一宮市議会 > 2014-03-07 >
03月07日-02号

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  1. 一宮市議会 2014-03-07
    03月07日-02号


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    平成26年  3月 定例会               議事日程(第2号)                    3月7日(金曜日)午前9時30分 開議 1 一般質問について出席議員(39名) 1番  竹山 聡   2番  神戸健太郎  3番  森 利明 4番  高木宏昌   5番  浅野清二   6番  井上文男 7番  岡本将嗣   8番  水谷千恵子  9番  柴田雄二 10番  細谷正希   11番  安田 誠   12番  尾関宗夫 13番  犬飼万壽男  14番  大津 純   15番  京極扶美子 16番  八木丈之   17番  花谷昌章   18番  横井忠史 19番  足立樹丘   20番  和田彌一郎  21番  小島 薫 22番  渡辺之良   23番  平松邦江   24番  西脇保廣 25番  服部修寛   26番  谷 祝夫   27番  伊藤裕通 28番  山田弘光   29番  日比野友治  30番  太田文人 31番  松井哲朗   32番  浅井俊彦   33番  渡部 昭 34番  小澤達弥   35番  野村直弘   37番  原  勲 38番  渡辺宣之   39番  末松光生   40番  倉石義夫欠席議員(なし)欠番 36番地方自治法第121条の規定により出席した者   市長       谷 一夫    副市長      山口善司   企画部長     伊藤雅淑    総務部長     福井 斉   市民健康部長   細江和彦    福祉こども部長  長野久美子   環境部長     武藤正美    経済部長     児嶋幸治   建設部長     宮崎 哲    建設部参事    二ノ宮和雄   会計管理者    平野隆史    教育長      中野和雄   教育文化部長   服部曉治    水道事業等管理者 飯田正明   上下水道部長   真野秀夫    消防長      伊藤 健   病院事業管理者  余語 弘    病院事業部長   堀田隆司事務局職員出席者   議会事務局長   小島敏彦    議会事務局次長  鈴木敏夫   議事調査課長   吉川宏之    議事調査課副主監 早川嘉彦   議事調査課主査  長谷川敬司   議事調査課主査  片岡 崇   議事調査課主任  本間真介    議事調査課主事  大島淳史---------------------------------------                             午前9時30分 開議 ○議長(野村直弘君) 出席議員が定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程はお手元に配付したとおりでありますので、これをもって御報告にかえます。 これより日程に入ります。 日程第1、一般質問を行います。 通告順により、順次発言を許します。 25番、服部修寛君。     (25番 服部修寛君 登壇 拍手) ◆25番(服部修寛君) おはようございます。 議長から発言のお許しをいただきました。 この議場で議会が開かれますのはこの3月議会が最後でございます。大変、市民の関心も強く、傍聴席は満席でありますし、モニター室も超満員でありますので、真摯な答弁をお願いしたいと思います。私にとりましても60回目の節目の一般質問でございます。 それでは、通告に従いまして、8点につきお尋ねをいたします。 初めに、安全安心のまちづくり、(1)交通安全についてお尋ねします。 平成25年の交通事故死者数は14名、豊田市の17名に次いで愛知県で第2位でした。死傷者数3,406名は豊橋市の4,172名に次いで2位、3位は豊田市で2,900名、4位は春日井市で2,839名でした。平成25年の一宮市の交通事故死者数交通事故人身件数交通事故死傷者数は、いずれも前年と比較すると大幅に増加しています。 平成25年度施策評価(有効性評価)結果報告書の施策19「交通ルールが守られているまちをつくる」について、現状評価をA評価とされました。この理由の中で、「交通マナーを守っていると思う人の割合は、平成24年に減少したが、平成25年では上昇に転じており」と書かれております。平成23年の97.1%、平成24年の96.6%、平成25年の97.2%は、統計学的には全て誤差範囲の中に入っており、減ったとかふえたとかではなく、全て同じ値であると評価しなければなりません。 繰り返しお話しをしておりますが、標本誤差の、これできちっと、やっぱり統計学上の話でありますので議論の余地はありませんが、いかがでございましょうか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 議員が統計学的には適当でないと言っておられます。次年度以降も評価しますので、その際には議員の御意見を参考にさせていただきます。どうぞ御理解をよろしくお願いします。 ◆25番(服部修寛君) 企画部長だけではなしに一宮市の恥でありますので、よろしくお願いを申し上げたい。 交通事故を減少させるために、交通安全に対する市民、行政、警察、地域、それぞれの役割と責任を定義し、責任の所在を明確にすることにより市民の交通安全への意識向上を図ることが重要であり、交通安全条例の制定が必要と考えますが、いかがでございましょうか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 一宮市としましては、平成20年に一宮市安全なまちづくり条例を制定しております。それに基づきまして、安全で安心して暮らせる地域社会の実現、交通事故及び犯罪の防止を図っておるという現状でございます。それに加えまして、平成23年度から平成27年度までの5年の間ですが、第9次の一宮市交通計画を策定しております。関係行政機関あるいは交通安全推進団体等とともに交通安全対策を実施しているところでございます。 今後の交通事故情勢あるいは市民の交通安全に対する意識など、各種社会情勢を総合的に勘案しながら、交通安全行政を推進していきたいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) 続きまして、防犯活動についてお尋ねをします。 平成20年3月定例会で、今お話がありました、当時犯罪発生件数が愛知県で最も多い状況を受けまして、安全・安心なまちづくり条例の制定を提言しました。その後、今お話しのように一宮市安全なまちづくり条例が制定され、犯罪認知件数は確かに減少しておりますが、住宅対象侵入盗につきましては、平成24年に比較して平成25年は80件の増、453件ありました。特にこの中でも、空き巣325件、これは92件の増、居空き、これは20件ですが、4件の増--が目立って増加しております。 平成25年12月7日土曜日、一宮市民会館で行われました一宮市安全安心なまちづくりフォーラムでは、講師として東京未来大学こども心理学部長出口保行氏を招き、「攻める防犯」をテーマに講演が行われました。一宮市安全安心なまちづくりフォーラムでの講演内容を踏まえて、一宮市の犯罪発生状況の改善、特に住宅対象侵入盗を防ぐにはどのような手段、方法が有効と考えますでしょうか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 今、議員から紹介をいただきました攻める防犯ということにつきましては、犯罪者が嫌がる対策を行うということであると考えております。犯罪者が嫌うことは、音、光、時間、地域の目、この4つのことがございます。そのためには、まず、市民1人1人が防犯意識を高めることが大切だと、それが一番重要だと考えております。市民の意識が高まった上で、警察などと連携しながら犯罪情報を発信し、また防犯効果が高い鍵への買いかえ、こういうことのための防犯対策補助金、あるいは24時間まちを見守ってくれる防犯カメラの設置促進に向けた防犯カメラ設置補助金、こういうような制度を今後とも積極的に活用しながら犯罪者に嫌われる一宮市を目指していくと、これが重要であると考えております。 ◆25番(服部修寛君) 住宅対象侵入盗以外では、振り込め詐欺が大幅に増加しています。平成24年は10件、平成25年には16件発生し、6件、60.0%の増加でありました。つい先日、3月4日にもでありますが、会社の同僚にけがをさせたという息子の名前をかたった、慰謝料が要るからと、200万円というお金の振り込め詐欺があったというふうな報道がございました。 平成25年に発生した振り込め詐欺での被害金額の総額は幾らでありましたでしょうか。また、被害の最高額は幾らでありましたでしょうか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 振り込め詐欺というのは4つの種類の総称でございます。オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺、これらをあわせたものでございます。 昨年、一宮市内で発生した振り込め詐欺は16件ございました。被害総額は約7,200万円ほどになっております。その中で、一番多くだまし取られた方については約1,800万円という結果でございます。 ◆25番(服部修寛君) 最近はATMでは100万円以上はブロックがかかります。ですから対面をして直接お金をもらうというような事例があるそうでありますので、1,800万円ということを聞きまして大変驚いておりますが、大変だと思いますね。 振り込め詐欺等の被害を防ぐためには、どのような攻める防犯が有効と考えますか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) オレオレ詐欺でだまされた方にお聞きしますと、ほとんどの方がオレオレ詐欺とはどんな手口かを知っているにもかかわらず、だまされているという現状がございます。警察などと協力しまして犯罪情勢を提供したり、あるいは広報用のDVDを作成しまして市内の金融機関に配布し、金融機関の窓口でそのDVDを流すことも始めております。また、高齢者宅を指導員が戸別訪問しておるわけですけれども、そういうときにも必ず広報するようにしております。また、迷惑電話チェッカーのモニターを募集するなどの対策も講じておるところでございます。 今後とも、市としましては警察など諸機関と連携しながら、情報提供など対策を講じていきたいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) 続きまして、学校給食についてお尋ねをいたします。 学校給食では、何よりも安全と安心が確保されなければならないと考えます。ノロウイルスによる集団食中毒が各地で発生をしております。浜松市や広島市では、小・中学校や幼稚園で給食を食べた幼児、児童・生徒や教職員が被害に遭っています。 一宮市の学校給食におけるノロウイルスによる食中毒の防止対策はどのように行われておりますでしょうか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 文部科学省の学校給食衛生管理基準に基づき、作業開始前、用便後、食品に直接触れる作業の開始直前及び生の食肉類、魚介類、卵、調理前の野菜類等に触れ、他の食品及び器具等に触れる前には、手や指の洗浄及び消毒を行っております。また、学校給食従事者の健康状態を毎日把握し、発熱、下痢、嘔吐があれば自宅待機とし、医師の診断によってはノロウイルスの検査を自身で行っていただきます。検査が陽性であれば、検査でノロウイルスを保有していないことが確認されるまでは調理業務に従事させないことといたしております。 ◆25番(服部修寛君) 驚きましたが、パン屋さんですか、ノロウイルスによって、工場自身は設備を完備しているにもかかわらず、それがまた蔓延をしたということですので、本当に強いウイルスだなというふうに思っておりますが、その辺はお気をつけいただきたいなというふうに思っています。 給食食材の放射性物質測定検査についてお尋ねをいたします。 12月定例会での答弁では、旧一宮地区の北部、南部共同調理場では対象食材全ての検査を毎日行っているにもかかわらず、木曽川地区、尾西地区の単独調理場では月に2回程度の検査しか行われていないとのことでありました。同じ一宮市内の学校に学ぶ児童・生徒の安全と安心を守る施策において、地域により明らかに格差が生じていることは教育の分野においては絶対にあってはならないと考えますが、いかがでございましょうか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 単独調理場につきましては月2回の実施ではございますが、納入業者に対して安全性の意識啓発にもなっており、一定の効果はあると考えております。単独調理場の検査回数をふやすことにつきましては、努力してまいりたいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) まことに、東北大震災以来でありますが、福島の原発事故に関しましてもいまだに収束状況が見られませんし、むしろ悪くなっているんではないかというような報告もございます。汚染水は海へ流れているんではないかというようなこともございますので、やはり慎重の上にも慎重にしていただいて対策をお願いしたいというふうに思います。 次に、食物アレルギーへの対処についてお尋ねします。 この項目につきましては、平成24年12月20日、調布市立富士見台小学校で乳のアレルギーを持つ小学5年生の女子児童が、給食を食べた直後に食物アレルギーに起因して死亡した事故を受けまして、昨年3月定例会にて細谷正希議員が質問をされております。この事故を契機として、調布市では再発防止検討委員会が立ち上げられ、平成25年8月19日に調布市食物アレルギー事故再発防止検討結果報告書が提出されております。本日は、この調布市の検討委員会での検討内容及び報告書の記載内容も踏まえて質問を行いたいと思います。 食物アレルギーを引き起こす原因物質には、乳、卵、小麦、そば、落花生、エビ、カニの7大アレルゲンと、その他さまざまなアレルゲンが存在しております。 平成25年度における特定食物アレルギー対応が必要な児童・生徒の数と、その割合はどれほどでございましょうか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 平成25年度の調査では、小学校では272人、中学校では104人が食物アレルギーを有する児童・生徒数となっております。割合で言いますと、小学校で1.2%、中学校で0.9%ほどでございます。 ◆25番(服部修寛君) 400名に近い児童・生徒がアレルギー対応が必要ということでございますので、少し驚いておりますが、小・中学校の食物アレルギーを有する児童・生徒で、7大アレルゲンのうち最も対象人員が多いのはどのアレルゲンでありますか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 卵のアレルゲンを持つ児童・生徒が174人で、最も多くなっています。
    ◆25番(服部修寛君) 給食が食べられず、家庭から弁当などを持参している児童・生徒はどれほどでございますか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 小学校では124人、中学校では26人でございます。 ◆25番(服部修寛君) 150人の生徒が家から弁当を持ってきているということでございますね。 平成22年9月から、学校給食で食材に7大アレルゲンを含まない献立を週1回提供しているとのことでありますが、この処置を行っても全く給食を食べることができない児童・生徒はおりますでしょうか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 小学校では34人、中学校では5人でございます。 ◆25番(服部修寛君) 調布市では、この事故がありました後でも、全ての児童・生徒に給食を提供していくという基本方針を変えておりません。調布市の給食に関する指導の目標の中で、次の項目が記載されていました。食物アレルギーについて理解を深め、楽しく安心して食事ができるなど、自分の食を自分で管理していく力をつける。食べられない食品がある友達を理解するなど、子ども1人1人が互いに違いを理解し、認め合い、行動することができるようにする。 一宮市では、特定食物アレルギー対応が必要な児童・生徒への理解を育むため、一般の生徒に対してどのような指導が行われておりますでしょうか。 ◎教育長(中野和雄君) 食物アレルギーのある児童・生徒に対する理解につきましては、食物アレルギーということだけではなく、人はみんなそれぞれ違っている、人はそれぞれの個性を持っているなど、学校生活のさまざまな場面で、相手の気持ちや立場を理解することの大切さを道徳の時間を中心に取り組んでおります。また、食物アレルギーを持つ児童・生徒につきましては、保護者の了解を得て、学級の児童・生徒に配慮することなどを伝えております。 ◆25番(服部修寛君) アナフィラキシーショックが起きた場合では、一刻の猶予なく素早く処置することが求められ、調布市の事故では、児童がアナフィラキシーショックを起こした教室現場にいた担任の責任が強く問われました。調布市では事故を受け、緊急時個別対応カードを作成し、アナフィラキシーショックを発症した場合、全ての教職員が緊急対応できるようにしております。 養護教諭はもとより、該当する全ての担任を対象とした研修が行われておりますでしょうか。 ◎教育長(中野和雄君) 研修につきましては、議員御指摘のように研修会は必要であると考えております。平成25年8月に、市民病院、消防署の協力を得て、アナフィラキシー補助治療剤の取り扱い講習を実施いたしました。講習会の参加者につきましては、全小・中学校最低1名の参加、エピペンを所持している児童・生徒が在籍している学校につきましては、管理職、担任など2名から5名参加し、実技研修を行いました。また、研修会後には全ての学校が自校で伝達講習会を実施し、全ての職員が講習会の内容を共有しております。また、エピペンを所持している児童・生徒が在籍している全ての学校で、学校独自にエピペンの練習キットを借用して実技研修会を実施しております。 ◆25番(服部修寛君) 実際にアナフィラキシーショックが起きた場合ですが、なかなかエピペンを打つときに戸惑いがあるようでございますが、やはりそれは保護者とまた担任との連携を密にして、打たないで後悔するよりも打ったときのことのほうがよいというような話を聞いておりますので、またそういったことも御指導願えればというふうに思っております。 3点目として、一宮市の魅力発信についてお尋ねをいたします。 友好都市イタリア・トレビーゾ市の紹介のため2月8日土曜日、シビックホールでトレビーゾフェアが行われ、トレビーゾ市を水と芸術のまちと紹介されていました。 一宮市の魅力は何でしょうか。 一宮市の名前は、言うまでもなく、真清田神社が尾張の国の一の宮であったことが由来であります。真清田とは、清らかな水がこんこんと湧き出る場所を意味します。湧き出る水は、木曽川、長良川の伏流水で、名水百選にも選ばれています。 豊かで清らかな水、それが一宮市の最大の魅力であり、この木曽川、長良川の伏流水を源としている一宮市の水道は日本一おいしい水道水だと思います。今、飲ませていただきましたが、これも多分そうだと思いますが、このおいしい一宮市の水が、災害備蓄用飲料水としてではありますが、いちみんのイラスト入り475ミリリットルのアルミ容器入りで限定販売されております。きょうは議長の許可を得まして持ってまいりましたので、お願いいたします。 ○議長(野村直弘君) はい、許可します。 ◆25番(服部修寛君) ごらんいただいたことはあろうかと思いますが、こちらが90周年で出されたものですね。こちらのほうはまた後日出されたものでありますが、販売単価と販売されました本数は何本でございましょうか。 ◎上下水道部長(真野秀夫君) 上下水道部で販売いたしました飲料水は、災害時の自助の備えとして家庭などで飲料水の備蓄促進を図る目的で、これまで3回販売させていただきました。 初回は平成22年3月に販売を行いました。この飲料水は、平成20年6月に「尾張一宮の水」「一宮のおいしい水」としまして、138タワーの図案を入れました賞味期間5年のアルミボトル缶の災害備蓄用飲料水として製造したものでございますが、このうち400箱、9,600本を、賞味期間が3年3カ月ということで短いこともございまして、1箱24本入りで税込み1,500円、1本当たりにしますと62.5円ということで販売させていただきました。 続きまして、2回目でございますが、平成23年7月に、市制90周年記念事業の一環としまして、いちみんのイラストを配置しました「いちみんの水」ということで、1箱24本入りを税込み2,400円で1,500箱、3万6,000本を販売いたしました。 ことしでございますが、平成25年7月には、いちみんのデザインを同じく大きく入れさせていただきましたものでございますが、1,500箱、3万6,000本を販売いたしました。 ◆25番(服部修寛君) これきょうお持ちをしまして、また参考でお願いしますけれども、熊本市の上下水道局は、熊本市の上水道を詰めた500ミリリットルのペットボトルを「熊本水物語」というネーミングで市販をしております。値段は、熊本城販売では130円でありまして、熊本駅前のくまもと森都心プラザの観光・郷土情報センター売店では140円であります。同じ市の施設でありますが、値段が10円違うんでありますが、このペットボトルのラベルには、この裏に書いてありますが、「世界有数のカルデラ・阿蘇からの贈り物」「阿蘇の噴火による幾重にも重なった地層でろ過されることで磨かれたとてもまろやかで、おいしい天然の地下水」「最高の水が暮らしの中に!」「蛇口をひねれば“ミネラルウオーター”。そんな最高の水とともにある暮らしが熊本にはあります」と記載されています。 水は命の源と言われております。水がおいしければ、その水で育てられました作物や米もおいしい。おいしい水と飼料で育てられた食用肉も当然おいしいわけです。おいしい水と米と作物と肉で育った人々は豊かな心を持ちます。水をPRすることは、農業のみならず、商工業、全ての産業のPRにも通じます。 一宮市のすばらしい魅力を発信するためつくっていただきました「一宮のおいしい水」を災害備蓄用の飲料水としてではなくて、一般に市販をいたしまして豊かで清らかな水をアピールしてはいかがでございましょうか。 ◎上下水道部長(真野秀夫君) 議員が今おっしゃられるように、一宮市の魅力を内外に発信する媒体の一つとしまして、「一宮のおいしい水」をアピールすることは大変有用なことと考えておりますが、飲料水製造につきましては、製造会社の専用のラインを準備しなければならないため、最低3万6,000本の発注が必要とされております。発注数量の問題、販売方法、在庫管理など、さまざまな課題がございます。 したがいまして、「一宮のおいしい水」を一宮市がアピールする場合につきましては、市全体で取り組むことになりますので、関係部署などと協議していく必要があると考えております。 ◆25番(服部修寛君) 先日ですが、議会運営委員会で久留米市を訪れましたら、やはり久留米市でも「筑後川のめぐみ」という、これは490ミリリットルのアルミ缶でありますが、これを100円で売っておりました。 130万人の来場者が見込める七夕まつりでは、夏の盛りでありますので、飲料水が飛ぶように売れます。138タワーパークや総合体育館、ⅰ-ビル、新庁舎など、市の関連施設でこのいちみんのおいしい水を売るだけでも、かなりの需要が見込めるのではないでしょうか。 他市より一宮市に視察に来られた皆様にこの「尾張一宮の水」「一宮のおいしい水」を提供してはいかがでしょうか。昨年、議会関係でもですが、39団体、230名の視察があったと聞きます。ほかの部署もかなりの視察があるんではないでしょうか。 2月8日土曜日、一宮市民会館にて「NEWS ZERO」のメーンキャスターでいます村尾信尚氏を講師に迎えて新春トップ講演会が行われました。地域の魅力をどのように発信していくかが講演内容でありました。壇上に置かれていた水は、実は写真に載っていますものを講演会が終わりましてから許可を得ましていただいてまいりましたが、このエビアンであります。ここにありますエビアンです。繰り返しますが、このときの魅力ですが、地域の魅力をどのように発信していくかというのが講演内容でありました。いちみんのイラストが描かれたこの「一宮のおいしい水」が村尾氏に提供されていたら、必ず講演の中でこのお話に触れられたというふうに思っております。また、「NEWS ZERO」でも、一宮市へ行ったらこの尾張一宮のおいしい水が出たよと紹介されたかもしれません。 積極的なPRを行っていくことが自治体にも求められております。一宮市が開催する講演会や会議、パネルディスカッション等には、この「一宮のおいしい水」を提供してはいかがでありましょうか。さまざまな部署が関係すると思いますが、経済部長、代表してお答えを願いたいと思います。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 一宮市をPRしていくということに関しましては、さまざまなツールを使って行っていくことが有効であるというふうに考えております。その中で、木曽川の伏流水を使用しました「一宮のおいしい水」は大切なPRツールの一つであると考えられます。 御指摘のように、市が主催をします会議、講演会などで提供したり、あるいは経済部が所管しております七夕まつりなど、市外からの来訪者が多いイベントなどで販売、配布もPR効果が高いと思われますので、先ほどの発注数量など課題もございますが、一度検討してまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆25番(服部修寛君) 特に、先ほどお話しをしましたが、講演会のときにこういったものを出してもらえば大変ありがたいんではないかなというふうには思っております。 4点目のイタセンパラの保護活動についてお尋ねします。 一宮市域の木曽川で生息が確認されました国の天然記念物に指定され、絶滅危惧ⅠA類にも指定されているイタセンパラについて、現在、国や県、木曽川イタセンパラ保護協議会などにより保護活動と増殖事業が行われておりますが、地域住民の理解と協力こそ不可避で重要なことと考えますが、いかがでございましょうか。 ◎教育長(中野和雄君) 国指定の天然記念物であり、絶滅危惧種でもあるイタセンパラの保護・保存が重要であることは言うまでもございません。また、地域の方に対する普及啓発活動も重要であると考えております。 ◆25番(服部修寛君) 木曽川保護協議会により昨年6月1日に行われました合同パトロールと啓蒙活動に参加をいたしました。これも昨年、議会でお見せしましたが、済みません、許可お願いしますが、パトロール中というのをこうかけましてパトロールをするわけであります。そして、その協議会からいただきましたこのようなパンフレットを皆さんにお配りをしまして、イタセンパラを守ろうということになっておりました。 従来ですと、密漁者があったときには、なるべくこのイタセンパラの動態といいますか、生息域というものを隠そうというような状況でございましたが、今、御案内のようにワンドも整備されておりまして、国交省によりましてかなり環境整備がされました。また、樹林化ということが大変問題でありますので、木も伐採されまして、尾西地区でありますが、きれいに今イタセンパラの環境整備ができてきておりますので、そういったこともあわせながらですが、御理解のほどお願いをしたいというふうに思いますし、また、見ることができますので、皆様方も行っていただければありがたいというふうに思っております。 木曽川保護協議会、こういったものに参加をさせていただいたわけでありますが、このときに、一宮市の対岸の羽島市の河川敷グラウンドでサッカーの練習をしていた子どもたちに、指導者の許可を得ましてこの保護活動のPRをする機会を得ました。先ほど示しましたこのチラシを配りながら、お話をさせていただいたわけであります。そのときに「イタセンパラ知っている子」と言いましたら、その60名全員が手を挙げました。どこで習ったのと聞きましたら、学校で教えてもらったというふうに答えが返ってまいりました。別の機会に、一宮市の少年野球チームの子どもたち50名ほどに同じような質問をしてみました。手を挙げたのは5名でありました。羽島市の小学生たちは学校で教えてもらっているわけであります。一宮市は知らないということですね。 一宮市域に野生生息している貴重なイタセンパラについて、保護活動の将来の重要な担い手である小学生に対して、一宮市ではなぜ学校で教えていないんですか。 ◎教育長(中野和雄君) イタセンパラに関した学習につきましては、子どもたちにイタセンパラの希少性や保護の必要性を紹介し、保護活動への意識や環境保全の意識を高めることができないか、いろいろ検討させていただきました。検討の結果、中学校2年生の社会科の学習単元に地域の環境についての学習がございますので、その単元でイタセンパラについての学習を取り入れたいというふうに考えております。具体的には、来年度から改訂し、平成28年度から使用する中学校の社会科副読本「のびゆく一宮」の環境保全の学習でイタセンパラを取り上げ、国の天然記念物であるイタセンパラを紹介し、将来を担う子どもたちに保護活動や環境を守る大切さを学ばせていきたいと考えております。 また、現在、起地区の木曽川で国土交通省により行われておりますイタセンパラ保護等対策工事では、底にたまった泥のしゅんせつ、人工ワンド周辺の樹木伐採、外来魚の駆除等が行われております。そして、2月21日には地元の起小学校4年生の子どもたちを対象に木曽川工事見学会と環境学習会が開催され、河川環境の大切さや、イタセンパラを含め川にさまざまな水生生物が存在することを学ぶ機会も提供されております。 ◆25番(服部修寛君) 今のお話では平成28年、あと2年待ってから教えるという話ですが、繰り返し申し上げますが、イタセンパラは絶滅危惧ⅠA、今すぐにでもなくなってしまうというような貴重な天然記念物なんです。2年待ってくれませんよ。このパンフレット、配るほどあるんです。配ってください。そして教えてください。できますでしょうか。 ◎教育長(中野和雄君) 環境学習につきましては、現在、近くの学校等でアクア・トト等の見学もしております。そういう意味で、地域に近い学校等におきましては学習をしておりますので、そんなようなことも考えていきたいというふうに思っております。 ◆25番(服部修寛君) 早急にお願いしたい。やはりいなくなってからでは遅いんです。今、守っていく、今しか守れません。そして、繰り返しますが、この一宮市と氷見市にしか野生種はいません。 滋賀県立博物館の水族館で、ようやくですが淀川のものがふえましたので、今放流をしておりますけれども、なかなか生息が難しい状況でございますので、そういったこともかみ合わせてお願いをしたいというふうに思っております。 国の天然記念物に指定されているイタセンパラは、国民の宝であり、地域の宝として長く後世に伝えるべき財産であります。イタセンパラの野生種の生息地は、お話をしましたように一宮市と氷見市のみであります。一宮市民の理解と幅広い協力を得るためにも、早急にイタセンパラを一宮市の魚に指定して、国や愛知県とも協力して保護活動、増殖事業にも力を入れるべきと考えますが、いかがでございましょうか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) イタセンパラは木曽川に生息している魚であり、一宮市の魚といった選定につきましては、文化財保護の立場からは考えてはおりません。また、市としてイタセンパラの保護活動、特に増殖活動に取り組んでいくことにつきましては、魚類に関する専門施設もなく、専門職員がいないことから不可能でございます。 