安曇野市議会 2022-03-04
03月04日-05号
令和 4年 3月 定例会 令和4年
安曇野市議会3月
定例会議事日程(第5号) 令和4年3月4日(金曜日)午前10時開議第1 市政一般に対する質問
内川集雄議員 小林純子議員 増井裕壽議員 臼井泰彦議員 松枝 功議員
召田義人議員---------------------------------------出席議員(21名) 1番 矢澤毅彦 2番 中村芳朗 3番 大竹啓正 4番 増井裕壽 6番 辻谷洋一 7番 橋本裕二 8番 臼井泰彦 9番 小林陽子 10番 松枝 功 11番 竹内秀太郎 12番 中村今朝子 13番 林 孝彦 14番 井出勝正 15番 増田望三郎 16番 猪狩久美子 17番 召田義人 18番 内川集雄 19番 宮下明博 20番 小林純子 21番 一志信一郎 22番 平林 明欠席議員(1名) 5番
岡村典明---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 市長 太田 寛 副市長 中山栄樹 教育長 橋渡勝也 総務部長 久保田剛生 政策部長 高嶋雅俊 財政部長 宮澤 修 市民生活 山田真一 福祉部長 矢口 泰 部長 保健医療 鳥羽 登 農林部長 赤澤哲也 部長 商工観光 都市建設 久田裕治 坪田浩昭 部長 部長 上下水道 堀内寅生 教育部長 平林洋一 部長 政策経営 総務課長 丸山一弘 丸山修一
課長---------------------------------------事務局職員出席者 事務局長 細田昌伸 次長 青木規素 議事係長
山田なつ子---------------------------------------
△開議の宣告
○議長(平林明) 令和4年3月4日金曜日、3月定例会。 会議に先立ち申し上げます。
岡村典明議員より、本日の会議を欠席する旨の届出がありましたので、御報告いたします。 ただいまの出席議員数は21名で定足数に達しております。 よって、直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事は、お手元の議事日程第5号により進めてまいります。 また、本日の一般質問に伴う議員からの配付資料は、お手元と傍聴受付に配付してありますので、御報告します。 (午前10時00分)
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△市政一般に対する質問
○議長(平林明) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。 本日の発言通告者は、18番、
内川集雄議員、20番、
小林純子議員、4番、
増井裕壽議員、8番、
臼井泰彦議員、10番、松枝 功議員、17番、
召田義人議員の、以上6名でございます。 御報告申し上げました順序により発言を許します。
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△内川集雄
○議長(平林明) 最初に、18番、
内川集雄議員。持ち時間は30分以内といたします。 内川議員。 (18番 内川集雄 登壇)
◆18番(内川集雄) 18番、内川集雄です。 通告に従い一般質問を行います。 まず、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、
ウクライナ人の当たり前の日常を破壊し、未来ある子供たちの命を奪い、多くの罪なき命を奪った。この事実は実に悲しいことであります。今後も、多くの命が失われると思うと、心が痛く、怒りを覚えます。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に強く抗議する。一刻も早く青空と黄色の麦畑に子供たちの笑顔が戻ることを願い、そして、今、私がここで一般質問をさせていただくことが、24時間365日、日本の平和の仕事をする方々のおかげと、感謝を申し上げます。 まず、「
遺産相続人がいない!
?~人口減少から見る安曇野の姿~」2020年国勢調査から22年度過疎地域に関して、全国1,718市町村の51.5%に当たる855市町村が過疎自治体に指定され、過疎自治体が5割を超えるのは、1970年の
過疎指定制度が始まって以来、初めてのことであります。 昨年12
月定例会一般質問で使用させていただきました安曇野市と同じ漢字3文字目が漢字の「野」、野の
北海道富良野市が、全部過疎に新規指定をされました。安曇野市も一部過疎に指定され、政府の4月1日付の官報で公示されます。 このまま人口が減少し続ければ、いや応なしでも縮んでいく安曇野の姿を見ることが予想され、社会保障など
行政サービスの現状維持が難しくなります。 市長はこれをどのように受け止め、重点施策に生かしていくのか、市長にお伺いいたします。
○議長(平林明) 太田市長。 (市長 太田 寛 登壇)
◎市長(太田寛) 一部過疎の問題につきましての御質問に対して、御答弁させていただきます。 今、お話がございましたが、令和4年4月1日付で、明科地域が過疎の指定を受けるということで、安曇野市については一部過疎という扱いになります。 まず、明科地域について申し上げますと、明科地域の大幅な人口減という状況は、地域の持続性を考えれば早急な対策が必要だと考えております。 一方で、この過疎地域の指定を受けることによりまして、明科地域の発展のために行う事業等につきましては、財政支援を受けることができるようになります。例えば、小・中学校、保育所の整備に関する国庫補助金のかさ上げ、あるいは
過疎対策事業に対する
過疎対策事業債の充当、
過疎地域持続的発展支援交付金の対象等でございます。こうした援護措置を有効にするため、令和4年度におきまして、
過疎地域持続的発展市町村計画を策定いたしまして、明科地域の集落機能の維持・拡充や、地域で安心して暮らし続ける基盤をつくってもらいたいと考えております。この旨につきましても、過日、各部長に指示をしたところでございます。 安曇野市全体で捉えますと、実は社会増はしております。一部、自然減の問題もございます。自然減の問題につきましは、子育て対策の充実等によりまして、お子さんを生み育てやすい環境をつくるということで、人口増につなげたいと思っておりますし、また、
空き家対策等もございますが、他地域からの移住の促進を図りまして、この社会増をもっと増やしていきたいというふうに考えまして、全体として安曇野市が継続的な発展を続けるように努力してもらいたいと考えております。 以上です。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) 今、御答弁いただきました。私たち、市長の施策について、十分私たちも協力をしていきたい、そのように思っております。 少子高齢化、核家族化が進み、孤立した高齢者世帯の限界集落、空き家などがクローズアップされる中、孤独死も話題とされております。 そこで、今後増えるであろう、安曇野市における所有者不明、
遺産相続人がいない、相続未登記などの空き家、空き地、農地、山林について、人口減少、過疎化も含めて伺ってまいります。
所在者不明土地などの現況と見通し、課題、そして、その課題に対する対策について、所管であります
市民生活部長、農林部長にお聞きいたします。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 市が把握している空き家戸数は、令和3年12月末現在で1,086戸でございます。うち、草木の繁茂など軽微なものも含めて管理不全の空き家が7割弱あります。また、市外在住者が所有する空き家は、全体の6割弱、所有者不存在、所有者を追えない空き家も11戸確認しております。特に、相続未登記や所有者不存在な空き家については、場合によっては、利害関係者による
相続財産管理人制度の活用や、市が略式代執行を行わざるを得ないことが想定され、解決までに時間を要すという課題があります。令和5年4月以降、相続登記の義務化や、
相続土地国庫帰属制度の創設が予定されていますので、
空き家予備軍となる世帯への制度普及と予防啓発に努めてまいります。
○議長(平林明)
赤澤農林部長。
◎農林部長(赤澤哲也)
所有者不明農地、山林についてのお尋ねでございます。 昨日の
小林陽子議員への答弁と一部重複をいたしますが、よろしくお願いいたします。 所有者不明の農地の面積等につきましては、具体的には把握しておりませんが、今後、増えていくことは十分予想されております。参考までに、国土交通省が示しております平成29年度の地籍調査における登記簿上の
所有者不明土地の割合は、全国農用地の19%との数値もございます。このような農用地は、耕作放棄地や
遊休荒廃化が進むことが懸念をされております。このため、
市農業委員会では、農業委員、
農地利用最適化推進委員が毎年地区ごとに
農地パトロールを行うなど、
遊休荒廃化を防止する取組を行っております。 また、所有者不明の山林面積につきましても、農地と同様に具体的な把握はございませんが、先ほど申し上げました、国土交通省が示します数値によりますと、全国林地の28.2%との数値がございまして、農用地より高い割合を示しております。 このような、
所有者不明山林は、農地と同じように適切な管理ができず、山林の整備を進めていく上での支障が生じるものと捉えております。国も
所有者不明山林の扱いにつきましては大変危惧をしており、適切に山林を管理するため、
森林経営管理法において特例措置が講じられております。これにより、特定の手続を経ることにより、
所有者不明山林の管理を自治体の行うことができる仕組みが構築されております。この法制度に基づく対応が、
所有者不明山林の根本的な解決とはなりませんが、管理が不足し、荒廃が懸念される山林の整備や管理に関しましては、公共の福祉に照らし必要を見極めながら、
森林経営管理法による特例措置を踏まえ、対応してまいりたいと考えております。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) ありがとうございます。 今、御答弁いただきました。私が本当に心配するのは、今、東山一つの観光として、私の地元、光城山がございます。この光城山の山頂には、畑として存在する個人所有地が幾つもある光城山の山頂です。しかも、相続がされていなくて、もう亡くなられた方のままになっている土地、いずれ、もしこれが光城山開発とかいろいろあったときは、これは大変になるんだろうな。そして、今、市として
コンパクトシティ、農地の集約化、そういうような形で取り組んでいる最中に、集積による効率化を目指している中で、公共事業などの実施に与える影響はどうなるのか。この辺のところ、
都市建設部長にお尋ねいたします。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 市道の改良事業などにおきましては、相続登記が完了していない土地は、これまでもございましたが、相続人が不明というような土地は、現在のところ確認されておりません。今後、そのような土地が確認された場合は、法務局など関係機関から指導をいただきながら必要な手続を行ってまいります。 なお、相続登記が完了していない土地につきましては、法定相続人に相続登記を行っていただいた後、土地取得に関する手続を行っております。 以上でございます。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) そして、私、一つ心配するのは、今、
安曇野市空家対策室、今後は組織が変わりますけれども、優良農地を、やっぱり農家がもうからない、そして相続人がない、そういう理由などから農地を売却し、そこに住宅開発などの開発行為があって新しく家が建つ、幾つかの家がどんどん建つ。そして、片や安曇野市全体を見ると、多くの空き家が存在してくるんです。これから先、どうなるんだろう、移住・定住で多くの人たちが安曇野に入っていただく、今ある空き家に入っていただいて皆さんが子育てをしていただくんだったら、それはいいかもしれません。そうすると、今現在ある住宅が密集しているところですら、孤独死が実際にあったりしているわけです。本当に今ここでどんどん優良農地をつぶして住宅をどんどん増やしていいのか。この新しく造ったのは、今現在、皆さんが、職員もそうなんですが、苦労して取り組んでいるのが、また40年、50年先に先延ばしするような形になっていくんだろう、この辺のところを危惧するわけです。その関係について、空き家のサイクルについて、所管の
市民生活部長にまずお聞きいたします。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 使用可能な空き家は、リフォームなどをして利活用を促進し、解体が必要な空き家は除却後、更地を宅地として活用することで、空き家と土地の効率的な
活用サイクルが生まれると考えております。こうした空き家と土地の活用により、供給過剰な
住宅ストックの減少、優良農地への新たな宅地開発の抑制につながることを期待しております。 以上でございます。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) やっぱり私としては、この辺のところはしっかり取り組んでいかなければ、先々の孫の代にまた苦労させるようなことがないようにしたいなと、私は思っています。やっぱり、農家ももうからなければいけない、そして、しっかりとして土地の存続するようなことをしていかなければいけないと思う中で、やっぱり土地の売却等々、そして山林、特に水源地など、この辺の売却に関して、売買等に関しては、外国資本に対してもしっかりこの辺のところは目を向けていかなければいけない。私は強くその辺を思うものです。 そして、ちょっとお聞きします。やっぱり人口減少、過疎化してくると、私として一番心配なのは、やっぱり
水道事業会計、営業収益のうち、給水収益どうなんだろう、この先の見通し、また水道法改正2018年12月交付、
水道施設等運営権の
コンセッション方式、施設の所有権を市が所有したまま、施設の
民間事業者に設定する方式を導入するのか。また、
農業集落排水事業及び
単独公共下水道事業について、処理区域の見直しや合併浄化槽の
かんがい処理場の統廃合時期などについて、下水道部長にお聞きいたします。
○議長(平林明)
堀内上下水道事業。
◎
上下水道部長(堀内寅生) お答えいたします。 1点目、給水収益の見通しについてですが、給水収益は人口に比例する要素がありますので、収益は減少していくものと考えております。しかし、令和2年度決算においては、企業利用の
使用水量増加によりまして、年間給水量が前年度比1.6%増加しております。 また、天候等に影響されることもありますので、このような点を踏まえますと、給水収益の見通しは流動的ですが、持続可能な
公営企業経営としましての要所といいますか、勘どころは、利益を生み、後年度の
水道施設更新費用に充当するところにあると思いますので、この点において、
水道事業会計は、平成29年3月に策定いたしました
安曇野市水道ビジョンに基づき運営しており、健全で安定した経営が継続されています。このビジョンは毎年度、計画に対する実績の検証を行っておりますが、財政計画において、収入面の計画と実績に大きな乖離は生じておりません。 なお、
当該ビジョンは事業計画中の中間点であるため、見直しをする必要があり、令和3年12月21日に、市長から、
安曇野市上下水道事業経営審議会会長宛てに諮問書の提出をしております。この
水道ビジョンの見直しは、将来的な水道管等の更新計画を基礎に、令和20年度までの収入・収支をシミュレーションし、バランスを勘案する中で財政計画を立てますので、給水収益についても、この計画において健全経営の継続の視点から検証してまいります。 次に、
コンセッション方式についてですが、導入についての予定は、現在のところありません。事例を調べてみましたが、水道事業については、宮城県が令和4年4月から導入をしているのみと聞いております。なお、全国的には、水道事業の広域化、共同化が検討されている状況がありまして、
コンセッション方式を導入する場合は検討課題となりますので、令和4年度に行う
水道ビジョン見直し業務の中で研究を進めてまいりたいと考えております。 続いて、
農業集落排水事業及び
単独公共下水道事業について、処理区域の見直しや処理場の統廃合についてでありますが、下水道は事業着手以降、短期間に集中的に施設整備を推進してきたことから、老朽化に伴う機械、電気設備の更新が同時期に訪れることになり、より一層事業の効率化が求められていますので、議員御指摘のとおり、今後は、持続可能な経営を確保しながら、現在の施設を効率的かつ有効的に使用していく必要があります。市といたしましては、中長期的な視点に立ち、
下水道事業の経営健全化、汚水処理の効率化について経営状況を踏まえまして検討を行い、その結果、
農業集落排水を含めた処理場を段階的に統廃合することが最良の手法と判断いしたしました。 この判断に至るまでに、合併浄化増、
合併処理場浄化槽設置による手法も研究いたしましたが、双方を比較しますと、
合併処理浄化槽の設置による対応は、浄化増の設置、これはおおむね自動車1台ぐらいのスペースが必要になります。それと、トレンチのスペース、これは蒸発散させるためのものですけれども、そういったスペースの確保が必要です。それと、施設の管理が使用者に新たな負担として発生いたします。それに対しまして、処理場の統廃合は、現状の下水道管を有効に利用しますので、下水道の便利さが維持され、利用者に新たな負担が生じません。このようなことから、合併浄化槽を取り入れていくという予定はしておりません。 以上です。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) 答弁をいただきました。 将来を見据えていて、見直し時期にはしっかり将来20年先、30年先見据えて、その時代に合ったタイムリーな施策を考えていただきたいと思っております。 これだけ人口が減ってきますと、私どもの地元でも、この4月1日から隣組の見直しがあります。というのは、隣組の運営ができない状態の隣組が出てきたと。そういう状況があるわけです。私たちの地域からの声でもありましたけれども、区の存続も難しいかもしれないという声もいただきました。将来、本当に安曇野市、区があって隣組がしっかり活動ができる、私はそういうのが必要だと思いますけれども、区、集落、この統廃合はあるのかどうか、
市民生活部長にその辺のところをお聞きいたします。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 令和3年4月1日現在でございますが、加入世帯が100世帯未満の区が5区あり、うち4区は50世帯未満であります。少子高齢、人口減少、さらに、ライフスタイルの変化や価値観の多様化などを背景に、区においても役員の負担増や区民の無関心など、課題が表面化してきております。こうした課題に対し、
安曇野市区長会では、事業や組織体制を見直し、一人一人が主体的に地域活動に参画し、支え合い、助け合う区の仕組みを構築することで、持続可能な区を目指しておられます。区や集落は、長い歴史の中で形成された、市民にとって一番身近で重要な
コミュニティーであります。現在、市に統廃合についての相談は寄せられていませんが、相談があれば、一緒に考えていきたいと考えております。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) ありがとうございました。 私は本当に、この集落が存続する、そして、私が一番大切に思っているのは、昔、歌にございました「とんとんとんからりんと隣組」というのが、やっぱり私は隣組のコミュニケーション、絆。この辺のところはしっかり大切にしていきたいと思ってもいます。
安曇野市市街がやっぱり過疎化が進む中で限界集落となった、代々その地域が引き継がれた資料や記録、各区でいまだに記録という役職を持っています、区の三役とかそういうところで。この記録というのは、一番大切な役柄です。その記録、その書籍、また地域の文化財のなくなりつつある、場合によっては過疎化になった集落のその保存など、それに対して教育部にどのように対応するのか、お聞きいたします。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えをいたします。 近年、各行政区で区の歴史をまとめた区史を編さんする動きが見られます。その中には、区史編さんに伴って収集した貴重な資料を整理し、区民の皆さんが活用できるよう、地区公民館で保存されているところもございます。 このような区史の編さん等、地区の歴史を明らかにする活動も、
教育委員会の職員が内容の確認や関連資料の提供等で協力をさせていただいているところでございます。また、子供たちに向けて地域の歴史等を伝える出前講座も行っておりますので、
市教育委員会としても、今後も引き続き地域の歴史や自然環境の魅力を発信するため、地域の皆さんに御協力していきたいと考えております。 以上です。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) ぜひ、私としては、その地域の代々引き継がれた大切な資料などはきっちり残していきたい。そこで、私として一つ提案をさせていただきます。これは、答えをいただくものではございませんけれども、私、ある地域に行ったときに代が変わりまして、新しく家を建てておりました。そのときに、そのお宅は元教職員、校長先生されていたお宅なんですけれども、かなりすばらしい蔵書、資料をお持ちでした。それが廃棄処分になって消えていってしまったんです。というのは、一度、恐らく太田市長もかなりの貴重な蔵書を持っているでしょう。橋渡教育長だって、かなりお持ちだと思います。それが消えていくということは、私は極めてつらいところもありますし、大変な状況だと思います。私はこの地域のそういうものを処分するんじゃなくて、やっぱり市の保管場所だってスペースあるんで、地域の公民館、または集会所等なりますけれども、そういうところでしっかり管理して、ミニ図書館みたいな形になって、そこには管理する公民館や図書を管理する元気な高齢者が集っていただいて、そして地域の子供たちがそこに、公民館に集い勉強をしたり先輩に教えていただく。そういうことができて、お互いに地域で地域の子供を育てる、そういう場所、ミニ図書館みたいなものができるといいなと。ネットワークをつくって、この地域にはこの資料があるんだよ、1億1つのデータで今できますので、そういうふうになればいいなと、私は思っております。 そこで、令和1年12月6日
定例会代表質問において、核家族が増え、結果として、財政、
地域コミュニティー、教育、子育て、介護、農業などの多岐にわたる問題があると。私としてやっぱりこういう問題を解決するには、多世代同居は大きなメリットがあるということで質問をさせていただきました。そのときの
市民生活部長の答弁、これはちょっと一部だけ抜粋させていただきますけれども、「近所同士の交流、また核家族を支える
地域コミュニティーの在り方や仕組みについて推進をしているところであります」以下続きますけれども、ここちょっと略させていただきます。そんな答弁をいただいたんですけれども、私自身は、今でもこだわりがあって、長谷川町子氏の
漫画サザエさん家族、そしてその地域、サザエさんが住むその地域の姿、私は理想だと考えている。価値観が多様化する中、社会において大変難しい課題であると認識をしますけれども、その後の進捗状況はどうだったのか。
市民生活部長にお伺いをいたします。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一)
安曇野市区長会では、区の土台は支え合い、助け合いとし、平成29年にコミュニティ・マニュアル、平成30年にコミュニティ・マニュアル手順書を作成し、家庭の在り方、さらに隣近所、隣組、区など、
コミュニティーの在り方を示しております。その後でございますが、まちづくり推進会議を経て、平成31年にあった全市的な見守り、支え合い、助け合いの仕組みについての提言を踏まえ、福祉事業者や市民活動団体とも協働し、各区で実践しているところであります。区長会では、毎年度初めに、マニュアルに基づく取組を促しており、市では、区と福祉事業者や市民活動団体との交流機会を設けるなどの支援をしております。引き続き区長会と連携し、取り組んでまいります。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) 答弁をいただきました。 私はやっぱり、今、区のほうでと御答弁ありましたけれども、区に入っていない人たちが大勢いるんです。その人たちは多くの皆さん、ぜひ区に加入していただきたいとお願いをするところです。 「大きくなった家、少なくなった家族 便利になって、時間がない 増える学位、鈍くなる感性 増す知識、衰える判断力 はるか月まで行って帰ってくる時代 新しい隣人に会うために道一つ越えられない 情報を蓄え複製するためにコンピューターを作り 真のコミュニケーションは減る、私たちは量を重んじ、質を軽んじるようになった 大きな体と狭い心 伸びる利益、そして薄まる絆 これが我々の時代だ」一部省略をさせていただきました。「現代の矛盾」これはダライラマ14世の言葉に、私はこんな時代こそ家族、地域のコミュニケーションを深めることが大切だと知りました。改めて知ったところです。 そこで、近親者が御近所に暮らす近居族、前に私も使わせていただきましたけれども、この辺のもっと政策的に推進ができるのか、政策部長にお尋ねいたします。
