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神奈川県議会 > 2014-02-19 >
平成26年 第一回 定例会-02月19日−04号
平成26年 第一回 定例会-02月19日−04号

神奈川県議会 2014-02-19
平成26年 第一回 定例会-02月19日−04号


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  1. DiscussNetPremium 平成26年 第一回 定例会 - 02月19日-04号 平成26年 第一回 定例会 - 02月19日-04号 平成26年 第一回 定例会 ◎《本会議録-平成26年第1回-20140219-027485-諸事項-出席議員等・議事日程-》         平成26年第1回神奈川県議会定例会会議録第4号 〇平成26年2月19日 午後1時開議    ─────────────────────────────────────── 〇本日の出席議員 議長共104名        出 席 議 員                        西   村   く に こ                        渡   辺   紀   之                        田   中   徳 一 郎                        山   口   貴   裕                        藤   代   ゆ う や                        原       聡   祐                        中   谷   一   馬                        栄   居       学                        楠       梨 恵 子                        芳   賀   よ う じ                        城   田       学                        若   林   智   子                        飯   田       満                        市   川   よ し 子                        根   岸   孝   之                        谷   口   かずふみ                        三   橋   政   雄                        高   橋   栄 一 郎                        あ ら い   絹   世                        守   屋   てるひこ                        柳   下       剛                        八   木   大 二 郎                        細   谷   政   幸                        山   下   昌 一 朗                        さ と う   知   一                        浦   道   健   一                        青   山   圭   一                        斉   藤   た か み                        日   浦   和   明                        土   居   昌   司                        小   林   大   介                        赤   野   た か し                        安   川   有   里                        亀   井   たかつぐ                        佐 々 木   正   行                        髙   橋       稔                        河   本   文   雄                        横   山   幸   一                        加   藤   元   弥                        内   田   み ほ こ                        長   田   進   治                        国   松       誠                        早 稲 田   夕   季                        岸   部       都                        合   原   康   行                        作   山   友   祐                        松   本       清                        久   坂   誠   治                        か と う   正   法                        宗   像   富 次 郎                        軽   部   和   夫                        山   本   俊   昭                        馬   場   学   郎                        渡   辺   ひ と し                        小 野 寺   慎 一 郎                        杉   本       透                        石   井   もとみち                        し き だ   博   昭                        小   島   健   一                        いそもと    桂 太 郎                        梅   沢   裕   之                        嶋   村   た だ し                        寺   崎   雄   介                        長   友   よしひろ                        近   藤   大   輔                        山   口   ゆ う 子                        日   下   景   子                        曽 我 部   久 美 子                        塩   坂   源 一 郎                        飯   田       誠                        鈴   木   ひ で し                        赤   井   かずのり                        木   村   謙   蔵                        桐   生   秀   昭                        佐   藤       光                        森       正   明                        土   井   りゅうすけ                        小   川   久 仁 子                        向   笠   茂   幸                        持   田   文   男                        竹   内   英   明                        古   沢   時   衛                        た き た   孝   徳                        齋   藤   健   夫                        安   藤       慶                        松   崎       淳                        岩   本   一   夫                        相   原   高   広                        笠   間   茂   治
                           川   上   賢   治                        藤   井   深   介                        国   吉   一   夫                        松   田   良   昭                        牧   島       功                        大   村   博   信                        杉   山   信   雄                        堀   江   則   之                        中   村   省   司                        久 保 寺   邦   夫                        茅   野       誠                        平   本   さ と し                        はかりや    珠   江                        豊   島   き よ し                        吉   田   大   成        説明のための出席者          知事            黒   岩   祐   治          副知事           黒   川   雅   夫          同             吉   川   伸   治          理事            首   藤   健   治          同             水   田   秀   子          同             山   田   直   子          政策局長          二   見   研   一          総務局長          中   島   栄   一          安全防災局長        蛯   名   喜 代 作          県民局長          松   森       繁          環境農政局長        中   島   正   信          保健福祉局長        菊   池   善   信          産業労働局長        桐   谷   次   郎          県土整備局長        高   村   栄   二          会計管理者兼会計局長    野   沢       俊          教育委員会教育長      藤   井   良   一          同  教育局長       安   西   保   行          警察本部長         石   川   正 一 郎          警察本部総務部長      秋   山   雅   彦          人事委員会事務局長     水   内   康   人          監査事務局長        朝   日   富 士 子          労働委員会事務局長     浜   辺   浩   章          公営企業管理者企業庁長   古   谷   幸   治          企業企業局長       北   村       明    ───────────────────────────────────────        議会局出席者          議会局長          冨   田   輝   司          議会局議事調査部長     竹   内   徳   慶          同  総務課長       森       清   司          同  議事調査部             議事課長       谷   川   純   一          同  議事調査部             政策調査課長     大   石       潔    ───────────────────────────────────────             平成26年第1回神奈川県議会定例会議事日程 第4号                             平成26年2月19日午後1時開議 第1 定県第 1 号議案 平成26年度神奈川県一般会計予算    定県第 2 号議案 同  年度神奈川県市町村自治振興事業会計予算    定県第 3 号議案 同  年度神奈川県公債管理特別会計予算    定県第 4 号議案 同  年度神奈川県公営競技収益配分金等管理会計予算    定県第 5 号議案 同  年度神奈川県地方消費税清算会計予算    定県第 6 号議案 同  年度神奈川県災害救助基金会計予算    定県第 7 号議案 同  年度神奈川県母子寡婦福祉資金会計予算    定県第 8 号議案 同  年度神奈川県水源環境保全・再生事業会計予算    定県第 9 号議案 同  年度神奈川県農業改良資金会計予算    定県第 10 号議案 同  年度神奈川県恩賜記念林業振興資金会計予算    定県第 11 号議案 同  年度神奈川県林業改善資金会計予算    定県第 12 号議案 同  年度神奈川県沿岸漁業改善資金会計予算    定県第 13 号議案 同  年度神奈川県介護保険財政安定化基金会計予算    定県第 14 号議案 同  年度地方独立行政法人神奈川県立病院機構資金会計予算    定県第 15 号議案 同  年度神奈川県中小企業資金会計予算    定県第 16 号議案 同  年度神奈川県流域下水道事業会計予算    定県第 17 号議案 同  年度神奈川県県営住宅管理事業会計予算    定県第 18 号議案 同  年度神奈川県都市用地対策事業会計予算    定県第 19 号議案 同  年度神奈川県病院事業会計予算    定県第 20 号議案 同  年度神奈川県水道事業会計予算    定県第 21 号議案 同  年度神奈川県電気事業会計予算    定県第 22 号議案 同  年度神奈川県公営企業資金等運用事業会計予算    定県第 23 号議案 同  年度神奈川県相模川総合開発共同事業会計予算    定県第 24 号議案 同  年度神奈川県酒匂川総合開発事業会計予算    定県第 25 号議案 公有地の拡大の推進に関する法律施行令第3条第3項ただし書の規模を定める条例を廃止する条例    定県第 26 号議案 事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例    定県第 27 号議案 神奈川県個人情報保護条例の一部を改正する条例    定県第 28 号議案 教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例    定県第 29 号議案 神奈川県職員定数条例の一部を改正する条例    定県第 30 号議案 附属機関の設置に関する条例の一部を改正する条例    定県第 31 号議案 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例    定県第 32 号議案 神奈川県環境影響評価条例の一部を改正する条例    定県第 33 号議案 神奈川県後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する条例    定県第 34 号議案 地方独立行政法人神奈川県立病院機構に係る重要な財産を定める条例の一部を改正する条例    定県第 35 号議案 指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例    定県第 36 号議案 障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例    定県第 37 号議案 工場立地法第4条の2第1項の規定による準則を定める条例の一部を改正する条例    定県第 38 号議案 神奈川県立の高等学校等の設置に関する条例の一部を改正する条例    定県第 39 号議案 市町村立学校職員定数条例の一部を改正する条例    定県第 40 号議案 神奈川県地方警察職員定数条例の一部を改正する条例    定県第 41 号議案 神奈川県迷惑行為防止条例の一部を改正する条例    定県第 42 号議案 建設事業等に対する市町負担金について    定県第 43 号議案 包括外部監査契約締結について 第2 定県第 134号議案 平成25年度神奈川県一般会計補正予算(第7号)    定県第 135号議案 同  年度神奈川県市町村自治振興事業会計補正予算(第2号)    定県第 136号議案 同  年度神奈川県公債管理特別会計補正予算(第1号)    定県第 137号議案 同  年度神奈川県地方消費税清算会計補正予算(第1号)
