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平成16年  6月 定例会-07月20日−05号
平成16年  6月 定例会-7月20日-質問・答弁-
平成16年  6月 定例会-7月20日-質問・答弁-
平成16年  6月 定例会-07月20日−05号

神奈川県議会 2004-07-20
平成16年  6月 定例会-07月20日−05号


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  1. DiscussNetPremium 平成16年  6月 定例会 − 07月20日−05号 平成16年  6月 定例会 − 07月20日−05号 平成16年  6月 定例会 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025366-諸事項-58出欠席議員》 58 出欠席議員 神奈川県議会6月定例会会議録第5号 〇平成16年7月20日 午後1時6分開議 〇本日の出席議員 議長共106名 出席議員 木村謙蔵 馬場学郎 山本俊昭 渡辺ひとし しきだ博昭 小島健一 梅沢裕之 福田紀彦 滝田孝徳 本村賢太郎 齋藤健夫 北井宏昭 仙田みどり 山本裕子 鈴木とも子 藤間明男 小野寺慎一郎 鈴木ひでし 赤井かずのり 嶋村ただし 桐生秀昭 小林常良 佐藤光 大井康裕 安藤慶 松崎淳 大村博信 竹内栄一 岩本一夫 福田泰子 ふじたちえこ 長谷川くみ子 小川久仁子 岩崎尊之 飯田誠 嘉山照正 藤井深介 あかま二郎 森正明 土井りゅうすけ 杉山信雄 向笠茂幸 星野剛士 吉田大成 伊藤とおる 倉田仁 茅野誠 石川輝久 みわ智恵美 木内ひろし 相原高広 笠間茂治 山田泰之 金子武雄 持田文男 竹内英明 鈴木恒夫 安藤博夫 加藤たかひさ 磯貝捷彦 舘盛勝弘 小山和洋 平本さとし 高谷清 水戸将史 田中肇 はかりや珠江 河野幸司 川上賢治 木内要 富田光男 此村善人 田島信二 矢部房男 保阪努 国吉一夫 新井敏二郎 松田良昭 榎本与助 牧島功 ほりえ則之 中村省司 新堀典彦 大木哲 手塚悌次郎 江田実 安斉義昭 斉藤ゆうき 田村政晴
    服部圭介 益田はやお 三好吉清 榎並寛 桐生忠一 村上健司 山田文雄 古沢時衛 久保寺邦夫 斎藤達也 佐藤正之 横山哲夫 山田吉三郎 豊島きよし 内田あきら 東野陽子 武田郁三郎 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025367-諸事項-59出席した議事説明者》 59 出席した議事説明者 説明のための出席者 知事 松沢成文 副知事 尾高暉重 同 大木宏之 出納長 橋本正俊 理事 陳岡啓子 同 寶積泰之 総務部長 小林勲 企画部長 一杉雄二 防災局長 村山正和 県民部長 田代球喜 環境農政部長 加藤進 福祉部長 引地孝一 衛生部長 大崎逸朗 商工労働部長 羽田愼司 県土整備部長 小山剛司 出納局長 山本隆夫 労務担当部長 横田和浩 税制企画担当部長 平松博 広域行政担当部長 田中克己 安全・安心まちづくり担当部長 安野讓次 人権担当部長 村山瑛子 廃棄物総合対策担当部長 森田茂實 次世代育成担当部長 鳴田謙二 県立病院担当部長 鈴木猛 総務部次長 鈴木英信 企画部次長 長田誠 防災局次長 遠藤健作 県民部次長 近藤晶一 環境農政部次長 小野義博 福祉部次長 宮内喬夫 衛生部次長 栗原匡賢 商工労働部次長 石川菊二 県土整備部次長 守屋寛己 人事課長 古尾谷光男 財政課長 古谷幸治 税務課長 嶋田幸雄 教育委員会教育長 曽根秀敏 同管理部長 前田重一 同教育部長 山本正人 同県立高校改革担当部長 北見好惟 警察本部長 末綱隆 警察本部総務部長 舟川靖弘 同会計課長 岡野良則 人事委員会事務局長 藤井弘志 監査事務局長 常松伴文 地方労働委員会事務局長 金子晃 選挙管理委員会書記長 清田浩史 収用委員会事務局長 高瀬正美 公営企業管理者企業庁長 石田稔 企業庁管理局長 藤島進 同水道局長 高津宣郎 同利水局長 飯岡隆 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025368-諸事項-60議会事務局出席者》 60 議会事務局出席者 議会事務局出席者 議会事務局長 西森義博 同次長 久保寺啓二 同総務課長 鈴木利雄 同議事課長 堤勝 同調査課長 門脇省三 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025369-諸事項-61議事日程》 61 議事日程 神奈川県議会6月定例会議事日程 第5号 平成16年7月20日午後1時開議 第1 定県第58号議案 神奈川県手数料条例の一部を改正する条例    定県第59号議案 事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例    定県第60号議案 神奈川県介護福祉士及び社会福祉士修学資金貸付条例の一部を改正する条例
       定県第61号議案 神奈川県立の知的障害者援護施設に関する条例の一部を改正する条例    定県第62号議案 神奈川県看護師等修学資金貸付条例の一部を改正する条例    定県第63号議案 神奈川県建築士法関係手数料条例の一部を改正する条例    定県第64号議案 指定管理者の指定について(津久井やまゆり園)    定県第65号議案 住民訴訟に係る弁護士費用の負担について 第2 定県第66号議案 公安委員会委員の任命について 第3 請願第31号 県立観音崎公園における(仮称)横須賀市美術館建設計画の見直しを求める請願    請願第32号 生活保護の国庫補助の削減と基準引き下げの中止を求める請願    請願第33号 義務教育費国庫負担制度の堅持を求める請願    請願第34号 ゆとりあるゆたかな教育を実現するために第7次教職員定数改善計画の完結等を求める請願    請願第35号 ゆとりあるゆたかな教育を実現するために私立大学経常費助成、私立高校等の経常費助成費補助の充実を求める請願    請願第36号 義務教育費国庫負担制度の継続を求める請願    請願第37号 神奈川県中小企業労働研修センター存続についての請願    請願第38号 政令指定都市教科書採択地区の見直しについての請願    請願第39号−1青年の就職・雇用・生活実態の改善をもとめる請願    請願第39号−2同件    請願第39号−3同件 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025370-諸事項-62開議》 62 開議 〔事務局長報告〕  出席議員 副議長共86名 〇副議長(ほりえ則之君) 休会前に引き続き、会議を開きます。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025371-諸事項-63文書朗読-[1]知事提出議案について》 63 文書朗読    (1)知事提出議案について 〇副議長(ほりえ則之君) 本職あて文書が提出されておりますので、書記に朗読させます。 〔書記朗読〕 財第78号 平成16年7月20日 神奈川県議会議長 新堀典彦殿 神奈川県知事 松沢成文 議案の提出について 公安委員会委員の任命についての案件を別冊のとおり提出します。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025372-諸事項-63文書朗読-[2]請願11件[第31号〜第39号−3]》 63 文書朗読    (2)請願11件(第31号〜第39号−3) (請願:議事日程参照) ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025373-諸事項-64諸報告-文書質問趣意書、監査委員報告書、請願取下げ願、陳情付議》 64 諸報告    文書質問趣意書    監査委員報告書    請願取下げ願    陳情付議 〇副議長(ほりえ則之君) この際、申し上げます。  お手元に配付いたしましたとおり、みわ智恵美君から質問趣意書が提出されておりますので、執行機関に送付しますから、ご了承を願います。 〔本会議録巻末59頁参照〕  なお、監査委員報告書が提出されておりますので、お手元に配付してありますから、ご了承を願います。  また、お手元に配付いたしましたとおり、請願取下げ願を受理いたしましたので、所管委員会に回付いたしますから、ご了承を願います。 〔本会議録巻末33頁参照〕  受理いたしました陳情書は、お手元に配付いたしました文書表のとおり、所管委員会に付議いたしましたので、ご了承を願います。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025374-諸事項-65議案上程-定県第58号外7件》 65 議案上程    定県第58号外7件 〇副議長(ほりえ則之君) これより日程に従い、審議を行います。  日程第1、定県第58号議案 神奈川県手数料条例の一部を改正する条例外7件を議題といたします。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025375-諸事項-66質問-[12]質問-大井康裕議員》 66 質問    (12)質問 大井康裕議員  これより質問並びに質疑を行います。  質問の通告がありますので、順次発言を許します。  大井康裕君。 〔大井康裕君登壇〕(拍手) 〇大井康裕君 議長のお許しをいただきましたので、私は民主党・かながわクラブ県議団の一員として、通告に従い、順次質問をいたします。  私にとってはこの本会議における一般質問が初登壇となります。きょうは平素、ご支援をいただいている皆様方が私の応援のために多数、県庁までお越しいただいております。ご温情とご期待におこたえできるよう、また870万県民の皆さんの生活の向上につながるようしっかりと質問したいと思っておりますので、知事並びに警察本部長におかれましては、明快かつ積極的なご答弁をお願い申し上げます。  また、先輩、同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間、ご清聴のほどよろしくお願い申し上げます。  さて、質問に先立ちまして、一言申し上げます。  さきの平成16年7月新潟福島豪雨に続き、去る18日に発生しました平成16年7月福井豪雨において、犠牲となられた方々とそのご家族に哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた福井県民の皆様に心からお見舞い申し上げます。現地の一日も早い復旧をお祈りいたします。  さて、私の質問の第1は、NPOについて、とりわけNPOとの協働を深めるため、NPOを県民により正しく理解してもらうための周知等についてであります。  神奈川力構想・プロジェクト51の戦略プロジェクト36、ボランタリー活動の推進の中で、その目標にボランタリー活動の支援とNPOなどとの協働・連携の取り組みの充実が掲げられました。多様なNPOの活動を支援し、NPOとの協働で生活者本位の政策づくりを進めるとの方針を県民の皆様にお約束したわけであります。  さらに、具体的な施策として、NPOの活動環境を整えたり、NPO法人の立ち上げを支援すること、さらに、NPOとの協働を県政の基本方針に据えて、30本の政策提案等を行う連携プロジェクト、パートナーシップ30を推進することを表明されました。  知事がマニフェストで県民の皆様に提起したこの構想が、神奈川力構想・プロジェクト51に盛り込まれ、その実施に向けた取り組みがスタートしたことは大いに評価すべきことであります。  こうした中、ことし5月に発表された国民生活白書では、NPO法人など住民主体の地域活動の意義が強調されました。公平性・平等性が求められる地方公共団体による官の住民サービスは、多様なニーズに対応するには限界があることから、今後は個人ベルで解決できない地域の課題について、自発的に取り組むことが必要だとして、NPOと自治体、企業の協働による活動の必要性が提唱されました。  21世紀を迎え、県民ニーズがますます拡大・多様化する本県の中で、地域の生活をより豊かで活力あるものにするためには、こうしたNPOの存在が不可欠であり、私もNPOのより一層の活躍に期待している1人であります。  さて、我が国におけるNPO、とりわけ法人格を有するNPO法人が注目されるようになったのは、つい最近のことと言っても過言ではありません。そもそもNPOに法人格を与えることを目的としたNPO法がつくられる直接のきっかけとなったのは、阪神・淡路大震災における多くのボランティアの活躍とそれに寄せられた善意の寄附金をめぐる問題でありました。
     それは、この大震災の復旧支援で活躍したほとんどのボランティア団体が法人格を有しておらず、社会的な認知もない上、寄附金の免税団体でもないことが制度的欠陥であると各方面からの指摘によって明らかになったからです。これにより、ボランティア団体を初めとする民間非営利団体の活動を確固たるものにするためには、契約主体としての団体の法人化はどうしても必要不可欠となったのであります。  そこで、非営利目的の団体に幅広く、簡易に法人格を与えるため、NPO法案を検討する必要性が叫ばれるようになり、NPO法づくりに向けた国会審議がスタートし、平成10年12月1日から、特定非営利活動促進法として施行されるようになったわけであります。  一方、本県のNPO活動に対する取り組みはと言えば、平成8年4月、かながわ県民活動サポートセンターを設置、翌9年3月にはかながわ新総合計画21の重点プロジェクトにボランタリー活動の推進の仕組みづくりを位置づけるなど、NPO法が成立施行される以前から、他県に先行し、NPOへの支援を積極的に行ってきました。  さらに、平成13年4月には、かながわボランタリー活動推進基金21条例施行して、財政的に厳しい状況にあるNPOの活動をサポートしています。すなわち、本県は全国的にトップレベルのNPO先進県と言えるわけであります。  本年6月30日現在、県が認証しているNPO法人は1,010団体に上り、こうした団体のほとんどは、県民の皆様からのニーズがあっても、行政や民間企業ではなかなか手を差し伸べることのできない教育、福祉、雇用促進、消費者保護などといった分野で幅広い活動を見せており、県民生活を支える大きな柱の一つとなっています。  さて、こうした地道な活動を行っているNPOの中に、昨今、NPO法人をかたったり、あるいはNPO法人資格は得ているものの、その目的と全くかけ離れた活動を行っているといった、いわゆるNPO法人を隠れみのとした団体が出現しています。これらはNPO法人が与えられる法人登記や税制面でのさまざまな優遇措置、さらには、県民の抱くNPO法人という善良なイメージを巧みに利用して、自己の利益追求のみを行うといった悪質な団体であることが多いわけであります。  しかし、特定非営利活動促進法の趣旨は法人の自主性・自立性を尊重する観点から、さまざまな形で行政の関与が極力抑制されており、法人認証権限を有している内閣府及び各都道府県などの所轄庁は、仮に特定のNPOの活動内容が疑わしいと想像されても、それだけでは設立の認証取消しはできない制度となっています。行政とNPO法人などのボランタリー活動団体が真のパートナーとして協働していくことが大いに期待される今、こうしたえせNPO法人の出現は、その流れの大きな妨げになることは間違いないのであります。  そこで、知事にお伺いいたします。  NPO法人が県民から正しく理解され、一層健全性を持って活発に活動していくためには、NPO法の制度やNPO法人の活動状況などについて、NPO法人関係者はもとより、広く県民に正しく周知を図っていくことが必要であると考えます。これまでの周知方法はもとより、より一層の広報・周知が必要と思いますが、知事のご所見をお伺いいたします。  次に、NPOとの協働についてお伺いいたします。  戦略プロジェクト36、ボランタリー活動の推進では、取り組む事業として、NPOなどとの協働・連携による公的サービスの推進とボランタリー活動支援の推進の二つの構成事業が掲げられております。  その中で、公的なサービスの推進を図るためのNPOなどとの協働のための指針を策定するとうたってありますが、その指針の姿はいつごろ、どんな形で示されることになるのか、知事のご所見をお伺いします。また、今後の協働を推進するための方策についてどう考えておられるのか、あわせてお伺いいたします。  質問の第2は、児童虐待に対する取り組みと児童養護施設のあり方についてであります。  私は深刻化する児童虐待の実態を確認すべく、県所管域の児童相談所並びに児童養護施設を幾つか視察させていただきました。刻一刻変化する社会環境の中で、家庭内の問題はより複雑化をきわめており、こうした問題を解決するための大きな枠組みとして、虐待の未然防止や早期発見、対応の充実が図れるような虐待防止ネットワークの構築を急がなければならないことをつくづく実感しました。  そして、何より子供たちの権利侵害を防ぐための身柄の保護と、医師や心理学を専攻する専門家等のより一層の協力を仰ぎ、メンタルケアの充実を図ることが必要だと教えられました。  そこで、主に県民から寄せられるさまざまな児童相談の窓口役として機能している児童相談所と、実際に子供たちを預かる児童養護施設の問題についてお伺いいたします。  さて、戦略プロジェクト15、児童虐待への総合的な対応には、児童虐待の相談件数はここ数年高どまり傾向にある、児童養護施設の入所児童に占める被虐待児童の割合が6割を超えているなどの現状と課題が記載されています。  ところで、県福祉部で本年4月22日までにまとめられた集計によれば、平成15年度に横浜・川崎政令市を除く県内五つの児童相談所に寄せられた児童虐待に関する相談件数は1,121件、調査以来初の1,000件台突破となりました。児童虐待が社会問題化する中で、これまで表面化することのなかった児童虐待の実態が明らかになったことで、県民の中に被虐待児童とその人権を守ろうという意識が芽生え始めたことは喜ばしい限りでありますが、この動きはようやく緒についた段階であることに違いありません。さまざまな家庭環境の中で児童虐待が発生しているだけに、問題を解決する方法も多種多様であり、その処方せんがいまだ見出されていないことを考えれば、一概に高どまり傾向と断定してしまうことは、現状ではまだまだ危険なように思われて仕方ありません。  さて、児童相談所並びに児童養護施設で、直接、子供たちと接している県職員並びに関係者の方々に伺えば、入所児童の中で虐待を受けた子供たちは心に相当の深い傷を負っており、家庭に戻って平穏に日常生活を送るためには、十分なカウンセリングによる治療が必要であることがわかりました。また、虐待の当事者である保護者の側にも心の病や傷があることが多く、入所している子供たちが安心して家庭に帰ることができるためには保護者のカウンセリングも必要です。  県は本年度から、虐待の再発防止、親子関係の再構築のための支援を掲げ、児童相談所に虐待を受けた子供たちやその家庭等に専門的ケアを行うため親子支援チームを設置しました。この親子支援チームでは、虐待した保護者等へのカウンセリングなどを行っていくと聞いています。  本年度は相談件数が増加している相模原児童相談所に設置し、翌年度以降、順次、他の相談所においても充実を図っていくとの方針と伺っていますが、私の実感では児童虐待の実態は待ったなしの状態にあり、残り四つの相談所においてもすぐさま同様の対策を講じるべきだと考えます。  そこで、知事にお伺いいたします。  親子支援チームやカウンセリング事業への取り組みも含め、県として今後どのような施策展開を図っていくおつもりなのか、知事のご所見をお伺いいたします。  次に、中里学園の地域社会との共存と今後のあり方についてお伺いします。  まず初めに、同園と近隣の地域社会との共存についてお聞きしたいと思います。  現在、県所管域には16の児童養護施設があり、その中で唯一、県直営で運営されているのが私の地元である横浜市青葉区にある中里学園であります。私は昨年12月、同園を訪ね、園内の施設を見学するとともに、園長ほか職員の方々や入園している子供たちからさまざまな意見や要望を伺いました。  質問の冒頭にも申し上げたように、プロジェクトには児童養護施設の入所児童に占める被虐待児童の割合が6割を超えているとあるのですが、実際、中里学園における被虐待児童は入所児童の9割以上を占めているような状況にあることがわかりました。今後も虐待がますます増加する傾向にあるとすれば、中里学園のような県直営の施設に占める被虐待児の割合はさらに高まることが予想されます。  しかし、完成後、既に40年以上を経過した施設は老朽化し、入所児童の生活環境が余りにも整っていない現状に愕然とした次第です。同園では平成8年に耐震検査を行っているものの、その結果は大規模な補強を要する状況にあると聞いています。県では県有施設長寿命化の考え方に立ち、さらに改修を検討しているとのことでありますが、普通の小・中・高等学校と異なり、24時間稼動していること、また、民間では受け入れ困難な被虐待児童を多数受けていることを重要視すれば、中里学園の機能強化を含めた対応策は早急に講ずるべきだと考えます。  また、実際に同園に入所する児童の一部には、ADHDやPTSDといったさまざまなハンディキャップを背負っている子供たちもいる状況です。彼らが通う近隣の小中学校において不適応を起こしたり、他の児童との人間関係を構築できなかったり、また、担任の教師をまるで実の親のように独占してしまうなど、学級内で混乱を引き起こす、いわゆる学級崩壊を招いた事実もあったと聞いています。入所児童の学習の場を確保するためには、学校や近隣地域の深い理解と大きな協力を得ることが不可欠だと考えます。  そこで、知事にお伺いいたします。  中里学園としては近隣の地域、学校との連携強化を深め、児童の処遇を一層充実させていく必要があると考えますが、これまでの現状をどう認識しておられるのか、また、今後、県として子供たちの立場に立ち、落ち着いて学習する権利を行使できる場を確保するため、同園において近隣の地域や学校とどのように連携を図っていくおつもりなのか、あわせてお伺いいたします。  次に、中里学園の今後のあり方についてお伺いします。  施設を視察した際、入所児童の生活環境を早急に改善する必要を感じたことは申し上げましたが、例えば、心理カウンセラーの数はもちろんのこと、そのカウンセラーと子供たちとの接見時間が余りにも少な過ぎること、さらに、職員の配置についても、子供たちから実の親のように慕われる職員の場合は休日返上もいたし方なしと、まさにぎりぎりの状態であることが見受けられ、改善の余地が大いにあると思われます。  ところで、児童福祉問題に関しては国・県それぞれの立場での協議が継続的に行われており、昨年11月に県立社会福祉施設の将来展望についてと題する会議報告書がまとめられました。それによると、中里学園については機能特化を図りつつとしながらも、行政改革や民間活力導入の波を受けて、中期的に運営主体のあり方を検討すべきとされております。  そこで、知事にお伺いいたします。  子供たちをめぐる状況が目まぐるしく変化している中で、直営の児童養護施設として、民間での受け入れ困難な事例にも対応し、自治体としてのやるべき役割を日々果たしてきた同園のあり方について、どのような考えをお持ちなのか、また、今後どのような方針で運営に臨むのか、あわせて知事のご所見をお伺いいたします。  質問の最後は、警察官業務のアウトソーシングについてであります。  さて、本県における平成15年度刑法犯の認知件数は18万6,290件と、10年前の平成6年度11万1,159件に比べて約7割近く増加しています。その一方、検挙件数は1万7,848件ほど減って4万19件、検挙率も昨年度の19.2%からは上昇したものの21.5%と、相変わらず低迷に瀕している状態であることは変わりありません。  また、殺人、強盗、放火、強姦といった、いわゆる凶悪犯の認知件数に至っては、この10年間で倍以上を記録し、昨年度はついに1,075件と、1,000件台の突破をしてしまったわけであります。検挙件数はふえたものの、検挙率は相変わらず53.6%と低い状況にとどまっている現状であります。  こうした状況の中で、知事はマニフェストの中で、警察官を1,500人増員すると、安全な地域づくりを推進するなど治安回復に強い意欲を示され、知事就任以降は副知事に元県警本部総務部長の大木宏之氏を登用し、また、くらし安全指導員制度の創設など、県民の皆様の治安に対する体感的不安の除去に努められてきました。  