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  1. 神奈川県議会 2016-09-29
    平成28年  文教常任委員会-09月29日−01号


    取得元: 神奈川県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-04-11
    DiscussNetPremium 平成28年  文教常任委員会 − 09月29日−01号 平成28年  文教常任委員会 − 09月29日−01号 平成28年  文教常任委員会 ◎《委員会記録-平成28年第3回定-20160929-000005-文教常任委員会》 1 開  会 2 記録署名委員(瀬戸・西村の両委員)の決定 3 傍聴の許否について決定   16件申請 16件許可 4 口頭陳情の許否について決定   請願第51号についての口頭陳情 許可 5 報告事項 「「神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略2015年度評価報告書(案)」について」(総務室長) 「スポーツ推進のための条例の基本的考え方について」(同上) 「新たなスポーツ推進計画の策定について」(同上) 「「ラグビーワールドカップ2019及び東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会推進かながわアクションプログラム(案)」の概要について」(同上)
    「一般財団法人神奈川県教育福祉振興会の事業の概要について」(行政部長) 「県立体育センター及び総合教育センターの再整備について」(教育環境整備担当部長) 「平成29年度学科改編等対象校の設置計画(案)について」(指導部長) 「平成30年度再編・統合対象校の設置基本計画案について」(同上) 「「県立図書館の再整備に向けた基本的な考え方(案)」について」(生涯学習部長) 6 日程第1を議題 7 提案説明(教育局長) (休憩 午前11時42分  再開 午後1時) 8 傍聴の許否について決定   1件申請 1件許可 9 日程第1について質疑(所管事項も併せて) 田中(徳)委員  私からは、政治参加教育について伺いたいと思います。  先日、参議院議員通常選挙がございました。報道によりますと、神奈川県の10代の投票率は全国第2位であるとのことでございました。一方で、10代の有権者数は全国で上から3番目に多い都道府県でありますが、有権者数が多い、そして結果として投票率が上位2位でありましたということで、非常に良い投票率を記録して、政治参加教育の結果も現れてきているのではないと私自身は感じているところであります。これまでも県教育委員会が模擬投票をはじめとしたいろいろ政治参加教育に取り組みながら、また、県内の各種団体の協力も受けながら実施されてきたわけでございますが、これらの取組の様子や今後の取組について改めて伺います。  まず、第24回参議院議員通常選挙におきまして、10代の投票率が一番高かったのはどの都道府県でしょうか。 高校教育課長  1位は東京都ということでありまして、18歳の投票率約62%、19歳、53%、合わせまして57%という結果でございました。 田中(徳)委員  東京が1位、そして神奈川が2位ということで、東京も10代の有権者の数というのは神奈川以上に多いのではないかと思うのですが、神奈川県の10代の投票率が全国2位になったことにつきまして、県教育委員会として、その理由や背景をどのように考えているのか伺います。 高校教育課長  神奈川県の10代の投票率は、全国有権者の全体の投票率と全く同じ54.7%ということを考えますと、本県の10代の投票率の高さというのは、ある程度評価できると考えております。  また、19歳の投票率も全国第2位であったことを併せて考えますと、県教育委員会がこれまで全校で取り組んでまいりました、模擬投票を含みます政治参加教育の一定の成果、あるいは連携してきた県選挙管理委員会の普及啓発活動が理由と考えております。 田中(徳)委員  神奈川県の全年齢の平均投票率の全国順位では25位であったということであります。その中で10代の投票率が上位から2番目ということで、模擬投票が効果を発揮しているのではないかと、課長のお答えもあったわけですが、県立高等学校で実施した模擬投票の対象の生徒数は何人になっていたのかお答えください。 高校教育課長  今回の模擬投票実施後の調査でございますが、約5万9,000人ということで、全県立高校の在籍者数の約45.8%ということになっております。平成25年度に実施いたしました対象生徒数は約4万1,000人ということでございましたので、比較しますと、対象者数は約1万8,000人増えているという状況でございます。 田中(徳)委員  今回は約5万9,000人ということで、かなりの数が模擬投票の対象生徒数であったわけですが、実際に投票した生徒数を把握しておかなければなりません。伺います。実際に投票した生徒数は何人でしょうか。 高校教育課長  実施後の調査によりますと、投票した生徒数は2万8,000人強でございまして、投票率にしますと約48.3%という結果でございました。平成25年の選挙の投票率は40.6%でございました。対象生徒数が1万8,000人、約4割強増加したにもかかわらず、投票率が約8%増加したということにつきましては、この間の県立高校の順調な取組の成果と考えております。 田中(徳)委員  模擬投票の対象生徒数や実際に投票した投票率といった、数字について伺ってまいりました。また、お答えの中では、過去と前回と比較してどの程度増えたかや、参議院議員選挙の10代の投票率というものが示されたわけであります。  そこで伺います。今回実施した模擬投票の成果、具体的に数字も出ております。これについてどのように把握していますでしょうか。 高校教育課長  投票率等の数字的な成果の把握というのは、先ほど答弁させていただいたとおりでございます。  また、夏休み明けの9月に入りまして、全ての学校で開票、そして事後指導に取り組んでいるところでございまして、全体的な把握はまだ途中でございます。現在までに事後指導した学校には、指導主事を派遣して調査をしているところでございますが、その範囲で申し上げますと、例えば生徒は実際の選挙結果と模擬投票の結果の違いを比較、その理由を話し合い、選挙公報の記載内容と選挙結果を比較して、なぜその候補者に票が集まったかということを考えるなどを通じまして、生徒の政治参加意識が相当高まっているという報告を受けております。 田中(徳)委員  今、成果をお伺いしましたし、対象の生徒数や、実際に投票された生徒たちの数についてもお伺いできたわけであります。  一方で、学校が県内に存在するわけですが、学校単位での実施率、この模擬投票、果たして100%しっかり行われたのか、そうでなかったのか、このあたりはどうですか。 高校教育課長  今回の模擬投票につきましては、計画段階では全ての高校で実施する予定でございましたが、実際のところ、模擬投票の実施に至らなかった学校が2校ございました。それ以外は実施したということでございます。 田中(徳)委員  行わなかった理由について伺います。 高校教育課長  この2校についてですが、1年生の現代社会という科目、あるいは3年生での政治経済という科目の中で、実習を計画しておりましたが、1学期間の政治参加教育を含めたそれぞれの科目の授業の進捗状況によりまして、計画どおりに模擬投票の事前指導を十分に行う時間が確保できなくなるということで、模擬投票を取りやめたということでございます。 田中(徳)委員  その2校においては、ほかの学校と比較して、模擬投票をはじめ、教育の中身に差が出ているのではないかと感じてしまうのですね。今回はそうですが、来年以降もそういった学校が出てくる、同じ学校がそういった状況になれば、政治参加教育に悪い影響が必ず出てくると思うのですよ。高い水準で平準化していくように努めなければならないことであります。  伺います。この2校についてどのような対応を考えているのでしょうか。 高校教育課長  両校ともに、今後、県選挙管理委員会が行っております大学生ボランティアを活用いたしました神奈川選挙カレッジと連携しまして、本年度内に必ず模擬投票を行うという方向で、現在調整しているところでございまして、教育委員会としてもこの取組を支援してまいりたいと考えております。 田中(徳)委員  模擬投票をこれから行うということでございますので、しっかり取組を進めていただきたいわけですが、これまでいろいろと伺ってきた中で、模擬投票の対象生徒数は5万9,000人であったと。ただ、学生総数に占める率でいうと5割を切っていたわけでございます。一方で、日本青年会議所神奈川ブロック協議会と神奈川県が共催で行っている、県内の高校生を集めて模擬体験議会を実施している、ハイスクール議会という事業がございます。私も毎年参加して、学生からの率直な生の声を伺うことができるのですが、そこで、この主権者教育の話が一つのテーマになっていました。参加されていたハイスクール議員、正に現場中の現場の、学生の話なのですが、この主権者教育で模擬投票の話を、もちろん学校で取り組んでいますということでよく御存じの学生もいれば、逆に知らない生徒もいらっしゃって、ばらつきがあるなというのを率直に感じたのですね。この点についてどう考えているのか伺います。 高校教育課長  まず、模擬投票を教育活動の中でどのように位置付けて実施するかということにつきましては、各学校が生徒の状況等を踏まえながら、教育課程を展開する中で判断するものと考えております。模擬投票の参加者数、投票率は着実に増加しているところでございまして、各学校がしっかりと取り組んでいると考えているところでございます。しかし、委員御指摘の点も課題であると考えておりまして、教育委員会としましては、今後も対象生徒の拡大に向け取り組んでまいりたいと考えております。 田中(徳)委員  今年は参議院の通常選挙がありました。参議院選挙となりますと大型な選挙になりますので、教育の受け手側にも分かりやすいタイミングであったと思うのですね。一方で、参議院選挙など大型の比較的題材として取り上げやすい選挙がない年もあると思うのですよ。そういった場合に、政治参加教育も大型選挙がある年、ない年ありながら、常に高い水準を目指さなければならないという状況であります。これ、どのように取り組んでいるのか伺います。 高校教育課長  県選挙管理委員会と連携し、神奈川選挙カレッジの取組を活用している学校、あるいは参議院選挙以外の選挙に合わせて模擬投票を実施する学校など、全県で実施する模擬投票以外の取組も、いくつかの学校で行われています。県教育委員会としては、平成23年から取り組んでいる主権者教育が一定の成果を上げておりますので、今後も、進んだ実践を行っている学校の具体的な事例などを各学校に紹介するなどして、政治参加教育を改善、充実、普及していきたいと考えております。 田中(徳)委員  次に、特別支援学校での話を伺いたいと思います。  県立の特別支援学校では、モデル校を2校定めて、日本青年会議所神奈川ブロック協議会の協力もいただきながら、政治参加教育を実施しているはずです。こちらの概要をお聞きします。 特別支援教育課長  高等部を設置しております県立特別支援学校のうち、視覚障害、聴覚障害の学校の中から平塚ろう学校、知的障害の学校の中から横浜ひなたやま支援学校を、モデル校として指定いたしました。障害の状態と適性を踏まえ政治参加教育といたしまして、選挙体験学習、模擬投票に取り組みました。  まず、選挙体験学習では、生徒が選挙について理解を深めるために、架空の候補者や公約について比較、検討し、投票することを体験し、模擬投票では、7月に行われました参議院議員選挙の選挙公報を使いまして各候補者とその公約について学習し、校内に設置しました模擬投票所で、生徒は、自分の考えに合う候補者に投票いたしました。さらに、9月には、これまでの授業の振り返りといたしまして、模擬投票と参議院議員選挙の開票結果を比較したり、実際に投票した生徒の感想を聞いたりする時間を設けました。 田中(徳)委員  実際の投票に結び付く、若しくは結び付いたと考えられるものでしょうか。 特別支援教育課長  選挙体験学習の授業を受けた生徒の感想といたしまして、必ず選挙に行く、大切なことだから行かないと自分の意見が伝わらないとか、選挙に行く前に勉強してから行きたいと思うなどの感想が聞かれました。また、授業後に行った生徒を対象としたアンケートによりますと、選挙のことを意識するようになりましたかという質問について、8割を超える生徒が意識するようになったと回答しており、これらの取組により、選挙に対する生徒の意識が高まったと考えます。また、振り返りの授業では、参議院議員選挙の投票に行った生徒が、学校で学んだとおりだった、難しくないから安心して行けると、ほかの生徒に発表するなど、取り組んだ授業が実際の投票にも結び付いているものと考えます。 田中(徳)委員  今後、外部の関係機関を利用した取組については、どのように一緒にやっていく余地があるのか、そのあたりの見解があればお伺いします。 特別支援教育課長  今回の選挙体験学習では、日本青年会議所神奈川ブロック協議会の協力により、普段は生徒が接していない外部の方が架空の候補者になり、その公約を聞いて投票することで臨場感のある選挙体験を実施することができました。また、模擬投票では、選挙管理委員会と連携したことより、資料で扱う論点の整理、使用する教材の留意点、生徒への説明の仕方など、より具体的なアドバイスを受けることができました。今後もモデル校の取組を参考に、政治参加教育の授業がより一層充実するよう、外部の関係機関の活用の拡充を図ってまいりたいと考えます。 田中(徳)委員  先ほど参議院議員の選挙がある年、ない年、その他の選挙を含めて、分かりやすく取り上げやすい選挙がある年、ない年に、県立高校ではどのように教育に取り組んでいくのかということを伺ったわけでございます。同じ質問を特別支援学校について伺います。 特別支援教育課長  全ての県立特別支援学校におきまして、生徒の障害の特性を踏まえ内容や方法を工夫して、選挙体験学習や生徒会選挙を行うとともに、次回の参議院選挙のときには、模擬投票を高等部の全学年が実施できるように準備を進めてまいりたいと考えます。そのためには、県教育委員会といたしまして、今回のモデル校の取組を継承し、授業に役立つ内容やノウハウを冊子にまとめ、各県立特別支援学校に配付してまいりたいと考えます。 田中(徳)委員  県立特別支援学校について伺ったわけでございます。  少々質問を変えるのですが、参議院議員選挙の直後に、青葉区内の若者の投票率、10代の有権者の投票率が非常に高かったという報道がありました。その後、最終集計の投票率ではどのような推移になったのか、確認させてください。 高校教育課長  県選挙管理委員会が8月10日付けで発表いたしました確定値によりますと、横浜市青葉区の18歳投票率は67.54%で、県内で最も高くなっておりまして、66.74%の鎌倉市、65.88%の茅ヶ崎市がそれに続いている状況でございます。 田中(徳)委員  そのような高い投票率になったことについて、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。 高校教育課長  まず、政治参加教育は投票率の向上のみを目的としているわけではなく、主体的に政治参加する意欲と態度を養う教育であるという中で、県教育委員会としては、投票率が県内で最も高かった青葉区につきましても、他の地域と同様に政治参加教育を行っていると捉えております。したがいまして、どうして高かったかということについての分析には至っておりませんが、青葉区の投票率が高かったことは、素直に喜ばしいことだと考えておりまして、今後も生徒の政治参加意識が高まり、具体的な投票行動に結び付くような教育に取り組んでまいりたいと考えております。 田中(徳)委員  答弁で素直に喜ばしいことであるという話でありました。私も全く同感であります。その中にあって、神奈川県警の青葉警察署の方で、管内の18歳投票率が非常に高かったということで、県立高校の取組内容について問い合わせがあったということで、報道でも報じられていたわけでございます。本定例会の本会議上の質問は、当委員会で扱っているやりとりとは違っているわけでございますが、本会議上でも本部長が答弁をされておりました。このことについて、改めて教育委員会の見解を、当常任委員会で伺います。 指導部長  今回、青葉署から任意の問い合わせを受けた学校ですが、青葉区の18歳の投票率が高かったことに関連して、政治参加教育に関わる学習活動についての質問を受けました。学校側としては、日頃から学警連で連携しておりますので、その連携を踏まえて、県教育委員会が推進している模擬投票などの取組を具体化したに過ぎないもので、これをもって問題とは考えておりません。 田中(徳)委員  今年は選挙権の引下げ後の最初の年であったということもありまして、いろいろな視点もありますが、政治参加教育への関心が集まり、高まりました。そして、この高まりを拝見しながら、今後も引き続き重要な教育の一つであると捉まえながら、県立の諸学校におきます今後の政治参加教育につきまして推進していく立場であります。こちらにつきまして、当常任委員会におきましても、教育長にその見解、今後につきまして伺ってまいります。よろしくお願いします。 教育長  政治参加教育の今後ということですが、私ども教育委員会としては、価値観の変化が激しい社会の中で子供たちが生きていく上で必要なことというのは、自分で考え、自分で判断して行動していく、そして、社会とつながり、関わる力を養っていくことが大切なことと考えております。そうした意味で、これまで県教育委員会が全国に先駆けて取り組んできた政治参加教育は、そうした力を養うことに貢献してきたものと考えております。今回は18歳選挙権ということで、様々な形で政治参加教育がクローズアップされ、論評もされてきております。ただ、私ども県教育委員会としては、これまで取り組んできた政治参加教育の実績を踏まえ、一切揺らぐことなく、今後とも政治参加教育を推進してまいります。 田中(徳)委員
