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  1. 岐阜市議会 2011-03-01
    平成23年第1回(3月)定例会(第1日目) 本文


    取得元: 岐阜市議会公式サイト
    最終取得日: 2019-04-16
    ▼ 最初のヒットへ(全 0 ヒット)  開  会   午前10時3分 開  会 ◯議長(林 政安君) ただいまから平成23年第1回岐阜市議会定例会を開会します。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  一 諸般の報告 ◯議長(林 政安君) 日程に入るに先立って諸般の報告を行います。  監査結果報告書及び岐阜市包括外部監査報告書並びに報第1号専決処分事項の報告については、お手元に配付しました報告書によって御承知を願います。            ───────────────────          監査結果報告書及び岐阜市包括外部監査報告書提出一覧                      平成23年第1回(3月)岐阜市議会定例会  例月現金出納検査結果報告書(平成22年10月分~平成23年1月分)  監査結果報告書  ・定期監査(平成22年度4月~10月分 必要に応じて平成21年度分)   ・都市建設部   ・基盤整備部   ・市民生活部  ・定期監査(平成22年度4月~11月分 必要に応じて平成21年度分)   ・教育委員会   ・柳津地域振興事務所   ・ぎふ清流国体推進部
      ・福祉部   ・農林部  工事監査結果報告書(平成22年度分)   ・水路改良工事(宮上2号雨水幹線右2号支線排水路)  岐阜市包括外部監査報告書(平成22年度)   ・支出に関する事務の執行について ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  検査の対象  一般会計、特別会計、基金及び企業会計              │ │         (平成22年10月出納事務)                  │ │                                         │ │  検査の期間  平成22年11月26日~平成23年1月13日          │ │                                         │ │ 1 歳入歳出実績表及び試算表等の計数を各会計諸帳簿と照合したところ、正確であ  │ │  ることを認めた。                               │ │                                         │ │ 2 月末現金預金現在高を預け入れ金融機関の残高証明書と照合したところ、正確で  │ │  あることを認めた。                              │ │                                         │ │ 3 その他証拠書類等を検査したところ、おおむね適正に処理されているものと認め  │ │  られた。                                   │ │   なお、軽微な事項については、別途指示した。                 │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  検査の対象  一般会計、特別会計、基金及び企業会計              │ │         (平成22年11月出納事務)                  │ │                                         │ │  検査の期間  平成23年1月4日~平成23年1月27日            │ │                                         │ │ 1 歳入歳出実績表及び試算表等の計数を各会計諸帳簿と照合したところ、正確であ  │ │  ることを認めた。                               │ │                                         │ │ 2 月末現金預金現在高を預け入れ金融機関の残高証明書と照合したところ、正確で  │ │  あることを認めた。                              │ │                                         │ │ 3 その他証拠書類等を検査したところ、おおむね適正に処理されているものと認め  │ │  られた。                                   │ │   なお、軽微な事項については、別途指示した。                 │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  検査の対象  一般会計、特別会計、基金及び企業会計              │ │         (平成22年12月出納事務)                  │ │                                         │ │  検査の期間  平成23年1月25日~平成23年2月9日            │ │                                         │ │ 1 歳入歳出実績表及び試算表等の計数を各会計諸帳簿と照合したところ、正確であ  │ │  ることを認めた。                               │ │                                         │ │ 2 月末現金預金現在高を預け入れ金融機関の残高証明書と照合したところ、正確で  │ │  あることを認めた。                              │ │                                         │ │ 3 その他証拠書類等を検査したところ、おおむね適正に処理されているものと認め  │ │  られた。                                   │ │   なお、軽微な事項については、別途指示した。                 │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  検査の対象  一般会計、特別会計、基金及び企業会計              │ │         (平成23年1月出納事務)                   │ │                                         │ │  検査の期間  平成23年2月18日~平成23年2月24日           │ │                                         │ │ 1 歳入歳出実績表及び試算表等の計数を各会計諸帳簿と照合したところ、正確であ  │ │  ることを認めた。                               │ │                                         │ │ 2 月末現金預金現在高を預け入れ金融機関の残高証明書と照合したところ、正確で  │ │  あることを認めた。                              │ │                                         │ │ 3 その他証拠書類等を検査したところ、おおむね適正に処理されているものと認め  │ │  られた。                                   │ │   なお、軽微な事項については、別途指示した。                 │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  都市建設部                           │ │         (平成22年度4月~10月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成22年12月1日~平成23年1月13日           │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、おおむね適正に処理さ  │ │ れているものと認められた。しかしながら、次のような事項が見受けられたので、改  │ │ 善に努められたい。                               │ │  なお、軽微な事項については、別途指示した。                  │ │                                         │ │ [指導事項]                                  │ │ 1 未収金の回収について                            │ │   平成22年10月末現在、島土地区画整理事業清算金収入2,324,306円  │ │  をはじめ、都市建設使用料、公園使用料、土地建物貸付収入、雑入及び駐車場事業  │ │  雑入において、計4,931,769円の収入未済額があった。平成22年11月  │ │  末現在では、計2,960,096円であり、うち2,645,146円が過年度  │ │  未収金である。                                │ │   今後とも、過年度分の未収金の早期回収に努めることはもとより、現年度分の回  │ │  収についても、滞納繰越を生じないよう努力されたい。              │ │                                         │
    └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  基盤整備部                           │ │         (平成22年度4月~10月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成22年12月6日~平成23年1月13日           │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、おおむね適正に処理さ  │ │ れているものと認められた。しかしながら、次のような事項が見受けられたので、改  │ │ 善に努められたい。                               │ │  なお、軽微な事項については、別途指示した。                  │ │                                         │ │ [指導事項]                                  │ │ 1 道路及び水路占用料の未収金の回収について                  │ │   道路占用料の収入未済額は、平成21年度末で1,718,057円である。平  │ │  成22年度においては、10月末現在では、過年度未収金が1,709,444円  │ │  となり、11月末現在では1,088,644円であった。            │ │   また水路占用料については、平成21年度末で2,987,129円であり、平  │ │  成22年度においては、10月末現在では、過年度未収金が2,784,230円  │ │  となり、11月末現在では2,754,630円であった。            │ │   いずれも前年度末と比較して減少しているが、なお、相当額の未収金が発生して  │ │  いることから、過年度未収金の早期回収に努めることはもとより、現年度分の回収  │ │  についても、滞納繰越を生じないよう努力されたい。               │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  市民生活部                           │ │         (平成22年度4月~10月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成22年12月1日~平成23年1月26日           │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、おおむね適正に処理さ  │ │ れているものと認められた。しかしながら、次のような事項が見受けられたので、改  │ │ 善に努められたい。                               │ │  なお、軽微な事項については、別途指示した。                  │ │                                         │ │ [指導事項]                                  │ │ 1 国民健康保険料(税)の収納率の向上について                 │ │   国民健康保険料の収納率は、平成21年度決算において、74.05%で前年度  │ │  比0.45ポイントの増であり、国民健康保険税の収納率は、7.41%で前年度  │ │  比1.09ポイントの減であった。                       │ │   収納率向上に向け、「国民健康保険料収納対策緊急プラン」に基づき、平成22  │ │  年6月から新たにコンビニ収納を開始し、納付機会の拡大を図るなど収納率向上の  │ │  取組みがなされている。                            │ │   今後とも、収納対策の強化を図り、更なる収納率の向上に努め、また滞納繰越分  │ │  の債権回収の強化に、より一層努力されたい。                  │ │   加えて、現年度分については、滞納繰越を生じないよう努力されたい。      │ │                                         │ │ 2 交通事故の防止について                           │ │   平成22年5月に、相次いで2件の交通事故が発生した。            │ │   職員の交通事故防止について、一層の指導徹底を図られたい。          │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  教育委員会                           │ │         (平成22年度4月~11月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成23年1月7日~平成23年2月9日             │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、おおむね適正に処理さ  │ │ れているものと認められた。しかしながら、次のような事項が見受けられたので、改  │ │ 善に努められたい。                               │ │  なお、軽微な事項については、別途指示した。                  │ │                                         │ │ [指導事項]                                  │ │ 1 過年度未収金の回収について                         │ │   留守家庭児童会事業について、実費負担額の現年度分の徴収に関し、平成22年  │ │  2月から納付機会の拡大のため、口座振替による収納を開始し、納付者である児童  │ │  の保護者の利便を図るなどの徴収努力がなされている。一方、過年度未収金につい  │ │  ては、平成22年11月末現在で604,000円であり、前年同月比131,0  │ │  00円の増となっている。                           │ │   また、育英資金貸付事業についても、奨学貸付金及び入学準備貸付金の過年度未  │ │  収金は、平成22年11月末現在で19,357,560円であり、前年同月比2, │ │  004,860円の増となっている。                      │ │   今後とも、更なる回収体制の強化を図り、収入未済額の減少に努められたい。ま  │ │  た、現年度分についても滞納繰越を生じないよう努力されたい。          │ │                                         │ │ 2 適正な財務会計事務の執行について                      │ │   公金の払込みについて、岐阜市会計規則第35条第2項では、「会計管理者、出  │ │  納員又は現金取扱員において納入者より直接徴収金等を収納したときは、納入通知  │ │  書により即日(即日の払込みを困難とするものにあっては指定金融機関又は収納代  │ │  理金融機関の翌営業日)指定金融機関又は収納代理金融機関に払込みしなければな  │ │  らない。」と規定されている。しかしながら、平成22年4月から11月の間、柳  │ │  津公民館においては、収納した前1週間分の公民館使用料について、概ね翌週初日  │ │  にまとめて払込みをされていた。                        │ │   今後は、収納した公民館使用料について、会計規則を遵守され、適正な財務会計  │ │  事務の執行に努められたい。                          │ │                                         │ │ 3 施設の設備管理の徹底について                        │ │   岐阜市少年自然の家において、平成20年3月に実施された建築設備の定期点検  │ │  の中で、非常灯の蓄電池の不良が指摘されていたが、この検査結果に対して速やか  │ │  に予算措置が講じられず、平成22年度に蓄電池の交換がなされていた。      │ │   施設の設備管理は、利用者に安全な施設を提供する上で不可欠であり、今後、か  │ │  かることのないよう、適切な施設管理を徹底されたい。              │ │                                         │ │ 4 交通事故の防止について                           │ │   平成22年9月、公用自動車による物損事故が発生し、修繕料224,692円  │
    │  が支払われた。                                │ │   職員の交通事故防止の一層の徹底を図られたい。                │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  柳津地域振興事務所                       │ │         (平成22年度4月~11月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成23年1月4日~平成23年2月9日             │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、おおむね適正に処理さ  │ │ れているものと認められた。                           │ │  なお、軽微な事項については、別途指示した。                  │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  ぎふ清流国体推進部                       │ │         (平成22年度4月~11月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成23年1月6日~平成23年2月24日            │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、適正に処理されている  │ │ ものと認められた。                               │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  福祉部                             │ │         (平成22年度4月~11月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成23年1月6日~平成23年2月24日            │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、おおむね適正に処理さ  │ │ れているものと認められた。しかしながら、次のような事項が見受けられたので、改  │ │ 善に努められたい。                               │ │  なお、軽微な事項については、別途指示した。                  │ │                                         │ │ [指導事項]                                  │ │ 1 未収金の回収について                            │ │   保育所運営費負担金の過年度未収金は、平成22年11月末現在で46,396, │ │  030円であり、前年同月比9,136,120円の増となっている。       │ │   また、母子寡婦福祉資金貸付金の過年度未収金は、平成22年11月末現在で8  │ │  0,970,641円であり、前年同月比7,318,736円の増となっている。 │ │   更に、介護保険料の滞納繰越分に係る収入未済額は、平成22年11月末現在で  │ │  164,814,690円であり、前年同月比6,901,490円の増となって  │ │  いる。                                    │ │   電話催告、夜間の自宅訪問による納付指導及び徴収などの徴収努力がなされてい  │ │  るが、更なる回収体制の強化を図り、収入未済額の減少に努められたい。      │ │   また、現年度分についても滞納繰越を生じないよう努力されたい。        │ │                                         │ │ 2 相談・支援体制の充実について                        │ │   生活保護世帯数が増加する中で、自立を促す就労支援の推進がますます重要とな  │ │  っている。                                  │ │   平成22年11月末現在の生活保護世帯数は、4,422世帯であり、ケースワ  │ │  ーカー1人当り世帯数は、116世帯となっており、社会福祉法に定める標準世帯  │ │  数を超えている。                               │ │   今後とも、ケースワーカーの増員など、保護世帯数に見合った適正な職員配置を  │ │  図り、生活保護世帯の自立、就労支援に向けた相談や支援体制の一層の充実に努め  │ │  られたい。                                  │ │                                         │ │ 3 交通事故の防止について                           │ │   平成22年11月、公用自動車による自損事故が発生し、修繕料65,467円  │ │  が支払われた。                                │ │   職員の交通事故防止の一層の徹底を図られたい。                │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │  監査の対象  農林部                             │ │         (平成22年度4月~11月分 必要に応じて平成21年度分)   │ │                                         │ │  監査の期間  平成23年1月4日~平成23年2月24日            │ │                                         │ │  証拠書類の一部を抽出して、関係諸帳簿と照合したところ、おおむね適正に処理さ  │ │ れているものと認められた。しかしながら、次のような事項が見受けられたので、改  │ │ 善に努められたい。                               │ │  なお、軽微な事項については、別途指示した。                  │ │                                         │ │ [指導事項]                                  │ │ 1 交通事故の防止について                           │ │   平成22年6月から9月までの間に、公用自動車による自損事故が4件発生し、  │ │  修繕料218,346円が支払われていた。                   │ │   職員の交通事故防止の一層の徹底を図られたい。                │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │            平成22年度 工事監査結果報告書             │ │                                         │ │ 1 監査の対象                                 │ │   水路改良工事(宮上2号雨水幹線右2号支線排水路)              │ │   (基盤整備部所管)                             │ │                                         │ │ 2 監査の期間                                 │ │   平成22年10月15日から平成23年2月24日まで             │ │                                         │ │ 3 監査の方法                                 │ │   平成22年度において施工中の工事のうち、土木工事1件を抽出して、工事の計  │
    │  画、調査、設計、仕様、積算、契約、施工、管理監督、試験、検査等が適正かつ効  │ │  率的に執行されているかについて、現地監査(平成23年1月27日)を行うとと  │ │  もに、関係職員に対して説明を求めた。                     │ │   なお、工事技術面の調査については、社団法人 大阪技術振興協会との工事技術  │ │  調査業務委託契約に基づき、技術士の派遣を求め、書類調査及び現地調査を行った。 │ │                                         │ │ 4 技術士の「総評」「所見」の概要                       │ │ (1)総評                                   │ │   本工事に関して提示された書類を確認し、必要確認事項は直接担当者に質問し、  │ │  当工事の事業起案から設計・仕様、積算・契約、施工管理・品質管理・安全管理及  │ │  び施工監理等の各段階における技術的事項の実施状況について重点的に調査した。  │ │   調査結果は、工事関係書類の必要なものは概ねよく整備されており、工事施工に  │ │  関しては監督員はじめ関係者の指導のもと施工管理が徹底され、評価できるもので  │ │  あり、特に指摘すべき重要な問題点はない。なお、書類調査及び現場調査での所見、 │ │  並びに今後留意が望まれる事項については次に示すとおりである。         │ │ (2)所見                                   │ │   1)書類調査における所見                           │ │    ア 設計詳細                               │ │     乗入函渠部の土留壁とボックスカルバートとの継手部はφ12×14本の打  │ │    込み式アンカーが採用されている。継手部の強度について検証されたい。    │ │     また、乗入函渠部の基礎は、4Tの自動車荷重にて設計されているとのこと  │ │    であるが、図面表示では25T表示となっており整合されたい。        │ │    イ 特記仕様書                              │ │     特記仕様書は当該工事の一般事項及び特有事項を明確にし、技術事項に関す  │ │    る施工条件を明示するものである。本工事に関しては、一般的な基本事項につ  │ │    いて規定されているが、本工事特有の法令遵守・災害防止・安全管理・現場管  │ │    理・施工・環境保全等について規定されたい。                │ │     なお、特記仕様書には該当工事名を必ず記載されることが望まれる。     │ │    ウ 契約に関する書類                           │ │    (ア)総合評価方式                            │ │       入札日は平成22年9月13日で、一般競争入札の総合評価落札方式   │ │      (特別簡易型)により入札が執行され、契約が締結された。総合評価方式  │ │      は、従来の価格のみの競争から、価格と品質が総合的に優れた調達を目指  │ │      すものである。本工事においては、15社(内辞退2社)が応札し技術評  │ │      価を行い、落札者を適正に決定している。                │ │    (イ)契約書類                              │ │       契約に関する書類としては、入札説明記録、入札関係記録、工事請負契  │ │      約書、履行保証書、工事着工届、全体工程表、現場代理人届・主任技術者  │ │      届等があるが、何れもよく整備されている。               │ │    エ 事前調査(設計図書の確認)                      │ │     受注者は、工事の施工にあたり設計図書の照査(現場確認を含む)を行い、  │ │    その結果については打合せ記録で報告し、必要に応じて写真及びスケッチによ  │ │    る記録を整備するよう指導されたい。                    │ │   2)現場施工状況調査における所見                       │ │    ア 安全管理                               │ │     郵便局前の歩道部において、U型カルバート側への立入禁止はロープの設置  │ │    により行っているが、公衆災害を防止するために安全柵を設置するよう指導さ  │ │    れたい。                                 │ │     郵便局前の乗入函渠のボックスカルバートの設置にあたっては、施工計画に  │ │    おいて盛替え手順を明確にし、施工の安全性について確認するよう指導された  │ │    い。                                   │ │                                         │ │ 5 監査の結果                                 │ │   技術士の総評及び所見を踏まえ、監査を実施した結果、対象とした工事は、おお  │ │  むね適正に執行されているものと認められた。                  │ │   なお、軽微な事項については、別途指示した。                 │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────────┐ │                                         │ │ 対象とした工事の概要                              │ │  水路改良工事(宮上2号雨水幹線右2号支線排水路)               │ │                                         │ │ (1)工事場所   岐阜市柳津町上佐波西5丁目ほか1地内            │ │ (2)工事内容                                 │ │    工事施工延長 L=230.5m                      │ │    排水路工                                 │ │     U型水路工(B1400×H2100) L=117.2m         │ │     U型水路工(B1200×H1700) L=85.8m          │ │     2号乗入函渠工(B1200×H700)L=27.5m          │ │    舗装工                                  │ │     歩道舗装               A=382m2           │ │     乗入舗装               A= 14m2           │ │ (3)設計委託   大同コンサルタンツ(株)                   │ │ (4)施工監理   直営                            │ │ (5)工事費    請負金額 40,425,000円              │ │ (6)入札     平成22年9月13日                    │ │           一般競争入札(入札参加数 15社、辞退2社、入札回数 1  │ │           回)                            │ │ (7)工期     平成22年9月22日~平成23年3月11日         │ │ (8)請負業者   内藤建設 株式会社                     │ │           現場代理人、主任技術者:大橋 信之(1級土木施工管理技士) │ │ (9)工事進捗率  計画出来高85% 実施出来高75%(平成23年1月26日  │ │           現在)                           │ │ (10)工事監督員  総括監督職員                        │ │            基盤整備部 河川課  副主幹  川島 和樹        │ │           監督職員                          │ │            基盤整備部 河川課  主 任  田中 裕晃        │ │                                         │ └─────────────────────────────────────────┘                  平成22年度               包括外部監査の結果報告書            (支出に関する事務の執行について)
                   岐阜市包括外部監査人                   渋谷英司            目     次 第1 包括外部監査の概要……………………………………………………………………………1  1. 外部監査の種類 ………………………………………………………………………………1  2. 選定した特定の事件 …………………………………………………………………………1   (1) 外部監査対象……………………………………………………………………………1   (2) 外部監査対象期間………………………………………………………………………1  3. 事件を選定した理由 …………………………………………………………………………1  4. 外部監査の対象とした部署 …………………………………………………………………2  5. 外部監査の方法 ………………………………………………………………………………2   (1) 監査の要点………………………………………………………………………………2   (2) 主な監査手続……………………………………………………………………………3  6. 外部監査の実施期間 …………………………………………………………………………3  7. 外部監査人補助者 ……………………………………………………………………………3  8. 利害関係 ………………………………………………………………………………………3  9. 本報告書の構成 ………………………………………………………………………………3 第2 監査手続の概要…………………………………………………………………………………5  1. はじめに ………………………………………………………………………………………5  2. データ分析の概要 ……………………………………………………………………………5   (1) 支出関連データの入手…………………………………………………………………5   (2) 支出関連データの取り込み……………………………………………………………6   (3) 重複データの除外………………………………………………………………………7  3. 案件ごとの詳細な検討に関する概要 ………………………………………………………8   (1) 予備調査…………………………………………………………………………………8   (2) 本調査 …………………………………………………………………………………16 第3 支出事務の概要 ………………………………………………………………………………20  1. はじめに………………………………………………………………………………………20  2. 支出事務における内部統制の重要性………………………………………………………20  3. 支出事務の概要………………………………………………………………………………21   (1) 支出内容の検討 ………………………………………………………………………21   (2) 契約 ……………………………………………………………………………………22   (3) 支出事務、支出の執行 ………………………………………………………………30  4. 効果的な支出に向けた取り組み……………………………………………………………40   (1) 岐阜市を取り巻く環境 ………………………………………………………………41   (2) 岐阜市行財政改革大綱2010 …………………………………………………………43   (3) 事業評価 ………………………………………………………………………………44 第4 包括外部監査の要約 …………………………………………………………………………49  1. はじめに………………………………………………………………………………………49  2. 支出事務全体に関する指摘及び意見の要約………………………………………………49   (1) 年度末における執行件数の増加 ……………………………………………………49   (2) 特定分野におけるルールの整備が不十分 …………………………………………51   (3) 運用ルールの不徹底 …………………………………………………………………53  3. 指摘及び意見の一覧…………………………………………………………………………55   (1) データ分析の結果 ……………………………………………………………………55   (2) 案件ごとの詳細な検証結果 …………………………………………………………56  4. 支出事務に関する報道について……………………………………………………………65 第5 包括外部監査の結果 …………………………………………………………………………67  1. はじめに………………………………………………………………………………………67  2. 支出負担行為データの分析結果……………………………………………………………67   (1) 全庁的な支出傾向 ……………………………………………………………………67   (2) 委託料の傾向分析 ……………………………………………………………………70   (3) 工事請負費の傾向分析 ………………………………………………………………70   (4) 負担金、補助金、交付金の傾向分析 ………………………………………………72   (5) 備品購入費、原材料費の傾向分析 …………………………………………………72   (6) 50万円未満の支出に対する傾向分析 ………………………………………………73   (7) 設計金額と契約金額の傾向分析 ……………………………………………………74   (8) 分析結果のまとめ ……………………………………………………………………79  3. 案件ごとの詳細な検証結果…………………………………………………………………81   (1) 共通の指摘及び意見 …………………………………………………………………81   (2) 個別の指摘及び意見 …………………………………………………………………98  4. 支出事務に関する報道について …………………………………………………………130   (1) 建築設計業務に関する不落随契について…………………………………………130   (2) 旅費の不適切な経理について………………………………………………………132   (3) 競輪事業に関する不適正な契約事務の執行について……………………………135 <添付資料> ………………………………………………………………………………………137  添付資料1 予備調査ヒアリングのスケジュール……………………………………………137  添付資料2 本調査(前半)ヒアリングのスケジュール……………………………………138  添付資料3 本調査(後半)ヒアリングのスケジュール……………………………………139               包括外部監査の結果報告書 第1 包括外部監査の概要  1. 外部監査の種類   地方自治法第252条の37第1項に基づく包括外部監査  2. 選定した特定の事件  (1) 外部監査対象    支出に関する事務の執行について  (2) 外部監査対象期間    平成21年度(ただし、必要に応じて平成22年度及び過年度も対象とす   る。)  3. 事件を選定した理由   人口減少時代の日本では、労働力人口の減少に伴う税収の低下や、既存社  会基盤施設の維持費の増大などにより、これまで以上に効率的な支出が求め  られている。
      また、ここ数年は、行政の支出に関する不祥事として年金問題、裏金問題、  不適切な事務処理などが相次いで発覚しており、行政に対する信頼が揺らぎ  つつある。   このような状況を受けて、市民は、不祥事が発生しない仕組みづくりや、  コンプライアンス(法令遵守)体制の確立を強く求めているものと考えられ、  事業の効率性や、不祥事の防止体制に関する事項は、市民の関心も高く、ま  た、市にとっても重要な課題である。   そこで、今回、現在の市の支出事務を監査のテーマとして選定することは、  事業の経済性・効率性や、支出に関する内部統制の向上に向け、有益である  と考えた。   以上より、「支出に関する事務の執行について」を特定の事件として選定し、  事業の経済性・効率性や、支出に関する内部統制について検証することとし  た。  4. 外部監査の対象とした部署   本監査は、予備調査を通じ、監査の対象部署を選定した。その結果を、表1-1  に記載する。なお、監査の対象部署の選定過程は「第2 監査手続の概要」  (P5)に記載している。 表1-1 監査の対象部署 ┌───┬──────────┐ │番号 │    部等    │ ├───┼──────────┤ │ 1  │福祉部       │ ├───┼──────────┤ │ 2  │教育委員会     │ ├───┼──────────┤ │ 3  │基盤整備部     │ ├───┼──────────┤ │ 4  │都市建設部     │ ├───┼──────────┤ │ 5  │健康部       │ └───┴──────────┘  5. 外部監査の方法  (1) 監査の要点     本監査は、主に支出事務に関する合規性、内部統制の有効性の観点から    検証したが、その検証の過程において、事業の経済性・効率性が十分に検    討されていたかといった観点からもあわせて検討した。   (ア)合規性      支出事務が、条例、規則、規程等に準拠して運用されているかどう     か。   (イ) 内部統制の有効性      支出事務の一連の流れが、内部統制の観点から適切に構築されてい     るか。   (ウ) 経済性・効率性      支出事務の過程において、事業の経済性・効率性が十分に検討され     ているか。  (2) 主な監査手続     本監査は、まず予備調査を実施し、監査の対象とする部署を選定した。    次に、選定した部署に対し、合規性、内部統制の有効性、事業の経済性・    効率性の観点からヒアリング及び資料の閲覧を実施した。  6. 外部監査の実施期間   平成22年4月21日から平成23年2月28日まで  7. 外部監査人補助者    公認会計士         5人    弁護士           1人    公認内部監査人       1人    公認情報システム監査人   3人    公認会計士試験合格者    1人    その他           1人  8. 利害関係   地方自治法第252条の29の規定により記載すべき利害関係はない。  9. 本報告書の構成   本報告書は、以下のとおり構成される。   「第1 包括外部監査の概要」(P1)      本監査のテーマの選定事由、実施体制等の概要を記載している。   「第2 監査手続の概要」(P5)      対象部署の選定過程など、外部監査において実施した手続の概要に     ついて記載している。   「第3 支出事務の概要」(P20)      岐阜市の支出事務に関する手続について、内部統制の観点を踏まえ     ながら、岐阜市にどのような統制手続が存在しているかについて記載     している。   「第4 包括外部監査の要約」(P49)      最初に、本監査で識別した指摘及び意見の要約について、次に、識     別した事項の一覧を記載している。   「第5 包括外部監査の結果」(P67)      1)データ分析、2)案件ごとの詳細な検討結果を記載している。 第2 監査手続の概要  1. はじめに
