黒部市議会 2022-06-13
令和 4年第3回定例会(第2号 6月13日)
令和 4年第3回定例会(第2号 6月13日)
令和4年第3回黒部市議会6月定例会会議録
令和4年6月13日(月曜日)
議事日程(第2号)
令和4年6月13日(月)
午前10時00分開議
第1 提出諸案件に対する質疑並びに市政一般に対する質問(代表・個人)
議案第46号 令和4年度黒部市一般会計補正予算(第1号)
議案第47号 黒部市税条例等の一部改正について
議案第48号 黒部市
国民健康保険税条例の一部改正について
議案第49号 黒部市下水道事業の設置等に関する条例の一部改正について
議案第50号 黒部市病院事業の設置等に関する条例の一部改正について
議案第51号 除雪トラックの取得について
議案第52号 字の区域の新設について
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本日の会議に付した事件
議事日程に同じ
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本日の出席議員 18人
1番 家 敷 誠 貴 君 2番 古 川 和 幸 君
3番 谷 村 一 成 君 4番 中 野 得 雄 君
5番 大 辻 菊 美 君 6番 柳 田 守 君
7番 助 田 要 三 君 8番 金 屋 栄 次 君
9番 柴 沢 太 郎 君 10番 成 川 正 幸 君
11番 高 野 早 苗 君 12番 中 村 裕 一 君
13番 木 島 信 秋 君 14番 辻 靖 雄 君
15番 伊 東 景 治 君 16番 橋 本 文 一 君
17番 辻 泰 久 君 18番 新 村 文 幸 君
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本日の欠席議員 なし
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説明のため出席した者
市長部局
市長 武 隈 義 一 君
副市長 上 坂 展 弘 君
総務管理部長 魚 谷 八寿裕 君
市民福祉部長 霜 野 好 真 君
産業振興部長 高 野 晋 君
都市創造部長 山 本 浩 司 君
防災危機管理統括監総務課長 島 田 恭 宏 君
市民福祉部理事健康増進課長 平 田 千 秋 君
産業振興部次長農業水産課長 平 野 孝 英 君
都市創造部理事上下水道工務課長 廣 木 敏 之 君
会計管理者 高 本 誠 君
総務管理部理事企画情報課長 林 茂 行 君
総務管理部次長財政課長 川 添 礼 子 君
総務課主幹行政係長 吉 田 雅 之 君
市民病院
市民病院長 竹 田 慎 一 君
市民病院事務局長 長 田 等 君
市民病院事務局次長総務課長 池 田 秀 之 君
教育委員会
教育長 中 義 文 君
教育部長 藤 田 信 幸 君
教育委員会事務局次長学校教育課長 小 倉 信 宏 君
代表監査委員 松 野 優 君
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職務のため議場に出席した事務局職員
議会事務局長 柳 原 真美代 君
議会事務局次長議事調査課長 佐々木 隆 一 君
議事調査課主幹 宮 崎 香 織 君
主事 南 保 真 也 君
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開 議
午前10時00分
○議長(木島信秋君) おはようございます。
今日は村椿小学校の6年生の皆さん、そして、一般の多くの皆さんが傍聴していただきました。議長席からではありますけども、心から感謝を申し上げます。
それでは、定足数に達しましたので、会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。
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○議長(木島信秋君) 日程第1、提出書案件に対する質疑並びに市政一般に対する質問を議題といたします。
これより、会派代表による提出諸案件に対する質疑並びに市政一般に対する質問を行います。
通告がありますので、順次発言を許可いたします。
初めに、自民クラブを代表して、15番、伊東景治君。
〔15番 伊東景治君登壇〕
○15番(伊東景治君) おはようございます。
それでは、議長の命により、自民クラブを代表して代表質問をいたします。
長期化するロシアのウクライナ侵攻による戦況や北朝鮮、中国の動向など、国際情勢の報道でコロナ情報は影が薄くなっているような昨今であります。行動制限が緩和されて、5月の連休には行楽地やイベント会場にかなりの人手があり、普通の日常に戻りつつあるようでありますが、コロナ感染の収束はいまだ不透明であり、油断は禁物であります。
第39回
カーター記念黒部名水マラソンが3年ぶりに開催されました。コロナ感染対策のため、2日間の分散開催となりましたが、県内外から8,490人のエントリーを得て、初夏の名水の里をランナーは爽やかに駆け抜けました。大勢の市民ボランティアのサポートを得て、39回という伝統あるイベントを開催できたことはすばらしいことでありました。
さて、市長は30年間黒部を離れ、昨年末に帰京されました。Uターンして定住する黒部にどのような考えを持たれたのでしょうか。
また、就任から約50日、市長に対する期待の大きさと責任の重さ、市政運営の大切さをひしひしと感じているとのことであります。初心を忘れず、4万市民のために幸せが実感できる市政運営に邁進されることを強く願うものであります。
それでは、市長の目指す黒部市の3つの姿を中心に、大きく5つの項目について質問をいたします。市長の思いをしっかりと答弁いただきたいと思います。
まず、大きな1点目、人口減少ストップについてであります。
人口減少の衝撃は2015年の国勢調査の数値でありました。そして、2017年に
国立社会保障人口問題研究所、いわゆる社人研が発表した日本の将来推計人口に国内では悲観論や将来予測など、様々な議論がなされてきました。そして、今回の厚生労働省が発表した2021年の人口動態統計による衝撃的な数字、すなわち合計特殊出生率1.30、そして、出生数81万1,604人であります。社人研の2021年時点での将来推計では出生率では1.4、出生数は86万9,000人であり、少子化のスピードが想定以上に早く、2027年と同水準だということであります。市長はコロナ禍の変化をチャンスにして、人口減少をストップさせると公約の1番目に掲げておられます。
そこで、質問であります。
まず、1点目は人口減少をストップさせるにはその原因を把握して、対応策を講じなければなりません。人口減少には様々な要因が考えられると思いますが、人口減少に対する市長の認識、見解を伺います。
2点目は、厚労省が発表した2021年の人口動態統計の数字、すなわち合計特殊出生率が1.3に下がったことに対しての市長の見解を伺います。
3点目は、コロナ禍の社会的な変化を的確に把握して、人口減少の歯止めとなるような事業、どの自治体も求めています。コロナ禍の変化で対応すべき効果的な事業について、市長の所見を伺います。
4点目は、
テレワークオフィスの設置についてであります。
コロナ禍にあって、リモートワークが都会を中心に普及し、都内から地方への関心は高まっております。この機会を逃さず、本市のデジタル化へのインフラを早急に進めて、企業の移転や
サテライトオフィスの開設などにつなげる努力が必要であると考えます。新幹線の駅もあります。本市のメリットを生かした事業についての所見をお伺いいたします。
5点目は、就業体験事業、いわゆる
インターンシップ事業についてであります。
本市では、移住定住やUIJターンの事業に取り組んでまいりました。インターンシップについては、既に市内、県内で実施している企業もあり、それなりの参加者はあるものの、思ったほどよい結果につながっていないとも聞いております。
市長は、
インターンシップ事業の経験から積極的に推進されるようでありますが、これまで具体的にどのような成果があったのか、本市において行政は企業とどのように関わっていくのか、市長の所見を伺います。
大きな質問の2項目、子育てがしやすく高齢者が元気なまちづくりについてであります。
コロナ禍にあって、最もしわ寄せを受けているのは高齢者と子供たちではないでしょうか。親が仕事をしない、家庭内の不和が増える、子供の貧困も厳しくなる、家庭の経済的な格差は学力や進学機会の格差につながる、外で遊びたいけれど外に出られない、ストレスがたまり、運動も減って、体力が落ちる、黙食、ひきこもり、不登校やいじめ、自殺が増える。3年目を迎え、まだまだ続く状況に将来の子供の成長した、今日、村椿小学校の子供たちがたくさん来ておりますが、子供の成長した姿をどのように想像すればいいのでしょうか。
一方、高齢者もコロナ禍で外出や対面での活動が制限され、フレイルから介護状態への悪化が懸念されます。
そこで、質問であります。
市長は、高齢者が出かけやすいまちづくり、出かけて楽しいまちづくりに取り組むと公約で述べておられますが、市長の考えておられる町のコンテンツとして何が必要であるのか、所見をお伺いいたします。
2点目は、高齢者はもちろん、一般の人にも利用できるように、これまでも様々な議論をし、対策を実施してきました。新幹線開通を契機に鉄軌道とバスを中心とした公共交通によるまちづくりを目指してきました。しかし、財政的に非常に厳しい運営を続けているのが実情であります。
市長は、この実態を知り、どのような出かけやすいまちづくりを考えておられるのか、お伺いいたします。
3点目、高齢者がいつまでも元気な町であるためには、コミュニティを強化する必要があるとの考えでありますが、市長の考えておられるコミュニティとはどのようなものなのか、所見をお伺いいたします。
4点目は、地域で子供を育てる子育てしやすいまちづくりについてです。
これまでも地域で子育てする取組を行ってまいりました。子供の見守り、子供110番、児童センター、放課後児童クラブ、
子育て支援センター、公民館での地域と子供の交流事業、産後ケア事業など、挙げれば切りがないほど多くの事業を行っております。
市長はさらにどのような事業を考えておられるのか、お伺いいたします。
それでは、大きな項目の3点目、住民参加型のまちづくりについてであります。
自分たちの未来を自分たちで考える。市民が自由に参加し、我が町のことを自分たちで考える場が必要であり、その議論をする場として黒部市未来会議を提唱されたものと推察いたします。今月下旬にコラーレ及びぷらっとの各会場で未来会議を開催するとのことであります。
そこで、質問であります。
黒部市未来会議について、市長の肝煎りで発足する黒部市未来会議でありますが、その目的と方法、会議で得た成果物の活用についての考え、また、この会議はどれくらいの頻度でいつ頃まで続けられるものか、所見をお伺いいたします。
2点目は、行政と多様な団体との協働のまちづくりについてであります。
多様な団体とは、例えば具体的に、既存のどのような団体を対象としておられるのか、市長の所見をお伺いいたします。
3点目は、市民の新しい取組を応援するということであります。
どのような新しい取組内容であればマイプロジェクトとして認定されるのか、また、
マイプロジェクト発表会の開催のことが記載されておりますが、発表会についての所見をお伺いいたします。
4点目は、市民の方から、黒部市民憲章はまちづくりの指針であるからよく読み、理解して、まちづくりに生かすようにしてほしいとの強い要望がありました。私もそのとおりだと思います。
黒部市民憲章についての市長の所見をお伺いいたします。
大きな4点目であります。
地域経済の活性化と観光政策の強化についてであります。
富山湾、黒部峡谷、越中にいかわ観光圏、いわゆるにいかわ観光圏は、自然、歴史、文化などにおいて密接な関係のある観光地を一体とした区域であり、その取組はその観光地同士が連携して2泊3日以上の滞在型観光に対応できるよう、観光地の魅力を高めようとする区域を指すものであります。
一方、
立山黒部ジオパークは、活動を通して黒部の魅力を発信する広域的な活動であり、観光地としての役割も持っているといえます。
そこで、質問であります。
富山湾・黒部峡谷・越中にいかわ観光圏事業についてであります。
この事業が平成21年2月に発足したときには、富山県と富山県東部地域の3市2町、すなわち滑川、魚津、黒部、入善、朝日の市町で構成されていましたが、現在は滑川が抜けて2市2町となっております。
まず、この事業についての活動状況と今後の取組について所見を伺います。
2点目は、
ジオパーク推進事業についてであります。
立山黒部ジオパークは
一般社団法人立山黒部ジオパーク協会が主導で事業を進め、行政は9市町村で組織した
立山黒部ジオパーク支援自治体会議として財政的、人的支援を行っております。世界ジオパークの認定に向けた活動についての取組状況についてお伺いいたします。
3点目は、黒部ルートの正式名称についてであります。
以前にも質問いたしました、大野前市長は
黒部ルート一般開放・
旅行商品化準備会議でルートの正式名称を早期に決定してほしい旨の申入れをたびたび行っているとのことでありましたが、正式名称は現在どのようになっているのか、お伺いいたします。
4点目は、黒部ルートの一般開放や宇奈月開湯100周年に向けて観光産業の育成強化が必要であります。観光消費を増やすためには観光事業者だけではなくて農林漁業者などとの連携を図り、観光振興を推進すべきと考えますが、市長の所見をお伺いいたします。
5点目に、黒部のブランド化についてであります。
農林水産業を中心とした黒部のブランド化を推進するとの市長の思いでありますが、名水ポークや黒部米は別として、収穫物そのもののブランド化は一朝一夕にはなり得ません。加工や手を加えた商品、つまり6次産業化による商品も簡単ではないと思います。1次産業の従事者が減少する中、ブランド化についての所見をお伺いいたします。
大きな項目の5点目は芸術文化、スポーツについてであります。
今月の4日、5日の2日間、黒部市芸術文化協会の創立10周年記念、第10回芸術文化祭が開催されました。展示部門と演芸部門、それぞれに参加団体や個人が日頃の練習や活動の成果を発表し、取り組む姿に芸能、芸術のすばらしさを再認識したのであります。
そこで、質問であります。
1点目は、芸術文化やスポーツは豊かな心と健康な体を育て、人生の活力として重要な要素であります。市長の公約には黒部シアター以外、芸術文化やスポーツについての内容が見受けられませんでしたが、どのような認識なのかお伺いいたします。
2点目は、黒部市宇奈月国際会館が黒部市芸術創造センターに名称が変更されました。黒部市国際文化センターと区別し、施設のさらなる充実、向上を図るとのことでありますが、具体的にどのような差別化を図るのか、お伺いいたします。
3点目は、宇奈月温泉では毎年、黒部市芸術創造センター、いわゆるセレネを中心に温泉街のあちこちでモーツアルト音楽祭が行われてきました。コロナの影響で2年間中止となりましたが、3年目は何としても実施したいとのことであります。東京や大阪など、市外、県外からのアマチュア演奏家がモーツアルトの曲を演奏しに来る、県内の若手の演奏家を積極的にコンサートに出演する機会も提供している、このような団体に対する活動についての認識をお伺いいたします。
4点目であります。
黒部市は市民1人1スポーツを掲げ、活発な活動を進めております。市内に多くの施設がありますが、老朽化の目立つ施設もあります。施設の、特にスポーツをする施設の統廃合も視野に入れながら、必要な施設は改修、リニューアルをして、市民に広く利用してもらいたいわけでありますが、市長の所見をお伺いいたします。
質問は以上であります。適切な答弁を求めます。
〔15番 伊東景治君質問席に着席〕
○議長(木島信秋君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 自民クラブ、伊東議員の代表質問にお答えします。
まず、1つ目の項目、人口減少をストップについての1点目、人口減少の要因についてでありますが、人口減少には出生数と死亡数の差による自然減と、流入人口と流出人口の差による社会減の2つの側面があります。
自然減の大きな要因は、出生数の減少による少子化の進行であると考えております。この少子化は、未婚率の上昇や晩婚・晩産化、さらには仕事と子育てを両立する環境が整っていないことや、経済的理由や年齢的な理由による第2子以降の断念など、様々な要因が複雑に絡み合って進行しているものと考えており、これは本市だけではなく、日本全体が直面している状況であると考えております。
一方、社会減の大きな要因は、大都市圏、特に東京都での出生率が低い中での、首都圏への一極集中にあると考えております。この首都圏への一極集中につきましては、首都圏、特に東京都の大学入学定員数が突出して多いこと、首都圏の学生の9割近くが首都圏で就職するほか、首都圏以外の学生も一定数は首都圏で就職することなどが要因として挙げられ、これは大都市を除く多くの自治体で直面している状況であると考えております。
日本は人口減少社会を歩んでいることは周知の事実でありまして、子供を産み育てる環境整備など、少しでも自然減の抑制を図る中で、地域の魅力の情報発信や本市の特性を生かした転入促進策により、社会増を基調とした人口減少の抑制に取り組むことが重要であると考えております。
人口減少対策につきましては、何か一つの施策で解決できるものではなくて、できるもの、ありとあらゆる施策の動員が必要であると考えております。
これまでの黒部市の取組に加えまして、大きくいって3つありますが、人材の面から地域の活性化を図ることが重要かと考えております。その中の施策としましては、都会の複業人材とのマッチング、
テレワークオフィスの設置、それから、働き方改革による黒部への働く人の増加、それから、先ほどお話にも出ておりましたけれども就業体験事業、
インターンシップ事業の実施による黒部への就職促進、そうした割と短期的なことと、加えて未来の大人への種まきとして、今日も出席なされている、傍聴されている小学生の皆さん、将来大人になっていく皆さんに、大人になる前に黒部の地域のよさ、課題も含めてよく知っていただいて、最初から黒部に定着するならよしと、一旦外に離れても私みたいに成長してまた黒部に戻って何か貢献したい、そういう取組を行ってもらえるよう、子供に十分によく町のことを知ってもらう、そういったことも必要かと考えております。
それから、若者、特に女性が働きたいと考える仕事をつくり、本市への定着を図る、それから、今まで以上に産み育てやすい環境を整えていくことが重要であると考えております。
次に、2点目の合計特殊出生率の低下についてお答えいたします。
合計特殊出生率とは、人口統計上の指標で、15歳から49歳までの全女性の年齢別出生率を合計したもので、一人の女性が一生の間に産むとしたときの子供の数に相当します。この値が約2.1を下回ると自然減に転じていくとされておりまして、平成17年の1.26の最低値から平成27年の1.45に回復した後また減少を続け、令和3年度には1.30を記録しております。本市の合計特殊出生率は、一番直近の数字では令和2年度の数値でありますが、1.35となっており、まずは、第2期総合戦略に掲げる目標の1.48に到達するよう、対策を取り組んでまいりたいと考えております。
次に、3点目のコロナ禍の変化で対応すべき効果的な事業についてお答えいたします。
コロナウイルス感染症がもたらした大きな変化として、地方移住への関心、それから、働き方の変化が挙げられると思います。
働き方の変化としてリモートワークが当たり前のように取り入れられるようになったことが挙げられます。この変化は、地方に住みながら首都圏等の企業に勤務することや、ワーケーションなどの自然に囲まれた環境の中で仕事と休暇を両立させる可能性をもたらしました。
もう一つの変化としましては複業の普及が挙げられます。
これは自営の方も含めて、一つの会社ではなくて複数の会社で働く働き方であります。
この2つの変化により、大都市の専門的な人材と黒部の企業をマッチングさせ、黒部の企業の課題解決・生産性の寄与につながり、それが企業の成長、ひいては働きやすい職場の実現、黒部で働く人の増加、黒部への移住、人がやって来る、そういった効果も考えられます。また、都会の複業人材自身は黒部市の関係人口にもなっていただいて、その一部は将来、移住・定住にもつながればいいかなというふうに考えております。
また、このためハード面の整備として、山、川、海、丘がある黒部の地形を生かしまして、例えば宇奈月地区、中山間地、海岸部に
テレワークオフィスを整備し、その日の気分によって海を見たければ海で、山を見たければ山で、富山湾を見下ろしたければ中山間地でオフィスを選べるようにしていきたいと考えております。
また、繰り返しかもしれませんが、単なる外部からの人材を誘致するだけでなく、黒部の企業との出会いの場を増やし、課題解決型の関係人口を増加させていきたいと考えております。こうしたことにより、コロナ禍の変化をチャンスにつなげてまいりたいというふうに考えております
続きまして、4点目の
テレワークオフィスの設置についてでありますが、
新型コロナウイルス感染症の影響のほか、育児や介護などのライフスタイルの変化に合わせて多様で柔軟な働き方を選択できる働き方改革の流れもあり、テレワークの導入が急速に拡大しております。
また、首都圏等に本社を持つ企業が
サテライトオフィスを設置し、地方に進出するケースが増加しております。進出企業は、自然豊かな環境等で働くなど、社員の福利厚生の充実を図ることのみならず、新規事業創出のための地域の課題や、実証実験のフィールドなど、新たなビジネスチャンスを地方に求めてきております。こうした企業の進出は、黒部市にとっても移住関係人口の増加や地元の雇用機会創出等、また、空き家の有効活用など、本市の地域課題の解決にも大きく寄与するものと考えております。また、テレワーカーが個人で地域にやって来て、ワーキングスペースで仕事をする場合もあります。
このため、市といたしましては、まずは、北陸新幹線駅を有する町であり、都会から訪れる人々が山、中山間地、海の自然を感じられる黒部の強みをアピールしつつ、
テレワークオフィスの整備に向けて検討を進めていきたいと考えております。
繰り返しになりますが、単に
テレワークオフィスを整備するだけではなくて、テレワーカーと地元企業や市民とのマッチングについて官民を挙げて支援し、黒部の人と都会の専門人材、企業との出会いの場を提供することで、企業や本市の課題解決につなげていく仕組みを構築していくこと、それが黒部市として、そういうことを黒部市の特色として出していきたいと考えております。
テレワークオフィスについては、既にほかの市町では整備が進んでいることもありますので、そういった特色を黒部市として出していきたいと考えております。
なお、
サテライトオフィス誘致に当たっては、進出企業自らがテレワーク用のオフィスを整備する場合と、本市、または本市と地方の地元の方と連携して、あらかじめ整備した
テレワークオフィス等に入居していただく場合があります。そうしたことを、いろいろなご意見を参考にしながら検討していきたいと考えております。
次に、5点目の就業体験事業、インターンシップについてでありますが、私は、平成28年から平成30年にかけて、復興庁で復興・創生
インターンシップ事業の創設・実施に携わった経験があります。
この
インターンシップ事業は、よく世間で行われている、1日から2週間程度の事業所を見学したり、就業体験をする、そういうことにとどまらず、約1か月間、東日本の被災地で泊まりこんで
インターンシップ事業をやってもらう事業でした。東日本大震災で被害を受けた岩手、宮城、福島の企業が抱える商品の立ち上げや新商品立ち上げのためのアンケート調査等、経営課題に対して、全国から募集した大学生等と経営者とが協働して一緒に解決に取り組む、そういう実践型インターンシッププログラムを実施してきました。
学生側にとっては、復興への貢献と、自らのキャリア観の醸成や、新商品の開発など、具体的な課題に社長の右腕として取り組むことにより、課題解決能力の向上を図ることができました。
また、1か月現地に滞在することもあって、被災地のことに関心を持つ、その後も何度も、インターンシップが終わっても時々被災地を訪問する、そういった効果も生まれております。
また、企業側にとっては、日頃、人手不足などにより手をつけることができない課題について、学生と一緒に解決を目指して取り組むことで、これまでにない新たな視点を取り入れることができるとともに、学生という外部人材の受入れを契機に、社内の業務プロセスの見直しや働きやすい職場環境づくりなどの企業の体質の改善、人材獲得力や育成力の向上が図られました。
また、学生と企業をうまくマッチングさせることで、学生らがその地域の魅力に魅了される、繰り返しになりますが、そういった効果が生まれております。
事業の成果全体としましては、実施期間の4年間に延べ535社の企業が1,207人の学生インターン生を受け入れ、サービス業や製造業などの様々な業種で水産加工品の開発や、商品の販売戦略の立案、商品のPRなどの課題解決が図られました。
また、当初の目的には私としては入れておりませんでしたけれども、移住・定住の関係についてですが、宮城県の気仙沼市の団体に昨年の秋にどういった効果があったかという中で聞いたところでは、気仙沼に来た学生の1割が必ずしもというか、多くは気仙沼にこれまで関係性がなかったと思いますけれども、1割の方が移住・定住につながったということを伺っております。
黒部市においても、大小様々な課題を抱える企業や商店が多くあると考えております。私は、先ほど述べましたような実践型の
インターンシップ事業は、黒部市でも大変有効ではないかと考えておりまして、この手法を通じて市内企業の課題解決を図るとともに、学生の黒部への関心、黒部への就職、そうしたことを促していきたいというふうに考えております。
まずは今年度、学生への周知方法や市内の企業と学生のコーディネートやマッチングの手法などを市職員に学んでもらって、早ければ令和5年の春休みからの実施に向けて準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
続きまして、2つ目の項目、子育てがしやすく、高齢者が元気なまちづくりについての1点目、高齢者が出かけやすいまちづくり、出かけて楽しいまちづくりのための町のコンテンツとして何が必要であるかについてお答えいたします。
高齢者が出かけやすいまちづくり、出かけて楽しいまちづくりのための町のコンテンツとしましては、町にあってほしい内容等につきましては、生活必需となる買い物や通院の場に加え、健康維持のためのスポーツ施設や心を豊かにさせる文化・娯楽施設のほか、孫や友人と交流を深めることができる場などが必要であると考えております。
さらに、道路沿いに街路樹やベンチがあるなどして、散歩して楽しいと感じられるまちづくり、繰り返しになりますが、くつろげる場も重要なコンテンツであると考えております。
これらのコンテンツを利用し、楽しく外出いただけるよう、市では、ふれあい福祉券の配布や高齢者向け定期券購入費助成等により、外出支援や施設の活用を促進しております。
何よりも、出かけやすいまちづくりを目指し、中心市街地への交通網や中心市街地での移動手段のさらなる整備について検討してまいりたいと考えており、高齢者が出かけやすい町、出かけて楽しい町となるよう取り組んでまいります。
次に、2点目の公共交通の財政事情を踏まえたお出かけしやすいまちづくりについてお答えいたします。
本市の公共交通は、新幹線開通を契機に地域住民や民間企業の協力により、路線バス新幹線市街地線、新幹線生地線、南北循環線及び石田三日市線を整備し、市内公共交通網の構築を行ってまいりました。