先月1日、そのくらし安全指導員の出陣式が県庁内でとり行われました。警察と協力して地域の防犯や交通安全教育に取り組むことを嘱望され、2カ月にわたる研修を受けた合計50人の県職員がそろいの黄色いジャンパー姿で整列した姿は実にりりしく、県内の治安回復に向けての活動を大いに期待しているところであります。  さて、くらし安全指導員とは、防犯・交通安全教育等の業務を行う職責の呼称であり、これまで警察だけでは必ずしも十分に人員を投入することのできなかったこれらの業務活動に対し、知事部局職員が専従することで、県民の防犯意識等を啓発して犯罪の発生を抑止するとともに、従来、これらの業務に要していた警察力を捜査、取り締まりなど、警察官でしかできない街頭での警ら活動に振り向けることを目的に、本年4月から全国初の試みとして創設されました。  県はこの制度を充実させ、平成19年度当初までに200人を配置することを目指して、初年度である本年度は交通安全教育を担当する15人、県庁や出先機関で防犯指導少年非行防止に取り組む35人、計50人を県民部内に配置しました。  もちろん、県職員と警察官との業務分担の調整には時間が必要であると思われますし、その成果が直ちに犯罪抑止や検挙率の数値に反映されるかと言えば疑問と言わざるを得ません。しかし、知事の描いた、県職員が警察官の業務を代行するという画期的な施策の第一歩が踏み出されたことは評価に値するものであります。  一方、県警では既に運用している交番相談員、さらには車庫証明現地調査員、警察安全相談員、留置管理業務補助要員などの増員を引き続き行いながら、警察業務の効果的支援を図るとしています。  交番相談員制度の施行によって、拾得物の処理や道案内などの業務が効率よく実施され、交番で親切に対応してくれる、交番にいてくれて安心するといった県民の皆様からの感謝の声が届いていることは承知しています。また、若い現職警察官に対し、現場で親切、丁寧な対応について範を示して指導されている点も評価できるポイントであります。  しかし、交番相談員はあくまで非常勤職員にすぎず、警察官の職務権限である不審者に対する職務質問や、凶悪犯罪者を対処するに必要な拳銃の所持も許されていないことから、激増する街頭犯罪を抑止する特効薬とはなり得ないと言わざるを得ません。県民への行政サービスや、いわゆる空き交番対策の解消につながってはいるものの、犯罪の検挙件数や街頭犯罪の抑止件数といった、直接の効果を推しはかるのは困難であります。  さらに、交番相談員を増員する場合、1人当たり年間約270万円の人件費が発生することとなります。現在150名、将来的には県内の交番すべて、すなわち、およそ500人もの交番相談員を配置したいとの思いがあると聞いておりますが、これは財政的に少なからず負担を強いることとなるものと思われます。  以上、申し述べた限りにおいて、厳しい財政状況に配慮しつつ、治安の回復という喫緊の課題に即応するためには、直接的な犯罪抑止効果を上げることが難しい、交番相談員をただ増員するだけのことに固執するのではなく、県民の皆様方が真に望む安全の確保についての新たなる発想を取り入れるべきだと考えます。  そこで、知事にお伺いいたします。  安全・安心まちづくり条例の制定に向けた取り組みなど、治安の回復を県政の最大課題に据えて、本県のかじ取りを行っている知事の熱い思いが、県職員はもとより県警職員の喚起を促し、今般、治安関係業務に知事部局職員を活用するという全国初の試みであるくらし安全指導員を創設させたものと高く評価をしております。  しかし、このくらし安全指導員が具体的にどのような活動を行っているのか、県民の皆様の目にはなかなか見えてきません。また、県民の安全・安心にどういった効果がもたらされるのかも見えづらい。さらに、仕事の内容からして地道であるがゆえに、即効性という観点からすれば、現在の治安情勢に直ちに劇的な変化をもたらされるかどうかは残念ながら疑問であります。  このくらし安全指導員の導入を皮切りに、県民の安全・安心の確保のために、今後、行政側でできることは何かとの観点で、知事部局としてどのような治安回復対策に取り組んでいくべきと考えておられるのか、知事のご所見をお伺いいたします。  次に、警察本部長にお伺いいたします。  先ほど、治安回復を早急に図るためには、新たなる発想を取り入れていくべきだと申し上げましたが、ここで私は県職員のさらなる活用という観点で警察官業務の業務委託、いわゆるアウトソーシングを進めていくことを提案したいと思います。  私は警察官一人一人が県民の生命と財産を守るという使命を真摯に果たすために、受け身的でなく、犯罪を未然に防ぐための積極的な責めの姿勢に切りかえていただきたいと思います。現職警察官をできるだけ街頭活動に従事させるための一環として、警察官業務の業務委託、いわゆるアウトソーシングは警察力を合理的に運用するために避けては通れない時代の要請であると確信しております。  私見として考えられるアウトソーシング案を掲げれば、自動車保管場所証明、道路使用許可交通事故相談、さらには自動車運転免許証の更新・記載事項の変更などが考えられます。  県警として、今般のくらし安全指導員以外で警察業務に対する県職員の活用について取り組むお考えがおありなのか否か、警察本部長のご所見をお伺いいたします。  以上、私からの第1回目の質問を終わります。  ご清聴まことにありがとうございます。 〔拍手〕 〔知事(松沢成文君)発言の許可を求む〕 〇副議長(ほりえ則之君) 松沢知事。 〔知事(松沢成文君)登壇〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025376-諸事項-66質問-応答-松沢知事》 66 質問    応答 松沢知事 〇知事(松沢成文君) 冒頭、大井議員から北陸地方の豪雨の被害者について、お見舞いの言葉がございました。また、先週金曜日の本会議でも自民党を初め、各会派の議員の皆様から新潟福島豪雨で被害に遭われた方々へのお見舞いが述べられたところでございます。  その後、福井県でも豪雨が続き、甚大な被害が発生いたしました。この一連の豪雨で亡くなられた方々に対してご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた多くの皆様にお見舞いを申し上げる次第であります。  大きな被害が発生した新潟県、福井県に対して、本県といたしましても警察本部が広域緊急援助隊を派遣するとともに、横浜市川崎市の消防局が神奈川県緊急消防援助隊を編成して派遣をいたしました。また、これとあわせて本県から両県にお見舞い金を贈呈することといたしましたので、この場をおかりいたしましてご報告をさせていただきます。  それでは、大井議員のご質問に順次お答えをいたします。  まず、NPO法の制度や活動状況などの周知についてのお尋ねがありました。  特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法においては、法人の自主性・自立性を尊重する観点から行政の関与が極力抑制され、法人みずからの情報公開を通じ、市民の信頼を得て市民によって育てられるべきであるとの考えがとられております。  現在、県内では1,000を超える多くのNPO法人が設立認証を受け、各地域でさまざまな活動を行っており、新たな公益活動の担い手としての期待が高まっておりますが、法人格取得の方法が簡便なNPO法人制度の乱用も懸念されているところでありまして、NPO法の理念を損なうような活動があらわれてくると、健全な活動を行っているほかのNPO法人に対する信頼にも悪影響を与えるおそれがございます。  そうしたことから、法人みずから事業報告書を公開する等の取り組みはもとより、県として県民の皆さんにNPO法人の制度の概要や活動状況などの情報を提供し、ご理解いただくことが大変重要であると考えております。  このため、これまで県では、まず県のたよりやホームページへの掲載、次にNPOの活動状況を紹介する情報紙の発行、さらには法人設立事務説明会、個別相談会の開催などで、NPOに関連する制度やNPO法人を含めたさまざまな団体の活動状況に関する情報を提供してまいりました。  今年度、新たにNPOに関する基本的な相談事例をまとめたQ&Aをホームページに掲載するとともに、インターネットによる相談をお受けする仕組みを整備しているところでございます。  さらに、市町村とも連携をし、市町村発行の広報紙への掲載にご協力いただくなど、NPOに関する情報提供をこれまで以上に充実させ、関係者はもとより、県民の皆さんにご理解を深めていただきたいと考えております。  こうしたことにより、NPOの活動が本来の目的を達成し、県民のために役立つ公益活動となるよう努めてまいりたいと存じます。  次に、NPOなどとの協働についてのお尋ねがありました。  議員お話しのとおり、私も拡大し、多様化する県民ニーズや、県が単独で解決することが困難な課題にきめ細かく対応し、活力ある地域社会をつくるためには、NPOの皆さんと県が対等の立場でおのおのの持つ特性や資源などを生かし、協働で取り組むことが重要であると考えております。  これまで本県ではかながわボランタリー活動推進基金21によりまして、NPOなどからの提案による協働事業を進めてまいりました。また、基金による協働事業以外でも環境、福祉などの分野でNPOなどと連携・協調した事業を実施しております。  しかしながら、協働事業は始まったばかりの取り組みであり、庁内の認識が十分深まっていないなどの課題もございますので、これまでの取り組み、特にかながわボランタリー活動推進基金21の成果を踏まえ、協働をより一層推進するために、現在、NPO等との協働推進指針(仮称)の策定作業を進めているところでございます。  そこで、議員質問の策定スケジュールでありますが、今定例会常任委員会に指針の素案を報告し、ご意見をいただくとともに、8月にはパブリックコメントを実施いたしまして、その後、9月定例会でその結果を報告し、再度ご意見を伺った上で、10月には策定してまいりたいと考えております。  その指針の中では、協働の定義や意義を整理するとともに、具体の事業を実施するに当たっての基本的事項やその進め方など、協働に取り組む際の職員の共通認識となる考え方を盛り込む予定でおります。  次に、協働を推進するための方策でありますが、まず、職員の意識改革を図ることが重要であることから、NPOの活動や協働に関する理解を深めるための研修を充実すること、そして、NPOなどからの提案だけではなく、県からの提案による協働事業を推進する仕組みを整備すること、さらには、協働のあり方などについて、NPOなどと総合的に協議する場を設置することなどによって、県とNPOなどとの協働をより一層進め、県民サービスの充実を図るとともに、活力ある地域社会をつくってまいりたいと考えております。  次に、児童虐待に対する取り組みと児童養護施設のあり方について何点か質問がありました。  まず、県の児童虐待に対する取り組みについての質問であります。  児童虐待については、残念ながら相談件数が引き続き増加し、大変痛ましい事件も報道されるなど、深刻さもこれまで以上に増してきております。虐待を受けた児童の中には、家庭では生活ができずに児童養護施設等に入所するような深刻な事例も多くございます。このような児童の心の傷をいやすためには、何よりも安全で安心できる家庭的な生活環境が必要であることから、順次、施設において小グループによる生活や居室の個室化を図り、ケアの充実に取り組んでおります。  一方、里親制度の拡充を図り、被虐待児童への家庭的ケアが可能な専門里親による養育を促進しているところでもございます。  さらに、今年度から親子支援チームを相模原児童相談所でモデル的に設置し、親子関係の再構築を図るとともに、虐待の連鎖を断ち切ることを目的として、カウンセリング事業を開始しましたが、親子関係の改善に極めて有効なことから、今後できるだけ早期にほかの児童相談所でも実施したいと考えております。  また、虐待の未然防止、早期発見のため、市町村単位に整備されている虐待防止ネットワークを市町村が主体的に運営できるよう支援を行っているところでもあります。  このような中で、先般、児童虐待の防止等に関する法律が改正され、児童虐待や通告義務の範囲の拡大とともに、自立支援親子の再統合なども新たに盛り込まれ、本年10月から施行される予定であります。  県としては、法改正に先駆けて親子支援チームの設置などに取り組んでまいりましたが、今後さらに児童虐待の深刻さを厳しく受けとめ、虐待の予防、早期発見、そして適切なケアによる再発防止に全力で取り組み、次世代を担う子供たち一人一人が健やかに成長できるよう積極的に施策展開を図ってまいる所存でございます。  次に、中里学園の地域学校との連携強化についてのお尋ねがありました。  中里学園は昭和21年に児童保護施設として開設され、その後、児童福祉法に基づく養護施設となり、これまで58年間にわたって地域の方々に見守られ、地域の学校とともに歩んできた歴史があり、現在も学習や余暇活動など、多くのボランティアの援助を受けながら子供たちが生活をしております。
     現在、児童養護施設に入所している児童の中には、ご承知のとおり、注意欠陥多動性障害−ADHDや学習障害−LDなどの児童も多く、日常的な生活場面への適応が難しいなどの児童の特性について、関係者の理解と適切な援助が不可欠であります。  加えて、中里学園では虐待を受けたことによって、個別的なケアを必要とする児童が増加しており、学校における集団活動の中で不適応を起こす事例がふえてきております。  こうした状況を踏まえ、落ち着いた生活環境と信頼できる人間関係の中で、児童の心の安定を図りながら、義務教育段階での学習機会を保障していくために、地元教育委員会小学校のご理解をいただき、園内に訪問学級を設置するなど、学校と指導職員が緊密な連携のもとに、鋭意処遇向上に努めているところであります。  地元の自治会等に対しましては、会議室や体育館など、いわゆる施設開放を行っておりますが、今後とも地域の方々のご理解とご協力を得て、児童の処遇の充実を図ってまいりたいと考えております。  次に、中里学園の今後のあり方についてのお尋ねがありました。  中里学園は入所児童に占める被虐待児童の割合が議員ご指摘のとおり9割を超え、県内の施設の中で最も高い割合を示しております。また、民間施設で受け入れ困難な被虐待児童を多数受け入れるなど、本県の児童養護施設の中でも重要な役割を担っていると認識をしております。  しかしながら、現状の中里学園ではハード面での制約もあり、個別的・専門的ケアなど、入所児童のニーズに十分こたえ切れていない実情にあります。  こうした中で、中里学園は耐震診断の結果、大規模な補強を要する施設とされておりますが、施設の状況を踏まえた耐震補強にとどまらず、個室化のための施設整備が必要となっております。  現在、国に対して施設整備の支援強化を要望するとともに、個室化の促進や心理治療を行うことができる人員配置、また、里親支援の中核的位置づけ等、機能強化のあり方についても検討を進めているところでございます。  中里学園は増加傾向にある処遇困難な被虐待児童等に対する適切なケアなど、今日的な児童福祉のニーズにこたえる施設として時代の要請も踏まえつつ、今後も県立施設に期待される役割を効果的・効率的に果たしてまいりたいと考えております。  最後に、知事部局の今後の治安回復対策についてのご質問がありました。  本県の治安情勢は議員ご指摘のとおり、大変に悪化した状況が続いておりまして、特に乗り物盗、ひったくりや空き巣ねらいなど、身近な犯罪の増加に対して、多くの県民の皆さんが不安を感じ、治安の確保を何よりも願っているという状況にあると思います。  犯罪捜査、検挙活動や違法行為指導、取り締まり等の治安対策は、基本的には警察の仕事でございますので、県といたしましても警察力の増強に鋭意努めております。しかしながら、犯罪のない安全で安心な地域社会を実現していくためには、警察に頼るだけではなく、県民の皆さん方自身がしっかりとした防犯意識を持って、かぎかけの励行など、身の回りでできる防犯対策を進めるとともに、犯罪の起きにくい環境をつくっていくことや、地域における自主防犯活動を活性化させていくことが極めて重要であると考えております。  そこで、県民、事業者、行政などが一体となって、警察とも連携しながら、県全体の運動として取り組んでいこうということで、その規範としての安全・安心まちづくり条例の制定の準備を進めているところであります。  この条例の中では、県、県民、事業者のそれぞれの役割や防犯の視点からの指針を定める予定ですが、さらにこの条例の理念を具体化していくためのさまざまな施策を展開していくことが必要であると考えております。  また、この条例を実効あるものにするためには、事業者の方々や民間団体と連携を密にする必要がございますので、それぞれの活動をネットワーク化していく体制づくりにも努めてまいりたいと考えております。  また、このネットワークづくりの一環として、7月31日には自主防犯活動をされている地域の皆さん方がそれぞれ自分たちの活動を紹介する県民フォーラムも開催いたしますが、こうした取り組みを通じて、犯罪の発生そのものを抑止していくためのノウハウの共有化など、県民運動の広がりと推進に努めてまいりたいと考えております。  さらに、ことし4月に配置いたしましたくらし安全指導員も県民の皆さんの防犯意識の啓発のための活動に努めているところでございますが、今後はその活動の幅を一層広げる工夫もしたいと考えております。  私からの答弁は以上でございます。 〔警察本部長(末綱隆君)発言の許可を求む〕 〇副議長(ほりえ則之君) 末綱警察本部長。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025377-諸事項-66質問-応答-末綱警察本部長》 66 質問    応答 末綱警察本部長 〇警察本部長(末綱隆君) 警察業務への県職員の方々の活用についてお答えをいたします。  県職員の方々を警察業務に活用するためにどのような方法があるのかにつきましては、昨年6月に設置されました警察力向上連絡会議において、警察官の実質増員1,500人の実現に向けた中でさまざまな検討を行ってきたところであります。  検討の中では運転免許の更新等、窓口業務を初めとする一般事務部門への配置はもとより、行政の専門家としての知識技能の活用という観点でも知恵を絞るなど、広い視野で議論を行ったものであります。  くらし安全指導員の制度はこうした議論の結果、県職員の方々の持つ知識技能治安回復に生かす方法として創設したものでありまして、平成19年度当初までに200人の配置を目指すものであります。  また、ご承知のとおり、警察力向上連絡会議においては、このくらし安全指導員のほかにも警察官を1,000人、非常勤職員を300人それぞれ平成19年度当初までに増員することの枠組みが決定をしているところであります。  一方、県警察におきましては、運転免許に係る各種の講習事務を初め、運転免許更新情報の提供といった免許関係事務や道路使用許可に係る現地調査に関する事務などについては、法令に基づきまして既に民間に委託を実施しているところであります。  さらに、内部的にもデスク部門の合理化を初め、人事、給与等の内部管理事務を行う警察官を一般職員に切りかえるなど、第一線の体制の強化に努めているところであります。  大井議員ご指摘の警察業務への県職員の活用という点につきましては、警察力向上連絡会議において、警察力向上のための人的基盤整備の当面の枠組みが決定されていることをも踏まえまして、今後とも事務の合理化等、内部での努力も進めながら対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 〔大井康裕君発言の許可を求む〕 〇副議長(ほりえ則之君) 大井康裕君。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025378-諸事項-66質問-発言-大井議員》 66 質問    発言 大井議員 〇大井康裕君 自席からの発言をお許しいただきたいと思います。  知事並びに警察本部長におかれましては、ご丁寧なご答弁まことにありがとうございました。  幾つか申し上げたいことがあるのではありますが、持ち時間の関係もございますので、児童虐待の問題、この1点に絞って要望を申し上げたいと思っています。  先日、私が相模原児童相談所にお伺いした際に、施設長からこういうお話を伺いました。ある父親から電話があって、これから夏休みがあるんだけれども、その1週間、夏休みをとった時間を自分の自由に使いたいから子供を預かってくれ、そういうとんでもない相談があったようであります。本当にこれは私自身も実に驚いたわけであります。  先ほど知事も答弁の中でお触れいただきましたが、中里学園は昭和21年に創設されています。ほかにも児童養護施設をいろいろ調べると、ほとんどこれは戦争が終わった後、いわゆる大戦の直後に哀れにして両親を失った戦争孤児のケアという目的で建てられた、それが今なお存続しているというふうに私は把握しています。  しかし、その16施設、多分ほとんどと言っても過言ではないのですが、その児童養護施設に預けられているお子さんたちのほとんどのお子さんたちには、両親はともかくとして、どちらかの親御さんがいるというふうに聞いています。そういう意味では社会の流れがあって、この児童養護施設のいわゆる役割というものも変わってきたというふうに思うんです。  私は昨年もDVの問題をかなり勉強させていただいたんですが、その問題と同じく、犠牲者であるそうした子供たちを保護するということは当然のことであって、このような問題を解決するためにはその加害者である側の更生ですね、これをしっかりとしていかなければ、こうした被害というのは、残念ながら、なくなることはないというふうに思っています。  特に先ほど申しましたけれども、とんでもないそうした勘違いをしている親御さんたちもいるようであります。私は先ほども申しましたが、子供たちのカウンセリング、これももちろん重要です。しかし、そうした大人たち、保護者に対するカウンセリングといったものをしっかりとやっていかなければならないというふうに思っております。  その意味では、ぜひ知事並びに関係担当者、幹部の皆様方におかれましても、そうした思いをおくみ取りいただきまして、これからはそうした児童福祉面におけるしっかりとした施策、さらには環境を整えていただきたいと強くご要望申し上げ、私の質問を終わります。  ありがとうございました。 〔三好吉清君発言の許可を求む〕 〇副議長(ほりえ則之君) 三好吉清君。 〔三好吉清君登壇〕(拍手) 〔副議長退席、議長着席〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025379-諸事項-66質問-[13]質問-三好吉清議員》 66 質問    (13)質問 三好吉清議員 〇三好吉清君 自民党の県議団の三好でございます。議長の許可をいただきまして、神奈川県の農林水産業の現状を県民の皆様方に理解していただきたく、壇上に立たせていただきました。  7年目の久々の登壇ですので、いささか緊張をいたしておりますが、農業に対する思いは人一倍強いつもりでおりますが、言葉にあらわすことは非常に難しく、なかなか言い尽くせないこともあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。  質問に入る前に、私からも自民党県議団を代表して、両県に対してお見舞いの言葉を述べさせていただきます。  新潟県の集中豪雨被害は18日現在死者15人となり、依然として約1万1,000世帯に避難勧告が出ております。また、福井県北部でも梅雨前線の活発化で局地的集中豪雨に見舞われ、死者・不明者5人と伝えられております。亡くなられた皆様に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災被害者の皆さんに衷心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。  また、去る18日夕方、北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさんのご家族が笑みを浮かべながら帰国されました。曽我さんは、今は帰国できた喜びでいっぱいです。これから困難はあると思いますが、家族4人で力を合わせて協力していこうと思いますとのコメントを出され、日本在住に向けた新たな生活をスタートされました。