      本章は、対象部署の選定過程など、外部監査において実施した手続の概要  について述べる。   本監査は、1)データ分析、2)案件ごとの詳細な検討を実施した。   まず、データ分析として、平成21年度において岐阜市で発生したすべての  支出負担行為データ及び支出命令データ(以下、「支出関連データ」)を入手  し、傾向分析を行った。   次に、データ分析では、支出事務の合規性、内部統制の有効性、事業の経  済性・効率性といった観点を十分に検証することが困難なため、この中から  いくつかの案件をサンプルとして抽出し、その支出事務の一連の流れを詳細  に検討した。  2. データ分析の概要   本監査は、岐阜市から支出関連データを受領し、分析した。この分析は、  支出関連データの入手、取り込み、分析の三つのステップに分けられる。以  下に、支出関連データの入手、取り込みについて述べ、分析内容及び分析結  果の詳細は「第5 包括外部監査の結果」(P67)で述べる。  (1) 支出関連データの入手      データ分析を実施するためには、岐阜市がどのようなシステムを用い、     どのような形式で支出関連データを扱っているかを把握する必要がある。     そこで、支出関連データの管理方法、抽出できる支出関連データの範囲な     どについて、情報政策課に対しヒアリングを実施した。      その結果、岐阜市では支出関連データを「財務会計システム」で処理し     ていたことから、「財務会計システム」が保有する支出関連データの内容、     データの構造などに関する資料を閲覧し、概要を把握した。      ヒアリング及び資料の閲覧を実施し、以下の支出関連データを入手した。      ・ 平成21年度分の支出負担行為データの全て      ・ 平成21年度分の支出命令データの全て       データの対象は、平成21年4月1日から平成22年5月31日までに入     力された、平成21年度分の全ての支出関連データである。これは、会計     年度終了後の5月末日までは、前会計年度末までに確定した債権債務につ     いて所定の手続を完了し、現金の未収未払の整理を行うための期間(出納     整理期間)となっており、会計年度が終了した平成22年4月1日以降に     おいても支出関連データの入力が行われているためである。  (2) 支出関連データの取り込み      岐阜市の「財務会計システム」が保有するデータ形式のまま支出負担行     為のデータファイルを受領し、そのファイル構造を監査人側のパソコン上     に設定して、データを取り込んだ。      また、データファイルには特定の意味を持つ数値(記号等)が記録され、     その数字(記号等)はマスタと呼ばれる別のデータファイルにあるデータ     と関連付けられていた。そこで、関連するマスタについても、同様にデー     タを入手し、監査人のパソコン上に取り込んで分析した。なお、データフ     ァイルとマスタの関係イメージを図2-1に示す。ここでは課番号と課名デ     ータが別のデータに含まれている例を示した。 図2-1 データファイルとマスタファイルの関係イメージ図  (3) 重複データの除外      岐阜市から受領した、平成21年度の支出負担行為のデータは188,877     件であった。この188,877件の中には、重複のデータが存在している場合     があった。例えば、いったん入力したデータを取り消して、再度データを     入力した場合、元のデータに正しい数値等が上書きされるのではなく、元     のデータには削除という印を付して以後は用いず、新たに支出負担行為の     データが作成される仕組みとなっていた。      したがって、本報告書のP67以降で実施した支出負担行為の傾向分析は、     岐阜市と協議し、これらの188,877件から重複データを除外した、157,074     件を母集団としている。  3. 案件ごとの詳細な検討に関する概要   本監査は、岐阜市の支出事務をより詳細に検討するため、支出案件の中か  らいくつかのサンプルを抽出し、案件ごとに詳細に検討した。   サンプルとしていくつかの案件を抽出した理由は、時間、要員といった監  査資源の制約条件がある中で、支出案件の全てを詳細に検討することは困難  であり、また、監査人がリスクが高いと判断したサンプル案件に監査資源を  集中させるためである。   この、案件ごとの詳細な検討は、(1)予備調査、(2)本調査の二つに分け  て実施した。予備調査では、市の支出事務の概要を把握した。そして、予備  調査で得た情報を基に、対象とする監査対象部署及びサンプル案件を選定し  た。次に、本調査として、これらのサンプル案件に対する資料の閲覧及びヒ  アリングを実施した。これらの詳細について、以下に述べる。  (1) 予備調査     予備調査は、資料を用いて(ア)岐阜市の支出概要を把握し、その結果    を踏まえ、(イ)各部に対するヒアリングを行った。     まず、資料を用いた検討結果について述べる。   (ア) 岐阜市の支出概要の把握    1) 岐阜市の支出概要の把握       図2-2は岐阜市の一般会計の歳出決算額の推移を示したものであ      る。地方公共団体の経費は、事業の経済的な性質又は行政目的の二      つの観点から分類することができ、図2-2は、歳出決算額を事業の      経済的な性質で分類している。       歳出決算額の総額を見ると、平成11年度から平成17年度まで減      少傾向を示していた。岐阜市のホームページによれば、平成18年度      は柳津町との合併、平成19年度は団塊世代の大量退職に伴う人件費      や高齢化等に伴う扶助費の増加、平成21年度には定額給付金支給な      どで大きく増加したとのことである。 図2-2 岐阜市の一般会計の歳出決算額の推移(性質別)
          この歳出の内容を、事業の経済的な性質別に分けると、職員の給      与などからなる人件費、児童手当や生活保護などの経費である扶助      費、市の借入金である市債の返済に充てられる公債費、道路・河川      整備・学校建設等のための投資的経費、その他の経費に分類するこ      とができる。その他の経費には、様々な消耗品費、燃料費、施設管      理の委託料などの物件費や公共施設の維持補修に係る経費、公営企      業会計や様々な団体への補助金が含まれている。       この中で人件費、扶助費、公債費は柔軟に削減することが難しい      ことから義務的経費と呼ばれている。岐阜市では、義務的経費を抑      制するため、新たな市債の発行抑制により公債費の減少を図ってき      たほか、給料表の改定や職員定数の削減により人件費の削減に努め      てきたが、高齢化や景気の悪化による生活保護費の増加などの影響      で扶助費は増加傾向にある。       投資的経費は、東部クリーンセンターが完成した平成9年度以降、      平成17年度まで概ね減少傾向であったが、平成18年度には、文化      産業交流センターの取得及び岐阜駅西地区市街地再開発などにより      増加へと転じている。       次に、市の事業を行政目的別に分けると、民生費、土木費、教育      費などに大別できる。これら行政目的別の歳出決算額の推移は図      2-3のとおりである。 図2-3 岐阜市の一般会計の歳出決算額の推移(行政目的別)       市の支出は福祉等に関する民生費、道路・河川や公園等に関する      土木費、学校教育や社会教育の振興などの教育費といった分野の金      額が多いことがわかる。また、投資的経費といえる土木費は減少傾      向にある。一方で、高齢化の進展等に伴い、民生費が増加している      ことがわかる。       これらの支出の内訳として、参考に岐阜市が平成21年度に実施し      た主要な事業の一部を抜粋して以下に記載する。       <平成21年度の主要事業(一部を抜粋して記載)>       ・定額給付金給付       ・市有施設等耐震対策       ・医療費助成(重度心身障がい者、子ども、ひとり親家庭など)       ・障がい者自立支援(介護給付、訓練等給付など)       ・子育て支援(保育サービス、母子家庭自立支援など)       ・子育て応援特別手当支給       ・岐阜薬科大学新学舎建設 など    2) 市民が市政に期待する事項       岐阜市は、平成18年度に、岐阜市総合計画を立案するための市民      意識調査を実施している。この中で、岐阜市の将来像は以下の回答      を得ている(図2-4)。 図2-4 岐阜市の将来像に関するアンケート結果 (「岐阜市総合計画策定のための市民意識調査報告書」 (平成19(2007)年3月、岐阜市企画部総合政策室 ・国立大学法人岐阜大学地域科学部)より)       これによれば、市民の多くは「福祉や保健・医療の充実した都市」      を望んでいる。つまり、市民は、福祉分野の関心が高いといえる。       同様に、「水と緑に包まれた自然豊かな都市」、「子育てや教育に力      を入れた都市」を望んでいることから、環境、教育といった分野の      関心も高いといえる。    3) 岐阜市の重点施策       岐阜市は、「ぎふ市民健康基本計画」、「岐阜市高齢者福祉計画」、      「岐阜市次世代育成支援対策行動計画“輝き”子ども未来図 ぎ      ふ」を策定している。これより、市民の関心が高い分野である、健      康や教育に注力していることがわかる。       以上、岐阜市の支出内訳、岐阜市民の意識、岐阜市の重点施策と      いった観点から検討した結果、いずれも土木、教育、福祉分野が該      当した。これらの分野が岐阜市にとって重要な分野であると考え、      監査の対象範囲として選定した。    4) 科目の検討       土木、教育、福祉分野の中でも、職員の給与から業務委託まで、      様々な支出事務が存在し、その件数も膨大な量である。       本監査は支出事務が規則等に準じているかという観点とあわせ、      経済性・効率性の観点からも監査する。そこで、他の科目と比較し      ても、経済性・効率性が特に求められる1)「委託料」、2)「工事請      負費」、3)「負担金」、「補助金」、「交付金」及び4)物品購入に関す      る「備品購入費」、「原材料費」を検証の対象科目とした。   (イ)各部に対するヒアリング    1) 対象部署の検討       予備調査は、市(各部署)が作成した平成21年度定期監査資料      を用いて監査の対象部署を検討した。この資料は、平成21年度の      年度途中に市(各部署)が定期監査用として監査委員へ提出したも      ので、予算額や、委託契約、工事契約の年度途中の件数が記載され      ている。これらは、時期によっては補正予算が含まれているものや、      含まれていないものがあり、契約件数が実績値と一致するという保      証はないものの、予算額は前期の支出規模を把握する上で有益と考      え、この資料を基に、予備調査の対象部署を選定した。       平成21年度の各部別の「委託料」、「工事請負費」、「負担金」、「補      助金」、「交付金」について、予算額をまとめた結果が図2-5である。       なお、「備品購入費」、「原材料費」は定期監査資料に含まれていな      かったため、対象外としている。 図2-5平成21年度の各部別の予算額 (「平成21年度 定期監査資料」より)       その結果、合計金額としては市民生活部が突出して多かった。こ
         れは、国民健康保険事業特別会計等が含まれているためである。40      億円を超える部署は「企画部」「財政部」「市民生活部」「福祉部」「環      境事業部」「都市建設部」「基盤整備部」「教育委員会」の8部署であ      った。       なお、支出金額が多い企画部は定額給付金、財政部は市民病院や      上下水道事業部への補助金が含まれている。したがって、これらは      担当部として自由に使える支出ではないと判断した。       一方、金額とは関係なく、支出事務の件数が多い部署は、経済性・      効率性を詳細に検討するための人員が十分に配備されていない可能      性が考えられる。そこで、委託及び工事契約の件数を部別にまとめ      た(図2-6)。 図2-6 委託及び工事契約の件数 (「平成21年度 定期監査資料」より)       その結果、教育委員会が委託契約、工事契約件数ともに一番多い      部署であった。また、この図より、基盤整備部や都市建設部は工事      が多い傾向がわかる。       市民参画部などの一部を除けば、契約件数が多い部署と、契約金      額が高い部署は重なるケースが多かった。また、これらの支出金額      が多い部は、市民の関心が高い政策を担当する部と一致していた。       これまで述べた、市民の関心、対象科目の支出金額及び件数、支      出額の内容を踏まえ、予備調査のヒアリング対象とする部署は、以      下の8部署とした(表2-1)。 表2-1 予備調査のヒアリング対象部署 ┌───┬───────────────────┐ │番号 │        部等         │ ├───┼───────────────────┤ │ 1  │市民生活部              │ ├───┼───────────────────┤ │ 2  │福祉部                │ ├───┼───────────────────┤ │ 3  │環境事業部              │ ├───┼───────────────────┤ │ 4  │教育委員会              │ ├───┼───────────────────┤ │ 5  │基盤整備部              │ ├───┼───────────────────┤ │ 6  │都市建設部              │ ├───┼───────────────────┤ │ 7  │健康部                │ ├───┼───────────────────┤ │ 8  │上下水道事業部            │ └───┴───────────────────┘    2) ヒアリングの実施       まず、各部の業務内容及び支出の特徴についてヒアリングした。      ヒアリングの日程は添付資料1に記載している(P137)。予備調      査におけるヒアリングは、まず、部署の概要についてヒアリングし      た。これは、例えば子ども手当など、市の独自の政策とは関係ない      事業が多く含まれている部署を把握することや、工事が少ない部署      では、本調査の際に工事以外の案件をサンプルとして抽出するため      である。       また、「委託料」、「工事請負費」、「負担金」、「補助金」、「交付金」、      「備品購入費」、「原材料費」について、それぞれの事例を用いなが      らヒアリングを実施した。       具体的には、予算を検討した資料、見積書、執行伺、契約書、検      収確認を行った記録など、検討段階から支出まで、一連の流れに関      する資料を閲覧するとともに、どのような段階にどのような統制行      為が存在し、どのような資料・文書を作成しているかといった事項      についてヒアリングを実施した。       これにより、各部で実施している統制行為や、支出事務の全体概      要を把握した。    3) 上下水道事業部に関する検討       予備調査を行った結果、上下水道事業部の会計処理手続は企業会      計に基づくことから、他部署と異なる事務手続のルールを定め、支      出事務を行っていた。「財務会計システム」も全庁的に利用している      ものとは異なるシステムを利用しており、支出事務に関する書類や、      データの分析を統一的な観点から検証することが困難であると判断      した。       上下水道事業部は、健康や環境といった市民の関心が高い政策分      野の一部を担うものの、健康部や環境事業部といった部署も予備調      査の対象に含めている。そのため、上下水道事業部を本調査の対象      外としても、市民の関心が高い分野は検証対象に含まれていると考      えた。       以上より、上下水道事業部は1)統一的な検証が困難であり、2)市      民の関心が高い政策に関する検証は他部署で検証可能であることか      ら、本調査の検証対象外とした。  (2) 本調査   (ア)対象部署の選定      予備調査で把握した、各部の業務内容や、支出の特徴を踏まえ対象     部を選定した。    1) 対象部署の選定の考え方       7部署に対して、三つの視点から予備調査の対象部署を評価した。      以下に、三つの視点と、その視点を用いた理由を述べる。
         ・岐阜市の施策として比較的自由に決められる支出(裁量的支出)       が多い度合い        ⇒子ども手当等の、法令に基づいた支出(義務的支出)が多い         部署は、経済性・効率性を検証することが困難な可能性があ         り、本監査の目的を達成できないおそれがある。したがって、         裁量的支出が多い度合いの部署を監査対象部署として選定す         る。      ・支出件数のうち、契約課が契約に関与する割合が少ない度合い        ⇒金額が高い案件は、契約課が入札等の事務を行うことになっ         ている。金額の少ない案件は事業担当課で契約するため、金         額の高い案件と比較して事務手続が十分でない可能性がある。      ・支出件数のうち、平成22年4月1日以降に支出命令がなされた案       件数が多い度合い        ⇒会計年度末日付近は、他の時期と比較して契約件数が多いこ         とから、事務手続が十分になされていない可能性が高いと考         えられる。       以上の三つの視点を用い、予備調査の対象部署を、下表のとおり      加点することで評価した(表2-2)。 表2-2 本調査の対象部署の選定基準 ┌───────────────┬───────────────┐ │      視点       │     加点の基準     │ ├───────────────┼───────────────┤ │A)裁量的支出(市の施策として │支出内容において、義務的支出が│ │比較的自由に決められる)が多 │大半を占める場合は「0」点。裁 │ │い度合い           │量的支出が比較的認められた場 │ │               │合は「1」点。         │ ├───────────────┼───────────────┤ │B)支出件数のうち、契約課が契 │契約課の関与割合が少ない上位4 │ │約に関与する割合が少ない度合 │部署を「1」点。残りの3部署は │ │い              │「0」点。           │ ├───────────────┼───────────────┤ │C)支出件数のうち、平成22年  │4月1日以降の支出命令件数が多 │ │4月1日以降に支出命令がなさ  │い上位4部署を「1」点。残りの3 │ │れた案件が多い度合い     │部署を「0」点。        │ └───────────────┴───────────────┘    2) 選定結果      前述の視点から分析した結果、「福祉部」「教育委員会」「基盤整備     部」「都市建設部」「健康部」の5部署を本調査の対象とした。      なお、それぞれの視点ごとの評価結果は下表のとおりである(表     2-3)。 表2-3 評価結果 ┌─────────┬───┬───┬───┬───┐ │   部等    │視点A │視点B │視点C │合計 │ ├─────────┼───┼───┼───┼───┤ │市民生活部    │ 0  │ 0  │ 0  │ 0  │ ├─────────┼───┼───┼───┼───┤ │福祉部      │ 0  │ 1  │ 1  │ 2  │ ├─────────┼───┼───┼───┼───┤ │環境事業部    │ 1  │ 0  │ 0  │ 1  │ ├─────────┼───┼───┼───┼───┤ │教育委員会    │ 1  │ 0  │ 1  │ 2  │ ├─────────┼───┼───┼───┼───┤ │基盤整備部    │ 1  │ 1  │ 1  │ 3  │ ├─────────┼───┼───┼───┼───┤ │都市建設部    │ 1  │ 1  │ 0  │ 2  │ ├─────────┼───┼───┼───┼───┤ │健康部      │ 0  │ 1  │ 1  │ 2  │ └─────────┴───┴───┴───┴───┘   (イ)本調査    1) 案件ごとの詳細な調査       入手した支出データを用い、本調査の対象部署の「委託料」、「工      事請負費」、「負担金」、「補助金」、「交付金」、「備品購入費」、「原材      料費」の中から、検討対象とする案件を抽出した。       対象とした案件については、事前に資料の提出を求め、概要の把      握を行った。       次に、本調査は、前半と後半の2回に分けてヒアリングを実施し      た。前半のヒアリングは、事前の資料確認で不明な点を中心に、支      出事務の一連の流れについて確認した。後半のヒアリングでは、前      半の内容を踏まえ、さらに把握したい事項を中心に確認した。これ      らの実施スケジュールは、添付資料2(P138)、添付資料3(P139)      に記載している。       また、予備調査や本調査を実施する過程において、岐阜市の事務      手続を把握するために、会計課、契約課、工事検査室にもヒアリン      グを実施した。    2) 期間帰属に関する調査       調査対象とした案件の中で、さらに図書の購入をサンプルとして      選定し、発注時期と納入時期が適切かを検証した。       対象は、市内の図書館のうち、「長森図書室」「長良図書室」の図      書購入である。       本監査では、図書館システムの受入リストと、支出負担行為書を      用いて、3月の支出負担行為で購入した物品は3月に納入している      か、また、翌年度の4月に購入した物品は4月以降に納入している      かという点を調査した。    3) 「財務会計システム」に関する調査       「財務会計システム」は支出事務を支えるシステムであり、処理
         の正確性、データの網羅性、完全性が重要である。そこで、「財務会      計システム」の操作方法、ID(個人の識別符号)の管理状況、デー      タの保管状況等についてヒアリング及び資料の閲覧を実施した。 第3 支出事務の概要  1. はじめに   ここでは、本報告書の論点を明確にし、より理解しやすいものにするため、  まずは内部統制の重要性について述べる。   次に、岐阜市の支出事務に関する手続について、内部統制の観点を踏まえ  ながら述べ、岐阜市にどのような統制手続が存在しているかについて整理す  る。   最後に、効果的な支出を行うための、岐阜市の取り組みについて述べる。  2. 支出事務における内部統制の重要性   「地方公共団体監査特別委員会研究報告第1号「地方公共団体の内部統制」  について」(平成13年5月14日、日本公認会計士協会)において、内部統  制の概念は、以下のとおり説明されている。   住民の福祉を増大するために、地方公共団体の事務が、地方自治法第2条第14項か   ら第16項までに定めるところに従って、適法かつ正確に行われるのみならず、経済   性、効率性及び有効性の観点からも適切に執行され、その資産が適切に管理される   ように、管理責任者によって構築される事務執行におけるすべての手続又は手段並   びに記録から構成されている制度   これらは、「地方自治体の業務は、経済性、効率性及び有効性に配慮しつつ、  法令等に準拠しなければならないこと」、「内部統制は、これらの観点を踏ま  えながら業務を遂行するための、組織内のすべての者によって遂行されるプ  ロセスである」ということを述べている。   当然ながら、このような内部統制の考え方は新しいものではなく、既に岐  阜市の業務の中にも組み込まれている。例えば、申請書類の様式をあらかじ  め策定しておくことで、必要事項を過不足なく記載し、また、承認欄が空欄  の場合は、その申請書類を受け付けないといったことも内部統制の一つとい  える。   このような内部統制の観点は、ますます重視されており、この観点を踏ま  えながら、支出事務がどのように構築されているかを次に述べる。  3. 支出事務の概要   岐阜市の支出事務の全体概要は、図3-1のとおりである。大きくは事業担  当課によって支出内容が検討され、どの事業にどれぐらいの支出が必要かと  いった詳細が検討される。次に、一般競争入札や随意契約といった契約手続  がなされる。契約した業者は業務を執行し、契約内容が履行されたことを岐  阜市が確認後、請求書を受理し、支出が執行される。 図3-1 支出事務の全体概要   また、物品の調達は、事務用品等は契約課でまとめて調達しているが、「岐  阜市物品調達事務処理要綱」(以下、「物品調達事務処理要綱」という。)の定  める範囲で事業担当課が独自に調達することができるものがある。   以下は、委託契約、工事契約における代表的な支出の流れについて述べる。  (1) 支出内容の検討     委託契約、工事契約の場合、事業担当課は、予定価格の基礎となる「設    計内訳書」、「業務委託仕様書」を作成する。これらは過年度の設計内訳書    や業者からの参考見積書、工事等であれば「岐阜県設計積算システム」等    を使用して作成される。次に、事業担当課は「業務委託・工事施工伺書」    を作成し、設計金額に応じて専決権者の決裁を得る。     委託契約、工事契約においては、「設計内訳書」、「業務委託仕様書」の作    成とその決裁行為が最初の統制手続であるとともに、支出内容の妥当性を    検討する重要な統制行為である。この統制行為によって、業務の内容や金    額の妥当性、事業の必要性が判断されるためである。     後述の事務手続とも関連するが、事業の妥当性、必要性を十分に検討す    る時期はこの段階のみである。いったん事業が決定されれば、事業内容に    ついて詳細に検討する時期はないことから、この段階の統制手続が果たす    役割は非常に大きいといえる。  (2) 契約   (ア)契約手続の種類      一部のケースを除き、事業担当課は「業務委託・工事施工伺書」を     作成し、契約課が契約を行っている。      ここでいう契約とは、地方自治法第234条に基づき、(ア)「一般競     争入札」、(イ)「指名競争入札」、(ウ)「随意契約」、(エ)「せり売り」     の4種類に大別できる。そして、地方公共団体は一般競争入札を用い     ることが原則(一般競争優先主義)とされ、その他の契約締結方式は     地方自治法施行令で定める事由に該当する場合に限って利用可能とさ     れている(地方自治法第234条第2項)。      支出事務手続を理解するに当たり、契約は重要な行為であることか     ら、(ア)「一般競争入札」、(イ)「指名競争入札」、(ウ)「随意契約」、     (エ)「せり売り」の4種類の概要を述べる。 図3-2 契約の種類    1) 一般競争入札      A) 概要         地方公共団体が原則としている契約方法であって、契約情報        を公告し、不特定多数に競争をさせ、契約の主体である市に最        も有利な条件を提示する業者との間で契約するものである。         岐阜市では、「岐阜市契約規則」(以下、「契約規則」という。)        において、予定価格を作成することを定めている。適正な契約
           を行うための基準を定めることで、落札価格の妥当性について        判断することが可能となるためである。        <岐阜市契約規則>        (予定価格の作成)        第20条 競争入札に付する事項の価格を当該事項に関する仕様書、設        計書等によって予定し、その予定価格を記載した書面を封書にし、開札        の際これを開札場所におかなければならない。        (予定価格の決定方法)        第21条 予定価格は、競争入札に付する事項の価格の総額について定        めなければならない。ただし、一定期間継続してする製造、修理、加工、        売買、供給、使用等の契約の場合においては、単価についてその予定価        格を定めることができる。        2 予定価格は、契約の目的となる物件又は役務について、取引の実例        価格、需給の状況、履行の難易、数量の多寡、履行期間の長短等を考慮        して適正に定めなければならない。         また、岐阜市は「岐阜市一般競争入札等実施要綱」等も定め、        より適切な入札が行われるよう、詳細な手続を定めている。      B) 一般競争入札の長所と短所         一般競争入札の長所及び短所として、それぞれ以下の3点が        挙げられる(表3-1)。 表3-1 一般競争入札の長所と短所 ┌─────────────┬─────────────┐ │     長所      │     短所      │ ├─────────────┼─────────────┤ │競争参加者が事前に把握され│契約の概要や入札の事実等に│ │にくいため、業者間の事前調│ついて、多くの業者に周知を│ │整を行うことが、比較的困難│図る必要が生じるため、多く│ │であり、不正を防ぐ上で有効│の時間と費用が必要とされ │ │である。         │る。           │ ├─────────────┼─────────────┤ │契約の主体である市に最も有│不誠実な業者等を排除するこ│ │利な条件を提示した業者と契│とが困難であるため、契約が│ │約することから、適正な競争│適切に履行されるかどうかが│ │性が確保されやすい。   │不安である。       │ ├─────────────┼─────────────┤ │競争参加意欲のある業者に対│価格競争にさえ勝てば何回で│ │し、広範な参加機会の確保を│も落札者となりうるため、過│ │図ることができる。    │当競争、いわゆるダンピング│ │             │の発生を招くおそれがある。│ └─────────────┴─────────────┘    2) 指名競争入札      A) 概要         指名競争入札とは、競争入札参加資格審査を受けた者の間で        競争入札を実施し、契約の主体に最も有利な条件を提示する業        者との間で契約するものである。         指名競争入札は、以下に掲げる要件に該当する場合に行われ、        適用可能な範囲が限定されている。(地方自治法施行令第167        条)        <地方自治法施行令第167条>        ・工事又は製造の請負、物件の売買その他の契約でその性質又は目的         が一般競争入札に適しないものをするとき。        ・その性質又は目的により競争に加わるべき者の数が一般競争入札に         付する必要がないと認められる程度に少数である契約をするとき。        ・一般競争入札に付することが不利と認められるとき。         基本的な入札手続は、一般競争入札と同じであり、岐阜市側        が指名した業者のみで入札することが大きな特徴である。      B) 指名競争入札の長所と短所         指名競争入札の長所及び短所として、それぞれ以下の2点が        挙げられる(表3-2)。 表3-2 指名競争入札の長所と短所 ┌─────────────┬─────────────┐ │     長所      │     短所      │ ├─────────────┼─────────────┤ │参加業者が限定されるため、│契約主体が参加業者の範囲を│ │不誠実な者を排除しやすく、│決定するため、例えば特定の│ │安全性が高い。      │事業者を優先的に参加事業者│ │             │に加えるなど、契約の相手が│ │             │一部の者に偏重するおそれが│ │             │ある。          │ ├─────────────┼─────────────┤ │一般競争入札と比べ手続が比│有資格者名簿に登録された全│ │較的簡単であり、契約手続に│ての業者を把握することは、│ │日数を要しない。     │非常に困難であり、結果的に│ │             │指名が一部の者に限られる可│ │             │能性を払拭できない。   │ └─────────────┴─────────────┘    3) 随意契約      A) 概要         岐阜市が、任意に特定の相手を選定して、契約する手法であ        る。随意契約を無制限に認めると、均等・公正な契約制度の趣        旨に反することから、地方自治法施行令第167条の2において、        随意契約を適用できる範囲が定められている。         随意契約の適用可能範囲は、概ね以下のとおりである。         ・ あらかじめ定められた金額の範囲内における売買、貸借、           請負、その他の契約を行うとき
            ・ 不動産の買入れ又は借入れなど、その性質又は目的が競争           入札に適しないとき         ・ 福祉関係施設等で製作された物品を購入する場合や、シル           バー人材センター等から役務の提供を受ける際に、普通地           方公共団体の規則で定める手続に従い契約するとき         ・ ベンチャー企業として認定を受けた事業者が、新商品とし           て生産した物品を、普通地方公共団体の規則で定める手続           により買い入れるとき         ・ 緊急の必要により競争入札に付することができないとき         ・ 競争入札に付することが不利と認められるとき         ・ 時価に比して著しく有利な価格で契約を締結することが           できる見込みのあるとき         ・ 競争入札に付し入札者がないとき、又は再度の入札に付し           落札者がないとき         ・ 落札者が契約を締結しないとき         なお、岐阜市では契約の種類に応じて、下表のとおり随意契        約が適用可能な金額が定められている(表3-3)。 表3-3 随意契約の適用可能金額 ┌───────────────┬───────┐ │     契約の種類     │  金額   │ ├───────────────┼───────┤ │工事又は製造の請負      │ 1,300,000円 │ ├───────────────┼───────┤ │財産の買入れ         │  800,000円 │ ├───────────────┼───────┤ │物件の借入れ         │  400,000円 │ ├───────────────┼───────┤ │財産の売払い         │  300,000円 │ ├───────────────┼───────┤ │物件の貸付け         │  300,000円 │ ├───────────────┼───────┤ │前各号に掲げるもの以外のもの │  500,000円 │ └───────────────┴───────┘      B) 随意契約に特有な事項         随意契約は、任意の相手と契約することが可能なことから、        これまで用いた契約価格を次年度にそのまま適用するなど、適        切な価格の設定がなされない可能性がある。         そのため、「契約規則」において、随意契約を行う際も、予定        価格を作成することを定めている。また、随意契約は特定の企        業のみが製品、サービスを有しており、見積価格を算出するこ        とが困難なケースが想定されるものの、なるべく2人以上の者        から見積書を徴収することを推奨するなど、適正な競争性を確        保することを求めている。        <岐阜市契約規則>        (予定価格の決定)        第28条の2 随意契約によるときは、あらかじめ第20条の規定に準        じて予定価格を定めなければならない。        (見積書の徴収等)        第29条 随意契約によるときは、なるべく2人以上の者から見積書を        徴さなければならない。        2 前項の規定にかかわらず、政令第167条の2第1項第2号から第9        号までのいずれかに該当する場合において、1人の者と随意契約するこ        とができる。      C) 随意契約の長所と短所         随意契約の長所及び短所として、それぞれ以下の2点が挙げ        られる(表3-4)。 表3-4 随意契約の長所と短所 ┌─────────────┬─────────────┐ │     長所      │     短所      │ ├─────────────┼─────────────┤ │他の契約手続と比較して、手│契約の相手方の選定をめぐる│ │続がもっとも簡易であり、時│疑惑を生む可能性が高く、運│ │間的、経済的に優れている。│用を誤ると、契約の相手方が│ │             │固定化し、公正な取引が行え│ │             │なくなるおそれがある。  │ ├─────────────┼─────────────┤ │技術力、信用、資力などを勘│価格競争が行われないため、│ │案して業者を選定できるた │価格低減効果が期待できな │ │め、確実な契約の履行を確保│い。           │ │しやすい。        │             │ └─────────────┴─────────────┘    4) せり売り      A) 概要         せり売りとは、入札の方法によらないで、不特定多数の者を        口頭(挙動)によって競争させる契約締結方法をいう。      B) せり売りの長所と短所         せり売りの長所としては、各競争者が互いの他の競争者の表        示した内容を見て、さらに一層有利な内容を表示できることが        挙げられる。岐阜市がせり売りを行った事例としては、平成21        年3月に、岐阜県と岐阜市が地方税の滞納処分として差し押さ        えた動産を県と合同公売した事例が存在する。         しかし、せり売りが適用されているのは、動産の売り払いに        限られ、岐阜市の契約手続の中でも極めて限定した範囲であり、        ほとんど行われていない。   (イ) 契約の締結      契約金額や契約の内容に応じた契約手続を用い、契約の相手方を決定     する。その後、相手方と契約書を締結することとなる。
         「契約規則」では、契約手続を進めるために、工事の場合は、仕様     書、設計書及び図面等、随意契約の場合は見積書等を求めている。ま     た、仕様書や見積書等を用いて、契約金額や随意契約の妥当性を検討     し適正な契約事務を求めている。      「岐阜市工事請負契約事務処理要綱」や「物品調達事務処理要綱」     に基づき、一部の契約は「事業の執行課」で行うものの、多くの契約     は「契約課」で事務手続を行っている。契約課において、この契約金     額や随意契約の妥当性を検討した証拠がそろっているかを確認してお     り、内部統制が構築されている。      また、「契約規則」において、契約書には「契約の目的、契約金額、     履行期限」など、記載しなければならない事項が定められている。こ     れにより、合意内容の明確化や紛争の防止が図られている。      なお、一般競争契約又は指名競争契約若しくは随意契約で、契約金     額が50万円を超えないなどの、特定の条件に合致する場合は、契約書     の作成を省略することが認められている。      <岐阜市契約規則>      (契約に必要な書類)      第2条 契約しようとするときに必要な書類は、次のとおりとする。      (1) 工事にあっては、仕様書、設計書及び図面      (2) 物品にあっては、品質及び数量を記載した書面並びに必要と認めると         きは仕様書      (3) 予定価格を記載した書面      (4) 入札保証金、契約保証金及び保険料を要するものにあっては、その調         書      (5) 指名競争入札にあっては、その競争に参加させる者の住所及び氏名を         記載した書面      (6) 随意契約にあっては、見積書      (7) 指名競争入札又は随意契約による場合は、その理由書      (8) 入札の公告案、入札人心得案及び契約書案又は請書案      (9) 前各号に掲げるもののほか、必要と認める書類      2 前項の規定にかかわらず市長がやむを得ないと認めたときは、その必要        な書類を省略することができる。      (契約書の作成)      第8条 競争入札により落札者を決定したとき、又は随意契約により相手      方を決定したときは、契約の目的(工事の場合には工事の種類、執行の方法)、      契約金額、履行期限、契約保証金額、監督及び検査、契約違反の場合にお      ける契約保証金の処分、違約金、損害金、危険負担、かし担保責任その他      必要な事項を記載した契約書を作成しなければならない。ただし、次に掲      げる場合においては、これを省略することができる。      (1) 一般競争入札又は指名競争入札若しくは随意契約で、契約金額が50         万円を超えないとき。      (以下、省略)      (請書等の徴取)      第9条 前条ただし書の規定により、契約書の作成を省略する場合におい      ても、1件の金額が20万円を超えない契約を除き、契約の適正な履行を確      保するための請書その他これに準ずる書面を徴するものとする。      <岐阜市工事請負契約事務処理要綱>      第5条 処務規則第3条に定める契約課の分掌事務のうち、次に掲げるも      のは取り扱わないことができる。      (1) 設計金額が50万円以下の修繕及び軽易な工事      (2) 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の2第1項第5号      に規定する随意契約で、次のいずれかに該当するもの      ア 道路の陥没等安全な道路維持管理に伴う応急処理を行うとき。      イ 水路又は側溝の破損等安心な生活環境維持管理に伴う応急処理を行う        とき。      ウ 道路反射鏡、防護柵等交通安全施設維持管理に伴う応急処理を行うと        き。      エ 施設の雨漏り等施設維持管理に伴う応急処理を行うとき。      オ 施設の電気又は機械設備の故障により緊急復旧を行うとき。      カ 災害に伴い応急工事等を行うとき。      キ 災害の未然防止のため応急工事等を行うとき。      ク その他市民生活に著しい障害が生じるとき。      (3) 法令等の規定により契約の相手方が特定し、かつ、契約金額が予定さ         れているもの      (4) 前3号に掲げるもののほか、行政部長が認めたもの      このように、支出事務に関する各種の手続を規則等でルール化する     ことで、契約課による書類点検の仕組みや、統一した事務手続を図っ     ている。つまり、契約手続が適切に行われるような統制手続、統制活     動の構築に取り組んでいるといえる。  (3) 支出事務、支出の執行   (ア) 支出負担行為の整理      支出負担行為とは、予算に基づいてなされる地方公共団体の支出の     原因となるべき契約その他の行為をいうものであり、支出負担行為の     整理とは、契約等に基づき将来支払うことになる金額を、配当又は令     達を受けた予算の金額から差し引く経理上の手続をいう。      事業担当課は見積書、契約書といった書類を添付して「支出負担行     為書」を作成し、部内で決裁を経て、その後「支出命令書」とともに     会計課に送付する。支払期限までに支払えるように、また、支払期限     が定められていないものについても、早期の支払いが可能となるよう、     支払設定日の10日前までには会計課へ書類を送付することが推奨され     ている。      会計課では、受領した書類を審査する。審査の観点として、例えば以     下の項目が挙げられる。      ・ 法令又は予算の目的に違反していないか      ・ 会計年度、予算区分及び予算科目は正しいか      ・ 金額の算定に誤りはないか
