富山県議会 2024-02-21
令和6年地方創生産業委員会 開催日: 2024-02-21
細川商工企画課長
・富山県
ものづくり産業未来戦略の改定に向けた検討
状況について
資料配付のみ
ワンチームとやま推進室
・
新川こども施設へのニーズ把握のための調査事業
について(
サンドボックス予算活用事業)
・再配達削減による
配送サービス持続化実証実験事
業について(
サンドボックス予算活用事業)
観光振興室
・高
付加価値旅行者実態調査事業(
サンドボックス
予算活用事業)について
航空政策課
・
空港コンセッション機運醸成事業(サンドボック
ス予算活用事業)について
・空港→富山駅
直行インバウンド無料バス運行事業
(
サンドボックス予算活用事業)について
・
アウトバウンドセミナー開催事業(サンドボック
ス予算活用事業)について
広域交通・新幹線政策課
・城端線・氷見線再構築実施計画の認定について
交通戦略企画課
・富山県地域交通戦略について
立地通商課
・県内企業の伏木富山港を活用した輸送の現況等に
係る実態調査事業(
サンドボックス予算活用事業)
について
労働政策課
・令和5年度富山県賃上げ・
人材確保等調査事業
(
サンドボックス予算活用事業)について
商工企画課
・最近の県内経済情勢
(4) 質疑・応答
嶋川委員
・台北便の定期便化について
藤井委員
・物価高騰対策、
なりわい再建の支援状況について
・ローカル5Gによる工場の生産性向上の取組につい
て
・観光列車の活用について
岡崎委員
・県内製造業の被災状況について
・地域交通について
・とやま
ロケーションシステムについて
井上委員
・「
地域団体商標制度」について
・「
企業版ふるさと納税」について
鹿熊委員
・賃上げ・人材確保等について
・人口減少について
2 針山委員長 報告事項に関する質疑及び所管行政一般についての質問に入ります。
質疑、質問はございませんか。
3 嶋川委員 私からは、台北便の定期便化について、3つ質問します。
1月31日に臨時便が就航いたしまして、富山から多くの方が台湾へ旅行などいろいろな形で行かれています。県議会議員からは、私は所管委員会の委員という強い使命感も持ちまして、私と鍋嶋県議、大井県議の3名で行ってまいりました。行ってきた印象や報告事項も兼ねて、少しお話をさせていただきます。
初日、台北にある中華航空さんの会社に行くと、建物の柱など、いろいろなところに富山の広告があり、また地下鉄の床一面にも富山をアピールする、いろいろなコンテンツが入った広告が出ておりました。
次の日ですけれども、県当局の方と現地のアテンドの方、旅行代理店の方が十数社集まって、現状の報告や意見交換をする昼食会の場がありました。そこに県議3名も呼んでいただき参加しました。
そういう旅行業者の方に対するアプローチは、1社ずつ行うのが通常の方法らしいですが、今回は、能登半島地震の影響もあって、一堂に会して、富山の状況もお伝えしながら、ぜひ日本に来てください、富山に来てくださいというPRの場だったそうで、大変珍しい場だったと。とにかく富山をアピールしなければいけない、また、富山の人柄のよさや台湾の方の親日感情の実感を伝えるなどの交流が何より大事だなと思いました。
台湾には初めて行ったのですけれども、非常に親日の地域であるなと感じました。大井県議に至っては、初日からテンションが上がり過ぎまして、リュックサックで行ったためか、見事にすりに遭いまして、かばんから財布を取られたと。財布の中に何とパスポートを入れていたんですね。でも、さすが親日ですね、パスポートをぱっと見て、あっ、日本の方だなと。パスポートだけ戻してもらっていたと。このエピソードを次の日にお話をしましたら、物すごい場が和みまして。台湾はすごくいいところだな、人柄がやさしいんだなと、こういうようなお話をしていました。何が大事かということでありますけれども、向こうのアテンドの方もおっしゃっておられましたが、こういう一堂に会して交流をする場所においては、やはり空気づくり──力が入っているんだよ、来ていただきたいんだよという空気づくりが大事であるということです。こういう話をしながら、富山から地酒や地場産の
リンゴジュースを持って行って、交流を深めて、非常にいい空気感で交流会が進みました。
私の印象としては、まだまだ3月の旅行客が少ないから、みんなで盛り上げて、またみんなでお客さんにPRして富山に行ってもらおうという空気感になっていました。
そこで、1月31日に臨時便が就航いたしましが、今お話をした2月1日実施の観光PR活動の成果は具体的にどうだったのか。また、それに合わせて、台湾側の旅行会社さんに多数参加いただきましたけれども、インバウンドに与える今回の能登半島地震の影響はどうなのか、
宮崎地方創生局次長にお伺いします。
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宮崎地方創生局次長 今ほど御紹介のとおり、2月1日に開催いたしました
富山臨時便販売意見交換会は、中華航空から台北支社長ほか3名、現地の旅行会社から11社、11名が参加、また、富山県からは県議会の嶋川委員ほか2名、交通政策局と観光振興室から8名が参加し、積極的な意見交換を行ったところです。
実際に台湾現地に出向いて意見を伺い、富山県の地震の影響について直接お伝えしたところ、向こうからは、地震の影響や復旧状況を伝えていただき、本当にありがたいということ、地震で休業した観光施設の復旧状況をSNSで発信するなど、その後のフォローも必要だと伺いました。あとは、キャンセルは少ないものの、新しい予約が現在入りにくいという悩みや、定期便化により、例えば
富山イン名古屋アウトなど、広域周遊の旅行商品を造成しやすくなる面もあるので、定期便化を期待するといった御意見もありましたほか、提案したコンテンツについて具体的な御意見、改善案も頂いたところです。
今ほど委員もおっしゃいましたように、このように直接、対面で意見交換を行ったことで、地震の影響を正しくお伝えできたこと、また、具体的な意見をお聞かせいただいたことは一つの成果だと捉えております。
明日、知事も直接旅行会社との意見交換を行いますが、航空会社や旅行会社等とのつながりを大切にしますとともに、SNS等で情報発信をさらに行い、本県誘客につながるよう努めてまいりたいと考えております。
5 嶋川委員 明日、新田知事が向こうの旅行代理店の方と意見交換をされるということで、
トップセールスをするのは非常に大きい意義があると思っていますので、また今後の成果につながることを期待しております。
続いての質問ですが、今ほど御説明もありましたとおり、地震の影響もあって新しい予約が入りにくい状況になっていると。実際に現地でも、3月の予約が少ないというのは伺っておりました。その後、就航後の富山発着便で、それぞれの搭乗率は今どのように推移をしているのか、
勝山航空政策課長にお尋ねいたします。
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勝山航空政策課長 台北臨時便の搭乗率につきまして、
チャイナエアラインに確認したところ、1月31日から2月14日までの搭乗率でございますが、
富山発台北着便が75.8%、一方、
台北発富山着便が86.6%となっていると伺っております。
7 嶋川委員 70%台、80%台ということで、思ったよりも搭乗率として非常に高い推移をしているなと思っております。
台湾訪問2日目の午後は、県議だけで向こうのスーパー、第一名店さんという日本の物を取り扱っておられて多店舗展開しているスーパーの方々と、意見交換をさせていただきました。富山の物はまだ扱っていないので、富山の商品を扱ってもらえないかという可能性を感じて意見交換させていただいたんですが、その方々もとても親日で、会員さんやお知り合いの方と団体旅行を組んで、日本を旅行しているということでした。ただ、ぜひ3月に日本に行っていただきたいと言いましたら、4月以降で組みたいというお話もありました。
だから、ニーズはあってもやはり航空便がなければ、なかなか来日につながっていかないのかな。せっかくの交流の機会も次につなげていきたいなと思っておりますが、報道でもありましたけれども、4月、5月にかけて、臨時便が就航するというお話でありました。今の搭乗率の数字も踏まえて、定期便化の見込みはどうなのか。大体どのぐらいのパーセンテージを保てれば、定期便を見込めるのかお尋ねします。
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勝山航空政策課長 県では、これまで
国際線運航再開の動きを踏まえまして、
チャイナエアラインと台北定期便の運航再開に向けた協議を重ねております。
定期便の再開に向けましては、アウトバウンドの需要確保が重要な課題と認識しております。現在、県内の商業施設を活用した懸垂幕、フラッグによる台北臨時便のPRを行っているほか、3月2日、3日の土日に、台湾観光協会と共催で台湾観光をPRするイベントを富山駅で開催予定としております。
台北便は、4月からの臨時便就航が決まっておりますが、4月は15日から29日の間に12便、5月は1日から29日まで20便、合計32便です。昨年度の春の臨時便が18便でしたから、大幅に上回る臨時便運航が決まっております。
一方で、3月31日から6月30日までの台北定期便については、運休することが決まっております。4月からの定期便化には至っておりません。このため、先ほどもお話がありましたが、明日22日、新田知事が台湾の
チャイナエアライン本社を訪問し、高星コウ(さんずいに黄)総経理に対して
トップセールスを行うことにしております。引き続き、県として粘り強く
チャイナエアラインに対して協議、働きかけを行ってまいりたいと考えております。
9 嶋川委員 昨年よりも臨時便の便数が大幅に増えることは大変ありがたいな思っております。
意見交換をしたときに、中華航空の台北の支店長さんもおっしゃっておられましたけれども、富山のために1機用意したというお話でありましたので、これを生かさない手はないなと思っております。定期便化すれば、私もまたもう一度と言わず、行きたいなと。その際はすりにも気をつけたいなと思っております。
