愛知県議会 2022-09-01
令和4年9月定例会(第1号) 本文
十分に御審議をいただき、適切なる御議決をいただきますようにお願いを申し上げ、開会の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
4:
◯事務局長(
纐纈知行君) これをもちまして開会式を終わります。御着席ください。
午前十時二十三分閉式
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午前十時二十四分開会・開議
5:
◯議長(
須崎かん君) ただいまから令和四年九月定例
愛知県議会を開会いたします。
直ちに議事日程に従い会議を進めます。
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日程第一
会議録署名者の指名
6:
◯議長(
須崎かん君)
会議録署名者には、岡明彦議員、塚本久議員、水野富夫議員を指名いたします。
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日程第二 諸般の報告
7:
◯議長(
須崎かん君) この際、諸般の報告をいたします。
監査委員から監査結果の報告がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、監査委員から地方自治法第二百四十二条第三項の規定により、住民監査請求の要旨の通知がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づいて、健全化判断比率に関する報告及び資金不足比率に関する報告がありましたので、これらの報告及び監査委員の審査意見書は、いずれも各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から地方自治法第百八十条に基づいて専決処分した旨の報告がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から地方自治法第二百四十三条の三第二項の規定により、県の出資等に係る「法人の経営状況を説明する書類」の提出がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から地方自治法第二百四十三条の三第三項の規定により、県有地の信託に係る「事務の処理状況を説明する書類」の提出がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から地方自治法第百五十条第六項の規定により、令和三年度愛知県内部統制評価報告書が提出されましたので、報告書及び監査委員の審査意見書は、いずれも各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から愛知県公立大学法人の二〇二一年度業務実績に関する評価結果の報告がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、教育長から二〇二一年度教育に関する事務の点検・評価報告書の提出がありましたので、これを各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から令和三年度愛知県一般会計歳入歳出決算及び令和三年度愛知県各特別会計歳入歳出決算が提出されましたので、決算書、決算に関する付属書、決算に関する報告書及び美術品等取得基金運用状況調書並びに監査委員の審査意見書は、いずれも各位のお手元に送付いたしました。
次に、知事から令和三年度愛知県公営企業会計決算が提出されましたので、決算書、付属書及び監査委員の審査意見書は、いずれも各位のお手元に送付いたしました。
次に、議案は各位のお手元に送付いたしました。
以上、御報告いたします。
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日程第三 会期の決定
8:
◯議長(
須崎かん君) 次に、会期は本日から十月十四日までの二十四日間と決定いたしまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
9:
◯議長(
須崎かん君) 御異議なしと認めます。よって、会期は二十四日間と決定いたしました。
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公安委員並びに人事委員就任挨拶
10:
◯議長(
須崎かん君) 次に、さきに公安委員に就任されました
藤森利雄公安委員並びに人事委員に就任されました
大野幸男人事委員から挨拶があります。
藤森利雄公安委員。
〔公安委員
藤森利雄君登壇〕
11:
◯公安委員(
藤森利雄君) 七月二十一日付で公安委員に就任いたしました
藤森利雄でございます。
公安委員会制度の趣旨を十分理解し、職務に励みますので、皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。
簡単ですが、就任の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
12:
◯議長(
須崎かん君)
大野幸男人事委員。
〔人事委員
大野幸男君登壇〕
13:
◯人事委員(
大野幸男君) 議長のお許しをいただきましたので、一言御挨拶を申し上げます。
六月の定例県議会で御同意をいただき、去る七月十九日に人事委員会委員に再任されました
大野幸男でございます。
微力ではございますが、職責の重要性を十分に認識し、職務の遂行に誠心誠意努力してまいる所存でございます。
これまで同様、皆様には格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いを申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございます。(拍手)
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日程第四 第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補
正予算から第百五十七号議案令和四年度愛知県
一般会計補正予算まで及び決算第一号令和三年
度愛知県一般会計歳入歳出決算から決算第十七
号令和三年度愛知県流域下水道事業会計決算ま
で
14:
◯議長(
須崎かん君) 次に、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算から第百五十七号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算まで及び決算第一号令和三年度愛知県一般会計歳入歳出決算から決算第十七号令和三年度愛知県流域下水道事業会計決算までを一括議題といたします。
直ちに知事の提案理由の説明を求めます。
大村知事。
〔知事
大村秀章君登壇〕
15:
◯知事(