○議長(平林明) 高嶋政策部長。
◎政策部長(高嶋雅俊) 高齢の親を見るため、一方で、親に子育てを手伝ってもらうためなど、親世代と子世代が支え合う近居は、近所付き合いが希薄な現代において、互いに心強いものではあると思います。こういった家族の近居形態は、生活上での安心感を高める効果はあると思います。今の時代に合った生活様式かもしれませんが、個人の生活様式は、それぞれの選択によるものとなりますので、様々な形態になってこようかと思います。これらを尊重するという考えから、近居のみを政策として位置づけることは、今のところ難しいというふうに考えております。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) 今、御答弁をいただきました。 おっしゃるとおりだと、極めて難しいと思います。自分のことを言ってもいけないんですが、私の家すら、近所、家へ入ってくれませんから、それは大変難しいかと思います。けれども、やはりそういう一つの地域に根差した、近くに来ていただければ、いろんな意味で助かるんだろうなと、私は思います。 次の質問に入ります。 井戸塀から学ぶ政務活動費、政務活動です。納税者の視点で見る政務活動費について伺います。 一問一答でありますけれども、ちょっと変則的に一括質問、一括答弁的な質問になりますが、その辺のところ、お許しをいただきたいと思います。 令和3年10月23日から太田安曇野新市長を迎え、安曇野市第5期がスタートいたしました。太田市長として、政務活動費交付決定書を交付いたしました。安曇野市が公費、税金で負担する経費、政務活動費ですけれども、年額1人12万円です。令和3年9月6日、昨年度一般質問において、市民の皆さんに、誰もが議員の政務活動費の使い方、領収書、目に見えるような形でオープンにしてほしいと要望をさせていただきました。
安曇野市議会では、令和3年4月1日から10月22日までの政務活動費の収支報告書に、新たに領収書の開示がなされました。開かれた
安曇野市議会として前進をいたしました。ぜひ市民の皆さん、安曇野市のホームページを見ていただきたいと思います。 令和3年定期監査報告書、令和3年10月1日から令和3年12月28日、この定期監査に、初めて政務活動費について意見が記されておりました。「政務活動費の使途は各会派、個人の場合は個人が責任を持って管理していると伺いました。全国的にも政務活動費の不適切な支出が問題になっています。」あとは省略させていただきますけれども。このように初めて定期監査に書かれている。 平成30年2019年4月1日から政務活動費が月額7,500円から1万円となりました。政務活動費は調査研修旅費などが大半を占めていましたけれども、コロナ禍にあって議員の政務活動が制約をされ、視察研修等が減少し、令和2年度分、1年です12か月、令和3年度4月1日から10月22日の7か月分の領収書から見ますと、視察研修が減った分、広報関連費、また資料購入費、調査研究ということになっていますけれども、年会費、ちょっとよく分かりません。文具事務、これ資料作成消耗品ですけれども、これだけ使ってどれだけの資料を作ったんだろうかなと、私はちょっと心配するところですけれども、これらが増加しており、県外視察は1名だけでした。 交付された政務活動費の執行に当たっては、各会派の考え方、議員個人の考え方にも相違がありますけれども、政務活動費を100%使用した会派も、また個人もありますけれども、令和2年度政務活動費のうち、使われなかった返金、返還率58%、令和3年4月から10月の7か月分の返還率56%となっており、執行率が四十数%ほどであります。 ちなみに、私の例を出していいのか分かりませんけれども、私もこのコロナ禍にあって、この1月31日、2月1日、2月2日、東京板橋区の私はキッズスペースとか絵本の関係、これに福祉教育委員として興味を持って調査をさせていただきました。私と同じ労働団体、組織の仲間である高沢区議の協力を得て、所管課の保育サービス課長にお願いをして、現場の写真を、動画をネットで頂いて、資料も頂きます、もちろん。それに対して私は質問を出す、また答えをいただく、こんなような形で現地を訪ねず、政務活動費も1円も使わず調査ができたわけです。 ここで交付する側として、政務活動費の収支報告書及びこの領収書の写しを受けて、しっかり精査をされたと思います。この状況をどのように見るのか、総務部長にお尋ねいたします。
○議長(平林明) 久保田総務課長
◎総務部長(久保田剛生) それでは、政務活動費につきましてお答えをさせていただきます。 まず、市の考え方でございます。政務活動費は、議員として調査研究、その他の議員活動に資するためにお使いになっているものだと考えております。 また、お話がありました定期監査報告書につきまして、監査報告は議会事務局に対して行われております。監査報告のとおり、適切な支出に努めていただきたいと思っております。 また、監査報告に対し、議会側は議員おっしゃるとおり、令和3年度から収支報告書に加え、領収書等も議会ホームページで公開するとともに、適切な使用と収支報告等について、議員への周知徹底に努めていくと報告しており、議会側で精査がされていると考えております。 市といたしましては、残余金がある場合は返還を求めることができるため金額の確認をしておりますが、内容について疑義があるときは、議会側に確認をさせていただいているところであります。 また、政務活動費につきましては、
安曇野市議会政務活動費の交付に関する条例にその使途が定められております。また、
安曇野市議会基本条例の規定により、収支報告書及び領収書等の公開が義務づけられていることから、適正に執行されているものと考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 内川議員。
◆18番(内川集雄) 今、総務部長から答弁をいただきました。 あとは、再質問はやめます。 コロナ禍にあって、今、前橋市、和歌山市、高松市、大津市、秋田市など、まだほかにあります。ちょっと今省略しましたけれども、幾多の自治体が政務活動費をカットしています。県議会もそうです。長野県ではないですよ。 新型コロナウイルス感染症対策により、おおむね2年間の政務活動費の使用状況、見方を変えて費用対効果を見たときに、今、コロナ禍をきっかけに、新しい形の議員活動、政務活動費を考えるいい機会と私は捉え、憲法に定められた国民の三大義務の一つの納税の義務があります。私は納税の義務を果たしている額に汗して真面目に働く仲間、方々、従業員の雇用、会社存続のために大変努力をしている企業経営者から負託を受けました。その責任の重さを理解し、税金の使い道を厳しく戒めるのは当たり前のことと考え、井戸塀になることも覚悟しているわけです。しかしながら、時代の移り変わりとともに死語となりつつある井戸塀は、現実にそぐわないかもしれませんが、井戸塀に学ぶ道理と、議員が負う道義的責任の果たし方は、同じと認識をしています。納税者の気持ちに沿った政務活動費を使用させていただくことが肝要だと、死語になりつつある井戸塀から学び、
安曇野市議会議員として、清貧、清い、貧しいと書きますけれども、清貧という概念を私は大切にしていきたい。これからも大切にしていきます。 政務活動費の使い道に、不適切だが運用基準に反していないなどの考えがあるとしたら、議員報酬も含め、大変な思いで市民が納めた税金であることをよく考え、公私混同をせず、公私をはっきり区別すべきだと声を大にして申し上げたい。公開された
安曇野市議会議員の政務活動費の収支報告書及び当該政務活動費に係る領収書の写しを見る中で、ポイント還元サービス付与カードなどを使用した領収書がかなり見られます。このポイントカード、クレジットカードは経済的に付加価値が個人に転嫁されるわけです。私は、場合によっては、これ政務活動費に使われる場合はいいですけれども、ポイントカードを使って自分のものに使ったとしたら、これは公金搾取になる犯罪だと思っています。たとえ金額が少ないかもしれない、税金で買物をしたものを、自分のポイントとして使う、これは私はいささかおかしいと思う。これについては、やっぱり議会でルールを決めていかなきゃいけないんだろうと思っています。 私は、このポイントカードのことをフェイスブックに投稿しました。そして市民の声を聞きました。その中で、市民の方から、ちょっと時間が残り少ないんで省略しますけれども、大まかに言うと、「通常民間の費用は収支から出て控除されるべきですから、議員報酬に入れ、あとは個人個人の確定申告控除の方向で考えるべきでないかと。経費は使うべき理論から抜けず、公費削減に逆行するように感じる」、これ市民の方からいただいたものです。ですから、私のフェイスブックに入っていただければ、もっと長く書いてありますけれども、分かると思いますので、もしあれだったら見ていただければと思います。 令和2年12月31日現在、市の数815市中、711市、82%が政務活動費の交付を受けております。94市12%が交付を受けておりません。近隣の塩尻市は政務活動費を廃止し、議員報酬を上げました。このほかに、他の自治体、九州地方、ちょっと多いです、同じような流れがあります。政務活動費の疑念を持たれる支出などから、議員の第2の報酬、また議員活動費を略して私たち政活費、政治の「政」に活動の「活」ですけれども、これを第2の生活、生きる活動の生活のこっちのほうに使っているんではないかというようにやゆされることもあります。この政務活動費の使途と意義、これについてやっぱり私たちとしては概念を変え、新しい形の議員活動に向かうべきであり……。時間がなりました。 本当はここで市長に一番肝腎なところを聞きたかったんですが、駄目ですか。
○議長(平林明) お疲れさまでした。
◆18番(内川集雄) ありがとうございました。一番肝腎なところを聞きたかったんですが、すみません。
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△小林純子
○議長(平林明) 次に、20番、
小林純子議員。持ち時間は20分以内といたします。 小林議員。 (20番 小林純子 登壇)
◆20番(小林純子) 20番、小林純子です。 通告に従いまして一般質問を行います。 議長の許可をいただきまして資料を用意してございますので、後でまた触れたいと思います。 それでは、質問に入ります。 誰一人取り残さない安曇野市の住宅政策について、この1件についてお伺いします。 安曇野市は、昨年の1月SDGs日本モデル宣言への賛同表明、地方自治体の果たすべき役割としてSDGsを推進し、地域の課題解決と地方創生を目指していくという姿勢を明確にし、自治体として社会的課題の解決と持続可能な地域づくりに向けて動き出したところです。 このSDGs、持続可能な開発目標17項目のうち、目標11に、住み続けられるまちづくりがあります。誰もが健やかに日々を暮らすことができる、そんな住みたい安曇野に、これからもずっと住み続けることができるよう、そして住んでよかった安曇野となれるような市の取組に期待して、質問をいたします。 現在、市では、公営住宅等長寿命化計画に従って総合的な公営住宅の活用方針を設定するとともに、修繕改善計画を進めているところです。さらに、今や社会問題化している空き家に対する住宅政策も急がれる課題となっています。 そこで、まず、現在進行中の住宅施設関連事業について、例えば、DV被害者の避難施設、生活困窮者や被災者の一時宿泊所などの緊急対応の住居や、移住促進のためのお試し住宅、新規就農者住宅などの政策的対応の住宅など、それらの現状と評価、課題について、まずお聞きしたいと思います。所管の部長から順次答弁をお願いいたします。
○議長(平林明) 矢口福祉部長。
◎福祉部長(矢口泰) 私のほうからは、ドメスティックバイオレンスの関係、それから生活困窮者、建物火災の3種類について御回答させていただきます。 ドメスティックバイオレンス被害を受けた方の避難施設といたしましては、市内外に確保しており、緊急避難先として、あるいは生活が安定するまでの策として状況に見合った施設を確保してございます。施設の詳細につきましては、DV被害者用の施設ということで答弁は控えさせていただきます。 次に、生活困窮者に対する支援といたしましては、派遣切り、雇い止めなどで住む場所を失ってしまった方などへの対象に、生活困窮者自立支援制度に基づく一時生活支援事業により、民間施設を活用して支援を行っております。 次に、建物火災が発生し被害者が居住する場所を失った場合、まず、別居の家族や親戚の方など、被害者が安心できる場所に避難していただきたいとは思いますが、必要に応じて市営住宅の手配を行っているところでございます。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) では、御質問にございました緊急対応の住宅、こちらについて御説明申し上げます。 緊急対応の住宅に当たる施設としまして、雇用先からの解雇や雇い止め、これにより社員寮などからの退去を余儀なくされている方と、その同居親族の方が一時的に利用できる住宅として、市営住宅のうち2戸を確保してございます。昨年度からの利用実績は2名で、現在は利用されている方はいらっしゃいません。また、現在までに希望しながら利用できなかったという事例もございません。課題としましては、住宅の経年劣化が進んでいるというようなことがございます。 以上でございます。
○議長(平林明)
赤澤農林部長。
◎農林部長(赤澤哲也) 新規就農者住宅の現状についてお答えをいたします。 住宅は、三郷小倉地区に3棟3戸ございまして、間取りは2LDKと4Kになってございます。いずれも旧村時代に取得した施設でございます。利用者の就農の状況でございますが、合併後8名の方がこの住宅に入居後に就農されており、離農された方はおりません。なお、立地場所からリンゴの栽培農家が多い状況になっております。評価でございますが、現在、住宅に空きはなく、入居された方も新規に果樹栽培等農業に従事されていることから、当住宅の設置に伴う効果は、一定程度あるものと評価をしているところでございます。 その他の支援といたしまして、新規就農者が新たに民間の賃貸住宅等へ入居された場合、家賃補助として月額1万円を3年間交付する制度も設けておりまして、問合せがあった場合は、こちらの事業を紹介しております。 課題ということでございますが、新規就農者住宅は就農の促進として必要な面もございますけれども、固定した住宅は耕作先、どこの畑へ耕作に行くか、そういったようなものとの兼ね合いもございまして、必ずしも固定の住宅は農家の住宅としての利便性が高いとは言いにくいなと、そういうような感覚を持ってございます。また、当然施設の維持管理や更新のコストがかかるという、この辺が課題として挙げられるのではないかと考えております。
○議長(平林明) 高嶋政策部長。
◎政策部長(高嶋雅俊) お試し住宅の現状についてお答えさせていただきます。 お試し住宅は、「住みたい安曇野」の第一歩として、安曇野に移住を希望する人たちが一定期間滞在して、気候や風土に慣れ、触れて、生活体験をする施設です。三郷小倉にあります旧教員住宅2戸を改修し、お試し住宅として活用しており、生活に必要な家電用品や食器などもそろえております。料金は無料で、最長で6泊まで利用ができます。 利用開始からの実績ですけれども、平成28年度が17世帯、29年度40世帯、30年度が40世帯、令和元年度が50世帯、令和2年度が40世帯、令和3年度は19世帯となっております。令和2年と3年はコロナウイルス感染症の関係で、利用を中止した期間がありまして、利用者が少ない状況です。全般的には利用者は多く、県外の方が安曇野市を体験していただくことに対しては、よい事業と考えております。特に冬場の気候体験をしてもらうためには、有効な手段となっていると思っております。 暮らしを体験することが目的の施設でありまして、そのための環境は整えておりますけれども、多少施設のほうも老朽化しておりますが、今のところ、利用者から特に改善要望等は出ていないという状況です。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) ただいま御説明いただきまして、この誰一人取り残さないという、この安曇野市の住宅政策ということでは、このDV被害者のシェルターですとか、生活困窮者の緊急対応など、既に顕在化している問題については、しっかりとできているんだなということを改めて確認いたしました。そして、生活に困窮しているという、そういう方々から、さらには安曇野で新しい仕事、生活、そういったものを目指している方々までの広い範囲での住宅政策というのがあるということは、大変心強いと思いました。 そこで、2番目の質問にまいりますけれども、すみません、ちょっと戻りますが、今、御答弁いただいた中で気になったことは、実は、この様々な住宅政策支援がある中で、これを利用するという立場になったときにどうしたらいいかということで、そういった面での対応が十分できているかというのが非常に心配な事例が実はありましたので、ちょっとお話ししておきます。 先週のことですけれども、DVに耐えられなくなったので家を出たいと、市営住宅に入りたいということで、入れないかということで、市営住宅の担当のほうに相談をしたと。そうしましたら、離婚してから来てくださいと、市営住宅はそれでないと使えないというような対応で終わってしまったということで相談がありました。そういう場合の、そこで終わるんではなくて、あっこういうことだったら福祉のほうにつなごう、DV相談のほうにつなごうといったことが市役所全体でできるようになっていかないといけないと思いますので、その点について指摘しておきたいと思います。 では、2番目の質問にまいりますが、化学物質過敏症、シックハウス、アレルギー、香りの害、これで一般的な居住環境では、生活が困難な方々への対応はどうでしょうかということで伺います。 まず、この香りの害、香害について先に説明をしておきますが、香害等は、香水や合成洗剤、柔軟剤、入浴剤、消臭剤、芳香剤などに含まれる合成香料が元になって、様々な健康被害が誘発されるという、こういう現象を言います。そして、この香害がきっかけとなって、化学物質過敏症を発症する方が増えているという状況が、今あります。これらの症状がある方々は、中山間地域の古い公営住宅や空き家などの活用を望んでいます。古い住宅は、シックハウスやアレルギー反応の原因となるような化学物質が残っている心配が少なく、周囲の環境も排気ガスや香りの害の影響を受けにくい立地と思われます。市営住宅の長寿命化計画の中で、用途廃止や募集を止めている市営住宅などを活用すれば、こうしたアレルギーに対して、あるいは香害に対して、良好な環境の住まいが提供できると考えられますが、いかがでしょうか。 市の住宅政策として対応できないか、
都市建設部長にお伺いいたします。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 議員も御存じのこととは思いますが、公営住宅法では、住宅に困窮する低額所得者に対して、低廉な家賃で賃貸し、または転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与すること、これを目的としておりまして、住宅に困窮する低額所得者以外の方については、健康障がいに該当する方を含めまして、公営住宅の利用対象として特定してはございません。 安曇野市の市営住宅につきましては、立地面で申しますと、交通環境や通勤、通学環境を考慮していることもございまして、中山間地というよりは、郊外の平地に立地している物件が多く、また、古いという点で申しますと、耐用年数を経過し老朽化しており、修繕工事を図るために入居募集を停止している団地、これは8団地が存在してございます。 化学物質過敏症やシックハウス症候群などでお困りの方へ既存の公営住宅を提供する場合には、これらの健康障がいの特性から、団地全体あるいは一定の区域で住宅の利用形態を特化する必要性があると、このように見込まれます。化学物質過敏症などの健康障がいに該当する方の利用に特化した形での公営住宅の運用が可能かどうか、公営住宅法などに照らして慎重に検討する必要があると、このように思っております。 以上であります。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) 公営住宅の設置の目的というのは当然ありますので、現状ではそういうことになろうかと思いますけれども、最近では、この一般のその公営住宅では対応しきれないような様々な状況が出てきていまして、住宅のセーフティーネットとして様々な事情を抱えた方々の住居を提供するということも、自治体の仕事になってきております。現状、どのように困っておられるかということで事例を挙げたいと思います。 2018年6月議会で、私は香害の問題を取り上げました。市と市教委は早速にこの化学合成香料の問題について啓発するポスターや家庭通知を配布するなど、迅速な対応をしていただきました。これが全国に先駆けての取組だったということから、大変大きな反響がありました。この経過を私のホームページやSNSで発信したところ、1週間で534件の賛同と74件のコメントがあり、この記事のシェアは232件にも上りました。そして、最近では、この香害のないところへ移住したい、空気がきれいな安曇野に住みたいという相談が、私のホームページを通して3件ありました。しかし、これが非常に難しいということも分かってきました。お1人は、安曇野市より条件が整った池田町を選んで移住されました。もう一人は、ビル清掃の仕事を始めたことをきっかけに、化学物質過敏症を発症し、仕事が続けられなくなり、生活保護となった方でした。生活保護の住宅扶助で入居できる化学物質フリーの安全な住まいは、安曇野市でも見つかりませんでした。 こうして化学物質過敏症や香害に悩む方でも住める条件を、物件を探す中で、もう一つ驚くべき事実も分かりました。市内にある県営住宅では、洗濯用の洗剤や柔軟仕上げ剤などの化学合成の香料の匂いで、頭痛や目まいなど体調を崩した方が退去せざるを得ないほどに、この香りの害が広がっておりました。県の住宅供給公社に問い合わせましたところ、この香害には現時点で打つ手がなく、住み続けることができなくなって退去した方は何人かあったとのことです。 このような厳しい状況から、行政が誰一人取り残さないための住宅セーフティーネットとして、この化学物質過敏症やアレルギー、香害などで苦しむ方々のための住宅を、ぜひともこれは用意しなければいけないと考えております。そうした中で、
都市建設部長に再度お伺いしますけれども、この公営住宅の設置の目的というのがありますけれども、最近では、先ほど申し上げましたように、様々な住宅に困った事情を抱えた方々が利用できるようにということで、公営住宅が無理であるならば民間の賃貸住宅を活用して、そういった事業に取り組みましょうということも始まっております。そういった中では、工夫次第でこういった対応はできると考えますが、いかがでしょうか。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お答え申し上げます。 様々な課題が出てきているということは、私も聞いてはおります。今回の議会でも、陳情でもたしか化学物質の関係の方の陳情もあったかと思っております。ただ、公営住宅の今のような目的、そのほかもございますので、こちらにつきましては、今ありますような課題とか、あるいはその課題がどのくらいかとか、そういったものは当然ながら、これから研究し、私ども考えていかなければいけないと思っております。 それから、公営住宅に関しましては、市のほかに、今もありました、例えば県などもございます。ほかの自治体もございます。そのような公営住宅、ほかのところの状況とかも研究しながら考えていくべきと思っております。 以上であります。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) 公営住宅の今後の活用というところでは、非常にこれは大事なテーマだと思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。時間がないので、一々その提案内容をお話しすることはできませんけれども、非常に可能性がある課題だと思いますので、検討をよろしくお願いします。 3番目の問題にまいります。 これも、取り残されがちな、ひとり親世帯の子供の問題です。これわざわざひとり親世帯と子供の問題と強調するのは、いまだシングルマザーは支援に甘えているとの論調もあるからです。母子家庭の生活実態は、平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果によりますと、養育費や児童扶養手当などを含めても、平均年収243万円ということになっています。大変少ないです。このところのコロナ禍の状況で、さらに厳しさを増していると思います。加えて、ひとり親で子育ての負担が一層重く、経済的な余裕がないために親子で孤立しがちだということも分かっています。母子家庭の実態は、子供の健やかな成長に影を落としています。安曇野市の未来である子供たちのこうしたつらい状況に、手を差し伸べる住宅政策が必要と考えます。 そこで、資料を御覧いただきたいのですが、これはシングルマザー専用のシェアハウスを、県営住宅をリフォームして整備した群馬県のモデル事業です。このような母子家庭を丸ごと支援する、シングルマザー専用シェアハウスが、安曇野市にも必要と考えます。入居率の低い教員住宅等の公共住宅を、シングルマザー専用シェアハウスにリノベーションしてはどうかと考えますが、まず、教育部長にお聞きをいたします。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えをいたします。 教職員住宅につきましては、市全体における公共施設再配置計画の中で、令和元年度及び令和2年度には、建築年の古い住宅など、10戸の用途廃止を行ってきたところでございます。