これら新たな路線バスの運行に伴い、運行経費も増大し、収支の不足分を国、県、市の補助金や民間企業の負担金で補わざるを得ない状況であるということは承知しております。
しかしながら、公共交通は市民生活の足を守る大切な社会インフラであること、また、本市立地適正化計画では、コンパクトかつ公共交通等ネットワークが充実したまちづくりを方針として現行の公共交通網を維持していくことが必要であると考えております。
さらに、ただ維持するのではなく、収支については、第2次黒部市地域公共交通網形成計画で、路線バスの収支の改善を事業に位置づけ、現在、運行事業者とともに効率的なダイヤとルートを検討していると承知しております。
一方で、私がいろいろ市民の方から声を聞いた限りでは、路線の延伸や病院に行くのに都合のいい時間への設定、便数の増、さらには地域で移動を支え合う取組の実施などの利便性向上についての声をお聞きしております。多様な移動手段の検討も必要であると考えております。
具体例といたしましては、病院やショッピングセンターと主要鉄道駅の結節の強化や中心市街地内の移動手段として、高齢者にも利用しやすい電動小型カートを走らせることについて、民間企業等との連携も含め調査・研究を行って、公約である出かけやすいまちづくり、出かけて楽しいまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
また、黒部市社会福祉協議会さんが中心となり、くろべ福祉会、黒部笑福学園の3事業者のバスの共同運行による福祉版移動シェアサービスの本格的な実証実験が5月から開始されております。さらに朝日町においてはノッカルあさひまちのような地域で支え合う取組が行われ始めております。
このような様々な形態の移動の仕組みを組み合わせて活用しながら、出かけやすいまちづくりを進めてまいりたいというふうに考えております。
次に、3点目のご質問、私が思い描く、高齢者がいつまでも元気なまちづくりのためのコミュニティの強化についてお話しさせていただきたいと思います。
2025年をめどに団塊の世代が75歳以上となるなど、我が国は超高齢化の進展や少子化による人口減少とともに、地域・家庭・職場という生活領域における支え合いの基盤も弱まり、地域コミュニティのつながりが希薄していることが大きな課題となっております。
このような中、高齢者が、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるためには、医療・介護・介護予防・住まい・生活支援が一体的に提供されるとともに、誰もが分け隔てなく支え合い、その人のニーズに応じた支援が受けられる共生社会の構築が大切であるというふうに考えております。
私事になりますが、私の母も高齢となり、大分歩行が困難となっておりまして、デイサービスやショートステイのお世話になっております。そうした中、近所のクリーニング屋さんのお母さんによって、家にクリーニングを配達してもらったときについでに、うちの母親のほうが年上なので、姉さん、元気しとるけとか言ってもらったり、それから、ごみを出すのを手伝ってもらったりして、近所でさりげなく見守りをしていただいたり、支えていただいたりしていただいております。そういう支え合いの行われる、それがコミュニティとしてはそういうコミュニティであってほしいなというふうに考えておりますし、お子さんが近所で預かってもらえる、そういうことで助かっているというお声を子育て世代のママさんからお聞きしましたが、そのような関係が地域であればいいかなと、そういうコミュニティを目指していきたいと考えております。
身近な地域である公民館等の交流拠点での集まりやサークル活動、通いの場などのフレイル予防の取組を強化して、これらの活動の場において、健康などについても気軽に相談できる体制の整備を今後図ってまいりたいと考えております。
これらの小さな拠点が、居場所や相談支援の提供のみならず、例えば高齢者と子供の世代間交流の場となり、多様な人々が楽しくいつまでも元気に過ごせるコミュニティの形成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、4点目の地域で子供を育てる、子育てしやすいまちづくりについてお答えいたします。
市では、子供の声が聞こえる明るいまちを目指し、様々な施策を行ってまいりました。現在も市の独自事業として、子供の誕生を地域でお祝いするとともに見守りを行う地域の宝誕生祝訪問事業や、保育所ではなく自宅で孫を養育するおじいちゃん、おばあちゃんをサポートする孫守り支援事業などの事業を展開しているところであります。
しかしながら、コロナ禍において、子供たちの行動が制限され、活発な姿や元気な声が聞こえない状況が続いてまいりました。少なからず子供たちの心にも影響があるものではないかと懸念しております。
また、学校や保育所、地域などでは、ほとんどの行事が中止・縮小され、保護者同士の交流の場や同じ悩みを持つ親たちの情報交換の場が減少したことで、子育てに関する不安や孤独を感じる保護者は増加しているものと考えております。
先ほど伊東議員からの、これまで様々な取組がなされてきた、それ以外に何をまだ考えておるのかというご質問ではありましたが、このようなことから、子育てに悩みを持つ保護者や支援が必要な児童のための施策といたしまして、健康増進課で行う妊娠や出産、子育て等に関する相談窓口とこども支援課が行う子供の貧困、虐待等に関する相談窓口を一本化するなどして、利用しやすい窓口について検討してまいりたいと考えております。
それから、市民の方から、仄聞ではあるんですが、お聞きしていることは、行政には相談しづらい、敷居が少し高い、そういう声もあります。一人でも多くの方が何でも気軽に相談していただけるよう、行政だけではなくて市民グループや民間の子育てサークル、特定非営利活動法人、いわゆるNPOなど、多様な機関と連携することにより重層的な相談体制を構築して、相談体制の強化と支援メニューの充実を図ってまいりたいと考えております。
また、先日、道の駅KOKOくろべがオープンいたしましたが、園地には屋外遊具のふわふわドームが子供たちの人気を集め、連日元気な声が響いております。子供の声は明るいまちを象徴するものであり、人を呼び込む力を持っているものと考えております。
それから、今後の検討課題としてですけれども、これも子育て世代のお母さん方から聞いた一部の声ですけれども、雨や雪、暑さや寒さなど、天候に左右されない、屋内型の遊びができる施設、私が検討していくとすれば、子供たちだけでなく、多世代の方が利用して交流できる、そういう施設についての中長期の検討課題であるというふうに考えております。
続きまして、3つ目の項目、住民参加型のまちづくりの1点目、黒部市未来会議に関する質問にお答えいたします。
黒部市未来会議は、私が掲げる、「みんなでつくろう黒部の未来」に向けた具体的な方策の一つであります。市民が自由に参加し、町の将来を市民みんなで考え、それを市政運営等に反映させる市民参加型のまちづくりを目指すことを目的として開催するものであります。
その性格として、2つ考えていることがあります。1つは、一部の専門家や有識者等だけではなく、参加したい市民の皆さんが参加できる、まさにみんなで考える、そういう場づくり、もう一つは、これまでも黒部市では経営者なら経営者、農業者なら農業者でまちづくりについて一生懸命議論されてきたかと思います。そうした皆さんのまちづくりの活動、それを団体の所属の垣根を越えてみんなで議論をすること、そこについても意義があるのではないかと考えております。
会議の内容や方法につきましては、1回目、2回目はまちのありようについて議論することを考えておりまして、今後は、幅広いテーマのほか、特定の行政テーマに絞って、テーマごとに適切な時期に開催することを考えております。市民の皆さん同士がより能動的に話し合っていただいて、まちづくりについて思いを重ねることができるよう、少人数のグループに分かれて話し合うグループトーク形式として、これまでのタウンミーティングや市長と語る会等の市民と市長との対話のスタイルから、市民皆さんで考えていることに重点を置いたスタイルにすることを今のところ考えております。それで、会議で出た意見につきましては、市政運営等に反映させるべく、関係部署や施策の検討委員会等につなげてまいりたいと考えております。
会議の開催頻度につきましては、第一弾として、6月23日、28日に10年後、20年後の黒部がどのような町だったらいいかをテーマとして開催することとしておりまして、今後は、おおむね1月に1回程度開催していきたいなという思いでおります。住民参加型のまちづくりを目指して、当面、続けていきたいと考えております。
次に、2点目の多様な団体との協働のまちづくりについてお答えいたします。
協働のまちづくりのパートナーとしましては、自治振興会や町内会といった地域活動団体や、経済活動や社会活動を行う各種団体のほか、NPO法人や任意の活動団体、ボランティア団体など市民活動団体なども含まれております。
市はこれまでも、タウンミーティングや地区要望会などを実施し、市民の皆様とまちづくりに対する課題や思いを共有し、協働連携してまいりました。また、協働の最大のパートナーである各地区自治振興会に基軸を置いて、出前講座や協働事業の説明などを実施し、協働のまちづくりの浸透に努めており、地域住民の意見集約など、住民自治を実践する重要な役割を担う地区自治振興会の皆様との連携を軸に黒部市としては進めてきたと伺っております。
私が多様な団体との協働のまちづくりとしてイメージしているのは、従来からのこれらの取組に加え、東日本大震災以降の変化として、多様な行政需要に対して、行政だけでは対応できなくなった今日、多くのほかの市町では、市民団体、いわゆるNPOと一緒に行うことがかなり普及してきており、黒部市においてもこうした多様な団体との連携を図っていくことが重要であるというふうに考えております。
まずは、分野を問わず幅広くNPO等の方々と対話の場を設けますが、次の段階として、例えば、黒部には、多くの子育て団体やサークルが他の分野と比べ比較的多く存在するのではないかと感じており、そうした特定の分野ごとに行政と団体の皆さんと意見交換の場を設けてさらに進んでいけば協働の取組を行ってまいりたいと考えております。
そして、行政だけでは足りない部分、NPOが得意とする部分についてはNPO等にお任せし、全体としてよりきめの細かいサービスを提供する、そうしたまちづくりを行っていきたいと考えております。
次に、3点目の市民の新しい取組の応援についてお答えいたします。
各地で、地域で活動している個人や企業等が活動団体を立ち上げ、自分たちの地域をよくしたいというアイデアを募集して、選ばれた事業に対して資金援助や活動支援を行う活動がほかの地域では広がっております。
私が考えている
マイプロジェクト発表会は、このような地域を自ら盛り上げていく活動に取り組む団体を応援していくものでありまして、必ずしも行政が認定するとか、しないということを考えているわけではございません。
私がほかの地で見てきたものを少し紹介しますと、市民が自ら地域をよくするための活動や起業のためのビジネスプランを皆さんの前で発表する場を設けてプレゼンテーションを行ってもらうものであります。そして、それを聞いた聴衆がアドバイスをしたり、自発的に資金の提供を申出を行ったりして、市民の新しい取組を応援するものありです。
今後、先進事例等を踏まえて研究して、市の職員にも研究してもらって、まずは行政の支援からスタートして、その後のそういう場づくりについて、市民団体にお任せできるような状態になれば理想ではないかというふうに考えております。
また、もう一つ、黒部市では、地域の課題解決に向けて、市民の皆さんの自由な発想を生かした事業提案を募集し、提案団体と行政が協働して公募提案型協働事業に取り組んでおります。事業を続けていく中で、任意団体や少人数のグループなどが自らの夢の実現や課題を解決したい場合に対しチャレンジ提案型などを設定する等、随時、見直しをしております。
今後も、市民の皆さんの活動をより活発化させる、ほかの団体の取組を知ってもらう、それから、団体同士のつながりをつくっていく観点から、実施した後の報告会等については公開で報告会を開いたりして、そういう連携、ネットワークの場づくりとかを行っていきたいと考えている。
引き続き、市民の皆さんの自由な発想を生かした活動、新しい取組を後押していきたいというふうに考えております。
次に、4点目の黒部市民憲章についての私の認識についてお答えいたします。
現在の黒部市民憲章は、平成18年3月31日、旧黒部市と旧宇奈月町の合併により、大自然のシンフォニー 文化・交流のまち 黒部を将来都市像とする新たな黒部市が誕生したことを受け、私たちがこの新しい郷土に生きる喜びと責任を感じるとともに、未来に引き継いでいくよりどころとなることを願い、平成20年3月19日に黒部市議会で議決され、制定されたものであります。
市民憲章の前文では、かけがえのないこのふるさとを誇りとし、さらに発展させるため、わたしたち市民一人一人がまちづくりの主役となりましょうとうたわれ、5つのまちづくりの指針として、水と緑をいつくしみうるおいのあるまち、伝統に創意を重ね個性のあるまち、働くことを喜びとし活力のあるまち、思いやりの心を大切にし温もりのあるまち、世界の人々と交流を深め魅力のあるまちを目指すこととしております。
私は、まちづくりの基本は人であると考えておりまして、私が公約に掲げた、住む人が輝き、人が人を呼び込むまち、心豊かで笑顔あふれるまちを初めとしたまちづくりの方針や、みんなでつくろう 黒部の未来!の理念は、まさにこの黒部市民憲章の理念に相通じるものであると認識しております。
私は、この黒部市民憲章を大切にするとともに、しっかりと胸に刻み、先人が築き上げてきたこのふるさと黒部を受け継ぎ、市民の皆様とともにさらに磨きをかけ、次の時代に引き継いでいくことが私の使命であると考え、今後とも市勢発展のため献身努力してまいる所存であります。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君登壇〕
○産業振興部長(高野 晋君) 次に、4つ目の項目、地域経済の活性化と観光政策の強化についての1点目、富山湾・黒部峡谷・越中にいかわ観光圏事業についてお答えいたします。
一般社団法人富山湾・黒部峡谷・越中にいかわ観光圏協議会は、新川地域の観光事業の連携を図り、国内外からの観光旅客の来訪・滞在を促進することを目的に平成21年2月に設立され、現在4市町57団体の社員で構成されております。
設立後の主な活動状況としましては、各市町単独では実施困難な新川地域内での周遊型旅行商品の造成やサイクリングイベント等の実施、空港、JR等での観光プロモーション、大都市圏を初め、台湾での出向宣伝等、国内外に向けて新川地域の魅力の発信と誘客促進に資する事業を積極的に展開しております。
また、コロナ禍においては、これまでに代わる新たな取組として、オンライン商談会やオンライン産業観光ツアー、SNSを通じたデジタルマーケティング等、デジタル技術を活用した事業を実施してきたところであります。
特に、平成30年度は2市2町の首長、令和元年度は2市2町の各商工団体のトップ自らが参加した台湾でのトップセールス、出向宣伝を実施いたしました。にいかわ観光圏協議会として台北国際旅行博に出展し、新川地域としてのプロモーションを展開できたことで、各市町の強みを生かした、より有効なプロモーション活動につながったと認識しております。
今後の取組につきましては、市といたしましても、広域観光を推進するため、近隣市町との連携は、
黒部ルート一般開放や北陸新幹線敦賀延伸をチャンスと捉え、協議会の構成員として今後も引き続き、各市町、
一般社団法人立山黒部ジオパーク協会等関係団体と連携を密にし、新川地域ならではの自然・食・歴史・文化の魅力を発信した新たな看板商品の創出や、海外メディア関係者等を招聘するファムツアー、台湾等の海外旅行会社へのセールスコール等、国内外に向け効果的な誘客促進に資する取組を2市2町一体となって取り組んでまいりたいと考えております。
〔産業振興部長 高野 晋君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 教育部長、藤田信幸君。
〔教育部長 藤田信幸君登壇〕
○教育部長(藤田信幸君) 次に、2点目の
ジオパーク推進事業についてお答えします。
立山黒部ジオパークは、
一般社団法人立山黒部ジオパーク協会が主導し、県及びエリア内の自治体が支援する特徴的な運営体制となっております。県民や企業人、ガイド、研究者など、多彩な方々が参加する当ジオパーク協会は、ふるさと愛を育み、地域資源を守り活かしながら地域を発展させることを目的として活動しております。
昨年度からは、SDGsの達成に向けた活動として、持続可能な開発のための教育(ESD)に関するシンポジウムを環境省と連携して開催しているほか、各エリアのジオサイトを取り込んだ観光振興を目指してオンラインツアーの試みや新たなジオガイド養成など、ジオツーリズム事業を強化して活動しております。
本市といたしましては、関係自治体で構成する
立山黒部ジオパーク支援自治体会議を通じたジオパーク協会への財政支援や人的支援を行っているところであります。
また、下立地区ジオサイト保護・活用事業として、下立の大理石など地域資源を保護し、地域振興や観光振興に資する活動も行っており、地元の皆様や富山国際大学、ジオパーク協会などの関係者と連携して進めております。
また、支援自治体会議の会長市として、9市町村のネットワークを強化して支援できるよう、引き続きリーダーシップを発揮するとともに、市内でのジオパーク事業に積極的に取り組んでまいります。
今後も、ジオパーク協会が中心となって、活発な活動がエリア全体に波及し、世界ジオパークが求めるレベルを目指して活動実績を積み上げていくことが重要であります。加えて隣接県のジオパークと連携したジオツーリズムなど相乗効果を高め、より広域的な観点で取り組むことが必要であると考えております。
〔教育部長 藤田信幸君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 次に、3点目の黒部ルートの正式名称についてお答えいたします。
先の3月定例会にて前大野市長がお答えしましたとおり、黒部ルートの旅行商品名は県が設置した選定委員会において公募が行われ、その結果を踏まえ、名称が選定されることとなっております。
市といたしましては、本市の地域事情を最大限に考慮していただき、今後の黒部市の観光振興に寄与し、国内外に発信できるブランド力のある名称として発表されることを期待しております。必要な場合には意見を言ってまいりたいとも考えております。
次に、4点目の観光消費を増やすために農林漁業者等との連携も推進すべきと考えるがについてお答えいたします。
本市は、令和5年の宇奈月温泉開湯100周年、令和6年の北陸新幹線敦賀延伸開業、黒部ルートの一般開放・旅行商品化など、観光振興において北陸新幹線開業以来の契機を迎えております。
市といたしましてもこれらの契機を最大限に生かすため、黒部市の魅力を伝える旅行商品化に向けた新しい観光資源の掘り起こし、磨き上げが必要と考えております。
近年の観光需要は、これまでの観る観光に加え自ら体験、体感できる観光需要も一定のニーズがあり、全国各地で大きな成功を遂げている事例もあります。それらの成功事例を参考に、黒部で活躍する農林漁業者等の生産者との出会いの場や生産に至るストーリーの紹介、農業、漁業体験を通じた、黒部の魅力を発信する旅行商品の造成について、一般社団法人黒部・宇奈月温泉観光局等の関係者との間で検討していきたいと考えております。
次に、5点目の黒部のブランド化についてお答えいたします。
本市の農産物は、黒部川扇状地の豊富な水と肥沃な大地を生かして、全国で初めて地域団体商標登録された黒部米のほか、シロネギや丸いもなどの特産化を図っているほか、畜産物では黒部名水ポーク、水産物では黒部の魚としてヒラメ、キジハタ、ベニズワイガニがくろべ漁業協同組合により認定され、ブランド化に取り組んでいるところであります。
こうした個々の取組に加え、次のような取組を行っていきたいと考えております。全国的に知名度の高い黒部という地名こそが、本市の大きな財産であると考えております。私自身、6月4日に加賀百万石まつりに行き、黒部市のPRをしてきた中で改めて黒部のブランド力の高さを実感してまいりました。
山、川、海、水の恵まれた自然、高台からの富山湾を眺めることのできる眺望もすばらしく、それに加えて、人が様々な社会課題の解決に生き生きとして取り組み、輝いている、こういう町でつくられたものだから、こういう人がつくったものだから、これをまた買いたい、訪れたいと思わせるような黒部の町自体のブランド化を図っていきたいというふうに考えております。これも6次化商品と同じで簡単ではないかと考えておりますけれども、一生懸命取り組んでまいりたいと考えております。
また、連日にぎわいを見せている、道の駅KOKOくろべでは、オープンに合わせてサツマイモやかまぼこ、乳製品など地元食材を使用した多数の6次化商品も開発され、販売されています。今後はこの中で好評な商品のブランド化も考えられます。
さらに、農林水産物直売所、瑞彩マルシェ等での集客・広告効果を生かして、生産者の顔が見える商品や商品自体のストーリーが感じられる店舗運営を行うことで、黒部産の野菜や加工品等のブランディングを進めていきたいと考えています。
本市の農業、水産業従事者の減少が進む中、農産物等を通じて、顔の見える関係づくりや地域の個性としてストーリー性を加えることが、商品自体に加えて町の魅力につながり、生産現場に対するイメージアップも図られると考えております。人が輝き、人が人を呼び込む町として、一次産業への就業のきっかけが生まれてくれば、一次産業の従事者の減少という課題解決の一助にもなると考えております。
次に、5つ目の項目、芸術文化、スポーツについての1点目、芸術文化やスポーツの推進についてお答えいたします。
芸術文化やスポーツは、生涯にわたって楽しむことができ、私たちが、豊かな情操と創造性を育み、心身ともに健康で豊かな生活を実現していく上で必要不可欠なものであります。
芸術文化とスポーツを大切にすることが住む人が輝き、人が人を呼び込む町、心豊かで笑顔あふれる町、黒部の創造につながる大きな要素であると考えております。
本市では、各地域に特徴ある郷土芸能や伝統行事があり、市芸術祭や名水マラソンなどに代表される、芸術文化やスポーツのイベントが数多く開催されております。また、文化、体育施設や公民館等で、サークル活動やクラブ活動が幅広く活発に行われております。まずは、より広く市民の皆様がこのような活動を簡単に見ることができるよう、本6月定例会に補正予算案として提出した、インターネット上のシステム予約の事業費を種々修正して計上したところであります。
その上で、本市の芸術文化やスポーツをさらに推進していくには、技術や伝統の継承と時代の要請に柔軟に対応する、発展性と創造性が重要であります。芸術文化やスポーツそのものの振興に加え、観光やまちづくり、そして国際交流などの関連分野との連携を視野に入れた施策を総合的に推進していきたいというふうに考えております。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君登壇〕
○産業振興部長(高野 晋君) 次に、2点目の黒部市芸術創造センターと黒部市国際文化センターをどのように差別化をするかについてお答えいたします。
本年4月1日に施設名称を変更した黒部市芸術創造センターは、黒部市の特色ある芸術文化の創造拠点として位置づけ、施設活用のさらなる充実向上を図るため名称を変更したところであります。
まず、黒部市国際文化センターについてでありますが、施設運営の特徴として、地域住民による意見やアイデアを市民自らの企画やボランティアにより運営されていくことを目指しており、市民が主体となる自主的な活動の拠点として地域に愛される施設として根づいています。
一方、黒部市芸術創造センターは、観光地である宇奈月温泉街に立地しており、温泉街や自然に囲まれた癒しの場ともなる芸術創造環境に優れた施設であると考えております。
さらに施設内には平山郁夫画伯を初め、現代日本画壇を代表する作家の作品が展示されているセレネ美術館が併設されていることも特徴の1つであります。その類いまれな環境を求める、市内外の芸術家や文化人と地域住民との交流を促進し、黒部市の特色も生かした芸術文化を創造する拠点として運営を図ろうとしております。
現在、黒部市芸術創造センターを拠点としてモーツアルト音楽祭、黒部シアター、東京芸術大学との連携事業など、観光地である宇奈月温泉街全体をキャンパスにした取り組みが進められております。
今後も、これらの芸術文化創造の拠点として様々な分野の方々にご利用いただき、それぞれの芸術を高めていただくとともに、何よりも市民の方々とのふれあい・交流を一層高め、市民の芸術・文化に対する意識の高揚を図ることができる、地域や利用者の皆様に愛される施設にしていきたいと考えております。
〔産業振興部長 高野 晋君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 次に、3点目のモーツァルト音楽祭のように市民が主体となって運営する団体の活動についてお答えいたします。
モーツァルト音楽祭は、音楽に熱い思いを持つ有志の方々により運営されており、宇奈月温泉全体がモーツァルトの曲に包まれ、子供から大人まで楽しめるイベントとして平成22年から令和元年まで10回開催されております。継続することで、定着し、魅力も増しているものと推察しています。また、その魅力は、年々増加する出演者や観客数にも現れていると考えております。
若手音楽家にとっては、出演機会や育成の場となっており、訪れる方にとっては生の楽曲に触れる感動を味わうことができ、宿泊はもとより飲食や物販など宇奈月温泉を満喫する要素の一つとなっております。
この音楽祭がこのように継続し、発展されましたことは、主催者である実行委員会の皆様を初め、関係団体、企業、出演者の皆様のこれまでのご尽力の賜物であると敬意を表するとともに、本市の芸術文化の振興に多大なご貢献をいただいておりますことに対し、感謝を申し上げる次第です。
市内では、モーツァルト音楽祭のように、市民が主体となり、生き生きと活動されている芸術文化団体が、音楽や演劇、美術、郷土芸能など、幅広い分野で活躍されております。
本市といたしましては、将来都市像「大自然のシンフォニー 文化・交流のまち 黒部」の実現に向け、市民の芸術文化活動の振興のため、各種団体への活動支援や芸術文化事業の充実に引き続き努めてまいりたいと考えております。
次に、4点目、施設の統廃合も視野に入れながら、必要な施設は改修、リニューアルをして市民に広く利用してもらいたいについてですが、市内にはスポーツ活動に利用できる施設が数多くありますが、建築から年数が経過し、老朽化が進んでいる施設があることも認識しております。
市内の各スポーツ施設においては、公共施設等総合管理計画に基づき、長寿命化や再編に取り組んでいるところであり、その役割、利用の状況や老朽度、将来の負担を考慮しながら望ましい公共施設サービスが展開できるよう、適切な維持管理に努めてまいります
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
〔15番 伊東景治君挙手〕
○議長(木島信秋君) 伊東景治君。
〔15番 伊東景治君起立〕
