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神奈川県議会 > 2015-03-02 >
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神奈川県議会 2015-03-02
平成27年  文教常任委員会-03月02日−01号


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  1. DiscussNetPremium 平成27年  文教常任委員会 − 03月02日−01号 平成27年  文教常任委員会 − 03月02日−01号 平成27年  文教常任委員会 ◎《委員会記録-平成27年第1回定-20150302-000009-文教常任委員会》 1 開  会 2 記録署名委員(柳下・岸部の両委員)の決定 3 県政記者の写真撮影許可 4 傍聴の許否について決定   2件申請 2件許可 5 報告事項   「県有施設及び県単独補助金の見直し状況について」(教育局総務室長)   「平成27年度県立学校の耐震化の取組について」(行政部長)   「県立学校における民間人材登用検討会議からの検討報告書について」(同上)   「川崎市立中学校生徒の死亡について」(支援部長)   「神奈川県としてめざす小中一貫教育校の在り方 一次報告について」(同上)   「県立近代美術館鎌倉館にかかる建物調査の結果について」(教育局副局長兼生涯学習部長)   「県立体育センターのあり方報告(骨子)について」(同上)   「県立伊勢原射撃場の競技別強化拠点施設の指定について」(同上)   「横浜マラソン2015の開催について」(同上) 6 日程第1及び第2を議題 7 提案説明(教育局長) (休憩 午後零時4分  再開 午後1時1分) 8 提案説明(教育局長) 9 日程第1及び第2について質疑(所管事項及び報告事項も併せて) 柳下委員  まずはじめに、川崎市立中学校生徒の死亡についてお伺いしたいと思います。この事件は大変痛ましい事件であります。亡くなられた生徒の方の御冥福をお祈り申し上げます。どこまで答えられるのか分かりませんが、今回の事案に対する県教育委員会の認識をお伺いできますでしょうか。 教育参事監(学校教育担当)  まず、大変尊い命が奪われたというこの事実を大変重く受け止めております。事態の詳細につきましては、まだ全てをつかみ切れていない状況ですが、今後の状況を見極めながら、再びこのような悲劇が起こらないように、県、市町村、学校、地域といったそれぞれの立場や役割、垣根を越えて、子供たちの命を守っていくためにみんなで協力して取り組んでいかなければいけないと考えております。 柳下委員  この事案に関しては、全容が分かっているわけではありませんし、加害者側も未成年ということで、非常に慎重な対応をしなければならない事案だということは理解しておりますが、知る限りでは、この事案が起きる前の生徒は、登校していなかったというようなことがあります。この生徒の状況に対し、学校の対応についてどうなっていたのかを説明していただけますでしょうか。 子ども教育支援課長  川崎教育委員会からの情報によりますと、当該生徒は平成27年1月から学校を欠席しており、担任が電話連絡や家庭訪問を繰り返していたが、被害者と連絡が取れていない状況であったとのことです。 柳下委員  今のお話にあったように、被害者の生徒は不登校気味であったということで、学校としては連絡をしていたということですが、不登校になっている対応としては、どのようなことを県として働き掛けていたのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  不登校を未然に防止するために、欠席の対応としては、1日目電話、2日目手紙、3日目家庭訪問を合言葉に、早期に対応することなどを掲載しましたリーフレットを、政令市を含めた県内の先生方に配付するとともに、研修会等で活用しております。また、長期に継続している不登校児童・生徒への支援としては、教育支援センターの適応指導教室への専任教員の配置や、フリースクール等との連携を行っております。また、これまで毎年、市町村教育委員会やNPOと連携して不登校児童・生徒や保護者を対象とした不登校相談会、進路情報説明会を県内7地区で実施しております。川崎市も7地区の一つとして、会場となっております。 柳下委員  確認したいのは、今日の報告でもありましたが、発生後の学校の対応として、スクールカウンセラーの配置を通常であれば週1回のところを、平成27年2月23日から2月26日までの間、続けて配置をしたとあります。これは市教育委員会の判断になるのかも分かりませんが、今後のスクールカウンセラーの配置について、どのように対応されるのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  現在は、そこまでの情報となっております。今ある情報では、日がたつにつれて、子供たちも自分がこうできたのではないかなどと考えているとのことであるので、必要に応じて配置されると考えております。 柳下委員  事案は異なることですが、以前に湯河原町でいじめによる自殺が起きたときには、県教育委員会が町教育委員会と協力して、支援対策本部を立ち上げて対応したと記憶しています。今回の事案に関しては、県教育委員会として、川崎教育委員会と連携してどのように対応していくのか、その辺りをお伺いします。 支援部長  本来、市町村立の学校への対応につきましては、設置者であります市町村教育委員会が対応するところですが、湯河原町の場合には、町の指導主事の人数が1人だけということもあり、町からの要請で県として全面的な支援を行ったものです。県教育委員会の今回の対応ですが、平成27年2月25日付けで政令市及び県内市町村教育委員会に対して、長期欠席児童・生徒の状況の把握、課題を抱えた児童・生徒への継続した家庭への連絡、丁寧な指導を行うよう文書を発出したところです。また、本日付けで県立学校にも発出しました。また、平成27年2月27日付けで、文部科学省からの依頼文書である児童生徒の安全に関する緊急確認調査についてが発出されました。これは、7日間以上連続して連絡が取れず、生命または身体に被害が生ずる恐れがあると見込まれるもの及び学校内の集団での関わりの中で、生命または身体に被害が生ずる恐れがあると見込まれるものについての緊急調査で、本日付けで県内の市町村教育委員会と県立学校へ文書を発出したところです。県教育委員会としては、引き続き国の動き注視するとともに、川崎教育委員会と綿密な連絡を取りながら、情報を収集し、必要な指導、助言、援助を行っていきたいと思っております。また、川崎教育委員会から県教育委員会に要請があれば、全力で支援をしていきたいと思っております。なお、県の教育委員とは情報共有しています。 柳下委員  冒頭申し上げたとおり、全容がはっきりしてきたというわけではありませんし、警察が捜査、逮捕という報道は受けていますが、これからいろいろ明らかになっていくことが多いと思いますので、質問はこの程度にさせていただきます。安倍総理もコメントを出すぐらい、この事件は連日マスコミにも大きく報道されるなど、社会的な影響も非常に大きいと思います。本当に人とは思えないような、こんなことが本当に起こるのかというような事件であった。最後に要望を言わせていただきますが、学校や関係者だけでなく、全ての人が命の大切さについて考えていかなければいけない重要なことであると考えております。このような事案が二度と起きないように、学校、家庭、地域、行政が連携することが大切であろうと思います。また、これから県、市町村教育委員会が何をしていくのか、何をしていかなければいけないのか、十分に考えて対応することをお願いしたいと思います。  それでは、次の質問をさせていただきます。県立高校改革について何点かお伺いします。平成27年1月に県立高校改革基本計画が策定、公表されました。これを受けて、今後、教育委員会で平成27年度に県立高校改革実施計画の策定に向けての取組が進められると思います。実施計画策定のポイントとして、県立高校改革について、今回、策定、公表された基本計画により、改革の基本的な考え方や改革の方向性が整理され、一般県民をはじめ、中学生、保護者、学校関係者など、広く周知されるところとなったと思います。実施計画について、平成27年度中に策定、公表するとのことですが、その計画期間について、具体的にどの程度を考えているのかお伺いします。 県立高校改革担当課長  県立高校改革の実施計画にかかる計画期間につきましては、今年1月に策定した基本計画の中で、これからの中長期を展望した県立高校改革の背景や方向性について整理し、その実現を図るためとしておりますので、この考え方に基づき、中長期を展望した実施計画を策定してまいります。その上で、具体的な計画期間につきましては、グローバル化の進展など社会状況の変化を踏まえた国等の動向や、今後の公立中学校の卒業生徒数の動向などを見据えながら検討を進めていく必要があると認識しており、現在こうした点について分析しながら、検討しているところです。 柳下委員  現在、具体的な期間については検討中ということですが、前回の県立高校改革推進計画では、10年の期間を前期と後期のそれぞれ5年に分けて公表されております。今回の実施計画の構成についてはどのようにお考えなのか、その辺りをお伺いします。 県立高校改革担当課長  実施計画の構成につきましては、基本計画にお示しした改革の基本的な考え方や改革の方向に基づきながら、具体的に取り組む施策事業や、再編・統合の対象となる校名などを明記した計画としていく予定です。また、併せて計画の全体について広く県民の方々に御理解をいただく構成となるよう、工夫していく必要があると考えております。そこで、実施計画のつくりとしては、計画策定の趣旨、計画期間、それに再編・統合の校数など、具体的な改革の内容について明らかなものにしたいと考えております。 柳下委員  それでは、実施計画の策定に当たり、配慮すべき視点としてどのようなことが考えられるのでしょうか。 県立高校改革担当課長  実施計画の策定に向けて、配慮する視点としては、グローバル化など社会状況の変化や国の動向など、様々な情勢の変化を的確に捉え、迅速かつ適切に新たな課題に対しても対応を図っていくことが重要であると考えております。その中で、とりわけ注目しているのは、国が進めております次期の学習指導要領の改訂に向けた動向と、高校教育の質の確保・向上を図る高大接続改革にかかる二つの取組であると考えております。次期の学習指導要領の改訂につきましては、昨年11月に文部科学大臣より中央教育審議会に諮問がなされ、国の示すスケジュールでは、中央教育審議会からの答申が平成28年度中にあり、それを受けまして、高校については平成29年度中に新学習指導要領告示が予定されております。そこから各高校では改訂された学習指導要領に基づいて新教育課程の編成に入り、平成34年度入学生から学年進行で順次移行していく予定となっております。また、高校教育の質の確保・向上を図る高大接続改革に関しては、大学入試センター試験に代わる新たな大学入学者選抜の一環として検討が進められています。今回の県立高校改革では、この二つの国の動向にも着目しながら、教育の質の確保・向上に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 柳下委員  実施計画には具体的にどのような内容が盛り込まれるのか、具体例を挙げられますでしょうか。 県立高校改革担当課長  現在、実施計画策定に向けての取組を進めているところですが、主な盛り込まれる内容としては、まず質の高い高校教育の提供の視点から、グローバル人材の育成にかかる国際バカロレアの認定、インクルーシブ教育の推進、専門教育の充実などが具体として挙げられます。なお、インクルーシブ教育につきましては、具体的な内容として、入学者選抜の方法、高校入学後の生徒への学習など指導・支援の在り方、また卒業後の進路支援など、明らかにしてお示ししたいと考えております。次に、学校経営力の向上の視点としては、地域の参画、協働による学校づくり、神奈川らしいコミュニティ・スクールの導入、また県立高校の再編・統合の視点としては、課程や学科の改編を行う対象校数やその校名を記載すること、既設の県立高校のうち統合する学校の校数や校名の記載などを具体として、実施計画の中で明らかにしていきたいと考えております。また、それら実施計画に記載した取組に関しては、どのようなプロセスで進捗していくのか、いわゆるロードマップとしてお示しするなど、県民の方々が御覧になって理解しやすいよう、表記についても工夫してまいりたいと考えております。 柳下委員  県立高校改革は非常に県民の関心が高い事項だと思っております。これを分かりやすく説明ができることは非常に重要なポイントかと思います。高校教育の質の向上という点でお伺いしますが、国の高校から大学の接続について、例えば大学入試センター試験に代わる新たな大学入学者選抜とは一体どのようなものであるのか、また、そのことは今回の県立高校改革にどう関係してくるのか、その辺りをお伺いします。 高校教育指導課長  国では、これまでの高校から大学への入学者選抜として行われてきた一般入試や推薦入試などの区分を廃止した新たなルールを構築することとしています。従前の国公立大学と一部私立大学で採用してきた大学入試センター試験を見直し、新たに仮称ですが、高等学校基礎学力テストと大学入学希望者学力評価テストの二つの新テストを導入する方針を、今年の1月に文部科学大臣決定として公表しました。現在、国において新テストの在り方やテストの作問など、評価方法の開発等を行うことなどの検討を進めております。そこで、県立高校改革では、こうした国の新テストの動向を見据えながら、着実に生徒の学力の定着や向上が図れるよう、授業改善や教職員の実践的指導力の強化に取り組んでまいりたいと思います。 柳下委員  新たに入試の形態が変わるということで、言うのは簡単ですが、それに合わせて質の向上を図るということは非常に大変なことだと思う。大学を目指す生徒たち本人が望むわけではない中でシステムが変わってしまうということで、今までであれば入れたであろう大学に入れなくなるということもあるかと思うし、その他まだ見えない部分がある。そういう中で県立高校改革が果たす役割というのは本当に重いと思うので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 国吉委員  大学入試選抜制度が変わり、高等学校基礎学力テストと大学入学希望者学力評価テストが導入されるということですが、神奈川県における高等学校教育あるいは後期中等学校教育の在り方については、多様化路線、個性重視というか、多様な生徒を理解するということを重点の一つとして展開してきたかと思う。そういった点で、今回の制度変更は神奈川県の教育にかなりの影響を及ぼすと思うのですが、具体的にどういうインパクトを与えるのか、どのような課題があるのか、その辺りをお伺いします。 高校教育指導課長  基礎学力テストに対応するために生徒たちの基礎学力をどのように向上するのかということが求められるわけでありますが、この新テストの導入により、知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性・多様性といった学習指導要領がうたう学力の三要素をはじめ、これからの時代に求められる力を育成、評価していく必要があると思っております。 柳下委員  先ほど私が言ったように、これでこの新たな大学入試が全てではないのですが、様々な面で県立高校改革に取り組むのであれば、新しい大学入試も控えているのだから、これが実になるような改革にしなければいけないと思っております。また、これに関連して非常に深いところが、県立高校の再編・統合ということがあるが、今ある県立高校が生徒の減少だけで統合するというよりも、再編・統合するに当たってレベルを上げるということも中にはできる部分もあるかと思うのです。そこで最初にお聞きしますが、県立高校改革での再編・統合の規模はどのように考えられているのか、確認で教えてください。 県立高校改革担当課長  今回の改革における再編・統合の規模につきましては、公立中学校卒業生徒数の動向や推移を見据えるとともに、全日制進学率の向上を踏まえた公立高校の定員数の確保にも十分留意しながら、検討していく必要があると考えております。具体的には、生徒数自体の動向はもとより、地域別の生徒数の増減動向、交通の利便、また改革を踏まえた専門高校などの校種の配置バランスなどを精査、分析しているところです。