教育委員会とすれば、教職員住宅として使うか使わないか、この2択で判断をさせていただいたということでございます。 御提案の教職員住宅をシングルマザー専用のシェアハウスに活用ということでございますけれども、現時点では、そういったことについては検討されておりません。ただ、現在でも、教職員住宅の利用率は決して高い状況ではございませんので、そういった現状を踏まえた中で、今後の参考にしてまいりたいというように思います。 以上です。
○議長(平林明) 矢口福祉部長。
◎福祉部長(矢口泰) 教員住宅の活用につきましては、教育部長の答弁のとおりでございます。有効活用としてひとり親世帯に限定した住宅の整備は、なかなか教員住宅からは難しいかなとは、今、思っています。御提案については、今後の参考とさせていただきます。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) 今のところは難しいという御答弁でしたが、それは無理もないことだとは思います。実は、群馬県が整備したこのシェアハウスをぜひ行って見てきたいということで、この2年、コロナの中で実際にはまだ視察できていないというところなんですけれども、非常にいい取組であり、現在のこの状況の中では、ぜひとも必要な施設ということを、実際のこの諸状況なんかをお伺いする中では聞いております。そして、安曇野市で、この教員住宅でちょうどいいリフォームなりリノベーションによって活用できるものがあるということでは、現時点でその利用の可能性ということでは、いかがでしょうか。もう一回、お尋ねをいたします。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) シングルマザー専用シェアハウスが、単なる住居としてではなく、同じ立場の方が集まることによって、いろいろなコミュニケーションが図れるという、そういった利点を考えるとすれば、戸建ての教職員住宅よりも、団地的な連棟式の住宅のほうが適しているという気はしております。 以上です。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) そこで、具体的には穂高の上原にある、上原でしたか、すみません、この住宅が将来的にこういった利用に向けて用途変更していくにはふさわしいのではないかと思っておりますけれども、その点はいかがでしょうか。戸建てではなくて、現在あります連棟の建物を活用する、実際あまり利用率が高くなく、将来どうするかということで検討されていると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えをいたします。 議員がおっしゃられた上原北教職員住宅でございますけれども、現時点では用途廃止等の計画はございません。御理解をいただければと思います。 以上です。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) 現時点では用途変更とか、ほかの用途は考えていないということですけれども、これを機にぜひ検討していただきたいと思います。安曇野市に望まれている施設だと思います。 それでは、次の質問にまいります。 誰一人取り残さない安曇野市の住宅政策ということでは、現在、市営住宅には入居を拒む大きな障がいがあります。入居要件として税金等の滞納がないこと、もう一つ、2人の連帯保証人が必要なことです。現在、コロナ感染症の社会的影響によって、住宅を失った市民については、こういった要件を満たさない場合でも入居できるように配慮してくださっていますが、これは本来、市営住宅の目的ということと、昨今の社会情勢を考えればです。保証人の確保や税の滞納がないということなどの入居要件はなくすべきではないかと考えております。この点いかがでしょうか。
都市建設部長にお伺いします。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 まず、連帯保証人につきましては、国土交通省から、令和2年4月施行の民法改正の際に、保証人の取扱いについては事業主体の判断に委ねられているとした上で、保証人が見つからない場合には、入居者の事情に配慮した対応をお願いする旨の通知が、各都道府県宛てに出ております。本市の場合、この国の通知による趣旨は把握した上で、連帯保証人2名を条例で必要と規定し、入居時に登録をお願いしてございます。連帯保証人の方には、入居者本人と連帯して債務を負っていただくことのほか、入居者に不測の事態が発生した場合ですとか、住宅の原状回復を要する場合などに備えて、登録を求めております。 本市では、滞納家賃に係る保証を入居時家賃の三月分に相当する額まで、原状回復保証にあっては、10万円までを上限としてございます。この家賃保証の上限につきましては、県内では20か月分までとする自治体が多い中で、本市では3か月分とハードルを低く設定してございます。 また、本市では、入居資格に税の滞納がないことを条例で定めておりますが、これにつきましては、市営住宅の運営は施設の建設ですとか、長寿命化対策等の財源は税金に支えられているところが当然大きく、また公営住宅に入居される方も、市民として各種インフラ、あるいは教育、あるいはごみ処理など、様々な
行政サービスを受けることから、税の滞納がないことを入居条件として設定しているものでございます。 議員のおっしゃいます、その入居条件につきましては、公営住宅を安全で快適な住まいとして長期にわたって健全に運営するために、現時点では見直しについては考えてございません。見直しにつきましては、今後の社会情勢を見つつ検討してまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) ただいまの説明は、私もよく承知した上で聞いているところなんですけれども、実際に、2人の連帯保証人を立てるということが、これ非常に難しい状況になっています。この条件があるがために、市営住宅当たっても入れないということが本当に多くなってきています。どういうことかと言いますと、入居しようとする方々の御両親なり親族の方なり、連帯保証人となってくださる方々が高齢化しておりますので、その65歳以上になってしまったりしますと、もうどうにもならないということで、入れないということが非常に増えてきております。そういったことでは、連帯保証人の代わりに家賃保証の保険、そういったものに加入することで入居できるようにするとか、そういった方法も考えられると思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 今後、ほかの状況などもまた調べなければいけないところとは思っていますが、私も今回御質問いただきまして、いろいろ聞くところでは、今のような保証人に関する、それに保証人の人数、あるいはそれに代わるような制度、やはりあるというのは聞いております。もう少し私もその辺は調査をしなければいけないかと思っておりますが、いろいろそのようなほかのやり方で、もう少し条件的に緩和というか、しっかり目的を達せられるような形で何か条件が緩和できるようなことがないか、そのような形の一つとして、今御提案がありました、例えば保険的なものを用いてということですね、そういうものにつきまして、また今後調査をしてまいりたいと思っております。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) それと、もう一点、税の滞納がないという要件ですけれども、これについても、市営住宅にしか入れないと。最後のとりでとしての市営住宅の条件に、この滞納があると駄目となりますと、本当に路頭に迷ってしまう人が出てくるわけです。ですから、この点では納付の誓約をしていただくと、そういったことで入居を認める方向に持っていくのがよいかと思います。 そして、先ほど保証保険の利用などということもありましたけれども、これについては、国のほうでもこれを進めるようにということで、やはり通知が来ていると思います。そういった中では、この2つの要件、滞納の要件、それから連帯保証人を準備するという件について、廃止の方向で検討することはできないでしょうか。もう一度お尋ねをいたします。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 2つの要件につきまして、私どもも、今議員からもお話のございました。紹介していただいたケース、あるいは提案をいただいたようなこともございます。これらにつきまして、私どもも調査してまいりたいと思っております。ただ、これらの2つの条件、要件につきまして、廃止というようなことを今議員おっしゃりましたが、では、これを廃止するかというのを、今の時点でこれをどうするかというのを申し上げるということは、ちょっと今の時点では、まだできかねるところでございます。
○議長(平林明) 小林議員。
◆20番(小林純子) 当然条例改正やら必要なことがありますから、それに向けてしっかりと検討していただくということでよいかと思いますが、今、
都市建設部長がお感じになったところでは、この保証保険の利用等ができれば、十分連帯保証人に代わるものとして適用できると思いますし、そのことで市営住宅に入れる方々が大変助かるという状況がありますので、ぜひ御検討をいただきたいと思います。実際に全国の調査では、保証人を求めないというふうになった自治体が424、免除する場合があるというふうにしたところが677で、これ全国市町村の約半数対応済みということになっております。ぜひ公営住宅の目的から、誰でも入れるような状況にしていただくことを求めます。 それでは、まとめます。 誰一人取り残さない安曇野市の住宅政策について、希望が持てる方向でぜひ検討していただきたいと思います。安曇野市は、先ほど申し上げたように、前宮澤市長の下で、このSDGs日本モデル宣言への賛同表明し、それに取り組んできているところです。そして、副知事時代に長野県のSDGs推進にリードしてこられた太田市長、安曇野市長となられて、これは大変大きな希望です。「住みたい安曇野 住んでよかった安曇野」のために、市長共々、しっかりと御検討をいただきたいと思います。 以上で終わります。
○議長(平林明) ここで、暫時休憩いたします。 再開時間は午前11時40分といたします。 (午前11時27分)
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○議長(平林明) 休憩前に引き続き会議を開きます。 (午前11時40分)
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△増井裕壽
○議長(平林明) 4番、
増井裕壽議員。持ち時間は20分以内といたします。 増井議員。 (4番 増井裕壽 登壇)
◆4番(増井裕壽) 4番、増井裕壽です。 通告に従い、一般質問を行います。 まず初めに、私たちの公共施設を次の世代につなげるためにはというテーマで、公共施設を負の資産として残さないための公共施設マネジメントについて、市長の考えをお聞きします。 標準的な建物の耐用年数を60年として、将来の老築化に伴う維持補修、更新費用、いわゆる義務的経費は年間平均で約40億円が必要になるという試算結果が、平成28年6月に策定した公共施設再配置計画により明らかになりました。この義務的経費は、安曇野市の予算の約10分の1を占め、今後はさらに膨らむことが予想されます。限られた予算の中でこれをどう賄っていくのかは、重要な課題となります。 そこで、市では、4月1日より財産管理課内に財産マネジメント担当を新設し、公共施設のマネジメント計画を計画的かつ効率的に推進する体制の強化が図られますが、これは前市長からの引継ぎでの検証結果なのか、それとも、市長自ら新たなマネジメント施策で行うのか、公共施設を負の遺産として残さないための公共施設マネジメントについて、市長の考えをお聞きします。
○議長(平林明) 太田市長。 (市長 太田 寛 登壇)
◎市長(太田寛) 公共財産のマネジメントについての御質問でございます。 財産管理課に、この4月から財産マネジメント担当を設けるということでございまして、これにつきましては、今、議員の御質問にありましたような課題も踏まえまして、公共施設の適切な管理、それを重点的に行うべき事業として新設したものでございます。 この新設に当たっては、単なる再配置だけではなく、施設の長寿命化、これに取り組むため、建築関係など専門的な技術力を有する職員が必要と考えておりまして、その配置も考えております。現在、財産管理課におきましても、既に一定規模の公共施設の設計、工事の監督を行っておりまして、そこに財産マネジメント担当を設置することによりまして、技術的手法、管理水準の見直しが的確にできる体制を整えまして、長期的な観点でのマネジメント、これを推進したいと考えています。 今後、個々の施設の経営、利用、こういった方針等につきましては、地域、市民の皆様からの意見も踏まえて、在り方を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 次に、公共施設再配置計画についての進捗状況についてお聞きします。 現在、安曇野市では、公共施設再配置計画に沿って公共施設の統廃合や譲渡をしておりますが、計画によれば、54年後の2076年までに公共施設の延べ床面積を32.9%、約33%削減していくということです。策定から約6年が経過をしていますが、設定した目標に対しての現在の進捗状況と進捗率と今後の課題を総務部長にお聞きします。
○議長(平林明) 久保田総務部長。
◎総務部長(久保田剛生) それでは、お答えさせていただきます。 公共施設再配置計画では、令和58年に延べ床面積を42万8,858平方メートルから28万7,952平方メートル、32.9%、14万906平方メートル削減することを目標としております。令和3年3月31日現在では4万2,690平方メートル削減しており、目標に対しての進捗率は30.3%であります。 今後の課題、進め方につきましては、単に廃止や解体、撤去という進め方ではなく、有効利用、活用もできないかという検討も必要ではないかというふうに考えております。また、譲渡、廃止を計画していましたが、施設が計画どおりいかなかった施設に関しての検証、今後の進め方、方向性の検討も必要と考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 30.3%ということで、私としては、比較的順調に削減が進んでいるかなというふうに感じます。これも職員の皆さんの取組と市民の皆様の御理解のおかげではないでしょうか。 次に、公共施設マネジメントの取組方針についてお聞きします。 この再配置計画は54年という長い期間を設けていますが、延べ床面積を約33%削減するということは、公共施設の約3分の1をなくすということで、かなり大きな削減となります。当然市民の皆さんからも、賛否両論のいろんな意見や要望が出ると思われます。 そこで、統廃合や譲渡する施設に関する情報や今後の安曇野市の公共施設の将来像を、どのように市民の皆様にお伝えするのか、また、施設利用に関する市民ニーズをどのように把握するのか、今後の公共施設マネジメントの取組方針について、総務部長にお聞きします。
○議長(平林明) 久保田総務部長。
◎総務部長(久保田剛生) それでは、お答えさせていただきます。 将来の公共施設の在り方につきましては、総論的には理解されても、各論になると多様な意見が出てきます。施設を利用するのも維持管理費を負担しているのも、市民であるため、市民参加型で進めていく必要があります。 統廃合に関係する施設につきましては、ディスカッションをオープンにして、市民の意見を反映することが大切だと思っております。現在予定はしておりませんが、アンケートも一つの手段であるので、実施の際の参考とさせていただきたいと思います。 公共施設は、市政、市民生活を支える重要な基盤であり、最適な状態を保つように管理、運営していく必要があります。また、一つの箱物としてではなく、今後のまちづくりといった総合的な視点から見定めていく必要もあります。施設の縮減、コストの低減はもとより、スポーツや地域文化の振興などによる利用の活性化の取組も進めつつ、真に市民に必要とされる資産としての公共施設を目指していく必要があると考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) すみません、再質問させてください。 今後、統廃合や譲渡を近々検討、予定されている施設があれば、お聞かせください。
○議長(平林明) 久保田総務部長。
◎総務部長(久保田剛生) お答えいたします。 来年度の予定でございますが、豊科南社会体育館の廃止と、地区公民館で使用しております南小倉林業研修センターの譲与を予定しております。 以上であります。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 御答弁いただきました。 公共施設の再配置は、大変厳しい課題です。施設によっては地域の皆さんの思い入れもあり、市民の理解を得るには一定の時間がかかると思いますので、性急に結論を出すということよりも、より多くの市民の皆さんの御理解と御協力を得る努力を引き続きお願いします。 続いて、市民との協働、市民の力を生かすことから、現在市に登録している市民団体の公共施設の利用状況と今度の課題についてお聞きします。 先ほど公共施設の再配置に関して質問をしました。再配置を通じて、次世代に負の遺産となる公共施設を残さないことは、とても大切です。しかし、それと同時に、今ある公共施設をどのようにして市民の皆さんに気持ちよく使用してもらうか、利用しやすい環境を整えるかということも大切です。 安曇野市において、市民主体の市民活動はとても活発的だと把握しています。安曇節を広める団体や太鼓技術を継承する団体、安曇野の魅力を発信する団体、グルメ街道の清掃活動をする団体など、安曇野市では、特色ある個性豊かな市民団体の皆さんが、安曇野のために日々精力的に活動されています。 そこで、現在、市民活動サポートセンターを拠点として市に登録している市民団体の公共施設の利用状況と、今後の課題についてお聞きすると同時に、登録されていない市民団体等が公共施設を利用している状況も把握されているようであれば、併せてその辺の利用状況についてもお聞かせください。
市民生活部長、お願いします。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 市民活動サポートセンターには、現在184団体が登録しています。5地域の公民館と交流学習センター、社会福祉協議会のボランティアセンターなどで活動されていますが、詳細な利用状況までは把握しておりません。団体の活動分野は、地域づくり、子育て、文化芸能など多様です。市の施設には設置目的に基づく減免規定等がありますので、それぞれに応じた利用がなされていると理解しております。 市民活動サポートセンターでは、ホームページで市民活動団体に御利用いただける施設の情報を提供しています。また、活動に係る相談に応じたり、助成金などの情報提供、協働のコーディネートなどを行っています。引き続き、センターの機能と事業の充実を図り、市民活動の支援、協働の推進に努めてまいります。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 御答弁いただきました。 184団体あるということで、安曇野市では、様々な市民団体が公共施設を利用しているということが分かりました。 自治基本条例では、市民自らが自治の主体であることを自覚し、自ら行動する市民活動は大いに推奨されるものだと思います。 さて、次に、共催と後援の認定状況についてお聞きします。 市民団体が様々な活動やイベントを開催するのに、市は、安曇野市の共催及び後援に関する事務取扱要綱に基づき、共催及び後援を認定していると思いますが、現在の共催と後援の認定状況について、どのくらいの申請があり、どのくらい認定しているのかを、政策部長と教育部長にお聞きします。
○議長(平林明) 高嶋政策部長。
◎政策部長(高嶋雅俊) 市の申請件数と承認件数をお答えをさせていただきます。 令和2年度、申請件数80件、承認件数80件、令和3年度、申請件数109件、承認件数109件となっております。 ここ2年は、コロナ感染症の影響で催し等が見送られておりまして、コロナ以前につきましては、200件余りの申請がありました。 以上でございます。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えいたします。 令和2年度、3年度の教育委員会に対する共催、後援申請件数につきましてお答えいたします。 令和2年度の共催の申請は8件、後援の申請が81件、合わせまして89件の申請でございました。令和3年度につきましては、これまで共催が24件、後援が104件、合わせて128件の申請をいただいております。 共催、後援申請につきましては、
教育委員会の定例会にお諮りをし、承認をいただいております。なお、令和2年度におきましては4件の不承認案件がございました。3年度につきましては不承認の案件はございません。 以上です。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 御答弁いただきました。 数多くの申請があることが分かりましたのと同時に、ほぼほぼ申請をすれば申請が通るということも分かりました。 次に、この共催及び後援の要綱についてお聞きします。 議長の許可をいただきまして、資料として安曇野市の要綱と
教育委員会の要綱、そして、松本市の要綱を、抜粋ですが配付させていただきました。御覧ください。 まず、市民団体が共催や後援を申請する理由として一番大きな理由は、実施するイベントへの社会的信用度が増し、活動が公共的、公益的であることをPRできるということだと思います。特に共催に関しては、市から人材の援助や、また共催費ということで一部資金提供もあります。そして、公共施設の使用料減免ということで、施設を無償で利用できます。しかし、これらの市の強力なバックアップがありますから、それと同時に共催の責任も伴います。よって、しっかりとした計画と運営実行力と公益性が必要とされますから、認定のハードルは高くなっています。 一方で、後援の場合はそうではありません。この要綱の第2条の(3)には、「事業の趣旨に賛同し、その開催を援助することをいう」と記載されています。市は、市民団体が企画、計画した事業に対して、後から賛同するのか、しないのかという具合ですから、後援は、共催と比べ比較的認定のハードルが下がるという印象です。しかし、この要綱を見ると「援助」と記載があります。一般的に、後援に対しては資金や物品、人材の援助等はありません。 そこで質問します。 この第2条の(3)に書かれている「援助」とは、具体的にどのような援助を指すのか。政策部長、御説明をお願いします。
○議長(平林明) 高嶋政策部長。
◎政策部長(高嶋雅俊) 安曇野市の共催及び後援に関する事務取扱要綱第2条第3項にあります「援助」は、後援は、どのようなものかの説明でありまして、ここに規定しているとおり、イベント等の趣旨に賛同できる場合は、市の名義を貸すことによりイベント等の内容の信用性を上げてもらうこと、また、公民館等を利用する場合、ポスターやチラシ等を優先的に掲示するなど、開催を後押しするという意味での援助ということで、この用語を使用しております。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 過去にあった事例を見ると、安曇野市においては、後援申請をすると、資金や人材の援助はありませんが、公共施設の減免措置が受けられたことを市民からお聞きしました。これが援助だったのではないでしょうか。 しかし、ある時期から突然減免措置がなくなったと市民から相談がありました。このことを市の担当者に聞いたところ、後援申請で承認を得ても公共施設の減免措置は受けられないというふうに、ルールを変更したとのことでした。つまり、過去には後援でも減免措置の対応があったが、何らかの事情があり、減免措置をやめたということになります。 そこでお聞きします。 このことは、要綱の第2条の(3)に記載されている後援の趣旨と食い違ってはいないでしょうか。また、後援で減免措置をやめたという理由もお聞かせください。御相談いただいた市民の方がネット中継を通じて見ておりますので、政策部長と教育部長の御説明をお願いします。
○議長(平林明) 高嶋政策部長。