         ・ 支出負担行為を行う時期が正しいか      ・ 契約締結方法は適正であるか など      会計課による審査が終了後、会計課において「財務会計システム」     の支払設定が行われる。支出負担行為書は事業担当課に返却され、事     業担当課にて保管される。      これら一連の支出負担行為の整理について、時期及び支出負担行為     の範囲は、岐阜市予算規則第13条にて、表3-5のとおり定められて     いる。ただし、表3-5に定める経費に係る支出負担行為であっても、     表3-6に定める経費に係る支出負担行為に該当するものについては、     表3-6に定める区分に従うこととなっている。 表3-5 支出負担行為の整理区分表 ┌──────┬────────┬───────────┬───────────┐ │  区分  │支出負担行為とし│ 支出負担行為の範囲 │支出負担行為に必要な主│ │      │ て整理する時期│           │    な書類    │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │報酬及び給料│支出決定のとき │当該給与期間分    │支出金調書内訳書   │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │職員手当及び│支出決定のとき │支出しようとする額  │支出金調書内訳書   │ │共済費   │        │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │災害補償費 │支出決定のとき │支出しようとする額  │本人の請求書、病院等の│ │      │        │           │請求書、受領書又は証明│ │      │        │           │書、戸籍謄本(又は抄本)│ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │恩給及び退職│支出決定のとき │支出しようとする額  │請求書        │ │年金    │        │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │賃金    │雇入のとき   │賃金と雇入人員との積算│臨時雇用伺書、出勤表 │ │      │        │額          │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │報償費   │支出決定のとき │支出しようとする額  │-          │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │旅費    │支出決定のとき │支出しようとする額  │請求書、出張命令書  │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │交際費   │支出決定のとき │支出しようとする額  │請求書        │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │      │契約を締結すると│契約金額又は請求のあっ│契約書、請書、見積書、│ │需用費   │き又は請求のあっ│た額         │仕様書、請求書    │ │      │たとき     │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │      │契約を締結すると│契約金額又は請求のあっ│契約書、請書、見積書、│ │役務費   │き又は請求のあっ│た額         │仕様書、請求書    │ │      │たとき     │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │委託料   │契約を締結すると│契約金額又は請求のあっ│契約書、請書、見積書、│ └──────┴────────┴───────────┴───────────┘ ┌──────┬────────┬───────────┬───────────┐ │  区分  │支出負担行為とし│ 支出負担行為の範囲 │支出負担行為に必要な主│ │      │ て整理する時期│           │    な書類    │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │      │き又は請求のあっ│た額         │請求書        │ │      │たとき     │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │使用料及び賃│契約を締結すると│契約金額又は請求のあっ│契約書、請書、見積書、│ │借料    │き又は請求のあっ│た額         │請求書        │ │      │たとき     │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │工事請負費 │契約を締結すると│契約金額       │契約書、請書、見積書、│ │      │き       │           │仕様書        │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │原材料費、公│契約を締結すると│           │           │ │有財産購入費│き又は請求のあっ│契約金額又は請求のあっ│契約書、請書、見積書 │ │及び備品購入│たとき     │た額         │           │ │費     │        │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │負担金、補助│請求のあったとき│請求のあった額又は指令│指令書の写し、内訳書の│ │及び交付金 │又は指令をすると│金額         │写し         │ │      │き       │           │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │扶助費   │支出決定のとき │支出しようとする額  │請求書、扶助決定書の写│ │      │        │           │し          │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │貸付金   │貸付決定のとき │貸付けを要する額   │契約書、確約書、申請書│ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │補償、補填及│支払期日又は支出│支出しようとする額  │判決書謄本、請求書、契│ │び賠償金  │決定のとき   │           │約書、示談書     │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │償還金、利子│支払期日又は支出│支出しようとする額  │借入れに関する書類の写│ │及び割引料 │決定のとき   │           │し          │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │投資及び出資│出資又は払込決定│出資又は払込みを要する│申請書        │ │金     │のとき     │額          │           │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │積立金   │積立決定のとき │積み立てようとする額 │-          │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │寄附金   │支出決定のとき │支出しようとする額  │申込書        │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │公課費   │支出決定のとき │支出しようとする額  │公課令書の写し    │ ├──────┼────────┼───────────┼───────────┤ │繰出金   │支出決定のとき │支出しようとする額  │-          │ └──────┴────────┴───────────┴───────────┘ 表3-6 支出負担行為等の整理区分表 ┌──────┬────────────┬───────────┬────────┐ │  区分  │支出負担行為として整理 │ 支出負担行為の範囲 │支出負担行為に必│ │      │    する時期    │           │  要な書類  │ ├──────┼────────────┼───────────┼────────┤
    │資金前渡  │資金の前渡をするとき  │資金の前渡を要する額 │資金前渡内訳書 │ ├──────┼────────────┼───────────┼────────┤ │繰替払   │繰替払命令を発するとき │繰替払命令を発しようと│内訳書     │ │      │            │する額        │        │ ├──────┼────────────┼───────────┼────────┤ │過年度支出 │過年度支出を行うとき  │過年度支出を要する額 │内訳書     │ ├──────┼────────────┼───────────┼────────┤ │繰越し   │当該繰越分を含む支出負 │繰越しをした金額の範囲│契約書     │ │      │担行為を行うとき    │内の額        │        │ ├──────┼────────────┼───────────┼────────┤ │      │現金の戻入の通知のあっ │           │        │ │返納金の戻入│たとき(現金の戻入のあっ │戻入を要する額    │内訳書     │ │      │たとき)         │           │        │ ├──────┼────────────┼───────────┼────────┤ │債務負担行為│債務負担行為を行うとき │債務負担行為の額   │関係書類    │ └──────┴────────────┴───────────┴────────┘   (イ)契約の履行確認      契約の適正な履行を確保するため、又は業務の完了の確認をするた     め、契約書、仕様書及び設計書その他の関係書類に基づき履行確認を     実施する。これは、例えば工事の現場を視察するなど、工事業者が契     約を履行している最中を監督する方法と、契約完了後の納入品を検査     する方法によって行われる。      「契約規則」では、契約の履行中に対する監督を行うための監督職     員、及び業務の完了後に業務内容を検査する検査職員を任命すること     が定められている。      監督職員と検査職員は、原則異なる者を任命し、職務の分離が図ら     れている。検査結果は「検査調書」として記録し、この記録がない場     合は、原則支出がなされない。      <岐阜市契約規則>      (監督職員の一般的職務)      第12条 主管部長から監督を命ぜられた職員(以下「監督職員」という。)      は、必要があるときは、工事、製造その他についての請負契約(以下「請負      契約」という。)に係る仕様書及び設計書に基づき当該契約の履行に必要な      細部設計図、原寸図等を作成し、又は契約の相手方が作成したこれらの書      類を審査して承認しなければならない。      2 監督職員は当該契約金額が50万円を超えるとき又は、必要があるとき      は、請負契約の履行について立会い、工程の管理、履行途中における工事、      製造等に使用する材料の試験若しくは検査等の方法により監督をし、契約      の相手方に必要な指示をするものとする。      3 監督職員は、監督の実施に当っては、契約の相手方の業務を不当に妨げ      ることのないようにするとともに、監督において特に知ることができたそ      の者の業務上の秘密に属する事項は、これを他に漏らしてはならない。      (検査職員の一般職務)      第14条 工事検査室長又は主管部長から検査を命ぜられた職員(以下「検      査職員」という。)は、請負契約についての給付の完了の確認につき、契約      書、仕様書及び設計書その他の関係書類に基づき、かつ、必要に応じ当該      契約に係る監督職員の立会いを求め、当該給付の内容について検査を行わ      なければならない。      2 検査職員は、請負契約以外の契約についての給付の完了の確認につき、      契約書その他の関係書類に基づき当該給付の内容及び数量について検査を      行わなければならない。      (兼職禁止)      第15条 検査職員の職務は、特別の必要がある場合を除き、監督職員と兼      ねることができない。      (検査調書の作成)      第17条 検査職員は、請負契約に係る検査を完了した場合においては、検      査調書を作成しなければならない。      2 前項の場合において、請負契約に係る給付の完了の確認(給付の完了前に      代価の一部を支払う必要がある場合において行うものを除く。)のための検      査であって、当該契約金額が50万円を超えないとき又は市長が指定した契      約に係るものである場合は、検査調書の作成を省略し請求書に検査済の旨      の表示をもってこれに代えることができる。ただし、検査を行った結果、      その給付が当該契約の内容に適合しないものであるときは、この限りでな      い。      3 第1項の規定により検査調書を作成すべき場合においては、当該検査調      書に基づかなければ支払いをすることができない。      岐阜市は「工事検査室」を設置し、一定の経験や知識を有した者が     検査を行っている。なお、工事検査が集中する時期は、「工事検査室」     の職員で検査することが人員の制約上、困難となることから、各課の     検査員が検査する場合もある。      検査員に対しては、工事検査室の職員と同じ検査品質が確保できる     よう、定期的な研修を実施している。      <岐阜市建設工事検査要領>      (検査の区分)      第5条 工事の検査は、工事検査室においてこれを行う。ただし、簡易な      工事又は工事検査室長が必要と認めた工事の検査は、これを検査員に命じ      て執行させることができる。      2 工事検査室長、主任検査監及び検査監は、必要があるときは検査員が執      行した検査について再検査することができる。      3 工事検査室長、主任検査監及び検査監は、検査物件中専門的な知識又は      技能を必要とする部分があるときは、必要に応じその知識又は技能を有す      る職員の派遣を当該職員の所属する部課の長に依頼し、検査を補助させる      ことができる。      また、検査の時期については「政府契約の支払遅延防止等に関する     法律」において、以下のとおり定められている(表3-7)。 表3-7 検査の時期
    ┌──────────┬────────┬─────────┐ │          │  工  事  │ 工事以外の給付 │ ├──────────┼────────┼─────────┤ │契約書等により約定し│完成した旨の通知│完成した旨の通知 │ │たとき       │を受けた日から起│を受けた日から起 │ │          │算して14日以内 │算して10日以内  │ ├──────────┼────────┴─────────┤ │契約書等により約定し│完成・完了した旨の通知を受けた日から│ │ないとき又は契約書等│起算して10日以内          │ │を作成しないとき  │                  │ └──────────┴──────────────────┘   (ウ) 支出命令の審査      「支出命令」とは地方公共団体の長が、地方公共団体の歳出につい     て、債務が確定した旨を会計管理者に通知し、その支出を命令するこ     とをいう。      つまり、会計管理者は、予算の執行者である市長から支出命令を受     けなければ支払をすることができない。      具体的には、岐阜市側で契約内容の履行を確認し、業者から請求書     を受領したうえで、支出命令がなされることとなる。      これは、地方自治法第232条の4第1項に基づき行われており、「岐     阜市会計規則」(以下「会計規則」という。)第50条で定められている。      <地方自治法第232条の4第1項>      会計管理者は、普通地方公共団体の長の政令で定めるところによる命令が      なければ、支出をすることができない。      <岐阜市会計規則>      (支出命令)      第50条 部所の長において歳出金を支出しようとするときは、支出負担行      為書(第29号様式)により支出負担行為の決裁を受けた後、会計年度、支出      科目、支出金額、債権者名等が適正であるか否か調査し、支出命令書(第30      号様式)を作成し、これに支出命令を受けて会計管理者に送付しなければな      らない。(以下、省略する)      次に、会計管理者はその支出命令について審査を行う。審査の観点     は、      ・法令又は予算の目的に違反していないか      ・会計年度、予算区分及び予算科目は正しいか      といった八つの観点からなされ、詳細は「会計規則」に定められて     いる。      <岐阜市会計規則>      (支出命令の審査)      第51条 会計管理者は、前条の支出命令を受けたときはこれを審査し、そ      の支出負担行為の確認をするときは、次に掲げる事項につき意を用いなけ      ればならない。      (1) 歳出の会計年度所属区分及び予算科目に誤りがないか      (2) 予算の目的に反しないか      (3) 予算額及び予算配当額を超過しないか      (4) 金額の算定に誤りはないか      (5) 契約締結方法は適正であるか      (6) 支出方法及び支出時期が適法であるか      (7) 法令その他に違反しないか      (8) 正当債権者であるか   (エ) 例外的な支出      地方自治法第232条の4第2項には「会計管理者は長の命令を受け     た場合においても、当該支出負担行為が法令又は予算に違反していな     いこと及び当該支出負担行為に係る債務が確定していることを確認し     たうえでなければ、支出をすることができない」と支出の原則(支出     命令審査権)が定められている。      しかし、円滑な会計処理を図るため、資金前渡、概算払、前金払など、     支出の例外が認められている。    1) 資金前渡       資金前渡とは、特定の経費について職員(他の地方公共団体の職      員を含む)に概括的に資金を交付し、その職員をして支払いをさせ      ることをいう。       すなわち、債権金額は確定しているが、その債権者が未確定の場      合、又は、債権者及び債権金額ともに未確定の場合に、職員にあら      かじめ資金を交付する手法である。       この資金前渡の対象とする経費は、地方自治法施行令第161条に      掲げられるもののほか「会計規則」第56条にて定められている。ま      た、同規則の第58条において、債権者に支払を完了したときは、原      則として7日以内に証拠書類を添えて精算し、決裁権者へ報告し、      会計管理者に通知しなければならないと定められている。      <岐阜市会計規則>      (資金前渡)      第56条 令第161条第1項第17号の規定により、職員をして現金支払を      させるための資金前渡をすることができる経費は、次に掲げるものとする。      (1) 賃金      (2) 交際費      (3) 即時支払を必要とする通信運搬費、修繕料及び手数料      (4) 即時支払をしなければ調達困難な物資の購入費      (5) 講習会、講演会、展示会、式典、見本市その他これに類する会合の開         催場所において即時支払を必要とする経費      (以下、省略)
       2) 概算払       概算払とは、特定の経費について市が支払うべき債務金額の確定      前に概算をもって支出することをいう。債権者は確定しているが、      債権金額が未確定で、履行期日も到達していない場合に、あらかじ      め一定の金額を債権者に交付し、後日、債務金額が確定したときに      精算する手法である。       この概算払の対象とする経費は、地方自治法施行令第162条に掲      げられるもののほか「会計規則」第59条において、委託料、損害賠      償金が定められている。       概算払は、ある程度相手方に資金融資の便宜を与えることから、      その支払に当たっては履行の正確を期すとともに、支払額は、現に      必要な限度にとどめ、不測の損害を招くことがないように注意しな      ければならない。       そのため、資金前渡と同様に、事業が終了し経費が確定した場合      は、7日以内に証拠書類を添えて精算し、決裁権者への報告、及び      会計管理者へ通知することとなっている。    3) 前金払       前金払とは、特定の経費について市が金額の確定した債務に対し      て、債務の履行前に債務金額を支払うことをいう。       つまり、金額の確定した債務について、相手方の義務履行前又は      支払期限到達前に支出することをいう。       この前金払の対象とする経費は、地方自治法施行令第163条に掲      げられるもののほか「会計規則」第61条にて定められている。      <岐阜市会計規則>      (前金払)      第61条 令第163条第8号の規定により前金払をすることができる経費      は、次に掲げる経費とする。      (1) 保管料      (2) 訴訟費      (3) 保険料      (4) 定額制専用電話料      (5) 契約に基づく賃借料      (6) 検査又は登録のための手数料      (7) 公社、公団等に支払う経費       前金払の金額は確定していることから、債務不履行等の事由によ      り金額が変更しない限り、精算する必要はない。ただし、各種団体      に対する補助金を前金払とし、年度末に当該団体から実績報告を受      けた結果、その補助金に余剰金が生じた場合は、当初の支出負担行      為額を減額変更し、余剰金を戻入することになる。   (オ) 支出に関する組織体制      地方公共団体の会計事務は、予算執行機関と会計機関を分離した構     造になっている。予算執行機関(収入・支出の命令を行う機関)の長     は岐阜市長であり、長の命令を受けて出納事務を行う機関が会計機関     である。      つまり、予算執行機関は、業務上必要な行為を執行する権限を有し     ており、会計機関は予算執行機関の決定した行為に対し、出納事務を     担当するとともに、その内容を審査、確認する役割を担っている。      会計機関として、岐阜市は会計課を設置している。これは、地方自     治法によって、普通地方公共団体は会計管理者を設置し、会計管理者     は、当該普通地方公共団体の会計事務をつかさどるとの定めに基づい     ている。      この会計管理者の事務を補助する組織として、会計課が設置されて     おり、会計課は審査グループ・出納グループで構成されている。審査     グループは支出負担行為書の確認、支出命令書の審査を担当し、出納     グループは現金の出納及び管理、資金計画及び運用などを担当してい     る。      このように、予算執行機関及び会計機関として、個別の組織が設置     され、相互に牽制することで、不適切な会計処理の未然防止、又は発     見を図っている。  4. 効果的な支出に向けた取り組み   他の市町村と同様に、岐阜市も少子高齢化や景気の悪化により社会保障費  などの扶助費が年々増加することが想定されている。そのため、更なる「事  業の選択と集中」が求められている。   岐阜市も既に、このような環境下において行うべき対策として「岐阜市行  財政改革大綱2010」を策定し、また、事業評価の仕組みを構築することで、  「事業の選択と集中」を全庁的に行っている。   ここでは、想定される岐阜市の将来環境と、岐阜市の現在の取り組みにつ  いて述べることで、岐阜市にとって、事業の経済性・効率性が今後も求めら  れていくことを明らかにする。  (1) 岐阜市を取り巻く環境   (ア) 少子高齢化      我が国は、平成16年をピークとして人口減少社会となった。国立社     会保障・人口問題研究所によれば、平成22年現在、約1億2,700万人     の人口は、2055年には8,993万人と、およそ3割減少し9000万人を     割ると推計されている。      岐阜市も、全国的な傾向と同様に人口の減少が想定されており、「ぎ     ふ躍動プラン・21(岐阜市総合計画)」によれば、平成22年の約41万     人から、平成42年の35.8万人まで減少すると想定されている(図3-3)。      これは、単に人口が減るだけでなく、労働力人口の減少も示唆して     いる。労働者の減少は税収の減少を意味することから、増税等の外部
        要因が生じない限り、税収の減少は避けられない。一方で、高齢化の     進展に伴い、社会保障費の増大が想定される。 図3-3 岐阜市の人口推移と将来推計 (「ぎふ躍動プラン・21(岐阜市総合計画)」より) ※平成18年1月に柳津町と合併      社会保障費などの扶助費が年々増加することが想定されるため、岐     阜市の義務的経費の比率の推移を見ると、平成20年度決算は、団塊世     代の退職者数がピークを超えたことや、職員定数の削減などの行政改     革により人件費が減となったことなどから、市の総歳出に占める義務     的経費は、前年度から減少した。しかし、義務的経費は歳出の約5割     を占めており、岐阜市が新規の施策を実施する財源は限られていると     いえる(図3-4)。 図3-4 義務的経費比率の推移 (「岐阜市行財政改革大綱2010」より)   (イ) 社会基盤施設の維持費の増大      高齢化に伴い税収が低下する一方、市庁舎、小中学校、公民館、病     院といった公共施設は、築後30年から40年程度経過した建物が多い。     築後35年経過した建物は全体の約35%であり、また、築後20年を     経過した建物がこれから大量に建替時期を迎えることとなる(図3-5)。     これからは、必要な施設を精選し、戦略的に道路や橋梁等も含めた社     会基盤施設を整備していくことが求められる。 図3-5 岐阜市の主な公共施設の建築件数 (「岐阜市主要統計データ経年推移」(平成19年6月岐阜市総合計画審議会配布資料)より)   (ウ) 選択と集中に伴う説明責任      少子高齢化は、税収の減少、社会基盤施設の老朽化は維持費用の増     大を引き起こし、岐阜市の財政状況はより厳しくなることが考えられ     る。このような状況下では、全ての施策を十分に実施することは難し     く、優先順位をつけて実施せざるを得ない。      この際、費用対効果が高い事業を常に優先的に実施するのではなく、     健康にかかわる事由など、優先する理由があれば、費用対効果が低い     事業を優先することもありうる。そのため、優先順位をつけるだけで     なく、なぜこの事業を実施したのかを明確にすることが、今後の行政     経営に、より強く求められると想定される。  (2) 岐阜市行財政改革大綱2010     岐阜市は、行財政改革を最重要課題の一つに位置づけ、数次にわたり行    財政改革大綱を策定してきた。     これにより、例えば市の借金ともいえる普通債残高については、ピーク    時であった平成11年度の約1,360億円を平成21年度末には約850億円、    率にして40%ほどの縮減を図った。その結果、実質公債費比率などの指標    による財政の健全化度は、中核市の中でも上位を維持している。     しかしながら、不況による市税収入の減少、高齢化の進展等による医療    や介護などの社会保障費の増加、平成21年度から平成24年度までを緊急    財政再建期間とした岐阜県の県単独補助金の見直しなど、市を取り巻く財    政環境は、他の自治体と同様に、今後ますます厳しくなることが予想され    る。     こうした中、将来にわたり健全で持続可能な行財政運営を確立するため、    平成22年度から5年間の改革の道筋を示した「岐阜市行財政改革大綱    2010」及び大綱に基づく具体的な取組や数値指標を明らかにした「岐阜市    行財政改革プラン」を策定している。     この中の重点改革項目として、1)行政サービスの選択と集中、2)健全    な財政運営の推進、3)市民の参画と協働の推進、4)職員の能力開発と人    事管理が挙げられている。  (3) 事業評価   (ア) 事業評価の目的      一般に行政の活動は、「政策」-「施策」-「事務事業」の構造とし     てとらえることができる。「政策」とは行政の基本的な方針であり、そ     の政策を実現するための具体的な方策が「施策」、施策を実現するため     の個々の行政手段が「事務事業」である。岐阜市では、このうち「施     策」と「事務事業」について事業評価を実施している。 図3-6 事業評価の対象範囲のイメージ      岐阜市は、事業評価を実施することによって、行政活動の目的を明     確にしながら、成果を数値など客観的な指標を使って評価し、その結     果を総合計画の進行管理、行財政改革などに活用することで、効率的     で質の高い行政運営を目指している。      なお、この事業評価によって、自動的に事務事業の廃止、存続及び     施策の方向性が決まるわけではなく、結果を次の事業策定、施策の方     向性に反映させて、行政の質を向上させることに事業評価の目的はあ     る。   (イ) 事業評価の構成    1) 施策評価       総合計画の各施策の達成度を示す目標指標と目標値を設定し、施      策に連なる事務事業の事後評価に基づき施策評価(Check)を行い、      総合計画の進行管理を行うとともに、事務事業全体の進行状況につ      いて把握している。       施策レベルで達成度が低い場合は、施策に連なる事務事業の方向      性、実施の是非や実施手法などについて、検討・見直しを行ってい      る。  2) 事前評価       事務事業の計画(Plan)の段階で、その目的と目標を明確にし、      事務事業を実施することにより発生する費用と期待される成果・効      果を、「有効性」「費用対効果」「妥当性」などの観点から事前に評価      している。事前評価を踏まえ、事務事業の実施の是非や実施手法等
         を検討している。  3) 事後評価       実施(Do)した事務事業について「達成度」「有効性」「妥当性」      の観点から検証(Check)する事後評価を行い、課題・問題点を把      握し、今後の事務事業の方向性について検討している。       検討の結果、事務事業の実施の是非や実施手法などについて見直      しが必要なものは、「行財政改革プラン」や「新年度予算編成にかか      る行財政改革の取組」にリストアップし、検討・見直しを行ってい      る。 図3-7 PDCAのマネジメントサイクルにおける事業評価と行財政改革 (「平成21年度 施策・事業評価の結果概要」(平成22年8月行財政改革課)より)   (ウ) 評価の対象      施策評価・事業評価の対象は、以下の4分野に大別される。      1) 市が実施する事務事業        ただし、内部管理的な事務事業、市に実施の是非に裁量の余地       がない事務事業は除く      2) 補助金・負担金        ただし、市に支出の是非に裁量の余地のないもの・事業性がな       い補助金等は除く      3) 総合計画に基づく施策・実施計画        総合計画の施策と実施計画に位置づけられた事務事業      4) 新市建設計画        岐阜市・柳津町合併協議会にて策定した新市建設計画に位置づ       けられた事務事業   (エ) 評価結果      平成21年度は、93の施策評価と840の事業評価を行った。結果は、     図3-8、表3-8のとおりであった。      一部の施策については、計画通りに達成できていない施策が認めら     れる。また、事業評価において、有効性・達成度・妥当性について評     価が低い事業も一部認められた。 図3-8 施策別評価の割合 (「平成21年度施策・事業評価結果の概要」(平成22年8月行財政改革課)より) 表3-8 評価別評価事業数 (「平成21年度施策・事業評価結果の概要」(平成22年8月行財政改革課)より) ┌─────┬────────────┬─────────────┬─────────────┐ │     │大いに貢献している(A) │ある程度貢献している(B) │あまり貢献していない(C) │ │ 有効性 ├─────┬──────┼──────┬──────┼──────┬──────┤ │     │   643 │   76.5% │    192 │   22.9% │     5 │    0.6%│ ├─────┼─────┴──────┼──────┴──────┼──────┴──────┤ │     │十分に上がっている(A) │ やや上がっている(B)  │あまり上がっていない(C) │ │ 達成度 ├─────┬──────┼──────┬──────┼──────┬──────┤ │     │   543 │   64.6% │    268 │   31.9% │     29│    3.5%│ ├─────┼─────┴──────┼──────┴──────┼──────┴──────┤ │     │  妥当である(A)   │  概ね妥当である(B)  │  妥当性に欠ける(C)  │ │ 妥当性 ├─────┬──────┼──────┬──────┼──────┬──────┤ │     │   611 │   72.7% │    219 │   26.1% │     10│    1.2%│ └─────┴─────┴──────┴──────┴──────┴──────┴──────┘      このように、岐阜市は「行財政改革大綱」や「事業評価」を通じて、     事業の経済性・効率性を検証している。これらは、支出事務における     直接的な内部統制行為ではないものの、事後又は事前に、その支出が     経済性・効率性かという観点からの検討を行うことになり、広義の内     部統制ともいえる。 第4 包括外部監査の要約  1. はじめに   本章は、本監査にて識別した指摘及び意見を要約する。   最初に、本監査で識別した指摘及び意見の要約について述べ、次に、識別  した事項の一覧を記載する。なお、識別した指摘及び意見の詳細は「第5 包  括外部監査の結果」(P67)で述べている。  2. 支出事務全体に関する指摘及び意見の要約   岐阜市は、「契約規則」、「物品調達事務処理要綱」など、支出事務に関する  規則等のルールを定め、各部局で統一的な事務手続を行っている。また、よ  り費用対効果の高い支出を目指して、「行財政改革」や「事業評価」による自  己評価や改善活動を行っており、支出事務に関して、合規性、内部統制の有  効性、事業の経済性・効率性を担保するための制度の構築を図っていること  は評価できる。   しかしながら、本監査を通じ、改善が必要と思われる以下の三つの主要な  課題を識別した。  (1) 年度末における執行件数の増加     (対象部署:福祉部、教育委員会、基盤整備部、都市建設部、健康部)     本監査において「支出負担行為」のデータを用い分析した結果、年度末    が近づくにつれて、支出負担行為件数が増加する傾向が判明した。     また、金額面から検討すると、年度の開始である4月と、年度末の3月    の支出負担行為額が突出して大きいものとなっていた。     この内訳を把握するため、1)「委託料」、2)「工事請負費」、3)「補助金」、    「交付金」、「負担金」、及び4)物品購入に関する「備品購入費」、「原材料    費」の観点から分析を実施した結果、「工事請負費」は年度末に近づくにつ    れて、少額の案件が数多く執行されていることが判明した(P79(8))。     本監査のヒアリング過程において、3月に実施した案件は、補正予算の
       計上に伴い、次年度に実施する案件を前倒しに実施したものであるという    事例を把握しているものの、特定時期に支出負担行為件数が増加すること    は、適正な支出を疑われかねない要因となるだけでなく、事務手続量の    増加に伴う相互点検の人員が不足することも考えられる。     工事が完成し、検査が年度末付近に集中すると、工事検査の担当者不足    から、通常は工事検査を行っていない職員が工事検査をすることになる。    これらの職員は、統一的な品質管理を行うための研修を受講し、工事の検    査品質を確保しているが、検査時期が集中することは業務の繁忙につなが    る。     以上のとおり、特定時期に支出に関する事務が集中することは、望ま    しい状況とはいえない。     この課題は、公共団体の共通的な課題であり、この課題に対し、内閣官    房に設置された国家戦略室は「予算監視・効率化チームに関する指針」(平    成22年3月31日)を公表し、改善を図っている。     これは、各省に対して、「予算監視・効率化チーム」を設置のうえ、予算    執行計画の策定・推進等のほか、事業仕分けの内生化・定常化ともいうべ    き行政事業レビュー(予算の支出先や使途の実態を把握し、改善の余地が    ないか事後点検を行うこと)、予算執行の情報開示の充実に取組むことを求    めるものである。     特に、毎年度開始までに「予算執行計画」を策定し、この計画の進捗状    況を、月次で把握・管理することを求めている。さらに、四半期ごとに、    予算執行計画を含む、予算監視・効率化の取り組み全体の自己評価を実施    し、結果を公表することも述べられている。     これにより、計画的な支出を推進し、年度末付近における支出事務増大    の抑制を図っている。     岐阜市は、平成21年度までにおいて、例えば、平成19年度、20年度、    21年度には各年度の開始時期に、契約課から、契約事務の適正な執行に関    する通知文書が各課長宛に出されており、計画的な予算執行を行うこと、    適正な設計価格を積算すること、一社(者)随意契約の適用範囲に留意す    ることなど、契約手続を適切に行うための注意喚起がなされている。平成    22年度には4回の注意喚起がなされている。     さらに、岐阜市は、「岐阜市予算規則」において、必要に応じて予算の執    行計画を策定することを定めており、国家戦略室が求める制度の一部は既    に構築されている。      <岐阜市予算規則>      (予算の執行計画)      第9条 財政部長は、市長の命を受けて予算が成立したときは、直ちに予算      の年度間における執行計画を立て、これに従って計画的、かつ、効率的な執      行を確保するものとする。      (歳出予算の支出計画)      第16条 財政部長は、必要があるときは第10条の規定により配当された歳      出予算に基づくすべての支出について部局の長に、毎四半期における支出の      所要額を定め、支出の計画に関する書類を作成してこれを送付させることが      できる     そのため、今後も担当者に対する研修、周知などを通じ、支出時期の平    準化を図ることや、例えば、本監査で支出負担行為件数の増加を識別した    「工事」又は物品購入に係る科目に限定して、「予算執行計画」に対する    進捗状況の確認を実施していくなど、岐阜市として支出時期の平準化を図    るための対策を検討することが望まれる。  (2) 特定分野におけるルールの整備が不十分     (対象部署:会計課、教育委員会)     岐阜市は、「契約規則」、「物品調達事務処理要綱」など、支出事務に関す    る規則等のルールを定め、各部局で統一的な事務手続を行ってきた。また、    これらの規則等を基に、「会計事務マニュアル」などを作成することで、実    務担当者が留意すべき点等をわかりやすく周知している。     しかし、本監査においてルールが十分に整備されていない分野がいくつ    か識別された。例えば、「会計事務マニュアル」では支出負担行為書を遡    及入力(入力する時点より以前の日付を意図的に入力し処理すること)す    ることは原則認められていないが、このルールの逸脱時の手続は定められ    ていなかった。     本監査でヒアリングを実施した結果、「財務会計システム」は夕方5時以    降は入力できない仕組みとなっていることから、業務上やむを得ず支出負    担行為書を遡及入力するケース等が存在するとの回答を得ている。このよ    うなケース等に備え、ルールの逸脱時に実施すべき手続もさらにルール化    することが望まれる。     例えば、業務上やむを得ず遡及入力する際は、その妥当性を事後に判別    できるよう、遡及入力を行うことに対する承認プロセスを構築することが    考えられる(P87(オ))。     また、「会計規則」において、物品は「会計規則」で定められている備    品台帳の所定様式を用い、管理することが定められている。しかし、図書    館で調達される図書は物品の一部であるにもかかわらず、所定様式を用い    た図書の備品管理を実施せず、図書館システムで独自に備品管理を実施し    ていた(P107B))。この理由は、所蔵図書を一元管理している図書館シ    ステムを利用することで、効率的な備品管理を実施することが可能なため    である。     これは、ルールの逸脱として認識するよりは、図書のように、所定様式    を用いない方が効率的な管理ができる場合は、「会計規則」に定められた    所定様式を利用しなくても許容しうることを、規則等で明記していないと    いうルール上の不備と考えられる。     ルールは、組織的に物事を進めるためには、必要不可欠なものである。    職員はルールに基づき業務を進めることから、実態に即しつつ必要な事項
       を定めなければならない。     そのような点を踏まえて、岐阜市は例規等を改定しており、ルールの見    直しを適宜行っている。しかし、本監査において適切にルールが整備され    ていない分野が識別されたことから、本監査において識別した事項も踏ま    え、例規等を継続的に見直していくことが望まれる。  (3) 運用ルールの不徹底     (対象部署:福祉部、教育委員会、基盤整備部、都市建設部、健康部)     (2)で述べたとおり、岐阜市は、「契約規則」、「物品調達事務処理要綱」    など、支出事務に関する規則等のルールを定め、これらのルールに基づき    事務手続を行ってきた。     しかし、本監査において、ルールから逸脱している案件が識別された。    例えば、「会計規則」第20条では、支出命令書、領収書等の記載事項は、    明瞭に記し、塗まつ、改ざん又は首標金額を訂正してはならないことが定    められている。ところが、修正液や砂消しゴムによる訂正や(P81(ア))、    「見積書」の見積年月日が未記入(P99A))といった内容がいくつかの    部署で多数識別された。また、工事を行う際の必要書類において、作成さ    れていないもの(P114B))が存在した。     ヒアリングを通じて、担当者はルールを把握しているとの心証を得てお    り、また、他の案件ではルールを遵守しながら業務を遂行していることか    ら、これらの逸脱が生じた原因は単純な事務ミスに起因するものであった    可能性が高い。     しかしながら、例えば、修正液や砂消しゴムが利用されていた場合、書    類の改ざんが行われたのか否かを判断することが困難となる。仮に、これ    ら修正液や砂消しゴムの利用が多発し、書類の不備を発見できないような    状況になった場合は、予防的又は発見的統制活動が十分に機能しておらず、    内部統制が有効に機能していないといえる。     これは、不正や不祥事の発生につながりかねない状況であり、公文書に    対する修正液や砂消しゴムの利用は絶対に認められないという組織風土    を醸成することが必要である。     修正液や砂消しゴムの利用禁止など、ルールは、不正や不祥事の発生を    防止するために必要な統制活動を定めている。つまり内部統制を組織的に    実施するために定められている。したがって、定められた事務手続は厳守    し、事務ミスは可能な限り削減しなければならない。     事務ミスを削減するためには、1)担当者による相互チェック、上席者に    よるチェック、事後の検算、各種帳票間の照合、コンピュータシステムに    よるデータの検証などの発見的統制活動の強化、2)職員に対する周知徹底    の強化などの手法が考えられる。     発見的統制活動の強化例として、例えばチェックリストによる書類の点    検を義務付けることや、別担当者による点検が考えられるが、いずれも業    務負荷が増大し、事務手続の正確性と引き換えに、効率性が低下すること    になる。     したがって、まずは本監査で識別した事項を、再度、関連職員に周知す    ることや、定期的な研修などを通じて、継続的に職員の意識の向上を図る    といった予防的な措置を実施することが望まれる。     一定期間の経過後に、職員への周知や教育だけでは不十分と判断した場    合は、発見的な統制活動を導入することが必要である。  3. 指摘及び意見の一覧   本監査において識別した指摘及び意見の一覧は、以下のとおりである。   本報告書では、ルールが十分に整備されていない、又は多くの案件におい  て共通的に識別された課題を、「(1)共通の指摘及び意見」(P81)にまとめ  て記述し、特定の案件に固有の課題は「(2)個別の指摘及び意見」(P98)に  記述している。   「★」マークは、識別した事項の中で、監査人として特に伝達したい事項  に記載した。  (1) データ分析の結果     データ分析によって判明した支出の傾向は、表4-1のとおりである。 表4-1 データ分析の結果 ┌───┬───────────────────────────────┐ │頁・ │              事項               │ │番号 │                               │ ├───┼───────────────────────────────┤ │P79  │<内容>                           │ │(8) │ 岐阜市全体の支出負担行為額は4月と3月が突出している。    │ ├───┼───────────────────────────────┤ │   │<内容>                           │ │P79  │ ★工事請負費の支出負担行為データの件数は、4月、11月、3月に │ │(8) │ ピークを迎える。一方、金額は4月が突出しており、3月の支出負 │ │   │ 担行為は少額なものが多い。                 │ ├───┼───────────────────────────────┤ │P79  │<内容>                           │ │(8) │ ★備品購入費、原材料費は、1月、2月に支出負担行為データの件数│ │   │ が増加する。                        │ ├───┼───────────────────────────────┤ │   │<内容>                           │ │P79  │ 金額が高い工事案件は、設計金額と落札金額が近い場合が多いが、│ │(8) │ 200万円以下の工事や委託等は、設計金額と落札金額の差が大きく │ │   │ なるケースが存在した。                   │ ├───┼───────────────────────────────┤ │P79  │<内容>                           │ │(8) │ 物品は、金額が小さくなるにつれ、設計金額と落札金額の差が大き│ └───┴───────────────────────────────┘ ┌───┬───────────────────────────────┐ │頁・ │              事項               │