10 藤井委員 私からは、まず、物価高騰対策、
なりわい再建の支援状況についてお尋ねします。
まず、1つ目、11月補正予算で計上した生活支援・
消費喚起プロジェクト支援補助金について確認します。11月補正予算は3か月前、前回の定例会のときに可決したものですけれども、随分前のことのように感じていて、いかに1月1日の震災以降、我々の生活というか、考え方というか、そういったものが変わったことかと思います。11月補正のときは物価高騰対策や賃上げをして、デフレからの完全脱却を目指していこうという国の指針もあったわけで、国からは
デフレ完全脱却のための総合経済対策として、たしか13兆円ぐらいの規模の予算をつけて、それに向けて推進していこうという話だったと思います。残念ながら北陸は、1月1日の災害によって、一気にそのムードが沈んでしまっているわけであります。
もちろん復旧・復興に最善を尽くすのですが、物価高騰という厳しい状況にさらに今回の震災が積み重なったので、当然ながら
デフレ完全脱却のための消費喚起策もしっかりと推進していきながら、復旧・復興支援も併せてやっていくことが必要になっていくと思います。
そういったことを実行していかなければいけない県職員の皆さんの御苦労を考えると、頑張っていただきたいという思いと、皆さんの体調やメンタルが大丈夫なのかなと、ちょっと心配もするわけであります。
そんな中ですが、
プレミアム商品券発行等の消費喚起策を支援する生活支援・
消費喚起プロジェクト支援補助金、こちらは3億円計上していたと思っております。募集を1月31日からスタートしているわけですが、現在の申請状況はどうでしょうか。震災の影響がかなりあるのではないかと懸念しているのですが、その状況も含めて、
久崎地域産業支援課長にお伺いします。
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久崎地域産業支援課長 商工団体や商店街等が取り組まれる
プレミアム商品券発行等を支援する生活支援・
消費喚起プロジェクト支援補助金につきましては、令和5年11月補正予算で繰越明許費として計上しております。来年度も事業を実施できるように措置した上で、去る1月31日から募集を開始したところでございます。
現在ですが、1件の申請があったほか、複数の団体から申請の相談をいただいているところです。まず補助金の募集開始から間もないこと、そして、直近の
プレミアム商品券発行事業の終了が年度の後半にあることもございますので、もともと来年度の実施を考えておられる団体もあるとお聞きしており、今後申請数が増えてくると考えております。
なお、現時点では、能登半島地震の影響により、本事業の実施を延期、あるいは断念するというようなお話はお聞きしておりませんが、直接的な被害を受けられた事業者が多い地域では、まずは復旧を優先される場合もあるのではないかなと考えております。
県では、国と連携し、商店街のアーケードや共同施設、街路灯などの設備の災害復旧やイベント等のにぎわい創出への支援を実施することとしております。特ににぎわいの創出事業につきましては、2月16日から募集を開始したところでございます。こうした復旧支援策と併せて、消費喚起の取組を効果的に実施することにより、地震の影響を受けた地域のにぎわいの回復にもつなげていけるように、しっかりと支援してまいりたいと考えております。
12 藤井委員 1件の申請というのは、商工団体でしょうか、商店街でしょうか、お伺いします。
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久崎地域産業支援課長 商工団体になります。
14 藤井委員 商工団体2,000万円、商店街200万円が上限だったと思いますが、まずは商工団体さんに手を挙げていただけたということです。おっしゃられるとおり、
にぎわい創出事業等もスタートしており、現場のほうではそういった取りまとめも大変だと思います。逆に商店街さんや商工団体さんなど、商売をされている方にとっては、たくさんのメニューがあり過ぎて、どこから手をつけていけばいいのかという御相談もあったりすると思いますので、また丁寧な支援をお願いします。
次に、専決処分された2月補正予算に関連して質問します。
国の被災者の生活となりわい支援のためのパッケージということで、先ほど
中谷商工労働部長からも御説明がありましたけれども、その中でも中小企業の被災からの再建を支援する、
なりわい再建支援の
事業者向け説明会がおとといスタートしており、今週で4回ですか、実施されるということであります。
なりわい再建支援には45.5億円の補正予算が組んであり、できるだけ速やかに事業者の再建を進めていただければと思うのですが、私の地域、富山市新庄エリアですけれども、結構中小企業が集積している場所があります。例えば問屋センターみたいなところや、
機械工業センター、製薬会社さんの工場もあったりするのですが、液状化現象でパイプなど地下の部分がかなり破損しています。ある薬品会社さんは、もう2月、3月はどうしてもストップせざるを得ないという状況で、新たに製造機のラインを全部入れ替えなければいけないという話も出ておりました。
精密機械や製薬を扱う企業の工場でも、かなりの被災状況ですけれども、製造ラインをストップしている事業者等も、今私が聞いている製薬会社さん以外にもたくさんあるのではないかと思っています。
まず、県での被害状況の把握について、
板屋地域産業活性化班長にお伺いします。
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板屋地域産業活性化班長 県では、能登半島地震の発生を受け、商工会議所、商工会を通じた被害調査をまず実施しました。そのほか特に被害の大きかった氷見、高岡、射水の新湊などの被災現場を私も視察し、被害の実態把握に努めております。
現時点で把握している中小企業等の施設、設備の被害額については、60億円ほどに積み上がっており、それに補助率を勘案しまして、2月
補正予算専決処分として
なりわい再建支援事業を計上しているものでございます。
また、被害のあった事業者からのヒアリングも行っており、先ほど藤井委員から御説明があったとおり、確かにラインが止まってしばらく休止しているところなど、いろいろな被害を実際にヒアリングで聞いているところです。
今回の震災の特徴としては、建物の壁、天井、配管等の損傷、それから設備、機械の異常、これには地震で少しラインがずれたといった箇所も含みます。液状化の話もありましたが、地盤沈下、隆起による敷地の陥没、亀裂は多くの被害が報告されており、また、液状化による地盤の損傷が海側以外でも、県内の広い範囲で発生していることをつかんでおります。
被災事業者の中には、当面の生産に遅れが生じないように、応急処置により生産対応されている事業者の方も多いと聞いております。今後、本格的な復旧の程度などを含めて、時間をかけて検討せざるを得ない事業者が出てくるだろうということも想定しています。
先ほど御紹介があった2月19日、先行して高岡、氷見で、被災事業者への支援
施策説明会を開催しました。会場参加と
オンライン参加を合わせ、合計で約430名、高岡は会場130名、オンライン100名、氷見はそれぞれ100名ずつということで、430名ぐらいの方に御参加いただきました。
質疑・応答の時間を十分取りまして、被災された事業者の皆さんから様々な被害状況等に関する生の声をお聞きしたところでございます。明日22日には、さらに魚津、富山でも開催することにしております。引き続き、こうした被災された事業者の皆さんに寄り添いながら、必要な支援が行き届くように、中小企業等の復旧・復興に取り組んでまいりたいと考えております。
16 藤井委員 2月19日の説明会には430名の方が参加されたということで、やはりかなり関心が高いんだなと思っております。
それで、今日は
なりわい再建支援事業のチラシを持って来ましたけれども、中身も拝見したんですが、難しいというか。基本的に元に戻すことが前提であり、壊れてしまって違うものに投資するときには、ある程度の条件があれば一応それも対象にはなるけれども、対象となるものに対して、細かい、かなりテクニカルな部分があると分かった次第であります。基本的には、地震で壊れたものを直すための補助金であって、もともと壊れていたり、古かったラインを新しく刷新するのは、対象にはなかなかしづらいということだと思います。何が地震の被害であって何が地震の被害ではないかを見極めるのもなかなか難しい中で、どういった運用をしていくのかはこれから詰めていくと思うのですけれども、その中で、いろいろな事業者さんからももしかしたら質問があったかもしれませんが、石川県は上限15億円なのに富山県は3億円であると。もちろんその3億円でも十分対応できる事業者さんもあるでしょうけれども、液状化の被害等があったところでは、石川県と同等の15億円まで引き上げる特例措置が必要な事業者さんもいらっしゃるのではないかと思うのです。そういったことに対しての対応はどうでしょうか。ラインがストップしてしまうと、単純にそのときの売上げが完全に止まってしまうわけじゃないですか。そういった売上げの減少に対する支援というのは、この
なりわい再建支援事業の中には見当たらないですけれども、こういったものに対する支援も含めて、どのように考えていらっしゃるか、板屋班長にお伺いします。
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板屋地域産業活性化班長 今回の
なりわい再建支援補助金の補助率は、中小・小規模事業者で4分の3、中堅企業で2分の1となっております。補助上限額が、今おっしゃられたとおり3億円であることを考えますと、被害額に換算すると中小で4億円ぐらい、中堅企業で6億円までの施設、設備等の被害額に対応できるものでございます。