◎政策部長(高嶋雅俊) それでは、市のほうからお答えをさせていただきます。 まず、後援ですけれども、イベントの趣旨に賛同し、名前を貸し、イベントの内容の信用性を上げ、広く周知すること、先ほど言いましたとおりでございます。一般的には、金銭的な援助をするものではないというふうに解されます。この要綱上は、市民等の活動について、市が共催、後援するかという基準や手続を規定したものでありまして、公共施設の使用料の減免あるいは減免等の要件はこの要綱で定めるものではなく、施設の設置条例や規則で定めることになっておりますので、これをもって減免するということにはならないということです。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えを申し上げます。
教育委員会におきます後援の減免措置をやめた理由と、その経過というお尋ねだと理解をしております。
市教育委員会では、平成28年4月1日からの公民館及び体育施設の使用料の改定、それから管理運営体制の見直しに併せて減免基準の見直しを行い、市または
教育委員会が後援する場合の減免適用を廃止をいたしました。この理由でございますが、議員の御紹介がありました安曇野
市教育委員会の共催及び後援等に関する取扱基準にあるとおり、後援の定義には名義の使用を承認することが規定されており、後援の目的と使用料の減免とは趣旨が異なることが廃止の理由の大きな一つであります。 御参考までに申し上げますと、後援に係る減免の廃止に当たりましては、平成27年度におきまして何回か説明会を開催させていただきました。延べで239人の方の御参加をいただいておりますけれども、この中で、後援に係る減免の廃止についての反対意見は、1件もございませんでした。また、パブリックコメントも実施しておりますが、この中でも反対の御意見は頂戴をしておりません。 御参考までに申し上げますと、松本市、塩尻市におきましても、公民館等の使用料については、後援に係る減免措置はございません。 以上です。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 御答弁いただきました。ありがとうございます。 次に、名義後援の追加検討についてお聞きします。 説明をお聞きしますと、やはり現状の安曇野市の要綱では、市民団体が本当に求めている援助と乖離する可能性があり、これからの市民活動がしづらくなっていると言わざるを得ません。本当に援助を求めている団体に手を差し伸べてほしい。それは、市にとって必ずプラスになります。私も、住んでよかった豊かな安曇野を目指したい。 そこで、市民団体の活動支援の枠組みについて、2つの提案をしたいと思います。 1つ目、後援については、今よりも計画性や公益性の高いものについてだけ認定し、公共施設使用料の70%または50%を免除する。隣の松本市では、後援において認定のハードルが高く、その分、公共施設使用料の減免をしている例があります。前段の質問ともつながりますが、公共施設の予算を削減しなくてはいけない現実があります。しかし、市民活動の活性化も考えたい。この2つを両立させるための落としどころとして、認定のハードルを上げる。そうすることで、ハードルが高くなった後援の認定を受けるために、よりよいイベントをつくるための努力を、市民団体側から引き出すことが期待できます。 2つ目、共催と後援の下に名義後援を追加するということです。これは物的な支援ではなく、催しの社会的信用度を増すという社会認知のための支援です。こちらも松本市の例ではありますが、共催及び後援に加えて名義後援が存在します。後援においては、公共施設使用料の減免措置がなくなっている安曇野市においても適していると思われます。政策部長、お答えをお願いします。
○議長(平林明) 高嶋政策部長。
◎政策部長(高嶋雅俊) まず、後援というものの定義ですけれども、先ほどお答えさせていただいたとおり、名義を貸すという意味を含みますので、名義後援という用語につきましては、これを重複させるものであり、適当ではないと考えております。 それと、減免についてですけれども、公共施設の使用料の額を含めました使用料等の在り方、それから、使用料の減免についての統一的な基準、こういったものを現在、全庁的に検討をしております。この方向性が決まりましたら、議会等に説明をさせていただきたいと思っております。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) ありがとうございます。 今回の提案は、これから活動していく、特に若い人たちの援助になると思います。安曇野には様々な公共施設があり、これらを有効活用するためには、若者が持つ斬新なアイデアが必要だと思います。だから、私は若者の言葉を議会に届けます。 以上でこのテーマは終わりにし、次の質問に移ります。 次に、コロナ対策における飲食店への支援についてというテーマです。 まず初めに、コロナ対策における飲食店への支援策について、現状の支援策と課題についてお聞きします。 コロナの影響で飲食店の経営が悪化し、感染拡大防止のためにテークアウトやデリバリーを導入する飲食店が増えてきました。そこで、低迷する安曇野市の外食産業を支援するための現状の支援策と今後の課題について、商工観光部長にお聞きします。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) それでは、お答えいたします。 市では、安曇野市商工会、安曇野市観光協会と連携し、新型コロナウイルス感染拡大防止と市内の経済活動の継続の両立を図るため、安曇野と安曇野ファン、市民と事業者などのつながりに着目し、安曇野つなぐプロジェクトと銘打ち地域一体となった取組を推進しております。その中で、市内の飲食店への回帰、支援を促す取組としては、新型コロナ対策を徹底した飲食店等を認証する長野県の信州の安心なお店認証制度について、市内事業者の取得推進を図るための応援給付金事業を2月15日まで申請を受け付けまして、366件、413店舗に申請をいただきました。国の事業復活支援金の交付決定を受けた飲食店も含む市内事業者に対し、10万円の上乗せ給付を行う第6波事業者支援給付金に係る補正予算を、本定例会に上程させていただき、議決をいただいたところであります。 課題としては、新型コロナの影響が長期化、常態化する中、緊急支援策と併せ、市内事業者の皆様の意欲を引き出しながら、新たな事業展開や既存事業の見直しなどにより、事業継続に向けた取組の強化、経済活動が持続できる地域にしていくことが重要だと考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 次に、アフターコロナを見据えたデリバリーやテイクアウト支援についてお聞きします。 隣の松本市では、コロナの感染拡大により観光客や外食をする人が減少し、事業継続に影響を受けている事業者を支援するために、松本市飲食店合同デリバリー・テイクアウト促進事業補助金を創設しました。この事業は、客足の減少が著しい飲食業を支援するために、事業者単体ではなかなか参入しづらいデリバリー・テイクアウト事業を10以上の事業者が連携して実施した場合に、最大200万円までの事業補助を行うものです。当初5団体程度の申請を見込んでいましたが、締切りまでに想定を上回る16団体からの申請があったそうです。そこで、今後、市でもアフターコロナを見据えたデリバリーやテイクアウト支援について、どこまで検討しているのかをお聞きします。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) お答えいたします。 テイクアウト、デリバリーへの支援につきましては、市では、令和2年度にテイクアウトなどを含むニューノーマルに対応した新たなビジネススタイルを支援するソーシャルビジネススタートアップ事業補助金を交付しました。また、市内飲食店等有志の皆さんが立ち上げたテイクアウト情報サイト「To Go Azumino」への掲載情報の集約と周知等の支援は継続しております。このほか安曇野市商工会でもテイクアウト・デリバリー冊子「安曇野おうちdeごはんBook」の作成とホームページを公開しており、安曇野市観光協会のインスタグラムでも、不定期ではありますが、テイクアウト情報等を発信しております。 引き続きこの3者が連携しながら、新型コロナ感染症の状況に合わせ、来訪者や市民の飲食店への回帰、支援を促す取組を継続してまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) 引き続き支援をお願いします。 松本市においては、様々な業種が協力し合って松本市の総合体育館においてマルシェイベントを実施し、その広報の一端を松本市が担っています。安曇野市においても、新総合体育館の活用事例として、アフターコロナを見据えた行政支援をぜひ御検討いただきたいと思います。 次に、庁舎駐車場内のキッチンカーやパノラマラウンジでの昼食販売についての現状と課題についてお聞きします。 現在、安曇野市役所本庁では、コロナで影響を受ける飲食事業者を応援するため、本庁舎駐車場において昼食時間帯に食事や軽食を販売される方を募集しています。また、本庁4階にあるパノラマラウンジのスペースにおいては、飲食事業者がパンやお弁当を販売できる状況になっています。そこで、キッチンカーやパノラマラウンジでの昼食販売についての現状と課題を、商工観光部長と財政部長にお聞きします。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) 私のほうから、庁舎駐車場のキッチンカーについてお答え申し上げます。 本庁舎でのキッチンカーによる販売につきましては、事業者の方への支援と職員の福利厚生のため、令和3年3月から平日の昼食、時間帯にして約2時間程度、本庁舎西側駐車場で行っております。令和3年度の1月までの実績でございますが、5事業者が47回出店しまして、カレーやお弁当、クレープなどを販売しております。職員に対する周知は庁内のグループウエアでお知らせを行い、職員にも好評をいただいているところでございます。 課題としましては、問合せをいただいても立地条件が合わず出店を見送られた場合や、また、天候等により急遽出店中止になる場合もあり、出店につきましては、やはり事業者の方の判断によるものが大きいという思いがあります。 以上であります。
○議長(平林明) 宮澤財政部長。
◎財政部長(宮澤修) パノラマラウンジにつきまして御回答させていただきます。 パノラマラウンジでは、昼食用に準備から片づけを含めまして11時半から13時30分、12から13の業者が日替わりで弁当やパン、おやきといったものを販売をしております。金曜日、本日ですけれども、販売業者が6業者、一番多くの業者が販売している曜日になっております。御承知のとおり、市役所には食堂がございませんので、昼食時は多くの職員等が利用し好評を得ておりますので、今後も販売につきましては継続をしてまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) キッチンカーに関しては、市のホームページで募集告知を確認しております。その際に、現在の応募状況がリアルタイムで把握ができ、とても便利で、事業者としては競争相手がいるのか、いないのかというのが一目で分かるので、大変ありがたいと思います。 しかし、4階パノラマラウンジについては、そうではありません。いつでも、どこの事業者でも販売ができるということで、事業者同士が、いつ、誰が、何を販売するのかが不明瞭であり、分かりにくいという市民の声をいただいています。確かにパノラマラウンジに行くと、1つのA型の看板があり、そこに各事業者がお店の宣伝のPRの紙を貼ってありますが、ちょっと無造作に貼っている感じがありますので、そこの管理や運営方法の見直しが必要だと思います。例えば、キッチンカーのようにホームページで募集告知をしたり、販売日の管理をしたりするということが必要だと思います。 販売をしている方にお話を聞いたところ、ほかの市役所でも販売をしていたそうですが、安曇野市役所が一番売行きがいいとのことです。安曇野市役所の場合は、今、多分休憩に入っていますが、12時に皆さんが一斉に休憩に入るため、約10分間でお弁当が完売してしまうほど、職員の皆さんが購入してくださるそうです。本当にありがたいとおっしゃっていました。 また、役場は本庁以外に支所もありますから、もし販売が可能であれば、支所でも販売ができますよという周知も必要だと思います。 次は、キッチンカーに関して、さらに質問をします。 コロナの収束が見通せない中、飲食店は新しい販売方法を模索しています。例えば、市でキッチンカーを購入して、キッチンカーの貸与やシェアキッチンカーの導入という可能性はあるのでしょうか。商工観光部長にお聞きします。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) お答えいたします。 一昨年の国の緊急事態宣言等の発出に際し、国では時限的に食品衛生法の基準緩和措置などを行い、飲食店等のテイクアウト、デリバリーによる事業継続を支援しました。これにより、市内飲食店においてもテイクアウト、デリバリーに取り組んだ経過もございます。新型コロナの影響が長期化する中、テイクアウト情報サイト「To Go Azumino」の閲覧数や情報掲載依頼も落ち着いており、飲食店においては、テイクアウトを残しつつ、通常の店舗営業を軸に事業継続を図っているものと判断しております。 一方で、通信販売や自動販売機の導入など、コロナ禍での新たなビジネスモデルの模索をされている事業者も出てきております。議員御提案のキッチンカーの貸与やシェアキッチンカーの導入につきましては一つの方法として考えられますが、市内事業者のニーズ把握などを含め、市として、どのような支援方法が有効であるか、研究してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) ぜひ検討をお願いします。 次の質問ですが、安曇野市とモビマルの連携による飲食店支援策についてお聞きします。 このモビマルというのは、移動販売車を通じて地域問題を解決する運営団体ですが、多くの地方自治体とタイアップしており、実証実験を行ったり、地域活性化をしていたりします。これは神戸市の事例ですが、事業連携を行い、市内の住宅団地へキッチンカーの提供実験を行いました。神戸市がキッチンカーの無料貸与、市有地の無料提供、費用の一部助成などを行う支援策です。実施後のアンケートの結果を見ると、かなり好評だったようです。 安曇野市は、アウトドアスポーツの聖地ですから、安曇野ハーフマラソンやあづみのセンチュリーライド、そして、マウンテンバイクコースのオープニングイベントや穂高神社で行う安曇野テラスなど、野外で行うイベントが控えております。アウトドアイベントとキッチンカーはとても相性がよく、お互いの相乗効果が期待ができます。このモビマルは、多くの自治体とタイアップして地域課題の解決に向けて運営していますから、安曇野市もこのモビマルを活用して、これからのアフターコロナを見据えた戦略が必要かと思います。御検討の可能性についてお聞きします。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) お答えいたします。 議員御指摘の実証実験につきましては、神戸市と一般社団法人日本移動販売協会、いわゆるモビマルが事業連携を行い、令和2年5月に実証実験を行ったとのことであります。本実証実験報告書によりますと、スーパー等がない郊外の住宅団地において、市有地を活用し、市内飲食店舗等による移動店舗サービスを行い、利用者や事業者からアンケート調査を行ったものであります。日本移動販売協会では、このほか大阪狭山市など他の自治体でも同様の実証実験を行い、市営団地以外にも都市公園等で販売し、利用者のニーズ把握や事業者の採算性等の調査を行っております。 議員御指摘の支援策としての活用につきましては、人口規模、地域性など異なるため、事業者の採算性等も考慮し、安曇野市でどのような活用方法があるか、商工会や事業者の意見も聞きながら研究が必要と考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 増井議員。
◆4番(増井裕壽) キッチンカーの魅力は、お客さんが来ないなら売り手から届けようという、飲食店自らが持つバイタリティーを支援することができる有効な手段なので、ぜひ御検討いただきたいと思います。 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(平林明) ここで昼食のため暫時休憩いたします。 再開時間は、午後1時20分からといたします。 (午後零時16分)
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○議長(平林明) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 (午後1時20分)
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△臼井泰彦
○議長(平林明) これからは、8番、
臼井泰彦議員。持ち時間は20分以内といたします。 臼井議員。 (8番 臼井泰彦 登壇)
◆8番(臼井泰彦) 8番、臼井泰彦です。 議長の許可を得て資料を配らせていただきました。 まず、気候危機からゼロカーボンの社会変革へです。このテーマはお配りした資料、文字がたくさんある面ですが、これは昨年6月に出された長野県ゼロカーボン戦略の最初のページです。100ページ近くのこのゼロカーボン戦略をまとめたような、この「はじめに」の文章を一言で表すと、このテーマになるのではないかと考えました。 まず、本質問は、2020年11月19日、衆議院本会議で可決された気候非常事態宣言にうたわれている、「私たちは「もはや地球温暖化問題は気候変動の域を超えて気候危機の状態に立ち至っている」との認識を世界と共有する」とあるように、私たちは人類の生存と地球の自然環境の危機として、子や孫と、さらに続く世代の未来に、重大な責任を持つものとして気候危機を捉え、また、この「はじめに」の中の「今後10年間が人類の未来を決定する」の立場から、さらに長野県ゼロカーボン戦略基本目標の社会変革、経済発展とともに実現する持続可能な脱炭素社会づくりを目指す立場から、市民、事業者等、行政が、もちろん議会も一丸となって取り組むことを願って質問いたします。 最初は、気候危機の現状をどう捉えるかです。高温、風水害、海面上昇、生物種の絶滅等、急速に危機が広がっています。
市民生活部長に伺います。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 議員おっしゃるとおり、地球温暖化に起因する異常気象や気象災害が世界各地で頻発しており、気候変動は人類共通の課題と認識しております。 長野県内でも、2019年に台風19号による大きな被害がありましたが、安曇野市内でも毎年のように大雨による災害が発生しております。また、気温上昇に伴い、植物や昆虫など、身近な生態系にも変化が認められつつあります。安曇野の豊かな自然環境を守り、後世に引き継いでいくために、市民、事業者とともに、積極的に地球温暖化対策を推進していく必要があると認識しております。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 1.5度以上という目標がありますが、この気温がさらに上昇すれば、後戻りできない破局的な事態に陥るというようにされています。まさに気候危機、人類の未来の危機というように捉えますが、ちょっとその辺がしっかり私には受け取れませんでした。 2番目、国・県の気候危機に立ち向かう目標をどのように評価するかです。長野県ゼロカーボン戦略では、急速かつ広範囲にわたり脱炭素を進めることが必要です。従来の延長線上にない新たな道を切り開いて進まなければなりませんと言っています。
市民生活部長に伺います。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 国・県とも2050年の脱炭素社会の実現を目指し、目標を定めて取り組んでいるところでございます。 ここで長野県の目標を紹介いたしますが、2010年比で、温室効果ガス正味排出量を2030年までに6割減、2050年までにゼロ、再生可能エネルギー生産量を2030年までに2倍増、2050年までに3倍増、最終エネルギー消費量を2030年までに4割減、2050年までに7割減とするもので、国の目標を上回る非常に意欲的な目標と受け止めております。 安曇野市におきましても、国・県の目標に沿った形で、来年度、次期安曇野市地球温暖化対策実行計画を策定いたしますが、その中で具体的な目標、施策を示していきたいと考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 長野県の目標が、国を上回る意欲的な目標だという認識で私も同じですが、国の目標を評価するというところでは御答弁がありませんでしたが、その辺はどうですか。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) もちろん国もこの目標達成に向けて取り組んでいくということで、これを示したことは大きな意義のあることだと思っております。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 市民が一丸となって、この気候危機に取り組むに当たって、私は国の政策、非常に問題だと、このところに対する市のしっかりした批判がなければ、本気にこれに取り組むというところができないんじゃないかというように思います。 例えば、資料の裏側ですけれども、CO2削減目標が低過ぎるということがあります。右上のCO2の各国の削減目標、日本は46%、2013年比です。これを2010年比でやると42%、国連が2010年比で45%減以上の目標を示すように、もう言っていますけれども、左の棒グラフを見ると、2013年はここ30年間で一番CO2の排出量が多い年、これを基準にしているような数字を出すというのは、非常に恣意的なものを感じます。 その下、各国の石炭火力発電所の割合、一番下に日本があります、32%。イギリス、フランス、2%、1%で、24年には廃止と。こういう意欲的な目標を定めているのに対して、日本はその右側に書きましたように、9件の大規模な火力発電所をさらに建設を進めて、外国にまで輸出をすると。 その下の表、2030年におけるエネルギーの自給の見通しのポイント、真ん中辺に原子力があります。現在6%、これをさらに2030年には20から22%に上げると。 それから、再生可能エネルギーの目標では、先進国が60%、70%の目標を掲げているのに対して、日本は30%台後半、国の危機感のなさをきちんと批判しないで、市民にゼロカーボンを本気で呼びかけることはできないのではないでしょうか。 次に、3番目の安曇野市では、地球温暖化対策実行計画の改訂版、公表が来年の末ということで、新たな基本的目標や計画が定まっていませんが、人類の未来を決定する2030年までの残りの9年間の来年度1年間を有効に使い、実施計画の具体化の地球温暖化対策事業を来年度から進められるだけ進めてほしいとの思いから、質問します。 その1つ目は、長野県ゼロカーボン戦略の省エネと再生可能エネルギーのうち、特に再生可能エネルギーに関わる各地域が、それぞれの資源を最大限活用することの具体化、安曇野市ならこれと言えるような、2030年までには市内各所につくられるであろう独自の再生可能エネルギー、私は、太陽光、小水力あるいは温泉発電、温泉熱利用と考えますが、この地産地消に向けた動きを市内事業者等の力を生かしてつくる、市としても県の長野県ゼロカーボン基金事業や自然エネルギー地域発電推進事業等を生かして、市内事業者と研究開発を進めることについて、現在、来年度どうしようと考えているのか、
