11番 大 橋 通 伸 12番 冨 波 義 明
13番 井 阪 尚 司 14番 成 田 政 隆
15番 九 里 学 16番 清 水 鉄 次
17番 柴 田 智 恵 美 18番 江 畑 弥 八 郎
19番 今 江 政 彦 20番 木 沢 成 人
21番 粉 川 清 美 22番 富 田 博 明
23番 宇 野 太 佳 司 24番 細 江 正 人
25番 高 木 健 三 26番 生 田 邦 夫
27番 川 島 隆 二 28番 小 寺 裕 雄
29番 奥 村 芳 正 30番 野 田 藤 雄
31番 西 村 久 子 32番 宇 賀 武
33番 佐 野 高 典 34番 家 森 茂 樹
35番 吉 田 清 一 36番 辻 村 克
37番 蔦 田 恵 子 38番 梅 村 正
39番 石 田 祐 介 40番 山 田 和 廣
41番 赤 堀 義 次 43番 山 田 実
44番 西 川 勝 彦 45番 大 井 豊
46番 谷 康 彦 47番 中 沢 啓 子
48番 沢 田 享 子
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会議に欠席した議員(なし)
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会議に出席した説明員
知事 三 日 月 大 造
教育委員会委員長代理 土 井 真 一
選挙管理委員会委員長代理 新 庄 敏 夫
人事委員会委員長代理 桂 賢
公安委員会委員長代理 堀 井 と よ み
代表監査委員 谷 口 日 出 夫
副知事 西 嶋 栄 治
知事公室長 東 清 信
総合政策部長 北 川 正 雄
総務部長 北 村 朋 生
琵琶湖環境部長 堺 井 拡
健康医療福祉部長 多 胡 豊 章
商工観光労働部長 羽 泉 博 史
農政水産部長 青 木 洋
土木交通部長 美 濃 部 博
会計管理者 南 史 朗
企業庁長 森 野 才 治
病院事業庁長 笹 田 昌 孝
教育長 河 原 恵
警察本部警務部長 森 田 正 敏
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議場に出席した事務局職員
事務局長 安 田 全 男
議事課長 太 田 喜 之
議事課課長補佐 松 本 勉
午前10時 開議
○議長(赤堀義次) これより本日の会議を開きます。
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△諸般の報告
○議長(赤堀義次) 日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。
教育委員会藤田義嗣委員長が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として土井真一委員が、また、
選挙管理委員会伊藤正明委員長が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として新庄敏夫委員が、また、人事委員会益川教雄委員長が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として桂賢委員が、また、
公安委員会宮川孝昭委員長が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として
堀井とよみ委員が、また、
笠間伸一警察本部長が都合により本日の会議に出席できませんので、代理として
森田正敏警務部長が、それぞれ出席されておりますので、御了承願います。
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○議長(赤堀義次) これより日程に入ります。
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△議第1号から議第52号まで、議第54号から議第68号までおよび諮第1号(平成27年度滋賀県一般会計予算ほか67件)の各議案に対する質疑ならびに質問
○議長(赤堀義次) 日程第1、議第1号から議第52号まで、議第54号から議第68号までおよび諮第1号の各議案に対する質疑ならびに一般質問を続行いたします。
発言通告書が提出されておりますので、順次これを許します。
まず、16番清水鉄次議員の発言を許します。
◆16番(清水鉄次議員) (登壇、拍手)皆さん、おはようございます。
議員の皆さん方におかれましては、選挙の準備で大変お忙しいかと思います。私自身も、改めて4年ぶりに地域を調査したり、また、いろんな方々とお会いをしております。あれだけ元気な方が介護施設にお世話になったり、また、空き家が大幅に増加しております。4年間で地域がこんなに大きく変化をいたしました。それらを目の当たりにしまして質問をさせていただきたいと思います。
地域の実情を踏まえた人口減少問題への取り組みについて、全て知事にお伺いします。
本県の人口は、1960年代に増加に転じてから、一貫してふえ続けてきましたが、昨年10月1日現在の人口推計によりますと、48年ぶりに減少に転じました。全国でも数少ない人口増加県とされてきた本県においても、これまでから懸念され続けていた人口減少社会がいよいよ到来することとなります。
このような中、県内の状況に目を向けますと、市町単位では、私の住んでおります高島市を初めとして、既に多くの市町で人口減少に転じています。また、同じ市町の中でも地域によっては状況が異なり、集落単位では、中山間地域などでは集落機能の維持が難しくなっている集落も見受けられます。
知事は、ふだんは県南部の草津市にお住まいですが、中山間地域の厳しい状況を肌で感じるために、このたび、長浜市木之本の杉野地区に1週間滞在され、先日の代表質問に対する答弁でも、その際の感想を述べられました。この経験を通じて、同じ県内でもさまざまな面で生活環境が大きく異なることについてどのように感じられたのか、まずお伺いします。
次に、県内では、湖南地域では今後もしばらく人口の増加が見込まれていますが、一方で、湖西地域や湖北地域などでは人口の減少が顕著になっていくと推計されています。そのような中、今の季節では、北部では積雪が多く、御高齢の方では雪おろしもままなりません。特に湖西地域では、強風により湖西線がとまることもしばしばであり、これらの対応にもかかる費用も膨大となっており、その対策に要する地元の負担についても県内では地域差が出ています。
このように、同じ県内でも実情が大きく異なり、地域による条件の違いが今後の人口減少に拍車をかけるのではないかと危惧されます。そこで、県の人口減少対策についても、例えば人口減少率の高い地域については、施策の実施内容や実施方法によってめり張りをつけて差別化するといった地域ごとの実情に応じた取り組みが必要と考えますが、知事の所見をお伺いします。
過疎化が進む集落を回っておりますと、60歳代でもまだまだ若者であるといった状況の集落もあり、そこでは、一生懸命に集落を維持し、高齢者の生活の見守りなどのために頑張っておられるところがあります。そうしたところでは、本当に人口減少により地域の担い手が確保できないということが切実な問題となっています。そういった中、若い世代がUターンやIターンにより移住して、地方に住んでもらうには、まず雇用の場の確保が重要と考えております。最近では都市部から地方への移住を計画している人が、移住先で新規に農業や林業などの仕事につきたいという希望が多いという傾向もあるようです。移住者を受け入れる地域として、住宅の確保などとともに雇用の場の確保を求められます。そこで、特に若い世代にとって仕事の少ない地域における雇用の場の確保をどのようにされようとされておられるのか、お伺いします。
最後に、人口減少地域の現状は本当に切実であり、東京や県庁で考えているだけではよい案は浮かばないと断言できます。やはり現場に足を運び、その実情を肌で感じるとともに、市町と連携して対策にしっかりと取り組むことが人口減少対策として重要と考えておりますが、知事の所見をお伺いします。
○議長(赤堀義次) 16番清水鉄次議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)清水議員、どうぞよろしくお願いいたします。
地域の実情を踏まえた人口減少問題への取り組みということで、4点、御質問をいただきました。
まず1点目、同じ県内でも生活環境が大きく異なることについての所感を求められました。私自身、今月の上旬に、木之本町杉野での居住を通しまして、この地域の厳しい寒さや雪の中での暮らし、その影響を初め、高齢化の実態、さらにはバスを初めとする公共交通の利便性などの違いを改めて実感いたしますとともに、集落の方からは、獣害や森林の問題など、さまざまな地域の課題を聞かせていただきました。一方で、琵琶湖の源流でありますこの地域ならではの豊かな自然環境や、その恵みを受けた山菜や野菜、お米、イノシシの肉などの食材、さらには平安時代から続きます五穀豊穣と村内安全を祈ります「オコナイさん」の伝統文化など、多くの魅力とこれらを守り伝えてきた地域の強いきずなに触れることができました。
そうした中で、地理的条件などを背景に、地域ごとの生活環境の違いは大きいですけれども、それぞれの地域で独自の生活文化や伝統が形づくられており、それらの理解を深め、いかにその魅力を引き出し、課題の克服につなげていくかが滋賀の創生を進めていく上でも重要であるということを改めて実感いたしました。
2点目に、県の人口減少対策について、地域ごとの実情に応じた取り組みが必要であるとの御質問、御指摘でございますが、人口減少や高齢化の進行の度合いは、市町によっても、また、市町の中でも地域によってさまざま異なっており、その課題は多様であります。このため、全県一律の取り組みだけでは人口減少社会の課題への対応は難しいことから、地域の実情や課題を調査分析いたしまして、実効ある施策を推進する必要があると考えております。特に、市町村合併などにより市町の面積も大きくなっていることもあり、実情や課題を丁寧に分析する必要があると考えております。
県の総合戦略の策定に先立ちまして、平成27年度当初予算におきましても、人口減少による地域の課題に応じた施策を計上しており、例えば、企業立地助成の仕組みでありますとか、御指摘いただきました湖西線の風対策を含めた利便性の向上に向けた取り組みなどにおいて、私自身、特にこだわりを持って予算編成を行いました。今後検討を進めていきます県の総合戦略におきましても、市町の意見、地域の意見をしっかりと聞きながら、課題を丁寧に分析し、地域の実情を踏まえた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
3点目に、若い世代にとっての雇用の場の確保についてでございます。
県内には、豊かな自然や歴史遺産、生活文化など、さまざまな資源が存在いたします。地域の持つあらゆるこういった資源に着目いたしまして、これまで以上に光を当てて、自然の恵みを生かす農業、林業、漁業や、
伝統地場産業等をベースにしながら、特色あるツーリズムの展開や特産品のブランド化を図るなど、新しい産業、雇用、ビジネスの芽を育ててまいりたいと考えております。特に、少子高齢化が進行し、コミュニティーの維持そのものが課題となる地域では、市町や関係団体等と連携いたしまして、例えば、
買い物弱者対策や介護の手助けなど、暮らしの安全、安心を支える創業の促進でありますとか、
コミュニティービジネスを推進してまいりたいと考えております。
あわせまして、小規模事業者を含めまして、県内企業の魅力や強みを仕事を求める県内外の若者に丁寧に発信していくため、地域ごとに検索ができる
企業情報サイト「WORKしが」の拡充を図りますとともに、新たに学生向けの企業紹介冊子の作成、企業見学会やバスツアー、就職面接会の開催等により両者のマッチングを行うなど、Uターン、Iターン、Jターン、U・I・Jターンの促進を図ってまいりたいと考えております。さらに、
県外移住イベントへの出展や移住相談会の開催等を通じまして、県内の地域特性や働きに関する情報を県外の方々に発信してまいりたいと考えております。
こうした取り組みを通じまして、若い世代の皆さんが、みずからの能力やアイデアを生かして、やりがいを持って働くことのできる雇用の場を創出し、人口減少地域にも活力を呼び込んでまいりたいと考えております。
4点目に、現場に足を運び、その実情を肌で感じるとともに、市町と連携して取り組むことの重要性についてでございますが、私も全く同感です。杉野地区に滞在してみて、感じられたことはまだまだほんの一端であると思いますが、地域の実情を肌で感じることは非常に重要であると改めて認識いたしました。また、住民に最も身近な自治体はやはり市町であり、その市町を構成するのは、そのそれぞれの自治会であります。こういう市町との連携、また、主体性を持って取り組んでいただく自治会の皆さんの活動というのは極めて重要で不可欠であります。そのため、昨年11月に県・
市町人口減少問題研究会を立ち上げて、既に意見交換を始めているところでありまして、今後とも、市町と一体となって課題をしっかりと議論し、深掘りすることにより、効果的な施策を考えてまいりたいと思います。
今回の御質問は、清水議員が日ごろから足しげく地元を歩かれている実感の中からいただいたものであります。人口減少対策をよりリアルなものにしていくためにも、私自身も、また県庁職員も現場に足を運び、対話を行うことにより実情を把握し、取り組もうとすることに対する共感、そして、一緒にやろうという協働の意識を高めていただきながら、滋賀らしい実効ある施策を市町と連携しながら推進していきたいと考えております。
◆16番(清水鉄次議員) (登壇)予想しておりました以上の答弁をいただきまして、大変ありがたく思っております。ぜひ、今おっしゃったことを形として実現していただければと。で、より細かく、その地域に合った仕事とか、また、そこに住みたい人の雇用の安定とかということを深くこれからも続けていただければ、時間もかかるかもしれませんけれど、ぜひお願いしたいと思います。
次に行きます。
高島市環境センターにおけるばいじんの
ダイオキシン類濃度の基準超過事案に対する県の対応についてお伺いします。
この問題については、昨年9月の対話の会の代表質問において、県内全体の
一般廃棄物処理に対する県の指導の考え方および本事案の事態打開に向けた高島市とともに行う県の取り組みについて、知事にお伺いしました。その御答弁の中で、県として県内の施設管理者に対しては適正な施設管理・運営について指導していくことをあわせて、本事案に対しては高島市に対する指導監督や技術的助言を行いながら、高島市とともに
大阪湾フェニックスセンターや受入自治体に取り組み状況を説明し、一日も早く信頼回復に努めていく考えを示されました。
県の担当部局においては、これまでのさまざまな機会を捉えて、高島市とともにこれからの関係先に理解を生み出すべく、指導方針や改善に向けた取り組み方針、取り組み経過などを説明に出向かれたことは私も仄聞しているところであります。しかし、高島市環境センターにおけるばいじん等の保管期限は年末までとされていましたが、年末に搬入停止が解除されたのは、
一般廃棄物焼却施設では、高島市の後に問題が発覚し搬入停止措置を受けた京都府内と奈良県内の2施設だけであり、このような県市の努力にもかかわらず、高島市の搬入停止の解除は実現しませんでした。
昨年の11月18日には三日月知事も現地の状況を視察しておられますが、その後、年末に保管容量の限界に達した高島市環境センターでは、新たな保管スペースを生み出すために、冬季の、しかも積雪地であるにもかかわらず、屋内に置いていた重機類を外に出し、そこにばいじん等を保管するという対応を余儀なくされております。しかし、このような対応は応急的なものであり、いつまでも続けられるものではありません。先行きについて私のもとにも市民の多くの皆さんから不安の声が寄せられているところです。
このような中、2月の20日に高島市において8回目、最終となる
第三者調査委員会が開催され、市長に対して最終報告書が提出されました。この最終報告書では、昨年実施された施設改善工事の効果がデータ上も検証され、今後も適正管理・運営を継続することにより、ばいじんの中の
ダイオキシン類濃度が基準値を超過することはないと考えられるとされております。
一方、
大阪湾フェニックスセンターにおいては、昨年7月に学識経験者で構成する廃棄物受入に関する検討委員会を設置され、年末まで、再発防止の取り組みの検証、評価や搬入停止の解除要件などについて検討されたと聞いております。同センターのホームページで公表されている資料を見ますと、停止解除の手続のフローが示されておりますが、これによると、単に県市と
大阪湾フェニックスの間だけの手続だけでなく、
受入先地元自治体等で構成する協議会での審査や港湾管理者との協議、調整が必要となっています。また、この検討委員会の提言では、基準超過を防止するための対応の中に、排出事業者が基準超過物を搬出しないようみずから検査を強化する一方、所管行政庁による立入検査やセンターによる検査を実施することによりチェックするなど、重層的な体制を構築することが効果的であるとされています。
そこで、まず1点目ですが、高島市環境センターの搬入停止解除への対応について、
大阪湾フェニックスセンターの示す手続では所管行政庁としての県の役割も示されておりますが、今後、県としてどのように高島市を支援していかれるのか、知事にそのお考えをお伺いします。
2点目に、県における県内施設全体に対する指導監督の充実強化を図ることが再発防止の観点から重要なことであり、また、その実践が、
大阪湾フェニックスを初め、受入自治体の理解と信頼回復につながると考えますが、この対応を具体的にどのようにされるのか、知事にお伺いします。
◎知事(三日月大造) 高島市環境センターにおけるばいじんの
ダイオキシン類濃度の基準超過事案について、2点、御質問をいただきました。
1点目の高島市への県の支援ということについてでございますが、本事案は、高島市のみの問題にとどまらず、近畿各府県市町村の連携と信頼関係のもとに成り立っております
大阪湾フェニックスセンター事業のあり方にもかかわる重要な問題であると認識しております。
今後の県の対応といたしましては、高島市によります対策の効果をしっかりと検証いたしまして、その上で、
フェニックスセンターや
受入先地元関係者の方々の御理解を得ていくことが重要であると考えております。このため、県といたしましては、近々、高島市から同センターおよび本県に提出されることとなっております改善報告書につきまして、その内容がこれまでの県の指導や市の
第三者調査委員会からの報告に合致しているかどうかを、再度の立入検査も含め、しっかりと検証することといたしております。その結果を踏まえまして、県としての意見を
フェニックスセンターに提出いたしますとともに、センターに置かれました
受入先地元自治体等から成る関係団体会議の場で、高島市とともに丁寧に説明をいたしまして、関係者の御理解を得ていきたいと考えております。これらにより、一日も早く搬入停止が解除されるよう、県としても高島市とともに鋭意取り組んでいく所存であります。
2点目に、県内施設全体に対する指導監督の充実強化についてでございますが、本事案の発生を契機といたしまして、再発防止と万が一の事故対応に向けて、廃棄物処理法に基づきます指導監督の強化と、県、市、一部事務組合の横断的な連携の強化を進めているところであります。
まず、県の指導監督の取り組みといたしましては、毎年行っております立入検査について、本年度実施分から検査体制を拡充して実施いたしますとともに、
ダイオキシン類等の測定結果に係ります原簿の確認、定期点検の実施状況などの確認を徹底したところです。あわせまして、来年度からは新たに県が直接ばいじん等の検査を行うこととしております。
次に、県下の横断的な取り組みといたしましては、
一般廃棄物処理施設を管理運営されます10の市、一部事務組合で構成いたします一般廃棄物焼却処理連絡協議会を先月立ち上げたところであります。この連絡協議会では、事故の未然防止のための管理技術の収集や情報の共有化を図りますとともに、
ダイオキシン類濃度の基準超過等の緊急時には、県としても焼却処理代行のための広域調整を行うなど、支援をしてまいりたいと考えております。なお、この連絡協議会の設置は、県全体で信頼性を高める新たな取り組みといたしまして、
フェニックスセンターなどの関係者からも御評価をいただいております。
これらの取り組みを初め、今後決してこのような事案が起こらないよう、不断の努力を積み重ねてまいりたいと考えております。
◆16番(清水鉄次議員) (登壇)高島市さん初め、滋賀県も大変この件に関しまして努力をしていただいているということは受けとめております。また、今、知事から答弁がありましたように、来年度以降に向けてしっかりとチェックというか、そういうことに二度とならないような指導もしていくということもお聞かせをいただいて感謝をしております。ただ、もう搬入停止になりまして10カ月が過ぎました。市民の皆さん初め、何とか早くこの問題が搬入をしていただけるように要望しておられます。何とか、日程を言うのは僣越かもしれませんけれど、本年度内を何とか目標にこの問題が解決できますことを要望いたしまして質問を終わらさせていただきます。(拍手)
○議長(赤堀義次) 以上で、16番清水鉄次議員の質問を終了いたします。
次に、38番梅村正議員の発言を許します。
◆38番(梅村正議員) (登壇、拍手)皆さん、おはようございます。
それでは、通告に従いまして、順次質問を進めさせていただきます。
最初に、新年度予算と緊急経済対策の取り組みについて、まず知事に伺います。
新年度予算は知事の初めての本格予算編成となりましたが、10年後の2025年問題や人口減少社会の課題解決への道しるべとしなければなりません。特に、人口増加策、中小企業の振興、在宅医療や介護と健康寿命の延伸など、2025年への手だてをどのように示されたのか、まず伺うものであります。
次に、地方創生の推進力となる重要な点は、市町との情報の共有化であります。オープンデータの意義は、地域経済の活性化と新事業の創出、官民協働の公共サービス、行政の透明性と信頼性の向上とされ、また、地域課題の解決の有効な手段ともなり、行政の効率化や官民協働に資するものであります。オープンデータの推進を強く求めますが、知事の見解を伺います。
次に、緊急経済対策についてです。
国における平成26年度補正予算では、消費喚起と地域経済の活性化を目指し、地方創生先行型、また、地域消費喚起・生活支援型とする地域発の交付金事業を提示をされております。県下の自治体におきましても、プレミアムつき商品券を発行する動きが活発になるとともに、県が市町や民間などとの一体的な取り組みも大変注目をされております。最大の効果を得るためには、潜在的な資源を掘り起こし、みんなで知恵を出し合い、工夫を重ねることなどにより、最大の効果が得られますよう特段の対応を強く求め、以下伺います。
1つは、消費喚起や生活支援交付金事業により、地域創生の目的と将来の発展に資する最大の効果を得るためには、例えば観光客の滞在日数の長期化を進めることです。そのためには、市町や企業、観光や経済関係団体、びわこビジターズビューローなど、民間活力が不可欠です。最大の効果を求める事業実施のため、早急にこれら関係者と協議の場を設け、計画段階から民間の方々が参画することを強く求めますが、知事の見解を伺います。
次に、今、県内の市町では、域内の、いわゆる自治体内の消費喚起・生活支援を目的にして、プレミアムつき商品券の発行に話題沸騰です。例えば、近江八幡市では、商店街などで、1万円で1万3,000円分を購入できるプレミアムつき商品券の発行が考えられておりますが、県においては、域外の取り組みを関係者の皆さんと積極的な工夫と対応により、大きな効果が得られますよう、また、市町の事業と相乗的な効果が得られますよう、強く願っております。
そこで1点目ですが、滋賀県では、県内のホテルや旅館などで宿泊していただいた観光客を対象に、観光客の宿泊応援プレミアム券を実施される予定です。思い切ったプレミアムをと強く要望、期待しておりますが、まずこの見解を伺います。
次に、県の域外の取り組みは、使用範囲の拡大により、消費刺激を強め、消費喚起を高めることになります。工夫がとても大事です。それだけに、地域に消費喚起を図らなければなりません。湖国を満喫していただく最大のチャンスであり、市町とともに、経済団体、また企業等の協力と工夫により、さらなる消費を喚起する取り組みが不可欠です。
そこで提案ですが、以下の名称は考えたものでありますので御了解いただきたいのでございますが、例えば、県の観光客の宿泊応援プレミアム券とあわせて、市町や企業の協力をいただき、琵琶湖から夜景を見ながら幸せを満喫していただけるよう観光客船に乗船できる琵琶湖・幸せつかみどりプレミアム券や、琵琶湖周辺のすばらしさを体感できる琵琶湖ぐるっと一周サイクルロードプレミアム券や、高島市などとの癒し・リフレッシュ・セラピープレミアム券など、工夫を重ね、観光客に滋賀に来てよかったと、湖国の魅力を最大に体験し発信していただけるよう、そして、滞在期間の長期化とリピーターになっていただけるよう、消費喚起の相乗効果を得られるよう、取り組みの万全を期していただきたい。知事の見解を伺うものであります。ここにつきましては、ぜひ具体的な知事の答弁を求めるものであります。
次に、提案も含めて述べてまいりましたけれども、県は、滋賀の魅力を満喫していただけるこれらの商品やサービスなど、全体メニューを広く発信すべきですが、知事の見解はどうでしょうか。
次の項目です。ふるさと名物商品もメニュー化されております。本県の名産を、滋賀県の魅力を全国に発信する特段の取り組みを願います。全国が取り組むだけに魅力満載にしなければなりません。また、個人経営者でも参加できるよう、販売方法、相談窓口の設置など、周知啓発に努めていただきたいのであります。地域や地域経済の活性化への可能性が大きく広がり、広げられるこのビッグチャンスに全力を挙げて取り組み、確かな効果が手に取れますよう、特段の取り組みを願い、見解を伺います。
この項の最後に、これらの取り組みを行います予算は12億7,000万余、地域消費喚起・生活支援型事業によるその消費喚起の効果はどれほどと想定されておられるのか、また、本県経済の将来への影響をどのように期待されているのかを伺います。
以上です。
○議長(赤堀義次) 38番梅村正議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)梅村議員、どうぞよろしくお願いいたします。
新年度予算と緊急経済対策に関する6点の御質問をいただきました。