       定県第 138号議案 同  年度神奈川県災害救助基金会計補正予算(第1号)    定県第 139号議案 同  年度神奈川県水源環境保全・再生事業会計補正予算(第2号)    定県第 140号議案 同  年度神奈川県農業改良資金会計補正予算(第1号)    定県第 141号議案 同  年度神奈川県林業改善資金会計補正予算(第1号)    定県第 142号議案 同  年度神奈川県介護保険財政安定化基金会計補正予算(第1号)    定県第 143号議案 同  年度地方独立行政法人神奈川県立病院機構資金会計補正予算(第1号)    定県第 144号議案 同  年度神奈川県中小企業資金会計補正予算(第1号)    定県第 145号議案 同  年度神奈川県流域下水道事業会計補正予算(第1号)    定県第 146号議案 同  年度神奈川県県営住宅管理事業会計補正予算(第1号)    定県第 147号議案 同  年度神奈川県都市用地対策事業会計補正予算(第1号)    定県第 148号議案 同  年度神奈川県水道事業会計補正予算(第3号)    定県第 149号議案 同  年度神奈川県公営企業資金等運用事業会計補正予算(第2号)    定県第 150号議案 神奈川県立公文書館条例等の一部を改正する条例    定県第 151号議案 神奈川県手数料条例の一部を改正する条例    定県第 152号議案 地方税法第37条の2第1項第4号に掲げる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人等を定める条例の一部を改正する条例    定県第 153号議案 神奈川県立かながわアートホール条例の一部を改正する条例    定県第 154号議案 神奈川県がん克服条例の一部を改正する条例    定県第 155号議案 神奈川県保育士試験手数料条例の一部を改正する条例    定県第 156号議案 神奈川県介護職員処遇改善等臨時特例基金条例の一部を改正する条例    定県第 157号議案 神奈川県介護基盤緊急整備等臨時特例基金条例の一部を改正する条例    定県第 158号議案 神奈川県都市公園条例の一部を改正する条例    定県第 159号議案 工事請負契約締結について(県央方面特別支援学校(仮称)新築工事(建築-第1工区)請負契約)    定県第 160号議案 工事請負契約締結について(県央方面特別支援学校(仮称)新築工事(空調)請負契約)    定県第 161号議案 建設事業等に対する市町負担金について    定県第 162号議案 神奈川県道路公社の有料道路整備事業計画変更に対する同意について    定県第 163号議案 債権の放棄について    定県第 164号議案 訴訟の提起について    定県第 165号議案 地方独立行政法人神奈川県立病院機構中期計画の変更の認可について    定県第 166号議案 平成25年度神奈川県一般会計補正予算(第8号)    定県第 167号議案 同  年度神奈川県流域下水道事業会計補正予算(第2号)    定県第 168号議案 神奈川県農業構造改革支援基金条例    定県第 169号議案 神奈川県消費者行政活性化基金条例の一部を改正する条例    定県第 170号議案 神奈川県地域自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例    定県第 171号議案 神奈川県緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例    定県第 172号議案 建設事業に対する市町負担金について    県報第3号 専決処分について承認を求めること(平成25年度神奈川県一般会計補正予算(第6号))    県報第4号 専決処分について承認を求めること(平成25年度神奈川県水源環境保全・再生事業会計補正予算(第1号))    県報第5号 専決処分について承認を求めること(平成25年度神奈川県水道事業会計補正予算(第2号))    県報第6号 専決処分について承認を求めること(県奨学金の未納返還金請求に係る訴訟の提起について)    ─────────────────────────────────────── ◆《本会議録-平成26年第1回-20140219-027486-質問・答弁-馬場学郎議員-代表質問①地震災害対策について②消防の広域化に向けた市町村支援について③水素エネルギーの普及について④水源環境保全・再生について⑤新たな観光の核づくりの周辺地域との連携について⑥在宅医療に係る医師確保について⑦振り込め詐欺抑止対策について》    〔議会局長報告〕   出席議員 副議長共92名 〇副議長(相原高広) ただいまから、本日の会議を開きます。    ─────────────────────────────────────── 〇副議長(相原高広) 審議を行います。   日程第1、定県第1号議案 平成26年度神奈川県一般会計予算外42件並びに日程第2、定県第134号議案 平成25年度神奈川県一般会計補正予算外42件、以上一括して議題といたします。   これより質問並びに質疑を行います。   質問の通告がありますので、順次発言を許します。   馬場学郎君。   〔馬場学郎議員登壇〕(拍手) 〇馬場学郎議員 議長のお許しをいただきましたので、私は県政会神奈川県議会議員団の代表として、通告に従い、順次提言を交えながら質問をさせていただきます。   知事並びに警察本部長におかれましては、明快なご答弁をよろしくお願いいたします。また、先輩並びに同僚議員におかれましては、しばらくの間、ご清聴のほどよろしくお願いいたします。   質問に入ります前に、一言申し上げます。   2月14日から15日にかけての記録的な大雪は、神奈川県内でも大きな影響をもたらし、雪による転倒などで多数のけが人が出ました。また、鉄道の運転見合わせや道路の通行どめが相次ぎ、各地で復旧作業が続けられました。けがをされた方々には心よりお見舞い申し上げます。   それでは、質問に入ります。   質問の第1は、地震災害対策についてです。   まず1点目として、地震被害想定について伺います。   首都圏では直下型地震の発生が懸念されており、国はもとより、各自治体においても、それぞれ地震災害対策に取り組んでいます。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催決定など、多くの注目を集めるこの時期に、本県としても、地震災害対策についてしっかりと取り組み、大規模災害への対応力を高め、それをアピールしていく必要があると考えます。   昨年12月、国が首都直下地震の被害想定を公表しました。これによれば、首都直下のプレート内や活断層で発生するマグニチュード7クラスの地震として、都心南部地震、三浦半島断層群など、19の地震が想定されています。また、大正関東地震タイプなど四つの海溝型地震、最大クラスの地震も示されました。   しかし、正直なところ、この被害想定を聞いたときに、本県にとっては、どの地震に警戒すればよいのか、すぐにはわかりにくい印象を受けました。この発表では、都心南部地震と大正関東地震タイプの被害量も示されていましたが、首都圏全体を大くくりに捉えた印象であり、本県への影響が県民にも伝わりにくいのではないかと危惧しています。   首都圏といっても、地域によって特性が異なり、一つの地震による影響もさまざまで、地震災害対策についても、地域の特性を踏まえて実施することが重要です。   特に、本県は高度な都市機能や豊かな自然環境など多様性に富んでおり、地震災害対策もそれぞれの特性に応じた対応が必要です。   例えば、沿岸部の地域では津波避難が重要な課題ですが、都市の傾斜地や山間部などでは、土砂災害への警戒が必要です。また、主要駅を抱える地域では、帰宅困難者への対応も大きな課題です。   県は、今年度から来年度にかけて、県として地震被害想定を実施していると承知しています。国の想定は広域を対象としているため、一定の限界があるのはやむを得ませんが、一方で、県が行う想定では、地域の特性に配慮しながら、きめ細かな被害想定を実施し、県民にもわかりやすい、今後の地震災害対策に生かせるものであるべきです。   そこで、知事に伺います。   首都直下地震など、発生が懸念される大規模地震に対して、実効性のある対策を講じていくためには、本県に影響を与える地震を明確にし、きめ細かな被害想定を実施する必要があると考えますが、国が公表した地震被害想定を踏まえ、県として、どのように地震被害想定を進めるのか、知事の所見を伺います。   次に、地震災害対策についての2点目として、建築物耐震化の推進について伺います。   警察庁が今月発表した資料によると、東日本大震災による死者は1万5,884人、また、行方不明者はいまだに2,636人いらっしゃるとのことであり、高齢者や障害者を初めとする避難弱者が利用する建築物については、耐震性を備えた頑丈なものにしていくことが重要であると改めて感じたところです。   国が南海トラフ巨大地震や首都直下地震の被害想定を発表していますが、これらの地震が最大クラスの規模で発生した場合、東日本大震災を超える甚大な人的・物的被害が発生することがほぼ確実だとされています。   また、こうした状況への対応を図るために策定された地震防災戦略などでは、建築物耐震化率について目標を立てたところですが、現在、全国の平均値は、その目標を若干下回っているとのことです。   こうしたことから、国では、昨年、建築物耐震改修の促進に関する法律を改正し、建築物耐震化を一層促進することとしました。   この法律改正では、大規模な建築物耐震診断義務づけるといった規制強化を行うとともに、建築物耐震化を促進するため、建物の建蔽率や容積率の緩和などが盛り込まれており、その成果を大いに期待しているところです。   しかしながら、民間の大規模建築物耐震化については、耐震改修工事によって新たに壁ができたり、窓に筋交いが入るなど、業務上、現在の建物より使い勝手が悪くなったり、工事期間中に建物が使えなくなる可能性があるなど、その影響は非常に大きく、さらに、多額の費用負担も生じることから、建築物耐震化へとなかなかつながらない状況だと聞いています。   こうした状況を踏まえて、県では、大規模建築物耐震化に必要となる費用の一部を助成するとして、平成26年度当初予算案に所要額を計上したと承知しています。   今後、県がこの助成制度有効に活用して建築物耐震化へと着実につなげていくには、建物所有者の気持ちをいかに動かすことができるかが重要です。   そこで、知事に伺います。   県は、昨年の耐震改修促進法の改正を受けて、民間の大規模建築物耐震化について、今後どのように進めていこうとしているのか、知事の所見を伺います。   質問の第2は、消防の広域化に向けた市町村支援についてです。   本県では平成20年3月に「神奈川県消防広域化推進計画」を策定し、消防の広域化に積極的に取り組んできています。昨年3月には、小田原市を中心とした県西地区2市5町が消防の広域化を実現しましたが、現場到着時間の短縮や初動態勢の強化など、目に見えた効果があらわれていると聞いています。   しかし、全国的には広域化の取り組みは不十分であり、国は昨年4月に、広域化の期限を5年間延長することや、支援を集中的に行う重点地域を県が指定することなどを盛り込んだ基本指針の改正を行ったと承知しています。   その改正された基本指針に基づき、昨年12月には、厚木市と清川村が本県で初めて消防広域化の重点地域に指定され、今後、国や県の支援を受けながら、平成28年度の広域化に向けて取り組みを始めたところであります。   清川村は、現在、消防本部を持たない、いわゆる非常備消防の自治体です。火災については、消防団や役場職員で構成する消防隊が対応し、救急については、協定により、隣接市町の応援によって対応している状況です。   広域化が実現し、村に厚木消防の分署が設置されることになれば、地域の消防防災力が向上し、住民の安全・安心が目に見えて高まることになります。国や県の支援制度を活用することで、消防の常備化へ大きくかじを切った清川村、そして清川村の消防を担うこととした厚木市、この両市村の英断に拍手を送らせていただきたい。また、あわせて、県の尽力にも感謝申し上げます。   しかしながら、その一方で、両市村の負担は相当なものになると推察されます。   清川村では、施設や資機材などの初期投資経費や常時消防職員を配置することによる維持運営費の増加が、また、厚木市では、管轄面積が2倍近くに広がるとともに、宮ヶ瀬地区などにおける年間200万人もの観光客の安全確保もしなければなりません。今後、両市村が円滑に広域化を実現するためには、国や県の支援が不可欠です。   そこで、知事に伺います。   厚木市と清川村の消防広域化に向けて、国や県は具体にどのように支援をしていくのか、伺います。   質問の第3は、水素エネルギーの普及についてです。   昨年の夏、日本列島は記録的な猛暑とたび重なる大雨といった異常気象に見舞われました。高知県四万十市では最高気温が41度を記録し、国内最高記録を更新しました。   昨年9月には台風18号が日本列島を縦断し、数十年に一度の規模の雨が降り、京都府や滋賀県などに大雨特別警報が発表されました。また、10月には、関東地方沿岸を通過した台風26号により、東京都大島町で大規模な土砂災害が発生するなど、我々が今まで経験したことのない気候や大災害を目の当たりにしました。   こうした異常気象の要因として挙げられているのが地球温暖化であり、地球温暖化に最も大きな影響を及ぼしているのが二酸化炭素です。我が国では、東日本大震災以降、原子力発電所の稼働停止に伴う火力発電のたき増しなどがあり、二酸化炭素の排出量は大幅に増加しています。   よりよい自然環境を将来の世代に引き継ぐためには、少しでも二酸化炭素の排出量を削減する必要があり、そのためには、エネルギーの使用量を減らすだけでなく、使用するエネルギーを、化石燃料から二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーへと転換していく必要があります。   知事はいち早く水素エネルギーの普及を提唱し、昨年4月には、「神奈川発 水素革命-次世代エネルギーの主役は水素だ-」と題するキックオフイベントを開催しました。   水素は究極のクリーンエネルギーと言われており、今後は燃料電池の実用化により、一層の利用拡大が期待されています。   燃料電池は、現在、家庭用のシステムが普及しつつありますが、来年には、一般ユーザー向けの燃料電池自動車の販売が始まる予定です。燃料電池自動車がガソリン車に代替すれば、二酸化炭素の排出量は3分の1程度に削減されるという調査結果も聞いています。   一方、水素の供給は、現在、石油精製工場で生じる副生水素や化石燃料の改質で賄われていますが、いまだ大量の水素を安く安定的に供給するシステムが確立されていません。多くの民間企業が今後の水素の需要拡大を見通すことができれば、水素を供給する技術開発はさらに進展するものと考えます。
      そこで、知事に伺います。   クリーンエネルギーとして期待されている水素は、今後どういった分野での需要の拡大を見込み、その分野での需要を拡大するために、県としてどのような取り組みを進めていくのか伺います。   質問の第4は、水源環境保全・再生についてです。   まず1点目として、水源環境保全・再生の取り組みについて伺います。   本県では、良質な水の安定的な確保を目的として、水源環境保全税を財源に、平成19年度から12の特別対策事業に取り組んできましたが、この水源環境保全・再生施策もここで7年が経過しようとしています。   この施策は、自然を相手にした取り組みが多いことが特徴であり、その主要な取り組みである水源の森林づくり事業を見ても、効果があらわれるまでには長期にわたる継続的な取り組みが求められます。   こうした中で、私の地元である愛川町や清川村の森林を見ても、水源環境保全税を原動力に森林の整備が進められたことで、荒れていた人工林の中に日の光が入り、下草が生え、土の中に水をしっかりと貯えてゆっくり流すという、森林が本来有している水源涵養の機能が、より発揮されるようになってきたと最近実感するようになりました。   一方で、森の下草を食べる鹿の問題など、課題のある地域も残されており、水源の森林づくりもここが正念場だと感じています。   現行の「水源環境保全・再生実行5か年計画」は、平成24年度から28年度までの5年間の計画であり、現在2年目が終わろうとしているところですが、現行の5か年計画の計画期間だけでは、施策の効果を十分に発揮することは難しく、引き続き、特別対策事業を進めていく必要があると考えています。   私の地元でも、水源の森林づくり事業が継続されずに、現行の5か年計画で終わってしまったのでは、これまでの事業成果が無駄になってしまうのではないかといった不安の声が聞こえてきます。   水源環境保全・再生施策は、他の自治体にあるような、単に森林の手入れをして保全するという取り組みではなく、その先にある良質な水の安定的な確保を目的として、水源環境そのものを施策の対象として捉える、神奈川県が全国に誇る先進的な政策です。   我が会派としては、第3期に当たる平成29年度以降も実行計画を引き続き進めていくことは重要であり、その財源となる水源環境保全税は、当然継続すべきと考えています。   そこで、知事に伺います。   良質な水の安定的な確保のために、平成29年度以降の水源環境保全・再生施策の推進と、その財源となる水源環境保全税の継続について、知事の所見を伺います。   次に、水源環境保全・再生についての2点目として、森林整備の担い手について伺います。   水源環境保全税の導入により、水源の森林づくりを初めとする森林整備は順調に進んできたと承知しています。森林整備を今後も計画的に進めていくためには、財源とあわせて、実際に作業を行う担い手のことを考える必要があります。   私の地元では、昔から共有林などの森林は住民が集まって手入れをしてきましたが、今では皆、高齢になってしまい、昔のように木を切ったり、枝打ちをしたりすることが十分できなくなっています。   また、若い人たちも集まらず、集まったとしても山まで登るのが精いっぱいで、手入れする技術も十分でなく、これから先、森林をどのように守っていけるのか、住民も心配しています。   一方、県内全体の森林の整備については、森林組合や林業会社などが中心的な担い手となっていますが、ここでも現場の労働条件が厳しく、就労しても長続きしない従業員も多いと聞いており、就労の促進だけでなく、定着率の向上といった課題があります。   県では、森林整備の担い手を育成するため水源環境保全税を活用し、平成21年度からかながわ森林塾を立ち上げ、林業への就業希望者に対する研修を実施していますが、この研修を修了された方々が森林組合や林業会社に就業し、神奈川の森林を育てる担い手として活躍されていることは、私も承知しています。   しかしながら、森林組合などの林業事業体の方からは、かながわ森林塾の研修終了後に採用しても、森林整備の最盛期である1月から3月の作業に間に合わないとも聞いています。   神奈川の森林が荒廃しないように適切に管理していくためには、現場で作業を行う担い手が安定的に育成・確保されることが必要であり、そのために、かながわ森林塾が果たす役割は大変大きいと考えています。   そこで、知事に伺います。   森林整備の担い手育成の中核となっているかながわ森林塾のこれまでの成果と課題、さらに課題解決に向けた今後の進め方について、どのように考えているのか、お伺いいたします。   質問の第5は、新たな観光の核づくりの周辺地域との連携についてです。   知事は、横浜・鎌倉・箱根に次ぐ新たな観光地を創出するとして、新たな観光の核づくり事業を創設し、これまでに、城ヶ島・三崎地域、大山地域、大磯地域の三つの構想を認定しました。   私は、それまで停滞ぎみであった観光地に光を当て、地元の意欲を高めることにより、民間投資や観光客を呼び込むという、この施策に大いに感心し、その成功を願ってやみません。   この新たな観光の核づくり事業における県の役割については、昨年6月の県議会において、我が会派の飯田議員が代表質問を行い、知事からは、地元との連携体制の構築、民間投資を喚起する環境の整備、注目度をアップするPRの実施という三つの観点から地域の構想をサポートしていくという答弁をいただきました。   県は、ぜひとも、こうした形で地元をサポートしながら、この事業を軌道に乗せ、また、我々県議会議員もしっかりと後押しをしていきたいと思っています。   地元、行政議会の3者が連携し、構想の実現に向けて取り組んでいけば、成功への道が開けるものと確信しています。   また、私の地元、清川村の宮ヶ瀬地区では、関係者が連携しながら、一生懸命、観光客の誘致振興に取り組んでいます。この宮ヶ瀬地区は、新たな観光の核づくり事業に認定されている大山地域の構想地域に近く、丹沢に位置しています。   毎年多くの観光客が訪れる巨大クリスマスツリーや、宮ヶ瀬ダム、県立愛川公園など、宮ヶ瀬地区周辺には魅力的な観光スポットがありますが、例えば、大山地域が観光の核として大きく育てば、こうした周辺地域などとも連動し、大山から東丹沢にかけての地域にもっと多くの観光客を呼び込めるものと考えます。   今後、増加が期待される外国人観光客も捉えながら、県内外の観光地との競争に勝ち抜き、強くPRしていくためには、新たな観光の核を育てつつ、周辺地域も巻き込んだ広域的な観光圏を形成することが重要です。   そこで、知事に伺います。   知事は、新たな観光の核づくり事業について、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会をゴールにするとしていますが、この2020年に向けて、どのような道筋で、この事業を仕上げていこうとしているのか、知事の考えを伺います。   また、行政議会が地元をバックアップしてこの事業を成功に導き、新たな観光の核ができれば、周辺地域とも連携していくことが必要と考えますが、知事の所見を伺います。   質問の第6は、在宅医療に係る医師確保についてです。   本県の医師数は年々増加を続けているものの、人口10万人当たりの医師数はいまだ全国平均を下回っており、診療科間、あるいは地域間の偏在も課題となっています。   例えば、県央地域には救命救急センターがなく、小児科や救急科の医師が少なく、また、横須賀三浦地域では産科・婦人科の医師が少ないといった現状があります。これらについては、県としてさまざまな対策を講じていると承知していますが、まだまだ十分ではありません。   そうした状況の中で、今後さらに急速なスピードで到来する超高齢社会、いわゆる2025年問題への対応が必要となっています。   