7 配付した参考資料 別紙のとおり
8 議事の
経過概要 別紙のとおり
議事の
経過概要
開会宣告 9時58分
《
琵琶湖環境部所管分》
1 高時川の
長期濁水の原因および対策について
(1)
当局説明 吉嶋森林保全課長
(2)質疑、意見等
◆
有村國俊 委員 高時川の
長期濁水の原因および対策について伺います。皆さんもいろいろと勉強されて、濁水の原因についての知見がたくさんあろうかと思います。
これからの
スケジュールを伺いまして、今後の対策としての護岸工事を支川、本川も含めて実施していこうということですが、財政的に予算があればもっと良い方法があるのか、もしくはこの計画がもう完璧で100%のところを狙っているものなのでしょうか。こういう状況はこういうパターンでやっていって、数年かけながら濁水を解消していこうということだとは思いますけれども、この計画における
対策レベルはどれくらいでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 根本的には、本川の中
下流あたりに泥が堆積しており、それを取り除かないと、なかなか濁りは解決しないという状況です。それについては、どうしても費用的な部分で実施できないところがありますので、そこは自然の力を借りて流れるのを待たなければいけないと思います。対処療法的に本川に土砂が流入しないような対策や、状況を見ながら森林の斜面で土砂が流出しないような対策をしていくところですが、根本的な対策まではできない状況です。
◆
有村國俊 委員
国土交通省をはじめ霞が関において、こういった知見をかなり持っているものだと私自身は考えております。そちらとの連携について、
土木交通部や横のラインで協議も重ねてこられたとは思いますが、滋賀県庁としてはそういった対処療法的な対応でまずやってみようということなのでしょうか。それとも財政的に余裕があれば、他の圏域、例えば湖南や湖西などから人的、予算的に投入して、早期に解消しようというようなレベルなのでしょうか。その辺についてどこまで濁水の解消のために、なるべく前倒しでやっていこうと考えられているのか、もちろん1年、2年では無理でしょうが、4年ぐらい経過すれば元に戻るという感じなのでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 濁りの解消は、その他の事例を見てみても、やはり数年単位でかかるようです。様々な対策をできるところからやっていくというところで、現在も災害復旧中の、県道の川沿いの擁壁が壊れている箇所も土砂の発生源になりますので、そういうところを直していったり、支川にある土砂が本川に流入しないような対策をしたり、できるところを地道にやっていって、濁りが改善しているのかどうかを見ながら、次の対策を考えていくような形で進めていく必要があります。
◆
中沢啓子 委員 計画の本文を見て感じたのが、今までも大雨は降っており土壌の条件も一緒ではないかということです。もちろん雨の降り方が過去に比べて変わったということがあるかもしれませんし、土壌自体が侵食されたり、上流域で
スキー場ができたり、そういうこともありますが、平成29年8月にも
長期濁水が見られたということです。このときの状況はどのような状況だったのでしょうか。また、今回と比べてどうなのかについて教えてください。
平成29年の
長期濁水以降の雨の降り方は、何十年に1回といわれる規模の大雨が毎年来るような状況になっていると思います。対策をしていくことでどこまで濁水が落ち着くか分かりませんが、令和7年度から始まる対策もある中で、令和6年度にまた豪雨があった場合、同じようなことが起こるのではないかと危惧をしています。その辺はどうお考えでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 平成29年8月の豪雨でも、
長期濁水が発生しまして、そのときも庁内の関係機関が集まり
情報共有や調査を実施しておりました。ただ、その時は翌年の6月ぐらいには濁りが収まったという状況で、その点が今回と違うところです。
今回の雨は、高時川が氾濫するような大雨でしたので、記録的な豪雨であったと思います。福井県側に日野川がありますが、そちらも高時川と同様に濁りが長期間続いていますので、やはり
県境あたりにそれだけの大雨が降ったということです。
対策については、できるところからやっていって、その状況を見てまた検討していきたいと考えております。今回、
検討会議の中に地元の方も入っていただいて
情報共有をするとともに一緒に検討をしていきます。委員御指摘のとおり、令和7年度に
対策工事予定の大
音波谷川については、できるだけ速やかに対策を実施したいと考えますが、地元の方の御了解や所有者の同意、
治山事業での実施、保安林の指定等の手続が必要となりますので、時間がかかってしまう部分があります。その辺についてはできるだけ速やかに対策を実施していきたいと考えております。
◆
中沢啓子 委員 今回の件を受けて、やはり次のときに同じようなことにならないような、何らかの対策を打っていかないといけないと思います。雨の降り方自体は今後も気候変動したままの可能性が高いと思うので、今まではこのような規模の雨が降らなかったということはもう理由にならない時代に入ったと思います。今後さらに山が崩れて土砂流出によりもっとひどい状況になることもゼロではないと思うので、そうならないように、できるだけ早く対策をしていただきたいと思いますし、