○15番(伊東景治君) 本当に多岐にわたるたくさんの質問をさせていただきました。私にとってはこういう武隈市長のように黒部に30年ブランクでおられて、そして、こっちに来られて市長になられたというのは私は初めての経験でありまして、そういう面で、この黒部市をどう思っておられたのかなという思いも含め、そして、その思いを自分の公約の中につくっておられたというふうな認識を持っておりました。そういう点も含めて、今回、市長の言葉、声で聞きたかったということが一つあります。
今回、いろいろと市長のいろんなアイデア、確認しておったわけでありますけども、4万市民のこの黒部市というよりもむしろ20万、40万の市の中での事業のようなところもたくさんあったなというか、そうじゃないとできないパワーとか、そういった面でできないなという思いもして聞いておりました。そういう面でもう少し黒部市の地に、足を地に着けて、実態を確認していただきながら、一つ一つやっていただきたいなというのが一つと、それと、一緒の思いというのは、総合計画の中にはなかなか盛り込めないんだろうなという思いも一つあったわけでありますけども、そういう思いというのは私も感じましたし、その中でいいアイデアもたくさんあったという思いもあります。この黒部市がよくなるように、ひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。
長く、たくさんの質問で市長をはじめ部長、聞いておられる皆さんも大変お疲れだと思います。私はこれで代表質問であります。個々の質問は今後個人的な質問という形でしていきたいなという思いでありますので再質問についてはいたしません。ひとつこれから30年のブランクを吹き飛ばすような活躍を期待して質問を終わります。
以上です。
〔15番 伊東景治君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 次に、自民同志会を代表して、11番、高野早苗君。
〔11番 高野早苗君登壇〕
○11番(高野早苗君) 皆様、おはようございます。自民同志会を代表して、施政方針並びに市政運営について代表質問をいたします。
令和4年に入り、1月には黒部峡谷鉄道の冬期試験運行、4月には道の駅KOKOくろべのオープン、5月には3年ぶりに開催された、第39回黒部名水マラソン等々、我が黒部市のさらなる飛躍を予感させる出来事が続きました。住みやすさにおいても我が黒部市は全国上位ランクにありますが、美しい市民性とともに、市民福祉が充実し、市民の皆様が幸せを実感できるまちづくりがさらに前進しますことと強く念願いたします。
さて、4月に行われました、黒部市市長選挙において、武隈市長が新黒部市第3代市長となられました。
新型コロナウイルス感染症対策や景気対策等、難問題が山積みしておりますが、今後の市政運営にご期待申し上げます。
一方、武隈市長は、常々みんなでつくろう黒部の未来!を政治信条とし、人が輝き、人が人を呼び込む町、出かけやすく、散歩して楽しい町、心豊かで笑顔あふれる町の3項目を政治目標としていると述べられ、今議会の提案理由説明でも強調しておられます。これら実現に向けた施策につきましては、これから多くの市民の皆様のご意見をお聞きしながら具体化していくものと思われますが、質問の1点目として、これら3目標について、どう思い描き、実現しようとしておられるのか、市長の考えを伺います。
次に、今月23日、28日に黒部市未来会議が開催される予定となっております。市長は選挙戦を通じ、市民の皆さんの意見交換する場が大切、そして、その成果をまちづくりに生かしたいと訴えておられました。
質問の2点目として、黒部市未来会議の構想について、市長の考えを伺います。
次に、
新型コロナウイルス感染症が発生してから2年以上が経過しましたが、いまだ収束が見えず、観光業を初め、多くの業種が疲弊しております。コロナワクチンの接種も進み、これからはウィズコロナへの転換を考えていく必要があると思われます。特に、市長は「コロナ禍の変化をチャンスに」と公約しておられましたが、私も考えを同じくいたします。
質問の3点目として、「コロナ禍の変化をチャンスに」と公約しておられますが、その推進方策について、市長の考えを伺います。
次に、市長は人を呼び込む施策を前面に出しておられますが、全国的に人口減少する中で、移住は地域間の競争ともいえます
昨年、富山県には823人の移住者がありましたが、本市は県内市町村で第7位、88人でありました。また、県への移住者を世帯年代別に見ると、20から40歳代が全体の78%と若い皆さんの希望が多いという結果でありました。先ほどの「コロナ禍の変化をチャンスに」を進めるとともに、人口減少対策の一方策に結びつくと思われますが、質問の4点目として、人口減少対策を今後どのように展開させるのか、現在の市長の考えを伺います。
次に、年内に食品1万品点を超す予定の値上げによる家計圧迫についてであります。
学校給食費負担軽減措置として、コロナ禍対応の臨時交付金を利用して、今定例会に1,370万円の補正予算が審議されます。主食のコメの価格は据置きとのことですが、副食費は1割程度の値上げが予定されているようで、これまでの負担分では賄えない、不足分について、家庭の負担軽減が図られる予定とのことであります。県内の市町村の対応はばらばらで、既に値上げに踏み切ったところもある中、黒部市では給食費の値上げを今年はしないという方向に拍手を送るものであります。
一方、食品の値上げはまさに家計を直撃する痛手で、平均の上げ幅は13%にも達します。値上げのピークは夏で、秋以降も再値上げが広がりそうと報道されております。コロナ禍で疲弊している各家庭にとりましては深刻で暗いニュースであります。
質問の5点目として、市民に大きな影響を及ぼす食品1万点以上の値上げに対して、物価高に対応する見解と当市の支援策について、市長の考えを伺います。
次に、4月21日に黒部市水産物地方卸売市場におけるくろべ漁業協同組合と生地魚市商業協同組合の卸売業務を統合する覚書が締結されました。
黒部市水産物地方卸売市場には、くろべ漁業協同組合と生地魚市商業協同組合の2社の卸売業者がいますが、平成10年当時、両組合で約18億円であった取扱い高も昨年は4億円を下回るなど、減少が顕著で経営維持が難しくなっております。
この覚書では、生地魚市商業協同組合の卸売業務をくろべ漁業協同組合に譲り渡し、卸売業務を統合することで、業務効率化と将来にわたる市場機能の基盤強化を目指すとしております。
振り返りますと、大野前市長は市長就任時より、漁業発展のためにはくろべ漁業協同組合と生地魚市商業協同組合で行われている競りの一本化を何とかしないといけないと何度も述べられ、課題としておられました。
そのような中、約1年半前より両組合、市当局、その他関係者が統合へ向けて水面下で幾度も協議を重ねられてきたと伺っておりますが、大野前市長の任期中に覚書締結に至ったことは大変喜ばしいことであります。
しかしながら、本市水産業の置かれた立場は依然厳しい状況であり、黒部市水産物地方卸売市場における水揚げ高の減少、漁業従事者や売買参加人である買参人の減少、漁業従事者が低所得者である問題、魚の消費量減少が進んでいること、また、沿岸海底の漁場関係の悪化など、多くの課題を抱えており、水産業に対して行政から後押しがまだまだ必要とされているのが現状であります。
そこで、6点目として、今回の覚書締結による本市漁業の活性化並びに事業存続について及び今後の漁業経営の見通しについて、産業振興部長に伺います。
これまで防災について、当局、議会でもいろいろと議論を重ねてきました。また、市を挙げての防災訓練も毎年実施されております。場合によっては生命をも脅かす災害に対して当事者意識と緊張感は大切だと思います。
その一方で、全ての防災対策を講じることは物理的に困難であります。集中と選択も必要であります。
幸い、本市では過去大きな災害は少なく、1154年の旧新治村の流出、1750年の越中越後大地震が特筆される被害であり、数々の水害のあった黒部川の護岸工事も進みました。直近10年間の災害状況を見てみましても、大雨による家屋床下浸水や、台風により家屋一部損壊が数件、大雪被害におきましても家屋一部損壊など、深刻な比較的大きな災害はなかったと思われます。しかしながら、今日異常気象下にあり、大災害が発生しないかと危惧されているところであります。
市長は提案理由説明で、改めて河川の氾濫や土砂災害への備えに万全を期すと述べられ、心強く思っておりますが、防災について、見直すというより現状を確認して、必要であれば拡充、追加していくとも発言されております。
それらを踏まえ、7点目として、今後の防災対策の進め方について、市長の考えを伺います。
次に、6月2日に国際的な研究組織、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)は163か国のSDGs(持続可能な開発目標)の達成状況を発表いたしました。日本は15位から年々順位を落とし、19位とのことであります。
17あるSDGs目標ごとに達成済み、課題がある、重要な課題がある、深刻な課題があるの4段階で表され、日本は、ジェンダー平等、気象変動対策、海の環境保全、陸の環境保全、パートナーシップ推進、つくる責任、つかう責任の6項目が最低評価とのことであります。この評価方法につきましては様々な意見があるようで、このたびの発表に関連しての質問は控えさせていただきますが、SDGsの基本理念である誰一人取り残さないは市政にあっても忘れてはならないことであり、市長も公約とされておりました。
8点目の(1)として、SDGsの基本理念である、誰一人取り残さないをどのように市政に反映させていくのか、市長の考えを伺います。
SDGsの推進は、SDGsを前面に出して市民に理念を意識していただくことだと思います。県では、県内企業等からSDGs宣言を募集しております。ちなみに、昨年、令和3年12月15日現在では192社の応募があり、それぞれ目標を持って取り組んでおられるようです。市民に理念を意識していただくには、意識の醸成を図るように市が率先してPRが必要と思います。
8点目の(2)として、SDGsをどのようにPRして、市民の意識醸成をしていくのか、総務管理部長に伺います。
次に、昨年の9月定例会で、我が会派、自民同志会代表、新村議員が代表質問されていることでありますが、黒部宇奈月縦貫道路の中で利用度の高いコラーレ前の市道新堂中新線についてであります。
そのときの答弁は、現在、県道沓掛魚津線から、県道魚津入善線区間の4車線区間の4車線供用に向け、県道沓掛魚津線から海側のすりつけ区間の工事を実施しており、令和4年度以降は県道沓掛魚津線から県道魚津入善線区間の舗装や区間線の整備を実施してまいりたいとのことでありました。
この区間は用地買収も終えており、平成27年2月に暫定2車線で開通しておりますが、その後、長年にわたりクッションドラムで一時しのぎをしたままなど、市民にとって安全に配慮が欠けている分かりづらい道路と言われております。一方、黒部宇奈月縦貫道路の県道黒部宇奈月線若栗地内では工事が進められております。
9点目として、市内主要幹線道路の整備状況並びに本市からの働きかけについて、以下2点について、都市創造部長に伺います。
最初に、(1)として、黒部宇奈月縦貫道路、県道黒部宇奈月線及び市道新堂中新線の4車線化整備状況について伺います。
9点目の(2)として、県道黒部宇奈月線若栗地内の区間及びその他の区間の整備状況について伺います。
次に、2019年度の出産費用は、正常分娩の場合、全国平均額で約46万円、室料差額などを含む費用となると、全国平均約52万4,000円となります。公的医療保険制度の被保険者が出産した時に支給される出産一時金42万円の支給額で賄えない状況を意味しております。安心して子供を産み育てられる環境を整えるためには子供の成長に応じたきめ細かな支援を重ねていくことが重要であり、一時金はその大事な一手であると考えられます。少子化対策は我が国、そして、我が市においても喫緊の課題であり、子育てのスタート時に当たる出産時の経済的な手厚い支援策を進める必要があると思われます。
10点目として、これは全国市議会議長会でも要望されていることでありますが、出産育児一時金の増額について、市長の考えを伺います。
次に、先月5月21日、22日、コロナ禍の中、3年ぶりに黒部名水マラソンが開催されました。初めて2日間に分けての開催であり、全国全ての都道府県から7,177人のランナーが走られたすばらしい大会だったと思います。大会レポ−ランキング(ランネット)でも長野マラソンに次いで2位となっておりました。
また、黒部名水マラソンは招待選手のすばらしさを肌で感じられる機会でもありました。特に最も多く黒部に来ておられるゲストランナー、高橋尚子さんはオリンピック出場前から黒部に来ておられ、その後、2000年シドニーオリンピックで金メダルをとられました。黒部が育てた金メダリストと言っても過言ではなく、私たちの誇りでもあります。この大会のさらなる飛躍アップを目指して、また、小中学生に夢と希望を与えてくれるような現役アスリートのさらなる招致について強く念願いたします。
11点目として、黒部名水マラソン大会実施の成果及び現役アスリートの招致について、黒部名水マラソン大会の感想と併せて市長に伺います。
次に、4月の全員協議会において、ケーブルテレビ事業、光回線、FTTH化に伴う引込み工事について説明を受けました。
光回線FTTHのインターネットサービスに必要なD−ONUについて、世界的な半導体不足の影響により、計画的な入荷に遅れが出ており、インターネットに関する引込・宅内工事の工事時期に遅れが見込まれるとのことであります。
D−ONUは光ファイバーケーブル網の通信に係るものでありますが、これが整備されないとなると、市長の言われているテレワークなどにもろに影響が出るのではないかと危惧いたします。
また、希望する人に行き渡らず、インターネット環境を民間へ移行する人も増えてくれば、ケーブルテレビ事業の経営にも影響してきます。
12点目として、ケーブルテレビ事業、FTTH化に伴うD−ONUの確保見通しについて及び不足解消についての働きかけをどのようにしていくのか、総務管理部長に伺います。
次に、豊富な教育者経験をお持ちの中教育長が再任されました。コロナ禍の中の学校運営や職員の働き方改革を見据えながらの対応は大変なご苦労があったことと思います。
また、公立学校の部活動は大きな曲がり角を迎えております。少子化が進めば部活動は廃止や規模縮小に追い込まれる、教員の指導者が学校単位では不足するなど、難しい課題も抱えております。部活動の地域移行に向けて、黒部市では明峰中学校を中心とした土日曜日の外部からの講師派遣の実験も施行されているところであります。児童生徒を取り巻く環境はPTA、親、先生、子供たちの関係からさらに地域を巻き込んだ地域で子供が育つ環境づくりが大切と思われます。
こうした課題以外にも教育行政は学校教育、青少年の健全育成、家庭教育、スポーツ、生涯学習、歴史民俗、芸術文化、国際化への対応等、多岐にわたります。
13点目として、再任された教育長のこの3年間の任期を振り返り、諸課題についてどう捉えられているのか、また、抱負について、教育長に伺います。
次に、4月22日にオープンした道の駅KOKOくろべは、オープン1か月で20万人の来場者という大変なにぎわいを見せました。ふわふわドームで遊ぶたくさんの子供たちの様子が近隣を走る道路からでも確認されます。また、トイレはきれいだし、子供と一緒に利用しやすいという多くの好評のご意見をお聞きしております。
その一方で、野菜が少ない、閉まるのが早い、買い物袋が10円もしてびっくりしたなどのご意見もお聞きしております。
道の駅はドライバーの休憩場所が主な役割ではありますが、地元の皆さんに愛され、リピーターを呼び込む力がないとにぎわいを保てないと思います。
また、瑞彩マルシェに象徴されるように、地場産を売りにした産業振興にも大きな期待が寄せられているところであります。
オープン1か月で成果を問うのはいかがかというところもありますが、誘致ゾーンの整備計画も着実に進展し、昨年12月に報告があった年間目標の99万人来場、5億8,000万円の売上げをぜひとも達成していただきたいと思います。
14点目として、道の駅KOKOくろべの開業結果と課題、及び道の駅の今後の計画及び黒部市のこの施設をどう生かしていくのか、都市創造部長に伺います。
質問は以上であります。
〔11番 高野早苗君質問席に着席〕
○議長(木島信秋君) 質疑並びに質問の途中ですが、昼食のため、午後1時まで休憩いたします。
休 憩 午前11時52分
再 開 午後 1時00分
○副議長(成川正幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
議長の都合により副議長が議事を進めさせていただきます。
先ほど高野議員から提出諸案件に対する質疑並びに市政一般に対する質問において、会議規則第65条の規定により、発言訂正の申出がありましたので、高野議員の発言を許可します。
〔11番 高野早苗君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 11番、高野早苗君。
〔11番 高野早苗君起立〕
○11番(高野早苗君) 私の発言を議長の許可を得たく、訂正したいので申し出ます。
先ほど施政方針並びに市政運営についての質問のうち、4点目、人口減少対策を今後どのように展開させるのか、現在の市長の考えを伺った質問においてですが、移住において、県内市町村で第7位と申しましたが、県内市町村第4位と訂正させていただきたくお願いいたします。
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 自民同志会、高野議員の代表質問にお答えいたします。
まず、1つ目の項目、市政方針並びに市政運営についての1点目、自身の政治目標をどう描き、実現するのかについてお答えいたします。
去る4月10日に告示された黒部市長選挙において、市民の皆様から厳粛なるご信託を受け、黒部市長として市政のかじ取りをさせていただくことになりました。就任以来、自分自身の政治信条である「みんなでつくろう 黒部の未来!」のもと、掲げた3つの政治目標の実現に向け、日々市政運営に取り組んでいるところです。
私は約30年間、黒部を離れて暮らしておりましたが、離れていたからこそ見えてくる黒部のよさがあると考えております。それは類いまれな自然環境や農作物、伝統文化、人の温かさといった、皆さんにとっては当たり前に存在し、恩恵を受けてきたものであります。こういった黒部の魅力ある資源を有機的につないでこれからのまちづくりに生かしてまいる所存です。
それでは、私が思い描く目指すべき黒部の姿についてそれぞれ申し述べさせていただきます。
(1)住む人が輝き、人が人を呼び込むまち、2点目、出かけやすく散歩して楽しいまち、3点目、心豊かで笑顔あふれるまち、それぞれの政治目標は相互に関連し、同時並行で進めていきたいと考えておりますが、人口減少や財源確保のこともありますので、まずは住む人が輝き、人が人を呼び込むまちに力を入れていきたいと考えております。誰もが自分らしく輝き、その人の魅力によってまた新しい人を呼び込む、今いる人もここに定着する、そういうことも含めて、人材の面から地域の活性化を目指していきたいと考えています。
具体的には、市内で社会課題の解決のため、生き生きと活動する方々への支援をはじめ、企業間での情報交換会や都会の複業人材と地元黒部の企業のマッチング、
インターンシップ事業、就業体験事業などの施策を推進してまいりたいと考えております。
また、人が人を呼ぶことにより、財政的な豊かさのほか、黒部の魅力がより一層高められることを期待するものであります。
次に、財源的な裏付けも必要ですが出かけやすく散歩して楽しいまちであります。
人の交流が活発で、緑あふれる憩いの場のあるまちづくりのため、市役所、(仮称)くろべ市民交流センターを中心とした中心市街地のにぎわいづくりを図るとともに、そこを利用する人はもちろんのこと、高齢者にとって出かけやすく、さらには買い物や通院等が気軽にできるよう、交通網の整備を進めるとともに、加えて町に出かけたときの憩いの場や街路樹の整備など、誰もが出かけて楽しいまちづくりを進めてまいります。
最後に、心豊かで笑顔あふれるまちであります。
黒部に愛着を持つ人たちが力を合わせ、互いに支え合う明るいまちづくりを目指してまいります。市長就任後、市内の公民館を訪れ、健康づくり教室の様子を拝見する機会がありました。参加している皆さんの笑顔がとても印象に残りました。このように地域で高齢者が元気に安心して過ごせるよう、また子供たちを育てられるよう、地域のコミュニティ強化を図るほか、市民が取り組む芸術文化、スポーツ等のサークル活動の促進も図ってまいりたいと考えております。
以上、3つの目標を実現するためには、市役所として全庁横断的に取組を進めるため、部局を超えた職員同士のディスカッションの活性化や、黒部市未来会議などで市民の皆様と議論することで、黒部の未来を自分たちで考え、そして黒部をよりよい町にしていけるよう、市政の運営に取り組んでまいる所存であります。
次に、2点目、黒部市未来会議の構想についてお答えします。
黒部市未来会議は、市民が自由に参加し、町の将来を市民みんなで考え、それを市政運営等に反映させる市民参加型のまちづくりを目指すことを目的として開催するものであります。我が町の未来のことを自分事で考える、そういう市民の皆さんを増やしていきたいと考えております。
1回目と2回目は、10年後、20年後の黒部がどのような町だったらいいかといった幅広い町の在り方全体をテーマとしますが、今後は特定の行政テーマで意見交換することも考えております。
これまでもタウンミーティングや市長と語る会等、市民の皆さんの意見をお聞きする機会はありましたが、進め方としては、市長と市民の皆さん1対1による対話型、どちらかというと、市長の考えを聞く機会が中心であったかとは思います。黒部市未来会議ではより広く多様な方々の意見を聞くことができ、また、市民同士が意見交換し合うことにより、市民のまちづくりへの考えがより深まり、みんなで考え、これまで以上に市民と行政がともに地域の課題解決に向け活動することも期待できると考えております。
次に、3点目、コロナ禍の変化をチャンスにする推進方策についてお答えします。
コロナ禍における大きな変化としては、先ほど伊東議員の質問でも答弁させていただきましたが、大きな変化として、地方移住への関心の高まり、それから、働き方の変化があると考えております。私がその変化をチャンスにと言っておりますのは、そういうことを踏まえて、働き方の変化、より詳しく今から申します2点があると思って、それを活用したまちづくりをやっていきたいと考えております。
働き方の変化の一つはリモートワークです。
リモートワークが当たり前のように取り入れられるようになったことが挙げられると考えております。会社に出勤しないで自宅やコワーキングスペースで働く働き方です。この変化は、地方に住みながら首都圏等の企業に勤務することや、ワーケーションなどの自然に囲まれた環境の中で仕事と休暇を両立させる、そういう可能性をもたらしました。
もう一つの変化としては複業が挙げられます。自営業の方も含めて1つの会社ではなく複数の会社で働く働き方でございます。
働く人にとっては自分のスキルアップやキャリア形成について主体的に決めていく。例えば自分は今まで商品開発に携わってきたけれども、別の会社ではインターネットショッピングのことについて経験したい、そういう経験、自分のキャリアについて自分の考えで決めていく、そういう働き方が普及してきております。会社にとってもそういう働き方が普及しますと、例えば自社では新規事業開発を経験させることはできないけれども、別の会社で経験した新規事業開発の経験を自社に生かしてもらう、そういう考え方がだんだん普及してきております。
この2つの変化によりまして、大都市の専門的な人材と黒部の企業をマッチングさせ、企業の課題解決・生産性の向上を図り、それがひいては黒部の企業の成長、それがひいては黒部の企業の働きやすい職場の実現、黒部で働く人を増加することができる、こういうことをもっていきたいと考えております。
また、複業人材自体は黒部の関係人口の増加にもつながり、一部の方は将来、移住・定住にもつながるのではないかと考えております。そのためにも、黒部の地形を生かし、宇奈月地区、中山間地、海岸部に
テレワークオフィスを整備し、その日の気分によって海を見たければ海で、山を見たければ山で、富山湾を見下ろして仕事したければ中間山地でオフィスを選べるような、そういう整備を財源も確保しながらやっていければいいと考えております。
繰り返しになりますが、単なる外部からの人材を誘致するだけでなくて、黒部市が経済団体等と連携して、黒部の企業との出会いの場を増やし、課題解決型の関係人口を増加させていきたいと考えております。こうしたことにより、コロナ禍の変化をチャンスにつなげてまいりたいと考えております
次に、4点目の今後の人口減少対策の展開についてお答えいたします。
人口減少対策については、本当に大きな課題であり、何か一つの施策で解決できるものではなく、できること、ありとあらゆる施策の動員が必要であると考えております。これまでの黒部市の取組に加え、先ほど言いました、コロナ禍の変化をチャンスに変える、人材の面から地域を活性化させるため、都会の複業人材とのマッチング、
テレワークオフィスの設置、働き方改革と人材確保支援、就業体験事業、
インターンシップ事業の実施による黒部への就職促進、それから、子供たちに対しては、地域のことをよく知ってもらう、未来の大人への種まき、そういう施策の強化を行っていきたいと考えております。
それから、若者、特に女性が働きたいと考える仕事を市内でつくり、北陸地方、富山県、黒部もそうだと思いますが、女性が働きたい職場がないから黒部から離れていく、少しでも働きたい職場をつくり、黒部市に定着を図ってまいりたいと考えております。
それから、産み育てやすい環境、これについても今までの施策に加えてできることをやっていきたいというふうに考えております。
未来の大人たちへの種まきについては、未来を担う子供たちに黒部のよいところや地域の課題をよく知ってもらい、最初から地元へ定着するならなおよし、私のように一旦外に出ても、成長してまた黒部に戻ってきたい、何らかの形で貢献したいと思ってもらえるように、若い時分に黒部のことをよく知ってもらった上で将来の選択を考えてもらう、そういう取組を今でも各学校とかで実施されていますが、より先生方、地域の方、PTAの方にもご理解いただいて強化してまいりたいと考えております。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の若年期の地域移動に関する調査結果では、地元出身者で地元を離れている若者のうち、高校時代までに地元の企業ことをよく知っていたという人は、出身市町村へUターンしたいと考える割合が高いという調査結果があります。
このことから、これまで行われてきた14歳の挑戦などの取組を継続しつつ、新川地域の高校で行われている地域の課題解決に向けた学習などの取組と連携を図り、将来につながる人口減少対策を行っていきたいと考えております。
繰り返しになりますが、人口減少ストップのためには一つの施策だけではなく、私のこれまで培ってきた知識、経験も踏まえ、出来る限りの対策に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、5点目の物価高に対する見解と市の支援策についてでありますが、世界的な食料やエネルギー需要の高まりに加え、ロシアのウクライナ侵攻による原材料の高騰、さらには円安の影響により、食料品等の値上げが相次いでおり、長期化するコロナ禍に加え、こうした値上げの動きは、市民の家計や事業者を圧迫し、地域経済のさらなる衰退が懸念されるところであります。これを受けて、現在、国・県において原油価格・物価高騰等総合対策をはじめ、様々な施策が講じられてきております。