2025年には、団塊の世代全員が75歳以上、いわゆる後期高齢者となり、全体的に見ても高齢者数が急増します。本県でも、2025年には、65歳以上の高齢者数が231万人に達することが見込まれていますが、2010年の182万人と比べると1.3倍近く増加します。中でも、75歳以上の高齢者数は、2025年には137万人に達することが見込まれており、2010年の79万人と比べれば1.7倍以上増加することになります。   一方で、こうした高齢者が医療サービスを受けようとしたときに、病院施設で対応できる数には限界があり、また、高齢者にとっても、自宅や家族の近くで最期を過ごしたいという希望が依然高い状況にあります。   昔は、急な風邪を子供が引いたときに往診を頼む、そういうかかりつけの医師の話をよく聞いたものですが、在宅医療では、長期の療養・治療の一環として、複数の診療科などにも十分配慮した計画的な訪問診療を行う体制を地域で整えていくことが必要になってきます。   今後、急激な増加が予想される在宅医療や介護を必要とする高齢者に対応するため、在宅医療に対応できる医師の確保に今から取り組む必要があると考えます。   ただし、全体の医師数も十分でない現在の環境にあって、在宅医療に対応できる医師を容易に確保できるわけではなく、現在、病院に勤務している医師や開業している医師に、新たに在宅医療に目を向けてもらい、取り組んでもらうことが必要になっています。   そこで、知事に伺います。   来るべき超高齢社会の到来に備えて、在宅医療に対応できる医師を確保するため、地域の病院や診療所の医師在宅医療に参入できるよう、どのように取り組むのか、お伺いいたします。   最後に、質問の第7は、振り込め詐欺抑止対策についてです。   今年初めの新聞報道にありましたが、昨年中の県内の振り込め詐欺認知件数は1,340件で、一昨年比で825件の増加、また、被害総額は、統計をとり始めてから過去最悪の約41億2,300万円と、一昨年比で約27億7,100万円増加しました。   振り込め詐欺の中でも、その約80%がオレオレ詐欺となっていますが、最近では、金融機関等で振り込ませず、犯人が被害者の自宅まで現金を取りにくる、いわゆる手渡し型と呼ばれる手口がオレオレ詐欺の90%以上を占めていると聞きました。   しかも、被害者の多くは、オレオレ詐欺の手口を認識していながら被害に遭っており、また、被害額も高額化しており、大変深刻な状態にあると認識しています。   振り込め詐欺は全国的にも増加傾向にある中、県警察では、これまでに特殊詐欺撲滅対策推進本部を設置し、抑止及び検挙対策の両面から対策を強化していることと承知しています。   官民連携した抑止対策により、効果を上げているものもあり、例えば、金融機関の職員などの方々が声をかけることにより、水際で被害を阻止した事例が、昨年中は一昨年と比較して倍増しているとも報道されています。また、県民と協働して犯人を検挙していく、だまされたふり作戦を推進していることも承知しています。   しかし、振り込め詐欺は、被害者に高齢者の方も多く、また、自分の息子など被害者の身内を装って、事故や被害に遭ったなどと電話口で相談されることから、気が動転してしまうとともに、身内の恥を他人に言うまいという意識が働き、たとえ他人から忠告されても隠し通そうとし、結果的に高額を振り込み、詐欺に遭ってしまう方もいると聞きます。   また、被害手口も多様化しており、やはり一人一人の防犯意識の向上が大変重要になってきます。振り込め詐欺は、県民の貴重な財産を一瞬にして奪う卑劣な犯罪であり、県民の体感治安に大きな影響を及ぼすものです。   県警察の懸命な努力は承知しておりますが、それにもかかわらず、被害が増加していることは、残念ながら事実であります。   そこで、警察本部長に伺います。   こうした現状を踏まえ、県警察には、創意工夫を凝らした対策を推進し、振り込め詐欺を一件でも多く減少させていただきたいと考えておりますが、今後の振り込め詐欺抑止対策の取組方針について伺います。   以上で、私の1回目の質問を終わります。   ご清聴まことにありがとうございました。                                〔拍 手〕   〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇副議長(相原高広) 黒岩祐治知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) 馬場議員のご質問に順次お答えしてまいります。   初めに、地震災害対策について、何点かお尋ねがありました。   まず、地震被害想定についてです。   県が実施する地震被害想定は、県や県内市町村の今後の地震災害対策の基礎となる重要な調査です。そこで、県では、地震工学等の有識者や市町村で構成する調査委員会を設置し、幅広い検討を進めています。   県の被害想定の対象となる地震については、県の一部地域が被災するケース、全域が被災するケースなど、多角的な観点から選定します。また、現時点での最新の科学的知見として、昨年末に国が公表した首都直下地震の被害想定の地震のモデルや想定手法も反映します。さらに、想定外をなくす観点から、発生確率は低いものの、本県に大きな影響を及ぼす相模トラフ沿いで発生する最大クラスの巨大地震も検討対象とします。   次に、被害量について、建物やライフラインの被害、人的被害などを対象地震ごとに市区町村単位できめ細かく推計いたします。さらに、時間の経過とともに推移する被害の状況と、それに対応する応急活動を描くシナリオ型の被害想定も実施いたします。   この中で、県の庁舎等の応急活動の拠点が被災する場合や、沿岸部における津波避難など、本県で起こり得るさまざまな状況を想定した応急活動も検討します。   調査結果は平成26年度末に取りまとめ、「地域防災計画」の修正や地震防災のための対策に反映してまいります。   次に、建築物耐震化の推進についてです。   本県は複数の巨大地震による甚大な被害が想定されており、建築物耐震化を進めることは、県民の安全・安心を支える上で大変重要です。   昨年11月には耐震改修促進法が改正され、昭和56年5月以前の古い耐震基準により建築された不特定多数の方が利用する大規模建築物に対して、耐震診断義務づけられました。   県内には、義務づけの対象となる民間建築物は約300棟ありますが、耐震診断耐震改修は建物所有者に多大な負担がかかりますので、思うように耐震化が進まないことが懸念されます。   そこで、県財政は厳しい状況ですが、県民の命を守ることは何よりも大切との考えから、建物所有者に耐震化を進めていただくよう、国や市町村と協調した助成制度を来年度に創設することとしました。   具体的には、緊急に耐震化すべき建築物として、避難弱者が利用する病院や福祉施設、さらに災害時に避難者を受け入れるホテル、旅館などに対して、耐震診断耐震改修の費用の一部を助成するものです。   3月には、市町村と連携して説明会を開催する予定で、建物所有者などに新しい助成制度を説明するとともに、耐震診断を行う専門業者などの情報を提供していきます。   県はこうした助成制度などにより、建物所有者への働きかけをしっかりと行い、民間の大規模建築物耐震化により、安全・安心なまちづくりを早期に実現してまいります。   次に、消防の広域化に向けた市町村支援についてお尋ねがありました。   消防の広域化には、消防本部の規模を大きくすることで、消防体制の一層の充実と高度化を図るという意義があります。   今回、厚木市と清川村との広域化に伴い、清川村には、厚木市消防本部の分署が設置され、新たに消防救急隊が配置される予定です。これにより、新たな分署の建設設備整備、消防救急車両の購入、また厚木市の消防指令センターの拡充などに多額の資金が必要となります。こうした財政需要に対し、国では緊急防災減災事業債や地方交付税による財政支援のほか、補助金を特別に配慮して配分するとしています。   県でも、広域化に伴う整備する施設設備、資機材、備品等に対し、市町村消防防災力強化支援事業による財政支援を予定しています。また、事務委託に伴う膨大な事務手続に関するアドバイスや国との連絡調整など、人的な支援も行います。   厚木市と清川村のケースでは、消防救急車両の現場到着時間が大幅に短縮され、地域の消防防災力は格段に向上すると見込まれます。県は、住民の安全・安心の向上のために、消防広域化に取り組む市町村に対して、今後とも積極的に支援してまいります。   次に、水素エネルギーの普及についてお尋ねがありました。   水素はCO2を排出しないクリーンなエネルギー源であり、現在は天然ガス等の化石燃料から製造していますが、将来は太陽光等で発電した電気を使い、水を電気分解して製造することもできます。   また、水素と空気中の酸素を化学反応させて電気と熱を発生させる燃料電池が実用化されたことで、今後その普及に伴い、さまざまな分野で水素の需要が拡大していくと期待されています。   具体的には、家庭燃料電池産業燃料電池は既に製品化され、普及しつつあります。家庭燃料電池、いわゆるエネファームは災害時の非常用電源としても注目されており、「かながわスマートエネルギー計画」の素案では、2017年度までに4万2,000台導入することを目標としています。   そこで、普及を加速させるため、平成26年度当初予算案では、スマートハウスの普及を図る補助制度の対象機器の一つにエネファームを位置づけて導入を支援します。   また、産業燃料電池の普及を促進するため、県の施設に導入してPRすることとし、本庁庁舎の耐震対策の中で、新設するエネルギーセンター棟に発電出力100キロワット燃料電池を設置することにしました。   さらに、来年から燃料電池自動車が発売される予定ですので、この分野でも水素の需要が大きく伸びていくと見込まれています。   販売開始後は普及を図るため、県の公用車として導入するほか、県民や事業者の皆さんの導入を促進する方策を検討いたします。あわせて、多くの方が利用するバスやタクシー等への導入に向けて、関係事業者や市町村と協議してまいります。   また、燃料電池自動車分野への中小企業の参入を促進するため、平成26年度当初予算案で独立行政法新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDO等と連携し、技術開発から事業化まで継続的に支援する新たな仕組みを設けることにしました。   県内には、水素の製造、貯蔵、輸送等を行っている有力な企業が多数立地していますので、そうした企業と連携を図りながら、水素社会の実現を目指して取り組みを強めてまいります。   次に、水源環境保全・再生についてお尋ねがありました。   まず、水源環境保全・再生の取り組みについてです。   神奈川県は水に恵まれた県です。これは水源地域の方々のご理解とご協力をいただきながら、早くからダム建設による水源開発に努めてきたおかげです。この恩恵をこれからも享受し続けるには、水を育む水源環境保全・再生する取り組みを長期的に継続することが必要であると考えられています。   県では、良質な水を将来にわたって安定的に確保することを目的に、平成19年度からの20年間にわたる総合的な取り組みの基本方針として、「かながわ水源環境保全・再生施策大綱」を定めています。   そして、この大綱に基づき、5年ごとに実行計画を策定し、水源環境保全税を有効に活用して事業を行っており、平成24年度からは第2期の計画を推進しているところです。
      例えば、平成9年度からスタートした水源の森林づくり事業では、19年度から水源環境保全税を導入し、取り組みを加速してきました。平成24年度までに目標を上回る約2万ヘクタールの森林を整備し、これにより、豊かな植生が回復するなど、成果が実感できるまでになっています。   また、第2期計画からは、対象地域を拡大し、相模川水系の県外上流域においても、山梨県協働森林整備や生活排水対策を開始しています。   このように水源環境保全・再生施策はおおむね順調に進んでいると認識していますが、大綱の目的の実現にはまだ道半ばであります。   今後の取り組みですが、まずは残された第2期計画の期間中に着実に事業が進むようしっかりと取り組んでまいります。その上で、取り組みの成果について、施策の点検、評価を行う水源環境保全・再生かながわ県民会議を初め、議会市町村、県民の皆さんのご意見を伺い、ご理解をいただきながら、平成29年度以降も事業を計画的に進めていきたいと考えています。   また、水源環境保全税の継続については、平成29年度以降に取り組み、必要のある事業についてしっかりと精査し、判断してまいります。   次に、森林整備の担い手についてお尋ねがありました。   森林整備に携わる就労者は高齢化が進み、新規就労者の育成が課題となっています。そこで、県では森林整備に必要な労働力の確保と、効率的で安全な作業の知識や技術の向上を目的として、平成21年度にかながわ森林塾をスタートしました。   これまでの成果ですが、4年間で67名が研修を修了し、このうち、41名が県内の森林組合や林業会社などに新たな担い手として就職しました。就職した方々の平均年齢は35歳で就労者の若返りが図られています。   さらに、林業就労者全体の就職2年後の定着率が約5割であるのと比較して、研修生の定着率は約8割と高くなっています。これは森林塾で学ぶことにより、現場の状況を十分に理解して就労することから、ミスマッチが少なくなるためと考えています。   一方で、課題も明らかになってまいりました。   1点目は、研修の終了時期についてです。毎年1月から3月は森林整備の繁忙期となるため、これに採用が間に合うよう研修を終了する必要があります。   2点目は、定着率についてです。研修生は即戦力となる技術を身につけた貴重な人材ですので、さらに定着率を高めていく必要があります。   そこで、今後の進め方ですが、まず研修の終了時期については、当初、3月下旬であったものを毎年少しずつ繰り上げ、平成25年度には1月下旬としましたが、年内終了を目指してさらに前倒しを行います。   また、定着率を向上させるため、研修内容に森林塾卒業生による現場体験報告を取り入れ、ミスマッチを一層減少させるとともに、就職後も研修生の相談に応じ、仕事を続けられるよう支援します。   さらに、一定期間就労経験を積んだ方には、より高度な知識や技術を習得してもらうため、森林塾の中堅研修や国等の研修を紹介するなど、就職後も意欲を持って働いていけるよう支援していきます。   今後もかながわ森林塾の取り組みを充実させ、森林整備について確かな知識と技術を身につけた担い手の育成・確保に努めてまいります。   次に、新たな観光の核づくりについてお尋ねがありました。   まず、2020年に向けて新たな観光の核づくりをどのように進めていくかです。   新たな観光の核づくりは、県が予算を投入して指導するのではなく、先進的で魅力的なプランを県が認定し、民間投資を呼び込むことを基本としています。こうした手法で事業を進めるには、地元の熱意が不可欠ですから、私は地元が本気になることが必要、一枚岩にならなければならないと繰り返し申し上げてまいりました。   構想の認定から1年がたち、地元の取り組みにもだんだん活気が出てきたと感じてはいますが、2020年までに構想を目に見える形にしていくには、ここでもう一段取り組みを加速していく必要があります。   そこで、26年度当初予算案で新たな観光の核づくり等促進交付金を創設し、県費を投入することで事業の展開を促進していくことにいたしました。この交付金は構想を実現するための事業について、先導的な役割を果たすかどうかや、地元が本気で取り組もうとしているかどうかの観点で選抜し、集中的に支援するもので、私はこの交付金を起爆剤にして、新たな観光の核づくりを実現していこうと考えています。   次に、新たな観光の核となった地域と周辺地域との連携についてです。   新たな観光の核づくりは第4の核となった地域の活性化だけではなく、県全体に経済的メリットを生み出すことを狙いとするものであり、周辺地域との連携は重要です。   例えば、宮ヶ瀬地区を見てみますと、江戸時代には主要な大山道の一つが通っており、それが現在の県道64号になったもので、もともと大山地域とは大山詣ででのつながりがあります。   宮ヶ瀬地区は魅力的な観光資源がある地域ですから、歴史的な面も考慮して両地域が連携すれば、周遊観光の幅も広がり、全体の滞在性が向上すると期待できます。ぜひ大山地域と宮ヶ瀬地区が連携し、広域的な観光地に育ってくるよう、地元の取り組みを支援してまいります。   最後に、在宅医療に係る医師確保についてお尋ねがありました。   本県では、平成22年に約20%であった65歳以上の高齢化率が、37年には約26%に達するなど、急速に高齢化が進展すると見込まれており、増大する医療ニーズの受け皿としての在宅医療の重要性が高まり、その充実が求められています。   しかし、本県の在宅医療を担う在宅療養支援診療所は、平成24年1月現在で740カ所ありますが、人口10万人当たりの数は8.3で、全国平均の10.2を下回っています。   こうした中、在宅医療のニーズの増加に対応するためには、在宅医療を担う医師の増加が必要であり、診療所の医師在宅医療やみとりを行うことや、病院に勤務している医師在宅医療への理解を深めるとともに、将来、取り組むきっかけを持つことなどが求められます。   こうしたことから、今年度、3政令市や横須賀市など6市において、診療所の医師が訪問診療を体験するなど、在宅医療に関する理解を深める研修を行っており、県はこれを支援していきます。   また、県は、本年3月に病院勤務医を対象に、在宅医療の必要性や現場の実情、先進的な取組事例などを知っていただく研修を、医療関係団体と連携して300人規模で実施します。   平成26年度はこれまでの取り組みとともに、新たに保健福祉事務所を中心として、地域ごとの課題に応じた研修を行うなどの取り組みを充実させ、関係団体市町村と協力しながら、在宅医療を担う医師の確保に努めてまいります。   私からの答弁は以上です。   〔警察本部長(石川正一郎)発言の許可を求む〕 〇副議長(相原高広) 石川警察本部長。 〇警察本部長(石川正一郎) 振り込め詐欺抑止対策についてお答えします。   振り込め詐欺の被害については、議員ご指摘のとおり、昨年大幅に増加したところであり、その多くはオレオレ詐欺でありました。県警察では、県民に甚大な被害を与えている振り込め詐欺の撲滅に向け、引き続き、検挙と抑止を両輪とした攻めの対策を推進してまいります。   まず、検挙対策ですが、振り込め詐欺の被害を抑止するためには、末端の被疑者のみならず、犯行組織の中枢を検挙する必要があります。昨年中は県民の皆様のご協力をいただいた、だまされたふり作戦により、現金受け取り役被疑者71人を検挙し、さらに組織実態の解明に努めてきたところでありますが、その中で、巧妙な隠蔽工作や暴力団の介入事例が明らかとなっております。   県警察としては、組織の総力を挙げてこの犯行組織の中枢を検挙することで、被害の減少に努めてまいります。   次に、抑止対策については、特に県や関係機関・団体と連携した広報啓発、振り込め詐欺等被害防止コールセンターによる注意喚起等が重要であります。オレオレ詐欺の被害に遭われた多くの方が、息子を助けてやりたいとの一心でだまされています。そのため、本年は、電話でお金を要求する息子は詐欺という興味を引くわかりやすい標語を用い、だましの電話に冷静な対応を促すための広報啓発活動を強力に展開いたします。   また、昨年中、金融機関との連携により、一昨年の倍増となる772件もの被害を水際で阻止しましたが、今後さらに成果を上げるため、金融機関での声かけを容易にする仕組みを構築するほか、地域で被害を防止する機運を醸成するなど、社会全体でオレオレ詐欺から県民を守る取り組みを推進します。   県警察では、高齢者の心を折り、家族のきずなを踏みにじる卑劣な振り込め詐欺との戦いに県や関係機関と協働し、組織の総力を結集してまいります。   以上でございます。   〔馬場学郎議員発言の許可を求む〕 〇副議長(相原高広) 馬場学郎君。 