護・予防・住まい・生活支援、この5つのサービスを一体的に取り扱い、有期的なシステムを構築するためには、特定の専門職だけでは大変な労力が必要であって、時間もかかることが予想されます。 このために、多くの都市で協議会のような組織か、地域包括ケアシステム推進課といった庁内横断的な組織を設けているところが多いです。これ調べましたら、当初30万人を超える非常に大きな都市で協議会をつくっておりました。ところが、舞鶴市ぐらいの10万弱ぐらいのところは、今言われたように1つの課で何とかしようとしたんですが、やはりうまくいかないということで、今申し上げた地域包括ケアシステム推進課というのをつくっているところが多いです。最低でもケアシステム推進班というのをつくっておりまして、最近、班から課に格上げしたところが隋分出ておりました。ですので、高齢者支援課でやられるということであれば、地域づくり支援課とかいう、そこのところの支援・協力が大変に必要になってくると思いますので、できれば私も、舞鶴市もこういった協議会というのをつくったほうが事実的に早くできるのではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(上野修身) 藤澤福祉部長。
◎福祉部長(藤澤努) 舞鶴市におきましては、協議会というものを、協議会ではないんですけれども、医師や社会福祉協議会、各関係団体が集まる意見交換会などの協議会的な会議を開催して地域包括ケアシステムの構築に努めようと、今、高齢者支援課を中心に頑張っているところでございます。横断的な庁内組織を設置するというわけにはいかないんですけれども、今後とも引き続き連携に努めていきたいと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 私が申し上げたのは、よそでこういうことをやっているという一例を申し上げたわけで、舞鶴市は舞鶴市のやり方があると思います。ただ、1つのところでやると大変だと思います。私が今まで申し上げたのは、かなりせっぱ詰まっている地域があるということを申し上げておりまして、このままいくと来年、次期ですね、次期の民生委員さん、受けてくれないところが出てくるんじゃないかと、かなり出てくる可能性があるわけです。ですので、せめて自治会、老人会、民生委員、これぐらいの連携が取れるぐらいの地域づくりができるといいなというのがその地域の望みでありまして、医療まで、住まいまで入れるとなると、かなりのレベルになりますので相当時間がかかると思います。高齢者支援課がやられるということであれば、私たちも協力をして、地域の中でうまく老人の方が明るく生きていけるように努力したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(上野修身) この際、休憩いたします。 午後3時20分から会議を行います。 午後3時06分 休憩 ----------------------------- 午後3時20分 再開
○議長(上野修身) 休憩前に引き続き、会議を行います。 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 では次に、大連市との経済交流についてお伺いをしたいと思います。 最初に、現在の状況についてですけれども、舞鶴市と大連市は昭和57年に友好都市を提携して以来、35年にわたり教育、文化、スポーツ、経済など幅広い分野において活発に交流を続け、これまで緊密な友好関係を築いております。近年では、「中日アカシア巡りウォーキング大会」、「大連市少年使節団」、「大連市中日韓友好都市市民卓球親善試合」など、官民問わず友好都市としての交流は継続されております。 一方で、京都舞鶴港は、平成23年に日本海側拠点港に選定され、東アジアとの交流の拡大を目指し、近畿圏の国際物流拠点として期待されているところでして、大連市は中国との経済交流の窓口にもなり得るのではないかと思います。特に大連港は、中国東北3省の拠点港としての位置づけもあるようですので、海運を主軸とした経済交流の発展につながるのではないかと思いますが、現状ではどのようになっているのか、お伺いをいたします。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 大連市との経済交流の現状についてのお尋ねでありますが、2010年に、日立造船株式会社が大連市のごみ焼却炉設備工事を受注されたほか、舞鶴工場で製作しますプラント製品の受注、水関連プラントの省エネ機種開発など、大連市の環境対策、そして水不足対策に協力されていることは、友好都市関係を基礎とした舞鶴市の輸出入支援活動の成果であると考えております。