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平成24年第1回(3月)定例会(第13日目) 本文
平成24年第1回(3月)定例会(第13日目) 名簿

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  1. 二宮町議会 2012-03-13
    平成24年第1回(3月)定例会(第13日目) 本文


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    会議録トップ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 平成24年第1回(3月)定例会(第13日目) 本文 2012-03-07 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別ウィンドウ表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言の単文・選択・全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者の表示切り替え 全 281 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言・ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 2 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 3 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 4 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 5 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 6 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 7 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 8 : ◯教育長【内海博治君】 選択 9 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 10 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 11 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 12 : ◯教育次長【長尾秀美君】 選択 13 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 14 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 15 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 16 : ◯教育総務課長【松本幸生君】 選択 17 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 18 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 19 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 20 : ◯教育次長【長尾秀美君】 選択 21 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 22 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 23 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 24 : ◯教育次長【長尾秀美君】 選択 25 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 26 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 27 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 28 : ◯教育総務課長【松本幸生君】 選択 29 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 30 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 31 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 32 : ◯教育次長【長尾秀美君】 選択 33 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 34 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 35 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 36 : ◯教育次長【長尾秀美君】 選択 37 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 38 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 39 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 40 : ◯教育総務課長【松本幸生君】 選択 41 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 42 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 43 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 44 : ◯教育次長【長尾秀美君】 選択 45 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 46 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 47 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 48 : ◯教育長【内海博治君】 選択 49 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 50 : ◯11番【近藤行宏君】 選択 51 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 52 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 53 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 54 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 55 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 56 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 57 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 58 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 59 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 60 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 61 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 62 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 63 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 64 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 65 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 66 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 67 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 68 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 69 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 70 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 71 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 72 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 73 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 74 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 75 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 76 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 77 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 78 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 79 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 80 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 81 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 82 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 83 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 84 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 85 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 86 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 87 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 88 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 89 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 90 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 91 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 92 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 93 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 94 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 95 : ◯都市経済部長【渡辺康司君】 選択 96 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 97 : ◯7番【原冨士徳君】 選択 98 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 99 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 100 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 101 : ◯13番【三橋智子君】 選択 102 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 103 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 104 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 105 : ◯町民生活部長【石井博司君】 選択 106 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 107 : ◯総務部長【野谷和雄君】 選択 108 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 109 : ◯教育次長【長尾秀美君】 選択 110 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 111 : ◯13番【三橋智子君】 選択 112 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 113 : ◯町民生活部長【石井博司君】 選択 114 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 115 : ◯13番【三橋智子君】 選択 116 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 117 : ◯防災安全課長【高橋邦治君】 選択 118 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 119 : ◯13番【三橋智子君】 選択 120 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 121 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 122 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 123 : ◯13番【三橋智子君】 選択 124 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 125 : ◯防災安全課長【高橋邦治君】 選択 126 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 127 : ◯13番【三橋智子君】 選択 128 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 129 : ◯防災安全課長【高橋邦治君】 選択 130 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 131 : ◯13番【三橋智子君】 選択 132 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 133 : ◯総務部長【野谷和雄君】 選択 134 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 135 : ◯13番【三橋智子君】 選択 136 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 137 : ◯教育総務課長【松本幸生君】 選択 138 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 139 : ◯13番【三橋智子君】 選択 140 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 141 : ◯教育長【内海博治君】 選択 142 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 143 : ◯13番【三橋智子君】 選択 144 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 145 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 146 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 147 : ◯4番【浅賀一伸君】 選択 148 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 149 : ◯町民生活部長【石井博司君】 選択 150 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 151 : ◯4番【浅賀一伸君】 選択 152 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 153 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 154 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 155 : ◯4番【浅賀一伸君】 選択 156 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 157 : ◯町民生活部長【石井博司君】 選択 158 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 159 : ◯4番【浅賀一伸君】 選択 160 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 161 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 162 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 163 : ◯4番【浅賀一伸君】 選択 164 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 165 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 166 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 167 : ◯4番【浅賀一伸君】 選択 168 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 169 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 170 : ◯8番【脇 正文君】 選択 171 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 172 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 173 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 174 : ◯都市経済部長【渡辺康司君】 選択 175 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 176 : ◯8番【脇 正文君】 選択 177 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 178 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 179 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 180 : ◯都市経済部長【渡辺康司君】 選択 181 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 182 : ◯8番【脇 正文君】 選択 183 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 184 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 185 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 186 : ◯都市経済部長【渡辺康司君】 選択 187 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 188 : ◯8番【脇 正文君】 選択 189 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 190 : ◯都市経済部長【渡辺康司君】 選択 191 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 192 : ◯8番【脇 正文君】 選択 193 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 194 : ◯都市経済部長【渡辺康司君】 選択 195 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 196 : ◯8番【脇 正文君】 選択 197 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 198 : ◯都市整備課長【諸星 勉君】 選択 199 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 200 : ◯8番【脇 正文君】 選択 201 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 202 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 203 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 204 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 205 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 206 : ◯総務部長【野谷和雄君】 選択 207 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 208 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 209 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 210 : ◯総務部長【野谷和雄君】 選択 211 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 212 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 213 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 214 : ◯総務部長【野谷和雄君】 選択 215 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 216 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 217 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 218 : ◯総務部長【野谷和雄君】 選択 219 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 220 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 221 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 222 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 223 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 224 : ◯総務部長【野谷和雄君】 選択 225 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 226 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 227 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 228 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 229 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 230 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 231 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 232 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 233 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 234 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 235 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 236 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 237 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 238 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 239 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 240 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 241 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 242 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 243 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 244 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 245 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 246 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 247 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 248 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 249 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 250 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 251 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 252 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 253 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 254 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 255 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 256 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 257 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 258 : ◯町長【坂本孝也君】 選択 259 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 260 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 261 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 262 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 263 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 264 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 265 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 266 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 267 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 268 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 269 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 270 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 271 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 272 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 273 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 274 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 275 : ◯政策部長【佐久間良輔君】 選択 276 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 277 : ◯企画財政課長【秋澤靖久君】 選択 278 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 279 : ◯10番【根岸ゆき子君】 選択 280 : ◯議長【杉崎俊雄君】 選択 281 : ◯議長【杉崎俊雄君】 ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 会議の状況                     午前9時30分 開議 ◯議長【杉崎俊雄君】 皆様、おはようございます。  ただいまの出席議員は14名でございます。定足数に達しておりますので、直ちに本日の会議を開きます。  本日の議事日程はお手元に配付のとおりです。  議会だより掲載のため写真撮影を行いますので、ご了承ください。  なお、今議会の一問一答方式試行では、質問と執行者側の回答を合わせた時間制限方式をとり、質問は1件の場合は60分以内、2件以上の場合は90分以内とします。また、回答する執行者側に反問権、すなわち逆質問を認めることとし、議論のさらなる充実を目指します。    ────────────────────────────────    日程第1 一般質問 2: ◯議長【杉崎俊雄君】 日程第1「一般質問」を行います。  通告順に従い、これより質問を許可いたします。 3: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。             〔11番(近藤行宏君)登壇〕 4: ◯11番【近藤行宏君】 それでは、議長の許可をいただきましたので、私の一般質問に入ります。件名は、「震災時、小・中学校の在校時における対応を問う」であります。  昨年3月の東日本大震災から1年が過ぎようとしていますが、いまだ多くの方々が不自由な生活を強いられています。確実な復興に向けて日本全体で手助けしていくことが求められており、それとともに防災に対する意識を高めることが我々の当然の責務であります。震災をきっかけに首都圏では地震活動が活発化しており、東京大学地震研究所の研究チームは、今後4年以内にマグニチュード7クラスの首都直下地震が70%の確率で発生するという試算をまとめています。これは切迫性の高い予測と感じます。  先般、1月22日、児童74人と教職員10人が死亡、不明になった宮城県石巻市立大川小学校の避難対応について、同市教育委員会は不備を認め謝罪、原因につきましては、1.避難マニュアルに明確な避難場所が記されていなかった、2.教職員の危機意識不足、3.過去の経験から津波が来ないと思い込んだと説明するに至っております。二度とこのようなことにならないよう、備えに十分過ぎるということはありません。  一方で、岩手県釜石市では、死者・行方不明者が1,000人を超し、津波の直撃を受けた学校もある中で、市内小・中学生約3,000人のほとんどが押し寄せる津波から逃れることができました。小・中学校にいて学校の管理下にあった児童・生徒だけでなく、既に下校していた子どもたちも、多くが自分で判断して高台に避難したそうです。これは「釜石の奇跡」と言われ、奇跡を支えたのが、危機感を持って学校が取り組んだ防災教育であったと言えます。釜石の小・中学校では、「想定にとらわれるな、最善を尽くせ、率先避難者たれ」という避難三原則のもと、皆がてんでんばらばらに逃げる、「津波てんでんこ」の考えを子どもたちに教えていました。3月11日の地震の後、校舎の屋上に避難しようとしていた小学生は、隣接する中学校の生徒が高台を目指して逃げる姿を見て、中学生の後を追い、難を逃れたそうです。これらのことからも、日ごろの防災教育や防災会議の重要性がうかがわれるのではないでしょうか。  防災教育をすることによって、さまざまな成果も上がると考えます。例えば、防災意識や危機対応に関する意識の高まり、ボランティア教育実践による助け合いの精神の涵養、生命尊重の精神の涵養、高齢者、障害者への理解の深まり、自分を見詰め、生き方を考える姿勢や態度の育成、地域との交流の活性化等々が成果として述べられております。  昨年9月には文部科学省から「東日本大震災を受けた防災教育、防災会議等に関する有識者会議」の中間とりまとめが発表されました。その中では、地震・津波被害を踏まえた学校における課題について、「津波被害等からの避難行動」、「児童・生徒等の引き渡しなど被災時の対応」、「学校と地域防災との関係」が挙げられております。また、今後の防災教育、防災会議等の考え方と施策の方向性として、「みずから危険を予測し、回避する能力を高める防災教育の推進」や、「学校安全の中核となる教職員等への効果的な研修」、「各学校における地震、津波にかかわる対応マニュアルの整備充実」、「地域、家庭と連携した防災訓練等の推進」などが示されております。現時点では中間とりまとめの段階ですが、今後どのように最終報告がまとまるのか、注目したいと思っております。  本年1月下旬には、小・中学校の防災訓練モデルと、教師向け指導カリキュラムを4月以降作成すると発表があり、防災教育の重要性のあらわれと感じております。親御さんにおかれましては、お子さんが在校中は、校長並びに教職員に全幅の信頼を寄せていることと存じます。  そこで、東日本大震災以降の小・中学校における防災対策、防災教育のあり方についてお伺いいたします。
