安曇野市議会 > 2022-09-12 >
09月12日-02号

  • "用地交渉等"(/)
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  1. 安曇野市議会 2022-09-12
    09月12日-02号


    取得元: 安曇野市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-06
    令和 4年  9月 定例会          令和4年安曇野市議会9月定例会議事日程(第2号)                  令和4年9月12日(月曜日)午前10時開議第1 市政一般に対する質問   一志信一郎議員   竹内秀太郎議員   辻谷洋一議員   中村今朝子議員   岡村典明議員   中村芳朗議員   橋本裕二議員---------------------------------------出席議員(22名)   1番  矢澤毅彦       2番  中村芳朗   3番  大竹啓正       4番  増井裕壽   5番  岡村典明       6番  辻谷洋一   7番  橋本裕二       8番  臼井泰彦   9番  小林陽子      10番  松枝 功  11番  竹内秀太郎     12番  中村今朝子  13番  林 孝彦      14番  井出勝正  15番  増田望三郎     16番  猪狩久美子  17番  召田義人      18番  内川集雄  19番  宮下明博      20番  小林純子  21番  一志信一郎     22番  平林 明欠席議員(なし)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名  市長     太田 寛     副市長    中山栄樹  教育長    橋渡勝也     総務部長   平林洋一                  市民生活  政策部長   渡辺 守            山田真一                  部長                  保健医療  福祉部長   鳥羽 登            吉田美千代                  部長                  商工観光  農林部長   赤澤哲也     スポーツ   野口武史                  部長  都市建設            危機         今吉 聡            児林信治  部長              管理監  上下水道         堀内寅生     教育部長   矢口 泰  部長                  政策経営  総務課長   丸山修一            黒岩一也                  課長---------------------------------------事務局職員出席者  事務局長   沖 雅彦     次長     青木規素  議事係長   細田ユカリ--------------------------------------- △開議の宣告 ○議長(平林明) 令和4年9月12日月曜日、安曇野市議会9月定例会、一般質問初日を行います。 会議に先立ち申し上げます。開会日に申し上げましたが、確認のため申し上げます。 議場内における上着の着用は、適宜対応をお願いいたします。 なお、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、議場内ではマスク等着用とし、会議中の発言もマスク等着用のままでお願いいたします。 また、本日から14日水曜日までの一般質問日に限り、感染症・熱中症対策の一つとして、水分摂取を許可します。 ただいまの出席議員数は22名で、定足数に達しております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元の議事日程第2号により進めてまいります。 また、本日の一般質問に伴う議員からの配付資料は、お手元と傍聴受付に配付してありますので、御報告します。                             (午前10時00分)--------------------------------------- △市政一般に対する質問 ○議長(平林明) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。 本日の発言通告者は、21番、一志信一郎議員、11番、竹内秀太郎議員、6番、辻谷洋一議員、12番、中村今朝子議員、5番、岡村典明議員、2番、中村芳朗議員、7番、橋本裕二議員の以上7名でございます。 御報告申し上げました順序により、発言を許します。--------------------------------------- △一志信一郎 ○議長(平林明) 最初に、21番、一志信一郎議員。持ち時間は20分以内といたします。 一志議員。     (21番 一志信一郎 登壇) ◆21番(一志信一郎) おはようございます。 21番、一志信一郎です。 通告に従い、2件の質問をいたします。 初めに、本年3月に策定された“未来を拓くたくましい安曇野の子ども”を目指す安曇野市立小・中学校の将来構想では、小中一貫教育の導入を目指すことが明記されております。 この小中一貫教育には、当然、学校給食などを通じた食育も含まれるものであり、子供の発達段階に応じた系統的な食育の実践ができるものと考えます。このためにも、同一学区の小・中学校へは同一の学校給食センターから給食を提供する必要があります。 これらのことから、市内4か所ある学校給食センターの存在意義とともに、今後の一貫教育と、これに関する食育への取組について質問いたします。 市は、4月1日から学校給食課を新たに設け、安曇野市市立小・中学校の将来構想を踏まえた新たな食育の推進に向け、動き出していることと思います。 先ほども述べたように、小中一貫教育を推進していくためにも、同一学区の小・中学校へは同一センターから給食を提供することが望ましいことは、市も認識されていると思います。これに沿って、食育の充実を目指す学校給食センター4施設の基本的な方針を練り、目標に向かって進み始めたことと思います。 そこで、現在までの新たな食育の施策と小中一貫教育の進捗状況はいかがですか。教育長に伺います。 ○議長(平林明) 橋渡教育長。 ◎教育長(橋渡勝也) それでは、お答えいたします。 安曇野市における小中一貫教育は、令和4年3月に策定した安曇野市立小・中学校の将来構想において、3つの柱の一つとして定めました。 同一中学校区の小・中学校が連携を強化し、一貫した教育を行うには、学校と地域がより緊密な関係にあることが必要です。そのために、まず、地域住民が学校運営に参画する仕組みとして、4月から17の小・中学校それぞれに学校運営協議会を設置し、地域と共につくる学校の取組が新たにスタートしております。 また、地域公民館を拠点とした中学校区連絡会を設け、学校や園のニーズや情報を共有して、地域が学校と連携して行う協働活動も次第に活発になってきております。 明科地域の3つの小・中学校では、市の研究指定校として取り組んで3年目となり、具体的な小中連携一貫教育の在り方について、地道に研究を重ねております。 食育におきましては、昨年度から全校で実施している「手作り弁当の日」に、市農政課がJAあづみの協力を得て、地元産野菜を食材として提供する事業を小学校1校、中学校1校で実施します。 同一地域の小・中学校が連続的・継続的に食育や地域の生産者との関わりを深めるために、同一給食センターからの給食提供が早期に実現できるよう、学校給食課を中心として、学校給食センター、学校とも現在調整しているところでございます。 以上です。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) 次に、地域との関わりである地産地消の観点から、4施設と生産者等との連携の状況について伺います。 一つは、堀金給食センター食材生産組合との年間生産計画、各月の食材計画会議と堀金以外の食材提供組合の会議並びに地域の生産者の育成等について、2つ目として、地域生産者と児童生徒との交流等についての関わり並びに育成について。 以上2点について、教育部長に伺います。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 堀金給食センターの地元食材の供給につきましては、JAあづみと堀金物産センターが大きな取引先となっております。 同センターを通じ、例年5月に生産者の方々と懇談会を持ち、野菜の作付計画や収穫時期などの調整等、連絡会議を実施しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、現在実施しておりません。今後、コロナ感染の状況を見ながら、再開していきたいと考えております。 他のセンターにつきましても、JAあづみやVif穂高とも連携・連絡を取り合いながら、地元生産者から地元野菜を優先的に購入することで地域の食材を活用し、地産地消に力を入れているところでございます。 また、新型コロナウイルス感染症の蔓延前に行われておりました生産者、JA関係者、調理員や栄養士が子供たちと一緒に給食を食べて交流を行う交流給食会につきましても、時期を見定めながら、他の給食センターにおいても、今後取り組めるよう研究していきたいと考えております。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) 次に、児童生徒等並びに保護者への給食センターの存続を含めた今後についての周知等について伺います。 市教育委員会では、栄養士連絡会議等を定期的に開き、地域等の伝統、季節にちなんだ行事食を4センターで計画的に取り入れており、このことを保護者にもお知らせをしたり、給食だよりやセンター独自の広報を発行しています。 このこと以外に、市の広報紙や放送番組等を通じ、特色のある給食献立や食育の取組の紹介をしていますか。また、4センターを存続させていくことについて、市民にどのように周知されましたか、お答えください。教育部長に伺います。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 給食の献立につきましては、一月単位で保護者にお知らせし、児童生徒には毎日給食だよりを発行して、献立に興味を持ってもらえるよう、情報提供に努めております。また、季節の行事食、安曇野の日の献立、姉妹都市であるオーストリア献立といった特別メニューについて、ホームページで紹介しております。 今後、小中一貫教育を踏まえ、豊科南中の給食を南部給食センターから提供することや堀金給食センターの厨房機器更新など含めて、市民にお知らせしていきたいと考えております。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) 次に、これからの重要な取組となるSDGsとの関連について質問します。 残飯の量を減らすことに当たり、4センターが献立をはじめ、多くの工夫を栄養士会連絡会議と凝らすことで、児童生徒が喜ぶ給食を提供することができ、結果的に残飯を減らすことができると考えますが、具体的な取組についてお聞きします。 また、地元食材生産者と児童生徒等の意見交換や交流会等を行っていますか。教育部長に伺います。
    ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 安曇野市学校給食理念では、環境に配慮した給食運営といたしまして、持続可能な開発目標(SDGs)を意識して、学校と共に地球環境への負担軽減に取り組みますとしております。 残食を減らす取組としましては、議員おっしゃられましたとおり、児童生徒が喜ぶ給食が提供できるよう工夫しております。 具体的な取組といたしましては、安曇野市とゆかりの深い新宿中村屋カリーわさびコロッケりんごナポリタンといった児童生徒に人気の高い献立に、地元食材を積極的に取り入れながら提供に努めております。特にわさびコロッケは、児童生徒から募集したイラストがプリントされており、人気の高い献立となっております。 なお、意見交換会や交流会につきましては、先ほどのお答えのとおり、新型コロナウイルス感染症によりしばらくの間延期しておりますが、時期を見定めながら、今後取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) 最後に、市長にお尋ねいたします。 以上を踏まえ、学校給食について、特に食育について、これからの抱負をお答えください。市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 学校給食につきましては、安曇野市学校給食理念(目標)でございますが、これを制定いたしまして、学校給食法に定める目的や目標を達成するため、取組を行っております。 中でも食育と地産地消の推進につきましては、私の公約にも掲げておりまして、食育につきましては、給食を通じて、健全な食生活の大切さ、あるいは安曇野の食文化の大切さ、こういったことを児童生徒や家庭とも共有してまいりたいと考えております。 また、食育の一環として、食材の生産者、加工・調理等に関わる人、そして地域の方々との交流を行いまして、食に携わる人や命に思いを寄せる心を育んでいるところでございます。 地産地消についてですが、米は全て安曇野産を使用するなど、安曇野産品及び長野県産品の食材を優先的に取り入れてまいります。児童生徒たちの住んでいる地域の食材を使い、なおかつ、生産者と児童生徒の交流も行ってきたところでございます。 今後、この取組を市内全域で推進するとともに、4センター体制を維持し、給食を教育の一環として捉えます「安曇野型食育」を構築してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) ただいま市長より、今までの経過を踏まえてのこれからの抱負を聞きました。 私は機会があって、堀金給食センターに行くことがありました。この折に、堀金給食センター食育だより令和4年8月23日号等々、たくさん頂きました。この一部を紹介させていただきます。 ハッピーキッチンタイム。地域食材を味わおう。 2学期の給食が始まりました。夏から秋にかけて、たくさんの地域食材が給食センターに届きます。すぐ近くで取れるおいしくて新鮮な食材、物産センターや農家の方々が暑い中、苦労して作ってくださっています。感謝して食べましょうという文字と同時に、ネギとかいろいろなものが、そこに写真が出ていました。 ただいま紹介した新聞は、4給食センターで随時発行し、その都度、情報交換していると聞きました。市長が言ったこれからの抱負に向かって、関係の皆さんが動き出していることが分かりました。 教育基本法の食育は、伝統ある優れた食文化、地域の特性を生かした食生活、環境と調和の取れた食料の生産と消費に配慮することとされており、4センターのそれぞれの地域で長年育くんできた食文化は、そこに住む一人一人の市民にとって貴重な財産であり、これからも担っていくという意味で、貴重な文化財とも言えます。 そして、地域の人たちが、子供たちのためにと汗を流し、苦労して、少しでも地域をよくしたい、子供たちに安全・安心でおいしい給食を提供したいという食材生産者の願いと努力の姿、この姿を子供たちに知ってもらう努力を、この食育だよりからうかがえました。 郷土が生んだ臼井吉見先生は、堀金中学校の校歌の中で、「目路たかく 遠く望みて たしかなる一歩を据えよ」と言っています。まさに子供たちに、地域の皆さんがこの願いを抱いています。この願いと、市長の抱負と全市民、4給食センター並びに関係者が今、目標に向かって子供を育てようとしている姿、4月より目標に向かって確実に動き出したと伺いました。この子供たちが大人になって、世界中羽ばたいて、ふとふるさとを振り返ったとき、ああ、安曇野市に育ってよかったと思える日が必ず来ると確信しました。 よって、これからも4給食センターは、より今以上に子供たちのために連携し、協力し合い、英知を振り絞り、末永く頑張っていただきたいと思います。より一層の努力をしていただくお願いとして、市長に再度お願いして、次の質問に入ります。 次に、主要地方道安曇野インター堀金線、田多井から田尻地区の歩道整備について質問します。 主要地方道安曇野インター堀金線、田多井から田尻地区の歩道については平成20年から、堀金小学校より西約120メートルは平成23年に完成、平成24年より、そこの交差点より西に約440メートル、国の交付事業である交通安全施設等整備事業で整備に入りました。しかし、現在までに完成したのは、片側歩道の約200メートルくらいで、残りは現在、工事が未完成なまま砂利道になっており、歩道の役目が万全とは言えず、ロープ等が張られています。 当初の計画は、この区間を除いても、ここから起点に西に約860メートル未整備区間があり、田多井、田尻、倉田の児童生徒の通学路であり、地域の皆さんの生活道路であります。 そこで、平成24年から始めた約440メートルの現在の進捗状況並びに問題点と今後の工事の予定について、都市建設部長に伺います。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 主要地方道安曇野インター堀金線、堀金小学校西の交差点から西へ440メートルの区間については、県安曇野建設事務所通学路緊急対策事業として歩道整備を進めています。 進捗状況につきましては、県からは、「堀金小学校西の交差点から西へ255メートルについては歩道設置が完了し、今年度は5差路周辺の用地補償を予定している」と聞いております。しかしながら、現在、用地取得の交渉が難航している箇所があり、取得のめどが立っていない状況ですが、粘り強く交渉を続けていくとのことです。 なお、今後の工事予定については、5差路周辺の用地取得が完了したところで、残っている区間の工事に着手すると聞いております。市としましても、用地取得について県と連携を図りながら、早期着工・早期完成となるよう努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) ここの周辺5差路の交差点の南東部の約20メートルの砂利歩道並びに北西部の約30メートルの砂利歩道の舗装工事並びに整備完成の予定はいつですか。都市建設部長に伺います。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 5差路交差点の南東部約20メートルは、道路が完成形になりますと車道となりますが、ここを完成形として供用してしまいますと、車両及び歩行者の安全確保ができないため、現在のような形としているものです。 また、北西部の約30メートルは、完成形になりますと歩道となりますが、現在は舗装されておらず、砂利敷きで、一時的に歩行者が通行可能な状況となっています。 この2か所とも、5差路周辺の用地取得が進まないと工事を行うことができませんが、それまでの間、利用される方が安全に通行できるよう、適正な管理を県に要望してまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) 次に、この440メートル西に計画がある残り860メートルの工事の計画、用地交渉等の説明会、工事完成までの見通し等、いつになるか、都市建設部長に伺います。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 現在整備している区間から西へ約860メートルの区間については、カーブで見通しが悪く、歩道が未整備であることから、地元区より歩道整備要望があり、これを受けて、市からも県に要望を行っております。 県では、まずは先ほどの質問にありました5差路周辺までの工事を先行して行っていますが、5差路から西へ約860メートルの区間については、事業実施に向け、関係者と調整を図っているところです。 今後の見通しについては、県からは、「関係者の理解が得られたら計画案を作成し、地区の皆さんに計画説明を行う予定」と聞いております。 歩道整備事業を進めるにあたっては、沿線地権者の皆様の事業への理解と協力が必要不可欠となります。市としましても、沿線地権者の皆様の事業への理解と協力が得られるよう、県と共に地元調整に努めてまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) 再度、重点的に聞きますが、田尻地区の諏訪神社の東、S字カーブは歩道がなく、グリーンの色の仮の歩道が描かれていますが、交通量が多く、また道路幅が狭く、大変危ないところであります。早急にここの部分だけでも歩道設置が必要だと思いますが、優先的に工事ができないか。再度聞きますが、工事の計画、見通し、これについてどうなっていますか、都市建設部長に伺います。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 田尻地区の諏訪神社の東にあるS字カーブは、カーブがきついため見通しが悪く、また道路幅員も狭いことから、車と歩行者の擦れ違い時における安全の確保に課題があると認識しております。 このため、県では今年度、S字カーブにグリーンベルトを設置して、車のドライバーに歩行者通行帯を視覚的に認識させ、車両の速度を制御させるとともに、通行帯を明確にすることで、歩行者との接触事故防止を図っております。 また、最終的には恒久的な対策として、S字カーブの解消と歩道設置を計画しており、S字カーブ前後の道路線形も検討する必要があることから、「歩道整備は残りの860メートル区間全体で計画したい。」と聞いております。 以上です。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) 用地交渉と神社等の用地取得の用地交渉に時間がかかるところでありますが、最悪の場合は、仮のグリーンベルト等の設置、または道路整備の基本計画に基づき、用地が取得できるところから等、少しでも早急に用地の確保をし、工事着手し、通学路等を整備していくことが考えられないか、都市建設部長に伺います。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 一般的な事業の進め方として、工事を実施する際には、一定程度の用地が確保できたところから工事着手いたします。用地の取得時期は、地権者の事情により様々となりますが、工事実施により早期に事業効果が発現できるよう、用地取得の段階から工事計画を見据えて、県と共に調整してまいります。 なお、用地取得に時間を要する場合など、当面の安全確保が早急に必要な場合は、応急対応など県と協力して検討し、歩行者の安全確保に努めてまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 一志議員。 ◆21番(一志信一郎) この道路は通学路であり、地域住民の生活道路であり、近年、交通量が大変多くなってきています。計画区間は、神社、人家等あり、また道路実態がS字であり、用地交渉等、大変なところであります。県安曇野建設事務所等に今以上に強く要望していただき、また連携していただき、道路整備、道路改良が早急に完成するよう、今以上の努力をお願いいたします。 以上で一般質問を終わります。--------------------------------------- △竹内秀太郎 ○議長(平林明) 次に、11番、竹内秀太郎議員。持ち時間は20分以内といたします。 竹内議員。     (11番 竹内秀太郎 登壇) ◆11番(竹内秀太郎) 11番、竹内秀太郎です。 通告に従い、一般質問を行います。 本日は、3項目について質問いたしますが、初めに、フレイル対策について伺います。 現在は、少子化が進む一方で、超高齢化社会を迎えて、加齢とともに医療・介護等のお世話になる人が増えて、社会保障費用がますます増大していきます。 そこで、要介護者になる前のフレイル、いわゆる虚弱状態に対する介護予防や対策について伺います。 まず、広報あづみの8月号に、安曇野市の注目ランキングの一つとして、平成22年調査で女性の平均寿命が87.8歳で、全国30位という記事がありました。平均寿命が長くても健康寿命が短くて、長い期間介護のお世話になる人生は、本人も社会も望まないと思います。 そこで、安曇野市における最近の平均寿命と健康寿命について、全体と男女別に、その年齢と最近の傾向及び平均年齢と健康寿命の間隔の状態について、短縮しているのか広がっているのか等について、保健医療部長に伺います。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 平均寿命と健康寿命は、国民健康保険中央会が厚生労働省からの依頼により算出しております。 令和4年7月公表数値は男女別に出されております。平均寿命、男性82.8歳、女性88.4歳、健康寿命、男性81.2歳、女性85.1歳であり、その差は男性で1.6年、女性で3.3年の開きがございます。 平均寿命と健康寿命の差については、令和3年公表数は令和4年と変わりはございませんが、令和2年の公表数と令和4年との比較では、その間隔は男性1.5年、女性3.2年と、男女とも広がっております。 以上です。 ◆11番(竹内秀太郎) 安曇野市はどうですか。安曇野市の平均年齢、健康寿命、お願いします。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 今申し上げた数字が安曇野市の年齢でございます。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) 分かりました。すみません。 では、次に、加齢とともにフレイル対象者の人口が増えると予想されます。 そこで、本市における後期高齢者人口及び80歳以上の人口のピークは何年後で、およそ何人と推測されているでしょうか。また、現在と比較して、どのくらい増加し、伸び率はどうなっているでしょうか、保健医療部長に伺います。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 後期高齢者の人口については、平成30年に国立社会保障・人口問題研究所が推計しております。 安曇野市の75歳以上の人口は、今年の4月1日時点で1万6,483人であり、ピークとなる23年後の2045年は1万9,158人と推計されております。現在と比較しまして、2,675人増加し、約1.16倍となります。 80歳以上で見ますと、2035年にはピークとなり、1万3,593人となると推測されております。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) ありがとうございます。 次に、現在、本市におけるフレイル対象者の人数を、約何人くらいと把握しているでしょうか。フレイル予防をするにも、その対象者が分からなければ、適切な対応ができないと思いますので、お聞きいたします。 また、75歳、80歳以上のピーク時から推測して、現状のままだとフレイル対象者のピークは何年後で、そのときの人数は何人と推測されるでしょうか。保健医療部長に伺います。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) フレイル診療ガイドに基づく正確な数は、安曇野市では把握しておりません。