したがって、現時点では、計画期間と同様、様々な動向を分析し、検討しているところです。 柳下委員  これに関連してですが、記者発表されている平成27年度の神奈川県公立高等学校一般募集共通選抜、連携型中高一貫教育校連携募集などの資料を頂いたところ、例えば、県立高校も試験が終わって、定員に対して受験者数、この再編・統合ということを見据えて御答弁いただいたと思いますが、一つお聞きしたいのは、例えば、定員割れするところがありますが、比較的同じ高校が定員割れをここ何年か続けている傾向なのか、それとも、年度によって多少の波があるなど、その傾向についてお伺いします。 高校教育企画課長  平成27年2月27日に共通選抜の合格発表を行ったところです。残念ながら、二次募集の実施をするところで全日制の課程におきましては、15校105人の募集をするということになっております。しかしながら、委員御指摘のような必ず同じ学校が定員割れをするというよりも、公立中学校卒業者数の動向を踏まえて、学級増、学級減といったこともありますし、中学生の方の動向も隔年現象という傾向も見られることもあるので、決して特定の高等学校だけが常に定員割れをするということではないと理解しております。 柳下委員  余計な話ですが、私の息子が塾で講師をしており、生徒を教えていると何年かで傾向があり、常にこの学校ということであれば、当然学校経営という問題に関わるわけですから何らかの方向性を示したり、いろいろな手立ては県教育委員会でもされてきてると思うのですが、人気がある、なしというのは、どうも話を聞いていると出てくるのです。この間まではこっちの高校で余り人気がなかったような話を聞いていると、今度こっちが志願者が増えている。これが県内全域というわけではありませんが、ただ、割りかし今回の改革に当たって、再編・統合というのは、以前からもよく話ししていますが、母校がなくなるという重さがあります。統合したりすることによって水準を上げたり、学校の特色がより増したり、立地もある程度、生徒が集まりやすい環境になったり、いろいろなメリットというのはあるかもしれないのですが、いずれにしても、母校がなくなってしまう、名前が変わってしまうという思いは、今までもあったとは思います。それで、少子化、人口減少が進む中、いろいろ取組をしなければいけないと思いますが、統廃合で廃校後、どのように活用されているのか、把握している範囲でお伺いします。 県立高校改革担当課長  文部科学省による全国規模の調査で、平成26年5月1日現在での公立学校廃校活用状況の調査結果によりますと、平成14年度から11年間で廃校したのは全国で5,801校あり、そのうち活用されている学校は3,587校で、全体で約7割が新たに活用されているという状況です。活用内容の内訳は、地域の社会体育施設として856校、社会教育、文化施設として623校、高齢者、放課後児童等福祉施設として375校、企業等施設として304校などです。この他に、災害時の備蓄倉庫として72校、大学の活用として30校となっております。 柳下委員  やむを得ず廃校になれば貴重な財産になるわけです。それをどのように活用していくのかということで御答弁を頂きましたが、校庭も含めれば広大な土地になる。建物も築年数によっては活用の仕方も変わってくると思います。これからの県立高校改革において、統合により閉めてしまう県立高校が出てくると思いますが、今後、どのような活用の方向性を考えているのか、行政部長にお伺いします。 行政部長  高校跡地の活用についてですが、県機関の再編整備で生じた跡地の利活用につきましては、県有地、県有施設の総合的な利活用を推進する取組指針が定められております。まず、県自らの活用について検討する。次に、県自らの活用ができない場合は、地元市町村における公的、公共的な活用を図りたいとの希望があれば優先して譲渡を検討する。その二つが見込めない場合には、民間事業者による活用を図るという手順で有効活用方策を検討していくこととされています。今後、県立高校改革が進む中で、閉校した学校が出てきた場合は、原則として、この指針に基づき、活用につきまして検討していくことになるものと思います。いずれにしても、高校跡地は大変貴重な財産ですので、様々な視点に立って活用を検討してまいります。 柳下委員  最後に要望だけを述べさせていただきます。平成27年度に向けて策定が予定されている県立高校改革実施計画については、改革の全体を示すものと生徒数の動向や国の教育改革の動向等を十分見据え、計画期間の時期ごとのものとに分けて計画を策定し、県民の理解と中学生、保護者に配慮した実施計画として策定、公表するよう、特段の配慮をもって取り組むことを要望させていただきます。高校教育の質の向上については、国の教育改革でも求められているように、今回の県立高校改革の中で着実に取り組むことで、国で予定している高等学校基礎学力テスト等に、各県立高校においてしっかり対応できるよう、生徒の学力育成に力を入れていただきたいと思います。これから更に県民の関心が高まる県立高校については、今回の改革の注目点である国際バカロレアを含むグローバル人材育成に関わる施策事業や専門教育の充実、またインクルーシブ教育についても着実に準備を進め、県民に分かりやすく理解と協力が得られるよう、取組のロードマップを明らかにするなど、表記を工夫した実施計画の策定となるよう要望します。また、県立高校の再編・統合に関しては、統合により完校した学校の建物、跡地の利用については、全県的な政策的な課題に立って広く検討していく必要があり、教育的な活用以外にも、例えば、保育、高齢者介護などの福祉的な活用、スポーツ文化の振興に資する活用、また地元の市区町村や企業等の民間での活用など、幅広い視点で県の財産が有効活用されることを要望させていただきます。
     次に、小中一貫教育校について質問をさせていただきます。文教常任委員会報告資料にもありますが、神奈川県としてめざす小中一貫教育校の在り方一次報告についてが示されました。まず、本県における小中一貫教育校の導入の検討を開始した経緯についてお伺いします。 子ども教育支援課長  平成25年8月に、神奈川の教育を考える調査会最終まとめにおいて、小中一貫教育校の導入の検討が報告されました。本県では、これまでも小中学校の教育課程の連携、教職員の兼務発令や相互乗入れ授業の実施など、各市町村において様々な小中連携の取組がなされてまいりました。県教育委員会では、これまでの小中連携の取組をもう一歩進めた小中一貫教育を導入することで、中1ギャップの解消などを目的とした小中学校間の滑らかな接続、そして小中学校の教員の交流を更に進め、それぞれの良さを認め合う中での授業改善が進められると考えています。また、国においても、小中一貫教育の制度化についての検討が進行しております。このような経緯から、小中一貫教育校の導入の検討を開始したものです。 柳下委員  今回、小中一貫教育校の在り方検討会議から一次報告が示されたということですが、一次報告、最終報告と2回に分けたことに、何か理由があるのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  モデル校の早期実現に向けて、市町村に神奈川県としてめざす小中一貫教育校の在り方を示し、モデル校選定の考え方を早く伝える必要があるため、今回、一次報告を頂いたものです。 柳下委員  文教常任委員会報告資料の中に、検討事項が4点示されています。その一つ目にある神奈川県としてめざす小中一貫教育校の在り方について、一次報告ではどのような報告が示されたのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  本県には、少子化の進行や中1ギャップ、基礎的な学力向上等の課題があり、それらの解決方策の一つとして小中一貫教育校の導入の検討を行ってまいりました。検討事項の一つ目にある神奈川県としてめざす小中一貫教育校の在り方については、まず、神奈川の小中一貫教育のとらえを小・中学校が、同じ教育目標のもと、めざす子ども像を共有し、義務教育9年間を一貫した系統的な教育課程を編成し、それに基づき行う教育としております。また、施設が一体型であるか、分離しているかのどちらも小中一貫教育校として捉え、校長が1人であるか、各校にいるかについても関わらないとしております。また、小中一貫教育校への対応についてでは、国の動向を踏まえつつ、県の義務教育にかかる課題を解消する方策として、これまでも取り組まれてきた小中連携教育の成果を生かす小中一貫教育校を設置することが有効であるとしております。 柳下委員  神奈川らしいというのは別に全国も同じかなというような感じもしないでもないのですが、県内にも既に小中一貫が幾つかあると思います。これまでの小中一貫教育校の取組に、どのような成果と課題があるのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  国の実態調査によりますと、成果としては、日常的に小中学生が交流することから中学生活への不安がなくなり、中1ギャップが緩和されたことや、小中学校の教員が互いに授業を見合うことで、指導方法の改善意欲が高まったことなどが挙がっております。課題としては、小中学校の教員が乗入れ授業を行うための時間調整等が難しいことや、これまでに慣れ親しんだシステムが変わることによる教員の負担感、多忙感などが挙げられております。 柳下委員  メリットとしては、6年、3年で分かれているのが9年になり、溝がなくなり、つながりができるが、小中学校の教員が同じ学校となるので、いろいろな難しさが出てくると思います。小学校と中学校で一番異なるのは、部活動である。小中一貫校での部活動は、どのような形で行われているのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  部活動は中学1年生から中学3年生であり、中体連に加入しているものと考えております。小中一貫校の場合、小学校5年生や6年生が中学生と一緒になって活動している例もあります。また、小学校の教員が中学校の部活動を見ている事例もあります。 柳下委員  これから取り組むに当たり、単純に考えて、体力的な部分などで小学生ではできないが中学生では可能な種目や、生徒数にもよるが、体育館を含めた器が広くないとできないのではないかといった様々な課題があると思うのです。一次報告においては、実施する上での課題の把握と解決のための方策について、どのような報告が示されたのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  小中学校間の乗入れ授業を行う際の時間調整の難しさなどにつきましては、小学校は45分授業、中学校は50分授業を標準としていますので、時間割の編成を工夫する必要があると考えております。例えば、小学校は中休み時間が長いので、1時間目と3時間目をそろえるなどしてスタート時間を同じにして対応するなどの考え方があります。また、施設が離れている場合、交流する曜日や期間を決めるなど、年間計画に位置付けて見通しを持ちやすい工夫をすることが大切かと考えております。また、新しいシステムへの対応にかかる教職員の負担感、多忙感につきましては、小中合同での教育活動の導入を機会として、これまで実施してきた会議などを精選するなど、計画的、効率的に校務を進めることが重要としています。また、取り組んできたことの成果、効果を教職員が実感するための成果指標などを導入して可視化に取り組むことなどが必要であるとしております。この他にも、児童・生徒の人間関係の固定化の懸念については、多様な形態での異学年交流などを増やし、多様な考えに触れること、地域や保護者の理解については、計画段階から参加していただくなどして理解を得ることなどが示されております。 柳下委員  確かに授業時間等、様々なことで流れが違うということは改めて認識しました。小学校の先生と中学校の先生とで、教員免許の扱いについてはどのようになっているのか、教員免許として中学校と小学校が一緒になることによって、従来どおりの免許でやられるのか、その辺りをお伺いします。 子ども教育支援課長  現状としては、今の免許制度の中で運用しています。小学校と中学校の両方の免許を持っている方もいますので、適宜という形になっています。 柳下委員  三つ目の検討事項にあるモデル校の選定に向けた取組について、どのような報告が示されているのか、その辺りをお伺いします。 子ども教育支援課長  モデル校には、神奈川県がめざす小中一貫教育校の姿の実現に向け、地域や児童・生徒の実態に応じた様々な工夫を凝らすことで、その知見を収集し、取組の成果と課題を整理、検証して、県内への普及に取り組むことが求められます。神奈川県の多様な地域性を鑑みまして、施設の形態や中学校区の構成、市町村の規模など、状況が異なる複数の地域を選定していくことが望ましいとしています。 柳下委員  具体的には、県教育委員会として、どのようにモデル校を導入しようと考えているのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  平成27年2月6日の市町村指導事務主管課長会議で、一次報告の内容について説明を行い、県内の全市町村に向けて、小中一貫教育モデル校導入の意向の確認をしました。現在、導入の意向を示した市町村に対して、実施計画等の提出を求めているところです。今後は、提出された実施計画の内容を確認し、市町村と調整した上で、モデル校の指定をしていく予定です。 柳下委員  こうしたモデル校導入に向け説明した結果、導入の意向を示す市町村はどの程度あったのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  現在、三つの市町村からモデル校実施の意向を受けております。 柳下委員  それは、具体的にどこか言えないのでしょうか。 子ども教育支援課長  現在、実施計画書を検討している段階ですが、海老名市、秦野市、箱根町が意向を示しております。 柳下委員  小学校、中学校の教育の形が小中一貫となることによって、新たな形になる。そのことを望んで入る生徒もいれば、保護者が望んで入る生徒もいるかもしれない。様々な視点で、非常に大切な取組の一つであり、小中連携ではなく、小中一貫という形となるので、非常に重要な形だと思っております。今後、本県における小中一貫教育校の導入の推進について、どのようなスケジュールで取組を行っていくのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  小中一貫教育校の導入の意向を示した市町村と調整し、平成27年度からモデル校にて取組を開始したいと考えております。また、平成27年9月の最終報告に向けて、小中一貫教育校の在り方検討会議を平成27年4月以降3回開催する予定です。最終報告には、モデル校から得られた知見をできるだけ盛り込んでいただきたいと考えております。また、国の事業を活用するなどして、県内のモデル校の取組について意見交換や協議をしたり、モデル校の成果を県内に普及し、導入の促進について検討したりする協議会を設置し、小中一貫教育校の導入に向けて取組を推進していく予定です。 柳下委員  では、最後に要望を述べさせていただきます。小中一貫教育校の導入の必要性は理解できました。また、小中一貫教育校の導入には、解決しなければならない課題もあると感じております。県教育委員会には、今後とも、小中一貫教育校の導入の検討を進めようとする市町村を支援し、今後、少子化が進行しても、子供たちが安心して楽しく学ぶことができ、義務教育の質がしっかりと担保される環境整備を市町村教育委員会と連携・協力して、慎重に進めていただきたいと要望させていただきます。  次に、インクルーシブ教育の推進について質問をさせていただきます。平成27年2月23日の本会議の代表質問において、我が会派から、インクルーシブ教育の更なる推進についてこれまでの取組と今後の取組について質問しました。教育長から、神奈川の教育を考える調査会最終まとめも踏まえ、インクルーシブ教育の推進に取り組んでおり、今後も小中学校や高校で具体的な取組が行われるという答弁がありました。そこで、今後のインクルーシブ教育の推進に向けた具体的な取組について、何点かお伺いします。まず、確認の意味でインクルーシブ教育について、どのように捉えているのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  インクルーシブ教育とは、共生社会の形成に向けて、障害のある、なしにかかわらず、一人一人の教育的ニーズに応じ、全ての子供を包み込んで、可能な限り同じ場で共に学ぶことを目指していくことであると捉えております。 