まず1点目、2025年への手だてについてでございますが、本県でもいよいよ本格的な人口減少社会を迎える中で、平成27年度に向けましては、施策構築方針におきまして、本格的な人口減少社会の到来など不可避の課題への対応を重視するよう指示をいたしました上で、新たな基本構想案に沿いました7つの重点テーマに基づき、施策の検討を行ってまいりました。具体的には、女性の就労支援や若者の出会い、交流の促進、健康寿命延伸プロジェクトや医療、介護の連携拠点整備、さらには、県内の“ちいさな企業”魅力発信や地域内での経済循環を促進いたします滋賀の資源をつなぐ絆プロジェクトなど、重点的な取り組みとして打ち出させていただきました。今回の予算編成におきましては、10年後、20年後を見据え、県民の皆さんとともに新しい豊かさを追求し、夢や希望に満ちた豊かさ実感・滋賀を実現していくための施策を埋め込んだところでございます。
2点目に、オープンデータの推進について御質問をいただきました。
オープンデータ化の取り組みは、行政の透明性、信頼性を向上し、県政への関心を高める効果とともに、新たな行政サービスの提供や民間サービスの創出が期待できます。今年度、県内の民間企業や関係団体、大学、市町、県による滋賀県地域情報化推進会議におきまして、県や市町が保有いたします情報の中で、どのような情報がオープンデータとして活用できるのかについて研究を始めたところです。まずは、民間のニーズと市町からの提供可能なデータの調査を行いながら、今後も市町と連携して進めてまいりたいと考えております。
県といたしましては、新年度におきまして、先進自治体への事例調査を初め、推進に向けました庁内の体制やデータ作成のルールづくりを進めますとともに、この2月に国により策定されましたガイドラインや、先ほどの民間ニーズ調査などにも留意いたしまして、県が保有いたします各種行政情報等のオープンデータ化と、その利用促進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
3点目に、緊急経済対策を含め、計画段階から民間の方々が参画することについてでございます。
地域消費喚起・生活支援型交付金を活用することによる効果を得るためには、県だけでなく、議員も御指摘いただいたとおり、市町、事業者、経済関係団体やびわこビジターズビューローなど関係者の連携協力が不可欠であります。そのため、関係者の声を集め、計画段階から参画いただくための協議の場を設けることが私も必要だと考えております。消費喚起効果を早期に得るためには、スピード感を持った対応が必要であり、機動性を確保しつつ、民間の知恵と力をおかりしながら最大の効果を追求してまいりたいと考えております。
次に、宿泊応援プレミアム券の思い切ったプレミアムについてでございますが、プレミアムにつきましては、割引補助の原資に限りがあることから、割引率を上げますと、注目、人気が集まる一方で、利用者と消費喚起効果が少なくなってしまう。割引率を下げますと、注目度が低下して、利用者や消費喚起効果が大きくなるという面がございます。他府県との競争という面もあり、どのようなプレミアム率にすれば比較優位に立てるのか情報収集に努め、思い切った選択も含め戦略を練りながら、最適な制度設計を行ってまいりたいと考えております。
次に、滞在期間の長期化とリピーターになっていただけるよう万全を期すことについてでございます。やはり観光は、まず来ていただくこと、そして、できるだけ長くいていただくこと、できれば多くの方と来ていただくこと、そして、繰り返し来ていただくことが重要であると考えております。観光客船やサイクリング、自然の中のリフレッシュなどは、滋賀県に宿泊していただいた方が、さらに県内で消費していただくためのメニューとして効果が期待できます。県といたしましても、民間からいただいた御意見を参考に、滋賀の魅力を実感できるさまざまなメニューを企画いたしまして、効果的に発信していきたいと考えております。さらに、今回の県の事業に呼応し、県内でさまざまな事業を展開されている民間企業等が連動企画に工夫を凝らしていただくことも期待しておりまして、先ほど御紹介いただいたようなプレミアム券も含めまして、県を挙げて、長期滞在やリピーターを取り込み、県内での消費を一層喚起する絶好の機会として活用してまいりたいと考えております。
次に、観光宿泊客が滋賀の魅力を実感していただく全体メニューを広く発信することについてでございますが、本事業では、割引分の助成費や、募集、販売等の事務委託料に加えまして、広報宣伝費にも予算を配分しており、インターネットなども活用して広く効果的に発信していくことといたしております。単に商品やサービスだけでなく、民間等から御提案いただいた企画なども含め、多角的な情報を盛り込んで、付加価値の高い宣伝を行ってまいりたいと考えております。
さらに、地方創生型の交付金で提案している「ようこそ滋賀」魅力発信事業では、テレビ、雑誌、インターネット等のメディアミックスにより、滋賀の魅力を強力に発信することといたしております。こうした取り組みと連動させて、相乗的な効果を狙ってまいりたいと考えます。
5点目に、地域の活性化の可能性が大きく広がる特段の取り組みについてでございますが、今回、全国で同様の事業が実施されることから、全国の中から滋賀のええもんを選んでいただけるよう工夫していきたいと思います。滋賀らしい上質な商品やサービスであるココクールマザーレイク・セレクションや、琵琶湖の幸など、滋賀ならではの魅力ある商品を取りそろえ、その魅力をうまくアピールできるよう、演出方法にも知恵を絞ってまいりたいと思います。そのためには、個人事業者を初め、できるだけ多くの事業者に関心と意欲を持っていただき、どんどん提案してもらうことで、滋賀のええもんを掘り起こすことが重要であると考えております。県内事業者が広く参画できるよう、先ほど答弁いたしました協議の場も活用しながら、販売方法の工夫や、きめ細かな相談体制、周知啓発など特段の取り組みを行い、地域の活性化の可能性を広げてまいりたいと考えております。
最後に、消費喚起効果の想定と本県経済の将来への影響というものでございますが、消費喚起の想定額といたしまして、この事業によって創出された名物商品や旅行の需要、すなわち商品販売額と宿泊等の代金、さらに割引分で生まれました購買力、これらを合計いたしまして、おおむね40億円を予測いたしております。これは事業による直接的な効果でありますが、滋賀のええもんを繰り返し買ってもらい、滋賀の旅の魅力を知っていただき、リピーターとして訪れてもらうことになれば、今回の消費喚起事業が一過性の事業で終わらず、将来的にも滋賀県経済の活性化になるものと考えております。そのためにも、県、市町、事業者など関係者との一層の連携を図ってまいりたいと考えております。
◆38番(梅村正議員) (登壇)ありがとうございました。
知事、何点か再質問させていただきます。
最初に、先ほど質問いたしました観光客の宿泊応援プレミアム、思い切ったプレミアムをとお願いをさせていただき、また、具体的にこれはどれぐらいの割引率をお考えいただいているのか、ここは、いわゆるまず全国に発信する大事な部分であると思いますが、ぜひお願いを、お答えをいただきたいと思います。
それから、協議の場は早期に設けていただくということでございますが、私は何点かプレミアムの案を申させていただきましたが、過日も、湖西道路、北のほうから琵琶湖を見たら、すばらしい景色。先日もお話がありましたけども。また、琵琶湖から見る夜景というのもこれまたすばらしいと。そういうふうなことから、やはりその琵琶湖というのも大きな一つの要素だと思うんですけども、そういうことから、先ほど申し上げました、そこではペアの方々がその船に、客船に乗ってすばらしい景色を見ていただくと。幸せつかみどりですから、がっとつかんでもらうという、とにかくインパクトのあるそういうふうなものをぜひやって、幾つか申し上げましたけども、ぜひそういうことも協議の場で検討いただきたいということをお願いしたいんですが、これはまた改めてそうしていただけるかどうか確認をさせていただきます。
それから、もう一つですが、要は、県がやるプレミアム、いわゆるその滞在者にカットしますよと、プレミアムをつけますよということですが、そのプレミアムを受けたその部分をどう使っていただくかというのが大事であって、それを持って帰ってもらったらあんまり意味がないことになりますよね。そのプレミアム、割り引いたその分を地域で使ってもらう。その地域も、単に使うんじゃなくて、いろんなその第2、第3のプレミアムを考えるような、どんどんどんどん消費が広がるような、そういう工夫というのが大事ではないか。だから、そういうことは、民間の皆さん、大変多くのノウハウをお持ちだと思いますので、そういうふうな広がりあるプレミアムの取り組みというのをぜひ進めていただきたいというふうなことについて改めてお伺いをいたします。
もう一つだけお願いいたします。この取り組みでありますけれども、これは一過性のものにしてはならんと思っております。これはやはり、この国の事業が終わっても、そのシーズというか、その種が植えられて、また大きな地域経済の活力になるというふうな継続性が大事やと思います。埼玉県では、いわゆる六十幾つの全市町村のプレミアム券に県が一定の補助をするというふうなことが言われております。いわゆる各市町村では3割のプレミアムをつけるんですが、そのうちの1割は県が補助しますよというて四十何億の予算を計上しているというようなことも聞いておりますが、そういうふうな市町と一体となって、事業者と一体となって進めていくという、その重要性もこれまた大きな将来のインパクトになるのではないかと、このように思いますので、この点について、二、三点についての答弁を改めてお願いをいたします。
◎知事(三日月大造) ありがとうございます。思い切ったプレミアム、割引率も含めてということでありますとか、メニュー面の工夫ですね。琵琶湖から都市側を見る、そして、都市側から琵琶湖の風景を見るという、私はいろんなことが工夫できると思いますので、協議の場も活用しながら、今、梅村議員が言っていただいたそういうメニューもぜひ参考にさせていただきながら検討をさせていただきたいと思います。
また、広がりのある消費喚起につながるようにというのはおっしゃるとおりだと思いますので、ぜひそういう制度になるよう、そういう県になるよう工夫をしたいと思いますし、これが一過性のものでなく継続されるようにということでありますので、先ほど答弁させていただきましたように、滋賀のいいもの、せっかくつくったこのココクールマザーレイクのセレクションも、まだまだ十分知られていないということがございますので、この機に、この3年間積み重ねてきたこのセレクションを大いに知っていただいて、そして、1回買っていただいて、ああ、いいね、繰り返し買おうということにつながるような、そういう取り組みをやってまいりたいと思います。
その意味で、最後に御指摘いただきました市町の割引率に県が上乗せ、私は一つのアイデアだと思いますが、県と市町との役割分担というのも大事にしたいと思うんです。県は、やはり全国に発信をして域外から来ていただく、市町は、域内の市民、町民の皆様方の消費を喚起するという、こういう役割分担も大事だと思いますので、そういう観点で制度をつくっていければというふうに思います。いずれにいたしましても、広がりのあり、そして、後に効果のつながる、そういう取り組みになるよう努力をしてまいりたいと思います。
◆38番(梅村正議員) (登壇)ありがとうございました。私も思います。だから、域内の市町の取り組みと域外の県の取り組み、その相乗効果をぜひ狙うべきだという趣旨ですので、よろしくお願いいたします。
その次に、中小企業や小規模企業、伝統工芸等、伝統産業を含めてでありますけれども、活性化への支援強化と雇用対策の強化について、知事、教育長に伺います。
最初に、知事です。
私は、今日まで、中小企業や小規模企業の活性化を目指し、直接小規模事業者の皆様方の御意見をお聞きして、小規模企業元気月間などの提案をしてまいりました。初年度となった本年度の元気月間の事業総括と課題について伺います。
2点目に、いよいよ平成27年度は正念場。本年度の課題を克服して、中小企業や小規模企業への活性化策の総出動と金融、商工団体、行政などの理解と協力に総力を挙げ、現場で、また家計簿の上で実感していただけるような結果を出す、そのことが求められていると思います。知事の決意を伺います。
3点目に、具体策として、新たな視点での知的資産経営報告書と簡易な県版シート、この本格的な普及活用についてです。特に多忙を極めております小規模企業の活性化を目指して強く推進を願うわけでありますけれども、今年度にスタートいたしましたこの取り組みの現状と結果はどうなのか。そしてまた、新年度は、さらに目標を定め、一層強力に推進すべきと思いますけども、見解を伺います。
4点目に、小規模事業者への支援策として、小規模持続化補助金の活用、また、本県の各研究機関との連携、研究開発から販路開拓までを強力に支援する具体策が必要であります。このような取り組みについての知事の見解を伺います。
小規模企業の一つ、伝統工芸の活性化について、知事、教育長に伺います。
最近、ユネスコが選ぶ無形文化遺産に、2013年には日本人の伝統的な食文化が、また、2014年には日本の手すき和紙技術が、2年連続、相次いで登録されました。日本の登録数は22件となり、日本の文化や伝統に世界の関心が集まっております。
最初に、教育長に伺います。
1つは、本県では、日々、質の高いすばらしいさまざまな伝統工芸技術の向上に取り組まれておりますが、今日的には需要や出荷額の減少、また従業員の減少など、極めて厳しい状況です。例えば、超高齢社会の到来は、伝統技術の存続問題など、消滅しかねない危機ともなっております。教育長はこのような現状をどのように見ておられるのか、見解と支援の強化について伺います。
知事に伺います。
将来にわたる伝統工芸の技術、事業承継問題など危機的な状況から立ち上がるためにも、教育分野の技術評価とあわせ、商工観光労働部の強い企業支援という観点がどうしても不可欠です。本県も海外からの観光客の誘客に取り組んでおりますが、国内外に誇り得る歴史的・文化的資産、また、観光資源でもあります伝統工芸に光を当て、強い支援が必要と思いますが、知事の見解を伺います。
最後に、障害者や難病患者の雇用対策の推進です。
毎日必死で自立を目指しておられる障害者や、また難病患者の方々の期待に何としても応えなければなりません。今までの例えば難病患者の皆さん方は、難病指定が今までの56からことし1月には110に、そして、今年度には約300に拡大されるということは周知のとおりです。難病患者の増大から、一層就労への相談も増加すると思われますことから、滋賀労働局や企業、経済・商工団体などによる就業相談体制の強化は不可欠なことだと思います。個々人の状況を生かした本格的な相談体制の強化を強く願うものでありますが、知事の見解を伺います。
◎知事(三日月大造) 中小企業、小規模企業活性化に関しまして、6点、御質問をいただきました。
いつも、また長くこの問題に光を当ててお取り組みいただいている梅村議員、ありがとうございます。敬意を表したいと存じます。
まず、“ちいさな企業”応援月間の事業総括と課題についてでございます。
昨年10月、全国に先駆けて、国、市町、経済団体、金融機関、大学等の多様な関係者と連携をしながら、県を含めて62の機関において210の事業を実施いたしました。応援月間事業の成果といたしましては、関係機関と連携いたしまして、一体となって事業を実施したことにより、“ちいさな企業”が担う役割や魅力を県民の皆さんに知っていただけたことや、“ちいさな企業”への施策の周知を図ることができまして、参加者の皆様からはおおむね御好評をいただいたと考えております。
一方、課題といたしましては、アンケート結果により、滋賀の“ちいさな企業”応援月間が10月であることを御存じである企業は10%にとどまるなど、応援月間事業の周知が十分でありませんでした。また、応援月間において希望する事業として、経営セミナー、販路開拓相談、金融相談などに対するニーズが高く、中小企業の経営基盤の強化に向けた取り組みがさらに必要であると考えております。
2点目に、家計簿で実感できる結果を出すことについてでございますが、まず、来年度におきまして、引き続き小規模事業者に焦点を当てた取り組みを大きな柱としてまいります。先ほど申し上げました滋賀の“ちいさな企業”応援月間につきましては、より早い段階から関係機関と連携を図りながら、こちらから地域にも出向きまして、ニーズに沿った事業を積極的に展開するなど、小規模事業者をしっかりと支援してまいりたいと考えております。
また、女性や若者の活躍推進を図るほか、経済団体と協働いたしまして、企業間のマッチングを進め、経済循環につながるビジネスモデルの創出に努めるなど、地域の経済循環力の強化に取り組みますとともに、起業家の発掘から成長までを支援できる人材を県内各地域に養成するなど、事業の成長段階に応じて多面的な支援を実施してまいります。今後とも、中小企業の方々が前向きに地域で元気に活躍していただけるよう、中小企業の皆様のもとに出向いて、皆様のお声をしっかりと把握し、ともに汗をかきながら、中小企業活性化施策を推進してまいりたいと考えております。
3点目に、知的資産経営報告書と県版シートの現状、新年度の取り組みについてであります。
今年度から、小規模事業者の皆さんが作成しやすく、また、小回りのきく形で活用できるよう、知的資産経営報告書の趣旨を生かしつつ、それを簡略化した独自の県版シートの作成支援に取り組んでおります。独自の技術力で下請からの脱却を目指します企業等に作成を呼びかけた結果、これまでに9社においてシート作成が完了したところであり、さらなる呼びかけを進めているところです。既にシートを作成された企業からは、自社の強みや弱みを明確にすることができたなどのお声をお聞きしているところであり、また、本年1月に開催されました商談会では、3社におきましてシートを活用した自社PRが実施されました。新年度におきましても、目標を10件といたしまして、引き続きシート作成に着実に取り組むとともに、セミナーの場等を活用して、知的資産経営報告書の啓発とあわせまして、県版シート作成のメリットや活用事例を広く紹介することなどにより、作成や活用の取り組みが広がり、販路開拓につながっていくよう、経済団体とも連携して取り組んでまいりたいと考えております。
4点目に、県の取り組み、具体策についてでございます。
国の平成25年度補正予算で創設されました小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の地道な販路開拓などの取り組みを補助するもので、県内では241件が採択され、全国の採択件数の1.8%を占めております。県といたしましては、今後とも、小規模事業者持続化補助金などの国の施策が積極的に活用されるよう、事業者の皆さんに働きかけてまいります。
また、これまでから本県におきまして、工業技術センターによる技術相談・指導などの技術支援、新製品や新技術の開発に対する中小企業新技術開発プロジェクト補助金による支援、事業化・市場化段階の商品化や販路開拓等に対する市場化ステージ支援事業補助金による支援など、技術開発から販路開拓まで、各ステージに応じた支援メニューにより多面的な中小企業支援に努めてまいりました。来年度におきましては、中小企業新技術開発プロジェクト補助金に新たに小規模事業者枠を設けまして拡充を図ることといたしておりまして、これら県独自の取り組みもしっかりと周知して、やっぱり知ってもらわないと意味がありませんので、切れ目のない支援を行ってまいりたいと思っております。
次に、伝統工芸に光を当てた支援についてであります。私は、この地場の伝統工芸に大いなる可能性を見出しております。
県におきましては、昭和58年度に滋賀県伝統的工芸品指定制度を創設いたしまして、これまで39品目46件の指定工芸品について、ホームページやパンフレットによる情報発信、毎年、東京で開催されます全国伝統的工芸品展への出展支援等により、そのよさを広く伝えるとともに、販路の拡大につながるよう努めております。また、持ち味を維持しながらも改良を加えることや、時代の需要に即した製品づくりも重要でありまして、1つ目は、地域資源を活用した中小企業等の取り組みを資金面から支援する、しが新事業応援ファンド、2つ目といたしましては、地場産業のブランド構築に向けた付加価値の高い商品開発の支援を通じました地場産業の活性化など、新事業展開への支援策を伝統工芸に携わる方々にも活用していただいております。こうした支援を活用いたしまして、伝統的技術を基礎とされ、例えば、琴糸から洋楽器弦を開発された事例、先般もテレビで紹介されておりました。また、信楽焼の光る手洗い器ですとか、彦根仏壇でライフスタイルの変化に対応した新しいタイプの仏壇の開発でありますとか、新商品の販売につなげた成功事例も見られます。今後とも、できるだけ多くの伝統工芸の事業者の皆さんが、こうした取り組みを活用され、なりわいとして持続できるよう努めてまいりたいと思います。
最後に、障害者、難病患者の皆様方の雇用の問題でございます。
本県の障害者や難病患者の雇用の現状を見ますと、依然就職は困難であり、雇用のミスマッチ等により職場定着も難しいといった課題がございます。こうした課題の解決に向けまして、本県におきましては、従来から働き・暮らし応援センターを中心として、関係機関と連携してきめ細やかな就労支援に努めているところです。特に、難病患者の方々につきましては、難病相談・支援センターにおきまして、就労相談など各種相談を受け付けており、関係機関との連携を図りながら支援を行うほか、難病患者の方々が求職活動を行うに当たりまして必要な情報提供を目的としたセミナーも行っております。
本年1月から、議員も御指摘いただいたように、難病患者の雇用に対する助成制度が拡充されましたが、今後ともこうした難病患者や障害者の雇用に係る各種支援制度や雇用事例について情報収集いたしまして、就労相談に活用いたしますとともに、企業や経済団体にも広く周知し、雇用の促進を図ってまいりたいと考えております。県といたしましては、障害者雇用対策本部におきまして各種の情報を共有いたしまして、滋賀難連さんを初め、関係団体とも連携して効果的に施策を実施いたしますとともに、就労支援体制の強化を図り、一層の支援をしてまいりたいと考えております。
◎教育長(河原恵) (登壇)伝統工芸技術の現状についての見解と支援の強化についてお答えをいたします。
本県では、信楽焼や木工芸など、芸術上特に価値が高い工芸の技術4件を無形文化財として県指定しております。また、檜皮葺屋根をふく技術や、仏像や絵画などの修理技術など、文化財を保存していくために欠くことのできない伝統技術5件を、選定保存技術として国および県で選定しております。これらの伝統工芸技術は、極めて高度な技術であり、日本や滋賀の伝統文化を形づくる重要な技術です。しかしながら、技術保持者の高齢化や後継者不足が進み、これらの技術の継承に大きな課題があると認識しております。
次に、その支援についてですが、県教育委員会におきましては、伝統工芸技術の向上や、伝統工芸技術を周知し、若手の育成を図るため、毎年、日本伝統工芸近畿展を共催し、伝統工芸技術を担う若手の出品を幅広く呼びかけるとともに、優秀な若手には新人奨励賞を授与しているところでございます。また、国選定保存技術者へは、自己の技術錬磨や後継者育成の取り組みに対し補助を行うとともに、後継者育成のため、研修への講師派遣や修理現場を研修の場として提供するなどの支援を行っております。
伝統工芸技術を継承していくことは極めて重要であり、今後、若手技術者の意見交換会を開催して課題を把握することや、県発注の修理現場での研修を拡大することなどにより、伝統工芸技術を担う若手技術者への一層の支援に努めてまいりたいと考えております。
◆38番(梅村正議員) (登壇)ありがとうございました。
まず、最初に、順番は逆ですが、教育長、ぜひ今おっしゃっていただいた若手育成、意見交換会をぜひやっていただいて、大変厳しい状況ですので、ぜひよろしくお願いいたします。
それから、知事、難病の就業の問題ですけども、次期障害者プランの現状の中にもそのことがうたわれておりまして、大変厳しい状況だということで、具体的な取り組みをしていきますというふうなことが書かれておりますが、ぜひ確かな一歩となって、多くの障害者の皆さん方が希望を持って自立へ向かっていただきますように、特段の取り組みをお願いを申し上げておきます。
その次に移らせていただきます。日本一美しい琵琶湖の再生目指して、知事に伺います。
1点目は、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターは、平成17年4月に設置以来、ことしでちょうど10周年を迎えます。今の琵琶湖の姿を前に、人口減少社会や気候変動などの真っただ中にあって、今日までの10年間の総括とあわせ、今後、どのような琵琶湖の姿を目標として取り組むのかを伺います。
2点目に、本県では、琵琶湖にあらわれている現象の解明と施策の方向性を示し、美しい琵琶湖を取り戻そうと、平成26年5月、県内8研究機関が連携して、科学的知見を結集した琵琶湖環境研究推進機構が創設されました。第1回目のテーマは、在来魚介類のにぎわいの復活とし、川上から川下までを研究エリアとして3年間を期間に定め、その第1年目を鋭意取り組まれてきたと思います。その成果と課題について伺うとともに、平成27年度はどのような目標でどのように取り組まれるのかを伺います。
3点目に、機構の大きな課題は、8研究機関の有機的な連携と永続性にあると思います。特に、永続性を担保するには、日々、研究に取り組まれている研究者と、毎日、川上から川下まで現場で実感されている当事者、県民とが、互いの役割を果たし合いながら、意見交換やその意見を反映することが不可欠ではないでしょうか。現場とともに歩むことに新たな効果を生み、永続性は担保されると思います。ぜひ、互いが協調的、一体的な取り組みとなる仕組みを早期に立ち上げていただきたい。知事の見解を伺います。
4点目に、また、年度ごとに研究の推進状況を県民に公表し、県民参加の琵琶湖再生という、そういう滋賀県、本県特色ある取り組みを推進すべきと思いますが、知事の見解を伺います。
この項の最後は、在来魚介類の減少、また生態系の変化など、琵琶湖は根底的な異常変化の中にあると私は推量しております。今日までの琵琶湖の水質指標では琵琶湖再生は不可能ではないでしょうか。美しい琵琶湖を取り戻すための新しい指標や基準を早期に示すべきと思いますが、知事のこの大事な課題についての見解を明確に伺うものであります。
◎知事(三日月大造) 琵琶湖再生に向けて、5点、御質問いただきました。
1点目の、琵琶湖環境科学研究センターの10年の総括と目標とする琵琶湖の将来像についてでございますが、まず、10年間の総括につきましては、センターでは、平成17年4月開設以降、行政部局が示します中期目標に基づきまして、琵琶湖や環境に係る行政課題に対応した調査研究を行い、成果を政策提言として取りまとめてまいりました。具体的には、持続可能な滋賀社会ビジョンの策定など、低炭素社会づくりに向けた政策形成への支援でありますとか、継続的なモニタリングを踏まえました湖沼水質保全計画の策定支援などがございます。さらに、水草や外来水生生物の防除対策のための知見提供など、本県の環境政策に幅広く、奥深く貢献してきたと考えております。