〇馬場学郎議員 自席からの発言をお許しいただきたいと思います。   知事並びに警察本部長におかれましては、丁寧なるご答弁をいただき、まことにありがとうございます。   ここで、幾つか要望をさせていただきたいと思います。   まず、警察本部長から、振り込め詐欺対策について積極的な取組方針についてご答弁をいただきました。大変心強く感じた次第であります。   振り込め詐欺対策には、家族のきずなや地域のつながりが大切であると感じておるところであります。先日も県内の金融機関と警察署が協力して、振り込め詐欺の未然防止の取り組みを行っており、一定の成果を上げているとの報道がございました。   このように社会全体で高齢者を見守り、被害を防止していくことが重要であると思います。今後とも振り込め詐欺対策については、しっかりと取り組んでいただきたいと要望いたします。   次に、建築物耐震化については、今回創設した助成制度が最大限に活用されるよう、県の努力を期待しているところでもあります。耐震化を円滑に進めるためには、建物の所有者だけでなく、利用者からの理解、そしてまた設計士、あるいは建設事業者などによる技術的な課題への対応など、関係者の協力が不可欠でございます。   特に、現在、建設事業者は資材の調達や人材不足にあえいでおりまして、耐震診断を受けたとしても、その後の実際に大規模建築物の改修工事に着手できるかどうか、事前の計画的な進行管理が鍵となるわけでございます。   知事におかれましては、今回の耐震化の推進を通して、県民の安全・安心の確保を強化するためにも、耐震診断、改修工事への着実な誘導を行い、あわせて県土を支える地域の建設事業者の環境改善、人材確保にもつながるよう、施策についてもご尽力いただけるよう要望いたします。   続いて、新たな観光の核づくり事業についてでありますけれども、これは知事の意気込みを聞き、我々県会議員といたしましても、地元をしっかりとサポートしていくという思いを強くいたしました。   近い将来、新たな観光の核として育った大山地域から宮ヶ瀬地区を初めとする周辺地域へと、その効果がどんどん波及し、丹沢に広域的な観光圏が形成されれば、これほどうれしいことはありません。   私としても、丹沢全体の観光振興を見据え、新たな観光の核づくりの事業に積極的にかかわっていく所存であります。   水源環境保全・再生についてでありますけれども、今後も水源環境保全の取り組みを継続していくという県の考えを伺うことができました。   自然を相手にしたこの事業の効果は、検証に相当時間がかかるものであります。地元市町村だけでなく、水や空気を共有する都市部の県民にもさまざまな課題を共有しながら連携を図って、神奈川県として、引き続き先進的な施策に取り組んでいただくことを期待いたすところであります。   そして、森林の整備についてでありますが、植林や山の手入れなどは、2世代以上の先のことを思いやりながら取り組むことになりますので、林業は就業者にとって労働条件が厳しい上に、その仕事の効果がわかりにくい、そんな就労継続の動機づけが難しい仕事の一つではないでしょうか。   しかし、山の近くに住んでいる者から見れば、この何年間で、ボランティア団体なども含め、多くの人が森林に関心を持ち、山に入ることで、沢の水も少しずつ豊富になったと実感をしております。   森林塾などを中心として、県にはしっかりと担い手育成に取り組んでいただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。   ありがとうございました。 〇副議長(相原高広) お諮りいたします。   休憩いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇副議長(相原高広) ご異議がないと認めます。   よって、休憩いたします。   なお、再開は20分後といたします。                   午後2時6分 休憩         ───────────── ◇ ───────────── ◆《本会議録-平成26年第1回-20140219-027487-質問・答弁-小島健一議員-代表質問①医療・福祉施策について②教育に関する諸課題について③領土歴史教育に対する知事の認識について》                   午後2時26分 再開    〔議会局長報告〕   出席議員 議長共83名 〇議長(古沢時衛) 休憩前に引き続き、会議を開きます。    ─────────────────────────────────────── 〇議長(古沢時衛) 質問を続行いたします。   小島健一君。   〔小島健一議員登壇〕(拍手) 〇小島健一議員 私は小島健一であります。   自民党県議団を代表し、質問いたします。   知事、教育長並びに警察本部長におかれましては、明快なご答弁を、また、議員の皆様には、しばらくの間、ご清聴のほどよろしくお願い申し上げます。   質問の第1は、医療・福祉施策についてであります。   初めに、認知症対策の推進について伺います。   国では、平成24年8月に、要介護認定のデータをもととした平成22年時点の認知症高齢者数の推計を、これまでの208万人から280万人へと上方修正しており、高齢化の進展により、さらに増加することを見込んでいます。   また、昨年6月、厚生労働省の研究班の調査では、認知症高齢者は、同じ平成22年時点で、要介護認定を受けていない高齢者も含めると約439万人とされ、認知症の予備軍であるMCI、すなわち軽度認知障害の方も約380万人と見込まれ、65歳以上の高齢者の実に4人に1人が認知症とその予備軍と見られています。   国も、こうした状況を踏まえ、平成24年9月に認知症施策推進5か年計画、いわゆるオレンジプランを策定し、認知症の人や家族が地域で安心して暮らせるよう支援体制の計画的な整備を進めることとしています。   国のオレンジプランには、認知症の症状の進行に応じて、いつ、どこで、どのような医療や介護のサービスを受けられるのか、あらかじめ本人やその家族に提示する認知症ケアパスの普及が明記されており、市町村がそれを作成することを通じて、住みなれた地域で暮らし続けるための医療や介護などの連携・基盤づくりを構築することが位置づけられています。   県においても、平成24年度に、総合的な認知症対策を推進するため、県と医療・介護関係団体や有識者などで構成される「神奈川県認知症対策推進協議会」を立ち上げ、医療と介護の連携のための情報共有ツールとして活用できるよりそいノートの作成や若年性認知症対策の検討などの取り組みが進められているところであります。   最近では、メディアで認知症が取り上げられることも多く、一定程度、理解も進み、特別な病気ではなくなりつつある状況ですが、情報が多くなっている分、認知症を発症した場合や、その後の介護のことなどを不安に思う方も多く、その予防や医療、介護への関心が高い状況にあります。   認知症については、喫煙、偏った食習慣や運動不足、あるいは生活環境の急変によるストレスなどが危険因子と考えられており、県内の市町村においても、介護予防教室として脳トレーニングなどの取り組みが行われていると承知しておりますが、県では、運動による認知症予防プログラムを普及させるため、このプログラムをモデル的に実施し、その効果を実証する取り組みを行うとしております。   そこで、知事に伺います。   認知症高齢者の増加が見込まれる中、具体的な認知症予防の取り組みを含め、今後の認知症対策の推進について、どのように取り組んでいくのか、伺います。   次に、終末期医療について伺います。   平成24年12月の一般質問において、私自身、終末期医療について質問をし、保健福祉局長から、平成25年3月に策定する「神奈川県保健医療計画」において、他県に先んじて終末期医療の項目を設け、医療・介護の連携体制のあり方や、国による関係法令の整備に対応した意思表示カードの仕組みづくりについて検討を進めるとの答弁がありました。   現在、我が国においては、胃ろうや点滴栄養により延命治療をしている方が多数いらっしゃるという現実がありますが、こうした状況が長く続くということは、いわば不健康寿命が長いということになり、クオリティー・オブ・ライフの低下につながるものであります。
      人生の最期を迎えるに当たり、家族に迷惑をかけないよう、延命治療を続けるかどうか、みずからの意思をあらかじめ表示したいと思っている人は多いはずであります。   私自身の経験を踏まえれば、大事な家族が終末期を迎えた際、医師からこれ以上病状が回復する見込みがないと告げられ、そして、今後の積極的な治療の有無について確認をされた場合、やはり治療の継続を望んでしまうというのは、家族の情としては仕方のないことだと思います。   しかし、本人の気持ちはどうなのか、自分に置きかえたらどう思うかと考えた場合、終活という言葉もあるとおり、人生の終盤において、自分の人間性を尊重した生き方が選択できるようにすべきと私は考えます。   意思表示カードの仕組みづくりについては、国による関係法令の整備が必要であることは承知していますが、「いのち輝くマグネット神奈川」を掲げる本県としては、法整備を含めて、国に対して検討を働きかけるといったことも必要ではないでしょうか。   そこで、知事に伺います。   終末期医療のあり方に対する知事の思い、また、法整備を含めて、国に対してどのようなことを働きかけていくのか、伺います。   次に、認知機能等が衰えた高齢運転者に対する取組について伺います。   昨年1年間の神奈川県内の交通事故は、発生件数、負傷者数、死者数ともに前年と比較して減少したところでありますが、65歳以上の高齢運転者が第一当事者となる交通事故については、昨年よりも増加したと聞いております。   本県の運転免許保有者においても、高齢者層の増加が著しく、今後、身体機能の衰えや、記憶力・判断力の低下が原因となる高齢運転者特有の交通事故の増加が危惧されるところであります。   このような状況の中、高齢運転者に係る対策として、平成10年には、身体機能の低下を知ってもらい、それに応じた安全運転の方法について学んでもらうことを目的とした高齢者講習や、身体機能の低下等を自覚した方が、みずから運転免許の取り消しを申請することができる自主返納制度が導入されました。そして、平成14年には、これら自主返納した方を支援するために、運転経歴証明書制度も導入されています。   また、平成21年からは、よりきめ細やかな高齢者講習を行うため、75歳以上の高齢運転者を対象とした認知機能検査が導入され、その結果、記憶力・判断力が低いと判定された方が特定の交通違反をした場合には、運転免許の取り消し等の対象ともなりました。   さらに、昨年6月に改正道路交通法公布され、今年の6月までには、認知症を含めた一定の病気等に係る運転者対策が強化されるものと承知しています。   今後、著しい増加傾向にある高齢運転者が、認知機能等の衰えにより引き起こすであろう交通事故を未然に防止するためには、これら制度を効果的に活用して、安全対策を推進していくことが必要不可欠と考えます。   そこで、警察本部長に伺います。   認知機能等が衰えた高齢運転者に対する警察の対応と、改正道路交通法施行を見据えた今後の取り組みについて伺います。   以上です。   〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 黒岩知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) 小島議員のご質問に順次お答えしてまいります。   医療・福祉施策について、何点かお尋ねがありました。   まず、認知症対策の推進についてです。   急速な高齢化に伴い、認知症高齢者が増加する中、認知症の人や家族ができる限り住みなれた地域で安心して暮らし続けられるようにすることが重要です。そのためには、多くの方々が認知症を正しく理解し、物忘れ外来などの医療機関への受診により、早期に適切な医療やケアに結びつける必要があります。   これまで関係団体や有識者で構成する「神奈川県認知症対策推進協議会」で検討を重ね、受診を促すチラシや認知症の人や家族を中心とした関係者の情報共有ツールとしてよりそいノートの作成などに取り組んできました。   来年度は県内に6カ所ある認知症疾患医療センターを1カ所増設するとともに、一般病院に勤務する医師や看護師などに対する研修を実施し、認知症への対応を強化していきます。   一方、軽度の認知障害のある方も、5年以内にはその約半数が認知症を発症すると指摘されており、認知症の発症に不安を持つ方がふえております。   そうした中で来年度の予算査定中の1月19日にNHKの特集番組「アルツハイマー病をくい止めろ!」において、軽度の認知障害のある方に効果的な運動による認知症予防プログラムが紹介されていました。   私もテレビを見ていましたが、これをぜひ未病を治す取り組みとして本県でも広めていきたいと思いました。そこで、翌日、このプログラムを開発した国立長寿医療研究センターの研究者に連絡し、全面的な協力を取りつけ、急遽、予算案に計上したものです。   具体的には、来年度早々に有酸素運動と脳トレーニングを同時に行い、記憶能力を高める運動プログラムの研修を介護予防従事者や市町村職員を対象に全県的に実施します。同時に、モデル的にプログラムを実践し、効果の検証をしていく予定です。   こうした新たな認知症予防の取り組みを進め、認知症の症状や生活環境に応じて、認知症の人や家族に寄り添った適切な医療やケアの充実に取り組みます。   次に、終末期医療についてです。   現在、国会においては超党派の議員が、終末期の患者が延命を望まない場合、医師が延命措置を中止しても法的責任を免責するなどを規定する、いわゆる尊厳死法案を今通常国会にも提出しようという動きがあります。   私としては、死のあり方に関する国民的な議論の深まりがまだまだ必要であり、法制化は時期尚早であると考えています。   終末期医療を考えるに当たっては、県民一人一人が納得できる医療を受け、いのちを輝かせるため、自分がどのように生き、どのように最期を迎えるかという、それぞれの死生観を一人一人が持っていなければならないと思います。   どういった生き方をしていくのか、あるいはどのような死に方をしていくのか、日ごろからご家族でお話をしながら、考えていただくことも必要だと考えています。その上で、終末期医療については、患者医療従事者と話し合いをし、患者本人による決定を基本とすることが重要です。   日本の医療の現場は、これまで医療と宗教が分離された形になっていました。しかし、死を見詰め、尊厳死について考えるときには、宗教をどう捉えるか、医療と宗教といった問題もタブー視することなく、幅広く議論する必要があると私は考えています。   さらに、延命治療の中断が可能になると、切り捨てられるのではないかと不安を持つ重症患者もおり、医療に対する信頼感や透明性を確保することも重要な課題です。このため、終末期医療に向けての法制化は、今後のさらなる議論の深まりが必要であると私は考えています。   私からの答弁は以上です。   〔警察本部長(石川正一郎)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 石川警察本部長。 〇警察本部長(石川正一郎) 認知機能等が衰えた高齢運転者に対する取り組みについてお答えします。   高齢の運転免許保有者につきましては、議員ご指摘のとおり、著しい増加傾向にあります。とりわけ、認知機能検査の対象となる75歳以上の運転免許保有者数は、昨年末現在19万9,716人で、10年前と比較して約2.7倍となっております。   運転免許保有者の年齢構成から予測されるところでも、今後この傾向が加速することは必至であることから、県警察では高齢運転者対策を喫緊の課題として対応を強化しているところであります。   具体的には、高齢運転者の安全運転を支援するため、高齢者講習等の充実を図る一方で、認知機能等が衰えた方に対しては、運転の適性を見きわめた上でその心情に配意しつつ、運転免許証の自主返納を勧めたり、医師の診断に基づき運転免許の取り消し処分を行うなどの措置を講じております。   次に、改正道路交通法施行を見据えた今後の取り組みについてでありますが、本年6月までに施行される予定の改正道路交通法では、病気等の症状に関する質問表の提出義務及び虚偽回答に対する罰則の整備、診察をした医師による任意の届け出制度など、認知症を含めた一定の病気等に係る運転者対策が強化されます。   県警察では、診察をした医師による任意の届け出制度が新設されることに伴い、県医師会と定期的に意見交換を進めているほか、医師とのホットラインの設置を検討するなど、制度開始に向けた諸準備を進めているところであります。   加えて、運転に不安を抱いている高齢運転者やその家族などからの相談に対し、迅速的確に対応するための窓口として、専用ダイヤルを設置する準備も進めてまいります。   県警察としては、現状の制度をさらに効果的に運用するとともに、改正道路交通法の円滑な施行に向け、県民への周知を図り、県医師会を初めとした関係機関・団体とも連携して、高齢運転者の交通事故防止を図ってまいります。   以上でございます。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。 〇小島健一議員 ご答弁ありがとうございます。   それでは、1点再質問をさせていただきたいと思います。   認知症対策の推進についてということでありましたが、今ご答弁の中で、来年度新たに一般病院に勤務する医師や看護師に対する研修を実施していくというお話がありました。   従来、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、私自身もかかわっておりますが、こういったところで認知症に関する介護実践者研修が盛んに行われてきていたわけでありまして、大変結構なことだと思います。   ただ、昨今では、在宅の認知症高齢者も非常に増加しているという状況であります。したがいまして、こういった観点から言えば、訪問看護師やホームヘルパーなど在宅ケアを担う職員につきましても、こういった研修が必要ではないかというふうに思いますが、在宅ケアの担い手に対する研修の実施について見解を伺います。   〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 黒岩知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) それでは、お答えしてまいります。   在宅ケアを担う訪問看護師やヘルパーについては、看護協会など職能団体が実施している研修もあるというふうに存じ上げております。しかし、さらにその機会をふやして研修を受けやすくするというために、先ほど申し上げました病院勤務者向けの研修に訪問看護師やヘルパーも参加できるようにしていきたいと考えています。   答弁は以上です。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。 〇小島健一議員 ご答弁ありがとうございます。   在宅ケアも含めて、そういった形で研修をしやすくしていただくということで、よろしくお願いしたいと思います。   意見と要望を少し申し上げたいと思います。   終末期医療の問題、これは確かに非常に難しい要素がたくさんあると思います。死生観については、本当にいろいろな考え方があるということで、私もいろいろなそういった場面にも出会っておりますし、ドクターの中でも意見が分かれ、そういったケースも間に入っていろいろと苦労していることも実際あります。   今、知事のご答弁の中に、医療と宗教というお話もありました。日本では、宗教に関することは非常にタブー化されておりましたが、まさに医療と宗教は非常に大事な要素ではあると思いますが、ただ非常に複雑によけいなっていくのかという気もしないではありません。   私自身としては、意思表示カードというのは大変有効なツールだというふうに思います。