     教育長から、一切揺らぐことなく政治参加教育を進めていくという答弁を頂きました。神奈川県内におけます政治参加教育、直近の参議院選挙における高い投票率で数値実績が示されました。非常に喜ばしいことであります。選挙がある年、ない年、様々な状況の変化はあろうかと思いますが、高い水準で神奈川県内の対象となる生徒の皆さんに、教育内容に差が出ることなく、推し進めていただくことを求めまして、この質問は終わります。 杉本委員  私から、特別支援学校の県と市の連携についてお尋ねします。  今回の定例会の一般質問で、武田議員からこの問題について質問があり、教育長から答弁いただいたわけですが、改めて教育についてお聞きしたいと思います。答弁と重複する部分もあろうかと思いますが、改めてお答えください。  まず、神奈川県内の特別支援学校の設置義務者は県ですが、神奈川県内でも、例えば川崎市や横浜市、横須賀市などの市域では、市も特別支援学校を設置、運営しているわけです。現在、県内で、知的障害のものも含めて、特別支援学校はどのぐらいあるのかお聞きします。 特別支援教育課長  県内の特別支援学校の状況は、県立が28校、横浜市立が12校、川崎市立が4校、横須賀市立が2校、藤沢市立が1校、私立、国立がそれぞれ2校で、合計51校あります。 杉本委員  そのうち、肢体不自由のものはどのぐらいあるのでしょうか。 特別支援教育課長  県内の肢体不自由特別支援学校は、知的障害、肢体不自由の併置校を含めて14校、そのうち、横浜市立が5校、川崎市立が3校、横須賀市立が1校となっています。 杉本委員  分教室はどのぐらいありますか。 特別支援教育課長  肢体不自由児のための分教室は設置されていません。 杉本委員  そういった現状ですが、設置義務者である県として、例えば、県立の学校はともかく、そのほかの川崎、横浜、横須賀の各市立の学校との連携については、先日の一般質問に対する答えの中で、就学区域を調整したり、耐震改修等の時に財政的支援をしたりしているというお話を伺いました。今までに、そのほかの連携は行われていますか。 特別支援教育課長  これまで、就学先の連携や施設整備に対する財政的な支援等を行ってきました。それ以外でも、教育面で研究会などを開催して教員同士の連携を図る、管理職を対象とするものでは、校長会議等の中で教育に関して様々な面から話し合うなどの連携をしてきました。 杉本委員  市立の施設についても、しっかりと情報を共有していると考えていいですか。 特別支援教育課長  教育面については、設置者にかかわらず、特別支援学校51校が密に連携してきたと考えています。 杉本委員  では、先日、横浜市が肢体不自由特別支援学校を再編・整備をした理由を把握していますか。 特別支援教育課長  以前から市立の特別支援学校整備に財政的な支援を行っているので、そういったつながりから、横浜市立の特別支援学校の再編・整備について、整備内容をお伝えいただくとともに、県立の特別支援学校に対して、整備面と横浜市の肢体不自由児教育のより一層の充実に向けて協力いただきたいと、依頼を受けています。 杉本委員  横浜市は独自に運営をしていて、県としては、何かあれば連携して取り組んでいくということで、影響がないということですね。横浜市は再編・整備を課題に掲げていますが、これは横浜市の施設ですから、横浜市が整備をすればいい話です。県に協力を依頼してくるのは、横浜市が自分のところで解決できない問題があるからだと思います。ですから、それを受けて打合せ会議を開催したわけですよね。考えてみると、いろいろと打合せ会議を開催しているのです。何か問題が発生したときには、個々に対応してきたかもしれません。しかし、横浜市、川崎市において、この会議を立ち上げたということなのですよね。ですから、何か問題があれば、この要請が来るのだろうと思うのですね。先週打合せ会議が行われたようですが、どういう内容だったのか聞かせてください。 特別支援教育課長  前段として、横浜市、川崎市、それ以外の設置者ごとに学校を整備するに当たっては、就学指導の問題が生じます。それぞれの居住地域によって特別支援学校を希望する児童・生徒を、どの学校に就学させるかという問題が生じるので、整備によって新しい学校が増える折には、特にその就学指導のみで打合せが必要になります。これについては、従前から協力してきたところですが、今回も、横浜市の中での就学における問題があったので、横浜市、川崎市との打合せ会議を開催し、横浜市から今回の再編・整備計画の内容を、川崎市とともに伺うとともに、今後どういった対応が必要なのか、打合せ会議の中で検討を行いました。 杉本委員  打合せ会議の結果、どのような対応をすることになったのでしょうか。 特別支援教育課長  一回目の打合せ会議では、横浜市から再編・整備計画の内容を、川崎市とともに伺いました。課題等については、今後、更に打合せ会議を開催して検討を行っていきたいと考えています。 杉本委員  今回、打合せ会議を開催したというの、とても大きな進歩だと思っています。はっきり言ってしまえば、北綱島特別支援学校の問題があるわけですよね。この問題をどのように解決していくかという中で、横浜市としては、自分のところだけでは解決できないので、隣接する川崎や県の施設に、何か力を貸してもらえないかという意図があったのだろうと思います。ですから、あえてこのように協力の依頼があったのだと思います。その辺について、具体的に横浜市から発言はありましたか。 特別支援教育課長  横浜市の打合せ会議での説明内容は、まず、横浜市が今回の再編・整備の中で発表しているように、北綱島特別支援学校の閉校に至った経緯を説明いただきました。閉校に伴って様々な反響があったため、上菅田特別支援学校の分教室として当面の間は存続するということについても説明がありました。さらに、閉校後は、その地域に特別支援学校がなくなるため、北綱島特別支援学校の通学地域の子供たちの受入れが想定される特別支援学校、県立で言えば中原養護学校が想定されるので、川崎市にも影響が出ます。そういったことを含めて横浜市から説明を受け、さらに川崎市からも、今後、県、横浜市、川崎市が連携して課題を検討していこうという意向が示されました。 杉本委員  では、横浜市から説明を受け、県としてはどのようにそれを受け止めていますか。 特別支援教育課長  県としては、横浜市の再編・整備計画全体の状況を勘案し、さらに、川崎市の状況も受け止めながら、それぞれ地域に住む児童・生徒、保護者にとって適切な就学先が確保していけるよう対応したいと考えているところです。 杉本委員  では、県の中原養護学校や川崎市も含めて、北綱島特別支援学校が閉校されるに当たって、横浜市の管轄ではありますが、十分に対応できる状況にあると考えているのでしょうか。 特別支援教育課長  現在、横浜市在住の肢体不自由の児童・生徒の受入れ状況は、横浜市立は480人程度、県立は190人程度となっています。今後の整備計画では、横浜市立では桜山特別支援学校の開校が予定されており、現状の北綱島より60人ほど受入れ枠が増えます。県が開校を予定している横浜北部方面特別支援学校についても、肢体不自由の児童・生徒の受入れを想定していることから、合わせて100人程度の受入れ枠が増えることになり、横浜市全体としては受入れ枠が拡大されるので、十分に受入れは可能だと考えています。 杉本委員  どちらにしても、北東部のエリアがなくなってしまうということなのですね。ですから、教育的な問題もあると思います。確かに、中里学園の跡地に北部方面支援学校ができます。現在、北綱島特別支援学校は72人程度いるのかな。そのうち港北区から通学している生徒が30人ぐらいでしょう。県立の特別支援学校にはそのほかの生徒が近隣から通っているわけですね。ですから、その辺も含めて考えたときに、生徒や保護者に負担にならないような状況で通学できる体制や教育体制ができていると考えてよろしいですか。 特別支援教育課長  横浜市から伺ったところですと、現状、北綱島特別支援学校については、上菅田特別支援学校の分教室として存続するため、現在在籍している児童・生徒は、希望する限り、引き続き在籍できるものと考えます。また、そのエリアに在住して、今後、就学を希望される方については、県立であれば中原養護学校、横浜市立では上菅田特別支援学校のいずれかに通学することが考えられます。県立の学校の対応としても、今後、中原養護学校を希望される方については、通学できるようにスクールバスのコースを変更するなどして対応することができるので、実際に就学を希望される方の数を、横浜市、川崎市から情報収集して検討していきたいと考えます。 杉本委員  先日、中原養護学校を見学してきたのですが、もう少し生徒を受け入れることが可能なのではないかという気がしているのですが、スクールバスが7台しかなく、例えばもう少し広いエリアにスクールバスを走らせなければならないということになると、もう一台増やす、もう一路線増やすといった、柔軟な対応は可能でしょうか。 特別支援教育課長  中原養護学校の状況を申し上げると、川崎市立の田島支援学校ができたことにより、川崎市の一部エリアのすみ分けができたことから、現在、そちらに走っているバスのコースの変更が可能となるので、今後、スクールバスに乗車する児童・生徒の状況を見ながら、柔軟に対応していきたいと考えます。 杉本委員  どちらにしても、こうしてお聞きしていると、県は県の、横浜市は横浜市の整備計画をしっかりと立てているのだと思いますが、現在在籍している生徒や保護者、地域住民の方から、いろいろな意見が出ています。9月17日に存続を求める会が開かれ、いろいろな声が出ています。これは横浜市立の話ですから、横浜市がしっかりと対応しなければならない話で、横浜市議会でも、これからいろいろな議論をしていくようですので、県が最終的に解決すべき問題ではないのですが、昨年、横浜市が整備計画を発表しているわけです。私が知る限り、その後、しばらく地元にもそれほど多くの説明はなかったようです。  ですから、県に言うのもおかしいですが、せっかく打合せ会議を持ったわけですから、横浜市にもう少し丁寧な説明をするよう、県としてはっきり言うべきだと考えます。また、これは、全ての方に、100%理解しろというのは、なかなか難しいと思います。しかし、できるだけ現状を正確に関係者が把握できるように、もっときめ細かく丁寧に説明していくことを、県からも申し入れてもらいたいと思いますが、いかがですか。 特別支援教育課長  委員がおっしゃった内容については、担当課長を集めた会議の場で、県からも伝えていきたいと考えます。 杉本委員  是非お願いしたいと思います。しかし、ここは県議会の議論の場ですから、打合せ会議には藤沢市や横須賀市にも参加してもらった方がよいのではないかと思うのですが、いかがですか。 特別支援教育課長  特別支援学校の課題については、神奈川県、横浜市、川崎市だけではなく、横須賀、藤沢も特別支援学校を設置しているので、参加対象を拡大しながら、この打合せ会議を活用して、県全体として取り組んでいきたいと考えます。 杉本委員  今回は、閉校や存続という話なので、そのような話になると思うのですが、いろいろな課題があると思うのですよね。ですから、打合せ会議を定期的に開催し、しっかりと情報交換してもらい、それぞれの市が運営する学校にどういった問題があって、どのようなことを望んでいるのか、県が把握していることが望ましいと思います。打合せ会議は定期的に開催されていくものと思いますが、しっかりと情報交換をして、特別支援学校を円滑に運営するようお願いし、私の質問を終わりたいと思います。 瀬戸委員  入学者選抜の採点誤りがあって、先日の議会で我が会派の代表質問によって再発防止に向けた取組についての状況、今後の対応、和解金を県が支出することになったことの受け止めについて伺ったわけですが、今回の常任委員会の説明資料でも補正予算に計上されています、入学者選抜採点システム整備の問題について聞かせいただきたいと思います。  まず、今回、マークシート方式を導入するために必要なシステム等を整備するということですが、一般的に考えると、マークシートを読み取れる機械だけ購入すればよいのではないかという考え方なのですが、システム整備とはどのようなことなのか、もう少し詳しくお話しいただければと思います。 入学者選抜改善担当課長  補正予算でお示ししております入学者選抜採点システムでございますが、まずはマークシートを読み取る機械、いわゆるOMR機器と呼んでおりますが、この機器の整備が必要となります。これ以外に、読み取り機と連動しますソフトウエア、各学校に配備いたしますパソコンやプリンターといったものの整備が予定されています。 瀬戸委員  マークシートの読み取り機ですが、何台導入する予定ですか。 入学者選抜改善担当課長  読み取り機は、50台整備したいと考えております。 瀬戸委員  読み取り機の性能は、どの程度なのでしょうか。マークシートの採点を、結果的にもう一回点検しなければいけないということにはならないのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  今回導入を予定しております読み取り機でございますが、東京都が既に導入しております読み取り機と同等の性能のものを入れたいと考えております。入札に向けては、そういった仕様を考えてございます。東京都では、この機械によるマークシートの読取りでミスはなかったと報告を受けております。また、受検生によっては受検番号を塗り間違えるということも想定されるわけですが、この塗り間違いも、受検番号がない、同じ受検番号が複数あるといったものについては、正確に検出して修正を行うことができるようになっております。  また、読取りですが、読取りを2回行いまして、2回の結果が違えばこれもリストで出てまいりますし、回答にマークがない、あるいは回答に複数のマークが出てくるといったものについてもリスト化されて出てまいりますので、東京都では回答用紙本体と突き合わせをして、本当に塗られていないのか、あるいは複数のマークが塗られているのかといったものを、実際に目で確認して採点をしているという状況でございます。我々も同様の作業を行うことで、採点ミスがなくせると考えております。 瀬戸委員  東京都で既に使っているものと同程度ということなのですが、実際の読取りの数量というのはどのようなものでしょうか。機械の読取りの速度というのは、検討していないのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  読取りのスピードにつきましては、最終的にどういった機種が入ってくるかによって異なります。同等の機種ということを想定しておりますが、通常、1時間に3,000枚程度読み取れる機械になろうかと思います。 瀬戸委員  かなり早いスピードということですが、その機械をどのように配備して作業を進めようと考えておられますか。 入学者選抜改善担当課長  読み取り機は50台整備する予定でございますが、これを一箇所の拠点に集中して配備し、教育委員会職員及び読取りソフトを取り扱う業者の立ち会いの下で、作業を実施したいと考えております。実際には、県内に約150の学校がございますので、学力検査をした翌日から2日間を読取り期間として設定して、午前、午後に振り分けて読み取りを行いたいと考えております。 瀬戸委員  一箇所に集中して作業を行う必要性は何かあるのですか。 入学者選抜改善担当課長  入学者選抜の採点を行って合否判定を行うのは、各学校長の権限で、これまでも各学校で採点を行っておりますから、導入に当たりましては、読み取り機を各学校に設置して採点を各学校で行うというのが基本と考えております。しかし、今回、補正予算で提案させていただいておりますので、機器の導入が補正予算の議決後になります。納入時期も遅くなりますし、教員の準備期間も不足してまいりますので、そういったことを考慮いたしまして、今回は集中化して採点を行いたいと考えております。 瀬戸委員  今回は集中して作業を行うということですが、今後、各学校に配置することも検討されているのでしょうか。 高校教育課長  今回は教員の習熟不足にリスクがあると判断いたしまして、集中化して読取りを実施いたしますが、本来は各学校において採点を行い合否判定することが基本と考えております。したがいまして、次年度以降は所要の措置を講じた上で、各学校に読み取り機を設置して採点、合否判定を行っていく方向で検討したいと考えております。  なお、今回、業者等も立ち会って支援してまいりますが、各学校に配置した場合には各学校で、管理職と教員で今年の経験も踏まえながら読取りを行っていくように考えております。 瀬戸委員  各学校への配置は、次回からそのようになるのでしょうか。それとももう少し先でしょうか。具体的にはどのように考えていますか。 高校教育課長
