6 会議に付した事件 別紙次第書のとおり
7 配付した参考資料 別紙のとおり
8 議事の経過概要 別紙のとおり
議事の経過概要
開会宣告 14時05分
《
警察本部所管分》
1 令和6年度警察本部の主要施策について
(1)当局説明
中村警察本部長、
古川警務部首席参事官
(2)質疑、意見等
◆田中誠 委員 資料1の治安情勢について、5点伺います。
まず1点目、特殊詐欺の推移について、なぜ倍増しているのかお伺いします。
2点目は、特殊詐欺もいろいろな種類があると思いますが、どのような詐欺が増えているのでしょうか。
3点目は、最近、
詐欺被害者が低年齢化しているとの
ニュース報道をよく見ますが、特に顕著に増えてきた、詐欺に引っかかりやすい年代を教えてください。
4点目、
詐欺被害者について、例えば県の南部や北部といった地域の偏りがあるのか伺います。
5点目は、それらを踏まえて、今後どのように対策されるのかをお聞きします。
◎中川
生活安全部首席参事官 1つ目の特殊詐欺が倍増した理由について、特にこれは2点目の質問にも関係しますので併せてお答えします。
まず、いわゆる
預貯金詐欺が昨年度前半に急増しました。これは、主に高齢者を対象に直接受け子となる被疑者が、
高齢者世帯宅に直接訪問してキャッシュカードなどを巧みにだまし取って、預貯金を引き出すという手口です。また、
架空料金請求詐欺のうち、さらに細かな手口で、いわゆる
サポート詐欺が1年を通じて発生しました。これは、パソコン等を使用しているときに、いきなりパソコンがウイルスに感染したので修理が必要だとの警告画面が表示されたり、大きな警告音が鳴ったりするもので、この
サポート料金を名目に、コンビニなどで電子マネーを購入させて支払わせるという手口です。
そして、もう一つの手口がいわゆる投資詐欺です。今年になって
SNS型投資と言われていますが、昨年の秋頃からSNSを利用している方に対して投資のいい話があるという誘い文句の下に、言葉巧みにLINEなどの特定のアプリにつなげさせて、長期間にわたって多額の金品をだまし取るというような手口です。これが全国的に多発しています。
預貯金詐欺については県警では検挙の対策を強化したこともあり、年の後半は激減しました。
2番目のどのような詐欺が増えているかについては、年の後半から増えた投資詐欺、そして
サポート詐欺等の
架空料金請求詐欺が増えているという回答になります。ちなみに今年度に入ってからも、
SNS型投資詐欺と
ロマンス詐欺については急増の傾向にあります。
3番目のどのような年代の方が被害に遭われているのかについてです。これも手口によって変わりますが、
預貯金詐欺は特に高齢者が多く、
サポート詐欺や
架空料金請求詐欺はパソコンを使う全年代にわたって被害に遭われています。
SNS型投資詐欺については、現役世代、特に40代、50代の働き盛りの方が被害に遭われています。
4番目の地域の偏りですが、
預貯金詐欺については交通の便のいいところに犯人が来ますので、比較的、県南部を中心に発生しました。そして
架空料金請求詐欺については、パソコン等の
サポート料金名目なので、全県内広範囲にわたっています。投資詐欺についても、同じようにSNSを利用しているので、これも広範囲にわたっていますが、大津市、草津市、彦根市、長浜市、東近江市の順に、人口に比例した被害の状況となっています。
こういった状況に対してどのような対策をしているのかについてです。安心情報の
発信広報啓発活動として、約86万人が
ユーチューブを視聴されているというデータがありますので、
ユーチューブやXを活用して広く県民の方に注意を呼びかける広告画面を差し入れて、15秒間ノンストップで視聴してもらいます。これからも注意喚起の広告動画を複数作成して、視聴していただくようなことを考えています。
一方で、いまだに全体の半数以上が高齢者の被害となっています。高齢者の方に対しては、
シルバートレイル作戦と名づけて、高齢者世帯に対して警察官が直接戸別訪問をして注意喚起をしています。また、関係機関や団体などを通じて、高齢者世帯に注意喚起をお願いしていただくことで、重層的な高齢者への対策を実施しています。こちらについては今後もさらに強化してまいりたいと考えています。
◆田中誠 委員 2点伺います。まず、なぜ1年で倍増したのかについて分からなかったのでもう一度詳しくお伺いします。
また、5つ目の今後の対策についてですが、Xと
ユーチューブを活用すると言われました。実は私も毎日SNSを更新しているのですが、最近は
インスタグラムや
フェイスブックなども頻繁に使われていて、かなり詐欺であろう投資系の誘いが来ます。なぜXと
ユーチューブだけで注意喚起をし、
インスタグラムや
フェイスブック、