柳下委員  インクルーシブ教育の推進について、今年度の取組についてお伺いします。 子ども教育支援課長  まず、市町村教育委員会への対応として、市町村教育長会議、全県指導主事会議など、様々な機会を捉えて丁寧に説明してまいりました。また、保護者や地域の方々に対しては、理解啓発のためのフォーラムを、平塚市をはじめとする県内4箇所で実施し、合計約700人に参加いただきました。アンケートからは、今後もこのようなフォーラムを開催してほしい、具体的な取組が必要であるなど、要望も含め、たくさんの御意見を頂きました。また、高校では今年度より、県立高校2校において国の委託事業を活用し、通常の教育課程基準によらない障害に応じた特別の指導等の研究を行っております。 柳下委員  それでは、インクルーシブ教育の理念を具現化するために、県として今後どのように取り組んでいくのか、その方向性をお伺いします。 子ども教育支援課長  今後の取組については、障害のある、なしにかかわらず、できるだけ地域の学校で学ぶ仕組みづくり、また、通常の学級で学ぶ仕組みづくり、高校で学ぶ仕組みづくりに取り組み、インクルーシブな学校づくりを目指してまいります。また、多様な教育の場を整備するとともに、地域で共に生きる仕組みづくりを目指してまいります。 柳下委員  小中学校での取組についてお伺いしますが、できるだけ地域の学校で、できるだけ通常の学級でということですが、来年度、小中学校ではどのように取り組んでいくのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  来年度は、まず中学校で、障害のある子供ができるだけふだんは通常の学級で学びながら、必要なときに別の場所で適切な指導を受けられる、みんなの教室の仕組みづくりを全国に先駆けて進めてまいりたいと考えております。 柳下委員  モデル校を設置するとのことですが、どこに設置するのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  茅ヶ崎市内の中学校1校に設置する予定で、調整を進めております。 柳下委員  先ほどの答弁の中にもありましたが、みんなの教室について、その概要をお伺いします。 子ども教育支援課長  みんなの教室ですが、LD、ADHD、高機能自閉症等を含め、障害のある子供ができるだけふだんは通常の学級で学びながら、必要なときに、別の場で適切な支援を受けることができる教室です。みんなの教室がある学校では、例えば、コミュニケーションが苦手な子供が、ふだんは通常の学級で学びながら、みんなの教室で少人数でのゲームなどを通し、会話のルールや人との関わり方を身に付ける指導を受けることができます。また、国語の文字を読むことが苦手な子供が、国語の時間などに、みんなの教室でその子供に応じた支援を受けながら、読むことに関する指導を受けることなどができます。 柳下委員  みんなの教室を試行することにより、どのような効果を期待しているのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  みんなの教室を設置することは、全ての子供たちができるだけ通常の学級で学ぶことにつながりますので、日常的な相互理解の機会に恵まれます。全ての子供が成長の早期の段階から共に学ぶことにより、障害のある子供にも、ない子供にも、お互いの良さや多様性を認め合い、協働していく力を育て、社会性や思いやりの心を育んでいくことになると考えております。 柳下委員  例えば、この子は、ここはみんなの教室で行った方が良いというのは、誰が判断するのか、お伺いします。 子ども教育支援課長  学校で接している先生方や保護者の意向等も考えながら判断するものだと思いますが、いずれにしても、それも含めてモデル校で知見等を収集していきたいと考えております。 柳下委員  確かに、これからモデル校を設置することで、すぐできあがるかどうかは別にして、様々な取組の改善策や最良の方向性が見えてくる。教育的な方向性とすれば、今、特別支援学校も満杯状態で、インクルーシブ教育は推進していかなければならないと思います。よく聞く話では、例えば幼稚園や保育園に通っていて、小学校へ上がる段階でも、既に幼稚園や保育園でこの子供は支援が必要と、先生が見て、それを小学校に何とか意見、見解として上げて申し送りをするということですが、はっきりとは分からないこともある。決めつけてはならないことでもあると思います。小学校に入って生活していくうちに、先生もいろいろと分かってきて、集団的な活動が苦手、科目によって興味を持ったり持たなかったりするなど、そのような動向をつかんで、みんなの教室がうまく機能できるようにとの狙いだと思うのですが、先ほど質問したのは、明らかな基準がないだけに、非常に難しいと思う。幼稚園などでは、保護者の方とトラブルになることもあると聞きます。教育者はプロですから、何年か経験していると、ほぼ間違いないと断言できると先生は言うが、保護者からすると、なかなか受け入れられないということもあるため、モデル校を設置して進めていくに当たっては、様々な取組を慎重にお願いしておきたいと思います。最後に、みんなの教室の今後のスケジュールについてお伺いします。 子ども教育支援課長  まずは、平成27年度モデル校として取組をスタートします。平成27年度は、体制準備期間とし、国の事業も活用しながらみんなの教室の開室に向け、地域、保護者への啓発、職員への研修、人的支援の在り方等について、モデル校での試行を行います。モデル校で得られた課題を整理しつつ、成果を全県に周知し、他の市町村での取組を働き掛けていくところです。 柳下委員  それでは、高校においては県立釜利谷高校と県立綾瀬西高校でインクルーシブ教育の研究を行っているということですが、その2校で取り組むようになった経緯についてお伺いします。 高校教育指導課長  県立釜利谷高校は、本県に3校あるクリエイティブスクールの一つであり、学力検査のない選抜制度により、様々なタイプの生徒が入学しています。県立釜利谷高校では、これまでも生徒の学習に対して個別に丁寧な指導を行ってきた結果、中途退学者が大きく減少した実績もあります。個別支援の在り方を研究する今回の事業を行うための十分な下地がありました。また、県立綾瀬西高校は、平成24年度、平成25年度の2年間、国立特別支援教育総合研究所の研究協力校として、特別な支援が必要な生徒に対する授業づくりの研究を行ってきた実績がありました。このように県立釜利谷高校と県立綾瀬西高校は、他校に比べて個々の生徒の状況に応じた取組が進んでいることから、この2校で研究を行うことにしました。 柳下委員  この2校での研究の主な取組というのは、どのようなものなのかお伺いします。 高校教育指導課長  県立釜利谷高校ですが、人の気持ちを理解しながら、より良い対人関係を築く方法の習得や、場面に応じた適切な言葉遣いができる等の社会性の育成を図る取組を、大学と連携して行っております。県立綾瀬西高校では、支援を必要とする生徒のためにリソースルームという部屋を確保して、大学生のボランティアである学習支援員による生徒への手厚い支援を行ったり、若者サポートステーションと連携して、個別面談等による就労支援などを行っております。2校とも、個別の支援だけではなくて一斉授業を行う際も、全ての生徒の理解につながる様々な工夫を行っております。また、先進校の視察を行うとともに、大学教授等の有識者からの助言を受けることなどを目的とした運営指導委員会を開催しております。 柳下委員  一斉授業を行う上で工夫しているということですが、具体的にはどのようなことをされているのか、お伺いします。 高校教育指導課長  一斉授業の工夫ですが、県立釜利谷高校では、ホワイトボードに1時間分の学習活動の工程を示して、視覚的に伝えることによって生徒が学習の見通しを持って、授業への興味・関心が持てるよう工夫しております。県立綾瀬西高校では、集中が続かない生徒も少なくありませんので、50分の授業時間を考えたり発表したりする活動ごとに短く時間を区切って設定して、生徒の集中が持続しやすいように工夫しております。2校とも集中することが苦手な生徒が授業を受けやすいように、黒板の周辺の掲示物をなくしたりするなど、教室の環境を整備しております。 柳下委員  今年度、1年目の研究を終えるということですが、その段階において、どういう成果が見られたのか、その辺りをお伺いします。 高校教育指導課長  県立釜利谷高校では、民間企業の退職者等で、生徒の就労について経験豊富な支援員の助言により、生徒の就職に対する意欲が高まり、積極的に取り組んだ結果、生徒の希望に応じた就労につなげることができました。県立綾瀬西高校では、学校を休みがちであった生徒がリソースルームの活用を経て教室で授業を受けることができるようになり、生徒本人はもとより、保護者の喜びは大変大きいものがあったと聞いております。2校ともに、先進校の視察や特別支援教育に係る校内研修会などを通して、教職員のインクルーシブ教育に関する知識や技能が向上し、研究への意欲が高まりました。
    柳下委員  非常に効果はあるだろうと思います。ただ、まだ1年目の段階なので、これから引き続きということでしょうが、来年度は更にどういう取組をされていくのか、その辺りをお伺いします。 高校教育指導課長  今年度は、2校においてインクルーシブ教育に対する理解が深まりましたが、来年度は生徒の個々の能力に対応した教材の研究や、特別支援学校の臨床心理士等の専門職の指導、助言を受けながら、個別の指導計画等の作成について研究してまいります。また、これまで高校においては単位として認められていなかった、社会性を身に付ける学習などについて、単位としてどのように認定するかを研究し、一斉授業の効果的な進め方などについての研究も含めて、取組の一層の推進を図っていきます。また、こうした研究の取組内容についても教員対象の説明会等で、他の学校にも周知を行ってまいります。 柳下委員  小学校、中学校、高等学校の取組について伺いましたが、これを実現するには教職員の資質の向上や、保護者や地域の方々の理解、協力が必要だと思います。インクルーシブ教育を推進するための、教員の研修や理解啓発についての取組についてお伺いします。 子ども教育支援課長  県立総合教育センターにおける教職員研修については、インクルーシブ教育に係る内容を系統的に整理し、全ての基本研修、管理職研修の研修項目にインクルーシブ教育の内容を設定することを計画しております。また、引き続き県民対象のフォーラムを実施して、理解啓発に努めてまいります。 柳下委員  インクルーシブ教育を推進するためには、教員の資質の向上や取組への理解が必要です。また、保護者とのキャッチボールをきちんと行っていかないと、非常に誤解を生みやすく、間違った方向へ行ってしまう可能性もあるので、重々取組を進めていただき、高校においては、研究段階に入っており、次年度も引き続き行うとのことなので、その取組を引き続き前向きに進めていただければと思っております。  要望を述べさせていただきます。みんなの教室のモデル校での試行や、高校での実践研究を通して、障害のある子供と、ない子供が一緒に学ぶ場や時間が充実していくことを期待しております。そして、それらの実践研究の課題を検証し、その成果を全県で共有しながら、幼稚園から高等学校までの連続した多様な学びの場を整備し、インクルーシブな学校づくりを推進していくことが重要であると思います。インクルーシブな学校づくりの推進に向けて、県として必要な学校への支援、教員研修、県民への啓発などを継続的に実施して、子供たちの社会性を育み、全ての人が地域で豊かに暮らすことができる、より良い共生社会の実現に向けて、今後も取組を推進することを期待しております。  次の質問をさせていただきます。引き続いて特別支援学校の整備ということで、県立秦野養護学校小中学部開設について何点かお伺いします。特別支援学校の充実を図る中で、県立秦野養護学校小中学部を新たに整備することとされていますが、この整備の考え方についてお伺いします。 特別支援教育課長  県では、特別支援学校の過大規模化への対応として、平成28年4月の開校を目指して県央方面特別支援学校や、平成32年4月の開校に向けた横浜北部方面特別支援学校の新校整備を計画的に進めているところであります。こうした整備を進めても、地域的な課題があり、その対応が必要と考えております。平塚、秦野地区の過大規模化の状況もその一つとして、これまで検討を進めておりました。そうした中、秦野市の小学校の空き教室を活用できるという秦野市の協力が得られたことから、今回、県立秦野養護学校小中学部を整備することとしたものです。 柳下委員  今回の整備は、秦野市立小学校の敷地内が予定されているとのことですが、整備に当たって、どのような課題を想定されているのか。また、課題があるとすれば、その対応についてお伺いします。 特別支援教育課長  大きな課題として、登下校手段や教育活動、給食の実施等があります。登下校の手段としてスクールバスの整備を検討しているところです。小学校児童の登下校の時間や動線と、スクールバス保護者送迎の自家用車の動線が重ならないよう、小学校と調整をし、双方の児童・生徒の安全確保に努めていく必要があると考えております。また、教育活動の面では、例えば体育館や運動場等の教育施設の利用につきまして、小学校教育活動に支障のないよう、小学校の協力を得て利用できるよう、学校あるいは市と調整を行っていく必要があると考えております。給食については、小学校の協力を得て実施する方向で調整を進めていく必要があると考えているところです。この他にも課題はありますが、特別支援学校としての教育が充実するよう、秦野市の協力を得ながら改善策を探っていきたいと考えているところです。 柳下委員  実際に現場を見に行っているわけではないので想像の中でしか言えないのですが、どういう形の校舎が建っていて、どういう空き教室があるのか分からないが、丸々棟が空いているという理解でよろしいのでしょうか。 特別支援教育課長  今回、お借りする場所については、丸々1棟空いているという状況です。 柳下委員  先ほど、課題等で幾つか挙げていただきましたが、もろもろを含めれば大変だと思いますし、秦野市の小学校なので、県がこうやるからこうしなさいとは言えないだろうし、協議の上で共有して使わなければならないという部分もあるでしょうから、一概にどっちがどうとは言えない。ただ、そこを有効的に活用しながら、これもインクルーシブ教育の一環になるスタイルであろう。だから、どういう連携がとれていくのかとか、給食の問題も出ましたし、校庭の問題もしかり、登下校の手段もそうです。まだまだ問題が山積みで、今まで子供たちは、県立平塚養護学校まで長い時間をかけて通学していたと思うのですが、その部分は多少は解消されるのかなと思いますが、具体的にかなり整備が必要なのではないかという想像がつく。この小学校の施設を使っていくために、改修工事はどのようなことが予定されているのか、お伺いします。 特別支援教育課長  今回、秦野市立の小学校の校舎のうち、独立した2階建ての1棟を利用することを前提にしながら、改修工事につきましては、それでも小学校仕様となっているところがあり、特別支援学校の指導に支障が生じないよう、トイレを障害者に対応できるように改修、保健室の整備、空調設備工事、消防設備の設置工事等を行っていく予定です。また、児童・生徒の状況に応じて、活動する場の整備も必要ですので、部屋を仕切るためのパーティションの設置、障害のある児童・生徒の転落防止のための窓手すりの設置を盛り込んでいます。 柳下委員  同じ敷地の中で一緒に教育が行われる場面もあり、非常に効果はあると思います。ただ、いろいろな問題も残っていて、保護者の立場になったら、まだここがあります、こうしますというだけのことであって、きちんとした説明がなされているのかどうなのかということは不安に思うのですが、平成28年4月開校に向けて、保護者への十分な説明が必要だということと、スケジュールも含めたことが大切と思うのですが、その辺りはいかがでしょうか。 特別支援教育課長  今回の県立秦野養護学校小中学部の整備に伴い、御指摘のとおり県立平塚養護学校に通学する秦野市在住の児童・生徒は、県立秦野養護学校小中学部へ転学をお願いすることになりますので、保護者等へ丁寧に説明したいと考えております。また、同じ敷地内に特別支援学校の児童・生徒が通学することになることから、受入側の小学校保護者や近隣の自治会等へも説明し、理解と協力を得ていく必要があると考えております。