その喜びとともに、ジェンキンスさんの健康の回復を心からお祈りを申し上げたいと思います。  議場におられる知事を筆頭に、県議、当局の皆さんは1945年の敗戦直後の我が国の食料事情について知らない方の方が多いのではないかと思います。私が小学校に入学した年のことですから、この議場に当時を知る人が果たして何人いるでしょうか。食料の危機、これは悲惨なものでございます。当時、我が国は敗戦という未曽有の危機に陥り、何もかも失った国民が全国にあふれ、食料はもとより、住居、衣服、その他の生活物資が極度に不足し、国民の命そのものが脅かされる事態となっておりました。  そのとき、国民の命そのものである食料の危機を救ったのは農業であります。食料を求めて農村への買い出し列車、貨幣に対する信頼感は全くなく、そのほとんどが物々交換で行われておりました。当時の都市住民にとって家族の命をもかけた深刻な問題でございました。  そして、戦地より兵士の復員が始まりましたが、当時は仕事もなく、産業もなく、生活の手段もありませんでした。こうした状況下にあって、多くの農家の次・三男坊は農業に従事し、農地を開き、食料の増産に励み、山々に入って燃料を確保し、我が国の食料危機からの脱出に大いなる貢献をし、さらに復興のための都市建設の資材として山林より木材が大量に供給されたことも事実でございます。  このことによって、山林は自然に人の手が入り、植林などされ、整備されました。その後、安価の木材外国より輸入され、林業経済的に成り立たなく、だれも手を加えなくなりました。人の手を加えなくなれば山林は荒廃していきますが、それは紛れもない事実でございます。そうなんです、皆さん。一たん人の手を加えた植物は、最後まで人の手が必要なんです。途中で投げ出してはいけません。  その後、復興が始まり、我が県の京浜工業地帯に代表されるように、第二次産業が各地で復活し、その人たちの夢と希望都市として、この神奈川にも多くの人々が住むようになりました。そして、都市として発展を続け、肥大化の一途をたどってきました。  当時の神奈川を支えた工業化は、緑地と農地を工場や住宅に変換していきました。さらに発展のために必要な水が、神奈川には賢明なる先人のおかげによって守られてきたということも見逃せません。そして、その貴重な水の確保についても、緑地や山林が大きな役割を果たしてきました。その緑地や農地が激減し続けており、皆さん、自分たちの周りを見回すだけで、その状況は十分に理解できるものと思います。  今ここに相模原市役所を中心とした航空写真があります。きょうは議会運営委員会にかけておりませんから、皆さんには見せられませんが、昭和39年11月、そしてその25年後の平成2年8月に撮った写真です。惨憺たるものでございます。これは知事だけは見てください。  いわば、今日の我が県の発展は、先ほど申したとおり農地と緑地、さらには埋め立てられた美しい海岸と引きかえたものと言っても過言ではありません。  松沢知事の選挙の際の37項目に及ぶマニフェストを見たとき、我々の命のもとである緑に対する目標が何一つ掲げられていなかったことに、私自身びっくりしました。しかし、これは知事自身が述べられたとおり、つけ焼き刃だから仕方ないのかとも思いましたが、その後、県の農業関係者が知事に表敬訪問をしたところ、知事いわく、私は農家の出身ですから、農業の重要性については十二分に承知していると答え、表敬訪問したこれらの人々は、知事はこの農業の課題に大きな理解を持っているとして安堵して帰ってきました。果たして、今考えて見ますと、知事は農業に関して、どの程度の関心と知識を持っておられるのか、そのときの知事の言葉は、単なるリップサービスではなかったのかと疑問を感じざるを得ません。  皆さん、改めて申し上げます。地球上、すべての生き物は、緑すなわち植物に生かされているんです。農家を生産者と言いますが、真の生産とは、無機を有機に変えることができる植物だけなのです。この植物を育てるのが農業であり、それを食料にするのが農家なんです。農耕民族である日本人は長い間の経験と努力で植物の特性を知り、その性質を利用し、品質の向上、量産のため、長い間の経験、自然条件に適応した栽培技術の向上、そして、その技術の継承に努めてきました。  このたびの知事の新総合計画は、マニフェストを中心として作成したという知事の答弁を聞いていましたが、今度は慎重に検討を重ねた上での新総合計画だからと期待を持って拝見をさせていただきました。  しかし、農林水産業については全く具体性がなく、目標すらわからぬ計画であり、やはり私の期待は大きく裏切られました。その結果として出されたのが、この神奈川力構想・プロジェクト51なのかと唖然としました。私は農林水産業を将来の重要課題とするならば、現状をつぶさに見て、原因を的確にとらえ、将来を見据えた対策を立てることが必要と考えております。  そこで、知事に何点か所見をお伺いいたしますが、農林水産業の中から、農業に焦点を当てて質問いたします。  まず、神奈川の農業の衰退の要因について質問をいたします。  残念ながら、農林水産業は大きく後退をいたしております。貿易自由化等による外国産農産物の輸入量の増大、それが農産物等の価格の低迷を招いています。さらに、農林水産業の経営を悪化させ、後継者が他産業への就業を余儀なくされ、産業の担い手がどんどん高齢化しています。担い手の減少・高齢化が進んだ結果、農地や山林に手が入らず、貴重な農林水産業の資源の適正な維持ができなくなってきています。このままの状況で推移するならば、農林水産業が果たしてきた多面的な役割が今後とも果たしていけるのか、大いに懸念を感ずるものです。  ここで本県の農業の主要な指標について指摘したいと思います。  一例として、昭和55年と平成15年の約20年間を比べてみたいと思います。農地面積で見ますと、昭和55年、2万8,900ヘクタールあったものが平成15年には2万1,300ヘクタールと26%の減、農家戸数で見ますと昭和55年、4万8,600戸あったものが平成15年には2万9,690戸と39%の減、農家人口で見ますと昭和55年には24万8,980人いた人が平成15年には8万3,550人と66%も減少しています。農業就業人口に至っては、昭和50年当時は、男女合計で約10万人がおりました。そして、若年から65歳以上まで、ほぼ均等の年齢配分であったものが、平成15年では男女計で約4万人、65歳以上が47.4%と非常に偏りを見せています。なぜ減ってしまったのでしょうか。このままでよいのでしょうか。どういう対策が考えられるのですか。  県土の約半分と言われている林地と農地が荒廃していくのか、なぜ次の時代を担う後継者が出ないのか。なぜ貴重な後継者が都市に多く、農地が一番残っており、後継者が必要とされる県西部地区、郡部に少ないのか、考えたことがありますか。  また、県の農業政策の一つに制度融資がありますが、その制度融資を利用する人が少なくなりました。それはなぜでしょうか。将来を見通せない農業に対して、多少、金利が有利であるといっても、高額の投資をちゅうちょするのは当然のことであります。また、首都圏に位置する神奈川の農業は、固定資産税や相続税などの税負担が高いことも要因の一つであり、加えて鳥獣被害も経営の大きな問題であり、農地の遊休地化も引き起こしています。農業経営が成り立たないという経済的な要因が重大な原因と思っています。  今の日本国食料自給率は40%であり、他国から60%を依存しています。例えば生鮮野菜輸入の47%にもなる中国中国がかつての日本の歴史と同じように、農業国から工業国へと大発展しております。不景気と言われている日本建築資材が高騰しているのは、需要と供給のバランスではないんです。中国の建設ラッシュが原因と聞いております。人口約12億8,000万と言われている中国、世界でも主たる食料輸出国の中国が、日本と同じく食料輸入国に変換するときを考えると、今のままで手をこまねいていてよいのか、これ以上他国に日本食料を任せていてもよいのか、真剣にならざるを得ません。  そこで、改めて知事に日本の農業、神奈川の農業の衰退の要因について所見をお伺いいたしたいと思います。  次に、地産地消について質問をいたします。  消費者として870万人の県民がいます。この消費者はすべて、BSE、鳥インフルエンザ輸入野菜の残留農薬等に煩わされることのない安全な食料を求めています。しかし、食生活の変化もあり、総務省の家計調査によれば70%を加工食品、外食等に頼っています。実際の消費行動は、手に入りやすく、見ばえのよい、安価な食料を求めて行動をいたしております。  地産地消、すばらしい言葉です。しかし、それをどう実行していくのか、行動にあらわし、施策にあらわすのか、これからの大きな課題です。  その一つは食育にあると思います。食育とは、教室での勉学も必要ですが、まず家庭で加工食品を多用した食事献立を、皆さん、子供は見ているんですよ。病院、特に学校給食では、カット野菜冷凍食品等、一括納入業者から仕入れし、調理師の手間を省き、経費節約と安全に対する責任のがれか、地消の姿は全然見えません。地場産の素材を子供の前で調理し、その姿を見せることこそが食育ではないかと思います。  また、食べ物はどのようにつくられているのかを、生産現場での体験を通して子供のころから知らせておくことが重要なんです。子供のころ、母親が台所で朝ご飯の準備をする、トントンという包丁の音で目が覚めたことなど、私は今でも楽しい思い出として心の中に残っております。  もう一つの地産地消を進める上での課題は安全な食料供給という点であります。  県では、環境保全型農業を推進するための施策を展開していますが、畜産農家の排泄物の処理と有機質の堆肥を利用する農家とのミスマッチが指摘されております。特に三浦半島の野菜専作地帯では、野菜残渣の処理が大きな問題となっており、家畜ふんと野菜残渣との組み合わせは堆肥化し、農地に還元する、広域的にリサイクルする耕畜連携システムが必要です。
     また、鳥の高病原性インフルエンザは深刻な問題だと私は感じております。万が一、本県で発生した場合には、経営者にとっても、近隣で生活する県民にとっても、京都府や山口県とは比較にならない問題になります。あらかじめマニュアルを作成するなど、十二分の対応を検討しておくよう指摘をしておきます。  地産地消とは、直接生産現場を見てもらう、安心して買ってもらう、まさにこのことだと思います。それが現在の農産物の直売所である思います。ところが、都市計画法では、一生産者が売るための施設として50平米までと定められています。50平米の場所で消費者が求めている多品目の生産物を1軒の農家でそろえられるでしょうか。また、ただでさえ人手が足りないと言われているのに、それを販売する経費などは賄えるのでしょうか。地産地消の推進を求めるなら、農家と消費者が協力して地場産の農産物を一堂に集約できる大型直売所をつくることができる施策が必要とされているのではないでしょうか。  秦野農協で一昨年より始めた大型直売所ジバサンズは、農家にも、消費者にも大好評です。農家が共同で開設したいとする大型の直売施設は、都市計画法では制限されており、この現状を克服することも地産地消を推進する大きな課題となっております。  新たな総合計画でも、地産地消による農林水産業の振興を掲げていますが、供給力を強化しなければ、単なるスローガンに終わります。地消に対応できる地産をどう再構築するかという課題を、危機感を持って解決する必要に迫られております。  地産地消の推進について、また、そのための問題点について知事はどのように考えているのか、所見を伺いたいと思います。  続いて、都市計画と農業振興について伺います。  諸外国に比べ、公園緑地が少ない我が国では、都市の中の農地は緑空間として県民生活に潤いと愛を提供するとともに、災害時には防災空間としての重要な役割を果たします。こうした農地を残すためには、生産緑地として積極的な追加指定が必要であると考えます。  平成3年に改正された生産緑地制度は、市街地の農地は農地として認めず、土地は宅地とする。農業をするならば、生産緑地として指定し、その指定条件として30年、30年間農業を続けるとされています。  現実に横浜を例に挙げるなら、制度を取り入れる前には1,564ヘクタールあった市街化区域内の農地が昨年の生産緑地追加指定をも含めて353ヘクタール、22%以下に減少しました。3年先もわからぬ現在の世相に、長期営農継続農地制度でも20年間、生産緑地制度では30年間、農業を継続しなければならないという法は私には全く理解できません。  現実に農地はマンションや建売住宅駐車場にどんどんさま変わりしています。住宅地に農地があってはいけないのですか。自然や緑を愛する県民はどう思っているのでしょうか。  農村現場では農業を職業と選択し、農業でご飯を食っていこうとする意欲的な経営者もいますし、一方では兼業農家もいるんですよ。高齢者や女性も頑張っています。これらの人々が一緒になって、水路や農道を管理し、維持しております。農業でご飯を食っていこうとする人に対してはご飯を食っていけるような、しっかりとした経営基盤をつくっていけるように支援することが必要であり、また、高齢者や女性などの頑張りに対しても、取り組みが継続できるような支援をしていくことが重要でございます。生鮮野菜供給はもとより、美しい景観の保全や水資源の涵養などの多面的機能も農村の人々の生産活動によって発揮されていることを無視してはなりません。  県では都市計画法の線引き見直しに向けた検討作業に入ったと聞いています。都市計画上に都市農地、都市農業を明確に位置づけ、都市居住環境の整備と農業との共生が持続可能で美しい県土づくりに重要な役割を担う住と農をリンクする仕組みに見直しが必要と考えます。この点についても知事の考え方を伺います。  続いて、農業振興条例について伺います。  今まで述べてきたように、神奈川力構想・プロジェクト51における農林水産業への取り組みを見ると、神奈川における農林・漁業の変化と実態をとらえていないと私は考えます。なぜ神奈川の農林水産業がさきに述べたように、ここまで後退したのか分析が足りないと思います。農業は多面的な役割を果たし、県民に寄与していますが、こうした機能を維持していくためには、抜本的な対策を講じていく必要があると考えます。  幸いにして、21世紀は農の時代と言われています。日本の農業、神奈川の農業は厳しい状況にありますが、明るい兆しも見えてきました。神奈川ではまだまだですが、新規に就農を希望する人も出始め、効果的経営に向けた規模拡大も進みつつあります。  食糧生産だけではなく、命や自然とも向かい合う、その大切さに目覚めた人たちが農業に関心を持ち始めました。環境保全型農業に挑む人、顔の見える農業に活路を見出だす人、農の現場で意欲的に農業経営に挑む人、将来の担い手を目指す人など、多様ではありますが、その人々に夢と自覚と責任を持って進んでもらえる施策が必要なんです。  本格的な農業の振興のためには、県はこれまでの農業の施策を危機感を持って見直し、強化していく必要があります。地産地消を進めるためには、しっかりと生産の担い手を育成し、供給力を高めなければならないし、多面的な機能の維持も図らなければなりません。  このまま後退の一途をたどることは、県民生活にとっても大きな問題となります。今こそ危機感を持って対処してもらいたい。このために、まず農業振興施策の展開の基礎となる県の姿勢、哲学を内外に対し明確にする必要があります。  そのために県民合意のもと、他県に見られる県条例のように神奈川県農業振興条例(仮称)といったものを定めて、現状をとらえ、将来の農業のあるべき姿を見定め、具体的な個別計画を提示していくことが一番重要なことと考えております。この点についても、知事の考えを伺いたいと思います。  これをもちまして、第1回目の質問を終了させていただきます。 〔拍手〕 〔知事(松沢成文君)発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 松沢知事。 〔知事(松沢成文君)登壇〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025380-諸事項-66質問-応答-松沢知事》 66 質問    応答 松沢知事 〇知事(松沢成文君) 三好議員のご質問に順次お答えいたします。  本日のご質問は本県農業の現状を分析し、明るい将来を見出せないことを憂慮され、農業の発展に向けた施策を打ち出していく必要があると熱い思いのあらわれによってなされたものと拝聴させていただきました。  そこで、最初に農業を衰退に追い込んでいる根本的な原因についてのお尋ねがありました。  少し大きな議論からさせていただきますと、農業衰退の原因を大別しますと三つに分けられるのではないかと考えております。  一つ目は、農産物の価格の低迷でございます。これは輸送技術の進歩等により、鮮度保持が可能となり、安価な海上輸送が可能となったこと、ガット・ウルグアイ・ラウンドの合意を受けて、主要輸入野菜の平均関税率が4.2%と低くなったことなどによって、安価な生鮮野菜や冷凍野菜輸入が急増したことによるものというのがあるというふうに認識をしております。  そこで、輸入量の推移を見ますと、平成6年に120万9,000トンであったものが、平成13年には181万8,000トンと、6年間で約50.4%増加をいたしました。平成13年の冷凍を含む輸入野菜量を見ますと、中国から50.9%、アメリカから22.8%、この2カ国で全体の73.7%を占めております。中国からはタマネギ、アメリカからは冷凍馬鈴薯などが主な品目でありますが、加工品などを含めた野菜類の輸入数量全体のうち、冷凍野菜と生鮮野菜を合わせて67.2%を占めております。  このように大量の安い生鮮野菜輸入されますと、本県の主力農産物である大根やキャベツ、小松菜などの生鮮野菜輸入野菜に連動する形で価格が低迷する傾向にありますので、現在行われているWTOの交渉の結果やFTAの進捗状況によっては、より大きな影響が出るのではないかと危惧をしております。  二つ目といたしましては、農業構造改革が進まなかった点であります。国ではガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意により、農産物の輸入圧力が一層高まることから、それに対抗するため、農業の規模拡大を図り、担い手を確保することにより、国際競争力のある産業を育成することを目的に、平成7年度から平成12年度までの6年間で総額6兆100億円が予算措置されました。これにより、生産性の高い農業の育成や生産基盤整備のための取り組みとして3兆5,500億円を農業構造改善や農地の流動化対策、中山間・都市交流拠点の整備等に1兆6,900億円、融資事業等に7,700億円を支援してまいりましたが、思うようには進みませんでした。  三つ目といたしましては、本県の特徴的な問題として、都市化の進展ということがございます。農地の転用面積で見ますと、直近5カ年の平均では年間約370ヘクタールの農地の転用にとどまっておりますが、高度経済成長期の昭和45年には約2,300ヘクタールもの膨大な農地が転用されていました。これに伴い、農業の担い手が就労条件のよい農業以外の産業に従事するようになり、農業の後継者を十分確保することができなくなりました。  さらに、都市化による地価の高騰に伴い、固定資産税や相続税などの評価額は畑で昭和63年度には1平方メートル当たり約58円、平成15年度には約65円と、評価がえのたびに上昇しております。  こうしたことから、議員のお話にありましたように、固定資産税の負担が経営を圧迫しておりますし、また相続税を納める際には実際の売買価格が評価額を下回っているため営農を続けるには多くの農地を手放さなければならず、このことは農業後継者にとって農業以外にも従事しなければ農業経営を継続できない状況を生み出しております。  さらに、お話のありました有害鳥獣による農作物への被害につきましては、平成11年度から平成15年度の5カ年間の調査実績で見ますと、猿、イノシシなどにより約2億円前後の被害金額が毎年発生をしております。  しかしながら、この農業被害には営農意欲が減退し、作付をあきらめるなど、金額に換算のできない部分もありますので、被害金額は実態の一部を示しているものと受けとめております。  このようにさまざまな要因が複雑に関係し、農業者にとりましては、農業の先行きに明るい展望が見出せなくなっていると認識をしております。  次に、地産地消を進める上での課題として、食育の重要性、安全で安心な食の確保、直売所の必要性の三つについてお尋ねをいただきました。  これらの点につきましては、私もほぼ同様の課題認識を持っており、このたび策定いたしました神奈川力構想・プロジェクト51に地産地消による農林水産業の振興、安全で安心な食の確保、資源の有効活用による農林水産業の振興といった戦略プロジェクトを位置づけ、それぞれ重点的に取り組んでいるところでございます。  まず、食育の具体的な取り組みについてでございますが、県では食育活動を行う団体や市町村に対し、財政的な支援を行っており、昨年度には県の支援を受けた生活協同組合が52人の食育推進ボランティアを育成するとともに、食育セミナー、親子料理教室、食の見学、体験学習会などを開催して、延べ約2,400人の県民の参加を得たところでございます。  また、今年度は小田原市が行う同様の事業に支援しておりますが、今後さらに充実してまいりたいと考えております。  次に、安全で安心な食の確保の取り組みについてでありますが、農薬や化学肥料の使用を通常よりも30%以上抑えることを目標とした環境保全型農業の普及に努めております。  私も今月7日、県央地区に設置した移動知事室において、農家の方がハチなどの天敵を利用して、いろいろと工夫したトマト栽培に取り組んでいる様子を見てまいりました。こうした環境保全型農業に賛同する農家グループと県とで協定を締結し、県からは技術支援を行っておりまして、平成15年度末現在、31団体と協定を締結し、参加農家数では1,781戸、県内販売農家の約1割を占めるに至っております。  なお、この取り組みを県民の皆さんにお知らせするため、「愛!農かながわ生産団」という愛称とシンボルマークを定め、農産物等にシールを張るなどして販売していただいておりますが、より多くの皆さんに知っていただけるよう工夫をしてまいりたいと考えております。  また、農薬や肥料がどのように使用されて栽培された農産物であるかが消費者にとって容易に知り得ることも安全・安心の大きな要素となりますので、牛のトレーサビリティーシステムばかりではなく、野菜にも普及するよう導入の技術的な指導や助成を行っているところでございます。  さらに、家畜排泄物や野菜残渣の有効利用につきましては、県内で発生する家畜ふんを堆肥にしている比率は昨年度末に81%に達しており、平成20年度末までには最終目標の93%までに引き上げるよう、堆肥化のための支援や指導を行ってまいりたいと考えております。  こうしてでき上がった堆肥の流通促進を図るため、堆肥生産流通情報の提供を初めとして、畜産農家と野菜農家などとの連携を進めるとともに、食品残渣の飼料化や堆肥化についても支援しているところでございます。  また、野菜残渣と家畜排泄物の広域的なリサイクルシステムにつきましては、技術的、あるいは経済的な課題もございますので、農業総合研究所でさらに研究を進めてまいりたいと考えております。  鳥インフルエンザ対策につきましては、国が都道府県用の鳥インフルエンザ防疫マニュアルを作成しておりますが、本県では職員が京都府や山口県の実際の対応状況を調査し、現在、本県の実情に合ったマニュアルづくりを進めているところでございます。  3点目の直売所の必要性についてであります。  私もせんだって、津久井や海老名の直売所を訪問いたしましたが、地産地消を進める上で必要不可欠な施設であると認識をしております。しかしながら、農産物の品そろえを豊富にし、利用者のための駐車場を確保した上で、一定規模以上の直売施設をつくろうとしますと、都市計画法上、原則として市街化調整区域内では建築できないこととなっております。  そこで、現状では一定規模以上の直売所を市街化調整地域内に設置しようとする場合には、既存宅地制度の利用や沿道サービス施設とするなどの工夫をしながら整備を進めざるを得ない状況にございます。  直売所の設置を容易にし、地産地消を推進するためには都市計画法上、畜舎や農産物集出荷施設などと同様に直売所を農業用施設として認めていただき、市街化調整区域内に建築できるようにする必要がありますので、今後とも国への施策、制度、予算に関する要望などの機会をとらえて粘り強く要望してまいりたいと考えております。  