次に、目標といたします琵琶湖の将来像につきましては、マザーレイク21計画におきまして「活力ある営みのなかで、人と共生する琵琶湖」を掲げさせていただいているところであります。この具体化に向けまして、平成26年4月に策定いたしましたセンターの第4期中期計画に基づきまして、複雑化、多様化する琵琶湖の環境変化に対応するため、つながりに着目いたしました総合型研究の推進、機関連携による知見の総合化、この2つを大きな方向性として試験研究を推進してまいりたいと考えております。
2点目に、琵琶湖環境研究推進機構の成果と課題についてでございます。
機構では、森、川、里、湖といった生息環境のつながりと、水質からプランクトン、魚介類といった餌環境のつながりという2つの視点から、在来魚介類のにぎわい復活に向けた研究を今年度から開始いたしました。今年度の成果といたしましては、生息環境のつながりでは、アユが産卵する河川では、小石や砂など河床の、川の下の状態が重要であることが明らかになってまいりました。また、餌環境のつながりでは、ミジンコなどの動物プランクトンの経年データの解析が進みました。
今後の課題でありますが、この機構の設置によりまして、県の試験研究機関の連携と交流が進みましたが、在来魚介類のにぎわい復活に向けましては、より多くの知見を収集、蓄積するため、外部との一層の交流が必要であると考えております。このため、中間年に当たります平成27年度、来年度には、大学など外部機関との交流をさらに進め、今年度収集いたしました調査データを踏まえた詳細調査や、在来魚介類の減少要因の解明を行い、3年目に予定いたしております政策提言につなげてまいりたいと考えております。
3点目に、現場との有機的な連携についてでございます。
在来魚介類のにぎわい復活の研究には、漁業者など、湖となりわいや暮らしをともにしてきた現場の人々の記憶や知恵といった科学的なモニタリングでは把握できない情報が大変貴重であります。このため、今回の研究を実施するに当たりましては、魚介類の生息状況や琵琶湖の環境の変化などを把握するため、漁業者など地域の方々にヒアリングをし、情報を収集しております。また、今後は、市民、NPO、企業、行政、研究者等が集いまして、琵琶湖の環境保全活動に関します情報を発信、交換するマザーレイクフォーラムを初めといたしまして、さまざまな機会を捉えて、現場の知見や御意見の収集に努めてまいりたいと考えております。こうした知見や意見を吸い上げる取り組みを機構としてしっかりと継続し、研究に生かしてまいりたいと考えております。
4点目に、県民参加の琵琶湖再生の推進でございます。
機構は、試験研究機関と行政部局が連携し、琵琶湖の課題解決への政策を提言することといたしておりますが、その実施に当たりましては、行政だけで対応できるものではなく、県民の皆様の理解と協力を得て進めることが多くあると考えております。このため、県民の皆さんには、琵琶湖の現状と課題、そして対策の必要性を理解していただくことが重要であることから、今年度、新たに、びわ湖セミナーや県立試験研究機関の研究発表会の場において、機構の研究の方向性や最新の調査結果について広く公表しており、来年度以降も引き続き行ってまいります。今後も、こうした研究の進捗状況を公開したり、県民の皆さんとの意見交換を行ったりする場を大切にして、機構の研究成果が県民参加の琵琶湖再生につながるように取り組んでまいりたいと考えております。
美しい琵琶湖を取り戻すための新しい指標や基準についての御質問でございます。
県では、琵琶湖の水質保全のため、これまで工場排水対策や下水道整備などを推進してきた結果、透明度、窒素、リンなど水質は改善傾向にありますが、在来魚の減少に代表されますように、生態系の変化という大きな課題に直面しております。これには、外来魚の増加や産卵できるヨシ群落の減少などさまざまな要因がございますが、水質と魚の餌環境の関係が重要と考えられるため、来年度から、餌環境のつながりに関する研究の一環といたしまして、有機物の湖内での動きを把握する調査を実施してまいります。この調査を通じまして、琵琶湖の生態系に望ましい有機物管理のあり方を明らかにし、有機物の一部しか測定できないCODに加えまして、新たに全ての有機物を把握できますTOC──全有機炭素量を指標として導入してまいりたいと考えております。これにより、これまでの指標の数値低下を主眼とした水質保全から、生態系保全を目指した水質管理にシフトしてまいりたいと考えております。また、こうした琵琶湖における取り組みが、全国の湖沼生態系の保全の新たなモデルとなるよう、国ともしっかり連携して取り組んでまいります。
以上です。
◆38番(梅村正議員) (登壇)ありがとうございました。
知事、特に研究機関と現場とのこの相互関係、これを強めるということは大変私は有効だと思っておりまして、知事の御答弁のとおりだと思いますので、ぜひ、ちょっと質問させていただきました、そのような有機的な協調できるような仕組みを、それをやっぱり、フォーラムとか、そういうところはそうなんでしょうけど、そういう仕組みをやっぱりきちっとしていただきたいなということで質問させていただきましたので、改めて要望をしておきたいと思います。
最後の、琵琶湖管理の新しい私はステージに入ったなと、こう思うんですが、ぜひこの件につきましては、水質から生態系の保全管理というお話でございましたので、ぜひここにつきましては、解明をしていただくのとあわせまして、その指標を早期に打ち立てていただきますように、これは要望しておきますので、よろしくお願いをしたいと思います。
それでは、次に移ります。間近に迎えたドクターヘリの本格運航について、知事に伺います。
関西広域連合広域医療の取り組みとして、済生会滋賀県病院を拠点として、本県と京都市南部をエリアに待望のドクターヘリの本格運航が間近に迫ってまいりました。今日までの関係当局の取り組みに感謝を申し上げながら、以下伺います。
1点目は、平成23年4月からの大阪との共同利用は4年間が経過いたしましたが、取り組みや成果など、どのように総括をして新年度からの本格運航に生かそうとしているのか、伺います。
2点目に、改めて本県におけるドクターヘリの効果について伺います。
3点目に、現場の救急救命士からの出動要請からどれほど、何分で出動できるのか、飛行可能時間帯など運航の概要、県民の皆さんに求める協力などについて伺います。
4点目に、本格運航の前の訓練の実施計画について伺います。
5点目に、関西広域連合議会の報告事項となると思いますが、本格運航はいつからスタートするのか。また、医療体制や各地の消防局、また関係機関との連携、基地病院周辺の方々への理解と協力など、本格運航への準備は万全なのかを伺うものであります。
最後に、県民の命を救う、その救急医療体制の強化となるこのドクターヘリは、県民に愛され、親しまれることが大切です。そのためにも、愛称というのは大変重要だと思っておりまして、募集につきましては特に周知を求めてまいりましたけども、その結果はどうであったのか、また、県民への愛称の周知について取り組みを伺います。
◎知事(三日月大造) ドクターヘリにつきまして、6点、御質問をいただきました。
1点目の4年間の総括でございます。
平成23年度から平成27年現時点までの約4年間において、57件の出動要請があり、41件の搬送がございました。搬送していない16件は、天候不良等で出動できなかったものが6件、出動要請後に現場で軽症と判明したために出動をキャンセルした10件でございます。搬送された41件につきましては、119番通報から治療開始までの時間や医療機関への患者搬送時間が短縮したことから、適正な救急医療が提供されたと捉えております。一方、これまで使用してまいりました運航手順では出動要請に多くの手続を要することや、救急現場の近くに有効なランデブーポイントがないため出動要請できないという課題があったことから、運航手順を改正いたしまして、ランデブーポイントを増設いたしました。さらに、ドクターヘリによる救急医療充実のため、患者受入病院を10病院から11病院へ増加する取り組みを行いました。
新年度からの京滋ドクターヘリの本格運航に当たりましては、これらの課題に対しまして、滋賀県の実情に合った運航手順を作成し、さらなるランデブーポイントの確保を行うことで、救急医療体制の充実を目指してまいります。
2点目に、ドクターヘリの効果についてでございます。
ドクターヘリの基地病院を本県へ配備することで、県内全域で確実に30分以内に救命救急センターへ患者を搬送することができます。また、ドクターヘリはドクターデリバリーシステムであることから、救急現場での医師による初期治療やトリアージ──重症度判定が可能となります。搭乗医師がトリアージすることにより、搬送先医療機関を適正に決定できます。このことから、県下全域において等しく救急医療の提供が可能となると考えております。
運航の概要と県民に求める協力についてでございますが、運航の概要は、出動要請から5分以内に離陸、運航時間は搭乗人員の体制が整います原則8時30分から日没まで、搬送可能患者は原則1名、搭乗人員は、医師、看護師、操縦士および整備士の4名となっております。県民の皆さんに求める協力についてでございますが、ランデブーポイントの多くは、公園の駐車場でありますとか学校のグラウンド等、県民の皆さんがよく使われる場所を指定していることから、ランデブーポイントにおきましては、安全確保のために消防隊員の指示に従っていただきたいと考えております。また、ドクターヘリがランデブーポイントを利用するときには、一時的な騒音、砂じん、砂ぼこり等が発生いたしますが、人命救助のためであり、御理解をいただきたいと思います。
実施計画についてであります。
訓練は、実際に使用いたしますヘリコプターを使いまして、消防機関の出動要請から医療機関への患者の搬送までの一連の流れにつきまして、まずは1つ目、出動要請を行う消防機関の訓練、2つ目、患者を受け入れる医療機関の訓練、3つ目、ドクターヘリの出動拠点である基地病院の訓練を実施いたします。計画では、4月初旬から開始いたしまして、午前および午後に各1回、1日計2回のスケジュールで滋賀県内7消防機関を対象に、それぞれ2回ずつ、計14回の訓練を実施する予定であります。
5点目に、本格運航についてでございます。
この今申し上げました訓練は、4月中には終了する予定でありまして、本格運航は、訓練終了次第、速やかに開始することといたしております。
本格運航の準備でありますが、基地病院と各消防機関や関係機関との連携体制構築のため、県担当者および基地病院の運航責任者、搭乗医師による消防機関、患者搬送先医療機関への訪問を昨年8月より開始いたしております。特に出動要請をいただく消防機関につきましては、複数回の訪問を実施し、連携を密にいたしております。
また、基地病院の周辺の方々に対して、ドクターヘリに関する理解と協力が得られるよう、昨年3回の説明会を開催いたしました。住民の方々からは、ドクターヘリの飛行高度、高さですね、進入経路、騒音等について御質問をいただき、御理解をいただいたところです。また、同時に、ドクターヘリというすばらしい事業に協力できることを誇りに思うという好意的な御意見もいただきました。
引き続き、本格運航に向けました準備に万全を期してまいりたいと考えております。
6点目の愛称募集についてでございます。
愛称募集は、平成27年、ことしの1月5日から30日まで実施いたしまして、応募総数889件、38都道府県から応募がございました。そのうち滋賀県からは510件の応募がございまして、全体の57%を占めました。応募作品には、かいつぶり、はやぶさ、ゆりかもめ等がございました。愛称につきましては、ドクターヘリの本体にペイントいたします。また、さまざまな広報媒体を通じた取り組みを展開いたします、ドクターヘリ見学会を開催します、県下各消防機関の訓練に参加していただきます等々を通じまして、愛称を含めたドクターヘリの周知を行ってまいります。これらの取り組みを通じまして、私たち県民にも広く知られ、親しまれ、愛されるドクターヘリとなるよう努力をしてまいります。
◆38番(梅村正議員) (登壇)ありがとうございました。
知事、今の答弁の中で、要望ですけども、いわゆるその情報が入ってきてから5分で立つということですけど、この短縮をぜひ検討いただきたいということが1つです。
それから、もう1つは、やはりこれは実施してから県民の皆さんにどのように愛されるのかというようなことが大変重要ですので、ぜひ、その県民の皆さんの意見を、入ってきたときは速やかに対応していただけるような、そういう体制もぜひとってもらいたいというふうに、これは要望としておきますが、これは再質問で、目標としております飛行回数はどれほどと今想定されているのかを伺っておきます。
◎知事(三日月大造) 再質問でいただきました、どれぐらいの回数を想定しているのか、目標としているのかということでございますが、議員の御助言により、平成23年、24年の消防機関の搬送状況から、覚知から、お知らせあり、知ってから病院搬送まで30分以上を要した事例を分析いたしましたところ、基地病院が本県にあれば、出動要請をした事例は両年とも約120件でございました。このことから、1年間に約120件の運航があるものと考えております。
◆38番(梅村正議員) (登壇)知事、その120件、いわゆるほかのドクターヘリの出動は、その2倍3倍のところもありますし、4倍のところもありますので、それは、その消防、救急救命士さんとの対応でありますとか、あれですので、これは120件ではなくて、その回数を、まず県として運航する際に、これぐらいの目標をやるんだという、それが低ければそういうふうな意識になってしまいますので、ぜひそこはもう少しお考えいただいて、その件数についてはどうなのかなと思いますが、どうでしょうか。
◎知事(三日月大造) どうでしょうかと問われましても、どうでしょうか。いや、おっしゃるとおり、これは状況によると思います。まずは安全第一で運航させていただいて、それぞれ、もちろんこういう回数は少ないほうがいいんでしょうけれども、状況に応じて対応できるこの体制をしっかりと整えていくということが大事だと思いますので、想定を見ましたけれども、その回数にとらわれることなく対応できるように県としても万全を期してまいりたいと思います。
◆38番(梅村正議員) (登壇)ぜひよろしくお願いします。いわゆるその出動要請が、いわゆるそこで条件を考えながら出動要請するかしないかと、こうなりますと、大変そこは件数的にも、また、患者の皆さんの救急医療という、そういう視点からもちょっと厳しいと思いますので、いわゆる出動要請はできますよというふうなことをぜひ皆さん方に周知をしていただきたいとお願いしておきます。
最後に、一日も早い医療的ケアの必要な児童生徒の送迎実施に向けて、知事、教育長に伺います。
ことし1月30日、小雨の朝でした。実証研究の第1回目のその日、長年の念願でありました医療的ケアの児童生徒さんを本格的に通学支援をする大きな一歩の日となりました。今日まで、御本人はもちろん、保護者の皆様方が、どれほど必死に、そしてまた耐え忍びながら頑張ってこられたのか、その間の悲しい出来事もあり、つらい出来事もあり、そんなこともお互いに励まし合いながら乗り越えてこられました。お母さんが、やっと乗れたねと、このように我が子に語りかけられるように見送られている、そのお母さんの姿に胸が痛みました。何年待ったのか。初めて自宅から子供を送り出すことにきのうからどきどきしていたとか、また、我が子の自立の第1日目になったとか、これほど心と体を休められる、その余裕を感じたことはなかったとか、多くのみんなが喜んでくれたとか等々、スクールバスに乗れない我が子を数年、いや、10年、いや、それ以上の長期間にわたって、毎日毎日、みずから送迎してこられた保護者の皆さんの言葉に、今までの御苦労の大きさと通学支援の重要性を改めて実感したところであります。
御協力いただいております、今協力いただいている守山市初め、事業者や看護師さんの、また関係者の皆様に心より感謝を申し上げ、一日も早い本格実施を願い、以下質問をいたします。
最初に、教育長に伺います。
移動支援事業を活用した今回の実証研究は、2月は予定回数のほぼ半分程度を終えたとのことですが、想定しておりました課題に対する検証結果はどうであったのかを伺います。また、本年度は移動支援事業による実施でしたが、平成27年度当初予算の180万円は、本格実施を大きく進める内容の事業としなければなりません。どのような課題を想定して、どのような事業をお考えになっているのかを伺います。
知事に伺います。
知事は答弁で、慎重にもスピード感を持ってと、保護者の負担軽減を心をいたされ、思われる答弁をされてまいりました。本格実施に向けて、私は加速度的に推進すべきだと。ここは、慎重になるべきところは慎重に、しかし、整理をすれば加速的に進められる、そういうふうなところについては加速度的に推進すべきだと思いますが、知事の見解を伺います。
2つ目に、本格運行実施に向けたスケジュールを明確にして推進をすべきだと思いますが、知事の見解を伺います。
以上です。
◎知事(三日月大造) この医療的ケア、通学支援の実証研究が現在行われておりますが、こういった形で実現するに至るには、関係者の皆様の御理解と御協力なしではできなかったことと存じます。まずは、梅村議員もそうですけれども、関係者の皆様方に心から感謝を申し上げたいと存じます。
その上で、このテーマにつきまして、2点、御質問をいただきました。
まずは、本格実施に向けて加速度的に推進すべきではないかということでございますが、私自身、昨年10月に、直接保護者の皆様とお会いをいたしましてお話を伺い、その日々の御苦労について、いま一度認識をさせていただきました。改めて、私も含め、関係者がそれぞれ自分は何ができるのかというものを考え、知恵を出し合う中で解決策を導き出していかなければならないと考えております。現在、保護者の皆様の送迎にかかる負担を少しでも軽減できるよう研究を進めているところです。その研究結果もお聞かせいただき、さまざまな課題を検証していく必要もございます。一日も早く対策が講じられるよう、部局はもとより、県と市町、福祉と教育といったおのおのの立場の違いを乗り越えて課題解決ができるよう努めてまいりたいと考えております。
2点目に、実施に向けたスケジュールについてでございます。
現在、守山市、移動支援事業所、訪問看護ステーションや野洲養護学校の看護師など、多くの皆さんの御協力を得て実証研究を進めております。今後、守山市からいただく検証事業の報告書をもとに、研究会議等において検討していただくところです。こうしたことから、来年度はさらに、市町の御理解をいただきながら、圏域を拡大して、熟度を高めた実証研究を実施する予定であります。その後、本格実施も含め、研究会議の結果などを踏まえて検討することとなりますが、現時点では、御質問の本格実施に向けたスケジュールを具体的にお示しできる段階には至っておりません。しかしながら、先ほども申し上げたように、保護者の皆さんの、また生徒の皆さんの切実な思いなども踏まえまして、丁寧に、しかしスピード感を持って今後の方向性を見出していきたいと考えております。
◎教育長(河原恵) 医療的ケアの必要な児童生徒の送迎実施に向けての2点の御質問にお答えをいたします。
まず、1点目の想定した課題に対する検証結果についてですが、この事業は、保護者の都合によりお子様を学校へ送迎できない場合に、保護者による送迎を代替し、保護者の負担を少しでも軽減しようとするものでございます。昨年度の中間まとめでは、事業の実施に向けては、その主な課題として、看護師の確保、送迎車両の確保、安全面の確保、既存制度の活用の4点が挙げられておりました。今回の実証検証は、1月から3カ月間で4人の生徒に延べ40回の送迎を行い、これら4点の課題に対して実証的に検証しようとするものです。去る1月30日の事業開始以来、これまでに予定回数の半分となる20回の送迎を実施いたしました。現在は事業の途中でありますが、これまでの送迎の中では、例えば、予定していた看護師の都合が悪くなり、かわりに看護師が見つからなかったため送迎が実施できない事例もありました。今後、残り20回の送迎を実施していただき、さまざまな事例を検証する中で、実際に送迎を担う事業所や看護師、また守山市等の関係者や保護者の皆様方から御意見を伺いながら、研究会議を開催し、丁寧に検証してまいります。
次に、2点目の新年度事業についての御質問にお答えをいたします。
まず、どのような課題を想定しているのかについてでございますが、子供の安全確保を第一に、看護師や送迎車両の確保などが引き続いての大きな課題であると認識しております。子供一人一人の障害の状況が異なることから、個々の子供によって医療的ケアの内容も異なります。特に、安全確保については、個々の子供に応じた対応が必要であり、事業の実施に当たっては、緊急時の対応も含め、一人一人の子供に合った安全確保のための組み立てが必要になると考えております。現在、実証研究の途中であり、これらの課題も含め、研究会議での検証結果の報告を待ちたいと考えております。
次に、新年度、どのような事業を考えているかということでございますが、まずは、子供の安全第一に、送迎車両や看護師の確保について、県の担当部局や特別支援学校の役割分担など、さらに工夫してまいります。その上で、市町の教育、福祉、また移動支援事業所や訪問看護ステーションなど、関係の皆様方の御理解が得られるよう一層努めながら、引き続き移動支援事業による実証研究について、対象市町を拡大して実施してまいります。
いずれにいたしましても、現在、実証研究の途中であり、まずは今年度の実証研究の結果の報告を待って、十分に検証することが必要であり、その上で研究会議や関係の皆様方からの御意見を頂戴しながら、新年度の事業を進めてまいりたいと考えております。
◆38番(梅村正議員) (登壇)二、三、お伺いをいたします。
まず最初に、ちょっと順番は逆ですが、教育長に伺います。
したがいまして、ならば、この実証研究の結果は、いつ研究会議に出そうとされているのか、まずこのことをお聞きをしておきたいと思います。
それから、最大のリスクは安全ということであったと思います。先ほど事業者とか看護師さんがありましたけども、それはリスクではなくて事前準備の話であって、それは対応できることだと思うんです。要は、不可避、いわゆる突然起こってくる、そういうふうなリアクションについてどう対応していくのかという、そこを詰めなければ、その部分と、いやいや、その事業所が手配できない、事業所の変更ありました、それは事前準備の段階で幾らでも整理できる問題だと思いますので、そこは整理するべきもの、それは事前に準備できるもの、対応できるもの、そこをぜひちょっと立て分けて考えていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。したがいまして、その部分で申し上げましたら、守山市からいつその実証検証の研究の成果を委員会に提示をされるのか、いつ検討されるのか、いつ結論を出されるのか、そのことをお聞きしておきたいと思います。
で、私が聞いておりますのは、搬送途中、その通学途上での喀痰吸引については何回かあったと聞いておりますけれども、それは日常的なことであるというふうなことで、特段大変だと、当時ほんまに心配していたという、そういうふうな思っておりましたけども、そういうことはなかったということですが、ここは慎重にせないけませんので、重ねてやっていただきたいと思いますけども、そこを一定判断せなあかんとこは判断してもらいたいと思います。
それから、教育長、もう一つですけども、いわゆるこの搬送する、私も現場を見させてもらいましたが、お子さんは1人なんですね。で、これも20回送迎されて、そのときの事業者の方、看護師さんの対応、本当にもう感心するぐらいの対応をしていただきました。それで、ハイエース等のああいう形のやつですので、2人、複数乗車ということにつきましても検討課題にしていただいて、実現できるような、そういうことも考えていただいてはどうかと思いますので、このことについてお願いをしたいと思います。
それから、ちょっと幾つかあってすいません。もう一つは、26年度、移動支援事業をしておりますけれども、移動支援事業の課題というのは何だったんだろうかと。これは、移動支援事業でやるその運行の中で、その途中でトラブルがあると。そういう場合、近くの医療機関、今回の場合は小児医療センターと、こうなっておりますけれども、そういうふうなそのことを、その部分については対応できる、医師会さん、事前から言うておったわけで、医師会さんと協力すればできることだというふうに思うんですけども、そういうことを考えますと、移動支援事業という、そのことをベースに考える事業展開ならば、26年度のこの事業で総括できるのではないかというように思いますが、確かに地域によって生徒さんが違うという話なんでしょうけど、それはそれで違うメニューを考えればいいことであって、いわゆる知事にもお聞きしたいその全体の目標スケジュールというのは、いわゆるその使う事業の、そのそこを変えるのか、それとも、地域がいろいろあるから、その地域によって搬送する、送迎をする、そのやり方を考えなければならないとするのか、その問題点を整理しないと、これはどこまで行っても課題があるということでエンドレスになってしまうんじゃないかという、まあ、これはならんと思いますけど、そのことを心配するわけですよね。それやったら、移動支援事業の課題はこういうことでしたと、その安全リスクは解消されましたと、その次は別のそういうふうな事業名でやりましょうというので、だんだんだんだんそういうふうに絞っていったその先に本格実施って、これはわかるじゃないですか、そういうやり方は。しかし、今、最後がわからんから、どんどんどんどん時間が延びてきてしまう。だから、先ほど言った10年、15年、これは20年、30年になるかわからない話だと私は思うんですけど、そうなっては困りますけど、だから、そこら辺の周期を考えてぜひやっていただきたい、考えてもらいたいと。
そういう中で、介護タクシーもあるんでしょうけど、滋賀県独自の事業化ということも、これも考えんないかん、そういうふうなときに来ているのではないかというふうに思いますので、そういうふうな滋賀県の独自事業、こういうふうなことについて御検討いただきたいという、いろんなこれから考える中の一つのテーマにしてもらいたいというふうに、これは知事に改めてお伺いをしておきます。
私は、今回、保護者の皆さん、また皆さん方がぜいたくなことを言っていらっしゃるのではないと思います。普通のことを言っていらっしゃると、普通のことをかなえてもらいたいと、そういうことですので、ぜひお聞き取りいただきますようお願い申し上げまして質問とさせていただきます。よろしくお願いします。