そういう意味で、国・県と協力して普及啓発活動を中心に、できることをやっていくことが大切かと考えております。 ◆25番(服部修寛君) ですから、できることというのは、まず子どもたちに広めるということですね。 それから、もう1つは、繰り返し繰り返し言いますが、一宮市と富山県の氷見市というところに野生種がいますが、見てください、この氷見市ではこんなにすばらしいイタセンパラに対する報告書を出しているわけです。そして、専門家はいませんでした。専門家に学芸員として来てもらってこれに取り組んでおりますので、氷見市単独でやっています。ですから、やれないことはない。 先ほど言いました協議会のほうから見ますと、余りにも愛知県と一宮市は冷た過ぎる。むしろ岐阜県のほうが--岐阜県のほうにはいませんよ。だけれども、アクア・トトがある関係上、そちらで一生懸命見せて、また子どもたちの環境教育にも役立たせるという話もありますので、やることはいっぱいあります。お願いしたいと思います。やらなきゃいけないんです。 先ほど木曽川の魚と言いましたけれども、犬山市にも各務原市にも江南市にも稲沢市にもいないんです。この一宮市しかイタセンパラはいないんです。イタセンパラに出ていけと言うんですか。違うでしょう。いる以上、守らなきゃいけないんです。仕方がないんです。それが国の宝を守る我々の義務でありますから、その点も御理解願いたいというふうに思います。 5点目の歴史的建造物・文化財の保存と活用についてお尋ねします。 12月定例会において、登録有形文化財墨会館を一般公開展示することが示されましたが、その展示時期と具体的な展示内容等について説明をお願いしたいと思います。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 登録有形文化財としての墨会館の一般公開時期につきましては、11月初旬を予定しており、現在、耐震補強・改修工事を進めております。 次に、展示内容につきましては、墨会館事務所棟のホワイエ及び玄関ホール部分におきまして、B1サイズのパネルによる墨会館紹介の各種展示を行います。具体的な展示内容としましては、墨会館の概要、建築的な見どころ紹介、設計者である丹下健三氏の紹介、同時期の設計である香川県庁舎との比較、改修工事に当たって留意した事項などを計画しております。また、墨会館の構造模型を作成して展示いたします。墨会館の特徴となっているダブルビームのはり、打ちっ放しコンクリートの柱、外部から閉鎖的としつつ内部の機能性を高めた設計思想などの建築的な構造を理解する一助となると思っております。そのほか、資料室には墨会館設計図の閲覧用コピーや関係書類などを備えるとともに、集会所棟では改修工事において取り外しをした保存部材のサンプル展示も行う予定でございます。 以上の展示を通して、墨会館の文化的な価値を後世に継承していきたいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) 丹下健三氏が特別に製作依頼しました椅子や机などの調度品について、現在、それらを所有しておられる持ち主についてどの程度把握されておりますでしょうか。墨会館公開展示の際には、これらの資料の出品展示などへの御協力はいただけるわけでありましょうか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 墨会館で使われていました調度品の消息につきましては、一部把握しておりますが、それらの所有者からは公表を差し控えたい意向であると伺っております。調度品の所有者には企画展示の機会に出品を打診したいと思っておりますが、展示できる場合も鑑賞品としての展示となると思われますので、通常期の展示におきましては、組み合わせ机と椅子を復刻したものを調達して、座り心地などを実際に体感していただけるコーナーを設けたいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) 返す返す残念でありますが、墨会館を市がいただくときに、やはりそういった椅子なり、調度品なり、机なりをあわせていただくべきであったというふうに思っております。復刻版といいましてもやはり復刻版でありますから、やはり本物を見せていただきたいなと、そんな思いがいっぱいでございます。よろしくお願いします。 墨会館とは直接の関係はありませんが、艶金興業株式会社を昭和21年10月23日に昭和天皇が行幸されました折に、天皇陛下におかけいただきました特別注文のお椅子--これであります。これがすっぽりはまる大きなアクリルケースがかぶされまして、墨会館隣接の墨資料館に保管をされておりました。現在は、艶金興業株式会社の関連取引企業に同様の状態で保管をされております。同じ日に昭和天皇は、今から壊されようとしているこの一宮市のモニタールームですね、あそこが迎賓室でありますので、あの場所に上がり、また屋上からでありますが、一宮市の戦災復興をごらんいただいたということが写真で載っております。一宮市にとっても極めて貴重な資料と考えます。 艶金興業株式会社に関連する展示は、かつて一宮市の博物館で平成25年4月27日から6月2日までの期間に行われておりますが、墨会館公開展示の際に同じような展示をあわせて行って、その資料として、昭和天皇がお座りになられたこのお椅子を皆様に公開することはできませんでしょうか。できれば本物を見ていただきたい。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 昭和天皇が艶金興業株式会社を行幸されたときの椅子や、一宮市博物館で行われました艶金興業株式会社に関連する展示物につきましては、墨会館が博物館のような展示環境を備えていないことから、展示、保管を行うのは困難であると考えております。 しかしながら、墨会館の所有者であった艶金興業株式会社関連の諸資料は、墨会館とも関連性がありますので、何らかの展示を行えないか検討したいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) できれば、先ほどの天皇のお椅子もですが、昭和21年、本当に戦後の復興の1年たってこれができるようになったということですね。まさに天皇陛下に贈られたと思いますが、そういったものもあるわけでありますから、これもまた一宮市の宝だと私は思っていますから、お願いをしたいと思います。 続いて、総務部長、市役所の西分庁舎の保存と活用についてお答え願いたいと思います。 ◎総務部長(福井斉君) 西分庁舎につきましては、耐震補強を行いまして、本町通に面した外観はできるだけ当時のオリジナルに近づける形で改修いたします。1階には吹き抜けを利用した多目的イベントスペースや展示室を、また3階には会議室、多目的スペースなどを計画しておりまして、商店街に立地しているという特徴を生かし、市民が気軽に集まることができる施設として整備してまいる予定でございます。 ◆25番(服部修寛君) 市役所西分庁舎は、夏目漱石の義弟で東海地方の近代建築の父といわれた名古屋高等工業学校、現在の名古屋工業大学の初代建築科長の鈴木禎次教授による設計で、大正13年、1924年に旧名古屋銀行一宮支店として、当時の典型的な銀行建築で設計されています。鈴木教授は、このほかにも旧名古屋銀行本店、鶴舞公園の噴水塔や奏楽堂、半田市のミツカングループ本社研究所、桐華学園本館--旧中埜家の住宅であります。これは重要文化財になっていますが--岡崎市の岡崎信用金庫資料館などを設計しております。 平成20年12月、法政大学の陣内秀信教授が会長を務め、名古屋大学大学院環境学研究科の西澤泰彦准教授が常任委員を務める建築史学会は、一宮市役所本庁舎旧館と西分庁舎が国の登録有形文化財の登録要件を十分に満たしている極めて貴重な文化財建造物であると絶賛して、保存を求める要望書を市長、議長に提出されました。 御承知と思いますが、登録有形文化財は、重要文化財と異なって、原型に手が加えられていても、初期の様式が残され、文化的価値が高いと評価されれば登録が可能であります。旧木曽川町の議事堂は、登録有形文化財の登録が行われ、現在、木曽川資料館として活用されています。 歴史的建造物である市役所西分庁舎について、経済産業省認定の近代化産業遺産、また文化庁認定の登録有形文化財への登録をお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 市役所西分庁舎につきましては、今後、所要の措置が講じられますので、利用再開後の時点で有識者による詳細な調査を行い、検討したいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) 次に、一宮市の財政状況についてお尋ねをします。 今年度の市債残高見込みは、一般会計では972億円、特別会計では8億円余、企業債の合計額は1,208億円余、合計では2,186億円余となっています。 前任市長である森鉐太郎氏が御逝去されましたのが平成元年9月、神田真秋氏が愛知県知事選挙に立候補するため市長を退任されましたのが平成10年12月15日でありました。それぞれの市長の最終年度の市債残高は幾らでありましたでしょうか。 ◎総務部長(福井斉君) お尋ねの平成元年度末の市債残高は、一般会計債が252億2,668万円でございます。企業会計債が196億2,962万円でございます。また、平成10年度末の市債残高は、一般会計債が618億6,929万円、企業会計債は322億8,923万円でございました。 ◆25番(服部修寛君) 市債は、一般家庭に置きかえれば借金ということになりますが、必ずしも借金が悪いというわけではないですね。一般家庭におきましても、車や家など高額な商品を取得するときは、数年から数十年といった長期のローンを組むことが普通に行われております。国であれ地方自治体であれ、また一般家庭であれ、健全な財政計画とは、これらの債務や借金を定められた期日までにきちんと返済できる計画が明確に立てられているかということであります。 総務部長にお聞きしますが、この2,200億円に及ぶ莫大な市債は、誰がいつまでに返済することになっていますか。 ◎総務部長(福井斉君) 市債の償還期限につきましては、起債の目的により、短いもので5年、長いものになりますと30年と幅がございます。一般会計で借り入れをした市債につきましては、最長のものとしましては平成25年5月に25年償還のものを借り入れしておりますので、この起債の場合、平成50年3月まで償還がかかるということになります。大半が税を中心とした一般財源により返済していくことになりますが、臨時財政対策債や合併特例債などのように地方交付税により財源補填されるものや、特定財源があるものもございます。 一方、企業会計である病院事業や水道事業、下水道事業といったものは償還期限が30年というものが大半で、平成25年3月に借り入れをしたものの平成55年3月というのが最も長いものとなります。企業会計で起債する企業債については、一部に一般会計で負担するものもございますが、第一義的には、病院事業であれば診療報酬、水道事業であれば水道料金、下水道事業であれば下水道使用料といったそれぞれの事業収入で返済していくこととなります。 ◆25番(服部修寛君) 一般会計では税金で返済と、また、企業会計のほうでは診療報酬でありますとか上・下水道の料金で返していくということのお話であります。いずれにしましても市民の負担にかかってくるということがわかりました。 谷市政15年間の一宮市の財政状況、産業基盤整備について検証を行います。 事業所数の推移について、まずお尋ねをします。 製造業に属する従業員4人以上の事業所の数を調べた工業統計調査での平成11年度、合併時の平成17年度及び最も近い年度の事業所数をお答え願いたいと思います。 ◎総務部長(福井斉君) 平成11年度は1,226社、合併時であります平成17年度は1,168社、また、直近の調査年度であります平成24年度は884社でございました。 ◆25番(服部修寛君) 法人市民税の推移についてお尋ねをします。 平成11年度、平成17年度、平成25年度の見込み額は幾らでございますか。 ◎総務部長(福井斉君) 法人市民税の決算額は、平成11年度は24億8,442万円でございました。ただし、この額には、合併前でございますので旧尾西市、旧木曽川町の額は含んでおりません。平成17年度は合併後の数字となりまして、31億9,670万円でございます。また、平成25年度の見込み額は24億5,624万円でございます。 ◆25番(服部修寛君) 谷市政が発足しました平成11年度よりも今のほうが減っているということになるわけであります。 工業統計調査での事業所数の大幅な減少、また法人市民税の大幅な落ち込みの原因はどこにあるとお考えですか。 ◎総務部長(福井斉君) こちらにつきましては、法人税の税率が平成11年度は30%でございましたのが、税法改正により平成15年と平成24年に引き下げられ、現在は基本税率が25.5%、中小法人は19%となっております。また、税率以外の原因として、リーマンショックや東日本大震災による経済の減退が影響していると考えております。 ◆25番(服部修寛君) 確かに東日本大震災後の一宮市の各工場というのは、動いていないところが大変多かったんでありますが、リーマンショックは余り関係なかったんではないかなというふうに思っていますけれども。 事業所の存続や撤退の防止のために、どのような対策を講じてこられましたでしょうか。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 市内の既存事業所の存続あるいは育成、こういったところやあるいは撤退の防止につきましては、さまざまな商工業振興施策を行っておるところでございます。具体的には、既存産業の振興としましては、地場産業の繊維産業の振興、これについてはファッションデザインセンターへのさまざまな支援、その他、中小企業の振興についてもさまざまな融資制度などを設けて育成支援を行っております。また、市内企業の事業の拡大ですとか市外からの企業誘致の促進のために、企業立地の促進に関する条例を制定しまして、鋭意努力をしておるところでございます。 ◆25番(服部修寛君) なかなか効果が上がらないというふうな実情でございますね。 一宮市の財政分析において、財政基盤として最も重要な収入の根幹をなす市税の市民1人当たりの収入額は、平成23年度、平成24年度はそれぞれ幾らでありましたでしょうか。また、全国の特例市中ではそれぞれ何位でありましたでしょうか。 ◎総務部長(福井斉君) 平成23年度につきましては12万2,700円で、全国40の特例市中36位でございました。平成24年度は12万1,700円で、40市中35位ということでございます。 ◆25番(服部修寛君) 一宮市は既に中核市の要件を満たしておりますので、例えば、特例市プラス中核市をあわせて検証しますと、平成23年度、平成24年度はそれぞれ何位となりますでしょうか。 ◎総務部長(福井斉君) 平成23年度は、全国の特例市と中核市の市の数を足した81市中74位、また、平成24年度は82市中となりますが、73位でございます。 ◆25番(服部修寛君) 下から勘定したほうがうんと早いということでございますね。 市税の市民1人当たりの収入額の最高額は、愛知県ではどの自治体でございましょうか。幾らでございますか。 ◎総務部長(福井斉君) 市税の市民1人当たりの収入額の最高額の自治体、県内でございますが、平成23年度、平成24年度とも豊田市でございます。金額は、平成23年度が21万円、平成24年度が20万3,000円でございます。 ◆25番(服部修寛君) お1人当たり8万円から9万円違うということですね。 市税や公共施設の使用料、ネーミングライツや市広報や一宮市のホームページでの広告収入等、地方自治体が自主的に調達することができる財源である自主財源比率についてお尋ねします。 同じ年度でお答え願いたいと思います。 ◎総務部長(福井斉君) 自主財源比率につきましては、平成11年度は61.9%、平成17年度は57.3%、平成24年度は52.7%でございました。 ◆25番(服部修寛君) 自主財源比率は、谷市長就任時より減少傾向を示し、平成19年度に一時持ち直しましたが、その後はまた減少の一途をたどっております。 また、平成24年度の財政力指数も0.811と、全国の同規模の自治体と比較しても厳しい状況が続いておりまして、極めて脆弱な財政基盤の上に成り立っていると考えますが、いかがでございましょうか。 ◎総務部長(福井斉君) 平成24年度におきましては、一つの特徴といたしまして、依存財源であります臨時財政対策債と合併特例債の収入割合が高く、その2つを合わせまして123億4,610万円を収入しておりまして、歳入全体の構成比といたしましては11%となっております。特に、臨時財政対策債の制度は、普通交付税の財源不足を補うため平成13年度から始まった制度であり、それ以前に比べ、市債依存率を押し上げる大きな要因となっております。そうした状況にあって、地方交付税の構成比も高くなってきており、特に平成20年のリーマンショック以降、税収が伸びない中、国の政策誘導もあって市債や地方交付税に頼る財政運営となっているのが近年の本市の実情と言えようかと思っております。 ◆25番(服部修寛君) 谷市長は年頭の訓示で、「昇」の漢字を示されまして、さらに飛躍する準備が整った、上昇気流で上っていきたいと語られ、15年間の市政運営を振り返られて、残念なのは産業基盤整備が進まなかったことと述べられました。 一宮北部の高田地区での工業団地建設工事が頓挫した今、大規模な産業用地開発が可能な地区は、一宮インターチェンジから尾張一宮サービスエリア北に広がる丹陽北部地区と考えます。 この丹陽北部の三ツ井地区には、以前から紹介しておりますように、鎌倉時代から室町時代の日本史の中世の農業形態を残す島畑と呼ばれる広大な農業景観が広がっています。文部科学省文化庁文化財部記念物課所管の農林水産業に関連する文化的景観の保存・整備・活用に関する検討委員会によれば、現在、日本でこのような農業景観が残っているのは京都府の城陽市と一宮市のこの地域のみであり、城陽市では畑部分がイチジク畑として営農されていることから、季節ごとにさまざまな作物をつくっている農業形態は、専門家からは日本国内はもとより世界的に見ても希有の存在、ここしかないと言われています。世界的に見てここしかない、希有の存在となれば、まさしく世界遺産に匹敵すると言っても過言ではありません。 世界的にも貴重なこの景観を保存・活用して、尾張一宮サービスエリアのスマートインターチェンジ設置を働きかけて、この地域一体の有効な土地利用を図ることは極めて重要な施策と考えます。丹陽北部地区の開発計画を進め、高速道路に隣接するという特性を生かして工業団地の造成や流通センター等の産業基盤整備を図り、企業誘致を図ることは、今後の一宮市の将来像にとって極めて重要な施策と考えますが、いかがでございましょうか。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 御指摘の丹陽北部地区につきましては、地権者の皆様はもとより、一宮市においても大変重要な地域であるというふうに考えております。今後も建設部など関係部署としっかり連携をして、さまざまな手法で開発方法を検討してまいりますので、御理解のほどよろしくお願いをいたします。 ◆25番(服部修寛君) 一宮市のその他の地区における基盤整備につきましては、どのような計画でございますか。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 一宮市内におきましては、工業、物流の拠点としまして一宮木曽川インターチェンジ南北地区、また萩原工業団地周辺、明地の工業専用地域周辺など指定をしておりますが、一定の広い面積の産業用地の開発となりますと非常に困難であります。今のところ、市でできる一番有効な方法としましては、企業の進出しやすいような規制の緩和を進めるということが考えられます。実際に、これらの区域活用に関しては、既に民間開発が進みつつあるところや、開発業者からの問い合わせ等も増加している状況もありますので、今後も建設部と協議を重ねながら、民間による産業用地開発を中心に進めてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆25番(服部修寛君) 調整区域の土地活用につきましても御検討願えればと思います。 7点目として、庁舎駐車場についてお尋ねをします。 まず、市役所駐車場収入額についてお聞きします。 新庁舎の建設に伴って、東駐車場が閉鎖される前年の庁舎駐車場の収入額は幾らでありましたでしょうか。また、平成24年度の市役所駐車場の収入額は幾らでありましたか。 ◎総務部長(福井斉君) 東駐車場が閉鎖されました前年であります平成22年度の駐車場収入額は2,057万940円でございました。また、平成24年度は702万2,432円でございました。 ◆25番(服部修寛君) 実に1,354万8,508円の減収であります。 新庁舎への移転時の駐車場の確保についてお尋ねします。 9月定例会での質問に対しまして、新庁舎に移転した後、現庁舎の取り壊しが始まる時期の市役所の駐車可能台数は大幅に減少するとの答弁でありました。尾西庁舎の建設部、上下水道部、木曽川庁舎の教育関係部署が新庁舎に移ることにより、当然のことでありますが、来庁する市民の皆様方は格段にふえて、当然ながら車もふえると予測されるわけでありますが、東駐車場が閉鎖されてからは慢性的に駐車を待つ車が列をつくって、特に連休の後などは来庁する車が大渋滞を引き起こしております。現状でも来庁される市民の皆様には多大な御不便をおかけしているのに、移転後はさらに駐車台数が減少するという話であります。 大渋滞が予測される中、駐車場について具体的にどのような対処をとられますでしょうか。また、現在、市庁舎以外の場所で行われている市県民税申告やさまざまな会議の開催につきまして、自走式駐車場が完成するまでどのような対応を行うわけでありますか。 ◎総務部長(福井斉君) 混雑が予想されます新庁舎業務開始後、5月7日には183台分の駐車スペースが確保できる予定でございます。現庁舎の取り壊し工事を5月20日ごろから開始しますので、西有料駐車場の閉鎖によりまして154台となります。その後、西分庁舎改修工事に伴い、現在来庁者用として使用しております公用車駐車場が拡充されますので、9月から自走式立体駐車場が完成します約11カ月間は、駐車場は166台となります。 混雑する場合には、駅東地下駐車場、銀座通公共駐車場や共通駐車券が利用できる周辺民間駐車場を御案内することで対応してまいります。 また、市県民税の申告など大勢の人が集まることが想定される会議やイベントについては、引き続き他の公共施設を利用していきたいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) せっかく新庁舎ができましたのに、残念ながら市民の皆様方にはよそを使ってくれと言わなあかん。少し政策的にどうであるかなというふうには思っております。 最後に、一宮市役所本庁舎旧館へのレクイエムを述べ、本日の質問を閉じさせていただきます。 一宮市役所本庁舎旧館が建てられましたのは昭和5年、1930年10月、市制10周年を記念して建てられました。愛知県で初めての鉄筋コンクリート庁舎であります。また、市民向け窓口にカウンターを設ける方式を日本で最初に取り入れた庁舎であります。その後、1933年の小樽市庁舎、1934年の静岡市庁舎と続きます。 先人の先見性に驚きと称賛を禁じ得ません。北玄関の階段の手すりや支柱に使われている大理石にはアンモナイト等の貴重な化石が随所に見られ、また、西にも階段がありますが、保育関係の裏のところにもありますが、そちらにもやはり支柱がありますが、そちらも大変すばらしいものであります。これほど化石の密度が濃いものは、今では手に入れたくても入れることができません。世界一の逸品と言っても過言ではないと私は思っています。新庁舎建築に伴い、それらの一部を保存、活用するとのことでありますが、再度、これらの保存、活用についてお尋ねをしたいと思います。 ◎総務部長(福井斉君) 窓口カウンターの天板に用いられております大理石は、新庁舎市民課の申請書の記載台に再利用いたします。また、北玄関正面階段の門柱は新庁舎正面玄関付近にモニュメントとして移築し、アンモナイトの化石が見られます手すりの一部や北玄関正面階段手前の柱に一対で施されている飾り銅版は新庁舎内で展示をいたします。また、北玄関正面階段の手すりは新庁舎の第一委員会室内の傍聴席の間仕切り腰壁の天板にも再利用いたします。 さらに、旧庁舎建物の記録DVDを作成しましたので、映像としても保存し、先人の先見性や現庁舎北館の先進性を未来にしっかりと引き継いでいきたいと考えております。 ◆25番(服部修寛君) 未来にしっかり引き継いでいきたいというお話でありますが、残念ながら、今お話がありました記録DVDや、また写真等、これは遺影でしかありません。一部保存は遺骨収集にすぎません。歴史的建造物の保存において最も大切なことは、その文化的意義を十分に理解し、活用することにあります。今ずっと、墨会館のお話も、また西庁舎のお話も、またイタセンパラの話もお答えをお願いしてきましたけれども、まことに残念な答弁ばかりであります。本当にその価値がわかっているんだろうかなと、そんな思いがいっぱいであります。 一宮市を評しまして、文化不毛の地とやゆされることがあります。谷市長が最も嫌われる言葉であります。しかしながら、今の答弁です。私は、一宮市は文化の宝庫だと思っています。御紹介したように世界一のものもいっぱいあります。イタセンパラは世界一です。ここしかいないんです。島畑、ここしかないんです。傍聴の皆様方、本館の階段はこの後5月20日ごろから取り壊しが始まるということでありますから、もう見るのはこれが最後でありますから、せっかくの機会でありますので、どうかきょうお帰りは北玄関を通ってお帰りいただきたいなと、そんな思いでございます。そんなものがいっぱいあります。また、日本で1番、数えたら切りがありません。本当に皆さん方わかっていますか。文化不毛の地といわれるのは、市民の皆さんは一生懸命文化を守ろうとします。それぞれが一生懸命努力されますが、皆さん方自身が本当にわかっているのかな、そんな思いが強いわけであります。 私はこの期に及んでも、多くの良識ある市民の皆様や学識経験者、特に建築の権威集団である建築史学会等から国の登録有形文化財の登録要件を十分に満たしている極めて貴重な文化財建造物であるというこの本館を、二元代表制の意味からも、新庁舎とは独立した議会棟として活用すべきであったと思っております。文化財は、その全てを残してこそ初めて保存と活用と言えます。先ほどの総務部長の答弁のように階段の手すりや天板のみを残しても、残念ながら建築史学会が要望されている動態保存にはなりませんし、もちろん登録有形文化財の適用を受けることは絶対にできません。 さらに、国が7割を負担してくれるという市財政にとって極めて有利な合併特例債が企業会計である上下水道部には全く適用されないため、建設費の全額が市民の負担となってしまう。先ほど、上下水道部の企業債は上下水道部が払えと言ったんです。またここで10億円ぐらいかかるわけですので、本当に心配でしようがないですね。新庁舎から省くべきだったと思っております。 私が提示しました案で最も優位な点は、現在の西庁舎を初めから立体駐車場にして、まず駐車場を確保してからこの建設工事を始めろというふうに御提案をした点だと思っています。駐車場を確保してから建設工事に着手すれば、駐車場不足の問題は起こりませんでしたし、先ほども御答弁いただきましたが、1,300万円における駐車場収入の減収も起こらなかったというふうに思っています。 2月4日に、最終の仕上げが進む新庁舎の議会関係が使用する12階、13階を見学しました。名古屋駅の高層ビル群が、小牧山はもちろん、はるか恵那山、御嶽山、白山さえも遠望できるすばらしい景色が広がっていました。もったいないという気持ちと申しわけないの一言であります。平成26年度から10年間、個人市民税が引き上げられます。消費税も4月から上がります。良識ある市民の皆様方からは、我々がこんなに苦しい生活を強いられているときに、こんな豪華な庁舎を建ててというお叱りの声が必ずや届くというふうに思っております。 最後になりますが、私の父親も昭和26年から2期8年間、この議場でお世話になりました。これまでの15年間、議会活動を支えてくださいましたこの議場と市民の皆様に心からお礼を述べたいと思います。 ことしの12月から来年1月の間には市長選挙が行われます。続いて県知事選挙、県議会議員の選挙が行われ、来年4月には市議会議員選挙が予定されております。これらの選挙を通じて、私は最後までこの本庁舎の保存と活用を提起して経費削減を求めてきた議員であることを訴えて、市民の皆様の審判を仰ぎたいと思います。 心から皆様方にお礼を申し上げます。この議場、そして傍聴の市民の皆さん、また一般市民の皆様方、本当にありがとうございました。 これで本日の一般質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(野村直弘君) 暫時、休憩いたします。                            午前10時40分 休憩                            午前10時51分 再開 ○議長(野村直弘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 21番、小島薫君。     (21番 小島 薫君 登壇 拍手) ◆21番(小島薫君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして質問と提言をさせていただきます。 本日は、第1項目めが一宮市における介護予防事業について、2項目めが性同一性障害についてであります。 それでは、第1項目の一宮市における介護予防事業についてから始めます。 現在、我が国は少子高齢化の急速な進展をしています。一宮市の過去5年間の65歳以上の人口の推移と今後の見通しをお尋ねいたします。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 4月1日現在の65歳以上の高齢者人口でございますが、平成20年が7万5,991人、21年が7万9,054人、22年が8万1,806人、23年が8万3,114人、24年が8万5,531人、平成25年が8万9,414人と5年間で1万3,423人ふえております。団塊の世代の方が高齢者の仲間入りをされるここ3年は、1年に3,000人から4,000人増加し、その後は毎年2,000人から3,000人ふえていくものと予想しております。 ◆21番(小島薫君) こうして高齢者が増加していく中で、心身の病から介護認定を受けられる方も比例してふえていっていることと思います。このことについても過去5年間の介護認定者の推移と今後の見通しを教えてください。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 各年度末の要介護認定者数でございますが、平成20年度が1万481人、21年度が1万1,076人、22年度が1万1,743人、23年度が1万2,291人、24年度が1万3,152人、平成25年度は12月末の時点でございますが、1万3,773人と5年足らずの間に3,292人ふえておりまして、高齢者人口と同様に今後もふえ続けると予想しております。 ◆21番(小島薫君) 今、御答弁にありましたように高齢者の人口も介護認定を受ける数も増加をしていくことがよくわかります。 そこで、高齢者が介護状態や要支援状態になる前の段階で食いとめる施策は、現在どのようなことをされておりますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) まず、地域支援事業について説明をさせていただきます。 地域支援事業とは、要介護・要支援認定を受けていない地域の全ての高齢者を対象に、要介護・要支援状態になることを予防し、要介護・要支援状態となった場合でも、できる限り地域において自立した日常生活を営むことができるよう支援する事業でございます。