次に、都市計画上の都市農地、都市農業についてのお尋ねがございました。  議員のお話のとおり、都市の中の農地は農業生産活動を通じて緑や美しい景観を形成し、県民に安らぎと潤いを与える貴重な資産として良好な都市環境、生活環境を形成する上での重要な役割を担うとともに、防災空間の確保や大気浄化といった県土を保全する上での役割も期待できることから、都市化が進展している本県におきましては貴重な都市空間として重要なものと考えております。  ご案内のとおり、市街化区域は優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域でございますが、この区域の中には保全すべき農地などがございます。保全すべき農地につきましては、生産緑地地区として昨年末現在で県内19市において市街化区域内農地の約42%を占める1,544ヘクタール、9,815カ所の農地が指定されております。今後も各市が地域の実情を踏まえ、策定した基準に基づき、追加指定を行うこととしております。  また、集合農地区を設けて農業住宅が共生したまちづくりを行う特定土地区画整理事業を実施したり、市街化区域から市街化調整区域への編入、いわゆる逆線引きを行うなど、さまざまな仕組みを活用して都市計画に位置づけ、都市農地の保全を図る場合もございます。  現在、都市計画の線引き見直しに向けた検討を進めているところでございますが、今後の都市づくりに当たっては本格的な人口減少社会の到来などを踏まえ、環境との共生や地域の活性化など、都市全体の質の充実に向けた取り組みが基本的な視点であると考えております。  そこで、こうした考え方のもと、都市農地につきましては住宅等の土地利用との調和に配慮した中で、その保全と活用を図ることにより、各地域の特色を生かした質の高いまちづくりが進められるよう、市町のご意見を伺いながら、関係部局が緊密に連携して議論を深めてまいりたいと考えております。  最後に、神奈川県農業振興条例(仮称)の制定についてお尋ねがございました。  農業はただいまご答弁申し上げましたように、県民の豊かな食生活をもたらすだけではなく、その生産基盤である農地は水源の涵養機能、洪水調整といった県土の保全に寄与するなど、その果たす役割は大変大きいものと認識をしております。  しかし、現状は先ほどお答えいたしましたように、輸入農産物の増加などによる価格の低迷により、農業経営が不安定なことから、農業の担い手や農地の減少、耕作放棄地の増加など、依然として厳しい状況がございます。  このため、県といたしましては、生産基盤の整備、生産対策、価格対策、販売対策などそれぞれの課題ごとにきめ細かな施策を講じてまいりました。今般の新しい総合計画の策定に当たりましては、これまでの取り組みを継承しつつ、重点的・優先的に取り組む課題をまとめ、神奈川力構想・プロジェクト51に三つのプロジェクトを位置づけたところでございます。  したがいまして、この総合計画に位置づけた戦略プロジェクトや主な施策・事業を着実に推進していくことが現在の私に課せられた責務と考えておりますが、議員からご提案のありました神奈川県農業振興条例(仮称)の制定につきましては、既に九つの道県で農業を維持発展させるための一つの手法として制定されていると承知しております。  そこで、今後こうした他県の状況、関係団体のご意向、さらには条例によって農業という特定の業種を振興することなどにつきまして、環境農政部に対し検討するように指示したいと考えますので、議員にも今後ともよろしくご指導をいただきたいと思います。  私からの答弁は以上でございます。 〔三好吉清君発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 三好吉清君。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025381-諸事項-66質問-発言-三好議員》 66 質問    発言 三好議員 〇三好吉清君 自席での発言をお許し願いたいと思います。  答弁どうもありがとうございました。  今、答弁いただきましたことについては、同僚議員から常任委員会を通じて、また議論をさせていただきますが、1点、指摘をさせていただきたいと思います。  農業というのは、先ほど言ったように、長い間の伝統、それから技術の継承、経験が物を言って、それを継承していくということが一番重要でございます。ところが、県の行政において、それが行われていないと私は断言してもいいんではないか。それは職員の10%の削減、10年間かかって10%削減する。だが、実際上では平成10年からでも20%を超えていますし、この5年間を見ましてももう18%、農業技術者の職員は少なくなっております。そして、一番大きな問題はこの4年間、だれも職員を採用しなかった、このブランクは大きいですよ。そして、去年、知事のもとだったと思いますが、2人採用していただきまして、来年度は13人退職して1人採用するというような発表を聞いております。  私は県だって農業行政環境行政、すべてが経験を後輩に継承しなければいけない、これが重要なことだと、人材の育成なんです。だから、ただ単に人を減らせばいい、そんなのは知事としての業績に入りません。私は農業行政環境行政、緑の行政が  この夏の暑さ、植物の生態が変わらなければいいと危惧している。それは長い間見ている職員を育てていかなければいけないこの時代に、ぜひとも職員を段階的に順次、将来を考えた採用の仕方をしてほしい。もう少し農業技術者、現場を見る  知事が忙しいんだから、知事の手となり、足となって、耳となって、頭となってくれる職員の育成に力を入れてほしいと思います。  以上で、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025382-諸事項-67休憩》 67 休憩 〇議長(新堀典彦君) お諮りいたします。  この際、休憩いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(新堀典彦君) ご異議がないと認めます。  よって、休憩いたします。
     なお、再開は15分後といたします。 午後2時49分 休憩 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025383-諸事項-68再開》 68 再開 午後3時10分 再開 〔事務局長報告〕  出席議員 副議長共75名 〇副議長(ほりえ則之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025384-諸事項-69会議時間の延長》 69 会議時間の延長 〇副議長(ほりえ則之君) あらかじめ時間の延長をいたします。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025385-諸事項-70質問[続]-[14]質問-本村賢太郎議員》 70 質問(続)    (14)質問 本村賢太郎議員副議長(ほりえ則之君) 質問を続行いたします。  本村賢太郎君。 〔本村賢太郎君登壇〕(拍手) 〇本村賢太郎 昨年4月、県議選において初当選をさせていただき、今こうして歴史ある神奈川県議会本会議場で、議長のお許しをいただき、初質問に立たせていただくことに関しまして、地元の皆様や諸先輩方に感謝でいっぱいであります。  私が政治活動を通じて感じていることは、政治に対する希望や夢といったものではなく、こんなに政治家が多いのに政治は遠いし、政治は変わらないといった疑問や怒りの声をよく耳にしています。そのためにも、よいことも悪いことも政治の真実を平易な言葉で県民の皆様にお伝えし、遠い県政が近くなったと実感いただける方が一人でも多くなることがやりがいであります。  そのためにも、日ごろから県民の皆様と政治のキャッチボールを行わなくてはいけないと思います。その中で、私は政治の師から、いつでも、どこでも、だれにでも同じことを貫ける政治家になれと、信念を持って活動することを学んできました。  今、民間企業では生き残りをかけた厳しい現実が目の前にありますし、県では職員の削減を行い、スリム化を進めております。ですから、神奈川県は二つの政令市と中核市を持ち、地方分権が進んでいることを踏まえ、真剣に議会側も議員定数削減の議論をみずから行う時代だと考えます。  その中で、ことし3月12日に開催されました第48回地方分権改革推進会議小委員会でも、人口構造の急激な成熟化や市町村合併などの動きを考慮した場合、今後30年間で、現在6万人いる地方議会議員を少なくとも3割削減するべきではないかといった意見交換が行われ、私も大いに賛成の考えであります。  なぜ県議会に挑戦したのかという自分自身の初心を忘れずに、民主党・かながわクラブ県議団の一員として、提言を交えながら質問をさせていただきます。  知事並びに警察本部長におかれましては、適切かつ明快なご答弁をお願いいたします。また先輩、同僚議員におかれましても、しばらくの間ご清聴をお願いします。  まず質問の第1は、遠いと感じる県政をどうしたら県民の皆様に身近に伝えていくことができるのかといった県行政の県民への周知についてお伺いいたします。  県政について県民の皆様から言われることは、国や市町村に挟まれ、中2階と言われる都道府県は一体どんな仕事をして、そしてどんなサービスを県民に提供しているのか理解しづらいと言われ、特に権限と財源を持つ政令市、それに準じる中核市などが多い県では、例えば保健行政について尋ねたいときに、役割分担の判断が難しく、その問題は県か市町村のどちらの仕事なのか、わかりづらいといったことをよく耳にします。  一方では、県の仕事を見ると、治安教育や水などといった県民の日々の生活に密接に関連する大きな役割を担っております。ですから、私は常に身近な県政を県民の皆様に伝えていきたいと考えております。現在、県では、毎月320万世帯に発行されている県のたよりを初めとして、平成15年度においては、アクセス件数が1日平均3万件、何と年間では1,000万件を超えたというホームページなどを利用して、県政の情報提供を行っており、中でも利便性が高い携帯電話を利用したサイトも常設されていることには注目をしております。それらに対しては一定の評価をしておりますが、まだまだこれだけでは、身近な県政実現には結びついていないことも事実であります。  知事が6月定例会の提案説明でも言われているように、実際に現場を見て、地域で活動する方の生の声をお聞きすることが大切であり、昨年から精力的に、知事と語ろう神奈川ふれあいミーティングを開催し、県民の皆様と直接語り合う機会の確保に努めてきたとのことです。  私も昨年に8会場で行ったうち、地元の相模原会場に県民の一人として参加をさせていただきました。初めはタウンミーティングに県民の皆様に関心があるのか心配でしたが、会場にはたくさんの方が参加されており、そこでは知事と県民の皆様が真剣に神奈川県に関して語り合う姿を見て、改めて県政と知事に対する関心が高いものであることを実感し、県民の皆様のニーズの高さと、それらに対応する業務の多様さを知りました。  実際に参加された知人からも、松沢知事のやる気や人柄は会ってみないとわからないし、自分の住んでいる神奈川県に関心を持てるようになったという前向きな意見もいただきました。ですから、今後はできれば残る任期3年間に小規模な集会でも結構ですので、できるだけすべての市町村に赴き、県民の皆様と触れ合うことが大切であると考えます。  最近では、神奈川県選出の小泉総理もみずから現地に赴き、国民の幅広い意見を求めて、平成13年6月から、全国100カ所を超えるタウンミーティングを行い、県内でも3回のタウンミーティングを開催しております。  今や行政のトップみずからが施策を説明し、地元住人の意見を聞くことは珍しくはありません。そういったことから、行政のトップである知事が現地に赴き、直接県民の皆様と語り合うタウンミーティングを行うことは、より身近な県政実現に大きく貢献するものと考えますので、ぜひ継続すべきと考えます。  そこで、知事にお伺いいたします。  「知事と語ろう!神奈川ふれあいミーティング」における県民の県政に対する期待をどのように受けとめたのか、そして、このタウンミーティングを県政にどのように生かそうとされているのか、あわせてご所見をお伺いします。  次に、移動知事室についてお伺いします。  今年度は大きな課題である地域計画の策定もあることから、さらにこうした機会を一層充実する必要があると考え、今年度から新たに地区行政センターに1日、知事室を移動し、地域の方々との意見交換や現地視察や中堅・若手の県の職員との懇談会を行っていくとのことであります。こうした新しい発想と行動力は松沢知事ならではだと感心をしております。  既に6月4日に、第1回目である移動知事室を津久井地区行政センター管内で実施されたと伺っております。また、最近では7月7日に、県央地区行政センター管内で実施されました。ここでは、猿の被害防止に取り組む住民の話を聞き、地元の経済界の代表から地域経済の現状と課題について説明を受け、NPO法人による地域安全活動についても現地視察をされたと承知しております。  私自身もその日はお邪魔ながらに、どんなふうに知事と地元の皆様が会話をされているのか興味深く感じ、海老名市にあるさがみ縦貫道路の工事現場と、昆虫による受粉で生産されるトマト畑の視察に参加させていただきました。その光景からは、公務がお忙しい知事みずからが現場に赴き、現場の皆様が短時間にたくさんのことを知事と意見交換されていた真剣な姿を見て、直接知事が語り合うことは県民の皆様や職員にも大きなやりがいを与えるのではないかと思います。  今回の移動知事室の実施によって感じたことは、知事という職務は大変仕事の幅が広く、かつ多忙であるがゆえに、どうしても間接的な情報によって結果を求められることがあることは否定できない事実だと思います。だからこそ、県内全体に目配りし、みずからの足で現場に訪れ、自身の目で鼻で現状を確かめて、直接的に話を聞くことが大変有意義であると思います。そういった意味からも、私は今回の移動知事室といった新しい試みから、地域の現状や課題を把握されるといったことを高く評価するものであります。  そこで、知事にお伺いいたします。  知事は就任1年余りの中で、さまざまな形で県内各地の実情把握に努められていると承知をしておりますし、また、市町村長との地域別首長懇談会や、先ほど触れましたタウンミーティングなどを通じて、現場での声を聞き、現状と課題を認識されていると思いますが、このたび移動知事室を設置された趣旨に関して改めてお伺いします。  また、今年度は8月までに合計6カ所の地区行政センターで移動知事室を実施されるとのことですが、これらを通じ、今後の県政運営にどのように生かそうと考えているのか、さらに、来年度以降も移動知事室を実施していく予定があるのか、あわせてお伺いします。  質問の第2は、相模原市と津久井郡3町の合併問題についてであります。  まずは、相模原市・津久井郡3町の合併の検討について賛成の立場からお尋ねいたします。  現在、全国各地で市町村合併に向けたさまざまな取り組みがなされております。本県におきましても、昨年、真鶴町と湯河原町法定合併議会を設置し、まちづくりの検討や個々の事務事業の具体的な調整など、さまざまな協議が行われてきたと伺っておりますが、本年4月には、私の地元であります相模原市と城山町、津久井町、相模湖町の間でも任意の合併議会が設立され、平成18年3月までの合併を目標にした検討が始まりました。  全国の多くの市町村合併の検討に取り組んでいる背景には、少子高齢化の急速な進行、住民ニーズの多様化と高度化、さらには経済の低迷といった市町村を取り巻く行財政運営の環境変化といった事情があり、これらは当然、相模原市、そして津久井郡3町にも当てはまるものであると考えております。  しかし、私は相模原市と津久井郡3町という組み合わせは、単に行政効率の向上を目指すということだけでなく、ほかにはない大きな可能性を秘めているのではないかと期待をしております。  相模原市平成15年4月から中核市に移行し、まさに県央、県北の拠点都市として、多くの行政サービスを担っておりますが、先月行われた藤野町の住民投票の結果を踏まえ、津久井郡4町との合併に発展する可能性があることを見据えると、津久井地域においても、これまで相模原市が実施してきた中核市としての自主的・自律的な行政サービスが展開されることになり、県北地域の自立の度合いは一層高まってまいります。  さらには、合併により人口70万人弱となる新市が誕生することで、直ちにとは言わずとも、将来的には県とほぼ同等の権限を有する県内3番目の政令指定都市への移行も視野に入ってくるでしょうし、県行政へ少なからぬ影響を与えることも考えられます。  もちろん、これは合併後の将来展望であって、現在の協議の場面でも、越えなければならないハードルが決して少なくないことも十分に承知をしておりますが、基礎自治体が力をつけ、地域の行政を総合的に担っていくことは、知事が提唱されている地域主権の理念にかなったものであると私は考えております。  そこで、知事にお伺いいたします。  現在進められている相模原市・津久井郡3町の合併協議をどのように受けとめられているのか、知事の率直なご認識をお伺いします。  次に、津久井広域道路についてお伺いいたします。  相模原市と津久井地域は、旧来から地域住民の日常生活や文化経済活動など幅広い分野でのかかわりが深く、住民サービスの拡充に連携して取り組むなど、幅広い交流を続けており、一体的な圏域を形成しております。今後、相模原・津久井地域が一体となって発展していくためには、両地域の交流と連携を支えるキーポイントが都市基盤の整備であり、その骨格をなすのが津久井広域道路であります。  この道路は、相模原市内の国道16号から藤野町内の国道20号を結ぶ延長約20キロメートルの広域的な幹線道路の構想であり、さがみ縦貫道路の城山インターチェンジや中央高速道路の相模湖インターチェンジともアクセスし、この地域の交通網を形成する上で重要な役割を担うものです。  また、この圏域を東西に結ぶ軸として、産業経済、生活、文化など、豊かな地域づくりを進めていく上でも欠かせない路線であり、早期整備の要望が出されているところであります。  ことし3月には、この津久井広域道路を形成する新小倉橋を含めた約1.3キロメートルの区間が開通し、周辺地域の交通混雑が緩和されるなど、地域の喜びもひとしおと聞いております。  また、この区間を含む都市計画道路相原大沢線から県道厚木愛川津久井線までの区間については、さがみ縦貫道路の開通に合わせて、道路の整備が鋭意進められていることは承知しており、私としても早期完成を願っています。  しかしながら、その西側に目を転じますと、いまだ道路のルートが定まっていない区間もあると聞いております。これから合併を推進していく上で重要な道路であり、地元にとっては1日も早い完成を願うところでありますが、ルートの決定など道路整備の具体化に向けた取り組みが待ち望まれているところであります。  そこで、知事にお伺いいたします。  津久井広域道路について、西側区間の道路計画の検討状況と今後どのように進めていこうとしているのか、お伺いいたします。  質問の第3は、県立外語短期大学の今後のあり方についてお伺いいたします。  このことは、昨年9月定例会代表質問で我が会派で取り上げ、知事は、今後のあり方を抜本的に検討すべきときに来ていると答弁されました。そして、そのことを受けて昨年11月には外語短期大学のあり方懇話会が設置され、ことし4月には外語短期大学のあり方懇話会報告書が県に提出をされました。  この報告書の中には、18歳人口の大幅な減少見込みや4年制大学などへの進学率の急増が記載されており、短期大学を取り巻く厳しい状況を読み取ることができます。  また、県立外語短期大学の現状に目を向けると、県立の短期大学でありながら県内志願者が大きく減少し、卒業生の進路先の乖離が目立ちます。つまり、県税を投入しているにもかかわらず、有効な県民のための財産になっていないということであります。そのためにも大胆な改革が必要と私は考えております。  報告書では、最終的に県立外語短期大学が培ってきたさまざまな蓄積を活用しながら、新しい時代にふさわしい形に発展させていき、民間でできるものは民間に任せ、県としての事業性や必要性を意識し、大学や短期大学にこだわらず、外国語に関する質の高い研修、教育研究を行う新しいタイプの高等教育機関に発展させることが提言されておりますし、県民の皆様も外語短期大学の今後のあり方についての関心は高いものになっております。  このことからも、短期大学だけにこだわるといった狭い考えではなく、開国県・神奈川らしい外国教育に特色を持った機関になることを期待するところであります。そこでは、例えば世界に通用する生きた外国教育を行うことで、外国語で会話ができるような環境をつくり上げ、実践の教育に生かせるようにしていくべきであります。  県としてもこの報告書を受けて、どのような方向に外語短期大学を進めていくか検討をされていると聞きますし、知事も4月19日の定例会見の場で、県としていつごろまでに結論が出るのかといった質問に対して、時代は常にスピーディーに動いておりますので、改革はスピードが勝負であり、期限は数カ月という単位でやらなければいけないとお答えになってから3カ月がたちました。  そこで、知事にお伺いいたします。  現在、外語短期大学のあり方懇話会報告書を受けて、県では将来の方向性について検討されているところですが、新しいタイプの高等教育機関として、今までの短期大学とは違った方向にならざるを得ないと考えられ、県民の皆様の関心が高いと思われるので、外語短期大学の将来についての現時点での検討の状況、いつごろまでに県の考え方をまとめるつもりなのか、スピードが勝負である改革派知事としてのご所見をお伺いいたします。  質問の第4は、安全・安心のまちづくりについてお伺いいたします。  まず初めに、身近な治安情報の提供についてであります。  最近、新聞やテレビなどで治安の悪化が叫ばれていますが、実際は、ひったくりや強盗交通事故といった近隣の事件ですら、メディアを通じて報道されないと知らないことがたくさんあります。私も、えっ、近所のあそこのコンビニエンスストアに強盗が入ったのなんていう経験をしたこともあります。  先日、県警のホームページを拝見したところ、そのことを裏づけるデータを発見いたしました。それはひったくり発生分析で、それによりますと、被害者の95%が自分が被害に遭うとは思わなかったと答えており、また被害者の97%は被害に遭うまで自主防犯対策をとっていなかったという結果が示されており、自分自身が被害に遭わなければ人ごとであるかのように思っている方が多い状況がわかります。  私は現在、相模原南警察署管内のアパートでひとり暮らしをしておりますが、最近ですが、以前、数回目にした新磯野交番から発行されている6月交番だよりがポストに投函されており、新磯野交番管内で起こっているひったくりや痴漢の多発地帯や車上荒らしの記事が細かく掲載され、比較的リアルタイムなニュースが紹介されておりました。  改めて地元でありながら、こんなところでこんな事件が起こっているんだと、本当に事件は身近で起きているといったことを痛感しました。まさにこの交番だよりは、地域の住民のニーズに合ったすばらしい情報発信であり、また、治安を啓発できるすぐれた新聞であると思いますが、残念ながら地域の皆様への認識度はそれほど高いものではないと感じます。  その原因としては、県内のすべての交番や駐在所で働く勤務員の皆様の手づくりの新聞であり、県内の治安が悪化し、交番や駐在所での事件事故の取り扱い件数が増加しているため、通常の勤務では定期的に地域情報満載の交番だよりを発行することが難しい状況であります。  県警では既にホームページや市町村などの広報誌、タウンニュース、ラジオ、テレビといったあらゆるメディアを活用し、県民に対して情報発信をされていることは十分に承知をしておりますが、地域限定の身近な情報を細かく地元住人に提供している交番だよりをより活用していくことが、安全・安心まちづくりへの近道であると思います。  当然のことですが、交番だより作成に傾注し過ぎて、本来の業務である110番通報による事件事故の対応やパトロール業務に支障を来してはいけません。しかし、こんなにすばらしい制度があるわけですから、地元の住民と協力し、密着した治安情報を提供し、治安に対する意識を高めるべきであります。最近では、保土ケ谷署で28店のコンビニエンスストアと協力して、交番速報コーナーを店内に新設し、地域の情報発信基地としております。  そこで、警察本部長にお伺いいたします。  地域住民の身近な治安情報を周知するのに大変有効交番だよりを、交番や駐在所勤務員の負担増加にならないように工夫して、最大限活用すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。  次は、災害時におけるヘリサインについてであります。  今年度に入ってから、県が所有するヘリコプターに乗り、県内全域にわたり視察をさせていただきました。そのときに神奈川県庁の上空を通過する際に、屋上に黄色の文字神奈川県庁といった表示がされており、何のために表示をされているのか、パイロットの方に聞きましたところ、この表示はヘリサインと呼ばれ、法律的な位置づけはありませんが、学校や庁舎などの公共施設の屋上に施設名称などを表示して、災害時にヘリコプターから識別が容易にでき、被害状況の把握や救助・救急活動、緊急輸送活動などの迅速化に努めることを目的としていることを知りました。  この話を聞き、ヘリサインを上空から探しましたが、なかなか見つけることができず、結局、県立城山高校、そして津久井高校の二つの屋上に表記されたヘリサインを見つけることができました。数多くの県有施設がある中で、現在24カ所の表示だけで災害時に対応できるのかといった疑問を抱きました。  大規模な地震災害が発生した場合、自衛隊や緊急消防援助隊などの派遣や近隣の自治体からの応援など、被災地に対する広域的な支援が欠かせないものであります。しかし、有事の際には、応援に来たヘリコプターも被災地に詳しいわけではありませんから、速やかに被災現場を発見し、応急活動に当たることは難しいようであります。  そこで、国においても実態調査を都道府県に働きかけ、八都県市でも平成14年4月以降申し合わせを行っているヘリサインが、県内各地にあれば、被災地に訪れ、現地の地理に詳しくないヘリコプターのパイロットにとっても、応急対策上の重要拠点や臨時離着陸場の位置を素早く把握できることで、救援態勢が整いやすいのではないかと思いました。  しかし、県内37市町村では積極的に707カ所にヘリサイン表示を行っているのに対して、県有施設の24カ所のヘリサインでは安心・安全なまちづくりを進めていくためにも、いつ、どこで起こるか予測できない大規模災害に対して、応急対策活動を支援するためにも十分な数とは言えません。  そこで、知事にお伺いいたします。