全国的な調査として、東京都健康長寿医療センターによる全国高齢者パネル調査が行われており、その中で、中部地域は8%と推計されております。 安曇野市の令和4年4月1日の65歳以上の人口は3万575人であるため、2,446人と推計されます。75歳以上に特化した推計はされておりません。 また、フレイル対象のピークの推計は、難しいところでございますが、東京都健康長寿医療センターによる8%の推計とした場合、65歳以上人口がピークとなる2045年には約2,600人と推計されます。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) フレイル対象者の推測についても、今後、ぜひひとつ把握していただいて、そして、適切な対応をしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 次に、フレイル予防対策事業について伺います。 フレイルは、その要素・要因により、3つに分類されると言われています。 1つは、骨や関節、筋肉、肺活量などの衰えや低下が原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に支障が出てくる身体的フレイル、2つ目は、記憶力や認知機能の低下、鬱などによる虚弱状態の精神心理的フレイル、3つ目は、社会的な孤立、経済力の不足、ひきこもりなどによる虚弱状態の社会的フレイルです。 そこで、本市におけるフレイル対象者の要因別割合について、保健医療部長に伺います。 そして、それぞれの要因別に、担当する各部署では、どのような予防対策事業を行っているのでしょうか。また、その予防対策事業は、フレイル対象者の改善に効果的であったと評価しているでしょうか。その結果、年齢別に見ると、フレイル対象者の割合は減少しているのでしょうか。 以上について、福祉部長と保健医療部長に伺います。また、商工観光部長と教育部長には、予防対策事業の内容について伺います。 また、筋力低下防止のために、運動を対象にした健康ポイント事業を、私は平成28年12月定例会、平成29年6月定例会、同年12月定例会で提案しましたが、市は国民健康保険者を対象に、特定健診受診率向上を目指した健康ポイント事業を平成30年にスタートさせました。その後も、運動を対象にした健康ポイント事業は実現していません。 先月28日に行った一般質問の事前打合せのときに紹介いたしました木祖村のスマートフォンを活用した健康アプリ「えってこ」が、今月3日の市民タイムスで紹介されていました。御覧になったかと思います。 小さな村の健康ポイント事業ですが、村以外の人にも好評で、松本市に住む私の友人も登録しています。本市でも、フレイル予防対策として、運動を対象にした健康ポイント事業の検討・実施について、保健医療部長に伺います。 また、厚生労働省は2020年4月1日から、75歳以上を対象にフレイル健診を始めました。本市におけるフレイル健診の取組状況について、保健医療部長に伺います。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) それでは、まず、フレイルの要因別割合をお答えさせていただきます。 3つの要因別割合としましては、令和3年度安曇野市の後期高齢者健診に合わせて行ったフレイルに関する国の標準様式であります後期高齢者の質問票の回答からの把握となります。 その回答では、身体的フレイルに関する運動・転倒の項目に該当された方が約7割、69.4%、精神・心理的フレイルに関する認知機能の項目に該当された方が約3割、28.5%、社会的フレイルに関する社会参加の項目に該当された方が約1割、11.3%という状況でございました。 以上です。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) それでは、福祉部のフレイル対策について、状況をお答えいたします。 高齢者介護課においては、健康推進課と共に実施する高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施における事業と地域支援事業における一般介護予防事業において、フレイル予防事業を実施しております。 高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の高齢者介護課の実施事業は、保健師、管理栄養士、歯科衛生士が通いの場に出向き、後期高齢者質問表、いわゆるフレイルチェック表を用いまして、個々の健康相談を行いながら、認知症予防、低栄養予防及びオーラルフレイル予防に関する健康教育による知識の普及を行っている状況でございます。 一般介護予防事業においては、9種類の教室と認知機能関連講座及び住民の要望にお応えし対応する出前講座など、介護予防を目的として実施しております。また、市ホームページへの掲載など、普及啓発事業を実施しております。 予防効果につきましては、総合事業が開始された平成29年から新規介護認定率を確認しましたところ、教室参加者の認定率は10%であるのに対し、教室非参加者は16.6%ということでございました。このことから、一定の事業効果があるものと評価しております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) それでは、保健医療部のフレイルに対する予防対策についてお答えいたします。 保健医療部では、健康寿命延伸のために、フレイル予防と介護重度化の予防を目指しております。原因疾患等により重症化予防が必要な人をより明確に選定するため、医療レセプトと健診データを活用しております。 福祉部長のほうからお答えしましたが、令和3年度から開始しました高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業では、242名を対象として、ほぼ全員の方に対して個別支援を実施しました。対象者それぞれの健診データを基に個別に寄り添うことで、不安の解消や疾病の重症化予防につながっているため、今後も推進していきたいと考えております。 安曇野市全体としての効果については、データ蓄積が必要でございます。令和3年度より開始した事業であるため、フレイル対象者の推移についても、今後検証していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 私ども商工観光部が所管しますフレイルに対する対策ということでお答えいたします。 成人を対象としましたスポーツ教室は、体の内側にある筋肉を鍛えるインナーマッスル教室や骨盤回りを強くする骨盤体幹エクササイズ教室など、本年度は5教室を開催しております。対象年齢は18歳以上としており、自身の健康増進や健康保持、またスポーツ活動に関心の高い方が参加をしている状況です。 5月から7月にかけて開催したインナーマッスルと骨盤体幹エクササイズの2つの教室では、65歳以上の方が、インナーマッスル教室では29人中7人、骨盤体幹エクササイズ教室は27人中8人が参加している状況でございます。 以上です。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 教育委員会でのフレイル対策の具体的な政策といたしましては、各地域公民館におきまして、高齢者を対象とした生きがいづくり講座、それから健康講座といったものになります。 また、自然体験講座、あるいは文化教養講座等、各種公民館講座、地域文化祭などは、高齢者の参加も多くいらっしゃることから、その多くがフレイル対策につながる施策であると考えております。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) それでは、保健医療部から、健康ポイントについて御説明いたします。 平成30年度より始まった国保健康ポイントは、健康に無関心な人たちが自身の健康について考えてほしいという意識の動機づけにつなげ、また、自らが楽しみながら健康づくりを行い、健康意識を高め、健診等受診率の向上を目指すことを目的として実施しております。 国保健康ポイントは、国保における保険者努力支援制度の評価指標の一つでもあり、それにより国からの交付金増額にもつながっておりますので、国保健康ポイント制度を現行どおり実施していきます。 健康ポイントについては、他の自治体の様々な取組については承知しております。運動については、個人に合った対応が必要と考えます。個別に合った健康づくりをしていただくよう進めてまいりたいと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) 今最後に、運動を対象にした健康ポイントについては、それぞれ進めてまいりたいという希望ですけれども、市としてはどのようなことを考えておるんでしょうか。具体的に、今後検討するとか、実施するとか、お願いしたいと思います。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 市の対策、健康ポイントでございますけれども、歩くだけというような健康ポイントではなく、個人に合ったそれぞれの対応をさせていただきたいと思っております。歩くというだけでは、フレイルの予防ということではないかと思います。 例えば、道路を歩きますと、高齢者の方でありますと、足や腰に負担がかかったりするものかと思われます。ですので、その方に合ったそれぞれの健康方法を指導していきたいと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) そのとおりで結構ですが、そのために市は何か、そういう手引なりポイントなり、そういうものをお作りになって市民にお知らせする、示す、そういうようなことは全然考えておられないんですか。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) フレイルの取組でございますけれども、本市におけるフレイル健診の取組状況のところでお答えする予定でございましたが、高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドラインに沿って、健康診査と質問票を同時実施しております。その結果から、支援が必要な対象者を抽出して、保健師や管理栄養士、それから歯科衛生士などの専門職が個別に支援を行っております。特にパンフレットなどを作成する予定はございません。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) 分かりました。 いずれにしましても、今後ますます高齢化が進んでまいります。そして、放置しておけばますます、こういった介護に御厄介になる、お世話になる人が増えてくる。そういった中では、やはり社会保障費もますます増えていくということで、市の財政もかなりやはり厳しくなってくると、こういうことですので、ぜひそういう形で、市民の皆様方が健康で長生きをしていただく、そういうところにぜひ注目をしていただいて、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 それでは、次に、フレイル予防対策について、今後の課題をどう捉えているかについて伺います。 私は平成27年12月定例会で、介護状態になることを防ぐ、あるいは遅らせるための支援策として、介護予防事業について一般質問いたしました。そのとき、答弁は、いろいろ取り組んでいましたけれども、もっと予算をかけて充実してほしいという思いがありました。今回、フレイルの要因別に予防対策を質問させていただきました。 そこで、フレイル予防対策について、現状で十分対応できており、成果を上げているといえるのか。まだ不十分な面があり、今後どんな対策が必要であると考えているのか。また、予防対策を実施する上でネックになっていることは何か等について、保健医療部長に伺います。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) フレイル予防のためには、介護に至る生活習慣病等の発症予防とその重症化の予防が重要でございます。 健診データを活用した個別の保健指導は、経年変化でも改善が見られるため、効果があると評価しております。また、地域住民が自主的に活動しています通いの場は市内256か所あり、高齢者の楽しみでもあり、介護予防の一助となっております。 しかし、コロナ禍で生活習慣病が変化したり、受診控えなどの状況も懸念されます。また、社会的なつながりも変化し、地域での活動等の自粛を余儀なくされることは、活動機会の減少だけではなく、健康情報の普及啓発の機会の減少にもなっていると思われます。 新しい生活様式の中で心身の健康意識向上が図られるよう、個別的な支援と集団的な支援をバランスよく組み合わせ、若年期からフレイル予防の視点を持てる取組が必要であると考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) ありがとうございます。 最後に、問題解決策と、そのために必要と思われる費用について伺います。 市は今後、各種フレイル予防対策事業を実施していくに当たり、各部署では何を重点に取り組んでいこうと考えているのでしょうか。また、そのための予算を各部署では、今後どの程度必要になると見ているのでしょうか。 以上について、福祉部長、保健医療部長、商工観光部長、教育部長に伺います。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) それでは、福祉部の今後の取組でございますが、健康推進課と共に安曇野市の実態把握と情報共有を行いまして、各事業の評価及び改善を加えながら、先ほど申し上げました高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施の受託金や地域支援事業交付金等を活用し、継続して事業実施をしてまいります。 普及啓発につきましては、コロナ禍における自宅で取り組める運動等をホームページなどに掲載し、啓発にさらに努めてまいります。 予算につきましては、フレイル対策を含めた福祉部の予算額、これは一般介護予防事業で令和4年度2,100万円となっております。介護保険事業計画に基づき、確保していくこととしています。 また、総合事業のほうでは、第8期介護保険事業計画期間内の通所介護相当事業の事業量が大幅に上回る見込みとなっておりますが、新規事業者指定等を行い、総合事業対象者や要支援認定者の重症化予防を推進していくこととしております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 介護に至る生活習慣病等の発症予防及び重症化予防のため、対策を明記した安曇野市国保データヘルス計画を推進しております。 予防対策で、福祉部長からも私からも先ほどお答えいたしましたが、令和3年度から後期高齢者医療広域連合から受託し実施しています高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業は、福祉部高齢者介護課や関係団体等と連携し、今後も継続して進めてまいりたいと思っております。 予算に関しましては、令和4年度は約2,400万円を予定しております。国などの補助金等もあり、有効な財源として活用してまいりたいと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 商工観光スポーツ部につきましては、先ほど申し上げたとおり、5教室の運営に関わる令和4年度の予算額は約36万円を計上しております。 商工観光スポーツ部としましては、今後も多くの市民の皆様に参加していただけますよう、同様のスポーツ教室に重点的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 教育委員会、特に公民館ですが、高齢者向けの講座をはじめとした公民館事業の予算の多くがフレイル対策につながる予算額であると考えております。 令和4年度における公民館事業、生涯学習推進費の当初予算額は約6,800万円でございます。この額の多くが、フレイル対策につながる予算額の見込みであると考えております。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) ありがとうございました。 一応、以上でフレイルに対する質問を終わりますけれども、今後ますます、先ほどお話ししたように、高齢化時代ですので、こういった対策に、もっと市においても重点的に取り組んでいただきたいと、このようにお願いして、次に移らせていただきます。 次に、サテライトキャンパスの設置について伺います。 私は以前から、松本市や塩尻市のように多くの学生が生活している地域は活気があると感じていました。そんなときに、首都圏の大学による地方へのサテライトキャンパス設置を促進するという内閣府の情報を知りました。 そこで、平成29年12月定例会で、サテライトキャンパスの誘致について一般質問を行いました。市の答弁は、大学卒業後の若者の地方定住と雇用創出につながる有意義な取組であるという答弁、そして、推進するには、サテライトキャンパスを望む地方側と大学側の意向をマッチングする仕組みや、学生が地方圏と東京圏を相互に行き来する仕組みの構築など課題があり、これらの課題解決に向けて研究してまいりたいと答弁いたしました。その後、進展がありませんでした。 昨年10月の選挙で、市長はサテライトキャンパスの設置を目指すと公約されました。私は大変喜び、大きな期待を持ちました。 そこで、平成29年12月定例会での市の答弁について、課題は解決したと考えているのでしょうか。市長に伺います。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) サテライトキャンパスについてお答え申し上げます。 まず、大前提として御理解いただきたいのは、私が公約に掲げました芸術系大学のサテライトキャンパスについては、従来型のものとは多少異なっておりまして、必ずしも新たなキャンパスを建設し、そこに学生が常時通学するものではないということを前提に申し上げたいと存じます。 平成29年の議会における当時の政策部長の答弁、それから竹内議員の質問も見させていただきましたが、これは私が公約に掲げて、その後、東京藝術大学と協議を重ねているものとはちょっと概念が異なります。ハードなものを前提に考えるというところではないということをまず御理解いただきたいと存じます。 私が申し上げておりまして、今、東京藝大とも随時協議しておりますサテライトキャンパスは、東京藝術大学の学生、当面、まず美術系の学生を考えておりますが、将来は分かりません。音楽系も入るかもしれません。こういった学生の方々が、安曇野市内に夏を中心として一定期間滞在し、安曇野の自然や文化に触れ、また、そこで作品を作り、さらに市民と交流しながら創作を行っていくというものでございます。安曇野市民が新しい芸術家の卵やその芸術に触れまして、文化芸術への関心が高まっていく、そういった交流の場を目指すというものでございます。 したがいまして、平成29年12月の段階でお答えした、今から5年前ですね、その段階の課題について、現在とは状況が異なりますので、それがどうなったかということについては、必ずしもお答えできないところでございます。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) ただいま市長の答弁をお聞きしまして、後の質問にも関係してまいりますので、市長の今、サテライトキャンパスに対するお考えを伺ったんですが、再度確認をさせていただきます。 内閣府の地方創生推進室では、サテライトキャンパスとは、大学など教育機関の本部から地理的に離れた場所に設置されるキャンパスと言っております。私は、そこで授業を受けて、大学卒業に必要な履修単位が取得できるキャンパスと考えておりました。大学の休みに、学生の自主的なクラブ活動やサークルで長期間合宿して研修や練習をする活動とは異なると考えるのが、サテライトキャンパスということだろうと思います。 したがって、今、市長からのお話では、国や、それから多くの地方自治体も考えておるサテライトキャンパスとは、ちょっと意味合いが違うように思いますが、昨年の選挙での公約のサテライトキャンパスは、そういう国が考えておるサテライトキャンパスとは違うということでよろしいのか。その辺について、はっきりとお答えをいただきたいと思います。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今私が申し上げたところでございますが、今議員から質問のあったようなクラブ活動やサークル活動ではなくて、藝術大学として、学生を安曇野市に長期滞在させるということを、まずきちんとして位置づけるということが前提でございますので、今の議員の質問とは異なっております。 そして、他の自治体の言っているサテライトキャンパスと私のサテライトキャンパスはどのように違うか、これについて、私もよく存じませんけれども、内閣府の担当でありました、後でまた質問があるかもしれませんが、唐澤君は、私の保育園、小学校、中学校、高校の同級生でございまして、この問題についても話したことはございますが、それについてはおおむねサインを得ておりまして、これがサテライトキャンパスではないということは言われたことはございません。 以上でございます。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) そこでちょっと、もう一つお尋ねしたいのは、そこでの研修では、大学卒業に必要な履修単位、そういったものは取得できる、そういうことを大学も考えておるんでしょうか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 私も、藝術大学の単位の取り方は、ちょっとよく詳しくは存じておりませんけれども、あそこは授業に出て単位を取るとか、そういうことではなく、制作によって評価されるものという具合に思っております。 前からもお話ししておりますように、東京藝大の前副学長で名誉教授、それから今回の社会連携の担当教授、さらには責任者の課長以下、こういった方とお話しする中では、安曇野サテライトキャンパスという命名がふさわしいというお言葉をいただいております。したがいまして、東京藝大の側の考え方としては、そういったサテライトキャンパスとしての位置づけをしていただけるものという具合に考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) それでは、私の事前に質問させていただいております、何項目かございますけれども、それらについて、今の市長の答弁ですと、お答えいただけない部分がたくさんあると思いますので、ちょっと関連のところだけ質問させていただきます。 一つは、サテライトキャンパスで学ぶ学生は何年生を対象にして、年間何人ぐらいになるんでしょうか、これが一つ。 それから、学生と市民との交流について、市長はどう考えているのでしょうか。どんなことが考えられるのでしょうかということが2点。 3点目として、サテライトキャンパス卒業生の市内定住と雇用創出などについて、市長はどのように考えているのでしょうか。こんな点について、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) ハードな面については、例えば、先ほども申し上げましたけれども、新たに敷地を取得し、新たな施設を造るというよりは、今の藝大との話合いの中では、既存の建物で芸術活動にふさわしいもの、こういったものを活用できるのではないかという話が出ております。 それから、学生数、これにつきましては、今年度はコロナの関係でかなわなかったんですが、今後検討し、協議をしてまいりたいと思っております。 それから、市民との交流の方法でございますけれども、今回も、藝大のOBで安曇野市に滞在した柴田さんという方が、市民の方に自分の持っている芸術的な技術のことを教えたり、あるいは芸術の作品を鑑賞してもらうということを行っております。 今後のやり方としては、これらをもっと拡大しまして、そういった学生たちと交流の中で、新たな市民の中での芸術に対する技術、素養、文化、こういったものを高めてまいる方法があるのではないかと思っております。 それから、卒業生の市内定住でございますが、総理府が言っている市内定住あるいは雇用創出につきましては、恐らく工業系あるいは経済系の学生の、いわゆる長野県安曇野市における就職のことを言っているものという具合に思っておりますが、藝大の学生さんは多くの方が、それぞれ自分の芸術家としての道を歩まれますので、市内に定住される方がいれば非常にありがたいことだと思っておりますけれども、それに伴う雇用創出というのは、なかなか一概に、軽々に考えられないというところでございます。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) ありがとうございました。 ちょっともう一度確認させていただきますが、安曇野市を訪れる学生の方は年間何人くらいで、年間何日ぐらい安曇野市に滞在されるんでしょうか。それについてちょっと、お分かりになったら教えてください。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今回行っておりますアーティスト・イン・レジデンス、この成果を見ながら、藝術大学と協議をすることになっておりまして、現時点におきましては、人数等についてはまだ未定でございます。
    ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) 期間はどのぐらいなんですか。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 夏休み、夏の期間を中心として、私どもは数か月を希望しておりますけれども、現在は未定でございます。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) 分かりました。 最後に、先ほど唐澤内閣官房のお話がございました。 私どもの会派といたしましても、平成30年1月に、当時の会派の皆さんと一緒に、務台国会議員の紹介で内閣府のまち・ひと・しごと創生本部へ陳情と研修に参って、そして、堀金出身の唐澤内閣官房を訪ねて、御指導受けてまいりました。 そのときには、サテライトキャンパスについて、先ほど私がお話ししたようなお話とともに、国においては建物であるとか土地についての、そういったものについては、全部地元の県や市が出すようになっておると、国においては地方交付金を予定しておると、そんなお話もいただいてまいりました。 したがって、市においては、これはかなりの多額な出費になるなということで、当時、一番最初、私、冒頭でお話ししたように、市はそれらの課題に対して、なかなか解決ができずに、その後の前進がなされずに中途半端で終わってしまったというのが、一つの大きな原因だというように考えております。 そんなことで、市長がサテライトキャンパスということを市長公約されましたので、大変私は期待をし、喜んでおったというのが実情でございます。 それで、今日はそれについて、いろいろと、るるお話を伺おうと思っておりましたけれども、残念ですが、ちょっとやはりそういったサテライトキャンパスについての市長公約の考えとちょっと違っておったようですので、以上でサテライトキャンパスについての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 次に、令和3年度定期監査の結果、監査委員から指摘された事項の改善について伺います。 この質問は、総括的な指摘のうち2点について、令和4年2月8日に行政から監査委員に通知された処理方針、改善内容と私の提案について伺います。 初めに、職員体制について伺います。 監査委員からは、国が行う各種支援策の実務は地方自治体が担っている。このような業務は、通常行っている業務に上乗せする形で行われ、職員にかかる負担は増大している。職員1人に係る負担が過大にならないよう、事務事業の縮小・廃止、職員配置の適正化、職員の確保を行い、市民サービスの維持向上を図られたいという指摘でした。 これに対する行政の処理方針は次のとおりです。 職員及び会計年度任用職員を増強して対応する。突発的な事務が生じた場合は必要な人員体制を取る。事務事業の縮小・廃止については、業務の合理化、アウトソーシングを含め、行財政のスリム化に向けて取り組むと報告しています。 しかし、地方自治体が担う業務は、今後ますます増大していくと思われます。職員数の確保には限界があります。行政が行うべき市民サービスが十分行われなくなったら大変です。 そこで、この際、行政の行う業務の見直しを行うことを提案いたします。見直しのポイントは、行政でなければできない業務に集中するということであります。民間が行う業務、民間ができる業務は民間に任せるということです。 私は、このことについて、今まで一般質問で繰り返し言ってまいりました。前市長は、私も同じ考えだと繰り返し答弁されました。しかし、見直しは十分行われなかったと思います。この際、ぜひ取り組んでほしいと思います。総務部長の答弁を伺います。 ○議長(平林明) 平林総務部長。 ◎総務部長(平林洋一) 今年度の組織改編で、行政改革を主体的に担当する部局は総務部から政策部に移管されたところでございますが、適切な労働環境の構築という立場から、私のほうから答弁を申し上げたいと思います。 突発的な事務が生じた場合に、職員1人にかかる負担が過大にならないよう職員の増員や応援体制を取るなど、今後も必要な人員体制を取ってまいります。民間ができる業務は民間に任せるというお話がございましたけれども、一例を申し上げれば、明科北認定こども園の民営化、国のワクチン接種体制確保事業を活用したコールセンター業務並びに通知発送業務、介護認定調査の一部委託、公共施設の民間譲渡、その他各種システム化による業務の効率化など、数々の外部化などに取り組んできております。 業務の縮小・廃止につきましては、令和6年度までを計画期間といたします第4次安曇野市行財政改革大綱・アクションプランに基づき、主体的に政策部において取り組んでいただいているところであります。また、今後、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による市民福祉の向上とともに、業務の合理化・効率化についても、さらに加速がされていくものと認識しております。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) ただいま答弁いただきました。 今後ますますこういったことは、新たな市民からの要望、ニーズ、そういったものは増えてこようかと思います。したがって、やはり古くて効果が薄いようなもの、あるいは民間ができるようなもの、そういったものはできるだけ、そういった方向に任せていただいて、それで、新たな業務需要に対応できるように、ひとつ、ぜひいろんな面においてますます見直しをお願いしたいと、こういうことでございます。 次に、専門性を有する職員の確保について伺います。 監査委員からは、技術系職員の不足について、特に中間層が不足しているので、積極的な募集を行い、確保に努めたいと指摘がありました。また、保育士を確保することが難しくなっている。安心して子供を保育に出せる環境は、市の発展には欠かすことができない要素であるので、保育士の確保に努められたいという指摘がありました。 これに対する行政の処理方針は次のとおりです。 技術系職員の経験者採用については、受験資格を緩和しているが、さらに見直すなどの工夫をしていきたい。保育士については、正職員は毎年計画的に採用している。会計年度任用職員の保育士については、任用予定者を充足できない状況で、代替対応として任用している保育士を日常的に任用していると報告しています。 このことについて、次のことを質問し、提案いたします。 不足している技術系職員の内容と不足している程度について、また、新年度採用計画と採用できそうな見通しについて伺います。 次に、私の提案を申し上げます。 技術系職員の不足は、市内の事業所でも共通したことです。そこで、事業所の存在・発展、市の安定した自主財源の確保、市の人口維持、市の発展のために、技術系大学で学んだ市内出身者が市役所を含めて市内の事業所に一定期間就職した場合に返済金を免除する入学資金貸与制度または奨学金の制度を検討してはどうでしょうか。 以上について、総務部長に伺います。 次に、保育士について。 現在、正職員と会計年度任用職員の割合はどうなっているのでしょうか。正職員を毎年計画的に採用しているとのことですが、その結果、正職員の割合が会計年度任用職員の割合を超えるのは何年後になるんでしょうか。私は、早く正職員の保育士による保育環境を願っています。 以上について、総務部長と教育部長に伺います。 ○議長(平林明) 平林総務部長。 ◎総務部長(平林洋一) 技術系職員が何人不足している状況とは明確に申し上げられませんけれども、土木・建築・電気といった技術系職員は、一定増員する必要があるというように感じております。 しかしながら、増員に当たり最大限考慮すべき点は、技術系職員の年齢構成でございまして、本市の場合、20歳代後半から40歳未満の、いわゆる中間層が薄い状況でございます。 40歳代後半から定年を過ぎた再任用職員までの技術職は一定数おりますが、当然、順次定年退職していくことになりますので、毎年のように経験者枠を募集して、少しずつではございますが、中間層の採用に努めてきている状況でございます。 令和4年度の採用募集に当たりましては、上級試験(経験者枠・新卒枠)で土木・建築・電気の職種を各2名程度、また、初級試験として土木職2名程度の募集を行いまして、現在、試験を継続しているところでございます。 御提案をいただきました市内の事業者も含めた技術者の確保に係る奨学金制度の件でございますけれども、今申し上げましたとおり、本市に関して申し上げれば、新規卒業者ではなく、20歳代後半から40歳未満の技術系職員の確保が急務となっておりますので、御提案いただいた新たな奨学金制度の導入は、本市役所に関して申し上げれば、それとの関連づけの点で、少し難しい点があろうかなというように考えております。 中間層の技術職員を計画的に確保していくため、受験資格を見直すなどの工夫をしながら、必要な人材の確保に努めてまいりたいと思います。 次に、正職員の保育士は、本年8月現在102名、常勤の会計年度任用職員の保育士は155名でございまして、常勤職員ベースで正職員が占める割合は39.7%という状況でございます。 毎年、退職予定者を上回る採用ができるよう、少しずつではありますが、正職員化を進めてきております。これまでも保育士の正規採用を少しずつ増やしてきた経過がございますので、これからも計画的に保育士の採用をしてまいりたいというように考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 質問取りのときに、会計年度任用職員の労働時間についての御質問がありましたので、お答えさせていただきたいと思います。 会計年度任用職員の保育士の労働時間につきましては、本人の希望を聞いた上で、年度初めに定めております。時間で働く職員、月給で働く職員がおりますが、定められた時間になりましたら帰宅できるようにしております。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) 1点だけ、ちょっと総務部長にお願いします。 正職員の計画的任用というのは、退職者を補充する、それはもちろん計画的ですが、退職者以外に新規に正職員として採用してきた、そういった人数はどのくらいになるんでしょうか。最近の傾向をお願いします。 ○議長(平林明) 平林総務部長。 ◎総務部長(平林洋一) お答え申し上げます。 過去5年間の採用の状況で申し上げますと、正規職員でございますが、退職者24名に対して29名を採用しております。したがいまして、退職者より新規採用者が5名上回っているというのが最近5年間の状況でございます。 以上です。 ○議長(平林明) 竹内議員。 ◆11番(竹内秀太郎) 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(平林明) ここで、暫時休憩いたします。 再開時間は午前11時30分からといたします。                             (午前11時18分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                             (午前11時30分)--------------------------------------- △辻谷洋一 ○議長(平林明) 続いて、6番、辻谷洋一議員。持ち時間は20分以内といたします。 辻谷議員。     (6番 辻谷洋一 登壇) ◆6番(辻谷洋一) 6番、辻谷洋一です。 通告に従いまして、一般質問を行います。 今回は、2つのテーマから質問させていただきます。 まず、シェアサイクルについて質問させていただきます。 平成30年8月に利用開始されたシェアサイクル事業ですが、当時は、県内の他の地域において実施している地域がまだなく、県内では初めての取組ではありました。安曇野市観光協会が主体となり実施している事業で、現在は市内のほか、松川村の施設にもサイクルポートが設置され、全17か所、自転車の台数は50台と公表されております。 私も御縁をいただいて、事業の立ち上げに関わっておりましたが、市内に点在する多くの観光スポットを巡る動機づけとなる安曇野観光の二次交通として期待され、運用が始まり、本年度で運用5年の節目を迎えております。 大変好調で、年々利用実績を伸ばしているとの記事を目にしましたが、運用開始当初は認知度もありませんから、乗り捨てができるというシェアサイクル最大のメリットのPR活動や様々な課題解決など、大変な御苦労があったのではないかと思います。 シェアサイクルは、全国的にも平成29年頃から普及してきたようですが、現在県内では、安曇野市、松本市で運用されているほか、今年度より長野市での実証実験が始まっているそうです。 そこで、今年度の利用状況について伺います。 コロナ禍以降、稼働率が上がっているとお聞きしておりますが、今年度の稼働状況はいかがでしょうか。 シェアサイクル利用には、アプリをダウンロードして、利用者登録をしないといけないので、利用者の属性などが分かると思いますが、利用されている方はどのような地域の方が多いのか、よく利用されている時期や曜日なども教えてください。商工観光スポーツ部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) それでは、お答えいたします。 本年4月から8月までの総利用台数は2,100台で、利用料収入は約92万円となっております。前年の同時期と比較しますと、総利用台数は169%、利用料収入は139%増加となっております。利用者は年々増加しており、二次交通の一つとして定着しつつあるものと捉えております。 返却データから、利用時間は2時間以内、主な利用は土曜日、日曜日が多い傾向にあります。 一方、利用者の属性についてですが、観光協会から運営会社に確認しましたところ、アプリの登録項目は、ユーザーID、氏名、メールアドレス、電話番号となっており、現状ではシステム上、把握できないものとなっております。 今後の二次交通の推進を図る上で、利用状況調査は必要と考えておりますので、利用者アンケートを実施した自治体を参考に、把握方法について観光協会と調整してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) ぜひ観光協会と連携して行っていただきたいと思います。 続いて、トラブルやメンテナンスについて伺います。 利用が増えるということはいいことですが、それに伴い、故障や破損を伴う機会が増えるということだと思いますが、どのようなトラブルが多いのか教えてください。 また、シェアサイクルのメンテナンスについては、いつ誰がどのくらいの頻度で行っているのか。バッテリーの残量の把握、残量のない際の充電はどうされているか教えてください。商工観光スポーツ部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 主なトラブルにつきましては、自動ロックや制御ボックスなど附属品の不具合が多い傾向にあります。このほか、タイヤのパンク、経年劣化による車体不良などのトラブルが月1回程度確認されております。 また、メンテナンスは、観光協会が市内のレンタサイクル業者に委託をし、月1回の空気入れや車体点検といった基本メンテナンスを実施しております。 基本メンテナンス以外では、駅など降車する人が多いポートで自転車台数に偏りが生じるため、利用状況に応じて週2回、車体の配置替えやバッテリー充電チェックなどを行っている状況です。 以上でございます。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 続いて、シェアサイクルの増車、サイクルポートの増設について伺います。 平成30年導入当初は、都心でも現在のように普及しておらず、当時は使用に際して、使用説明からしなければならなかったのですが、現在、都心では利用者が急増しており、住民の生活に浸透しつつあります。 安曇野市の運用開始当初は、サイクルポート5か所でスタートしています。現在は17か所にまで増えておりますが、松本市を見てみますと、自転車台数130台、サイクルポート数は32か所となっております。アルウィンなどでもよく見かけるようになりました。 定住人口や交流人口も違いますので、単純に比較はできませんが、台数、ポートを増やすことにより、松本市のように観光目的と市民の足としての利活用にも大いに効果が期待できると思われます。 シェアサイクルの普及には、サイクルポートの設置箇所を増やし、利便性を増すことが一番の活用促進策であるとも言われておりますが、現在、ポート設置場所などの検証はどのようにされているのか教えてください。 また、検証の時期や回数などは決まっているのでしょうか。観光客に認知され、稼働率が安定的に増加している今こそがチャンスと捉え、台数もポートも増やすべきだと考えますが、いかがでしょうか。商工観光スポーツ部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 現在、先ほど議員の申されたとおり、シェアサイクル50台を市内17か所のポートに配備し、運用しております。 ポートごとの利用状況や各観光施設への来訪者数などを考慮し、11月末の利用期間終了後に、次年度に向けて設置場所の見直しを行っております。 車両リース料など臨時的経費負担やメンテナンス、配置換えなどの補修管理体制を整える必要がありますので、利用状況を分析する中で、一層利便性が高まるよう、シェアサイクルやサイクルポートの増車・増設につきましては、計画的に対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。ぜひ検討していただきたいと思います。 続いて、二次交通との連携について伺います。 安曇野周遊バスを利用される方とシェアサイクルを利用される方は、いずれも観光がメインの需要が多いのではないかと思うのですが、利用者の利便性向上策として、ほかの二次交通との連携はできないでしょうか。決済方法など様々な問題はあるかと思いますが、例えば周遊バス乗り放題などとのセット販売はできないでしょうか。 また、バス内でのシェアサイクルの広報などはあるのでしょうか、お伺いいたします。商工観光スポーツ部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) シェアサイクルと周遊バスなど、ほかの二次交通との連携につきましては、大王わさび農場など主要観光施設の周遊バス停留所にサイクルポートを設置し、連携を図っている状況でございます。 議員御提案の周遊バスとシェアサイクルをセットにした割引プランにつきましては、シェアサイクルの利用アプリでは料金決済ができない仕様となっているため、難しいものと考えております。 なお、周遊バス内でのシェアサイクルの周知につきましては、現在行っておりませんので、周知を行うことにつきまして、観光協会と検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 続いて、今度は市民の利活用に焦点を当ててお伺いいたします。 多くが観光目的で利用されている本市においては、利用者からは認知されていても、住民からの認知度がまだ低いのではないかと感じております。 シェアサイクルの普及促進によって、観光はもちろんですが、地域住民の日常生活の利便性の向上、健康増進、CO2削減による環境負荷の低減、災害時における交通機能の維持など、地域社会が抱える多くの課題解決が期待できることから、シェアサイクルの持つ可能性について、多くの地域や団体で研究が進められております。 地域住民に認知してもらうためには、当然積極的な利活用推進が必要であり、そのためには、そのような視点も含めた上でのポート設置場所の検討、例えば病院施設や図書館なども有効であると考えますが、地域住民への利用促進について、どのような取組を行っているか。今後について、どのように推進していく計画であるか、お聞かせください。 また、松本市では、地元住民の利用促進策として、1回30分以内月額1,000円乗り放題という制度を導入しております。安曇野市でも松本市のような料金体系を導入できないでしょうか、お伺いいたします。商工観光スポーツ部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 現在、市民向けの特別な利用推進は図っておりませんが、利用者の動線を示すヒートマップで、観光動線以外での利用も見てとれることから、一定数の市民利用があるものと推測をしております。 今後、交通政策との整合性を図りながら、市内交通におけるシェアサイクルの在り方、活用方法等を考えていきたいと思います。 松本市では、市街地の渋滞緩和対策のため、交通政策の一環としてシェアサイクルを導入しており、目的が異なるため、同様の料金体系にはできないものと考えております。 また、本市の利用料金につきましては、民業を圧迫しないように、市内のレンタサイクル事業者の皆さんと協議・決定した経過がございます。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 続いて、サイクリングコースの設定後の進捗状況についてお伺いします。 2年前に市では、自転車を活用したまちづくりの取組の一つとして、誰もが安曇野のよさを感じながら、安全に楽しく自転車に乗ることができるサイクリングコースの設定を進めております。様々な年齢、体力、趣向の方が自転車に乗ることを想定し、あづみ野やまびこ自転車道や既存の市道を活用して、市民や観光客の皆様が、安全で楽しく何度でも走りたいと思えるようなコースを設定しました。Aコース、Bコース、Cコースと3コース設定され、マップとともにパンフレットが作成されました。 今後、路面標示や看板設置など、順次コースの環境整備を進めていきますとありますが、現在の環境整備の進捗状況についてお伺いいたします。商工観光スポーツ部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 健康づくりの推進や観光振興を図るため、自転車を活用したまちづくり事業に取り組んでおります。令和2年4月に市内3か所のコースを公表し、これまで矢羽根や看板の設置などのコース整備を進めてまいりました。 コース整備は、令和3年3月にAコース、本年3月にはBコースが完了しており、本年度はCコースの整備に着手しております。年度末までには全てのコースの整備が完了する予定です。 また、既に整備が完了しているAコースとBコースは、本年度中にコースごとのマップを作成する予定です。コース案内とともに、ビューポイントや観光情報、走行距離に伴ったカロリー計算表示なども掲載してまいりたいと考えております。 今後は、SNSなどを活用して積極的にコースのPRを行い、自転車を活用した健康づくり等を推進してまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) すみません、再質問させてください。 道路に矢羽根を引くことは大事なことではあると思いますが、自転車に乗らない人や車に乗っている人は、何のマークなのか分からない方も多いと思います。 自転車が多く通る道路、例えば山麓線などに、自転車に優しい運転をしましょうのような景観を壊さない看板などの設置はできないでしょうか、お伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 矢羽根の関係でございますが、市内には、自転車走行指導帯を表す矢羽根とサイクリングコースのルートを示す矢羽根、この2つがそれぞれ設置されております。以前から広報等で、矢羽根の周知を行っておりますが、設置場所が限定的で見慣れないこともあり、定着するまでに、やはり時間を要するものと考えております。 市といたしましては、自転車が安全で安心して走行できるように、サイクリングマップや広報等を活用しながら、ドライバーや自転車の利用者に継続的に周知してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 最後に、他地域での取組を紹介させていただきます。 岡山県真庭市では、市民の健康増進のために、体重計や体温計、健康商品などで有名な株式会社タニタと連携して、真庭健康ポイントと題して、市民向けに、健康づくりに取り組みながらポイントをためて、真庭の特産品がもらえる企画づくりをしております。健康診断、がん検診にはじまり、スポーツイベント、健康教室などに参加するとポイントがもらえる仕組みとなっております。その中で、自転車を利用してポイントを獲得することもできます。 これは一つの例ですが、市民が手軽に楽しみながら健康づくりに取り組むことができる、すばらしい取組であると思います。ぜひこのような取組も御検討いただけたらと思います。 平成30年より、自転車を活用したまちづくりを掲げ、同年、シェアサイクルなどの事業がスタートし、令和4年の安曇野市自転車活用推進計画では、この取組をさらにブラッシュアップし、安曇野サイクルブランドとして発表されました。 当初は観光振興の目的に立ち上げられたシェアサイクル事業ですが、安曇野市自転車活用推進計画の中では、自転車の活用を通じて、市民の健康づくり及び青少年の健全育成、観光による地域の活性化、環境負荷の低減が明文化されております。 人や環境に優しい都市の移動手段としてシェアサイクルを積極的に推進し、持続可能なまちづくりを進めていただきたいと思います。 シェアサイクルについては以上です。 続いて、街路灯と防犯灯についてお伺いします。 質問させていただく前に、本市の街路灯維持管理事業では、昨年度までは街路灯に係る年間電気料の補助率は、年間総額の3分の1を乗じて得た額以内とするとなっておりましたが、令和4年度からは、年間電気料の10分の10を乗じて得た額とすると改定されました。 維持管理に係る負担が大きく軽減されたということで、現在維持管理している団体、個人、地域の方々からは、非常に多くの感謝の声が上がっております。街路灯に係る電気料を全額負担いただく改定をいただきましたこと、市長には感謝申し上げます。 さて、毎年年に数回、定期的に商工会青年部の穂高支部では、穂高地域の街路灯に設置された街路等フラッグの交換作業を行っております。私も20年近く活動に参加をしておりますが、その中で寄せられた声からでございますが、商店の閉店、住民の転出などにより、商店街の店舗は年々減少しております。 本市においては、今年度から街路灯に係る電気料を市で負担いただけることになりましたが、残された商店や住民にとって、街路灯の維持管理が大きな負担となり、全国各地でこのような問題が表面化しております。 街路灯の問題は様々ございます。維持管理の問題、所有者が不明の問題、残念ながら商店街から商店が消えてしまい、もともとは商店街のにぎわいのために、地域の商店や商店組合などでお金を出し合って造った街路等ではありますが、本市の各街路灯管理団体でも、先細りしていくことが明確である状況の中で、今後の管理について苦慮しているとお聞きしております。 平成30年12月の中村今朝子議員の一般質問に対して、市内の街路灯の状況は地域ごとに管理団体が結成されており、豊科地域8団体、穂高地域6団体、明科地域4団体の合計18団体が482本の街路灯の維持管理を行っていただいておりますとの回答がございましたが、市内の街路灯の状況についてお伺いします。現在どうなっておりますでしょうか。 穂高地域、明科地域、豊科地域の団体数及び街路灯の本数についてお聞きします。商工観光スポーツ部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 令和3年度街路灯維持管理事業補助金の実績から、街路灯管理団体は、穂高地域に6団体、明科地域に4団体、豊科地域に8団体ありまして、街路灯は合計で478本ございます。内訳としましては、豊科地域165本、穂高地域240本、明科地域73本となっております。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 街路灯が478基あるということで、市内の街路灯の設置場所を見ると、当然、駅前中心の市街地に多く、20から30メートル間隔で設置されております。短いところでは、5メートルから10メートルの間隔で設置されているところもございます。 穂高地域も豊科地域も明科地域も、街路灯が設置されているところは防犯灯がほとんどありません。これは、街路灯が防犯灯の役割を兼務していることから、設置がないと考えられますが、街路灯・防犯灯は、それぞれ管理者が明確に区別され、街路灯は先ほどのとおり、主に地域ごとの管理団体で、防犯灯については市の管理とされています。 ここで、防犯灯について伺いたいと思います。 平成30年の同僚議員の一般質問の回答では、街路灯、防犯灯、それぞれ設置基準や照度の仕様が異なるため、簡単に街路灯を防犯灯に切り替えることも難しい状況であるとお答えいただいております。 市内の防犯灯の状況について、設置数は各地域に何灯ありますか。