ティックトックなどを活用しないのか、理由があれば教えてください。
◎中川
生活安全部主席参事官 倍増の理由についてです。全国的な傾向で本県に限ったものではありませんが、コロナ禍で人の流れが停滞していく中で、市や県のみならず全国でSNSを利用される方が増えてきたというところに、犯人側が目をつけてSNSを悪用して様々な手口を増やしてきたことが一つの要因ではないかと考えています。
5つ目の質問についてですが、Xにつきましては県内でも約50万人が利用されているということです。そして
ユーチューブは最も多い86万人が県内で利用されているとのことで、できるだけ多くの県民の方に周知するために最も県民の方が利用されている
ユーチューブやXを利用するのが得策ではないかと考え、
ユーチューブ等を活用した事業を始めました。その効果を見極めながら、さらにいろいろな法策を検討してまいりたいと考えています。
◆田中誠 委員 コロナ禍の人の流れという話がありましたが、もうコロナ禍は明けているので御説明に整合性がないと感じます。
5番目について、
インスタグラムや
フェイスブックは紐づけができるのでそこまで難しいことではないと思うのですがなぜやらないのかと、なぜXや
ユーチューブだけなのか教えてください。
◎中川
生活安全部主席参事官 最近特に増えている
SNS型投資詐欺、あるいは
ロマンス詐欺につきましては、Xだけでなく
インスタグラムなど、ほかのSNSを利用した被害も散見されます。これにつきましては、昨年の状況を見て、まず
ユーチューブを利活用して注意を呼びかけようと考えておりましたが、昨年度後半から
インスタグラム、
ティックトック、いろいろなSNSを活用している傾向が見えてきましたので、幅広く紐づけしていけるように今後検討したいと思っています。また来年度事業にも含めて検討してまいります。
◆本田秀樹 委員 安全・
安心アプリ導入事業のアプリ、ぽけっとポリスしがですが、現在の状況はどうなっているのか教えていただきたいと思います。
また、交番、駐在所ですが、令和6年度にはJR甲西駅の駅前交番および五個荘交番、令和7年度に皇子山交番および瀬田駅前の交番、警察署については大津北署および高島警察署の建て替えが予定されています。交番、駐在所は142か所ありますが、長い目で見た
スケジュール感として、例えば5年間など、一定期間にどれだけの
建て替え計画を立てているのかを教えてください。
また、
交通安全施設の整備について、信号機の設置等いろいろな要望がありますが、信号機の新設設置数を教えていただきたいと思います。
◎中川
生活安全部主席参事官 まず1点目のぽけっとポリスしがについては、3月1日から運用を開始して、本日現在、1万1,230件の
ダウンロード数です。
ダウンロード率は県民の人口と比較して0.8%という状況です。
◎松生 地域課長 交番、駐在所の
建て替え計画についてです。
委員御指摘のとおり、令和7年までは皇子山交番、それから瀬田駅前交番で計画を進めています。それ以降につきましては、現在、各警察署と調整をしながら、順次耐用年数の限界が近い交番、駐在所から建て替えもしくは統廃合も含めて計画をしているところです。ただ、立地条件や用地取得の関係、それから現在の犯罪情勢を見ながら進めていますので、現時点で具体的な整備箇所はお答えできません。
◎古谷
交通規制課長 信号機の設置について、今年度当初予算での新設については6基を予定しています。
◆本田秀樹 委員 ぽけっとポリスしがについて、現時点で1万1,230件、率にすると県民の0.8%がダウンロードしたということです。これが多いか少ないか、どう思っていらっしゃるのか教えてください。また、この機能として防犯ブザーが鳴ったり、痴漢ですという音が出たり、これは物すごく素晴らしいと思います。これをどのように県民の方々に啓発しているのか教えてください。
また、交番、駐在所の中でも管内ごとにみると結構築年数がたっているものがあると思います。今後の計画として、例えば1年間で3件なり5件なりという計画性をもって整備されているのか、大体で結構ですので教えてほしいと思います。
◎中川
生活安全部主席参事官 ぽけっとポリスしがの
ダウンロード数および率につきましては、全国では13都道府県が既に同種のアプリを導入しています。この中で最も
ダウンロード率の高いところが、7年かけて5%という
ダウンロード率を達成していますので、当県としても当面は県民の5%、つまり7万件の
ダウンロード数を目標としています。それから考えますと、現在1万1,230件なので、最も
ダウンロード率の高い他県の警察よりも若干速いペースで
ダウンロード率が上がっています。今のところ順調に進んでいると思っています。