地域支援事業の中には、介護予防事業や包括的支援事業、任意事業があります。介護予防事業の対象は、要介護・要支援の認定は受けていないものの、今後、要介護・要支援状態となるおそれのある高齢者を二次予防事業対象者、そして要介護認定者及び二次予防事業対象者を除く全ての高齢者を一次予防事業対象者として、それぞれの状況に応じた介護予防事業を取り入れております。 まず、二次予防事業ですが、高齢者の生活機能の低下の状況を把握するため、基本チェックリストによる問診を実施し、二次予防事業対象者と判定された方に御自身で生活機能低下を予防する意識づけを行うとともに、介護予防事業の利用を促していきます。二次予防事業対象者に向けた介護予防事業は、大きく、指定した会場にお出かけをいただく通所型と、対象者の御自宅を訪問する訪問型の2つのタイプで行っております。 通所型では5つの事業を実施しております。転倒、骨折の予防や加齢に伴う運動器の機能向上を図る運動器の機能向上事業、低栄養状態のおそれのある方や生活習慣病の方などを対象に個別の食生活指導を行う栄養改善教室、摂食・嚥下機能の向上に向けた指導を行うお口の健康づくり教室、認知症を予防する脳の健康教室、閉じこもりがちな方を対象者にした元気はればれ教室の5つでございます。 また、訪問型としましては、理学療法士、柔道整復師、管理栄養士などが通所型介護予防事業への参加が難しい二次予防事業対象者の自宅を訪問し、必要な指導及び相談を実施しております。 続きまして、一次予防事業ですが、こちらは2つの事業を御紹介いたします。 1つ目は、高齢者を対象に老人いこいの家などで実施しております転倒予防教室です。この教室は、通称を筋肉の「筋」の字を使いまして貯筋教室といっておりまして、週1回転倒予防のための運動を実施しており、うち年に2回は体力測定や健康講話などを行っております。貯筋教室につきましては、地域のグループなどでの御希望があれば、出前教室でも行っております。 もう1つは、高齢者のための簡単料理教室で、料理経験が少ない男性の高齢者を対象に実施しているものでございます。 ◆21番(小島薫君) それでは、ただいま御答弁されました二次予防事業の各年度の事業費を教えてください。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 平成20年度から24年度までの各事業の年度ごとの事業費でございますが、運動器の機能向上事業では、少ない年で110万円余、多い年で118万円余でございます。栄養改善教室は、同じく少ない年で270万円余、多い年では347万円余、お口の健康づくり教室は各年度590万円前後、脳の健康教室は少ない年で413万円余、多い年で480万円余、元気はればれ教室は平成21年度から実施しておりまして、以降、各年度の事業費は少ない年で2,910万円余、多い年では3,181万円余となっております。 一方、訪問型の介護予防事業につきましては、平成20年度と21年度につきましては実績がございませんでしたが、22年度が14万円余、23年度が28万円余、24年度が46万円余と少しずつ増加してきております。 ◆21番(小島薫君) いろいろたくさん費用もかけていただいております。今日までこれを続けてこられて、この効果をどのように検証されておられますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 要介護認定率を見てみますと、全国では最新の平成23年度で17.3%、愛知県では同じ平成23年度が14.8%、24年度が15.2%ですけれども、一宮市は23年度が13.8%、24年度が14.2%となっております。一宮市は、平成23年度、24年度とも全国より低い愛知県よりもさらに1ポイントずつ低くなっており、介護予防の効果があったのではないかと評価しております。 また、各事業の実施前後にそれぞれ評価を行っておりますけれども、例えば、お口の健康づくり教室では、むせにくくなった、飲み込みやすくなったとのそういった変化の見られた参加者が半数ほどあります。それから、脳の健康教室では、軽度認知障害の疑いのある参加者のうち55%の方が正常レベルに改善されたなど、多くの参加者に効果を確認しております。 今後は、教室が終了した数年後の効果を検証することが課題となりますので、今後も検証を続けていきたいというふうに考えております。 ◆21番(小島薫君) それでは、現在のこれらの事業を進めていくと、非常に高い、高いと言われております次期介護保険料はどのように変化していくと予想されておりますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 次期介護保険料は平成27年度に改定されますが、保険料は平成27年度から29年度の3年間の保険給付費の必要見込み額から基準保険料額を設定いたします。介護予防事業が有効に活用されれば、それだけ要介護と認定される方も少なくなり、介護サービスの利用者も減ることになります。介護サービスの利用者が減れば、それだけ保険給付費も減り、保険料も安くなる可能性があると考えております。 ◆21番(小島薫君) 介護予防の先進地であります埼玉県の和光市においては、いろんな施策を具体的な数値によって効果の出た事業を集中的に投入して、次期介護保険事業計画における保険料の抑制を目的とした事業選定を進めているというふうに聞いております。 一宮市においても、市民にとって必要性の高い施策を効果的に実施してもらい、市民に積極的に参加してもらうことが幸せにつながり、介護保険料の抑制にも寄与できると思います。一宮市においても効果のある事業選定を行うことを要望しますが、どうでしょうか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 一宮市の介護予防事業でございますが、直営で実施しているものと委託で実施しているものがございまして、国や県の方針を踏まえて必要な事業を実施しているところでございます。 現在、国におきましては介護保険制度の改正が審議されておりまして、平成29年4月までに新しい介護予防・日常生活支援総合事業を実施することになっております。今後は、この新しい介護予防・日常生活支援総合事業を実施することを踏まえまして、第6次介護保険事業計画を策定する中で効果的な事業を選定していきたいと考えております。 ◆21番(小島薫君) ひとつよろしくお願いします。 それでは、次に、地域支援事業の柱となっている運動器の機能向上事業の効果が上がるためには、対象者の参加率を上げることが重要だと思います。この事業対象者の参加率はどのようになっておりますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 平成24年度の参加率は、二次予防事業対象者の中で運動器の項目に該当した3,890人のうち、特に必要性の高い方が2,465人となっておりましたが、教室の参加者は86人でしたので、参加率は3.5%でございます。 一方、類似する事業といたしまして、一次予防事業の転倒予防教室--貯筋教室ですけれども、こちらの平成24年度の参加者は2,364人ということで、要介護認定に該当していない高齢者が7万6,677人でしたので、参加率はこちらも3.1%でございます。 いずれも決して高いとは言えませんけれども、高齢者の方でもまだまだ自分は元気だとお考えの方ですとか、自分の仲間と趣味や運動などをしているという方も多くいらっしゃると思いますので、そうしたことも参加率に影響しているのではないかと考えております。 ◆21番(小島薫君) 参加率が低いことの理由として、住民の身近な場所で実施可能なところがないと。すなわち運動を行う場所まで遠いことや、そこまで出かける手段がないという場所的な問題点、それからほかには、自分に合った運動メニューがなく、大人数で参加者全員が同一の運動メニューには興味が湧かない、それから自分自身には運動の必要性がないと考えているなどが挙げられています。この点についてどのように思われますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 現在、運動器の機能向上事業は市内3カ所の保健センターで行っております。また、老人いこいの家など20会場で転倒予防教室を実施しておりますが、各連区で教室ができるよう、会場の確保について努めているところでございます。 なお、二次予防事業対象者で交通手段のない方につきましては、事業に参加しやすいよう送迎用のバスなどを手配しておりまして、少しでも参加していだけるようにしているところでございます。 ◆21番(小島薫君) 現在、報償費において、少人数でありますが、訪問で運動器の機能向上事業を柔道整復師会に委託していると聞いています。そして、一定の効果も上がっていると報告を受けています。柔道整復師は運動器のエキスパートだと考えますが、この団体への本格的な委託は検討されていますでしょうか。この点どうですか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 訪問型の運動器の機能向上事業につきましては、運動機能を徐々に向上させることを目的としまして、定期的に柔道整復師が訪問したり、理学療法士が運動指導や生活環境を改善するためのアドバイスをしたりするなどの方法で行っております。訪問型の事業では、ほかにも管理栄養士、歯科衛生士、保健師など、高齢者の状況に適した専門職を派遣して事業を進めておりますので、特定の団体に対して本格的な委託は検討しておりません。 ◆21番(小島薫君) はい、わかりました。 それでは、愛知県を見ると、平成25年度は公益社団法人愛知県柔道整復師会と14の市町村が運動器の機能向上事業で委託契約を結んだと聞いております。 一宮市においても、住民が歩いて行ける身近な場所である地元の接骨院を利用して運動が行えるように、柔道整復師会と委託契約を結ばれることを検討されておりますでしょうか。要介護が増加しないように、またそのことにより介護保険料の削減ができるよう、ぜひ検討をいただきたいと思いますが、どうですか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 通所型の介護予防事業は公共施設や地区公民館などを会場としておりまして、接骨院を利用することにつきましては、それが適切かどうか、あるいは交通手段をどうするかなど、研究すべき課題が幾つかあるように思っております。まずは他市町村から情報収集を行いまして、状況や効果を把握してまいりたいと考えております。 ◆21番(小島薫君) 次に、厚生労働省の社会保険審議会等では、今後の社会保障制度の改革について議論がされています。この中で、2015年以降、各市町村で地域包括ケアシステムの構築が義務づけられていると聞いています。 一宮市においては、地域包括ケアシステム構築をどのように考えておみえになりますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態になっても住みなれた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、住まい、医療、介護、予防、生活支援が一体に提供される地域包括システムの構築を実現していきたいというふうに考えております。 ◆21番(小島薫君) ぜひひとつお願いをいたします。 次に、厚生労働省が出している医療・介護サービスの提供体制の改革後の姿を見ますと、中学校単位で医療、介護、介護予防、生活支援、住まいを整備するとあります。 一宮市では、尾張地区で先駆的な取り組みとして在宅医療拠点事業の助成を受け、多職種の協働による在宅医療連携体制の推進を行っていると聞いております。この構築は進んでおりますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 在宅医療連携拠点事業につきましては、平成25年12月議会の補正予算にてお認めをいただいたものでございまして、市民が住みなれた地域で生活することを支えるため、医療、介護にまたがるさまざまな支援を提供し、在宅医療、介護を継ぎ目なく連携させる仕組みを面的に整備するために、市と一宮市医師会等が連携し、平成26年1月から平成27年3月までの15カ月間実施いたします。この事業が円滑に推進できるよう、その進行管理に関して協議するために、医療、保健、介護にかかわる団体の代表者の方々を招集して、一宮市在宅医療連携推進協議会をことしの1月には発足させました。その協議会におきまして、地域包括ケアシステム体制の構築を図っているところでございます。 具体的な事業といたしましては、平成25年度は在宅医療を担う医師が増加することを目的に、先月には在宅医療を実施している医師からの報告をテーマとした研修会が開催されました。また、今月には多職種連携や在宅医療の将来展望についての講演会、在宅医療に関する相談会の開催、市民への普及啓発などを予定しているところでございます。 ◆21番(小島薫君) それでは、地域包括ケアシステム構築においては具体的にどのような専門職による連携を考えてみえますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 主体的な専門職といたしまして、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、ケアマネジャー、またそのほかの専門職としまして、保健師、理学療法士、栄養士、社会福祉士、介護福祉士など医療、介護等の専門職との連携となりますが、地域の民生委員など、より身近な方々との連携も大切であると考えています。先日も認知症のあるひとり暮らしの高齢者の方についての検討会を行いましたが、そのとき参加されました民生委員さんや隣人の方から、この高齢者の方がごみ出しの曜日がわからず困っていたので、隣同士で声をかけ合ったというような御報告がありまして、既にネットワークができていたケースもあったと聞いております。こういったケースのように、専門職だけではなく地域の皆さんとの連携も大変重要であるというふうに考えております。 ◆21番(小島薫君) 先ほども質問いたしましたが、介護予防事業での活用をお願いした柔道整復師も長年地域医療に貢献していると思います。市民から見ても、より身近に感じられる地域医療の一翼を担う柔道整復師の活用もぜひ御検討いただきたく思います。お考えをお聞かせください。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 議員がおっしゃいますように、訪問型介護予防事業の運動器の機能向上事業につきましては、柔道整復師会の御協力によりまして介護予防の一翼を担っていただいておりまして、高齢者の方からも感謝の声が届いております。今後も柔道整復師会が介護にかかわる関係機関としてさまざまな事例対応に積極的に関与していただくことによりまして、主体的な役割を果たすことができるのではないかというふうに思っております。 今後は、平成29年4月に実施されます新しい介護予防・日常生活支援総合事業を見据えまして、柔道整復師を含めた理学療法士、歯科衛生士など専門職のさらなる活用について総合的に検討してまいりたいと考えております。 ◆21番(小島薫君) それでは、よろしくお願いを申し上げまして、この項目は終わります。 それでは、次の性同一性障害についてお尋ねいたします。 皆さん方もこの言葉は余りなじみがないものと思います。過去から、市民の体や心の問題、すなわち前立腺がんのPSA検査や発達障害児あるいは障害者について一般質問をさせていただきました。そして、これらについて提案もさせていただき、そのことが現在、市の施策として実施されておりますこともあり、うれしく思うとともに感謝をいたしております。そこで、本日は性同一性障害についてお尋ねと提言をさせていただきます。 この問題は、冒頭でも申し上げましたように、まだよく認知されていない事柄ですし、性の問題でもあり、すこぶるプライバシーにかかわることですので、深く入ることのないように努めますので、よろしくお願いをいたします。 ここで、少し長くなりますが、まず性同一性障害についてお話をさせていただきます。 世の中は男と女で構成されています。一般的にはそのとおりであり、疑いなくそのように信じていると思います。ところが、今日、生物学的な性としてのセックスと、社会的・心理的な男性性と女性性、性役割をあらわす性としてのジェンダーを区別して考えていかなければならなくなっていると言われています。この2つは、肉体的な性と頭で理解している性と言いかえることができます。もちろん、生物学的な性と社会的・心理的な性は、ほとんどの人は一致しています。つまり、性同一性を持っています。しかし、まれではありますが、一致していないケースがあるそうです。性の同一性を欠いたこういう状態が性同一性障害と呼ばれるものでございます。 その中には3つの態様があるそうです。 1つは、トランスベスタイトといいまして、服装倒錯者、それから異性装嗜好者と称されています。男性で女装をすると気が休まり、本来の自分に返ったような安心感を覚える。女性の場合でも、男装していると気分が落ちついて満足できる人たちであります。 2つ目は、トランスジェンダーといわれる人たちで、異性の役割を果たしたいと強く願い、女性の場合は男性の服装をし、男性として仕事をする。男性の場合は女装をし、女性でなければならない仕事を欲し、外科的な方法や女性ホルモンを用いて乳房を形成したりする。しかし、男女ともに性器まで転換する意識はない人。 最後の3つ目は、さらに進んで、完全に異性の身体を望んでやまないトランスセクシュアルと呼ばれ、性転換手術を受ける人であります。 さて、こういう人たちは市内にどれくらい見えるか把握されておりますか。
    ◎市民健康部長(細江和彦君) 性同一性障害を持った方が社会の中に見えることにつきましては、一般的な話として承知しておりますが、市内にどのぐらいお見えになるかについては把握しておりません。 ◆21番(小島薫君) 今、把握しておらないということなので、それではちょっと具体的にお伺いいたします。 まず最初に、保育園の状況、続いて小・中学校の状況、そして一般の大人の状況をお尋ねします。また、一宮市で性同一性障害で戸籍の性を変更された方は見えますか、あわせてお伺いします。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 公立保育園におきまして、保護者の方からお子さんのことでそういった御相談を受けたケースは過去にはございましたが、現在はそういった相談もなく、把握はいたしておりません。 ◎教育長(中野和雄君) お尋ねの小・中学校の状況につきましては、把握はしておりません。 ◎市民健康部長(細江和彦君) まず、戸籍の性別を変更された方が見えるかどうかのお尋ねにつきましては、平成16年7月に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行され、家庭裁判所において性別の取り扱い変更の審判を受けた後で、いわゆる戸籍上の性別の変更が可能となりました。一宮市でも、こうした届け出を受け付けたことはございます。ただ、この届け出は数多くある戸籍の届け出の一つであることから、この届け出だけの集計、管理はしておりません。したがいまして、これまで数件の届け出があったということのみ答弁をさせていただきます。 また、性同一性障害の成人の状況ということでございますが、先ほどお答えいたしましたように、この点につきましても把握はしておりません。保健センターでは健康に関するいろいろな相談を受けておりますが、過去に性同一性障害についての相談はございませんでした。ただ、先ほど戸籍の関係で特例法について説明させていただきましたが、この法律が成立した際に、国会において、性同一性障害を有する方は諸外国の統計等から推測し、およそ男性3万人に1人、女性10万人に1人の割合で存在すると言われていると示されております。 以上のような状況でございます。 ◆21番(小島薫君) 平成10年10月16日、我が国で初めて埼玉医科大学総合医療センターというところで、医療行為として公に認められた性同一性障害の患者に対する性転換手術が行われ、病気として公式に認知されました。全国には自分の性に強い違和感を感じている人は5,000人ぐらいいると言われていますが、先ほども申されましたようにはっきり把握しておらないということですので、もっと多いと言われています。 過日、新聞報道されましたので御承知の方もおられると思いますが、記事の内容を簡単に紹介します。 名古屋市中区に性同一性障害で悩む人を支える東海トランスサポート--TTSというそうですが、そこのファミリーが発足し15年を迎えた。ここの代表は泌尿器科医の松尾かずなさんという方で、自分も男性から女性として生活を始めたそうです。31歳で医師を志し、現在は名古屋大学に籍を置きながら、性別適合手術を学ぶために札幌医科大学で治療に当たっておられるそうです。東海トランスサポートには、人間関係や治療の相談が相次いでいるということです。 それで、一宮市としてもこうした人たちの相談窓口を設けることについて、どのように考えられますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 公立保育園におきましては、全ての保育園で月曜日から金曜日まで子育て相談を行っております。以前在籍しておられました保護者の方からの相談に対しましては、医療機関の御紹介をいたしました。保育園では、障害に関する御心配につきましても保護者の方々からいろいろな御相談がございますので、関係機関とも連携をとりながら適切な対応を図ってまいりたいと考えております。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 性同一性障害の相談を受けるには専門の知識が必要になってまいります。現在のところ、保健センター職員の中でそういった知識、ノウハウを持った者がいないため、保健センターでは、心の悩みとしての相談は伺うことはできますが、この障害に係る相談窓口を設置することはできないと考えております。 ただし、一般的な相談の中で、性同一性障害に関する専門的な保健、医療についての相談があれば、御紹介にありましたような私的な相談窓口ではなく、一宮保健所や名古屋市中区にあります愛知県精神保健福祉センターにつなげるなどの対応を考えております。また、今後は性同一性障害に関する研修等の機会があれば参加するなど、まずは理解を深めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆21番(小島薫君) よろしくひとつお願いします。 先ほども申し上げましたように、性同一性障害が病気であることから考えますと、内科、精神科、内分泌科、産婦人科、泌尿器科、形成外科、ソーシャルワーカーなど、関係する分野の専門家によって構成される性同一性障害の治療のための医療チームによるジェンダークリニックを、優秀な一宮市の市民病院ですので、検討していただくことについてお尋ねします。 ◎病院事業部長(堀田隆司君) 御承知のとおり、市民病院は、がん診療、小児・周産期医療、救急医療などの診療内容の充実を図りながら、地域の基幹病院としての役割を果たしております。こうした市民病院の役割を考えますと、お尋ねのジェンダークリニックにつきましては、その特殊性でございますとか専門性、さらには医療チームの編成、スタッフの確保の面などからも実施することは困難であると考えておりますので、よろしく御理解のほどお願い申し上げます。 ◆21番(小島薫君) それでは、最後に、男性から女性に性転換手術をして、性同一性障害者であることをカミングアウトして2003年4月に東京都世田谷区議会議員に当選し、現在も活躍されている上川あやさんがみえます。上川さんが区議会議員に当選されたことが、性同一性障害者の方たちに大きな勇気を与えているそうです。そして、性同一性障害を抱える人向けの勉強会や交流会、一般向けのシンポジウムなどを開催し、自助、支援活動に携わっておられます。 性同一性障害という、いまだ病気として一般的に認知度の低い障害に人知れず悩んでおられる本人やその御家族のために、一宮市として相談窓口等を検討していただくことをお願いするとともに、こうした方に対する偏見、差別、いじめに配慮いただける対応をお願い申し上げます。 最後に、先ほど申し上げました東海トランスサポートファミリー代表の松尾かずなさんの言葉を紹介します。 病気として認められ診療を受ける人がふえる一方、安全な医療体制や生活面の課題が残る中、「誰もが健康で仕事を持ち、社会で生き抜く力を身につけてほしい」という言葉でございます。 以上で本日の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(野村直弘君) 暫時、休憩いたします。                            午前11時32分 休憩                            午後1時 再開 ○副議長(京極扶美子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 16番、八木丈之君。     (16番 八木丈之君 登壇 拍手) ◆16番(八木丈之君) 一般質問の通告をいたしましたところ、議長のお許しをいただきましたので、私の一般質問をさせていただきます。 平成25年3月議会で平成25年度予算を審議するに当たり、市長から冒頭、市政運営方針について説明がありましたが、この3月議会は25年度最後の議会であります。そこで、今回の私の質問では、この平成25年度市政運営の事業方針の中から幾つかピックアップをして、1年間の事業の実施状況やその成果などを検証していきたいと思います。平成25年4月には、広報の中に平成25年度市政運営方針ということで、このように重要案件が出されておりました。この中から幾つかを絞り込んでやっていきたいと思います。 まず初めに、保健・医療と福祉の充実についてからお尋ねをしていきます。 最初に、市立病院の中で、「市民病院では、平成24年9月に指定を受けた地域医療支援病院として、より一層地域医療機関との連携を強化し」とありましたが、その実施状況や成果はいかがでしたでしょうか。地域医療支援病院として、紹介率60%、そして逆紹介率30%といった要件があったと思いますが、その比率の推移も教えていただきたいと思います。 また、地域医療支援病院としての役割を果たす上で新しい取り組みをされましたか、またあればそれをお聞かせいただきたいと思います。 ◎病院事業部長(堀田隆司君) 市民病院では、以前から地域の医療機関との病診連携、病病連携を推進してまいりましたが、地域医療支援病院の承認を受け、より一層の連携強化を図ってまいりました。具体的には、紹介患者さんにつきましては、地域医療連携室が事前に専用の予約枠で優先的に予約を受け付けることにより、待ち時間を短縮いたしますとともに、診断結果もできるだけ早く紹介元の医師にお届けするようにいたしております。 また、市民病院は地域の急性期医療を担う基幹病院として、重篤な患者さんを常に受け入れていく使命がございます。そのため、状態が安定した患者さんにつきましては、その症状に適した医療機関で継続的に治療を受けられるよう、回復期リハビリテーション病床や療養病床を有する病院など転院先を紹介させていただいております。こうした取り組みによりまして、12月末現在では、平成25年度の紹介率は64.6%、逆紹介率は52.6%となり、平成24年度と比較いたしますと、紹介率では1.6ポイント、逆紹介率では0.9ポイントのアップとなっております。また、連携登録医師につきましても、昨年度末と比較いたしますと246人から290人へと44人増加いたしております。 次に、平成25年度の新たな取り組みでございますが、地域医療関係者を対象とする地域連携研修会をこの2月に開催いたしております。この研修会は、紹介患者さんの中で入院となった患者さんにつきまして症例の検討会を行ったもので、医療関係者34人の参加がございました。この事業は今後、年3回程度開催していく計画で、こうした研修会を通じまして地域の医療水準の向上に寄与できればというように考えております。 また、患者さんの紹介に活用していただくため、市民病院の各診療科の特色、診療体制、医師の認定資格や専門領域などの情報を盛り込みました「診療と地域連携の御案内」を新たに作成し、開業医さんを初め地域の医療機関にお配りをいたしました。 ◆16番(八木丈之君) 今お聞きするだけでも、平成25年度の紹介率が64.6%、逆紹介率は52.6%と、また登録医についても格段に上がっているということは、部長、本当にありがとうございます。市民のため、また安心して病院のほうにも通院、かかれると思います。 そこで、市民病院には28の診療科がありますね。県立循環器呼吸器病センターとの統合もあって、市民の健康を守るための診療体制は充実してきています。しかしながら、これからも地域の基幹病院として責任を果たしていくためには、市政運営方針にありますとおり、高度で質の高い医療を提供するためにも診療内容の充実は不可欠だと思います。診療内容の充実という面ではどのような進展が見られましたか、お尋ねを申し上げます。 ◎病院事業部長(堀田隆司君) 議員御指摘のとおり、市民病院は、地域がん診療連携拠点病院、地域周産期母子医療センター、救命救急センターなどさまざまな機能を担っております。こうした使命を果たしていくためには、病院のハード面の整備が一段落した今は、まず専門性の高い医師を初め優秀な医療スタッフを確保することが重要だというふうに考えております。そのため、病院事業管理者や院長が医師の派遣について大学医局へ働きかけをいたしておりまして、その結果、今年度は血液内科で1名、泌尿器科で1名、救急科で2名、それぞれ専門医を採用することができました。さらに、この4月には新たに呼吸器外科医を招聘いたしますとともに、脳神経外科や病理診断科の医師につきましても増員をできるめどがついております。 そのほか、入院患者さんに対する服薬の指導や病棟での注射薬の調剤業務を薬剤師が行うことで、より安全性を高めますとともに、医師や看護師の業務の負担軽減にもつながっております。また、リハビリテーション部門におきましては、患者さんの日常生活動作の早期回復を目指し、医療技師の増員も図っていると、こんな状況でございます。 ◆16番(八木丈之君) やはり医師についての増員というのは、余語管理者の多大なる力もあると思います。引き続きよろしくお願いをしていきたいと思います。 地域の基幹病院として十分な成果を上げられておるようですが、さきの福祉健康委員会において病院事業管理者がハイブリッド手術室や緩和ケア病棟の必要性を力説しておられましたが、地域住民のさらなる期待に応えていくためにも、市民病院として今後の課題と捉えておられることがあれば教えてください。 ◎病院事業部長(堀田隆司君) 地域がん診療連携拠点病院につきましては、現在、国におきまして指定要件の見直しが進められておりまして、患者さんの痛みなどの症状を和らげることを目的としました緩和ケア病床を含むがん緩和ケアセンター設置の必要性が議論されております。今後とも市民病院が拠点病院としての役割を維持いたしていくためには、こうした新たな指定要件を満たしていく必要がございます。 また、循環器医療の分野では、ここ数年、外科的手術に比べ身体への負担が軽い最新のカテーテル治療にも対応ができる、いわゆるハイブリッド手術室の必要性が高まってきております。これは高精度の画像診断装置を備えた手術室のことで、最先端の循環器医療の提供を目指します市民病院といたしましては、ぜひ導入をしたい施設でございます。市民病院では昨年3月に一連の整備工事が完了いたしましたが、高度で専門的な医療を継続的に提供いたしていくためには、今後こういった医療施設を整備することは不可欠であるというように考えております。 また、医療は日進月歩でございますので、こうした変化に迅速かつ柔軟に対応できるよう、現在の病院敷地に隣接する土地を確保いたしまして、現行の施設と一体的に利用ができる病棟を建設、整備することが重要な課題であるというように考えております。 ◆16番(八木丈之君) 一宮市民の健康、そして安心して暮らせるためにも、市民病院の質の向上というのは日に日に期待が高まっております。今お話があったように、最先端の医療施設、また整備等、どうぞ導入してください。我々も一生懸命応援をさせていただきたいと思います。 次に、生活環境の整備について入っていきます。 防災対策の中で、浸水被害を軽減し、水害に強い社会基盤整備を促進するため、総合治水計画に基づく効果的な治水施策を実施するとしており、その対策として小・中学校のグラウンドを利用した流域貯留施設の整備や準用河川の千間堀川、川崎川の改修事業を実施するとありましたが、こうした施設などの現在の状況について、まずお尋ねをしていきます。 ◎建設部長(宮崎哲君) それでは、最初にお尋ねになりました学校の貯留施設につきまして御説明します。 一宮市は、主に市域の全体の約26%が新川流域、残りの74%が日光川流域となっているところでございます。平成12年9月の東海豪雨の水害を契機に、平成14年度から小・中学校のグラウンドを掘り下げまして、一時的に雨水をためる学校貯留事業に着手しております。平成24年度までに21校が完成しているところでございます。その内訳としましては、新川流域におきましては全ての小・中学校の17校が完成しております。また、日光川流域につきましては4校の小・中学校が完成しております。平成25年度につきましては、浅井中小学校の工事と宮西小学校の測量・設計業務委託を行い、既に完了しているところでございます。 次に、準用河川の改修事業につきまして御説明申し上げます。 まず、千間堀川につきましては、浅野地区おける浸水被害を軽減するため、河川の断面を大きくする河川改良工事でございます。県管理河川の縁葉川との合流部から上流区間、延長約1.5キロメートルについて、平成24年度より工事を始めております。平成25年度につきましても、3月下旬の完成を目標に工事を現在進めているところでございます。 川崎川につきましても、奥町地内の浸水被害を軽減することから、河川の断面を大きくするものでございます。県管理河川の野府川との合流部から上流区間の延長約830メートルにつきまして、平成24年度より工事に着手しておるところでございます。平成25年度につきましては、先ほどの千間堀川と同様、3月下旬の完成を目途に現在工事を進めているところでございます。 ◆16番(八木丈之君) やはりこちらも日に日に浸水被害が軽減している部分、地域があるというふうに思っております。しかし、やはり市内でしっかりバランスのとれた、浸水被害のあるところはどんどんと工事を進めていただいて、浸水被害を軽減することに引き続き御努力をお願いしていっていただきたいと思います。 次に、産業の振興についてからお尋ねをいたします。 観光事業の中で、i-ビル内に開設した観光案内所では、おりもの感謝祭一宮七夕まつりを初めとする市の観光行事や名所を内外に広くPRしますとありましたが、観光案内所ではどのようにPRをされましたか、お尋ねをいたします。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 御質問の観光案内所の具体的な取り組みについて御説明申し上げます。 i-ビル1階の観光案内所は一宮市観光協会が所管をしておりまして、その運営については、現在、名鉄系の民間の旅行業の事業者に業務委託をしております。この観光案内所は年中無休にて開設をしておりまして、市民の皆様はもとより、市外、県外からもお越しいただく皆様にも観光情報の提供や一宮市の観光推奨品などの販売を行っており、当市の観光PRの発信拠点として、これまでにない新たな展開をしているところでございます。 一宮市をPR、発信する観光事業としましては、市内の史跡をめぐる一宮おでかけバス手形を発行してのスタンプラリーですとか、あるいは市内のイルミネーションをめぐる欲張りイルミネーションバスツアーなどを企画いたしまして、市内外より多数の参加があり、大変好評を得ておるところでございます。また、案内所の受託業者が他の旅行事業者とタイアップをしまして、七夕まつりを掲載した共同パンフレットを作成し、関西地区で配布するなど、広域の誘客のための情報発信にも取り組んでおるところでございます。 ◆16番(八木丈之君) 観光というのは本当に難しいと思います。2月には議会運営委員会で行政視察に行かせていただいており、太宰府市に行きましたが、年間700万人の観光客が見えるというようなことも聞きました。びっくりしました。しかし、経済部のほうでもまた観光のほうをしっかりとやっていただいて、多くの方がこの一宮市にお出かけいただけるように引き続きお願いします。 当市に観光案内所が新たにでき、その運営をノウハウのある民間事業者に任せることで今までにない展開ができたことは大変結構なことと思います。PR、つまり情報発信については承知しましたので、次に、お客様をお迎えする窓口となる観光案内所の利用状況やグッズなどの売り上げから、今実施しているPR方法などの検証はどのようにされているか、お尋ねをいたします。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 観光案内所の利用状況についてでございますが、毎日の来所者数等をデータとして記録しております。オープンしました平成24年11月から平成26年1月末までの15カ月で約4万3,000人、これを1日当たりに直しますと約100人ぐらいの方が毎日来所をされておりまして、問い合わせですとか、パンフレットなどをお持ちになられております。また、グッズ、観光推奨品、いちのみや食ブランド品等の売り上げについてでございますが、1日約5,000円程度であり、市民の方からは地元にこんな商品があったのかと、また、市外からお越しいただいた方からも一宮市の名物をとの要望にお応えできるという状況になりました。 オープン以来15カ月経過いたしましたが、その間多くの方に足を運んでいただき、また、企画したイベントにも多くの方に御参加いただきました。こうしたことから、観光案内所が当市の観光のPRに大いに寄与していると判断しておりますが、引き続きPR方法や事業内容を見直しまして、より親しまれるものとしていきたいと思っておりますので、よろしくお願をいたします。 ◆16番(八木丈之君) よくわかりました。引き続きPR方法や事業内容を見直して、職員の皆さんや、また民間の方たちとアイデアを出し合って勘考してください。 次に、教育・文化の振興についてからお尋ねをいたします。 子どもたちの教育の充実の中で、老朽化した教室やトイレなどの改造や改修及び屋内運動場の非構造部材耐震調査を行うとありましたが、実績としてはどうなっているのか、お尋ねをいたします。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 老朽化した教室の改修につきましては、普通教室の床、壁、天井の内装を塗りかえ、教室内のリフレッシュを図る教室改修工事を小学校で4校、中学校で2校、合計6校行いました。また、昭和40年代に建設されました老朽化した校舎の内外装をリニューアルし、美観の向上及び建物の延命を図る校舎改修工事を小学校で3校、中学校で2校、合計5校行っております。 トイレにつきましては、校舎の大便器の洋式化を図るため、洋便器率50%以上となるよう大便器の取りかえなどを行う便所改修工事を小学校で8校、中学校で3校、合計11校行いました。また、昭和50年代に建設された校舎の便所を設備配管を含む全面改造を行い、美観の向上とともに、暗い・汚い・臭いの3Kを全て解消する便所改造工事を小学校で4校、中学校で2校、合計6校で行いました。いずれも計画どおり実施することができております。 屋内運動場の非構造部材耐震調査につきましては、小学校で2校、中学校で2校、合計4校で実施いたしましたが、耐震化を加速するために、この4校について、12月補正対応で非構造部材耐震化工事設計を平成25年度中に行うこととし、また武道場については、9月補正対応で中学校で2校の非構造部材耐震調査を始めたという状況でございます。 ◆16番(八木丈之君) トイレについてですけれども、子を学校に通わせる親御さんから本当に喜ばれております。というのは、先ほどの御答弁にあります暗い・汚い・臭いだけではなくて、今の普通の家はほとんどが洋式なんですね。なかなか和式のトイレというのはなくて、子どもたち、特に小学生は学校から帰ってくると急いでまずどこへ入るか、トイレだそうです。我慢して我慢して、勉強も手につかないような状況ですけれども、今回このように整備していただいておりますので、子どもたちも安心して勉強ができる環境づくりに一役買ったのかなと思っております。 次に、老朽化した教室やトイレの改修・改造工事が計画どおり進められたことがよくわかりました。また、屋内運動場の非構造部材の耐震化は、事業展開を早めるため補正対応の措置をされたことがわかりました。 そこで、これらの学校施設の整備について、いつまでに完了するという目標年度はあるのか、お尋ねを申し上げます。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 市全体の事業の優先度、財源などにより完了目標年度は見直すことがございますが、老朽化した教室の改修につきましては、教室改修工事等校舎改修工事の完了目標年度を平成31年度としております。また、トイレの改造や改修につきましては、便所改修工事の完了目標年度を平成28年度、便所改造工事の完了目標年度を平成30年度としております。なお、これらの計画はこれで終わるということではなく、また次の改修や改造が続いてまいります。 次に、非構造部材の耐震化につきましては、文部科学省からの通達があり、つり天井のある小・中学校の屋内運動場及び中学校の武道場、合わせて30棟については、平成27年度の完了に向け、計画的に調査、設計、工事を進めてまいります。また、つり天井のない屋内運動場につきましては、平成28年度以降に速やかに必要な耐震化を進めていく考えでございます。 ◆16番(八木丈之君) 計画どおり、また計画的にお願いをいたします。 学校は、子どもたちが学習し生活をする場所でございます。何よりもまず安全であり、より快適な環境にしていくことが求められております。一宮市は小・中学校を合わせて61校と大変多く、計画を持って進めていかなければ実現できません。引き続きよろしくお願いを申し上げます。 次に、生涯学習・文化・スポーツ等の振興の中で、子どもの読書活動を推進するため「子ども読書のまち」を宣言しますとありました。宣言文については、さきの平成25年12月議会において議案として提案され、12月19日に議会も承認をいたしました。その後、本年1月19日には子ども読書のまち宣言記念式典が行われましたが、式典の内容や出席者の反応など、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 1月19日にi-ビル7階のシビックホールで開催をいたしました子ども読書のまち宣言記念式典では、宣言文の唱和と記念講演を実施いたしました。宣言文の唱和は、教育長が子ども読書のまち宣言の前文を読み上げ、続いて市内小・中学校の代表児童・生徒が先導し、出席者全員で本文の唱和を行いました。その後、「詩が生まれるまで」という演題で、詩人で童話作家の工藤直子さんの記念講演を行い、小学校2年生の国語の教科書に載っている作品「ふきのとう」や4年生の教科書の「のはらうた」がどうやってつくられたかなどのお話をいただき、出席者の皆さんには大変興味深く聞き入っておられ、児童・生徒の皆さんにも大変参考になるお話でございました。 なお、式典には市内小・中学校の62校の代表児童・生徒及びその保護者の皆さん、家庭教育支援者、読み聞かせボランティア、学校関係者、図書館関係者など約350人に御出席をいただいたという内容でございます。 ◆16番(八木丈之君) 市内小・中学校の代表児童・生徒が宣言文を先導し、出席者全員で唱和されたことや貴重なお話を聞けたことは、特に参加された児童・生徒には生涯記憶にとまることとなることでしょう。児童・生徒を主体としたよい式典であったと思います。 それでは、今後、子ども読書のまち宣言を行ったことに伴い、図書館ではどのような事業や行事を進めていかれるのか、具体的に考えてみえることがあれば教えていただきたいと思います。 ◎教育文化部長(服部曉治君) 市立図書館には、学校、民間団体など子どもと本をつなぐ全ての方々の連携、協力の促進を図り、子ども読書の大切さを地域に発信していく重要な役割があります。今後、家庭、地域、学校、図書館などがより一層連携を深めていけるよう、できる限り相互の情報交換、意見交換の場をふやしていきたいと考えております。また、幼児期からの読み聞かせが子どもにとって大切であるため、読み聞かせに関する講演会等を開催し、ボランティアの資質の向上と人材育成に努めます。 そして、中央図書館では、ほかの図書館と同じように、読み聞かせ活動を中心とした子ども読書の日記念行事を新たに始める予定でございます。その1つに、読書への関心を高めながら交流を図る新たな取り組みとして、発表者がほかの人に薦めたい本を紹介した後、参加者同士で意見交換し、一番読みたくなった本を参加者が多数決で決定するというビブリオバトルの実施も検討いたしております。 一宮市は、子ども文化広場図書館、中央図書館の児童フロアなど大変充実した子どもが読書をする環境が整備されております。今後はさらにソフト面の充実を図り、子ども読書のまちに相応した、子どもたちが本に親しむまちづくりをしていきたいと考えております。 ◆16番(八木丈之君) 子どもたちが考えたこの宣言文をこれからは広くいろんな機会を捉え、浸透させていただくとともに、子どものときから読書に親しむことができるような事業展開も必要かと思います。宣言文に「わたしたちは、やっぱり本が好きといえる、やさしさと思いやりのある子ども読書のまちをつくります」とありますように、読書を楽しむ子どもたちが満ちあふれる一宮市となることを期待しておりますので、今後ともよろしくお願いします。 また、谷市長、最後の質問のところで、この平成26年度に向けて少し御答弁をいただけるとありがたいと思いますので、急なことではございますが、よろしくお願いいたします。 次に、都市基盤の整備についてからお尋ねをいたします。 中心市街地の整備の中で、「i-ビルでの集客を中心市街地の回遊につなげ、にぎわいを創出するため、ソフト事業や駅周辺整備を進め、中心市街地全体の活性化を図ります」とありましたが、平成25年度に行った該当するソフト事業と駅周辺整備について教えていただければありがたいと思います。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 中心市街地活性化のための施策にはハード面とソフト面がございますが、まず、ハード面からお答え申し上げます。 駅周辺整備の一環といたしまして、駅のすぐ西側に位置します近隣公園の稲荷公園の再整備を実施しております。平成23年度より着手し、平成24年度は名鉄尾西線西側の遊戯広場、多目的広場などと国道155号沿いのトイレの整備を行いました。平成25年度には、名鉄尾西線東側の憩いの広場、運動広場、テニスコートなどを整備し、スポーツ、散策、憩い、イベントなど、多様な利用が図れるよう整備を進めてまいりました。また、これも駅西側になりますが、都市計画道路新一宮尾西線の一部の歩道を改良し、自転車と歩行者の通行帯を区分し、それぞれが安全に通行できるよう環境整備を行い、中心市街地への自転車等でのアクセス性の向上を図っております。さらに、尾張一宮駅前広場のタクシー乗り場南の障害者用乗降スペースに屋根を設置し、駅を利用される障害者の方の降雨時の乗りおりの利便性向上を図っております。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 続きまして、ソフト面についてお答え申し上げます。 i-ビルから中心市街地への回遊性の向上への施策といたしまして、中心市街地の商店街の方々が実施する新規事業などに対する事業費の補助制度の拡充を平成27年3月までの期間限定で実施をいたしております。また、国も全国商店街振興組合連合会経由で交付する、いわゆる事業費に対する補助率が100%の補助制度を立ち上げておりまして、各商店街がこれを活用して新規事業、既存事業の拡充等に利用されておるところでございます。なかなか劇的に効果が出るような新規の事業展開にはなっておりませんが、そうした中でも、例えば、本町1丁目商店街振興組合が毎月1日に開催しております一の市が新規事業として立ち上がっておりますし、こいのぼりフェア、イタリアフェアなどの既存事業の充実が図られたことなどが挙げられると思います。 ◆16番(八木丈之君) 過去、中心市街地活性化基本計画を策定しているとのことでしたが、その後、計画の進捗状況はいかがなものか、お尋ねをいたします。 ◎経済部長(児嶋幸治君) 平成18年に改正されました中心市街地活性化法は、官民一体となって活性化事業に取り組み、特に民間事業について国が援助をするということをうたっております。平成20年に作成しました当市の計画には、結果としましては民間事業を組み込むことができず、法に規定されておりますような商工会議所を中心とした協議会の立ち上げにも至っておりませんので、残念ながら内閣府の認定を受ける要件を充足していないという状況であります。平成26年度には、中心市街地活性化のための民間事業者に対する新たな支援が示されておりますので、当市においても民間からの盛り上がりを期待するというところでございます。 ◆16番(八木丈之君) わかりました。まだまだ商工会議所等の連携もまた強化をしていただきたいと思います。 ハード面の整備状況とソフト面の現在の状況について所管部局からそれぞれ答弁をいただきましたが、では、i-ビル開館後1年半が経過しようとする中、図書館を中心に大勢の方がi-ビルに足を運んでおられますが、実際のところ、その集客が中心市街地への回遊につながっているのでしょうか。もしまだ十分つながっていないとしたら、今後どのような対策を講じていく予定なのか、お聞かせをお願いします。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 今後の駅周辺整備といたしましては、本町1丁目のアーケードが取り壊され、現在は暫定的に電柱が立っておりますが、この電柱あるいは電線を地中化する整備工事を行い、景観の向上、回遊性の向上を図ってまいりたいというふうに考えております。また、新庁舎の建設が進み、開館することにより、i-ビル・新庁舎間を行き来する方もふえると思いますので、基盤整備の1つとして銀座通りとそれにつながる東西方向の歩道に視覚障害者用誘導ブロックを連続するように設置し、駅と新庁舎を結ぶ経路における視覚障害を持った方の利便性向上を図ってまいりたいというふうに考えております。さらに、今後も市民が利活用するよう西分庁舎を改修し、その隣にイベントスペースとして利用できる新柳公園を再整備して、にぎわい創出につなげていきたいというふうに考えております。 ◎経済部長(児嶋幸治君) i-ビルから銀座通り、本町商店街、真清田神社への回遊として、1つの流れではありますが、i-ビルを利用したコスプレイベントの参加者、関係者の多くは今申し上げたルートを回遊しているようであります。こうした流れを上手に捉え、商店街の各個店が品揃えを工夫し、商売につながる御努力をしていただき、商店街としても新たな集客事業を試みるなど、今までとは違う層の顧客を取り込む努力を望むところであります。 i-ビル、新庁舎の建設による官の力と、個店及び商店街の創意工夫や集客力の向上、さらには関連する地権者、開発事業者など民の力の両者が融合することによって、中心市街地への活性化へとつながっていくものと考えております。現在は回遊性が向上しているとは言える状況ではございませんが、それぞれの立場での努力を継続していくことが大切であるというふうに考えております。 ◆16番(八木丈之君) 先ほど答弁にありましたように障害者の利便性向上を図りながら、優しいまちづくりもお願いいたします。 それでは、次に、行財政基盤の強化ついてからお尋ねをいたします。 行財政改革の中で、平成22年度に策定した一宮市行財政改革大綱の重点項目の1つである民間活力の導入について、それぞれ計画どおりできたものとできなかったもの、できなかったものに対してはどうしてできなかったのか、今後も続けていくかも含めて教えてください。また、それぞれの有効性も同じく教えてください。 ◎総務部長(福井斉君) 一宮市行政改革大綱の重点項目として取り上げております民間活力の導入は、大きく分けて民間委託の推進、指定管理者制度とPFI、市民との協働の推進、この3つの項目に分かれておりますので、それぞれの項目について平成25年度の実績と今後の計画をお答えいたします。 初めに、民間委託の推進では、平成25年度には保育所給食調理業務、ごみ収集業務、ごみ焼却施設管理業務、そして学校給食調理業務、これらの職場で職員の退職に合わせて委託範囲を拡大するとともに、新たに水道料金等の検針・滞納整理業務で委託を開始いたしました。これらの業務委託により正規職員14人分の人数減となっており、今後も退職に合わせて計画どおり委託を進めていく予定でございます。このほかにも、平成25年1月にオープンした中央図書館におきましては、貸し出し等の運営業務を全面的に委託することで午後9時まで開館するなど、利用者サービスの向上にもつながっておると考えております。 次に、施設の指定管理につきましては、スポーツ文化センター及びスケート場の指定管理を平成25年度から新たに開始し、民間企業が指定管理を行う施設は合計32施設となっております。平成26年度からは新たに総合体育館で指定管理者制度を導入いたします。 また、PFIにつきましては、リサイクルセンターの建設工事が平成25年3月に完了し、契約事業者による運営を今年度から開始しております。これらの取り組みの有効性につきましては、職員の削減による経費の節減や民間事業者のノウハウの活用による市民サービスの向上という形で効果があらわれているものと考えております。 最後に、市民との協働につきましては、地域づくり協議会を設置する連区が5つふえて14連区となり、より地域の特性を生かした事業が実施されるようになってきております。また、平成26年度は、さらに3連区ふえて17連区で活動が始まるということであります。いずれの取り組みにいたしましても、計画どおり進行しておるものと考えており、今後も民間のノウハウを活用することに適した分野について取り組みを進めていきたいと考えております。 ◆16番(八木丈之君) PFI方式は、リサイクルセンターのほかには、たしか斎場も導入されたと思いますが、両施設の整備運営の状況についてお聞きいたします。 ◎環境部長(武藤正美君) PFI方式を導入した整備運営事業は、一宮斎場とリサイクルセンターの2施設があります。一宮斎場につきましては、平成21年度から22年度までの2年間で建設を行い、平成23年4月1日より供用を開始いたしております。管理運営につきましては、平成37年度までの15年間の長期契約により運営を行っております。 次に、リサイクルセンターにつきましては、建設期間が平成23年3月から平成25年3月までの2カ年になっております。平成25年3月25日に予定どおり供用開始をいたしております。管理運営につきましては、平成39年度までの15年間の契約というふうになっております。 ◆16番(八木丈之君) PFI方式導入は、財政支出の削減が目的の1つです。財政的な効果はどれくらい上がったのか、お尋ねをいたします。 ◎環境部長(武藤正美君) PFI方式導入による財政負担額の削減につきましては、市が直接実施する従来方式に比べ、契約額で一宮斎場の場合は15億4,030万円、24.6%の削減、リサイクルセンターでは28億5,757万5,000円、44%の削減ということになっております。 ◆16番(八木丈之君) 今お聞きいたしますと、財政負担額は大幅に縮減されましたが、財政面以外での効果についてお尋ねをいたします。 ◎環境部長(武藤正美君) 一宮斎場では、急激な今後の高齢化に伴い、将来の火葬件数が平成42年には現在の約1.5倍になると推計をされております。今回のPFI方式による一宮斎場の建てかえによりまして、それに対応できる炉数を確保し、今後の火葬需要にも対応できる体制を整えることができたというふうに考えております。 リサイクルセンターにおきましては、手選別による廃家電製品の回収、処理工程におけるアルミや鉄の回収などにより、より細かな分別を進めております。リサイクルの推進に大いに寄与していると考えております。 ◆16番(八木丈之君) この両施設ともに非常に長期間にわたる管理運営を委託するわけですが、市としてはどのように管理していくのかをお尋ねいたします。 ◎環境部長(武藤正美君) 議員おっしゃるとおり、確かに15年間という非常に長い期間の契約になります。一宮斎場、リサイクルセンターともに、毎月事業者を交えてモニタリングを実施しております。そのときに施設の管理、業務の運用等について意見交換を行い、改善すべき点などを指導し、質の高いサービスを維持していきたいというふうに考えております。 ◆16番(八木丈之君) 引き続き環境行政よろしくお願いいたします。 次に、行政運営の効率化の中で、平成24年10月より住民基本台帳カードを利用したコンビニエンスストアにおける証明書の交付事業をこの東海3県下で初めて導入をされました。改めてコンビニ交付についてのメリット、効果についてお聞かせをください。 ◎市民健康部長(細江和彦君) コンビニ交付は、住民基本台帳カードを取得し、利用者登録をしていただくことにより、窓口で交付しております住民票、印鑑登録、戸籍の謄抄本などの各証明書をコンビニエンスストアに設置してありますマルチコピー機から取得することができる、市民の方にとって大変便利な仕組みであります。当初はセブンイレブン1社のみでしたが、現在はローソン、サークルKサンクス、ファミリーマートが加わり、利用できる店舗が拡大をいたしました。全国どこでも利用でき、市内におきましても120を超える店舗で利用が可能となっております。また、コンビニでは休日、早朝、夜間においても取得することができますし、さらに証明書交付手数料についても、将来的な経費削減を見据え、市役所窓口での手数料より平成26年3月末日までは1件当たり100円、それ以後は50円割引で設定しております。コンビニ交付により市民の方の利便性の向上が図られたと考えております。 ◆16番(八木丈之君) 部長、実は私も持っていまして、町内会の総会なんかに行くと見せるんですよ。200円が100円でコンビニでとれますよとお話をするとびっくりします。やはり便利ですし、町内会の総会なんかでは、また3月、4月は多いので、どんどん宣伝していこうかなと思っているくらいです。本当に助かっています。 そこで、開始から1年数カ月を経過しましたが、現状の利用状況について再度お尋ねをいたします。 ◎市民健康部長(細江和彦君) コンビニ交付の媒体となります住民基本台帳カードの平成24年度における発行枚数は6,427枚、平成25年度4月から12月までの9カ月間で8,158枚を発行、累計といたしまして3万3,428枚となっております。交付率にいたしますと8.6%で、着実に増加してきており、当初設定いたしました目標値10%にあと少しで届くところまで来ております。先進自治体においても一定の普及までには数年を要していることから、今しばらくの期間が必要かと思いますが、平成26年度前半に達成できるのではないかと見込んでおり、なお一層の上乗せを目指したいと考えております。 また、証明書の交付状況につきましても着実に伸びてきており、平成25年12月は一月当たり1,510件の交付件数となり、コンビニでの交付割合は証明書全体の5.4%を占めております。以上のような状況でございます。 ◆16番(八木丈之君) そうなんですよね。部長初め職員の皆さんが一生懸命これやっていただいてふえていっています。されど、もう少し、私のほうも町内会の総会なんかでどんどん宣伝をしますので、ふだん市役所へ行ったことのない方も市役所へ行ったとき、どうか窓口の方たちが優しく丁寧に接していただけると、気持ちよく市民の皆さんはつくっていただけると思います。 コンビニ交付のさらなる普及に向けての対策を何か考えておみえでしたら再度お聞かせください。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 対応策といたしましては、平成22年7月から住民基本台帳カードの発行手数料500円を無料とし、平成26年3月末までの期限としておりましたが、コンビニ交付の普及に大きな効果があると考えましたので、平成26年4月以降も無料化を継続することといたしました。これまでの広報、チラシ、ホームページ、町内回覧等によるPRに加え、窓口に来ていただいた市民の方に住民基本台帳カードの発行と利用者登録を直接勧めておりますが、引き続き積極的に推進していきたいと考えております。また、新庁舎におきましては、これまで別々に対応しておりました印鑑登録事務と住民基本台帳カード発行窓口の一本化をすることにより、より一層の交付率向上に努めてまいりたいと考えます。 窓口での発行業務の軽減、効率化に向けて、今後も住民基本台帳カードの普及を図り、コンビニ交付の利用促進に努めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆16番(八木丈之君) 今回は重点項目を絞りましたが、実は消防行政、また上下水道行政、また福祉こども部の行政、また企画部の行政、本当に皆さん、この平成25年度一生懸命やっていただきました。 最後に、市長からお言葉をいただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◎市長(谷一夫君) 市政運営でも申し上げましたけれども、ことしは平成17年に誕生いたしました新しい一宮市をつくり上げていく新市建設計画の11年間の計画期間の中の10年目に入るわけでございまして、この計画の総仕上げの1年目というふうに位置づけております。きょうの午前中の一般質問では、市債残高についてお尋ねがございました。借金は決して悪いことではないというお話でございましたけれども、その悪いことではないという部分について若干説明が不足をしておりましたので、今の八木議員の御質問はまさにその点について取り上げていただいたというふうに思っております。 合併後、市民病院が新しくなりました。また、総合体育館も完成をいたしました。リサイクルセンター、斎場、さまざまな施設が完成し、一昨年にはi-ビルも完成し、中央図書館もオープンをいたしました。ことしの5月からは新庁舎で執務を開始するわけでございまして、一般会計、企業会計を合わせて2,000億円を超える借り入れがあるわけでございますけれども、それなりの仕事はしてきたというふうに思っております。 とりわけ企業会計のほうでは、市民病院が、今いろいろとお尋ねいただきましたけれども、名実ともに生まれ変わりまして、県内でも有数の実力病院として今、認識をされております。また、上下水道におきましても、かなりの借金を抱えておりますが、そのお金を使って耐震工事も進んでおりますし、下水では太い管渠を入れることによって浸水対策も行っております。こういったものはなかなか目に見えてまいりません。一生懸命対策をしておりますけれども、やはり対策を上回るゲリラ豪雨が最近は発生をいたしますので、決して浸水被害がなくなっているわけではございませんが、こういった対策をもし行っていなければ、はるかに大きな被害が今ごろは出ているだろうというふうに思っているわけでございまして、新市建設計画が今大きく実現されつつあるということを今の答弁の中で御理解いただけたのではないかというふうに思っております。 これからは、今お答えいたしましたように、行財政改革にもなお一層取り組んで、大きな施設がたくさんございますけれども、運営のほうでも知恵を絞り、頭を絞って、市の財政に負担をかけないように工夫を凝らし、今後もその充実に努めてまいりたいと思っております。