県の被害調査や個別企業、業界団体等へのヒアリングを行っておりますが、現時点ではおおむねこの範囲内で収まっていると認識しております。しかしながら、先ほども申し上げたとおり、本格的な復旧の程度も含め、時間をかけて検討せざるを得ない事業者も多くおられます。施設の大規模改修等が必要となる場合は、復旧のための必要額、被害額が大幅に上振れする可能性も残されております。
このため、先月24日ですが、知事から経済産業大臣に対し、支援額が大きく不足する案件が明らかになった際には、改めて支援の検討をしていただくよう要望しているところでございます。
また、
なりわい再建支援補助金は、被災事業者の工場、店舗などの施設、生産機械などの設備の復旧費用等を支援するものであり、震災に伴う減収等のいわゆる逸失利益は対象外となっております。
被災事業者の事業再建に向けては、国が設けている小規模事業者持続化補助金災害支援枠では、売上げ減少の間接的な被害も対象となります。それから、県で2月26日から公募を開始する予定にしている中小企業トランスフォーメーション補助金、とやま中小企業チャレンジファンド事業もございますので、総合的に被災事業者様の状況を伺いながら、いろいろな補助金を活用していただき、生産性向上、新商品・サービスの開発なども含めて、売上利益を取り戻せるよう支援してまいりたいと考えております。
18 藤井委員 知事からも要望されたとのことですけれども、私たちも会派として、2月19日に党本部に行って、渡海政調会長に実質的な液状化対策等の要望をしてまいりました。
その中では、被災自治体がお金の問題でちゅうちょすることがないようにしっかり支援していきたいというお言葉をいただいております。その言葉を信じて、我々も富山県の中小企業や、被災された方々の支援をしっかりやっていければと思っておりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
続きまして、ローカル5Gによる工場の生産性向上の取組についてお伺いします。
富山県では、富山県ローカル5G活用生産性向上推進事業費補助金を、令和5年度に設けました。3回に分けて公募が行われております。デジタル田園都市国家構想の流れの中で、内閣官房が行っているDigi田(デジでん)甲子園2023というものがあり、インターネット投票は2月18日で締切りですけれども、富山県企業は2つノミネートされておりました。
その中でも、南砺市の中越鉄工株式会社さんととなみ衛星通信テレビ株式会社さんがタッグを組んだ事例では、工場と事務所にローカル5Gの環境を構築して高速ネットワークを整備することで、随分生産性が向上したという話であります。少しだけ説明すると、3DCADによる物すごく重たい設計図データがあったんですけれども、工場間を人間がUSBを運んでデータを取り込まないといけなかったものを、高速通信でファイルをやり取りすることができるようになったので、一気にファイルが送れるようになったという事例。あとは、ラインの中で、切断、穴空けの工程からバリ取り、また回線機を投げるところや途中、クレーンで移動するなど、工程ごとの機械作業があるのですけれども、それぞれの持ち場で作業員が全部チェックをしないといけなかったものをローカル5Gで自動化することによって、4人で見ていた作業が1人に減り、随分省力化が図れたという事例です。
もしかしたら、Digi田(デジでん)甲子園でいいところまで行くのではないかなと期待しているわけですが、ただ、ローカル5Gって、もう終わってしまった、もうブームが去ってしまったような感じがしておりまして、ローカル5Gによる生産性向上がどうもうまく推進していないというか、期待を下回っている感覚があります。
実際に今回の公募の応募件数、採択状況はどうだったのか。富山県はものづくりが非常に進んでいるところですし、ものづくりの生産性向上とローカル5Gというのは非常に相性がいいはずですけれども、そこまで盛り上がっていないような感じがしています。そのあたりの要因も踏まえて、
細川商工企画課長にお伺いします。
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細川商工企画課長 ローカル5Gは、デジタル技術とデータの利活用が進む工場における生産性向上など、Society5.0時代に不可欠な基盤として、活用が期待されているものです。
県ではこれまでも企業担当者向けの導入企業事例紹介セミナーを開催するとともに、ローカル5G活用生産性向上推進事業費補助金を設け、技術実証や計画策定を支援する導入検討実証枠や、基地局整備等を直接支援する本格導入枠により、具体的な活用事例の創出を目指しているところでございます。
令和4年度は、今御紹介のありました中越鉄工株式会社さんを支援しまして、加工作業の大幅な効率化を実現されておりますが、令和5年度は残念ながら本補助金の導入検討実証枠、本格導入枠ともに応募がなかった状況です。
一般的にローカル5Gは、高額な初期投資やランニングコストが課題とされております。また、県デジタル化推進室が令和3年に企業向けに行った調査においては、導入効果があるかどうか分からず、費用対効果を想定できないといった声が多かったことから、企業の関係者に導入コストに見合うメリットを実感していただくことが重要と考えております。
このため、来月に予定しているセミナーにおいて、国の税制優遇措置や複数社が1つの基地局を共同利用できる制度の周知とともに、県内外の好事例を具体的な導入効果と併せて紹介するなど、内容の充実を図っていきたいと考えております。
20 藤井委員 応募すらないというのは、本当に盛り下がっているなと思って、すごく残念です。ローカル5Gは初期投資として引いてくるだけで2,000万円から3,000万円ぐらいかかり、補助はそのうちの2分の1ですから、手出しもかなり大きくなるということで、中小企業的にはなかなか手が出しづらいということだと思います。最近、東大発ベンチャー企業が、200万円、500万円くらいの投資で利用できる分散型基地局といったものも開発されているということです。そういった技術の進化とともに、導入できるようになってくるかもしれませんので、諦めずにというか、ブレイクスルーできるようなことを県としても一緒に考えていかなければいけないのかなと感じておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
最後に、観光列車の活用についてです。
観光列車は、調べてみたら今150ぐらい全国で走っているらしいです。食事がおいしいこと、景観がいいことが売りになっているのですけれども、おすしを観光列車で食べることができるのは意外と少なくて、私が知っているのは、富山県内のべるもんたと一万三千尺物語以外だと、たまに限定メニューみたいな形で二、三あるぐらいという感じなので、握りたてのすしが車内で食べられることを、もっとアピールすればいいのにと思っているわけであります。
一万三千尺物語については、えちごトキめき鉄道の雪月花と相互乗り入れした一万三千尺春物語が昨年も運行していたと思います。今年も3月24日に走る予定ですけれども、即完売ということで、非常に好調だと聞いております。ぜひこういった観光列車を活用して、「寿司といえば、富山」のブランディング戦略に観光列車をもっと活用することを提案しますが、黒崎広域交通・新幹線政策課長にお伺いいたします。
21 黒崎広域交通・新幹線政策課長 観光列車の運行は、地域の観光資源を公共交通の利用に結びつける取組として、地域の魅力の創出、それから、鉄道をはじめとする公共交通の活性化の観点からも、大変有効な方策であろうと考えております。
今ほど委員から御紹介いただきました城端線・氷見線のべるもんた、それから、あいの風とやま鉄道の一万三千尺物語、こちらはいずれもすしを提供しています。すしを提供するだけではなくて、直接すし職人が乗車して旬の地魚を握りたてのすしとして提供しておられ、全国的にも非常に珍しい取組として大変好評を博しているところでございます。
来月24日に予定しているえちごトキめき鉄道との観光列車の相互乗り入れ企画、こちらも即日完売でしたけれども、具体的に申し上げますと、富山湾鮨コースとスイーツコースという2つのコースがあり、富山湾鮨コースのほうは、募集定員40人が予約の開始から約40分で完売したと聞いております。改めてすしの持つ訴求力の高さを実感したところでございます。
来月16日には北陸新幹線金沢-敦賀間が開業し、北陸三県の並行在来線がつながります。これを機に県では石川県、福井県、並行在来線三社と連携して、北陸3県並行在来線周遊促進キャンペーンを行うこととしており、その一環として観光列車の共同運行を検討しております。
あいの風とやま鉄道は三社の中では唯一観光列車を保有しており、高い運行実績を誇っております。こうしたノウハウを活用することは大変大事だと思っております。
その上で「寿司といえば、富山」のブランディング戦略も念頭に置きながら、鉄道の魅力はもとより、一万三千尺物語の名前の由来のとおり、4,000メートルもの高低差がある美しくダイナミックな地形、それから地質が生み出す富山湾の魚に代表される食の豊かさ、こうした魅力を県内外に発信していけるように、関係者と協議してまいりたいと考えております。
22 藤井委員 1つだけ皆さんに質問したいことがありまして、べるもんた、一万三千尺物語、両方とも乗ったことがある方、手を挙げてみてください。──ほとんどいませんね。観光を推進する部局としてこの状況でありますので、ぜひ県内視察の候補先の一つとして観光列車の乗車を提案させていただいて、私の質問を終わります。
23 岡崎委員 まず1問目は、ほぼ藤井委員の質問とかぶってしまうので、どうしようかなと思ったのですが、板屋班長にお聞きします。能登半島地震によって、製造部門でどんな被害が大きかったのか、その特徴について教えていただけませんか。
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板屋地域産業活性化班長 私も被災された事業者さんや工場を見に行っておりまして、特に氷見や伏木など、被害がひどかったところを見て来ました。私の見たところでは、製造の工場内にひび割れ、それから壁のクラック、駐車場等のクラックが大きい。一応何とか応急処置をして製造をされているところも多いですが、それも状況を見つつ、復旧の度合いを考えながら対応されていくことになるかと思います。
