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神奈川県議会 2017-03-06
平成29年  文教常任委員会-03月06日−01号


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  1. DiscussNetPremium 平成29年  文教常任委員会 - 03月06日-01号 平成29年  文教常任委員会 - 03月06日-01号 平成29年  文教常任委員会 ◎《委員会記録-平成29年第1回定-20170306-000012-文教常任委員会》 1 開  会 2 記録署名委員(杉本・斉藤(た)の両委員)の決定 3 陳情の追加付議 4 傍聴の許否について決定   3件申請 3件許可 5 日程第1及び第2を議題 6 同上質疑(所管事項も併せて) いそもと委員  私からは、横浜市において発生した、東日本大震災で被災した児童・生徒に対するいじめ問題について伺いたいと思います。先般、これがマスコミ等で大きく取り上げられ、県教育委員会では全ての市町村教育委員会と、この問題への取組を進めていくとともに、横浜市の教育委員会に対しては、再発の防止に向け、必要な助言を行っていくと聞いております。  市町村教育委員会が所管する学校、小学校中学校が多いと思いますが、そういった学校において再び、いじめなどの生徒指導上の問題が発生した際に、県の教育委員会がどのように関わっていくのか、市町村教育委員会とどのように連携していくのかについて、何点か伺っていきたいと思います。  まず、今回の横浜市のいじめの事案について、概要、経過を伺いたいと思います。実際にどのような行為があったのか、答えられる範囲でお願いいたします。 子ども教育支援課長  概要、経過でございますが、平成23年、小学校2年生の時に福島県から転入した当該児童が、その後の小学校生活の中でいじめを受け、中学1年生である現在、不登校の状況であるという事案でございます。  横浜市教育委員会では、平成28年1月に第三者委員会に、いじめ重大事態の調査を諮問し、平成28年11月に、その第三者委員会が調査報告書を答申いたしました。これを受け、横浜市教育委員会では、いじめ重大事態に関する再発防止検討委員会を設置し、現在、再発防止に向けた検証及び再発防止策を検討しているところでございます。  実際にどのような行為があったのかでございますが、横浜市教育委員会の第三者委員会の報告書によれば、小学校2年から4年次に、特定児童から何とか菌と呼ばれたり、鉛筆をとられる等のいじめ、5年次の4月から5月にかけて、プロレスごっこと称して、数人から叩かれるといういじめ、また、同年中に、これは報告書での文言によりますが、おごりおごられ行為があったとされています。  なお、このおごりおごられ行為に係る事実関係につきましては、保護者と警察との相談などもありましたが、回数や金額等の特定には至っていないことから、第三者委員会の調査報告書では、行為そのものはいじめであったとまでは認定できないが、過去のいじめの状況がなかったとしたら起きなかった行為と考えられなくもないと記載されております。 いそもと委員  報道によると、100万円を超える金銭のおごりおごられ行為があったということですが、警察では、その点については確認できなかったとのことでした。今回の問題を受け、県教育委員会として、横浜市教育委員会とどのように連携し、対応してきたかを確認させてください。 子ども教育支援課長  昨年11月10日、横浜市教育委員会から報告を受けた直後でございますが、職員2名を横浜市教育委員会に派遣し、事実関係等を確認するとともに、その後、現在に至るまで互いに訪問して、今後の対応等の協議、電話等による情報共有を行い、適宜連携を図っております。  また、県教育委員会では、いじめ問題への対応と東日本大震災に係る避難児童・生徒への支援の両面から取組を進めていく必要があると考え、12月から1月にかけて3回の臨時会議を開催し、横浜市を含めた全ての市町村教育委員会とともに協議を行ってまいりました。そして、今回御報告したとおり、2月9日に県教育長と横浜市を含めた全ての市町村の教育長とが、いじめ防止対策を推進するための申合せ事項を取りまとめました。 いそもと委員  今回の報告資料の中でも、いじめ防止対策を推進するための申合せ事項を作成したという記載がありますが、この内容について、分かりにくい点はあるので、少しずつ伺っていきたいと思います。  まず、項目1の後段に、適切な対応を改めて徹底する取組を進めるということですが、冒頭では、いじめ防止対策推進法に基づき、いじめの未然防止や早期の発見、適切な対応に努めてきたとなっております。また、適切な対応に努めてきていれば、こういったことは未然に防げるのではないかと思います。起きてしまっているということもあるので、改めて徹底する取組を行っていくということだろうと思いますが、具体的に今後どのような取組をしていくのか、今後の取組には、研修用資料の収集・提供、研修会への講師派遣と記載されていますが、これは恐らく以前から行ってきていると思います。これを改めて徹底するということですから、その内容ややり方について、現時点でどのように考えているのかを伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  委員御指摘のとおり、これまでも法律に基づいた対応、研修を行ってまいりましたが、今回の事例から、それらがまだ不十分だったと捉えております。具体的には、各市町村教育委員会単位で、あるいは各学校の中で、一人一人の教職員への研修を繰り返し実施していただくとともに、県教育委員会として、研修で活用できる資料を作成するとともに、直接学校を訪問し、研修の講師を務めたいと考えております。 いそもと委員  項目2では、いじめ防止について、児童・生徒が積極的に関わる取組を進めるとしており、ここでは、取組事例の収集・提供、取組事例のホームページ等での公表を行うとあります。これを見て、何か対応を行うということだと思いますが、実際に児童・生徒が積極的に関わっていくということは、具体的に進まないのではないでしょうか。実際にどのような関わりを進めていこうと考えているのか伺います。 子ども教育支援課長  県内の各学校では、既に児童・生徒が主体になって、いじめ防止の取組を進めている学校がございます。例えば、一つの中学校の中で、有志の生徒が、スクール・バディという名称のお助け隊として、いじめ防止の啓発活動や生徒同士の悩み相談を行うといった取組を行っています。既にこういった取組が学校の中で見られておりますので、県教育委員会としては、それをほかの市町村、学校に周知し、同様の取組が広がっていくように努めていきたいと思います。  また、小学校から高校までとなると、子供の発達の段階も異なりますので、それぞれの段階に見合った有効な、具体的な取組を周知して図ってまいりたいと考えております。 いそもと委員  やはり、児童・生徒自身が、いじめを防止していこうといった気持ちを持つことが、私は一番大事ではないかなと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。  次に、項目3について、保護者や地域住民に、いじめの定義を周知するなど、いじめ防止への理解を促進する取組を進めるとなっておりますが、これについては、今までもいじめ防止啓発のリーフレット等があったと思います。これを改定して、新たに配付していくということでありますが、どのようなところを改めていこうと考えているのか、今の時点で考えがありましたら教えてください。 子ども教育支援課長  以前作成しましたリーフレットの中でも、特に保護者、地域の方への周知を強めていきたい部分の一つとして、今の法律に基づくいじめの定義について、より多くの人に正確に把握していただきたいと考えております。その部分の記載を具体的に示していきたいと考えております。 いそもと委員  次に、項目4でありますが、ここでは、被災児童・生徒について、見守りや実態把握に努めるとともに、心のケアなど必要な支援に取り組むとなっておりますが、既に調査した部分もあるかと思います。また、その心のケアなど、必要な支援を行うということでありますが、具体的にどのような支援があるのか、教えていただきたいと思います。 子ども教育支援課長  委員お話しのとおり、昨年12月にこの問題が大きく取り上げられた直後、全市町村教育委員会、各学校を通じて、被災地から避難している児童・生徒に対するいじめについて、調査を行いました。今後も本件については、必要に応じて同様の取組を行っていきたいと考えております。  また、これは避難している児童・生徒だけではないのですが、学校の中でそういった気になる様子が見られた場合は、教職員やスクールカウンセラー等で個別の教育相談を行うなど、心のケアを図ってまいりたいと考えております。 いそもと委員  申合せ事項の最後になりますが、東日本大震災福島第一原子力発電所事故による被災等について、児童・生徒が理解を深め、考えることができるよう取り組むとありますが、これは、児童・生徒だけではなく、その保護者や被災によって福島を離れてきている方に対して、理解を求める取組というのが重要ではないかと思うのですが、その辺についてはどのようにお考えでしょうか。 子ども教育支援課長  児童・生徒が思いやりなどの心を育むためには、保護者や地域の方との連携、協力は欠かせません。また、保護者や地域の方にも改めて震災について知っていただく、考えていただく必要性もあるのではないかと考えております。  この申合せ事項を受けまして、各市町村や学校では、地域の実情に応じて独自の工夫を凝らした実践が行われます。今後、県教育委員会では、各学校の特色ある実践事例を集め、全県に紹介していきたいと考えており、委員がお話しのように、保護者や地域と共に行った実践についても情報を収集し、発信してまいりたいと考えております。 いそもと委員  是非、そのように取り組んでいただきたいと思います。また、この申合せ事項がしっかりと機能する、改善に結び付くように進めていただきたいと思います。  それでは、今回の問題について、改めて伺いたいと思いますが、横浜市教育委員会との今後の連携について、どのように考えていますか。 子ども教育支援課長  現在、横浜市教育委員会が設置した再発防止委員会から、再発防止策の案が示されておりますが、県教育委員会として、再発防止策案に対して指導・助言を行っております。また、今後この再発防止策がより一層、より実効性を伴うものとなるよう、引き続き支援に努めてまいりたいと考えております。 いそもと委員  それでは、いじめや暴力行為など生徒指導上の事案が市町村立の学校で発生した場合、どのように県に報告される仕組みになっているのかを確認したいと思います。 子ども教育支援課長  まず、児童・生徒の生命に係る事案や、著しく人権を侵害する行為などの緊急重とくな事案が発生した場合、事案発生後すぐに、市町村教育委員会から第一報を受ける仕組みとなっております。また、いじめや暴力行為などの生徒指導上の事案については、神奈川県児童・生徒の問題行動等調査において、事案の軽重にかかわらず、各年度末時点で集約し、県教育委員会に報告することとなっております。  さらに、平成22年度からは、学校や市町村教育委員会が問題行動等の状況を継続して把握し、即時的な対応や改善を図るために、児童・生徒の問題行動等に関する短期調査を年3回に分けて実施しております。この仕組みによって、学校や市町村教育委員会が県教育委員会の支援を要請しやすくなっています。 いそもと委員  緊急重とくな事案が発生した場合には、県教育委員会にすぐ報告されるということですが、その際に県教育委員会の果たすべき役割は、どのようなことでしょうか。 子ども教育支援課長  緊急重とくな事案への対応につきましては、学校を所管し、学校や地域の実情を熟知し、事案が発生した学校や児童・生徒及び保護者と直接、かつ継続的に連携できる、市町村教育委員会が対応を行うことが基本となります。  こうしたことから、県教育委員会の役割は、緊急重とくな事案が発生した学校や市町村に対する、スーパー・バイズやサポートでございます。特に規模の小さい市町村で発生した事案については、事案対応に必要となる指導主事や心理の専門職等をその市町村だけで確保することは難しいため、県教育委員会の役割がより大きくなると考えます。  また、市町村を越えて広域で対応する必要がある事案の場合は、県教育委員会がリードして対応に当たるとともに、今回の問題のように市町村を越えて県全体で協議し、取組を推進する役割もあると考えております。 いそもと委員  それでは、具体的に県教育委員会は、どのような支援を行うのか、または行ってきたのか伺います。 子ども教育支援課長  緊急重とくな事案が発生した場合、各学校や市町村教育委員会の要請に応じて、発生直後から数日間、指導主事や臨床心理士などで構成された緊急支援チームを当該校に派遣し、事案の収束に向けた対応の道筋を示すなど、必要な支援を行っております。  また、県教育委員会が配置しているスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、スーパー・バイザーを臨時に派遣したり、県教育委員会に所属する法律の専門家が相談等に応じたりすることもございます。  なお、緊急重とくな事案に至らない状況においても、問題行動等が多発したり、深刻な事案が発生するような状況にある学校に非常勤講師を配置し、複数の教員によるきめ細かな指導を行うことなどにより、事態の重とく化や長期化の防止を図っております。  一例といたしまして、平成25年に発生した湯河原町における自死事案では、事案発生からおおむね2年間、事案の収拾に向けた取組や学校へのケアのために、スクールカウンセラーやスーパー・バイザー、指導主事を派遣するなど、支援に取り組みました。 いそもと委員  緊急重とくな事案への対応、支援については分かりました。  しかし、大切なのは、こういった緊急重とくな事案を起こさないことだと思いますし、問題が重とく化する前に対応することだと思います。そのためには、市町村と県の教育委員会が日常的に情報を共有して、日頃から危機管理意識を持って事態に備えておく必要があると考えますが、いかがでしょうか。 子ども教育支援課長  委員の御指摘のとおり、緊急重とくな事案の発生を未然に防ぐために、県教育委員会と市町村教育委員会が日常的に情報共有を行い、それぞれの地域の状況を把握し、お互いの知見を広げていくことは大変重要であると認識しております。  そのため、県教育委員会では、年2回開催する県・市町村教育委員会教育長会議をはじめとして、政令市、横須賀市、4教育事務所の担当者が、児童・生徒の指導上の問題について、各地域の情報を持ち寄り協議する、4市4教育事務児童・生徒指導担当指導主事会議の充実に努めてまいります。  さらに、県や市町村教育委員会の指導主事が学校を訪問した際に、日頃から児童・生徒の様子を把握しながら、早い段階での事案への対応など、具体的な指導・助言を行うことが、より重要と考えております。当課の指導主事は、本年2月末現在、市町村立の小中学校を、延べ263回訪問しております。例えば、学力向上や授業改善のために学校を訪問した際にも、このような生徒指導上の指導・助言が行えるよう、指導主事の意識向上に努めてまいります。 いそもと委員  最近は、スマートフォンの問題や性的な問題など、複雑かつ多岐にわたり、専門的な対応が求められる事案が多くあると思います。その時に、有効かつ迅速な対応が学校現場にも必要だと思います。教育委員会としては、常に新たな情報を収集し、どのように対応するかを研究しておく必要もあると考えますが、こうした観点から、今後どのように取り組んでいくのか伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  学校を訪問した指導主事が、その場で学校のニーズに応じて新しい情報を伝えたり、適切な指導・助言を行うためには、日頃から教育委員会として、指導主事として、情報収集や研修を行うことが大切です。そこで、県教育委員会では市町村教育委員会とともに、指導主事の会議等に専門家を招いて研修を行うとともに、実際の事例等を基に研究、協議を行う取組の充実を図ってまいりたいと考えております。 いそもと委員  それでは、最後にこの質問について要望を申し上げたいと思います。  横浜市のような大規模な自治体であれば、市の教育委員会がその責務において対応していくことができると思いますが、今回のような問題が規模の小さな市町村で発生した場合、県教育委員会の果たす役割は大きくなると考えます。あってはならないと思いますが、いざというときに県の役割をしっかりと果たせるように、また、今後緊急重とくな事案が本県で起きることがないように、市町村教育委員会と密に連携して取り組んでいただきたいと思います。  それでは、続いて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の活用について、今回の主要施策として、教育現場に係る共生社会づくり、不登校、いじめ、暴力行為への対応強化という事業が予算の中に含まれており、拡充が図られていると思いますが、その点について、いくつか伺ってみたいと思います。  まず、現状を確認したいと思いますが、本県の公立高校におけるいじめの認知件数と、不登校児童・生徒数について、この5年間の大まかな推移を伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  まず、本県の公立小中高等学校、特別支援学校におけるいじめの認知件数の推移でございます。神奈川県児童・生徒の問題行動等調査の結果によると、平成23年度は4,283件、25年度は6,819件、27年度が7,916件となっており、5年間で約2倍近くの認知件数となっております。  続きまして、本県の公立中学校における不登校児童・生徒数の推移でございますが、同調査の結果、平成23年度は9,281人、25年度は8,998人、27年度は8,924人で、5年間で357人減少しております。 いそもと委員
     公立学校には高校も含まれるのでしょうか。 子ども教育支援課長  いじめの認知件数は、公立の小中学校、高等学校、特別支援学校を含んだ件数でございます。不登校の人数につきましては、公立中学校における人数を申し上げました。 いそもと委員  次に、全国的に見ると、本県のいじめの認知件数や不登校児童・生徒数は、どのような位置、順位にあるのか教えてください。 子ども教育支援課長  まず、いじめの認知件数でございます。全国の都道府県別の認知件数との比較で申し上げます。これにつきましては、公立学校のみのデータがございませんので、国立、私立を含めた数値となっております。平成27年度のいじめの認知件数は、全国で多い方から6番目でございます。千人当たりの認知件数の割合で申し上げますと、全国で32番目となっております。  続きまして、不登校でございます。小中学校における不登校の状況について、平成27年度は全国で4番目に多い人数でございました。続きまして、千人当たりの割合は、全国で12番目となっております。 いそもと委員  人口が多ければ、当然、人数は多くなりますから、千人当たりの割合で見ると、いじめが32位、不登校が12位ということで、単純に不登校の方が多いという印象を持ちますが、ここ数年の順位はどのように変わってきているのか分かりますか。 子ども教育支援課長  いじめの認知件数の推移につきましては、この5年間で約2倍となっています。県教育委員会としては、国からいじめの認知に対する考え方が詳細に示され、各学校では、その考え方を基に、いじめられたとする児童・生徒の立場に立ち、いじめの初期段階のものも含め、積極的にいじめとして認知した結果と捉えております。  また、不登校の人数につきまして、先ほど5年間で357人減少したと申し上げましたが、不登校を含めた、年間30日以上欠席した長期欠席者全体の数は、平成27年度には1万3,120人だったものが、平成27年度は1万3,821人と、4年間で701人増加しています。欠席の理由を各学校で判断することが難しい、複雑な背景や要因を抱えたケースが増加していることから、学校では心理や福祉、医療といった関係機関と連携して支援する必要性が高まっていると捉えております。 いそもと委員  全国の順位は、どのように変化しているのでしょうか。 子ども教育支援課長  まず、いじめの認知件数の順位は、都道府県の認知件数を比較した順位で、平成24年度、25年度は8番目、26年度は7番目、27年度は6番目となっております。また、千人当たりの割合は、平成23年度が18番目、24年度が28番目、25年度が21番目、26年度が31番目、27年度が32番目となっております。  続きまして、不登校の状況でございますが、まず人数で申し上げますと、平成23年度が2番目、24年度から26年度が3番目、27年度が4番目となっています。また、千人当たりの不登校の割合は、平成23年度が4番目、24年度が8番目、25年度が9番目、26年度が7番目、27年度が12番目という状況です。 いそもと委員  いじめについては、少しずつ努力の結果が出ているのではないかという印象を受けました。また、不登校についても、動きはあるようですが、解決はかなり難しく、大変な状況というのは変わっていないと、私は判断させていただきました。  そうした中、まだ、様々な手立てを考えていく必要があると思います。今回、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーを拡充するということですが、現在の配置状況はどのようになっているでしょうか。 子ども教育支援課長  まず、スクールカウンセラーの配置でございますが、政令市を除く県内の公立中学校全校に配置しております。中学校の校区内にある小学校についても、中学校に配置されたカウンセラーが対応することとしています。また、政令市にも同様に配置しています。県立学校につきましては、60校を拠点校としまして、全ての県立高等学校及び中等教育学校の相談に対応しております。  次に、スクールソーシャルワーカーの配置についてですが、小中学校では、政令市、中核市を除く県域の四つの教育事務所に、それぞれ6人から10人、合計30人を配置しております。こちらにつきましても、政令市や中核市が独自の配置を行っております。  県立学校では、平成27年度からスクールソーシャルワーカーを配置しておりますが、地区ごとの拠点校に各1人、合計20人を配置し、全県立学校の相談に対応しています。 いそもと委員  スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーが、実態としてどれだけ活動しているのか確認したいと思います。  現在、県が配置しているスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの、相談、対応件数などが分かりましたら、教えていただきたいと思います。 子ども教育支援課長  直近3年間のスクールカウンセラーの相談件数を申し上げます。