こうした部分も含め、予算案の議決を頂いた後、順次説明については実施していく予定で、今月中旬から丁寧に対応していきたいと考えております。 柳下委員  最後に要望をさせていただきます。特別支援学校の過大規模化への対応として、県立秦野養護学校小中学部は新たな試みの部分もあるので、保護者等への十分な説明と効果的な教育活動の準備、また地元秦野市との調整を丁寧に進めていただくよう要望します。 森委員  関連で質問させていただきたいと思います。柳下委員から、特別支援学校の過大規模の状況の中でのお話がありました。1点指摘をしたいのですが、お話を伺えば、小手先だけで何か行っているような気がするのですが、そんなことではないのでしょうか。 特別支援教育課長  決して小手先だけで対応しようとは思っておりません。これから保護者等に説明していく段階では、賛成の意見もある一方で、反対の声もあるだろうと予測しております。そういう声に対しても真摯に対応しながら、御理解を頂きながら進めていくことが大事であると考えております。 森委員  柳下委員もしつこいくらい言っていたのは、丁寧な説明の部分と、子供たちが同じ学校の中で分けられたときに、親にしてみると、あの子はあっちで、自分の子はこっちでと思うだろうから、そういうことに対して丁寧な説明が必要だと言っていると思うので、丁寧に丁寧を重ねて、理解をした中で進めていただきたいということを要望させていただきます。特別支援学校が過大規模の状況にあり、柳下委員は現場を見ていないのですが、私と嶋村副委員長は現場を見に行かせてもらいました。県教育委員会では、計画的に新校の整備等に取り組まれていると思います。一方で、設置から年数がたっている学校については、施設、設備が古くなっているといった課題が生じているわけです。先般、昭和40年代に設置された県立の特別支援学校を視察したところ、外観は築年数を感じるものがありましたが、校内は教育環境の整備の面で様々な工夫を教員や子供たちがしているのを見させてもらったのです。例えば中庭にある鉄の手すりがさび付いているのを、近くの工業高校の生徒が来て、さび取りをして、きれいに塗ってくれるという、正しく私は県立の学校のクロス・ファンクションではないですが、工業高校の生徒が特別支援学校に来て作業をするというところを現場で見させてもらったら、すごく心温まる気分になったのです。それからもう1点は、校長先生についてですが、その学校に来る前はすごく新しい特別支援学校にいた先生で、一番新しいところから、ある意味では一番古いような特別支援学校に来て、自分自身での環境のギャップを感じた先生がいらっしゃいました。いろいろとお話を伺うと、前向きに捉えてくれて、ここはたくさん人が通るところだから明るくしようとして、明るい色のペンキを塗ったりしているのです。そういうのを見たりすると、財政的に厳しい中でも工夫をされていると思いました。  そこで質問ですが、県立の特別支援学校は27校が設置されていますが、設置年度について確認をさせてください。 特別支援教育課長  特別支援学校は、昭和54年に義務化になっております。昭和40年代までに設置された学校は7校、義務化前後に設置された学校が13校、その後、空白地域への設置や過大規模化に対応するために、平成11年以降に整備された学校が7校となっております。 森委員  設置から年数のたっている学校では当然のことながら、施設、設備等が古くなっており、子供たちの生活、学習に影響が生じているのではないかと思うわけですが、そうした施設、設備の整備にはどのような対応をしているのかお伺いします。 特別支援教育課長  これまでも予算の関係もありますので、少しずつになりますが、生活様式の変化に伴うトイレの洋式化などの改修や、児童・生徒の健康面に配慮したエアコンの設置、児童・生徒数の増加に伴う教室や厨房の改修などに取り組んできております。特にエアコンにつきましては、体温調整の困難な児童・生徒が在籍していることから、特別支援学校では早くから設置をしてきたという経緯があります。逆に早くから設置をしてきたがために、設置から25年以上経過しているエアコンも多くなっているという状況も生じており、平成27年度はこうしたエアコンを集中的に更新することを考えているところです。 森委員  学校に様々な課題があり、いろいろと問題点があろうかと思います。そうした様々な状況の違いがある中で、整備の必要性は異なるというのは当然のことですが、学校からの依頼があった場合、どのように対応しているのかお伺いします。 特別支援教育課長  御指摘のように設置から30年、40年経過している学校もあります。こうした学校からは様々な改修について御要望を頂いていますが、教育活動に支障がある等の場合は、速やかに対応するようにしております。また、在籍する児童・生徒の障害の状況等から対応が求められるものもあります。教育委員会としては、こうした学校の状況を把握し、優先順位を付けながら対応してまいりたいと考えております。 森委員  一つ気になるのは、学校側から県教育委員会へどしどしと言いづらいものがあるかもしれないということ。現場でやられている方は、現場の思いをぶつけたい気持ちはあるが、こういう状況を知っていると言いづらいのかなという何とも言えない状況になっている方もいらっしゃると思うので、そういうものを後押ししたり、バックアップしたりしてあげたいという思いで、嶋村副委員長と現場を見に行かせてもらったのです。何より現場で見たものがホットな、一番新しい状況だと思いますので、そういう意味では学校で苦労されている方たちとか、大変な思いをされている方たちは遠慮せずに言っていただいて、あとはプライオリティーの問題だと思うのです。お話を伺うと、養護学校が義務化となった昭和54年度を境に、その前だったのか、その後だったのかでも随分と違ってくるでしょうし、学校の状況というのは、学校で働いたり利用されている方たちが一番詳しく、そして一番必要性を感じていると思いますので、教員や保護者、高校生の連携によって工夫した環境整備も是非進めていただければ、少しでもお金の負担も免れるのかなということを感じました。現場の状況を上の方に伝えていただいて、特別支援学校の子供たちは、トイレ、水周りのところはすごく気になっていたところだったので、是非、支援していただきたいなという思いを持って要望に代えさせていただきます。 柳下委員  それでは、県立体育センターの再整備について御質問させていただきます。この件については、先日の我が会派の石井議員代表質問をはじめ、私自身も何度か質問させていただいておりますので、今回の平成27年度当初予算に盛り込まれている内容も含めて、質問させていただきます。まず、基本的なところではあるが、なぜ県立体育センターと県立総合教育センターの一体的整備の検討を行わなければいけないのか、お伺いします。 教育局管理担当課長  県立総合教育センターは、県立体育センターと同様に老朽化が進んでおります。また、藤沢市善行と藤沢市亀井野の二つの庁舎に分かれているため、効率的な事業運営ができないなどの課題を抱えております。そうした中、平成26年第3回の定例会の一般質問において、森委員から、研修施設の統合を視野に入れた施設整備を検討していくべきとの御提案を頂戴したところです。両センターを一体的に整備すれば、施設の集約化によって得られた敷地に空きが出て、新たな活用が考えられるとともに、両センターが現在有している研修室や会議室の共有化が図られ、施設の効率的配置なども可能になると考えられます。こうしたことを踏まえ、県立体育センターと県立総合教育センターの一体的な整備について、検討しているところであります。 柳下委員  一体的整備を検討をしていただくことは、有り難いことです。ということは、かなり大規模な整備になるということです。各施設のレイアウトも見直すことになるのでしょうか。 スポーツ課長  県立体育センターは、敷地の中央に陸上競技場があり、これを取り囲むように補助競技場、球技場、スポーツアリーナ、本館棟、テニスコートが配置されています。スケジュールと費用両面で効率的、経済的に整備を進めるという視点から、レイアウトを大幅に見直すというよりも、基本的には使える施設は改修等で対応していくということを、まず検討していくことになるものと考えております。県立総合教育センターとの一体的整備という観点からは、研修機能や宿泊機能、亀井野庁舎の機能などを、一つの棟の中で収めていく形も考えられると思っております。そういう意味で、レイアウトは現状と変わっていく部分は出てくると思われます。具体的な配置案は、平成27年度当初予算案に計上しております調査検討業務委託の中で、検討していきたいと考えています。 柳下委員  文教常任委員会報告資料の16ページには、全体の図面が載っています。県立体育センターの在り方という点では、今回は2020年東京オリンピック・パラリンピックを節目として整備していこうということがあると思うのです。その背景として、海外のナショナルチームの事前キャンプ地として活用でき得る施設でなければならないという視点から言うと、一体的整備ということで、修繕をして使えるものは使っていこうということは、予算との兼ね合いもあるので良いとは思うのですが、とにかくタイムスケジュールとして間に合うのかどうか。今回、調査検討費を計上していますが、2020年の事前キャンプ地として活用するつもりならば、きちんとしたものを造り上げなければいけないと思うのですが、いつ頃までに整備するのか、スケジュールについてお伺いします。 スポーツ課長  東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会では、海外チームを誘致するため、事前トレーニングキャンプ候補地ガイド紹介リストを作成することにしておりますが、そのガイドに掲載されるためには、平成30年7月末までに工事に着工して、または平成32年3月末までにしゅん工している必要があると考えています。また、海外チームが事前キャンプを行うのは、主に大会の2箇月から3箇月前からがピークと聞いているので、そのためにも遅くとも平成30年7月までには着工し、平成32年3月末までには整備を完了する必要があると考えております。しかしながら、具体的な整備スケジュールにつきましては、平成27年度当初予算案に計上しております調査検討業務委託の中で、整備手法や費用などとともに、事前キャンプ地としての活用を見据えた現実的なスケジュールの組立てを検討していくことになると考えております。 柳下委員  今回はあくまで調査検討費であり、これから本格的なことが動き出すということだと思うのですが、一つの節目が2020年、その後は県内唯一の総合的な県立体育センターでなければならないということを見据えた整備を図る必要があると思うのです。2020年に向けてとなると、スケジュールも含めて、建設ラッシュというか、機材も入らないとか、コストが上がるとか、いろいろなことが想定されると思うのです。その辺りも考えて優先していくもの、例えば事前キャンプ地としての整備を優先させるなど、メリハリをつけた整備が必要なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 スポーツ課長  委員お話のとおり、東京オリンピック・パラリンピック競技大会まで5年という中で、建設資機材や労賃の値上がりも想定されるところです。そうした中で、効率的に整備を進めていかなくてはいけないといった状況に置かれていると考えております。そこで、調査検討業務委託において、スケジュールや費用などの具体的な検討を行ってまいりますが、工事の順番や優先順位につきましてもきっちりと検討していきたいと考えております。 柳下委員  今回、平成27年度当初予算案において、県立体育センター施設整備事業調査検討費が計上されていますが、具体的にどのようなことを調査、検討しようとしているのか。また、資料を見させていただくと、既にPFIが決まっているように受け取れるが、この点についてお伺いします。 スポーツ課長  施設の整備には、多額の費用が伴うということが想定されるため、従来からの県が直接行う手法に加え、PFI方式やリース方式等の導入など、様々な財源確保の工夫や整備費用を抑える方法、また隣接する県立総合教育センターとの一体的な整備による設備の効率的、効果的な整備案、敷地の有効活用策等について、建築、土木設計、法務、金融の専門家からなる総合コンサルタントによる調査、検討を行ってもらうことを考えております。具体的には、調査検討の結果を踏まえた施設整備の配置計画案を3案作成、民間資金を活用した整備手法の導入の可能性について、民間事業者の参入の意向調査、県の直営方式による整備との費用の比較検討などを調査結果として報告してもらうこととしております。PFIありきではなく、専門家による調査を実施した上で、具体的な整備手法やスケジュールを考えていくというものです。 柳下委員  多額の予算がかかるということは理解しますが、この県立体育センターは、神奈川県のトップアスリートを生む、神奈川県のスポーツの頂点たるものを育てていかなければならないものだと考えています。市町村でもスポーツができる施設はあるわけですが、市町村とどう色分けしていくのかということをしっかりと考え、県立として立派なものを造っていただければと思っております。もう一つの視点として、障害者スポーツを考えた施設としていかなければならないと思うのです。2020年は、パラリンピックも開催される。また、障害者スポーツの振興に向けた取組は、県内でも力を入れていかなければならない。そのための施設でなければならないが、障害者スポーツの視点から、具体的にどのような機能の充実を検討しているのでしょうか。 スポーツ課長  あり方検討会議でも検討されていますが、障害者の方が安心して安全にスポーツを楽しむことができる環境を整備する必要があるとして、施設のユニバーサルデザイン化をはじめ、障害者に配慮した動線や、観客スペースの確保、障害者スポーツ競技が実施できる施設、設備の整備、パラリンピアンをはじめとした障害者のトップアスリートの練習環境の整備などについて、検討を行っているところです。具体的には、ボランティアや介助者の作業スペースや、車椅子や補装具の保管場所、盲導犬の休憩スペースなども必要になるとの話もあるので、検討会議をはじめ、障害者スポーツの関係者の方々の御意見を伺いながら、きめ細かく検討を進めているところです。 柳下委員  関係する競技団体は様々あるわけですが、こうした団体の意見は大事に扱わなければならないと思うのです。例えば、あり方検討会議のメンバーに森委員を入れて、バシバシ行っていただいた方が良いものができると思っておりますが、関係団体からの意見聴取は始めているのか、お伺いします。 スポーツ課長  関係団体としては、まずは県内のそれぞれの競技団体について、オリンピック種目の競技団体や実際に県立体育センターを利用している競技団体について、アンケート方式で御意見を頂いております。また、障害者団体につきましては、県組織の競技団体ができていませんので、こうした実態を踏まえて、全国レベルでありますが、パラリンピックの競技団体、組織、例えばアーチェリー、陸上、水泳など、アーチェリーですと日本身体障害者アーチェリー連盟、陸上ですと日本パラリンピック陸上競技連盟など、パラリンピックの競技団体から御意見を頂いているところです。 柳下委員  県立体育センター内にあるグリーンハウスについては、非常に意味合いの深い建物であって、歴史建造物ということもある。昔あったゴルフ場のクラブハウスで、洋館としては非常に価値があり、当時は先端的であったのです。現在、食堂になってますが、できれば火を使わないで、歴史館か何かとして残してほしいと思っています。全体としての要望をさせていただきます。県立体育センターの整備については、まずは2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に焦点を合わせて行うことが必要だと思っております。今回、県立体育センター及び県立総合教育センターとの一体的な整備が検討されておりますが、2020年に向けて、事前キャンプ地等で活用する施設については、できるだけ早期に供用を開始することが重要であると思います。このため、全国各地で建設ラッシュが想定されることを踏まえ、それぞれの施設を段階的に整備することも含めて、整備スケジュール及び建設コストの両面において、効率的、経済的なものとなるよう、整備手法も含め、十分な検討を行っていただきたいと思います。また、県立体育センターと県立総合教育センターの再整備が実現すると、半世紀振りということになります。