そして、2つ目のどのような啓発をしているのかについてですが、昨年度も予算を組んでいただきまして、県民向けの啓発のチラシやポスター等を県内全小中学生および高校生の人数分とその保護者に行き渡るように配布しています。それに併せて関係機関や団体、県内事業所に対して合計4万枚以上の二次元コードつきの啓発チラシを広範囲に配布し、啓発をしているところです。今後もさらに継続してまいりたいと思っています。
◎松生 地域課長 今後の交番等の整備計画については、ここ数年にわたって2か所程度の建て替えを進めているところです。近年は2か年計画として、1年目に設計の予算を取って設計をする、2年目にその設計をしたところを施工していくということで、2か年かけて整備を進めています。本年は来年度の皇子山交番と瀬田駅前交番の整備設計を行い、それ以降も、年度内に翌年の整備箇所を、おおむね2か所程度設計していくということになるかと思います。
◆本田秀樹 委員 おおむね2か年で毎年2か所ということです。これについては、やはり早く進めてもらいたいと思います。2か所ずつでは結構時間がかかると思うので、できれば3か所、4か所とスピード感をもって進めていただければと思いますし、その辺の予算が必要であれば計上してもらいたいと思います。要望です。
◆佐口佳恵 委員 10名増員についてですが、これは恒常的に今後ずっと10名増なのでしょうか、それとも国スポ・障スポの関係で期間限定だったでしょうか、教えてください。
また、詐欺についてですが、詐欺のお金を取り戻してあげますという情報がネットの広告等で最近結構出てきているようです。これがお金を取り戻してくれるというだけだったらいいのですが、法律事務所がやっているケースがあります。
法律事務所はもう釈迦に説法ですが、弁護士会等が非常に自治を大事にしているので関わり方が難しいと思います。
法律事務所が、詐欺被害に遭われた方はお金を取り戻せる可能性があるのでどんどん連絡くださいと宣伝されますが、法律実務の中で詐欺のお金を取り戻すことは本当に難しいので、そういった情報を
法律事務所が出すことにかなり危惧をしています。もちろん、弁護士会等の自治を侵さないために工夫していただければと思うものの、その辺の実態について、当事者の弁護士会など関係団体と連携を取りながら、さらに被害が広がらないように見張っていただけたらと思っています。意見です。
もし何か既にやっている連携があったら教えてください。
最後に、ぽけっとポリスしがのアプリですが、チラシで啓発を頑張っていただいているようですが、例えば男の子のお母さんに聞きますと、男の子はチラシを持って帰ってこないということが多々あるようで、紙媒体がそもそも保護者のところに届きません。最近であれば
GIGAスクール構想により一人一台の
タブレット端末が普及していますが、子供の持つ端末にはアプリケーションがそんなにたくさん入っていないので、ギガ数に余裕はあると思います。学校側にアプローチをして、了承してもらえるところには子供の端末にぽけっとポリスしがのアプリを基本的に入れていただき、子供のときから親しんでいただくのがいいのではないかと思います。
また、保護者に向けては、例えば大津市でいうとtetoruというアプリで保護者に直接電子でメッセージを送れる連絡手段があります。ただ、そういった連絡ツールがなくても、学校であれば一斉メールの手段をお持ちだと思うので、そちらにアプローチをされて、子供を守るために保護者もこれを知っておいてくださいというメッセージを一斉送信されると、
ダウンロード数は増えやすいと思います。
◎古川
警務部主席参事官 10人の増員の件について、委員御指摘のとおり、令和7年の国スポ・障スポに向けて、その警備対策の強化を図るために期間限定で増員を認めていただきました。
◎中川
生活安全部主席参事官 アプリの関係で連携しているところがあるかについて、まず、SNSを活用していることに着目し、当県警の
サイバー犯罪対策課の連携体制、
通称コネクトファイブによって、県内の1万を超える事業所と連携体制が取れています。ここを通じて、今申し上げたようなチラシを電子データで送って、広く現役世代の従業員の方に行き渡るように周知をお願いしています。ただ、委員御指摘のとおり、保護者への啓発について、知らせたい保護者の方に伝わらないこともあります。今大変ありがたい御提案を頂きましたので、さらに連携を図れるように進めていきたいと思っています。
◆佐口佳恵 委員 10名増員の件です。もちろん予算的にも非常に厳しいですし、ジェンダー的な観点かもしれませんが、育休が取れないぐらい余力がなかったり、警察の力を借りたい県の政策の中でもやはり余力的に限界であったり、以前にはそういったことが多々ありました。この10人の増員について、できれば恒常的なものになればいいと思っていますので、意見として申し添えさせてください。