◎知事(三日月大造) 教育長からも再答弁があると思いますが、議員おっしゃったように、移動支援事業そのものの課題なのか、それとも医療的ケアの通学支援としての課題なのか、こういうものを切り分けてという御指摘がありました。そのことも含めて、私は今回のその実証研究の結果を、これは検討会議でつぶさに御検討いただいて、そして、さらに来年度は、今回は守山市さんに御協力いただいて実施しておりますが、少し圏域を広げて実施してみて、そして、課題を解決しながら、この本格実施に向けて環境を整えていきたいというふうに思っております。やはり医療的ケアをしながら通学支援するわけですから、たくさんの子供が乗れるかというと、なかなかその感染症の問題もあるでしょう。そして、やはり安全というものを最大限確保しなければなりません。したがいまして、繰り返しの答弁になって恐縮ですけれども、やはり慎重にやりたいと思います。丁寧に、それでいてスピード感を持ってやるということに尽きると思いますので、もうしばしお時間をいただき、また御協力、御支援賜れればと存じます。
◎教育長(河原恵) お答えいたします。
4点ですが、まず第1点目ですが、いつこの研究報告、実証研究の結果を研究会議に出すのかということですが、これにつきましては、今年度中、つまり3月末までに研究会議にまずは報告をしていただくということと考えております。
2つ目に、安全につきましてのことの対処につきまして、これにつきましては、先ほども申し上げましたように、非常に重要な問題でありますし、ここは丁寧にしていかなければならないと思います。リスクマネジメントという意味では、事前準備ももちろん含めながら、そういうことも含めながら、特に緊急対応ということは非常に重要ですので、しかも、個々の子供によって状況がいろいろありますので、いろいろとこの研究を今しているということで、これも研究会議の結果をしっかりと踏まえて進めていきたいというふうに思っております。
3点目ですが、1台の送迎車両に複数の子供を乗車させればということでありますが、特に1台の車両に複数の子供たちが入った場合、乗車した場合に、感染症の問題とか、また、1人の看護師による複数の子供たちへの処理というような問題、特に緊急対応が発生した場合には大変難しい問題が出てくるのではないかというぐあいに考えております。安全第一をということですが、それにつきましても研究会議等でしっかりと議論をしていただけるのではないかというぐあいに思っております。
最後に、4点目ですが、移動支援事業の課題についてということでありますが、最初に申し上げましたように、今回、4点の課題を掲げて実証研究をしております。特にその中で移動支援事業を使うということも研究課題となっております。このことにつきましても、その課題につきましても、実証研究の結果報告を待って、研究会議でしっかりと議論していただきたいというように考えております。
◆38番(梅村正議員) (登壇)ありがとうございました。
最後に、私ごとで大変恐縮でございますけれども、本日の本会議で最後の質問とさせていただきました。私は、平成3年4月より今日まで6期24年にわたりまして、一番大変な人に、県民の皆さんに最大の支援をと、このようなことを思いながら、心に刻みながらの日々でありました。この間、議員の皆様、そしてまた知事初め全職員の皆様、そして県民の皆様に多数学ばせていただきました。心より厚くお礼を申し上げる次第でございます。
課題山積でございますけれども、皆様方の献身的な取り組みで滋賀県が発展いたしますように、また、子供たちが希望を持って活躍できますように、心よりお願いを申し上げまして御礼の御挨拶にさせていただきます。大変にありがとうございました。(拍手)
○議長(赤堀義次) 以上で、38番梅村正議員の質問を終了いたします。
しばらく休憩いたします。
午前11時46分 休憩
────────────────
午後1時 開議
○副議長(山田和廣) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、30番野田藤雄議員の発言を許します。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇、拍手)25人の川島議員の後援会の皆様、大変御苦労さまでございます。同じ長浜の野田でございます。よろしくお願いします。まず、私の質問を聞いていただいて、あと、川島議員の質問をゆっくりと聞いていただきたいというふうに思います。
昨年9月の私の一般質問の中で、知事に、地元の要望があれば、ぜひとも丹生のダム対の皆さん方と地元でお話ししていただきたいというふうに言っておりましたところ、早速2月の7日の日に、知事みずから丹生のダム対の皆様とお話をしていただきました。大変ありがとうございました。私もそこへ同席をさせていただきました。その中で、ダム対の皆さん方から大変切実な要望等々出されておりました。その要望等も踏まえながら、昨年の9月議会で質問をしておりますが、前回の質問と重なることもありますが、その後、約半年経過しておりますので、状況も変わっておるかと思いますので、再度、丹生ダム検証と今後の対応について、一問一答で全て知事にお尋ねをいたします。
その前に、去る2月1日から8日まで、木之本町杉野地区での8日間の田舎暮らし体験住宅、さきちというのがございます。そこでの宿泊や田舎暮らしを体験されました。何人かの議員の方から質問がありましたが、もっと思いを、今までの答弁以上に思いを述べていただきたいというふうに思います。
○副議長(山田和廣) 30番野田藤雄議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)野田議員、どうぞよろしくお願いいたします。
先般、杉野に住まいをさせていただいた折には、野田議員にも大変お世話になりました。わざわざ出迎えに来ていただいたり、また、地元の方との語りに御同席いただいたり、ありがとうございました。
まず、居住先の杉野地域の皆さんが、私を一人の住民として、地域活動や伝統行事「オコナイさん」にも参加させてくださるなど、温かく迎え入れてくださいました。本当に心に染みました。感謝申し上げたいと思います。
8日間という短期の居住でございまして、湖北地域の暮らしの実態の一端の一端にもならないと思うんですけれども、体験させていただき、まさに百聞は一見にしかずということで、雪や公共交通の状況、高齢化の実態、さらには豊かな自然環境や地域文化などの魅力を直に感じることができました。また、そうした地域の文化や伝統を守り、受け継いでこられた地域の皆さんのまさに自治の原点とも言うべき強いきずなにも触れることができ、私自身、より身近に湖北という地域を考えられるようになりました。さらに、さまざまな交流を通じまして、金居原、杉野、杉本、音羽、それぞれの地域も回らせていただくことで、地域の皆さんからも、県庁なり知事が近く感じられるようになったというお言葉ですとか、県の施策への関心が高まったなどのお声もいただき、私自身、大変意義のあるものになったと、おかげさまでなったと感謝しております。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)朝の6時38分ですか、杉野のバスに乗っていただいて、それから県庁まで、大変だったと思います。現在、朝の7時台、本当に高校生の通勤で大変混雑しております。一番混雑しますのが木之本駅7時46分発です。これは本当に超満員で、東京山手線まではいかないですが、本当に大混雑でございます。で、ここ、JRがうまくやっていますのは、通常、木之本から長浜までは15分なんですが、その時間帯だけ19分とっているわけですね。乗降がおくれてまいっても、おくれを生じないようにということでやっているんですが、ずっともうここ何年か、JR西日本の京都支社に対して、その時間帯に2両を4両という要望をずっと掲げております。ただ、その時間帯には、どこを探してもほかに余っている車両がないんだということで、今までずっと苦しい思いをしているんですが、ここはJRと深いつながりがある知事に一肌脱いでいただければ4両編成になるんかなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。これは質問ではございません。
それと、2月1日に杉野へ入られて、雪があったと思うんですが、その感じはどうでしたですか。
◎知事(三日月大造) 2月1日に入ったときは雪がたくさんありました。でも、それからだんだん雪が解けていって、私が離れた後、また雪がどんと降ったということで、まだまだ雪国のそういう地域の御苦労やそういうものは、今回の8日間の居住の中では十分つかみ切れなかった面もあるのではないかと感じております。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)本当に、確かに知事がおられる間は、少しはあったんですが、私らからすればゼロに等しい。この47人の議員さんの中で一番雪深いところに住んでおりますので、そこらは痛切に感じるわけです。今、知事が言われたように、帰られてすぐ翌日、1メートル以上の積雪があったんですよ。残念な話です、本当に。もう1日滞在をしていただければ、この豪雪に体験してもらえたんですが、それはそれとしまして、これから順次質問を行います。
丹生ダム対策委員会の皆さん方は、今の時点、現時点においても、このダムは有利でないということは認めておりません。しかしながら、最終的にダム建設が中止ということになれば、県にももちろん責任はございますが、最終的に国に我々の要求は全てのんでもらう、こういうことをおっしゃっていますが、それに関して知事の思いをお願いします。
◎知事(三日月大造) まず、2月7日にお時間をいただいて、委員長初め、ダム対策委員会の皆様方のお声を聞く機会をいただきました。関係者の皆様方の御理解と御協力に感謝申し上げたいと思います。その上で、まさにもう半世紀にもわたって、地域の皆様方には塗炭の苦しみを与えてしまっていること、反対だった、ダムは要らないと言っていたところから、下流のために、琵琶湖のためにということでというならばということで御理解をいただき、御協力をいただき、その後、さまざまな時代の変遷により検証した結果、今がございます。この間の地元の皆様方に対する御心労に、私は深くおわびを申し上げながら、そこに寄り添うということを改めて誓わせていただきたいと存じます。
その上で、事業主体である国がみずからダム建設事業を中止するのであれば、これまでダム建設事業に協力いただいてきた地元の皆様の御要望については、国が責任を持って対応すべきだと私も思います。国も今、精いっぱい御努力いただいていると聞いておりますが、私たち県もダム事業への協力について国と一緒にお願いしてきた立場でございますので、そういったことを踏まえまして、県としてしっかりと対処してまいりたいと考えております。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)通告しています次の質問はちょっとダブりますので、それは飛ばします。
次に、国がダム対の皆さん方に示しておられます5項目、これについて現時点でどうなっているのか、お尋ねをいたします。
◎知事(三日月大造) 昨年8月に国が示されました5項目、1つ目は道路の整備に向けて、2つ目は当該地域の振興に向けて、3つ目は買収済みの山林の保全に向けて、4つ目は移転集落跡地等の保全に向けて、5つ目は工事用道路や仮設橋等の取り扱いについてということについてでございますが、この5項目を中心に、ダム対策委員会の各集落単位で設置されております11の支部で議論をいただき、各支部ごとに提出された要望事項を、ダム対策委員会の事務局である長浜市さんが中間的に取りまとめをいただいております。今後、ダム対策委員会で各要望事項について、さらに御議論をいただき、3月中には正式な要望書として国に提出される予定だと伺っております。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)もうすぐまとまるようでございますので、そこまでちょっと待ちたいと思います。
それから、多くの要望があるんですが、その中でも、県道中河内木之本線の改良、それとか高時川の整備、これが中心的なものとなっております。これらをしっかりとなされるのかが大きな不安であると聞いております。県道中河内線や高時川は、いずれも滋賀県が管理するものでございます。仮に丹生ダム建設が中止となった場合、滋賀県として予算をしっかりと確保して、これらのことに対応していくことが必要と考えますが、知事の考え方をお尋ねいたします。
◎知事(三日月大造) 今御提起いただきました、御質問いただきました県道中河内木之本線につきましては、現在、尾羽梨地区の土砂崩れにより通行どめになっておりまして、地元の皆様に御迷惑をおかけいたしております。まずは、この通行どめ箇所について、県と水資源機構が調整いたしまして、雪解けを待ちまして工事に着手し、早期復旧に努めてまいりたいと考えております。また、この道路はもともとダムのつけかえ道路や工事用道路として改良される予定であったことから、道路管理者である県といたしましては、ダムの事業主体である国土交通省や水資源機構と今後の対応方針について協議してまいりたいと思います。
また、高時川の整備につきましては、平成26年1月の第1回検討の場におきまして、近畿地方整備局長から、丹生ダム建設事業が中止された場合、新たに県が立ち上げる河川改修事業が促進されるよう、国としてできる限りの支援をするとの意向が示されたところです。県といたしましては、国から最大限の支援を受けて、早期に姉川、高時川の河道改修に着手をしたいと考えております。また、高時川の堤防強化や堆積土砂の除去、治水上支障となります立木の伐採等につきましては、これまでから県で対応してきたところでありますが、今回の地域の御要望につきましても、現地確認の上、緊急性の高いものから順次対応してまいりたいと考えております。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)県道の早期復旧を今言っていただきました。ありがとうございます。
高時川の整備等々については、後で申し上げますが、そう簡単にはなかなかいかない。特に地元の方もそういうふうに思っておられますが、それも後で申し上げます。
それで、次に、水源森林地域におけます適正な土地利用の確保を図るための措置等を定めることにより、森林の有する水源の涵養機能の維持および増進に寄与することを目的に滋賀県水源森林地域保全条例が今定例会に提案をされておりますが、丹生ダム予定地の周辺の山林は、巨樹、巨木が残る貴重な水源林であります。地域にとっても、また琵琶湖流域全体にとっても重要であると考えています。何回も申し上げますが、仮に丹生ダムが中止となった場合、頭にそれがすぐ出てくるんですが、既に買収されています約350ヘクタールの山林等を良好な状態で将来にわたって管理保全することが必要と考えます。滋賀県として今後どのように対応されていくのか、お尋ねをいたします。
◎知事(三日月大造) これまでから、県は国に対しまして、買収された水没予定地の山林等を淀川流域の貴重な水源地域として、引き続き国等が管理する制度などを創設するよう政策提案してきております。買収済み山林の保全につきましては、近畿地方整備局が地元に示された今後の対応に関する5項目の一つとして取り上げられていることから、地元からの御要望を踏まえて適切な対応がなされるよう、国に働きかけてまいりたいと存じます。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)それでは、次に移ります。
丹生ダム計画によって、その地域は、先ほども知事が申されましたが、半世紀以上にわたり翻弄され、高齢化も進み、疲弊をしています。このようなことから、地元任せでは地域振興ままならず、総合行政を担う滋賀県として積極的な支援が必要であると考えております。湖北地域、特に余呉地域の地域振興について、今後どのように取り組んでいかれるのか、お尋ねをいたします。
◎知事(三日月大造) おっしゃったとおり、また、2月の7日のこの対策委員会の皆様との場でもさまざま御意見をいただきましたが、当時から過疎化が心配される山間での地域振興のためにも、このダムの決断をしたんだというお話もございました。それが今、有利ではないということで、どうしたらいいんやという御意見もいただきました。
県といたしましては、昨年9月に設置いたしました丹生ダム対策チームを中心に、国や水資源機構ならびに長浜市とも連携しながら、地域の御要望を十分にお聞きして、地域の振興が図られるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)この地域振興策として、あと二、三点質問いたしますので、よろしくお願いします。
前回、9月議会での一般質問でも申し上げたんですが、ここの地域の地域振興策として、303号バイパス、これが地域の活性化に大きく寄与することは間違いございません。先日のダム対の皆さん方との話し合いの中でも、最後に丹生委員長が強く要望されておられました。早期着手について県の考え方を、知事、お伺いいたします。
◎知事(三日月大造) この303号バイパスとなり得る2本の県道、西浅井余呉線および杉本余呉線の両路線は、県のアクションプログラムにおいて事業化検討路線に位置づけております。この両路線の改築事業は大規模なプロジェクトとなることから、県下の他の道路改築事業の進捗状況を勘案しつつ、ルート選定や改築手法、着手時期等も含め、事業化の検討を行ってまいりたいと考えております。
杉本余呉線につきましては、予定どおり、現在、概略設計を進めておりまして、その中で計画ルートを何案か出しながら比較検討をしている状況です。ルートを選定した段階で、その考え方等について、地元自治会の皆様に対して説明をさせていただきたいと考えております。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)ありがとうございます。地元の人にとっては、今の知事の答弁をしっかりと聞いていると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、別の地域振興策、これもこの前の2月7日のときにダム対の皆さん方がおっしゃっておられました。余呉湖周辺整備、県道ですが、それの整備、それから、長浜市の管轄なんですが、地元の診療所の医師不足、ここらを皆さん方は声を大にして言っておられたんですが、この要望に対しまして知事のお考えをお伺いいたします。
◎知事(三日月大造) 余呉湖を周回する道路は一般県道余呉湖線として県が管理しておりますが、余呉湖の観光周遊ルートでもあるため、しっかりと点検し、舗装修繕のほか、景観保全の点にも注意して適切な維持管理に努めてまいりたいと思います。また、地元診療所の医師不足問題につきましては、僻地医療拠点病院である長浜市立湖北病院から週1回の医師、看護師、薬剤師等が出張する巡回診療を行っているところであり、引き続き僻地医療の確保に努めてまいりたいと存じます。花火大会もあったそうですね、余呉湖でね。そのこともお話しいただいておりました。地域の振興にどういうことができるのか、県としてもしっかりこの対策委員会初め地元の皆さんと協議検討してまいりたいと存じます。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)余呉町の、何といいますか、いろんな要望をされている中に、やっぱり診療所のお医者さんの話が一番先に地域づくり協議会で出ておりますので、その点もあわせてまたよろしくお願いします。
次に、高時川、姉川の河川整備計画でありますが、この地域に大雨が降った後は、高時川、姉川の流水がぶつかることによりバックウオーター現象が発生し、流水が高水敷の上に乗り、民家の密集した堤防ののり裾で漏水が至るところで発生をしています。そのたびに、地域住民の方々は、大災害の恐怖と危険の隣り合わせで過ごしておられます。平成23年、それから25年、26年において発生した大雨による洪水時において、ピーク時に瞬間最大流量がどれだけあったのか、それから雨量と水位の関係はどうなのか等、十分な説明も資料もないと、そういったところから予備知識も得ることができない、これまでこういうことで過ごしてきたということを聞いております。こうした情報を住民に開示することは、防災危機管理上、県として当然の責務と考えますが、地域の考え方をお尋ねします。
◎知事(三日月大造) 私もそう思います。議員御指摘のとおり、雨量や水位などの情報は、地域での自主防災活動や水防活動にとって大変重要な情報であります。姉川水系におきましては、雨量局を12カ所、水位局を11カ所、河川防災カメラを2カ所設置いたしまして、滋賀県土木防災情報システムにより、インターネットやNHKのデジタル放送等を通じて、これらの情報を公表、配信しているところです。また、姉川、高時川は洪水予報河川でありまして、彦根地方気象台と連携いたしまして水位予測情報も配信しており、これらの情報をもとに関係市が避難勧告等を発令されているところです。
議員が今御指摘いただきました近年の大雨時の雨量や水位、流量等については、湖北圏域水害・土砂災害に強く地域づくり協議会や湖北圏域河川整備計画の説明会の場などを活用いたしまして、関係者の皆さんに情報提供し、しっかりと説明してまいりたいと存じます。
今後も、大雨の際に、住民の皆さんに雨量や水位の情報を有効に活用していただけるよう、正確で迅速な情報提供に努めてまいります。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)次に行きます。
平成24年の9月18日から19日に、姉川流域の山間部、旧伊吹町ですが、そこで総雨量300ミリを超えました。下流部の難波橋では避難判断水位に達しました。彦根気象台と県では、姉川氾濫警戒情報を長浜に出して、注意が呼びかけられたところであります。そのときは、たまたまといいますか、高時川流域での総雨量が幸いにして少なかったということから大惨事に至らなかったわけでございますが、高時川流域でもそれくらい同等の大雨が降っていますと、姉川と高時川の合流地点では、昭和50年の台風6号の難波橋水位を超える水位に達していたものと思われます。最悪の場合、難波橋付近で破堤をしていたかもしれません。最近の異常気象では、時間雨量50ミリというのは、これは当たり前で、本当に100ミリというのが至るところで降っています。早期の河川整備計画の策定について、前回の質問時から少し時間がたっております。その進捗についてお尋ねをいたします。前回の答弁よりも前向きな答弁をひとつよろしくお願いします。
◎知事(三日月大造) 歴史的な地勢的にも大変難しい、そういう河川であり、また治水対策だと承知をしております。この姉川、高時川の治水対策につきましては、喫緊の課題だと認識しています。現在、県では、国等のダム検証作業と並行いたしまして、関係市や整備局と連携を図り、姉川、高時川の河川整備計画の策定を進めております。丹生ダム検証結果との整合を図る必要から、検証の進捗状況を見きわめまして、関係住民の皆さんへの説明会を開催するなど、速やかに必要な手続を進めてまいりたいと存じます。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)高時川沿川の方々は、本当に大雨が降りますと夜も寝れない、非常に危惧をされております。前から言っていることですが、本当に早急にやっていただきたいというふうに思います。
それから、これもよく出てきます高時川の瀬切れ状態なんですが、昨年度は年間135日あります。渇水時には、湖北土地改良区、田用水として琵琶湖の水を余呉湖までポンプアップをして賄っていますが、昨今の電気代の値上がり等、大変な出費になっております。この27年度予算で、改良区の電気代について、26年から27年について余計に支払われることになった金額について、一定の補助金を出していただくということで予算を見積もっていただきましたが、大きい私とこの、湖北ですけども、土地改良区とすれば、焼け石に水、もらっといてそんなことを言うのは何ですが、大変本当にもうこういう米価下落とかいろんなことがあって、本当に維持費を皆さん方からもらうのも大変な状況なんです。電気代の値上げ分を請求するのもなかなか大変な状況ですので、この瀬切れ状態をやっぱり一刻も早く解消していただきたいということです。
それともう一つ、漁連さんの話ですが、琵琶湖のアユ資源の50%以上、これが姉川水系で産卵されると。50%以上です。当然、この遡上魚類の中でも最大繁殖場であるというふうに聞いています。水産生物の生態保全のためにも安定的な流量が必要と考えます。これに関して知事のお考えをお聞かせください。
◎知事(三日月大造) 流れ過ぎても困るんですが、流れないのも困るということで、この高時川の瀬切れに関してでございますが、議員の御指摘のとおり、高時川は地域の利水や環境に重要な役割を果たしており、安定的な流量の確保が望まれております。河川にいつも水が流れているのは自然な姿でありますが、高時川のような天井川においては少し事情が異なる面もございます。天井川では、晴天が続けば、すぐに流れが細くなって、いずれ枯れてしまいます。常に流れを確保しようとすれば、ダム検証の過程でも示されました代替案、水系間導水、これは余呉湖経由の水系間導水案のとおり、琵琶湖からポンプアップするような大規模な施設が必要であり、そのためには莫大な建設費と、今御指摘のありました電気代含めた維持管理が必要となります。費用をかけた維持管理が必要となります。このようなことから、現実的な対応として慎重な判断が必要となります。このような天井川の実態を踏まえまして、例えば、河道形状の工夫による魚類の一時避難場所の確保など、実現可能な対応策について、学識経験者の意見も取り入れながら、今後さらに検討、研究してまいりたいと存じます。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)今、水系間導水ですか、これを余呉湖へ持っていって、そこからダムサイトまで持っていくという話、前回のときも質問いたしましたが、600億でしたかね、総額。相当な金額も必要としますし、まずは余呉湖周辺の方々が絶対にこれは許さないと思います。絶対反対だと思いますので、そこらは本当に現実味のない話やと思っていますので、そこらもしっかりと頭に入れていていただきたいと思います。
それから、ある委員さんが、この前のダム対のときも来ておられましたが、そのときは発言されておられてなかったんですが、丹生ダム対策委員会は国が責任を持って最後まで対応せよと繰り返しておられると。ダム建設事業の場合は、県や市の事業となっても予算措置が十分とられるという前提があります。しかしながら、これが中止になりますと、その保証も全くないと。例えば、県道中河内線、さっきも出てきましたが、これは県道でありまして、県が事業主体となってやっていくわけですが、現状の滋賀県の公共事業費の予算状況を見ますと、とても短期間で完了できるほどの予算は期待できない、ましてや、高時川下流域の河川改修など100年たってもできひんやろうと、このようなことも言っておられます。この件についての答弁は結構でございます。
