富山県議会 2016-02-01
平成28年2月定例会 一般質問
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◯議長(横山 栄君)ただいまから本日の会議を開きます。
報 告
2 ◯議長(横山 栄君)日程に入るに先立ち、御報告を申し上げます。
同僚議員高平公嗣君には、昨日午後10時29分に急逝されました。まことに痛惜の極みでございます。
この際、高平公嗣君の御冥福をお祈りするため、議会として1分間の黙祷を捧げたいと思います。
御起立願います。
〔全員起立〕
3 ◯議長(横山 栄君)黙祷。
〔黙祷〕
4 ◯議長(横山 栄君)黙祷を終わります。着席願います。
故高平公嗣君に対する追悼の辞
5 ◯議長(横山 栄君)この際、亡くなられた高平公嗣君に対して、県議会を代表して私から追悼の言葉を申し上げたいと存じます。
〔議長退席、副議長着席〕
〔議長横山 栄君登壇〕
6 ◯議長(横山 栄君)追悼の言葉。
昨日、不帰の人となられました高平公嗣さん、今、目にしみるような純白の花に飾られ、一昨日まで元気な姿で着席しておられましたあなたの議席を眺めつつ、富山県議会を代表して追悼の言葉を申し上げます。
あなたは、平成7年4月、地域住民の大きな衆望を一身に担われ、
富山県議会議員に初当選され、以来、連続6期21年の長きにわたって県政の発展と住民福祉の向上に、全身全霊を傾けて精励されてこられました。
この間、
富山県議会議長、副議長、
農林水産常任委員長、新幹線・
総合交通対策特別委員長などの要職を歴任され、県民目線に立った政治の信条のもと、県政の各般にわたる重要課題に情熱をもって取り組まれるとともに、議会の適正かつ円滑な運営に貢献されるなど、常に議会の中心的存在として県政の発展に偉大な足跡を残されたのであります。
とりわけ、北陸新幹線の整備促進に積極的に取り組まれたほか、立山・黒部地域の観光振興や山村振興を初め、消防体制の充実強化、中国遼寧省との国際友好親善など、実に多くの分野にわたり際立つ活躍をしてこられました。
また、本年4月からは、
自由民主党富山県議会議員会の会長として、国や政府に対する富山県の重点事業要望や政策提言、国政と県との調整などに多忙な日々を送ってこられました。
昨年、県民待望の北陸新幹線が開業し、富山県政がこれから大きく飛躍しようとするとき、今後ますますあなたの手腕、力量に期待するところ、まことに大なるものがありました。しかるに今、不帰の人となられ、とわの旅路につかれましたことは、まことに惜しみて余りあるものがあります。私
たち県議会議員一同、ひとしく痛惜の念にたえないところであります。
この上は、議員一同、あなたが愛してやまなかったふるさと富山県のさらなる発展に力を尽くしてまいることをお誓い申し上げる次第であります。
ここに、あなたのありし日の面影をしのび、生前の御功績をたたえるとともに、謹んで哀悼の誠を捧げ、ひたすら御冥福をお祈り申し上げまして、お別れの言葉といたします。
平成28年3月9日
富山県議会議長横山栄。
〔副議長退席、議長着席〕
7 ◯議長(横山 栄君)次に、知事から弔意を表するため発言を求められておりますので、これを許します。
石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
8 ◯知事(石井隆一君)故高平先生に対する追悼の言葉を述べさせていただきます。
富山県議会議員高平公嗣さんが、昨日、忽然として逝去されました。一昨日の本会議においてもお元気そうなお姿を拝見しておりましただけに、あまりにも突然の訃報に接し、とても信じがたく、まことに痛惜の極みと申し上げるほかありません。
これまでも、この本会議場で、県政の重要課題について熱心に議論させていただいたことが思い起こされまして、人の世の無常を改めて痛切に感じたところであり、ここに心から哀悼の意を表したいと存じます。
高平さんは、平成7年4月、衆望を担って
富山県議会議員に当選されました。以来、連続6期21年の長きにわたり在職され、県民目線に立った政治を信条に、経営企画など、3つの常任委員長、新幹線・
総合交通対策特別委員長、
防災対策特別委員長、県議会議長を初め、
自由民主党富山県連総務会長、幹事長、副会長など、多くの要職を歴任されました。
この間、県議会屈指の政策通として、議員提案条例など、政策の立案や実行に全力を尽くされ、県政の重要課題の進展に多大の御尽力をいただいたところであります。
また、消防、観光、スポーツなど、多くの分野で会長等を務められ、富山県の発展に御貢献いただきました。
さらに、私自身も、初めて知事に就任させていただいたころから今日に至るまで、何かとお世話になり、御指導をいただいたところでございます。
このように、高平さんは御見識が高く、また相手の主張にしっかりと耳を傾ける姿勢や面倒見のよさ、誠実かつ気さくで明るいお人柄から、議会はもとより、各界から厚い信頼を集め、また旺盛なチャレンジ精神と果敢な行動力と、ふるさとを愛する心をお持ちの、まことに立派な方でありました。
本県においては、県民の皆さんの長年の悲願でありました北陸新幹線が開業し、1年が経過いたします。この新幹線の開業効果をしっかり持続させて、富山県の新たな発展、飛躍につなげていく必要があり、国の地方創生戦略を生かしながら、とやま未来創生、元気とやまの創造に向け、全力を尽くしているところであります。
このような重要な時期こそ、高平さんには県政にとって今後とも大変大きな役割を担っていただくことを御期待申し上げておりましただけに、まことに残念でなりません。
高平さんが強く実現を目指しておられました県政の多くの課題につきましては、議員各位とともにその実現に努力することをお誓い申し上げます。
ここに、富山県民を代表いたしまして、生前、長年にわたり地方自治の進展にお尽くしいただきました御功績と御労苦に対しまして、深甚なる敬意と感謝の意を表しますとともに、心から御冥福をお祈り申し上げまして、追悼の言葉といたします。
平成28年3月9日
富山県知事石井隆一。
9 ◯議長(横山 栄君)これより本日の日程に入ります。
10 ◯議長(横山 栄君)日程第1、県政一般に対する質問並びに議案第1号から議案第65号まで、議案第68号から議案第80号まで、報告第1号及び報告第2号を議題といたします。
議案第68号から第80号まで
11 ◯議長(横山 栄君)議題のうち、本日提出されました議案第68号から第80号までについて知事から提案理由の説明を求めます。
石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
12 ◯知事(石井隆一君)ただいま上程になりました議案につきまして御説明申し上げます。
議案第68号から第80号までは、平成27年度の一般会計及び特別会計の補正予算の追加であります。一般会計の補正予算額は306億1,263万円の減額であり、この結果、予算総額は5,592億9,456万円となります。
歳出の主な内容としましては、
人事委員会勧告に基づく職員の給与改定に伴う給与費を追加することとしております。あわせて、貸付料充当などに伴う
新幹線整備事業負担金の34億円の減を初め、公共事業等の事業費の確定に伴い、所要の補正を行っております。
特別会計につきましては、
収入証紙特別会計など12会計について、所要の補正を行うものであります。
以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
何とぞ慎重御審議の上、適正な議決をいただきますようお願い申し上げます。
県政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑
13 ◯議長(横山 栄君)これより各議員による県政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
通告がありますので、順次発言を許します。
瘧師富士夫君。
〔16番瘧師富士夫君登壇〕
14 ◯16番(瘧師富士夫君)おはようございます。
尊敬すべき高平先生の突然の逝去の知らせに際し、全く残念、寂しくて、痛惜の念にたえません。尊敬すべき高平先生の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、先生が情熱をかけて取り組んでこられた、さらなる富山県発展のために、私たちが力を合わせて頑張ることをお誓い申し上げ、以下、質問に入らせていただきます。
まず、農業の関係について伺います。
農家の減少と耕作放棄地の増加は、農業政策の重要課題であります。この課題を解消しないと日本の農業の未来はないとして、分散された農地を集め、効率よく栽培が可能な一団の農地を形成し、耕作放棄地を取り込むことで無駄になっている農地を減らしながら使える農地を整理する、すなわち農地の集積を進め、農業を効率化し、農家の所得を上げていかなければならないわけであります。
そこで、攻めの農業の目玉政策として一昨年創設されましたのが、各都道府県別に設置された
農地中間管理機構でありました。農地集積を加速化させ、農業経営を拡大したい担い手に利用させて、生産性の向上を図るというものです。
この政策の目標は、今後10年間で担い手の農地利用が全農地の8割を占める農業構造を実現させるというものですが、受け手がいなければ借りてもらえない、借り上げ期間は10年以上、農地の賃料は受け手次第で異なるなどの理由で、全国的にはあまり進んでいないとの声が聞こえてきます。
もともと集積率の高い本県では、この
農地中間管理機構のこれまでの実績をどのように捉え、今後、どのように取り組んでいかれるのか、石井知事に所見を伺います。
米需要の減少により米価が低迷する中、農業収益を上げるためには稲作主体の農業から園芸作物を加えたバランスのとれた農業構造への転換が求められて久しいわけであります。
大規模園芸産地の育成を目指してスタートした1億円産地づくりの取り組みにより、戦略品目の出荷量は年々拡大し、全品目の販売額は、平成27年度には、取り組み前の平成21年度から倍増し、約9億5,000万円となっています。中でも、JAとなみ野のタマネギでは、関係機関が総力を挙げ、販売額が約3億円の大きな産地に成長してきています。さらにJAとなみ野では、タマネギを6月から7月に収穫した後の水田を利用して、ニンジンやブロッコリー、カリフラワーの作付を進め、ニンジンも
県内トップクラスの産地となっています。
このように、戦略作物と他の品目を組み合わせた水田フル活用の取り組みを県内に波及させ、園芸生産を拡大し、農業所得の増大を図っていくべきと考えますが、どのように推進していかれるのか、
須沼農林水産部長に伺います。
栽培農家の減少や高齢化、労働力不足といった課題克服が求められる中で、
チューリップ球根栽培の生産拡大と作業の省力化を図るために取り組まれてきたのが、
チューリップ球根ネット栽培体系確立事業であります。昨年度、
富山仕様ネット栽培専用機械が開発され、さらに今年度は機械のロボット化がなされ、現在、実証試験の段階に入っております。
今後は、
球根植え込み収穫ロボットの小型軽量化した2号機の製作に向けて取り組むこととなります。機械の実用化には少なくとも2年から3年を要するため、これからもハード、ソフト両面での県の支援が必要と考えますが、この
チューリップ球根ネット栽培事業の平成28年度の取り組みについて、農林水産部長に伺います。
先日の
農林水産委員会では、TPPが発効された場合、県内の農林水産物の生産額が2013年度時点から最大で3億円余り減少し、特に安価な輸入肉と競合する畜産分野の影響が大きく、品目別では牛肉の影響が最も大きいとの報告がありました。
畜産を取り巻く環境は現時点でも厳しい状況にあります。全国の肥育農家の多くは、子牛を繁殖農家から買い取り、厳しい衛生管理と適正な飼育環境で、食肉にするべく手塩にかけて飼育されます。その子牛取引価格が5年前の2倍近くにまで高騰し、肉食ブームの裏で肥育農家が悲鳴を上げておられます。
この背景には、子牛の産地、宮崎を襲った口蹄疫や東日本大震災などをきっかけとした繁殖農家の離農などにより、子牛の供給頭数が減少したことによるものであります。
そこで、子牛取引価格の高騰が本県の肥育農家に与えている影響はどの程度なのか、本県の豊かな自然ときれいな水で育まれたとやま牛を食のブランドとしてこれからも守り育てる必要があると考えますが、今後、どのように畜産振興に取り組まれるのか、農林水産部長に伺います。
日本の美しい農村や食の安全を世界にアピールし、地域の伝統継承や観光客増加につなげるために、農水省の有識者会議は、新年度に日本農業遺産を創設すると決めました。砺波平野の散居村は、まさに日本の農村の原風景、日本の稲作農村を代表する景観の1つと言われており、次の世代に残したい貴重な財産だと考えます。
散居村の生い立ちには農業が深くかかわっており、また屋敷林がもたらす生物の多様性や癒やしの効用、地球温暖化防止など、現在の屋敷林の保全に取り組む活動は、美しい農村全体が博物館という思想に基づく
地域づくり活動であります。
砺波平野の散居村は、
国連食糧農業機構(FAO)が認定する世界農業遺産には及ばないとしても、今回新設される日本農業遺産には認定される対象条件にあると考えますが、石井知事の御所見を伺います。
次に、教育問題について伺います。
障害者に対する差別的取り扱いを禁止し、公的機関に必要な配慮を義務づける
障害者差別解消法が4月に施行され、本県においても条例が施行されます。
障害者差別解消法は、障害がある子と障害がない子がともに育ち合う
インクルーシブ教育の理念を背景に成立したとも言われるように、特に教育機関に求められるものが大きいと思われます。
これまでも、各学校、地域で
インクルーシブ教育的な配慮がなされてきましたが、学習指導要領が改定されない中で
障害者差別解消法が施行になり、そこで差別の禁止はもちろん、合理的配慮の提供が法律上義務化されます。改めて、意識を持って学校運営に当たらなくてはならないと考えます。
障害者側から要請があれば、無理のない範囲で手を差し伸べることを義務化する合理的配慮の提供について、どのように認識されておられるのか、また施行を目前にして、まだ認知度の低い状況の中で、どのように意識啓発していかれるのか、渋谷教育長に伺います。
私は、1月末に、
砺波ラグビー協会の役員として、南砺市、小矢部市、砺波市の小学校22校を回り、体育授業にタグラグビーを活用してくださいと普及活動を行いました。昨年の
ラグビーワールドカップ・
イングランド大会における日本代表チームの歴史的快挙の影響もあってか、予想した以上に手応えを感じました。
ただ、少し気がかりだったことは、既に体育授業でタグラグビーを採用している教員のほとんどが男性教員であったということであります。文部科学省の調査性別にみた体育指導の得意度の割合では男女差が大きく、女性教員は体育の指導が不得手な傾向にあるとの結果が出ています。そして、全国の小学校教員の女性比率は、平成27年度で62.3%と、小学校教員の多数を占めるのが女性教員であります。
そこで、体育の苦手な子が意欲的に授業に取り組んでいけるように、また、生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育むために、小学校の女性教員が自信を持って体育を指導できるようになることが必要だと考えますが、教育長に所見を伺います。
訪日外国人観光客が激増し、また
北陸新幹線開業により県内観光客が増加するなど、国内の観光需要が増えており、さらに2020年
東京オリンピック・
パラリンピック開催がその追い風になります。こうしたことから、魅力ある
旅行プランづくりや観光地としての開発問題など、日本人がこれから観光力を身につけていくことは必要であり、特に観光面では何かとPR不足が指摘される本県にとりましては、取り組むべき課題ではないかと思います。
そこで、子供たちの興味・関心を喚起させ楽しく学べる観光教育の視点に立った社会科の授業も考えられるのではないでしょうか。観光から地域を学ぶことが、ふるさと教育やホスピタリティの醸成にもつながると考えますが、以前は観光・地域振興局長を務めておられた渋谷教育長に所見を伺います。
2020年
東京オリンピック・パラリンピックに向けて国内外の選手と住民が交流する機会を設ける都道府県、市町村をホストタウンに認定し、国が財政措置する制度が新年度から本格化いたします。
既に1月の第1次登録では、北は北海道から南は九州まで44件が決まり、それらの自治体では、学校教育を含めた地域交流の準備が進められています。年内中に2次申請、3次申請を受け付ける予定になっており、本県としてもスポーツの振興、国際交流の活性化、富山の知名度アップのために取り組むべきと考えますが、石井知事の所見を伺います。
昨年の
公職選挙法改正により選挙権年齢が引き下げられたことを受け、特に高校生を対象とした主権者教育をより充実させる動きが出てまいりました。今回増加する有権者は、全有権者の2%にすぎないわけでありますが、政治への参加意識を高め、投票行動の習慣化のきっかけになることを期待いたします。
主権者教育は、教育といっても、その全てを学校側に背負わせることなく、学校側と選管側が役割分担を明確化し、連携しながら推進するべきであると考えます。
富山県
選挙管理委員会では、教育委員会と連携し、県内の高校に選管職員が出向く出前授業や模擬投票を行っておられます。ことしの夏の参議院選は決してゴールではありませんので、これまでの取り組みの感触を踏まえ、今後どのように主権者教育に取り組んでいかれるのか、
新田経営管理部長に伺います。
次に、介護問題について伺います。
介護を家族だけでなく社会全体で支えようと、2000年に介護保険制度がスタートしましたが、本県の要介護認定者及び認定率は年々増加しており、2014年において、それぞれ5万5,697人、17.9%となっています。また、団塊世代が75歳以上となる2025年には、認定者数は約7万9,000人に、認定率は23.6%に、それぞれ増加する見込みとなっています。
一方、介護分野における人材不足は深刻化しており、喫緊の課題となっています。有効求人倍率は2倍を超え、新設された介護施設では介護士がなかなか集まらず、開設が大幅に遅れるといった事態もあり、また在宅系介護士の年齢層は高く、後継者問題はより深刻化しております。どの分野においても、新卒者を中心とした若い世代が参入しないと、なかなか業界の活性化にはつながらないと考えます。
今後、2025年に向け、本県としてどのように介護人材の育成確保に取り組んでいかれるのか、井内厚生部長に伺います。
私事ですが、2年前に、砺波市
ヘルパーステーションにおきまして、ヘルパーさんに2日間同行し、在宅介護の現場を体験したことがあります。限られた時間の制約の中で手際よく、お年寄りに対して身体介護や生活援助を提供し、その時々に応じて適切な言葉で語りかけるヘルパーさんの姿に、熟練のスキルと介護職としての誇りを感じました。と同時に、介護職は命をあずかる仕事だけに誰でもいいというわけにはいかないなと思いました。そのときの私はどうであったかと申しますと、所在なくおろおろするばかりで、お年寄りとのかみ合わない会話に苦笑いを浮かべていました。あれが
介護ボランティアだったとしたら、お粗末としか言いようがありません。
そこで、厚生部の平成28年度予算の中に
介護ボランティア養成講座実施事業費とありますが、介護職員の負担軽減のために、ボランティアの役割をどう位置づけ、どのように活用されるのか、厚生部長に伺います。
介護人材不足が今以上に深刻化すれば、現在勤めておられる介護職員の負担が大きくなり、介護サービスの質の低下が懸念されます。介護サービスの質の向上を図るためには、介護現場で働く職員一人一人がやる気を持って取り組むことが何より重要であると考えます。また、職員のやる気を引き出すように、介護事業所の職場環境を改善することで介護事業所のサービスの質の向上も図られていくものと考えます。
県として、介護職員の意欲を高め、介護事業所のサービス向上を図るため、どのように取り組まれるのか、厚生部長に伺います。
2015年の
介護保険制度改正によって、主に軽度者と言われる要支援1、2の層のサービス体系が大きく変更されました。要支援1、2のサービス体系のうち、訪問介護、通所介護の部分だけが、従来の予防給付という形態から介護予防・
生活支援サービス、いわゆる総合事業という制度に移行され、要介護認定調査を経ずに簡単なスクリーニングを受ければ利用可能になるというものであります。また、サービスを受ける利用者の健康次第では、介護の専門でない人も
生活支援サービスを提供できることになります。
ただし、この総合事業には経過措置が設けられており、市町村の判断で2017年4月までに実施すればよいことになっています。すなわち、権限が市町村に移譲されたことで、頑張る市町村とそうでない地域との地域間格差が生じるのではないかと危惧いたしますが、このことについて、県としてどのように認識されておられるのか、最後に井内厚生部長に伺いまして、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。
15 ◯議長(横山 栄君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
16 ◯知事(石井隆一君)瘧師議員の御質問にお答えをいたします。
最初に、
農地中間管理機構についての御質問にお答えをいたします。
本県では、全国に先駆けて集落営農の組織化など、また法人化などに加えまして、農地中間管理事業を平成26年度から大いに活用しまして、積極的に取り組んでおります。
農地中間管理機構の昨年度の実績のうち、担い手に新たに集積した面積が597ヘクタールとなり、県の年間集積目標面積2,330ヘクタールの26%を占めまして、農地集積に係る機構の寄与度が全国トップの評価を受けたところであります。今年度の新規集積面積は、昨年度を超える620ヘクタール程度に増加する見込みとなっております。
このように、本県で実績が上がっておりますのは、県独自に県、市町村やJA等から成ります連絡協議会を
農地中間管理機構に設置いたしまして、事業の効果的な推進を図ってきたことによるものであります。
具体的には、人・農地プランによる地域の中心経営体を受け手となる担い手に位置づけまして、その規模拡大に必要な機械施設への整備や、担い手の不足する地域での集落営農組織の育成に支援しておりますこと、また農地の賃料については、受け手の意向を考慮しまして、市町村が中心となって地域の水稲収穫量等に応じた基本的な賃料を示しますなど、円滑な契約締結を進めてきたこと、また借り上げ期間については、機構集積協力金の交付を受ける場合には10年以上の契約となりますけれども、本県ではそれ以外の場合も、当初から、これは市町村と協議しまして、5年以上の短期でも可能としますなど、地域の実情に応じたきめ細やかな事業の普及や推進に努めてきたことによると考えております。市町村やJAの皆さんの御尽力にも感謝申し上げたいと思います。
今後も、農地中間管理事業の実施に当たりましては、市町村や関係団体との連携をさらに充実しまして、地域の貸し手、受け手についての状況も把握し、必要な国予算もしっかり確保しまして、担い手への農地集積・集約化に積極的に取り組んでまいります。
続きまして、散居村の日本農業遺産登録についてお答えをいたします。
砺波平野の散居村は、日本を代表する農村の原風景の1つとして、未来に引き継ぐべき本県の貴重な財産であると考えております。そのために、県としましては、御承知のとおり、平成18年には散居景観を守り、これを全国にアピールする拠点施設として、となみ散居村ミュージアムを整備しまして、全国フォーラムや写真展などの住民意識を高めるための各種活動に支援を行い、砺波市、南砺市とも連携して、散居景観を後世に残すよう努めてきたところであります。
こうした中、現在、農水省では、地域固有の自然を生かした伝統的な農業や農村の景観など、次世代に残すべき農業文化を認定する世界農業遺産の国内版ということで、議員からお話にありました日本農業遺産の創設の検討が行われると伺っております。
制度の選定基準などの詳細な内容はまだ明らかにされておりませんけれども、既に世界農業遺産に認定された国内地域においては、直接的な支援措置はないものの、国際的にも知名度が高まって、農産物等のブランド化や観光客の呼び込みなどにも成果を上げつつあると伺っておりまして、この制度が創設されて日本農業遺産の認定によっても、農産物や地域のブランド化、交流人口の拡大等の効果も期待できるのではないかと考えております。
そこで、県としましては、日本農業遺産制度創設の国の動向をしっかりと注視しまして、まずは正確な情報を集め、制度の内容や選定基準なども確認して、その認定の可能性を見きわめますとともに、何といっても、これは地元砺波市や南砺市を初め、関係の皆さんの意向が大事ですから、それを十分踏まえながら取り組んでいきたいと思っております。
今後も、県としましては、砺波、南砺と連携して、この散居村を日本農業遺産の認定になる、ならないにかかわらず、本県の貴重な財産として次の世代にぜひとも残していきたい、そのための努力をしてまいりたいと考えております。
17 ◯議長(横山 栄君)
須沼農林水産部長。
〔農林水産部長須沼英俊君登壇〕
18 ◯農林水産部長(須沼英俊君)続きまして、まず、園芸生産の拡大についての御質問にお答えいたします。
県では、園芸生産の拡大に意欲的な地域におきまして、1億円産地づくりの戦略品目の後作や前作の遊休期間を利用して新たな園芸品目を導入し、園芸生産のさらなる拡大を図っているところでございます。
今年度は、水田フル活用モデル確立事業におきまして、JAとなみ野、JAなのはなを含めた4JAにおきまして、新たな園芸品目として、安定的な需要が見込まれて短期間で収穫でき、戦略品目の前後作に組み入れやすいことなどから、カット用など、加工用キャベツやブロッコリーなどが有望な品目と考えまして、タマネギや枝豆などの各JAの戦略品目と組み合わせ、カット野菜業者などへのマーケティング調査を実施の上、機械化栽培の現地実証、大型コンテナ等による低コストな輸送の実証などに支援をしてきましたところ、例えば加工用キャベツでは、加工業者との契約取引が成立しまして普及のめどが立ち、全農とやまの集荷分の作付面積は3.6ヘクタールから、来年度9.1ヘクタールと、生産拡大が見込まれるなど、成果が期待できる状況となっております。
このため、新年度におきましては、新たにJAなんと、JAうおづを含めて4JAにおきまして、加工用青ねぎやスイートコーンなどの省力栽培や流通コスト削減の実証へ支援していくこととしております。
県といたしましては、今後とも、こうした各JAの戦略品目と組み合わせた水田フル活用を県内に広く普及して、園芸生産の一層の拡大に努め、本県農業者の所得向上が図られるよう、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。
次に、
チューリップ球根ネット栽培体系確立事業についての御質問にお答えします。