◆谷成隆 委員 交番、駐在所について新設の話はよく聞きますが、今後統廃合されて駐在所がなくなっていくようなことが出てくると思います。そういった統廃合の計画があればお聞きしたいと思います。
◎松生 地域課長 統廃合については、駐在所が今まで多くありましたので、犯罪状況や人口の推移も見ながら、できれば交番に推移させていきたいと思っています。今後は数のほうも精査しながら、できるだけスマートな形での交番、駐在所の在り方について検討を進めていきたいと思っています。毎年警察署とも協議をし、検討を進めることで、翌年の統廃合や施設の新設の計画に生かしていくように進めています。
◆谷成隆 委員 その場所はまだはっきり分からないということですか。
◎松生 地域課長 場所につきましては、今計画段階であり、この場でお答えできる状況ではありませんので、控えさせていただきたいと思います。
○周防清二 委員長 最近、AIによるなりすましがより巧妙になっていますので、警察の新しい力として対応いただければと思います。
休憩宣告 14時54分
再開宣告 15時02分
《
文化スポーツ部所管分》
2 令和6年度
文化スポーツ部の主要施策について
(1)当局説明
吉田文化スポーツ部次長
(2)質疑、意見等
◆駒井千代 委員 2点あります。資料1の7ページ、文化資源を活用した
ツアー造成事業ですが、これはいつ頃どの辺りを計画されているのか、もう少し詳しい内容が固まっていれば教えていただきたいと思います。
同資料の8ページ、オーストリア(ブルゲンラント州)との
文化的友好交流事業について、昨年の交流事業を受けて、
声楽アンサンブルだけではなく、せっかく指揮者の方が来られるというめったにない機会ですので、若い世代との交流もどこかで取り組んでいただきたいと思います。交流事業で来県されたときの事業内容としては、
声楽アンサンブルだけなのか、その辺りも聞かせてください。
◎笹山
文化芸術振興課長 まず1点目、文化資源を活用した
ツアー造成事業について、特に
びわ湖ホールであったり、県立美術館であったり、国際的水準の文化・芸術の拠点が本県にはありますので、この強みを生かした文化施設の周遊ツアーを造成することを考えています。具体的には
びわ湖ホールのオペラ公演と合わせたツアーであったり、県立美術館の展覧会と合わせたテーマに即したツアーであったり、そういった周遊ツアーを開発する予定です。実際には、
びわこビジターズビューローに補助をする形でこれからツアーの内容を組んでいきたいと考えています。
また2点目、
声楽アンサンブルだけでなく若い世代との交流について御意見を頂きました。確かにせっかく指揮者が滋賀県に来ていただくので、様々な交流が考えられると思います。これから広く関わっていただけるように、子供を対象とした企画を考えていきたいと思っています。
◆駒井千代 委員 ツアーの件ですが、特にオペラは高額ですのである程度の富裕層の方がターゲットになると思います。そうであれば、例えば東京都等で関東発の富裕層向けのツアーの顧客を持たれている会社がありますので、
びわこビジターズビューローとも連携して、目標の
ターゲット層にしっかりつながっていけるような取組をしていただくことがこの成功につながっていくと思います。以前、
びわ湖ホールで、ちょうどオペラの前日に、音響等の施設設備を含めて準備されているところを、舞台裏から全部見せてもらったことがあります。やはりそういうところはなかなか見られなくて、通常でもたまにそういうツアーを
びわ湖ホール自体でされていますが大変好評だということです。やはりめったにない機会ということの打ち出し方も大事だと思いますので、ほかの舞台裏も見られるように内容を充実していただきたいと思います。
◎笹山
文化芸術振興課長 貴重なアドバイスをどうもありがとうございました。委員御指摘のことも含めて企画につなげていきたいと思っています。
◆佐口佳恵 委員 資料1の16ページ、
琵琶湖文化館管理運営費の1の②ですが、この歳入確保に向けた
アドバイザリー業務について、
予算特別委員会のときに、確か予算の中で5分の1ぐらいだったとお聞きしました。どういう
スケジュールでどういう内容でどういう方式で実施していくのか、また仕様書のようなものがあるのかないのかについて、概要が固まっていたら教えてください。
◎大橋
文化財保護課文化財活用推進・新
文化館開設準備室長 アドバイザリー事業については、ただいま提案公募型、いわゆる
プロポーザルでの入札を実施させていただきまして、今月末を期日に提案の公募を受け付けています。これから適切に実施していきたいと考えております。
◆佐口佳恵 委員 その
プロポーザルの仕様書等は県の
ウェブサイト等に今載っている状態でしょうか。
