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平成15年 12月 定例会-12月05日−02号
平成15年 12月 定例会-12月05日-質問・答弁-
平成15年 12月 定例会-12月05日−02号
平成15年 12月 定例会-12月05日-質問・答弁-

神奈川県議会 2003-12-05
平成15年 12月 定例会-12月05日-質問・答弁-


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  1. DiscussNetPremium 平成15年 12月 定例会 − 12月05日-質問・答弁- 平成15年 12月 定例会 − 12月05日-質問・答弁- 平成15年 12月 定例会 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006927-質問・答弁-田島信二-知事の政治姿勢について》  知事の政治姿勢についてであります。  さきに衆議院選挙が実施され、現在、我が自由民主党は単独過半数の議席を構成し、連立与党の合計では278議席という絶対安定多数の議席を国民の皆様からいただき、引き続き小泉連立内閣が信任されました。県内を見ましても、18選挙区中10選挙区において我が党の公認、推薦の議員が勝ち抜きました。  今回の選挙は、政権公約や政策が特に注目された選挙戦であったと思います。同時にその政策を本当に実行できるのか、信頼に足り得る政党なのかも問われた選挙であったと思います。今回、民主党の政策は、結果として国民すべてが負担することになる高速道路の無料化など、さまざまな現状を踏まえ、十分な議論検証の後の政策とは到底思えないものであり、こういった点を見ましても政権を担い得る政党であるのか、政党としての責任感、信頼性、こういった面で大いに疑問に感じたのは私ひとりではなかったはずであります。  我々といたしましては改革推進のスピードを速め、国内外の諸課題に対処し、日本の社会経済の再構築、地方分権の推進に、かながわ自民党の立場からも積極的に取り組んでいく所存であります。  この選挙結果について、知事は選挙後の記者会見で感想を求められたとき、「二大政党の政権選択のできる体制ができたことや、政策議論が展開されたことは政治改革の新しい方向として評価」としながらも、「国政が動かなくて残念」ということでありました。一体何を期待されていたのでしょうか、また、結果は連立与党の絶対安定多数という民意についてどのようにお感じか、まずは知事のご所見についてお尋ねいたします。  さて、今回の選挙戦において、知事は6人の応援に行ったと報道されております。うち5人は民主党候補、1人は無所属ながら民主党の会派に所属していた候補とのことであります。みんな民主党であります。これまでも議会においては、特定の政党候補者に偏った応援はすべきではないとの厳しい指摘もあったはずです。また、知事自身も自称無党派を標榜しております。これは一体どういうことでしょうか。そして演説では小泉政権のやったことは改革ではないなどと、もちろん民主党を応援したわけであります。知事、これでもあなたは無党派なのでしょうか、おかしいじゃないですか。また、余計なお世話ですが、そもそも民主党の人に失礼じゃないですか。あれだけ知事を応援をしているのに、民主党を名乗るのがなぜはばかられるのか。もっとも民主党の人もなぜそのことを言わないのか、不思議ではあります。  ここで、知事にお尋ねいたします。  総選挙での知事の行動を見ても、知事は民主党の人間であると断ぜざるを得ません。なのに、そうではない、人物本位、政策本位であり、無党派であると言うのであれば、これは県民を欺くことであり、このことこそが問題であります。  この際、知事の政治的なスタンスについて改めてお尋ねをいたします。また、知事という公職にあっては、まして無党派を自認するなら、特定の政党に偏った応援は今後絶対にすべきではないと考えますが、いかがでしょうか。  そして、選挙中の応援演説に関し、驚くべき発言がありました。川崎市内の街頭演説において、治安対策に関連し、「外国人はみんなこそ泥だ、石原都知事が取り締まって神奈川県に流れ込んできていると発言された」とのことであります。これは本当のことでしょうか。直後に、みんなではなく一部の外国人と訂正され、さらに先月の記者会見においてはまた修正されたとも聞いておりますが、このような発言は、知事としても一個人としても到底許しがたいことであります。言うまでもなく、多くの外国籍の方々は善良で親しい友人としてともに暮らしております。知事はそういった方々の人権を踏みにじる、これは重大な問題発言であります。  知事はこれまでも、岡崎県政50点発言、マニフェストつけ焼き刃発言など、陳謝、訂正が相次いでおりますが、今回の松沢知事こそ泥発言に関しては各種団体や県民からのメールなど、恥ずかしい、がっかりした、差別助長だなど、特に批判が寄せられております。当然であります。この際、議会の場できちんと釈明の上、陳謝すべきであると考えますが、知事の見解を求めます。  また、やはり記者会見において、トップの発言の責任について問われますと、政治家だから発言にミスもある、謝罪もするけれども、それは有権者が次の選挙で判断することであり、私は一生懸命やっており、頑張っていくしかないと。これを聞いて、知事としての責任感を本当に感じているのだろうかと疑わざるを得ません。そこには何か本当の反省の姿勢が感じられないのであります。とすると、謝罪にも本当の気持ちがないということにもなりかねず、改めてトップの発言の責任感について、お尋ねをいたします。  また、人権団体より、知事や特別職など県幹部に対する人権研修や外国籍県民に対する具体的な施策の公表が申し入れられたと聞いております。一体どのように対応していくおつもりか、お尋ねをいたします。  次に、首都圏連合であります。  去る11月13日に八都県市首脳会議、いわゆる首都圏サミットが開催されました。この中で、知事は私案として、地方自治法上の広域連合制度を活用した広域課題に対応する新たな自治体の設置を提案されました。これは新たな議会も課税権も有し、かつEU型連合ということで、各都県市は独自に存在するようであり、どうやらここでは神奈川はなくならないらしい話であります。  知事のこの提案に対しては、各首長の間で温度差はあるものの、地方自治法に基づく広域連合設置を現実的にとらえ、本気で考えている人はだれもいなかったのではないかというのが私の率直な感想であります。松沢知事自身をもってしても、問題提起のため高いハードルを設定した、認められるとは思っていなかったと報道されており、こうなりますと、知事の提案、発言や素案といったものは一体何なのか、交渉の材料や手段なのかと思わざるを得ません。そして、各首長もそれほどこのことに関し、重みをもって聞いていなかったのではないでしょうか。  よって、知事の私案については採用されず、この提案の検討組織の設置すら受け入れられなかったわけであります。決まったことと言えば八都県市の連携強化、連携強化のための事務ベルでの検討会議を置くこと、首都圏サミットを年2回にすること、青少年条例など共通のテーマには共同して進むことなどであり、これらは至極当然の結論であります。  そもそも従来のサミットでは不十分な理由として、八都県市で利害が対立している議題について決定が難しいことを挙げておりますが、それは一体何だったのでしょうか。ディーゼルなど、広域で取り組んでいく課題は確かにあるでしょう。しかし今、最も取り組むべき喫緊の課題は、広域の課題を取り組む以前に、各自治体の行財政の健全化ではないですか。そのための税財源の移譲など、共通の取り組みもあるでしょうが、あくまでも足元の神奈川の体質強化が大命題であります。そして、必要なら首都圏サミットを強化すればよいことであり、県内市町村の合併を初め、県内の体力強化につながること、このことに力を注ぐべきであります。  そもそも知事の私案は行政の四層構造化であり、反行革的でもあります。また広域的課題が抽象的であったり、国から地方という時代の流れにも逆行するものであります。さらに、運営経費については各自治体からの上納金方式も言及をしておりますが、この未曾有の財政難のときに少しでも中小企業対策、少子高齢対策治安対策に財源が必要なときに、真意が全くはかり知れません。  ここで、知事にお尋ねをいたします。  合意が得られなかったこの地方自治法に基づく首都圏連合について、議会初日の提案説明においては、私案にこだわらずとしております。これは地方自治法上の広域連合を断念し、広域の課題はこれまでの首都圏サミットを強化していくとのことで、この首都圏連合の問題は決着したと考えてよろしいですね、知事にお尋ねをいたします。  政治姿勢の最後に、政治的任用ではないかとの指摘もある臨時的任用職員について、人事委員会委員長にお尋ねをいたします。  知事は就任当初より2名の臨時的任用職員を採用しておりますが、このことは98条委員会を初め、議会でも、論功行賞ではないか、本当に必要な業務が存在するのかなど、批判も多い案件であります。  この採用理由に関しては、6月議会において、我が党加藤議員より、人事委員会委員長に対し質問がなされ、委員長からは、任命権者の知事から、新たな政策課題への取り組みに向けて臨時的業務増が生じたために臨時的任用を行いたいとの申請を受け、規則の定めるところにより、臨時の職に関する場合に該当すると判断した旨のお答えがありました。  そして、今回半年の任期が終了し、新たにさらに半年の任期更新が申請され、承認がなされたと聞いております。更新に当たっては、当初申請の新たな政策課題への取り組みに向け、臨時的業務増の状況を確認し、その臨時的業務増が引き続き見込まれるのかどうか、及び臨時暫定的な職であるのかを確認し、期間を更新することが妥当か否かを判断されたとのことでありますが、それらについてどのような審査を経て承認に至ったのか、人事委員会委員長にお尋ねをいたします。 再質問1  首都圏連合でありますが、まだこれはやっていくんだという趣旨でございますが、それでは、知事の責任のもと、最低限ここまではやるんだと、この形まではつくるんだというものをぜひ示していただきたいと思います。お話の中では首都圏連合の強化と、それ以上でも以下でもないような気がいたしましたので、最低限どこまでやるのか、この辺のお考えを聞きたいと思います。  また、財政指針、行革等々のお話もありましたが、今現時点でそれを確定しておいて総合計画に当たる、あるいは来年度予算に県としてはここまでは努力して削減できるけれども、これだけ足りない、だから国に対応を図る、こういった具体的なものがなければ、国に対しても現実的な真剣なやりとりができないわけでありまして、今現在ないのは本当に残念であり、おかしいことだと思いますが、この現状、神奈川の厳しい財政をとらえて、知事は国に対してどんなことをこれまで交渉し、対応してきたのか。マニフェストには冒頭で本県税収1,400億円をかち取るんだというものもあります。そういったことをおっしゃったんですか。総論で国に対して、ただ状況説明をし、求めてきたのか。本来、具体的に言うべきでありますが、国への対応状況をお伺いします。  また、首都圏連合等々のことは随分とお盛んのようでありましたが、4月以降、この時点で財政的なものをまとめる、その姿勢が私には感じられておりませんでした。4月以降、就任以降、県政のあり方についてなどなど、財政問題にどのように取り組んできたのか、お伺いをいたします。 知事(松沢成文君)  今回の衆議院選挙の感想で、国が動かなくて残念としたのは何を期待したのか、また、連立与党の絶対安定多数という民意について、どのように感じているのかというお尋ねでございます。  私は政治家になって以来、我が国の政治について、選挙のときに国民にとって政権の選択肢のある政党体制に変えていきたいという思いがございます。政権を担うことのできる複数の政党があればこそ、選挙を通じて国民による政治への選択肢、緊張感が生まれるわけですから、国会議員時代には二大政党制になればという思いで政治活動を行ってまいりました。  今回の選挙では、そうした二大政党体制ができ上がるのではないかと言われた選挙でもありますが、私は政権党の自民党が大きく勝つか、あるいは民主党が政権をとるのか、どちらにしても政局に劇的な変化があって改革が大きく進むことを期待をしておりました。そうでなければ、三位一体改革や規制緩和地方分権もなかなか思うようには進展しないからであります。  しかしながら、選挙の結果は現状維持に近い形でありましたので、残念という感想を持った次第であります。  また、連立与党の絶対安定多数という結果につきましては、私は国民がそういう選択をしたのだと受けとめておりますし、この国民の選択は尊重しなければならないと思います。選挙の結果を尊重するのは、国政においても地方政治においても民主主義ルールだと思うからであります。  次に、さきの総選挙における私の選挙応援についてお尋ねがございました。  私はだれを選挙応援するかの基本的な考え方として、かねてから党派で判断するのではなく、応援依頼をしてきた方の中から、人間関係政策を見て人物本位で総合的に判断すると申し上げてまいりました。また、公務を最優先し、公務外の都合のつく範囲で協力させていただくということも、あわせて申し上げてきたところでございます。今回の衆議院選挙における応援も、この考え方に沿って行ったものであります。  ちなみに、私が行った選挙応援について申し上げますと、どの方も古くからの人間関係がある同志や政策の方向を同じくする方ばかりであります。私にはこれまでの長い政治活動の中で、大変お世話になった方々が大勢いらっしゃいます。そうした方々からの依頼があれば、人間関係で人物本位でお返しをしなければならないとも思っております。  また、選挙応援はあくまでも候補者からの依頼があることが前提であります。こうしたことから、結果的に応援した方の政党が偏っていたというご指摘もあるでしょうが、あくまで人物本位、政策本位、人間関係で応援したことをご理解いただきたいと思います。  次は、去る11月2日の選挙応援の街頭演説における発言に関して幾つかお尋ねをいただきました。  このたびの発言につきましては、演説直後に記者の方から指摘され、その場で発言を訂正いたしましたが、その後、11月6日の定例記者会見におきましても、不適切な表現となってしまった部分についての発言を撤回し、この発言による不愉快な思いをさせてしまった方々に心からおわびを申し上げたところでございます。  この件についての釈明というお話でございますので、申し述べさせていただきますが、このたびの発言はご承知のとおり、今日、県内の治安が悪化の一途をたどっておりますので、その対策が県政の最重要課題であることを県民の皆様にお伝えしたくお話をさせていただきました。私も人権の重要性については十分認識しておりますが、犯罪のない安全なまちづくりを強力に進めなければならないという強い思いが、ご指摘のような不適切な表現となってしまったものであり、もとより外国人全員という意図は全くありませんので、誤った発言を撤回した次第であります。  しかし、今回の発言が地域で一生懸命暮らしておられる外国籍県民の方々を初め、外国籍の方々のためにボランティア活動を行っている県民や関係団体の方々に、大変不愉快な思いをさせてしまったことにつきましては、まことに申しわけなく思っております。  また、行政の長としての発言の責任感ということでお尋ねをいただきました。  私は県政運営の基本方向として、県民主体の県政、地域主権の確立を念頭に置いており、知事としての私の考え方、思いをできるだけ多くの方々に積極的にお伝えし、またご意見もいただきたいと考えております。  今回、県内8カ所で実施した神奈川ふれあいミーティングもそうした考えのもとに行ったもので、参加者との率直な意見交換をさせていただいております。そうした中で、知事としての重責と言葉一つにもより一層の気配りが必要であることを改めて認識しているところでございます。  次は、人権団体からの申し入れの対応についてお尋ねをいただきました。  私の発言に対し、人権団体から11月12日に人権担当部長が申し入れを受け、その際の状況については部長から直接報告を受けております。申し入れにありました私を含めた県幹部職員への人権研修につきましては、11月18日に開いた部長会議において、今回の発言について自戒を込めて説明したところでありますが、あわせて部長会議終了後、人権施策の推進会議に切りかえ、人権尊重の視点に立った対応の重要性を改めて確認したところでございます。  