     要旨1として、学校ごとの「非常災害時の対応について」という通知を出したり、火災、津波、避難訓練、防災講演会などを実施されたとのことですが、震災以降の学校防災の主な取り組みについて実績を示していただきたいと思います。  要旨2として、防災対策について根本的見直しや取り組みの強化を行うことが教育委員会としての喫緊の要務であると考えます。そこで、現在の防災対策の課題と今後の指針についてどう考えているのか、お聞きいたします。  要旨3として、いつ発生してもおかしくない巨大地震の災害に対し、児童・生徒に対する防災教育の必要性が高まっており、防災教育の推進及び協力の観点から伺います。1.学校の管理職、防災教育担当教員対象の研修はどうなっているのか。2.児童・生徒を対象とした取り組みについて。3.PTA、地域との連携はどうなっているのか。4.避難訓練の態勢は?  続きまして、要旨4として、引き取りされる保護者は、大半が母親であると思われますが、近年、パート勤めの方も多く、発災後、何時間かかるかわかりません。保護者を引き取るまでの水、食料などの備蓄がどうなっているのか、お伺いいたします。  要旨5といたしまして、中学校においては速やかに集団下校させるとのことで、教職員が通学路の数カ所で下校指導を実施とのことですが、集団下校をさせるタイミングの基準、判断はどのようにするのか、以上5点について伺います。 5: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。             〔町長(坂本孝也君)登壇〕 6: ◯町長【坂本孝也君】 おはようございます。それでは、近藤議員の一般質問にお答えいたします。  東日本大震災からもうすぐ1年がたとうとしております。被災地の復興はなかなか進まず、二宮町の小学校にも、被災地から避難してきている数名の児童が通っている状況です。東日本大震災は、各地に甚大な被害をもたらし、我々の想像をはるかに超えた自然の猛威にさまざまな教訓を残しました。町としましても、地域防災計画の見直しをはじめさまざまな対策を進めております。ご質問の町立小・中学校においても、子どもたちの安全を第一に考え、取り組んでいるところでございます。  詳しいことは教育長よりお答えをいたします。 7: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育長。 8: ◯教育長【内海博治君】 近藤議員の一般質問にお答えいたします。  最初に要旨1の、震災以降の学校防災の主な取り組みについて、どんな取り組みをしたのかというお尋ねだと思いますが、これについてお答えいたします。3月11日の震災後、週明けの14日、月曜日に、教育委員会では急遽、臨時校長会を招集し、3月11日の震災の反省と今後の対応を協議いたしました。この協議結果をもとに、4月には各学校とも、災害時に学校がとる対応や連絡方法について保護者へ改めて通知を行い、周知徹底を図ったところでございます。また、各学校では、これまでも避難訓練や保護者の引き取り訓練などを計画的に実施しておりましたが、計画の見直しや確認を再度行い、それぞれの立地条件や地域の特性を考慮した訓練を実施しております。特に津波を想定した避難訓練では、県の津波浸水予測では20m以上の高さにあり、被害が及ばないとされております二宮中学校でも、校舎の4階や屋上へ、また、二宮西中学校では川勾神社へ、さらに二宮小学校では校舎4階及び役場駐車場へ、もしものことを考え避難訓練を行いました。また、二宮中学校では、実際に被災地へボランティアに行った他市の教諭を講師に招き、「震災ボランティアを体験して」と題して全校生徒を対象に防災講演会を開催いたしました。他の学校でも、所属する教職員が被災地にいる親類の状況を話したり、現地に行ったときに撮った写真を展示するなど、児童・生徒に生の情報を伝えているところでございます。  次に、要旨2の「現在の防災対策の課題と今後の指針について」というお尋ねです。二宮町の学校では、校舎や体育館の耐震補強は全学校とも完了しております。そして、天井や電気などの非構造部材についても、文部科学省のチェックリストに基づき点検を実施しております。  東日本大震災のとき、二宮中学校の当時2年生の生徒が校外学習先の鎌倉で帰宅困難となり、現地の避難所に泊まったことは昨年の6月議会で脇議員からの一般質問でもお答えしているところですが、その際に課題となったのが、電話やメールが通じにくい状況の中で保護者への連絡方法をどうするかということでした。そこで、通常の連絡方法以外に災害用伝言ダイヤルの利用方法について保護者へ周知するなど、課題の解決に努めているところでございます。  次に、今後の指針といたしましては、現在、二宮町教育委員会学校防災方針を作成しております。これまでにも学校ごとに、これは大変すばらしい、かなり充実した防災マニュアルが作成されておりますが、教育委員会の方針では、これだけは全学校、実施してほしいと、最低限の実施は絶対にしてほしいという共通する基本的な事項をこの方針で示し、細かい内容については各学校の実態に合わせて防災マニュアルに内容を加えるという形で進めております。  その中で、教育委員会の方針では、被害の大きい地震、具体的には、震度5弱以上が発生した場合に、小学校では、保護者引き取り、引き取りに来られないときは学校で預かる。また、中学校では、状況に応じ、教員引率のもと帰宅させるというふうにしております。  続いて、要旨3の防災教育に関してですが、まず、校長につきましては、お互いの学校の防災マニュアルを交換し合ったり、また、先ほど議員から指摘がありましたように、国や県からの通知をもとにした研修をしております。また、教頭につきましては、今お話しした国や県からの通知を読むことはもとより、先ほどご説明いたしました教育委員会の学校防災方針作成の過程で、教頭と教育委員会の実務者レベルで各学校の情報の共有を含め、協議をしております。  また、毎年8月に実施される町の総合防災訓練には、各校の校長、教頭、防災担当者なども参加しております。一般教員につきましては、防災訓練の実施に当たり、自分の学校の防災マニュアルを使用し、緊急時の対応など、きめ細かな打ち合わせや意見交換をしてから訓練を実施しているというところでございます。  なお、各学校の避難訓練の体制としては、地震、津波、火災などを想定した訓練を年間計画の中に位置づけ、全校規模で実施しております。  児童・生徒を対象とした取り組みにつきましては、要旨1の中でご説明させていただいたとおり、各学校とも防災訓練の実施による実地指導をはじめ、学級指導や防災講演会などにより被災地の状況を伝えるなど、児童・生徒の防災意識の高揚に努めております。  PTAや地域との連携としては、小学校における引き取り訓練の実施や、地区懇談会で防災についての話し合いなどを行っております。また、町の防災訓練をはじめ、学校によっては地区の防災訓練に教職員も参加し、自主防災と教職員の連携を図っているところでございます。防災時のみならず、地域とのつながりは非常に重要というふうに私どもは考えており、日ごろから連携を強化していきたいと考えております。  次に、要旨4の、保護者が引き取るまでの水、食料などの備蓄についてですが、水につきましては、停電になっても高架水槽にたまっている分は使用できますし、防災安全課で寄贈を受けたペットボトルを各学校に全生徒分を配備するなど、対応しております。また、食料については、防災倉庫にある非常食を活用させていただく体制となっております。  最後に、要旨5の中学校で集団下校させるタイミングの基準、判断はどのようにするかということですが、通学路等、周囲の状況が確認できるまでは学校で待機させます。そして、安全が確認されたら下校させることになります。ただし、津波等の危険が想定される地域の生徒につきましては、学校にとどめ置くようにいたします。下校のタイミングは、教職員による状況確認や町からの情報などを総合的に勘案し、校長が指示することになります。  以上、申し上げましたとおり、町内の各学校では、これまでもいろいろな対応をしてきたところではありますが、東日本大震災の教訓を受け、取り組み内容の見直しを行うとともに、お互いの学校間や教育委員会、防災安全課をはじめとする町当局との連携を密にしてさらに防災対策を進めてまいりたいと、このように考えております。  以上でございます。 9: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 10: ◯11番【近藤行宏君】 私は、この一般質問の原稿をつくる前に、二宮小学校、二宮中学校、山西小学校の校長先生などにお話をいろいろお伺いしたのですが、各学校の校長先生、教頭先生は非常に危機感を持って取り組んでおられるという感じは受けたのです。この間、テレビを観ていましたら、どこかの偉い先生が、「正常性バイアス、自分は大丈夫だ」と、そういうことを取り払うことが非常に重要であるということをおっしゃっていたのです。避難訓練や防災講演会を通じ、児童・生徒さんたちの取り組み方、反応、緊迫感があるのか、ないのか、具体的にお子さんたちの様子をいろいろ教えていただきたいと思います。 11: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育次長。 12: ◯教育次長【長尾秀美君】 今、おっしゃった子どもたちの反応についてですが、教育長から申し上げましたように、防災訓練等、また被災地の方の状況等、子どもたちに学校教職員を通して話を聞いている中でいきますと、児童・生徒は、その状況等を聞きながら、真剣にその話を聞き入っているということです。また、先ほど教育長が言いました二宮中学校の昨年の鎌倉の体験についても、真剣に児童・生徒はその辺を聞き及んでいます。そして、その中で、今、申しました避難訓練、二宮中は校舎の4階に津波避難訓練を9月ごろに実施しましたところ、整然と危機感を持った避難訓練をしたということで、子どもたちは、やはり3.11があった以後、その状況をテレビ、マスコミ等を通じてその辺の状況を子どもなりにつかんでいるのだと思います。ですから、今までの訓練の状況の違いというものを感じているのかなというふうに思っております。  以上でございます。 13: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 14: ◯11番【近藤行宏君】 要旨2についてですけれども、電気がとまるということが想定されます。各学校の非常電源はどうなっているのかということをお願いできますか。 15: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育総務課長。 16: ◯教育総務課長【松本幸生君】 学校の非常電源についてですが、各学校には、現時点では大規模な自家発電などの非常電源設備というのは特にありません。ただ、電話とかインターネットなど、そういった通信機器関係についてはそれぞれにバッテリーがついていますので、停電になっても、当面の、すぐの対応は大丈夫だということであります。ただ、長時間はもたないような状況であります。  なお、町の防災倉庫、各学校に避難拠点基地として持っている防災倉庫がありますが、その中には小型の発電機が配備されていますので、状況によっては、そういった設備も活用させていただくというふうに考えております。  以上です。 17: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 18: ◯11番【近藤行宏君】 電源につきましては、私が住んでおります富士見が丘二丁目、もう3年前ですか、防災備品ということでホームセンターへ行きまして、ガソリンで発電する電源機みたいなものを買ったのですが、結構、盆踊りなど夏まつりのときに使っているのですが、容量は結構あるのです。10万円弱くらいで買える安いものですけれども、それが2つか3つあるだけでも大分違うと思いますので、その辺も今後検討していただきたいと思っております。  町の防災無線使用についてはいかがでしょうか。 19: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育次長。 20: ◯教育次長【長尾秀美君】 防災無線の使用ということでございます。先ほど話をしました、3.11が起きたときに、二宮中が鎌倉へ行っていた。そのときの状況はご存じだと思いますが、学校との連絡をどうするかということで、電話は使えない、携帯も使えないといったときに、各学校が、ご存じのように避難拠点になっているという中で、防災無線が設置されております。それを使って情報の交換ができたこと、それを含めて学校の動き等をつかんだ中で、それを今度は保護者にどういう形で伝えるかといったときに、防災行政無線を利用して町内の保護者の方に通知したということです。まず、学校との連携に無線の使用については、各学校に置いてある拠点基地の防災無線によって、その辺の状況がつかめているのかなというふうに思っています。  以上でございます。 21: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 22: ◯11番【近藤行宏君】 防災無線については、あるものですから有効に活用していただきたいと思います。  在校中は先生にがっちりガードされて、お子さんたちも大丈夫だと思うんですけれども、登下校中です。これは、各地区長さんなどからも、そういうときはどうするのだというお話もいただいておりますし、登下校中の学校側の対応といいますか、見解、当然お持ちのことと思いますが、その辺についてちょっとお伺いしたいと思います。 23: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育次長。 24: ◯教育次長【長尾秀美君】 学校にいる場合には、震災があったときにはとめ置くという形で話をさていただきましたけれども、登下校中というのは、やはり、その辺の心配はあるわけでございます。その関係につきましては、先ほど議員から話が出ましたように、日ごろからの防災教育の中で、子どもたちが自分で判断できるという取り組みも必要ではないかと思っております。ですから、防災教育の必要性というのを先ほど議員からおっしゃったように、これから特に子どもたちに生きる力というところで、その辺の判断ができる教育が必要なのかなというところもある反面、そうかといって、高学年とか中学生ではある程度、判断できますけれども、低学年になるとなかなかその辺が厳しい部分があるのかなというところでは、ある町内の学校ですが、地域に投げかけして、一時避難的なところを要請をかけたりという取り組みをしている学校もございますので、その状況、状況で、今後その辺を活用しながら、その登下校中の取り組みをしていきたいというふうに思っております。  以上です。 25: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 26: ◯11番【近藤行宏君】 この件につきましては、各地区長さん、ほんとうに心配しておられます。ですから、地区長連絡協議会と今後よく連携をとっていただいて、万全の体制をとっていただきたいと、このように思っております。  それと、先般、文科省ですけれども、「子ども安心プロジェクト」という方針が出たのです。その中に、防災教育については、平成24年度政府予算案に子ども安心プロジェクトの充実として防災教育推進事業と、実践的防災教育総合支援事業を新規に立ち上げています。1つ目の防災教育推進事業では、防災教室の講師となる教職員等を対象とした講習会の実施に1,773万6,000円、防災教育に関する教職員向けの総合的な参考資料である「生きる力を育む防災教育の展開」、これは平成10年度改訂になりますが、4,490万3,000円を計上し、全国の学校等へ配付するとしております。  また、2つ目として、実践的防災教育総合支援事業では、緊急地震速報等の防災科学技術を活用した避難訓練等の先進的、実践的な防災教育を行う学校における取り組みへの支援に2億5,464万2,000円を計上しております。これらの国の動きに対しまして町では、当然、把握されていると思いますけれども、どのような対応を考えておられるのか、お聞きしたいと思います。 27: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育総務課長。 28: ◯教育総務課長【松本幸生君】 文科省の子ども安心プロジェクトの関係でございます。このプロジェクトについては、文科省では平成14年から取り組んでいるもので、これまでは、どちらかというと不審者とか、そういった防犯対策のほうに注がれていた内容のものでした。今回は、防災教育に関する新たな事業が予算に盛られているということですが、まだ具体的な話というのは町のほうにはおりてきていないというような状況のため、詳しい内容については把握していない部分もございます。  今後、防災教育をどのように進めていくかというのは、当然、町としても大きな課題でありますので、先ほどありました教職員の講習会等があれば、それは積極的に参加するよう学校にも呼びかけていきたいと思います。また、防災に関する参考資料、教育について国から参考資料配付ということになれば、当然、ぜひ活用して各学校で取り組んでいく体制をつくっていきたいと思います。  2つ目の関係は、文科省が緊急地震速報の受信システムを全国の公立の小・中学校、それに対して3年計画で設置していこうというような話が以前ありました。その後、予算案の中では、全国で1,000校程度を対象にしたモデル事業として実施するという形で事業が縮小されたというふうに聞いております。  今、申し上げました緊急地震速報には、今回、文科省が言っているモデル事業で行う専用の受信システムが必要なもの、これは「高度利用者向け」というふうに言われています。それと、皆さんも情報を得ることができると思うんですが、テレビの字幕に出るとか、携帯電話に入ってくるというような、だれでも受信できる一般向けというものがあります。町としましては、昨年から防災安全課のほうが担当して運用を開始しております全国瞬時警報システム、「J-ALERT」というものですが、これについては、緊急地震速報についても、防災行政無線と連動して町内のスピーカーから放送をされますので、それによって情報をつかむこともできます。また、J-ALERTの情報を町職員等にメール配信する研究などもちょっと進めたりしているところです。緊急地震速報については、このようにいろいろな情報伝達手段がある中で、どの方法が有効なのかということも研究する必要があると考えているところです。いずれにしましても、子ども安心プロジェクトの新規事業がどのような内容なのか、その辺、詳細を把握した上で検討を進めてまいりたいと考えております。  以上です。 29: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 30: ◯11番【近藤行宏君】 ぜひ、資料を取り寄せていただいて検討していただきたいと思います。  それと、同じ資料の中に、実践的防災教育総合支援事業ということで、「地域の防災関係機関との連携体制を構築・強化する」と、このようにうたっているのです。先日、タウン誌に大磯小PTAの記事が載っておりまして、「親子で災害時の備え」ということで、学区独自の防災ハンドブック作成ということもやられているわけです。先ほどと重複しますけれども、PTA、地区長さん、ここが一番近い存在だと思います。私もPTAに10年くらい前にかかわらせていただきましたけれども、PTAの組織というのはほとんどお母さんたちが主になっています。お母さんたちはパートに出てしまっている。お父さんは当然会社に行ってしまっている。その辺の、PTAとの連携、くどいようですが、その辺についてもうちょっとご説明いただければと思います。 31: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育次長。 32: ◯教育次長【長尾秀美君】 今ご質問のPTAとの連携、地区長との関係というのは、先ほどの登下校の中での話もさせていただきましたように、子どもたち、児童・生徒の状況というのは、やはり、地域の方たちの力なくしてはなかなかその辺、子どもたちを守るということはできないというところからして、やはり、地区長なり地域の方たちの連携を深めることが非常に大事なことであると思います。また、PTAの方との連携も非常に重要だと思います。  この震災関係ではないのですけれども、今、町では、生活安全ということで、登下校の見守り等、日々の活動の中で保護者の方、地区の方、PTAの方といろいろな方がかかわって、子どもたちの安全、安心というところで取り組みをさせていただいております。それらは、やはり、震災関係に向けても、さらに連携を深めながら、その辺の取り組みを今後していきたいと思っております。  以上です。 33: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 34: ◯11番【近藤行宏君】 よろしくお願い申し上げます。  次に、同じ連携ということで、各分団5分団ございますけれども、消防団とも非常に地域に密接して連携が必要だと思うのですが、その辺につきましてはどういう見解をお持ちでしょうか。 35: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育次長。 36: ◯教育次長【長尾秀美君】 消防団との関係についてのご質問ですが、具体的には連携については今のところ行っておりません。まずは、先ほど言いましたように、地域の自主防災との連携が非常に重要な部分になってくるのかなと、その上で、地域の自主防災とのつながりの中で、また再度、地区の消防団とのかかわりが出てくるのかなということです。まずは地域の自主防災の方たちとの、いわゆる、地区の方たちとの連携をまず最重点にしていきたいというふうに思っております。  以上です。 37: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 38: ◯11番【近藤行宏君】 それと、震災時には、皆さんご存じのように、まず頭、頭部を守らなければいけないということで、具体的に、各学校のヘルメットとか、古い話になりますけれども、防空頭巾、そういうものはお子さんたちの分全部、そろっているのですか、どうですか。 39: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育総務課長。 40: ◯教育総務課長【松本幸生君】 はい。まず、防災用のヘルメットについては、教職員については全教職員分配備をされています。児童・生徒については、保護者の方に防災頭巾を用意してもらいまして、それを学校に置いてあるという状況で、ふだんはいすのところに敷いて、座布団がわりというんですか、そのようにしています。防災訓練のときには当然、防災頭巾を実際に使用しているところで、特に小学校の引き取り訓練などを行っているときは、ランドセルを学校に置いて、その防災頭巾をかぶって下校するとか、そういったことも実際に行っているところです。  以上です。 41: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 42: ◯11番【近藤行宏君】 よろしくお願いします。  それと、備蓄についてちょっとお伺いします。先ほど、水はオーケーだと、食料も倉庫に置いてあるとおっしゃいました。某学校で聞いたときには、食料はないというお答えもいただいたのです。その食料について、地域の防災倉庫にあることはあるのだけれども、まず、地域が優先だということもおっしゃった先生もいらっしゃったので、食料について、もう1回、地域とのすみ分けとか、いろいろなことがあるものですから、その辺について詳しくお願いできますか。 43: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育次長。 44: ◯教育次長【長尾秀美君】 ご存じのように、各学校にある防災の備蓄倉庫には食料が置いてあります。それは、防災上の食料であって、学校のためというわけではないのは事実でございます。ただ、今回、東北の震災を受けまして、学校でも、先ほど言いました、児童・生徒をとめ置くとか、保護者が引き取りにくる間、長時間にわたった場合どうするのかということが議論になりました。やはり、水とか食料が必要ではないかということで、それで、先ほど言いましたように、水については確保ができました。食料についてどうするかということで、独自に各学校で予算化というようなことを検討しました。また、備蓄倉庫にある食料は活用できないのかということで町の防災課と協議したところ、その状況によっては活用してもいいというようなことで、有効利用を図ることになりました。各学校は避難拠点になっておりますので、その震災の状況によってそのことは変わりますが、子どもたちを引き取りするまでとめ置く状況の中での活用です。実際、震災が起きて、町民が避難し拠点基地を立ち上げることによって状況がそれぞれ変わってくると思います。その辺、今、現状ある食料を有効に活用させていただくということで対応していきたいと思っております。 45: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 46: ◯11番【近藤行宏君】 有効に活用していただくのは大変結構なのですけれども、要するに、よく地区の方、特に代表者は地区長さんですが、地区長さんと連携をとっていただいて、その辺、支障のないようにお願いできればと思います。  引き取りの件ですけれども、状況を見て、すぐには帰さないでということなのですが、これは非常に重要だと思います。とめ置き、引き取り、これについてもうちょっと具体的に、中学生などは、生徒さんを帰して、先生が要所、要所で立つというのですけれども、そこでまたグラグラと来る可能性もあるわけです。先ほど教育長がおっしゃったように、校長が最終的に判断されて万全にやるというようなことでしたが、これはだれが判断を下すのでも非常に難しいと思うのです。とめ置くか、迎えに来ていただくか、この辺のもうちょっと詳しいご説明をいただけますでしょうか。 47: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育長。 48: ◯教育長【内海博治君】 引き取りにつきましては、これは原則として、小学生については引き取りです。親が引き取りに来るまでは学校で一晩でも二晩でも教員が預かる、これを原則として、先ほど申し上げました指針の中で示しております。  それでまた、中学生については、状況を見て、これは今後の防災課との計画の調整もありますけれども、場合によっては中学生は地域の救助というか、そういうことのお手伝いをしていただくということもあろうかと思いますので、できるだけ安全までは置いておきますけれども、安全とわかった場合、例えば、津波警報が解除されたとか、そのような状況において初めて動かすと。これはもう、その場その場で校長の判断でやるよりほか、どうしろというようなことはなかなか難しいと思います。基本的には、警報がなくなるまでは置いておきます。地震の場合には余震がありますのでそう簡単にはいきませんけれども、そのようなことを考慮して校長にも指導したいと思っております。 49: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員。 50: ◯11番【近藤行宏君】 いずれにしましても、先ほどから教育長もおっしゃっているように、校長先生、教頭先生、各教職員、ほんとうに危機感を持って子どもたちを守るということを最優先にしていただきたい、このように思います。  最後になりますけれども、要望として、防災教育に対する十分な予算措置をされて、将来を担う子どもたちに、だれ一人として命に危機が及ぶことがなきよう万全の対策をされることをお願いして私の一般質問を終わります。  以上です。 51: ◯議長【杉崎俊雄君】 近藤議員の一般質問を終結いたします。 52: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。             〔7番(原冨士徳君)登壇〕 53: ◯7番【原冨士徳君】 議長の許可を得ましたので私の一般質問を行いたいと思います。  まず、一般質問の本題に入る前に、先日、東京大学の果樹園買い取りに関して、補正予算の審議のときに、いろいろと他の議員の質問された中で二、三、気になる点がありますので、私の質問にも影響することですので、まずその確認をしていきたいと思います。  執行者は総計予算主義をどのように解釈しているのか。また、補正予算はどのようなときに提案されるのが適当なのか、以上の2点をまず先にお伺いしたいと思います。  では、本題の質問に移ります。地方公共団体が土地を求めるときには、利用目的が明確であることが求められます。しかし、二宮町では、土地を取得してから利用方法を検討するといった方法が常態化しているように思います。町全体を俯瞰して、どのような施設がどこの場所にあることが町民にとって最良となるかを考え、必要となる土地を求めていく、このような当たり前の方法を先行させれば、買い取った土地を何年間も無利用のまま放置することもなく有効に利用されていくものと思います。このたびの東京大学果樹園の買い取りに関しても利用目的が明確に説明されているかと言えば、そうでもないと思います。  質問の1として、契約を目前に控えてですが、まず、町民の利用目的を明確に理解しやすく説明いただくことを求めます。
     次に、買い取りの金額ですが、このたびの提案によれば4億5,000万円で契約することを東京大学側と同意していると報告されていますが、全面積3万4,625m2、1m2当たり平均すると1万1,960円、坪当たり3万9,468円と、調整区域内の土地としては、一部、既存宅地があり、住宅建設が可能な土地が含まれているとしても随分高い値となります。町長は日ごろより、二宮町を足腰の強い町にしたいと訴えておりますが、町自身が調整区域内の土地をこのような高額な値で買い取れば、民間の参入その他で、人口の増加、経済力の強化とはかけ離れた結果となるのではないかと思います。不動産取引の現状は、評価価格と実勢売買価格とでは大きな差があることを買い取り交渉に当たった職員が認識しているか、お伺いいたします。  通常では、近傍類地の取引事業を参考とすることを認めないといいますが、残念ながら、市街化区域に囲まれた調整区域の売買事例は少なく、価格設定には職員は苦労されたことと思いますが、このたび提案されている4億5,000万円と決めるまで、どのような情報資料を検討され、決定されたのかをお伺いいたします。  次に、同地内にある建物、農業施設、樹木等の撤去についてお伺いいたします。通常、不動産取引の場合、売買契約が成立すると、引渡条件として、既存建物、樹木その他の施設などを撤去し、更地にして引き渡すことがおおむねの条件と思いますが、このたびの契約内容では現状のままの引き渡しとなっているようです。現状での建物や既存する果樹、樹木の利用が可能ならばそれも妥当だと思いますが、通常では撤去費用が当然、買取価格から差し引くことが通例です。このたびの取り引きで、この費用をどの程度というふうに見積もり、価格の中に反映されているのか、お伺いいたします。  4番目、購入後の決定についてお伺いいたします。本件の売却に関しては、二宮町が一括購入しない場合、東京大学側は分割し、競争入札制度によっても処分する計画であったと聞いています。これまでの説明資料によりますと、A地区と明記されている小田原厚木道路を挟む飛び地、山沿いの農地、既存宅地を対象としたB1地区、果樹園のあるB2、C地区に分かれています。実際に入札になればどのように分割されるか不明ですが、二宮町にとって利用価値の少ないA地区やB1地区などは民間に買い取ってもらったほうが土地の特性を生かせるかと思います。土地交渉の中で競争入札による土地価格も検討したのか、お伺いいたします。  次に、買い取りの動機についてお伺いいたします。当初、東京大学側では、同用地をまず10億円で売却したいという意向で町に相談があり、当時は10億円ではとても買うことは無理な話で、買い取らないことを決めましたが、その後、東京大学の変化で、約6億円台まで下げてきたので交渉を再開し、結果4億5,000万円になったと報告されています。この結果を見れば土地価格のみが強調され、安ければ買う、高ければ買わないといった図式になります。本来ならば、東京大学から売却の話があった時点で土地の有効性を検討するべきではなかったかと思います。本件だけではなく、今後の課題としても土地の買い取り条件の中で価格の問題は大きな要素になりますが、金額の大小で決定するのか、他の要素も含まれているのか、お伺いいたします。  次に、買い取った後の整備計画についてお伺いいたします。これまでの説明の中で、本件の土地を購入しても、今後5年間くらいは財政上の都合により具体的な整備はできないと説明されていますが、私は、5年後にほんとうに具体的な整備ができるのかと危惧いたします。本議会にも提案されています漁港関連と思われる離岸堤の設計、漁港周辺整備工事、既に土地を手当てしているが、剪定枝のチップ化施設、ごみ広域化の中で整備することを約束しているリサイクル施設の建設、国立病院跡地も何とかしなければならない、正泉寺はどうするのかなど、多くの課題がメジロ押しの二宮町にとって、どうしたら5年後に具体的な整備工事ができるということがあるのか、疑問を持ちます。  今年度すら、自主財である町税の歳入予測を前年対比2.3%下げており、このまま人口減少、高齢化率の上昇などを考慮すれば、現状でも経常経費率92.1%に占める経常経費率はさらに拡大し、投資的経費は減額されることも予想されます。このような中で、今後、ごみ処理広域化の中では、負担金をはじめ、剪定枝チップ化施設、リサイクルセンターの建設、さらには漁港及び周辺整備、国立病院跡地、正泉寺跡地なども予想され、東京大学果樹園跡地をこのたび購入しても整備費の捻出が非常に難しくなるのではないかと思います。そのような背景の中で、町当局は、これまで購入している土地の利用計画を優先するのか、それとも東京大学果樹園跡地の整備事業を優先するのか、お伺いいたします。  以上6点について説明を求めます。 54: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。             〔町長(坂本孝也君)登壇〕 55: ◯町長【坂本孝也君】 原議員の質問、6つありますが、実際には、この間、買うことに賛成多数で結論が出ているのです。買う金額が示してあって、賛成多数になっています。ただ、そのときに原議員はお休みだったので、後追いの質問みたいな感じですが、ちょっと簡単に説明をしたいと思います。  総計予算主義という言葉が出てくるのですけれども、なぜそんなことが出てくるのか、非常におかしな話です。ただ、補正予算を現実にこの間やりましたので、補正予算になったということがわからないらしいから、説明をします。  平成23年度に当初予算編成作業後、1年前、東大側から5億6,000万円という土地のことで、どうだろうかという打診がありました。町としても跡地の取得を予算化する状況ではなかったということです。その後、今回、補正予算計上となりましたのは、当期支払い、そういう東大側との交渉の条件が今月の30日までということになったものですから、新年度の予算では間に合わないわけですから、補正予算ということになったという経過があります。  利用計画ということになりますと、何度も言っていますけれども、こうしたほうがいい、ああしたほうがいいとたくさんありますけれども、果たして、決めてから、こういうことをやるのだから買いたいという、なぜそういうふうにしないかということです。過去には柳川町長の時代から古澤町長の時代も、古澤町長時代には女子大という話もありましたが、「売ってくれないか」ということを行政からいろいろなコネを使って行ったということも聞いておりますが、今回は全くそうではなくて、10億円でどうだという話から4億5,000万円で一応、話がつくというところに来た、全く受け身だったわけです。  東大がそのまま農場をやってくれていれば、それはそれでよかったのですけれども、向こう側から「買ってもらえませんか」という話が来た。ですから、金額云々という話も今ありましたけれども、10億円だったら、町の財政的には買えないわけです。そのときお断りしましたので、そのときにお断りした理由の中に、「今後値段が下がるようでしたらまたご相談に応じます」ということをつけ加えてお断りしています。当時20億円でラディアン裏を買った直後の話で、とてもその次に10億円ということは、何をやるにしても考えられなかったわけです。その後、5億6,000万円という数字が向こうから提示されたということです。  それから、何をやるかというのはそんなに決めてはいないうちに売る数字がどんどん出てきたということで、後追いのことですが、結果は、もっともっとゆっくり、ほんとうにこれでいいのかということを皆さんで考えながら決めていったほうが、かえっていいのではないか。100坪や200坪の土地を買うというわけではないので、今まで塩漬けされていた正泉寺とか国立の跡地の面積に比べると全然違う大きさですから、そういうようなものを利活用していこうということになると、かなりの時間を要して、きちんと今後の町の将来像、また、町では、やはり真ん中、中心の地点ということもあって慎重にやるべきではないかと思います。また、財政的に、そういう時間的なものをこれから持ったほうが、実際に東大の跡地のスタートにはふさわしいと、こういうことで、全く今は白紙ということです。夢というのはいっぱいあるんです。だけど、それでは、あの1万2,000坪を満たせない。あそこを全部有効利用するにはどうしたらいいかということです。  金額がどうだというお話もありました。私の感覚では、見事に安く買えたと思っております。4億5,000万円という数字は、よかったなと。交渉というのは相手があることですから、相手はより高く売りたいわけです。町はより安く、でもただにはならない、そのような交渉の過程の中で、よく4億5,000万円になったなというふうに感じております。  というのは、先ほどの木を切らないとか、現状のままということに疑問があるという話でしたが、それを東大側が処理して、更地にしてからという話も過程ではあるのですけれども、そうしたら、この数字は、その分の金額が上乗せされるだけですから同じなのです。たまたま台風が来て、一番上の部分の大きなハッサクとか、ああいう木が倒れました。それを伐採して今、きれいになっておりますけれども、その工事費も二宮で持ってくれないかという話があったくらいですから、それはお断りして、東大のお金でやってもらってありますが、そのようなことですから、過程の中では、建物を壊せとか、そういうことをこちらが要求していたら、この数字にはならなかったということです。  最近の宅地とか、そういうものについて、何か法律が変わったらしいですが、後で詳しく担当のほうから言いますが、既存宅地ということが、壊してしまうと有効ではなくなるというようなことに変わったそうです。そのようなこともあって、現状のまま、その分を差し引いた金額で買い取るのだということです。  それから、あの土地の中に、ラディアンもそうでしたけれども、国有地、昔のあぜとか畦畔とか、いろいろなものがあります。そういうことも全部東大が処理をして、全く後からそういうことで国から買い取らなければいけないとか、そういうこともなく、この4億5,000万円ですべてということになっているということも、町としては非常にメリットが、要するに、安く買えたということになっているわけです。  競争入札という話がありました。5億6,000万円を最初に提示されたことで、それでうまくいかなかったらという話は向こう側がずっと示していたことです。でも、もしそういうことになって、今度は分割しますから、分割したときに、一部は競争入札で買えた、でも、全部買えなかった、全部買えたと、いろいろなことが予想されるわけですけれども、当然、いろいろな関係のところが買おうと入ってくるはずなのです。現実にはもう、二宮が買う前に県と一緒になって買いたいという団体もありましたので、当然、競争入札は競争になるはずなんです。そのときには虫食い状態になるということです。虫食い状態になったときに、やはり、中里のあの地域としては、それがいいのか、全町的な視野であそこをこれからみんなで考えていくというほうがいいのか、それは後者のほうがいいのではないかと。町としても、税収が上がるような施設が調整ですからなかなか来られないのです。そういうときに、町の持ち出し、町の負担になるいろいろなことが予想されておりましたので、競争入札にしないで、なるべく安くということで、実際には5億6,000万円からさらに下がって4億5,000万円ということになったわけですから、それは非常に安くなったなという感覚です。  