    │番号 │                               │ ├───┼───────────────────────────────┤ │   │ くなるケースがあった。                   │ └───┴───────────────────────────────┘  (2) 案件ごとの詳細な検証結果   (ア) 共通の指摘及び意見      案件ごとの指摘及び意見の一覧は、表4-2、表4-3のとおりである。     表4-2には、ルールが十分に整備されていない、又は多くの案件にお     いて共通的に識別された事項である。表4-3は案件に固有の事象を記     載している。 表4-2 共通の指摘及び意見の一覧 ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 行政部契約課、福祉部福祉政策課、福祉部保育事業課、教育委員会 │ │   │ 教育施設課、基盤整備部道路維持課、都市建設部駅周辺事業推進課 │ │P81  │                                │ │(ア) │<内容>                            │ │   │ ★修正液や砂消しゴムによる訂正があった。【指摘】       │ │   │ 支出に関する証拠書類に、修正液や砂消しゴムによる塗まつによる │ │   │ 訂正が行われていた。                     │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 福祉部保育事業課、基盤整備部基盤整備政策課、都市建設部公園整 │ │   │ 備課                             │ │P83  │                                │ │(イ) │<内容>                            │ │   │ ★随意契約における予定価格の記録が残されていなかった。【指摘】│ │   │ 随意契約において、予定価格を検討した記録が十分に残されておら │ │   │ ず、事後に検証できなかった。                 │ ├───┼────────────────────────────────┤ │P85  │<対象部署>                          │ │(ウ) │ 都市建設部駅周辺事業推進課                  │ │   │                                │ └───┴────────────────────────────────┘ ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<内容>                            │ │   │ ★鉛筆書きによる記載があった。【意見】            │ │   │ 公文書に対して、鉛筆による不要なメモ書きがなされていた。   │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 行政部契約課                         │ │   │                                │ │P86  │<内容>                            │ │(エ) │ 入札書類において、法人印の押印状況にばらつきがあった。【意見】│ │   │ 入札書類における法人印が押印されている場合と、押印されていな │ │   │ い場合があった。岐阜市が求める押印の要件を、入札業者が正確に │ │   │ 把握していない可能性があった。                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 教育委員会教育施設課                     │ │   │                                │ │   │<内容>                            │ │P87  │ ★原則認められていない、支出負担行為書の起案日の遡及入力の際 │ │(オ )│ に、承認プロセスが残っていなかった。【意見】         │ │   │ 原則、支出負担行為書の起案日を遡って入力することは認められて │ │   │ いない。しかし、業務上、やむを得ず遡及して入力するケースが存 │ │   │ 在するが、その際、遡及して日付を入力することに対する承認プロ │ │   │ セスが残っていなかった。                   │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 福祉部保育事業課、基盤整備部水防対策課、都市建設部公園整備課 │ │   │                                │ │P90  │<内容>                            │ │(カ) │ 物品調達において特定製品を指定する必要性が低い案件があった。 │ │   │ 【意見】                           │ │   │ 物品の調達時に、特定製品を指定する必要は低いと考えられるもの │ │   │ の、特定製品を指定していた。                 │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │P94  │ 基盤整備部基盤整備政策課                   │ │(キ) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ 岐阜県主体で実施する建設事業のモニタリングが不十分であった。 │ └───┴────────────────────────────────┘ ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │ 【意見】                           │ │   │ 岐阜県が主体となって実施する工事において、岐阜市は事業費の一 │ │   │ 部を負担しているが、他の補助金と比較して、事業に対するモニタ │ │   │ リングが十分に行われていなかった。              │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 行政部情報政策課                       │ │   │                                │ │   │<内容>                            │ │P95  │ 「財務会計システム」で、本来は必要ない他部署のメニューを表示 │ │(ク) │ させることが技術的に可能であった。【意見】          │ │   │ 「財務会計システム」や現在パソコンに設定されている仕組みにつ │ │   │ いて高度な知識を有し、さらに、部署別のIDとパスワードを把握し │
    │   │ ている者は、職務権限以外のメニューを表示させることが、技術的 │ │   │ には可能であった。                      │ └───┴────────────────────────────────┘   (イ) 個別の指摘及び意見      案件ごとに詳細に調査し、固有の案件ごとに識別した指摘及び意見     を表4-3に記載する。 表4-3 案件ごとの指摘及び意見の一覧 ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 福祉部福祉政策課、まちづくり推進部公共建築課         │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │P99  │ F-8:三田洞神仏温泉・清泉荘改修工事              │ │ A) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ ★「見積書」の見積年月日が記入されていない書類が成果物に含ま │ │   │ れていた。【意見】                      │ │   │ 業者からの「見積書」において、見積年月日が未記入であった。  │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 福祉部福祉政策課                       │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │ F-2:梅林児童館 指定管理料                  │ │P101 │ F-3:黒野児童館 指定管理料                  │ │ B) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ 指定管理者の選定時における評価基準が口頭による説明であった。 │ │   │ 【意見】                           │ │   │ 職員は指定管理者を選定する際の評点基準を説明している。しかし │ │   │ ながら、口頭による説明で、明文化された資料の配布がなく、岐阜 │ │   │ 市の意図する評点基準が正確に伝達されていない可能性があった。 │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │P102 │ 福祉部福祉政策課                       │ │ C) │                                │ │   │<対象案件>                          │ └───┴────────────────────────────────┘ ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │ F-2:梅林児童館 指定管理料                  │ │   │ F-3:黒野児童館 指定管理料                  │ │   │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ 「総合評価」欄だけでは、評価プロセスを容易に把握できなかった。│ │   │ 【意見】                           │ │   │ 総合評価には、結論のみが記載され、評価の過程において検討した │ │   │ 課題が記載されていなかった。そのため、指定管理者選定委員会等 │ │   │ の第三者が資料を閲覧した際に、課題が存在していたことを容易に │ │   │ 把握することが困難であった。                 │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 教育委員会教育施設課                     │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │ E-1:柳津小学校 エレベーター保守点検業務委託         │ │P107 │                                │ │ A) │<内容>                            │ │   │ 誤った押印が確実に塗りつぶされていなかった。【指摘】     │ │   │ 「会計事務マニュアル」において、支出に関する書類でやむなく押 │ │   │ 印を誤った場合は、誤りであるということが容易にわかるよう確実 │ │   │ に塗りつぶすことと定めている。しかし、「支出負担行為書」にお │ │   │ いて、誰の印影であるのかまったく判別がつかないにもかかわらず、│ │   │ 塗りつぶされていない押印が存在した。             │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 教育委員会図書館                       │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │E-19:長森図書室閲覧用図書(一般)               │ │P107 │E-22:長良図書室閲覧用図書(一般)               │ │ B) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ ★図書の管理について、実態に即したルールが定められていなかっ │ │   │ た。【指摘】                         │ │   │ 図書は、「会計規則」に定められた書類様式を利用しない方が効率的│ └───┴────────────────────────────────┘ ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │ な管理が可能だが、「会計規則」に定められた書類様式を利用しなく│ │   │ てもよいということを、規則等で明確にしていなかった。     │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 教育委員会学校保健課                     │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │ E-13:平成21年度財団法人岐阜市学校給食会運営費補助金     │ │P109 │                                │ │ C) │<内容>                            │ │   │ 補助金額に対する見直しが十分に行われていなかった。【意見】  │ │   │ 補助金の対象となる職員の人件費に対して、補助の根拠となる計算 │
    │   │ 式が明確になっておらず、また、これまでの補助金額が一定金額で │ │   │ 推移してきたことから、見直しが十分に行われてきたとはいえなか │ │   │ った。                            │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 基盤整備部基盤整備政策課                   │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │ K-4:地区計画道路用地分筆登記業務委託 岐阜市小西郷一丁目153 │ │P112 │ 番地内(単価契約済)                     │ │ A) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ 「一社(者)随意契約理由書」に選定理由が正確に記載されていな │ │   │ かった。【指摘】                       │ │   │ 「一社(者)随意契約理由書」に、委託先を選定した理由を正確に │ │   │ 記載していなかった。                     │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 基盤整備部道路維持課                     │ │   │                                │ │P114 │<対象案件>                          │ │ B) │ K-6:道路側溝改良工事 側溝蓋破損のため 岐阜市手力町地内   │ │   │ K-9:道路側溝改良工事 路面排水不良のため 岐阜市宝来町地内  │ │   │ K-10:道路側溝改良工事 路面排水不良のため 岐阜市野一色3丁  │ │   │ 目地内                            │ └───┴────────────────────────────────┘ ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ ★工事を行う際の必要書類において、作成されていないものがあっ │ │   │ た。【指摘】                         │ │   │ 「契約規則」では、工事を行う際に仕様書、設計書及び図面を必要 │ │   │ としている。しかし、図面が作成されていなかった。       │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 基盤整備部基盤整備政策課                   │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │ K-5:地区計画情報管理システム維持管理業務委託 (単価契約済) │ │P117 │                                │ │ C) │<内容>                            │ │   │ ★見積もり金額の詳細内訳が明示されていなかった。【意見】   │ │   │ システム保守業務は大きく四つの分野に分けられている。しかし、 │ │   │ 委託先の業者からの見積書には「システム保守 一式」と記載され、│ │   │ どのような業務にどれだけの工数が発生するのかが明確になってい │ │   │ なかった。                          │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 基盤整備部基盤整備政策課                   │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │P118 │ K-12:平成21年度羽島用水土地改良区排水費負担金        │ │ D) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ 単価の検討が十分に行われていなかった。【意見】        │ │   │ 排水費負担金は土地改良区が指定した単価をそのまま採用してお  │ │   │ り、岐阜市として単価の妥当性を十分に検討していなかった。   │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 都市建設部公園整備課                     │ │P121 │                                │ │ A) │<対象案件>                          │ │   │ T-2:街路樹管理業務委託                    │ │   │                                │ └───┴────────────────────────────────┘ ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<内容>                            │ │   │ ★仕様書に記載された立会いが実施されていなかった。【指摘】  │ │   │ 仕様書の中で、職員が路線ごとに街路樹の見本せん定の立会いを行 │ │   │ うことが定められている。しかし、監督職員が立会いの下で見本せ │ │   │ ん定を実施したのは一部の路線にとどまり、全ての路線において見 │ │   │ 本せん定が行われていなかった。                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 都市建設部駅周辺事業推進課                  │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │ T-17:鉄道高架事業県営工事負担金(岐阜駅周辺連続立体交差事業)│ │P122 │                                │ │ B) │<内容>                            │ │   │ ★岐阜県主体の工事に関し、情報入手の時期が遅れていた。【意見】│ │   │ 岐阜県が主体となって実施する工事において、岐阜市は事業費の一 │ │   │ 部を負担しているが、岐阜市の負担金額などの詳細は、岐阜県と委 │ │   │ 託業者の契約が締結後に通知されるなど、情報の入手が事後的にな │ │   │ っていた。                          │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 健康部健康増進課                       │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │P126 │ H-5:乳がん集団検診業務委託料245件 単価契約済(3月実施分)   │ │ A) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ ★検査調書が作成されていなかった。【指摘】          │
    │   │ 1回の支払金額が50万円を超えるケースにおいて、検査調書が作成  │ │   │ されておらず、「契約規則」から逸脱していた。         │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 健康部第二看護専門学校                    │ │P127 │                                │ │ B) │<対象案件>                          │ │   │ H-1:岐阜市立第二看護専門学校自動火災報知設備保守点検業務委託 │ │   │                                │ └───┴────────────────────────────────┘ ┌───┬────────────────────────────────┐ │頁・ │              事項                │ │番号 │                                │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<内容>                            │ │   │ 承認の記録が残されていなかった。【意見】           │ │   │ 防火管理者及び立会者の記載及び押印欄があるにもかかわらず、空 │ │   │ 欄となっており、書類が求めている様式要件を満たしていなかった。│ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 健康部健康増進課                       │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │P128 │ H-8:第8回長良川ツーデーウオーク開催負担金 平成21年6月6   │ │ C) │ 日~6月7日開催                        │ │   │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ 負担金額の根拠が明確にされていなかった。【意見】       │ │   │ この負担金額は、健康部、教育委員会、商工観光部で協議し決定し │ │   │ た金額だが、その金額の算出根拠は明確にされていなかった。   │ ├───┼────────────────────────────────┤ │   │<対象部署>                          │ │   │ 健康部衛生試験所、健康部食品衛生課              │ │   │                                │ │   │<対象案件>                          │ │   │ H-11:日本食品衛生学会平成21年度会費             │ │P129 │ H-12:平成21年度日本食品衛生学会会費             │ │ D) │                                │ │   │<内容>                            │ │   │ 同一学会に重複して加入していた。【意見】           │ │   │ H-11の案件は、健康部衛生試験所が加入する学会費であり、H-12  │ │   │ の案件は健康部食品衛生課が加入する学会費である。これらの課は │ │   │ 同一の「日本食品衛生学会」に別々に加入していた。       │ └───┴────────────────────────────────┘  4. 支出事務に関する報道について    本監査の実施期間において、岐阜市の支出事務に関する報道がなされた。    これらの内容は、以下のとおりである。    1) 建築設計業務に関する不落随契について      建築設計業務委託の指名競争入札において、指名業者が一部の業      者に偏っており、結果として岐阜市は高値で発注しているのでは      ないかとの指摘がなされた。なお、不落随契とは、再度の入札      をしても落札者がないときに行うことができる随意契約のことをい      う。    2) 旅費の不適切な経理について      市長の出張旅費において、本来、減額調整して支給されるべき日      当などが全額支給されていた事例が存在した。また、出張命令書      において、昼食の提供及び宿泊施設等の記載のある書面を添付し      ないといった行為が存在した。    3) 競輪事業に関する不適正な契約事務の執行について      本来、競争入札とすべき工事を、少額の修繕工事に分割すること      で随意契約を締結したり、施設修繕の名目で随意契約を締結し、      実際には物品の購入や、別の施設の設置、修繕等を行っていた事      案が存在した。    これらの案件について、それぞれ関連する課に対してヒアリングし、詳   細を把握した。    1)に関して     調査した範囲内においては、岐阜市が意図的な事務手続を行い、高    値で発注しているとの事実は識別されなかった。     しかしながら、岐阜市も現在の状況は、外見的に疑われかねない状    況であると認識し、疑わしい落札の場合は指名業者に確認するといっ    た、いくつかの対策を進めている。この取り組みは、現在の外見的に    疑われかねない状況を改善するものであり、今後も推進することが望    まれる。    2)に関して     事務手続が明確にされていなかった部分が存在したこと、また、ル    ールに準じて書類を添付していなかったことが要因として考えられる。    3)に関して     ルールに準じた事務手続が行われていなかったことが要因として考    えられる。      つまり、ルールを遵守するといった意識を全職員に徹底できていな     かったことが要因であると考えられる。岐阜市は、職員に対する倫理     研修や法令遵守に関する研修を、職場研修、派遣研修及び特別研修に     おいて実施しているものの、ルール遵守の意識を全職員に徹底できて     いなかったことが想定される。    本監査にて、前述したとおり、支出関連の書類に修正液や砂消しゴムの   利用(P81)など、ルールからの逸脱が識別された。これらは、ルール   からの逸脱とはいえ、いずれも事務ミスといった軽微なものであったため、   不適切な支出事務ではなかった。
       しかしながら、このようなルールからの逸脱が継続的に生じていると、   ルールを遵守しなければならないといった意識が希薄となり、今後も不適   切な支出事務が再発する可能性が高まることが考えられる。    したがって、ルールを遵守するために、職員の意識を向上させるための   研修を充実させることや、岐阜市としてルール遵守に対する強い取り組み   を示すことにより、ルール遵守の組織風土をさらに強固なものにすること   が望まれる。    なお、岐阜市はこれらの報道がなされた後、法令遵守研修を開催する等   のルール遵守に向けた職員の意識の向上を図っているが、今後、研修内容   の充実を図り、継続的に実施することが望まれる。 第5 包括外部監査の結果  1. はじめに    本監査は、1)データ分析、2)案件ごとの詳細な検討を実施した。これら   の結果について、以下、順に述べる。  2. 支出負担行為データの分析結果  (1) 全庁的な支出傾向     岐阜市から受領した支出関連データのうち支出負担行為データを用い、    傾向分析を行った。     岐阜市の契約の中には、例えば、道路の清掃業務といったように年度の    当初から契約しなければならない案件が存在する。このような、平成21    年4月1日に支出負担行為を行う契約は数多く存在し、平成21年4月1    日に全てを入力することは困難である。そのため、岐阜市では、平成21    年度の予算ではあるが、平成21年3月中に業務委託の契約依頼書を作成    するなど前もってデータを入力し、事務作業の平準化を図っている。     支出負担行為の全データの中には、このような、平成21年3月中に入    力したデータが存在するが、これらは全て平成21年4月1日以降に支出    負担行為を行うものであるため、以下のグラフでは平成21年4月入力分    のデータと合わせて表示した。     また、支出負担行為データには、繰越明許費と呼ばれるものが含まれて    いる。これは、事業を執行する中で、その年度内に事業が終了しない見込    みとなった場合に、予算を翌年度に繰り越して執行するものである。     例えば、天候不順等で工事が予定通り進まない場合や、年度末に国が予    算の補正を行った場合など、年度内に業務が終わらないケースが生じる。    このような場合、年度内に前金等の支出を行い、残りの部分を翌年度に支    出するものである。     この場合は、進行中の契約に対して3月に「繰越明許費」として議会承    認後、翌年度にわたる工期変更契約とともに、当該年度の契約金額から当    該繰越明許費分を減額する支出負担行為書を作成し、あらためて翌年度の    4月に繰越明許費として支出負担行為書を作成している。     同様に、前年度に大型の工事などの債務負担行為を行っているものにつ    いても、翌年度の4月に支出負担行為書を作成している。     なお、平成21年度の出納整理期間内である平成22年4月及び5月に入    力されたデータを岐阜市とともに検証した結果、全て入力時期は妥当だっ    た。     まず、全体的な支出の特徴を見ると、平成21年度の支出負担行為のデ    ータ件数は157,074件であり、月別の支出負担行為のデータ件数は図5-1    のとおりである。 図5-1 月別の支出負担行為のデータ件数     これより、毎月10,000~12,000件程度の支出負担行為がなされている。    特に、6月、10月、1月、2月は比較的件数が多い。     また、月別の支出負担行為額の合計は図5-2のとおりである。これより、    平成21年4月と平成22年3月が突出して大きいことがわかる。 図5-2 月別の支出負担行為額の推移     4月が突出する理由としては、前年度から計画していた案件を、年度当    初に契約するためと考えられる。また、清掃業務など施設の維持管理的業    務等も4月に契約し業務を委託するほか、繰越明許費、債務負担行為等の    データが含まれていた。     このほか、支出負担行為額が大きな案件を調査した結果、平成21年度    後期高齢者支援金医療費、平成21年度岐阜市中小企業制度融資原資貸付    金、平成21年度保険財政共同安定化事業拠出金、平成21年度岐阜県後期    高齢者医療広域連合療養給付費負担金、公債費などが存在した。これらの    案件の支出負担行為額を合計すると約250億円となり、4月が突出してい    る要因の一部であると考えられる。     3月に増加する理由をより詳細に分析するために、案件ごとの詳細な検    討を行う際に観点として用いた、1)「委託料」、2)「工事請負費」、3)「負    担金」、「補助金」、「交付金」及び4)物品購入に関する「備品購入費」、「原    材料費」を用いて分析する。  (2) 委託料の傾向分析     委託料に関する月別の支出負担行為データの件数及び金額の推移は図    5-3のとおりである。     まず、支出負担行為データの件数から見ると、4月の件数は突出してい    る。このうち、3月に入力したデータ、及び繰越明許費、債務負担行為等    のデータが約4割を占めた。その後、5月以降の支出負担行為データの件    数は7月が多いものの、それ以外はほぼ一定である。     同様に、支出負担行為額の推移についても、4月が突出している。この    うち、3月に入力したデータ、及び繰越明許費、債務負担行為等のデータ    が約4割を占めた。その後、5月以降12月までは大きな変動は見られない。
    図5-3 月別の支出負担行為データの件数と合計金額(委託料)  (3) 工事請負費の傾向分析     工事請負費に関する月別の支出負担行為データの件数及び金額の推移は    図5-4のとおりである。 図5-4 月別の支出負担行為データの件数と合計金額(工事請負費)     まず、支出負担行為データの件数から見ると、4月の件数は平均よりも    多い。このうち、繰越明許費、債務負担行為のデータが約5割を占めた。    その後、5月から件数は減少するものの、11月に件数が増えている。そし    て、その後いったんは減少するが、また3月に大幅に増加している。     同様に、支出負担行為額の推移についても、4月が突出している。この    うち、繰越明許費、債務負担行為のデータが約9割を占めた。その後、12    月までは金額と件数は同じような動きを示すものの、それ以降の金額は小    さいものである。     3月は、件数が多いものの、合計金額が小さかった。これは、3月の工    事には、いわゆるゼロ債(旧年度に債務負担行為の承認を得て、その年度    に契約は締結するものの、支出は新年度予算で執行するため、改めて新年    度に支出負担行為書を作成するもの)が存在するため、金額と比べ件数が    多かったものと考えられる。さらに、特に平成21年度は、国の二次補正    による補助事業があったため、全額を繰り越す繰越明許費が多くあり、平    成21年度の支出負担行為額が0円である工事契約が存在している。  (4) 負担金、補助金、交付金の傾向分析     負担金、補助金、交付金に関する月別の支出負担行為データの件数及び    合計金額の推移は図5-5のとおりである。 図5-5 月別の支出負担行為データの件数と合計金額 (負担金、補助金、交付金)     件数から見ると、6月に増加するものの、概ね400~500件程度の範囲    で推移し、3月に大幅に増加している。     支出負担行為金額の合計を見ると、4月の金額が突出している。これは、    「後期高齢者支援金」、「国保保険財政共同安定化事業拠出金」など、金額    が大きい案件が含まれていたためである。  (5) 備品購入費、原材料費の傾向分析     備品購入費、原材料費に関する月別の支出負担行為データの件数及び合    計金額の推移は図5-6のとおりである。 図5-6 月別の支出負担行為データの件数と合計金額 (備品購入費、原材料費)     支出負担行為データの件数は、4月から10月までは徐々に増加傾向を示    し、年末にかけて減少している。その後、年明けの1月、2月に増加し、3    月に減少している。2月にデータの件数が増える理由の一つとして、予算    残額を勘案し、年度末までに納品可能な物品の発注が多く発生している可    能性が考えられる。     合計金額は、7月が突出している。内訳を見ると、7月は学校ICT環境    整備事業が含まれており、これらが金額を押し上げている。したがって、7    月が突出するのは、当年度限りであると考えられる。     2月はデータの件数が多いものの、金額は他の月と同程度であり、比較    的少額の発注が多いと考えられる。  (6) 50万円未満の支出に対する傾向分析     これまでの分析から、年度末にかけて少額の支出が増加するケースが存    在した。50万円未満の支出に関しては、契約書や検査調書の作成が免除さ    れるなど、事務手続の省力化が認められている。     そこで、50万円未満の支出金額の月別の推移について検討した。対象と    した費目は1)「委託料」、2)「工事請負費」、3)物品購入に関する「備品    購入費」、「原材料費」である。「負担金」、「補助金」、「交付金」は、50万    円以下であっても、事務手続の省力化が認められていないため除外した。 図5-7 50万以下の支出負担行為データの件数     この図を見ると、支出負担行為データの件数のうち、委託料は4月をピ    ークとしており、前述の分析内容と傾向が一致している。     工事請負費は、3月に大幅に増加している。図5-4と合わせて分析すれ    ば、繰越明許費やゼロ債のものが含まれているものの3月の工事は50万    円以下の案件であることがわかる。     備品購入費、原材料費に関しては、2月に大幅に増加している。少ない    月の2倍程度の件数であり、図5-6と合わせて分析することで、2月に購    入した物品の大半が50万円以下であることがわかる。  (7) 設計金額と契約金額の傾向分析     これまでの分析に用いた支出負担行為データには、契約した金額は含ま    れているものの、契約前に岐阜市が設計した金額のデータは含まれていな    い。そこで、設計金額と契約金額の相関を分析するため、契約課が別途管    理しているデータベースを基に分析した。     なお、このデータは、全ての案件を網羅的に記録しているものではない。    ただし、工事や委託に関するデータは約2,160件、物品については約560    件ものデータを管理していることから、このデータを母集団として用いて    も、傾向を分析することが可能と判断した。     まず、工事や委託における設計金額と落札金額を分析したものが図5-8    である。 図5-8 落札率と落札金額(工事、委託)     一部の案件は、設計金額に対して半額程度の入札が行われることがある    ものの、概ね60-100%程度で落札されることがわかる。また、金額が大き
       くなればなるほど、設計金額と落札金額の乖離は小さくなっている。     図5-8では全体の概要が把握できるものの、詳細な傾向が判断できない    ことから、図の表示範囲を変更した(図5-9)。 図5-9 落札率と落札金額(工事、委託)1,000万円以下 (本図は、図5-8の、落札金額の表示範囲を1,000万円以下、落札率を40%以上 に変更したものである。)     落札金額が600万円程度を超えると、設計金額と落札金額の乖離が少な    くなるが、200万円以下の案件については、比較的、設計金額との乖離が    大きいことがわかる。     金額が大きい案件は、建設工事等が想定される。これは、積算資料も公    表され、比較的精度の高い見積もりができていると考えられる(表5-1)。 表5-1 契約金額が2,000万円以上の案件と落札率 ┌─────────────────────────┬───┐ │           案件名           │落札率│ ├─────────────────────────┼───┤ │道路舗装工事                   │約94%│ ├─────────────────────────┼───┤ │岐阜ファミリーパーク・トリム広場造園工事     │約88%│ ├─────────────────────────┼───┤ │公園快適化業務委託                │約98%│ └─────────────────────────┴───┘     一方、200万円以下の案件は、業務委託も含め、多種多様な案件が存在    する。これらは工事と異なり、設計金額を検討する資料も少なく、設計金    額を設定することが困難なケースが存在するものと想定される。     表5-2は200万円以下の案件名と落札率である。建設工事は工事の標準    単価が公表されているが、それ以外の業務に関しては標準単価が公表され    ていないことも多い。下記に記載したとおり、案件は多種多様にわたり、    見積もりの精度を高めることが困難なことがわかる。     学校の合併処理浄化槽保守点検業務委託のように、毎年実施するような    保守点検業務は比較的金額が見積もりやすいことから、設計金額と入札価    格が乖離せず、比較的高い落札率が見られるものの、一方で給食室ボイラ    ー点検業務委託のように、落札率が低いものが存在した。     このように、継続的に行われる案件であっても落札率が低い案件が識別    されるのは、業者側の受注意欲によっても落札率が左右されることがわか    る。     したがって、落札率が低い金額が存在するといって、岐阜市の設計金額    の精度が悪いとはいえない。 表5-2 契約金額が200万円以下の案件と落札率 ┌──────────────────────────┬───┐ │           案件名            │落札率│ ├──────────────────────────┼───┤ │介護保険事業分析システム改修業務委託        │約99% │ ├──────────────────────────┼───┤ │長森南中学校合併処理浄化槽保守点検業務委託     │約90% │ ├──────────────────────────┼───┤ │三輪北小学校合併処理浄化槽保守点検業務委託     │約88% │ ├──────────────────────────┼───┤ │岐阜市新公会計システム運用管理業務委託       │約57% │ ├──────────────────────────┼───┤ │浄化槽管理システムソフトウェア保守点検業務委託   │約100%│ ├──────────────────────────┼───┤ │第二・第三恵光学園空調設備保守点検業務委託     │約100%│ ├──────────────────────────┼───┤ │岐阜市民病院健診システム等改修業務委託       │約99% │ ├──────────────────────────┼───┤ │岐阜市ホームページデザイン更新業務委託       │約78% │ ├──────────────────────────┼───┤ │水位表示塔保守点検業務委託             │約92% │ ├──────────────────────────┼───┤ │歴史博物館資料保存処理業務委託           │約92% │ ├──────────────────────────┼───┤ │岐阜小学校ほか66校及び2園給食室ボイラー点検業務委託 │約58% │ ├──────────────────────────┼───┤ │日置江保育所アスベスト対策工事           │約71% │ └──────────────────────────┴───┘     次に、物品の購入に関するデータを分析した。(図5-10、図5-11)     図5-10から、岐阜市の物品で5,000万円を超えるようなケースはめず    らしく、また、金額が高額になるにつれて、設計金額との乖離が少なくな    る傾向がわかる。 図5-10 落札率と落札金額(物品) 図5-11 落札率と落札金額(物品)1,000万円以下 (本図は、図5-10の、落札金額の表示範囲を1,000万円以下に変更したものである)     落札金額が1,000万円以下のケースを見ても、金額が高額になるにつれ    て、設計金額と落札金額の乖離が少なくなっている傾向が読み取れる。     表5-3は契約金額が5,000万円以上の案件と落札率である。比較的高い    落札率となっているのは、小学校等に地上デジタルテレビの導入を行った    案件などが含まれており、設計金額を検討することが容易な案件が多かっ    たためと考えられる。 表5-3 契約金額が5,000万円以上の案件と落札率 ┌────────────────────────┬───┐ │          案件名           │落札率│ ├────────────────────────┼───┤ │消防総合システム部分更新機器 1式        │約92% │ ├────────────────────────┼───┤
    │地上デジタルテレビ(専用台付) 380台      │約77% │ ├────────────────────────┼───┤ │地上デジタルテレビ(専用台付)第3ブロック322台 │約88% │ └────────────────────────┴───┘     契約金額が300万円以下の、比較的少額な案件について見れば、委託、    工事案件と同様に、内容が多岐にわたっている。物品購入についても、見    積もりの困難さと、業者の意欲によって、落札率が変動しているものと考    えられる。 表5-4 契約金額が300万円以下の案件と落札率 ┌────────────────────────┬───┐ │          案件名           │落札率│ ├────────────────────────┼───┤ │冬救急服(上衣) 27着ほか2件          │約100%│ ├────────────────────────┼───┤ │「広報ぎふ」8月1日号  140セット        │約100%│ ├────────────────────────┼───┤ │スタッキングチェア 99脚            │約96% │ ├────────────────────────┼───┤ │事務室用備品 1式                │約90% │ ├────────────────────────┼───┤ │電気分解装置 100個               │約78% │ ├────────────────────────┼───┤ │月の動きモデル実験器 115個           │約81% │ ├────────────────────────┼───┤ │手動裁断機 20台                │約69% │ ├────────────────────────┼───┤ │ハイブリッド自動車 1台             │約88% │ ├────────────────────────┼───┤ │給食用食器 1,440個               │約67% │ ├────────────────────────┼───┤ │植物のつくりプレパラートセット 32個      │約61% │ ├────────────────────────┼───┤ │液晶プロジェクター 3台             │約91% │ ├────────────────────────┼───┤ │草刈機 1台                   │約78% │ └────────────────────────┴───┘     なお、図5-11において、落札金額が0円付近になっている案件は、単    価契約を締結している案件が該当するため、実際の支払金額は年間の使用    料を掛け合わせた金額となる。  (8) 分析結果のまとめ     支出関連データを分析した結果、以下の事項が明らかになった。     ・ 岐阜市全体の支出負担行為額は4月と3月が突出している。     ・ ★工事請負費の支出負担行為データの件数は、4月、11月、3月に       ピークを迎える。一方、金額は4月が突出しており、3月の支出負       担行為は少額なものが多い。     ・ ★備品購入費、原材料費は、1月、2月に支出負担行為データの件数       が増加する。     ・ 金額が高い工事案件は、設計金額と落札金額が近い場合が多いが、       200万円以下の工事や委託等は、設計金額と落札金額の差が大きく       なるケースが存在した。     ・ 物品は、金額が小さくなるにつれ、設計金額と落札金額の差が大き       くなるケースがあった。     分析を通じ、年度末付近に50万円未満の支出負担行為データの工事請    負費が増加していることが判明した。     特定時期に執行件数が増加することは、事務手続量の増加につながり、    相互点検を実施するための人員が不足することが考えられる。     このほか、工事に関しては繁忙に伴う施工業者の不足や、工事品質の低    下が生じることも可能性としては考えられる。     したがって、担当者に対する研修、周知などを通じ、支出時期の平準化    を図ることや、例えば、本監査で支出件数の増加を識別した「工事請負費」    又は物品購入に係る科目に限定して、「予算執行計画」に対する進捗状況の    確認を実施していくなど、岐阜市として支出時期の平準化を図るための対    策を検討することが望まれる。  3. 案件ごとの詳細な検証結果   案件ごとに詳細に検証した結果、(1)ルールが十分に整備されていない、  又は、多くの案件において共通的な課題と、(2)特定の案件に固有の課題を  識別した。   本報告書では、ルールが十分に整備されていない、又は多くの案件におい  て共通的に識別された課題を、「(1)共通の指摘及び意見」(P81)にまとめ  て記述し、特定の案件に見られた固有の課題は「(2)個別の指摘及び意見」  (P98)に記述した。  (1) 共通の指摘及び意見     ここでは、ルールが十分に整備されていない事項、又は多くの案件にお    いて共通的に識別された課題を記載する。    (ア)★修正液や砂消しゴムによる訂正があった。【指摘】      (対象部署:行政部契約課、福祉部福祉政策課、福祉部保育事業課、            教育委員会教育施設課、基盤整備部道路維持課、都市建            設部駅周辺事業推進課)       岐阜市は、「会計規則」及び「会計事務マニュアル」において、支出      に関する書類の記載事項は、原則として塗まつ、改ざん又は首標金額      を訂正してはならないことを定めており、やむを得ず書類中の文字(首      標金額を除く)の誤記を修正する場合は、提出者において訂正のうえ      押印しなければならないと定めている。      <岐阜市会計規則>      第20条 支出命令書、領収書等の記載事項は、明瞭に記し、塗まつ、改ざん又