保安林指定等の必要な手続きは行って当然ですので、そこも含めてしっかりやっていただきたいと思います。
また、魚自体についても、今年度はアユが不漁でしたが、やはり濁水も結果に影響があったのではないかという気がしています。来年度にアユの資源量が復帰するか分からないのであるならば、さらなる対策を実施することで、できるだけアユが戻ってきてくれるようにすることが望ましいと思いますので、そこも含めて対策を打っていただきたいと思っています。
◎西森
水産課主席参事 昨年秋のアユの産卵については、高時川が渇水していましたが、アユの産卵期には濁水がなかったため、下流の姉川におけるアユの産卵にあまり大きな影響はなかったと認識しております。
ただ今年については、アユの産卵の時期にどのような影響があるのか分かりませんので、先ほどアユの
産卵場所付近での泥払いというお話もありましたが、その範囲を拡大して、もし泥が堆積していても、泥を払ってアユが産卵できる状態にしたいと考えております。どの範囲でどういうふうに泥を払うかにつきましては、漁業者の皆様と意見交換をしているところで、これから固めていきたいと考えています。
◆
小川泰江 委員
中沢委員の関連で、資料1-1の2ページに
長期濁水によると思われる影響について4点ほど書かれていますが、これらの影響のうち、アユの産卵数の減少に関しては今御答弁がありましたが、それ以外の点について、現在も影響が継続しているのか、それとも一定解決しているのか、現状について確認をさせてください。
◎吉嶋
森林保全課長 アユの産卵数の減少以外の点について、まず
農業用水路の泥上げにおいて、
揚水ポンプが故障しておりましたが、その対応は管理者の方が実施しておられるということです。
また、観光面について、
キャンプ場の集客の減少や景観の悪化の部分について、集客減の確認はできておりませんが、景観の悪化については、やはり濁りが長期化していますので、現在も継続して影響があると考えております。
最後の高月地域で地下水が低下したところは、今はもう解消していると聞いております。
◆
小川泰江 委員 遊漁の営業を休止したという部分に関してはどうでしょうか。
◎西森
水産課主席参事 遊漁について、地元の
漁業協同組合においては、昨
シーズンは休業、休漁されていましたが、マス類については支流でされるところもあり、一部の支流では遊漁を楽しんでいただいたと聞いております。
来
シーズンについては今検討中ですし、濁水についても、雨が降って濁って、それが収まっていくまでの期間が、だんだんと短縮してきているようにもお聞きしております。昨年の8月末頃は、アユの遊漁区間でも割と水が澄んでおり、天然のアユも上ってきたとも聞いておりますので、来
シーズン全く遊漁ができないという状況ではないと思っております。皆さんが遊漁を楽しみにしておられますので、実施できるのかどうか
漁業関係者の皆さんとも相談しながら、助言もしながら、なるべくできるようにしたいと思っております。
◆
小川泰江 委員 今
キャンプ場の集客減については確認できていないという御説明でしたが、このように資料に書いている以上は、どうなっているのか現状についてもきちんと把握しながら、これだけ県民生活や地元の方の生活に影響があるからこそ、県としてお金をかけて対策を打っていくということだと思いますので、ぜひ把握に努めていただいて説明をしっかりとしていただければと思います。意見です。
◆田中誠 委員 資料1-1の2ページについて、以前に会派控室でもお話をお伺いした部分がありますが、
スキー場跡地について、ここ自体が違法建築だったということをお伺いしました。もう少し詳しくお伺いしたいと思います。
まず、いつからこの
スキー場の建設が始まって、いつまであって、どの部分が違法だったのか教えてください。また、最終的にこの箇所の緑地化は、その業者に任せているとお伺いしましたが、うがった見方をすると、そういう違法なことをしている業者に任せて大丈夫なのか懸念されます。その点について監視、管理は必要だとは思いますが、どれぐらい定期的に管理をされたり、指示をされたりしているのかお聞きします。
◎吉嶋
森林保全課長 スキー場の違反については、平成9年に県の許可を受けずに
スキー場の開発を始めたという状況がありました。
違反の内容については、まず県の許可を受けずに開発を始めたことと、その後、是正をして県に
林地開発の
許可申請を出されて、それについては基準に適合しておりましたので許可をしたということですが、その
申請内容と異なるゲレンデの幅を広げる工事を行ったことや、許可された
事業地外に削った土を処分したこと、その三つが主な違反でした。
現在は
事業者変更が繰り返され、違反をした事業者から3代目、つまり当時の事業者から次の事業者に事業承継されて、現在はそこからまた次の事業者に事業が承継されている状況です。現在の事業者は真摯に対応しており、県との協議もかなり密に実施しているという状況ですが、
緑化対策工事について、工事が始まればできるだけ現地を巡回し、適切に実施されているか確認していく予定です。