町としても、補正でいろいろ、動議が出たり何かしましたけれども、これを捻出するための苦肉の策だったということは事実です。お金がないわけで、借金をしてまで買うということはしたくない。何とか手持ちの基金や、今年度のお金をうまくしながら現金で買いたいということで、ああいう手法をとったわけです。ですから、4億5,000万円で、ほんとうはもっと安く、もっと安くということはあるのですけれども、それは相手もそうはいかないということで、そこに到達したということです。  ほかに、5年後にという話が出ていますけれども、5年後に必ずなるんだということは約束できないわけです。逆に4年後になるのかもしれないし、6年後になるかもしれない。いずれにしても、何度も言っておりますけれども、町がこれから絶対やらなければいけない仕事ということが、もう何個かあるわけです。役場の耐震、この建物の耐震をどうするのか。北口の駅前はあのままでいいのか、いろいろなところに必ずテーマがあるのです。毎年やりたいのです。でも、やれないのです。すぐにはやれないのです。だから、いつも後ずさり、後ずさりしているわけです。そのような、この町としては絶対に避けて通れないテーマを持ちながら、それを、国立とか正泉寺とか、こういうふうな土地がありまして、大きいところばかり残っていますけれども、そのようなところを利用しながら進めていったらクリアする時間が早くなったり、経費が安くなったりするだろうということです。  正泉寺の跡地も、入り口の地主さんのところへも3年前から行きましたけれども、「売りません」と言われてしまって、「やはり物納しますから」と言われて、そのまま待っているわけですけれども、入り口がない、狭いということで、過去にも、いろいろ、駐車場としてどうだとかあるのですけれども、なかなか進んでいくことができない。  国立の跡地、子どもの館構想というものがありましたけれども、今は凍結中ということになっています。その下の、この間、買いました五ツ浦が持っていた土地、それを購入しながら国立との連動を図ろうという当初の目的があります。ですから凍結をしてあるわけです。港云々という構想が崩れて、今、潜堤といいますか、離岸堤のほうに話が行っていますので、これはちょっとおくれているわけです。でも、町のお金としてこれから少しずつ開発していくのだという構想があるわけですから、決してそれをやらないと言っているわけではなくて、やっていくわけです。  いろいろな意味で、時間がかかってもどかしいということはあると思いますけれども、そういうものです。行政をやってみて、パッパッと行かれないのです。でも、1つずつ成果を見て、途中からこういうものが来たから、それがどうなるんだと言われても、順番にきちんと仕組んでいくわけですから、そういう手法でやるしか、今の二宮町としてはできないのだということです。杓子定規に、こうあるから、こうやらなければおかしいだろうと言われても、そういうふうにできないのだから、仕方がない。  何代か町長はかわりますけれども、だれかが取り組んだときに、だれが取り組んでもやらなければいけない仕事はもう決まっているんです。それは歴代の人たちがクリアしていくでしょうと、そういうことのために、ここで買わなかったらどうなるのだと、常にそれを我々は考えながら進んでいるわけです。4億5,000万円、そんな大金をつぎ込まなくても買わなくてもいいんだよ、そのままで。そのまま東大がいていただければ、それが一番いいです。でも、そうではないのです。売りに出てしまう。町が買ったほうが今後の町負担、町負担というのは皆さんの負担ですから、皆さんの負担が軽減するんだと、こういう考え方を持っております。ただ、買う、買うという、そっちばかりのことでいろいろ動いているわけではなくて、買わなかったらどうなるのかということも常に持ちながらやっていますので、結果、買ったほうがいいということです。詳しく、もっと踏み込んだ話は担当のほうからもお話しさせていただきます。  以上です。 56: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 57: ◯政策部長【佐久間良輔君】 それでは、ただいま町長のほうからお答えさせていただきましたが、重複するかもしれませんが、ご了承いただきたいと思います。  まず、東大跡地の利用計画につきましては、今、町長がお話ししましたように、有効な利活用が考えられる土地だということで、目的を提案させていただいている果樹園跡地用地購入ということにさせていただいております。  それと、買取金額の妥当性ですが、鑑定を東大は2回行っております。町も2回実施させていただきました。この結果につきましては、3億5,700万円から6億8,800万円と大きな幅がございました。東大側も5億6,000万円という提示をしていただいておりますが、東大側で鑑定した1社の額をもとに町のほうに提示していただいた経過がございます。町としては、この4つの鑑定結果を踏まえて交渉を重ねた結果、今回、提案させていただいている4億5,000万円ということで合意をさせていただいております。  それと、交渉に当たって現況有姿ということのスタートから、建物については現在のままでも今後、皆さんから提案していただいた内容によっては大きな利用も考えられるということと、また、これを解体しますと既存宅地の要件がなくなってしまうということがございまして、ここについてはそのままでお願いしたいと。果樹木等についても自然のままで活用できるというふうに町は考えましたので、現況有姿の契約額ということにさせていただいております。  それから、一般競争入札の関係ですが、万が一、この交渉が決裂した場合は、東大さん側はこのような関係に移っていくと思いますが、一番最初から、町のほうでいかがかというような交渉もございましたので、一般競争入札の件は、そのようなお話がございました。  それと、動機ですが、先ほど申し上げましたとおり、町としては行政運営上、ここで買い取ることと判断させていただいたと。それと、今回の購入に当たりましては、借り入れなくして後年度の負担を軽減させていただき、一番最初、10億円という額の提案がございましたが、5億円以下というようなことで将来の利活用を考えた上での判断とさせていただいております。  それと、5年後に必ず行うかということもございますので、今、考えているのは、5年後には利用目的を定めて基本計画を策定しながら動き出していきたいと考えております。  それと、小児病院の跡地の関係ですが、山西の拠点づくりということで、子育てサロンは実施していきたいということで過去の一般質問等々でもお答えさせていただいておりますので、今後は、民間活用、民活を利用して事業促進を図るなど、角度を変えた検証も行っていきたいと考えております。  それと、漁港との関連性ですが、国庫補助事業として、現在、漁港の部分については難しいこともございますので、離岸堤整備の方向性を見ながら推進していきたい。  それと、正泉寺については、何かの活用をしていきたいということで、一例ではございますが、駐車場としての活用が図れないということも現在は進めておりますので、これら用地の状況は町民の方々に説明させていただくとともに、東大の果樹園跡地の用途を定めていきたいと考えております。  以上です。 58: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 59: ◯7番【原冨士徳君】 今、町長をはじめ担当の政策部長から話があったのですけれども、まず、第1点、町長、総計予算主義、これはどの自治体、先進各国、みんなそうなのですが、単年度、支出が予想される金額はすべて計上し、その中で行うこと、それは議決を経て決まるわけです。だから私は言うのです。それで74億円の予算の町が4億5,000万円、単品の買い物ということになるわけです。それがいかに大きな比率を占めるか、そういうものは前年度、年度末に予定していなかった、当初予算には計上されていないわけです。そういう場合に、この補正予算を出すのが妥当か、もしくは、東京大学も独立行政法人ですから、この予算編成については熟知しているわけです。だったら、すんなりと平成24年の新年度予算の中で審議して決めようではないかということになろうかと思います。だから、これが補正予算ではなく、平成23年度の当初予算に盛られていれば、こんな騒ぎにならなかったし、もっと説明する時間もあったろう、協議に費やす時間ももっと取れただろうと思うんです。  補正予算というのは、執行者側は十分ご理解して議員も知っていると思うんですが、天災や風水害、また上位法律の改正によって予期されぬことについての補正予算です。二宮町の場合には、どこでもこのごろそうなのですけれども、常態化してしまって、何でも補正予算で対応すればいいやというような風潮があるから、あえてここで申し上げるのです。ですから、補正予算の出し方も若干問題があるのではないかと思っているわけです。その点は今後、十分、皆様方も留意してお願いしたいと思います。  順次、本題の質問に移らせていただきます。まず、第1点目に、利用計画が明確にならないのではないか、町長は先ほど、これはもう補正予算で決まっていることだから今さら後追い質問だろうと言いますけれども、そうではない、一番最初、この契約案件に対しての議決があるんです。だから、あえてここでお伺いします。本来、行政というものは、土地購入をする場合、利用計画、基本計画、財政計画、その三点セットを提案すべきです。今後どうするか決めないほうが民主的であると町長は思っているというのですが、そうではない、町長は執行権者の責任として、これはどう使いたいのだ、自分はこうしたいということを明確にすべきだと思うんで。それを私たちがまず審議しなければ、何を根拠に審議するのかということになるわけです。今後、あそこ何ができるのかわからないで、土地だけ買っておけばいいだろうということにならない。今、行政はみんな、小さくなる工夫をしているのです。東京大学が持っていてくれればいい、それはそうです、持っていてくれればいいのだけれども、行政組織を小さくするために浮遊資産を処分しなさい、国立病院の跡地もそうです。みんなそうなのです。小さくなる工夫をしようとするから浮遊資産を売却しているんです。  二宮町も当然、行政組織を今後どう小さくするかを考えなければならない時期に来て、じゃあ、土地は買っておけばいい、持っておけばいいだろうというのは、ちょっと私は理解しにくいと思うんです。ですから、ここで、あえて町長、あなたは何をしたい、そういうものを明確に町民に説明するべきだろうと思うわけです。町長が今までおっしゃっていました、学校を統一しようとか、商店街の対策をしようとか、いろいろおっしゃっていますけれども、全く雲をつかむような抽象論ばかりでない話なのです。具体的に何をしたいのか、私はこう思うということを執行権者としてまず明確にすべきなのだと思います。それが親切なのか、不親切なのかわかりませんけれども、私は町民にとって、もっともっとわかりやすくなると思うんです。  だから、私は、町長がこのたび東京大学果樹園跡地の買い取りに関して目的を明確にしないで、何年後かに町民の意見を聞いて、多くの人の意見を聞いて利用目的を決めていこうと。そのときに一体幾らのお金が発生するのか、それが全くわからないで土地だけ買っておけばいいんだよというのはちょっと乱暴な話だと思うので、その辺をもう一度お願いいたします。 60: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 61: ◯町長【坂本孝也君】 こういう短期間に、今、言われたとおり、つくり上げることはできますよ、目的はこうですよと。だけど、そういうことをしてはいけないと思ったのです。それほどの面積なのです。つくればいいのか、そういう短絡的な考えだけではないのです、もっとその上なのです。つくってしまっていいのかと。職員のほうとしても、学校を統合して駅前に小学校や役場がおりていってと、ずっと私が言っていますから、それなりに全部、計算はしてあります。けれども、そういうことにしてしまっていいのかということです。あそこに温泉が出る、じゃあ、お年寄りのための温泉施設みたいな、あそこへ行ってゆっくり一日過ごしてもらおう、お年寄りはこれから増えるのだから、そういう案もあります。いろいろあるのだけれども、そういうことで、こうやるから買うんだよと、そう簡単に言っていいのかということです。  それがなければ買えないというと、もとへ戻って、買えませんから、どうぞ入札にしてください、よその人があそこを買います、買えば町は、少なくとも、ごみの施設、ごみのことは町がやるのですから、何が来るかわかりませんけれども、町負担が増えていくんですよということです。税金は、そういう施設でしたら多分ほとんど入ってきません、どっちがいいんですかと。簡単にこういうことを決めているわけではないんです。いろいろと裏ではやっているのです。それで、買おうということになったわけです。お金の捻出もそうです。こんな財政、非常に逼迫している折りというのは皆さんに言われるまでもなく、全部検証しています。ぎりぎりここまでなら大丈夫だろうということで長期計画も含めてやっているわけですから、何でも、こうやって文章に書いて、皆さんどうですかというようなことを、それならいいんだよと言ってしまうほうが私は怖いです。 62: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 63: ◯7番【原冨士徳君】 私は、短絡的につけ焼き刃、その場しのぎの計画をつくれとは言っていないのです。町長も、2008年、東京大学の果樹園の閉園式に出席したと東京大学のブログに載っていますが、その当時から、町が買うか、買わないかは別にして検討時間は十分あったわけです。あそこがあったら町に対してどういう利用効果があるだろうか。町全体を俯瞰して、ほかに何かあったら、こういうものがあったら町民の利益に供することができる、町民生活が向上できるだろう、町の経済力がアップできるだろうと、2008年からもうそれは始まっているわけです。  具体的に購入の話があったのは、直近5年間か3年間かわかりませんけれど、2008年にはもうそういうものは始まっているわけです。だから、私はあえて申し上げるのです。検討する時間がなかったというのは詭弁ではないかと思うわけです。それまでに町長は、先ほどの話にもあったように、歴代の柳川さん、古澤吉郎さんの町長の時代から、町に売ってくださいと打診があったと言ったわけです。それを町が何かしたいということがあったらそう言ったわけでしょう。2008年に町長が閉園式に出席されて、そこで東京大学果樹園は閉鎖されるということはわかったわけです。それから二宮町は、そこのところは、公拡法か何かで話があるかどうかわからないけれども、あそこがあったらどうかという想定はできるはずです。だから私はあえて申し上げるわけです。買取交渉が実際に始まってから考えるのではなくて、町で、こういうものがあったらいいのかどうか、なくてもいいのかということも考慮すべきであっただろうと私は思っています。その辺、もう一度お願いいたします。 64: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 65: ◯町長【坂本孝也君】 そのときを思い出しますけれども、閉園式に行きました。その後、ちょうどブラジルのヴェラノポリスからお年寄りのご一行が突然来たのです。その中に、ブラジルのほうでかなり大きな会社をやっているおじいちゃんがおられまして、わざと東大をあけていただいて案内したんです。「こういう敷地があるから、ここを利用して日本の中に子会社をつくってやっていただけませんか」なんていうことを紹介したりしました。ところが、10億円という数字は、もう町では買えないわけですから、そのときに、ブラジルの人は何かやりたいと盛んに言っていましたけれども、なかなか難しい話だなということがあったわけです。  県のほうにも、県のそういう管轄のところに何か、普通の会社は建物を建てるから来られないのですけれども、実験するとか、研究するとかというのならいいらしいということでお願いにいったり、動いていたのです。でも、結局だめなのです。そういうふうに時代が変わってしまっていたのです。開成町などはそれが見事に早くできたのですけれども、二宮はそういうことをやろうとする時期が遅かったものですから、県のほうでも、そういう返事はもらえないということがあったのです。  そういうことでお断りしようということになったわけです。10億円が下がればと、そこまで書いて出したのです。断ってしまったものを、その後、どうしよう、こうしようと我々が考え続けるなんていうことはあり得ない。そんな時間があるわけはないのです。断ってしまっているのだから。その後、東大は、やはり入札とか、そういうもので売りに出たらしいです。何かそういう記録があると言っていました。そのようなことで、向こうは向こうで懸命に10億円で売ろうとしていたわけです。我々はもう買えませんから、「お断りします」と言ってしまってあるのですから、その間は、何にしたらいいなんて考えるほうがおかしいでしょう。考えるはずがない、買わないのだから。  それで、今度は5億6,000万円でどうだということが来始めたから、それならば、ということになったわけです。ラディアンの裏も全くそうでした。寝耳に水で、買わなければ売りますよということで、あのときは皆さんそろって賛成だったのです。あのときは20億でした。26億円が20億円になったのです。それで法務局が来ることになった。いろいろ利活用しました。風致公園、あれは役場で苦肉の策でそういうことにしたんです。お金をかけないで公園みたいなことにして現状維持で何とかやろうと。防災公園はだめだ、お金がかかってしまう、トイレをつくれ、何をつくれと言われるので、そういうことは町としては財政的にかかってしまうからということで、「風致公園」なんていう言葉は初めて聞きましたけれども、そういうことにしたわけです。補助金が6億円もついて、法務局の地代が入るということになって、今は順調にいっているわけです。  今回は、そういう補助金を使わないということでやっていますから、使えないわけですから、自分のお金で4億5,000万円、当然、何をやるかなんて決めるほうがおかしいのです。決めてはだめだと、まだまだ時間をかけてみんなで、昔の百人委員会、そういうものもあったし、みんなのアイデアをもらって、それでもだめだと思って、もっと専門家も入れて、いろいろな角度からあそこを将来の二宮に、これはいいというようなものを持っていくために英知を絞って、それから財政計画ももちろんそうですけれども、そういうものをしてやっていくのだということになっていったほうがいいということです。時間的な余裕がたくさんあったじゃないかと、ありはしないです。 66: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 67: ◯7番【原冨士徳君】 その問題だけに絞っていくとあとの質問の支障を来すので、町長に1点だけ申し上げておきます。時間があったんじゃないか、ないじゃないかというのは全く見方が違うわけです。町が公拡法によって東京大学の跡地を処分する場合、地方自治体、当該自治体に対して相談することは当然のことなのです。それをもって町がどう利用したらいいかどうかというのは、買う、買わないは別にして、それがあったらどういう利益をもたらすか、またはデメリット、不利益があるのかということは検討すべきだと私は思っています。ですから、今回、それは後の質問にも入りますが、値段が高い、安いではなくて、それがどういうほうが町民にとって最大の利益になるかをまず念頭に置くべきだと思っています。  次にまた影響しますので、その問題はそこに置きまして、次に、買取予定金額が妥当かと私は聞いております。その中で、4億5,000万円で決まった金額をどのように構成されて決定されたのか。今の話で言いますと、鑑定評価を参考にして決めたといいますけれども、近傍類地の金額とか、それまでの近隣の売買実績とか、当然、そういうものを考慮すべきだと思いますが、そのようなものを求めたのか、どのような資料を集めてこれを決定したのか、まずお伺いしたいと思います。 68: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 69: ◯政策部長【佐久間良輔君】 価格の決定につきましては、先ほども答弁させていただきましたように、東大さん側から2社、町も2社を行い、東大さん側は2社のうち1社分を採用し5億6,000万円ということを受け、町も2カ所、行いました。そのほかに、例えば、地価公示とか、そのようなことも調べさせていただきました。地価公示でいきますと、中里の調整区域で行くと6万8,200円、これは宅地の分になります。今回4億5,000万円のところについては、B-1というところが3万200円ということもございました。これら、鑑定評価の中も鑑定士さんが批准されております土地を参考にさせていただき、今回の額となっております。  以上です。 70: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 71: ◯7番【原冨士徳君】 この金額の構成ですが、通常、調整区域は非常に制約が多くて、一般にはなかなか買い取りができないわけです。また利用も制限されていますから、当然、買えて利用できる団体、もしくは買い取る人は非常に範囲が狭まってくる。そうすると、大きな金額では売買できないわけです。ましてや、このように3万7,000m2というふうに面積が広大だと余計に売りにくくなる。これが少々小さく分かれていれば別ですが、このような場合にはますます金額が下がるだろうというのが私たち町民、普通の人間の考えることなのです。  調整区域というのは、線引きがもう既に済んでおりますから神奈川県内どこにもあるんです。そうすると、近隣の田んぼ、毎年、田んぼができて、冬、この時期になると水が引いて乾田、普通の作付けができる。そのように非常に良好な畑であっても1反300万円以下で売られているという実績があるわけです。それは1反だから300万円以下なのか、1万2,000坪とまとまったら、それが3万円、4万円になってしまうのかということになるのですが、私は逆だと思っているんです。面積が大きくなればなるほど、要するに、対象となる方が少ないですから競争原理が働かないわけです。そうするとますます安くなる。  これは、東京大学が当初、10億円で売りたいと、最低価格は聞いていませんからわかりませんけれど、実際にこれは入札を行ったのです。でも、不調になっているんです。それがあるから、私は、この4億5,000万円で決まった金額が、どのようなものを参考にしたかというと、今の部長の答弁ですと、不動産鑑定評価を非常に重要視なさっている。鑑定評価と実勢売買価格は大きく差があることはご存じでしょう。それは二宮町が公有地を売ったときも当然そうです。町長はこの4億5,000万円は非常に安く買えたと言っているけれども、安い、高いという根拠がどこにあるのかということです。町長の価値観で言えば安いのかもしれない、町民の感覚からしたら高いのではないかということです。なぜかといったら、調整区域内であって、ほとんどが農地、畑です。そうすると、ますます用途が狭まってくる。利用できるのは既存宅地だけです。そこが既存宅地であっても、平成13年から都市計画法が改正になって、建物を壊した場合、既存宅地の適用が外れるということがあるわけです。そうすると、開発申請が許可されるまでの間にそれを取り壊してはならないという条件が入ってくるわけです。そうすると、ますますこれは使いづらい建物になるわけです。すぐ資金計画、充当できない業者は買えないわけです。まずは買ったというけど、5年、10年と放置しておこうと、そんなことができるのはこの世の中できるのは行政だけです。だから私はあえて言うのです。5年使えない土地を4億5,000万円、これが妥当かどうか、町長は安いと言っている。しかし、近隣その他を見ると、私は若干高いのではないかと思います。調整区域を買ってしまうと、ますます民間の方々が参入できなくなるというふうに私は思うんです。ですから、これがどうして決まったのですかと。  もう一度、だれが交渉担当者かわかりませんけれども、どういう過程でこれが決まったのか、ただ、鑑定評価書を中心とした価格交渉だけだったのか、それとも町が独自で資料を提出して価格を下げる交渉の努力をしたのか、それをもう一度お伺いいたします。 72: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 73: ◯町長【坂本孝也君】 我々が東大側から聞いているいろいろな情報をもとにそういう数字を出していったのですけれども、今、一生懸命に一人で言っているけれども、相手があるのだから、役場が一人で数字を決めるのではないのです。相手があって、何度も言うように、相手は高く売りたくてしょうがないわけです。それで、4億5,000万円は、前にも言いましたが、東大の簿価なんだと、これを割り込むようなことがあれば、もう不調になって入札にするんだと、こういう情報が入っておりました。私は、簿価が4億5,000万円だったら、それを出したら東大は、それでは言うことを聞かないのではないかと私個人では思っておりましたので、せめて4億5,000万円を4億6,000万円とか4億7,000万円とか、多少なりとも上乗せする部分が必要ではないかというふうには考えておりました。  ところが、うちのほうの職員は「4億5,000万円からスタートさせていただきたい」ということを電話で向こう側に言ったのです。この「スタートさせてください」というのが非常に微妙な話、言葉なのです。向こうは「4億5,000万円以下だったら入札にしますから」ということを我々に投げかけてきていたのです。じゃあ、どういうことなのか、4億5,000万円で買えたのです。これは安く買えたと言うしかないでしょう。ですから、こちら側の言い分は幾らでも言えるのです。だけど、相手もあるということです。相手は、独立行政法人から、早く売りなさい、こんなのを持っていてはだめだとやられているわけです。しかも、不動産屋の専門家を雇って、わざわざ給料を払いながらあちこち交渉に行っていたわけです。その人の給料も出ているわけです。私は、すごく安く買えたなと、逆に、よく東大がそこで「いいですよ。もう細かいことは言いません。それで行きましょう」と言ったのです。二つ返事で、「じゃあ、よろしくお願いします」と、最後に決まったときの話です。そんなふうに値段が決まったということです。  ですから、それを「4億円でどうですか」とか「3億5,000万円でどうですか」と言うことはできますよ。だけど、「ああ、それなら結構ですよ」と言われる、それは今度は、先ほどの話にまた戻るわけです。ですから、1人でやっているのではないんですよ。言いたいことを言って、そんなことをやって、相手がそのまま言うことを聞いてくれれば、こんないいことはないのだけれども、そうではないのだということです。それで、私が言っているのは、むしろ、4億5,000万円、私は安く買えたと思っています。でも、高く買ったというふうに思っている人は、それ以上の価値が生まれるようなものにすればいいんです。そっちのほうが大事なのです。それで、あの辺、中里の人たちからも手紙が来たり、電話が来たりしていますけれども、「何とか手に入れてくれ」と、そういう民意、皆さんの意見、「高いからやめろ」とか、そんな話は一つも来ていない、そういうような空気をやはり感じていなければいけないのです。それで、買おうということになったわけですから、そういうところは、原議員はわからない人だからそうやって言っているのだけれども、そういうことです。 74: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 75: ◯政策部長【佐久間良輔君】 価格の妥当性でございますが、今、原議員が言われるように、地目は学校用地ということで町もそれを受けとめております。ここの活用方法は、今まで東大さんのほうで果樹園、あと住宅というか、校舎がございましたが、鑑定を重んじたというふうに先ほど私が説明させていただきましたように、既存宅地を除かせていただきますと、鑑定の中でも、資材置き場の評価をしております。特に小田原厚木道路から上の部分については林地ということでとらえておりまして、ここの取引事例を山西、小田原、中井から批准した額を定めておりまして、ここだけでも2,800円の平米単価を不動産鑑定士さんは見ております。そのようなことを参考にしたとともに、やはり、上段の中里側の農地と林地の見方は、学校用地という登記簿の観点から、このような額を判断されるというふうに町側はくみ取らせていただいて、そのほか、下のC地区までをそのようなとり方をさせていただくとともに、先ほど言いました、公示価格等を見ながら今回の額にいたしたということでございます。  以上です。 76: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 77: ◯7番【原冨士徳君】 今、町長の答弁の中で、原議員はわからない人だからとおっしゃいましたけれども、わからないから聞いているんです。それは随分失礼な言葉だと思いますので、私はそれに抗議いたします。  それと、町長が東京大学は簿価で計上してあったとおっしゃったのですが、簿価とは一体何かということになってしまうのです。あそこは大正15年に開園して、その当時その土地を購入したはずです。あそこの簿価は不動産を購入したとき、当該勘定に取得原価として記載されている。それは減価償却を経て、60年、80を経て減価償却された金額が一体幾らあるのかというのが簿価なんです。その簿価が4億5,000万円だったら、当初幾らで買ったのか、大正15年に4億5,000万円で買ったのかということになってしまうのです。これは簡単な話なのです。商業関係をやっている人たちはみんな知っています。簿価なんて私はとんでもない話だと思います。その辺、時間はないので答弁は求めませんけれども、私はその2点、厳重に抗議をしておきます。  それと、競争入札でも購入するか考えたかと言ったのですが、なぜかというと、今、部長の答弁がありましたように、小田原厚木道路の上、あそこは町が買ったとしても土地としては一番使えないわけです。だったら、そこは外してもいいだろうと。既存宅地は、あそこに7,000m2のうち、民間の不動産屋さんが購入した場合、仮に何十戸か建物が建つ。そういうことを私は想定して、そこのB1とC地区が買えるかどうかわかりません。でも、二宮町が10億円で買うというときには、一たんは買わない、持たないということで話は切ったんです。だから持たなくてもいいです、話とすれば、金額の折り合いがつかなければ。それによって、金額が安くなったから町の利益になるだろうと。  これは後の話になりますけれども、金額が安いから買うのか、高いから買わないのかになってしまうのです。町が行政目的で財産を求めるのと話が違ってしまうわけです。ですから、私は、あえてこの質問をしているわけです。  それから、あなた方の言葉で現状のまま買い取りますといって、その中に建物及び既存樹木、地下埋設物まで町がそのまま引き取ることを約束しているわけです。それはおかしいと思います。あそこの建物は全部で九百六十何m2かあります。木造家屋を解体するのに、現状の世間相場では1m2当たり1万円かかると言われています。そこで960万円、発生するわけです。そうすると、後の千百万円足らずであそこのところがきれいになるか、地下埋設物が撤去できるかというと非常に疑問に思うわけです。ですから、町がどういう材料をもとにこの4億5,000万円を決めたのかわからないけれども、町も当然、既存建物、樹木、農業構造物を撤去する見積もりをとるべきだろうと。そして価格交渉に臨むべきだと私は思ったのです。4億5,000万円で交渉開始すると言ったと、それでは基礎的根拠が何も発生しないわけです。だから、金額が表に出てしまって、その金額構成が何も出ていない。行政としてそれで説明責任は果たせますかと言っているのです。もう一度その辺、答弁をお願いいたします。 78: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 79: ◯政策部長【佐久間良輔君】 まず、先ほど答弁させていただきましたが、この目的の定め方と、先ほど言いましたように、ここについては最後に二宮に残った広大な土地ということと、将来のまちづくりに今回お願いさせていただきたいというふうに、今、お願いしております。そこで、東大さん側からの交渉の中で、今の施設と、カキ畑にある有刺鉄線等を踏まえて、今の小田原厚木の上のところも、今はきれいになっていますが、交渉の過程では、それらを町のほうで手当てしてくれないかという場面もございました。それについては町はのめないということで、現況有姿ということで、先ほどお話しさせていただいたように、今のまま利活用が図れるものというふうに町は考えさせていただいております。  それと、既存宅地のところでちょっと申し上げますが、これからいろいろな提案をこれから受けたときに、町以外の事業者が建てる場合とか、皆さんからの提案の土地利用の多様なことを図るためにも、現況で町は買いますと、これは交渉の段階で一番最初に取り決めといいましょうか、交渉のスタートの中で決めさせていただきました。ただ、施設についても一番下の果樹のあるところについても、東大さん側は試算をされていました。町のほうは、事実そこは取り壊しの費用の見積もりは取っておりません。東大さん側の紳士的な交渉の中で、その額を町のほうは聞き及んでおりますが、それらについては現況を有姿の方で購入させていただいたというような交渉をさせていただきました。  以上です。 80: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 81: ◯7番【原冨士徳君】 現状有姿、それはいいのですけれども、町があの既存施設について試算価値を認めるかどうかです。あなた方がキーウイ畑であったり、柿畑であったり、それを継続して栽培するのですか。そんなことはしないでしょう。だれかに頼むんですか。当然それはいつかは撤去するのでしょう、5年たつか、10年たつか知らないけれども、そのときには当然町が費用負担するのです。それは土地価格とは別の問題です。土地価格が幾らであって、もし活用する場合には、それはどういう費用が発生するか。先ほど申し上げましたように、建物だけでも約900万円からのお金が発生する。あの農業工作物を撤去するのに2,400万円でできるか、平米当たり幾らか、300円か200円です。そんなものであれが整備できるかといったら、とてもそんなものはできません。平米当たり1,000円見ても3,700万円です。そうしたら、それが町長の論議で言えば、3,700万円上乗せされて4億8,700万円になるのか、そんなことはない、土地価格とそれは全く別の問題です。スナックやバーじゃあるまいし、居抜きで買うわけではないのです。だから私は申し上げたのです。だから、構成が全く不明確だと。エイヤッで買ってしまったとあなた方は言うわけです。だから、その点を説明しないと、町長の話によると、おまえは話がわからないからと言うけれど、みんなわからないのです、だから聞くんです。その点、明確にしていただきたいと思います。  時間が非常に迫っていますので先を急ぎますが、5年たったら、6年たったらと、何年先かわかりませんけれど、二宮町でどのようなことが想定されるかというと、町長、これが二宮町の今後の人口推計です。これは今年発表されました。この中で10年後、二宮町は平成32年、2万7,000人の人口になるということが想定されています。高齢者が9,448人、生産人口が1万4,300人、現状から5,000人以上生産人口が減るのです。それで、なおかつ全体人口は4,000人減るのです。そうすると、財政負担や財政規模は縮小します。だから、あえてお伺いしたのは、今まで二宮町で持っている休眠資産をどのように利用して、どのような計画を立てていくのか。東京大学跡地をどのように計画していくのかということは、まずその前に休眠地をどうするかが大事になるかと思います。今、持っている計画はどうするか。今持っているものを全部先送りしてこっちを優先するのか、そういうことも説明すべきだと思うんです。だから、行政の説明責任が求められていますと今、言っているわけです。だから、それが町民と行政との一体化につながるのではないですか。もう一度ご答弁をお願いします。 82: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 83: ◯町長【坂本孝也君】 今のグラフなども、今のまま何にもしなかったらそうなるという話です。ところが、定住促進とか、産業をつくろうとか、やっているんですよ。だからどう変化するのかわからない。 84: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 85: ◯7番【原冨士徳君】 町長、お言葉ですが、この人口推計というのは全国の統計なんです。二宮町が幾ら頑張ったって、日本人全体の人口が減っていく。それは今の特殊合計出生率その他を勘案してこうなりますと。じゃあ、二宮町で、今、町長がおっしゃっているように、定住促進、産業の活性化、そういうものを具体的な手を打っていかないと、10年後にはこうなるだろうと言われているわけです。  じゃあ、お伺いしますが、具体的にどのような方法があるんですか、それをお伺いします。時間がないので手短にお伺いします。 86: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 87: ◯町長【坂本孝也君】 定住促進というのは難しいと思っています。そう簡単に人が集まるとは思っていないです。でもやらなければいけないからやるのです。産業の構築というのは、私が町長になってからずっと思っているのです。産業がない町だから、いわゆる、サラリーマンの税収が産業みたいなものだったのです、この町は、その方々が減っていくわけです。ですから、当然そうなります。ですから、それにかわるもので、一次産業、そういうものを育てるのだといってやってきておりますし、これからもオリーブをやろうとか、いろいろなことをやっております。それが今のグラフに間に合うかどうかというのが大変なことなのです。でも、それは投げてはだめなのです。挑戦し続けなければだめなのです。だから、その数字のとおりに、今の時点ではそういう絵がかけていますけれども、日本中が減っていくから一緒に減ってしまっていいのか、そうはいきたくないです。だから、いろいろなことを考えて挑戦しているわけですから、それを否定されてしまったら、もう何にもならない。 88: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 89: ◯7番【原冨士徳君】 私は否定はしません。だったら具体的な方針はどうなのかということをお伺いしているのです。それはなぜかというと、今後30年間、現状のままでは人口その他に関してはあまり変わりがないのです。だから、みんな各自治体、一生懸命に、今町長がおっしゃったように、自分のところだけは何とかしたい、生き残りたいと思っているわけです。そのために第一弾として、国家公務員だって20%、削減しようとしているじゃないですか。いかに行政が小さくなろうか、まず工夫している。それで、納税者の負担を減らした上で、財政力をつけて、よりいい町にしよう、住みやすい町にしようとしているわけです。ですから、そういうものもいろいろ相まって町長が土地を買おうとしているのでしょうが、あまりにも説明不足であると思います。  次の質問がありますので、大変申しわけないですが、すべて中途半端ですが、この質問はこれで終わります。 90: ◯議長【杉崎俊雄君】 これにて原議員の1件目の質問を終結いたします。