小中学校では、平成25年度が4万9,953件、26年度が5万5,327件、27年度が5万2,911件でございます。中等教育学校、高等学校では、平成25年度が1万1,263件、26年度が1万2,348件、27年度が1万3,927件となっております。  次に、スクールソーシャルワーカーの対応件数に当たるものとして、支援対象となった児童・生徒数でございますが、まず、小学校では、平成25年度が471人、26年度が525人、27年度が536人、中学校では、平成25年度が533人、26年度が414人、27年度が613人でございます。高等学校では、平成27年度から配置しており、同年度は572人が支援の対象となりました。 いそもと委員  想像するに、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの数は限られていて、その方々が、既に目いっぱい相談を受け、対応を行っているため、あまり数値が変わらないのではないかという気がします。対応する件数にも限度があるのではないかと考えます。  それでは、相談や対応には、どのような内容のものが多いのでしょうか。 子ども教育支援課長  まず、スクールカウンセラーへの相談内容でございますが、平成27年度の実績では、小中学校、中等教育学校、高等学校ともに、長期欠席に関するものが一番多くなっております。  次に、小中学校では自分自身の性格や学習、進路等についての相談が多く、中等教育学校、高等学校では、友人や異性関係、発達障害、精神疾患等についての相談が多くなっております。  次に、スクールソーシャルワーカーが対応するケースにつきまして、平成27年度は、小中学校では、家庭環境の問題、不登校、発達障害等に関する問題、相談の順で多くなっております。中等教育学校、高等学校では、家庭の生活環境、経済的な課題、親子関係をめぐる問題の順で多くなっております。 いそもと委員  長期欠席に関する相談が一番多いということですが、様々な御相談があるものと思います。  次に、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーですが、それぞれ年間どのぐらいの相談を受けているのか分かりますでしょうか。 子ども教育支援課長  各地域、学校やカウンセラー、ソーシャル・ワーカーの配置等によっても異なりますが、平均値で申し上げますと、小中学校に配置した県のスクールカウンセラーは、1日当たり7件程度の相談を受けるといった状況です。  また、同様に小中学校に配置しているスクールソーシャルワーカーが、年間で対応するケースの数は約40件、48人の児童・生徒の問題に対応しているといった状況です。 いそもと委員  スクールカウンセラーは、学校に出向いた場合には、ほぼ一日中相談を受けているという印象を受けます。  私が聞いたところですと、スクールカウンセラーは規定された時間を持っていて、その時間をオーバーしてしまうと、年度末の3月前に持ち時間がいっぱいになってしまって、年度内は相談を受けられない、カウンセリングができないというようなこともあると、学校からの声がありました。そのような実態というのはあるのでしょうか。 子ども教育支援課長  委員お話のとおり、先ほど私が申し上げた1日当たり7件というのは、勤務時間ほぼ全て相談を受けている状況です。また、年度の途中に緊急的な、優先的な対応をする事案があれば、そこに勤務を割り振るため、そういった状況も出てくることはあるかと思います。配置している教育事務所や学校には、年間を通じて対応できる勤務の割振りをお願いし、計画的な勤務をお願いしているところでございます。  勤務している中で、年度末にそういった緊急の対応が必要な状況になった場合は、緊急派遣のための枠も確保してございますので、そういったところで対応しているという状況でございます。 いそもと委員  切れ目なく相談を受けられる体制が重要ではないかと考えます。そういった状況もあって、配置を拡充されるのではないかと思います。  現在、配置されているスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーはそれほど多くないと思いますが、今後、新たに採用するに当たって、その方々には失礼かもしれませんが、質の確保も重要な視点ではないかと思います。これまでの経験といった部分も重要だと考えますが、その点についてはどのようにお考えですか。 子ども教育支援課長  新たなスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの採用に当たりましては、要綱の中で要件を定めております。さらに、募集に当たりましては、臨床心理士会や社会福祉士会などと連携し、質の確保に努めているところでございます。  併せて、雇用したスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの質の確保につきまして、まず、地区別連絡協議会等を開催して、情報交換や実務の向上、教育相談の充実のための研修に取り組んでおります。  中でも、スクールソーシャルワーカーは、関係機関との連携の中核的な存在を担うことから、連携協議会には県内の市町村のスクールソーシャルワーカー児童相談所、福祉事務所等の職員も参加して、関係機関との連携の在り方等を協議したり、事例の研究を行ったりして、資質の向上に努めているところでございます。  さらに、スーパー・バイザーやスクールカウンセラー・アドバイザーから、実践的な指導・助言を行うことで、質の向上に努めているところでございます。 いそもと委員  スーパー・バイザーやスクールカウンセラー・アドバイザーというお話がありましたが、その方たちの役割を、もう少し詳しく教えてもらえますか。 子ども教育支援課長  はじめに、教育局に一人配置しております、スクールカウンセラー・スーパー・アドバイザーですが、主に二つの役割を担っております。一つは、スクールカウンセラー等に対する指導・助言、もう一つは、重大な事案、緊急に対応する必要があると認められる事案が発生した場合の緊急的な助言等です。  また、横須賀市及び各教育事務所に一人ずつ配置されているスクールカウンセラー・アドバイザーは、配置人数の多い小中学校のスクールカウンセラーを対象としまして、スーパー・アドバイザーと同様に、指導・助言等を行っているところです。  次に、教育局に二人配置しております、スクールソーシャルワーカー・スーパー・バイザーは、スクールソーシャルワーカーに対する指導・助言を行うとともに、活動方法や事業の方向性等についても、検討や研究に加わっているところでございます。 いそもと委員  スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを増やしていくということは、併せてスーパー・バイザーも増やしていく必要があるのではないかと考えますが、それについてはどうでしょうか。 子ども教育支援課長  スーパー・バイザーやアドバイザーの配置につきましては、現状、そして今後の状況を見て、考えていきたいと思います。 いそもと委員  私は増員が必要だと感じますので、御検討いただければと思います。  次に、私は、昨年12月の本会議の代表質問で、小学校へのスクールソーシャルワーカーの配置が必要ではないかという話をさせていただきましたが、現状でどういった配置になっているのか、また、配置しているということであれば、どういった効果があると捉えているのか伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  小学校へのスクールソーシャルワーカーの配置につきましては、モデル的な配置ということで、現在7校への配置に取り組んでいるところでございます。委員お話しのとおり、問題が顕在化する前の、小学校の段階で、できるだけ早く子供家庭環境などの課題に対して支援を行う必要があると考え、そういったモデルに取り組んでいるところでございます。 いそもと委員  配置の効果について、もう少し伺いたいと思います。  モデル的ということですので、配置はそれ程多くないのかもしれませんが、それを踏まえて、今後の配置拡大などをどのようにお考えなのか伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  先ほども御答弁させていただきましたが、スクールソーシャルワーカー平成27年度に小学校で支援対象とした児童数は、536人でございます。  小学校におきましては、対象児童が、例えばいじめを繰り返したり、暴力行為を繰り返したりといった目立った行為には至っていないまでも、学校生活の様子を見て家庭状況が心配だという場合に、スクールソーシャルワーカーが教員と一緒に家庭訪問をしたり、その家庭児童相談所や生活福祉関係の担当部署につなげることで、子供の心の安定につなげているという事例が見られます。  また、今後の拡大に向けた考え方でございますが、先ほど申し上げましたとおり、問題が長期化、重とく化する前の小学校の段階から、スクールソーシャルワーカーが関わることが有効と考え、平成29年度は、小学校へのモデル的な配置の拡充を予定しております。そこでの検証を今後の配置にも生かしてまいりたいと考えております。  さらに、スクールソーシャルワーカーにつきましては、県と市町村それぞれのスクールソーシャルワーカーの連携も重要ですので、今後、各地域の実情に応じた最も効果的な配置体制を検討してまいりたいと考えております。 いそもと委員  必要性を認めて、前向きに検討するという捉え方であると理解させていただきました。  今後、様々な事案が発生してくると思いますので、その際に速やかに対応できるよう、そういった外部の力を借りることも重要ではないかと思いました。  少し戻りますが、来年度の当初予算案の中で、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置拡充のための費用が計上されています。これについて、改めて配置拡充に向けた考え方を伺いたいと思います。 支援部長  はじめに、小中学校についてです。スクールカウンセラーにつきましては、現在、全ての中学校に配置していることから、今後もこの体制を堅持していけるよう、国に要望してまいります。また、小中学校のスクールソーシャルワーカーについては、子ども教育支援課長が答弁したとおりでございます。  次に、県立学校です。スクールカウンセラーについては、県立高等学校、中等教育学校に配置しており、平成29年度は、新たにクリエイティブ・スクールが2校設置されることなどに対応して、3人の増員をお願いしております。また、平成27年度から県立学校に配置を開始したスクールソーシャルワーカーにつきましては、現在、拠点校20校に配置しておりますが、定時制課程のある高校などでの相談人数が増えることから、平成29年度は5人の増員をお願いしております。今後につきましては、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー共に、平成29年度の配置状況を踏まえて検討してまいります。 いそもと委員  課題の多い学校に配置していくということだと思います。  次に、いじめ・暴力行為などの問題行動や不登校への対応としては、専門職の配置に加えて、未然に防止することが一番重要だと思っています。いじめや不登校を繰り返してしまう子供たちについては、共通して自己肯定感の低さが挙げられると思っています。自己肯定感を高める方策の必要性について、昨年12月の本会議で伺ったところ、自己肯定感を高め、問題行動を防止するための新たなプログラムを、今年度末を目どに取りまとめるという御答弁を頂きましたが、その内容と進捗状況を確認させてください。 子ども教育支援課長  まず、児童・生徒の自己肯定感を高めるプログラムの内容でございますが、学校の中で教職員が子供たちに関わっていく時の基本的な考え方として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーといった、教員以外の視点を盛り込んで、作成しているところでございます。  進捗状況につきましては、現在、検討委員会、策定委員会の中で作業を進めており、3月中の完成、配付を目指して取り組んでいるところでございます。 いそもと委員  私も、教員以外の協力を得ていくということは、非常に重要だと思っております。先程も言いましたが、私は未然防止という観点が重要だと思っています。  今回はスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどの専門職の活用について、いろいろと伺ってきましたが、もう一つ、ボランティア大学生に協力を求めて、小中学校で行っている、スクール・ライフ・サポーター派遣事業というものがあったと思います。これは、学校現場を支援する取組として注目しており、とても良い取組ではないかと思います。本年度もいくつかの大学と連携していると思いますが、何人の学生を小中学校に派遣しているのか、実績を伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  今年度は、36の大学と連携いたしまして、小学校に196人のスクール・ライフ・サポーターを派遣するとともに、年度後半からは、中学校への派遣を試行的に開始し、10人の派遣を行っているところでございます。 いそもと委員
     スクール・ライフ・サポーターは大学生ということですが、どのような研修を行っているのか伺います。 子ども教育支援課長  スクール・ライフ・サポーターを派遣、任命するに当たっては、事前に2日間の研修会を行っております。内容でございますが、基本的な教育学、教育哲学から、特別支援教育に関する研修、スクール・ソーシャル・ワークに関する研修、また、問題を抱える児童への多様な支援という視点から、フリースクール、NPOの方を講師に招いた研修など、多面的な研修を実施しているところでございます。 いそもと委員  次に、スクール・ライフ・サポーターの活動状況や、派遣した学校での評判はいかがでしたか。また、派遣された学生はどのような感想を持っているのか、併せて伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  まず、スクール・ライフ・サポーターの活動状況と学校での評判でございますが、小学校からは、例えば、学校では児童の相談相手や遊び相手として、子供たちに寄り添った活動をしてくれている、児童の気持ちが安定して学習意欲が高まったといった感想が寄せられ、学生自身についても、指導・支援に対する見方の広がりと深まりが、年間の活動を通じて見られたという報告を受けております。  次に、今回、試行的に派遣した中学校からは、学習の進んでいない生徒への支援を効果的に行ってくれている、一例ですが、地道な声掛けで、生徒がノートをとるようになり、スクール・ライフ・サポーターが生徒との関係が深まる中で、分からない内容を個別に質問したりしているという報告を受けています。また、これもかなり個別の事例ですが、マラソンが嫌いな生徒に、スクール・ライフ・サポーターが走り方のコツを教えて一緒に走ってくれたおかげで、生徒の意欲が高まっていったという報告もありました。  また、スクール・ライフ・サポーターを経験した大学生からは、今回の活動で生の教育現場を間近で見ることができた、先生や子供たちとの関わりを通して、教職の喜びや悩み、楽しみなど、様々な経験を積めたことが自分にとって大きな財産となったという感想が寄せられているところでございます。 いそもと委員  意識の高い学生が、生徒に寄り添ってフォローやアドバイスしてくれることは、とても良いことだと思います。また、一方で、学生自身も、いろいろな経験を積めて良かったというお話があり、双方にとってプラスになる、良い試みではないかと思います。  この質問の最後になりますが、そういったことを加味して、このスクール・ライフ・サポーターの派遣事業を、今後どのように展開していこうと考えているのでしょうか。 子ども教育支援課長  本事業につきましては、希望する大学生等に無償のボランティアとして活動していただくというものですので、派遣人数の大幅な拡充は難しい状況にございますが、学生の意欲や姿勢こそが、事業の成果に結び付いているものと考えております。来年度は、スクール・ライフ・サポーターの中学校への派遣を本格的に実施するとともに、小学校への派遣も引き続き行ってまいります。  教員を目指す学生にとって、本事業は大変有益であるという評価を大学からも頂いておりますので、今後も本事業を着実に推進してまいりたいと考えております。 いそもと委員  是非、今後も進めていただきたいと思います。  それでは、要望でございますが、心の専門家であるスクールカウンセラーや、福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーの活用は、教員以外の視点から多角的に児童・生徒の支援に当たることができるため、学校にとって目に見える効果があると考えます。  また、大学生のボランティアであるスクール・ライフ・サポーターの派遣についても、これと併せて、今後も学校現場の支援に積極的に取り組んでいただきたいと思います。特にスクール・ライフ・サポーターの派遣の効果を伺うと、ボランティア学生の、奉仕の心、気持ち、自分のスキルをアップしたいという気持ちに、県教育委員会が甘えるということだけではなく、学生が参加しやすい環境を整える、例えば、現在は交通費などの手当は全く支給されないということですので、頑張ろうという学生が増える動機になるようなことを考えていただくよう要望し、次の質問に移ります。  それでは、部活動の活性化について伺いたいと思います。  まず、学校における部活動の維持や役割をどのように見ているのか、確認させてください。 保健体育課長  部活動は、自主的、自発的な参加により、スポーツや文化及び科学等に親しませることで、学習意欲の向上や責任感、連帯感のかん養に資するなど、学校教育の一環として大切な役割を担っていると認識しております。 いそもと委員  それでは、現在の部活動の状況として、ここ数年の入部率の推移を教えてください。 保健体育課長  平成28年度につきましては、県立高校が70%、公立中学校が84%、27年度につきましては、県立高校が72.4%、公立中学校が84.4%、26年度につきましては、県立高校が73.2%、県立中学校が85.6%、25年度につきましては、県立高校が73.2%、公立中学校が86.2%という状況です。公立中学校につきましては、平成26年度から入部率が低下傾向にあり、高等学校におきましては、1年遅れて27年度から入部率が低下する傾向があります。 いそもと委員  その傾向を踏まえて、どのような理由があると考えていますか。また、そう考える根拠はありますか。 保健体育課長  生徒数が減少したなど、様々な理由があるかと思いますが、県教育委員会では、部活動の活性化ということで、かながわ部活ドリームプラン21VersionⅢという事業を進めており、この中では、特に高校生の女子の運動部への入部率が下がっているという実態を見て、女子が入りやすい新しいタイプの部活動、例えばヨガやピラティスなどを取り入れているところです。 いそもと委員  新しいタイプの部活動を設けたということですが、全体の部活動の数はどのような状況になっているのでしょうか。全体として、部活動の数は減っているのでしょうか、増えているのでしょうか。 保健体育課長  種目数はほとんど変わっていないという状況です。学校によって増減があるので、高体連、中体連の種目数に変更ありません。 いそもと委員  部活は、各学校の特色が表れる要素ですし、それを継承することも大事だと考えます。特に、県立高校においては、指導する顧問教員の異動によって、優れた成績を残していても、チームが弱くなってしまうという事例もあるのではないかと思うのですが、そういったことを最小限にとどめるために、どのような工夫をされているのか伺います。 教職員人事課長  部活動における各学校の特色を継承するためには、顧問等の指導者の継続性が大変重要であることから、人事異動の際に工夫しています。まず、通常の人事異動における配慮といたしまして、前任者が現任校にいるうちに、前倒しで後任者を配属し、引継ぎ期間の確保に努めています。  また、県立高校では、初任校及び2校目勤続の者は原則5年、それ以外のものは原則10年以上を異動対象としておりますが、後継者が見つからないといった場合、勤続年数については柔軟に対応する場合もございます。  さらに、部活動の後継者づくりとして、校長が部活動、生徒指導などの学校運営に必要な人材を公募する、教職員公募制度というものがございまして、平成28年4月1日付け人事異動におきましては、部活動関係の58人の公募に対して28人の応募があり、9人の異動が行われたところでございます。 いそもと委員  教員が異動するというのは、仕方がないことですが、特色の継承をどのように行っていくかということだと思います。また、部活動の充実を考えていく上で、外部指導者の活用というのは極めて重要ではないかと考えております。そこで、現在の外部指導者の活用状況と、配置についての考え方を伺いたいと思います。 教職員人事課長  部活動における外部指導者の活用でございますが、まず、顧問教諭との協力の下、特に専門的な技術指導等を補助する目的で、外部、地域の指導者を活用する、部活動インストラクター制度がございます。部活動インストラクターの配置に当たりましては、学校長が、当該部活動における知識、技能及び体力等を勘案の上、その学校の状況をよく理解した者の任用に努めておりまして、平成28年6月1日現在で1,517人を任用してございます。これは平均すると1校当たり9から10人を任用していることになります。  また、部活動強化支援事業というのがございまして、こちらでは県立高校14校を拠点校として、専門的指導者を県教育委員会から派遣して、生徒の競技力を向上させ、選手の育成を図っております。 いそもと委員  強化事業は、県立高校の拠点校に、将来有望なアスリートを集めて、強化練習をしていくというものであったかと思いますが、これは部活動の一環と理解していいのでしょうか。 保健体育課長  そのとおりでございます。部活動の活性化という意味で、強化支援事業という形で始めさせていただきました。 いそもと委員  約180人の高校生が練習しているという答弁でしたが、実際はどのような種目にどのぐらいの高校生が参加しているのか、具体的に教えていただけますか。 保健体育課長  強化支援では、例えばレスリング、フェンシング、相撲、ソフトテニス、跳躍系の陸上競技、ライフル競技、自転車、ウエートリフティング、卓球、バドミントン、バレーボールを対象としています。また、文化部につきましては、競技かるたを対象としています。  これらの総数で、180人ほどの選手を育成しているという状況でございます。 いそもと委員  是非、これからも、こういった強化事業を進めていただきたいと思います。  次に、先日、文部科学省地域のスポーツ指導者らを、中学、高校の職員である部活指導員として学校教育法施行規則に明記し、4月から施行するという報道があったかと思いますが、その内容を確認させてください。 