うち、ソーラー仕様の防犯灯があれば、幾つあるのか教えてください。また、保守点検などはどうされているのか、併せてお願いいたします。市民生活部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 令和3年度末の防犯灯設置数は、豊科地域2,462基、穂高地域2,723基、三郷地域1,651基、堀金地域1,047基、明科地域987基の合計8,870基です。うちソーラー防犯灯は、豊科地域7基、穂高地域5基、三郷地域3基、堀金地域10基の合計25基あります。 安曇野市防犯灯設置要綱第8条により、維持管理は区等にお願いしています。ただし、電気料や修繕などの費用は市が負担しています。 以上でございます。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 防犯灯の設置数に対して、ソーラーの防犯灯は数が非常に少ないと思いますが、何か理由があるのか教えてください。災害時にも、電源等も不要ですので、大変役に立つと思うのですが、今後増設していく計画はあるのでしょうか。市民生活部長に再質問で、お願いいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) ソーラー防犯灯は、設置及びバッテリー交換に多額の経費を要すため、ここ数年は設置しておりません。今後については、費用対効果に加え、災害時の有効性、さらに脱炭素なども踏まえ、検討してまいります。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 費用対効果は大事だと思いますけれども、災害時などのことも考えて、ぜひ今後検討していただきたいと思います。 続いて、市の土地利用ガイドラインを見ますと、防犯灯の設置基準として、第11条、開発事業区域内の道路及びこれに附随する道路に設置する防犯灯の基準は次に定めるとおりとする。該当区または自治会の代表者と協議の上、既設の防犯灯までの直線距離がおおむね50メートル以内に設置することとあります。 昨今、コロナ禍もあって、区や隣組の行事も少なくなっており、隣組や区を抜ける方も増えているとお聞きしております。防犯灯に限ったことではないのですが、そういう市民の方の要望、この場合は防犯灯の設置についてですが、市に直接要望すれば、協議を経て、設置の検討をしていただくことは可能でしょうか、お伺いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 防犯灯は、区長等の要望に基づき、予算の範囲内で設置しています。安曇野市防犯灯設置要綱第4条第3項において、防犯灯の設置を希望する者は、区長等と協議し、あらかじめ区内市民の総意であることを確認した上で要望するよう求めるものとしています。 これは原則、毎年度各区1基の設置としていること、通学路を除いて負担金が生じること、また、設置後の光害によるトラブルなどを防ぐためであります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。 防犯灯については以上でございます。 質問を街路灯に戻します。 街路灯については、本来の役目から考えてみますと、現在の数ほどは必要ないのかもしれません。市内の街路灯が、おおよそいつ頃設置されたのか調べてみましたが、設置から既に40年がたつものもあり、店舗数の減少や店主が高齢化している商店街にとって、老朽化する街路灯の改修や維持管理をしていく体力は、残念ながら残っていないと勝手に考えております。 穂高柏矢町商店街は、老朽化から、補助金を使用して平成23年に29基全てを撤去したとお聞きしております。当時の撤去費用は、1基当たり5万円程度とのことでした。現在は、撤去には10万円ほどかかるとお聞きしておりますが、予算もそれほどありません。 街路灯維持管理事業では、撤去費用も補助対象としていただいておりますが、その補助率について、撤去が必要な街路灯は、その撤去費に3分の1を乗じて得た額以内とし、1基当たり2万円を限度とするとあります。この対象額を増やすことはできないでしょうか。商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 街路灯は地域ごと形状が異なりますが、撤去に要する費用は、およそ1基当たり10万円程度を見込んでおります。以前の撤去費用と比べて工事費用が上昇していることから、今後、撤去費用補助金の補助率等の見直しを検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。ぜひ見直していただければと思います。よろしくお願いいたします。 豊科地域においては、ある管理団体は、街路灯はそのままで、明るさを確保するためにも本数を減らすことなく、電気代さえ100%市で補助してくれれば、維持も管理もすると答えております。 一方、社会構造の変化によって、商店街から商店が消え、シャッター商店街となり、そのまま居住している方や、店舗を取り壊し、その場所に住宅を建てている方も多くいます。一部では、その方の中には、街路灯はまぶしいので不要であるとの理由から、撤去の申出もあるようです。現在は積立基金があり、大丈夫ですが、約40年前に設置された街路灯を、老朽化によって後世の負の遺産にしたくないと答える管理団体の方もいらっしゃいます。 市内の街路灯全478基のうち、最大総数145本を抱える穂高の街路灯委員会は、現時点で300万円ほどの予算があるが、それを全て市に出してでも、引き取って維持管理していただきたいと言っております。 お住まいの近くに街路灯がある方にとっては、夜間はまぶしいと感じ、通勤・通学で街路灯のある道路を通る方にとっては、この街路灯があるおかげで不安がなく道が歩けると感じるように、関わり方によって感じ方は様々であり、少なくともその方たちにとっては、それが街路灯なのか防犯灯なのかという基準による区別は重要ではないのです。 したがって、対策については、役目を終えているとか、撤去すべきとか、一くくりに街路灯の在り方を結論づけることは難しいと思います。街路灯が防犯灯の役割を兼務している状況を鑑みましても、地域だけ、行政だけで解決策が見いだせる課題ではないと思います。 まずは街路灯の今後の在り方について、地域と行政が一緒に考える環境づくりが必要ではないかと考えますが、市内の街路灯の今後の在り方について、どのようにお考えか、商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 街路灯は、商店街の活性化を図るため設置されたもので、これまで地域の商店街の皆さんの手で管理をしていただいております。 店舗が減少して、維持管理が難しいという御事情は分かりますので、今後、街路灯を管理する安曇野市街路灯管理団体の会の加入団体や商工会など関係機関の皆様に現状をお聞きしながら、一緒に考えてまいりたいと思います。その上で、街路灯の在り方について、必要に応じて、関係者にお集まりいただき、協議する場を設けていきたいと思います。 以上です。 ○議長(平林明) 辻谷議員。 ◆6番(辻谷洋一) 分かりました。ぜひそうしていただければと思います。 市長公約に、「住みたい安曇野、住んでよかった安曇野」と、すばらしいスローガンを掲げられておりますので、市長の目指す安曇野市の実現のためにも、ぜひ地域住民の声を聞いていただいて、地域と一緒に考える、その環境の整備を進めていただき、その上で街路灯の市による維持管理運営について御検討いただけることを期待しております。何とぞよろしくお願いいたします。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(平林明) ここで、昼食のため、暫時休憩いたします。 再開時間は午後1時10分からといたします。                              (午後零時02分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後1時10分)--------------------------------------- △中村今朝子 ○議長(平林明) 続いて、12番、中村今朝子議員。持ち時間は30分以内といたします。 中村今朝子議員。     (12番 中村今朝子 登壇) ◆12番(中村今朝子) 12番、中村今朝子でございます。 通告に従いまして、一般質問を行います。 今回は、初めに、農業者支援のテーマで幾つか質問と提案をさせていただきたいと思います。 今、安曇野は実りの秋、収穫の秋を迎えています。リンゴ、梨、ブドウ、おいしいものがたくさんの秋であります。また、至るところで稲刈りも始まりました。我が家も、あしたから稲刈りを始めると話していました。 まず、1点目に、肥料価格高騰対策について伺います。 世界的なエネルギー価格の上昇に加えて、ロシアのウクライナ侵略等の影響により、化学肥料原料の国際価格が大幅に上昇し、肥料価格が高騰していることから、海外原料に依存している化学肥料の低減や堆肥等の国内資源の活用を進めるための取組を行う農業者に対して、農林水産省は、肥料コスト上昇分の7割を国が補填する支援金について公表いたしました。 肥料は、農作物を育てる上で絶対に欠かせないものです。肥料を作付前に田畑にまいたり埋めたりして土に施し、その後は植物の成長に合わせて追い肥を行うのが一般的です。 昔の安曇野の田んぼには、春になると至るところにピンク色のレンゲの花のじゅうたんが敷き詰められていて、とてもきれいでした。それをそのまま肥料として、土壌に入れたまま耕す緑肥として活用されていました。残念ながら、今は化学肥料が主流となっています。 肥料価格高騰対策事業の支援金支給要件として、化学肥料の使用料を減らす取組に関する柔軟な対応や事務手続の簡素化などが盛り込まれています。支援金の対象となる肥料は、2022年6月から10月の秋肥、11月から2023年5月の春肥として購入した肥料、2年間で化学肥料の2割低減の取組を行うことが要件となっています。 化学肥料の使用料低減率については、低減に時間がかかることを踏まえ、今年の秋肥分と来年の春肥分については10%低減に設定するとのことであります。 2年間で2つ以上の実施を求める化学肥料低減の取組に関して、農林水産省は、土壌や生育診断による施肥設計や、堆肥や下水汚泥など国内資源の利用、有機質肥料や緑肥作物の利用など15項目を示しました。化学肥料低減に継続的に取り組んできた農家が不利にならないよう、これまで行ってきた取組の強化なども評価の対象とするとのことです。 また、手続を簡素化するため、申請時、対象となる肥料の購入伝票だけを提出すれば済む仕組みとしたほか、領収書の提出が間に合わないときは請求書の提出でも可能としました。申請方法は、5戸以上の農業者グループがJAなどを通じて、都道府県ごとに設けられる協議会に申請をします。 化学肥料低減に向けた取組は、大変によいことと思いますが、化学肥料低減計画書の15項目の取組メニューのチェックシートがあり、2つ以上に丸がつけばよいとのことですが、農業者の方々は混乱することはないのでしょうか。現場に対する丁寧な説明が必要と考えます。市としての取組について、農林部長にお伺いをいたします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 国が実施をいたします肥料価格高騰対策事業につきましては、県が協議会等を設立し、その協議会が事業主体となり、取組実施者となる農業者からの申請を受け付けることになります。 国のガイドラインにおける具体的な想定では、農協の営農部会、出荷団体や同一の肥料販売事業者から肥料を購入している農業者の集まりなど、任意の組織でも取組実施者となることができるとされております。このことから、安曇野市は、直接申請を受け付ける業務に携わることとはなりませんが、事業の仕組みを周知するとともに、参加農業者からの問合せに対しては丁寧な説明に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 市としては周知や丁寧な説明をしてくださるということで、ぜひともよろしくお願いいたします。 それでは、私がもう一点気になることがあります。それは、5戸以上の農業者グループでないと申請ができないということです。このことは国が決めたことですので、それを変えることはできませんけれども、1戸の農家であっても補助が受けられるようにならないかと思いました。 ちょっと調べてみましたら、県内の自治体では、個人が対象でないことは厳しいとして、肥料を個人として2万円以上購入している農家を対象に25%分、上限15万円を補助する計画を発表しているところもありました。このような取組、本市においてもできないかと思いましたけれども、この点について、農林部長、いかがでしょうか。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 肥料の高騰は一時的なものではなく、今後も続くことが見込まれます。国は、みどりの食料システム戦略の推進により、これからも化学肥料を低減する取組を拡大していく方針としており、このような情勢を含め、将来にわたり農業を維持していくためにも、肥料コストの低減を前向きに考える農業者が取組実施者となり、今回の国による補助事業に申請をしていただきたいと考えております。 また、肥料価格高騰に対する市の支援につきましては、対象と想定する肥料の購入者は、農業法人、専業・兼業農家、家庭菜園に取り組む市民など多様であり、購入先も農協、小売店、インターネット等様々であり、今すぐに実施できる状況にはありませんが、今後、肥料価格の推移に注目しながら、状況に応じた対応が必要と考えております。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。 様々な課題も見えてきているということで、また実情に応じての対応、よろしくお願いをいたします。 それでは、次に、収入保険について取り上げたいと思います。 近年、今まで経験したことがないような自然災害が多発しております。気象変動の影響を受けやすい農業に大きな被害をもたらすことが増えており、農家の皆さんの心配の種が減りません。また、新型コロナウイルス感染症等による影響で、農産物の需要が落ち込み、農業経営に支障を来すことが起こったり、大切に育てた農産物が盗難の被害に遭うなどのニュースも報道されています。 2019年1月、農業者向けの新しい保険、収入保険ができました。収入保険とは、農業を行っていく上で避けることができない自然災害をはじめ作物の価格の低下、けがや病気で収穫ができないなど、様々な要因で収入が減少した部分を補償してくれるものです。過去5年間継続して青色申告を行っている農家が対象となり、この5年間の収入が基準収入となり、収入が基準収入の9割を下回った場合に補償されます。 肉用牛、肉用豚、鶏卵以外の全ての農産物が対象となっています。就農して間もない農家でも入ることができるそうです。不正受給を避けるため、農作業日誌をつける必要がありますが、今までの農業共済の対象でなかった農産物も対象となり、様々なリスクから農業経営を守ってくれるというものです。 本市においても、収入保険の掛金に対して補助をしていただいております。内容としては、掛け捨て部分の保険料及び事務費の3分の1、上限額5万円を補助するものとなっております。 農林部長にお伺いをいたします。本市における収入保険の加入状況はいかがでしょうか。また、果樹共済と類似制度との関係についても、よく分からない部分もあります。収入保険だけでは全てを補うことができないのか、お伺いしたいと思います。お願いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 近年、大規模な自然災害の頻発に伴い、農業関係の被災額も増加傾向であり、予防及び発生後の迅速な対応と災害リスクへの備えとして、農業保険の普及促進と利用拡大が急務となってまいりました。 平成30年には農業保険法が施行され、農作物共済の当然加入制度が廃止されたほか、園芸施設共済の補償の充実、収入保険制度の創設など制度改正が行われました。 収入保険制度は自然災害のみならず、市場価格の低下、新型コロナによる販売収入の減少なども補償対象としており、市内における収入保険制度加入件数は、平成31年の17件から令和4年には182件に増加をしております。類似制度であります農業共済制度では、農作物共済、果樹共済などがあり、自然災害や病害虫による被害に対し共済金が支出されます。 なお、農業共済制度に加入している農業者は収入保険制度への加入はできない仕組みとなっております。 収入保険については、農業保険法施行後4年となります令和4年度中を目途に制度の在り方を検討すると国が示していることから、安曇野市といたしましては、その情報の収集に努めるとともに、速やかな周知に向け取り組んでまいります。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 分かりました。また広く周知していただくよう、よろしくお願いをいたします。 それでは、3点目の鳥獣害対策についてお伺いいたします。 毎年、熊や猿の出没情報が絶えることがありません。市内で熊に遭遇したが、特に市役所に通報しなかったとおっしゃる方もおり、実際にはもっと多く出没していることと思います。捕獲おりも継続して対応していただいております。今年に入ってからの鳥獣害の状況について、まず農林部長にお伺いをしたいと思います。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 安曇野市での野生鳥獣による被害は、主に田畑の作物を食い荒らされる農作物被害と、ふん等による生活環境被害がございます。 農作物被害は、年間約800から900万円ほどの被害が発生しており、鳥類における果樹の食害や猿による農作物の食害が多い状況にあります。生活環境被害としては、鳥類によるふん害が全地域で多く見られ、最近では、猿が人家に侵入し食料品を奪うといった事例も発生しております。 ツキノワグマの出没状況につきましては、8月末現在の目撃件数は27件の報告がありました。前年同期ですと41件でありましたので、減少はしております。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。 様々な害が絶えないわけでありますけれども、昨年12月の定例会一般質問の折には、オオカミの尿が効果的とのお話をさせていただきました。現在検証中ですので、この件はまたの機会にさせていただきたいと思います。 本日は、動物駆逐用煙火、追い払い花火について提案をさせていただきたいと思います。 動物駆逐用煙火、追い払い花火は、動物を捕獲・退治することが目的ではなく、有害鳥獣を追い払うために使う煙火のことで、点火すると銃砲のような轟音が響き渡り、動物を驚かせて撃退するものだそうです。価格は1本200円から400円、音を出すための火薬を使っているので、山火事などの火災の心配はなく、ごみが出ないように環境にも配慮されているとのことでした。 この動物駆逐用煙火を使用・購入するためには、動物駆逐用煙火保安講習会を受講して、手帳を取得する必要があります。取得した後も、年1回は保安講習を受けなければいけません。受講料は、全国でばらつきがありますが、新規・再交付で5,000円前後、更新で2,500円から3,500円くらいとのことです。この資格取得のための助成を検討する自治体も出てきていると伺いました。 昔、稲刈りの頃、スズメ脅かしのために田んぼに機械を設置しているところを見たことがありますが、大きな音が出ることは、今の時代でいくと、周辺住民に対しての配慮等、無理があるのではないかとも思いました。ただ、鳥獣被害に遭っている方々にとっては死活問題でもあります。猿などの追い払いだけでなく、サギやカワウ、カラスといった鳥類にも効果があるように思いますし、最近ではロケット花火などは、猿たちは慣れてしまって逃げないとの住民の方のお話も伺いました。 この動物駆逐用煙火の使用、どうでしょうか。農林部長の御見解をお伺いいたします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 動物駆逐用煙火につきましては、有害鳥獣の追い払い手段として、その使用が広がってきております。ロケット花火等の玩具花火よりも多くの火薬を使用することから、使用に伴う危険性も高く、このため、動物駆逐用煙火を使用・購入するには、動物駆逐用煙火保安講習会を受講し、免許を取得する必要がございます。 安曇野市内では昨年、穂高地域で講習会が開催されており、免許を取得された方が猿の追い払いを行っております。この9月1日には、堀金地域でも保安講習会が開催され、耕地林務課の職員3人も受講してまいりました。 この動物駆逐用煙火につきましては、大きな音が発生することから、使用する地域の皆さんへの周知や音に対する理解が必要と捉えております。近隣の町村でも、この煙火の使用により追い払いの効果が出始めているとも聞いております。安曇野市としても、今後どのような支援ができるか検討してまいりたいと考えております。
    ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 分かりました。 既に講習会等も行われ、資格を取られた方もいらっしゃるということで、ぜひとも資格取得に対しての助成のほうも検討をお願いしたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 8月19日の市民タイムスには、市猟友会が市内の若手ハンターの交流会を始めたとの記事が掲載をされていました。55歳以下でハンター歴10年以下の16人が顔を合わせたとありました。有害鳥獣捕獲対策に、市猟友会の皆さんのお力に頼るところは大きいと思います。 地方創生臨時交付金活用事例集の中には、鳥獣害対策及びジビエ利用確保事業というのがありました。猟友会の必要な捕獲活動の報奨金等の支援や、おりにかかった鳥獣を在宅のハンターにICTを活用して通知する機器の導入の支援、ジビエの加工品のオンライン販売やジビエ料理、レシピの紹介等々、この交付金が使えるように紹介がされておりました。 対象鳥獣の捕獲体制では、報奨金等の取組やICTを活用した捕獲機器の導入等は既に行っていただいておりますが、安曇野市鳥獣被害防止計画の中には、ジビエ等の取組は様々な課題があり、松本地域の市村での共通課題として検討が必要とありました。 令和3年度決算説明書の中には、有害鳥獣駆除を行い、ニホンジカ125頭、イノシシ8頭を捕獲したとのことが記載されておりましたけれども、1年間の数字ですので、簡単なことは申し上げることはできませんが、何とかこれをジビエ料理や加工品として、無駄にすることなく感謝して頂くことを進めることができないかと思いました。 報奨金等の拡充や捕獲等をした対象鳥獣の食品としての利用等の推進、もっともっと要望をさせていただきたいと思いますけれども、現状と課題等をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 安曇野市においては、新規ハンターは増えてはおりますものの、高齢化により引退する方もおられ、毎年、猟友会の会員数は減少しておりますのが現状です。人材面からの捕獲体制の維持が難しくなってきております。 安曇野市では、鳥獣捕獲に対しては、報奨金制度ではなく、有害鳥獣捕獲業務として安曇野市猟友会へ業務委託をしております。ジビエの利用の現状といたしましては、捕獲・駆除した野生鳥獣は基本的に埋設処分をしておりますが、イノシシや鹿肉などは、ハンターにより自家消費する場合もございます。 課題としては、ジビエ利用に適した捕獲処理の方法や、捕獲現場から解体加工処理施設への移送時間の厳守などが食品衛生法などで定められており、その体制の確立が必要でございます。 また、解体加工処理施設の運営における採算性の確保の難しさが挙げられます。採算の確保には、食肉となるジビエの安定供給が重要となりますが、家畜と異なる野生動物の肉を安定的に供給することは困難であり、これが需要と供給のアンバランスを生み、採算性の確保を難しくしている現状がございます。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。 様々な課題もあるかとは思いますけれども、本当に、猟友会の方が各自で処理をされたりとか埋めてしまわれるような、そういう形よりも、何とか市のほうでも、こういう交付金を使いながら、加工品としての、またジビエ料理というものを、安曇野のブランドの一つになれたらすごくいいなというふうに考えますので、また御検討のほうをよろしくお願いいたします。 それでは、次に、2枚目の子育て支援の拡充をテーマに質問や提案をさせていただきたいと思います。 来年2023年4月、子供の幸せ最優先社会の実現に向けて、政府にこども家庭庁が設置されます。本年6月には、こども家庭庁の設置法とこども基本法が成立しました。 こども基本法では、理念として4点挙げられています。一つ、生命・生存・発達の権利、命を守られ成長できること、一つ、子どもの最善の利益、子供にとって最もよいこと、一つ、子供の意見の尊重、意見を表明し参加できること、一つ、差別の禁止、差別のないことなどが基本理念とされました。 子供たちを取り巻く状況は様々な課題を抱えています。少子化対策、子供の貧困対策、児童虐待、ヤングケアラーの実態も年々増加しています。これらの課題に対して、国を挙げて取り組んでいくということで大いに期待をするところです。 まずは、自分たちの足元でできることから取り組んでいくことが重要と思い、今回も様々な質問、提案をさせていただきたいと思います。 初めに、イクメンの推進について取り上げたいと思います。 育児休暇イコール母親が取るものという意識は変化してきています。厚生労働省が本年7月に公表した2020年度の育休取得率は、女性81.6%に対して、男性は12.65%で初めて1割を超え、過去最高を記録しました。しかしながら、育児に関する男女の格差(ジェンダーギャップ)は社会の課題となっています。 内閣府の調査では、男性が1か月以上の育休を取らない理由として、職場に迷惑をかけたくない、職場が男性の育休取得を認めない雰囲気、収入が減少してしまうという回答が多かったとのことです。 また、本年6月、東京都の小池知事は、育休に代わるネーミング「育業」を発表しました。業という言葉には、仕事という意味のほか、努力して成し遂げる意味もあるそうです。育児は夫婦だけでなく、社会全体のチームワークが大切であると思います。 本年4月から改正施行された育児・介護休業法では、育児休業を取得しやすい雇用環境の整備や産後パパ育休、出生時育児休業の創設や育児休業の分割取得が盛り込まれておりまして、本定例会にも議案が出されておりますけれども、これらの改正等を受けての本市における現状と今後の取組について、総務部長にお伺いをいたします。 ○議長(平林明) 平林総務部長。 ◎総務部長(平林洋一) 議員御指摘の育児・介護休業法の改正及び施行に合わせまして、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部が改正され、この10月から施行となります。 