そのほかにも、大連市での展示会や商談会への地元企業が出展した結果、大連市で寝具や水環境機器などの販路が拡大した事例もあります。 また、本年2月に舞鶴市と京都銀行との間で締結した、地方創生に関する包括連携協定に基づく取り組みとして「京都舞鶴港セミナー in 大連」を開催し、京都舞鶴港の優位性を広くアピールしたところであります。さらに、先月5月には、昨年に引き続いて「中日観光ハイレベルフォーラム」に参加し、舞鶴港が国際観光都市である京都への日本海側の玄関口として、京都舞鶴港「PORT OF KYOTO」を前面に打ち出し、中国及び北東アジアの観光都市や観光関連企業、特にアジアを中心に配船を行うクルーズ船社の代表に対して京都舞鶴港をPRしてきたところであります。 大連市とは、海と港という共通の特色を生かし、近い将来、多くの大連市民がクルーズ客船に乗って舞鶴を訪れることになるよう期待しているところであります。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 これから後に続く質問の中身を全て答えられたような気がしてしまうんですけれども、そこまでお答えになるのは予想しておりませんでしたが、まあニュアンスも違いますので続けてさせていただきたいと思うんですけれども、いろいろと取り組んでおられて実績もあるというお答えはあったと思います。 現在の大連市は、昨今随分変わって、様相が変わってきておりまして、中国の中でも大連市、それから、それに続く中国東北3省の再開発に相当力を入れているようなんですが、次に、その大連市との経済交流の拡大についてお伺いをしたいと思うんですけれども、大連市を一つの市場として見た場合の経済交流の拡大について、中国への進出を考えるときは、世界的に見てほとんどの主要企業は大都会を中心に考えるようです。その結果、北京、上海などの大都市は、高級ブランドから大衆ブランドまで身動きができないほどの飽和状態になっているようです。 世界中が新たな市場を模索しているようですが、米国のフォーチュン誌が中国で最もビジネスに適した都市を調査したところ、大連市はその第5位に選ばれております。その理由としては、大連は人口約700万人、1人当たりのGDPは北京を上回っておりまして、成長率は上海の約2倍、富裕層や中間層が多く、その上、大連の物価は上海の約半分ほどのため、購買意欲が高く、さらには治安もよいということで、市場の開拓と資本投資として注目されているようです。特にソフトウエアの分野での進出が著しいようです。 また、大連では親日家が多く、日本にとっては有利で、特に舞鶴市にとっては35年間の友好関係は大きな強みであり、経済交流の拡大に行政としてもさらに一歩踏み込んで取り組む時期ではないかと思うのですが、いかがお考えでしょうか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 大連市との経済交流の拡大についてでありますが、肖盛峰大連市長から、大連市の経済状況は、2008年のリーマンショックによる世界的な経済低迷を脱しまして、2016年の経済成長率は、前年比6.5%の増、2017年の1月から3月の経済成長率も前年同期比6.7%の増と、どちらも2年連続で前年を上回っておりまして、2013年をピークに減少していましたコンテナ取扱量も、2016年は約960万TEUを記録し、増加に転じたとお聞きしております。 また、大連市に進出しております日系企業は約4,600社で、京都舞鶴港の背後地に立地する多くの企業が大連市に工場や提携企業を有しております。このような中、本市といたしましては、大連市のポテンシャルやコンテナ定期航路を有する強みを生かし、京都府や京都舞鶴港振興会と連携し、大連市で開催される各種展示会・商談会への企業の出展など、輸出入に係る支援を行っているところでございます。 今後も、大連市との35年にわたる交流で培われた、大連市政府関係者や中国国際貿易促進委員会大連市分会などの協力関係を最大限に生かし、大連市との経済交流を引き続き進めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 大連市で商品展示を、舞鶴市物産の商品展示をするというお話をちょっと伺ったんですが、それについてちょっとお聞きしてよろしいですか。 どういったものをどういう形でされるのか、どういった経緯になるのか、おわかりのところで結構なので教えていただけますか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 答弁もしましたとおり、以前から舞鶴市内の企業が寝具とか、あと、水環境機器なんかを商談会で展示しまして、それの売り込み活動をやっております。