本県のチューリップ球根生産の大幅な省力化に向けまして、県単独事業の実証や国事業も活用し開発されました、ネット栽培用の
球根植え込み収穫ロボットにつきましては、昨年10月から砺波市内の3カ所の栽培圃場で、排水性等の異なる条件での作業性や作業時間などの実証試験を行っているところでございます。
この結果、本県での水田栽培におきましても、期待されました植え込みや収穫の作業時間の大幅な短縮、植え込み作業では83%の減、収穫作業におきましても86%の減となりまして、この大幅な短縮やGPSによる自動運転などが可能であることなどが確認される一方で、特殊な車両のため、圃場間の移動が非効率となることや、排水の悪い圃場では機械が旋回時に沈みやすくなるなどの課題も明らかとなったところでございます。
このため、新年度は県単独
チューリップ球根ネット栽培体系確立事業によりまして、ハード面ではロボットの圃場間移動用の専用トレーラーの導入や、収穫後の大量の球根を効率的に選別する粗選別ラインの整備、ソフト面では、ネット栽培では収穫される球根に土がほとんど付着しなくなることから、水洗い作業の省力化の可能性もあるということで、その球根調製方法の検討など、ハード、ソフト面での支援を行うこととしております。
さらに、国の新規事業を活用いたしまして、機動性にすぐれた小型軽量化ロボットへの改良を図ることとしており、県としても、指導助言にしっかり努めてまいりたいと考えております。
今後とも、このロボットを核として低価格な輸入球根に対応し得る省力作業体系の構築等により、チューリップ球根産地の維持発展が図られるよう、地元砺波市や関係団体とも十分連携しながらしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、今後の畜産振興についての御質問にお答えいたします。
県内の畜産農家を取り巻く情勢は、担い手の高齢化、子牛価格や輸入飼料の高騰に加えまして、TPPが発効した場合の将来的な価格の低下の懸念など大変厳しい状況にある中、特に和牛の肥育経営におきましては、生産費の約5割を占める素畜費、これは子牛の購入費でございますが、この素畜費につきましては、全国的な繁殖メス牛の減少により子牛の生産頭数が減少したことから、平成22年度以降、子牛価格が高騰し、県内の和牛の飼養頭数は平成22年の2,470頭から、27年には2,260頭と、約9%減少し、出荷頭数も910頭から710頭と、約22%減少しております。
このため、県におきましては、県内の畜産農家の経営安定対策の充実と、規模拡大等による畜産経営基盤の強化など、早急に図っていくことが重要と考え、昨年11月に、知事から、森山農林水産大臣に対し直接、安定的な畜産経営が図られるよう経営基盤の整備などの要望を行ってきたところでございます。
さらに、新年度におきましても、畜産の生産基盤強化を図るため、国のTPP対策事業を活用して、和牛の頭増に必要な肥育牛舎等の施設整備への支援や、県独自にとやま和牛の増頭に取り組む畜産農家に対して、高騰している子牛の導入経費の助成を行うこととしており、県内の肉用牛が輸入牛肉と品質面で差別化でき、また生産効率の向上による経営の改善への支援にも努めていくこととしております。
今後とも、意欲ある畜産農家が、夢と希望を持って取り組めるよう、経営基盤の強化や県産肉のブランド力向上などにしっかり取り組み、畜産振興を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
19 ◯議長(横山 栄君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
20 ◯知事(石井隆一君)次に、教育問題についてであります。
そのうち、ホストタウンについての御質問にお答えをいたします。
現在、国におかれましては、2020年
東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けまして、参加国との人的、経済的、文化的な相互交流を図る地方自治体をホストタウンとする、いわゆるホストタウン構想を策定して、地域の活性化、グローバル化、観光振興などの観点から、財政支援、人材の派遣、情報提供を通じまして、全国の自治体と参加国との相互交流を促進するということにされております。
昨年末までに受け付けられました第1次登録では、全国から69件の申請があり、うち44件が登録されております。
富山県におきましても、昨年11月に内閣官房の担当職員を招きまして、市町村関係者向け説明会を行ったところでありまして、これを受けて、高岡市が第1次登録に申請しまして、現在、継続審査中となっておりますほか、他の幾つかの市においても、第2次以降の登録に向けて検討されていると伺っております。
また、事前合宿の誘致につきましては、これまで砺波市、高岡市、黒部市の3市が、
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会に合宿誘致を申請しまして、さらに、このほど、県としても、県水泳連盟と連携しまして、県の総合体育センターを練習施設として申請したところであります。
県では全国知事会のホームページや県独自に作成しましたガイドブックによりまして県内施設をPRしますとともに、私も森組織委員会会長でありますとか、また馳文部科学大臣に直接お目にかかりまして協力要請をいたしますなど、事前合宿の実現に向けて積極的に取り組んでおります。
議員から御提案のございましたホストタウンについては、こうした海外選手団の事前合宿と組み合わせまして、学校教育を含めた交流事業などを企画、実施することがより効果的だと考えております。
そこで、今後、新たに県として設置します2020
東京オリンピック・パラリンピックとやま戦略会議(仮称)におきまして、各方面の方々の御意見や外部の専門家のアドバイスをいただいて、県内市町村の事前合宿誘致の取り組みと連携しながら、県が合宿誘致に加え、ホストタウンに取り組むかどうかも含めまして検討してまいります。
21 ◯議長(横山 栄君)渋谷教育長。
〔教育長渋谷克人君登壇〕
22 ◯教育長(渋谷克人君)続きまして、合理的配慮の提供についての御質問にお答えいたします。
障害のある子とない子がともに学んでいくことができる環境づくりを進めていくためには、障害のある子が教育を受ける上で支障となる段差などの物理的問題や、慣習、ルールなどの障壁を取り除く合理的配慮を提供することが大変重要であります。このため、県教育委員会では、
障害者差別解消法と県条例の施行に向け、これまでも学校現場の合理的配慮に関する理解、啓発に努めてまいりました。
具体的には、平成25年度から県立高校で合理的配慮のあり方に関する実践研究に取り組み、各高校に実践事例を周知しております。また、平成26年度には、小中高校に対して法律等の施行と合理的配慮の実践事例を報告会や指導資料を通じて周知しておりますし、今年度も講義や指導の手引きを通じて周知に努めるとともに、先月開催した市町村教育長会議の場で、私から直接各教育長に、適切な対応を要請いたしました。
さらに、来年度は、小中学校への支援体制を拡充するため、新たに合理的配慮の提供に関し指導助言を行う巡回指導員を2名配置することとしております。
また、全ての校種の管理職を対象とした研修を開催し、改めて意識を持って学校運営に当たることを徹底したいと考えておりまして、今後とも適切に合理的配慮が提供されるよう努めてまいります。
続きまして、小学校女性教員の体育指導についての御質問にお答えいたします。
健康で活力ある生活を営み、健康寿命を延伸するため、体育の苦手な子が意欲的に授業に取り組み、生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育むことは大切なことであります。
このため、県教育委員会では、昨年度から今年度まで、体育の授業において、運動好きの子供を育て、体力を向上させる効果的な取り組みを検証する事業を、小中学校7校で実施しております。
この事業におきましては、大学と連携した授業や地域人材、プロ選手、ICT機器を活用した授業を行っておりますが、アンケートによりますと、体育が楽しいと思ったのは外部講師から指導を受けたときと答えた子供たちが一番多く、またこうした取り組みもありまして、全国体力・運動能力調査の結果では、ほとんどの実践校で男女とも体力が向上しております。
さらに、女性教員を初め多くの小学校教員が外部の専門家から指導のポイントや子供たちへの声のかけ方を学んだことから、これから自信を持って授業に臨める、自分の指導力が高まったと感じているとの声が寄せられております。
こうしたことから、来年度から新たに小中学校の体育の授業において、専門的な技術指導力を持つ地域人材の活用や大学との連携により、運動好きな子供たちを育て、体力の向上に取り組む学校を支援することとしております。
この事業によりまして、御質問の小学校の女性教員が自信を持って体育を指導できるよう、市町村教育委員会と連携しながら取り組んでまいります。
続きまして、観光教育についての御質問にお答えいたします。
本県には、世界遺産五箇山合掌造りを初め、世界で最も美しい湾クラブに加盟が承認された富山湾、立山黒部アルペンルート、国宝瑞龍寺、砺波のチューリップなど、魅力的な観光資源が数多くありますので、子供たちが観光も地域の大切な産業の1つであることを学び、富山県のよさをアピールできるようになることは、御指摘のとおり、ふるさと教育やホスピタリティの醸成につながると考えております。
このため、本県では、小学校3、4年生で社会科の時間に、自分たちの住む地域の観光地を調べてガイドブックを作成し、友達同士で紹介する活動などを通して、県内の観光地に対する理解を深めております。
また、総合的な学習の時間や特別活動で、五箇山の歴史や魅力を学んだり、立山登山の際に、立山黒部アルペンルートについて学んでいる学校も数多くあります。
ホスピタリティの醸成につきましても、自分たちの住むまちの名所を調べて観光マップを作成し、観光客に配ったり、地域のお勧めスポットをパンフレットにまとめ、富山駅や東京のアンテナショップに届けている学校もあります。
しかしながら、こうした取り組みを行っている学校は多くはありませんので、県教育委員会としましては、積極的に取り組んでいる学校の事例を、校長会や指導主事による学校訪問研修会を通じて紹介し、各学校において観光教育の視点に立った学習が一層進められますよう努めてまいります。
以上です。
23 ◯議長(横山 栄君)
新田経営管理部長。
〔経営管理部長新田一郎君登壇〕
24 ◯経営管理部長(新田一郎君)主権者教育についてお答えをいたします。
県内高校生を対象とした出前授業につきましては、県
選挙管理委員会において、これまで9校で実施してきたところであります。あさって開催の富山中部高校で、今年度予定していた10校を終えますけれども、各学校において非常に熱心に取り組んでいただいております。
また、昨年度から、社会人や学生などの若者を対象に、市長候補者体験セミナーというものを開催しており、今年度のセミナーには初めて高校生にも参加をしていただいたところであります。
この2つの取り組みに参加した高校生の声としまして、投票しないといけない、代表を選ぶという責任の重さを感じたなどがあり、政治や選挙をみずからのこととして考えるきっかけになったのではないかと考えております。
こうした結果を踏まえ、これらの取り組みは来年度も実施する予定でありますが、特に出前授業については、既に今年度の3倍となる30校を超える実施希望が届いておりまして、一部の学校については今年度中の前倒し実施も検討しております。
また、夏の参議院選挙や秋の知事選挙に際しては、高校生を初めとする若者に主眼を置いた選挙啓発も展開してまいりたいと考えております。
県内の高等学校においては、既に主権者教育の授業が行われていると伺っておりますが、
選挙管理委員会としても、さらに政治参加や投票の意義の認識が深まるよう、教育委員会などと連携し、継続的に主権者教育に取り組んでまいります。
25 ◯議長(横山 栄君)井内厚生部長。
〔厚生部長井内 努君登壇〕
26 ◯厚生部長(井内 努君)最後に、介護問題についてでございます。
まず、介護人材の育成確保についての御質問にお答えいたします。
介護人材の確保は、今後の介護需要を鑑みれば大変重要であると認識をしております。これまでも、掘り起こしといたしまして、中高生への出前講座の実施やテレビコマーシャルでのPR、教育養成といたしまして、修学資金の貸し付け、確保といたしましては、事業所での雇用型訓練やホームヘルパーの養成研修の実施、職場定着といたしましてはキャリアパスの導入支援、介護現場で頑張っている介護職員の表彰や新任介護職員の合同入職式を実施したところでございます。このような取り組みによりまして、県内の介護人材は、現在、1万5,300人と、5年前に比べて3,700人増加しているところでございます。
新年度におきましては、新たに掘り起こしといたしまして、基礎的な研修の実施、教育、養成といたしまして介護福祉士等の修学資金の貸与の充実、確保、定着といたしまして介護職員の産休等、代替職員配置への支援、雇用管理の改善などに積極的な事業所の表彰に加えまして、
介護ボランティアの養成などに取り組むこととしております。
また、人材確保、定着には、やはり介護職員の給与水準の改善が必要であることから、新年度も処遇改善加算の取得促進に向け、キャリアパスの導入支援に努め、こうした取り組みにより、平成37年までに2万1,700人を確保したいと考えております。
今後とも、県の福祉人材確保対策会議の構成団体とも連携し、介護人材確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
続きまして、
介護ボランティア養成講座実施事業についてお答えをいたします。
介護サービスの提供に当たりましては、例えば食事や入浴、ベッドから車椅子への移乗など、利用者の心身の状況に応じまして、専門的な知識や技術が必要な業務につきましては、これまでどおり介護職員にしっかりと担っていただき、それ以外の、例えばシーツ交換や利用者の話し相手など、日常生活に関する簡易な業務に関しまして、
介護ボランティアに担っていただくということを想定しております。
介護ボランティアの導入によりまして、利用者にとっては楽しみや生きがい増進など、生活の質の向上につながること、また施設や職員にとっては負担の軽減や離職防止、定着促進につながるほか、介護現場にいわゆる施設以外の外部の目が入り、虐待防止の効果などサービスの向上も期待ができます。
ボランティアをする者にとりましても、生きがいややりがいの場となり、さらにはボランティアの経験をもとに本格的な就労につながることも可能であるなどの効果があると期待をしております。
このため、県では、介護施設が介護のボランティアに関心のある方を対象に、現場で必要とされる一定の知識、例えば心構えや活動時の留意点、注意点などの研修を行いまして、
介護ボランティアを養成する取り組みに対して支援する事業を新年度予算案に盛り込んだところでございます。
現時点でも、県内の特別養護老人ホームや介護老人保健施設の129施設のうち、約50施設で既に
介護ボランティアは導入をされておりますが、今後、県内により多くの施設において
介護ボランティアが活躍していただけるよう、積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
続きまして、介護職員の意欲向上についての御質問にお答えをいたします。
介護職員がやる気を持って取り組むことは、利用者の立場に立った質の高いケアへの意識が高まり、サービスの質の向上につながるため、人材確保対策に加え、職員の意欲を高める取り組みを進めることが重要と考えております。
これまで県では、介護職員のキャリアパスの整備支援、実践スキルと知識を全国共通の物差しで評価する介護キャリア段位制度の評価者の養成支援などに取り組み、介護職員のやる気を引き出せるような職場づくりを促進しております。
また、介護現場で利用者本位のサービス提供やチームワークづくりに貢献している職員などを表彰する、がんばる介護職員応援事業に取り組んでおりまして、昨年度は22名、今年度は26名の方を表彰したところでございます。受彰者からは、頑張ってきた成果が評価され自信につながった、いろんな方から声をかけられ、もっと頑張ろうと思ったなど前向きの御意見をいただいております。
さらに、来年度は、新たに利用者の健康維持や雇用管理の改善に積極的な事業所表彰をするがんばる介護事業所表彰事業に取り組みたいと考えております。
県といたしましては、今後とも、よりよいケアの実現に向けまして、多くの介護事業所において介護職員がより高い意欲を持って活躍してもらえるよう支援をしてまいりたいと考えております。
最後に、総合事業に関する御質問についてお答えをいたします。
新しい介護予防・日常生活支援総合事業は、地域包括ケアシステム構築のための取り組みでございまして、既存の事業者によるこれまでどおりのサービス、人員等基準が緩和された
生活支援サービス、NPO、ボランティアなどによる家事援助など、多様なサービス提供が想定をされまして、各市町村におきまして、地域の実情にあわせ、創意工夫を凝らし、より効果的、効率的なサービスを展開できるようにしているところでございます。
県といたしましては、全ての市町村でこうした多様なサービスの提供体制を構築していただきたいと考えておるところでございます。
このため、各市町村におきまして、県内外の先進事例やノウハウを学んでもらうことが必要と考え、今年度、市町村職員等を対象といたしましたセミナーを6回開催するとともに、介護予防・生活支援に関するモデル事業を7保険者におきまして取り組んでいただいております。
また、各地域でボランティア等の担い手を確保していく必要がありますことから、地域の生活支援ニーズの把握や担い手の発掘等を行う生活支援コーディネーターの養成研修を行うとともに、地域包括ケア活動実践団体の募集、登録などに取り組んでおるところでございます。
県といたしましては、地域包括ケアシステムの構築に向けまして、全ての市町村で円滑に、平成29年4月から新しい介護予防・日常生活支援総合事業が実施されますよう、引き続き支援に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
27 ◯議長(横山 栄君)以上で瘧師富士夫君の質問は終了しました。
永森直人君。
〔13番永森直人君登壇〕
28 ◯13番(永森直人君)大変に悲しく残念でならない思いの中での一般質問となりました。突然のことに、ただ驚き、呆然としており、いまだに信じられない気分であります。いつも温かく、明るく、そして大変大きな心で私たち後輩を激励してくださいました偉大な大先輩に対しまして、心より感謝と敬意を申し上げ、そして御冥福を心よりお祈りし、以下、質問に入らせていただきます。
北陸新幹線が開業し、およそ1年が経過しようといたしております。この1年を振り返ってみますと、北陸地域への入り込み客が大幅に増え、活況を呈した1年であったと思いますが、同時に、富山きときと空港の羽田便減便の問題、あいの風とやま鉄道を初めとする県内2次交通を取り巻く問題、北陸新幹線の大阪延伸をにらんださまざまな動きなど、富山県を取り巻く交通インフラに大きな変化の兆しを感じさせる1年でもありました。
北陸新幹線開業のインパクトを見るにつけ、交通インフラが地域経済やまちづくりに与える影響は極めて大きいものであり、そうしたことを踏まえつつ、未来を見据えた交通インフラの維持発展について質問をさせていただきます。
あいの風とやま鉄道が開業して約1年が経過することになりますが、大きな事故やトラブルもなく、おおむね順調に運営がなされたものと考えております。
そこでまず、あいの風とやま鉄道のこの1年をどのように評価しているのか。収支や旅客数見込みなどを含め、山崎知事政策局長にお伺いいたします。
また、このように順調な運営がなされているときにこそ、守りの姿勢ではなく攻めの姿勢でさらなる利便性の向上や需要の掘り起こしに取り組まねばなりません。先般取りまとめられました新しい地域交通ビジョン案においては、地域間交通の利用促進を図るため、いわゆるパターンダイヤについて可能な限り実現できるよう検討を進めると記載がなされております。
県内の地域間公共交通の大動脈であり、旅客数も多いあいの風とやま鉄道がパターンダイヤに率先して取り組むべきであると考えますが、山崎知事政策局長の所見を伺います。
また、今後、さらなる高齢化が見込まれる中で、買い物難民、通院難民対策という高齢者福祉の観点、高齢者に出歩く機会を与え、健康寿命を延ばす観点、また多くの資産を持つと言われる高齢者の経済力を地域に循環させていく観点からも、公共交通の役割は重要です。
例えば、富山市では、高齢者が中心市街地までバスで来ると運賃100円とするおでかけ定期券などの施策も行われていますが、あいの風とやま鉄道においても、比較的すいている昼の時間、高齢者を対象とした特別定期券、高齢者パスを導入すれば、高齢者の利便性向上とともに鉄道経営上もメリットがあると考えますが、検討する考えはないか、山崎知事政策局長に伺います。
そして、県内公共交通のまさに心臓部である富山駅についてであります。
富山駅の利活用についてはさまざまな議論がありました。しかし、県当局の考えを聞いていると、並行在来線高架下の活用を含め、議論が極端に観光客に向き過ぎていると懸念をしています。富山駅は、確かに、新幹線に乗り、県外からやってくる観光客の大事な玄関口でありますが、同時に、あいの風とやま鉄道、高山線、地鉄、ライトレール、各方面へのバス路線などの結節点であり、平日に限れば利用者の9割近くは富山県民であります。
例えば、高齢者には買い物、医療難民対策に活用したり、若者には、若者のトレンドに合ったファッションショップなどを充実させ、県内定住促進のための魅力創出につなげたり、また働く女性には保育施設やスーパーなどの配置により、仕事と子育ての両立を支援するために活用したりと、考えればいろんなアイデアが出てくるはずであります。
観光客向けの需要に対しては、既に一定の供給はできているわけであり、今後は、富山駅は基本的に県民のものであるとの観点で、県内利用者の需要に多角的に配慮することが、県民の利便性向上、富山駅を起点とする各鉄軌道の旅客増にも資するのではないかと考えますが、石井知事の御所見を伺います。
次に、富山・羽田便について伺います。
北陸新幹線開業に伴う路線収支の悪化により、2往復減便の1日4便体制となることが発表されました。
羽田便は、県民にとって全国各地や海外へのアクセス手段として大変重要な路線であり、さらなる減便や撤退はあってはならないことであります。
全日空の篠辺社長は、富山空港から撤退の意思はないとおっしゃっているとのことですが、現実に似たような条件にある新潟からは撤退していることを考えても、諸情勢の変化の中でその方針が覆されることも十分に考えられます。今後も、油断することなく取り組む必要があり、そのためには目標が明確でなくてはなりません。
そこで、羽田便の便数維持の目安となる搭乗率等をどのように捉えているのか、また目標値を定めて定期的にその達成度を注視していく必要があると考えますが、4便体制死守の意気込みとあわせ、石井知事に伺います。
次に、港であります。
平成27年の伏木富山港のコンテナ取扱量が、速報値ですが、7万8,293TEUと、対前年比4.6%の減少となりました。ここまで右肩上がりで増えてきただけに残念です。また、貿易状況については、輸出額において、統計開始以来、初めて本県が石川県に追い抜かれる結果となり、ダブルで残念なわけでありますが、石川県の輸出額増加の要因としては、地元企業が船積み港を他県から金沢港に切りかえる動きが追い風となったとされています。
本県においても、他県へのポートセールスも重要ですが、県内企業の伏木富山港の利用率を高めることが何よりも重要なのではないかと考えます。
昨年の港湾の状況を県としてどのように受けとめ、今後、どのように取り組んでいくのか、大坪商工労働部長の所見を伺います。
続きまして、北陸新幹線の大阪延伸の話であります。
大阪までの新幹線のルート決定について、石井知事は、今議会の提案理由において京都経由に言及されました。与党プロジェクトチームにおいて、JR西日本が正式に小浜-京都ルートを提案したインパクトは非常に大きかったわけで、今後のルート設定は、これが1つの軸になっていくと思われます。
そこで、敦賀以西に導入が予定されているフリーゲージトレインについて質問します。
これまでの議論では、最も建設コストのかさむ小浜ルートはむしろ非現実的な案であり、米原ルート、湖西ルートが現実的との見方が強かったように思います。また、そもそも大阪延伸の道筋そのものが全くもって不透明で、いつになるかわからないということもあったと思います。
そうしたことも前提となり、敦賀以西は暫定的に湖西線を活用してのフリーゲージトレインが検討されてきたものと思いますが、この前提にも変化が生じ始めているように感じます。
2022年度末の敦賀延伸後にJR西日本が導入を予定しているフリーゲージトレインと、今回同じくJR西日本が提案した小浜-京都ルートでの大阪までのフル規格整備との関係をどのように整理し、理解すればよいのか、山崎知事政策局長に伺います。
さて、いずれにしても、大阪延伸についてルート決定が具体性を帯びて前進し始めたことは、富山県にとっても大変明るい材料かと思います。
東京まで鉄道で2時間圏という場所は、中部、甲信越、東北とたくさんありますが、東京まで2時間、大阪までも2時間という場所は、東海道新幹線沿線を除きないわけです。それだけに、その効果は日本海側の、ひいては日本全体の勢力図を塗りかえる大きなインパクトであり、その大きさは今回の東京との北陸新幹線接続以上のものがあると思っています。
今後、ルートが正式に決定し、計画が動き出せば、その時点からすぐにでも将来への期待感から投資や事業所の進出意欲が高まることも予想されます。大阪延伸まで20年かかるのか30年かかるのかわかりませんが、だからといってのんびり構えているわけにはいきません。
そこで、大阪延伸を見据え、本県のあるべきグランドデザインや日本海側における立ち位置を明確にしながら、計画的な県土整備にすぐにでも取り組んでいかねばならないと考えますが、石井知事の所見を伺います。
続きまして、豪雨災害に備えた施策の推進について伺います。
先月、自民党本部青年局の企画により、昨年9月の関東・東北豪雨で大きな被害を受けた鬼怒川の決壊現場の視察の機会をいただきました。災害の少ないと言われる本県ではありますが、昨年の鬼怒川決壊、また一昨年の広島の豪雨など、昨今の異常気象ということを考えたときに、豪雨災害は、まさにどこで起きてもおかしくなく、本県としても最も警戒し備えをしなければならない災害です。