     暫時休憩いたします。休憩後の会議は11時45分から始めます。                          午前11時32分 休憩    ────────────────────────────────                          午前11時45分 再開 91: ◯議長【杉崎俊雄君】 休憩前に引き続き会議を開きます。  原議員、2件目の質問をお願いいたします。 92: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。             〔7番(原冨士徳君)登壇〕 93: ◯7番【原冨士徳君】 私の2件目の質問に移らせていただきます。質問の内容は、二宮漁港の整備方針と二宮海岸の侵食問題についてお伺いいたします。  二宮漁港は平成元年度より工事着手しましたが、平成9年度以降、工事は中断し、その後、進展なく現在に至っても完成年度は明らかにならず、中断されたまま既に15年が経過しています。この休工中の15年にどのような変化があったかと言えば、平成10年、二宮の漁業環境は、漁船総数20隻あったものが、現在では漁業従事者の高齢化、漁獲量の減少により現在は、2件の漁業者と定置網となっています。漁業従事者の減少は二宮町だけの現象ではなく、相模湾全体、日本全体に広がっており、隣町大磯町でも、あれだけ立派な漁港持ちながらも、漁業従事者、漁業船舶の減少が進んでいます。二宮町でも、漁港が完成したとしても漁獲高の減少は労働環境の厳しさなどを考えれば、漁業の再生がいかに難しい問題かがわかります。  そのような社会環境の中で、二宮が現在ある漁港突堤から東方向に離岸堤が建設することが予定されていますが、この離岸堤は何を意味するものなのか。離岸堤というのは、本来、海岸侵食の進む沿岸沿いに防護施設として設置されるものであり、漁港施設の延長線上に設置されることはあまり例を見ることがありません。二宮漁港のように、未完成の突堤に連続させれば、漁港区域内に砂の堆積が進み、漁港機能を維持するためには、もう一本突堤を構築するか、連続的なしゅんせつ作業が必要となります。このような先行事例を見れば、離岸堤を設置することは漁港機能を大きく損なうことになりますが、執行者は離岸堤を構築することによりどのような効果を期待しているのか、お伺いいたします。  次に、漁港整備工事の今後の計画についてお伺いします。さきに述べたように、二宮漁港は工事を中断して既に15年が経過し、漁業従事者は2業者、1つの定置網となった今では、漁港建設を継続しても大きな成果は得られないと思います。町長は、二宮町の産業は一次産業、農業と漁業を常に挙げているのですが、これほどまでに衰退してしまった漁業を20年、30年前のようにするのは大変な作業だと思います。当局は漁業再生には漁港整備が不可欠なものとお考えのようですが、漁業は漁港だけ整備すればいいといったものではなく、神奈川県下、相模湾にある15港の中には利用されずに放置されている漁港もあり、設備を整えても、水揚げされた魚介類を売りさばく市場、さらに、それらの市場を提供する流通機関などが一体化されなければなりません。  大磯港では、水揚げされた魚はあるものの、売買権が限られているために競り市が成立せず、漁業市場も閉鎖され、現在では平塚市場に回されているようですが、このような例を見ますと、港だけつくっても直接、町民の手に届くことは難しいことだと思います。工事が中断して15年を経過している中で今後どうするのか政治判断が求められることと思いますが、町長のこれまでの発言を見ますと、漁港建設に対しては並々ならぬお考えをお持ちのようですが、今後どうするか、お考えをお伺いします。  次に、先年、五ツ浦漁業から8,500万円で購入した漁港隣接地についてお伺いいたします。二宮町で購入した土地の範囲がどこまでかはわかりませんが、現状では管理が不十分で、日曜日ともなれば、釣り目的の利用者の車で混雑を極め、現金収入を目指す町の姿勢からすれば、過去に指摘をしましたが、駐車料金でも徴収するのがいいのではないかと思います。また、国有地部分か町有地部分かわかりませんが、漁港関係者がみずから管理するべき思われる廃材が散乱し、梅沢海岸を良好なレクリエーション拠点としたいならば、大規模な整備計画になり、町有地部分を町民にわかるように明示し、町民の利用しやすい環境を整えるべきだと思います。  次にすべきは、今後どのような整備を具体的に進めるかだと思います。購入時には、西湘バイパス寄りに防潮堤を築き、海浜公園もしくは観光拠点としたいとの説明がありましたが、説明だけでその後、進展はなく既に2年を経過しようとしています。漁港突堤の先端を離岸堤か船堤かを完成すれば占有域ができ、砂浜のカドウすることが予想されるため、防潮堤の必要はなくなるかと思いますが、その後どうするかが問題です。私は、町有地で放置されている廃材などを所有者の責任で整備させていただき町民に広く開放すべきだと思います。海岸利用者には管理された駐車場を提供するだけで十分だと思います。町民がいつでも利用できる海に親しめる場所の提供だけで十分だと思います。利用計画というと、常に何か施設を建設することを連想しますが、何もない空間も今では貴重な存在です。  現状の利用状況は、漁業者のために8,500万円の土地を購入したように見え、町民は海浜空間を楽しむこともできません。漁業者の一部の利用を認めることも必要だと思いますが、秩序ある利用が前提だと思います。4月、5月になれば利用者も急増し、混乱を極めることは毎年の状況を見れば明らかです。今後の利用計画と早急の課題だと思いますが、町はいつ町民に提案できるのかをお伺いいたします。  4番目の質問として、西湘バイパス復旧工事完了後、国土交通省と中日本高速道路が行っている海浜復旧工事を見て執行者は十分な措置と思うかをお伺いいたします。崩落からは既に5年を経過し、崩落事故が発生して復旧工事方法が決定し、町民対象の説明会が開催され、一見、情報交換が十分に行われ、順調に進んでいるように見えますが、説明会会場でも、また意見としても、砂浜の復旧復活を望む声は当初より大きく、事業者も今後の工事の中で、道路復旧も重要だが、自然環境の回復も大切な課題だから、町民の意見が反映できるように配慮して進めていくと、事業者が説明したにもかかわらず、完成した姿はコンクリートの重工構造物で覆われ、砂浜が戻るような構造とは思われません。  なぜ砂浜にこだわるかと言えば、砂浜があることにより毎年、何回か襲来する高波から周辺環境を守ることができるからです。海浜動植物の繁栄にも寄与します。西湘バイパスから汀線が30m、40m先にあれば、直接にバイパス側に波が打ちつけることもなく、今は近隣住民から問題として提起されている、波を打ちつけるたびに響く震動やしぶきの問題も解決され、道路管理者は現在、台風が来れば当たり前のごとく行われている湘南バイパスの道路閉鎖もなくなることと思います。  西湘バイパスが工事着手した昭和39年に完成し、このころの写真を見れば明らかなように、広い砂浜が広がり、海浜植物まで群生していることがわかります。このような広い湿原が普遍のものと考え、建設省、現在の国土交通省は、工事費も安く、工期の短縮できる重量式擁壁を選択し、着工から完成まで5年という短期間で工事を完成しています。完成から20年間は砂浜の侵食も少なく、道路環境も維持されていたことを記憶しています。では、いつごろから砂浜の侵食が進んだのかと言えば、三保ダムの完成、飯泉の取水堰が完成した昭和53年以降、酒匂川の土砂の流入量の減少により徐々に砂浜が後退し、さらに昭和63年に始まった二宮漁港の建設による遠洋漂砂の遮断、そして漁港施設の一部を構築した突堤によると思われ、そのような複合的な要素が重なり二宮海岸の侵食が激しくなり、侵食の範囲は二宮漁港を基点とし、東側方向に及び、大磯境を過ぎると侵食の減少は確認されず、ロングビーチから東側では、大波で一時的に砂浜が減少してもそのままもとに戻るといった昔ながらの現象を繰り返す姿が確認されています。  二宮町がみずから決定した漁港建設を今後どうするか問題ですが、漁港のあり方については国も県も言及しませんが、担当者などに非公式に話をすれば、単に侵食の原因の一つとして突堤を問題としている人もおります。神奈川県の侵食対策として、この5年間に飯泉の取水堰に堆積する土砂、8万立米の砂を入れる予定と聞いていますが、これまでを合計すれば、25万立米、金額にして6億7,000万円という膨大な砂を搬入しています。しかし、防護策を何もとらず、これまで行っていた養浜工を行うことは、年に何回か襲来する台風や大波により、これまで同様、砂はすべて大磯方向に流されるか、沖合に流されると考えます。現在、二宮漁港に突堤を残したまま砂浜の回復を考えれば、沖合100m、150mの地点に、先端、もしくは人工リーフの防護策を工事で行うことが妥当ではないかと思いますが、町当局の考え方として、砂を搬入するだけで現在、平塚土木が行おうとしている養浜工だけで十分な措置と考えているかどうか、まずお伺いいたします。 94: ◯議長【杉崎俊雄君】 都市経済部長。 95: ◯都市経済部長【渡辺康司君】 それでは、原議員の2件目の質問にお答えいたします。  初めに、要旨1の離岸堤の建設目的は何かというご質問にお答えいたします。離岸堤の整備計画につきましては、まず、第1に、防災面での高波対策として実施するものでございます。海岸保全対策の手法といたしましては、面的防護とする防潮施設として、陸域部に護岸を設置する防潮堤、海域部に設置する離岸堤、また養浜を行う工法があります。今回、二宮町が計画している離岸堤は、NEXCOの既存消波ブロックを有効活用して設置するもので、海域部での消波機能を持つ離岸堤は高波対策として防災面において有効な整備であると考えます。  いずれにいたしましても、離岸堤の整備によって、二宮漁港の周辺海岸にどのような影響を与えるのか、現在、二宮漁港漂砂調査を実施しております。その結果によって周辺海岸への影響緩和策も考慮した離岸堤を整備することを考えております。  (「部長、最後の問題の回答をお願いします。ほかは結構です」との声あり)  それでは、最後の要旨4の西湘バイパス復旧工事完了後の海岸侵食防止工事は現状の方法で十分と思うかというご質問にお答えいたします。  西湘バイパス災害復旧工事は、既に国土交通省管轄は完了いたしまして、中日本高速道路の管轄につきましては、3月上旬に完了する工程で進んでおります。一方で、砂浜の復元を目指しまして、平成20年度から毎年、国の直轄事業化への要望を続けてまいりました。今回の神奈川県が行う二宮海岸侵食対策事業は、国の直轄事業化の要望を行いながら直轄化に向けた準備として取り組むものでございます。侵食対策事業の内容につきましては、養浜を主体とした海岸保全対策を行うもので、事業区間は、西湘バイパス復旧工事後の砂浜のない高架区間の延長350mになります。具体的には、酒匂川水系の堆砂を用いまして、粗粒材養浜と工事範囲の350mの両側に50mの突堤2基を設置するものでございます。また、両側に突堤2基を設置することで養浜材の流出を防止しますので、砂浜の復元には大いに期待できるものと思います。町といたしましては、直轄事業の国の採択がなかなか実行できない中で、神奈川県がこのように具体的な事業に取り組んでいただくことは非常に感慨深いものであります。  なお、この事業着手により、一日も早い砂浜の復元ができることを期待しているところでございます。  以上でございます。 96: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員。 97: ◯7番【原冨士徳君】 だから、そのようなことを今までやってきたのです。25万立米、金額にして6億7,000円、砂としてあの海岸に投入してきた。それがすべて流出しているわけです。それがたまたま平成19年9月に台風ですべてなくなったけれど、それ以前から進んでいるのです。だから問題なのです。ここで砂浜に砂を8万立米入れたとしても、それがまたもとに戻ってしまうのではないかと心配しているのです。小突堤50mを入れたって、それは漂砂を遮断するだけであって、南側に流出するのを防護することは何もないのです。だから、砂浜の復旧がそれで可能かどうかと私は担当部長のお話をお伺いしているのです。  今のように、国に直轄事業を申し込んでいけば、これは町の問題です。町の生命線です。海浜植物、動物が繁殖する、海岸の食物連鎖、リサイクルを完成するのには、相模湾に砂浜は不可欠なものなのです。それは町民にとっても大事なところなのです。  だから、先ほど申しましたように、直接擁壁に波が打ちつけなければ道路閉鎖はないのです。これは中日本高速道路も承知しています。これは前にも質問していますが、漁港突堤ができるまでは道路閉鎖はなかったのです。漁港突堤が完成した平成9年以降、道路閉鎖が徐々に増えているんです。それがピークに達しているのです。だから、ここに直接打ち上げる波をなくせば道路閉鎖もなく、道路というのは国道一号線、バイパスです。あれが365日、快適な運行ができることが前提で国交省も中日本もやっているのです。だから、私は、それだけで十分なのかと、常々、国交省と中日本には言っているわけです。そのためにあなた方はどうするか、国の直轄どうのこうのではないのです。二宮町としても砂が復旧することは大事なことです。だから、8万立米の砂を入れたからといって、それだけで安心はできない。ただ、今度取りつける小突堤は、漂砂、横に流れるのをとめるだけです。南側にはいかないのです。だから、国のほうもなかなか直轄事業として認定しないということがありますから、あなたは、町がどうしたら財産を維持できるか、それを考えて、今後もっと具体的な提案をしていただきたい。それだけで満足してはいけない。なぜかというと、二宮町では10年計画にあるわけです。太平洋サイクリング道路を延伸しようとか、こちらでは、漁業環境を拡大して漁業を振興したいと言っているのです。  道路  達成できたか、衰退しているじゃないですか、サイクリング道路も何もできなかった。今回の復旧工事に対して、南側にサイクリング道路2.5m、つくってくださいということも言えるわけです。 98: ◯議長【杉崎俊雄君】 原議員、時間ですので終わってください。  これにて原議員の一般質問を終結いたします。  暫時休憩いたします。休憩後の会議は午後1時より始めます。                           午後0時03分 休憩    ────────────────────────────────                           午後1時00分 再開 99: ◯議長【杉崎俊雄君】 休憩前に引き続き会議を開きます。  次の方、お願いします。 100: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。             〔13番(三橋智子君)登壇〕 101: ◯13番【三橋智子君】 議長の許可をいただきましたので、通告に従い、「『災害に強いまちづくり』に向けた町の対策を問う」としまして一般質問をさせていただきます。  今週末、3月11日で、あの東日本大震災から1年を迎えます。被災地では本年を「復興元年」と銘打ち本格的な復興・復旧に向かって長い闘いを続けています。マグニチュード7級の首都直下型地震が今後30年以内に発生する確率が70%という現実が迫っている今、全国では、過去のさまざまな震災の教訓を踏まえ、既存の防災対策を見直す動きが活発化しています。我が町でも24年度予算に地域防災計画の見直しが組み込まれており、平成18年度から6年ぶりに大幅な見直しが図られることとなっています。当然、東日本大震災のさまざまな教訓を十分に生かし、多方面からの配慮がされていることと思います。まず、1点目は、その進捗状況と、今回の改正のポイントをお示しください。  昨年10月に公明党女性局では、被災3県を除く全国の自治体で、女性の視点からの防災対策についてのアンケートに取り組み、その結果をもって第一次提言書を国に提出しております。二宮町の防災安全課にも協力をいただき、その結果は既に担当課にお渡ししてあります。我が国の災害対策の根幹を成す防災基本計画には、2005年に「女性の参画、男女双方の視点」が初めて盛り込まれ、その後2008年には政策決定過程における女性の参加が明記されました。  昨年9月に出された内閣府男女共同参画局の資料によると、今回の震災で、例えば、避難所において「女性が着替える場所がない」とか「授乳スペースがない」などの声が上がっていると記されていました。また、女性の衛生用品や乳児のおむつなど、支援物資の不足も目立ち、災害時における女性の視点の大切さが改めて浮き彫りになっています。女性は地域に人脈を築き、地域のことをよく知っています。介護や子育てといった具体的な経験を通じて、子どもや高齢者、生活者の視点を持っています。こうした女性たちが災害時の担い手としてその力を発揮できるような仕組みづくりが、ぜひとも必要とされています。どうしても男性中心の組織づくりになってしまう現状の中では、意識して女性の登用を前面に出して考えていかなければ成立しませんので、昨年末から、国や県を通してさまざまな指針が送られてきていると聞いています。  そこで、2点目に、今回、防災計画の見直しをするに当たり、町の防災部局と男女共同参画部局との連携はどのようにとられているのか、お伺いします。また、政策決定過程において女性の参画という点から、現状では当て職で決まる防災会議等のメンバーの中にどのように女性を組み入れていくのか、その具体的な対策をお聞きします。  震災後、地方防災会議の位置づけがクローズアップされています。1年前の何につけても想定外とされた大きな被害に、私たちは防災に対する既成概念をことごとく打ち砕かれました。また、それを受けて二宮町はどのように防災意識の変革をしていくのだろうと、大変気になりました。その一端を担う大事な地方防災会議が昨年6月に我が町でも開催されたとのことですが、事前に会議の告知もなく、その議事録も公開されていません。一体、町はこの防災会議をどのようにとらえているのか、また、会議の公開についてどうお考えか、その点をお伺いいたします。  次の2点は、昨年行った議会質問の中からその進捗状況をお伺いするものです。まず、1点目は被災者支援システムの件です。情報の安全性と機能性を目指し、「クラウド」という言葉も日常的に聞かれるようになりました。いよいよ二宮町も今年5月にシステムの共同化に参入いたします。昨年6月の一般質問での町側の答弁では、被災後の諸対策をスムーズにさせる被災者支援システムの導入に当たっては、この神奈川県町村情報システム共同事業を活用することが非常に有効だと伺いました。通告の4点目として、今後防災関連強化の役割をそのシステム共同化においてどのように果たされていくのか、現状を踏まえてお伺いいたします。  次に、災害時避難拠点となる小中学校の非構成部材の耐震化をお伺いします。学校の構造部本体の耐震化は平成18年に完了していますが、それに付帯する体育館の屋根や窓ガラスなど、部材の耐震化の現状を昨年9月に議会質問いたしました。町の答弁は、文科省が作成したガイドブックに従い点検をするとのこと、また、町長からは、具体的に、天井の電球の落下の心配などのお話があり、一刻も早い対応が必要だろうと感じました。非構成部材について、その後、町が行った対策と今後の方向性をお聞かせください。  質問の6点目です。今回の議会の大きなポイントは、東京大学跡地購入の議案です。購入期限を今期末と迫られた中での決定となるため、限られた時間の中であらゆる状況を考えての判断が迫られました。その使用目的は今の段階では白紙となっています。ただ、昨年末から前面に押し出されていた検討案の1つが、二宮小学校と一色小学校の統合という話でした。そもそも少子化に伴う学校の統合を考えるときは、例えば、我が町には、現在、町内に小学校が3つありますので、駅前開発で二宮小学校を閉鎖するのであれば、あとの山西小学校と一色小学校で、その学区の見直しをしていくべきだと私は考えています。各学校は、既に地域の避難所やコミュニティーの場としての役割を持っていますので、先の検討案に伴って、一色小学校地が売却に結びついてしまうことに強い違和感を覚えています。あくまでも一例にすぎないのでしょうが、今後、学校の統合は当然考えていかなければならない大きな課題です。それら教育環境の変化における将来的な広域避難所、つまりは、住民コミュニティーの場の設定に対する町の見解をお伺いいたします。  最後の質問です。先日行われた総括質疑においても、町の定住対策がテーマに挙げられていました。今、国民が最も関心のあるもの、それは防災です。必ず近い将来、震災が起こるということ、そのほかにも、異常気象に伴うゲリラ豪雨などにどうやって我が身を、我が家族を、我が地域を守るかに真剣に向き合っています。行政の使命は町民の生命と生活を守ることです。現在、総合計画の策定をしている時期でもありますが、防災・減災を前面に出した政策づくりが必要ではないかと思っています。災害に強いまちづくりは町民にも、また町外の人にとっても大きなアピールポイントになると考えますが、町の見解はいかがでしょうか。  以上、7点質問いたしました。ご答弁をよろしくお願いいたします。 102: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。             〔町長(坂本孝也君)登壇〕 103: ◯町長【坂本孝也君】 それでは、三橋議員の一般質問にお答えをしていきます。「災害に強いまちづくり」ということで大きなタイトルがありますけれども、総論的に私のほうからは述べさせていただきます。  東日本大震災での、これまでの想定をはるかに超えた巨大な津波は、町民の皆様の不安を駆り立てる衝撃的な出来事でありました。町では、次期総合計画の策定に向け、総合計画審議会や町内検討組織での議論をはじめとして、町民ワークショップや各地区とのふれあいトークなど、さまざまな機会を通じて意見交換を行っております。当然のことながら、多くの皆さんから防災面についての不安の声、ご質問やご意見をちょうだいいたします。次期総合計画における町の将来像には、喫緊の課題である大震災などの災害に備えるとともに、家庭、地域で住民同士の助け合い、支え合いによる減災文化が根づくまちづくりを進めるべく、位置づけ、安心して町民の皆様が暮らせるまちづくりを進めたいと考えております。  二宮町の地勢は、沿岸部の一部を除き海抜が高い地形であり、また、河川遡上の影響も低いと言えます。二宮町だからこそできる町総ぐるみ、町が1つの家族という心構えで犠牲者ゼロを目指しております。ひいては、町民の皆さんが安心して暮らせることが定住促進の向上にも結びつくものだと思っております。各項目の質問につきましては担当部長よりお答えをいたします。 104: ◯議長【杉崎俊雄君】 町民生活部長。 105: ◯町民生活部長【石井博司君】 それでは、たくさんありますので、順にお答えをさせていただきます。三橋議員の質問要旨に沿ってお答えをいたします。  私のほうからは、要旨1の地域防災計画の見直しの進捗状況、要旨2の防災部局と男女共同参画部局の連携、要旨3の地方防災会議の公開と女性委員の登用、要旨6の将来的な広域避難所設定の見解、要旨7の防災に強いまちというスローガンは定住対策につながる魅力、以上5つの要旨についてお答えをいたします。  まず、要旨1の地域防災計画の見直しの進捗状況についてお答えいたします。現在の地域防災計画は、平成15年に国において、東海地震対策大綱が決定され、神奈川県においても平成17年3月に地域防災計画の見直しが終了したということで、町は平成18年6月に修正を行っておりまして、以後5年が経過いたしております。今回の見直しは、東日本大震災における想定外の甚大な被害を受けて、国が防災基本計画を平成23年12月に修正をいたしまして、現在、神奈川県がこの4月を目標に進めている神奈川県地域防災計画の修正に従って取り組むもので、町は、本年12月を目標にしたスケジュールで取り組む方針でございます。現在は修正要領をお示しして、各課または職員に対して広く事前の意見募集を行っているという状況です。  国の防災基本計画における主な内容ですけれども、津波災害対策編の新設、東日本大震災を踏まえた地震・津波の抜本的強化、最近の災害等を踏まえた防災対策の見直しへの反映と、この3つが修正のポイントとして掲げられております。また、県の地域防災計画の修正素案では、自助・共助による取り組みの強化、正確かつ迅速な情報の収集、提供体制の強化、市町村や企業、団体等との連携強化、地域の実情に応じた対策の実施、柔軟な災害対応の実施、5つの視点から修正を行うことになっております。地域防災計画は総合計画の災害版と言えることからも、町もこれらのポイントを踏まえて全庁体制で修正に取り組む考えでおります。  次に、要旨2の防災部局と男女共同参画部局の連携についてお答えいたします。二宮町には、女性防災隊がございまして、この女性防災隊は「メープル・リーブズ」とも言い、家庭の主役となる女性に地域の防災リーダーの一員として人的被害の軽減と防災思想の普及に努めることを目的に平成10年8月23日発足したものです。これまで救命や応急手当、初期消火などの基本的な知識を身につけ、町の事業や地域の自主防災活動に参画して活動を続けており、町内在住、または在勤の女性に人材を求めているところでございます。  ご質問にございます連携については、平成22年4月から男女共同参画プラン推進委員会の委員に女性防災隊が加わったということから始まっております。今後の活動では、東日本大震災を受けまして女性防災隊としても平成24年度には女性ならではの視点での支援を念頭にして、自主防災組織と連携していくという方針を立てているところですので、どちらの方面からでも訓練の指導などでご要望がございましたら、会の拡充のためにもご紹介をいただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、要旨3の地方防災会議の公開と女性委員の登用についてお答えいたします。昨年9月議会の一般質問において、神保順子議員より町の防災会議に女性や一般町民が参加することについてご質問がありました。その回答において、「町の防災会議は災害対策基本法に基づくものとして都道府県防災会議の例に準じて条例で定めることになっており、県に準じて防災関係機関で組織している」というお答えをさせていただいております。  国の第3次男女共同参画基本計画、平成22年12月ですけれども、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制を確立するということで、平成27年度までにすべての都道府県防災会議に女性委員を登用するということを成果目標に掲げておりまして、現在、神奈川県も同様ですけれども、県と町には防災会議に女性委員がいないという状況であります。県では、東日本大震災以降の地震災害対策検討会議、平成23年12月21日において、今後の県防災会議委員委嘱に際して、関係機関に女性の積極的な推薦をお願いすると説明しておりますので、町もこれに準じて委員委嘱を行うという方針でおります。また、「その他町長が必要と認めるもののうちから町長が任命するもの」という条項もございますので、女性の視点でのご意見を反映できるよう、次回の委員改選に当たって考慮させていただきます。防災会議の公開については可能であると考えておりますので、今後は議事内容により委員の皆様に公開、または非公開をお諮りして行ってまいりたいと思っております。  次に、要旨6の将来的な広域避難所設定の見解についてお答えいたします。広域避難場所は、地震災害等の大規模火災などから地域住民を守るために一時的避難や、避難を誘導する場所ということで現在、町では9カ所、指定しております。町内の小・中・高等学校6校にあっては、広域避難場所と避難拠点基地を兼ねて指定しておりまして、その他3カ所は生涯学習センター、東京大学二宮果樹園、民間施設ですけれども、湘南東保園となっております。  ご質問の、学校統合による将来的な広域避難場所設定の見解につきましては、指定していた学校が廃校になり町が空き地を持つ施設等に整備するならば、引き続き広域避難場所としての指定は可能と考えております。しかし、空き地がないような土地利用ということになりましたら、ほかに空き地を持つ施設の指定を求めるということも視野に入れていく必要もあろうかと思います。いずれにいたしましても、今後、学校を統合することが現実的になったという段階で検証を行っていくことになると考えております。  現在、広域避難場所としている東京大学二宮果樹園も競売などで民間に転売され、新たに代替えを求めることになる場合を想定して、動向を心配していたところでございます。二宮町のような小さな町に、このような広大な平地を求めるということは、防災のためとはいえ困難とも考えておりましたので、町が購入を進めるということは突然襲ってくる災害に備えて、避難や応急対策などに活用できるので、地域の住民の安全な暮らしが守られていると考えるところです。また、補助金などで使用目的が制限されていないという部分ですので、町民の皆様と一緒に、将来の二宮町を考えながら今後の土地利用を検討できることは、大いに意義の大きいものと考えております。  最後に要旨7の災害に強い町というスローガンは定住対策につながるかという、その魅力についてお答えいたします。一般的に災害に強い町とは、自助・共助・公助で言われる役割分担を、町民や地域みずからが防災対策を積極的に行っていただくということ、町もそれを支援する仕組みや施設を充実させるなど、ソフト面とハード面の両面を日ごろから整備して言えることであると考えます。幸いにして当町は、山間部から続くような大きな流域を抱えるという川もなく、葛川も県により一定の河川改修が進められ、海岸に面している地域についても、梅沢と押切の一部を除きすぐに海抜20mに達しているなど、水害や高潮、津波等の被害が起きにくく、気候も温暖と言われ、恵まれた地勢であると思います。  これまでの大震災を教訓として、国を中心にして進められてきた対策は、焼死者が多かったという関東大震災では防火対策、圧死者が多かったという阪神・淡路大震災では住宅の耐震化対策、今回、溺死者の多かった東日本大震災では津波対策ということで被害を分析して対策が図られてきています。地震対策の先進国と言われる日本にあっても、想定どおりに被害が起こるということはないことから、災害に強い町の実現のために、自助・共助・公助による、みんなでつくる安心・安全に暮らせる町の実現を目指して、今後も一人の犠牲者も出さない、防災・減災対策の確立に取り組んでまいります。その結果として、二宮町に住まわれた方から、「災害に強くて、安全安心で住みやすい町。だからほかには行かれない」と言っていただけることを目指してまいります。  以上です。 106: ◯議長【杉崎俊雄君】 総務部長。 107: ◯総務部長【野谷和雄君】 それでは、私のほうから要旨4のシステム共同化における被災者の支援システムの防災面での強化策は図れているのかということについてお答えをいたします。  被災者支援システムについては、被災者の指名、住所等の基本的情報に加え、家屋の被害状況を含む被害状況全般を管理することができる非常にすぐれたものという、議員のご指摘の内容だと思います。罹災証明の発行や、各支援制度の円滑な提供が可能になるなど、災害の発生時に活躍が期待されているシステムというふうに理解しているところでございます。この被災者支援システムにつきましては、県下町村が参加する電算共同化においても導入が予定されておりまして、先ほど議員の指摘のとおりでございます。スケジュールについては、今年11月ごろに試験的な運用を始めるということが今、予定されているところでございます。来年4月から本格的な稼働をしていく計画となっております。  町では、先ほどありましたように、今年度、電算の共同化に移行する予定ですので、来年4月からはその支援システムの利用が可能となると予定しているところでございます。  なお、支援システムに関しましては、東日本大震災の教訓を生かし、より実情に即した利用しやすいシステムへの改良も今現在、検討をされていると聞いているところでございます。  また、電算システム自体が、災害時の対応についてですが、共同化においては、サーバー等の機器やデータが今現在、中井町の株式会社日立システムズに入っているのですが、万が一のことがございますので、バックアップを今現在、東京の目黒データセンターになっているというふうに聞いております。さらに、首都圏での大災害に備えまして、バックアップ場所を関西のほうにも置くということを今現在、検討しているところでございます。それが1つの支援システムの話でございます。  また、庁内の電算はどうなるのかというお話がございますが、私どもでも、担当を含めていろいろ検討をした結果、今年度につきましては、町の電算システムの対応として、24年度予算に前回、事項別でもご説明をしているのですが、発電機2台を購入させていただきまして、役場が停電した場合についてはそれで対応していくというふうに考えているところでございます。具体的には、停電時に電算室のサーバーとかパソコン、プリンター等が動くかなくなりますので、発電機、ガソリン用のものを今、予定しているわけですが、そのガソリン用の発電機から電力を使ってシステムを動かしていきたいということでバックアップも考えているところでございます。  以上でございます。 108: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育次長。 109: ◯教育次長【長尾秀美君】 それでは、私のほうから5点目の小中学校の非構造材の耐震化の進捗状況についてお答えいたします。  昨年の9月議会で三橋議員から総括質疑の中で、非構造材の耐震化について問われました。その際、「文部科学省が策定した学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブックに従い点検を実施する」と答弁させていただきました。非構造部材は、耐震等の強度について数値的基準が特段設けられていないため、文部科学省のガイドブックには目視による点検を主に学校が点検する項目と、学校設置者が点検する項目が具体的に示され、チェックリストを使用して調査することとされています。  そこで、教育委員会では、10月に各学校に対し、学校が点検する項目について校内で調査するよう依頼し、11月にかけて教職員による点検を実施いたしました。その後、11月下旬には、各学校の点検結果が報告されましたので、その内容をもとに教育委員会の職員が、学校設置者が点検する項目について1月にかけて調査をいたしました。点検項目は天井、照明器具、窓、ガラス、外壁、内壁、設備機器、テレビや収納庫などの備品に区分されています。点検の結果は、天井や照明器具、窓、ガラスには大きな問題はありませんでした。外壁、内壁には、多少のクラック等があったものの、直ちに危険というものではありませんでした。しかしながら、二宮中学校の外壁の一部がはがれ落ちる恐れがある亀裂が1カ所、発見されましたので、すぐ応急処置を済ませ、この春休みの生徒がいない時期に復旧修繕を行う予定でございます。  また、備品等の関係では、固定されていない収納棚等が多く見受けられましたので、2月13日付で各学校へ対応するように通知したところでございます。これらの安全点検は日ごろから実施してきましたが、本格的な非構造部材の点検は今回が初めての実施となりました。これは、毎年、定期的に実施することにより施設の安全管理を行い、児童・生徒の安全を守っていきたいと思っております。  以上でございます。 110: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 111: ◯13番【三橋智子君】 それでは、1番から細かく聞かせていただきたいと思います。最初に、地域防災計画の見直しの件でお話を伺いまして、今は庁内で課ごとに意見聴取をしているということです。24年12月ですので、今年の末には出していくということで、その間にきっと防災会議で審議をしたりパブコメをとったりという従来どおりの手順をとってくださるのだと思います。  最初にお聞きしたいのは、先ほど、国や県の防災計画の修正か何かをもとに町のほうでも考えていくということでしたが、見直しのポイントとして大きな3.11があって、二宮町としての具体的な問題というのはどういうものがあるのかということをとらえているのか、それをちょっとお聞きしたいと思います。 112: ◯議長【杉崎俊雄君】 町民生活部長。 113: ◯町民生活部長【石井博司君】 国のほうの防災基本計画の改定が昨年12月に行われました。主な内容は、今回の東日本大震災の結果を受けて、従来の地震災害対策に加えて、津波災害対策の部分が出てきたということが1つ、大きな部分ということで、その津波災害対策の中で、今回の東北3県の被害状況、あるいは対応の状況などを見た上で、特には避難所生活とかの準備をする部分で、高齢者、障害者、乳幼児、妊婦さん等の対応という部分をまとめるときに、やはり女性の視点が非常に重要だったというところが今回の見直しで大きな部分ということで、町のほうも、それを受けての改正ということで、今は、地震の大きさといったような部分で、まだ県の地域防災計画の見直しが完了するのを待っていますけれども、今回の東北3県の被災状況を踏まえると、災害予防といいますか、あらかじめ町として用意していかなければいけない部分の中で、特には避難所の対応や何かで女性の方の視点を入れて計画を改定していくということが、ちょっと今までとは違う部分になってくるのかなというふうに考えております。 114: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 115: ◯13番【三橋智子君】 部長のお答えですと、避難所運営のところに女性の視点を入れてくださるということですけれども、この防災計画は、そこの点だけではなくて全町的な問題になってきますので、その3.11を受けて、二宮町が災害に対してどういうことが問題だったのかということを挙げていただきたかったのです。もう各課に意見聴取をお願いしているということですから、そこから出てくるのを待っているのか、それとも、町の状況はきちっと問題点を把握した上で進めていただきたいと思ったのですが、もう少し具体的にお答えをいただけますか。 116: ◯議長【杉崎俊雄君】 防災安全課長。 117: ◯防災安全課長【高橋邦治君】 それでは、具体的にというところで、現在、職員に対して意見聴取をさせていただいている中で、二宮町地域防災計画の修正イメージをつくらせていただいて、そこに東日本大震災の発生をとらえてということで、その特徴を、甚大かつ広範囲にわたる被害というところにさせていただいた中、新たな課題として二大目標をつくらせていただきました。その中で、人的被害の軽減、もう1つは町民生活活動の早期安定、そういったところを二大目標にまず掲げさせていただいて、その下には6項目の視点を今、掲げさせていただいております。  1つ目としては、自助・共助による取り組みの強化。対策としては、具体的に自主防災活動の強化や普及啓発の強化、企業の帰宅困難者対策の充実、津波避難対策の充実というところを視点1で挙げさせていただいております。  視点2として、減災思想の導入。これは県の視点5項目にはないのですけれども、町として、総合計画ともリンクする中で減災思想の導入を1つ加えさせていただいて、対策としては、優先順位の確立、減災思想の普及啓発、避難勧告、避難指示基準の明確化というところをつくらせていただきたいと思います。