◆田中誠 委員 1問目のいつからというのはお伺いできましたが、いつまで開発が続くかについて、最終年度を教えていただけたらと思います。
◎吉嶋
森林保全課長 この
スキー場開発は、もう
スキー場として営業をしていないのですが、まだその是正期間が継続しており、是正が終わっても、そこから当初の
申請内容の工事が完了して、ようやく全部の事業が完了する流れでして、現在も継続中の開発という取扱いになります。
◆田中誠 委員 少し理解が追いつきませんが、実際、緑地化を進めていく中で、その許可を改めて申請されて、許可を得た部分は
スキー場にしてもいいという流れなのでしょうか。つまり今後
スキー場にしていくというのはもう間違いないという理解でよろしいでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 現在の申請において、
開発目的は
スキー場になっておりますので、是正が終わった後、当初申請に変更がなければ
スキー場の目的のまま必要な工事が施工されていくことになりますが、事業者が変わっておりますので、今後は現在の事業者の
開発目的に変更されて、開発されるのではないかと考えております。
◆田中誠 委員 今後
スキー場になるかはまだ分からないという状況だと理解しました。かなり上流の部分ですので、ここでまた大雨が降った場合、そこから土砂が流れてずっと下流まで泥が流れることが十分予見できると思います。今後そういう開発をされるときに、
スキー場ではないにせよ、上流から下流までのことを踏まえて、下流に迷惑のかからないような工事がなされるか、県がしっかりと監視できるシステムをより強化していただきたいということを意見として述べさせていただきます。
◆
加藤誠一 委員 知事が12月の初めぐらいに現地に行かれて、打てる手はすぐに打つというような話が
新聞報道等であったと思います。
資料1-1の3ページに今後の
スケジュールがあり、
スキー場跡地対策についても記載されていますが、裸地箇所の緑化など令和6年度中に対策を行う予定の項目(a)から(c)があります。これは、いったい誰がするのでしょうか。もし、県が実施するのであれば、予算的にいくらぐらいになるのか、これから令和6年度の予算審議もありますので、教えてください。
◎吉嶋
森林保全課長 この
スキー場跡地は、事業者の是正対応の一環としてこの(a)から(c)の三つの対策を行います。今の事業者から
是正計画書が県に出されており、その中にもこの三つの対策を盛り込んで、変更の
是正計画を出していただいて、事業者において実施するという流れとなります。
◆
加藤誠一 委員 そうしますと、濁水問題にかかる
検討会議には、当然、その事業者にも入ってもらっているという理解でよろしいでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 検討会議には事業者は入っておりません。県とその事業者とがいろいろと協議をした内容をこの資料に反映しております。
◆
加藤誠一 委員 では、この三つの対策については、令和6年度中に必ずするということで、県と事業者とが約束をしているという解釈でよろしいでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 そのとおりです。
◆
加藤誠一 委員 打てる手は全部打つということですが、今おっしゃったその是正については、資料の中ではたちまち3ページの項目(a)から(c)にしか載っていないのですが、
スキー場からの
濁水対策は、この三つで十分対応できると考えておられるのでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 現在は
林地開発許可の基準に合致してない状況で、それを是正してもらうためにこの三つの対策を実施していただくということになっていますので、この是正ができましたら、
林地開発許可の基準に合致した申請になりますので、基本的には
土砂災害は発生しないであろうと考えております。
もちろん基準を超えた雨が降ると
土砂災害が発生するかもしれませんが、三つの対策を実施されれば、
土砂災害の危険度はかなり少なくなると考えております。
◆
加藤誠一 委員 最後に、資料1-1の5ページに、
大久保委員が調査された
調査報告書があります。昨年度、2度雨が降った後の
濁水状況について、
スキー場跡地からの土砂という観点で、この
スキー場跡地の土砂は大
音波谷川に流れていくと思いますが、確かにこれの資料を見ていると、上流の大
音波谷川を含む支川で流出した土砂が下流に流れてきて、最終的にはH6地点の本川が濁水になっているということかと思います。今、少なくとも
スキー場対策を行うと、この程度の雨が降ったときは、効果があるということになるのでしょうか。
◎吉嶋
森林保全課長 どの程度の雨が降っても大丈夫なのかという部分については、なかなか難しいですが、
検討会議で
大久保委員から、1時間30ミリ程度の雨であれば、そこまで支流から濁ってこないというような報告もいただいております。
休憩宣告 10時38分
再開宣告 10時43分
《
農政水産部所管分》
2 イチゴ新品種「みおしずく」の推進について
(1)