それから、精密機械も含め、ラインが少しずれたりしていることで、そのラインの調整に時間がかかり、なかなか難儀されていることも聞いております。
25 岡崎委員 恐らく、ひび割れや、工場自体にちょっと何かがあったというのは大したことないかもしれない。ただ、精密機械を扱うところでは、水平だったものが狂ったり、あるいは回転体で軸を持ちながら切削加工するものには、影響が大きい。今は判明していなくても、だんだん精度の面や、いろいろな面で被害が出る可能性があるとお聞きしていますが、そんな現状はつかんでおられますか。
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板屋地域産業活性化班長 なりわい再建支援補助金を、2月中には募集開始したいと思います。その中で、主に商工団体や支援機関の方々に、我々ではなかなか把握しきれない部分も含めて、いろいろ情報共有しましょうとお願いをしているところでございます。
これから復旧を検討するにあたり、被害については確定的な情報がなかなか出てこないものも多くありますので、そういった実態は、引き続きこの補助金をPRする過程において、情報を集めながら支援していければと思っています。
27 岡崎委員 私も近隣で聞いていると、応急処置をして操業しているということで、支援に期待をしている皆さんが結構おられます。先ほど藤井委員からもありましたとおり、ぜひまた丁寧に支援をしてあげてほしいなと思います。
続いて、地域公共交通について伺います。
令和5年度の県政世論調査の概要結果が、10月に示されました。そこで、公共交通機関をどの程度利用するかという問いに対して、「利用しない」、「年一、二回程度利用」との回答が約8割に上っているということでございます。
ほとんど利用していないなという感じです。県民1人当たり年50回利用することを目標にしていこうと、ずっと進めてきていると思いますが、地域公共交通計画が策定される中で、この目標をどうやって達成していくかはかなり大きな課題であります。城端線も氷見線もこれからいろいろやっていかなくてはいけませんが、どうやって利用者を増加させて、かつ持続性を持たせていくのか。このことについて、大変難解な質問ですが、
田中交通政策局長に御答弁をお願いします。
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田中交通政策局長 今ほど委員から御紹介ありましたけれども、県の地域交通戦略では、計画期間である令和10年度までに、県民1人当たりの地域交通利用回数が年間50回になることを目指しています。これは議論もいろいろあったんですけれども、高い目標を掲げてしっかり取り組んだほうがいいということで、こういう目標としたところでございます。
県政世論調査で、「利用しない」、「年一、二回程度の利用」の割合がかなり多いというお話がありました。ただ、利用促進の側面から見ますと、伸び代が大きいとも考えられるわけであります。昨日、地域交通戦略会議が開催されましたが、地域交通に関心を持ってもらい、積極的に利用していただくべき──「参画」という表現を使っているんですけれども、そういう意見がかなり出されております。
このため、戦略では、普及啓発を含め、地域交通を使いたくなる経済面、健康面、環境面等の効果の見える化、また、地域交通を日常的に使うきっかけをつくる利用促進の取組を関係者間で連携して行うなど、地域交通を中心としたライフスタイルへの転換を施策に位置づけました。
加えまして、沿線まちづくりとの組合せといいますか、そこへの参画、また、お店等が連携するなど、地域交通サービスとの連携を通じた県民の皆さんの参画施策を盛り込んでおります。
県としましては、この戦略に基づく施策を市町村、交通事業者はもちろん、幅広い関係者と連携しまして、持続可能な公共交通の確保に取り組んでいきたいと思っております。
29 岡崎委員 確かに、見方を変えると伸び代がたくさんあるということで、それは大きな展望だなとも思います。やはり転換していく意識づけというのが非常に大事ですし、今もノーマイカーデーの取組をやっておられると思いますけれども、今までやってきたことも少し点検をしながら、再度しっかりと県内企業の皆さんにも広げていっていただきたい。これからの公共交通は投資の時代へとかなり転換していくわけで、そういう意識づけをぜひしていただきたいなと思っています。
繰り返しますが、そういう呼びかけや点検というのは、私は大事だと思っていますので、ぜひ主導的に進めていただくよう、よろしくお願いします。
続いて、公共交通の利便性を高めるため、とやま
ロケーションシステムを導入してまいりましたが、このとやま
ロケーションシステムのPRについてお伺いします。
せんだって、私立高校で主権者教育をさせていただきまして、そのときにちょっと聞いてみたんです。校門の付近にバス乗り場があります。皆さん、ところで、バスがいつどこを走っているのか分かる、とやま
ロケーションシステムを知っていますかとお聞きしました。40人くらいのうち6人ほどがバス通学と言っていましたけれども、いや、知らないと。タブレットを開いてもらって、実はこういうのがありますよと紹介したんですが、非常に評判がよかったんです。せっかくあるものを知らないというのは非常にもったいなくて、ぜひ高校生の皆さんに、こんなものがあるんだよと広めてほしいなと思います。
有田
交通戦略企画課長も、一度教鞭をとられて、そういう講義をやられたとお聞きしましたが、とやま
ロケーションシステムの普及について、有田課長に御所見をお聞きします。
30 有田
交通戦略企画課長 とやま
ロケーションシステムの今の状況をまずお話ししますと、アクセス数、利用状況でございますが、運用開始した令和元年度が1日当たり平均587件でしたけれども、今年度1月末の時点では1日当たり平均773件まで増加しております。
運用開始当初よりも多くの方に御利用いただけるようになってきておりますが、背景としては、令和元年11月の運用開始以降、もともとは県内のバスを対象にリアルタイムの運行情報を配信しておりましたが、運用開始当初以降に市内電車、万葉線の運行情報の追加、MaaSアプリのマイルート経路検索画面上で、このとやま
ロケーションシステムのリアルタイム運行情報を確認できるようにするなど、サービスの改善、拡充を重ねてきました。また、今年度中には、富山地方鉄道の鉄道線の運行情報も、このとやま
ロケーションシステムに追加する予定です。
こうした取組を進めてきたところですが、今後さらにとやま
ロケーションシステムをより多くの方々に知ってもらい、利用いただくために、サービスの改善を引き続き進めていくとともに、PRも必要であると考えております。
昨日取りまとめました富山県地域交通戦略の中でも、各バス停や駅に対応したQRコードを作成し、自宅や沿線店舗などでも印刷、掲示できるようにするなど、とやま
ロケーションシステムの充実や利活用について、施策に位置づけているところです。
また、併せてこの戦略以外にも、一部の市町ではダイヤの改正時に住民に配付するバスの時刻表の中に、とやま
ロケーションシステムのQRコードや紹介を載せていただいております。
また、最近、県バス協会がとやま
ロケーションシステムPR用のポスターを新たに作成され、バスや市内電車での車内掲示も行っていただいております。
県と市町村、交通事業者などとともに連携を図りながら、とやま
ロケーションシステムのさらなる普及に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
31 岡崎委員 私もこの前バスに乗りましたら、バス協会のポスターを見ました。初めてではないかと思うのです。バスの中にとやま
ロケーションシステムの案内があったのは。もう少し早くやってくれればよかったと思うのですけれども、そういう感想を持ちました。
2点目ですが、位置情報というのは、正確な情報を常に提供しなくてはいけない。この正確性が薄れると、全く意味がないものになりますし、こんな不安定なものならもう使いたくないともなりかねない。したがって、そんなにしょっちゅうでなくてもいいので、発信側である県、そして運用を依頼しているシステム担当の企業、そして、運行している公共交通事業者、この三者でしっかりと運行状況を確認しておくことも私は大事だと思います。
たまたま私が乗ろうとしたバスの情報がシステムでは「調整中」と出ていて、情報が発信されていなかったのですが、バスは大体定刻どおり来たので、乗った時点で運転手さんに確認しました。実は
ロケーションシステムが働いていないですと話をしたら、ちょっと機械を触って、接触不良かなということでした。システムは復帰して3分後くらいに表示されたんですが、運転手さんに、出発前にまず確認をしてもらうことはできないか。私が乗ったバスだけではなくて、幾つか「調整中」と出ていて、システム担当の企業にも問合せをしておいてほしいなと思いますし、県にもたまに画面を見てもらいたいのですが、御所見をお願いします。
32 有田
交通戦略企画課長 とやま
ロケーションシステム上で「調整中」と表示される件ですが、その要因について、交通事業者に改めてヒアリングをいたしました。ヒアリングの結果、まずは運行する車両が急な故障等で、予定していた車両が変更になってしまい、とやま
ロケーションシステムにおける車両の切替えの設定が間に合わず、「調整中」と表示されていたケースがあります。このほかに、車両に搭載したとやま
ロケーションシステム用の位置情報を把握する機器の電源が入っていない、誤ってその電源を落としてしまっているなどの人為的なミスが要因であるケースも考えられるというお話でした。
とやま
ロケーションシステムをより多くの方に信頼して利用いただくためには、先ほど答弁で申し上げたサービスの改善、拡充、PRに取り組むだけではなくて、交通事業者、そのほか関係者の皆さんにおいて適切に運用していただくことも同様に重要であると考えております。