     そして、視点3として、正確かつ迅速な情報の収集、提供体制の強化ということで、やはり、津波災害を考えれば、危険な地区、梅沢や川匂地区に危険な地域がございますので、そういったところに早期にいかに早く正確な情報を伝えるかというところを対策として進めていきたいと考えております。  視点4として、町と企業、各種団体との連携強化。対策としては、受援体制の充実。災害ボランティア支援の充実、行政、町民、企業の三位一体の防災体制の確立を挙げさせていただいております。  視点5として、柔軟な災害対応の実施。これは、具体的な対策としては、代替施設等の整備、職員の能力向上、多様な防災訓練の実施。  視点6として、これも町独自で挙げさせていただいておりますけれども、行政機能を喪失したことを想定するというところで、最大災害を考えて今回は取り組んでいきましょうという形で今、意見募集を進めているところでございます。  以上です。 118: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 119: ◯13番【三橋智子君】 細かくこれから推進していくことだと思いますけれども、もう少し具体的にお聞きしたかったというか、私が感じていることが何点かあります。最初にまず、帰宅困難者が出たということ、あと、校外学習の際の対応ということで、JRなどの交通機関が中断しましたので、これは今まで経験がなかったことでしたから、これは1つ大きな問題だなと思っております。あとは、海岸そばの避難所運営です。毎回、町立体育館の反応の悪さは災害のたびに問題になりますので、この辺の状況と、あとは、先ほど出ました押切の避難所の海抜の低さ、これは外していただきましたけれども、津波ということでこういう問題も出てきました。  平成21年か22年だったかと思いますが、町内の防災会議だったのでしょうか、避難基地7カ所に分かれて問題提起をしたのが町民センターで行ったことがあったのです。そのときに、課題のあるところが2カ所あると感じたのは、1つは二宮高校でした。県の建物であるがゆえに町と連携がとれていないということと、二宮小学校は、避難対象者の数がとても多いので、その2カ所はどうにかしていかなければいけないだろうということで課題としてとらえています。  ちょっとお話がありましたが、避難所運営の具体性ということで、どうしたらいいかということをもっともっと自主防のほうと連携をとっていかなければいけないと思います。以前、HUGということでありましたが、避難所運営ゲームみたいな、ああいう具体的なことを使ってもう少し具体的にしていかないと、いざというときに対応できないということを感じております。  あとは、正確な情報の把握ということでありましたが、これも初めてのことですが、計画停電がありました。こういうことに対しても、しっかりとこの防災基本計画の中で見ていただきたいと思います。部長のほうから、国や県の地域防災計画の修正案を見て方向性を決めているというお話がありました。確かに、国や県の修正案は市町村の改正の指針となっていますので、十分その辺は把握をしていただいて、細かいところまで各課に分かれて入れていただきたいと思います。  時間がないので要望として言わせていただきますけれども、まずは情報を積極的に取るようにしていただきたいということと、あとは、ほんとうに二宮の問題点を細かく把握していただきたい。そこをお願いしたいです。防災計画をつくるときに、委託をコンサルにお願いするかと思いますが、そこに任せ切りにするのではなくて、二宮目線での修正をお願いしたいと思います。  次に、男女共同参画のほうです。直球で聞きますが、ほんとうに防災会議等に女性の登用が必要と感じているのかと思っているのですが、どういう点から女性の登用が必要なのかと町のほうでとらえているか、お聞かせいただけますか。 120: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 121: ◯政策部長【佐久間良輔君】 男女共同参画の立場からお話しさせていただきますと、先ほど担当部長から答弁させていただきましたように、男女共同推進会議の中に22年4月から女性防災隊の方に1名入っていただき、推進をしているところです。また、男女共同参画の出前講座を緑が丘で実施させていただきました。そのときの題名として、「災害時における女性の視点の重要性」というようなことを議題として挙げさせていただきました。この中にも、先ほど議論がございました、衛生管理における重要性、着替えとか、そのようなことのプライバシーの確保がどうしても必要ということで、これらの意見から、今、担当のほうでは地域防災計画を見直しておりますので、やはり、そういう意見をその中でも強く訴えていっていただければ、今、男女の中では、女性の登用を30%と町では定めています。それも審議会等を対象としておりますので、どうしても当て職の部分になりますと、実績では20%程度で、なかなか30%に行かないという状況が一方でありますが、やはり、男女共同の中では、防災会議の中でも、その女性の視点というような国からの通知も我々のほうには来ておりますので、その辺を十分にとらえていただき、防災会議の中の条項には、「町長が認めれば入れます」という条項も既にございますので、そこで男女の参画ということで受けとめていただければありがたいと思っております。  以上です。 122: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 123: ◯13番【三橋智子君】 この女性の登用が必要だというのはずっと前から言われておりまして、阪神・淡路の17年前の震災のとき、それから今に至るまで数々の災害がありまして、そのたびに避難所というのができてきたわけです。そのたびに避難所運営にあって、あまりにも女性や子どもに優しくないといいますか、配慮が行き届かないことが多かったわけです。それを我慢していたわけです。この非常時に言うことはできないということで、とにかく我慢をしなさいということを強いられてきました。でも、今回3.11であんなに大きな震災があって、それがあまりにも表面化してきて、どうしてそうなのかといったときに、根幹を決めている防災会議に全国的に全然登用されていなかったということです。ですから、そういう、必要なことを決めるのは、もちろんいろいろなところのリーダーが出てきて決めることはいいのですけれども、そこに女性がいなかったがゆえに配慮が全然届いていなかったということで、防災会議に女性の登用が必要だということを、まず理解していただきたいと思います。  今の状況だと、ほんとうに意識して女性を登用していかないと入れないのです。具体的にどのように設定していくのかということを決めていただかないと登用が進まないのです。それを聞いてもきっと、先ほど部長がおっしゃったように、町長の認める範囲というお話になるかと思いますけれども、例えば、岡山市の例を示したことがありました。ここは49名中18名が女性で36%の登用率になっています。二宮ではちょっと難しいと思いますけれども、赤十字の方とか婦人会の方等を登用したり、看護師とか介護士、保育士、あと、大学の専門家の方とかを呼んでしっかりと女性が入るように工夫をされています。国でも、もちろん、もう既に今までいなかったところへ4名入れています。神奈川県も12月の一般質問の回答では、黒岩知事は女性委員がいない県防災会議について、「法に規定された知事の部門の嘱託を活用して女性委員の参画を直ちに実施する」とこたえたということで、ただ、上から言われたからという形ではなくて、なぜ必要なのかということを考えていただいて、防災会議、ほんとうに意味のある方を活用していただきたいと思います。そして、女性の声が生かされる防災会議を、ぜひ、開催していただきたいと思います。  次に、会議、議事録の公開ということですが、簡単に次回から公開をしていきますということでお答えがありました。なぜ今まで公開しようと思わなかったのか、議事録を残そうと思わなかったのか、その点をお伺いいたします。 124: ◯議長【杉崎俊雄君】 防災安全課長。 125: ◯防災安全課長【高橋邦治君】 なぜ公開にしなかったかというところで、これまでの取り組みとして、平成18年に地域防災計画を直してから、19年、20年、21年と、特に審議するような内容はなくて、その年の防災訓練の内容について質疑させていただいておりましたので、特に公開に配慮はしてこなかったということでございます。今回は地域防災計画の見直しということも含めて、町民の方に広く危機意識を持っていただくためにも公開を今後進めていく方向は必要だと思いますので、今後は、まず公開を前提として委員にお諮りして進めていきたいというふうに考えております。 126: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 127: ◯13番【三橋智子君】 審議する内容が公開するようなことではなかったとおっしゃいました。昨年は6月に開催しています。3.11の後なんです。大震災を受けた後に開く防災会議の重要性をどうとらえたのかと、ほんとうにお聞きしたいのです。会議自体、あまりにも形式的に行っているのではないかと感じております。町としてもいろいろな課題が挙がっていた段階だと思うんです。あらゆる組織のトップが来ていたわけですから、話し合うことはたくさんあったはずなのです。その工夫をしなかったというのは、すごく落ち度があると思います。平成24年度から防災会議を公開ということで、会議録の公開も同時にお願いできるか、確認をいたします。 128: ◯議長【杉崎俊雄君】 防災安全課長。 129: ◯防災安全課長【高橋邦治君】 会議録の公開もしてまいります。 130: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 131: ◯13番【三橋智子君】 はい、要望です。会議と、あと議事録の公開というのは、もう当然お願いをいたします。開催をする意味とか、また、効果を求めない会議というのは一つもないと思うんです。逆に、いかに意義ある会議にするかは主催者が決めるべきものだと思います。今回特に重要性が欠落しているなということを感じましたので、意識が薄いと思われても仕方がない結果だと思っています。もう少し緊張感を持ってやっていただきたいと思います。  4番目の被災者支援システムです。25年4月から二宮町でも運用ができていくということで、ほんとうに早い対応で心強いと思いました。あと、サーバーについても、東京だったり、関西だったり、二重、三重の防御をしてくださるということなので、東日本大震災の件を考えると、これも大変心強いことだと思います。  発電機のお話がありましたけれども、このクラウドの欠点として言われていることが2つあります。1つは通信が途絶えるということと、電源が切れるということです。情報確保の万全な体制を整えていても、いざというときに、こういう基本的なことが整っていないがゆえに、そのクラウド自体も使えないのであれば、ほんとうに宝の持ち腐れになってしまうと思うのですけれども、発電機がどれくらい能力を持つのかわかりませんが、その辺の対策というのがあるのか、お伺いいたします。 132: ◯議長【杉崎俊雄君】 総務部長。 133: ◯総務部長【野谷和雄君】 これは、先ほども言いましたように、事項別で2台買いますという説明をさせていただいております。私どもの今のこちらの容量といいますか、サーバーとかパソコンとかプリンター、通信機、HUGというんですが、そこら辺を見ますと、最大で2,000ワットくらいあれば大体いけますということで、最大でも3,000ワットあればいいと。2基ですと、ちょっと大き目のものだと1.6キロで、1,600ワットくらいのガソリン用の発電機を2基、一応、買う予定でいるのですが、そうすると十分もつだろうと。あとは、問題は、現実はガソリンなのです。前回も、今の町の課題の中で話が出ませんでしたけれども、ガソリン系が足らないということも起きます。ただ、行政機関の場合は優先ということには一応なっていますので、何とかなると思います。満タンにしますと3.6リットルぐらい、約4リットルぐらい入ると思いますが、エコ運転で8時間ぐらいもちますので、結構もつのかなと思います。ただ、ガソリンの問題はあるのかなということで、せめて、そのくらいは準備をして万全な体制で臨みたいと思っております。  以上でございます。 134: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 135: ◯13番【三橋智子君】 8時間ということでした。何かの資料によりますと1週間分ぐらいは発電がきちっとできるように対応を整えておくべきだということですので、ガソリン次第ということになりますが、優先的に確保ができるということで、その辺はわかりました。  今後、防災本部としては、衛星電話とか自然エネルギーを使った充電器の必要性というものがあるし、また、財政的に厳しいかもしれませんが、考えていらっしゃるかと思います。情報インフラに特化した訓練の必要性といいますか、行政と消防とか避難基地であります学校とか、これが日ごろ縦割りでありますので、情報を伝えるということに対しては問題がないと言われるのですけれども、すべて縦割りなので、その情報インフラに特化した訓練の必要性等も感じているのですが、それはまた考えていただければと思います。  あと、一般家庭に太陽光が設置されている数がとても多くなりましたので、非常時に太陽光を利用させていただくみたいなことも今後、考えていただければいいと思っております。  次に、学校非構造部材の耐震化ということです。細かく説明をいただきました。現状では、すごく大きな欠点というのはなくて、すべて対応が済んでいるということです。そういうマニュアルがあるのですけれども、学校の先生というのは、もともとそういう耐震についての専門的な知識はそんなに持っていないと思うのですが、その判断というのはどうされているのか、お聞きしたいと思います。 136: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育総務課長。 137: ◯教育総務課長【松本幸生君】 学校の先生は、確かにその辺がわからない部分は非常に多いです。手法としましては、まず、学校のほうで調査をしていただいて資料を上げていただいて、その後、教育委員会の職員のほうで内容ついて再度見ております。その中で、例えば、今、例示しました、二宮中学校で壁を直したということがありましたけれども、それにつきましても、学校からは、ほかのものと同様、そんなに大したことがないひび割れということで上がってきていたのですが、こちらで見た上で危険性があると、専門家にも見てもらいまして、それで修繕を行ったということで対応しております。 138: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 139: ◯13番【三橋智子君】 それでは、学校の先生が耐震化についてコツといいますか、そういうことがわかるような研修というのも今後必要だと思います。文科省のマニュアルの中には、学校設置者である町が非構造部材の耐震化について計画書を作成して専門家に定期的に点検させるということが必要だと書かれていますので、それはうちの町だけでは対応が厳しいかと思いますので、町と県との行政間でどうにか連携をとっていただいて、耐震化がきちっとできるようにしていただければいいかと思います。  6番目です。9カ所の避難所の設定というお話がありました。東大の跡地を買うということで統合という話が出てきて、安易に出したわけではないでしょうが、一色小学校地の売却というものが出てきたときに、そこが避難所、避難基地として使っていて、3,000名の百合が丘のメンバーが使っていることを考えたときに、そういうコミュニティーが非常に乱れると思ったのです。ですから、そういうことを考えたときには、しっかりその辺は町全体で考えていただきたいと思います。  ちょっと外れるかもしれませんけれども、いずれ、学校の統合というのは考えていかなければいけない問題だと思うんですが、それに当たって、教育委員会のほうで多分、検討されたと思うんです。将来の子どもの数の推移等も考えてくださっていて、3校から2校にするべき大体の年度はどのあたりなのだということが出ているかどうか、お聞きしたいと思います。 140: ◯議長【杉崎俊雄君】 教育長。 141: ◯教育長【内海博治君】 ただいまのご質問ですけれども、学校については、私ども、ある一定の規模でなければ教育は進まないというふうに考えております。そういった意味で、現段階では統合については考えておりませんけれども、遠い将来においては必要になろうかなと思っております。  それで、その基準についてですけれども、現在、平成23年度には、1小学校の全人数が一番小さいところで、一色小学校で375人です。けれども、これに安全率を掛けて計算していますが、最低やはり2学級は必要だということで、それには240人くらいの人数が限度だというふうに考えております。その240人、大まかな数ですけれども、これは平成38年から39年ぐらいにこの人数になるという数です。ただ、これは最低限のことですので、もっといい教育をするにはどうするかということですが、一応、理論の上ではこうなるということです。 142: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員。 143: ◯13番【三橋智子君】 はい、ありがとうございました。それはよくわかりました。  では、要望といいますか、学校の建物自体、耐用年数がありますので、新たに校舎をつくることが賢明とする考えももちろんあると思います。二宮町は保育園も抱えていますから、中学校を含めて町全体の教育関係の施設の検討をするよい機会だと思っております。折しも、政府が認定こども園という政策で、幼保一体の改革を進めたいという思いがあるようですので、民間とも連携しながら、ほんとうに0歳から15歳までの子どもの教育をトータルで考えられる状況になっていると思いますので、その点を進めていただきたいと思います。  最後に、災害に強いまちづくりということで町のお考えを聞きました。これは、答えは私が判断することではないと思います。東大跡地を得ることで駅前整備の方向性が見えてきたかなということは確かにあるなと私はとらえております。また、定住対策ということで話が出ていますけれども、この東大跡地の利用がそれにも大きなポイントになってくるかなと思っております。個人的な意見としては、防災農園みたいな発想もあるかなと、災害時に自給自足ができて、防災機能満載の町民農園ができたらいいなと個人的には思っております。これは、今回も町長のほうからお話がありましたように、ぜひ、町民を巻き込んでの東大跡地利用を考えていただきたいと思いますし、魅力ある空間づくりをしていただきたいと思います。  以上で一般質問を終了いたします。 144: ◯議長【杉崎俊雄君】 三橋議員の一般質問を終結いたします。  暫時休憩いたします。休憩後の会議は午後2時10分から始めます。                           午後1時58分 休憩    ────────────────────────────────                           午後2時10分 再開 145: ◯議長【杉崎俊雄君】 休憩前に引き続き会議を開きます。  次の方、お願いします。 146: ◯議長【杉崎俊雄君】 浅賀議員。             〔4番(浅賀一伸君)登壇〕 147: ◯4番【浅賀一伸君】 それでは、通告に従い、一般質問を行わせていただきます。  私は、「二宮町の防災に対する現状と課題について」と題して一般質問をさせていただきます。質問の前に訂正をお願いしたいのですが、通告書の要旨1番の「災害時の移動困難者」となっているのですが、ここを「要援護者」と、そして要旨3の防災訓練についての一番最後の部分ですが、「危機管理」という言葉を使っているのですが、ここを「危機意識」というふうに訂正していただきたいと思います。  では、質問に入らせていただきます。要旨1として、いざ大震災や大津波が起こった場合、自主防災が基本なのは理解の上なのですが、高齢者や障害児者など、自力での素早い避難が難しい方たちのことを町は把握していると思いますが、いざ、発災時、この方たちはどのように助け合うようになっているか。町がどのように考えているのかをお聞かせください。  要旨2としまして、去年の6月議会でも一般質問で要望した案内板の件です。町は海抜を明記した表示板を電柱に取りつけて、住民から目に見える形にして安心、もしくは危機意識を自覚させる仕事をしていただいたことに感謝します。しかし、私が提案したものは、例え住民でなくても、たまたま観光に来ていたり、二宮に働きにこられている方、転居してきて間もない方々など、あまり地域に詳しくない方々でもすぐに避難場所の名前や、その地点からの道案内、距離などを示した案内板です。日ごろからそういったものが目に入る形で設置されていれば頭に残ります。いざというときには、それが目に入ることで落ち着いて緊急避難場所を目指すことができるはずです。これは鎌倉市では既に取り組まれています。これがあるかないかでは心理的にも、また実際の行動のときでも、大きな差が出ると考えます。ぜひ、実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。  次に、要旨3としまして、地区自主防災の訓練についてです。去年の3月11日、東日本大震災の後、町内でも危機意識が高まっている中で、夏に全町を挙げての防災訓練が行われました。年に1回の行事でしたが、防災倉庫にあるはずの機材が入っていなかったり、実は、備品の使い方をだれも知らなかったなど、いろいろありましたが、事前にいろいろな反省点が見つかり、改善するための確認ができた大変よい機会だったと思います。  そして、重要なのは、その後の危機意識を持続していくことだと思います。そのためにも、自主防災マニュアルにも書かれていたことですが、私も日ごろからのマメな訓練が必要だと考えます。しかし、実際には、地域だけに任せたとき、それぞれの地域の実情の違いなどから、やろうと考えてすぐに実施できる地域もあれば、やりたい気持ちはあってもなかなか動き出せない地域など、どうしても差が出てしまうということでした。これが活発に動けている地域はすばらしいことですし、これからも地域で協力して頑張っていっていただきたいと思いますが、やはり、心配になってしまうのは、もう片方の、なかなか動きがつくれない地域だと思うのです。理由はさまざまだと思いますが、このような地域に対して、みずから動けるように手を差し伸べるのも行政の大切な仕事だと思います。  町として、先進的な地域からは学び、またおくれてしまっている地域には、例えば、相談を受けにいったり、指導に入ったり、一緒に考えたりといった、もう一歩踏み込んだ援助が必要ではないかと思います。当然地域自主防災が主役ですので、地域の方が反対されるのであれば強引に入り込む必要はないと思います。私としては、ぜひ、町にはそのような姿勢で地域とかかわっていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。考えをお聞かせください。 148: ◯議長【杉崎俊雄君】 町民生活部長。 149: ◯町民生活部長【石井博司君】 それでは、浅賀議員の一般質問にお答えをさせていただきます。災害時の要援護者の対応ということです。昨年3月11日に発生いたしました東日本大震災では、津波災害による被災地の様子が刻々と報道されまして、災害時の避難誘導や安否確認の重要性を改めて感じさせられました。ここで、大震災から1年を迎えるに当たり、改めまして被災者のご冥福とご遺族の皆様にお見舞いを申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げるところでございます。  さて、人命救助では72時間を超えると生存率が急激に低下すると言われております。人命被害を最小限にとどめるためには発災直後の初動が非常に重要であり、そのことは周知の事実であります。町におきましては、平成17年に、二宮町災害時要援護者避難支援プラン検討委員会を立ち上げまして、百合が丘地区に検討モデル地区ということで指定をさせていただき、実証を得ながら、要援護者支援のあり方を、災害時要援護者避難支援プランとして平成18年3月に整理をいたしました。また、地域防災計画には、大規模な地震災害が発生した際には、行政や防災関係機関の対応に一定の限界が生ずることを明記しておりまして、防災対策には地域住民の皆様の積極的な参加や協力が不可欠であるということは議員もご理解をいただいているものと思います。  実際に過去に発生した阪神・淡路大震災や新潟県中越地震では、自力、または家族や隣人によって救助された事例が数多く報告されております。また、これらを教訓に多くの自主防災組織が誕生し、みずからの命はみずから守る、みずからの地域はみずから守るという、いわゆる自助・共助の精神で自治会や町内会などの地域活動組織を生かして結成されております。町では、昨年4月に自主防災組織活動マニュアル、6月に災害時要援護者避難支援推進マニュアルを策定し、災害時に一人の犠牲者も出さないための対策に自主防災組織とともに取り組んでおります。また、20ある自主防災組織の半数が災害時要援護者名簿を作成し、災害時の要援護者の安否確認に備えているほか、この1年間の議会では、3月に近藤議員さんが、6月に根岸ゆき子議員さんから要援護者対策についての一般質問を受けました。  要援護者名簿の作成をさらに支援するために、地区長連絡協議会の防災研究会でもテーマに取り上げていただき、町が作成した要援護者名簿を個人情報に十分配慮した上で、各地区長さんまでお渡しするという制度を高齢障がい課とともに確立をいたしました。いずれにいたしましても、大規模災害時の要援護者対策では地域にお願いするというところが大変大きいところですので、日ごろから、「向こう三軒両隣」の精神で、町民の皆様も、地域住民同士の顔の見える関係づくりを、自主防災組織の訓練に積極的に参加するなどして築いていただくとともに、町も自主防災組織とともに、災害時の要援護者、避難体制の強化を図ってまいりたいと考えております。  次に、要旨2の緊急避難場所の周知についてお答えいたします。現在、町内の主だった広報掲示板の下部には広域避難場所の案内板を設置させていただいております。また、ご存じのとおり、平成22年3月には、避難所種類と場所を示した津波洪水ハザードマップを全戸配布いたしまして町民の皆様に周知してきております。また、来年度予算にも計上させていただきました防災マップにも避難所情報等をお示しして、さらに周知を図りたいと考えております。  ご質問にありました避難場所名や距離等を示した案内板を電柱に設置する件につきましては、地域の現状によってその有用性が異なると考えますので、当町のような地域でも設置することによってスムーズに避難誘導ができるのかということを検討していく必要があると考えております。  最後に要旨3の防災訓練についてお答えいたします。町の総合防災訓練は、防災関係機関が日ごろから進めている防災対策や訓練効果を確認するということとともに、それぞれの参加機関の連携を検証し、皆さんに見て、知っていただくということを第一に、年に1回、行ってまいりました。大震災を教訓とした昨年の総合防災訓練では、大災害が発生した際の実際の避難がどう行われるかということを知っていただくということと、その検証をするということで、これまでの内容を見直し、自主防災組織の避難体制を確認するというものとして大々的に取り組みをさせていただきました。結果、これまでの参加者約1,000名程度だったものが、今回は3倍の約3,000名程度の参加者ということで有意義な訓練になっております。  また、今年の総合防災訓練も、よりきめ細やかに円滑な救助対策や応急対策ができるよう訓練精度を高める内容で引き続き取り組んでまいりたいと考えております。また、各自主防災組織も地域の防災体制の整備や訓練に積極的に取り組んでおりまして、防災担当職員も各自主防災組織の訓練や会議に参加させていただきながら、顔の見える関係づくりを構築するとともに、地区の防災対策の問題点などをお伺いし、一緒に問題の解決に努めさせていただいております。  大規模災害時に一人の犠牲者も出さないために、初動時における自主防災組織の役割は自助と共助の上で非常に重要であり、地域にお配りしております二宮町自主防災組織活動マニュアル作成の手引きを参考として、平常時及び災害時にどのような活動をするのか、各自主防災組織の特性に合わせたマニュアルづくりを推奨いたしております。今後とも、各自主防災組織と綿密な連携を図りながら、減災に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。  以上です。 150: ◯議長【杉崎俊雄君】 浅賀議員。 151: ◯4番【浅賀一伸君】 今、お答えいただいたのですけれども、要援護者対策で、個人情報は地区長までというお話でした。これ、自主防災が基本というのはもう既にわかっているんです。それで、私が伺いたかったのは、こういった方々を地域にだけに任せてしまっていいのかというところなのです。自力で素早い避難が難しい方というのは把握されていると思いますが、そういった方々に対する配慮の部分で、話を聞いている限りですと、そのまま地域自主防災に丸投げというふうに受け取れなくもないのですが、そこに対して町として考えなどはないのでしょうか。もう一度お答えいただけますか。 152: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 153: ◯町長【坂本孝也君】 防災訓練という今までやってきたことから、現実に起きたときということを想定していろいろな議論が進んでいると思います。いつも町がやっている防災訓練というのは、大体3日間くらいの出来事を半日で済ましているのです。そこにちょっとずれがあるわけです。実際には、広域避難場所にみんな集まるように指示を受けてそこまで行くわけですけれども、今年の夏に町で計画しているものは、もうちょっときめ細かな防災訓練というテーマを掲げて今、進めているところです。  というのは、例えば、一色地区、緑が丘地区、中里地区は二宮高校の上まで避難をするようになっています。また、下町地区は中学まで行くようになっています。ところが、下町地区もいろいろな下町もあるわけですから、JRの北側も、わざわざ海に向かって中学へ行くようになっています。実際に今年やろうとしているのは、一番近くにあるそういう避難所、一色の人が二宮高校に行くまでに、とりあえず一色の防災コミセンに集まったらどうですか。百合が丘の人は、百合が丘にある児童館、また一色小学校、とにかく近くにある避難所にとりあえず一時避難として集まる。そこからまとまってまた最終的な避難所に行くというようなことをやったら、もっとみんな楽に集まれるのではないか。  ところが、それを管理する側の地区長さんが、今、安否情報などをその場でとろうとしています。実際には、その日に安否情報をとらなくてもいいわけです。とりあえず命が助かるということが先にあれば、翌日とか、落ち着いた後にそういう作業に入ればいいわけなので、ちょっとそれが、とにかく日曜日の午前中からお昼には終わりというようなことがほんとうのこととは違うのではないかという感じがしております。もう少し各地区、きめ細かくやっていけば、もっと楽に、もっとみんながスムーズに小さな集団ができて、それが最終的に移動するということになっていくのではないかと思っております。  先ほどの要介護の方々、自力で避難所へ行かれないという方々、個人情報ということがものすごくネックになっていまして、手挙げ方式で募集をしたらほとんどの方々に手を挙げていただいたので、先ほどのお話になっているわけです。情報公開してもいいということで、その情報は地区長さんにまで今、渡るようになっています。ところが、全員がそうなったわけではないので、そこが問題なわけです。私は、お世話になりたくないと手を挙げていただけない方々がまだいらっしゃる。それをどうしたらいいのか。その方々の情報を事前にやるわけにはいかない。今、考えているのは、再度お願いするにしても、どうしてもだめな場合、その人の情報は、町の中で、こういう災害のときに一番町民に近いところにいるであろうと思われる消防が持つということにしたらどうかという考えをしております。消防から消防団に行くわけです。発災したら、災害が起きたら情報公開をしてもいいわけだから、そこで消防団にそれを手渡す。5分団の方々、4分団の方々、それぞれ5つあるわけですから、その分団長にその情報が手渡される。そこで手分けをしてそういう方々を助けるというふうにすることが一番いいと思っています。  とにかく、役場の我々が持っていても、公開しても、もう始まってしまっているわけですから、どうにもできないわけです。具体的に動けるということになると、民生委員さんに渡したとしても、民生委員さんがそんなに動けるのかなというようなことになると、現実的には、消防団に手渡すような寸前まで情報は町が持っていますということにしたらどうかというふうにも考えているわけです。これはまだ具体的にこうしたらいいという確実なことではないのですけれども、今、ずっと想定して、そのくらいのことしか個人情報を守ってしまっている人にはできないということがあります。  そういう災害が起きたときの各地区でやっている消防的なことをやるのも地域差がばらばらで、すごくできているところ、できていないところとあります。そういうことは徐々に育てるにしても、地域のいろいろな特性があって、なかなかそう簡単に追いつけない、百合が丘みたいにはなれないというネックがあるわけです。それはそれで進めながら、もう一方で、そういうときのリーダーづくりを町がやろうと。要するに、だれかがワーッと「こっちに来い」と言えば、みんなそれで行くんです。そのリーダーを、とりあえず今は地区長さん、それはまたその地区長さんだけにするというのもいろいろあるんですけれども、議員さんもそういう中にもし入っていただければ、地域を網羅している議員さんが、そのとき、声高々にみんなを集めるという役割を背負うとか、役場の職員、我々はもう対策本部に詰めてしまっていますから表には出られないわけです。そのかわりにやってもらえる人というリーダーづくりをあわせてやっていかないと、助け出す人は一応できたと、でも、みんなが困ってしまっているというようなときに引っ張っていく人、そういう養成もこれからの防災訓練に向かってやる必要があるのではないかと考えているところです。  これから、よりきめ細かにそのとき、その時間、対応できるようなシステムを町としてつくっていこうというふうにやっておりますので、今年の8月に間に合うかどうか、そのような考えもあるのですよということを、今お示ししております。 154: ◯議長【杉崎俊雄君】 浅賀議員。 155: ◯4番【浅賀一伸君】 整理しながら質問させていただきます。要旨1についてのお答えは、発災時には個人情報を広げてもいいというお話でよろしかったでしょうか、それが分団員までお話が届くということですね。その考え方、やはり、一番近い方々がすぐに入れるというのは、私はいいと思います。あとは、介護される側の方の気持ちでしょうか。  ここは要望にさせていただきます。個人情報を開示されるのをどうしても嫌がる方というのはどういう方なのかということが重要だと思うんです。もしかしたら、以前にそれが原因でだまされてしまったとか、何か怖い目に遭ったとか、そういう心に負担を持っていたりする方もいらっしゃるのではないか。そういう方はやはり頑なに拒むと思うんです。もし、そういった場合には、無理やり押しつけるような形で開示ということではなくて、できることなら事前に理解を得るということが理想的だと思います。せっかくの町の好意でも、それが逆に不信感を与えてしまわないとも限らないので、どうか事前に慎重な対応で納得していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  要旨2ですが、先ほど説明していただいた内容がよくわからなかったので、もう一度お答えをいただけますか。 156: ◯議長【杉崎俊雄君】 町民生活部長。 157: ◯町民生活部長【石井博司君】 案内板の関係です。町内の広報板で主だったところには書いてありますよというお話をさせていただきました。まず、それが1つです。それで、町外から来られて、住民ではなくて、たまたま通りがかりで、どこへ行ったらいいかわからないというような方については何らかの表示をしていきたいというふうには考えております。どこへ避難するかというお話が今、町長からもありました。二宮小学校区域の人は必ず二宮小学校を目指さなければいけないのだというふうにはもう決めないことにしようと。とりあえずご町内で、まず、どこへ逃げようと。富士見が丘の児童館へ逃げようみたいな話でもいいですけれども、ご町内の皆さんで、まずはどこへ逃げるのか。最終的に長期的に避難をする避難所へ行くという場合には、指定されたというわけでもないですが、それなりのところへ行っていただくことになるのですけれども、最初から二宮小学校というふうには決めないでいただこうと。一時的にご町内でどこに逃げるのか、まずはどこに集まるのかというところを決めていただくという趣旨から言いますと、必ずどこへ行ってくださいというのは、ちょっと検討の余地があるのだと考えておりますので、その件は今後、また検討をしていきたいというお答えにさせていただきます。  ただ、大きな道路で町民ではない方がたまたま通りかかったときにどこが避難場所なのかわからないというのはご指摘のとおりであると思いますので、そのことは検討させていただきます。 158: ◯議長【杉崎俊雄君】 浅賀議員。 159: ◯4番【浅賀一伸君】 それだとどうしたらいいのかわからなくなってしまうのではないかという感じがします。先ほど近藤議員も、大川小学校の例を出して、大変被災が大きかったということで、反省点として、避難場所を明確に設定していなかったということを挙げていましたので、その重要性はおそらく理解されているかと思うんです。それをほんとうになくしてしまうのは、ちょっといかがなものかと思うんです。ほんとうにそれでいいのでしょうか。 160: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 161: ◯町長【坂本孝也君】 災害の種類が、ここは20m以上あるから津波は大丈夫だという想定になっていますけれども、30mの津波が来たらどうするのだというようなことになると、いろいろ議論が出てきますが、そういうことはこれから、県のほうからも指針が出てきます。相模湾ですから、平坦な東北の入り江とは違うので、そういうような数字が出るとは思えませんけれども、近いうちに出ます。地震によって倒壊する、または火事が起きる、災害のときはいろいろなことが想定されるわけです。今、東北のほうは、地震の被害よりも津波の被害が多かったということからいろいろな話が出てきているわけです。この町がそれと同じになるのかというと、そうではないような気がするんです。  例えば、知らない人がたまたま二宮を通りかかった。もっと言うと、吾妻山に遊びに来て地震が起きた。役場が崩れてしまったとか、いろいろなことが起きたときにどこへ逃げるのだということですね。二宮小へ行けばいいんですよ、下へ行けばいいんですよとなるかもしれない、わからないのですけれども、そういう人たちのために、ここへ行きなさいよと決めてしまうと、今、私が言っているのは、遠くの避難場所まで行かなければいけないということになると、それはすごく危険な話になんです。ですから、周りに人がいるわけで、ひとりぼっちでこの町にポツンといるわけではなく、みんな周りにいるわけですから、その人たちがいろいろな話をしますので、そういう意味で、集団でそういうところにみんなが行く。また、もっと近いところを知っている人は、そこに集まる。