次に、外国籍県民に対する施策についてのお尋ねがありました。  本県では、かねてより外国籍県民とともに生きる地域社会づくりを施策の柱に据え、国籍や文化、民族による差別や偏見をなくすためにそれぞれの文化や歴史を理解し合い、外国籍県民の人権問題について理解を得られるよう、さまざまな施策を実施してまいりました。  具体的には、みんなで育てる多文化共生をテーマに、外国籍県民の方々や民族団体などと連携、協力して開催する「あーすフェスタかながわ」や、地球市民かながわプラザにおいて多様な文化を理解し、偏見を持たない豊かな心を培うための取り組みを進めるなど、多文化共生、多文化理解の促進に努めております。  県といたしましては、これからもこうした取り組みを通して外国籍県民とともに生きる地域社会づくりに努めてまいります。  次に、首都圏連合についてお尋ねがございました。  私は先月13日に開催された首都圏サミットにおいて、首都圏連合構想を説明し、その設置を目指した検討組織を設けることについて提案させていただきましたが、これは首都圏の実態の連携強化について開かれた議論が始まることを期待して、首長同士の自由な意見交換の場において一つのたたき台として私案をお示ししたものであります。  サミットでは、地方自治法上の広域連合は難しいという意見なども出されましたが、結果としては八都県市の一層の連携強化に向けた具体的な仕組みづくりを検討する組織を設置するとともに、首脳会議を年2回開催することなどを決定をいたしました。  今回の議論を通じて、広域連合制度としての首都圏連合に対する各首脳の考えを知ることができましたし、今回の提案により、広域連携の強化に向けた検討が始まることとなったことは、一つの成果として受けとめておりますが、私としては顕在化する首都圏の広域課題に的確に対処するためには、首都圏サミットの連携強化はもとより、統一的な意思決定に基づき、総合的に広域行政を展開できる強固な組織が必要であると考えております。したがいまして、自治法上の広域連合制度も将来的な目標の一つとして据えておきたいと考えております。  そこで、各首脳の意見も踏まえまして、当面は八都県市として合意が得られるような幅広いスタンスで、より現実的、具体的な首都圏の自治体の新たな連携強化のあり方や仕組みづくりなどを探ってまいりたいと考えております。 人事委員会委員長(齊藤毅憲君)  臨時的任用職員の任用期間の更新につきましては、どのような審査を経て承認に至ったのかとのお尋ねにつきまして、お答え申し上げます。  2人の臨時的任用職員につきましては、任命権者の知事から、平成16年3月31日まで任用期間を更新したい旨の申請が平成15年10月14日付であり、同じ日の定例人事委員会で申請内容について事務局から説明を受けました。  人事委員会といたしましては、臨時的任用職員更新の承認は人事委員会事務局長の委任事項でありますが、重要または異例な事項であることから、人事委員会規則に基づき、あらかじめ人事委員会の協議を経て処理することにいたしました。申請を受けました翌10月15日に臨時の人事委員会を開きまして協議を慎重に行い、その中で申請者に対し、臨時的な職であることの補足説明と業務の時限に関する資料の追加を求めることにいたしました。そして、10月22日の定例人事委員会では追加された資料などをもとに、期間更新の可否について時間をかけて協議した次第でございます。  さて、人事委員会の承認は臨時的な職について行われるものであることから、更新に当たっては議員お話しのとおり、当初申請の新たな政策課題への取り組みに向けた臨時的業務増の状況とともに、その臨時的業務増が引き続き見込まれるかどうか、及び臨時・暫定的な職であるかを確認することが必要でございました。  今回の更新に当たりまして、申請者の説明資料からは、1としましては、知事就任初年度の臨時的な業務増が引き続き見込まれること、2としまして、その業務の主な内容は知事のマニフェストを総合計画等に反映させるための仕組みづくりや、施策化に当たっての知事と部局間の調整を行うこととしており、これらの業務が年度内に終了するか、あるいは引き続き引き継がれる見込みであることから、臨時・暫定的な職という形で確認したわけでございます。  これらのことから、人事委員会といたしましては、職の継続についての合理性が認められましたので、今回の臨時的任用期間の更新につきましては、承認することが妥当であるものと判断いたしました。 再答弁1 知事(松沢成文君)  首都圏連合についてでありますけれども、今のどんな行政課題をとっても、この神奈川県だけですべて解決できるというものではなく、環境問題、あるいは広域の交通対策、あるいは治安の問題、防災の問題を含めて、それぞれの自治体の横の連携、あるいは強い意思による共同の取り組み、これがなければ解決できない。むしろ、神奈川県民の利益というのは首都圏民、国民の利益にもつながるわけでありまして、そういう意味で今の都道府県の対応だけでは不十分、むしろしっかりとした連携組織をつくって強力に対応に当たる、そういう仕組みづくりが必要だというのが私の持論でありました。  私は私の公約にもありましたけれども、首都圏サミットでそういう組織づくりを提案し、進めていくんだということを言っておりましたので、11月13日にそれを提案をさせていただいたということであります。  地方自治法上の広域連合で首都圏連合をつくるというのは、私の一つの個人的な私案であります。ただ、この私案に対しては確かにさまざまな意見もありましたが、逆に賛意を含めた意見もたくさんあったんです。こういうのは反対意見が非常に大きく報道されますけれども。そういう意味で、私は首都圏サミットに出た8人の中でも、そういう方向性は必要なんだと。ただ、具体の組織論のあり方についてはよく議論しないと、その松沢さんの提案でそのままというのは難しいですよと。でも議論していこうという合意が得られたんですね。ですから、私は一歩前進だというふうに思っていまして、実は今後もその検討をする会議もつくっていきますし、今後の首都圏サミットでも、私は第2弾、第3弾と、どんどん提案を続けていきたいというふうに思っております。  今、全国知事会でも都道府県の広域連合についてはさまざまな意見が出てきておりまして、北東北3県の連携、あるいは九州の方でも始まっています。そういう意味で、これは全国的にも新しい国の形、地方自治の姿として私は一つの先行例にもなればと思っていますので、今後もしっかりと責任を持って取り組んでいきたいと考えております。  そして次に、税源移譲だとか三位一体改革、こういう地方の税財政制度の改革のために、国に対してどういう働きかけを具体的に行ったのかということでありますけれども、全国知事会等の連携によって、さまざまもう4回、5回と国の対応も行っております。そしてまた、私自身が独自にこの4月にも総務省事務次官に会って直談判もしてまいりましたし、また、片山総務大臣にもその10日後にお会いしまして、神奈川県の財政事情、あるいは地方交付税の問題等々も直談判をさせていただいております。  そして、この施策の方に関係しますけれども、これ財源ともかかわっているわけですが、例えば警察官の増員の問題ですとか、警察学校の問題等々とも絡めて、警察庁長官、そして総務省の各担当者、財務省の担当者に私も数度出向いて神奈川県の実情を訴えて、じかに交渉を続けているところでございます。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006928-質問・答弁-田島信二-新総合計画素案について》  新総合計画素案についてであります。  去る10月30日、総合計画審議会におきまして、新総合計画素案が示されました。この総合計画とは、これまでのいわゆる新総21に続く、今、時代はどうなっているのか、今後どのような変革を遂げようとしているのか、時代背景を見きわめ、その中で神奈川の特性、個性を生かし、目指すべき姿は何であるのか、そしてそのためどのような計画を持ち、実施していくのかが示されなければなりません。  今後の神奈川を決定づける重要な基本計画であります。その当たり前のことを踏まえ、また、我が自由民主党神奈川県連では、シンクタンクとして神奈川県政戦略会議があり、その中で新総合計画検討特別委員会を設置し、検討を行ってまいりましたが、その検討を踏まえ、この新総合計画素案に関し、以下数点お尋ねをしていきたいと思います。  この素案はさきに述べた総合計画審議会のその席上、率直な、そして象徴的な意見が述べられておりますので、ご紹介をしておきます。この素案は表紙を変えればほとんどほかの県で使えるようなテーマ設定になっている。デザートが並んでいてメインディッシュがない、さわやかで心地よい項目を見事にそろえているだけだと。また、経営戦略会議委員からも、危機感や問題意識が伝わらないなど、抜本的な見直しを求められたと仄聞をしております。私もまた同感であり、あえて申し上げるならば、これまでの新総21の単なるローリングであり、時代の大変革期にあって、新鮮味や未来を切り開こうという意欲が伝わってこない計画素案であると感じたところであります。  順次個別に指摘してまいりたいと思います。  まずは、取り組みの姿勢、計画の策定手法についてであります。  新総21は1年目に約20年後の21世紀初頭の将来を展望し、基本構想を示し、県民や市町村の意見を聞き、2年目では実施計画を示し、再び県民や市町村の意見を聞き、その後、数値目標を補完、設定し、完了するという十分かつしっかりとした工程でありました。  しかるに、今回は8月に基本構想を示し、11月のわずか1カ月で県民の意見集約、あるいは12月いっぱいの市町村の意見集約、そして来年2月に策定を完了しようという猛スピードの8カ月で計画を策定しようとするものであります。これでは県民にとっては数値目標もないバラ色の言葉だけを示されただけであり、市町村においてもみずからの施策と県の施策との点検もできず、十分な対応は不可能であります。  そもそも時代を見据え、新たな視点を加えた明確な県土像、将来像も示されず、数値目標もないわけですから、検討すらできないのかもしれません。また、市町村予算編成や事業計画を県と二人三脚で進めているわけで、この時期の策定については混乱を与えていることを、知事は一体どのようにお考えになっているのでしょうか。  総合計画策定に当たっては、知事がよくお手本とされる東京都においても、緊急的なものは危機突破・戦略プランとしてまずは発表し、その後1年をかけて、東京構想2000を策定したわけであります。その中には実に50年先を展望し、戦略的な意思も含めて、東京の望ましい将来像を描き、その実現に向けた取り組みの全体像を明らかにしているところであります。  知事のおひざ元、私のおひざ元でもありますが、川崎市においても昨年9月に行財政改革プランを明示した上で、今回総合計画策定に着手し、10カ年程度の基本構想、基本計画に基づく具体的な施策事業の実行計画を策定し、さらに重点プランとして3年間で確実に実現する施策事業を示すとしております。そして来年3月に中間報告、7月に計画素案公表、そして再来年の平成17年3月に計画案を市民、議会に示すという明確なスケジュールを組んでおります。  どの自治体も当然のこと、緊急的な課題や前提となる行財政改革の対応をまず示した上で、1年から2年をかけて策定期間を持ち、十分な検証をした上で策定をしております。しかるに松沢知事の総合計画は8カ月であります。なぜこのように急ぐのか、全く理解に苦しむところであります。知事として、総合計画の策定はまさに最高最大のやりがいのある使命であると私は思いますが、知事にとってはどうもそうではないようであります。  ここで、知事にお尋ねをいたします。  知事は就任以来、一体どれほどの県政課題について検証されたのか、各市町村に足を運び、ひざ詰めでその実態を見詰めてきたのか、また県民と語り合ったのか、このことを考えると、知事の対応では十分とは言えず、もっと落ち着いてしっかりとした作成期間をとって総合計画を策定すべきと考えますが、8カ月で策定しようとする知事の見解を求めます。また、既に終了する15年度を計画策定年度に含めることは全くあり得ない話であり、これまでも再三議論のあったところでありますが、15年度を計画期間から除外すべきと考えますが、知事の見解を求めます。  また、県民や市町村の意見を聞いたといっても、数値目標のない素案ではある意味検討もできません。聞き及んでいるところによりますと、今後数値目標を7割から8割は策定する意向であると聞いておりますが、いつ明示されるのかを含め、今後のスケジュールについて、お尋ねをいたします。  それでは、次に移ります。  第1章では、神奈川のめざすすがたが語られておりますが、その背景となる時代の変化と今後の見通しについて、まずお尋ねをいたします。  21世紀神奈川の最大の課題の一つは2009年に人口がピークに達し、減少に転ずるという、日本が初めて経験する時代の大きな変革期であります。このことはさまざまな分野にも大きな影響を与えることが予想されるのにもかかわらず、今何をすべきかといった緊張感がこの素案からは感じられません。  また、計画の背景となる基礎条件におきましても、土地利用の動向と見通しでは人口の社会増加圧力が強く、企業の進出意欲の高かった、そんな時代の土地利用政策を踏襲しており、現在、生産機能の海外移転、東京都心への再集中といった大きな時代動向も真正面から受けとめて対応していかなければならない、こういった姿勢が明確に見えてこないのであります。確かに神奈川県における国土利用の基本的な計画が更新されていない状況であることも事実でありますが、3つの県土構想も新総21策定時のものと何ら変わるところのないものであります。
     昨年、新総21の基礎条件の調査結果によりますと、県内の中でも人口が増加している地域と減少している地域が見受けられるなど、県内でもさまざまな状況変化があります。知事はこういった県内外の状況を踏まえ、土地政策や県土のあり方について真剣に検討したのか、疑問に感じるところであります。  そこで、知事にお尋ねをいたします。  そもそも知事は、今、時代背景や社会状況が大きな変革期であるとの認識はお持ちなのでしょうか。そして人口動向、土地政策のような基礎的な条件や県土のあり方についてどのような検討を行ったのか。また、例えば全県的には過度な人口増加を抑制することを引き続き基調としていくとしておりますが、地域によっては、人口の社会増を図る政策の検討もあり得ると思いますが、そういった県内各地の個別の状況変化に対し、どのような検討がなされ、この素案の中ではどのように反映され、対応していこうとしているのか、あわせてお尋ねをいたします。  次に、2015年の神奈川のすがたについてであります。  素案には未来を語ることから始めようとし、2015年の神奈川のすがたをこんな姿にしていきたい、でもそれは県の行政だけでは実現することができません。県民の皆さんの協力が必要です云々と書かれております。  そして、個別に抜粋して申し上げますと、生活習慣病にかかる人の割合が減少し、がんによる死亡率の伸びが低下するなど、だれもが地域社会の中で元気に活躍しています。また、安全で円滑な交通が確保され、だれもが安心してまちを行き来しています。また、子供たちはさまざまな困難を克服し、心豊かで健やかに育っています。あるいは都市部の空気がきれいになり、健康で暮らしやすい生活環境になっていますなどなどです。これは10年後に目指す姿というより、その先の書いてあるように未来を語っているだけであり、願望でしょう。  そうであるのに、素案の第1ページには、将来の神奈川のめざすすがたを実現するためにこの4年間に事業を明らかにすると明言しております。わずか10年ほどの間に実現できると知事はお考えなのでしょうか。願望を表現したと言えばそれまででありますが、後の実施計画を見ましても、その実現のための当面の3年間の実施計画になっているとは思えませんし、何とか実現したいという熱意も感じられません。それもそのはず、現実的なめざすすがたがあって、その実現のための総合計画になっていないからであります。  かつての新総21でも、約20年後の21世紀初頭とし、「2015年、私たちのくらし」で確かに将来こうなったらいい、こうなってほしいとの思いを込めた記述がなされております。しかし、新総21ではそのことを踏まえて、10年後を見据えた実行計画があり、さらにはその実行計画実現に向けた5年間の事業計画があったわけであります。  今回、20年後などの将来展望なしに、約10年後の2015年を目指した計画になっているところに問題があり、混乱を来しているのであります。つまり、20年後、こうなったらいい、なってほしいという将来展望と10年後に実現を目指すべき神奈川のすがたが混同しているのであります。  