教職員人事課長  部活動指導員については、平成27年12月21日に中教審が、チームとしての学校の在り方と今後の改善方策についてという答申の中で、部活動等の指導・助言や各部活動の指導、顧問、単独での引率等を行うことを職務とする職員を、部活動指導員として法令上に位置付けることが求められたものです。この結果として、今回、部活動指導員が位置付けられたものと承知しています。  今回の部活動指導員は、学校教育法施行規則に新たに規定を設けて位置付けることとしており、報道によれば、中体連などは、教員に限っていた主催大会への生徒の引率を、部活動指導員もできるように規定を改める方針と聞いています。  本県の県立高校では、外部指導員として配置している部活動インストラクター制度がございますが、市町村立中学校におきましても、部活動指導員を配置することは、部活動の推進を保つことなどから大変有効であると考えております。 いそもと委員  部活動指導員が法的に位置付けられたことは、非常に意義が深いと思います。  実際に部活動指導員を配置することについて、何か課題はありますか。 教職員人事課長  大きな課題は、配置に当たって、国が必要な予算措置を示していないところです。県といたしまして、今後、国の予算措置がどのようになるかを注視するとともに、市町村教育委員会からも要望等があると思いますので、こういったことを踏まえて、県からも国に働き掛けるなど、適切に関与してまいりたいと考えております。 国吉委員  関連して何点か伺いたいと思いますが、部活動指導員を学校教育法施行規則に明記したことは画期的なことで、一歩前進だと思います。しかし、これまでの質疑を聞いていますと、保健体育課長が答弁されているのですが、部活動には、スポーツ活動以外にも、文化部があると思います。県教育委員会のコントロールタワーは指導部長になるのでしょうか。学校教育部の中の担当するセクションから、どういった推進体制をしているのか、教えてもらいたいと思います。 指導部長  体育部分については保健体育課ですが、文化部の部活動の指導は高校教育課が行っており、指導部長である本職が両課を統括しております。 国吉委員  部活動の位置付けが、今回は一歩前進だと思うのですが、学校教育活動、つまり授業や学校行事、特別教育活動といったような位置付けなのか、人事での配慮、採用や異動、あるいは予算的に多少そういった運用をしているというお話が、これも神奈川方式として評価される部分だと思います。そういった根本的な施行規則は分かるのですが、そういった運用に対する教育基本法学校教育法の根拠があるのでしょうか。部活動は強制的なものではないです。自発的に入っても、入らなくてもいいわけですよね。かつてのクラブ活動とは違うわけですから。その辺をどのように考えたらよろしいのでしょうか。どのように発表していらっしゃるのか。高等教育というとかなり広いですよね。その部分がよく分からないのですが。 保健体育課長  部活動の位置付けにつきましては、学習指導要領上、教育活動の一環として取り扱うとされています。学校教育活動全体を通して関わるとされているもので、学校教育法学校教育法施行規則等に明記されたものではございません。 国吉委員  そういった意味では、学校教育法そのものには根拠はないのですよね。  これをかなり、思春期にある子供たちが、様々な学級活動や文化活動だけではなく、成人として成長していく段階で、特に中等教育の段階で、いろいろな面で、高校入試の時には力を発揮できなかったが、こういった部分については、興味と関心を持っており、人格形成、あるいはこれからの自分の身の振り方、進路といった面に非常に大きな教育作用というか、力を発揮できる分野ではないかと思います。  そういう意味では、神奈川県だけで実現することはできないので、中教審、あるいは文部科学省関係の様々な専門の委員会などで検討されているのかもしれませんが、神奈川としてそういった側面も学校教育に準ずる、あるいは学校教育に位置付ける、一端を担う、一つの根本的な制度改革に向けて、何かの研究、検討を始めてもいいのではないかと思いますが、県教育委員会としての感想をお願いできますか。 教育局長  部活動をめぐる状況が大きく変わってきているのではないかというのは、私どもも感じているところでございます。  一つには、昔ながらの部活というのが、指導者の在り方や部活動をする生徒たちの意識、保護者や地域の方の意識が、いろいろ変わってきていると思います。また、もう一つは、そうした位置付け、制度的な部分も含めまして、部活動の在り方を考える節目と捉え、検討していきたいと思っています。 国吉委員  是非、様々な知恵を集めて、部活動の方向性の検討を進めていただきたいと思います。 いそもと委員  私も、部活動というのは人間形成をする上で、また、青少年教育上、大変重要な部分であると思っております。  一方で、休養日を設けるという話もあり、国が運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインを平成30年3月を目どに策定するといった話も聞いております。そうなった場合、今後、土日が部活動の休養日となると、学校が使われない日できるので、学校開放の機会が拡大するのではないかと思います。  その点についてどう思われますか。また、学校開放の可能性が広がった場合には、どのように地域にその情報を提供していくのか、二つ併せて伺います。 生涯学習課長  県立学校の施設開放でございますが、県民の生涯学習、生涯スポーツの振興や地域に親しまれる開かれた学校づくりの促進を図るため、学校の教育活動に支障のない範囲で実施させていただいております。これまで各県立学校に対しては、施設開放における更なる利便性の向上のため、開放事業の拡大、促進に配慮いただくよう依頼しているところでございます。  今回、土日に部活動の休養日が設定された場合、施設を開放できる時間帯が拡大する可能性はございますので、今後の国の動向を見据えながら、検討させていただきたいと考えているところでございます。  さらに、情報提供という点でございますが、現在、県立学校の施設開放に関しては、各学校のホームページに、開放スケジュールや開放可能施設等を公表させていただいております。今後、各学校の部活動の休養日の設定により、開放枠の拡大が見込まれる場合につきましては、学校ホームページを中心とした広報活動により、近隣に周知を図ってまいりたいと考えております。 いそもと委員  学校開放については、地域のニーズがあると思うのです。ですから、今後、休養日が設定され、学校を利用できる日が増えた場合、無駄がないように、待ち望んでいる県民、健康増進にもつながり、スポーツを推進する上でも非常に重要だと思いますので、そういった視点を持って、地域への情報提供についてもよく考えていただきたいと思います。  最後になりますが、県として、今後、部活動の活性化にどのように取り組んでいくのか、教育局長に伺います。 教育局長  私自身も、高校時代には、部活動を通じてたくさんのことを学び、生涯の友達を得ることができました。そうした意味で、部活動は、生徒の人格形成期にとって大変意義のあるものだと県教育委員会としても捉えてございます。  そうした意味で、活性化ということでは、これまでもかながわ部活ドリームプラン21VersionⅢなど、いろいろな施策を通じて指導体制の充実や参加促進などに取り組んでまいりました。また、継続性という観点から、教員の配置についても、いろいろな工夫をさせていただいているところです。  そうした意味で、私どもとしましては、今後もそうした取組を着実に進めていくことが非常に大事だと考えてございます。  しかし、私どもが考えなければいけないのは、そういった名門校、強豪校といったところを大事にしていく、継続していくということは大事なのですが、物理的な要因、そういった学校に通えない子供も中にはいると思います、そうした子供のためにも、例えば複数校、特定の部活動の盛んな学校を意識的に増やしていくといった取組も、併せて必要なのではないかと考えております。
     いずれにしましても、先ほど御答弁申し上げましたように、部活動をめぐる環境が大きく変わる中で、そうしたことを踏まえ、部活動の活性化にも引き続き取り組んでいきたいと考えてございます。 いそもと委員  それでは、要望を申し上げます。部活動の在り方については、時代が変わってきている中で、やり方も時代に合わせて変えていくべきだと思っております。是非、神奈川から、実態に合わせた先進的な取組、先を見据え在り方というものを検討していただき、より良い部活動をつくり上げていただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。 (休憩 午後零時3分  再開 午後1時4分) 杉本委員  私ども自民党の代表質問の中で、建設業界を取り巻く課題について、若手の人材を確保するのが難しいという質問を行い、知事からは、技術者や若手の新規就労者が減少する中で、人手不足は神奈川県における深刻な問題と捉えている、若い人材を確保するのが喫緊の課題であるという御答弁を頂いたわけですが、私自身も、建設業界が大きな問題を抱えていると感じており、これを解決しなければならないと思っているところです。  実は、1月に建設業界から、公立高等学校専門学科等における定時制建設コースの新設についてという要望書が、教育長に提出されたという話を聞いていますが、今、建設業界の若い人材が大変少なくなっています。3Kなどと言われ、建設業界に進む方が少なかった時代もありました。そういった現況の中で、東日本大震災の復興やオリンピック・パラリンピックの施設整備などにより需要は増えており、今後、更に人材が不足していくのではないかと考えています。  大手企業に専門的な工事などを委託することもあると思いますが、今回、私が心配しているのは中小零細企業についてです。要望が出された背景には、そういった面があると思うのです。  専門的な工事を受託するには、その技術を持った人材を揃えなければなりません。そのためには、そういった人材を育成しなければならないのです。ですから、中小零細企業にとりましては、多くの労力と費用がかかるという現実があるため、即戦力になる人材を確保したいというのが実態だろうと考えております。  中小零細企業といいますと、ニーズと言いましても、高卒の人材を確保していくというのが、今までの大方の流れだと思います。ですから、私は、神奈川県内の工業系の学校で、建設科を設置している学校における人材がどのようになっているのか、また、そこの卒業生がどのように進路を決めているのかということを踏まえて、質問させていただきたいと思います。  それでは、まず、県内工業高校の建設科の設置状況をお伺いしたいと思います。 高校教育課長  県内で工業科、工業高校につきましては、県立高校が9校、川崎市立の高校が1校ございます。県立の工業高校につきましては、全日制が9校、そのうち定時制を併置しているところが2校ございます。  また、このうち建設科を設置している高校は、神奈川工業高校の全日制と定時制、磯子工業高校の全日制、向の岡工業高校の全日制、小田原城北工業高校の全日制の4校となっております。  また藤沢工科高等学校の総合技術科におきましては、2年次から建築又は住環境、都市土木など、建設に係る科目を選択することができます。 杉本委員  私は県西地域に住んでいるのですが、以前、吉田島高校に土木科があったのですが、今の高校には、土木科はあまり設置されていないのですか。 高校教育課長  現在は、建設科の中で、科目として土木に関する授業を受けることになっています。 杉本委員  それでは、現在、建設科の土木に関する授業では、どのような教育を行っているのでしょうか。 高校教育課長  建設科におきましては、建設分野に関する基礎的、基本的な知識や技術を習得させるために、工業技術基礎や実習などを行いながら、体験的に建設の専門技術につきまして学習し、卒業後は学んだ専門知識や技術を生かした進路を選択できるようになってございます。  具体的には、住宅やビルなどの建造物や、道路や橋、公園といった構造物の設計方法、製図の仕方、あるいは快適な空間づくりの考え方といったものの理論や知識を、座学を通して学んだ上で、実際の建築施工の手法や、実際の土木施工の手法、測量の仕方などの実践的な技術、技能は、実習科目を通して身に付けるようになっています。 杉本委員  現在、建設科があるのは県立高校4校と、藤沢工科高校1校ということですが、先程の答弁にあった授業の内容は、学校によって異なるのでしょうか。 高校教育課長  基本的には、学習指導要領上で位置付けられておりますので、それに従って教育を行っております。例えば、それぞれの学校の地域との連携の中で、実習の内容などは少しずつ異なる部分がございますが、基本的には、どこの高校も学習指導要領にのっとった形で学習しています。 杉本委員  それでは、学校ごとに特色のある教育があるというわけではないのでしょうか。 高校教育課長  総体的な学習内容は同じですが、学習方法につきましては、それぞれの学校で特色を持ったものがありまして、例えば、一定期間実際の職業現場で体験実習を行っています。これはデュアルシステムと称しており、こういったものを展開している学校、例えば、磯子工業高校や向の岡工業高校では、こういった形でデュアルシステムを利用して、実践的な理論を学ぶ機会を設けている学校もございます。  また、地域と連携した様々な教育活動を行っている学校もあり、県の建設業協会と連携した、現場の見学会やガイダンス、セミナーを開催していただいているところもございます。あるいは、地域に根差した取組としては、地域の職人に指導いただき、歴史建造物の修復や移築に協力したという例がございます。  このように、それぞれの学校では、学習方法に工夫を凝らしています。 杉本委員  建築科を卒業すると、建設業に従事するための資格を取得することができるのでしょうか。 高校教育課長  資格につきましては、様々な資格の取得にチャレンジできるようになっており、例えば、二級建築施工管理技術検定や、二級あるいは三級の技能検定、建築大工、測量士補などの取得を目指すことができるようになってございます。 杉本委員  卒業したら取得できるのではなく、試験を受ける資格を得られるということですか。 高校教育課長  資格試験を在学中に受検し、合格すれば取得できるというものです。 杉本委員  本人の努力によって、在学中に資格を取得することも可能ということですね。  しかし、高等学校全体の数と比較して、設置されているのが4校のみというのは、とても少ないと感じます。もう少し増やすことはできないのだろうかと思います。私どもとしては、地元の高校を卒業して、地元で働いてもらえる体制をつくっていただくことが一番有り難いと思うわけです。特に技術系の人たちに、地元で働いていただける体制をつくっていただくことが大事だと思います。  実態として、高校の建設科の卒業生たちは、本人の希望でどうなるか分からない状況だと思うのですが、卒業後に就職する場合が多いのか、更に上を目指す場合が多いのか、状況を教えてください。 高校教育課長  まず、工業高校全体で申し上げますと、生徒の進路につきましては、大学や短大、あるいは専門学校などに進学する生徒の割合が約4割程度、就職する生徒の割合が残りの約6割程度となってございます。  平成28年3月の卒業生におきましては、県立工業高校全体で1,148人の卒業生がございましたが、就職する生徒の割合が、普通科や他の専門学科高校に比べて多くなっております。また、その中でも、建設科における就職者の割合は、工業科の他の学科とおおむね同様の傾向で、就職先は、土木工事や建築工事などを行う建設業の企業への就職が主体となってございます。  しかし、近年、更に高度な知識や技術、技能を習得して、自分が目指す進路の実現の可能性を追求するために、大学や専門学校といった上級学校に進学する生徒も徐々に増加している傾向はございます。 杉本委員  上級の学校に行き、更に知識を深め、経験を積んでいきたいというのは分かるのですが、全体の約6割が就職するということでしたが、この中で、工業高校の建設科の卒業生はどのぐらいいるか分かりますか。 高校教育課長  平成25年度の数字となりますが、工業高校における土木・建築系の就職者は約200人でございまして、全体の就職者の約20%となっているところです。 杉本委員  工業高校全体の20%ですか。こう見ると少ないですよね。  建設業界からの要望の実態を見ますと、もう少し開設した方がいいのではないかと思いますが、それよりも、地元で働いてもらうことが大事だと考えます。そのためには、例えば、教育委員会教育委員会として、学校での教育を通じて人材の育成をしていくわけですが、県土整備などと連携して、地元での就職を生徒たちにPRする取組をしたことがありますか。 高校教育課長  県の建設業界以外でも、県土整備局が事務局を務める、県の魅力ある建設事業推進協議会と連携し、講師を派遣していただく出前授業や、現場見学会などの活動を行っております。  また、神奈川県職業能力開発協会が推進する若年技能者人材育成支援等事業を活用して、ものづくりマイスターを派遣した技能指導等を実施している学校もございます。また、東部総合技術校、西部総合職業技術校と連携し、夏休みを利用した集中講座などを行った学校もございます。 杉本委員  授業でそういった方を招いて授業をするだけでは、定着しないのではないでしょうか。やはり、地元の魅力に触れて、地元に就職しようという気持ちを持ってもらうには、それだけでは足りないのではないかと思います。そういったことだけでも、やっていただくことは結構なことだと思いますが。  そうすると、どうしても、建設科そのものをもう少し増やす方向で考えてもらえないものかと思うのですが、その辺はどうですか。今後、建設科を増やしていく考えはありますか。 高校教育課長  現在、平成28年度、29年度の2年間にわたり、神奈川県産業教育審議会を開催しております。ここでは、県立高校改革実施計画に係る専門高校の在り方を、有識者の皆様に検討いただいているところでございます。この審議会では、本県の専門高校に求められる役割や学習機会の在り方、本県のこれからの専門高校の在り方などについて、先ほどのテーマに基づき審議を進めておりますが、専門教科の各科における現状と課題を踏まえた審議を行うこととなります。  こうした中、業界団体から、建設コース新設の御要望もございました。今後は、こうしたことも踏まえ、審議会の場におきまして、産業界から求められるニーズと、中学生及び保護者から求められるニーズの双方を見据えた上で、建設系学科教育内容の充実について検討を進めてまいりたいと考えております。 杉本委員  大体200人程度が就職されるという話でした。公共事業の場合が特に顕著ですが、時代によって状況が異なります。今は建設業界全体が活況を呈していますが、落ち込むときもあります。しかし、神奈川県全体を見たときに、建設科を卒業して建設業に就職する高校生が、年間で約200人というのは、私は少な過ぎるのではないかと思うのです。どんな時代になろうとも、建設業界は、200人以上の人材を職に就けることができる業界だと私は思います。ですから、是非、建設科を増やしていくようにお願いしたいと思います。  また、現在、高校については、学区という考え方はないので、全県のどこの高校にも入学することができます。しかし、やはり地域性があります。このことは考慮してほしいと思います。県内各地域に設置してほしいということではなく、大きく分けて県の東部、西部、北部、南部や、三浦半島などといった少し離れたところに、少なくともそれぞれ1校程度は最低でも設置してほしいと思います。そうすれば、各地域の建設業界の方が学校に行き、地域で就職してほしいという話をすることができますから、是非、地域性を踏まえ、トータル的に建設学科を増やしていただくことをお願い申し上げたいと思います。  今の高校生は、ほとんどの方が大学に行きます。これは、工業系の学科の生徒よりも、普通科の方が多いと思います。しかし、自分の腕を磨いて、自分の腕で食べていきたいという人たちは必ずいるので、先程、魅力ある授業、特色ある授業を行っている高校があるというお話でしたが、そういった点をアピールしていただき、選択肢を広げていただきたいと思います。また、年間で建設業に就職する高校生が200人程度というのは不十分だと思いますので、是非、建設科の増設を御検討いただき、地域に安定した人材が送り込めるよう、神奈川県でも御努力いただくことを強く申し上げ、この質問を終わりにしたいと思います。  次に、体育センターの特定事業に係る落札者の決定について質問していきたいと思います。  はじめに、私が現地に行き、確認した部分の改修が終了したとのことですが、県の直営事業とPFI事業に分けた理由をお聞かせください。 教育施設課長  体育センターの再整備を確定した際、東京2020オリンピック・パラリンピックの事前キャンプに間に合わせる必要があり、大規模な整備事業になることから、PFI事業と県直営事業に分けました。 杉本委員  報告資料によると、陸上競技場や球場は県直営で行い、残りの部分はPFI事業でやるということですね。  先程、東京2020オリンピック・パラリンピックに間に合わせるためということでしたが、今の状況であれば、全てPFI事業としても、間に合うのではないですか。 教育環境整備担当部長  体育センターの再整備に関する予算が初めて計上されたのは平成27年度の当初予算でした。その際、検討、調査を進める中で市場調査を行い、いろいろな建設業者に、PFI事業で間に合うか、つまり、除却から再整備までを2020年3月までに行うことが可能かお聞きしたところ、ほとんどの事業者から、不可能との回答を得るとともに、陸上競技場など屋外施設の部分は県直営で行ってはどうかという意見を頂きました。そこで、PFI事業は、事業者の選定だけで1年程度かかってしまいますので、その時間を短縮するため、例えば、その間に県が古い建物を除却するといった工夫をすれば、PFI事業として実施することができると考えました。  一方、県直営で実施する場合、県土整備局と協議した結果、2020年3月までというスケジュールでは難しいということであれば、建物の新築はPFIで、既存の建物の除却や屋外施設の整備などその他の事業は県直営でそれぞれ行うという仕切りをさせていただいたところです。 杉本委員  教育センターも一体的に整備するということですが、どのように整備するのですか。 教育施設課長  教育センターもPFI事業で行う予定です。 杉本委員  PFI事業については、美津濃グループが落札していますが、教育センターも、一体的にこの事業者が整備するということですか。 教育施設課長  教育センターの建設事業も、同社が行う予定です。 杉本委員  PFI事業と県直営の事業に分けた理由は分かりました。  新規に建設する施設についてはPFIで行うということですが、応募状況を見ると、2者からしか応募がないのですね。200億円にも及ぶ事業に、たった2者からしか応募がなかったのかと、疑問に思いました。  また、価格点についても、2者の間で約30億円も差があるわけです。事業内容を確認すると、事業総額の1割以上も違っている。PFIですからいろいろな提案がありますが、事業者はプロですから、どういった事業の入札を見ても、一般競争入札ではないにもかかわらず、1割以上も開きが生じるものかと疑問に思いました。  さらに、差が出るとすれば性能点ではないかと思います。施設整備に関する項目で5点の差が生じています。いわゆる施設整備に関する内容で差が出るのはハード面で、その部分以外は遜色ありません。この項目で点数に差が付くと、価格に反映されます。そのため、価格に1割以上の差が生じたのだろうと私は思うのですが、いかがでしょうか。 教育施設課長  まず、2者の応募があった経緯について、今回の再整備事業は、期間も長く、金額も大きいことから、過去の事例と比較しても、妥当ではないかと考えております。  また、価格の差について、その主な要因は、施設整備における建築構成の差が、建設費用の差となって、入札価格に表れたものと考えております。  さらに、5点の性能点の差については、かなりの僅差であると私どもも認識しており、委員を専門家で構成する評価委員会に中身を確認いただき、両者ともかなりレベルの高い提案をしていただいたという評価を得ています。 杉本委員