両センターの一体的整備については、2020年東京オリンピック・パラリンピックの後においても、様々な環境の変化に応えながら長く活用される施設になるよう、県立体育センターのあり方検討会議をはじめ、関係団体の意見を聞きながら、将来を見据えた検討を進めていただくよう、要望します。 森委員  今、柳下委員からお話がありましたが、私も昨年12月に第3回定例会において、県立体育センターの整備についての質問をさせていただきました。その際に併せて、県立総合教育センターについても、研究施設の共用を視野に入れた施設整備を検討していくべきという質問をさせていただきました。今、スポーツ課長からいろいろとお答えを頂きましたが、関連して質問をさせていただきます。柳下委員から、県立体育センターに関する質問で話題にもなった県立体育センターのあり方検討の4ページに、県立体育センターと県立総合教育センターの一体的な整備については、先ほどお話のあったインクルーシブ教育の推進の拠点という意味でも、検討することが考えられるとの記載がありますが、現時点でこのことについて検討している内容についてお伺いします。 教育局管理担当課長  県立総合教育センターは、約2.5キロメートル離れた藤沢市善行と藤沢市亀井野の両庁舎に分かれており、善行庁舎では教員の研修と学校を支援する調査、研究を、亀井野庁舎では主に児童・生徒や保護者、教員などからの教育相談を実施しています。教育相談部門では、子供の教育に関して不登校やいじめなどの学校生活に関わる相談や、支援を必要とする児童・生徒に関する養育、教育、就学などの相談により、インクルーシブ教育に関する知見が蓄積されております。県立体育センターとの一体的な整備によって、保健体育も含めた教科指導の専門的知識に関する知見を有する部門と、教育相談部門のインクルーシブ教育に関する知見とが集約化されることにより、インクルーシブ教育を推進する拠点としての機能を強化することができると考えております。 森委員  教科指導の部門と発達障害等の対応に関する教育相談部門が一体化することによって、今後どのようにインクルーシブ教育は推進されていくのか、お伺いします。 教育局管理担当課長  県立総合教育センターは、学校や教員に対して、教科指導の視点と教育相談の視点の両面から、インクルーシブ教育の推進に係る指導・助言をしております。インクルーシブ教育を推進していくためには、教科指導の専門家である善行庁舎の小学校、中学校、高等学校などの指導主事と、支援を必要とする児童・生徒に関する教育などの相談の専門家である亀井野庁舎の教育心理相談員、指導主事とが、日常的な情報交換を通して研究や研さんを行い、共有した情報を活用して、教員などへの研修や相談を行う必要があります。そこで、両庁舎を一体的に整備することによって、教科指導と教育相談の迅速な連携と双方の専門的分野を利活用できることで、学校や教員に対して、より細やかな助言指導や研修が行われることから、インクルーシブ教育を更に推進することができると考えております。 森委員  次に、県立体育センターとの効率的な施設整備についてでありますが、具体的にはどの機能をどのように整備しようと検討しているのか、お伺いします。 教育局管理担当課長  県立総合教育センターには、研修機能として、研修室の他に講堂、実験室などの特別教室や、現在は使われておりませんが、宿泊棟があり、また相談機能としてカウンセリングルーム、研修室などがあります。こうした機能のうち、県立体育センターにもある研修室や宿泊棟などの研修機能を共用できるよう、効率的な整備を検討しております。 森委員  ハード面については、効率的な整備が可能であることが分かりましたが、その上で、私としては、是非、神奈川県の教員が生徒指導や授業力の向上などについて気楽に相談ができる、あるいは横の連携を深めることのできる、言わば先生たちの心のよりどころに見合うような施設となるよう検討していただきたいと思うのですが、その点について御意見をお伺いします。 教育局管理担当課長  県立総合教育センターは、教員にとって同期と出会う大切な場所であり、採用された年に受講する初任者研修の後も、1年、2年、5年、10年、15年、25年の経験の地点で、該当の教員全員を対象とする研修を行っております。これらの研修の中で相互に情報交換しながら、それぞれの学校現場の状況を理解し、研さんを互いに深めることにより、スキルアップするものと考えております。また、新しい宿泊棟ができれば、それを利用することにより、これまで以上に教員同士の顔と顔がつながった関係ができて、指導上のノウハウも容易に交換できます。そういった仕事の面でも連携が取りやすい、あるいは相談がしやすいといった関係を築くことができると考えております。加えて、授業の教材の資料を教員が簡単に集められるよう、今までは県立体育センターと県立総合教育センターの2庁舎、三つの庁舎に分散していた図書を1箇所に集約することなどの検討を行うことによって、研修後に一度に介しやすくなるものとも考えております。加えて、そういう機会があることから、教員が研修を受講した後に授業や生徒指導などの悩みを相談することができる相談会を行うことも検討しております。以上の取組によって、いわゆる教員の心のよりどころとしてふさわしい施設になるのではないかと考えております。 森委員  この話というのは、県立体育センターを整備したいということから始まって、もちろん2020年東京オリンピック・パラリンピックの話もあったわけですが、県立体育センターと県立総合教育センターがすぐ近くにあったからこそ、この話があったわけです。神奈川県においては、そういう状況で進めようとするわけで、そこは力強く進めてほしいと思うのです。また、やり方はPFIであろうと、どういう形でやるかは、これからの話になると思います。それから、先ほど柳下委員がお話をしたクラブハウスの補足をさせていただくと、サッカーの日本の指導者をするときに、ドイツのデットマール・クラマーという、僕らが日本代表時代に教えてもらったサッカーの父と言われる人が、あそこのクラブハウスに来て、指導者を集めて指導をしたのです。その指導者が様々な大学や高校へ戻って指導者として育っていったというわけであるから、そういう意味でクラブハウスのことも歴史的に考えてほしいと要望させていただきたいと思います。それから、オリンピックの競技種目として県立体育センターが使えるかというと、私はそうではないと思うのです。やはりキャンプ誘致であったり、事前キャンプのところに使えるのだと思います。それには、宿泊施設の充実も図ってほしい。それと、心のよりどころの話になると、苦しいときに学校の先生としてスタートするときに一緒に釜の飯を食べたという先生たちの場所になってほしいというのがあります。それから、どちらかというと、パラリンピックの方の可能性が高いのではないかと思う。神奈川県に関係のパラリンピック関係者とうまく誘致を進めてほしいという思いがあります。最後になりますが、学校現場の教員は神奈川県の子供たちの様々な可能性を引き出してほしい。また、伸ばすための創意工夫の努力をして、教員には手助けをしてほしいという思いがありますし、県立総合教育センターには行きたくないと思うのではなく、行って気持ちもリフレッシュし、また現場に戻って子供たちにきちんと教えたいと思える場所になってほしいという思いも込めながら、是非検討し、頑張っていただきたいと思います。 岸部委員
     まず冒頭に、川崎市立の中学生殺害事件についてですが、本当に痛ましい事件で、事件が発覚して10日になろうとしていますが、日々報道を見ていても、本当に暗たんたる気持ちになり、何かできなかったのかと強く思うところであります。今は、ただ亡くなられた少年の御冥福を祈るのみです。先ほどの質問の中でも調査中で詳細がつかみ切れていないということでありますので、本日は重ねて質問することはありませんが、我が会派としても今後の対応、対策について、真摯に向き合い取り組んでいくことを冒頭申し上げたいと思います。  それでは、県立図書館について質問します。先の本会議でも、我が党のはかりや議員から質問したところでありますが、これに関して何点か伺います。教育長からも御答弁を頂きました。県立施設としての図書館の魅力についてどう考えるのか、改めてお伺いします。 生涯学習課長  県立施設としての図書館の魅力ということですが、3点考えております。一つ目が、利用者の高いニーズに対応できるように、市町村立図書館にはない専門的な図書が豊富にそろっているということ。二つ目ですが、司書が利用者の求めにかなった資料について、的確にアドバイスできるといったレファレンスの体制が整っているということ。三つ目として、利用者が落ち着いて調べものができる環境が整っていること。こうしたことを考えているところです。 岸部委員  では、そうした三つの魅力を伺ったのですが、その要素と照らし合わせると、今の県立図書館にはどのような課題があるという認識なのでしょうか。 生涯学習課長  県立図書館は、130万冊に上る専門的な図書を収集してきました。また、レファレンスも年間1万件という実績を数えております。一方で、開館から60年経過しており、例えば空調設備の不具合ですとか、内装、外装も劣化しておりまして、施設全体の老朽化が進んでいるという状況です。また、本館、新館の各フロアに渡って閲覧スペースが分散しておりますので、利用者の方からすれば、なかなか不便かなというところを感じているのではないかという点が課題と認識しております。 岸部委員  私も高校時代くらいから利用している県立図書館ですが、使ってみて、今おっしゃられているように長い歴史があって、この間に何度も手が加えられてきていると思うのですが、それでも利用者にとって使い勝手がもう一つだなと思ってしまうのです。その辺りについては、どのような原因があって、現在のような状況にあるとお考えなのでしょうか。 生涯学習課長  多分、利用者にとって使い勝手が余りよくないなと感じられている要因としては、レイアウトの変更をこれまで何度も繰り返してきたからということがあろうかと思います。例えば、今年度当初にかながわ県民センターにあった生涯学習情報センター、これが県立図書館に移ってきましたが、そのスペースを確保するために視聴覚資料室を縮小させていただきました。また今、かながわ女性センターの廃止に伴い、約8万5,000冊もの図書の受入れ作業を進めておりますが、限られたスペースでありますので、新館の1階と地下に分散した形で配架せざるを得ない状況になっています。また、新館の地下にありました自習室や利用者の飲食コーナーも、この影響でなくす方向にあります。県立図書館でも、利用者の利便性に向けて最大限工夫はしておりますが、こうした対応をこれまで繰り返したことにより、利用者の動線が複雑化したり、あるいは閲覧スペースが少なくなるといった影響が一つの原因かと存じます。 岸部委員  そうした図書館の中の運営上の問題もあろうかと思うのですが、今回大きく、県立図書館については、当初予算案で図書館新棟整備に係る予備調査という部分が予算をつけようとしているわけですが、どういう観点で調査を行っていくのか、今おっしゃられたようなことも全て含めてのところなのか、調査に向けてのお考えを伺いたいと思います。 生涯学習課長  県立図書館の新棟の整備に向けて、予備調査費を計上させていただいております。この予備調査の中では、例えば建ぺい率や容積率、日照の関係で言えば日影規制、そういった法的な様々な制約がありますので、そういったものを洗い出した上で、一定の制約の中で、魅力ある図書館を具体化するために、大まかな建築計画案の検討や、整備に当たっては県立体育センターと同様、民間資金を活用することなどの可能性といったものについても検討してまいりたいと考えております。 岸部委員  そうしますと、これからの整備に当たっての基本的な調査、基礎的な調査と考えてよろしいのでしょうか。 生涯学習課長  そのとおりです。 岸部委員  そうしますと、これまで県立図書館に関しては、二転三転と言ったら失礼ですが、存続の在り方、運用の在り方についても議論がされてきたところで、今回、再整備の方向で知事の方針も出されたということで、新たな方向性が定まったということであるならば、もう一度、関係者から広く意見を聞く必要があるのではないかと思うのですが、前は県立図書館については閲覧中止みたいなところで動いていた中で、今回の方針を出されたわけですから、今回新たに知の拠点として行っていくという方針が出されての再整備をするのであれば、その方針を基に、もう一度、広く意見を聞く必要というのを私はすごく感じるのですが、その辺りについてどうお考えなのでしょうか。 生涯学習課長  委員から御指摘がありましたとおり、図書館については様々な議論の中で、閲覧、貸出も継続するという形で方向性を出させていただきました。したがいまして、そういった方向に向けて図書館の再整備を進めていくには、まずは施設面、機能面で現場のことを一番よく知っている司書をはじめ、図書館の職員、この方々の意見を最大限に聞いていくということが必要と思います。また、御指摘のありました県民の意見を聞くということについては、来年度は予備調査ということですので、タイミングを見ながら、必要に応じて意見を聞く機会も考えてまいりたいと思います。 岸部委員  それでは、要望を申し上げます。県立図書館については、本当に様々議論がされてきました。今回、予算案で予備調査費という形で計上されたことは、再整備への第一歩であると評価するところであります。これから、ハード、ソフトの両面で検討が進められると思うのですが、知事も本会議で4年間の知事の姿勢は対話型で行ってきたとおっしゃっていました。今回、正しく知の拠点とするとおっしゃった時点で、新たな対話も必要ではないかと思いますので、是非4月以降の予定の中に、現場の声を聞くのはもちろんですが、やはり県立図書館として県下の皆様が利用する図書館ですので、是非広く対話の広場なり、図書館フォーラムなどを開いていただいて、県民の皆様の智恵や意見を聞いていただくことを要望します。  次に、県立近代美術館鎌倉館について伺います。昨年も同時期に伺ったところですが、1年が経過し、建物調査結果の報告がありました。まず、県立近代美術館鎌倉館については、その建物の取扱いをどうするかが大きな課題となっています。簡単に、これまでの経緯について確認の意味でお伺いします。 生涯学習課長  県立近代美術館鎌倉館があります鶴岡八幡宮の境内は、国の史跡に指定されており、報告にもありましたとおり、史跡にそぐう内容以外での現状変更は認めないという基本的な考え方があります。史跡内で建物の改修など、いわゆる現状変更を行うためには、文化庁の許可が必要になります。過去に県立近代美術館鎌倉館の内装を中心に工事を行ったことがありますが、その中で国から、今回は内部改装が主体なので特に許可するが、将来の改築等の折には、史跡の趣旨を尊重するようにといった釘を刺すような通知を頂いたところです。こうした考え方を踏まえますと、美術館としてあの建物を改修することは難しいという判断から、鶴岡八幡宮との契約が満了する来年3月末で美術館としての活動は終了すると考えております。一方で借地契約の中で、県が更地除却ということをうたっているわけですが、近代建築の巨匠と言われているル・コルビュジエに仕えた有名な建築家の坂倉準三氏が手がけた建物で、この建物に関して強い保存の要望があります。こうしたことから、県と鶴岡八幡宮とで、これまで協議を重ねてきたところです。 岸部委員  そうした中で、今回、調査の報告ということで、本来、除却、更地にするものについて、調査費を入れているわけです。そして、この結果が出てきたということについて、どう受け止められているのか、県としてのお考えを伺いたいと思います。 生涯学習課長  今回、建物調査の中で、技術的には地下の遺構を損なわずに補強工事を行うことが可能という業者からの報告が得られたことは、今後、鶴岡八幡宮と調整を進めていく中では、一つの明るい材料と受け止めております。一方で補強のためには、約2億1,000万円という大きな費用が見込まれることが明らかになりましたので、これについてどう対応していくのか、これが大きな課題になると受け止めております。 岸部委員  今後も引き続き、鶴岡八幡宮と協議を進めていかなければならないと思うのですが、どのような部分での調整を行っていくのか、もう少し詳しくお伺いします。 生涯学習課長  今回、業者から頂きました補強に関する報告につきまして、やはり坂倉準三氏の建物ということですので、そこに専門的な知識を持っております坂倉建築研究所の意見も聞きながら、今、県と鶴岡八幡宮で調査結果を精査しているところです。