ここで、知事にお伺いをいたします。  こうなったらいいという願望とその実現に現実性の感じられない実施計画では県民の失望を招き、県政に対する信頼を失うこととなります。なぜわずか10年先のことを示せないのか、示そうとしないのか、根本の問題であります。まずは、当然のことながら、20年後の将来展望を描き、今、素案に書かれた2015年の神奈川のすがたはむしろそこに位置づけ、実施計画に先立つ願望ではなく、実現に向けた目指すべき真の2015年の神奈川のすがたを明確に示すべきと考えますが、知事の見解を求めます。  さて、神奈川を取り巻く社会経済環境は少子高齢社会の到来、高度情報化や経済社会のグローバル化の進展など、ライフスタイルの多様化など、大きな時代の変革期にあります。このような変化に対し、これまでの新総21でもそのことについては対応してきたとは思いますし、趨勢的なものは今後継続的に取り組んでいくべきと考えます。  一方で、こうした趨勢に対応するという姿勢を超えて、さらに進んで、大きく時代を見据えた新たな発想、考え方もまた必要であります。ここで私が考える神奈川の基本構想・基本計画の考え方について、具体的に3点例示をしたいと思います。  一つには、初の人口減少期を迎え、これまでの人口増加を前提とした行政サービスを180度転換する計画づくり、二つには、人々の価値観が豊かさ追求から、よりよく生きるに転換したことに対応し、県民を取り巻く経済社会システムを変革する計画づくり、三つ目には、IT環境が、いつでも、どこでも、だれとでもつながるユビキタスネットワークに転換したことを活用し、県民の現実生活を支援する計画づくりであります。  本県の人口は2009年をピークに減少していくとされております。税収面を初め、さまざまな面で大きな影響が出ます。まずはこの人口減少に際し、あえて自然増、社会増の両面から人口増加策をとるのか否かのしっかりとした議論が必要であるということであります。そして、学校住宅などピーク人口に対応した行政サービスのあり方、これも大きく見直しし、限られた人材、資源での活性化などの対応が求められます。  また、これまでの価値観が画一的な豊かさを求めてきた時代を経て、戦後を支えてきたやはり画一的な経済社会システムの限界もあって、最近では多様なライフスタイルが浸透してきております。その中には、自分でみずからの不安を解決しようというチャレンジ精神が大きく芽生え始めております。こういったチャレンジ精神を容易にする経済社会システム転換を図らなければならないと思います。これまでの終身雇用制度から実力主義、能力主義、あるいは兼業制、マイホームから親との同居、兼居、都市生活から地方での生活など、こういった画一的な豊かさ追求から、価値観の多様性によるよりよく生きるといった生活の変化が進んでおり、このモデルを構築し、示すことは県民の将来に明るい展望を可能にするものであります。  また、自助、共助と公助の相互補完関係の再構築も必要であります。そして、IT環境の大きな変貌があります。パソコンによるインターネットの時代から、ブロードバンド時代を迎え、パソコン、携帯電話、テレビ、カーナビ、ゲーム機、デジカメなど、あまねく存在する端末を利用してネットワークが可能となる社会が進行しております。いわゆるこれがユビキタスネットワーク社会の到来であります。いつでも、どこでも、だれとでもつながるユビキタスネットワークでは、例えば教育分野では保護者家庭から授業参観をできたり、独居老人の安否確認を初め、防犯、交通渋滞管理など、一般生活を含め社会全体が大きく変貌していきます。既に行政でも、三鷹市などでその実証実験的なことも行われております。  こういった高度情報通信社会が到来しているのに、素案ではわずかに電子県庁が述べられている程度であり、広く行政サービスに積極的に取り入れる発想を持ち、そのことを通し、県民生活が支援され、また県内産業育成にもつながることでもあります。  このようにこれからの総合計画には県民を取り巻く環境の構造転換を踏まえ、21世紀、今後100年、神奈川に住んでよかった、住み続けたいと思える礎となる計画であるべきであります。したがいまして、次期の総合計画は単に20世紀を引き継ぐ計画ではなく、人口減少期の課題をしっかりととらえ、生活の価値観の転換を受けとめ、進化するITを活用した21世紀を創生する最初の条件を示す計画とならなければならないと思いますが、知事いかがでしょうか、ご所見をお伺いをいたします。  次に、戦略プロジェクトについてお尋ねをいたします。  これは素案にも書いてありますよう、できる限りわかりやすく、4年間に  実際は3年間でありますが、達成すべき目標例、取り組む事業例が示されております。これが各一つか二つでありまして、一つの施策が縦割り行政の範囲内にとどまり、単発的な内容であります。確かに後段のページには主要施策として幾つかの施策が列挙されておりますが、それでも総合化といった広がりを感じられないのであります。それでは総合計画を策定する意義がありません。  例えば、福祉医療サービスの推進の中で、高齢者が安心して暮らせる仕組みづくりでは、高齢者は介護を受ける人と限定しているかのような前提のようですが、言葉どおり高齢者の安心という意味では、医療体制、住宅対策、防犯対策など、多面的な検討が必要でありますが、そういった考え方には立っていないのであります。  産業の活性化、振興の項目でも、ベンチャー企業育成商店街の空き店舗対策、コミュニティビジネスだけであり、それだけで地域経済が活性するのか、それぞれ大切な分野であることは認めますが、今求められていることは、例えば、同時に今頑張っている中小企業、商店の皆さんの金融支援など、経営安定に県が大きく支援していくんだ、こういった姿勢を打ち出すべきではないのでしょうか、これらもまた後段の主要施策に追いやられているのであります。  また、七つの政策課題分野に戦略プロジェクトが分けられておりますが、社会資本の整備の視点に立ったものがありません。道路や橋は言うまでもなく、経済活動や県民生活にとって重要なものであり、市町村からも意見が寄せられております。現在議論がなされている高速道路や新たな海上交通、あるいは、先般、知事も国と会談を行ったようでありますが、羽田空港国際化に関連した交通体系などは県土構造に大きな影響を与えるものであり、広域行政としての県がどのように取り組んでいくのか、県の姿勢が特に求められている総合計画の重要な部分であります。しかるに、実施計画の最終章の県土づくりに、はっきり言ってこれまでの計画の焼き直しが位置づけられているのみであります。  今申し上げましたとおり戦略プロジェクトには密接に関連する施策が欠けており、もっと総合化して横断的に課題解決に対応できるよう、個別課題対応ではなく総合的課題対応にし、各部局が取り組んでいく形に改編すべきと考えますが、いかがでしょうか。  また、社会資本整備といった市町村からも特に県の姿勢が求められ、県政発展に不可欠な基本的な分野が欠如しておりますが、この点どのように考えているのか、知事にお尋ねをいたします。 再質問2  総合計画に関しましては、2015年、この実現を目指すべき10年。20年の将来は変化が大きいから云々、これはこれとして、では、10年後の本当に目指すべきすがた、あの素案の中ではとてもじゃないけれども、願望であります。はっきりと2015年、知事の責任のもとで実現をする、この姿を目指すご意思がないのか、お聞きいたします。 再質問2  総合計画でありますが、2015年、本当に知事が責任を持ってこの4年間の計画、実質3年間の計画をやればたどり着く10年の姿というものを明確に示していただきたいと思いますし、これが根本の一つであります。本来、総合計画は未来を語り、将来を語りながら10年後、2015年を押さえて、それに邁進する計画であるはずでありますが、これはそういった手順を踏んでいないわけでありまして、いろいろと今ご答弁もいただきましたけれども、基本にかかわることばかりであります。これから対応するというお話もありますが、この短い期間でこれをやっていいのかという気もするわけであります。  議論だけは1カ月でも2カ月でもできるわけでありますけれども、本当にそれでいいのか。あるいは何でこんなことになってしまったかといいますと、知事がマニフェストを何としても総合計画という形にこれを押し込めたい、入れ込みたいということもあるはずでありまして、こうなりますと、この総合計画は知事に強いられた総合計画素案ということも言えるわけでありまして、根本的な課題をじっくりと検討し、作成していく、来年3月末にこだわらず、原点に立ち返ってこれはつくるべきと私は考える次第であります。  行革プランにつきましても、今申し上げましたとおり、本来、何よりもまず就任以来、これに取り組んでいただき、これまで国へも  直談判とかおっしゃいましたけれども、より具体的な中期ビジョンを持って、行財政中期の見通しを持っていけば、また説得力も違うわけであります。これこそが新しい知事に求められていたわけでありますけれども、今これを行っていく。職員の削減の人数につきましてはご答弁はいただきましたけれども、県債、そして組織の削減、こういったことを少なくとも12月になるまでに押さえるべきである、このように私は考えるわけであります。  本当に基本的な部分の質問に対して、十分なご答弁をいただいたとは思っておりません。今後、2巡目の代表質問、そして一般質問常任委員会特別委員会などなどを通じまして、同僚議員の力をかりながら明らかにしていきたいと思います。  最後に、簡単な質問をして私の発言を終わりたいと思います。  知事にとって行革、あるいは財政再建、このことの検討と、首都圏連合、あるいは道州制、こういったことの検討、これは優先順位がどちらなのか。知事は数字や優先順位を大変意識されていると思います。この二つ、明確に今どちらが優先順位で上なのか、このことをご質問し、お尋ねをしながら、私のすべての質問を終わりたいと思います。 知事(松沢成文君)  新しい総合計画の素案についてでございます。  初めに、8カ月で総合計画を策定することと計画期間についてのお尋ねがございました。  まず、計画策定の期間についてでございますが、これまでも申し上げてまいりましたように、私の知事としての任期は4年でございますので、できるだけ早期に県政の基本方針を県民の皆様や市町村の方々に明らかにすることは、知事としての私の責任であると考えております。  幸い、今回の場合、昨年度中に岡崎前知事がこれまでの取り組みの点検と課題などを整理してくださいましたし、私のマニフェストに掲げた政策もございます。また、策定に当たりましては、初めての試みでありましたふれあいミーティングにおいて、県内8カ所でそれぞれ300人から500人の参加を得て、多くの県民の皆さんと率直な意見交換ができましたし、地域別首長懇談会でも積極的なご意見をいただくなど、短い期間ではありますが、県民参加、市町村参加につきましても手を抜くことなくきちんと進めてまいったところでございます。  今後、さらに議会のご意見なども伺いながら、よりよい計画案に練り上げ、今年度中を目途に策定に当たってまいりたいと考えております。  次に、15年度を計画期間に入れることの是非についてのお尋ねがございました。  今回の新総合計画の策定におきましては、これまでの新総21の重点プロジェクトの事業計画の期間が14年度いっぱいをもって終了するということもあり、できるだけ計画期間の空白を置かず、これまでの取り組みを継承する観点とともに、既に15年度からスタートしている安全・安心のまちづくりへの取り組みなどの施策事業を計画に位置づけることにより、県民の皆様に私の取り組み全体をお示しできるのではないかといった考えから、今年度を含めた4年間の計画とすることが適切と判断したところでございます。  しかしながら、議員のお話にもございましたように、未来をつくる計画の期間に過去を位置づけるのはいかがかというご意見もございますので、議会でのご議論を踏まえ、総合計画審議会にお諮りしたいと考えております。  次に、数値目標を明示する時期を含め、今後のスケジュールについてのお尋ねがございました。  現在、11月までにお寄せいただきました県民の皆様や市町村からのご意見を踏まえまして、計画素案の最終案をまとめているところであり、今議会中、常任委員会が始まる前までにはお示ししたいと考えております。  この素案の最終案の中では、現時点において想定している数値目標、目標数値も明らかにしてまいりたいと考えております。  さらに、その後の予定でございますが、これまで年内に総合計画審議会へ諮問してまいりたいとお話しさせていただいておりましたけれども、今月に入りましても県民の皆様から数多くのご意見をちょうだいしております。また、市町村といま少し時間をかけて意見交換をしたいということもございます。そこで、今月開催する総合計画審議会でもう一度ご議論をいただきながら、慎重に検討して、年明けの総合計画審議会に諮問してまいりたいと考えているところでございます。  次に、人口などの基礎条件を含めた時代の変化の認識と、それに関連した県土のあり方の検討状況についてのお尋ねがございました。  私自身は、今日の世界は大きな変革期の中にあり、その兆しがこの神奈川にも色濃い形であらわれていると考えております。  例えば、今日の青少年のさまざまな問題は、少子化や核家族化が急速に進展しつつある状況の反映とも申せますし、製造業を主体とした本県の地域経済の活力の低下はグローバル化の波が神奈川に直接押し寄せている時代動向を示すものでもございます。また、最近の都市部への再集中はコミュニティーの弱体化と関連して、身近な犯罪を生み出す要因になっているとも言えると思います。  こうした時代の変動期に伴うさまざまな問題を解決するためには、これまでの制度システム、そして私たちの意識そのものも変えていく必要があり、そうしたことも含めて、今日はまさに大きな変革期にあると認識しているところでございます。  次に、この時代の変化をどう分析、検討しているのかというお尋ねがございました。  総合計画の策定に当たりましては、人口や土地利用などの動向や経済社会の状況の変化の見通しの検討が大きな前提となっております。そこで、昨年度の新総21の点検の中で、2015年を見通した人口動向や情報化の進展といった時代の変化について検証を行い、整理しており、その方向はおおむね妥当であるとのご意見を総合計画審議会からいただいているところでございます。  こうしたことから、今回の新総合計画の策定に当たりましては、その成果を踏まえ、時代の変化への認識をお示ししたところでございます。  また、議員からは人口動向に関連し、県内各地の個別の状況変化に対応した県土形成のあり方についてお尋ねがございました。  今回の新総合計画の策定におきましては、神奈川の自然環境の保全や良好な生活環境の確保のため、全県的には過度な人口増加を抑制する基調を踏襲する方針でございます。しかし一方で、県内の東部、中部、西部では、人口の動向や産業の発展等に相違があることも事実でございますので、市町村からのご意見も踏まえまして、今後、最終案では、県土づくりの地域別の対応の方向性につきましても検討させていただきたいと考えております。  次に、2015年の神奈川についてお尋ねをいただきました。  総合計画に定まった形があるわけではございませんが、お話にもございましたように、本県では従来、20年、30年後を見通した基本構想と、それを踏まえた10年程度の基本計画、さらにそのうち直近の5年程度で具体的に取り組む事業を実施計画としてお示ししておりました。  しかしながら、今日の変化の激しい時代にあっては、20年というような長期的な時代の見通しを立てるのは極めて困難となっており、国土交通省の調査を見ましても、最近策定される都道府県の総合計画でも、2015年を超える目標年次を持った計画はないような状況もございます。  そこで、今回の新総合計画の策定に当たりましては、人口減少社会の少し先の神奈川を見通した計画としたいという意味も含めて、おおむね10年前後、2015年の神奈川のめざすすがたをお示しするとともに、こうした地域社会を目指して本県が取り組む2006年度までの実施計画を明らかにすることとしたところでございます。  また、2015年の神奈川を明確にとのご指摘でございますが、今回の新しい総合計画におきましては、県だけでなく、県民の皆様も手を携えて目指していこうとする将来のすがたを健康安全・安心など、さまざまな県民の抱える課題ごとにわかりやすい平易な言葉で2015年の神奈川としてお示しすることとしたものでございますので、ぜひご理解をいただきたいと存じます。  