     入札ですから、何者から出てきてもいいわけですよね。それが、2者が妥当ということはないのではないですか。 教育環境整備担当部長  委員御指摘のとおり、競争ですから、数が多ければ多いほど提案の数も増え、県としての選択肢も増えるので、多数の応募があることを期待しておりました。  今回は、ハード整備と共に、その後の施設の維持管理や自主事業を行い、飲食店などを独立採算で運営していく必要があるため、コンソーシアムをつくってもらうこととなります。そのため、建設業者2者ということでなく、2グループから応募があったと認識しています。実際には、この間、事業者に現地ヒアリングや現場説明会を行う中で、最初は数十社が見学に来ていましたが、そのうちの複数の企業が2つのグループを形成し、その他の企業は、様々な条件により、最終的には応札しなかったという経過がございます。  また、30億円の差が生じた点については、私どもも入札時点で金額を把握できるので、なぜこれ程の差が付いてしまったのか確認を行いました。その結果、差が生じた決定的な理由は、第2アリーナ・プール棟という一番大きな建物に、1者はSRCという非常に頑丈な構造を採用し、もう1者はS造、鉄骨造りの構造を採用していること、また、基礎につきましても、SRCの場合、杭を下まで強く打ちますが、S造の場合、直接基礎となるため、建築手法だけでほぼ30億円の差を説明できる状況でございます。  その後、S造による建築方法で、十分な強度を確保できるのか、有識者を含むPFI評価委員会で議論するとともに、事業者にヒアリングを行い、安全性を確認しました。その結果、現在の体育館は、一般的には鉄骨造りでございますし、体育センターの建物の地下は関東ローム層が地表近くまで来ていることなどから、今回は価格点を重視し、価格をなるべく抑えつつ、将来にわたり安心して施設を運営できると考え、提案させていただいたと聞き取っています。  逆に、性能点を見ると、SRCの方が良い評価が出るため、性能点で5点の差が生じています。しかし、今回は価格点を最重視したので、30億円の費用をかけて、あえて良い方を買うかという最終的な選択の中では、こういった状況の折、価格点重視ということもあり、点数結果のとおり、美津濃グループを選定しました。 杉本委員  最終的には安い方がいいですから、鉄骨造りでも大丈夫だという判断だったのだろうと思います。  是非、3月末までにしっかりと完成していただき、オリンピックをきっかけに、神奈川県には素晴らしい体育センターがあるということを、全国的に、世界的に知っていただけるよう整備を進めていただきたいと思います。  次に、県直営で実施する部分についてですが、この部分については、いつ入札をするのですか。 教育環境整備担当部長  県直営方式につきましては、順次、予算を確保して入札することになります。 杉本委員  こちらについても、平成28年度から始めているのですか。 教育施設課長  球技場の改修は、平成28年度から29年度にかけて行います。また、陸上競技場については、現在、設計を行っており、平成29年度から整備工事を開始します。 杉本委員  平成28年度に始めている、県直営で行う部分については、入札を行ったのですか。 教育施設課長  その部分については、入札を行っています。 杉本委員  その部分の受注者はどちらですか。また、入札結果について、当委員会に報告はありましたか。 教育施設課長  県立体育センター球技場の改修工事の受注者は、(有)進建という相模原の事業者です。また、工期は平成28年12月2日から29年9月29日まで。金額は、2億9,450余万円となっております。 杉本委員  しっかりと入札を実施し、適正、適切に工事が進められているものと思いますが、体育センターの整備に当たっては、PFIの話ばかりではなく、体育センターの整備事業全体をどのように行っていくのかということを、我々も認識していなくてはなりません。全ての事業を並行して実施していくわけですから、そういった事実についてもしっかりと報告していただき、今後とも進めていただくようお願いしておきたいと思います。  続いて、新まなびや計画についてお聞かせください。本計画は、本年度からスタートしたわけでございますが、私も、動物も大事ですが、人間の教育環境はもっと大事だと強く思っておりますので、教育環境を整えていただくことを切にお願いするところであります。  さて、12年間でおおむね1,500億円の費用を投じるということは、年間約120億円強となりますが、平成29年度の予算における計上額は85億円となっています。なぜ平成29年度は85億円だけなのでしょうか。 教育施設課長  特別支援学校の新設やトイレ整備など、新まなびや計画に基づく工事の本格実施に向け、平成29年度は設計業務委託が多くなっていることから、計画事業費を年平均した額に比べると予算額が少ない状況になっております。 杉本委員  平成29年度は、耐震工事や建替えが多く、14棟の改修等を行うということです。しかし、新まなびや計画は第2期、第3期と続き、全体でおおむね200棟の改修を行うということですが、そのペースで間に合うのでしょうか。 教育施設課長  耐震工事や補強の規模にかかわらず、工事前に調査、設計に2年は必要となります。来年度の耐震工事は14棟ですが、実施設計を行う学校は21棟を予定しております。今後に準備する対象校については、設計工事を行って平成35年度までに完了する予定です。 杉本委員  200棟の中には、体育館なども含まれていると思いますが、全体の割合はどのようになっていますか。 教育施設課長  体育館や柔、剣道場などが約70棟、工業などの専門高校における実習棟が約20棟、残りは校舎棟となっております。 杉本委員  改修の優先順位は、誰がどのように決めているのでしょうか。 教育施設課長  生徒の安全を確保することが耐震化の目的ですので、生徒が常時使用する教室や実習棟などを優先して工事し、その後に体育館の耐震化に取り組むこととしております。  体育館の中でも、避難所指定を受けているものにつきましては、来年度に耐震化をほぼ終了する予定でございます。 杉本委員  できるだけ早めに進めていただきたいと思います。新まなびや計画では、老朽化対策にも取り組むこととしており、平成28年度から老朽化緊急対策を行っているようですが、これはどういったものなのでしょうか。 教育施設課長  現在、耐震化工事の実施と併せて、屋上の防水などの老朽化対策工事も行っていますが、耐震化が必要ない学校におきましても、老朽化が進んでいる箇所があるため、特に緊急性が高く、大規模な対応が必要なものにつきましては、老朽化緊急対策として、第1期で取り組んでいくこととしています。 杉本委員  老朽化対策は、44校50箇所で実施すると書いてありますが、具体的にはどういった工事なのですか。 教育施設課長  今年度に工事を行っている50箇所のうちの約半分は、校舎棟や体育館の屋上防水を全面改修するものでございます。そのほか、外壁改修や、設備関連では消防設備、空調設備、受変電設備などの改修を実施しております。 杉本委員  次に、トイレの環境改善についてですが、新まなびや計画第1期で、全ての学校で、学校ごとに、第2期までに400棟を整備するとのことですが、この考え方についてお答えください。 教育施設課長  トイレ整備についての基本的な考え方として、その効果が多くの学校でできるだけ早期に表れるようにしたいと考えております。そのため、学校単位でトイレ整備の執行を進めていくのではなく、各学校に1棟ずつ先行して整備するなど、棟単位で進めていきたいと考えております。  こうした進め方で、新まなびや計画の第1期、平成31年度末までには、各学校で1棟以上、そして第2期の平成35年度末までには、全ての校舎棟でトイレ整備を完了するように取り組んでまいります。 杉本委員  平成29年度は30校30棟で工事を行うということですが、平成31年度までに全ての学校において校単位で整備を行うのであれば、規模が小さいと思うのですが、どうですか。 教育施設課長  トイレ整備の対象は、約140校、400棟と見込んでおり、来年度はそのうち単年度で整備することが可能な30棟について改修工事を実施する予定でございます。  あわせて、単年度での整備が難しい、比較的大規模な改修工事の実施に向けて、45棟程度の設計を行う予定です。このように単年度で整備するものと2箇年で整備するものとを組み合わせて取り組む試みで、平成31年度末までに対象の140校において整備を進めていきたいと考えております。 杉本委員  計画にのっとって、予定どおり環境整備をしていただきたいと思います。  社会をつくっていくためには、教育が一番大事ですし、教育は環境をしっかり整えて行うことがとても大事です。そういったところから、新たな人材も発掘されてくるのです。動物も大事ですが、人間の方がもっと大事ですから、是非しっかりと取り組んでいただきますようお願いいたします。  あわせて、まなびや基金についてお聞かせいただきたいと思います。この基金の設置経緯、仕組みをお聞かせください。 教育局財務課長  教育施設の整備は、多額の財源を必要とします。また、卒業生などから、母校の教育環境の充実に高い関心が寄せられており、施設整備を目的とした寄附を行いたいとの声も寄せられておりました。そうした中、施設整備は複数年にわたる場合があることから、寄せられた寄附を適正に管理する制度を構築するため、平成21年度にまなびや基金条例に基づいて創設しております。寄せられた寄附金は、一旦この基金に積み立て、施設整備の進展に応じて取り崩すこととしております。  また、まなびや基金への寄附の特徴として、例えば寄附者の母校など、整備を行う学校などを指定することができる仕組みも整えております。 杉本委員  非常に結構なことだと思います。私も、自分の出身校に寄附できるのなら、寄附したいという気持ちがあります。学校の創立何周年といった節目に、卒業生が寄附するなどして、その学校を良くしたいという思いは、みんな持っていると思うのです。ですから、この基金はこれから是非続けていただきたいと思うのですが、全体的に寄附が少ないと思うのですが、いかがでしょうか。 教育局財務課長  まなびや基金につきましては、毎年1億円程度の寄附を頂いております。私どもにとって非常に有用な財源であり、多額の御寄附を頂いているという認識を持っています。また、中には、財団法人解散するに当たり、神奈川の教育の向上のために使ってほしいということで、一度に4億円にも上る寄附を頂いたこともありました。そういった意味では、基金としての実は上げているのではないかと考えております。 杉本委員  その法人による4億円の寄附については、自分の出身校に寄附するというわけではないと思いますが、どのように活用したのですか。 教育局財務課長  今申し上げた4億円につきましては、当然、学校の指定はございません。神奈川の教育のために使ってほしいということで、まなびや基金に寄附を頂きました。これにつきましては、平成25年度から全高校への空調の導入を行っており、その財源の一部として活用させていただいております。 杉本委員  そういった篤志家もいるわけです。純粋に教育に対して寄附を頂いている状況の中で、恋するフォーチュンクッキーのまなびや基金バージョンなどというものをやっていて、真剣に考えているのかと、私はつくづく思うのです。寄附してくださる方の方がよほど真剣に教育のことを考えているのではないかと思うのです。どうも、県は遊びでやっているような気がしてならないのですが、その辺をどのように思いますか。 教育局財務課長  厳しい御批評を頂きましたが、恋するフォーチュンクッキーまなびや基金バージョンについて、少々御紹介したいと思うのですが、これは生徒自身が、まなびや基金に寄附を頂いた方に、何らかの形で感謝の気持ちを表したいという希望があり、自ら出演して、踊りを踊ったという作成の経緯があると聞いてございます。また、作成に当たりましても、なるべく費用をかけずに、職員が自分たちで作成することを心掛け、編集費用として20万円はかかりましたが、手づくり感のあるものとなってございます。  また、御覧いただくとお分かりいただけると思いますが、生徒自身が本当に気持ち良く踊っていて、素直に感謝の気持ちが表された、見ている側も心が温かくなる内容となっています。これは、決して遊びでやっているわけではなく、そういった生徒の気持ちを酌んで作成したものでございますので、何とぞ御理解いただきたいと思います。 杉本委員  私も見せてもらいました。しかし、そういった気持ちは、学校の授業に真剣に取り組んだり、文化祭などの行事で地域の方に披露すれば十分なのではないかと思います。もう少し真剣に考えていただいた方がいいのではないでしょうか。  あわせて、この基金はふるさと納税の対象なのですよね。私は、非常にその点が気になっているわけです。ふるさと納税の対象となっている基金は、教育委員会だけではなく、九つあるのです。しかし、先日の県のたよりでは、まなびや基金だけが、3分の1ぐらいのスペースをとって掲載されており、残りの八つは横並びで書かれていました。これはどういった意味があるのでしょうか。県民も疑問に感じるのではないでしょうか。この基金がふるさと納税の対象となっていることをどのように思いますか。 教育局財務課長  ふるさと納税は、税制度の一種ですので、そうしたことをきっかけにまなびや基金にも御寄附を頂けるというのは、非常にありがたいことだと思っております。また、一方では、総務省からふるさと納税は過熱気味だという指摘もありますので、その辺につきましては、今後、注意しながら見守っていかなければならないと考えております。 杉本委員  私は、先日の本会議で、別の基金に関する質問の中で話しましたが、神奈川県外から寄附を募るのならば、理解できます。しかし、神奈川県で募った場合、所得税や住民税の控除対象となってしまうのです。基金への寄附を募るためなら税収が減っても良いという考え方は、間違っているのではないかと思います。また、その影響は、県だけではなく、県内33市町村にも及びます。そのようなことを、県が率先して行っていいのかということを、私は申し上げておきたいのです。  県外の方に寄附を頂くのは構わないと思います。しかし、県のたよりの掲載を見ても、県外の方に寄附をお願いしているようには見えないわけです。県民に寄附をお願いしているようにしか見えないのですよ。  ふるさと納税を活用していくのならば、そういった点に疑問がありますし、あわせて、本県の場合、返礼品などは出すべきではないと考えます。総務省が過熱気味だと指摘しているようですが、そのとおりだと思います。全国的に過熱気味になっているのです。ですから、そういったことを踏まえて、もう一度、まなびや基金についてお考えいただきたいと思うのです。この件については、御答弁いただかなくて結構です。  最後に御意見だけ申し上げておきたいと思います。今年度から、教育委員会制度で教育長の立場が変わりました。今の教育委員会における教育長の立場というのは、県における知事と同じような立場です。いろいろな場面で、神奈川らしさと言われますが、神奈川らしさを出すならば、少なくとも教育委員会教育長のカラーをしっかり出していただきたいと思います。誰にはばかることなく、神奈川県の教育界の在り方をしっかりと打ち出していただくことが大事ですし、私の印象では、その中からは、恋するフォーチュンクッキーまなびや基金バージョンなどという発想は出てこないのではないかと思います。まなびや基金に限らず、全ての面において、本当に神奈川らしさを出すのならば、神奈川県にとって教育とは何か、神奈川県の教育とは何かということをしっかりと考えていただくことを要望したいと思いますが、その点について何かお考えはありますか。 教育長  まなびや基金を巡って、様々な観点から議論いただいたと思っております。  教育長の色というお話ですが、当然、教育長という法的に決められた職務はございます。そこには、教育基本法に基づく様々な制約というものもございます。しかし、その中で、施策をどのように考えていくのか、何を実現していくのかといったことは、その時々の教育長、あるいは教育委員会職員の様々な思いや考えが、必ず生かされるものと思っております。  私が教育長に就任して3年目になりますが、少なくとも私は、この3年間、遅れてきた教育環境の整備にまい進してきました。そのために、知事とかなり厳しい予算の調整も行ってきました。そういった中で、私自身としては、教育長になったときに、教育委員会の守るべきところは守りつつ、新たな制度によって付加された部分については、最大限に活用していきたいと思っております。 杉本委員  大いに期待しておりますので、よろしくお願いいたします。以上で私の質問を終わります。 国吉委員  2件ほど質問させていただきます。
     まず、2月28日の常任委員会で、小田原市立の小学校において、組合資料、参議院議員のチラシを保護者に渡すよう児童に配った事案について指摘をさせていただきました。教育長からはその場で、保護者や県民に、学校における政治的中立性に疑念を抱かせる結果になったことについて、極めて遺憾なことと認識しているとの答弁がありました。さらに、この件についての県議会の意見や指摘を、市の教育委員会に伝えていただきたいと申し上げたところ、県教育委員会として了解した、お伝えするとの答弁がありました。そこで、当常任委員会での議論を受け、県教育委員会としてどのような対応を行ったのか、お伺いしたいと思います。  一点目でありますが、今回の事案は、教職員組合文書管理にも問題があったと思いますが、職員団体に対して、どのようにお話をされたのか、また、職員団体としてどのように受け止められたのか、その点についてお伺いしたいと思います。 行政部長  今回の事案が発覚した後、すぐに当該教職員組合役員を呼び出し、誤配付に至ったことはまことに遺憾であり、政治的中立性の確保等、法令を遵守し、職員団体の活動を行うよう伝えました。  さらに、前回の2月28日の当常任委員会後に、組合役員に対し、政治的中立性、文書管理に関する当常任委員会の議論を伝え、今後、二度とこのようなことが発生しないよう注意いたしました。  これに対して組合から、今回の事態が発生したことは大変申しわけなく、組合員に対して注意を喚起し、今回の事案の原因の一つは文書管理の不徹底にあるとして、再発防止のため、組合員の配付物につきましては、それが職員団体の配付物であることが分かるように専用の封筒等を用いるなど、二度と事故が発生しないように工夫するとの報告もございました。 国吉委員  前回の質疑の中で申し上げた意見や指摘を、小田原市教育委員会にはどのようにお伝えいただいたのでしょうか。また、小田原市教育委員会はどのように受け止めたのでしょうか。 行政部長  先週の3月3日に、私が小田原市教育委員会を所管している県西教育事務所に出向き、同事務所に小田原市教育委員会部長、課長に来ていただき、先日の当常任委員会での意見や教育長の認識も含めて、お話をいたしました。特にお話ししたのは、当常任委員会からの御指摘として、今回のことが本当に誤配付であったのか疑念を持たれていること、本件で配付された文書が極めて政治的色彩の強い、中立性を揺るがすものであったにもかかわらず、非常勤の教員に対する、一番軽い口頭注意のみしか行われていないという意見があったことでございました。これについてしっかりお伝えしました。また、文書管理につきましては、組合活動と学校教育活動の文書整理、ハード、ソフト両面をしっかりと整えていただきたいという意見を伝えました。さらに、当常任委員会での教育長の認識として、今回の事態については、政治的中立性に疑念を抱かせる行為であるということも伝えております。  これに対して、小田原市教育委員会としては、今回の事態を招いたことは大変申しわけないということで、今後、二度とこのようなことがないよう、指導の徹底を図るというお話がありました。 国吉委員  小田原市教育委員会と職員組合の対応について御報告がありましたが、今回の事案は、政治的中立を揺るがす事案と受け取られても致し方ないという側面もあると思います。こうした一連の状況に対して、県教育委員会の責任者である教育長として、今後どのように対応していかれるのか伺いたいと思います。 教育長  前回の御答弁の中で、極めて遺憾なことと、私の認識を述べさせていただきました。二度とこのような事態を生じさせないためにはどうすればいいのか、それには、教育に携わる一人一人が、政治的中立性の重さ、そして、教育とはどのようなものかという基本的な部分についての認識をしっかり持つことが何よりも大切なことだと思っております。  単に言葉としての政治的中立性ではなく、その言葉に込められた意味をしっかりと理解することで、政治的中立性というものを自分のものにしていくことができるのだろうと思っております。  そのためには、しっかりと研修を行っていくことが必要だと思います。教育基本法の関係などは、初任の研修や、新任の教頭への研修など、折に触れて行いますが、例えば、5年目研修や10年目研修など、様々な研修の機会にもう一度原点に戻って、自分が教員を志望して教壇に立ったときの原点に戻って、一人一人がしっかりと自覚をしていくことが大事だと思っております。総合教育センター、あるいは4教育事務所の研修等を通じて、その部分を具体化してまいりたいと考えております。  また、何よりも必要なことは、私ども教育委員会の職員を含む全ての教育に携わる人間が、公教育、学校が、県民の信頼の上に成り立っているということに、もう一度思いを致さなければならないと思っておりますので、そうした点につきましては、市町村教育長を集めた会議や学校長会議で、私自身から徹底してまいりたいと思っております。 国吉委員  今回の事案は、教育の基礎基本、知る力、考える力、行動する力、基本を育成する教育現場で発生したことが残念なことであります。まして、主権者教育を進めようとしている高等学校教育だけではなく、準備段階として基本的なことを教えている教育活動の現場である、学校の教育現場でこのようなことが発生したということは、本当に残念なことであります。  教員の自覚、あるいは認識が不足していると言わざるを得ない状況であろうかと思っております。