市民生活部長に伺います。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 先ほど申し上げましたとおり、市では、第2次安曇野市環境基本計画の見直しに合わせ、令和4年度中、来年度、次期安曇野市地球温暖化対策実行計画を策定いたします。地球温暖化対策推進法及び県のゼロカーボン戦略などを踏まえ、この計画の中で、目標と具体的な施策を示してまいります。一方で、地球温暖化対策事業は、実施計画、経営方針に基づく重点事業に位置づけており、次期計画の策定と並行して推進してまいります。 ゼロカーボンを目指す上では、議員おっしゃるとおり、再生可能エネルギーの普及拡大は欠かせません。引き続き補助金を交付し、住宅用太陽光発電システムの普及を図るとともに、小水力発電についても令和4年度に県と連携し、適地があるか探る予定でいます。広域的な連携、さらに事業者等との連携協力を深めながら、景観、環境とも調和した安曇野にふさわしい再生可能エネルギーの普及拡大を図ってまいります。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 令和4年度に、小水力発電について適地を考えて進めるという御答弁でした。ぜひ安曇野市、本当に水に恵まれた市でありますから、これを生かす、そして将来につなげていくようにやっていただきたいと思います。 なお、太陽光発電に対する補助なんかもありますけれども、自然エネルギー信州ネットでは、もう大分前から活動の中で、地域主導型自然エネルギー事業を県内で普及させるために、様々な事業を地域と伴走しながら支援するというようにしています。 自然エネルギー信州ネット構成員による実践例を1つだけ挙げると、上田市でNPO法人上田市民エネルギーの「相乗りくん」という住宅用太陽光の設置事業として、住宅用太陽光を設置する家庭、つまり屋根オーナーが設置費用を負担することなく、1口約10万円の費用負担で出資したパネルオーナーが売電、電気を売る収入を受け取れる事業があります。このような事業を自然エネルギー信州ネットの支援も受けて進めるようなことはどうなのか。今の事例は、既にかなり以前から進められてきた事業で、安曇野市としては、既に研究段階ではなくて、市内企業の力を生かして、エネルギーの地産地消を具体的に進める段階に早急に踏み出すべきではないでしょうか。それが地域の所得と雇用の増加、地域経済の発展につながると考えます。これについてはどうでしょうか。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 議員のおっしゃるとおりだと理解しております。いずれにしましても、広域的な連携、さらに事業者等との連携、協力が欠かせませんので、今後その辺のところを探っていきたいと考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 地域の事業者をどんどん意欲を出させて事業を進めないと、市外の業者がこの事業にどんどん入ってきてしまうと。そうなると、市内の経済が好循環にはならないということがありますので、もうそれは待ったなしで、どんどん進めてもらいたいというように思います。 次に、(2)の公共交通機関と組み合わせた自転車利用など自転車利用環境を整えることについて、絞って質問します。 自転車が乗りやすい道路環境整備は、自転車専用道路の整備や矢羽根の表示、道路の段差をなくすなどです。これとともに、駅の自転車置場に屋根を設置し、自転車を野ざらしにせず、雨の日もかっぱの着脱をしやすくする、また公共交通や自転車利用に取り組む事業者を評価、表彰し、優良事例の普及促進を図る。県内でも比較的平坦地の多い安曇野市を、多くの市民が生活の中で自転車に乗ることが普通になるまちに、大きく変えていくということです。
市民生活部長、商工観光部長に伺います。
○議長(平林明)
山田市民生活部長。
◎
市民生活部長(山田真一) 自転車利用の普及促進は、ゼロカーボン達成に向けた重要なポイントの一つと認識しております。自転車利用促進のため、市では道路改良や維持工事による道路整備のほか、矢羽根型路面標示による自転車通行指導帯の設置を進めています。来年度から5年間を計画期間とする安曇野市自転車活用推進計画に基づき、庁内及び関係機関等と連携して取り組んでまいります。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) 駅の自転車置場の屋根設置についてお答えをいたします。 市では、市民の利便性を向上するため、駅に自転車置場を設け、駅を利用する市民が自転車を利用できる環境を整備しています。自転車置場の屋根につきましては、各駅個別の判断をして必要な駅に設置していることから、今後も同様に、駅ごとに必要性を判断してまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 駅ごとの必要性を判断してというよりも、やはりこれは自転車利用、活用を促進していくと、市が旗を振ってやっていくという強い決意を持ってやっていくことで、自転車活用の安曇野市を進めてもらいたいと思います。 4番目、脱炭素化、省エネと再生可能エネルギーの推進により、どのような2030年の安曇野市を目指すのかについてです。2050年ではなくて、すぐ先の9年後の未来を市民に示して、ここへ向かおうと呼びかけてほしいのです。市民の中には、ゼロカーボン社会の実現は、生活水準の悪化や耐乏生活を迫られ、経済の悪化や停滞をもたらすと考えている方もいるかもしれません。そうではない未来を示していただきたいと思います。市長の決意をお願いします。
○議長(平林明) 太田市長。 (市長 太田 寛 登壇)
◎市長(太田寛) 脱炭素化、省エネと再生可能エネルギー、この推進についての御質問でございます。 気候変動がもたらす環境への影響、これ非常に大きいということは、もう今の御質問あるいは答弁の中でございました。地球規模の深刻な課題でございまして、2019年の千曲川の大洪水、あれについても、その元となりましたあの大規模な台風というのが、自然災害の中でも、特にこの気候変動の影響を受けたのではないかということを言われております。当然、安曇野市におきましても、豊かな自然環境を守る中で、できる対策を積極的に推進していく必要があると考えます。 第2次安曇野市環境基本計画の中間見通しに合わせまして、令和4年度中に次期安曇野市地球温暖化対策実行計画を策定します。その中で、質問にございましたような再生可能エネルギーの推進でございますとか、省エネでございますとか、そういったものを考えてまいりたいと思っておりますし、その時期の中で、早い段階でゼロカーボンに向けての具体的なロードマップを示しまして、ゼロカーボンの宣言をしたいという具合に思っております。 その中におきましては、SDGsの推進というのを前提といたしまして、長野県の気候危機突破方針あるいはゼロカーボン戦略などを踏まえまして、計画の策定を進めてまいりたいと考えております。その過程におきましては、当然、有識者、市民の皆様からの御意見を踏まえまして、安曇野らしい再生可能エネルギーの可能性について明確にしてまいりたいと思っております。 松本市長と信州大学長が発起人になりまして、松本地域の産学官の力を結集するということで、松本平ゼロカーボン・コンソーシアムができまして、安曇野市もこれに参加することを、過日、表明いたしました。これにつきましては、ただ単に市がそこに入るだけではなくて、先ほど御質問にございました市内事業者、商工業者にも積極的な参加を呼びかけまして、官民と広域との連携を深めて取り組んでまいりたいと考えております。 ゼロカーボンの実現に向けては、今まで慣れ親しんできました生活様式からの転換が必要となるということで、若干、暗いイメージがあるというような御指摘もございました。そういうことではなくて、私たちが見据えなければならないのは、このゼロカーボンの推進によりまして、逆に今まで以上に、快適で利便性の高い社会を実現するということであろうと思っております。 御質問にもございました自転車の利用あるいは歩く、そういうものが利用できるまちづくり、そして緑あふれる
コミュニティーの推進、さらにはZEB、ZEHといった高精度な住まい、建物の普及、そしてゼロカーボンに向けた新たなビジネスの創出など、環境と地域に根差した持続可能な生活様式の定着、これを目指したいと考えております。 2030年に向けまして、社会状況の変化、技術革新を踏まえまして、自然と調和した生活環境と社会基盤、この整備が必要であろうと考えております。そういった中で、教育、文化、芸術、産業の振興を図りまして、住みたい安曇野、住んでよかった安曇野というようなこのまちの実現を目指してまいりたいと考えております。 なお、再生可能エネルギーについてはちょっといろんな問題がございまして、安曇野市、なかなか難しい問題もございます。その中で、もういろんな方と相談をしております。先ほど、お話にもございましたように、県の企業局の力を借りて、小水力発電の適地を探すということを来年度行います。それと、ソーラーエネルギーにつきましては、個人住宅あるいは工場等の商業用、工業用建物の屋根というものを中心に考えてまいりたいと思っております。 あと、エネルギーの創出ではございませんが、森林のCO2の吸収力、これについても今検討を始めておりまして、国の機関あるいは県等の知見を借りまして、安曇野市におけるそういった幾つかの問題の解決、課題を解消してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 先ほども言いましたけれども、新しい社会をつくっていくと、そういうことが、今度の市が出す地球温暖化対策実行計画にも反映してもらいたいと思うわけですけれども、私は、まさにこのためには、その計画、気候危機突破、ゼロカーボン社会変革プロジェクトというような、しっかり市民にアピールできるような名称を提案したいと思います。ぜひよろしくお願いします。 次の質問にいきます。 平和施策の推進についてです。 質問の前に、ロシアによるウクライナ侵略に強く抗議をするとともに、これ以上戦禍が広がらないことを願い、世界の平和を願う人々との連帯を表明するものです。 平和都市宣言制定後の平和施策の評価と今後の方向についてです。来年度、2022年度が平和都市宣言制定10周年の年となります。2018年9月議会一般質問では、10周年の記念事業を提案しました。10周年を迎えるに当たって、制定後の10年間の平和施策の評価と今後の方向について伺います。 各項目について述べますので、まとめてお答えいただきたいと思います。 1つ目は、安曇野市における戦争の事実を明らかにし、記録保存することです。戦争は国民総動員で行われるもので、アジア太平洋戦争では、日本の隅々まで誰一人例外なく戦争に巻き込まれました。安曇野市でも同様でした。私たちの年代だと、父母や祖父母は戦争のただ中にいました。また、日本国民310万人が亡くなり、アジアの人々2,000万人を超える人々の犠牲を生んだ戦争は、安曇野市においても多大な犠牲者を出したと思われます。歴史的に最大級の史実として記憶にとどめ、将来世代に引き継いでいかなくてはならないと考えます。 さらに、戦前は、市長が憲法は日本の源と言われた平和主義はもちろん、民主主義、基本的人権が抑圧された時代であったことからも、将来世代に戦争の真実を引き継ぐことは、戦後の平和憲法を生かすことでもあります。しかしながら、これまで安曇野市における戦争の事実を積極的に明らかにし、記録を保存することはおろそかにされ、戦争体験者はごく僅かとなり、希少な体験と記録は急速に失われつつあります。今のままでは、あの戦争がなかったことのようになってしまうことが、大きく危惧されます。 2番目、戦争の真実を学ぶ場です。明らかになった戦争の真実を学ぶ場、将来世代に引き継いでいくことは、これがなくてはできません。意識的に、積極的に学ぶ場をつくる必要があります。 3、戦没者追悼式並びに平和のつどいは、市民の要望を受け、市民とともに続けられてきました。 4つ目、戦争遺跡の保存活用についての検証調査については、18年の私の質問に対する教育部長答弁は、「戦争遺跡の保存活用については、地域の要望を聞いて、説明板の設置を進め、時間をかけて検証調査をしたい」でした。1931年以降でも、市内の有明演習場、穂高空襲の着弾地、学校にあった奉安殿、二宮金次郎像、防空監視所跡地、防空壕など、多くの遺跡、遺構、跡地があります。 5つ目、平和事業を担う若者の育成としては、小中学校、高等学校が様々な場で学び、活動をしてきました。 以上、これらについて、総務部長、福祉部長、市長、教育長、お願いします。
○議長(平林明) 太田市長。
◎市長(太田寛) 今、質問がいろいろありましたので、私は何からお答えしていいか、ちょっとあれでございますけれども、平和都市宣言につきましては、御承知のとおり、約10年を経過するということでございまして、その宣言の中で、地域に根差した平和活動の推進を行っているところでございます。 特に、宣言の策定過程で、心から平和を感じる宣言になるよう、市民の皆様と一緒に検討を重ねてきたという経過があるということでございます。したがいまして、その宣言には、当時の中学生からの意見も織り込まれておりまして、私もしっかり読みましたけれども、非常に完成された文章だと、思いのこもった文章だという具合に思っております。そういう意味で、安曇野市の平和都市宣言には、感受性が豊かな子供たちの平和学習を通じて得た平和の思いを反映させており、意義深いものと考えております。こうした宣言の成り立ちから、特に次の世代を担う若者たちに、戦争の悲惨さ、命の尊さ、平和の大切さを学びまして、考える機会を提供することに主眼を置いた取組を行ってきたところでございます。特に、世界恒久平和という人類共通の理念を推進する観点からも、平和首長会議の加盟都市の一員としても、平和施策に今後も取り組んでまいりたいと考えております。 特に、最近のロシアによりますウクライナ侵略につきましても、非常に憂慮すべき事態でございまして、照明の関係とパステルカラーなので目立ちませんが、一応、私も今日はブルーとイエローのウクライナ・カラーで来ておりますので、平和に対する希求をこの場で申し上げたいと思います。 以上でございます。
○議長(平林明) 橋渡教育長。
◎教育長(橋渡勝也) 臼井議員にお答えいたします。
市教育委員会は、平成24年の平和都市宣言の制定以降、学校においては各種の平和教育を推進し、博物館等では、戦争や平和に関する様々な講座を実施してまいりました。 戦争に関する資料の収集、整理では、これまでの博物館に加えて、平成30年度に開館した文書館において、戦争の記録を含めた文書や個人が所有をする資料の収集を随時進めてきております。令和4年1月末時点で受け入れた地域資料4万2,265点の中には、戦時中の資料が多数含まれております。 また、令和2年度から取り組んでおります安曇野市史編さん事業においても、聞き取りを含めた資料の収集に務め、安曇野市史近現代編及び検討している段階ではございますけれども、子供版において戦時中の記録や戦争体験を伝える内容を盛り込んで、しっかりと記載する予定でおります。 課題としましては、戦争体験者の聞き取りが困難になっているという、これが一番大きな危惧でございますけれども、戦争の記憶が風化することのないように、未来を担う子供たちに、平和の大切さや安曇野における戦争の歴史などを様々な形で引き継いでまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(平林明) 久保田総務部長。
◎総務部長(久保田剛生) それでは、お答えさせていただきます。 総務部所管の事業としては、広島平和記念式典に中学生を派遣する事業を平成24年から始め、市内7校からそれぞれ代表者4人を選出し、総勢28人を派遣しております。参加した中学生の体験談は文集にまとめ、平和と人権のつどいで発表していただくことで、広く体験を共有でき、学習として効果があると考えていることから、本事業は今後も継続していく考えでおります。 また、平和と人権のつどいを戦没者追悼式と併せ、開催してまいりました。特に、合併10周年事業として、平成27年度に実施した第5回安曇野市平和のつどいでは、広島市の松井市長をお招きし、御講演をいただくとともに、被爆アオギリ二世を市役所東口へ植樹を実施しました。平和推進の象徴として今後も大切に育てるとともに、今後もその由来を広く市民に周知していきたいと思います。 一昨年からは、安曇野「戦争と平和展」を市民団体ととも開催しています。コロナ禍ではありますが、本年度は200人以上の来場があり、多くの方に関心を持っていただきました。多くの市民に平和への関心を持っていただくために、今後も関係機関、団体と広く連携していきたいと考えております。 以上です。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えを申し上げます。 戦争に関する資料の収集につきましては、現在、文書館を中心として進めているところでございます。戦争に関するもの、資料を含めて、そういった地域資料が失われる前に収集することが重要であるというように認識をしております。具体的には、空き家対策室との連携によりまして、空き家所有者へ啓発チラシを配布し、解体するときに残っている地域資料を寄贈してもらうことや各戸に協力を呼びかけて、地域の集会所等に残っている資料の散逸、破棄を防ぐための取組を進めてまいります。 それから、戦争遺跡等の保存と活用についてであります。戦争遺跡などの現地に説明板や標柱が整備されている箇所は、実際には僅かでございます。しかしながら、そのような場所は必ずしも公有地ではなかったり、あるいは調査研究が困難な状況があるなど、一律に整備していくことは難しい状況がございます。ただし、こういった戦争の遺跡が、市内にどれだけあるのかということを市民に広く伝えていくことも、非常に重要であるというように認識をしております。 そこで、博物館の夏の企画展におきまして、市内の戦争遺跡等を地図上で俯瞰できるような展示を検討しているところでございます。必ずしも、現地への設置にこだわるのではなく、戦争遺跡の存在を広く知らしめ、記録するという目的を達成するために、できるところから実施してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(平林明) 矢口福祉部長。
◎福祉部長(矢口泰) それでは、私のほうからは、戦没者追悼式についてお答えしたいと思います。 平和都市宣言以前から、本市では、戦場などで命を落とされた軍人、軍属の方はもちろん開拓団、義勇軍、空爆被害者など、戦災の受難により犠牲となられた全ての方を対象として戦没者追悼式を開催し、さきの大戦や戦災の受難により亡くなられた全ての御霊に対し、安曇野市民とともに哀悼の意を捧げております。 令和2年、3年度は、コロナウイルス感染症の影響で開催を中止いたしましたけれども、これは新型コロナ感染症の状況によりますが、令和4年度以降も、今後も戦没者追悼式を実施してまいりたいと思います。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) ありがとうございました。今お答えいただいたことを、さらに2つ目の質問ですけれども、この10周年の記念事業の計画についても質問します。 そこにまた幾つもありますけれども、1つは、戦争犠牲者の実態を明らかにすることです。今、福祉部長に答弁していただいて、戦没者追悼式における対象者、市としては、この名簿はないという答弁でした。できる限り、実態把握は戦没者追悼の大本です。その後、名簿整備はどのように進んでいるのか。10周年の機会に極められないのか伺います。また後でお答えください。 それから、2番目は、なくなりつつある戦争資料の収集です。これは先ほどもお答えいただきましたけれども、さらに強めるということ。 3つ目は、来年度を通して、平和都市宣言10周年記念を冠した事業を各部局で実施することです。これについては、2018年の私の一般質問でも具体的に提案しましたが、それ以外に、例えばホームページでは、「今年は平和都市宣言10周年」と隅に、ちょこっとアイコン、バナーをクリックすると、今年は平和都市宣言の案内が出てくる、行事の内容が出てくるというようなものです。 4番目は、これまでの事業を生かして発展させること。 5番目は、市民とともにつくり上げる事業、これまで以上に進めてもらいたい。 6番目は、戦争遺跡や遺構、戦争関連地の保存と平和的活用のための説明板の設置です。先ほどは、説明板の設置はないということですが。 7番目、長崎市長の講演会と被爆クスノキの植樹、これは昨年できなかったことです。 8番目、戦争犠牲者の追悼と戦前の民主主義の基本的人権の抑圧を繰り返さない平和な社会をつくる決意を込めた10周年の記念碑を建てること、10周年の記念事業を実施した確かな足跡を残すことになります。以上、総務部長、福祉部長、教育部長、お願いします。
○議長(平林明) 久保田総務部長。
◎総務部長(久保田剛生) それでは、お答えさせていただきます。 平和と人権のつどいは、第74回人権週間に合わせて、12月3日に豊科公民館ホールで開催を予定しております。本事業名に、平和都市宣言10周年記念を加えることを検討したいと思っております。 広島平和記念式典参加事業、平和と人権のつどいにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大のため、ここ2年は中止となりました。今後、既存事業の継続性も大切にしながら、さらに有意義な事業となるよう工夫していきたいと思います。 長崎市長招聘及び被爆クスノキ植樹は、御存じのとおり、令和2年度の市制施行15周年記念事業として実施する予定でありましたが、やむなく中止をいたしました。田上長崎市長は大変多忙であり、また新型コロナウイルス感染症の状況の見極めが困難なこともあり、令和4年度も含め、それ以降についても、実施については現時点では未定であります。 10周年記念碑の建立につきましては、市役所東口、被爆アオギリ二世を、その西側に平和都市宣言の銘板を既に設置していることもありまして、予定はしておりません。 以上であります。
○議長(平林明) 矢口福祉部長。
◎福祉部長(矢口泰) 私のほうからは、戦争犠牲者の実態を明らかにすることについてお答えしたいと思います。 平成30年9月議会定例会においてお答えいたしましたとおり、戦争に関わる公文書を終戦直後に、政府の命令により破棄したと聞いており、現在把握している名簿はなく、今後も特定作業を行うことは非常に困難と考えます。 また、平和都市宣言10周年記念を冠した事業について、戦没者追悼式にこれをつけることについては検討したいと思います。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答え申し上げます。 まず、これまで
市教育委員会が実施をしてまいりました戦争、平和に関連する事業につきましては、ふさわしいものには平和都市宣言10周年の冠をつけるなど、この機会を捉えて、より発展的な内容となるよう検討してまいりたいと考えております。 1つ具体的な例を申し上げますと、豊科郷土博物館では、来年度、夏の企画展として、安曇野の戦争をメインテーマとした展示を実施することを予定しており、これを中心として、各種施策を展開してまいりたいと考えております。例えば、関係資料の収集、整理、市内の戦争遺跡を視覚的にまとめた展示資料の作成、関連講座の開催といったことを博物館を中心に展開することにより、より広く学習の機会を御提供してまいります。 さらに、その夏季企画展に先立って、市民と協働した企画を連動して実施をいたします。これは、博物館友の会の戦時生活部による展示や、毎年度、本庁舎で開催している戦争と平和展等が該当しますが、これを市内中学校に持っていきながら、出前講座として実施をしてまいります。 また、本年度、新たに中学校3校で被爆の写真展の巡回をいたしました。来年度は引き続き残りの4校を巡回し、子供たちに、より強く平和への思いを感じ取っていただきたいという趣旨で行いたいと考えております。 それから、市史編さん事業でございます。戦争に関する記憶等が聞き取りできれば一番いいわけですけれども、あいにくコロナ禍の関係で、対面での聞き取りの調査が難しい状況ではございますが、これにつきましても粘り強く進めてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) ありがとうございました。ぜひ進めていただきたいと思います。 最後に、平和推進係をつくり、平和施策を進めるとともに、戦争と平和の歴史を伝え、学び、研究する拠点として、戦争資料館を造ることを提案します。平和推進事業を計画的、市民的、継続的に実施していくために、松本市では平和推進課を設けています。少なくとも担当係を設け、将来的に戦争を学び、伝え、平和への思いを高める拠点として戦争資料館は必要と考えます。市長の考えを伺います。
○議長(平林明) 太田市長。
◎市長(太田寛) 今、戦争につきましての学習の場でございます。まずは、既存の施設の連携を進めてまいりたいと考えております。一例といたしまして、平成25年に、満蒙開拓平和記念館が下伊那郡阿智村に開館しております。満蒙開拓に特化した資料館はほかにないため、全国から貴重な資料が数多く集まり、情報発信の場となっております。私自身も2回、プライベートで訪問しております。その資料によりますと、安曇野市内からは733人が満州に渡ったとされておりまして、安曇野市民にとりましても、平和学習の貴重な場であると考えております。 このたび満蒙開拓平和記念館から、自治体パートナー制度の案内がございまして、このパートナーになりますと、共催イベントの企画あるいは加入自治体の特別な日が設定されまして、その市民の入館料が無料になる制度でございます。平和学習の場として活用すること、また安曇野市の先人たちが関わった歴史を次世代に語り継ぐため、このパートナー制度へ令和4年度中に申込みをしたいと考えておりまして、平和学習の機会の充実を図ってまいりたいと考えております。 また、先ほど教育部長からの答弁にございました、豊科郷土博物館におきます、この夏の安曇野の戦争展、これにつきましても資料の収集はもちろんでございますが、今ほどはコロナでなかなか難しいというお話があった聞き取り、オーラル・ヒストリー、これを今残さないと、もう遅くなるという具合に思っております。 私の親戚といいますか、安曇野市の男性の最高年齢者102歳の長老がおりまして、直接、話を聞きました。第2次世界大戦において、中国において戦ったその経験を聞きまして、これは非常に感銘に残っております。こういった方々が今超高齢になっておりますので、こういった方々の映像と画像による記録は今でしかできないということで、コロナの中ではございますが、ぜひ進めてまいりたいと考えております。 それから、平和推進係でございます。松本市の平和推進課のホームページも拝見いたしました。その中でやっていることが、私どもとして係をつくるに値するかどうかまで含めて、これを検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 非常に意欲的なことを、今後につながることを語っていただきありがとうございました。 次に、3つ目の大きな質問のほうにいきます。 新型コロナウイルス感染症対策です。 1つ目、検査を受けたい人がいつでも何度でも無料で検査を受けられる体制が緒に就いたものの不十分であるとともに、医療機関や介護、福祉施設、学校で定期的な頻回検査が行われないために、社会経済活動が停滞する状況が続いています。長野県が1月7日から、PCR検査、抗原検査を始めましたが、市内でもPCR検査4か所、8か所で抗原検査が行われていますが、この検査について市民の実施状況、どうなのか、その状況をどのように捉えるのか、保健医療部長に伺います。