     できれば再来年度からの導入を考えているところでございますが、来年度の予算に係る内容のため、確定的なことは申し上げられませんけれども、そういった方向で検討してまいりたいと考えております。 瀬戸委員  システムの整備についてですが、マークシートの読取り機器やパソコン、プリンターはなぜ必要になってくるのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  パソコンにつきましては、受検者の情報や読取りデータの管理や、記述式問題の採点結果の入力などに活用していきたいと考えております。  また、プリンターは、記述式問題の採点をするための用紙や、受検者本人に交付する採点済みの答案用紙の写しなどを印刷するために活用したいと考えております。 瀬戸委員  マークシートの読取りではなく、記述式の採点や答案の写しの交付にも使うというお話ですので、それらについてもう少し詳しく教えてください。  まず、記述式の問題についてですが、このシステムを活用してどのように採点を行おうとしているのか。何か今までと違う方法があるのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  今回策定した再発防止改善策の中には、記述式問題の採点ミスをいかに防止するかということも課題として挙げさせていただいております。そして、このマークシートの読み取り機ですが、回答用紙を画像として取り込む機能がございます。そこで、この読み取り機にスキャナー機能を付け、読み取り機でマークの採点を行うのと同時に、答案用紙を画像として保存したいと考えております。画像から記述式問題の部分だけを切り取り、例えば問1の(3)という問題が記述式問題だといたしますと、(3)の部分だけを受検番号順にA4の用紙に複数の答案を並べ、採点用の答案の一覧をプリンターで印刷して、それを採点しようと考えております。そして、この採点結果を実際にパソコンに入力し、マークの採点と併せて、受検者の教科ごとの得点を確定していく方法をとりたいと考えております。 瀬戸委員  いくつも並べて、同じように採点できる環境になると思いますが、現場の教員にとっては採点しやすくなるのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  これまで入学者選抜の学力検査の採点につきましては、受検者の答案用紙を直接採点しておりました。そのため、答案にかからないように、回答欄上部の非常に狭い欄に、丸やバツを付けていましたが、それが誤りの原因の一つとして挙げられております。  それに対して、今回は答案そのものではなく、スキャナーで読み込んだ答案の写しを採点しますので、普段の定期テストなどで採点を行っているのと同様に、大きく丸やバツを付けることが可能になります。また、同じ問題の答案が1枚に並ぶので、正誤の判断がしやすいことや、様々な回答を見ながら順に採点するのではなく、一つの問題に対する回答を採点していく形になりますので、集中して採点できるというメリットもございます。  したがって、教員にとって採点しやすいものになると考えております。 瀬戸委員  改善されるのは大変良いことなのですが、再発防止や改善策では2系統での採点を掲げてきたのですが、このシステムを活用して2系統採点の照合作業などは行うことができるのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  記述式問題につきましては、採点用の答案の一覧をプリントして、紙で採点を行う方法を考えております。しかし、採点結果をパソコンに入力いたしますので、パソコンの中で得点を照合する作業は可能だと考えております。  しかし、パソコンの中で照合できるのは、あくまでも点数ですので、実際には、中間点のある問題で、得点が半分にしかならないようなケースで、2系統とも点数は同じですが減点をする過程がそれぞれ異なると、これは違う観点で採点したということになります。これは採点誤りにつながってまいりますので、特に中間点のある問題の2系統の照合につきましては、システムに頼らず、職員が照合して採点することが必要と考えております。 瀬戸委員  マークシートは作業現場の確保が難しいですから、持ち込んで行うということですよね。そうすると、記述式問題は学校に残すと考えられるのですが、受検生は別々のシートに答えを書くのですか。 入学者選抜改善担当課長  回答用紙につきましては、1枚を考えております。実際の学力検査の翌日から2日間を読取り期間といたします。読み取りした結果、終わった後の画像も含めて、その翌日から各学校で記述式の採点を行いたいと考えております。 瀬戸委員  再発防止改善策には、全受検生に答案用紙の写しを交付するという記載があり、今回のシステムを活用して、採点済みの答案用紙の写しを出力するということですが、どのようなものになるのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  マークでの点数と記述式問題の点数は、パソコンにデータとして入力されますので、各教科の得点は全てパソコンに保存された形になります。そこで、今回のシステムを活用しまして、読み取り時にスキャナーで読み込みました答案用紙の写しと各問題の正誤、得点などが記載された採点結果を、教科ごとにプリンターで印刷し、採点済み答案の写しとして全受検者に交付したいと考えております。 瀬戸委員  ただいまの説明で、今回のシステムによって様々な改善ができるということは分かりましたが、機器が導入されても、それを使う人が正しい操作を行わないと、正確な採点作業はできないのではないかと思います。適切にできるかという時間的なプレッシャーがかかって誤りを起こすことにならないのか心配があるのですが、そういった状況を踏まえて、事業者の協力を受けて、準備不足を補うという考え方のようですけれども、それ以外の運用についても、どのように理解させていこうとしているのか説明いただきたいと思います。 入学者選抜改善担当課長  現在、採点方法を詳細に記載したマニュアルを作成中でございまして、10月中には各学校に配付して説明したいと考えております。  また、実際に機器が配備され、新たな採点システムを円滑に稼働させ、記述式の採点結果の入力や交付用の答案用紙の写しを出力するまでの流れを、しっかりと習得していただく必要がありますので、予定としては、12月に業者にも来ていただき、担当者向けの機器の操作説明会を実施し、1月にかけてそれを踏まえた校内研修、マークシートの読み取りのシミュレーションを実施して、2月の本番に備えたいと考えております。 瀬戸委員  今の話を伺うと、かなりタイトなスケジュールで、2月に向けては時間的に厳しいのではないかという感じを受けなくもないですが、スケジュール的にはしっかりと準備できる期間が確保できると考えておられるのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  実際には、今後、入札をして業者を決定し、その後、機器の納入となりますので、確かに時間的にはかなりタイトになろうかと思います。しかし、これから入札を行いますが、入札の仕様の中ではそういった研修も含めておりますので、これから参加する入札業者もそういうことを踏まえて入札に参加してくることとなります。  また、各学校に対しても、そういった研修の時期等については事前に予定を示していますので、校内でスケジュールをしっかり調整して研修に参加していただいて、円滑に導入していきたいと考えております。 瀬戸委員  次に、和解に関連して伺いたいのですが、この間に、採点誤りに関わった教員の懲戒処分などが行われていますが、第2回定例会以降に行われた処分の日程を教えてください。 行政課長  入学者選抜の採点誤りにつきましては、3月30日付け及び6月24日付けで懲戒処分等を実施いたしました。具体的な内容でございますが、入学者選抜業務におきまして、学校を指導監督する立場にございます事務局の職員3人につきまして、戒告の懲戒処分を実施いたしました。このほか、3人に文書訓告の措置を行っているところでございます。  なお、入学者選抜業務全体を統括する職責の教育長につきましては減給10分の1、一月相当の減額分を自主返納といたしました。  教職員につきましては、合否に影響のあった学校の校長4人に減給、副校長、教頭の8人につきましては、戒告の処分を実施いたしました。合否に影響のなかった学校の校長103人、副校長、教頭232人につきましては、文書訓告の措置を行ったところでございます。  また、教諭等1,189人に対しては、厳重注意を行ったところでございます。 瀬戸委員  先日の代表質問の際、関係した校長による発言として、事案の重みを踏まえて、教育活動に何らかの貢献をしたいという申出があったという答弁を頂いているのですが、任意の寄附を集めることを検討するということなのでしょうか。そのあたりの経緯と、その後、何か動きがあったかどうかということを教えていただきたいのですが。 高校教育課長  このたび、2年度にわたりまして入学者選抜の学力テストにおきまして、約8割の県立高校で採点誤り、また、2年間で4人の受検者が、合格のところを不合格となったということでございました。このことにつきましては、生徒個人の進路に大きな影響を与えただけでなく、県立高校そのものに対する県民の信頼を大きく揺るがす事態となっている中で、今回の事案の重みを踏まえまして、教育活動に何らかの貢献をするため、任意の寄附金を集めてはどうかとの意見が、何人かの校長から出ておりまして、教育長に申出があったものでございます。なお、現在、任意に寄附金を集め、まなびや基金に寄附をして活用してもらうという方向で、準備が進められていると承知しております。 瀬戸委員  今回、和解金や見舞金400万円を補填しようという動きではないのですか。 高校教育課長  補填するということにつきましては、損害に対して公務員に賠償を求めるということになります。これは国家賠償法第1条によりまして、公務員に故意又は重大な過失があったときには、国又は公共団体はその公務員に対して求償権を有するという規定によるものでございますが、今回のケースはこれに当たらないと考えております。あくまでも8割の県立高校での採点誤りがありまして、結果的に和解金と見舞金という約400万円を県が支出することになったことに対しまして、県立学校の管理職の気持ちを、県立学校の教育活動の貢献につながる形で表していく必要があるという考えから、申出があったものでございまして、補填ということではないということでございます。 瀬戸委員  教育長から、教育委員会も損失を補償していきたいという答弁があったと思いますが、具体的にはどのような話で、進展していることがあれば教えてください。 指導部長  県立学校長から申出を受けまして、教育委員会としても同一の歩調ということです。教育局内の管理職にも協力を求めまして、気持ちを表すこととしたいというものでございます。現在局内でも教育長が依頼をしているところでございます。 瀬戸委員  入学者選抜の採点誤りに関連して、補正予算の質問をしてまいりましたが、採点誤りをなくすための新たなシステムで、それ相応の経費がかかることを踏まえますと、このシステムを最大限に活用し、再発の防止を期さなければならないと考えるのですが、そのことについて教育長の所見をお聞かせください。 教育長  現在、教育委員会では、それを含めました改善策に基づいて、誤りのない入学者選抜を実施していくために種々の準備をしております。その中の主要な一つがマークシート方式の導入です。マークシート方式については、限られた時間を記述式問題に充て、ヒューマンエラーをなくすことを前提としており、誤りのない採点システムをつくっていくため、今回補正予算で審議をお願いしているわけでございます。  同時に、このマークシートに係る機器については、通常の学校における教育活動の中でも集計など、様々な面で活用することができると考えております。そうすることによって、学校における業務の効率化や教員の多忙化の解消、子供たちと向き合う時間の確保などに活用していくことができるだろうと考えてございます。  そして、誤りのない平成29年度入学者選抜を実施することはもとより、そうした活用を県立高校全体の教育活動の充実につなげることで、新たな負担をお願いする成果を、高校生や県民の皆さんに還元してまいりたいと思います。 瀬戸委員  教育長のお答えで、再発防止に向けて必要なシステムということはよく分かりましたが、それだけでなく、日頃の学校活動の中で利用して、機器の導入を効果的なものにしていくというお話は本当にすばらしいと思いますが、こういうシステムや機器というのは、正しく運用されないと持っている力を十分発揮できないので、運用に当たって現場の教員にしっかりと周知を図ってもらいたいと思います。この次の入学者選抜が初めての導入なので、万全の準備を進めていただきたいと思います。  また、和解金は県が支払うことになりますが、本来合格としなければいけない者を不合格としてしまったということは、大変重いことかなと思います。本人の人生にとって本当に重いことだと思いますので、学校の現場もその重みをしっかりと受け止め、二度とこのようなことは起こさないという強い決意を持って、今後の入学者選抜の採点や点検の業務に当たっていただきたいと思います。緊張感を持って当たることが最善の防止策になるのではないかと思いますので、そのことを要望してこの質問を終わります。  次は、県立図書館について伺いたいのですが、先ほど報告資料の中で説明をお伺いしましたし、我が会派の代表質問でも県立図書館の問題について取り上げており、県民の多くが、今後の整備の方向について、関心を寄せていらっしゃいます。また、先日、当常任委員会の県外調査で岡山県立図書館を視察し、いろいろなことも教えていただきましたので、そのことを踏まえて、県立図書館と県立川崎図書館の再整備について伺いたいと思います。  まず、県立図書館についてですが、岡山県立図書館では人文・科学や自然科学、産業など六つの部門で主題別のレファレンス体制をとっており、高い専門性を備えていました。本県の図書館も、今回の報告で再編・整備後の目指すべき図書館として、専門機能を基本とするという考え方が示されておりますが、県立図書館の持つ専門機能というのは、具体的にはどういった機能なのでしょうか。 生涯学習課長  県立図書館の持つ専門的機能としまして、まず、県民の様々な課題に対応した調査、研究を支えるため、法律関係資料など社会、人文系を中心とした専門的な資料を収集、提供してきたことが挙げられます。特徴的なものといたしましては、県内全体を対象としました地域情報、資料を体系的、系統的に収集した神奈川資料、全国自治体史、女性関連資料といったものを所蔵しております。  また、利用者の課題解決に向け、研修などを通じて司書のスキルアップを図り、利用者からの質問や市町村立図書館司書からの専門的な相談に、電話によって対応してまいりました。そうした点が県立図書館としての専門的機能と考えております。 瀬戸委員  専門的な機能という視点で、市町村立図書館との役割分担はできているのでしょうか。特に、すぐそばに横浜市中央図書館があるので、そういった環境はどう違うのですか。 生涯学習課長  まず、市町村との役割分担でございますが、やはり広域的機能ということの中で、県域の図書館を支援するという点がまず一つあります。また、県立図書館につきましては専門性ということが非常に重要でございます。横浜市中央図書館などにおいては、一般市民向けの蔵書を中心に収集するのに対し、県立図書館につきましては、内容が高度な、大学の教科書以上の専門性の高い図書を中心に収集するといった特性がございます。そういった面での役割分担をさせていただいております。 瀬戸委員  今のお話ですみ分けができているのだろうと思いますが、岡山県立図書館を伺ったときに、市立の図書館や大学の図書館とネットワークを持ち、本格的な役割を果たしていることに大変感心したのですが、今回の県立図書館の再編・整備で目指す図書館像として、広域的機能についても触れられていますが、具体的にはどういった機能なのでしょうか。 生涯学習課長  本県におきましても、他県に先駆けて平成2年から、県内の公立図書館等と連携しました、図書の総合管理システムであります、神奈川県図書館情報ネットワークシステム、KL−NETと呼んでございますが、この管理運営を県立図書館で行っております。現在、県内の全公立図書館のほか、大学図書館、県立研究機関等の専門機関117施設と連携しまして、年間約10万冊の相互貸し出しを行っております。こうしたことに加えまして、公立図書館の司書の育成支援につきましても、定期的に研修会を開催するなど、県内全体の図書館サービスの向上に取り組んでまいりました。こうした点が県立図書館の持つ広域的機能と考えております。 瀬戸委員  今の説明で、神奈川県内を中心としたネットワークができていることを、改めて認識いたしましたが、岡山県立図書館の毎年の来館者が約100万人なのに対し、本県の図書館の来館者は3分の1の33万人ぐらいという状況です。