         は首標金額を訂正してはならない。      第81条 (略)      2 証拠書類中文字(首標金額を除く。)の誤記を訂正するものがあるときは、提出      者において訂正のうえ印を押したものでなければならない。      <会計事務マニュアル>      P25 訂正印について      ○見積書、請求書においては、二本線を引き正当な記載をし、代表者印を押印す      る。      ○ZAIMSの帳票について       債権者の訂正        相手方登録を変更し、二本線を引き正当な記載をし、政策課長印を押印する        とともに、ZAIMSハードコピーを添付する。       債権者以外の訂正        ZAIMSで訂正処理後、二本線を引き正当な記載をし、担当者印を押印する        とともに、ZAIMS訂正票を添付する。        記入漏れ等は、手書きで記載し、ZAIMS訂正票を添付する。       しかし、今回サンプルとして閲覧した書類において、修正液又は砂      消しゴムを用いた塗まつが多数識別された。       これらは、提出者による正当な訂正であるのか、第三者による改ざ      んであるのか、事後に判断できない。そのため、「会計規則」及び「会      計事務マニュアル」に記載されているよう、原則として書類の訂正は      行わないようにし、訂正する場合は訂正印を押印するといった運用を      徹底することが必要である。       本監査において、修正液又は砂消しゴムを用いた塗まつ等が識別さ      れた案件は、以下のとおりである(表5-5)。       また、F-8の案件については、案件の起案部署ではなく、契約課にお      いて修正がなされた案件であるとの説明を得ている。 表5-5 修正液又は砂消しゴムを用いた塗まつ等が識別された案件 ┌───┬─────────────────────────────┐ │案件No│             詳細              │ ├───┼─────────────────────────────┤ │F-2  │「指定管理に係る基本協定書の締結について」(文書管理番  │ │F-3  │号0000519038、平成21年2月2日起案)において、文書     │ │   │の保存期間が砂消しゴムを用いて訂正されていた。      │ ├───┼─────────────────────────────┤ │F-2  │「平成21年度指定管理者施設のモニタリング結果につい    │ └───┴─────────────────────────────┘ ┌───┬─────────────────────────────┐ │案件No│             詳細              │ ├───┼─────────────────────────────┤ │F-3  │て」(文書管理番号0000615593、平成21年11月12日起     │ │   │案)において、決裁日が二重線で訂正されているものの、訂  │ │   │正印が押印されていなかった。               │ ├───┼─────────────────────────────┤ │F-8  │「契約依頼書兼執行伺書(工事・業務委託)」(支出負担行為 │ │   │番号51999)において、契約番号が修正液で修正されていた。  │ ├───┼─────────────────────────────┤ │F-9  │委託業者との「請書」(平成22年2月12日)において、支    │ │   │払時期が砂消しゴムで修正されていた。           │ ├───┼─────────────────────────────┤ │F-10 │委託業者との「請書」(平成22年3月12日)において、支    │ │   │払時期が砂消しゴムで修正されていた。           │ ├───┼─────────────────────────────┤ │E-4  │「契約依頼書兼執行伺書(工事・業務委託)」において、決  │ │   │裁欄の日付が砂消しゴムで修正されていた。         │ ├───┼─────────────────────────────┤ │E-4  │「検査調書」において、検査職員の意見欄が砂消しゴムで修  │ │   │正されていた。                      │ ├───┼─────────────────────────────┤ │E-11 │「請書」の契約の目的欄と支払時期欄が砂消しゴムで修正さ  │ │   │れていた。                        │ ├───┼─────────────────────────────┤ │E-15 │「補助金等実績報告書」の補助事業の完了年月日欄が修正液  │ │   │で修正されていた。                    │ ├───┼─────────────────────────────┤ │K-9  │「請書」の工期が砂消しゴムで修正されていた。       │ ├───┼─────────────────────────────┤ │T-7  │「分筆登記業務依頼書(市道柳津2号線沿道)」(岐阜市建鉄  │ │   │第44号、平成21年9月2日)において、委託期間が砂消     │ │   │しゴムで修正されていた。                 │ └───┴─────────────────────────────┘    (イ)★随意契約における予定価格の記録が残されていなかった。【指摘】       (対象部署:福祉部保育事業課、基盤整備部基盤整備政策課、都市             建設部公園整備課)       「契約規則」では、第28条の2において、予定価格を定めることが      明記されている。      <岐阜市契約規則>      (予定価格の決定)      第28条の2 随意契約によるときは、あらかじめ第20条の規定に準じて予定価      格を定めなければならない。       しかし、岐阜市としての予定価格を検討したものの、その結果を記      録として残していない案件が存在した。そのため、事後に予定価格を      検討したか否かを検証することができなかった。       なお、事業担当課にもよるが、工事の場合は、発注前に業者に見積      もりを依頼し、業者側が見積り結果を提示するケースがある。この業      者が提出する見積りを参考に、作業内容を検討し、人件費や材料の単      価を掛け合わせた予定価格や、工事の仕様書を検討している。つまり、
         仕様書を作成する過程において、予定価格の検討に類する行為は行わ      れていることになる。       また、案件によっては、前年度の契約金額や業務内容の見直しを通      じ、検討が行われているとの説明を得ている。       したがって、実質的には予定価格を定めているケースが多いと考え      られるものの、その記録が存在しないため、予定価格を定めた事が事      後に確認できない案件が存在した。       今後の改善としては、「契約規則」に準じて全ての案件で予定価格を      定め、記録を残すことが一つの方法として考えられる。       また、自治体によっては、特定の条件に該当する際は予定価格の作      成の省略を認めている。これは、例えば機器の修理対応などは、即座      に対応する必要があることや、少額の工事案件全てに対し予定価格を      算出することは、事務手続量が増加し、行政事務効率の低下につなが      るためである。      <参考:高島市契約規則>      滋賀県高島市では、以下の通り、随意契約の予定価格の省略を契約規則にて認め      ている。      (随意契約の予定価格)      第24条 契約担当者は、随意契約を締結しようとするときは、あらかじめ第11      条の規定に準じて予定価格調書を作成しなければならない。ただし、設計金額が      30万円未満の契約については、支出負担行為書又はこれに代わる書類に予定価格      を明記し、押印することにより作成に代えることができる。      2 前項の規定にかかわらず、第26条の規定により見積書の徴取を省略する場合      は、予定価格調書の作成を省略することができる。      3 前項の規定により予定価格調書の作成を省略した場合の予定価格は、設計金      額と同額とする。       このように、岐阜市においても特定の条件に該当する随意契約の場      合は、予定価格の算出を省略することとし、その旨を規程等に明示す      ることも、一つの改善の方向性である。       なお、本監査において、予定価格を検討した記録が確認できなかっ      た案件は、以下のとおりである(表5-6)。 表5-6 予定価格を検討した記録が確認できなかった案件 ┌───┬───────────────────────────┐ │案件No│           案件名             │ ├───┼───────────────────────────┤ │F-9  │給食室棚等取付工事 (鷺山保育所)          │ ├───┼───────────────────────────┤ │K-5  │地区計画情報管理システム維持管理業務委託(単価契約済)│ ├───┼───────────────────────────┤ │T-12 │西山公園施設撤去工事 地権者に返還のため       │ ├───┼───────────────────────────┤ │T-13 │岩利広場 上水道引込工事 水道使用のため       │ └───┴───────────────────────────┘    (ウ)★鉛筆書きによる記載があった。【意見】       (対象部署:都市建設部駅周辺事業推進課)       岐阜市は、「支出金調書チェックシート」において、公文書である支      出金調書及び添付書類に、鉛筆等の消去可能な筆記具を使用しないこ      とをチェック項目として定めている。      <支出金調書チェックシート>      ■支出負担行為書、支出命令書について       □支出金調書及び添付書類は、すべて公文書であり、裏紙利用や鉛筆・消せる        ペンは使用していないか。       しかし、今回サンプルとして閲覧した書類において、鉛筆書きで記      載されているものが識別された。鉛筆書きされていた箇所は、当該書      類における必須記載事項ではないが、担当者がメモ書きとして記載し      ていた。そのため、本件はルールの逸脱とはいえないが、公文書に対      して不要なメモ書きがなされていたといえる。        このような鉛筆書きの利用が多発すると、鉛筆を利用してよいとの      組織風土につながるおそれがあり、公文書に対して鉛筆を用いるとい      う行為は、メモ書きともいえども望ましくない。       鉛筆書きで記載された書類は、事後に容易に内容を変更することが      可能であり、支出負担行為を行う際に必要な書類としての要件を満た      していない。「支出金調書チェックシート」に記載されているよう、支      出に関する書類は、鉛筆などの消去可能な筆記具を使用しないことが      必要である。       本監査において、鉛筆書きで記載されているものが識別された案件      は、以下のとおりである(表5-7)。 表5-7 鉛筆書きを識別した案件 ┌───┬──────────────────────────┐ │案件No│           詳細             │ ├───┼──────────────────────────┤ │T-15 │「岐阜駅北口駅前広場完成記念事業実行委員会への負担金│ │   │の支出について」(決裁日平成21年8月21日)において、 │ │   │施行日が鉛筆で記入されていた。           │ └───┴──────────────────────────┘    (エ)入札書類において、法人印の押印状況にばらつきがあった。【意見】      (対象部署:行政部契約課)       岐阜市の入札時の書類として、業者は入札金額を記入した見積書を      入札書として用い、入札している。この見積書には、入札金額、案件      名、法人所在地、法人名が記入され、代理人が入札する場合は代理人
         の氏名が記載されている。       代理人が入札する際の多くの見積書には、法人名の隣に法人印、代      理人氏名の隣には代理人の押印がなされている。しかし、見積書の一      部において、代理人のみ押印し、法人印が押印されていないケースが      存在した。つまり、法人印の押印状況にばらつきが生じていた。       岐阜市は、代理人が入札する際は岐阜市がひな型を作成した「委任      状」を徴収している。この委任状は、一切の行為を代理人に委任する      旨が記されており、契約金額の決定から入札行為までを代理人に委任      している。      (参考:委任状の記載内容)      委任状は、法人の代表者が受任者(業者の担当者)に対し「私は、下記の者を      代理人と定め、上記工事(業務)に係る入札(見積)に関する一切の権限を委      任します」と記載されている。       また、この委任状には、法人代表者の印鑑、法人印、及び代理人が      使用する印鑑が押印されている。岐阜市は、この委任状に押印された      代理人印と、見積書の代理人の押印が合致することを確認している。       そのため、岐阜市は見積書に法人印を求めておらず、代理人の押印      のみで受け付けている。       しかし、代理人が持参した多くの見積書において、法人印が押印さ      れていたことから、入札業者は見積書にも法人印が必要と判断してお      り、岐阜市が求める押印の要件を入札業者が正確に把握していない可      能性がある。       そのため、岐阜市が公表している「入札の心得」等において、代理      人が入札に参加する場合は、入札書の法人印は必須でない旨を明記す      るなど、岐阜市が求める要件をより明確にすることが望ましい。    (オ)★原則認められていない、支出負担行為書の起案日の遡及入力の際に、      承認プロセスが残っていなかった。【意見】      (対象部署:教育委員会教育施設課)       岐阜市の「財務会計システム」である「ZAIMS」では、支出負担行      為書を作成すると、作成した順番に、支出負担行為番号が自動的に採      番される仕組みとなっている。そのため、支出負担行為書の起案日を      遡って入力しても、支出負担行為番号は作成した現時点での番号とな      る。       本監査は、平成21年度の支出負担行為書の中から、サンプルとして      合計126件を抽出し検討した。このサンプルで検証した案件のうち、      起案日がともに平成22年3月15日である案件No:E-11及び案件No:      E-12は、支出負担行為番号がそれぞれ188205、188232であった。し      かし、支出負担行為データを分析したところ、起案日が平成22年3月      30日の案件は、支出負担行為番号が170000~180000番台の順に採番      されていた。       つまり、今回サンプルとして抽出した案件のうち、案件No:E-11      及び案件No:E-12は、平成22年3月30日以降に入力された可能性      が高く、支出負担行為書の起案日を遡及入力しているものと考えられ      る。       遡及入力した事由について事業担当課にヒアリングした結果、発注      先の業者から提出された見積書や添付書類等に誤字、脱字等の不備が      存在したため、本来、支出負担行為書を作成する時期に作成せず、や      むをえず後日、遡及入力で支出負担行為書を作成したとの説明を得た。       現行の「ZAIMS」では、支出負担行為を遡及して作成した日はシス      テム上記録されるが、誰でも起案日を遡及して入力することは可能で      あり、また、入力時に上席者の承認も必要としていない。       「会計事務マニュアル」(平成22年2月22日改定版)では、支出負      担行為書の起案日の遡及入力は実施すべきでない旨が記載されており、      岐阜市としても、本行為は適切でないと認識している。      <会計事務マニュアル(平成22年2月22日改定版)>      P27      「支出負担行為」は、その行為が行われた時期をもって、支出義務が発生したも      のとみなす支出発生時点を認識するための基準である。      よって、事務の遅延により、支出負担行為日(又は支出命令日)を遡って処理す      ることは、法の趣旨や行政の責任からも全く不適切な行為であり厳に慎むこと。       なお、本監査のヒアリングの過程において、誤入力データを取消し、      再入力する場合に、やむを得ず支出負担行為書を遡及入力するケース      が存在するとの説明を得ている。また、ZAIMSは夕方5時以降の入力      ができない仕組みであり、5時までに入力が終わらなかった場合は、翌      日に入力せざるを得ないといったシステム上の制約もある。       現在は、ZAIMS上のデータを見ても、誤入力に基づくデータの再入      力か否かは判断できず、支出負担行為書にも遡及入力した理由は記載      されていない。       以上より、支出負担行為書は、契約の締結時に作成すべきものであ      り、原則として遡及入力を行うべきではない。       ただし、所用等のため、夕方5時までに入力できなかった場合や、      誤入力等を発見し、事後にやむを得ず修正する場合、そして今回の当      該事案のような、契約の相手方から提出された支出負担行為書を作成      するために必要な書類に不備等が見つかり、それを整えるために日数      を要した場合など、遡及入力を行うことが業務上必要であることは理      解できる。       したがって、遡及入力した理由と遡及入力に対する承認を記録とし      て明確に残し、事後でその訂正又は再入力が妥当であったことを判断      できるようにすることが望まれる。なお、本監査では、教育委員会の      案件が該当案件として識別したが、教育委員会のみの対応ではなく、
         全庁的に対応することが望まれる。       本監査のサンプルとして抽出したうちの、遡及入力を識別した案件は、      以下のとおりである(表5-8)。 表5-8 遡及入力を識別した案件 ┌───┬──────────────────────────┐ │案件No│            案件名           │ ├───┼──────────────────────────┤ │E-11 │厚見中学校 南舎2,4階手洗い増設工事        │ ├───┼──────────────────────────┤ │E-12 │岐阜小学校 遊具撤去工事 環境整備のため      │ └───┴──────────────────────────┘    (カ)物品調達において特定製品を指定する必要性が低い案件があった。      【意見】      (対象部署:福祉部保育事業課、基盤整備部水防対策課、都市建設            部公園整備課)      「物品調達事務処理要綱」において、50万円以上の物品で銘柄又は     業者を指定するときは、銘柄等指定理由書を作成しなければならないこ     とが定められている。      <岐阜市物品調達事務処理要綱>      (物品の調達方法)      第3条      (3) 物品を調達するに当たり銘柄又は業者を指定するときは、銘柄等指定理由書      (様式)を作成し、契約依頼書(物品)とともに契約課に送付しなければならない。た      だし、購入予定額が50万円未満のときについては、これを省略することができ      る。      50万円未満の場合は、銘柄等選定理由書を作成することなく、事業     担当課の裁量によって、購入物品を選定できる仕組みとなっている。     これは、銘柄を指定するよりも、仕様書を詳細に記載する方が、事務     手続が膨大となるためで、特に説明責任が必要と考えられる50万円以     上の物品購入についてのみ、銘柄選定等理由書を作成していると考え     られる。      銘柄指定の必要性について検討すると、例えば棚や机などは、既存     の物品と統一した方が使い勝手や操作性もよく、利便性が高いケース     が多い。また、実験器具などは、その製品にしかない特別な機能を求     め、銘柄を指定するケースが考えられる。      したがって、物品調達時の仕様書に銘柄を指定することは、必要な     行為であるといえる。      一方、例えば家電製品や鉛筆などの文房具は、各メーカー間で基本     性能に大きな違いが存在せず、このような物品に関しては、特別な機     能を求めない限り、特定メーカーの特定銘柄を選定する必要性は低い     と考えられる。      銘柄を指定しない場合、納入業者は岐阜市が求める仕様を満たした     製品の中から、一番安い商品を提示することとなり、銘柄を指定した     場合と同等の機能を有した製品を、より安く購入できる可能性がある。      しかし、本監査において、銘柄を指定する必要性が低いと考えられ     るにもかかわらず、銘柄を指定していた案件が存在した(表5-9)。      したがって、各メーカー間において、大きな違いが存在しない物品     の調達においては、可能な限り銘柄を選定しないことが望ましい。      金額や対象とする物品によって、銘柄の指定を許可する、又は許可     しないといった判断基準を明示することは困難なことから、今後の改     善の方向性として、例えば、物品の調達事務を行う担当者に対し、銘     柄を指定する必要性がない場合は指定しないといった内容を定期的に     周知する(予防的統制活動)ことが考えられる。また、契約課の職員     も、本事項に留意しながら事務手続を実施するといった、発見的な統     制活動を運用することが考えられる。      このような、予防的、発見的統制活動では不十分と考える場合は、     岐阜市全体として、銘柄の指定範囲に関するルールを、再度検討する     ことが必要である。      なお、特定の銘柄を指定しない場合は、仕様書において要件を詳細     に記載しなければならず、これまで以上に仕様書作成の時間がかかり、     結果として業務効率の低下を引き起こす可能性もある。      そこで、もう一つの改善の方向性としては、詳細な仕様書を作成す     るかわりに、仕様書において複数の銘柄を候補として業者に提示する     ことが考えられる。      これらを参考に、岐阜市として銘柄の指定のあり方について、見直     しを行うことが望まれる。      本監査において識別した、銘柄を指定する必要性は低かったと思わ     れる案件は、以下のとおりである(表5-9)。 表5-9 銘柄を指定する必要性は低かったと思われる案件 ┌───┬───────────────────────────┐ │案件No│            詳細             │ ├───┼───────────────────────────┤ │F-17 │本件は、保育所の給食用に冷凍冷蔵庫を購入した案件であ │ │F-18 │る。この際、仕様書には各保育所に納入する冷凍冷蔵庫とし│ │   │てA社製の特定の機器が指定されていた。これは、入れ替  │ │   │え前の冷蔵庫の大きさ、形式、容量等を勘案の上、後継機種│ │   │を選定し指定したものである。             │ │   │                           │ │   │ 保育所では、毎日給食を提供する必要があり、賄材料を保│ │   │管する冷凍冷蔵庫が故障した場合の復旧は、緊急性が高く、│
    │   │後継機種の銘柄指定により、迅速な調達を行う必要がある。│ │   │しかし、冷凍冷蔵庫は、大きさ、容量、ドアの開閉方向とい│ │   │った細かな仕様の違いがあるものの、基本性能は、メーカー│ │   │が異なっても大きな違いはなく、岐阜市が求める仕様を満た│ │   │すものは、他のメーカーの製品でも存在したと考えられる。│ ├───┼───────────────────────────┤ │K-15 │水害の警戒、防御及び被害の軽減のための活動に用いる発電│ │   │機を購入する際、その仕様書にはB社製の特定の機器が指  │ │   │定されていた。これは、前回の購入時に、取扱業者に求める│ │   │要件を提示し、業者に相談した際に推奨された機器であり、│ │   │今回も同一の機種を購入したためであった。       │ │   │                           │ │   │発電機は水害や地震等の災害に用いるものであり、高い信頼│ │   │性や大きな発電量が求められる。また、本製品は、非常時に│ │   │活用するものであることから、日常的に操作しない。異なる│ │   │機器を導入した場合は、非常時に容易に扱えない可能性もあ│ │   │る。                         │ │   │                           │ │   │しかし、非常用の発電機はいくつかのメーカーから発売され│ │   │ており、仕様書に求める要件を記載すれば、その条件を満た│ │   │した中で一番安い商品を購入できる可能性があったといえ │ │   │る。                         │ │   │                           │ │   │また、操作方法についても、大きな違いがない製品を複数提│ │   │示することは可能だったと考えられる。         │ ├───┼───────────────────────────┤ │T-18 │岐阜公園総合案内所に設置するテレビを購入する際、その仕│ │   │様書にはC社製の特定の機器が指定されていた。これは、  │ │   │購入時に担当職員がインターネットを通じ価格を調査した │ │   │ところ、希望のサイズの中では、C社製の特定製品の価格が │ │   │一番安かったためである。               │ │   │                           │ │   │しかし、テレビのような機器は、メーカーが異なっても基本│ │   │性能はほぼ同じであるといえる。特に、今回は岐阜公園総合│ │   │案内所に設置するものであり、特定メーカーの特性(画質、│ │   │3D表示の有無、音質、他の機器との組み合わせ、薄さや重 │ │   │さ)は重要な要素ではない。              │ │   │                           │ │   │また、最近は、インターネット上に実売価格が即座に掲載さ│ │   │れることが多いものの、それらの価格は岐阜市の指名業者で│ │   │はないケースも多々あり、インターネット上の最安値の製品│ │   │が必ずしも岐阜市にとっての最安値製品となるわけではな │ │   │い。                         │ │   │                           │ │   │したがって、C社の特定製品を指名する必要性はなく、仕様 │ │   │書に求める要件(画面サイズや重量、受信可能電波、必要と│ │   │する端子など)を記載すれば、その条件を満たした中で一番│ │   │安い商品を調達できる可能性があったといえる。     │ │   │                           │ │   │実際に、家電製品は新製品への切り替え時や、業者の在庫状│ │   │況に応じて大きく価格が変動する。本件は5社(者)から見 │ │   │積もりを取っているが、同じ製品であるにもかかわらず、見│ │   │積価格は最大で約100千円の差が生じていた。そのため、  │ │   │特定メーカーの特定製品を指定しなければ、より安価で調達│ │   │できる可能性があるといえる。             │ │   │                           │ │   │なお、本件はインターネット上に掲載された最安値よりも安│ │   │い価格で購入しており、市は割高な商品を購入していたわけ│ │   │ではない。                      │ └───┴───────────────────────────┘    (キ)岐阜県主体で実施する建設事業のモニタリングが不十分であった。      【意見】      (対象部署:基盤整備部基盤整備政策課)      岐阜県は、「地方財政法」(昭和二十三年法律第百九号)第二十七条     第一項、「道路法」(昭和二十七年法律第百八十号)第五十二条第一項、     などの規定に基づき、岐阜県の行う建設事業に要する経費の一部を、     関係市町村に負担させることを「県の行う建設事業に対する市町村の     負担金について」(平成22年3月25日改訂)において定めている。      この規程に基づき、岐阜県が主体となって実施する建設事業の一部     は、地元負担金として岐阜市が負担している。      これまで、岐阜県が主体となって行った工事については、岐阜市が     費用を負担しても、その支出内容を岐阜県に確認することや、工事検     査を岐阜市が行うことはなかった。これは、岐阜県が実施している工     事の発注、監督、完成検査は、一定の品質で行われているとの前提に     基づいていたからである。      しかし、岐阜県が主体といえども、上述の前提条件が常に成り立つ     という保証はなく、岐阜市として岐阜県に一任してよいとはいえない。      他の補助金や負担金では、例えば「事業報告書」を提出させること     により、その支出内容の妥当性を判断している。また、工事案件を岐     阜市が実施する場合は、監督や検査を通じて品質を確認している。こ     のように、岐阜県主体の工事であっても、岐阜市は負担金のみを払い、     その他の事務手続全てを岐阜県に一任している状況は、他の案件の管     理状況と比較して望ましい状況とはいえない。      今後は、岐阜市として行うべき統制行為が必要か、又は岐阜県とい     う負担先を考慮し、統制行為を省略すべきかを検討し、必要と認めた     場合は統制行為を実施することが望ましい。      岐阜県に対する統制行為が必要と判断した場合は、本件は工事の案     件であることから、例えば、岐阜県が検査した記録である「検査調書」     を入手して、岐阜県が検査していることを確認することが改善方法の     一つの手段として考えられる。      なお、案件によっては、岐阜市が岐阜県の事業をモニタリングして
        いた。「鉄道高架事業県営工事負担金(岐阜駅周辺連続立体交差事業)」     (案件No:T-17)は、岐阜県が委託した業者から報告書を入手し、事     業の成果物を確認していた。さらに、当該案件の担当者は、本監査の     ヒアリングを通じ、検査調書等を入手することが望ましいと考え、平     成22年7月に岐阜県から「検査調書」を入手している。      今後は、上記案件のように、岐阜県に対する負担金であっても岐阜     市が統制行為を実施するかを検討し、必要と認めた場合はその内容を     全庁的に実施することが望ましい。      本監査において識別した、業務内容に対するモニタリングが不十分     であった案件は、以下のとおりである(表5-10)。 表5-10 岐阜県の建設事業に対するモニタリングが不十分と思われる案件 ┌───┬───────────────────────────┐ │案件No│           案件名             │ ├───┼───────────────────────────┤ │K-13 │県営工事費地元負担金 県単地方特定道路整備(改良) 県│ │   │単地方特定道路整備(臨交)関本巣線 岐阜市太郎丸新屋敷│ │   │地内                         │ ├───┼───────────────────────────┤ │K-14 │県営工事費地元負担金 県単道路新設改良 岐阜大野線  │ │   │岐阜市折立地内                    │ └───┴───────────────────────────┘      なお、本監査のヒアリングを通じ、岐阜市が地元負担金を拠出する     工事については、平成22年度以降の案件は検査調書を入手し、改善を     図っているとの説明を得ている。    (ク)「財務会計システム」で、本来は必要ない他部署のメニューを表示さ      せることが技術的に可能であった。【意見】      (対象部署:行政部情報政策課)      「財務会計システム」は、部署別の所属コード、パスワードを入力     後、さらに個人別のID、パスワードを入力しログインしている。この     部署別の所属コードに応じて、表示されるメニュー画面が変更され、     「財務会計システム」の入力範囲が制限されている。      しかし、「財務会計システム」の部署コードとパスワードは所属部署     で共通のものを用いていることから、異動者が新しい部署で旧の所属     部署の部署コードとパスワードを入力すると、旧所属部署のメニュー     画面を表示させることが可能であった。      この状況は、職務権限外の事項についても、システムに入力するこ     とが、技術的には可能なことを意味する。本来は、異動後は旧部署へ     のアクセスができないように設定することが望まれ、アクセス権の付     与状況として望ましい姿ではない。      実際に、異動後に旧部署のメニューを表示させることが可能か否か     を検討すると、現在、岐阜市の「財務会計システム」の操作端末の多     くは、起動時に所属コードとパスワードが自動的に入力され、職員は     何も入力しないように設定されている。そのため、職員が自ら所属コ     ードとパスワードを入力することは少なく、職員は所属コードとパス     ワードを把握していないケースが多い。      新しい部署において旧所属部署のメニュー画面を表示させるために     は、パソコンを起動した際の自動入力の設定を変更しなければならず、     高度な知識が必要である。そのため、「財務会計システム」の利用者が     旧所属部署のメニューを表示させることができる可能性は、極めて低     いと考えられる。      また、岐阜市は「財務会計システム」を用いて承認を行うのではな     く、支出に関する事項は、「財務会計システム」を用いて作成した帳票     を出力し、紙帳票に上席者の押印を得る運用となっている。そのため、     「財務会計システム」はワープロと同程度の位置づけと考えられ、現     在のアクセス権の付与状況に起因して、事故が発生する可能性は低い     ものと考えられる。      さらに、現在、岐阜市は「財務会計システム」の再構築を行ってお     り、事故が発生するリスクが少ない状況下において、費用をかけて数     年後に廃棄するシステムの改修を行うことは、経済性の観点から適切     な投資とはいえない。      これらより、「財務会計システム」のアクセス権は、個人の職務権限     に応じて必要な項目のみを付与することが望ましいものの、旧所属部     署のメニューを表示させるためには高度な技能を必要とすることや、     「財務会計システム」で承認を行わないこと、「財務会計システム」の     再構築を行っていることを勘案すると、即座に改善が必要な状況であ     るとはいえない。      上記の検討により、現行のシステムにおいて事故が発生するリスク     は低いと考えられることから、次期システムにおいて職務権限に応じ     たシステム上の権限を付与し、不必要な操作はできないように、留意     することが望まれる。  (2) 個別の指摘及び意見    ここでは、監査の対象部署の概要と、監査対象として抽出した案件、及び   本監査において識別した個別の指摘及び意見について述べる。    (ア)福祉部    1) 概要      A) 組織概要 図5-12 福祉部の組織概要      B) 業務概要         福祉部は、少子高齢化、介護などに関する福祉政策全般を扱        っている。高齢者向けの福祉サービスや子ども手当、保育所の        管理など、その対象範囲は多岐にわたっている。
       2)監査対象     以下のとおり監査対象を抽出した(表5-11)。 表5-11 福祉部の監査対象とした案件 ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │ 委託 │F-1 │児童手当端末機操作業務委託         │ └────┴──┴──────────────────────┘ ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │F-2 │梅林児童館 指定管理料           │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-3 │黒野児童館 指定管理料           │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-4 │岐阜市地域包括支援センター運営業務委託 そ │ │    │  │の2                     │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-5 │岐阜市地域包括支援センター運営業務委託 そ │ │    │  │の1                     │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-6 │平成21年11月健診分岐阜県後期高齢者医療広域 │ │    │  │連合健康診査(ぎふ・すこやか健診)業務委託料│ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-7 │岐阜市税・料金収入データ作成業務委託(介護保│ │    │  │険料)                   │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │F-8 │三田洞神仏温泉・清泉荘改修工事       │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 工事 │F-9 │給食室棚等取付工事 (鷺山保育所)     │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-10│非常口門扉取付工事 (日野保育所)     │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │F-11│平成21年度岐阜地域肢体不自由児母子通園施設 │ │    │  │組合負担金(利用者割分)          │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-12│岐阜市モデル保育所事業補助金        │ │負担金 ├──┼──────────────────────┤ │・交付金│F-13│配食による安否確認費用           │ │・補助金├──┼──────────────────────┤ │    │F-14│平成21年度岐阜市通所サービス等利用促進事業 │ │    │  │費補助金                  │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-15│平成21年度元気子育てサロン事業補助金    │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │F-16│日野保育所 保育用             │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-17│保育所 給食業務用             │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 物品 │F-18│保育所 給食業務用             │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-19│指導教材保管用               │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │F-20│指導用                   │ └────┴──┴──────────────────────┘    3)発見事項      A)★「見積書」の見積年月日が記入されていない書類が成果物に       含まれていた。【意見】       <対象案件>       F-8 三田洞神仏温泉・清泉荘改修工事       (担当課:福祉政策課、まちづくり推進部公共建築課)       本件は、岐阜市が業者Aに設計業務を依頼し、業者Aが業者      Bから積算のための参考資料として取得した見積書において、      見積年月日が記載されていなかったものである。       岐阜市は、この見積年月日が記載されていない書類を積算の      根拠資料として、業者Aから設計業務の成果物の一部として受      領していた。       「会計事務マニュアル」において、「見積書」、「契約書(請書)」、      「請求書」の年月日が漏れていないか確認することを注意事項      として定めている。      <会計事務マニュアル>      見積書の様式は、岐阜市指定の様式はないが、次の要件を満たしてい      ること。      見積書の要件       1) あて先の表示       2) 見積年月日       3) 見積者の表示(住所、氏名(法人にあっては法人名及び法人を         代表する権限を有する者の氏名)並びに押印)       4) 見積金額       5) 見積の内容      P24 IV.支出負担行為書及び支出命令書の作成に伴う注意事項      1.日付について      ・「見積書」、「契約書(請書)」、「請求書」の年月日が漏れていない。       このように岐阜市の支出に関する書類では見積書に年月日を      求めているものの、本件は、岐阜市の支出に関する書類ではな      く、委託先の業者Aが参考のために取得した資料であり、ルー      ルの違反とはいえない。
          しかし、見積年月日が未記入の「見積書」は、いつ見積もっ      たのか、いつまで有効な見積もりなのかを判断することが困難      となる。そのため、成果物の一部を構成する「見積書」におい      ても、会計マニュアルに記載されているよう、見積年月日が記      載されることが望ましい姿であると考える。       したがって、今後は、業者から受領した成果物を点検する際      に、見積書が含まれていた場合は、その見積年月日の有無につ      いても留意しながら点検することが望ましい。       なお、本見積書は公共建築課が業者Aから入手したものであ      り、福祉部にはこの見積書が回覧されていなかった。そのため、      本件は福祉部のミスとはいえないが、福祉部が主管する案件で      あったため、本欄に記載している。今後は、同様の事案の発生      を防止するため、公共建築課及び福祉部共に留意することが望      まれる。      B) 指定管理者の選定時における評価基準が口頭による説明であっ        た。【意見】        <対象案件>        F-2  梅林児童館 指定管理料        F-3  黒野児童館 指定管理料        (担当課:福祉政策課)       多様化する住民ニーズに対し、より効果的、効率的に対応す      るための方法として、岐阜市は指定管理者制度を導入している。      これにより、岐阜市は公の施設の管理に民間の能力を活用しつ      つ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減を図って      いる。       指定管理者の選定は、原則として部単位で選定委員会を設け、      申請者から提出された事業計画書等を用い、資格審査や、選定      基準及びその評価項目を用いた審査を実施している。       審査は、選定委員会が各評価項目に対して1~5点の評点をつ      け、その評点を評価区分ごとに傾斜配分している。       例えば、仮に公平性の配点区分が10点と設定されていたとす      ると、公平性の評価項目に評価者Aが5点をつけた場合は10      点と評価し、評価者Bは3点とした場合は6点として評価して      いる(表5-12)。 表5-12 提案者XXに対する審査の例 ┌────┬─────────┬──┬───┬───┐ │ 区分 │  評価項目   │配点│A氏  │B氏  │ │    │         │区分│   │   │ ├────┼─────────┼──┼───┼───┤ │公平性 │住民が平等に使える│10 │5)4321│543)21│ │    │よう配慮しているか│  │   │   │ ├────┼─────────┼──┼───┼───┤ │・・・ │・・・      │5  │5)4321│543)21│ └────┴─────────┴──┴───┴───┘       このように、区分ごとの配分率をあらかじめ定め、評価者が      1~5の評点をつけることで、指定管理者を選定している。       そのため、選定委員に対し、評価の基準点を明確に伝達する      ことは重要なポイントである。       指定管理者の選定委員会は、これまで2回実施されているが、      2回目の委員会において、明文化した資料を配布することなく、      職員が評点の基準を口頭で説明していた。       事業の完了後には、指定管理者から事業内容が報告され、導      入前の評価と同様に事後評価を行っているが、こちらは「福祉      部指定管理者に対する評価基準等について」として事後評価の      評点基準が書類でまとめられ、評点の基準が明確にされていた。       事後評価の説明状況と比較すると、事前評価は口頭の説明に      とどまっている。したがって、事前評価においても、評価の基      準点をより明確に伝達するために、評価基準を明文化すること      が望ましい。      C)「総合評価」欄だけでは、評価プロセスを容易に把握できなか       った。【意見】       <対象案件>       F-2  梅林児童館 指定管理料       F-3  黒野児童館 指定管理料       (担当課:福祉政策課)       指定管理者に指定された団体は、管理期間の終了後、岐阜市      に事業報告書を提出している。福祉部は、この事業報告書や実      地調査、指定管理者による自己評価、利用者アンケート、利用      者の意見、指定管理者のヒアリング等を通じて委託状況を評価      し、岐阜市福祉部指定管理者選定委員会に報告している。       報告は個別の評価項目とその結果が記載された「評価表」と、      総合所見を記載した「総合評価」によって行われている。これ      により、当該施設の目的に沿った管理が行われていたかをチェ      ックしている(表5-13)。 表5-13 評価表の例 ┌───┬──────────────────┬───┐ │区分 │       評価項目       │評価 │ ├───┼──────────────────┼─┬─┤ │   │住民が平等に使えるよう配慮しているか│A │ │ │   ├──────────────────┼─┤ │ │   │・・・しているか。         │C │ │ │公平性├──────────────────┼─┤A │ │   │・・・しているか。         │A │ │