これからはさまざまな施設の効果が出てくるときでございますので、ソフト事業についてもより一層力を入れながら、ますますの市政発展に努めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 ◆16番(八木丈之君) 今回は、平成25年度の市政運営の事業方針について幾つかピックアップをさせていただき、お聞かせをいただきました。市政運営の事業方針は、第6次一宮市総合計画の中の基本計画にあります新市建設計画に示された新市将来像を実現するための7つの礎について体系化されています。平成17年4月に2市1町が合併をして、平成26年度は10年目になります。10年という節目を迎えるに当たって、まちづくりの基本理念にあります安心・元気・協働の向上を図り、今後とも市民の皆さんが一宮市民として自信と誇りが持てるようなまちづくり、一宮市に住んでよかったなと思えるようなまちづくりを進めていかれますことをお願い申し上げて、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。                   (拍手) ○副議長(京極扶美子君) 暫時、休憩いたします。                             午後1時52分 休憩                             午後2時3分 再開 ○副議長(京極扶美子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 40番、倉石義夫君。     (40番 倉石義夫君 登壇 拍手) ◆40番(倉石義夫君) 議長から発言のお許しをいただきました。今回は2つの項目について質問をさせていただきますが、私が取り上げました内容について興味と関心をお持ちの方々が傍聴においでいただいておりますことについて、非常にありがたく、感謝を申し上げる次第であります。ありがとうございます。皆様方の御理解をいただいて、本題に入ります前にちょっと別のお話をしたいと思いますが、よろしくお願いをしたいと思います。 私が一宮市議会のほうに上げていただきましたのが平成7年4月でございました。その年の9月の定例議会で初めて一般質問をさせていただきました。そのときの私の質問の項目は、ツインアーチ138周辺の設備の充実についてということで、あのときのことを鮮明に覚えております。ほとんどの答弁につきましては、都市開発部長の渡辺秀雄さんが丁寧にお答えをいただきましたことを鮮明に覚えていることであります。質問が終わりましたその後に、葉栗の高田にお住まいでありました今は亡き尾関治郎先輩議員が、所属と党派を超えて、倉石君、地元のことをよくやってくれたと、そういうお言葉をいただいたのもよく覚えております。そして、この議場で質問するのもきょうが最後ということになり、感慨ひとしおのものがございます。私のつたない質問に向き合っていただきました当一宮市の幹部の方々に御礼と感謝をまずもって申し上げたいと思いますが、所変われば品変わると申します。6月からは新しい議場で気持ちも新たにまた問題提起をさせてもらいたいものと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。前置きはこのぐらいにしまして、本題に入ります。 1つ目の質問は、通告表にありますけれども、目と耳から入れるために読んでみますと、昨年12月4日、「生活困窮者自立支援法」に対する当一宮市の対応、進捗状況についてということで一般質問を行いました。そしてこの法律は昨年12月6日に成立しましたが、平成27年4月1日からの施行であります。待ったなしの状況の中で、当市としては施行に向けて具体的にどのような体制づくりをしているのか問いたいというのがきょうの質問でございまして、経過をわかりやすく通告に書かせてもらいました次第であります。これからの話は、昨年12月4日の私の質問と重なることも出てきます。再度御答弁をいただく事項もありますけれども、理解を深めるためということで御理解をいただきたいと思います。 そして、通告にも出しておきましたが、この法律は平成25年12月6日に可決、成立をしまして、25年12月13日に公布されております。国から県のほうに正式な通知が出て、県のほうからは愛知県健康福祉部長名で、平成25年12月25日付で各市長宛てに出されているわけであります。厚生労働省の3局長から都道府県知事、指定都市市長、中核市市長宛てに出されている生活困窮者自立支援法の公布について(通知)の次に書いてある文章であります。14行について書いてありますので、私ばっかりしゃべってはいけませんから、長野久美子福祉こども部長、その14行を簡単に読んでもらえませんか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 生活困窮者自立支援法の公布について(通知)という文章の前文ということでよろしいでしょうか。 「生活困窮者自立支援法(平成25年法律第105号)については、平成25年10月17日に第185回国会へ法案が提出され,同年12月6日に可決成立し、本日公布されたところである。 この法律の施行は,平成27年4月1日(一部は、公布日)であり、必要な政省令等については今後順次その内容を検討することとしているが、今般、法律の趣旨及び主な内容を下記のとおり通知するので,十分御了知の上、管内市町村(特別区を含む。以下同じ。)をはじめ、関係者、関係団体等に対し、その周知徹底を図るとともに、その運用に遺漏のないようにされたい。 また、本法の施行に当たって、生活困窮者に対する包括的な支援体制を構築するためには、貴都道府県等において、福祉関係部局のみならず、商工労働関係部局、住宅関係部局、教育関係部局、税・保険関係部局等との連携体制を構築することが重要であることから、幅広い関係部局間の連携にも特段の御配慮をお願いする。 なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言であることを申し添える。」 以上でございます。 ◆40番(倉石義夫君) 今、読んでいただきましたけれども、ここの中に、もう1回私のほうから繰り返しますけれども、「本法の施行に当たって、生活困窮者に対する包括的な支援体制を構築するためには、貴都道府県等において、福祉関係部局のみならず、商工労働関係部局、住宅関係部局、教育関係部局、税・保険関係部局等との連携体制を構築することが重要であることから、幅広い関係部局間の連携にも特段の御配慮をお願いする」というのがこの法律の一番肝心なところなんですね。 それで、その次に法律制定の趣旨というのが書いてありまして、これは1分半か2分で読めますので、この文章にいきさつからいろいろ書いてありますから、これは長野部長に読んでもらうのはちょっと忍びないので私のほうが読みますけれども、法律制定の趣旨というのをゆっくり読みますから、聞いておいてください。 「現在、稼働年齢層を含む生活保護受給者が増加しているほか、非正規雇用労働者や年収200万円以下の世帯など、生活困窮に至るリスクの高い層が増加している。また、生活保護受給世帯のうち、約25%の世帯主が出身世帯においても生活保護を受給しているという調査結果にも見られるように、いわゆる『貧困の連鎖』も生じている。 こうした中で、生活困窮者の自立を促進するためには、最後のセーフティーネットである生活保護制度の自立助長機能の強化に加え、生活保護に至る前の段階にある生活困窮者を支援する、いわゆる第2のセーフティーネットの充実・強化を図ることが必要である。 こうした観点から、厚生労働省においては、生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しを一体的に検討するため、平成24年4月、社会保障審議会に『生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会』を設置し、12回にわたる審議を経て、本年1月25日に同部会において報告書を取りまとめた。 この報告書を踏まえ、地方自治体等の関係者とも協議を行いつつ、新たな生活困窮者支援体系を構築するための法律の検討を進め、本年10月15日に『生活困窮者自立支援法案』を閣議決定し、同月17日に国会へと提出した。 本法律案は、本年11月12日に参議院厚生労働委員会で、同月13日に参議院本会議でそれぞれ可決され、12月4日には衆議院厚生労働委員会で、同月6日に衆議院本会議で可決され、成立したものである。」というその経過が簡単に書いてあるわけで、この通知については3局長の連名なんですね。厚生労働省職業安定局長、厚生労働省職業能力開発局長、厚生労働省社会・援護局長という3局長の連名でこの文章が出されているわけであります。そういうわけで、厚生労働省としましても物すごく力の入った法律というふうに理解をしていただいたらいいかなというふうに思います。 そして、この法律の一番初めには目的が書いてあります。これもわかりやすく3行なんですね。「この法律は、生活困窮者自立相談支援事業の実施、生活困窮者住居確保給付金の支給その他の生活困窮者に対する自立の支援に関する措置を講ずることにより、生活困窮者の自立の促進を図ることを目的とする。」というふうに目的が書いてあります。 そして、第2条には定義がありまして、生活困窮者の定義というのは、これは去年の12月にも長野部長から発表してもらいましたが、これは2行しか書いてない。「現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者をいう」と書いてあるんですが、現に経済的に困窮しというのがどういう程度なのか、どういうことなのかというのもわかりにくい。また、最低限度の生活というのも、個人個人でいろいろな差があるのかどうかわかりませんけれども、なかなかこの程度といいますか、どういうことを指しているのかということがわかりませんが、これはこれからの法律の施行であるとか、いろいろな検討をしながら出てくるのだろうと思いまして、その後にどういう支援をするのかというのが書いてありまして、この支援する事業については昨年12月4日の私の質問に長野部長が答えていただいておりますので、もう1回、どういう支援をやるのかということを列挙していただいて、簡単にコメントをよろしくお願いしたいと思います。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 生活困窮者自立支援法の支援内容、概要でございますけれども、大きく必須事業と任意事業に分けられております。 まず、必須事業でございますが、2つ上げられております。1つは、生活困窮者自立相談支援事業で、就労やそのほか自立に関する問題について、生活困窮者からの相談に応じ必要な情報の提供や助言を行ったりするほか、自立を支援する事業を利用するための計画作成などを行うというものでございます。もう1つは、離職により住宅を失った生活困窮者に対し、家賃相当の住宅確保給付金を支給する事業で、現在は住宅支援給付として一宮市でも実施している事業をこの法律に位置づけたというものでございます。この2つが必須事業として、福祉事務所のある市町村等に義務づけられているということで、この2つの事業につきましては費用の4分の3を国が負担するということになっております。 そして、任意事業でございますが、生活困窮者自立支援に効果のある事業ということで5つの任意事業が上げられております。1つ目は、雇用による就業が著しく困難な生活困窮者に対し、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う就労準備支援事業、それから2つ目ですが、住居のない生活困窮者に対して一定期間、宿泊場所や食事の提供を行う一時生活支援事業、この2つがまず示されておりまして、これについては国が費用の3分の2を補助するとしております。そして、3つ目ですけれども、生活困窮者の家計に関する相談に応じ、必要な情報の提供や助言を行うとともに、節約など家計管理に関する指導や必要な資金の貸し付けのあっせんを行う家計相談支援事業というものです。それから、4つ目ですけれども、生活困窮家庭の子どもに学習指導などを行います学習支援事業、そして5つ目として、その他生活困窮者の自立の促進を図るために必要な事業等。任意事業の後半3つにつきましては、費用の2分の1を国が補助するということになっております。 ◆40番(倉石義夫君) 今、項目を上げていただいて、これ、国庫の負担と国庫の補助があるんですね。法律が決まっていますから、実施されたら国庫が4分の3の負担をするとか、3分の2の補助をするとかいうことで、この項目を全部今発表いただきましたが、非常に盛りだくさんであって、何をどのように行ったらよいかというのがなかなか今の状態ではわかりにくいと思います。その中でも、今、発表にありましたように、自立相談支援事業というのと住居確保給付金の支給、これは国庫の負担金が4分の3ということですね。それは必須で全部の市町村やりなさいよというのがこの法律に書かれているわけでありまして、そのほかの、今、長野部長がお話しいただいたのは、国庫補助も今の段階で決まっておりますけれども、これは各地方自治体の裁量に任せるということで、法律の施行が来年4月1日から決まったということなんですね。 膨大な内容になっておりますから、それを少しでも解決するといいますか、データを集めるとか、あるいはいろんなことを勉強するとか問題点を探るという意味から、平成25年から生活困窮者自立促進支援モデル事業というのが実施されておりまして、これは12月の本会議でも申し上げましたが、平成25年度については68の地方自治体が手を挙げているわけです。愛知県では、愛知県本体と長久手市が手を挙げているわけであります。 何でこのモデル事業に一宮市が手を挙げなかったのかということで12月には申し上げました。この平成25年度のモデル事業について、もう1回問題を蒸し返しますけれども、モデル事業をやりませんかという問い合わせがいつの時点で当市のほうに来たのか、どこからそういう通知が来たのか、それで一宮市のほうはどこの部あるいは課がそれを受けたのか、そして、やりませんかという通知に対して一宮市では誰がどのように検討して手を挙げなかったかということについて、簡単に御説明をいただきたいと思います。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 平成25年度のモデル事業に関する通知につきましては、平成25年4月18日付で愛知県より国の情報を提供する文書とともに、生活困窮者自立促進支援モデル事業実施意向調査等についてという照会の文書が来ております。また、7月9日付で生活困窮者自立促進支援モデル事業の追加協議の照会もございました。これにつきましては、私どもでは生活福祉課のほうにその文書が参りまして、福祉こども部の中で協議をいたしまして、手を挙げないということで申請等はいたしませんでした。 ◆40番(倉石義夫君) いつどこから来たという話はこれはいいんですけれども、一宮市が手を挙げなかったというのは、その部内で誰がどのように討議をして手を挙げなかったかというのが問題なんですよ。その辺についても12月にちょっと申し上げましたので、やりませんかという話で来たのに対して、どういう討議を誰がどのように、その辺をちょっともう少し詳しく説明してください。これ重要な話ですから。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 今回の生活困窮者自立促進支援モデル事業を実施するためには、専門知識を持った人材の確保の問題ですとか相談体制の整備を含めまして、生活福祉課と窓口と併存でワンストップ体制が構築できるかなど、そういった問題を整備する必要がございます。今後、その問題を解決するためにも、事業に関係する関係各課と連携を図りまして、平成27年度の実施に向けて準備を進めていきたいというふうに一宮市では考えておりまして、特に手を挙げることはなかったということでございます。 ◆40番(倉石義夫君) くどく話にいきますけれども、では、長野部長がそれをやらないと決めたんですか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 生活福祉課等と協議をしながら決めたということでございます。 ◆40番(倉石義夫君) そうしましたら、市のほうのトップの関係というのはどうなっていますか。部長独断でこれやりませんよと決めたわけ。これ大事な話なんで、12月も副市長が答弁しているんですよ。ちょっとわけのわからない答弁なんですが、誰がどういうふうに決めてこれに乗らなかったかという。僕は12月に言ったのは、何もわからなくてもいいから乗りなさいということを申し上げたんですよ。平成26年もこれ乗っていないんですよね。誰がそういう格好で決めて、決めたということは市の総意で決めたんでしょうから、どなたでもいいから答弁してください。 ◎副市長(山口善司君) 最終決定といいますか、そうした方針であると、このモデル事業に手を挙げないという方針について私のほうに話があり、最終的にはその主管部局が手を挙げないという方針であれば、私としてもそれは承知したということで回答をしているということでございます。 ◆40番(倉石義夫君) そしたら、副市長のほうが最終的にやらなくてもいいよと決断をして、担当部局のほうが恐らく、今の御答弁で、やりませんよと言ったものですから、事務方のトップの副市長がやらないと言ったんでしょうけれども、これ12月の議事録を、ちょっと副市長の答弁をもう1回そのとおりに読ませてもらうと、「モデル事業を、今回の生活困窮者自立支援法に限らずいろいろな事業について、毎年幾つかの事業についてモデル的にいろいろな事業があって、国あるいは県のほうから提示をされております。そうした中で、今回のこの件については、私どもとしてはほかの事業で手を挙げたものもございます。同じ福祉部局ではありますけれども、他の法律関係です。そうした中で、もう1つは、詳細は私は承知していない部分がありますけれども、今回のモデル事業については過去、平成22年度から24年度にかけて実施されたパーソナル・サポート・サービスと、こうした大型の事業を実施されたところのほうがやはり手を挙げやすいというようなこともありまして、今回のこの生活困窮者自立支援法のモデル事業については手を挙げなかったということでございます」ということなんですが、頭のめぐりが悪い私は、あんまりこの言われていることがわからないんですね。わからないものだから、もう1回質問したんですよ。 そのときの副市長の答弁が、「内容によって、中には事業の内容というんですか、モデル事業でもいろいろなものがございます。例えば県独自のモデル事業、あるいは国の中でもそうした先進的なモデル事業であるだとか、こうした中で大きなものというと言葉は悪いですが、各般に影響を与えるような、各部等に影響を及ぼすものについては、これは当然私のほうに相談はございます。中には、先ほど言ったような中で部内で完結するようなものについては、部サイドでその方針を決めて私のほうに報告のみというものも中にはございますけれども、そうした各部にまたがるものについては私のほうに来るということでございます」ということなんですが、今の長野部長の答弁で、いろいろな人材であるとか、あらゆる条件が整わないからやれないという結論を出したんでしょうが、さっき言いましたように68の市が手を挙げているわけですよ。その68の市がそういう条件であるとかが整備された市かどうかというのはわからないですけれども、ほとんどの市がわからないなりに手を挙げていると思う。中には、後で出しますけれども、滋賀県の野洲市なんかは、もういろいろと整備をやっていますから、やりましょうと意欲的にやっているんですが、68の市が、長野部長がおっしゃったようないろいろな条件とか整備が成って手を挙げたとは考えにくいんですね。 そういう意味で、やっぱり国のほうから県を通して手を挙げませんか、やりませんかというんだったら、やっぱり僕は、わからなくても挑戦するのが1つの方法じゃないかなというふうに思いますね。それで12月に申し上げたんですが、今回も、先ほども出ましたように、平成26年度もやりませんかというのが来ているわけですよ。平成26年度がいつどのように来たかというのは、聞いたら、時間が余りありませんのであれですけれども、同じようなルートで国のほうから来て、県のほうが受けて、県のほうが各市のほうに平成26年度については手を挙げませんかということで問い合わせがあったはずです。それについても一宮市は手を挙げていない。というのは、僕が質問しましたのは去年の12月4日なんです。6日に決まっていると。4日の時点では、これから決まるだろうということでこの法案の話をしたんですが、6日に決まった。その後に国のほうからモデル事業に手を挙げませんかという話が来ている話なんで、それも踏まえて、私が質問申し上げたのは12月4日ですから、その辺のことも含めて、平成25年の反省といいますか、それはもう挙げなかったらしようがないですけれども、平成26年度はちゃんと挙げて、わからないなりにも事を進めるということをするべきじゃなかったのかなというふうに思いました。 12月もちょっと言いましたが、モデル事業のほうに手を挙げたら、それは各地方自治体から見たら一宮市はやる気があるんだなというように見られますね。それともう1つは、いろいろな情報が入ってくるわけですよ。これ物すごく大きい法律ですから、各市町村が物すごく迷っていると思いますね。どういう方向でやったらいいかのかというのは迷っていると思う。ですけど、手を挙げておったら、あちこちに聞けるわけです。県にも聞ける、国にも聞ける。そうしましたら情報が入ってきますね。その情報を構築して、またいい方向に持っていけるということができるわけ。あと、国とか県の連携も多少はとれると思います。あと、問題点の把握、それなんかもできますね。 今言いましたモデル事業について、ちょっとわかりませんので、平成26年度のモデル事業については2つありますから、どんなモデル事業があって、そこにどういう予算がついているのか簡単に説明していただいて、もし一宮市がそのモデル事業に手を挙げたとしたら最大限幾らの予算がいただけるか。これは定額でもらえる予算なんですよ。ですから非常にもったいないと思いますね。ですから、平成26年度のこのモデル事業の2つについて簡単に説明をしてください。残念で仕方ないというのが私の気持ちです。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 2つとおっしゃいましたその1つ目でございますが、先ほどから申しております生活困窮者自立促進支援モデル事業というものでございます。内容としましては、この新しい法律の中で必須事業とされております2つの事業のうちの片方、自立相談支援事業をこのモデル事業におきましても必須事業というふうにしております。そして、任意事業のほうはほとんど新制度と同様でございますけれども、就労準備支援事業、就労訓練事業の推進事業、それから家計相談支援事業、学習支援事業といったようなものを任意の事業として取り組みが可能な事業ということでモデル事業の中ではなっております。それで、もし一宮市がこれに手を挙げた場合ですけれども、人口規模によりまして補助基準額が定まっておりまして、30万人以上50万人未満の自治体にあっては6,000万円以内の補助ということになっております。 それから、もう1つのほうですけれども、生活困窮者自立支援制度施行円滑化特別対策事業というものでございまして、こちらにつきましては、この生活困窮者支援制度の施行に向けまして、一時的に自治体の事務を支援するために新たに創設されたというものでございます。内容としましては、関係団体から成る連絡会議の開催と連携体制を構築するための事業、それから新制度についてのパンフレットの作成等普及啓発事業、それからニーズ把握のための調査やこれに基づく事業内容の検討などの調査研究事業、そのほか新制度施行準備のために新たに必要となる費用に対応するための事業などとなっております。こちらのほうも、やはり人口規模によりまして補助基準額が定まっておりまして、当市の場合ですと600万円以内というふうになっております。 ◆40番(倉石義夫君) 今、長野部長から御説明いただいたのは、要するに平成27年からこの生活困窮者自立支援法が施行する--これ膨大な法律なものですから、その前の平成25年度と26年度で手を挙げた地方自治体にモデル事業をやってもらいましょうという話なんですね。そのモデル事業は、今、発表していただいたように、生活困窮者自立促進支援モデル事業というのが1つあって、これは115億円の予算がついている。これは、もし一宮市が手を挙げたら最大6,000万円までのお金が出ますよと。もう1つは、生活困窮者自立支援制度施行円滑化特別対策費用というのがあって、これは50億円の定額をつけていますと。そのお金については、一宮市のほうが手を挙げたら600万円までは使えますよということなんですよ。 こんなにたくさんついているお金が、わからないとか整備ができていないとかいうのは、それは内容的にはわかります。わかりますけれども、まず手を挙げる、その中で走りながら考えるというのが、やっぱり僕は1つの方法じゃなかろうかなと。この法律自身は恐らく物すごく複雑ですから、いろいろな問題とか検討事項がたくさん出てくるはずです。それを全部クリアした格好の中で施行しようなんてことはできない法律だと思いますね。みんな試行錯誤をたくさんしながらこの法律の運用をしていくということ、どういう問題が出るとか、いろいろわからないことがあると思いますので、それでモデル事業をやりましょうというふうに国のほうがあえて気合いを入れて出してきた内容なんですね。ですから、先ほど言いましたように、68の地方自治体が、いろいろわかっておって出したとは思えないのがたくさんあるわけですよ。ですから、一宮市も、わからないものに対してでもチャレンジ精神を出して、何で手を挙げなかったのかという、くどいようですけれども、そんなふうに思います。残念ですね。 法律の中で生活困窮者の定義であるとか、経済的に困窮なんていうのもこれもまだ文章に書いてあるだけでわかりませんけれども、この法律の内容から見ますと、生活保護の受給に入ってはもうだめなんですよ。受給に入る前に、この生活困窮者あるいは経済的に困窮しているという人がどういう状態であるかはわからないですけれども、生活保護を支給したらもうこれは生活困窮者には入らない。生活困窮者はその前の段階で、この法律を見ますと前の段階の人なんですね。その前の段階の人をどういうような形で、あるいは方式で、方法で、悪い言葉で言うと見つけ出すかというか、探し出すかというのがこの法律の1つのポイントになるわけですね。その辺について、今考えられている内容がもしありましたら御答弁をいただきたいと思います。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) まず、現行の一宮市の相談体制でございますけれども、相談の内容によりまして関係の各課がそれぞれで対応しております。経済的に困窮しているという場合ですと生活福祉課、税金の滞納であれば納税課というような形になっております。そういったワンストップ型の相談窓口ではないような状況でそれぞれのところに相談が参りますので、そういったところでキャッチした情報を中心として推進していく部署、それはまだはっきりとはしておりませんけれども、そこに集約していただけたらなということで、連携体制を強めていきたいというふうに考えております。 ◆40番(倉石義夫君) 生活保護の受給の相談に来られた人を焦点として考えるという格好になってくると、物すごく狭いですね。その前の段階ですから、何らかの方法でそれを発見するとか見つけてあげなきゃならない。その1つの方法として私が提案したいのは、私は平成18年3月から多重債務の相談のことについていろいろと長いこと申し上げて救ってあげましょうと。その救ってあげる最終の目的は、その人の生活、家庭の生活を助けてあげようというのが根本にあって、多重債務の人を救ってあげようということでいろいろと質問をしてきました。 その多重債務になる前の段階として、前から言っていますのは、例えば税の滞納であるとか、あるいは国保税の滞納であるとか、市営住宅の滞納、給食費、保育費、上下水道の料金、あと事業所税も入るでしょうけれども、その滞納者、あるいは一宮市のほうが督促状なんかを出したのがたくさんあるわけですよ。その人の中に予備軍といいますか、生活保護を受ける予備軍であるとか、今いろいろ言っています生活に困窮している人がその中に入るかどうかわかりませんけれども、そういう滞納関係の人は予備軍の一部であろうということで、その方たちは--本当は税とかの滞納している人にどういう対応をしていますかというのを担当部長にお話を聞こうと思って通告は出したんですが、話が膨大になるものですから、それを一々お聞きしておったら時間がありませんので。その滞納をしている人、督促状を出した人、その人たちが要するに今のこの法律の予備軍に、広い話でいうと予備軍に入るおそれがあるわけですよ。 その人たちは、今の状況ですと、例えば税の滞納だったら縦割りの税の滞納、あるいは国保税だったら国保税の滞納、市営住宅でしたら建設部のほうが対応するということで、ずっと全部縦割りなんですね。その辺を縦割りではなくて横断的に見てあげるセクションが必ず必要になるわけですよ。それが重要な話なんで、それも12月の質問のときに、副市長が最後のほうに言っていただいたんですよね。「いずれにしてもこの法案が成立された段階においては、何らかの形で1カ所に行けば、100%とは言わないまでも、窓口でほぼ解決できるような体制はとってまいりたいというふうに思っているところでございます」と、物すごいいい答弁をしているんですよ。これなんです。 だから、今の状況でしたら全部縦割りですから、滞納があったり督促状を出したりしても、その場その場で片づけている。その人たちがほかの項目の滞納もしているかもしらん。その辺を全部1つの、ここに書いてあります1カ所ですね、ワンポイントに集めていろんな面から考えてあげるという方式をとらないと、この生活困窮者を救うことはなかなか難しいだろうというふうに思いますので、はっきり言ったら横断的に見る組織をつくらないと、この法律のうまい運用はできにくいだろうというのが問題だと思いますね。はっきり言ったら、その辺をどういうふうに構築するか、一宮市がどういう体制をとるかという総合力が問われているということなんで、そこからまたくどい話になりますけれども、モデル事業にちゃんと手を挙げてやって、いろんなことを構築していくということが非常に重要じゃなかろうかなというふうに話は思うわけですよ。 もう1項目ありますので、1つ御披露しますと、厚生労働省が発行している生活困窮者支援制度最新情報というのが、ナンバー14の平成25年12月6日付の記事、これが厚生労働省の思いが入った文章なんですね。ちょっと読みます。 「日頃より生活困窮者自立支援制度の構築に向け、多大なる御協力を賜り、誠にありがとうございます。 生活困窮者自立支援法につきましては、去る11月13日に参議院本会議で、12月4日に衆議院厚生労働委員会で可決されたのに続き、本日、衆議院本会議において原案のとおり可決・成立しましたのでお知らせいたします。 本制度は、平成27年4月に施行され、全国の福祉事務所設置自治体において、生活保護手前の生活困窮者のための自立相談支援事業等が運営されることとなります。 生活困窮者の状況は多様であり、また多くの方は複合的な課題を抱えています。このため、本制度においては、包括的・個別的、早期的・継続的、分権的・創造的な事業を展開することにより、こうした生活困窮者の自立支援効果を最大限高めていくこととしています。 制度を実施する自治体におかれましては、今後、制度の施行に向け、庁内の体制づくりから、地域のネットワーク強化へと、一歩一歩着実に取り組みを進めていただくことが必要になります。厚生労働省におきましても、皆様方のご意見を丁寧にうかがい、できる限り現場の実情に応じた仕組みとなるよう検討しながら、ガイドラインや好事例の提供などを通じて、自治体での取り組みを最大限支援してまいります。 国・地方を通じ財政が逼迫している我が国において、今般、国会において、生活困窮者のための新しい支援制度とそのための財政的な枠組みを決めていただきました。