市といたしましても、今回の補正予算におきまして、学校給食費負担軽減対策事業費を計上し、給食物資高騰への対応を図ったところであります。
さらに、今後も国、県の対策を踏まえ、物価等の動向にも注視しつつ、また、市民の皆さん、地元の経済界の皆さんの意見も聞きながら、必要なタイミングを見極めた上で、例えば商品券事業等を通じた市内の消費喚起及び家計の負担軽減の取組や、事業者支援等、市民にとって有効かつ有益で、実効性のある各種施策について時期を逸することなく講じてまいる所存です。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君登壇〕
○産業振興部長(高野 晋君) 次に、6点目の今回の覚書締結による本市漁業の活性化及び事業存続並びに漁業運営の見通しについてお答えいたします。
本市の水産物地方卸売市場では、昭和50年の開設当初より本市の漁業を支えてきたくろべ漁業協同組合、生地魚市商業協同組合の2つの組合がそれぞれ卸売業務を行ってきましたが、今月よりくろべ漁業協同組合に統合され、運営が行われることとなりました。このことは、市場機能の強化と業務の効率化による生産性の向上につながるものであり、本市漁業の活性化が図られるものと期待しているところであります。
一方、水産資源の適切な管理やバランスのとれた漁業就業構造の確立等、水産業全体が抱える課題は多く、加えて今般のコロナ禍及び燃油価格の高騰など、本市の漁業関係者にとっては厳しい状況が続いているものと認識しております。
日常的に魚介類を食す習慣のある日本の食文化において、水産業はなくてはならない産業でありますが、今ある課題を克服しつつ持続可能な水産業として存続していくためには、社会の変化やニーズに対応していくことが肝要であると考えております。このため、本定例会に上程いたしました補正予算案では、くろべ漁業協同組合における消費者ニーズを反映したオンラインによる販路開拓等、魚の付加価値を高めるような新たな経営戦略を支援するための費用を盛り込んだところであります。
また、安定的な漁業運営の確立のためには、特に、新規担い手の確保と育成が重要であると考えております。宮城県の石巻市では、担い手が減っていく状況を克服するため、若手の漁師たちをはじめ、流通業者や料理人など多種多様な人材で構成させた民間団体が、次世代へと続く未来の水産業の形を提案し、様々な活動を展開しております。
本市といたしましては、そのような先進的な事例も参考にし、漁業を取り巻く課題に向けた様々な取組について漁業関係者等と連携を図りながら、本市の漁業振興を推進してまいりたいと考えております。
〔産業振興部長 高野 晋君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 次に、7点目の今後の防災対策の進め方についてお答えいたします。
本市で災害が発生した場合、または発生のおそれがある場合には、災害対策基本法、その他の個々の法律及び災害対策基本法に基づく本市の防災・減災対策の根幹であります地域防災計画に基づき、災害対策を行うことになります。
私は、東日本大震災の教訓を取りまとめ、2度にわたる災害対策基本法の改正に従事したこともあります。その後も、昨年4月には災害対策基本法の一部が改正され、避難情報に関するガイドラインが見直しされ、分かりにくいとされていた避難勧告と避難指示について避難指示へ一本化されるなど、住民の皆様に伝わりやすい表現となるよう、避難に関する情報の見直しがなされたところであります。
このように国では、これまでの頻繁に起きている災害を踏まえて、様々な取組、見直しが行われております。これらについて、当然その際には国のほうで定めている防災計画も改定されていると思います。これらについて、黒部市の地域防災計画がしっかりと反映されているかどうか、チェックが必要との観点から、議員がおっしゃられたように、私が記者に問われた際に、見直すというより現状を確認して、必要であれば拡充及び追加していくと発言したものです。しっかりとチェックをしていきたいと考えております。
それから、災害対策については、時間や場面の経過として、予防の段階、発災前後の避難指示をはじめとした情報伝達などの初動対応の段階、それから、緊急時、応急時の対応の段階、それから、復旧、復興時の対応と時間や場面の経過、いわゆる各フェーズがありまして、それぞれの対策がフェーズに応じて必要とされております。その中で、いろいろたくさんある中で、私としましては、まずは命を守ることを第一に、予防、避難に重点を置いて取り組む必要があると考えております。
具体的には、指定緊急避難場所と指定避難所の明確な区別など、この黒部市の職員と議論していても、いま一つ理解が徹底されていない面もあったりしましたので、いろいろな機会を捉えて指示とか、指導を行っているところです。このため、本市の水防協議会や東布施地区防災コミュニティセンターの供用開始式の挨拶をはじめ、広報くろべ6月号への掲載内容、また、東京に出張した際に防災セミナーも受けてきまして、それらを含めて私自身から、まずは市役所の防災に携わる職員に自ら説明を行い、制度の趣旨等を徹底したところでございます。
今後、施設の位置や階層、被害想定など、個々の実情に応じ、本当に緊急避難場所が避難して大丈夫なところなのかどうか検証を行った上で、地域防災計画がより実践的で市民の皆様にとっても分かりやすいものとなるよう、各種ハザードマップを含め、見直しを行ってまいりたいと考えております。
避難とは避難所に行くことではなくて難を避けること、つまり安全を確保することであります。市民の皆様が災害の種別や規模、警戒レベルに応じた避難情報など、市が発する情報に基づいて、遅れることなく自身や家族の命を守る行動をとっていただくことが何より重要であると考えておりまして、防災訓練や出前講座など様々な機会を利用して、今後もさらなる周知の徹底に努めてまいりたいと考えております。
次に、8点目の1つ目、SDGsの基本理念をどのように市政に反映させていくのかについてお答えします。
SDGsの基本理念や目標については、各種計画の根底にある基本的な考え方であることから、これまで明記してきておりませんでしたが、2020年度からの第2期黒部市総合戦略において、SDGsを原動力として各種事業を推進していくこととしていることから、SDGsの17分野の目標に特に合致した取組を包含している基本方針に関連のアイコンを明記いたしております。
また、現在策定中の第2次総合振興計画の後期基本計画においてもSDGsの17目標を盛り込むことで、引き続きSDGsの基本理念を今後の市政運営に反映させ、その上で各種事業を推進していくこととしております。
今後は、子供や高齢者、また障害のある方など、立場を超えて全ての人々がどのような場面でも取り残されないというSDGsの基本理念を念頭におき、子育てしやすいまちづくりや高齢者が元気に過ごせるまちづくりなど、持続可能でよりよい社会を目指してまいりたいと考えております。
最後に加えて、行政のデジタル化、DXの関係で付言をさせていただきます。
DXについては、住民の利便性向上以外に行政の業務の効率化が挙げられております。業務の効率化により、余剰が生じた時間や、なかなか難しいとは思いますが、余剰が生じた人員をデジタルの扱いに不慣れた方を含めて高齢者や障害のある方へのきめの細かいサービスを提供してこそが行政運営の改革、DX、誰一人取り残さない本市のDXだと考えて推進をしていきたいと考えております。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 総務管理部長、魚谷八寿裕君。
〔総務管理部長 魚谷八寿裕君登壇〕
○総務管理部長(魚谷八寿裕君) 次に、8点目の2つ目SDGsをどのように市民にPRし、意識醸成していくのかについてお答えします。
今ほど市長も答弁いたしましたが、現在、SDGsの要素を盛り込み、第2次総合振興計画の後期基本計画策定を進めているところであります。今後は、SDGsについて市民の皆様の理解を広めるよう、市広報等への分かりやすい掲載や黒部市未来会議のグループトークで題材にするなど、市と市民が一体となってSDGsに取り組んでまいりたいと考えております。
〔総務管理部長 魚谷八寿裕君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君登壇〕
○都市創造部長(山本浩司君) 次に、9点目の1つ目、黒部宇奈月縦貫道路の4車線化整備状況についてお答えいたします。
黒部宇奈月縦貫道路につきましては、本市の山から海までを縦貫する基幹道路として整備を進めております。
そのうち、国道8号バイパスから新幹線駅までへのアクセスとなる区間については4車線で整備する計画であり、旧国道8号から海側は市で、山側は県で整備することとしております。
市の整備区間2,300メートルにつきましては、まずはコラーレ前付近の4車線供用を目指しており、これまで4車線幅員分の整備がおおむね完成し、今年度はさらに舗装工事を実施いたします。
今後は、県の交差点整備と併せておおむね2年後の4車線供用を目指し、引き続き県や公安委員会と協議してまいります。
また、県道黒部宇奈月線につきましては、今年度、旧国道8号との交差点から約200メートル区間の整備を実施しており、来年度以降も、新幹線駅に向かって切れ目なく4車線化整備を進められるよう、新たな区間において調査を実施すると伺っております。
次に、2つ目の黒部宇奈月縦貫道路のうち県道黒部宇奈月線若栗地内の区間及びその他の区間の整備状況についてでありますが、若栗地内のバイパス区間延長1,200メートルについては、現在、田んぼを横切る道路新設区間の路側構造物の整備を進めており、今後も引き続き県道黒部朝日公園線に向かって整備を進めると伺っております。
また、その他の区間としまして、宇奈月温泉地内では、宇奈月温泉街の玄関口として、宇奈月橋の架替えを含む延長約300メートル区間において整備を計画しており、今年度は道路詳細設計を実施した上で、引き続き橋梁の詳細設計等を行うと伺っております。
今後も引き続き黒部宇奈月縦貫道路の整備に向け、市事業区間の促進を図るための予算確保や県事業区間の整備促進について国や県に要望してまいりたいと考えております。
〔都市創造部長 山本浩司君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 次に、10点目の出産育児一時金の増額についてでありますが、出産育児一時金は出産時に係る妊産婦の経済的負担を軽減するため、一定の金額が支給される制度で、原則、政令で定められた42万円が現在支給されております。
本市の国民健康保険加入者における平均出産費用は、令和3年度は約47万円、令和2年度は約51万円で、支給額では賄えていない状況にあります。
出産育児一時金の増額についてでありますが、少子化対策は本市にとっても喫緊の課題であり、安心して子供を産み育てられる環境づくりのためにも、現在の負担に見合う形に出産育児一時金が引き上げられることが望ましいと考えておりますので、様々な機会を捉え、働きかけてまいりたいと考えております。
次に、11点目の黒部名水マラソン大会実施の成果、及び現役アスリートの招致等についてお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の影響により、第37回及び第38回大会は2年続けて中止となっておりましたが、第39回大会は、先月21日及び22日に初めて2日間に分けて3年ぶりの開催となりました。
両日とも天候に恵まれ、7,177名のランナーは爽やかな初夏の風を受けて各コースを駆け抜けました。私も大会2日間を通して参観いたしましたが、多くの笑顔やにぎわいを目の当たりにして大変喜ばしく感じました。
2,700名を超えるボランティアの皆様には、入場ゲートでの対応、シャトルバスやコース上での交通整理、給水や給食、さらには走り終えた後のサービス提供等でランナーを支えていただきました。
コース沿道では、市民の皆様が手旗を振っての応援、自宅からのシャワー放水など、ランナーにとっては大きな力となりました。
会場内の芝生広場では、2日間とも多くの飲食店や物販店でにぎわい、ランナー以外の方も十分に楽しめたのではないかと思います。
22日の野外ステージイベントでは、華やかな応援や第4回ジョージア音楽祭等の演奏もあり、黒部名水マラソンらしいおもてなしが提供できたと思っており、まさに、大会コンセプトである走る人、支える人、応援する人、みんなが笑顔になれる大会であったと考えております。
また、今大会の特別ゲストとして高橋尚子さん、ゲストに柏原竜二さん、ゲストランナーに寺澤 徹さん、磯野あずささんの4名をお迎えいたしました。
新型コロナウイルス感染症対策により、ランナーとのハイタッチ等は控えていただいたものの、スタート前の激励やゴール前でランナーを出迎え一緒に走っていただくなど、2日間を大いに盛り上げていただきました。
今大会においては、現役アスリートの招待は日程の都合でかないませんでしたが、次回は節目である第40回記念大会であり、これも踏まえ、ゲストや招待選手につきましては、今後、実行委員会で協議の上、決定していきたいと考えております。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 総務管理部長、魚谷八寿裕君。
〔総務管理部長 魚谷八寿裕君登壇〕
○総務管理部長(魚谷八寿裕君) 次に、12点目、ケーブルテレビ事業のD−ONU、D−ONUはデータ・オプティカル・ネットワーク・ユニットの略語でありまして、インターネット回線の光終端装置を指すものでございます。D−ONUの確保見通し及び不足解消への働きかけについてお答えをいたします。
世界的な半導体不足の影響により、FTTH、こちらはファイバー・トゥ・ザ・ホームの略語でございまして、光ファイバーによるデータ通信サービスを意味するものでございます。FTTHのインターネットサービスに必要なD−ONUの計画的な入荷に影響が出ているということは、4月の全員協議会において報告したとおりでございまして、今年度末の調達予定台数3,000台のところ、740台程度の見込みという状況でございます。
現時点で新川地域介護保険・ケーブルテレビ事業組合からは、半導体不足の改善の報告はありませんが、引込・宅内工事を請け負っている事業者と定期的な工事の工程会議を行っておりまして、D−ONUの確保についてもその都度、確認及び不足分解消の対応について働きかけを行っているというところでございます。
なお、全加入世帯約2万3,000件のうち、約1万7,000件はテレビのみの契約であり、現在引込・宅内工事につきましては、順次進めているところであります。
〔総務管理部長 魚谷八寿裕君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 教育長、中 義文君。
〔教育長 中 義文君登壇〕
○教育長(中 義文君) 次に、13点目の3年間の教育長任期を振り返り、諸課題についてどう捉えているか、また抱負についてお答えいたします。
私は、令和元年5月に教育長を拝命いたしましたが、これまでを振り返れば、
新型コロナウイルス感染症の対応に追われた日々であったように思います。
令和2年3月2日から市内全ての小中学校において、休校措置や分散登校を実施し、入学式と卒業式も縮小しての実施を余儀なくされました。子供たちの成長にとってかけがえのないこれらの大切な時期に、十分な学校生活を送らせることができなかったことは、私を含め多くの教育者が心を痛めたところであります。
さらに、本市にとっては大変大きな節目であった4つの中学校の統合に伴う各校での閉校式、また、新たに誕生した清明、明峰両中学校の開校式につきましても、在校生、保護者、地域の皆様とともに盛大に祝うことができなかったことも心残りであります。
登校再開後も、マスクの着用や密にならないよう教職員や子供同士の距離を保つことなどが求められ、遠足や修学旅行、運動会など子供たちが楽しみにしていた学校行事につきましても中止や規模の縮小をせざるを得ない状況でありました。
これらの経験を通し、教職員と子供、また子供同士がともに関わり合いながら学び、成長したり、様々な体験を展開したりすることの大切さを改めて実感したところであります。
タブレット端末等のデジタル技術を活用した教育も必要ですが、やはり元気な子供たちと間近に接することで、教職員、学校全体が元気になり、それが地域全体の活性化につながっていくと思います。
また、
新型コロナウイルス感染症は、学校教育の分野だけでなく、芸術文化やスポーツの分野においても影響が及んでおりましたが、先月21日、22日には感染に十分注意し、多くの方々の協力を得ながら第39回
カーター記念黒部名水マラソンを実施することができましたことを大変うれしく感じております。
これまでの3年間、できたこと、できなかったことがありましたが、今後の任期3年間も、様々なことがあると思っています。統合した小中学校についての検証と子供たちにとって適正な学校規模及び学校機能の検討、持続可能なKUROBE型地域部活動の体制構築、そして(仮称)くろべ市民交流センターにおける多様な交流と次代を担う若年層の人材育成など、様々な取組を着実に推進していかなければなりません。
教育は人づくりであります。黒部の子供は黒部で育てるという思いを強く持ち、人が輝き、そして、一人一人が精いっぱい活動できるよう、黒部の教育に引き続き取り組んでまいります。
〔教育長 中 義文君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君登壇〕
○都市創造部長(山本浩司君) 次に、14点目の道の駅KOKOくろべの開業結果と課題、及び道の駅の今後の計画及びこの施設をどう生かしていくのかについてであります。
道の駅KOKOくろべは4月22日に開業し、これまで多くの方にお越しいただき、開業1か月を迎えた5月22日には来場者数が20万人を突破いたしました。6月以降も1日平均3,000人を超えるお客様にお越しいただいており、年間目標の達成に向け順調なスタートを切ったと認識しております。
ただ、この期間は、開業効果やゴールデンウイーク、名水マラソン等の特殊要因も来場者数に大きく影響していると考えられます。
今後も目標の来場者数を確保するため、地元の皆様はもとより、一度お越しいただいた方々の再訪を促すような取り組みを検討してまいります。
道の駅KOKOくろべが基本計画の段階から掲げている、家族等人の絆やつながりを深める生活交流拠点、地産地消を促進し、生産活動等を発信する産業活性化牽引拠点、観光スポットなどを結ぶ魅力及び情報発信拠点、安全・安心を促進する防災活動拠点の4つの基本方針に基づき、地域振興を図る交流拠点として定着させるとともに、道の駅KOKOくろべに農林水産物や加工品を出荷してくださる生産者など、黒部で活躍されている方々、すなわち人の発信基地として活用していきたいと考えております。
引き続き多くのお客様にお越しいただけるよう、指定管理者と随時、協議、調整しながら運営を進めてまいります。
〔都市創造部長 山本浩司君自席に着席〕
〔11番 高野早苗君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 高野早苗君。
〔11番 高野早苗君起立〕
○11番(高野早苗君) ただいま施政方針並びに市政運営について、多岐にわたり質問をさせていただきましたが、丁寧に答弁や考えをお示しいただき、ありがとうございました。
議会と当局、向かう方向は市民の幸せと安全・安心な生活、同じだと思っております。市民の皆様が役所に用を足しに来られたら、また来たいと思える優しい役所であってほしい。そのためには的確な対応ができるように、私たち議員も、職員もみんなでレベルアップを図りながら両輪の役目を果たしていきたいと思っております。
そのためには、会派としましても、武隈新市長としっかり議論を重ねていくことをお約束いたします。
自民同志会の代表質問を終わります。
ありがとうございました。
〔11番 高野早苗君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) これより、各議員による提出諸案件に対する質疑並びに市政一般に対する質問を行います。
ただいまのところ通告者は10人であります。念のため発言順を申し上げます。
1番目、金屋栄次君。2番目、橋本文一君。3番目、大辻菊美君。4番目、古川和幸君。5番目、中野得雄君。6番目、谷村一成君。7番目、柴沢太郎君。8番目、辻 泰久君。9番目、柳田 守君。10番目、家敷誠貴君。以上であります。
順次発言を許可いたします。
初めに、8番、金屋栄次君。
〔8番 金屋栄次君質問席へ移動〕
○8番(金屋栄次君) どなた様もご苦労さまです。我が家にも今年は夏の使者、ツバメがやってまいりました。何十年も決まったように5月の連休にはひなを育て、巣立っていきます。ほほ笑ましい光景となっております。また、僧ヶ岳の頂にも雪が消え、平野にも緑のじゅうたんが敷き詰めたように風に揺られている今日この頃でございます。
それでは、通告に従いまして質問いたします。
これから進めるべき観光漁業について。
黒部市の漁業の課題は担い手不足である。農林水産省漁業センサスによると、漁師の数は1993年の206人から2018年には37人まで減ったと統計が出ている。このような半数超えの21人が60歳以上で高齢化も顕著とのことである。漁業者の安定を目指し、黒部市は魚の出荷調整を行うため、キジハタ、ヒラメを畜養、いけすの導入をいたしました。
それでは、これからの観光漁業について伺います。
1番、武隈市長は生地鼻灯台に登ったことがありますか。
2番、生地鼻灯台の前に柵をした3,060平米の遊休地があります。以前は北陸製塩の取水地だったそうです。深層水施設や全天候型の養殖場、釣り堀施設など、さらなる観光漁業の復活再生を目指してはどうか伺う。
3番、近年家族での釣り客が年々増加にある。北陸地方は梅雨時期や雪など、年間を通じて3分の1の日数において気候が悪い。海岸ベルト地帯には趣味と実益を兼ねた施設があってもいいのではないか意見を伺う。これは2番と重複した点がありますのでよろしくお願いいたします。
4、年間キジハタ3万匹の稚魚を放流しても回収率は1%である。これでは商売にならないのではないか。どう考えているか、伺いたい。
また、前大野市長にはいけすを2基つくっていただいたが、稼働していない状態である。抜本的に考えなければならないと思うが、どう思うか、お考えいただきたい。
5、深層水でキジハタは1年、2年、3年と育て、4年で成魚になり出荷ができる。何基もの水槽をつくってはどうか。
6番、4年物のキジハタやヒラメを釣り堀に放して釣ってもらうなど、計画してはどうか伺う。
7番、国や県の補助金の対象施設にならないのか。また、漁業振興資金制度という制度があるのかないのか。また、ある場合、制度を利用できないか伺いたい。
以上、答弁をお願いいたします。
〔8番 金屋栄次君質問席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 金屋議員の個人質問にお答えいたします。
まず、1つ目の項目、これから進めるべき観光漁業についての1点目、武隈市長は生地鼻灯台に登ったことがありますかについてでありますが、先月5月21日に行われました生地街歩きフェスティバルにおいて、生地鼻灯台が一般開放されておりましたので、私も久しぶりに123段の螺旋階段を登り、灯台の踊り場まで行ってきました。当日はやや曇り空でしたが、そこから広がる360度のパノラマの景色は大変すばらしいものでありました。天気のよい日には、富山湾や能登半島、立山連峰などの眺望を楽しむことができるとのことでありますが、夕日が海に沈む景色もまた格別であろうかと想像したところであります。
もとより、灯台は船舶の安全航行にとって重要な施設でありますが、近年、地方自治体等が観光資源としての価値を改めて見直し、活用していこうとする動きも活発化しております。このため灯台を管理する海上保安庁は航路標識協力団体制度を創設し、自発的に航路標識の維持、航路標識に関する知識の普及、啓発等の活動に取り組む民間団体等を指定して、その活動を支援しているところであり、本年2月には、本市及び漁村文化ミュージアムIKUJI協議会が航路標識協力団体に指定されたところであります。これによりまして、自主的な啓発活動機会を増やすことができますので、昨年度は1回の開催であった一般開放を今年度は10回程度予定するなど、灯台の観光面での積極的な活用について関係団体と連携を図りながら推進してまいりたいと考えております。
次に、2点目の遊休地を活用した養殖場や釣り堀施設などによる観光漁業の復活再生についてお答えいたします。
金屋議員からご提案のあった深層水施設や全天候型の釣り堀施設などの観光漁業施設につきましては、近年におけるアウトドア人気に伴いニーズの高まりがあるものとは思われますが、整備するとなれば相当な事業費がかかると試算されること、また、生地鼻灯台付近にある土地は市の所有する土地ではないことから、現時点において具体的な事業化は困難であると考えております。
しかしながら、本市の海岸地域における観光振興において、漁業体験などのサービス提供等、海を生かした観光漁業を推進していくことは、非常に重要であると認識しております。
幸い、本市は黒部峡谷を代表とした山々、それらを源流とする黒部川、天然のいけすといわれる富山湾といった山・川・海の豊富な自然資源に恵まれており、これらはまた魅力的な観光資源となるものであります。
つきましては、地元の皆様のご意見も承りながら、これらの自然資源を最大限に生かし、山から海、海から山につながるような回遊性のある観光や、近隣市町村等とも連携した広域的な観光を推進し、本市における観光漁業が活発化されるよう、引き続き関係機関と連携を図りながら努めてまいりたいと考えております。
次に、3点目の海岸ベルト地帯に趣味と実益を兼ねた施設があってもいいのではないかについてお答えいたします。
2点目の答弁にもございましたが、近年のアウトドア人気により釣りを楽しむ人が増加傾向とのことであります。確かに北陸地方は太平洋側の地域等と比較すると日照時間が少なく、雪も降るため、釣りなどのアウトドアレジャーを楽しむには適さない時期もあります。
しかしながら、アウトドアレジャーは自然を相手に楽しむこともその醍醐味の一つと考えられます。また、石田漁港には釣り桟橋も整備してありますので、それら既存施設を活用しながら海に親しんでいただきたいと考えております。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君登壇〕
○産業振興部長(高野 晋君) 次に4点目のキジハタ放流の成果とくろべ漁業協同組合のいけすの稼働についてお答えいたします。
キジハタは市場価格が高く、放流事業による資源増大の要望が大きい魚種であることから、県の水産研究所では、栽培漁業の事業化を検討するための標識放流を平成25年度から実施し、これまで9回の放流により約31万尾の稚魚が放流されております。平成30年までは国のモデル事業として黒部市地先のみでの放流でありましたが、令和元年に県でキジハタ・アカムツ種苗生産施設が整備され、本市以外でも放流されるようになりました。昨年は県内5か所において放流されており、本市での放流は1万5,500尾でありました。
県の水産研究所によりますと、放流した稚魚の回収率は現在も調査中ではありますが、これまでの調査結果では約1%と推定されるとのことであります。これでは商売にならないのではないかとの議員からのご指摘についてでございますが、現在実施されておりますのは調査・研究のための放流であり、漁獲を目的としたものではございません。今は放流効果向上に向けての湾内の環境条件が異なる複数の場所に放流し、データの蓄積・効果の比較を実施しているところであり、その検証にはまだ時間がかかるとのことであります。