国においては、昨年の鬼怒川決壊を受けて、豪雨による大規模水害に対する減災対策として、新たな浸水想定、市町村におけるタイムラインの策定支援、ダムなどの既存施設の最大限の活用のための運営方針、広域的な避難体制など、多角的なソフト対策について議論がなされ、水防災意識社会再構築ビジョンの策定もなされたところですが、全国各地で想定を超える豪雨による大規模な水害が毎年のように発生している現状を踏まえ、本県の水防のあり方についてどのような検討がなされ、今後、どのように取り組んでいくのか、石井知事の御所見を伺います。
また、いざというときに、避難指示や避難勧告等を行い、住民の生命の安全を守る最前線に立つ市町村と、気象関係者、ダム管理者、河川管理者、水防団などの関係者が反復して連携体制を確認しておくことは極めて大事だと考えます。
県水防計画によれば、市町村等の水防管理団体においては、毎年水防訓練を実施することを求めていますが、水防訓練の実施状況はどうか。また、実際の水防作業においては、河川管理者である国や県の役割も大きいと考えますが、水防訓練に際し、どのように連携を図っているのか、あわせて林土木部長に伺います。
また、深刻な被害が予測される場合に、実際に避難すべき住民自身がみずからの安全を守る行動を適切にとれるかということも大事な観点であります。
県水防計画では、河川の重要水防箇所として709カ所が指定され、このうち人命に被害が及ぶ可能性があるとされる重要度判断基準Aとされる箇所が150カ所もあります。
しかし、そうした情報をすぐそばに住む住民が知っているかといえば、必ずしもそうでないというのが実情であります。
リスクの度合いを住民自身が知っていることが、いざというときの避難のために必要と考えますが、今後どのように周知に取り組んでいくのか、林土木部長に伺います。
昨年被災した常総市においては、災害対策本部となる市役所の非常用電源が水没し、停電したため、災害対策本部が機能しなかったということでした。他方、住民にかかわる多くの情報が電子化され処理されている現在では、被災後に住民生活をスムーズに復旧させていくためにも、コンピュータシステムの保全も重要な観点かと思います。
豪雨時の災害対策本部となる県及び市町村の非常用電源やコンピュータシステムの浸水からの保全状況はどのようになっているのか、また、そうしたリスクに対し、県としてどのように備えていくのか、
新田経営管理部長に伺います。
次に、子供たちを取り巻く諸問題について伺います。
各種の調査結果により、子供のスマートフォンやインターネットへの依存の現状、またその大きな影響が浮き彫りとなっております。
そうした現状に対し、行政も本格的に対策に取り組みつつあり、例えば兵庫県では、子供のスマートフォンの利用のルールづくりなどを学校や保護者に求める条例改正がなされるとの報道もありました。
スマートフォンを含めたインターネットの利用層のさらなる低年齢化が進む中、インターネットがいじめなどの学校生活におけるさまざまな諸問題の要因となり、また家庭生活においても睡眠時間や勉強時間、家族との時間を犠牲にする現状があることなどを考えても、県としても何らかの対策を進めていく必要があると考えますが、渋谷教育長の所見を伺います。
次に、県立図書館について伺います。
昨年、TOYAMAキラリ内に富山市立図書館が開館されました。子供を含めて老若男女問わず多くの来館者でにぎわっていますが、子供たちの活字離れが進む中で、身近な場所で読書に親しむ機会をつくることが大事であると、改めて感じました。
しかしながら、富山県立図書館については老朽化が進んでいるほか、多くの県民にとって必ずしも利用しやすい立地環境にはなっておりません。
パソコンやスマートフォンの普及、また情報のデジタル化により、図書情報を含め、多くの情報を誰もが気軽に得られるようになりつつある中で、県立図書館の役割をどのように考え、今後どのように運営していくのか、市町村立図書館との役割分担も含め、渋谷教育長の所見を伺います。
昨年11月のことになりますが、地方議員を対象に、
東京オリンピック・パラリンピックの機運醸成を目的として開催されたシンポジウムに参加させていただきました。森喜朗大会組織委員会会長が基調講演され、特に印象に残ったのは、パラリンピックが同じ都市で2度開催されるのは2020年の東京が始めてであり、パラリンピックに大きく力を入れていく趣旨の発言をされたことであります。28年度の国の予算を見ても、障害者スポーツに関連する予算が大幅に増えており、力の入りようが見てとれます。
オリンピックに向けて各種スポーツの競技力向上や才能発掘も重要ですが、一方でパラリンピックにももう少し目を向けることが障害者スポーツの一層の裾野の拡大、県民の元気につながっていくと思います。
2020年の
東京オリンピック・パラリンピックに向けて、障害者、健常者を問わず、選手や指導者の育成、施設面の充実などに積極的に取り組んでいくべきと考えますが、山崎知事政策局長にお考えを伺います。
最後に、県立高校一般入試制度について伺います。
2016年の県立高校一般入試の出願状況を見ておりますと、例えば、富山中部高校では探究科学科定員80名に130名が志願し、倍率1.63の高倍率です。他方、普通科では200名に対し199名と定員割れをしております。一方、逆に、富山高校では、探究科学科のほうで定員80名に対し75人と定員割れをしており、普通科では定員200名に対し258名が志願し、倍率1.29と、こちらも高倍率となっております。
また、年度間で見ても、例えば呉羽高校は昨年の志願状況は定員割れでありましたが、今年は定員212名に291名が志願し、倍率1.37で、実に79人も落ちる高倍率となっております。学校、学科間、また年度間で大きなばらつきが見られるわけで、高校進学が子供たちに与える影響の大きさを考えたとき、是正が必要と感じます。
昨年、一昨年の入試においても、全体で100を超える欠員が出たことから、県教委では、生徒が一度願書を提出した後、出願の状況を見て、出願校や学科を変更できる再出願制度の導入について調査を進めていると聞いています。
全国的にも、再出願制度を導入していない県はかなり少数派であり、特に県立志向の強い富山県においては、その必要性は他県にもまして大きいはずであります。
県立高校一般入試における再出願制度について、現在、どのような議論が行われているのか、渋谷教育長にお尋ねし、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。
29 ◯議長(横山 栄君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
30 ◯知事(石井隆一君)永森議員の御質問にお答えをいたします。
最初に、交通インフラの維持発展についてであります。
まず、富山駅及びその周辺の活性化についてお答えをいたします。
富山駅の整備に当たりましては、お話しのように、観光客ももちろん大事ですけれども、県内利用者のニーズに対応することが重要でございます。
このために、富山駅の県民の利便性を確保しますために、関係者が協議いたしまして、新幹線乗降客の北口への通り抜けですとか、駅北口でのみどりの券売機の設置の働きかけなど、対応を進めてきたところであります。
また、富山市とJR西日本が所有されております南西街区につきましては、JR西日本さんにも粘り強くお願いをいたしまして、今回、JR西日本が駐車場を暫定的に整備されまして、また駅利用者の送迎についても、最初の20分間は無料とされるなど、配慮いただいた運用が行われております。
今後は、あいの風鉄道による在来線高架下の開発や南西街区の本格的な開発が進められることになっております。
在来線高架下開発につきましては、県都の玄関口にふさわしい富山らしさやにぎわい創出の工夫、また駅を日常的に利用する県内の利用者も想定した検討が必要であると考えておりまして、昨年5月に実施しましたアンケート調査では、これは県内の利用者の御意見も伺ったわけですけれども、県内の利用者の方々は、飲食店、カフェ、弁当店、本屋、ATMなどを、また県外からの利用者の方は、飲食店、すし店、弁当店、コンビニ、当日宿泊の予約窓口などを充実してほしいという回答でありました。
来年度に設置します検討委員会におきましては、このアンケート調査の結果ですとか、先行の開発事例等も踏まえまして、幅広く御意見を伺って、早期に基本構想を取りまとめ、あいの風鉄道がその構想に沿って開発を進めることができますように調整してまいりたいと思っております。
また、南西街区については、県都の玄関口でもありますので、開業効果の持続、深化を図るためにも、速やかに開発の方向性を固めるといったことが重要でありまして、引き続きJR西日本に働きかけますとともに、何度か真鍋社長にも直接お願いしていますけれども、富山市とも協議してまいりたいと思っております。
今後も、県都の玄関口である富山駅、おっしゃるように大変大事でございます。県民の皆さんにも来県される方々にとっても、利用しやすく魅力的でにぎわいのある場となりますように、関係者と連携協力して努力してまいります。
次に、富山・羽田便の御質問についてであります。
富山・羽田便が、夏ダイヤから4往復運航となったことは残念ですけれども、これを維持安定化させるためには、搭乗率の確保はもちろんですが、それだけではなくて、単価を上げて路線の収益性を改善することが必要な状況にございます。
そこで、全日空としては、搭乗率の低い便を減便しつつ、ビジネスや乗り継ぎの利便性をできる限り維持して収益性が改善しますように、路線のダイヤ構造を改革されたところでありまして、夏ダイヤでは便数維持の目標設定はしないといった説明をされております。
また、全日空としては、路線の収益性改善のためにビジネス需要の回復、地元から国内外への乗り継ぎ利用や羽田経由での訪日旅客の誘致、また比較的単価が高いという面もあるんでしょうか、修学旅行など、将来需要の開拓を重点分野と位置づけて、これに観光需要を加えて、収益性をさらに向上させることを基本的な戦略としたいと、こういうふうに伺っております。
県としましては、こうした全日空の考え方も踏まえまして、官民挙げて羽田便の維持安定化を図ることとしまして、28年度予算においてはビジネス、観光、乗り継ぎの利用促進や、将来需要開拓のために空港企業サポーターズクラブの組織強化、また首都圏大企業等へのPRキャラバンの実施、団体観光旅客への助成や羽田空港を経由する訪日旅客の誘致、修学旅行における飛行機利用の促進など、実質的には前年比1.5倍となる予算を確保したところでございます。
これまで、全日空とは緊密に連携して利用状況などの情報を共有しながら最大限の利用促進活動を展開してきたところですけれども、今後も、全日空に、夏ダイヤ切りかえ後の羽田便の、御指摘の搭乗率のことも含めました利用動向、また便別にも分析しなきゃいけませんし、また利用される方々の特性など、こうした情報をいただきまして、県内企業や県民の皆さんに一層利用促進に御協力いただくように精いっぱい努力して、何とかこの路線の維持安定化に努めてまいります。
次に、県土整備の取り組みについてであります。
本県は東アジアなどと近いメリットもあります。また、県内の陸海空の社会資本整備も相当進展していると考えておりますけれども、今後も、日本海国土軸の中核となる地域として、日本海・太平洋2面活用型国土形成を牽引する県土づくりを目指しまして、陸海空の交通・物流ネットワークの計画的な整備充実に取り組んでまいりたいと考えております。
北陸新幹線につきましては、この開業効果が前年同期比約3倍と、先行した他の整備新幹線が大体1.23倍から1.65倍となっているのに比べまして顕著にあらわれておりますから、こうした効果の大きい北陸新幹線の大阪までの早期全線整備は、北陸や関西だけではなくて、日本全体の飛躍発展につながるものであります。
したがって、県としましては、敦賀─京都─大阪間のフル規格での整備方針及びルートが平成28年中に決定するように、今後も、これは福井県初め北陸3県、また関西の沿線県、こうした皆様、また経済界等とも協力しまして、もちろん県議会のお力添え、国会の先生方のお力添えもいただきながら、政府等関係機関に強力に働きかけてまいります。
また、道路整備については、東海北陸自動車道の全線4車線化や、富山高山連絡道路の整備を促進させていく必要がありますし、伏木富山港についても、御心配いただきましたが、新湊地区において岸壁整備やコンテナヤードの拡張、伏木地区における岸壁の耐震改良や大型クルーズ船の寄港に対応した施設整備など、さらなる機能強化を図りますほか、航路の維持充実に取り組んでまいります。
また、富山きときと空港につきましては、今申し上げたとおり、羽田便の維持安定化や既存路線の拡充はもちろんですけれども、新規路線の開設、またチャーター便の誘致など、国内外の航空ネットワークの充実に取り組んでまいります。
今後、北陸新幹線が大阪まで全線開通することによりまして、先ほど20年後か30年後かというお話もありましたが、私はもっと早く何とか実現したいと思っておりますけれども、将来的には、現在の首都圏から中京圏、関西圏までのゴールデンルートと、首都圏と富山を含む北陸、関西圏を結ぶ新たなゴールデンルートが、その結果としてループ状につながることになるわけでございまして、また東海北陸自動車道が全線4車線化されますと、日本海側と太平洋側を日本列島のど真ん中を貫く大動脈がさらにできるわけですから、富山県が、さっきお話ありましたけれども、こうした形で新ゴールデンルートの拠点県にもなり、また東海道側と日本海側とのそうしたループの中で重要な位置を占める、こういうことになると思っております。
富山県のこうしたすぐれた立地環境等をアピールしまして、積極的な企業誘致、幸い政府も地方拠点強化税制もつくっていただきましたし、ぜひ地域経済の活性化を進めまして、ひいては富山県が日本の再生、再興の一翼一端を担える県として発展、飛躍するように努力してまいります。
31 ◯議長(横山 栄君)山崎知事政策局長。
〔知事政策局長山崎康至君登壇〕
32 ◯知事政策局長(山崎康至君)まず、あいの風とやま鉄道に関する3問の御質問のうち、最初に、1年の評価についてお答えをいたします。
あいの風とやま鉄道の本年度第3四半期、12月までの1日当たりの利用者数は4万1,444人となっておりまして、並行在来線対策協議会によります旅客流動調査で、平成23年度の本県区間の普通列車の1日平均利用者数がございますが、これが4万200人となっておりますので、これを3.1%上回っております。その中では、定期外の利用者が大幅に増加をしています。増加の要因につきましては、あいの風とやま鉄道では、新幹線利用者の利用や各地で開催されたイベントでの利用が増加したことなどが考えられるということでございます。
また、第3四半期までの運賃収入額ですが、約22億8,000万円となっておりまして、計画の年間収入額の、これが約26億円となっておりますが、この9割弱まできております。
こうしたことから、1月以降の利用実績を精査する必要もございますが、あいの風とやま鉄道では、計画で見込んだ3億円の赤字は回避できるのではないかとしております。
また、これまで一部の列車での混雑や一部の駅の窓口営業時間がわかりにくいなどの課題も見られましたが、混雑につきましては、車両編成の見直しや列車の増発などにより必要な対応が行われております。
また、駅の窓口業務につきましては、閉鎖時間の解消や閉鎖回数の減少に向けまして、できるだけ早く改善することといたしております。
このように、今年度のあいの風とやま鉄道の利用や運営状況につきましては、おおむね順調に推移していると考えておりますが、今後、人口減少に伴い利用者の減少が見込まれますなど、大変厳しい経営環境であることに変わりはありません。
このため、引き続き利用者のニーズや課題などに適切に対応いたしまして、一層の利便性の向上と利用促進に努めていく必要があります。県としても、必要な支援などを行ってまいります。
次は、パターンダイヤの導入についてでございます。
お話しにありましたように、地域交通ビジョンの案では、地域交通における等時隔ダイヤ、いわゆるパターンダイヤは、利便性の向上と事業の効率的な運営も期待されますことから、鉄道事業者において、採算性も考慮しつつ可能な限り実現できるように検討を進めることとしたところでございます。
あいの風とやま鉄道におきましては、こうしたパターンダイヤの導入は、利便性向上につながる一方で、JR線や隣県会社など、他の社線との接続が多いことから、運行ダイヤの設定に当たりましては、パターンダイヤにより乗り継ぎ時間が長くなったり、乗り継ぎができなくなったりしないよう、他社の線との接続利便性の確保も考慮する必要があること、またパターン化する場合、列車の発着時間を優先して乗務員や車両運用を行う必要があるため、乗務員等の運用が非効率となり、コストが増加することも想定されますこと、少し具体的に申し上げれば、例えばある区間の往復で1時間10分かかる場合、パターンダイヤにより1時間ごとに列車を出発させるということになりますと、その分、乗務員や車両を多く用意する必要が出てくることになります。こうしたことなどの課題もあるわけでございます。
また、現在は、富山駅で連続立体交差事業が行われておりますために、駅構内で折り返し運転ができないなど、車両運用に一定の制約があることも考慮する必要がございます。
こうしたことから、あいの風とやま鉄道では、今後とも採算性を考慮しながらできるだけわかりやすいダイヤとなるよう努めますとともに、パターンダイヤにつきましては、課題を踏まえた上、運行本数が比較的少ない日中の時間帯において実現できるかどうか、引き続き検討を進めたいとしておりまして、県といたしましても、必要に応じて助言などを行ってまいります。
次は、高齢者を対象とした特別定期券についてでございます。
御提案の、高齢者を対象とした特別定期券、高齢者パスなどにつきましては、あいの風とやま鉄道の利便性の向上や需要の確保の観点からは、高齢者の利用が促進される面もありますが、新規利用者分につきましては、増収となる一方で、既存の利用者からいただいている収入は、運賃単価の引き下げによりまして減収となりますことから、全体として増収にすることはなかなか難しいというような課題もあり、あいの風とやま鉄道では、利用実態やニーズ等を踏まえ、慎重に検討する必要があるとしております。
一方、ふだんあまり鉄道を利用していない県民の皆さんに、比較的すいている昼間などに鉄道を利用していただければ増収につながりますことから、こうした方々への利用促進策を検討していくことは大切であります。
このため、あいの風とやま鉄道では、運行ダイヤや交通ICカードの導入のほか、さまざまな利用を想定した企画切符の販売や新駅の設置、駅でのパーク・アンド・ライドの推進などにより、利用促進を図ることとしております。
また、来年度の利用実態調査の中で、今年度、利用者数の調査をいたしましたが、こうした利用者数の調査に加えまして、新たに、主婦層であるのかシルバー層であるのか学生であるのかといった利用者層の調査も行いまして、その調査結果を踏まえて、さらなる利用促進策について検討することとしたいとしているところでございます。
次は、北陸新幹線のフル規格整備とフリーゲージトレインとの関係についての御質問でございます。
北陸新幹線の敦賀以西ルートにつきましては、現在、与党プロジェクトチームの検討委員会におきまして協議が進められているところであります。本年5月中には、国が調査するルート案を絞るとお聞きしております。
県といたしましては、敦賀─京都─大阪間のフル規格での整備方針及びルートが平成28年中に決定するよう、政府等関係機関に対し強力に働きかけているところでございます。
一方、北陸新幹線へのフリーゲージトレインの導入につきましては、平成27年1月の政府・与党申し合わせにおきまして、この区間にはフリーゲージトレインを導入することが予定されているが、フル規格を前提とする整備計画に影響を与えるものではないとされておりまして、敦賀以西のルートが、どのルートになるのかにかかわらず、敦賀駅での乗りかえの旅客利便性の低下を回避するために、大阪までのフル規格による整備までの間の暫定措置としての導入について、検討がなされるものと考えております。
なお、北陸新幹線に導入するフリーゲージトレインは、金沢─敦賀間の当初の開業予定でありました平成37年度に導入することとされておりましたが、敦賀開業の3年前倒しなどにより、国は敦賀開業までには間に合わないとしているところでございます。
このため、導入までの間は、敦賀駅において在来線との乗りかえが発生することとなりますことから、県では、敦賀駅における乗りかえ利便性の向上についても強く要望しているところでございます。
以上でございます。
33 ◯議長(横山 栄君)大坪商工労働部長。
〔商工労働部長大坪昭一君登壇〕
34 ◯商工労働部長(大坪昭一君)伏木富山港に関する御質問にお答えをいたします。
平成27年の県内の輸出額でございますが、ロシア向けの中古車輸出が大幅に減少したことなどから、前年比15.3%減の1,783億円となっております。
また、昨年の伏木富山港のコンテナ取扱量につきましては、これまで定期航路の拡充等に伴い増加傾向にありましたけれども、全国も同様の傾向ではありますけれども、中国経済減速の影響などを受けまして、前年比4.6%減の7万8,293個となっております。
伏木富山港の定期航路を維持拡充し、その利便性を高めるということが今後とも重要でございますけれども、伏木富山港を利用する主な企業のうち、県内企業、もしくは県内に事業所がある企業、地元企業等の利用割合が高いということがございまして、議員御指摘のとおりでございますが、これら地元企業等の利用の促進を図ることが重要だと考えております。
このため、県では、これまでポートセールス協議会を中心に、官民が一体となって県内の企業や団体等を訪問し、定期航路やインセンティブ制度の説明を行うほか、コンテナターミナルにおいて現地視察会を開催し、その利便性を実地に紹介する、また、東京のセミナーなどにおきまして、県内に事業所がある首都圏企業等の本社の物流責任者に対しても働きかけを行うなど、伏木富山港の利用促進に努めてまいりました。
来年度は、こうした取り組みに加えまして、県のポートセールス体制を強化し、これまで以上に積極的に地元の企業や団体等を訪問し、利便性を周知していくこととしております。
県といたしましては、また県外企業の利用も重要であると考えておりまして、大都市圏の企業への働きかけを強化するとともに、東京のセミナーに加え、北陸新幹線沿線の荷主企業を開拓するため、新たに長野市及び松本市でセミナーを開催することといたしております。
今後とも、ポートセールス活動を強化し、伏木富山港のさらなる利用の促進に努めてまいりたいと考えております
以上でございます。
35 ◯議長(横山 栄君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
36 ◯知事(石井隆一君)次に、豪雨災害対策についてお答えいたします。
本県の水防のあり方についての御質問であります。
近年、全国各地で多発しております大規模な災害、水害に対する避難体制の充実強化を図りますために、昨年7月に水防法が改正されまして、想定対象とすべき降雨について、従前の河川整備において基本となる降雨から想定し得る最大規模の降雨に変更されたところであります。
また、昨年の9月の関東・東北豪雨を踏まえまして、国におかれましては、新たに水防災意識社会再構築ビジョンを策定されまして、今後5年間を目途にして、住民の主体的な避難行動につながる住民目線のソフト対策と、氾濫が発生した場合にも被害を軽減する危機管理型ハード対策などに取り組むというふうにされております。
これらを受けまして、国や県では、今後、県内の河川において想定し得る最大規模の降雨を対象とした洪水浸水想定区域図を作成し公表することにしておりまして、この中で立ち退き避難が必要な洪水時家屋倒壊危険区域や浸水継続時間を示しますなど、避難行動につながる住民目線のソフト対策に取り組むことにしております。
県では、この作成費について、新年度の予算案に計上しているところでありまして、小矢部側など8河川に準備しております。
また、危機管理型ハード対策として、洪水により越水するおそれがあります重要水防箇所におきまして、堤防が決壊しにくいように、堤防の上をアスファルト舗装で保護しますなどの対策を実施することにしておりまして、直轄河川では庄川や神通川など、また県管理河川では、先般御議決いただいた2月補正によりまして、山田川や上庄川で進めることにしております。
さらに、県内の直轄河川の流域におきまして、避難計画の作成や水防など、減災に関するさまざまな課題に対応しますために、国や県、市町村等からなる水防連絡会を5月までに開催して、広域的な避難体制や情報伝達の体制、また時系列の防災行動計画を定めたタイムラインの作成など、おおむね5年間に達成すべき減災のための取り組みを定めることにいたしております。
今後も、国や市町村と連携しまして、これまで以上に住民の避難行動の支援に努めまして、ハード、ソフト両面から災害に強い県土づくりにしっかり取り組んでまいります。
37 ◯議長(横山 栄君)林土木部長。
〔土木部長林 正之君登壇〕
38 ◯土木部長(林 正之君)まず、水防訓練についての御質問にお答えをいたします。
水防管理団体は、県内に14市町村及び河川流域ごとの複数の市町村から成る4つの組合がありまして、毎年水防団、消防機関及び水防協力団体の水防訓練を実施し、水防技術の向上を図っております。この水防訓練には、避難や水防工法の習得を目的とした実地訓練や、洪水時における円滑な情報伝達を目的とした情報伝達訓練があります。
このうち、一部の水防管理団体が実施をしております実地訓練には、国や県も参加し、洪水時を想定した重機によるブロックの投入や、土のう積みの訓練を実施しております。また、国や県、水防管理団体等から成る水防連絡会におきましては、水防工法研修会を開催しております。さらに、国におきましては、大規模な水防演習を実施し、流域全体の水防管理団体の構成員である市町村の消防団や周辺の自治会の方々にも参加いただいております。
また、情報伝達訓練では、毎年5月に国、気象台、県及び水防管理団体などが連携をしまして、河川の洪水予報や水防警報などの情報伝達訓練を行うとともに、洪水時におけるダム操作の演習や関係機関への通知を行うなど、実際の洪水時を想定した訓練を実施しております。
県では、昨年の鬼怒川の氾濫を教訓といたしまして、市町村の水防担当者会議を去る2月に開催をし、国、県との連携や水防訓練の充実などについて改めて要請したところでありまして、今後とも、国や水防管理団体等と連携をし、水防体制の充実を図り、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
次に、重要水防箇所についての御質問にお答えをいたします。
県の水防計画では、河川の洪水に際して堤防からの漏水や決壊、川の水があふれる越水等の危険が予想され、水防上、特に注意を要する箇所を重要水防箇所として位置づけておりまして、神通川や庄川などの国の直轄河川では543カ所、県の管理する河川で166カ所の合計709カ所を指定しております。これらの重要水防箇所につきましては、毎年出水期前に、国や県が市町村などと河川巡視を行い、重要水防箇所の異常の有無や水防資材の確認、点検を行っております。