それには、当時の大連市長も見えられたりして、大連での商機をつくったというふうなことがございました。 今後も、この9月に展示会・商談会がありますので、舞鶴市並びに北部の企業に出展いただいて、そのような活動を続けたいというふうに考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 ありがとうございました。 舞鶴市は、日本海側の拠点港として、京都北部地域の代表港という形になりますので、舞鶴市だけではなくて、北部地域全部がそういったところで商品展示なんかできると、新しい販路開拓にもつながるということで大変いいことだと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 次に、大連港との、先ほどありましたコンテナの取扱量が非常にふえているということなんですけれども、舞鶴市と大連市との貨物の取扱量の増加についてお伺いしたいと思います。 舞鶴市の平成28年のコンテナの貨物量を見ますと、1万TEUを超えたということで、すごいお話なんですけれども、ただ、その取扱量の相手国というのは、現在のところは韓国との物流が大半を占めているようでして、中国は、遼寧省、吉林省、黒竜江省、この東北3省の再開発に力を入れておりまして、潜在的な市場規模が徐々に顕在化していくものと世界の各国から注目されております。 中国政府は、貿易の活性化に向けて、2013年に一帯一路構想を提唱するとともに、自由貿易試験区を設立しました。一帯一路構想は、陸上シルクロード構想と、21世紀海上シルクロードから成っています。21世紀海上シルクロードは、中国沿岸港から南シナ海、インド洋を経て欧州に至るルートと、中国沿岸港から南シナ海を経て南太平洋に至るルートを重点ルートとしているもので、ここで確認しなければならないのが、東シナ海と日本海は含まれていないということです。日本とは海上物流網の整備に力を入れていないというように見えますが、実は、日本に対しては自由貿易試験区の制度により呼び込もうとしているようです。 自由貿易試験区は、貿易の自由化、投資の自由化、金融の国際化、行政の簡素化という4つの使命を担ったものとなっておりまして、当初は、2013年に上海市に、2015年には天津市、広東省、福建省に設立され、規制緩和措置が講じられました。大連市は、2015年--一昨年ですね、4月10日に正式に自由貿易試験区に指定されたわけですが、一番最初に指定されました上海での規制緩和の主たる狙いは、中国国内港湾から韓国釜山港をハブとして海外に輸送するといった流れを食いとめ、上海港のハブ化を推進するために設けられた規制緩和と分析されております。 では、大連港での規制緩和といいますと、同じく韓国釜山港をハブとして海外に輸送するといった流れを食いとめることでありまして、京都舞鶴港に対しても、集荷量が多くなれば、舞鶴直通便とは言わないまでも、もっと短い短期航程の航路開設も可能ではないかと思っております。 そこで、先ほど言われました本年2月23日に、大連市において京都府、舞鶴市、京都舞鶴港振興会との共同主催で開かれました「京都舞鶴港セミナー in 大連」、ここにおいて、京都舞鶴港を活用した新たなビジネスチャンスの可能性や、京都府及び舞鶴市の経済・産業等について紹介し、大連の物流業者や日本と貿易関係がある商社・船会社など、参加者間の交流・情報交換があったというふうに聞いておりますけれども、その成果をお伺いしたいと思います。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 「京都舞鶴港セミナー in 大連」の成果についてでございますが、「京都舞鶴港セミナー in 大連」は、ことし2月23日に大連市におきまして、京都府、舞鶴市、京都銀行、京都舞鶴港振興会の主催により開催したもので、開催に当たっては、大連市人民政府を初め、中国の対日貿易の振興を担当します中国国際貿易促進委員会大連市分会--いわゆる国貿促というものですね、それと大連市物流協会に全面的な協力をいただき、また、在瀋陽日本国総領事館大連領事事務所、大連日本商工会、JETRO大連事務所などの現地機関にも後援をいただき実施したものでございます。 当日は、京都銀行大連事務所の顧客であります、大連市周辺に立地する日系企業を初め、日本とのビジネスを行っている中国の製造企業、物流企業・貿易商社、大連市の行政関係者など、約250名の方に御参加いただき、京都舞鶴港を活用した新たなビジネスチャンスの可能性や京都府及び舞鶴市の経済・産業、大連港とを結ぶ定期コンテナ航路などを紹介した後、参加者との意見交換を行いました。