    │   ├──────────────────┼─┤ │ │   │・・・しているか。         │A │ │ └───┴──────────────────┴─┴─┘       本件に関する「評価表」を閲覧したところ、評価項目でB、C      と評価している項目が存在した。しかし、これらの評価が存在      する案件は、「総合評価」でAと判断され、評価項目でB、Cと      なった事項に関する記述はなかった。       本件でCと評価されていた評価項目についてヒアリングを実      施した結果、この評価項目は来場者数に関するものであり、新      型インフルエンザの影響を受けたことからCと判定したとの説      明を得た。また、実績値としてはCと判定したものの、やむを      得ないことから、総評点をAと判断したとの回答を得ている。       これらの内容は、「総合評価」に書かれておらず、指定管理者      選定委員会等の第三者が資料を閲覧した際に、本事項を容易に      把握することが困難である。結果として、指定管理者選定委員      会はC判定の評価を把握せずに、指定管理者の管理状況を評価      してしまうことが可能性として考えられる。       したがって、「評価表」の評価項目において、B又はCなど、      十分でないと判断した項目については、その内容と理由、今後      の改善の方向性などを検討し、「総合評価」に記載することが望      まれる。       なお、本事項は、指定管理者選定委員会及び岐阜市との協議      によって既に改善が進められている。平成22年5月に実施した      平成21年度の下期分の評価においては、「総合評価」の記載を      変更し、優良点は太字で記載していることや、また、B、Cとい      った判定を行った項目についても記載していることを確かめて      おり、今後も同様の取り組みを継続することが望まれる。    (イ)教育委員会    1) 概要      A) 組織概要 図5-13 教育委員会の組織概要      B) 業務概要        教育委員会は、教育施策の企画・調査・調整を中心に、学校       の施設管理、生徒指導や国際理解教育の支援なども行っている。       また、教育事業の一環として、図書館や科学館、歴史博物館な       どの管理運営業務も行っている。    2) 監査対象      以下のとおり監査対象を抽出した(表5-14)。 表5-14 教育委員会の監査対象とした案件 ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │E-1 │柳津小学校 エレベーター保守点検業務委託  │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 委託 │E-2 │岐阜市科学館管理業務委託(4月~5月分)   │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-3 │平成21年度岐阜市ドリームシアター岐阜指定管 │ │    │  │理料                    │ └────┴──┴──────────────────────┘ ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │E-4 │境川中学校 地上アナログ・デジタル放送受信状│ │ 委託 │  │況調査業務委託               │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-5 │合渡小学校耐震補強工事ほか1工事監理業務委託 │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │E-6 │三輪中学校耐震補強建築工事         │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-7 │岩野田北小学校ほか1校太陽光パネル設置工事  │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-8 │フィールドかけぼらピッチャーマウンド等設置 │ │    │  │工事                    │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 工事 │E-9 │フィールドかけぼらピッチャーマウンド等設置 │ │    │  │工事                    │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-10│岐阜市フィールドかけぼら 3塁側ベンチ工事  │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-11│厚見中学校 南舎2,4階手洗い増設工事    │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-12│岐阜小学校 遊具撤去工事 環境整備のため  │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │E-13│平成21年度財団法人岐阜市学校給食会運営費補 │ │    │  │助金                    │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-14│平成21年度岐阜市体育協会運営補助金     │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-15│平成21年度岐阜市私学振興補助金(富田高等学 │ │負担金 │  │校)                    │ │・交付金├──┼──────────────────────┤ │・補助金│E-16│平成21年度 岐阜市中学校及び岐阜特別支援学 │ │    │  │校進路指導対策行動費補助金(中学校分)   │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-17│第3回岐阜県民スポーツ大会夏秋季大会派遣補助 │ │    │  │金                     │ │    ├──┼──────────────────────┤
    │    │E-18│平成21年度遠距離通学費補助金(小学校分)そ │ │    │  │の1                     │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │E-19│長森図書室閲覧用図書(一般)        │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-20│厚見小 図書館用図書購入費         │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-21│6-181 校務用 (長森中)         │ │ 物品 ├──┼──────────────────────┤ │    │E-22│長良図書室閲覧用図書(一般)        │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │E-23│校務用パソコン等一式(平成21年度学校情報通 │ │    │  │信技術環境整備事業で導入していない学校への │ │    │  │設置)                   │ └────┴──┴──────────────────────┘    3) 発見事項      A)誤った押印が確実に塗りつぶされていなかった。【指摘】       <対象案件>       E-1  柳津小学校 エレベーター保守点検業務委託       (担当課:教育施設課)        岐阜市は、「会計事務マニュアル」において、支出に関する書       類でやむなく押印を誤った場合は、×印で示すのではなく、確       実に塗りつぶすことと定めている。      <会計事務マニュアル>      P25 2.押印について      やむなく、押印を誤った場合は、×印で示すのではなく、確実に塗りつ      ぶすこと。       しかし、今回サンプルとして閲覧した「支出負担行為書」に      おいて、誰の印影であるのかまったく判別がつかないにもかか      わらず、塗りつぶされていない押印が識別された。       印影が鮮明でない押印が放置されていると、正式な権限者に      よる承認行為が行われているか事後に判断できない。「会計事務      マニュアル」に記載されているよう、やむなく押印を誤った場      合は、確実に塗りつぶす運用を徹底することが必要である。       なお、担当者にヒアリングした結果、当該押印は、すぐ右横      に押印されている正式な権限者が鮮明な印影で押印できなかっ      たものであり、塗りつぶすことを失念していたとの説明を得て      いる。そのため、必要な承認は得ていると考えられる。      B)★図書の管理について、実態に即したルールが定められていな       かった。【指摘】       <対象案件>       E-19  長森図書室閲覧用図書(一般)       E-22  長良図書室閲覧用図書(一般)       (担当課:図書館)        岐阜市では、物品は「会計規則」で定められている備品台帳       の書類様式を用い、管理することが定められている。      <岐阜市会計規則>      (備品台帳の登載)      第101条 各部所において使用又は備付け若しくは貸付けの物品で備      品に属するものにあっては、その部所の物品取扱員は、備品台帳(第53      号様式)に登載しなければならない。       しかし、物品の一部である図書館の図書は、図書館が独自に      導入している図書システムを用いて管理しており、「会計規則」      で定められている第53号様式以外の台帳を用いていた。       この点について、そもそも全ての物品について第53号様式を      用いることが合理的な管理方法になるのか、という観点から考      える。       まず、図書館は膨大な図書を取り扱い、また、資料の貸出、      返却、予約といった情報もあわせて管理しなければならない。      そのため、「会計規則」に定められている第53号様式で図書を      管理すると、これらの情報を同時に管理できない。第53号様式      を用いて管理するのであれば、第53号様式による管理と、図書      館にとって必要な資料の貸出等の情報も含めた管理という、二      つの管理が必要となる。       この管理方法は、業務の合理性を考えると、現実的な手法と      はいえない。       したがって、本件はルールの逸脱として認識するよりは、物      品に応じて特定のシステム又は様式を用いた方が、効率的な管      理ができる場合は、「会計規則」に定められた書類様式を利用し      なくてもよいということを、規則等で明確にしていなかったと      いう、ルール上の不備と考えられる。       以上より、図書館が業務の実態に合わせた独自の管理システ      ムを使用しているのは、ルールの設計が不十分であることが原      因と考えられるため、実態に即した管理手続がルールの逸脱と      ならないよう、ルールの改善を検討することが必要である。      C)補助金額に対する見直しが十分に行われていなかった。【意見】       <対象案件>       E-13  平成21年度財団法人岐阜市学校給食会運営費補助金       (担当課:学校保健課)        本案件は「(財)岐阜市学校給食会」からの申請に基づき、運       営に関する経費として職員の給与その他人件費に対する補助を
          行うものである。        この補助制度は、昭和37年から行われており、職員の雇用状       況や運営費の変化に応じ、補助金額が変更されてきた。        近年の補助金額の推移を見ると、平成3年から平成17年まで       は980万円、平成18年から平成21年までは715万円である。       これは、平成18年に職員を1名削減し、それにより補助金額を       265万円(嘱託員の年間人件費)削減したことによる。        つまり、職員1人当たりの補助単価は平成3年から変更され       ていないことになる。        補助金は、「(財)岐阜市学校給食会」からの申請に基づき、       岐阜市側がその内容の妥当性を検討している。        しかし、職員1人当たりの補助金額の算出となる根拠が明確       にされておらず、また、算出根拠を示した記録も存在しなかっ       たことから、申請に対する検討が十分であったとはいえない。        したがって、今後は、補助金額の算出根拠をより明確にする       ことが望まれる。        なお、結果として、補助金額が前年度と同一になることは当       然考えられる。本事項は、前年度と同一の金額になることを課       題として識別したものではなく、補助金額を決定するに至る過       程をより明確にし、記録として残すことを求めるものである。    (ウ)基盤整備部    1) 概要      A)組織概要 図5-14 基盤整備部の組織概要      B)業務概要        基盤整備部は、道路及び河川の整備等による安全性と利便性       の高い都市の基盤づくりを担当している部署である。    2) 監査対象      以下のとおり監査対象を抽出した(表5-15)。 表5-15 基盤整備部の監査対象とした案件 ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │K-1 │昇降機設備保守点検業務委託         │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-2 │岐阜市道路パトロール業務委託(北部その1)  │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-3 │側溝清掃業務委託(その1)          │ │ 委託 ├──┼──────────────────────┤ │    │K-4 │地区計画道路用地分筆登記業務委託 岐阜市小 │ │    │  │西郷一丁目153番地内(単価契約済)      │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-5 │地区計画情報管理システム維持管理業務委託  │ │    │  │(単価契約済)               │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │ 工事 │K-6 │道路側溝改良工事 側溝蓋破損のため 岐阜市 │ │    │  │手力町地内                 │ └────┴──┴──────────────────────┘ ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │K-7 │道路舗装工事                │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-8 │道路側溝改良工事(その2)          │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 工事 │K-9 │道路側溝改良工事 路面排水不良のため 岐阜 │ │    │  │市宝来町地内                │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-10│道路側溝改良工事 路面排水不良のため 岐阜 │ │    │  │市野一色3丁目地内              │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │K-11│平成21年度土地改良施設維持管理適正化事業賦 │ │    │  │課金                    │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-12│平成21年度羽島用水土地改良区排水費負担金  │ │負担金 ├──┼──────────────────────┤ │・交付金│K-13│県営工事費地元負担金 県単地方特定道路整備 │ │・補助金│  │(改良) 県単地方特定道路整備(臨交)関本巣│ │    │  │線 岐阜市太郎丸新屋敷地内         │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-14│県営工事費地元負担金 県単道路新設改良 岐 │ │    │  │阜大野線 岐阜市折立地内          │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │K-15│水防業務用                 │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 物品 │K-16│河川管理(災害対策)用           │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │K-17│点々補修用袋詰合材購入代金 道路維持補修用 │ │    │  │単価契約済                 │ └────┴──┴──────────────────────┘    3) 発見事項      A)「一社(者)随意契約理由書」に選定理由が正確に記載されて       いなかった。【指摘】       <対象案件>       K-4  地区計画道路用地分筆登記業務委託 岐阜市小西郷
              一丁目153番地内(単価契約済)       (担当課:基盤整備政策課)       地区計画の道路用地分筆登記業務は、社団法人岐阜県公共嘱      託登記土地家屋調査士協会(以下、「土地家屋調査士協会」)と      単価契約を締結している。この契約は一社(者)随意契約であ      る。       一社(者)随意契約の理由として、「一社(者)随意契約理由      書」では以下のとおり記載されている。      <「一社(者)随意契約理由書」に記載された随意契約理由>      土地家屋調査士法第64条第1項の規定業務(官公署等の依頼による不      動産の表示に必要な調査若しくは測量)は同法第68条第1項(調査士      会に入会している調査士又は調査士法人でない者は行うことができな      い)の規程により業務委託する。       この理由は、本業務は土地家屋調査士会に入会している調査      士又は調査士法人しか、業務を実施することができないという      理由であって、土地家屋調査士協会を選定した理由は明記され      ていない。       ここで、土地家屋調査士会と土地家屋調査士協会の関係につ      いて整理すると、土地家屋調査士法では、第68条において、土      地家屋調査士会に入会している調査士又は調査士法人でない者      は、土地家屋調査士の業務を実施してはならないことが定めら      れている。       また、第63条において土地家屋調査士協会を設置することが      可能な旨を定めている。また、第64条において、土地家屋調査      士協会は官公署等の依頼を受けて事務を行うことが定められて      いる(図5-15)。 図5-15 土地家屋調査士会と公共嘱託登記土地家屋調査士協会の関係      <土地家屋調査士法>      (業務)      第64条 協会は、第63条第1項に規定する目的を達成するため、官      公署等の依頼を受けて、第3条第1項第1号から第3号までに掲げる      事務(同項第2号及び第3号に掲げる事務にあつては、同項第1号に      掲げる調査又は測量を必要とする申請手続に関するものに限る。)及び      これらの事務に関する同項第6号に掲げる事務を行うことをその業務      とする。       つまり、土地家屋調査士協会は官公署からの業務委託を専門      として業務を実施するものの、官公署は、土地家屋調査士協会、      又は土地家屋調査士協会に属していなくても土地家屋調査士で      あれば、業務を委託することが可能である。       以上より、「一社(者)随意契約理由書」には土地家屋調査士      協会を選定した理由が十分に明記されていないことから、今後      は土地家屋調査士協会を選定した理由を明記する必要がある。      B)★工事を行う際の必要書類において、作成されていないものが       あった。【指摘】       <対象案件>       K-6  道路側溝改良工事 側溝蓋破損のため 岐阜市手力           町地内       K-9  道路側溝改良工事 路面排水不良のため 岐阜市宝           来町地内       K-10  道路側溝改良工事 路面排水不良のため 岐阜市野           一色3丁目地内       (担当課:道路維持課)       「契約規則」では、工事を行う際に仕様書、設計書及び図面      を必要としている。また、同規則第2条第2項において、市長      がやむを得ないと認めたときは、その書類を省略することがで      きることを定めている。      <岐阜市契約規則>      第2条 契約しようとするときに必要な書類は、次のとおりとする。      (1) 工事にあっては、仕様書、設計書及び図面      (2) 物品にあっては、品質及び数量を記載した書面並びに必要と認め      るときは仕様書      (3) 予定価格を記載した書面      (以下省略)      2 前項の規定にかかわらず市長がやむを得ないと認めたときは、その      必要な書類を省略することができる。       しかし、今回、閲覧の対象としてサンプル抽出を行った道路      側溝工事においては、図面が作成されているとはいえない状況      であった。図面の代替として場所を指定した地図が添付されて      いるものの、工事に求める要件が網羅的に記載されていないこ      とから、岐阜市の意図を正確に伝達する書類としては十分では      なかった。       これらの案件は、いずれも50万円以下の金額であり、事業担      当課が直接契約した案件である。       この図面を作成しなかった理由としては、道路側溝工事は、      毎年市内で多数実施する案件であり、業者に図面等を用いて詳      細に指示しなくとも、事業課の意図が伝達でき、工事を進める      ことができるためであるとの説明を得た。       これまでに、設計内容について業者と認識が異なった事例は      なく、また、工事の検査には、市職員が立ち会い点検を実施し      ていることから、本事業に関しては、図面がなくとも、市の意      図したとおりの工事が行われたといえる。
          本件と同じような、定例的な工事に対して図面を求めること      は、業務工数の増加というデメリットのみが生じ、受託業者と      岐阜市の認識の共通化というメリットはあまり生じないことが      考えられる。       しかしながら、これまで業者と認識の差異が生じていないこ      とや、業務工数の増加という理由を持って、市の意図した工事      内容を正確に伝達するための図面を安易に省略し、ルールから      逸脱してよいとの理由にはならない。       また、同規則第2条第2項に定められている「市長がやむを      得ないと認める案件」に該当したという記録もない。       したがって、今後は次のような二つの改善方法が考えられる      ことから、岐阜市としての方針を検討し、その内容を遵守する      ことが必要である。       ・毎年、多数の事案が発生するような軽微な案件で、受託業        者と認識が異なるおそれが少ない案件であっても、「契約規        則」のとおり図面を作成する。       ・本件のような工事案件が、「契約規則」第2条第2項に該当        するのであれば、今後は市長がやむを得ないと認めた旨を明        確に記録として残すこととする。      C)★見積もり金額の詳細内訳が明示されていなかった。【意見】       <対象案件>       K-5  地区計画情報管理システム維持管理業務委託 (単価           契約済)       (担当課:基盤整備政策課)       本業務の仕様書には、業務内容として以下のとおり定められ      ている。      <地区計画情報管理システム維持管理業務委託特記仕様書>      5.1管理システムの保守      (1)システム保守      管理システムの運用時にソフトウェアの障害が生じた場合、すみやか      に原因を特定し、処理するものとする。また、原因が不明な場合には、      管理システムに精通している技術員を派遣し、管理システムデータの      バックアップ、定期診断などを行い、システムを復旧するものとする。      (2)プログラムメンテナンス      管理システムのバージョンが上がった場合には、プログラムのバージ      ョンアップを行う。      (3)Q&A対応      管理システムに対するQ&A対応を行う      (4)要望対応      管理システムの不具合による軽微な変更要望に対して、管理システム      の改善を図る。なお、重大な変更に要する費用については、別途調査      職員と協議するものとする。       上記の特記仕様書によれば、システム保守業務は大きく四つ      の分野に分けられる。       しかし、システム保守業務は四つの分野があるものの、委託      先の業者からの見積書には「システム保守 一式」と記載され、      どのような業務にどれだけの工数が発生するのかが、明確にな      っていなかった。       これまで、システム障害が発生した事例もなく、システムは      安定的に稼働している。また、Q&A対応が必要なシステムの変      更も少ない。       もし見積書に障害対応の工数が含まれていた場合は、その必      要性について、委託先と協議することが容易であるが、現在の      見積書では、どの業務にどれだけの工数が発生するかが分から      ず、委託先と交渉することが困難なことや、岐阜市でその見積      もり金額が妥当か否かを判断できない。       したがって、「システム保守 一式」という表記ではなく、作      業内訳が記載された見積書を先方から入手し、その内容の妥当      性について検討することが望ましい。      D)単価の検討が十分に行われていなかった。【意見】       <対象案件>       K-12  平成21年度羽島用水土地改良区排水費負担金       (担当課:基盤整備政策課)       羽島用水土地改良区排水費負担金は、昭和54年に羽島用水土      地改良区に対して、3市2町(岐阜市・羽島市・各務原市・岐南      町・笠松町)が共同で契約した内容に基づく負担金である。       この契約は、岐阜羽島用水土地改良区が管理する排水施設の      維持管理に要する費用のうち、当該施設の受益に係る各市町の      非農用地について、地積割で当該土地の権利者が負担する年額      に相当する額の総額を、負担することを定めたものである。       岐阜市は地積割の資料を用いて賦課金の単価と地積割から金      額を計算し、毎年、羽島用水土地改良地区から請求される排水      費負担金の妥当性を確認の上、負担している。       賦課金の単価については、羽島用水土地改良区は、年に1度      総代会を開催し、当該年度の収支状況、翌年度の事業計画、賦      課金について説明を行っている。この総代会の承認を得ること      で、賦課金の承認を得る形となっている。       しかし、岐阜市は、この総代会の議事資料は入手しているも      のの、総代会に出席しておらず、また、羽島用水土地改良区と
         賦課金の単価の妥当性について十分に協議していなかった。       ここ数年単価は固定しており、変動はないとのことではある      が、今後は単価の妥当性について検討することが望まれる。    (エ)都市建設部    1)概要      A)組織 図5-16 都市建設部の組織概要      B)業務概要        都市建設部は、都市計画、岐阜駅及び柳ケ瀬通周辺の市街地再       開発事業、鉄道高架事業などを推進するとともに、拠点整備、公       園緑地及び緑化、区画整理に関する業務を行っている。    2)監査対象     以下のとおり監査対象を抽出した(表5-16)。 表5-16 都市建設部の監査対象とした案件 ┌────┬──┬───────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名          │ │    │No │                       │ ├────┼──┼───────────────────────┤ │    │T-1 │岐阜駅北口駅前広場昇降機設備保守点検業務委  │ │    │  │託                      │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-2 │街路樹管理業務委託              │ │    ├──┼───────────────────────┤ │ 委託 │T-3 │高島屋南地区市街地再開発事業コーディネート  │ │    │  │業務委託                   │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-4 │公園樹木管理業務委託             │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-5 │岐阜駅北口駅前広場及び歩行者用デッキ特別清  │ └────┴──┴───────────────────────┘ ┌────┬──┬───────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名          │ │    │No │                       │ ├────┼──┼───────────────────────┤ │    │  │掃業務委託                  │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-6 │都心居住実現方策策定業務委託         │ │    ├──┼───────────────────────┤ │ 委託 │T-7 │分筆登記業務(市道柳津2号線沿道)委託料 岐  │ │    │  │阜市柳津本郷1丁目ほか3地内          │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-8 │分筆測量業務 岐阜市柳津町本郷2丁目ほか3地  │ │    │  │内 単価契約済                │ ├────┼──┼───────────────────────┤ │    │T-9 │岐阜公園整備工事               │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-10│岐阜ファミリーパーク・トリム広場造園工事   │ │    ├──┼───────────────────────┤ │ 工事 │T-11│岐阜市金公園地下駐車場床改修工事       │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-12│西山公園施設撤去工事 地権者に返還のため   │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-13│岩利広場 上水道引込工事 水道使用のため   │ ├────┼──┼───────────────────────┤ │    │T-14│平成20年度市街地再開発事業補助金(柳ケ瀬通  │ │    │  │北地区)                   │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-15│岐阜駅北口駅前広場完成記念事業実行委員会   │ │負担金 │  │事業開催負担金                │ │・交付金├──┼───────────────────────┤ │・補助金│T-16│平成21年度市街地再開発事業補助金(問屋町西  │ │    │  │部南街区)                  │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-17│鉄道高架事業県営工事負担金(岐阜駅周辺連続立け│ │    │  │体交差事業)                 │ ├────┼──┼───────────────────────┤ │    │T-18│公園施設管理用                │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-19│管理事務用                  │ │ 物品 ├──┼───────────────────────┤ │    │T-20│公園施設管理用                │ │    ├──┼───────────────────────┤ │    │T-21│公園施設修繕用                │ └────┴──┴───────────────────────┘    3)発見事項      A)★仕様書に記載された立会いが実施されていなかった。【指摘】       <対象案件>       T-2  街路樹管理業務委託       (担当課:公園整備課)       「街路樹管理業務委託」は、仕様書の中で、職員が路線ごと      に見本せん定の立会いを行うことが定められている。      <仕様書>      8.路線毎に監督職員の立会いにより見本せん定(1本)を行い、それ      に準じてせん定を実施すること。       しかし、監督職員が立会い、見本せん定を実施したのは一部      の路線にとどまり、全ての路線において見本せん定が行われて      いなかった。
          せん定業務は路線ごとに大きく内容が異なるものではなく、      一つの路線を事例として見本せん定を行えば、他の路線にも容      易に展開ができる。そのため、仕様書で求める内容と業務上の      必要性が乖離しているといえる。       仕様書は、前年と同じ物を継続して利用していたことから、      今後は仕様書の内容を再度検討し、全ての路線で見本せん定を      行う必要がないと判断した場合は、仕様書の内容を変更すべき      である。また、検討した上で全ての路線に対して見本せん定が      必要と判断した場合は、現行の仕様書通り、監督職員の立会い      が必要である。      B)★岐阜県主体の工事に関し、情報入手の時期が遅れていた。【意       見】       <対象案件>       T-17  鉄道高架事業県営工事負担金(岐阜駅周辺連続立体交           差事業)       (担当課:駅周辺事業推進課)       岐阜県の事業に対する市町村の地元負担金に関しては、従前      は、負担金の対象となった事業内容や対象経費の内訳は開示さ      れていなかった。       しかし、平成21年の大阪府知事による問題提起を契機に、全      国知事会が国土交通省に対して直轄事業の内訳を求めるように      なった。       この動きにあわせ、岐阜県は県事業に対する市町村負担金の      内訳を開示することを公表し、開示に努めている(「県事業に対      する市町村負担金に係る情報開示について」(岐阜県、平成21      年11月12日)より)。       これにより、岐阜市は、従前は把握することが困難であった、      岐阜県の事業の内訳情報を把握することが可能となった。       しかし、この事業の情報の入手時期について着目すると、本      件は平成22年2月に岐阜県と委託業者が締結しているものの、      岐阜市が負担金額の通知を受け、その負担金に対する承諾書の      提出を求められたのは同年3月19日であった。       つまり、岐阜市が負担する案件の詳細を把握する時期は、岐      阜県と業者が契約を締結した後である。このような状況が今後      も継続すると、岐阜県が行う事業を事前に把握し、内容を確認      することなく、求められた金額をそのまま払わざるを得ない状      況が生じる可能性がある。       「岐阜市補助金等交付規則」(以下、「補助金等交付規則」)で      は、補助事業等に係る事業計画書や、収支予算書等を提出する      ことを求めており、これは、支出の前にその内容の妥当性を確      かめた上で、金額を負担するという趣旨である。       負担金は「補助金等交付規則」の適用外であるため、その負      担内容について岐阜市が事前に検討しなくとも、岐阜市のルー      ル違反とはならない。つまり、現在の情報入手の時期はルール      違反とはいえない。しかし、本来的には補助金に準じて、負担      金も支出の内容を事前に把握することが望ましいといえる。       以下に記載した全国市長会が平成21年7月に実施したアンケ      ートなどからも、県と市町村の間の情報交換には多くの課題が      述べられている。実際には、岐阜県と岐阜市の担当者間でのや      りとりがあるとはいえ、現在の情報交換の内容や時期が妥当か      否かを再度検討することが望ましいと考えられる。      <「都道府県が行う建設事業等に係る都市負担金に関する実態調査結      果」(全国市長会、平成21年7月)において述べられた意見>      ・負担金決定に際して、都道府県との間で事前協議は行われるが、ほ      とんど形式的なものであり、都市の意向が反映される場合は少ない。      ・都道府県事業に対する負担割合は、都道府県により、また事業によ      り様々。      ・負担金の詳細な積算内訳が示される事業は、ほとんどない。      ・事業に直接関係のない経費は負担金の対象として相応しくない。      ・負担金の積算内訳の開示については、平成21年4月以降において、      一部の県の一部の事業で改善がみられるものの、その多くは改善され      ていない。      ・負担金が受益の限度に見合うか否かの見解は、事業によって様々。    (オ)健康部    1)概要      A)組織概要 図5-17 健康部の組織概要      B) 業務概要         健康部は、市民自ら健康で豊かな生活を送ることができるよ        う、保健医療環境の整備、安心して子を産み育てる社会の実現        等を目指し事業を行っている。         この中には、衛生試験所や市民健康センターも含まれ、食品        検査や予防接種なども業務に含まれている。    2)監査対象     以下のとおり監査対象を抽出した。 表5-17 健康部の監査対象とした案件 ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │H-1 │岐阜市立第二看護専門学校自動火災報知設備保 │
    │    │  │守点検業務委託               │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 委託 │H-2 │岐阜市南市民健康センター昇降機保守点検業務 │ │    │  │委託                    │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │H-3 │ゴルフ場周辺飲料水残留農薬検査業務委託   │ └────┴──┴──────────────────────┘ ┌────┬──┬──────────────────────┐ │ 分野 │案件│        対象案件名         │ │    │No │                      │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │H-4 │平成21年度精神障害者収容ベッド確保業務委託 │ │ 委託 ├──┼──────────────────────┤ │    │H-5 │乳がん集団検診業務委託料245件 単価契約済(3 │ │    │  │月実施分)                  │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │H-6 │岐阜市福祉健康センター、岐阜市保健所空調熱源│ │    │  │取替工事                  │ │ 工事 ├──┼──────────────────────┤ │    │H-7 │岐阜市福祉健康センター、岐阜市保健所空調熱源│ │    │  │取替その他工事               │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │H-8 │第8回長良川ツーデーウオーク開催負担金 平成 │ │    │  │21年6月6日~6月7日開催           │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │H-9 │平成21年度岐阜市食生活改善推進協議会補助金 │ │    ├──┼──────────────────────┤ │負担金 │H-10│平成21年度岐阜市医師会准看護学校補助金   │ │・交付金├──┼──────────────────────┤ │・補助金│H-11│日本食品衛生学会平成21年度会費       │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │H-12│平成21年度日本食品衛生学会会費       │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │H-13│平成21年度岐阜市公衆浴場設備改善対策事業費 │ │    │  │補助金                   │ ├────┼──┼──────────────────────┤ │    │H-14│微生物 試験検査用器具(高速冷却遠心機用アン│ │    │  │グル形ロータ)               │ │    ├──┼──────────────────────┤ │ 物品 │H-15│第二看護専門学校図書室用図書購入費     │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │H-16│環境衛生監視指導用             │ │    ├──┼──────────────────────┤ │    │H-17│第二看護専門学校図書室用図書購入費     │ └────┴──┴──────────────────────┘    3)発見事項      A)★検査調書が作成されていなかった。【指摘】       <対象案件>       H-5  乳がん集団検診業務委託料245件 単価契約済(3月           実施分)       (担当課:健康増進課)       「契約規則」では、第17条の2において、50万円を超える      委託契約については検査調書を作成することが定められている。      <岐阜市契約規則>      (検査調書の作成)      第17条 検査職員は、請負契約に係る検査を完了した場合において      は、検査調書を作成しなければならない。      2 前項の場合において、請負契約に係る給付の完了の確認(給付の完      了前に代価の一部を支払う必要がある場合において行うものを除く。)      のための検査であって、当該契約金額が50万円を超えないとき又は市      長が指定した契約に係るものである場合は、検査調書の作成を省略し      請求書に検査済の旨の表示をもってこれに代えることができる。ただ      し、検査を行った結果、その給付が当該契約の内容に適合しないもの      であるときは、この限りでない。       本業務は単価契約によって、作業量に応じて金額を支払う形      態となっており、1回の支払金額が50万円を超えるケースが存      在したが、検査調書が作成されていなかった。       検査調書は、委託した業務が適切に履行されたか否かを判断      し、請求金額を支払うか否かを検討するための基礎情報となる。       本業務のように医療に関する委託については、医師の判断の      妥当性までは検査できないものの、業務量と請求額の確認や、      指定した地域か否かといった観点からは検査することが可能で      ある。       現在は、「契約規則」からの逸脱となっているため、今後は検      査調書を作成することが必要である。      B)承認の記録が残されていなかった。【意見】       <対象案件>       H-1  岐阜市立第二看護専門学校自動火災報知設備保守点           検業務委託       (担当課:第二看護専門学校)       本件は、火災報知設備の点検業務を委託したものである。業      務の終了後には、「消防用設備等(特殊消防用設備等)点検結果      報告書」が作成されている。       この点検結果報告書の一部を構成する「総括表」(別記様式第      2)には防火管理者及び点検の立会者の押印がなされていたもの      の、「点検票」(別記様式第11)には、防火管理者及び立会者の      記載及び押印欄があるにも関わらず、空欄となっていた。       「総括表」(別記様式第2)には押印がなされているため、立