昨年の関東・東北豪雨を受け、新たな取り組みとして、国では、直轄河川の重要水防箇所の場所や状況を地域住民にも知っていただくため、去る11月に県、市町村に加えて自治会の関係者にも参加していただき、共同点検を実施されたところであります。
また、県では、重要水防箇所を住民にわかりやすく周知するため、同じく去る11月に、県のホームページにおいて位置図を公表したところでありまして、さらに今後、出水期前の河川巡視の際には、自治会の関係者の皆様にも御参加いただき、共同点検を実施することとしております。
県としましては、今後とも、国や市町村と連携し、重要水防箇所のさらなる周知に努め、水防管理団体等の水防活動や住民の避難行動の支援に努めてまいります。
以上でございます。
39 ◯議長(横山 栄君)
新田経営管理部長。
〔経営管理部長新田一郎君登壇〕
40 ◯経営管理部長(新田一郎君)災害対策本部の浸水対策についてお答えをいたします。
県の地域防災計画に基づきまして、豪雨等の災害発生時には県庁舎が災害対策本部の設置場所となりますが、県庁舎の浸水対策については、非常用電源は南別館東側屋外にあって、周囲は高さ2メートルのコンクリート壁で囲まれており、仮に県庁舎周辺が浸水した場合には、管理用出入り口に土のうを積んで対応することといたしております。
情報システムについては、重要なデータのバックアップや一部システムのクラウド化を進めており、さらに県のICT-BCP計画において、万一システムが利用できない場合には、手書き台帳であるとかスタンドアローンのパソコンで代替するなど、具体的な対応を定めております。
今後は、本庁舎に機器類のあるシステムは堅牢なデータセンターへの移設を図ることといたしております。
また、洪水被害の発生が想定される6市町村の浸水対策について確認をしましたところ、非常用電源は庁舎の2階以上に設置するでありますとか、システム機器類を庁舎の2階以上に設置、またデータセンターへの移設、クラウドサービスの利用などの対策を実施する市町村がございました。
県庁舎が被災して仮に使用できない場合には、県の広域消防防災センターに臨時に災害対策本部を設置することとしておりまして、こちらは非常用電源は2階に設置されておりますので、その活動には支障がないと考えております。
今後とも、浸水保全に努めるなど、リスク対策にしっかりと対応してまいります。
41 ◯議長(横山 栄君)渋谷教育長。
〔教育長渋谷克人君登壇〕
42 ◯教育長(渋谷克人君)最後に、子供たちを取り巻く諸問題についてです。
まず、子供たちのインターネット対策についての御質問にお答えいたします。
スマートフォンを含めたインターネットの利用層が低年齢化しておりまして、利用の仕方によっては児童生徒が犯罪などのトラブルに巻き込まれますし、長時間の使用は学習習慣に影響することなどから、子供たちに対し、利用に伴う危険性などについて周知指導する必要があります。
このため、本県では、これまでもネットパトロールによりまして不適切な書き込みをチェックするとともに、各学校においてはPTAと連携しながら情報モラル、マナーの指導やネットの危険性と対策についての安全教室を開催しております。
また、この問題につきましては、家庭での話し合いやルールづくりが何よりも大切であります。このため、今年度、小中学生の保護者が参加する親学び講座の学習プログラムに、スマホ利用のルールづくりなどに関するものを新たに加え、参加者みずからが子供たちの適切なスマホ利用について考え、学んでいただいております。来年度は、この学習プログラムをさらに拡充することとしております。
御質問の兵庫県の青少年愛護条例改正案は、子供たちのスマホ、ネット利用のルールづくりに努めることを学校や保護者に求めるものでありますが、県教育委員会としましては、関係部局と連携しながらその動向や施行された際の取り組み状況などについて注視していくこととしております。
今後とも、PTAや関係団体と連携し、保護者の方々の協力もいただきながら、児童生徒が安全で適切な利用を行うよう指導してまいります。
続きまして、県立図書館についての御質問にお答えいたします。
県立図書館と市町村立図書館の役割分担につきましては、文部科学省の図書館の設置及び運営上の基準によりますと、市町村立図書館については、資料や情報など、住民に対する直接なサービスの提供や読書活動の振興を担うとされております。
一方、県立図書館については、今ほど申し上げました業務のほか、市町村立図書館の円滑な運営支援と県内図書館の連絡調整役を担うとされております。また、高度化、多様化する住民のニーズに対応するため、郷土資料や専門的、学術的資料を収集し、提供に努めることとされております。
このため、本県では、県内の図書館から成る図書館協会を組織しまして、県立図書館が相互の連絡調整を行いますとともに、図書館職員に対する研修を実施しておりますし、市町村からの相談や問い合わせにも応じております。
また、現在、約16万点に上る郷土関係資料や、収集が困難な専門的、学術的資料を収集しまして、住民の方々の高度なニーズに対応しております。
一方、御指摘のパソコンやスマートフォンの普及、情報のデジタル化に対応するため、図書館情報ネットワークシステムを整備しまして、インターネット上で県内の公立図書館や大学図書館の資料の検索や貸し出しの予約などを行っております。
御指摘のとおり、県立図書館は建設後46年を経過しておりますので、毎年必要に応じて修繕を行っておりますし、また車利用の来館者のため、102台の駐車場も確保しております。さらに、来館が困難な方には、地元の市町村立図書館を通じて、県立図書館が所蔵する資料をお届けするサービスも行っております。
今後とも、県立図書館の機能充実に努めるとともに、市町村立図書館と連携しながら、時代の変化に対応したサービスの提供に努めてまいります。
続きまして、再出願制度についての御質問にお答えいたします。
県教育委員会では、平成26年度入学者選抜において、これまで以上に定員割れの学校が出たことから、現在、38都道府県で導入されております再出願制度を本県に導入することの可否につきまして、内部的に検討を進めております。
この制度のメリットの1つとして、不合格者数の減少が予想されましたが、全国調査の結果、38都道府県中35の都道府県で、本県と同様に2次募集が行われておりますので、必ずしも不合格者数の減少に結びついていないのではないかと考えております。
また、県立高校の1年生にアンケートを実施したところ、再出願制度は必要ないと答えた生徒が学科全体で40%で、あるとよいと答えた33%を上回っております。なお、普通科では必要ないが42%、あるとよいが31%という状況にあります。
また、中学校長、高校長、保護者の方からは、不安な受験生に安堵感を与えられるという肯定的な意見がある一方で、中学校では自分が行きたい学校を選択するよう進路指導しているが、志願倍率を見て安易に入れる学校という視点だけで学校を選ぶ生徒が多くなる懸念があるなど、多くの課題が指摘されております。
仮に再出願制度を導入するとした場合、大変大きな転換となり、受験生への影響も大きいことから、メリット、デメリットなどについてさらに調査研究するとともに、学校関係者などの意見を広く聞きながら、引き続き慎重に検討してまいりたいと考えております。
以上です。
43 ◯議長(横山 栄君)山崎知事政策局長。
〔知事政策局長山崎康至君登壇〕
44 ◯知事政策局長(山崎康至君)
東京オリンピック・パラリンピックに向けての取り組みについての御質問にお答えをいたします。
東京オリンピック・
パラリンピック開催に向けまして、障害者、健常者を問わず、選手や指導者の育成、施設の充実などに取り組むことが大切と考えております。
設置しております元気とやまスポーツ振興会議には、障害者スポーツ団体からも委員に参画をいただいて、障害者スポーツの振興につきましても御議論いただいております。
こうした議論を踏まえまして、県では、これまで、障害者スポーツにつきましては、スポーツ大会やスポーツ教室を開催いたしますとともに、指導者講習会、全国大会や国際大会に参加する選手の支援などを行ってまいりました。また、富山マラソン2015では、車椅子レースを実施するなど、障害のある方々がスポーツに親しむ環境づくりを進めております。
また、来年度は、富山マラソンにおきまして、ジョギングの部に車椅子での参加を検討いたしますとともに、元気とやまウオークラリーに特別支援学校からも参加者を募りまして、同時に開催いたしますニュースポーツ体験教室では、健常者と障害者が一緒に楽しめる種目、例えばペタボードでありますとかフライングディスクなどでございますが、そうした種目を設けますなど、相互理解と交流の機会を拡充することとしているところでございます。
今後新たに設置を予定しております2020
東京オリンピック・パラリンピック戦略会議、仮称でございますが、この会議におきまして、合宿誘致や選手の育成強化、スポーツ環境整備につきまして幅広く御意見をいただくこととしております。障害者スポーツのさらなる振興策につきましても、十分に検討してまいりたいと考えております。
45 ◯議長(横山 栄君)以上で永森直人君の質問は終了しました。
暫時休憩いたします。
午後0時13分休憩
─────────────────────
午後1時11分開議
46 ◯副議長(五十嵐 務君)休憩前に引き続き会議を開きます。
笠井和広君。
〔10番笠井和広君登壇〕
47 ◯10番(笠井和広君)尊敬する高平公嗣先生の訃報に接し、心より哀悼の誠を捧げたいと思います。当選以来5年間、民主党の私に対しても温かいお言葉をかけていただき、本当に心強く政治活動を始めさせることができました。本当にありがとうございました。
質問に入らせていただきます。
まず、県民の安心・安全の確保等についてお伺いをさせていただきます。
つい先日未明、閑静な住宅街に、反社会勢力、いわゆる暴力団の分裂抗争が原因とみられる火炎瓶投げつけ事件が発生いたしました。全国ニュースでも取り上げられましたので大きな話題となっております。他県においては発砲事件や暴行事案なども発生しており、地域住民の不安は大変大きくなっていると推察されます。特に学童や小さなお子さんをお持ちの御家族の不安は相当なものでありましょう。ここで、ぜひ、富山県警察の県民の生命、財産を守り切るという決意をお聞かせいただきたく思います。
さらには、反社会勢力による組織分裂抗争による住民の安心・安全をどのように確保していくのか。対象となる組員宅やその襲撃可能性のある世帯、組事務所などは、県内幾つほどあり、その監視対象についてはどのような対応で不測の事態に備えているのか、お答えください。
そして、対象地域の住民はもとより、校下、防犯協会や町内会単位でのきめ細かな情報を提供、または共有し、不安を払拭しなければならないと考えますが、県警本部長の決意をお聞かせください。
新幹線開業1周年を迎えて、富山駅前交番について多くの観光客などから場所がわかりにくいという意見が多く寄せられておりますが、今後整備をどのように進めていくのかお聞かせください。現在設置されています場所は、諸案の事情より置かれた暫定的な仮交番であり、新駅舎が供用された今となっては、決して使い勝手がよいとは言えません。急な出動など、初動対応に懸念が生じます。やはり一番混み合う出入り口に近いことが望まれます。昨年は、遊休地を利用してワゴン車両を置いての仮交番は有効な対策であったと思います。
今後の整備計画について、伊藤県警本部長にお伺いをいたします。
北陸新幹線が開業して1年が経過しようとしています。熱狂的な喧騒も、もはや過ぎ去ったようであり、落ちつきすら感じるJR富山駅であります。確かに開業効果はありました。観光客もビジネス客もあふれ、経済効果もかなりありました。あったと表現するのにはわけがあります。年が明け、この年頭からは、人が、潮が引くように少なくなったと見受けられます。人影まばらな夜の繁華街、現実、JR富山駅前は閑散たる状況が散見されております。どうしたものかと思案に暮れるかたわら、本来一番にぎやかである富山駅前かいわいがそのような状況であるからには、新幹線開業効果はどうなったであろうと考えさせられます。
さて、その原因はどのようなものか、どこにあるのか、年明けから大荒れの経済環境なのか、富山県本来の姿に戻っただけなのか、その判断には今しばらく時間がかかりそうであります。
しかし、悲観することはありません。もともと金沢と比較するほうがお門違いであり、特に観光面では、競合するよりも、多方面の施策により共存共栄すべきであると訴えてまいりました。最も有効な施策は、富山駅周辺整備のおくれを取り戻し、早く完成させ、にぎわいをトータルで提供できるようさらなる努力が必要であると考えます。
JR富山駅南西街区には、新たな短時間無料駐車場が151台分整備され、鮮魚などを買い求める市場やその場で食べられる施設も、民間全額出資で整備される予定であります。
すぐ近くには屋台などが集積でき、音楽イベントにも貸し出し可能なスペースも富山市により確保されました。新たな観光、文化創造のスポットになると期待され、夢も広がってまいります。
新幹線開業1周年を迎えて、いまだ整備中の富山駅及びその周辺については、整備主体や関係機関がJR西日本、富山県、富山市と複数に渡る中、県として全体像をしっかりと把握し、整備促進にリーダーシップをとって努めていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。知事の御所見をお伺いいたします。
地域交通アクセスは葉脈のようであると思っております。輸送密度が低く採算がとれなくても生活の足としてしっかり地元に根付き、それこそきめ細かに経路を構築することが理想であります。
現在、この公共交通の対策に地域間で大変ばらつきが見られております。JR富山港線を引き継いだポートラム、市電沿線の住環境にある地域などは、その恩恵を十二分に享受されていることでしょう。
しかしながら、車がなければ陸の孤島、限界集落ともやゆされる地域が現存し、散見されております。今年度の予算案を精査すれば、鉄道事業者、バス輸送事業者に対する助成や補助金額は前年ほぼ同額であり、新たなネットワーク作成の補助金が、わずか200万円が計上されているだけであります。明日をも知れない命の後期高齢者の生活の足を確保していこうとする姿勢すら感じません。域内、域間並びに広域的な移動の確保は、住民にとって急務であり、計画策定などに時間をかけず、早急に対応していただきたいと思います。
そこで、地域の生活交通の確保充実は喫緊の課題でありますが、策定中の地域交通ビジョンに基づき、どのように地域交通ネットワークの拡充に対し支援していくのか、またその時期はいつなのか、明確にお答えください。知事政策局長にお伺いをいたします。
アベノミクス効果でデフレ経済から脱却しつつあり、マクロ経済もおよそ好転しているらしい現状で、県や市町村が主に中小企業対策として整備されている制度融資でありますが、ここに来て借り入れ実績が鈍化してきております。ただいま開会中の2月議会でも、午前中ですが、制度融資の総額の減額補正が再提出されました。しかし、実体経済はデフレ状態を脱しているどころか、経済指標のもととなる生産階級では、まだまだデフレが浸潤し、蔓延していることは間違いありません。円高・株安、原油安の大荒れの年明け経済は、インフレターゲット2%達成どころか、さらなる経済不安を呼び起こしております。緩やかな回復基調にあるとの各機関発表は、一般庶民のレベルでは到底実感できるものではありません。
そこで、県信用保証協会が行う金融機関への代位弁済や、過去の事故債権者への回収の状況はどうなっているのか、また県としてどのように認識しているのかお伺いをいたします。
長期返済義務を履行していない債権者が存在し、塩漬けされているような案件も多数あるのではないかと推察されます。簿価上の債務を軽減するなど、債権売却も含め、管理をしっかりと行っていく必要があると思われます。大坪商工労働部長にお伺いをいたします。
世界で最も美しい湾クラブに認定され、さらなる海岸景観の美化に向け、さまざまな団体が海岸清掃にいそしんでおられます。本日も、その海岸清掃の皆さんが傍聴に来ていただいております。先日、3月6日には、私も一緒に海岸清掃に行ってまいりました。県も、世界で最も美しい湾クラブ認定以前より、海岸漂着物やアシ、ヨシなどの除去に多額の予算を投入してまいりました。海岸清掃は、風が吹いたり海が荒れたりすれば、すぐさまごみで埋めつくされてしまいます。幾度となくこの問題について取り上げてまいりましたが、イタチごっこの状況は数年の時間をもってしても解決に至っておりません。むしろ清掃活動を永遠に続けていかなければ美観を維持できないことは明白であります。継続的に活動を続けている団体などが連携をもって効果的に清掃活動を行っておりますが、行政がもっと能動的に予算の執行に注力すべきであります。長きにわたる海岸線を河川河口部と一元的に取り組むことが大切です。ボランティア団体などによる清掃美化活動では限界があります。世界で最も美しい湾クラブ加盟も踏まえ、定期的に対応するよう体制を構築すべきではないか考えます。特に河口域に寄せられるアシ、ヨシについては、河川管理者において定期的に除去すべきであり、また国管理河川においても除去を働きかけるべきだと考えますが、林土木部長にお伺いをいたします。
次に、観光の振興についてお伺いをいたします。
平成28年度予算案に、あいの風とやま鉄道の新車両導入支援が計上されております。昨年11月議会において、知事より観光列車の導入が示唆され、大きな夢を抱かされてまいりました。旧車両を利用し、観光列車に整備しての運行になると聞き及んでおりますが、どのような形態で、どの客層をターゲットにし運行、運営されるのか、早々に観光列車のコンセプトを明らかにし、県民に夢を与えるべきだと考えるのですが、どうでしょうか。
せっかく導入するのであれば、中途半端なものではなく、他に例を見ない特徴なものとすべきであり、できればメディアにも取り上げられるような斬新なアイデアも必要ではないかと考えます。御所見をお聞かせください。
また、あいの風とやま鉄道に観光列車を導入し、高山本線や地鉄立山線、宇奈月線など、他の路線にも乗り入れるなどして広域的な観光周遊ルートを構築することでさらなる観光振興にもつながると考えますが、どうでしょうか。あわせて所見をお伺いします。
観光列車導入による誘客効果は大変大きく、県民にとって大いに夢のあるプロジェクトだと考え、中途半端ではいけないと思います。大胆派手に行きましょう。積極果敢な取り組みを期待いたします。知事政策局長にお伺いをいたします。
観光振興の誘客促進に当たっては、飛騨地方との連携が大変有効と考えますが、平成28年度においてはどのようなことに重点を置いて取り組んでいくのか、お聞かせください。
観光振興対策費として、富山県・飛騨地域連携誘客促進事業費1,500万、それにかかわるとおぼしき、ぐるっと富山観光地アクセス充実事業費2,900万円をあわせますと4,400万円の大きな予算となっております。具体的な内容と重点施策をお聞かせください。
富山駅前アンテナショップ整備事業費についてお伺いいたします。平成4年にCiCビル5階にオープンいたしましたいきいきKANでありますが、かねてより5階という立地条件上、観光客を誘客するには認知しづらい、利用しづらいといった側面もあり、課題となっておりました。本年度7,800万余円の予算計上がございますが、物販コーナーを1階に移転させる狙いと、具体的にどのような店舗にするのか、どう階上の施設の誘客につなげていくのかお伺いいたします。
現在、県外からの来訪者が認知しづらい場所にあるため、1階への移転は大変意義のあるものと思います。私が市議会議員時代より指摘してきた経緯もあり、やっと日の目を見られる思いであります。観光・地域振興局長にお伺いをいたします。
東京有楽町に昨年5月に設置した富山くらし・しごと支援センターについてお伺いいたします。
「くらしたい国、富山」創造ネットワーク事業費のうち突出した予算3,060万円を計上する運営充実費でありますが、これまでの相談件数はどうなっているのでしょうか。また、今後、さらなる定住者の増に向け、どのように取り組んでいくのか、実績を踏まえ、お伺いをいたします。
富山にはたくさんのビジネス客が来県されています。本県は、ものづくり県として発展してきた経緯もあり、営業での会社訪問はもちろん、官民挙げて力を入れているコンベンションも年々増え続けるかたわら、学会など、何千人規模の会議もめじろ押しであり、そのパワーは目をみはるほどであります。さらに、目的地は金沢でもあるのにもかかわらず、金沢駅周辺の宿泊施設の不足を受け、新幹線でわざわざ富山で宿泊されるたなぼた来県者もかなり見受けられてきました。これも貴重な財産でしょう。今後は、恒常的に来県される訪問者の満足度を上げ、快適な空間を整備することも大事な観点であると考えます。
ただ、かねてから再三再四指摘したように、関西、中京方面の交通アクセスは列車乗り継ぎが必要になったため、かなりの苦情が寄せられています。悪天候などにより、乗り継ぎにより不都合が生じるのは日常の状態であり、大変不評を買っております。関東方面への快適性の犠牲となったこの問題は、引き続き改善に向け、官民挙げて取り上げていかなければならないと考えます。
新幹線開業から1周年を迎え、本県への誘客状況をどのように認識しているのでしょうか。また、さらなる誘客を図るため、開業2年目はどのように取り組んでいくのでしょうか。開業効果を持続させることが重要であり、2年目が正念場といえます。知事にお伺いをいたします。
先日、富山市八尾町の本法寺へ法華経曼荼羅図を拝観しに参拝してまいりました。住職はご不在でしたが、奥様に御案内と説明を受けてきました。厳かなるたたずまいに荘厳なる本堂がとてもりりしく、石垣、石畳の参道、建立されている全ての造形や彫刻はとてもすばらしいものでした。中でも法華経曼荼羅図は鎌倉時代製作とのことであり、元国宝でありました。ちなみに、立山曼荼羅は、江戸時代作のものでありますから、歴史的価値からしても大変重たいものがあります。現在は、国重要文化財の指定を受けています。拝観施設もありますが、老朽化が進み、維持管理に十分な手当てができていないとのことでありました。もっと広く知らしめれば一級の観光スポットになると受けとめましたし、拝観料も入るのではないかと思いましたが、それをはるかにしのぐ助成をしなければならないとも思います。早期に修復を行い、県民に広く認知してもらう必要があると考えますが、どうでしょうか。御所見を教育長にお伺いいたします。
次に、教育の振興などについて質問させていただきます。
県立高校の再編についてお伺いいたします。
県立学校の整備のあり方などに関する検討委員会において、3学級未満の学校から再編統合を検討するとしており、そのうち職業高校の再編については、普通科との併設校となることが懸念されますが、これまで富山県内外に優秀な人材を育み送り出してきた職業高校に対して、今後どのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
次に、特別支援教育の充実に向けて、前議会の質問に引き続き、免許保有率の向上や教員のスキルアップの研修のほか、担当教員の質の向上について、具体的にどのように対応していくのかお答えください。
子供の携帯電話やスマートフォンなどの利用による悪影響に対し、保護者への指導監督責任を強化することが必要であるとともに、社会全体で真摯に取り組むべき問題であると考えます。学校や教師に過度な負担を求めず、各家庭に自己責任を認識いただくことが必要であります。
具体的にどのように対策を講じていくのか、これまでの取り組みとあわせ、お伺いをいたします。
低学年からの放課後学習支援を推進するため、放課後子ども教室の充実など、地域の教育力を効率的に利用した児童生徒の学習支援を図る必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
28年度予算においても、放課後子ども教室推進事業費として2,500万円強、また中学校放課後学習支援として500万円強が予算計上されております。また、別途放課後児童クラブの運営への補助も多額の予算が計上されております。
以上、5問を教育長にお伺いをさせていただきます。
残余の時間が多少ありますので、補足して要望したいと思います。
スマートフォンの使用に関して、さまざまな問題が全国で問題提起をされております。この問題は、一義的には家庭に責任があると考えます。ですから、過度に学校の現場にその問題を持ち込むことなく、現場の先生たちに過度な負担をしないようにしていただきたいと、教育長にお願いをしておきたいと思います。
それと同時に、今、全国的に話題となっております、先ほどの暴力団の抗争、これは全国的に抗争状態に入ったと認定されました。これから先も、大変心配がされます。ただし、私の地元ですとか近くに対象の箇所があるんですが、24時間体制で非常に厳格に警備をされております。そのことには、まず敬意を表したいと思いますが、登下校の際に、学校の教員をつけておくということも、これは過度な学校の負担にならないように教師の負担にならないように、地域と連携していくことを要望し、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
48 ◯副議長(五十嵐 務君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
49 ◯知事(石井隆一君)笠井議員の御質問にお答えをいたします。
最初に、県民の安心・安全の確保等についてであります。
まず、富山駅及びその周辺整備についての御質問にお答えいたします。
富山駅及び駅周辺につきましては、県が連続立体交差事業を進めまして、また、富山市のほうで自由通路や駅前広場等の整備を行うなど、複数の関係者がかかわっておりますので、その整備や管理運営については、関係者が情報共有を図りまして、協議しながら進めております。
これまでも、各関係者が利用者の声等を踏まえまして協議しまして、新幹線乗降客の北口への通り抜けですとか、駅北口でのみどりの券売機の設置の働きかけなど、必要な対応を進めております。
また、富山駅南口の富山市とJR西日本が所有されております南西街区については、暫定的にJR西日本が有料駐車場を整備していらっしゃるところですが、これはさきにも申し上げたように、最初の20分間は無料といったようなことで御配慮をいただいております。
また、県が富山市と連携した形で暫定的に観光バスの駐車場を整備することにしておりますほか、民間において富山の魚を販売する店の整備が進められると伺っております。
また、議員の御質問にもありましたけれども、これまでCiCの5階にありましたいきいき物産の物販コーナーを1階に移そうということで、何とかことし夏ごろをめどに営業を開始できるように、今、鋭意準備を進めているところでございます。