妊娠・出産・育児等と仕事との両立を支援するための法律の改正であり、この9月定例会で、議員からおっしゃっていただきましたとおり、安曇野市職員の育児休業等に関する条例の一部改正を提出させていただいているところでございます。 この法律の改正の趣旨は、生後8週間の期間とそれ以降の期間で、それぞれ2回まで分割して育児休業を取得できるよう取得回数の制限が緩和されるほか、夫婦交代で育児休業を取得できるよう取得要件を柔軟化するものであり、本市の条例改正案もこれに準ずるところであります。 安曇野市における男性職員の1か月以上の育児休業の取得者数につきましては、令和元年度、令和2年度とも、男性職員の育児休業取得者はおりませんでしたが、令和3年には3人、今年度は6人が取得をしております。 令和3年3月に策定をいたしました本市の特定事業主行動計画では、令和7年度までに男性の育児休業取得割合を17%以上にするという目標を立てておりますけれども、令和3年度の実績値で申し上げると20%でございまして、現時点では目標を上回る取得率ということになっております。 今後も、育児休業制度の周知や育児休業を取得しやすい雰囲気の醸成に努め、希望する男性職員が育児休業を取得しやすい職場環境づくりをさらに進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。 令和3年3人、令和4年6人ということで20%という、少しずつ増えてきていること、大変うれしく思います。育休を取りやすい環境・体制の構築、よろしくお願いいたします。 兵庫県明石市では、民間企業に育休推進を行う立場である自治体として、男性職員の育休100%を目指す取組を8月から開始しました。本人または配偶者が出産予定の男女職員に育児に係る休暇・休業取得プランの作成を求め、出産予定日の約2か月前までに所属長に提出するようにしたそうです。所属長はプランの内容を確認しながら、本人と面談を行い、必要に応じて休暇・休業を取得できるようにしていくそうです。既に、8月末までに7件のプランが提出されているとのことでした。 明石市の男女共同参画課の吉野恭子課長は、出産に伴う母親の産後鬱や、家事や育児などを1人で行うワンオペ育児を防ぎ、父親が主体的に育児に関わるきっかけになればと語っておられました。本市におきましても、市内企業の模範となるようなイクメンの推進をよろしくお願いいたします。 では、次に、祖父母手帳について取り上げます。 育児の方法や考え方が時代とともに変化している中で、子育て中の父母世代と祖父母世代がお互いに育児についての理解を深め、共に楽しく育児に向き合うきっかけとなることを目的として、全国様々な自治体で祖父母手帳を発行しています。 私たち祖父母世代が育児をしていた頃に比べ、情報が多く、育児方法が大きく変化しています。今の子育てを学び、世代間ギャップを埋めながら、お互いのコミュニケーションがより円滑になるようになればいいと思いますし、地域における子育ての担い手となるきっかけづくりにも、祖父母手帳は役に立つと思います。 県内では、長野市や塩尻市で祖父母手帳が配布されております。本市におきましても、安曇野市版祖父母手帳を作成していただき、祖父母世代の皆さんが孫育てや地域の子供育てに自信を持って接していかれる一助になることを願い、作成と配布の要望をさせていただきたいと思いますが、保健医療部長、いかがでしょうか。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 祖父母世代が子育てをしていた時代と今とでは、育児環境や育児の方法が大きく異なってきています。安曇野市では現在、母子健康手帳交付時に安曇野子育てガイドブック等を、また新生児訪問などにおいて、子どもノートという冊子を全員に配布して、子育てに関する情報提供を実施しております。これらの資料を保護者だけではなく祖父母の方にも見てもらい、活用していただいております。 必要な対象者には、祖父母の方向けに、子育てをサポートする側の心構えや関わり方、今と昔の育児方法の違いなどをまとめたリーフレットを配布しているため、引き続き内容を確認しながら継続していきたいと思います。 以上です。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。 安曇野市版でそういう取組があるということですけれども、広くまた周知をしていただいて、ぜひとも多くの方に手に取っていただけるよう、よろしくお願いいたします。 宮城県仙台市では、祖父母手帳を活用して、お孫さんとの付き合い方を学ぶ講座等も開設をされているそうですので、ぜひとも本市でも取組推進していただくようお願いしたいと思います。 それでは、次、3点目のリトルベビーハンドブックについて取り上げます。 動画投稿サイト、ユーチューブの公明党公式チャンネルで公開されております「小さなからだ、大きな命。-リトルベビーハンドブック-」が好評であります。通常の母子健康手帳では、1,000グラム以上で生まれた赤ちゃんの成長しか記録ができず、それ以下で生まれた赤ちゃんを持つ親にとっては記録ができないため、精神的なつらさを強いられることがあります。 動画では、神奈川県在住の方の低出生体重児らの成長などを細かく記録できる冊子リトルベビーハンドブックの実現を願う内容が描かれています。我が家の二女も30年前、1,880グラムで生まれました。当時の母子手帳では2,000グラムからでないと記録ができず、つらい思をいたしました。 ぜひとも本市においても、小さく生まれた赤ちゃんとパパ、ママのための母子健康手帳の作成を要望させていただきたいと思いますけれども、保健医療部長の御見解お伺いしたいと思います。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 先ほどもお答えいたしましたが、安曇野市では新生児訪問などにおいて、子どもノートという冊子を全員に配付させていただいております。子育てに関する情報提供を行っております。 子どもノートは、個々の成長に応じて記入ができるようになっております。特に小さく出生されたお子様には、成長過程を出生予定日に合わせ、活用いただくように説明をしております。多くの低出生体重児を支援する長野県立こども病院では、県と連携して独自のパンフレットも作成しており、内容の見直しも検討しているとお聞きしています。 既存の母子健康手帳が使いにくいお子様向けのリトルベビーハンドブックについては、県や関係医療機関とも連携しながら、活用も含め、相談していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。さらなる検討、よろしくお願いをいたします。 それでは、次に、子育て応援アプリについてお伺いいたします。 これは本当に、私も今まで何度も要望させていただいている課題ですけれども、前回の部長答弁では、令和5年度には母子手帳の改正が行われ、これに伴い、国は母子手帳の電子化を視野に入れて検討しているとのことでした。 コロナ禍だからこそ、子育ての孤立を防ぎ、子育ての不安軽減や、家族みんなで子供の成長を喜び合える環境づくりに適したものであると思います。現在の進捗状況について、保健医療部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 母子手帳アプリにつきましては、今年の10月から「母子モ」というアプリの運用開始に向け、現在準備を進めております。 アプリを使用すれば、安曇野市の母子保健・子育て支援に関する情報をタイムリーにお知らせすることが可能です。また、自分で入力すれば、お子さんの成長や予防接種等の記録を電子データ等として保存することもできるため、紙媒体の母子健康手帳の紛失等にも対応可能となります。 周知方法としましては、ホームページに掲載するほか、9月下旬以降に、令和4年3月以降に妊娠届を提出した対象者に対しチラシを送付するとともに、乳幼児健診時や予防接種の接種券発送時などにおいても周知をするようになっております。多くの方に有効活用していただけるよう取り組んでいきたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。 うれしいです。本当に念願の子育て支援アプリ、10月から使えるということで、広く周知をしていただくよう、よろしくお願いいたします。 それでは、次の産後ドゥーラについて取り上げます。 産前産後は、妊娠・出産による体の変化だけでなく、ホルモンバランスも急激に変化するため、精神的にも不安定になりがちです。産前産後の母親に寄り添い、家事や育児を支え、女性特有のニーズに応え、心身の安定と産後の体の回復、赤ちゃんの育児や新しい生活へスムーズに送っていかれるよう、母親に寄り添いサポートしてくれるのが産後ドゥーラです。 一般社団法人ドゥーラ協会が実施する養成講座を受け、認定産後ドゥーラとして仕事を開始します。県内でも、産後ドゥーラの存在を知って、サポートを受けようと考えていらっしゃる方が増えてきているそうです。長野市と北信地域でお一人、認定産後ドゥーラとして活動されている方の紹介記事がネットにもありました。 自分の子育て経験を生かした仕事ができないかと考える女性が増えてきています。また、それを後押ししようと、助成事業を始める自治体も出てきています。産後ドゥーラの養成講座の受講には、研修費を含めて約42万円かかるため、助成事業が経済的負担を軽減し、ドゥーラを志す一助になればと、品川区では、養成講座を修了し、認定を受けて資格を取得した方に最低3年間、区の提携産後ドゥーラとして活動することを条件に、資格取得後1年以内に区へ申請すると20万円が支給されます。 ドゥーラ協会の産後ドゥーラ養成講座の受講生の傾向としては、40代、50代の方で65%を占めています。自分の子育ての経験を生かした仕事をしたいと考える方々です。女性が活躍する場の幅が広がることは、とても大切なことだと思います。この産後ドゥーラの助成事業、ぜひ本市においても取り組んでいただきたいと思います。 本市では、ファミリーサポート事業の中で、子育て中のお母さんに寄り添った対応をしていただいておりますけれども、ファミリーサポートよりも内容が深く、産褥期のお母さんに寄り添って料理をしたり、赤ちゃんの沐浴のサポートをしたり、話を聞いたりと、内容も多岐にわたっています。ぜひともファミリーサポートより、もう一歩深い関わり・支援ができる産後ドゥーラの取組はいかがでしょうか。教育部長、保健医療部長、それぞれに御見解をお伺いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 産後ドゥーラに限らず、産前産後の母子へのサポートは必要であると考えております。市では、託児サービスを基本とした子育ての援助を受けたい方と子育ての援助をしたい方をつなぐファミリーサポート事業の中で、産後の方へのサポートとして、産後のお子さんの託児サービスを行っているところでございます。 次年度は、子ども・子育て支援事業計画を策定するために、市民からの意向調査を実施する年になっております。この調査において、産前産後のサポートサービスに係るニーズ調査を行いまして、産後ドゥーラ育成のための助成について、必要性を確認していきたいと考えております。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長。 ◎保健医療部長(吉田美千代) 産前産後に寄り添った支援を行うことは、妊産婦の心理的安定や産婦の身体的回復、育児技術の向上につながるため、産前産後ケア事業を充実させることは重要と考えております。 安曇野市では現在、サポートが必要な母子等に対し、産後ケア事業として、病院や助産院へ宿泊して支援を行う宿泊型産後ケア事業、病院の外来や助産院で相談支援を受ける母乳相談等助成事業、専門職が妊産婦を訪問して相談支援を行う事業を実施しております。これらの事業は、主に専門職である助産師さんに担っていただいております。 産後ケアの事業の担い手としての産後ドゥーラの活用は、現時点では考えておりませんが、多様化する課題に対応できるよう、産後ケアの充実について、今後も検討していきたいと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁をいただきました。 様々に形があるわけですけれども、また内容的にも多岐にわたっております。それらにしっかりと応えていくということも必要だと思いますので、またぜひ前向きな御検討のほう、よろしくお願いいたします。 では、最後に、認定こども園等のおむつの持ち帰りについてお伺いをいたします。 この課題は、以前から何度か、同僚議員にも取り上げられてまいりました。 子供の体調確認をするための持ち帰りというのは、今では少し違ってきているのかなというふうにも思います。働いているお母さんと一緒に登降園する子供たち、ちょっと想像してみてください。おむつをしている子供は、ほぼゼロ・1・2歳児です。お母さんと一緒に歩くというより、抱いてくることが多いでしょう。 子供を抱いて、おむつ等の荷物を持って、時にはお昼寝のお布団もあります。お母さんてたくましいですよね。重量的にもかなりのものです。おむつの持ち帰りも水分を含んでいますから、かなりの重さです。少しでも負担を軽くしてあげたいと思うわけであります。 ぜひとも園のほうで、おむつの処分の対応をしていただきたいと思いますけれども、教育部長、いかがでしょうか。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 公立園でのおむつのお持ち帰りについてですが、どういう形で行えばよいか、また費用、おむつの保管方法などなど、ただいま検討を進めているところでございます。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。 ただいま検討をしていただいているということで、ぜひとも一日も早い対応のほう、よろしくお願いしたいと思います。 これに関連して、もう一点気にかかることがあります。 公立の認定こども園のおむつが、例えば、まだ決まっておりませんけれども、園で処分されることになったら、市内の小規模保育事業所はどうなるのだろうということです。市内のゼロ・1・2歳児を保育していただいている小規模保育事業所等は、おむつの持ち帰りはどのようにされていらっしゃるのでしょうか。既に事業所によっては、持ち帰らせず、事業所で処理していらっしゃるところもあると伺っておりますけれども、状況についてお伺いしたいと思います。 また、市内の子供たちの平等性を考えると、持ち帰りに関しては統一したほうがよいのではないかと考えます。小規模保育事業所が受入れをしていただいているおかげで、待機児童問題も解消されていることもありますので、歩調を合わせることも必要かと思いますけれども、現状と今後の取組について、教育部長にお伺いをいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 市内の地域型保育事業であります小規模園におきましては、全ての園が各園でおむつの回収をしているところでございます。小規模園のおむつの持ち帰りにつきましては、各園の経営の通常の経費に係るものと考えておりまして、各園の方針によって行われているため、今のところ、歩調を合わせることについては考えておりません。 ○議長(平林明) 中村今朝子議員。 ◆12番(中村今朝子) 御答弁いただきました。分かりました。全て既に対応されているということですので、また、公立園のほうも一日も早い対応、よろしくお願いいたします。 布団もおむつも着替えも要らない保育園を運営されている株式会社ハイフライヤーズ、キートス統括園長の日向美奈子さんが新聞のインタビューで、働いていると子供と過ごせるのはお迎えから寝るまで。その間も食事や家事、保育園の荷物をかばんから出して、洗って、あしたの用意をしてと、かなりの時間を取られます。子供は、やっとお母さんに会えて、お話ができると思ったけれども、後でねと言われる。お母さんも、頭では分かっていても、どこかに罪悪感ができてしまいます。保育園を運営するに当たり、朝の登園までと帰って寝るまでの間は、心も体も子供と向き合う時間にしてほしいと思いましたと語っておられました。まさに理想的な保育をされているなと思いました。 私たちの現実は、そこまでは無理としても、少しでも子供たちと笑顔で話をするお母さんでいてほしいと思います。お母さんが笑顔なら、子供も笑顔になります。忙しく働くお母さんたちに寄り添いながら、子供たちを支えてあげられたらいいと思いました。 以上で一般質問、終わりにさせていただきます。ありがとうございました。--------------------------------------- △岡村典明 ○議長(平林明) 続いて、5番、岡村典明議員。持ち時間は30分以内といたします。 岡村議員。     (5番 岡村典明 登壇) ◆5番(岡村典明) こんにちは。5番、岡村典明です。 通告に従いまして一般質問を行います。 今回も、3つの項目について質問させていただきます。 1つ目の項目、文化・芸術・スポーツの振興から地域経済を循環させる方策についてです。 市長のお話に出ます「守る・創る・興す」の中において、今回も「創る」について質問させていただきます。 「創る」において、2番目に、芸術系大学のサテライトキャンパス設置を目指しますがあります。午前の一般質問において、先輩議員がサテライトキャンパスについて質問しました。本来ですと、議員間の質問においては調整するのが常でありますが、ここはポジティブに捉えていただき、重複するということは議員間において非常に関心のある事項であり、また、その先には、市民が非常に興味を持っている事項だという捉え方をしていただき、質問させていただきます。 新聞報道にもありましたが、本年は、東京藝術大学出身の作家が市民と触れ合い、ワークショップを開き、展示も予定され、順調に計画が進められています。 さて、来年度以降、東京藝術大学生が滞在するとのことですが、その拠点について質問します。 また、「創る」の4番目において、アウトドアスポーツの聖地を目指しますとあります。その中のカヌー事業において、地域の若者においては、明科あやめ公園、龍門渕公園周辺にて、お金のかからない夢構想なるものがあるようですが、アウトドアスポーツの聖地を目指すから、カヌー事業の進捗状況について質問します。 以上2点について、市長にお伺いします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) 2点、お答え申し上げます。 まず、サテライトキャンパスについてでございます。 御質問にございましたように、今年8月23日から9月5日まで2週間余にわたりまして、東京藝大出身の芸術家によりますアーティスト・イン・レジデンスを行ったところでございまして、今年は、明科地域の古民家に滞在して市内各地を取材し、また、中学生向けの講座、市民向けの講座を行ったところでございます。今年の滞在の成果は、10月16日から穂高交流学習センターみらいで展示する予定でございますので、ぜひ御覧いただきたいと存じます。 来年度以降でございますが、感染症の状況次第ではありますが、滞在する学生等の人数を徐々に増やしていきたいということで、藝術大学と協議してまいりたいと考えております。現在の現代美術、現代芸術でございますが、多様性に富んでおりまして、制作の場所等にはとらわれないため、滞在や制作の拠点は、実際の東京藝大の皆さん等の要望を聞きながら整備してまいりたいと考えておりますが、一案として、題材としては、例えば、市内で今幾つかのところにございますシェアハウスに学生さんに泊まってもらうということも一案としてはございます。いずれにしても、具体的にはこの先の協議によるということでございます。 次に、アウトドアスポーツの中のカヌーについての御質問でございます。 御質問にございましたように、安曇野市には豊かな水資源がございまして、カヌーなどのウオータースポーツに適した環境が整っております。特にカヌーにつきましては、万水川、犀川、前川など幾つもの河川で行われておりまして、前川では毎年大会も開催されているところでございます。 また、昨年開催されました東京オリンピックにおきましては、ホストタウンであるオーストリア共和国のカヌー選手を応援する、これ、実際にはなかなかコロナの関係で難しかったんですが、そういった取組もございました。オーストリアのカヌー協会の会長とは、私も折に触れてメールのやり取りをしておりまして、まだ関係は続いております。安曇野市にとって、非常に関係が深いスポーツでございます。 今までのこういった実績を踏まえまして、全国からさらに多くの皆さんに御利用いただけるようにPR、それから、拠点となる施設の整備が必要であると考えておりまして、具体的な検討に入りたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。ありがとうございます。 サテライトキャンパス及びアウトドアスポーツの聖地、市民の皆さんも大変興味を持っています。このことが進むことで、そこそこの大きさにて、周辺施設、お店、飲食店、旅館等が活気づきます。文化・芸術・スポーツの振興は、基本経済のちょっと上にある感がしますが、これをうまくクロス・ミックスさせることによって、うまく循環すると思います。引き続き、論より行動に期待します。よろしくお願いします。 次に、啼鳥山荘のマウンテンバイクコースの現況について質問します。 風のうわさによりますと、オープン当初盛況だったマウンテンバイクコースも、最近ではどうも、天気があまりよくない平日は1桁台の人数に落ち着いているとのことです。利用者増に向けての対応も必要かと思います。また、指定管理のお話もあり、市民の皆さんは注目しています。 さて、マウンテンバイクコースの現況について、商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) オープン当初と比べると、利用者は若干減少傾向にございますが、夏休み期間中は県内外から多くの方が来場し、8月14日には延べ来場者数が1,000人に達しております。お盆期間中は、6月補正で追加したレンタルバイクを含む20台がフル稼働する状況でございました。 また、9月10日、11日には、コースを占用して自転車専門誌の出版社が企画するイベントが開催されたことで、多くの方が来場し、安曇野市マウンテンバイクコースをPRすることができました。加えまして、マウンテンバイクコースのPR動画を作成し、現在、市公式ユーチューブチャンネルで公開しているほか、この動画をイオン豊科店に設置された大型電子パネルに掲載しております。 9月下旬から10月中旬にかけましては、元オリンピアンの小林可奈子さんが講師を務めるマウンテンバイク親子教室を開催する予定でございます。 市といたしましては、今後も継続的に、利用者増加に向けた取組を強化していきたいと考えております。 なお、本定例会で条例改正を上程しておりますが、民間事業者の力をお借りしまして、自主事業によるマウンテンバイクコースの利用者の増加及び事業発展を図るため、指定管理者制度の導入を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。市民の皆様はじめ、様々な方面よりいろんな話があると思いますが、利用増、指定管理の話がよい方向に進むことを期待します。 さて、次に、ミュージアムカード関連について質問させていただきます。 予算100万円のミュージアムカード事業がスタートして、発行から半年がたちました。新聞報道もありましたが、カードが終了した一部施設もあり、全体的に順調に進んでいるようです。今までの進捗状況について、教育部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) ミュージアムカードでございます。これは、収集しながら各文化施設を周遊していただいている方がいらっしゃるということで、3施設で既に配布を終えてございます。 各文化施設からは、カードを集めることがきっかけとなり、初めて訪れることができたと窓口で話される方もいたと聞いております。また、利用者があまり多くない施設からも、例年に比べると利用者数が増加している報告があり、ミュージアムカードの効果だと感じております。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 ミュージアムカード、市民また観光客に好評な企画のようです。新聞にも、施設周遊に一役を買っていると書いてありましたが、全体的な盛り上がりには少し遠いような気がします。アピールの不足がどうもあるような気がします。ここはうまくアピールすることで、さらなる盛り上がり、さらなる利用者増につながると思います。 このようなことを生かして、ミュージアムカードみたいな事業、来年度も計画されているのか、それともまた継続されているのか、教育部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) ミュージアムカードは、おおむね好評をいただいていると感じておりますが、配布分が残る施設もございます。来年度以降の企画につきましては、参加施設の希望を聞いて判断していきたいと思います。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。ミュージアムカードみたいな事業で地域経済を盛り上げていただければ、ありがたいと思います。 そこで、ミュージアムカードみたいな事業と地域のお店、飲食店、旅館等を結びつけるような企画・イベントがあれば、そこでそこそこ経済が循環するかと思います。その点についてお考えがあるのか、商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 本年度も、新そばと食の感謝祭・農林業まつりの代替イベントとしまして、「安曇野の食と魅力大発見!スタンプラリー」を開催する予定となっております。この中で美術館、博物館へも参加を呼びかけております。 各館への回遊性を高めるため、作成するスタンプラリー冊子の中で、あづみのミュージアムカードホームページのQRコードを掲載する方向で調整しております。 飲食店等で割引特典等の予算が伴うものにつきましては、商工会等を通じ、事業者との調整が必要でございますので、本年度の実施は難しいものと考えております。しかしながら、市内観光施設のなどのチェックポイントを自転車で巡り、ポイントを競うサイクルロゲイニングなどのイベントでの活用を考えております。 市商工会や市観光協会と調整しながら、実現可能なものから取り組んでまいりたいと考えおります。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 予算面もありますが、いろいろとチャレンジすることが大切かと思います。素朴なスタンプラリーの試みは地味ですが、一番の近道かと思います。 先日新聞で、グルメチケットぐるぐる企画の記事を見つけました。この企画も地道に行っていて、今年で3年目との記事でした。このシンプルさが大切かと思います。 さて、次に、山麓線の大型施設が閉館してしまいました。そこで、今、一部の市民において、鐘の鳴る丘集会所が話題になっております。 以前、当施設において、耐震調査のお話があるとお伺いしました。