○議長(平林明) 鳥羽保健医療部長。
◎保健医療部長(鳥羽登) 市内には、県から委託を受けて市が運営しておりますPCR検査センターのほか、有症状者等の診療や検査を行う診療医療機関が20か所ございます。このほか、国の方針に基づいて新型コロナウイルス感染症の拡大時に、不安を抱えている市民が希望すれば、速やかにPCR検査や抗原定性検査が受けられる体制といたしまして、県が医療機関や薬局に委託して実施している検査箇所が7か所ございます。また、施設や学校等での集団感染が疑われる場合には、直接、保健所が、検査を行う場合もございます。 県では、それぞれの検査件数を公表しておりませんので、市が運営しているPCR検査センター以外の検査件数については把握しておりません。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 自治体ごと、安曇野市の状況は分からないということですけれども、例えばこの無料検査で陽性と分かった人の数など検査の効果について、県からは何も情報は得られないということですか。
○議長(平林明) 鳥羽保健医療部長。
◎保健医療部長(鳥羽登) そのような情報、件数等もうちのほうには入ってきておりません。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 検査を私も受けましたけれども、非常に問題があるということを、ほかの方々からも聞いております。手順どおりに検査が行われているか、検査を受ける人の近くで確認する立会人という役割がありますが、実施されていないこともあります。本来、薬剤師がやらなければならないことを、そうでない職員にも割り当てられている事例はないのか、あるいは濃厚接触者とかではないかとか、喉が痛いからという症状がある人が無料検査場を訪れると、非常に受ける側は怖い思いを感じながら仕事をしているとか、PCR検査も1日に1つの薬局でできる量が10件以内ということで、あるいは抗原検査キットも数が足りないというようなニュースも報じられましたが、そのような安曇野市の実態、市民や何かから寄せられたような情報はありますか。
○議長(平林明) 鳥羽保健医療部長。
◎保健医療部長(鳥羽登) 議員御指摘のとおり、検査キットの供給が追いつかず、検査が速やかに受けられないケースがあることは承知しております。 また、検査の体制でございますが、私どものほうにはそういったお話は寄せられておりません。私どもといたしましては、国の責任において、基本的対処方針に定めた検査体制の確保を確実に履行していただきたいと考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 次に、国・県に一層強く働きかけるとともに、市独自でも検査体制を整える必要性がますます強まっているのではないかと考えます。PCR検査能力の増強については、後藤茂之厚労大臣は、定かな目標はないと、つまり検査について全くやる気がないということを言われました。これを放っておいていいのかどうかということです。今後の感染状況も分かりませんし、さらにBA.2という亜種もあるので、上がる可能性もあると専門家は言っています。検査をせずに、医師の判断でみなし陽性という方針を打ち出したりしていますが、東京都は都内の全ての公立幼稚園、小中学校、高校の全教職員を対象に、週1回程度の定期的な抗原定性検査を始めました。子供たちにも対象を広めてほしいものです。これについて保健医療部長に伺います。
○議長(平林明) 鳥羽保健医療部長。
◎保健医療部長(鳥羽登) 12月議会でも市長が答弁いたしましたが、市独自の検査は考えておりません。現在、市の施策として、認定こども園、幼稚園、保育園、市立の小中学校、給食センター、児童クラブ、高齢者介護施設及び障がい者施設に勤務する職員の陽性が判明した場合は、必要に応じて抗原検査キットを配付し、社会機能の維持に努めております。 以上でございます。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 2番目に、保育園のクラス閉鎖や休園への対応の実態と代替保育の実施状況はどうか、福祉部長に伺います。
○議長(平林明) 矢口福祉部長。
◎福祉部長(矢口泰) 新型コロナウイルスのいわゆる第6波では、認定こども園などに通う児童及び園関係に陽性者が確認されるたびに、松本保健福祉事務所の助言の下、感染拡大防止のため、全園の休園か一部休園かの措置を取ってまいりました。2月末現在、それぞれ期間に長短はございますが、全園を休園した認定こども園は、市立で4園です。また、9園について一部休園措置を実施しております。 私立のこども園などにつきましては、全園を休園した園が1園でございます。 以上です。 (「もう一つの質問は」の声あり)
◎福祉部長(矢口泰) 代替保育につきましては、休園になった認定こども園の児童を休園になっていない他の園で保育する、あるいは公民館などの公共施設で保育を行うということかと思います。現時点では、そのような代替保育の実施には至っておりません。この代替保育を実施するにつきましては、代替保育先での保育士をどのように確保するかという点が一番の課題であると考えております。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 子供が休むと親も仕事を休まなければいけないというような状況もありますので、引き続き考えていただきたいと思います。 3つ目、小学校の学校・学年・学級閉鎖への対応の実態と小学校休業等対応助成金について、保護者への周知はどのように行われたか、教育部長に伺います。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えいたします。 議員御指摘の小学校休業等対応助成金・支援金につきましては、本年1月17日付と2月22日付で県からも周知の依頼があり、その都度、小学校に通知をしております。 また、2月18日の教頭会、3月1日の校長会で、保護者に確実に周知をしていただくよう市教委からも徹底をさせていただいたところでございます。 以上です。
○議長(平林明) 臼井議員。
◆8番(臼井泰彦) 制度が変わるたびに、保護者に通知をしていただいて大変ありがたいと思います。ぜひ保護者がこの制度を使ってやっていただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。
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△松枝功
○議長(平林明) 続いて、10番、松枝 功議員。持ち時間は20分以内といたします。 松枝議員。 (10番 松枝 功 登壇)
◆10番(松枝功) 10番、松枝 功です。 通告に従い、一般質問を行います。 令和2年9月28日開催の市議会全員協議会に、「明科地域5汚水処理施設と犀川安曇野流域下水道等の統廃合について」という題の資料が提出されております。 明科地域の下水道処理の形態は、小規模分散型の形態となっています。これは、明科地域で
下水道事業を進めるに当たっては、地形的にやむを得ない形態だったのですが、管理面でのコストは確かに割高になるかと思います。このコスト高を改善するための研究の必要性については理解いたしますが、御提示いただいた処理施設の統廃合の計画の進む方向に、私としては心配な面があり、今回、一般質問の場において、市が進めようとする統廃合計画の妥当性について質問し、議論したいと思います。よろしくお願いいたします。 まず、統廃合の対象としている明科地域の汚水処理施設の稼働状況、特に受け入れる汚水の状況について、建設当初の計画上の数値と現状の数値との比較についてお聞きしたいと思います。現在のような維持管理の時代になれば、平均して受け入れる汚水の量、日平均汚水量というものだと思いますが、この数値で比較、議論することが適当ではないかと思いますので、できましたら、その数値を用いた比較を、まず
上下水道部長にお願いしたいと思います。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) お答えいたします。 施設の利用状況を示す指標の一つに稼働率というものがありますので、令和2年度末における各施設の数値を、まず申し上げます。 この稼働率は、汚水処理数量、この日平均を分子とし、分母をその施設の処理能力として計算される値であります。
農業集落排水施設につきましては、この計算において、分母は計画日平均処理数量を用いますので、率の求め方に相違がございます。 それでは、施設ごとに値を申し上げます。明科浄化センター39.9%、押野地区79.6%、川西地区37.0%、生野地区59.3%、中村地区35.3%。 次に、犀川安曇野流域下水道終末処理場の…… (発言する声あり)
◎
上下水道部長(堀内寅生) 以上です。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 今、分母が少し違うという話がありますが、おおむね低いという数値であることは承知いたしました。 次に、今、少しお話しいただくところだったんですが、明科を除く市内地域の汚水を処理している犀川安曇野流域下水道の処理場の状況についても御説明いただきたいと思います。お願いします。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) 同じく稼働率の率を申し上げます。58.8%です。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 犀川安曇野流域下水道の処理場も低いということなんですが、実は先日、私も犀川安曇野流域下水道の終末処理場アクアピアあづみのにお邪魔いたしまして、稼働状況をお聞きしてまいりました。 下水道処理施設、特にアクアピアのような大きな施設では、下水道の普及で徐々に増加する流入汚水に合わせて、段階的に規模を拡大していくのが普通であります。アクアピアでも全体計画では、当初8系列の水処理施設の建設が必要とされていましたが、今のところは5系列が完成し、稼働しています。そして、汚水の処理能力は、この状態、5系列で十分だと。その上、まだ余裕があるとのことであります。安曇野流域下水道の普及率は既に90%をもう超えていますから、これからのアクアピアへの流入汚水の大きな増加は見込めない状況だと思います。つまりアクアピアであっても、これ以上の水処理施設の増設は不要ですし、また現有施設の余裕も勘案すると、結果的には、当初計画の半分程度の処理能力で十分だったと言えるかと思います。今、
上下水道部長から説明がありましたように、アクアピアであっても58.8%、かなりの余裕がある状況だということです。 どうして稼働率が低いかということについて、少し言及したいんですが、アクアピアも含め、これは全国の下水の処理場に共通した課題のようです。この原因は何かと言えば、実は、下水道を全国的に一斉に普及させた時代が、右肩上がりのよい時代であったということではないかと私は思います。人口も増えてきて、水をふんだんに使う生活が豊かな生活だと思われた時代で、将来的にも水の使用量は増えていくだろうとされた時代でした。ある意味、この時代の世相に流された形で、下水道の処理場もかなり大きめに設計され、建設されてきたように思います。 しかし、そうはならなかったわけです。その後は人口も増えませんし、節水型の社会が浸透していきます。現在の節水型のトイレ、いろいろメーカーは競っていますけれども、そのトイレの普及がよい例かと思いますが、私たち1人当たりの水の使用量も確実に下がってきています。さらに、企業等においても事業所内での水のリサイクル化が進み、やはり水の使用量は下がってきています。この流れは、持続可能な社会構築という観点で考えたときには、より望ましい方向へ向かっていることは確かなのですが、残念なことに、下水道に流れ込む汚水の総量というものは、見込みより大分減ってしまったという現実があるということです。 ただ、その稼働率が低いままでよいのかというと、決してそうではありません。もちろん何とかしたいとの思いで、今回、市から提案いただいている処理施設の統廃合計画も考案されてきているとは思います。 それでは、その内容についてお聞きしてまいりたいと思いますが、まずこの統廃合計画の一番の目的、主眼は何か。到達点というものはどこを目指しているのか、計画の原点の部分をお聞きしたいと思います。
上下水道部長、お願いします。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) お答えいたします。 市の汚水処理施設は平成10年前後に建設され、24年経過しております。施設、設備ともに老朽化が進んでいます。今後も汚水処理施設を維持していくためには、大規模な更新整備が必要な状況です。加えて、人口の減少、汚水処理量が減少に転じるなど、生活排水処理を取り巻く情勢が変化していく中、今後も下水道サービスを継続的かつ安定的に提供するために、効率的な事業運営を行うことが一層求められております。 明科地区の下水道処理施設の統廃合は、この効率的な事業運営に資するものとして行うものですので、目的ということになりますと、事業の効率化と理解しております。 この到達点をどう捉えているのかという御質問については、事業の効率化として計画している事業が、現時点では、明科地区の汚水処理場5施設の統廃合のみでありますので、この事業の完了が到達点というふうに考えております。 なお、当該事業は、令和27年度までに5施設全てを段階的に安曇野終末処理場へ接続するということが事業の全体像ですが、令和27年度に予定している川西地区の統合は、その時点で社会情勢を踏まえまして検討することとしております。 以上です。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 大規模な更新が必要だということ、段階的に進める、それも下水の処理の効率化を進めたいと。効率化を進めるということは市民負担を軽減することになるわけですので、私も賛成したいとは思います。 ただ、その方法論ですね。もう27年度までかなり時間をかけてやるんだというお話もあるんですが、やはり方法論、それについてはもうほとんど決められているんだけれども、その実施時期については、私は少し見直しが必要ではないかという立場であります。 統廃合計画では、まず下流に位置する5つの処理施設に集まる汚水を圧送という方法で、最終的に上流のアクアピアへ送ることが柱となっていますが、私は、上水道は飲み水の上水道とは異なり、基本は自然流下という原理に基づいて整備されるものと認識があります。相当のエネルギーをもって、常に汚水を高所まで圧送するシステムを未来永劫に持ち続けるというリスクを、どう評価されているのか。地震等の大災害時に、圧送ポンプ場の機能停止や圧送管の各地での破断などに陥った場合の対応をどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。
上下水道部長、お願いします。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) お答えいたします。 処理場統廃合では、道路内にマンホールを整備して、その内部に汚水ポンプを2台設置したマンホール形式ポンプ場により、受入先の安曇野終末処理場まで送る予定です。この方法は整備手法として一般的な工法で、信頼性も高いとされています。整備に際しまして、耐震対策や耐水対策を講じることから、安全・安心な設備であると考えています。 災害時においては、運転に必要な電力の喪失によるポンプ施設の機能停止の懸念がありますが、対策として、自家発電設備の設置や可搬式発電機による対応を計画しております。 また、受入先の長野県安曇野終末処理場は、耐震対策、浸水対策の整備工事も進んでおり、災害時における汚水処理機能の停止や下流域への影響を最小限に抑えられると考えています。 なお、統合後の明科浄化センターは、災害時・緊急時の汚水貯留施設としての有効活用を模索・検討しています。また、
農業集落排水施設も地域活性化に関与できる活用を模索しているところであります。 以上です。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 若干、質問したいんだけれども、私は圧送がほとんどだろうという話を思っているんですが、中には圧送が多いと思っているんですが、そうではないということなのかな、ポンプ場、いわゆる低く入ってきた水を1つのマンホールポンプでぐっと上げて、また自然流下で下らせていくという、そういう形態だということでしょうか、確認したい。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) 工法については、おっしゃられるとおりでよろしいかと思います。数というお話がありましたが…… (「いや、工法」の声あり)
◎
上下水道部長(堀内寅生) 工法は発言のとおりです。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) ちょっと今食い違っているんですけれども、その辺はいいと思いますが、かなり模索している部分があるんだけれども、はっきりしていない部分が多過ぎると。 次に、明科地域の5つの処理施設は経年劣化が進んでいるということでありますが、この状況は恐らくアクアピアもそうでしょうし、目を市外に向けていただくと、市外、おおむね同時期に建設された近隣自治体、例えば松川村、池田町、また松本市四賀地域などの下水処理施設も、同様に劣化が進んでいるということになるはずです。安曇野市が効率が悪い処理施設を廃止し、アクアピアでの一括処理をもくろむのであれば、広域的な観点から、恐らく同様の状況にあるだろう他自治体との連携、広域的な観点での協力・検討を模索すべきではないか。これが実現すれば、つまり、共に下流側にある他の自治体の汚水と一緒に処理をお願いするアクアピアに送ることができれば、負担は分け合うことになるはず、つまり市民の負担は軽減されるはずだと私は考えますが、このようなしたたかな検討は必要ではないのか、なされたのか、
上下水道部長にお聞きします。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) ただいまの御質問にお答えする前に、3番目の質問で、私のお答えさせていただいた内容に誤りがありました。終末処理場までの汚水のつなぎ方ですけれども、全てといいますか、ほとんど圧送で送るということでございます。失礼いたしました。 それでは、お答えいたします。広域化、共同化につきましては、長野県が主体となり、広域的な連絡会議が設けられております。これによりまして、自治体の意向等の確認が行われていまして、それぞれの自治体の意向がそこで示されているわけでありますが、広域化に向けた機運の醸成はありません。また、広域化・共同化ということではございませんが、既に隣の松川村から、暫定接続流入として、汚水の一部を市が受け入れているという状況があります。しかし、近隣の自治体からの広域化の相談はありません。 以上です。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) これは自治体を越えた仕事の難しさだと思うんだけれども、確かに気運の醸成はまだ図られてはいないでしょうが、やはりこの辺はそれぞれお互いに同じような環境にあるわけだから、やっぱり胸襟を開いて議論をしていく時期だと思いますし、そういった関係の自治体がまとまって仕事に当たるというのが、これからの時代だと私は思います。 次に、私は、人口減少が進む地域社会においても、その地域なりの持続可能な姿というものの構築を目指すべきだとは思っていますが、この考えの下に下水処理の効率化を考えるとき、場合によっては視点を180度変える必要があるのではないかとの思いもあります。 一例を申し上げます。今回の統廃合の対象となっている明科地域の生野地区は、飛び地的に独立した地区で、10ヘクタールほどの水田と50戸ほどの集落、この集落が平成の初めに、農業基盤総合整備事業、ミニ総パ事業と土地改良は呼んでいましたが、この事業を採用することによって、水田の区画整理や集落内道路の整備、そして農村集落の下水道整備、
農業集落排水事業、これを同時に実施しました。当時の住民の総意で農村集落の生活環境の大転換を実現した、明るい農村の実現。 ところが、現在はこの地区も多分に漏れず、人口減少は相当なもので、戸数は20%減少、老人世帯も多く、人口的にはさらに大きく減少しているものと思われます。この先も人口減少が続くであろう、この生野地区の汚水処理を将来どうするのか。本当に統廃合計画のように、流域下水道の処理場まで圧送し続けるのか。私は大きな不安を感じます。 通告書ではダウンサイジングと表記しましたが、生野のような地区においては、将来まで、圧送までして集合処理の形態を維持するのではなく、視点を変え、各戸ごとに合併浄化槽を設置し、戸別処理の形態を採用できないか、こういった手法によって全体の効率化、持続可能な地域づくりを進めることが、今の時代には必要ではないかと、私は思います。この方法について
上下水道部長の見解をお聞きしたいと思いますが、午前中の質問の中で、合併浄化槽について御研究されている内容について、私はよく分からない部分が多いんだけれども、説明されましたが、全体的に考えるんではなくて、私が言っているのは、地区の縁辺部、周辺部、人口が減っていく農村部等で、やはりこういった思い切った考え方を採用すべきじゃないかと思うんです。これに絞ってお答えいただきたい。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) お答えいたします。
農業集落排水、生野地区は平成9年5月に供用を開始して25年が経過し、処理水槽の防食劣化が進行、それから機械電気設備類の老朽化が見られ、汚水処理機能を今後も維持するためには、大規模な更新整備が必要になります。 生野地区の処理人口を見ますと、事業採択時点、これは平成5年になりますが、その時点で200人、令和2年度では109人と、人口減少をたどっております。この情勢の変化に対応するために、国の現行補助制度の下で、生野地区の処理施設について、単独で更新する場合と下水道処理場へ統合する場合で、長期的に発生する費用等を経済比較した結果、流域下水道に接続する方法が最良と判断をいたしました。 また、この判断においては、集落排水区域内、その区域内の全戸を
合併処理浄化槽に転換する方策の検討も行っております。結果として、
合併処理浄化槽設置へ転換する、この場合には、利用者全員の理解と承諾が必要になるということ、ここからは内川議員の質問に対する答弁と重複いたしますが、浄化槽の維持管理が個人負担になるということ、また浄化槽設置及びトレンチを設置する面積、この面積の確保を使用者に求めることになります。これに対して、統廃合では、現在の下水道管をそのまま利用でき、下水道の利便性を維持しながら、生活環境を変えることなく生活排水処理の効率化が図られ、利用者に新たな負担が生じないという利点があります。 以上のようなことから、総合的に判断をいたしまして、採用しないことといたしました。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 何と言っていいのか、やるべきことはやるべきじゃないかと私は思いますが、きちんと話をすれば。 ここで申し上げても失礼だけれども、私の地域も、実は合併浄化槽です。当時、集合処理から外れるというお話をしたときに、地域の皆さんから、随分、私、叱られました。仲間外れだと、のけものかと言われたけれども、そうじゃない。やる気になれば、きちんとした処理もできるし、経費も安くなるんです。やっぱりその利点が分かって、今、皆さんは本当に喜んでいらっしゃいます。やっぱり、私は全部でやれと言っていないの。私どものような縁辺地で、やっぱりそういったことを検討すべきじゃないかと。これ時間かかってしまいましたが、さらに御検討いただきたいと思います。 最後に、時期が妥当かということについてお聞きします。 一部工事では、令和5年度着手、7年度完成という大急ぎの段取りをされているようですが、本当に大急ぎで取りかかる必要があるのか、私には納得がいかない部分があります。 先ほど、生野の処理場について大分話がありましたが、明科の処理場は全てRC鉄筋コンクリート製の上屋を持つ施設となっており、水槽や躯体についても防食は必要ですよ。本体についてのへたり、手の施しようもない劣化などはまだ考えられないはずです。あるとすれば、稼働している機器類の摩耗や経年劣化だと思いますが、普通に考えれば、劣化した機器は修理したり、取り替えたりしていくのが当たり前の話のはずです。確かに、5つの施設で一斉に取替えが必要となれば、相当の財源も必要だとは思いますが、かといって、処理施設そののものを捨てて、流域のお世話になろうというプランに走り出すというのは、拙速過ぎるのではないかと、私は思います。 提出された資料を見るに、一般財源に頼らざるを得ないとされる、それら機械、電気設備の更新費用がこの計画の流れをつくっているように見える。一方で、総額15億円、段階的にやるとしても、私はどう見ても、これは20億はかかるだと思っていますけれども、この多額の流域までの接続費用、これは全市民が負担することです。国の交付金や期限内に合併特例債を充てることにより、市の負担自体は少なくなるという流れが説明されていますが、どうしてもこの話は気になります。統廃合事業をスタートする時期の妥当性について、どうして今なのか、