次に、議員から新総合計画の条件として盛り込むべき幾つかの提案をいただきました。  ご指摘をいただきました人口減少や生活の価値観の転換、さらには情報化の進展につきましては、私も今後の地域社会にとって大変重要な視点の一つであると考えております。したがいまして、現在、県民の皆様からのご意見等も踏まえまして、素案の最終案の調整を図っておりますが、その中におきましては、神奈川がこれから力を入れていくべき取り組みとして、少子高齢社会の到来に備えた次世代育成の取り組みや、地域の活力を創造する民との協働など、五つの重点的な取り組みとして、その方向性をお示ししてまいりたいと考えております。  次に、戦略プロジェクトを改編すべきとのお尋ねでございます。  今回の戦略プロジェクトにつきましては、県民の皆様や地域が抱える具体的な課題に対し、数値目標や工程をお示しし、シンプルでわかりやすく、また実効性のあるものとして設定したところでございます。  そうした意味におきまして、一つ一つのプロジェクトは、どちらかと言えば統合性の観点より、具体的にいつまでに何をするのかといった実効性、即応性を念頭に置いた形で作成させていただいております。ただ、そうした中にありましても、例えば京浜臨海部の産業の活性化と雇用の創出や、交流連携による県西地域の活性化等につきましては、これまでの総合的な取り組みを継承するという意味合いを含め、少し大ぶりのプロジェクトとして設定したところでございますので、ぜひご理解をいただきたいと存じます。  次に、戦略プロジェクトに社会資本整備の分野が欠如しているとのお尋ねでございます。  社会資本整備は大変重要な政策でございますが、一方では全県を見渡した上で、地域バランスに配慮して整備する必要がございますので、プロジェクトではなく、主な施策事業に位置づけ、国や県の毎年度の財政状況等を踏まえ、柔軟に整備箇所や事業テンポを調整していくことが大切だと考えております。  こうした中におきましても、県民の皆様や市町村の方々の意見も踏まえ、どうしてもこの4年間に重点的、優先的に取り組むことが必要なものもございますので、そうした取り組みにつきましては、最終案の中で戦略プロジェクトの構成事業として位置づけてまいりたいと考えております。 再答弁2 知事(松沢成文君)  総合計画についてでありますけれども、総合計画はこれまでひな形みたいなものがあったんだと思います。しかし、私はここまで時代の変化が激しい中で、また政治家としての説明責任が求められる中で、この4年間で具体的にどういうことをいつまでにやるというのをきっちりと県民の皆さんに伝えるということは極めて大切だと思っていまして、これまでのひな形のいわゆる3層性の考え方から、2015年の形を示して、そしてこの私の4年間で具体的に何をやるという、こういう2層性の考え方で新しい総合計画をつくっていきたいと、こういう方向で今取り組んでいるところであります。  2015年のその姿について極めて抽象的だというご意見もいただいていますので、素案の最終案では、もう少し具体的にしっかりと表現をしていきたいというふうに思っているところでございます。 再答弁2 知事(松沢成文君)  田島議員から行革、財政再建等々、この内なる問題と首都圏連合等、外との連携、どちらが優先順位が高いかと。もうこれは優先順位という問題ではなくて、やはり知事としては両方ともものすごく大事な問題だと思っていますので、私の体力と気力の続く限り取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006929-質問・答弁-田島信二-地域主権実現のための中期方針[仮称]素案について》  地域主権実現のための中期方針素案についてお尋ねをいたします。  これまで神奈川県は先駆的に地方分権を国に求めるとともに、市町村への県の権限移譲に努めてきたところでありますし、長洲元知事、岡崎前知事は国の地方分権推進委員会の主要メンバーとして、地方分権一括法の実現にも大きく取り組んできたところであります。この地方分権一括法によりまして、国民、県民の暮らしや地域にとって重要なテーマであるとの認識も浸透し、実質的にも地方分権が進んできたところであります。  このように地方分権が定着してきた現状にあって、今回のこの素案では、知事のマニフェストとの関係か、地域主権と言いかえておりますが、経緯や現状では地方分権という言葉を使い、県の姿勢は地域主権では混乱を与えるだけで、問題であります。  素案の中で、みずからの地域のことはみずからの意思で決定し、その財源・権限と責任もみずからが持つことがこれからの地方自治のあり方ですとし、また、地方分権というと目線が中央にあり、中央から地方に権限や財源が分け与えられていく印象で受け取られかねないことから、地域主権と表現するとしております。本当でしょうか。  しかし、先般の首都圏サミットにおいて、千葉県知事が千葉県のことを考え、発言されているのに、自分の都合の悪いことに反対するのであれば、それはエゴだなどという松沢知事の発言は、これは自己矛盾であります。千葉県には地域主権がないのでしょうか、ひどい話であります。  このように地域主権という言葉は、お互いに主張すべきは主張し、そしてお互いに尊重し、協調すべきことは協調していくというごく当たり前のことに対し、誤解を生みます。今、成熟した、あるいは曲がり角に来た現代社会において、各自治体が主体的に物事に取り組もう、そのためにはこれまであった権限や財源についても地方に移譲していこう、地方分権を推進していこうということではないのでしょうか。  ここで、知事にお尋ねをいたします。  以上、申し上げたとおり、事の本質は地方分権であり、素案の中でも明確に地方分権を実現する必要がありますと書いてありますし、地域主権という表現こそが誤解や混乱を与える危険性があることから、地域主権は地方分権に戻すべきだと考えますが、知事の見解を求めます。 知事(松沢成文君)  地域主権という表現についてお尋ねがございました。  地域主権実現のための中期方針にもございますように、私はみずからの地域のことはみずからの意思で決定し、その財源、権限と責任もみずからが持つことがこれからの地方自治のあり方であると考えており、これを地域主権と表現をしております。  そうした意味では、地方分権地域主権は同様でありますが、地方分権という言葉は目線が中央にあり、中央から地方に権限や財源を分け与えるという中央の立場に立った表現であるかのような印象で受け取られかねないことから、地方の立場に立って、中央に対する地方ではなく、地方を主体として考えるという意味で地方を地域と表現し、また地域のことは地域権限、財源、責任を持つべきという意味で、分権に対して主権という表現を使わせていただき、地域主権としたものであります。  既に北東北3県、関西経済同友会など、いろいろな地方自治体や団体で地域主権という言葉は使用されておりますし、今後もさらに広がっていくものと考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006930-質問・答弁-田島信二-行政システム改革の中期方針[仮称]素案について》  行政システム改革の中期方針素案についてお尋ねいたします。  これまで神奈川県では三つの10%目標などを掲げ、全国的にもその取り組みが評価されてきたところであります。そして具体的には、6年間の取り組みの中で6,005億円の財政面への節減効果を生み出しました。今回この行政システム改革の中期方針素案では、幹部職員ポストへの民間人登用など、限られたものが数値で示されており、人件費の抑制を言いながら、職員定数の削減は示されておりません。また、県債削減の目標も触れられていないのであります。第三セクターの2割削減などは、果たして現実性の検証があったのだろうかと思えることでもあります。
     そこで、知事にお伺いいたします。  ともかくもその基本的な考え方は示されたわけであり、今回、総合計画を策定する以上、同時に具体的項目や数値の入った行財政改革プランを作成すべきと考えます。この際、職員の人員削減数、県債の削減目標、削減対象となる第三セクター団体名や出先機関名について、明確にお示しをいただきたいと思います。 知事(松沢成文君)  行革中期方針素案に関して何点かお尋ねをいただきました。  まず、職員数削減でございますが、新しい総合計画に伴う業務量の増加等の要素がございますが、出先機関の見直し、事務処理の効率化などにより、19年度当初までに知事部局職員数を1,000人削減するとともに、教育委員会企業庁などの各任命権者においても同一の歩調で一層の削減を図るという内容で調整を図っており、中期方針案に盛り込んでいきたいと考えております。  また、県債につきましては、将来の県民に過大な負担を及ぼすことのないよう、引き続き抑制基調としていくべきだと考えており、後ほど答弁いたしますが、今後お示しする財政の収支見通しとあわせて目標設定をすることとしております。  第三セクターの削減につきましては、中期方針素案の中で、県主導第三セクターの統廃合、県関与の撤退・自立化、2割という考え方をお示ししておりますが、法的制約などにより、財団の出捐金引き上げが困難な場合などもございますので、自立化の考え方などを当事者である第三セクターなどにお示しし、みずからも積極的に見直しに取り組むよう調整を始めているところでございます。  出先機関の削減につきましても、地域の意見等を踏まえ、地区行政センターについて、地域の課題に対する総合調整機能を強化する方向で具体的な検討を進めることといたしましたので、その他の出先機関も含めて、全体的に再編と活性化の観点から見直しを進めてまいります。  しかしながら、行革の取り組みは市町村や関係団体、県民の皆様など、関係者にご理解をいただきながら、慎重に進めていく必要がございますので、具体的な名称につきましては、調整が進み次第、中期方針、あるいはその後の進行管理の中で、順次お示しをさせていただきたいと考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006931-質問・答弁-田島信二-税財政問題について》  税財政問題についてであります。  これまで新総合計画素案についてお尋ねしてまいりましたが、計画を実行していくためには、当然のこと財源の裏打ちが必要であります。本県にはこれまで財政健全化の指針があり、12年度から16年度までの財源不足額を見通し、その不足額の対策について3つの10%目標など、県の努力による対策と国の地方税財政制度の改革による対策に仕分けし、明確に示しながら取り組み、実績を上げてきたところであります。  ここで、知事にお伺いいたします。  新総合計画も来年早々に策定しようとするのであれば、その財源の裏打ちとして、新たな財政健全化指針もあわせ策定すべきと考えますが、知事の見解を求めます。  さて、現在、国において三位一体の改革が進んでおります。実質的に三位一体改革の初年度となる平成16年度に向けまして、現在さまざまな議論が繰り広げられております。  11月18日に開催されました経済財政諮問会議では、地方税財源の三位一体改革についても集中的に議論がなされました。その際に、小泉首相が16年度に1兆円の補助金の削減・縮減を目指し、税源移譲も行うと明示し、先般、各省庁から示された補助金削減案はほぼ達成され、今後は具体の税源移譲をめぐって、12月初旬に予定されている来年度予算編成の決定とその後の税制改正及び地方財政対策に向け、ぎりぎりの調整が進められております。  地方自治体の側でも、全国知事会におきまして、平成16年度における三位一体の改革に関する提言の中で、具体的に平成16年度において廃止すべき主な国庫補助負担金と、それに伴い税源移譲を示し、さらに、各省庁が示した補助金削減案については、それだけでは単なる地方への負担転嫁であり、今回の改革の趣旨に反し、容認できないとの会長談話もあります。12月1日の全国都道府県知事会においても同趣旨の議論が展開されたところであります。  このように、今まさに三位一体の改革の具体的な姿が形づくられているわけでありますが、知事は現在の国の動きをどのように受けとめているのか、また、どのような対応を図っていくのか、所見を伺います。  また、首都圏サミットにおいて、敵は国だということも発言されておりますが、国とは対等協力な関係のはずであり、そのような姿勢で臨むのか、真意を確認させていただきます。  次に、来年度の税収見通しと財源不足対策であります。  経済情勢は、内閣府発表の11月月例報告によりますと、景気は持ち直しているとしておりますが、県内の景気の本格回復の動きは実感できておりません。15年度予算の当初の310億円の財源不足も、いまだに解消に至っていないのが現状であります。  このような中、県は16年度当初予算編成の基本方針として約2,100億円の財源不足の見通しを表明をいたしました。これは歳入においては県税収入の伸びが期待できない、また、国の三位一体改革による交付税の大幅抑制、あるいは臨時財政対策債が本年度で廃止されること、また、歳出面においても、教職員の増員、新総合計画策定にかかわる費用など1,900億円の増額との見通しから来るものとされております。  そこで、知事にお伺いをいたします。  国の動向もありますが、16年度県税収入の見通しを含め、16年度どのような財政的な対応を図っていこうとしているのか、15年度の状況も踏まえ、ご所見を伺います。  最後に、神奈川の税制についてお伺いいたします。ここでは直面した課題であります臨時特例企業税についてお尋ねをいたします。  本県独自の税制であるこの臨時特例企業税は、法人事業税に外形標準課税が導入されるまでの間の臨時的、特例的な措置として実施されているものと理解しております。そうした中、国においては来年4月より、部分的とはいえ、外形標準課税が適用されることとなり、それでは本県独自の税制であるこの臨時特例企業税をどうするのかが、今、問われております。  県はこの税率を原則3%から2%程度に引き下げて継続するための条例改正案を、12月本定例議会に提出しないことを決めたと報道されました。9月議会においては、我が会派より、県民や企業の理解を得ることが前提であり、議会と十分な議論が必要としたところであります。  この間、県内の経済団体からは、外形標準課税が導入されるまでの間との臨時的、特例的な措置との公約であり、臨時特例企業税については廃止すべきとの要望書が提出されました。企業や団体がこの税の恒久化を懸念していることを考えると、税負担の軽減にとどまらず、廃止を含めた見直しの議論は当然必要であると考えます。  そこで、知事にお伺いいたします。  臨時特例企業税については、廃止を含めた議論、検討を徹底的に行うべきと考えますが、知事はどのように考え、対処していくおつもりなのか、お尋ねいたします。 知事(松沢成文君)  次に、新総合計画とあわせ、新たな財政健全化の指針を策定すべきだが、どう考えるのかというお尋ねがございました。  現行の財政健全化の指針は平成12年3月に策定いたしましたが、その後、議会の協力をいただきながら、職員全体が一丸となって財源不足の解消に取り組んだ結果、平成12年度以降は黒字決算が続いております。しかし、これは人件費の抑制や臨時的な財源確保策を講じたことによるものであり、構造的な赤字体質が依然として続いている状況にあります。  したがって、新総合計画に掲げた施策を着実に展開していくためには、今後も全庁を挙げて財源不足の解消に取り組んでいかなければなりませんが、そのためには具体的な目標を掲げた財政健全化の指針が必要であり、新たな指針の策定を考えていかなければならないと思っております。  新たな指針を策定するためには、まず中期的な財政収支の見通しを立てる必要がございます。これについては、現在、国において三位一体の改革の具体化が進められつつありますが、そこでの税源移譲や地方交付税の見直し、国庫補助負担金の廃止・縮減の動向は本県の財政収支に極めて大きな影響がございます。とりわけ、今年度で時限となっている臨時財政対策債の取り扱いがどうなるかによって、財政収支見通しは多く左右される状況でございます。  そこで、本県財政の健全化に不可欠な三位一体改革の状況等を見きわめるとともに、新たな総合計画や行政システム改革の中期方針等を反映させた上で、中期の財政収支見通しの策定に着手してまいりたいと考えております。具体には、2月議会にあらあらの中期財政収支見通しをお示しし、平成16年度中には平成17年度からの5年間を目途に財源不足への対策を取りまとめ、新たな指針を策定してまいりたいと考えているところでございます。  