二度とこのようなことがないように、県教育委員会として、市町村教育委員会や県立諸学校の学校長等を通じて、教員への指導の徹底をお願いいたします。  次に、民俗芸能の記録保存についてお伺いいたします。民俗芸能の記録保存については、昨年末の第3回定例会の当常任委員会でも質問させていただきました。民俗芸能の保存、地域歴史、文化を後世に伝えていくためにも、記録保存のために調査を開始すべきだと申し上げました。その後、どのような対応が行われているのか、大変気になっています。そこで、何点かお伺いしたいと思います。  まず、先の当常任委員会において、今年度中に記録保存調査の大きな方向性を見出していきたいという、答弁があったと記憶しております。何を、どのように調査すればよいのかなどについて、一歩進めるために、様々な関係者から意見を聞いていきたいということでしたが、関係者からどのような意見を聞いたのでしょうか。状況についてまずお聞きしたいと思います。 文化遺産課長  これまでに神奈川県民俗芸能保存協会、市町村、民俗芸能関係の専門家や文化庁の担当職員などから意見を伺ってまいりました。それらの方からはいずれも、記録保存調査を行うことは民俗芸能の継承や復活に有効であるとの御意見を頂きました。また、神奈川県民俗芸能保存協会や専門家からは、映像記録は必須であるとの御意見を頂いたところでございます。 国吉委員  県内の各市町村から、民俗芸能を巡る状況、影響、記録保存についても意見を聞くとのことでしたが、その結果、市町村からどのような意見を聞いておられるのかお伺いします。 文化遺産課長  記録保存調査を行うに当たりましては、市町村と連携した取組が不可欠と考えております。そこで、市町村に対しましては、2度の課長会議で趣旨説明と意見交換を行い、アンケート調査も行いました。その結果、記録保存調査の必要性を御理解いただきましたが、実施に当たって、県とどのように役割分担を行うのかといった声も頂いたところでございます。今後、更に意見を聞きながら検討を進めてまいりたいと考えています。  なお、アンケート結果につきましては、半数以上の市町が民俗芸能に関する何らかの調査を過去に実施しており、その調査結果は、今後の調査の際に貴重な資料として活用できるものと考えております。また、3分の1程度の市町村で記録保存を進め、保存したいと考えている民俗芸能があることも分かりましたので、調査の優先度を検討していく際には、それらを参考にしたいと考えております。 国吉委員  現場の状況を具体的に把握しているのは、市町村だと思います。それを連携させていくというか、何が必要なのか、どのような課題があるのか、どういった取組が必要なのかといったことについて、今後とも、県に情報収集や体系化について御努力いただきたいと思いますが、記録保存調査の最終的な目標をどのように考えているのか、お伺いします。 文化遺産課長  民俗芸能は、日常の習俗や信仰等と密接な関係を持ち、地域の方の地道な努力に支えられてまいりました。しかし、生活様式や価値観、社会構造の急激な変化のため、各地域の民俗芸能では内容を変更せざるを得なくなったり、後継者不足など厳しい状況が続いております。そうした状況の中で、記録保存調査の最終的な目標は、どのように踊り、歌うのか、それにどのような意味が込められているのかなど、先人たちが受け継いできた民俗芸能について、映像も含めた記録保存を一つ一つ行うことで、住民に民俗芸能や地域に対しての理解、郷土愛を深めていただき、後世に伝えていくことにあると考えております。  県教育委員会としましては、そこに向けて様々な課題はあろうかと思いますが、来年度から大きな方針として、記録保存調査を開始する予定でございます。 国吉委員  目標を設定することは必要なことだと思いますが、その目標に対して、ロードマップをどのようにつくっていくのか、どのような手順とするのか、どのようにスケジュールを管理していくのかというのは、大きな問題だと思います。今後、具体的に詰めていただきたいと思いますが、当面、来年度は、記録保存調査についてどのような取組をしていくつもりなのでしょうか。平成29年予算案について御説明もありましたが、予算措置はどうなっているのか、その辺についてもお伺いします。 文化遺産課長  委員御指摘のとおり、この調査は、市町村や関係団体などが連携して、腰を据えて取り組んでいかなければ、しっかりとした記録保存等をつくることができないため、相当な期間を要することが想定されております。そこで、しっかりと方針を固めて取組を進める必要がございますので、平成29年度は、学識経験者や市町村をメンバーに加えた検討体制を整え、記録保存調査全体の方針を取りまとめたいと考えております。その中で、記録保存を行うべき対象の選定方法や、個々の民俗芸能を調査する際の体制等について検討していく予定でございます。そのため、平成29年度当初予算では、その経費として学識経験者への謝金123万円を計上させていただいております。 国吉委員  地域によっては、文化財の存続そのものが危ぶまれており、このまま放置すればなくなってしまう、潰れてしまうといった民俗芸能もあると思うのです。できるだけ早く記録保存に着手していただきたいと思いますが、そのための具体的な調査を、いつ頃を目どに着手する考えなのか、見通しを伺いたいと思います。 文化遺産課長  民俗芸能につきましては、まず、市町村などを通じて活動状況を確認し、そうしたおそれがあるものについては、優先的に記録保存を行う必要があると考えております。  具体的に調査を開始するためには、先ほどの関係団体や市町村、文化庁等と様々な調整が必要でございますが、来年度は調査の全体的な方針を取りまとめる予定としておりますので、早ければ平成30年度中には着手できるよう取り組んでまいりたいと考えております。 国吉委員  要望を申し上げたいと思います。民俗芸能を後世に引き継いでいくのは、大変息の長い仕事になるかと思いますが、その際に重要なことは、県下市町村をまとめ上げ、状況を把握しながら、具体的に、計画的に作業を進めていくということであり、その上で県の役割は大変大きいと思うのです。まして、静岡県など隣接県との関係を含めて、文化財を保存管理し、伝えていくといった作業の中核を担うのは、県でなければできないと考えます。長い展望を持った大きな作業になろうかと思いますが、後継者がなく、若い引き継ぎ手がなくなってしまっているのです。私も木遣をやっておりますが、実際に若手がいないのです。若手といっても60代の後半なのです。60代の後半が様々な雑用をして、師匠に奉仕するのです。こうした状況であります。後継者不足という状況の中で、民俗芸能自体がなくなってしまうと、作業がストップしてしまうことも考えられますので、是非、市町村や団体協力して、一日も早く記録保存に着手するよう要望します。 田中(徳)委員  私からは、まず、確認させていただきます。  先週の当常任委員会で、県指定天然記念物である益田家のモチノキの無許可での伐採について質疑したところです。その際は、切られてしまったモチノキについて、これから樹木の診断をしていく予定であり、捜査中ということでした。そういった事態になってしまったことから、また伐採されてしまうのではないかという不安がありましたが、あれから1週間弱が経過したところで、その後の動きや経過などを確認させてください。 文化遺産課長  県指定天然記念物の益田家のモチノキに関するその後の状況でございますが、3月2日に所有者の関係者から、強風、地震、腐食による倒木のおそれがあることを理由に、伐採処分による現状変更をしたいとの、現状変更等許可申請書が提出されました。 田中(徳)委員  答えられる範囲で結構ですが、どういった方向に進んでいくのですか。 文化遺産課長  申請の審査に当たり、早急に樹木医による診断を行うこととしまして、現在、手続きを進めているところでございます。その診断結果等を踏まえ、許可申請の諾否を決定することとなります。 田中(徳)委員  先日の無許可での伐採から始まり、今回は現状変更の申請があったということで、神奈川県の所有者への対応が注目されていますので、厳正に対処いただくことを強く求めて、次の質問に移ります。  平成29年度の県立高等学校入学者選抜について伺います。  先日の本会議の我が会派の代表質問でも、新教育委員会制度における教育長としての1年間の総括を伺い、教育長と質疑を深めたところです。また、その答弁の中で、今年度、私が最も重要な課題として取り組んできた、誤りのない入学者選抜について、緊張感をもって対応するといったやりとりがなされました。  そこで、まず伺います。今回からマークシート方式が導入されましたが、受検番号等の基本的な部分で塗り潰しのミスがあった場合、その受検者の点数は、0点になってしまうのでしょうか。今回、そういったことがなかったかどうか、併せて確認いたします。 入学者選抜改善担当課長  今回初めてマークシート方式を取り入れるため、マークの塗り方等につきまして、事前にリーフレット等で中学生に周知し、中学校にも指導をお願いしてきたところではございますが、実際には、受検番号の塗り間違いがあったという報告を、各学校から受けております。受検番号欄ですが、先頭が0から始まり、9で終わるものに対してマークで塗る方式でございますが、先頭を1と勘違いして塗ってしまっていた、あるいは、塗る位置を1行ずらしてしまい、同じ行に二つマークしてしまっていたと思われる間違いがあったと聞いております。  実際には、受検番号にマークミスがあったまま読み取りを行いますと、読み取りに影響いたしますので、各教室で答案用紙を回収し、本部に持ち帰った際に、受検番号順に答案用紙が並んでいるか確認するとともに、マークが正しく塗られているかを本部で確認し、塗り間違いがありましたら、氏名と受検番号を確認しながら、管理職が受検番号のマーク部分だけを修正して、正しく、あるいは塗り直すことができるようにしたところでございます。  したがいまして、受検番号の塗り間違いで採点ができずに0点になるということはなかったと把握しております。 田中(徳)委員  採点のプロセスの中で、そういったマークシートの塗り潰し方に間違いがあったものの、しっかり対処していただき、その結果、0点になってしまった受検生はいなかったということであります。  しかし、実際にそういったトラブルがあったということですので、今回、マークシートの読取りについて、何か課題は見つかりましたか。また、平成30年度の入学者選抜をどのように行おうとしているのか、今後に向けてのお考えがあればお聞かせください。 入学者選抜改善担当課長  先ほど、今年度の採点では、受検者の受検番号の塗り間違い等があった場合、それに対する防止策は事前にとらせていただいておりました。  今回のマークシートの読取りにつきましては、平成28年9月の補正予算でお認めいただき、拠点で読取りを一括して行っております。読取りを一括で行うに当たりましては、実際の答案用紙をその拠点まで運搬するということがございました。今年度は、2日間をかけて読取りを行い、天候、運搬とも特に問題なく順調に進み、読取りは終わりましたが、運搬時のリスクがあり、それが課題と考えております。来年度以降は、各学校でOMRによる読取りができるように平成29年度当初予算に計上させていただいている状況でございます。 田中(徳)委員  マークシートの件は分かりました。  他方、記述式問題についてです。当委員会でも、記述式問題で採点誤りが発生したということで、どういった問題が出題されたのか確認しましたが、今年度の学力検査では、どういった部分で工夫されたのか伺います。 高校教育課長  記述式問題の採点誤りを防ぐ手段について、マークシートの導入により、選択式問題の採点時間を短縮し、記述式問題の採点に専念できるようにいたしました。その上で、作問上の工夫といたしまして、受検者に求める学力を十分に考慮して質を確保しつつ、分量を工夫したところでございます。具体的には、国語では、漢字の書取りを選択式にする、あるいは記述式問題を12問から6問に減らす、英語では8問から6問、社会科では8問から5問、理科では7問から5問といった形で、学力を読み取る部分は確保しつつ、分量を工夫させていただきました。 田中(徳)委員  そういった工夫をしていただいた中で、採点、点検方法には基本マニュアルがあるわけです。以前、採点ミスの再発防止、改善に当たって、基本マニュアルの見直しを行うということでしたが、具体的にどのような点検方法を示し、各学校は採点、点検を行ったのか伺います。 入学者選抜改善担当課長  入学者選抜の実施に係る基本マニュアルにつきましては、採点、点検業務について、詳細に手順を記載してございます。具体的には、記述式問題におきまして、系統1、系統2と、いわゆる2系統の目の採点を、それぞれ独立して行い、採点から点検、照合までを行っております。  記述式の問題につきましては、今回から、受検者の答案を読取り機に画像として読み取り、答案を一覧にして出力して採点いたしました。その際、系統1と系統2が混在しないように、答案の一覧を、系統1は白、系統2は黄色という形で用紙を分けて出力して作業もしております。また、採点と点検の見分けがつくように、採点者は青色のペンで採点しました。一方、点検者は赤色のペンを使用して点検し、訂正があれば、赤色のペンで修正、点検していきます。それぞれが終了したら、2系統を照合し、さらに、そごがあれば、確認をしながら採点を確定していくという、重層的な採点、点検方法を実施しました。 田中(徳)委員  今御説明いただいたような工夫をし、マニュアルの見直しをして、各学校にもそういった指示をされたということです。取組に当たっては、教育長が本会議場で述べられたように、最も重要な課題として、緊張感を持って臨んでいただいたということだと思います。  しかし、その教育長の気持ちを踏みにじるような単純ミスが、今回現場で起こりました。上矢部高校での検査時間の不足です。端的に言えば、テストにおいて終了時刻に至っていないのに、時間を管理する担当の人間が早く試験の時間を終了させてしまったということなのですが、なぜそのようなことが起きたのか、原因分析などは行われていますか。 高校教育課長  御指摘のように、御心配をお掛けするような事態を生じさせ、大変申し訳なく思っております。この事案につきましては、3月15日の数学の学力検査におきまして、美術科の2会場ある検査会場の一つで、検査終了時刻である12時20分の2分程前に、監督員が誤って検査の終了を受検者にアナウンスしてしまい、この会場の受検者のみ、解答する時間が不足したというものでございました。  原則として検査開始、終了時刻にはチャイムが鳴りますが、検査会場内の電波式の壁掛け時計が終了時刻を過ぎているのにもかかわらず、チャイムが鳴らなかったことから、検査時間が長くなってしまうと考え、監督が終了の合図をしたということでございます。時計は前日に時刻を合わせたということでございますが、その後に管理職が時計を確認したところ、2分進んでいたという報告を受けております。監督者が終了時刻にチャイムが鳴らないと気付いたときに、当該の会場単独で終了の判断をしてしまったことが、今回の事案を招いてしまった原因であると考えております。 田中(徳)委員  まず、そもそも見直しや改善策を盛り込むべき基本マニュアル存在しますが、これは検査時間の確保については触れているのでしょうか。 高校教育課長  検査時間につきましては、基本マニュアルではなく、各学校に配付しております、学力検査の実施上の注意に記載しており、その時間割に従ってチャイムが鳴り、全ての検査会場が同じ時間割で検査を行うようになってございます。時間割を遵守して検査を行うことにつきまして、校内において事前の徹底を図っていたということでございまして、当該高校のマニュアルにも記載されております。 田中(徳)委員  併せて伺いたいのが、今回のように、検査時間が早く切り上げられてしまったという事例は、過去にもあったのでしょうか。 高校教育課長  平成26年2月に行われた入学者選抜におきまして、検査時間が不足したという事態がございました。具体的には、検査会場の一つで、検査開始のチャイムまでに問題冊子及び解答用紙の配付が完了せず、検査開始に約3分の遅れが生じましたが、終了時刻を延長することなく定刻で検査を終了してしまったため、当該検査会場の受検者だけ解答する時間が3分程度不足してしまうということがございました。 田中(徳)委員  過去にもそういった事例があったということです。そういった中で、新たにあるわけではないのですが、受検生の皆さんは本当に真摯な気持ちで受検に取り組まれています。また、希望の学校に入学できるかどうかによって、その後の人生が変わってくるというのが、受検生にとっての試験の位置付けだと私は強く思うわけです。今回の件で、受検者に対してどのように対応をしたのか、また、今後再発防止にどのように取り組んでいくのか伺います。 高校教育課長  まず、受検者に対して、検査当日に当該検査会場で謝罪し、検査時間が不足したことで不利にならないよう選考を行うことをお伝えしました。また、検査終了後、同趣旨の書面を受検者及び保護者宛てに手渡しました。その後、選考につきましては、まず、本来の入学者選抜の選考基準に基づき、第一次選考、第二次選考を行い、募集定員である39名まで合格者を決定いたしました。そして、検査時間が不足した数学につきまして、美術科の全受検者の得点を満点として、その資料を用いて選考を行い、検査時間が不足した検査会場で合格となっていない受検者を対象として、最初に決定した合格者のラインに達している者について、追加で合格としました。  今後につきましては、検査時間不足は過去にもございましたので、前年度以前に行った事例の中に盛り込み、これまでも注意を喚起してきたところでございます。今後は、検査会場の時間がチャイムと合わなくなったときの対応や、不測の事態が発生したときに、他の教室や廊下担当と連絡をとってから対応することなど、単独で判断してしまわないようにマニュアル化し、監督者に徹底することで、再発防止を図ってまいりたいと考えております。 田中(徳)委員
     検査時間の不足の件について伺いました。  全体的な話に戻しますが、今回、様々な取組をした中で、採点ミスの再発防止について、現場からの声など、具体的に何か情報があればお教えいただきたいと思います。 高校教育課長  各学校では、校内で新たな基本マニュアルについての徹底的な研修を行い、教科ごとにシミュレーションを行ったと聞いております。その際、これまでと採点、点検方法が大きく異なったことから、戸惑いの声などが聞かれましたが、採点誤りを起こしてはならないという姿勢で事前準備に取り組んでまいりました。また、実際の採点を通して、2系統で採点、点検し、その後、照合して得点を確定させるという手法につきまして、照合時にミスを発見し、改めて再点検を行ったという例も耳にしており、誤りの防止に一定の効果があったものと考えております。  なお、記述式問題につきましては、受検者の回答が様々であることや、採点誤りをなくそうと各学校が一生懸命取り組んだ結果、記述式問題の採点、点検に相当な時間を要した学校もあり、在校生の教育活動に影響が出ている学校もあったと聞いておりますので、今後はそこが課題と考えております。 田中(徳)委員  現場の教職員からそのような声があったということですね。いろいろな話があると思います。これから3月いっぱいは、二次募集や分割による選抜試験などが行われるところもあると思います。まだ途中段階ですが、県教育委員会では、今回の入学者選抜をどのように捉えているのか伺います。 指導部長  昨年度の入学者選抜において採点誤りが判明したことから、原因を分析し、再発防止のため改善策を策定し、それらを着実に実行し、採点誤りをなくすことが、今年度の最大のテーマでございました。そうした中で、学力検査当日に検査時間不足という事案が起き、受検生に本当に申し訳なく、おわびいたします。  採点誤りがなければいいということではなく、適正な入学者選抜を実施することが我々の使命でございますので、二度と採点誤りが起こらないよう再発防止に努めてまいりたいと思います。  今回の入学者選抜につきましては、現時点では採点誤りの報告は受けておりません。また、受検者からの問合せにも、丁寧に対応しているところでございます。この間、教育委員会や学校、協議会が取り組んできたことは、一定の成果を出せたと考えております。  最終的に、採点誤りに係る再発防止改善策が実行できたかどうかについては、検証が必要であると考えております。今回の各学校の採点結果を、3月から4月にかけて、第三者委員会において検証し、その上で、検証結果を踏まえて、来年度以降の誤りのない入学者選抜につなげてまいりたいと思っています。 田中(徳)委員  要望いたします。これまで取り組んでいただいた、採点誤りの再発防止策に対する最終的な判断はこれからです。そのような状況で、一方で検査時間の不足という事態が発生しました。いろいろな課題も出てきたのではないかと感じております。特に、検査時間の確保については、マニュアルで取り扱うべきなのか、そのほかの方法で扱うべきなのか、また、現場の担当者にどのように伝達していくのか、どのように対応いただくのかというのが課題だと思っております。  そのことも含めて、過去には3分遅れてスタートした、今回のように2分早く終わってしまったといった事態があったわけです。例えば、これが同時に発生すれば、5分間ぐらい検査時間が短くなってしまうということもあるかもしれません。そうなれば、採点で調整していくしかありません。いくら採点ミスの再発防止に取り組んでも、こういったトラブルが発生してしまえば、点数で調整していくしかなく、結局、元の話に戻ってしまうわけです。ですから、是非その辺りは強く取り組んでいただくことを求め、この質問は終わります。 瀬戸委員  私からは、今年4月から県立高校改革も本格的にスタートすることから、普通科専門コースを解消して専門学科に改編する学校について、何点かお伺いしたいと思います。  まず、本県では、前回の改革より前から、普通科専門コースを設置してきましたが、なぜ普通科に専門コースを設置したのか、確認させてください。 県立高校改革担当課長  本県では、高校百校新設計画に基づき、県立高校の数を確保し、より多くの子供たちが高校教育を受けるようになりました。一方で、従来のような画一的な教育内容や教育方法を改善、工夫し、個性的で魅力のある、特色ある高校づくりに取り組むことが重要な課題となってまいりました。そこで、特色ある高校づくりを推進するために、普通科高校に国際系、芸術系、理数系などの専門コースを設置してきたものでございます。 瀬戸委員  全県に普通科コースを設置いただいたのですが、今回の改革では、なぜ、12校全ての普通科専門コースを解消することになったのでしょうか。 県立高校改革担当課長  専門コースにつきましては、県内全域に総合学科高校や新たな専門高校など、生徒一人一人の能力や適性、関心に応じた学校が設置されてきた中で、専門コースとしての特色ある分野と重なる教育内容を提供する高校もあり、専門コース設置校の特色が見えづらくなってきました。また、専門コースが学校全体の特色づくりに貢献しているものの、一般コースとの履修内容の違いが明確でない学校が存在することなど、専門性の高い教員の確保、育成などに課題がございました。  