健康寿命日本一ということで我が県が目指していく中で、一方で人生の質を大切にする政策というのも非常に重要であるし、それが健康寿命日本一と一体になるような、一体的な意味も持つような気もいたします。   ぜひ国の動向を注視していただきながら、いろいろな問題を抱えておりますが、我が県としては、先駆的な取り組みをぜひ前向きに考えていただきたいということを要望させていただきます。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。   〔小島健一議員登壇〕 〇小島健一議員 質問の第2は、教育に関する諸課題についてであります。   初めに、いじめ防止に向けた対策の強化について伺います。   昨年9月にいじめ防止対策推進法が施行され、地方公共団体や学校等に対して、いじめ防止基本方針の策定や、それに基づくいじめの防止等に関する施策・措置の対応が求められました。   本県でも、今年度末に向けて、いじめ防止基本方針の策定などの取り組みを進めているところでありますが、いじめの問題は待ったなしであり、一日も早く、法律に基づく取り組みを県内で徹底していくことが必要であります。   法律では、基本方針の策定のほかに、いじめの重大事態への新たな対応を求めており、そのため、今議会において、いじめの重大事態の事実関係を明らかにするための調査機関及び再調査機関の設置に係る附属機関設置条例の一部改正が提案されております。   しかし、条例により設置できるとされている「いじめ問題対策連絡協議会」の設置に関する提案が出されておりません。   いじめの問題は、学校や教育委員会だけでなく、関係する機関や団体との連携が重要であるにもかかわらず、なぜ連絡協議会の設置について提案されていないのか、疑問に感ずるところであります。また、いじめの問題は、地域社会を挙げて取り組んでいかなければならない課題であります。   平成23年に滋賀県大津市の中学生がいじめを苦に自殺した事件が起きたことを受け、一昨年、知事は、子供たち、保護者、地域の大人たち全員に向けて緊急アピールを出し、いじめを防止し、子供たち一人一人のいのちが輝く神奈川を目指して、県民の皆さんとともに行動することを宣言しました。   いじめの根絶に向けては、法律で求められた取り組みを着実に推進する必要があることは言うまでもありませんが、より県民とともに取り組んでいく県の姿勢を示し、積極的に対応していくべきであり、そのために、例えば、いじめ防止に関する県の独自条例を制定することも有効ではないかと考えます。   そこで、知事に伺います。   いじめ根絶に向けた今後の県の取り組みの強化について、条例の制定やいじめ問題対策連絡協議会の設置も含めて、どのように取り組んでいこうと考えているのか、知事の見解を伺います。   次に、学校給食について伺います。   昨年12月、和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、改めて、日本の伝統的な食文化が世界的に認められましたが、私たち日本人和食のよさについて、再度考え直す時期に来ているのではないかと思います。   今回の文化遺産登録に際し、和食の特徴としてアピールされたのは、多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重、栄養バランスにすぐれた健康的な食生活、自然の美しさや季節の移ろいの表現、正月などの年中行事との密接なかかわりであり、プレゼンテーションの際には、料理や調理法だけでなく、いただきますやもったいないといった自然の尊重という日本人精神を体現した食に関する社会的慣習についても説明がなされたとのことであります。   折しも、神奈川県は健康寿命日本一を目指して取り組むとしており、教育委員会でもその一環として、学校給食の地場産物の利用拡大を進めているとは思いますが、この機会を捉え、栄養教諭を中心として、食文化の重要性や和食の正しい知識児童・生徒に教えていくことが必要であると考えます。   また、一方で、最近、外国籍児童・生徒がふえていますが、私の友人のイスラム教徒、すなわちムスリムの子供が宗教上の理由で、給食に出る豚肉を食べられないといった相談を受けたことがあります。   今後、命にかかわる食物アレルギーへの対応に加え、多文化共生の観点からも、ムスリムなど、宗教上の戒律への対応を含め、給食に対してさまざまな配慮を行っていく必要があると思います。   そこで、教育長に伺います。   和食のユネスコ無形文化遺産登録を好機と捉え、世界が認めた和食の魅力と日本の伝統的な食文化について、学校給食を通して子供たちにしっかりと伝えていくことが必要であると思いますが、見解を伺います。   また、学校給食において、食物アレルギー対応については、十分配慮されてきていることは承知していますが、ムスリムなどの宗教上の配慮についてはどのように考えているのか、あわせて伺います。   次に、教員免許状の未返納問題について伺います。   昨年、新聞等で報道されましたが、相模原市立の小学校で、元教員が、教員免許が失効しているのを隠して臨時教員を務め、逮捕される事件がありました。報道によると、この元教員は、以前埼玉県内の小学校に勤務していましたが、経歴詐称を理由に懲戒免職処分になり、教員免許が失効したにもかかわらず、埼玉県教育委員会に紛失して手元にないと虚偽の説明をして、免許状を返納しなかったとのことであります。   そして、昨年になって失効した免許状を相模原市教育委員会に提示し、4月から7月まで、小学校の教員として教壇に立っていたと報道されています。   この事件は、教員採用の際、任命者が、教員免許状が失効しているかどうかを確認しなかったため発生したものであり、相模原市に限らず、どこでも起こり得る問題であります。   そこで、このような事態を受け、文部科学省は、失効した免許状の未返納状況の実態について緊急全国調査を実施し、昨年12月に結果を公表したと承知しております。それによれば、懲戒免職などで教員免許状が失効したにもかかわらず、教育委員会に返納しないものが、平成15年度以降、昨年9月までの間に全国で1,554枚にも上っており、その中には、本県に返納させるべき免許状が123枚もあったということであります。   懲戒免職等により、教員免許が失効した者が教壇に立てば、被害を受けるのは子供たちや保護者であります。
      免許状の発行など、教員免許に関する事務都道府県事務であることから、県内において、今後このような事態を発生させないために、県教育委員会の役割として、注意喚起を図っていくことが重要であると考えます。   そこで、教育長に伺います。   県教育委員会として、免許状が失効した者を教壇に立たせないため、どのような対応をとっていくのか、伺います。   次に、教育に関する意識や関心を高めていく取組について伺います。   子供たちを取り巻く社会環境は、科学技術の進歩、情報化の発展、国際化の進展、少子化核家族化の進行など、大きく、また急速に変化しております。そして、例えば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス、いわゆるSNSの普及によって、子供たちが身近にスマートフォンなど情報機器を持つことにより、トラブルや事件に巻き込まれるなどの報道を目にする機会も最近は顕著になっており、情報モラルに関する対応も官民一体となって取り組んでいく必要があります。   また、いじめ・暴力行為及び不登校への対応など、学校や行政だけでなく、家庭や地域も含め、県民全体で取り組んでいく課題も多くあり、そのためにも県民がもっと教育に対する関心を持ち、県民の教育に対する機運を醸成していく必要があると考えます。   そのような中、他の自治体では、教育の日を制定して、例えば、教育課題に関するシンポジウムを開催し、県民と議論する場を設けたり、学校教育の取り組みに関する研究大会を開催したり、また、地域との協働による教育活動を行うなど、さまざまな教育関連の取り組みがなされていると聞いています。   本県でも県民との協働によるさまざまな取り組みを行っていることは承知していますが、本県の教育施策をもっと県民にアピールしていくためにも、このようなシンボリックな教育の日を制定して、教育に関する意識や関心を高めていくことが必要であると考えます。   そこで、教育長に伺います。   本県においても教育の日を定めるべきと考えますが、教育長の見解を伺います。   次に、障害のある子供の教育について、2点伺います。   まず、インクルーシブ教育の推進についてであります。   国は、平成26年1月20日に、インクルーシブ教育システムを確保することをうたった障害者の権利に関する条約を批准しました。   折しも、本日2月19日がこの条約の我が国での発効日になりますが、この条約の批准に先立ち、平成23年8月に障害者基本法の一部が改正され、国及び地方公共団体は、可能な限り障害のある子供が障害のない子供とともに教育を受けられるよう配慮することと規定されております。   これにより、今後は、障害のある子供とない子供がともに学び、ともに育つことが促進されるとともに、障害のある子供の学びの場がさらに拡大していくことが期待されております。   一方、昨年8月の「神奈川の教育を考える調査会」の最終まとめにおいても、小中学校から高校まで、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校など、多様な学びの場による連続性を確保する必要があるという提言がありました。   こうしたことを実現していくためには、地域の学校において、障害のある子供が安心して学ぶことができる環境づくりや仕組みづくりを進めていくことが重要であると考えます。   地域の学校において障害のある子供を、可能な限り受け入れていくインクルーシブ教育を推進するためには、より一層、特別支援学校や小中学校の教職員がインクルーシブ教育に関する理解を深める必要があるはずであります。   そこで、教育長に伺います。   今後どのようにインクルーシブ教育を推進していこうと考えているか、伺います。   2点目は、特別支援学校の整備について伺います。   障害のある子供たちの学びの場である本県の特別支援学校では、入学を希望する児童・生徒が急増しており、特に高等部では希望者の増加が顕著な状況で、障害のある児童・生徒の学習機会の確保が喫緊の課題となっております。   特別支援学校の整備は、平成19年度からスタートした「まなびや計画」に基づいて順次整備され、また、高等学校特別支援学校高等部の分教室を設置してきたことは承知しております。   そうした中で、新校整備の候補地も、県内各地域の児童・生徒数の推移や増加率などをもとに検討されてきたと理解しております。   特に、私の住む人口増加の著しい横浜北部地域は周辺に特別支援学校がないため、空白地域とも言うことができ、新校設置の候補地として、まなびや計画にも位置づけられております。   この地域で障害のある子供を育てられている保護者の方々からは、特別支援学校に入学させたいが、新設校がないため、なかなか入学が難しいのではないかという不安の声も多く寄せられています。一刻も早い横浜北部における新校整備が望まれますが、そのためには、何よりも場所の確保が大きな課題と考えます。   そこで、教育長に伺います。   特別支援学校の空白地域であり、早急な対応が必要な横浜北部方面への特別支援学校の整備について、今後の見通しを伺います。   以上です。   〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 黒岩知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) 教育に関する諸課題についてお答えしてまいります。   いじめ防止に向けた対策の強化についてお尋ねがありました。   いじめは子供たちや学校の問題であると同時に、企業や地域でも考えなければならない問題であり、いじめへの対応は社会全体で取り組むべき課題であると認識しています。   これまで、いじめの大きな事件が起きるたびに社会の関心が高まり、対策も強化されてきました。私自身も就任以来、いじめ問題については、命を大切に思うことや、相手の気持ちになって考えることが重要であると訴え続けてきました。   また、一昨年には、大津市のいじめ事案を受けて、「いじめは絶対に許しません。大切な子供たちを守るために」という緊急アピールを発表し、子供たちや保護者、地域の皆さんがともに行動することを強く呼びかけました。   現在、県では、いじめ防止対策推進法に基づく取り組みを迅速に推進するため、最優先でいじめ防止基本方針の策定を進めています。さらに、県は、学校や教育委員会弁護士会、児童相談所などといじめ防止等について協議する「いじめ問題対策連絡協議会」をつくり、これまで以上に連携を強化してまいります。   今後、神奈川の子供たちの命を県民総ぐるみで守っていくためには、県民一人一人が当事者意識を持って、社会全体でいじめ問題に取り組む必要があります。   そこで、いじめについて、議会を初め、市町村、関係団体、いじめ問題対策連絡協議会等の意見を伺いながら、条例についても検討してまいります。   私からの答弁は以上です。   〔教育長(藤井良一)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 藤井教育長。 〇教育長(藤井良一) 教育関係についてお答えいたします。   初めに、学校給食についてお尋ねがありました。   まず、学校給食における和食への対応についてです。   近年、食の欧米化が進む中で、学校給食に和食を積極的に取り入れることは、日本の伝統的な食文化を次世代に受け継いでいく上で大切なことと考えています。和食は四季折々の旬の食材を生かし、栄養バランスにすぐれるとともに、地域の伝統や行事との密接なかかわりをあわせ持つ日本の食文化です。   現在、学校ではこうした和食の魅力を子供たちに伝えていくため、給食の献立和食を取り入れているところです。今後も、和食の魅力や伝統的な食文化について伝えていくことが重要ですので、和食を積極的に取り入れるよう努めるとともに、授業や給食の時間を利用し、栄養教諭を中心に子供たちの理解がより一層深まるよう取り組んでまいります。   次に、ムスリムなど、宗教上の配慮についてです。   国際化の進展に伴い、外国籍の子供たちが増加する中で、学校給食には多様な食文化への対応が求められています。   例えば、イスラム教徒であるムスリムには、宗教上、豚肉を食べることが禁じられているなど、食に対するさまざまな考え方があります。こうした食に対する多様な文化に対して、現在、給食を実施している市町村では、事前に学校給食に使用する食材を記載した献立表を各家庭にお配りし、学校と家庭が十分な情報交換を行って対応しています。   今後、より一層、市町村情報交換を密にし、子供たちに学校給食を通して和食文化を大切にすると同時に、他国の食文化を尊重する気持ちを育んでまいります。   次に、教員免許状の未返納問題についてお尋ねがありました。   教員が懲戒免職や禁固以上の刑を受けた場合、また、免許の更新手続を行わなかった場合に教員免許は失効します。教員免許の失効を意図的に隠して教壇に立つことはあってはならないことです。   これまで、免許を管理する県教育委員会は、教員を採用する権限を有する都道府県教育委員会や県内の指定都市教育委員会などに対して、免許の失効者が出るたびに、氏名、免許番号等を記載した失効通知を送付し、適切な採用が行われるよう努めてきました。   こうした中、今回、免許を失効したにもかかわらず、紛失したと偽って他県の教育委員会に免許を返納しなかった者が、本県の指定都市に採用されるという事態が発生しました。   そこで、県教育委員会では事態を重く受けとめ、改めて、教員の採用に当たり、教員採用予定者の免許番号等と免許失効者のデータをしっかりと照合することを確認しました。   また、改めて、指定都市の教育委員会などに対し、教員を採用するに当たって、失効通知により、免許の有効性を確認するよう徹底しました。さらに、昨年12月には文部科学省が全国の返納されていない失効免許の状況をホームページに公表したので、それと確実に照合するよう通知したところです。   今後も、教員の採用が集中する4月に向けて、指定都市の教育委員会などに対し、改めて失効通知や文部科学省の公表する最新の失効免許の状況をしっかりと確認するよう注意喚起してまいります。   次に、教育の日についてお尋ねがありました。   教育の日は、地域における教育への関心を高め、地域からの支援を促進することを目的として、現在、28都道県で定めています。   また、国では広く国民に対し、教育や文化について関心や理解を深めてもらうことを目的として、毎年11月1日から7日を教育文化週間として定めており、文部科学省、各教育委員会が中心となって、学校教育家庭教育などに関するさまざまな行事を実施しています。   本県においても、保護者や地域の方に学校をより身近に感じてもらうために、授業参観や部活動の公開などを行う、学校へ行こう週間を10月に、また、学校教育家庭教育などについて話し合うかながわ人づくりコラボを11月に開催しています。さらに、毎月第1日曜日をファミリー・コミュニケーションの日と定め、家族が触れ合う機会の充実を図る取り組みを行っています。   しかし、人づくりコラボなどの参加者からは、より多くの方が教育に関心を持てる取り組みや、参加できる催し物を行う必要があるとの意見も出されています。こうしたことから、県民の教育に関する関心や参加意識を高めていくために、教育の日などを設けて取り組みを推進していくことは、より一層効果があると考えています。   そこで、現在、本県の総合的な教育指針である「かながわ教育ビジョン」の見直しを進めていますので、この取り組みの中で教育の日や教育週間などの設置について、県民や教育関係団体の皆様などと十分な意見交換を行ってまいります。   次に、障害のある子供の教育についてお尋ねがありました。   まず、インクルーシブ教育の推進についてです。   本県では、昨年8月に「神奈川の教育を考える調査会」から、障害のある子供と障害のない子供がともに学ぶ取り組みの推進について意見が出されました。   また、昨年9月に学校教育法施行令が一部改正されるとともに、今年1月には障害者の権利に関する条約が批准されるなど、インクルーシブ教育を推進する機運が高まっています。   こうした中で、インクルーシブ教育の推進に向けて、教員の資質向上や保護者、地域の方々への障害者に対する理解の促進、障害のある子供を小・中・高等学校で積極的に受け入れるための教育環境の整備が重要となります。   そこで、まず、教員の資質向上を図るため、小・中・高等学校の教員が特別支援学校に勤務し、障害のある子供への接し方や指導方法などのノウハウを持ち帰り、活用できるよう、これまで以上に人事交流を充実していきます。   また、新年度に県内4カ所で保護者や地域の方々を対象として、障害に対する理解を深めていただくための講演会を開催します。   さらに、今年4月から専任の指導主事を配置し、就学指導のあり方や、ともに学ぶためのカリキュラムの工夫などについて検討し、障害のある子供の小中学校への就学が進むよう、市町村指導助言を行います。   また、高等学校においても、入学者選抜やカリキュラムなどについて、現在進めている県立高校改革の取り組みの中で検討していきます。   こうした取り組みにより、障害のある子供が地域で学ぶことができるよう教育環境を整え、本県のインクルーシブ教育を推進してまいります。   次に、特別支援学校の整備についてお尋ねがありました。   特別支援学校に在籍する児童・生徒数は、平成15年度の5,284人から、今年度は7,856人と10年で約1.5倍に増加しています。その中でも、特に人口増加の著しい青葉区、都筑区などの横浜北部に居住し、特別支援学校に在籍する児童・生徒数は、平成15年度は132人でしたが、今年度は308人と2.3倍になっており、早急に特別支援学校を新設する必要がある地域となっています。   そこで、県では、これまで地元、横浜市からも情報を得ながら、新校整備の用地について検討してきましたが、条件にかなう土地がありませんでした。こうした中で、青葉区にある中里学園が児童自立支援拠点として再編され、平成29年度に平塚市へ移転することになりました。   また、この中里学園は設置後70年近くにわたって施設の運営全体に地域の方々の協力をいただいていたと聞いています。特別支援学校の運営に当たっても、地域の方々の理解と協力が不可欠であることから、新校整備に当たっては、中里学園の跡地を候補地にしたいと考えています。   今後は、横浜北部方面への特別支援学校の早期の整備に向けて、横浜市や地元の理解を得ながら取り組んでまいります。   以上でございます。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。 〇小島健一議員 ご答弁ありがとうございます。   再質問を一つさせていただきたいと思います。   いじめ防止に向けた対策の強化についてということで、知事からご答弁いただきました。   いじめに対しては、皆さん、非常に真剣に取り組むべきという共通認識は同じだと思います。今のご答弁の中に、我が県として条例の制定について検討をするというようなご答弁がありました。   条例を検討していく段階で、どういったタイムスケジュール的なことをお考えになっているのか、再度伺わせていただきたいと思います。   〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 黒岩知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) それでは、お答えいたします。   最大の目的はいじめを撲滅させるということであります。そのために、国のほうでもいじめ防止対策推進法というものができているという中で、そもそも条例というものをつくることによって、いじめ撲滅の目的に向かってさらに加速できるのかどうなのかといったあたり、そういったことも含めて、皆様とともに議論をしていきたいと考えている、今段階であります。   ただ、条例のあり方については、いじめ問題対策連絡協議会は今月中に立ち上げますので、まずはそこでしっかりと議論していただくという中で、議会の皆様等も交えながら、しっかりと、どんな条例であれば、中身があって、本当の目的の達成に向かって真っすぐ進めるのかどうなのかといったあたりを議論していきたいと考えているところであります。   以上です。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。 〇小島健一議員 ありがとうございます。   幾つか意見・要望を申し上げたいと思います。   いじめ防止に向けた条例でございます。