地域において、この制度ができて本当に良かったと言われるよう、厚生労働省と自治体、更には民間の関係機関とが協力して育てていくことが大切だと考えています。 本制度の創設により、生活困窮者を中心に置いた地域の関係者の連携が進み、生活困窮者の働く場や支援のための社会資源が創造されていくこと、すなわち生活困窮者支援を通じた地域づくりが進むことを願っています。 制度の理念が全国で実現できますよう、引き続き宜しくお願いいたします」というので、法律が成立した平成25年12月6日、厚生労働省社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室長熊木正人、その人がこれ心を込めて発信している文章なんですね。この文章、生活困窮者支援制度最新情報というのが、厚生労働省の熊木室長が心を込めて発信している、この文章の中に今まで話したことの全てが入っている、そういう状況の文章なんですよ。そういうことを考えて、とにかく一宮市としては、横断的な取り組みをどのようにつくっていって生活困窮者を救ってあげるかというふうに思うわけであります。 次の段階に行きますけれども、この法律制定の引き金を引いた、そしてモデルになった市が、当市から西のほうに約100キロメートル余り行った滋賀県の野洲市なんです。人口5万人の地方都市の野洲市が国を動かしたわけです。野洲市の、前は生活相談室だったんですが、今、昇格して生活相談課のほうになっていまして、これ無理を承知で、私は2月18日に野洲市に行ってきました。今、この熊木さんが書かれた文章も野洲市からもらったコピーなんです。ここに全部の厚生労働省の思いが入っていますよというのでもらってきました。これナンバー14なんですが、僕が18日に行ったときはほかの県が来ていまして、沖縄県が来ていまして、沖縄県の勉強の人と一緒でいいですかということで了解して勉強させてもらったんですが、何回かお名前を出しています野洲市の生水裕美さんという方に庁内全部回っていただいて説明をいただいて、あと、このいろいろな法案、生水さん自身はもうしょっちゅう東京に行って本省と話をしていますから、この法律をつくった立役者の一人なんですね。この辺のことを、どういう話だったかということを詳しくやったらまた時間が足りませんので、とにかく勉強させてもらいました。この市民部市民生活相談課の冨田尚秀課長と宇都宮誠実主任にも大変お世話になりまして、資料ももらってきましたし、いろいろこの法律の考えているところ、意図するところについても詳しく聞いてきました。 厚生労働省が言っていますのはこの野洲方式なんですよ。この野洲方式の中心が市民生活相談課で、一言で言いますと、この野洲方式というのは市民生活相談課が取りまとめ役の中心にあるということです。要するにワンストップセクションであるということが、野洲モデルとして国を動かしているわけであります。そういう体制を一宮市が何とかしてつくれるか、つくりたいという、要するに、人口5万人の野洲市ですから、5万人の市だからやれるんだろうということを言われる人もおります。おりますけれども、このやり方とか考え方というのは、人口が10万であろうが50万であろうが100万であろうが、あんまり変わりないと僕は思っていますので、この野洲方式をどういうふうな格好でつくっていくか、これを厚生労働省が野洲モデルとして取り上げているわけであります。 もう1つ文章を読ませていただきますが、12月6日に成立はしていますけれども、その前に、この法案が成立するだろうということで書かれた新聞記事があるんですね。この新聞記事がコンパクトに物すごくうまくまとめてありますので、2分ぐらいで読めますから読みますので、この新聞を読んでいただいて、今まで話をしましたことについて、谷市長、一回これからどういう格好で考えたらいいかということの御意見をいただけたらありがたいなと思います。この辺で区切っておかないと伊藤部長と話ができなくなっちゃうんです。 これは、河北新報のコルネット社説というのがあって、社説が出たのが2013年10月21日なんです。これは法律が成立するだろうということで、この社説の主幹さんが書かれたんだろうと思います。この文章が物すごく、この法律の意図するところ、内容であるとか、野洲の名前も出てきますけれども、聞いていただいて、うまくまとまったいい社説だと思います。この河北新報というのは、3・11の被害があって大変なときでも、新聞の使命は果たさなければならないということで、何としても、壁新聞でもいいからということで新聞を絶やさないで発行した仙台の河北新報なんですね。読みます。 「生活困窮者支援/地方の力量問う分権型法制 重要法案がめじろ押しの臨時国会で、『生活困窮者自立支援法案』の行方に注目したい。先の通常国会で与野党の泥仕合に巻き込まれ、廃案に追い込まれた法案である。 厚生労働省は、やはり廃案になった『生活保護法改正案』とセットでの再提出を目指している。世評芳しいとは言い難い両法案だが、少し視点をずらせば、別の価値が見えてくる。 改正案は、生活保護を不正受給した者へ罰則を強化する。8月には受給額が一方的に引き下げられた。自治体が申請をはねつける口実に利用されかねないと、多くの関係者が懸念するのは当然だろう。 一方の自立支援法案は、生活保護に至る一歩手前の人たちを支援し、就労に導くことを目的としている。増え続ける社会保障費を何とか抑制したいという意図は、改正案と同じだ。 これにも『就労にばかり力点を置き、個別の事情に応じたセーフティーネットになっていない』との反発が根強い。 だが、両法案を一緒くたに批判の対象とするのは少々、短絡的過ぎるのではなかろうか。 自立支援法案の条文を読み下せば、困窮者支援の大義名分と予算根拠しか書かれていないことに気付く。事細かな条文で制度の運用をがんじがらめにしてきた従来の法律とは、明らかに一線を画している。 自治体に義務付けたのは、相談窓口の設置と家賃の補助ぐらい。これ以外の困窮者対策は、県や市町村に裁量を委ねた。中身が『空っぽ』の法律に何を詰め込むかは、自治体の力量次第というわけだ。 全国を一律に管理することの限界に、ようやく国も気付いたという側面もあるだろう。強く促したのは、困窮者支援で目覚ましい実績を上げている先進自治体だった。現場の職員が法案づくりに深く関わり、粘り強く政府や国会を説得した。 その一つ、滋賀県野洲市では、経済的困窮や社会的孤立状態にある住民の支援プロジェクトが既に始まっている。 多重債務者の相談窓口を一本化し、相談に訪れた住民のたらい回しは絶対にしない。法律家やハローワークともタッグを組み、個別の事情に応じてきめ細かい生活再建策を提案する。 野洲市は、いまある補助金だけでも地方ならこれだけのことができると証明してみせた。 もとより、自治体が特段の対策を講じなければ、この法律は死文化してしまうだろう。困窮者を支援する団体なども『地域差が生じる』と問題視する。 だが、そうであるならば、住民は自治体の不作為を指弾し、改めさせればいい。困窮者対策の実施主体がより身近な自治体であればこそ、住民の働き掛けも威力を発揮しよう。 国は現金給付、地方はサービス給付。これが本来あるべき国と地方の役割分担で、自立支援法案は、こうした理念を形にした優れて自治・分権的な法律だ。地方が住民福祉のために実力を示す好機とも捉えたい。」 --というのが、これ2013年10月21日月曜日の河北新報の社説なんですね。これは物すごくいろんなことが書いてある。ですから、法律も細かいことの条文は全然書いていない。地方の裁量とか努力とかやり方とか考え方に物すごく任せようと、予算は国のほうである程度つけようというのがこの法律の趣旨なんですね。 ですから、今まで言ってきました多重債務の問題もしかりですが、縦割りの行政だけではこれは何も進まない。その辺はいち早くどのように一宮市が構築するかということが、この法案を生かすか殺すかの内容にかかっていると思います。今、河北新報の社説を読んで、最後に市長の御意見をいただきたいと思います。 ◎副市長(山口善司君) まず、この今回の法律の一番の根本は、生活困窮者とは何ぞやという、これは一切ありません。また、これは個人の感覚だろうと思います。例えば、同じ所得があっても、生活困窮だと思ってみえる方もあれば、そうじゃないという方も当然お見えだろうと思います。それともう1点、こうした事業の一番の弊害というんですか、先ほど来、税という問題が出ておりますけれども、法律において税情報を活用しようと思う場合は特別の法規定が必要でありまして、私は、今回のこの法律自体、詳細はまだ政省令も読んでおりませんのでわかりませんけれども、多分、税情報を自由にこの事業に使うことは、これは法律で多分できないことになっているだろうと。現に、今回、国がやろうとしている、同じ厚生労働省がやろうとしている手当においても、税情報を利用してはならないという、一方では税の証明を持ってこいだとか、一方ではそうした部分もあります。今回、そのあたりがどういう状況になってくるかわかりませんので、全ての面において横断化できるかといえば、やはりそうした法の枠組みの中でできない部分も当然ございます。 ただ、先ほど申しましたように、やはりどこか窓口は当然1つにして、ほかの窓口をまた全て廃止するというわけにも、これはなかなかいかないわけでありまして、やはり相談に見える方はどこへ行かれるかわからない、一番最初の取っかかりはどこに行かれるかわからない、現に今行っているところへ相談に行かれる場合も当然ありますので、そうした中で、窓口は原則一本化したいんですけれども、やはり従前の部分を残していくと同時に、お互いの横の連携をどうとっていくか、これが一番のポイントになるだろうと思っております。当初、スタートは相談事業がやはり一番ベースになって、その相談事業の中でどうした要望が多いか、それによって任意事業をどう展開していくのか、とりあえずはこんなようなスタートになっていくのかなというふうに思っているところでございます。 ◆40番(倉石義夫君) 税の話を副市長が言われましたので、僕は言うつもりなかったんですが、ここに総務省地域力創造グループ地域政策課長、総務省自治税務局市町村税課長というのがあって、生活困窮者対策等における税務情報の活用についてというのが、こういう文書が出ているんですね。これは野洲市からもらってきたんですよ。これは勝手に税務のほうがぼんぼん出すことはできません。本人の了解が要ります。本人の了解をもらったら、これはできるんです。ちゃんと書いてあるんです。このことで、こういう問題、いろいろな多重債務とか滞納とか、そういう話で本人に話をしたら、本人は全部オーケーと言うそうです。私の税務情報を調べてもらったら嫌だなんていう人は一切いないと。ちゃんとこういう文書が出ているんですよ。その辺もちゃんと把握してもらって、税務情報をどういうふうに利用するかというのは、これもらってきた文にあります。だから、全部が全部がんじがらめで、四角い箱の中に入って何もできないというような話じゃない。ちゃんと出ています。これ平成23年3月3日。ここには個人からの了解をちゃんととりなさいよということは一文入っておりますけれども、とれないということはないんですよ。それがとれなかったら動きがとれないです。ですけど、こういうふうな話になったら、個人は大体みんな私の税務情報をとったらだめですなんてことは言わない。今までの例から言わない。ですけど、こういう文章が書いてありますから、その辺も活用しながらやって、縦割りだけはだめですから、どこかでやっぱりコントロールするセクションは、どういうふうにつくるかですけれども、つくらないといかんと思いますよ。情報交換をいかにするかと副市長は言っていますが、それをいち早くやっぱりつくったほうが勝ち。何でまたモデルやらなかったのという話にはなりますけれども、それはもう過去の話ですからしようがないですから。 そういうことで、野洲市のほうがどういう庁内のレイアウトになっているかというのも、物すごくうまいことできています。人口5万人だからできるということで言う人がおりますけれども、考え方とやり方というのはやっぱり参考にしてやっていかないといかんし、何といってもやっぱりトップの人のリーダーシップとフォローです。野洲市の相談課があのぐらい動けるというのは、そこの相談課のほうから言ってきた話については全部乗れよというのがちゃんと指示が出ているんですよ。だから、Aさんが来て、こういう問題があったら、教育の人も出てくる、住宅の人も出てくる、それで相談室の中でみんなで囲んでいい方法を考えてあげて、その方を救ってあげようという話で動いている。それが今強調しています野洲方式なんですよね。それによって国が動いたという、それでこういう立派な法律ができて、さっきも言いましたように3局長名でばんと出ているという、そういうことなんで。もうちょっといろいろ話をしようと思いましたが、また次回にその辺のことも話ができたら話をしたいと思いますし、また時間が移ったらいろんな情報も入ってきますし、出てくると思いますので、これはきょうはこのぐらいにしておきます。 あと12分ですから、次の質問に入ります。 2つ目の質問、町内会等に支給されている交付金について。この件については何回か質問をしています。質問をした日にちは、平成23年12月5日と24年12月6日、25年6月7日、25年9月5日の4回です。全てそれは伊藤企画部長とのやりとりになりまして、この4回についてどういう質問があって、どういう答弁をしてということは、全部4つの議事録については伊藤部長は読んできてもらっていると思いますので、それを含めて、最後の私の意見だけ言わせてもらってという格好になると思います。 4回もやってきたということは、質問に対する私の切り口が悪いのか、勉強不足なのか、的を射ないのか、今度は逆に当局のほうからいうと、わかりやすい方向にやろうという、悪い言葉ですよ、悪い言葉で言ったら意欲がないのかやる気がないのかというぐらいの言葉しか出てきませんから、そのぐらいにしておきますが、この質問でずっと申し述べてきたことは、この質問の発端は、大和町戸塚ニュータウンの町会長をやられた人が、要するに市から支給されたお金の着服なんですね。12年ぐらい着服している。ここからずっと問題を取り上げてきているわけですが、要するに支給されているお金というのは公金なんですね。公金ですよと。個人が出して個人が勝手に使うというんだったら、それは個人の問題ですから何も問題にすることはない。ですけど、市のほうから出ているお金というのは、これは公金、税金であるということが根本にあるわけです。着服というか、使い込みと言ったらいいのかわかりませんけれども、それはほんの一部の人です。もうほんの一部の人ですが、やっぱりこの公金をそういう格好で私物化するとかいうのは許せる話じゃありません。 このことをずっと4回やってきまして、1つの進歩は、平成26年春に行われる町会長会議において、各町内が持っている会計帳簿のチェック、確認をするというふうに決断をされて、町内会に通知をしたことであります。この件については、ことしの4月以降、市長が各連区を回られて、市の担当者が各町内の会計帳簿ありますか、市のほうから出されているお金はチェックして入金として書いてありますねという、それをやるだけでも抑止の効果がある、そこが1つの進歩だろうと思います。 市のほうから出ているお金というのは、ここに平成26年度の当初予算を持ってきましたので、これ26年度の当初予算案の概要説明資料、これは一般の市民は見ることができませんから、どういう名目で市のほうから町内会あるいは連区のほうにお金が出ているかというのはわからないわけですよ。我々はこれをもらっていますから。ここに5つの名前が書いてありますね。ちょっと読んでみますと、連区町内会事務研究報償費、町内会事務研究報償費、連区町内会代表事務研究報償費、町内会事務手数料、町内会運営交付金、この5つの名前になっているわけなんですが、私が思いますのに、この5つの名前がちょっとわかりにくいんですね。わかりにくいと思います。わかりにくくしたほうがいろいろな物事が進めやすいのかどうかという、市のほうのやり方を疑ってしまうわけですが、この件に関しては平成25年9月5日の質問のときに、ちょっといろんな面を触れてありますので、その辺も含めて残りの時間で、これは私の意見という格好になってまた終わりそうな感じがするんですが、1つは、今言いました5つのことについてわかりやすい名称にして、誰に振り込むかを明確にして、すっきりした形にすることが一番だろうと思うわけであります。わかりにくい名称にして曖昧な状況にしておくことが当局のやり方だとは思いたくありませんが、すっきりしなければならない。 もう答弁をやっている時間がありませんので、具体的に申しますと、1つは、町内会事務研究報償費は町会長個人に入るお金であります。ですから、例えば町内会手当とか町会長手当とか町会長報酬として町会長個人の銀行の口座に振り込む。もちろん源泉徴収は行う。2つ目、同様に連区町内会代表事務研究報償費は、これは連区長個人に入るお金ですから、連区長手当がいいか、連区長報酬としたほうがいいのか、もちろんこれも源泉徴収して連区長個人の口座に振り込む。3つ目、町内会事務手数料、広報配布1部380円というお金なんですが、町内会運営交付金、これは町内会加入1世帯230円で、この2つはですね…… ○副議長(京極扶美子君) 倉石議員、質問の途中ですけれども、予鈴が鳴りましたので、時間内に終わるようにお願いします。 ◆40番(倉石義夫君) 5分でまとめます。 町内会の運営に供するお金なんですね。これは1本にまとめて、名前は検討してもらって結構ですから、それぞれの町内の、はっきり言ったら会計責任者のほうに振り込む。今までの話では、振り込み先がまた町会長であるとか会計であるとかといって曖昧だったですね。ですから、今言ったように町会長手当にするか、町会長に振り込むものあるいは連区長に振り込むもの、あと町内会の会計に振り込むものにちゃんとはっきりして明確にするという。連区町内会事務研究報償費、1町内当たり3,500円と書いてありますが、これは連区の運営費でしょうから、連区の会計さんの口座に振り込む。そういうことできちっとしてもらったほうがいいんじゃなかろうかというふうに思います。 要するに、事務研究報償費とか事務手数料とかにしてわかりにくい格好じゃなくて、報酬にするか手当にするかにして、手当にして個人に入るものについては源泉徴収する。これは僕が行った市でもちゃんと源泉徴収をして、振り込みしている市が複数あります。この5つのお金については、トータルが平成25年度で見ますと1億4,500万円何がしなんですね。こんなお金が、はっきり言ったら副市長の決裁もらって出していますというようなことの答弁が前回にありましたけれども、そういうことではなくて、もうちょっと明確にして、不正の起こらないようにしたほうがいいんじゃなかろうかなというふうに思います。これ一々答弁いただいたら時間がありませんので、伊藤部長、何も答弁がなしで終わるということはおもしろくありませんので、1分間ぐらいでちょっとお話ししてください。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 町内会にいろいろな役務を提供していただいて、それに対する報償費だとか手数料、交付金等でいろんなお金を出しておるわけですけれども、それぞれ性格が異なりますので、今までの歴史を持って市と町内会との互いの信頼関係の中で築いてきた制度を変えるのは、本当に、議員のいろんな御提案いただきましたけれども、なかなか難しいと。そうした中でどんなことができるのか、研究して変えられるところは変えていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。 ◆40番(倉石義夫君) 一方的に具体的に私の意見を言わせてもらって、伊藤企画部長には1分間なんて制限をつけて申しわけありませんでした。伊藤部長、本当に長い間御苦労さまでございました。4回とも答弁いただきまして、この3月で御定年ということなんで、伊藤部長の後任の方がどこかで私の質問と今の答弁を聞かれていると思いますので、私の言ったことを、意を酌んでもらって、これから研究をしてもらって、いい方向に、わかりやすい方向にこの町内会の経費であるとかその辺も決めていただいたらいいと思います。 町内会関係については、余分ですが、言いますと、一宮市町会長設置規程があるんですね。そこの中に町会長だけのことじゃなくて連区長のことも書いてあります。ですから、今言いました5つの支給されているお金が継続するかどうかという問題も、多分継続するんでしょう。ですから、附則というような格好でこの町会長規程につけられるかどうかはわかりませんが、附則というような格好でもつけて、みんなに明確にしていくということが1つの方向じゃなかろうかなというふうに思います。 もうあと1分ですから、そういうことで、1番の問題も2番の問題もまた私にとっても宿題ということになりましたので、またどこかで質問させていただきますが、きょうは長野部長とほとんどでしたけれども、私も勉強しますので、役所のほうもいろいろと検討していただいて、よろしくお願いしたいと思います。 伊藤企画部長、長いことありがとうございました。よろしくお願いします。 以上で終わります。(拍手) ○副議長(京極扶美子君) 暫時、休憩いたします。                             午後3時13分 休憩                             午後3時25分 再開 ○副議長(京極扶美子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 1番、竹山聡君。     (1番 竹山 聡君 登壇 拍手) ◆1番(竹山聡君) 議長にお許しをいただきましたので、私の一般質問を始めたいと思います。 今回、土曜授業についてということで、文科省の言うところの土曜授業ということで、ちょっと先に断っておきますと、私は今回の質問で土曜授業を導入してくださいという要望ではありませんので。というのは、私は土曜授業については、教育現場、教員の方々、児童・生徒、PTA、そういった教育現場を取り巻く環境が個人的に余りよくわからないので、わからないのに土曜授業を導入しろというのも余りよくない話だということで、私は、単に土曜授業と聞いて、私のころを思い出すと、普通に授業を午前中だけやっていたなというような記憶があります。土曜授業をやるということは、昨今言われている学力低下などへの対応とか、そういったことが単純に浮かぶわけで、今回の文科省の言う土曜授業ということについての理解を深めるということで質問をして、同時に、私は土曜授業を要望するわけではないですけれども、一宮市が導入するのかしないのかというようなことをお聞きしたいというふうに思っております。 土曜授業について、脱ゆとり、ゆとり教育の見直し、詰め込み過ぎの解消になるのかなど、マスコミ、世間でも話題となっております。たしか学校週5日制が導入されてから10年ほどたっているというふうに思います。端的に言えば、文部科学省の言う土曜授業は今までの考え方に逆行しているんじゃないかなというような捉え方ができるというようなことも言えると思います。 まずは、学校週5日制の導入の経緯と考え方はどのようなものであったか、再確認の意味を込めてお聞きしたいと思います。 ◎教育長(中野和雄君) そもそも学校週5日制を導入するに当たっての基本的な考え方でございますが、当時、世の中全体が週休2日制になっているのに合わせるとともに、学校だけでなく、家庭、地域と一緒に子どもを育てるべきであるというものであります。子どもの教育が学校に任せっきりになっていた状況から、土曜日は子どもが自由に時間を使える日として子どもたちを家庭や地域に返して、さまざまな活動や教育をしてもらうということでございました。その背景には、当時の学校教育が子どもの教育について多くを抱え込み過ぎているという状況があり、家庭や地域の教育力の回復ということでもございました。 経過ということでございますが、昭和61年--1986年であります--臨時教育審議会で、学校週5日制の実施を目指すべきであるという指摘がなされました。また、文部省においても議論されました。そして、実際には平成4年9月から、月1回、第2土曜日を休みにする学校週5日制が導入されました。その後、平成7年4月からは月2回、第2土曜日を加えて第4土曜日もお休みというふうになりました。そして、平成14年4月から今の形である完全学校週5日制がスタートいたしました。本年度でスタートしてから12年目となります。 ◆1番(竹山聡君) 学校週5日制は平成14年から12年たっているということであります。制度の変化とともに、教育の状況もゆとり教育から脱ゆとりというような方向性に大きく変遷していると思いますが、どのように変化していったのか教えてください。 ◎教育長(中野和雄君) 平成4年9月の月1回の実施の際には、学習指導要領は授業時数が6日制のままであり、5日制に対応しておりませんでした。そこで、平成10年に完全学校週5日制を前提とした学習指導要領に改訂されました。学習内容と授業時間数の3割削減、総合的な学習の時間の新設など、いわゆるゆとり教育の開始となりました。発表後、移行期間を経て平成14年4月から完全学校週5日制がスタート、と同時に小・中学校でこの学習指導要領による教育が始まりました。 しかしながら、ほどなくPISAなどの国際的な学力比較によって日本の学力が低下していることがわかり、国はゆとり教育の見直しを行いました。そのころ、マスコミでは脱ゆとりという言葉で報道されていました。教育再生という方針の中で、現行の平成20年の学習指導要領では授業時数の見直しがなされました。しかしながら、学校週5日制のもと、子どもは学校だけでなく家庭や地域でともに育てるという考え方は変わっておりません。 ◆1番(竹山聡君) 要は、理念は変わっていないけれども、授業数がふえたということがわかりました。 最新の学習指導要領は授業時間数が増加しているということでありますけれども、どのぐらい時間数が増加しているのか教えてください。 ◎教育長(中野和雄君) 小学校1年生では年間782時間が850時間、小学2年生では年間840時間が910時間、小学3年生では年間910時間が945時間、小学校4、5、6年は年間945時間が980時間に増加しております。週当たりの時間数は、各学年1時間から2時間増加しております。また、中学校では980時間が1,015時間に増加しております。週当たりは、各学年1時間増加しております。 ◆1番(竹山聡君) 大体、小・中学校で1時間から2時間増加しているということで、単純に考えると、教員の先生が、授業時間がふえたことによってそれだけ準備が要るというようなことも、この時間からわかるようなことであります。 冒頭でお話ししましたように、文部科学省は昨年平成25年11月、土曜授業にかかわる件で学校教育法施行規則の一部改正がありました。その経緯と改正の趣旨はどのようなものであったか教えてください。 ◎教育長(中野和雄君) 文部科学省において、昨年6月に土曜授業に関する検討チームが、学校、家庭、地域が連携し、豊かな教育環境を提供し充実を図る必要があること、そして全国一律での土曜授業の制度化については今後検討することという中間報告を出しました。その後、昨年11月29日、学校教育法施行規則の一部改正が行われ、公布、施行されました。 改正の趣旨は、公立学校において当該学校を設置する地方公共団体の教育委員会が必要と認める場合は、土曜日に授業を実施することが可能であることを明確にするものであるということでございます。 ◆1番(竹山聡君) 今御答弁いただきましたけれども、私の資料の中でも、改正内容としては、第61条、公立小学校における休業日は次のとおりとする。ただし第3号に掲げる日を除き、特別の必要がある場合はこの限りではないというのが改正前、改正後は、同じく第61条で、公立小学校における休業日は次のとおりとする。ただし第3号に掲げる日を除き、当該学校を設置する地方公共団体の教育委員会が必要と認める場合はということですね。特別の必要があるという文言と、教育委員会が必要と認めると、そういった改正内容が示されたというようなことであります。 いろいろな経緯があって学校教育法施行規則が改正されているようですけれども、そもそも改正の狙いは何であるのか、どうそれを捉えているのか教えてください。 ◎教育長(中野和雄君) 文部科学省としては、土曜日に向けて、学校、家庭、地域が連携し、役割分担しながら学校における授業や地域における多様な学習、文化やスポーツ、体験活動等の機会の充実に取り組むことで、子どもたちにこれまで以上に豊かな教育環境を提供しようと考えております。このような観点から、子どもたちに土曜日における充実した学習機会を提供する方策の1つとして土曜授業を捉え、今回の改正となったわけでございます。 ◆1番(竹山聡君) 土曜日の公開授業や学校行事など、学校ではさまざまな活動がなされております。文科省の言う、その中での土曜授業というのはどのようなものであるのか教えてください。 ◎教育長(中野和雄君) 文科省の言う土曜授業とは、児童・生徒の代休日を設けず、土曜日を活用して正規の教育課程内の学校教育活動を行うものをいいます。一方、教育課程外で行われる希望者等による地域学習や補習授業などは、土曜日の課外授業や土曜学習としております。さきの土曜授業とは表現を変えております。文科省の考え方としては、土曜授業だけでなく、土曜日の課外授業や土曜学習などを含めた土曜日の教育活動の充実等により、土曜日の教育環境の充実を図ろうとしております。 ◆1番(竹山聡君) 今、文科省の言う土曜授業が、学力低下というようなことだけでやるのではなくて、例えば教科の授業をふやすということで単にやるんじゃなくて、現在の土曜学習の幅を、いろんな活動の幅を広げるというような意図があるということがわかりました。 では、一宮市の土曜日や日曜日の公開授業や学校行事の実施状況は現在どうなっているのか教えてください。
