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  1. 岐阜市議会 1992-01-17
    平成4年第1回臨時会(第3日目) 本文 開催日:1992-01-17


    取得元: 岐阜市議会公式サイト
    最終取得日: 2019-04-16
    ▼ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 開  議  午前九時三十四分 開  議 ◯議長(大野栄吉君) これより本日の会議を開きます。  本日の日程はお手元に配付申し上げたとおりであります。            ━━━━━━━━━━━━━━━━ 第一 会議録署名議員の指名 ◯議長(大野栄吉君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。  本日の会議録署名議員は、会議規則第八十条の規定により、議長において四十七番武藤房数君、四十八番野村容子君の両君を指名いたします。            ━━━━━━━━━━━━━━━━ 第二 第一号議案 ◯議長(大野栄吉君) 日程第二、第一号議案を議題といたします。            ─────────────────              〔議 案 掲 載 省 略〕            ───────────────── ◯議長(大野栄吉君) 昨日に引き続き、質疑を行います。順次発言を許します。十番、村山まさ子君。    〔村山まさ子君登壇〕(拍手) ◯十番(村山まさ子君) 皆さんおはようございます。    〔「おはようございます」と呼ぶ者あり〕  長良川河口ぜき建設に伴う河川の環境問題についてお尋ねいたします。  美しい自然とダムのない川・長良川、この長良川は、昭和六十年三月、環境庁の名水百選の選定を受けています。清らかな水をたたえて永遠の流れを続けている長良川、川を愛し川とともに生きた人たちの長い歴史の歩みが秘められています。赤々と燃えるかがり火を映して下る鵜船は、火と水をダイナミックに演出し、伝統の鵜飼を目の当たりに見せてくれます。長良川は鵜飼一つをとってみても、日本や日本人にとってはかけがえのないものであります。
     アユの分布の中心が日本であるならば、そのアユをとる漁法としての伝統が正式に残る最後の川として長良川はあるわけです。ところが、その最後の川長良川に、今、河口ぜきが千五百億円もの費用をかけて建設されつつあります。かつて名流とうたわれた木曽三川の中でも急流を誇った木曽川は、その流れゆえにダムが次々とつくられました。揖斐川もしかり、この二川には、もはやかつての伝統ある鵜飼は見られません。ダムがつくられたことで川が変わってしまったからです。このように当然ながら、長良川も河口ぜきが完成すれば同じ運命をたどることになると思われます。  河口ぜきができれば、人工アユをたくさん入れるので心配ないと聞いておりますが、川の出口を閉じれば水質悪化は当然です。そんな川で鵜飼をして、「世界の長良川」と胸を張って言えることができるでしょうか。鵜飼の伝統は、あくまで川が生きていること、そして本物のアユであることで、日本の鵜飼という貴重な文化が誇れると思います。  また、長良川には鵜飼のほかにまだ一つ世界的な川の遺産があります。アマゴの降海型であるサツキマスです。約八千年前の種と言われるサケ科の魚です。環境庁がレッドデータブックの中で絶滅危惧種に指定しております。長良川に今も漁が成り立つほど生息し、天然で産卵を繰り返す、かつては日本の幾つかの川で見られたこの魚の天然産卵が、今では長良川に多く見られるようになったのは、河川にダムがつくられたことが原因です。レッドデータブックは、その指定によって、ある種を絶滅から守るのではなく、そういった種が滅びていくのは、次は人間が滅びるのだと教えています。三万本も川のある国で、もうダムのない大河は北海道の釧路川、この長良川と少なく、その日本の誇れる唯一の長良川を私たちは守っていかなければならないと思います。  前にも公明党の先輩議員が、島根県の宍道湖の中海淡水化事業についてこの議場で述べていますが、島根県は長年にわたり数百億円を投じた事業を、漁民の立場、あるいは被害を守る側に立った発言が重要視され、県知事の事業中止宣言により正式に中止になったのであります。数百億円という大金が投資されて行われていた事業でしたけれども、自然保護の面が生かされ中止となりました。投資を犠牲にしてでも、自然のままの宍道湖を守る方が大切であると、島根、鳥取両県の県民は中止を選択したのであります。まことに勇気ある決断に拍手を送るものでございます。そこで、全く同じ事業を行う長良川河口ぜき建設について質問させていただきます。  最初に、水質についてお尋ねいたします。  御存じのとおり、現在、池や沼などの閉鎖性の水域に下水や工場排水などが流入して起きる水質悪化が深刻化しております。諏訪湖や琵琶湖などの例を挙げるまでもなく、一たん汚染された湖では回復は極めて困難であります。長良川河口ぜきによってできる湛水域についても、富栄養化による水質悪化が考えられます。建設当局の考えでは、せきができても定常的に水が流れて浮遊・堆積物を流し去るので問題ないと考えられているようですが、学者の研究では、問題となる植物プランクトンの増殖は、およそ水の滞留が一週間から十日間ほどで起きるとされており、その平均八・五日の滞留について、河口ぜきができた場合に当てはめてみると、流量が一秒間に五十立方メートル以下の場合に該当するのであります。これは藻類の生産が盛んな夏だけでも最近の十年間に十一回もあることが観測されております。こうしたことから、河口ぜき湛水域の植物プランクトンの発生や有機物による堆積、その腐敗による窒素やリンの放出、溶存酸素の減少という富栄養化現象が起き、魚族を初め水鳥などの生態系の悪化が深刻に考えられるのであります。  さらに、こうした条件ではユスリカやアミメカゲロウの害虫が発生しやすくなります。既に利根川では赤潮、芦田川ではアオコが河口ぜき建設により異常発生し、コイ、フナなどへの寄生虫の発生など、水質悪化による被害が発生しており、NHKでも報道されたところであります。そこで、長良川河口ぜきにおいてはこうした水質悪化や、それによる影響が発生しないということがなぜ言えるのか、明確にお答えいただきたいと思います。  また、河口ぜき建設とともに、上流に五百トンの調整ダムをつくる計画でありますが、ダムが建設されれば貯水され、水質の悪化は免れません。その水を上流から流すことによって、長良川全体の水質悪化につながるのは当然ですが、この点についてもどのように考えておられるのかお尋ねいたします。  また、工事によって水草帯が減少しますが、水草が窒素やリンを吸収して植物プランクトンの増殖を防いでいましたが、水草帯の破壊により水質の有機汚濁を悪化させる可能性も考えられますが、この点についてもお尋ねいたします。  次に、魚介類についてお尋ねいたします。  長良川河口域における水産場の重要貝類は、ハマグリ、アサリ、ヤマトシジミの三種であります。このうちヤマトシジミは汽水性の貝類であり、せき建設によって壊滅状態になる可能性もあり、もう既に利根川においては壊滅が証明されています。これ一つをとってみても自然破壊は免れないし、また魚類についても、川に生息する魚の多くは、程度の差こそあれ、川を上り下りしながら生活していますが、魚の上り下りを阻害する横断構造物の建設は多くの魚にとってマイナスになり、アユ、サツキマス、カニ、ウナギなど天然遡上が減少することは明らかでありますが、この点についてはどのように解決されるのでしょうか。また、チチブ、ヨシノボリ、カマキリ、カジカといった水産的には必ずしも重要とは言えない回遊魚への影響と、その軽減策も考えていく必要があると思いますが、これらの環境保全についてはどのような対策が考えられているのでしょうか。  最後に、魚道についてお尋ねいたします。  長良川河口ぜきには、呼び水式とロック式の両魚道が設置される計画ですが、魚道はせきによる魚の移動の障害を軽減するためのものであるから、単に魚道の構造だけでなく、周辺の環境の変化を含め、また魚の生理生態も考えなくてはならないと思います。岐阜大学で水槽内における実験が行われたとのことですが、魚族のすむ現実の河川ではないので、現在ある魚道、例えば、木曽川にある馬飼頭首工等において長良川河口ぜきに設置計画のある魚道に改良して実際に実験をしたらと思いますが、この点についてもお伺いいたします。  私は、自然が維持され、人と川との優しい関係が持てる状況が望ましく、また、そのような考えに基づく価値観がこれからは高く評価されるべきだと思います。自然環境を破壊するのは容易であります。「破壊は一瞬、建設は死闘」という有名な言葉がございます。ゆえに、破壊を復元するには、多大な費用と気が遠くなるような時間を要します。自然環境の価値とは、一たん失われて初めて認識されるという性格を持っています。  以上の観点から、市長、農林部長、生活環境部長にお尋ねいたしまして、私の一回目の質問を終わります。(拍手) ◯議長(大野栄吉君) 市長、蒔田 浩君。    〔蒔田 浩君登壇〕 ◯市長(蒔田 浩君) 村山議員の御質問、河口ぜきに関連いたしまして長良川の水質、あるいは魚介類、魚道、さらに、美しい川が汚れないかどうか、いろいろの点からの環境問題を中心にお尋ねになったわけでございます。  建設省並びに水公団からの書類にもきちっと書いてございますが、細部につきましてはそれぞれの方から御説明を申しますけれども、本市から約五十キロ下流にこのせきができるということになっておるわけでありますし、また、せきはおおむね毎秒二百トンでありますが、それ以上の水が流れるときにはせきの可動をいたしまして、いわゆる門をあけると。一般的な河川と同じようにするということでございます。したがいまして、常時、どんなときでもすべてが閉まっておると、あるいは水が流れないというようなことはないのであります。大きく、もちろん、今何にもない所にそういう構造物ができるわけでありますから、一定の何らかの影響はないとは言い切れないということは、だれが思っても同じことだと思います。それがどの程度の影響になるかということが問題になろうかと存ずるわけであります。  したがいまして、私たちの現在、岐阜市が行っておりますこの長良川の鵜飼、あるいは長良川の持つ岐阜市の市域等においてどういう影響があるかということは、河口ぜきをつくる前提としてのしゅんせつによりまして、五十センチとか八十センチとかいう洪水時の水位が下がるということは影響がありますけれども、また、その影響があるからこの事業を進めるわけでありますが、その他についてどういう影響が具体的にあるかということは、具体的にわかりません。わかりませんということは、私はないというふうに思っておるわけであります。五十キロ下でありますから、長良川の岐阜、あるいは上流までみんな濁っていってしまうというようなことは考えられませんし、いわゆるダムのように水をためるという、ああいう形のものでもありません。今言いましたように、二百トン以上の水が流れるときには全開をするとなっております。したがって、水は流れるということになり、ヘドロとか、あるいはそういうようなものが影響を及ぼす、あるいはアユが死滅するとか、鵜飼ができないとか、そういう影響はないというふうに思っております。  昨日も申し上げましたように、この河口ぜきが完成した時点で試験湛水を行うことになっております。その際、本県と水資源公団との間の協定によりまして、今言われるような心配、お互いに心配というものはないわけではありません。そういう心配事、あるいは治水上の安全度、その他魚道、いろいろな機能が十分果たすかどうかということについての確認をすることにしてあります。確認によって、これで安全だと、安心だと、支障ないということがあれば、この稼働は公式に動くことになりますし、安全でないと、まだ十分な確認ができないということであれば、県としては慎重に調査、確証の得ない限りは、本湛水のためのゲートをおろすことを認めないと。だから協定ができておるわけであります。その協定を発効をすると、こういうことを言っておられますので、いろいろ今後は調査をしていかなければならない諸問題があるわけでありますから、本市からも多くの方々がこの調査団に入ると。二百名でありますから、多く入ることができるということによって、これらの立証が、また確認が、確証ができていくと、かように思っております。  今、お尋ねになるとすれば、私は、長良川のこのいろいろな影響というものはまずないというふうに考えておるというふうにお答えを申し上げる次第であります。細部にわたりましてはそれぞれの部長がお答えを申し上げます。 ◯議長(大野栄吉君) 農林部長、高橋 簡君。    〔高橋 簡君登壇〕 ◯農林部長(高橋 簡君) 魚類や貝類などの影響についてでありますが、海を主な生息域とするハマグリ、アサリなどの貝類については、塩分濃度の変化などにより生息環境に影響があるとのことでございますが、その範囲は一部の地域に限定され、その度合いも小さいので、影響は少ないと考えられるとのことであります。ヤマトシジミなどの汽水域を主な生活の場とするものについては、せき上流では繁殖または生息できなくなると言われております。しかし、淡水域に生息するマシジミの生息域が拡大することが考えられます。また、せき下流部においては若干の塩分濃度の上昇が予想されますが、その影響は流下とともに順次減少するとのことであり、繁殖すると考えられているとのことであります。  魚類についてでございますが、岐阜大学の和田教授の魚道実験との関係において一括してお答えしたいと思います。和田吉弘教授が諸河川の魚道を観察されたところ、アユは魚道の幅員に関係なく、ほとんど両側の側壁面を跳びはねて遡上していたとのことであります。アユは岸や側壁沿いに遡上する習性がありますが、本来は水中を遡上するものであり、空中を跳びはねて遡上しているのは不自然であり、魚道の構造が不完全であるために起こるのではないかと考えられ、魚道の構造を工夫することにより遡上障害を除去できるのではないかと考え、魚道隔壁上端部の形状を工夫した傾斜型などについて比較実験されたとのことであります。  この結果、従来からの直角型においては遡上率二・四%であったのに対し、傾斜型では八五・五%の遡上を確認されたのであります。実験時間は一時間、階段の落差については二十五センチメートル、実験に用いたアユはおのおの一千尾以上であり、魚道隔壁についても実物大のものであります。  また、この実験では、階段の落差は二十五センチメートルでございましたが、長良川河口ぜきにおいて計画されている魚道では、その落差が十センチメートルになり、遡上率のより一層の向上が期待されているところであり、加えて、長良川河口ぜきにおいて計画されている魚道を想定した落差十センチメートルの傾斜型隔壁魚道をサツキマス及び底生魚が遡上することが確認されていると聞いております。  当然のことでございますが、岐阜大学の人工水路は長良川ではありません。和田教授がつくられた魚道も長良川河口ぜきの魚道ではありません。しかし、適切に実施された実験から現実の姿を想定することは可能ではないかと考えられます。この実験は魚道隔壁等が実物大であり、稚アユそのものを十分な数を用いて、長良川の魚類の有数の研究者である和田教授自身が直接行われたものであることなどを考えますと、大変重要な実験であり、その結果は信頼すべきものであると思います。和田教授の実験の成果が長良川河口ぜきにおいて計画されておる魚道にも十分反映されるものと期待しておるものでございます。  以上でございます。    〔私語する者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 生活環境部長、玉井康弌君。    〔玉井康弌君登壇〕 ◯生活環境部長(玉井康弌君) 村山議員の御質問にお答えを申し上げます。  水質変化予測は生態系の仕組みに未解明の部分が多く、現時点では手法としては確立されておりません。したがいまして、建設省は利根川等の類似のせきから得られている昭和五十四年から六十三年のデータから予測をされております。その資料によりますと、芦田川でのアオコは水の移動速度が毎秒一センチ以下のときに発生しており、長良川では少なくとも毎秒二センチの速さがありますので、藻類の異常発生は、いわゆるアオコは発生しないものと考えられております。また利根川は、利水に支障のない範囲で魚介類の生態環境を保全するため、せき上流に塩水を入れる操作を行っており、せき上流部では塩分のある所だけに赤潮が発生することがあると聞いておりますが、長良川では塩水がせき上流に移動することはありませんので、赤潮の発生はないと考えられております。したがいまして、せき建設後も、せき上流の水は常に流れている状態にあるため、植物プランクトンの異常発生などの水質悪化は起こらないものと考えられております。  ダム建設の計画につきましては、どの場所でどのようなダムをつくるか、具体的に公表されておりませんので論評は差し控えさせていただきますが、ただ当然環境を考慮した建設がなされるものと考えております。  次に、水草の問題については、工事によって水草帯が消失することにより、御指摘のように窒素やリンが増加し、植物プランクトンも若干増加することも考えられておりますが、建設省の資料によりますと、それらのものが下流へ流されるに十分な流速が確保されており、必ずしも水質の悪化にまでつながらないのではないかと思われております。  なお、伊勢湾の富栄養化対策といたしまして、近々工場等からの窒素、リンの水質管理目標値が岐阜県において設定される運びとなっております。今後この施策が順調に進めば、河川水に含まれるリン、窒素は削減されていくものと考えられております。岐阜市の生活環境部といたしましては、富栄養化につきましてもブルーリバー作戦、あるいは工場監視等、こういうことに力を入れていきますので、よろしくお願いいたします。    〔「議長、十番」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 十番、村山まさ子君。    〔村山まさ子君登壇〕 ◯十番(村山まさ子君) ただいまそれぞれの方からお答えをいただきましたが、上流に五百トンのダムが建設されれば、そこにたまった水は長時間かけて汚染され、それに加えて河口ぜきでとめられるため、水質に大きな変化が生じることは明らかなことであります。また、水質の悪化、その影響による魚介類の死滅、周辺の川べりの変化による昆虫の激減も当然であります。いずれにしましても、川は生きているので、自然の地形で自然のままに流れることにより、魚介類もありのままに生息できます。それが、ダムをつくり、河口ぜきをつくることによって水質を悪化させます。この汚染された水が伊勢湾に流入して、伊勢湾の生態系を狂わせ、それにより魚介類にも被害が出ます。汚染された魚介類を人間が食べることによって、人間の健康にも大きく影響を及ぼします。