こうした中、平成26年6月に、学識経験者等で構成する県立高校改革推進検討協議会の報告において、専門コースについては、新たな専門学科高校や総合学科高校が設置拡大されたことから、専門教育としての教育内容の在り方や進路希望の実現等の視点から見直しを行い、専門学科普通科への改編を検討する必要があるとされました。  そこで、今回の県立高校改革におきまして、普通科専門コースを解消することとし、これまでの成果を学校全体の特色とすることとしました。また、白山高校など三つの高校につきましては、これまでの取組を生かした専門学科へ改編することといたしました。 瀬戸委員  現在の課題を解決するため、今回の改編を行うということですが、これまでの取組の成果をどのように捉えていますか。 県立高校改革担当課長  従来のような画一的な教育内容を工夫、改善し、普通科におきましても個性的で魅力のある学校づくりに取り組むという点で、成果を上げてきたと考えております。 瀬戸委員  普通科専門コースを解消して専門学科となる3校については、4月の改編に向けてどのように取り組んでいますか。 高校教育企画室長  専門コースから専門学科に改編します白山高校、上矢部高校、厚木北高校の3校につきましては、専門学科になることにより、専門的に学習する科目の単位数が25単位以上へと増加することになります。そこで、4月の改編に向け、設置計画に位置付けられた教育課程を踏まえ、充実した教育活動が展開できるよう、施設設備といった教育環境の整備を進めているところでございます。  例えば、美術科を設置する白山高校、上矢部高校におきましては、これからの時代に必要なグラフィック技術や映像メディアなどに対応した教室、機器の整備などに取り組みます。また、あわせて、スポーツ科学科を設置する厚木北高校におきましては、スポーツに関する授業や部活動の充実に向け、トレーニングルームの拡張や必要な設備の整備を進めていくよう取り組んでいるところでございます。 瀬戸委員  現在、施設整備に取り組んでいるということですが、4月開校に向けて準備はできているのですか。 高校教育企画室長  今回の施設関連の工事予算につきましても、そういったところにつきまして予算を計上させていただいております。 瀬戸委員  今お話しありました関連経費には、どのようなものがあるのですか。 高校教育企画室長  県立高校改革の施設整備工事関連費として、1億2,000万円を計上させていただいておりますが、その中で、例えば上矢部高校につきましては、日本画の施設の改修工事が入っていますし、ほかの学校につきましても、同じような形で教室の改修等が含まれております。 瀬戸委員  上矢部高校の日本画室やグラフィック室といったお話がありました。白山高校と上矢部高校は、美術コースから美術科に改編されますが、かなり充実されるのでしょうか。 高校教育企画室長  先ほどの3科につきまして、そういった形で充実させる予定です。  また、今回、上矢部高校、白山高校につきまして、特に美術関係がありますので、美術基礎的な内容、多様な題材の学習におきまして、2年で興味関心、自分の可能性につながるような科目の幅広い分野から選択し、3年で各専攻に分かれて、専門性の高い学習を行えるような教育課程としております。 瀬戸委員  厚木北高校はスポーツ学科に改編されるということですが、具体的にはどのように変わるのでしょうか。 高校教育企画室長  厚木北高校のスポーツ科学科におきましても、先ほどの専門学科と同様に、高度で専門的な学習を行うことは可能としております。例えば、生徒自らが運動機能や運動障害などのスポーツ科学における課題を見つけ、また、年間を通して研究を重ね、研究成果を発表するつくり、また大学等での研究授業への参加を通じて、生徒の研究をより充実させるという形で、スポーツについての科学的、専門的な理解及び高度な知識や技能の習得を目指した教育も展開されております。  また、学校の部活動と地域のスポーツ活動との交流を通し、地域スポーツの拠点となる学校づくりに取り組んでまいりたいと思っております。それにより、充実した体育、スポーツに関する科目の学習を踏まえ、生涯を通してスポーツの振興、発展の担い手を育成していきたいと思っております。 瀬戸委員  今の説明で、今回の高校改革で、普通科の専門コースから専門学科へ改編する高校の状況は大体理解できたのですが、商業農業、工業などの産業教育系の専門学科については、どのようにしていこうとお考えでしょうか。 県立高校改革担当課長  専門学科の改編ということですが、今回の県立高校改革Ⅰ期計画におきましては、平塚農業高校と平塚商業高校の再編、統合により、農業の分野と商業の分野を相互に学び、生産から加工、流通、販売までを総合的、かつ実践的に学べる仕組みを整えることといたしました。また、吉田島高校におきましては、学科改編により、農業に関する学科と生活科学科を併置することで、農業の分野と食の分野を相互に学び、生産から調理、消費や食育の視点を取り入れた学びを行うこととしております。  このように、Ⅰ期計画におきましては、他の産業分野の学科を相互に学ぶことができる教育活動を行うことにより、様々な産業で活躍できる人材の育成を図ることとしております。商業農業、工業などそれぞれの産業教育系の専門学科教育内容については、将来のスペシャリストや地域産業を担う人材の育成などの視点から、現在、県産業教育審議会で御審議いただいており、平成29年度に答申が出る予定でございます。今後は、この産業教育審議会の答申も踏まえ、検討を進めてまいりたいと考えております。 瀬戸委員  産業教育審議会の答申は、平成29年度の3月末に出ると理解してよろしいでしょうか。 高校教育課長  平成29年度中に答申が出る予定でございます。 瀬戸委員  平成29年度に普通科専門コースを解消して専門学科へ改編する学校の状況は理解できましたので、しっかりと進めていただければと思うのですが、今年4月から改編後の1期生が入学してくるので、遺漏のないように受入れ準備をしてもらいたいと思います。  また、今後も生徒や保護者のニーズをしっかりと把握し、専門教育や産業教育がより充実したものとなるよう、しっかり取り組んでいただくよう要望して、私の質問を終わります。 山口(ゆ)委員  小中一貫教育の推進についてお伺いいたします。小中一貫校の教育を推進するモデル地区の取組と、その成果と課題は、県全体で共有する必要があると考えています。そういった観点から、何点か質問させていただきます。  まず、確認ですが、小中一貫教育の狙いを教えていただきたいと思います。 子ども教育支援課長  本県として推進する小中一貫教育の狙いでございますが、主なものとして3点ございます。  一つは、小学校から中学校への進学において、新しい環境での学習や生活へ移行する段階で、不登校等の生徒指導上の諸課題につながっていく事態等、いわゆる中1ギャップの解消、改善を狙いとするものでございます。  次に、確かな学力の向上を目指し、9年間を見通した連続性のある教育課程を作成し、小中学校間で共通認識を持って授業の質の改善を狙いとするものでございます。  また、少子化への対策としまして、学校規模の確保や、年齢集団での相互交流の機会を設け、より多くの、多様な他者と触れ合う機会の確保を狙いとするもの等がございます。  このような共通の狙いを踏まえ、各市町村では、地域の実情に応じて、特に重点的な狙いを設定し、小中一貫教育を推進しているところでございます。 山口(ゆ)委員  先日、先行会派の質疑で、分離型や施設隣接型など、様々な形が出ていたようですが、現在県で推進しているモデル校の概要、また、それぞれの地域によって推進の順番が違うのでしょうが、県と市ではどういったスタンスで、今後モデル地区の取組を実施するのかお伺いいたします。 子ども教育支援課長  まず、現在本県で取り組んでいるモデル校の概要、形態でございます。一つ目の海老名市の有馬中学校区は、一つの中学校と三つの小学校からなっており、そのうちの一つの小学校中学校が隣接している隣接型、残りの二つの小学校は離れたところに立地している分離型でございます。二つ目の秦野市の北中学校区は、一つの中学校と一つの小学校が隣接しているモデルでございます。三つ目の箱根町の箱根中学校区は、一つの中学校と三つの小学校がそれぞれ離れて立地しているという分離型でございます。最後に真鶴町の真鶴中学校は、一つの中学校と一つの小学校の分離型でございます。  次に、それぞれのモデル校の狙いでございますが、それぞれの市町村教育委員会として、このモデルを通じて期待している効果はそれぞれ異なり、例えば、海老名市におきましては、中1ギャップの改善と学力の向上を期待される効果として掲げております。  また、秦野市においては、地域家庭との連携による学力の向上を最上位に掲げています。 山口(ゆ)委員  地域によって形が違い、具体的な課題も異なることを理解いたしました。  私の住む横浜市でも小中一貫教育を推進していると伺っておりますが、その取組の概要についてお伺いいたします。 子ども教育支援課長  横浜市における取組でございますが、平成21年度から横浜市全ての市立小中学校で、いわゆる横浜型の小中一貫教育を推進しており、中学校区を基本としたブロックごとに9年間で育てる子供像を共有し、小中学校の教員が協働して、児童・生徒指導や合同の授業研究などを行っていると承知しております。また、現在、義務教育学校として、霧が丘学園を設置しているといった状況でございます。 山口(ゆ)委員  霧が丘学園はどういった形になるのでしょうか。 子ども教育支援課長  霧が丘学園につきましては、国が定める義務教育学校ということで、小学校中学校9年間を通して一つの学校として設置されているものでございます。 山口(ゆ)委員  そうすると、横浜市の取組、いわゆる政令市の取組として県と違うのはどういった点なのか、分かりましたら教えていただけますか。 子ども教育支援課長  横浜市をはじめとした政令市における取組や、県教育委員会が進めるモデル校の取組についても、それぞれ学校を設置する各市町村教育委員会が、各地域の実情に応じて狙い等を定め、工夫を凝らした方法により、県が目指す小中一貫教育の取組を推進していると捉えております。 山口(ゆ)委員  それでは、形は違っていても、目指す方向性は同じと理解してよろしいのでしょうか。 子ども教育支援課長  委員お話しのとおりと考えております。 山口(ゆ)委員  それぞれの地域の事情によって、いろいろな形があろうかと思いますが、横浜市や川崎市といった政令市の教育委員会とは、具体的にどのように連携しているのでしょうか。 子ども教育支援課長
     政令市の教育委員会との連携でございますが、担当者が様々な情報交換をしながら取組を進めております。また、平成27年6月に発足しました小中一貫教育の在り方検討会議におきましては、県公聴会の代表として、横浜市や川崎市の小中学校の校長に会議に出席していただき、様々な情報の提供をお願いいたしました。  さらに、今後でございますが、政令市への視察等の取組を通じて、情報の共有を図り、お互いの取組を参考としながら、小中一貫教育を推進していきたいと考えております。 山口(ゆ)委員  それぞれの市町村、また政令市によって、いろいろなタイプがあるということが分かりましたが、それぞれの良い点を集めて、全県に広めていくことは言うまでもないのですが、どのように県教育委員会として広めていこうとされているのか、お考えを伺いたいと思います。 子ども教育支援課長  委員お話しのとおり、それぞれの地域が実情に合わせて推進している小中一貫教育の良い点を、全県に広めていくことは、大切と考えております。そこで、今後、新たに小中一貫教育に取り組もうとする地域や、小中の連携や地域との連携を推進しようとする地域の参考になるよう、モデル校の取組で得た成果を全県に発信し、小中一貫教育の考え方を更に広げていきたいと考えております。  そのため、今年度までのモデル校での取組を基に、その知見等を取りまとめた小中一貫教育の導入に関するガイドブックを作成しており、今後、県内の各学校、各市町村に配付していく予定でございます。 山口(ゆ)委員  そういったハンドブック等を配付し、是非、これから実施しようとしている市町村から、いろいろな意見を引き出していただきたいと思っています。どのような形であれ、9年間を一つの学校とみなしていくわけですから、市町村としては、飲み込むのに抵抗があると思いますので、市町村の方から、御意見を頂けるような内容にしていただきたいと思います。また、子供たちの目線でいろいろなことを考えていただき、各市町村の教育委員会をサポートしていただきたいと思います。  次に、私は、今回、何度も教育は人と申し上げており、かながわ教育ビジョンに基づく事業体系の中でも、かながわの人づくりを担う教職員の確保が大変重要な事業だと考えております。そのためにしっかりと予算を確保していかなければなりませんし、教職員の確保のための環境整備にも取り組む必要があると考えております。そういった観点から質問させていただきます。  まず、委員会資料の事業体系図に、かながわの人づくりを担う教職員の確保・育成の計画的な推進として、いくつか事業が記載されています。その中で、拡充される事業が三つあります。何を拡充されるのか、それぞれお伺いしたいと思います。 教職員人事課長  まず、教職大学院派遣事業がございます。これは、現職の教員を、専門職大学院の一つである教職大学院に研修派遣し、地域や学校における指導的役割を果たし得る教員として、確かな指導理論とすぐれた実践力、応用力を身に付け、県の教育行政における中核的な役割を担うことができる人材の育成を図るというものでございます。  来年度、横浜国立大学に新たに教職大学院が設置されることから、これまで玉川大学等に4人派遣してきたものに加え、横浜国立大学教職大学院に小中高、特別支援学校の4校種から各2人、計8人を派遣しようとするもので、その授業料等として、428万7,000円の増額をお願いしてございます。  次に、選考試験等関係費でございます。これは、神奈川県公立学校の教員採用候補者選考試験の実施に当たり、試験問題の作成や試験会場の借上げに要する経費でございます。これまで、教員採用試験の採点には、県の人事給与システム使用しておりましたが、同システムは昨年12月に稼働終了となりましたので、これまでと同様の採点方法を行うため、パッケージソフトをカスタマイズして対応することとし、その購入費として、来年度に限って、201万円の増額をお願いしております。 教育局管理担当課長  三つ目の教育課題研究等事業費でございますが、こちらは総合教育センターで教職員の研修や教育に関する調査研究を行うための経費でございます。来年度は、民間企業の経営戦略や人材育成を学ぶ、県立学校の校長を対象としたトップマネジメント研修を拡充するため、事業費全体として170余万円の拡充をお願いするものです。 山口(ゆ)委員  拡充の内容と費用は理解できました。冒頭で、教職員の確保のためには、環境の整備が必要であると申し上げましたが、知事部局では、来年度から職員の育児、介護と仕事の両立を支援し、ワークライフバランスの推進を図るため、テレワークを実施するということです。教育委員会でもテレワークが導入できれば、神奈川の教員確保のための環境整備になると思いますが、テレワークの導入には、どのような課題があるのか教えていただきたいと思います。 教職員企画課長  行政職員の在宅勤務、テレワークは、週2日以内の1日又は半日単位で、職員が自宅でパソコンを使って、様々な事務業務を行うことを想定しております。  しかし、教員は、授業や学習指導、生徒指導、部活動指導など、直接生徒と向き合う業務が勤務時間の中心を占めており、それ以外の業務でも、生徒の観点別学習状況の評価や成績処理など、校外への持出しが制限される個人情報に係わる業務が多いため、教員がこれらの業務以外でテレワークのためのまとまった時間を確保することは困難であると考えます。  したがいまして、教員が行政職員と同様の形態のテレワークを行うことは、現状では困難ではないかと思います。 山口(ゆ)委員  お考えはごもっともだと思いますが、できる限り、いろいろなことをゼロベースで考えていただきたいと思います。  次に、環境整備という観点から、育児休業について伺いたいと思います。県立学校と市町村立学校それぞれの、育児休業の取得状況をお伺いいたします。 教職員人事課長  3年間の推移で申し上げますと、平成25年度は、県立学校が218人、市町村立学校が731人、平成26年度は、県立学校が266人、市町村学校が779人、平成27年度は、県立学校295人、市町村立学校870人となっております。 山口(ゆ)委員  市町村立学校の育児休業者が多いのは、女性教員が多いためと推測しますが、県立学校における男性教員の育児休業の取得状況はどのようになっていますか。 教職員人事課長  県立学校で育児休業を取得した男性教員は、平成25年度は、先ほど申し上げた218人のうちの5人、取得率は2.3%、26年度は、266人のうちの5人、取得率は2.9%、27年度は、295人のうちの2人、取得率は0.7%となってございます。 山口(ゆ)委員  年々下がっているようですが、これをどのように捉えていますか。 教職員人事課長  男性教員の育児取得率が年々下がっているのは、育児休業の取得者数が増えている一方、男性職員の取得者が増えていないため、相対的に取得率が下がっているという状況です。 山口(ゆ)委員  そのような育児休業の取得状況では、神奈川で教師になりたい思う男性は、なかなか増えないのではないかという懸念があります。先ほど、拡充した事業をお伺いしましたが、どんなに事業を拡充して環境を整備しても、教師になろうという人が増えてくれなければ、優秀な教員を確保できないと思います。ですから、テレワークも含めて様々な方法を検討いただき、男性の育児休業の取得率を引き上げていただき、来年度の教員採用試験の際、受検者に、神奈川は子育てに有利である、ここで働きたいと思ってもらえる政策をお願いいたします。  最後に、県立高校改革について伺います。言うまでもなく、県立高校改革は主要施策のトップと理解いたします。この県立高校改革も、多くの県民に知っていただくことが非常に重要だと思いますので、今回質問をさせていただきます。  確認ですが、来年度の予算の総額と、県立高校改革を広く県民に周知していただくための予算額を、併せてお伺いいたします。 県立高校改革担当課長  まず、来年度予算案における県立高校改革に係る費用の総額でございますが、24億4,100余万円となってございます。  次に、県立高校改革の計画そのものの周知、広報などを行う予算といたしまして、236万余円を計上してございます。また、県立高校改革のそれぞれの取組の内容を周知、広報するための予算としましては、例えば、インクルーシブ教育を普及、啓発するために開催いたしますインクルーシブ教育推進フォーラムの開催経費や、普及啓発リーフレットの印刷経費、国際バカロレア認定推進校の取組を広くお知らせするためのパンフレットの印刷経費などがございます。 山口(ゆ)委員  全てを合わせても、24億数千万円の中の割合から見ると非常に少ない額だと思うのですが、これは、県立高校改革の県民への周知はもう十分行われているという考えから、こういった予算立てになったのでしょうか。 県立高校改革担当課長  一昨年の12月に、県立高校改革実施計画案が提出され、議会等でも議論いただき、計画案の公表直後に、中学校長会や生徒、保護者に対し、説明会等で御説明させていただいております。  また、県立高校改革に当たりましては、まず、生徒、保護者に周知、広報し、続いて、県民にも広く周知、広報する必要があると考え、これまで取組を進めてきたことから、既に、ある程度周知されていると考えております。 山口(ゆ)委員  ひとまず、そのお答えは置かせていただいて、別の質問をさせていただきます。  今年度も、全公立展を開催されたと思うのですが、その中ではどのような周知、広報活動を行われたのでしょうか。また、このイベントには、小さな子供から高齢者までいろいろな方がいらっしゃると思うのですが、生徒や保護者からはどのような反応があったのか、教えていただきたいと思います。 県立高校改革担当課長  まず、全公立展における広報活動でございますが、各学校の紹介ブースと並びまして、県立高校改革の専用ブースを設け、県立高校改革の概要を掲示するなどして、広報、周知に努めました。また、リーフレット、県立高校が変わりますを配付いたしまして、来場された中学生や保護者などからの質問や相談にも対応しております。  全公立展での県立高校改革についての生徒や保護者の反応ですが、主なものといたしまして、県立高校は一体どのように変わるのかといった、改革の内容に関するものや、いつから高校が変わるのかといった、改編の時期に関するお問合せがございました。また、インクルーシブ教育について知りたいというお問合せも多数ございました。 山口(ゆ)委員  県立高校改革を推進するに当たって、まず、生徒や保護者への周知を中心に進めていくというお話ですが、今後、そうした方々のニーズをどのように把握していくのでしょうか。 県立高校改革担当課長  まず、これまでの取組についてお話しいたします。県教育委員会では毎年10月に、県内の公立中学校等の卒業予定者に対し、進路希望調査を実施いたしております。この調査は、翌年に卒業予定の中学3年生一人一人に対してアンケート調査を行い、高校への進学希望や就職希望など、それぞれの進路希望の状況を調査し、集計を行っております。この調査におきましては、各高校の希望者が把握できますので、全日制や定時制、普通科や専門学科など、県立高校のタイプごとの中学生のニーズを把握でき、経年の希望者の動向も見ることができます。これにより中学生のニーズの変化を捉えることが可能ですので、県立高校改革の推進にも活用しているところでございます。  また、今年度も、このニーズ調査、アンケート調査を実施していきたいと考えております。 山口(ゆ)委員  中学3年生を対象にしたアンケートも有用だと思いますし、それぞれの中学生がどの高校に進学したいのかを把握することも必要かもしれませんが、私は、自分がどういった方向に進むのか、自分の人生をどのように組み立てていくかということが、高校改革の根本だと思っております。そのためにも、中学3年を対象にしたアンケートというのは、どういった進路を望んでいるのかを確認するものであるべきだと思います。予算をとって、中学1年生、いわゆる中学生ギャップと言われるときにこそ、これからの自分の人生に思いを寄せるためにも、神奈川県の教育はこのように変化するのだと、こういった調査が必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 県立高校改革担当課長  今のお話ですと、中学1年生の段階でアンケートを実施するということでございますが、中学1年生の段階ですと、自分の中学校の近隣の高校のことや、その高校でどのような部活動が盛んなのかといった情報はある程度分かっていると思いますが、例えば、普通科と総合学科の違いや、専門学科ではどういったことを学んでいるのかといった、高校のタイプ別の内容を理解している生徒は少ないと考えます。