舞鶴市からは、京都舞鶴港振興会の理事長でもある多々見市長、京都府、舞鶴市の関係者に加えまして、大連港とのコンテナ航路を運航する船会社や舞鶴市内でも貿易業務を行っている港湾企業関係者も同行しまして、官民一体となって京都舞鶴港の優位性をアピールしたところでございます。 参加者アンケートに回答いただいた方のうち、約4割の方から「今後、京都舞鶴港の利用を検討したい」との御意見をいただいたのに加えまして、帰国後、セミナーに参加されました大連市内に進出しております建築材料・住宅設備機器メーカーと物流事業者等の複数社から京都舞鶴港について問い合わせをいただきまして、コンテナ航路の利用に向けて協議を継続している案件も生まれているところでございます。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 非常に何か希望の持てる答弁でしたが、これが何とか現実になるように、できればいいなと思うんですけれども、そういったそのお話を聞いて、市として今後、何か取り組んでいこうと、こういう方面に対しては取り組んでいこうというものは何かありますでしょうか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 今後の取り組みについてでございますが、今回のセミナーで利用を検討しております企業へのフォローアップを継続しまして、大連セミナーを開催する場合には、募集企業や募集地域等の範囲を広げ、京都舞鶴港の認知度をさらに向上させる取り組みを続けてまいりたいと考えております。 また、中国においては、御質問にありましたように一帯一路構想、そして、自由貿易試験区の設立など、経済振興政策が強力に推し進められておりまして、大連市においても、本年4月に自由貿易試験区大連エリアがオープンしまして、港湾物流、金融などの規制緩和や国際物流センターの建設、さらには、北東アジア開放・協力の戦略拠点としての機能が拡充されております。 こうした大連市のポテンシャルを絞り込むため、9月に開催されます第9回大連日本商品展覧会に参加し、京都舞鶴港の優位性をPRするほか、京都舞鶴港の背後地に立地する企業にも出展いただき、大連企業との商談を進めることとしております。そのほかにも、大連市で開催されます展示会や商談会などの機会を活用し、大連市を中心としたコンテナ定期航路の振興、貨物量の増加についてさまざまな取り組みを進め、経済交流を引き続き進めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 京都舞鶴港は、関西近畿圏の国際物流拠点ということで位置づけられておりまして、今お話を聞きますと、舞鶴市だけではなく、さらには京都北部地域だけではなく、関西近畿圏のそういったゲートウエーとしての役割も果たしていけるようなお話だったと思います。こういった方面で、現実にそういうような実現していくということは、すばらしいことではないかなと思います。御苦労はあると思いますけれどもよろしくお願いしたいと思います。 では次に、大連市とのクルーズ船定期航路の誘致についてお伺いしたいと思うんですけれども、中国のクルーズ旅行は、上海から始まりまして既に11年の歴史があります。最初はいわゆる富裕層向けのクルーズ旅行だったようですが、近年になって低価格が実現でき、初めての海外旅行者にとって日中韓3国をめぐる約5日間のショートクルーズは、参加しやすい日程と手ごろな価格が支持され爆発的なヒットとなり、その結果、クルーズ市場が中国全土へ拡大したようです。 一方、大連港についても、中国で最も早くから国際クルーズ船を受け入れた港の一つで、過去10年間には毎年十数隻のクルーズ船が寄港しております。国際クルーズセンターが昨年7月にオープンしたことで、乗船客が大幅に増加しているようです。昨年のデータによりますと、大連港を始発として運航したクルーズ船は、前年同期比59%増の延べ27便、旅客数は161%増の延べ6万人余りとなり過去最高となったようです。大連市の関係者によれば、中国におけるクルーズ船利用客は2020年には延べ450万人に達する見込みであり、大連港での旅客数も倍増する見込みであると発表しております。 一方、日本に寄港するクルーズ船の動向を見てみますと、中国のクルーズ船乗客の主目的は免税店での買い物のようで、大連市との定期航路を組んでいる博多港、佐世保港、長崎港などでも、観光はしますけれども、メーンは免税店での買い物のようです。ところが、中国国内で免税店程度の買い物ができるようになってきていることもあって、昨今では富裕層を中心として、観光を目的としたクルーズの希望者がふえており、10万トンを超える大型船での10日以上のクルーズが出始めているようです。 しかし、10万トンを超えるクルーズ船が入港できる港は限られておりまして、一番人気のある博多港では、昨年の実績は328回で実質的に飽和状態となっているようです。