◎大橋
文化財保護課文化財活用推進・新
文化館開設準備室長 県のホームページに掲載しております。
◆佐口佳恵 委員 また拝見したいと思います。
◆本田秀樹 委員 資料1の13ページ、「彦根城」
世界遺産登録推進事業について、市と県が登録に向けて協力しながら進められていると思いますが、今どういう状況なのか教えていただきたいです。また、同21ページの
スポーツ施設整備費で、
バリアフリー対策がありますが、
彦根総合スポーツ公園と
滋賀ダイハツアリーナの
バリアフリー対策について教えてください。
◎曽根
文化財保護課彦根城世界遺産登録推進室長 世界遺産登録に向けた現在の登録事務の
推進状況については、令和5年9月5日に提出した
事前評価申請書に対して、これが受理された後、現在ユネスコの諮問機関であるICOMOSにおいて審査をされているとお聞きしています。今後は、令和6年11月までにその評価が日本政府に報告されることになっており、その結果に対応した
推薦書素案等を作成し、事務を進めていきたいと思っています。
◎西島
スポーツ課長 バリアフリー対策について、誰もがスポーツをする、見る、支えるための拠点施設において安全・安心に利用できる施設とするために、特に国スポ・障スポ大会において競技者が安心して競技に取り組めるようにしたいということと、多数の来場者の方へおもてなしをするために、
バリアフリー対策等の機能強化をそれぞれの施設にて行うものです。
◆本田秀樹 委員 彦根城のほうは順調に進んでいると思いますので、よろしくお願いします。
バリアフリー対策について、
彦根総合スポーツ公園は国スポ大会の開会式の場所ですし、
滋賀ダイハツアリーナも今バスケの本拠地として利用されていると思います。
彦根総合スポーツ公園はもう工事も終わっているはずです。なぜ今頃になって
彦根総合スポーツ公園の主会場に
バリアフリー対策が必要なのでしょうか。当初から必要なのは分かっていたと思います。何で今頃これだけの金額が当初予算で計上されているのか理解できません。当初に
バリアフリー対策の打合せがしっかりできていなかったのではないでしょうか。その辺りを詳しくお伺いしたいと思います。
滋賀ダイハツアリーナも同じです。ここもオープンしてまだ間がないですが、
バリアフリー対策をしなければならないことは、当初から分かっていたと思います。どこを
バリアフリーにしていくのか、その辺りを教えてください。
◎西島
スポーツ課長 委員御指摘のとおり、この二つの施設につきましては、
滋賀ダイハツアリーナが令和4年12月、
平和堂HATOスタジアム彦根総合スポーツ公園が令和5年4月からオープンしております。そうした中で、当初の設計段階から各障害者団体、
スポーツ団体と協議を重ねて、基本的なスペックとして
バリアフリー対策をやってきたところです。もっとも、各市町における協議において動線等が決まってきて、より多くの方が見に来る障スポ大会を想定したときに、実際に動線等が決まってから対応するべきところが今回新たに出てきました。例えば、今回何か工事をやり直すというものではなくて、点字ブロックをさらに増やす工事であったり、案内表示板を増やす工事であったり、そういった対策工事がメインになっています。追加で比較的軽易にできるものを中心に、さらに支障のないようにするために行うものです。当初から分かっていた範囲で大規模な基準等に照らし合わせた対応は既にしてきましたが、さらにそこを越えて、実際に動線が決まってからの対応するべきところを追加で行うものです。
◆本田秀樹 委員 今日まで何度も現場視察を行っているわけでしょう。点字ブロックの表示がどうのこうのと言われますが、そのときに分かっているならばなぜ今頃予算計上しているのかと聞いているのです。もっと早く工事中でも対応ができたのではないのかと思っていますので、その辺について教えていただきたいです。
滋賀ダイハツアリーナもどこをどうするのでしょうか。既に竣工していますので、何をどのように
バリアフリー化するのか、それが分かりません。もう一度詳しく教えてください。
◎西島
スポーツ課長 説明が分かりにくかったかもしれませんが、各市町が動線計画等を障スポ大会に向けて立てている中で、どこを通ってどういう競技運営をするかが決まってきたので、今の時期になったということです。各市町ともやり取りをしてきた中で、最終調整するのは、平和堂HATOスタジアムについては基本的に点字ブロックがほとんどです。それ以外でも、案内表示板や音声案内について、通常の基準を満たした施設になっていますが、さらにたくさんの障害者の方に利用いただくことが分かってきました。各市町の動線計画が出来上がってきたことに併せて、平和堂HATOスタジアムはメイン会場になることから、さらに追加でスピーカーをつける等の対応が必要となりました。