     県は大規模地震災害時には県内の市町村災害応急対策を支援し、広域的な応援の調整を行う立場にあると思います。そのためにも、万が一の大規模地震災害時には本県に派遣されてきたヘリコプターがいち早く目的地に着き、早急な対応をしていただくためにも、できるだけ多くの県有施設にヘリサインを表記するよう取り組むべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。  以上で、私の第1回目の質問を終わります。  ご清聴ありがとうございました。 〔拍手〕 〔知事(松沢成文君)発言の許可を求む〕 〇副議長(ほりえ則之君) 松沢知事。 〔知事(松沢成文君)登壇〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025386-諸事項-70質問[続]-応答-松沢知事》 70 質問(続)    応答 松沢知事 〇知事(松沢成文君) 本村議員質問に順次お答えいたします。  まず、県行政の県民への周知についてというお尋ねがございました。  最初に、「知事と語ろう!神奈川ふれあいミーティング」についてでありますが、私は知事就任以来、県民の皆さんとの対話を大切にし、県民本位の県政を進めていくことを基本と考え、県民の皆さんのご意見を直接伺い、また私の考えをお話しするためのふれあいミーティングを開催してまいりました。  初めての取り組みである昨年度は新しい総合計画の策定をテーマに、県内8カ所で開催いたしましたが、どの会場でも活発な意見交換が行われ、数々の有益なご意見、ご提言をいただくとともに、会場のアンケートでは、知事の考えを直接聞くことができた、あるいは県政がよく理解できたなどのお声をお寄せいただきました。  限られた時間ではありましたけれども、このミーティングを通じて、県民の皆さんも県政に関して率直に語り合う機会を求めていること、また、県政の重要課題について身近なところで説明することが大切であることを再認識した次第であります。  次に、ふれあいミーティングの今後の生かし方についてですが、県としてはこのミーティングをその時々の県政の重要課題についての意見を伺うことはもちろん、事業の実施状況のチェックや評価といったいろいろな視点から、県民の皆さんの意見をいただく貴重な機会として位置づけていくつもりであります。  また、いただいたご意見をきちんと整理し、どう反映したかを県民の皆さんにお示ししていくことで、ミーティングをより身近で実効性のあるものとしていきたいと考えております。  これからも県民の皆さんとの相互理解を深め、県政の課題を共有できるよう、このミーティングを初め、みずから地域に出かけ、県民の皆さんと直接話し合う機会を大切にしてまいりたいと考えております。  次に、移動知事室についてお尋ねがございました。  まず、移動知事室を設置した趣旨でありますが、私はこれまでも地域に根差した県政運営を推進していくために、できるだけ地域の実情を知りたいと考え、県内各地域の実情や課題の把握に努めてまいりました。しかしながら、昨年は就任1年目ということもあって、じっくりと腰を据えて地域の現況を見聞きするといったことは必ずしも十分にはできませんでした。  そこで、これまで行われていた地域別首長懇談会などの既存の会議や、先ほど申し上げたふれあいミーティングなどの集会とは別に、丸1日、特定の地域に足を運び、さまざまな活動に取り組まれる方々と直接話し合ったり、地域産業の現場等を視察するなどして、よりきめ細かく地域の実情や課題を把握したいと考え、今回、新たに移動知事室を設置することとしたものでございます。  次に、この取り組みの県政運営への活用でありますが、今回、これまでに津久井地区と県央地区に伺い、お茶やトマトの生産現場で生産者の方々のお話をお聞きしたり、幹線道路の建設現場で工事の進捗状況を確認したり、また地域で鳥獣被害対策や防犯啓発活動に取り組むグループの皆さんと意見交換をしたりいたしました。  これらの合間には、第一線で働く出先機関の若手職員とも意見交換をし、現場で汗を流す大切さや苦労した話などなど、報告や提案を受けてまいりました。  このような体験自体が予算編成を初めとしたさまざまな場面において、県の行政運営を進める上での的確な理解や判断に役立つものと考えております。  加えて、特に本年度は地域計画の策定の年でもありますので、今回の移動知事室においては、できる限り市町村長さんにも直接お会いし、地域計画策定についてのご意向などを十分にお聞きしてまいりたいと考えております。  次に、移動知事室の来年以降の実施についてでありますが、本県は各地域それぞれにさまざまな表情を持っており、時代の流れも速く、次々と新たな課題が生まれてくる中、そのあらわれ方も地域によって一様ではありません。こうした地域の実情を把握するに当たって、移動知事室は大変有意義だと思いますので、来年度以降も引き続きぜひ実施してまいりたいと考えております。  次に、相模原・津久井郡3町の合併の検討についてのお尋ねであります。  相模原市と津久井郡3町は同一の二次医療圏や保健福祉圏域に属するなど、行政的にもさまざまなかかわりを持っております。この二つの地域が一緒になれば、中核市の区域が広がり、保健衛生や福祉、都市計画など、津久井郡3町の区域の中で県が行っている多くの事務が新市に移管され、地域の主体性が一層向上することにもなります。  また、こうした行政面での機能の高まりに加え、活気あふれる都市と自然豊かな水源地が共存する、県内においては新しいタイプのまちができるのではないかと私は受けとめているところであります。  もちろん市町村合併は将来のよりよい地域づくりに向けて、地域の皆様が主体的にお考えいただくべき問題であり、県はその検討を側面から支援する立場というのが基本だと認識をしております。こうした考えから1市3町につきましても、地元の要請におこたえする形で合併重点支援地域に指定するとともに、相模原市・津久井地域合併議会事務局に職員を派遣するなど、合併の検討のお手伝いをさせていただいているところであります。  その合併議会ではこれまでに3回の会議が開催され、合併の方式や期日、各団体の条例規則等の取り扱いなどについて、慎重に議論を積み重ねてきていると伺っております。  今後は新市における事務事業のあり方やまちづくりのビジョンなどが協議会で協議されるとともに、それぞれの市町においても、協議会の検討状況を踏まえて議論が深められていくのではないかと思います。  県といたしまして、こうした議論の動向を注視しつつも、特にこれからは県から新市に移管される事務事業についての調整が始まりますので、より緊密な連携が必要だと考えておりますし、また、その中で今後具体的にどのような支援ができるかを検討してまいりたいと存じます。  次に、津久井広域道路の県道厚木愛川津久井線から西側区間の検討状況と、今後どのように進めていくのかというお尋ねがございました。  津久井広域道路は相模原市と津久井地域の交流と連携を促進し、両地域の一体化を図る主要交通軸を形成するものであります。  また、さがみ縦貫道路へのアクセス道路として整備されることにより、県北部地域の活性化を促し、将来の発展に重要な役割を果たすものと考えております。  この道路につきましては、お話にもございましたように、さがみ縦貫道路の城山インターチェンジとのアクセスに必要な区間として新小倉橋の前後約5.4キロメートルにつきましては整備を進めているところであり、おかげさまで、本年3月には新小倉橋の前後約1.3キロメートルが開通したところでございます。  お尋ねの西側部分のうち、国道412号までの区間につきましては、県と津久井町とで実務レベルの検討委員会を設置し、地形や土地利用の状況等を踏まえ、道路のルートについて比較検討を行い、望ましいルート案を絞り込んできたところでございます。  現在はそのルート案をもとに、周辺の道路との接続方法や道路構造等細部の課題の整理を行っているところでございます。今後はこれらの課題を整理した後に、地元の皆様にルート、構造等をお示しし、ご意見をいただきながら都市計画などの所要の手続に向け、準備を進めてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、津久井広域道路の整備に当たりましては、延長約20キロメートルに及ぶ大規模な道路でございますので、当面、さがみ縦貫道路の供用に合わせ、インターチェンジのアクセスに必要な区間の事業を重点的に進めることとしておりまして、その西側区間につきましては、事業の進捗を踏まえながら順次取り組んでまいりたいと考えております。  次に、県立外語短期大学の今後の方向に関してお尋ねをいただきました。  本年4月に外語短期大学のあり方懇話会から今後の方向性として、大学、短期大学という枠組みにこだわらず、外国語に関する質の高い研修、教育研究を行う新しいタイプの高等教育機関とするという提言をいただいております。  18歳人口が激減していることや、4年制大学への進学率の増加といった現在の社会状況を考えますと、私は懇話会からの提言を踏まえ、この短期大学がこれまで培ってきた外国教育の蓄積を活用して、新しい時代にふさわしい形に発展させることが必要であると考えております。  こうした考えのもと、まず、公立、私立の小・中・高校教員の英語能力の一層の向上を図るための研修の実施や、外国籍県民の支援を行っているNPO・NGO関係者へ外国語や日本教授法に関する教育の機会を提供すること、さらには、中学校や高校の教員と共同して行う教育カリキュラムや語学教授法等の研究開発などなど、提言にございました英語を初め、外国語を学ぶに当たって必要な質の高い研修、教育研究といった機能のあり方を中心に、現在検討を進めているところでございます。  あわせて、こうした研修や教育を効率的・効果的に行うための機関はどのような形態がふさわしいのか、また、県民の利便性を考慮した立地条件はどうあるべきなのかなど、検討しなければならない課題も多くございます。  今後、外語短期大学の意見も踏まえながら、県としての基本的な方針につきましては、できる限り速やかに決定してまいりたいというふうに思います。さらに、その方針に沿って事業内容や組織のありよう、設置場所について一層具体的な検討を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。  最後に、公共建築物の屋上に施設名等を表示する、いわゆるヘリサインについてのお尋ねでございます。  万が一の大規模地震災害等の際には、自衛隊、海上保安庁や他の自治体のヘリコプターによる広域応援が欠かせないものであると認識をしております。  そこで、本県では平成12年度に県庁、総合防災センター、合同庁舎などの災害対策上の重要拠点等24カ所の県有施設の屋上に、ヘリサインとして施設の名称を表示したところであります。また、県内の市町村においても、現在までに707カ所の施設でヘリサインを表示しております。  しかしながら、ヘリサインにつきましては法的な根拠がないことから、表示施設の種類や表示の方法など、各自治体が独自の考えで取り組んでいるのが現状でございます。また、施設の構造によっては表示するスペースがない場合もあるなど、検討すべき課題が少なくないことから、本年6月に総務省、消防庁がヘリサインに関する全国の実態調査を行ったところであります。  その調査結果によりますと、都道府県みずから、または管内の市町村がヘリサインの表示を行っているところは、全国で本県を含む11都県となっております。また、表示施設の数は全国で2,781施設であり、都県別では本県の731施設が全国第1位で、4分の1以上が本県内にあるという結果となっております。  消防庁では今回の実態調査を踏まえ、今後、ヘリサインの有効性や表示方法などの課題について検討していく方針であると聞いております。  県といたしましては、ヘリサインに関する今後の国の動向を十分見きわめた上で、県立施設への追加表示や県内市町村指導などについて検討してまいりたいと考えております。  私からの答弁は以上でございます。 〔警察本部長(末綱隆君)発言の許可を求む〕 〇副議長(ほりえ則之君) 末綱警察本部長。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025387-諸事項-70質問[続]-応答-末綱警察本部長》 70 質問(続)    応答 末綱警察本部長 〇警察本部長(末綱隆君) 交番・駐在所の広報活動といたしましては、本村議員ご指摘の交番だよりや交番速報の発行がございます。  まず、交番だより、あるいは駐在所だよりについてでありますが、交番・駐在所の活動を紹介したり、地域で発生した事件事故や身近な話題などを地域の皆様にお知らせする広報紙でありまして、交番・駐在所ごとに発行をいたしております。  昨年中は県下で延べ3,986回、118万4,490部を発行をしております。交番・駐在所1カ所当たりの平均にいたしますと、おおむね2カ月に1回程度の割合で発行しているということになります。  配布方法につきましては、交番の勤務員が受け持ち管内の自治会や町内会等を通じて各家庭に回覧していただいております。また、自治会、町内会の会合に出席した際の配布のほか、1月10日の110番の日や毎月27日に実施しております交番の日のイベントなどの機会をとらえまして街頭での配布も行っております。  次に、交番速報は管内で発生した事件事故等をタイムリーに地域の皆様にお知らせして注意を呼びかけたり、犯人に関する情報の提供をお願いするものであります。交番だよりとは別に、事件事故等が発生した都度、発行をしております。昨年中は県下で延べ1,879回、70万9,938部を発行しております。交番・駐在所1カ所当たりの平均にいたしますと、1年間におおむね3回程度発行していることになります。  配布方法につきましては、事件事故発生直後に発生地域の自治会や町内会等を通じて掲示板に掲示していただいております。最近ではお話にありましたとおり、保土ケ谷警察署がコンビニエンスストアにご協力をいただき、店頭に置いていただくなどの工夫もして取り組んでおります。  また、例えばマンション等において事件が発生した場合には、各戸の郵便受けに配布させていただいたり、ひったくり等の場合は駅頭等において配布するなど、事件事故の内容に応じた効果的な方法を選択しております。  議員ご指摘のとおり、最近では110番通報を初めとした事件事故の増加等によりまして、交番勤務員は業務負担が高くなっている中で紙面を作成しているところであります。したがいまして、交番勤務員が紙面を短時間で作成できるようなシステムを拡充しているところであります。  例えば、交番速報については、警察組織内で構築をされております電子掲示板等のネットワークの中へ基本パターンを盛り込ませており、これを引き出し、活用することによって紙面作成の負担を軽減させているところであります。  一方、交番だよりについては、一部の警察署では本署の係が基本パターンを作成し、交番勤務員が紙面の一部にそれぞれの交番の特徴を盛り込むなどして、負担がかからないように作成をしているところであります。  したがいまして、交番だよりについても、本部のネットワークの中へ紙面の基本パターンを盛り込み、県下的にこれを利用できるようにする作業を進めているところであります。また、現在、ネットワークに盛り込んでいる広報素材やイラストもさらに充実させるよう努めております。  今後におきましても、交番勤務員の業務負担軽減に一層の工夫をしながら取り組んでまいりたいと考えております。  交番だより、交番速報は地域における事件事故の発生状況や住民の皆様にお願いしたいことを知らせるための重要な情報発信活動であります。今後も各自治体公共交通機関等からのご協力をいただくなど、多くの方の目にとまるように配布をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 〔本村賢太郎君発言の許可を求む〕 〇副議長(ほりえ則之君) 本村賢太郎君。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025388-諸事項-70質問[続]-発言-本村議員》 70 質問(続)    発言 本村議員本村賢太郎君 それでは、自席から失礼いたします。  知事並びに警察本部長におかれましては、丁寧なご答弁ありがとうございました。  私から要望として相模原市と津久井3町ないし4町の合併問題でありますが、私は相模原市と4町の合併をぜひ進めていただきたいと思っているんですが、常に民意ありきの合併の方向で、また県としてもサポートしていただきたいと思っております。  それから、県立外語短期大学に関しましても、これは税金、県税ということでもありますので、ぜひとも県民の理にかなった方向で改革を進めていっていただきたいことを要望いたしまして、終わりにさせていただきます。  ありがとうございました。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025389-諸事項-71休憩》
    71 休憩 〇副議長(ほりえ則之君) お諮りいたします。  この際、休憩いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇副議長(ほりえ則之君) ご異議がないと認めます。  よって、休憩いたします。  なお、再開は15分後といたします。 午後3時59分 休憩 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025390-諸事項-72再開》 72 再開 午後4時20分 再開 〔事務局長報告〕  出席議員 議長共79名 〇議長(新堀典彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025391-諸事項-73質問[続]-[15]質問-小林常良議員》 73 質問(続)    (15)質問 小林常良議員 〇議長(新堀典彦君) 質問を続行いたします。  小林常良君。 〔小林常良君登壇〕(拍手) 〇小林常良君 新堀議長のお許しをいただきましたので、私は自由民主党の県議団の一員として、通告に沿って、順次質問をさせていただきたいと思います。  きょうはたくさんの傍聴のお客様に来ていただきました。暑い中を厚木からおいでをいただいたということで、心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。  質問に入らせていただきますけれども、知事並びに警察本部長におかれましては、どうか率直かつ明快なるご答弁をよろしくお願いを申し上げたいと思います。また、先輩、同僚の議員の皆様におかれましては、しばらくの間、どうかご清聴のほどよろしくお願い申し上げます。  質問の第1は、福祉問題についてです。  まず、介護保険制度について何点かお伺いいたします。  急速な高齢化が進んでおり、2015年には高齢化率は26%となる見込みです。平成12年4月にスタートした介護保険制度も既に5年目を迎えており、サービスの利用量やサービスを提供する事業者数が年々ふえていますが、実際に制度を運営する中でさまざまな問題が発生し、現在、国においては、介護保険法の附則第2条の規定に基づく法施行後5年目を目途とした制度全般の検討と必要な見直しに向けての審議が、昨年5月に設置された社会保障議会介護保険部会において行われております。  その議論の中心は、一つには被保険者範囲の拡大です。現在は第2号被保険者  40歳から64歳ですが、被保険者となっていますが、サービス利用が進み、保険料負担が増大することから、20歳以上に拡大の検討がされています。しかし、本当に今の状況で若者の理解が得られるのでしょうか。  二つ目に、障害者福祉との統合化です。障害者については支援費制度が開始されていますが、予測を大幅に上回る利用があり、財政的破綻になるおそれがあることから議論は収れんしそうにない状況です。  三つ目は給付の適正化です。要支援、要介護1など軽度の要介護度の高齢者を給付対象から外すことや、介護予防サービスの定額制導入など、利用できるサービス内容を見直す検討など、本当にサービスが自立支援につながっているかの検証も必要です。  そんな中、本県の介護サービスにかかわる保険給付費の推移について見ますと、県全体の保険給付費の総額は、制度のスタート時の平成12年度から毎年15%程度の増加を続けており、将来的に制度が行き詰まるのは明らかでございます。その保険財政を維持するには現在月平均で3,293円の保険料を2年後には4,380円、5年後には5,800円に引き上げなければならないと見込まれております。制度見直しが大詰めを迎えている今、どのような改正が行われるにしても、第一に制度への国民的議論による理解と信頼が不可欠です。  そこで、こうした課題に対する国の見直しの動向について、県では現在どのような問題認識の上に、今後どのようにしていくか、お伺いをいたします。  また、介護報酬を水増しする不正請求・不正受給の増加が介護給付費を上げ、保険財政圧迫となっております。介護保険事業者に対する指導権限を持つ県の役割として、貴重な財源である保険料や税金で賄われている介護報酬請求の適正化に向けて、独自の取り組みも必要と考えますが、あわせて知事の所見をお伺いいたします。  次に、介護保険制度を支えるケアマネジャーについてお伺いします。  高齢者の方のきめ細かな相談に応じ、自立支援のための介護サービスの計画、いわゆるケアプランの企画・立案などを行うケアマネジャーは、この制度の中核を担う重要な役目を果たしているわけですけれども、一部において必ずしもその役割を十分には果たしていないという声も聞きます。また、過度な仕事で、残業や休日出勤等、職場環境の改善も求められております。  そこで、利用者が信頼できる、公正・公平で適切な介護サービスを受けるためには、ケアマネジャー全体の資質向上に積極的に取り組む必要があると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  福祉の2点目は、ホームレス問題への対応についてお伺いいたします。  