最後に、いろいろと質問をしてまいりましたが、地元からは、現在、集約するとどれぐらいになるかわかりませんが、196項目の要望等が出されています。これらの難問題、諸問題、これを解決する一番の方法は、皆さん方がおっしゃっています。ダム対策委員会、それから湖北土地改良区、それから高時川沿川の各自治会長さん、それから先ほど申し上げました姉川水系の第二種漁業権者の皆さん等々、口をそろえて言っておられます。それぞれの団体から、今までに、知事、何回も要望等が出ておりますが、最終的にはこの1月ぐらいに改良区等からも出ております。そこで中身を見ますと、24年に意見書を出したときと同じような文句なんですが、発電目的を付加した丹生ダム建設の早期着手、これしかない。いろんな諸問題を解決するにはこれしかない。これをやれば、ほとんどの問題は全て解決するということであります。今現時点では、丹生ダム建設について、まだ中止と決まったわけではございません。最後にまだ一縷の望みはございます。知事が一緒にやりましょうとここで一言言っていただきたいんですが、それは無理ですか。
◎知事(三日月大造) この丹生ダム建設事業長期化により、冒頭申し上げましたが、地元の皆様方には大変な御苦労、御心労をおかけいたしております。まことに申しわけなく思っております。この丹生ダム建設事業をどうするかということにつきましては、現在検証中でございまして、最終的には国が判断することとなりますが、平成26年1月に示されたダム建設を含む案は有利ではないとの丹生ダム検証の総合的な評価は、多くの関係者の皆様による長年にわたる幅広い議論を経て一定整備されたものであると認識いたしております。この件に関しまして、御紹介いただきましたように、地元の皆様方から出されている御要望、思いは、知事としても県政としてもしっかりと受けとめてまいります。県としても責任を持って、整備局や水資源機構、長浜市と連携いたしまして、地元の皆さんにとって納得していただけるような解決策が見出されるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
◆30番(野田藤雄議員) (登壇)何回も申し上げますが、地元の皆さん方はまだ諦めておられません。しかし、中止ということになれば、いろんな先ほど申し上げています問題がございます。知事としても、いろんな要望等を聞かれていますので、地元の皆さんが納得される最善の方法で、一刻も早くいろんな問題に対して地元の皆さんに応えていただきたいというふうに思います。
これで質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(山田和廣) 以上で、30番野田藤雄議員の質問を終了いたします。
次に、27番川島隆二議員の発言を許します。
◆27番(川島隆二議員) (登壇、拍手)きょうは、足元の悪い中、皆さん、ありがとうございます。一生懸命頑張りますのでお聞き取りをいただきたいと思います。
昨年発刊された増田寛也編著の「地方消滅 東京一極集中が招く人口急減」が大きな話題をさらいました。国においても危機感をあらわにし、ローカルアベノミクスと相まって、人口減少社会への対応とともに地方創生に向けて本格的な取り組みをするべく、安倍内閣は平成26年度補正予算を成立させました。さきの我々の会派、自民党県議団の代表質問にもありましたように、地方創生の目的は、潤いのある豊かな生活を営むことができる地域社会の形成、地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保、地域社会における魅力ある多様な就業機会の創出であります。つまりは、まち・ひと・しごとなのです。そのまちとは何なのか、人とは何なのか、仕事とは何なのか、この3点に関する滋賀県の考え方を全て知事にお伺いいたしますので、よろしくお願いをいたします。
まずは、人口動態からです。人口減少が進むことでもたらされる影響というのはどういうものがあるでしょうか。今までも御答弁いただいていますが、改めてお伺いをいたします。
○副議長(山田和廣) 27番川島隆二議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)川島議員、どうぞよろしくお願いいたします。同い年ですので議論を楽しみにしておりました。
人口減少が進む影響ですね。正直申し上げて、有史以来初めてですので、想定できないことも多くあると思います。わかっているだけでも、想定できる範囲内でも、人口減少社会では、生産力、消費の減少による経済活力の低下や、社会保障費の増大、介護・医療従事者の不足、空き家の問題、社会資本の適切な管理が困難になるといったさまざまな問題が顕在化することが考えられます。特に、琵琶湖を預かります本県では、人口が減りますと、山林の荒廃化など琵琶湖の水源涵養機能が低下するおそれがあり、下流府県にも影響が出てくるのではないか。また、これまで地域で大切に守り継がれてきた伝統行事や文化などが失われることも懸念されるところだと考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)今まで人口増加県だったこの滋賀県ですけども、昨年10月で人口減少局面に入ったということでありまして、これは自然増減といわゆる社会増減、これが両方あるんですけども、特に今まで見られなかったのが、転出数、これはそんなに変わってないんです。ただ、転入数がどんどん減ってきていると。転入する人、滋賀県に入ってくる人が下がってきていると。この転入数の下がってきている傾向、これ、滋賀県で下がってきているんですけども、知事はどのように分析されますか。
◎知事(三日月大造) 長期的には本県からの転出数は横ばいでありますが、御指摘のように本県への転入数が減少傾向でありまして、2013年には転出超過に転じました。年代別には、今まで主に乳幼児や30代から40代の子育て世代が転入超過でありましたが、その傾向が鈍化してきております。地域別では、関西地方、特に京都府、大阪府からの転入が超過しておりましたが、その転入数が近年減少し、一昨年から大阪府については転出超過に転じました。要因を断定することは難しいんですけれども、考えられることといたしましては、JR琵琶湖線沿いの新駅設置、県内における大学開校による転入が落ちついたこと、全国的な地価の低下等による大阪などへの大都市回帰、新たなマンションや宅地の造成などが伸び悩んでいることなどが考えられるのではないかと分析いたしております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)最近50年間の市町の人口の推移という表があるんですけども、1960年、これを100とした場合は、大津で2010年で218、2.1倍、2.2倍ぐらい。で、一番大きいのが栗東で447、これは4.5倍弱ですね。で、草津、守山、湖南あたり、大体県南部です。で、1960年のときから人口が変わっていないのは、これは市のほうだけ、町ではないんですが、市のほうだけでいうと、長浜が106、6%、6%伸び、で、米原が95、これは減っています。で、高島が100、変わらずと。この3つだけが1960年からほとんど横ばいであります。この3市に共通するもの、これは知事は何であるというふうに考えていますか。
◎知事(三日月大造) 今御指摘いただいたとおり、県全体の人口増加については、主に南部地域を中心に1960年から大きくふえました。これは、企業進出や京阪神のベッドタウン化などの要因により転入超過が続いてきたというふうに思います。一方、今御紹介いただいた長浜市、米原市、高島市につきましては、県南部地域に比べますと企業進出が低調でありまして、京阪神の通勤圏としては遠距離に位置している点で共通しており、こうした要因が他地域からの転入人口の伸びに影響していると推察されます。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)滋賀県の中でも、今お話ありましたように、人口がほっといても伸びる地域と伸びない地域、これがあると。そのやっぱり要因はいろいろあるんですけども、都市のあり方もありますし、教育のあり方であるとか、特に大きいのは雇用のあり方、ここら辺だろうというふうに思います。そこら辺の差をどういうふうに縮めるのか、こういったところでやっぱり南高北低という話が必ず議論に上がってくるということもぜひ知事は踏まえておいていただきたいというふうに思います。県土の均衡ある発展、今までこれ、1960年から2010年までずっと人口が横ばいだというこの状況、こういったことを、今まで県として、この北部であるとか西部、高島のほうですね、どういった政策を打ってきたんでしょうか、お伺いをいたします。
◎知事(三日月大造) 今御紹介いただいた県の北部ですとか西部、主に高島地域ですね。豊かな自然と歴史文化の中で、独自の地場産業や伝統工芸、暮らしの文化が育まれた地域であります。一方で、地域の活力維持など人口減少に伴う諸問題が既に顕在化している地域もあり、これまでから、過疎・辺地・山村地域といった国の制度も活用しながら、さまざまな振興策を講じ、地域づくりを支援してきました。近年では、議員も御案内のとおり、琵琶湖環状線の整備ですとか湖西線の利便性向上に向けた取り組み、大河ドラマと連携した観光キャンペーンなど、その地域の活力を維持するための施策も推進されてきたと承知いたしております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)結局、このまちをつくるということをどういうふうにするのかということだろうというふうに思うんですね。そのときに、ただやみくもに企業誘致ばっかり言っていても、これはやっぱりうまくいきません。その人口規模であるとか地域の特性、こういったことをよく見ないと、なかなか経済政策、まちづくり政策というのは前へ進まないと。さっき高島の清水さんからもお話がありましたけども、やっぱりその地域の特性というのをどう踏まえていくのかということで、今言った南部のほうというのは、やっぱり企業進出したりベッドタウン化しているんで、これはほっといても人口は伸びてくると。だけども、何か手を打たないとどんどん人口が減るというところは、やはりちゃんと政策を打っていかなくちゃいけないというふうに思います。都市から地方へ人口が移動する、これはもう昔からの大きな政策課題でした。江戸時代でも、農村で食べられなくなった人が江戸に出てきて、で、人口がふえることでその江戸のキャパを超えてしまうと、そういうことで、帰農令を出してまた田舎に戻すというようなこともやっていました。
例えば、日本列島改造計画でありますとか地方分権、これもいわゆる人口を地方に戻そうというその流れの一つでありますけども、東京への一極集中という流れはなかなか歯どめがかかっていないというのが日本の現状であります。当然、これは、人口増加するために出生率、これを上げていく、これは当然のことでありますけども、ここではその出生率の話をするとちょっと長くなりますんで、都市からいわゆる田舎への人口の逆流、これを、この逆流という視点で考えたときに、滋賀県の強みと弱みがあると思うんですが、知事は、この滋賀県の強みと弱みというのをどう捉えていますでしょうか、お伺いいたします。
◎知事(三日月大造) おっしゃったように、20世紀は農山漁村から都市へという人の流れでつくられてきた時代だったのでしょう。それが、この地方創生、滋賀の創生という議論の中でも、どうやって農山漁村にも人が住んでいただけるのかと、住むのかということについても、これはみんなで議論をしていく大きな課題だと思います。
本県の強みとしては、まずは古くから積み重ねてきた歴史や文化の蓄積、さらには琵琶湖を初めとする豊かな自然、おかげさまである美しく豊かな土地、これがまず挙げられます。さらには、県内に13の大学が立地していることであるほか、京都や大阪への通勤通学が可能な距離にあることなども強みだと思います。また、京阪神のみならず、例えば湖東・湖北地域から中部圏内に通われる方々もいらっしゃいますので、こういったところも強みの一つではないかと思います。弱みとしては、こういう公共交通の利便性が地域によって差があることですとか、大学など高等教育を受けた人材が活躍できる職場が少ないということ、さらには、県民の多くの方々が感じているこの住みよさの満足度が県外の皆さんに十分伝わっていない、親から子供にも伝えられていないといったようなことも課題ではないかというふうに考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)強みと弱みの分析というのは、これは非常に大事で、やっぱり強みと弱みがわかっていないと、ほかの都市との競争に勝ち抜けないというふうに思っていますので、ここはもう絶対的な不可欠な要素になります。ただ、強みばかり強調してもだめですし、弱みを嘆いていてもこれはしようがない。今、話がありましたけども、交通の結節点と滋賀県はよく言われるんですけども、ただ、中部地方に行くには東海道線は乗りかえなくちゃいけないですよね。で、こっち、京都に来るのは琵琶湖線で一本で来れると。で、新幹線、どっちかでも来れる。中部に行く場合は、もう新幹線で行かないと行けないということは、中部のほうにはなかなか通勤通学が難しい状況があるのと、で、南部のほうに京都からの転入者が多い。だけども、じゃ、長浜であるとか米原、彦根、そこに名古屋圏から転入者が来るかといったら、これはないんですよね。そういうことからすると、やっぱりこの中部地方への流れというのがまだできていないというふうに私は感じております。その交通の結節点、位置関係からすると、それは滋賀県の強みという話になるんですけども、ただ、その強みとされる地理的な優位さも若干失われつつあるから、これはまた後で話をしますけども、道路、鉄道、これもちょっと通過県になりつつあるという危機感はやっぱり持たなくちゃいけないと。
そういった中で、今までは人が寄ってくるような地理的な優位性があったんですけども、現状はそういう優位性がだんだんと失われつつあると。その中でどういう仕掛けをしていくのか、滋賀県が、これをきっちりやっていかないとだめだろうと。これは観光政策についても同じことなんですけども、今後、企業誘致、それから、人が立ちどまるというか、この滋賀県で立ちどまるようにする、そういう必要がある、それをするために滋賀県が政策を打っていかなくちゃいけないと。そうするための滋賀県の、何ていうのかな、中心的な政策というのは、どういうものを知事は考えていらっしゃいますか。
◎知事(三日月大造) 近年の県内人口の移動状況を見ますと、20歳から24歳の年齢層で転出超過、高校卒業、大学卒業といったところで外に出る。大学、短大等を卒業後に県外に就職する人が多いということが背景にあるんだと思います。このことから、県内大学の学生や県外の大学で学ぶ本県出身の学生が、その知識を生かして活躍したいと思えるような魅力ある働き場所、働く場所を確保していくことがまず1つ。そして、一方、もう少し詳しく見ますと、乳幼児や30代を中心とした子育て世代の転入が多いというデータもあることから、子育て環境や教育のさらなる充実を図ることで、それらを含めた滋賀の住みやすさをアピールすることで、企業や県外の方に滋賀を選んでもらいやすくすることも必要であると考えております。
さらにもう1点は、ここまでが答弁書に書いてあるんですけども、もう1点思いますのは、若い人が働く場所、そして、子供を育てる人が産み育てやすい場所ということと同時に、私、最近、40を超えてから思うんですけど、どう老いて、どう一生を終わるのかという、その地にふさわしい滋賀であるかどうか。私は、そういう意味でいいますと、自然の中にあって、水があって、そして、例えば観音様のそういう見守りもあったり、地域のつながりがあったりということも、私は、アクティブな方々だけではなくて、人生経験豊富な方々が、ああ、滋賀に住んでみたい、滋賀で一生を終えられたら幸せだなと思っていただける私は一つの要素になると思うんです。だからこそ、例えば医療のネットワークづくりや在宅介護の見守りのシステムであるとか、そういうものを整えることも私は重要な政策の一つではないかと考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)僕も40代ですんで、まだそこまでの境地には至っていないんですけども、確かに話としてはそれはいいと思います。だけども、それは、今この滋賀県に住んでいる人で意識のある人だろうと。だけども、1回18歳のときに外に出ていって、それが、そういう人たちをどう滋賀県に帰すのかといったときには、そこのポイントは果たして帰ってくる動機になり得るかといったところもやっぱり考えなくちゃいけないと。やっぱり大事なのは、まず働き場所なんですね。結局、地元で働く場所があるのかといったときに、これから企業誘致をどんどんしていくと思うんですけども、今回も本社機能を持った企業の誘致に大分力を入れるということであるんですけども、ただ、この本社機能を持った企業誘致をするのも、これは何も滋賀県だけがやるわけじゃなくて、どこの県もやってくると。調べてみますと、大体同人口規模、同財政規模ぐらいの自治体でも、10ぐらいの自治体が本社機能を持った企業の誘致に着手をしていると。で、それぞれその取り組みをされています。滋賀県だけではないと。そういう競合自治体がいろんなところにある、その中で先んじて、この滋賀県だからこそ誘致できるんだというようなほかにない取り組みとかセールスポイント、これが絶対必要になってきます。今回の予算案で、これもNHKのニュースに出ていましたけども、企業誘致に関して、北部を中心に地域によって助成の割合に変化をつけることなんかをしながら、全体の発展のために積極的に取り組みはしようというような方向づけであります。ただ、どこの自治体も狙うような業界だけではなくて、やっぱり先ほど来、滋賀県の強みと弱み、これをしっかり考えて、その点を踏まえた上で、どういう業界の企業に滋賀県がアプローチしていくのか、この部分だろうというふうに思いますけども、知事は、ある程度業界を絞ったイメージみたいなのはあるんでしょうか、お伺いをいたします。
◎知事(三日月大造) 特に業界を特定、限定してということは考えておりません。ただ、この製造業界において国内マーケットが縮小する中で、大手企業の国内生産拠点の集約化でありますとか、マザー工場や研究開発拠点の国内での立地、これは為替の動向もあると思います。あるいは、BCPによる生産拠点の分散化などの動きがありまして、こうした中で、本社機能の移転の機会が生まれる可能性が私はより高いと今考えております。
本県には、恵まれた地理的条件、広域交通基盤の整備等を背景に、ものづくりに欠かせない機械、金属加工等の技術を有する中小企業の集積があります。これらの世界トップレベルの技術を強みといたしまして、既に太陽電池、蓄電池等のエネルギー分野でありますとか、海水の淡水化で使用される膜技術、スマートフォンや自動車の自動運転等で使われる電子部品など、先端高機能な技術や製品を生み出すものづくり産業の集積があります。こうした強みを背景として、研究開発などの本社機能の移転が見込まれる付加価値の高い産業、とりわけ、環境、医療、自動車、航空宇宙、電子部品、先端素材、ロボットといった、今後発展が期待できる産業が本県にとってふさわしいと考えておりまして、これらの分野のサプライチェーンを調査することにより、具体的な企業に重点的かつ戦略的に働きかけてまいりたいと考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)今、マザー工場の話がいろいろ出たんですけども、それを思うと、さっきの丹生ダムの話でもそうなんですが、例えば余呉町で企業を誘致しようとか、西浅井にもヤンマーの工場の今、跡があるんですけど、永原のほうに、これなんかもどっか企業に来てもらいたいといった話。それから、マザー工場にしてもそうなんですが、そういった企業が来るときに、電気、いわゆる光熱水費、近畿はどんどん上がっていますね。特に余呉町なんかに、じゃ、企業立地したいんだという企業が来たときに、原発はどうなんですかと問われたら、知事はどういうふうにお答えになるんですか。お伺いします。
◎知事(三日月大造) 原発どうなんですかって、どうなんですかと逆に問わなくちゃいけないんですけど、若狭湾に集中立地しています。動いていようと動いてなかろうと、その原発防災に私は県民の命と暮らしを守るという観点でしっかりと取り組む使命と責任がありますと。同時に、産業や生活の面では、電気、電力、必要不可欠ということであれば、その電気料金が高騰することに対して非常に悩まれる方々から多い、その方々の対策も講じていかなければならないということであろうかと思っております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)それは、高騰したときに企業にある程度の助成をするという意味ですか。
◎知事(三日月大造) いや、そういうことを申し上げているのではなくて、例えば、湖北地域で事業を営まれる方々も、一時的に事業をされようということは考えていらっしゃらないと思います。ある程度の年数、長期的なプランを立てて工場を立地される、その方々の安全面での御関心もあるでしょう。そして、エネルギー料金に対する御関心もあるでしょう。国全体で考えれば、事故が起こったときのその費用補償をどう電気料金等で負担をしていくのかという、こういう命題もあるでしょう。それらを産業界にいらっしゃる方々ともしっかりと対話することが私は必要だと思います。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)流域治水のときもそうだったんですけども、川のそばの工場地で、工場が来るといったときに、流域治水のあの条例があったことで来なかったということもありました。で、原発の話で、滋賀県が、じゃ、原発は安全かどうかというふうに問われたときに、滋賀県としてこうですよということが言えるかどうか、ここはやっぱり滋賀県としてはちゃんと押さえておかないと、なかなか企業も二の足を踏むような部分が出てきても困るということですんで、ぜひよろしくお願いいたします。
先ほどいろんな業界の話、ありましたけども、去年ですか、ロケーション大賞をとられて、非常にロケ地の誘致なんかを一生懸命やられております。これなんかは、滋賀県は大分そういった意味では全国的にもロケ地として有名になってきたということで、私はここはもっともっと大きなビジネスチャンス、生まれてくるのかなというふうに思っております。特に京都にも近いですし、まだまだ湖北地方でもいろんないい場所ありますんで、これは観光促進にもつながりますんで、ぜひとも私はスタジオ誘致みたいなことに関してもいろいろ考えていただきたいなというふうに思っております。
そういったことを誘致するでありますとか、先ほどのいろんな業界に対して誘致する場合もそうなんですけども、それは、アプローチしていく職員、こうした職員、これをどう育てていくのか、これもやっぱり滋賀県の中で非常に大事なことでありまして、商労部は唯一歳入、税収を取ってくる部ですんで、そういった意味では、こういう職員をどう育てて、どういう働きやすい環境に置くのかということ、これも求められてきますが、県庁の体制では今どういうふうになっているのでしょうか。それから、これからどういうふうにしていこうと思っていますか。よろしくお願いします。
◎知事(三日月大造) 今おっしゃったように、企業誘致を担当する職員ですとか、そういう映画のロケ誘致に携わる職員ですね。今それを担当してくださっている方々は、私は感性がいいと思います。そして、交渉や調整能力もあるし、何より、よし、こういうことで滋賀を盛り上げていこうという情熱にあふれて、非常に生き生きと仕事をしてくださっております。私は誇りです。ぜひこういう人材をふやしていくことであるとか、その人個人、属人で仕事されるだけではなくて、そういったスキル、ノウハウを次のより若い職員の皆さんに伝えていただくこと、さらには、同じように、またそれ以上の感性を持つ職員を採用する取り組みですとか、また、個人としてだけではなくて組織としてそういうものがカバーできる体制、そういうことをしっかりとつくり上げていくこと、磨いていくことが必要だというふうに考えておりますので、そういう意味で、こういう企業誘致やロケ誘致に携わる職員のいろんなアイデアをこの組織全体に広めていけるように取り組んでまいりたいと思いますし、こういう部署で仕事している方々は非常に情報量が豊富です。そういうものを自由濶達に交換、共有できるような、そういう仕組みづくりも心がけてまいりたいと思います。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)そういう職員をやっぱりきちっと育てていくというのは非常に大事なことですんで、これはぜひ今まで以上にもっとよろしくお願いします。
先ほどちょっと話に出ましたけども、まちづくりという意味で、今の滋賀県のずっと基礎自治体を見ていきますと、いわゆる住みやすさランキングですね。先ほど知事、おっしゃいましたけども、住みやすさランキングでは、草津市を筆頭に、ベスト20位以内に結構七、八ぐらい市が入っていたかな。多くの市がそのランキングに登場しているんですけども、ただ、住んでいる人にとっては非常に住みやすいということのランキングなんですね。ところが、住みたいまちランキング、それから移住したい県ランキングでは全然ランク内に入ってこないということでございます。住みやすいところではあるけれども住みたいまちじゃないと、この現実をやっぱりそれぞれの自治体がどう捉えるかということだろうというふうに思います。それは、住みたいまちというと、やっぱり先ほどありましたように、都市回帰、大阪、京都、神戸といったところ、いわゆるまちのブランドイメージというのもあるんですけども、そういったところに憧れがあるということ。それから、これはもう滋賀県という、きのうも近江県という話がありましたけども、いわゆるその滋賀県という県が持たれるイメージ、それからブランド力、そういったもんにも通じるだろうというふうに思います。どこに住んでいると言われて、京都の隣という答えをする人が私は滋賀県で圧倒的に多いだろうというふうに思っています。移住したいとか住みたいというふうに思われるようにするために、これから滋賀県は何をしていくのか、何が必要なのかといったところは、知事はどうお考えでしょうか、お伺いいたします。
◎知事(三日月大造) 川島議員もそうだと思います。私もそうなんですけど、高校を出て、滋賀を離れて、またいろんなところで働いて滋賀へ戻ってきて、やっぱり滋賀ってええなとお互い感じている、そういう世代だと思うんです。おっしゃったように、住んでいる人はいいとこやな、ええなと思っているんですけど、県外の人から住んでみたいなと思われるその率がまだまだ高められていないということは、私は一つの大きな課題だと思っています。
内閣府が昨年6月に実施いたしました農山漁村に関する世論調査では、例えば、農山漁村地域への定住願望を実現するために必要なこととして、医療機関の存在を挙げた方の割合が68%、生活が維持できる仕事があることというのが61.6%と上位を占めております。このことから、やはり医療福祉の充実や雇用の確保というところが重要なポイントだと思います。加えまして、そういう本県の魅力や暮らしやすさをもっと県外の皆さんに伝え、具体的なイメージを持っていただくことも重要だと思います。豊かな自然や子育てしやすい住環境など、大都市圏では望みにくい環境が、大阪や名古屋といった大都市圏ともほどほどの距離の地域で確保できることなど、県外の方があまり御存じないであろう情報をもっと効果的にPRすることで、滋賀を身近に感じて、住んでみたいと思っていただける方をふやしていきたいと考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)やっぱり都会と田舎の差ってあるんですよね。これは、ちょっとあした、また生田議員がみっちりやる言うてますんで、あんまり僕からはやめときます。