今、耐震の調査を行っている頃かとは思いますが、この先、耐震後、改修等の計画があるのか、教育部にお伺いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 穂高にございます鐘の鳴る丘集会所は、現在、耐震診断の精密診断を行うため、手続を進めております。診断結果を基に、来年度以降、耐震改修とともに、老朽化や破損した箇所の修繕、さらに今後の活用も見通して、改修工事を計画していきます。また、小・中学生等の学習の場となるよう、改革していきたいと考えております。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。ぜひとも積極的に進めていただきたいと思います。 2番目の質問は、武道施設についてです。 ANCアリーナがオープンし、各種スポーツ団体にて活発な活動が行われています。この土曜日にも、プロバスケットボールのプレシーズンゲームがあり、会場全体が大いに盛り上がりました。 その中で、今回は、柔剣道場の利用状況について質問します。 担当者から状況を聞いたところ、ANCアリーナの剣道場は月180人ほどの利用で、柔道場は月30人ほどの利用とのことです。私としては、予想より少ない利用に思いますが、この利用人数を加味して、柔剣道場の利用状況について、商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 豊科武道館や三郷文化公園体育館の柔剣道場の利用者数と比較すると、ANCアリーナの利用者数は少ない状況です。 ANCアリーナの柔剣道場の主な利用は、武道関連のスポーツ少年団体や指定管理者が開催するスポーツ教室の参加者で、登録人数が少ない団体や募集定員が少ない教室の利用でございます。また、各地域の柔剣道場に利用者が定着しているため、今のところ、場所を移して活動する団体が少ないことも一因であると考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 次に、きぼう東側武道館の柔剣道場についてですが、剣道場の利用状況は月900人ほどで、柔道場は1,200人ほどの利用です。どちらもANCアリーナに比べて、かなり高い利用となっています。 この状況を加味して、きぼう東側の柔剣道場の今後について、商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 武道館柔道場は、建築基準法改正後の昭和61年に建築され、耐震基準を満たしていることから、本年3月に策定した公共施設長寿命化計画に沿って、今後、非構造部材の耐震化、LED化、外部劣化箇所の改修等を行い、維持していくこととなっております。 武道館剣道場は、昭和29年に建築された施設であることから、老朽化が著しく、耐震基準も満たしていないため、今後維持していくことが困難であると判断し、令和5年度に解体する予定でございます。 今まで武道館の剣道場を利用していた団体等の皆様には、ANCアリーナの柔剣道場に移行していただくよう、今後協力を求めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 利用する方々に選択がありますし、また選択できるということは、利用する方々にとってありがたいことです。引き続き注視したいと思います。 次は、弓道場についてです。 社協豊科支部の南側に弓道場がありますが、ここの利用状況ですが、月250人ほどです。柔道、剣道に比べて活動人数が少ないため、利用人数も少ないですが、利用状況、また、施設はここ一つですので、施設状況についても、商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 弓道場は、非常に多くの弓道愛好家の皆さんに親しまれております。現在の施設は、平成4年に豊科中央公園の一角に移築されましたが、老朽化が進んでいるため、時期を見計らいながら、安全性・機能維持のための修繕等を行わなければならないと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。施設が老朽化しているのは了解しているということです。 ここからですが、今後将来、弓道場の新設計画はあるのか、商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 現時点におきましては、新たに弓道場を建設する計画はございません。公共施設長寿命化計画には、長寿命化を重視した施設保全に該当することが困難な施設として位置づけられているため、施設の重要性や利用状況などを総合的に検討した上で、改修・新築など、今後の方針を考えてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 今はないということですが、再質問させていただきます。 今まで会議の席等で話が出たこと、また話題になったことはなかったでしょうか。商工観光スポーツ部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 野口商工観光スポーツ部長。 ◎商工観光スポーツ部長(野口武史) 私もこの4月からということですが、特段御質問の内容、会議等で出たという話は伺っておりません。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。前向きな検討をしていただければと思います。 なお、現在の弓道場には、更衣室も十分配慮されていません。トイレの設備も弓道場内にあり、大変不便に感じているようです。更衣室、トイレ等の対応も考えて、今後よろしくお願いします。 では、2つ目の項目、地域の福祉・保健医療から全世代を支援できるかについて質問させていただきます。 まず、地域のについて防災です。 先日、市社協豊科支部主催による地域防災研修会がありました。市の危機管理課担当者より、災害に応じた地域の活動手順と題して、活動手順や関係機関との連携、災害時の住民支えあいマップの活動との連携についての講演を受けました。また、県の社会福祉担当者より、支え合いの重要性、災害時の住民支えあいマップについて、災害時の住民支えあいマップを活用した災害時対応事例等の講習を受け、支えあいマップづくりを体験し、学びました。 この研修会を通じて、改めて正確な情報の伝達、リーダーの重要性、冷静な対応と活動を学び、貴重な時間を過ごすことができました。 さて、安曇野市及び豊科地区以外の他の地区の防災研修の状況について、危機管理監にお伺いします。 ○議長(平林明) 危機管理監。 ◎危機管理監(児林信治) 初めに、市民の皆様を対象とした研修について申し上げます。 過去の災害から防災に対する心構えや必要な知識などを学び、防災意識の向上を図るため、毎年、防災講演会を実施しております。今年度は、令和5年2月に東日本大震災を経験し、語り継ぐ活動をされている方を招いた講演会を予定しております。 また、危機管理課の職員が講師を務める安曇野市協働のまちづくり出前講座では、5つの講座を用意し、申込みのあったグループ・団体等に対し、出前講座を開催しております。 ほかにも、安曇野市福祉協議会と連携・協力し、先ほどもお話のあった地域防災研修会、また、防災ボランティアリーダー研修会なども実施しております。 次に、関係団体と連携して行う訓練でございます。 来月10月に、安曇野市明科地域自主防災組織と安曇野市社会福祉協議会、安曇野市日赤奉仕団、市の職員が参加し、初動防災体制の確立及び対応力の向上を目的とした指定避難所開設訓練を予定しております。 また、災害時において、市の職員一人一人が何をすべきかを理解し、行動できることが極めて重要であることから、来月10月6日、7日の両日、講師に兵庫県広域防災センター防災教育専門員の田中健一先生をお招きし、市の職員を対象とした防災研修会を予定しております。 さらに、本年11月と令和5年1月の2回、市の職員の初動対応能力向上のため、山梨大学大学院総合研究部准教授の秦 康範先生をお招きし、災害対策本部設置訓練を予定しております。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 市の社会豊科支部での防災研修には、社協の役員のほか、民生・児童委員、また区長さん、区の役員さんも参加して、地域とのつながりをさらに深めることができ、貴重な体験ができたと思います。今後は社協にこだわることなく、招待員での出前講座、研修を行うことが必要になるかと思います。 さて、目線を変えて、区においては年に一度、防災訓練があります。私の区においても、8月28日日曜日に寺所区自主防災訓練がありました。ここ3年は、コロナ禍のため全体の訓練を自粛し、隣組長さんによる安否確認と区長、区役員による安否確認対応となっています。他の地区も大きく変わらないかとは思いますが、この状況でよいのか。 先日、新聞報道で、市内全体において、分散型訓練も考慮していかなければいけないとの記事が出ていました。全体ができない今、分散型訓練は非常によい発想かと思います。その辺も加味して、危機管理監にお伺いします。 ○議長(平林明) 児林危機管理監。 ◎危機管理監(児林信治) 現在、安曇野市内83区には自主防災組織が90組織あり、各地域の特性や予想される災害に合わせた防災訓練を各組織において実施しております。コロナ禍により、令和2年度以降は、訓練時間の短縮、人数の制限や訓練種目の削減など訓練を簡素化して実施、または訓練自体を中止する組織が多くなっております。 安曇野市としては、自主防災組織による防災訓練の重要性を鑑み、今後は単に簡素化等をするのではなく、3密を避けた上で、より実践的で防災知識の向上につながる訓練が実施できるよう、助言や支援を行ってまいります。また、自主防災組織の訓練にとどまることなく、日々の生活の中で防災を意識した生活様式を取り入れるなど、市民の皆様一人一人の災害に対する意識や備えの向上に努めてまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 分散型訓練は必要不可欠かと思います。状況により訓練の方法も変わりますが、基本レベルは落とすことなく、維持・継続が大事だと思います。 また、防災無線の件ですが、窓を閉めると聞こえてこないとか、またハウリングを起こす、さらに、風の向きによってはうまく聞こえない等の市民の声が以前から多々あります。また、防災ラジオの必要性の強調、メール、LINEを使っての災害情報の密な情報提供等、市民の声も多々あります。いろんな市民の皆さんの声、まとめ役として区長さんの声がよいかと思いますが、その辺も踏まえて、今後の防災訓練に役立ててください。 さて、次は、地域の子ども食堂について質問します。 7月上旬、市社協豊科支部で、あづみのcocoroカフェがありました。当日は、市民ボランティア20名、松本大学短期大学の学生が10名、豊科高校の生徒が10名、参加児童生徒、お父さん、お母さん200名と、双方予想以上の集まりで大盛況でした。 学生によるゲーム大会、生徒による勉強教室、市民ボランティアによるお弁当、お菓子等の渡し、何か一体化になった空気でした。学生によるゲーム大会を見ていると、子供たち、中心は小学校高学年生ですが、実に学生の子供たちへの接し方がうまいのです。安心できるお兄さん、信頼できるお姉さんといった感じで、実によいと思いました。子供たち、高校生、大学生、お父さん、お母さん、40代ボランティア、シニアボランティア、完璧な世代間交流ができていて、感動ものでした。 安曇野市内においても、他の地区でもこのような子ども食堂の活動が行われています。さて、この活動に対して、市としてどのような支援ができるのか、福祉部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) お答えいたします。 ただいま議員から、市社会福祉協議会での取組が紹介されておりましたが、子ども食堂については、市内、全部で5団体が活動しております。子ども食堂につきましては、全国的にもコロナ禍での子供の居場所づくりとして、子ども食堂の活動が広がっていることもあり、行政からの支援も進みつつある状況にあります。 安曇野市といたしましても、今後も活動の輪が広がる見込みであることから、運営補助金の交付や情報発信、情報提供などについて、現場の方の声を聞き、どのような支援が必要か検証し、支援を行っていきたいと考えております。 子ども食堂は、単に食事を提供する場ではなく、学習支援や交流ができる場所になるよう支援していきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 また、同支所では、ほぼ毎月、フードパントリー活動も行っています。また、他の地区でも、同じような活動が定期的に行われていると思われます。同様の質問ですが、この活動に対して、市としてどのような支援ができるのか、福祉部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) 社会福祉協議会には、企業、団体、一般市民の皆様から、多くの食料品が寄贈されている状況があります。その寄贈される食品を活用しての活動は、貧困問題だけではなく、食品ロスの課題解決にもつながる活動として認識しております。また、コロナ禍においては、感染リスクを考えますと、子ども食堂より気軽また安全に食料を受け取れるといった利点もあります。 フードパントリー活動は、単に食料品を配るだけに終わらず、来訪者に声をかけ、悩みを聞き、必要な支援につなげるといったことが求められる活動でもあります。先ほどの子ども食堂に対する支援同様、現場の声を聞き、また他地域での活動状況も参考にしながら、市としてどのような支援ができるか、検証してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 いろんな支援があると思います。ぜひとも市担当スタッフが現場に行き、現場をよく見ていただきたいと思います。そして、十分な議論の上、前向きな対応をお願いします。 さて、次に、新聞の記事に、子ども食堂と食育活動を結びつけることによって、誰でも行きやすい場所になると書いてありました。確かにそうです。食育の観点、食育の活動から、子ども食堂の活動、子ども食堂支援、発想はすごくいいと思います。 さて、安曇野市の食育活動の状況は詳しくは分かりませんが、この点についての考え方について、保健医療部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 吉田保健医療部長
    ◎保健医療部長(吉田美千代) 食育は生涯を通じた心身の健康を支えるものであり、安曇野市においては、妊娠期から高齢期までの段階に応じて、庁内のそれぞれの部局で取り組んでおります。 安曇野市の食育推進計画において、家族や仲間と共に食事をすることは、食や生活に関する基礎を習得するためにも重要としております。子ども食堂は、共食の場を提供いただくとともに、食の体験や学習の場になっておりますので、今後も食育の観点からも、必要に応じて連携していきたいと思っております。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。さらなる研究が必要かと思います。引き続きの対応をお願いします。 次の質問に移ります。 社協の立ち位置についてです。 前段の質問で話したように、社協は市全体において、地域の皆様に様々な活動を通して様々な貢献をしており、お役に立っています。私がお世話になっている社協の支部においても同様です。 地域の皆様へのサービスレベルを落とさず、スタッフのみんなの負担過多にならないよう、仕事のやり方の改善、仕事のやり方の工夫、仕事のやり方の見直し、頑張っているようですが、施設管理上のことがあり、どうしても拘束時間が長くなってしまうとのこと。施設管理上のことなら、持ち時間、予算を申請したらどうだとお話をしたら、予算が決められて、なかなか厳しいとのことです。 どこもそうなのでしょうが、社協ばかりとはいかないと思いますが、持ち時間、予算、また実時間のチェック等を行った上でのさらなる支援は考えているのでしょうか。福祉部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) 市社会福祉協議会の関わりの根本といたしまして、安曇野市が策定した地域福祉計画と社会福祉協議会で策定した地域福祉活動計画がございます。地域福祉の将来のあるべき姿を描き、整合性を図り、策定しているものであります。 この2つの計画は車の両輪であり、それぞれの役割が明確化され推進されることにより、実効性のある活動ができているものと考えております。 また、地域の福祉水準を高めるためには、安曇野市単独では実現困難であり、社会福祉協議会の力は必要不可欠なものであります。地域において必要な福祉サービスができるよう、社会福祉協議会とさらに連携を図りながら取組を行い、地域福祉の推進を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 次に、前回の一般質問に対して、続きについての質問をさせていただきます。 前回の一般質問で、各福祉センターについて、議論を始めていかなければならない時期に来ていると福祉部長は発言されています。 現在、三郷の福祉センターは、長寿命化にて改修工事が行われていますが、他の福祉センター、穂高、明科、堀金、豊科の福祉センターの今後の計画スケジュールについて、福祉部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 鳥羽福祉部長。 ◎福祉部長(鳥羽登) 老朽化が進んだ市有の福祉センターの建物につきましては、6月定例議会でもお答えしましたとおり、長寿命化工事により延命を図り、地域の福祉拠点として今後も利用していく予定となっております。 改修スケジュールにつきましては、現在、公共施設再配置計画10年計画でお示ししているとおりでございます。その他改修も含め、今後、新年度予算あるいは実施計画に具体的に位置づけて整備を進めてまいります。その際には、現在、施設の指定管理を実施している安曇野市社会福祉協議会とも協議の上、進めてまいりたいと考えております。 また、社協の保有施設につきましても、社協と協議をしながら考えていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 福祉センターですが、どうも社協によって立ち位置が違うようです。指定管理対応、市直営、社協単独と様々な形があるようです。全ての施設がよい方向に向いていくように望みます。 次に、3つ目の項目、地域の課題を早く解決するにはどうしたらいいかについて質問します。 最初に、交通安全対策についてです。 地区からの危険箇所改善の要望が、なかなか実施されないのが現状です。また、この質問は、前回、またその前にも一般質問しています。なぜ何回も質問するのか、都市建設部の皆さんは十分分かっていると思います。市民の皆さんが非常に関心があるからです。 再度、改めて質問させていただきます。地区からの危険箇所改善の要望がなかなか実施されていない現状について、今後の対応を都市建設部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 6月議会においても同様の御質問をいただいておりますが、市道・県道の整備や維持補修に関する要望は、4月の区長会で依頼をさせていただき、6月末に御提出をいただいているところでございます。 地区からの要望につきましては、道路の幅員、車両の交通状況、沿線土地の状況や通学の状況、危険度、緊急性、必要性、投資効果などを総合的に検討し、優先度の高いところから順次実施しております。このため、要望をいただいても、早急には実施できない箇所がありますが、地域の御意見を聞きながら順次対応するよう努めてまいりますので、御理解をお願いいたします。 なお、緊急性のある箇所につきましては直ちに対応するなど、安全の確保に努めているところでございます。 また、県道につきましては、取りまとめの上、現地を確認し、県安曇野建設事務所に要望しております。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。少しでも予算増をお願いしたいものです。 次に、安曇野市インター東にあずみ野インターパークがオープンし、車の通行量が増えています。それに伴い、脇道への車の交通量も増え、現在、児童生徒、市民への危険度がかなり増しています。インターパークには9月の下旬、大型ホームセンターもオープンします。脇道への通行量がさらに増えると思われます。 安曇野インター西南地区においては、朝の通学時、小学生低学年の児童中心ですが、地元地区の民生・児童委員さんの方が一緒に通学しているというお話も聞いています。今後どのような対応をしていくのか、教育部長、市民生活部長にお伺いします。教育部長、市民生活部長の順でお願いします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 安曇野インターチェンジ東側の大規模商業施設の開発に伴いまして、豊科北小学校及び豊科北中学校で、児童生徒の下校時への影響が懸念されているところでございます。 豊科北小学校では本年7月に、あずみ野インターパークに近い寺所及び徳治郎地区から登校している児童の保護者向けに、通学に注意するよう文書を配布してございます。 豊科北中学校では本年8月に、あずみ野インターパーク周辺の交通量増加に伴う安全な登下校の在り方について、豊科北中学校の全て生徒の向けに、校内テレビ放送により指導を行いました。 市の教育委員会では、児童生徒の安全な登下校を確保するために、御指摘のございました箇所の通学時間帯の通行制限、車両の速度規制及び取締り強化などについて、安曇野警察署へ働きかけていきたいと考えてございます。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 市民生活部としての対応ですが、安曇野警察署交通課及び豊科交番と連携し、通勤・通学時における見守り・警戒活動等を行っています。 今後ですが、当該道路の実情に照らし、教育部とも連携の上、警察へ速度規制や時間帯規制の標識設置などの働きかけをしてまいります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。地道な活動が大事かと思います。また、すぐ行動することも大切です。 次に、道路の拡張についてです。 一地権者に同意していただけないために先に進まない現状があります。推進する住民にとっては、行政が十分に動いてはいないのではないかという疑問または不満を持つようになります。かといって、決めなければいけないときに、ノーという答えが出ても困ります。非常に難しい、またデリケートな問題だとは重々分かっていますが、何か今後に役立つ打開策等があれば、教えていただければと思います。都市建設部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 生活道路の改良において、地元から要望をいただいても、沿線地権者全員の同意が得られず事業化されない路線や、事業化したものの、用地補償条件に同意されず工事に至らない路線はこれまでもありました。そのため、要望提出時に全員の同意が得られていない場合は、地元での再調整をお願いしております。 一方、用地補償条件に同意されない地権者に対しては、補償額の算出根拠や算出条件を丁寧に説明し、御理解、御協力がいただけるよう説明を重ねております。同意を得るために特別な条件を提示することはできませんが、一方的な説明でなく、地権者側の状況も考え、誠意を持って話合いを行うことが必要であると考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。今後の展開に役立てたいと思います。 次に、安曇野インター周辺の景観形成についてです。 ボランティアさん中心に、インター周辺の歩道の清掃、また、モニュメントエリアの芝生周辺の美化に努めています。また、市の皆様にも協力していただいていますが、マリーゴールドの植栽によるアルプス花街道も長年にわたって行われています。ただ、ここ数年、高齢化によるものなのか、次世代へのバトンタッチがうまくいっていないのか、思うようにいっていないように思います。 このことに関して、今後の対応について、市民生活部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) アルプス花街道ですが、平成9年に安曇野インター北の路線で始まっております。安曇野へ訪れる人々を歓迎するとともに、活動を通じた絆や生きがいづくり等による地域コミュニティの形成に寄与することを目的としています。 安曇野市誕生後は、市内全域の9路線に広がっており、令和4年度は67団体1,267人、うち、インター北の路線では25団体712人が活動しています。引き続き広報紙、ホームページ、団体の交流機会等を通じ、広く活動を発信するとともに、参加を呼びかけてまいります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。もう少し対応を見ていきます。 関連して、反対に歩道清掃のボランティアさんは組織化が進んでおり、積極的に取り組んでいます。先日も、地元中学生1クラス24名の生徒さんと一緒に、景観形成、また環境に関する野外活動の一環として、ボランティア10名と一緒に、安曇野インターから北300メートルほどの草取り・砂取りの清掃活動を行いました。また、近々、インター周辺の商店とも協力して組織化も進みます。 このように活発な活動をしている団体に対しての今後の活動状況について、どのように進めたらよいか、改めて市民生活部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 市民生活部が行う支援ですが、市民活動サポートセンターにおいて相談に応じ、団体が行うイベントの周知、助成金などの情報の提供、協働のコーディネートなど側面的な支援を行っています。今後も引き続き、そういった活動がますます発展するよう努めてまいります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。こちらも、もう少し対応を見ていきます。 別の角度からですが、多面的支払交付金事業において、地域の景観形成が必須となっています。私が関係する組織においても、川沿いの歩道側の空いている箇所に、春、夏はカンナ、マリーゴールドの植栽、秋、冬はパンジー、ビオラの植栽を行っています。 安曇野市には多くの多面的機能支払交付金事業の組織があると思いますが、他の組織はどのような対応をしているのか、農林部部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 多面的機能支払交付金は、多面的機能を支える共同活動を支援する農地維持支払交付金と、地域資源である農地、水路、農道等の質的向上を図る共同活動を支援する資源向上支払交付金で構成されております。 景観形成につきましては、資源向上支払交付金の必須活動である農村環境保全活動のテーマの一つとなっております。この農村環境保全活動では、景観形成、生活環境保全や生態系の保全などのテーマから選択をしていただき、計画をつくった後、啓発や普及の後、実践的な活動を毎年行っていただきます。 