昨年1月に行われた国の全国実態調査によりますと、全国で2万5,000人余りで、本県内にも1,928人と、大阪府、東京都、愛知県に次いで全国4番目に多く居住をしております。また、県内では、横浜、川崎の両政令市域に合わせて約1,300人が集中し、それ以外の県域にも、相模川河川敷や湘南海岸など、広い地域に600人余りが居住をしております。  こうした人々は健康面での不安や問題を抱え、地域社会とのあつれきも生ずる状態で、地域の自治体にとっては大変頭の痛い問題でございます。国では昨年7月に、ホームレスの自立の支援等に関する基本方針を策定し、地方自治体による施策の推進を促しております。  本県でもこの基本方針に従って実施計画の策定作業をしており、骨子案への県民の意見を反映するため、本年3月から1カ月間にわたり、パブリックコメントを実施したと聞いております。ホームレスの解消に向けた有効な対策が少ない中で、どの自治体でも対策に悩んでいるのが全国共通の状況であり、私の地元厚木市でもご多分に漏れません。  さまざまな問題を抱えるホームレスへの対応は、日常の生活面から就業支援、そして地域社会とのかかわりなど、実に多岐にわたるものであり、行政だけの取り組みには限界があるのも事実で、対策の進んだ自治体に流れ込むこともあり、その対策として、市町村間の連携や民間等との連携をリードすべき県の役割は重要と思います。  国の基本方針は、都道府県は市町村が各種施策を円滑に進められるよう、市町村間の調整への支援や情報提供を行うとともに、必要に応じてみずからが中心となった施策を実施すると明記されております。  そこで、県の実施計画は調整や支援だけでなく、みずからが中心となった施策について、何をどのように具体的な施策として取り組もうとしているのか、ソフト・ハード面にわたる知事のご所見をお伺いいたします。  さて、こうした中で、川崎市では主に川崎駅周辺のホームレスへの対応として緊急一時保護施設を設置しました。また、横浜市では昨年6月から寿町で自立支援センターが運営されています。  このように、ホームレスが多く集中している横浜・川崎両市では、自立支援センターや一時保護施設の取り組みなど、県内では進んだ対策がありますが、それ以外の市域におけるホームレスへの取り組みは余り耳にしたことはありません。  そこで、横浜・川崎以外の県域における自立支援センターの設置については、広域的な課題でもあり、ホームレスの散在状況や市の財政力や規模を考えると、県が主体的に実施主体となり、推進していくべきと考えますが、どのように取り組んでいくつもりなのか、知事のご所見をお伺いいたします。  質問の第2は、安心・安全の確保についてです。  先日、平成16年度上半期の犯罪情勢が県警察から発表されました。刑法犯の認知件数は、前年同期に比べ4.6%増加しましたが、検挙率は23.4%となりました。平成14年には20%を切っていましたが、こうした状況に前年に引き続き歯どめがかかり、その警察の努力は評価をするところでございます。  しかし、認知件数が前年同期を上回り、県民の大きな不安要因です。したがって、治安の向上を体感するにはほど遠い状況でございます。安心してまちを歩き、安全な環境で暮らせる日々、これを願いながら、警察本部長に質問をさせていただきます。  まず一つ、スーパー防犯灯について伺います。  スーパー防犯灯は、現在、県内では唯一、川崎市幸区の鹿島田駅東部地区で運用されており、この地区での犯罪認知件数が減少するという、目に見える効果があらわれていると伺っております。  また、アテネオリンピックでは、テロ、防犯対策強化のために1,500台のスーパー防犯灯が設置されております。これだけ犯罪の発生が増加する状況の中、マンパワーの増強とあわせ、防犯・捜査手法の機械化による効率化と迅速化が早期事件の解決と犯罪抑止に有効であると思います。  平成16年度で県警では、厚木、大和、相模原の各警察署管内に1億円の予算で設置準備が進んでおりますけれども、1年で3カ所という状況を見ると非常に心もとなく、犯罪発生の多発な自治体では、設置はもとより、一部市で費用を負担してでも増設に向けた取り組みを強く求めております。  そこで、スーパー防犯灯の実際の運用に当たっては、プライバシーの問題があることは承知しておりますけれども、地域の防犯体制を強化し、犯罪の起きにくい環境をつくるために、スーパー防犯灯を計画的に設置していくことが肝要と考えますが、今後どのように取り組んでいこうとしているのか、警察本部長の所見をお伺いいたします。  次に、交番機能の強化についてお伺いします。  空き交番の問題とその対策です。県内に486カ所設置されている交番は、地域住民にとって、安全・安心のよりどころであり、秩序の拠点として重要な役割を担っています。いつも交番には警察官がいてほしい、そして、パトロールも強化してほしい、これが県民感情です。地域の自治会や商店街、町内会での自主防犯体制も組織活動されておりますが、自己防衛も含め、その限界もあるわけです。  過去、日本は世界で一番安全な国と言われておりました。これは地域の防犯意識が強く結束し、警察組織体制の充実が図られ、そして警察官の任務遂行に向け、士気と責任感が相まって世界に誇れる交番制度が機能してきた結果であろうと考えます。しかし、地域の安全・安心を回復するためには、余りにも社会情勢は変わってきております。時代に追いつき、追い越さなければなりません。  今、県警察では、空き交番対策については、警察官の交番勤務への重点配置や交番相談員の増員により、3カ年で包括的空き交番の解消を目指す計画がなされたと承知はしておりますけれども、県民がなるほど治安がよくなった、警察の方々に感謝がしたい、そう思えるような交番機能の強化をどのように進めていくのか、警察本部長の所見をお伺いしたいと思います。  次に、風俗関係犯罪対策についてお聞きいたします。  私が利用している小田急線の本厚木駅周辺には違法看板を初め、風俗営業の客引きやキャッチセールスが横行し、まち行く人たちはかなり迷惑をこうむっています。また、昨年11月には、風俗店の従業員がトラブルに巻き込まれ、客に殺されるという痛ましい事件が発生いたしました。  いずれにいたしましても、まちの風俗環境に乱れが生じますと、善良な市民生活に多大な悪影響を及ぼしてしまうことになりますので、風俗犯罪に対する警察当局の厳しい取り締まりを期待いたします。  また、最近では不法残留等の不良外国人が違法な風俗店を経営したり、従業員として雇用されたり、さらに、街頭に立って客引きをしたことなどにより、県警察に摘発をされております。  日本国内にはいまだ不法滞在している外国人が約25万人いると聞いております。今後は、以前にも増して、風俗営業にかかわる不良外国人の取り締まりが極めて重要でございます。  そこで、風俗関係犯罪に対する県警察の取り組み状況と今後の展開について、警察本部長の所見をお伺いしたいと思います。  質問の第3は、農業の振興でございます。  先ほど大先輩の三好先生から、含蓄のある農業政策のお話を聞かせていただき、大変恐縮しておるところでございますけれども、私も少し触れさせていただければと思います。  県内農業野菜や果物、花、牛乳などを中心として生産され、県民の皆様の新鮮な農産物の供給源です。例えば、野菜を見ますと、平成13年度の生産量は県内33万3,000トンで、これは284万人分の人が1年間に消費する野菜の量に該当をいたします。本県は人口873万人を有する大消費県でありますので、野菜を県内で100%自給することは困難で、考え方として、逆に284万人分の野菜の生産量を持っているということは、都市化の進む中で、本県においても農業は健全で、そしてまさに頑張っているということになると思います。ここに神奈川農業の将来があると思います。  しかしながら、この野菜の作付延べ面積の動向を見ますと、平成2年が1万2,700ヘクタール平成7年が1万1,600ヘクタール、そして平成12年が1万800ヘクタールと、残念ながら、年々減少傾向にあります。輸入野菜の増加や野菜消費量の減少が価格の安値となり、農家の生産意欲が減退しているようです。  また、農業就業人口を見ますと、平成2年は5万4,942人、平成7年4万5,654人、平成15年が4万160人と、大きな減少傾向です。年齢階層別に見ますと、平成15年では65歳以上が47.4%と、半数近くを占めている状況で、まさに農業の担い手対策が緊急課題で、抜本改革なしに神奈川の農業が危機であります。  そこで、知事にお伺いします。  農業の担い手の確保・育成を図るために、県としてどのように取り組んでいくのか、知事の基本的な考えをお伺いいたします。  本県の農業都市の中にあり、消費人口が多いことに加え、カロリーが高い水稲や麦の生産量が少ない反面、野菜や果実などのカロリーの低い園芸作物の生産が多いため、県内の食料自給率は結果的には3%と低い数字で、国が今掲げている自給率45%目標にははるか及ばない数字です。  しかし、本県の農業は、県民に新鮮で安全・安心な農作物を供給するばかりでなく、緑や安らぎの空間を提供する多目的機能も持ち合わせ、水田は水を貯え、保水力に富んだダム機能を有し、緑は人間にとっての宝であります。  水稲については、生産調整が昭和45年から延々と実施されてきました。米の消費減退が一向にとまらず、本県は消費県でもあり、水稲の作付面積に比較して、高い生産調整が長い間課せられてきました。  現在、進行中の米政策改革においては、需要に応じた米の生産は生産者主導で推進していくことになっていると聞いておりますけれども、米の県内需要が多いにもかかわらず、生産量の配分は47%減であり、転作を相変わらず進めているのが現状でございます。  さらに、外国からの野菜や花卉等の輸入の増加などにより、これらの国内価格は下落傾向にあり、まさに輸入作物とのコストの闘いであります。  このような状況で、耕作放棄地は平成12年の農業センサスでは、5年前と比較して231ヘクタール増加して1,445ヘクタールを数えており、農家の高齢化や農業経営の厳しさが如実にあらわれ、憂慮すべき事態に危惧しております。  私は本県における農業は大消費地を控え、消費者ニーズを生産者が直接感じ取り、経営に生かすような農業形態を展開していくべきだと考えております。  このような中、本県の農業の施策の方向性を明らかにするために、かながわ農業活性化指針を県では現在作成中です。神奈川の農業の課題や特徴を踏まえて、この指針ではどのような方向性を持たせていくのか、その期待も含めて、知事の所見をお伺いしたいと思います。  以上をもちまして、私の最初の質問を終わらせていただきたいと思います。  ご清聴ありがとうございました。 〔拍手〕 〔知事(松沢成文君)発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 松沢知事。 〔知事(松沢成文君)登壇〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025392-諸事項-73質問[続]-応答-松沢知事》 73 質問(続)    応答 松沢知事 〇知事(松沢成文君) 小林議員質問に順次お答えいたします。
     初めに、介護保険制度についてお尋ねをいただきました。  まず、国における制度の見直しについてですが、現在、国において制度全般の見直しに向け、社会保障議会介護保険部会で議論が行われ、近く見直しの考え方がまとまると伺っております。論点としては、給付のあり方、負担のあり方、制度運営のあり方及び被保険者、受給者の範囲についてなどでございます。  県におきましても、保険者である市町村と議論をし、その結果、ふえ続ける保険給付費の市町村財政への影響や保険料の設定の問題などを基本的な課題として認識したところでございます。  こうした課題は制度の根幹をなすものであり、制度の見直しに当たっては市町村の意向が大切であることから、意見を集約し、本年4月に介護保険制度の見直しに関する要望書を国に提出してきたところでございます。  今後とも、将来にわたり持続可能な制度としていただくよう、市町村と連携を図り、国に意見を述べていきたいと考えております。  次に、介護報酬請求の適正化への取り組みについてでありますが、介護報酬は貴重な保険料や税金で賄われていることから、制度に対する県民の信頼にこたえるため、適正化に向けた積極的な取り組みを行っていく必要があると考えております。  まず、適正化に向けた事業者の指導でございますが、平成15年度においては全体の32%に当たる4,500ほどの事業所を指導し、その結果、誤った請求などをした事業所から約8,100万円の返還を受けております。  さらに、適正化に向けての方策として、この4月に介護報酬に係る審査支払い業務を市町村から受託している神奈川県国民健康保険団体連合会から、事業所における職員の配置などの保険請求に係る情報が定期的に県と市町村に提供されることになりました。この情報をもとに、保険者としての市町村と事業者を指導する県とが連携を密にして、介護報酬請求が正しく行われているかをチェックすることによって、なお一層の適正化に取り組んでまいりたいと考えております。  次は、いわゆるケアマネジャーの資質向上についてのお尋ねがございました。  ケアマネジャーは介護を要する高齢者からの相談に応じて、自立支援を目的とした介護サービス計画、いわゆるケアプランを作成し、適切なサービスが提供されるようサービス提供事業者との調整などを行うものであります。  しかしながら、1人のケアマネジャーが多くの利用者を担当している現実などから、サービスの実施状況の把握や必要に応じたサービス内容の変更といったプラン作成後の役割を果たしにくい状況にあることも承知しております。  こうしたことを踏まえて、神奈川力構想・プロジェクト51の戦略プロジェクト、保健医療・福祉人材の養成確保の中でも、資質向上のための研修を位置づけているところでございます。  具体的に申し上げますと、ケアマネジャーとして必要な知識を十分身につけていただくため、研修を基礎課程と専門課程に分けて実施しておりますが、特に今年度からは基礎課程を二つに分けるなど、現場の実態に合わせ、よりきめ細かなカリキュラムとするなどの工夫をしたところであります。  このほか、介護保険制度の課題等の検討や地域間の連携を図るための会議の開催、ケアマネジャーが抱える課題や悩みを相談できる電話相談窓口、ヘルプデスクの設置など、ケアマネジャーの日常業務をサポートする取り組みも行っているところであります。  今後とも介護保険制度の適切かつ円滑な運営を目指して、中核的役割を果たすケアマネジャーの資質向上に向けて積極的に取り組んでいきたいと考えております。  次に、ホームレス問題の対応として、県が中心となった具体的施策についてお尋ねをいただきました。  ホームレスの問題につきましては、ホームレスの方お一人お一人によって、野宿生活に至った経緯や社会への適応性、さらには周辺地域との関係など、さまざまに違いますし、また、ある程度流動性もありますので、きめ細かい対策と同時に広域的な連携も必要であります。  こうしたことから、国の基本方針におきましても、都道府県について、議員が引用されましたとおりの役割が記載されておりますし、一方、市町村については、自立支援事業等の福祉施策をみずから実施するだけではなく、就労施策や住宅施策等も含めた個別具体的かつ総合的な施策を実施するものとされております。  そこで、県としては、施策の一義的な実施主体である市町村を積極的に支援するとともに、ホームレスが少ない市町村域での対応や先駆的な取り組みを行うこととしております。県の実施計画もそうした視点から策定を進めておりますが、具体的施策の例で申しますと、平成13年度からホームレスが比較的多い市などを対象に、巡回相談を先駆的に実施しております。  今後は徐々にホームレスの比較的多い市はみずから実施していただき、県としては今まで手のつけられていない市町村域へとシフトし、最終的には県域全体での巡回相談体制をつくり上げていきたいと考えております。  また、ホームレス等を対象とした無料・低額宿泊事業を行っている施設の利用者を対象に、民間団体等との連携、共同による技能講習等を試行的に実施していくことも検討しているところでございます。  次に、ホームレス自立支援センターへの対応についてであります。  議員お話しのとおり、ホームレスの方の自立には住居の確保や就業など、困難な課題がさまざまにあり、特効薬となるような対策は余りないわけでございますが、その中で、自立支援センターは先ほどのソフト面での施策と並んで、有効なハード面での対策の一つとして挙げられますし、県域にも設置されることが望ましいと考えております。  こうした施設の設置につきましては、県域全体をカバーし、集約するような大きなものは立地調整や地域の福祉事務所とのつながりの点で困難が伴いますので、ホームレスの比較的多く居住する市が単独で、または幾つかの市が協力して小規模な施設をつくっていくのが現実的ではないかと思われます。  県が主体的にということでございますが、実際の運用を考えますと、地域において自立に向けた意思のあるホームレスの確認、病気等、緊急の場合や不幸にして自立ができなかった場合の生活保護の適用など、前後のフォローを福祉事務所にしっかりとやっていただく必要があります。したがって、実施主体はこうした福祉事務所を持つ市において担っていただくことが適切であると考えております。また、運営面でNPOなどともかかわりを持っていただくことが望まれます。  県といたしましても、事業の広域的な側面も踏まえ、今後の施設の設置や運営に係る市町村間の調整や先進事例等の情報提供などの面で協力をし、県内における施設の設置に向けて前向きに取り組んでいきたいと考えております。  次は、農業の担い手確保・育成対策についてのお尋ねがございました。  農業生産を維持し、農地の保全を図るためには、担い手の確保・育成が大変重要ですので、県では主に農家の子弟を対象として、かながわ農業アカデミーでの実践教育農業改良普及センターでの実践セミナーなどに取り組んでおります。また、農家の子弟でない方の就農に対しましては、神奈川県農業公社に設置した青年農業者等育成センターで、農業技術や農地取得に関する情報農業資金の融資等についてのご相談に応じております。  このように青年農業者の確保・育成に取り組んではおりますが、最近5年間の新規就農者数を見ますと、毎年70人余りとなっており、担い手の確保が十分できているとは言えない状況にございます。  そこで、農家の子弟で定年を迎える中高年の方などに農業へのUターンをしていただくために、かながわ農業アカデミーにおいて、平成13年度から取り組んでいる中高年者新規就農研修について、今後より多くの方々が参加しやすいように研修日数や定員などを検討し、充実強化を図るほか、平成15年度から取り組んでおります耕作放棄地対策としての中高年ホームファーマー事業には担い手確保の側面もありますので、本事業の拡充を図ることとしております。  また、農業が経営的に魅力あるものであることが、広い意味での担い手の確保・育成につながると考えられますので、農産物価格安定対策や先進技術の導入対策、さらには地産地消による販売対策、こういった事業の強化に取り組んでまいりたいと考えております。  最後に、かながわ農業活性化指針(仮称)の方向性についてのお尋ねがございました。  現在、検討しております指針は神奈川力構想・プロジェクト51を補完するものとして策定しようとするものでございますので、10年後の2015年を目標年度とした神奈川農業の将来方向、本県における主な農畜産物や確保すべき農地面積などの努力目標数値、これらを実現するために重点的に取り組む施策といった構成で考えております。  指針策定の前提となる本県農業の特徴と課題でございますが、本県農業の特徴といたしましては、都市部に位置する農業ですので、地価が高く、このため水稲など大きな農地面積を必要とする経営は難しく、露地野菜、施設野菜、果樹、花卉園芸、さらには酪農など、土地生産性が高く、技術力が必要な経営が大勢を占めております。  また、大消費地に近接していることから、生産者は消費者のニーズに即応した新しい作物や品種を積極的に取り入れるとともに、市場出荷はもとより、契約栽培や直売などの販路拡大に取り組み、安定経営に努めるといった特徴もございます。  一方、輸入農産物等に起因する野菜、切り花などの価格下落、また長時間となる農作業、相続による農地の細分化などなどによって、農業の担い手や農地の減少、耕作放棄地の増加などの課題もございます。  また、BSEや鳥インフルエンザの発生、食品偽装表示など、食品に対する県民からの安全・安心対策への強い要請などにもこたえていく必要があります。  そこで、指針では神奈川の農業の将来方向として、安全・安心な農産物の供給による県民から信頼される農業地産地消の推進による活力ある農業、農地の持つ多面的な機能を重視するとともに、都市住民との交流による都市環境に寄与する農業といった方向性を考えているところであり、国の食料農業農村基本計画の改定を踏まえつつ、今年度末を目途に策定していきたいと考えているところでございます。  私からの答弁は以上でございます。 〔警察本部長(末綱隆君)発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 末綱警察本部長。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025393-諸事項-73質問[続]-応答-末綱警察本部長》 73 質問(続)    応答 末綱警察本部長 〇警察本部長(末綱隆君) まず初めに、スーパー防犯灯の計画的な設置に関する今後の取り組みについてお答えをいたします。  現在、県下では唯一、川崎市幸区の鹿島田駅東部地区におきましてスーパー防犯灯の運用をしております。設置後の効果を検証いたしますと、その地区での犯罪認知件数は減少するなど、抑止効果があらわれているところであります。  また、今年度につきましては、県議会のご理解をいただき、特に犯罪が多発している相模原、厚木、大和警察署管内にスーパー防犯灯の設置が認められ、現在、設置に向けた作業を鋭意進めているところであります。  スーパー防犯灯の設置計画につきましては、駅前などの繁華街や商店街、あるいは人が多く集まる公共空間や、路上強盗、ひったくり等の街頭犯罪が多発し、地域住民の方々の不安が大きい地域など、治安要因等を踏まえまして、拡充・整備を図ってまいりたいと考えております。  また、小林議員ご指摘のとおり、プライバシーや設置費用などの問題もありますので、地域住民の方々の声を聞きながら、十分に検討を重ね、1地区1基でも多くスーパー防犯灯を設置していかなければならないと考えております。  今後、県警察といたしましては、こうした考えに基づき、積極的にスーパー防犯灯の整備を進め、安全で安心して暮らすことができる地域社会の実現に向けて一層努力してまいりたいと考えております。  次に、交番の機能強化について申し上げます。  議員ご指摘のとおり、交番はパトロールや各家庭への巡回連絡等を通じて地域に密着した活動を行うことにより、地域住民の安全・安心のよりどころとして、県民の皆様の身近な不安を解消する機能を果たしております。  しかし、近年は日によって警察官の配置ができない空き交番や増加する事件事故等への対応により、警察官が一時的に不在となる交番が日常的に発生し、県民の皆様には治安に対する不安を抱く大きな要因になっていると認識をしております。  このような現状を踏まえ、県警察といたしましては、3カ年計画で空き交番の解消を中心とした交番の機能強化に取り組み、県民の皆様の不安の解消に努めたいと考えております。  交番機能強化の大きな柱として3点あります。  一つは、交番相談員の大幅な増員についてでございます。現在、交番相談員は県当局のご理解のもと、本年度43人の増員が認められ、警察官OB150人が配置されております。この交番相談員を県下のすべての交番に配置することを目標に、議会や県当局にお願いをしていきたいと考えております。  交番相談員は昼間帯を中心に1日6時間の勤務となっておりますが、これによりまして、警察官が不在のときでもすべての交番で来訪者への対応が可能となり、警察官はパトロール等の街頭活動を強化することができるものと考えております。  二つは、小型警ら車への無線機等の整備による機動力の強化であります。現在、県下の交番・駐在所等に167台の小型警ら車が配置されております。この小型警ら車全車に警察本部通信指令室と直接交信できる無線機と、通信指令室で小型警ら車の位置を把握できるカー・ロケーターを装備することを目標に、議会、県等関係当局にお願いをしたいと考えております。