      本来、こんな条例が要らない社会こそが望ましい社会だと私も思いますが、現在の情勢を鑑みると、早急にこの問題を打開するためには、より実効力のある条例制定というのが必要なのかなというふうに私個人は思っております。   ぜひいじめ問題対策連絡協議会の意見を踏まえながら、適切なタイミングで条例制定を図っていただければというふうに思います。   それから、学校給食についても、和食世界遺産に登録されたというこの機会、和食というのは本当にすばらしいということを、子供たちにしっかりと教えてあげてほしいというふうに思います。   なおかつ、今、多文化共生の中、いろいろな宗教に関することも出てくる中で、こういった配慮も必要な社会になっていくのかなというふうに思いますので、配慮のほうも考えていただければと思います。   それから、教育の日の制定につきましては、前向きなご答弁をありがとうございます。   神奈川は教育県として、ここでもう一回皆さんに共通認識を持っていただく意味でも、こういうシンボリックな日を制定して、さまざまな活動、ちょうど教育ビジョンの改定に当たる時期でありますので、ぜひこの辺も前向きに進めていただきたいというふうに考えております。   それから、障害のある子供の教育について、特別支援学校の新設につきましては、私の地元であります中里学園が候補地ということで、今お名前が出ました。そして、ご答弁の中にもありましたように、中里学園は地理的に、また環境的にも非常にいい場所にあります。そして、昭和21年の開校以来70年近く、さまざまな理由により、家庭で生活できない子供たちのためにその役割を十分担ってきたというふうに思います。   同時に、地元の方々の本当に熱い、温かいご支援のもとに運営されてきたということは、私も何回も中里学園に行きまして、また地元の方からもそういうお話は十分聞いております。   今般、この中里学園が廃止されるという方向が出されまして、本当に地域の方々、いろいろなご意見がございました。心配もされておりました。そんな中での今回の候補地ということで、同じ福祉施設目的の形での利用が今後そこでなされるということは、大変いいことではないかというふうに私は思いますが、いずれにしましても、引き続き地元の方々に温かく、そして熱いご支援をいただくためにも、丁寧な説明をしながら、この計画を進めていっていただきたいということを要望させていただきます。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。   〔小島健一議員登壇〕 〇小島健一議員 質問の第3は、領土歴史教育に対する知事の認識についてであります。   先月14日から18日まで、私はアメリカロサンゼルスへ、地方議員の仲間ら12名とともに行ってまいりました。それは、ロサンゼルス近郊に位置するグレンデール市という市の公園の中に、韓国系団体が慰安婦像を建てたことによって、日本人の子供たちがいじめられているという話を聞いたからであります。   慰安婦像の設置については、グレンデール市の全議員5人のうち4人が賛成した結果、許可されたということであり、事前に訪問しておりました駐日アメリカ大使館で、国ではなく地方議会議決したことなので、市に抗議することはできますよという助言もありまして、同じ地方議員の立場で私たちは抗議と撤去を求めに行ったのであります。   今回の私たちの訪問は、現地の日本人グループの切実な要請でもありましたが、結局、グレンデール市側は、この慰安婦像問題に関して政治家とマスコミには会わないとして、私たちの面会を拒否しました。が、結果的に、5人の議員宛て抗議文はグレンデール市に正式に受理してもらっております。   ところで、従軍慰安婦問題については、産経新聞だけでなく、天下の読売新聞さえ、社説を含め、次のような解説を、昨年来、紙面で行ってきております。   いわゆる従軍慰安婦問題とは、1992年(平成4年)に、朝日新聞が、日本軍が慰安所の設置や慰安婦の募集を監督、統制していたと報じたことがきっかけで政治問題化した。特に主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行したなどと、勤労動員の挺身隊と混同して報じるなどして、韓国の反発をあおった。しかし、軍や官憲が強制連行した事実を示す文書はこれまでに見つかっていないと。   すなわち、全ては朝日新聞誤報捏造から始まったということでありますが、いまだに当の朝日新聞は謝罪や訂正すらしておりません。それどころか、安倍政権打倒を社是としていると巷間言われており、報道機関の公正性が問われてしかるべきだと私は思います。   私は、一昨年、メディアリテラシーについて県議会質問をいたしましたが、こういううその、あるいは恣意的な報道が錯綜する社会においては、まさに情報を読み解く力が私たち政治家には特に求められるのであります。   さて、第1次安倍内閣のときに慰安婦強制連行の証拠はないという閣議決定もなされ、既に論理破綻しているように思える従軍慰安婦問題ですが、韓国人にとっては常に韓国は善であり、日本は悪であるという絶対価値観のもと、歴史問題を日本との外交交渉を有利に導くための戦略として、あるいは国内問題のはけ口として用いているように思います。   しかし、ソウルの日本大使館前に慰安婦像を設置するだけにとどまらず、第三国であるアメリカに、しかもセックススレーブ、性奴隷という新しい言葉を使って、女性の人権問題に話を変えて次々に設置し始めるとなると、これはもう異常事態であり、看過することはできないというのが普通の日本人の感情ではないでしょうか。   しかも、この執拗な韓国系団体の活動によって、在米日本人が不利益をこうむり、子供たちがいわれのないいじめや嫌がらせに遭うことはあってはならないことであります。   さらには、子供たちが、学校や友人宅で、領土問題である竹島(独島)の話をふっかけられ、その知識が全くないため反論もできず、ショックを受けて帰ってくるといったことも伺いました。そして、同様に、中国人からは南京大虐殺や尖閣諸島について議論をふっかけられることが多々あるというのも、また事実なのであります。   どの国の歴史にも光と影はあります。韓国軍が朝鮮戦争時に慰安所を有していたことは韓国の公文書に残っていますし、ベトナム戦争では、30万のベトナム人を虐殺した上、現地の女性を手当たり次第暴行、その結果3万人のライダイハンと呼ばれる混血の子供が生まれたと言われていますが、韓国はいまだに一切の謝罪も賠償もしておりません。   また、中国においては、毛沢東が、日本軍中国進攻のおかげで共産党政権が樹立できたことに感謝の意さえ示しており、生前、南京大虐殺について言及した記録もありません。   やはりそれも、1971年(昭和46年)、朝日新聞の記者による「中国の旅」連載を端緒とした日本軍断罪キャンペーンによるところが大きく、実際、1979年以前中国歴史教科書には南京大虐殺30万という記述は登場していないのであります。   今後、さらなる国際化の中で、日本の若者も海外にどんどん出て行き、活躍していくことが期待されますが、その前提として、我が国の領土歴史知識は必須であると考えます。そして、双方で意見の違う領土歴史問題については、日本の立場を主張でき、なおかつ日本に誇りを持てる知識・教育が必要であると私は思うのであります。   幸い、安倍政権になり、下村文部科学大臣のもとで、先月28日に中学・高校の学習指導要領解説書が改訂され、尖閣諸島と竹島が我が国固有の領土であると明記されました。また、教科書検定における近隣諸国条項の見直しも期待されております。   一方、我が県においては、県立高校での日本史必修化を全国に先駆けて進めてきたわけですが、領土に関しても、例えば文部科学省の教育映像等審査制度の承認を受けた日本JC作成の映像教材なども活用しながら、積極的な領土教育を進めるべきだと思います。   黒岩知事におかれましては、フジテレビのワシントン特派員を務められたご経験もお持ちであり、前述した場面や状況が起こり得ることや、そこでの日本人の戸惑い、苦労については容易に想像できるのではないかと推察いたします。   そこで、知事に伺います。   政治家にとって、その背骨となる領土を含めた国家観・歴史観は非常に重要だと思いますが、領土歴史教育のあるべき姿について、どのようにお考えか、知事自身の認識、思いを伺います。   以上です。   〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 黒岩知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) 領土歴史教育に対する私の認識についてお尋ねがありました。   私はテレビキャスター時代の平成9年4月から2年間、ワシントンに赴任していました。そのときに、改めて感じたのが、自分は日本人であるということでした。世界中のさまざまな人たちにお会いするたびに、日本人としてのアイデンティティーとは、要するに何なのかということを強く問われていると痛感いたしました。   私は、グローバル化が進めば進むほど、国と郷土を愛する強い心を持つことが重要になってくると思っています。その心があれば、日本人としての自覚と誇りを持つ一方で、他国民も同様の思いを持っていることが理解でき、ひいては、国際社会の平和と発展に寄与することができると信じています。   そして、その心を育むには、自国の歴史文化、伝統について理解を深めることが極めて大切であり、議員のお話にもございましたように、若いころからの歴史教育が大変重要になると考えています。   現在、文部科学省が定める学習指導要領では、日本の歴史については、小中学校で学習しているということから、高等学校では選択履修という扱いになっています。   しかし、県では、高校生の時期にこそ、我が国の歴史を正しく学習し、日本人として、そして国際人としての素養と人格を身につけてもらいたいとの考えから、独自の取り組みとして、県立高校において、平成24年度の新入生から日本史を必修化しています。   そして、日本史を学習する際には、国家の成り立ちの根幹をなす領土のことについても、しっかりと学ぶことは当然のことだと考えています。   こうした領土歴史教育の取り組みを進めていくことにより、国際社会で堂々と活躍できる人材が数多く育っていくことを期待しています。   答弁は以上です。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。 〇小島健一議員 さすが、ワシントン特派員をされていた知事ということで、国際感覚、認識については、本当にいいご意見だというふうに思います。   1点再質問をさせていただきます。この手の話で再質問というのも失礼かもしれませんが。   先ほど私の質問の中にもございました、いろいろと領土に関して言えば、竹島、尖閣諸島、そして北方領土とある中で、それぞれ相対する国との中で、これは歴史、そして成り立ちについて、そこの意識の違い、認識の違い、歴史観の違いというものが当然存在するわけですが、慰安婦問題もそうですし、南京の件もそうですが、こういった両国の間で意見が異なる事象が幾つかあるわけですが、そういったものに対する教育のあり方というのは、日本においてですね。どういった形で教えていくのがベストというふうに思われているか、ご意見をいただければと思います。   〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 黒岩知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) 国によって、その歴史観が違うというのは、これは当然のことだと思います。歴史観が違えば、いい関係が築けないのかというと、そうではないと私は思っております。   私がワシントンにいるときに、ワシントンの博物館で原爆を投下したエノラ・ゲイの展示があった。それを見に行ったときに、大変衝撃を受けました。それは日本で見ている原爆とは全く違うものでありました。それは、平和をもたらした英雄としてのエノラ・ゲイでありました。   原爆を上から投下する映像は繰り返し流されていましたが、その下で起きている現象については、全く表示はありませんでした。そして、アメリカ兵の命を救った英雄エノラ・ゲイ、原爆アメリカ兵の命を救ったのだと、その下であった血なまぐさい出来事については、一切表示はありませんでした。   そのアメリカと日本は、戦後、最大のすばらしい二国間関係を築いているということ、歴史観は確かに違うかもしれないけれども、未来志向でいけば、やはりいい関係はつくっていけるのだということを、そのときつくづく感じた次第でありました。   歴史教育の中でも、実は日本ではこういう歴史観を持っているけれども、ほかの国ではこういう歴史観を持っているということも含めて学習していくという、そんなあり方も一つあるのではないかと私自身は思っているところです。   答弁は以上です。   〔小島健一議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 小島健一君。 〇小島健一議員 ありがとうございます。   私も外資系の企業に6年おりましたので、上司アメリカ人であって、原爆投下のことについては、夜、飲み会などで話をしたこともあります。彼らは絶対に謝りません。正当だったと、戦争を終わらせる手段として正当だったということを決して譲りませんでした。しかし、私はそのとおりかなと、相手方の国からすればそうなんだというふうに、そのとき認識したわけであります。   さて、著名な歴史学者でありますトインビーは次のように述べています。   どの時代の歴史を扱う場合でも、感情を交えず、偏見を持たないことは、歴史家にとって常に不可能なことだと思う。すなわち、そもそも偏見なく歴史を語ることは、歴史家でも難しいということでありまして、要は、国が違えば歴史観が違う、感情の持ち方も違うということだというふうに思いますが、ただ、双方で対立している歴史、あるいは領土の問題で譲歩したり、あるいはむやみに謝ることは、結果的にあらぬ誤解を生み、国益を損ねるだけだというふうに私は考えるわけであります。   その悪い例が先ほど述べました、実際にアメリカに行きました、この慰安婦の関係であります。この慰安婦に絡む反日キャンペーンというのは世界中で行われてしまって、先日はフランスのアングレーム国際漫画祭でも同様な事件がありました。   ここで、ご参考までに、今回、カリフォルニアに行ってまいりましたが、現地の日本人のお母さんと子供たちから少しアンケート的な声をいただいておりますので、ご紹介させていただきたいと思います。   竹島問題のとき、韓国の子供たちは口をそろえて、独島は自分たちのものだと主張してきた。日本の子供たちは何も学んでいないし、聞かされてもいない。ましてや、国が竹島は日本領土と教えていなかったので、当然反論できないでいた。   従軍慰安婦みたいなことを言われ続けた結果、我が子が、僕には汚い日本人の血が流れていると言って、机に頭をたたきつけたことがあり、非常に悲しい思いをした。これはお母さんの声でした。   これが今、カリフォルニアで起こっている現状、現実であります。   こういった領土教育、歴史教育、これは日本では非常に相手の国のことをおもんぱかり過ぎて、非常に控え目に、やらないまま、ここに来てしまったというふうに思います。   安倍総理のもと、安倍内閣のもと、そして下村文部科学大臣のもと、しっかりとこの辺のところを進めていっていただくというふうに私も期待しておりますが。   せんだって、オリンピックで、男子フィギュアの羽生選手が金メダルをとりました。私もその時間までずっと起きて見ておりましたが、彼は金メダルをとったその感想を聞かれたインタビューでこのように答えたわけです。日本人としてすごく誇らしく思う。19歳の若者が素直にこういうことが言える、そういう国でありたいなと、教育でありたいなというふうに、そのとき私も再確認をさせていただきました。   最後に、一言申し上げます。   私は、今回、実際にアメリカに行きまして、慰安婦問題に絡みましていろいろな方とお会いしました。いろいろな日本人の方、あるいはアメリカの中で日本の味方をしていただいている方に会いました。そして、この慰安婦問題のネックになっているのが、平成5年に出された河野談話だということを再認識したわけであります。   一刻も早く河野談話にかわる菅談話、あるいは安倍談話が発表されることを強く祈念いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。   ご清聴ありがとうございました。                                〔拍 手〕 〇議長(古沢時衛) お諮りいたします。   休憩いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(古沢時衛) ご異議がないと認めます。   よって、休憩いたします。   なお、再開は20分後といたします。                   午後3時37分 休憩         ───────────── ◇ ───────────── ◆《本会議録-平成26年第1回-20140219-027488-質問・答弁-作山友祐議員-代表質問①地震発生時の帰宅困難者対策について②神奈川らしい広域受援体制の強化について③大規模災害時の孤立化対策について④酒匂川総合土砂管理プランの推進状況について⑤「ものづくり」分野を中心とした産業政策の展開について⑥特定外来生物による被害への対策について⑦県内の養鶏業における鳥インフルエンザ防疫対策について⑧米軍機による事故について⑨マグカル事業の展開について》                   午後4時   再開    〔議会局長報告〕   出席議員 議長共82名 〇議長(古沢時衛) 休憩前に引き続き、会議を開きます。    ─────────────────────────────────────── 〇議長(古沢時衛) あらかじめ時間の延長をいたします。    ─────────────────────────────────────── 〇議長(古沢時衛) 質問を続行いたします。   作山友祐君。