今後は、あの建物をどのように保存していくのか、また、補強に必要な経費をどう調整していくのかなど、まだ難しい課題が幾つか残っております。これにつきましては、鶴岡八幡宮と良好な関係の中で協議を進めているところですので、一つ一つ整理をしながら丁寧に協議を進めて、最善の道を探っていきたいと考えております。 岸部委員  建物の保存に関する2億1,000万円という大きな金額ですが、この金額が非常に難しいとも聞いているのですが、この難しさというのはどういうことなのか、もう少し説明してください。 生涯学習課長  県立近代美術館鎌倉館の建物につきましては、来年3月末で美術館活動としての使用はなくなります。そうしますと、あの建物は県の行政目的の建物ではなくなりますので、今後の調整ということになりますが、例えば、鶴岡八幡宮へ譲渡することになりますと、県立施設ではなくなるものについて、県がお金を投下することについてはいかがなものかという御指摘が出ることも、十分可能性としてあります。一方で、鶴岡八幡宮側にも、鶴岡八幡宮は宗教法人法の下で動いてますから、その活動の範囲の中で、あそこをどう活用するのかということを、今度は鶴岡八幡宮側も説明しなければならないということで、双方どなたに対しても、こう行っていくということを納得いただけるような方向性を示していくのが大きな課題と受け止めております。 岸部委員  聞けば聞くほど難しい話だと思います。解決については、本当に向き合わなければならないし、また、県民のお知恵も頂かなければならないと思います。このことについては、本当に多くの県民から保存してほしいという声もある中で、県民の声に応えての調査だったと思いますので、そういった部分では少し前へ進んできたと思う。一方で、その金額の捉え方が非常に難しいという課題の大きさも受け止めました。いずれにしても、美術館としての県立近代美術館鎌倉館が閉館になるということで、県立近代美術館鎌倉館が担ってきた部分については、今後、残る県立近代美術館葉山館と鎌倉別館の2館でしっかりと運営されていくものなのかどうか、その辺りについてはどうお考えなのでしょうか。 生涯学習課長  県立近代美術館につきましては、葉山館、鎌倉館、鎌倉別館の3館で運営してきましたが、鎌倉館につきましては、来年3月末で美術館の活動をやめるということですので、葉山館と鎌倉別館の2館体制で、しっかり担っていきたいと考えております。 岸部委員  それについては、今回、県立近代美術館鎌倉別館の予算がついているということですので、しっかり取り組んで、県民の皆様が美術を楽しむところとして、県としてのレベルを落とさないような一体化の中で進めていただきたいということを要望いたします。また、建物の保存の要望については、本当に多くの意見が寄せられた部分に応えて調査を進めていただき、技術的には保存が可能ということですが、今後、是非良い方向で結果が出るよう、県民の声にも応えるし、文化的な建築学的な価値を認める中で、何か良い方法がないのか、引き続き取り組んでいただきたいと思います。  次に、教職員の人材育成に関して、何点か伺ってまいります。教員の採用選考試験における今年度の実施結果と来年度の改善点について、伺いたいと思います。教育の質の担保のためには、教育に関わる人づくりが欠かせない視点だと考えております。教員の大量退職、大量採用時代を迎えているわけですが、本県だけでなく、他の県でも教職員が大量退職を迎え、採用数を増やしていることから、意欲と指導力のある教員を確保することが、各県の課題になっていると認識しております。そうした中、先日、平成27年度実施の公立学校教員採用候補者選考試験の概要について発表があったところです。まず、ここ10年くらいの間の採用数や採用試験の倍率などの推移について伺います。 教職員人事課長  この10年間の採用試験の状況ですが、小学校、中学校、高等学校など、各校種全体の受験状況については、10年前の平成17年度におきましては、募集数960人に対して受験者数が4,624人、合格者数が1,202人、合格倍率3.8倍でした。また5年前の平成22年度では、募集数1,350人に対して受験者数が7,694人、合格者数が1,696人、合格倍率が4.5倍といった状況です。その後、ここ数年は合格倍率が4倍から5倍で推移しております。 岸部委員  この間、採用数が非常に増えていると感じますが、採用数が増えても倍率も増えている状況と受け止めました。採用選考試験については、どのくらいの倍率があればよいとお考えなのでしょうか。 教職員人事課長  教員に限らず、一般に人を採用していくという中で、経験的によく耳にしますのは、合格倍率が3倍を切ってしまうと、実質的には2人から1人を選ぶということになり、選考の幅が狭まるという状況があるので、少なくとも3倍以上の倍率が確保できるような形で受験者を集める努力をし、できれば4倍、5倍と多くの人材に受験してもらいたいと考えているところです。 岸部委員  教員養成学校が少なくなってきている中で、倍率を高くしようとした場合、非常に御苦労があろうかと思うのですが、採用選考試験にたくさんの方に応募してもらうために、これまでどのような工夫をされてきたのでしょうか。 教職員人事課長  できるだけ多くの神奈川県で教員を目指したい受験者を確保するため、これまで毎年度、採用選考試験について何らかの見直しや改善を行ってきております。ここ10年に限っても、正規教員、臨任教員の経験者を対象とした特別選考、社会人経験者を対象とした特別選考、県内会場にとどまらず、県外会場での試験実施や、受験年齢につきましても60歳未満まで緩和するなど、一連の試験制度の工夫、改善を行ってきたところです。 岸部委員  昨年も同時期に同じ質問をしており、昨年度は60歳未満まで広げるとのことであったが、そうして臨んだ今年度の教員採用選考試験について、実施状況はどうだったのでしょうか。 教職員人事課長  今年度の教員採用選考試験の実施状況を校種別に申し上げます。小学校受験者数1,616名、受験倍率は3.4倍でした。中学校は受験者数1,505名で受験倍率は6.1倍、高等学校は2,528名の受験者で倍率7.9倍、特別支援学校は受験者498名に対し、倍率が3.6倍、全体では受験者数6,406名、受験倍率は5.3倍ということで、倍率ベースで比べますと昨年度に比べ0.8ポイント程度上がっているという状況です。 岸部委員  それなりに安定した成果が出てきて手応えがあったと思うのですが、本年実施する採用試験についても幾つか変更していくわけですが、前年の手応え以上のものを求める理由が何かあるのでしょうか。 教職員人事課長  来年度の改善内容ですが、主に4点ほど新たな取組を考えております。1点目は、社会人経験者特別選考における資格要件の緩和です。これまでは直近7年間に通算5年以上としていたものを、直近5年間に通算3年以上の勤務経験に緩和します。2点目は、大学推薦制度の拡大ということで、新たに中学校英語区分を対象に大学に対する推薦制度を新設します。3点目は、高等学校水産において海技士免許取得見込み者に対する採用期日の延長制度をはじめる。4点目は、県外での志願者確保に向けた説明会ということで、これまで2会場で実施していた県外説明会につきまして、来年度は県外5会場とし、広く志願者を募ってまいりたいと考えております。 岸部委員  県外での志願者説明会を拡充するとのことですが、現在も県外出身の教員は多いと思うのですが、現在の受験者に占める県外出身者の割合はどのようになっていて、なぜ増やすのかということを聞かせてください。 教職員人事課長  全体の受験者に占める県外受験者の割合ですが、平成26年度最終合格者の約36%、4割近くが県外出身者となっています。これまで志願者説明会につきましては、県内3会場、県外2会場で行ってきましたが、参加人数は県内で1,500名程度、県外2会場は166名と、数の確保ができておりませんでした。そこで、来年度につきましては県外会場を5会場に拡大するとともに、それぞれのエリアで教員養成大学の地元での採用数が多い地域を選んで、その地域のコアになるような大学と協力し、在校生を対象とした県外説明会を開催し、神奈川の魅力を伝え、神奈川県での教員を目指してもらえるよう、説明会を充実してまいりたいと考えております。 岸部委員  社会人経験者については、経験を問わないような緩和をするといったことと思うのですが、社会人経験者を採用する狙いとこれまでの実績、なぜ緩和に至ったのかというところを、簡潔にお願いします。 教職員人事課長  社会人経験者特別選考につきましては、民間企業など幅広い経験を持った受験者を対象に、多様な人材を確保することを目的に実施してきたものです。また、神奈川県の教員は、30歳代後半から40歳代前半の層が薄いといった年齢構成もあり、そこも是正したいという狙いもあります。これまでの実績は、導入した平成19年度から今年度までに1,769名が受験しており、そのうち230名が合格しております。次に、要件を緩和した狙いですが、ここ数年の状況で申し上げますと、受験者が年を追うごとに減少傾向にあります。一方で、近隣自治体社会人経験者特別選考を実施しておりますが、既に本県より勤務期間が短い3年以上に改めており、5年以上ということで神奈川県は据え置かれてきたので、本県の受験者が近隣自治体に流出しているのではないかということも懸念していた。こうしたことから、受験者の減少傾向に歯止めをかけ、より多くの社会人経験者に本県を受験してもらえるよう、条件を緩和したものです。 岸部委員  人材の入り口となるのは採用ですので、今後、どういう考え方を基本として教員の採用を行っていこうとしているのか、伺います。 教職員人事課長  様々な課題に直面しております学校現場においては、欠員という状態もあります。今後、欠員数が現在の水準より大幅に増加していくことは、学校運営上も影響が大きいと認識しており、これ以上の欠員数の増加を抑える必要があると考えております。一方、教員の採用数につきましては、退職者数、児童・生徒数の今後の推計に加え、再任用教員の見込み数を基に決定しているところです。現在は、小中学校の児童・生徒数が減少期にあります。また、将来的には高校においても生徒数の減少が見込まれることから、欠員数の抑制と合わせて、将来的な教員定数の変動など中長期的な視点も持ちながら、採用を行っていきたいと考えております。 岸部委員  採用数が難しいことは承知しておりますが、度々申し上げるように、学校の欠員臨任や、途中退職についても学校運営上問題であるので、是非そういったことも盛り込んだ採用計画をお願いしたいと思います。最後に要望を申し上げます。志願者説明会の回数を増やし、より多くの志願者が参加できるようにしたことは評価できますが、その内容も重要です。神奈川県で教員になることに魅力を感じ、神奈川県で将来設計をしていこうという意欲と、ずっと神奈川県に住み続けようという、熱意を持った志願者を集めていただきたいと思うのです。人口流出が問題になっている中で、神奈川県で仕事をするということは、その方たちが神奈川県に住むということ、神奈川県民を増やすということ、また志願者の方たちに神奈川県の魅力を伝えることは、神奈川県のアピールにもなるので、是非採用選考に当たっては、優れた人材を集めるためにも、魅力がある県だということを、神奈川県の教育は非常にやりがいがあるということを伝え、今後も工夫を重ねていただきたいと思います。  採用に関連し、非常に苦労して採用された人材が病気になって、長期休暇を取らざるを得ない状況に追い込まれているということで、2013年の調査では、全国で5,000人以上の方が精神疾患、メンタルな部分で休職に入っているという状況もあります。精神疾患で休職等に追い込まれる教員に対しては、対策を講じることで一定の防止効果を上げないと、せっかく苦労して教員を集めてきても、現場に穴が空くということになりかねない上、どんな対策をして、どのように取り組んでいくのかということについて、計画的に取り組んでいただきたいと思います。まず、本県の公立学校教員の病気休職者のうち、精神疾患が原因の者の人数はどうなっているのか、ここ数年の推移を男女別に伺いたいと思います。 教職員人事課長  まず、病気休職者の数ですが、政令市を除く県内の公立学校教員全体の過去3箇年の状況は、平成23年度が224人、平成24年度が199人、平成25年度が231人という数字になっております。また、このうち精神疾患による休職者数は、平成23年度が148人で66.1%、平成24年度が124人で62.3%、平成25年度が138人で59.7%となっております。精神疾患による休職者の割合は、おおむね60%で推移しています。また、精神疾患による休職者の男女比を比率で言うと、平成23年度が男性53.4%、女性46.6%、平成24年度が男性41.1%、女性58.9%、平成25年度が男性47.1%、女性52.9%ということで、女性の方が若干多いという状況です。 岸部委員  3桁に上る非常に多くの方が精神疾患ということで、全国的に数も多いというが、この数字は全国と比べてどうなのでしょうか。また、行政職員と比べ、学校現場に特有のことなのかといった調査結果などはあるのでしょうか。 教職員人事課長  本年1月に文部科学省が、平成25年度公立学校教職員の人事行政調査を公表しています。それによると、平成25年度の全国の公立学校教員の病気休職者数は8,048人、そのうち5,078人が精神疾患による休職者で、その割合は60.4%となっています。次に、在職者数に対する精神疾患における休職者数の割合は、同じ調査でいきますと、全国平均が0.55%であるのに対し、本県は0.62%となっておりまして、若干国の平均よりも割合が高い状況です。また、行政職員との比較ですが、教育委員会事務局職員と県立学校事務職員との合計数に対する精神疾患における休職者数の割合との比較でお答えしますが、教員の割合と過去3箇年で在職者に対する割合の0.6%と比較した場合、教員の方が高い年もあれば、行政職が高い年もあるということです。いずれも僅差であり、ほぼ同じ水準の割合と考えております。 岸部委員  疾患ですので個人差もあろうかと思いますが、毎年、精神疾患による休職者が多数いることについて、その原因をどう捉えているのでしょうか。 教職員人事課長  休職に至りました経緯等を見ていきますと、精神疾患にり患する原因は、介護や育児等の個人の事情に起因するものもあれば、日常の業務に起因するものまで様々で、その原因は多岐に渡る状況と考えております。ただ、平成25年度の公立学校教職員の人事行政調査によりますと、精神疾患による病気休職者の原因として、日々の学習指導や生徒指導に加え、事務的な業務などによって、強いストレスを感じている者も存在すると指摘も示されており、そういった点も念頭に置く必要があると考えております。 岸部委員  業務に関するようなストレスが多いということであれば、組織としてきちんと対応していかなければならないと思うのですが、メンタルヘルス対策については、これまでどのような取組をしてきたのでしょうか。 厚生課長  本県教育委員会におけるメンタルヘルス対策ですが、メンタルヘルスという用語が一般的ではなかった平成3年度には、メンタルヘルスセミナーを開催し、平成5年度にはこころの悩み電話相談といった取組を始めております。その後、精神疾患者の増加に伴い、平成15年度からは管理監督者を対象としたメンタルヘルス講習会を開始し、それ以来、平成20年度頃まで、公立学校共済との連携も含め、カウンセラーによる面接相談の開始や電話相談の充実、相談技法講習会の開始などに取り組んできました。また近年、精神疾患がより深刻化してきた平成21年度からは、学校が主催するメンタルヘルス講習会への講師派遣やメンタルヘルス・マネジメント相談、平成22年度には精神科医による医療相談を開始するなど、様々な取組をしております。 岸部委員  20年も前から取り組んでいるということで、逆にびっくりした部分もあります。他県に先駆けて取り組んできたのだろうと思うのですが、それでも休まられる方の6割近くがメンタル的な理由で休まれるという現実があると思うのです。こうした状態の中、近年、新たに取り組んだことがあるのでしょうか。 厚生課長  メンタルヘルス対策で重要なのは、早期発見、早期ケアです。教職員本人が自らの状態に早めに気付き、異変を感じたら早めに相談することが重要です。こうした中、職員が自己の状態を気軽に確認できる簡易なセルフチェックシートを平成24年度から作成、配付し、平成25年度からは公立学校共済とも連携して全職員に配付し、気付きの機会の提供に努めております。また、40歳、50歳といった節目の年齢の職員を対象としたライフプランセミナーの中でも、平成25年度からメンタルヘルスに関する講習を導入し、平成26年度には内容の充実や対象者の拡大を図るなどの取組をしております。また、本人だけでなく、周りの同僚、上司等が不調のサインに気付き、適切なサポートをすることも重要であることから、平成26年度はそうしたことをテーマとした啓発リーフレットを作成して全職員に配付し、啓発に努めております。 岸部委員