一方、
滋賀ダイハツアリーナも、基本的には点字ブロックの追加がメインとなっています。各市町で競技の動線が見えてきた中で、さらなる充実をさせるという形で予算計上させていただいたものになります。そういう意味では、初めから全てが分かればよかったと思いますが、各市町の動線計画が決まってきた中で見えてきたさらなるおもてなしの充実という部分で今対応したものになります。
◆本田秀樹 委員 主に点字ブロックだということですが、その会場で国スポ・障スポ大会が開催されることは分かっていたと思います。動線が今頃、各市町において分かってきたとおっしゃいますが、やはり県がもっとしっかり想定しておかなければいけなかったのではないでしょうか。今後もうこれ以上の追加費用は出てこないと思いますが、障害者等関係者にとっても優しい会場になるように、障害者の方々の意見をしっかり聞いて対応してもらえたらと思います。意見として言っておきます。
○赤井康彦 副委員長 資料1の13ページ、彦根城の
世界遺産登録推進事業について、計上されている1,600万円は、前年度と同額ですが、今年度は新たな試みをされるのかどうかお聞かせください。
◎曽根
文化財保護課彦根城世界遺産登録推進室長 昨年度新たに事前評価制度に移行した関係で、その事前評価に対応した取組を今回新たに入れています。また、今年度の機運醸成事業については、国スポプレ大会等がありますので、そこと連携したブース出展等を新たに考えて取り組んでいきたいと思っています。
○赤井康彦 副委員長 事前評価制度の結果通知が今年の10月にあります。彦根城の
世界遺産登録に大変重要なポイントの月になってくるかと思いますが、この結果いかんによって当然ギアが一段上がるか下がるかが見えてくるわけです。仮に前向きな評価があった場合、一段ギアが上がるわけですが、それでもこの予算は前年度と同じ予算でいくのでしょうか。それとも補正予算等で考えていくのか、何か考えがあるのかお聞かせください。
◎曽根
文化財保護課彦根城世界遺産登録推進室長 委員御指摘のとおり、結果いかんによってどういった対応をするのか考えていかないといけませんが、当面は当初想定しているいい結果がもらえるような形で事業を進めていきますので、また結果が出た段階で改めて検討させていただきたいと思っています。
○赤井康彦 副委員長 最後に、今年1月に東京都でシンポジウム等をしていただきましたが、今年度滋賀県が主催するような事業やイベントがあるのかお聞かせ願います。
◎曽根
文化財保護課彦根城世界遺産登録推進室長 これも事前評価の結果いかんによりますが、シンポジウムや国際会議等を検討しています。ただ、その結果を踏まえてどういう形で臨むのかは改めて検討させていただきたいと思っています。
3 令和6年度中に策定、変更が予定されている計画等について
(1)当局説明 笹山
文化芸術振興課長、辻文化芸術振興課美の魅力発信推進室長
(2)質疑、意見等
◆田中誠 委員 資料2-2の野外活動ゾーンについて伺います。手つかずの自然エリアに対して手をつけることが法令上難しいとおっしゃったのですが、例えば大雨による土砂災害等、リスクヘッジが必要ではないでしょうか。災害等が起こる前に進入を禁止するであるとか、これ以上の雨量があると進入禁止するとか、ある程度の目途となるラインを先に決めておく必要もあると思います。二次災害等にならないように、事前対策やガイドラインは決めておられるのかお伺いします。
◎笹山
文化芸術振興課長 今回の活性化方針の中では、野外活動ゾーンの災害対策まで踏み込んだ内容にはしておりません。それは、野外活動ゾーンがこれまで50年間活用されてきたその延長ということなので、新しい要素を入れるという方針は想定していなかったということです。ただ、当然、災害対策というのは万全を期すべきものであると思いますので、調査の中に入れる、あるいは公園の管理者と十分調整をして、その辺りも必要な対応があれば考えていきたいと思っています。
◆田中誠 委員 昨今、物すごく災害が増えてきて、何十年に一度といった災害が毎年のようにあります。今まで大丈夫だったからというのは通用しないと思いますので、被害が発生する前の災害対策が非常に大事ではないでしょうか。今までは何にも災害が起こらなかったから今後についても特に考えないというような回答に聞こえてしまうので、やはりこれからはもう少し守備範囲を広げて、広い目線で進入禁止等の対策をしてもらわないといけません。私も子供がいますが、手つかずの自然環境に入るときはとても怖いので、そういった意味でも今後対策について話合いの場を広げてもらえるようによろしくお願いいたします。
◎笹山