うち、長浜も別にそんな都会ではないんで、今、いろんなところでいろんな方のお話をさせていただいていると、あるところで、自分の子供さんが家に戻ってこないと。その子供に何で戻ってこないんや、聞くと、長浜に何があんねんと、何もないやないという答えが返ってくるんですよね。そうすると、親御さんは、もうそれ以上帰ってこいとは言えなくなるというようなことをおっしゃっていました。
まず一番初め、知事もそうだったと思いますけど、滋賀から出ていく、これはやっぱり18歳。18歳人口が急激に都市へ出ていくというのは、これも統計上出ています。で、18歳のときに出ていって、大学に進学して、そのまま就職活動を都会でして、都会で就職をしたら、今度はそこで知り合った異性と結婚をして、子供ができると、もう帰ってくる機会を失うと。これが大体地方から都市へ出ていく人の大方のパターンですね。で、どこの時点でまたこの地方のほうに戻ってくるのかといったところを、これからそこの部分をどういうふうにするのかというのは、非常にこれは大事なことでありまして、まずは地方に雇用があるということ、それから、こっちで、いわゆる滋賀県で教育を大学教育まで受けて滋賀県で就職をする、そのポイントを探せるかと。雇用と教育、この2つをやることが、やっぱり外に出ていく前の段階でとめなくちゃいけないところだろうというふうに思います。確かに大学は多いんですが、ただ、龍谷であるとか立命館であるとかというのは、滋賀県の大学というよりも、やっぱり京都の大学ということで、そのまま滋賀県で就職をしようという人は恐らくそんなに多くないというふうに思っております。地元の子が地元の大学に通って地元で就職をすると、この流れをつくっていくということが、私は若い人たちがこの地元に残る一つの大きなポイントになるだろうというふうに思っております。そういった魅力をこれからどうつくっていくのか、これはやっぱり大きな課題でありまして、さきの産業振興ビジョン、これも見させてもらいましたけども、全体の方向性の中にいろんな要素が入っていました。就職に関してはこういう業界でということでありますとか、こういう人材を育てようとか、いろんな要素が入っていましたが、全体的に網羅的に入っているということを印象として持ちました。だからこそ、そこで戦略的にどこにターゲットを絞って、どういう雇用をつくっていきながら、それに対してどういう教育をしていくのかといったこともこれからやっていかなくちゃいけないというふうに思っていますけども、知事はどう思いますか。お伺いします。
◎知事(三日月大造) その地域に移り住むということにはいろんな要素があると思います。私の父も、高校を出て京都で働き、そして、私は京都で生まれ、なぜ滋賀に帰るのか、行くのか言ったときに、父が、三日月は滋賀だからということを言っていました。そして、滋賀で墓を探すんだということを言っていて、当時、私は理解できませんでしたけど、今になって、ああ、そういうことなのかなとわかることもあります。
今おっしゃったように、ただ、そのときに、現実的な問題として、働き場所、そして子供たちが学ぶところをどうふやしていくのか、また、よりよくしていくのかということが、滋賀に住もうかなという一つの大きな私は材料になると思いますので、そういう意味で、教育は、教育委員会の皆さん、現場の皆さんと、今、学ぶ力を向上させていこうという取り組みをやっていますし、産業の面では、来年度から10年間、産業振興ビジョンをつくって、5つのイノベーションの切り口を設けて、滋賀らしい次の時代の滋賀の産業をつくっていこうという、こういう気概で今、取り組みを始めました。少し総花的じゃないかという、そういう御批判もいただいておりますが、やっぱりいろんな多様な力があり可能性があるということで、総花的にこのビジョンをつくった点については御理解をいただければと思いますし、これからこの10年といっても大きく変わるでしょうから、そのときそのとき重点分野を定めながら、また、それぞれの地域によって、そのイノベーションで合う地域と合わない地域があるでしょうから、その地域に応じた取り組みも展開をしてまいりたいというふうに考えております。
また、そういう教育と産業を連動させるということからすれば、やはり仕事や働くことにつながる教育ということも大事でありますことから、そういう例えば中学校でのチャレンジウイークの取り組み、また、それぞれの高校でそれぞれ特色のある教育を充実させていくという、こういう取り組みも滋賀らしく進めてまいりたいと考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)これからの次の産業という話がありました。実は、田舎に住んでいても都会に住んでいても、今、何が変わらないのかというと、これはやっぱりインターネットなんですね。いわゆる昔よりも情報格差というのも格段になくなってきていると。今、都会に住んでいても田舎に住んでいても同じように情報がとれる時代になってきています。そういった意味では、いわゆるICT、情報通信技術、これを有効に使うことというのは、地方で企業を起こす、それからまちづくりもそうですし、イノベーションなんかもそうですけども、そういった可能性というのは、やっぱりこのICTで非常に広がっていきます。で、この企業誘致に関しても、それから観光客向けもそうなんですけども、Wi−Fi整備でありますとか、そういうこともそうなんですが、ICTの活用ということ、これをもっと進めるべきだというふうに思いますけども、滋賀県はまだWi−Fiの整備もできていなかったかな。まだまだこれからだろうというふうに思うんですが、このICTといったものが地方創生の今後のやっぱり大きな鍵を握るだろうというふうに思うんですが、その整備に向けて、知事はこれからどのようにされるのか、お伺いをいたします。
◎知事(三日月大造) 地方も山間部も農村も、やっぱり発展するためには、そういう今御紹介のあった情報通信と、そして交通だと思います。とりわけ本県は、家庭向け光回線の普及率が平成26年9月末時点で61%と全国1位になっております。こういう強みをもっともっと生かした取り組みというのが必要だと考えております。これまでは、本県において、例えば遠隔地からの病理診断等を行います全県型遠隔病理診断ICTネットワーク事業を、これは平成22年度から整備に着手していただいて、県民等に対して安全・安心情報を提供する地域情報提供システム拡充および防災情報システム再構築というものも実施していただくなど、これらの基盤を活用してもまいりました。
議員から例示いただきました無料Wi−Fiにつきましては、県内に広く整備されることによって、外国人など観光客がふえるということもありますので、本県においても現在取り組みを進めております。まだまだもっともっとできると思います、このICTの活用。ぜひ大いに可能性を伸ばしていきたいと考えておりますので、ぜひいろんな御紹介をいただければと思います。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)これはもうICTに活用に関しては、総務省でも相当いろんな事例を挙げています。データ活用、放送コンテンツ、農業、それから地域活性化、防災、医療の分野でもそうですね。資源の分野でもそうですが、こうしたいわゆるICTをうまく活用していくことで、これからの成長戦略をつくっていくということだろうというふうに私も思っているんですけども、これは、やっぱり都市よりも地方のほうがこの有効活用というのは私はもっとできるだろうというふうに考えております。こういったものを使うというのは、人の働き方も変えていきますし、また、暮らし方もこれは変わっていきます。それは、いわゆる過疎地域でも、ICT技術をうまく利用すれば、医療現場でも今までよりももっと早くスピーディーにできるということからすると、暮らし方も変わっていくと。これは、研究費というのはよくつくんですけども、研究するばかりじゃなくて、これからは実践をしていかなくちゃいけないというふうに思っております。可能性を理解していて、そして、可能性はあるというふうに言っていても、それに対しての対応がおくれては、これは意味ありませんので、徳島でも神山町が一生懸命これをやっていらっしゃると思うんですが、これも1つターゲットを絞っている取り組みだろうというふうに思っております。
それと、ただ、ここで一番大事になってくるのは人材ですね。そうしたICTを整備しても、それを使いこなせる人材が育っているかどうかということになります。これはほかの分野でもそうなんですけども、社会資本整備、これを幾らやったところで、そこで働く人材がいなくては、やっぱり企業を呼び込んでも、その人材、雇用とのミスマッチが起きるということでございます。前回の議会で知事と学力の部分でいろいろと議論をさせていただきました。やっぱり滋賀県として、教育現場もそうですけれども、どういう人材をつくっていくのか、これは、その働き方と連動していきながら考えていかなくちゃいけないと。こういう職種を滋賀県はこれからつくり出して、その職種に見合った人材をこれからどう送り出すのかといった視点も私は大事だろうというふうに思っておりますが、知事はどのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。
◎知事(三日月大造) おっしゃったように、これからの時代の職種に合った人材を育てるというお言葉がありましたけれども、そういう面も大事だと思います。ただ、そういう、例えば働き方も働くところも職種もさまざまですので、やはり行政として、また知事として、例えば教育当局として考えなければならないのは、その子その子に合ったそれぞれの選択肢が多様に用意されている、それでいてやはり専門性も磨ける、そういうやはり教育というものをつくっていく必要があるのではないかと同時に、昔のように、例えば工業高校を出て、企業に入って、一生勤めて退職してという、いわゆる典型的なものづくりを担っていただく方の、そういうステレオタイプな方が大勢いらっしゃった時代とは違って、非常に変化の激しい、また、勤めてもいろんなことが想定される、そういう意味で、いろんな変化に対応できる、そういう人材を育てていくという観点であるとか、やはり滋賀で学ぶ子供たちには、自然や自然の中に人間以外で生きている生き物に対する、何ていうんですか、独特の愛情を持つ、そういう感性というものも持って育ってほしいなということとか、そういうことのほうが、これからの時代、私は選ばれる、もしくは学びたいなと思われる地域になるのではないかなということを考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)雇用を生むということと人を育てるということ、これはやっぱりセットで私は考えたほうがいいというふうに思っております。今おっしゃったような話もそうですけども、先日の代表質問でしたか、知事が松下幸之助氏の言葉を引用して、企業は人なりということをおっしゃったというふうに思っております。先ほどもちょっと話しましたけども、18歳で大学に進学する際、地元を離れて、また、田舎には何もないと言って離れていく、そういった若者、実はこれ、自分のふるさとのことがあんまりよくわかっていないと、そこのふるさとのよさに気づいていないという側面も私はあるんだろうというふうに思っております。それは、小さいときから自分の住んでいるところの歴史、それから、きのうも江畑さん、お話がありました文化、それから、その地域に必ず偉人という人がいますね。うちのほうでもいろんな偉人がいらっしゃいますけど、小堀遠州であるとか、石田三成もそうですし、また、あまり知られていないところでは成田思斎であるとか国友一貫斎もそうなんですけども、そういった偉人が必ずその地域地域にいるといったこと、そういった人を教える教育、要は自分の住んでいる地域、ふるさとを身近に感じる教育というのも私はちょっと足りていないのかなというふうに思います。ふるさとを感じさせる教育をすることで、18歳で外に出ても、やっぱり自分のふるさとがいいなと、いわゆる郷土愛を持たすということ、これをやっぱりちゃんとやっていかないと、潜在意識の中に郷土愛を埋め込めるということは、小さいころからの私は教育だろうというふうに思っております。こうした郷土愛を形づくる教育、一方でこういったことも必要だと思いますけども、知事はどう思いますか。
◎知事(三日月大造) 大切だと思います。同感です。やはり地域に貢献できる人を育てるために、小さいときからふるさとのよさを学んだり、その中で先人の働きや御苦労を知ることは大切であるというふうに思います。例えば、議員お住まいの長浜市の郷土資料の中には、西野水道、西野隧道とも言われているそうですけれども、西野恵荘上人でありますとか、御紹介いただきました鉄砲鍛冶、発明家としても有名な国友一貫斎など、やはり郷土の偉人が紹介され、それを学ぶことで、ああ、ええとこに住んでるんやなという子供たちの誇り、郷土愛というものを育むこともできる。それが、やっぱり滋賀に住みたい、また、自分の子供も滋賀で育てたいと思う、そういうことにもつながっていくんだと私も思います。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)これは、ぜひ小学校で、どこの地域もそういった偉人であるとか文化とかありますんで、教えていただけるように、教育長もよろしくお願いします。
先日、自民党の政経パーティーに石破茂地方創生担当大臣が講演にやってこられました。知事もその話は聞いていらしたと思いますが、知事は石破大臣の話で一番印象に残ったことは何でしょうか。お伺いをいたします。
◎知事(三日月大造) 40分でしたかね、御講演を拝聴いたしまして、私は、多くの御示唆をいただいたんですが、公共事業や企業立地だけで地方が元気になる発想から脱却して、その地域の例えば水、光、土、こういうものを生かした農業、林業、漁業の可能性を追求すべきではないかという、そういうお話がございました。そこを一番印象強く受けとめさせていただきました。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)今回、石破大臣が一番言いたかったことというのは、やっぱり地方創生というのが今までと危機感が違うということだろうというふうに思います。今回失敗すれば日本はなくなるという覚悟でやっているということをおっしゃっていました。それは、何よりも、国からではなくて地方から、今、知事がおっしゃったように、地方からその政策をつくっていくと、これが今までと違う観点だということもおっしゃっていました。それは、やっぱりそれぞれの自治体、これは滋賀県もそうですし、滋賀県の中の基礎自治体も全部そうですけども、その自治体の力量が問われてくると。できるところはできるし、できない自治体はこれからどんどんできなくなっていくというような、その力量が問われる非常に私は自治体にとっては厳しい局面だろうというふうに思います。だからこそ、今回のこのまち・ひと・しごとの地方創生戦略、これは、先ほどの産業振興ビジョンの焼き増しのような、二番煎じのような計画ではなくて、また、どっかのコンサルに委託したような計画ではない、これも大臣がおっしゃっていましたけども、そんな計画は見たらすぐわかるということをおっしゃっていました。滋賀県の独自性、まち・ひと・しごとの独自性をどう発揮していくのか、これをきっちりと私はやっていただきたいというふうに思います。
金沢では、ことし北陸新幹線が開通をするということで非常に盛り上がっています。これは交通体系の変化で、金沢は今までから人と物の流れが変わっていくということで、便利になるというふうに金沢の人はみんな非常にこれは喜んでいるところでありますし、経済が活性化する私はいい例だというふうに思っております。ただ、懸念するのは、便利になればなるほど、これは東京と距離が近くなるということは、それだけ金沢から東京に人が出ていく可能性が高くなるということでありまして、いわゆる人口流出を促すという側面もあります。
今、滋賀県を取り巻く環境、これは人が流れる交通体系から外れつつあると先ほど話しましたけども、きのうも昇龍道プロジェクトという話がありましたが、この昇龍道プロジェクトを見ていると、大体高速、東海縦貫道を走るということで、滋賀県は外れていくわけですね、この高速網から。それから、その後はリニアが通ると、リニアも名古屋まで行くと。で、名古屋から先ということからすると、滋賀県はいわゆる鉄道網からも高速網からも外れていくということになります。そういったときに、どういう仕掛けをしていくのか、危機感を持ってどういう仕掛けをしていくのか、これがやっぱり大事であります。田舎の強みと弱み、これは絶対両面ありますんで、人がどう流れるのか。
それから、世界の都市、これは欧米ですけども、欧米もアジアもそうなんですが、実は、ロンドンとかパリ、ニューヨークもそうですけれども、ほとんど人口は変わらないと。東京だけが一極集中になっている、日本だけが一極集中になっています。あと、例外的には韓国ということでありまして、そういった意味では、何で東京、日本、それから韓国、こういったところが一極集中をしているのか、こうしたことを考えたときに、私はいろんなヒントが転がっているんだろうというふうに思っております。人口が減少するという過程の中で、人口が減少するというのはしようがないんですけども、ただ、急減するということはやっぱり避けていかなくちゃいけないと。急減していくというのは、大きなゆがみ、ひずみが出てきますんで、それはやっぱり避けなくちゃいけないだろうと。人口急減させない仕組みであるとかをどうつくっていくのか、また、地方でどう魅力をつくるのか、これがこの地方創生の一番の大きな肝であろうというふうに思っております。これは、それぞれの自治体、先ほどお話ししましたように、自治体が試されるときであります。欧米の都市構造、それから人々の意識などをもっと掘り下げていかなくちゃいけないというふうにも考えております。知事は、よく一緒にやりましょうという話、先ほど丹生ダムは一緒にやりましょうと言いませんでしたけども、これこそやっぱり県が県民と一体となって進めていかなくちゃいけない私は政策だろうというふうに思っておりますんで、これからの滋賀県の未来に向けて、知事はどんな滋賀県を残していこうと、知事が思い描くこの滋賀県の未来というものをぜひお示しをいただきたいというふうに思います。
◎知事(三日月大造) 川島議員、ありがとうございます。大事なテーマについて議論をする機会をいただきました。
それで、いろいろ申し上げたいと思うんですけど、まず1つは、今回の地方創生の大きな流れですね。私は、しっかりとこの流れを生かして、滋賀らしい取り組みを進めていきたいと考えております。同時に、もう1つ客観的に見ておきたいなと思うのは、これは今に始まったわけではなくて、言われてやることではなくて、常に、例えばこの二元代表制の中で、滋賀の魅力って何だろう、どうやったら活性化するだろうとずっとやってきてくださっていますよね。ですから、何かこう一時的な競わされ過ぎの流れだけに乗るのではなくて、しっかりと滋賀らしい着実な歩みを私は皆さんと一緒につくっていきたいと考えております。
そして、人口急減地域にならないようにというお話がございました。この数年で人口急減地域になった地域ってどこでしょう。やっぱりそれは、大きな自然災害があったところ、もしくは、自然災害に連動して原発災害があったとこですよ。こういうことが絶対に起こらないようにという、こういう取り組みも、これはある意味、人類の英知を集めて一緒にやっていかなければならない課題だと思っております。
そして、知事がどのような滋賀を残すのかというようなお話がございましたが、私は、知事が残すということよりも、数点、こういうことを考えています。
1つは、やっぱり琵琶湖を初めとする自然に対する恐れや敬い、こういうものをしっかりとこれからも大事にできる、そういう滋賀でありたいなと思いますし、その中で、自治の気概、自分たちのまちは自分たちで守るし、つくるんだという、この自治の気概に満ちあふれた私は滋賀であってほしいなと思いますし、三方よしに代表されるように、自分だけよければいいんじゃない、勝った人もよくて、そして社会全体がよくなりゃいいね、それが未来もよくなることにつながるよなという、この商人道の中から生まれた他者を思いやるこういう心ですね。こういうものも大事にしたいなと思いますし、そういうことを、新しい豊かさ、新しい価値観、滋賀らしいものの考え方、こういうことが根づく滋賀であったらいいなということを私は考えております。
◆27番(川島隆二議員) (登壇)きのうもわくわくしない瀬田駅という話がありました。大津駅もそうですね。わくわくしないと。これはなぜかというと、買い物、仕事は全部京都、大阪で、帰って寝るだけが大津という状況。だから、特に寝る場所の場所でわくわくしなくてもいいというような私は住民意識があるんだろうというふうに思います。
未来というのはつくるもんなんですね。やっぱり飯を食っていかなくちゃいけないと。この滋賀県の中で飯が食える状況をつくれるかどうか。確かに自治であるとか自然を大事にするというのは大事なことなんですが、ただ、この場所で飯を食っていけるかどうかという視点を持たなくちゃいけない。そして、その飯を食える場所をつくっていくのもやっぱり行政でありますので、その点はぜひお願いをしたいというふうに思います。
今まで滋賀県に住んでいた人、それから、これから滋賀県に住もうという人、これは両方大事にしていかなくちゃいけません。滋賀県が含む近畿の地盤沈下、先ほど大阪でも人口減少がありましたけども、地盤沈下というのは起きています。これは何が原因なのかということもよく考えなくちゃいけない。鉄道はリニアの時代になっていく、そういった中で、これからの近畿の地盤沈下はますます進んでいくだろうと。その危機感を近畿全体が持って、滋賀県が持っていかなくちゃいけないと。その中でも、道路であるとか河川の整備、こういったものも滋賀県はおくれています。これは今までの2期8年でよくよく見てきました。交通網の整備のおくれ、河川のおくれ、これは社会インフラですね。それから教育のおくれ、こういったことを早急に是正しないといけないということは今やるべきことであります。こういったことはたくさんあるんですね。そういった意味から、私は、地方創生というのは今が始まったばかりですので、これからやるべきこと、それから、やらなくちゃいけないことを、知事は一つ一つ着実にやっていただきたいと。で、自然を大事にする、自治を大事にするという以前に飯を食える滋賀県でなくちゃいけないというふうに思いますので、その点を踏まえてぜひよろしくお願いをいたしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(山田和廣) 以上で、27番川島隆二議員の質問を終了いたします。
しばらく休憩いたします。
午後2時36分 休憩
────────────────
午後2時59分 再開
○副議長(山田和廣) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、43番山田実議員の発言を許します。
◆43番(山田実議員) (登壇、拍手)チームしが 県議団の山田実でございます。私にとっては多分最後の一般質問になると思いますので、私と滋賀県政のかかわりから大きく3つの項目について知事に質問をいたします。
私は、1974年──昭和49年に滋賀県職員になりましたが、その年に滋賀県知事選挙が行われ、武村知事が誕生をいたしました。ですから、私の滋賀県職員時代は、武村県政とともに始まり、草の根自治を体験、模索してきたと言えます。
その私の経験からしますと、この武村県政時代は、県の金庫が空っぽという状態からの県財政の立て直しに始まり、土地開発公社をめぐる土地転がしという負の遺産の処理、さらに、琵琶湖赤潮とせっけん運動に象徴された琵琶湖の環境回復に向けて、行政と県民が一緒になった取り組みなどを通じ、滋賀の自治の形が大きく変わった一時期だったと考えております。
三日月知事は、昨年の知事選挙において、「いのちを守り、人の力を活かす草の根自治の滋賀を発展させる」という理念を掲げておられます。また、2月定例会議の提案説明の中で、三日月知事は、行政経営方針では、対話と共感、協働で築く県民主体の県政の実現を掲げると述べられました。
そこでまず、最初の大きな質問項目として、三日月県政における草の根自治の展開について、知事に伺います。
武村県政時代の草の根自治の展開を振り返ったとき、私は、自治の拠点づくりというハード整備が支えた点、みずからが考え、みずからが行動を起こすという自立心に富んだ人づくりというソフト整備が支えた点、そして、官民が一体になって一つの目的に進むための一過性に終わらないムーブメントが支えた点という3つが重要な鍵だったというふうに思います。
この3つの視点から、三日月県政の草の根自治の展開について御質問いたします。
まず、ハード整備についてです。
草の根自治、草の根県政という言葉が本格的に使われ出したのは、武村県政1期目の最後のころでした。滋賀県内にある約3,000の集落、町内会に注目し、そこにまちづくりを担ってもらうため、自治の拠点づくりとして行われたのが草の根ハウス整備事業でした。この事業は、滋賀県の草の根まちづくりの展開に大きな成果を残しました。しかし、近年、少子高齢化、東京への一極集中などから地方消滅が言われ、今、地方創生が始まろうとしています。所によっては、かつての集落という単位での自治の維持も困難なところも出てきています。住民自治の維持、発展を考えるとき、それぞれの集落、町内会単位での自治の活性化とともに、もう少し広目のエリア、例えば小学校区単位に注目をしてはと考えます。
新入生が一人もいないという小学校も出てきています。既に統廃合された小学校も出てきていますが、行政による治める側、いわゆる統治の目線で考えるのではなく、小学校を存続させるにはどうすればいいのかという地域自治の観点で、住民みずからがコミュニティー維持の方策を考えることが大事だと思います。
小学校区単位の地域自治を考えると、その拠点に地区の公民館、コミュニティーセンターがあります。3年前の2012年に大津で全国公民館研究集会、公民館大会が開かれましたが、公民館、コミュニティーセンターも、施設の老朽化や指定管理制度への移管など幾つかの課題を抱えています。小学校区は、地域の人々が広域的に、そして自主的に参加できる、わかりやすい自治の単位であり、子供を考えながら地域を考える、さらに、いざというときの避難場所に指定されているところも多くあります。
三日月県政が草の根自治を展開していこうとされている中で、今後の住民自治の拠点整備についての所見をお聞きいたします。
次に、2つ目のソフト整備です。