中学1年生でのアンケートということになりますと、県立高校に対する理解が進まない中での実施になりますので、実際の進路動向につながる生徒のニーズ把握という点では、調査目的を達成できるかどうか難しいのではないかと考えております。  一方で、中学生の早い段階から、県立高校について理解してもらうことは非常に大切だと思いますし、将来の自身の進路として県立高校を考えてもらうことについては、早すぎるということはないと思います。今年も6月の全公立展を皮切りに、各地区での合同説明会、各高校における学校説明会などが開催されますので、様々な機会を活用して、中学生全体に対する周知を図ってまいります。 山口(ゆ)委員  高校改革という言葉は知っていても、インクルーシブ教育の内容はよく分からないという横浜市民の声をよく聞きます。ですから、私は、何をもって高校改革なのかと、ある会合で逆に聞いてみたところ、高校が減るという答えしか返ってきませんでした。非常に残念なことです。  ですから、中学生やその保護者に知っていただくのも重要ですが、県民に神奈川の教育とはどういったものかということを知っていただく、特に、県立高校改革は、いの一番の、一丁目一番地の政策です。そういったことを念頭において、より多くの意見を集約していただきたいと思います。以上で私の質問を終わります。 西村委員  私からは、まず、がん教育の推進について伺っていきたいと思います。  国民の2人に1人ががんに罹患し、3人に1人ががんで亡くなっており、神奈川県でも同じ状況にあります。こういった状況を打破するために、がん対策基本法成立、施行されて10年を迎えます。また、がん対策基本法の中で、がんに関する教育の推進が、条例で新たに加えられ、本県では、既にこの条例に基づいて、児童・生徒に対するがん教育が進められていることは承知しているところですが、全国的な本格実施は平成29年度であることを受け、本県におけるこれまでのがん教育の取組と今後の推進に当たっての考え方について伺いたいと思います。  まず、県教育委員会におけるがん教育の推進について、基本的な考え方とこれまでの取組について伺います。 保健体育課長  本県では、平成25年3月に策定した神奈川県がん対策推進計画の中に、がん教育の推進を位置付けております。また、その中で、全ての学校現場でがん教育を実施することを目指すとしております。こうしたことから、平成26年度から、国の委託事業であるがん教育総合支援事業を活用し、子供たちががんに対する正しい理解とがん患者に対する正しい認識、命の大切さに対する理解を深めることができるような取組を進めているところでございます。  具体的には、医師や専門家のアドバイスを基に、授業使用する教材を作成いたしました。この教材使用した中学校でのモデル授業を、平成26年度は、医師による授業という形で、3校で行い、27年度は、教員等による授業として10校で行いました。また、28年度は、20校の中学校で、教員等による授業を実施し、さらに、今年度は、5校の高校でモデル授業を展開いたしました。  また、指導する教員を対象とした研修を行うとともに、指導資料の作成にも随時取り組んでいるところでございます。 西村委員  今年度に実施したモデル授業に対する、生徒や教員の反応を伺います。 保健体育課長  まず、生徒からは、授業で学んだことを生かし、生活習慣が乱れないように予防したい、家族に検診を受けるように呼び掛ける、がんについて、治らない、怖いといったイメージがなくなったなどといった感想が寄せております。また、教員につきましては、授業で命の大切さを使える機会は少ないので、良い機会だった。生徒が家族のためにできる予防法などを前向きに考えてくれた、生徒には、授業で学んだことを生かして、助け合える人になってほしいといった感想を頂いております。  いずれにしましても、モデル事業の成果について、教師自身も一定の手応えを感じているものと思っております。 西村委員  先ほど医師に御意見を伺って教材を作成したというお話がありました。この教材は、全ての生徒に配付されているのですか。 保健体育課長  現在、ホームページ等に電子ファイルが掲載されており、それぞれの教員が教材をアレンジし、授業の中で使っている状況です。 西村委員  先ほど、命について考える、検診について御家族に進言するといった感想があったことを思うと、子供たちが1冊ずつ家に持ち帰ることにも、意味があるのではないかと思いますので、そういった御配慮をお願いします。  また、医師による開催が3校、教員による開催が10校という報告がありましたが、医師やがん経験者などの外部講師の活用が必要だと考えますが、その点はいかがでしょうか。 保健体育課長  国では、平成28年3月に、外部講師を用いたがん教育のガイドラインを公表しております。この中で、がんそのものの理解やがん患者に対する正しい理解を深めるためには、がんの専門家の活用が重要であるとされております。また、今年度に行った本県のモデル授業の中で、指導を行った教員自身や教員の身近な人ががん体験者であった授業も行われておりました。こうした授業は、生徒ががんについてより身近に考えることができ、自分の健康について真剣に考えるきっかけになったのではないかと考えております。 西村委員  外部講師の方々に活躍していただきたいと思うのですが、様々な課題もあると思うのです。一層活躍していただくためには、学校も活躍しやすい、外部講師を活用しやすい仕組みというのを構築していく必要があると思いますが、どのようにお考えでしょうか。 保健体育課長  今年度、事業を実施していただいた先生方と協議会の中で意見交換等をした中では、がんの専門家やがん経験者の外部講師を招いた学校もあり、かなり効果があったと伺っております。一方で、児童・生徒への教育指導に関しては、外部講師は専門家ではないので、外部講師を活用する際は、題材や内容について、事前に十分な協議、調整が必要になるという課題を頂いております。 西村委員  これまで3年間実施してきたがん教育の実施結果を踏まえて、今後どのように事業を展開していくのか伺います。 保健体育課長  これまでの3年間、教員がモデル事業をするという中で、学習教材や具体的な授業の進め方である指導案を蓄積してまいりました。また、国が、今年2月に、次期中学校学習指導要領案を公表し、保健体育科の項目に、がんについても取り扱うものとすると、記載されたところでございます。こうしたことを踏まえ、今後、がん教育の事業展開に当たりましては、より多くの教員が、がん教育の必要性を理解できるような研修を手厚く行ってまいりたいと思っております。また、授業内容がより充実するよう、これまでの事業成果を広く普及できるような仕組みづくりを進めてまいりたいと思っております。 西村委員  今、御答弁にありました学習指導要領が変更され、平成30年度から先行実施、33年度から全面施行されるということです。それに先駆けて対応していくものと受け取らせていただきました。  さて、がん教育について、いろいろと伺ってまいりましたが、外部講師の利点と課題が見えてきたかと思うのですが、がんの教育は、子供だけではなく、県民、国民の命に係わるものです。外部講師である医師の方ががん教育を実施した先行例として、埼玉県熊谷市では、がん経験者が全ての中学校でがん教育を実施した結果、3年間で5ないし7ポイント、がん検診の受診率がアップした、香川県宇多津町では、中学校1校ですが、がん教育の在り方に関する検討会の構成員で、神奈川県でも御指導いただいている、中川先生が授業された結果、保護者のがん検診の受診率が20%アップしたという、大きな効果が出ています。
     今後は、県の教育委員会が中心になって保健福祉局と連携して、医師会やがん拠点病院大学病院、あるいは学校医、保健所患者やがん経験者といった方々に御意見を頂き、あるいは参画していただいて、外部講師をリストアップすることが必要ではないかと思います。また、外部講師の方の研修も視野に入れて、実施していただきたいと思います。  既に京都府では、年間70件、医師とがん経験者が命のがん授業を展開されていて、大きな影響が広がっていると伺っています。  子供が正しい認識を持つだけではなく、家に帰って保護者や家族に話をする、その結果、がん検診の受診率が上がるというのは、教育委員会だけではなく、保健福祉局が目指していることでもあるので、しっかりと協力、連携して進めていただくようお願いして、この質問を終わります。  さて、先ほど、先行会派の質疑の中で、教育は人であるというお話がありましたが、私も、夜間中学の中で、よりきめ細かな対応をするためには、より一層の教員の配置、あるいはそれをサポートする人員の配置が必要だと考えます。また、部活動の話も出ました。様々な人員が教育現場の中にどれだけ入っていくのか、そして、その方が指導にどれだけの時間を割けるのかということが、大きな要因の一つだと思うのですが、そんな中で、加配定数の基礎定数化ということが、現在、国会で審議されています。改めてこちらを確認して、神奈川県の方向性などを伺っていきたいと思います。  学校の指導運営体制を強化するためには、教職員定数の充実が不可欠であると考えますが、国による教職員定数改善計画は、平成18年度以降策定されておりませんでした。この間、加配定数によって対応されてきたわけですが、今回、約10年ぶりに定数改善に向けて審議が進められ、いわゆる標準法の改正法案が審議されています。この加配定数の基礎定数化に伴う教職員定数の改善、中でも今回は、特に発達障害を視野に入れて、障害のある児童・生徒への通級による指導及び日本語能力に課題がある児童・生徒への指導といった部分を基礎定数に入れていこうとしているのですが、今回の通級指導や外国人児童・生徒指導教員の定数改善において、基礎定数化とはどういったことで、今後どういったスケジュールで展開されていくのでしょうか。 教職員人事課長  公立の小中学校の教職員定数につきましては、いわゆる標準法によって定められており、児童・生徒数に基づき自動的に算定される基礎定数、国の毎年度の予算の範囲内で特例的に措置される加配定数で構成されてございます。  これまで、通級指導や外国人児童・生徒指導に必要な教員につきましては、加配定数の枠組みの中で配置されておりましたが、平成29年度から基礎定数の枠組みにおいて配置することとし、通級指導については、対象児童・生徒13人に対して1人、外国人児童・生徒指導については、18人に対して1人、教員を配置することとしております。  しかし、基礎定数化に向けたスケジュールは、平成29年度から38年度までの10年間で、現在加配措置をされている定数を、基礎定数として暫時切り替えていくというものでございまして、平成29年度は、28年度の加配定数の約1割を基礎定数化することとされてございます。 西村委員  10年ぶりに改正されるということで、期待するところですが、10年をかけて3割が基礎定数化されていくという仕組みになるようです。しかし、背景としては、この10年を振り返ったときに、発達障害の児童が2.5倍、外国人児童・生徒が1.5倍に増加したという、現実の問題を受けたものと理解しております。それでは、この10年間、そういった課題が増えてきている中、県では、通級による指導や日本語能力に課題がある児童・生徒に係る教員の配置基準を、どのようにされてきたのか伺います。 教職員人事課長  県では、通級指導担当教員として、通級指導を必要とする児童・生徒10人に対して1人の教員を配置し、学校単位の上限としまして4人まで配置しております。  また、日本語指導が必要な外国人児童・生徒については、国際教室担当教員として、対象の児童・生徒が5人以上在籍する学校に1人、20人以上在籍する学校に2人を配置しているものでございます。  配置人員ですが、今年5月1日現在で、政令市を除き、通級指導教員192人、国際教室担当教員122人を配置してございます。 西村委員  説明を伺っていると、国の基準よりも、県の取組の方が各段に充実しているという印象を受けるのですが、いかがでしょうか。 教職員人事課長  通級指導教員につきまして、国が13人に1人を配置しているのに対し、本県では10人に1人を配置しています。また、国際教室担当教員につきましては、国が18人に1人を配置しているのに対し、本県では5人に1人を配置しています。単純に比較しますと、県の配置基準の方が、児童・生徒1人当たりの教員数を多く設定しておりますが、実は、県の配置基準は1校当たりの対象児童・生徒に対して教員を配置しています。一方で、国の配置基準は、県全体の通級指導や日本語指導の必要な児童・生徒に対する教員の配置数を定めております。  例えば、通級指導教員については、国の配置基準では、県からの対象児童・生徒を全て足して、合計13人となりますが、県の基準では、1校当たりの対象児童・生徒が10人を超えた場合、10人で割り、1人の配置となりますので、計算上は学校ごとに10人を超える部分は切り捨てられています。  また、そのほかの県の基準は4名を上限としてございますので、国の配置基準で算定しますと、現在の県の配置基準を上回る定員数が確保できるものと考えております。 西村委員  県として、今回の基礎定数化をどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。また、今後、どのように展開していこうと考えていらっしゃるのか伺います。 教職員人事課長  これまで県では、様々な教育課題に対応し、多様な教育を展開するため、地方が弾力的に定数配置をもらえるよう、加配定数の基礎定数化をはじめとしまして、教職員定数の充実について、毎年度、個別的提案として国に要望してまいりました。加配定数は、毎年度、国の予算折衝で人数が決まるため、計画的な配置が難しい状況にあります。今後、通級指導や日本語指導教員が必要な児童・生徒数は増加すると見込まれる中、今回、基礎定数化されたことにより、教職員の安定的、計画的な採用、研修、配置を行うことが可能になると考えています。  しかし、定数化されるだけでなく、実際に配置される特別通級指導や外国人児童・生徒の指導の教育に関する専門性を有する教員の育成に取り組んでいかなければならないと考えてございます。 西村委員  今、基礎定数化されることによって、安定的、計画的に採用ができ、また、人材の育成を行うことができるという、大きな利点があるということですね。このことを踏まえて、しっかりと対応していただけるものと期待しております。  また、これまでは加配という形で、県の取組として補充されてきた人員があると思いますが、基礎定数化された後も、予算を削ることなく、より拡充していただき、神奈川らしい教育を深めてもらいたいと思います。  多様な子供たち一人一人の状況に応じた教育を実現するためには、教職員定数の充実が不可欠です。今回の基礎定数化を受けて、様々な課題に対応した学校の指導、運営体制の充実に取り組んでいただけますよう要望して、私の質問を終わります。 大山委員  高校段階の通級指導教室についてお伺いいたします。先ほどの、国による加配定数の基礎定数化の話は、小中学校の通級指導に対して行われるものと聞いております。今回、県は、高校段階でも通級指導教室を配置してくださるということで、高校での通級指導を望んでいた方たちにとっては朗報だと考えます。しかし、安定して教員を確保するために、国に対して基礎定数化を要望していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 教職員人事課長  高校の通級指導の担当教員の配置につきましては、これまでに、国から具体的な通知はされていない状況ですが、平成28年3月にまとめられました、文部科学省の調査研究教育者会議の高等学校の通級指導による指導の制度化及び充実方策についてでは、通級による指導を担当する教員を確保するため、国は必要な教員定数の加配措置を行う必要があるとされており、今後、適切な加配措置の規模を検討することとされております。以上から、高校の通級を担当する教員については、国から加配措置が行われるものと思います。  しかし、まだ、そのために規模の検討も行われていない段階ですので、まずは基礎定数化を注視してまいりたいと考えてございます。 大山委員  続いて、三浦ふれあいの村の民間への貸付について伺います。先行会派からも質問がありましたが、三浦ふれあいの村の意義を教えてください。 子ども教育支援課長  三浦を含めたふれあいの村は、児童・生徒、青少年等が、自然の中での体験や人との交流を通じて、自立心、協調性等を育むふれあい活動を行うための施設として設置したものです。各学校において自然体験活動やふれあい教育活動等を実践するために有効な施設として、重要な役割を担っております。 大山委員  有効な役割を担っていることから、指定管理によって運営する方が望ましいと考えます。  今回の貸付には条件が付いており、報告資料によると、学校利用の確保や低廉な料金設定といった内容のようです。低廉というのは主観的な言い方ではないかと思いますが、こういった貸付条件は守ることはできるのでしょうか。また、条件を守るために、どのような対応を行っているのでしょうか。 子ども教育支援課長  民間団体への貸付に当たり、学校等による利用の場合の特別な利用料や優先的な活用を、条件として示してまいりたいと考えており、貸付先からの提案の中に、そういった料金等が示されてくると考えております。  また、貸付後についても、例えば、料金設定等の変更は、県と協議して行うといった条件を盛り込んでいきたいと考えております。 大山委員  これまでは、年間1億4,800万円の指定管理料を支払って委託していたということですが、指定管理料がなくなり、施設稼働率が5割程度ということになると、維持管理などで採算がとれるのか心配になるのですが、そういった心配から、貸付先が見つからなかった場合、どのように対応するのか教えてください。 子ども教育支援課長  貸付先における採算に関する御質問でございます。貸付に当たりまして、県としてはこれまでどおり、学校利用等については、低廉な利用料金で優先的に受け付けることを大前提としております。一方、三浦ふれあいの村は、海に面しているといった立地条件が非常に魅力的であることから、その立地を生かし、民間ならではの創意工夫や地域振興拠点の機能を新たに付加するなど、学校以外の利用者の集客により、一定の採算を確保することが可能であると考えております。  併せて、貸付先が安定して事業を運営していくために、塩害などの老朽化の著しい施設については、県が大規模改修を行いたいと考えていることから、民間事業者に手を挙げていただけるものと考えております。 大山委員  これから先どうなるか分からないのですが、一番安定的な運営は、これまでどおり指定管理料で運営していくことではないかと考えますので、財政負担は極力抑える必要もありますが、県の予算を優先的に振り向けていただきたいと考えております。  次の質問です。栄養教諭が増えたということで、中学校の給食について伺いたいと思います。食育ということでいえば、中学校給食を行うことが大変、中学校に限りませんが、給食を行うことは食育にとって有効だと思いますが、お考えをお聞かせください。 保健体育課長  子供のうちに食に関する正しい知識と健全な食生活を身に付けることは、大変重要なことであります。学校給食は、食に関する指導を効果的に進めるための重要な教材であると考えますが、学校における食育は、給食の時間のみならず、特別活動、関連する教科等において、全校共通の目標の下で、全教職員で取り組むことが必要と認識しております。 大山委員  以前、大阪を視察に行ったお話をしたかと思うのですが、大阪の中学校の給食実施率が全国最低だったときに、それではいけないということで、大阪府が、市町村を支える、給食導入のための補助金を出すことによって、本年度から93%近くの中学校が実施できることになったと聞いています。その際は、自校方式でやっている箕面の中学校に行ったのですが、そこで説明してくださったのが栄養士の方で、中学校給食が始まったことで、地場産の食材を使った給食の提供もでき、子供たちの食育として非常に効果的であるというお話をされていました。本県においても、中学校給食の実施に対する県民のニーズが出てきており、県内自治体や市長会から県に要望が出されていると聞きますが、どのような要望が寄せられているのでしょうか。 保健体育課長  現在、国の補助制度である、学校施設環境改善交付金の制度の拡充や、県による補助制度の創設についての要望を頂いております。 大山委員  昨年8月の県のたよりにも、6人に1人の子供が相対的貧困学校給食だけが食事の楽しみと書かれています。昨年の私どもの一般質問の中で、教育長が横浜市のことに触れ、配達弁当を導入していくという方針が示されているということだったのですが、横浜市の配達弁当の喫食率は把握されていますか。 保健体育課長  平成29年1月の月間喫食率で0.9%と報じられております。 大山委員  そういった仕組みをつくっても、100人に1人しか注文できていないのです。自分だけが注文しているのが嫌だという声もありますし、価格が高いという話もあります。  そんな中で、市町村の中から、県の制度の創出を求める声が出てきています。子供貧困対策としても、子供の毎日の食事のうちの1食として、おいしい給食を提供することに県が協力する、その姿勢を示すことが求められていると思います。市民で給食の実現を目指して運動する方たちのアンケートによると、95%の保護者が給食を望んでいるということですが、こういった市長会や県民からの要望に、県教育委員会としてどのように取り組んでいかれるのか考えをお聞かせください。 保健体育課長  先ほどの横浜市の配達弁当通称、ハマ弁でございますが、横浜市に確認したところ、横浜では、平成26年12月に、横浜らしい中学校昼食の在り方等を踏まえ、家庭弁当基本としておりますので、配達弁当も選択できるという仕組みにしたものでございます。したがって、横浜市のハマ弁は、給食という形ではございません。  また、実施率につきましては、現在、各市町村でそれぞれ取組を行っているところでございますが、今後の取組として、学校給食法第11条では、施設設備に関する経費については、学校の設置者が負担することとされております。また、維持運営費については、学校給食法施行令第2条で、学校給食に従事する職員の給与等の人件費、施設設備の修繕費は学校の設置者が負担することとしております。現在、県内の市町村教育委員会では、共同調理場方式、親子方式、デリバリー方式など、経費を抑える工夫をしながら給食を実施しているところや、実施に向けて具体的な検討を行っているところ、また、今後の在り方について検討を行っているところもありますので、県としては、広域自治体として、引き続き市町村への情報提供などの役割を果たしてまいりたいと考えております。 大山委員  法的な設置者の義務は重々承知した上で提案させていただいているのですが、実際に、区内の中学校に、昼食を持ってきていない子供がいるのです。特に、私に直接届けられる声は、シングルマザーの方が多いのですが、子供においしいお弁当を持たせることはかなり難しいというのです。私は、お昼御飯を食べるたびに、今日も県下でお昼御飯を食べられていない子供がいるのではないかと思っておりますので、県教育委員会には、法的な定めは重々分かっているのですが、困っている県民がいますので、そのサポートをお願いして、次の質問に進みます。  