これによりまして本部通信指令室の一元的な指揮が可能となりますので、レスポンスタイムの短縮など、事件事故等への素早い対応が可能になるかと考えております。  三つは、交番の統廃合による適正配置についてでございます。本県は過去、都市化の進展や夜間における警察事象の増加等に対応するため、交番を増設してきた経緯もあり、全国的に見て交番数の多い県と言えるかと思います。  その中には、今現在、必ずしも地域の実態に即した配置となっていない交番も一部認められるところであります。一方で、交番は地域住民の安全・安心のよりどころであるとの地域住民の皆様の強い意向もございます。  そこで、当面、交番数の一律的大幅な削減はしないで、建てかえ時期をとらえた適正な場所への移転、廃止を含む統廃合など、交番の適正配置に努めてまいりたいと考えております。  また、交番の新設につきましては、スクラップ・アンド・ビルドを原則として実施する予定でございます。これによりまして、県下の警戒力の均衡化に努めてまいりたいと考えております。  そして、これらの施策の相乗効果として交番機能が強化され、治安の回復につなげてまいりたいと考えております。計画の推進に当たりましては、県議会や県当局を初め、県民の皆様のご理解を得ながら取り組んでまいりたいと思っております。  なお、増加する事件事故、特に相模原警察署のように、1日100件近い110番等への対応や署外のパトロールを強化している現状では、国の規則で定める1当務3人以上として3交代ですから9人以上の警察官を配置している交番であっても、不在がちになるのが実態であります。このように交番を一時的に不在にし、署外での活動をするということは、犯罪を抑止し、身近な不安を解消するという交番の本来の機能を果たすためにも、ぜひ必要であるということもご理解をいただきたいと思っております。  次に、風俗関係犯罪に対する県警察の取り組み状況と今後の展開についてお答えをいたします。  議員ご指摘のとおり、風俗の乱れは治安の乱れであります。私も常日ごろから風俗の実態は治安のバロメーターであるとも考えております。そのような観点から機会あるごとに風俗事案に対する厳しい取り締まりの指示、実行をしているところであります。  本県では特に悪質な客引き行為を初め、不法在留外国人女性の受け皿となっています違法ファッションヘルス、あるいは街娼と呼ばれている外国人女性による売春など、こうした悪質事案に対する徹底した取り締まりも行っているところであります。  その結果、昨年1年間に風俗事案全体では、前年を上回る不良外国人292人を含む513人を検挙しております。とりわけ不良外国人が介在している違法ファッションヘルス店につきましては、全国で警視庁に次ぐ83店舗を摘発し、廃業に追い込んでいるところであります。  本年も6月末現在で既に41店舗を検挙いたしております。例えば、厚木警察署管内では昨年10月以降、本部捜査員も投入して集中取り締まりを実施し、これまでに13店舗を摘発し、風俗適正化法及び入管法違反で外国人女性32人を含む40人を検挙しているところであります。  県警察といたしましては、今後も県内の風俗実態を的確に把握し、地域の環境を著しく害する風俗事案の取り締まりを強化する所存であります。  また、これら犯行を助長している店舗所有者等の背後関係の追及を徹底するなどして、県内における善良な風俗環境の保持に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 〔小林常良君発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 小林常良君。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025394-諸事項-73質問[続]-発言-小林議員》 73 質問(続)    発言 小林議員 〇小林常良君 知事並びに本部長、ご答弁ありがとうございました。  自席ですけれども、再度質問をさせていただきたいと思います。  介護保険についてはご答弁いただきましたけれども、保険料と給付というバランスをどう保っていくかという大きな課題が目の前にぶら下がっているわけでございます。当初、介護保険制度そのものは自立も含めて、在宅支援をしていこうというのが大きな柱であったのではないかと思います。現実はご存じのとおり、施設入所の待機待ちがたくさんいらっしゃる。そして、失礼な言い方ですが、息を引き取られるまで入所されているというのが実態でございます。介護保険が当初目的とした方向から現実が大分ずれているというところの認識を持ちながら、今回の見直し案には相当突っ込んだ要請を国に対してもしていただきたい、こんなふうに思います。  ケアマネジャーのご回答もいただきました。研修をうんと重ねて質の向上をしていくというお話ですけれども、今、県内には約1万五千数百人だと思いますけれども、ケアマネジャーの方が働いていられます。しかし、これが全員かどうかは私も把握しておりませんけれども、いわゆる資格者としての1万5,000人という方がいらっしゃいます。  施設の側で雇っていられるわけでございますし、また独立してケアマネジャーの仕事に携わっていられる方もいらっしゃいますけれども、どうも耳にするのは、本当に公平にできているのか、そして、サービスを受ける側の身になって考えられているのか、仕事の量が適切なのか、いろいろ課題もあることでございます。このケアマネジャーの指導は県でやってもらわなくては困ることでございますので、なお一層の質の向上に向けて研修、そして中身の濃い指導をしていただければ、こんなふうに思います。  ホームレス対策でございますけれども、今のご答弁をいただくと、横浜、川崎以外は事業主体はいわゆる自治体でやりなさいと、市でやりなさいというふうに受けとめました。私は登壇で申し上げましたけれども、地理的な条件とか、市町村財政力の規模だとか、そういう問題でなかなか現実に、うちが受けてやりましょう、支援センターを確保しましょう、そして民間では一時保護施設を確保しましょうというのは、現実の話としては手が挙がっていないことだと思います。逆に言えば、もしどこかそういうふうなところがあったら教えていただければと、こんなふうに思いますけれども、私の知る限りではないというのが現実です。  ですから、県は県としての、それは言い方としてはあると思いますけれども、相当これも各地方自治体の中身に入り込んでいって、登壇で申し上げましたように、県で事業主体となってやっていくんだというぐらいの姿勢を出さないと、なかなかこのホームレス対策というのは進んでこないのではないかということを実感として持っております。  それから、農業についての指針のお話もいただきました。近年、地産地消という言葉を耳にしております。まだそんなに古い言葉ではないと思います。読んで字のごとくでございますけれども、昔、在所の一里という言葉を私が子供のころ耳にしたのを覚えております。在所の一里です。いわゆる自分が住んでいるところを中心に4キロ以内ぐらいでつくられた作物を口にしていれば、医者が要らないよという意味だと思います。そういうふうなことを考えると、昔から地域のものは地域で口にすることが大事なんだという意味だと思いますし、今言われている、言葉をかえれば地産地消という言葉であらわされてくると、こんなふうに思います。  それから、先日も農家の方のお話を聞かせていただきましたけれども、農家の方々も非常に哲学を持っていられる方もいらっしゃいます。農業農業と言うけれども、農業の農は農であるけれども、業はわざであるという表現をされた農家の方がいらっしゃいます。長年蓄積されたそのノウハウを、自然と闘いながら一つの作物を成果としてお金に変えていくという意味は、まさに技術の技ではなくて、わざの仕事をしているのが私たちだという言葉も聞かせていただきました。  先日、福岡市で第53回全国農業コンクールというのが開かれました。このコンクールは、国内の農業に取り組んでいる人たちの発表の場だと、こんなふうに思います。2点だけ披露させていただきます。石川県の末政さんという方は人口1万8,000人の小さな町、高齢化率35%の中山間地帯で農業をやっておられる方です。担い手不足が大きな問題です。しかし、今あいている農地を全面委託をして100ヘクタールの面積を確保して、大規模農業の実現を図っているという話です。  また、宮崎県の新福さんとおっしゃるんですか、トレーサビリティー、追跡可能なシステムで作物の原価計算を可能にして、価格の交渉力を一気に上げたという事例です。この方の売上は年商12億円ということです。トレーサビリティーを使うことによって、みずからの競争力を知り、今は海外に進出を果たしているという話がされました。  どちらにいたしましても、神奈川の農業の将来を考えるときに、地産地消という枠を越えてまでも外国産に対抗できる作物をつくっていこうというのがこの人たちの思いだと思います。そういう意味では、決して受け身ではなく、保護に守られた農政ではなく、前に進んでいく、切り込んでいく農業経営、そしてそれが大きな意味で農業政策として生きてくることだと思います。  国の自給率は45%を目標としておりますけれども、はるかに神奈川県の目標値とは離れているわけです。ここをどういうふうに、国の姿勢と神奈川県の姿勢をどういうふうに整合していくかということも大事なことだと思います。  最後に、警察本部長からもお話をいただきました。私もまちの状況を把握をしてまいりました。いろいろな課題はあると思いますけれども、現実の状況を目の当たりにしているわけですので、いろいろな課題に向けて越えなくてはならない山があると思いますけれども、どうぞひとつ頑張っていただいて、この危機を乗り切っていただきたいと思います。  以上で質問を終わります。
    〔山本裕子君発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 山本裕子君。 〔山本裕子君登壇〕(拍手) ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025395-諸事項-73質問[続]-[16]質問-山本裕子議員》 73 質問(続)    (16)質問 山本裕子議員 〇山本裕子君 議長のお許しをいただきましたので、私は神奈川ネットワーク運動県議団の一員といたしまして、通告に従い、質問いたします。  知事並びに教育長におかれましては、明快なご答弁をお願いいたします。また、議員の皆様には、本定例会最後の一般質問でございますので、しばらくの間、ご清聴のほどよろしくお願い申し上げます。  質問の第1は、ジェンダーフリーについて伺います。  憲法男女平等が規定されているにもかかわらず、先ごろ発表された国連の人間開発報告書によりますと、日本は人間開発指数ではこの5年間連続9位ですが、女性の政治、経済分野の進出状況をあらわすジェンダー・エンパワーメント指数では177カ国地域の中で38位、先進国では際立って低いことが報告されております。  家事や育児、介護の負担が女性に重くのしかかり、男性は仕事中心の生活が期待され、家庭地域社会へ参画しにくいのが現状でございます。男女がお互いにその人権を尊重しながら責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮できる社会、男女共同参画社会の実現が求められ、男女共同参画社会基本法が1999年6月に制定されました。神奈川県では2002年4月に神奈川県男女共同参画推進条例が制定されております。  ところが、最近、いわゆるジェンダーフリーへのバックラッシュ現象が起きております。ジェンダーとは本来、社会的・文化的性差をあらわす言葉であり、これは時代によっても、国によっても大きく異なるものです。ジェンダーフリーとはそうした後天的、人為的に押しつけられるものから、性別による不平等をなくして自由になり、その人、本来のあり方を尊重しようという極めて真っ当でまじめな考えです。  男女共同参画社会基本法の第3条には、男女共同参画社会の形成は男女個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取り扱いを受けないこと、男女個人として能力を発揮する機会が確保されること、その他の男女の人権が尊重されることを旨として行わなければならないと、男女の人権の尊重が記され、まさに、社会的、文化的につくられた性別、ジェンダーが男女共同参画社会の議論の争点になっております。  男女共同参画社会基本法の理念を広く浸透させ、実現するためには、意識の改革、制度や慣行の見直しと同時に、ジェンダーやジェンダーフリーという概念についての正しい理解が必要です。正しい理解なしに行われる感情的な議論がエスカレートして、ジェンダーバッシングが広がっておりますが、男女共同参画を推進していくために、ジェンダーが本来意味することを知らなければなりません。  折しも、5月10日に行われた4都県知事懇談会において、4都県が結束してジェンダーフリーに反対していくことが話し合われたとの新聞報道がありました。これは4月26日に開催された松沢知事のシンポジウムの中で、東京都知事、埼玉県知事と意見が一致した延長線上で議論されたとも聞いております。ただし、その後、堂本千葉県知事は、男女共同参画を推進するために、誤解を恐れずにジェンダーフリーを掲げ続ける意向を示しています。  さまざまな報道がされていますが、4都県知事懇談会は事務局のない私的な懇談会であり、議事録が存在していないので、実際に何が話され、合意されたのか知事自身に伺うほかございません。  4都県知事懇談会の構成員のお一人である石原都知事は、以前、女性が生殖能力を失っても生きているのはむだで罪というような発言をしており、ジェンダーフリーについての認識どころか、人権感覚をも疑う暴言を吐いた方です。大変危惧をしております。  そこで、知事にお伺いいたします。  まず、4都県が結束してジェンダーフリーに反対していくことになったとの報道に関してですが、そもそも4都県知事懇談会では何が合意されたのでしょうか、お聞かせください。  さて、ジェンダーフリーに関する今回の議論を見ておりますと、ジェンダーフリーの理解について大きな混乱があるように思います。日本でジェンダーという言葉が公式文書の中に入ってきたのは、1996年7月に男女共同参画審議会がまとめた男女共同参画ビジョンの答申です。1995年に北京で行われた第4回世界女性会議で採択された北京行動綱領を反映したと言われています。当時もいろいろ議論はあったようですが、ジェンダーがビジョンの答申に入りました。例えば、ジェンダーフリー男女の性差を一切否定する思想定義づけることは全くの間違いであり、その間違った見方が是正されないまま、意見が対立することは男女共同参画社会の推進を妨げることになります。  神奈川ネットワーク運動では、1996年と2001年の2回、生活時間調査を行い、アンペイドワークの実態調査をいたしました。アンペイドワークの本格的な調査としては大変注目されました。この調査結果からも、男女の性別役割分業の根強い実態を再認識いたしました。  男女がともに責任を持ってペイドワークとアンペイドワークを担う社会になるためには、それを可能にする新しい働き方を保障する制度が必要です。ライフスタイルに合わせてパーセント労働やコミュニティ活動、ボランティア活動など、多様な生き方、働き方を選んでも、そのことで不利益をこうむらない税制、年金など、社会保障制度の改革が急務です。  少子高齢化の進展、国内経済活動の成熟化等、我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応していく上で、男女が互いにその人権を尊重しつつ責任をも分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は緊要な課題と位置づけた男女共同参画社会基本法の前文を改めて確認する必要があると考えます。  そこで、知事に伺います。  ジェンダーフリーについて、松沢知事はどのように考えていらっしゃるのでしょうか、所見を伺います。  質問の第2は、福祉有償運送サービスについて伺います。  1970年代後半に、福祉車両の開発により、車椅子の障害者移送がスタートいたしました。1990年代になって、全国各地で会員制の市民による移送サービスが生まれ発展しました。私の住んでいる厚木市のNPO団体も、1994年に神奈川県では初めて外出のすべてをサポートするケアつき外出支援サービスをスタートさせました。高齢者障害者など一人では外出が困難な方たちの自由に外へ出たいという当たり前の意思を尊重し、行きたいとき、行きたいところへ自由に出かけられる外出のすべてをサポートしています。  全国で推定移動困難者は約500万人と言われ、2003年3月、東京ハンディキャブ連絡会等の調べによると、非営利の市民活動による移送サービスは約2,500団体と言われております。神奈川県下で福祉有償運送サービスを行っている団体は、政令市を除き、私が思うに50団体以上あるかと思っております。  非営利の市民活動による移送サービスは約30年にわたり、さまざまな組織・運営主体による市民の助け合い活動として、病院や福祉施設の送迎、観劇やカラオケといった趣味の場や観光へと、柔軟な移送サービスを展開しています。  しかし、道路運送法80条1項においては、いわゆる白タクで違法行為ではありますが、取り締まりは行わないというグレーゾーンに置かれていました。海外ではこのような特別移送サービスは、1970年代から1980年代にかけて、欧米を中心に法制化されました。  スウェーデンでは、法律ですべてのコミューン、自治体に提供義務を課しています。自治体タクシー会社などに運行を委託し、費用は国・自治体が負担、一定の条件を満たせば、無料で利用できる仕組みになっています。  イギリスでは、自家用車による有償運送が禁止されていましたが、1978年から1980年にかけて規制を緩和し、ロンドンでは1982年に移送サービス団体が第三セクター化され、市から補助金を受けながら特別移送サービスを運営しています。  アメリカでは、個別輸送についても、市営地下鉄や市営バスなど、公営交通事業者が公共交通と同じように対応すべきサービスとして位置づけられています。  日本でも、移送サービスは道路運送法と別の体系でサービスを構築し、自治体が責任を持って取り組むのが本来かもしれません。日本に福祉交通の計画をつくれる行政の部局がないことが問題だと指摘する学者もおります。海外では公的サービスで行われているサービスが、日本では公的サービスにかわって、市民がリスクを負いながらサービスを提供しているのが実態なのです。  高齢社会の進展など社会的背景や市民ニーズの拡大により、高齢者障害者の移動困難者に対するNPO等による移送サービスについて、国としても対応せざるを得なくなり、平成15年1月の閣議決定により、構造改革特区において、道路運送法上の許可が得られるよう特例措置が講じられました。  さらに、平成16年の3月に国土交通省によるガイドラインが示され、一定の要件のもとで、構造改革特区以外でも道路運送法上の許可が取得できるようになりました。  県では今、神奈川県地域福祉支援計画の策定に向けて検討委員会が開かれています。策定指針の中に、福祉サービスの適切な利用の促進及び社会福祉を目的とする事業の健全な発達のための基盤整備に関する事項がありますが、公共のサービスをNPOや市民が担い始め、運営するための環境を整備することが市民との協働であり、地域福祉の理念ではないでしょうか。神奈川県地域福祉支援計画に移送サービスを位置づけることが必要であると考えます。  そこで、知事にお伺いいたしますが、県として福祉有償運送にどのように取り組んでいくのか、基本的な考えをお聞かせください。  さて、国土交通省のガイドラインでは、NPO等が移送サービスを行う許可を得るには、地方公共団体が主宰し、利用者、地域住民、バス、タクシー等の関係事業者の代表や学識経験者等から構成される運営協議会の議を経ることが要件になっています。また、福祉車両に限定されているため、通常のセダン型車両を使用する場合には、依然として、地方公共団体内閣府に申請を行い、構造改革特区の認定を受ける必要があります。  しかし、現状では、運営協議会の主宰、構造改革特区申請のいずれについても、地域福祉の担い手である市町村は積極的なところもあれば、県がやるべきだ、あるいは複数市町村での共同開催が望ましい、あるいは様子見のところなど、市町村によって取り組みはさまざまです。運営協議会の主宰や構造改革特区申請を行う地方公共団体は、市町村が基本とされていますが、都道府県もみずから行うこともできるとされています。  そこで、知事にお伺いしますが、こうした状況を踏まえて、運営協議会の設置や構造改革特区申請について、県としてどのように具体的に取り組んでいくのか、ご所見をお伺いいたします。  質問の第3は、障害児者に対する支援について伺います。  重度心身障害児に対するケアは家庭家族にかかる負担が大きく、ケアの社会化が大きな課題です。  まず、教育現場における取り組みについて伺います。  子育てをしておりますと、子供小学校へ入学すると、一段落という実感があります。学校にいる時間も徐々に長くなりますし、親の目の届かないところへと行動範囲も広がり、子育てにおける肉体的な負担が減るというのが一般的です。  では、障害児の場合はどうでしょうか。学校へ入学しても、一人で通学できなければ保護者が往復付き添います。障害の程度によっては、別室での待機が必要とされるなど、入学後も子供から解放されないこともあります。また、子供の体も大きくなり、介護による肉体的負担も増してきます。  支援費制度が導入され、サービスを組み合わせることにより、親のレスパイトも可能ですが、まだ、支援費制度自体の周知が十分ではないこと、利用したくても受け皿がないので選びようがないなど、平成16年3月31日発行の支援費制度における生活ニーズ調査報告書から読み取れます。  神奈川県では、昨年から肢体不自由養護学校に看護師が2名配置され、医療的なケアが行われるようになり、今まで在宅で訪問学級を受けていた気管切開や胃ろう処置をしている重症心身障害児も通学という選択肢がふえたことは画期的であり、評価しております。  また、支援費制度があっても、中高生はデイサービスの対象にはならず、ショートステイの利用は狭き門と言われている現状の障害児にとって、考えようによっては、学校はデイサービスの場でもあり、親にとってはレスパイトの場にもなっています。  そこで、放課後や長期の夏休みをどのように過ごすかが課題です。特に夏休みは養護学校に通う子供が一斉に在宅となってしまうため、デイサービスや日帰りショートステイを受けられる場がほとんどなくなり、保護者に大きな負担がかかっています。これは福祉と教育の連携の問題ですが、非常に連携が弱いのではないでしょうか。  例えば、平成16年度厚生労働省概算要求の中に、新規事業として障害児施設デリバリー事業が盛り込まれました。障害児施設のスタッフが在宅の障害児のいる地域に出向いて、福祉センターや学校の余裕教室等の公共的施設等を利用して、在宅の障害児に対する指導・訓練を実施しようとしたものでした。事業が実現すれば、放課後の障害児学童などの支援にも使えたでしょう。ゼロ査定ということで残念でした。漏れ伝わるところによりますと、厚生労働省が文部科学省にお伺いを立てなかったからということです。  そこで、教育長にお伺いいたしますが、養護学校の夏休みのあり方を再検討する必要があるのではないかと思います。どのような取り組みが可能であるか、所見をお伺いいたします。  次に、施設入所、在宅、それぞれの支援について伺います。  重症心身障害児を取り巻く状況を申し上げますと、重症心身障害児施設での長期入所は措置制度のままですが、在宅重症心身障害児の施設利用は支援費制度の短期入所枠となりました。利用者は障害の程度によった受給証明を持って、指定業者である施設との直接交渉をして利用することになり、とても煩雑でエネルギーの要ることです。数カ所の施設を見学した際、職員からも、重症心身障害児のショートステイが一番困っていると伺いました。入所、在宅いずれの支援も、まだまだサービスの絶対数が足りていないため、家族家庭に大きな負担がかかっています。  実際、数値を見ると、県内の重症心身障害児者は平成16年3月31日現在で1,892名であり、このうち政令市を除く県所管域では776名です。これに対し、県所管の施設定員は242名と、全体の3割程度です。それでは、残りの約7割を在宅支援で十分カバーできているかといえば、短期入所の利用実績は1人平均年間1週間という状況であり、残念ながらとても十分とは言えません。  