市といたしましては、くろべ漁業協同組合が黒部の魚として認定しているキジハタが資源的に増加すれば、安定的な出荷にもつながることから、早い段階における放流効果アップに期待するものであります。
また、くろべ漁業協同組合のいけす2基についてでありますが、昨年9月の設置以降、キジハタ・ヒラメの出荷調整のために稼働されており、県外のスーパー等に向けた出荷に効果を発揮しているとのことでありますので、魚のとれる時期によって稼働率が低いときもありますが、今後とも魚価の安定化に寄与できるものと考えております。
次に、5点目の深層水でのキジハタの養殖についてお答えいたします。
県の水産研究所によりますと、キジハタは温かい水温、すなわち暖水性の魚であり、水温が低いと餌の食いつきが悪くなるなど、深層水のような低温水での飼育は適さないとのことであります。
このようなことから、市といたしましては、ご提案いただきました深層水でのキジハタ養殖、また、それに伴う水槽の整備は、水温環境の問題や整備にかかる費用対効果の面からも課題が多く、現段階における事業化は困難であると考えております。
一方で、昨年より黒部産ウナギの特産化を目指している黒部商工会議所と協賛企業で構成された黒部Uプロジェクト協議会においては、今後、宇奈月温泉の温泉水を活用したキジハタの養殖試験を実施されるとのことであります。温泉水とキジハタ養殖の組合せによる新たな特産品の誕生に期待するものであり、市といたしましても、このような食による地域活性化につながる積極的な取組につきましては、出来る限りの支援をしてまいりたいと考えております。
次に、6点目の4年物のキジハタやヒラメを放した釣り堀計画についてお答えいたします。
先ほど2点目の市長答弁にもございましたが、釣り堀などの観光漁業施設を整備することは困難であり、また、キジハタやヒラメの養殖につきましても、その事業化には課題が多い状況にあります。
しかしながら、釣り堀などのマリンレジャーの充実による観光漁業の発展は、本市の観光振興にとりましても有益なことでありますので、引き続き石田漁港の釣り桟橋等既存施設の活用や、天然のいけすといわれる富山湾の恵みを存分に楽しむことができるような観光メニューの開発等、海と親しむことができる観光振興に努めてまいりたいと考えております。
次に、7点目の国や県の補助金の対象施設と漁業振興資金制度についてお答えいたします。
先に、漁業振興資金制度についてでありますが、県では、漁業経営、水産加工業経営及び内水面養殖漁業経営の安定・振興のため、これらの漁業者等に対して必要な運転資金、漁業振興資金を融資する制度であります。これは返済期間1年の短期貸付融資制度であり、設備投資に利用する漁業近代化資金等の長期貸付融資制度や補助金ではありません。海面や内水面において漁業や養殖業を営む場合や水産加工業を営む場合は、運転資金としてこの融資制度を利用することができるものであります。
次に、国や県の補助金についてでありますが、釣り堀などの観光漁業施設や魚の養殖施設に限らず、国や県の補助金の対象となる施設整備につきましては、当然のことながら、その明確な目的や事業の公共性・必要性がなくてはなりません。また、整備することによって生じる、目的に沿った持続的な効果が見込まれることも非常に重要であることから、実行性・実現性のある事業実施体制の枠組みの確立も必要不可欠であります。
議員からご提案のあった釣り堀整備による観光漁業事業や魚の養殖事業につきましては、もし実施する場合は、その事業による経済的な効果が生じるものでなくてはなりませんので、まずは事業効果を十分に検証した上で、計画策定に着手していかなければなりませんが、現段階においては難しいと考えております。
市といたしましては、今後とも地域の皆様をはじめ、観光及び漁業関係機関等と連携の上、海の資源を生かした観光振興による地域の活性化を推進してまいりたいと考えております。
〔産業振興部長 高野 晋君自席に着席〕
〔8番 金屋栄次君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 金屋栄次君。
〔8番 金屋栄次君起立〕
○8番(金屋栄次君) 市長さん、一般開放も5月21日に行われたということですが、頂きに登って景色を見てどうでしたか、黒部市の。
〔市長 武隈義一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君起立〕
○市長(武隈義一君) 先ほども言いましたけれども、その日は曇り空でしたので、ちょっと残念でしたけど、生地の屋根とかも見えたりして、富山湾が湾になって湾曲しているのできれいだと思いました。また、近々一般開放の日がありますので、また行ってみたいと考えております。
〔8番 金屋栄次君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 金屋栄次君。
〔8番 金屋栄次君起立〕
○8番(金屋栄次君) 隣にもご存じのように生地台場、嘉永4年に前田が外国製の船の防御のために大砲をつくったので、灯台から観光事業としてはそういうのになっていくのじゃないかなと、これはこれで置いておきますけど、魚のことについてちょっと私がっかりしました。というのは、金がかかるからやれないというようなことを言われて、例えば今やっている複合施設なんか33億円、もっとかかるのではないかなと。今のこの、今回の黒部のあれも30億円かかっているんですよ、28億円か30億円、もっとかかっている、30億円かかっている。金がかかるからやれないということはちょっと私腑に落ちないのですよ。まして海岸線にそういった施設がないもの、ご存じのように。下で、桟橋でだまかして魚をとるようなことを言っても絶対駄目ですよ。これからの産業はそれなりに金がかかるんですよ、ご存じのように。こういう海岸線は別としてどう思っているのか私は分からんけど、ちょっとがっかりして言葉も何も出んがなった、私。ただ、前向きに検討するのは私分かりますよ。ただ、やれない、やれないといって、金がないからやれないと、そんなことを言ってはちょっと幾らなんでもちょっとおかしくなるのかなと私は思いますよ。ちょっと考えていただきたい。
宇奈月のウナギですよ、ウナギは温泉水に使って大きくなるよ。それも今のこのキジハタも温泉水を使ってやるということですが、それは3年、10年かかりますよ、今から研究して、魚のことはもう研究してつくって、研究してつくっているんです、魚のキジハタ、ヒラメは。漁業会へ行ってみれば水槽をつくってもうて、魚はおらんがな、早い話が。魚がないから、とれないから、もうあんなもの3万匹を放置したって逃げていくもん、魚。どこへ行ったって今時に水槽をつくって、養殖せにゃ絶対駄目だわ。昨年12月か、愛知県の知多半島に最新施設の養殖場をつくって、サケをやっているんですよ。今、ご存じのように氷見でも沖合500メートルのをやったでしょう、1月やって、はやから5月に市長さんが試食しているんですよ。ちょっと小さかったと、今新聞紙上などで出ているけど、何しろやるには何でも金がかかる、早い話。だから、私は国や県からの補助金が出ないのかと私は言っておるんです。そこら辺で私はこの辺で血圧が上がってきたからちょっと置くけど、ちょっと私やめます。何しろ今年ね、寅は寅でも36年ぶりの五黄の寅やにけ、困難に立ち向かってやるということなんです、できるということなん。それが今年の4月の市長選挙に一生懸命頑張って市長さんになったんでしょう。何しろ体に気をつけて、新黒部市発展のために頑張ってください。
以上です。私、終わります。
〔8番 金屋栄次君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 次に、16番、橋本文一君。
〔16番 橋本文一君質問席へ移動〕
○16番(橋本文一君) 私は今定例会におきまして5項目、12点について質問いたします。
まず初めに、核兵器廃絶への取組についてであります。
広島と長崎に人類史上初めて原子爆弾が投下され、一瞬のうちに2つの市が壊滅し、21万人もの命が奪われてから77年になります。核兵器廃絶の取組について、以下2点について伺います。
ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな、核兵器をなくせと訴え続けてきた被爆者の声とそれを支えてきた原水爆禁止世界大会が今年も8月の4日から9日まで広島と長崎で開催されます。
これまでも原水爆禁止世界大会は国際政治を動かしてきました。2021年1月には核兵器禁止条約が発効し、核兵器に悪の烙印が押されました。今、核大国のロシアが国連憲章を踏みにじってウクライナを侵略し、通常兵器による攻撃に対しても核兵器を使用すると威嚇し、核戦争の危機をつくり出しております。核兵器禁止条約の力が今ほど求められているときはありません。
日本非核宣言自治体協議会に加盟しております黒部市の新市長として行動を起こし、広島と長崎で開催される世界大会へ市長自ら参加すべきだと思いますが、答えてください。
日本は唯一の戦争被爆国であります。日本政府は条約に署名、批准はしておりません。一刻も早く核兵器禁止条約に署名し、批准すべきであります。市長は核兵器禁止条約についてどのような考えなのか、伺います。
次の質問は、出し平ダム・宇奈月ダムの連携排砂についてであります。
平成3年、排砂ゲートを備えた出し平ダムが排砂から今年で30回目、宇奈月ダムとの連携排砂は22回目を迎えようとしております。出し平ダム・宇奈月ダムの連携排砂について、以下3点について質問をいたします。
5月24日に第52回黒部川土砂管理協議会が開催され、令和4年度の連携排砂計画が原案可決されました。今年度の連携排砂の実施の特徴はどうなのか、まず伺います。
国土交通省では黒部川は全国でも有数の流出土砂の多い河川で、毎年140万立米以上の土砂が運ばれてくるとしております。大量の土砂を6月から8月までの期間に連携排砂を、年1回の排砂をするのではなく、一定の出水のたびに排砂、通砂等を行うよう、働きかけるべきではないかと思います。答えてください。
市長は、初めて土砂管理協議会に出席され、出し平ダム・宇奈月ダムの連携排砂をどう捉えましたか。また、より自然に近い連携排砂というのはどういうことなのか、答えてください。
次の質問は、黒部宇奈月温泉駅周辺整備についてであります。
北陸新幹線が開業してから7年目を迎えました。市民や土地提供者は開業後、駅周辺は大きく変化するものと期待しておりました。新駅には裏表をつくらず、駅西には地域の人も集うにぎわいづくりを創出するゾーンとして、西側利用者利便ゾーン活性化事業を市民や土地提供者に示し、推進してまいりました。
しかし、開業後の現状を見ると、期待したように全くなっておりません。黒部宇奈月温泉駅周辺整備について、以下3点について質問をいたします。
市民からは駅東、駅西も市民が期待していたようになっていないとの声が多くあります。開業から7年、市長は現在の駅周辺をどのように見ておりますか、答えてください。
2024年には関電黒部ルートが一般開放されます。現在、関西電力ではトンネル内の落盤対策や避難経路の整備など、安全対策の工事が進められております。今後、新幹線を利用しての観光客も多くなると予想されます。
黒部ルート一般開放に向け準備していかなければなりません。新市長としての考えはどうなのか、答えてください。
西側利用者利便ゾーン活性化事業に応募がなかった敷地に昨年末ホテル業者が進出したいとの申出があったが、残念ながら実現しませんでした。今後、西側利用者利便ゾーンを含め、駅周辺をどのように進めていくのか、答えてください。
次の質問は、農業・漁業についてであります。
ロシアのウクライナ侵略を機に、世界の食料品価格が急騰しております。国連は第2次世界大戦以来の食料危機だと警告するほどであります。中国など、新興国の需要が急増し、気候危機などで農業生産は不安定化し、世界の食料危機の長期化が予想されます。基幹産業の農業・漁業について、以下3点について質問をいたします。
食料自給率が史上最低の37%となりました。目先の利益を優先して、食料を大量輸入する政策は輸出国での森林破壊や水資源の浪費など、地球環境の悪化をもたらしている一方、国内では大多数の中小農家を非効率的として切り捨て、国土の環境を荒廃させ、生物多様性を脅かしてまいりました。環境と人に優しい農政の転換は農山村に元気を取り戻し、持続可能な社会を築く上で不可欠と私は思いますが、市長はどうですか、答えてください。
肥料、燃料、飼料も軒並み高騰しております。米価などの農産価格が低迷する中、このままでは農業経営が困難になります。どのように把握しておりますか。また、どのように支援していくのか、答えてください。
漁業従事者が年々減少しております。これ以上の減少を止めなければなりません。私は以前から農業への予算を増額し、新規の漁業者には新規の農業者と同様の支援が必要と述べてまいりましたが、市長はどうですか、答えてください。
最後の質問は、新石田企業団地についてであります。
市民の皆さんから新石田企業団地の未売却の土地についてよく尋ねられます。これまでも未売却が長期にわたると財政負担になると指摘してまいりました。今後の売却予定はどうなっているのか、答えてください。
私の質問は以上であります。
〔16番 橋本文一君質問席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) それでは、橋本議員の個人質問にお答えいたします。
まず1つ目の項目、核兵器廃絶への取組についての1点目、日本非核宣言自治体協議会に加盟している黒部市の新市長として、広島と長崎で開催される原水爆禁止世界大会へ、市長自ら参加する考えはないかについてお答えいたします。
我が国は、二度にわたる原子爆弾投下を経験した世界で唯一の戦争被爆国であります。ヒロシマ・ナガサキの悲劇を二度と繰り返さないため、本市にあっては、平成20年黒部市議会9月定例会において、議員提案による平和都市宣言がなされ、また平成22年9月には反核運動を推進する世界の8,000弱の自治体で構成する平和首長会議への加盟、さらに令和3年6月定例会においては、議員提案による核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書が採択されるなど、核兵器廃絶への取組を進めてきております。
黒部市の新たな市長に就任した私といたしましては、本市のこれまでの取組の経緯を真摯に受け止め、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を願う首長として、新型コロナをはじめとした様々な条件はありますが、来年度、まずは広島の平和記念式典への参加や議員ご指摘の原水爆禁止世界大会等への参加に向け、前向きに検討してまいりたいと考えております。
次に、2点目の日本政府は一刻も早く核兵器禁止条約に署名・批准すべきであるとの意見に対する私の考えについてお答えいたします。
核兵器禁止条約は、平成29年、国連に加盟する国と地域のうち、3分の2に近い122の国や地域の賛成で採択され、昨年の令和3年1月に発効されて以降、現在まで86か国が条約に署名し、61か国が批准しております。また、今月6月21日から23日にかけては、本条約の初の締約国会議がオーストリアの首都ウィーンで開催される予定であります。
日本政府は、この条約について、安全保障の観点が踏まえられていないとの考えから署名・批准に至らず、締約国会議へのオブザーバー参加にも慎重な姿勢を示しております。
1点目のご質問でもお答えいたしましたが、我が国は二度にわたる原子爆弾投下を経験した世界で唯一の戦争被爆国であり、悲劇を二度と繰り返すことは絶対にあってはならないと考えております。私は、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を願う黒部市長として、議会の皆様とともに日本政府に対し、現状認識の変更を強く要請し、まずは、一刻も早く、条約締約国会議へのオブザーバー参加を行うなど、核兵器廃絶に向けた第一歩を踏み出すよう、強く要請していきたいと考えております。
次に、2つ目の項目、出し平ダム・宇奈月ダムの連携排砂についての1点目、今年度の連携排砂実施の特徴についてお答えします。
令和4年度連携排砂計画において、出し平ダムの目標排砂量を約17万立方メートル、想定変動範囲を約8万から26万立方メートルとされております。
令和2年度より、宇奈月ダムの水位低下を出し平ダムの水位低下前に実施する宇奈月ダム先行操作を試験的に実施しており、これまでの検証結果を踏まえ、今年度におきましても、引き続き宇奈月ダム先行操作の試験実施が継続されます。
また、自然流下中の流入量が少ないことが予見された場合には、出し平ダムの堆積土砂量を軽減させるための方策として、宇奈月ダムの排砂ゲートを開けずに出し平ダムの土砂を宇奈月ダムへ移動させる2ダム間土砂移動操作を実施する場合があると伺っております。
さらには、今年度も令和3年度から実施しているTwitterや排砂予報等による排砂情報の発信が行われております。
次に2点目、大量の土砂を6月から8月、連携排砂を年1回の排砂とするのではなく、一定の出水のたびに排砂・通砂等を行うよう働きかけるべきでないかについてお答えします。
まず、連携排砂・通砂の実施時期につきましては、海面では、4月から5月の期間はホタルイカ漁の最盛期であること、9月から12月の期間はブリなどの漁期に入ること、内水面では、4月から5月の期間はアユの遡上とサケ稚魚の降海期に当たること、9月から12月の期間はアユの産卵やサケの遡上、産卵期であること、農業では4月から5月の期間、用水を絶やすことができない時期であること。以上のことから、1年を通じて、漁業や農業への影響が少なく、かつ、出水や洪水の発生頻度の高い6月1日から8月末を排砂に妥当な時期としていると伺っております。
実施時期につきましては、海面漁業や内水面漁業及び農業関係者等の関係団体と協議・調整するとともに、さらに研究がなされていく必要があると考えております。
次に3点目、市長は出し平ダム・宇奈月ダムの連携排砂をどう捉えたか。また、より自然に近い連携排砂とはどういうことなのかについてお答えいたします。
より自然に近い土砂動態については、ダム機能を維持するとともに、下流域の河床低下や海岸浸食など治水・利水・自然環境への影響バランスを考慮した流域一帯の総合的土砂管理の中で、少しでも土砂が自然流下に近い状態を増やす取組であると考えております。
その中でも、自然に近い連携排砂とは、今年度も実施を予定している宇奈月ダム先行操作であり、宇奈月ダムの水位を低下させてから出し平ダムの水位低下前に実施することで土砂を自然流下に近い状態で流す取組と捉えております。
一方で、連携排砂による環境面や生態系に悪影響が出ないことは、私を含め全ての関係者が望むことであります。漁業団体や土地改良団体、関係行政機関のそれぞれの思いや主張が異なることもあり、今後、関係団体へより丁寧に説明いただき、意見聴取を実施することで合意形成が図られ信頼関係が構築できるよう、関係団体との協議調整が必要不可欠であると考えておりまして、5月24日に開催されました第52回黒部川土砂管理協議会においてもこうした意見を述べさせていただいたところです。
また、その後、別の機会にも関西電力株式会社さんには、再度、その趣旨を伝えさせていただいたところであります。
次に、3つ目の項目、黒部宇奈月温泉駅周辺整備についての1点目、駅東・駅西の整備についてお答えいたします。
黒部宇奈月温泉駅周辺整備は、平成18年度に策定いたしました北陸新幹線新駅周辺整備計画に基づき整備されてきました。その計画では、駅周辺のにぎわい創出について、黒部市街地・宇奈月温泉等との機能分担を踏まえた土地利用を推進することとしており、駅周辺では、地域観光ギャラリー等の都市施設・地鉄新黒部駅・周辺道路等の整備や駅利用者利便ゾーンにおいて飲食店・レンタカーなどの商業施設を誘致したほか、駅周辺で必要な駐車場の整備が行われたものであります。
駅開業から7年が経過した現状においては、大型連休などのピーク時における駐車場不足や路線バス・貸切バス、タクシーの利用に限定した駅東口広場の運用方法などについて新たな課題が見えてきていると認識しております。駅西側、駅東側、駅全体の周囲の土地の活用も含め、今後対応が必要と考えております。
次に、2点目の
黒部ルート一般開放に向けた準備についてお答えいたします。
令和6年の
黒部ルート一般開放により、新幹線を利用して宇奈月方面等へ向かう観光客の増加が想定され、黒部ルートを含めて旅客誘導のための整備を図っていく必要があると考えております。
具体的には、新幹線に乗降する旅客をターゲットとし、新幹線駅から地鉄新黒部駅や、各路線バスへ乗換えする旅客に対しての誘導案内表示の見直し、新幹線と地鉄電車との接続ダイヤの利便性確保、宇奈月温泉と立山室堂をダイレクトに結ぶ路線バスアルペンライナーへの円滑な接続などが挙げられます。
今後も引き続き各交通事業者等と連携を密にし、現在進めております宇奈月温泉等の魅力創出・受入れ態勢の整備とともに、
黒部ルート一般開放に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。
次に、3点目の今後の西側利用者利便ゾーンを含めた駅周辺整備をどのように進めるのかについてお答えいたします。
先にお答えしたとおり、駅開業から7年が経過し、駐車場や駅東口広場の利用についての課題があると認識しており、今後、令和6年には、金沢−敦賀間の延伸開業や、
黒部ルート一般開放も予定される中、西側利用者利便ゾーンを含めた駅周辺整備につきましては、黒部市未来会議などで市民の皆さんの意見も聞きながら、駅東口広場や公園、駐車場を含めた駅周辺施設の在り方について、必要な見直しを検討してまいりたいと考えております。
次に、4つ目の項目、農業・漁業についての1点目、環境と人に優しい農政への転換は、農山村に元気を取り戻し、持続可能な社会を築く上で不可欠と思うが、どうかについてであります。
地域の農業を今後も維持していくためには、地球温暖化による気候変動や生産者の減少・高齢化による地域コミュニティの衰退など、様々な問題を解決する必要があります。このためには、環境に配慮した持続可能な農業の推進と農業の担い手支援をこれまでの大規模経営体を中心とした施策に加えて、中小・家族経営を含む多様な経営体に広げていく必要があると考えております。
国では、令和3年5月にみどりの食料システム戦略を策定し、食料、農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する戦略を打ち出しました。この戦略では2050年までに目指す姿として、農林水産業のCО2ゼロエミッションの実現、化学農薬や化学肥料の使用量低減、有機農業の取組面積の拡大などが掲げられております。
期待される効果として、現在輸入に依存している肥料、飼料、食材の調達を国内生産に転換されること。また新技術を生かした多様な働き方、生産者の裾野の拡大が挙げられております。
本市では、国の環境保全型農業直接支払交付金を活用し、環境に配慮した農業を行う経営者を支援しております。今後は、当該交付金を活用する経営者を組織化し、さらなる取組の拡大により、人と環境に優しい農業の推進を図ってまいります。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君登壇〕
○産業振興部長(高野 晋君) 次に、2点目の肥料、燃料、飼料の高騰に対する支援についてお答えします。
新型コロナウイルス感染症の影響による主食用米の需要低下により、令和3年産米の概算金が約15%下落し、加えて世界的経済情勢により、燃油価格及び肥料、飼料等の価格高騰が続く状況は、農業経営にさらに厳しい追いうちをかけるものであります。
令和3年産米の概算金の下落につきましては、先日の農林水産省の発表では、米の収入減少影響緩和交付金、いわゆるナラシ対策により下落額の9割、全国平均でありますが、10アール当り1万6,882円が補填されると発表がありました。1俵60キロ当りでは1,900円の補填となり、今後予定される精算金を考えますと、下落額についてはほぼ補填される見込みであります。
しかしながら、燃油、資材の高騰についてはいつまで続くのか、どこまで高騰するのか、先が見通せない状況であります。国では、原油価格・物価高騰等総合緊急対策として、肥料製造事業者への資材調達費低減への補助金交付や畜産経営へのセーフティネットである配合飼料価格安定制度の基金積増し等を実施するといった対策が講じられております。
また県では、肥料高騰対策として、地力増進作物の作付に対する支援や燃油価格高騰対策として、国のセーフティネット事業に加入する農業者を対象とした燃油購入支援が6月県議会に上程されております。
市といたしましても、JAくろべと連携し、国の事業を活用して土壌診断を行うこととしており、過剰な肥料散布がないかを診断し、肥料コスト低減体系への見直しを進めてまいります。
今回の原油や資材の異常な高騰については、市として非常に危機感を持って農協や県等関係機関との協議を重ねており、今後も時期を逸することなく、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
〔産業振興部長 高野 晋君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 次に、3点目の新規漁業者への支援についてお答えいたします。
本市の漁業が抱える課題の中でも、漁業者の高齢化や担い手不足は深刻な問題であり、新規漁業就業者や若手漁業者の育成は喫緊の課題であると認識しております。
新規に漁業の仕事に就く場合の支援策についてでありますが、就業前、就業後、その後の担い手としての定着期間のそれぞれの段階に応じて、資金的な支援や就業相談などの体制が確保されております。
具体的には、1泊2日から最長1年に及ぶ就業体験研修や最長2年間の漁業学校での研修支援、また、就業後に安定した技術を身につけるまでの2年から3年の期間において生活費を支援する制度等、新規に農業の仕事に就く場合と同程度の支援策が講じられております。
しかしながら、現在の深刻な担い手不足の状況を鑑みれば、今後、さらに多方面における支援策を検討していく必要があると考えております。
先ほどの高野議員の代表質問にもお答えしましたが、先進的な事例として宮城県石巻市での取組があります。宮城県石巻市では、若手の漁師たちが水産業に対するイメージを一新させ、次世代へと続く未来の水産業の形を提案し活動していくため、法人組織を設立し、様々なプロジェクトを展開しております。中でも、若者の受入れのため、問合せ対応や就業後の住まいの提供、ステップアップのための勉強会等、専任スタッフがトータル的にサポートするなど、行政、漁協、地域が一つのチームとなり漁業の担い手育成に取り組むプロジェクトも実施されております。その結果、2014年の設立以降2018年末までに約40人の新規漁業就業者が発生したとのことです。
市といたしましても、このような取組について調査研究の上、それら団体との連携も視野に入れながら、実際に漁業関係者に実情を聞くなど、本市の漁業を取り巻く実情を把握し、国や県、また、くろべ漁業協同組合等の関係団体と連携を図りながら、漁業の担い手育成及び確保に努めてまいりたいと考えております。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君登壇〕
○産業振興部長(高野 晋君) 次に、5つ目の項目、新石田企業団地についての1点目、新石田企業団地の今後の売却予定についてであります。
新石田企業団地は、平成28年の販売開始以来、東京や大阪などの大都市で開催される県主催の企業立地セミナーに参加するなどし、多くの企業に対して本市の特性や魅力、企業団地の恵まれた立地環境のPRを行うなど、積極的な企業誘致活動に取り組み、早期の売却に努めてまいりましたが、3区画のうち2区画が未売却地となっております。