次に、三位一体の改革についての国の動きをどのように受けとめ、どのような対応を図っていくのか、また首都圏サミットでの私の発言に関してお尋ねがございました。  三位一体の改革をめぐるこの間の国の動きは、国庫補助負担金の削減が先行しておりますが、その内容は地方に裁量の余地がなく、今後、財政負担だけが増大するものなど、地方の歳入歳出自由度を高めるといった改革の趣旨とは、およそかけ離れたものでございます。一方、基幹税の充実を基本に行うとされた税源移譲の方向はいまだ具体的に示されておりませんし、地方財政計画を圧縮するという動きは強まっております。  こうした中にあって、小泉総理が16年度に税源移譲の実施も決断され、さらには自治体の要望等を踏まえ、地方の自由度を増すような改革を指示されたことは、改革の実現に向けた総理の強い意思のあらわれと、大変頼もしく受けとめているところであります。  次に、こういった国の動きへの対応でございますが、これまで全国知事会、関東地方知事会、八都県市首脳会議などから国に対し提言、アピールが出されております。私自身は税源移譲がしっかりとなされる前提であれば、国庫補助負担金は原則的にはさまざまな国の関与や規制とともに全廃すべきであるとの考えを基本に積極的に取り組んでまいりました。  こうした地方からの具体的な提言は、三位一体の改革の方向性に大きな影響を与えるものと認識をしておりますので、今後もあらゆる機会を通じて、ほかの地方自治体や首長の方々とも連携を強め、国に対し改革の実現を強く働きかけてまいりたいと考えております。  なお、八都県市首脳会議での私の発言の趣旨は、国から地方への税源移譲については、地方は国に対して強い姿勢で挑むべきといった気持ちからの言葉でありまして、もちろん国と地方が敵対関係にあると考えているわけではございません。  次に、平成16年度の税収見通しと、それを踏まえた財政的な対応についてであります。  平成16年度の県税収入の見通しについてですが、現行法による主要税目の感触的な見通しということで申し上げますと、まず、法人二税につきましては、その背景となる16年3月期の企業収益は、コスト削減効果やデジタル機器関連の需要の増加などから、前年比で2割の増益が予測されております。しかしながら、円高や繰越欠損金の影響がありますので、企業収益の伸びほどには税の増収を期待することは難しいのではないかとも考えております。  次に、個人県民税につきましては、県内の個人所得が前年を若干上回って推移していることなどから、現時点では15年度を上回ることを期待しているところであります。こうした状況を見ますと、16年度の県税収入全体としましては、15年度の当初予算額を上回ることが期待されますが、現時点では緩やかな伸びにとどまるものと考えられますので、引き続き厳しい税収状況になるものと受けとめております。  次に、16年度の財政的対応でございますが、議員のお話しのとおり、16年度は巨額な財源不足を見込んだところでございます。しかし、三位一体改革による国庫補助負担金の廃止・縮減と税源移譲、地方交付税の圧縮が本県にどのような影響を及ぼすのか判明しておりませんし、臨時財政対策債にかわる財政措置も含め、現段階では16年度の歳入見通しは依然不透明な状況にございます。  そこで、国に対して、三位一体改革の着実な推進と基幹税による税源移譲を働きかけると同時に、本県みずからの取り組みとして、人件費を初めとする義務的経費を含めた事業の見直しなど、さまざまな工夫を凝らし、財源不足の圧縮に向けて最大限の努力を行ってまいりたいと考えております。  また、平成15年度につきましても、16年度に赤字を繰り越さぬよう対応を図ってまいりたいと考えております。  最後に、臨時特例企業税の見直しについてお尋ねがございました。  この臨時特例企業税の取り扱いについては、さきの9月県議会定例会において、税率の引き下げなど、負担の軽減を含めて検討したいとご答弁を申し上げましたが、県議会からは県民、企業の理解を得ることが前提になるとのご意見もいただいたところであります。  その後、神奈川県地方税制等研究会から、外形標準課税が導入された意義や個別の対象法人の税負担の変動などを考慮し、臨時特例企業税の税率を1%程度引き下げることが最も適当な選択であるとのご報告をいただいたところでございます。  県としては、この報告や議会からのご意見を踏まえ、県の幹部職員が県内の主要企業や経済団体等に個別に訪問するなどしてご説明をし、ご理解とご協力をお願いしてきたところでございます。具体的には、10月下旬に主要企業約200社と経済団体等約100団体の合計約300法人・団体に対して説明を行ったところでございます。  その反応状況としては、約8割の方々から、県の財政状況等を考慮するとやむを得ないとの感触を得られましたが、商工会議所を初めとする経済団体からは2度にわたり全廃のご要望をいただき、大変に厳しいご意見をちょうだいしております。  こうした状況を見ますと、法人課税のあり方ばかりでなく、県の財政運営や県内経済の活性化等について、経済団体の方々との議論がまだまだ足りないと感じているところでございます。  そこで、今後はこうした課題について、私も経済団体の方々と十分に意見交換をさせていただくとともに、この税の具体的な見直し等につきまして、廃止の場合の考え方や使途等を含め、率直な議論を行い、ご理解いただけるように努力し、2月県議会定例会での提案に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006932-質問・答弁-江田実-あいさつ》  4月にスタートした松沢県政は早くも8カ月が経過しようとしております。この間、松沢知事が山積するさまざまな県政の課題に果敢に立ち向かい、バイタリティーにあふれ、積極的、前向きにリーダーシップを発揮してこられたことに敬意を表するものであります。  社会経済情勢が大きく変化する中で、本県財政は依然として厳しく難しい局面に置かれています。県政に対するニーズも多様化、複雑化しておりますし、県域を越えた広域的課題も数多く発生しております。また、県内には、横浜や川崎の政令指定都市に加え、中核市、特例市が相次いで誕生し、基礎自治体のあり方も変わりつつあります。  こうしたことから、県の役割は非常時に対応する危機管理や市町村の態様に応じた多様な関係のもとでの広域調整を初めとする広域自治体としての調整機能がより重要になるなど、時代とともに大きく変わってきております。  このように県政の役割が大きく変わってきている大転換期にあっては、これまで以上に地域の声、県民の声をしっかりととらえ、県の施策に反映させていくというリーダーの姿勢と実行力がより重要であります。  そうした中、現在、神奈川の将来像を示す新たな総合計画の策定作業が精力的に進められております。また、松沢知事初めての本格的予算となる16年度当初予算の編成作業もいよいよ始まっております。新しい時代に向けて、神奈川がいかにチャレンジしていくか、いかに神奈川が再生されるのか、県民は知事の行動を注目しております。必ずや県民の幸福を実現するのだとの強い決意のもと、山積する課題に果敢に挑戦する松沢知事のダイナミズムで、この神奈川の未来を切り開いていっていただきたいと考えております。  私たち会派といたしましても、厳しく難しい局面に置かれた県財政の立て直しを喫緊の課題といたしまして行財政改革を重視し、県民あるいは民間の知恵、発想、活力等を県の行政運営に生かしていくことを基本的考え方としております。時代にそぐわなくなったもの、むだの多いものは大胆に削減、廃止を決断し、一方、新しい時代にふさわしい未来への投資には積極的に取り組む、めり張りのある対応が必要であると考えております。  松沢知事の誕生により、斬新かつ大胆な県政運営に向けた県民の期待はこれまで以上に大きいと認識をしておりますので、知事の行動を心から応援し、知事を支えていく役割を担ってまいりたいと存じます。  その立場から、順次質問をしてまいりたいと考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006933-質問・答弁-江田実-新総合計画について》  新総合計画の策定に関連して幾つかお尋ねいたします。  この10月には、知事がこれからの県政をどのように進めていこうとするのか、その道しるべとなる新たな総合計画や、その政策の遂行を支える地域主権の実現と行政システム改革についての中期方針について、素案を明らかにされたところであります。  知事は就任後、積極的に県内各地に出かけられていると伺っております。そうした中で、知事は、時代を切り開いてきた神奈川の潜在力を肌で感じられていることでしょう。よく言われることですが、本県は面積としては狭いながらも、我が国の経済成長をリードしてきた京浜臨海部を初め、三浦半島から湘南、西湘に連なるなぎさ、大切な水源地域である津久井地域、あるいは緑豊かな丹沢、大山、箱根、また県中央部の都市まで、実に多彩な地域性を持っております。神奈川は多彩な自然を県土の中に包み込み、地域に暮らす人々の生活を多様なものにしております。  また、東西の交通の要衝であった神奈川は、古来から人々の往来が活発だったこともあり、常に新しい時代の幕開けを先導するトップランナーとしての役割を果たしてきております。とりわけ、幕末開国から明治維新を経て、日本が西洋文明を積極的に取り入れ始めてからは、世界に開かれた窓として、さまざまな人や情報を受け入れてまいりました。このことが開放的で進取の気風に富む神奈川の県民性をはぐくむ土壌になっていると考えております。  神奈川の歴史を振り返りますと、至るところにその足跡をとどめています。古都鎌倉を初め、城下町の雰囲気を残す小田原、大山参りのにぎわいを伝える大山街道、古くからの湯治場としての箱根や湯河原、我が国の開国と歴史をともにしてきた港・横浜と近代リゾートとしての湘南など、さまざまな歴史が地域を彩っております。  このように豊かな自然・風土、さらにはこれまで蓄積されてきた産業のレベル、そして県民の資質等を考えれば、神奈川の潜在力をうまく引き出していけば、相当のことができるのではないかとの感触をつかまれたのではないでしょうか。  また、神奈川は、先ほども申し上げましたが、面積としてはそれほど広くありませんけれども、県の東部、中央部、そして西部と、それぞれ特色ある風土、歴史の中でさまざまに異なった産業や人々の暮らしがあり、自然も人の営みも多様性に富んでおります。それゆえに県政の課題も多岐にわたっていることもお感じになられたのではないでしょうか。  さらに、神奈川は常に時代の変化が鋭敏にあらわれる土地柄でありますだけに、少子・高齢化を初め、国際化、産業構造やライフスタイルの変化、そして価値観の多様化など、大きな時代の変化の影響をとりわけ大きく受ける状況にあることもお感じになったのではないでしょうか。  知事におかれましては、こうした大きな変化の波にひるまず、積極果敢に取り組んでいただきたいと思いますし、これまで県内をくまなく回ってこられたことで、神奈川の多彩な地域性や風土や歴史を改めて理解され、県政のかじ取りにも生かされているものと推察するものであります。  知事は、この秋、10月から11月にかけましては、地域別の首長懇談会で地域市町村長さんたちと新総合計画を中心に率直に意見を交わされてきたほか、知事との県政トークということで、産業経済界、労働界、生活・環境分野のそれぞれの団体代表者の方々と県政について自由に討議する機会も設定するなど、知事みずからが、いわばトップセールスを率先して実施してこられたものと受けとめております。  さらに、マニフェストにも掲げられた施策ですが、知事が地域に出かけて県民の皆さんと意見交換を行う神奈川ふれあいミーティングを、11月1日の小田原会場を皮切りに11月29日の津久井・相模原会場まで8カ所の会場で実施され、それぞれの会場で多くの県民の方が知事の話を直接聞き、また、意見を述べられたと伺っております。  こうした知事の生の声を伝える取り組みによりまして、総合計画など、知事の考えている政策が県内の各地域、各層に着実に浸透していくと同時に、知事自身も県民の皆さんとのさまざまなやりとりを通じて、いろいろと考えるところがあったのではないかと推察するところであります。  そこで、こうした県民の皆様の生の声を聞いて、県政のかじ取り役としてどのような思いを持たれたのか、知事の率直な感想を伺いたいと思います。  次に、新総合計画の素案についてお尋ねいたします。  新総合計画の素案においては、これまでのかながわ新総合計画21を継承するとともに、松沢知事のマニフェストを土台に、福祉・医療や安全・安心、産業・雇用など、47の戦略プロジェクトを位置づけることを明らかにしております。素案段階では明らかではありませんが、最終的には目標をできる限り具体的な数値で明らかにすることとしているほか、プロジェクトの多くについても松沢知事のマニフェストの考え方や政策を取り入れたものとなっております。  また、県民の安全・安心を一つの大きな柱として位置づけたり、観光振興による地域の活性化をうたうなど、これまでのかながわ新総合計画21とはひと味違う松沢カラーをかいま見ることができるのも事実でありますが、この素案につきましては、10月15日に開催された総合計画審議会においても、神奈川の個性を計画の中にはっきり出すべきだとの指摘があったと聞いております。  あえて言わせていただきますと、私はもっと思い切って松沢色を出してもよいのではないか、松沢知事が力を入れるところがもう少し鮮明に見えるようにしてもよいのではないかと思い、期待しているものであります。現在、当局では細部の調整を進めていることと思いますが、私は神奈川という地域の個性を生かした計画とするためには、知事が提唱しているように、神奈川の魅力と潜在力の活用も一つの方策であると考えるものであります。  そこで、新総合計画の最終案に向けて、総合計画審議会や県民の皆様、あるいは市町村のご意見を踏まえ、どのような方向づけをしようと考えているのか、知事のお考えをお伺いをいたします。 発言  新総合計画につきましては、松沢カラーをもっと出すべきであるというような話をさせていただきました。まさに安全・安心まちづくり、あるいは観光、そういったものにもっと特色を出してほしい、そしてこれが松沢知事が選挙で与えられたマニフェストにきちっとうたったものであるということを、もう一度県民の皆さん方に知らせてほしい、それが私は大切なことであろうと思っておりますので、ぜひそういった観点でひとつまた見直しをしていただいて、そしてなおかつ、そういうものを組み込んだものをしっかりとつくっていただきたいというふうに思っております。 知事(松沢成文君)  ふれあいミーティングなどで県民の生の声を聞いた感想についてのお尋ねをいただきました。  ふれあいミーティングは議員お話にもございましたとおり、11月に県内8カ所で集中して開催し、私自身、県民の皆様の生の声をお聞きするとともに、その場で私の考えもできる限りお話をさせていただきました。おかげさまで、各会場とも300人から500人の大変多くの県民の皆様にお越しいただき、熱心に議論にご参加いただきました。