今回、基本的な考え方の中で、人に集まってもらえるような取組について、どのように考えているのでしょうか。 生涯学習課長  県立図書館につきましては、各世代の方に訪れていただき、生涯にわたる学びの場として活用していただきたいと考えております。そこで、日本のモダン建築の代表作である本館建物や県立図書館ならではの特色ある蔵書等を生かしまして、人を引き付け、人が訪れる魅力ある図書館としての機能を備えてまいりたいと思っています。本館にあるガラス張りの吹き抜け構造につきましては、本館の特徴的な空間であり、例えば、そこで16ミリフィルムなどの1万件を超える視聴覚資料の放映ですとか、貴重な蔵書の展示といった、これまで公開する機会が少なかった資料を活用して、図書館としての魅力を発していきたいと考えております。 瀬戸委員  魅力ある図書館は大変具体的なことだと思いますが、県立図書館に対して様々な県民のニーズに応えられる図書館であってもらいたいと私自身は考えていますけれども、改めて様々なニーズに応えるためにはどのような取組が必要になっていくという認識をお持ちでしょうか。 生涯学習課長  再編・整備に向けましては、利用者の様々なニーズに応える必要があるということで、これまでも検討を行い、機能的には専門性を高め、広域性を基本的な考え方として押さえ、その上で、創造の図書館、魅力ある図書館という付加価値を付けていくという考え方で、整備してまいりたいと考えております。 瀬戸委員  全体として県民のニーズにしっかりと応えていこうという考え方だと思うのですが、昨年度、新館の整備・運営についてPFI方式も検討されたということですけれども、今回の報告では、県の直営による方法についても選択肢として検討していくということでした。今後どういった視点で整備方法を選定していくのでしょうか。 生涯学習課長  県立図書館の整備方法につきましては、昨年度、PFI方式による整備手法の導入の可能性について調査を行っております。調査は新築する図書館新棟の整備運営について実施したものでございます。また、調査の中では、図書館の運営に関する事業範囲として、レファレンス等の主要業務は専門的機能の維持の観点から県直営で行うこととし、PFI方式での民間業者の業務範囲は、施設の維持管理業務を中心といたしました。こうした施設の維持管理業務について、新棟単独でPFI方式にするのか、新棟と本館、新館を併せた、3棟を県直営で運営していくのか、効率的な図書館運営という観点から比較、検討を行ってまいりたいと考えております。 瀬戸委員  比較、検討して、より良い方向を出していただきたいと思いますが、老朽化や収蔵スペースといったような課題があるため、早急に対応しなければならないのではないかと考えていますが、再整備に向けてどのようなスタンスで取り組んでいくのでしょうか。 生涯学習課長  御指摘のとおり、老朽化や収蔵スペースの不足といった課題は、早急に解決すべきものと認識してございます。そのためには、平成29年度以降、収蔵の調整を経た上で、早期に整備に着手したいと考えてございます。一方で、整備期間中の図書館サービスの低下を招かないよう、図書館を開館しながら工事を進めることも必要でございます。新棟の整備、新館、本館と順次改修を行い、整備期間としてはおおむね7年程度を見込んでいますが、教育局といたしましては、可能な限り短縮してまいりたいと考えております。 瀬戸委員  期間を短縮して、一日も早く本来の機能を発揮できるようにしていただければと思います。  次に、県立川崎図書館について伺いたいのですが、川崎図書館がKSPへ移転することになった経緯をお伺いします。
    生涯学習課長  川崎市が平成23年3月に策定いたしました富士見周辺地区整備実施計画の中におきまして、県立川崎図書館のあるエリアにつきましては、市民館、区役所として必要な機能を整備するとされたところでございます。その結果、川崎市から無償で設置許可を受けている図書館としましては、移転を検討せざるを得なかったというのが発端となっております。県では平成24年10月に、県立川崎図書館は、県立図書館との集約化を含めた検討を行うことといたしましたが、その後、様々な意見を受け、検討を行った結果、平成25年2月に、企業活動の支援につながる機能に特化して川崎市内に残す方向で検討していくことといたしました。移転先につきましては、平成25年6月に、川崎市川崎区殿町地区に計画されていた国際戦略特区の中核施設としましたが、その後、この施設は再生・細胞医療分野に特化することとしたことから、新たな移転候補地の検討を行い、平成25年12月に、先端技術産業が集積していることや、今後の川崎図書館との連携が見込まれる、県の科学技術拠点である神奈川科学技術アカデミー、KASTが入居していることなどから、KSPが移転先として総合的に適地と判断したという経緯がございます。 瀬戸委員  現在の蔵書の3分の2程度を移転する計画とのことですが、残りの3分の1というのはどのような分野で、冊数としてはどの程度になると見込んでいるのでしょうか。 生涯学習課長  企業のものづくり技術を支える機能を発揮するため、企業からのニーズの高い特許情報や国内外の規格関連情報、最新の技術情報を得ることができる専門雑誌、技術報告については全てを、技術工学系や自然科学系の図書、資料につきましては、ものづくり技術に関連する分野を中心に必要なものを、それぞれ移転する方向で検討してございます。さらに、社史と川崎公害裁判図書記録につきましては、全てを移転する方向で検討しております。こうしたことから、約43万冊の蔵書のうち、30万冊近くをKSPに移転する計画としております。 瀬戸委員  県立川崎市図書館に対する企業の要望として、ものづくりに関する情報を求めることが多いと考えているのですが、何か具体的に聞いていることがあれば教えていただきたいと思います。 生涯学習課長  今年7月から8月にかけまして企業に対するアンケートを実施してございます。その中で移転後に県立川崎図書館に充実させてほしい資料、分野に関する要望がございました。具体的に申し上げますと、IoTや人工知能、医療技術、プログラミング系の図書を入れてほしいということがございました。また、各種学会・協会誌といったものも十分取りそろえてほしいといった要望もございました。さらに、国内外の各種規格に関する情報についても十分取りそろえてほしいという要望がございました。 瀬戸委員  43万冊のうち30万冊がKSPへ移転するわけですが、移転できない蔵書についてはどのように管理していこうと考えていますか。 生涯学習課長  KSPに移転しない蔵書につきましては、県立図書館の収蔵スペースが不足していることから、収蔵庫が整備されるまでの間は、外部での保管を視野に入れ検討を行っているところでございます。また、これらの蔵書を外部保管した場合に利便性の低下を招かないよう、搬送の方法など今後の管理運営について工夫を図っていく考えでございます。さらに、蔵書のうち地域の図書館での活用が望ましいものにつきましては、川崎市教育委員会と調整していくことも検討したいと考えております。 瀬戸委員  最終的に、大部分は横浜の県立図書館に収蔵されるということでよろしいですか。 生涯学習課長  県立図書館の収蔵庫の整備後の予定としては、そのようになります。 瀬戸委員  代表質問でも、県民の意見を最大限に尊重しながら、県立図書館の再整備を進めていかなければならないということを指摘していますけれども、県立川崎市図書館の移転についても、県民の関心は非常に高いと承知しているのですが、今後、どのように移転していこうとしているのでしょうか。現在の考えを教えてください。 生涯学習課長  これまでも様々な形で県民から意見を聞いてまいりました。改めて県民から意見を伺う機会を川崎市内において設けてまいりたいと考えております。 瀬戸委員  県立図書館は、知の拠点といいますか、県民の社会教育、生涯学習に大変貢献しているので、それを推進するためにどのようにすべきかということを、しっかりと基本的な考え方に示されているのではないかと思っています。目指すべき図書館像や方向性をしっかり踏まえた上で、再編・整備に取り組んでいくことが非常に重要だと考えます。県立川崎図書館については、本定例会において、蔵書の3分の2程度は移転する方向性が示されたのですが、KSPへの移転については、県民の意見をしっかりと聞きながら進めていくことが大切だと思っています。  いずれにしても、県立図書館、県立川崎図書館は、多くの県民に利用され、その価値が発揮されるよう、再編・整備に取り組んでいただくことを要望いたします。  次に、国際バカロレアの関係で、社会が様々な面でグローバル化し、それに対応するため、深い語学力や自らの課題を解決するためのコミュニケーション能力、リーダーシップ、人間性を兼ね備えた人材を育成することが必要な時代になってきたのではないかと思っています。国際バカロレアは、そういった能力の育成に優れた国際的なプログラムだと言っていますので、我が国でも文部科学省が2018年までには認定校を確保したいという目標を掲げ、国内における国際バカロレアの導入を推進していくとしていますが、本県では県立高校改革の中で横浜国際高校を国際バカロレア認定推進校として認定を受けるための環境整備を行うということで、平成31年の国際バカロレアコース設置に向けて取り組んでいるということですが、このことについて聞かせていただきます。  まず、国際バカロレアを設置するということですが、バカロレアコースとはどのようなものか教えてください。 高校教育課高校教育企画室長  バカロレアコースでは、生徒が高い英語力を身に付け、海外の大学にも円滑に進学できるよう、国際的に認められている大学資格である国際バカロレア資格を取得するための教育活動を行います。具体的には、少人数及び探求型の学習を通じまして、1年次では主に学習指導要領の必修履修科目を中心に履修し、2・3年次では国際バカロレア機構の定める国文学、英語、社会、理科、数学といった科目のほかに、知識の本質について考える知の理論を履修するとともに、課題論文や奉仕活動などに取り組みます。 瀬戸委員  高校改革の中で国際バカロレアの認定に取り組むことにした理由は何ですか。 高校教育課高校教育企画室長  教育委員会では、県立高校改革の中で、国際的な視野を持ち、多様な価値観を受容できる力を育む、グローバル化に対応した教育を推進することとしております。その中で、これまで外国語によるコミュニケーション能力の育成に成果を上げ、文部科学省が指定するスーパー・グローバル・ハイスクールとして海外でのスタディーツアーや海外研究に取り組んできた横浜国際高校を、グローバル教育の拠点と位置付けております。今後、横浜国際高校に国際バカロレアの教育を導入し、先進的な取組の成果を他校に普及することで、県全体のグローバル教育の充実を図ることとしております。 瀬戸委員  バカロレアコースの考えは理解しました。では、新棟を整備すると補正予算案にありましたが、その理由は何でしょうか。 高校教育課高校教育企画室長  まず、国際バカロレアコースだけでなく、一般コースとも国際バカロレアの理念や手法を共有し、学校全体のグローバル教育を充実させていく必要があります。そのため、理科実験室、音楽室などの特別教室、図書室等については、一般コースとともに既存棟を使いまして、新棟におきましては、バカロレアの教育活動の展開や長期にわたる最終試験の実施や口述試験の録音などを行う環境を整備するものであります。また、国際バカロレアコースを設置した横浜国際高校は、その成果を全ての県立高校にも普及していく役目を担っていきますので、新棟にはプレゼンテーションホールを設置し、全校の生徒が発表等に使用するほか、全県の教員を対象とした研修会などに使用していきます。 瀬戸委員  バカロレア校の認定について、他の都道府県で既に認定を受けている高校はあるのでしょうか。 高校教育課高校教育企画室長  平成28年8月現在の状況では、全国で14校の高等学校が国際バカロレア認定校となっておりまして、そのうち公立の高等学校で認定を受けている学校は、東京都立国際高等学校1校のみとなっております。また、国立の学校におきましては、東京学芸大学附属国際中等教育学校が認定を受けておりまして、その他12校の私立高校が認定校となっております。 瀬戸委員  予定、計画を見ますと、平成31年度に第1期生入学を想定しながら新棟の工事をやっているのですが、平成29年度の候補校申請前に工事を実施して、申請の目どが立つと考えてよろしいのでしょうか。 高校教育課高校教育企画室長  今回の整備工事設計費による設計を行い、来年度の候補校申請に対応が可能になります。東京都立国際高等学校におきましても、同様な形としているということでした。 瀬戸委員  既に認定された高校が同じ経路をたどっているということなので少し安心しました。先ほど、バカロレアコースの成果を広めるためにプレゼンテーションホールを整備するという方向ですが、どのように広げていこうとしているのでしょうか。 高校教育課高校教育企画室長  まず、バカロレアコースでの先進的な教育を横浜国際高校の一般生と共有し、横浜国際高校の教育活動の更なる充実を図ります。また、県内唯一の国際関係の学科を設けた県立高校としてグローバル教育の拠点となりまして、授業公開及び新棟に整備するプレゼンテーションホールを活用した成果発表会、研修会等の実施を通しまして、国際バカロレアコースでの成果を広く県立高校全体に広めていきたいと思っています。さらに、横浜国際高校の教員が他校に異動した際、引き続き国際バカロレアでの経験や知識をその学校での教育活動に生かすことにより、教員全体の授業力向上にもつながるものと考えております。 瀬戸委員  国際化ということで、次代を担う若い人たちに、知識や物事を多面的に見る能力や課題を解決する能力が求められる時代になってきていると感じているのですが、このことを踏まえますと、本県のグローバル教育をこれまで以上に推し進めなければならないのではないかと考えております。今回、設置しようとしている国際バカロレアの新棟などの設備を最大限に活用しながら、バカロレアコースの成果をしっかりと上げていただき、その成果を、横浜国際高校の一般コースだけでなく、全ての県立高校に広めていくことが大切です。そのことが全体の国際化、グローバル化の底上げになるのかと思いますので、横浜国際高校が神奈川のグローバル教育の核となるようにしっかりと準備をして、すばらしい学校にしていただくよう要望いたします。  次に、海洋科学高校の大型実習船の建造工事について説明いただきましたけれども、現在の大型実習船は多摩川にあり、平成11年に建造され、しゅん工してから14年程経っていると聞いております。今回、平成29年度のしゅん工に向けて建造を進めているわけですが、その実習船について少し伺います。実習船の耐用年数は大体どのくらいなのでしょうか。 高校教育課長  減価償却資産の耐用年数等に関する省令によりますと、鋼鉄製漁船の耐用年数は12年となっております。12年を超えた船舶は、定期検査等で費用をかけまして、船舶の安全性を確保しなければなりません。12年を超えた後の船舶は、機械の故障、安全性の向上、環境基準への対応など定期検査等で多くの費用がかかると同時に、老朽化したエンジンの使用により加熱効率が下がるということで燃料代も上がるというようなことがございます。 瀬戸委員  12年の耐用年数で、もう15年以上経っているという話ですから、早急に造らなければいけないというのはよく分かりましたが、先ほどの入札に関する説明で、応札が2件ということでした。入札が少ないと感じるのですが、原因は何ですか。 高校教育課長  まず、水産高校の実習船は、生徒の居室や実習室などを備えることになり、一般の漁船と大きく異なるため、建造できる技術を持った造船会社が少ないということもございます。また、東日本の大震災で多くの漁船が被災したことにより、漁船業界が活況な中で、造船工事を同時に請け負える会社が少ない状況になっています。一昨年、他県の実習船の建造で、応札がなかったという例もございます。そうした状況のため、今回、2件しか入札がなかったということでございます。 瀬戸委員  思わぬところに災害の影響が出ているのかなと感じたのですが、実習船というのは普通の漁船とは違うのでしょうか。 高校教育課長  実習船は、法令上は第三種の漁船に分類されます。海洋科学高校におきましては、漁業、水産工学、水産食品、海洋通信に係る科目につきまして実践的な活動を通じて学んでおりまして、遠洋航海実習ではマグロのはえ縄実習を行って、漁業の基礎、基本を学習しているところでございます。このため、マグロはえ縄実習を行うためには漁具や冷凍設備といったものも漁船仕様として持ち合わせております。一方で、実習船として生徒の居室や教室といったものも併せ持っております。普通の漁船とはそういったところが違うというところです。 瀬戸委員  現在の湘南丸と今回建造する実習船、何か違う新しい機能はありますか。 高校教育課長  新たなものは加えずに、今の時代に合った新しい設備内容で整備したいと考えております。 瀬戸委員  役割というのは変わらないが、設備は今の技術になると捉えてよろしいですか。  実際、1年のうちどのくらいの期間、実習に使用しているのですか。