今後、在来線高架下の開発や南西街区の本格的な開発などが進められるわけですが、在来線高架下の開発につきましては、今年度、さきにもお話ししましたが、県でアンケート調査したところでありまして、こうしたことも踏まえながら、また新年度においては有識者や関係者で構成する検討委員会を設置しまして、富山らしさ、あるいはにぎわい創出の工夫などについて幅広く御意見を伺って、あいの風鉄道がしっかりと開発が進められるように調整をしてまいりたいと思います。
また、南西街区については、県都の玄関口でありますから、速やかに開発の方向性を固めていただくということが重要だと思っておりまして、土地所有者であるJR西日本、また富山市さんも所有されておりますが、引き続き働きかけをしてまいりたいと思います。
今後も、県都の玄関口である富山駅ですから、何とか魅力的でにぎわいのある場所になるように、県としても関係者と連絡を密にしまして、適切に対応してまいりたい、こういうふうに思っております。
50 ◯副議長(五十嵐 務君)伊藤警察本部長。
〔警察本部長伊藤泰充君登壇〕
51 ◯警察本部長(伊藤泰充君)反社会勢力の組織分裂に伴います安全対策についてお答え申し上げます。
まず、暴力団情勢でありますが、昨年8月の指定暴力団山口組分裂以降、六代目山口組と分裂して結成された神戸山口組両団体の傘下組織構成員による傷害事件等が全国各地で発生しており、去る3月7日、警察庁において、最近の事件の発生頻度の高まりや全国への広がり、凶悪化等を総合的に勘案し、両団体は対立抗争の状態にあると判断されたところでございます。
一方、県内においては、分裂直後の勢力は六代目山口組傘下組織8団体、神戸山口組傘下組織2団体と把握しておりましたが、本年に入り、六代目山口組傘下組織の2団体が解散届を提出、さらに2団体が離脱するなどしており、現在のところ、県内の暴力団組織は8団体、暴力団事務所は7カ所把握しているところでございます。
昨年9月には、双方の団体が富山市桜木町地内において勢力誇示を目的とした集団示威活動を行い、対立抗争に発展するおそれがあったことから、暴力団事務所に対する捜索を行うなど、厳しく取り締まりを行ったところでありますが、本年2月29日未明、六代目山口組から離脱した暴力団の富山市内所在の事務所に火炎瓶のようなものが投げ込まれる事案が発生、さらには3月4日夜、高岡市内の路上で六代目山口組傘下組員が被害者となる傷害事件が発生し、神戸山口組傘下組員1名を逮捕したところであり、両事案の背景や関連性等について、現在捜査中であります。
一方、対立抗争を防遏するとともに、県民の安全・安心を確保するため、県警察では、県下全ての暴力団事務所を含む関係箇所に対する張りつけ警戒やその周辺地域に対する重点パトロール、教育委員会や防犯協会等を通じた小中学校や地域住民に対する注意喚起、通学路における地域住民と連携した児童生徒の見守り活動等の各種安全対策を講じているところであります。
また、3月7日には、私を長といたします六代目山口組・神戸山口組対立抗争集中取締本部を設置し、組織の総合力を発揮して両団体の関連情報の収集や取り締まりとともに、県民の安全・安心を確保するための警戒活動等の強化を図ることとしたところであり、本日午前、集中取締本部員等緊急会議を開催して、暴力団事務所等に対する警戒や地域住民、児童生徒の安全確保方策の実施方法、地域住民等への情報発信のあり方等について指示、協議したところでございます。
引き続き、関連情報の収集や両団体の取り締まりを強化するとともに、対立抗争の防遏を図りながら、県警察の総力を挙げて県民の安全確保に努めてまいります。
次に、富山駅前交番に関する御質問についてお答えいたします。
富山駅前交番は、平成24年1月から
北陸新幹線開業に伴う富山駅周辺整備事業により、仮設交番に移転しております。
富山駅前交番は、県都の玄関口に位置する交番であることから、県警察ではその整備を重要課題と位置づけ、周辺環境の変化や駅利用者の動線等を見きわめながら、地元の皆様のみならず県外からの観光客等にわかりやすく便利で事件事故への対応にも適した場所を選定すべく検討しているところであります。
その整備につきましては、時期も含め、駅前全体の開発計画の中で考えているため、全体構想が固まっていない現時点では、交番の整備計画を申し上げられる段階に至っていないことを御理解いただきたいと思います。
しかしながら、現在の仮設交番の位置が、県外からの観光客等にはわかりにくいという御意見や、地元の皆様にとっても歩行者の主要動線から離れていることから不便であり、一日も早く利用しやすい場所へ交番を移転整備してほしいというご要望が寄せられております。
また、平成29年3月には、富山駅北側に、富山中央警察署の移転が予定されていることもあり、県警察といたしましては、富山駅南側の治安レベルが低下することのないよう、富山駅前交番の整備に向け、今後とも関係機関等と緊密に連携協議してまいりたいと考えております。
一方、当分の間、この仮設交番で活動を続けることから、少しでも交番の位置をわかりやすくするため案内看板を設置するとともに、交番の外壁にローマ字でKOBANと表記した看板を設置し、夜間にライトアップするなどの誘導措置に努めております。
また、大型連休等には臨時交番を設置するほか、駅改札口付近で立番警戒を実施するなどの対策を講じております。
引き続き、仮設交番の効果的運用を図るとともに、同交番と警察本部鉄道警察隊等とが連携しながら、警察官の姿を見せる活動等を強化することにより、駅前周辺地域の安全・安心の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
52 ◯副議長(五十嵐 務君)山崎知事政策局長。
〔知事政策局長山崎康至君登壇〕
53 ◯知事政策局長(山崎康至君)地域交通ネットワークの拡充についての御質問にお答えをいたします。
地域交通ビジョンの案では、域内交通、域間交通、広域交通の3つの視点で地域交通ネットワークの充実を図ることとしておりまして、県といたしましては、早期に取り組む事業につきましては新年度予算案に計上しているところでございます。
具体的には、域内交通の充実につきましては、新たに市町村の公共交通ネットワーク再編計画の策定や、その計画に基づくデマンド交通の実証運行に支援いたしますとともに、拠点駅からの接続頻度を高めるなどにより利用増が見込まれるバス路線の運行に対し、モデル的に支援を行うこととしております。
また、域間交通につきましては、JR城端線や地鉄本線の増便試行、これは地鉄本線については25年12月から実施しておりますし、JR城端線につきましては27年3月から実施しておりますが、こうした増便試行の継続、またあいの風とやま鉄道の高岡─新高岡間の新駅整備に対して支援することとしております。
さらに、広域交通につきましては、新幹線駅へのアクセス路線バスの実証運行等に引き続き支援いたしますほか、新たに空港と高岡、砺波、魚津エリアを結ぶ乗り合いタクシーの実証運行を今月から1年間の予定で始めることとしております。
また、このほか、交通環境の整備として、あいの風鉄道の新車両の導入や低床バスの導入を促進することとしております。
地域交通ビジョンにつきましては、今月中に策定をいたしまして、地域交通ネットワークの充実に向けて、今後、関係者が連携協力し、必要な施策をできるだけ早く進めますとともに、交通事業者や市町村など、関係者によるフォローアップ会議を設置いたしまして、実施状況等を確認しながら、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
54 ◯副議長(五十嵐 務君)大坪商工労働部長。
〔商工労働部長大坪昭一君登壇〕
55 ◯商工労働部長(大坪昭一君)県信用保証協会に関する御質問にお答えをいたします。
県信用保証協会の代位弁済の状況でありますが、昨年4月からことしの1月末現在で約28億円となっておりまして、前年同期比の約25億円に比べれば、約3億円、約12%増加をしております。ただし、昨年度は平成9年度以来17年ぶりの少ない代位弁済額であったところでありまして、今年度もそれに次いで少ない金額となっており、低い水準であるところであります。
また、回収につきましては、代位弁済実行後、速やかに債務者等と折衝を行い、それぞれの状況に応じた回収方針を決定し、回収業務を行っておりますほか、その後の弁済状況によっては、回収方針を見直すなど、回収の促進に努められているところであります。
なお、直近の回収額は、平成27年度上期でありますが、約6億円とほぼ前年同額となっております。
県におきましては、昨年10月に保証協会へ、中部経済産業局、北陸財務局と合同で実地検査を行っておりますけれども、その際に、債務者との折衝方法や回収方法などについても確認をいたしておりますけれども、適切に対応されているものと考えております。
今後とも、金融庁や中小企業庁とも連携しながら、保証協会の業務の健全かつ適切な運営の確保に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
56 ◯副議長(五十嵐 務君)林土木部長。
〔土木部長林 正之君登壇〕
57 ◯土木部長(林 正之君)河口部の漂着物についての御質問にお答えいたします。
海岸における漂着物につきましては、富山県海岸漂着物対策推進地域計画に基づき、海岸管理者や市、町、地域住民等が連携して回収等を実施することになっておりますが、河口部につきましては河川区域となることから、河川管理者が対応をどうするか判断することになります。河口部の漂着物につきましては、その後の出水により消失しやすいことから、各河川の漂着量や種類などを正確に把握することは難しいのでありますけれども、本県の海岸漂着物の多くが河川を通じて排出されていることなどから、流域面積が大きく、また河口に砂州を有する大河川で漂着量が多いのではないかと考えております。
議員御提案の河口部に寄せられたアシ、ヨシを定期的に除去することは、海岸美化の観点から望ましいものの、県管理河川の河口部では、現在のところ、機械による除去が必要になるほどの量の漂着はなく、県としては、今後とも、日常の河川パトロールにより状況を把握し、必要に応じ適切に対応してまいることとしております。
一方、国管理の河川には、神通川のように、流域面積が大きく、砂州を有する河川もあることから、大量のアシやヨシ、流木等が漂着することもあると聞いており、そうした際には早期に回収されるよう、国に要請してまいりたいと考えております。
今般、神通川河口部に大量の漂着物があったと伺っており、国に対し、流木の回収をお願いしておりましたところ、3月14日から回収作業を行うとの連絡があったところでございます。
海岸漂着物対策には、河川の上流から河口まで、流域全体で取り組む必要があり、今後とも環境部局等と連携を図るとともに、国や市町村、河川愛護ボランティア等の皆様の御協力も得ながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
58 ◯副議長(五十嵐 務君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
59 ◯知事(石井隆一君)次に、観光の振興等についてであります。
本県への誘客についての御質問にお答えをいたします。
北陸新幹線開業から間もなく1年を迎えますけれども、この間、県内の延べ宿泊者数の伸び率は、北信越地区で第1番となりまして、主要な観光地への入り込み数も増加しますなど、新幹線の開業効果は顕著にあらわれていると考えております。
今後は、この開業効果を一過性にしないでしっかり持続させる、本県が選ばれ続ける観光地となることが重要だと思っております。
冬になって観光客が落ち込む傾向が例年あったんですけれども、ことしは宇奈月温泉の1月の宿泊者数は対前年比で64%増、また国宝瑞龍寺の1月の拝観者数も36%増、また五箇山の1月の入り込み数は44%増だということで、また高岡駅や新高岡駅を出発する世界遺産バスは、1台ではお客さんを乗せきれずに、バス2台で運行する便が出ますなど、開業効果は、いろんな見方はあると思いますが、冬の間もそれなりに持続しているんじゃないかと思っております。
そこで、開業2年目となる新年度ですけれども、県観光連盟を日本版DMOとして機能強化しまして、旅行者データの収集分析、あるいは着地型旅行商品の造成販売やプロモーションなどを一元的に実施しますなど、戦略的な観光地域づくりを促進しますのを初めとしまして、富山湾の国際的なブランド化、せっかく世界で最も美しい湾クラブへの加入も承認されたわけですから、これのブランド化を進める、また、ベニズワイガニや水産加工品のブランド化ですとか富山湾鮨など、食のブランド化もさらに進めると、また、富山県美術館、仮称でございますが、これの整備、それから、産業観光等の促進、環水公園のにぎわい創出による富山らしい魅力の創出、また、いきいき物産の話は先ほど申し上げましたが、CiC1階に移転したり、また富山駅前アンテナショップ、今のような形で整備して、また観光路線バスとかバスツアーの運行支援、また、とやま観光未来創造塾で人材育成をいろいろやっておりますが、ことしはいよいよグローバルコースの卒業生が出てきたということもございます。
また、新たに設置します日本橋とやま館での各種イベント開催とか、JRとタイアップしました旅行商品の造成、仙台での物産展開催によります東北からの誘客など、戦略的なプロモーションを進める、また、新幹線沿線地域や国の事業と連携しまして、新ゴールデンルートなどの広域観光周遊ルートの形成の促進、またこの6月にはミシュランガイド富山・石川(金沢)2016及びこの英語版ウエブサイトが出ることになっていますので、これを活用する、また、外国人個人旅行者向けのツアーの造成など、海外からの誘客を一層推進する、また、富山・羽田便や国際定期便の活用、さらに全日空さんとも連携して、7月に沖縄へのチャーター便を今検討していただいておりますし、これもできれば秋にもと思っておりますし、さまざまな形で国内外からの誘客を進めると、また、国際会議も富山県でぜひやっていただくように、引き続き努力をいたします。
県としては、私は議員のおっしゃるとおり、開業2年目、大変大切な年だと思っております。官民一体となって国内外からの誘客にしっかり取り組んでまいります。
60 ◯副議長(五十嵐 務君)山崎知事政策局長。
〔知事政策局長山崎康至君登壇〕
61 ◯知事政策局長(山崎康至君)私から、まず、観光列車のコンセプトについてお答えを申し上げます。
あいの風とやま鉄道では、混雑緩和のため、新型車両を前倒しで整備いたしますとともに、観光列車を導入する方向で検討するとされたところであります。
県といたしましても、この新型車両整備への支援を前倒しすることといたしまして、新年度予算案に支援に要する経費を計上しているところでございます。
あいの風とやま鉄道では、県内を東西に走る車両から美しい富山湾や立山連峰、豊かな田園地帯など、多彩な眺めを楽しみながら、富山湾鮨など、富山ならではの食事や伝統的な祭り、文化を楽しむことができる観光列車について検討し、そのコンセプトを考えていきたいとしておりますが、具体的には、美しい富山湾や立山連峰などを中心にしてプロポーザルで選定する方向で考えていきたいとしているところでございます。
また、あいの風とやま鉄道では、本格的な観光列車を導入する前に、旧型車両に車体塗装、座席シートの張りかえ、トイレの洋式化などの簡易改造を施したイベント列車を、できれば来年度導入したいとしておりますが、選定したコンセプトをもとに、このイベント列車のデザインを検討いたしまして、実際の利用者の反応なども踏まえながら、本格的な観光列車のデザインなどをさらに検討して、本格的な観光列車については平成30年度の運行開始を目指していきたいとしているところでございます。
他県の並行在来線におきましても、例えば肥薩おれんじ鉄道などが観光列車を運行されております。県内でも富山地方鉄道のアルプスエキスプレスなどに加えまして、昨年10月からJR西日本が城端線、氷見線でべるもんたを運行され、大変好評であるとお聞きをしております。
県としても、あいの風とやま鉄道の観光列車が、お話にありましたように、沿線の特徴を生かしながら全国に誇れるすばらしいものになりますよう、必要な助言などを行ってまいりたいと考えております。
次に、観光列車の他の路線への乗り入れなどについての御質問にお答えをいたします。
一般に、他の路線への列車の乗り入れに当たりましては、レールの接続や電化方式のほか、車両運用や採算性など検討すべき課題もございますが、他の路線への車両の乗り入れは交通ネットワークの充実が図られ、広域的な周遊ルートの構築にも資するものであります。
JR高山本線や城端線、氷見線は電化がされておりませんことから、あいの風とやま鉄道の車両がこれらの路線に乗り入れすることはできないわけですが、かつてJRの車両が富山地方鉄道線に乗り入れていたように、可能性がある場合は、交通事業者間で必要な協議を進めていただきたいと思っております。
また、あいの風とやま鉄道では、観光列車の導入に当たりまして、他の鉄道事業者と連携して複数の観光列車、例えばあいの風鉄道の観光列車と、べるもんたとかアルプスエキスプレスといったような複数の観光列車を楽しめるような共通切符の販売や運行時間の調整なども視野に入れて、今後検討を進めることとしております。
いずれにいたしましても、他の路線への列車の乗り入れや運用の連携につきましては、交通事業者間での協議が必要になります。県としては、協議が行われることとなれば、広域観光の推進の観点から必要に応じて意見を申し述べてまいりたいと考えております。
62 ◯副議長(五十嵐 務君)漆畑観光・地域振興局長。
〔観光・地域振興局長漆畑有浩君登壇〕
63 ◯観光・地域振興局長(漆畑有浩君)飛騨地域との連携についての御質問にお答えさせていただきます。
本県と飛騨地域の観光資源を組み合わせた広域観光は、本県への誘客促進に有効と考えておりまして、これまでも岐阜県と連携し、NEXCO中日本の高速道路定額乗り放題プランを活用した観光ルートのPRなど、さまざま取り組んできているところでございます。
新年度におきましては、新たに、JR東日本とタイアップして、北陸新幹線や高山本線などを利用した旅行商品の造成、それから大手旅行会社とタイアップして富山・羽田便を利用した旅行商品の造成、さらには県内交通事業者などとタイアップし、県内新幹線駅及び富山きときと空港を発着するバスツアーの造成を支援し、本県と飛騨地域の周遊を促進するとともに、あわせて県内新幹線駅及び富山きときと空港が飛騨への玄関口としても利用され、定着するように取り組むこととしております。
このほか、観光地や観光施設での楽しみ方を提案する特別な体験プログラムの造成・PRや、高山本線や世界遺産バスなどが乗り放題となる外国人旅行者向け周遊切符のPRにも取り組むこととしております。
今後とも、岐阜県等と連携し、本県と飛騨地域をめぐる広域観光の魅力を国内外に発信し、誘客に努めてまいりたいと考えてございます。
次に、いきいきKANについての御質問にお答えします。
CiCビル5階のいきいきKANは、平成4年のオープン以来、県都の玄関口における観光や物産振興の拠点として、特産品の展示販売や各種体験、観光情報の提供などを行ってきたところでございますが、物販という観点からは、5階は必ずしも最適な立地とは言えないような状況になってきてございます。
このため、先ほど知事からも御答弁ございましたですけれども、物販コーナーを運営している富山県いきいき物産株式会社では、同ビル1階への移転に向けて調整を進めてきているところでございまして、県としましても、新店舗整備の支援を行うこととしております。
新しい店舗は、駅前ビルの路面店となることや面積が拡張されることで県外からの来客者の視認性が高まり、気軽に立ち寄っていただくことが可能となり、また旅行者の滞在時間の増加が図られて、ひいては富山駅周辺のにぎわい創出、魅力向上につながるような店舗、さらには県内事業者の新商品を試験的に販売したり市場価値を試す機会を設けるなど、アンテナショップ的な機能が強化されるものになるよう、我々も期待しているところでございます。
県としまして、新たな店舗が、旅行者を初め来店者に満足していただけるものになりますよう、いきいき物産や関係者と連携して支援してまいりたいと考えてございます。
次に、富山くらし・しごと支援センターの御質問にお答えいたします。
東京有楽町に、昨年5月に設置した富山くらし・しごと支援センターでは、専任の相談員2名が仕事と暮らしに関する一元的な移住相談を行っており、本年1月末までの相談件数は202件と、昨年度に比べて1.3倍に増加しているところでございます。
このセンターでは、定住促進に向け、これまでも移住希望者からの相談に対応するほか、富山県への定住に関するセミナーの実施や全国移住フェアへの出展、市町村や民間団体が実施する定住体験ツアーへの支援などに取り組んでおり、移住者数は毎年増加しているところでございます。
また、今後、さらなる定住者の増加に向け、新たなハンドブックの作成やホームページの刷新など、富山の暮らしや仕事に関する情報の充実、さらに新たに作成した移住プロモーション動画の活用、北陸3県が連携した3県合同定住セミナー・体験ツアーの実施、新たに設置する日本橋とやま館での出前セミナーの開催などに取り組むこととしてございます。
県としましては、今後、富山くらし・しごと支援センターの相談、発信力の一層の強化に取り組み、定住者の増加につなげてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
64 ◯副議長(五十嵐 務君)渋谷教育長。
〔教育長渋谷克人君登壇〕
65 ◯教育長(渋谷克人君)続きまして、法華経曼荼羅図についての御質問にお答えいたします。
議員から御紹介いただきました本法寺所蔵の絹本著色法華経曼荼羅図は、鎌倉時代に放生津の海中から引き揚げられたと伝えられる22幅からなる曼荼羅図で、そのうち21幅が国の重要文化財に指定されております。縦190センチ、幅128センチ余りの大作で、仏教美術界で高く評価されておりまして、平成21年には京都国立博物館で借用展示されるなど、各地の美術館、博物館での借用要望も多いと聞いております。
また、毎年8月6日には、本法寺本堂において曼荼羅図の虫干し法要と住職の方々による絵解きが行われていることでも知られておりまして、本県にとって大変重要な財産であります。
この曼荼羅図は現在、境内内にある収蔵庫に保管されておりますが、収蔵庫が建設から50年を経過していることや、湿度の高い環境に立地していることなどから、所有者の方が収蔵庫や曼荼羅図の修理を行っておられます。その際には、国、県、市が連携しながら財政的な支援などを行っておりまして、今後とも所有者の方から御要請があれは積極的に支援していくこととしております。
また、県民に広く認知していただくため、県としましても、平成15年に県水墨美術館で開催した県民文化財展に借用展示しております。平成20年には、とやまの文化財百選シリーズとやまの年中行事で曼荼羅図の虫干し法要などの行事を選定しまして、曼荼羅図とともに県のホームページデジタル文化財ミュージアムにおいて情報発信をしております。
今後とも、本法寺の曼荼羅図が県民の皆様から末永く親しまれ、愛され続けるものとなるよう、国や地元富山市教育委員会と連携しながら、保存の支援やPRに努めてまいります。
最後に、教育の振興等についてです。
まず、職業科単独校の再編についての御質問にお答えいたします。
県立高校の職業科単独校につきましては、現在、本県では全日制で農業科が1校、工業科が4校、商業科が2校あります。県立学校整備のあり方等に関する報告書案では、各学科の望ましい配置が示されておりまして、今ほど申し上げた学科の単独校につきましては、まず農業科の単独校については当面農業教育の中核的機能を保持することが望ましいとされております。そして、工業科については、県東部と県西部に各1校あるものづくりの中核校を含め、県内4地区に各1校、工業科単独校を配置することが望ましい、商業科については、県東部と県西部に商業科単独校を各1校配置することが望ましいとされております。
また、望ましい再編基準として、県内高校の配置については、報告書で望ましいとされた配置の内容を踏まえて、再編統合の検討の対象にするとされております。
この報告書案につきましては、現在、パブリックコメントを実施しておりまして、いただいた県民の皆さんからの幅広い御意見や第7回の検討委員会でいただいた御意見を踏まえて、3月または4月に開催する第8回検討委員会において最終報告をまとめる予定であります。
この最終報告を受け、総合教育会議で十分検討協議を行い、その上で再編の基本方針が定まれば、次の段階として、具体的な再編計画を策定していくことになりますが、職業科単独校の配置につきましては、報告書に記載された基準を尊重しながら検討が進められるものと考えております。
続きまして、特別支援教育の充実についての御質問にお答えいたします。
近年、小中学校の特別支援学級や通級指導教室が増加し、通常の学級にも支援を要する児童生徒が増えておりますので、特別支援の免許を有する教員を増やすことや、一般教員にも特別支援教育に関する専門性を高めることが、これまで以上に求められております。
御質問の免許状保有率の向上や教員のスキルアップ研修以外の教員の専門性向上に向けた取り組みにつきましては、まず、今年度から小中学校と特別支援学校の人事交流を行い、小中学校の教員の専門性向上に取り組んでおります。
また、特別支援学校が地元の小中学校の相談に応じ、具体的な対応策などについて指導助言も行っておりますし、高校には新たに専門家の指導員を2名配置しまして、各高校を巡回して教員に指導助言を行っております。
さらに、来年度からは校内研修の拡充に力を入れたいと考えておりまして、今ほど申し上げた高校の巡回指導員に加え、小中学校の巡回指導員を新たに2名配置し、これらの指導員が講師となりまして、各学校の校内研修を実施していくこととしております。
なお、免許状保有率の向上につきましても、これまで3年間で免許を取得できる講義を行っておりましたが、新たに1年間で免許取得が可能な集中講義を行うこととしております。
今後とも、教員の専門性を高め特別支援教育の充実に努めてまいります。
続きまして、子供の携帯電話等の対策についての御質問にお答えいたします。
携帯電話やスマートフォンの利用層が低年齢化しておりまして、利用の仕方によっては児童生徒が犯罪などのトラブルに巻き込まれますし、長時間の使用は学習習慣に影響することなどから、子供たちに対し、利用に伴う危険性などについて周知指導する必要があります。
このため、本県では、これまでもネットパトロールによりまして不適切な書き込みをチェックするとともに、各学校においてはPTAと連携しながら情報モラル、マナーの指導やネットの危険性と対策についての安全教室を開催しております。
また、御指摘のとおり、社会全体で取り組むべき問題でありますので、青少年育成富山県民会議や富山県少年補導センター連絡協議会などと連携して、入学時のお祝いスマホに関して、利用上の注意や非行、被害防止を呼びかける保護者向けのチラシを配布しております。