     例えば、産業振興や都市基盤整備の具体的な要望、子育ての不安の問題、教育少子化対策の充実など、施策全般にわたってさまざまなご意見やご要望をちょうだいしたところでございます。  また、知事との県政トークでは、産業経済、労働、福祉、教育など、各方面で活躍されている方々からの幅広く貴重なご意見もいただいたところでございます。  こうした県民の皆様との直接の対話を通じまして、私は県政が実にさまざまな課題を抱えているということを再認識させられるとともに、一方で神奈川をすばらしい県にしたいという皆様の真剣な思いを実感したところでございます。  さらに、県内各地で開催いたしましたので、それぞれの地域ならではの特色のあるお話も伺い、改めて県政の幅の広さとこのかじ取りを担う責任の重さを痛感したところでございます。  これまでも私はできるだけ機会をつくり、県民の皆様の生の声を聞くように心がけてまいりましたが、今後ともぜひこのふれあいミーティングを毎年継続し、県民の皆様と直接接する姿勢を大切にして、常に県民の目線に立って県政を推進してまいりたいと考えております。  次に、新総合計画の最終案に向けて、もっと松沢色が見えるようにしてもよいではないかという視点から、県民の皆様や市町村のご意見等を踏まえて、どのような方向づけを考えているのかとのお尋ねでございます。  私は新しい総合計画の特徴は三つあると考えており、最終案ではこの特徴をより鮮明にしていきたいと考えております。  まず一つ目は、私のマニフェストに盛り込まれた考え方や施策を土台に、県民の安全・安心の問題や神奈川らしい地域経済の活性化やNPO等との協働の推進など、時代の変化に対応した新たな課題への対策、対応を積極的に位置づけたいということでございます。  二つ目は、計画のつくり方として、まず県民の皆様が抱えている課題のうち、県として特にしっかりと受けとめるべきものは何かということからスタートするとともに、具体的な数値目標と工程をできる限り明らかにした戦略的性格を持った総合計画を目指しているということでございます。  また、三つ目は、素案の段階でお示しいたしました47の戦略プロジェクトの中には身近な犯罪がなく、安心して暮らせる地域づくり、あるいは安全で安心な食の確保など、新総21にはなかった新たなプロジェクトが9本ほどございますが、これは私の思いであり、県民のニーズでもあります。こうしたプロジェクトにより、県民の皆様の直面する課題にきめ細かく対応を図りたいと考えているところでございます。  なお、最終案に向けましては、今回の県民参加、市町村参加でいただいたさまざまなご要望やご意見等をできる限り受けとめさせていただき、新たなプロジェクトの追加も含め、神奈川らしいよりよい計画に練り上げてまいりたいと考えているところでございます。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006934-質問・答弁-江田実-行財政改革について》  行財政改革についてであります。  国では三位一体の改革が進められ、まさに地方財政がどのようになるのかを示されようとしています。そうした中で、県では新総合計画や行政システム改革及び地域主権実現のための中期方針が策定されようとしております。  私は今さまざまな角度から本県財政の将来がどうなるのか、その見通しが求められていると思っております。現在の県の財政運営は、平成11年度末に策定された財政健全化の指針に沿って行われております。この財政健全化の指針は、本県財政が平成10年度に急激な県税の減収に見舞われ、危機的な状況に陥った中、県民の皆さんや県議会の協力のもと、全職員一丸となってさまざまな取り組みに努めた結果、何とか財政再建団体への転落を回避したものの、293億円もの赤字決算に直面した現実を踏まえ、中期的・計画的に財政の健全化に取り組むため、平成12年3月に今後の財政運営を示す道しるべとして策定されたものと承知しております。  この指針では、中期的・計画的に財政の健全化に取り組む県の姿勢を対外的に表明し、歳入歳出両面から本県のとり得る対策を整理するとともに、地方税財政制度の課題とその改革に向けた本県の考え方を示したものでございました。とりわけ、地方税財政制度の改革については、本県の財政危機が現行の地方税財政制度のもとで顕著になってきたことや、地方分権の動きに見合った、その裏づけとなる財源の移譲が先送りされている現状を踏まえて、本県財政を健全化する上で、どうしても実現していかなければならない課題を明確にし、議論を活発化させていく目的を持っていたものであったと承知しております。  そうした地方税財政制度改革のかなめとなる国と地方の税源配分の適正化では、所得税と個人住民税の税源配分が、国65%・地方35%であるものを見直して、国50%・地方50%とするほか、消費税と地方消費税の税率を、現行の国4%・地方1%から国3%・地方2%へ地方に1%分をシフトさせることを掲げており、現在の国における三位一体の改革の議論のきっかけとなった、いわゆる片山試案の税源移譲案を先取りするかのような提言も含まれた内容となっていると認識をしております。  このように財政健全化の指針の使命は、平成10年度に陥った赤字団体からの脱却の道筋を示すことでありますが、私はその中に五つの大きなターゲットがあったと承知しております。一つは、当時の地方財政制度のゆがみを指摘し、不当に低く抑えられていた本県の地方交付税の大幅増額をかち取ること。二つ目には、県職員の大幅な定数削減と聖域と言われていた給与カットを実現すること。三つ目には、課税自主権の行使を含めて自主財源の確保を行うこと。四つ目には、法人事業税に外形標準課税を導入すること。五つ目には、地方への税源移譲であります。この指針に基づく取り組みの結果、平成10年度には600億円台であった地方交付税が平成12年度には2,500億円を超え、約2,000億円規模で増額されましたし、給料も2%・4%の削減を行い、その結果、構造的な赤字体質からは抜け切れていないものの、2年間で赤字から黒字への転換を実現したわけであります。  また、地方分権一括法施行後では、全国で初めての法定外普通税である臨時特例企業税を導入し、自主財源の確保を図るとともに、外形標準課税の導入も部分的ではありますが、実現をいたしました。  残るは税源移譲をかち取ることだけであります。財政健全化の指針は16年度までを対象期間としているわけですが、既にその目的は十分に果たされたと思うのであります。今、県民が知りたいのは、厳しい財政状況の中で、果たして新総合計画がきちんと実行されるのか、その財政的担保があるのかであり、そして、行政システム改革が断行されたとき、どれだけの財源が確保されるのかであります。  こうしたもろもろの要素をすべて盛り込んだ形で、金額を示して将来の財政の姿が見えなければ安心できませんし、第一、今、策定が進められている総合計画や行政システム改革の方針について、これでよいのか判断しにくいわけであります。総合計画のプロジェクト個々の事業費や全体の計画額がこういう規模だというものだけ示されても、財政面からの妥当性はわからないのであります。  今、そうした財政計画をつくることの難しさは承知しております。すなわち三位一体の改革の方向が見えないこと、経済の方向が読み切れないこと等々あろうかと思います。しかし、それでも幾つかのやり方はあります。今の地方財政制度を前提にすれば、経済動向がよくなろうが悪くなろうが、税収と地方交付税と臨時財政対策債のような性格を持ったものを合わせた額は一定であることが基本であるはずであります。また、税源移譲や国庫補助負担金の廃止・縮減についても振替財源を考えれば、これまた歳入中立が基本となるべきであります。  こうしたことを条件に据えて、できるだけ早い段階で、県の中期的な財政見通しを示す必要があると考えます。また、現在の財政健全化の指針のように、本県の財政状況を示して、税源移譲などを国に強力に迫っていく武器にするという作戦も必要だと考えます。  そこで、私はそれくらい大きく構えて、地方税財源を国からかち取る意気込みで、新たな財政健全化の指針の策定に果敢に挑んでいただきたいと思いますが、知事はどう考えていらっしゃるのか、お伺いいたしたいと存じます。 発言  2番目の行財政改革の問題でございますけれども、本来ならば、例えば人件費の削減であるとか、第三セクターの徹底した見直しとか、そういう問題を本来ならばもう少し聞きたかったわけでございますけれども、時間等の制約があり、なかなかそこまでは踏み込めませんでした。しかしながら、これからの行財政改革、そして来年度は極めて厳しい財政状況であることにかんがみ、ここ数年間はそういう状況が恐らく続くであろうと、私はそのように思っております。一層そうした問題にもこれから真剣に取り組んでいただいて、岡崎前知事をひとつ模倣していただいて、しっかりと県政運営に当たっていただきたいことを要望しておきたいというふうに思います。 知事(松沢成文君)  できるだけ早く中期的な財政収支見通しを示し、地方税財源を国からかち取る意気込みで新たな財政健全化の指針の策定に取り組むべきだ、どう考えるのかとのお尋ねがございました。  県民の皆様に県の厳しい財政状況をご理解いただき、中期的・計画的に財政健全化を進めていく上で、財政健全化の指針は大きな役割を果たしてまいりましたし、今後ともその必要性は高いものと考えております。  新たな指針の策定につきましては、三位一体の改革の動向や臨時財政対策債の取り扱いなど、指針の前提となる本県の財政収支見通しに大きな影響のある事項がこの年末に向けて明らかになってまいります。そこで、こうした事項を取り入れた上で、2月議会中には、平成17年度からの5年間を目途にあらあらの中期財政収支見通しをお示しし、16年度中には新たな財政健全化の指針を策定してまいりたいと考えております。  次に、指針における地方税財源の確保の取り組みについてであります。  現行の指針に基づき、平成15年度当初予算までの4年間取り組みを進めてまいりました。その結果、本県独自の当面の対策については、目標を大きく上回る財源確保を実現してまいりましたが、地方税財政制度の改革による財源確保はいまだ実現をしておりません。私は本県財政の健全化を実現するためには、地方税財政制度の改革による根本的な対策を実現させることが不可欠であると考えております。とりわけ税源移譲につきましては、三位一体の改革に示されたレベルにとどまらず、さらに大きな規模での実現を目指す必要があると考えております。  そこで、新たな指針の策定に当たりましては、行政システム改革について、中期方針に沿った取り組みを強力に進め、県みずからの財源確保に最大限努力すべく、目標を掲げることは当然でありますが、同時に本県財政の健全化のために不可欠な地方税財源の確保、とりわけ所得課税、消費課税といった基幹税の税源移譲について、国に対し、さらに強く主張していく内容を盛り込んでいきたいというふうに考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006935-質問・答弁-江田実-首都圏連合について》  首都圏連合についてであります。  去る11月13日の八都県市首脳会議  首都圏サミットにおいて、松沢知事はかねてより持論の首都圏連合を提案をされました。この会議の結果は、本定例会の冒頭に知事から報告がありましたように、千葉県などの反対もあって、松沢知事の案がそのまま合意されるには至らず、広域連携強化を検討する会議を設置することなどが決定されたとのことであります。  これについて、翌日の新聞報道では二通りの取り扱いがなされました。「首都圏連合、合意得られず」などのタイトルで、まとまらなかったことを強調する論調と、もう一方では「敵は国、固い握手」などのタイトルで、首都圏の結束が一歩前進したと評価する論調があったのであります。180度違うとらえ方でありますが、私はマスコミを含め、これだけの議論を呼んでいることだけをとっても、連携強化に向けて明らかに一歩前進であると思っております。さまざまな困難はあるでしょうが、知事には首都圏連合が県民の幸福につながるのだという信念を持って、ひるまず、強力に進めていっていただきたいと思います。  さて、千葉県の堂本知事は、首都圏サミットの場で強力に反対意見を唱えたようであります。堂本知事はサミットに先立つご自身の記者会見でも考えを明らかにされましたが、それによりますと、要するに首都圏サミットが十分役割を果たしていることや、設置理由が不明であること等々から、首都圏連合のような新たな自治体をつくることは時期尚早とされたのであります。時期尚早だとされたことにつきましては、私はいささか納得できません。  首都圏が明治よりこの方、我が国全体を引っ張ってきたのであります。その首都圏がかつての国際競争力や活力を失いつつあり、それが我が国経済の長期低迷の一因であることに異論を唱える人はだれもいないでありましょう。今こそ首都圏を再生し、それをエンジンとして、我が国の再生を図っていくことを真剣に考えなければならないのであります。  首都圏を再生するために、最も強力で最も有効な手段は、首都圏の自治体が問題意識、課題認識を同じにして解決に向けて連携し合うことであります。国に任せようとしても、国の動きには省庁の縦割りの対立などさまざまな要因があって時間がかかり、また、踏み込んだ果敢な取り組みも行われないのが常であります。そうした中で、現場を知る自治体が広域的に連携して、みずから解決方法を見出し、みずからの決定に基づいて迅速に行動していくことは、施策の効率性の面だけでなく、地方自治の面でもまことに意義深いことと思います。  また、市町村合併が進み、基礎自治体が整理・強化されれば、当然のこととして都道府県のあり方が変わってくるはずであります。これからの将来、現行の都道府県制度を最善のものとするために、今からそのあり方を真剣に議論し、具体的に一歩でも二歩でも前進させておかなければならないのです。  こうしたことから、私は首都圏連合構想を時期尚早ととらえるのではなく、ぜひ喫緊の課題であるととらえ、先に進める方向で受けとめていただきたいと思うのであります。  このように、首都圏連合の有用性は明らかであるにもかかわらず、堂本知事を初め、少なからず反対の意見があるのは事実であります。これにつきましては、私はまだ首都圏連合構想が十分に理解されていないからではないかと感じでおります。  そこで、改めて知事の目指す首都圏連合構想について、基本的な考え方とそのねらいとするところをお伺いいたしたいと存じます。また、首都圏連合について理解を深めていただくために、知事は首都圏連合による首都圏の再生について、どのような青写真を描いておられるのか、お伺いいたしたいと存じます。  さて、明確に反対を示したのは千葉県でありますが、ほかにも難しいという考えを示された方がありました。しかし、首都圏連合は、こうした団体が参加しなければ意義が半減してしまうわけであります。したがって、今後、これらの首長さん方を納得させるだけの自信を持った理論の構築をしていかなければなりません。  ここで注目すべき点は、首都圏サミット開催前には反対の立場を示していた千葉市長やさいたま市長は、会議での松沢知事の考えを聞き、検討はしていくべきだと流れを変えたことであります。知事には持論がおありでしょうが、相手の団体の置かれた立場やさまざまな考え方に合わせて、現実的な道を選ぶことは重要ではないかと思います。反対意見を唱える団体を敵に回すのではなく、理解を示して味方につけていくことが大切だと思うのであります。  また、東京都の石原知事が鮮明にされたように、地方自治法にのっとった広域連合制度ということが一つのネックになっていたように思われます。  そこで、お伺いいたします。  知事はこの提案はたたき台だと述べておられますが、地方自治法の広域連合制度を含めて、首都圏連合構想についての関係自治体合意を得るために、ここから先どのように進めようとしているのか、お伺いいたしたいと存じます。  次に、県民や市町村、そして議会の認知という観点からお尋ねをいたします。  今回の提案は、知事の私案という位置づけであると伺っております。したがって、今の段階では問題はないのでありますが、今後、4都県が合意に達し、実際に首都圏連合として動き出せば、利益、不利益ともに県民に帰するわけであります。それとともに、議会、市町村にも多大なる影響を与える事柄であります。  そういたしますと、これから先、進める方向によって、適切な段階で、県民や市町村、そして県議会に了解を得ていくことが必要だと思います。県民不在で議論だけが進むのではいけないと思うのであります。  そこで、知事は首都圏連合について、県民、市町村、議会の理解を得て実現していく道筋をどう考えているのか、お伺いをいたしたいと存じます。  さて、この首都圏連合は今後、一歩一歩進めることになると思います。したがって、成立するまではまだまだ時間を要するものでありましょう。しかし、その間にも広域的な課題、4都県共通の課題はメジロ押しであります。とりわけ、現在、国も鋭意取り組んでいる三位一体の改革がどうなるのかは、4都県が共闘すべき課題であろうと思います。  こうした課題が山積していることを考えますと、私は地方自治体の意見が中央に届く強力システムが必要であると痛感いたします。まさにこうした点でも首都圏連合は大きな武器になると思われるのであります。  そうした中、首都圏には石原、上田、堂本、松沢と、国会議員出身の知事が4人そろい、いずれも国をよく知り、国何するものぞという気概に満ちております。こうした4人がそろったこの時期、4人が密接に連携できれば、これは国に物を申していく千載一遇のチャンスではないかと思います。  首都圏の人口は3,300万人であります。この4都県の知事が結束し、同じ方向を向いて行動を起こしたとき、その力は国にも大きな影響力を持つに違いありません。首都圏連合が成立し、国と対等に議論を始めるまでの間は、4人の知事が首都圏のために、日本のために結束して頑張っていただきたいと私は思います。そして、今進められている三位一体の改革など、国の動きが歯がゆいものには、4人の力を結集して物を申していっていただきたいと思います。  そこで、こうした4人の知事の結束について、松沢知事はどう考えているのか、お伺いをいたしたいと思います。 