それから、どこまで実習に行くのですか。 高校教育課長  湘南丸で行っている実習は、年間60日間の遠洋航海実習、まぐろはえ縄実習を2回行っております。それ以外に、2週間から1箇月程度、日本近海におきます主要港の入出港訓練や、海技士として必要な操船技術、機械メンテナンス等を行います沿岸航海実習等を5回程度行っております。また、このほかに1年生の体験乗船実習、ドック実習、船舶運航コースの2年生によります航海実習を実施しておりまして、ほぼ年間を通じて休むことなく活用しているという状況であります。  なお、先ほどの遠洋実習でございますが、ハワイの方に行っております。 瀬戸委員  今のお話を聞いているとかなり酷使しているという感じがしないでもないのですが、新しい船の完成までのスケジュールはどのようになっていますか。 高校教育課長  完成までのスケジュールですが、昨年度、外部機関に概要設計及び基本設計を委託しまして、今年度、入札により造船業者が決定したところでございます。そして、今回の第3回定例会にて実習船造船工事に係る契約に関して承認をいただいた後、造船会社と本契約を締結する予定でございます。その後、今年度と来年度の2年間をかけまして造船工事を実施いたします。今のところの予定でございますが、平成29年1月に起工式を実施しまして、6月に進水式、平成30年1月に実習船を完成させ、試験航海後の2月にしゅん工引渡し、3月に横浜港でしゅん工式を実施する予定になっております。 瀬戸委員  スケジュールもかなりかかるようですが、しっかりとやってもらいたいと思います。  ニュースなどで見ていますと、水産業から日本がどんどん追い詰められている気がするのですが、本校は県内唯一の水産専門学校であり、本県はもともと水産業の盛んな地域のため、本県の水産業にとって本校は重要な高校だと思っています。特に大型実習船の航海実習というのは、実際の船員養成資格要件にも合っていますでしょうし、水産高校に絶対欠かせないと感じました。財政がひっ迫した状況なのですが、将来の神奈川県の水産事業を支える担い手を育成していくためにも、安全で最新の設備を搭載した大型実習船を建造して、それを有効に活用していただくことを要望します。  次に、歴史博物館空調設備改修工事について伺います。社会教育施設はこの博物館に限らず、年数を経たものが多いので、老朽化が進んでいると感じるのですが、その老朽化対策について何点か伺いたいと思います。  まず、歴史博物館空調設備改修工事というのは、どの程度のものなのでしょうか。 生涯学習課長  今回の改修工事は、県立歴史博物館の空調の改修工事でございます。こちらは、平成6年度に設置された、老朽化による機能低下が著しい設備につきまして改修工事を行うものでございます。改修内容としましては、空調機器と館内全域の冷房用配管及び地下収蔵庫のダクトの更新、制御機器の更新などでございます。 瀬戸委員  空調設備の全面改修と考えてよろしいのでしょうか。 生涯学習課長  お見込みのとおりでございます。 瀬戸委員  完成予定は、平成29年12月15日という説明がありましたが、この改修に伴って休館する期間はいつ頃までの予定でしょうか。 生涯学習課長  休館期間につきましては、本年6月から平成30年4月下旬まででございます。 瀬戸委員  休館中の約2年の間に、博物館というのはどのような活動を行うのでしょうか。 生涯学習課長  博物館では、今年10月から移転先の仮事務所を拠点といたしまして博物館事業を実施してまいります。具体的には、まず、県民が神奈川の文化、歴史について理解を深めていただくため、各分野の学芸員による県博講座や博物館体験教室などの県民向けの講座を充実しまして、平成27年度は年間で13講座を実施したところでございますが、平成28年度につきましては、半年で43講座を実施していく予定でございます。また、新たに平成28年度から実施することとしました小中高等学校等の児童・生徒に対する学習支援として、学芸員が直接学校へ赴いて行う出前講座を延べ76日間開催いたします。休館中も社会教育施設としての役割を果たしてまいるところでございます。 瀬戸委員  76日間の出前講座というのは、2年間の合計ですか。今年度のみですか。 生涯学習課長  今年度の予定でございます。 瀬戸委員
     今年度の途中から休館ということですが、来年度は1年間休館になってしまうわけですが、そういうことを踏まえると、休館中の活動を充実させなければならないと思っているのですけれども、来年度も今年度と同じような形でやるのでしょうか。それとも、新しい視点としてやるのでしょうか。 生涯学習課長  休館中の博物館の活用でございますが、今年度は、県博講座、博物館体験教室などの県民向け講座や出前講座、博物館ボランティアの能力維持・向上を目的とした講座といったものを、3講座実施いたしますが、そういったことも充実してまいりたいと考えてございます。  それから、休館中につきましては、展示品や収蔵品の修理や調査、研究といったことも必要になってまいりますので、今年度と来年度はそういったことについても実施してまいりたいと考えております。 瀬戸委員  収蔵した品物は冷暖房空調施設が止まってしまうと傷むことはないのですか。貴重なものが多いと思うのですが。 生涯学習課長  歴史博物館の収蔵品につきましては、貴重なものは金沢文庫に、その他の展示物につきましては横浜市の歴史博物館等にお願いし、さらに、外部倉庫も活用して保存する予定です。基本的にはそういった収蔵品を所蔵する施設として適切なところにお願いしている状況でございます。 瀬戸委員  それなら安心いたしました。貴重な品物をやはりきちっと保存しておかなければいけない。  今年度、ほかの社会教育施設で老朽化対策が決まっているところはあるのでしょうか。 生涯学習課長  今年度の老朽化対策の状況でございますが、まず、県立図書館では暖房用ボイラー及び冷房用機器の更新等がございます。また、金沢文庫では空調機中央監視設備の更新を行います。さらに、生命の星・地球博物館では、外壁や屋根の改修工事のための設計委託を行うなどの老朽化対策を行う予定でございます。 瀬戸委員  老朽化対策というのは、計画的に行っていくことが非常に大切だと感じているのですが、今後、長期的にはどのように進めていこうと考えているのでしょうか。 生涯学習課長  社会教育施設の老朽化対策につきましては、小規模な修繕と大規模な改修工事に区分されるわけでございますが、毎年度、区分ごとに優先順位をつけて実施しております。今後、施設の長寿命化が必要になってまいりますので、平成29年3月に知事部局で策定される予定の全庁的な総合管理計画に基づきまして、各社会教育施設の特性、特殊性を踏まえた施設ごとの長期計画の策定に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。 瀬戸委員  施設、設備のハード面の対応は分かりましたが、ソフト面でも魅力あるものをつくっていかなければならないのではないでしょうか。例えば、展示品の解説などが汚れて見た目が悪いと、来館者に良い印象を与えないのではないかと思います。私の住んでいる近くに生命の星・地球博物館があるのですが、この博物館における更新状況や今後の取組というのは、どのように考えているのでしょうか。 生涯学習課長  生命の星・地球博物館における展示品の解説の更新状況でございますが、最新の学説や研究成果、時代のトピックを随時反映させていただくとともに、必要に応じてより分かりやすい表示に改めさせていただいております。  例えば、最近の学説や研究成果を反映したものとして、シーラカンスの一種として表示していたものを、正しい学名であるラティメリア・カルムナエといった名称に修正しております。また、時代のトピックを反映した例としまして、新たにクリーンエネルギー等地球温暖化対策を紹介する、地球環境を守るためにというコーナーを設置しております。  それから、より分かりやすい表示でございますが、配色や色合いなど視認性を高めるデザインへの改善や、外国人対応として、退色していた項目タイトルを多言語表示に更新させていただいた例がございます。  今後の取組になりますが、自然に対する愛着と感動を来場者に感じてもらうとともに、展示品への理解を深めてもらえるよう、解説等の計画的な見直しを、平成28年度末を目どに検討している状況でございます。 瀬戸委員  この間、本を読んでいたら、日本は20年も経済状況が悪いが、建物などがそんなに傷んでおらず、20年も経済状況が悪いように見えず、老朽化対策や維持管理が丁寧に行われているのに、そういった評価が外面的には見えてこないのではないかという解説がありました。そういった視点が、日本人の持つ目なのかなと私は捉えていますが、社会教育施設というのは、県民が広く学習する機会を提供するところなので、常にそういった大切な機会を保っていく必要があるのではないかと思います。老朽化対策というのは、お金のないときですから、計画的にやっていかなければならないのではないかと思います。施設を適切に維持・管理していただいて、展示品などの解説を充実していただき、県民にとって魅力ある施設にしていただくよう要望して、この質問を終わります。  次は、県立博物館条例の一部を改正する条例について。今回も、我が会派から美術館、博物館を活用した観光施策について質問し、知事から新しい動きが出ていると答弁がありました。  県立の美術館、博物館に、更に多くの県民に来ていただくために条例を改正し、鉄道会社と連携して周遊券に参加することが可能になるという御説明いただきましたが、これまで県立の博物館や美術館で、鉄道会社と連携した取組の事例はあるのでしょうか。 生涯学習課長  鉄道会社と連携した事例がございます。県立近代美術館葉山館の敷地内にあるレストランや土産物ショップも含めた、様々な施設で利用できるクーポン券とバス、鉄道の乗車券がセットになった周遊券が、鉄道会社から発行されているということでございます。 瀬戸委員  今の説明ですと、施設の中のレストランなどのクーポン券だけで、美術館本体の利用券は周遊券に盛り込まれていなかったのではないかと受け取ったのですが、それはなぜなのでしょうか。 生涯学習課長  一般的に販売されている鉄道会社の周遊券は、バス、鉄道の乗車料金と観覧料等が含まれた金額で販売されております。そうしたものは、利用者の利用実績に応じて鉄道会社から施設等に代金が支払われる、後払いの仕組みがとられているのが現状でございます。しかし、現行の条例では、入館の際に観覧料を支払っていただく前払いの規定となっておりますので、先ほど御説明した事例では、あらかじめ周遊の行程の中に美術館の観覧を組み込めませんでした。 瀬戸委員  周遊の仕組みというのは、具体的にどのようなものを想定していますか。 生涯学習課長  周遊券の仕組みを具体的に申し上げますと、まず、美術館等と鉄道会社等の間で周遊券を使って美術館等に入館した旅行者の代金を、鉄道会社等が後払いすることを決める契約を結びます。これに基づきまして、鉄道会社等は乗車券と美術館等の入館引換券とがセットになった周遊券を販売いたします。周遊券を購入した旅行者は、まず美術館等の窓口で、入館引換券と引き換えに観覧券を受領し、入館します。美術館等は後日、入館引換券分の観覧料の支払いを鉄道会社等に請求いたします。こうした仕組みを設定させていただきます。 瀬戸委員  そういった周遊券が販売されると、どのような効果を期待できるのでしょうか。 生涯学習課長  こうした周遊券が販売されますと、鉄道会社の車内広告や新聞、雑誌などの広告に施設名が掲載されることが想定されますので、鉄道沿線の方などに県立の博物館や美術館をPRすることができます。また、周遊券の訪問地にしていただくことで、旅行者が県立博物館や美術館を訪問する機会が増え、入館者の増加につながると考えておるところでございます。 瀬戸委員  昨年、遊行寺と歴史博物館、金沢文庫の3館と共同した特別展があったと記憶しているのですが、周遊券ができると、3都市の連携というような特別展を企画することもおもしろいのではないかと思います、そういったことも有用ではないかと思うのですが、その辺はどうですか。 生涯学習課長  県内には多数の美術館、博物館がございますが、そういったところが連携して周遊券などを販売するということも考えられます。そういった周遊券や旅行券の中に、美術館、博物館を多数入れていただき、県民に利用していただくことによって、施設が活性化するのでないかと考えております。 瀬戸委員  新しい周遊券の設計に向けて、観光部門との連携を含めて、どのように取り組んでいこうと考えていますか。 生涯学習課長  今回の条例改正を認めていただければ、鋭意、鉄道会社との調整を進めさせていただきたいと考えております。また、企画される県内の観光地等を周遊する多くのツアー等に、県立の博物館、美術館を組み入れてもらえるよう、観光部門と協調して鉄道会社等に働き掛けを行うなど、観光部門との連携を強めてまいりたいと考えております。さらに、旅行商品の販売計画との兼ね合いがございますので一概には言えませんが、できるだけ早い時期に、県立の博物館や美術館を組み入れていただいた周遊券を実現したいと考えてございます。 瀬戸委員  博物館は、知識を深めたり、教養を高めたりする重要な施設だと思いますが、お金が非常にかかると思うのですね。引き続き県民が利用しやすい施設になるように工夫を重ねていただき、2019年のラクビーワールドカップや2020年のオリンピック・パラリンピックを控え、外国人観光客や他県からの観光客も増加すると期待されていますが、本県の博物館、美術館にも訪れていただき、本県の歴史などを知っていただくことも大切だと思いますので、鉄道会社や旅行会社を含めて、しっかりと連携した取組を、着実に進めていただくことを要望いたします。  次に、相原高校の移転先の不動産の説明がありましたけれども、まず、相原高校が移転することになった経緯というのを改めて確認したいのですが。 教育施設課長  県立相原高校は創立から90年以上経過する、伝統ある農業、商業の専門高校でして、JR橋本駅のすぐそばにある、約9.8ヘクタールという県立学校の中でも特に広い敷地を有する高校でございます。  移転の経緯でございますが、平成29年2月にリニア中央新幹線の県内駅を橋本駅周辺に誘致することについて県と相模原市が合意し、その結果、平成25年9月に、JR東海が県内駅を橋本駅周辺にすることを明らかにしました。その中で、新駅の設置場所が現在の相原高校の敷地内とされたことから、教育委員会としましては、相原高校の教育課程を継続する観点から移転について検討してきました。 瀬戸委員  教育委員会として、職業大学校の跡地が相原高校の移転地としてふさわしいと決めたのは、どういった経緯からでしょうか。また、移転のスケジュールを併せて伺いたいのですが。 教育施設課長  現在の相原高校は、耐震上の問題から仮設校舎を使用している状況で、できるだけ早期に新校舎を建設することが求められております。一方で、農業科の授業に欠かせない家畜舎や実習林などが必要ですので、一般の県立高校と比較して相当の敷地が必要となります。そのため、移転先用地は、現在の相原高校と同等の面積を確保することが大きな条件の一つでございました。こうした中で、移転先用地である職業大学校の跡地は、同等の面積が確保できること、職業大学校として運営されてきた場所ですので近隣に懸案となる施設もないこと、現在の相原高校から直線距離で約2キロメートル離れることになりますが、最寄りの駅が現在と同じ橋本駅であり、路線バスもあることなどから、移転先としてふさわしいと判断したところでございます。  続きまして、スケジュールですが、現在、職業大学校の既存の建物の除却工事を行っておりまして、今年度中に終える予定となっております。その後、平成30年度末を目どに、校舎の新築工事、ほ場、グラウンド等の整備を行い、平成31年度から、新たな場所で相原高校としての活動が行えるよう取組を進めたいと考えております。 瀬戸委員  現在、除却工事が進んでいるというお話ですが、普通ですと用地を取得してから除却というものが進むのではないかと思うのですけれども、その前に除却工事というのは可能なのですか。 教育施設課長  本来であれば、用地を取得してから除却工事、新築工事と作業を進めていくのが通常でございますが、現在の相原高校が仮設校舎で授業を行っていることや、移転後にリニア関係の工事が始まることなどを踏まえまして、少しでも早く取組を進めることができるよう、土地所有者である高齢・障害・求職者雇用支援機構から用地取得前の工事着手について同意を得まして、除却工事を行っています。 瀬戸委員  取得金額は約62億円ですが、これは妥当な金額なのでしょうか。 教育施設課長  県教育委員会では、適切な価格で土地を取得するため、2者に不動産鑑定評価をお願いしました。その結果、2者の鑑定評価額の平均は約66億円と試算されたところです。一方、土地所有者である高齢・障害・求職者雇用支援機構も独自に不動産鑑定評価を実施しておりまして、61億6,500万円という額が提示されました。これは、教育委員会が行った鑑定評価を下回る額でしたので、県としても財政的なメリットがあると判断し、購入契約額としたところでございます。 瀬戸委員  62億円という金額は、土地だけの金額ですか。この中に除却の費用も入っているのでしょうか。 教育施設課長  既存の建物の評価額はゼロとしております。  