ゆえに、自然体系の破壊は人間生命をもむしばむことになってくるのであります。  現在、「天然河川長良川を守れ」という素朴な願いは、県内はもちろん、国内、世界的に広まっていきつつあります。住民運動も告発型から創造型へと変わってきているのは、それは心のゆとりを求めていく時代へと移りつつあるのではないでしょうか。世界に誇る大自然の天然河川長良川を守り、世界の人々が長良川に心の安らぎを求めて集い来る場所として、後世に残す責任が私たちに課せられた責務だと思います。「時の為政者は民衆の声を大地に耳をつけて聞け」と言われていますが、今回の市民二万二千人の方の声を政治に反映させていくのが当然だと思います。  よって、今回の議案である長良川河口ぜき建設は一時中止して、環境アセスメントをしていくか、また継続して建設を進めていくのか、市民の方の判断を仰ぐためにも、市民投票による条例制定を実行すべきだと思いますので、再度市長にこの点についてお答えを願いたいと思います。 ◯議長(大野栄吉君) 市長、蒔田 浩君。    〔蒔田 浩君登壇〕 ◯市長(蒔田 浩君) 再質問にお答えを申し上げます。  既に私、何回もこの議会でも、あるいはまた今議会でも述べておりますように、河口ぜきの重要性、そして岐阜市民を守る立場の上において治水の重要性、そしてまた、それに対しましては大きな規模のしゅんせつを行うことによって安全な地域社会ができると。安全な地域社会ができてこそ、初めて市民の皆さん方の福祉は増大をすると。そのために本市における最も重要な施策は、やはり河川の問題であるということはたびたび言っておるわけであります。置かれました岐阜市の環境、あるいはまた長良川本川の環境、そういうことを考えますと一刻も猶予ならないということを強く申し上げ、住民投票の請求に対しましては、私はそれに沿うことはできないと申し上げておるわけであります。    〔「議長、十番」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 十番、村山まさ子君。    〔村山まさ子君登壇〕 ◯十番(村山まさ子君) 市長のお考えをお聞きいたしましたが、市長はこの条例制定請求について否定的でありますが、市民側、つまり請求側に立っては認めるべきであることを強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ◯議長(大野栄吉君) 二十四番、堀田信夫君。    〔堀田信夫君登壇〕(拍手) ◯二十四番(堀田信夫君) それでは、順次お尋ねいたします。  まず、総合的な治山治水対策の一環としてしゅんせつ、これは積極的に進めていく、こういう立場から、しゅんせつについて三点にわたってお尋ねいたします。  まず第一は、しゅんせつされる土砂の搬出について。この間、しゅんせつされた土量及びその利用先が明らかにされておりますが、ブランケットを除く利用先について、ここにあらわしてある数値の裏づけとなる具体的な箇所、量をつかんでいるのかどうかお尋ねしたいと思います。平成三年度は、この利用先について引く手あまたとまでに利用先があると言われておりますが、あと二カ月、どこへ持っていくのか具体的に明らかにしていただきたいと思います。平成四年から六年にわたる三カ年、せき完成時までについてはどこへ持っていくのか、これもお示し願いたいと思います。  第二点目は、平成四年から六年の三カ年、ここでしゅんせつしようという土量は六百五十五万立方メートルであります。元年からせき完成時までのトータルで九百五十万立方メートルと言われていますが、このうちブランケットに用いるのが百万立方メートル、平成元年と二年で既にブランケットには六十五万立方メートル活用しており、平成三年でほぼ残りの分は終了と思われます。若干の差異はあるといたしましても、これから三カ年にわたるしゅんせつはほとんどがブランケットを除いたものに利用されると思われますが、そこでお尋ねいたします。  六百五十五万立方メートルを三年間でしゅんせつするとなりますと、平均で一カ年・二百十八万立方メートルであります。一立方メートルは単位重量で約一・七トンと言われています。昨日も論議があったところでありますが、八トン車を用いたとすると、この一車で四・七立方メートルで、年間四十六万三千八百三十台が必要となります。年に三百日働いたとして、日に千五百四十六台、一日八時間働いて一時間に百九十三台、一分間に三・二台、これは昨日の数値と近い数字でありますが、この間の行われてきたしゅんせつは、年間よく行ったときで、平成三年の見込みでこれが百三十万立方メートルであります。あとは、平成三年の見込みで百三十万立方メートルで、そのほかはせいぜい百万の六十三年度、平成二年度も九十万、平成元年も七十五万であります。それぞれ百万立方メートルに達するかどうかという状況で、今後三年間は年間でおよそこの倍を行うということが本当に実現可能なのかどうかお伺いしたいと思います。  そして、一日に千五百台もの大型車両の行き来が伊勢大橋及び長良川右岸堤道路における交通事情にどのような影響をもたらすのか。さらに、大型の重量級の車両の通過が、漏水、地盤沈下が指摘されている堤防に支障を来すことはないのか。この点ではせき完成時以後もしゅんせつは五年から六年にわたって続くわけですから、湛水し、水圧を以前のそれまでとは違う大きなものを受けて、その影響が心配をされますが、ここを重量級の車両が行き来することによる影響、これをどのように考えているのかお伺いしたいと思います。  後でも触れますが、せき建設現場近くでは、建設工事と大型車の運行がもとで地盤、家屋への影響が既に出ていることもこの点で指摘をしておきたいと思います。  しゅんせつにかかわって第三点目です。しゅんせつによって岐阜市の安全度が一定高まることは異論なきところであります。同時に、考えられているかどうかお伺いしたいのは、しゅんせつによって河床低下となりますが、上流部における河床の低下、これに伴う堤防護岸の根入れはよいのか。とりわけ、岐阜市内においては長良川の狭窄箇所については、その心配を素人ながらも強く感じるものであります。九・一二の水害の際、日置江、鏡島などで堤防決壊の心配が尽きなかったのはどなたも御承知のとおりでありますが、市としてしゅんせつにかかわっての課題としてこれをどのように受けとめているのか、以上の点について技術助役からお答えいただきたいと思います。  次に、せきの本体についてお伺いいたします。  このせき本体に関しては、昨日、伊勢大橋のことが触れられております。けた下四・九八、約五メートルの伊勢大橋に伊勢湾台風時高潮がぶつかって大きな被害を引き起こしたことが指摘をされております。この伊勢大橋は昭和九年に架橋されたもので、建設省三重工事事務所では、老朽化、そして幅員が問題となり、かけかえ計画が進んでいます。その際に、橋の上部、車、人などが接触する地点でありますが、これを現在地よりも新たに五メートル引き上げるという計画が明らかにされています。これがけた下でどれぐらいに及ぶのかはまだ詳細なところが明らかにされていませんが、しかし、およそ二メーター以上はけた下が上がると思われます。つまり、海抜五メートルや六メートルではやはり伊勢湾台風の二の舞いになるということを建設省の工事事務所でも心配をされておられるわけであります。この伊勢大橋下流のせきは、洪水時全開しても五・八メートルであります。これからかけかえをしようという橋が七メートル以上にまでも引き上げようという計画が論議されているそのさなかに、せきは高潮、波浪などの障害にならないと言い切れるのかどうか、技術助役からお答えいただきたいと思います。  環境影響評価について、次に生活環境部長にお尋ねいたします。  昨年の十一月八日付の新聞が各紙取り扱っている問題を紹介いたします。十一月八日付の新聞では、せきの建設工事によって建設現場近くの民家で家屋の戸や障子が動かなくなったり、ふろのタイルが割れるなどの被害が出て、水資源開発公団が被害宅を回って修理する、既に二十戸に現物支給の名目で補償していたということが明らかにされた、このことを伝えています。せき建設工事現場の長良川左岸堤防では、本体工事に着手した昭和六十三年七月から堤防強化と水の浸透を防ぐブランケット工事が進められている。この工事は、河川敷に五十から七十メートル幅で大規模な土盛りをするもので、大型ダンプカーが大量に導入された。被害は、せき本体工事現場から南西の同河川沿いにある大島や福富地区などで発生したということで、町を通して交渉を進めてきたということが明らかにされていますが、工事用のダンプカーが住宅地域をひっきりなしに通過した経過があって、その中でこういった問題が起きたということを公団側が認めているわけでありますが、この問題について岐阜大学の河村教授は「実体は分からないが、関西新空港建設で見られるように、落ち着いたところでも加重を加えれば沈下は起きる。長島町ではブランケット工事の進行は浸透水が減り、その影響で沈んだとも考えられる。軟弱地盤だけに不等沈下もあり、科学的な調査が必要と思う。」、このように明確に述べておられるわけでありますが、これらの具体的な事実は、まさにアセスメントの必要性を裏づける事例と言わなければなりませんが、生活環境部長はどのようにこういった事例を受けとめておられるのかお伺いしたいと思います。  最後ですが、経済部長に観光行政とのかかわりについてお尋ねいたします。  山下鵜匠が発言した内容を紹介をしてお尋ねいたします。既に亡くなっておられる山下善平さんが公式な場でこういうように述べておられます。『「堰によって天然鮎がそ上して来なくなれば、伝統の上に立った原始漁法としての鵜飼いの価値が半減し、ゆくゆくは滅んでしまうのではなかろうか。天然鮎を対象とした鵜と人間、そして鵜と鮎の闘争。これによってかもし出すあの独特の雰囲気は、人工鮎では相当そこなわれる」と重要な観光資源である鵜飼いの衰微を恐れた。』というふうに述べておられますが、アユの遡上への影響についても、アユは──ま、「彼らは──と言っておられるんですが、──非常に気の弱い、警戒心の強い魚だと思う。河口から五・四キロに堰があれば本能的に、”ああ、こんな邪魔物があるぞ……これを上っては危ないぞとちゅうちょする。しゅんせつによって水をためた二十五キロ区間を、もし上るとしても、ほとんどは運動不足で死滅するだろう。流れがあってこそ稚魚は活動できる」というふうに述べて、「川全体は人間の頭のてっぺんからつま先までと同じ。河口はかかとです。そこに異常をきたせば、その影響はからだ全体に出てくる。同じことが川にも起こるだろう。川が死ぬのです」、このように公式な場で発言をされておられます。  せきの建設が観光行政にとってマイナス要因となっても、プランの要因は出てこない。このことを指摘せざるを得ません。プラス要因はあり得ない言わなければなりません。観光行政にとってどれぐらいの経済的な影響がありと見ているのか、鵜匠の発言についての感想とあわせて経済部長からお答えをいただきたいと思います。  以上で第一回目の質問を終わります。(拍手) ◯議長(大野栄吉君) 助役、山村信吾君。    〔山村信吾君登壇〕 ◯助役(山村信吾君) 三点の御質問にお答えいたします。  まず、しゅんせつの土砂の搬出についてでございますが、これにつきましては平成元年度、平成二年度につきましては、前の助役を含めまして現地で確認した場所について図面等も持っております。それから、平成三年度以降につきましては具体的な場所のデータはまだ持っておりませんが、骨材、高水敷造成、公共用地の造成、こういうことに使われております。  それから、平成四年度から六年度の量六百五十五万立米という件でございますが、これにつきましては木曽三川下流改修土砂処理協議会、これは建設省とか沿川の市町村、それから県、業者が入っておりますが、こういった場で協議され、要望も出されておりまして、十分見通しがあるというぐあいに聞いております。  それから、多量の──失礼しました。しゅんせつ土砂を運搬する際のトラックの問題でございますが、しゅんせつ土の運搬にはダンプトラックを使用しておりますが、堤防につきましては十分な補強が行われているので、安全性に影響はないと伺っております。  それから、しゅんせつに伴う上流部といいますか、岐阜市内の安全性の問題でございますが、これにつきましては、現在、市内の分につきましては、毎年堤防の張りブロック等種々の工事が実施されておりますが、安全性は十分向上してきております。下流のしゅんせつに伴います影響がないように、それに対応した安全性の向上が図られていると認識しております。  それから、伊勢大橋の件でございますが、伊勢大橋は現在けた下が四・九八で、将来かなり上の方に上がるというお話でございますが、私どもが確認したところでは、現在の計画では伊勢大橋のけた下高は六・八程度というぐあいに聞いております。これにつきましては橋梁の前後の取りつけ等、何か他の影響もあるものかと認識しております。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 生活環境部長、玉井康弌君。    〔玉井康弌君登壇〕 ◯生活環境部長(玉井康弌君) 堀田議員の御質問にお答えを申し上げます。  環境アセスメントといいますのは、環境影響評価実施要綱、これは昭和五十九年の八月に閣議決定されました。長良川河口ぜき建設事業につきましては、平成二年十一月二十八日の参議院における決算委員会におきまして環境庁企画調整局の企画管理課長が言及されており、「本事業につきましては昭和五十九年の閣議決定によります制度としての環境アセスメントの対象とはなっておりませんが、環境保全上の重要性にかんがみ、環境庁といたしましては環境上の問題につきまして建設省と随時協議を重ねて適切に対処してまいりたい」と答弁されております。したがいまして、私どもといたしましては、長良川河口ぜきは同要綱の対象事業ではないものの、環境について十分対処していただけるものと確信いたしております。  なお、ただいま御質問の工事中のことにつきましては、工事中の苦情につきましては事業者の責任において対処されるものと思っております。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 経済部長、久松 賢君。    〔久松 賢君登壇〕 ◯経済部長(久松 賢君) お答えいたします。  現時点において、基本的には岐阜市の鵜飼及び長良川は直接的な影響は受けないとされておりますし、私もこれを念願し、信じているものであります。  例を挙げられて鵜匠さんの発言を言われましたんですが、アユが一切遡上しないというのは予想としての発言かと思います。今までのデータでは八〇%以上の遡上があるというふうに聞いておりますので、それほどの影響は少ないかと考えております。  岐阜市にとって長良川の鵜飼は、他市に比ぶべくもない貴重な伝統文化であります。長良川の清流とともに千二百有余年の歴史を持つかけがえのない財産と考えております。せきによって清流が損なわれ、鵜飼に支障を生ずるようなことがあってはいけないと思っております。したがいまして、今後ともこれら資源を最良の状態で保全すべく、関係者一体となった努力を傾注し、一層の磨きをかけ、観光岐阜の表看板として内外にアピールをしてまいりたいと考えております。  なお、河口ぜきに関する岐阜市への観光動向については、今後綿密な観光客の動向調査等を実施する中で注意深く見守ってまいりたいと思っております。  以上でございます。    〔「議長、二十四番」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 二十四番、堀田信夫君。    〔堀田信夫君登壇〕 ◯二十四番(堀田信夫君) 答弁漏れもありますので再質問いたしますが、まず助役ですが、平成三年度、あと二月、三月なんですが、これについての利用先、報告受けてないということですが、すぐ直近の話ですので、これは直ちにつかんで御報告願いたいということを申し上げておきます。  それから、平成四年から六年の利用先ですが、このしゅんせつした土量というのは、その用途も土質からいって、どこにでもここにでもというような状況にないということも関係者から伺っています。本当にこれに見合うだけの計画が協議の中で持たれるのかどうか、これも十分検討をしていただくことを、これは要望いたしてぬきます。  それから、今後のそれにかかわっての三年間のしゅんせつの実行上の問題ですが、堤防上について十分補強されていると言われておりますが、現に、先ほど具体的に指摘したように、補強、そしてブランケットが行われていったところで地盤沈下や、そして水の浸透なども相まって新たな漏水や、そしてまた付近のこの家屋への障害なども起きているんですが、本当にそれで十分な堤防補強と言えるのかどうか、非常に不安が尽きません。そして、今までの行ったしゅんせつをはるかに上回る、年間過去の実績の倍のしゅんせつをしようというんですが、それに対して本当に対応できるのかどうかということ。  そして、答弁漏れですが、あの実際の現場では、伊勢大橋と長良川右岸堤防道路との交差部分など、状況を見ましても、乗用車での行き来さえも大変難儀をする所で、過去の実績の倍を上回るような規模のしゅんせつをやって、大型車両が本当に年間行き来できるのかどうか、その見通し触れておられませんので、この点明らかにしていただきたいと思います。