大村秀章君) このたびの定例県議会に提案をいたしました諸議案の御説明に先立ち、まず台風十四号について申し上げます。
今月十八日から昨日二十日にかけて列島を縦断した台風第十四号の影響により、九州地方をはじめ西日本を中心に、各地で人命や家屋、ライフライン等に甚大な被害が発生しました。
被災された方々に対しましては、心からお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに、被災地域の一刻も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。
本県といたしましても、今後、被災県等の要請があれば迅速に対応するなど、被災地域の復旧・復興支援にしっかりと取り組んでまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症への対応について申し上げます。
六月二十一日からの新型コロナウイルス感染症の第七波では、感染力の強いBA・5系統への置き換わりもあり、新規陽性者数及び入院患者数は過去最多を大きく更新いたしました。足元では、新規陽性者数が減少傾向にあるものの、依然として高い水準となっており、大変厳しい状況が続いております。
ちなみに、昨日までの過去七日間、一週間平均の一日当たりの陽性者数は約四千四百人で、一番ピークだったのは八月二十三日、一万五千九百人でありましたが、それから比べますと三分の一以下にはなっておりますけれども、それでもまだ高い水準で、まだまだ警戒をしていかなければならないと思います。
また、あわせまして、入院状況も、コロナ病床の入院病床使用率は五〇%をまだ超えておりますので、引き続き医療関係の皆さんとしっかり連携をして、コロナ対策に全力を挙げていきたいと思います。
そういう中で、この八月三日にはBA・5対策強化宣言を発出し、基本的な感染防止対策の再徹底、早期のワクチン接種等を改めて県民、事業者の皆様にお願いをいたしました。
加えて、八月十二日には、BA・5対策緊急アピールとして、お盆を挟んだ八月二十一日までの間、一層の感染対策の強化、徹底をお願いし、感染防止対策をより強く意識し、行動の変容をお願いいたしました。
さらに、BA・5対策強化宣言については、九月三十日まで延長しております。
こうした感染状況の中で、医療機関や保健所には大きな負荷がかかり、大変厳しい状況が続いております。緊急でない場合は、休日、夜間の救急受診は控え、平日の日中でのかかりつけ医等への受診をお願いいたします。あわせて、事業者や学校の皆様には、従業員や生徒さんなどが療養を開始及び終了する際に検査結果の証明書を求めないなど、医療機関等の負担軽減への御協力をお願いいたします。
また、国は、新型コロナウイルス感染症患者の全数届出の見直しについて、九月二十六日から全国に適用することといたしました。
重症化リスク等のある患者については、従前同様、医療機関から発生届がハーシスにより提出されるため、これを活用し、保健所による健康観察を継続するとともに、SMS送信等によりサービス提供につなげます。
一方、九月二十六日以降、発生届の対象外となる患者についても、引き続き必要な相談、支援を行ってまいります。
具体的には、受診・相談センターと自宅療養者サービス窓口を愛知県健康フォローアップセンターに統合、名称変更いたします。その上で、医療機関で配布されるリーフレットにより、フォローアップセンターの健康相談窓口の連絡先や、宿泊療養、配食などのサービス提供を申請する入力フォームの情報を提供することで、体調悪化時の健康相談や御本人の申請によるサービス提供につなげてまいります。
医療提供体制については、七月十五日から病床フェーズを一から二に引き上げるとともに、八月二十九日には確保病床を増やし、現在の病床数は千七百五十六床、うち重症病床百七十二床です。また、患者受入医療機関は、新たに二医療機関に御協力いただき、合計九十三機関に増加しております。
加えて、八月二十九日には、全ての医療機関の皆様に新型コロナ診療等への御協力をいただけるよう、あいちの医療体制を守るための緊急メッセージを発出しました。一致団結して医療体制を守り抜き、県民の皆様の生命を守ることができるよう、改めて御協力をお願いいたします。
また、感染に不安を感じる無症状の方がPCR等検査を無料で受けられるPCR等検査無料化事業は、実施期間を十月三十一日まで延長し、五百九十四か所で実施しております。
さらに、宿泊療養施設については、七月二十九日から東横イン中部国際空港1に百五十室、八月八日からホテルルートイン名古屋栄に三百六十三室を確保しました。これにより、本県の宿泊療養施設は、十一施設合計で二千七百三十七室となりました。
感染症蔓延防止の切り札である新型コロナワクチン接種については、現在、四回目接種を中心に、県、市町村を挙げて精力的に接種が進められております。四回目接種の対象者は、六十歳以上の方や基礎疾患を有する方等に加え、七月二十二日から医療従事者や高齢者施設等の従事者等にまで拡大されたところであります。
さらに、今週からは、オミクロン株に対応した新たな二価ワクチンが順次国から供給されてまいります。二回目接種を終えた十二歳以上の方が対象で、六十歳以上の方など、現在実施中の四回目接種対象者も、供給され次第、新ワクチンに切り替わります。
県の大規模集団接種会場では、九月二十九日から、現在の四回目接種対象者だけでなく、三回目接種が未接種の方や、今後四回目接種の対象となる方にも新ワクチンの接種を実施します。
接種を希望される皆様が速やかに接種を受けられるよう、引き続き、接種の機会を積極的に提供してまいります。
オール愛知一丸となって、この第七波を克服し、安心な日常生活と活力ある社会経済活動を取り戻していくことができるよう、御理解と御協力をお願いいたします。
次に、明治用水頭首工の漏水への対応について申し上げます。
五月十七日の漏水事故発生から現在に至るまで、国、県、市町、土地改良区が一丸となって応急対策に取り組んでまいりました。その結果、八月の水需要期には、仮設ポンプの設置と仮設構造物による自然取水との併用により毎秒十八立方メートル台の流量を確保し、農業用水は八月一日から全面通水、工業用水は八月二十九日から通常受水とすることができました。
一方、国が設置した明治用水頭首工復旧対策検討委員会では、七月二十六日に三回目の委員会が開催され、ボーリング等の調査結果として、最も左岸側の堰柱付近に、流入口と見られる幅約五・八メートル、高さ約一・八メートルの空洞が確認されたことなどが報告されました。
このため、現在、国においては、最も左岸側に位置する頭首工の堰柱周りの根固め工事を行っております。
今月下旬に開催される第四回委員会では、漏水発生のメカニズムと原因の分析や本復旧に係る対策工法の検討及び本復旧までのロードマップなどについて審議が行われる予定であります。
一刻も早く、今回の漏水事故の原因を徹底的に究明し、再発防止に万全の措置を講じた対策工事を実施するよう、引き続き国に対し働きかけていくとともに、本県としても全力で取り組んでまいります。