現在県では、とやま
ロケーションシステムの基となるデータについて、ダイヤ改正時にデータ更新を適切に行っていただくべく、バスを運行する交通事業者、また、コミュニティーバスを運行する市町村の担当職員を全て集め、研修会を定期的に開催しております。また、運行情報が正常に配信できていない路線を発見した場合には、その都度これまではその路線を運行する事業者に個別に改善を要請してまいりました。
今後は、御指摘も踏まえ、先ほど御紹介しました研修会、皆さんが集まるような場を通じ、とやま
ロケーションシステムの運用上に発生した事案、その課題や改善策などを交通事業者、また、コミュニティーバスを運行する市町村と全体で共有するなど、とやま
ロケーションシステムの関係者による適切な運用の徹底を促してまいりたいと考えております。
33 岡崎委員 やはり共有をしているということが大事だと思うのです。運行情報を提供することにどういう意味があるのか、ここをしっかりと皆さんで共有しておくことが大事です。
とかく、スタートしたらあとはもうほったらかしというのは、ちょっと言い方がきついですけれども、やはり安定的に発信していかないといけません。せっかく作ったものが意味をなさなくなってしまうので、ぜひまた注意をして、進めていただきたいなと思っています。
最後です。最近、デジタルサイネージが
ロケーションシステムと連携して、JR富山駅前に設置され、県立中央病院も整備をされて、ロビーの改修もしていただき、非常にいい感じになっていました。田中局長にも、非常にいい感じになりましたねとお礼も申し上げました。
病院に訪れる人のバス利用人数は、外来1,700人が来るうちの100人だというお話も聞いていますが、その100人の皆さんというのは、何も好き好んでバスを利用して来ているわけではないと思うのです。やはりバスしか足がないからバスで来ていらっしゃるわけで、そういった意味では、寒いところで待たせるわけにはいかない。このような思いで有田課長にもよくお願いをして、予算化をしていただいて、やってきたわけですが、非常にモデル的な感じになっていて、これはいいなと思いました。
それで、聞くところによると、富山市民病院は新年度予算に計上して、サイネージをつけていきたいとお話を伺っています。そのほか、自治体病院でない富山大学附属病院、済生会病院、日本赤十字病院など、比較的大きなバスターミナルを持っている総合病院にも、ぜひサイネージをつけてあげたらいいのではないかなと思い、実は私、富大附属病院で少し話をしていました。病院側はちょっと考えてみますということで、事務局長の方が県や市に問い合わせたらしいです。
デジタルサイネージをつけるための支援は、自治体限定なのですか。ほかの自治体以外の病院関係では、補助メニューはありませんと回答されたそうです。多くの県民の皆さんがいろいろな病院に通われますが、サイネージ設置にはそんなにめちゃくちゃ高いお金がかかるわけでもありません。ぜひ患者さんの負担を減らすため、そういう設備を整備できるように、予算に配慮をいただけないかなと思いますが、見解をお伺いします。
34 有田
交通戦略企画課長 とやま
ロケーションシステムの運行情報を案内するデジタルサイネージを、病院などの施設へ設置することについては、委員からもお話しいただいたとおり、外で待つことなく、快適かつ安心にバスを利用して通院、帰宅できるようになるなど、利便性、快適性の向上につながる有効な取組の一つであると考えております。
これまでの例として、先ほど御紹介いただいたとおり、令和4年度は県立中央病院にデジタルサイネージを設置しました。今年度は、富山駅前にあるバスロータリーのデジタルサイネージの設置支援を行うなど、主に県有施設や市町村、交通事業者が事業主体となるような施設におけるデジタルサイネージの設置の推進に取り組んできたところでございます。
さらに、今後の施策について検討した富山県地域交通戦略会議では、昨日、戦略を取りまとめたところですが、この取りまとめた戦略の中では、最寄りのバス停や鉄道等の運行情報を案内するデジタルサイネージを設置するなど、地域交通サービスを中心としたまちづくりに向けた地域の取組を推進することを施策として位置づけております。
駅や公共施設に限らず、多くの方が利用する病院をはじめとした施設なども、地域交通サービスの利用を促すまちづくりにとって非常に重要な要素であると考えておりますので、この戦略に基づく施策について、市町村等幅広い関係者と連携しまして、今後着実に推進していきたいと考えております。
35 岡崎委員 具体的にそういう支援もしていきたいと受け止めていいんですか。
36 有田
交通戦略企画課長 来年度予算の中身についてはまた改めて審議いただくことになりますので、今の段階では、この計画に基づいて、しっかり施策を推進してまいりたいと、意気込みを表明させていただきました。
37 岡崎委員 非常に微妙なニュアンスですが、ありがたいと思います。
最後に1点、
ロケーションシステムのピーク時の利用人数は把握されていますか。
例えば、雪が降ったとき、がつんと上がるんですよね。
38 有田
交通戦略企画課長 手元に詳しいデータがないので、また改めてお渡ししますが、以前にあった大雪の日などには、アクセス数がやはり如実に上がっていましたので、そういった特定の日に利用が集中することも、状況として把握しております。
39 岡崎委員 恐らく市役所と県庁の前を走っているような大きなバス路線は、ほとんどシステムを見なくてもいいですよね。そういう大量に輸送している路線は、もうひっきりなしにバスは走っているんです。5分、どんなに遅くても10分間隔で走るので、またすぐバスが来ると。とりわけ駅前まで向かうようなバスは必ずそこを通りますから、あまり運行情報は見られていないのではないかなと思います。ただ、郊外に行けば行くほど、バスは1時間に1本だったりしますので、これはもう運行情報をがん見ですよ。いつバスが来るのかなと。そういうことで、ぜひ安定運用に努めていただくようにお願いいたしまして、質問を終わります。
40 井上委員 今日は大項目が2問あります。先日のブランディング対策特別委員会では、時間が足りず質問できませんでしたが、せっかく答弁をつくっていただいたのに申し訳ないなと思って、今日質問をします。
最初に、
地域団体商標制度についてお伺いします。
いわゆる特許庁が登録します、地域ブランドとして知られている
地域団体商標制度でございますが、特許庁のホームページによりますと、この制度は2006年4月1日から導入されています。現在全国で大体750件を超える登録があり、富山県の登録数は、今年1月末現在で、私が調べたところ13件であったように思います。
例えば、入善のジャンボ西瓜、富山湾鮨などが含まれておりますけれども、まず、この
地域団体商標制度のメリットについて教えていただきたいと思います。それと2006年の開始から全国で750件というのは意外と少ないなと感じており、これに登録されると縛りがあったり、何かデメリットでもあるのか、そのあたりも教えてください。
また、これまで県ではこの制度に対してどのように関わってこられて、申請者等に支援してこられたのか、長守デザイン・クリエイティブ産業振興班長に伺います。
41 長守デザイン・クリエイティブ産業振興班長
地域団体商標制度は、地域ブランドの保護による地域経済の活性化を目的として、平成18年度に導入されております。地域の名称と商品名などの組合せからなる名称を商標として登録し、独占的に使用できる制度です。
この制度を所管する特許庁は、3つのメリットを紹介しています。1つ目は、不正使用には民事、刑事の両面で対抗することができ、ライセンス契約により他者に商標の使用を許諾できること。2つ目は、取引の際の信用度や商品の訴求力の増大につなげられること。3つ目は、商標の独占的使用により組織の強化、ブランドに対する自負が形成されることを挙げており、大手企業とのライセンス契約や共同商品開発、販売額や輸出額の増加につながった事例とともに紹介されております。
また、地域の名称と商品名などの組合せからなる文字商標は、通常全国的な周知がなければ登録できないところ、この地域団体商標は周知の要件が一定の地理的範囲に緩和されており、全国的に有名になる前でも名称が保護されて、商品のブランド力の向上につなげることができるものです。
一方、留意点などとして、登録後10年ごとに更新登録料を伴う手続が必要なこと、登録後は指定商品の記載を修正できないこと、通常の商品と違い、譲渡や特定の者のみ使用できる権利である専用使用権の設定ができないことなどが紹介されております。
県では、この制度が始まった平成18年度に、富山県地域団体ブランド発信応援事業費補助金を創設いたしまして、商標の出願に必要となる特許庁への出願料、出願及び先行調査に要する弁理士または弁護士への手数料について2分の1を補助してきたところであり、これまでに15件の出願に活用されています。
42 井上委員 15件の出願に補助して、13件登録されたということなんでしょうか。
43 長守デザイン・クリエイティブ産業振興班長 15件のうち11件が登録されておりまして、あと4件は登録できなかったという状況でございます。
44 井上委員 たしか私がホームページで見たら、1月31日現在、富山県は13件と書いてあったような気がするんですけれども、同じ項目のものもあるのかもしれませんね。
45 長守デザイン・クリエイティブ産業振興班長 現在登録されております13件のうち、県の補助金を活用しないで登録につながっているケースもございますので、その辺の不一致があります。
46 井上委員 そういうことですね。全部が補助金を使っているわけではないと。
メリットもある一方、更新登録料が必要ということを初めて知りました。
近県の状況を見ますと、私が調べたところ、石川県が36件でございました。福井県が20件、一番多いのが京都府で68件でありました。次いで兵庫県が46件、北海道38件となっておりました。