また、本来機構側が行うべき建物の除却費用も控除した額として提示があったものですので、このたびの取得に要する費用として適正なものと認識しております。 杉本委員  今の説明によると、土地の取得価格がかなり違うようですが、土地の評価というのは、近隣の土地の価格を見て判断するため、不動産鑑定士が出す金額は大きく違わないはずです。不動産鑑定士は、全く違うところではなく、近隣の同じような土地の価格を調べるからです。その結果に基づく金額が5億円も違っていますね。そのぐらい金額の誤差があるというのは、どうみても考えにくい。今回は、教育委員会が依頼した鑑定士の方が高かったのですね。私も不動産鑑定をしてもらったことがあり、自分でもいろいろと経験があるが、価格に5億円近くも差異があるというのは、聞いたことがない。 教育施設課長  県が依頼した2者の鑑定に基づく評価額でも、一者は63億4,000万円、もう一者は67億8,500万円と、約4億の差はございます。その額を分析しますと、評価額や近隣の現在の評価額も算出したり、購入によって一帯の土地を開発したときにいくらになるかといったことを組み合わせて算出するため、その程度の誤差が生じる可能性はあると認識しています。  また、土地の所有者である高齢・障害・求職者雇用支援機構も、3者に鑑定を出しているようなのですが、そちらもその程度の誤差があったという話を聞いております。 杉本委員  評価額を出す算定基準というのは、説明されたとおり、どこでも同じで、一者は開発を考慮し、他者は入れないということはありません。評価額の算定は、同じ状況でするわけです。ですから、それを見たときにどうもおかしいなと思いました。教育委員会としては、それは当たり前だとして受け止めていますか。お願いした鑑定士から示された評価額が、土地所有者などから示されたものと大きく違っていても、疑問を持たずにそれを受け入れているのですか。安い方がいいから、安い方の評価額を基にして、この価格を決めたのでしょうか。私は、それを考えるとおかしいと思う。なぜそういった誤差が出るのかということは、しっかり調べておく必要がある。何でも言われたままに受け止めて、安い方がいいというのではなく、しっかり調査をしておかないと、東京都のような問題が起きたときに、誰が聞いても納得できるような説明ができるようにしておかなければならないと思います。ですから、鑑定で出てきた数字をそのまま言っているだけでは駄目だと考えますが、いかがですか。 県立高校改革担当局長  私は以前、土地の管理や不動産取得等の事務を行っておりました。県が土地を売却する、あるいは土地を取得する際には、県が選定した不動産鑑定士に依頼して、鑑定評価を受けております。大きな土地になりますと、2者以上の複数の鑑定士にお願いして平均額を算定するということを一般的な鑑定評価としてございます。  鑑定の仕方については、大きく分けて三種類ほどありまして、近隣の土地の売買の状況からその土地の評価額を出す方法と、そこを開発したときにどういった利益が生み出されるのかといった、開発を前提として、その回収ができるのかどうかを含めて評価する方法、また、それとは別にもう一つ方法がありますが、大体その三種類の評価方法が確立しておりますので、不動産鑑定士はその三種類の方法を行った上で、最終的に自分の評価額を算定しています。  鑑定士によって、基準とする土地の選び方が違ってきますので、鑑定による評価額についてはそれぞれ異なってまいります。鑑定士によって異なるというのは、至極当然のことなのですが、問題となるのは、評価額の相違の幅だろうと思います。評価額の相違は一般的に、土地の面積や規模が大きくなるほど、大きくなってくると言えようかと思います。今回の件について、具体的にどのように評価を行ってきたのか、私は把握していないので、細かい点でお答えはできませんが、今申したような手順で評価をいたしますので、差が出てくることは確かでございます。 杉本委員  私も、おっしゃるとおり、一般的には相違が生じるのは当たり前だと思いますが、本件の土地の評価額が正しいのかという話ですので、4億5,000万円もの誤差があるということは、もう少ししっかりと精査する必要があります。  それでは、やはりお互いに納得できた時点で、その数字を受け入れるというのが本来の話です。単純に、こっちが高い、こっちが安いといったことを理由に採用するということでは不十分ではないかと思います。しっかり説明できるようにしてもらわなければならないので、説明の内容は理解できますが、あまりにも差があり過ぎるので、説明責任を果たせるよう、理論武装してもらいたいと思います。ただ単純に数字を見て判断したということではなく、こういった理由で判断しましたと説明できるようにしていただくことを強く要望しておきます。 教育局長  確かに、66億円と61億6,500万は大きく差異があります。これは、簡単に安いからこちらの方がいいといって、判断するものではありません。やはり、きちんと対外的にも説明ができるように、理屈で御説明ができるような形が必要と考えてございます。 教育環境整備担当部長  相原高校の移転先用地は、約11万9,000平方メートルと大変大きく、その取得に当たっては、議会の議決が必要になることから、県有財産規則の定めも踏まえて、複数の者に不動産鑑定評価を実施していただくこととしました。  その際、より適正な鑑定評価をいただくため、県有財産の管理を所管している総務局に依頼し、大きな敷地の評価に実績のある2者を選定していただきました。教育委員会では、この2者に鑑定評価をお願いしましたが、いずれの評価も、近傍地の取引実績からアプローチする手法と、敷地を最も有効に開発した場合の評価からアプローチする手法を用いています。  不動産鑑定は、国が定めた不動産鑑定評価基準に基づき行わなければならず、今回の鑑定もこの基準に基づき、鑑定士が独自の知見により評価を行っています。そのため、同じやり方でも評価額には自ずと差が生じますが、評価の視点は同じであり、適正に評価されていると考えております。  結果的に、この2者の1平方メートルあたりの評価額には3,800円の差があったので、これを11万9,000平方メートルの面積に換算したとき、63億4,000万円と67億8,500万円の評価となり、約4億円の差が生じますが、この差は鑑定評価にあたって、前提の条件が異なる、あるいは手法に大きな違いがあるといったことが原因ではなく、鑑定士の知見に基づく評価の結果であると考えております。  なお、教育委員会では、これら二者の鑑定評価に基づき、その平均である約65億6,000万円を、移転先用地の取得の上限額としました。  一方、相手方である高齢・障害・求職者雇用支援機構でも鑑定評価を実施しており、その評価額に基づく県への売却予定額は61億6,500万円と提示されましたが、この評価も、国が定めた不動産鑑定評価基準に基づき、鑑定士が独自の知見により評価を行ったものという点では、全く同じです。  高齢・障害・求職者雇用支援機構の提示額は、教育委員会の取得の上限額を約4億円下回っていますが、これを1平方メートル当たりに換算すると、差は3,350円となります。この差は、通常想定される範囲と考えられることから、この提示額をもって、契約額としました。 瀬戸委員  今の土地の鑑定について、4億5,000万円という差額はかなり大きいのですが、過去にいろいろな土地を買っているのだと思うので、その際の誤差などを調べていただいて、確認してもらいたいと思います。
     最後に、橋本駅前にある高校から2キロメートルほど離れるという件ですが、自転車を利用して通学する生徒が多くなるのではないかと考えるのですが、安全対策は何か考えているのですか。 教育施設課長  自転車の件につきましては、やはり2キロメートル離れることから、自転車で通学する生徒が増えると想定されるため、生徒全員分に相当する自転車置場を、学校に確保することを考えております。併せて、生徒に対して交通安全教育の徹底を図るとともに、通学経路をしっかりと指導して、事故防止に努めることを学校と調整しているところでございます。 瀬戸委員  しっかりと安全対策をしてもらいたいと思いますが、相原高校は、一般の方から土地を寄附していただき、現在の学校ができた、90年以上の歴史を持つ農業商業高校で、これまでも地域と連携して教育を行ってきたところだと思っています。こうした教育環境をしっかりと維持して、新たな場所に移っても、伝統を守っていっていただきたいと考えております。相原高校の移転は、かなり広い面積が必要になる一大事業だと思いますし、新しい場所に移って良かったと言われるように、しっかりと取組を進めていただくよう要望いたします。  神奈川県立の高等学校等の設置に関する条例改正についてなのですが、今回、条例改正を行う高校は、県立高校改革において平成29年度に学科編成を行う高校のうち、校名を変更する必要がある学校が4校あるということですけれども、具体的にどのような学校で行っていくのか、確認のためにお聞きします。 県立高校改革担当課長  今回の校名の変更を予定している4校の学科改編の内容ですが、横浜清陵総合高校と横浜緑園総合高校につきましては、現在の総合学科から単位制の普通科に改編いたします。また、小田原総合ビジネス高校につきましては、現在の総合ビジネス科から総合ビジネス科と学年制普通科を併せて設置いたします。また、吉田島総合高校につきましては、現在の総合学科から農業に関する学科と家庭に関する学科を併せて設置いたします。学科改編の時期は来年4月を予定しております。 瀬戸委員  校名の変更というのは、その学校や卒業生にとっても大きい問題ではないかと思うのですが、どのように校名が変更されて、なぜその校名に決定したのかというところをお聞かせください。 県立高校改革担当課長  今回の学科改編に伴います校名の選定でございますが、学識経験を有する方や公募の県民などで構成いたします県立高校校名検討懇話会を設けまして、新しい校名について検討いたしました。懇話会における検討結果を報告書としてまとめていただいております。県教育委員会としましては、懇話会からの報告を踏まえて検討し、校名を変更する条例案について、8月9日に開催されました教育委員会において決定され、今回の条例提案に至ったものでございます。 瀬戸委員  今、懇話会という話があったのですが、懇話会はどういう進め方をされたのか。また、どのような内容の議論がされたのでしょうか。 県立高校改革担当課長  懇話会におきましては、生徒や学校関係者、地域の方に現在の校名が浸透し親しまれている点に配慮しまして、現在の校名が改編後の学科を正しく表していない場合を除いて、できる限り現在の校名を生かすという考え方が示されました。また、学校の所在地や学校の種類が分かりやすいものとするという基本的な考え方をまとめまして、こうした考え方に基づいて、今回改正案として提案しました4校の高校について、校名候補を選定しております。検討経過におきましては、教員、生徒、保護者、同窓会などの学校関係者の意見もお聞きし、さらに、これまでの校名の変遷や前回の改革における統合の経緯、学校の所在地の地名なども検討材料として、総合的に検討いたしました。 瀬戸委員  校名が変わって、校歌や校章の変更もあるのですか。 県立高校改革担当課長  今回校名を変更することにより、これまでの校歌や校章に影響が生じる学校もございます。例えば、横浜清陵総合高校は、校歌の歌詞に総合が出てまいります。また、横浜緑園総合高校の校章ですが、横浜のY、それから緑園のR、さらに、総合のSを組み合わせたデザインとなっております。校歌、校章につきましては、各学校において定めることとしておりますので、各学校がそれぞれの学校の特色や地域の特性に応じまして、新たな学校にふさわしいものを検討することになります。 瀬戸委員  校名というのは、在校生は当然ですが、卒業生にとっては母校を表す大切な思い出だと思いますし、どの高校もその生徒、学校関係者、地域の方にも親しまれる校名でなければならないと思います。今回、学科の変更に伴って、新たな校名等についていろいろと意見を伺いながら決定していくということなので、そういう意味ではよく取り組めたのではないかと思うのですが、これからも、まだまだ統合などによって校名を変更しなければならない学校が出てくるのではないかと思いますが、しっかりと各方面の意見を聞いて、関係者が納得するような校名を付けるように検討していただくよう要望して、私の質問を終わります。 斉藤(た)委員  県立高等学校入学者選抜の採点誤りについて伺いたいと思います。  今回、補正予算に計上されております入学者選抜採点システム整備費及びその和解金について質問させていただきたいと思います。  まず、不合格にした受検者との和解についてです。平成27年度入学者選抜において不合格としてしまった受検者との和解について何点か伺いたいと思います。  まず、和解金額の内容について、確認の意味でお伺いします。 入学者選抜改善担当課長  和解金額の内容でございますが、平成27年度の入学者選抜における採点誤りによりまして、本来であれば平成27年度に県立高校に入学できたにもかかわらず、その就学の機会を奪ってしまった精神的苦痛に対する慰謝料と、本来合格であった高校に入学していればかからなかった費用、すなわち平成28年度以降に生じるだろう経済的損害額、この二つの合計となってございます。 斉藤(た)委員  次に、慰謝料ということで出てきます経済的損失について、差し支えない範囲で教えてください。 入学者選抜改善担当課長  慰謝料でございますが、今回対象となっております二人とも100万円でございます。それ以外の金額につきましては、経済的な損害ということになってございます。 斉藤(た)委員  資料を見ると、一人が177万5,149円、もう一人は100万円と書かれてあります。この二人の慰謝料の金額についてどのように決まったのか、また、参考となった事例等があるのか、お伺いしたいと思います。 入学者選抜改善担当課長  今回の慰謝料の金額でございますが、参考といたしましたのは、平成20年度に同じ神奈川県内で起きました、旧神田高校での入学者選抜で不適正な選抜が行われた事案でございます。その際も、本来合格とすべきであった受検者が不合格となり、就学の機会が奪われたという事案で、その時の慰謝料が100万円であったということがございます。この事案を参考としまして、県の顧問弁護士と相談の上、慰謝料の額として適正であると判断したということでございます。 斉藤(た)委員  過去の事例を参考にして100万円ということだと思うのですが、差額の77万5,149円について教えていただきたいのですが。 入学者選抜改善担当課長  100万円を除く77万円につきましては、経済的損害ということになりますが、平成28年度以降に生じるだろう通学費や授業料などの学校への納付金の差額ということでございます。 斉藤(た)委員  和解金については、過去の事例や経済的損害を考慮して算出されたということを理解することができました。  次に、入学者選抜採点システム整備費について伺いたいと思います。  マークシート方式導入について伺います。東京都では既に導入されているということですが、マークシートが導入されると採点時間がどの程度になるのでしょうか。また、その実績も聞いているのでしょうか。 入学者選抜改善担当課長  マークシートの読取り時間は、学校によって受検者数が違ってまいりますので、多少の差はございますが、平均して一教科約30分程度で読取りが終了すると、東京都で公表してございます。したがいまして、記号選択式の問題の採点につきましては、五教科の学力検査がございますので、連続して読取りを行えば、2時間半程度で終了することになるということになろうかと思います。 斉藤(た)委員  採点時間の短縮ということは理解することができました。6月に策定した再発防止改善策の中に、マークシート方式の導入は各学校における入学者選抜の実施全体に係る負担を軽減し、教育活動の充実につながることが期待できると記載がありますが、これはどのようなことなのでしょうか。 高校教育課長  マークシート方式の導入に伴いまして、記号選択式問題の採点を読取り機で行うことによる時間を活用いたしまして、記述式問題の採点に専念できるようになると考えております。  さらに、採点、点検に専門的知識を有する記述式問題は教科担当の教員に任せ、採点、点検に判断の余地のない記述式問題や誤字脱字のチェックは教科担当以外の教員に任せることで、役割分担を明確にして採点をすることができます。  このようにして、採点誤りを防止することはもちろんでございますが、入学者選抜の実施全体に係る教員の負担を軽減して、入学者選抜以外の行事に目を向けられるようになるということが期待できるということでございます。 斉藤(た)委員  負担軽減というのは、大事な要素だと思うのですね。和解しかり、このシステムの整備費しかり、言わずもがな、県民の大切な税金であります。システムを導入してミスをなくすということではなく、補正予算で導入したことによって、本県の教育行政に資するという方向性を示さないと、県民は納得してくれないのではないでしょうか。先ほど瀬戸委員からの質問に対して、局長が採点業務以外にも活用することができると答弁されておりましたが、この具体的な活用方法も教えていただけますか。 