    ◎教育長(中野和雄君) 現在、一宮市内の小・中学校におきましては、学校行事や公開授業など、積極的に土曜日や日曜日を活用し、開かれた学校づくりに努力をしております。平成25年度は、市内61校全ての学校で週休日を振りかえて土曜日、日曜日に学校行事や公開授業を設けております。小学校42校の1校当たりの平均は年間で3.62日です。中学校19校の平均は3.56日になっております。 内容としましては、小学校では公開授業を初め、行事では運動会、学芸会や展覧会、学習発表会などを実施しております。それ以外にも、特色ある行事として、餅つき大会や親子教室、公開授業後に緊急時の引き渡し訓練等を行っております。また、中学校では、公開授業、体育祭、合唱コンクールを初め、映画会や校歌発表会、ごみゼロ運動や公開授業とあわせて進路説明会や部活動懇談会を行っております。このように、各学校がさまざまな工夫をして取り組みをしております。 ◆1番(竹山聡君) 現在でも学校ごとにさまざまな取り組みをしているということがわかりました。文部科学省の資料でも、10%を超える公立小・中学校において、土曜日に地域等と連携しつつ、希望する子どもたちを対象に自然体験や集団宿泊活動や文化、スポーツなどの体験的な学習の提供を行っているというふうにしております。 ところで、そもそも土曜日や日曜日に公開授業や学校行事を行うのは、一宮市としてはどういうふうな狙いがあるのか教えてください。 ◎教育長(中野和雄君) 信頼される開かれた学校づくりを進めるためには、多くの保護者に子どもたちの活躍する様子を直接見てもらうことが大切でございます。そのためには、土曜日や日曜日を活用することも必要になってきます。多くの学校が、運動会や体育祭、学芸会などを土曜日や日曜日に設定するのはそのためでございます。 一宮市では、全ての学校で学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールを推進しております。そこでは、家庭、地域、学校が連携し、また小学校、中学校等が連携して、子どもたちの確かな学びと育ちを実現し、地域に開かれ、家庭、地域に支えられる学校づくりを目的として積極的な活動が行われております。そういった活動を進めていくためにも、多くの人がかかわれる土曜日や日曜日を有効に活用することは大切なことであると思います。 ◆1番(竹山聡君) 教育活動に家庭、地域が一体となって取り組み、子どもたちを育てていくということは大切なことだと思いますし、また、今の答弁でも、土曜日や日曜日を活用することは必要となってくるということと、あと、土曜日や日曜日を有効に活用することは大切だというような答弁がありました。 しかし、文科省の言う土曜授業を実施した場合、さまざまな課題があると思いますが、それを一宮市としてはどういうふうに考えているのか教えてください。 ◎教育長(中野和雄君) 土曜授業を実施した場合、多くの課題があります。学校週5日制を前提に、既に定着してきているさまざまな実績がございます。このような状況の中、十分な論議や調整をせずに全市一律の土曜授業を導入すれば、当然、地域行事などの整合性が図れなくなり、今まで積み上げてきた実績や成果、そして人的な支援体制や協力体制が生かされなくなってしまう可能性がございます。また、現在、中学校におきましては、ほとんどの学校で土曜日は部活動が行われております。土曜授業を実施した場合、部活動の時間の確保のため日曜日を利用することになってきます。 土曜授業を実施することで、子どもたちにとっては今まで使っていた自分の時間や家族と過ごす時間が少なくなり、また教員にとっては仕事の上乗せとなってきます。たとえ月1回の実施であったとしても、確実に多忙化につながってくることが予想されます。 ◆1番(竹山聡君) 今御答弁いただいたように、冒頭、授業時間数がふえたということで、1時間2時間ふえるだけでも教師の先生方はその準備に追われることになるということで、教材研究の時間ですとかテストの準備、部活、そういったようなことで時間がとられるというふうな回答だったと思います。 そういった中で、今回の改正では自治体の判断に委ねるということであります。裏を返せば、やらなくてもいいというようなふうにもとれるというようなことでありますけれども、土曜授業について、一宮市として今後どうしていくのかということを考えなければいけない。そして、今、文部科学省は積極的に進めていると。道徳教育とか、教育長と教育委員長を兼任するというようないろんな案もありますけれども、その中でも土曜授業を積極的に進めていこうと、全国でも来年度約5,000校をモデルにして土曜授業を進めていくというような話もありましたし、また、文部科学大臣とかいろんな省庁の人も、自分の教えられる教科を実際にどこかの学校で教えたみたいですけれども、そういった取り組みがなされていると。世間のいろんな評価もあると。 そういった中で、一宮市としては今後導入していくのか、教育長の考えを聞かせてください。 ◎教育長(中野和雄君) 学校、家庭、地域が連携し、それぞれが役割分担しながら多様な教育活動に取り組むことは大切なことだと思います。今まで学校現場では、学校週5日制の中で学力向上や豊かな心を育むための教育活動に工夫しながら取り組んでまいりました。現在、各学校においては、自主的な活動として、学校行事や公開授業など積極的に土曜日や日曜日を活用し、子どもたちの活躍を多くの人に見てもらい、みんなで子どもを育てていこうと努力をしております。学習面におきましては、基本的に週5日の授業日で創意工夫をしながら指導を行い、学力向上につなげております。また、長期休業中を活用し、補充学習等の個別指導を行っていますが、休業中は教員も余裕を持って準備、指導を行うことができ、成果を上げております。 このような状況においては、全市一律の土曜日授業を行うのではなく、各学校の実態に合わせた活動をより充実させていくことが大切だと思います。もちろん、今後土曜授業のあり方については検討する余地はあると思いますが、すぐに一律の土曜授業の実施ということは考えておりません。 ◆1番(竹山聡君) すぐに--検討する余地はあるけれども、基本的に、当面一宮市は土曜授業を今の現状のままでやるということで、国が言う土曜授業というのは考えていないというようなお話でありますけれども、先生のことも考えないといけないですし、PTAのこと、子どものこと、何よりも土曜授業、全ての教育については子どものために改革をするんだというようなことが、どの議論を差しおいてでも一番であります。そういったことを踏まえながらも、私は、さきに言いましたとおり、土曜授業、今、文部科学省、自民党でもそういった研究チームを立ち上げてやっているわけですけれども、私個人ではまだ理解が深まっていないというようなこともあります。 ですけれども、資料を見ていると、公立学校の土曜授業は保護者の3人に1人が期待というようなことで、そういった資料を掲げているサイトもありますし、また、岐阜市では、市立の小・中学校69校で土曜日の教育活動を実施すると。当面は希望者を募って月1回実施し、児童・生徒の学力向上や地域と連携した学習の時間に充てるということで、岐阜市も土曜授業へということで、月1回の補習などを取り入れながらというような記事もありました。 でも、これでも、前提にあるのは、教職員が振替休日を取得できる期間が限られていたというようなこともあって、やっぱり先生の働く環境というのがいまいち整っていないのかなというふうに思いますし、数多く、いろいろな人の命にかかわる職種もあれば、いろんな公務員の職種があるわけですけれども、私個人は先生というのはすごくとうといもので、一番大変、ある意味、教育は国家百年の計とかよく言われますけれども、それに携わっている公務員ですので、非常にそこに重きを置きたいなというふうに考えておると、なかなか土曜授業というのは、今の詰め込み式の平日の授業増加ということを考えて、土曜授業を新たに実施するということは、私が土曜授業を受けたころの環境とはやや違うのかなというようなこともありまして、いろいろな意見を集約させながら、国が言っているわけだから、一度一宮市も本当にこのままでできるのかできないのかということをちょっと議論を深めていただきたいなと。教育委員会のほうでも各学校の校長会とかやられていると思いますけれども、ある程度の答えは私も聞いたことはありますけれども、一度議論だけでもしていただきたいというふうに思っております。 いずれにしても、先ほども申したとおり、子どものためになるかどうかで判断していくということが大切だと思いますので、最後にこのことだけ申し上げまして、1項目めの質問を終わらせていただきたいと思います。 引き続き2項目めを。それでは次に、一宮市の公園整備と新設についてということで、これは端的にどんどん質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、公園の定義と、市で管理している公園はどのような種類があるのか教えてください。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 建設部が所管しております公園は、公園緑地課が管理している都市公園がございます。都市公園は、都市公園法に基づき地方公共団体または国が設置する公園で、規模の小さい順に上本町公園や常念公園などの主に街区内に居住する皆さんに利用していただく街区公園、大平島公園や稲荷公園などの主に近隣に居住する皆さんに御利用いただく近隣公園、奥町公園や九品地公園などの主に徒歩圏内に居住する皆さんに御利用いただく地区公園、光明寺公園や大野極楽寺公園のように、1つの市町村の区域内に居住する皆さんの主に運動の用に供していただく運動公園や、休憩、観賞、散歩、遊戯、運動等総合的な利用に供していただく総合公園がございます。その他、萬葉公園や木曽川沿川緑地などのように、風致、歴史公園など特殊な目的で設置する特殊公園や、鉄道高架記念緑道や毛受緑道のように災害時の避難路や都市公園の安全性、快適性の確保を図る目的で設置される緑道など、さまざまな種別が規定されております。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 福祉こども部が所管しております公園としましては、子育て支援課が管理しています児童遊園やちびっ子広場がございます。児童遊園は、児童福祉法で児童厚生施設として位置づけられているもので、設備の基準としましては、広場、遊具及び便所を設けることと規定されております。法令上の面積の要件はございません。 もう1つのちびっ子広場につきましては、法律等の規定によらず市が設置しているもので、市の設備の基準としまして、遊具、フェンス等の安全施設、その他の施設のうち必要なものを設けることとしております。面積としましては、おおむね100平方メートルから1,000平方メートル程度としているところでございます。 ◆1番(竹山聡君) 市内に1,000平方メートル以上のいわゆる都市公園、公園緑地課が管轄する公園は何カ所あるのか教えてください。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 1,000平方メートル以上の都市公園は、128カ所ございます。 ◆1番(竹山聡君) 子育て支援課管理のちびっ子広場は何カ所ありますか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 児童遊園が51カ所、ちびっ子広場につきましては306カ所でございます。 ◆1番(竹山聡君) それでは、都市公園の管理はどのようなものがあるのか、またその体制はどうなっているのか、委託しているところがあるのかどうか、そういったことを教えてください。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 都市公園の管理には、除草、清掃、樹木の病害虫駆除や剪定、遊具、照明灯、噴水などの公園施設の保守・点検、便所の清掃などがございます。 管理体制につきましては、身近に御利用いただく公園の除草、清掃は地元の町内会や子ども会などの公園愛護団体にお願いしております。平成25年度には57公園で61団体の皆さんにお願いをしているところでございます。その他につきましては、それぞれ専門の業者やシルバー人材センターに管理を委託しております。 ◆1番(竹山聡君) 都市公園の管理で年間どのぐらいの維持管理費がかかるのか、また、公園1カ所ということで、なかなか答えにくいかもしれないですけれども、1カ所でどのぐらいかかるのかというのを概算で結構なので教えてください。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 平成24年度決算の数字でお答えいたしますと、地元公園愛護団体による公園管理で400万円余、専門業者やシルバー人材センターに委託しております除草、清掃、害虫駆除、剪定、遊具、照明灯、噴水などの保守管理及び大野極楽寺公園と光明寺公園の指定管理料を含めまして3億5,000万円余となっております。なお、この数字には、スポーツ課が所管しております都市公園内に設置されているスポーツ施設にかかわる維持管理費は含まれておりません。 公園1カ所当たりの維持管理費につきましては、公園の規模、施設の整備内容、管理体制により一概には言えませんが、先ほどお答えさせていただきました年間の維持管理費の合計を公園面積で除しますと、1平方メートル当たり215円となりますので、例えば面積2,000平方メートルの街区公園ですと43万円となりますが、公園の規模が大きくなるにつれ、単位当たりの維持管理費は安くなる傾向にありますので、そういった内容を御承知おき願いたいと思います。 ◆1番(竹山聡君) 今、2,000平方メートルで43万円ということで、大きくなると大体上がってくるということで、概略の計算ありがとうございました。 この質問で、なぜ私が端的にでも質問していくかというと、一宮市の南部の私の地元のほうから広い公園が欲しいということをたびたび言われます。公園を新設するという条件、現状はどうなっているのか、現存する市内の公園がどのように今まで造成されてきたのかということをお聞かせください。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 公園・緑地の整備、特に市民の皆さんが身近に御利用いただく、先ほど申しました街区公園、あるいは近隣公園につきましては、これまで土地区画整理事業などの面的整備で計画的な配置を図り、優先的に整備を進めてまいりました。平成25年3月現在、131カ所ある都市公園の主な用地取得の状況で申しますと、土地区画整理事業によるものが81カ所、開発行為によるものが5カ所、買収によるものが21カ所、寄附によるものが2カ所、借地、占用、帰属などによるものが22カ所となっております。近年、市街化調整区域に設置されました公園は、国や県の農水事業や河川事業で整備され、市に帰属されたものとなっております。例えば、現在、阿古井をやっておりますし、それから広口池緑地、こういったものもそういったものでございます。 公園や緑地は、市民の皆さんの憩いの場、子どもたちの遊び場としてだけでなく、健康の維持・増進、快適な都市環境の保全、災害時の避難地等のさまざまな機能がございます。市内各所の身近なところに公園を設置できればよいのですが、今後は、社会情勢から考えますと、これまでのように土地区画整理事業は進まず、公園用地が生み出されないと考えられますので、用地の確保が非常に困難な状況であり、今最大の課題であるというふうに考えております。 街区公園は0.25ヘクタール、近隣公園は2ヘクタールを標準面積としておりまして、このようにまとまった用地の確保が難しい状況となっておりますが、災害時の避難場所、雨水貯留などの防災面からの必要性などの検討を踏まえて、公共用地の跡地利用、あるいは借地などによる用地確保、また地域の皆さんの同意、協力などの条件が整った場所から身近な公園の整備を検討してまいりたいというふうに考えております。 また、これとは別に、木曽川の河川敷や用排水路の上部につきましては占用により用地を確保しながら、広域レクリエーション、または緑のネットワーク形成のための整備を推進してまいりたいというふうに考えております。 ◆1番(竹山聡君) 土地区画整理事業によるものが一番多いというような御回答で、また、答弁の中では、公共用地の跡地利用や借地などによる用地確保、また地域の皆さんの同意、協力などの条件が整った箇所から身近な公園の整備を検討していくというような答弁もありましたので、私の地元でも整うようなことがありましたらぜひよろしくお願いしたいと思います。 次に、これもまた、これをやりたいから質問したんですけれども、子育て世代にとって雨の日の遊び場が一宮市にはないというような声を多くいただきます。i-ビルに中央子育て支援センターができたものの、体を思い切り動かす場所でないところが実情だというように皆さんもおっしゃっております。名古屋市には、とだがわこどもランド、長久手のほうにもモリコロパーク内に愛知県児童総合センター、あとは民間施設、江南のほうにありますけれども、アメイジングワールドでしたか、そういったものやフラワーパーク江南など、幾つか名古屋市及び近郊には存在します。138タワーパークは屋根つきの広場ができましたが、雨の日に大勢が対応できる場所にはなっておりません。 今後、一宮市内に、大体小学校低学年までが雨を気にせず体を動かせる屋内施設を建設していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 御質問のような雨天でも利用できる屋内型の施設は、大型児童館として位置づけられるものかと思いますけれども、そのような施設は一宮市にはございません。そういった施設があれば親子の触れ合いなど大変有意義だというふうに思いますけれども、小学校の低学年くらいまでのお子さんが走り回っても危険ではないような、大きなスペースが必要な施設となってまいります。経費も必要となりますので、必要性も含め、少し時間をかけて研究をしてみたいというふうに考えております。 ◆1番(竹山聡君) 平成25年、去年の5月に一輝会のメンバーで、旭川市の大変有名な旭川市こども向け屋内遊戯場もりもりパークというところを視察してまいりました。ここは全国でも視察に来る議員の方々も多くて、NHKの教育テレビなんかもそこを舞台に放送を、「おかあさんといっしょ」とかそういった撮影もされるという大変有名な施設で、このもりもりパークは中心市街地活性化の一部として誕生したということで、ビルの屋内に入っているというようなところです。私も、子育て支援センターもそれは大変いい施設だと思います。今でもにぎわっていると。私の子どもとかも何回も使っていますけれども、体を思いっ切り動かすということに関しては、なかなか雨の日、日本は雨が多いですから、なかなか難しいというようなところもあって、旭川市を見に行ったらやっぱりさすがによく考えられて、いろんな木製の遊具とか、ある程度、小学生は結構厳しいかもしれないですけれども、入学前ぐらいだったら思いっ切り体を動かせるというようなスペースで、大変有意義な施設だなと、一宮市にもこういうのがあったらなというふうに思いましたし、また、愛知県児童総合センターという、先ほども申し上げましたとおり、愛・地球博の万博の跡地にあるんですけれども、これも延べ床面積だけ見たら7,600平方メートルということで、そういう施設をつくるには大分大きいかなというところがありますけれども、余りそこまで、屋内の中だけはそんなに広くない、大きくない施設であります。これも一宮市でも考えられないかなというふうに思うような施設ですね。頭も体も両方使うという、飽きずに子どもが遊べる大変いい施設だなというようなことがありました。 そういった施設、長久手のほうに行かんといかんですし、とりあえず一宮市では近くでは江南市しかないというようなこともありますので、ぜひ、子育て世代の方、多分一宮市でつくったら行列ができること間違いないというふうに思います。 ですから、そういったことを研究して、私が余り余計なこと言っちゃいかんですけれども、今、産業体育館の建て直しとか基本構想がある、そしてまた大和公民館とかも大きいところに移るという、公共施設の跡地利用ということで公園もいろんな施設も考えられるわけで、とにかくちょっと子どものことも考えた施設を取り入れていただきたいなと。そういうようなこともちょっと、ぜひその構想とか、もしくは何かの跡地利用のときには、子どもが遊べるスペースというのを真剣に考えていただきたいなというふうに思います。 最後に、138タワーパークについてなんですけれども、これは次の日、浅野議員がやりますので、私は、意見交換や管理体制が国の事務局と一宮市でどのように行われているのかだけ最後にお聞きしたいと思います。 ◎建設部参事(二ノ宮和雄君) 国営木曽三川公園の御質問ですので、三派川地区についてお答えさせていただきます。 この三派川地区では、関係機関が相互に連携し、適切かつ有効な管理運営を行うため、国営木曽三川公園管理運営協議会を設置しております。138タワーパーク関係の構成機関、今の協議会の構成機関ですが、木曽川上流河川事務所、愛知県一宮建設事務所、一宮市、木曽三川公園管理センター、都市再生機構、それから周辺の市町が入っておりますが、こういったもので構成しております。ここの中で、毎月の利用状況やその分析、メディアの取り上げ状況、利用者意見等の報告を受け、管理運営状況を確認し、課題の改善に向けて意見交換をしております。 また、一宮市長を会長として、木曽川上流河川事務所、愛知県一宮建設事務所、都市再生機構、河川財団、木曽三川公園管理センターで構成する国営木曽三川公園三派川地区センターイベント実行委員会を設置し、毎年好評のうちに開催されるスプリングフェスタ、サマーフェスタ、オータムフェスタ、ツインアーチのメリークリスマスなどのイベントの企画を共同して行っております。 ◆1番(竹山聡君) まず、なぜこの138タワーパークを聞いたかというと、大変盛況なんですけれども、私もこれ2回ぐらい行ったことがあるんですけれども、とだがわこどもランドというのが名古屋の戸田川緑地にあるんですけれども、ここがまたすごくて、一宮市のタワーパークは何であんなに人気があるのかとよく考えると、アスレチックもあるし、何よりもふわふわドーム--たしかそういう名前でしたよね、あれが結構子どもが喜ぶということで、大変駐車場も満員で、なかなか土日は入れないということもあります。138タワーパークも戸田川緑地に負けないぐらいの施設をどんどん拡充して、そういうことも一宮市から国に、国もわかっていると思いますけれども、ぜひ充実をしていただきたいというようなことで、管理体制が構築できていますから、ぜひお願いしたいなというふうに思いますし、また、前にもお話ししましたけれども、今、本当にスプリングフェスタ、サマーフェスタ、オータムフェスタなど、クリスマスのイベントとかでも、携帯をかざしたら何か妖精が出るとかいろんな趣向を凝らしていますけれども、これは公園だけじゃなくて、一宮市の庁舎ができたらぜひ、前も言ったとおりプロジェクトマッピングというんでしたか、ライトを映してという光と音楽の共演もぜひ見てみたいなというふうに思いますので、あわせて要望しておきます。 これにて私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(京極扶美子君) 暫時、休憩いたします。                             午後4時7分 休憩                             午後4時17分 再開 ○副議長(京極扶美子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。 8番、水谷千恵子さん。     (8番 水谷千恵子君 登壇 拍手) ◆8番(水谷千恵子君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一般質問をさせていただきます。大変皆様お疲れのことと思いますが、私の質問が本日の最後になりますのでよろしくお願いいたします。 今回は3項目について質問をさせていただきます。 まず1項目め、健康寿命を延ばすために、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防対策についてです。 健康寿命という言葉は御存じだと思いますが、厚生労働省によると、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義をされております。健康寿命の全国平均と都道府県別、そして当市の状況はどのようでしょうか。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 健康寿命につきまして、一般財団法人厚生労働統計協会が発行しております「国民衛生の動向」によりますと、平成22年の数値ですが、全国平均で男性が70.42歳、女性が73.62歳となっております。都道府県別では、男性のべストスリーは、1位の愛知県が71.74歳、2位の静岡県が71.68歳、3位の千葉県が71.62歳となっております。ワーストスリーは、1位の青森県が68.95歳、2位の高知県が69.12歳、3位の長崎県が69.14歳となっております。 一方、女性のベストスリーは、1位の静岡県が75.32歳、2位の群馬県が75.27歳、3位の愛知県が74.93歳となっており、ワーストスリーは、1位の滋賀県が72.37歳、2位の広島県が72.49歳、3位の大阪府が72.55歳となっております。 市町村別のデータはございませんが、当市の属する愛知県は、男性は1位、女性は3位と健康寿命が長い部類に入っております。 以上のような状況でございます。 ◆8番(水谷千恵子君) 愛知県の健康寿命が、男女ともベストスリーまでに入っているのは大変うれしいことですね。午前中の小島議員の質問の中にも、要介護率が低いということで一宮市は愛知県にも大変貢献しているのかなということで考えております。 では、健康寿命に対する市の考えを教えてください。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 当市の健康増進計画である健康日本21いちのみや計画では、健康寿命の延伸を最重要課題としております。また、国の第2次健康日本21でも健康寿命の延伸が最も重要な課題とされており、目標値の設定に関しましては、平均寿命と健康寿命との差に着目しております。平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある、いわば不健康な期間とされております。平成22年の平均寿命は、男性で79.55歳、女性で86.30歳でしたので、平均寿命と健康寿命の差は男性9.13年、女性12.68年となります。 今後、平均寿命の延伸に伴い、こうした健康寿命との差が拡大すれば、医療費や介護給付費の多くを消費する期間が拡大することとなります。疾病予防や健康増進、介護予防などによって平均寿命と健康寿命の差をいかに短くするかが極めて重要であると考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) そのとおりですね。平均寿命と健康寿命の差は、男性で約9年、女性で約13年の長期にわたります。病気で長寿、1人で動けなくて長寿でなく、健康で長寿を目指したいですね。 部長御説明の健康寿命の延伸を阻害するものとしては、メタボ、認知症、そしてロコモの3大要因があると言われております。メタボは、皆さん御承知のとおり内臓脂肪症候群、メタボリックシンドロームの通称名で、認知症は、かつて痴呆症とも言われていた知能、記憶、見当識の障害を含む人格変化などを伴う症候群です。最後のロコモは、筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器の障害により要介護になっていたり要介護になる危険の高い状態になることで、ロコモティブシンドローム、運動器症候群の通称名でございます。 今回、私はその中で特にロコモについて取り上げたいと思います。 2007年、日本整形外科学会は、人類が経験したことのない超高齢化社会、日本の未来を見据え、このロコモという概念を提唱しました。ロコモの原因としては、大きく分けて、運動器自体の疾患と加齢による運動器機能不全があります。運動器自体の疾患は加齢に伴うさまざまな運動器疾患で、例えば変形性関節症、骨粗鬆症に伴う猫背、骨が折れやすくなるという易骨折性、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症など、あるいは関節リウマチなどによる諸症状が挙げられます。もう1つの加齢による運動器機能不全は、加齢による筋力、持久力、運動速度、バランス能力の低下で、閉じこもりなどの運動不足が原因といわれています。 ロコモは、ある意味でメタボと同格以上に重要です。ロコモは推定4,700万人で、高血圧症の4,000万人、メタボの2,000万人より多いのです。人口の30%がロコモで悩んでいるといった状態です。2010年の厚生労働省の発表によれば、要介護になる原因は、脳卒中を抜いての1位がロコモとなりました。 ロコモの認知度は、メタボや認知症と比べ世間での認知度がまだまだ低いように感じますが、市ではどのようにお考えですか。また、認知度を上げるためにはどうしたらよいとお考えでしょうか。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 確かに、内臓の病気であるメタボや脳の病気である認知症については認知度は高いと思われますが、運動器の障害のロコモについては認知度が低いようです。ロコモの認知度を上げるためには、ロコモはメタボと同様に予防をすれば防ぐことができると言われておりますので、予防の啓発を行うことが大切であると考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) 私も、先日40人ぐらい参加されておりました会合の中で、ロコモティブシンドローム、ロコモって知っていますかとお尋ねしたところ、知っていらっしゃったのはその中でたったお1人だけでした。健康増進法に基づいた厚生労働省の健康日本21の第2次計画でロコモの予防が課題の1つとして取り上げられ、10年後に認知度80%以上にする目標が設定されております。現時点では80%以上の人が知らないという現状ですので、これからの取り組みが大変重要となります。 さて、ロコモの診断基準はどのようになっていますか。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 日本整形外科学会が平成22年度に、自分で気づくためのツールとしてロコモーションチェック、略してロコチェックと、ロコモ対策としての運動、ロコモーショントレーニング、略してロコトレのパンフレットを作成しております。これには、7つのチェック項目のうち1つでも当てはまるのであればロコモである心配があるとしております。具体的なロコチェックといたしましては、1、片足立ちで靴下が履けない、2、家の中でつまずいたり滑ったりする、3、階段を上がるのに手すりが必要である、4、横断歩道を青信号で渡り切れない、5、15分ぐらい続けて歩けない、6、2キログラム程度の買い物をして持ち帰るのが困難である、7、家のやや重い仕事、掃除機の使用、あるいは布団の上げおろしなどが困難であるの7項目です。 ロコトレといたしましては、まず開眼、目をあけて片足立ちとスクワットから始め、ストレッチ、関節の曲げ伸ばし、ラジオ体操、ウオーキング、そして各種スポーツへと、無理をせず自分のペースで行うことを推奨しております。 ◆8番(水谷千恵子君) 今、細かく7つ教えていただきました。今伺ったところでは、7つのチェック項目のうち1つでも当てはまればロコモが疑われるということですね。私自身も、実際やってみてはいませんけれども、片足立ちで靴下が履けるかどうかちょっと自信がありません。 では、一宮市のロコモに対する取り組みを教えてください。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 健康づくり課におきましては、一般の高齢者の方に対して、平成25年度より老人クラブ等への健康教育の折に、保健師が健康寿命の延伸とロコモというテーマで講話をしております。先ほどのロコチェックを具体的に話し、ロコモの心配はないかを確認していただき、ロコトレを実演しております。参加者には、体を動かし、わかりやすい内容のため好評であり、今後も内容をさらに工夫して行っていきたいと考えております。 また、市民の方からの要望を受けまして、平成26年度には健康日本21いちのみや計画推進講座の1つであるいきいき健康づくり講座で、膝の健康について医師による講演を計画しております。 それと、介護予防の2次予防事業として運動器の機能向上教室を行っております。要介護認定を受けていない虚弱な高齢者が対象で、閉じこもり予防、転倒・骨折予防、運動器の機能向上を目的に、各保健センターにおいて月3回行っております。1人3カ月を1クールとして、定員10人で実施しております。平成24年度の実績につきまして、参加の実人数は86人、延べ人数は563人という状況でありました。 ◎福祉こども部長(長野久美子君) 福祉こども部で行っておりますロコモへの取り組みでございますが、午前中、小島議員のときにも答弁いたしましたが、高年福祉課で介護予防の1次予防事業として、高齢者の方を対象に老人いこいの家などの市内20カ所で転倒予防教室を実施しております。貯筋教室と言っているものでございます。週1回、転倒予防のための運動を実施しておりまして、このうち年2回は体力測定や健康講話などを行っております。平成24年度には1,908人の方が参加されました。また、地域のグループなどから御希望があれば出前教室も行っておりまして、平成24年度には16会場で456人の方に参加していただきました。 ◆8番(水谷千恵子君) 高齢者に対する取り組みはいろいろ行われているようですね。加齢とともに訪れる筋肉の衰え、これは人間の宿命である老化があるのと同時に、それに伴う運動時間の減少や筋肉への負荷が減少することなどが相まって徐々に進行するとされています。日本整形外科学会の調べた調査では、7つのロコチェック項目のうち1項目以上該当すると答えた人の割合は50歳未満で37.5%、全体では45.8%と半分にも及ぶことが明らかになったというデータがあります。