当局説明 笠井みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長
(2)質疑、意見等
◆田中誠 委員 おいしいみおしずくを頂きありがとうございました。
私は
営業マンを10年近くやっていましたので、
営業マンの目線で質問をしたいと思います。まず、みおしずくを
株式会社平和堂で売っていたとの御説明がありましたが、何グラム幾らで販売されていたのか伺います。
また、みおしずくのグミも販売されているとの御説明でしたが、みお
しずくグミと銘打っているだけあって、パーセンテージ的に何%みおしずくを配合しているグミなのか、みおしずくの含有量を教えてください。また、そのグミが幾らで売られているのか、そしてどこで買えるのかも併せて教えてもらえたらと思います。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 昨年度、
株式会社平和堂で売っていただいたのは11月から5月までの間で、平均価格で言いますと1パック677円で、250グラム入りでした。
グミに含まれるみおしずくの量につきましては、また調べて答えさせていただきたいと思います。
販売価格は、グミ1袋で180円です。これは、御当地グミといいまして、47
都道府県がそれぞれの特産品をグミにした形で、47
都道府県が出しておりますが、滋賀県は今まで県でそういうブランド的に取扱うような品目がありませんでしたので、47
都道府県で最後にグミができたということで、
新聞報道等にも掲載していただきました。
販売元はJAで、販売先としては
株式会社平和堂や道の駅、各直売所で主に販売されていて、そちらでも非常に好評を得ていると聞いております。
◆田中誠 委員 みおしずくについては、高級食材、
高級フルーツというイメージがあり、なかなか手が出ないという人もいる中で、そういうグミがあると、それが簡単に体感できるので、私個人としてはうれしいと思っています。先ほど言いましたように含有のパーセンテージが分かると、買う際の動機づけにもなると思います。
また、47
都道府県中、最後にグミ化されたという部分も売りになると思うので、しんがりとして出た分、いろいろな研究がなされて出したといった売り文句もできるかもしれません。
1つ付加価値をつけるという意味では、中途半端な順位ではなく最後の最後に出たところなので、ぜひ皆さん買ってくださいと、何か皆さんに印象づけるマーケティングをするときに、ちょっとでも付加価値をつけられるのではないでしょうか。
私自身もSNS毎日アップしているので、そういうような部分を売りにして、今後もアップしていけたらと思っています。今、
株式会社平和堂や道の駅で販売されているということですが、
株式会社平和堂以外の量販店でグミを売っていませんか。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 みおしずくは、まだ出始めということでなかなか量産ができておらず、現在のところ
株式会社平和堂だけですが、今後は広く皆さんが購入いただけるような場所でしっかりと売っていきたいと思います。
◆田中誠 委員 みおしずくになかなか手が出ない方にとっても、簡単にみおしずくを体感できるグミのようなものがあることを知ってもらった上で、みおしずくとの違いについて食べ比べ等もしていくと、面白い仕掛けになると思いますので、いろいろな
販売促進という意味で、ともにやっていけたらと思います。意見です。
◆
中沢啓子 委員 みおしずくはとてもおいしくて、開けた瞬間にすごくいい香りがするのが印象的で、そのフローラルな香りを
パッケージ等に書いていただけたら、購入者もそこを気にして購入されるように思いました。
県政報告にも載せましたし、代表質問でも聞かせていただきましたので、生産者の方からもいろいろと御意見を頂戴しております。通常、1番目のイチゴが一番味も形もよくて、だんだん悪くなっていくところですが、このみおしずくは意外と2番目、3番目も味や形もよいということで、非常にいい品種を作っていただいたと喜ばれていました。
今回は
株式会社平和堂でかなり押して
販売促進をされていますが、滋賀県には、
クラブハリエ等、全国に名だたる洋菓子店もありますので、そこで美味しく使っていただくということが
ブランド化につながるのではないかと思います。実はその御意見を頂いた方は、もともとイチゴを
クラブハリエ専用で作っていらっしゃった方で、その方がみおしずくを良いとおっしゃっていたので、非常に良いのだろうと思ったわけです。今後とも
ブランド化を進めていただけたらという思いを持っています。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 私どもも今後はそういう有名な企業、例えば叶匠寿庵や
クラブハリエ等に働きかけて、みおしずくを使った商品を開発していただいて、ともにPRをしていただけるような
体制づくりをしていきたいと思っておりますし、今滋賀県
洋菓子協会が実施しておりますスイーツコンテストは、
クラブハリエも会員として加入されていますので、まずは滋賀県
洋菓子協会が広く連携をされている有名な企業とうまく連携が取れるように今後とも進めていきたいと思っています。また応援していただけますようによろしくお願いしたいと思います。