文化芸術振興課長 自然災害への対応だけでなく、事故が起こらない施設にするということも非常に大事な視点でありますし、必ず基準を満たさなければいけないことでありますので、しっかり考えていきたいと思います。
◆駒井千代 委員 3点お願いします。1点目は、キャンプエリアに今度宿泊研修施設を建設し、便利に相互利用できるという計画の内容についてです。以前からお伝えしていますが、昨今はキャンプされる方も入浴されたい方が増えています。その中で宿泊施設の建替えの際に共同利用できるお風呂が設置できるのか等、宿泊研修施設の中身をどこまで詰めておられるのかお聞きしたいと思います。
2点目が、都市公園の施設整備にちなんだ基準で遊具の点検をされた結果、使用できない遊具が一部あります。今、重要なお知らせとしてホームページに挙がっているので、初めて利用されたり、その遊具を目指して来られたりする方は、そのホームページに行き着くと思います。しかし、過去に行ったことがある方や、久々にコロナ禍が明けて行かれた方は、わざわざホームページを確認していくようなことは少ないと思います。実際に、矢橋帰帆島と同じで、遊具が使えないことを知らずに行って、着いてから使えないことを初めて知ったというようなお声を頂いています。もう少し分かりやすいところでの告知をしていただきたいと思います。
また、マイナス面よりもプラスの活性化に向けて今動き出しており、わくわく感といいますか、この先の見通しも踏まえた何か見える形があると良いと思いますので、その点のホームページの在り方を改善していただきたいと思います。
あともう一点、キャンプ場の多目的エリアの屋根があるところは、雨でもバーベキューができたり、集まったりできるので喜ばれていますが、滋賀県は基本的に雨のときに子供たちが屋内で遊べる場が少ないです。近くの近江富士花緑公園に木育施設ができますので、近くに屋内の遊べる場はあるのですが、今後家族連れをターゲットにも入れていくのであれば、この宿泊施設の中に雨の日でも屋内で遊べるスペース、例えばこの委員会室ぐらいの広さでもいいと思うので、設置していただきたいと思います。他の都道府県で屋内での遊べるスペースを取り入れることで高評価されているところがありますので、参考にしていただければと思います。研修施設の利用率が低いのでセミナーとしての利活用だけでなく、そういったスペースが少しあるだけでもまた利用率が違ってくると思いますので、考慮いただきたいと思います。
◎笹山
文化芸術振興課長 まず1点目の宿泊研修施設の内容ですが、宿泊施設の規模としては220人が宿泊できる施設を考えています。大規模な宿泊研修にも対応でき、さらには最近のニーズに合った個室対応や、少人数の部屋の整備もする想定をしています。さらには、若い世代だけでなく家族連れ等の、より広いターゲットの方に利用していただけるような工夫をしていきたいと活性化方針にも盛り込んでいるところです。そのためにどういう施設がいいのかは、また民間事業者からの提案も含めて検討してまいりたいと思います。当然、今回キャンプサイトを宿泊研修施設の近くに持っていくということは、そこの相互利用を念頭に置いた案ということですので、両方の施設を通じてより魅力的に活用できるような方針にしたいと思います。
2点目の遊具については、昨年12月の点検で老朽化等により使用できないということで使用を止めています。実際に、我々にも現地に行ったけれども遊具が使えなくて残念だったというお声を聞いておりまして、そういった告知についてはしっかりしていかないといけないと思います。
委員御指摘のとおり、今回この活性化方針には、希望が丘文化公園が新しく生まれ変わるという内容や、新しい遊具の設置が盛り込まれています。次に期待していただけるような呼びかけができるようにしたいと思いますし、ほかでも使っていただけるような宿泊施設になるよう努めていきたいと思っています。
また、3点目の屋内遊具については、宿泊施設の使い方にも関わりますので、民間事業者の提案次第で変わってくるところではありますが、魅力的な施設となるように、屋内遊具の設置も案としてはあるかと思います。施設そのものが楽しめるといった観点も出てくると思っていますので検討を進めていきたいと思います。
◆角田航也 委員 希望が丘文化公園について1点苦言を呈したいと思います。駒井委員もおっしゃったように大型遊具が今使用中止ということで、事前にホームページを見て行けばよかったのですが、知らずに先月5歳の娘を連れて行って、がっかりして帰ったということがありました。もう一つがっかりしたことがありました。公園の西口ゲートに入ってすぐのトイレを使わせてもらったのですが、多目的トイレが何週間も掃除していないのではないかというぐらい、きれいではない状況で、虫がいたり、便器も汚れていたり、娘が使うのを嫌がるぐらいの状況でした。そういったトイレや施設の点検確認は県でされているのでしょうか。もう指定管理者にお任せ状態なのか、その点について教えていただきたいと思います。