この景観形成、生活環境保全を選択した組織が、具体的な取組の一つとして、農用地を活用して花などを栽培していただき、地域の景観形成に貢献をいただいております。市内では、この取組に35の組織が参加をしております。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 組織単体ではなかなかできません。他の組織、また地域の住民、また行政の力も必要と感じます。 ちょっと前に聞いた話なんですが、一定団体・組織には、美化活動、景観形成に関して、具体的には清掃活動に関して、安曇野市のごみ袋の現物支給があるようですが、個人でのボランティア活動にはなかなか対応してくれないとのお話を聞きました。個人への配布は厳しいかと思いますが、このことに関しての対応、今後について、市民生活部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 現在、区等が行う一斉清掃については、ごみ袋を支給していますが、個人ボランティアが行う美化活動に対しては支給していません。 今後につきましては、例えばごみ拾いイベント等、市と協働で実施する場合は配布することはできますが、日常的な個人の活動につきましては、配布、それから実績の確認など、仕組みづくりについて、今後研究をさせていただきたいと思います。 以上です。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。正直なかなかできないと思います。 さて、再質問をさせていただきます。 他の市によっては、ボランティアごみ袋なども作り、活用しているようですが、市民生活部長、御存じでしょうか。市民生活部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 詳細については存じ上げておりません。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。もう少し対応を見ていきたいと思います。 次の質問に移ります。 農業についてです。 第3次安曇野市農業・農村振興基本計画及び令和4年度安曇野市農業関係助成一覧を見ると、農業の種類によって助成が違うようです。 基本計画によれば、基幹作物等は、出荷額1億円以上または耕作面積100ヘクタール以上という定義で、野菜には夏秋イチゴ、セロリ、ジュース用トマトが入っています。定着化作物とは、JAの振興作物に位置づけられる作物という定義で、野菜にはタマネギ、白ネギ、ズッキーニ、アスパラ、また花卉が入っています。 そんな中、市重点作物の基幹作物のジュース用トマト、同じく市重点作物の定着化作物のタマネギ、白ネギ、アスパラには助成があります。しかし、同じ基幹作物、夏秋イチゴ、セロリ、定着化作物、花卉には助成がありません。素朴な疑問なんですが、どうしてなのかと思ってしまいます。この現状について、農林部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 主食用米の価格維持のために米の生産調整が行われ、作付における安曇野市内の一般的な傾向といたしましては、大規模な生産者は麦、ソバ、大豆、小規模な生産者はタマネギ、ジュース用トマトなどを転作作物として生産をしていただいております。 安定的な米の生産調整を維持するには、タマネギなどの露地栽培作物の生産を安定化させる必要がございます。そのため、国の水田活用の直接支払交付金の重点作物として産地交付金を設定し、安曇野市の振興作物であるタマネギ、ジュース用トマトなどに助成を行っております。 安曇野市では、農業・農村基本計画に基づき、国・県の補助事業等を活用しつつ、市単独でも補助を行い、農業振興を図っておりますが、実績を評価・検証する中で、補助事業の見直しを行ってまいります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。 先日、令和3年度の決算の説明において、農業・林業の関係で助成、補助、支援の話が多く出ました。それだけ支援がないと、現状の農林業は厳しいと痛感しました。 そんな中で、夏秋イチゴ、セロリ、花卉と具体例が出ますが、今後の助成対象になるか、農林部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 現在、水田における転作として、セロリ、夏秋イチゴ、花卉の栽培については、国の水田活用の直接支払交付金により、10アール当たり約1万5,000円のみが交付されております。セロリ、夏秋イチゴについては、出荷額が1億円を超える状況となったため、第3次安曇野市農業・農村振興基本計画においては基幹作物とさせていただきました。 今後の助成の在り方につきましては、生産者の状況や他の作物の栽培状況などを見ながら、対応を考えてまいります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。前向きな検討のほど、よろしくお願いします。 次に、一市民の声なんですけれども、個人のイチゴ農家からのお話です。 タマネギの機械化農業関係には助成があるようですが、イチゴ関係のハウス施設には助成がないというお話を聞きました。この辺は、いろんなバランス、または制度の運用、規模の大小異なるとは思いますが、この点について、農林部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) セロリ、夏秋イチゴ、花卉等のハウス栽培につきましては、ハウスの建設費等、多額の初期投資が必要になることは認識をしております。これら品目の栽培に必要となる施設建設費については、市の単独補助の対象とはしておりませんが、ハウス等施設整備の初期投資に対する補助に関しましては、国の補助事業等で対象になり得る場合がございます。支援の相談などは随時受け付けておりますので、お問合せをいただければと思います。 また、一般的にハウス施設栽培品目については、農業所得の観点から収益性が高いため、現時点の補助は考えておりませんが、今後の生産状況等を勘案し、検討してまいります。 ○議長(平林明) 岡村議員。 ◆5番(岡村典明) 分かりました。私もしっかり勉強して、今後に役立てたいと思います。 今回、大きく3つの課題について質問させていただきました。 1つ目は、文化・芸術・スポーツの振興から地域経済を循環させる方策について、2つ目は、地域の福祉・保健医療から全世代を支援できるかについて、3つ目は、地域の課題を早く解決するにはどうしたらいいのかについてでした。いずれの質問も、市民の皆様の目線にて選定させていただきました。 再度お話ししますが、この質問の中において、特にお願いしたいことは、やはりサテライトキャンパスの今後、豊科弓道場の今後、そして市社会福祉協議会の福祉センターの今後、また、地域における交通安全対策、農業支援です。今後もしっかりと注視していきたいと思います。前向きな対応、積極的な行動、納得の実践のほど、よろしくお願いします。 以上で一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。 ○議長(平林明) ここで、暫時休憩いたします。 再開時間は午後3時10分からといたします。                              (午後2時47分)--------------------------------------- ○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。                              (午後3時10分)--------------------------------------- △中村芳朗 ○議長(平林明) 続いて、2番、中村芳朗議員。持ち時間は20分以内といたします。 中村芳朗議員。     (2番 中村芳朗 登壇) ◆2番(中村芳朗) 2番、中村芳朗です。 安全・安心な街づくり(道路整備・河川整備)について、通告書に基づき、3問の一般質問をいたします。 1問目は、安全安心な道路についてお伺いします。 市長は選挙公約で、住んでよかった豊かな安曇野、安全安心に暮らせる安曇野を掲げています。私も選挙公約で、人に優しい、活気あふれる、住んでよかった、住み続けたい安曇野を掲げています。市長と共通する部分であります。今後も、市長と住民と共に、安全安心に暮らせる豊かな安曇野にしていきたいと考えています。 そこで、通学路の危険箇所解消、市民の要望のある生活道路の改修や道路の維持補修、交通渋滞を起こす幹線道路などの解消をどのように行っていくのか、基本的なお考えを市長にお伺いします。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) お答え申し上げます。 安全・安心に暮らせる生活環境の実現に向けまして、生活道路の安全の確保、利便性や快適性の向上は重要であると考えております。特に児童生徒の通学路につきましては、公安委員会、教育委員会などと連携し、通学路の合同点検を行っております。 その結果に基づき、今年度から国の補助金が創設されました交通安全対策補助制度を活用して、例えば、梓橋駅入口交差点から北東方面に向かう豊科南小、豊科南中の通学路など、必要な歩道整備、交差点改良を進めているところでございます。 ただ、用地買収を要することから、地権者の交渉に苦慮している箇所もございます。ぜひ地域の取りまとめ等、市議会議員の皆様にも御尽力を賜れれば、事業の推進もはかどるというふうに考えております。 また、市民などから要望のある生活道路の改良や維持補修につきましては、緊急性・安全性等を考慮し、順次進めているとともに、職員によります道路パトロールも実施いたしまして、日頃から道路の安全確保に努めております。 幹線道路などの交通渋滞の解消につきましては、交差点の改良、信号整備による対応、または通過交通対策などが考えられます。関係する公安委員会、国・県との連携を図りながら、取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 市長より基本的なお考えをいただきました。今後とも、道路環境整備に御尽力よろしくお願いいたします。 次に、昨年12月議会の私の一般質問で、昭和50年代から整備された市道や橋梁の点検整備、道路パトロールの状況をお伺いしました。道路パトロールについては、主要幹線や交通量の多い路線を週1回職員が交代で、2から3名を1班として、専用の道路パトロール車にてパトロール、それと、道路維持専門の職員2人が地域の生活道路を日々回るパトロールを実施して、危険箇所など調査・維持補修を行っているとお答えいただき、安全な道路管理を行っていると安心しています。 しかし、市民の皆さんより要望が数多くあります。先ほどの同僚議員とダブる事項の質問ですが、毎年各区が要望を取りまとめて、市へ提出されている道路維持補修等の取扱いについて、どのように要望を調査して実施、また、実施できない箇所がある場合、どのような対応をしているのか、都市建設部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 市道の維持補修に関する要望は、毎年6月末に御提出いただき、現地確認を行っております。 なお、不明な点等があれば、区長さんと共に確認を行うなど、地域の状況をしっかり把握するよう努めております。 その後、12月に、補修方針や対応状況について、中間回答を各区長さんに報告し、2月末には、その年度の対応状況や今後の進め方などの最終回答をしております。緊急性のある箇所については速やかに対応し、安全確保に努めておりますが、要望数が多いことから、緊急性・必要性、投資効果などを総合的に検討する中で、優先度の高いところから順次実施しております。 なお、実施できていない箇所につきましては、継続して要望をお願いしているところでございます。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) ぜひそのように、区からの要望については取り上げていただいて、市民が安全・安心に暮らせるようにお願いしたいと思います。 次に、通学路における危険箇所の改修についてであります。 市内には、私から見て改修が必要と思われる通学路があります。例で示しますと、三郷小学校南、市道と県道小倉梓橋停車場線の交差点です。この交差点では衝突事故が頻繁に発生しています。現在、市では、信号機設置に向けて交差点改良の事業を計画中であり、その進捗状況をお伺いします。 また、この交差点から一日市場方面へ向かう県道には、歩道がない箇所があります。狭くて危険な通学路に指定されています。県道でありますので、市で行うことはできませんが、県に歩道設置の要望を行っているのでしょうか。あわせて、他の通学路の危険箇所の解消に向けた計画がありましたら、今後の事業実施に支障がない範囲で、計画の有無を都市建設部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 三郷小学校南の県道小倉梓橋停車場線と市道三郷1661号線との交差点は、交差角が直角でないため、南から交差点に進入した場合、見通しが悪く、事故が多い箇所であったため、県安曇野建設事務所や公安委員会と協力し、路面標示や規制標識の強化により、応急的に安全対策を講じてまいりました。 現在、交差点改良及び信号機設置のための計画案を作成し、公安委員会等関係機関と協議を行っており、信号機の設置位置や待避所などの調整を行っているところであります。今後は、関係地権者との話合いを進め、交差点改良の早期完成に向け、事業の進捗を図ってまいります。 また、この交差点から一日市場方面に向かって、県道沿いに歩道がないことから、県に歩道整備要望を行っています。市としましても、県と連携を図りながら、地元調整などに努めてまいります。 なお、ほかにも通学路危険箇所の解消に向けた事業を実施している箇所がありますが、同様に事業進捗に向け取り組んでまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) ありがとうございます。一日市場と給食センターの南の交差点、事業を進めていただいているということでありますので、早急に解消できるように、引き続きお願いいたします。また、他の箇所についても、通学路、安全に通学できるように、よろしくお願いいたします。 次に、通学路の危険箇所点検状況と、その際に危険と判断した箇所があったのか。また、あった場合の対応を。また、安全な通学を行うための道路整備、水路整備の改修や防護柵など維持補修、水たまりなど、これについて、どのように施設の管理者、県道・国道は県、農業用水路は土地改良区、市道は都市建設部と調整して、危険箇所の解消に向けた取組を行っているのか、教育部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 矢口教育部長。 ◎教育部長(矢口泰) 通学路点検は、市内の全ての小・中学校のPTAの校外指導部等が定期的に実施し、点検の結果、判明した危険箇所を市へ改善箇所として報告しております。市へ報告があった危険箇所は、交通量が多く、歩道がないため危険、横断歩道及び信号機が未整備などでございます。 教育委員会で報告のあった危険箇所のうち、危険度が高いと判断した箇所について、通学路合同点検を実施しております。改良工事が必要な危険箇所の場合、県道、国道、水路等の施設管理者との調整につきましては、通学路合同点検実施時に、施設管理者等の立会いの下、安全対策を検討しております。 そのほか、転落防止柵等の破損などにつきましては、連絡が入り次第、速やかに市担当課へ情報提供を行い、修繕等の安全策を講ずるよう連絡を取っております。 毎年、通学路合同点検実施箇所の進捗状況を調査し、事業の推進を図っているところでございます。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今、危険箇所、急に見つかったもの等については、早急に現在は施設の管理者と調整して、安全に通学できるようにしていただいているということで、安心をいたしました。 それでは、次に、幹線道路の渋滞緩和について質問します。 (通称)広域農道安曇野線は、安曇野市の西部を南北に走る、生活・産業・観光にと重要な幹線道路です。場所によっては県道の箇所、市道の箇所があります。延長は、穂高有明の土場の交差点から三郷と松本市梓川界までの16.8キロメートルです。通常でしたら、車で30分程度で走行できます。 この道路は、通勤時や休日には、東西に走る主要道路との交差点で右折車線等がないところで渋滞を起こし、走行時間が読めないために、市民生活や産業・観光道路として支障を起こしています。この状況をどのように認識しているのでしょうか。 現在、三郷地域の住吉交差点では、長野県により右折車線の工事が行われています。しかし、ほかの交差点でも時間帯により渋滞が起きています。特に穂高地域の柏原西・富田の交差点では、右折車線がないために渋滞が起きています。 また、堀金交差点では、右折車線があるにもかかわらず、常に南、北ともに拾ヶ堰前後まで渋滞が起きています。市道だけでなく県道箇所もありますので、県と共に今後、渋滞箇所や渋滞原因を調査して、右折車線を含めて渋滞解消する計画やお考えがあるのでしょうか、都市建設部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 広域農道安曇野線につきましては、市内でも交通量の多い幹線道路であり、通勤や物流、観光等に利用されています。広域農道は、整備された当時において、交差点部の右折車線は整備されておりませんでしたが、その後の交差点改良により、一部の交差点において右折車線が整備されてきました。 しかしながら、右折車線がない交差点も多く存在しているため、時間帯によっては渋滞を起こしている箇所があるのが現状でございます。こうした箇所において、右折車線等を整備していくには、沿線地権者より用地の協力をいただくことが必要であり、地元調整等、課題を解決しながら検討していく必要があります。 特に、穂高地域の柏原西・富田の交差点につきましては、右折車線がないため、時間帯によっては渋滞が起きている状況でありますが、県道との交差点のため、今後、県と連携を図りながら検討していきたいと考えています。 また、堀金交差点では、右折車線はあるものの、変則的な交差点のため、渋滞が発生している現状ではありますが、こちらについても、関係機関と連携しながら検討していきたいと考えています。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今お答えをいただきましたが、私としては、渋滞箇所の場所だけでなく、渋滞の原因を調査をしてやっていただけないかということで質問したと思いますので、そういうような調査、県と共に交通量、それから、先ほど言った堀金交差点においては、右折車線があるにもかかわらず渋滞が起きる、その原因、信号機の時間とか、そういうものもあると思いますが、その辺のものについて調査等をしていくお考えはあるでしょうか。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 渋滞の原因も含めて、県道の部分につきましては、県との連携も必要でありますので、関係機関と連携を図って検討していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 分かりました。よろしくお願いいたします。 次に、7月に行われた議会報告会で市民の方から御意見があった国道147号線豊科駅入口交差点の国道側に右折車線がないので、右折車線を県に要望してほしいとのことでした。この交差点は、特に南から来た場合、安曇野日赤病院、安曇野警察署、八十二銀行、豊科郵便局、イオンなどに向かう車が非常に多く、渋滞が頻繁に起きています。 県の管理する国道でありますが、市として交差点改良の要望は行っているのでしょうか。行っている場合は、その見通しを都市建設部長にお伺いいたします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 豊科駅入口交差点の国道147号側につきましては、右折車線がなく、時差式の信号制御となっているものの、朝夕の通勤時間帯などに右折車両があると、交差点を通過するのに時間を要している状況です。 このことから、市でも国道147号の道路管理者である県に交差点改良の要望を行っており、県からは整備手法、整備に係る課題、地元の受入れ体制など、市及び公安委員会と調整を図りながら検討していきたいと聞いております。 交差点を改良するためには、沿線地権者の皆様の用地の協力など、地元関係者の御理解、御協力が不可欠ですので、県と連携を図りながら取り組んでまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 今、部長のほうからお伺いしました。ぜひとも、市民の要望でありますので、実現するように県と協力して進めていただきたいと思います。 次に、黒沢川の洪水対策について質問します。 昭和58年の台風及び秋雨前線による大規模な洪水被害を契機に、広域排水事業が実施されました。それ以降、事業が実施された地域は大きな災害もなく、事業効果が表れていると感じています。しかし、黒沢川の洪水対策については、まだ完成していません。 黒沢川末流地域の58災害の内容は、黒沢川からの大量な水と土砂で、黒沢川の受皿となっていた堀金方面に流れる堀廻堰があふれ、その水が東を流れる、同じく堀金方面へ流れる新堀堰に流れ込み、その水量が多過ぎて、あふれたところが決壊したことによるものでした。 当時、私は旧三郷村役場の建設課に所属しており、村内の導水路の状況を見回りしていました。新堀堰があふれそうと、そういう情報により見回りに行ったそのとき、目の前の新堀堰が決壊して、私は腰くらいまで水につかってしまいました。幸いけがなどありませんでしたが、水害の恐ろしさを身にしみて感じた経験者です。 ただ、決壊はしましたが、広域農道があったため、この道路が堤防の役目をして、秋の収穫を前にした水田、稲作への被害は大きいものでした。しかし、楡、住吉の集落に、黒沢川氾濫による家屋や人的被害がなくてよかったと思っています。 黒沢川の末流は、一級河川では全国的に例を見ない尻無川となっています。現在各地で起きている異常気象による洪水被害が、この地域にいつ起こるか分かりません。 当時計画していた黒沢ダムの建設は、当時の田中県知事の脱ダム宣言により中止となりました。その後、黒沢川の治水について様々な検討がなされ、黒沢マレットゴルフ場の上流、赤沢橋のところに大規模な調整池を造ることになりました。工事は長野県が行い、工期は令和8年1月13日であり、現在工事が進められています。 しかし、広域排水事業で新規に造られた安曇野排水路と黒沢川の接続が計画されていますが、用地は確保されていますが、いまだ接続されていません。工事は県事業でありますが、調整池の進捗状況及び洪水対策の効果と、黒沢川と安曇野排水路の接続について、今後の見通しを都市建設部長にお伺いします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 黒沢川上流で県が計画している黒沢川調整池につきましては、市道三郷1級12号線に架かる赤沢橋上流に設置されるもので、調整池の全長が約320メートル、幅員が約120メートル、深さ15メートル、調整池の容量は約25万立方メートルとなります。 調整池につきましては、降雨や洪水に備えて設置するもので、洪水により上昇した河川水を調整池に流入させ、下流への流下量を調節することで被害の軽減を図るものです。また、調整池に貯水された水は、洪水が収まった後、放流口から排水し、次の洪水に備えるものです。 市では、黒沢川調整池整備と併せて、市道三郷1級12号線の拡幅改良と赤沢橋の架け替えを進めています。現在の市道は、赤沢橋に向かって急勾配でカーブしながら下っていますが、整備後は勾配が緩和されることから、安全性が向上し、通行しやすい道路になる計画です。 調整池の進捗状況ですが、令和2年度から調整池本体の工事に着手し、今年度は昨年度に引き続き、調整池本体工事と併せて仮設道路、仮橋の工事を実施していくと聞いています。 また、黒沢川と安曇野排水路との接続につきましては、接続部分の用地取得は完了していますが、安曇野排水路と接続すると万水川につながることになりますので、市が検討を進めています万水川下流域の内水対策と調整を図りながら進めていくと聞いております。 市でも、黒沢川治水事業の促進が図れるよう、県と連携して事業促進を図ってまいります。 以上です。 ○議長(平林明) 中村芳朗議員。 ◆2番(中村芳朗) 黒沢川の治水対策、これにつきましても、今工事が行われて、規模等も今お伺いいたしました。こちらが出来上がると、多分、安曇野排水路との接続ができるのではないかと思っておりますので、今後も県のほうに引き続き要望、また協力をして行っていただきたいと思います。 時間がありますが、以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。--------------------------------------- △橋本裕二 ○議長(平林明) 続いて、7番、橋本裕二議員。持ち時間は20分以内といたします。 橋本議員。     (7番 橋本裕二 登壇) ◆7番(橋本裕二) 7番、橋本裕二です。 それでは、通告に従いまして、一般質問を始めさせていただきます。また、お手元に3枚の資料をお配りしております。 それでは、まず、デマンド交通あづみんの今後についてお伺いいたします。 8月の広報で、オンデマンド交通あづみんがスマホのアプリで呼び出せるようになるとお知らせされていました。最近何回か使わせていただいたのですが、運賃300円で自宅まで迎えに来てくださって、30分以上かかるようなところまで快適に乗せてもらえます。今回のスマホのアプリ化によって、これまで指摘されていた待ち時間の問題が解消されれば、利用者にとっては夢のような公共交通だなと感じました。 ただ、逆に、そのサービスの手厚さゆえに気になった点がありましたので、お伺いいたします。 実は、数人の運転手さんから伺ったのですが、ドア・ツー・ドアの送迎はなかなか大変だということでした。今、運転手さんの成り手不足も大きな問題だそうで、もう少し軽い公共交通システムにつくり変えていったほうが持続可能なサービスとなっていくのではないかと感じております。 つまり、将来的にドア・ツー・ドアの運用を見直し、バス停のような乗り場をつくることができれば、走行経路が各段にシンプルになります。そうすることで、車の台数を増やさなくても、1日の乗客数を増やすことができるのではないでしょうか。昨今の燃料費の高騰を考えても、運行の効率化は大きな課題であると考えます。 また、公共交通は、安くて早い場合にのみ使われるものだと思うのですが、例えば10人の乗客全員の自宅を回っていては、早い交通は望めません。本当にドア・ツー・ドアの送迎が必要な方々については、市では既に障害者外出支援利用券という呼び方で、タクシー券の交付を行っています。 先日、松本のバス停でバスを待つ人たちを見て、人の顔が見えるまちって結構いいなと感じました。皆さん、バス停まで少し歩かれたのだと思いますが、ちょっとした運動が必要になるまちのデザインというのも、これからは必要になるのではないかと思います。 また、塩尻に行ったときには、アプリで運用されているオンデマンドバスのるーとに乗ったのですが、町なかで乗り場のサインが目に入ってくることもあって、サービスそのものの周知もうまくできており、また、これが乗車率の向上にもつながるだろうと、そういうふうに感じました。 そこで、お伺いします。 デマンド交通あづみんですが、ドア・ツー・ドアで送迎する手厚いサービス、アプリ化によって利便性が大幅に増し、利用者が増してくるであろうことを考えたとき、これは将来にわたって持続可能なサービスなのか。バス停のような共通の乗り場からのみ乗降するシステムにつくり変え、運行効率を上げていく可能性はありますでしょうか。政策部長、お願いいたします。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) デマンド交通あづみんですけれども、ドア・ツー・ドアの送迎を行うタクシーに準じた利便性と、それから乗り合い・低料金というバスに準じた特徴を兼ね備えた移動サービスを行っております。 主に自動車を運転しない高齢者などの交通弱者に対して、日常生活の維持に向けて、買物、通院、公共施設等への立ち寄りを支援することを目的に運行しております。年間8万人の方に御利用をいただいておりまして、利用者の約6割が60歳以上の方となっております。特に80歳代の方が全体の30%を占めていらっしゃいます。 議員御提案のとおり、バス停を設置するという方法もございますけれども、バス停までの移動に困難を感じる方も一定数いらっしゃいます。こういった方々の実情を考えますと、運行の効率を上げるためにドア・ツー・ドアをやめてしまうということは、現在のところ考えてはいない状況です。 以上です。 ○議長(平林明) 橋本議員。