     問題は、その集まった後のリーダーなんですよ。ここでいいのかと。やっぱり、情報が入ってきて、ここでは海から津波が来るよというようなことになった場合に、ここではまずいなという判断をして、ここにみんないるのだけれども、もう一つ、役場の駐車場まで上がろうとか、津波だった場合、そういうふうになっていくわけで、どういう災害が起きるかによって、プレートをつけて、町の人はみんな近所だからどこと知っているのだけれども、たまたまいた人ということになると、それを教えるために、逆にプレートをつくったために町の人が混乱を起こすとか、逆な話も出てきてしまうと思います。  ですから、今年の夏にやろうとしているのは、とにかく近くのそういうところへ集まろう、第一避難所と名前をつけるかどうかわかりませんけれども、とにかくまず近くに行くのだ。近くならば、そういう要援護者の人たちも何とかそこまで連れていかれるだろうと。その次のステップがあるわけです。そこにほんとうにずっといていいのか、いや、それは危険だ、山西のほうは西中に行くんだけれども、西中でいいのか、やはり、川勾神社のあそこまで行かなければだめだなと判断をする人が1人欲しいということです。それで順番に、時間がかかるけれども、時間差でやっていけば大丈夫ではないかと。最初から川勾神社までと決めてしまうと、これは大変な作業なのです。自分たちでやるのです。その日、もし200人がいたとしても役場は応援に行かれないのです。ですから、地域の人たちでリーダーを先頭にみんなで行く。その後の作業は町が出ていかれます。水が足らない、何が要る、それはできます。そのときの動きというものは、そう簡単には応援に行き切れないということを想定しながらお話ししています。  先ほどにちょっと追加しますけれども、もしそういうふうになれば、車いすとか担架とか、そういうものは分団のところに置くようになると思います。抱っこして連れてくるわけではなく、おんぶして連れてくるわけではないのですから、そのような装備が必要になってくるのかなというふうには思っております。  以上です。 162: ◯議長【杉崎俊雄君】 浅賀議員。 163: ◯4番【浅賀一伸君】 わかりました。ほんとうにさまざまな想定ができるので、答えは1つではないと思いますが、日ごろから目につく場所に設置しておく。いざというとき、何かあってからでは遅いので、早いうちに決断していただきたいと思います。こういうものを見ておくことで、近所にどんなものがあるのかということに対する興味へつながっていく部分もあるのではないかと思いますので、できれば町民へのアンケートなどを行ってもらっても、そういったことを考えていただきたいと思います。  3つ目です。議員がリーダーにという話もありましたけれども、それはまた議会基本条例でしょうか、これから議論していくことになると思います。また、自主防災ですが、平常時からこれができているかというのが重要になるという話を何度もしているのですが、地域間での差、その原因を見極めるということを行政にやっていただきたいことなんです。地域間によって差があるのは、もう当たり前で、進んでいる地域、若い人が多い地域、高齢者の方が多い地域、さまざまだと思うんですけれども、それを、そういうおくれているからちょっとどうにかここはできないのか、そこを考えてもらうのが行政の仕事だと私は思うのです。そこをもう少し考えていただけないでしょうか。 164: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 165: ◯町長【坂本孝也君】 4月からまた新入団員というのが各分団に入ってきます。15人そろえるのがどの分団も、今、大変なことになっています。15人そろわないのです。お願いに歩いて、歩いて、やっと入っていただくということがどの分団も起きてきてしまっています。我々がやっているころは、ほんとうにみんなすぐ団員になるものだと思っていましたから、そういうふうになりましたけれども、今は、人がその分団の地域にいないのではないのです、いるのです。いるのだけれども、拒否されてしまう。時代がそういうふうになったのです。いろいろな理由をつけて分団に参加したくないと、こういう時代なのです。これはそういう時代で、二宮だけがそうではないのです。大磯なんかはもう、欠員のままずっとやっています。そういうようなことになっている。  そこで、今、浅賀議員が言うように、どうしたらいいかということです。無理やり引っ張ってきてやらせるわけにはいかない。「この訓練をやりますから、ぜひ出てください」と言っても、だんだん増えてはきていますけれども、みんなが関心を持っているわけではないのです。そこで、これは時間がかかるので間に合うかどうかわかりませんけれども、今、町がやっている町民大会、そういう、町民がみんな集まるような大きな大会があります。そういうものにわざと競争意識を持たせて地区ごとの対抗をたくさんつくるようにしてあるんです。昔はそうだったのです。地区別リレーなんていって、大騒ぎして各地区をそれぞれの地区の人が応援するわけです。そういうことを知らず知らずのうちに、地区の意識というものを高めるようなことを、これは全然角度が違うのですけれども、体育協会にお願いしたり、そういう種目を増やしてもらっています。ですから、そういうことで地域の盛り上がり、また結束を高めるというようなことを行政としてはやってきているわけです。もう何年も続けています。  ですから、これはなかなか、1軒1軒訪ねて、こういうわけですから出てやってくださいということ、それも言い切れない。「嫌だ」と言っているんだから。そのような時代です。みんな自分勝手みたいな、そういう人たちも多いわけです。けれども、一人も災害で犠牲者を出さないということをテーマにしているのだったらどうしたらいいか、そこに我々は悩むわけです。いろいろな角度で、そういう、いつ来るかわからない、でも、あしたに来るかもわからない、そういうときに何とかして地域、隣同士、そういうコミュニティーがほんとうに結束されてみんなで助け合いながら無事に過ごすということをやっているわけで、この成果がどう出るかということです。我々からすれば、非常にビクビクなのです。でも、やらざるを得ないです。ですから、まず、元気な人は、やはり、言葉とか、そのときの情報を流しながらやっていくということで、それしかないと思います。いろいろなことを考えるのですが、今の段階ではそういうことです。  ことしの夏、8月に行います防災訓練も、ほんとうは1日がかりとか、土日でやるとか、そういうようなところまでいかれれば、もっときめ細かく、臨場感あふれてやれるのですけれども、これもまた、それだけの意識を町民に持っていただけるかということも考えています。ラディアンにけがをした人が運び込まれる。朝から用意してやってしまっているわけです。それはほんとうは、その日、発災したときはまだなのです、向こうには行かないわけです。お医者さんに果たして来てもらえるのかというようなことから始まるわけです。ですから、具体的に考えると非常に難しさはあるのだけれども、それを一つ一つ、毎年クリアしていきながらやっていきましょうということですから、ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。 166: ◯議長【杉崎俊雄君】 浅賀議員。 167: ◯4番【浅賀一伸君】 まず、8月に必ず間に合わせなければいけないというわけではないと思いますし、むしろ、訓練後、その後、反省して、見直して改善すべき点はすると、それをもって再度、事に当たるとか、そういったことをぜひやっていっていただきたいと思います。  また、分団がそろわないということでしたけれども、なぜ若い人たちが分団に入らないのか、なぜなのかということですが、忙しさとか、今、私の友人など同世代の友達は、とても働かされていて休みの日は寝ているしかないとか、そういう人が結構いるんです。この町が必ずそういう人ばかりというわけではないですが、実情を見ていただきたい。やはり、こういう話になるとアンケートが一番いいのかなと思うんです。また、そういった地域のことの話をする機会をつくっていただくとか、若い方に働きかけることは続けてやっていただきたいと思います。何かが起こってからでは遅いので、事前にできることはやっておいたほうがいいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。  要望にいたしますが、地区の取り組みなどを募集したり紹介したりというのもいいのではないかと思います。町のホームページでもいいですし、広報でもいいと思います。まず、町民の方々に興味を持ってもらうということからよい案も生まれてくると思います。今、これだけ余震や地震が多い中で、おそらく以前よりもみんなの危機意識は高まっているとは思いますので、そこに対して一歩働きかけをお願いしたい。  また、先ほどおっしゃっていましたが、駅の南に住む地域の方々など、緊急避難場所が海側に集中していて、それを不安に感じている方は確かにいらっしゃいます。条件によっては距離のある道をわざわざ南へということもあるということでしたが、これは、例えば、JRを挟んですぐに南側から北側に渡ることができれば、二宮小学校や、この高い位置にある武道館などへの緊急避難経路も生み出せると思うんです。これは、とても大きな差だと思います。現状ではそうはなっていないと思うんですが、駅をまたぐために上に上がって、またおりてということをするのでなくてもいいように、万が一のときにはJRと連携をとって、これは可能かどうかというのは私にはわかりかねますが、もし可能であれば、方法があるのであれば、JRと連携をとって電車が止まるようなら止めてもらう、町民のために線路を横断できるように開放するという手段がとれるような形をつくっていただけると、とても心強いと思います。こういうものは話し合いで何とかお願いします。今はもう「想定外」という言葉は通用しないと思いますので、やれることはやっておいて、いろいろな角度から備えておくことが大事だと思いますので、どうぞよろしくお願いします。終わります。 168: ◯議長【杉崎俊雄君】 これをもちまして浅賀議員の一般質問を終結いたします。  次の方、お願いします。 169: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員。             〔8番(脇 正文君)登壇〕 170: ◯8番【脇 正文君】 議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。私の一般質問事項は、「吾妻山公園基本計画について問う」ということです。  先日、吾妻山の菜の花を見にいきました。そのときに頂上にいた人たちの声が耳に入ってきました。どんなことを言っていたのかというと、「以前はこんなふうではなかった」と。そして、今、工事が行われているところの張り紙の前で私がそれを見ておりましたら、ある地域の方が、「こんな工事をしていたら緑がどんどん消えていくんだ、町は何を考えているんだ」と言っていました。また、別の方が、「町以外からここに来られている方が多い。ここは町以外の方のための公園なのか」と言っておられました。  そこで、吾妻山公園、どういう公園なのかちょっと調べてみました。そうしたら、1988年6月28日の湘南読売にこんな記事が載っておりました。「二宮町にある吾妻山公園は頂上からの眺めもよく、四季の花、アスレチック、ミニ動物園の施設があるため、地元ばかりでなく県内各地から家族連れの人たち、年間約6万人以上の人が訪れる。記者も取材で何度か訪れたが、公園を歩いていて、紙くず一つ落ちていないのにびっくりさせられる。もちろん、公園内は禁煙でたばこを吸いながら歩いていて注意されたことがある。管理が行き届いているのと、訪れた人がごみの持ち帰りを進めているためだそうです。公園がきれいだとごみを捨てる心理にならないのかもしれない。今、公園内はアジサイ、早咲きのコスモスが訪れた人の目を楽しませている。いつまでもきれいであってほしいものだ」ということが載っていました。これは、先ほど言いましたけれども、1988年、昭和63年の新聞に載ったことです。  しかし、今、吾妻山公園に登りますと、老朽化した公園施設の再整備を目的とする吾妻山公園基本計画・基本設計にのっとって工事が行われております。目的の中に、「県内外からの利用者の安全・安心確保と利用の向上に資するため」という文言が入っております。そして、基本計画の3つの点の中で「観光資源としての魅力度向上」を挙げております。また、町長は日帰り観光の拠点の一つとしてここを挙げているようです。確かに、平成21年から23年までの推定の公園来場者数を見ますと、町外から来られる方が町内から来られる方の約10倍強となっております。ですから、この基本計画の点もわからないではないのですが、実際に改修に費やしている費用、細かい話ですけれども、山で使われている水、トイレットペーパーなどを考えると、菜の花の時期の3カ月間の駐車場の収入を見ますと、人件費等を入れて約400万円の収入があります。しかし、ここから人件費等を引きますと残りはわずかになってしまうようです。  この吾妻山公園から波及する経済効果なのですけれども、これを見てみますと、町外の方が多いということで、町に入ってくる経済効果はあまりないように思われます。町が何かの行事を行うことに関しては、町は公共ですからもうけることはないにしても、これを行うことによる波及効果によって経済効果を望むのは、これは絶対に必要なことではないかというふうに考えます。  そこで、質問の1つ目です。町は、吾妻山公園を人々にとってどのような公園としてとらえているのか。現在、二宮町が進めているのは、海岸からリニューアルを行うことと、現在のリニューアルが終わった後の方向性について説明を求めます。  2つ目、施設の維持管理と公園管理をどのように行っていくかを説明していただきたいと思います。基本計画を読むといろいろなところの施設が老朽化している、というような記載がありますけれども、では、定期的に点検してこれまでもやってきたのかどうか。過去のことを私は聞きたいのではなくて、過去、このような状態で行っていたとするならば、リニューアル後、どのように行っていかれるのだろうかということが心配です。  次に3つ目、魅力的な施設の導入とありますが、何が魅力なのか。これを伺いたいと思います。  4つ目、現在の小動物園があったところ、この一体をリニューアルしてポピーの花畑を設け、春の観光客に対する魅力づけを図るため、春の花としてカリフォルニアポピー、アイスランドポピー、シャンハイポピーの三種のポピーを植えておりますけれども、開花時期が、カリフォルニアポピーが4月の下旬から6月、アイスランドポピーが5月から7月、シャンハイポピーが4月から5月というように、菜の花の時期と開花時期があいてしまうようです。それをどう補ってやっていこうとしているのか、そのお考えを聞きたいと思います。  質問の5つ目、ウェブカメラの設置とその利用についてということであります。基本方針で広く情報の提供を通じて集客アップにつなげるために山頂にウェブカメラを設置するとありますけれども、ウェブカメラをどう使うことによって、どのような情報ができて、そして、それがどのような集客アップにつながるのかということをお聞きいたします。  質問の6つ目、園内放送施設の設置とその利活用についてということです。吾妻山公園が最初開かれたときに、私はちょうど学生のころだと思いますが、吾妻山公園、里山を壊すなということで、当時の議員さんも含めて、役場とか、いろいろ反対運動もあったそうです。そこにスピーカー等を入れるとうるさいと、実際に町民のどこから苦情が来るかというと、中井町からうるさいと苦情が来ます。ですから、スピーカーの形も随分違いますが、当時、そのような理由からスピーカーの設置をしなかったということを聞いております。そうすると、基本方針で、利便性向上のために園内放送施設の設置がありますけれども、どんな利便性の向上を図るのか、お聞きしたい。  質問の7つ目、公園ネットワーク、春の吾妻山、秋の風致公園と、相互に補完しあえるような環境づくりと記載されておりますけれども、当然、町側は計画等があると思いますが、この原稿を読んでみますと、吾妻山公園来園者増には結びつかないような感じがします。そして、この吾妻山公園本来の魅力が生かされていないという感じがします。これについてどう対応していく予定であるか説明をも求めます。  以上、よろしくお願いいたします。 171: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。             〔町長(坂本孝也君)登壇〕 172: ◯町長【坂本孝也君】 それでは、脇議員の一般質問にお答えします。  近年、吾妻山公園は、菜の花と山頂からのすばらしい眺望が好評でマスコミにも多く取り上げられるようになりました。今年の1月から2月の吾妻山菜の花ウォッチングには、町内をはじめ、県内外から15万人もの人々が吾妻山公園に訪れ、日帰り観光の拠点として大いに賑わいを見せております。  吾妻山公園は昭和62年に開園して早25年が経過するとともに、施設も老朽化し危険箇所も多くなりました。そこで利用者の安全・安心の確保と利便性の向上を図るため、平成21年度に吾妻山公園基本計画並びに基本設計を策定いたしました。この基本計画・基本設計では、老朽施設の改修、公園内のバリアフリー化、魅力度の向上につながる新たな施設の導入計画などが提案されております。既に平成22年度においてバリアフリー対応のトイレが完成しております。引き続き、平成23年度から平成25年度までの3年間の継続事業により、吾妻山公園再整備事業として取り組んでまいります。  また、風致公園との連携による町の自然環境資源などのさらなる活用により、日帰り観光による町の活性化につながる公園ネットワークの構築についても計画に盛り込んでおります。町民の皆様をはじめ、多くの方々に訪れていただける魅力ある公園づくりに順次取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどをお願い申し上げます。  詳細につきましては都市経済部長より答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。 173: ◯議長【杉崎俊雄君】 都市経済部長。 174: ◯都市経済部長【渡辺康司君】 それでは、質問の要旨に沿ってお答えいたします。  要旨1の吾妻山公園をどのようにとらえているかについてですが、吾妻山公園は昭和62年7月に、吾妻山の地形、植生などの自然と美しい景観を生かして、町民の休憩、散策、鑑賞、運動などに利用することを目的に開園いたしました。吾妻山公園は関東の「富士見百選」にも選定されているすばらしい眺望を有する公園で、さらに、駅から近くて無料であるため、町内はもとより、県内、県外からも多くのお客様が訪れる観光スポットになっております。町といたしましては、日帰り観光の拠点、町のランドマークとしてとらえております。  次に、リニューアルまでと、リニューアル後の方向性についてです。開園して25年余りが経過いたしました園内の施設は老朽化が著しく、この基本計画では、安全の確保と利便性を考慮いたしまして、施設の建て替えやバリアフリーを目的として検討いたしました。吾妻山公園再整備事業は平成22年度から順次取り組み、計画に沿って、子どもから高齢者、また障害者にも配慮した多くの方々が楽しめる魅力ある公園の再整備に努めてまいります。  続いて、要旨2の今後の公園維持管理についてですが、施設につきましては、日々の作業の中で、安全性の確認や補修を実施いたしまして、快適な利用を確保しております。景観につきましては、自然環境に配慮しつつ、眺望を確保するために高木の剪定などを実施しております。  次に、要旨3の魅力的な施設の導入についてですが、施設の老朽化に伴い、アスレチックはすべて撤去いたしました。子どもたちは非常に残念がっておりましたが、「ジャンボエイト」と呼ばれるアスレチックと同様な複合的な遊具を設置する計画になっております。また、小動物園の周辺及び第二展望台周辺を改修して、頂上の展望広場、花木園地区と並ぶスポットとして、園内各所でそれぞれに特色ある見どころを整備いたします。  次に、要旨4の3種のポピーの開花時期についてです。吾妻山公園の花のサイクルは、菜の花、スイセンは1月から3月、サクラは3月から4月、ツツジは5月、アジサイは6月、コスモスは7月から8月まで、夏までの期間は各月ごとに見頃を迎える花が咲くようになっております。ポピーにつきましては、小動物園周辺の改修による整備の中で新たなスポットとして考えております。ポピーの花期は4月から5月ごろになりますので、春に咲く花の充実が図られ、魅力度がアップするものと考えております。  次に、要旨5のウェブカメラの設置と活用についてですが、吾妻山公園をリアルタイムで情報提供するためにウェブカメラを設置し、インターネット配信によって来園者の拡大を図っていきたいと考えております。  次に、要旨6の園内放送施設の設置と活用についてですが、これにつきましては、迷子や拾得物の案内、閉園時間のお知らせなど、来園者の利便性の向上を図るために設置を考えております。  最後に要旨7の公園ネットワークと吾妻山風致公園の関係づくりについてですが、吾妻山公園には、役場の横から登る入り口のほかに、中里方面、梅沢方面、釜野方面からの出入り口があります。現在の吾妻山公園は、展望台付近に人が集中しておりますが、中里側の小動物園周辺と役場登り口階段より登り切ったところの第一展望台周辺を改修いたしまして、魅力あるスポットとして整備いたします。また、役場側から登り、中里側へ出るコースや、中里側から登るコースを案内いたしまして、吾妻山公園を拠点とした(仮称)二宮風致公園などへのネットワークによる散策ルートの設定も考えております。  6月から9月期の吾妻山公園の集客につきましては、要旨4で申し上げましたように、6月はアジサイ、7月から8月はコスモスが咲き、9月は菜の花の準備に入ります。通年型の日帰り観光においては、吾妻山公園だけの集客だけではなく、せせらぎ公園では、5月ごろから、アヤメ、ショウブ、カキツバタが咲き、7月ごろからスイレン、ハスの花が見られます。また、(仮称)二宮風致公園が整備されますと、9月にはヒガンバナが咲く季節となります。吾妻山公園だけではなく、それぞれの公園を結ぶネットワークを構築することで、町中を楽しんで散策していただきたいと考えております。  以上でございます。 175: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員。 176: ◯8番【脇 正文君】 それでは、1つずつお願いいたします。まず、質問の1に関しまして、観光スポットとしてとらえているということですが、何をして観光とするのか。それから、観光資源というのは、それをやることによって何らかの収入を得るというようなとらえ方があります。現在、二宮町は菜の花を含めまして、吾妻山がすばらしい公園であるという名声はいろいろといただいております。しかし、残念ながら、吾妻山に登る方たちを見ていますと、駅からおりて、そのまま楽しそうにお話をしながら階段を登って上に行ってしまっております。そうすると、せっかく来ていただいても、残念ながら町には何も落ちていないのではないか。お金のことを言うと、細かいような変な言い方ですけれども、やはり、来ていただくためには、今、工事をやっているように、多額のお金をかけていろいろとやることになります。そうすると、それに対する費用はどこから出るのか。そして、今の観光スポットということからしますと、来ていただいた人たちが、ああ、来てよかったねというふうに思うためには、それなりの努力も必要だと思います。努力は、単に労力だけではなくて、お金のかかる問題もあると思います。そういうことを含めまして、単純に「観光スポット」という言葉が、聞いていいような、さて、いいのかなというふうに思いますので、質問1に対して、リニューアル後、ランドマーク、観光スポットとしてとらえているということですけれども、どのような観光スポットとしてとらえているのかをもう一度説明をお願いいたします。 177: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 178: ◯町長【坂本孝也君】 今、工事をやっているのは老朽化ということ、遊具が非常に危険なことになっています。そういうことを新しくするということが一番大きなものですし、その階段を一つ取ってみても、ちょっと広がっただけでも、ことしの菜の花ウォッチングは非常にゆったりとした人の動きで、毎年、ほんとうに将棋倒しになるのではないかと思うくらい集中した人が来るのですけれども、それがなかった。当然、ボランティアの整理員の人たちはあまり要らなかった。ボランティアの方がことしはすごく少なくて済みました。そのようなこともあって、今のところ全部でき上がっておりませんけれども、うまく稼働しているということです。ずっと同じ形態で保てればいいのですけれども、そうはいかないので、やはり大きな手入れをする時期に来ているのかなと、こういうふうにも考えております。  あくまでも目標は通年観光ですから、菜の花の1月、2月だけ人が来ていればいいということは決してありませんけれども、1月、2月も大事な1年間の中のイベントということで位置づけておりますし、将来、町中に観光の人たちが来て、いつ行っても楽しめる町をこれからもつくり続けていく。海のこともその中に入っていますし、オリーブというのもその中に入っていますし、二見記念館も蘇峰堂も、みんなそういうものに拠点づくりということで位置づけられているはずなのです。  脇議員は経済効果がほとんど見えていないというふうにも感じましたけれども、1月、2月はほんとうに商人としては売れない時期で、お正月を過ぎたらもう3月の声を聞くまで、普通でしたらすごくだめなのです。ところが、飲食店は大喜びしています。売れない時期だから余計にありがたいですよというくらい、駅周辺ですけれども、たくさんのお客様、特にお昼時は入っております。  それから、今年の顕著な例は、商工会に委託をしたということから、パン屋さんとかケーキ屋さん、食べ物屋さんにはちがいないのですけれども、そういう方々が旗を出したり、いろいろな取り組みをして、やはりこれも大きな効果を上げております。経済効果というのは、一口に言うと、昔の公民館の入り口の左側の「にの屋」という、ただ部屋に物を並べたというだけのお店ですけれども、1日に10万円近く売れる日が続くということになっております。あそこは、並べて観光協会の職員が売っているわけですけれども、ほんとうに事務をやる暇がないくらいたくさんの方々が帰りに寄っていくと。裏側の、こちらの役場側の売店もかなり忙しかったと。農協がやっている、あそこの市場みたいなところも相変わらずすごく繁盛していたということで、目立ちはしませんけれども、それなりの経済効果は出始めているんですよということをお伝えしたいと思います。それだけでは、やはり、町としては財政的にいけないわけで、もっともっと効果が出なければいけない。いつもやる手法の一つに、売り上げを上げる、その経済効果が上がる、その一方で経費を削減するということをやってきております。吾妻山に関しては、前の古澤町長時代にやってきた、あのときの経費よりも今、900万円から1,000万円、毎年少ない経費で今のことが行われております。これはこれからも続けていきたいと考えております。  リニューアルしたからといって、先ほどのポピーですけれども、お花を毎年植えるというのは非常にお金がかかるのです。これは計画の中ですから、カリフォルニアポピー、私も花屋で扱ったことがありますけれども、きれいでいいのですが、果たしてそれがいいのかと思っているところです。むしろ、花木のように、一度植えれば毎年花の時期には花が咲くというようなものに変えていって、菜の花は守らなければいけないですけれども、ポピーが絶対にいいのだということは考えておりません。これからも担当といろいろ相談をして決めていきたいと考えております。球根のものとか、毎年植え直さなくても花が咲くというもののほうが経費的には楽なわけです。ただ、今、上に登る方々から、ちょっとしたお休みどころ、軽いおそばぐらい、帰りに二宮ブランドのおみやげが買えるような売店という要望がかなり出ておりますので、テントでいけるかどうかわかりませんけれども、そのようなものも、この計画の中に盛り込んでつけ加えていかれたらいいと思います。  もう一つは、中里口から、せめて救急車くらいは管理棟まで上がれるようにしたいと思います。なかなか難しいのですけれども、赤と青の信号で、よく山道などがやるように、片方通行しかできないのですけれども、何とかそれができないと、今年も何度か担架で運ばれている方々がおりましたし、ドクターヘリは今年はなかったような気がしますが、毎年そういう事故が起きます。せめて救急車くらいは上に上がれるような道ができないかなというふうにも考えております。  以上です。 179: ◯議長【杉崎俊雄君】 都市経済部長。 180: ◯都市経済部長【渡辺康司君】 観光スポットということで、そこを売りにして観光客が多く寄っているところ、町で言うと、ご承知のように、吾妻山公園がもちろんナンバーワンです。そのほかに、三大公園で言えば、せせらぎ公園、果樹公園、また、川勾神社なども、一つ一つが観光スポットとして大小観光客の入る人数は違いますけれども、それぞれを観光スポットとしてとらえて、それで最終的に、そういう観光資源をうまく結びつけてネットワーク化することで観光客の皆さんに町中を歩いていただくということから、日帰り観光の通年型というものを今後目指していこうというような考え方でおります。  以上でございます。 181: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員。 182: ◯8番【脇 正文君】 私の質問の仕方がはっきりしていないからよくないのかもしれませんけれども、私は、吾妻山公園を観光スポットとしてどうとらえているのかということで、町にはこういう観光スポットがあるよとか、そういうことをお聞きしたかったわけではないのです。先ほど、開園したときに、散策というふうに言われていましたけれども、もし、その基本的な考え方が生きているならば、吾妻山公園は、もともとは花の公園ではなくて、散策とか、つまり、町中の人たちが憩いを求めていく公園だったのではないかと思えるのです。そのような形で答えが聞かれるのかなと思ったら、そうではなかったので、ちょっと残念なのですが、次のときに、もし答えていただけるようでしたらお願いいたします。  それから、通年、これを考えていて、菜の花の時期だけではないというふうに言われています。吾妻山公園に来園する方が激減するのは6月、7月、8月です。9月も減っているのですが、9月は、いただいた資料から行くと、平成21、22、23年は増えております。いろいろな人の話を聞きますと、6月、7月、8月は暑いし、吾妻山の頂上は隠れるところがないから、これは行かないのかなという話も聞いております。これは無理もないかなというふうに思いますが、通年というふうに考えるならば、通年で来園者が行きたくなるような公園化というものが必要ではないか。  先ほど、いろいろな花が咲くということを時期を追って言われました。しかし、花というよりも、ほかのところにあるのではないかというふうに考えます。菜の花を見にいったときに、町の方がカメラを持って来ておられました。その方が言われるには、自分は今まで子育てで山に登ることができなかった。今、手があいたので改めて登ってみると、こんなすばらしいところはない。何がすばらしいか、この眺望がすばらしいということで、その方は、菜の花というよりも、吾妻山の頂上から見えるいろいろな眺望の写真を撮っておられました。  そしてまた、インターネットなどを見ますとこのようなことが書かれています。「頂上に来たときに絶景を目にすれば疲れも吹っ飛ぶ」ということで、確かに菜の花を見にこられていることは間違いないと思います。しかし、来園者のほとんどはそうではなくて、吾妻山公園の自然の持つすばらしさ、頂上に登ったときの360度見渡せる、このすばらしさ。さらに、今、頂上の展望台のところには地図みたいなものが置いてあって、ここからこれが見えますということがあります。また、頂上の望遠鏡を使いますと、雪のあるシーズンは富士山登山道が見えます。それから、東を見ますと城ヶ島大橋を見ることができます。そして、ツツジの公園のところから東を見ますと、湘南バイパスのアーチ型の橋を見ることができます。目で見る自然の眺望のほかに、物を使ったすばらしい眺望もあります。ですから、やはり、花だけではなくて、吾妻山公園そのものの持つよさを生かしておくことがこれからの吾妻山公園には必要ではないかと思います。  実際に来園者が減ってきております。なぜ減ってきているのかということを考えますと、1つには、花ではなくてほかのところを求めているというのがあるのではないかと思います。それはまた後ほどお聞きします。  先ほど町長の話の中で、古澤前町長のときから比べると900万円から1,000万円少なくなっていると言われました。これは何が減ったことによって900万円から1,000万円という金額が削られてきたのか。それから、実は、私は、これを見るに当たって吾妻山公園の基本設計、これを調べました。そこにポピーのことが載っています。ある見方をすると、ポピーいう形で考えているのですが、これから最終決定もあるでしょうが、見た人からすると、今、町長が言われた、ポピーでいいのかなというところで、あれっというふうに思ってしまう可能性があります。  それから、公園ネットワークの中でヒガンバナと。ヒガンバナというのは、もともとを考えると、確かにヒガンバナを公園に植えられているところはあります。すごくきれいです。でも、ヒガンバナはどうなのかなという方もいます。  もとに戻りますと、900万円から1,000万円、少なくなっている、何を削られてこうなったのかということと、ポピーでいいのかなというふうにおっしゃいましたが、では、それにかわるものとしてどのようなことを考えておられるのかということをお聞きしたいと思います。 183: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 184: ◯町長【坂本孝也君】 数字を言います。来週ですか、あしたからか、予算をやります。平成24年度の総額3,540万2,166円というのが委託管理作業その他ということでトータルで出ております。では、平成19年度決算額4,457万9,021円、この差は917万円ということが出ております。これは予算書、決算書を見ていただくとわかりますから、後でまたゆっくり見ていただければいいと思います。これからも、てきれば、経費をなるべく少なくする。入山料を取れるようなことも一生懸命に考えておりますけれども、なかなか難しさがある。では、よそで、経済効果でその分の経費を取り戻すということができたらということで今、ずっとやってきておりますが、まだまだこれでいいというところまで行っていないのは事実です。  それから、今、脇議員が言うように、花の魅力で人を呼ぶという時代がもうすぐ終わりそうです。これは、早咲き菜の花だけではなくて、この間も「松田の桜を愛でる会」というので首長が集められて、知事も副知事も来たというイベントがありましたが、たまたま呼ばれて大磯の町長と2人で行ってきましたが、やはり難しいのです。そのプラスアルファが二宮の場合は、吾妻山は眺望という、これは絶対に負けない、どこにも負けないと思うくらい眺めがいい。ただ、曇ってしまったり、雨が降ると全然だめです。しかも、空気の澄んだ冬のうちがよく見えるわけですから、そのようなときは菜の花がピタッと合っているわけです。もうしばらくは菜の花が続くと思いますけれども、それだけに頼っていたのでは人が来なくなるのかなというふうにも感じます。  今、町が進めている観光ということには、吾妻山だけではなくて、前西山喜徳郎町長が昔、全町公園化というものを打ち出したことがありました。そういうことに似ているのですけれども、全町が公園である、全町が観光スポットであるというようなことに最終的に仕上がれば、先ほど言ったように、いつ来ても楽しめる町、東京から下ってきて、初めての田舎っぽい町、田舎でいいじゃないですか、何も都会じみたことをやる必要はない、この田舎の風景、環境を守りながら、人がフッと感じていただける、そういうまちづくりをやっていけばいいのではないか。ただ、そのときの経費対効果ですけれども、これがなかなか難しいということで悩んでいるわけですが、そういう意味では、ポピーはあまりお勧めではないと。これは毎年、種をまかなければいけない。大変な作業です。菜の花だけでも、菜の花の咲いているところが、いや地というか、ずっと連作していますから、非常に危なっかしくなってきているのです。そのようなことを下で、動物公園のあそこをきれいにするのはいいのですけれども、同じようなことをポピーでしてというのは難しいかなというふうにも感じております。 185: ◯議長【杉崎俊雄君】 都市経済部長。 186: ◯都市経済部長【渡辺康司君】 先ほどの補足からさせてください。先ほどの観光スポットの関係ですが、吾妻山という意味での観光スポットということになりますと、先ほど来から出ております、もちろん自然を生かした公園ですから、自然に親しむところ、先ほどから出ている眺望、確かに、菜の花だけではお客さんに来ていただけません。あの斜面に咲く菜の花と、添えて富士山、また丹沢、箱根、それぞれの背景とともに見て、初めて効果があると、そういう意味での観光スポットではないかととらえております。  それと、経費の関係で維持管理が出ましたけれども、大きく内容がどうして変わったのかというところですが、これは前に小動物公園ということで、今はウサギしかいないのですが、いろいろな小動物がおりました。そういった維持管理で、えさ代とか、もちろんそこには人件費もかかったり、いろいろな面で入っております。それと、その当時から民間委託から町直営になったということで、管理的に体系が変わったというところにもちろん差が出ているというふうに思っております。  それと、ポピーは、今、町長もお答えしておりますけれども、計画ではポピーということで挙がっているのですけれども、内部の打ち合わせの中では、これだけではどうかということもありますので、またそちらは今後の検討としまして、既に24年度に計画しておりますので、早目にその辺でポピーにかわる、あるいはポピーとプラスアルファとか、いろいろな面で再度検討して実施を進めていきたいと考えております。  以上でございます。 187: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員。 188: ◯8番【脇 正文君】 今、経費の削減された理由ということで言われました。先ほどの話の中に小動物園が子どもたちにすごく人気があったということで、聞いたところによりますと、入り口のところに人が立っていて、きょうは何人というふうに換算しているわけではないので推定人数だということなのですけれども、吾妻山の遊具、小動物園がなくなったころと来園者の減っている時期がちょうど重なるような感じがします。その理由の一つとしては、やはり今のことが考えられるのではないか。