     メンタルヘルス対策は、教職員にかかわらず、働く方たちにとって非常に大きな問題になっています。昨年、労働安全衛生法が改正されたと聞いていますが、そうした中、ストレスの問題を早期発見、早期治療に結び付けるというところで、いろいろな取組をされていると思うのですが、県教育委員会としては、今後どのような取組をしていくのでしょうか。 厚生課長  昨年の6月に労働安全衛生法が改正され、その中で、事業者は労働者に対し、医師、保健師などによるストレスチェックを行い、そのストレスチェックの結果、高ストレスと評価された労働者が申し出た場合、医師による面接指導を行うことが義務付けられております。法律の施行であるため、県教育委員会も事業主として、所管する機関の教職員等にストレスチェックを実施していく。こうしたことは職員の気付きの機会が強化され、早期発見、早期ケアの充実につながることが期待できることから、この機会をより積極的に取入れ、来年度からの効果的な実施に向けて、準備に万全を期していきたいと考えております。こうした法改正に基づく対応に加え、メンタルヘルス対策の重要性を認識し、従来の相談事業やリーフレットなどの啓発資料の作成、風通しの良い職場に向けての講習会の工夫など、未然の防止のためのきめ細かな対応をしていきたいと考えております。 岸部委員  最後に要望を申し上げます。せっかく採用、養成、人材育成した職員が、メンタル不調で休職したり、それが原因で退職していくようなことがあれば本当にもったいないことだと思うのです。是非、これまでのメンタルヘルスに対する取組や、いろいろな職場の問題もあろうかと思うのですが、学校現場を含めての今回の労働安全衛生法の改正だと思うので、せっかくの財産、人材を守るという観点からも、今後ともきめ細やかな取組を行っていただきたいと思います。  次に、管理職についても重要と考えているので、管理職に関連して何点かお伺いします。このたび県立学校における民間人材登用検討会議から、報告書が提出されました。本県では、平成16年度より民間人校長を登用してきたとのことで、今回はその成果と課題について検証がなされたとのことであります。そこでこの報告とその関連で、女性の管理職登用についても何点か伺いたいと思います。まず、県立学校における民間人校長を登用した狙いと、これまで何人登用したのか、お伺いします。 教職員人事課長  県教育委員会では、平成11年に活力と魅力ある県立高校づくりを推進するため、県立高校改革推進計画を公表し、総合学科高校など新しいタイプの高校の設置を進めてきたということがあります。また当時、特別支援学校においては、地域の医療、福祉、労働関係機関との連携の強化や、近隣小中学校への支援機能の充実といった視点も求められていることがあります。そうした新しい課題への対応を求める中で、国においても山積する学校課題に対応していくため、これまで教員籍に限っておりました学校管理職の要件を緩和し、学校外部から校長を登用できるように制度を改めたという背景もありました。そうした背景を受け、新しいタイプの高校づくりや特別支援教育の充実などに対応するため、民間企業等での経験を生かすこと、また、新たな視点から民間での手腕を発揮し、学校づくりを行うことを期待して、民間人校長の登用を行ってきたものです。これまでの登用実績ですが、平成16年度に最初の民間人校長を登用して以来、これまで14名の民間人校長を県立学校に登用してきております。 岸部委員  新たな課題が多数ある中で、新たな視点や新たな手法ということで登用したと思うのですが、そういった視点や手法を生かすために、どのような県立学校に登用してきたのでしょうか。 教職員人事課長  県立高校改革推進計画で新設した総合学科高校に最初の民間人校長を登用して以来、県立高校改革推進計画に基づき新設した新しいタイプの高校、例えば総合学科高校、総合技術科、総合ビジネス科などの専門学科高校や、特定の課題に取り組む普通科高校、特別支援学校に登用してきたところです。 岸部委員  そのような意図を持って登用してきたとのことですが、今回、外部の第三者による評価と検討を行うことになった経緯について、お伺いします。 教職員人事課長  平成16年度より民間人校長を登用してきたのですが、この間の県立学校を取り巻く環境の変化、民間からの視点を管理職を通じて入れることに加え、第三者評価や学校評議員など、開かれた学校づくりの仕組みも確立したことなど、学校が変わってまいりました。そうした中で、民間人校長登用につきまして検討の必要性が生じ、昨年度に県教育委員会の教育局内部に検討会議を設置して、民間人校長登用に関する内部の検証を行ったところです。また、外部からの視点で検証し、今後の民間人登用の在り方につきまして検討することが必要との認識から、今年度、外部委員による検討会議を設置して、検証を行ったものです。 岸部委員  14人の方に力を発揮してもらったので、今回の検証により、成果と課題が挙げられていますが、特にどのような成果と課題があったのか伺いたいと思います。 教職員人事課長  今回の検証に当たって、三つの視点で検討を行っております。一つ目は登用の狙い、二つ目は学校運営における業務領域との関係、三つ目は学校種及び学科の特性の三つの視点で検証を行っていただきました。今回、報告された検証結果を総括しますと、登用の狙いはおおむね達成されて成果を上げているという評価がある反面、学校課題や業務領域と登用人材の特性のマッチング、支援体制の整備などを検討することが必要であるとの課題も指摘されているところです。その中で具体的に申し上げますと、成果としては民間企業でのマネジメント経験や管理手法等を活用した、教員出身の校長にこれまでなかった視点で学校経営を行ったこと、幅広い業種の人脈をキャリア教育等の教育活動に活用し、教育を活性化させたことなどが挙げられております。一方で課題としては、生徒指導や教科指導などの面、教員に対する助言指導などでは困難さを感じていたことなどが、挙げられております。 岸部委員  個人的な意見としては、民間でキャリアのある方はそれなりの手法やノウハウを持っていると思いますが、そういったものを学校教育現場で生かすことは大事で、学校現場も変わらなければいけないという場合に新しいものを入れることは大事であると思う。10年間で14人の方に活躍してもらい、得られた成果が、この視点が学校教育に重要だということで、登用された学校だけでなく、全県的にその視点が必要であれば、波及させるということが必要なのではないかと思います。今伺っていると、配置された学校の中だけの工夫や改善で終わっているという感触を得たのですが、成果を県全体に波及させるという視点について、どのようにお考えなのでしょうか。 教職員人事課長  委員から御指摘のありました点につきましては、民間人校長の転任に伴い、その取組の継続が難しいということや、他の県立学校への波及が効果として出ていないといったことがあり、今回の報告の中でも民間人校長の取組を全県的に広げようという動きや仕組みがなかったということが指摘されているところです。この点については、改めて民間人材の登用について検討する際に、課題としてしっかり受け止め、検討していかなければならないと考えております。 岸部委員  個人的な意見になってしまうかもしれないですが、民間人の視点を活用するということであれば、何も校長に限らなくとも、キャリア支援や進路指導などで、違う立場での民間の知恵の活用ということがあるのではないかと思うのですが、その部分での民間人の登用については、何かお考えはありますでしょうか。 教職員人事課長  今回の報告書の中でも、校長職に限らず、民間人材の登用を考えていくということであれば、特定課題を専任で取り組んでもらうようなポストで登用を考えていくこともあるのではないかという提言もあります。いずれにしても、今後、登用を考えていく際には、幅広く役割や、民間人材に果たしてもらうべきミッションを見極めながら、検討してまいりたいと考えております。 岸部委員  必要な視点やミッションという点から、学校全体が活性化するように取り組んでいただきたいと思います。ところで、これまで登用された14名の民間人校長のうち、女性はいたのでしょうか。 教職員人事課長  これまで登用した14名のうち、女性の民間人校長は1名です。特別支援学校で生徒の卒業後の就労への連携ということで、民間企業において人事部門で障害者雇用を担当していた経歴の方が登用されており、その方が女性だったということです。 岸部委員  14分の1ということで、余り多くないと感じたのですが、学校全体における女性管理職の割合がなかなか高くないということ、母数である教職員全体では非常に多いにもかかわらず、管理職になる方が少ないと感じるのですが、ここ数年の管理職の割合の推移と全国的な状況について伺います。 教職員人事課長  全校種合計の数字で申し上げますと、平成24年度が21.8%、平成25年度が22.6%、今年度が23.6%ということで、本県の学校管理職に占める女性の割合は、年々約1%程度ずつ増えてきているところです。また、文部科学省の公立学校教職員の人事行政状況調査の結果によりますと、平成26年4月1日現在の全国平均は15.2%となっており、本県は女性の管理職登用は、全国より上にあるという認識です。 岸部委員  全国に比べると神奈川県は多いと思いますが、学校現場は女性が多い職場として認識されているのに、管理職が3割に満たないという現状について、どのようなことが原因なのか、分析はしているのでしょうか。 教職員人事課長  まず、政令市を除く本県の公立学校教員全体の中で女性が占める割合は、平成26年4月1日現在では、全校種合計で46.2%となっており、それに対して女性管理職の割合が23.6%という状況です。教員全体の男女比と比較して女性管理職の割合が低いことの原因は、特定の一つではなく、幾つか考えられると思いますが、例えば育児や介護といった職員個人の家庭の状況が、女性が管理職を目指すというときに妨げになっていると同時に、特に中学校で女性教員の方からの話であるのが、生徒指導面での強い指導力が求められているため、女性が管理職を目指す志向を少し妨げているといったことがあると一部聞いているところもあります。現在、管理職につきましては、管理職登用試験を通じて登用していくという仕組みになっているので、今後、できるだけ多くの意欲と熱意ある女性教員の方に管理職登用試験を目指してもらえるよう、努力してまいりたいと考えております。 岸部委員  答弁の中の育児、介護等、個人的な事情と言っても、これは社会的な問題なので、その点については働く労働条件の整備の問題であると考えているので、分析の際には気を付けていただきたいと思います。これまでのいろいろな部分や学校の事情もあるだろうと思うのですが、男女共同参画プランもある中で、母数が半数近く女性という学校現場であることに対し、管理職の登用が低いということを改善していただきたいと思うのです。県としての女性の管理職登用に関して目標値はあるのでしょうか。 教職員人事課長  かながわ男女共同参画推進プランにおいて、目標値が定められております。その中で、公立学校教員の場合、初等・中等教育機関教頭以上に占める女性の割合は、平成29年度に27%という目標を掲げているところです。 岸部委員  27%は私としては低いと思うのですが、その目標についてはこれまで着実に取り組まれて1%ずつ上がっているということなので、着実な進捗と達成を目指していただきたいのですが、目標値の達成に向けて、何か工夫していることがあるのでしょうか。 教職員人事課長  女性管理職登用に向けての工夫として、市町村立学校、県立学校ともに、40代の女性の総括教諭やそれに近い経験を積んできた教員を対象に、教育に関する中長期的な視野と識見を深めるとともに、将来の管理職への意識付けを図るため、毎年、女性教員セミナーを開催しております。こうした取組を通じて、女性の管理職に向けた意欲と志向を引出し、登用につなげてまいりたいと考えております。 岸部委員  この27%については、達成するという見通しはあるのでしょうか。 教職員人事課長  平成29年度に女性管理職の割合を27%にするという目標を掲げていますが、これまで平成21年度以降、毎年約1%程度増加させてきて、平成26年度当初では、あと3%余りというところまできており、ようやく目標の達成が視野に入ってきたところです。引き続き、適材適所による配置を基本として、目標達成に向けて努力してまいりたいと考えております。 岸部委員  仕事と家事の両立が可能というのは、これからの社会にとって必要な部分だと思いますし、女性の管理職の登用が非常に広く言われているのは、女性が管理職になるような職場は働きやすい職場であることの一つの指標と言われています。学校という人格を育てる場所で、ベテラン教員もいれば、若手教員もいる、男性教員も女性教員もいるという、多様なローモデルがいるということも職場では大事なことだと思います。そういった視点からも、女性の登用を上げていただきたいと思います。また、子供たちが社会に出る前に、目の前にいる方たちが疲れ切っていたら困りますので、生き生きと働く先生の姿を是非子供たちに見せて、社会に向けての意欲を持つような学校にしていただきたいと思います。  入り口である教員採用選考試験における実施結果や改善点、休まずに働いてほしいという教職員のメンタルヘルス対策、そして、登用の部分で民間人材の登用及び女性の管理職登用について質問させていただいたのですが、これらの質問は教職員の人材育成という大きな流れの中で捉え、質問させていただきました。優秀な人材を確保し、採用後も神奈川県の教育を支える人材として能力を伸ばし育て、長く退職まで神奈川県で活躍してもらうことも重要な視点でありますが、最後に教育局長に伺います。神奈川県の教育を支えていくための人材として、本県ではどのような教員を求めているのか、また、どのように育成していこうとしているのか、所見を伺いたいと思います。 教育局長  かながわ教育ビジョンの第5章に、重点的な取組というものがあります。その中に、意欲と指導力のある教職員の育成を位置付けています。これを推進していくために、教職員人材確保・育成計画を作成しております。その中で、神奈川県における目指すべき教職員像を三つの要素で説明しております。要素の一つは、人格的資質・情熱で、教職員としての人格的資質と教職への情熱です。二つ目としては課題解決力で、子供や社会の変化による課題の把握と解決する力であります。三つ目は、授業力です。子供が自ら取り組んで分かりやすい授業の実践ができる力ということを考えております。具体的に申し上げますと、子供への教育的愛情と責任感、教職に対する使命感と情熱、コミュニケーション能力、それから新たな課題に積極的に挑戦する意欲と実行力、それから子供たちのやる気を引き出せる授業力、分かりやすい授業を実践できる力、それとプラスし、元気で心身共に健康な人材、こういったものを本県としては求めているところです。そこで、こういった目指すべき教職員像を踏まえ、人材確保・育成に努めているところですが、例えば一つ目の人格的資質・情熱ということは、教職を目指そうとする以上は、あらかじめ持っていただきたいと思っております。そういうところで、採用選考で人物重視の選考を行い、複数の目でしっかり見極めております。二つ目の課題解決力と三つ目の授業力を大きく捉えますと、指導力という形になります。この指導力というものは、教員としての指導力向上のための研修や授業研究、また大量退職、大量採用の現状を踏まえ、ベテランのノウハウを確実に伝えていくための組織的事業改善などにより、育成を図っていくべきだと考えております。特に分かりやすい授業につきましては、子供たちは分からないから学校に行きたくないということです。そうしたことから、教員による一方向の単なる知識の伝達中心の一斉授業スタイルだけではなく、子供たちが学びたい、分かりたいという意欲を引き出して、子供たちが主体的、能動的に学び、そして学んだことを表現し、またそれが実践にまで生かしていけるような授業を是非行っていただきたいと思います。こういった授業を行うために、授業研究を行う実践研究校の授業公開やシンポジウムなどを通して、県内の教員に広めていっていただきたいと思います。