受け入れる側も対応が追いつかず苦慮しているということのようです。こういった状況から、中国船会社や旅行会社は博多にかわる港を探しており、これに呼応して、佐世保港、長崎港など比較的大連市との距離が近い港は、10万トン以上のクルーズ船が入港できる施設を整備し、年間寄港回数300回、旅客数100万人の目標を掲げて取り組んでおります。 このような動向は、買い物ではなく観光を主目的とした大連発着の大型クルーズ船を行程日数が長い日本海側へも誘致できる可能性が出てきたことを示唆するものであって、京都市を含む北部地域観光圏が一体となって取り組む時期ではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) 大連港とのクルーズ客船の定期航路の誘致についてでありますが、先日、国土交通省から発表されました2016年の我が国のクルーズ等の動向によりますと、我が国の港湾へのクルーズ客船の寄港回数は、中国からのクルーズ客船の寄港増加などから大幅に増加し、前年比38.7%増の2,017回、訪日クルーズ旅客数は前年比78.5%増の199万2,000人となり、いずれも過去最高となっております。中国からの訪日クルーズは4泊5日等の短い日程が主流であるため、距離的な理由から博多港や長崎港を初めとする九州各港への寄港に偏っておりますが、今後、中国人のニーズも多様化し、高所得者層向けで日程の長いクルーズが増加すれば、日本海側各港への航行が大いに期待できるものと認識いたしております。 一方、ツアーの内容に目を向けますと、従来の典型的な寄港地観光と買い物だけのプランは既に飽和状態になりつつありますことから、市といたしましては、京都市内へのアクセスの利便性、そして、海の京都エリアを初めとします豊かな背後地観光圏の観光地の強みを生かすとともに、大連市との長年にわたる友好都市交流の歴史を生かして、例えば、舞鶴市と同じ友好都市であります北九州港を経由します友好都市同士を結ぶクルーズを実現できれば、思い出に残る魅力的なクルーズ旅行が実現するものと考えております。 市といたしましては、今後とも積極的なポートセールスを行い、クルーズ客船の誘致を進めますほか、国や京都府の御協力をいただき、港湾施設等の拡充を図り、京都舞鶴港がクルーズ船社やクルーズ旅客にとって魅力ある港となるよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 大連市・大連港との経済交流の増加について質問をいたしました。 コンテナ並びにクルーズ船誘致、これまで市としてもいろいろ努力してこられたと思いますけれども、中国、それと大連市、これの様相が随分変わってきました。それと日本も随分変わってきました。舞鶴市も変わってきました。第2ふ頭に大型船がつくようになりまして、国際ふ頭、これにも、今まだ改修をしておられますけれども、10万トンを超える最大22万トンまでつけられると。 ことし、八代港に22万トンの大型のクルーズ船が寄港するという、初めてだそうですけれども、どんどん大型化していって、長期行程のクルーズがふえてきたというのが出てくると思います。舞鶴市もそういったところに手を上げて名乗りを上げられるところにまでなってきたということは、随分変わってきたなと、随分努力の成果が出てきたんだろうなという思いがいたします。 最後に、大連市との今後の関係についてお伺いしたいんですけれども、今申し上げたように、中国は東北3省の再開発とあわせて、大連市からモンゴルを経て東ヨーロッパに至る新シルクロード鉄道回廊の建設を始めております。大連港はその拠点港に位置づけられております。京都舞鶴港が関西近畿圏の国際物流拠点として、中国との人流・物流の拡大を考えるとき、大連市との経済交流、特に海運に関する調査研究は、府と一体となって進める価値はあるものと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○議長(上野修身) 砂原産業振興部長。
◎産業振興部長(砂原由明) ただいま御指摘いただいたのは、一帯一路構想のインフラ整備のことだというふうに思っております。中国沿岸部から中央アジアを経て東ヨーロッパに至る、いわゆるシルクロード経済ベルトと言われる陸の構想が一帯ですね。そして、中国沿岸部から東南アジアを経てスリランカ、アラビア半島に行くのが一路という海の経済構想で、その結節点である大連港というのは、まさにその一端を担うものというふうに認識しておりまして、この一帯一路構想というのは、インフラ整備、そして貿易促進、そして資金の自由化を促進する計画でありまして、まさに中国の経済成長のこれからの原動力になる部分だというふうに認識いたしております。 御質問にありました大連市との経済交流についての京都府との関係でございますが、大連市との35年の友好都市交流を礎としまして、京都府とは以前から本庁の海外経済課、この4月からは経済交流課という名前に変わりましたが、そことあわせて京都舞鶴港振興会、そして舞鶴市が一体となって立地企業の輸出入支援に努めてきたところでございます。そして、この4月からは市内に港湾局が設置されたことによりまして、さらに強力に経済交流並びに調査研究業務に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 肝付隆治議員。