     それから、しゅんせつに伴う上流部における影響の問題で、安全性が向上されていると言われましたが、このしゅんせつが進んで約二十年ですか、この間にこういった九・一二の際のさなかにも起きているんですが、こういった堤防の具体的な堤防護岸の根入れが行われた事実があるかどうか、この点も明確にしていただきたいと思いますが、お答えいただきたいと思います。  それから、せき本体の問題、これはけた下六・八メートル程度だと言われましたが、これは専門家の計画が明らかになってくるのを待たねばなりませんが、それにしても河口ぜきがゲート全開したよりはさらに一メーター高いものになるわけです。それで、そういった配慮がなるほどされている。伊勢湾台風のときに最大波浪も加わって六メーターを超えたということも言われているわけですから、なるほどとうなずけるものがあるんですけれども、しかし、ここで考えてみなければならないのは、縦断的にあの付近を見ますと、縦断的に見たときに河口ぜきの本体で五・八メートルゲートが全開をして、そこにゲートの幅の分が六十メーター、七十メーターにわたって障害となり、さらにその先、伊勢大橋では、今度その六メーター・八百上がった所の橋の床板が新たな障害となって、縦断的に見ると、この付近が高潮や波浪などを階段的に受けとめるような新たな障害の構造を築き上げるというふうに言わざるを得ませんが、そういう点で、この付近一帯の治水対策として整合性が考えられません。この間に精読中に土木部長に聞いたら、五メーター・八百上げると、この河口ぜきは、全開をして。それで、伊勢大橋のときにアーチがあって、トラスがあって、五メーター間隔の。さらにこの床板からこの二メーターぐらい横にすっと走っとるわね、これがアルミサッシのように、アルミの網戸のようになって、実際には高潮をはね返したというふうに言ったら、土木部長はこの間、今度はそういうふうになってなくって、一列に壁になっておるから、それを乗り越えるやろうと言ったんですね、五メーター・八百の上を。今度五メーター・八百の、この乗り越えたら、今度その先には伊勢大橋が高くなって、六メーター・八百の床板があるということになって、階段的にこの高潮や波浪を受けるということになると思うんですが、本当にこのようなことでこの付近一帯の治水、水害問題が解決されるのかどうか、もう一度お答えいただきたいと思います。  それから、環境影響評価の問題ですが、工事によって引き起こされた実害を工事主体者が補償するのは当たり前の話なんですが、今回の事態というのは、ただ単に走っておる車が軒先をひっかけたとかいう程度の問題ではなしに、地盤全体が軟弱な地帯を、あっちをたたいてみたり、こっちをたたいてみたりということで、全体がぐらぐらぐらぐらさせていると。こういった問題はこの工事が続く限り、ずっとあっちでもこっちでも引き起こされるであろう。だから、工事を一時中断して、もっと正確なこの建設にかかわる環境影響評価というのを厳密に科学的にやる必要があるんだということを科学者が指摘しているんですが、そういう観点で所管の生活環境部長として、この環境影響評価問題について、直接それは岐阜市にかかわることでないかもわからないけれども、河口ぜきにかかわる問題として明快な回答ではなかったと思いますので、もう一度お答えいただきたいと思います。  それから、経済部長、直接的には受けないものと信じる。信じるのは、あなたの気持ちは、それはそう信じたい気持ちはわからぬでもありませんが、具体的に、例えばです、観光行政として例えば平成元年度で言うと、鵜飼の観覧船の乗船客が二十三万二千二百二十四人、岐阜城入場者が、最近は「信長」でちょっとふえておるということもあるかもわかりませんが、平成二年は二十六万七千二百九十一人、資料館が十九万八千九十四人ですか、それからユースホステルが五千四百九十三人、せきが建設されたことによってこういう実際に観光行政に、こういった動員の面で影響が出てこないのかどうか、経済部長として、経済部としてそのことをどのように考えているのか。河口ぜきができたことによって、こういった数字が一割、二割とふえていくのか、マイナスになるんか、そのところは所管の部長として当然責任ある対応が求められると思うんですが、どのような影響が実際あるというふうにこの数字に及ぶのか、明確にお答えいただきたいと思います。 ◯議長(大野栄吉君) 助役、山村信吾君。    〔山村信吾君登壇〕 ◯助役(山村信吾君) 二回目の御質問にお答えいたします。  まず、平成三年度の具体的な場所を調べていただきたいという御質問ございましたが、これについては問い合わせたいと思っております。  それから、平成四年度から六年度の量につきましての問題でございますが、これにつきまして実行上のいろいろな問題の御指摘がございましたが、先ほど言われた交通処理の問題等も含め、対策が十分になっているかどうか問い合わせ、申し入れをしたいと思います。事業者の方でも十分検討されていることだと思っておりますが……。  それから、長良川上流部は具体的な根入れ等をやっているかということでございますが、根入れ工事もやっていると聞いております。  それから、六・八メートルの伊勢大橋のけた下に関連いたしまして、階段的な波浪云々の問題がございましたが、これは河口ぜき、伊勢大橋含めまして伊勢湾台風と同規模の台風が満潮時に襲ったときに安全に対応できるような計画になっていると、そういうふうに認識いたしております。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 生活環境部長、玉井康弌君。    〔玉井康弌君登壇〕 ◯生活環境部長(玉井康弌君) 堀田議員の再質問にお答えを申し上げます。  工事中のことにつきましては、事業者がそれぞれ対処されておりますと思いますし、そういう事故があった場合につきまして、今後のことにつきましても、確認はしておりませんけれども、建設省としては環境庁と相談をしてやっておられるものと思っております。 ◯議長(大野栄吉君) 経済部長、久松 賢君。    〔久松 賢君登壇〕 ◯経済部長(久松 賢君) お答えいたします。  観光客のニーズといいますか、そういうものは年々変化をしておりますので、せきそのものが鵜飼に影響はないものと信じておりますので、観光客の動向の変化はそれほどないと、こういうふうに私は信じておりますし、これからはそういう面での先ほど申しましたような観光客に対する動向調査、これもあわせて実施していきたいと、こういうふうに考えておりますし、今まで以上のPRをしていきたい、こういうふうに考えております。  以上です。    〔「議長、二十四番」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 二十四番、堀田信夫君。    〔堀田信夫君登壇〕 ◯二十四番(堀田信夫君) 助役の答弁のうち、岐阜市のしゅんせつより上流部分の狭窄な箇所についての根入れ等の問題についてですが、今後さらにしゅんせつが進んでいって、河床の低下、流速の早まりなどによって新たな危険箇所などが生じていないのかどうか、そういった護岸の点検、そういったものを速やかに進めていただきたいということを、これは要望いたしておきますので、よろしくお願いします。  それから、せき本体の関係で、伊勢湾台風時のものが新たに引き起こされたとしても対応できるものと認識しているということですが、率直なところ、あなたが建設省にもいた、そして専門家として、私のようなこういう素人のこういう危惧する指摘というのは全く当たらないのかどうか、その専門的な見地から率直なあなた自身の御意見をもう一度伺っておきたいと思いますが、よろしくお願いします。  それから、生活環境部長、いわゆる岐阜市でも閣議決定に基づいた公共事業や開発、そして大きな事業に当たって環境影響評価をやっているわけですが、こういう種類のこの規模の事業について、確かに影響評価の義務づけがないということは述べられたとおりでありますが、この環境影響評価の必要性はどのようにあなたは感じられるのか、お答えいただきたいというふうに思います。  それと、経済部長ですが、最後の最後まで影響がないものと信じると。そして、岐阜市の観光客の数も減らないということですが、万が一、万が一というんか、私は一回それは専門家できちんと検討してもらった方がいいと思うんですが、こういったこのせき建設に起因する観覧船の乗船客減、あるいは岐阜城入場者数減、資料館の減、ユースホステルの入場者減、こういったものが引き起こされた場合に補償を求める気はありますか、お答えいただきたいと思います。 ◯議長(大野栄吉君) 助役、山村信吾君。    〔山村信吾君登壇〕 ◯助役(山村信吾君) 先ほど申し上げました計画の対象とした高潮に対しまして、安全な計画であると思っております。 ◯議長(大野栄吉君) 生活環境部長、玉井康弌君。    〔玉井康弌君登壇〕 ◯生活環境部長(玉井康弌君) 堀田議員の再々質問につきまして御答弁申し上げます。  環境アセスメント、いわゆる環境影響評価実施要綱に基づく調査というものにつきましては、現在されておりません。そのかわりとしまして、もっと以前からいろんな調査をされております。環境影響調査もされております。この要綱に伴うものはやっておりませんけれども、影響調査をやっております。そういうことで御答弁にかえさせていただきます。 ◯議長(大野栄吉君) 経済部長、久松 賢君。    〔久松 賢君登壇〕 ◯経済部長(久松 賢君) お答えいたします。  先ほど申しましたように、観光客の観光に対するニーズというのは年々変化をするものと思っております。直接的な影響はないというふうに私は信じておりますので、賠償請求の考えは持っておりません。(笑声)    〔私語する者多し〕 ◯議長(大野栄吉君) 三十九番、松尾孝和君。    〔松尾孝和君登壇〕(拍手) ◯三十九番(松尾孝和君) 私は、市長さんが四十一万岐阜市民の生命、財産を守るために、もうこの議会も始まりからずっと、しゅんせつ、しゅんせつと、大変こう御心配になっておられます。私も同じようにこのしゅんせつについて心配をしておるわけです。数々の疑問点がございますんで、じっくりひとつ市長さんにお尋ねをしてみたいと、このように思っておるわけであります。  まず、そのしゅんせつの問題の疑問点の第一です。  毎秒七千五百トンの計画高水流量が変化を今しておるわけじゃありませんね。だのに、なぜこれに見合うはずのしゅんせつの量が大幅に変化するのであろうか。昭和四十一年三月の建設省のマル秘資料、これです。長良川河口堰調査報告書によりますと、「長良川の計画高水流量を毎秒四千五百トンから七千五百トンに改正し、毎秒三千トンの大幅アップをすることによって──次が大事なんです──千三百万立方メートルに及ぶ大量しゅんせつが必要となった」と、こうなっておるわけです。こういうふうに明記されて、これを裏づける資料が示されているわけであります。これが四十七年の当初の公表されたしゅんせつ計画量は、今度は表へ出る分ですよ、これは内緒の分。三千二百万立方メートルと一躍二・四六倍に膨れ上がったんであります。これ事実です。さらにこれが平成三年の見直し発表で、ブランケットの幅を八十メートルから百メートルの計画であったものを、実際には五十から六十メートルに縮小したこと、及び地盤沈下による河積の増大によって自然条件で河積が大きくなりました。計画しゅんせつ量を二千四百万立方に変更されておるわけであります。そうですな。ブランケットの幅を縮小している以外は全く抽象的な表現でございます。地盤沈下により、堤防は沈下しなんだんかしらぬ。千三百万立方から三千二百万立方への増大の根拠も、三千二百万立方から二千四百万立方への減少の根拠も明確な科学的数字に裏づけられてはありません。なぜ明確にできないのか、市長さんは市民の生命、財産を守る立場で、それこそ明確にしてお答えを願わねばならぬと思うのであります。これが一つ。  次は、平成四年度以降のしゅんせつ計画量は過大ではないのかということであります。  昭和四十六年から同六十三年までに九百万立方、平成元年から同二年にかけて百六十五万立方、さらに平成三年度で百三十万立方のしゅんせつを実施したと発表されておるのでありますが、現在までの総計は千百九十五万立方であります。このうちブランケットによる河積減少分二百万立方を差し引くと、実質九百九十五万立方となります。これに対して総計画量は二千四百万立方のうち、せき柱の流水阻害分をしゅんせつ量でカバーする分二百二十万立方を差し引いた二千百八十万立方が実質計画量でありますので、ここから今までにしゅんせつした実績量九百九十五万立方を差し引くと千百八十五万立方となります。これが平成四年度以降のしゅんせつ計画量でありますが、マル秘の当初資料による千三百万立方について見ますと、千三百万立方からせき柱による流水阻害分をしゅんせつでカバーする二百二十万立方を差し引いた千八十万立方に対して、実績しゅんせつ量九百九十五万立方を差し引くと、今後のしゅんせつ量は八十五万立方でよいことになるのであります。ここでも八十五万立方と千百八十五万立方といった極めて大幅な相違が出てくるのであります。実際は今後八十五万立方のしゅんせつでよいのではないか、市長さんにお尋ねをいたします。  その次は、しゅんせつ前もしゅんせつ後も、同じ流下能力とはこれいかに。建設省の発表では、平成二年三月時点で長良川下流部の流下能力は毎秒六千四百トンであると言われています。ところが、同じ建設省が昭和五十一年九月出水の長良川の流下能力実績を毎秒六千四百トンと発表しております。この間九百七十五万立方のしゅんせつがされ、それだけ河積が大きくなっているにもかかわらず、同じ数字の流下能力とは納得ができません。一体しゅんせつを実施したのか、しなかったのか。したならば、その分流下能力が増大してしかるべきではないのか、市長さんにお尋ねをいたします。  次は、本当に治水のためのしゅんせつかということをお尋ねをいたしてみます。  昭和四十八年当時の長良川の縦断図によりますと、計画高水流量毎秒七千五百トンが流れた場合、当時の堤防の現状で、計画量のしゅんせつ終了後の状態を想定してみるというのが載っておりますが、それを見ますと、長良川の場合、建設省の技術基準に定めた堤防の天端から下へ二メートルが最高水位の限界とされています。この基準に照らして河口より二十五キロメートルから三十五キロメートル、三十五キロメートルというと新幹線の橋ですね、鉄橋ですね。この間はしゅんせつ以前の状態でも既に一メートル八十五ないしは二メートル十あるわけです。治水上のしゅんせつを必要としていないことがわかるんです。これにしゅんせつによる水位の低下分一メートル四十三を加えると、最も安全地域ということになるわけであります。最も危険なのは、河口より八キロメートルないし十二キロメートルの間、いわゆる長島町であって、計画量をしゅんせついたしましても一メートル十から一メートル三十しかありません。したがって、建設省の技術基準からしても、堤防の決壊の危険を計画当初から認めたしゅんせつ計画になっているんですよ。これは問題ですよね。  さらに、河口より十五キロメートルないし二十五キロメートルの海津町区間も、計画どおりしゅんせつしても基準の二メートルには達しません。したがって、これも破堤を黙認したしゅんせつ計画ということになります。したがって、しゅんせつ計画は実施しなくてもよい所や、実施してもなお危険な所があって、治水のためのしゅんせつということはできないのではないか。これでも市長さんは治水のためのしゅんせつとおっしゃるのでしょうか、お尋ねをいたします。  その次は、本当のところは利水のためのしゅんせつ計画ではないのかということをお尋ねをいたします。  私が今まで申し上げました以上三点によって、治水のためのしゅんせつという衣がはがれた後には、本当の河口ぜきの姿が見えてくるんです。利水のため、貯水する水位が常時海抜二・二メートルの当初計画に対して、海抜ゼロメートル地帯の住民の、以前の議会でも言いました、猛反対で、常時一・三メートルに引き下げるようになったんでありますが、それでも総貯水量だけは維持しようとしたんです、利水のためですから。こんなことだれが考えたって、東大出の偉いさんが考えんたってすぐわかることですわな。貯水量を変えないで水位だけ下げよう。建設省はもっともなこと言うでしょう。堤防の引き堤は困難、かさ上げは困難、だから掘るんだ。そんな難しいこと言わんでもええの。貯水量を変えないで住民の心配しておる水位を下げよう、そのためには掘るしかありませんでしたと言えばいいの。それをそう言わないからこんがらがってくるの、河口ぜきは。ちょうどね、計算してみると、この数字だけがぴしゃっと合うんです。今でも二・二メートルまでためる機能は持ってますよ、河口ぜきは。ところが、一・三メートルに下げます、九十セン下げます。貯水区間の延長、川幅、計算してみますと、ぴしゃっとこれが合うんですな、千三百万立米。これ偶然の一致でございましょうか。千三百万立米という数字は、もうせき上流部のしゅんせつ量とぴしゃっと合うんですね。これをあえて治水のためのしゅんせつだと強弁するもんですから、随分無理をして、うそ掛けるうそを重ねることになるのです。前にも述べたような三点の矛盾が出てくるのであるわけです。上手なうそも、やはり真実には勝てません。どこかでつじつまが合わなくなりまして、矛盾がぼろを出してくるんです。これで治水のためのしゅんせつではなく、本当は利水のためのしゅんせつであることが明らかになったわけでありますが、市長さんはそれでも治水のためのしゅんせつと言われますか。それなら、その根拠を科学的に証明するものを出して、市民の日夜心配している問題に納得のいく説明をされたいと思います。  次は、堆砂の問題についてお尋ねをいたします。  河口ぜきは水もためますけれども、土砂もためます。いや、そうではない、河口ぜきは可動ぜきであるから、洪水時は全開して、たまった土砂は下流へ流してしまうんだ、だからたまるはずはない、こうおっしゃるのが建設省の主張であります。それは本当でしょうか。馬飼頭首工、いわゆる木曽川大堰は建設されてからそんなに長年月が経過はしておりませんが、せき上流の堆砂は論より証拠、目で確かめれば明らかであります。いや、それも常時しゅんせつするから心配は要らぬ、こう言われるかもしれませんが、かつて私は建設省の河川局長と話したことがありますが、そのとき局長は、正直言ってダムの堆砂にはお手上げですと、そう言って述懐をしておられました。これは正直なことだと思うんです。一度の出水で千鳥橋から志段見までふちは埋まり、一面の河原になってしまった実例を目の前に我々は見てるじゃありませんか。それでは、この土砂を除去するのにどれだけの車と機械と年月が必要でしょうか。上流域の開発とともに、とても自然の土砂の流下能力には対抗できません。洪水は土砂を下流へ流すかわりに、上流からまた大量の土砂を運んできます。それが川に少しでも流水阻害のあるものの上流には莫大な堆砂をもたらすわけでございます。  河口ぜきの発案者である建設省のK氏は、それ以前に揖斐川水系の横山ダムを設計され、「従来のダムは余剰水をせきの堰堤の上部から下流へ放流していたのでダムの堆砂に苦しめられたが、横山ダムはせき堤の下部からダムの貯水の水圧とともに堆砂を流出させるよう下部放流式とし、従来、日本にはなかった新設計であるから、横山ダムは永久ダムとして堆砂の心配はない」と公表されておったんであります。その横山ダムが、計画堆砂量百年分が二十二年間で堆砂し、ダムが正常な機能を果たさなくなり、建設省が機能回復のために特別に予算措置をして懸命に努力をされているが、昭和六十一年時点で土砂の堆砂量は千二百三十万トンで、建設時の推定百年堆砂量一千万トンを二三%も突破している現状であります。年間計画流入土砂量が十万トンを想定していたのでありますが、現実はこの五倍、五十万トンが堆砂、流入を続けている状態なんです。その他、丸山ダムは堆砂分をカバーすべくせき堤のかさ上げをし、水没地域がそのために拡大したり、また建設省の発表では、総貯水量百万立米以上の全国の四百二十五ダムの堆砂は八億立方メートルを超え、その四〇%は中部のダムであると言われているのであります。自然の流入土砂を人間の力でしゅんせつするのはとても及ばぬことであり、しゅんせつしてもすぐ堆砂し、一刻の休みもありません。  現に、ブランケット工事のため川底の土砂をとり、一時はブランケットの地先はすぐ急に深くなっておりまして、危険であるから水泳禁止という札があちらにもこちらにも立っていました。しかし、二、三年のうちにすぐ埋まってしまいまして、砂原になって、渇水期には砂ぼこりが立っている始末です。