また、女性登用については、能力意欲のある女性教員を積極的に管理職に登用することで、女性のリーダーを増やし、意見や発想の多様化による教育現場の活性化にも取り組んでまいりました。今後もこうした取組を通じ、目指すべき教職員像を体現できる教職員の確保と育成に努め、明日を担う神奈川県の子供たちをしっかりと育んでいきたいと思っています。 岸部委員  次の質問に移ります。県立体育センターの再整備について伺います。先ほども質疑があったところですが、重ならないように何点か伺いたいと思います。今回、県立体育センターのあり方報告の骨子が出されましたが、これまで私も本会議、常任委員会で申し上げてきた意見も含めて取りまとめられたと、幅広い視点が盛り込まれていると感じたところであります。まず、県内のアスリート育成の拠点としての機能の充実についてですが、文教常任委員会報告資料3ページの検討内容の中で、スポーツ指導者の育成環境の整備について書かれています。指導者の育成は、非常に重要な視点であると思っています。現在、県立体育センターではスポーツ指導者育成について、どのようなことが行われているのでしょうか。 スポーツ課長  県立体育センターでは、スポーツ指導者の育成に関し、競技力向上に必要な基礎知識や技能、指導方法を学ぶ機会を提供するアスリートサポート講座を実施しています。今年度の講座では、指導者等に必要なスポーツ障害やコーチングに関する知識に加え、最新のトレーニング方法の習得などを行っております。 岸部委員  今回のあり方検討会議では、このスポーツ指導者の育成については、どのような御意見が出たのでしょうか。 スポーツ課長  スポーツ指導者の育成に関する意見としては、県の施設として指導者養成の部分は重要である。また、総合型地域スポーツクラブのクラブマネジャーの育成とともに、県立体育センターの一つの柱になるとの御意見や、県立体育センターは学校体育指導者の資質向上にも大きな役割を果たしている。教員は、各競技団体においても強化・普及に関わっていることが多く、競技力向上の観点からも指導者の資質向上は重要な要素であるという意見、また、こういったソフト的な話の他に、指導者育成の研修では実技と講義がセットになるということで、スポーツ設備だけでなく研修室や会議室の充実も重要であるとの御意見を頂いております。 岸部委員  多岐にわたる御意見が出たように思うのですが、これからの再整備に関しては、今おっしゃられた指導者育成ということから施設や設備の整備について、具体的な御意見はあるのでしょうか。 スポーツ課長  指導者の育成につきましては、実技の研修のみではなく、実技に関する理論やスポーツ科学に関する講義等の座学も重要であるというような話の中で、競技施設やトレーニング室等と、研修室、会議室が有機的に整備されている、効果的なつながりで整備されていることが大事であると考えております。また、障害者スポーツやニュースポーツなども含めて、様々な種目のスポーツ指導者研修を実施できる場として、それぞれの競技に必要な用具もきちんと整備していくことも必要であるとの御意見を頂いております。 岸部委員  優れたアスリートを育てるには、優れた指導者がいなくてはなかなか育たないというのは実感するところだと思うのです。スポーツ振興の裾野を広げたり、また競技力を高めるということに非常に重要な役割を担っているのはスポーツ指導者でもあります。是非、そういった視点でスポーツ指導者も育てる、育成するような整備をお願いしたいと思います。また、県立体育センターの整備の検討に当たっては、市町村のスポーツ施設との役割分担を整理することも必要だと思います。骨子を見ていくと、市町村のスポーツ施設との役割分担を挙げ、整備の在り方について、市町村とのすみ分けのようなことが書いてあります。これは、どのような種目を念頭に置いて書かれているのでしょうか。 スポーツ課長  市町村では、住民のニーズが多いスポーツ施設を設置することが多く、野球場、テニスコート、体育館、プールといった利用者の多いスポーツ競技に対応した施設の整備が進んでいると思います。一方で、オリンピックの種目でもありますボクシングやウエイトリフティングなどの競技につきましては、リングやバーベルの重さに耐えられる床などの特別な施設が必要となりますが、利用頻度等を考えると市町村で対応することはなかなか難しいとの御意見もあります。こうした競技種目のアスリート育成や競技大会の開催が可能な専門競技施設の整備は、広域自治体である県で行っていく必要があると考えております。具体的には、ボクシングやウエイトリフティングの他、体操、フェンシングなどが挙げられると考えております。 岸部委員  なかなか市町村の体育館ではやりづらい種目もあると思います。県域の部分では、県大会などの大きな大会が開催できるかどうか、多くの観客を動員できるかどうかも県立の体育館に希望される部分だと思うのですが、その辺りはどうお考えなのでしょうか。 スポーツ課長  神奈川県内の市町村でも、大きな施設を持っております。例えば、日産スタジアムもあります。県立体育センターでは、まず競技スポーツについて、しっかりと県レベルの大会ができる施設であることが大変重要と考えております。競技スポーツを振興していく立場からも全体の競技施設の状況を見ながら、専門施設についても県レベルの大会、場合によってはそれ以上の専門競技の県レベル以上の関東大会や全国大会にも対応できるような形のもので対応していくというようなことも検討していく必要があるのではないかと思っております。日産スタジアムのような観客席数の非常に多いものというのは、そこはまた違うのではないかということも検討の中では意見として出ているところであります。 岸部委員  県レベルでの大会となると、競技団体の方たちがやりくりをして行っている。大会運営の方法などソフト面できちんと継承していかないと開催が難しくなる。非常に少ない人数の中で、工夫されて開催されているというお話も伺っています。県立体育センターの整備の検討に際しては、施設、設備のハード面もあるのですが、事業、競技、大会のノウハウといったソフト面についても重要な視点ではないかと思うのです。検討会議では、こういったソフト面について議論をしたのでしょうか。 スポーツ課長  検討会議では、主に施設や設備のハード面が中心でありますが、意見の中には、例えば運営形態、利用時間や利用料金についての御意見も出てくる可能性もあります。そのような中で、ソフト面について施設の在り方につながるようなものは、これから議論の中で報告書の中に記載していく方向で取りまとめていこうと考えております。 岸部委員  スポーツでは、広く調査や研究や実態の把握ということも大事だと思うのです。そういった部分も県立体育センターの担うソフト面ではないかと考えているのですが、そういった部分については、どのように考えているのでしょうか。 スポーツ課長  検討会議の意見では、今、お話のあったこれまで県立体育センターが培ってきた研究のノウハウや研修やスポーツの指導者のノウハウというのは、大変大事であるという御意見が出ております。そのようなことを踏まえた議論も、検討会議の中でされていくと思っております。 岸部委員  まだ整備が始まったばかりですので、ここでは要望を再度申し上げます。県立体育センターの整備については、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、これからスケジュールが検討されていくことと思うのですが、忘れてならないのは、オリンピックの後も幅広く神奈川県のスポーツ振興に活用されていくことであろうかと思います。是非、県内のスポーツ振興の拠点となるように、また市町村のスポーツ施設ではできない広域の自治体におけるスポーツ施設との役割分担という部分での整備をされながら、施設、整備といったハードはもちろん、指導者の育成やソフト面についても検討していただきたいと思います。今回、障害者高齢者のスポーツという視点も入ったので、2020年以降も幅広く使われる施設という視点で、中長期的なスパンでの整備をお願いしたいと思います。  最後に県立高校改革について伺います。これまで基本計画について、質問してまいりました。今回、今まで質問してこなかった部分についても伺うのですが、今回の中では、グローバル人材の育成ということが挙げられる中、国際バカロレアについても書き加えられましたが、国際バカロレアの教育内容について確認したいと思います。また、国際バカロレアが入ることで、生徒はどういう成長が図れるのでしょうか。 高校教育指導課長  国際バカロレア教育は、高校の学習内容を規定している学習指導要領の枠によらない学習内容を行うのであり、多様な文化に対する理解や探究心、知識、思いやりのある若者の育成目的としている。その教育課程は、課題発見、解決能力、論理的思考力やコミュニケーション能力等の能力、スキルの確実な習得に資するものとし、探求する人やコミュニケーションができる人など、理想とする10の学習者像を掲げております。学習者の年齢と目的に応じて、小学生段階の初等教育プログラム、中学生段階の中等教育プログラム、高校生段階のディプロマプログラム、就職や専門学校対象のキャリアプログラムの四つのプログラムがあります。中でも高校生段階のディプロマプログラムは、大学教養課程レベルとされる学習内容の六つの科目に加え、生徒が設定した課題について調査や研究を行い、論文を作成する課題論文や、社会に出て協働作業を行う奉仕活動などの授業を行います。また授業は、英語、フランス語スペイン語のいずれかで行われるのが基本であり、非常に高度な内容となっております。また、どういった成長が図れるかということですが、バカロレアのプログラムでは、レポートやエッセイなどの提出物、社会奉仕活動など、課題遂行のために相当量の勉強や実践を行うことが求められています。これらを通して、学術性の高い課題へ挑戦する姿勢を持ち、課題発見、解決能力、論理的思考力、コミュニケーション能力などが培われ、物事を多様な視点から考察することができるようになることが期待されます。また、地域での奉仕活動や自主的活動により、責任感や社会性を育み、探究心や学術的思考、異文化に対する理解と寛容性が育まれております。 岸部委員  いろいろな教育理念については、子供たちの教育に臨む姿が生まれていると思うのですが、プログラムを聞くと、学習指導要領と違うということと、プログラムの立て方が、大分現状の学校教育とは違っていると思うのです。このバカロレアを進めている学校は私立が多いと伺っているのですが、国立や公立でこの認定を受けて取り組んでいる学校があるのでしょうか。また、このプログラムなどについては、どのような対応をしているのでしょうか。 高校教育指導課長  現在、日本における認定校は28校であり、その中で国公立認定校は、東京学芸大学付属国際中等教育学校1校のみです。この学校では、現在、11歳から16歳までを対象とする中等教育プログラムを導入し、1年生から4年生の全生徒を対象に4年間のカリキュラムで実施しております。また、現在の中等教育プログラムに続く高校生段階のディプロマプログラムについても現在申請中であり、今後一層バカロレア教育を進める予定と聞いております。一方、公立高校におきましても、平成27年度からは、公立では初めて都立国際高校がバカロレアコースを新設して、ディプロマプログラムによるバカロレア教育を実践しています。 岸部委員  公立でも進もうとしているとのことですが、お話を聞いていると、対応できる教員の問われる質が今の現実の県立高校の教員に必要としている資質以外のものが随分あるみたいですが、例えば全ての教科を英語でしなければならない、それぞれ専門を持っている先生方が全て英語で行わなければならないということなのでしょうか。 高校教育指導課長  バカロレアのプログラムに関する科目の指導につきましては、基本的に英語等で指導することになっております。しかしながら、日本語ディプロマプログラムが開発導入されたことにより、歴史や生物、物理など一部の科目の授業と試験を日本語で実施することが可能となりました。 岸部委員  最後に、このバカロレアについて伺うのですが、このバカロレアの資格は海外の大学に進学するときに世界各国共通の資格であろうと受け止めているのですが、全ての生徒が海外の大学に行きたいというわけではない。そういう中で、もしこのバカロレアの課程で学んだ生徒が日本の大学に行くといった場合、進学の道というのは開けているのでしょうか。
    高校教育指導課長  県立高校などが国際バカロレアの認定校となるためには、教育課程特例校として国の指定を受け、学習指導要領にのっとった教育課程と国際バカロレア機構の定める教育課程の両方の内容を適切に取り扱えるよう工夫し、実施する必要があります。したがって、国際バカロレア資格取得者は日本の高校の卒業資格も取得しますので、海外の大学のみならず、日本の大学受験が可能です。また、国際バカロレア資格を活用した入学試験を行う日本の大学は、文部科学省が今年指定した東京大学早稲田大学慶応大学などのスーパーグローバル大学を中心に、一昨年の10校から40校ほどに現在増えており、生徒の進学における選択肢は徐々に広がっております。 岸部委員  世界で学びたいという生徒にとっては、開かれるプログラムかもしれないのですが、公立で展開するには、まだまだ精査したり、準備がかなり必要な制度かなと思うのですが、まだこれから検討されていくと考えてよろしいのでしょうか。 高校教育指導課長  委員のおっしゃるとおりです。今後、検討していきます。 岸部委員  今、スーパーグローバル大学の話も出たのですが、県内にもスーパーグローバルハイスクールとして、県立横浜国際高校が認定を受けていますが、この1年間、スーパーグローバルハイスクールの取組というのはどうだったのか伺います。 高校教育指導課長  県立横浜国際高校は、深い教養とコミュニケーション能力を身に付け、将来国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成目的とし、本年度から5年間にわたり研究しております。学校のテーマとして、グローバルビジネス、国際平和貢献、世界の環境問題という三つのサブテーマを研究の柱としながら、自分の将来像を明確に持ち、日本語及び英語で論理的に意見を述べる能力育成を目指しております。具体的には、国際的な企業と連携し、実際に海外に赴任していた技術者や人事担当者を招いて、グローバル講演会を実施することで、生徒に国際的視野を持たせる一方、課題研究や論文作成において、連携大学大学院生や留学生などによる指導、助言を定期的に受けております。 岸部委員  今、成果も含めてお話をしていただきましたが、今回の県立高校改革基本計画では、計画的にこの指定校を増やしていくとあるのですが、どのような学校がこういう指定を受けるのにふさわしいとお考えなのでしょうか。 高校教育指導課長  現在、社会のグローバル化がますます加速していく中、グローバル人材の育成は国の施策の一つであり、本県としても国際的に広く活躍できるグローバル人材をより多く輩出したいと考えております。現在、1校が指定を受けて研究開発をしておりますが、県立高校における国際教育を更に推進するためには、こうした国の事業を活用しながら研究指定校を拡充し、その成果の普及が重要だと考えております。そこで、スーパーグローバルハイスクールの指定を受ける学校としては、これまでも姉妹校交流等の国際交流事業、異文化理解教室等の様々な国際教育に関わる先進的な取組を積極的に行い、かつ他の学校のけん引役となる学校がふさわしいと考えております。今後は、現在行われている先進的な取組を他の学校にも積極的に紹介することで、県全体における国際教育の推進に努めていきたいと思います。 岸部委員  要望を申し上げます。グローバル人材の育成については、進めていただくという視点でいるということですが、国際バカロレアについては、まだまだ課題が多いと思います。いろいろな課題、県立高校としてどう取り組むのかということが最大の部分だと思いますが、公教育の中の取組という視点で考えていただきたいと思います。スーパーグローバルハイスクールについても、せっかくの取組で県内1校ということですが、県立横浜国際高校は地域の小中学校にも交流ということでは、すばらしい高校生の姿として活躍していただいているので、学んだことを地域社会に還元するといった姿も必要だと思う。地域の小中学校と交流をして、高校生としてあるべき姿の見本と言ったら言い過ぎかもしれないが、そうした活躍する姿を見せていただくのも、一つ大事なスーパーグローバルハイスクールの指定を受ける学校の任務ではないかと思いますので、そういった視点でも計画的に取組を進めていただきたいと思います。 10 次回開催日(3月3日)の通告 11 閉  会