発言  首都圏連合につきましては、先ほど千葉県の反対があったということでございますけれども、千葉県の反対も私もよくわかります。例えば羽田の空港が再拡張されますと、今でも千葉県上空を飛行機が飛んでおります。もっともっと飛ぶのではないか、あるいはごみの問題でも千葉県に集中するのではないか、そういった恐らく懸念が私はあるんではないかと、実際にそれは新聞に書いてありましたことでございますから、恐らく間違いがない事実でありましょう。でもそうした問題は4人の県知事がしっかりと話し合っていただければ、この問題は解決できる問題ではないかと、私はそういうふうに思っております。  先ほど知事からも、これからも十二分に4県知事と話し合いの場をたくさんつくっていきたいんだというようなお話がございましたので、それを多といたしますけれども、ぜひそういった問題を十分に話し合っていただいて、そして堂本知事さんのご理解をいただく、ご理解をいただかなければこの首都圏連合というのは発足をいたしませんので、ぜひその点をお願いを申し上げておきたいと思います。  実は、首都圏連合というのは、最終的には道州制の一つのステップではないかと私は考えております。12月2日の神奈川新聞によりますと、全国知事会で首相のスタンスについて松沢知事がお尋ねになりました。そのくだりですけれども、これに対して首相北海道をモデル地区として考えていると、まず北海道自身が案を出してほしいとお願いしているところで、来年には具体的な面も出てくると思う、それを参考に意欲の出る改革をしたい、こういうふうに述べておられます。すなわち、小泉首相もこの問題には大変意欲的であると私はとらえております。  そういたしますと、私は首都圏連合というのは道州制の一つのステップではないか、そういうことを考えますと、首都圏連合をやはり成就させる、成立させるということは極めて私は大事な問題ではないかというふうに思っておりますので、ぜひそういった面で、知事に一頑張りも二頑張りもしてもらいたいということを要望しておきたいと思います。これにつきましては川崎市長も大変評価をしております。その面も十分ひとつお含みおきをいただきたいと思っております。 知事(松沢成文君)  首都圏連合についてお尋ねをいただきました。  まず、私のお示しした首都圏連合構想について基本的な考え方とそのねらい、さらには首都圏の再生について、どのような青写真を描いているかという質問がありました。  21世紀を迎え、首都圏に住む人々の日常生活圏企業などの経済活動圏の範囲が拡大する中で、現在の都県の区域では対応し切れない政策課題や需要が多くなってきております。これらの課題や需要へ的確に対応し、活力ある地域をつくるためには、首都圏の自治体による広域的な取り組みが不可欠になっていると認識をしております。  私がお示しした首都圏連合構想は、首都圏における広域的な行政課題に対して首都圏自治体が一体となって取り組むために、地方自治法上の広域連合制度を活用し、新しい形の自治体連合を設立したらどうかというものでございます。  これまでも首都圏では八都県市首脳会議によって自治体間の横断的な連携を図り、広域的な行政課題に対処してきました。この中ではディーゼル車対策のように成果を上げているものもございますが、この対策も実現するまで4年がかかっております。これだけ多くの複雑な首都圏の課題が顕在化してきている今日、私は統一的な意思に基づき、総合的な取り組みが計画的に推進できる組織が求められていると考えており、そのためには首都圏の自治体が垣根を越えて、個別利害を超えて新しい組織をつくり、国から財源、権限も受け入れて、首都圏政策の新たな担い手になる、これが私の目指す首都圏連合構想のねらいでございます。  こうした強固な連携組織のもとで、首都圏全体の大気汚染対策などの環境保全、安全・安心の地域づくり、交通都市基盤整備や産業観光の基盤づくりなどの広域的な課題について、首都圏自治体が連携・協力しながら次々と効果的に対応していく姿を、私は青写真としてイメージしているところでございます。  次に、首都圏連合構想についての今後の進め方であります。  私は首都圏サミットで私案としての首都圏連合構想を説明し、その設置を目指した検討組織を設けることを提案させていただきましたが、これはこれからの首都圏連携強化に向けて開かれた議論が始まることを期待して、一つのたたき台として提案したものでございます。  地方自治法の広域連合制度を活用した組織ということで、設置を目指すには少しハードルが高いものではありましたが、私としてはそれぐらいの強固な組織が必要であるという問題提起をしたかったわけであります。会議ではさまざまな意見が出されましたが、結果として八都県市の一層の連携強化に向けた具体的な仕組みづくりを検討する組織を設置することについては合意が得られたところでありますので、一歩前進と言えるのではないかと考えております。  私としては、首都圏連合を最終目的に掲げつつも、今後はこの検討組織において首都圏の自治体による新たな連携強化の取り組みや仕組みづくりについて、私の構想案が一つの起爆剤となって前向きな議論を通じて、より成果が得られるよう努めてまいりたいと考えております。  次に、首都圏連合の実現に向けての道筋についてお尋ねがありました。  首都圏連合はその設置そのものが目的ではなく、首都圏の広域課題の解決を通じて、神奈川を含む首都圏住民の福祉向上を図るためのものであり、その検討過程においては関係する自治体はもとより、県議会、県民、住民の方々、市町村などと幅広く議論し、コンセンサスを得ながら進めていくことは当然のことであると思います。  私が先日の八都県市首脳会議で私案を説明させていただいたのも、首都圏連合についてこれから開かれた議論を始めるに当たり、その第一歩として各自治体の首脳の考えを聞く必要があると考えたからであります。今後は首都圏サミットでの議論を踏まえまして、八都県市で検討していくことにもなりますけれども、その際には、首都圏が連携して具体的に何をやっていくのか、首都圏として取り組むテーマをまず示していくことが必要であると考えております。  私は当面の優先課題として、東京湾の水質改善対策などが適当ではないかと考えておりますが、こうした連携を強化していくべき政策課題や首都圏の自治体の連携強化に向けた新たな組織のあり方などについて、今後さまざまな場面を通じて県議会や県民の皆様などと活発な議論を行い、幅広くご意見を伺いながら首都圏連合の実現に向けた道筋を探ってまいりたいと考えております。  次に、首都圏の4都県知事の結束についてのお尋ねがありました。  先日の八都県市首脳会議では、来年度から緊密な意思疎通を図るため、年2回の首脳会議を開催することに加え、連携強化に向けた検討組織も設置することになりました。このように八都県市が今後一層の連携強化に向けて動き出しつつありますが、中でもディーゼル車規制や青少年保護育成条例などのように、都県の条例が政令市の区域内も含めて規制を及ぼす例もあり、都県レベルでの協調・連携も必要との感を私は強くしているところであります。  この1都3県で国の実情を知り、お互いの気心もわかり合った国会議員出身の知事が同じ時期にそろったことは偶然とはいえ大変意義深いと考えており、本年6月ごろから機会をとらえて4人の知事が直接会って意見交換を行うなど、率直に議論を交わせる人間関係もできております。  先日の首都圏サミットの折にも4知事に加え、横浜市長も参加してヘリコプターによる首都圏の上空視察を行い、広域課題について共通理解を深めたところでございますが、今後ともこうした場を通じて4知事の間の意思疎通を十分に図り、首都圏で一致結束して、国に対して首都圏の課題解決に向けて強く働きかけてまいりたいと考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006936-質問・答弁-江田実-京浜臨海部の再生について》  京浜臨海部の再生についてであります。  京浜臨海部は約100年の長きにわたり、時代の変遷にもまれながら、日本を代表する工業集積地として日本経済を牽引してまいりました。しかしながら、第一次石油危機やプラザ合意後において、経済のグローバル化や産業構造の転換に伴う企業の再構築などが進行し、次第にこの地域産業活力の低下が顕在化してまいりました。  最近の工業統計データを見ましても、いわゆる京浜3区であります横浜市鶴見区・神奈川区、川崎市川崎区の事業所数、従業者数、製造品出荷額について、10年前の指標と比較いたしますと、すべてにわたり30%を超える高い減少率を示しており、残念ながら今日までなお続く、長期的な低迷を余儀なく強いられているという状況にございます。  しかしながら、京浜臨海部は高度な技術の集積や首都圏という大消費地に近接していることなど優位性に富んでおり、依然として高いポテンシャルを有している地域であります。私といたしましては、ぜひともこの地域の再生を果たしてもらいたい、そして、本県経済はもとより、日本経済再生の起爆剤となってもらいたいと念願しております。  このような京浜臨海部の再生のために、これまでも県としては、平成8年に専管のセクションを設置し、さらには具体的な取り組みを示すための行動計画としてかながわ京浜臨海部活性化プランを策定するなど、地元横浜市、川崎市とも協調しながら、京浜臨海部の再生を共通の課題としてとらえ、さまざまな取り組みを進めてきているものと承知しております。  これらの成果の一例を挙げますと、長年にわたるたゆまない国への要望活動により、この地域の再生を阻害していた要因とも言える首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律、いわゆる工業等制限法の平成11年の大幅な規制の緩和や、昨年7月の全廃に結実したものと理解をしております。また、平成12年の鶴見区末広町での理化学研究所横浜研究所の開業、昨年の川崎区南渡田でのレスキューロボット研究開発拠点の開所、ことしに入って5月の横浜市と川崎市と共同してそれぞれ計画した四つの構造改革特区の認定など、新たな産業再生に向けた萌芽があらわれ始めてきているものと感じております。
     私はこうした好機をとらえて、新しい産業の集積や企業誘致を促進することで、京浜臨海部の産業の新しい姿を模索していくことが必要であると考えますが、一方、京浜臨海部には100社を超える特定工場、つまり敷地面積9,000平方メートルを超える大工場が現に操業しておりまして、これらのいわゆる重厚長大産業と言われる企業も技術革新を積み重ねながら、必死の努力でこの地での操業を継続されております。今後の京浜臨海部の産業を考えるに当たりましては、こうした既存産業と新たな産業が刺激し合い、融合し、共存していく必要もあるのではないかと考えます。  このように将来展望に立って産業再生へのプロセスを具体的に進めていくためには、経済界等の地元関係者や地元自治体等がそれぞれの利害を超えて、大局的な見地に立って、この地域産業再生の方向性について知恵を出し合い、広く議論を展開していく必要があると考えております。  こうした点で、京浜臨海部の再生に向け、地元自治体と経済団体等が大同団結し、本年6月に京浜臨海部再生会議を設置したことは、私としては非常に時宜を得たものであると評価しており、同時に多大な期待を寄せるものであります。  前岡崎県政の時代から重要課題としてとらえてきた京浜臨海部の再生についての知事の意欲的で前向きな姿勢を実感させるものであります。  さて、この京浜臨海部再生会議では各団体が垣根を取り払い、京浜臨海部の再生に向けた共通の課題について具体的な検討を行い、協調した取り組みを行うこととされております。  特に、産業再生に関しては詳細な検討を進めるため、三つのワーキンググループの一つとして高度技術産業再生ワーキンググループが組織され、先ごろ検討結果の中間報告が出されたわけですが、設置後1年以内には具体策を取りまとめ、その結果を受けて、公民協調した取り組みを進めていくということであり、今後さらに重要な課題の一つとして、産業再生に向けての集中的な議論が進められていくものと思います。  そこで、このような公民が一体となった取り組みを踏まえた上で、県としては京浜臨海部の産業再生については、基本的にどのような考え方で進めていこうとしているのか、知事のご所見をお伺いをいたします。  次に、京浜臨海部の再生に向けた具体的な取り組みについてお尋ねいたします。  京浜臨海部は、かつて製造業を中心として発展してきたわけでありますが、工業統計データや遊休地の状況からも明らかなように、この製造業の衰退こそが今日のような空洞化をもたらしたわけであります。私は、京浜臨海部の産業再生に当たっては、もちろん製造業を初めとした既存産業の活力の復活が重要な要素であると認識しておりますが、従来のように製造業一辺倒に依存するだけではなく、あらゆる観点からの再生へのアプローチが必要であると常日ごろから考えているところであります。  こうした点で、新たな取り組みとして記憶に新しいのが、工業地帯として埋め立てられてきた歴史的宿命を背負い、これまで一般の方がほとんど訪れる機会がなかった京浜臨海部の現状や生まれ変わりつつある姿を広くアピールするために、一昨年、県と立地企業などが連携して行われた2001年京浜臨海部新生元年事業であります。  実に3万数千人の参加を得て成功をおさめ、十分に所期の目的を達することができたものと受けとめております。とりわけ工場見学ツアーはいずれも高倍率の応募があり、京浜臨海部における産業観光の可能性の高さを示唆するものと理解をしております。  観光基本法においても、我が国の産業紹介の強化等に必要な施策を講ずるものとするとうたわれているところであり、京浜臨海部の再生にとりましても、産業観光という分野の活用は有効な手段であると考えるのであります。  幸い、京浜臨海部再生会議におきましても、アミューズメント・ワーキンググループにおいて、産業観光を含めたアミューズメント機能の活用について議論を進めていただいているところでありますし、知事は現職に就任される以前から、京浜臨海部の再生策の一つとしてのお考えをお持ちであったと承知をいたしております。  そこで、京浜臨海部におけるアミューズメント機能の導入に関して、どのような具体策を展開していこうとされているのか、知事のご所見をお伺いいたします。 知事(松沢成文君)  京浜臨海部の産業再生に関する基本的な考え方についてのお尋ねがございました。  京浜臨海部における産業再生を進めるには、第1に付加価値が高く、国際的にも競争力を持つ産業を定着させていくこと、第2に、従来の製造業だけでなく、物流やサービス産業など、雇用を生み出す効果のある産業の創出も考える必要があること、第3に、地域の活力は大企業から中小企業までのさまざまな製造業によって支えられており、その集積を維持、発展させていくことといった三つのことを念頭に置いて取り組むことが必要であると考えております。  こうした基本的考え方に基づく具体的な対策といたしまして、一つ目は、世界レベルで競争力を持つ研究開発を核とした産業集積を目指してまいります。ゲノム科学理化学研究所やロボットシステムの川崎ラボラトリーなどを核に集積が始まっている研究開発拠点の充実強化を行いながら、研究開発を製品開発や現実の市場に結びつけていく環境づくりを進めることによって、バイオやロボットなど特定の産業の集積、いわゆる産業クラスターの形成を実現していきたいと考えております。  二つ目は、羽田空港国際化に対応した臨空産業の集積を目指してまいります。羽田空港国際化は主としてアジア諸国との人、物の交流につながる大きな可能性を持っておりますので、この好機を生かして航空物流やホテルコンベンションといったサービス産業の集積を進めていきたいと考えております。  三つ目は、企業活動を活性化するための創業環境の整備でございます。京浜臨海部は主として港湾機能をベースとした重厚長大産業に適した環境となっておりますが、今後は規制緩和インフラの整備を進めていくことにより、既存企業の新たな業態への転換や新規の企業立地がしやすいような、企業によってより適切な創業環境を整備していくことも重要な柱であると考えております。  今後はこのような施策の推進とともに、構造改革特区の活用や立地企業との連携をより一層強化しながら、京浜臨海部の産業再生を進めていきたいと考えております。  次に、京浜臨海部におけるアミューズメント機能の導入の具体策についてのお尋ねがございました。  京浜臨海部の再生に当たっては、従来の製造業の再活性化や新規産業の創出、集積に加え、羽田空港の再拡張・国際化なども視野に入れながらアミューズメント機能などを複合的に組み込むことによって、雇用の創出やにぎわいのあるまちづくりを目指していくことが重要であると考えております。  