◆
小川泰江 委員 まずみおしずくの
イチゴグミですが、私も
株式会社平和堂で見るたびに買っていまして、実際には140円ぐらいで売られていることが多かったように思います。安いと思って何回か買いました。感想としては結構酸っぱくて、みおしずくは少し酸味があるみたいな話をしながら食べていました。
そのとき気になったのが、余ったからグミに原材料を回したのではないかであったり、中には加工に回すような少し粒が小さいものを回したのではないかであったり、みお
しずくそのものをグミに回すには余りにもったいないなと思いましたので、そういうものを回す仕組みができているのか、確認させてください。
守山市もメロンが有名ですが、それを残ったものは、ピューレにして加工しようという話もありますし、そういった状況について確認させていただきたいと思います。
あともう一つの売りが、実がしっかりしていて、結構長い輸送にも耐えられるということを当初おっしゃっていたかと思いますが、実際に店頭に並んでから傷むまでの期限が長いものなのか、そういう特徴があるのかということと、せっかく長期輸送に耐えられるのであれば、県内販売はもちろん、東京23区内で実験的に販売されたみたいに、他府県に打って出るべきではないかと思います。以上、3点について伺えたらと思います。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 まずグミについてですが、やはり農産物なので規格外というのが出ます。先ほど食べていただいたような形のものが全てできるといいのですが、小さいものや少し形が悪いものが出てきますので、そういうものが、今までなかなか商品にならずお金に換えていただけなかった部分がありますが、みおしずくについては、そういうものもうまく加工する形で新たな使用方法を打ち出して、お金に換えていただこうということで、農家経営の安定につながるように取り組ませていただいております。
2点目については、今まで滋賀県で50%以上の農家で作られている「章姫」という品種がありますが、それは非常に輸送性が悪く、直売には向きますが、やはり量販店等の市場を通したような流通には向かないということで、農家の方からその辺を改良できないかというようなお声をいただいていました。このみおしずくについては、そういう流通の中で今までなかなか供給できなかった量販店等、いろいろなところへ供給できるようになりました。
3点目については、今年度から東京都へ持って行かせていただいていますので、次の段階としては輸出ということもありますが、まずは県内でしっかりと販売できるような生産体制を確立したいと思っています。先ほど言いましたように、みおしずくは昨年ですと5%ぐらいのシェアでしたので、今後はほかの県産イチゴを追いやるぐらいのシェアに持っていきながら、全国に発信をしながら、県民にも愛していただく、全国に愛していただくようなブランド品目になればと思っております。当然、京阪神を含め、県外にもしっかりと販売できるように取り組んでいきたいと思っています。
◆
小川泰江 委員 田中委員の質問に対する答弁では、グミの原材料がなかなか確保できないということもおっしゃっておられましたが、生産者にとっては形のよいものがいっぱいできたほうが良いですし、難しいせめぎ合いがあるのではないかと思いますが、そのあたりの実情はいかがでしょうか。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 11月からの出だしの部分については、やはり量も少なく、温度も低いということもあり、販売量も少ないですが、3月以降、暖かくなってきますとかなり生産量が増えます。そうすると、農家の中で、小さいものも含めて全量を取っていこうと思うと労力的に難しいような部分も出てきますし、いっときに実がなってきますと、取り切れないという部分がありますので、そういうものはなかなか生で食べていただくというのは難しくなってきます。そういうものが、今後グミの原材料として回ってくることで、確保できる量が増えてくるかと思っていますので、そういう意味では、ある程度加工に回せる部分が時期によっては出てくると思います。
◆
小川泰江 委員 最後にグミに関してですが、グミを見つけたときに、さっき言ったように結構安価だったので、何か県が原材料を提供したり、県の補助金が入ったり、そういうことがあるのかと思いましたが、それに関してはいかがでしょうか。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 今回のみおしずくの販売流通については、市場に一元流通させる仕組みで取り組んでいます。今まではどちらかというと各農協の地域で流通しておりましたが、今回については一元流通ということで、県内一本に集めて、それを市場流通させていこうというような仕組みを初めてつくらせていただき、現在進めているところです。
そういう面からすると、県からの補助金というよりかは、そういうものを一元的に集める全農が、農家の所得向上も含めて加工品をつくっていこうということで、取り組んでいただいていますので、所得の部分に直接の支援はなかなかできませんので、いろいろな面でサポートをしていきたいと思っています。