それでは、県政を取り巻く最近の状況について申し述べ、議員の皆様方の御理解と御協力をお願い申し上げたいと存じます。
初めに、最近の経済情勢と本県の財政運営、経済、産業の活性化についてであります。
我が国の経済は緩やかに持ち直しており、また、先行きにつきましても、経済社会活動の正常化が進む中で、景気が持ち直していくことが期待されます。
しかしながら、世界的な金融引締め等を背景とした海外経済の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、また、物価上昇による家計や企業への影響や供給面での制約等に十分注意する必要があります。
このような中、本年度の県税収入につきましては、現時点では予算を上回る水準で推移しているものの、ウクライナ情勢や原材料価格の高騰、供給面での制約などの影響も懸念されますので、これらの動向に十分注意を払いながら、慎重に税収を見極めてまいります。
来年度の予算編成に向けましては、まずは、本年度当初予算で多額の取崩しを計上した基金残高の回復を図るため、本年度内の一層の財源確保に努めるとともに、引き続き、歳入歳出両面にわたる行財政改革に全力で取り組んでまいります。
こうした取組に加え、経済、産業の活性化を進めることにより、地域の雇用を維持、拡大し、税収の確保につなげることも重要です。
このため、二〇一二年度に創設した本県独自の産業空洞化対策減税基金による補助制度により、八月には企業立地、再投資の分野で本年度第一回の採択案件二十三件を決定したところです。これまでの決定分と合わせますと、補助対象案件は四百二十四件、総投資額は六千八百五十六億余円となり、六万四千名を超える常用雇用者が維持、創出される効果が見込まれております。
また、研究開発や実証実験の支援では、これまでに八百三十二件を採択し、高付加価値のモノづくりの維持、拡大を図っております。
今後も、次世代自動車、航空宇宙、環境・新エネルギー、健康長寿、IT、ロボットなど、今後成長が見込まれる分野で高付加価値のモノづくりの維持、拡大を図り、世界の一歩先を行く産業首都あいち、さらには国際イノベーション都市の実現を目指してまいります。
次に、ジブリパークについてです。
ジブリパークの全体五つのエリアのうち、本年十一月一日に開園を予定している三エリア、青春の丘、ジブリの大倉庫、どんどこ森では、建物内の空間を演出する演示工事が間もなく完了を迎えます。
残る、もののけの里、魔女の谷の二エリアでも建築・造園工事が順調に進んでおり、本年七月からは魔女の谷の演示工事に着手しております。
三エリアの開園に向けましては、七月に、遠足等の学校行事で御利用いただける子供枠、そして、愛知県民の皆様に一般販売より一足早くチケットを購入していただける県民デーの申込受付を行い、多くの申込みをいただきました。また、八月からは一般向けのチケット販売も始まりました。
八月五日から七日には、三年ぶりに世界の皆様をお迎えして世界コスプレサミット二〇二二が開催されました。八月四日、出場する各国コスプレイヤーの皆さんがお見えになり、私もスタジオジブリ作品ハウルの動く城のハウルに扮してお出迎えしました。
今年のコスプレサミットは、ジブリパークとコラボし、ジブリキャラクターのコスプレイヤーの皆さんが舞台に勢ぞろいしました。私も、スタジオジブリ作品耳をすませばの主人公、月島雫の父親、月島靖也に扮しました。
八月十日には、第四回ジブリパーク構想地域連携協議会を開催しました。ジブリパーク開園に向けた旅行者を迎え入れるムードづくりについて、出席の十市町、鉄道事業者の皆様と意見交換し、県からは、ジブリパークをイメージしたラッピング車両や歓迎装飾等の取組について説明しました。
今後、十月には開園前の内覧会を開催します。あわせて、十月二十九日からは、ジブリパークの貴重な制作資料や試作品とともに、ジブリパークの舞台裏を紹介するジブリパークとジブリ展が愛知県美術館で開催されます。こちらの展示会にも多くの方に足を運んでいただき、大いに楽しんでいただきたいと思います。
なお、ジブリパークの整備と関連をいたしまして、愛・地球博記念公園の整備工事も行っておりますが、スタジオジブリさんから、ジブリの作品の雰囲気があるということで、中村区にかつてありました料亭稲本の楼門を移築して、今、建設をしております。今般、この楼門が完成をいたしまして、特徴である、壁に赤いベンガラを塗って、これも全部塗り終わりまして、出来上がりましたが、全体のオープンと合わせるため、まだ立入禁止で、カラーコーンなどで入れないようになっておりますが、外からは見えますので、また行った際には御覧をいただければと思っております。
そして、二〇一七年五月にジブリパークの整備構想についてスタジオジブリと合意して以来、約五年半の歳月をかけて順次準備を進めてまいりましたが、ついに三エリアの開園が目前に迫ってまいりました。
スタジオジブリの作品は、世界的に注目を集める日本オリジナルのコンテンツの代表であり、ジブリパークは、ジブリ作品の世界観を表現した唯一無二の公園施設として、いよいよ誕生します。
将来、長きにわたって、子供から大人まで多くの皆様に愛され、笑顔あふれる日々をお届けできるよう、開園まであと僅かとなりましたが、しっかりと準備してまいります。
次に、第五回アジアパラ競技大会についてであります。
二〇二六年に開催される第五回アジアパラ競技大会について、本年七月五日の閣議において、政府が協力する旨の了解が得られました。これにより、第二十回アジア競技大会とともに、国のプロジェクトとして正式に位置づけられ、大変心強く感じております。
今後、本大会の開催により、誰もが違いを尊重し、認め合う共生社会の実現につながるよう、しっかりと取り組んでまいります。
また、アジア競技大会の開催運営を行う愛知・名古屋アジア競技大会組織委員会がアジアパラ競技大会の開催運営も行うことにより、両大会の準備を効率的、合理的に進めていくこととしております。
本県といたしましても、名古屋市や組織委員会としっかり連携し、開催準備に万全を期してまいります。
次に、愛知県新体育館についてであります。
これまで、整備・運営事業者である株式会社愛知国際アリーナが設計を進めるとともに、本県が事業計画地における整備工事及び埋蔵文化財発掘調査を実施してまいりましたが、これらの作業が六月で終了し、七月七日、新体育館の起工式を開催いたしました。
起工式には、須崎議長、文部科学省の池田副大臣をはじめ、約五十名の皆様方の御臨席を賜り、工事の安全を祈念してくわ入れを行いました。
二〇二五年夏のオープンを目指して整備を進め、大相撲名古屋場所、二〇二六年のアジア競技大会をはじめ、世界最高峰のスポーツ、エンターテインメントのコンテンツを呼び込んで、国内外から多くの集客につなげてまいります。
今後とも、本県と愛知国際アリーナが一緒になって、県民の皆様が誇りに思い、愛知・名古屋のシンボルとなる世界最高レベルのスマートアリーナの実現に向けて取り組んでまいります。
次に、国の施策、取組に対する要請についてです。