      〔作山友祐議員登壇〕(拍手) 〇作山友祐議員 議長のお許しをいただきました。私、作山友祐は民主党・かながわクラブ県議団を代表しまして、通告に従い、順次質問いたします。   知事におかれましては、明確なご答弁をお願いいたします。また、先輩、同僚議員の皆様方におかれましては、しばらくの間、ご清聴のほどよろしくお願いいたします。   質問の前に、一言申し上げます。   今回の大雪で被害を受けられた方々にお見舞いを申し上げますとともに、孤立状態にある地域におかれましては、一刻も早い復旧を各機関に願うばかりです。非常時への備えはまことに重要であり、そういった思いを改めて胸に刻みながら、質問させていただきます。   質問の第1は、地震発生時の帰宅困難者対策についてです。   東日本大震災から3年が経過します。この間、本県におきましても、さまざまな面から地震災害対策を強化してまいりました。常に現在進行形で捉え、被害想定等で新たな知見が明らかとなるたびに、現状の対策で大丈夫なのかどうか、検討を加えていく視点が重要であります。   本県を含む首都圏には、高度な都市機能や数多くの事業所、膨大な人口が集積しており、首都直下で大規模地震が発生すれば、被害は甚大になることが想定されます。とりわけ、多数の通勤・通学者が行き交う首都圏では、帰宅困難者への対応が大変重要になります。   東日本大震災では、首都圏での直接的な被害は比較的少なかったところですが、鉄道が停止したことなどにより、首都圏全体で515万人の帰宅困難者が発生したと言われています。本県でも67万人の帰宅困難者が発生しており、主要駅の周辺は人々であふれ、主要道路は徒歩で帰宅する方が車道にはみ出し、危険を感じる状況もあったとの話も伺っております。   帰宅困難者対策に当たっては、県民一人一人の防災意識の向上や関係機関の連携も重要です。   横浜市中区では、この3月に、観光地にある駅や商店街が連携し、鉄道事業者や消防機関なども参加して、帰宅困難者対策訓練を行う予定と聞いています。この訓練では、駅周辺や商店街で観光客も含めた帰宅困難者が発生したとの想定で、近くの公園への一時的な避難や、近隣の民間一時滞在施設への誘導訓練を行うとも聞いております。こうした訓練を通じて、行政としての体制の検証や、住民等の意識向上を図る意義は大変大きいものであると考えます。   昨年12月に国が発表しました首都直下地震の被害想定では、マグニチュード7クラスの都心南部直下地震において、帰宅困難者が首都圏全体で最大800万人発生すると推計されています。また、鉄道も、発災から3日目程度まではほぼ停止状態となり、避難所へ避難した方が移動したくてもできない状況が続くとの被害の様相も示されており、東日本大震災を大きく上回る被害が予想されています。   地震発生直後は、県や市町村は人命救助ライフラインの復旧などの応急活動に人手がとられる中、膨大な帰宅困難者への対応を行うためには、あらかじめ被害を想定し、しっかりとした備えを行っておく必要があると考えます。   そこで、知事に伺います。   発生が懸念される首都直下地震に備え、多くの通勤・通学者、観光客などの来訪者を抱える本県として、さらなる帰宅困難者対策の充実を図るべきだと考えますが、県はどのように取り組むのか、知事の所見を伺います。   質問の第2は、神奈川らしい広域受援体制の強化についてです。   国では、昨年12月、本県にも影響が大きい首都直下地震や相模トラフ沿いの巨大地震に関する被害想定を公表しました。首都圏におけるマグニチュード7クラスの大規模地震の発生確率は、この30年以内に70%とも言われています。大規模地震への備えは、本県にとって喫緊の重要課題であります。   本県では、東日本大震災以降、「地域防災計画」の修正津波浸水想定の実施と公表、さらには「地震災害対策推進条例」の制定など、地震災害対策の強化を着実に進めています。   現在は、本県が被災した場合に、県内外からの応援部隊や物資の受け入れなどがスムーズに行えるよう、広域受援計画の策定に取り組んでいるところであります。   地震などの大規模災害に際しては、地域のみの対応力には限界があり、東日本大震災でも、全国各地から応援部隊の派遣や救援物資の供給が行われました。   大規模災害時に本県が被災した場合の受援体制の強化は、本県の災害対応力を高める上で重要な意義があると考えます。   本県では、今後、広域受援計画に基づき、受援体制の強化を進めていくことになります。受援体制の実効性を確保する上において、本県の特性や本県ならではの資源を生かす、そういった視点が大切ではないかと考えます。   具体には、まずは、民間のノウハウの活用です。本県の災害対応力を高める上で、消防や自衛隊、警察などの公的機関が重要な役割を果たすことは言うまでもありませんが、本県にはさまざまな民間事業者が立地しており、民間の活力を生かす視点も大切です。   県が昨年12月に示しました広域受援計画の骨子案では、物資調達が計画の柱の一つとなっています。物資調達に関しては、物流関係の事業者や物資を供給できる事業者など、民間との連携が大変重要なポイントになるものと考えます。   また、本県は、東京湾、相模湾という二つの湾に面しており、港湾関係の施設にも恵まれています。災害時に道路などが被災した場合、物資や人員の移動などに関して、海上交通は有効な手段になり得るものであり、検討すべき課題ではないかと考えます。   そこで、知事に伺います。   首都直下地震などの発生が懸念される中、民間との連携や海上交通の活用なども含め、本県の特性を生かした神奈川らしい広域受援体制の強化に取り組むべきと考えますが、県はどのように取り組むのか、知事の所見を伺います。   質問の第3は、大規模災害時の孤立化対策についてです。   この2月の大雪では、自然の猛威に対する本県内の交通網の脆弱さを改めて認識させられました。また、交通手段を奪われ、孤立状態となってしまった地域・集落が、首都圏の各地で生じてしまいました。   かつて、平成16年10月に発生した新潟県中越地震では、地震による土砂崩れが発生し、山古志村が孤立する事態が発生しました。また、東日本大震災においても、地震による土砂災害や津波被害などにより、交通手段が閉ざされ、集落が孤立し、救急救助活動が困難な状況が続きました。   さらに、平成23年9月の台風12号により、甚大な土砂災害が発生した紀伊半島では、多くの孤立集落が発生し、支援物資も届かない中、多くの住民が不自由な生活を強いられたと報じられています。   近年の台風や集中豪雨による自然災害が増加している状況や、首都直下地震などの大規模地震の発生が懸念される中で、集落の孤立化対策は、災害対策における重要な課題の一つであります。   東日本大震災では、集落の孤立化により、情報通信手段が絶たれ、道路などの輸送路の途絶により、食料や生活関連物資の配送も困難となり、さらには孤立地域からの傷病者の搬送など、問題になったと言われています。   集落が孤立すると住民の生活に困難を来すだけでなく、医療措置が必要となる方などにとっては、より深刻な事態も予想されます。   そのため、集落の孤立化を防ぐため、道路や急傾斜地の対策工事などのハード対策や、災害に強い情報通信手段の確保、食料や水、衣服などの生活関連物資などの備蓄など、ソフト面での事前対策をしっかりと講じておく必要があります。   本県は、東京湾、相模湾の二つの湾に囲まれ、津波による被害が懸念されています。また、山間部では土砂災害が懸念される場所も存在し、地震や風水害の発生により、孤立化するおそれがある集落も少なくないのではないかと思います。   県は、東日本大震災の経験を踏まえ、地域防災計画修正し、また、本年度からは地震災害対策推進条例を施行し、さまざまな事前対策の強化を図っているところですが、孤立化するおそれのある集落を把握し、できる限りの事前の備えをしておく必要があります。   そこで、知事に伺います。   豊かな自然に恵まれた本県は、大規模災害時には、交通の途絶による集落の孤立化が懸念されるところであります。市町村とも連携し、孤立化するおそれのある集落を把握し、事前対策にしっかりと取り組む必要があると考えますが、県はどのように取り組むのか、知事の所見を伺います。   質問の第4は、「酒匂川総合土砂管理プラン」の推進状況についてです。   酒匂川は、富士山を源とする鮎沢川が静岡県を流れ、神奈川県では酒匂川と名称を変え、また、丹沢山地を源とする河内川などが合流して、相模湾に注ぐ大河川であります。   酒匂川は、三保ダムなどの建設により、洪水被害も軽減されるなど整備が進められ、県民生活を支える重要な水源であります。下流にある水道企業団の飯泉取水堰からとられた水は、伊勢原、相模原、西長沢の浄水場を経て、県営水道のみならず、横浜、川崎、横須賀の各水道事業者に送られており、横浜の地も酒匂川の恩恵にあずかっています。   このように大変重要な河川ではありますが、本来の山・川・海へと連なる連続的な土砂の流れが変化し、河原の石や砂利の減少、海岸の砂浜の侵食などの問題が生じています。   こうした状況の中、平成22年9月の台風9号により、酒匂川上流で記録的豪雨が観測されました。静岡県小山町においては、1日当たりの降雨量が490ミリを記録し、山の斜面が崩れ、護岸が壊れるなど、河川へ大量の土砂が流れ出しました。   このため、長期間にわたり河川の水が濁り、生物の生育環境に大きな影響を与えるとともに、ダム貯水池や堰の上流では大量の土砂が堆積するなど、河川内の環境変化のみならず、治水や利水にも影響を与える事態となりました。   こうしたことから、酒匂川水系の総合的な土砂管理の重要性が高まり、県では、平成25年3月に酒匂川総合土砂管理プランを策定しました。プランの策定から1年が経過したところでありますが、堆積した土砂の対策にはしっかりと取り組んでいかなければなりません。また、上流の静岡県等とも連携を図ることが重要ではないかと考えます。   そこで、知事に伺います。   酒匂川において、河川内の堆積土砂に対する取組状況や、上流の静岡県との連携について、知事に伺います。   質問の第5は、ものづくり分野を中心とした産業政策の展開についてです。   現在の景気状況は、内閣府公表の月例経済報告を見る限り、景気の基調判断が、昨年9月以降の緩やかに回復しつつあるから、緩やかに回復しているへと上方修正されています。また、本県の景気も、緩やかに回復しているとの見解が、日銀横浜支店から示されています。   しかし、さまざまな企業の方からお話を伺う限り、景気回復を実感されている方はまだわずかであり、今後に期待を寄せつつも、景気回復を実感するまでにはまだ相当の時間がかかるといった見方をされる方や、海外景気の下振れ、あるいは4月以降の消費税率引き上げの影響など、不安を口にされる方が多いようであります。   業種企業の規模、収益構造などによっても違いは当然ありますが、より多くの企業が景気回復の効果を実感できるよう、県においても、より積極的な産業政策を展開していく必要があります。   知事は、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区とさがみロボット産業特区を融合・発展させることで、超高齢社会を乗り越え、新たな市場・産業の創出を図ろうとするヘルスケア・ニューフロンティアの取り組みを強力に推進していますが、その成功の鍵は、何と言っても、ものづくり企業の活躍にあります。   特に、生活支援ロボットにおいては、幅広い要素技術を支える、高い技術力を持った中小企業の活躍が欠かせません。   本県には、高度経済成長期以降、長らく日本経済を牽引する中で培われてきた高いものづくり技術に加え、研究開発型ベンチャーの創出・育成をサポートする体制もそろっています。今後こうした環境を存分に生かし、本県経済の成長につなげていくことを大いに期待するものです。   そこで、知事に伺います。   新たな市場・事業の創出などを通じて、経済のエンジンを回していくためには、その原動力であるものづくり企業を県として強力にサポートしていくべきと考えますが、今後どのような方向で産業政策を展開していく考えか、知事の所見を伺います。   あわせて、ものづくりにおける本県の底力を発揮していくため、県内企業の技術力向上、競争力の強化に向け、具体的にどのように支援していくのか、知事の所見を伺います。   質問の第6は、特定外来生物による被害への対策についてです。   地球の環境とそれを支える生物多様性は、人間を含む多様な生命の長い歴史の中でつくられたかけがえのないものです。また、この生物多様性は、地域においても固有の生態系や自然により育まれているものであります。   しかし、現在、これを脅かす事態が生じています。すなわち、国外や国内の他の地域から持ち込まれた外来種のばっこであります。外来種の侵入により、その地域にもとから生息していた生物が捕食され、生息環境が改変し、固有の生態系に大きな影響を与えています。   また、外来種にはアライグマやタイワンリスのような、生態系に対して影響を及ぼすだけでなく、畑を荒らしたり家屋に侵入したりすることで、農作物や生活への被害をもたらすものもあります。   こうした事態に対し、国では、生物多様性の四つの危機の一つとして、人間により持ち込まれた外来生物の侵入を位置づけ、生態系、人の生命・身体、農林水産業への被害を防止するため、被害を及ぼす、またはそのおそれがある外来生物を特定外来生物に指定し、飼育、運搬、輸入、譲渡などを禁止する外来生物法を平成17年に施行し、根絶を目指すこととしました。   本県にも、特定外来生物のアライグマとタイワンリスが横須賀三浦地域を中心に、都市部で高密度で分布しており、その被害が大きな問題となっていることから、「神奈川県アライグマ防除実施計画」を県が策定するとともに、横須賀三浦地域の各市町がタイワンリス防除実施計画を策定し、県と市町村が連携して捕獲を進めています。   しかしながら、捕獲数は増加傾向にあるものの、農作物被害額は減少せず、生活被害の発生も見られており、さらに分布域が拡大しつつあることから、今後、その根絶に向けて、地域が連携して、より積極的に捕獲を進めていかなければなりません。   さきの定例会において、知事より、鳥獣被害対策については3年間で集中的に取り組むということは伺っておりますが、地域の皆さんが主体的に取り組んでいくため、県の支援が重要になってくるものと考えます。   具体には、捕獲等に対する財政的な支援とともに、効果的に捕獲するための技術的な支援が必要であります。   そこで、知事に伺います。   アライグマやタイワンリスといった特定外来生物による被害対策について、どのように取り組んでいくつもりなのか、知事の所見を伺います。   質問の第7は、県内の養鶏業における鳥インフルエンザ防疫対策についてです。   県民の安全・安心の確保は、県の重要な役割であります。最近の報道等を見ますと、中国や韓国で鳥インフルエンザが発生し、各国が警戒体制を強化するなど、県民の中には不安を覚える方も少なくないものと思います。   鳥インフルエンザは、本来は鳥の伝染病でありますが、昨年、中国ではヒトにも感染し、死亡者も発生しており、一旦は終息したものの、この冬に入り、再び発生しています。また、韓国でも大規模な発生があり、最新の情報では、既に鶏など404万羽以上が処分されたということであります。   一方、我が国においては、平成16年に79年ぶりに発生し、散発的な発生があった後、平成22年に、宮崎県や千葉県を含む9県に及ぶ大規模な発生がありました。   鳥インフルエンザは、渡り鳥などの野鳥が感染経路の一つと推測されており、最近の近隣諸国の発生状況から見て、我が国、さらに本県への侵入を完全に防ぎ切ることは、残念ながら難しく、常に発生の危険性があるものと考えて備える必要があります。   発生予防のためには、まずは鳥インフルエンザウイルス養鶏農場に入れないことが重要です。各農場では、県の指導のもと、野鳥などが直接接触しないよう鶏舎の開口部をネットで覆うなどの対策を実施していますが、引き続き指導の徹底をお願いするところです。   一方、不幸にも、一たび本県の養鶏農場で鳥インフルエンザが発生し、その感染が他の農場にも拡大してしまった場合、養鶏業が受ける経済的な損害だけではなく、卵の安全性に対する風評被害や、隣接する地域住民の方の不安などの影響が生じることも懸念されます。   したがって、県としては、万が一の発生時も想定して対策を講じておく必要がありますが、とりわけ重要なのは、発生現場において、なるべく早く、そして確実に防疫対策を実行し、鳥インフルエンザの拡大を防ぐことであります。   そこで、知事に伺います。   鳥インフルエンザの国内侵入のリスクが高まっている昨今の状況を踏まえ、万が一、県内の養鶏農場で発生した際に備え、鳥インフルエンザ防疫対策の強化にどのように取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。   質問の第8は、米軍機による事故についてです。   本県は、これまで、基地の整理・縮小・返還を基本として基地問題に取り組んでまいりました。基地が返還されるまでの間も、航空機騒音、環境問題など基地に起因するさまざまな問題に取り組み、県民の負担を軽減していく必要があります。   中でも、米軍や米軍人等による事件・事故は、県民に直接影響が及ぶものであり、戦後から今日に至るまで、さまざまな事件・事故が相当数発生してきました。   例えば、平成18年1月に横須賀市内で発生した米軍人による日本人女性殺人事件などは、社会的に大きな問題となりました。   また、米軍機による事故では、墜落、不時着、部品落下など、相当数の事故が発生しています。最近では、平成24年2月に大和市で、空母艦載機から金属製のパネルが県道等に落下した事故も記憶に新しいところです。   そうした中、昨年12月には三浦市に米海軍ヘリコプターが不時着し、先月には綾瀬市で空母艦載機から金属製の部品が落下し、車両などを破損する事故が立て続けに発生しています。この2件の事故では、幸いにも県民への人的被害はありませんでしたが、一歩間違えば、人命にもかかわる重大な事故につながりかねないところでありました。   また、12月のヘリコプターの不時着に関しては、基地の所在しない三浦市への不時着であることや、三浦半島の先という地勢的な影響もあり、情報連絡体制にも課題があったと承知しています。   県としては、こうした事故が起こることのないよう、まず原因を究明し、その上で実効性のある再発防止策をとるよう、国や米軍に求めることが必要であることは言うまでもありません。   そこで、知事に伺います。   米軍機による事故については、原因究明や再発防止を求めることなども含め、今後どのように取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。   次に、マグカル事業の展開について伺います。   先月、今年で開館60周年を迎える県立音楽堂が主催する「日本の音でお正月」というニューイヤーコンサートを鑑賞しました。このコンサートは、狂言、琴、おはやし、日本舞踊など、日本の伝統を担うそれぞれのジャンルの旗手たちが集ったものであり、特に、流派を超えて結成された日本舞踊やおはやしの若手グループの競演は、伝統を未来へつなげようという気迫あふれるものでありました。   こうした伝統芸能の振興も県の果たすべき重要な役割であると認識しており、前回の定例会においても、我が会派から、県としての一層の支援について質問し、知事からは、人々が県内各地の貴重な伝統芸能の魅力や価値を再発見し、将来にわたり大切に継承していこうという機運につなげていくことを目指し、取り組んでいくとの答弁をいただいたところです。   また、伝統芸能を含めたさまざまな魅力的な文化資源を活用し、地域のにぎわいづくりを進めるマグカル事業については、平成24年度から開始されており、まずは、拠点的な文化施設や観光スポット等の集中している横浜市中区から西区のエリアにおいて、文化芸術の魅力を生かしたまちのにぎわいを創出するとともに、得られた企画やノウハウを県内各地域のにぎわいづくりに生かしていくということでありました。   これまでに、マグカル事業として、マグカル・ドット・ネットのポータルサイトやフェイスブックが立ち上がり、県内の文化芸術情報が一元的、リアルタイムに発信されるようになっています。   また、今年度からは、青少年演劇の殿堂である青少年センターをマグカル劇場として、青少年に発表の場を提供し、マグカル劇場は若者の舞台芸術活動の発信拠点として動き始めつつあるようです。   一方、言葉だけとれば、マグカルという言葉の認知度はまだ低く、この取り組みの内容が県民にまだよく理解されていないといったことや、横浜エリアにおいてはマグカルフェスティバルなど、まちのにぎわいづくりの取り組みが進められていますが、県域への広がりがまだ見られないといった課題もあり、マグカルをブランドとして定着させていくには、もう一段の力強い取り組みが必要と考えます。   そこで、知事に伺います。   知事は、年頭所感の神奈川全開宣言、さらなる展開の中で、県民力アップのための施策として、マグカルブランドの向上を挙げています。今後、マグカル事業にどのように取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。   以上で、私の1回目の質問を終わります。                                〔拍 手〕
      〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 黒岩知事。   〔知事(黒岩祐治)登壇〕 〇知事(黒岩祐治) 作山議員のご質問に順次お答えしてまいります。   まず、地震発生時の帰宅困難者対策についてです。   先日も大雪が降り、交通機関が大きく乱れ、帰宅困難者が発生しました。帰宅困難者への対応は、大地震のような特別な場合に限らず、大雨や豪雨などでも発生する身近な問題であると改めて実感したところでありました。   県では、昨年4月に施行した「地震災害対策推進条例」の基本的な対策の一つに、帰宅困難者対策を掲げました。県は、この条例や国や九都県市などで構成する協議会が取りまとめたガイドラインに基づき、対策を進めています。   具体的には、まず、帰宅困難者を発生させないための対策です。県では、一斉帰宅の抑制について、県民や経済団体等への周知を進めています。   次に、帰宅困難者の一時滞在施設の確保や、食料、水などの備蓄です。県は市町村が進める一時滞在施設の指定に協力していますが、平成26年度は、駅周辺の県有施設への食料等の備蓄を強化します。また、徒歩帰宅者に水やトイレの提供などを行う災害時帰宅支援ステーションにのぼり旗を掲げるなど、わかりやすい表示を進めます。   さらに、帰宅困難者の受け入れを円滑に行うための訓練も必要です。県は、1月22日、箱根湯本駅で地元の旅館組合などと連携して、また23日には、平塚駅で一時滞在施設となる民間施設と連携した訓練を実施しました。今後も、こうした訓練を通じて、市町村や民間事業者による駅前議会の設置促進など、帰宅困難者を地域で支える体制づくりを進めます。   また、現在実施している地震被害想定調査の中で、時間の経過で変化する帰宅困難者の状況や、それに対応した対策などについて検討を行っています。こうした検討の成果も生かし、市町村や民間事業者と連携して、帰宅困難者対策の充実に努めてまいります。   次に、神奈川らしい広域受援体制の強化についてお尋ねがありました。   大規模災害発生時には、県内外からの応援部隊や救援物資を円滑に受け入れるための広域受援体制が必要です。そこで、県では、地域の状況や特性を生かした広域受援体制の整備を進めています。   具体的には、現在、県では食料や生活必需物資、応急活動用資機材の調達などについて、民間事業者を中心に約600件の防災協定締結しています。このうち、物資輸送については、昨年、新たに物流関係の2団体協定締結するなど、さらなる連携体制の強化に努めています。   また、海上交通については、耐震性を備えた九つの港を災害時の物資受入港に位置づけ、物資や人員の緊急輸送に対応します。緊急輸送は、国や漁業関係団体協定締結している屋形船の団体などに要請しますが、港の規模や設備に対応した船舶の確保などの課題もあります。そこで、県では、現在、民間とのさらなる連携強化のため、東京湾や相模湾での豊富な運行実績を持つ事業者と災害時の協力について調整を進めています。   また、県は厚木基地を災害時に傷病者を県外に搬送する広域医療搬送拠点に位置づけ、自衛隊や在日米軍と連携した医療救護活動を展開します。昨年実施したビッグレスキューかながわでは、私も参加し、実際に厚木基地を使い、日米合同の広域搬送訓練を行いました。   海上交通や基地の活用、民間事業者との連携等、本県の状況にふさわしい取り組みを広域受援計画に位置づけ、神奈川らしい広域受援体制の強化を進めます。   次に、大規模災害時の孤立化対策についてお尋ねがありました。   地震や豪雨等により、集落が孤立化した場合には、生活物資の輸送等が困難となるため、重大な事態を招きかねません。災害時に孤立する可能性のある集落は、国の調査によれば、全国で約1万9,000あり、神奈川県内にも8市4町村126集落があります。こうした集落への対応としては、ハード・ソフト両面からの対策が重要です。   まず、ハード対策として、県管理道路においては、橋梁の耐震補強や道路脇の斜面の土砂崩落対策等の工事を、緊急性が高い箇所から順次実施しています。   一方、ソフト対策として、孤立化する可能性のある集落での事前の備えも重要です。県は孤立化に備え、応急対策資機材を県内各地に分散備蓄しているほか、県西部には孤立化対策のための7カ所の資機材倉庫を配置しています。このほか、孤立化地域を想定した救出や物資輸送の訓練なども実施しています。   また、災害時に円滑な応急活動を行うためには、集落ごとの状況をあらかじめ把握していくことも有効です。県は、現在、市町村と連携し、道路やヘリの離発着場所、情報通信設備備蓄物資の状況等、集落ごとの現状を整理したカルテの作成を進めています。こうした情報市町村共有するとともに、市町村が取り組む物資の備蓄情報通信機器の整備などに対して県は支援しています。   さらに、孤立化した場合の対応では、住民みずからの対策や住民同士での助け合いも大切です。県は、住民の自助や共助の意識向上に向けた啓発や自主防災組織の訓練への支援など、地域の対応力の強化に努めています。   こうした取り組みを通じて、大規模な災害に備えた孤立化対策を進めてまいります。   次に、「酒匂川総合土砂管理プラン」の推進状況についてお尋ねがありました。   酒匂川では、ダムなどの建設により、上流からの土砂の供給量が減り、河原の石や砂利が減少して、アユの餌である藻が育たないといった環境の変化や海岸の侵食など、さまざまな問題が生じています。   そこで、山・川・海の土砂の流れの連続性を捉えた総合的な土砂管理について検討を行ってきました。   こうした中、平成22年、台風第9号の豪雨で、上流の山の斜面などが崩れ、河川内へ約47万立方メートルの土砂が流入するなど、治水や利水に大きな影響を及ぼしました。   そこで、治水や利水の安全度を向上させながら、生態系に配慮した土砂環境の改善を目指すことを基本方針とした酒匂川総合土砂管理プランを平成25年3月に策定しました。   プランでは、県と飯泉取水堰の管理者である神奈川県内広域水道企業団が連携して、平成29年度までに河川内に流入した土砂を掘削するなど、台風第9号以前の状況に回復することを目指しています。既に平成22年度から24年度までに約18万立方メートルを掘削し、海岸の養浜などに利用してきました。今年度も約9万立方メートルを掘削する予定です。   こうしたプランを推進するためには、河川森林などの各管理者や関係市町が連携することが重要であり、静岡県も含めた関係機関で構成する酒匂川・鮎沢川総合土砂管理推進連絡会議を昨年8月に設置したところです。   この会議では、両県の復旧状況や今後の取り組みなどについて、情報共有化を図っており、今後も引き続き静岡県と連携し、酒匂川総合土砂管理プランに基づいて堆積土砂対策などにしっかりと取り組んでまいります。   次に、ものづくり分野を中心とした産業政策の展開についてお尋ねがありました。   初めに、本県の産業政策の方向性についてです。   本県では、これまで情報化の進展や経済のグローバル化などの社会情勢の変化に対応し、インベスト神奈川等の先進的な施策により、積極的に研究開発型企業の集積を図ってきました。   その結果、県内には高い技術力を持った企業のほか、研究機関や大学等が数多く立地し、世界をリードする高付加価値型の産業集積が実現しました。   今後は、こうした本県ならではの強みを最大限に発揮して、少子・高齢化や災害対応など、国内外の多くの地域が抱える課題への解決策を産業面から構築し、神奈川から広く発信していきます。   課題のあるところにビジネスチャンスは存在します。引き続き、二つの総合特区やヘルスケア・ニューフロンティア、かながわスマートエネルギー構想に果敢に挑戦することで、ライフサイエンスやロボット、エネルギー、環境など、成長が見込まれる競争力の高い産業のさらなる振興を図っていきます。   あわせて、本県のものづくりを支える中小企業への経営、技術、金融面での総合的支援を強化することで、販路開拓や新規分野への参入を促進し、産業全体の底上げを図ります。   これらの取り組みを両輪として、本県の産業政策を力強く展開してまいります。   次に、県内企業の技術力向上、競争力強化に向けた支援についてです。   国際的な競争が激化する中、県内企業の競争力を維持、発展させるためには、技術連携が欠かせません。そうした観点から、県では、大企業と中小企業の連携を促進する神奈川R&Dネットワーク構想を進めてきました。   また、業種、分野を超えた産学公の連携の場を提供するとともに、商取引につながるコーディネート支援も実施してきたところです。   さらに、本年度からは、さがみロボット産業特区において、企業が持つ技術等の資源を最適に組み合わせ、最短期間で商品化まで到達させる神奈川版オープンイノベーションも開始しました。現在、高齢者向け在宅見守りシステムを初めとした三つの共同研究開発が動き出しています。   人材や資金の限られる中小企業が大多数を占める本県においては、こうした技術連携が競争力強化の生命線であります。今後も、県内企業に連携の機会を数多く提供し、企業のチャレンジを引き出すことで、本県経済のエンジンを回してまいります。   次に、特定外来生物による被害への対策についてお尋ねがありました。   本県には、横須賀三浦地域を中心に特定外来生物であるアライグマ、タイワンリスが数多く生息し、天井裏にすみついたり、戸袋をかじるなどの生活被害や農業被害も発生しています。   また、生息地が競合する在来種のタヌキやニホンリスを追い払い、希少な生物であるトウキョウサンショウウオやアカテガニを捕食するなど、生態系へ深刻な影響を与えています。   そのため、県では根絶に向け、市町村が行うアライグマやタイワンリスの捕獲に必要な経費、技術の支援を行ってきましたが、現状は十分な成果は出ていません。   そこで、生息数を地域でも対応可能なレベルまで一気に減らすため、来年度から3年間、集中的に取り組んでいきます。   まず、財政面では、来年度予算案において、市町村が行う捕獲や捕獲した個体の処分費などに活用できる交付金を大幅に増額します。また、技術面では、今年度から横須賀三浦地域を初め、県内各地で開催しているアライグマやタイワンリスの被害対策等に関する研修会を引き続き開催し、効果的な捕獲方法を広めていきます。   加えて、新たに横須賀三浦地域県政総合センターにアライグマやタイワンリスの生態に詳しい鳥獣被害防除対策専門員を配置し、地域で行う捕獲等を強力に支援いたします。   このように財政的、技術的な支援を集中的に行うことで、生息数を大幅に減らし、地域が主体的に取り組める環境を整えていきます。   次に、県内養鶏業における鳥インフルエンザ防疫対策についてお尋ねがありました。   本県の養鶏業は都市部で営まれていますので、万一、県内で鳥インフルエンザが発生した場合には、その影響は発生農場にとどまらず、県民の皆さんの不安の拡大につながっていくことが懸念されます。   そのため、本県では、発生の予防と、万一発生した場合には、被害を最小限に食いとめるために、防疫対策を迅速に講じることが特に重要であると認識しています。   そこで、お尋ねのあった発生時の対策として、県では、鳥インフルエンザの疑いのある事例が発生した段階で、私を本部長とする危機管理対策本部を立ち上げ、農場の消毒などの防疫対策を始めます。そして、感染が確認されれば、他の農場への拡大を防止するため、鶏の殺処分や物品の移動禁止、交通の遮断や車両の消毒などの防疫措置を講じます。   こうした防疫対策を速やかに行うためには、平常時から体制を整えておく必要があります。   そこで、県内全ての養鶏場ごとに鳥インフルエンザが発生した際に必要となる職員数や資機材の量、そして消毒ポイントの候補地などを盛り込んだ初動防疫計画を策定しているところです。   また、殺処分に必要となる大量の資機材を迅速に用意できるよう、県の備蓄資機材の拡充や民間事業者等との資材調達協定締結を進めています。そして、来年度には、鳥インフルエンザの確定診断に必要な遺伝子検査機器を家畜保健衛生所に追加配備し、検査機能の強化を図ります。さらに、防疫対策を円滑に進めるため、市町村畜産関係団体と連携して、より実践的な防疫演習を繰り返し行っていきます。   こうした取り組みを進めることで、防疫対策を強化し、県民の皆さんの不安を解消してまいります。   次に、米軍機による事故についてお尋ねがありました。   米軍機による事故は、この10年では不時着7件、落下物16件が発生しています。直近でも、昨年12月にヘリコプターの不時着事故、先月には落下物事故と相次いで発生しており、私も非常に遺憾に思っています。   そこで、1月21日に開催した神奈川県米陸海軍意見交換会において、司令官に対し直接抗議し、原因究明等にしっかりと取り組んでいただくことを要請しました。これまでも県は、米軍機事故が発生するたびに、たとえ小さな事故でも米軍及び国に対し抗議し、原因究明と再発防止の要請を行ってきました。   また、事故に際して明らかになった課題に対して、その都度、改善に取り組んできました。例えば、平成24年の部品落下事故の際には、日米合同委員会合意に基づき、米国政府から提供された事故調査報告書に対しても、県として、さらに詳細な説明を求め、その回答を公表し、県民の不安が軽減されるよう努めました。   また、今回のヘリコプター不時着事故では、連絡体制の強化が課題として浮かび上がりました。日ごろ米軍と直接の接点がない市町村に対しても、基地対策関係の緊急情報が円滑に提供できるよう、県は全市町村への連絡体制を整備したところです。   今後の要請の視点としては、定められた整備手順の遵守による機体の徹底的な整備、操縦士や整備士など、運航にかかわる者の安全教育の充実が重要と考えますので、そこに力点を置いて、関係市と連携し、事故防止に向けた実効性ある対策を米軍及び国に対し、粘り強く求めてまいります。   最後に、マグカル事業の今後の展開についてお尋ねがありました。   平成24年度に開始したマグカルの取り組みにおいては、マグカル・ドット・ネットの構築や青少年センターでのマグカル劇場の開設など、基盤づくりを順調に進めてきましたが、今後も引き続き、この取り組みの認知度を高める必要があると考えています。   そのため、今後は三つの方策で内容の充実を図っていきます。   一つ目は、神奈川発の魅力的なコンテンツの創出です。   まず、この3月9日には歴史建造物である県庁本庁舎と横浜税関、横浜市開港記念会館等と連携した横浜三塔の日マグカルイベントを実施し、神奈川フィルによる三塔をモチーフとした新曲披露などを行います。   また、26年度には、マグカルの拠点施設である神奈川芸術劇場KAATにおいて、新たに芸術参与となる白井晃氏演出の演劇を上映するほか、開設5周年に当たる27年度に向けて神奈川オリジナルのミュージカルの制作を開始します。   二つ目は、将来のマグカルを支えていく発信力のある人材の発掘、育成の取り組みです。   マグカルをブレークさせるため、これまでのマグカル劇場の取り組みに加え、新たにパフォーミングアーツ、すなわち舞台芸術の人材育成の取り組みを開始します。具体には、青少年センターに総合芸術であるミュージカルを中心として、歌、ダンス、演技の基礎から実践までの講座を持つマグカル・パフォーミングアーツ・アカデミーを創設します。これは今後のマグカルの核となる人材の育成を目指すもので、高校生も参加しやすいように、学校の単位認定が可能となるような校外講座としていきます。   さらに、マグカル劇場で実施された演目のうち、すぐれた団体の作品をKAATで上演するほか、短編演劇の県大会や日本一を決める全国大会を実施するなどの取り組みを進めます。   三つ目は、マグカルの全県的な展開です。   26年度には、先月、横浜の紅葉ヶ丘で実施し好評を博しました「カナガワ リ・古典プロジェクト」の第2弾を江の島の地域イベントと連携して実施し、伝統文化であるささら踊りとコンテンポラリーダンスを組み合わせ、本県の芸術文化の魅力を発信したいと考えています。   これらの取り組みとあわせて、マグカル・ドット・ネットを最大限に活用するなどして、県内外へのマグカルの発信力を高め、マグカルブランドの向上に努めてまいります。   答弁は以上です。   〔作山友祐議員発言の許可を求む〕 〇議長(古沢時衛) 作山友祐君。 〇作山友祐議員 自席にて発言をさせていただきます。   知事より、ご答弁いただきましてありがとうございました。   災害対策に対して少々要望させていただきたいと思います。   自然災害、いつ起こるか本当に予期できぬことであります。ですからこそ、喫緊の重要課題として、本県の特性を踏まえ、しっかりと実効性の高い予防策に努めていただきたいと、改めまして要望させていただきます。   さらに、先日の大雪では、報道等でもありましたとおり、交通が遮断され、孤立化した地域が発生しました。あるいは物資も不足し、住民の方の不安も高まった、そういった事態もあったと伺っております。   しっかりと本県でもこういったことが起きないように市町村と連携し、孤立化対策に向けた取り組みを進めていただきたくお願い申します。   あとは、常任委員会のほうで議論させていただきたいと思います。   ありがとうございました。 〇議長(古沢時衛) お諮りいたします。   本日の質問はこの程度で終わり、次回、引き続き質問並びに質疑を行いたいと思いますが、ご異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(古沢時衛) ご異議がないと認めます。   よって、本日の質問はこれで終わります。    ─────────────────────────────────────── 〇議長(古沢時衛) 以上で、本日の日程は終了いたしました。   お諮りいたします。   明20日は休会いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    議長(古沢時衛) ご異議がないと認めます。   よって、そのように決しました。   次回の会議は、2月21日午前10時30分に開きます。   本日はこれで散会いたします。まことにご苦労さまでした。                   午後4時58分 散会