現在、そのうち1区画については、売買契約に向け大詰めの協議を進めており、ここでは具体的な企業名を申し上げることはできませんが、協議が整い次第、市議会へ土地の処分についての議案を上程したいと考えております。
また、残る1区画につきましては、今般のコロナ禍において、都市部への一極集中が抱える問題点が浮き彫りとなり、都市部から地方への移転や新規進出を検討する企業を誘致する大きなチャンスであると認識しており、企業進出要件の見直しも視野に入れ、引き続き県首都圏本部などと情報の共有を図りながら、早期売却ができるよう努めてまいりたいと考えております。
〔産業振興部長 高野 晋君自席に着席〕
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) それでは、わずかな時間ではありますが、再質問させていただきます。
核兵器廃絶の取組についてでありますが、私の考え、そしてまた、市長の考え、また、議会の考えも一致していることだと私は思います。これは県内でも大変珍しい例であります。このいわゆる核兵器廃絶の国の意見書案みたいなのは黒部市と入善町だけであります。
また、黒部市においては平和大行進というものがずっと私どもやっているんだけども、職員の皆さんが212筆の署名もしていただいて、本当にこの核兵器廃絶を進めるいわゆる市だなと自負してもよいと私は思います。
また、広島への平和記念大会、要するに大会には忙しくても都合をつけながらぜひ行ってもらいたい。私は前々市長の堀内市長があの忙しいさなかでも教育長ともども参加されたということを私は知りまして大変感銘を受けました。ぜひ都合をつけて参加していただきたい、そのように思います。
それでは、出し平ダムについてでありますが、市長はこの議会で、私は黒部市30年間離れていたけれども、離れていたからこそ見えてくるものがあると、そういったようなことを何遍も述べられたんだけど、私の質問している出し平ダム、また、黒部宇奈月温泉駅、農業については、やはり苦しくともそこに住み続けなければ分からない、そういったこともあるのではないかと私は思うんです。外へ出ておったからといってそういうことは余り言わんようにして私はいただきたい。
それでは、出し平ダムでありますが、今年度宇奈月の先行操作をやるということなんですけども、排砂ゲートを上げるのですか、どうするんですか。市長、そこに部長さんが手を挙げておられるから、どちらでもいいですよ。
〔市長 武隈義一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君起立〕
○市長(武隈義一君) 排砂ゲートは上げます。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 排砂ゲートを上げる。
〔市長 武隈義一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君起立〕
○市長(武隈義一君) 上げて先に下流の宇奈月ダムの水位を減らして、その後に出し平ダムの水が流れたときに川が普通に流れるような水位のもとで流す、自然に近い形で流す、そういうふうに伺っております。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 部長、それでいいのですか、宇奈月ダムの排砂ゲートを上げるのですか。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) 今市長が答弁したとおりであります。排砂ゲートは上げます、開けます。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 水位低下のとき排砂ゲートを上げると言われたね、排砂ゲートを上げるんですか、その辺大事なことですよ、私は上げないと思っているんだけど。水位低下の場合、連携排砂のとき。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) すみません、水位低下の際には、水位低下ゲートという中段のゲートを開けて、水位を低下させていきまして、自然流下になれば排砂ゲートを開けて下流に土砂を排出いたします。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) そのとおりです。排砂ゲートを上げるんじゃないですよ。水位低下というのはそういった、私は排砂ゲートを上げればいいと思っているけども、まだそこまでいっていない、私ども提案したけどそこまでいっていない。排砂ゲートを上げないで水の開けるゲートをするという、そういう操作になっているということよね。
それで、より自然に近いダム排砂というものは本当にどうなのかなと、より自然に近いという連携排砂、私はここに一つの疑問を感じるんだけど、自然に近いというのはどういう感覚で言われるんですか、その辺。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) 自然に近い土砂動態といいますか、につきましては、本来川にダムがない場合は、雨が降れば自然に土砂が流れて、自然流下というそういう川の流れの中で土砂が移動していきます。ただ、黒部川については、幾つかのダムがございまして、そういう自然流下が起こらない、そういう水がたまったそういう場所がございます。そういうところに土砂がたまって、ダムの機能を維持するためにそういう土砂を人為的に排出するという、そういう行為が排砂なんですけども、そういう人為的な操作であったとしてもできるだけ自然に近い流れで下流に土砂を排出するために、先ほど市長が言いましたように、例えば宇奈月ダムの水位を先に下げて、宇奈月ダムの中、湛水しているエリアを早く水を下げて、川の流れ、自然の流れをそこでつくりまして、その後、出し平ダムからの土砂をそこへ流すと、そういうことで自然に近い流れを再現する操作でございます。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) より自然に近い連携排砂というから、そのダムのことだけ考えていることなわけ、黒部川全体を考えていることなのか、どうなの。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) より自然に近い土砂動態ということであれば、黒部川全体のことを考えておると思います。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 私もそうだと思いますよ。ダムがないときは黒部川はどうであったか、春の雪解けの水、梅雨時期、秋の長雨、そういった時期に自然に川を形成して土砂を流したりしとったんだわ。それがダムを2つつくったからこういうことになったんだけど、私はダムには反対ではございませんよ、排砂には反対ではございませんよ、しかし、我々の言う、いわゆる排砂ゲートを、宇奈月ダムの排砂ゲートを先に開けて、そこへ出し平ダムの水を流すのは、これは動態、いわゆる土砂の動態でやれば一番いいんじゃないかという感覚でおったんだけど、一歩前進しただけで私が言うそういったものにはなっていないということであります。
市長にお伺いします。
この5月24日の土砂管理協議会で入善町の町長が、今年以来、4月の雨でいろんなことがなったけども、ああいった時期に通砂とか、そういったものをすればいいんじゃないかという発言であったと思うんだけども、市長はこのような入善町の町長の提案を含めてどう思われますか。
〔市長 武隈義一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君起立〕
○市長(武隈義一君) 関係団体の皆さんの要望をなるべく聞く形でやっていただきたいというふうに考えております。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 私はそう思わいっちゃ。黒部市、入善町、朝日町、そういった首長の意見を含めての土砂の管理含めて排砂含めて運用をやっていただきたい。それが市民の願いでもあるし、私はそのように思うわけであります。
次に、黒部宇奈月温泉駅の整備についてであります。
市長は、この東西、東と西の周辺については課題がある、そういった考えという感覚でおられるんだと思いますが、いま一度お願いいたします。
〔市長 武隈義一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君起立〕
○市長(武隈義一君) 課題があると考えております。特に大型連休などのピーク時における駐車場不足や、今年は少し軽減されたと伺っておりますが、路線バス、貸切バス、タクシーの利用に限定した駅東口広場の運用方法など、それから、土地の活用全体について課題があると感じております。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 私が聞きたいのは、駅西の利用者利便ゾーンというところであります。いわゆるゾーニング形成したとき、あそこは商業施設になるんだよという感覚であったと思うんですけども、部長に伺おうかな。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) 駅西側の利便ゾーンのことでございますが、まず、整備に当たっては新駅周辺整備計画に基づいて整備を行っておりますが、その考え方としましては、整備の初期段階ではそこは駐車場及び公園で整備をすることとしておりました。整備の後、新幹線が金沢以西に延伸されていく中で、将来的には商業施設などが民間開発によって整備されていくという、そういう段階的な計画を持っておりまして、初期段階当初といたしましては、駐車場及び公園に整備したという経緯でございます。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) その段階的という言葉がね、物すごく便利な言葉やちゃ。段階的というのはどれくらいのことを言うわけですか。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) なかなか何年なんだと言われてもちょっとその年数はお答えできませんが、将来的にということでございます。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 金沢から延伸されるそういった部分については段階的と考えたっていいんじゃない。そうじゃなかったらいつまでたっても段階的、段階的と言うとらんなんようになるよ。市民はそう思っていませんよ。特に、駅西側の利用者利便ゾーン、私も行ったけども、西側にホテル業者が進出しようとしたけど残念だったと、そういう結果になったんだ。そこで、西側の利用者利便ゾーンに面するところで土地を持っている方が、一部土地を売却されました、市に相談もなしにやっておられたと思いますが、今後大きな土地も優良宅地に売却することも可能なのかどうなのかな、その辺ちょっとお伺いしたい。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) 今、ご指摘の土地については、現在今、個人の所有地でございます。もし仮に市の市有地であるならば、先ほど申しましたように、周辺整備計画に基づき、駐車場として活用していきたいと考えておりますが、今は個人の所有地でございますので、個人の意向を尊重すべきかなと、そういうふうに考えております。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 何度も言いますが、西側の利用者利便ゾーンというのは土地所有者と市が一緒になって開発すると、そういう計画であったのを一方的に市が破棄されたと私は認識しているんだが、この点、言えば言い合いっこになりますので、何も見出せませんのでやめときますが、次は、農業・漁業についてであります。
私が心配するのはやはり肥料と飼料がものすごく値上がりしているということです。肥料のリン酸が4.5倍、尿素が3.5倍、塩化カリウムが2.6倍、JA全農では6月から95%の値上げを、そういったことが報道されておるんだけど、そして、飼料のほうは6割がいわゆる経費、飼料が、要するに豚の、黒部市は名水ポークの有名なところですけど、豚のこの経費が、飼料の経費が6割だと、こういうことを聞いております。それで、こういった値上がりに対して、畜産のいわゆる養豚には配合飼料安定価格制度があると、そう言われたんだけど、それが追っつかない状態になっているのではないですか、お聞きします。
〔産業振興部長 高野 晋君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君起立〕
○産業振興部長(高野 晋君) 今議員が言われたとおり、本市では養豚農家、その対象になると思うんですけども、肥育に係る飼料の割合というのは6割から7割ということで、非常にその高騰に対しては今に始まったわけではなく、過去もこういう状況が出ておりました。それを踏まえて、今現在、配合飼料価格安定制度といういわゆるセーフティネットというのがございます。ご指摘のとおり、全体の基金というものを積み立てて、これは国、あるいは肥料メーカー、そして、生産者が積み立てているわけなんですけども、不足ぎみという部分では、今回の国の補正予算において、国の積増しというものが行われるというふうに聞いております。この後、生産者に対してこの積増しの部分がどういうふうな形で負担がかかってくるのか、かからないのかというところを見極めながら、その対応については考えていく必要があるのかなというふうには思っています。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 私の心配するのは、この名水ポークの生産者である3事業所だとは思うんだけども、これを何としても名水ポークはなくしてはならないという感覚でおられるのか、おられんのか、部長に聞きます。
〔産業振興部長 高野 晋君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君起立〕
○産業振興部長(高野 晋君) この黒部名水ポーク、本市におけるブランドの産物の代表格であります。現在、3戸の農家が生産しているわけでございますが、このブランドは本市としては守っていきたいという思いがございます。
一方で、経営という観点で経営者の判断というのもありますので、しっかりと緊急的な対応が必要な部分については行政としてもしっかり検討する必要があると思いますが、経営全般を見通しての判断というのはまたそれぞれの経営者が判断するべきものでありまして、トータルとして農協も含めて何とか黒部で生産をして継続していっていただきたいという強い思いは伝えていきたいというふうに思っています。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 私も経営者の判断によるものだと思います。これは誰もそう思います。しかし、そんな大事なものなら何とかして残してやろうかと、何とかして頑張ってもらわんならんというとき、それなりの市としての単独の支援なり、そういったものは私は必要だと思います。その辺の思いは、答えは聞かんでもええけども、私はそう思います。養豚農家が黒部市に2つ、牛を飼っているのはくろべ牧場まきばの風だけ、その4つですよ。増えたものについてもうちょっと心ある政策をとっていただきたい、市単独の。
それで、最後の漁業についてであります。
先ほど金屋議員も漁業者の数が年々減っておると。26人だったか、それぐらいだと言われたけども、私はそんな漁業関係者によればそんな少なくないと思います。
それで、少なくなった原因はどうしてでしょうか。
〔産業振興部長 高野 晋君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君起立〕
○産業振興部長(高野 晋君) さすがにいろいろな若い方の職業に対する考え方の多様性もあります。ただ、相対的にはやはり漁業以外の業種に就いた方との所得の差というものもあろうかというふうに思っております。
いろいろ要因は多岐複雑に絡み合っているとは思いますが、やはり漁場としての価値という部分で、例えば氷見のブリ、富山のホタルイカとかシロエビ、そういうものでの所得の確保という部分ではなかなか黒部の沖合では多くの方がたくさんとれて、高い所得を得るというのが難しかったという、そういうのも絡みながら現在の状況まで来ているのかなというふうに思っています。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 私はこれから漁業が立ち直れるか、直れんかという問題についてはなかなか大変だと思うよ。しかしながら、漁業を始めようかという人たちに市単独でもう100万円ぐらいぼんと漁業を始める人にやっていく、そういった価値はあると思うよ。黒部から漁業がなくなったこと、市長、考えられるけ、今そういう状況にありつつあるということを、それは部長、どういう認識をしておられるか、その辺。
〔産業振興部長 高野 晋君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君起立〕
○産業振興部長(高野 晋君) 正組合員数が40名を切っている37、8名という部分では危機的な状態だというふうには思っています。漁協さんのほうでも魚の駅生地を開設して、漁師さんがとった魚を直売するといった形での取組もやっておられます。答弁でも申し上げましたとおり、新たな視点でその漁業というものに向き合うという、そういう話合い、仕組みづくりというのも新たに漁協さん等に提起しながら、ほかの先進事例も含めて、今までの当然、規定観念は必要とは思うんですけども、新たな視点での漁業の取組というのも取り入れていかなければいけないのかなというふうに思っています。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 蛇足になりますが、若栗から魚津に漁師として行っておられる方がおられますよ。漁師は海岸線だけの人たちがやるものではないと。黒部市全体でやりたい人がおればやればいいんだよ。それにはやっぱりそれなりの市としての漁業を育てようという考えがあるかないかの私は違いだと思いますよ、新規でなされる方に。
〔産業振興部長 高野 晋君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君起立〕
○産業振興部長(高野 晋君) 今回、6月補正ということで補正予算を上程させていただきました。しっかりと新規の漁師さんも含めて、とった魚が市場でさばけるという、そういう環境がないと新たな漁師さんも生まれてこないと思いますので、その両面をしっかりと対応をとっていきたいというふうに思っています。
〔16番 橋本文一君挙手〕
○副議長(成川正幸君) 橋本文一君。
〔16番 橋本文一君起立〕
○16番(橋本文一君) 終わりますけども、本当にその辺も含めてやっていただきたい。
新企業団地については、言うことなしで残りのところも売ってください。
以上、終わります。
〔16番 橋本文一君自席に着席〕
○副議長(成川正幸君) 質疑並びに質問の途中ですが、15時30分まで休憩いたします。
休 憩 午後 3時14分
再 開 午後 3時30分
○議長(木島信秋君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑並びに質問を続けます。
次に、5番、大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君質問席へ移動〕
○5番(大辻菊美君) どなた様もお疲れさまでございますそれでは、通告に従い、2項目9点について質問をさせていただきます。
1項目め、黒部市民病院の患者サービス向上に向けた取組についてです。
1点目、黒部市民病院新改革プランの中に、認知症医療の充実を図るため、精神科、もしくは脳神経内科医師を増員し、もの忘れ外来(仮称)を開設し、早期発見、早期治療に努めるとあります。医師の増員に至ったのでしょうか。また、もの忘れ外来(仮称)の現状について、病院長にお伺いします。
〔市民病院長 竹田慎一君挙手〕
○議長(木島信秋君) 病院長、竹田慎一君。
〔市民病院長 竹田慎一君起立〕
○市民病院長(竹田慎一君) 市民病院新改革プランには、認知症対策を充実させる具体策として精神科、あるいは脳神経内科医師の増員を掲げており、医師派遣先である大学医局と交渉を進めてまいりました。その結果、令和2年4月には常勤の精神科医師を1名増員し、2名となっております。
もの忘れ外来は、平成31年4月に毎月1回、第1木曜日に予約診療として脳神経内科に開設しました。対象となる患者は、認知症の疑いとして院内・院外から紹介を受けた患者、あるいは運転免許証更新時の認知機能検査で精査が必要と判断された患者で、1回当たりの予約枠8人を上限としております。開設以来の患者数は、1診察日当たり6から8人です。
現在は、脳神経内科が主体となって診察に当たっており、精神科へも紹介しながら対応しておりますが、今後、さらなる充実を図るためにも、脳神経内科医師の増員を粘り強く要請していくとともに、精神科医師の関与を高めていくことなどを考えております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 精神科医が1名から2名に増員されたということですけれども、平成31年4月から第1木曜日にもの忘れ外来、開設されましたけれども、月に1回ということで、やはり月1回ということは、患者の受入れも6人から8人程度というお話ですけれども、2回とか、3回にするということは難しいのでしょうか。
〔市民病院長 竹田慎一君挙手〕
○議長(木島信秋君) 竹田慎一君。
〔市民病院長 竹田慎一君起立〕
○市民病院長(竹田慎一君) 実はこのもの忘れ外来をつくるときに、対象となる、それを診る科は精神科か、あるいは脳神経内科だと思っていました。実は平成31年4月には、どちらの科も1名だったんです。実はそのときにどちらの科でつくるのかというのは、どちらの科でもよいんでしょうけれども、当時、医師の負担が少なかった、具体的に言いますと時間外労働になるのでしょうか、時間外労働が少なかった脳神経内科に開設しました。患者さん側にとっても、脳神経内科で受診するのと、精神科に最初に受診するというのとちょっとイメージが違ってきて、脳神経内科のほうが気軽に診察できるのかなと思います。
ただ、やはり妄想が激しい方、家族に暴力を振るう方、こういう方は脳神経内科に受診したとしても精神科の力が要るんだと思います。
それで、今大辻議員が言われるように、じゃあ、別の、例えば第2木曜日なんかに精神科に開設するのがいいんじゃないかと、そういう考え方もあると思いますが、実は来年の人事を考えますと、脳神経内科の医師は来年定年なんです。この後、医師をどういうふうに派遣してもらうかが大きな問題なので、来年度の医師の派遣状況を鑑みながらどういうふうにするか、さらに考えていきたいと思っております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 今のお話によりますと、脳神経内科医師が来年定年ということになって、もし補充できなかったらこのもの忘れ外来にもすごい影響がくると思うんですけれども、そのあたり、もし補充できなかった場合のことを考えていらっしゃるのでしょうか。
〔市民病院長 竹田慎一君挙手〕
○議長(木島信秋君) 竹田慎一君。
〔市民病院長 竹田慎一君起立〕
○市民病院長(竹田慎一君) 私はどちらかというと前向きに補充できないことはないと考えておるんですが、やはり今、来年度の内科、あるいは脳神経内科に入る新しい初期臨床研修を終えた先生方がどういう動向を示すかというのは今年の10月ぐらいに決まってきて、新しい医局員、教室員が何人入るかで派遣先が、教授が中心となって大学の教室内で決まると思うんですが、まだ何人入るかというのははっきりしませんで、今、脳神経内科の教授に尋ねてもまだはっきり答えは言えませんという答えが返ってきます。
ただ、今ドクター、65歳で定年なんですけれども、それで一切の診療を辞めるというわけではございませんので、例えば会計年度任用職員でやっていただく、もの忘れ外来は非常に今後需要が増えてくると思いますので、ここだけやっていただけないかというふうな相談も可能だと思っております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) ありがとうございました。補充できることを期待して、次の質問にまいりたいと思います。
5月6日の新聞記事に、県内の自治体12病院において、薬剤師不足でサービスの質の低下が懸念されると載っていました。黒部市民病院も不足科があると回答されていて、職員1人当たりの時間外業務や当直の回数が増えているとのことです。
薬剤師の採用取組状況について、病院事務局長にお伺いします。
〔市民病院事務局長 長田 等君挙手〕
○議長(木島信秋君) 病院事務局長、長田 等君。
〔市民病院事務局長 長田 等君起立〕
○市民病院事務局長(長田 等君) お答えいたします。
当院には、本年4月1日現在で正規職員17名、会計年度任用職員1名の計18名の薬剤師がおりますが、ベッド100床当たりの薬剤師数としては県内の公的病院の中でも少ないほうで、業務負荷や服薬指導の充実という観点からはさらなる増員が必要と考えております。
一方で、薬学生は就職先を選ぶ際に初任給や夜勤の有無、福利厚生のほか、奨学金の返済支援制度の有無などを考慮することが多く、結果として病院ではなくドラッグストアや調剤薬局を選択し、県内の多くの公立・公的病院において薬剤師不足が問題となっております。
このような状況の中、当院の令和元年度以降の採用実績を申しますと、毎年3名程度の募集に対して採用は多くて1名、4年間では3名の採用にとどまり、退職者を考慮すると厳しい状況が続いております。
お尋ねの当院の薬剤師確保に向けた取組としては、学校訪問や企業説明会における病院のPRのほか、実習生を積極的に受け入れ、病院薬剤師の仕事を体験してもらい、感染対策やがん化学療法など、病院だからこそのやりがいや研修制度などを知っていただき、将来の就職先として当院を選んでいただくよう努めてまいりました。
また、令和3年度には奨学金の返済を支援する就業補助金制度を新たに設けるなど、就業後の支援も含めアピールすることで、薬剤師の確保に努めております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) なかなか難しいということで、当局のほうも一生懸命取り組んでおられる様子がうかがえます。
私もちょっと調べさせていただいたら、大手薬局チェーンの初任給、大体10万円ほど差があるとちょっと載っていたので、10万円も差があればやはりそっちへなびいてしまうかなというような気もいたしました。
ただ、今年度、令和4年度拡充の事業の中で、それこそ奨学資金貸付金がありますけれども、従来の要件とは別枠を設け、医療介護職の道を志す大学生等を支援することとなっております。そして、医療介護養成コース在籍者枠が拡充されたことによって、薬剤師の方も目指すことが該当しますので、これを利用することもできますし、そして、これを利用して、市内の医療関係にお勤めになれば、25%を補助する制度、医療介護事業所就業促進補助金もありますし、ましてやここで定住することになれば、また25%の補助ということで、合わせて50%相当が補助されます。これを、最大限にこういう薬剤師を目指す学生の方がこの制度を利用していただいて、人材確保につなげていっていただきたいものです。
それでは、次の質問です。