二〇二三年度の政府予算の概算要求に向けて、七月二十一日、二十二日に関係大臣に対し、要請活動を実施しました。
木原内閣官房副長官には、明治用水頭首工における漏水事故への対応や、リニア中央新幹線の早期全線整備への支援、新型コロナウイルス感染症対策の強化等について要請しました。
金子農林水産大臣には、明治用水頭首工における漏水事故への対応について、確実な復旧工事の実施による用水の適正量の確保や農業者に対する補償、支援等を要請しました。さらに、特定家畜伝染病対策や、燃油、配合飼料、肥料の価格高騰に対する支援、木材利用の促進を図る取組への支援についても要請しました。
また、菅前内閣総理大臣にも面談し、県政の様々な課題について、国の施策、予算に反映していただくよう要請しました。
このほか、国土交通省には広域道路ネットワークなどインフラの整備推進を、経済産業省には自動車産業、航空機産業の振興を、文部科学省には学校教育の充実やアジア競技大会、アジアパラ競技大会の開催に対する支援を、総務省には地方一般財源総額の確実な充実やアジア競技大会、アジアパラ競技大会の開催経費への宝くじによる支援を、厚生労働省には新型コロナウイルス感染症対策の強化を、それぞれ要請しました。
引き続き、国に対して必要な支援や協力をしっかりと働きかけてまいります。
次に、大相撲名古屋場所千秋楽表彰式についてです。
七月二十四日に大相撲名古屋場所が千秋楽を迎え、初優勝を果たした逸ノ城関に、私から七宝焼の愛知県知事杯を授与しました。また、副賞として、名古屋コーチンの肉百キログラムと卵千個、バラ、菊など二百本のあいちの花で作った花束を贈呈しました。
名古屋コーチンは本県が誇るブランド地鶏であり、また、バラ、菊の産出額は本県が全国一位となっております。
今後も、様々な機会を通じて、農産物をはじめとした愛知の魅力を積極的に発信してまいります。
次に、警察署の整備についてです。
まず、八月二十九日に供用開始した津島警察署については、七月二十六日に開催された新庁舎の落成式に私も出席いたしました。
新庁舎は、バリアフリー化に加え、運転免許更新時の待合スペースを拡張するなど、利便性、快適性に配慮するとともに、黒と白を基調とした落ち着いた外観や、地元津島市の花である藤をイメージしたアクセントカラーの壁面を採用するなど、地域の皆様に親しまれやすい、まちと調和した庁舎となるよう配慮しております。また、海抜ゼロメートル地帯である立地条件等を踏まえ、浸水対策として敷地をかさ上げし、庁舎床面を前面道路より高く設定するなど、災害時の活動拠点としても機能する庁舎としております。
今後も、地域の皆様に親しまれる警察署となることを期待するとともに、新庁舎を拠点に安全・安心なまちづくりを一層推進してまいります。
また、八月二十九日には、大府市と東浦町を管轄する警察署を大府市内に新設する方向で検討を開始することを発表しました。今後、大府市から警察署用地として提案があった土地を対象に、警察署の新設に向けて必要な調査を実施してまいります。
次に、全国知事会議についてです。
奈良県で七月二十八日に三年ぶりに対面で開催された知事会議に出席し、地方自治体が直面する諸課題について議論を交わしてまいりました。
私からは、自動車関係諸税について、自動車産業が引き続き日本経済の牽引役を担っていけるよう、保有時を含めた税負担の一段の軽減と簡素化など、より相応しい税体系・負担水準の在り方の検討を求めました。
そして、中長期的には、CASEの進展により、シェアリングサービスの拡大や電気自動車の普及に伴う税収減などが見込まれることを踏まえ、税制のみならず、産業・雇用政策、エネルギー、カーボンニュートラルの政策を含めどうするかを腰を据えて議論する必要があると申し上げました。
また、社会インフラの老朽化対策について、明治用水頭首工で発生した漏水事故を踏まえ、現在の防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策完了後も、しっかりと財源を確保して対策を進めていく必要があることを強く申し上げました。
さらに、リニア中央新幹線の早期整備について、私が会長を務めるリニア中央新幹線建設促進期成同盟会に新たに静岡県も加盟し、これから十都府県で協力して取組を進めていくため、全国知事会の皆様にも御支援いただきながら、国家プロジェクトとして進めていきたいと申し上げました。
また、経団連との意見交換において、働き方改革によるサービス産業の労働生産性の向上について提案しました。
日本のサービス産業の労働生産性はアメリカの五割程度の水準にとどまっておりますが、その要因として、宿泊業、飲食サービス業等において、繁忙期と閑散期の差が大きく、人員配置や施設、設備の最適化が図りにくいことやデジタル化が遅れていることが挙げられます。
こうした状況を打開するため、長時間労働の是正や有給休暇の取得促進による働き方改革の中に休暇の分散の視点を加え、サービス産業の繁閑の山と谷を小さくし、労働生産性の向上と賃上げを後押しする必要があります。
祝祭日に一斉に休む現状を改め、各自の仕事や家庭の予定に合わせて休暇を取得できる環境づくりを推進するため、全国知事会においてプロジェクトチームを設置して議論を進め、経済界にも一緒に加わっていただき、この改革を推し進めていくことを提案いたしました。
今後も、全国の知事と連携しながら、的確な政策を実現できるよう、全力で取り組んでまいります。
また、開催地が奈良市でありましたので、その二十日前に凶弾に倒れられた安倍元内閣総理大臣の追悼に、有志の知事と共に、早朝、銃撃現場を訪れ、お参りさせていただきました。改めて、心から哀悼の意を表するとともに、御冥福をお祈り申し上げます。
次に、国際芸術祭あいち二〇二二についてです。
七月三十日にあいち二〇二二が開幕して、会期の約三分の二が経過しました。組織委員会の大林剛郎会長、片岡真実芸術監督をはじめ関係者の皆様の御尽力により、愛知芸術文化センターのほか、一宮市、常滑市、名古屋市有松地区の各会場において、愛知の地場産業や伝統工芸を踏まえた作品が展開されております。
芸術祭のテーマであるスティル・アライブ今、を生き抜くアートのちからは、本県出身の現代美術家、河原温氏の作品にちなんだものです。現代美術の潮流を語る上で、河原氏と、同じく本県出身の出展作家、荒川修作氏の業績は極めて大きく、愛知で生まれ、ともにニューヨークを拠点に世界的に活躍されたお二人の作品を取り上げることは、日本及び愛知の現代美術を振り返る点でも大変意義深いものと評価されております。
コロナ禍での開催となりましたが、多くの皆様に御来場いただき、芸術祭を楽しんでいただいております。私自身、全ての会場を訪れましたが、力強い作品の数々を目の当たりにし、それらを通して、その地域や他国の歴史や文化に触れ、感情を揺さぶられ、そして新たな気づきを得る。そんなアートの力は今でも生きていると実感したところであります。
会期も残り二十日となりましたが、一人でも多くの方々に御来場いただき、最先端の現代アートに触れていただけるよう、関係者の皆様と一体となって最後まで全力で取り組んでまいります。