このデータでは、1項目以上なのでロコモとは診断されませんが、同学会ではロコモ予備軍として定義しているので、決して油断できるものではなく、将来ロコモティブシンドロームになることが懸念されるので、今後十分注意が必要だとされています。 以上のデータが物語るように、今の日本では運動機能の低下が大きな問題となっています。日本は世界一の長寿国でありますが、多くの方は運動器の低下によって歩行ができなくなる、また寝たきりなどの状態になり、介護が必要になるという現実があります。最後まできちんと自分の足を使って歩き、介護を必要としない体になるためには、なるべく早い時期に、できれば40代からしっかり筋力を鍛え、その能力を維持していくことが、高齢になってからの自分の状態を維持することにつながっていきます。 特定健診を受けられるというのがちょうど40歳以上の方ですね。この年代の方に効果的に啓発を行う方法として、特定健診の通知にロコモのパンフレット等を同封するのはどうでしょうか。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 40代は筋力の衰えがあらわれ始めます。自分では若いと思っていても、筋肉は想像以上に衰えていることがあり、このギャップから事故が生じることもあります。特定健診も40歳から開始し、対象者の方に受診券をお送りしておりますので、今後特定健診の通知にメタボとロコモについての啓発チラシを同封することを検討したいと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) ぜひよろしくお願いいたします。 私自身ほとんど運動をしておらず、町民運動会が年に1回だけ走る日です。そのときは、気持ちは前に行くけれども、本当に足がついてこないといった状態で、先ほどの部長がおっしゃいました、若いと思っていても筋肉は想像以上に衰えているという部長の言葉が大変胸に突き刺さりました。 ロコモの予防には、日ごろからの運動習慣が大切であると考えます。各地でいつでもどこでも気軽に行えるようなオリジナルな体操を取り入れたりしています。 1つ例を御紹介いたします。健康長寿やまがたを目指し、山形県ではロコモ予防に取り組めるよう、「花の山形!しゃんしゃん体操」というのを普及しています。ちょうど花笠音頭の曲に合わせて、稲を担ぐ動作とかそばを打つ動きを入れるなど、県民がとてもなじみやすい体操となっています。 また、ロコモ体操というのもユーチューブ等でもアップされていますが、これも音楽に合わせた簡単な体操で、歌詞がロコモをわかりやすく説明するような内容です。骨と筋肉鍛えたら死ぬまで元気--ちょっと済みません、歌はわかりませんので歌いませんけれども、そういうような内容の歌詞であります。大変おもしろく、皆さんが気軽に行えるような内容となっています。 各自治体でもオリジナルの体操を取り入れたりしている例を聞きますが、一宮市では取り入れる予定はございませんか。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 一宮市といたしましては、健康日本21いちのみや計画の中でも触れておりますが、健康づくりのための身体活動、運動としては、特にウオーキングを推奨しております。その理由といたしましては、まず、ウオーキングが手軽に安心してできる運動であるということが挙げられます。また、ストレス解消、メタボ予防、ロコモ予防などのさまざまな健康効果があるとされているからです。ウオーキング大会については、現在、健康づくり課にて健康づくりサポーター養成講座を開設し、その講座を修了した健康づくりサポーターの主催により年4回開催をしております。 議員御提案のオリジナル体操については、愛知県内では日進市、長久手市が健康増進計画の策定及び中間評価の過程で、市内の大学等の協力を得てオリジナル体操を開発したということも聞いております。当市といたしましては、現在のところ取り入れる予定はございませんが、先進市からオリジナル体操のDVDを借りるなど研究してまいりたいと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) なかなかオリジナルの体操を開発するのも大変ですね。 では、積極的にラジオ体操を取り入れてはいかがでしょう。以前、私のいた職場ではラジオ体操を推奨しており、午後3時から5分間の休憩時間に社内放送でラジオ体操が流れ、電話対応等でどうしても業務を続けなければならない職員を除き、みんなでラジオ体操をしていた記憶があります。市内全体にラジオ体操の推奨を行ってはいかがでしょうか。 ◎市民健康部長(細江和彦君) ラジオ体操は、人間の体を満遍なく動かすために必要な運動を組み合わせてつくられており、しかも健康な人なら負荷も少なく、誰でも手軽にできる体操であるとして、近年、雑誌や本で特集されるほど注目を集めております。御家庭や職域でラジオ体操を行うことは、市民の方の健康増進に有益であると考えております。市民健康部の所管ということでありましたらば、健康づくり課で実施しております保健師の健康教育の中などで推奨していきたいと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) では、最後に、今後の健康寿命の延伸、つまり市民の健康づくりについての考えを聞かせてください。 ◎市民健康部長(細江和彦君) 全国の65歳以上の高齢者人口の割合は、現在の4人に1人から、平成47年には3人に1人になると推計されております。当市の高齢化率も、平成26年1月1日現在で23.7%となっており、高齢になっても生き生きと生活が送れる環境を整備し、健康寿命の延伸を目指していくことが急務であります。 そのためには、先ほどから御紹介しておりますが、まずは市の健康増進計画である健康日本21いちのみや計画を引き続き推進していくことが最も重要であると考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆8番(水谷千恵子君) よろしくお願いいたします。 今、部長もおっしゃったように、総人口が減少に向かって、高齢者が全人口の3分の1近くを占めるようになると、現在の医療体制では到底対応できなくなります。介護費用も、後期高齢者の増加に伴い2倍以上になると推定されています。こうした社会的な負担増について、今から検討し、負担軽減を図る必要があります。ロコモの重要性が一般に認知され、その結果として積極的なスポーツ参加などの行動変容が起これば、運動器の健康が保たれることによって、ロコモが原因となる要介護人口の減少が期待できます。 私たちは自分の体を自在に動かすことができます。その動きを担う運動器、中でも筋肉は、年齢にかかわらずトレーニングに反応する鍛えがいのある器官です。意志さえあればロコモが予防できるということです。ロコモを理解し、その予防に努めることは、社会の介護負担を減らすのみならず、人生の最後までの自立と尊厳を保つことにつながります。年を重ねても元気でいたいというのが誰しもの願いです。早い時期からのロコモ対策で健康寿命を延ばし、高齢化社会でも最後まで自分の自立した生活ができる元気なおじいちゃん、おばあちゃんがいっぱいの一宮市を目指して、取り組みをお願いいたします。 以上をもちまして第1項目の質問を終わります。 それでは、次に、地域における消防防災体制の強化についてお伺いいたします。 昨年の臨時国会におきまして、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が成立しました。そして、この法律のもと、消防団の処遇改善と装備の拡充が図られることになりました。消防団の年額報酬や出勤手当については交付税措置がされていますが、各市町村の条例では交付税単価まで確保されていない自治体も多いようであります。 年額報酬や出勤手当の改善について取り組む必要があると思いますが、一宮市の実態はどのようになっているのか、お尋ねいたします。 ◎消防長(伊藤健君) 近い将来の発生が危惧されております南海トラフ巨大地震や、台風、竜巻、集中豪雨等の大規模自然災害から住民を守るためには、地域防災体制の確立が喫緊の課題となっております。このような現状の中で、地域に密着し、災害が発生した場合に即時に対応することができる消防機関である消防団は、地域防災体制の中核的役割を果たすことになります。消防団を中核とした地域防災力の充実強化を図り、もって住民の安全の確保に資することを目的として、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が平成25年12月13日に公布されました。 この法律の中で、消防団員の処遇の改善として、「国及び地方公共団体は、消防団員の処遇の改善を図るため、出動、訓練その他の活動の実態に応じた適切な報酬及び費用弁償の支給がなされるよう、必要な措置を講ずるものとする。」と規定されております。 一宮市の消防団員の報酬についてでございますが、一番人数の多い団員の階級を有する者に対し年額3万9,000円を支給しております。交付税単価につきましては年額3万6,500円で、全国におきます平均単価は平成22年度決算ベースで年額2万5,064円となっておりますので、一宮市の団員の報酬額は全国平均及び交付税単価を上回っております。 次に、出動手当についてでございますが、消防団員が災害出動したときに、一宮市では1回につき2,450円を費用弁償として支給しております。交付税単価につきましては1回につき7,000円となっておりますので、一宮市における費用弁償の額は交付税単価よりも下回っているのが実態でございます。全国におきます平均単価を見ますと、平成22年度決算ベースで2,562円となっております。ただ、愛知県内の一宮市と同等規模の市の費用弁償の額を見ますと、豊橋市が1,500円、岡崎市が2,300円、豊田市と春日井市が2,000円という状況ですので、一宮市の費用弁償の額2,450円は決して低い金額ではないと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) 今実態を教えていただきましてありがとうございます。各市町村でいろいろ実態が違うようですけれども、決して一宮市が低いほうではないということで、御努力いただいているんだなということがわかりました。 自治体によっては、消防団員は伝統的なボランティアという考えのところもあるようですが、今回の法律により、地域防災力という観点から見直すべきであるとの考え方もあり、各自治体の消防団のこれまでの歴史や経緯を認識した上で取り組む必要があります。消防団員の処遇を改善することにより、消防団の充実と士気高揚につながると考えますので、よろしくお願いいたします。 次にお尋ねしたいのが、団員不足解消のための対策についてでございます。 全国的に団員数の減少が顕著になっており、1965年に130万人以上いた団員は、2012年には87万人に落ち込んでいます。その背景には、高齢化に加えてサラリーマンが多くなり、緊急時や訓練の際に駆けつけにくい事情も団員の減少の要因とされております。 団員の減少、高齢化は深刻な問題ですが、当市においても全国と同様の傾向なのですか、お尋ねいたします。 ◎消防長(伊藤健君) 一宮市におきましても、消防団員数の減少や高齢化、サラリーマン化等、さまざまな課題が深刻化してきております。平成17年の合併時においては、消防団員の定数は607人でございましたが、尾西地区、木曽川地区における分団の統合もあり、現在の定数は584人となっております。 消防団員の就業形態についてでございますが、被雇用者、いわゆるサラリーマンの占める割合は、平成25年4月1日現在、愛知県全体では70.9%でございますが、一宮市は61%で、まだ10%ほど低い数値となっております。また、愛知県下の消防団員の平均年齢は38.7歳であるのに対し、一宮市は45.5歳となっており、こちらは7歳ほど高くなっております。特に、中心市街地を管轄する分団では、高齢化が進み、サラリーマンも多いことから新規の入団者が少なかったり、また、団員の多くが市外に働きに出ているため、出動する人員を確保するのに苦慮している分団も出てきているのが実情でございます。 ◆8番(水谷千恵子君) やはり全国と同じような状況でありますね。 消防団員の確保に当たっての取り組みが広く認知され、公務員や大学生、一般企業の方々にも地域防災の担い手としてぜひ参画をということで、消防団の充実・強化のための予算も組まれております。消防団入団促進のためにどのような取り組みを考えているのか、お尋ねいたします。 ◎消防長(伊藤健君) 南海トラフ巨大地震など大規模災害が発生した場合には、常備消防のみの対応では限界がございます。地域の事情に精通いたしました消防団は、消火活動のみならず、地域住民の安否情報や避難誘導など、消防団の役割というのは大きなものがあると考えております。 消防団は、地域に密着した組織であることから、災害時には即時に対応できる面からもすぐれた組織であり、大規模災害時には地域住民のリーダーとして、また自主防災組織のかなめとしての活躍が期待されております。大規模災害時の消防団活動を支えるためにも、消防団員の確保は重要であると考えているところであります。 一宮市では、国が消防団員の確保を図る手法として示している特定の活動のみに限定した消防団員、すなわち支援団員制度を平成24年度から導入いたしました。全ての活動に参加する消防団員を基本団員として、昼間に発生する建物火災や大規模災害時に限定して活動する消防団員を支援団員として、大規模災害等に対応できる出動体制を整えたものであります。 現在、消防団員の定数584人のうち、基本団員の定数は536人で支援団員の定数は48人という状況であります。一宮市の消防団は25分団により構成されておりますが、各分団の基本団員の定数は20人から28人、支援団員の定数は1人から4人となっております。平成29年度までに各分団の基本団員の定数を20人とし、支援団員は徐々に増加し、各分団4人の100人として、消防団員の定数を605人にまで増員する計画でございます。 そのほか、消防団入団促進のための取り組みといたしまして、愛知県において消防団活動に対する理解や加入促進を図るために、平成25年度から1月20日をあいち消防団の日として制定したことに伴いまして、一宮市においても消防団PR活動を実施いたしました。平成26年1月20日の午後、尾張一宮駅前ビル及び名鉄百貨店前におきまして、消防団長及び副団長4人で消防団の日の啓発のぼりを設置し、チラシ、リーフレット及び啓発グッズを市民の方々に配布して消防団員の加入促進を図りました。 今後とも、市民の方々に対して消防団活動に対する理解や加入促進を図るため、一宮市が主催する行催事において積極的に消防団活動の普及啓発活動に取り組んでいく考えでございます。 ◆8番(水谷千恵子君) いつも大変にありがとうございます。みずからの地域はみずからが守るという崇高な郷土愛護の精神に基づき、昼夜を分かたず各種災害に立ち向かい、地域の安心・安全の確保に大きく貢献をされています。消防団員の皆さんには大変感謝しております。 最近、鈴鹿市においておもしろい取り組みがありましたので紹介させていただきます。ことし2月23日に鈴鹿市内のショッピングモールにおいて、消防団員のイメージ団員コンテストが行われました。市内の各分団から1名の団員を選出して、制服とプライベートの写真を掲示し、市民の方が一番魅力的だと思う団員を投票してもらうもので、いわゆるイケメンコンテストであります。選ばれた消防団員は、来年の消防団員募集等のポスターや秋冬の防火ポスターのモデルになり、啓発に努めるというものです。鈴鹿市では、魅力ある啓発活動として初めて行った取り組みだそうですが、多くの市民の方がこのイベントに訪れてくださり、消防団員の活動に興味を持っていただいたようです。ちょうど2日前ぐらいでしたか、中日新聞の鈴鹿市版のところにその投票結果が載って、決まったよというふうに発表がされていたようでございます。 今後、このような取り組み事例も参考にして、魅力ある消防団を目指して積極的に消防団の啓発活動を行い、消防団のイメージアップを図り、消防団員の確保に努めていただくことをお願いして、この質問を終わります。ありがとうございます。 それでは、最後の項目に移らせていただきます。 女性の視点を地域防災に生かす取り組みについて質問させていただきます。 東日本大震災から間もなく3年を迎えようとしています。今なお仮設住宅に暮らす10万人を含め、約27万人が避難生活を余儀なくされています。被災者の方々の生活再建が大きく進むことを心から願うものであります。大災害から得た教訓を生かしていけるよう、我が地域の防災についてしっかりと考えてまいりたいと思います。 過去の震災から、災害時には女性なら炊き出しというように性別役割分担意識が強くなり、家庭的責任と負担が女性に集中することや、意思決定をする場に女性が参画していないことの問題点が明らかになっています。第3次男女共同参画基本計画における政策・方針決定過程への女性の参画拡大について、内閣府男女共同参画局の平成25年度の調査結果によれば、女性の参画拡大について、26項目中19項目が改善しているとされております。 一宮市の政策・方針決定過程への女性の参画拡大の状況はどうでしょうか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 一宮市では、平成23年3月に第2次一宮市男女共同参画計画を策定いたしております。この計画では6つの基本目標を定めております。その1つに、政策・方針決定への男女共同参画の推進というものがございます。この基本目標である政策・方針決定への男女共同参画の推進の成果目標の項目は5項目ございます。平成25年度を見ますと、5項目のうち2項目は改善されておりますが、2項目は悪化傾向、残る1項目は前年度と同数という形になっております。 ◆8番(水谷千恵子君) ちょっと思うようには進展していないという状況かと思いますが、都道府県防災会議に占める女性委員の割合は、平成25年4月現在10.7%で、前回の4.6%から大幅に伸びたとの結果が出ています。 過去に先輩議員の皆さんもお尋ねになってみえますが、女性の参画という観点から、女性の視点を取り入れることを目的に、市の防災会議の委員の定数を見直し、地域防災計画を審議する防災会議への女性の参画を推進するお考えはないでしょうか。 ◎総務部長(福井斉君) 防災会議の委員につきましては、一宮市防災会議条例において定数40人以内と定められており、現在は38人の方を任命しております。基本的には、各機関の代表者、すなわち充て職となっておりますので、意図的に女性をふやすということは難しい状況でございますが、平成25年度には、女性が代表者となっている一宮市赤十字奉仕団の委員長を新たに委員に任命いたしました。その結果、現在は38人の委員のうち女性は2名となっております。 防災会議の委員定数を見直す考えは現在のところございませんが、防災に関連する機関などで恒常的に女性が代表者となる組織等がございましたら、随時任命をしていきたいと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) 防災会議の委員以外に、市の防災計画を審議するような機会はあるのでしょうか。既にあるようでしたらどのようなものか、また女性の比率なども教えてください。 ◎総務部長(福井斉君) 防災会議に先立ちまして、具体的な計画内容等を審議するために防災会議幹事会を開催しております。この幹事会に出席する幹事につきましても、各機関の担当職、すなわち充て職として任命をしておりますが、このうち市の内部機関につきましては担当課の副主監職としておりますので、女性の副主監が在籍している部署につきましては、調整の上、女性の職員を任命するようにいたしております。幹事につきましては、特に定数を定めておりませんが、現在34人中、女性は2人というふうになっております。 ◆8番(水谷千恵子君) 充て職ということになると、単純に女性の委員や幹事をふやすことは難しいのかもしれません。 そのほか、防災計画や防災対策を検討する中で、女性の視点や意見を取り入れる方法はほかにはないでしょうか。 ◎総務部長(福井斉君) 現在、地域防災計画や各種の対策などにつきましては、各機関内部でそれぞれ検討をいただいた後、防災会議幹事会、そして防災会議と諮るような仕組みになっております。各機関、各部署には一部を除きまして女性も含まれておりますので、各機関において計画の修正等を検討する過程で、女性の視点や意見などを反映していただくことが最も有効な方法ではないかと考えております。各機関での検討結果が計画全体の見直しや改善につながってまいりますので、各機関において積極的に女性の視点、意見を反映させていただくことが重要であると考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) では、各機関での検討の段階で多くの女性に活発に意見を出していただき、その意見を吸い上げていくことで反映ができるということですね。 避難者の声や支援者から学び、地域の防災計画の改訂や防災に関する各種マニュアル、検討組織等の合意形成を図る場において、女性の参画を位置づけているものはまだまだ少ないのが実情です。町会長、自治会長など、リーダーの多くは男性が担う傾向があり、女性の意見や要望を反映しづらい環境にあると言えます。防災訓練等への参加者は高齢化しており、訓練時においては炊き出しや救護訓練は女性中心、一方、瓦れき除去や災害トイレの組み立ては男性が担うというように、男女で役割があらかじめ固定されていることもあります。 しかし、災害はいつどんな状況で起こるかわかりません。これしかできない、この人しかできない、このやり方が通例だからという状態で本当によいのでしょうか。地域を守るのは男女ともに、地域の特性を踏まえながら、女性の視点が置き去りにならない防災のまちづくりを進めていくため、生活に根差した身近な経験値や知恵を生かして、避難所運営や日ごろの備え、防災教育に生かしていくための取り組みを進めていく必要があります。 こうした課題を踏まえ、一宮市としては女性に対する防災啓発活動や女性を対象とする研修会などは行っておりますでしょうか。 ◎総務部長(福井斉君) 危機管理室において、出前講座や自主防災講演会、自主防災リーダー研修会などを実施しておりますが、防災意識の向上や、家庭や地域での防災活動の取り組みにつきましては、女性に限らず全ての方に必要なものとなりますので、男女の区別なく全ての方を対象に実施しております。したがいまして、特に女性を対象とした講座等は実施しておらないというのが現状でございます。 ◆8番(水谷千恵子君) 危機管理室で実施されている出前講座には、どのくらいの割合で女性が参加されておられますでしょうか。 ◎総務部長(福井斉君) 出前講座を依頼される団体にもより、かなり違いがござますが、町内会や連区の役員を対象とする講座ではやはり男性の割合が高くなっておりますが、一方で、高齢者を対象とした団体や一般の団体からの依頼による講座では半数以上の方が女性となっており、総じて、全体の平均ではおおむね3割から4割の参加者が女性ではないかと見ております。 ◆8番(水谷千恵子君) 避難所が開設された場合、地域の住民も運営に携わっていく必要があります。その際にも女性の視点から避難者を支援していく必要があると思います。避難所運営に女性の視点を取り入れ、女性も参加した運営を行っていくために、何か対策はしておられますか。 ◎総務部長(福井斉君) おっしゃるとおり、避難所の運営には女性の力も本当に欠かせません。避難所の運営に携わる職員のうち、大規模地震発生時に直ちに避難所を開設する、いわゆる緊急初動部の職員につきましては小・中学校の近くに居住する職員を配置しているため、必ずしも全てのところではありませんが、できるだけ女性職員が配置されるように工夫をしております。 また、避難所を運営する避難所班には女性職員を必ず配置するようにし、女性の視点を避難所運営に生かすように努めております。また、災害用備蓄といたしまして、女性のための衛生用品や、着がえや授乳などプライバシーを確保するプライベートルームなど、女性に配慮した資機材の備蓄等も行っているところでございます。 地域住民の方々に対しては、危機管理室において出前講座のほか、連区単位で避難所運営に関する研修会等を実施しております。住民の皆様には、避難所開設の際には避難所の運営に協力いただくようお願いをしておりますが、このような機会を通じまして、女性の視点を生かした避難所の運営や支援の必要につきましても今後PRをしてまいりたいと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) 今教えていただきましたように、災害用備蓄について、女性に配慮した資機材も備えていただいており、当局の御努力には本当に感謝いたします。こういうものも備えていただいているわけでございますが、それをどのように運用していくかはその避難所の運営にかかわる人の力量が問われることとなります。平時からしっかりとしたシミュレーションを重ねることが大事です。 女性の視点で考える防災のまちづくりを具体的に進めていきたいと、女性の視点で考える防災プロジェクトを立ち上げ、取り組みを進めている地域もあります。そのような体制をつくるためには、地域の女性の防災リーダーを1人でも多くふやしていくことが必要と考えます。危機管理室で毎年自主防災リーダー研修会を実施されていますが、女性はどの程度参加されていますか。 ◎総務部長(福井斉君) 毎年2月ごろに2日間かけて行う自主防災リーダー研修会でございますが、毎年若干の違いはありますが、平均すると参加者の約1割が女性となっております。 ◆8番(水谷千恵子君) ここでもやはり女性の参加者は少ないように感じます。女性の防災リーダーをふやすための方策は何か考えられませんか。 ◎総務部長(福井斉君) 男性、女性それぞれの視点や知識、あるいは身体的特性などを十分に生かした活動や対応が極めて重要となってまいりますが、議員の御質問のとおり、防災対策や災害時の対応、避難所運営など全ての分野において、男女の区別なく共同して行っていくことも一方で必要でございます。女性の防災リーダーがふえることは非常に望ましいことであるとは考えておりますが、現在実施している自主防災リーダー研修会は、特に男性、女性を意識した内容ではございませんので、こうした研修会に多くの女性が参加されるよう、さまざまな機会を通じて周知してまいりたいと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) 部長のおっしゃるとおり、男女の区別なく共同で対応していくことが理想的です。 今までいろいろお聞きしてきたところでは、やはりさまざまな分野で総体的に女性の参画が少ない、男性より経験を積んでいないということです。女性の防災リーダーなどというとすごくハードルが高く感じますので、もう少し気軽な形で多くの人が参加することで、防災にかかわる女性の裾野が広がっていけばと思っております。 さて、男女共同参画の施策の中でさまざまなセミナー等を実施していただいていますが、どのような内容のことを行っているのでしょうか、教えてください。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 平成23年3月に策定しました第2次一宮市男女共同参画計画に位置づけられました施策の中で実施しておりますセミナー、講座、研修会などは、企画政策課を初め、それ以外の多くの課でも実施しております。 まず、企画政策課で実施しております男女共同参画推進セミナーというものがございます。これはどなたでも御参加いただける一般市民向けといたしまして、平成23年度以降、年に4回ずつ開催しております。ワークライフバランスの実践方法、あるいは女性の再チャレンジ支援、パパと子どもの料理教室、男性の定年後の生き方など、さまざまなテーマで開催しております。セミナーの参加者数は、平成23年度は延べ120名、平成24年度は延べ84名、平成25年度は延べ158名で、3年間合計しますと延べ362名参加していただいております。そのうち女性の方は209名が参加されております。 それ以外に、企業向けといたしまして、15名以上の方が参加いただければ事業所が主催する講座や研修に専門講師を無料で派遣し、ワークライフバランスや女性の積極的な登用に関する情報などを提供するという事業所向け男女共同参画出前講座という事業も実施しております。 企画政策課以外の部署では、生涯学習課におきまして、女性の社会参画を促す女性講座、地域での女性の活動の活性化並びに円滑な運営に資するための知識、技術について学ぶ女性リーダー研修会を開催しております。また、子育て支援課では、子育て家庭の親が乳幼児期の子育ての大切さを学ぶ育児講座、こういうものも開催しておるところでございます。 ◆8番(水谷千恵子君) 女性にとって必要なテーマで数々のセミナーや研修会を開催しておられますね。しかしながら、防災という観点のセミナー等は行っていません。せっかく多く女性が集まる場であるので、こういうところで避難所運営についてとか防災のためのセミナーを行ってはどうでしょうか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 今、議員がおっしゃいましたのは、男女共同参画の視点からの避難所運営などのセミナー開催はどうですかという御提案だと思います。 このようなセミナーにつきましては、広く一般市民全員の方を対象とするよりも、災害時に地域のリーダーとして御活躍いただく方を対象としたほうがより効果的ではないかと考えております。一般市民向けの男女共同参画推進セミナーとして開催するのではなく、地域活動に関する講座などの機会におきまして、男女共同参画の視点を踏まえた内容の講座にしていくよう各担当課とも調整してまいりたいと考えておりますので、お願いいたします。 ◆8番(水谷千恵子君) 三重県四日市市では、女性の視点を地域防災に生かす取り組みとして、今年度、内閣府の地域における男女共同参画連携支援事業の支援を受け、防災・減災女性セミナーを開催しておりますので、御紹介したいと思います。 このセミナーの目的は、東日本大震災で避難所運営など男性中心となっていた教訓を踏まえ、各地域で防災の主体的な担い手となる女性リーダーを育成することを目的とし、男女共同参画を進める中で地域防災を強化する狙いから開催されております。各地区からそれぞれ女性1名を推薦していただき、20数名が参加され、専門家から男女共同参画の防災体制づくりを学んだ後、地図を使いながら女性の視点で避難所運営を考えるとともに、防災資機材の組み立て等を体験する内容となっています。 このような防災・減災女性セミナーを一宮市でもぜひ実施していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 ◎企画部長(伊藤雅淑君) 今、議員が御提案されました防災・減災女性セミナーでございます。これについては、なかなか実施しているところは少ないですので、実施しております自治体の事業の状況、あるいはその効果等につきまして今後研究してまいりたいと考えております。 ◆8番(水谷千恵子君) ぜひよろしくお願いいたします。 近年、異常気象により自然災害はふえ続けています。そしてまた、想定外の被害が当たり前のようになっています。そうした中で、試行錯誤を重ねながら新しい共助を考えていかなければなりません。女性、高齢者、障害を持つ方々、誰もが声を上げていくことができる男女共同参画社会での防災の取り組みをしっかり進めていただくようお願いし、以上で私の質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。(拍手) ○副議長(京極扶美子君) お諮りいたします。 議事の都合により本日はこの程度にとどめ、明日及び明後日は休会とし、10日午前9時30分より会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日はこれをもって散会いたします。                             午後5時13分 散会...