最近はこの商標登録はいろいろな事例に広がっています。例えば、聞かれたこともあるかと思いますけれども、最近特に有名になってきた、東京の戸越銀座商店街があります。岐阜県の飛騨高山宮川朝市という朝市も登録されています。商店街や朝市でもどんどん認められてきていまして、いずれもブランド力を高めて地域おこしにつなげたいという狙いがあるわけであります。
そこで、地域ブランドを守ったり、そしてまた、新たに地域ブランドを創造し育てていくためにも、県としてもっと積極的に商標登録に向けて支援していくべきではないかと考えますが、班長の所見をお伺いします。
47 長守デザイン・クリエイティブ産業振興班長 人口の減少により市場が縮小する中、富山県の産業が持続的に成長するためには、本県ならではの資源を活用した新たな価値の創出やブランディングによる付加価値の向上を図る必要がございます。地域団体商標はブランド化を推進し、県外市場はもとより拡大するインバウンド需要や電子商取引、海外などの新たな市場を開拓し、産業の振興や雇用の創出、知名度やイメージの向上、地域の活性化につなげるためにも有効なツールであると考えております。
現在富山県では13件の地域団体商標が登録されております。都道府県別に見ますと、滋賀県、奈良県、大分県と並んで全国20番目の多さとなっております。富山県では令和2年に登録されました高岡漆器を最後に出願実績がないことから、まずは生産者に制度が十分に周知されているか、出願に当たっての課題はないかなど、その原因を調べてみる必要があると考えております。
さらに、本制度を活用して効果を上げている具体的な事例を調査して、登録の候補と考えられる生産者等の皆さんに紹介するなど、関係部局と連携し、本県産業の振興と地域活性化を促進してまいりたいと考えております。
48 井上委員 とてもいい制度だと思いますので、ぜひPRをしてください。
次に、
企業版ふるさと納税についてお伺いします。
ふるさと納税ですから、担当は税務課なのかなと思ったのですが、調べてみますと、企業版については地方創生局が担当していらっしゃるということで、お伺いします。
企業版ふるさと納税制度は、平成28年度に創設されまして、簡単にいうと、国が認定した地方公共団体の地方創生プログラムに対して企業が寄附を行うと、寄附額の最大9割までが税額控除されるという制度であります。自治体側からしますと、民間資金の活用ができますし、事業の原動力にもなり、ひいていえば関係人口の増加にもつながる、よいことづくめではないかと考えます。企業側にとっても、自治体を通して企業のPRが十分してもらえますし、新たなパートナーシップの構築ができる。そして、ゆかりのある地方で恩返しができる、地域貢献ができるものです。
内閣府によりますと、全国では、令和4年度の金額ベースで、前年比1.5倍の341億円が寄附されたということです。そして、件数でいえば、1.7倍の8,390件になっていまして、前年度に引き続き大きく増加しているところであります。
そこでお伺いしたいんですが、富山県における
企業版ふるさと納税の近年の推移と今年度の実績について、その概要と評価を、荻浦地方創生・移住交流課長さんにお伺いします。
49 荻浦地方創生・移住交流課長
企業版ふるさと納税の本県への寄附の過去3年間の推移を見ますと、令和2年度が4件で330万円、令和3年度は8件で760万円、令和4年度は27件で約6,585万円となっております。今年度につきましては、本日時点で41件、約1億1,300万円となっており、全国の傾向と同様に、本県においても年々実績が増加しております。
この制度については、県ホームページやパンフレット、また、首都圏でのイベントの場なども活用して、制度そのものや御寄附いただく県事業のPRを積極的に行ってまいりました。また、寄附を頂いた際には、県からの感謝状贈呈の様子を報道で取り上げていただき、ホームページを通じて企業名等を紹介してまいりました。
それに加え、今年度からはホームページに企業ロゴも掲載し、企業にとって寄附のメリットが一層高まるよう取り組んできております。全国的な
企業版ふるさと納税制度の浸透と併せまして、こうした取組が本県への寄附の増加につながっていると考えております。
なお、今年度の寄附のうち、令和6年能登半島地震における被災地支援の御趣旨で寄附をいただいたものが、本日時点で23件、7,870万円となっております。地震災害をきっかけとして、県外の企業様が富山県を支援しようというお気持ちが高まったことも、今年度の寄附増加の大きな要因になっていると考えております。
50 井上委員 制度ができてからかなり伸びていますね。そして、地震対応ということで、義援金的な納税が7,800万円もあると。ありがたい話だと思います。
そこで、通告していませんけれども、昨年なり今年なりの金額は、全国順位でどれくらいになるのか分かりますでしょうか。
51 荻浦地方創生・移住交流課長 すみません、今手元に資料がないので、後ほど御報告させていただきます。
52 井上委員 通告していませんでしたからね。すみません。
次に、
企業版ふるさと納税の仕組みを活用して、専門的知識やノウハウを有する企業の人材を地方自治体へ派遣することを通じて、地方創生のより一層の充実強化を図るため、令和2年10月に
企業版ふるさと納税人材派遣型が創設されました。
昨年、私も定例会の質問で取り上げたところ、知事から、本県でも第一生命保険株式会社さんから派遣を受けている、今後とも積極的に活用していきたいという答弁をいただきました。この第一生命さんは、令和4年度のたしか大臣表彰も受けていらっしゃる会社だったと思っております。
そこで、この
企業版ふるさと納税人材派遣型のこれまでの実績と、それをどのように評価していらっしゃるか。また、今後この制度の活用に向けてどのように取り組んでいかれるのか、荻浦課長にお伺いします。
53 荻浦地方創生・移住交流課長
企業版ふるさと納税における人材派遣型の実績につきましては、委員から御紹介いただいたとおり、1件になります。今年度に第一生命保険株式会社さんから人材を受け入れまして、男女共同参画や女性活躍の推進に関する分野において、職場等における性別による無意識の思い込みの解消や、県内企業が行う先進的な女性活躍の取組への支援などに従事いただいております。
民間企業で培った専門的知識やノウハウを有する人材が県の業務に携わることで、組織の活性化や多様化する行政ニーズへの対応など、大きく貢献いただいております。来年度も引き続き当該業務に従事いただくこととしております。
この制度の活用のためには、県と企業側のニーズが一致することが前提であり、受入れ側となる県庁においても、県が求める人材を受け入れるための体制整備が重要であると考えております。
今般の第一生命からの受入れを通じ、勤務条件の調整や受入れ準備のためのノウハウが得られたことから、今後企業側から人材派遣型の活用について申出をいただいた際には、庁内関係課がスムーズに受入れ体制を整えることができるよう、活用の手引など仕組みの整備に取り組んでまいりたいと考えております。
54 井上委員 県にとっても、企業側にとってもいい制度だと思いますので、ぜひ積極的に取り組んでください。
全国の事例を見ますと、ICT関係の技術者、SEといった人に来てもらっていたり、それから、中山間地域対策で、富山県でいう地域コンシェルジュのような役割をされる人材を受け入れている県もあります。待っているだけではなくて、こちらからぜひ来てもらえませんかとお願いするような取組も必要だと思いますので、よろしくお願いいたします。
55 鹿熊委員 まず、賃上げ・人材確保等についてであります。
先ほど、
サンドボックス予算で行った富山県賃上げ・人材確保等に関する調査の説明がございまして、その調査結果が出ました。それに関連して質問いたします。
まず、県内企業の賃上げの概況はどうか。大変抽象的な質問でございますが、答弁においては類型別なども教えていただければと思います。
56 長嶋雇用推進班長 富山県賃上げ・人材確保等に関する調査結果では、令和5年度の県内企業の賃上げの状況について、全体の92%の企業が賃上げを実施しております。また、正規雇用労働者になりますが、賃上げ率を見ると、5%以上引き上げた企業が12%、4%台が10%、3%台が17%、2%台が19%、賃上げ率が2%未満にとどまる、または賃上げを実施していない企業は43%と、4割を超えている状況です。
また、賃上げの理由を見ると、多くは従業員のモチベーション向上70%、物価上昇への対応51%、離職防止43%などでありました。
県内の有効求人倍率が1.41倍と引き続き高い水準にある中、県内企業は人材確保のため、エネルギー、原材料価格高騰等の厳しい経営環境の中で、賃上げを迫られている状況にあります。
なお、賃上げを実施した企業の割合を規模別に見ると、従業員301人以上では98%と非常に高いのに対して、31人以上300人以下では94%、30人以下では87%と、割合は低くなっております。
また、業種別に見ますと、低いところで、電気、ガス、水道業、あとは運輸業、飲食店、宿泊業が83%になっておりますが、おおむねどの業種も9割程度となっております。
57 鹿熊委員 実質賃金について、物価上昇を上回る賃金のアップがあるかどうかでありますが、全国的には実質賃金のマイナスが続いていますけれども、富山県の状況はどうなのか、質問いたします。
58 長嶋雇用推進班長 厚生労働省が今月6日に発表した毎月勤労統計調査によると、全国における昨年12月の実質賃金は、前年同月比1.9%減、21か月連続のマイナスとなっております。
富山県における実質賃金も全国と同様の傾向で、おおむねマイナスの水準で推移しております。賃金の伸びが物価上昇に追いついていない状況が続いております。
59 鹿熊委員 分かりました。まだまだ物価上昇を上回る賃金のアップには至っていないということです。
それで、県内企業の賃上げ・人材確保に関する、県がいろいろと実施している行政支援を活用しているかどうかの調査もしております。それによりますと、調査に回答した企業に対する割合が、ビヨンドコロナ補助金に関連するものを除くと1から2%台と、とても低いという結果が出ております。例えば、富山県賃上げサポート補助金だと1.6%、富山県キャリアアップ奨励金だと2.5%、経営改善サポート資金は1.3%という結果が出ているようです。