次に、カーボンニュートラルに向けた取組についてです。
本県では、官民連携で分野横断的にカーボンニュートラルの実現に取り組むプロジェクトとして、矢作川流域をモデルケースに、矢作川カーボンニュートラルプロジェクトに取り組んでおります。
八月一日には、具体的な進め方を議論する場として、矢作川カーボンニュートラル推進協議会を立ち上げ、初会合を開催しました。
今後、新技術の導入や民間資金の導入なども踏まえ、既存の枠組みにとらわれない総合的かつ分野横断的な検討を重ね、実現できるものから順次事業化してまいります。
また、カーボンニュートラルに貢献する木材利用に関しましては、九月九日に、中部電力株式会社はじめ六社から成る第二十回アジア競技大会選手村後利用事業契約候補者グループとの間で、本県初となる建築物木材利用促進協定を締結いたしました。
この協定は、同グループが選手村後利用事業として行うまちづくりにおいて、統一的に建築物の木造・木質化を図る先進的な取組に対して県が協力するもので、都市の木造・木質化のモデルとして高い波及効果を期待しております。
引き続き、日本一の産業県として、日本や世界をリードできるよう、カーボンニュートラルの実現やSDGsの目標達成に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
次に、リニア中央新幹線の建設促進についてです。
リニア中央新幹線の名古屋─東京間においては、沿線各地で本格的な建設工事が進んでおり、本県内においても、リニア名古屋駅の新設工事をはじめ、全工区で建設工事が進んでおります。
こうした中、八月三日には、リニア中央新幹線建設促進愛知県期成同盟会の総会を開催し、名古屋─東京間の早期整備などを決議しました。八月九日には、新たに加盟した静岡県を含む十都府県で構成するリニア中央新幹線建設促進期成同盟会の臨時総会をリモートで開催し、十都府県で同じ方向を向き、リニア早期開業に向けて取り組んでいくことを確認しました。
引き続き、日本及び愛知のさらなる成長の基盤となるリニア中央新幹線が一日も早く開業できるよう、県内外の沿線地域の皆様と共にしっかりと取り組んでまいります。
次に、愛知県戦没者追悼式についてです。
終戦から七十七年目となる八月十五日、愛知県戦没者追悼式を挙行し、戦争により亡くなられた全ての方々と御遺族の皆様の深い悲しみに対し、心から哀悼の意を表しました。
私からは、現在、私たちが享受している平和と繁栄は、あの悲惨な戦争により心ならずも命を落とされた方々の貴い犠牲と御遺族の皆様の御苦労の上に築かれたものであることを決して忘れてはならないことなどを申し述べるとともに、参列者一同で黙祷をささげ、全国戦没者追悼式の天皇陛下のお言葉を拝聴いたしました。
折しも愛知県政百五十周年という節目に当たり、先人のたゆまぬ努力によって、我が国屈指の産業力を備えた大都市圏として成長したこの愛知県をさらに発展させていくことが私たちに課された使命であるとの思いを強くいたしました。
改めて、戦争の犠牲となられました全ての方々の御冥福をお祈り申し上げ、悲惨な戦争から学んだ教訓と平和の尊さを次世代にしっかりと伝えてまいります。
次に、シンガポール訪問についてです。
八月十七日から二十日まで、シンガポールを訪問してまいりました。
まず、シンガポール国立大学(NUS)を訪問し、タン総長と面談しました。私からは、本県との連携事業におけるこれまでの成果などについて説明し、NUSが名古屋大学との連携を積極的に行っていただいていることに対し、感謝の意をお伝えしました。
タン総長からは、NUSのグローバルな視点でのスタートアップ支援策について説明があったほか、名古屋大学のような大学の役割がスタートアップ・エコシステムを形成するには不可欠であるといった
発言がありました。
続いて、NUSのスタートアップ支援機関ブロック71が日本で初めてのスタートアップ支援拠点ブロック71ナゴヤをプレ・ステーションAiに開設することに向けた合意書に署名を行いました。
私からは、その開設を契機に、今後もNUSと本県との交流、連携を深めていきたいとの提案を行い、タン総長からも御賛同いただきました。
次に、中部国際空港株式会社の犬塚代表取締役社長と共に訪問したシンガポール航空では、セントレア─シンガポール線の週七便への早期回復を要請し、同社のヒー副社長からは、セントレア線は日本とシンガポールを結ぶ重要な路線であり今後も維持する、早期回復に向けて前向きに検討するとの
発言がありました。
続いて、シンガポール人材開発省を訪問し、タン第二貿易産業大臣兼人材開発大臣と意見交換を行い、本県とシンガポールのスタートアップ分野での交流・連携強化に向けて相互に協力していくことで合意しました。
次に、シンガポール財務省を訪問し、ヘン副首相兼経済政策調整大臣と面談しました。ヘン副首相とは、環境問題や新型コロナ対策、高齢化への対応といった社会的課題の解決に対し、ロボットやAI等のテクノロジーを活用した双方のオープンイノベーションに連携して取り組んでいくため、協力体制を継続させていくことで合意しました。
また、フランスの経営大学院インシアードのアジアキャンパスを訪問し、アンダーソン教授及びハシジャ教授と面談するとともに、プレ・ステーションAiとの共同イベントを開催しました。
インシアードとは、引き続き、連携プログラムを通じて、相互の連携強化を図っていくことを確認しました。
今回の渡航で、様々な機関とネットワークを築き、また、改めて関係を強化できたことは、将来にわたる本県の発展への布石になる大変意義深いものであったと考えております。この成果を日本・愛知とシンガポールとのさらなる連携の強化、発展につなげてまいります。
次に、各国駐日大使との懇談を通じた国際交流の推進についてです。
まず、七月十九日に、リトアニアのジーカス大使と懇談しました。リトアニアは、杉原千畝氏がユダヤ人難民に命のビザを発給した場所です。本県では、二〇一八年十月に、杉原氏の母校に当たる県立瑞陵高校に顕彰施設を整備しました。経済交流など、愛知とリトアニアの友好関係がさらに発展するよう努めてまいります。
また、七月二十日、イスラエルのコーヘン大使と懇談しました。イスラエルには私も五月に訪問し、ホロコースト記念館のヤド・ヴァシェムを視察したほか、イノベーション庁との間で研究開発及び技術的イノベーションにおける両者間協力についての合意書を締結するなど、連携強化に取り組んでおります。コーヘン大使には、イスラエル渡航に当たり御支援いただき、感謝を申し上げました。
さらに、七月二十五日には、アラブ首長国連邦のアルファヒーム大使、チェコ共和国のトムチョ大使と、それぞれ懇談いたしました。アラブ首長国連邦へは、愛知から県内企業が十五社進出し、活発にビジネスを展開しております。チェコ共和国へは、三十六社の県内企業が進出するとともに、名古屋大学をはじめ県内の七大学がチェコの大学と交流協定を締結しております。今後、愛知とアラブ首長国連邦、チェコ共和国との関係がさらに深まっていくことを祈念します。