平成21年から23年にかけて来園者が減少していますけれども、年間約10万人以上、減ってきております。その減った10万人のほとんどが、どうやら町外から来られる人たちのようです。また、その中で、子どもの来園者数も約3割減っております。また、町内の来園者数も約3割減っております。  町がいろいろと吾妻山公園を考えてやっておられることについては、これはぜひ押し進めていただきたいことなのです。ただ、今、町長が、花の魅力だけで人を呼ぶ時代はそろそろ終わりと言われました。そのようにわかっておられるならば、なおさら吾妻山公園、ある見方をしますと、人数の割合で行きますと、お父さん、お母さん、子どもの家族で来られているのとちょうど同じくらいの割合で見えるのです。ということは、結構、家族連れで来られて方も多いのではないか。家族連れの方たちは、お父さん、お母さん、親御さんは眺望を、子どもたちは、あそこにあったもので遊んだり、動物を見たりということがあると思います。  小動物園に関して、またアスレチックに関しては撤去されて、特に動物園のところは休憩場所を含めて花というふうに考えられているようですが、ぜひ、そこら辺は、これから人を呼ぶことに関して、「ああ、来てよかったな」というような魅力あるところにしていただきたいと思います。  ところで、吾妻山公園はどうしてできたのかと思って聞きましたら、昔は共有地がありまして、人々の生活の場だったのだそうです。それがたまたま化石燃料が普及することによって燃料として木々等の必要がなくなった。そのために必要性が薄れて山に入らなくなったために山が荒れていった。そのときに公園化すれば国からお金が出るというようなことがあったらしく、そのことかどうかわかりませんが、そういう内容のことがあったらしくて、公園化しようということになったそうです。それで、里山を守るという話があって、いろいろと、反対等があったようですけれども、それの対策として、先ほど言いましたように、スピーカーは設けないとか、今、ロープになっているところ、あそこはより自然になじむようにということで、金属のフェンスではなくて、わざわざロープにした。それから、車が万が一のときに通れるようにということで、カーブのところのみああいう補強をした。それから、中に金属、鉄筋を入れないでつくっていたという話も聞いております。  吾妻山公園は、実は、吾妻山自然公園という形でスタートしたというふうに聞きました。ですから、やはり自然公園ということを考えますと、先ほどのウェブカメラとか園内放送というのも、時代の流れでわからなくはないのですけれども、ウェブカメラでインターネットに載せてということですが、このウェブカメラと園内の放送、先ほどの話をずっと伺っているのと、それから、吾妻山基本計画、基本整備の中を見ますと、防災についてのことが一切書かれておりません。先ほどまでの一般質問の中では、たしか、防災云々という形で、吾妻山にというような話がありました。もし何かあったときに吾妻山にいる人たち、吾妻山に避難する人たちということを考えると、何らかの役に立つことがあるのではないかと思うんですけれども、この点について、ウェブカメラ設置、園内放送施設、どう考えておられるか、お答えいただきたいと思います。お願いします。 189: ◯議長【杉崎俊雄君】 都市経済部長。 190: ◯都市経済部長【渡辺康司君】 それでは、2点、ウェブカメラと放送です。いずれにしても、両方とも器具でございますので、自然環境の中に溶け込むようなものがいいのかなということは思っておりまして、単なる鉄製でできたようなものを突き立てるようなものですと景観にもうまくマッチしないと、そのようなことも考えており、ウェブカメラについては先ほど言ったような目的で、多く、広くインターネットで配信してお客様を集客するということですから、そこについてはもちろん、場所としても展望台の付近に立って、その日の眺望が見られるということで、今、言いました、自然に配慮できるような形で何とか設置できないかと考えております。  また、放送関係ですけれども、こちらも同じように、どこに建てるのか。大きくは、人が一番集まります展望台の付近、それと、園内では、今度新しくできるポピーの周辺、休憩所、その辺に今度は人が集まるだろうと、それと中心の管理棟、この3つくらいに一応、今、考えを置いているのですが、いずれにしても線を引くわけにも行きませんし、無線で飛ばすようなことで、どういったもので、どこまで飛ぶかということがあるのですが、今のところはその3つくらいを計画しております。また、必要によっては、先ほども言いました、防災的な面で行きますと、役場から階段を上がっていった上あたり、第二展望台、この辺のことも少し考慮しなければいけないということで、まだ確定的な設置場所は決まっておりませんけれども、そのような内容で検討を進めて設置をしたいと思っております。  以上です。 191: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員。 192: ◯8番【脇 正文君】 ウェブカメラの件に関してはわかりました。ふと思ったのですが、ウェブカメラはどこで操作するんですか。吾妻山の新しくできる予定の管理棟の中で操作するのか、それとも役場の中で操作するのか、そこら辺を聞きたいと思います。  それから、先ほどの放送なのですけれども、以前、つくるときに放送でうるさいと、特に山の上ですから、邪魔するものがないですから結構あちこち響きます。今はいろいろなスピーカーができていますので、抜け方によっては、そこのところか音が行かないというものもありますけれども、やはり、スピーカーができるというと、その当時に反対した人たちは、どうしてつくるんだよということを聞いてくると思います。今、このように答弁していただいていますから、ああ、そうなのかとわかりますけれども、そうではない人は絶対来ると思うんですが、そういう人たちに対してのクリアはこれからどう考えていくのかということについてお聞きしたいと思います。お願いいたします。 193: ◯議長【杉崎俊雄君】 都市経済部長。 194: ◯都市経済部長【渡辺康司君】 1点目のウェブカメラの関係ですが、こちらは役場のほうで集中管理するような形になります。それで役場のほうからインターネットに流し込むというようなことで考えております。  また、放送の関係ですが、やはり、音の問題というのはどうしても出ますので、その辺、どういったスピーカーが、あの自然の中で望ましいのか、また、つけた以上は、聞こえなければ意味もないので、その辺を加味しまして検討をさせていただきたいというふうに考えております。
     地域の人には、そのような設置の方法について検討させてもらって、前の段階で行きますと、昔は騒音とか、音の問題で結構言われているということを先ほども議員も言われておりました。放送のスピーカーの効果、それをあまり外部に影響なく周辺で効き目のあるようなものということで検討していきたいと考えております。 195: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員。 196: ◯8番【脇 正文君】 公園ができた当時と今とは大分違っております。しかも、3.11、またほかの大きな地震も起きておりますから、そういう面でスピーカーも活用されるよというふうになれば、また見方も変わってくると思いますが、やはり、ほかの問題も含めまして、そういうことを地域の人たちがきちんと知っているかどうかということが大事だと思います。そこで、この吾妻山公園の基本計画、基本整備の中でいろいろな計画が進められておりますけれども、当然、吾妻山には地権者がたくさんおられます。そうすると、地権者の方、それから、近隣の方たちに、こういうことをやるよということを当然、説明されたと思うんですが、その点でどのような説明をされて、どのような要望が地区から上がったのかということを教えていただきたいと思います。お願いします。 197: ◯議長【杉崎俊雄君】 都市整備課長。 198: ◯都市整備課長【諸星 勉君】 地域住民への説明会なのですが、この基本計画と基本設計をつくるに当たりまして、平成21年4月30日に住民説明会というものを開いております。4月のお知らせ版に記事を載せまして、住民の方々に参加を呼びかけて、4月30日に説明会を開催いたしました。そのときに出た意見ですと、議事録をサラサラと見た限りでは、「春と秋の公園であるので、夏の公園としてせせらぎ公園を入れる」とか、「海へつなぐ経路等、町全体としての計画を検討してほしい」とか、「中里口は狭過ぎるので早急に救急活動ができるような道を整備してほしい」とか、そのようなお話が出たようでございます。  以上です。 199: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員。 200: ◯8番【脇 正文君】 今、言われたことを聞いておりますと、いろいろと出ているようなのですけれども、ふっと考えますと、吾妻山公園そのものをどうしてほしいのかというような、公園のあり方そのものにかかわるような要望というのがないような感じがします。今、言われた中にもほかのこともあるとは思います。しかし、それが今の言葉の中で出てこなかったということは、ひょっとしたら、それはなかったのか、それとも少なかったのかというようなふうにも取れてしまいます。やはり、この大きなところ、しかもたくさんの地権者がおられるところ、そこを借りてやって、日本中、鹿児島から来られる方もおられるそうですし、北海道から問い合わせをされる方もいるそうです。また、テレビでも非常に有名です。また、今はなくなってしまいますけれども、「空から日本を見てみよう」というテレビ番組でも、大磯から小田原へ行く途中に吾妻山公園を上空からみんなに全国ネットで伝えております。そのくらい有名なところになっておりますので、そういうものを維持していくということについては、地域の方たちの話を聞くことも大事だと思います。町が行っている行政の中には、町が率先して進めていくこともあると思いますが、地域の方たちの意見を聞いたり、またそれを参考にしたり、取り入れたりするということも1つの手ではないかと思います。また、それに関して、お金のかかることですから、それに関してやっていくところも必要ではないかと思います。  そこで、要望ですけれども、吾妻山公園というのは里山、里山というのは森林と都会の間にあって人が生活しているところ。ある話によりますと、ちょうど桃太郎、おじいさんが山に芝刈りに行ったと、あの芝刈りに行ったのがちょうど里山の原点ではないか。つまり、自然のところを人が利用しているというところではないかと思います。吾妻山公園の原点に戻れば、来てほしいではなくて、足を運んでくれると思います。  1つ目、吾妻山公園を原点として、二宮町民の里山公園であり、花の公園ではなく、きれいに管理され、山の自然や頂上からの展望のすばらしさに人が集まることを、今後の維持管理の基本理念にきちんと据えていってほしい。  2つ目、そのために、公園そのものの役割に対しての具現化に対する町民の声を今まで以上にこれからもたくさん聞いて生かすようにしていってほしい。  3つ目、吾妻山公園は二宮町民のためにある公園というのがまず第一です。ですから、町外の人たちのためにある公園ではないわけですから、観光資源として考えるならば、町が行う改修を含めた維持管理にかかる費用、これが生み出されるような事業、公園運営をぜひやっていっていただきたいと思います。  以上です。 201: ◯議長【杉崎俊雄君】 脇議員の一般質問を終結いたします。  暫時休憩いたします。休憩後の会議は4時10分から始めます。                           午後3時51分 休憩    ────────────────────────────────                           午後4時10分 再開 202: ◯議長【杉崎俊雄君】 休憩前に引き続き会議を開きます。  次の方、お願いします。 203: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。            〔10番(根岸ゆき子君)登壇〕 204: ◯10番【根岸ゆき子君】 通告に従い、一般質問をいたします。  情報開示の実際について伺います。町の基本構想である総合計画は、平成24年度が最終年度となります。そこでうたわれた協働のまちづくりという実態はなかなか結果を見出せなかったように感じます。22年度まちづくり評価委員による総括意見として、町民に向けて協働の具体的な取り組みを示すとともに、意欲のある町民が参加しやすい環境づくりと機会づくりを行政主導で推進していくことが必要であると示されております。そして、現在、次期総合計画の策定作業が進められておりますが、そこに出ている3つの理念、まちづくりの力、地域の力、自治の力、これらを施策の推進力としていこうと提案されていて、さらに、公募による町民ワークショップからは、コンパクトで親しみのある穏やかな町という特徴を生かした将来像が具体的に提案され、「相互連携」、「ダウンサイジング社会の構築」、「垣根のない地域内循環社会の構築」などというキーワードが出されております。お互いの力を生かし合い、つながりを持ち、まちづくりを進めることは、情報の伝達、そして現状を知ることがまずは基本となります。  協働の自治を考えたとき、町の現状を知ることは必要であり、また迅速な対応と職員負担が過度にならない体制が必要です。情報を伝える手法は、町長のふれあいトーク、広報やホームページの充実などでお知らせしていることが推進されていることは周知の事実であります。  私がこのたびお聞きしたいのは、役場庁舎内における情報提供のあり方です。  要旨1、各担当窓口における情報提供はどのように行われているか。情報公開条例の活用についても周知ができているか。情報公開条例が平成21年9月に施行されてから2年半がたちます。情報の提供については、条例第19条「実施期間は、この条例の目的を達成するため必要な情報を積極的にするよう努めるものとする」に値します。各担当窓口での情報提供は、各窓口に来た方に情報を提供することは、既に当たり前のようにやられているかとは思いますが、資料案内によっては、1枚10円の手数料をつける、そして、請求者の大きいような資料はファイルに管理して自由に手に取れてコピーもしていただくといったようなやり方をとるべきだと思いますが、まず、現状についてお聞きいたします。  要旨2、各種審議会、委員会の傍聴は関心の高さを示すものと認識し、環境づくりを整えることも必要であります。統一した方法がとられているのか。二宮町は、近隣の町と比較しても各種審議会や委員会に傍聴者がいるというところだと思います。それは大変ありがたいことです。そして、傍聴者への資料閲覧がされるようになってきたのもここ数年、公開度は増しているとは思いますが、資料をすぐに欲しいという方への資料提供はどうしているのか。今まで、その対応はまちまちで、過去は「検討途中の資料ですからお渡しできません」という対応でしたが、最近は、すぐにホームページに載るので、ちょっと資料は置いていってください、あるいは、総務課で手続をしてください、あるいは、その場でお渡しをするなど、どうも統一感が見られません。このことに関し、委員会、審議会の事務局として町の対応はどうしているのかをお聞きいたします。  要旨3、危機管理について対策は講じているか。情報提供は1カ所でやられるわけではなく、今や担当課長が責任者、判断者というわけではなく、全職員が情報提供者であります。しかし、情報は一方で守らなければならない情報もあり、その点では、何を持って公開請求に回すべき資料とするのか、あるいは、何をもって自分の判断で情報をお渡しするのか。開成町では、請求者の異議申し立ての権利を守るために公開請求をしてもらうというような考え方もあるようです。職員全員が認識している状況であるべきと思いますが、迷いがあれば必ず総務課で相談にのるような体制もとれているのか、お聞きいたします。  要旨4、要綱の自由な閲覧は可能になっているのか。寒川町のホームページを開きますと、条例に続き要綱がすべて公開されています。その数は770件を上回るというほどの膨大な数です。どうして要綱までホームページに掲載するようになったのかお聞きしたところ、「当たり前です」という答えが返ってきて、実は何とも参考になりませんでしたが、要綱とは、条例では解釈し切れない細やかな内容がわかります。必要な要綱は積極的にホームページで見られるようにすべきと考えます。要綱は職員サイドで策定、改正できるもので、目にさらされなければいつまでも見直されないままになっていたりするものもあると思います。また、職員間同士ではイントラを使って担当以外の要綱も見られるようにしたり、町民からは、要綱は自由に閲覧可能な状況になっているのか、お伺いいたします。  以上です。 205: ◯議長【杉崎俊雄君】 総務部長。 206: ◯総務部長【野谷和雄君】 今、内容が細かかったので、通告の内容どおりで一度、お返しをさせていただきたいと思います。  まず、根岸議員の一般質問なのですが、タイトルが「町の情報開示システム」ということで、「システム」はないのです。ですからちょっとわかりにくい部分がありまして、何を指しているのか、まずわからなかったということが1つあります。  それでは、1つずつお答えをしていきます。要旨1の各担当窓口での情報提供の方法と情報公開条例活用の周知についてということですが、今、議員ご指摘のように、各課等で情報公開条例を意とするところ、町民の知る権利の尊重や積極的な情報提供を常に意識して業務に当たっているところでございます。  情報提供の具体的な内容でございますが、各課での共通した取り組みとしましては、広報の本紙やお知らせ版、ホームページの掲載が挙げられます。さらに、行事や会議のお知らせなどにつきましては広報板も適宜、利用しております。  次に、各課の個別の対応といたしましては、各種制度や行事等に関するパンフレットやチラシなどを作成し周知に努めております。さらに、窓口の相談の情報提供や説明会、シンポジウム、研修会、個人通知など、さまざまな方法の中から、より効果的な方法を、それぞれの課等で選択をして情報提供を行っているところでございます。  なお、各種事業計画や報告書、調査結果並びに統計書、予算書、決算書等の図書につきましては、総務課の情報公開窓口において閲覧をしていただけるようになっております。また、写しが必要な方については、有料となりますが、コピーをお渡ししている状況でございます。  次に、要旨の2、審議会や委員会での傍聴者への資料提供についての統一というようなお話です。町では傍聴される方々への資料提供に関するルールについてですが、こちらにつきましては、会議の特性とか委員会の内容によってさまざまな形があると思われますので、先ほども議論の中に出ていましたけれども、その会議とか委員会の中での初めの中で決定をして、これからこういう形でやっていきますよということをまず決めていただいて、委員会なり会議を始めていただくというのが筋かなと思います。ですから、まちまちが当たり前というふうに私のほうは認識しているところでございますので、よろしくお願いいたします。  次に、資料の配布の関係なのですが、これはいろいろ、やはり今のお話のように、性格がさまざまなやり方、または中間なり、決定内容、いろいろな手順を踏んでいきますので、その場その場のやりとりが多少違うと思いますので、これもその会議なり、委員会での判断にさせていただくしかないと思っています。行政側が、こうですよということにはちょっとできないと思っているところもございますので、まだまだ研究の余地があると思っているところでございます。  次に、3番目の情報開示による危機管理についての対策ですが、危機管理は、ご指摘のように、個人情報保護がやはり基本でございますので、情報公開条例の中にもございますように、特定の個人が識別され、または識別され得るものについては公開の対象から外すということ、ここが一番のキーだと思います。ここについてはいろいろな考えがあるかと思いますけれども、ここは、職員は非常に細心な注意を払いまして開示に努めているということでご理解をいただきたいと思っています。  次に要旨の4ですが、要綱の自由な閲覧についてということで、今、寒川の例をお出しになりました。私のほうは、ご存じのように、二宮町は、前々から条例、規則までは載せています。ただ、要綱まではちょっと今のところは載せていませんけれども、やはり、膨大なもので、全体の情報の管理の問題もありますし、二宮町では、今のところ総務課のほうで集中管理をさせていただいて、総務課のほうで閲覧ができる形になっておりますので、ぜひ、それをごらんいただきたい。また、担当課はもちろんのことですので、要綱を持っている担当課、または総務課でごらんをいただきたいということで、これもコピーが必要な場合には、有料になりますが、お申し出をいただいて対応させていただいているというのが現状でございます。  以上でございます。 207: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 208: ◯10番【根岸ゆき子君】 ちょっとミックスしてしまうかもしれないのですけれども、資料の出し方、それは委員会、審議会も含めて、出し方ということで幾つか質問します。まずは、先ほど、会議の特性などがさまざまあってまちまちは当たり前とおっしゃいましたけれども、今は、委員会等も資料も閲覧までには来ました。「すぐに持ち帰りたい」と言うと、「それは、持ち帰れません」というよりは、職員の方の一瞬迷いがあるんです。ということは、最初に会議で諮っていないのです。ですから、そこまでのことをどうするかということを多少やはり、事務方のほうでも配慮いただいて、これからの審議会や委員会の進め方、傍聴者にとってわかりやすい資料提供ができるような会議の進め方を検討していただきたいと思いますが、1つ、お答えください。 209: ◯議長【杉崎俊雄君】 総務部長。 210: ◯総務部長【野谷和雄君】 二宮町の情報公開をさかのぼりますと、坂本町長になったくらいから非常に公開が進んだのです。その前提はなぜかといいますと、平成9年の話を若干させていただきますと、二宮町は、神奈川県でも一番早く行政手続条例をつくりました。まず、これが基本なのです。行政の手続条例があって、すぐに半年後に公文書公開条例をつくった。それで、その翌年に個人情報保護条例をつくった。すべて、基本はこの三点セットなのです。正直言って、行政手続条例をつくったのは、たまたま私なのです。これは神奈川県で2番目でした。当時は横須賀が一番早かったのです。なぜこれをつくったかというと、申請される側、町民の方々に不利益を与えないということで、はっきりした期間の中で回答を出すことが求められていたわけです。県も当然ありました。町の中では一番初めてです。  これをつくりますと、今度は公文書公開条例をつくってないと対応できないということになるのです。今度、公文書公開条例を出していきますと、公人保護の問題が出てきますので、どうしてもこの三点セットで出さざるを得ないということで、非常にこれはスピーディにやってきたつもりでいるのです。ところが、これもなかなか、運用上、ご指摘の部分もあろうかと思いますが、そんなようなことがありました。  なぜ、ここ五、六年でずっと進んだかといいますと、私は、たまたまなのですが、これもたまたまの話をさせていただくと、二宮町で一番問題になったごみ問題のときから相当進んだと私は思っているんです。なぜかといいますと、地域の説明会、すべて情報を開示しました。資料、概要、結果論、すべてを出しているということがありまして、そこからいろいろな指針みたいな、町の中でだんだんそういう形の構成がされてきたのかなと思っています。  ですから、今は、いろいろご指摘の部分があるかもわかりませんけれども、ぜひ、いろいろご指摘をいただいて統一できるものは統一していきたいと思っています。今おっしゃるように、当然、住民参加を二宮町も考えているわけですので、住民参加をしていただくということは、やはり、情報提供して、その情報を理解された上で住民参加をしていただくというのは基本でございますので、ぜひご指摘をいただきたいと思っています。何しろ、我々もいろいろな目というか、広い目で見られない部分が非常にありますので、そこをぜひ理解していただきたいと思います。  先ほどのことについては、今、お答えになっているかどうかわかりませんけれども、いずれにしても、そういうことがあれば改善をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 211: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 212: ◯10番【根岸ゆき子君】 いろいろ立派に述べていただきました。そういう意識が野谷部長にはおありになったということでよくわかりましたが、桜美園問題のところでもいろいろありました。ただ、私自身も、坂本町長になってからいろいろ進んできたといった点で、一方で情報公開条例に対して、少し整理つけ切れない矛盾なところがありましたので、2年ちょっとたった今、改めて質問しております。どうしても細かいことになるのですが、ご指摘というのもおこがましいのですが、ちょっと聞いていただきたいと思います。  その資料の出し方というところでは、先ほど、会議の資料の出し方については整理をしていただく。ぜひ、防災会議のほうも資料を出していただくようにお願いいたします。  あとは、電子的記録の料金設定ということで、電子的記録というのはCDとか、そういうものが出せるようになっていますけれども、多分、二宮町では実例がないので考えられていないかもしれませんけれども、例えば、大磯町では、年間、抜けた単位での情報公開請求があります。そういうところは非常に学ぶことが多いです。これも細かいですけれども、例えば、CD1つ100円等というふうには決めております。二宮町も、例えば、紙1枚10円なのか、10円ではないのかということもすごくわかりにくいことと、あと、電子的記録というのも定めております。そこら辺も請求されてから慌てふためくのは遅いと思いますので、ぜひ、細やかなところまで、そういうこともちょっとご検討をいただきたいと思います。  それから、要綱についてです。町のホームページを見ますと、例えば、「都市開発要綱」とか、「要綱」と名のつくものが担当課のところのページからPDFにして載せていただいているものがあるので、必要に応じて載せているのだとは思います。それは各担当課の判断によっていて、例えば、ごみ協議会などは規則としてもう格上げされてしまった形で載っているのですけれども、ちょっと前などは高齢者福祉協議会なども要綱で載っていました。どうも、その例規集の中で管理をすると予算がかかって大変そうなのですけれども、総務課で集中管理をしていらっしゃるという話であれば、今後ますます、例えば、補助金などが見直しされている中で、補助金関係要綱なども必要なものが出てくるかもしれないと思っています。ですから、一度、集約と整理をかけていただいて、いつでも公開に耐え得る要綱整備で、必要なものは各担当課のほうで積極的に、一覧表でなくても、PDFという形で載せるという手法がありますので、ぜひ、そのことをご検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 213: ◯議長【杉崎俊雄君】 総務部長。 214: ◯総務部長【野谷和雄君】 今の要綱の一例は、都市整備のほうの開発指導要綱だと思います。これは非常に重要なもので、ご存じのように、条例に匹敵するような内容で、二宮町は単独の要綱扱いでずっと来ているということです。これは、申請に欠かせない内容が入っています。今まで二宮町の要綱の取り扱いというのは、議員ご存じのように、本来であれば条例、規則に載せて、要綱というのは、本来、つくったり、つくらなかったりの話なのです。今までの二宮町のやり方というのは、要綱レベルの話は、各パンフレットに後で載せるとか、そのようなイメージの、要綱的な取り扱いの内容を要綱に定めていると、これは物によっても大分違う部分があるかと思いますが、いずれにしても、そういう形で今まで来ているということです。  先ほど、寒川町のお話がありましたけれども、寒川はそういう形だろうと思うんです。ただ、二宮町も、職員対応も非常に厳しい中でやっていたり、そういう電算的なお話もありますので、正直、なかなか難しい部分があります。今、おっしゃるように、もう一度、洗い直しをして、フロッピィの話もありますけれども、今現在、総務課で管理をしていますので、それも電算とあわせてどういう形で管理できるのかとか、それはちょっと研究をしてみたいと思っております。  あと、資料の関係については、今、原則10円というので有料のものはいただいています。ただし、会議等でも、中には、資料でも、後ほど町民の方に配るパンフレット的なものは無料で出していたり、資料の中でも無料扱いのものと有料扱いのものが混在しています。ですから、そういう混乱をしている部分があると思いますので、ご指摘のように、それもちょっと整理をさせていただきたいと思います。  もう1つ、フロッピィの話は、そこはまた別の話で、私もちょっと詳しくないので、どういう形でできるのか整理したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 215: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 216: ◯10番【根岸ゆき子君】 前向きなご答弁をいただいていると思います。質問を進めます。そして、無料の資料もあるとはおっしゃったのですけれども、閲覧について、私は、ぜひとも閲覧コーナーの設置を要望したいのです。今まで予算や決算のところでも、場所がないというお話の中で、もう蹴られて終わってしまうことが多かったのですが、これは、要するに、情報提供をだれでも自由に見られる場所を確保すると。例えば、最近は防災についての関心が多いですから、町民の方や町以外の方でも、何ぴとでも大丈夫ですから、県から来た資料などもこんな分厚い地図があったりとか、一々防災課に行って、場所もないのに「そこの机で開いて見てください」というよりは、閲覧コーナーがあって、防災コーナーみたいなものがあるとすごく見やすい形になっていると思います。例えば、実際には下水道課のほうに地盤について知りたいということで最近、町民の方が増えているというお話もいっときありました。  要綱なども申し出をしていただいてお渡しできるというふうにおっしゃったのですけれども、申し出をしなくても見られるコーナー、そして、どういう情報があるのかということをそこで知ることができるわけです。現状は、閲覧コーナーといっても、書類があるのか、ないのかわからない、こうやってふたをしめてしまった、こういうところの中にあるわけで、どこかにあって、あれは、とても閲覧コーナーとは言えないと思います。ですから、申請をして閲覧していただくことはできるけれども、申請をしないでも自由に見られる閲覧コーナーの設置を要望したいのですが、そのことについてのご見解をお伺いいたします。 217: ◯議長【杉崎俊雄君】 総務部長。 218: ◯総務部長【野谷和雄君】 今、総務課の前で、申請をしなくても、例えば、予算書、決算書とか、そういう書類はお見せしています。申請をされるということは総務課の手続を踏んでいただくことになるのですが、情報公開条例にのっとって申請していただく。これは、ご存じかと思いますけれども、二宮の場合、正直な話、近隣市町村から比べればさほど多くはないです。多分、大磯から比べれば相当少ないのではないかと思います。その前で終わっている部分が非常に多いと思います。その場合は、総務課の前の、ちょっと狭いのですが、あそこで見ていただくということになっています。あとは、具体的な話になりますと、同じものが図書館等にもあるわけです。ですから、広さとか、やりにくいということであれば、図書館等でもあります。ただ、タイムラグが多少あると思いますが、そういうところをご利用いただいたりしていただければよろしいのかなと思います。  もし、閲覧コーナーをつくってほしいという要望であれば、これも職員の話と同じで、ご存じのように、うちのほうのスペースも、職場のスペースはほとんどないわけです。ですから、これはちょっと検討ということにさせていただくしか手がないのです。私も2年ほど今の席に座っていますけれども、そういうところで問題になったことは2年間ではありません。もし、何かあれば、いずれにしても総務課のほうの担当へお申し出をいただきたい。先ほどから申し上げていますように、改善できるところは改善をしていくという姿勢でおりますので、ぜひ、それは何なりと言っていただきたいというふうに思います。  以上でございます。 219: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 220: ◯10番【根岸ゆき子君】 申し出があれば対応するということですけども、その情報を提供する、開示をしていく、情報の開示については常に意識しているところと、先ほどもうご答弁をいただいております。そういう姿勢のあらわれだろうというふうには思います。ただ、今、検討していただけるというお話がありました。これも含めまして、ぜひ、お願いします。そして、そういうところにあらかじめまとまった冊子などがあればご自由にコピーを撮っていってくださいということも、職員の手を煩わせることなくできるかと思いますので、ご検討をお願いいたします。  それから、実は、2月、予算の発表について全協説明を受けたとき、傍聴者の方を断ったという経緯があります。町のお考えをお伺いしたいのですけれども、これも情報提供という枠で質問いたします。予算を事前にお知らせするということは法で縛られているわけではありません。記者発表する前に議会報告をいただいたという形です。予算編成は提案権が町長にあって、執行者側でつくった予算案を公開するということについて、あのような場面でもいらしたわけですから、町としては、そのことをどうお考えになるのか、この場で一度お伺いさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 221: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 222: ◯町長【坂本孝也君】 議会前に、ほんとうは議会で決まることを先に情報を出すという非常に不思議なことが昔からあるわけです。それは、新聞に各町を載せるという前提があるものですから、わざわざ新聞記者に来ていただいてそれをやるという儀式みたいなものがありまして、翌日載ります。そういうものと一般の人たちが傍聴に同じことをするというのは、ちょっとやはり分けて考えるべきではないか。もうできてしまっているのだから見せてもいいのだけれども、そうするともうズルズルになってしまう。議会で何も審議しないうちにみんなが知ってしまう。いいか、悪いかこれから決めるということをやるのに、その前に議員さん以外の人がその中身をわかるというのは、新聞報道だから特別扱いしているという前提があるというふうに考えます。  ただ、傍聴者に傍聴させるかどうかの決定権は議長にあるわけで、私たちはそういうことはできないということも、我々に聞いてもらっても、それは何とも言えませんということしか言えないのです。いずれにしても、議会前に大事な予算案を審議するという、これから始まるという前に一般公開はしてはいけないと思います。それは考え方で、決定するのは議会です。  全協のあり方というのも、最近、私が考えて、全協で情報をどんどん出そうと、途中経過でもいいから出しますよといってやってきたのですけれども、その中身が、次の日にみんなが知っているということになると、果たしてそれがいいのかというふうに考えております。普通、たわいのない情報ならばいいのだけれども、今の予算とか、そういうようなこと、また議会で審議をしてもらわなければいけないことを全協にあらかじめ予告するみたいなことを話をする。最近は質問もあります。それにまた答えて議会みたいなことを全協がやっております。そのあり方ももう1回、議会と一緒に考えなければいけないと、このように思っております。  以上です。 223: ◯議長【杉崎俊雄君】 総務部長。 224: ◯総務部長【野谷和雄君】 若干、誤解があるといけないので補足させてください。記者発表の時期、今回の予算のときの記者発表は、先に記者発表はしていませんから、誤解のないようにしてください。なぜかといいますと、今回の記者発表の日は、皆様に送付した日にセットして記者発表しています。その前の話が今の全協の話です。私どもで、ここ1年くらい前から定例記者会見をするようになりました。それは、なるべく議案の送付日くらいの日にちをセットした上で、皆様と同時ぐらいの話で記者発表をセットして発表しているということで理解しておいていただきたいと思います。決して記者に先に情報を出しているということではありませんので、そういう理解をしておいていただきたいと思います。  以上です。 225: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 226: ◯10番【根岸ゆき子君】 私、間違えて言っていないと思いますが、記者発表の前に議会報告をいただいたということです。  私たちも、全協ということのあり方についてもう一度議論する予定です。また、一方では、行政のほうも、もちろんどの方が議会軽視とおっしゃるかわかりませんけれども、公表については議会とも一緒にお考えいただければと思います。例えば、ほかの自治体では、当初予算の見込みとか、予算編成過程の公開ということで、10月、あるいは11月からホームページに段階を追って載せていくという自治体もあります。それが、この時期に合うかどうかということも含めまして、そういう公開の姿勢というか、決定事項は決定事項で議会で決めるわけですから、その前の案を知るということは決して悪くないわけであって、そういったことも、これはホームページに当初予算の編成過程を、所によっては、それに市民の意見も募集してしまうということもあって、そういった例は非常に進んでいるところだと思いますが、実際にやっているところもありますから、公開する方向では、前例にとらわれず、ぜひ、考えもご検討いただくようにお願いいたします。  以上です。 227: ◯議長【杉崎俊雄君】 では、2件目を続いて登壇してお願いします。            〔10番(根岸ゆき子君)登壇〕 228: ◯10番【根岸ゆき子君】 では、通告に従い、一般質問いたします。  東京大学果樹園跡地については、平成23年の6月と12月の議会に一般質問で行われたものの、町が買い取りたいと議会で初めて説明を受けたのは平成23年12月27日の議会全員協議会においてでした。前後して総務委員会の委員長より勉強会開催の意向があり、議会では、有志による勉強会発足、同日27日に現地視察、年を越して平成24年1月13日と1月30日に2回の勉強会を開きました。そのほか、1月24日、議会全員協議会にても土地購入について説明を受けております。1カ月弱の中で議会と執行者がやりとりをし、提出された資料としては、東大果樹園の図面、開発行為にかかる土地活用の要件、これまでの経緯と庁舎内検討状況、町で購入した場合と購入しない場合の資産の例、購入目的イメージ図などでした。  私は、初めは、あの魅力的な豊かな緑が守られ、広い空が確保され、そしてだれでも使える広場ができる、町のものであれば公共施設もいつかはつくれる、理想的で、そうありたいと漠然と思っておりました。また、東大跡地購入を知る町民の中には、「持てれば持っておいて損はないでしょう、そんなチャンスも滅多にないだろうから」という考えを持つ方も少なくないと思います。しかし、私は、それは町の財政に余裕があり、土地の活用もスムーズにできる条件であればと考えます。  そして、役場内における検討状況の中では、私は、中でも、東大農園跡地を購入する目的は、最重要課題として、北口駅広場暫定整備用地あると解釈しております。北口駅前整備は長年抱えてきた課題であり、毎年、徐々にでも取り組んでいる事業であることは確かです。そして、少子化の課題もある。公共施設の配置がえにより駅前の利便性を高め、小学校の統廃合による合理化と、現在の危険な通学路からの回避、一色小学校売却による財産収入、耐震化には同等の金額がかかる二宮町役場と町民センターを使いやすい平坦な場所に移す。これらは、広い土地の確保もあれば、その構想が担保されるという図式かと思います。  しかしながら、29日の本会議や先日の総括質疑で町長は、活用策については全く白紙であると答弁しています。それらの、東京大学果樹園跡地を買い取ることで、北口駅整備など長期的かつ根幹的課題に対処できるのかという視点から、幾つか確認をしたく質問をいたします。  町長は、東京大学果樹園跡地の活用策は白紙と言っていますが、骨格や方向性は決めているということでよいのか。それは、駅前整備と公共施設の再配備だということです。ほかの公共施設のためにとは、私は考えつかないが、まだほかにあるのでしょうか。また、どう活用するかは今後、検討会などで広く意見を募って決めていきたいと答弁もしていますが、もし、農地活用が町民にとって最も有効であると意見をまとめた結論に至っても購入の価値があると考えているのでしょうか。  そして、地盤は軟弱で活断層が通っているのが東京大学果樹園跡地の特徴であります。町は活用策の1つの案として二宮小学校の移転を検討し、その額は22億円と試算しております。しかし、総額22億円では済まないと考えます。表層部の活用として、農地あるいは公園などは可能でしょうが、施設建設のための用地と見ている流れで、そのままで行きますと、軟弱地盤についてはどのように受けとめていらっしゃるのでしょうか。  また、二宮小移転に当たっては、基本設計に着手するのが平成27年と資料にありました。そこから実施設計や地域協議会もろもろを経て、最低でも10年はかかるとしています。購入直後に計画着手をして、そして、何の心配もなく、何の阻まれる条件もなければ最短10年後、ようやく目途がつくかもしれないというところですから、国の動向や住民との調整は必ずあるということを考えると、20年はアッという間に過ぎるのではないでしょうか。出された資料の購入案は、購入直後から20年間という試算をしておりますが、むしろ、よく見積もっても最初の10年間は目的が果たせないということになるであろうと考えられます。その間の影響についてもお聞きしたいと思います。  そして、今回の東京大学果樹園買い取りに当たっては、これ以上町債ができる状況ではないため、基金を取り崩し、予定していた事業を先送りするなどして土地代金の4億5,000万円をひねり出したものです。町が、案の1つとして提案している二宮小学校移転一つを見ても、具体化するためには、時間もお金も試算以上にかかるのではないかと危惧をしております。ましてや、駅北口駅前整備や庁舎の移転などを検討するとなると、中長期的計画と材料の確保が不可欠だと考えますが、この間の町の説明や議会での議論は、とりあえず、土地を購入することが優先であり、東京大学果樹園跡地を買い取ることで、北口駅整備など、長期的かつ根幹的課題に対処できる根拠は、残念ながら、現時点では見えてきません。  現在の二宮町にとって4億5,000万円の支出は大きなものです。これは町長からも答弁がありました。既に補正予算では、今後の財政状況や活用案などについて妥当な判断であるといって、東大跡地購入費4億5,000万円の支出が賛成多数で認められましたが、改めて東京大学果樹園跡地を買い取ることで、長期的かつ根幹的課題に対処できるのか、ご説明をいただきたいと思います。  そして、要旨2、23年度の最終補正予算に計上された土地購入費用、購入に伴い23年度当初予算になかった多額の費用が捻出されることになり、24年度以降、余裕のない財政運営となることが予想されます。二宮小学校リフレッシュ工事、公共施設耐震補強工事、梅沢海岸整備事業、ごみ処理広域化事業、消防広域事業など、5年先までに優先的に取り組むべき事業がもう計画されておりますので、それが計画どおりに実施されるのか、伺います。  そして、過去5年間の一般会計の状況を見ますと、総額は70億円台程度と変わらず推移しておりますが、町税は約3億5,000万円減っています。平成22年度のラディアン裏購入の年を境に、自主財源と依存財源の割合は、その差を縮めております。それまで自主財源は60%台で推移、ラディアンを買い取った年からは自主財源は6割を下回り50%台となり、依存財源の割合が大きくなっております。国の支出金に依拠している割合が増えている内容です。  そして、二宮の財政は国の影響をダイレクトに受けやすくなってきているとも言えますが、その国が不安定であり、こういった、国に依拠した財政運営で10年先の事業実施には心配を覚えております。その点について町長の見解を伺いたいと思います。  そして、次は基金について伺います。今回の東京大学果樹園跡地買い取りの最大の特徴は、年度末補正予算において基金積立金をほとんど整理し、しかも、目的外使用、と解釈できるやり方で、一点集中豪華主義に絞り出しました。ラディアン裏の用地取得は借金、東大は借金しないかわりに基金を取り崩し、繰入金として充てた点にあります。今回の土地買い取りで基金を大きく取り崩すことになりますが、今後の基金の考え方について伺いたい。  1つは、災害対策基金について、これについては、防災関係は住民の関心も高い、1億円で足りるのか、25年度にはそれが積み立てられるのか、伺いたい。