また、行政支援を活用しなかった理由では、支援を知らなかった割合が30から40%台、分かりづらい、手続が煩雑の割合はそれぞれ10%台となっております。さらに、いずれの支援策も利用したことがない企業が全体の46.5%と、半数近い状況です。
一方で、この調査によれば、多くの企業は賃上げ・人材確保のために生産性向上、業務効率化、また、コスト削減、賃金の引上げ、従業員のスキルアップ等に取り組んでいる現状があります。問題意識を持っていて、それに対する取組はいろいろやっているけれども、それを支援する県の行政支援制度については、あまり使われていないという現状であります。せっかくの制度なのにとてももったいないなと思うのです。
これらを踏まえますと、もっともっとこの制度の周知をすべきではないか。また、支援が活用しやすくなるような改善が必要ではないかと伺えます。
そこで、こういったこれまでの補助金、現在進行中の補助金、これから新年度で検討されている補助金もあろうかと思いますが、まずはこれらの調査結果をどのように見ておられるのか。そして、これらの補助制度がもっと活用されるように、どのように取り組むのか。
中谷商工労働部長にお聞きします。
60
中谷商工労働部長 中小企業の継続的な賃上げ、人材確保のために、生産性向上、人への投資の取組を支援するいろいろな制度を設けているところでございます。
支援を必要とする企業にはしっかり届けなければいけない。全部の企業にお使いいただく必要があるかというと、元気な企業もおられますので、支援を必要としない企業もおられるとは思いますが、御紹介いただいた数字になっていることは、非常に大きな課題であると考えております。
例えば賃上げサポート補助金は、国の業務改善助成金に県が上乗せ補助をするものです。県と国が一緒になって利用促進を図っていきましょうという意図で設けております。
その中で、この賃上げサポート補助金の支援対象についてですが、長嶋班長から話がありましたように、小さい企業で賃上げが進んでいないということで、30人未満の企業を対象にしておりまして、全体から見ると、そのパイは少なくなっていることがあります。
それから、もともと支援が必要ないと回答しておられる企業が3割ぐらいございます。ビヨンドコロナ補助金も生産性を上げるための補助金、先ほど言いました国の業務改善助成金も、賃金を上げるためにどうやって生産性を向上させるかという投資の補助金で、かぶっているところがあります。国の制度はいろいろ手続も難しいというのもあって、ビヨンドコロナ補助金は大変活発に利用いただいていますが、賃上げサポート補助金の利用率はかなり低くなっています。
ただ、大きな問題として、活用しなかった理由で、支援を知らなかった、それから、分かりづらい、申請手続が煩雑といった声が多く寄せられております。こういったものについては、制度の周知、利便性の改善が必要と考えておりますし、また、ベースとなる助成金が国の労働局所管ですので、お互いに課題を共有して、連携した対応が必要だと考えています。
そして、制度の周知という点で、今回の調査を行った動機の一つに、我々のほうにも制度が十分認識されていないという思いがありました。この調査を広く県内の企業に行うことによって、知らなかったですよね、この機会に知って、ぜひ興味を持ってくださいと、そう広く周知する意味もございます。
この調査の結果、こういう制度があるんだなとある程度御認識いただけたのかなと思っています。
この後、商工団体、金融機関を対象としたオンラインの説明会を開催することを検討しています。また、検索エンジンですっと見られるようにしないと、県のホームページを探していてもどこにあるのか分からない状況ではまずいと思っていまして、その改善を図っていきたいと考えております。
それから、申請書類の軽減、電子申請の対応。国の助成金でもあるので、私たちだけでは取り組めないのですが、こういう課題もお伝えしてやっていきたいと思っています。
そういったことで、関係団体、労働局と協力して、制度が使われるように取り組んでまいります。
61 鹿熊委員 ぜひ今の御答弁の線に沿って、取り組んでいただきたいと思います。
もう1点部長にお聞きしたいのは、パートナーシップ構築宣言についてであります。
賃上げするときには、その原資がなくてはできません。そのときには、価格転嫁がしっかりなされることがとても大事で、このパートナーシップ構築宣言というのは、はっきり言うと、そのための制度だろうと理解しております。
そこで、県内においてパートナーシップ構築宣言をした企業数と、全体に占める割合はどれぐらいなのか。また、価格転嫁の現況はどのように認識しておられるのか。併せて、今後どのように価格転嫁の推進を図っていくのか。
価格転嫁は言うまでもなく労務費、原材料費、エネルギー価格等の上昇分について、しっかりと取引価格に反映していくことで、とても大事なことであり、これが一つの焦点ではないかと思っておりますので、そういう趣旨で質問をしました。
62
中谷商工労働部長 昨年2月22日に県内経済5団体と連携いたしまして、その強化をしていきましょうと、パートナーシップ構築宣言登録の拡大に取り組んでまいりました。
昨日2月20日時点の登録企業数は835社で、この1年間で4倍に増加しました。機運の醸成にかなりつながったと考えております。
ただ、この5団体に所属している会員企業、団体数は重複していますが単純に合計すると、全体で2万7,000社あるうちの800社、900社ですから、割合だけ見ると、これで十分かというと、そういうものではないと考えております。
一方で、国の価格転嫁に関する調査が行われておりますが、そこでは、徐々に改善しています。特に物価や資源、については、価格Gメンの調査や、大企業に対する厳しい指導があって、ある程度進んできている。そうすると、最終消費価格に転嫁ができるので、お互いに転嫁をしていきやすい。
ただ一方で、労務費につきましては、明確に何%と示しにくいため、これを価格転嫁していくには、まだいろいろ課題があると思っています。
それと、労務費に価格転嫁をしてしまうと、要は最終価格まで転嫁してしまうと、いつまでたっても実質賃金は上がらないことになってしまいますので、その間で生産性を上げる、労務費の分を生産性で吸収する。それから、大企業の潤沢な利益の中で、ある程度飲み込んでもらう。そういうことが必要になってくると思っています。
そのサプライチェーン全体の中で共存共栄していく、そういう理解を大企業の皆さんにも持っていただく必要があると考えています。
県では今年度、各経済団体が実施するセミナー、研修会でのPR活動、相談窓口で対応を支援してまいりました。中小・小規模事業者における価格交渉力の強化、価格上昇分を踏まえた原価計算ノウハウの習得も重要だと考えています。
そのために、当初予算案では価格転嫁に関する事業を計上しています。労務費の上昇分を転嫁していく際のノウハウも、私どもも十分に把握できていない部分もありますので、その実態を把握する調査を実施します。それから、発注側企業と価格交渉に向けた助言を行うための経営指導員といった方々との情報交換などもしっかりやっていきたいと考えております。
今後とも関係団体の皆さんと協力をして、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
63 鹿熊委員 2万7,000社のうちダブりがあると思いますが、この5団体がちょうど1年前の2月22日に、労働界、県、そしてまた経産省、厚労省、労働局等々と一緒にパートナーシップを宣言したと。その主要メンバーに経済5団体がおられるわけなので、800社、900社だけでは少ない。2万7,000社のうちの3%、4%なので、この数字を上げていくことはとても大事ではないかなと思うのですが、見通しはどんなものですか。
64
中谷商工労働部長 大きな企業にパートナーシップを結んでいただくことがすごく大事だと思います。内訳を見ますと、例えば経済同友会は20%ぐらい。それから、経営者協会もやはり二桁くらいの率になっています。小さな企業もおられますが、上位に立つ企業にこそ頑張って引っ張ってもらいたいと思います。経済同友会でもいろいろな研修会や会議を開いていただいていますので、こういった動きを推進していきたいと思っています。
65 鹿熊委員 それでは、2つ目の質問、人口減少について何点か質問します。
昨年12月に、厚労省の国立社会保障・人口問題研究所が公表したところによると、富山県の推計人口は、2050年、約25年後は76.2万人になると。2020年比26.4%減になるという推計が出ました。石川県は20.8%減、福井県は25.3%減で、いずれも富山県の26.4%減よりも減少幅が小さいです。なぜ本県の減少率がこの2県に比べて大きいのか、とても気になります。
当然分析はしておられるだろうと思いますので、この減少率をどのように分析しておられるのか、荻浦課長にお聞きいたします。
66 荻浦地方創生・移住交流課長 初めに、先ほどの井上委員の御質問にありました
企業版ふるさと納税の全国順位について、お答えします。
本県への
企業版ふるさと納税額は、令和3年度の760万円は全国39位、令和4年度の6,584万5,000円につきましては、全国11位となっております。
それでは、鹿熊委員の御質問にお答えします。
国立社会保障・人口問題研究所の地域別将来推計人口によりますと、本県の人口は2050年に76万2,000人で、2020年から26.4%減と推計されております。委員御指摘のとおり、石川県の89万7,000人で20.8%減、福井県の57万3,000人で25.3%減と比較して、減少率が大きくなっております。
社人研の資料によると、この推計は、国勢調査報告による令和2年10月1日現在の人口を基準として、ここに人口動態率などの近年の統計データを基に仮定値を当てはめて将来人口を計算しております。これらの仮定値は、最も古いもので平成17年以降の統計データを基に算出されております。