そこで、知事にお伺いいたしますが、こうした状況に対し、県としてどのように認識し、どのように対応していく考えなのでしょうか、お伺いいたします。  次に、通園事業など在宅の支援の充実について伺います。  重症心身障害児者に対する在宅サービスの一環として、通園事業が実施されています。これはモデル事業として平成元年から行われていた事業が、平成8年5月に厚生労働省より重症心身障害児者通園事業の実施についての通知が出され、本事業となったものです。  A型施設は重症心身障害児施設、または肢体不自由施設を原則とし、適切な医療体制が整っている肢体不自由児通園施設であって、実施主体が本事業の実施に適当であると認めた施設についても対象とするものであることとされ、定員は15名です。  B型施設はA型施設、または児童福祉施設、精神薄弱者授産施設等であって、医療機関との緊密な連携を図ることにより、療育及び緊急時における医療の確保が可能な施設として、実施主体が本事業の実施に適当であると認めたものであることとされ、定員は5名とのことです。  神奈川県では、B型については既に3カ所で実施されていると伺っています。しかし、A型については未着手のままです。重症心身障害児の場合、子供の療育はもとより、保護者が子供の障害を受容し、他の保護者との情報交換や交流の場にぜひとも必要な事業です。  そこで、知事にお伺いいたします。  今後こうした通園事業、特にA型の実施を含め、県として重症心身障害児者を対象とした在宅の施策の充実にどのように取り組んでいくのか、所見をお伺いいたします。  質問の最後の項目第4はシックハウス、化学物質過敏症対策について伺います。  葉山の湘南国際村にある県主導第三セクター地球環境戦略研究機関の新築施設に勤務していた職員のうち、約半数がシックハウス症候群や化学物質過敏症などと診断され、公的な施設におけるシックハウス対策に疑問が持たれています。  また、県が行う砂防林等への農薬散布ではホームレスや付近住民への配慮がなく行われるなど、シックスクールに代表される化学物質過敏症は学校だけではなく、公の施設、屋外でも十分な配慮が要求されるようになりました。  公的な施設を整備する際は、県民への安全性に疑問がある化学物質はなるべく使用しない、また、使用しなければならない場合には、過敏な方や子供が影響を受けないよう、その場から避難できる仕組みが必要です。  神奈川県には化学物質過敏症の発症者を支援するNPOがあります。発症者の方の転地療養及び転地療養に関する研究を行う化学物質過敏症一時転地住宅を建設し、この7月から入居が始まりました。土地の取得や建築コストはすべて市民からの出資や寄附、借入で賄われ、公的資金は一切入っていません。既に8世帯分のうち、6世帯分が予約で埋まったと聞いています。また、入居するための相談に、日本じゅうを飛び回るなど、日本の将来に大きな課題となるであろうこのテーマを、問題解決に当たりたいと意思ある市民やNPOが担わざるを得ないのが実情です。  つい先日も報道番組で、名古屋に住む滋賀県の高校の教師が化学物質過敏症を苦にした妻の自殺幇助をしたという4月の事件を取り上げていました。夫は妻のために引越しを繰り返し、名古屋から滋賀に遠距離通勤をしながら介護をしていたということです。妻がありがとうと言って飛び降りるまでの経緯から、夫の激しい葛藤を察することができました。番組の最後に、化学物質過敏症がどういうものかの簡単な説明と、NPO法人化学物質過敏症支援センターの相談電話の紹介で終わりました。  化学物質過敏症支援センターの方のお話によると、翌日、化学物質過敏症支援センターの相談電話は鳴りっ放しで全く休みがなかったそうです。相談者の多くは化学物質過敏症のことはある程度知っていた人が多かった。また、相談してきたのは、化学物質過敏症に対する周りの理解がないために困ることが多いという相談の内容が多かったようです。  相談窓口を初め、支援をする受け皿が少な過ぎます。重症になると微量の化学物質にも反応し、めまいや吐き気といった発作を起こしてしまうため、普通の生活をすることができず、転地療養をしない限り、症状の回復も見込めない大変やっかいな病気でありながら、国や医療側の認知や制度がまだ十分と言えない状況で、最近になって、ようやく仙台市や横浜市が独自のシックハウスのガイドラインを策定するなど、動きが見られるようになりました。神奈川県は国の対応待ちなのでしょうか。  そこで、知事に伺います。  神奈川県として、シックハウス、化学物質過敏症対策について、今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺います。  以上で、私の第1回目の質問を終わります。  ご清聴ありがとうございました。 〔拍手〕 〔知事(松沢成文君)発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 松沢知事。 〔知事(松沢成文君)登壇〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025396-諸事項-73質問[続]-応答-松沢知事》 73 質問(続)    応答 松沢知事 〇知事(松沢成文君) 山本議員質問に順次お答えをいたします。  最初に、ジェンダーフリーについて2点ご質問をいただきました。  まず、5月10日の4都県知事懇談会で何が合意されたのかというお尋ねであります。  この4都県知事懇談会は、私と東京、千葉、埼玉の4知事が一堂に会して、首都圏に共通する課題について、自由な意見交換を行うという趣旨で設けているものでございます。  5月10日の懇談会は、三位一体改革の独自案の検討を中心に意見交換を行いましたが、そのほかに、最近、男女の性差まで否定するジェンダーフリーという考え方があって、一部で行き過ぎた性教育につながっていることが話題になりました。  男女は平等であるべきで、差別はあってはいけないが、男女の区別がないというのではないということをお互いに確認をいたしました。さらに、それに関連して、過激な性教育については是正に向けて、各都県で共通項としてやっていくべきことがあれば一緒に考えていこうということで意見が一致したものであります。  次に、ジェンダーフリーについて、どのように考えているのかというお尋ねであります。  ジェンダーという言葉は社会的・文化的に形成された性別という意味で、国の男女共同参画基本計画においても使用されておりますが、ジェンダーフリーという用語は使用する人により、その意味や主張する内容はさまざまであり、国の基本計画においても使用されておらず、定まった概念はないと承知しております。  議員お話しの性別による不平等や差別をなくすことについては、私としても全く反対するものではありません。ところが、一部には画一的に男性と女性の違いを一切排除しようという意味でジェンダーフリーという言葉を使っておられる場合もあるようですが、私はこの考えには賛同できません。  県では男女の人権がひとしく尊重され、性による差別を受けることなく、一人一人が個性と能力を発揮できるような社会の実現を目指して、かながわ男女共同参画推進プランを策定し、神奈川力構想・プロジェクト51においても男女共同参画の推進を位置づけ、さまざまな取り組みを進めているところであります。
     次に、福祉有償運送について、県がどのように取り組むのかというお尋ねをいただきました。  本年5月に市町村を通じて福祉有償運送の実態を調査した結果によりますと、県内ではNPOや市町村社会福祉協議会など114の団体が介護の必要な方や障害のある方の通院などについて、一定の費用を徴収して移送サービスを実施している状況が明らかになりました。  NPO等による福祉有償運送の実施については、今般示された国のガイドラインに基づき、平成18年度春までに道路運送法許可を得る必要があります。  福祉有償運送については、利用者のニーズやNPOの活動状況などを踏まえまして、地域で主体的に取り組むのが適当であると考えております。  県では市町村支援の立場から、4月に国のガイドラインの説明会を開催し、福祉有償運送の取り組みについて認識を深めていただくとともに、今月初めには県内で福祉有償運送サービスを行っているNPOと共同で普及啓発にも努めたところであります。  県といたしましては、今後とも福祉有償運送を実施しているNPO等の取り組みが推進されるよう、情報提供や道路運送法許可取得の支援などについて積極的に取り組むとともに、その円滑な実施に向け、現在策定作業をしている地域福祉支援計画の中で、どのように支援策等が位置づけられるか、検討してまいりたいと考えております。  次に、福祉有償運送にかかわる運営協議会の設置や構造改革特区申請についてのお尋ねがありました。  福祉有償運送ルールづくりのための運営協議会の設置につきましては、地域福祉の推進主体が市町村であることや、NPO等の活動状況が地域によって異なることなどから、市町村が地域の実態に応じて設置することが望ましいと考えております。  しかしながら、単独で運営協議会を設置することが困難との意見や、市町村域を越えるNPO等の活動実態などを踏まえますと、複数市町村にまたがる運営協議会の設置について、県として誘導する必要があると考えております。  また、先ほど申し上げました福祉有償運送の実態調査結果によれば、福祉有償運送を実施している車両のうち、約8割がリフトなど特殊な設備を保有しないセダン型の車両となっております。  国のガイドラインでは、セダン型車両を福祉有償運送使用する場合には、地方公共団体が構造改革特区の認定を受けなければならないものとされております。県内では大和市が昨年の福祉車両についての構造改革特区認定に引き続き、本年、セダン型車両の使用についての特区認定を受けたと伺っております。  県といたしましては、各市町村の意向や運営協議会の設置などの状況を踏まえながら、県域におけるセダン型車両構造改革特区の取り組みについて検討したいと考えております。  次に、重症心身障害児者の施設における支援についてのお尋ねをいただきました。  まず、重症心身障害児施設の現状でございますが、県所管域に5カ所、横浜市に1カ所、合わせて県全域で6カ所の入所施設が設置されております。これらの障害児入所施設の利用につきましては、障害者みずからが利用する施設やサービスを選択する支援費制度が施行された平成15年度以降も措置制度に基づき利用決定され、本年4月1日現在で231名が県所管域の重症心身障害児施設に入所しており、待機者は28名という現状にございます。  これまで県といたしましては、地域間での適正配置に配慮しながら、計画的な施設整備に取り組み、平成14年度に小田原市において定員50名の重症心身障害児施設が開設されたところでございます。  また、横浜市及び川崎市におきまして、保護者の方々が心待ちにしておりました新たな施設整備計画が進められており、平成17年度には川崎市に入所定員100名、平成18年度には横浜市に入所定員40名の重症心身障害児施設の開設が予定されていると伺っております。  今後の重症心身障害児者への支援でございますが、国の障害者基本計画では、障害者支援の方向として、施設等から地域生活への移行の推進が提起されており、県といたしましても重症心身障害児者の支援について、施設入所だけではなく、地域生活を支えるための在宅サービスの充実を図るなど、バランスよく取り組んでまいりたいと考えております。  次に、通園事業を初めとする在宅の施策充実に向けた取り組みについてのお尋ねがありました。  重症心身障害児者の通園事業につきましては、神奈川力構想・プロジェクト51におきまして、平成17年度、18年度の各2カ所ずつ、六つの障害保健福祉圏域ごとに最低1カ所の設置を目標としておりますので、この目標に向けて着実に整備を図ってまいりたいと考えております。  通園事業の実施に当たり、A型というお話もございましたが、A型につきましては、医師の配置等のメリットもございますが、1日の利用人員がB型の3倍ということから、かなり広域からの対象者となり、通園上の問題なども生じてまいります。こうしたことから、地域の状況を把握しながら、A型、B型にこだわらず、適切な配置に心がけてまいります。  その他の在宅サービスにつきましては、支援費制度との関係で一義的に身近な市町村の役割が多くなってまいりましたが、県といたしましても児童相談所や七沢療育園の施設機能を活用して、日常生活における療育上の問題などについての訪問指導を行っております。  また、今年度から巡回相談等の実施を含めて、市町村域を越えた広域的・総合的な相談窓口の充実を図ってきたところでございます。こうした専門機関としてのノウハウを生かし、市町村に対する支援の充実など、在宅施策の推進に努力してまいります。  最後に、シックハウス、化学物質過敏症対策についてのお尋ねがございました。  本県ではシックハウス症候群や化学物質過敏症の予防対策として、有害な化学物質を出さない建築資材、家具類等に関する情報提供を行うとともに、県民の皆様にシックハウス症候群等に関する理解を深めていただくために、住まいと健康セミナーの開催等に取り組んでおります。  また、保健福祉事務所を窓口として、住まいに起因する健康被害に関する相談や室内化学物質濃度、ダニアレルゲン量の測定等の室内環境調査を実施しております。さらに、平成12年度からは、健康で快適な居住環境確保のための連絡調整会議を設置いたしまして、各部局が実施するシックハウス対策についての情報交換等を行い、全庁的な連携を図っているところでございます。  しかしながら、依然としてシックハウス症候群等でお困りの方が少なくない中で、予防対策の強化が求められているところでございます。シックハウス症候群等の予防対策につきましては、建築物の管理者が自主的な管理を行うことが肝要と存じますが、こうした状況を踏まえ、今後は国や他の自治体との連携、衛生研究所での有害物質の研究等によりまして、シックハウス症候群等に悩まされることのないように、さらに情報提供等を充実させてまいりたいと考えております。  なお、ガイドラインのお話がございましたが、県有建築物におけるシックハウス症候群等の予防対策につきましては、健康で快適な居住環境確保のための連絡調整会議におきまして議論をさせていただきたいと考えております。  私からの答弁は以上でございます。 〔教育長(曽根秀敏君)発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 曽根教育長。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025397-諸事項-73質問[続]-応答-曽根教育長》 73 質問(続)    応答 曽根教育長教育長(曽根秀敏君) 教育関係についてお答えをいたします。  養護学校における夏休みのあり方についてのお尋ねがございました。  重度障害のお子さんを抱えるご家庭では夏休み期間中、長期にわたりお子さんがご家庭にいることになりますので、それぞれのご家庭でのご負担も大変大きなものがあると承知をしております。  こうした状況を踏まえまして、これまでもそれぞれの養護学校ではPTAや地域のボランティアの方々などとも連携しまして、夏休み中にも親子レクリエーションの会やサマースクールなどを開催し、通学する機会を積極的に設けるなど、保護者負担の軽減に努めておりますが、ご家庭の期待にこたえ切れていない面もございます。  こうした中、保護者の方々からも、養護学校における夏休みなどのあり方について検討してほしいというご要望もいただいております。  そこで、教育委員会といたしましても、保護者の方々のさまざまなご意見や小中学校など、他の学校に在籍する兄弟への影響などの課題整理を行うとともに、関係する市の教育委員会校長、さらには知事部局の福祉部門とも連携しながら、養護学校における長期休業のあり方について検討をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 〔山本裕子君発言の許可を求む〕 〇議長(新堀典彦君) 山本裕子君。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025398-諸事項-73質問[続]-発言-山本議員》 73 質問(続)    発言 山本議員 〇山本裕子君 ご答弁ありがとうございました。  時間が若干残っておりますので、自席から要望等申し述べさせていただきたいと思っております。  まず、ジェンダーフリーについてですけれども、申し上げましたとおり、本来、社会的・文化的差別、それをあらわす言葉であって、時代によっても国によっても大きく異なってまいります。例えば、四国香川県がございますけれども、そこではジェンダーワークといって、ゼロ歳からのジェンダー教育に取り組んでいるところもございまして、身近なところの差別にまず気がつくところから始まっているという教育をしております。  男女共同参画推進において、このことがマイナスにならないように、知事にはよろしくご理解いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、福祉有償運送サービスについてでございますけれども、神奈川県市町村に調査をいたしまして、先ほど私は50団体以上と申し上げましたけれども、何と114団体も活動が広がっているということで、改めて市民のニーズの高さ、これを実感いたしました。  知事の答弁の中にセダン型の構造改革特区、これから取り組みを検討したいと前向きなご答弁ありがとうございます。ぜひとも車両のほとんどがセダン型を使っている、また、諸外国ではこういったことが市民ではなくて、公的なサービスとして既に実施されているということを考えますと、市民活動に制約がないような県としては取り組みを考えていただきたいと思っております。セダン型構造改革特区を県がとるようになれば、こういった移送サービスを行っている市民団体の方の後押しにもなろうかと思いますので、ぜひとも前向きに検討していただければと思っております。  あと、障害児者に対する支援でございますけれども、教育長におかれましては、今夏休みのあり方は課題だと思っている、また、その兄弟の関係から難しいものもあろうかと思いますけれども、12年間のブラックボックス、つまり義務教育の9年間、そして高等部、養護学校と全部で12年間の学校教育がありますけれども、その部分において、本当に福祉と教育  教育の間は福祉がなかなか入りにくいという実態がございます。  私は厚木の市会におりましたけれども、やはり教育委員会と福祉部の分断、または市と県との分断、福祉は切っても切り離せないものがございますので、ぜひとも柔軟に対応していただきたいと思っております。  例えば余裕教室を利用してのデイサービスは、高齢者介護保険等でデイサービスの使用などがありますけれども、今後、学校におきましても、学校で障害児のデイサービスを行うなどのことが必要であろうかと思っております。この点に関しましては、もう数年来、神奈川ネットワーク運動の方から政策提案として県の方にも出させていただいておりますけれども、そのことも十分考えていただきたいなと思っております。  また、最後になりますけれども、シックハウス、化学物質過敏症対策です。本当にこれは特別な方がかかる病気ではございませんで、いつだれがかかってもおかしくない病気でございます。重篤なのは、1回コップに  許容量があるんですけれども、こぼれてしまうと、本当に微量の化学物質にも反応してしまう、これが怖いところだと思っています。そして、今後、日本の重要な課題となるであろうそういった化学物質過敏症対策が、まだ公的なところでは十分に行われていないことにもどかしさも感じております。  ですが、神奈川県には、先ほど登壇でも申しましたけれども、NPOが化学物質過敏症支援センターを立ち上げておりまして、そういったところからの情報とあわせまして、神奈川県としてもうちょっと先進的な、例えばガイドラインを積極的につくるとか、マニュアルをつくるとかいった方向にぜひとも進んでいただきたいなと思っております。  いろいろ要望等申し上げましたけれども、所管の常任委員会でまた詳しく質問などさせていただきたいと思っております。本日はありがとうございました。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025399-諸事項-74議案-委員会付託》 74 議案 委員会付託 〇議長(新堀典彦君) 以上で、質問並びに質疑を終わります。  お諮りいたします。  日程第1につきましては、この程度で、お手元に配付いたしました議案付託表のとおり、所管委員会に付託して審査を願うことにいたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(新堀典彦君) ご異議がないと認めます。  よって、そのように決しました。  所管委員会におかれては、慎重審査の上、その結果のご報告を願います。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025400-諸事項-75議案上程-定県第66号[公安委員会委員の任命について]》 75 議案上程    定県第66号(公安委員会委員の任命について) 〇議長(新堀典彦君) 次に、日程第2、定県第66号議案 公安委員会委員の任命についてを議題といたします。  議案の朗読は省略いたします。 〔本会議録巻末6頁参照〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025401-諸事項-76知事提案説明》 76 知事提案説明  知事の説明を求めます。  松沢知事。 〔知事(松沢成文君)登壇〕 〇知事(松沢成文君) ただいま提案いたしました公安委員会委員の任命についてでありますが、現委員の石井 明君が7月25日をもって任期満了となりますので、その後任として小森 良治君を任命いたしたく、警察法第39条第1項の規定により、同意を求めようとするものであります。  よろしくお願いを申し上げます。
    ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025402-諸事項-77同採決》 77 同採決 〇議長(新堀典彦君) お諮りいたします。  日程第2につきましては、この程度で採決いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(新堀典彦君) ご異議がないと認めます。  よって、採決いたします。  日程第2、定県第66号議案 公安委員会委員の任命について、原案にご同意の方は、ご起立を願います。 〔起立多数〕 〇議長(新堀典彦君) 起立多数により、原案のとおり同意することに決しました。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025403-諸事項-78請願上程-第31号外10件》 78 請願上程    第31号外10件 〇議長(新堀典彦君) 次に、日程第3、請願第31号 県立観音崎公園における(仮称)横須賀市美術館建設計画の見直しを求める請願外10件を議題といたします。  請願書の朗読は省略いたします。 〔本会議録巻末27頁参照〕 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025404-諸事項-79同-委員会付託》 79 同 委員会付託  お諮りいたします。  以上請願11件につきましては、お手元に配付いたしました請願付託表のとおり、所管委員会に付託して審査を願うことにいたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(新堀典彦君) ご異議がないと認めます。  よって、そのように決しました。  所管委員会におかれては、慎重審査の上、その結果のご報告を願います。 ◎《本会議録-平成16年6定-20040720-025405-諸事項-80散会》 80 散会 〇議長(新堀典彦君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。  お諮りいたします。  明21日から29日までは委員会における審査等のため休会いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 〇議長(新堀典彦君) ご異議がないと認めます。  よって、そのように決しました。  次回の会議は、7月30日午後1時に開きます。  本日はこれで散会いたします。まことにご苦労さまでした。 午後6時1分 散会