治水のためのしゅんせつは全く一時しのぎのもので、いわゆる高水工法に基づく河道主義の河川工法の典型的なものであると言えます。河口ぜき建設の理由の主柱となっているしゅんせつ問題は、自然の力の前にこんなにもろいものであります。市長さんはこれをどう考えられますか、お答えを願いたいと思います。  次に、河口ぜきの危険性についてお尋ねをいたします。  河口ぜきの建設地点である木曽三川下流域は、地震予知のための特定観測地域の一つであります。名古屋、京都、大阪、神戸地区に属し、地震危険地帯として公認されているところであります。特定観測地域に指定されました理由は、この地域には歴史的にマグニチュード七クラスの地震が発生しており、鈴鹿・養老断層は近く、また近い将来において内陸直下型大地震の震源断層として再活動するおそれのある所であり、合計十一にわたる活断層のうちの一つに加えられていることでございます。加えて、日本の既往の内陸直下型巨大地震は、すべてと言ってよいほど岐阜県内がその震源地になっていることでございます。  例えば、天平十七年四月二十七日のM七・九垂井地震、天正十三年十一月二十九日のM七・八高鷲地震、明治二十四年M八の濃尾地震等々で、これらの地震の震源から三百キロないし四百キロメートルの範囲にあること。さらに、木曽三川河口部の地質は沖積層であり、従来の大地震では必ず液状化現象を呈していること等であります。洪水予報や出水予報はできるようになりまして、非常に早くから準備ができます。ところが、地震の予報は難しく、とりわけ内陸直下型の地震は現在では予知不可能の現状にあります。したがって、洪水のときはせきを全開することが前からできたとしても、地震とそれに伴う津波はほとんどこれはできません。地震で故障したせき機能は、そのまま伊勢湾の一番狭められた河口へ数百倍の力となって押し寄せる津波がせきに激突し、長島町や桑名市は水没させられる危険性があるのであります。伊勢湾台風のとき、これはさきの質問者も言っておりましたが、高波によってこれが伊勢大橋に激突をいたしまして長島側の堤防が寸断された実績は、これはもう生々しいものがあります。市長さんは、人命、財産を守るために河口ぜきをつくらねばとおっしゃっておるわけでありますが、人命、財産を守るためにこそ河口ぜきは建設させてはならないのではないか。河口ぜきがもたらす危険性について市長さんはどう考えておられまするか、お答えを願いたいと思います。  次は、塩害問題についてであります。  この同じマル秘資料に、実はおもしろいことが書いてあるんです。昭和四十年七月三十日に青山の共済会館で、建設省の本省、あるいは地建の幹部の皆さんがお集まりになって協議をしておられます。その協議の中の議題の一つにどういうことがあるかというと、「治水の目的が塩害防止だけでは説明に無理があり、また、しゅんせつに対する附帯工事としてのせきの設計は他河川との関連もあるので、治水課で結論を出してくれないと困る」、はっきりと、塩害でせきをつくるということは無理があるということを建設省自身が認めているんですな。だから、あんまり塩害のことは言わんでもわかると思うんでございますが。現在、一部のせき柱はできているんでありますが、せきはまだ全部完成しているわけではございません。したがって、塩水の遡上能力を防止する力はないわけですね。今は塩は上っているんです。一方、現在までに千百九十五万立方の土砂をしゅんせつしたんでありますから、それだけ河床は低くなって、建設省の論理で言えば、塩水の遡上は従来よりも大きい。塩害はずうっと及ばなければいけないはずですね、被害が出なきゃいけないはずです。従来に比べてどの程度、この大量しゅんせつによって、せきはできてないんですから、塩水が上ってきてるんですから、どの程度の被害がふえましたか、これをまずお尋ねしなきゃなりません。  また、木曽三川のうち一番河床が低い、川底が低い揖斐川は、長良川のしゅんせつ計画の完了時の河床よりも、現在の揖斐川の河床は低いんですよ。計画どおりしゅんせつしたときよりもまだ揖斐川は低いんです。そのために木曽三川のうちではね、一番上流まで海水が遡上しておるわけであります。ところが、揖斐川には河口ぜきの計画はありません。これに面しておる海津郡は、長良川の塩水遡上のみを河口ぜきで阻止すれば塩害はなくなるのでしょうか。納得できませんね。同じように、長島町は木曽川にも面しておるんでありますが、木曽川には河口ぜきの計画はありません。これも長良川河口ぜきをつくれば塩害はなくなるんでしょうか。これも納得できませんね。また、長良川河口ぜきが建設される地点は、長島町の中間地点でありますね。その下流は、長島町のせきができるときからの下流部分は、毎秒二十二・五トンの取水をされて、通常の流量より確実にそれだけ真水が少なくなって、言いかえると塩分濃度が高くなるわけですね。むしろ塩害があるとすれば、河口ぜきによって、よりひどい塩害が長島町の半分、せき下流には起こるんです。これでいいですか。せきは塩害を防ぐものでしょうか。促進することになりゃしませんか。市長さんにお尋ねをいたします。  以上をもって第一回の質問といたします。 ◯議長(大野栄吉君) 市長、蒔田 浩君。    〔蒔田 浩君登壇〕 ◯市長(蒔田 浩君) 御質問にお答えを申し上げます。  御質問の内容が大変専門的にもわたっておりますし、御質問者は多年にわたりまして河川の問題においては、まあ学者とは言いませんけれども、(笑声)それにはお近い方であるというふうに思いますので、私のすべての知識は到底御満足なお答えにはならないかと思います。  そこで、いろいろしゅんせつの疑問点、数字的におっしゃいました。まず、計画されました計画高水量と申しますか、高水量と申しますか、それは七千五百トン。それは変えていないのに、しゅんせつの量だけが減ってそれでいいのかということ。そのような数字的には一見変わらないのが普通ではないかということでございますが、この変わる理由として、建設省は、しゅんせつの量が変わるのは、ブランケット等による地盤沈下によってそれだけ減がなったというふうに言われたので、そのように私たちも思っております。  さらにまた、今後全般にわたりましてでありますけれども、さきにも申し上げましたように、いろいろ疑問点のあることにつきましては、さらに建設省に求めていくもの、あるいはまた資料をさらに精査するものもあろうかと存じますけれども、今申し上げました三千二百万立方メートルのしゅんせつが二千四百万立方メートルになったのに、どういうことかということでございます。したがって、今申し上げましたように、ブランケット等によって地盤沈下がなったので、それだけしゅんせつの量が減ったと、このように言われております。  平成四年以降のしゅんせつの量は過大ではないかということでございます。過大見積もりとは思っておりませんが、当初計画によって算定されたものであるというふうに聞いております。八十五万立米と千百八十五万立米の差を言われたのではないかと思っております。  しゅんせつ前と後の流下能力が同じではないかと。六千四百──計画の変更は、まだこれはしていないのではないかとも思いますが、一緒になっております。    〔私語する者多し〕  本当に治水のためのしゅんせつかと、そのように私は信じております。(笑声)  利水のためのしゅんせつではないかということでございますが、しゅんせつをすることによって利水ができると。また、利水は経済の発展のために利用できるということでございますから、しゅんせつのために利水が可能になるというふうに思っております。  なお、塩害の問題でありますけれども、地元で最も塩害をこうむると見られる地域の方々の中で、特に私は、きのうでしたか答えを申し上げたが、ちょっと今ここにその資料が見当たりませんが、新聞論調の中で、「我々は塩害がいかにこうむっており、さらに今後、塩害が拡大すると思われるようなこのしゅんせつをすることによって、せきによってせきどめをしてもらわないと、我々は農業の耕作に非常に不安を覚える」ということを新聞にきちっとこう出しておられる、これは長島町の議長さんが言っておられるわけであります。塩害について、「塩害防止の方法なら、こんな巨大な工事をしなくても済むはずだと一言のもとに決めつけられているが、一体どんな方法を考えていられるのでありますか。現在、長島町ではかつてのような大規模な塩害は見られない。でも、これは何も自然にそうなったわけではない。木曽川総合用水でパイプラインや排水路の工事が進んだためであって、先人たちの大変な努力と膨大な投資によってこのような状態が何とか保たれていることを忘れてはいけない。地下水の取水により地盤沈下が進行し、塩水が以前より上流に上るようになり、北伊勢工業用水の取り入れ口を上流に変えざるを得なくなったことも記憶に新しい。新たに塩水が上ってきた地域では、塩水が次第に周りの土地にしみ込んでいき、井戸水が使えなくなる。こうした塩害防止などに新たな水需要が発生し、岩屋ダムのような別の水源をつくる必要が出てくる。治水のためのしゅんせつを行って河口ぜきをつくらなければ、塩水はさらに上流まで上がってしまう。また、取り入れ口の移動が必要になるし、とった水を運ぶ水路も必要になる。塩害を防ぐのはそんなに容易なことではない。したがって、しゅんせつと河口ぜきは切り離せない一体のものである。水害をなくすためのしゅんせつなら、だれも反対する理由はないと言われるが、しゅんせつだけ行えば事が解決するという問題ではない。塩水が上ることによって起きるさまざまな被害を防ぐ最もよい方法として河口ぜきが考えられたと思う」、こういうふうに、これは今、論壇に出たことを読み上げたわけでありますが、このように、やはり責任のある方でも塩水の害によって苦しめられてきたと、これからもまた苦しまんならぬと。今はおさまっておる。おさまる方法をしたからおさまっておると、こういうことであります。したがって、拡大するという心配、将来に対する不安のことを言っておられますが、そういうことによって、この今の塩害問題というものを申し上げる次第であります。  地震のことにつきましては、これは既にお答えを申し上げたと思っておりますが、心配ないという、そういう工事構造令によってやっておるということを言われておりますので、心配ないと思っております。  土砂問題でありますが、これはやはりある程度の私は土砂は、さらえてもまたたまってくるということであろうと存じます。したがって、堆砂ができるという意味ですか、したがって、ここにも「河口ぜき上流で万が一、土砂等底質が累積的に堆積した場合には速やかにしゅんせつ等必要な対策を講じ、河川環境保全に万全を期します」、こういうふうに建設省の資料ではっきり、これは新しい資料ですが言っておるわけでございます。  いろいろ専門的な言葉で申し上げられましたが、私は今まで言ったとおり、やはりいろいろ川というものは数字的ですべてが解決できるということばかりではないかと思いますが、今までの本市におかれました地形、位置、長良川の状況、あるいはまた支派川の状況等を考えましても、今、早く効果的な岐阜市の治水上の安全政策は、この大規模な河口近くにおけるマウンドを含めまして、しゅんせつをすることによって長良川の洪水位の水位を下げることであると。この水位を下げることによって、本川に注ぐ支派川の改修も一層早くなるし、安全も保たれていくと、こういうことを申し上げておるわけであります。  一つ一つの問題につきましては、私がすべてこれを計画したわけではございませんし、あるいはまた、しっかりした資料をすべて私が整えてお答えをするのが本当でございましょうけれども、私にはそこまでまだ資料を持っていないということは、お許しをいただきたいと思うわけでありますが、    〔私語する者あり〕 必死に言っておりますことは、 ◯議長(大野栄吉君) お静かに願います。 ◯市長(蒔田 浩君) (続)そういう中で私の責務を果たしていきたいということを今まで述べておるということであります。    〔「議長、三十九番」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 三十九番、松尾孝和君。    〔松尾孝和君登壇〕 ◯三十九番(松尾孝和君) 今、いろいろお答えをいただいたわけですが、例によって、なかなかそのお答えもわからない状態が私は多いんですけども、いわゆる当初のこの見込み、しゅんせつの見込みよりも過大ではないかと言ったのに対して、いわゆる地盤沈下によって、いわゆる河積がふえたから、その分だけは必要ないんだというようなお話でございますけれども、これね、建設省内部のその声でもね、ちょっとこれは過大な見積もりやなあということは当初あったんですよ、ずっと。わかっておることなんですけれども、それで要するに、その過大な見積もりがですね、つじつま合わせにいろいろなことが起きてくるわけですけれども、それから後に。でね、私、不思議でかなわんのはね、地盤沈下と言ったら河積が減るんでしょうか。川底だけが沈下して、堤防はそのまんま、えらい沈下があったもんですな。私はそういう理屈の合わんことは納得ができんのですわ。だから、もし地盤沈下によって河積が増大したというなら、やっぱりその根拠を、これははっきり増大の根拠を出してもらわないといけない。だから、これは市長さんは、それは自分自身専門じゃないとおっしゃる、それはごもっともでありますから、市長さんに今すぐここで出せということは無理なことだろうと思いますから、委員会もあることですから、ひとつ資料を整えてこれはいただきたいなあというふうに思うわけでございます。  それから、流下能力が変わっておらんのに、何でしゅんせつ分だけふえないかって私聞いたら、ま、そういうふうに信じるとおっしゃるわけですわ、市長さん。信じる者は強いなあと思って、私はつくづく思うわけでありますけど、だけど、ちょっとこれもねえ、納得がいきませんので、これもここで申し上げておってもいけませんから、委員会の方でひとつ十分審議をして、資料も出していただけたらと思いますので、お願いをしておく次第でございます。  それから、塩害の問題でありますけれども、これは新聞をお読みになりましたけど、ちょっと私のお答えとは外れておるような気がするんですね。それはね、私の言ってることは、揖斐川には河口ぜきがありませんよと。木曽川にはできる計画もありませんよと。海津郡は長良川にだけ接しておるわけじゃありませんよと。しかも揖斐川は、長良川がしゅんせつ後の想定する計画河床よりも今は低いんですよと、現在の揖斐川は。だから、上まで上ってますよと、塩は。どうしたら海津郡は、そんなら長良川のせきだけつくれば海津郡の塩害は防げるんでしょうかと、こういって聞いたわけですよ。そうしたら、いろいろ新聞をお読みになったんで、ちょっと答えになってないように思うんですけど、これはまあだれが聞いても明確なことじゃないでしょうかな。長島も同じです。木曽川に面しております。しかも、木曽川の河床は木曽三川のうちで一番高いんです、高いんです。だから、高い所からもう入りやすいですね、これは。より入りやすいわけです。そういう点から見ますとね、これは要するに、これもお答えになっていない。  それから、長島の中間にせきができるんですからね、だから、そのせきから下流はですね、これは確実に塩分濃度が高くなるわけですわ、二十二・五トンだけ毎秒とるんですから。これもすぐわかることですね。ほいじゃあ、塩分濃度が高くなったら長島はですね、塩害がよりひどくなるんじゃないですかと、こういう心配があるわけですね。これもひとつ委員会までにはいろいろの言いたいこともあるでしょうから、建設省側や市の方にも、それも十分出していただいて、審議を尽くしていきたいなあと、このように思っております。  それからですね、地震のことは心配はないんだと、こういうようなお話でございますが、これ実はね、河口ぜきの裁判の中でですね、いろいろこう問題になりまして、資料を出せちったら、建設省はですね、出せないてって拒否したですね、出せませんでした、これ、何もないんです。まあ、出せんということはないというふうに言われてもしようがないわけなんですが、これは心配なことですね。だから、心配はないと言われるならば、ないものを、これもひとつ委員会で出していただきたいなあと。こういう設計でこうなっておる、深さはこれだけの所に岩盤がこれこれあって、そこまでどういうふうにしてどういう設計をするから心配は要らんのや、こういうふうにはっきりとですね、耐震設計だとか何とか抽象的な言葉じゃなくって、はっきりお答えにならないと、これも生命、財産に関係がございますんで、ぜひともひとつ出していただかなきゃならぬだろうと思うわけでございます。お願いしておきたいと思います。  それからですね、岐阜市のことをよく言われるんで、ちょっと申し上げておきたいんですが、岐阜市の中小河川がですね、長良川本川の河床を低くしないと、要するに流下能力がない。これは私は長良川の河床を低くするにこしたことはないと思いますよ。ところがね、それだけで解決しないんですよ、岐阜は。この岐阜市の宿命はですね、どういうことかといったら、いわゆる都市河川でありましてね、都市河川の中でも特にひどいんです。河床勾配がないんですよ、中小河川には。一番急なのはね、山田川だったと思いますけどね、これ七十四センチだったかな、百メートルの間に七十四センチ下がるこの勾配ですね、これ山田川だったと思いますよ。あとほとんどもう差がないんですよ、落差が。だからね、どうなっていたか。自然はよくできてるんです。岐阜市の周辺にはもうたくさんの遊水地があったんですよね。芥見の加野地区もそう、日野もそう、それから、いわゆる古津もそう、雄総もそう、みんなねえ、岐阜の町へ来るまでの間にですね、たくさん水が遊んで、いわゆる徐々に下へ流れていく場所がつくってあったわけですね。だから、御承知のように、雄総から上のですね、いわゆる所、特に皆藍亭のある少し手前の所で堤防がかさ上げになって、あそこまで終わってますけども、昔はあんな高くなかったんですね。水がずうっとダブって、ブドウ畑やら何やらの所で、山際まで水が遊んでいきよった。だから雄総の堤防は二重堤になってるわけですね。桜のあるあの堤もそうですね。そうでしょう。今度橋ができるそうですが、あの堤防の上を道ができるそうでございますけど、そういうふうな、いわゆるちゃんと仕組みになってる。日野もそうです。日野も同じように、村へ入り口の所に堤防がありましてね、あそこにちゃんと落とし込みの、ちゃんといわゆる二重堤になっておりますよ。それは遊び場だったんですよ、水が。いわゆる桑畑でですね、水が遊んでいけるようになった。伊勢湾台風前までは日野の堤防もうんと低かったんです。桜の木も植わっていました。ところが、あそこを越えそうになって、ああ、危険だっていうんで、あれはもう堤防を高くしちゃったわけですね。そういうふうにして、ずうっとこの遊水地をつぶしてきたんです。つぶしてきたんですよ。その遊水地の外には全部竹やぶがあった、昔の人はうまく考えたね、あの竹やぶが守ってくれたんです、ね。ところがですね、それ全部つぶしてきたわけでしょ。ほいで、堤防を高くする、高くする、いわゆる河床工法ですね。全部河道の中へ入れて解決をしようと、水を。これは高水工法のやり方ですけども、こういうふうにずうっと押し込んで堤防だけでこう守らせよう、こういう形ね。中小河川には、だれかいつか、本会議でも言いましたけども、池がいっぱいあった、そのとおりですよ。みんなあれ遊水地だったんですね。田んぼもそうだった。河床勾配がない所ではですね、どうしたって遊水地というものはつきものなんです、これは自然の摂理なんです。だから、低水工法で、このいわゆる遊水地というものを積極的につくっていかなきゃならぬ。だから、つい最近でもですねえ、建設省は高水工法だけではもう限界が来たと。まあ悟ったんでしょうな、墨俣の上に幾つつくってます、大きな遊水地を。ねえ、ああいうふうにして、いわゆる遊水地をつくらなければ、水の遊び場をつくらなければ、高水工法で堤防の中へだけ押し込むというやり方ではですね、もう限界が来たと、こう言われてるわけです。だから、岐阜市の場合には、長良川の河床だけを下げるだけで事足りるということは絶対にないんです、地形がそうなってるんだから。だから、市でも、運動場までつぶして遊水地をつくらなきゃならぬわけでしょう。こういうですね、多角的な物の考え方をしなければ、いわゆる岐阜市の治水は守れないんです。それをすべて河口ぜきのしゅんせつ一本やりでぐうっと押し込んでいこうとするから、そこにいろんな無理が出てくるんじゃないでしょうかな。そういう点も十分ひとつ考慮をして、委員会ではいろいろな議論を尽くしてまいりたいと、このように思っております。(拍手) ◯議長(大野栄吉君) この際、暫時休憩いたします。  午前十一時四十二分 休  憩            ━━━━━━━━━━━━━━━━  午後一時二分    開  議 ◯議長(大野栄吉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。二十七番、服部勝弘君。    〔服部勝弘君登壇〕(拍手)