そこで、近年の北陸三県の人口統計データの中から、例えば総務省の住民基本台帳人口移動報告により、過去5年ごとの転出超過数の推移から社会動態を見ると、この3県の中で富山県の転出超過が最も大きいとは言えませんでした。一方で、厚生労働省が発表する人口動態統計において、過去5年ごとの推移によって自然動態を見たところ、富山県の合計特殊出生率は北陸三県で最も低く、また、死亡率は最も高くなっており、その結果、自然減少率が最も大きくなりました。
こうしたことから、今般発表された将来推計人口において、本県の減少率が石川県や福井県よりも大きいことには、近年の人口における自然動態の傾向が影響しているものと認識しております。
67 鹿熊委員 そういうことであれば、自然増減の差が縮まるように、少子化対策により力を入れなくてはならないだろうと思います。
社会動態は、北陸三県中で特に悪いわけではないということでしたが、次の質問に入りますけれども、先月30日に総務省から住民基本台帳人口移動報告2023年の結果報告が出て、それによれば、本県の転出超過数は587人増えて、1,862人の転出超過だと。この転出者数の増加数は北陸三県で最大です。石川県は101人転出超過が増えております。福井県は逆に244人転出超過が減っております。
この傾向がもし続くとすれば、社会動態においてもよくない状態になっていきます。そこで、昨年の転出超過数が増えたことを踏まえ、1,862人の転出超過でありますが、昨年の移住者数はどうであったのか。また、若年層、女性の流出はどうだったのか、その他、転出超過数の増加をどう分析しているのか質問いたします。
68 荻浦地方創生・移住交流課長 総務省の住民基本台帳人口移動報告2023年によりますと、本県の転出超過は、委員から御紹介のあったように1,862人で、昨年比587人拡大しております。北陸三県では最大の拡大数です。一方で、転出超過数自体を見ますと、石川県の2,461人、福井県の3,408人と比較すると、最小となっております。
もう少し長いスパンで、コロナ禍前の2019年からの推移を見たところ、三県ともに、2019年から2020年にかけて転出超過が縮小しておりますが、その後、2023年にかけて再び転出超過が拡大している状況が見受けられました。一方で、その拡大幅を見ますと、石川県と福井県は、2021年から2022年にかけて最も大きくなっておりますが、本県については、1年遅れの2022年から2023年にかけて最も大きくなっております。
こうしたことから、住民基本台帳人口移動報告2023年において、本県の転出超過数が北陸三県最大となったのは、コロナ禍の影響の表れ方が反映されたものと推測しているところです。
なお、この報告による15歳から34歳の若年層女性の転出超過数を見ると、本県は1,133人、石川県は1,423人、福井県は1,451人となっており、僅差ではあるものの、本県の転出超過数が最小となっております。
移住者数につきましては、各県ごとの定義が異なり、なかなか比較しにくいため、先ほどから引用しております住民基本台帳人口移動報告の他都道府県からの転入者数で比較すると、転入者総数の大きいほうから、石川県、富山県、福井県の順でした。
69 鹿熊委員 ならしてみれば、特に富山県で転出が激しいわけではないという傾向だと説明を聞きました。ぜひこれからも、この社会増減においても、社会減がより低く収まるよう、いろいろな対策を打っていくことが大事だろうと思います。
そこで、3番目の質問です。
厚労省社人研の推計人口にある2050年76万2,000人というのは、現在の県人口ビジョンで掲げる2050年85万9,000人という目標の達成は無理だということを示しているのではないかと思うのです。人口ビジョンをもし見直さないのであれば、現在の富山県の人口減少対策は、もっともっと抜本的強化が必要ではないのかと思うわけでありますが、いかがでしょうか。
70 荻浦地方創生・移住交流課長 富山県人口ビジョンは、平成25年に示された国立社会保障・人口問題研究所の地域別将来推計人口に基づきまして、国の「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」の考え方を勘案しつつ、国から提供された地域経済分析システムなどのデータを活用して、平成27年に策定したものでございます。
このビジョンでは、県民希望出生率1.9をベースとしまして、若年世代の転出超過を改善することで、2060年の総人口80.6万人を、目指す将来の人口としました。その後、平成30年に社人研が新たな推計人口を示しましたが、県では2060年に80.6万人の目標値は変えず、自然増減と社会増減の改善により目標の達成を目指すこととして、様々な施策に取り組んできているところでございます。
そうした中で、委員から御紹介ありましたとおり、昨年12月に社人研から示された最新の推計人口によると、本県の総人口は、2050年に76.2万人まで減少するとされており、現在の人口ビジョンの数字、2050年85.9万人と比べますと、御指摘どおり9.7万人の乖離が生じているところです。
こうした状況を踏まえ来年度は、国から今後提供される見込みの人口動向分析・将来人口推計のための基礎データや、地方人口ビジョン策定のための手引などに基づき、さらに来年度中に示される見込みの国の新たな長期ビジョンも勘案して、本県人口ビジョンの現行目標値の検証及び人口ビジョンの見直しに着手する必要があると認識しているところです。
いずれにいたしましても、人口減少対策は待ったなしの課題であると考えており、引き続き自然増減と社会増減の改善に、部局横断的に取り組んでまいりたいと考えております。
71 鹿熊委員 分かりました。
来年度においては、人口ビジョンの検証、また見直しの必要があるだろうという答弁でございました。
最後の質問になりますが、これらを踏まえて
竹内地方創生局長にお聞きいたします。
人口減少が地域社会経済に様々な問題をもたらすと言われておりますが、改めて、どのような課題をもたらすのか、その見解を質問します。また、これらの課題に対して、持続可能かつ多様で成長する富山県をつくっていくために、より戦略的に人口減少問題に取り組む体制が必要ではないかなと私は思っています。本格的に人口減少問題に取り組むべきだとの思いからの質問ですが、答えられる範囲で、どのような課題があるのか、そして、このままの体制でいいのかについて、お聞きいたします。
72
竹内地方創生局長 人口減少は、経済活動を支える担い手の不足、サービスの質や産業競争力、そして、地域社会の機能の低下、投資先としての魅力の低下による成長力の低下、税収減、そして自治体の担い手不足、行政サービスの低下を招くなど、社会のあらゆるといっていいほど多くの面に影響を及ぼす課題だと認識しております。
本県では、人口ビジョンに併せてとやま未来創生戦略を策定し、持続可能で活力ある未来に向けた様々な施策に取り組んでまいりました。その結果の中には、移住者数の増加や、女性就業率が高く維持されていること、若年層の正規雇用率が上昇したこと、男性の育児休業取得率の向上など、成果を上げたところもございます。一方で、先ほどから委員御指摘のとおり、本県の人口減少には歯止めがかかっておらず、厳しい状況にあると認識しております。
人口減少は、何か1つの突出した対策で状況が好転することはなかなか難しいと認識しており、地方自治体の総合力が試される課題であり、総合的、網羅的な取組による対応が必要であろうと考えております。
まず、人口減少を抑制する対策として、結婚、出産、子育ての願いがかなうように環境を改善し、出生数を増やすことで、自然減に歯止めをかける。そして、県内高等教育機関等の充実や、産業振興や若者の雇用創出、そして、移住促進、こういったことで、社会増減の均衡を図ることが必要ではなかろうかと考えております。
また、その上で、人口減少を前提とした施策も重要であろうと思っております。若者、女性、高齢者、そして外国人など、様々な人材が働きやすい環境を整え、労働力を確保するとともに、労働生産性を向上させる。また、交通ネットワークの整備や健康寿命の延伸、そして地域コミュニティーの活性化に取り組むことで地域の総合力を高め、人口減少社会への適応を図ることも必要だろうと思います。
こうした取組を、部局を超えて進めるとともに、市町村とのワンチームでの取組や、産学官金の連携を図ることが、私ども地方創生局の使命だと認識しており、引き続きこの使命を果たしてまいりたいと考えております。
なお、今回の社人研の推計結果によれば、東京都を除く46道府県において、2020年以降の総人口が減少しており、東京一極集中が進むとされたところです。人口減少は本県、また北陸三県特有の課題ではなく、地方に共通する課題です。
県では、これまでも国に対し、税源偏在の是正や移住の促進、政府機関の地方移転、地方大学の振興など、東京一極集中是正に向けた取組を提言、要望しております。今回の結果も踏まえ、また、県議会の先生方、そして全国知事会等とも連携し、引き続きこの東京一極集中是正について、しっかり働きかけを行ってまいりたいと考えております。
73 鹿熊委員 まさに自治体の総合力が問われています。
もう1つ、人口減少を前提にしてどういう社会をつくっていくかについては、おっしゃらなかったけれども、教育は人づくり、人への投資であり、大変大事だと思っております。それも含めて総合力が試されていると、おっしゃるとおりだと思います。
74 針山委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、これをもって質疑、質問を終わります。
2 陳情の審査
75 針山委員長 次に、陳情の審査に入りますが、今回は付託されておりませんので、御了承を願います。
以上で付議事項についての審査を終わります。
この際、ほかに何か御意見等はありませんか。──ないようでありますので、これをもって委員会を閉会いたします。
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