住民の自治意識を高め、積極的に自分たちの地域の課題は自分たちが率先して考え、行動するという県民を育てていくためには、自治活動を促進する情報や資料を積極的に提供することが大事です。
武村県政時代に大きな進展を見せた事業に図書館行政がありました。当時は、滋賀県に図書館は4館しかなく、あらゆる統計で全国最下位を低迷していました。その図書館を全国トップクラスにまで押し上げた滋賀県の図書館戦略は、図書館行政を牽引してくれる人材の獲得にありました。当時、東京日野市の助役をしておられ、助役の前に日野市立図書館の館長をしておられた前川恒雄さんに、県立図書館の館長に就任してほしいと三顧の礼をもって迎えられたことから始まります。
先日、その前川さんの話を久しぶりに聞きました。前川館長の話の中で印象的だったのは、まず、市民の自立性、自主性を手助けするのが図書館の役割である、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を掲げる日本国憲法を市民のものとするのが図書館であると、その役割を明確に述べられていたことです。そして、図書館は住民からの需要があって図書や資料の供給があるのではなく、図書や資料を供給することで市民側の需要をつくると述べておられました。図書館の機能を改めて確認させていただきました。そうしたことから、前川さんは、図書館の蔵書によって市民の動きが変わると、すぐれた図書館を持つことで自立、自主に富んだ市民を育てることになると図書館の重要性を語っておられました。また、武村正義さんが後になって、知事時代、いろんな仕事をしたが、少ない経費で大きな成果があったのは図書館だったとの感想を言われたということも披露されていました。
この話を聞いて、私は、滋賀県の草の根自治をさらに進化させるために、滋賀県の図書館行政の充実にもう一度注目すべきではないかと思います。滋賀県立図書館が牽引するのと並行して市町の図書館も充実してきています。しかし、財政難の中で、これまで図書購入費も削減されてきました。また、コスト削減のために図書館を指定管理で運用するということを検討するような動きもあります。これに対して、前川さんを初め図書館行政専門家は、図書館長や図書館司書など専門職の重要性を指摘し、指定管理者制度の導入を強く批判しておられました。
図書の充実と専門職の確保は、自治力の高い県民づくりには必要だと思います。県民の自治向上にも寄与する今後の県の図書館行政について、知事の所見を伺います。
3つ目の一過性でないムーブメントの展開について伺います。
草の根ハウス整備事業の制度が始まった年に、滋賀の自治と大きくかかわる大きな出来事が起きました。それは、琵琶湖での大規模赤潮の発生です。それまで淡水湖では発生しないと思われてきた琵琶湖での大規模赤潮の発生は、滋賀県民にとって非常に大きな衝撃でした。そして、このままでは琵琶湖は死んでしまうとの危機意識から、自発的に起こったのが、合成洗剤を使うのをやめて石けんを使おうというせっけん運動であり、私がかかわっている菜の花プロジェクトの原点となった、家庭から出る廃食油を回収し、資源としてリサイクルするという運動でした。この、自分たちも琵琶湖汚染の加害者になってきたことを反省し、合成洗剤にかわる代替案をもって美しい琵琶湖を守るという県民の思いがせっけん運動を進め、琵琶湖富栄養化防止条例を後押ししました。県民が一丸となって推し進めたムーブメント、そのシンボルであったせっけん運動が県民と滋賀県を変えたと言ってもいいと思います。
当時、視察に琵琶湖を訪れたポーランドの調査団は、これこそ愛国運動ですよと言われて、はっとしたと武村さんは述べておられます。深刻な問題に県民が自発的にかかわっていこうと思うムーブメントをどうつくり出していくのかは、行政と住民の対話から始まると思います。
例えば、今議会に水源林保全のための仕組みづくりが提案されていますが、森の実態を調査し、森の現状を把握するという東近江で行われてきたキキダスのような取り組みも県民運動としてはどうでしょうか。
また、武村県政時代には、土に生きる県民運動というのが提唱されました。自然を土に代表させ、その土に親しみ、触れ合うことを通じて、安らぎや思いやりの心を育て、地域ぐるみの農林水産業を支援し、働くことのとうとさを学ぶという、そういう趣旨のムーブメントでありました。
さらに、新しい「うみのこ」が建造、就航するのに際し、この新しい「うみのこ」が使うBDF燃料を全部滋賀県内からの廃食油で賄う「うみのこ」燃料の廃食油回収運動として新しいムーブメントにすることも考えられます。
県民が一丸となって、しかも行政と連携して行うダイナミックなムーブメントの展開を積極的に取り入れることが草の根県政の展開につながり、今始まろうとしている地方創生にもつながると考えますが、知事の所見を伺います。
○副議長(山田和廣) 43番山田実議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎知事(三日月大造) (登壇)山田議員、どうぞよろしくお願いいたします。
まず、1点目、草の根自治について、大きく3点、御質問をいただきました。
1点目の自治の拠点整備についてでございます。
みずからの手で地域を守り、運営するという草の根自治の理念に基づきまして、これまで1,776件もの草の根ハウスの設置を支援してまいりました。人口減少対策や防災対策が重視されてくる中で、公民館、自治会館、コミセン、集会所、いろんな箇所がございますが、引き続き自治の拠点というものは重要なものであると考えております。
平成25年度に、全自治会に行いましたコミュニティーの実態調査では、建物や設備などが老朽化している、耐震、バリアフリーに対応できていない、維持管理の負担が大きいなどの回答が多くございました。こういった課題に対し、地域の実情に応じた対応が求められております。自治の拠点のあり方について、議員御指摘の小学校区単位での取り組みも一つの案としながら、市町とともに考えてまいりたいと考えております。
2点目に、そうした県民の自治力向上に寄与いたします今後の県の図書館行政についてであります。
私が衆議院議員時代、議院運営委員会の図書館運営小委員会の委員長を務め、国立国会図書館を視察させていただいた折に、ホールの上に「真理がわれらを自由にする」という言葉が掲げられてありました。これは、図書館の使命として、民主主義に寄与することを表現していると私は思っております。本県でも、本を読み、情報を得ることが、みずから学び、みずから考え、みずから行動するという自治の原点になる施設として図書館を位置づけてまいりました。
議員に御紹介いただいたとおり、昭和55年に図書館行政の第一人者であられた前川恒雄さんを県立図書館長にお迎えをし、市町にも専門職で運営される図書館の設置を進めていただきました。この図書館振興策により、当時の武村知事が目指された図書館立県として、滋賀県は全国に誇れるものとなったと認識いたしております。
ひもときますと、昭和56年2月の滋賀県議会の会議録で、知事の提案説明の中に、「県民の読書に対する理解と関心を深め、読書活動を通じて地域の自主性と連帯感を高めるため」とございます。まさにこういったことが大切だと思います。
滋賀県の図書館が、自主、自立に富んだ市民、ここでいう市民とはcitizen──公民という意味での市民でございますが、市民を育て、草の根自治を推し進めることができているのは、やはり図書館にかかわる「ひと」の存在があります。滋賀の図書館行政の礎を築いていただいた前川さんの思いが、県内の図書館職員に連綿と継承されており、質の高いサービスが提供されていると誇りを持って自負しております。
また、一方で、未来を担う子供たちが自立した市民に成長するためにも、図書館の役割は大きいと考えております。このことから、子供たちにとって最も身近な学校図書館を整備することが重要であると考え、このたび学校図書館活用支援事業を盛り込ませていただき、予算案として提出させていただきました。これにより各学校の図書館整備のきっかけとしていただきたいと考えております。
図書館は、草の根自治を支える知の拠点であり、それを次の時代に継承することは我々の責務であります。今後も、図書館の使命を果たすため、蔵書を整備し、確実に提供することを通じまして、市民の自主性、自立性を下支えし、草の根自治を担う人づくりに、より一層寄与、貢献してまいりたいと存じます。
3点目に、県民が一丸となって行政と連携するムーブメントの展開を草の根県政、地方創生にもつなげるべきではないかということについてでございますが、議員御指摘のとおり、せっけん運動や菜の花プロジェクトなどは、住民が一丸となり、行政と対話を行う中で大きなムーブメントとなって、本県の草の根県政の発展につながったと私も思います。大きなムーブメントを生み出すためには、草の根の取り組みを積み重ね、広げていくことが大切であります。そのために、既に第一線で活躍されている方々に加え、将来の地域のリーダーとなる人材の育成が必要であり、県立大学などと連携しながら取り組んでおります。
これは、単なるムーブメントという現象として捉えられることがあるんですけれども、そこには、中心になる人、かかわる人の内なる熱い問題意識、地域に対する愛情、郷土に対する愛情、さらに人に対する愛情、また将来に対する憂い、こういう内なるエネルギーがふつふつと湧くところにこういうムーブメントを生み出す原動力があったものと思います。そういう人材が県内各地で活躍し、地域の魅力や活力を高めることこそが滋賀創生にもつながると私も思います。
そういう意味で、議員も御指摘いただきましたが、県民の皆さんとの対話を重ねることで、課題を共有し、共感を持って、そして協働して県政をつくっていく、このことをぜひ進めることで、これを私は草の根県政と、草の根自治と表現しておりますけれども、滋賀創生を展開してまいりたい、かように考えております。
◆43番(山田実議員) (登壇)非常に力強い御答弁ありがとうございました。コメントしたいのですが、時間がありませんので、三日月知事のもとで草の根県政が一層積極的に展開されることを期待して次の質問に移ります。
次に、卒原発政策の推進について伺います。
もうすぐ滋賀県議会議員選挙が始まりますが、4年前の選挙では3・11東日本大震災と福島原発事故直後の統一選挙でしたので、この選挙で洗礼を受けて議員になった私にとっては、この4年間は原発、エネルギー、防災というテーマにかかわることが使命だと考え、このテーマに集中した活動を行ってきました。
震災があった年、2011年の6月議会では、平均50キロワットの太陽光パネルを、県下約400あるんですけれども、小中高校の屋根に設置して、地域共同発電所方式でトータル20メガワットをつくり出そうという、そういう設置の提案もしたこともあります。これについて、来年度予算、この27年度の予算の中で、県有施設における利用可能な屋根についての調査というものが掲げられていることをうれしく思います。
また、震災の翌年、2012年には、ドイツ各地のバイオエネルギー自給村を視察いたしました。この視察から、ドイツの取り組みに学び、滋賀でも山や田んぼのバイオマス利用に太陽光、水力などの自然エネルギーを組み合わせた再生可能エネルギーによる地域づくりの提案を議会でもいたしました。
また、2013年には、原発のない社会を目指す地方議員の全国ネットワーク、いわゆるグリーンテーブルを立ち上げました。私は現在までその代表を務めております。
このグリーンテーブルは、全国各地で行われている原発に頼らないエネルギー社会づくりにかかわる動きを、まず、それぞれの各地の議員がみずからの足元での取り組みをみずからの目で探して、それを持ち寄って、地方から原発に頼らない社会づくりの提案を国に行おうという趣旨でつくったネットワークです。全国の小さくても成果を上げている事例を持ち寄り、さらにブラッシュアップしながら進めることで、従来の大規模集中型でない小規模分散型のエネルギー社会をつくろうという取り組みを進めてきております。
また、以前から進めている菜の花プロジェクトでは、「農・モア・ふくしま」、農業の「農」という字を書くんですが、農業をもっと復興さそうという意味で、「農・モア・ふくしま」という福島復興支援プロジェクトを立ち上げ、南相馬市や須賀川市などの放射能や塩害農地に菜種を植えることで農地再生を進めてきました。また、菜種や地元から出る廃食油でBDFを精製し、それを自家発電するということで、東近江で行われているコトナリエ方式で福島県のイルミネーションも支援してきました。
政府は、まだ原発をベースロード電源と位置づけていますが、幾つかの面で、原発に頼ることは持続可能な社会を目指す政治の選択として否定的にならざるを得ません。私は、もはや私たちは原発を選択できないということ、そして、困難があっても強い覚悟と決意を持って原発に頼らない新しいエネルギー社会を目指さざるを得ないという思いを強く持っております。
まず、第1に、現在および将来の住民の安全性という面です。
福島原発事故でも、原発も事故を起こすことがあるということ、そして、一旦事故を起こしたときの対応策をまだ私たちは持ち切れていないということが明らかになりました。先日、九州川内原発に次いで、福井高浜原発についても原子力規制委員会が規制基準の合格を決定いたしました。しかし、これは、原発施設が規制基準をクリアしたというだけであって、安全基準をクリアしたわけではありません。原発施設の規制基準という再稼働のための必要条件がクリアされただけであって、住民のための十分条件ではないということを認識しておかなければいけません。
去る1月に、原子力安全対策連絡協議会と原子力防災専門会議の合同会議がありました。この会議を傍聴しましたが、原子力事業者が原子力の安全性ということについて述べたのに、滋賀県と滋賀県内の市町の各行政担当者の関心は住民の安全性にありました。会議の内容がもう一つかみ合っておりませんでした。国は地方にUPZ30キロ圏内の避難計画の策定をいいながら、その範囲にある地域に原発再稼働の同意を求めないというのも大きな矛盾です。こうした原発の安全性の議論を見ていると、国も原子力事業者も、住民の安全よりも目先の損得勘定だけで再稼働を急いでいるとしか思えません。
ドイツでは、一旦は原発再稼働にかじを切りかけていた原発政策を、あの福島原発事故を契機に、一気に2022年までに原発全廃をするという方向にかじを切りました。その背景にあったのは、安全なエネルギー供給に関する倫理委員会が出した、原子力は過去に属するエネルギーであり、使用をやめることが最良の道という提言書です。安全委員会の提言よりも倫理委員会の提言がドイツに原発全廃を決めたということも紹介しておきたいと思います。
原発に否定的にならざるを得ない2つ目の理由は、経済的合理性からです。
当初は、原発が再稼働しないと電気が不足し停電が起きるということが言われましたが、みんなで省エネや節エネに取り組んだ結果、現在まで全ての原発が止まっているにもかかわらず、私たちの暮らしは壊滅的な打撃を受けておりません。原発に頼らない社会の実験を私たちは既に経験しているのです。
しかも、原発は、他のエネルギーに比べて経済的にすぐれているとは言い切れません。先日のチームしがの政策勉強会で、関西大学の朴勝俊教授は、今後も原子力を続ける条件として5つの条件を挙げられました。それは、1つ、原発のメーカーが製造物責任を負うということ。2つ目、自然災害の場合も、保険会社が最低10兆円程度の損害保険を引き受けるということ。3つ目、電力会社の無限責任は維持する。4つ目、巨大な自然災害を理由にした免責は行わない。5つ目、事故の責任者に対する刑事責任。これらは原発事故を考えると当然のことばかりだと思われますが、この条件に沿って考えると、原発には経済的合理性が出てくるとは思えません。
3つ目の理由です。使用済み核燃料の後始末の問題は厄介です。
原発を動かせば、使用済み核燃料、いわゆる核のごみが発生いたします。小泉元首相がフィンランドのオンカロでの最終処分場を視察して原発ゼロを決めたことからもわかるように、私たちには、これまでつくり出してきた使用済み核燃料の後始末さえできずにいます。多少の経済的理由によって原発を再稼働することで、さらに核のごみをふやすことは現実的ではありません。多くの県民も国民も、3・11福島原発事故から多くのことを学び、その結果、原発に頼れそうもないということがわかってくる中で、原発に頼らないで済むエネルギー社会を目指すことを願っております。そのことが、卒原発を掲げ、原発に頼らないエネルギー社会を目指すとした三日月知事を強く支持したのだと思います。
では、今後、どのような行程で原発に頼らない新しいエネルギー社会の実現を具体化するかということです。
知事は、所信表明の中で、来年度にエネルギーに関する事項を知事直轄組織で一元化の方針を示し、再生可能エネルギー導入促進や関連産業の振興に力を入れたいと述べられました。
そこで提案です。
先日のチームしがでの政策勉強会で、滋賀県民が使うエネルギーの自給を目指したエネルギー会社の設立が提案されていました。既に全国に続々と誕生している御当地電力のネットワーク組織、全国ご当地エネルギー協会が発足するなど、自然エネルギー拡大の取り組みが始まっています。
また、先日、山形県が卒原発の一環として、地域電力会社、山形県新電力を設立するという報道がありました。チームしがでの政策勉強会でのエネルギー会社は、私のイメージでは、単一の大きなエネルギー供給会社というより、県内各地で進められている多様な再生可能エネルギーをネットワークマネジメントし、農業や林業などバイオマス振興も取り入れながら、省エネ技術や節エネなどの取り組みも進めるエネルギー共同事業体であり、エネルギーが生む収益が地域に循環される仕組みを持つ事業体なのかなというふうに考えております。
そこで、市民や民間企業と滋賀県の協働のエネルギー共同事業体の実現についての知事の御所見をお伺いいたします。
また、卒原発を進めるためには、一から始めるのではなく、これまで既に滋賀県内で行政や市民がやってきたこと、また、いろんな主体によって始まっている卒原発につながる活動、情報、データ、成果などの棚卸しから始めることが大事だと思います。こうしたことも含め、知事が考えておられる卒原発の行程表もお伺いいたします。
◎知事(三日月大造) ありがとうございます。全国のそういう新しいエネルギー社会構築のための運動を中核となって担っていただいていることに私は敬意を表したいと思います。
おっしゃった3点のこと、現在および将来の住民の安全性、それを倫理という面でもっと深く検証すべきではないかということ、さらには、経済的合理性にも合わない仕組みである、原発依存というものがという観点、さらには、これも大問題でありますけれども、使用済み核燃料の後始末の問題、こういうことからも、私も原発に依存しない新しいエネルギー社会を着実に進めていかなければならない。非常に大きな私はテーマだと思います。
その意味で、議員御指摘の全国ご当地エネルギー協会というものは、再生可能エネルギー事業に取り組む組織等が連携し、地域主導による再生可能エネルギーの普及と持続可能な地域社会づくりを目指すネットワークとして設立されたと聞き及んでおります。本県の進める新たなエネルギー社会づくりにとっても、こうした連携の基盤づくりは極めて重要と考えているところでありまして、今年度、産学官金民の各セクターの強みを生かし、エネルギーに関する取り組みの連携促進を進める場として、しがスマートエネルギー推進会議を開催しております。
また、今後、再生可能エネルギー事業の担い手となります人材に対しまして、事業推進に必要となる知識習得だけではなくて、ネットワーク形成を支援するための事業化研修会を実施いたします。さらに、来年度、スマートエネルギー推進会議のさらなる展開と、地域における事業の担い手が一堂に会して連携協力を深める場といたしまして、仮称でありますけれども、ご当地エネルギーサミットを計画しております。
このような協働の取り組みを通じまして、地域における事業化の機運醸成を図りますとともに、推進会議の各構成主体等が連携したエネルギー共同事業体にも通じるプロジェクト活動の喚起を図り、地産地消型、自立分散型の新しいエネルギー社会づくりに向けた取り組みを着実に推進してまいりたいと考えております。
次に、卒原発政策推進の行程表に関する御質問でございますが、原子力発電を初めとするエネルギー政策につきましては、国民的議論を通じて、国において決定されるものと認識しておりますが、私は、現世代はもとより、未来世代の安全、安心に責任を持つべき立場にある者の一人として、一日も早く原発に依存しない新しいエネルギー社会に向けた道筋をつけ、着実に歩んでいくべきと考えております。
あわせて、こうしたエネルギーシフトを実現するためには、10年、30年、50年といった中長期の視点で考えていく必要があると思います。このため、新年度予算案におきましては、新しいエネルギー社会づくり方策検討調査費というものを計上させていただき、中長期の将来を見据えながら、有識者の御意見も伺い、再生可能エネルギーの導入促進や、省エネ、節電のさらなる推進、産業振興、技術開発の促進など、滋賀からできることを検討してまいる所存であります。検討に当たりましては、議員御指摘のように、県内でのさまざまな主体によるこれまでの活動状況や各種データを収集いたしまして、それらを棚卸ししながら、課題を整理した上で、具体的な方策や進め方等を取りまとめてまいりたいと考えております。
一方、県だけでできることには限界がありますが、県でできることに可能性もありますことから、国に対して提言する事項もあわせて検討いたしまして、国全体で原発に依存しない新しいエネルギー社会を構築していくことをこの滋賀から強く求めてまいる所存であります。
◆43番(山田実議員) (登壇)ありがとうございました。卒原発は、県民も注目しておりますし、全国からも注目をされております。一緒になって取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、次の大きな項目として、地域活性化の経済政策について伺います。
当選以来、私の中で、農業を含む滋賀県の地域経済活性化は一つの大きな政治テーマでありました。再選された議員2年目に経済対策特別委員会の委員長に就任し、変則でしたけれども、2年間連続して委員長として、中小企業振興条例づくりに向けた取り組みを進めてきました。また、NPO活動の中で、農林業にバイオマスが持つ可能性を加えることで新しい産業展開の可能性を追求しながら、食とエネルギーの自立や、農業高校と一緒に高校生レストランや田舎に仕事をつくる事業などを模索してきました。
私たちは、地域を活性化する経済というのをつくり出さなければいけません。単に総生産をふやすだけでなく、また、企業の利潤を上げるだけでなく、県民が消費したお金が地域にとどまり、地域を循環する経済の構造、あるいは農業、商工業、サービス業などが相互連携を図りながら、ともに活力を与え合う経済の構造、さらに、地元の学校の卒業生が地元に就職できるような、地元の雇用につながり地域の暮らしを支えるような経済の構造づくりが重要だと思います。まさに経世済民、経済の本来の意味は、世を治め、民を救うということですけれども、その本来の意味での経済振興が大切です。
ここではアベノミクスについての論評は避けますが、国の経済振興策をなぞるだけでの地方の経済政策ではなく、本県の新しい豊かさを生み出す経済戦略が必要だと思います。その際、重要なのは、企業誘致よりもむしろ人材の誘致、ヘッドハンティングのような人材の発掘、育成、招聘ということだろうというふうに思います。本県経済振興における人材活用についての知事のお考えを伺います。
先ほど言いました特別委員会の議論の中で、中小企業振興条例をつくり、早くから中小企業振興に取り組んでいた大阪府八尾市の参考人をお呼びいたしたことがありますが、市の担当職員の情熱が政策を引っ張っているということを実感いたしました。また、県外行政調査で徳島県の上勝町を訪問したときには、葉っぱを売るというアイデアのもとに、地元の山林から出る葉っぱと高齢者の知恵、体験を活用して、葉っぱビジネスを成功していた独創的な地域リーダーにもお会いしました。かつてのNHK番組「プロジェクトX」には、熱い思いを持った人々が毎回登場し、あの番組から勇気と元気をもらった人は多いと思います。滋賀県内にも情熱を持って取り組んでいる方々がさまざまな分野におられます。こうした熱い人を育てるためには、制度融資とか通り一遍の情報提供、アドバイスだけでなく、情熱を持った担当者、情熱を持った地元企業人などを応援する独自の施策が必要と考えますが、知事の御所見をお願いいたします。
以前にエコノミック・ガーデニングという手法を紹介いたしました。地元で生まれつつある新しいビジネスの芽や、情熱を持った産業人、経済人をガーデニングのように育てていくエコノミック・ガーデニングの考え方が大事になると思います。知事の御所見をお伺いいたします。
最後に、そうは言っても、近年の東京一極集中はすさまじいものがあります。全国的に人口減少局面に入り、滋賀県も例外ではありません。地方全体で大胆な東京一極集中回避策を考えないと、地方からの人口流出は続くのではないでしょうか。特に、本社の東京一極集中は一番の課題です。世界的に見ても、一つの都市に本社が集中しているのは日本と韓国ぐらいです。私は、地方が一緒になって本社を地方に移すことを働きかけるべきだと思います。地方が行うべきは、本社機能の誘致という程度よりも、本社そのものの誘致が必要ではないかというふうに思います。大胆な地方活性化のための日本構造改革が必要だと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。
◎知事(三日月大造) 地域活性化の経済政策について、4点、御質問をいただきました。
まず、人材の活用についてでございます。
人口減少社会の到来やグローバル化の急速な進展など、時代の大きな転換期にあるだけに、経済振興の分野においても、議員御指摘のとおり、人が重要であり、さまざまな人の知恵を結集することで、従来にない発想、新しい価値の創造が求められております。
そこで、産業振興ビジョン案を検討いただいた産業振興審議会には、本県を代表する企業の経営者等に加えまして、創業された方、さらには子育てや介護、農業、建設分野といった身近な暮らしにかかわる事業者の皆様にも御参画をいただきました。その結果、産業振興を地域の活性化や県民一人一人の幸せにどう結びつけていくのかという視点でありますとか、これからの産業を担う人材力の強化といった視点など、さまざまな視点から御提案や御意見をいただき、ビジョンに盛り込ませていただきました。ビジョンの推進に向けては、新たに全国や世界で活躍される企業人や有識者の方々にアドバイザーとして御意見や御助言をいただく場をつくりまして、滋賀らしい施策の立案や実行につなげてまいりたいと考えております。
また、そういう情熱を持った担当者、情熱を持った地元企業人を応援する施策の必要性についてでございますが、経済振興、産業振興を行う中で、担当職員は、県民の皆さんと向き合い、仕事の人脈をつくりながら、生の声を聞き、現場から刺激を受け、施策のアイデアを生み出す機会をつくっております。