◆
有村國俊 委員 昔、厚生労働省で問題になったもので、もう30年ぐらい前の話ですが、ティモテシャンプーというハーブエキスが入っているシャンプーがありまして、1%しかハーブが入っていなかったらしいです。それでも商標登録でティモテ入りというのはうたえたということで問題視されたことがありました。今、田中委員の話の中で、みおしずく入りグミについても、どれぐらい原材料が入っているのか調べるという御答弁でしたが、それを多くするのか、少なくするのか、多くすれば多くするだけPRができるし、少なくてもほかの46
都道府県でグミ化しているものの含有率を調査して、日本一の
イチゴグミというそんな売り掛けもできると思います。
たねやや叶匠寿庵など、いろいろな有名企業の力を借りながらもできるし、大手の量販店で言えば大丸などの百貨店もあります。東京23区内で
販売促進をされたということもありますし、これから本当に楽しみなものだと思います。ぜひ頑張っていただきたいと思いますが、
販売促進の戦略をどこに持っていくのか、いろいろなやり方を試していただきたいということを意見として言わせていただきます。
◆
加藤誠一 委員 一元流通で販売していかなければ、いろいろな面でだめだというのは、おっしゃるとおりだと思います。
これからの話ですが、みおしずくの生産者数は昨年度が9名で、今年度が65名です。新しく栽培を始められる生産者に対しては、農業普及員の皆さん方が、いろいろな技術指導をしないといけないと思います。今、滋賀県内でみおしずくを作っていらっしゃる農家の分布は、いかがでしょうか。例えば南部地域に固まっているのか、全県的に散らばっているのか、どういう状況なのか教えてください。
また、今、若い生産者の方が生産を始められていらっしゃいますが、もともとイチゴを生産されている農家もおられますので、そこからの品種の転換が進んでいるか伺いたいと思います。
最後に、このみおしずくの生産面積について、どこら辺まで増やす予定でしょうか。いろいろな戦略があって、あんまり作り過ぎても、値が下がってしまいますので、品薄になるかならないかという部分で販売しないといけないと思います。市場の動向を見極めつつ、これをコントロールしながら、農家の所得が安定するために、今後どういった生産面積を考えて、計画されているのかお聞きをしたいと思います。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 まず、県内の生産者の方ですが、南部に固まるということはなく、北部でも作っていただいていて、県内一円に作っていただいております。それぞれのJAごとに組織を作っていただいていますが、1JAを除いて生産組織ができた状況ですので、県内各地域でかなり広く作っていただいている状況です。
面積の目標につきましては、今2.2ヘクタール分を作っていただいていますが、当然自分で売られている部分もあり、先ほど言いました一元流通をしているのはそのうちの半分ぐらいで、今1ヘクタールぐらいです。それを令和10年には6ヘクタールぐらいまで増やしていきたいと思っています。現在イチゴの県内の栽培総面積は、25ヘクタールぐらいあるうちの6ヘクタールぐらいにしたいというところです。
また、栽培者については、一つの品種だけを作られている方もいれば、多種多様な品種を作られている方もいます。もちろん品種転換をされる方もたくさんいらっしゃいます。今は、新しい流通を模索していますが、なかなか自分で売るというのは、顧客を持っておられる方にとっては、やりやすい部分があってある程度経済的に成り立つような部分があると思いますが、新規就農で始められると、自分のお客さんを捕まえる、確保するというのが非常に難しいので、一元流通にすることによって、ある程度の流通価格の中で販売できると考えています。
ぜひとも私ども県としては、新規就農の方に、この取組に参加していただきたいですし、現場の農業普及員を通じてそういうお話をさせていただいているという状況です。
◆
加藤誠一 委員 令和4年と令和5年とを比較したときに、この生産者数と販売パック数をみると、昨年度は一農家あたり4,500パックぐらい出ていますが、今年度は半分ぐらいになる計算です。しかし、これは、一括販売して扱っている量ということで理解しました。
これからもこの
ブランド化の話がありますが、イチゴを手始めにそういったいろいろな戦略があると思いますので、全体的に
ブランド化をやってほしいと思います。今、イチゴの話が出ていますが、先ほどの守山メロンなど、いろいろな園芸作物があります。それも
ブランド化すると言われていますので、この機会に滋賀県の園芸作物について、いろいろな形で戦略を持ってやっていただきたいと思います。
◆田中誠 委員 一元流通について話が出ていましたが、今後生産者が増えてくると、あまり言いたくはありませんが、きちんとした育成方法で栽培しているかどうか監視の目が行き届くのかが懸念されます。せっかくみおしずくというブランドのイチゴを販売していくのに、生産者がきちんとした育成環境で育てていなければよくはありません。みおしずくを生産するにあたり、育成方法についての基準があれば教えていただければと思います。
せっかくみおしずくという