さらに、この問題につきましては、家庭での話し合いやルールづくりが何よりも大切であります。このため、今年度、小中学生の保護者が参加する親学び講座の学習プログラムに、スマホ利用のルールづくりなどに関するものを新たに加え、参加者みずからが子供たちの適切なスマホ利用について考え、学んでいただいております。
来年度は、この学習プログラムをさらに拡充することとしておりまして、今後ともPTAや関係団体と連携し、保護者の方々の協力もいただきながら、児童生徒が安全で適切な利用を行うよう指導してまいります。
最後に、児童生徒の学習支援についての御質問にお答えいたします。
富山県の未来を担う子供たちの健やかな成長のためには、学校、家庭、地域が連携し、それぞれの教育力を発揮して地域全体で子供を育てていく教育環境が重要であります。
このため、本県では、地域の多くの方々から御協力をいただきながら、各市町村で小中学生を対象とした放課後子ども教室や土曜学習が実施されておりまして、今年度は、これまでで最も多い175教室が開催されております。
この教室では、例えば地元の方々とともに地域の寺社を訪問したり、郷土料理に挑戦して自分たちの住む地域の理解と関心を深める教室や、地元の曳山保存会の方々から、その地区に伝わる伝統的な曳山囃子を教わる教室、地元の太鼓会の方々を先生として和太鼓の練習をする教室など、子供たちがふるさとの歴史、文化や伝統芸能を学ぶ体験活動が実施されております。また、理科の実験や英語活動などの学習活動も、多くの教室で行われております。
来年度は、新たに大学生や教員OB、地域住民の方々の御協力をいただきながら、中学生の自主的な学習を支援する放課後学習教室に取り組む市町村を支援することとしております。
幸いにして、本県では地域の多くの皆さんが、子供たちのため労をいとわず御協力いただいておりますので、今後とも市町村や地域の方々と十分協議しながら児童生徒の学習支援の拡充に努めてまいります。
以上です。
66 ◯副議長(五十嵐 務君)以上で笠井和広君の質問は終了しました。
山辺美嗣君。
〔35番山辺美嗣君登壇〕
67 ◯35番(山辺美嗣君)高平公嗣先生、平成7年の初当選以来の同期平七会、高平先生のあまりにも突然の訃報をまだ信じることができません。大変豪放磊落、人情に厚いお人柄であると同時に、生真面目で勉強熱心、真摯に県政に取り組んでこられました。今議会で、私は、弥陀ヶ原火山の質問をすると高平先生に申し上げましたら、山辺の質疑を聞いてから俺も予特でフォローするぞということで、来週の予特に向けて準備を進めていらっしゃいました。ふるさとの霊山立山をこよなく愛した高平公嗣先生、思い出しつつ、質問に入らせていただきます。
最初に、県内経済対策についてお聞きします。
日銀は、1月29日の政策委員会金融政策決定会合で、追加金融緩和対策としてマイナス金利政策の導入を決定し、2月16日から金融機関が持つ日銀当座預金の一部に、当座預金額約260兆円でございますが、その一部、10兆円から30兆円に対して、マイナス0.1%のマイナス金利が適用されました。第2次安倍政権発足以来、経済金融政策を担い、量的緩和と質的緩和を実施し、ゼロ金利政策も採用してきた日銀は、ゼロに硬直化したことで最近は手詰まりとも言われておりましたが、マイナス金利の導入により金融市場における主導的な地位、すなわち再び大きなフリーハンドを手にしたとされています。
この影響により、企業向けの貸し出しや個人向け住宅ローン金利の押し下げの効果が早速に見られており、法人個人の投資を刺激し、引いては個人消費を含め国内経済を刺激する効果があるのではないかと期待されています。
マイナス金利政策の導入が県内経済に与える影響、効果をどのように見ているか、石井知事の見解を伺います。
富山県において、アルミ産業は全国一の出荷額を誇る基幹産業であります。アルミは、その展性、すなわち伸びやすさや軽量性、耐腐食性など、すぐれた特性があることから、押し出し技術で多くの住宅用建材が開発され、製品化されてきました。本県は、この押し出しで全国第1位のシェアを占めておりますが、人口減少など、将来の住宅建材の需要動向は決して明るいものではありません。アルミは単体のみならず、銅やマグネシウムなどの他の非鉄金属との合金がさまざまな特性を示すすぐれた素材であることから、大学等においても研究が進められています。
富山大学は、全国の大学の中でも最もアルミの研究者が多い大学であり、国際的なアルミ研究機関を設立する動きがありますが、県としても、工業技術センターを中心に研究開発の支援という面で、大学や民間と連携して取り組むとともに、多くの従業者を抱える本県アルミ産業の次の時代をどのように切り開くのかという観点から、行政は産業政策の課題として、これに取り組んでもらいたいと思います。
本県アルミ産業をさらに強化発展させるべく、本県において世界レベルの研究が行えるよう、産学官が連携して取り組むべきではないか、大坪商工労働部長の所見を問うものです。
さて、公安委員会は、県警察が県民のためにその機能をフルに発揮できるよう、常に社会情勢の変化を読み、それに効率的かつ有効に対応することを旨として、民間を代表する有識者としての視点を生かして活動をしていただいております。
県警察をめぐる情勢の変化としては犯罪の多様化が挙げられ、刑法犯罪はもとより、生活犯罪、少年犯罪、児童虐待など、多面的な対応が求められています。
また、24時間社会の中で外国も含めた広域の事案も多くなり、時間空間を超えた対応が必要であります。まことに多忙であろうと推察します。
こうした中でも、高齢者等の個人資産を狙う広域化し複雑化している特殊詐欺等の犯罪については、警察の限られた人員で対応するためには、民間団体と協力体制を構築することが不可欠と考えますが、現在、どのような団体と協力体制を築いているのか、警察と民間の協力についての全般的な見解とあわせて、高木公安委員に伺います。
第2のテーマですが、弥陀ヶ原火山における火山対策について伺います。
立山弥陀ヶ原周辺では、2011年3月11日に発生した東日本大地震以降、地震活動が活発な状況となり、この年の10月5日にはマグニチュード5.4と5.2の地震が発生するなど、さらに地震活動が活発化しました。
我が国には110の活火山がありますが、気象庁では火山噴火予知連絡会で選定された47の常時観測火山のうち、32火山で噴火警戒レベルを運用しています。弥陀ヶ原火山は、噴火警戒レベル対象外の活火山ですが、気象庁では、弥陀ヶ原近傍の地震活動を詳細に把握する必要があるとし、2012年10月31日に立山の室堂に臨時に地震計を設置して、24時間体制で監視しています。観測開始以降、弥陀ヶ原近傍を震源とする火山性地震の発生回数は少なく、地震活動が低調に経過していることは幸いといえます。
さらに気象庁では、弥陀ヶ原の地殻変動を監視するため、立山地獄谷周辺にGPS観測点を10カ所設置して観測を実施した結果、火山活動と見られる変動は認められませんでしたが、こうした観測体制は噴火警戒レベル対象火山に準ずるものとして、弥陀ヶ原火山が位置づけられていることを示しています。
気象庁は、立山地獄谷では、以前から熱活動が活発であり、2012年6月以降の観測で噴気の拡大、活発化や温度の上昇傾向が確認されているので、今後の火山活動の推移に注意を呼びかけています。
また、気象庁は、この付近では特に火山ガスに注意する必要があるなど、活火山であることに留意するようにとの予報事項を変更していません。
弥陀ヶ原火山の地震観測については、気象庁が立山室堂に、京都大学が立山町に、国立研究開発法人防災科学技術研究所が上市町東種に、おのおの地震計を設置しているほか、防災科学技術研究所は、このほかにも、県外の白馬神城、大町及び神岡と、立山連峰を取り囲むように地震計を設置しています。
気象庁は、火山観測に当たり、こうした研究機関や自治体からの情報を総合的に分析していますが、県としても、何らかの火山観測の支援対策をとって、気象庁等と協力して噴火の前兆を捉えるべきではないかと考えますが、石井知事の見解を伺います。
さて、2012年7月に、立山弥陀ヶ原・大日平の標高1,600から2,100メーター、574ヘクタールがラムサール条約の登録湿地となりました。国内での登録湿地は、釧路湿原や尾瀬など50カ所があり、その中でも最も高所にあるのが立山弥陀ヶ原・大日平です。1971年、イランのラムサールで水鳥の生息地として国際的に重要な湿地を守るための条約が採択され、この条約では、湿地の保護を行うとともに、ワイズユースと称される賢明な利用が推奨されています。28年度予算において、県は、ワイズユースを推進するため、弥陀ヶ原の老朽化している木道の更新及び多言語の案内看板を整備することとしていますが、こうしたことは、ぜひ進めてほしいと思います。
このように、入山促進を図るに当たっては何よりも安全確保が大切であり、私は昨年の予算特別委員会において、登山者に貸し出すヘルメット等の配備状況はどうか、またシェルターの整備も必要ではないかと質疑を行ってきました。
しかし、28年度予算案を見ると、登山者等の安全に資する県の施策は既存の山小屋の補強手法の調査にとどまっています。万一の噴火時に登山者の命を守る体制の整備の推進状況はどうか、山崎知事政策局長に問うものであります。
第3のテーマは、県の財政構造についてであります。
平成17年度予算編成前にあった約400億円の構造的財源不足が、今回28年度予算編成時において解消することとなったことは、3期12年にわたる石井県政の御苦労をしみじみと感じるところであります。
知事が構造的と表現された財源不足は、まさに構造的に生じたものであって、それ以前の知事の放漫財政によるものでなければ、当時の議会のチェック機能不足によって生じたものでもなく、中央と地方という二極構造の中で全体のパイを縮小せざるを得ないという判断が、中央から地方へと一方的に押しつけられた、これもやはり構造的な政治システムの欠陥によって生じたものでありました。その後、国地方協議会が設置されましたが、この問題の抜本的な解決に至っていない現状にあります。
一方、県債残高は、この期間に増加を続け、平成16年度末に9,700億円であったものが27年度末の見込み額は1兆2,589億円と3,000億円近く増加していますが、この要因をどのように分析しているか、
新田経営管理部長に問うものであります。
さて、県債残高の中には、臨時財政対策債のように、本来地方交付税等により措置されるべきものが国の財源不足のため地方の起債で賄わざるを得なかったものもあり、その元利償還に対しては、国により財源措置をされることが約束されているものがあります。この財源措置を考慮したときに、実質的な県債残高はどの程度になると見込んでいるのか、またこの措置は確実に実行されるのか、経営管理部長に見解を問います。
さて、県債残高には、先ほどから経営管理部長に問うたように、その質の問題もありますが、量についても深刻な問題があります。
県債残高が絶対値として大きいことは、すなわち満期の来た県債の償還額絶対値そのものが大きくなる、歳出に占める公債費割合が間違いなく高くなっていって、政策的な支出を十分に組めなくなり、財政の硬直化を招く危険があります。
また、県債残高が一般会計の何倍になっているかという点も問題であります。ある比率以上になれば義務的経費の支出さえも組めなくなることは、可能性として起きるのであります。27年度末見込みにおいてその比率は225%に達しています。
本県の財政規模に鑑みて、県債残高の水準はどうあるべきと考えているか、他都道府県と比べてどうか、下げるべき水準にあると言えるのか、酒井代表監査委員の見解を問うものであります。
県職員の給与の減額措置は、構造的財源不足を補うものとして17年度から適用され、また本県の実質公債費比率が22年度に18%を上回り、起債について総務大臣の許可が必要であった25年度までの期間については、これを復元するための措置として10年にわたって長期に実施されてきました。
今回、28年度からは非管理職については解除し、知事等管理職の減額は軽減した上で継続することが提案されています。人事委員会は、今回の知事等の給与の特例に関する条例案、議案第36号について、議長に意見を出されましたが、その部分をそのまま読みます。管理職に対する一部の減額措置が継続されることは残念に思いますが、引き続き厳しい財政状況等を鑑みて、特例的に実施されるものであり、やむを得ないと考えます。どのような思いで、残念であると言いつつ、やむを得ないと考えたのか、給与勧告制度を守るべき立場として特例的と言いつつ、長期間にわたり実施されている現状を、どのように考えているか、久保人事委員会委員に見解を伺います。
最後に、人口の社会減対策について伺います。
人口減少に対処して地方の活力を回復すること、とりわけ社会減対策を講じて東京一極集中から方向転換を図ることが地方創生の眼目の1つでありますが、これについて考える際に若者の地方定着が崩れる端緒が高校卒業時の進路にあります。
本県の昨年3月の高校卒業生は9,365人であり、そのうち大学、短大に進学した者4,796人のうち、県内には1,265人、県外に3,531人であって、本県の大学、短大を選んだ者は4分の1にすぎず、4分の3が県外の大学、短大を選んでいます。
この数字からも、県内の大学、短大の魅力をアピールして多くの学生に県内大学、短大を選んでもらうことが極めて大切であることを強調したいと思います。
まず、大学コンソーシアム富山ですが、25年度に県内の大学、短大、高専7校が共同で設置し、加盟校が相互に単位を認め合う単位互換や、県内高校とつながりを強める高大連携など、高校生、大学生にとっての魅力づくり、また共同で運営する公開講座など、一般県民への魅力づくりと地域への貢献を高める事業を進めています。まだ事業を開始して3年と歴史が浅いのですが、県内大学等の魅力向上に大きな期待が寄せられています。
県内高校生の進学先として県内の大学等をぜひとも選んでもらいたい、この思いを実現するには、大学コンソーシアム富山が中心となって県内大学等の魅力を全体としてアップしていく、その後押しを県に求めるものでありますが、28年度予算で計画している事業を含め、支援策の内容を石井知事に伺います。
次に、富山大学でありますが、8学部の入学定員1,800名、県内最大の総合大学であり、2004年に富山大学、富山医科薬科大学、高岡短期大学の統合で誕生しました。富山大学においては、和漢薬を初めとして創薬に関する国際的な研究がなされていますが、富山大学における世界水準の研究が人と産業を本県に引き寄せることとなることから、県は、寄附講座を設けて基礎研究を支えてきました。この3年間で学会等に提出された英語論文の数や国際学会等での発表数は極めて高い水準にあり、大いに評価されるものです。この富山大学の取り組みは、富山の医薬品産業や県立薬事研究所との産学官の効果的な連携を生み、薬都とやまを推進する原動力ともなっていくものと確信しています。
28年度予算においても、医薬品品質向上対策費及び試験開発研究費が計上されていますが、薬学の研究への取り組みについて、井内厚生部長の所管を問うものであります。
さて、富山県立大学であります。小矢部の貧農の子に生まれた大谷米太郎は、苦労の末に東京で大谷製鉄を興し、ホテルニューオータニを建設するなどの成功をおさめ、ふるさと富山の人材育成を願って富山県に寄附をして、県立大学の前身となる県立大谷技術短大の発足につながりました。
富山県立大学は、現在、工学部新学科の開設や入学定員の増加、看護学部の新設の途上にあり、県内の高等教育機関の拡張に大きく貢献していることは高く評価できます。
また、研究の面でも、電波工学の岡田敏美名誉教授が開発した登山者電波位置探索システムは、冬山遭難対策で実用化され、あるいは浅野泰久教授の酵素研究は、文部科学省の創造研究推進事業(ERATO)に選ばれ、国内外の大手企業が参画して実用化に大きな期待が寄せられているなど、すぐれた成果が出ています。研究のすごさに比較してPRが足りないのではないかと思います。
昨年の地方独立行政法人化により、公立大学法人となった富山県立大学は、大学の研究成果を技術シーズとして企業化することや、大学教員等が特許を取得することがより容易になったことから、学内ベンチャーについて積極的に取り組む必要があると考えますが、山崎知事政策局長の所見を伺いまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
68 ◯副議長(五十嵐 務君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
69 ◯知事(石井隆一君)山辺議員の御質問にお答えをします。
最初に、県内経済対策についてでございます。
まず、マイナス金利政策が県内経済に与える影響についてお答えをいたします。
日銀は、去る1月29日の金融政策決定会合におきまして、初のマイナス金利政策を導入する追加金融緩和を決定されました。この政策は、実質金利を全般にわたり低く誘導することで、消費や投資を後押しすることを狙いとされたものであります。マイナス金利導入決定直後は、円安・株高となりましたものの、その後は、中国の経済の先行きの不安感等から、逆に円高・株安が進み、導入決定時よりも株安・円高で推移しております。
ただ、以前を見ますと、2012年ごろからマイナス金利を導入したヨーロッパでは、ユーロ安が進み企業採算が改善したなど、一定の効果もあったとされておりますので、その影響は、短期間では十分判断できないのではないかと思っております。
一般論としますと、マイナス金利政策には預金金利や住宅ローン金利などを引き下げる効果があると言われておりますけれども、県内金融機関においても、一部でこうした引き下げが行われております。また、県内中小企業向け貸出金利は、銀行ごとにそれぞれ中小企業の財務状況や将来性、技術力などを踏まえて決定されているところでありますけれども、一部にやはり金利を下げている銀行などもあると伺っておりますから、借り手にとってみれば使いやすい有利な環境が整いつつあるのかなという感じがいたします。
住宅ローンの金利や中小企業向け貸出金利等の低下も含めた、家計や企業への影響が顕在化するには時間がかかりますけれども、住宅投資の増加や、また住宅ローンの借り換えなどによります家計負担軽減を受けた消費拡大、あるいは企業の設備投資拡大による県内経済へのプラスの効果が期待されるところであります。
県といたしましては、日銀もそこまでおやりになるわけですから、経済の好循環をつくり出していくことが重要だと考えておりまして、生産性向上につながる設備投資を促進しますために、国の補正予算で措置されたものづくり補助金、これは当時、宮沢経産大臣なども御配慮いただいたと思います。また、各種の研究開発公募事業、また中小企業チャレンジファンドの活用による新商品、新技術の研究開発などを支援することにしております。
さらに、県の融資制度につきまして、地方創生推進資金、県内進出・本社機能等強化支援枠を新設いたしまして、低利の資金供給によって地方拠点強化税制と相まって、東京などからの県内への本社機能等の移転を促進しますとともに、設備投資促進資金の金利引き下げ措置の拡充をし、かつ延長する、また、生産性を高める設備投資を支援する生産性向上支援枠を創設するなど、県内企業の積極的な事業展開を支援することにいたしております。
今後も、金融政策、なかなか一筋縄でいかない面もあるように思いますけれども、国の金融政策や貸出金利の動向などをしっかり注視しながら、県内企業や団体の協力も得て、もちろん地元金融機関の皆さんの御協力もいただきながら、しっかりと対応してまいりたいと思っております。
70 ◯副議長(五十嵐 務君)大坪商工労働部長。
〔商工労働部長大坪昭一君登壇〕
71 ◯商工労働部長(大坪昭一君)アルミ産業に関する御質問にお答えをいたします。
本県アルミ産業の強化につきましては、平成26年5月に策定をいたしました、ものづくり産業未来戦略に基づく最先端ものづくり産業強化の一環として取り組んでいるところでありまして、現在、アルミ合金の新たな用途開発のため、ものづくり研究開発センターの高機能素材ラボを活用するとやま高機能素材研究会におきまして、
アルミニウム合金とマグネシウム合金の接合技術や、表面硬化処理を行うレーザー加工技術などの研究開発を行っております。
さらに、新年度には、県内企業間の連携を強化し、取引を県内で循環させるための仕組みづくりや、中小企業連携による新製品の共同開発、さらに総合デザインセンターに最先端の設備を導入し、それを活用したデザイン性のすぐれた製品の開発など、県内アルミ産業を初めとする県内企業の新技術、新製品開発や新分野への進出を支援していくことといたしております。
また、工業技術センターでは、国の研究機関や大学と連携し、これらのレベルの高い研究成果を県内企業へ技術移転することも支援をいたしておりますが、新年度には、工業技術センターなど、県の産業支援機関のさらなる機能向上方策などについて検討することといたしております。
なお、御指摘のありました、富山大学のアルミ研究機関につきましては、地域と連携した実践教育による人材育成や国際的な研究開発の実施を目指すものであると承知しておりますけれども、まだ構想段階と伺っておりますが、県といたしましては、今申し上げたような産学官で連携した取り組みを進めることにより、世界に通用する技術や製品が生み出されるよう支援してまいりたいと考えております。
以上でございます。
72 ◯副議長(五十嵐 務君)高木公安委員。
〔公安委員高木繁雄君登壇〕
73 ◯公安委員(高木繁雄君)特殊詐欺などの犯罪について対応するため、県警察と民間団体などの協力体制の構築についてお答えいたします。
山辺議員御指摘のとおり、広域化、巧妙化する特殊詐欺などの犯罪に対して県警察の人員が限られることもありまして、関係機関、団体、事業者との協力連携体制の構築が不可欠でございます。
とりわけ特殊詐欺被害につきましては、高齢者を中心に高い水準で推移していることから、関係機関、団体、事業者との協力連携体制を構築するため、県警察では、平成26年5月に富山県民だまされんちゃ官民合同会議を立ち上げております。
この会議には、行政、金融機関、福祉、運輸、通信、法曹、報道、防犯関係など、70を超える機関、団体、事業者が参加し、警察と連携を図りながら、それぞれの業務を通じて特殊詐欺撲滅に向けた各種活動に取り組んでいただいているところでございます。
例えば、金融機関では、多額の現金を引き出す高齢者への積極的な声かけと警察への通報が行われております。
また、県警察でも、受け子のイラストを描いたステッカーの活用などのアイデアを出しておりまして、先月からタクシーに受け子の疑いのある者を乗車させた場合の警察への通報や、コンビニエンスストアによる高額の電子マネーを購入しようとする者への声かけと、警察への通報に関する取り組みが開始されたとの報告を受けております。
公安委員会といたしましては、これまでも高齢者の被害防止のため、金融機関振り出しの預金小切手の利用推奨や、自治体による電話通話録音装置の普及啓発など、いろいろと助言を行ってきているところでございます。
関係機関、団体、事業者によるこうした取り組みに加え、県警本部長を初め第一線で頑張っておられます警察官一人一人の地道な努力の積み重ねにより、昨年の被害は北陸新幹線の開業による犯罪の広域化、スピード化が懸念される中で、102件、3億7,400万円と、まだ多いものの、前年に比べ件数で20件、金額で1億6,300万円とかなり減少してきたところであります。
また、金融機関のほか、コンビニ、タクシー、配送事業者などによる被害阻止が129件、2億2,900万円と、前年に比べ、件数で81件、金額で1億500万円、防止額が増えるなど、被害防止に大きな成果があったと伺っております。
公安委員会といたしましては、今後も、犯罪情勢や県警察の取り組みを把握しながら、関係機関、団体、事業者との連携を強化するよう、県警察に対して、県民目線で引き続き助言指導を行ってまいりたいと考えております。
74 ◯副議長(五十嵐 務君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
75 ◯知事(石井隆一君)次に、弥陀ヶ原における火山対策についてであります。
火山観測体制についてお答えをいたします。
弥陀ヶ原につきましては、地震活動は低調に推移しておりまして、火山性微動は観測されておらず、客観的な状況を踏まえますと、今すぐに噴火の危険性があるという状況ではないと考えております。
一方で、先月、活火山法に基づきまして、国は活動火山対策の基本指針を策定して、弥陀ヶ原火山を対象としまして、県、立山町などが火山災害警戒地域として指定されました。一昨年の御嶽山の噴火を踏まえまして、火山噴火予知連絡会の検討会報告において、弥陀ヶ原は常時観測が必要な火山とされ、また本県初めとして、全国知事会としても、国に対して、火山防災体制の充実強化に関する緊急提言なども行わせていただきまして、国において弥陀ヶ原に火山観測機器が整備され、火山観測体制の強化が図られることとなりました。
具体的には、GNSSは昨年10月に設置されておりまして、遠望カメラは今月末に設置予定でありまして、今後、総合観測点や広帯域地震計が整備されますと、常時観測を行うことが可能となります。
また、4月からは、富山地方気象台に火山専任者が2名配置されると伺っております。このため、法定設置となる火山防災協議会におきまして、気象庁にも参画いただきまして、常時観測データ等を共有し、火山専門家等の御意見も伺って、火山観測体制を含めた一連の警戒避難体制について協議検討を行うことにしております。
県としましては、この弥陀ヶ原火山の防災対策は大切でありますから、今後も水蒸気噴火の兆候の早期把握など、火山監視、観測体制の速やかな構築、また火山研究体制の強化及び火山研究者の育成、また火山防災対策の取り組みに対する技術的、財政的な支援につきまして、国に働きかけも行いまして、これは県議会のお力添えもいただきながら、国の関係機関等との連携も図り、観光客や登山者の安全対策にしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
76 ◯副議長(五十嵐 務君)山崎知事政策局長。
〔知事政策局長山崎康至君登壇〕
77 ◯知事政策局長(山崎康至君)この御質問の最後に、火山防災対策の状況についてお答えをいたします。
県では、昨年1月に、国や市や町、それから火山専門家等で構成する弥陀ヶ原火山防災協議会を設置いたしまして、防災対策の協議を進め、速やかな対応に努めてきております。
具体的に申し上げますと、火山防災情報の伝達手段を強化いたしますために、室堂ターミナル周辺で利用可能となる屋外Wi-Fi拠点を、昨年10月に整備をしております。また、登山用ヘルメットを立山自然保護センターに600個整備いたしまして、立山登山を行う小学校などに対し、貸与をしております。昨年は、2カ月間ほどで89団体にお貸しをしております。
また、県警察では、万が一の際の救助活動のために、ガスマスクなどの資機材の整備を行っているところでございます。