3点目、院外処方の率を上げて、病院内での薬剤師の負担を軽減したいという目的で、病院敷地内に薬局が設置されました。まだ設置されて間もないですけれども、院外処方の率を何%にすることを目指しておられるのでしょうか。
また、薬剤師の負担が軽減できた場合の利点について伺います。
〔市民病院事務局長 長田 等君挙手〕
○議長(木島信秋君) 長田 等君。
〔市民病院事務局長 長田 等君起立〕
○市民病院事務局長(長田 等君) お答えいたします。
令和2年度の当院の院外処方率は83.5%であり、ほかの県内公立病院と比較しますと、富山市民病院が94.4%、高岡市民病院が95.2%、市立砺波総合病院が93.2%であり、いずれの病院も当院より約10ポイント高くなっております。その要因として、当院は日中・夜間、平日・休日を問わず、救急を受診する全ての患者、及び特別な処方が求められる透析患者の割合が多いためであります。
そのような状況下で敷地内薬局が本年4月にオープンしましたが、病院として、患者を敷地内薬局に誘導するような行為は禁止されており、短期間で院外処方率を上げることは難しいと考えています。
ただし、患者が院外の薬局を利用しやすくなったことは事実であり、徐々に患者の理解を得て、ほかの病院並みの院外処方率を目指したいと考えております。
この具体的対応として、6月6日からは平日・日中の救急での処方を院外処方としております。
また、4月から、介護老人保健施設カリエールの入所者に対する処方を外部委託したことに加え、今後、院外処方率が向上することにより、病院薬剤師の調剤業務の負担軽減につながります。薬剤師の業務時間を、これまで以上に入院患者への服薬指導にシフトすることにより、入院患者に対するサービス向上とともに、これまでは算定できなかった診療報酬加算の算定につながることも期待をしております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 今のお話をお聞きしていましたら、院外処方の率が上がれば、病棟のほうで服薬指導をすることで、病院に補助加算が国からもらえるということなので、経営面にもプラスになりますので、院外処方の率が高くなって、薬剤師の負担軽減につなげていっていただきたいと思います。
それでは、次の項目です。
2項目め、健康寿命の延伸の取組(フレイル予防)についてです。
黒部市では、高齢者が元気に暮らせる時間を延ばし、高齢者が生涯を通して安心できる暮らしを目指して様々な事業を取り組んでおられます。その中に、高齢者の保健事業と介護事業の一体的な実施を通して、通いの場等への積極的な関与、ポピュレーションアプローチがあります。目的はフレイルを予防するための知識を深める、また、フレイルリスクのあるものを早期に発見し、改善につなげるためです。
フレイルとは、虚弱、加齢により、心身が老い衰えた状態のことを言います。フレイルという言葉をよく耳にするようになったのは2、3年前からでしょうか。近頃新聞にもよく掲載されています。フレイルは適切な介入支援により、生活機能の維持向上が可能になります。もっと市民の皆さんにフレイルのことを知ってもらい、フレイル予防に取り組んで健康な日常生活を送っていただきたいと思います。
それでは、質問です。
1点目、フレイル予防の実施会場及び取組状況について、市民福祉部長にお伺いします。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 市民福祉部長、霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えいたします。
令和3年度のフレイル予防をテーマとして健康教育を実施した会場は、地域単位で活動をしておられます住民主体の通いの場や介護予防事業の教室等で、全部で27か所ございます。
取組内容といたしましては、質問票により参加者のフレイル状況を把握し、必要に応じて保健師や管理栄養士等の医療専門職が個別的に対応いたしております。また、保健師、管理栄養士等の医療専門職がチームとなって、フレイルの概念とその予防についての講義を一会場当たり2回から3回に分けて実施いたしたところでございます。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 私も調べさせていただいたところによりますと、令和3年度の高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施事業の実績を見ますと、通いの場等の参加者累計数は1,051人となっておりました。
そこで、次の質問です。
2点目です。
本市では、4月末現在の人口が4万361人、世帯数が1万5,827世帯です。そのうち65歳以上の高齢者が1万2,919人で、高齢者世帯数が4,413世帯、そのうち高齢者1人世帯数が2,019世帯あります。そして、高齢化率が31.74%で年々高齢化が進んでいます。
通いの場等への参加者は高齢者人口1万2,919人に対して1,051人ですが、1割にも満たしていません。通いの場等の参加のない方へのフレイル予防の周知啓発について、市民福祉部長にお伺いします。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えいたします。
フレイル予防には3つのポイント、食事、運動、社会参加の3つがあります。本市では、高齢者の健康状態や身体状態に応じた介護予防教室を多数実施しており、毎年4月の市報に教室の案内を折り込んでおります。そして、ケーブルテレビやラジオミュー等を通して、健康づくりやフレイル予防、社会参加のために自分に合った教室に参加していただくよう周知をしております。
また、65歳以上になった方には、その翌年度4月にフレイルの基本的な知識や予防法が記載されたパンフレットを送付いたしております。
さらに、通いの場や教室等に参加されていない方にもフレイル予防について知っていただくために、市報や市のホームページにフレイル予防の記事を掲載したり、コロナ禍で外出自粛が要請されていた令和3年8月下旬には自宅でもできるフレイル予防についてのチラシを作成し、町内の回覧板等を活用して全世帯に向けて周知を行ったところであります。また、ケーブルテレビでは足腰の筋力強化や口腔機能、お口の機能の維持改善のための健康体操の実演を行ったところであります。
今後は、本6月定例会において補正予算案として計上しております生涯学習施設等の予約システム、これが導入されましたら、フレイル予防や地域の通いの場、介護予防教室等につきましても、これまでの周知方法に加え、このシステムを活用して、活動の場所や開催日時、実施内容等の情報をインターネットでも発信していく予定でございます。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 今の答弁の中で、65歳以上になった場合に4月にフレイルの基本定な知識を送付すると言われました。とてもいいことだと思います。よく目にするのは広報とか、ケーブルテレビ、そして、ラジオミューとかで周知、啓発もありますけれども、介護予防教室とか、いろんな教室は市の職員さんが中心となってやっておられます。でも、やはり市民サポーター的な存在の方が寄り添ってチェックをする、啓発するのも一つの方法かと思いますが、市民部長、いかがでしょうか。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えします。
市の実施のほかにも地域での支え合い関係というものが大事かと思いますので、お互いにチェックし合うとか、そういう体制はとても大切なものかと思っております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 今後このことについても検討していっていただきたいと思います。
それでは、3点目、地域支え合い推進員の方が中心となって開催されています、地域支え合い活動、通いの場への参加の方が年々増えてきているとのことで、運動や社会参加にもつながっています。通いの場の実施会場数、参加者数について伺います。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えいたします。
高齢者の方が介護予防や健康づくりのために気軽に参加し、ともに支え合う地域の拠点となっております通いの場の実施会場数は、現在、公民館等を拠点に、市内13地区19会場で、令和4年度の4月の活動申請時における申込者数は全部で497名となっております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 今現在13地区で19会場があるとのことですけれども、今年度は新たな会場が増える地域の見込みがあるのでしょうか。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えします。
令和3年度末は18会場でございまして、令和4年度に1会場増えて19会場となったところでございます。
今後も引き続き拡大に向けて、各地区等への働きかけを進めてまいりたいと思っております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 通える場所が1か所でも多く増えて、高齢者が集うことで社会参加につなげていっていただきたいと思います。
それでは、次4点目、地域で多くの推進員の方々が活躍しておられます。地域支え合い推進員の役割についてお伺いします。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えいたします。
地域支え合い推進員養成講座は、平成27年度より、煌2025プロジェクト、2025の目指したプロジェクトですが、その煌2025プロジェクトの一環として開催しており、本講座を修了された方が地域支え合い推進員として活動しておられます。
本講座では、高齢者及び高齢者を支援する方が社会参加を通して自らの介護予防を図るとともに、住民一人一人が健やかに生きがいを持って暮らし、互いに支え合う地域づくりを学んでいただくことを目的に開催しております。
地域支え合い推進員は、通いの場の支え手や民生委員児童委員、ボランティア従事者等として地域の中で様々な形で活躍しておられます。通いの場においては、その立ち上げや、参加者の活動しやすい環境づくり、参加者に合った役割づくり等の支援をしていただいております。
また、地域だけでは対応できない問題が起きた場合には、市との橋渡しをしていただくなど、それぞれの立場から地域づくりについて考え、たくさんの役割を担っていただいております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) ありがとうございました。
次の質問です。
5点目、地域活動のリーダーとしての必要な知識と技能を習得するための養成講座、地域支え合い推進養成講座がありますが、カリキュラムについて、そして及び受講者数についてお伺いします。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えいたします。
地域支え合い推進員養成講座のカリキュラムといたしましては、令和元年度までは15単位の講座を9日間かけて実施しておりましたが、受講者等からは、期間が長くて全日程の参加が難しい、または、講座の趣旨が分かりにくい等の意見が寄せられたために、令和2年度より講座の内容等の見直しを図ったところであり、現在は7単位を3日間で開催しております。
現在のカリキュラムでは、1日目に、黒部市の現状と課題、そして、地域包括ケアシステムの2単位を、2日目には現状や課題に対する本市の取組として、煌2025プロジェクト、そして、シャキっと体操の実技、地域の社会資源、この3単位について学んでいただいております。3日目には、2単位ありまして、地域支え合い推進員の活動についての講義の後に、通いの場での実際に活動しておられます推進員から具体的なお話を聞くことで、今後の活動をイメージできるような構成としております。
また、この見直しにより、カリキュラムから除いた内容のうち、特に重要なもの、認知症の正しい理解と救命救急、そして、高齢者の虐待と権利擁護等につきましては、本講座のフォローアップ研修や市からの出前講座等を通して学ぶ機会をつくってまいりたいと考えております。
令和3年度までに人数は231名の方が本講座を修了し、それぞれの方が地域において活躍していただいております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 今の答弁でフォローアップ研修が必要だと言われましたけども、今まで行っておられなかったということなんですよね。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) お答えいたします。
令和3年度におきまして、フォローアップ講座を2度開催しておりまして、対象といたしましては、令和2年度にカリキュラムを縮小いたしておりましたことから、令和2年度の講座の修了者を対象に、昨年度は認知症の正しい理解の講座について、認知症サポーター養成講座の受講と、その受講者同士の情報交換、交流会を行うフォローアップ研修を行っております。
併せて2つ目といたしましては、平成29年度と30年度の修了者を対象に、認知症サポーターのステップアップ講座の受講と、推進員同士の情報交換を行うフォローアップ研修を開催しまして、全部で22名の方にフォローアップ研修を受講していただいたところでございます。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 平成29年と平成30年の方にはフォローアップ研修ですか、受講してもらったと言われましたけども、私のところに案内は来ていませんでしたけど。
〔市民福祉部長 霜野好真君挙手〕
○議長(木島信秋君) 霜野好真君。
〔市民福祉部長 霜野好真君起立〕
○市民福祉部長(霜野好真君) 恐らく修了年次が異なるものかと思いまして、修了年次ごとの対象者の方ごとに順次ご案内を申し上げているところでございます、という予定にしております。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) 一応古い方ほどフォローアップ研修が大事だと思うんですけれども、多分私、一番古いほうなんだと思うんですけれども、案内をお待ちしております。
それでは、最後の6点目です。
先日、西東京市のほうへフレイル予防事業の取組について視察に行ってまいりました。そこで、フレイル予防を通して高齢者が生きがいを持って老後を過ごすためのきっかけづくりの場、先進的な取組状況を学んでまいりました。
本市においては現在フレイル予防の指導を専門職の方が行っておられます。西東京市では飯島教授が所属する東京大学高齢者社会総合研究機構が千葉県柏市の大規模調査を基に構築したプログラムで、フレイルチェック活動を行っています。目的は住民自身の早めの気づき、自分事化により、栄養、運動、社会参加の三位一体の行動変容を促すためです。
フレイルチェック活動が元気シニアの活躍の場となり、高齢者が生きがいを持った担い手側になることです。県内でもフレイルチェック活動を実施している自治体があります。飯島教授を招いて市民講演会等を開催され、フレイルサポーターの養成を行っておられます。
平均寿命はまだまだ延びると思います。健康寿命を延ばすことで、日常生活に制限のない期間が延びます。そのためにも飯島教授が提唱するフレイルチェック活動を本市でも取り組んではいかがでしょうか、市長にお伺いします。
〔市長 武隈義一君挙手〕
○議長(木島信秋君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君起立〕
○市長(武隈義一君) お答えいたします。
東京大学高齢社会総合研究機構の飯島教授が提唱するフレイルチェック活動は、高齢者の大規模健康調査から生まれたエビデンスを基盤として、高齢者のフレイル予防への気づきと自分事化を促すための地域活動として開発されたと認識しております。
この活動では、一般的に支えられる側となりやすい高齢者自身が、一定の研修を受けてフレイルチェックを担うフレイルサポーター、言わば担い手となります。そして、フレイルチェックを行う場において、支え手となって活躍することで、生きがいづくりやお互いの支え合いにつながることが特徴であると伺っております。
本市においては、現在のところ、西東京市が取り組んでいるような住民同士によるフレイルチェック活動に相当する活動はできておりません。通いの場等において、市職員がフレイルチェックを行い、健康づくりやフレイル予防に向けた取組を進めているところであります。
市といたしましては、今後、飯島教授が提唱するフレイルチェック活動について、その導入に際しての諸経費やフレイル予防効果等の情報収集に努め、他市町村の導入状況も踏まえて検討してまいりたいと考えております。
併せて住民同士でフレイルチェックを行う仕組みの土台づくりの一つとして、まずは、通いの場等において、高齢者一人一人が支える側と支えられる側という枠にとらわれない、互いに支え合う関係づくりを深め、自分事としてより積極的に参画する意識を醸成してまいりたいと考えております。
また、今後、地域支え合い推進員へのフォローアップ研修等を通して、フレイルについての普及・啓発を進めるとともに、本市の地域特性に応じたフレイルチェックの仕組みづくりについて検討してまいりたいと考えております。
貴重なご提案ありがとうございます。
〔5番 大辻菊美君挙手〕
○議長(木島信秋君) 大辻菊美君。
〔5番 大辻菊美君起立〕
○5番(大辻菊美君) ありがとうございます。午前中の自民クラブの代表質問の伊東議員の答弁の中で、市長さんがフレイル予防の取組を強化していきたいというお言葉を言われたときに、私とてもうれしかったです。2025年の問題もありますし、それに黒部市の高齢化率が31.74%、今西東京市の例を言いましたけども、そこは高齢化率24.2%なんです。やはり高齢化がもっともっと進んでからではなくて、もっと今から早急に取り組まなければいけないと思います。
最後に、今後、団塊の世代の方々、皆さんも耳にタコができるかもしれませんけれども、団塊の世代の方って昭和22年から24年生まれの方です。今年昭和22年生まれの方が75歳になります。そして、2025年までに昭和24年の方が75歳以上に達します。それによって医療とか、介護等の社会保障費の増大が懸念されています。健康寿命を延ばすことで病院に通う回数も減少しますし、介護サービスの利用も減ります。それによって社会保障費を抑えることができますし、健康でいることが自立した生活を維持することにつながります。高齢者の皆さんがフレイル予防、栄養、しっかり食べて、そして、運動、しっかり動いて、社会参加、みんなで楽しく、いつまでも健康で過ごしていただきたいと思います。
以上で私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
〔5番 大辻菊美君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 次に、2番、古川和幸君。
〔2番 古川和幸君質問席へ移動〕
○2番(古川和幸君) どなた様もお疲れさまです。古川和幸でございます。私は、4月の市議選補選に当選してこの場に立っております。私はより多くの市民、そして、地域の皆様の意見や要望等を聞き、この黒部市が市民にとって未来ある地域、町になるよう、一生懸命努めてまいります。しかし、何分新人でございます。武隈市長を初め、当局の皆様、そして、先輩議員の皆様、何とぞよろしくお願いいたします。
それでは、今回、私が個人質問させていただく大項目は2つでございます。
1つは、地域コミュニティについて、2つ目はふるさと教育についてでございます。その中に小項目が7つございます。よろしくお願いいたします。
まずは、地域コミュニティについて。
地域コミュニティの定義はいろいろとありますが、日常生活での触れ合いや共同活動、共通に経験をして、連帯感や信頼関係を築きながら自分たちが住んでいる地域を自分たちの力で自主的に住みよくし、住民相互の交流が行われる地域社会とされております。
しかし、今は少子高齢化や核家族化等の社会環境の変化に伴う生活様式の多様化や地域に対する考え方の相違などについて、地域活動に参加しない人や地域に関わりを持とうとしない方々が多くおります。住民同士の連帯感やつながりの希薄化が言われております。
その一方で、災害時における助け合いや子供たちや高齢者の見守りなど、地域の防災や防犯対策には地域のつながりが必要不可欠でございます。
武隈市長が公約に掲げておられます、安全・安心、生き生きとしたコミュニティづくり、まさに必要だと思っております。
そこで、注目されるのは、地区公民館、市立公民館でございます。本市には16の施設があります。これらの施設はあるときは地域住民の交流、コミュニティの場、あるときは研修の場、そして、あるときは子供たちの交流の場、学びの場となる重要な拠点だと思います。
そして、先ほども言いました、防災における避難場所としても位置づけている場所が大変多くございます。今、至る施設ではフリーWi−Fi環境が整備されつつあり、本市の2階サロンにおきましても完備されておりますし、また、多くの民間の施設でもWi−Fiが完備されている箇所が多くございます。そして、それらの場所には大変多くの市民の方々が集まっております。本市でも公共施設に関しては導入が進んでおりますが、富山県内においては全ての地区公民館にWi−Fiが完備されている市町村は大変多くございます。本市での現在の状況、そして、今後の予定等を伺いたいと思います。
次に、デマンドタクシーについてでございます。
本市が行っている予約式の乗合タクシー事業です。
固定の通行ルートがなく、所定の施設へ直接出かけることができます。しかも目的地や経路等が近いのであれば一緒に乗ることができる大変よい事業だと思うんですが、対象地域エリアが限定されております。これに関しては令和元年9月の議会で、辻 靖雄議員も質問されております。現在は、村椿から大布施エリア、荻生エリア、田家野から中山エリア、前沢から宮野エリアでございます。当然他の地区は巡回バスや富山地方鉄道等もあり、それを使えばいいとは思うんですけども、なかなか地区によっては従来の公共施設、バス停や駅に行くことすら困難な方々が大変多くおられます。
そこで、まずは現行のデマンドタクシー地域エリアの拡大について検討していただいてはいかがかなということが一つ、そして、他の市町村では数人で乗れる、入善町でいえば、ウチマエくん、朝日町でいえばノッカル君といった乗合タクシー送迎事業がありますが、近隣市町村の制度を参考にした本市の見直しについて伺いたいと思います。
次に、KOKOくろべが4月より開駅し、5月のゴールデンウイークを含めて大変多くの観光客の方々が訪れ、本市における観光スポットの一つになり、大変よかったと思っております。
しかし、その反面、KOKOくろべがスタートするに当たり、残念ながら閉所した施設がございます。JAくろべ旧アグリプラザ東店でございます。この場所は近隣地域、また、入善町、朝日町からも大変多くの買い物客が訪れており、そして、近隣の農家の方々が大変多くの種類の農作物を納品したりして、地域の方々のコミュニティの場、地域コミュニティとなっておりました。その施設がなくなり、もちろんKOKOくろべに行ってもらえばいいのですが、距離の問題等もあり、その近隣の方々はなかなか訪れることができないという意見を大変多く聞きます。また、近隣で納品していた農家の皆様もKOKOくろべまで納品に行くことはできない。もう農作物をつくるのは諦めよう、そういう意見も多く聞こえております。
そこで、地域農家の方々、近隣住民にとって、地域の交流場であったJAくろべアグリプラザ東店跡地を有効活用し、集配施設や配送拠点の一つとして生産者、消費者の視点でにぎわいの創出を本市が一緒になってつくり上げることができないかということを本市に伺いたいと思います。
次に、令和4年度予算内にて、建物取壊し予定後の市所有地の活用についてでございます。
今年度に宇奈月温泉街における市所有建物で、旧宇奈月町消防署、宇奈月商工会、宇奈月大原台が取壊しとなります。その中でも、旧宇奈月町消防署の位置は宇奈月温泉の玄関口でもあり、かなり目立つ大きな建物でございます。そこがなくなるとなるとかなりイメージが変わってくると思います。2023年度の宇奈月温泉開湯100周年、2024年度、
黒部ルート一般開放、今後、大変多くの観光客が訪れると思います。その後の土地活用、有効活用について本市の考え方を伺いたいと思います。
それでは、次の大項目に移りたいと思います。
次は、本市におけるふるさと教育についてでございます。
私は昨年、令和3年度、黒部市PTA連絡協議会の会長、そして、桜井高校のPTA会長を務めており、全ては子供たちのためにを掲げ、PTA活動をしてまいりました。もちろんその期間中はここにおられます中教育長とともに多くの議論、そして、要望、意見交換をして、中教育長の黒部の子は黒部で育てるを受け、子供たちのため、保護者のため、学校のためにともに歩んできたと自負しております。そして、先般提案された給食費の据置きに関しては、武隈市長が上程されたことに対しては大変感謝しております。まだまだコロナ禍の影響があり、家計の負担増は時期相応と思われます。
ふるさと教育とは地域、教育資源、人、物、事、これらを生かして教育活動で学校、家庭、地域を一体となってふるさとに誇りを持ち、豊かでたくましい子供を育むことを目的としております。
今、子供たちがどう育つか、様々な取組がされております。本市でも令和3年9月に始まったKUROBE型地域部活動については、これまで、令和3年12月議会には中野議員が、令和4年3月には柳田議員がこの質問をされております。そして、先般新聞でもございました、休日部活動指導は地域でと、スポーツ庁会議で提言をされました。2025年度を目標に部活動の指導を地域のスポーツクラブや民間事業所に委ねるとありました。そして、本市でも今年、4月25日、市内の2中学校保護者に向け、KUROBE型地域部活動の説明がございました。ここにも私は一人のPTAとしておりましたが、ここで改めて黒部型部活動、令和3年度における成果と令和4年度の現状について伺いたいと思います。
そして、またそのとき、昨年6月定例会にて中野議員も、KUROBE型地域部活動については教員の働き方改革につながるのかという質問がありました。それに関しても実際どうであったか、成果を伺いたいと思います。
次に、とやま親学び講座(プログラム)についてでございます。
親学びとは子供との接し方や大人としての、親としての心構えなど、保護者の方々に事前にいろいろと事例やエピソードを通して学んでもらうための学習プログラムであり、富山県全体として取り組んでいる事業でもあります。この事業は一つの回答を導くものではなく、参加者がグループ内で話し合い、保護者自身が子育てに関する悩みや課題に気づき、成長、理解していくことを狙いとしております。
そこで、教育長が考える現状と方向性について伺いたいと思います。
最後に、地域で育てることが大事で、黒部で学び、黒部で働くことが一番の理想です。本市が行う社会に学ぶ14歳の挑戦についてでございます。
この事業は、中学校2年生が5日間、学校外で職場体験や福祉、ボランティア等に参加することによって、規範意識や社会性を高め、将来の自分の生き方を考えることなど、生涯にわたってたくましく生き抜く力を身につけることを目的としている事業でございます。平成11年より富山県内で実施されており、多いときでは83校の中学校が実施され、そのときは約1万人の生徒が参加されております。そのときの受入れ事業者は3,000事業所だったということも聞いております。