◎笹山
文化芸術振興課長 指定管理者に対しては、通常規定されているモニタリング調査等、事業内容についての確認はさせていただいていますが、定期的な清掃状況まで見に行くことにはなっておりません。ただ、お手洗いはどのような施設でもその施設の魅力を図る上で非常に大きな要素になりますので、注意をするように管理者にも申し伝えたいと思います。
◆角田航也 委員 THEシガパークということで知事も公園の魅力化、特にトイレにすごくこだわりを持たれているので、ぜひその辺はしっかり対応していただきたいと思います。要望です。
○周防清二 委員長 そういったことを計画の中に盛り込んでいないのでしょうか。もう全部業者任せですか。きちんとした管理をしていくように活性化方針にどう書いたらいいのでしょうか。
◎笹山
文化芸術振興課長 現在の活性化方針の中では、そこまでの詳細は示しておりません。ただ、当然施設を運営していく中で利用率の向上ということをしっかりチェックしていく中のポイントになっていくところだと思っています。
○周防清二 委員長 業者次第だということですね。
◆佐口佳恵 委員 滋賀県立美術館整備基本計画についてですが、5月から検討を開始されて調査や研究、対話等と書いてありますが、どのようなメンバーで、どういった方式で何回くらいやっていくかといった概要が決まっていれば教えてください。
◎辻 文化芸術振興課美の魅力発信推進室長 現在、大学との連携につきましては仕様書等を作成中ですが、東北大学とは建築に関する研究を、また北海道大学とは美術館の運営等に関する研究を、そして立命館大学とは公園と、多くの一般の方々の参画に関する研究をさせていただきたいということで、仕様書等を準備しています。
また、美術館については魅力向上の中で、文化ゾーンの魅力向上にもつながるようなものにしなければいけないと認識しています。例えば公園を所管している部局、あるいは文化公園内に施設がある所属等、部局を超えた連携の組織もつくらせていただいて、情報共有を図りながらしっかり進めさせていただきたいと考えております。
◆佐口佳恵 委員 資料2-3の2の目指す姿のところに関する記述が本当にすばらしい内容になっていると思います。美術というのを幅広く捉えておられますし、従来の美術館のように、視覚的な観点で芸術を見る場所のような展示形態も、今どんどん変わってきています。この仕様書がどうなっていてどういう検討されていてどういう形で、滋賀県立美術館はこういう美術館ですというときに、何が入るのか、この整備で決まっていくと思いますので、ぜひとも頑張っていただけたらと思います。
◎辻 文化芸術振興課美の魅力発信推進室長 しっかり取り組んでまいりますので、引き続き御指導のほどよろしくお願いします。
◆本田秀樹 委員 希望が丘文化公園について、来園者数は2040年の目標で100万人以上ということを挙げています。令和4年の来場者数は、約86万人でした。直近30年間は約80万から90万人という推移の中で、今後目標達成のためには14万人の増加をしなければなりません。その主なターゲットについては、学校や
スポーツ団体等、子供を中心とした家族等を挙げていますが、これから少子高齢化が進んでいく中で、本当にこの学校や
スポーツ団体等をターゲットにして、目標を達成できるのでしょうか。もちろん、これから国スポ・障スポ大会が2025年に開催されますので、それまではいろいろな
スポーツ団体等の来場者数も上がってくると思いますが、国スポ・障スポが終わるとスポーツ関係の来場者数はだんだん少なくなっていくのではないのかという思いがあります。14万人を増やしていく中で、本当にこのターゲットでいけるのか、その辺りの考え方をもう少し教えてください。
◎笹山
文化芸術振興課長 確かに出生数が急激に減少をしておりまして、滋賀県でも生まれる子供が年間で1万人もいない状況です。今後もさらに落ち込んでいくことが見込まれる中で、子供だけをターゲットにしてさらに目標の来場者数を目指すというのは非常に難しいと考えています。子供だけでなくその家族連れであったり企業の研修であったり、よりターゲットを広げて使っていただくような働きかけをすることで、より来場者数を高めていきたいと考えています。
◆本田秀樹 委員 少子高齢化が進んでいく中で、子供だけでなく家族をという話もありましたが、今結婚する方そのものが少なくなってきています。企業で働く方もいろいろな方がおられますので、その中で、いかにもっと幅広くターゲットを広げていくか、具体的に考えていただきたいと思います。
休憩宣告 15時56分
再開宣告 16時06分
《土木交通部所管分》