         会いは行われていると想定されるものの、「点検票」(別記様式      第11)が求めている様式要件を満たしていなかった。       したがって、「点検票」(別記様式第11)の要件を満たすべく、      防火管理者及び立会者の欄を記入し押印することが望ましい。      C)負担金額の根拠が明確にされていなかった。【意見】       <対象案件>       H-8  第8回長良川ツーデーウオーク開催負担金 平成21           年6月6日~6月7日開催       (担当課:健康増進課)       本件は、岐阜市を会場としてウォーキングを行うイベントで      ある。平成22年で第9回目となり、全国から参加者が集うこの      イベントを活用すべく、岐阜市は参加者に対して観光パンフレ      ットを配布するなど、PRに活用している。       この負担金は、平成18年に開催予算の1割程度という目安で      金額が設定され、それ以降は同じ金額が継続的に負担されてい      た。この負担金額は、健康部、教育委員会、商工観光部で協議      し決定した金額だが、その根拠となる理由は明確にされていな      かった。       このイベントは、今後も継続的に開催することが想定され、      このままの状況では、負担金額の妥当性があいまいなまま、継      続して支出がなされる可能性がある。       したがって、負担金額の算出根拠を明確にし、記録として残      すことが望ましい。      D)同一学会に重複して加入していた。【意見】       <対象案件>       H-11  日本食品衛生学会平成21年度会費       H-12  平成21年度日本食品衛生学会会費       (担当課:衛生試験所・食品衛生課)       H-11の案件は、健康部衛生試験所が加入する学会費であり、      H-12の案件は健康部食品衛生課が加入する学会費である。これ      らの部署は同一の「日本食品衛生学会」に別々に加入していた。       この理由として、業務知識を向上させるために学会から送付      される論文誌を活用しており、衛生試験所と食品衛生課は執務      場所が離れていることから、2冊の学会誌がないと、業務上不便      であるとのことであった。       現在は多くの論文がインターネット上に公開されており、日      本食品衛生学会の学会誌の論文も無料で公開されている。その      ため、学会誌の一部は学会に入会することなく、閲覧すること      が可能である。       学会に加入するメリットとしては、学会誌だけではなく、学      会発表、学術講演会やセミナーへの参加といったものがあるた      め、業務上、学会に入会することは有益である。       一方で、予算の観点から考えると、個別の課単位で学会に入      会するのではなく、健康部として入会することで、学会の会費      を節減することも考えられる。この場合、学会誌が1冊しか入      手できなくなり、衛生試験所と食品衛生課の執務室が離れてい      ることから、業務上の不都合が生じることも想定される。       したがって、このまま二つの課が食品衛生学会に入会するの      か、又は、健康部として加入するのか、といったように、食品      衛生学会の入会の仕方について、再度検討することが望まれる。  4. 支出事務に関する報道について   本監査の実施期間において、岐阜市の支出事務に関する新聞報道がなされ  た。これらの内容は、本監査で実施したデータの傾向分析や、サンプル抽出  した案件に対する詳細な検討では識別しなかったものの、支出事務に関する  事項であることから、関連部署へのヒアリング、及び関連資料の閲覧を行っ  た。  (1)建築設計業務に関する不落随契について     平成22年9月開催の市議会定例会の一般質問において、岐阜市が発注    していた建築設計業務委託について質問があった。     この質問は、      ・ 建築設計業務委託の指名競争入札において、指名業者が一部の業        者に偏っており、岐阜市は特定の団体に所属した業者を多く指名        しているのではないか。      ・ 5年間の入札価格調書を分析すると、指名された業者は、1回目、        2回目の入札で、故意に予定価格を大幅に上回る金額を入札する        ことで不調とし、随意契約で予定価格に近い高値で契約している        のではないか。     といった内容であった。     つまり、再度の入札をしても落札者がないときに行うことができる随意    契約(不落随契)を利用して、特定の団体に所属した指名業者が談合し入    札を不調とすることで、高値で受注しているとの指摘であった。     この指摘に対し、岐阜市は「岐阜市入札監視委員会」を開催した。この    監視委員会で審議するために、岐阜市が過去5年にわたる建築設計業務を    調査した結果、建築設計業務に関する不落随契は表5-18のとおり存在し    た。ここには、調査した結果の一部ではあるが、年度別の設計業務委託の    件数、そのうち不落随契となった件数、不落随契となった件数のうち特定    の団体以外の業者が参加していた件数を記載している。     これによれば、過去5年間に約57%の案件が不調となり、随意契約とな    っている。契約課によれば、他の業種(例えば土木関係の業務委託)と比
       較して、不落随契が多いとのことである。 表5-18 過去5年間の不落随契の状況 ┌─────┬─────┬───────┬──────────┐ │     │設計業務の│       │不落随契のうち、特定│ │ 年度  │契約件数 │不落随契の件数│の団体以外の業者が │ │     │     │       │参加した件数と割合 │ ├─────┼─────┼───────┼──────────┤ │平成17年度│   14件│      7件│   5件(約71%) │ ├─────┼─────┼───────┼──────────┤ │平成18年度│   42件│     26件│  11件(約42%) │ ├─────┼─────┼───────┼──────────┤ │平成19年度│   30件│     17件│  10件(約59%) │ ├─────┼─────┼───────┼──────────┤ │平成20年度│   43件│     26件│  17件(約65%) │ ├─────┼─────┼───────┼──────────┤ │平成21年度│   74件│     39件│  25件(約64%) │ ├─────┼─────┼───────┼──────────┤ │ 合計  │   203件│     115件│  68件(約59%) │ └─────┴─────┴───────┴──────────┘     建築設計業務は、工事等と異なり積算単価が公表されていないこと、ま    た、工事等ではないことから人件費が原価の大部分を占め、実施する作業    者の単価によって金額が大きく異なる。     したがって、業者が設定する単価によって、岐阜市の設計金額と業者の    入札価格が乖離することは十分に考えられる。建築設計業務は不落随契が    発生しやすい業務の分野と考えられることから、不落随契の件数をもって    談合が行われていたとは必ずしもいえない。     また、市議会での質問において、岐阜市は特定団体に所属している業者    を指名し、不落随契を助長しているとの指摘があった。表5-18を見ると、    不落随契のうち、特定団体に所属していない業者が参加している案件は約    59%存在する。     談合は、談合を意図する業者の全てが指名状況や入札価格の情報を共有    することで可能となる。例えば、ある特定団体に所属している業者全員が    談合を意図したとしても、この特定団体に所属していない業者が入札に参    加していれば、特定団体に所属していない業者の全ても同様に談合を共謀    しなければ談合は成立しない。     特定の団体に所属していない業者が入札に参加している場合は、全ての    入札業者が特定の団体に所属している場合と比較して、談合を行うことは    困難な状況であると考えられる。このような特定の団体に所属していない    業者が入札に参加している案件は約59%存在することから、岐阜市が特定    の団体の業者のみを指名し、談合を助長しているとまではいえないものと    考える。     次に、監査人自ら平成20年度に実施した建築設計業務委託の中から、    サンプルとして案件を抽出し、契約課に対して入札の過程をヒアリングし    た。これは、不落随契となった案件と、不落案件とならなかった案件の入    札過程を詳細に把握し、比較するためである。     その結果、案件によっては不落随契となったものも存在したが、業者指    名の考え方や、不落となる前段階までの入札の事務手続に違いは識別され    なかった。     なお、岐阜市も不落随契の件数が多いことは、外見的に疑われかねない    状況であることから対策を進めている。     例えば、平成22年9月18日付で、「当分の間、建築設計業務委託(設    備関連含む)の入札については、入札が不調となった場合には、全指名業    者から事情を聞くとともに、誓約書を徴取し、案件の確認をし、確認後、    再度公告入札又は随意契約の手続を行う」といった対策を岐阜市のホーム    ページに公表している。     また、耐震設計等を行える市内業者が限定されていることから、中長期    的には市外の業者も指名業者に加えることや、岐阜市の積算方法の改善な    どを検討している。     岐阜市は、不落随契に関する課題を認識し、改善を進めていることから、    今後もこの取り組みを継続することが望まれる。  (2)旅費の不適切な経理について     平成22年9月の岐阜市議会定例会の一般質問において、市長の出張旅    費における日当などが、本来、減額調整して支給されるべきところを全額    支給されていたとの指摘がなされた。     「岐阜市職員旅費条例の運用に関する要綱」が平成22年4月に改正さ    れ、出張時には日当を支給するが、出張先で自己負担のない昼食が用意さ    れている場合は、日当を減額調整することが明文化された。それ以前は実    務上、同様な場合には日当の額を2分の1に減額調整して支給することと    なっていた。しかし、出張先で昼食が用意されているにもかかわらず、全    額が支給された案件が存在し、そのことを議員が指摘したものである。     岐阜市は、本指摘を受け「岐阜市不適正な事務執行等に係る再発防止対    策委員会」(以下、「再発防止対策委員会」という。)を開催した。平成17    年度から平成22年8月までの日当や宿泊料を調査したところ、1)昼食が    提供されていたにもかかわらず、日当の全額が支給され調整されていない    ものが68件、2)主催者から宿泊施設の指定があり、宿泊料調整が必要で    あるにもかかわらず宿泊料の調整が行われていないものが15件存在した。     また、旅費の支給に係る会計課の審査を通すため、出張命令書に添付す    る主催者の開催要項等の資料から、昼食及び宿泊の記載がある場合にその    記載を削除したり、昼食及び宿泊の記載のある書面を添付しないといった    作為の疑いのある処理が計44件存在した。     この問題は、二つの論点が存在すると考える。     一つ目は、文面の削除や回覧書類に添付しないといった行為である。岐
       阜市は「会計規則」、「会計事務マニュアル」において支出に関する書類は、    塗まつ、改ざん又は首標金額の訂正を禁止しており、文面の削除は決して    行ってはならないと定めている。     これは、修正液や砂消しゴムの利用(P81)といった本報告書の発見    事項に代表されるように、ルールを遵守していないだけでなく、相互の牽    制や上席者の監督が十分に行われていなかった、すなわち内部統制が十分    に構築及び運用されていなかったために生じたと考えられる。     岐阜市は、本事項に対する再発防止策として、(1)日当の廃止、旅行雑    費の支給、宿泊証明書の提出義務付け、(2)法令遵守及び旅費制度の周知    徹底、組織的なチェック体制の強化、(3)職員の意識改革と風通しのよい    組織風土の確立、を挙げている。     この中の「(2)法令遵守及び旅費制度の周知徹底、組織的なチェック体    制の強化、(3)職員の意識改革と風通しのよい組織風土の確立」が、内部    統制の観点と強く結びついている。     岐阜市では、ルール遵守に係る意識が職員に徹底されていないことや、    担当者間によるクロスチェックや上席者による点検行為(内部統制)が十    分に運用されていない可能性がある。したがって、ルール遵守に関する研    修の充実を図ったり、岐阜市としてルール遵守に対する強い取り組み姿勢    を示すことで、ルール遵守の組織風土を更に強固なものにすることが望ま    れる。     二つ目としては、旅費制度に関する事項である。     岐阜市では「岐阜市職員旅費条例」、「岐阜市職員旅費条例施行規則」、「岐    阜市職員旅費条例の運用に関する要綱」(現:岐阜市職員旅費条例等の運用    に関する要綱)といった旅費に関する制度を定めている。     制度を見ると、宿泊料は役職に応じて一律に定額が支給されることにな    っている。ただし、以下のような調整を行わなければならない。      <岐阜市職員旅費条例の運用に関する要綱>      (宿泊料の調整)      第8条 研修用に設立された宿泊施設又は研修主催者があらかじめ指定し、又はあ       っ旋する宿泊施設(以下これらを「指定された宿泊施設等」という。)に宿泊する       場合の宿泊料は、その宿泊に必要な額(次項において「実費」という。)とする。      2 正当な理由なしに指定された宿泊施設等を利用しない場合の宿泊料は、実際に宿       泊する施設の宿泊に必要な額とし、実費を上限とする。      3 指定された宿泊施設等の宿泊料(前項の規定による場合も含む。)に夕食代及び       朝食代相当額が含まれない場合は、1食につき別表2に掲げる夕食代及び朝食代       相当額を加算する。      4 第1項の宿泊料の額(前項の規定により夕食代及び朝食代相当額が加算された額       を含む。)は、条例別表に掲げる額を上限とする。      5 負担金等に夕食代及び朝食代相当額が含まれている等当該経費を支出する必要       がない場合は、宿泊料からその額を減額する。この場合において、夕食代及び朝       食代相当額が不明なときは、1食につき別表2に掲げる夕食代及び朝食代相当額       を限度として減額するものとする。       ※上記記載の要綱は議会において指摘を受けた当時の規定である。なお、        平成22年12月に全部改正され、名称も「岐阜市職員旅費条例等の運        用に関する要綱」としている。     さらに、上述しているとおり、岐阜市は本事項に対する再発防止策とし    て、宿泊証明書の提出を義務付けることにしたことから、出張者による旅    費の申請と、申請に対する内容の確認をあわせると、旅費の支給に関して    繁雑な事務手続が発生することも想定される。     必要以上に支給しないためには、これらの事務手続は必要なものではあ    る。しかし、岐阜市全体の行政効率を考えた場合、旅費の申請及び申請に    対する確認の事務手続はできる限り軽減し、岐阜市職員の本来の業務であ    る、施策の検討や推進に専念するための環境を構築することも必要といえ    る。     例えば、宿泊料に夕食代、朝食代を含めず、宿泊者に対して一律の料金    を支払うことが考えられる。民間企業でも、事務手続の簡素化のため、一    律に宿泊料を支給する会社が存在する。     以上より、事務手続の効率化の観点から、現在の旅費制度をより簡素な    ものに変更することも一つの改善手法である。「再発防止対策委員会」にお    いて、日当の廃止という提案がなされたことは、より簡素な旅費制度に近    づくものであり、本事項を推進することが望まれる。  (3)競輪事業に関する不適正な契約事務の執行について     平成22年10月中旬に、岐阜競輪場内の施設修繕に係る契約事務に関し    不適切な契約事務の執行があるとの新聞報道がなされた。これを受け、岐    阜市は「再発防止対策委員会」を開催し、調査した。     その結果、1)本来、競争入札とすべき工事を少額の修繕に分割すること    で、随意契約を締結した事案、2)施設修繕の名目で随意契約を締結し、実    際には物品の購入や、別の施設の設置、修繕等を行った事案、3)支出負担    行為書の起案日を遡及入力して作成した事案など、合計90件の不適正な    事案が識別された。     平成21年度の事務処理要綱である「岐阜市工事請負契約事務処理要綱」    (平成21年4月1日改定)において、設計金額が50万円以下の修繕及び    軽易な工事は、担当課が契約手続を行うことが定められており、少額の修    繕に分割することで随意契約を締結した事案は、この仕組みを利用したも    のである。     事業担当課で契約手続を可能としている理由は、事務効率を向上させる    こと、または迅速な対応を行うためと考えられる。     制度を改善し、50万円以下の修繕及び軽易な工事も契約課を通した契約    手続にすると、事務手続の負荷が増大し、結果として行政効率の低下、ひ    いては市民サービスの低下につながることが考えられる。     このことから、制度の趣旨を踏まえると、制度に著しい欠陥があったと    は言い難い。本件は不適切な契約事務手続を行っていたり、支出負担行為
       書の起案日を遡及入力していたものであるが、これらは全てルール遵守に    係る意識の欠如に起因していると考えられる。     本監査にて、前述したとおり、支出関連の書類に修正液や砂消しゴムを    利用していた(P81)など、ルールからの逸脱が識別されたことから考    えれば、他の部署においてもルールを遵守するといった意識が徹底されて    いない可能性が考えられる。     したがって、ルールを遵守する組織風土をより醸成するために、これま    で以上にルール遵守のための研修や啓発を実施することが望まれる。     なお、岐阜市はこの報道がなされた後に、法令遵守研修を開催すること    で職員の意識の向上を図っているが、今後、研修内容の充実を図り、継続    的に実施することが望まれる。 <添付資料> 添付資料1 予備調査ヒアリングのスケジュール ┌──┬──────┬──────┬───────┬──────┐ │時間│  時間  │6月1日(火)│6月3日(木) │6月4日(金)│ │区分│      │      │       │      │ ├──┼──────┼──────┼───────┼──────┤ │1  │9:00-10:30 │  -   │ 市民生活部 │  -   │ ├──┼──────┼──────┼───────┼──────┤ │2  │10:30-12:00 │  -   │上下水道事業部│ 健康部  │ ├──┼──────┼──────┼───────┼──────┤ │3  │13:00-14:30 │都市建設部 │   -   │基盤整備部 │ ├──┼──────┼──────┼───────┼──────┤ │4  │15:00-16:30 │教育委員会 │ 環境事業部 │ 福祉部  │ └──┴──────┴──────┴───────┴──────┘ 添付資料2 本調査(前半)ヒアリングのスケジュール  本調査は、各部を四つのグループに分け、グループごとにヒアリングした。 ┌──┬────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │時間│ 時間 │ 7月9日 │ 7月12日 │ 7月14日 │ 7月15日 │ 7月16日 │ │区分│    │ (金) │ (月) │ (水) │ (木) │ (金) │ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │1  │9:00-  │都市建設部│ 健康部 │都市建設部│教育委員会│ 福祉部 │ │  │10:30  │グループ2)│グループ2)│グループ1)│グループ1)│グループ3)│ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │2  │10:30- │都市建設部│ 健康部 │教育委員会│教育委員会│ 福祉部 │ │  │12:00  │グループ4)│グループ3)│グループ3)│グループ4)│グループ4)│ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │3  │13:00- │ 福祉部 │基盤整備部│教育委員会│ 健康部 │基盤整備部│ │  │14:30  │グループ1)│グループ3)│グループ2)│グループ1)│グループ2)│ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │4  │15:00- │ 福祉部 │都市建設部│基盤整備部│基盤整備部│ 健康部 │ │  │16:30  │グループ2)│グループ3)│グループ1)│グループ4)│グループ4)│ └──┴────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 添付資料3 本調査(後半)ヒアリングのスケジュール  本調査は、各部を四つのグループに分け、グループごとにヒアリングした。 ┌──┬────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │時間│ 時間 │ 7月28日 │ 7月29日 │ 7月30日 │ 8月2日 │ 8月3日 │ │区分│    │ (水) │ (木) │ (金) │ (月) │ (火) │ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │1  │9:00-  │都市建設部│ 健康部 │教育委員会│教育委員会│ 福祉部 │ │  │10:00  │グループ1)│グループ1)│グループ1)│グループ2)│グループ1)│ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │2  │10:00- │都市建設部│ 健康部 │教育委員会│教育委員会│ 福祉部 │ │  │11:00  │グループ2)│グループ4)│グループ3)│グループ4)│グループ2)│ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │3  │11:00- │都市建設部│     │基盤整備部│     │ 福祉部 │ │  │12:00  │グループ4)│     │グループ4)│     │グループ3)│ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │4  │13:30- │基盤整備部│     │都市建設部│     │ 福祉部 │ │  │14:30  │グループ1)│     │グループ3)│     │グループ4)│ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │5  │14:30- │基盤整備部│     │ 健康部 │     │     │ │  │15:30  │グループ2)│     │グループ3)│     │     │ ├──┼────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │6  │15:30- │基盤整備部│     │ 健康部 │     │     │ │  │16:30  │グループ3)│     │グループ2)│     │     │ └──┴────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ ◯議長(林 政安君) 以上で諸般の報告を終わります。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  開  議 ◯議長(林 政安君) これより本日の会議を開きます。  本日の日程は、さきに御通知申し上げたとおりであります。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  第1 会議録署名議員の指名 ◯議長(林 政安君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において31番中尾年春君、32番乾 尚美君の両君を指名します。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  第2 会期の決定 ◯議長(林 政安君) 日程第2、会期の決定を議題とします。  お諮りします。今期定例会の会期は、本日から3月25日までの23日間と定めたいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(林 政安君) 御異議なしと認めます。よって、今期定例会の会期は、本日から3月25日までの23日間と決しました。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  第3 第1号議案から第46 第44号議案まで ◯議長(林 政安君) 日程第3、第1号議案から日程第46、第44号議案まで、以上44件を一括して議題とします。            ───────────────────               〔議 案 掲 載 省 略〕            ─────────────────── ◯議長(林 政安君) これら44件に対する提出者の説明を求めます。市長、細江茂光君。    〔細江茂光君登壇〕
    ◯市長(細江茂光君) どうも、おはようございます。    〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕  本日、平成23年第1回の岐阜市議会の定例会が開催をされるに当たりまして、新年度の予算案を中心に諸議案の審議をお願いするとともに、また、市政に臨む所信の一端と施策の大要を申し上げたいと思います。  ちょっと風邪を引いておりますので、声が少し──申しわけありません。  昨年の2月の市長選挙によりまして、市民の皆様方の信託をいただき、現在3期目の市政を担わせていただいておりますが、はや1年が経過いたしました。  この1年を振り返ってみますと、平成20年のリーマン・ショック以降、緩やかな回復基調にあるとはいうものの、日本経済は、その後の円高の進行あるいは長期にわたるデフレなどによりまして、先行きの不透明感が相変わらずぬぐえない、依然として閉塞感の漂う状況にあると思います。  また、高齢者の所在不明事案、あるいは口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザの流行、あるいはゲリラ豪雨など異常気象による災害の発生など、国民の不信や不安につながる暗い話題の多い1年でもありました。  本市におきましても業務中に職員のとうとい命が失われるという痛ましい事故が発生いたしました。  また、旅費の支給、競輪事業の契約事務に関して不適正な事務処理が明らかになるなど、問題が発生したことは、これまで法令の遵守を最優先に掲げてきた組織の長として極めて残念であり、責任を痛感しております。    〔私語する者あり〕  この競輪事業の件に関しましては、昨年10月に競輪場内の施設修繕等に係る不適正な契約事務の執行が判明したことを受けまして、直ちに事実関係の検証を行うよう指示をいたしました。  その結果、不適正な事務執行等に係る再発防止対策委員会から、不適正な事例や、警察署に届ける前の拾得金が原資であります保管金があることなどが確認されたという検証結果とともに、契約及び検査制度の見直しなど再発防止策についての報告を受けました。  昨年12月には、外部委員などで構成いたします競輪事業改革検討委員会を設置しまして、組織の再構築などを含め、今後の競輪事業のあり方全般について検討を進めてきており、新年度も引き続き改革に向けた取り組みを進めてまいります。  また、組織及び事務の執行体制につきましては委員会の中間報告を踏まえまして、新たに競輪事業改革統括審議監を設置し、運営体制の改善強化を図ってまいります。  さきの旅費の不適正な事務執行に続く今回の事案は、市民の皆様方の市役所に対する信頼を失墜させる深刻な事態であると認識をしており、改めて深くおわびを申し上げるとともに、一刻も早い市民の皆様方の信頼回復に向け全力を挙げて取り組んでいく決意であります。  また、これらを踏まえ、組織の長として責任を明確にする必要があることから、私と副市長の給料を減額する条例を提案したところであります。  これを教訓に今後このような事態が再び発生することがないよう再発防止策の徹底と適正な事務の執行に努めてまいる所存であります。  こうした一方で、昨年6月には「全国豊かな海づくり大会~ぎふ長良川大会~」が、また、10月にはAPEC中小企業大臣会合が多くの参加者を迎え開催され、本市の持つ歴史、文化や、また、緑豊かな自然を世界に発信することができました。    〔私語する者あり〕  また、本年2月には、織田信長公が足かけ10年を過ごし、天下統一の拠点となりました岐阜城とともに、本市のシンボルとして広く親しまれております金華山一帯が岐阜城跡として国の史跡に正式に指定をされました。  こうしたオンリーワンの地域資源の価値を市民の皆様と一緒になって、いま一度再認識し、これを磨き、活用していくことが岐阜市の魅力をさらに高めることにつながり、こうした中で生まれる人と人とのきずな、地域の一体感が大きなうねりとなって、岐阜市の活力のエネルギーとなるものと考えております。  これまで取り組んでまいりました行財政改革によって生み出されました財源で幾多の社会基盤の整備を進めてまいりました。  来る新年度におきましては、これに魂を込める人間主義都市の実現のため、人への投資をさらに加速させ、胎動から躍動へとつながるまちづくりに全力を注いでまいります。  それでは、本市を取り巻く環境について申し上げます。  100年に一度と言われる経済危機から2年が経過し、我が国の経済は、政府が実施をしました景気対策等によります下支え効果、あるいは海外経済情勢の改善を背景といたしまして一部で回復に向けた動きも見られますが、一方で、長引くデフレや昨年来からの急速な円高の進行などから、景気の先行きへの不安がぬぐい切れない状況にあります。  雇用環境につきましても持ち直しの気配は見られるものの、失業率は依然高水準で推移をしており、今春の大学卒業予定者の就職内定率は過去最低水準を更新するなど、依然厳しい状況にあり、格差社会の拡大あるいは貧困などが社会問題化しております。  また、長期的な少子化傾向によりまして、将来の社会を支える生産年齢人口は減少し、高齢化がいや応なく進む一方、政権運営が不安定となっていることなどから、持続可能な社会保障制度の全体像が見出せないことなどが社会の閉塞感、    〔私語する者あり〕 将来への不安感を募らせることとなっております。  こうした中、政府では、昨年6月に閣議決定されました新成長戦略に基づきまして、経済成長、財政の健全化、社会保障改革の一体的な実現を目指し、成長と雇用に重点を置いた施策を展開するとともに、マニフェストに掲げる政策課題に取り組むこととしております。  特に地域主権の推進につきましては、(仮称)地域主権戦略交付金が創設されまして、新年度は都道府県、翌平成24年度は市町村を対象に投資補助金の一括交付金化が実施される見込みであり、加えて、総合特区制度創設の議論などもなされておるところであります。  実際の運用面において、国の関与が極力排除され地方の裁量が拡大する制度となるのか、今後注視をしていく必要はありますが、権限と財源を国から地方へ移譲し、地域が個性を生かし、創意工夫のもと、独自の政策を実現する地域主権改革の方向性は明確に示されておるわけであります。我々地方自治体も、その受け皿となる確固たる決意を持ち、改革の実現を図っていく所存であります。  その一方で、セーフティーネットとも言える生活保護制度や国民健康保険制度に係る地方負担が地方財政を大きく圧迫するなど、過去の制度設計が社会の変化に対応し切れていない側面が顕在化してきており、国と地方の関係、役割分担については、さらに突き詰めた議論が求められているところであります。  国、地方ともに財政状況が逼迫する中、地域のことは地域が責任を持って決め、それに責任を持つという真の地域主権を実現するために、財政規律を保ちながら、いかに有効な政策を打ち出すことができるのか、    〔私語する者あり〕 地方自治体の行政経営手腕が厳しく問われる時代を迎えております。  こうした状況の中、本市はこれまで将来の持続的発展を見据えた段階的な施策展開を図ってまいりました。  まず、あらゆる政策の実行を担保するための財源を普通債残高の縮減や、あるいは職員定数の削減などによるたゆまぬ行財政改革によって、その財源を生み出してまいりました。  さらに、次のステップとして住民サービスの向上を図りながら、行財政改革によって生み出された財源を長年の懸案であった岐阜駅周辺整備、あるいは薬科大学新学舎の建設など、成長の礎となる数々の社会基盤整備に投資をしてきたところであります。  こうしたステップを踏まえ、さらなる次のステップとして、これらの成長の礎に人々の活力を吹き込み、その持てる機能を最大限に引き出していくことが必要であります。  そのため本年度・平成22年度は、市政の原点に立ち返り、人と人が支え合い、お互いを思いやる社会を構築するとともに、人々の潜在的な能力を伸ばし、その力をあらゆる方面で発揮できる環境を整えることで、豊かな未来に向けた推進力を生み出す人間主義都市を掲げて市政に邁進をしてまいりました。  また、その実現に向けて、医療・健康立市、教育立市、産業・雇用立市、地産地消立市の4つを目指すべき都市像と定め、まちづくりや産業の活性化、市民の豊かな暮らしづくりに向けて、人への投資を積極的に進めているところであります。  一例を申し上げますと、子育て世代の負担軽減や子どもの健康増進を図るため、昨年10月から子ども医療費の無料化を拡充し、義務教育修了までの子どもの医療費を所得制限なく、通院、入院を問わず無料といたしました。  また、同じく10月から「赤ちゃんステーション事業」を開始し、親子が安心して外出できる環境づくりにも取り組んでおります。  しかしながら、人を育て、心を豊かにし、その活力がまちづくりの具体的成果となって実を結ぶことは、    〔私語する者あり〕 一朝一夕になし得るものではありません。  来る新年度も引き続き人間主義都市を基本方針に掲げ、人への投資をさらに加速する1年と位置づけてまいります。  昨年、ノーベル化学賞を受賞されました北海道大学名誉教授の鈴木 章氏が「日本のように資源がない国は、人と、その人の努力によって得た知識、人と知識しかない。」と言っておられました。  人を育て、人の持つ無限の能力を引き出す人への投資、これこそが日本を立て直し、また、本市に輝きを与えてくれるものと信じ、各種の重点施策に取り組んでまいります。  新年度におきましては、特に人々の活力の源とも言える健康と、幾多の才能をはぐくむ教育の2つの分野に重点を置き、これまで培った経験を足がかりとし、さらなる高みを目指してまいりたいと考えております。  また、これら2つの重点政策を支えるため、地域づくりの原動力となる人と人とのきずなを強めることに加え、多様な産業振興、中心市街地のにぎわい創出などを通じ、まちの活力を生み出す地域経営力の強化をしてまいります。  最初に、「健康(幸)への投資」といたしまして、市民の健康と元気を生み出す施策について申し上げます。  健康こそ人生最大の財産と言われますように、心身が健康であることにより、だれもが安心と幸せを実感するものであり、本格的な高齢社会を迎えるに当たって、いつまでも生きがいを持ち、元気で健康に暮らしたいという市民の皆様の願いは一段と強くなっております。  こうした思いにこたえていくためには、予防医学や健康増進を中核に据えた施策を実践し、市民の皆様の健康寿命の延伸や医療費の軽減を図っていくこと、また、加えて、万が一病気にかかってしまった場合においても充実した医療のケアを受けられる体制を整備すること、この双方向からのアプローチが必要であります。  こうした取り組みにより市民の皆様の心身の健康を下支えすることで、岐阜市に活力をもたらすことにつながる医療・健康立市の観点から、さまざまな施策の推進を図ってまいります。──失礼いたしました。  まず、予防医学、健康増進につきましては、これまでにも地域の皆様と一体となって、さまざまな健康づくり施策を実施してまいりましたが、本年度から、快適で健幸なまちづくりを進めるスマート・ウエルネス・シティの考えのもと、健康に関心のある方だけではなくて、すべての市民、皆様が主体的、積極的に健康増進に取り組むことができるよう、さまざまな施策を通じた新しい都市モデルの構築に取り組んでいるところであります。  その実現に向け、新年度は「歩く」をキーワードとした健康づくりを積極的に進めてまいります。  歩くことは生活習慣病の予防に効果があるとされ、また、手軽にできる運動でもあります。  平成21年に内閣府が行った体力・スポーツに関する世論調査においても、この1年間に行った、または今後行ってみたい運動・スポーツの種目でウオーキングが第1位となるなど、ウオーキングを始める方が大変ふえてきていると感じております。  また、歩くことを通じて、季節の移り変わりや景観など地域の魅力を再発見したり、新しい仲間たちとの輪が広がっていくなど、地域社会の活力を生み出す原動力となる可能性も秘めております。  このように人が歩くことによって、一人一人の身体的健康だけではなく、地域社会、ひいては岐阜市全体に元気と活力がもたらされるものと考えております。  そのため歩くことの効用につきまして広く紹介していくことはもとより、より多くの方々に自発的に歩いていただけるよう、さまざまな場面で意識啓発をしてまいります。  また、歩行環境の整備、自転車や公共交通の利用促進、あるいは夜間でも安心して歩くことのできる地域づくりなど、ハード、ソフト両面から、歩きたくなるまち、安全に歩くことができるまちづくりを進め、歩くことを通じた市民の健康づくりを支援してまいります。  また、予防医療につきましても、子宮頸がんワクチンなどの予防接種につきまして、国の制度設計においては費用の9割が公費助成とされております中、本市におきましては全額を助成することとしたほか、がん検診などにつきましても引き続き受診率の向上に取り組んでまいります。  さらに、病気にかかった方々を支える医療環境につきましては、市民病院の改築整備を進め、地域医療の拠点としての機能の向上を図るほか、子ども医療費の完全無料化を引き続き実施するなど、東海地区ナンバーワンの医療環境のさらなる充実を図り、市民の安心の礎となる「ぎふの医療」の確立を進めてまいります。  次に、「向学への投資」といたしまして教育について申し上げます。  二宮尊徳翁の教えに「積小為大」という言葉があります。小さなことを積み重ねることで大きな成果を得るという意味でありますが、人が成長していく過程におきましても、この言葉のとおり、幼少のころからさまざま知識や経験を一つ一つ時間をかけて積み重ねることが、やがて豊かな心をはぐくみ、すぐれた能力を開花させることにつながると考えております。  こうした観点から、未来の担い手である子どもたちの成長を考えるとき、義務教育は、人としての基本的な知力や体力、人格を形成する重要な場であり、この時期に質の高い教育が受けられる機会を数多く提供していくことが必要であります。  本市におきましては教育立市を掲げ、これまで一貫して、教育といえば岐阜市と言われるよう教育を最重要施策に位置づけ、さまざまな事業を展開してまいりましたが、特に責任ある社会人として将来を担う子どもたちが義務教育の中でしっかりとした志を抱き、みずから学び、努力し、成長していくことが大変重要であると考えております。  新年度におきましても自立した精神を育てるキャリア教育や、グローバル化する社会経済に対応するための英語教育、さらには、色彩教育、人間理解教育など、豊かな人間性をはぐくむような岐阜市ならではの特色ある教育の研究、実践に努めてまいります。  また、子どもたちそれぞれの発達や成長の段階に対応した教育機会を提供するほか、教育相談や生徒指導など、きめ細かな支援を通じて、児童生徒一人一人の個性を伸ばし、自己実現のできる資質や能力の育成を図ってまいります。  一方、総務省が全国すべての世帯を対象に毎年実施をしております家計調査の結果、学校授業料、塾、家庭教師代などの教育費支出が、本市におきまして教育立市を提唱した翌年の平成19年以降の3カ年平均、つまり平成19年、20年、21年の3カ年平均で、47の県庁所在市中全国第1位となるなど、岐阜市は向学意欲が大変旺盛な地域でもあります。  こうした点を踏まえ、これまで岐阜市型コミュニティ・スクールで進めてまいりました、学校と家庭、地域社会の連携のさらなる強化を図るとともに、教育講演会の開催など、市民が教育に積極的にかかわる風土を醸成し、市民の教育に対する理解と協力に基づく確固たる教育基盤の確立に努めてまいります。  加えまして、小中学校の児童生徒のみならず、幼児や若者、さらには、保護者、また、教員などの教育にかかわるさまざまな悩みに対して総合的に支援を行います(仮称)総合教育支援センターの設置に向けた準備を進め、時代のニーズに即した教育支援を図ってまいります。  また、情操豊かな人間性をはぐくむ、家庭における子育て支援の充実といたしまして、子ども医療費の無料化のほか、延長保育及び一時預かり保育を実施する保育所や留守家庭児童会の定員数の拡大、安全性に配慮した三人乗り自転車の貸し出しなど、子どもを持つ親が心にゆとりを持って子育てに臨むことができる環境づくりを一層推進してまいります。  子どもたちは、それぞれにかけがえのない才能を持っております。このすばらしい才能を伸ばす機会を、子どものそれぞれの個性に合わせ的確に提供することが我々の責務であると認識し、未来に輝く教育の実践に全力で取り組んでまいります。  続いて、「地域経営力の強化」について申し上げます。  経済のグローバル化や少子・高齢化の進展など、あらゆる変革の波が地方に押し寄せる中で、我々基礎自治体は主体性を持って多様化するニーズにこたえるため、地域の主役であります住民の皆さんと一体となり、地域のことは地域で決めるという真の地域主権の確立を目指し、地域の個性を生かした施策を実行していかなければなりません。  そのためには、市民がみずから地域の課題の解決に取り組み、また、互いに助け合う中から生まれる、人と人、地域と地域を結ぶきずなが地域社会を支える基盤となり、豊かな地域づくりの原動力になると考えております。  こうした中、人と人のきずなをより確固なものとするため、まちづくり協議会の設立やNPOや地域団体などによる市民活動の支援など、市民協働のさらなる推進を図り、市民と行政のパートナーシップの充実を図ってまいります。  一方、都市が持続的に発展するためには、人々の働く場となる雇用を創出し、産業と消費を活性化させることで、地域にさらなる活力が生まれるよう経済の好循環をつくることが大切であります。  そのため農業や製造業、観光サービス業など多様な産業の振興を図るとともに、ものづくり産業を初め、さまざまな業種において企業誘致を積極的に進めるほか、農業と工業の融合による地域ビジネスの可能性について研究を始めるなど、産業・雇用立市、地産地消立市を推進する観点から幅広い経済活性化策を展開してまいります。  また、中心市街地の活性化につきましては、旧岐阜メルサのファッション館に大手総合ディスカウントストアの出店が決定いたしました。その集客力に柳ケ瀬活性化の起爆剤となる期待が寄せられております。これを契機に中心市街地へさらなる出店を促すため、大型空き店舗への出店に対する助成制度を新たに追加するなど、にぎわいの創出に努めてまいります。  さらに、問屋町西部南街区などの再開発事業が着実に進む一方、岐阜大学医学部等跡地整備事業であります「つかさのまち」夢プロジェクトにつきましては、第1期施設として建設する複合施設の設計者が決定し、いよいよ建設に向けて本格的に動き始めるなど、中心市街地に新たな活気をもたらす社会基盤整備を進めてまいります。  これらの施策の推進を支えるため、引き続き行財政改革を着実に進め、健全な財政運営に努めてまいります。  私は市長就任以来、行財政改革を最重要課題の1つに位置づけ、市民の皆さんの御理解、御協力を賜りながら、積極的かつ継続的に取り組んでまいりました。  職員定数につきましては、民間活力の導入などによりまして、平成14年度の約4,200人から、平成23年度には約3,800人と、約10%、400人を削減し、効率化、スリム化を図ってまいりました。  また、市の借金である普通債残高につきましてもピークでありました平成11年度の約1,360億円を、平成22年度末には約830億円と、約40%、530億円を縮減、減らした結果、実質公債費比率など財政健全化指標は中核市の中でも上位を堅持しております。  しかしながら、この長引く不況によりまして、市税収入の大幅な伸びは期待できず、また、生活保護受給者のさらなる増加が懸念されることに加え、高齢化の進展等により医療や介護などの社会保障費についても引き続き増加するものと見込まれ、本市を取り巻く財政環境は他の自治体と同様に、今後ますます厳しくなることが予想されます。  こうした状況ではありますが、後世に課題を先送りしない組織風土を築き、これまで培ってきたノウハウを生かしながら、さらなる行財政改革を実行することによって、確固たる財政基盤を確立し、未来を見据えた施策に投資をしてまいります。  昨年2月には、本年度から5年間の改革の道筋を示した行財政改革大綱2010及び行財政改革プランを策定いたしました。現在その計画を着実に推進するとともに、重要課題等の検討や事務事業の総点検を行う岐阜市版事業仕分けを実施しております。今後とも市民の皆様とともに行政のあるべき姿を考えながら、選択と集中による抜本的な改革に努め、みずからの権限と責任で規律を持った行財政運営を進めてまいります。  続きまして、新年度予算案について申し上げます。  まず、市税収入などの歳入についてであります。  歳入の根幹であります市税収入につきましては、個人市民税が4億円減少する一方で、企業収益の回復等により法人市民税が6億円増加するなど、市税全体で本年度に比べ0.7%、4億円増の631億円と見込んでおります。  また、地方交付税に臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税につきましては、本年度の決算見込み額及び地方財政計画などから、本年度当初予算に比べ25億円の増加を見込んでおり、これらを合わせた一般財源は約28億円の増収となる見込みであります。  一方、歳出につきましては、さきに申しましたように、長引く不況による厳しい雇用情勢などから、生活保護費が一段と増加することに加え、高齢化の進展等に伴い、福祉や医療などの社会保障費が年々増加してまいります。  さらに、小中学校校舎の耐震化や再編、改築、岐阜駅周辺地区での再開発事業を初めとする中心市街地活性化の取り組み、岐阜大学医学部等跡地整備事業「つかさのまち」夢プロジェクト、また、(仮称)長良川うかい広場整備や市民病院の改築などのほか、産業廃棄物不法投棄対策に要する費用など、大規模な財政需要が見込まれております。  依然として厳しい状況が予想される中、市民ニーズを的確に把握し、中・長期的な展望に立った大胆な選択と集中のもと、引き続き健全財政の維持に努めてまいります。  多様化し複雑化するさまざまな課題の解決、あるいは地域主権改革への対応に当たり、市民に最も身近な基礎自治体として、地域の特色を生かした魅力と個性あふれる岐阜市を市民の皆様と一緒に築いていくという思いで新年度予算の編成に当たりました。