特別支援学級について伺います。特別支援学級も、一義的には市町村、小中学校に設置されているものと思うのですが、県民の方から切実な御相談がありました。子供小学校の特別支援学級に通わせており、先生は十分な人数いるのですが、あまりにもクラスの規模が大きく、毎年同じようなプリントを教材に使っていて、学年が上がっても教材が全く同じであるため不安を感じているということでした。市町村には、入学されてからの障害児教育に関する相談に応じていただける窓口はあるのでしょうか。 子ども教育支援課長  市町村教育委員会にも教育相談に関する窓口がございます。委員がおっしゃるようなケースを相談した場合、特別支援教育を担当する部署で対応するという仕組みがございます。 大山委員  入学前に市の主催する就学相談に行ったところ、進学先についてアドバイスをしてくださったのだけれども、入学してから相談をしたところ、学校に相談してくださいと言われ、一方、学校や学校のスクールカウンセラーにお話ししても、支援教育の知見に乏しく、納得できる回答を頂けず、困っておられました。  教員の研修も行っていると思うのですが、実践的に、適切にアドバイスや対処ができるかというと、なかなか難しいと思います。  障害児教育には様々な選択肢を用意することが必要かと思うのですが、市町村のこういった対応、取組に対して、県として何かサポートできる取組を行っているのかお伺いしたいと思います。 子ども教育支援課長  各市町村小中学校で特別支援学級を設置し、特別支援教育を進めていく中では、まず、担当者への研修が重要だと思いますので、現在行っている研修の充実を図ってまいりたいと考えております。また、それぞれの市町村において、保護者と学校、あるいは市町村教育委員会が個別のケースの中でお困りの場合には、県教育委員会として支援等を行いたいと考えております。 大山委員  こういった声を吸い上げられるような、相談の仕組みも、市町村と協力して構築していただくようお願いいたしまして、私の質問を終わります。 高橋(延)委員  県立生命の星・地球博物館の取組についてお伺いいたします。平成29年度当初予算に、生命の星・地球博物館本館の外壁ほか改修工事の費用として、6,100万円が計上されています。平成7年の開業から20年を超え、老朽化した施設の改修は喫緊の課題であると思います。同時に、ハード面だけでなく、博物館活動の中でも、時代のニーズに応えた新たな取組も必要と考えます。特に、大涌谷周辺の一部でいまだに立入禁止が続くなど、火山活動は予断を許さない状況にあり、県立の自然系博物館として、今こそ地域と連携した取組が求められると思います。このような観点から、何点かお伺いいたします。  生命の星・地球博物館は、平成7年の開業以来、何を目的として運営に当たってきたのかお伺いします。 生涯学習課長  生命の星・地球博物館の設置目的は、条例に記載があり、地球及び生命の営みに関する資料の収集、保管、展示、調査研究、情報提供などを行い、県民の学習活動を支援することを目的として活動してございます。 高橋(延)委員  来館者数の推移はどのようになっているのでしょうか。 生涯学習課長  過去3年間ということで申し上げますと、平成25年度は32万9,340人、26年度は31万88人、27年度は29万5,644人でございます。やや減少傾向にありますが、28年度につきましては、1月末の時点で27万270人となっており、前年同期比で7.2%増加してございます。こうした状況から、28年度につきましては30万人を超える見込みでございます。 高橋(延)委員  開館以降、20年が経過していますが、博物館の老朽化の状況はどのようになっていますか。 生涯学習課長  原子顕微鏡など、研究調査機器などの備品設備の老朽化や、建物の外壁の劣化が進んでいます。また、劣化により、屋上、外壁の防水機能が低下したことから、平成16年ごろから、3階展示室で雨漏りが発生し、それ以降、その度に対応してまいりました。そうしたことから、平成29年度に抜本的な改修工事を行うこととしたところでございます。 高橋(延)委員  平成29年度当初予算に計上されている、本館外壁ほかの工事とは、具体的にどこを、どのように直すのか伺います。外壁部分や天井などが考えられますが、それ以外の部分もあるのでしょうか。 生涯学習課長  外壁の屋根が雨漏りの原因と考えられます。これ以外の部分については、雨漏りということであれば、屋根や外壁の部分で相当影響があり、屋上排煙パネルの周辺や小田原箱根道路側、館長室や正面入口付近の工事を行いたいと考えております。 高橋(延)委員
     工事期間中の博物館の活動は、どのようなものを想定しているのでしょうか。 生涯学習課長  工事期間中につきましては、常設展、特別展、企画展も通常どおり行わせていただきたいと思います。そのほか、各種講座、子供向けのワークショップなども行います。また、平成29年度は、県西地域のホテルや旅館等に宿泊した方に、箱根火山の成り立ちを知っていただき、当館の利用を促進するため、DVDを作成して宿泊施設に配付し、活用いただくことを考えてございます。  また、工事期間中は、施工箇所に面した小田原箱根道路側3階のテラスや、地下のトイレの一部が使用できなくなりますが、これ以外の展示の閲覧、シアターの鑑賞などには影響ございません。 高橋(延)委員  宿泊施設等にDVDを配付するというお話ですが、博物館の割引券を用意することはあるのでしょうか。 生涯学習課長  料金の割引につきましては、館長が状況に応じて、割引を実施しているところでございます。 高橋(延)委員  箱根には多くの博物館、美術館等があります。熱海にもあります。今後、利用者が減っていくことを考えたときに、割引券を各施設に提供する方が、DVDを渡すより効果的だと思うのですが、いかがでしょうか。 生涯学習課長  料金の割引につきましては、イベントや恒例の特別展などが各種あるため、その時々に決定する、利用者の利便性を向上させる施策という意味では非常に有効かと考えてございます。  平成28年度に条例を改正し、鉄道会社や旅行会社とのタイアップによる販売促進が可能となりました。今後は、こういった制度を活用して、更なる利用者の利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。 高橋(延)委員  それは、旅行社や鉄道会社とお客様の関係ですよね。それでは、車で来た人はどうするのでしょうか。利用率を上げようと考えるならば、やはり割引券を用意した方がいいのではないでしょうか。 生涯学習課長  先ほども申し上げましたが、料金の割引につきましては、館長がその都度判断させていただきたいと考えております。  料金につきましては、これまで収入確保にも取り組んでまいりましたので、利用者の利便性の向上ということで、割引制度は、その都度適用させていただこうと思います。 高橋(延)委員  大涌谷の噴火以降、この一帯に関連してどのような取組をしてきたのでしょうか。また、大涌谷には、箱根町が運営していたミュージアムがありましたが、現在は閉鎖されています。見えるジオとして、博物館で展開するといった想定はないのでしょうか。 生涯学習課長  大涌谷では、平成27年6月30日に小規模な噴火がございました。その後、噴火警戒レベルが3に引き上げられる中、博物館としては、箱根を応援するという観点から、箱根ジオパーク推進協議会温泉地学研究所などと連携し、平成27年9月には、箱根火山の今を理解する、11月には、箱根をもっと元気にする話と題した講演会を開催し、併せて490人の参加がございました。  また、県内の小中学校、高等学校の児童・生徒を中心に、箱根火山噴火の秘密、火山の成り立ち、火山の防災など、火山活動を正しく理解してもらうための火山をテーマとした出前授業を行ったところでございます。今後も様々な状況に応じて展開したいと思っています。 高橋(延)委員  この博物館が、箱根を応援するために開業されたものなのかどうかは分かりかねますが、地域のことを考えたときに、多くのお客様にお越しいただくことが、箱根の応援につながるという観点で考えると、その都度館長が割引率を考えたり、料金設定を考えるというのは、いかがなものかと思うのです。それならば、条例を改正して、取組として割引券を配付した方が、利用者の利便性も上がるのではないかと思うのですが、なぜ、そういった観点を持って取り組んでいただけないのかが疑問でなりません。また、多くのお客様を迎え入れる、あるいは多くの児童や学生が訪れるということで、団体料金が設けられているのですが、個人で来る方への割引があまりない。箱根が立入規制されているときに、この博物館に行けばジオ関係の展示を見ることができると案内していた経緯を考えたときに、今からでも、改修が終了するまでにお考えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 教育局副局長  箱根を応援するというだけではなく、入館者数を増加させることは、大変重要な課題だと認識してございます。委員からも御指摘いただきましたように、料金の割引は、かなり有効なツールだと思っておりますので、どのような形で実施できるのか、配付したDVDを見て、関心を持っていただくというのも一つの方法かと思いますし、直接的に料金の割引をするという方法もあろうかと思いますので、この場で割引券を配付するとはお答えできませんが、委員の御意見の趣旨を勘案して、検討させていただきたいと思います。 高橋(延)委員  割引券は、使ったときに料金の割引という形で費用が発生します。DVDは、旅館などの宿泊施設に配付したからといって、宿泊客が見てくれるとは限りません。館内で流してくれる旅館というのは、よほどの旅館でないとできないと思います。それであれば、DVDの作成に費用をかけるよりも、料金の割引を行う方がいいのではないかと思ってしまいます。  先ほどの御答弁に対しての質問なのですが、DVDの作成にはどの程度の費用がかかるのですか。 生涯学習課長  DVDは、来年度、生命の星・地球博物館の普及宣伝のために、宿泊施設等に配付して活用していただく予定です。そのマスター映像は、平成22年度に国の地域活性化交付金を活用しまして、観覧シアターで上映するために作成したもので、製作費は28,498,050円でございました。来年度は、このマスター映像をDVDに複製し、生命の星・地球博物館のPRにも活用する予定で、その費用として、1万9,000円を平成29年度当初予算案に提出してございます。 高橋(延)委員  かなりの利用率ということを、博物館の利用料や、多くの方に親しまれるようにするには、いろいろな施策を考えていくことが、今後の博物館として残っていくものであろうというふうに、ジオパークからして2市3町、今年度から認定されましたし、そういった意味では、多くのお客様が求めてくださるのではないかということも考えながら、県有の博物館の活動の際は、充実を図っていただければと思っております。  今すぐ実施してもらいたいというわけではありませんが、県教育委員会が実施している鉄道とセットにしたものができるならば、館内に置いていただき、こういったところがあるということを流した方が、より目に付くのではないかと思いますので、是非そちらについても検討いただきたいと思います。  次に、湯河原・真鶴分教室の整備について、先日の当委員会での質疑の中で気になった部分があるので、質問をさせていただきたいと思います。  先日の答弁の中で、スクールバスを利用して、本校で水泳授業をすることを考えているという発言がありましたが、湯河原、真鶴から小田原まで通学するのに40分かかり、児童・生徒の負担が大きいので、分教室をつくるという方針だったと思うのですが、プール授業のために、また時間をかけて、小田原の本校まで行くのだろうかと聞いていて思ったのですが、いかがなのでしょうか。 特別支援教育課長  体育等の授業の中で水泳指導等がございますので、プールを利用した授業等が考えられます。先日の答弁は、現時点では湯河原町との調整が進んでおりませんので、考えられる案として、本校のプール等を使用するため、スクールバスで本校に行くことをお答えいたしましたが、今後、湯河原町と調整する中で、例えば、町営プールや小中学校等の施設の利用も含めて検討、調整させていただき、なるべく子供たちがより近い場所でプールを利用できる環境を整えてまいりたいと考えております。 高橋(延)委員  障害を持った児童・生徒のプールの利用は難しい面があり、規制もあると思うので、町営のプールには入れないのではないかと予想されます。また、小学校プールを借りるというのも、なかなか難しいのではないかと思います。湯河原中学校に関しては、もともと県立湯河原高校の跡地に建てられたもので、湯河原町が自らプールは撤去するということで、土地の譲渡の際、減額していただいたという経緯があります。そういった状況を考慮すると、プールがある施設は限定され、小学校プールを利用するしかないと思うのですが、やはりプール授業はやらなければならないのでしょうか。 特別支援教育課長  必ずしも、プールを使った授業を行わなければならないということではございませんが、障害を持った子供たちにとって、水泳の指導というのは、重力から解放される、リラクゼーションという意味でも有効な授業だと捉えております。そういった中で、委員が御指摘のように、小中学校プールを使って行うとなると、環境条件的に厳しいところもございます。そういった意味でも、現時点では、より条件が整う、小田原の本校のプールを使うのが好ましいと考えており、スクールバスを使って、本校まで移動することによって負担は生じますが、子供たちにとってどういった授業を行うことが適切なのかということを第一に考えて、検討を進めたいと考えます。 高橋(延)委員  御答弁の内容は適切だと思いますので、そういった考えに基づいて御検討いただきたいと思います。  実は、湯河原町の小学校の生徒たちに、湯河原旅館組合の青年部が、地域性を生かし、温泉の体験、お風呂の入り方という授業を行っています。これは、学校の授業時間に生徒を招き、年に一度、休館日に、町営のこごめの湯という施設を使って行っています。分教室ができた際は、町などに御協力いただき、子供たちに温泉に入ってもらうことも良いのではないかと思いますので、そういった検討もお願いし、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 北井委員  田中委員や山口委員からも質疑がありましたが、県指定天然記念物の益田家のモチノキの伐採の件について、地元である戸塚での事件なので、いくつか伺いたいと思います。  今回の事件は、極めて残念な事件であって、二度と起きてはならないと考えます。先日の説明によると、県の条例では、5万円以下の罰金又は過料等の罰則規定があるということでしたが、今回の伐採は犯罪であって、所有者は、そうした罰則が適用されるかという認識を持っていたのでしょうか。 文化遺産課長  当該関係者から伐採の意向が示されてから、こちらから所有者及びその関係者に対して、法令上の義務や罰則について、口頭や文書で何度も説明しており、所有者及び関係者は、伐採に伴う罰則を認識していたものと考えております。 北井委員  承知の上でそういった行為に及んだというのは、極めて悪質だと思います。現在捜査中ということですが、その後、所有者やその関係者は、何か行動を起こしているのでしょうか。 文化遺産課長  益田家のモチノキに関しましては、その後の3月5日に、関係者から、強風等による倒木のおそれがあるということを理由に、伐採処分による現状変更をしたいとして許可申請書が提出されたところでございます。 北井委員  現状変更の許可申請については、絶対に認めないという気持ちで取り組んでいただきたいと思います。その樹木診断の結果が出ると思うのですが、毅然とした態度で臨んでいただきたいと思います。先日の答弁で、再発防止策として、所有権の移転前に、所有者に義務等を理解していただくことが必要だと言われていましたが、現時点でどのように取り組んでいこうと考えていますか。 文化遺産課長  文化財所有者等に毎年送付しているチラシに、来年度から、適正な管理義務や届け出義務があることを分かりやすく記載し、普及啓発を図ってまいりたいと考えております。  その中で、文化財を他の方に譲渡する場合などには、新たに所有者となる方に、あらかじめ管理義務や届け出義務等があることを説明していただけるよう記載していきたいと考えております。 北井委員  民間が所有している天然記念物や文化財を守るための決め手というのは、本当にないと思うのです。それぐらい難しい課題であるということは認識した上で、今回の事件そのものが、県行政のみならず、我々議会側も、かけがえのない貴重な財産をどのように守るのかという認識が薄かった、低かったという証拠だと思うのです。文化財保護法をはじめ、関連する法令に係る全ての関係者と連携をとって、しっかりとした仕組みをつくっていただきたいと思います。  文化庁月報の、文化財行政現代的な課題という記事の中で、文化庁そのものが嘆いています。指定すればあとは勝手に残る、保存管理、マネジメントは誰かが考える、自分の仕事ではないという意識が、文化財行政の関係者にまだ多く残っているのではないか、マネジメントには、実行可能な、数年から半世紀以内の計画、数百年単位の戦略が必要だと言っています。限られたマンパワーの中で、どう取り扱うかというのは非常に難しい問題だと思うので、仕組みをつくることを考えていただきたいと思います。また、最終的には、罰則、ペナルティの強化しかないと思います。ですから、関係法令に関わる国の機関と連携して検討していただくようお願いいたします。  続いて、コミュニティ・スクールの取組について伺います。県立高校改革実施計画の中で、平成31年度全校導入を見据え、今年度以降、段階的に指定校設置を進めていくということです。この地域協働連携の取組においては、具体的にどのような取組があるのか伺います。 高校教育企画室長  例えば、総合的な学習の時間などに、地域の様々な分野の専門家の方に、経験に基づいて講話していただく、キャリア講座を開くなど、地域の方の力を借りた授業や講演会などを実施しているところもあります。また、吹奏楽部やダンス部等の生徒が、地域のお祭りや福祉施設等で演奏したり、演技を披露したりするなど、地域行事等に参加する例もあります。 北井委員  このコミュニティ・スクールを始めますと、神奈川県教育委員会文部科学省の資料の中にも、この取組で広がる魅力、良い影響の中に、地域の防犯・防災体制の構築や、高校生の防犯・防災対策で安心・安全な生活というのがあり、国の説明を聞いたときに、これは非常に面白いと思いました。  なぜなら、去年6月、県立高校のDIG訓練、災害図上訓練を拝見したときに、非常にいい授業だったのです。これが地域の方と連携したら、大きな相乗効果を生むと思います。さらに、高校生にとっては、地域の担い手としての自覚が高まるものと思います。これは、県教育委員会が推進しているものだと思います。非常に有用な話ですが、県で相乗効果を求めながら、県立高校が防災拠点として避難所に指定されることがとても望ましいと思います。しかし、現在、政令市に所在する県立高校の大半は、避難所に指定されていないのです。なぜ防災拠点として避難所に指定されていないのか伺います。 教育局企画調整担当課長  政令市に所在する県立高校は、委員がおっしゃるとおり、現時点では避難所に指定されていません。市内の施設の中で、どこを避難所に指定するかは、市の防災当局の判断によります。これまで、政令市である横浜市、川崎市、相模原市に所在する県立高校について、市から避難所に指定したいという意向を示されたことはございませんでした。  なお、防災拠点には、避難所のほかにも、例えば広域避難場所や、消防、警察、自衛隊の広域応援活動拠点といったものもございます。政令市の県立高校の多くは、これらの避難所以外の防災拠点として、市から指定されています。例えば、横浜市内で申しますと、先ほど申し上げた広域応援活動拠点でいえば、消防、警察、自衛隊併せて、48校中24校が指定を受けています。そういった中で、避難所には指定されておらず、指定は、基本的に市の判断となります。 北井委員  政令市内にある県立高校の半分は、それらに指定されていないわけですね。これは大変良い取組だと思うのです。DIG教育、DIG訓練では、ほかの地域から学校の所在地に通っている生徒たちが、周辺の問題を互いに確認し合い、自分たちで考えて作業するのです。そのことによって、地域の方は、自分たちは常にそこにいるので、ほかの人からの視点が入ってこないため気が付かないかもしれませんが、地域の良いものが見出されるかもしれません。生徒たちに考える力が身に付き、自覚が生まれるという効果が生まれますので、是非、県から積極的に市町村に働き掛けながら、拡大してもらいたいと思います。  最後にもう一問だけ伺います。先ほど、東日本大震災に関わる児童・生徒のいじめ問題の対応について質疑されていましたが、報告資料の中に、東日本大震災福島第一原子力発電所事故による被災等について、児童・生徒が理解を深め、考えることができるように取り組みますと記載されていますが、児童・生徒が理解を深め、考えることができるように、取組を進めていただきたいと思うのですが、実は、これは子供たちだけの問題ではなく、大人たちへの取組も重要で、教育委員会としてどこまでできるかは、呼び掛けの話かもしれませんが、例えば、震災の発災当時から、ガソリンスタンドで福島ナンバーの車を拒否したり、人気漫画の中で福島の方の鼻血が止まらないといった表現があったりしました。私も、震災以降、何度も福島に行っていますが、そのような人を見たことはありません。大げさというか、ありもしない話を、大人がつくり出しているのです。それによって子供たちがいじめられているのです。これは、実は子供の問題ではなく、大人の問題ではないかと思うのですが、子供たちを通じて大人たちへも後押しできないでしょうか。 子ども教育支援課長  先ほど答弁させていただいた中でも若干触れましたが、今回の問題を受けて、子供たちに思いやりの心を育むためには、保護者や地域の方との連携、協力は欠かせないと考えております。また、委員御指摘のような状況を考えますと、保護者や地域の方にも改めて、震災について、また、被災された方の心情や思いを知り、考えていただく必要性があると捉えております。  今回の申合せ事項を受け、私どもとしては、各学校において、基本的には子供たちを対象に、そういった授業、いのちの授業の一環として接するように支援してまいりたいと考えております。その中に、例えば保護者や地域の人を招いて、そういった授業を行う学校もあろうかと考えております。そういった事例を収集し、全県に発信して、参考にしていただければと考えております。 北井委員  是非お願いしたいと思います。教育局長が青少年課長だったとき、青少年問題は大人の問題であるとして、大人の責務を明確にした、神奈川県青少年保護育成条例の全面改正を行ったと記憶してございます。是非、できる範囲で結構ですので、同様の取組をお願いして、私の質問を終わります。 7 次回開催日(3月17日)の通告 8 閉  会