高校教育課長  学校では様々なアンケートや調査をしており、そうした際の集計作業に役立てるものと考えております。代表例としましては、教員の指導力向上や授業改善に資するために行っております、生徒による授業評価、これは原則年2回以上、アンケート方式で実施することとなっており、その集計作業にも活用できます。これ以外に、例えば生徒や保護者向けの調査アンケートや、県や国からの調査も、このマークシート方式にすることによって集計できるということで、幅広い集計作業に活用ができると考えております。また、今後は、日常的に学級で行われております定期テストといったものにも活用していきたいと考えております。 斉藤(た)委員  アンケートというお答えがあったと思いますが、生徒による授業評価アンケートというのは、全国統一の項目で実施しているものなのでしょうか。そうしたアンケート集計に活用するだけでも教員の業務の効率化につながるのか、教えていただきたいと思います。 高校教育課長  生徒による授業評価アンケートでございますが、全ての県立高等学校及び中等教育学校におきます各教科、科目の授業に対して実施しているものでございまして、各学校共通の項目を示し、4段階評価を実施して、経年変化を分析しているものでございます。実際にこのアンケート集計作業は、全ての生徒の全ての授業で行うものですので、非常に大きな時間を費やすことになっており、課題と捉えている学校もあると聞いております。この業務に精度の高いマークシートの読取り機械を導入すれば、相当の教員の業務の効率化が図れると考えております。 斉藤(た)委員  このことを通じて、今後、教員の業務の効率化につながっていくことが期待できるということを理解することができました。  ここで要望させていただきます。我が会派では教員の多忙化解消を課題と認識しておりまして、マークシート方式の導入に伴い、採点誤りをなくすという主目的を果たすことはもちろん重要でありますが、併せて教員の業務の効率化を図って、多忙な教員の負担を少しでも軽減していくためにも、このたびの採点システムを導入し、積極的に活用していただきたいと思います。  次に、今触れました多忙化についても少し掘り下げて質問させていただきたいと思います。  教員多忙化について、教員が児童・生徒にかける時間を十分に確保することが教育にとって大切であることは言うまでもありませんが、実際には、新聞やテレビの報道等で取り上げられるように、現場の教員は多忙を極めていると言われております。私たちのところにも、様々な団体から教員の多忙化について、これまでも要望が寄せられてきたところでございます。  そこで、教員の多忙化に関する現状や県教育委員会の認識について何点か伺ってまいります。  まず、教員の多忙化の現状と多忙化につながる社会情勢の変化について、県教育委員会としてどのように認識しているのか伺います。 教職員企画課長  急激な少子高齢化は、日本の社会全体を大きく変化させ、地域コミュニティーの衰退、共働き世帯の増加といった様々な背景の中で、地域や家庭における教育力の低下が見られます。そうした中、教員がいじめ、暴力行為など様々な教育課題に対応することが、従来に増して求められるようになっております。それに伴い、平成25年度の教員を対象とした意識調査でも、7割以上の教員が、教材研究や授業準備に費やす時間がとれなくなったと感じているとのことでした。そのため、教員の業務負担を軽減し、業務の効率化を進めることにより、教員が子供たち一人一人と向き合う時間や教材研究の時間を確保していくことが重要と考えております。 斉藤(た)委員  ただいま、教員の多忙化の現状とこれにつながる社会情勢の変化についての認識を伺ったところでありますが、こういった教員の多忙化に対して、県教育委員会としてどのような取組を行ってこられたのか伺います。 教職員企画課長  これまで教育委員会は、平成19年度に、局内に教員の勤務実態に係る検討会を設置しまして、教員の業務負担の原因分析と改善に向けた取組の方向性を検討しました。そして、平成20年度以降、教育局から学校への調査の制限、成績処理支援システムの導入等に取り組んでまいりました。平成27年度からは、学校業務の軽減等による負担軽減、様々な教育プランに対する組織的な取組の推進などを四つの柱といたします、教員の勤務実態改善に向けた取組の基本方針を定めて、局内各所属及び各県立学校に通知し、それぞれの所属が基本方針に基づいて、教員の業務負担の軽減や効率化に積極的に取り組むこととしております。 斉藤(た)委員  次に、教員の多忙化に対して県教育委員会は、総合教育センター等の研修機関や県立学校長とどのように連携しているのか伺います。 教職員企画課長  教員の多忙化に対しては、総合教育センター等の研修機関や局内各担当機関の代表からなります県立学校勤務実態改善推進会議を設置し、教員の勤務実態改善に関する基本方針の策定、進行管理などを行っています。また、本年度も県立学校長会議と連携してワーキンググループを設置し、学校現場の意見を踏まえて勤務実態改善に関する研究も行い、県立学校における取組の一層の推進を図っております。 斉藤(た)委員  研修機関や県立学校長との連携について答弁いただいたところでありますが、今年度の教員の勤務実態改善に向けた取組や基本方針の中の、重点的な取組というのはどういったものがあるのでしょうか。 教職員企画課長  昨年度にアンケート調査を実施したところ、時間がかかる又は負担過重業務として、成績処理や内部の会議、打合せなどを挙げる教員が多くいました。そこで、今年度は成績処理業務の処理方法の簡素化、私費会計における適正な経理処理のための分かりやすいマニュアル等の整備、相談体制の確保などの改善、会議の簡素化、効率化の3項目について重点的に取り組んでいくこととしています。 斉藤(た)委員  今の答弁に、成績処理方法の簡素化とありましたが、これによってどういった効果を期待しているのか、また、具体的にどのようなことを行っていくのか、併せて伺います。 高校教育課長  成績処理方法の簡素化でございますが、分かりやすく三学期制の例で申し上げますと、現在の県立高校では、1学期の成果に対して1学期の成績を出して、2学期の成果に対して2学期末に2学期の成績、そして、3学期の成果に対して3学期末の成績を出した上に、さらに、1年間のトータルの学年末の成績を出すという形で、学年末には3学期の成績と学年末の成績の二回分の成績処理を行っているという状況でございます。それぞれの成績を出しましたら、県立高校で統一して導入しております、成績処理支援システムへの入力やその点検等をそれぞれでやるということで、1学期末や2学期末と違い非常に負担が大きくなっているという状況でございます。  そこで、こうした年度末の成績処理を見直しまして、1学期、2学期、3学期の成果は、1年間の成績処理を含めた形で評価し、学年末の成績だけを出してシステムで処理するということで簡素化を図ってまいります。すなわち、学年末は学年末の成績だけ1回出すことで、処理回数を半分にし、負担の軽減を図ってまいります。 斉藤(た)委員  様々な負担の軽減等に取り組んでいるということだと思うのですが、この項目の最後に、勤務実態の改善について今後どのように取り組んでいくのか、方向性を伺いたいと思います。 教職員企画課長  県教育委員会といたしましては、県立学校勤務実態改善推進会議や県立学校長会議、市町村教育委員会などとしっかりと連携し、今年度の教員の勤務実態改善に向けた取組の基本方針に掲げた重点項目をはじめ、更なる取組を進めていくこととしております。  また、文部科学省が今年6月に、次世代の学校指導体制にふさわしい教職員のあり方と業務改善のためのタスクフォース報告を取りまとめています。この中で、教員の担うべき業務に専念できる環境を確保する、教員の部活動における負担を大胆に軽減するなど、四つの柱を掲げて改善を進めていくこととしています。このような報告などにも注視しつつ、現場の意見も伺いながら、教員の勤務実態改善に向けて取組を進めてまいります。 たきた委員  教員の多忙化に関連して、問題提起をさせていただければと思ったのですが、外国籍児童・生徒への対応の仕方について伺います。  国の調査によりますと、昨年度、全国の公立小中学校には約6万8,000人の外国籍児童・生徒が在席しています。神奈川県でも約6,800人が在席しており、その4割が日本語指導を必要とする状況であるということになっています。  このような中でございますが、日本語指導が必要な外国籍児童・生徒に対して、学校では国際教育といった名称で別の目標を設置し、個別に日本語を指導するなどの支援を行っており、また、こうした学校に対して、県としては、国際教育の担当教員を配置するとともに、市町村では、当該児童・生徒や保護者と口頭で話をできる方を日本語指導協力者として派遣することで、学校の取組を支援するということであると思っています。  しかし、様々な関係者等に伺った中では、近年、外国籍児童・生徒の人数が増加しており、従来はなじみがなかった国から来日した生徒も多く、国籍、母国語が多岐にわたっている現状があるのではないかと思います。また、そのために、その国の言葉を話す日本語指導協力者がなかなか見つからないといった課題がかなり見られるという指摘もございます。  学校では、教員がその対応に追われて、児童・生徒一人一人と向き合う時間が十分にとれないといった状況も見られているという話も聞いております。もちろん外国籍児童・生徒への支援は教員の本来業務の一つとして考えるべきだということもある一方で、児童・生徒一人一人と向き合う時間がとれないということも、大変な問題ではないかと思います。  また、その先生方が児童・生徒全体と向き合う時間を確保するために、県としての支援が必要ではないかと考えているところでございます。  そこで、まず、市町村が予算措置をして学校に派遣する日本語指導協力者について、国籍の多様化に伴い、人材の確保が課題となっており、県として丁寧な現状把握と支援が必要と考えますが、認識を伺います。
    子ども教育支援課長  市町村では、近隣の地域にお住まいで、外国語が堪能な方などから日本語指導協力者を募り、各学校に派遣しております。各市町村単位で、地域のNPO等の関係団体を通じて人材の確保を図っているといった例も見られます。そういった中で、近年、市町村単位では人材の確保が難しいという課題がございます。そこで、県教育委員会では、県内で多文化共生の社会実現等に向けて活動を行っている(広財)神奈川国際交流財団等の関係団体と連絡会議を共同開催するなどして、日本語指導協力者等の候補となる人材を市町村に紹介できるような仕組みづくりを始めているところでございます。今後は、学校や市町村教育委員会の担当者が集まる連絡会議等において、各地域、各学校における実態や課題を詳細に把握する中で、この仕組みの充実、改善に向けた検討を進め、市町村における日本語指導協力者の人材確保が更に円滑に進むよう取り組んでまいります。 たきた委員  是非、広域的な展開、取組を進めていただきたいと思いますし、丁寧な現状把握を改めてお願いしたいと思います。その際には、特に外国籍児童・生徒が多く在籍する市町村とよく連携をとっていただいて、推進していただければと思っています。  次に、文部科学省は先般、次世代の学校指導体制実現構想を発表し、公立学校の教員を10年で3万人増やすということです。来年度に向けた概算要求の中では、障害のある児童・生徒や外国籍児童・生徒を指導する教員を充実することとしております。これは、現場の課題に安定して対応するために大変重要なことですので、県として、このような機会を逃さずに、予算を確保するように積極的に国に働き掛けるべきだと考えておりますが、その必要性の認識と具体的にどのように働き掛けていくのか伺いたいと思います。 参事兼教職員人事課長  文部科学省では平成29年予算の概算要求におきまして、発達障害等の児童・生徒への通級の指導、外国人児童・生徒への日本語指導という個別な指導に必要な教員として、それぞれ890人、190人の定数改善、対象児童・生徒に応じた算定基礎定数化を要求してございます。県では、様々な教育課題に応じた対応を展開し、地方が弾力的な配置を行えるよう、追加定数の基礎定数化をはじめとする教職員定数の改善を、毎年国に要望してきたところです。基礎定数化は、県としても必要なことだと思ってございます。今後も引き続き必要な教育予算の確保に向けて、積極的に国に働き掛けていく必要があります。今回の概算要求に関する国の働き掛けの一つとしまして、全国都道府県教育長協議会及び全国都道府県教育委員会員協議会を通じまして、公立小中学校の教職員定数に関する要求を行いたいと考えております。 たきた委員  是非お願いしたいと思っています。  要望になりますが、今の外国籍児童・生徒への対応、担当する教員を充実するとともに、県として国にも積極的に働き掛けていただきたいと思います。また、今後とも児童・生徒一人一人に向き合う時間を確保するため、教員の多忙化を排除していくという視点を持ち、政策の推進に努めていただくよう要望し、私の質問は終わらせていただきます。 斉藤(た)委員  それでは、教員の多忙化について私からも要望させていただきたいと思います。  これまでのやりとりの中で、教員の多忙化の解消に向けた県教育委員会の一定の努力は評価できると思います。教員の多忙化の解消には特効薬があるというわけではないことは理解しますが、神奈川の教育の質を確保していくためには、教員が児童・生徒と向き合う時間を確保することは欠かすことはできません。今後も引き続き教員の多忙化の解消に向けて、研修機関や県立学校長会との連携を密にしながら、更なる努力を求め、次の質問に移らせていただきます。  次に、補正予算に計上されております横浜国際高校整備工事設計費の債務負担行為の設定に関連して、横浜国際高校に設置する国際バカロレアコースについて伺います。  本県の県立高校改革では、グローバル化に対応した先進的な教育の推進を重点目標の一つに掲げ、横浜国際高校も国際バカロレア認定推進校として取り組んでいると聞いております。  そこで、横浜国際高校に設置される国際バカロレアコースについて伺ってまいります。  まず、横浜国際高校が国際バカロレア認定推進校となった理由と認定に向けてどのような進捗状況になっているのか、確認させてください。 高校教育課高校教育企画室長  まず、国際バカロレア認定推進校となった理由についてお答えいたします。  横浜国際高校は、社会のグローバル化に対応し、国際化、ICT化の進む日本社会、国際社会のリーダーとして活躍する人材を育成することを教育目標としております。また、文部科学省からスーパー・グローバル・ハイスクールに指定されまして、課題研究などを通して、より平和な世界の構築に貢献する探究心、知識、思いやりを持った人材を育成しており、神奈川の国際教育において先駆的な役割を担っております。こうしたことから、横浜国際高校は国際バカロレア教育の推進におきまして、これまでの取組を更に充実させ、その成果を全県立高校に広げるために、認定推進校に指定しました。  また、認定に向けての進捗状況でありますが、平成31年度に設置を予定している国際バカロレアコースの教育活動を展開するため、今回の9月補正予算におきまして、少人数教室やバカロレアの教員のための職員準備室、バカロレアの成果の普及等を目的としましたプレゼンテーションホールを備えた新棟整備の設計費を計上しました。  さらに、バカロレア資格を有する教員を計画的に育成するために、国際バカロレア機構が主催する研修会に教育委員会が推薦した11人の教員等を派遣しまして、バカロレアの理念や手法などについて理解を深めました。教育課程や入学諸手続の方法などにつきましては、バカロレア認定校を訪問し、聞取りや授業計画などを通して収集した情報などを参考にしまして、教育委員会にて引き続き検討を進めてまいります。 斉藤(た)委員  国際バカロレアコースに関する教育活動というのは具体的にどのようなものなのか、また、そこではどのような生徒を育成するのか、御説明ください。 高校教育課高校教育企画室長  国際バカロレアには、国語学、英語、社会、理科、数学といった科目のほかに、課題論文や奉仕活動、知の理論という知識の本質について考える教育活動があります。授業は全て生徒を中心とした形で進められ、知識のほかに将来にわたって学ぶ方法と態度を身に付けるために、共同して課題を発見し、解決する能力などが求められます。このような教育活動を通しまして国際バカロレアコースでは、探究心に富み、知識が豊かで思いやりがあり、信念を持った人材を育成したいと思っております。 斉藤(た)委員  今のお言葉にありましたように、探求や自ら学んでいくということでは、アクティブ・ラーニングなども重要な要素であると思うのです。先日、テレビで見ましたが、大学機関の掲げるアクティブ・ラーニングとはどういうものかというと、能動的学習で、習の文字は習うではなく、修めるという字を書く。ただ、高校では若干意味合いが違うようで、主体的、多様的、深い学びと文部科学省は定義していると認識しております。  そこで、先日も夕陽丘高校に視察に行かせていただいたのですが、国際に関する授業では、自ら学んでいく、対応していく、自分で何ができるのか、何をするのかということを大事にしているという話を聞いたところであります。