しかし、ここ近年のコロナ禍により、なかなか職場体験等の活動はできにくい環境ではございますが、武隈市長が掲げられる公約には、未来の大人への種まき教育とありますが、改めて市長の考え等を伺いたいと思います。
私の質問は以上でございます。
〔2番 古川和幸君質問席に着席〕
○議長(木島信秋君) 教育部長、藤田信幸君。
〔教育部長 藤田信幸君登壇〕
○教育部長(藤田信幸君) 古川議員の個人質問にお答えいたします。
まず、1つ目の項目、地域コミュニティについての1点目、公民館におけるWi−Fi設置の現状と今後の予定についてお答えします。
本市においては、公共施設のWi−Fi整備につきましては、各施設のサービスの提供においてWi−Fiの必要性や有効性が高いと考えられるものを優先し、また、国・県の補助事業などの財源を含めて検討してきたところであります。
公民館につきましては、社会全体のデジタル化が進む中、デジタル活用に不安のある高齢者向けのスマホ教室や、幼少期からデジタル技術に触れる機会の多い若い世代の利用の促進を図るに当たり、デジタルメディアを有効に活用した多様なニーズに応えていく必要があると考えられることから、今後は防災上の観点も含め、公民館に求められるデジタル技術の必要性を勘案の上、整備に向けた検討が必要であると考えております。
なお、本6月定例会に補正予算案として計上しております、生涯学習施設等予約システム整備事業費では、システム導入に当たりモバイルルーターが設置されることになっておりますので、一定程度のWi−Fiの受信は可能になると考えております。
〔教育部長 藤田信幸君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君登壇〕
○都市創造部長(山本浩司君) 次に2点目のデマンドタクシーの見直しについて、お答えいたします。
まず、本市のデマンドタクシーは、登録制の予約式乗合タクシーであり、中山間地域などの地理的条件や住居の点在、道路事情などにより、路線バスや鉄道などの定時定路線がなじまない地域をカバーすることを目的に運行しております。
現在の地域エリアは、出発地としては田家、前沢、大布施、村椿、荻生の5つの地域、目的地としては中心市街地となる三日市を設定しております。
ご質問の地域エリアの拡大につきましては、まず拡大対象となる地域住民のニーズの把握と鉄道、路線バス及びタクシー等の既存交通機関との競合有無を確認し、影響がないと判断された場合は、運行事業者側の意向確認や本市公共交通戦略協議会での協議を経て、運輸局への認可申請となります。
今のところ、新たな地域エリアの拡大は計画しておりませんが、一方で、過疎化による一人暮らし高齢者世帯の増加や運転免許自主返納の動きが進み、ニーズは高まりつつあることから、今後の市内路線バス再編の検討の中でデマンドタクシーの在り方も議論してまいりたいと考えております。
次に、近隣自治体の乗合タクシーですが、入善町ではウチマエくん、朝日町ではノッカルあさひまちが導入されております。
本市デマンドタクシーとの共通点は登録制で予約式であること、降車目的地が指定されていること、おおむねの運行時間帯が設定されていることが挙げられます。
また、本市と違う点は、両町とも出発地の対象地域が町内全域であること、また指定されている降車目的地が多いこと、さらに朝日町については、地域住民なども運転手となっているところであります。
両町を初め、他市町村の乗合タクシー制度や地域住民による取組などついても、先に申し上げた路線バス再編の検討の中で研究し、導入の有無を議論してまいりたいと考えております。
〔都市創造部長 山本浩司君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君登壇〕
○産業振興部長(高野 晋君) 次に、3点目のJAくろべ旧アグリプラザ東の今後の利用についてお答えします。
JAくろべアグリプラザ東は平成22年にオープンし、黒部米や採れたての野菜、各種特産品、加工品などを取りそろえ、地域の方のみならず、黒部市を訪れる観光客にも親しまれてきました。また、生産者同士が顔を合わせる情報交換の場としても活用されていたものと思います。
今回のKOKOくろべ内の農林水産物直売所、瑞彩マルシェの開業に伴い、アグリプラザ東が閉店することになったことは、同店を利用していた消費者や商品を卸していた生産者にとって少なからず影響があったものと推察いたしております。
一部では、生産、出荷をやめる農家もあったと聞いております。出荷、集荷については、これまでもJAで実施されているところであり、野菜等の集荷については、今後もJAにおいて考えられることと思いますが、生産者の皆様には、近隣の農産物直売所の活用も検討いただき、引き続き地域のにぎわいに貢献していただきたいと考えております。
当該施設の今後の活用方法については、ご提案の集配施設や配送拠点としての利用も一案とは思いますが、一義的には施設所有者である黒部市農業協同組合において検討されるべきところであります。その検討段階において、市にも有益な提案がありましたら協力してまいりたいと考えております。
〔総務管理部長 高野 晋君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 総務管理部長、魚谷八寿裕君。
〔総務管理部長 魚谷八寿裕君登壇〕
○総務管理部長(魚谷八寿裕君) 次に、令和4年度に取壊しを予定しております旧宇奈月町商工会館、旧大原市営住宅及び旧宇奈月消防署の跡地利用についてお答えいたします。
この3施設の解体は、国土交通省の国庫補助金の採択を受けて実施するものであり、令和4年度当初予算に計上しております。このうち旧宇奈月町商工会館と旧大原市営住宅につきましては、計画どおり解体に向け事務を進めており、施設解体後は周辺の公共施設の駐車場への転用や活性化に資するためのイベントの臨時駐車場として活用するとともに、冬季間の排雪場や緊急時に利用するスペースとしての活用も検討しているところであります。
また、旧宇奈月消防署の解体につきましては、当該施設周辺において、県が実施するインフラ施設関係の事業計画があり、県事業との調整を図りながらこの解体を進める必要があると考えております。解体後の跡地につきましては、排雪場や防災空地を初めとする臨時的な広場を検討しておりましたが、当該事業との調整によりましては、それ以外の活用もあり得ると考えております。
これらの解体事業は、施設の除却を第一義としているものであり、跡地活用につきましては、宇奈月温泉地区の活性化に必要な場合にはその活用方法を見直すことも可能と考えております
〔総務管理部長 魚谷八寿裕君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 教育長、中 義文君。
〔教育長 中 義文君登壇〕
○教育長(中 義文君) 次に、2つ目の項目、ふるさと教育についての1点目、KUROBE型地域部活動における成果・現状、それに伴う教職員の働き方改革における成果についてお答えいたします。
本市は、国が進める地域運動部活動推進事業のモデル事業として採択を受け、昨年9月からKUROBE型地域部活動として活動を開始いたしました。
市内の2つの中学校のうち、明峰中学校を拠点校、清明中学校を連携校に指定し、7つの運動部活動において休日の部活動を地域の指導者のもとで活動する地域移行の実践研究に取り組んでおります。モデル事業として拠点校、連携校を指定し、複数の学校で取り組むところが本市独自の手法となっております。
本年1月に実施したアンケートでは、生徒や保護者から、指導が充実した、多くの指導者やほかの中学校の生徒と知り合え、よい刺激になる、専門的な指導を受けることができ、子供の成長につながるなど、多くの肯定的なご意見、評価をいただいております。
また、教員からは、生徒がより専門的な技術指導を受けることができる、休日の時間外勤務が減少し、心に余裕を持って授業や生徒指導に取り組むことができるなど、こちらも肯定的な意見がほとんどであり、教員の働き方改革の面に加え、生徒に対する指導面でも好影響が見られ、生徒側、教員側両方にとって一定の成果があったものと考えております。
なお、地域部活動を実施した部活動に関わる教員16名の休日における時間外勤務について調査した結果によりますと、令和2年度と令和3年度のそれぞれ10月から翌年1月までの4か月間の比較で、令和2年度は計1,178時間、1人当たり73.6時間だったのに対し、令和3年度が計426時間、1人当たり26.6時間となっており、前年比60%以上の縮減を確認しております。
今年度は、半年間の実践研究の検証やその中で見えた課題等に対する検討を重ねる必要があることから、7つの部活動はそのままに、1年を通じて実践研究を継続することとしており、現在、指導者26名、参加生徒240名で活動しております。
また、保護者に活動費用の一部負担をお願いすることとしており、4月、保護者向け説明会で説明し、ご理解いただいたところであります。
今後も持続可能な部活動の地域移行を目指し、よりよい地域部活動の在り方を検討してまいります。
先日6月6日、運動部活動の地域移行に関する検討会議からスポーツ庁に対し提言書が提出され、まずは、休日の運動部活動から段階的に地域移行していくことを基本とし、令和5年度から令和7年度末までを改革集中期間とし、移行を進めていくことが提言されました。本市といたしましても、実践研究で見えてきた様々な課題に対して改善を図っていくとともに、国等の動向を注視しながら事業を進めてまいりたいと考えております。
次に、2点目のとやま親学び講座の現状と方向性についてお答えいたします。
家庭は子供たちの健やかな育ちの基盤であり、家庭教育は全ての教育の原点であります。
一方、核家族化が進行し、地域とのつながりの希薄化、身近な人からの子育ての学びや助け合う機会の減少により、子育てや家庭教育を取り巻く環境が大きく変化しており、不安や悩みを抱える親は少なくありません。
そのような中、本市におきましては、全ての保護者が安心して子育てや家庭教育を行うことができるよう、富山県教育委員会が推進するとやま親学び推進事業に取り組んでおります。
この事業は、親を学び伝える学習プログラムを活用した親学び講座において、同じ世代の子を持つ保護者同士が、子育てに関する身近な事例を基に、自らの子育てについての思い、不安や悩みを気軽に話し合い、互いに共感し合い、コミュニケーションを活発にすることで参加者自身の気づきを促すことを狙いとしております。
毎年、黒部市PTA連絡協議会の主催により、各小中学校のPTA役員等を対象とした親学び講座を実施していただいております。また、各小中学校におきましても、就学時健康診断やPTA研修会の機会を捉え、親学び講座や子育てをテーマとした講演会を開催していただいており、子育てに関して気軽に相談できる場、そして悩みを互いに共有できるネットワークづくりの場として定着しております。
市といたしましては、子育ての悩みを一人で抱え込まないよう、黒部市PTA連絡協議会を初め、関係団体と十分に連携しながら、親学び講座等の継続的な実施について今後も支援してまいりたいと考えております。
〔教育長 中 義文君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) 市長、武隈義一君。
〔市長 武隈義一君登壇〕
○市長(武隈義一君) 次に、3点目の社会に学ぶ14歳の挑戦事業についてと、私の公約にある未来の大人たちへの種まきについての考え方についてお答えいたします。
社会に学ぶ14歳の挑戦につきましては、中学2年生が5日間、学校外で職場体験活動や福祉・ボランティア活動等に参加することにより、規範意識や社会性を高め、将来の自分の生き方を考えるなど、生涯にわたってたくましく生き抜く力を身につける機会として、平成11年度から県内の全ての中学校で実施されている事業であります。
生徒は、各職場での体験を活動報告書にまとめ、学級や学年で発表し、互いの体験を共有することで、自分の将来の可能性を見つけるよい機会になるとともに、広く地域の魅力を知ることができます。
しかしながら、
新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年度は実施することができず、また、令和3年度は市内外の事業所から4、5名の講師をお招きし、働くことをテーマとした講演会として開催されたところであります。
生徒自身が興味のある地域の工場や公共施設、福祉施設、身近な商店、あるいは農業や漁業の現場などで職場体験をすることで、自分の職業に対する夢や可能性を見つけ、さらには、かっこいい大人たちを知ってもらうことで、市内企業等への理解を深め、ふるさとへの愛着が育まれていくものと思います。そして、その思いが、黒部で住み続けたい、進学や就職で一度は市外に出た後でも、いずれは黒部に戻り、ふるさとで活躍、貢献したいという思いにつながっていくと考えております。
私が帰ってきて感じたところは、黒部には優れた経営者の方、一代で事業を興された起業家の方、それから、高齢者の健康の確保のために健康活動をやっていらっしゃるサークルの主催者等、黒部にはかっこいい大人の人たちがたくさんいると感じました。
とかく黒部の方、私を含めて、かつては黒部は何もないとか言いがちですけれども、黒部にはあると思っておりますし、いらっしゃると思っています。そういう方を知っていただくことによって、黒部に誇りを持っていただき、黒部に定着、定着しなくても、一旦外に出てもまた戻ってくる、そういう町につながっていくようにしていきたいというふうに考えております。
社会に学ぶ14歳の挑戦事業や、私がこれから取り組みたいと考えております、高校生に地元のかっこいい大人たちを知ってもらおうとする取組は、まさに、地域の子供は地域で育てるふるさと教育であり、未来の大人たちへの種まきそのものであるというふうに考えております。
このような取組を地域、職場の皆さんが意識し、実践していくことが、私が掲げる住む人が輝き、人が人を呼び込むまちづくりに通じると考えております。
特に、パソコンで、ウェブでのセミナーを聞いておりまして、ふるさと教育とかに携わっている先生方、それから、担当者にお聞きしますと、学校の先生は生徒さんの未来のことを考えて、割と学業とか、進学のことを中心に力を割いて、なかなかふるさと教育に一部の方、黒部の方がそうとは言いませんが、ふるさと教育になかなか力を割かない、関心を持たれないという方もいらっしゃると時にお聞きします。特に、学校の教員の皆さんには学業、学力、地域のことを知っていただくこともやがてはその子供たちの役に立つんだということをより意識していただいて、この事業をやっていっていただきたいと考えております。その辺について、これからさらに取組を強化していきたいと考えております。
〔市長 武隈義一君自席に着席〕
〔2番 古川和幸君挙手〕
○議長(木島信秋君) 古川和幸君。
〔2番 古川和幸起立〕
○2番(古川和幸君) 本当に皆様のご丁寧なご対応をしていただき、本当にありがとうございました。
それでは、私から、時間がまだありますので、再質問のほうをさせていただきたいと思います。
まず、Wi−Fiの設置のことについてなんですけども、先ほど教育部長からも言われましたが、私は本当は地域公民館こそが本当の地域のコミュニティの原点というふうに思っているんです。やっぱりその場所は市民の集う場所でもあり、セーフティエリアであるとも思っています。その場所にWi−Fi環境があることにより、より多くの住民の人たちが集う場になると思います。私は子供たちの夏休みや冬休みに学習の場、交流の場としても利用が増えると思いますし、私は子供たちがタブレットやゲームを持って公民館に行ってもいいと思っているんです。保護者にとっては子供たちが公民館に行っているということであれば、やはり安心感があるんですね。そしてまた、今の高齢者に関しても、今普及しつつあるeスポーツ、交流とも大いに可能性があると思います。今スマートフォンを持っている高齢者も大変多くなっております。
コロナ禍になり、高齢者の外出が減り、市でもフレイルを進めております。高齢者がコロナ禍で集う場所、地域支え合い事業に取り組む公民館もたくさんあります。公民館で子供たちと一緒に高齢者が集い、地域の交流も盛んになること、地域力が増されると思います。今問題になっております、地域の見守りサポートの人員不足についても解消される可能性が大いにあると思います。先ほどモバイルルーター等も言われたんですけども、ぜひとも実証実験をいただいて、この16施設全てとは言いませんけども、数か所に施設を置いて、実証実験等をされてはいかがかなというふうに思います。
〔教育部長 藤田信幸君挙手〕
○議長(木島信秋君) 教育部長、藤田信幸君。
〔教育部長 藤田信幸君起立〕
○教育部長(藤田信幸君) お答えします。
先ほど私が申し上げました、モバイルルーターにより一定のWi−Fiの通信が可能であるというふうなことを申し上げましたが、今ほど古川議員さんおっしゃるような、例えば子供たちがゲーム機を持ち込んで複数の子供たち同士でゲームをするとか、例えば高齢者と一緒にそれを動画を見るとかいったような複数の端末が一度に接続できるようなものにはちょっとならないというふうに思っておりまして、そういったことに対応するためにはやはり予約システムに附属するWi−Fiではなく、いわゆる誰でも使える公衆Wi−Fiの整備が必要かなというふうに思っております。
〔2番 古川和幸君挙手〕
○議長(木島信秋君) 古川和幸君。
〔2番 古川和幸起立〕
○2番(古川和幸君) 分かりました。ただ、別に子供たちも全部一斉に集まるというわけでもないですし、そういうきっかけづくりをつくってほしいということなので、ぜひともまたそういうような感じで調べてもらって、また、導入の検討をしていただきたいなというふうに思います。
次に、デマンドタクシーについてなんですけども、先ほど都市創造部長が言われたんですけれども、まず、この地域エリアの拡大に関しては、ニーズ等を調べてもらって、どれだけニーズがあるかを調べてもらえばいいかなというふうに思いますし、このデマンドタクシーの行き先なんですけども、先ほども言われたんですけども、黒部市の場合は三日市エリアと言われましたけども、三日市エリアとあいの風鉄道黒部駅、ホテルアクア黒部、マックスバリュー黒部コラーレ店、この4か所なんですよね。これをできるだけもうちょっと止まれる場所をもうちょっと広域にしてもらえばいいかなというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。
○議長(木島信秋君) お知らせいたします。
本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。
〔都市創造部長 山本浩司君挙手〕
○議長(木島信秋君) 都市創造部長、山本浩司君。
〔都市創造部長 山本浩司君起立〕
○都市創造部長(山本浩司君) デマンドタクシーの見直しにつきましては、答弁でも言いましたように、まず、地域住民の意見をよくお聞きして、また、他市町村の制度をよく勉強いたしまして、公共交通戦略協議会で議論してまいりたいと思っておりまして、その目的地の拡大につきましてもその中で議論していきたいと思っております。
〔2番 古川和幸君挙手〕
○議長(木島信秋君) 古川和幸君。
〔2番 古川和幸起立〕
○2番(古川和幸君) 分かりました。ぜひともまたご検討のほどお願いいたします。
次の質問でございます。
アグリプラザの件なんですけども、私はあの場所が主要地方道黒部宇奈月線と新川スーパー農道が交差する箇所でもあり、交通量も大変多くて、立地条件も大変よい場所だというふうに思っております。そして、私は実は土曜の日、KOKOくろべも行ってきたんですけども、2回行ってきました、朝と夕方、このマルシェのほうを見てきたんですけども、朝はやはり大変多くあったんですけども、やはり夕方は少ない。あそこにあるレジで食品にある、値段の書いてあるところに黒部市産と書いてあるやつが大変多くありました。
ただ、広い範囲でいう新川地元産、入善町、朝日町も多くありましたが、残念ながら他県のやつも商品も大変多くございました。トマト、ゴボウ、サツマイモ、ニンジン、にんにく、お茶のほうは愛媛、静岡、いろんな県からも入っていました。私はもしあの場所が集荷施設として再利用されるのであれば、以前アグリプラザで登録されていた方が再度あそこに増やす、商品を納めることができればKOKOくろべの商品量、品ぞろえもかなりアップすると思うんです。
今後の農家の育成も踏まえて、農家の将来の投資としても市とJAが一緒になって今後の活用について再検討してもらえたらいいなというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。
〔産業振興部長 高野 晋君挙手〕
○議長(木島信秋君) 産業振興部長、高野 晋君。
〔産業振興部長 高野 晋君起立〕
○産業振興部長(高野 晋君) まず、瑞彩マルシェへの登録者数は今200名弱であります。そのうちアグリプラザ東から移ってきた方が大体125件程度というふうに伺っております。閉店する前のアグリプラザ東の数というのが大体125から130件という中では、若干KOKOくろべのほうに、瑞彩マルシェのほうに行かなかった農家の方もおられるようではございますが、おおむねマルシェのほうに移っている現状は確認はできたところであります。
ただ、この野菜の出荷については、いわゆる基幹的な大規模農家だけでなく、小さな農家、多くの農家が出荷するというのが大事な取組でございます。そういう数というものがそろわないような状況ならばそろうような手段の一つとして、ご提案の件も多くの意見があれば農協のほうとしっかりと協議をしていきたいというふうに思っております。
〔2番 古川和幸君挙手〕
○議長(木島信秋君) 古川和幸君。
〔2番 古川和幸起立〕
○2番(古川和幸君) よろしくお願いいたします。
続いて、土地の有効活用についてなんですけども、先ほども言いました、旧宇奈月消防署の跡地、ぜひとも2024年、新幹線の敦賀沿線まで伸びますけども、北陸3県とJAグループが行うDC、デスティネーションキャンペーンにおける観光戦術に向けても今後ともぜひとも再検討していただいて、活性化につながるようになってもらえたらいいなというふうに思います。これは言うだけでございます。
そして、続いてとやま親学びについてでございます。
先ほど教育長のお話を聞けて大変よかったなというふうに思っています。私は昨年黒部市総合振興計画審議会、第5部会、教育分科会の委員もやっておりました。そこでも発言させてもらったんですけども、現在の子供の環境、子供における環境は新型コロナウイルス等に加わって、大変大きく変化しております。そして、残念ながらそのことに気づいていない保護者や地域の方がおられます。昨年度、私は市P連の会長をしているときに様々な問合せ等がございました。その中でも、やっぱり印象が強かったのは、コロナのきっかけによるひきこもりについてでございます。休校や濃厚接触者等が重なり、学校へ行けなくなった、親からの相談でございました。本人は一生懸命学校へ行きたいんですけども、気分や、また体調等もあり、行けない。家にいる時間が大変多くなった。そのことに対して、同居している祖父母から、なぜ学校に行かないのか、両親の教育の仕方が悪いんじゃないかと保護者に当たる。その間に入っている保護者がノイローゼになりそうと。今、私たちはこの時代の変化において、保護者における、コロナにおける現状が大変変化しているんです。そして、このことに関してもっと多くの方に知ってもらいたいと思います。そのためにもぜひ、先ほど市P連等でもやっていますし、単Pの学校でもやっているんですけども、地域、地区ごとに、公民館ごとにとまでは言いませんけども、ぜひともこのとやま親学びを普及してほしいかなというふうに思いますけども、教育長、いかがでしょうか。
〔教育長 中 義文君挙手〕
○議長(木島信秋君) 教育長、中 義文君。
〔教育長 中 義文君起立〕
○教育長(中 義文君) 今ほど議員からのお話にありました、祖父母からの相談、この内容等についてはまた親学びとは別の対応が必要かと思います。
一方、この親学びをもっと広くということでありますが、議員のほうでも先ほど質問のところでおっしゃっていたように、親学びは一つの回答を導き出す、いわゆるマニュアル的なものを学ぶのではないと、一番大事なのは、悩んでいる親が情報をお互いに共有しながらネットワークづくりもやっていくと、そういう意味では今、様々な状況の変化がある中で、今後機会あるごとに親学びというものを広めていくというか、強制的にやりますから来てくださいではなくて、それぞれの必要なところ、場合によっては祖父母も参加できるような1日公開であったり、あるいは今、コロナでできておりませんが、祖父母参観日というのも学校によってはやっておりました。そういうときに、こういうこともやっていますよという呼びかけ等はできるかなと思っています。また、PTAとも一緒に協力しながら子供たちのためにやっていきたいと思います。
〔2番 古川和幸君挙手〕
○議長(木島信秋君) 古川和幸君。
〔2番 古川和幸起立〕
○2番(古川和幸君) ありがとうございます。ぜひともお願いいたします。
最後に、14歳の挑戦について、市長からのご発言がありました。大変うれしく思っていますし、私もこの14歳の挑戦に関しては大変すばらしい事業だというふうに思っています。体験業種に関しては、本市には様々な業種もあります。その中でも、私はやっぱり黒部市の1次産業でもあります、先ほど橋本議員、金屋議員も言われました、農家、漁業の体験等も拡充していただけたらなというふうに思います。将来の後継者づくり、育成等、先ほど言いました、かっこいい大人に向けて、またぜひともそういうような体験もしてもらえたらいかがかなというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。
〔教育長 中 義文君挙手〕
○議長(木島信秋君) 中 教育長。
〔教育長 中 義文君起立〕
○教育長(中 義文君) 先ほど答弁の中で、市長のほうからも説明させていただきましたが、現在14歳の挑戦では、魚市場へ行ったり、農村とは言いません、農村体験とは言いませんが、農園等、農家のほうでの体験等もプログラムには入っております。ただ、ここ2年間コロナの影響で実施できず、職場体験ではなく、話を聞くというようなことだったんです。それで、今後も漁業や農業に携わっている方々への理解、そして、黒部市農業協同組合やくろべ漁業協同組合等、関係団体にも説明して理解をいただいた上で活動エリアを拡充していきたいと思っております。
〔2番 古川和幸君挙手〕
○議長(木島信秋君) 古川和幸君。
〔2番 古川和幸起立〕
○2番(古川和幸君) ぜひとも本当に子供たちに様々な体験、可能性は本当にいっぱいありますので、ぜひともかっこいい大人になれるように、そして、黒部で働いてもらえるように心がけていただきたいと思いますし、私たち保護者としましても頑張っていきたいかなと思いますけども、当局のほうもよろしくお願いいたします。
私からの再質問は以上となります。今後ともよりよい町、未来あるまちづくりについてまたよろしくお願いいたします。
以上で、私の個人質問は終わりたいと思います。
ありがとうございました。
〔2番 古川和幸君自席に着席〕
○議長(木島信秋君) お諮りいたします。
本日の会議はこの程度にとどめ、14日に延会いたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(木島信秋君) ご異議なしと認めます。よって、14日に延会することに決しました。
6月14日は午前10時開議、残る提出諸案件に対する質疑並びに市政一般に対する質問と、提出諸案件及び請願の委員会付託を行います。
本日はこれをもって散会いたします。
ご苦労さまでした。
散会 午後 5時01分...