上下水道部長、御説明ください。
○議長(平林明) 堀内
上下水道部長。
◎
上下水道部長(堀内寅生) お答えいたします。 統廃合の手法は、人口減少による処理水量減少を考慮し、建設費及び維持管理費の費用について時間軸を持たせたシミュレーションを実施し、長期的に約26億円の費用を削減できる段階的な統合が最も経済効果があり、総合的な判断によりまして採用しております。 令和8年度の供用では、明科処理区と集落排水、生野及び中村地区、令和18年度には、集落排水、押野地区を統合、令和27年度には、社会情勢を踏まえ、川西地区の統合を検討することとしておりますので、長期的な基本計画に基づいて、時間をかけながら統廃合を進めます。 現有施設を維持し、適正な汚水処理、水質を保持するためには、更新時期となる機械、電気設備の改築更新が必要になります。これらの事業を行う財源を検討した場合、維持補修に係る国からの補助金はありませんが、統廃合に係る施設の改築更新には、下水道が社会資本整備総合交付金、集落排水施設が農山漁村地域整備交付金の活用ができる利点がある、そういうことからも、段階的な統廃合の手法が最良と考えております。 なお、計画の実施時期は、先ほど申し上げました26億円の事業効果が事業を先送りすることで低減するため、計画どおり進めたいと考えております。 また、合併特例債は有利な起債ですので活用を考えておりますが、この合併特例債の適用期間に合わせて事業を進めているという、そういうことではございません。 説明は以上です。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 先ほど言った私の心配なことは、やっぱり機器の取り替える費用と全体の工事費、それが莫大な違いはあるはずなんだけれども、どういうわけか、そこはお金がもらえるからという議論で進んじゃっていること、それが私はどうしても腑に落ちない。時間もありますので、これまで市が現在進めようとしてきている下水処理施設の統廃合の計画について、最後、市長にお願いしたいんですが、圧送の信頼性への対応が不十分ではないか、広域的な観点からの転換が必要ではないか、場合によっては、ダウンサイジング的な検討も必要ではないかなど、実は、今朝、午前中の一般質問で、明科地域については、特例債とは別に新たな有利な財源も発生しているんですね。この財源は、機器の更新にも使えないかとか、そういったさらなる検討が必要じゃないかと私は思っているんですけれども、こういったことを申し上げさせていただいて、最後に、太田市長のこの統廃合計画についてのお考えをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(平林明) 太田市長。 (市長 太田 寛 登壇)
◎市長(太田寛) 市内の下水道処理施設、特に明科地域の処理施設の今後の問題についての御質問でございます。 この明科地域の下水道処理施設、これにつきましては、平成29年度から長野県が公表しておりました
農業集落排水施設統廃合マニュアルに基づき研究、検討を行って、平成元年度に、具体的には流域下水道の接続方法について、コンサルタントへ委託した分析結果を踏まえまして、施設を統廃合し、流域下水道へ接続する方法が効率的な施設整備の手法であるということで、先ほど来、
上下水道部長からの御答弁を申し上げましたとおりでございます。 この内容につきましては、上
下水道事業経営審議会に諮って承認を得たところでございまして、安曇野市下水道経営戦略に続けて、これを含めた経営戦略の改定を行っているところでございます。 統廃合のこの内容、認識ということでございますが、近年の少子高齢化による人口減少、節水型トイレの普及によります汚水流入の影響等、社会情勢の変化を踏まえまして、諮ったところでございます。 今、御質問にもございましたように、明科地域が一部過疎に編入されたことによりまして、
過疎地域持続的発展市町村計画、これを令和4年度に策定することになっておりますので、先ほどお話のございました施設の更新に係る費用というものをここに位置づけるか、そういうことも含めまして、より効率的・効果的な費用負担で行えるような形を検討してまいりたいと考えております。基本的には、今の計画を踏襲することが原則でございます。お願いします。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) まだ間に合うとの思いで質問させていただきました。 それでは、2番目に入ります。 太田市政がスタートしたばかりの昨年の暮れ押し迫った12月28日です。犀川増水に伴う内水氾濫被害を度々経験している明科地域の荻原地区の役員の方々が、私と地元の宮下議員も同席させていただきましたが、太田市長に面会させていただき、具体的な内水氾濫対策の要望を行っております。また、南陸郷地区の区長さんからも市に対し、昨年8月豪雨時の小泉地区における内水による被害状況資料を添えての早急な対策の要望書が出されていることも承知をしております。 このような経過があった中で、先日2月22日の市議会本会議で先行して可決された令和3年度一般会計補正予算(第8号)には、内水氾濫を未然に防ぐための排水ポンプ車や可搬式排水ポンプの導入費用6,088万8,000円が計上されました。要望された地域の方々も、ある意味突然のことなので、かなりびっくりしていると感じていますが、長年、内水氾濫に悩まされ続けた多くの皆さんからは感謝される迅速な対応と、私は高く評価申し上げたいと思います。 まず、太田市長に、今回の対策を具現化された市長の基本的な考え方、また、ここに至った経緯などについて、ぜひ御説明いただきたいと思います。
○議長(平林明) 太田市長。
◎市長(太田寛) 内水対策の排水ポンプ車、それから排水ポンプの問題でございます。 市民の皆さんの安心と安全を守るというのが、市政の基本的な一番大事な課題でございます。その中で、昨年のお盆のときの大雨も拝見いたしまして、その後、松枝議員、宮下議員も御同行されまして、地元地区の皆様から御要望をいただきました。 その中で、やはりこの内水の問題というのは、ハードの部分でやるとちょっと時間がかかりますので、対症療法的ではございますけれども、取りあえず、排水ポンプをそこに設置することが大事だと。しかも、それは去年の夏のことを考えると、急いだほうがいいということがありました。今回、排水ポンプが4台、それからポンプ車が1台ということでございます。排水ポンプのほうは、来年の夏に何とか間に合いそうなんですが、排水ポンプ車というのは1台1台受注生産でございまして、それを考えますと、一刻も早く予算化したほうがいいということもございまして、議会の御同意を賜りまして補正予算に計上したところでございます。 この後また、長期的にはバイパスの水路とか遊水地と、こういうものもございますけれども、なかなかこれも難しい問題ございますので、当面、まずポンプ車と排水ポンプでやりたいと思っておりますけれども、また必要に応じて考えてまいりたいという具合に思っております。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) あと、市長、来年の夏じゃなくて、今年の夏に可搬は間に合うね。ありがとうございます。失礼しました。 次に、排水ポンプ車、可搬ポンプの仕様ですね、能力。実際の導入時期は大体今お聞きしましたが、一番は豪雨時の運用がどういう形なのかについて、担当の
都市建設部長にお聞きしたいと思います。 特に初めての話ですので、私としても、どうもいざというときの動きのイメージがしにくいものですから、その辺ぜひ分かりやすく御説明いただければと思います。お願いします。
○議長(平林明) 坪田都市建設課長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) では、お答えいたします。 まず、先ほど市長からも答弁ございましたが、排水ポンプ車1台及び排水用の可搬ポンプ4台、こちらにつきまして、2月22日の定例会で補正予算の議決をいただきましたので、現在、購入の手続に移行しているところでございます。 排水ポンプ車の能力なんですけれども、これは発電機と水中ポンプを搭載しておりまして、吸い上げる高さと申しますか、揚程と申しますが、これ10メーターの場合で毎分30立米の水を排水可能でございます。こちら簡単に例えますと、小学校などにございます延長25メーターのプール、これ幅が大体12メーター、深さが1.2メーターぐらいというふうに想定していただければ、このプールを約12分で空にする排水能力を持っております。 こちらの納期については、先ほどもお話ございました排水ポンプ車につきましては、受注生産する特殊な車両でございまして、新型コロナウイルス感染拡大に伴いまして、特に半導体の部品の生産、物流あるいは供給、これに時間を要すると、そういう状況にございます。ですので、現在は令和5年2月末、これを予定してございます。排水用の可搬ポンプにつきましては、本年7月末を納期の予定としております。 続きまして、御質問ございました運用の仕方についてでございます。排水ポンプ車の運用につきましては、既に導入しておりますほかの自治体の事例などを参考にしながら、職員による直営の作業を予定しております。また、排水用可搬ポンプにつきましては、運搬とともに排水作業を業者に委託する予定でございます。 豪雨災害時におけるポンプ車の出動に当たりましては、樋門の閉鎖、これを経まして、職員が主となって行うのですけれども、樋門の閉鎖、それから実際のポンプを運搬して作業というふうになります。また、実際にこのようにやっていくに当たりましては、出水期前に実地の訓練などを計画して、迅速に作業できるように準備をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 事前の準備の話もありましたが、実は内水氾濫で苦労されている地区の皆さんは、自分たちも何とか協力して防ぎたいという気持ちがあります。ぜひこれからの機械の運用、それから準備とか、そういった該当する当該地域も含めた対応を、ぜひ進めていただきたいと思いますが、その辺のお考えというのはあるんでしょうか。
都市建設部長。
○議長(平林明) 坪田都市建設課長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お答えいたします。 樋門の閉じるところから始まりまして、私ども市、それから地元関係地区の皆様、緊密に連携を図ることは必要でございまして、今までもそのような形の中で対処してきております。今後この排水ポンプ車、このような作業に入る場合も、排水までにはやはり長時間がかかるものと見込まれます。昨年の例を見ましても、25メータープールの例のように、短時間とはいきませんで、非常に長い時間、排水には時間がかかってございます。 そのような意味で、地域の皆様にも御協力をいただけるような体制、ちょっとどのようなやり方がいいかというのは、少しまた、これから私ども考えていきたいと思いますが、例えば今のように長時間にわたることを考えますと、安全な場所から排水作業の状況をちょっと見ていただいて、例えば何か異常あるいは変なこと、何かちょっと様子が変わっているぞというようなのがあったら、市に報告をしていただくとか、そういうふうに地元の皆様の御協力をいただけるような体制、こういうものを考えていきたいと思っております。 以上でございます。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) お答えいただきました。 次に、農林部長にお聞きしたいのですが、豊科光の犀川頭首工の農業水利施設の復旧、これもう2年続けての被災なんですが、この状況について、間もなくかんがい期をもう迎えるわけですけれども、それに復旧は間に合うのか心配になりますが、その辺の状況をお聞かせください。
○議長(平林明)
赤澤農林部長。
◎農林部長(赤澤哲也) 災害復旧の状況につきましてお答えをさせていただきます。 耕地災害復旧事業であります犀川用水光頭首工と重光堰頭首工につきましては、令和3年11月29日に国の災害査定が終了し、その後、河川管理者と工事内容の調整を行い、復旧予算について本定例会補正予算に上程し、可決をいただいたところでございます。 両施設の被災は激甚災害に該当し、災害認定により補助率増嵩の対象となり、国の補助率は97.4%となりました。 また、頭首工施設は中部電力との共用施設であるため、事業費については協定に基づき費用の負担をしていただくこととなっております。 一昨年の豪雨により被害を受けました光頭首工の右岸側で、護床工、これ川底をコンクリートで覆う工事でございますが、現在進めております。これを作付時期、4月末頃と予定しておりますけれども、これまでに完成をさせて、取水については支障のないようにしていきたいというふうに思っております。 その後、11月に査定を受けました光の頭首工の本体部分については、重光堰の頭首工と併せまして、令和5年3月までに完成させる計画で工事に取り組んでまいりたいと思っております。 議員御承知だと思いますけれども、河川管理者から仮締切りを伴う復旧作業は、11月から3月の渇水期のみしか作業をすることができません。そのために、その時期の作業を念頭に、今後の工事につきましては繰越しの予算で行っていきたいと考えてございます。 また、心配となります4月以降の農業水利の確保でございますが、まず河川内に仮設の瀬回しを施しまして、これにて導水する予定にしておりますが、6月以降、梅雨による増水が見込まれるわけですけれども、これの安定取水に瀬回しでは影響が出る、こういった場合において農林水産省から、今回、無償で災害応急用のポンプを貸していただくことができました。これを保険といたしまして、用水補給の準備も併せて行っていきたいと、このように考えております。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 何か綱渡り的な対応だけれども、しっかり頑張ってやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。 それでは、次に、明科中川手の御宝田水のふるさと公園の復旧についてです。 度重なる質問で恐縮ではございますが、やはり2年続きの被災によって哀れな姿となっております。その姿のままで年越しをしてしまいましたが、さてこれをどう復旧させていくのかお聞きしたいと思います。 昨年9月議会で商工観光部長は、ここの復旧について、「2年続きの被災で今後も浸水を想定した上での復旧とすべきで、多額の費用はかけられない」という御答弁されています。そのとおりだと思います。私どもも承知はしておるんですが、多額の費用はかけずとも、きちんとした復旧、なるべく行っていただきたいと思います。前回は私が、この公園は下流側に開口した小規模な土盛りで囲まれた霞堤のような構造であるというのを理解した上での復旧をお願いしてまいりましたが、その後はどのように取り扱われたのか、復旧事業の現状、また今後についてお聞かせいただきたいと思います。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) 御宝田水のふるさと公園については、令和2年7月豪雨、令和3年8月豪雨と、2年連続で公園全体が浸水し、園路や運動施設の流出、土砂が堆積するなどの被災を受けております。 被災した白鳥湖につきましては、昨年10月までに応急的な復旧ではありますが、施工後、池の機能を回復し、例年より若干少ないようでありますが、白鳥も飛来し、羽を休めており、徐々に北帰行が始まっているという状況であります。 今年度中の事業予定としては、流出した園路の復旧工事を実施し、年度内に完了させる予定であります。具体的には、延長約40メーターのアスファルト舗装となります。 令和4年度の予算では、多目的グラウンドを安曇野花火に際し、車両転回場所や客席に利用するため、堆積している土砂を除去する工事、また除去した土砂については、高水敷と低水路の境に盛り立てて、園路を復旧する工事を予定しています。河川内の復旧に当たっては、国土交通省千曲川河川事務所になりますが、地元関係者などとも協議して進めてまいります。公園施設の維持は河川内の施設でありますので、今後も浸水被害はあることを想定しつつ、その都度、必要な観光施設としての復旧を行っていきたいと考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) ちょっと確認させていただきたいんですが、そのグラウンドの堆積土を盛土、土盛りをするという話だったんですが、それはある程度、以前のような外周を守るような土盛りの復旧をしていただくと、そういった方向での工事だということで認識してよろしいですか。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) 大がかりな工事はしないと、私の言ったとおりでございまして、低水路と高水敷の境に土盛りをして、平にしていくというところまでしか、駐車場を造るというのがメインだというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) 承知しました。 次に、御宝田マレットゴルフ場についてお聞きしますが、やはりここも一昨年の被災後、実はここを愛する多くの皆さんの気持ちとボランティアでの作業によって復旧が進んでおりました、マレットゴルフ場。全体の半分18ホールの基盤づくりをほぼ終了し、さあ、仕上げの作業に入るという寸前に、昨年8月、再びあの豪雨によって被災してしまいました。まさに、水の泡となってしまったわけで、復旧に携わった皆さんの落胆はお察しいただけるものと思いますが、しかし、決して諦めてはおりません。今か今かと待っていらっしゃる状況なんですが、ここの復旧についての教育部のお考えをというか、段取りをお聞かせください。
○議長(平林明)
平林教育部長。
◎教育部長(平林洋一) お答えいたします。 御宝田水のふるさと公園マレットゴルフ場は、議員おっしゃったとおり、令和2年7月の豪雨、昨年8月の豪雨と、2年続けて、コースが跡形もなくと言っていいと思いますけれども、流されてしまいました。私も何度も現地に足を運ばせていただきました。 市としましては、今回も含め災害のたびに、マレットゴルフ場を全面的に復旧することは困難であるというように承知をしております。ただし、地元の皆様が主体的にコースの復旧に取り組んでいただけるということであれば、コースの復旧に必要な敷砂などは、市のほうで提供できるように考えてまいりたいというふうに思います。 以上です。
○議長(平林明) 松枝議員。
◆10番(松枝功) そこにお集まりの皆さんは、決して諦めておりませんと申し上げましたが、今か今かと砂の到着をお待ちしておりますので、ぜひ相当量の補給をお願いしたいと思います。 諦めていないとお話を申し上げましたが、今この時間も、ウクライナでは多くの国民が隣の強国の侵略に対し、決して諦めることなく立ち向かって戦っております。私たちも、連帯と支援の声を上げ続けなければならないと思っております。また、比べれば小さな話ですが、私たちの身近での豊かな地域づくりというものも、困難に際しては決して諦めない気概が大切だと思っております。 以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(平林明) ここで暫時休憩します。 再開時間は、午後3時20分からといたします。 (午後2時57分)
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○議長(平林明) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 (午後3時20分)
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△召田義人
○議長(平林明) これからは、17番、
召田義人議員。持ち時間は25分以内といたします。 召田議員。 (17番 召田義人 登壇)
◆17番(召田義人) 17番、後期高齢者の召田義人でございます。 体は老いても気持ちだけは若いつもりでおります。もう少々頑張らせていただきますので、よろしくお願いいたします。 本定例会最後の一般質問になります。大変お疲れのことと思いますが、目は閉じていても結構でございます。耳だけは開いてお聞きいただければと思います。 何しろ2年間、前のほうにいたものですから、ちょっと少々緊張してかみ合わないかもしれませんが、お許しをいただきたいと、こんなふうに思います。 また、この3月の定年退職される議場の皆さんにもし答弁を求めましたら、思う存分心なく御答弁いただければありがたいと思います。 まず冒頭に、この見えない敵と戦って、コロナ禍3年目になりますが、この間、お亡くなりになりました方に改めて御冥福をお祈り申し上げます。また、この病と闘って入院されている方、また、家で療養している方にお見舞いを申し上げ、一日も早い御回復をお祈り申し上げます。そして、このウイルスと闘って命を救っていただく医療従事者の皆さんに、最大の敬意と感謝を申し上げる次第でございます。 さて、大変遅くなりました。私、12月に一般質問しておりませんので、遅くなりましたが、太田市長は圧倒的な票で負託を得て、市長となられました。大変おめでとうございます。昨年の10月23日以後、市政の課題に前向きに取り組み、太田色が日ごとに出てまいっております。これからいろいろな行事が控えておりますが、ぜひ健康には御留意され、ますます前向きに前進することを御期待申し上げます。 太田市長とは、私、1998年の長野オリンピックのときにNAOC(長野オリンピック組織委員会)に行っておられたときに、私も仕事の関係で、ずっとそこに通っておりまして、その際、今、大町の牛越市長や飯山の渋川議長さんがおられまして、私もその方に紹介されまして、その当時は南安曇郡でございましたので、もし安曇野市が1本になるなら、太田さんは首長になる人だよと、そのときは召田君も何とか頑張れよと言われましたが、まさかこの席でこういうような形で太田市長に質問するということは、本当に感激して感動しております。よろしくお願いいたします。 前置きはそのぐらいにいたしまして、質問に入らせていただきます。 急遽このような質問になりましたが、お許しをいただきたいと思います。 日が迫っておりまして、この3月の半ばに第2期高校再編の結論が県の教育委員会のほうで発表になるということでございます。 この件につきましては、私、これで4回から5回ぐらいの質問をしておりますが、12月の定例会でも林議員、中村芳朗議員が質問されております。この高校再編は、2006年、平成18年に県のほうから学びの改革ということで発表になりまして、第2期が平成29年のときに、第2期に、いわゆる安曇野市と大北、池田、この池工ですかね、3校が一緒になるという話が出てまいりました。 私どもの安曇野市の市内には、4校がバランスよく地域に根差しておりまして、高校はこの地域で育てるという大きな前提目標があります。大変よく地域に染まっておりますけれども、確かに少子化ということは私ども理解をしております。ですが、単に少子化だけでこの3校を統合するということについては、私どもは大変危惧しておりまして、大反対でございます。ちょっと長くなりますが、今までの経緯を御紹介いたします。 それを受けて、平成30年10月に、1年かけて私どもは1万2,000の署名活動をして、当時太田副知事、原山教育長、県会議長に要望書を提出してまいりました。また、南農高校におかれましては、令和3年、昨年の6月に同窓会が中心となり、これも存続ということで意見書を出してまいりました。 また、とりわけ前市長の宮澤市長が大変熱心にこの問題に取り組んでいただきまして、昨年の9月の改選前に、宮澤市長と池田の町長、それから議長、それから3校の同窓会長、それから地元の県議も同行いたしまして、阿部知事に意見書を出してまいりました。 この意見書につきましては、池田町は、全会一致ということで町を挙げて大反対でございます。財政的に大変厳しい町でございまして、若者がいなくなるということは大変なことでございまして、町を挙げての活動をして、今現在もおります。 この点につきまして、安曇野市はこの意見書を出すについて、若干反対された方がおられましたけれども、この点も指摘されましたが、何とか言い逃れをして知事に提出してまいりました。この際、知事が私どもに言ったことは、これは大変地域にとって大きな課題であると、拙速に結論を出さないでほしいということを、我々の前で話をされました。 そこで、太田市長もこの件につきましては大変熱心に活動していただきまして、2月11日に原山教育長、それから2月17日に阿部知事に単独存続の要望書を出していただきました。太田市長、大変気持ちはよく分かります、県にいて情報等につきましても分かっております。大変厳しい話になるかと思いますが、ぜひ手のうちを皆さんの前で開けていただきたいと、こんなふうに思いますが、守秘義務はあろうかと思いますが、太田市長の見解をぜひお願いいたします。