    ◯二十七番(服部勝弘君) 若干の御質問を申し上げたいと思います。  特に原稿は書いておりませんし、メモを見ながらの質問ということで、まとまりが悪いかもわかりませんが、質問の趣旨に御理解いただきまして、的確なる御答弁をいただきたいと思います。  まず最初に、市長にお尋ねをいたします。  今議会の一番の問題は、この直接請求に対して、市長が市民に対してどのような姿勢をとられるかということが問われるのが一番の問題点であります。昨日来の質問者に対する答弁の様子を見ますと、市長も一定の枠を出られない、そういった形で非常に私どもの期待とはかなりかけ離れたような姿勢が見受けられるのは非常に残念であります。市長は、御承知のように、常々、市民とともにあるということで、今日まで四期十五年間、市民の皆さんをつぶさに聞き、行政においてもそれを十分発揮して今日まで岐阜市政の発展に尽くされてこられました。そういう点におきまして、私どもも評価し、是々非々の立場で行政執行については微力ながら協力いたしてきたところであります。  確かに、この河口ぜきという問題は、事業主体が国であるということから、岐阜市の行政の及ぶ範囲というのは非常に限られております関係上、市としても取り組みにくい部分はありますが、毎度言われておりますように、岐阜市を長良川が流れておると。しかも、これは全国に類を見ない、かけがえのない、ダムのない清流長良川ということで誇りに思っておるわけであります。その必要性につきましてはいろいろ言われておりますし、議論されておるところでありますが、質問に対する答弁の内容を聞いてみますと、率直に言いまして、河口ぜきの必要性は極めて少ないという印象がぬぐえないわけであります。と同時に、せきをつくることに対するいろいろの不安がクローズアップされてきたというような感じを受けるわけであります。したがいまして、市長は今まで推進派という立場をとってこられたわけでありますが、これだけの関心事、また、二万二千という直接請求の皆さんの意を体して、行政の長として、後世に対しやはり誤りのない判断を示すということが必要ではないかと思います。そういう点におきまして、今からでも遅くありません。どうか市長、市民の皆さんの要望に対して耳を傾けていただきたいということを強く要望し、再度、その姿勢があるかどうかということを、まず冒頭にお伺いをいたしておきます。  さらに、今後の対応でありますが、市政を運営するに当たりましては、これから先におきましてもいろいろ市民の意見を二分するような問題に直面することは多々あろうかと思います。今回がその一つの例でありますが、今後そういった大型プロジェクト事業に対しどのような施政方針で臨まれるかお尋ねをする次第であります。私は、場合によっては住民投票等により、その方向を決定するような方法も考える必要があるんじゃないかと思いますので、この点も申し添え、市長の所見をお伺いする次第であります。  次に、総務部長にお伺いをいたします。  河口ぜき建設については約千五百億円の事業費がかかると言われておるところであります。そこで、一般的には三県、愛知、岐阜、三重及び名古屋市において負担されると言われておりますが、市民サイドに立てば、岐阜市についても負担がかかるんじゃないかという疑問、不安があります。この際でありますので率直にお尋ねしますが、岐阜市における負担はあるのかないのかお伺いをいたします。  次に、土木部長にお伺いをいたします。  長良川のしゅんせつについては、先ほど来の質問者についていろいろの議論がありましたが、当然しゅんせつをする必要があるということは私も認めるわけであります。しかし、しゅんせつしても、これは次から次へ土砂というものは流れてきますので、幾らとってもそれは追っつかないわけでありますし、ましてや、せきをつくりますと、そこでそういった土砂がとめられるわけであります。したがいまして、結果的には、そういったしゅんせつの量をふやす結果にもなるんじゃないかと思いますし、また、しゅんせつによって堤防の強度を弱めるような危険、すなわち堤防の基底部の崩落のおそれも当然出てくるわけであります。これらの問題についてどのような安全対策を考えておられるのか、お尋ねをいたします。  さらに、この問題についても再三議論されておるんですが、しゅんせつした砂利等の利用について、いろいろ資料には書いてあります。例えば昭和六十三年度の利用先によりますと、土地改良、公共用地の造成に二十万立米、高潮堤下部工及びブランケット等に六十万立米、骨材等に二十万立米、合計百万立米というような資料もありますが、実際果たしてどのように使われておるのかということを私どもは確認できないのが現状であります。こういう数字見ましても、何かいわゆる概算みたいな数字でございまして、本当に大ざっぱな数字という感がぬぐえないわけであります。実態について疑問を持つわけでありますので、どうかひとつ、そのしゅんせつ土砂の利用についてどのように処理されておるのか、再度お尋ねをいたします。  さらに、土木部長にお尋ねします。  先ほども申しましたように、この河口ぜきの建設費は約千五百億円と言われております。これら予算の内訳についてお尋ねをいたします。  また、長良川を守る立場から、また専門的な立場から土木部長にお伺いするわけでありますが、治水上最も効果がある方法はどんな方法であるか、あえてお尋ねをする次第であります。  またさらに、河口ぜきは治水上効果があると主張されておりますが、どうも納得できない部分がありますので、この際わかりやすく、どのような効果があるかということをお尋ねする次第であります。具体的な例をもって御説明を願いたいと思います。  次に、農林部長にお尋ねをいたします。  長良川にはいろいろな魚類があることは言うまでもありません。魚類、鳥類、植物等への影響と生態系につきまして、今までに市として独自の調査をされたことがあるかどうかをお伺いをいたしたいと思います。  さらに、河口ぜき建設によって、これらに対し影響を受けると思うが、農林部長の所見をお伺いする次第であります。  また、塩害防止についてであります。この問題についても午前中の松尾議員もおっしゃったように、非常に疑問が残るわけであります。あらゆる資料を見ましても、最近はほとんど塩害がないような状態であるということであります。例えば資料を見ますと、昭和六十一年から平成三年、関連する長島町、桑名市、多度町等における塩害でありますが、例えば昭和六十一年、長島町においては作付面積七百二十七ヘクタールに対しまして、塩害による被害面積が一・七ヘクタール、パーセントに直しますと〇・二三%。桑名市においては、資料では九百三十七ヘクタールの作付面積で、被害はゼロ。多度町においても六百四十四ヘクタールに対して被害面積ゼロ。大体過去五年間見ますとほとんどこういったような推移になっております。  そこで、よく言われますが、河口ぜきは、目的の一つに塩害防止であると言われております。こういった被害状況から見ますと、塩害防止のための河口ぜきの必要性という理論は薄れたかと思います。したがいまして、その塩害被害の実態と、塩害被害による河口ぜき建設云々との因果関係について農林部長はどのように考えておられるか、お伺いをする次第であります。  さらに、農林部長にお伺いをいたします。  長良川流域の開発に伴います山林の伐採等によりまして、年々保水能力が減少しつつあるのは御承知のとおりであります。よって、この長良川流域関連に関します保水能力の減少について、その現状についてどのように把握されておられるかお伺いをいたします。  最後に、生活環境部長にお尋ねをいたします。  この問題もいろいろ指摘されておるわけでありますが、特に環境行政をあずかられる生活環境部長としまして、長良川河口ぜきについての環境アセスメントが実施されていないわけでありますが、自然環境を守る立場から、生活環境部長はどのように考えておられるか。必要があると思われるか、ないと思われるか、率直な御意見をお伺いしまして、第一回目の質問を終わります。(拍手) ◯議長(大野栄吉君) 市長、蒔田 浩君。    〔蒔田 浩君登壇〕 ◯市長(蒔田 浩君) 服部議員の御質問にお答えを申し上げたいと存じます。  今回提案されておりますところの河口ぜきを一時中止することによる市民の賛否を問う条例制定、こうしたものが出ておることについての市長の対応ということであります。いろいろ既に申し上げてまいったところでもございますが、市長は市民の代表として、そこに住む人々の生命、財産を守る、安全、快適、利便、そうした施策を、体制を考えつつ十分とっていかなければならないということは申し上げるまでもないし、また私も行政は市民とともにあるということを言っておるわけであります。  問題は、この河口ぜきという事業について、どこまでどういう対応をしていくかということについてのいろいろの角度から、河口ぜきに反対をする立場の方から、あるいはまた、一時中止をしていろいろ意見を聞けとか、あるいはまた環境、治水か利水か、あるいは塩害はあるかないか、あらゆる角度から、きのうからきょうにわたり、さらに今まで二十数年間、この問題はずうっとここでやり続けてきたわけであります。きのうきょう起きてきた問題ではありませんし、皆さん方もそんなつもりで御質問になっていらっしゃるとは思いません。住民投票に対する、今この条例を審議する上において、改めて河口ぜきをもう一遍見直してみようというお気持ちもあろうし、私もそういうつもりでお答えをしてきたつもりでありますが、究極は、究極はどこにこの問題があるのかと、何のためにつくられるかと。そして、それには危険はあるのかないのか、心配はないのか、不安はないのか、地震が起きたらどうなのかと。いろいろこうお互いに人間というものは、今までなかったところの川に相当大きな巨大な施設がつくるがゆえに心配をするのも当然であろうと存じますし、また私とて同じことであるわけであります。一方、そういうことを思いつつ、諸般の事情を勘案してもということは、そういうことは私も、また皆さん方の中にも、あるいはまた請求せられた方々にも、あるいはそのほかの方々にもあるかもしれぬと、いろいろあると。一つのことをやろうとすれば、いい面とそうでない面といろいろあるに決まっております。したがって、また、わからないこともあるわけであります。できてみなわからないこともある。できる前にすべてがわかっておるということばかりでもない。それは予測というものによっていろいろのことを言うこともあろうと存じますが、終局においては、今までも申し上げましたとおりであります。私たちの町はどうしても危険度の高い町に住んでおるという、そういうことを忘れるわけにはまいらぬと。平素は何もないので、川もきょうは恐らく最低の川水であろうと存じます。五十トンか六十トンしか流れておらぬと思います。一たん出ましたときには六千何百トン、平素の水の一体どれだけの水が一挙に流れるかと、そういうことのときにどういう対応をしていくかということが、今、生命、財産を守るべきこの施策であると。こういうことを言っておるわけでありますので、したがって、もう何回も繰り返して申し上げております。私は私の責任において、このようにやった方がいいと。したがって、やはりこの治水のためには、川ざらいをする上において、大規模しゅんせつをする上においての、この一体性の河口ぜきは推進した方が岐阜市民の全体の人の利益を守ると、あるいはまた生命、財産を守ると、そのようにずっと信じて、これまでも二十何年間これも、私の前の市長も、その前の市長も、治水ということにずうっとこうやってきたわけであります。そういうふうに私は、自分は思っておると。また、市民もそうしたことに対して理解をしていただき、また、行動も一緒にやってきた部分もたくさんあると、かように思っておりますので、こういう点につきまして、私は現在の判断には誤りがないということで、いろいろ心配はあろうと、したがって、その心配があるから、この前もこれも申し上げましたが、岐阜県において県の姿勢として、これは知事が言っておられましたが、そういう一方には心配もあるから、河口ぜきが完成した時点で湛水の試験が行われると、そのときには協定によって治水環境上の諸点を確認すると、それはこれらについて調査をそのために検討会を開こうと。それによって、よろしいということなら、ゲートを上げて本来の機能をつくるということを言っておるわけであります。したがいまして、私たちの現在の状況におかれましては、どうしても河口ぜきの推進をしていかざるを得ない。それによって岐阜市を守っていこうと、こういう姿勢であるわけであります。  それから、次の問題は、ちょっとこれはなかなか難しい問題であると思います。今おっしゃったことは、将来、市を二分するような大型のプロジェクトが出てきたことを予想した場合における判断基準は何に求めるかと、こういうような意味にあると思うわけであります。  住民投票を実施することを内容とする条例制定というものにつきましては、現在の地方自治制度においては住民投票が法律的に認められておるもの、これは直接請求に伴う住民投票ということで、自治法第七十六条で議会の解散請求、それから八十条による議員の解職請求、八十一条による長の解職請求、それから地方自治特別法による住民投票、これは憲法第九十五条、自治法第二百六十一条及び二百六十二のこの二つしかありません。したがって、別府市でしたか、神戸市とか、その他の都市が国際都市何とかという法をつくられて、特別法によってできたもの、そのほかは、今言いましたものしかないわけであります。住民請求はできるわけであります。条例をつくることの請求はできるけれど、住民投票を法の上において認めておるものは今言ったことであります。ただし、住民投票を行うということを内容とした条例請求ということについては、別に認められておるものではなくて、あくまでも地方自治法第七十四条の規定に基づく条例制定請求に基づいて、その条例の内容として住民投票を求めていると、こういう点が先ほど言いました地方自治制度の中に認められておる住民投票と、そうでないものとの区分があるということを申し上げるわけでございます。したがいまして、今申されました、将来、市を二分するような大型プロジェクトが出てくると。大型プロジェクトでも、小さくても、何でもかんでも住民投票によって決めるのかというようなことは、法は決して予想をしていない。あくまで議会、あるいは長、そういうことが基本にあるということであろうと存じます。御質問の趣旨は、今後市におきまして、仮に市を二分するような大型プロジェクトに直面した場合において、その判断基準をどこに求めるかということでありますが、それには予算の問題、住民の意思等々、各般にわたる考察が必要ではないかと思うわけであります。  そこで、こういった場合において住民投票を実施することについて、第十六次地方制度調査会は、例えば地方公共団体の廃置分合、特定の重大な施策、事業を実施するために必要となる経費にかかわる住民の特別の負担等において住民投票制度の導入を検討する余地があるが、その一方で、住民投票制度は代表民主制に対する補完的な制度として採用されるものであって、それにより、議会や長の本来の機能と責任を損なうことのないよう配慮する必要があると、こういって第十六次地方制度調査会は答申をしておるということでありますが、それが立法になっておるわけではございません。  いずれにいたしましても、将来そういった事態に直面した場合におきましては、調査会の答申をもよく考えつつ、さらに予算問題を含めた議会での御論議を踏まえまして、適切に対応してまいるべきものではないかと思うわけでございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、住民投票として現在認められておるものは、今言いました議会の解散、議員の解職、長の解職、これだけしかないということであります。あとは、これはそういう条例を盛った住民請求になっておると、こういう形であり、それは法体系としてきちっとして定められては今いないというふうな内容のものでございます。  したがいまして、今出ておる住民投票に対する条例請求につきましては、既に今まででも意見を述べましたように、ここで二十数年間にわたって二百何十件ということで、同じような内容のことが繰り返し繰り返し繰り返し、議論にもなっておったと。そしてまた一方、いろいろ建設省等、その他の資料を持ち、あるいは岐阜県の見解等も踏まえつつ、私として責任のある、市長として市民を守る立場から、あくまで住民投票を実施する必要はなくて、河口ぜきの推進がやはり我が市の安全につながることと考えまして推進をしておると、そういうふうに結んでおるところでありますので、御理解を賜りたいと存じます。 ◯議長(大野栄吉君) 総務部長、奥村元宥君。    〔奥村元宥君登壇〕 ◯総務部長(奥村元宥君) お答えを申し上げます。  一級河川の管理に要する経費につきましては、河川法第六十条第一項の規定により都道府県は負担することとされていますが、市町村についての負担はございません。したがいまして、お尋ねのありました本市が負担することもございません。