ブランド化をしているのに、育成環境が粗雑な育て方をされているものまでみおしずくに含まれて、それがもしきちんとしたみおしずくに紛れてしまったら、一気にブランドの名に傷がつく可能性もあると思います。そういった意味で、生産者の選定や、みおしずくと認めるに当たっての基準など、規格は厳格に定めておられるのでしょうか。
◎笠井 みらいの
農業振興課食の
ブランド推進室長 生産者が多くなると、現場の普及員の指導が大変になってきます。先ほど少しお話をさせていただきましたが、各地域のJAで生産組織をつくっていただいています。組織をつくっていただくということは、当然県の農業普及員がその生産組織に対して指導することが効率的になるという面や、ベテラン生産者が新規生産者を指導していただくことで、生産者の監視ではありませんが、生産者同士が切磋琢磨していただけるという面があります。そういう組織の中で生産者同士が勉強し合い、巡回して、できるだけ皆さんが技術を高めていただくことで、みおしずくという価値をしっかりと担保していただけるような生産の仕組みを現在つくらせていただいています。
例えば、糖度など、みおしずくとしての数値の基準のようなものはありませんが、生産体制として組織的に一致協力して一つのものを作っていくような体制で、品質管理やブランド価値の担保をしていきたいと考えております。
最後に、田中委員から御質問のありましたみおしずくのグミに含まれるみおしずくの含有量ですが、1%ということのようです。
○周防清二 委員長 せっかく開発していただいた品種ですので、例えば海外に生産技術を盗まれることのないように、品種、種苗の保持をしっかりとしていただくようお願いしておきます。
3
水産試験場本館等整備基本計画(原案)について
(1)
当局説明 西森
水産課主席参事
(2)質疑、意見等
◆
有村國俊 委員 以前
水産試験場を視察させていただき、非常に大切な施設だと感じました。もちろん整備の
スケジュールを前倒しする努力をされたと思いますが、これでもう手一杯なのか、まだもう少し前倒しにできるのでしょうか。同じ敷地内ですし、整備すること自体も決まっていますので、その辺のところを努力していただければありがたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎西森
水産課主席参事 整備計画ですが、今年度PPP/PFIの簡易な検討をしております。この結果、詳細な検討が必要ないとなればもう少しスピードを早くできるかと思いますが、我々の見積りでは10億円を超えますので、PPP/PFIの詳細検討をするということになり、最短でもこのような
スケジュールになるかと考えております。
◆
有村國俊 委員 現時点ではそれしか言えないと思いますが、我々の仕事は、常にスピード感を持ってやらなければいけないと思います。ましてや激しく老朽化していて壁面が崩れている写真まで載せて危機感を共有されているような状況です。やることも決まっているし、場所も決まっているし、統合するものも決まっている、そのような整備計画は少しでも前へ、前へ、スピード感をもって取り組んでほしいと思います。今のところ供用開始が令和10年4月、本格始動は令和11年4月頃かと思いますが、少しでも
スケジュールを前倒しできるような姿勢で取り組んでいただければと思います。
◆
中沢啓子 委員 飼育池や給排水施設は今回の更新の対象外ですが、今回整備される本館建物よりも試験研究機関として生命線と言われる一番大事な施設ですので、しっかりそこの更新も検討いただきたいと思います。限られた場所なので、工事されるにしても、順番的にどう建て替えていくか、うまくやり繰りしながら建て替えていくことが必要になると思います。
それを考えると、今回、本館建物はこういうような形で今出していただきましたが、これをベースに、例えばより早めに飼育池や給排水施設は施設更新をしなければならないといったこともあるかもしれないですので、そこは上手に両方セットで、魚の研究もしながら、かつ両方の工事をやっていくということを考えておいていただきたいと思います。また、今回の能登半島地震もあり、やはり地震対応も必要ですので、併せて検討していただきたいと思います。
◎西森
水産課主席参事 今年度は、飼育池を含めた港湾等設備の在り方について、
水産試験場と水産課職員で構成されるワーキンググループをつくり、今後の研究ニーズに対応するために必要な池の形状や構造、規模等の検討を進めております。
併せて、令和6年度には専門家にも入っていただいて、施設の健全度の評価や、機能保全調査を実施したいと考えておりまして、これらの調査結果も踏まえて、今後どのような改修や修繕をしていくのか検討をしていきたいと思っております。またどうぞ御指導をよろしくお願いいたしいたします。
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加藤誠一 委員 一刻も早く
水産試験場の施設更新ができるように期待をしております。
今、
有村委員から今後の