加えて、八月二十三日、米国のエマニュエル大使から招かれて、駐日米国大使公邸におきまして、シアスター・ゲイツ氏を囲むレセプションへ出席し、大使夫妻とも親しく懇談しました。ゲイツ氏は、現在開催中の国際芸術祭あいち二〇二二に参加している世界的に著名なアーティストで、このレセプションはゲイツ氏の功績をたたえて催されたものであります。
こうした懇談を契機として、今後、本県と各国との友好関係がさらに発展するよう努めてまいります。
次に、防災対策の推進についてです。
南海トラフ地震等の発生が危惧される本県では、地震災害への備えが大変重要です。
このため、九月一日の防災の日には、早朝から、政府主催の本部運営訓練において、県庁と総理大臣官邸とをつないだテレビ会議訓練に参加し、私から岸田内閣総理大臣に対し、災害への対応状況等を報告しました。
また、安否・参集情報収集訓練や災害対策本部運用訓練を行い、職員の対処能力の向上を図るとともに、八十万を超える県民の皆様に参加していただき、県内全域であいちシェイクアウト訓練を実施しました。
引き続き、県民の皆様の安全・安心を確保する防災対策にしっかりと取り組んでまいります。
次に、中高一貫校の整備についてです。
中高一貫校については、第一次導入校として、明和高校、津島高校、半田高校、刈谷高校の四校を決定しました。
併設中学校の学級数は一学年二学級とし、明和高校併設中学校には二十人で一学級の音楽コースを設置することとしました。公立の中高一貫校の併設中学校で音楽コースを設置するのは全国初となります。
二〇二五年四月の開校に向けて、各校に中学校用の校舎及び小体育館を整備します。このうち、明和高校については、デザインビルド方式で高校校舎の建て替えに着手しているため、これに中学校用の教室等を含めて、当初予定の四階建てを六階建てに変更し、新教室棟として整備します。
さらに、明和高校には、音楽棟と、広い空間での演奏技術を学べるよう三百人程度の観客席を設けた音楽ホールを新設します。充実した教育環境の中で生徒個々の力をさらに伸ばし、全国、世界で活躍できる音楽専門家を育ててまいります。
明和高校の新教室棟の供用開始は二〇二六年十一月頃を予定しており、二〇二五年四月の中学校開校時には仮設校舎でのスタートとなります。音楽棟と音楽ホールは、二〇二五年七月頃の供用開始となります。
津島・半田・刈谷高校の三校は、二〇二五年四月の中学校開校までに、校舎、小体育館を整備します。
今回の中高一貫教育の導入により、子供たちは、中高の六年間を通じて伸び伸びと学び、知るを楽しみながら、より深い探究的な学びが可能となります。
今後は、第一次導入校の詳細な内容や第二次以降の導入候補校の検討を進め、十一月から十二月にかけて、中高一貫教育導入方針を取りまとめ、決定いたします。第二次以降の導入候補校については、地域課題に対応した新しいタイプの中高一貫校も検討するなど、子供たちの学びの
選択肢を増やしてまいります。
愛知の未来を支える子供たちのために、魅力ある中高一貫教育に取り組んでまいります。
次に、知的障害特別支援学校の整備についてです。
特別支援学校については、知事就任以来、過大化による教室不足と長時間通学が大きな課題であると考え、二〇一四年度のいなざわ特別支援学校をはじめ、これまでに四校を新設したほか、山間部に一教室、半島部に一教室の分教室の設置、一校の校舎増築、そして、市立特別支援学校五校への支援を合わせ、十二校の整備に取り組んでまいりました。
その結果、教室不足数は大幅に減少しましたが、近年、尾張北西地区の知的障害特別支援学校二校において、再び教室不足による支障が生じている状況です。
一宮東特別支援学校の教室不足については、肢体不自由の小牧特別支援学校に知的障害のある児童生徒に対応する校舎を増築し、併せて通学区域を見直し、一宮東特別支援学校の児童生徒の一部を移行することで解消を図ってまいります。これにより、小牧特別支援学校は、にしお特別支援学校に続き、県内二校目となる知的障害・肢体不自由併置校となります。小牧特別支援学校の知的障害部門の開設は、二〇二六年四月の予定であります。
いなざわ特別支援学校の教室不足については、同校は元平和高校の跡地に造った学校で敷地に余裕があることから、敷地内に校舎を増築して対応してまいります。新校舎は、二〇二五年九月頃の供用開始となります。
今後も、障害のある子供たちの教育環境の充実を図るため、しっかりと取り組んでまいります。
次に、あいちアール・ブリュット障害者アーツ展についてであります。
芸術・文化活動を通じて障害のある方の社会参加と自立を促進するとともに、県民の皆様に障害への理解を深めていただくため、今月十五日から十九日まで、名古屋市内において、あいちアール・ブリュット障害者アーツ展を開催しました。
今年は、公募作品七百五十五点に加え、国際芸術祭あいち二〇二二参加アーティストである升山和明氏、小寺良和氏など、愛知を代表する作家四十九名の作品を展示しました。
私も毎年欠かさず足を運んでおり、今年も九月十七日に会場を訪れましたが、個性豊かな多くの作品に出会い、感銘を受けました。
また、障害のある方の芸術的才能の発掘に御協力をいただいている民間事業者と連携し、展示作品から原画を選定して、企業のノベルティーグッズを制作する取組も行っております。
さらに、来年一月に豊川市桜ヶ丘ミュージアムであいちアール・ブリュットサテライト展を、三月に愛知芸術文化センターにおいてあいちアール・ブリュット優秀作品特別展を開催しますので、多くの県民の皆様に御鑑賞いただきたいと思います。
次に、交通安全対策の推進についてです。
本県の交通事故情勢は、年初から交通死亡事故が多発し、交通死亡事故多発警報を発令するなど、予断を許さない情勢が続いており、中でも高齢者は死者数の約半数を占めております。
このため、三年連続で高齢者交通安全広報大使に就任していただいた、本県出身の俳優、松平健さんとの対談を通じて、夜間の事故防止に効果的な反射材の着用や、高齢者の安全運転を支える安全運転サポート車の活用を呼びかけました。
また、自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例で、ヘルメットの着用が努力義務に、自転車損害賠償責任保険等への加入が義務となっておりますので、様々な広報媒体を活用した周知に取り組んでおります。
そして、本日から秋の全国交通安全運動がスタートしました。今日午前中、朝八時四十五分から県庁正面玄関前で出発式も行いました。悲惨な交通事故を一件でも減少させるため、引き続き、県警察、市町村及び関係諸団体の皆様とより一層連携し、総力を挙げて交通事故抑止に取り組んでまいります。
それでは、今回提案をいたしております補正予算案及びその他の議案につきまして、その概要を申し上げたいと存じます。
まず、補正予算についてです。
補正予算の総額は、八百十四億五千四百八十四万余円でございまして、会計別では、一般会計で七百八十八億千百六十七万余円、企業会計で二十六億四千三百十七万余円を増額補正するものです。