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 土木部長、大橋通三君。    〔大橋通三君登壇〕 ◯土木部長(大橋通三君) お答えいたします。  四つほどございますが、まず、しゅんせつによっての堤防の崩壊の危険がないかということでございますが、これはブランケット、それから高水護岸等の計画流量を安全に流下させるような趣旨の対策がなされて、堤防の強化が図られているところでございます。例えば金華橋の下流左岸の低水護岸のような所をやっておられるのが、この辺では例としてございます。  次に、しゅんせつ土砂についてでございますが、これは先ほど助役も申し上げたように、平成元年から平成二年におけるしゅんせつ量は約百六十五万立米、その利用先は骨材が四十万立米、高水敷造成が約六十五万立米、公共用地造成が約六十万立米でございます。平成三年度ですが百三十万立米でございますが、これらは先日も申し上げましたように、全部でございませんが、前助役と平成二年に現場を見てまいりまして確認をして来、写真、図面等もございます。  その次に、予算の内訳でございますが、千五百億円の事業費の内訳でございますが、工事、測量及び試験費が九百九十三億、用地及び補償費が三百四十二億、船舶、機械器具費及び営繕費が十八億、事務費が百四十七億円、計で千五百億円でございます。  次に、河口ぜきの治水上の効果でございますが、これは昨日からるる述べられておられますように、計画高水量七千五百トンを流すためにしゅんせつをする、しゅんせつをすることによって潮が上がる、それをとめるための潮どめということで、これは効果が十分にあると考えております。また、しゅんせつには計画流量を出す断面、それから勾配等を整正し、速やかに下流に排除するためにしゅんせつというのが非常に効果があるというふうに考えておりますし、そのほかの方法等を申し上げますと、昨日申し上げましたように、方法というのは利根川の例がございますが、利根川も大規模のしゅんせつの実施により塩害が発生した、そのために潮どめのせきをつくってほしいとの地元の強い要望が出され、利根川河口ぜきの建設によって塩害が防止されております。河口ぜきをつくらずに塩害を防ぐためには、次のようなことが必要となり、現実的でありません。ということで、一秒間に十数立米の水の取水口を塩分の混入の予想される地点より上流へ設ける場合は、木曽川大堰のような取水ぜきが必要となり、また塩水の遡上によって地下水に塩水が浸透するため、現在使われている井戸水が使えなくなったり、農作物に被害が発生することになるので、使えなくなる井戸の水のかわりに除塩用水を確保するためのダム等の水資源が必要だということでございます。そういうことで河口ぜきが非常に必要だというふうに考えております。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 農林部長、高橋 簡君。    〔高橋 簡君登壇〕 ◯農林部長(高橋 簡君) 最初に、魚類等の影響調査についてでございます。岐阜市独自の調査については実施はしておりません。KSTによる調査が実施され、その調査項目はアユを初めとした遡河性魚類など多項目にわたっています。今後の影響と対策について、まず魚類についてでありますが、現在でも鏡島、合渡地区において地元漁業協同組合により、現地で採捕された天然の親アユを用いた人工ふ化事業が実施されております。また、河口ぜきによる湛水域の出現により、仔アユ降下所要時間が延長されましても、おおむね絶食寿命とされる五日から六日の間に降下ができると考えられており、取水口への迷入についても、河川流量に対する取水量の比程度の減耗であるとされております。  また、アユ資源の対策としては、既に人工種苗生産技術の開発の成功により、各漁業協同組合による放流が盛んに行われ、資源量の増加を果たしております。さらに、ふ化した仔アユが直接せき下流へ降海できるような施設をせき付近に設置し、影響を軽減する対策の検討が進められていると聞いております。稚アユの遡上につきましては、岐阜大学の和田吉弘教授が魚道隔壁上端部の形状を工夫された傾斜型では八五・五%の遡上が一時間の実験時間中に確認されたものであります。長良川河口ぜきにおいて計画されておる魚道は、これらの最新の研究の成果を取り入れ、大変期待できるとされています。以上のようなことから、長良川におけるアユの生態系に大きな変化が起こることはないと考えられております。  次に、鳥類、植物に対する影響対策でありますが、河口ぜきの設置及びそれに関連する工事のうち、ブランケット工及びしゅんせつは植物群の一部を消失させ、せき上流部の干満の消失及び淡水化は育成環境に影響を与えるとのことで、これらの影響は直接的には植物相の変化と一部群落の消失としてあらわれますが、間接的には鳥類等の生息の減少、魚類等の水生生物の生息環境の変化をもたらすとされています。これらの保全対策としては、可能な所にブランケット前面での水辺の植生を復元する対策を実施することによって植物への影響を軽減するとともに、魚類等の水生生物及び鳥類の影響を緩和するとのことであります。したがいまして、鳥類等の生息は可能とされておるところでございます。  なお、当地域は木曽三川が並行して流れており、この地域の野鳥の生息状況がこれによって大きく変化することはないと考えられております。なお、これらの保全対策がより有効に働くよう専門家の助言を得るための委員会が設置され、詳細な検討が進められているところであります。また、昨年十二月に岐阜県知事は、河口ぜき事業は人と自然の共生の観点に立ち進められているが、治水、環境に対して支障のないように、事業の進捗状況を含めて各界の責任ある立場の人たちによる調査団を結成し、意見を聞いていきたいというようなコメントもされておるところでございます。  続きまして、塩害がほとんどないと思われるがどうかということでございますが、さきにも御質問者にお答えしたところでありますが、長島町の塩害の実態は相当大きなものでありました。塩害発生区域では、農地を宅地等他の用途への転用、用排水の分離等排水の整備、減反・休耕も大幅に実施されたほか、木曽川総合用水の建設で年間を通じ農業用水と除塩用水の確保がされ、農作物の被害は大幅に減少していると聞いております。  長良川の河道をしゅんせつされますと、塩水が三十キロメートル遡上することが建設省から言われておりますことから、高須輪中の有数の穀倉地帯の三千ヘクタールの耕地に、現在、遡上予定区域内でかんがい用水として二カ所で取水されており、塩分を含む用水を直接農地にかんがいすることとなり、塩害が発生することが予想されるのであります。  続きまして、長良川流域における山林の伐採と保水能力でありますが、伐採につきましては、長良川地域森林計画での伐採量は、前期では針葉樹百五十九万八千立方メートル、広葉樹七十五万七千立方メートル、計二百三十五万五千立方メートルであり、後期につきましては針葉樹百五十七万九千立方メートル、広葉樹六十三万四千立方メートル、計二百二十一万三千立方メートルでありまして、計画期全体の伐採総量は四百五十六万八千立方メートルに定められております。それらによる保水機能につきましても、同計画により機能別施行基準により定められ、水源涵養につきましても、複層林・育成天然林等の広葉樹の育成に努めることなどにより保水機能を確保するよう計画となっております。  次に、近年開発により減少しているかの御質問でありますが、その実態は昭和六十年度から平成二年度までの長良川流域の森林の壊廃面積の合計は、岐阜県農林水産統計情報によりますと千二百六十二ヘクタールであり、その推移は年度ごとに差異がありますので、御理解を賜りたいと思います。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 生活環境部長、玉井康弌君。    〔玉井康弌君登壇〕 ◯生活環境部長(玉井康弌君) 服部議員の御質問にお答えを申し上げます。  環境アセスメントのことでございますが、先ほど来ずっとこの話をしておりますけれども、環境影響評価実施要綱、昭和五十九年八月二十八日閣議決定されたもののことを指して言われていると思いますが、この実施要綱に伴う調査は現在されておりません。しかし、それにかわるものといたしまして、今も農林部長が申しましたように、昭和三十八年から生態学者等九十名の最高レベルの学者方によりまして木曽三川河口資源調査団による環境調査、いわゆるKSTが四年間にわたって詳細に実施をされております。KST調査は関係者や地元の漁業関係者に十分に説明をしつつ進められ、調査報告書は関係者や地元の漁業関係者、さらには広く一般の方々に対して逐次シンポジウムや説明会等が行われ公表されております。また、KST以降も専門家に委託しまして、環境アセスメントにかわる調査が継続的に行われております。とりわけ昨年からは環境庁と建設省の合意によりまして、長良川の河川環境を保全する必要があることから、河口ぜき設置に伴う水質や自然環境への影響に関し種々の追加調査が実施され、今春にはその結果を取りまとめ公表される予定であるとなっております。  このように環境の問題は極めて重要であるという認識を持っておりまして、今後も継続して調査、検討が行われると聞いております。十分環境に配慮したせき建設がなされるものと信じております。環境に関することは重要なことでございますので、建設省の河川局開発課長補佐足立敏之さんによりますと、『今後の取り組みにつきましても、長良川は古来より鵜飼に代表されるアユを初めとする水産業が盛んな河川であり、また地域の方々からは「母なる川長良川」として親しまれ、愛されてきた河川でもあることから、自然環境の保全には地域住民にとって重要な課題となっている。そこで、長良川河口ぜきの建設に当たっては事前に徹底的に環境調査を実施するとともに、その後も引き続き各種調査を実施、それらの結果をもとに最新式の魚道の設置や、アユやサツキマスなどの人工種苗技術の開発など、既に一部について所要の保全対策を実施済みである。また、今後も引き続き専門家の指導を得ながら必要な対策を講じることとしており、長良川の豊かな自然環境の保全に万全を尽くしていきたい』と考えているということでございます。私どもの上級官庁であります環境庁と建設省と相談をしがてらやっておられますので、それをもってよしといたしたいと思います。  以上でございます。    〔「議長、二十七番」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 二十七番、服部勝弘君。    〔服部勝弘君登壇〕 ◯二十七番(服部勝弘君) それぞれ御答弁をいただきましたので、若干の再質問と要望を申し上げたいと思います。  まず最初に、土木部長であります。河口ぜきの予算については千五百億円、内訳については今お話がありましたが、これはたしか昭和六十年度の単価ではないかと思います。自来六年が経過しておりますので、今後、それ以後いろいろの物価等の上昇もありまして、当然これを上回る工事費がかかるわけでありますが、現在の試算でどのぐらいの工事費がかかるのか、ひとつお尋ねをいたしたいと思います。  さらに、実は十四日でしたか、どのぐらいかかるんやというようなことでちょっとお尋ねするために資料を要求しましたところ、昨日、私の方へこういう資料をいただいたんですね。一つには、千五百億円の内訳というのと、もう一つ、長良川河口ぜきのアロケーション、費用負担についてと。総務部長と土木部長の方からいただいたわけですが、これは一月の十四日・火曜日、十五時二十三分と二十四分、ページ数で七と九ページにわたって送ってきた、いわゆるファックスですね、ファクシミリですが、一月十四日・火曜日・十五時二十三分・フローム、その後の文字がわざわざ消してあるわけですね。私、ずうっときのうもこれ通して見ておったんやけど、どこから送ってきたやつわからぬ、最後にちょっと何とかの計画課というように読めるんですが、これは何か根拠があって消されたんでしょうか。ちょっとお尋ねをしたいと思います。こういう数字というのは、別にオープンに出していただいてもいいと思うんですね、今発表があったようなもんで。そういう点でちょっと疑問に思いますので、お尋ねをいたします。  さらに、堤防の問題でありますが、これはどうもその、土木部長、これは確かに河口ぜきは国の行政でありますが、岐阜市も長良川を初めいろいろな河川が市内を流れております。そういった河川に対するやっぱり岐阜市は専門家としての自分の対応策というものはやっぱり持っていただきたいと思うんですね。どうもお尋ねしましたら、よその資料を棒読みされて、質問に対する答弁とはぐれたようなお答えでありますが、もっと自信を持ってひとつ河川行政に対応していただきたいということを思うわけであります。  そして、しゅんせつしました道路、これの処分というのは、どの資料を見てもどうも、失礼な言い方かもわかりませんが、どんぶり勘定的な数字がしないわけでもありません。こういった工事に対して非常に莫大な費用がかかるわけでありますので、どうかひとつ今後ともこういう作業については、いろんな形でしゅんせつした量のチェックとか、搬出先の点検、そういうものをやっぱりしっかりしていただくような対応を要望していただきたい。これは岐阜市にもかかわると思いますんで、その点についてどのような対応をされるか。以上、それぞれについて土木部長に再質問をいたしたいと思います。  次に、総務部長であります。これは岐阜市については財政負担がないというお答えであります。しかし、県には負担があるわけでありますから、岐阜市民ももちろん県民であります。したがいまして、県に負担があるということは、間接的には私ども岐阜市民にも何らかの形で負担がかかってくるということは否めないわけであります。いずれにいたしましても、今後においても当市にそういった負担がかからないようなことを強く要求をいたしておきます。  農林部長でありますが、山林の伐採については約二百三十五万立米あるとおっしゃっております。当然こういった開発によって保水能力が減少していくわけですね。減少するというと、長良川流域に対してそういった水が長良川の方へ排出されるということになりますから、当然水を受ける量がふえてきます。したがいまして、ふえますと、例えば毎秒七千五百トンと言われておるんですが、だんだん長良川流域の開発が進みますと、そういった数字ではおさまらない、そういう危険も開発に伴って出てくるわけであります。したがいまして、森林、自然を守る立場から、こういった保水能力の低下に対してどうした行政的な対応をするのか。また、保水能力の減少を何でカバーしていくのか。この点につきましても農林部長に再度お尋ねをいたしたいと思います。  さらに、生活環境部長であります。国がいろんな形でやる、今回はやってみえんわけですが、将来そういうものは考えるということですが、当然、岐阜市としてどういう姿勢を持っておるかということをお尋ねしたんですが、肝心な部分については御答弁がなかったようでありますので、再度お尋ねをします。岐阜市としてやる意思があるかどうかということについてお尋ねします。  次に、市長であります。確かに、市長も行政の長として非常にきのうの答弁から見てみますと、苦しい答弁をしておられることはよくわかるんですね。この事業が国が行われる事業でありますし、そういった事業に対して、立場上なかなか本音が言えないというのが実態ではないかと思います。その辺の苦しさはよくわかるわけでありますが、岐阜市の一つの行政を守っていただく長であります市長としては、もうちょっとひとつ本音を出していただきたいということを思うわけであります。その点について強く要望をいたすとともに、やはりこれだけの関心事でありますし、当然、岐阜県、岐阜市はもとより、全国あるいは国際的にもこの長良川河口ぜきの問題は大変注目されている問題であります。  先日も機会がありまして、長良川流域において水産業を営んでおられるある経営者の人とお話をしました。率直なことをその方はおっしゃったんですね。確かに長良川河口ぜきをつくることについてメリット、デメリットいろいろあると思う。しかし、そういったものを総合して考えてみても、あるいはまた、反対だとか賛成だといった議論は別としても、このかけがえのない長良川の自然を私たちが自分の代で子孫のために残していく必要がある、残していく必要がある。自然は机上では計算できないいろいろなエネルギーとか自然の神秘、そういったものを持っておる。したがって、自然に逆らうような形で河口ぜきをつくることは好ましくないし、将来そのことによって予想できない問題も出てくるのではないかということをおっしゃっていました。非常に含蓄のあるお話ではないかと思います。そういう点におきまして、私たちは、かけがえのないこの長良川の自然を後世に残すためにも、慎重な対応をしなければならないということを痛切に感じます。どうか市長、ひとつ勇気を持って市民の意見を国に対しても代弁できるような取り組みを望むわけであります。  以上申し上げまして、第二回目の質問を終わります。 ◯議長(大野栄吉君) 土木部長、大橋通三君。    〔大橋通三君登壇〕 ◯土木部長(大橋通三君) お答えいたします。  最初に、千五百億の費用の内訳ですが、これは他意はございません。中部地建河川計画課と書いてあります。  工事費でございますが、物価の上昇等により今後変動することが予想される要素も考えられますが、現在の見込みに大きな変動はないと考えるというふうに聞いております。  それから、しゅんせつ土砂でございますが、先に言われましたように、現場へたまに行かせていただきながら現場を見させていただき、また建設省には十分お願いをしていきたいと、こういうふうに考えております。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 農林部長、高橋 簡君。    〔高橋 簡君登壇〕 ◯農林部長(高橋 簡君) 長良川森林計画の機能別施行基準により、一層水源涵養に努める計画になっておると信じております。 ◯議長(大野栄吉君) 生活環境部長、玉井康弌君。    〔玉井康弌君登壇〕 ◯生活環境部長(玉井康弌君) 服部議員の再質問にお答えいたします。  環境影響調査は事業実施主体がやられることでありまして、岐阜市が実施すべき立場にはございません。  以上でございます。 ◯議長(大野栄吉君) 三番、田中成佳君。    〔田中成佳君登壇〕(拍手) ◯三番(田中成佳君) 今議会のラストバッターとして以下質問をさせていただきたいと思います。質問は市長だけにお願いをいたしております。  本議案は、長良川河口ぜき建設の一時中止の賛否を問う市民投票に関する条例制定を求める市民二万二千余名よりの直接請求に基づくものであり、一昨年の市議会への請願を受け継ぐ性格のものであります。私はその際にも質疑の中で展開したのでありますが、長良川河口ぜきの目的があくまでも利水のために計画され、実施されているものであり、決して治水のためのものではないとの観点より、以下、図面等を出しまして紹介していきたいと思います。また、今までのおさらいといいますか、そうした面も含めて申し上げてみたいというふうに思います。  河口ぜきの建設目的の一つに治水を入れたのは、膨大に膨らんだ建設費及び維持費の約三分の一を占める国費を予算化するために治水を目的とする論理を必要としたにすぎず、言いかえれば、水資源開発公団の自己保身を図るがゆえの策であると解釈するものであります。以下にその理由を述べてみたいと思います。  これは、先ほど松尾議員がお話されていたものでありまして、建設省が示されました、いわゆる長良川の縦断図であります。市長はこの間ずっと一貫して岐阜市民四十一万名の生命と安全を守るためということでありますが、これは建設省が出した資料ですので間違いはないかといいますか、このとおりだと思えばですね、見ていただければわかりますけれども、岐阜市がですね、河口ぜきをつくりまして、そして水位がどれだけ下がるかと申し上げますと、岐阜市が下がりますのはわずかこの部分です。しゅんちょうを行ってです、下がるのはわずかこの部分、いわゆる河渡橋のあたりで四十センチ下がるにすぎません。    〔私語する者あり〕