商工業分野では、中小企業活性化推進条例を施行いたしまして、職員が企業訪問し、商工団体や金融機関職員との意見交換や中小企業経営者を招いての職場研修などを通じまして、また、農林水産業の分野では、職員が日々現場に入って生産者等と話し合うとともに、組合など関係者との情報交換を密にしているところです。県といたしましては、このように現場をきっちりと見て、企業や生産者、関係団体の課題や意欲ある取り組みを探り、方向性を共有することで、必要とされる施策を企画立案し、滋賀の産業を今後も持続的に発展させたいという熱い思いを持って実行していく職員を養成してまいりたいと考えております。
また、県内各地を訪問する中で、経済振興を図るためには、情熱を持った企業人の存在が大変重要であります。県といたしましては、地域資源を生かした新たな商品、サービスの開発や販路開拓を支援する、しが新事業応援ファンド支援事業や、“ちいさな企業”の魅力や社会的な役割をウェブ動画等により情報発信する滋賀の“ちいさな企業”魅力発信事業などの取り組みを推進することにより、情熱を持った地元企業人の皆さんが元気に頑張っていただけるよう、しっかりと応援してまいりたいと思いますし、まず私自身が情熱のある旗振り役の知事になること、そして、私の周りの職員が、同じように、またそれ以上に情熱を持って、地元企業人の皆さんや、こういうリーダーの皆さんを触発できるような、一緒にやろうと訴えかけられるような、そういう組織体になるように頑張ってまいりたいと思います。
3点目に、エコノミック・ガーデニングの考え方についてでございます。
県では、中小企業活性化推進条例の検討に当たりまして、御指摘のエコノミック・ガーデニングの考え方にも関心を持ちながら情報収集をしてまいりました。この条例では、中小企業を地域の経済や社会の主役として捉え、関係者が連携し、中小企業のみずからの成長を目指す取り組みの円滑化、経営基盤の強化、産業分野の特性に応じた事業活動の活発化という3つの柱を基本として、活性化に向けた種々の施策を推進しております。また、産業振興ビジョン案におきましても、滋賀らしい強みを形成するイノベーションの創出に向けまして、県内中小企業を重要な担い手と位置づけ、技術力やサービス・販売力、発信・連携力の強化を図ることといたしております。
こうした条例やビジョンの取り組みは、地域という土壌を生かし、地元の中小企業を大切に育てるという、まさにエコノミック・ガーデニングの考え方と共通するものであると考えております。来年度は、新たに、身近な地域で創業を支援できる人材の養成でありますとか、新事業の掘り起こしと支援に取り組んでいくとともに、引き続き産業支援プラザを核といたしまして、産学官金民が緊密に連携し、創業から事業化、販路開拓に至るまでの取り組みに対して、切れ目のない支援を積極的に実施してまいりたいと考えております。
最後、4点目に、本社機能の誘致についてであります。東京一極集中の是正。
本社や本社機能を有する事業所の立地により、雇用創出や税収のみならず、新たなビジネス機会の創出や地域内企業への需要の発生などが見込まれることから、県としても企業立地助成金や国の地方創生の交付金も活用しながら、さらに積極的に誘致に取り組んでまいりたいと思います。また、本社そのものの誘致についてでありますが、先ほどの取り組みに加えまして、企業に対して地域の魅力の発信や執務環境の整備、法手続等のワンストップサービスなど、地方でできることは最大限努力をしてまいります。一方、東京に情報や人材等が集積し、本社が一極集中しているという世界的にも特異な構造、議員も御指摘いただきましたが、こうした特異な構造を変えていくためにも、これはBCPの観点からも重要です。議員御指摘のとおり、国レベルでの大胆な取り組みも必要であることから、政策提案等で積極的に発信、提案をしてまいりたいと考えております。
◆43番(山田実議員) (登壇)ありがとうございました。
先ほどから、梅村議員も川島議員も、同じような経済の中で、やっぱり人の重要性みたいなことも指摘されておられました。先ほど、人口が何で減っているかというデータの分析、知事もされておりましたけども、私もこの「KEIBUN調査研究レポート」を見てみますと、滋賀県の人口が減ってくる原因というのが、30代、40代の子育てをする人たちの転入増がもう鈍化していると、そこに20代の若者が転出がふえているという、そういう状況が相まって滋賀県の人口が減っている。その若者の行く先が、今、全部東京に向かっているというところが一番問題だろうというふうに思います。ぜひ地方創生というのを滋賀県らしく取り組んで、地域の活性化をしていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(山田和廣) 以上で、43番山田実議員の質問を終了いたします。
最後に、24番細江正人議員の発言を許します。
◆24番(細江正人議員) (登壇、拍手)自由民主党滋賀県議会議員団の細江正人でございます。もう少しでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
スマートな電子自治体を目指してと題して通告させていただきました。内容の性格から専門用語の片仮名や英文字が多く出ますが、どうぞ御容赦いただきたいと思います。
会社や役所の事務のツールなどはどんどんと進歩し、そろばん、電卓からパソコンへ、手写しからコピー機へ、文書ファイルは電子ファイルへ、マイクロフィルムから画像データへ、コンソール入力から音声入力へ、印章やサイン、免許証にかわり、住基カード公的個人認証システムや掌紋、指紋、眼球の認識による個人の特定など、ソーシャルネットワークシステムへの応用などスマホにまでも搭載されております。画像処理では、顔認証システムや年齢、性別の認識まで飛躍的にICT技術が進歩しており、最新のシステムでも、今や5年程度のリース期間なら満了を待たずして陳腐なものになってしまう時代に入りました。
しかし、技術が進歩して、できる、いわゆる可能性が広がっても、組織の仕組みがついていかないか、行政から見れば、住民の理解をまだ得られないのが実情かもしれません。
先ほどもICT技術の重要であることについて議論があったところでございます。そのような状況下、効率よく賢く機能する仕組みを目指して、我が滋賀県では総合政策部情報政策課が情報システム全体最適化に取り組んでいただいていることを知りました。これは、建築工事でいうと設計士、パッケージシステムの導入に対してはスタイリストの立場でしょうか。
コンピューターシステムに置きかえることによってできることと今までやってきた業務の間に乖離はないか、また、有効な投資になっているのか、業務のそごがありはしないか、全て効率的に運用されているのか、国や他の機関など、過大な投資をして先進的なシステムをつくり上げても、利用者が少なく、1利用者当たりにすると大変なコスト高になっている例などもあり、少し気になって取り上げてみました。中身が概念ではなく実務の話になりましたので、県のCIO、最高情報責任者である副知事に、5点、質問いたします。
まず初めに、県において現在運用されている電算処理システムについては、大規模なフレームのシステムから軽微な仕組みまで数多くあると思いますが、どのようなシステムがあるのでしょうか。また、その費用の単年度のグループ別の小計と合計額は幾らになり、予算上はどの程度の占有か、また、経年の予算の増減傾向はどのようになっているのでしょうか。
私は、市会議員として市の業務を見る時代がありましたが、市町の基礎自治体としてのシステムでは、どこの自治体も類似した業務が多く、個々に開発するのではなく、共同でパッケージシステムを用意し、カスタマイズもごく限られたところだけで済ませるようなものがよいのでないかとずっと思っておりました。
そのような中、総務省は、地方公共団体におけるクラウド導入を推し進めてきました。取り組みの一環として、地方公共団体情報システム機構からは、「地方公共団体におけるクラウド導入の取組み」を発刊し、自治体クラウドの導入事例調査に基づき、自治体クラウドの概要や、事前検討、計画立案、仕様検討・システム選定、導入・移行、運用などの各フェーズにおける作業項目、実施手順、課題および解決方策などを記載し、参考資料として実際に自治体クラウドを導入した団体の事例資料や自治体クラウド対応アプリケーション一覧を掲載しています。そして、今回の改訂では、平成25年度の自治体クラウド促進事業の成果を踏まえ、自治体クラウドの導入に取り組まれた地方公共団体の事例の追加と内容の更新を行っています。
総務省からは、電子自治体の取組みを加速するための10の指針が示され、マイナンバー制度導入にあわせた自治体クラウド導入の取り組みの加速やICT利活用による住民利便性向上、電子自治体推進のための体制整備について提言されています。
そこで、2点目、県の自治体クラウド、あるいはクラウド利用、システムオープン化などの取り組みについてであります。
近年、クラウドという言葉をよく耳にするようになりました。情報システムは、単体のパソコンで処理できるものもありますが、多くは、サーバーといった高性能なコンピューターにシステムを入れ、複数の端末パソコンで処理をするといったイメージになります。このサーバーやその中のシステムを自分でつくらないで、誰かがつくったものをインターネットなどを使って端末に接続する。インターネットの先の見えないところにシステムの本体があることから、雲の中にあるというイメージでクラウドと呼ばれるようになったと言われていますが、このクラウドのメリットは、自分でハードやシステムを構築しなくてもよい、システムを安全に運用管理するための設備を用意する必要がないといったことから、システムの調達コストを安く抑えることができる、あるいは、共同利用による割り勘効果といったことが期待できます。自治体間でクラウド技術を用いてシステムを共同利用する自治体クラウドも、こうした経済効果が期待できると言われています。一方で、クラウドの利用、クラウド化は、共同利用が前提となり、標準となるシステムを利用することになることから、容易には導入できない面も備えています。
そこで、まず、お尋ねしますが、先ほど申し上げた10の指針では、こうしたクラウド化や、大型コンピューターから小型のサーバー機器へのシステムの置きかえ、いわゆるシステムのオープン化といったシステムのスリム化、経費削減、さらには、市町での自治体クラウドの取り組みが加速するよう、県が主導的な役割を担うことが期待されていますが、本県ではどのような状況になっているのでしょうか。
もう1点、先ほども申し上げましたが、標準的なシステムの導入、いわゆるパッケージシステムの導入には、機能などと照合した業務のフローの棚卸しや業務の標準化、そうしたことによるシステムカスタマイズの抑制が必要と言われていますが、パッケージシステムの導入やカスタマイズ抑制についてはどのように考えておられるのでしょうか。
3点目は、電子自治体推進のための体制についてであります。
県では、副知事をCIO、最高情報責任者と定めて、強力なガバナンスをきかせながら各部局に責任者を配置するなど、電子自治体推進の体制を整備され、情報システムの全体最適化や情報セキュリティーの対策に取り組んでおられるとお聞きしていますが、システム調達における効果的なPDCAサイクルの実施など情報システム全体の最適化を図る必要があると思いますが、どのような取り組みを行っておられ、さらには、それによる経費節減効果はどのくらい出ているのでしょうか。
また、PDCAの中で、例えばシステム更新を行う際などには、システム改善などには気づきが大切と思いますが、そうした提案の工夫などはあるのでしょうか。
次に、4点目ですが、冒頭に申し上げましたように、日々進化するICTを効果的に活用し、スマートな電子自治体を実現していくための県の情報システム化の取り組みに関する今後の展望についてであります。
まず、来年度に制度がスタートするマイナンバー制度への対応も含めて、現在進められている情報システムの整備や改修の計画、その中でも新システムは何か、それらの計画においてシステム最適化をどのように図られようとされているのかお示しください。
そして、それら計画のコスト削減効果、あるいは定性的な効果の見込みも踏まえて、今後の長期的な展望についてお聞かせください。
最後に、制度やシステムに関する県民の要望をどのように国につなげていくのかについてであります。
一つの例でありますが、公的個人認証サービスの電子証明書の有効期間は3年とされており、有効期限が近づけば更新手続を行うことが可能となっています。これは、e−Taxで自分が申告をするために、この時期にまず第1回の手続を行ったんですが、更新の手続をするごとに繰り上がっていくんです、有効期限が。そうすると、通常の更新ですと、運転免許証のように同じ日になっていくはずなんでありますが、これは法の関係というか、条例の関係から、申請した日から3年間ということであって、大変矛盾を感じておりました。これは自分として矛盾を感じておりました。
この件について協議しているときに、電子証明書は、このマイナンバー制度の開始に合わせて、平成28年1月から発行される個人番号カードに登載されるようになるんですが、その有効期間についても国において見直しができました。そして、直るようでありますが、今回は幸いにして、私がこれまで持ち続けていた問題意識と同様の見直しを国においても検討されるということでしたが、これはきっとどっか要望があったから直ったのかなというふうに思っております。
このマイナンバー制度を初め、国によって導入が決定される制度やシステムについては、その円滑な導入も含め、県民のその利便性を向上させるためには、県民の気づきや要求に応えていくことが重要と考えますが、今後、どのようにその県民の要望を国へつなげていこうとするのか、お伺いいたします。
これらの課題への対応も含め、引き続き、オープン化やビッグデータの活用など、情報システムの効果的、効率的な調達および活用に努めていただくことをお願いして質問といたします。
○副議長(山田和廣) 24番細江正人議員の質問に対する当局の答弁を求めます。
◎副知事(西嶋栄治) (登壇)スマートな電子自治体についての大きく5点の御質問をいただきました。
まず、1点目の現在運用中のシステムについてでありますが、本県では、平成26年度におきましては、税や住民基本台帳など基幹事務関連で約6億5,000万円、そして、安全・安心情報のメール配信など県民サービス関連で約1億5,000万円、内部事務関連で約1億7,000万円、そして、医療・福祉関連で約3億2,000万円など、149のシステムで約29億4,000万円となってございます。
県全体に占めますシステム関連予算の割合につきましては、10年前の平成16年度時点では約1.0%でございましたが、平成26年度時点では約0.6%となっておりまして、徐々に縮小の傾向にございます。
次に、大きな2点目の自治体クラウドに係る御質問のうち、まず、オープン化、クラウド化に関する県の状況と市町での取り組み状況についてでございます。
本県では、電子申請システムや電子入札システム等におきまして、クラウドサービスを利用いたしております。また、税務等の大規模システムにつきましては、従来の大型汎用コンピューターからサーバーによるシステムへと変更する、いわゆるオープン化を推進いたしまして、コストの削減と業務の効率化に取り組んでいるところであります。
また、全市町での取り組み状況についてでございますが、本県では平成24年度に、県と全市町で構成いたしますおうみ自治体ネット整備推進協議会におきまして、システム共同利用に向けました調査研究を行いました。この事業の検討結果を受けまして、既に検討に着手していた6町でございますが、そこではさらにこれによりまして取り組みが加速をし、平成26年1月には共同利用に向けました協定を締結されまして、本年ですが、本年10月からは先行する5町で基幹系システムや内部事務システムを中心とした共同利用を開始される予定となっております。また、一方、草津市、守山市、栗東市、野洲市および湖南市の5市におきましても、メールの共同利用の検討が開始されておりまして、平成25年10月からは、先行する草津市、栗東市、野洲市の3市がメールなどのグループウェアの共同利用を開始されました。引き続き、平成26年10月からは、守山市、湖南市の2市が共同利用に参加をされております。さらに、現在では、この5市で基幹系システムの共同利用を前提とした検討を行っておられます。
次に、パッケージシステムの導入およびカスタマイズ抑制についてのお尋ねでございます。
本県では、滋賀県行政情報化推進指針に基づきまして、他の自治体で実績のあるシステムやパッケージシステムなどを積極的に活用することといたしております。また、パッケージシステムの利用に当たりましては、業務処理に必要な最低限の機能に絞り込むことによりまして、可能な限りカスタマイズを抑制することといたしているところであります。
次に、大きな3点目の電子自治体推進のための体制に係る御質問のうち、まず、情報システム最適化の取り組みと経費節減効果についてでございます。
情報システム最適化の取り組みといたしましては、業務やシステムを組織横断的に見直し、重複、類似するものを統合や標準化をしたり、また、各システムを企画段階から整備、運用、廃棄にわたって把握をし、その適正化に努めているところであります。システム調達につきましては、システムの企画段階と予算要求段階には、計画審査会でその必要性や導入効果等を評価し、予算措置に反映いたしますとともに、調達段階におきましては、調達ガイドラインに基づきまして、調達審査会で仕様書や設計額の審査を行っております。また、各システムの運用状況を毎年調査し、その結果等を踏まえた指導、助言を行うなど、PDCAサイクルによるシステムの最適化に取り組んでいるところでございます。
これらによりまして、例えば平成26年度の500万円以上の調達案件では、予算要求前の構想段階には総額で約23億7,000万円でありましたものが、予算成立時には約22億7,000万円となり、金額にして1億200万円余、率にして4.3%の経費節減が図られたところでございます。
次に、システム改善に対する気づきについてでございますが、議員御指摘のとおり、システム改善には気づきが大変重要であると考えます。このため、システムを更新する際には、対象業務の分析と改善点の検証を行いますとともに、利用者からの御意見も積極的に取り入れることといたしております。例えば、しらしがシステムにおきましては、利用者と県政モニターにアンケートを行っております。また、メール等に利用しております総合事務支援システムにつきましては、職員にアンケートを実施し、機能改善の参考といたしているところであります。
次に、大きな4点目の情報システム化の取り組みに関する今後の展望の御質問のうち、まず、現在進めております新たなシステム計画と、計画におけるシステム最適化の取り組みについてお答えいたします。
県では、平成27年度におきまして、社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度に伴います統合宛名システムの整備を初め、税務総合システム、図書館システムなど、11システムの新規開発または再構築を計画いたしております。このうち、税務総合システムにおきましては大型コンピューターシステムを再構築するオープン化、また、図書館システムなどにおきましてはパッケージソフトの導入を予定するなど、システム最適化に取り組む計画といたしているところであります。
次に、これらの計画によりますコスト削減等の効果と今後の長期的な展望についてでございますが、例えば、税務総合システムでは、ハードウェア関連で年間約6,000万円のコスト削減を見込むとともに、納税証明書発行時間の短縮などによる納税者サービスの向上や、各税目にまたがる納税者情報の集約によります県税の賦課徴収事務の一層の効率化を見込んでいるところであります。今後の長期的な展望につきましては、引き続き、効果的なPDCAサイクルのもと、全体最適化に取り組み、システムの導入効果を定期的に検証するシステム評価の取り組みなどを通じて、投資効果のさらなる向上により一層努めたいと存じます。
最後に、5点目の制度やシステムに関します県民の要望をどのように国へつなげていくかについてでありますが、まずは、県民の皆さんに対して新たな制度やシステムの周知を図ることが何よりも肝要だと存じます。その上で、県民の皆さんの利便性の向上を図っていくため、県の広聴の仕組みも活用しながら、県民の皆さんの要望や意見を幅広にお伺いし、さまざまな機会を捉えて国にその趣旨を伝えてまいりたいと存じます。
以上です。
◆24番(細江正人議員) (登壇)ありがとうございます。もうほんまに実務の話なので、また後々に教えていただきたいと思いますが、ここで今、電子化といいますか、私が一番感じていたのは、市町が共同利用すると一番効率がいいなというふうにも思っておりましたし、数値、変数が変わったり税率が変わったりしたときなんかに入れ違えたり、その対象を間違えたりとか、基本的な初歩的なミスがあったりしているんです。そういうのが共同利用することによってうまく防げるんではないかなと思うんですが、今聞いていますと、6町はその基幹業務も動き出しているという感じでありました。5市についても基幹業務で動き出しそうなんですが、残りのところに対しては、どうなんでしょう、これは難しいんですね。皆対等であるとか、都合のええときには、県、市、国は皆対等の自治体でありますというようなことになるんですが、本当は僕は、ある程度指導的立場といいますか、それは俯瞰した物の見方をして、そのお知らせをしてあげる、指導というよりはお知らせをするということが大事やと思うんです。そうすると、この5市はいった、6町はいった、あとのところは単独でできているんでしょうかねというのが、もし承知しておられたら状況をお知らせいただきたいなというのが1つでございます。
それから、検証、気づきなんかのところでありますが、アンケートをしたということでありましたが、その状況について、もしわかれば、こんなんやったというようなことがあれば教えてほしいなと。
それから、もう一つは、気づきの吸い上げ方なんでありますが、役所は、この広聴広報というところ、広聴、聞くところの部署へ行ってくださいということになるんですね。これは、県民にとっては大変違うやろうと。例えばですよ、例えば先ほどの公的個人認証システムの有効期限について、ほんなら、それはどこへ言うねんという、これは県民には全くわからんと思います。で、自分の判断としても、これは法で決まっているか条例かなと。そうすると、これは県へ言うてもあかんわなと、もちろん市の窓口へ言うてみてもしようがないわなと。市の窓口へ言うと、いや、もうこれは法で決まっていますからという、窓口の対応としてはそういうマニュアルどおりにやらざるを得ませんから、だから、聞くというのは、そういう聞くとこのセクションをつくるんではなくて、その現場から内部で上げていく、内部で聞き取りをするという仕組みがあったらどうかなと。市町から各県の担当の部局のとこへいろんな気づきが来ると思います。それをもう一度、その庁内でチームで集めるということができると、もう少しいい仕事ができてくるんではないかな。今、集めたい部署では、一生懸命アンケートをとったりパブコメしたりして聞くんですが、その聞くとこと聞かされるとこ、クレーマーとまでは言いませんが、ああしたらどうや、こうしたらどうやっていういろんな話が来る部署があると思うんですが、そこはマニュアルどおり、これはもう規定ですからあきまへんという形になってしまうと思うんですが、それは、そうやなくて、一旦聞いて、そして持ち寄って、こんな話が出とんのやけどという情報交換をするというか、そういうセクションがあってもいいんではないかなというようなことも思ったりしますが、西嶋副知事、すんません。
◎副知事(西嶋栄治) 3点、再質をいただいたと思いますけども、他の市町の状況がどうかということでございます。この6町、それから5市につきましては、大変先進的に取り組まれているところであります。先ほど申し上げました県と全市町で構成しておりますおうみ自治体ネット整備推進協議会というのがございますので、ここで常に情報共有は図っております。先ほど申し上げました、先生御紹介のありましたいろんなクラウドの利点とかそういうものは、いろんな場面場面で紹介をさせてもらっております。それぞれ、しかし、その市の大きさでありますとか、それぞれの事情があって、御事情もあるかと思いますけれども、いろんなコスト削減のこと、それからセキュリティーの確保、そういうことを考えますと、やはり今後はクラウド化に、共同利用というところに向かうのではないかというのが流れかと思います。県のシステムも、また共同利用をお使いいただくという手もございますので、そういうことにつきましては、県といたしましても、このような流れをより進みますようにしっかりと助言をしてまいりたいと思っております。
それから、アンケートの例でありますけれども、悉皆でちょっと今申し上げられませんが、例えば、しらしがシステムでメールの利用者にお伺いをいたしましたところ、その御意見から、23年度には気象警報、注意報の情報提供が入りましたし、24年度からは地震情報の提供も行いました。これは、こういうものをやっぱり入れてほしいというようなお声を受けての県の対応かと思います。
それから、職員が日ごろ使っております総合事務支援システム、これも職員にアンケートをいたします。この職員からは、やっぱりメール送信などに、もっと大量のメールを一遍に送りたいというのがございましたので、メールの件数を30件から100件に拡大するとか、このようなことも取り組ませてもらっております。
このように、しっかりと意見を吸い上げるということが大変大事だと思いますので、今後ともそのような方向で進めたいと思っています。
それから、広聴のお話をいただきました。大変大事な御指摘かと思います。聞きっ放しになる、あるいは、問題を受けた部局だけが、それを処理してクローズにしてしまうというようなことがあっては、これはなりません。私どもも、それにつきましては、広聴部門のほうからそういうお話がありましたら、必ずそれぞれの担当部局、あるいは、場合によって、非常に汎用性のある問題につきましては全庁的なそういう情報共有もいたしているつもりでございますけれども、より、今議員おっしゃってもらいましたような、そのようなことにならないように、そういうことを起こさないように、県庁全体で共有化し、気づかないといけない部分につきましてはしっかりと共有化をさせていただく、そのようなシステムを、さらにそれが運用がより図られますように、しっかりとまた私も注意してまいりたいと、このように思っております。
◆24番(細江正人議員) 終わります。(拍手)
○副議長(山田和廣) 以上で、24番細江正人議員の質問を終了いたします。
以上で本日の質疑ならびに質問を終わります。
明27日は、定刻より本会議を開き、質疑ならびに一般質問を続行いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
午後4時19分 散会
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