早期議決をお願いする案件ですが、まず新型コロナウイルス感染症対策についてです。
医療提供体制を強化するため、診療・検査医療機関における個人防護具、重点医療機関における高度医療設備、PCR検査機関における検査機器等の整備を支援してまいります。
また、軽症者の宿泊療養施設十一施設二千七百三十七室の運営のほか、自宅療養者の増加に伴い、配食サービス、医療費本人負担分の公費負担及び往診や訪問を行う医療機関、訪問看護ステーションに対する交付金、さらには相談窓口の運営に要する経費について、年度末までの所要額を見込んで増額します。
加えて、オミクロン株対応ワクチンの接種開始に向けて、大規模集団接種会場の開設期間を延長するとともに、高齢福祉施設等への巡回接種や一定回数以上の接種を行う医療機関に対する交付金等を増額いたします。
このほか、感染症が発生した介護事業所等に対し、サービス提供体制の継続に必要なかかり増し経費を引き続き支援します。
また、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行を見据え、予防接種法に基づき、市町村が実施する高齢者等に対するインフルエンザワクチンの定期接種事業を支援し、自己負担なしとします。
次に、原油価格・物価高騰等総合緊急対策についてです。
原油価格・物価高騰による影響を緩和するため、私立学校のスクールバスの燃料費及び学校給食費、福祉車両や透析患者の送迎及び訪問診療に使用する車両の燃料費、公衆浴場の燃料費、施設園芸農業者、食肉流通センター、漁業者及び林業者等の燃料費、農業者の肥料費、畜産農家の配合飼料費及び粗飼料費、路線バス、鉄軌道、タクシー及び定期航路の燃料費及び電気料金、貨物自動車運送事業者の燃料費、窯業事業者の燃料費、県立学校及び民間の保育所の学校給食費等、県融資制度、原油・原材料高緊急対応枠に係る信用保証料、物価高騰の影響を受ける低所得世帯の高校生等の学校教育費への支援をしてまいります。
また、省エネや省資源につながる環境配慮行動を促進するため、新たにあいちエコアクション・ポイントを発行します。
さらに、燃料価格高騰の影響を受ける公の施設の指定管理者に対して光熱費を支援するほか、県立学校、警察署、庁舎等の県直営施設の光熱費についても増額します。
これらの補正予算につきましては、新型コロナウイルス感染症対策及び原油価格・物価高騰等総合緊急対策について、準備等を早期に進める必要がありますことから、よろしく御審議の上、早期の御議決を賜りたくお願い申し上げます。
次に、その他の補正予算の主な内容ですが、ICT等の先端技術を活用したスマートシティのモデルとなる市町村の取組を追加公募し、支援いたします。
また、豊田加茂福祉相談センターを集約した豊田加茂総合庁舎の一部木造による整備に向けて、デザインビルド方式で設計及び工事を行う事業者の選定を進めます。
愛知県基幹的広域防災拠点については、PFI法に基づくBTコンセッション方式により整備を進めるため、債務負担行為を設定します。
さらに、災害時にペット同行避難が当たり前となる環境づくりに向けて、ペット同行避難対策の在り方の検討やペット同伴者専用避難施設の事業化可能性の調査を行います。
加えて、欧州最大級の国際産業展グローバルインダストリーに出展し、二〇二四年三月に開催予定のグローバルインダストリー日本版の開催地としてPRを行います。
このほか、新たな農業イノベーション創出を目指すあいち農業イノベーションプロジェクトにおいて、早期社会実装の可能性が高い技術を活用した共同研究を実施するとともに、矢作川カーボンニュートラルプロジェクトの個別施策の実現に向けて、技術面などからの検討を進めます。
また、ジブリパークのある愛・地球博記念公園において、二〇二三年三月から四月の週末に、中部・北陸地域の飲食物、特産品の販売などを行う中部・北陸フェア(仮称)を開催します。
さらに、二〇二五年四月に開校する中高一貫校四校に必要となる中学校校舎等を整備するため、基本設計等に着手します。
加えて、尾張北西地区における知的障害特別支援学校の教室不足の解消に向けて、小牧特別支援学校及びいなざわ特別支援学校に校舎を増築するため、基本設計に着手します。
次に、建設事業につきましては、道路舗装の修繕や河川のしゅんせつ、護岸の改修や治山事業などの単独事業と併せて、国庫補助の内示増に伴う公共事業といたしまして、橋梁の補修、公園整備、県営住宅の建て替えや長寿命化改善などについて追加計上します。
また、大府市内への警察署の新設に向けた調査を行います。
さらに、県内の厳しい交通事故情勢を踏まえ、緊急交通安全対策として、事故が多発する交差点の
道路標識、標示の更新や信号灯器のLED化に要する経費等について計上し、交通事故の抑止に努めてまいります。
次に、補正予算案以外の議案についてであります。
今回提案をいたします案件は、条例関係議案が六件、その他の議案が二十五件です。主な案件につきまして、御説明申し上げます。
まず、愛知県基幹的広域防災拠点の公共施設等運営権に係る実施方針に関する条例の制定については、豊山町青山地区に整備する基幹的広域防災拠点に、公共施設等運営権制度、いわゆるコンセッション方式を導入するため、民間事業者の選定の手続、運営等の基準、業務の範囲、利用料金に関する事項を定めるものです。
次に、職員の定年等に関する条例等の一部改正等については、地方公務員法の一部改正等に伴い、職員の定年年齢を六十歳から段階的に引き上げ、六十五歳とするものです。
また、愛知県スポーツ施設及び社会教育施設条例の一部改正については、愛知県新体育館を設置するため、位置、業務、利用料金について定めるものです。
さらに、新体育館については、株式会社愛知国際アリーナを運営権者として公共施設等運営権を設定し、同社を指定管理者として指定します。
最後に人事案件ですが、教育委員会の委員及び土地利用審査会の委員の任期満了に伴いまして、その後任者をそれぞれ選任するものです。
以上、提案をいたしております案件の主なものにつきまして、その概要を御説明申し上げましたが、詳細につきましては、議事の進行に伴いまして御説明を申し上げたいと思います。
なお、令和三年度一般会計及び特別会計並びに公営企業会計決算につきましては、監査委員の審査意見を付しまして、提出いたしております。
どうかよろしく御審議の上、適切な御議決を賜りますようお願いを申し上げます。
─────────────
〔議案は末尾付録に掲載〕
─────────────
16:
◯議長(
須崎かん君) これより第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算から第百二十三号議案令和四年度愛知県工業用水道事業会計補正予算まで及び第百五十七号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算の審議に入ります。
─────────────
17: ◯四十一番(