    そして、それ以降はもう一貫して、しゅんちょうをしようが、しまいが、同じ水位を保つということで、岐阜市の場合、わずかにここの部分だけが問題になっているというにすぎません。  また、先ほども松尾議員がおっしゃられましたように、この紺色の線がしゅんちょうを行わずに七千五百立米が流れたとき、そして赤い線が、これですね、これがしゅんちょうをした場合ですけれども、先ほど言われたとおりでありまして、最もこの水位の下がる部分は二十五キロから三十五キロ、このあたりですけれども、このあたりには既にもうしゅんちょうをせずとも一・八五メートルから約二・〇五メートルのそうした堤防の高さというものがもう既に余裕としてあるわけであります。  そしてまた、今度は一番河口部分ですけれども、もっともこれは河口ですので、しゅんちょうをしてもそれだけ水位が下がるわけはありませんが、ですから、そういう部分がですね、ちょうどこのあたりですけれども、同様にですね、これはもう本当に五十センチぐらいしか天端がないわけです。この部分を見ますならば、これはもう既に何をしていいのかということになりますと、あくまでもこれは堤防のかさ上げ、あるいはスーパー堤防という高規格のですね、堤防をここの部分に設けなければならないということは自明のことであります。  それから、十五キロから二十五キロの部分、この部分はですね、この橋の部分を除いてですね、地盤沈下、不等沈下を起こしているわけですけれども、この部分においては、これはしゅんちょうをこれだけ行ったとしても、この天端までの高さがわずか一・四三メートルしかないということで、先ほど松尾議員がおっしゃられましたけれども、その建設省の技術基準二メートルには到底このしゅんちょうを行っても足りないという、こうしたことがはっきりと出ておるわけであります。  それで、先ほどと同じですけれども、ここにもう一つ、千三百万立米というような、いわゆるせき上水位ですか、それが二・二メートルから一・三メートルに減った、そして、そのときに限って一千三百万立米のしゅんせつということが昭和三十七年に出ておるわけですけれども、この一事をもってしても、これがあくまでもこの治水に効果がなく、水をためる、すなわち三千万立米という水をためるためだけの、そうしたせきであるというようなことが言えるのではないでしょうか。  それから、もう一つ、また流量の問題でありますけれども、これはさきの請願のときにもお話をしました。いわゆる流量計算というものにはHQ式という、そうした方式というものがあるわけですけれども、その式の中に、例えば昭和五十一年九・一二災害、このときはですね、忠節橋の水位が五・五五メートルまで上がったということでありますけれども、この公式の中にそうした数字をほり込んでいきます。すなわち、このHQ式といいますのはQ=A(H+B)2ということになりますけれども、この中にですね、AとBというのは、いわゆる常数と言われるものでありますが、この数字は、残念ながら昭和四十二年のものしかありません。しかしながら、この昭和四十二年の中にこの数字を当てはめていきますと、いわゆる昭和五十一年九月、九・一二災害のときに既に毎秒七千六百三トン、この水が既に流れていたということが計算式上なります。今申しましたように、昭和四十二年の数式でありますけれども、いわゆる昭和五十一年までの間、これは御存じのように、いわゆる地盤沈下であるとか、あるいは土砂の採取等によりまして当然河床が下がっていくということになりまして、河積の拡大というものがあるわけですけれども、そうしたものを考慮するならば、当然もう既に昭和五十一年の九・一二災害時点で、今問われている七千五百云々以上の水量というものが既に流れていたということが言えるのではないでしょうか。また、このときに堤防が破堤をしたわけですけれども、このときの水位は、その最高の五・五五メートルよりも下がったときに堤防が破堤しているということが事実としてあります。というのは、その水を流す量が多かったからではなくして、それはあくまでも堤防の弱体化、いわゆる堤防の強度が不足していたということが言えるんではないでしょうか。    〔私語する者あり〕 ですから、そういう面でですね、既にこの長良川というものは、この岐阜市部分、既に七千五百トンを流すだけの容量というものが既に備わっているというようなことが言えるんではないでしょうか。  続いてですね、せき本来の目的でありました利水についてであります。  この水余りにつきましては、既にもう何回もこの議場において多くの議員の方々から指摘されておりますので、簡略に申し上げますが、この図はですね、三重県の北伊勢、あるいは愛知県尾張、そして岐阜県の太平洋岸をまたがっています所の木曽川流域における現在の用水量です。これ見ていただければわかりますけれども、現行といいますか、これは一九八八年、これは工業用水の水位がこういうふうな形でですね、一九六五年以降ずうっと上がって、七二、三年ですか、それがピークで、だんだんだんだん下がっております。これが下の方が水道用水です。これも微増ではありますけれども、これは将来的に、現在の人口増が一世帯当たり一・五三というようなことですので、恐らくどんと下がっていくということになりますけれども、ここにですね、工業用水と水道用水の合計を足しますと、これが一日当たりの平均の水量がですね、五百七十九万立米ということです。ところが、現在ありますのは、もう既得の水源として四百五十万立米、そして岩屋ダムがこれが平均で三百九万立米ありまして、七百五十九万立米あるわけですけれども、現在使われているのはわずかに五百七十九万立米にしかすぎない。そして、それ以外に三重用水というのがあるわけですけれども、これは現在できておりますけども、使われていない。そしてまた、これから上に来まして長良川の河口ぜき、そして徳山ダム、味噌川ダム、阿木川ダムという、まだこの長良川河口ぜき以降、この部分がまだこれからあるわけですけれども、これを合計しますと何と一千百二十五万立米、これが一日平均ですね、これだけの水が出てくるわけです。ところが、実際に使うのはわずかに五百七十九万立米というようなことで、これからですね、いかにこの水余りというものがこれ以降どんどんどんどん顕著になっていくか、水自体が本当に余っていくという、その、ダムをつくる、長良川の河口ぜきをつくらなくっても、もう既にここでも余ってきているというようなことが、この数字を見ていただければ、まあわかるんではないかというふうに思います。  こうした水需要の減少が河口ぜきそのものの着工をおくらせたことは申し上げるまでもありません。なぜ昭和四十八年の提示以来、六十二年着工まで十五年間も延びたのでしょう。それは三重県の水は要らないという方針転換にこそ求められるのではないでしょうか。結果、三重県は愛知県に工業用水を河口ぜき分として毎秒二トン、岩屋ダム分として同量毎秒二トンを肩がわりさせることを昭和六十一年四月二十八日決定し、ゴーサインとなったのであります。  また、現在の水余りによって、三重県、名古屋市は取水施設をつくらないとのことであります。こうして三重県、名古屋市がつくらないとなれば、せきは全く必要ないというようなことでですね、こういうことでは困るというようなことがありまして、仕方なく愛知県が現在馬飼頭首工よりとっております上水、毎秒約三トンを切りかえることによってせきのメンツを保とうとしているのが現状のようであります。ちなみに馬飼頭首工が満杯ゆえの切りかえではありません。馬飼の計画供給量は年間七・二億トン、しかし、現在取水されているのは約二・五億から三億トン弱、差し引いた約四・七億トン、年間ですけれども、年間約四・七億トンの水余りの状態であります。わざわざ何も切りかえる必要はないんでありますが、今申しました、これを切りかえないことには、全く河口ぜきそのものが不必要だという、そうした論点を明らかにするために、それをやめるといいますか、メンツをとにかく保つというような中で切りかえが行われようとしているのが現状であります。  この水需要減少の原因は、一、高度経済成長の終焉。二番目、経済活動が第二次産業から第三次産業へと移行していく。三番目、第二次産業も資源エネルギーを大量に消費する重厚長大の素材産業からハイテク型へ移行してきた。四番目、世帯当たり一・五三人の子供の数にあらわれるように人口増加の停滞。そして五番目は、水の循環など効率的に使用する技術の開発などが挙げられていくのではないでしょうか。  それでは次に、せき建設の目的と言われる塩害についてであります。  この塩害についても先ほどから何回も述べられておりますので、簡単にこういう地図を用意しましたが、こちらにありますのが揖斐川、そして真ん中が長良川、東側が木曽川という、こういう形です。この部分が長島町になります。そして、ここら辺が海津郡といいますか、海津町になるわけですね。長島町の場合は、以前、このピンク色のマーク、白鶏であるとか、大島であるとか中川、松の木、こういう場所でですね、農業用水を取水しておりました。このいわゆる河口部分の本当に近い所からも取水していたわけですけれども。それからあとはですね、この海津郡に至りましては、このちょうど河口、何というんですか、これ三角州っていうんかな、この部分ですね、    〔「さっぱりわからんぞ」と呼ぶ者あり〕 そうですか。この大江、福江、油島、ここの部分ですけれども、こうした部分からとっていたということであります。ところが、先ほどから何回もなっておりますけれども、これが長島町における塩害の経年変化というもので、さきにどなたか議員の方がやられたと思いますけれども、このような状態がこれが長島町における水稲の経年変化ということであります。それで、この下の部分が、これが塩害の発生したものでありますけれども、何回も言われております、この長島町において塩害が多かったのは昭和三十五年、六年からこの間のピーク時です。これは何回も言われているように、あくまでも伊勢湾台風による塩水をかぶったという関係の中でこれだけの塩害が発生した。あとはずうっとこう見ていただければわかります。もう本当にゼロに近くなっております。これは別にこの辺から、伊勢湾台風以降がこうなったわけじゃなくして、こちらの方を見ていただければわかりますけれども、この台風をかぶる以前、このときももう既にこういうような状態で、ほとんど塩害がなかったというようなことがこの図の中で示されるんではないでしょうか。  先ほども申しましたように、長島町の場合、こんなほんとに、こういうようなですね、ほんとに河口に近いような部分からも取水していたにもかかわらず、こういうような状態でですね、ほんとに塩害というものは起こっていない。また、この海津町の部分ですけれども、ここの部分ですけれども、ここから農業用水等を取水をしてるわけですけれども、ここからは塩害というものが一切発生したという事例はあらわれておりません。それで長島町について言いますと、これは昭和五十三年に、ここの馬飼頭首工からの取水ということで切りかえられまして、そして現在は、ここから、馬飼頭首工から全部を補っていると。そしてまたこの海津町にありましては、この部分、大江、福江、油島かな、ここの部分については、現在この瀬古においてここで取水をするということになりまして、ここが完成し次第、ここの部分については取りやめにするというふうになっております。いずれにしても、塩害というものが発生していないというようなことをこの図の中で御確認いただければと思います。  以上の説明でおわかりのように、河口ぜきが治水に、    〔「わからない」と呼ぶ者あり、その他私語する者多し〕 わからなんだですか、後で御説明します。(笑声)  以上の説明でおわかりのように、河口ぜきが治水には無縁、利水には無用であるのであります。それどころか、逆に洪水時の危険を感じさせ得ないのであります。理由は、ゲートの上げ下げができなくなるのではないか、地盤の不等沈下や地震による地盤の液状化が構造に変化をもたらす。また二番目には、常時一・三メートルに貯水されているため、陸地側へ川の水が浸透することが常態化する。すなわち堤の本体を弱体化させるということであります。また三番目には、これまた何回も出ております流水阻害の問題であります。そして四番目、津波、高潮に襲われたとき、ゲート開放などできなければ、このお隣の揖斐川に集中するという、まさにこういう恐ろしい事態も予想されるということであります。そして五番目は、魚介類への影響、あるいは環境破壊を招く等々の理由によるものであります。真に治水というものを実行しようとするならば、堤防のかさ上げ、あるいは地盤沈下部分の補修、補強、高規格化などによってなされなければならないものと考えるものであります。  そこで、市長にお尋ねをいたします。  市長は何回もおっしゃられるわけですが、一番目として、支派川の改修や揚水機等設備に対し現行の河積では不十分、河積の拡大が必要と考えられるのかどうか。  二番目、昨日の答弁でもおっしゃられましたが、毎秒七千五百トンを流すためにはどれほどしゅんせつをしたらよいかという、そうした検討の結果に基づいて大規模しゅんせつ案が出されたとの説明をされておりますが、本当でしょうか。  そして三番目は、これは先ほど服部議員もおっしゃられました、いわゆる市長の政治姿勢というものでありますけれども、NHKのアンケート結果等、各種調査結果で岐阜市民の反応を見られ、また現在、住民より河口ぜき見直しを求められているが、長として住民側に顔を向けられ、住民の声に謙虚に耳を傾けられるのが務めであると思うのですが、いかがでしょうか。住民の声の代弁者たる者こそ長としての責務ではないでしょうか。    〔私語する者あり〕 市長の姿勢には、住民に背を向けられているとしか言いようのない感じを持ち、そうした姿勢に疑問を感じざるを得ないが、いかがでしょうか。事は、市民の生命と安全に関する大変重要な問題、そうした問題であればこそ、住民の方々が抱いておられる不安の解消に努める、また同時に慎重さというものが求められるのではないでしょうか。こうした点で市長の姿勢というものを、最後になりましたけれど、お伺いをして、私の質問にかえたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手) ◯議長(大野栄吉君) 市長、蒔田 浩君。    〔蒔田 浩君登壇〕 ◯市長(蒔田 浩君) 田中議員の御質問にお答えを申し上げます。  いろいろ図面を持って御説明になったわけでございますが、その問題の中で、特にお尋ねの支派川の改修に当たって、いわゆる長良川の河積の拡大が必要なのかどうかということを言っておられるわけであります。本市の支派川の改修はまことにまだ不十分であります。また今日、議会の皆さん方からも、市民の皆さん方からも、それぞれの住む地域の支派川に対する改修要望は最も大きいものであると考えておりますし、また、それによって安全な地域がつくられていくということであります。したがって、支派川の改修を進めるに当たりましては、やはり本川の河積が拡大されねばできないということになるわけであります。  七千五百トンの計画高水量、これを流すために大規模なしゅんせつが必要と言われておりますが、そのとおりかと、そのとおりであると私は考えております。  次に、市長の姿勢でございますが、私はもう既に今までここで何回も申し上げておりますので、繰り返して申し上げることはございません。市民の皆さん方のこの河口ぜきに対する不安、あるいはまた一定の異論等もあることは承知もいたしておりますし、また、河口ぜきの推進を進める市民団体もたくさんあるわけであります。また、私たちの住む下流部の方々もそうした活動をずっとしておられるわけであります。したがって、私は、一方にはなかなか河口ぜきと言っても、しゅんせつという言葉自体が市民の皆さん方にわかりにくいということもありまして、PR不足も大いにあると思います。いわゆる自分の住む地域を安全にすることが最も望んでおられるけれども、五十キロも下の、あるいはまた、岐阜県でない三重県の所に河口ぜきがつくられるといいましても、なかなか理解がしにくい、そのためにはPR不足がありますので、今後さらに、この事業がもたらす本市への影響等につきましてPRをする必要があると、かように考えておるわけであります。常々申し上げておりますように、私は私の責任というものを全うする上において、最も本市の大事な仕事でありますところの、政策でありますところの、この河口ぜきを含めました河川改修、こうしたことの必要性はどうしても私の第一義とする事業であると、かように思っておるところでありますから、今後とも一生懸命それに向けて仕事をして、安全な岐阜市をつくってまいりたいということにはほかならないと思っておるところでございます。  もちろん利水という面につきましてもお話がございました。これも既にお示しを申し上げましたので、改めて申し上げるのも何だかと思いますけれども、昨年の七月三十日、東海三県一市長が集まられまして、中部圏の将来の社会構造の変化、進展に対応できる水需要計画の樹立へ三県一市が運命共同体として取り組むことを確認、長良川河口ぜきについては沿川住民の治水対策のかなめ、水の安定供給施設として重要事業で、早期完成に向けて強力に推進することを再確認したと。建設に当たっては自然環境の保全を最重要課題に、水資源開発公団に対し三県一市一体となり早期完成を再度要請していくことを決めたという、新聞が各紙に全部載っておるわけでございますが、やはり中部圏としましては水が要るということをまたここで確認をせられておりますし、また安全な治水事業であるということで言っておられるわけであります。  ここで、時間もございませんかもしれませんが、十二月、国の河川審議会は、今後の河川整備はいかにあるべきかという答申をしておるわけであります。重要な部分だけを少し申し上げますが、長良川河口ぜきにも関連をするわけであります。  