    ◆7番(橋本裕二) これ、私がちょっと聞いた範囲なんですが、あづみんに乗りまして、何人かの利用者の方にお声かけしまして聞いたところ、家の前まで来てもらわないと困るというふうにおっしゃった方は実はいらっしゃらなかったです。逆に、家の前まで来られると、乗客の皆さんに家をじっと見られている感じがして嫌だという、そんな意見もありました。 実は、あづみんの運転手さんからよいアイデアをいただいたのですが、例えば各地区にあるごみステーションの近辺を乗り場にすれば、皆が行き慣れた場所ですし、車の取り回しもよいだろうということでした。 あまり費用をかけないバス停のつくり方もあるようでして、参考までに配付資料1ページで御紹介しています。1ページの上のほう、塩尻の例ですが、路面貼付け式の案内板という形で、すごく簡単にバス停のようなものをつくられている事例があります。 少しでも歩くことが習慣になって、健康的なまちになればよいなという理想はあるのですが、歩かなくてよいまちづくりと、あえて少し歩かせるまちづくり、市はどういった方向性を取っていくのでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。 ○議長(平林明) 太田市長。     (市長 太田 寛 登壇) ◎市長(太田寛) あづみんの利用者は、御高齢の方とか、障害をお持ちの方とか、様々な方がいらっしゃいまして、交通弱者が非常に多くを占めております。ドア・ツー・ドアでなければ利用できない方もたくさんいらっしゃいます。 先日、私の高校の友人で、本人は今横浜に住み、安曇野市内に100歳の父親が独りで住んでいる友人が参りまして、父親は元気であるけれども、医者に行くときに、自宅まで来てくれるあづみんがあるので助かっているという話がございました。もし健康と称してバス停まで歩かせることを優先すれば、そのような方々の外出機会を奪ってしまうことになり、市として、そのような対応は難しいと考えております。 市民の皆様がより気楽に外出するための移動手段として、ドア・ツー・ドアのあづみんを利用し、少しでも外に出る機会を確保していただくことのほうが、フレイル予防など健康寿命の延伸につながることと考えております。 議員御指摘のような運行効率によって交通弱者を切り捨てる、こういった施策は私は取りません。そしてまた、歩かせるまちづくりといった上から目線の言い方で、私は安曇野市を見ておりません。 以上でございます。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) すみません、私も交通弱者を切り捨ているようなことは全く考えておりませんで、先ほど申しましたとおり、市では本当にドア・ツー・ドアの送迎が必要な方々については、障害者外出支援利用券という呼び方でタクシー券を用意しています。なので、そことあづみんは、少しすみ分けたほうがいいんじゃないかなと、そういうお声も聞きますので、そういった御提案をさせていただきました。 土日や夜間の運行についてお伺いします。 特に夜間の運行についてですが、夕方5時以降、帰りの便がない状態では、目的地に行ったはいいけれども帰れないということが起きるかと思います。これじゃ不安で使えないというのが、どうしてもあるかと思うのですが、例えば塩尻ののるーとは、平日と土曜日で夜8時まで運行しています。日曜日と祝日は夜6時まで運行しています。市の今後はどうでしょうか、土日と夜間の運行についてお伺いいたします。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) お答えの前に、先ほどの件で、令和2年にアンケート調査をやっておりまして、65歳以上のあづみんの利用者の方からなんですけれども、アンケート調査を行っておりまして、利用された方の約8割の方が、自宅まで来ていただいてありがたいというお答えをいただいておりますので、一応御報告させていただきます。 それから、ただいまの御質問でございます。まず土日の運行についてですけれども、11月からあづみんリニューアルをさせていただきますけれども、あわせまして、土曜日の運行の実証実験を3か月間行わせていただきたいというふうに考えております。 それから、夜間の運行につきましては、来年度、こちらのほうも実証実験を行わせていただきたいというふうに、今検討中でございます。時間については、現在、午後7時ぐらいまでの延長を検討しております。 以上です。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 特に夜間の運行について、期待しております。よろしくお願いいたします。 私も、家の目の前まで来ていただけると本当にうれしいんですが、まちの若返りとかシステムの効率性とかを考えたときに、もうちょっといいやり方があるんじゃないかと、そんなふうに思っています。 続いて、観光客による利用についてお伺いいたします。 現状、観光用の巡回バスは観光シーズンに集中させて、年間52日間走行しているだけです。これは1年に直すと、1週間に1日走っているという計算になります。今の時代は観光といっても、ワーケーション目的の方もいらっしゃるはずで、観光シーズンにとらわれていては、お客さんを取りこぼすのではないかと心配します。 観光地における公共交通は、最低限のおもてなしだと思っております。のるーとの例ですが、アプリのダウンロードからクレジットカードの登録を済ませておけば、たった二、三十秒で配車予約ができます。これが週7日動いていますで、非常に便利です。 また、都市部にいる若い皆さんに安曇野に来てもらおうとした場合に、見ておかなければならない数字があります。市内観光客の移動手段は、自家用車とレンタカーで81%ですが、一方で、大手損害保険会社の調査によりますと、二十歳の方の運転免許保有率は59%です。これ、都市部に限ると48%、都市部の女性に限ったら43%まで下がります。しかも、私の経験では、東京とかだと、ほぼ誰も、皆さんペーパードライバーという状況です。自分の車を持っている人、二十歳の方16%、車を所有する経済的な余裕がない方61%、こういう数字が出ています。 おもてなしとしての安価な公共交通が整備されていなければ、遊びに来てもらうことすら難しいかもしれません。安曇野に観光で来られる方々が中高年層中心であるということの一因になっているかもしれません。観光客の一部は未来の移住者だと考えます。 また、海外の方にもたくさん来ていただきたいわけですが、少し海を渡りますと、インドでは、オートリキシャという三輪のバイクの簡易なタクシーが縦横無尽にまちを走っています。私も昔乗りました。現地の映像でよく出てくる乗り物ですので、皆さん御存じかと思います。 いまや、そのオートリキシャですら、ウーバーというアプリを使って呼び出せるそうです。このウーバーというアプリ、今、世界の1万を超える都市で使われているようですので、海外の方にとっては、こういうアプリでの配車が今や常識となっています。 そこで、お伺いしますが、観光客に向けて、積極的なあづみんの利用というのは、これから呼びかけていかれるのでしょうか。また、市が導入するアプリは外国語に対応にするのでしょうか。よろしくお願いいたします。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) あづみんにつきましては、広くまた観光客の皆様にも御利用いただける移動手段としまして、情報発信のほうはさせていただきたいと思います。今後、観光協会、それから商工会とも相談させていただきまして、駅や来訪者が多い施設などに利用案内を設置させていただきたいと思います。 あと、あづみんのほかにも、シェアサイクルなども用意されておりますので、そちらのほうの御利用も促していきたいというふうに思います。 御質問のアプリですけれども、アプリにつきましては、11月から、スマートフォンから予約できます「のるーと」という専用のアプリを導入予定でございます。お使いになられていますスマートフォンの言語設定によりまして、アプリ内の表示も外国語対応とすることができます。 スマートフォンの設定では、数多くの言語に対応しておりまして、たくさんあるんですけれども、そのうち英語、ドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語などについて、実際作動できるかどうか、私どものほうで動作の確認が済んでおりますので、そのような案内もしていきたいというふうに思います。 以上です。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) サービスの周知をしていただけるということで、一例でお配りした資料1枚目の中段に、塩尻が使っているアプリダウンロード用のQRコード付のポスターの写真を載せています。こういったポスターが、例えば穂高駅とか、観光とちょっと違うんですが、市内の大事な場所の一つである、例えばこども病院とか、あちら、本当に大変な方々が通われていますが、公共交通への接続が今のところないんですよね。それで、お医者さんも看護婦さんも、何でだろうとよく話題にされています。 そういうこども病院とかにも、こういうポスターが貼られて、誰でもアプリをダウンロードできて、すぐにあづみんを呼べるというようなふうになれば、すごく理想的だなと思っております。 続いて、より大きなビジョンをお伺いいたします。 あづみんを活用することで、1人1台車を所有する社会から、昔のように車は一家に1台、こういうまちづくりはできないでしょうか。政府が掲げる2050年カーボンニュートラル、これを達成するには、マイカーに頼らないまちづくり、これは避けては通れないと思います。 安曇野市の環境は非常に牧歌的ですばらしいのですが、道路だけは交通量が多くて非常に危ないです。また、昨今のエネルギー価格の上昇によって家計は大変なわけですが、車を維持していかなければ暮らしが成り立たない、そんな状況があります。 ちょっと計算してみたのですが、車の所有を1台減らすことで幾ら節約できるのか。実は、軽自動車を手放すと、年間で38万円浮く計算になります。これは購入費と維持費を考慮しています。もし、毎日あづみんで1往復したとしても、年間で16万円ほど節約できる計算になりますので、どんどん乗ってもらって生活を支える、そんな公共サービスがあったら理想的だなと思います。 改めてお聞きします。 温暖化対策の観点、また道路の安全性を向上させる観点、そして市民の家計を支える観点から、あづみんの利用を奨励し、自家用車の所有台数を減らしていくようなことを目標とするのはいかがでしょうか。お願いいたします。 ○議長(平林明) 渡辺政策部長。 ◎政策部長(渡辺守) 自家用車の台数を減らすことによりまして、議員御提案のメリットも考えられますけれども、自家用車も市民の重要な移動手段でありまして、各家庭の御事情もありますことから、一家に1台を推奨するようなことは考えてはおりません。 デマンド交通あづみんは、自動車など様々な交通手段の中の一つでありまして、利用者の方々には、選択肢の一つとして有効に利用していただきたいと思います。引き続き機会をとらえまして、あづみんの利用をPRしてまいります。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) マイカーありきのまちのデザインというのは、持続可能ではないんじゃないかというようなことも思います。公共交通の発展を強く望みます。 それでは、交通つながりで、自転車の走行についてお伺いいたします。 そこに自転車があるまち安曇野を掲げている当市において、市民アンケートで、自転車を使わない最大の理由が、道が危ないからとありました。先日の議会報告会でも、安曇野市で自転車に乗るのは命がけだという意見がありました。実際に、狭い車道を自動車と並走されている自転車によく出くわします。 日常生活において自転車をもっともっと使ってもらうためには、安全性が確保された自転車専用通行帯の整備が必須だと考えますが、具体的な整備計画、延長の距離や時期等ありましたら、教えていただけますでしょうか。お願いいたします。 ○議長(平林明) 今吉都市建設部長。 ◎都市建設部長(今吉聡) 市内で自転車専用通行帯が整備されている箇所は、穂高駅前の県道でございますが、国道147号との交差点、穂高駅入口交差点から西、穂高駅前交差点までの約450メートルに整備されております。 現在計画がある箇所としましては、明科駅前の国道19号東栄町交差点から南へ約800メートルの区間に、国道の歩道整備に合わせ、国が設置を予定しております。 なお、既存道路への新たな自転車専用通行帯の設置につきましては、道路幅員が不足することから、用地を確保し、道路を拡幅する必要が生じるため、難しいと考えております。 そのため、今後の計画としましては、安曇野市道路整備推進計画に基づき、道路新設や道路改築に合わせ、自転車専用通行帯の設置を考えていくことになります。 以上です。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 当市では、大型車も多く通りますので、自転車にとって車道はやはり危険過ぎると思います。もし自転車専用通行帯の整備が、800メートル計画されているということなんですが、なかなか進まないのであれば、そして、それでも自転車のまちというのを掲げていくのであれば、現実的に考えて、残すところは歩道しかないのではないかと思います。 13歳未満の子、70歳以上の方、体の不自由な方々は、自転車での歩道通行を認められていますが、そこに当てはまらない皆さんは歩道を走れないのかという問題です。自転車は基本的に車道を走ることというルールがありますが、その一方で、市内歩道のうち3割以上が自転車通行可能な歩道と認定されています。また、道路交通法第63条の4項によって、道路に危険があると認められるときは歩道を自転車で徐行できるようになっています。これらをもっとはっきりと周知すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 また、自転車で通行可能な歩道については、規定の標識だけではなくて、これは正直見づらいと思います。例えば、歩道の上に安曇野市独自の自転車マークを、例えば200メートル間隔とかでペイントして、より見えやすくしていくというのはどうでしょうか。ちょっと愛嬌のあるロゴを探して、1ページ目の下に載せてみました。市民生活部長、よろしくお願いいたします。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) 中・高生等を対象とした交通安全教室では、自転車交通安全利用五則に基づく、自転車は車道が原則、歩道は例外というルールを教えています。あわせて、普通自転車の歩道通行可を示す標識や、危険防止のためやむを得ない場合の歩道通行についても教えています。 自転車が関わる交通事故を抑止するため、関係機関と連携し、歩道通行も含めた自転車の安全利用について、さらなる周知・啓発を図ってまいります。 歩道への自転車マークのペイントについては、庁内及び警察、公安委員会等、関係機関と協議をさせていただきます。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 登下校の時間を除けば、残念ながら、ほとんど歩道を歩く方はいらっしゃいません。苦肉の策だと思っているんですが、自転車と歩道の相性はそんなに悪くないんじゃないかと思いまして、問題提起させていただきました。 続きまして、三郷の悪臭問題に端を発するテーマになりますが、家畜排せつ物と市内事業ごみに含まれる生ごみを原料に用いる発電事業として、バイオガスプラント建設の実現可能性を調査してはいかがでしょうか。 少し説明させていただきます。 6月定例会の一般質問において、中村芳朗議員より、三郷の家畜ふん尿による悪臭問題が取り上げられました。その後、三郷在住の方とお話しする機会がありまして、悪臭が大変でとやはりおっしゃっていました。お一人の方は都会からの移住者の方で、新築を建てられて、遠くからお友達を呼んでこられて、お披露目を兼ねてお庭でバーベキューをされていたそうなのですが、途中から臭いがひど過ぎて、外でのバーベキューを続けることができなくなったということです。三郷は松本への近さから、移住の候補地にもなりやすい地域だと思いますので、この問題は完全解決を目指したほうがよいだろうと思います。 また、もうお一人の方からは、臭いのひどさもお話にありましたが、よその地域じゃ牛のふん尿からエネルギーを取り出して車を走らせているらしいよと、そういうふうに教えていただきました。それで、調べてみたところ、にわかに信じ難いのですが、乳牛1頭が1年間に出すふん尿のエネルギーで、電気自動車であれば6,000キロほど走らせることができるそうです。 もっとすばらしいデータがありまして、外食産業から出る食品廃棄物からは、乳牛のふん尿の七、八倍のエネルギーを取り出せるということです。2枚目の一番上のグラフのとおりです。 このような家畜排せつ物や食品廃棄物、また下水の汚泥からメタンガスを取り出し、発電につなげる設備をバイオガスプラントと呼びます。バイオガスはカーボンニュートラルであるため、温暖化防止対策になります。また、昨今のエネルギー価格の上昇や円安、気候変動の影響による災害の増加を考えれば、エネルギーの自給は地方自治体にとって避けられないチャレンジであると思います。 また、バイオガス発電は24時間安定して電力を得られるので、非常電源として非常に有効です。それ以外にも、当市の場合、三郷の悪臭問題が解決すれば、転入者の増加につながり得ますし、プラント建設そのものの経済効果、またプラント運用に伴う雇用創出、畜産業の活性化、数多くのメリットがあると思います。 当市に発電の原料はあるのか、コストはどうなのか、これらについて考えてみたいのですが、まず材料のほうから、3ページ目に載せていますが、牛、豚、あと事業所から出る生ごみを合わせれば、全部牛換算にして4,900頭分の原料がありそうです。生ごみは、ひとまず事業所から出るものだけをカウントしましたが、年間6,000トンもの量になります。増え続ける事業ごみ問題の解決にもつながります。 バイオガスプラントで有名な北海道鹿追町、当市と同じく悪臭に対する苦情問題があり、そこから始まったプロジェクトだったそうです。小さいほうのプラントで1,300頭、大きいほうのプラントで牛3,000頭分を受け入れて、悪臭問題を克服したそうです。数字を見れば、当市において原料が足りないということはないかと思われます。 一方で、コストはどうかといいますと、こちらも、3ページ目中段になりますが、鹿追町の大きいほうのプラントを例に考えてみたいのですが、建設費は23億円になります。このうち半分は環境省等の補助金をお願いして、さらに合併特例債もしくは過疎対策事業債を充てると、プラントを二、三十年使うことで、1年当たりの市の負担は1,500万円から2,000万円程度、これ、三郷にある堆肥センターの年間予算と大差ありません。 また、この建設コストですが、これ、実は打ち消されるコストじゃないかと思っていまして、というのも、穂高クリーンセンターに投入していた生ごみが一気に減れば、焼却施設の燃焼効率も格段に上がって収支が改善します。例えば福岡県の大木町というところ、人口1万4,000人の町ですので、安曇野市の7分の1ぐらいの規模です。バイオガスプラントを導入して、毎年のごみ処理費用が3,000万円も節約できたそうです。 次に、ランニングコストですが、実は発電した電気を売ることで、コストを上回って収益になります。鹿追町の場合は、年間の収益が1億円を超える規模です。経産省のFIT制度、発電した電気の固定価格買取り制度ですが、太陽光の買取り価格がこの10年で4分の1になったのと違って、メタンガスのほうは、太陽光発電の3.5倍の価格、35円で20年間買い取ってもらえます。 買取り制度が終わった後のことを考えましたが、年間の発電量500万キロワットアワーで、電気自動車に直すと3,500万キロ走れるだけの発電量です。市の公用車とあづみん、走行距離を計算しましたが、年間で100万から150万キロ程度ですので、その30倍ほどの電気を生み出せる計算になります。売電もできるでしょうし、当市の様々なエネルギー需要を満たせる可能性を秘めています。 最後に、畜産業のふん尿を全部発電に使ったら堆肥がなくなるじゃないかという御心配について、バイオガスプラントを稼働させますと、副産物として、消化液と呼ばれる高品質の有機肥料が生成されます。これは液肥になります。鹿追町では年間数万トンの液肥が酪農家や農家さんの圃場に還元されて、生産基盤を支えているということです。 有機肥料を自給して、これを安く提供することで、農家の経営支援にもなりますし、資源循環型の有機農業の拡大にもつながります。2050年までに化学肥料30%減というのを目指している国の目標とも整合します。 以上、たくさん申し上げましたが、市長にお伺いします。 このようなバイオガスプラント、いかがでしょうか。安曇野市にも導入して、悪臭問題解決、電気を自給して収益も上げ、有機肥料も作る、このような可能性はありませんでしょうか。お願いいたします。 ○議長(平林明) 太田市長。 ◎市長(太田寛) 今の御提案のバイオガスプラントでございますけれども、御承知の穂高広域施設組合、この新しい処理施設建設に当たりまして、長期間にわたりましてバイオガスプラント設置のための実証実験も行われたと。結果として採用しなかった経過がございます。 カーボンニュートラルを目指すに当たって、再生可能エネルギーの導入は必須でございまして、今年度、環境省の補助を得て、キノコ廃培地を乾燥・固形化して熱利用化する事業も計画しております。引き続き事業者、関係者と連携して、安曇野市で現実に取り組める再生エネルギーの実現可能性を探ってまいりたいと考えております。 この問題について、詳しくは農林部長、それから市民生活部長から答弁をさせていただきたいと思います。 ○議長(平林明) 赤澤農林部長。 ◎農林部長(赤澤哲也) 畜産農家から排出されます家畜排せつ物の多くは、堆肥センターに原料として搬入をしております。また、各農家の畜舎の敷材や自家用の飼料、周辺農家への販売用としても堆肥が利用されております。 バイオガス発電プラントは、畜産悪臭対策や再生可能エネルギーの生産など、有効な施設であることは承知をしております。しかし、安定した原料の確保、施設整備に係るコスト、大量に生産される消化液の供給先や運搬散布方法など、課題も多くございます。 特に、バイオガス発電によりプラントから生成される消化液は、投入した原料とほぼ同量が発生すると聞いておりまして、市内で農作物を生産する上で、施肥を行う時期以外は貯留する、保管する必要が生じるということでございます。これにより、大規模な施設の整備も求められます。 また、原料として投入いたします家畜排せつ物につきましても、わらやおがくずなど雑物が混ざっておりまして、多く含まれる場合には発電効率や関連施設の機能が低下するなど、こちらも課題があることから、実現の可能性の調査につきましては時期尚早と考えております。 以上です。 ○議長(平林明) 山田市民生活部長。 ◎市民生活部長(山田真一) バイオガスによる発電についてですが、穂高広域施設組合で平成17年度から平成24年度に実証実験を行っています。組合の新ごみ処理施設建設に当たっては、この実証実験結果も踏まえて、バイオガスプラントを設置する案も検討されましたが、焼却熱を利用し、発電・売電する施設としております。 御提案の事業系可燃ごみから生ごみだけを分別し、収集運搬するには、事業者に手間と二重のコストを負担していただくことになります。また、安定的に稼働させるには、ごみ減量化の施策に反し、排出量を確保していただく必要もあります。さらに、用地の確保、送電線への接続などの課題もあります。 確かに導入時には手厚い補助金がありますが、固定価格買取制度に頼ると、持続可能な運営ができません。また、エネルギーの地産地消にも結びつかないと考えております。改めて生ごみを原料とするバイオガスプラント建設検討の必要はないと考えますが、再生可能エネルギーの必要性は理解しているところでございます。 畜産廃棄物からメタノールや水素を生成する取組を始めた事業者もいます。カーボンニュートラルを目指し、バイオガス発電に限らず、あらゆる可能性を事業者等と連携し、探ってまいります。 ○議長(平林明) 橋本議員。 ◆7番(橋本裕二) 液肥の問題に関しては、他地域で好事例がありますので、研究していただきたいと思います。 ごみの問題は、ごみを減らさないといけないのに、ずっと増えている市の現状があると思います。なので、ごみの確保も問題ないんじゃないかと思います。以前は生ごみだけ、別に分別されていたというのも聞いています。 今、ヨーロッパとかで、エネルギーを他地域に頼っているところ、急にエネルギーが入らなくなって、電気代が5倍とかになって悲鳴を上げています。こういったことにならないように、安曇野の標準化計画をよろしくお願いいたします。 以上になります。ありがとうございました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(平林明) 以上で、本日の議事日程は全て終了いたしました。 明日9月13日も一般質問を行います。午前10時までに御参集ください。 本日はこれをもって散会いたします。 大変、皆さんお疲れさまでございました。                              (午後4時08分)...