山田たかお君) ただいま議題となっております議案のうち、第百二十号議案から第百二十三号議案まで及び第百五十七号議案は、審査のため、それぞれ所管の常任委員会に付託されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
18:
◯議長(
須崎かん君)
山田たかお議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
19:
◯議長(
須崎かん君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま議題となっております議案のうち、第百二十号議案から第百二十三号議案まで及び第百五十七号議案は、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
なお、議案付託表は議席に配付いたしました。
─────────────
━━━━━━━━━━━━━━━━━
20: ◯四十番(
南部文宏君) 暫時休憩されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
21:
◯議長(
須崎かん君)
南部文宏議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
22:
◯議長(
須崎かん君) 御異議なしと認め、暫時休憩いたします。
午前十一時十七分休憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━
午後二時二十分開議
23:
◯議長(
須崎かん君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
直ちに第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算から第百二十三号議案令和四年度愛知県工業用水道事業会計補正予算まで及び第百五十七号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算に対する各常任委員長の報告を求めます。
県民環境委員長おおたけりえ議員。
24: ◯十七番(おおたけりえ君) 県民環境委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告いたします。(拍手)
25:
◯議長(
須崎かん君) 福祉医療委員長永井雅彦議員。
26: ◯五十四番(永井雅彦君) 福祉医療委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算外二件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第百二十号議案、第百二十一号議案及び第百五十七号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
27:
◯議長(
須崎かん君) 経済労働委員長田中泰彦議員。
28: ◯二十六番(田中泰彦君) 経済労働委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算外二件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第百二十号議案、第百二十二号議案及び第百二十三号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
29:
◯議長(
須崎かん君) 農林水産委員長鈴木雅博議員。
30: ◯二十七番(鈴木雅博君) 農林水産委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
31:
◯議長(
須崎かん君) 建設委員長神戸健太郎議員。
32: ◯四十四番(神戸健太郎君) 建設委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
33:
◯議長(
須崎かん君) 教育・スポーツ委員長西久保ながし議員。
34: ◯五十五番(西久保ながし君) 教育・スポーツ委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
35:
◯議長(
須崎かん君) 警察委員長新海正春議員。
36: ◯四十五番(新海正春君) 警察委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算一件であります。
本議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
37:
◯議長(
須崎かん君) 総務企画委員長寺西むつみ議員。
38: ◯四十八番(寺西むつみ君) 総務企画委員会に付託されました議案は、第百二十号議案令和四年度愛知県一般会計補正予算外一件であります。
各議案につきましては、慎重に審査を行い、採決の結果、第百二十号議案及び第百五十七号議案は、いずれも全員一致をもって原案を可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
39:
◯議長(
須崎かん君) 以上で各常任委員長の報告は終わりました。
─────────────
─────────────
40: ◯四十一番(
山田たかお君) 各常任委員長の報告のとおり、第百二十号議案から第百二十三号議案まで及び第百五十七号議案は原案のとおり可決されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
41:
◯議長(
須崎かん君)
山田たかお議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
42:
◯議長(
須崎かん君) 御異議なしと認めます。よって、第百二十号議案から第百二十三号議案まで及び第百五十七号議案は原案のとおり可決されました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━
43: ◯四十番(
南部文宏君) 本日はこれをもって散会し、明九月二十二日は議案精読のため休会とし、九月二十六日午前十時より本会議を開会されたいという動議を提出いたします。
〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
44:
◯議長(
須崎かん君)
南部文宏議員の動議のとおり決しまして御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
45:
◯議長(
須崎かん君) 御異議なしと認めます。
明九月二十二日は議案精読のため休会とし、九月二十六日午前十時より本会議を開きます。
日程は
文書をもって配付いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
午後二時二十六分散会
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