◆肝付隆治議員 ありがとうございました。 創政クラブ議員団は、京都舞鶴港が日本海側拠点港、そしてまた、関西近畿圏の国際物流拠点港としてその役割をしっかり果たし、舞鶴の活性化につながるような、その可能性のあるあらゆる方面に対して調査研究をし、政策提言をしていきたいと思っております。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(上野修身) 次に、松岡茂長議員に質問を許します。 松岡茂長議員。 〔松岡茂長議員 発言席から発言〕(拍手)
◆松岡茂長議員 鶴翔会議員団の松岡茂長でございます。 私は、通告に従い、一問一答方式で3項目にわたって質問をいたします。 前の議員と質問が重なる部分がありますが、通告どおり質問をいたします。 初めの質問は、原発問題についてであります。 今定例会の冒頭、市長から議案の説明があり、その中で原発に係る内容についても述べられました。これに関連し、6点お尋ねします。 まず1点目は、高浜原発の再稼働についてであります。 高浜原発では、3号機、4号機と再稼働が相次いでいます。この再稼働に至るまでに、水漏れ事故、原子炉の緊急停止、クレーンの倒壊など、大きな事故が続いて発生いたしました。市長は、議案説明の中で、「関西電力の豊松副社長から、事故の再発防止の説明を受け、3つの事故を教訓に安全対策の向上が図られたものと一定理解した」と述べられましたが、そこでお尋ねします。 まず、安全対策の向上が図られたとは、どのような対策なのか。また、その説明を受け、一定理解したと述べられましたが、理解に至った根拠は一体何なのか。市長が理解したと言われるだけでは、市民に安全対策の内容は伝わりません。市民を代表するこの議会において、市長が理解したと言われる安全対策の内容を説明願いたいと思います。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。 〔川端常太市長公室長 自席から答弁〕
◎市長公室長(川端常太) 松岡議員の高浜原発の再稼働についての御質問にお答えをいたします。 このたび、高浜発電所で発生した3つの事故について、関西電力の当初の説明は、3つの事故の個別事案の対処策に終始し、不十分な内容であったため、市民の安全・安心を守る市長といたしまして、関西電力に対し、納得のできる安全対策、再発防止策の説明を強く求めたところであります。 5月9日の豊松副社長からの説明、さらには、11日の地域協議会幹事会において、初めて、3つの事故を教訓に、原子力発電所全体における総合的な再発の防止策が示され、安全対策の向上が図られたものと一定理解するに至ったものであります。 1つ、関西電力自身の関与、2つ、リスク管理体制の見直し、3つ、チェックの多重化、4つ、類似事故の防止、この4点が示され、安全を最優先に、慎重に作業を進める体制が整ったことを確認いたしたところでございます。
○議長(上野修身) 松岡茂長議員。
◆松岡茂長議員 では次に、クレーンの倒壊事故を受け、高浜原発から30キロ圏にある5市2町の地域協議会幹事会などで安全対策の協議が続いているさなかに再稼働が行われました。市民感情としても違和感が残り、関西電力への信頼感も低下したと考えます。この点は市としてどう考えておられるのか。また、関西電力がこのような態度に出たことに対し、今後どのような対応を求めていくのか、お伺いします。
○議長(上野修身) 川端市長公室長。
◎市長公室長(川端常太) この件に関しましては、市長から関西電力に対し、納得のできる安全対策、再発防止策の説明を強く求めているさなか、PAZ区域を有し、住民避難訓練など立地自治体と同等の対策を講じている舞鶴市の理解を得ることなく、3・4号機の再稼働が論じられることは、まことに遺憾であると厳しく指摘をいたしたところであります。 今後の対応についてでありますが、運転開始から40年を超える高浜発電所1・2号機につきましては、PAZ区域を有し、まさに舞鶴市は立地自治体であり、舞鶴市の同意なしに再稼働はあり得ない、このことを関西電力には伝えてまいりたいと考えております。
○議長(上野修身) 松岡茂長議員。