スケジュール感について、PFI方式による検討の話が出ました。12月定例会議で木沢議員が、同じくPFI方式による東北部工業技術センターの施設整備事業について一般質問をされていましたが、その際の知事答弁を聞いていて、PFI方式は、専門分野でない部分まで担当しなければならないなど、当該事業を所管する原課にかなりの負担がかかってしまうと感じました。つまり、設計段階から原課が対応することになると、結局委託業者に任せきりになってしまうといった弊害があると思います。
今回の場合、
水産試験場は試験研究機関なので、そこは執行部の皆さん方が初めの設計者を決めるときから、そうした試験研究機関としての
水産試験場を設計することにたけた設計者を選ばなければいけないのではないでしょうか。一般的な施設整備と異なり、試験研究機関は特別な知識等を持った方が集まって設計をする必要があると思いますが、PFIの場合は、設計者自体も後から決まるわけです。そういうことも踏まえて、この今PFIの簡易調査をされていますが、東北部工業技術センターのような問題点も意識しながら、今回の調査に反映をしてほしいと思います。
また、予算の話にも関係しますが、PFIの場合は、管理期間が20年、30年と長期にわたります。そうすると、結局、県の財政的に分割ができるため、それを使ってという意味合いもあるのではないかと私は思いますが、そうではなく、やはりいいものをつくるというのが第一であります。管理面も皆さんが施設を使用する立場で管理されるということなので、そういうところも含めて、試験研究機関という特殊なものをつくるという感覚でこのPFI方式の詳細検討を進めていただきたいと要望しておきます。
先ほど、イチゴのみおしずくについて報告がありましたが、品種改良でいいものを作っていこうということでいいのですが、さすがに魚はそうはいきません。いかにその固有種を守るかという話ですので、そういった意味で、漁業の場合は農業と少し違うかもしれません。いずれにしても、守るという意味でのいろいろな試験研究をされるのが
水産試験場です。建物だけがよくなってもいけませんので、そこで研究に必要な備品や設備も最先端のものを入れていただいて、滋賀県の新しい漁業ができるような、そういったものを踏まえて設計の段階から考えてほしいと思っております。
◎西森
水産課主席参事 備品について、どういうものが要るか精査をしている段階でして、この最終案の概算事業費に含められるかどうかまだ不透明なところがありますが、最新ものが必要だとおっしゃっていただき、本当にありがたいと思っております。頂いた御意見を参考にして、何とかいいものをつくってまいりたいと考えております。
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加藤誠一 委員 資料に概算の事業費が出ていませんが、ぜひとも備品についても今から考えていただき、絶対に必要であるものについては、そのように表明しておいてください。
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中沢啓子 委員
加藤委員の御指摘のとおり、専門の業者ならではの知見やノウハウがあると思います。価格だけで競争入札すると安くなるかもしれませんが、やはり他県でも同じように施設更新をされているところもあるので、専門の知見を有した業者にしっかりと造っていただきたいと思います。
琵琶湖博物館では、水槽が壊れました。でも他府県で施工された水槽は壊れていないわけで、そういったことを考えたときに、それにたけた業者や専門家が必要だと思います。ここにいる皆さんも専門家として今後の琵琶湖の水産業をどうするか考えられると思いますが、他府県でしっかりと実績をお持ちの業者とともに知恵を出し合って、いいものを造っていただきたいと思います。
◎西森
水産課主席参事 委員御指摘のとおり、専門家は大事ですので、他県の
水産試験場等も調査をしていきたいと思います。なかなか最近本館を整備した例は聞いておりませんが、飼育実験施設を整備されているところがありますので、そういうところを調査するとともに、専門家がいらっしゃるのかということについても調査をして、専門家になるべく入っていただけるような状況にしていければと思います。
○駒井千代 副委員長 今回、港湾施設は施設更新の対象外ですが、この港湾施設については、大規模災害発災時に、災害対策本部の指示の下、物資の湖上輸送の初動活動を行う施設に位置づけられています。今回の能登半島地震を踏まえて、湖上輸送の件も知事が言及されておりましたが、防災部局とどれだけ連携して港湾施設を今後整備していこうとお考えでしょうか。その位置づけも含めて大事だと思うので、その点について確認をさせてください。
◎西森
水産課主席参事 委員御指摘のとおり、この港湾施設は、災害時には物資を輸送する拠点となりますので、災害時に港湾が壊れて船が出せないということでは役割を担えないということになります。
ただ、港湾施設整備の費用については、我々が調査したところでは、なかなか国の補助金等もなく、自主財源でやるしかないのではないかと思っておりますが、どういうお金が使えるのかさらに研究をしたいと思います。
○駒井千代 副委員長 すぐそばに滋賀県立大学もありますので、そういったフィールドを生かした形でのエリア拠点となる可能性は大いにあると思います。その点も含めて防災部局としっかりと連携していただきたいと思います。
閉会宣告 11時36分
県政記者傍聴:毎日、京都(2人)
一般傍聴 :なし...