そういったいろいろな要素が考えられるアクティブ・ラーニングなのですが、神奈川県教育委員会におけるアクティブ・ラーニングはどのようなものなのか伺います。 高校教育課長  アクティブ・ラーニングにつきましては、委員がお話しのとおり、次期学習指導要領で取り入れようとしている課題でございまして、深い学び、主体的な学び、対話的な学びということで整理されてきたところでございます。今後、本県におきましても取り組んでいくということで、まず、各教科の教員で構成しております教育課程研究会研究推進委員会というものがございますが、実は、昨年度から既に取り組んでおりまして、昨年度の研究テーマはアクティブ・ラーニングを取り入れた授業づくりということで研究してまいりました。本年度は、教育課程研究会研究推進委員会において、研究した成果を実践事例集として発展し、それぞれの県立高校に反映していく予定でございます。  また、今後、いろいろな学校で行われている実践事例を、各校の教員が集まる研修会などで紹介して、全県立高校への普及を図っていく、あるいは今年度から取り組んでおります県立高校改革実施計画にも、研究推進校を指定しているところでございますが、例えば、授業力向上、あるいはICT利活用といった指定校においても、アクティブ・ラーニングの研究を進めることとしております。こうした推進校の成果も併せて各校に普及していくことで、アクティブ・ラーニングが全県で取り組めるようにしてまいりたいと考えております。 斉藤(た)委員  県教育委員会では、アクティブ・ラーニングに取り組んでいきたいということでございます。最近読んだ本で、外山滋比古氏が書いた思考の整理学という本がありまして、人は何かを学ぼうとすると、まず学校へ行くことを考えて、二つの例を挙げて、グライダーと飛行機に例えているのですが、僕から見ると、飛行機もグライダーも同じように見えるのですけれども、グライダーは自力で飛べないのに対して、飛行機は自力で飛ぶことができる。細かい話をしてしまえば悪口になってしまうかもしれないのですが、いわゆる優等生は好きなように方法を変えていいよと言われると弱いということを指摘しておりました。そういったことも勘案して、日々めまぐるしく変化する社会情勢に対応していく人材を育成していくためには、やはりアクティブ・ラーニングというような要素が必要であると考えるのですが、本県におけるアクティブ・ラーニング推進の今後の方向性について伺いたいと思います。 高校教育課長  先ほども申し上げましたように、様々な形で研究をしているところでございます。実は文部科学省のアクティブ・ラーニングについての定義も変更されており、まだまだ研究段階ですが、そうした成果を、逐次全県立高校に普及していくことで、全ての県立高校でこの視点での授業体験ができるようにしてまいりたいと考えております。 斉藤(た)委員  それでは、この項目について要望させていただきます。  現在、社会や産業の構造が著しく変化する中で、私たちに求められている力というのは、解き方があらかじめ定まった問題を効率的に解いたり、手続を素早くこなしたりすることにとどまらないで、どのように社会や人生をより良くしていくかを考えて自分なりに試行錯誤し、新たな価値を生み出していくという能力であると考えております。今後、何を知っているかだけではなく、どのように学ぶかということに光を当てることがますます重要になってくる中で、県立高校においては、課題の発見、解決に向けた主体的、共同的な学び、いわゆるアクティブ・ラーニングについてこれまで以上に研究を重ねて、授業改善を進めていっていただきたいと思います。  また、国際バカロレアコースで行われる教育も、課題発見、解決といった学びを重視することで、国際バカロレアコースの成果を全校に広めていっていただくことも要望いたしまして、次の質問に移らせていただきます。  次に、県立高校改革実施計画について伺いたいと思います。  今年4月に県立高校改革実施計画がスタートして、県教育委員会では、実施計画に基づいた改善に向けた取組が行われておりまして、学科改編に伴う校名変更も予定いたしているところであります。県立高校改革の取組状況や校名は、県民の関心が高いところにありますが、とりわけこれから高校を目指す中学生にとっても、進路決定に大きな影響を与えるものと考えております。今定例会に提案されております県立高校設置条例の改定案に関連して、県立高校改革の取組状況とその周知のあり方について何点か伺ってまいります。  そもそも、これまで親しまれてきた校名をなぜ変更するのでしょうか。 県立高校改革担当課長  校名の変更が必要な理由でございますが、学科改編によりまして、現在の校名が改編後の学科を正しく表していない場合に校名を変更することになります。例えば、総合学科高校の校名には、原則として総合学科を表す総合がついておりますので、今回のように、総合学科から普通科に学科を改編する場合には、総合学科との混同を避けるために総合を削除する必要がございます。  なお、平成29年度に学科改編等を実施する高校が20校ございますが、このうち4校につきまして、学科改編後の新しい高校にふさわしい校名に変更するものでございます。このほかの16校につきましては、新しい学科等と現在の校名にそごが生じないことから、校名を変更する必要はありませんでした。 斉藤(た)委員  学科改編ということでありますが、報告資料を見ますと、横浜国際高校に関しても学科改編を行うとして、設置計画の案が報告されているのですが、校名を変更しないのでしょうか。 県立高校改革担当課長  今回の校名の検討に当たりましては、生徒や学校関係者、各地域におきまして、現在の校名が浸透して親しまれているという点にも配慮いたしまして、できる限り現在の校名を生かすこととしております。大師高校につきましては、現在、総合学科ですが総合が付いておりません。普通科への学科改編後の学校名と学科名にそごが生じないということから、変更しないこととしました。横浜国際高校につきましては、国際情報科から国際科への改編でございますが、現在、校名が新しい学科名である国際科に、より合致することから、変更の必要はないと判断したものでございます。 斉藤(た)委員  次に、県立高校改革というのは、これから高校進学を希望する中学生にとって関心のあることであると考えております。中学生、保護者へしっかりと周知、広報する必要があると考えておりまして、今回の定例会におきましても、効果的な広報のあり方について議論がなされていることと考えておりますが、この実施計画の公表については、どのような広報を考えてきたのか、教えてください。 県立高校改革担当課長  県立高校改革実施計画案を公表いたしましたのは昨年12月でございますが、1月下旬に県立高校への志願の締切りがございますけれども、これに間に合うように市町村教育委員会、公立中学校長に対して説明会を開催し、受検生である3年生を中心に周知を図ってまいりました。  また、今年3月には、グローバル教育研究推進校などの指定校や再編、統合、学科改編の内容、募集提出の時期など、今回の県立高校改革の概要をまとめたリーフレットを作成いたしまして、公立中学校1、2年生全員に配布して周知を図りました。  また、6月にパシフィコ横浜で開催した全公立展におきまして、各学校の紹介ブースとともに県立高校改革のコーナーを設けて、来場された中学生やその保護者などからの相談にも応じております。  さらに、平成29年度に学科改編を行う高校につきましては、設置基盤計画案を6月の第2回定例会で報告させていただいておりますが、併せて県教育委員会のホームページにも掲載して周知を図ったところでございます。 斉藤(た)委員  県による広報というと、リーフレットを配布する、ホームページに載せる、動画やそれを収めたDVDを作成した、リーフレットを追加したということがあるのですが、伝わる広報というのを、是非研究していただくようお願いしたいと思います。  今回、学科改編を行う高校の設置計画案と設置基本計画案が報告されているわけですが、そういった視点を踏まえて、次年度に向けてどのように周知を行っていくのか伺いたいと思います。 県立高校改革担当課長  次年度に向けた周知方法ということですが、今回御報告しております学科改編を行う高校の設置計画案と設置基本計画案を踏まえまして、それぞれの高校が中学生、保護者に向けて行います学校説明会におきまして、学科改編後の学校の基本コンセプトや日課表、教育課程などにつきまして、より具体的に説明してまいります。  また、県内各地区におきまして、中学校と高校の進路指導担当者が集まる連絡会などがありますので、そうした機会を活用して、高校改革の内容を説明し周知を図っていきたいと考えております。  さらに、今年度は、実施計画解説の中学生向けリーフレットを更新し、現在の中学1、2年生の全員に配布して、さらなる周知に努めてまいりたいと考えております。 斉藤(た)委員  是非とも効果的な周知方法のあり方等を常に模索していただきたいと思います。  このテーマに関して要望させていただきます。  これから進路を決定する中学生にとって、県立高校改革によって高校がどう変わるかは非常に関心が高いところであると思います。県立高校改革は今年4月からスタートしておりますが、来年4月から学科改編という大きな取組がスタートいたします。県教育委員会と各学校が連携し、しっかりと準備していただくとともに、中学生に対して効果的かつ効率的な広報を行っていただきたいと思います。  また、併せて生徒、保護者、地域の方へのしっかりとした広報を行っていただくよう要望し、次の質問に移らせていただきます。  次に、県立高校におけるインクルーシブ教育の推進について伺いたいと思います。  今月14日の本会議の代表質問において、同じ会派の岸部議員からインクルーシブ教育実践推進校、パイロット校3校における、障害のある生徒を受け入れるための準備状況について、また、県教育委員会によるパイロット校への今後の支援について、質問を行ったところであります。その答弁として教育長からは、各パイロット校において、全ての生徒を対象として共生社会の理解を深めるための研修会が行われていること、また、県教育委員会では、障害のある生徒が安心して学校生活を送ることができるよう、施設整備の充実や人員面の体制整備を通じてパイロット校を支援していくというお答えを頂いたところであります。我が会派の視点といたしましては、インクルーシブ教育の推進に向けて重要となることは、障害の有無にかかわらず、全ての子供たちがお互いの違いを認め合って相互理解を深めつつ、一人一人の個性や能力を伸ばすことと考えております。  こういったことを踏まえて、パイロット校におけるインクルーシブな学校づくりに向けた取組の状況について、また、県教育委員会によるパイロット校を支援するための手立てについて改めて伺ってまいります。  まず、パイロット校において共生社会への理解を深めるために、全ての生徒を対象に研修会を実施しているとのことでありますが、どのような対応を行っているのでしょうか。 インクルーシブ教育推進課長  生徒対象の研修会でございますが、インクルーシブな学校、障害の有無にかかわらず、全ての生徒がお互いの理解を深めながら、共に成長していくことができるような学校は、どのようにすればできるのかについて、生徒自身が主体的に考えられるような内容としております。  具体的には、まず、インクルーシブな学校とは、個性の異なる生徒たちが誰一人排除されることなく、みんな包み込んでくれるような学校であること、また、一人一人が違うからこそ一人一人にとって必要となる配慮も異なって当たり前であること、そういったことについて理解を深めていただきます。その上で、今通っている学校が、全ての生徒にとってこれまで以上に安心でき、お互いが関わり合いながら生活できる場所となるためにはどのようなことが必要かについて、グループで考え、考えたことを発表する活動などを行っております。 斉藤(た)委員  研修会に参加して、生徒たちはどのようなことを感じたり、考えたりしたのか、生徒たちの声を教えていただきたいのですが。 インクルーシブ教育推進課長  研修会後にパイロット校が生徒を対象にアンケートを行いましたところ、障害のある人もない人もお互いに理解することが大切なのだと感じた、あるいは、すぐに望んだ環境にはならないかもしれないが、続けていればきっとできるようになると思う、これからもこういった考え方を広めていってほしいといった、肯定的な感想を多くの生徒が持ってくださったことが分かりました。一方で、初めてやることなのでどうすればよいか分からない、まず大人から考え方を変えていくべきだと思う、とても良い考えだと思うが、みんなが理解するのは難しそうだといった戸惑いが感じられるような感想も頂きました。このような生徒たちが戸惑う思いというのも大変大事ですので、きちんと受け止めさせていただきながら、引き続き県教育委員会と学校が連携しまして生徒たちへの働き掛けを続け、インクルーシブな学校づくりを進めてまいりたいと考えております。 斉藤(た)委員  生徒たちの声を聞いて分かったのですが、この中で生徒たちが共生社会について理解を深めるためには、指導する教職員が共生社会の重要性を正しく認識することが非常に重要だと思うのですけれども、パイロット校では、教職員の理解を深めるためにどのような取組を行っておられるのか、教えていただきたいと思います。 インクルーシブ教育推進課長  パイロット校の教職員が共生社会の重要性や意義について理解を深められるように、県教育委員会では、本年度当初に各パイロット校との協議を行い、それぞれパイロット校の人数を踏まえた研修会の年間計画をつくりました。研修の内容でございますが、全ての生徒が理解しやすいように配慮した、いわゆるユニバーサルデザインの視点を取り入れた授業づくりや、学びに困難のある生徒の理解、障害のある生徒の指導や評価の手立てを、教職員が共有していくことを目的として作成する、個別の支援計画や個別教育計画というものがあるのですが、その作成と活用の仕方についてといったテーマを取り入れて、年間計画をつくったところでございます。各パイロット校では、これらの研修を、年間を通じて行いながら、教職員が共生社会に対する理解を深めて、全ての生徒が安心して生活できる学校づくりに取り組んでまいります。 斉藤(た)委員  次に、県教育委員会によるパイロット校への支援について質問させていただきたいのですが、こういったパイロット校を支えていくためには、三つの高校が必要に応じて情報交換をすることなどによって、各校の創意工夫を共有して、それぞれの取組を生かしていくことができるような仕組みが必要と考えております。3校が協力して取り組むために、県教育委員会ではどのような支援をしているのか伺いたいと思います。 インクルーシブ教育推進課長  パイロット校が協力して準備を進められるように、県教育委員会では今年度当初に各パイロット校の管理職、総括教諭、外部の有識者、県教育委員会の指導主事などで構成されますパイロット校連絡会を組織いたしました。この連絡会は、今年度中に合計10回開催するように計画しており、現時点で5回実施してまいったところでございます。この連絡会では、来年度から各パイロット校が円滑に障害のある生徒を受け入れながらインクルーシブな教育活動を展開できるように、教育課程やキャリア教育をどのように編成し、どのように運用していくのか、また、障害のある生徒を教職員がチームとして支えていくためにはどういった指導体制が必要かといったことを協議しております。こういったことによりまして、各パイロット校が協力して取り組めるように支援しておるところでございます。 斉藤(た)委員  この質問を通じて、実際に生徒がどのように思っているのか、教職員の理解を深めるためどのような取組が行われているのか、どのような支援が行われているのかをお答えいただきましたが、最後に、人員面での支援を聞きたいのですけれども、こういった指導体制がしっかりと整えられるように、人員面の支援ではどのようなことを行っているのでしょうか。 インクルーシブ教育推進課長  まず、本年度でございますが、校内体制の整備と受入れに向けた準備を進めるために、各パイロット校に推進担当の役割を担う教員を配置いたしました。その者が中心となって準備体制を進めているところでございます。  また、今後に向けましては、様々な指導体制が必要となりますので、例えばチーム・ティーチング、習熟度別での少人数での指導、個別指導といったような、生徒の状況に応じた多様な形での指導が行えるように、人員面での体制を整備してパイロット校を支援してまいろうと考えております。 斉藤(た)委員  是非とも人員的な支援をしていただいて、パイロット校を支えていただきたいと思います。  それでは、最後に、要望させていただきたいと思います。  本県は共生社会の実現に向けて、県立高校におけるインクルーシブ教育を確実に推進していく必要があると考えております。そのためには、パイロット校3校が引き続き協議を進め、障害の有無にかかわらず、全ての子供たちが相互理解を深めて成長できるための体制を築くことが極めて重要であると考えます。県教育委員会においては、引き続きパイロット校をしっかりと支えて、入学する全ての生徒たちが安心して学校生活を送り、将来の共生社会の担い手として成長できるよう、インクルーシブな学校づくりを進めていただけるよう強く要望いたしまして、質問を終わります。 10 次回開催日(10月3日)の通告
    11 閉  会...