○議長(平林明) 太田市長。 (市長 太田 寛 登壇)
◎市長(太田寛) 南安曇野農業高校、それから穂高商業高校の存続についての御質問でございます。 今ほど御質問の中にございました平成30年に穂高商業の同窓会長をした召田議員が大勢の方とお見えになった、よく覚えております。 今回、この両校の存続につきまして、2月10日に県の原山教育長へ要望書を提出、引き続き2月17日には平林議長、そして望月、寺沢両県議、市商工会の髙橋会長、JAあづみの千國組合長、そして橋渡教育長と共に阿部知事に要望させていただきました。 旧第1通学区高等学校教育懇話会、7回やったわけですが、私が市長に就任してすぐのときに、第7回目がございました。それが最後の会でございました。私はそれまでの議事録を読んで臨みまして、その県教委のやり方というのが若干偏っていると、少子化に伴うクラブ活動の問題とか学級数の問題で統合したほうがいいということが、どうも先行して頭の中にあるような感じがありましたので、そこにつきましては、当日、その懇話会の会長さん宛てに意見を申し上げまして、できれば両論並立的なイメージを残していただきたいということで、私が申し上げたことと、それから橋渡教育長がその場で発言されたことは、その変更して、議事録にも残っておりますし、最終的な懇話会からの取りまとめの中にも入っております。 今回、この統合の対象になろうとされています南安曇野農業高校、穂高商業高校共に、令和4年度の前期選抜試験においては、いずれも定員を上回る応募がございましたし、また、後期選抜試験におきましても、この2つの高校は、一部の学科で多少の定員割れがあるものの一定の志願者がございまして、地域の中学生にとって貴重な進路先となっております。 また、当日もJAあづみの千國組合長、そして市商工会の髙橋会長、お二方の御発言ございましたけれども、この高校の卒業生というのが、非常に地域にとって重要であるということもおっしゃっていただきました。 知事に対しては、私からは、特に安曇野市内には、先ほどもお話ございましたように、豊科地域2校、穂高地域1校、明科地域1校で非常にいいバランスで配置されていると、それぞれがその地域の皆さんと連携しながら学習活動をしていると、そういう実態があることを申し上げまして、県が拙速に統合を前提とした再編計画を出さないということを要望させていただきました。同席いただきました平林議長、商工会髙橋会長、JAあづみの千國組合長、橋渡教育長からもそれぞれの立場で2校の専門校の存続について意見を述べていただきました。 これに対し、阿部知事からは、「高校の在り方は、地域の将来像をどう描くかという話であり、そういう意味では知事部局としてもしっかりコミットメントできる体制を整えたいと考えている。子供たちにとって何が最善か、持続可能な地域をどうつくるかということが求められている中で、将来的な人口推移等を見た上で、どういう配置が適切なのかということをぜひ一緒に考えていきたい」という話がございました。表に出さないところでは、もう少し話しました。 この高校再編の問題については、今後も機会を捉えて県と対話していくということで、これは知事もそのとき同意していただきましたので、折に触れて県にいろんな意見を申し上げたいと思っております。 以上でございます。
○議長(平林明) 召田議員。
◆17番(召田義人) ありがとうございました。 穂商につきましては、平成26年の11月に創立100周年、有森裕子さんを迎えまして「よろこびを力に」ということで講演していただき、これを機会にハーフマラソン、また安曇野スポーツ大使ということに活動されてまいりました。 また、穂商につきましては、2年後に110周年という記念行事を今、準備中でございます。また、南農は昨年の10月23日に100周年、池工、これ池工というと、池工の同窓会さんの皆さんにお叱りを受けたんですが、正式には北安曇農業高校と池工ということで、意見書も要望書もそういうようになっておりまして、ただ池工と呼ばないでくださいということを言われました、これも11月8日に100周年を迎えました。 この3校とも、100周年の伝統ある高校がこれ一緒になって、本当にうまくいくのだろうか、大変疑問でございます。また、穂商につきましては、昭和23年、第30回、今から74年ぐらい前の夏の甲子園に出場しておりまして、1回戦は不戦勝で勝ち、2回戦で惜しくも負けて帰ってきたのですが、帰ってきた途端、県の教育委員会のほうには廃校するという通達が来ておりました。しかし当時、長野県代表ではなくて、信越代表、いわゆる長野県と新潟県の代表で甲子園に行ったわけですから、それはとんでもないということで急遽中止になりました。何でこれがまた今回出てきたのか、本当に県教育委員会に怒りを覚えます。本当に私ども3校とも全く考えられません。断固と反対します。 そこで、先ほど市長のお話の中にありましたが、橋渡教育長が大変熱心にこの件で御尽力いただくことにつきましても、本当に感謝を申し上げる次第でございます。地域協議会を県のほうでは出せと、協議をしろということで、県の
教育委員会のほうから話がありましたが、なかなかこの協議会というのは、この11通学区だけできなかったんです。11通学区というのは、塩尻からこの安曇野市までですが、松本が本当は中心になってやってもらわなきゃならないんですが、なぜそういうことになったのかよく分かりませんが、最後の最後までできなくて、つい2年前に懇話会という、この協議会ができたわけです。 そこで、教育長も大変熱心にやっていただいたんですが、この地域の懇話会、またこの旧12通学区、大北のほうとの合同部会ということで過去3回会議を開いたようです。その結果がどうなったのか、ちょっとお聞きしたいと思いますが、大町のほうは賛成で池田町は反対と、これなかなか難しい局面に達しているわけですが、これについて教育長にお伺いをいたします。よろしくお願いします。
○議長(平林明) 橋渡教育長。
◎教育長(橋渡勝也) 召田議員にお答えいたします。 御指摘のありました旧第11通学区高等学校教育懇話会、これは昨年12月10日に県
教育委員会に意見・要望書を提出いたしました。先ほど市長からも話がありました、7回に及ぶ懇話会の議論、それから召田議員からもお話がありました旧第12通学区との合同部会、この議論、そして高校関係者からの聞き取り、生徒アンケート調査等の結果、明らかになった論点などを踏まえたもので、総ページ53ページに及ぶ大部な意見・要望書でございます。 この主な項目を挙げてみますと、高校の学びの在り方、普通科の学びの充実、専門学科の学びの充実、特別支援教育の充実、施設設備の充実、都市部存立普通校の在り方、都市部存立専門校の在り方、中山間地存立校の在り方について述べております。 具体的にその中におきましては、例えば御質問にあります旧第12通学区との関係で言いますと、合同部会は3回開かれまして、その3回目の会のときに、各構成員が一言ずつそれぞれ意見を述べたわけでございますけれども、多くの構成員の皆さんが、池田工業高校、南安曇農業高校、穂高商業高校、この3校を1つにする総合技術高校という形も念頭に置いて議論をすべきであるということを述べられて、座長からは、全体としてそういう意見が大半を占めたというまとめにしたいという御発言がございました。 安曇野市から私も代表として構成員で出ておりましたけれども、それは少しおかしくはないかと、まだまだ地域の皆さんがそういった考えを持っていない中で、そういう方向性だけをこの会で決めるのは拙速ではないかと、もう少し地域の意見をしっかりと聞いて慎重に取り組んでほしいと申し上げましたけれども、まとめとしては、総合技術高校について具体的な在り方を検討していくというのが大半を占めたという結論になっております。 しかしながら、その後の会においても、この問題は安曇野市と池田町だけで考える問題ではなくて、旧第11通学区全体の問題としてしっかりと議論しなければいけないんじゃないかということも私も申し上げまして、そのようなことを総合した結果、最後に次のようにまとめられておりますので、少し紹介させていただきます。 まとめとして、「地域の様々な思いが交錯する中にあって、懇話会が高校再編について1つの具体的な方向性を示すことは困難である。本地区の再編整備計画案を具体化する際は、本意見・要望書の内容や懇話会の議論の様子を踏まえ、地域住民や教育関係者の意見に十分耳を傾けていただきたい。未来の高校生のために、地元と協力して高校改革を着実に進めていただくことを強く要望する」と、このようになっております。 このことを改めてしっかりと受け止めていただきたいという思いで、先ほど市長が申し上げましたとおり、県庁へ出向いて、地域の意見を十分に尊重して地域と共に将来の高校の在り方を慎重に検討していただくよう要望してきたと、そういうことでございます。 以上でございます。
○議長(平林明) 召田議員。
◆17番(召田義人) ありがとうございました。 この資料によりますと、この第1通学区から第12通学区ある中で、この3地区というのは長野地区なんですけれども、4は屋代とか千曲、この辺を4というんですけれども、それとこの11通学区だけが、首長が会長になっていないで協議会ができているわけです。この11通学区についてもまだ協議中で、しかもこの信大の先生が会長になっていると。この協議会自体の構成自体が何だかよく分からない、非常にこの不明瞭で、同窓会の意見とかPTAとかそういうのの意見が全然通っていないような気がするんです。それはそれとして仕方ないと思います。 それで、大北の県議が12月の一般質問の中でこういうことを言っているんです。この発表があったら、県産業教育審議会というのがあるみたいなんですね。これが平成27年以降もう7年も開催されていない。ここに私学を含めて専門教育の在り方を再検討してほしいという諮問をすることを検討していると、こう言われております。この会はどのような会でどんな権限があるのか、教育長にお尋ね申し上げます。
○議長(平林明) 橋渡教育長。
◎教育長(橋渡勝也) 長野県では、産業教育振興法という法律の第11条の規定に基づいて、中学校、高校、大学等の農業、工業、商業、その他の産業に関する教育の在り方を審議するために、長野県産業教育審議会というものを設置しておりまして、必要に応じて諮問をして答申をもらうと、こういうことになっているわけであります。 この審議会は、平成26年と27年に開催されておりまして、答申がなされているわけでありますけれども、その中では、今後の少子化に対する産業教育として総合技術高校の設置の方策が今後大事だということが示されているわけであります。 今般、この高校改革の実施方針が平成30年3月に策定されて、御承知のように、この地域においては、3校が総合技術高校にすることが考えられるという県教委の方針が示されたのは、まさにこの産業教育審議会の答申を踏まえたものというふうに認識をしております。 したがいまして、これからの専門高校の方向であるとか在り方を考える上では、この産業教育審議会にどのような諮問をするか、また、どのような答申が得られるかということは、非常にに大きな影響があると、このように捉えております。 御指摘の令和3年11月、県議会の一般質問に対して、県教育長、原山教育長は、次のように答えております。来年度、これは令和4年、今年のことでございますけれども、「来年度には県内の専門高校の廃止について一定の方向が定まる見込みであるので、確定後に専門高校のさらなる学びの充実を図るため、産業教育審議会に諮問することを検討する」と、このように答弁しておられます。 つまり、この3月を目途に第2次再編の全ての計画が一応出し終わると、それをもって次の段階に行くときに審議会をもう一度開くと、こんなふうに受け取られるわけでございますけれども、いずれにしましても、非常に審議会、大事な存在であると思いますし、本当にいつ頃開くのかどうか、それも含めまして、私ども、高い関心を持って見ていきたいと思っているところでございます。 以上です。
○議長(平林明) 召田議員。
◆17番(召田義人) ありがとうございました。 相当な権限を持った審議会かと思っておりますので、まだ諦めず、粘り強く活動していきたいと思っております。 いずれにいたしましても、偏差値や普通高校が重視される地域協議会、いわゆる懇話会にしても議論が深まらず、全て統合ありきのアリバイを私どもがつくっているという感じでございまして、そんなような思いでございます。この県教委のやり方に対して大変不信感を持ち、それで憤りを感じるところでございます。 そこに若者がいなくなるということは、地域がどれだけ疲弊してしまうのか、これは本当に地域にとっては、まちづくりにも大きな影響が出てくるわけでございます。よい例が、合併前に穂高支所には穂高町役場が約二百五、六十名の職員が随時いたわけですが、その近辺には非常に商店も飲食業も栄えておりまして、現在はどうでしょう、本当に食べるところもないし、飲むところもない、そして人の集まるところも全くなくなって、その通りは本当に幽霊が出てくるほど寂しい状況になってまいります。いかにこの若者が必要かと、こういうことで真剣にやっぱりこれは議論していただいて、大事な大きな課題かと、こんなふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 それでは、次の「古よりの文化伝統行事、文化伝統」があるということで質問させていただきます。この件につきましては、昨年の12月の定例会で我が会派の宮下会派長のほうから代表質問をしておりまして、また先頃の市長の3月の定例会の初日の所信表明で熱く語られ、具体的なことまで発しており、市長の重点政策である観光振興、安曇野ブランドの発信ということで、並々ならぬ決意が生まれるところでございます。コロナで落ち込んだ観光の絶好の機会だと思いまして、式年御遷宮を何としても成功させなければいけないと思います。 この遷宮は、人々の永遠の発展を祈って、500年前からの昔より継承されている伝統行事でございます。穂高人形につきましては、古くから受け継がれた人たちの心と技、伝統芸術でございます、この3つの組織がお互いに競い合って、昨年の夏頃からこの制作に当たっております。職員の方も仲間に入ってやっておりますが、まさに日本一の人形でございます。 これらの取組について、先ほど申し上げたとおり、大変地域の皆さんは、市長のこの遷宮に対する熱意に評価をしておりますが、少々、この私、心配していることがございまして、これだけの本当に予想したとおりの人が来た場合、あの神社の近辺、駐車場がない、それからこの時期はちょうど田植えが始まる、それから登山客がいっぱいになるということで、以前の前々回の御遷宮には、東光寺さんから大王までが車並んで、当時、田んぼの中へ機械が入らないということで、大変な騒ぎでございました。 そんなようなことがありますので、この駐車場の問題、それからスタッフは恐らく職員だけでは足りないと思います。この点について、ボランティアでもいいし、警備会社でもいい、そうすると多少予算もかかってくるわけでございますので、何とかその辺を工夫して、来たお客さんに満足して帰ってもらうような、そういう取組をぜひしていただきたいと思いますが、商工観光部長にこの辺のところをお尋ね申し上げます。
○議長(平林明) 久田商工観光部長。
◎商工観光部長(久田裕治) お答えいたします。 今回の取組は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により冷え込んだ市内の経済の回復を図ることを目的に、この春開催予定の穂高神社式年遷宮を、アフターコロナに向けての観光復興の絶好の機会と捉え、タイアップイベントを開催いたします。 昨年12月、市観光協会、市商工会をはじめ、地元商店街など9つの団体で構成する観光復興イベント実行委員会を立ち上げ、体制づくりから準備を進めております。タイアップイベントではあづみ野てらすと銘打ち、会場を穂高神社北側駐車場北神苑で4月29日から5月15日までの17日間、毎日開催いたします。 協議中ではございますが、イベント内容の一部を紹介しますと、天蚕、ガラス、陶芸など手作り工芸品によるクラフトの出店ブース、オープンカフェ、スイーツ、ワイン、ビールなどを提供するグルメ店ブース、宿泊テント、登山用品、キャンプ用品などを扱ったアウトドアブース、音楽、トーク、アーティストなどステージによるライブパフォーマンスブース、この4つの基本フレームによるプログラムを予定しております。例年12月に実施している竹灯籠に火をともす神竹灯ナイトイベントも特別開催を予定しております。 特に、議員御心配の駐車場の規模や送迎シャトルバスの乗り降りの安全性、またコロナ感染対策など挙げられておりますので、おおむね決定していることについてお答え申し上げます。 駐車場につきましては、穂高神社駐車場、穂高駅南駐車場、安曇野市穂高会館駐車場、市研成ホール駐車場、市穂高支所駐車場の5か所を用意し、大型バス10台、乗用車400台の収容台数にて対応したいと考えております。 鉄道関係でございますが、JR東日本から春の信州を楽しむ臨時列車が発表されました。これによりますと、穂高神社式年遷宮関係では、期間限定とはなりますが、大糸線の上下4本の臨時列車を運行することとあります。4月29日、30日、5月1日、7日、8日、5日間、快速、普通列車、上下4本ということであります。県内春の臨時列車も多数運行との報道記事もあり、喜ばしいことであり、大変感謝しているところでもございます。 また、JR篠ノ井線の明科駅からは、穂高駅、穂高神社までの無料シャトルバスを運行させます。バスの乗降に際しましては、穂高神社北口での乗降は、安全を考慮し行わず、穂高駅ロータリーのみとし、来訪者等の安全を確保します。その他、市内周遊バスやシェアサイクルの利活用についても、開催期間中は増便、または自転車の場合は、神社にポートを設置するなど計画しておりますので、来訪者が市内を周遊しやすくできるように工夫をしてまいります。 コロナ感染防止対策では、同実行委員会が国及び県の対策指針に基づき作成したガイドラインにより、徹底した対策を取ることを確認しております。 警備及び誘導員の配置については、来訪者や市民が安全に行き来できるよう、効果的な配置に心がけ、現在協議しており、イベント期間中敏速な対応ができるよう準備を進めてまいります。 以上であります。
○議長(平林明) 召田議員。
◆17番(召田義人) ぜひ成功するようにお願いしたいと思います。 これは余談でございますが、宿泊業、飲食業、それからお土産、特にこの穂高の安曇野市の名産であるワサビがほとんど出なくて、もう冷蔵庫がいっぱいで畑へ行っても掘れないと、そのままにしとくと非常にワサビが大きくなっちゃって売り物にならないそうです。ワサビ屋さんはもう廃業、本当に死活問題で死に物狂いでございますので、何としてもこれはこの機会を逃してならんで、この観光を起爆剤としまして、ぜひ大成功にしていただきたいと思います。 2番目の、この県内の7年に一度のお祭り、これ時たま善光寺が開催が1年遅れまして、ちょうどタイミングが合ったわけでございますが、実は2年前に県の観光局のほうへ穂高の宮司さんと行って、何とかこれを県の3大祭りにしてくれないかとお願いをしてまいりましたが、なかなかいい返事をいただかなかったですが、太田市長がこの間、県に行ってきまして、この4大祭りをしていただきました。 これは本当に地域の人たちは大喜びでございまして、昨日もテレビでやっておりましたが、銀座長野で阿部知事がはっぴを着て、この4大、穂高の御遷宮に来てくれと、御遷宮に来てから善光寺御柱へ、おひな祭りだと、知事が自ら銀座長野でしているテレビが映っておりました。何とかこれ成功するようにお願いしたいと思いますが、ちなみに前回の善光寺の御開帳は700万人、経済効果が1,137億。1,137億の経済効果が出ているわけです。諏訪の御柱につきましては160万人、202億円の経済効果、御遷宮については、ここで申し上げるほど恥ずかしいんですが、昨年は10万ちょっとだと思います。 このときにやっぱり太田副知事にお願いをして、元気づくり支援金というのを利用しまして、この市内の5地域からお船を出していただきまして、北神苑に飾りました。しかし、訪れる人は本当に少数で、過去最低の御遷宮じゃなかったかと、こんなふうに記憶しているところでございます。しかし、天敵はコロナでございます。コロナが何とか収束するように、皆さんで努力をしていただきたいと思います。 こうした中で、このような伝統行事が縮小、中止相次ぐ、こういう中で、だんだんこういう関心が薄れていく、これ本当に悲しいことでございます。こうした機会でこういうことを伝える意義を、強く今感じたところでございます。 それでは、最後の質問に入ります。 この市の穂高1級1、2号線、これいわゆる通称大門通り、表参道と言われておりますが、この件につきましても、私もう何回も質問をしておりまして、ちなみに、平成25年3月の定例会で、当時の担当部長のほうから、平成25年でございます、国道から神社鳥居までの穂高1級2号線、現支所の西側から神社南側の穂高1級1号線の見通しの悪いカーブの改良、歩道設置、来訪者だけではなく、周辺を利用する高校生、市民のために計画していく整備計画は、26年から5年程度を予定しているという返事をいただいております。 それで、一向にまだ進まないものですから、令和元年9月に同様な質問をいたしました。しかし、このときには担当の部長から、本路線は事業には至っておりませんと、こういう返事をいただきました。 私も非常に地元におりまして肩身の狭い思いをしているわけでございますが、この辺は一体、予算的なこともあります、それから地域の多少の反対者がいると思いますけれども、ぜひこれは旧穂高町時代からの大きな課題であります。中山副市長もよく知っているかと思いますが、この辺のところを何とか改良できないか、これを本当の神社の通りの表参道と言われるような通りにしていただきたいと思いますが、
都市建設部長、ぜひお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○議長(平林明)
坪田都市建設部長。
◎
都市建設部長(坪田浩昭) お尋ねの整備計画ですけれども、穂高支所の北側、市道穂高1級2号線、通称大門通りですが、これから、それと、支所の西側になります市道穂高1級1号線につきまして、国道147号から矢原過ぎまでの約300メーターの区間において歩道を整備するというものです。併せまして、食い違い交差となっております一般県道塚原・穂高停車場線の交差点改良を行いまして、穂高神社の参道としてふさわしい道路にしようという計画でございます。平成27年度から沿線の皆様に説明を行ってまいりましたが、一部の沿線地権者の方から御理解をいただけないという状況でございまして、現在は休止というふうになっております。 このような状況なものですから、今後、地域の皆様から御理解をいただけるようになりましたら、市としましても事業化に向けて進めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(平林明) 召田議員。
◆17番(召田義人) ちょっと時間がありませんので、また、これにつきましては質問させていただきますが、昨年の暮れ、そこで大きな事故がありまして、死亡事故が発生いたしました。地域の皆さんは、もう半ば諦めているようでございますが、私は諦めません。粘り強く申し込んでいきたいと思っております。 最後になりました。コロナ禍で生活様式が変わり、人と人とが大変希薄になって、顔を合わせて言葉を交わすことがほとんどなくなりました。この歴史的な残るパンデミックは、これからの我々の生活に大きな教訓を与えてくれたような気がします。これからのウィズコロナ、アフターコロナの時代をどうしていくのか、これは誰にとっても大きな課題だと思います。 結びになりますが、まだまだそこかしこに雪の跡が目に入りますが、降り注ぐ日差しは確実に春をもって日差しが強くなってまいりました。また、明日5日は、土の中の虫が動き出すという、いわゆる二十四節気の啓蟄という言葉でありますが、いよいよ春が参りました。こんなときこそ一般質問の初日に井出議員が市長の言葉を借りまして、こんなときこそ一人一人の思いかなった質の高い暮らしのできる安曇野という言葉を発していました。こういう心を持つということが一番いいことで、一日も早いコロナの収束を願って、市民一丸となってこれを乗り越えようではありませんか。 以上で終わります。ありがとうございました。
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△散会の宣告
○議長(平林明) 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。 3月7日は議案質疑及び委員会付託を行います。午前10時までに御参集ください。 本日はこれをもって散会いたします。 大変皆様お疲れさまでございました。 (午後4時05分)...