     この結果、平成23年度の予算規模は、     一般会計は、平成18年度から6年連続で増加し、これまでの最大規模となる                 1,534億7,000万円     特別会計は  1,021億8,655万3,000円     企業会計は      443億744万9,000円     総計は    2,999億6,400万2,000円 となり、  平成22年度当初予算と比較いたしますと、     一般会計で        55億1,000万円  3.7%の増     特別会計で   70億3,809万3,000円  7.4%の増     企業会計で     13億724万4,000円  2.9%の減とし、     全  体では 112億4,084万9,000円  3.9%の増 となったところであります。  それでは、当初予算案の主要な施策の大要につきまして、「人・まち・自然 個性輝く市民協働都市ぎふ」づくりを目指す、ぎふ躍動プラン・21が掲げる4つの将来都市像に沿って、順次御説明をいたします。  最初に、1つ目の柱、「安心して暮らせる都市づくり」について申し上げます。  少子・高齢社会への対応や健康・福祉・医療の充実、防災対策など、市民の安全、安心の確保、市民の支え合いによる福祉の増進などを通じ、だれもが安心して暮らせる都市を実現してまいります。  まず、高齢者、障がい者の地域における生活支援について申し上げます。  昨年、日本全国で高齢者の所在不明事案が大きな社会問題となりました。少子・高齢化、核家族化などの進展に伴い、これまで地域が担ってきた支え合いの力が弱体化してきている状況が背景にあるものと考えられます。  このため、だれもが住みなれた地域で生き生きと暮らせるよう地域住民のきずなを深め、地域における支え合いの新たな仕組みづくりや活動支援に力を注いでまいります。  新年度におきましては、引き続き地域福祉活動の核となる生活・介護支援サポーターの養成を図り、福祉マップづくりやごみ出しサポート活動など隣近所で見守り合い、支え合う活動に対する支援をしてまいります。  また、介護保険事業につきましては、第4期介護保険事業計画に基づきまして、円滑で安定的な事業運営に努めるとともに、平成24年度から26年度までの第5期介護保険事業計画を新たに策定するほか、施設入所待機者の解消を図るため、介護保険施設の整備に対し助成を行ってまいります。  障がい児、障がい者に対する施策といたしましては、障がいのある人が地域で自立し、それぞれの持てる能力を発揮できる暮らしを送ることができるよう第2期障害福祉計画に基づく施策を実施するほか、施設入所から地域生活への移行を促進するため、地域生活を営める施設整備を進めてまいります。  次に、少子化対策について申し上げます。  少子化の進行は、労働人口の減少や地域コミュニティーの弱体化、さらには、世代間における相互扶助を前提とした年金、医療などの社会保障制度の存続にも影響を及ぼす大きな問題であり、社会全体の課題として取り組んでいく必要があります。  本市におきましても子育て世代に安心して子どもを産み育てることができるまちとして、選ばれる岐阜市を目指し、後期次世代育成支援対策行動計画に基づく諸施策を着実に実施をしてまいります。  新年度におきましては、新たに三人乗り自転車を子育て家庭へ貸し出すほか、乳幼児を連れた母親が授乳などを行う場を確保する「赤ちゃんステーション事業」を引き続き実施するなど、気軽に外出できる環境づくりを進めてまいります。  また、子育て世帯に対する経済的負担の軽減といたしまして、昨年10月より実施をいたしました子ども医療費の完全無料化の継続実施に加え、子ども手当の支給につきましても適切に対応してまいります。  保育事業につきましては、延長保育や一時預かりなどの保育サービスを拡充するとともに、保育室の増改築等により保育環境の整備を進め、3歳未満児の受け入れの拡大に努めてまいります。  また、保育所体験入所の対象者を現在の出産後の家庭から、3歳未満児の子育て家庭まで拡大し、保育士などによる育児相談などを通して、さまざまな育児に関する不安や悩みの解消に努めてまいります。  さらに、全小学校区で開設をしております留守家庭児童会につきましては、6児童会において定員を拡大するとともに、開設時間の延長を現行の32児童会から36児童会に拡大するなど、子育て世代のさらなる支援に努めてまいります。  次に、健康増進、医療の充実について申し上げます。  さきに申しましたように、市民の皆さんの健康を支えるためには、予防医療、健康増進などの施策とあわせ、病院数、病床数、医師数など、他都市と比較してすぐれた医療環境の充実や保険制度の円滑な運営など、事前事後の両面から施策を構築していくことが重要であり、こうした観点から、市民の皆さんが安心して生活できる医療・健康立市に向けた環境づくりを進めてまいります。  高齢社会が確実に進展し、医療費や介護費が年々増大する中、市民の皆様の健康寿命の延伸を図る事前の一策が重要な要素となってまいります。  そのため市民一人一人が健康で生きがいを持ち、安全、安心で豊かな生活を営めるまち、スマート・ウエルネス・シティの構築に向けた取り組みを進めてまいります。その根幹となる健康づくりの基本は体を動かすことであり、その重要な要素の1つは歩くことであります。  そのため「ウオーキングから市民の健康意識、行動を変える」を切り口に、みんなで健康(幸)・みんなで歩こう推進事業などウオーキングを中心とした健康づくりを地域と連携して進めてまいります。  さらに、柳ケ瀬地区において、健康相談や健康に関する情報提供を行う柳ケ瀬健康ステーションを歩きによる健康づくりの拠点として整備してまいります。  また、市民の皆様が安心して歩ける、あるいは安心して自転車走行ができる空間を意識した道づくりをあわせて進めてまいります。  感染症対策といたしましては、子宮頸がん・ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンにかかる予防接種費用につきまして、本年2月から既に無料化しておりますが、新年度においても引き続き全額助成するなど、予防医療の充実に努めてまいります。  一方、医療体制の充実につきましては、市民の健康を守る市民病院におきまして、現在、平成24年度の完成を目指し改築整備を進めております。  昨年9月の一部供用開始に続き、本年末には西診療棟全体が完成し、消化器病センターなどについても稼働できる見込みであります。  加えて、がん診療機能の強化といたしまして、正常な細胞を傷つけず、がん細胞だけに放射線を集中照射し、合併症の軽減などが期待できる強度変調放射線治療法、いわゆるIMRTの導入に向けて準備を進め、より高度な医療を提供できる環境の整備に努めてまいります。  さらに、病気にかかった場合においても安心して医療が受けられるよう子ども医療費の無料化を引き続き実施してまいります。  また、地域医療保険を支える国民健康保険事業につきましては、高齢化の進展等による医療費の増加などにより、全国的にどの市町村も大変厳しい財政状況にあります。そのため国におきましては、国民健康保険制度が今後とも持続可能な制度となるよう保険財政の安定化に向けて、事業運営の広域化の推進などを内容とする国民健康保険法の改正を行ったところであります。この法改正を受け、岐阜県におきましても事務事業の共同処理による効率的な運営などを柱に広域化を支援する方針が昨年末に策定されました。  こうした中、本市におきましては国保財政調整基金の設置により、中・長期的に安定した事業継続ができるよう努めておりますが、こうした広域化の動向や今後の後期高齢者医療制度の改正を注視しながら、引き続き国保制度の安定的な運営を行ってまいります。  次に、総合防災対策の充実強化について申し上げます。  去る2月22日、ニュージーランドで発生した大規模地震では、懸命な救出活動が続けられたにもかかわらず、多くの死傷者が出るなど、甚大な被害が発生いたしました。  また、昨年7月、梅雨前線の影響により全国各地で河川のはんらんなど多くの被害をもたらしたゲリラ豪雨災害では、県内におきましても東部地域を中心に死傷者が出るなどし、本市におきましても柳ケ瀬地区の一部が冠水をしたことを初め、各所で家屋の浸水被害が発生いたしました。  今世紀前半に発生する可能性が高いとされている東海地震や東南海地震などの大規模地震や、地球温暖化の影響と考えられる異常気象による集中豪雨など、こうした災害への対策は喫緊の課題であると言えます。そのため、あらゆる災害から人的・物的被害を軽減する各種施策を進め、防災対策の充実強化に努めてまいります。  まず、地震対策といたしましては、耐震化整備計画などに基づき、学校や市営住宅などの市有建築物や橋梁及び水道配水管の耐震化を進めるとともに、民間の木造住宅につきましても耐震診断及び耐震補強工事に対する助成を継続するほか、新たに補強工事にあわせて行うリフォームに対する融資制度を創設するなど、耐震化の促進に努めてまいります。  また、地震発生の際、早い段階での安全確保に有効となります緊急地震速報の配信につきましても、小中学校、幼稚園、保育所、社会福祉施設など公共施設に順次拡大することとし、新年度は小中学校などの教育施設において整備を進めてまいります。  浸水対策といたしましては、市中心部において雨水地下貯留槽の整備を進めるとともに、引き続き計画的な河川改修を推進してまいります。  さらに、局地的豪雨による排水路などのはんらんに備え、想定される浸水被害や避難に関する情報を地域ごとにあらわした内水ハザードマップを作成するとともに、地域における避難行動の確立など、その活用を通し防災意識の向上を図ってまいります。  こうした各種災害に対し、自助、共助、公助を一体としたきめ細かな備え、すなわち事前の一策を講ずることで、安全、安心な市民生活の礎となります災害に強いまちづくりを進めてまいります。  便利で快適な都市の実現のため、持続可能な低炭素社会、循環型社会の構築に努め、自然との共生を図るとともに、地球環境の保全に向けた取り組みを進めてまいります。  最初に、地球環境保全対策の推進について申し上げます。  国において、2020年までに温室効果ガスの排出量を1990年に比べ25%削減するという目標が示されている中、本市におきましても化石燃料に過度に依存しない低炭素社会への転換が重要な課題となっております。そのため市民一人一人が環境に配慮した低炭素型へのライフスタイルを見直していく意識を持ち、行動することが必要であります。また、本年度策定いたしました地球温暖化対策実行計画に基づいた諸施策を推進してまいります。  まず、住宅用太陽光発電設備に対する補助制度につきましては、需要の増加に対応するため、さらなる補助枠の拡大を図り、太陽エネルギーの利用促進に努めるとともに、市有施設につきましても文化産業交流センターの太陽光発電設備の設置及び壁面緑化の本体工事に着手するなど、省エネ・グリーン化に努めてまいります。  また、電気・ガス使用量の削減や公共交通の利用など、身近にできることから始めるぎふ減CO2ポイント制度のより一層の普及に努め、ライフスタイルの低炭素化を進めてまいります。  さらに、今後の温暖化対策の1つとして期待される電気自動車の普及促進を図るため、新たな活用モデルとして、市民が共同で電気自動車を利用するカーシェアリングの社会実験を駅西駐車場を拠点に行って、市民の皆様への浸透を図る契機としてまいります。  次に、循環型社会の実現について申し上げます。  地球環境への負荷を減らすためには、日常的に資源を有効利用する資源循環型社会を構築していくことが必要であります。  そのため市民、事業者、行政が一体となって取り組んでいく今後のごみ減量・資源化の具体的施策をまとめたごみ減量・資源化指針を策定してまいります。  また、資源分別回収事業や生ごみ堆肥化推進事業など、市民団体によるごみの資源化活動を支援していくとともに、過剰包装の抑制を図るなど、引き続きごみの減量・資源化に努めてまいります。  さらに、清潔で快適な生活環境の実現のため、ごみ処理施設など環境施設の整備推進を図ってまいります。  地元の皆様の御理解を賜り現在進めております北西部粗大ごみ自己搬入施設につきましては、新年度完成を目指し事業を推進するほか、下水道事業につきましては、中部プラント改築や北東部地域の管渠整備などを引き続き進め、快適な生活を享受できる環境づくりに努めてまいります。  産業廃棄物不法投棄事案につきましては、「迅速」、「情報公開」、「市民との協働」の3原則による解決を目指し、その実現に全力を傾注してまいりました。現在、特定支障除去等事業実施計画に基づき、廃棄物の掘削、選別及び処分作業を計画どおりに進めております。  新年度におきましても引き続きこれらの作業を実施していくとともに、現場及び周辺のモニタリング調査を行うなど、行政代執行による対策を着実に進めてまいります。    〔私語する者あり〕  さらに、不法投棄行為者等への責任追及につきましては、損害賠償に係る訴えの提起を行うなど全力で取り組み、引き続き市民の安全、安心を確保するため、事案の解決に努めてまいります。  次に、利便性の高い生活環境の充実について申し上げます。  交通政策につきましては、岐阜市総合交通戦略に掲げるだれもが自由に移動できる交通環境社会の実現に向け、諸施策を進めてまいります。  特に総合交通戦略の柱となるバス交通に関しましては、路線バスと市内11地区で運行しておりますコミュニティバスとの連携を図るなど、公共交通のネットワーク化を進めてまいります。  また、新たなバス交通システム、岐阜市型BRTの一翼を担うものとして、現在バス事業者と連携し準備を進めております連節バスにつきましては、3月27日に運行を開始する予定でありますが、その効果の検証を行い、他の路線への導入についても今後段階的に検討してまいります。  自転車交通につきましては、環境にやさしい交通手段であることや、健康志向の高まりを背景に利用ニーズが増加してきている一方で、自転車の関係する交通事故が多く発生している状況にあります。  このため国のモデル地区に指定をされております岐阜駅南地区を初めとして、自転車や歩行者が、安全、安心に通行できる走行空間の整備を進めてまいります。  続きまして、3つ目の柱、「活力のあふれる都市づくり」について申し上げます。  本市が今後、活力ある都市として持続的に発展していくためには、中心市街地ににぎわいを取り戻すとともに、多様な産業の振興による雇用の確保が重要であります。  また、本市の財産である歴史や文化、自然を生かした観光など、岐阜市ブランドの発信を積極的に行い、交流人口の拡大を図ることも必要であります。  まず、にぎわいある中心市街地の創出について申し上げます。  中心市街地を形成する岐阜駅周辺から柳ケ瀬、岐阜大学医学部等跡地に至る区域につきましては、中心市街地活性化基本計画に基づき、商業・業務機能、居住機能、さらに、公共・公益機能といった多様な機能を集約強化することによって、にぎわいの創出と魅力ある空間の形成に取り組んでまいります。  本市の玄関口である岐阜駅周辺地区におきましては、岐阜駅前の信長ゆめ広場や岐阜シティ・タワー43東側デッキのスクエア43において、さまざまなイベントが開催され、訪れた多くの皆様により新たなにぎわいが創出されております。  また、市街地再開発事業につきましても柳ケ瀬通北地区におきましては、新年度の完成を目指し、再開発ビルの整備が進められているほか、問屋町西部南街区におきましても平成24年度の完成を目指し、再開発ビル「岐阜スカイウイング37」の建設が進められております。約270戸の住宅、商業施設、ホテルなどから成る高さ136メーター、地上37階建ての複合ビルは、岐阜シティ・タワー43とツインタワーを形成し、新たな本市のシンボルになるとともに、まちなか居住、商業の活性化、にぎわいの創出が一層図られるものと期待をしております。今後も引き続き中心市街地における再開発事業を支援し、にぎわいのある都市空間の創出に努めてまいります。  さらに、柳ケ瀬地区におきましては、屋外でありながら天候の影響が少なく、いつでも快適に歩くことができる特徴を生かし、歩きによる健康増進と、にぎわいの創出を図る歩いて柳ケ瀬活性化推進事業を新たに展開してまいります。  柳ケ瀬周辺を歩いて健康づくりに取り組む人たちの拠点として、健康器具やロッカーを備えた柳ケ瀬健康ステーションを空き店舗を活用して地区内に整備し、健康情報の発信や健康相談を行うほか、自転車を利用する来街者にも地区内をゆっくり歩いてもらえるよう駐輪場の設置やレンタサイクルポートの増設を行ってまいります。より多くの人たちに歩いていただく環境を整え、市民の健康づくりを支援するとともに、人々が歩くことによって生み出される活気を柳ケ瀬のにぎわい創出につなげてまいります。  また、他の空き店舗活用といたしまして、教育や医療・健康分野に関する業種の出店時に補助率をかさ上げするなど、助成制度の充実を図るほか、農業生産者が農産物を直接消費者に提供する農産物マーケットの開催を商店街と一緒になって取り組むなど、柳ケ瀬のさらなる魅力の創出に努めてまいります。  岐阜大学医学部等跡地整備事業「つかさのまち」夢プロジェクトにつきましては、第1期整備といたしまして、(仮称)中央図書館を中心とした複合施設並びに(仮称)憩い・にぎわい広場の整備を市民の皆様のさまざまな意見を踏まえながら推進をしてまいります。  これらの施設につきましては、本年度公募型プロポーザルを実施した結果、多くの著名な建築家の中から、国際的にも評価の高い建築家伊東豊雄氏を受託者に選定し、設計業務に着手したところであります。新年度も引き続き設計を進めてまいります。  また、第2期整備として、行政機能を集約し市民の皆様の利便性を図るため、新庁舎の建設が想定されております。  現在の本庁舎は建築後約45年が経過し、老朽化あるいは狭隘、さらには、庁舎の分散化などの課題を抱えており、その構想から整備完了までの期間を考慮すると、新庁舎建設を検討すべき時期に来ております。今後、庁舎の規模、機能など、さまざまな課題について検討を進めてまいりますが、その中で将来の市民に過度の負担を強いることのないよう財政計画との整合性を同時に図る必要があります。そのため庁舎整備基金への積み増しを平成5年度から17年ぶりに再開することとし、平成22年度補正予算並びに新年度におきまして対応してまいります。  また、まちなか居住の支援といたしましては、中心市街地における個人住宅取得に対する助成制度や、市外から民間賃貸住宅へ転入してくる世帯に対する家賃の一部助成制度を創設し、まちなかへの人口流入を促進してまいります。  次に、観光の振興について申し上げます。  長良川鵜飼につきましては、古き町並みを残す川原町周辺の景観と一体となり、1300年以上の歴史の中で培われた幽玄な世界を味わっていただける、本市にとって貴重な観光資源であります。  こうした鵜飼の魅力を積極的にPRするとともに、より快適な乗船環境を提供できる新造船の就航や、カップル、ファミリー専用の企画船の運航などによってリピーターの確保に努め、12万人の乗船客確保を目標としてまいります。  新年度におきましては、経済発展を続けるアジアなど海外からの観光客増加を目指し、海外の若い世代に鵜飼の魅力を理解していただけるよう留学生等を鵜飼に招待するなどの事業に取り組んでまいります。  また、金華山や長良川の眺望が楽しめる長良川右岸地区には、鵜飼の歴史や技術などに触れ、楽しく学ぶことができる通年型観光施設として、うかいミュージアムなどから成る(仮称)長良川うかい広場の施設整備を進め、国体が開催される平成24年度の開館を目指してまいります。  また、本年2月、織田信長公が天下統一の拠点とした岐阜城を中心とする金華山一帯が国の史跡に指定されました。この国史跡、岐阜城跡のふもとに位置する岐阜公園につきましては、信長公居館跡を発掘調査した成果などを踏まえ、信長公が活躍した時代をほうふつとさせるような本格的な歴史公園として再整備を進めてまいります。  さらに、信長公を観光の中心に据え、信長学フォーラムや信長まつりにあわせて開催する織田信長サミットなどを通じ、織田信長公のまち岐阜市を全国に情報発信するとともに、昨年設立した信長公居城連携協議会における活動を通した広域観光の取り組みを進めてまいります。  次に、産業の振興について申し上げます。  景気の先行きについて、国は、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に景気が持ち直していくことが期待されるとしておりますが、本市経済を支える中小企業の経営は、個人消費の回復が十分でないことや、原材料高、低価格競争の影響などから依然として厳しい環境にあります。  こうした状況を踏まえ、本年3月まで期間を限定して実施をしておりました複数の融資の一本化により返済額を軽減する融資制度について、さらに1年間延長するとともに、市融資制度の融資枠を拡大し、市内中小企業者の資金繰りの円滑化を図ってまいります。
     アパレル産業の振興につきましては、「ファッション情報センター・Gナビ」を活用し、市内外の大型商業施設で新たに出張販売を行うなど、販売促進につなげてまいります。  さらに、インターネット販売市場に着目し、中国・杭州市において開催されるネット商品交易会にアパレルを初めとする地場産業を出展するなど、海外への販路開拓を支援いたします。  また、ものづくり産業の誘致につきましては、ものづくり産業集積地計画に基づき、柳津地域、三輪地域において事業を進めてまいります。  柳津地域におきましては、平成24年春の分譲を目指し、企業誘致活動及び造成工事を進めるとともに、三輪地域におきましても引き続き事業化に向けた環境調査や地権者の皆様への説明会を実施してまいります。  このほか、新たな取り組みといたしまして、地産地消の推進、地域ブランドの確立を初め、関連する産業への波及効果が期待される岐阜市の味、いわゆるB級グルメの発掘を市民の皆様と一緒に進めてまいります。  次に、農業の振興について申し上げます。  環太平洋経済連携協定、いわゆるTPPへの我が国の参加問題をめぐって、高いレベルの経済連携の推進と、食料自給率の向上や農業振興との両立などについて、国民的な議論がなされております。  我が国の農業をめぐるこのような議論が活発化する中、本市においては農業の重要性を改めて認識し、地産地消立市の実現のため、生産の拡大はもとより、新規就農者に対する支援や他の産業と融合した地域ビジネスの展開など、多面的な農業振興を図ってまいります。  その実現に向けた取り組みといたしまして、まず、来年開催されるぎふ清流国体に向けて、岐阜市産の食材を取り入れた地産地消弁当を開発し、岐阜市産の農作物の生産拡大を図るとともに、地産地消立市を広く内外にアピールをしてまいります。  また、生産者と小売業者、消費者が、それぞれの立場で地産地消を実感できるよう岐阜地域産品を積極的に活用する飲食店などを(仮称)地産地消推進の店に認定するなど、地産地消協力店の認定制度を導入いたします。  さらに、地元農産物を積極的に活用する学校給食地産地消推進事業を継続するとともに、市内全小学校の児童を対象に遊休農地などを利用したモチ米栽培やもちつき体験を通して、農業の重要性を学ぶ食農教育を推進することにより、未来の農業を担う次世代の育成を図ってまいります。  一方で、今日、農業など第1次産業が、食品加工、流通販売など第2次・第3次産業と総合的にかかわり、付加価値を得て高度化を図る、いわゆる第6次産業という言葉が注目を浴びるなど、農業者と商工業者が互いの業種の壁を越えて協力し、新しい商品やサービスの開発、生産を行い、需要を開拓する農商工の連携が叫ばれております。  このため新たな農業ビジネスとして、雇用の創出のほか、農業生産や販路の拡大などが期待される植物工場の立地可能性について調査研究を行うとともに、柳ケ瀬地区で農業生産者と商店街が一緒になって、農産物を消費者に直接提供する農産物マーケットの開催など、農商工の連携による新たな農業施策の展開を進めてまいります。  次に、就業環境の充実について申し上げます。  厳しい経済状況が続く中、依然として失業率が高い水準で推移するとともに、大学の新規採用者についても内定率が過去最低水準となるなど、深刻な雇用情勢が続いております。  こうした状況を受け、国は新年度予算においても雇用対策を重要な柱と位置づけ、新卒者の就職支援や、介護、医療など潜在的な需要が大きい分野における雇用の創出や人材育成など、各種施策を進めていこうとしております。  本市におきましても合同企業説明会などを開催し、求職者の就業を支援することに加え、国の雇用創出基金事業を活用し、失業者等を短期間雇用する緊急対策などにより、雇用機会を創出してまいります。  次に、4つ目の柱、「人生を楽しむ都市づくり」について申し上げます。  心の豊かさを実感でき、人生を楽しむことができる都市の実現のため、市民協働のまちづくり、学校教育、生涯学習の充実など、さまざまな人づくり施策を推進するとともに、文化の継承、創造に努めてまいります。    〔私語する者あり〕  まず、市民協働のまちづくりについて申し上げます。  地方分権改革が一層進展する中、これまでの画一的な自治体運営から脱却し、地域の特色を生かした個性豊かなまちづくりを行うことが求められております。  その実現に向けては、主役となる市民が地域に愛着を持ち、各種団体やNPO、企業、行政などとのつながりを広め、それぞれの役割分担と協働によるまちづくり活動を展開することが重要であります。  そのため、地域が課題解決に向け主体的に取り組みを進める「まちづくり協議会」の活動を支援する地域力創生事業を初め、アダプト・プログラムなど住民主体のさまざまな協働のまちづくり施策をより一層推進してまいります。  また、市民ニーズの多様化が一層進む中にあって、より多くの市民の皆様に市政へ参画していただき、十分な理解のもとで施策を進めるためには、さらなる市政参画を促す手法を研究し、選択肢をふやしていくことが重要であります。  こうした手法の1つとして、住民自治基本条例にも規定されており、また、国における地方自治法抜本改正の検討テーマにも位置づけられております住民投票制度のあり方について、庁内で研究を重ねてまいりました。新年度におきましても法改正に係る国の動向などに留意するとともに、外部有識者からの御意見も参考にし、さらに研究を進めてまいります。  続いて、生涯学習の推進について申し上げます。  人が生きがいを持ち、心豊かで充実した人生を送るためには、身の回りにあるさまざまな課題について関心を持ち、学び、その成果を生かしていくことが大切であります。  このため、学んだ成果をまちづくりに生かす現代的課題の解決を目指した生涯学習を推進し、地域づくりにつながる人材の養成に努めてまいります。  生涯スポーツの充実といたしましては、本市をホームとして活躍するFC岐阜につきまして、施設の利用に加え、サッカー教室や、高齢者、障がい者を対象とした体操教室など、地域に密着した活動に対し、引き続き支援をしてまいります。  また、多くのランナーがこの岐阜市内を元気に駆けめぐる高橋尚子杯ぎふ清流マラソン大会の開催を支援するなど、さまざまなスポーツの振興を図ってまいります。  さらに、平成24年度に開催されますぎふ清流国体・ぎふ清流大会は、市民のスポーツへの関心を一層高め、地域のまちづくりや市民の一体感の醸成につながるとともに、郷土岐阜の魅力を全国に発信できる重要なイベントであります。  新年度におきましては、陸上競技やテニスなど、岐阜市で開催される8競技のリハーサル大会を実施し、本大会に向けさらなる機運の醸成に努めるとともに、安全かつ確実に競技会が運営できるよう万全の準備を進めてまいります。  次に、学校教育の充実について申し上げます。  教育立市を目指す本市におきましては、教育環境の充実、とりわけ学校教育の充実は将来の岐阜市を担う子どもたちを育てる上で最も重要な施策であり、また、ソフト、ハードの両面から良好な環境整備に一層取り組んでまいります。  まず、ソフト面でありますが、国語、算数など基礎的な知識、技能の習得を目指す学力向上ぎふプランや、健やかな体づくりを目指す体力向上ぎふプランを引き続き実施するとともに、実験を重視した理科授業の取り組みによって、児童たちの科学的な思考力の向上にも努めてまいります。  また、国際化教育といたしまして、小学校の全学年において英語を学ぶ「英語でふるさと自慢」事業を、中学校におきましては外国語指導助手ALTを活用した英語授業を引き続き実施をしてまいります。  さらに、各教科において児童が活発な議論を交わし課題の解決能力の向上を目指すプロジェクト学習を推進するほか、職業観、勤労観の育成を図るキャリア教育に加え、命や人間とは何かについて学ぶ人間理解教育や、感性を高めるなど色彩が持つ教育的効果を研究する色彩教育研究など、特色ある教育に取り組んでまいります。  また、すべての小中学校に整備しております電子黒板機能付デジタルテレビや、教材提示装置、岐阜市開発のデジタル教材「リピランぎふ」などのICTを活用し、子どもたちにとって、わかる授業、できる授業の実践に一層努めてまいります。    〔私語する者あり〕  安定した学校生活を送る上で配慮を必要とする児童生徒への学習・生活支援につきましては、小中学校に配置しておりますハートフルサポーター及び特別支援教育介助員を増員し、よりきめ細かい総合的指導・援助に努めてまいります。  また、不登校やいじめなどの問題行動につきましては、    〔私語する者あり〕 ほほえみ相談員や生活指導サポーターなどによる児童生徒などの相談を引き続き実施し、早期対応と問題解決に努めてまいります。  さらに、幼稚園や保育所に通う発達障がいなど、特別な支援を必要とする子どもにかかわる保護者や保育士などに対し、指導方法などの相談支援を行う就学前巡回相談事業を実施してまいります。  地域や家庭と一体となった学校づくりを目指しております岐阜市型コミュニティ・スクールにつきましては、新たに1校を加え6校において実施するとともに、先進事例について研究を行うなど、地域の教育力を生かした学校運営の取り組みを進めてまいります。  また、社会教育の変化に伴い、価値観や教育に対するニーズが多様化する中、成長段階における子どもや若者、あるいは保護者、教員などの教育にかかわるさまざまな悩みに対し、総合的に支援をしていくことが必要となっております。  その核となる(仮称)総合教育支援センターの設立に向け、検討委員会を設置するなど準備を進めるとともに、教育講演会の開催などにより市民の意識啓発に努め、みんなで子どもや若者を育てていく教育風土の醸成を図ってまいります。  次に、ハード面といたしましては、子どもや地球環境にやさしい「校庭、園庭芝生化モデル事業」を拡充するほか、耐震化整備計画に基づき、平成26年度をめどに補強を必要とする学校施設の耐震化を着実に進めるとともに、全小中学校に緊急地震速報を配信できる環境を整備するなど、児童生徒の安全、安心確保に努めてまいります。  さらに、小中学校の適正規模化及び適正配置につきましては、岐阜市中央中学校の建設、明郷小学校、岐阜清流中学校の改修など、平成24年度の開校に向け着実に準備を進めるとともに、徹明・木之本統合小学校の設置に向けた準備を進めてまいります。  薬科大学につきましては、医薬品等の許認可を行う国で唯一の機関である独立行政法人医薬品医療機器総合機構と連携大学院を設立し、医薬品等の審査関連業務の分野において、薬学の専門性を生かして活躍できる人材の育成を目指してまいります。  また、篤志家からの寄附金を活用した大学独自の奨学金制度を創設し、学生の学習・研究意欲の向上に努めてまいります。  次に、歴史ある文化の継承、新たな都市文化の創造について申し上げます。  1300年以上の歴史を誇る長良川鵜飼につきましては、国の重要無形民俗文化財指定を目指し、引き続き文化財としての歴史的価値を明らかにする調査を進めるとともに、その舞台となる長良川流域の景観につきましても国の重要文化的景観に選定されるよう目指してまいります。  また、長い日本の歴史において、織田信長公が天下布武を目指し拠点とした岐阜城は、市民にとっての誇りであり、岐阜市の貴重な財産であります。この岐阜城を中心とした金華山全体が重要な史跡であるとして本年2月に国の指定を受けました。  その緑豊かな自然や歴史ある美観を後世に守り伝えていくため、金華山全体の保存管理計画を策定するとともに、金華山登山道、岐阜公園の一部及び川原町かいわいを新たに路上喫煙禁止区域に指定し、史跡と自然の景観を保持し、良好な環境の確保に努めてまいります。  さらに、信長学として当時の歴史や文化を学び、    〔私語する者あり〕 信長学フォーラムや歴史講座「信長塾」を引き続き開催し、全国にその魅力を発信してまいります。  次に、行政の効率化について申し上げます。  さきに申し上げましたとおり、現在の大変厳しい状況下において、本市の重点施策を進めるに当たりましては、行政を経営するという視点に立ち、常に施策全般の目的を明確化し、民間活力の導入、計画的な行財政運営などにより、効率化に向けた不断の努力が必要であります。  職員定数につきましては、行政サービスの低下を招かないよう行政と民間の役割分担を明確化し、保育所の民営化、ごみ収集業務体制の見直しなどにより、さらなるスリム化を進めてまいります。  また、給与等につきましても岐阜市特別職報酬等審議会の答申などを踏まえ、市長など特別職の給与及び退職手当を減額改定するほか、行政委員報酬の見直しを行うなど、一層の適正化に努めてまいります。    〔私語する者あり〕  組織運営につきましては、教育立市及び医療・健康立市の実現に向けた体制を充実する一方、職員の服務規律意識の向上や法令遵守の徹底など内部統制を強化し、適正な業務執行のための体制づくりを行ってまいります。  平成15年度に組織のフラット化を行い、意思決定の迅速化や機動的、弾力的な組織運営を実現し、職員の主体性を発揮できるグループ制を導入いたしました。その後8年が経過し、団塊の世代の大量退職により多くの行政経験豊富な職員が減少するなど、組織の事情が大きく変化する中で、多様化する市民ニーズに的確にこたえていくために、若い世代も含めた職員全体のスキルアップなど、時代の変遷に合わせた制度設計が必要となってまいりました。  そのため組織の階層を見直すこととし、中堅職員の業務責任を明確化する係制を導入することにより、多層化された意思決定システムを構築するとともに、若手職員を指導、育成する環境を整え、組織力の向上を図ってまいります。  また、情報システムの最適化といたしまして、ITを活用した高度で効率的な行政運営の実現に向け、庁内の基幹系システムを中心に統一的かつ費用対効果の高いシステムに再構築し、市民サービスの向上やコストの削減、業務の効率化を図ってまいります。  以上をもちまして、平成23年度の主な施策とその大要を申し述べました。  かつての高度成長期を経て日本は物質的に豊かな社会となりました。一方で、少子・高齢社会が急速に進展し、経済のグローバル化が進む中、GDPも中国に抜かれ世界第3位となるなど、我が国はこれまでにない大きな転換期に差しかかっております。こうした混迷の時代こそ、我々地方自治体は将来を見据え、地域のあるべき姿を実現していくための明確なメッセージを発信していく必要があります。  市民の皆様が物心両面で豊かさを実感できる社会、その実現のために、中・長期的な視点からの人づくりが最善の策と信じ、「人・まち・自然 個性輝く市民協働都市ぎふ」実現のため、全力を傾注してまいる覚悟でありますので、議員各位を初め、市民の皆様の御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げます。  なお、予算に関係いたします条例なども提案いたしておりますが、それぞれ提案理由が付記してありますので、よろしく御審議の上、適切なる御決定を賜りますようお願い申し上げます。  同時に提案をいたしました平成22年度一般会計補正予算並びにその他の議案について御説明をいたします。  最初に、第34号議案、平成22年度一般会計補正予算についてであります。  今回の補正予算におきましては、今後の財政需要への備えといたしまして、各種基金への積立金を補正いたしました。総務費におきましては、財政調整基金に40億円、職員退職手当基金5億円、庁舎整備基金10億円、教育費におきましては、教育施設整備基金に20億円、合わせて75億円の積立金を補正するものであります。  この財源となります歳入の状況でありますが、臨時財政対策債を含む地方交付税につきましては、三位一体改革において約5兆円もの削減がなされ、地方が疲弊している状況に対し、国が総額の復元を図ったことなどにより、予算額を大きく上回る見込みであります。    〔私語する者あり〕 加えて、補正予算において、国の経済対策事業における国庫補助金の積極的な活用を図ったことにより、繰越金の活用が見込める状況にあります。  しかし、今後の状況につきましては、当面の景気の情勢から市税の大幅な増収を期待することは困難であることに加え、地方交付税につきましても国の財政状況を勘案し、交付税特別会計への別枠加算を廃止する議論が財務省においてなされるなど、今後の歳入の状況は不透明であります。  一方、歳出におきましては、厳しい雇用環境を反映し、生活保護費などの扶助費が大幅に増加をしており、新年度におきましても受給者のさらなる増加が見込まれております。  こうした中、平成24年度に開催されますぎふ清流国体・ぎふ清流大会の運営についても万全の体制で臨まなければなりません。  また、本市固有の財政需要といたしまして、団塊世代の退職による退職手当の大幅な増加は一段落したものの、当面の間、一時的に支出が増加する年度が想定されることや、新庁舎の建設につきましても財政計画との整合などを検討すべき時期に来ております。  さらに、学校施設の耐震化や学校規模の適正化に伴う増改築など多額の教育施設整備費などに加え、市民会館の耐震化や南消防署の改築などを初め、市有施設の老朽化対策等を考慮する必要があります。  こうした大規模な財政需要に的確に対応しながら、これまで同様に安定的な市民サービスを提供していくためのまさに事前の一策として、各種基金への積み増しを行おうとするものであります。  次に、行政管理費につきましては、職員の退職手当を2億5,000万円減額補正するものであります。  民生費の老人福祉費につきましては、地域密着型介護保険施設整備費に対する補助単価の改定などにより、また、援護費には、国の補正予算で措置された地域活性化交付金を活用し、配偶者などからの暴力の予防啓発を強化するため、所要の経費を補正するものであります。  市民協働参画費につきましては、篤志家からの寄附金などを元気なぎふ応援基金に積み立てるものであります。  衛生費の感染症対策費につきましては、子宮頸がん・ヒブ・小児用肺炎球菌ワクチンにかかる予防接種費用を全額助成することに対する本年度の所要経費1億2,800余万円を補正するものであります。  環境事業費につきましては、産業廃棄物不法投棄事案に関しまして、廃棄物を排出及び搬入した事業者から、撤去費用に相当する額として受け入れた700余万円を産業廃棄物不法投棄対策基金へ積み立てるものであります。  土木費につきましては、県事業の清算に伴い、県営工事費負担金を補正するものであります。  次に、教育費におきましては、地域活性化交付金を活用し、小中学校及び特別支援学校並びに図書館の図書整備に所要の経費を補正するものであります。  また、債務負担行為の変更といたしまして、情報システム最適化に係る設計開発業務の一部を次年度以降に実施することとし、限度額を減額しようとするものであります。  このほか、完了が次年度になる見込みの事業につきましては、繰越明許費として所要の措置を講じたところであります。  以上、一般会計の補正総額は74億9,558万9,000円となり、財源内訳といたしましては、    地 方 交 付 税         39億4,679万4,000円    国及び県支出金              2億219万1,000円    市          債           13億8,220万円    繰越金及びその他特定財源      33億9,232万1,000円 をもって充てる一方、財政調整基金など基金繰入金14億2,792万円を減額するものであります。  次に、第35号議案、国民健康保険事業特別会計補正予算は、岐阜県国民健康保険団体連合会が行うシステム最適化事業に対する負担金について、国交付金を財源に増額するとともに、平成21年度療養給付費負担金の確定に伴い、国への償還金を補正するものであります。
     第36号議案、ものづくり産業集積地整備事業特別会計補正予算は、柳津地域における造成工事の一部を新年度において実施することとし、本年度分の事業費及び債務負担行為の限度額を減額補正するものであります。  第37号議案、土地区画整理事業特別会計補正予算は、岐阜駅北口土地区画整理事業におきまして、完了が次年度になる見込みの事業について繰越明許費の補正をするものであります。  第38号議案及び第39号議案は、いずれも条例の改正でありまして、提案理由がそれぞれ付記してありますので、説明を省略させていただきます。  第40号議案は、財産の取得でありまして、岐阜大学医学部等跡地第1期整備施設用地を岐阜市土地開発公社から取得しようとするものであります。  次に、第41号議案は、平成20年8月、忠節町4丁目地内で発生しました交通事故に係る損害賠償額を、また、第43号議案は、平成15年7月に発生しました鵜飼観覧船の衝突事故に係る損害賠償額を定めるものであります。今後とも事故の再発防止に向け万全を期してまいります。  なお、この鵜飼観覧船の示談処理につきまして不適切な対応がありましたが、こうしたことが今後起こらないよう事故発生時における対応等の徹底を図ってまいります。  第42号議案は、昨年3月、北一色6丁目地内で発生しました道路瑕疵による自動車の損害に対し、賠償額を定めるものであります。  最後に、第44号議案は、開発などに伴い、市道路線の認定をしようとするものであります。  以上、補正予算及び関係諸議案を御説明いたしました。よろしく御審議の上、適切なる御決定を賜りますようお願い申し上げます。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  第47 請願第1号 ◯議長(林 政安君) 日程第47、請願第1号を議題とします。            ───────────────────             請   願   文   書   表                     平成23年第1回(3月)岐阜市議会定例会 ┌───────┬─────────────────────────────────┐ │請 願 番 号│請願第1号                            │ ├───────┼─────────────────────────────────┤ │件    名 │国民健康保険料年1万円の引き下げを緊急に求める請願        │ ├───────┼─────────────────────────────────┤ │受理年月日  │平成23年3月3日                        │ ├───────┼─────────────────────────────────┤ │請願代表者  │岐阜市則武西2―1―17                     │ │住所・氏名  │岐阜市国保を良くする会 代表 森下満寿美             │ │       │外46件、850人                        │ ├───────┼─────────────────────────────────┤ │紹 介 議 員│森 久江、中川裕子、堀田信夫                   │ ├───────┼─────────────────────────────────┤ │付託委員会  │厚生委員会                            │ ├───────┴─────────────────────────────────┤ │(請願要旨)                                   │ │ 平成22年3月に全日本民主医療機関連合会が公表した「2009年国民健康保険な  │ │ど死亡事例調査報告」によると、国民健康保険料を滞納したために、いわゆる「無保険」 │ │状態になるなどの理由で受診がおくれ死亡した人が1年間に全国で47人、岐阜県にお  │ │いても1人いたことが判明したところである。                    │ │ 一方、デフレにもかかわらず、岐阜市の国民健康保険料は平成21年度に12.8%  │ │の大幅な引き上げが実施されたところであり、その結果、平成22年度の保険料は、1  │ │世帯当たりで中核市40市中第2位に、また、1人当たりでは第4位と、とりわけ高く  │ │なっている。                                   │ │ こうした中、払いたくても払えない高額な保険料のために国民健康保険加入世帯の2  │ │割を超える世帯が滞納の状態となっており、病気になっても医者にかかれない事態が急  │ │速に広がっている。                                │ │ また、平成21年度の大幅な保険料の引き上げにより、国民健康保険財政調整基金の  │ │平成22年度保有額は、当初中期計画策定時の予定額3億5千万円を大幅に超え、12  │ │億8千万円にも上っている。よって、当初の予定額を超える9億3千万円の基金につい  │ │て緊急に取り崩しを行い、1世帯当たりの保険料を年1万円引き下げることにより、市  │ │民の暮らしを応援すべきである。                          │ │ 以上のことから、下記事項について請願する。                   │ │                   記                     │ │1 国民健康保険料を1世帯当たり年1万円引き下げること。             │ │2 国民健康保険証は無条件で交付すること。                    │ └─────────────────────────────────────────┘ ◯議長(林 政安君) 請願の紹介議員において発言の申し出がありますので、これを許します。11番、中川裕子君。    〔中川裕子君登壇〕(拍手) ◯11番(中川裕子君) 日本共産党岐阜市議団を代表して、請願第1号国民健康保険料年1万円の引き下げを緊急に求める請願を御紹介いたします。  現在の岐阜市の国民健康保険は、滞納世帯が2割近くに上るという深刻で異常な事態です。加入者の所得状況は大変苦しく、世帯全体の所得が200万円に満たない加入世帯はこの10年間で63%から77%に急増しました。こうした加入者の生活実態を顧みず、一昨年、12.8%も保険料をさらに引き上げた結果、払いたくても払えない世帯を増加させてしまいました。請願にもありますように、国保料を払えず無保険の状態だったために受診がおくれ、重症化したり手おくれになってしまうという大変つらいケースがこの岐阜市でも起こっています。保険料を払いたくても払えないという市民をどう救うかを考えるならば、中核市で2番目に高い保険料を加入者の収入の実態に合わせ引き下げるしかないのではないでしょうか。  請願では、引き下げのために必要な財源について、大幅な保険料の引き上げでため過ぎた12億8,000万円の基金の取り崩しを求めており、財源の根拠は明確です。高い保険料に苦しんでいる市民にとったら、使われていない多額の基金が計画以上に余分に積み立てられているのですから、それを保険料の軽減に使ってほしいと考えるのは当然ではないでしょうか。請願は高い保険料に苦しむ市民の切実な声です。ぜひ採択していただきますよう、よろしくお願いいたします。  以上です。(拍手) ◯議長(林 政安君) 以上で請願紹介を終わります。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  一 休  会 ◯議長(林 政安君) お諮りします。3月4日及び3月7日から3月11日までの6日間は議案精読のため休会したいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(林 政安君) 御異議なしと認めます。よって、3月4日及び3月7日から3月11日までの6日間は休会することに決しました。             ━━━━━━━━━━━━━━━━━  散  会 ◯議長(林 政安君) 以上で本日の日程は全部終了しました。本日はこれで散会します。   午前11時39分 散  会  岐阜市議会議長      林   政 安  岐阜市議会議員      中 尾 年 春  岐阜市議会議員      乾   尚 美 Copyright (c) Gifu City Assembly. All Rights Reserved. ページの先頭へ▲...