流域の急激な都市化に伴う都市型水害の激増に対し、流域の土地利用にまで目を向けた総合的な治水対策の展開が必要ということであります。しかるに、治水施設の整備水準は依然として低く、国民は水害等の恐怖から逃れ得ないのが実情である。したがって、我が国は真に豊かさを実感でき、安全で活力ある生活大国を構築するために治水施設の思い切った充実を図らなければならない。これは治水のことであります。  いま一つ、水資源の利用という観点からは、我が国は一人当たりの降水量が少ない上に、河川流量の変動が激しいため、決して水に恵まれているわけではなく、安定した取水可能量が少ない水資源小国であるのが現実である。経済社会が持続的に成長していく上で水資源の開発が前提であるが、その水資源開発が立ちおくれていて、河川からの取水を制限することが例年のように繰り返されている実情である。したがって、水需要を安定させるための水資源開発を強力に推進しなければならない。  さらに、今日の社会状況に対応して治水事業の新しい展開が求められておる。国民のゆとりや豊かさへの志向が高まり、自然への回帰志向も出てきたことから、このような潤いのある美しい水系環境を創造することによって豊かな生活環境を実現していくという治水事業の展開である。このような水系環境は、災害防止面及び利水面で健全な機能を持つ水系を構築していくことと一体となって、水と緑豊かなすばらしい環境を整備していくことにより実現していく必要がある。この観点に立って潤いのある美しい水系環境を創造する治水事業がこれからは強力に推進すべきである。  さらに、高密度な経済社会活動に対して質の高い安全性を保障する治水事業の展開。これまでの治水事業は、一定の洪水等を対象に安全度を確保することを目標としていた。水資源の確保の目標も、一定の渇水状況に対して設定していた。大都市地域の中心に人口、資産等が密集し、地下空間の利用が急激に進むことになるので、河川水に依存する経済社会が展開してきた等から、一たん破堤すると大規模なはんらんや河川水を利用できない状況が発生すれば壊滅的な被害がもたらされる社会となっている。たとえ計画を超える自然現象で引き起こす超過洪水、異常渇水等に見舞われても、被害の発生を最小限に食いとどめようとする危機管理施設が必要となっている。これまでの治水事業に加えて超過洪水対策、異常渇水対策、火山噴火対策等の危機管理施策を強力に展開し、異常現象にも耐えられるような強靱な社会構造の構築に寄与せねばならぬ。  こういう、これはたくさんの資料の中からの一部でありますが、関係する部分を少し申し上げましたが、新たな今後の河川整備のあり方ということに対しまして答申をして、今後これが採用されまして、十七兆五千億という第八次五計が成立をしてきたわけであります。今後とも治水事業を強力にし、そして異常事態においても最小限に食いとめられるように、さらに水辺空間が美しく、真に豊かな地域環境をつくるような治水事業とあわせたものが必要である。超過洪水、異常渇水、こうしたことにも対応しなければならぬと言っておるわけでありますので、いろいろの将来的な展望も考えられましてこうした大きい事業が推進される、それによって本市の治水事業が一層推進するわけでございますから、私は市民にとりましての福祉の前進にあると。したがって、より一層努力をしなければならぬと自分を戒めておると、こういうことであります。    〔「議長、三番」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 三番、田中成佳君。    〔田中成佳君登壇〕 ◯三番(田中成佳君) ただいま御答弁をいただきまして、扱ってるのが水だけに、立て板に水という形で、一生懸命お話をしていただいたわけでありますけれども、まず第一番目ですけれども、いわゆる支派川の改修、あるいは揚水機なんかでですね、今くみ出して、それぞれに改修事業を行っておるわけですけれども、実際ですね、これ今手元にありますのは、平成二年四月の二十三日作成ということで、排水機機械設備ということで一覧表があります。これは岐阜市の中の排水機機械の設備一番から十七番、今泉から正木川までというようなそれぞれの設備がですね、こういう形で載っておるわけですけれども、この中でですね、いわゆる排水量というのがあります。例えばこれは毎秒ですけれど、今泉ですと五立米、それから根尾川ですと十立方メートル、正木川六・六立方メートルというような数字でありますけれども、これをですね、例えば試算をしてみます。と申しますのは、例えば、最高にですね、洪水時、例えば岐阜市が設定しております毎秒七千五百立方メートルですか、トンですか、それがですね、流れたときに、同じ時間にこれだけの排水機がですね、同時に最高の排水量を流したと、こういうことはまず本当にあり得ないことでありますけれども、そうした場合、一体水位というのはどれだけ上がるかという計算をしてみたわけです。これは先ほど言いました流量のHQ式の中にそれぞれを当てはめて計算をしてみました。すなわち、Hというのが流量ですから、七千五百ということで、先ほどの常数はそのまま四十二年のを使いましてですね、計算をしましたところが、まあ七千五百トンが流れたとしました場合、五・四九メートルです。それでですね、同時にこの排水機、今岐阜市が持つ排水量が一遍に同時期に流れたというふうに仮定をして計算をしてみますと、五・五五メートルです。その差は六センチです。すなわち、こういう本当の洪水時にですね、現在岐阜市にある排水機がすべてふたをあけて長良川に流したとしても、その水位が上がるのはわずか六センチしかすぎないわけです。と申しますと、果たしてですね、この六センチのためにこれだけの大規模しゅんせつをしなければ、岐阜市のその長良川というものは非常に危ない川なのかどうなのかということの、逆説的な意味でこうした数字が皆さん受け取っていただけるんじゃないかというふうに思います。言いかえれば、    〔私語する者多し〕 そういうものも、その七千五百トン、そういうような    〔私語する者多し〕 ◯議長(大野栄吉君) 静粛に願います。(笑声) ◯三番(田中成佳君) (続)混乱しますんで、ちょっと静かにしてください。  えーとですね、実際いきまして、わずか六センチしかすぎないというような数字は、これは一応の数字です。ですから、そういうものに対して、果たして本当に大規模なしゅんせつが必要なのかどうなのかということを私は問うているにすぎません。  それから、二番目ですけれども、市長は常々七千五百トンを流すためにどれほどのしゅんせつが必要であるかを検討したら、これこれのしゅんせつが必要であったという答弁をされるわけですけれども、これをですね、一度時間をですね、いわゆる歴史というか、戻ってみますとですね、この河口ぜきは昭和三十年から三十五年、いわゆる河口ダムの構想ができました。そして昭和三十六年、このマル秘の報告書等にありますけれども、いわゆるせき上の水位を海抜の二・二メートルから一・三メートル下げる。そして、そのときに千三百万立米しゅんせつをするというふうなことがほぼ決まったのが三十六年です。あ、ごめんなさい、三十七年です。そして、いわゆる計画高水流量四千五百万トンというものが七千五百万トンに変更になったのは、これ昭和三十八年です。そして、昭和四十年から四十五年にかけて河口からせき部分、これは当初二百二十万トンであったものを一千二百万トン修正してしゅんせつを行うというのが、これが時間の経過です。  と申しますと、あくまでもしゅんせつが先にあり、そしてその後に加えられたものがこの四千五百万トンから七千五百万トンにこの流量を変更するという決定はその後です。まず、しゅんせつありきというのがこの河口ぜきです。ですから、こうした意味でですね、本当にこのしゅんせつの、川の流れを大きく必要であると、それだけの河積が必要だからこうしたいろいろな工作がなされたんではなく、まず、その三千万トンのその水をまず貯水する、その能力の中でいろいろなことが後々つけ加えられ、こうして四千五百万が、あ、四千五百トンが七千五百トンにというような数字の変更として出ていると、これが事実じゃないんでしょうか。私はそう思います。  そしてですね、今、ほんとに市長さんのお話を聞いておりますと、私たちも治水というものを本当に大事だというふうに思っております。私も伊勢湾台風のとき、岐阜市で生まれておりますので、その怖さといいますか、子供でしたけれども、新聞あるいはテレビ等でそういう報道を見たときに、ああ非常に台風は怖いという実感は、もうこれは今も持っておりますし、持ち続けております。しかしですね、今、市長の行っている姿勢を見てみますと、岐阜市というものは本当に独自性を十分主張できる立場にあります。ところが、市長は一切口にされない。河口ぜきは必要だ、しゅんせつは必要だ、塩害があるからせきをつくるんだ、この一点張りです。建設省、水資源公団の言い分をうのみにし、迎合されているばかりであります。この治水については、先ほど図で示しましたけれども、実際にしゅんせつをしても、その天端までの高さが足りない、あるいは河口部分では、しゅんせつをしても本当に水位が下がらない。また、天端までの距離がある所が一番しゅんせつをして下がっていくという矛盾、こういうものを考えていけば、本当にこれはあくまでもこれは治水のために何にもなってない。本当に治水をやるんであれば、その堤防の沈下部分をかさ上げし、そして補強をしていけば、それで事足りる部分が本当に多い。また、実際いってですね、そうしたことは海津郡のあたりでは、実際に堤防の補強等は行われておるわけです。やはりしゅんせつといいますと、これはあくまでも堆積した土砂をですね、かき出して、現状の河積を維持する、これがしゅんせつです。砂をかき上げて、それで河積を広げて、そして流量をふやすという、こういう考え方というのはほんとに、まあないというか、あったとしても、先ほどの松尾議員ではありませんけれども、いつまでたっても砂と砂との追いかけっこをし、そして動かなくなったゲートを目の前にするというのが事実じゃないでしょうか。そう考えます。  そしてまた、地方自治の、こうした市長さんの今の姿勢をいきますと、三割自治と言われておりますけれども、そうした地方自治をまさに自殺行為につながる、そんな姿勢にも思えてくるわけであります。住民の意見を尊重して、国に言うべきことははっきりと述べていただく、こうした決断の中にこそ河口ぜき問題を解くキーワードがあるのであり、市民より信頼を得られるものと私は確信いたします。  それでですね、実は今回調査する中で、一つこういう新聞の記事を見つけました。これは一九八八年、昭和六十三年の七月七日の朝日新聞です。実はこの河口ぜきの問題で見ていて、その中海宍道湖淡水化という事業がありまして、これもちょっと調べる中でこういう新聞記事を見つけたわけですけれども、実はこの七月七日と申しますと、この中海宍道湖のいわゆる干拓淡水化事業というものが、農水省に言わせると延期されたのが七月の五日です、決定されたのが。それについてこの朝日新聞が取り上げて、こうして論評を加えているという新聞であります。見出しには「後始末を考え決断先送り 農水省」「自治体 国の事業に依存度も高く」という、この二つが大きな見出しで書かれておりますけれども、この新聞記事を読んでて、不思議にですね、現在の河口ぜきを取り巻く環境、あるいは人物像というものが符合してくるわけです。    〔私語する者あり〕 ちょっと読んでみますとですね、符合するのがおもしろいんですよ、これ。えーとですね、「この事業はムダだ、と指摘する者は着工前からあった。あと五年もすれば米があまるのに、大金をかけて国際観光資源をぶちこわす暴挙は、ほっておけない」と批判して、これは経済学者であります小汀利得さんがこう言われまして、これは実際いって、昭和四十五年には減反政策が始まってまいります。ということは、これは現在言われておりますところの水余りの現象とよく似てるんじゃないんでしょうか。また、『四十六年当時の島根県知事、伊達慎一郎さんは「毎年陳情に行って推進に躍起だった。事業の中止なんてまったく考えなかった」と多くを語らない。』これはどなたにダブるか、わかるかと思いますが……。    〔私語する者あり〕 それからですね、これはいわゆる減反政策というものが始まって、それに対してですね、いわゆる畑作に転換するというような、こういった操作がなされていきます。『畑作転換に伴う新たな営農計画が四十六年に発表される。その内容は当時の島根県農協四連会長 桜井三郎右衛門さんが、「これは工事を進めるための架空の営農計画。信用できない」というようなものだった』というようなことで、ここら辺は塩害の部分にちょっと該当するんじゃないかなというふうに思うわけです。そして、環境庁の長官であった大石さんは「自然保護と農業のために考え直したい。カネをかけたからやめられないというこだわりを捨てるべきだ」と発言。しかし、「方向転換にはつながらずに終わる。」と。そしてですね、これは非常にあれですが、当時の農水省の局長さんでありますけれども、この方がこう述べられております。『「正直にいえば、農水省の事業で方向転換が必要なものはいっぱいあるが、事業を中断しようとしたら後始末が大変。二、三年の任期中に収拾できないと後任者に迷惑をかけると、不安になる。それに、個人の考えを大胆に政策決定に持ち込まないのが官僚システム。しようがないとしか言いようがない」と明かした。』と書かれております。    〔私語する者あり〕  そして、これは最後ですけれども、この最後の部分は本当に市長さんにこれをそのままそっくりお渡ししたいと思いますけれども、    〔私語する者あり〕 よろしいですか、「国と地方の安易なもたれ合い、そして役人の無責任さが農業情勢の厳しさ、価値観の変化に目をふさぎ、建設工事だけを至上目的にしてきたのが中海宍道湖干拓淡水化事業だったと言えようか。そして同じように半ば意味を失いながらむだが重ねられている事業はほかにも多いはず」ということで締めくくられております。ぜひこの言葉をですね、市長さん、胸に一度入れていただいて、ぜひこういうようなむだのないようにぜひ進めていただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わります。    〔私語する者多し〕 ◯議長(大野栄吉君) 以上をもって質疑を終結いたします。            ━━━━━━━━━━━━━━━━ 一 特別委員会付託 ◯議長(大野栄吉君) お諮りいたします。ただいま議題となっております第一号議案については、十二人の委員をもって構成する河口ぜき建設一時中止賛否の市民投票条例制定請求議案審査特別委員会を設置し、これに付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 御異議なしと認めます。よって、本件については、十二人の委員をもって構成する河口ぜき建設一時中止賛否の市民投票条例制定請求議案審査特別委員会を設置し、これに付託することに決しました。            ━━━━━━━━━━━━━━━━ 一 河口ぜき建設一時中止賛否の市民投票条例制定請求議案審査特別委員会委員の選任 ◯議長(大野栄吉君) この際、ただいま設置されました河口ぜき建設一時中止賛否の市民投票条例制定請求議案審査特別委員会の委員の選任を行います。  本特別委員会委員は、委員会条例第六条第一項の規定により議長において指名いたします。職員をしてこれを朗読いたさせます。               〔職   員   朗   読〕            ──────────────────────────         河口ぜき建設一時中止賛否の市民投票条例制定請求議案審査特別委員会委員(十二人)                                        村   瀬   正   己 君                                        田   中   信   生 君                                        早   田       純 君                                        早   川   竜   雄 君                                        松   岡   文   夫 君                                        山   田       大 君                                        大   西   啓   勝 君                                        松   尾   孝   和 君                                        西   垣       勲 君                                        伊   藤   利   明 君                                        林       春   雄 君                                        武   藤   房   数 君            ────────────────────────── ◯議長(大野栄吉君) お諮りいたします。ただいまのとおり指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯議長(大野栄吉君) 御異議なしと認めます。よって、本特別委員会委員は、ただいま朗読したとおり選任することに決しました。            ━━━━━━━━━━━━━━━━ ◯議長(大野栄吉君) ただいま設置されました特別委員会の委員長及び副委員長互選のための委員会を明日午前十時から第一委員会室に招集いたします。  なお、本特別委員会の正副委員長の互選結果は、決定後、文書をもって報告いたします。            ━━━━━━━━━━━━━━━━ 散  会 ◯議長(大野栄吉君) 以上をもって本日の日程は全部終了いたします。本日はこれをもって散会いたします。
     午後二時四十六分 散  会            ──────────────────────────  〔参 考〕   一月十八日開会の河口ぜき建設一時中止賛否の市民投票条例制定請求議案審査特別委員会における委員長及び   副委員長の互選結果報告                             委員長        林       春   雄                             同副委員長      早   川   竜   雄 岐阜市議会議長       大 野 栄 吉 岐阜市議会議員       武 藤 房 数 岐阜市議会議員       野 村 容 子 Copyright (c) Gifu City Assembly. All Rights Reserved. ページの先頭へ▲...