さらに、立山町におきましても、室堂周辺の山小屋15施設にヘルメット等を配備しております。
また、新年度におきましては、この室堂地区の屋外Wi-Fiのカバーエリアや、ヘルメットを配備している山小屋の情報などを地図上に記しました多言語版チラシの作成配布や、富山大学に委託いたしまして地獄谷周辺の噴火堆積物の分析などを行う火山噴火履歴の調査研究を引き続き実施することとしております。
さらに、御嶽山の噴火では、木造の山小屋施設であっても避難できた方々の多くが難を逃れることができたとの報告もありますことから、災害時の一時避難場所となる山小屋の補強手法などの調査を行うこととしております。
また、国土交通省におかれましても、噴火による土砂災害の検討が実施されると伺っております。
県といたしましては、今後、火山防災協議会におきまして、お話のありましたシェルターも含めた避難場所、避難経路や避難手段等について協議検討を行いまして、また国に対しても必要な財政支援も求めまして、火山防災対策に取り組んでまいりたいと考えております。
78 ◯副議長(五十嵐 務君)
新田経営管理部長。
〔経営管理部長新田一郎君登壇〕
79 ◯経営管理部長(新田一郎君)次に、県財政の構造についての質問にお答えいたします。
まず、県債残高でありますが、平成28年度末見込みで約1兆2,525億円となっておりまして、構造的財源不足解消への取り組み以前の平成16年度末の9,701億円と比べますと、約2,824億円の増加となっております。
このうち、建設事業などに充てます通常債は、当初から巨額になると見込まれました新幹線建設の負担金に対する地方債について、この間、貸付料の前倒し活用などにより大幅に圧縮を進めてまいりました。また、ほかの通常債につきましても、新規発行の抑制に努めますとともに繰り上げ償還の実施などに取り組んできました結果、通常債の残高総額は、平成16年度末の8,507億円から、平成28年度末には約7,735億円まで減少する見込みとなっております。
ただ、一方、通常債以外の国の制度に基づく特例債は、16年度末の1,194億円に対し、28年度末で4,790億円の見込みと大幅に増加しております。大半は、臨時財政対策債でありまして、その残高は16年度末の945億から28年度末の3,964億円と、4倍以上に増加をいたしております。
この臨時財政対策債については、国が決定するものでございまして、本県の裁量権が基本的にない仕組みとなっております。これが県債残高全体の増加要因となっています。28年度末の県債残高が約半世紀ぶりに減少する見込みとなりましたけれども、今後とも県の財政運営を持続可能なものとするため、通常債の発行額の抑制に努めますとともに、国に対しては、全国知事会と連携し、臨時財政対策債の縮減を働きかけてまいります。
次に、実質的な県債残高についてお答えをいたします。
今ほど御答弁申し上げました本県県債残高のうち3分の1を占める臨時財政対策債につきましては、本来、地方交付税として国が交付すべきものでありますから、国が将来の元利償還金の全額を地方交付税で措置することが地方交付税法に定められておりますので、法律上、担保されているというふうに考えています。
一方、臨時財政対策債以外の借り入れにつきましては、新幹線債については、本県の強い働きかけによりまして、県債の元利償還金に係る交付税措置率が引き上げられましたりとか、あとは並行在来線会社への投資の補助についても交付税措置をつけていただくことができました。さらに、耐震化工事についても、交付税措置率の高い緊急防災・減災事業債の積極的な活用、こういったことに努めてまいった結果、県債残高全体では、元利償還金に対し交付税措置のあるものが半分以上ございます。これを差し引いた実質的な残高は、各年度の財政規模で措置率が変動するものもありますので、あくまで現時点の試算でありますが、全体で約4割の5,000億円程度というふうに見込んでおります。
今後とも、全国知事会等と連携しながら、しっかりと地方債の償還財源も含めた交付税総額の確保に努めてまいります。
80 ◯副議長(五十嵐 務君)酒井代表監査委員。
〔代表監査委員酒井三郎君登壇〕
81 ◯代表監査委員(酒井三郎君)県債残高の数字についての御質問にお答えいたします。
平成21年4月に施行されました地方公共団体財政健全化法は、財政の健全化を判断するため、幾つかの指標を公表することとしております。このうち、財政規模等県債に関するものとして、将来負担比率と実質公債費比率がありまして、いずれも数値の低いほうがより健全性が高いとされるものであります。
平成26年度の将来負担比率は264.3%で、早期健全化基準の400%を下回り、実質公債費比率は16.1%で、早期健全化比率の25%を下回っております。
このことにつきましては、将来負担比率、実質公債費比率ともに前年より低下し、改善の方向にあるが、今後も県財政は厳しい状況が見込まれることから、引き続き財政の健全化に努められるよう、昨年9月、監査委員として意見を申し上げたところであります。
次に、他県との比較につきましては、各県それぞれの事情がありまして、単純に県債残高の是非を論ずることは難しいと思います。本県の場合は、急流河川が多く、建設事業の割合が高いこと、また新幹線整備など社会資本整備に積極的に取り組んできた事情があります。さらに、本議会でも議論されておりますけれども、今後も地方創生、国土強靱化への対応、さらには既存の施設の更新など、社会資本整備というのは引き続き進めていく必要があるというふうに思います。
一方、少子高齢化や人口減少が進展しておりまして、将来の世代に過重な負担を残すことのないよう十分配慮することも必要であります。
県当局には、これまでも、公債費負担適正化計画を策定されまして、県債残高が約半世紀ぶりに減少に転ずるなど、財政再建や行政改革の推進に努めていただいておりますけれども、今後も、県の財政運営が持続可能なものとなるよう着実に進めていただきたいというふうに考えております。
82 ◯副議長(五十嵐 務君)久保人事委員会委員。
〔人事委員会委員久保精一郎君登壇〕
83 ◯人事委員会委員(久保精一郎君)職員の給与についての御質問にお答えします。
県の一般職の職員の給与につきましては、人事委員会では地方公務員法に規定する給与決定の原則に従い、民間給与の実態などを調査し、毎年10月に議会及び知事に対し勧告を行っているところであります。県職員の給与の減額措置につきましては、こうした勧告を踏まえた給与改定を実施された上で、厳しい社会経済情勢や県財政を取り巻く状況に鑑みて、平成17年度から特例的に実施されてきたものでありまして、残念ではありますが、やむを得ないと考えてきたところであります。
このため、これまでも、給与勧告の際には、この減額措置について諸情勢が整い次第、給与勧告制度に基づく本来の職員の給与水準か確保されるよう要望してきたところであります。
今議会に提出された関係条例案につきましては、昨年10月の給与勧告の内容を完全に実施された上で、引き続き厳しい財政状況に鑑み、給与減額を一部緩和しながら経過的に継続しようとするものでございます。
人事委員会としては、非管理職に対する措置が廃止されますことは、職員の士気の維持につながると考えております。また、管理職に対する措置が緩和されつつも一部継続されることにつきましては、残念には思いますが、やむを得ないと考えております。
こうした考えに基づきまして、議会に意見を申し出たものであります。
以上でございます。
84 ◯副議長(五十嵐 務君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
85 ◯知事(石井隆一君)最後に、人口の社会減対策についてであります。
県内大学等の魅力向上についてお答えをいたします。
議員御指摘のとおり、より多くの県内高校生が県内への進学を希望するように、県内大学等の魅力を向上することは、県内出身の学生が県内大学へ進学した場合、その8割は県内に定着するという状況でありますから、地方創生の観点からも大変重要なことだと考えております。
大学コンソーシアム富山では、県内大学等の魅力向上に連携して取り組むため、具体的には教育・学生支援事業として多様な学生の学びのニーズに対応できる単位互換の実施や、教育水準の向上を図るための教員研修等の合同実施、また学生が就業意識を高め、県内企業の魅力を知ることができる合同企業訪問、各校の魅力を発信するための高校生等向けリーフレットの作成などが行われております。
地域貢献事業としては、学生が地域の課題解決の研究を通じて富山の魅力を発見できる地域フィールドワーク研究助成事業、県内企業が求める人材の育成を図るため、大学が産業界や県との情報交換や合同研修を行う産学官金ネットワーク会議事業などが行われております。
また、来年度は、富山で暮らし、学ぶ魅力を学生の目線で高校生等に向けて発信する、「富山で学ぼう」推進事業を実施しますほか、G7富山環境大臣会合を契機に、県が講師を派遣します環境政策論を新たに単位互換科目に加えますなど、拡充を図ることとしております。
さらに、富山大学が中心になりまして、県内大学等と産業界、県、市町村が協働しまして、若者の県内定着、雇用創出などに取り組む地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)において、学生の富山県への意識、愛着を高めることを目指した、地域志向科目を開講しまして、今後、単位互換科目とすることを検討していると伺っております。
こうした取り組みを通じまして、県内大学等における学びの選択肢が増え、魅力向上につながりますように、県としても、大学コンソーシアム富山の取り組みの充実に向けまして、積極的に支援してまいります。
86 ◯副議長(五十嵐 務君)井内厚生部長。
〔厚生部長井内 努君登壇〕
87 ◯厚生部長(井内 努君)続いて、薬学研究についての御質問にお答えいたします。
富山大学におきましては、国内で唯一の伝統医薬学の研究所として、和漢医薬学総合研究所が設置されているほか、歴史と伝統のある薬学部などが設置されており、現在に至るまで、富山県の薬業界を支える薬剤師等の多くの人材を輩出するとともに、医学部や工学部とも協力して、最新のバイオ医薬品から伝統薬までの幅広い研究がなされているところでございます。
御指摘のありました医薬品品質向上対策費につきましては、県内外の製薬企業とともに富山大学に寄附講座を設置しているほか、和漢薬・バイオテクノロジー研究委託事業やフォーラム富山「創薬」活動運営費補助などを行い、医薬品の研究開発の促進に取り組んでいるところでございます。
また、試験開発研究費につきましては、県薬事研究所と富山大学におきまして、ワクチン用新規アジュバントの開発や白樺成分ベツリンのがん抑制効果の共同研究等に取り組むこととしております。
さらに、県は、平成27年9月より、薬都とやまヘルスケア創造プロジェクトを開始し、富山大学等にある医薬品のすぐれた、いわゆるシーズ、すぐれた基礎研究の成果に対しまして、その実用化を支援しており、今年度以降も引き続き実施することとしております。
このような取り組みを通じて、富山大学などで得られた科学的知見が県内製薬企業で活用されることにより、新しい医薬品の開発や医薬品の品質向上、また人材育成などにつながるよう、薬都とやまの推進を図ってまいりたいと考えております。
88 ◯副議長(五十嵐 務君)山崎知事政策局長。
〔知事政策局長山崎康至君登壇〕
89 ◯知事政策局長(山崎康至君)県立大学の研究成果の企業化についての御質問にお答えをいたします。
県立大学の研究成果の企業化につきましては、研究成果の社会還元、地域産業の活性化などの観点から大変意義があると考えております。
既に県立大学で生まれたベンチャー企業としては、スマートフォン用のアプリの開発を行う企業など2社が設立されておりますが、今後、さらに企業化を目指して、大学の研究成果のPRや企業との共同研究を進めていく必要があると考えております。
このため、県立大学では、研究成果のPRといたしまして、教員の研究分野や内容を紹介した冊子の配布、研究や実験の内容を実際に大学へ来て見ていただく研究室見学会の開催、また、とやま産学官金交流会でのポスタープレゼンテーションなどの実施や、教員と関係者との研究成果に関する情報交換会の開催などに取り組んでおります。
御紹介のありました浅野先生の取り組みはもとよりですが、登山者が遭難した場合に速やかな救助をサポートする登山者電波位置探索システムにつきましても、企業と共同で開発中でありまして、実用化を目指しているところでございます。
さらに、企業活動への教員の参画につきましては、法人化を機に兼業基準を見直しまして、勤務時間内でも営利企業の従事を可能にするなど、一部を緩和したところであります。
県立大学が研究成果等のPRや企業との共同研究を積極的に行い、県立大学の研究成果がさらにベンチャー企業化されますよう、県としても引き続き支援していきたいと考えております。
90 ◯副議長(五十嵐 務君)以上で山辺美嗣君の質問は終了しました。
暫時休憩いたします。
休憩時間は10分間といたします。
午後3時14分休憩
─────────────────────
午後3時26分開議
91 ◯議長(横山 栄君)休憩前に引き続き会議を開きます。
四方正治君。
〔39番四方正治君登壇〕
92 ◯39番(四方正治君)おーい、高平、高平公嗣、高平公嗣君。まさか、君の遺影の前で質問をするなんて、夢にも思っておりませんでした。議員会長として指導力を発揮して、張り切って頑張っていただけに、残念至極でございます。高平公嗣議員会長の御冥福を心からお祈りし、質問に入ります。
さて、昨年は、半世紀に及ぶ県民の夢とその運動が実を結び、北陸新幹線が3月14日に開業、開通いたしました。実に長い道のりでありましたが、多くの先人たちの御努力のたまものと存じます。私も、県議会議員初当選以来、この運動に携わった者の1人として大変感慨深いものがあり、本当にうれしい限りであります。既に御案内のとおり、新幹線開業効果はさまざまなデータにあらわれておりますが、陸海空の社会資本整備の重要性を改めて思い知らされた次第であります。本当に新しい時代の到来を実感いたしております。
いかに幹線道路や幹線鉄路、港湾、そして空港が大切か、質と量の物流、人的な流れ、そしてそのスピードが問われるのだと思います。まさにタイム・イズ・マネーと言えましょう。
これで、いよいよ、さらなる富山県発展のハード面がほぼ整いつつあると考えますが、そこで、最初の質問は、ポスト新幹線時代の政策形成についてであります。
新幹線が開業して1年が経過しようとしておりますが、今、知事におかれましては、政治家として斬新な発想でポスト新幹線にふさわしい大きな県民の夢につながる新たなビジョンを描くべきと考えます。歴代知事で私が知る吉田知事は、野に山に海にというスローガンで、中沖知事は逆さ地図というツールで、知事として標榜する県政の方向性を表現してこられ、それぞれ大きな足跡を残してこられたと思っております。
石井知事も、就任以来、それこそ仕事の虫と言われるほどに、県政の諸課題に懸命に取り組んでこられたことは衆目の一致するところだと思っております。この新幹線開業を契機に、石井知事がみずから考える大きな県政の方向性や夢を県民に示してはどうかと思いますが、ぜひ感動あふれる御所見をお伺いしたいと思います。
次に、今の質問と絡むとは思いますが、近年、ピラミッド式の意思決定プロセスが徹底する余り、企画力、調整力、実行力といった県庁組織の政策集団としての力量が弱まっているのではないかと感じております。議論の過程で幅広い発想力のある専門家のアドバイスを受け入れることも大切でありますが、県庁組織の政策立案、遂行能力を高めるためにも、県庁内での丁々発止の議論により政策をまとめ上げていくことも必要と考えております。
もちろん、そのためには、職員によく研さんを積む機会や、高い目標を持った学ぶ時間も与えていく必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
次に、富山きときと空港についてであります。そもそも、この空港の生い立ちを考えてみますと、河川敷にある空港であり、これまでの整備費用は、他の空港と比べて極めて安価にできております。随分前のことで直接聞いた話ではありませんが、故松村謙三先生が、当時の知事であった吉田知事に、君は日ごろ大きなことを言っているが、こんな滑走路の短い空港でよいのかとげきを飛ばしておられることがあったそうです。昨今、空港をつくるとすれば、少なくとも1,000億円ぐらいはかかると言われており、一時、他の地区で空港を新設することができないか、調査検討してみたわけですけれども、なかなか県内には適地がないということで、この河川敷の空港で頑張るしかないということになったわけであります。
したがって、この立地の中で近代技術を駆使して、利便性を高め、維持発展させるしかありません。我が会派の代表質問を初め、富山-羽田便についていろいろ議論があったところでありますが、空港の存続のためには、ここは踏ん張りどころであります。
先ほども申し上げたとおり、最小のコストで整備した空港でありますから、ありとあらゆる方策を大胆に実施し、空港の維持発展を図るべきだと考えております。
空港を交通の重要な手段としてだけでなく、人々の交流とにぎわいの拠点とすることも考えるべきだと思っております。物販サービスや食についても、ついでに買うということや食べるのではなく、魅力のあるものやおいしいものをわざわざ食べに遊びにくるという発想も必要ではなかろうかと思っております。
とにかく、大交流時代には、空港は欠かせない大切なものであります。知事の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
質問の大項目2つ目は、海の夢構想についてであります。昨年は、天皇皇后両陛下の御臨席をいただき、全国豊かな海づくり大会が盛大に開催されました。
その中で、両陛下の国民によりそうような慈愛に満ちた立ち振る舞いに深く感動をいたしました。皆様、いかがでございましたでしょうか。
また、ただいま上映中の映画人生の約束のロケがあり、放映の中では、スタートとフィニッシュ、そして何回も海越しに見える立山連峰が大型スクリーンに映し出され、改めて、その迫力、すばらしさに感化を受けたわけでございます。
また、7月には、タモリさん主催のヨットレースもありましたし、世界で最も美しい湾にふさわしい1年でもありました。
そこで質問ですが、伏木富山港の中核である富山新港があと2年で開港50年を迎えますが、この際、新幹線開業後の新しい時代に向けた港湾のあり方について、物流のみならず人的交流を含めた総合的な戦略を練り、港湾計画の改訂も視野に入れて検討すべきと考えております。
日本だけでなく、中国やASEAN諸国、インドなど、まだまだ発展途上にある国、地域のエネルギーを取り込んでいくという観点からも、港湾に関する施策は重要であります。最近は、社会資本に対する国民、県民の理解が大分進んできたと思います。実際に、昭和40年以降、建設国債は37%ぐらいで推移しておりましたが、直近の10年では、建設国債は約20%で推移いたしております。このことからも、港湾計画の見直しのよい時期に来ているのでないかと思います。知事から、先見性あふれる御答弁をいただきます。
2つ目の質問は、クルーズ客船についてでありますが、これも我が会派の代表質問にありましたが、クルーズ船の人気は年々高まってきており、各地でにぎわいを見せております。もちろん、九州などの地の利を生かして急成長しているところもありますが、時代の流れは確実にクルーズ客船を捉えております。
先日、国交省北陸地方整備局伏木富山港湾事務所主催の富山湾シンポジウムがあり、その中で大型客船の船長をしていた方のお話を聞く機会がありましたが、伏木富山港は、船長として非常に入港しやすい港であり、立山連峰が見えて迫力があり、背後地も四季の変化もあり、食べ物もおいしい、まだまだ多く客船が来てもよいところだと言っておられました。
専門家から見ても、チャンスは十分あるということですから、大型客船に限らず、中小型のクルーズ客船の寄港、さらには定期周遊型クルーズの誘致など、働きかけることが大切であると思いますが、現状と見通しはどうか、漆畑観光・地域振興局長の御答弁をいただきます。
先ほど申し上げたシンポジウムの中でも、富山湾の美しさは大きな魅力であると何人もの方から言われておりました。私は、帆船海王丸と新湊大橋、立山連峰が海越しに見える絶景ポイントとして、富山新港西埋め立て地の新湊大橋のアプローチ西側の土地に海王丸の丘をつくってはどうかと考えております。そうなると、野鳥園の周りの環境整備や地域のにぎわい創出にも大いに資すると考えますが、林土木部長の御所見を伺います。
次に、いつも申し上げておりますとおり、富山湾の魅力を取り込むためにも、富山湾岸道路の形成は極めて重要であります。中でも、堀岡から東の地先の国道415号のバイパス整備は喫緊の課題であります。富山方面から射水の本江近くまで整備が進んでおり、新湊大橋の交通量が増えている中、その利便性を高める上でも早期に調査を行い、具体的な工事着手につなげるべきだと思いますが、林土木部長から答弁いただきます。このことにつきましては、近隣の富山市民からも早く進めてほしいとの意見を聞いておりますこともお伝えしておきます。
次の質問は、新庄川橋のかけかえについてでありますが、橋梁の老朽化が進んでいることから、一刻も早い対応が必要であり、利賀ダムや河川整備との絡みもありますが、堤防のかさ上げ工事が進んでいることもあり、防災の面から庄川河口部の仕上げが必要であります。仄聞するところによりますと、最近、国、県、市の3者による勉強会がスタートしたとのことであり、これまで以上に強く国に働きかけるべきではないかと考えておりますが、林部長の所見を伺います。
海の夢構想最後の質問は、北朝鮮による拉致の可能性が排除できない行方不明者についてであります。
先日、警察庁が、北朝鮮に拉致された可能性を排除できない行方不明者が10名増え、886名になったと発表しました。そのうち、県関係者も1名増え、22名になったということです。このうち、名前を公表し、一刻も早く真相を解明し、肉親が帰国を待ち望んでいる方が8名いらっしゃいます。この方々は拉致と認定されてはおりませんが、特に御家族の皆さんは、拉致被害者とはまた違う苦しみを味わっておられ、本当にやるせない気持ちになってしまいます。
これまでも、北朝鮮による拉致問題について述べてまいりましたが、御承知のとおり、昭和63年3月26日、参議院予算委員会において初めて当時の梶山静六国家公安委員長が、昭和53年来の一連のアベックの行方不明事案は、おそらく北朝鮮による拉致の疑いが十分濃厚でございます。解明が大変困難でございますけれども、事態の重大性に鑑み、今後とも真相究明のため全力を尽くしていかなければならないと考えております。本人はもちろんでございますが、御家族の皆さんに深い御同情を申し上げる次第でありますと答弁しております。
この答弁にあったちょうど昭和53年8月15日に、雨晴海岸でアベック拉致未遂事件が発生しており、この事件が拉致問題解明の発端になったとも言われております。
小泉元首相が突然訪朝する前の年、平成13年3月に、黒部川河口において北朝鮮の工作員が乗っていたと思われる水中スクーターが発見されており、県内には何かしら手がかりがあるのではないかと推測されるのですが、県警察として、関係者が1名増え22名になったことについての現状認識はどうか。また、今後、どのように対応していく気か、あわせて伊藤県警本部長に御答弁いただきます。
質問の大項目3つ目は、心の夢構想についてであります。
これまでも、教育問題や障害者問題について論じてまいりました。おかげさまで、国の
障害者差別解消法と障害のある人の人権を尊重し県民皆が共にいきいきと輝く富山県づくり条例が4月1日から施行されることとなりました。富山県では、4月施行に向け、条例に基づき、県障害者差別解消ガイドライン(仮称)を策定することになり、着実に準備が進んでおります。そうした中で、悩みの多いのが発達障害についてであります。
発達障害は、早期に発見し適切な支援を行うことが大切であります。このため、未就学児期における支援の充実が重要となります。
県内各市町村で行われる乳幼児健診において、要経過観察となったり、保育の現場で気になる子とされる乳幼児が増加傾向にあると聞いております。新しい分野で専門性も高いため、対応できる医師が育っていないとも聞いており、大変心配しております。
先ほど申し上げたとおり、早期発見、早期に適切な支援が必要であるとされておりますが、県内の発達障害児への支援について、今後どのように取り組んでいかれるのか、井内厚生部長の所見を伺います。
明後日、3月11日で東日本大震災から早5年間が過ぎようとしております。あの未曾有の地震と津波が、2万人を超える死者と行方不明者を出し、東京電力福島第一原子力発電所で発生した、いまだ解決できない深刻な事故が、日本国民、とりわけ現地の人々の深い衝撃と不安に陥れました。
そうした中、この大地震に対処した多くの日本人の冷静沈着な行動に対し、世界の人々から感嘆と称賛の声が寄せられました。
それは、美しい自然や風土の中で培われた先天的資質という面もあるかも知れませんが、大部分は、教育の結果であろうと思います。思いやり、礼儀正しさ、秩序を守る姿勢など、日本人の美徳そのものであります。いつの時代も周りの人々に心を寄せて行動することは、教育の最も基本的なことであります。この教育のエッセンスは、教育勅語の考え方に影響されているとも言われております。しかし、その一方で、昨今、殺伐とした事件が頻発しており、しっかりと親子関係や命の大切さを教えることが大切であります。私自身、あまり記憶にないのですが、昭和33年から小中学校で週1時間、道徳の時間が始まったそうであります。
このたび、学習指導要領が改訂されたことにより、平成27年から29年の3年間の移行期間を経て、平成30年から特別の教科道徳、道徳科による教育課程が本格的に実施されると聞いておりますが、今後、小中学生の道徳の充実にどのように取り組んでいくのか、渋谷教育長から御答弁をいただきます。
最後の質問となりますが、急激な人口減少時代を迎えている今日、自分たちのコミュニティーが本当に心配になってきております。旧小学校区単位のコミュニティーが日本のよき文化と伝統を守る核であり、心のふるさとであります。実際に、私たちの住まいをしている旧市街地における空き家の増加は目に余るものがあります。コミュニティーの荒廃を防ぐためには、次から次へと新しい住宅団地を造成するこれまでのやり方を抑制し、旧市街地で住宅を建てやすくするなど、都市計画や建築規制のあり方を考え直す必要があるのではないかと考えております。もちろん、防災や耐震には当然留意すべきでありますが、規制緩和などにより、町の再生を図り、コミュニティーの維持発展を進める必要があると思います。林土木部長の所見を伺いまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