     次に、財政調整基金と減債基金のお金はどう見積もるのでしょうか。一般的には、一般会計の10%から15%とも聞いております。22年度の6月議会、二見議員の一般質問に対する答弁では、町は、財政調整基金と減債基金の合計で3億5,000万円は欲しいと言っています。しかし、財調だけで3億円必要だろうと議員からも切りかえされているというようなやりとりがございます。この3億5,000万円の確実確保となるのか、そのあたりの見通しについてもお伺いさせていただきます。よろしくお願いいたします。 229: ◯議長【杉崎俊雄君】 お諮りいたします。間もなく5時になります。このまま会議を続けたいと思いますが、これにご異議ございませんか。             (「異議なし」との声あり) 230: ◯議長【杉崎俊雄君】 ご異議なしと認めます。よって、このまま会議を続けます。  では、執行者側、どうぞ。 231: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。             〔町長(坂本孝也君)登壇〕 232: ◯町長【坂本孝也君】 根岸議員、非常に一生懸命に心配をしております。東大のときもそうでした。心配をされるのはいいのですけれども、それの10倍ぐらい役場も心配しているんです。その結果がこうなったのです。我々、ラディアンの裏もそうでしたけれども、簡単に決めているわけではないのです。いろいろな角度から、いろいろな方向性からこれが一番いいだろうということで決めてきているのです。根岸議員は動議に賛成をして、反対という立場で決まっていますけれども、10年後がどうとか、そういうのも全部シミュレーションしてあるのです。確かにギリギリなんです、苦肉の策と言ってもいいくらいのギリギリの捻出方法だったのですけれども、ここで町が拒否をする、「買いませんよ」というのが一番楽なのです。でも、それをしたとき、買わなかったときのデメリットも常に考えてやっているわけです。町が負担を強いるようなことになっては、買わなくてもマイナスが起きるのです。そのようなことを考えて心配をしなければいけないのです。ただ、お金が大変だ、大変だと、それが回避できても、買わなかったら同じようにまた大変なことが起きるのです、買わなくても、そこを考えるということです。  ですから、買わなければいろいろな施設が来るでしょう。そのようなことになったとき町がどういうふうにその施設のためにお金を費やさなければいけないのかということも片方にあって、では、買った場合、先ほどから言っていますけれども、すばらしく安く買えたのです。そうすると、その活用方法をこれからみんなで考えましょうと。オリーブを東大から買ったところ全部植えて産業を起こすというのは、一番単純でお金もかからないし、雇用は生まれるし、活用方法としては一番いいんです。だけど、そんな単純なことでいいのかということを言っているのです。あそこの場所でやろうとすることはいっぱいあるのです。  それから、やろうとしても広過ぎて全部を使い切れない、そのようなこともあるわけです。ですから、今は白紙と言っていますけれども、みんなで少しずつ時間をかけて研究をして、いろいろな意見、電話が来たりして、「いや、ちょっと待ってください。まだ買ったわけではないから」と、「いいアイデアがあるんですよ」なんていう町民もいるんです。これからまた、また専門家を入れてみんなで考えて、4億5,000万円以上の付加価値のつく、将来、悔いが残らない利用方法を考えていくということで今やっているわけです。そっちのほうを心配していただければいいと思います。  あとは担当のほうからお答えします。 233: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 234: ◯政策部長【佐久間良輔君】 それではお答えさせていただきます。跡地につきましては、今、町長が答弁させていただきましたように、今後の町の発展に寄与するものとして、長期的に視野に立って取得するものです。北口駅前広場の軸の構想につきましては1つの考え方としてお示しいたしました。少なくとも、東大跡地が町のものにならなければこのようなことも考えることができず、今までの答弁の繰り返しになりますが、跡地の活用につきましては慎重に進めていきたいと考えております。  跡地購入による今後の財政運営の関係ですが、土地購入につきましては3月補正で補正予算、また基金条例の改正をお願いしたとおりでございまして、基金を適正事業に繰り入れることによって生じた一般財源で取得することで考えております。このことが後年度に与える影響は少ないと考えております。  また、後年度事業となります二宮小学校の大規模改修や消防無線デジタル化、梅沢海岸における離岸堤などの事業の推進につきましては、予定されている他の事業と絡めまして、一方では行革を進めることにより財源を確保していきたい。それと、他の事業の優先順位を検証の上、計画的に取り組んでまいりたいと考えております。  基金への積み立てにつきましては、財政調整基金につきましては決算剰余金が生じた場合、基金へ積み立てていきたい。また、各基金への寄付についても適切に積み立てていきたいと考えております。特に今回、新設させていただきました、二宮災害対策基金につきましては、その趣旨を広報、ホームページなどで積極的にPRし、寄付を募っていきたいというふうに考えております。  それと、今年度における事業のものについては、総括質疑の中でお答えしたとおり、事業は推進していきたい。今回特に跡地については、町債の発行を抑えたということで、先般説明させていただきました予算の概要のところに、公債費に関する指標の推移ということで、平成30年度までの町債にかかわる指標の範囲内にとどめるというような財政上の考慮もさせていただいております。  以上です。 235: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 236: ◯10番【根岸ゆき子君】 では、心配しているうちの一つの計画についてです。町長は白紙とおっしゃっていて、職員の方は1つの案としてお示しいたしましたというふうに何度も繰り返しお答えいただいております。しかし、「白紙」という言葉は、町長もこれから説明されるかもわからないのですけれども、「白紙」は多分不適切です。何らかの、それは1枚4億5,000万円の真っ白な用紙を買ってきて、「さあ、皆さん、自由に書いてください」と言っているようなものであって、ある程度、骨格というか、町の課題がわかって、それを解決するための方策として皆さんでさまざまなアイデアを出していただきたいというところなのではないでしょうか。そういった意味では、まるっきり関係ない、「ドッグラン、つくっちゃおうよ」という話になったらドッグランになるのかといったら、そうではないと思うんです。一定の方向性を考えていただきたいと示すべきものがあると思うんです。町長もそれは、夢ばかりで頭がとっ散らかっているわけではなくて、これを解決するために東大農園跡地が必要だ、ということがあるはずなのです。  たまたま持っていたのですが、「2010年11月18日、二宮町長再選坂本氏に聞く」ということで、当時の神奈川新聞、町長も覚えていらっしゃると思いますが、選挙御礼の写真のところで神奈川新聞社にこう答えております。「地域ブランドづくりも進めており、日帰りの観光地を目指す。必要に応じて新たな土地も購入し、公共施設の再配置にも対応していく。駅前の交通渋滞も円滑に流れるよう改善したい。先々を読んで町の骨格を整える」、これは町長の政治的判断というのもあるでしょうし、何を質問しても、この会議の中でも「白紙」とおっしゃるのですが、これは、町長が、公共施設の再配置、これには土地を求めてまでやりたいという話を当初から言っているわけです。柳川町長の時代からもあった北口駅前の整備というのは、坂本町長以前からの課題もあったということで、この整備が東大跡地と結びつかなかったら、では、駅前整備というのはどうなるのかという話にもなります。  私自身は、駅前整備をするのに、こうやって公共施設をパズルのように組み合わせるのだったら、ほかに代替地を見つけて、何も東大跡地でなくてもいいのではないかという考えを個人的には持っています。間に合わないかもわかりませんが、それもきちんと検証した上で判断をしたいと思っています。ただ、町長自身は、白紙ではなくて、公共施設、その課題を解決するために東大農地跡地取得、それが最重要なのだという考えを持っていると、これは明らかだと思うし、今回、この議会の中で補正予算に賛成された方も、先ほど三橋議員もおっしゃっていました、北口前の整備がこれで解決されると思うと、ただし、東大果樹園跡地としてはもうちょっと何とか農園に使うべきだ、みたいな話がありましたが、皆さん、議会の中でもそう思って賛成していらっしゃるのではないでしょうか。そうだとしたら、そのことについて誤解を生んでいるような説明があるのであれば訂正していただきたいし、それは町長として、やっぱりここは、公共施設の課題を解決するためにという考えに重きを置いていて今回、土地を買うのだよという話を言わなければいけないと思うのですが、そのことについてはどうでしょうか。 237: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 238: ◯町長【坂本孝也君】 そんなことをあなたに言われる覚えはないのです。反対してしまっているのですから。反対している人が、これから21日までに考え直しますよと、計画に対して合意するなら私は賛成に回りますというのなら、それはそれで、話になりますけれども。 239: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 240: ◯10番【根岸ゆき子君】 反対者には何も説明ができないというのが町長の姿勢なのですか。よく言いますよね、だったら議員は要らないじゃないか、みたいな話とか、町長は、そうやって、賛成者ばかりの議会なら、議会は要らないですよ、ほんとうに。  そう言っていると質問になりませんので、この一般質問という場をおかりいたしまして、私は町長に質問しておりますので、反対者にはお答えしないというようなお答えはあり得ません。お答えをいただきたいと思います。これから慎重に考えていきたいということはもっともです。もっともなんですけれども、ただ、「白紙」という言葉にはひっかかります。その辺のところをもう少し説明してください。 241: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 242: ◯町長【坂本孝也君】 先ほど聞いていなかったんですか。ほかの人にも説明したでしょう。白紙ということは、最大限、いいかげんな簡単な小手先の計画を出して、これでやりますよなんていうようなレベルではないんです、広いから。ですから、全く真っ白だというほうがはるかに慎重にとりかかっているんですよということがわかるでしょう。そういうことを言っているんです。だから、言葉じりをとらえて、そうだ、ああだと言わないで、それほどこの町にとって将来、ものすごく重要な場所なんですよと。買うチャンスは一度だけ、買っておけば計画はゆっくりできるんです。白紙でいいじゃないですか。  それで今、白紙でも何かあるでしょうと、それはいっぱいありますよ。だけど、計画というのは、ちゃんとした数字があって、図面ができていて、そういうようなものを示さなければ、こっち側は責任があるのですから簡単には言えないです。だから、そういうふうに、「白紙」という言葉は、それだけとらえれば、何をやっているんだと言うかもしれないけれども、それほど大切な、慎重に取りかかる事業ですよということを言っているのです。それがわからないと、ちょっと議論になっていかないです。 243: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 244: ◯10番【根岸ゆき子君】 ちょっと誤解を受けやすい言葉だと思いますので、今の内容の説明についてはわかっておりますけれども、言葉じりをとらえているつもりもないですが、誤解を受けやすい言葉なのだろうなと思います。  では、質問を変えます。慎重に扱いたいということで、あそこは、表層部分、先ほど、構造物が梨園のところに入っているという話もあります。結論的に、農地活用が町民にとって最も有効であると意見をまとめた結論に至っても、それはそうだということで、町長としても、要するに、どういう結論に至っても、町長としては、町民と一緒に出した答えであれば納得をしてこの土地を活用していこうというお考えであるということですね、どういう結論に至っても。 245: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 246: ◯町長【坂本孝也君】 これから議論を終わって新年度に入ります。早速そういう委員会を立ち上げます。専門家も招集して、いろいろな角度から研究していくということから作業が始まるわけです。先ほどの吾妻山じゃないけれども、その過程の中ではいろいろなアイデアが出てきます。それはまた修正、この花ではだめだ、こっちがいいとか、細かなことにはいろいろな修正がかかると思います。いずれにしても、今、私たち役場の職員、私も含めてみんなでいろいろ考えてきた、ほんとは色がついた図面もあるんです。でも、そんなものではだめなんだ、そんなことでは済まされない広さがあるじゃないかと、だから白紙にしているんです。  それで、何度も言いますけれども、買わないというのが一番楽なのです。でも、それでは買わないデメリットが片方にある。どういうふうに開発されるかわからない。あの地域の人たちからすれば、「何とか手に入れておいてくださいよ」と言われていますよ。クチャクチャになったら、細切れにされていろいろなものができてしまう、何かまとまりがない、そういう地域が東大の跡地だというふうになったときに、町としても非常に困るわけです。ですから、きちんとした、あの地域が、ほんとうに町の真ん中なのです。ああいうところでみんなが考えて、これならいいな、時間はかかると思います。でも、それをやって、それからゴーサインが出ていくわけです。 247: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 248: ◯10番【根岸ゆき子君】 町民との意見をやりとりというご意見についてはほんとうに大賛成なのです。そうやっていくのだろうなというふうにも見ております。私は、計画を詳細に見えないからというふうに言っているのではなくて、今回の質問は骨格、方向性は決めているんですよねということを聞いています。  では、反対に、白紙の意味については先ほどおっしゃいましたので、骨格も方向性については、ほんとうに一切何も決めていないんですよというふうにおっしゃっているんですか。もう一度聞きます。 249: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 250: ◯町長【坂本孝也君】 何の骨格なのかわかりませんけれども、私は、5年目になりますけれども、5年たって、まちづくりという、大きな、二宮がこうなっていくべきだな、こうなっていったらいいなと、合併とかは考えていませんから、この町が自立するという方向でやったときに、どうしてもやらなければいけない、何度も言っています。直近の、今の北口の駅前、これも、とりあえず暫定という形で来年度やりますけれども、そんなもので済むわけはない。またすぐに混雑が始まってしまう。しかも、今までとまっていた道が増えるんです、出口は同じなんです。もっと言えば、法務局から出てくる車が、法務局へ来る人が昔の試算で1,000台と言われている。1,000人が来るということになるということになるとそれはどうなるのか。数字はともかく、多く、たくさんでラディアンの前が混雑するのです。こっちしか出られない。西のほうもありますが、駅前はやはり何とかしなければいけない。  前に、古澤町長のころに、北口のいろいろな委員会があって、私も委員になっていたのです。そのころの話をすると、今ある小松やさんとかコジマ企画、ああいうものを買収して駅前を広げましょうと。ネックは、今の広場がJRのものだということなのです。そこでその計画が頓挫してしまった。それを買うか、きちんとしなくては広げられないのだと。今度やる北口整備は花壇のところしかやりませんから、あれは町の土地だからやれるのですが、今、バスがいたり、タクシーがいるところはJRの土地なのです。そういうものを解決していかなければいけない。役場の耐震、町民センターの耐震、公民館、駅前のあれもいつ壊れてもおかしくないというような建物になってしまっています。先ほどから言っている小学校の学童の数も減っていくでしょう。今だって空き教室がいっぱいあるのです。いろいろな理屈をつけてふさいでいるだけなのです。そのようなことがそのまま効率的にいいのかということになると、やはり、まちづくりとしてやらなければいけないことはいっぱいあるのです。そういうものを一遍にはできないから、1つ1つ解決していく。  それだけやっていれば町はいいのかというと、そうではないです。これから挑戦していかなければいけない活性化、地域のいろいろなもの、そういうものも同時にやっていくわけです。だから、国立だって、海のことだって、みんな抱えて進めていくわけです。時間がかかります。そのようなまちづくりの構想の中に、東大のことばかり言うけど、東大だけではないのです。では、東大が手に入っていれば、そういうことをやっていくときに非常に有効にあの場所が使えるようになるはずなのです。そういうことを言っているわけで、白紙だ、白紙だというから、まったく何も考えていない能天気か、ただ買っただけかというと、そうではないです。ほんとうにやっていくとわかるんですよ。だって、そうでしょう。もうやらなければいけないことはいっぱいあるのです。代替地としてあそこを使えるということが大きなものになる。一般の人たちは、あそこは調整だから家は建てられないのです。けれども、公共だから役場は建てられるのです。そのような利点がたくさんあるのです。  そういうことで、骨格という意味がまだちょっとわからないのですけれども、まちづくり全体をながめたときの有効利用があそこで図れる、それが4億5,000万円よりももっと価値があるのだということを言っているわけです。 251: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 252: ◯10番【根岸ゆき子君】 今、町長はちゃんと白紙ではなくて、こういうまちづくり全体のこと、やらなければいけないことがある、その代替地として有効に使えるのだということを考えていると、ちゃんとおっしゃっているじゃないですか。だから、「白紙だ」と一言、言ってしまうと、それが一人歩きするし、誤解を生みやすい言葉にはなるので、「白紙」と言ってしまうところとは、それは違うと思いますので、多分、あまりにもいろいろ素直に気持ちを表現し過ぎなのかもわかりませんが、そこはやはり今のような説明が必要だと思います。  明らかにやはり公共施設の老朽化というのは深刻な問題だし、今まで取り上げられてきた少子化や学校の問題というのも課題としてあることは確かに事実です。否定的に問いたいのではないという前提で聞いていただきたいのですが、ここの地盤については軟弱だということは皆さん周知のことで、活断層も通っていたりします。その周辺の3カ所ぐらいの下水道を掘ったボーリング調査などを見ていただいた専門家の方たちは、「ああ、液状化するかもね」みたいなお話もありました。  例えば、施設建設をするような場合には、それなりのお金がかかってきます。となると、そこには、要するに、地盤改良とか、杭を、岩盤相当の10m以上、下のところだと思いますので、それを打って頑強な施設を建設すると、そのことに対して、支出がかさんでもちゃんとやっていくんですよと、そうなった場合でも大丈夫ですとおっしゃるのかどうか、お伺いいたします。 253: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 254: ◯町長【坂本孝也君】 だれかに言われたのだからそういうふうに一生懸命に言うのだけど、そんな場所は二宮にいっぱいあるんです。そこにきちんと三階建ても、隣にはマンションも建っているんです。今の建築というのは、そんな簡単に壊れたりするようなものはつくらないのです。つくらないように技術が上がっているので、あんまりそういうことは言わないほうがいいです。当然、何かをやるときには地質調査をして、ボーリングをして、もし、あそこに建てるのだったら、きちんとそういう順番を踏まなければ建てられないのです。 255: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 256: ◯10番【根岸ゆき子君】 技術的には大丈夫です。しかも、お金をかければ大丈夫です。ただし、町の課題は、その支出の部分で、きちんと支出がかさんでもおやりになるのだということ、要するに、ほんとうの一例ですけれども、ここに建てたら22億円みたいなことを、町からの資料にはありました。町長としても、きょうの議場の中でも、試算はきちんとしているんですよというお話をしていらっしゃいます。ですから、22億を問うわけではないのですけれども、そのあたりの試算をしているのだけれども、やはり、そういう地盤の特徴があるといったところでは、もしかして、今考えているよりも支出がかさむかもしれない。そうなった場合でも、きちんとそこには対応していきますというお考えがあるのかどうか、お伺いいたします。 257: ◯議長【杉崎俊雄君】 町長。 258: ◯町長【坂本孝也君】 代替地とか言いましたけれども、代替地になるとか、小学校を統合したらあそこへ持ってきてすてきな小学校をつくるとか、いろいろなことは構想としてはありますよ。だけど、私が、こういうことをやるぞと言うためには、経費が幾らかかって、いつやって、どういう図面でということを要求される立場だから言えないのです。夢を描けというのなら、幾らでもあるんですよと言っているわけです。今この時点で、何の目的でやるのだと言われたから、アバウトでいいなら、それがつくのなら幾らでも言えます。でも、そうではないでしょう。行政というものがみんなに示す、目的といったら、もう図面ができていなければだめです。こういうことをやるんだと、それは今、言えませんということで、改めて「白紙」と言っているだけなのです。ですから、可能性はもっともっといろいろな人のアイデアが出てくるかもしれないです。そういうことをやっていくんですよと言っているわけです。  だって、また、言えば、こんなものをつくってと始まるのだけど、1つ言っておきたいのは、港をやれば反対、何をやれば反対と、ちょっとお金がかかることはみんな反対するんですよ。じゃあ、それをやらないでいたら、やらないのが楽で一番いいんですよ。でも、そうしたらこの町はどうなるのかということです。最後に自然消滅ですよ。人は減っていくし、魅力がないのだから。我々は、常に挑戦なのです。今回、ぎりぎりの数値で挑戦しているんです。だから、それはそれで大変な思いをしながら皆さんにお示ししているのだけれども、それをやめてしまったらつまらない町になるんですよ。行政ってそういうものです。1つ1つ、可能性を求めて挑戦を続けていきながら町をつくっていくんですよ。だから、みんなが定住作戦もやれる、何もやれるとなっていくんです。 259: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 260: ◯10番【根岸ゆき子君】 ほんとうに保守的思想をする方よりは挑戦していくという首長の姿勢は大事だと思います。もし、仮にそういう話であっても大丈夫ですよというお答えがいただきたかったなとは思いますが、仮の話だとしても、具体な話はちょっとお答えをいただけないということがよくわかりました。  公共施設とか、まちづくり全体を見たときに非常に有効に使える場所だといったことと、まちづくりのために活性化というのでしょうか、要するに、土地が目的使用できるようになるまでは、しばらく時間がかかるといったところでは、暫定使用も考えているというふうにおっしゃって、それは今までもおっしゃっているので、そこらあたりも、これもお金の話かもわかりませんが、暫定的活用、要するに、具体的な中身に入れないので財政面の話にどうしてもなってしまうのです。暫定的活用ということに対して、収支のバランスはおさまるように、これは検討ができるのかどうか、これは町長じゃなくても、試算をしていらっしゃる担当の職員のほうでこれはお答えいただきたいと思います。  例えば、一緒に見にいかせていただいたクラインガルテン、これをやろうとすると、多分町の持ち出しが大きくなるとも考えられます。かといって、お金がないからという理由だけですべてを却下するというのは、私は違うと思いますし、また、負担が大き過ぎるのであれば、やはり10年後の事業着手というのはもっと後手になると思います。暫定利用に際しては、収支のバランス、これに対して適度におさまるようきちんと検討していくということで、その点についてお考えをお伺いいたします。 261: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 262: ◯政策部長【佐久間良輔君】 暫定利用の関係でございますが、1点目は、今、いろいろ答弁をさせていただいた、この東大の利活用が決まるまでは、今、考えているのは、町民の方に農園として貸し出し、そこの東大の稲を使いながら提案をいただければということをまず1つ、考えています。  それと、災害対策用地ということで、これは今まで議論の中でお話しさせていただきましたが、今までは、議決後に町のものになれば町の所有ということで、今までは借りていたということもございますので、まず、この2点は前面に押し出して利用を図っていきたいというふうに考えております。  以上です。 263: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 264: ◯10番【根岸ゆき子君】 今、事業の部分で前面に押し出すということで非常にわかりやすいご答弁をいただきました。それに付随しての収支のバランスをきちんと保てるかどうか、もう一度お伺いいたします。計算はできないかもしれないけれども、そうなるようにということを、お約束の言葉をいただきたいのですけれども。その年度、年度の運用の仕方です。4億5,000万円が帳消しになるとか、そういうことではなくて、暫定利用しているときに、それは10年後、目的が達成されたときには、町の資産に資するものとして、立派な東大跡地として育て上げたよねということができると、あくまでも暫定用地ですから、それに対しての年度、年度の収支のバランスが問題になると思いますので。 265: ◯議長【杉崎俊雄君】 年度、年度でお金が出ていってしまうのかどうかということですね、そういうことを聞きたいんですね。 266: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 267: ◯政策部長【佐久間良輔君】 済みませんでした。少なくとも、維持費にかかる分は今、申し上げました貸し出しの部分で解消できればというふうに考えております。 268: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 269: ◯10番【根岸ゆき子君】 わかりました。わかったというよりは、ここまでで結構です。  では、基金のことについてお伺いしますけれども、先ほどは、多分、具体的なことがなかったのです。災害基金、これが1億円という目標を定めていると。寄付ということもありましたけれども、町だけで災害基金を1億円目標と定めることは必要だと思いますが、そのあたり、要するに、東京大学果樹園跡地の財政的影響についての基金の確保ということで伺っております。1億円を町のお金だけで目標を定め、そして、年数目標を定めているのかどうか。25年度にはきちんと積み立てができるかどうかをお伺いします。寄付と言ってしまうと、ちょっと長年を考えているかもしれませんけれども、やはり、あした起こるかもしれないという災害のことを考えている方もいると思いますし、これは早急に積み立てるべきお金だと思いますが、いかがでしょうか。 270: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 271: ◯政策部長【佐久間良輔君】 災害対策基金ですが、これについての条例制定のときにも、その設置の背景を説明させていただきました。これについては、東日本大震災の背景により、我が町でこのようなことが起きたときに、ここの基金を対応していきたいということで、初年度は一般会計で300万円を積み立てていく計画としております。ここで、特に、先ほど答弁していただいたのですが、東日本大震災の背景を町民に理解していただき、寄付をPR、これを広報、ホームページ、ふれあいトークなどで、ここは呼びかけていきたいというふうに考えております。それと、ここだけに寄付のものを一般会計から積み立てるという姿勢ではなく、ここは寄付を全面的に町としては、町民の方、また町外の方を含めてお願いして、目標額の1億円を達成していきたいと考えております。  以上です。 272: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 273: ◯10番【根岸ゆき子君】 私は、町の姿勢としては、25年度に1億円というふうに定めたほうがいいのではないかと思います。あくまで寄付でもって、そうすると、目標年数を定めずに寄付をPRしてお願いしていくという形にするということですね。そのことをもう一度確認したいと思います。  それと、あわせまして、財政調整基金と減債基金については、先ほども言いましたけれども、22年議会のときに3億5,000万円必要であるというふうなお考えをいただいております。そこの辺の基金の積み立てについてもあわせまして、どのようにしていくのかを教えてください。 274: ◯議長【杉崎俊雄君】 政策部長。 275: ◯政策部長【佐久間良輔君】 災害対策基金につきましては、3年間で目標額1億円に達したいと考えております。それで、24年度の当初予算のときに一般会計から300万円を積み立てていきたいと考えております。  以上です。 276: ◯議長【杉崎俊雄君】 企画財政課長。 277: ◯企画財政課長【秋澤靖久君】 財政調整基金と減債基金の関係でございます。財政調整基金につきましては、決算の剰余金が出ました場合に、その半分、これは積み立てなければいけないことになっていますので、なるべくこれをしていくことによって3億円という数字を、今、これを崩すことによって約1億円弱になってしまうわけですけれども、これも3年ぐらいをめどに回復させたいというふうに考えております。  それから減債基金ですけれども、これは、償還に充てたいというふうに考えておりますので、今この基金につきましては、持っている団体も少なくなっております。この辺は財政調整基金と同じような使い方をしていきたいということで、合わせて3億円を維持していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 278: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員。 279: ◯10番【根岸ゆき子君】 今の印象ですと、基金はどうしても積み立てていくのは難しいという印象を受けました。  要望します。今回、私も何%という数字のマジックはよくわかりませんので、これからのお金を単純に見ました。国庫と交付税の合算による歳入の構成比は、昨年、町長就任の19年度は12.4%、ラディアン購入前、21年度は14%でした。ラディアン購入後、22年度は21.8%、これが上がったのはラディアン購入によるということで仕方がないにしても、しかしながら、さらに翌年23年度は24.4%、24年度は22.9%、国の支出金で増えております。国の行政を考えれば、これからの先細りも十分に考えられます。そして、歳入合計も、歳入と支出の結果を言っているのではなくて、歳入のところの予算と決算の違いがありますから、歳入に対して立てた予想と結果、これを比較しますと、18年度は、決算のほうはマイナスでした。19年度以降は、組んだ予算より毎年増額をして決算されているという状況です。合わせれば、それはプラスして出ていったお金は、単純に言えば15億円ほど出ております。予算に反して結果が膨らんだということがここ数年続いております。その間、19年度と24年度を比較しますと、町民税は3億5,200万円を減額しております。これも情勢です。  よく財政的危機管理の判断に経常収支というのはありますけれども、この5年間の流れを見てみて、つまり町税は減る、財政見通しは、しっかりした検討をしていただくことをお願いいたします。 280: ◯議長【杉崎俊雄君】 根岸議員の一般質問を終結いたします。    ──────────────────────────────── 281: ◯議長【杉崎俊雄君】 これをもちまして本日の日程はすべて終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。  次回本会議は3月21日水曜日、午後1時より開催いたします。また、あすは午前9時30分より予算審査特別委員会を開催しますので、よろしくお願いします。ご苦労さまでした。                           午後5時40分 散会 発言が指定されていません。 © Ninomiya Town Assembly, All rights reserved. ↑ 本文の先頭へ...