93 ◯議長(横山 栄君)石井知事。
〔知事石井隆一君登壇〕
94 ◯知事(石井隆一君)四方議員の御質問にお答えいたします。
最初に、ポスト新幹線時代の政策形成についてであります。
まず、新たなビジョンについての御質問にお答えをいたします。お話にありましたように、県民の皆さんの半世紀近い悲願でありました北陸新幹線が開業して、間もなく1年が経過しますけれども、先月29日までの上越妙高─糸魚川間の乗車人員、前年同期比で約3倍ということでありますし、また県内への多くの観光地等での入り込みが増加しますとともに、本県への本社機能の一部移転とか研究開発センターの設置とか、あるいは、アウトレットパークを初めとする大型商業施設の相次ぐ出店など、県内各地でさまざまな開業効果があらわれていると考えております。
この新幹線の開業を新たなスタートとして、経済産業の活性化、研究開発の革新、観光振興、新たな企業誘致、定住・半定住などによりまして、富山県の新たな未来を切り拓いていきたいと、こういうふうに考えております。
私は、富山県の発展は、新幹線も大事ですけれども、経済産業の繁栄があってこそのものでありまして、また経済力とあわせまして、これからは文化の力で日本国の再生、再興を図っていくことが必要だと思っております。さらに、経済や文化を担う人づくりも大切な視点でありますし、グローバル化の一層の進展も勘案する必要があると思っております。
例えば、ASEANからの留学生、企業と県とで折半して積極的に招致するというようなことも、多分、全国では初めて始めましたけれども、これも、今申し上げたような観点からとりかかっておるのでございます。
こうしたこともありまして、昨年10月に経済・文化長期ビジョン懇話会を設置しまして、こうした視点を中心に活発な議論をいただているところでありまして、ことし夏にはぜひビジョンを策定したいと思っております。
10年先、20年先、あるいは30年先を見据えた長期ビジョンの策定を通じまして、富山県の新たな未来を構想して、また議員のおっしゃる大きな夢を描いて、新たな成長、飛躍に結びつけ、活力と魅力あふれる県、ひいては日本創生の一翼一端を担い得る県として、次の世代に継承発展させていく確固とした基盤をつくってまいりたいと、こういうふうに思っております。
続いて、県庁の政策立案力についての御質問にお答えをいたします。
職員の政策立案力や実行力を高めますために、これまでも、昇任制度と連携した、これは課長、課長補佐、係長、主任、主事、技師、こういったような昇任制度と連携した選択型の研修ですとか、新任職員から新任所属長までの役職段階ごとの研修を体系的に行いますほか、幅広い視野を養いますために、中央省庁や海外の関係機関、これは中国、韓国、シンガポール等へ6人行っておりますが、また、民間企業、これはびゅうトラベルとかANAセールスとか、さまざまなところに派遣をしております。
また、例えば新任職員等への講話の際には、私も講師をさせていただいて、先例がないからできないということではなくて、どうすればできるかを考えるようにぜひ頑張ってほしいと、また、私自身の実感ですけれども、人間の能力というのは、最初はさほどではなくても、一生懸命努力することで開発可能なんだということも実感をもってお話ししますとともに、新任所属長研修も、それまでは、例えば私が出る場合は、私から新任所属長に講話をするという形をとっておったんですが、3年ほど前から、これはやっぱり所属長が、富山県の政策について、特に自分が所属する分野を中心にいろいろ提言してもらう、こういうことをやりたいと、それをみんなで議論するという形にしまして、大変闊達に議論できるようになってきました。
さらに、職員の自発的な挑戦意欲と向上心を高める観点から、自主研究グループ活動に対する支援とか、職員提案制度の実施などを通じて、職員が自信を持って政策提言できるように取り組んでまいっております。
また、人口減少対策や経済・文化長期ビジョンなどの検討に当たりましては、若手職員による部局横断的なワーキンググループを設置しまして、政策形成過程での若手職員の積極的な活用、外部から偉い有識者の方々に来てもらって、そのおっしゃることをつなぎ合わせて答えにするんじゃなくて、若手のワーキンググループで大いに頑張っていただくようにしております。
私は、おかげさまで11年余り、知事という立場で仕事をさせていただいておりますけれども、多くの職員は、それぞれが抱えている政策課題に非常に真面目に真摯に向き合って、庁内でも闊達な意見交換が行われておりますし、なかなかすぐれた企画立案力や実行力を有する職員も決して少なくない、こういうふうに思っております。
例えば、地方拠点強化税制の創設、拡充、これは富山県を初めとして全国知事会でいろいろ議論をして方向性を出したわけですけれども、こうしたことの具体的な実現、また医薬品製造販売の地方承認権限の拡大、これなんかは、地方分権改革について提案募集方式をとるというふうにしてもらったんですけれども、それを早速生かして、富山県の提案ですけれども、全国的に地方分権の実現ができました。こうした点も、職員が随分頑張ってくれたなと思っております。
今後とも、できればあまり気張り過ぎてもいけませんが、富山から日本を変えていくんだと、こういう気概を持って、職員とともに頑張っていきたいなと、また、そうしたことに大いに意欲を持って取り組んでくれる職員が結構いらっしゃることについては大変うれしく思っていますし、これからも、そうした風通しのいい意欲が出る、そういう行政組織としての県庁、職員、こういうふうに持っていきたいと思っております。
続いて、空港の維持発展についての御質問にお答えをいたします。
富山─羽田便は、本県と全国、世界各地との交流を支える極めて重要な路線ですから、今年度はビジネス、観光、乗り継ぎなど、さまざまな面から対策を講じますともに、官民上げた利用促進を展開しております。
こうした本県の取り組みも踏まえていただいて、全日空さんのほうも、新幹線との共存及び富山の未来創生への貢献と、この2つをコンセプトにダイヤ編成をしていただいて、また富山空港の今後の活用方策についてもいろいろお願いしましたら、一緒に検討する協議の場を設けようということにもなったわけでございます。
県としても、今後も全日空と路線維持のための戦略を共有しながら、ビジネス、観光、乗り継ぎなど、さまざまな利用促進に加えまして、先ほども議論になりましたが、修学旅行需要とか、あるいは飛騨高山への広域観光需要の開拓、羽田経由の訪日旅客誘致の体制強化など、より広範な取り組みを進めてまいります。
また、羽田便以外の既存路線の拡充や新規路線、チャーター便誘致にも取り組んでおりまして、上海便の夏季の臨時増便、また台北便の冬季の増便、FDAの九州方面等へのチャーターなども実現しておりますし、今後、台北便の期間増便や全日空による沖縄へのチャーター便運航も予定されておりますけれども、引き続き航空会社に富山空港の利活用を働きかけますとともに、近隣県へのエアポートセールスによる空港利用圏域の拡大、飛騨高山、長野、上越、こういったところにもさらにアピールをしていきたいと思いますし、国内外での観光PRや国際交流促進を通じまして、空港の需要拡大に努めてまいります。
また、空港施設についても、お話しのように、滑走路の延長が2,000メートルしかないとのお話のとおりでありますけれども、前後に北陸自動車道とスーパー農道があるものですからなかなか難しゅうございますが、これまで就航率向上に寄与する対策を国に働きかけておりまして、Xバンドレーダーによる気象データの活用とか、またRNP-AR飛行方式の導入とか、最初は、いや、とてもとても地方の富山空港にはとおっしゃっていたんですけれども、実は実現してきているわけでございまして、今、国にさらに、研究中の新たな着陸誘導システム(GBAS)についても、ぜひ開発促進をしていただいて、かつ富山空港に早く導入してもらえるようにお願いをしております。
今後、施設の老朽化などに対応して、更新投資は、これはそういうふうに言っていただくと本当にありがたいわけで、積極的に行っていきたいと思いますし、また空港関係者等による駐車場の有効活用策に関する検討会を設置しまして、観光バス待機所増設やにぎわいイベントを初め、さらなる空港の利便性や魅力向上への方策も検討することにしております。
また、ターミナルビルについても、お話のように、空港を利用するついでにいくというだけではなくて、そこにそういう魅力的なお店があるから人が来るというふうにできればなおいいなと思っていたんですけれども、御承知のように、今度、麺家いろはさんが、ここはブラックラーメン、全国で結構知られたお店ですけれども、出店していただくということになりました。採算性はもちろん考えておられるんでしょうけれども、やっぱり非常に志を感ずる方ですよね。こうした方々のそうしたお気持ちも生かしながら、この富山きときと空港、富山県の空の玄関口ですから、しっかりと維持させる、発展させる、これは県議会や県民の皆さんの御理解、御協力を得ながら、しっかり取り組んでまいります。
次に、海の夢構想についてであります。特に新しい時代に向けた港湾のあり方についてお答えをいたします。
伏木富山港については、県の産業経済活動を支える極めて重要な社会資本でありまして、特に今はちょっとやっぱり中国、朝鮮半島、ロシア、いろいろ課題がありますけれども、対岸諸国の経済発展、中長期的に見ますと、我が国の成長にしっかり取り込んで、国際競争力の強化、観光立国の推進など、日本経済の発展にも寄与する重要な役割を担うとともに、災害時において、特に南海トラフ巨大地震などを考えますと、太平洋側の代替機能を有する大変重要な港だと思っております。平成23年11月には、日本海側の各港湾を牽引する総合的拠点港の5港の1つに選定されまして、海上コンテナを初めとした取扱貨物量の増加に取り組みますとともに、大型クルーズ客船の誘致にも取り組んでまいりました。
議員御指摘のとおり、環日本海諸国に加えて、今後の成長が見込まれるASEAN諸国やインドなど、東南アジア諸国との交流が重要であると考えておりまして、県では、これまで、海外経済訪問団を派遣しますとともに、ビジネスサポートデスクの設置、国際的な見本市への出展支援などに取り組んでまいりました。
さらに、昨年12月には、インドのアンドラプラデシュ州と経済、文化、人的交流などの分野で交流、協力関係を強化するための協定を締結しますとともに、昨年末には、私も同州を訪問しまして、なかなかインド、あるいは国際的にも著名なナイドゥ州首相と直接お会いして、今後の具体的な交流方策について意見交換を行ったところであります。これも、答弁が長くなってはいけませんが、インドそのものもいずれ10億人の人口になる、また、民主主義国家としては、非常にこれから経済規模も大きくなって、すごく可能性がある、アンドラプラデシュ州そのものも、今でさえ5,000万の人口、資源が豊富、かつ海岸が東海岸に面していて、海岸線自身が1,000キロというようなところであります。
こうしたところと対等の連携協定ができたというのは大変うれしいことだと思います。新幹線開業を契機に、本社機能の移転とか大規模商業施設の出店とか、先ほど申し上げたように、本県の拠点性が高まっております。今後、アジア諸国との交流促進に伴って、伏木富山港の役割もますます重要になると思いますので、ハード面では船舶の大型化や土地利用計画などの変化に対応した港湾計画の改訂も視野に入れまして、伏木富山港が日本海側のゲートウエーとしてさらに発展するよう取り組んでまいります。
また、ソフト面では、先ほどタモリカップの話とかいろいろ話がございました。せっかく世界で最も美しい湾クラブへの加盟が承認されて、相当存在感が高まってきていると思いますので、今後も富山湾の魅力を内外に向けて積極的に発信しますとともに、クルーズ客船の誘致、マリンスポーツの振興、また自家用船舶の新湊マリーナへの誘致などを通じまして、またいろいろ議員も構想をお持ちのようでございますが、戦略的に、海外も含めた県外等との人的な交流、ソフト面の交流なんかも力を入れてまいりたいと思います。
以上でございます。
95 ◯議長(横山 栄君)漆畑観光・地域振興局長。
〔観光・地域振興局長漆畑有浩君登壇〕
96 ◯観光・地域振興局長(漆畑有浩君)クルーズ客船の誘致についての御質問にお答えさせていただきます。
アジアのクルーズ人口は大きく伸びておりまして、特に、御指摘のとおり中国発着のクルーズ客船の日本への寄港が増加している、そのような現状でございますけれども、旅程及び地理的条件などから、九州などを中心に寄港が増えているところであると聞いております。
今後は、旅程も徐々に長くなると予想され、また中国へのさらなる配船が見込まれることから、これまで船会社への知事みずからのトップセールスを初め、中国旅行会社や船会社幹部を招請するなど、クルーズ客船の誘致に取り組んできたところでございます。
クルーズ客船の本年の寄港状況でございますけれども、大型外航クルーズ客船につきましては予定がございませんものの、内航クルーズ客船につきましては、昨年の2回から4回に増やされる予定であると聞いているところでございます。
今後、県では、中国旅行会社等の招請、海外見本市への出展などに加え、御提案もございましたですけれども、新たに中型、小型の客船を有する欧州の船会社の誘致などについてもしっかり働きかけていくこととしております。
県としましては、引き続き、クルーズ客船の今後の寄港回数の増加、さらには定期周遊クルーズの造成に向けて、港湾所在地を初め関係団体と一層連携を深めて、伏木富山港のすぐれた港湾機能、観光地の魅力、おもてなし体制などをしっかりアピールしてまいりたいと考えております。
97 ◯議長(横山 栄君)林土木部長。
〔土木部長林 正之君登壇〕
98 ◯土木部長(林 正之君)まず、海王丸パークの丘についての御質問にお答えをいたします。
富山新港西埋め立て地には、海の貴婦人と呼ばれる帆船海王丸をシンボルといたしました海王丸パークがありまして、晴れた日には壮大な立山連峰を背景に、左には帆船海王丸、右には新湊大橋が一望できる絶景ポイントといたしまして、県内外から年間100万人を超える観光客が訪れる県内有数の観光地となっております。
議員御提案の新湊大橋アプローチ道路の西側の土地に海王丸パークの丘をつくった場合には、海王丸パークと並んで絶好の眺望ポイントになると思われますが、目の前には新湊大橋への高架構造のループ道路があるため、少なくとも盛り土を10メートル以上の高さにする必要があります。
このように、こうした丘を造成する場合には大規模なものとなりまして、津波到来時には周辺住民や観光客の避難場所にもなり得ますけれども、この土地は富山新港臨海野鳥園や新湊きっときと市場との間にありまして、魅力ある整備を実施することで、これまでこの土地により分断されたエリアがなくなって一体的な利用が可能となり、海王丸パーク周辺の一層のにぎわいを創出することができる場所に位置しております。
こうしたことから、まずは西埋め立て地区の未利用地の活用につきまして、全体構想づくりを進め、その上で、この位置にどのようなものを整備するのが望ましいのか、検討してまいりたいと考えております。
次に、国道415号のバイパス整備についての御質問にお答えいたします。
国道415号は、日本海側の総合的拠点港伏木富山港の各地区や臨海部の各都市、観光拠点などを連絡し、いわゆる湾岸道路ともなる重要な幹線道路であります。
このうち、萩浦橋西側約1キロメートルの富山市四方荒屋地区から新湊マリーナ近くの射水市堀岡古明神地区までの区間は、幅員が狭く、大型車などの通行に支障を来す状況でありますが、沿道に人家が密集し、拡幅が困難であることから、バイパスによる整備が必要であると考えております。
こうしたことから、県では、四方荒屋から西側の打出地区までの約1.7キロメートルの区間について、現在、県道練合宮尾線として整備しており、これまで打出土地区画整理区域内の約350メートルや、四方荒屋交差点から西側約550メートルにつきまして供用しております。残る約800メートルにつきましては、今年度までに全区間の用地取得を終え、現在、橋梁工事を進めており、早期完成に努めてまいります。
一方、平成27年度の1日当たり交通量は、新湊大橋では平均約7,600台で、昨年度より9%増加しております。また、国道415号の四方漁港に近い富山市四方南町地内では約5,600台で、約19%増加しており、今後も交通量の推移を注視してまいります。
御質問の富山市と隣接する射水市本江付近から、国道415号とつながる七美地内までの区間につきましては、延長が約5キロメートルと長く、多額の事業費を要することから、まずは事業中の区間の早期完成に努めるとともに、この区間に接続する前後の整備状況や周辺の交通量の推移、地域の開発動向などを総合的に勘案し、今後、望ましいルートなどについて検討してまいりたいと考えております。
次に、新庄川橋についての御質問にお答えいたします。
国道415号の新庄川橋は、庄川の河口付近に架かる橋梁で、昭和13年に建設された上流側の橋梁と、昭和48年に建設された下流側の橋梁の2橋から構成されております。特に、上流側橋梁につきましては、建設後、77年が経過するなど、老朽化が進んでいることから、これまでも下流側橋梁とあわせ、交通に支障を来さないよう適切に維持管理に努めてきたところであり、さらに平成23年度からは、富山県橋梁長寿命化修繕計画に基づき、計画的に点検、補修を実施してきております。
一方、庄川につきましては、管理者であります国において、これまで順次堤防整備等が実施されており、新庄川橋前後区間につきましても、平成20年に策定された国の河川整備計画において、庄川の流下能力を向上させるため、堤防の約2メートルのかさ上げと、これに伴う橋梁のかけかえが位置づけられております。
こうしたことから、これまで、橋梁のかけかえに伴い、とりつけ道路も含め、道路の高さが変わることや、橋梁と河川管理用通路との交差形状が変わること、また、これらに伴いまして多数の物件移転が必要となることなどの課題について、国と情報交換を行ってきており、去る2月には、地元射水市も交えて課題の情報共有を行ったところであります。
県としましては、引き続き、こうした課題について国や関係機関と協議していくとともに、早期に河川改修に着手されるよう、国に対し働きかけてまいりたいと考えております。
以上でございます。
99 ◯議長(横山 栄君)伊藤警察本部長。
〔警察本部長伊藤泰充君登壇〕
100 ◯警察本部長(伊藤泰充君)北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者に関する御質問についてお答え申し上げます。
当県警察では、拉致ではないかとの相談を受け、必要な調査を行ったところ、1名について拉致の可能性が排除できないと判断したことから、警察庁とも協議の上、この1名の方について、今回、新たに拉致の可能性を排除できない行方不明者として追加したところであり、現在、22名の方について捜査、調査を行っているところであります。
県警察では、これら行方不明者について最終目撃場所等関連場所での聞き込みや、関係機関への照会等の捜査、調査を実施しているほか、告発を受理している3名を含めた7名と、新潟県警察が主として捜査、調査を行っている1名の合計8名について、御家族の同意のもと、現在、県警察のホームページに、お名前や事案の概要等を掲載し、広く県民、国民から情報提供を求めているところでございます。
また、将来行方不明者に関係する資料が入手できた場合に備え、本人確認に用いるため、同意が得られた御家族からDNA型鑑定資料の採取を行っているところでございます。
このほか、県民に拉致問題についての関心を高め、認識を深めていただく目的で、平成13年に黒部川河口で発見された北朝鮮のものと見られる水中スクーターを、平成25年2月から警察本部2階に常設展示しており、北朝鮮人権侵害問題啓発週間の期間中には、同水中スクーターを富山市に貸し出しているほか、警察官がショッピングモールでチラシを配布したり、地元のケーブルテレビに出演して、警察による捜査、調査への協力を呼びかけるなど、各種啓発活動にも努めているところでございます。
県警察では、今後とも、拉致の可能性が排除できない事案について、警察庁や関係機関と緊密に連携を図りながら、御家族の心情にも配意しつつ、拉致の可能性を含め、事件事故等、あらゆる可能性を念頭に、事案の全容解明に向け、捜査、調査に取り組んでまいりたいと考えております。
101 ◯議長(横山 栄君)井内厚生部長。
〔厚生部長井内 努君登壇〕
102 ◯厚生部長(井内 努君)最後に、心の夢構想についてでございます。
まず、県内の発達障害児への支援についての御質問にお答えをいたします。
発達障害児やその保護者が身近な地域で適切な支援を受けられますように、乳児期におきましては、各市町村の保健センターで早期発見やその後の指導支援に努める一方、幼児期におきましては、保育所等で発達障害の特性に配慮した保育を行っているところでございます。
また、県内5カ所にあります児童発達支援センターでは、保育所等への訪問支援を行っており、第三次支援機関として県が設置する、県内1つあります発達障害者支援センターでは、県内の市町村や児童発達支援センターに専門的な支援を行う役割を担っております。
発達障害を診断できる医師につきましては、国の研修を受講する医師への支援を現在行っておるところでございます。
議員から御指摘のありましたとおり、乳幼児健診におきまして要経過観察とされる子供が増加傾向にございます。そのため、その対策を強化する必要があるということで、このため、県では、保健師に向けた研修を引き続き実施するとともに、保育士向け研修の内容を見直し、保育所等で発達障害に関する指導的役割を担う保育士を育成することとしております。
また、児童発達支援センターにおきましては、よりきめ細やかな支援ノウハウを習得していただくため、新たな研修を行う予定としております。
さらに、小児科医に向けまして研修を実施し、保護者等からの相談に対応できるよう新たに研修を実施したいと考えております。
このほか、新年度、これらの各支援機関への個別の支援に加えまして、各支援機関がより円滑に連携を図れますよう、県内の連携体制について、県におきまして検討を行うということとしております。
県といたしましては、今後とも、市町村など関係機関と連携しながら、発達障害児やその保護者への支援のさらなる充実に努めてまいりたいと考えております。
103 ◯議長(横山 栄君)渋谷教育長。
〔教育長渋谷克人君登壇〕
104 ◯教育長(渋谷克人君)続きまして、子供たちの道徳の充実についての御質問にお答えいたします。
学校は、未熟な存在として生まれる人間が師に学び、友と交わることを通じてみずから正しく判断する能力を養い、命の尊さ、自己や他者の理解、規範意識、思いやりなどの人間性を構築する場であります。
しかしながら、国では、現在行われている道徳教育は、指導内容や指導方法に関し、学校や教員によって充実度に差があり、所期の目的が十分果たされていない状況にあるとして、平成30年度から道徳を正式な教科として、充実を図るとしております。
昨年3月に改訂された学習指導要領では、家族など、日ごろお世話になっている人々に感謝すること、相手のことを理解し、自分と異なる意見も大切にすること、誰に対しても分け隔てをせず、公正公平な態度で接することといった感謝、相互理解、社会正義の項目などが小学校の低・中学年の指導項目に加わっております。
また、子供たちが自分のこととして考えることができるよう、考え議論する道徳への転換を目指し、多様な指導方法を取り入れていくこととしております。県教育委員会では、道徳の教科化に向け、昨年8月にこれらの指導要領の改訂ポイントなどについて学ぶ研究協議会を実施しておりますし、本年1月にも、中央から講師を招いて、これからの道徳のあり方に関する講演会も開催しております。
今後も、こうした研修を継続して行う予定でありますが、御指摘の親子関係や命の大切さを初め、子供たちが周囲に心を寄せて行動できるよう、各学校で道徳教育が充実されるように支援してまいります。
以上です。
105 ◯議長(横山 栄君)林土木部長。
〔土木部長林 正之君登壇〕
106 ◯土木部長(林 正之君)都市計画や建築規制のあり方についての御質問にお答えをいたします。
いわゆる旧市街地では、若者世代を中心に、住宅の建てかえや子育てを契機に、郊外の住宅団地等に住居を移す場合が多く、空き家や空き地の増加につながり、防災・安全、環境のみならず、コミュニティーの維持にも影響があると認識しております。
一般的に、旧市街地では、都市計画や建築関係の現行規制の制定前に建築された住宅が多いため、敷地が比較的狭く、形状も、間口が狭く奥深いほか、複数の住宅が隣接、連檐し、前面道路の幅員も狭い場合が多いことから、建ぺい率や容積率、斜線制限、一定幅員の道路に接する義務などにより、増改築の際、住宅面積の確保が難しく、また建てかえ自体ができない場合もあり、これが旧市街地からの移転原因の1つと考えられます。
こうした課題を解消するには、例えば現在、射水市で実施されている重点密集市街地整備事業のように、区画整理の手法により、道路の幅員確保と宅地の集合化を図りつつ、土地を手放す住民向けに共同住宅整備を行い、防災・安全、住環境の向上とコミュニティー維持の両立を図る方法もありますが、合意形成には時間を要するほか、事業費が多額になるという課題があります。
議員御提案の都市計画や建築規制のあり方の見直しにつきましては、国の社会資本整備審議会の場合でも住宅改修と空き家対策等が連動した法体系の整備が必要であるといった意見や、コミュニティー形成には住まい方、土地の用途等を柔軟にすべきなどの意見が出ているところでありまして、県としましても、旧市街地の空き家の増加を防止する観点からも、関係規制の課題等について、今後十分勉強をし、県民や市町村の意見なども聞きながら、必要があれば国に対し要望等を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
107 ◯議長(横山 栄君)以上で四方正治君の質問は終了しました。
以上をもって本日の一般質問、質疑を終了いたします。
108 ◯議長(横山 栄君)次にお諮りいたします。
議案調査のため、3月10日、14日、16日及び18日は休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
109 ◯議長(横山 栄君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
以上で本日の日程は終了いたしました。
次に、議会の日程を申し上げます。
3月11日、15日及び17日は予算特別委員会を開催いたします。
次回の本会議は3月22日に再開し、県政一般に対する総括質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
本日はこれをもって散会いたします。
午後4時26分散会
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