そのため、京浜臨海部再生会議をつくりまして、そこでは行政と民間を交えたアミューズメント・ワーキンググループを設置して、まず一つ目、おおむね5年後を目途とした短期の取り組みとして、企業博物館やものづくりの現場などを観光資源として活用し、一般の人が足を運びにくかった京浜臨海部への来訪の促進をしていくこと、二つ目として、おおむね10年後を視野とした中期の取り組みとして、新しいアミューズメント機能の導入の二つの方向性のもとで、具体的な検討を行っているところでございます。  短期的な取り組みとしては、これまで行ってきた県と立地企業との連携による産業観光モデルツアーの実施、二つ目に、企業の博物館や施設を紹介した京浜臨海部ぐるり探訪マップの作成等の施策の成果や課題を検証するとともに、さらに港、運河を生かし、施設を結ぶ水上交通アクセスの整備、そして、バラエティーに富んだ魅力的な施設公開の促進、そして周辺の観光地との広域的なネットワーク形成、さらには行政と立地企業等で組織する推進体制の整備、こうしたことに取り組んで我が国を代表する産業観光のエリアの創出を目指していきたいと考えております。  また、中期的な取り組みである新たなアミューズメント機能の導入に当たっては、土地利用の転換にかかる既存企業への影響、さらには交通アクセスや周辺の土地利用の総合的な調整などの課題があることから、事業化の可能性や手法等について調査、検討を進め、この地域にふさわしいアミューズメント機能の集積を図り、官民一体となって複合的な都市の形成を目指した京浜臨海部の再生を推進してまいりたいと考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006937-質問・答弁-江田実-観光産業の振興について》  観光産業の振興についてであります。  観光旅行業、宿泊業、輸送業、飲食業、土産品業など、極めて裾野の広い産業であります。その経済効果は極めて大きく、我が国において平成13年の観光に関する直接消費によりもたらされた生産効果は約21兆円、雇用効果は約181万人と推計されております。さらに、二次的な経済波及効果をも含めれば、生産効果は国内生産額約906兆円の5.4%に当たる約49兆円、雇用効果は総雇用の約6,661万人の5.9%に当たる約393万人と推計されております。  このように、観光産業として見た場合、我が国の経済、人々の雇用、地域の活性化に大きな影響を及ぼすものであり、21世紀のリーディング産業であると言っても言い過ぎではないと考えております。  また、観光は時代の変遷に従って進化するものとしてとらえることもできます。戦後、我が国では1960年代になると高度経済成長が実現してレジャーの大衆化が進み、国内観光旅行が盛んとなりました。そして、1980年代以降は日本人の外国への観光旅行が急拡大していった時期でありました。  当時の日本人の典型的な観光旅行のパターンは、名所見物型のパッケージ化された団体旅行が一般的であり、1990年代になりますと、参加・体験型の観光旅行が注目されるようになりました。外国への観光旅行経験者の増加に伴って、国内旅行でも旅行者の観光ニーズが多様化し、個人や少人数の旅行産業観光、自然や環境の要素を観光に取り入れたエコツーリズムや農村体験型のグリーンツーリズムなどが展開されるようになり、我が国の観光のあり方も時代とともに進化しているようであります。  我が国では、とかく観光は風景や名所を見物することなど、限定的な意味で取り上げられることが多かったと考えられます。しかし、こうした昨今の我が国の観光のあり方の進化は、観光のはかり知れない可能性を感じさせるものであります。  さて、本県の観光の状況を見ますと、本県の観光客数は恵まれた立地や資源にもかかわらず、近年、全体として停滞・減少傾向にあり、ここ10年の推移では日帰り客は横浜・川崎地域で増加しているほかは各地域とも減少しており、宿泊客については横浜・川崎地域では大幅に増加しているものの、箱根・湯河原地域などでは停滞・減少傾向となっております。  私は、観光は人々の心豊かな生活の実現、地域の活性化、国際理解の深化に資するものとして、今後ますます重要な役割を担うものと考えております。神奈川に住むすべての人々がみずからの地域社会を愛し、誇りを持ち、楽しく幸せに暮らしているならば、おのずとだれしもその地域を訪れたくなるものであります。観光振興をきっかけにして、美しい景観の再生、地域の活性化、新しい地域文化の創造などを積極的に推進することにより、神奈川の活力を再生させていただきたいと期待するものであります。  こうしたことからも観光産業の振興を図り、観光客数の回復を目指すことは、神奈川の再生にとっても大変重要であると考えております。  知事はマニフェストで県内観光客数の2割増加を打ち出されました。産業としてのすそ野の広さや地域経済の活性化などへの影響の大きさを考えれば、本県の再生にとって観光産業は大変重要であり、私は最低でもこのくらいの目標を立てていくのが当然だと考えております。国は500万人の外国観光客を倍増させ、1,000万人を目指す方向を打ち出しておりますが、この際、この国の計画をそっくり神奈川でいただいてしまうくらいの気概を持って、観光産業の振興にぜひとも取り組んでいただきたいと思っております。  そこで、観光振興のためのツーリズム構想の推進について、知事はどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。  次に、国際観光の状況を見ますと、世界観光機関  WTOによれば、1970年における全世界の外国旅行者数は1億6,600万人でありましたが、2000年には6億9,700万人に増加しており、2010年には10億人になると予測されるなど、国際観光はまさにグローバリズムの推進力としての威力を発揮しつつあります。  こうした中、平成14年に我が国を訪れた外国旅行者は524万人であり、海外を訪れた日本人旅行者1,652万人の3分の1以下と少なく、外国旅行者受け入れ数では諸外国と比較しても、平成13年で世界35位、先進8カ国では最下位、アジアでも第9位と極めて低い水準にあります。  そこで、政府は観光立国の推進のため、現状の訪日外国人旅行者数を、先ほども述べましたように、平成22年までに倍増させて1,000万人にするという政策目標を立て、その実現に向けて取り組んでいるところと承知しております。  国際観光振興機構訪日外国人旅行者調査によると、平成13年の訪日外国人の訪問地は東京が56.5%、次いで大阪が25.2%、京都が15.8%、神奈川は15.6%の第4位となっており、外国旅行者の訪問地は東京が圧倒的な比重を占め、大阪がこれに次いでいるのが現状であります。このデータを見ますと、成田空港からのアクセスの問題などから、東京国際会議を含むビジネス目的で来日された方が足を伸ばして観光等で本県を訪れるのはまだまだ少ないのではないかと思われます。  羽田空港国際化のための滑走路の再拡張化の動きに伴って浮上した、いわゆる神奈川口構想などにより、神奈川県側とのアクセス道路等が仮に整備されることになれば、人や物の新しい流れがつくり出される可能性も秘めております。  こうしたこともありますが、やはり何よりも神奈川の観光地の魅力が国際的にまだまだ十分に知られていないことが大きな理由であり、今後、神奈川の知名度・ブランド力を一層高めていく必要があると考えております。  そこで、外国観光客の増加に向けては、神奈川の持つ観光資源を再度見詰め直し、ブランド力のさらなる強化と知事のトップセールスによる情報発信が不可欠だと考えますが、知事のご所見をお伺いいたします。 知事(松沢成文君)  観光産業の振興等についてのお尋ねがございました。  まず、ツーリズム構想の推進についてのお話をいただきました。近年の観光客の動向を見ますと、海外旅行に出かける日本人が増加する反面、残念ながら、国内旅行は停滞傾向にありますが、そうした中でも体験や交流をテーマとした観光が人気を集めるなど、観光に対する人々のニーズは多様化しております。  本県には歴史的なものから近代的なもの、文化や豊かな自然など、多彩な観光資源がございますので、何よりもまず本県の多彩な観光魅力を知っていただくことが重要であると考えております。  このため、県では県の観光協会とタイアップして旅の総合見本市である旅フェアへ出展するとともに、愛知県静岡県観光キャンペーンを実施するほか、地域観光協会が行う観光PRへの支援を行ってきているところであります。  今後は観光かながわをよりアピールするため、県が音頭を取って交通事業者と連携した広域的なキャンペーンを実施するなど、全県的な観光PRにより一層取り組んでまいりたいと考えております。  また、よく知られた観光資源をPRするだけでなく、新しい視点で各地域観光資源を掘り起こし、これらをネットワーク化することにより、体験や学習などのできるテーマ性のある地域の特色を生かした観光魅力づくりに取り組んでいくことが大切であると考えております。  こうしたことから、本年度は丹沢大山をモデル地域として、地元市町村観光事業者の皆様と連携して、新しい丹沢大山の観光魅力づくりやプロモーションの企画に取り組んでいるところでありますが、来年度はプロモーションツアーの実施につなげるほか、ほかのエリアでもモデル地区の取り組みを進めてまいりたいと考えております。  また、企業の施設でもものづくりを見学し、体験する神奈川らしい産業観光につきましても、モニターツアーなどは好評を博しているところであり、より魅力ある旅行商品化に向けた取り組みを行ってまいりたいと考えております。  さらには、新たに観光イベントを創出することによって、地域文化を内外に発信し、多くの観光客の来訪が期待できるものと考えており、ことしの夏のよこすか開国祭のような広域的なイベントに対する支援にも力を入れてまいりたいと考えております。  一方では、こうして来県いただく観光客の方により多く県内で宿泊していただき、消費してもらうことが地域の活性化につながりますので、県内各地の魅力あふれる地域産品の普及に力を入れ、観光と物産を結びつけた販路拡大の方策にも取り組んでまいりたいと考えております。  今後、かながわツーリズム構想の推進に当たりましては、私も県観光協会の会長として一層観光振興に力を入れてまいりますとともに、新総合計画の策定とあわせて、神奈川観光施策推進指針  仮称でありますが、を策定して、神奈川の新しいツーリズムの展開をより体系的に進めてまいりたいと考えております。  最後に、外国観光客の増加に向けた神奈川ブランド力の強化についてでございます。  本県には日本を代表する温泉地である箱根や湯河原、観光コンベンション都市・横浜、さらには古都鎌倉や城下町・小田原、こうしたものを初めとして、世界に誇れる観光地が多数ございます。  議員お話しのとおり、こうした神奈川の知名度、ブランド力を高めていくことが国際観光振興を図る上で重要な課題であり、さまざまなメディアや国際旅行博などを活用して、本県の観光の魅力を広く内外に発信することや、海外からの観光客が安心して観光を楽しむことができる案内の充実や宿泊施設の接客態度の向上など、受け入れ体制の整備を図ることなど、さまざまな取り組みが必要であると考えております。  本県では近隣の山梨県、静岡県と連携した富士箱根伊豆国際観光テーマ地区推進協議会によって、英語、中国語等のPRビデオやパンフレットなどを作成して、中国、台湾などの観光展でPR活動を展開するとともに、インターネットにおいても多言語によるホームページを作成し、観光PRに努めてきております。  また、経済成長が著しい東アジア地域からの国際観光客の誘致につきましては、国が実施するビジット・ジャパン・キャンペーンと連携し、この12月には台湾旅行会社を招聘し、富士箱根のエリアをPRして、商談会を開催することとしているところであります。  さらに、受け入れ体制の整備につきましては、外国人にも対応できる「i」案内所の運営や宿泊施設の従業員への語学研修を含めたホスピタリティ研修などに加え、案内標識の外国語表記の促進などの検討を行っていきたいと考えています。  次に、トップセールスのお話をいただきましたが、私も国際観光客の誘致のため、これまで以上に誘客宣伝の取り組みに力を入れていく必要性を感じております。  そこで、去る10月に、本県の友好提携先である中国の遼寧省に県内の旅行会社の皆様とともに参りまして、神奈川観光協会会長として、遼寧省旅遊協会会長とより深く観光交流を図るための相互協力の促進についての覚書に調印したところでございます。  また、11月末には羽田空港とソウルの金浦空港を結ぶ国際定期チャーター便が就航したこともあり、本県への韓国からの観光客の増加が期待されるところでもございます。来年度は韓国・京畿道での神奈川県、遼寧省、京畿道の友好県省道交流会議の開催も予定されておりますので、そうした機会を利用して本県の観光魅力をPRするなど、さまざまな機会をとらえまして、トップセールスを行っていきたいと考えているところでございます。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006938-質問・答弁-此村善人-安全・安心のまちづくりについて》  安全・安心のまちづくりについてであります。  県内における刑法犯認知件数はここ8年連続で増加するとともに、昨年1年間で19万件を突破し、平成元年と比較して約2倍、過去最高という最悪の状況にあります。また、犯罪の内容も路上強盗や空き巣ねらいなど、私たちの身近でいつ起こるかもしれないような犯罪が急増し、県民は治安の悪化に非常な不安を抱いております。  私はこうした状況を踏まえ、平成12年2月定例会防災警察常任委員会を皮切りに、平成12年の6月定例会、そして昨年12月定例会代表質問などで、安全で安心なまちづくりの実現に向け、神奈川県レベルとしての具体的な指針を示し、推進体制を整備していく必要があることを指摘し、条例の制定を強く求めてまいりました。  その間、警察本部は防犯モデル地区の設定、神奈川県安全・安心まちづくり推進連絡会の設立、生活安全アドバイザーの配置など、全国に先駆けた取り組みを行ってきたところであり、大変評価をいたしております。  安全・安心まちづくりは、もちろん警察力の強化、民間団体やNPOとの連携による防犯対策なども極めて重要であることは申すまでもありません。しかし、その基本は都市計画の段階から行政、警察、事業者、住民などが参画し、犯罪予防の観点を取り入れた総合的な計画を策定し、犯罪が起こりにくい、起こしにくいまちを整備することにあります。  公園の植え込みや駐車場の壁を低くしたり、また、防犯カメラの設置や街灯をふやしてまちを明るくするなど、県民の生活に不可欠な場所の構造、設備、配置にさまざまな工夫をすることで、地域犯罪防止力を高めながら、長期的な観点からの犯罪の抑止力が働く地域を整備する、そのために相当の投資も必要であります。この点は安全・安心まちづくりを検討していく際に、ぜひ忘れないでいただきたいと思います。  ところで、知事はさきの9月定例会において、安全・安心のまちづくり条例について、来年度中の制定を目標に取り組んでいくと表明されました。このことは私は約5年間に及び、主張しつづけてきたことであり、昨年の予算委員会で私の質問に対し、当時、警察本部生活安全部長であった大木副知事が条例の制定の必要性を答弁し、岡崎前知事も制定に向け検討すると答弁するに至ったわけであります。  しかしながら、この間、昨年4月に条例が施行された大阪府を初めとして、6都府県で安全・安心まちづくり条例が施行されています。正直、都道府県議会で安全・安心のまちづくりの推進や条例制定について取り上げ、議論されたのは神奈川県議会が初めてではないかと思います。  しかし、結果として、他の都道府県におくれをとってしまっていることは、福祉の街づくり条例の制定に至る経過もそうでありましたが、県民の生命を守り、そして不安を解消するために、なぜ本県はもっと早くできなかったのか、大変残念であります。  11月には知事部局、教育委員会警察本部を含めた全庁横断的な推進組織として、安全・安心まちづくり推進本部が設置されましたので、今後、全国に誇れるような条例をつくり上げていただきたいと思います。  そこで、知事にお伺いいたします。  知事は、県民が安全で安心して暮らせる地域社会をつくっていくため、どういった観点から安全・安心まちづくりに関する条例をつくり上げていこうと考えておられるのか、また、条例制定に向けて、どのような手順、手続を考えているのか、知事のご所見をお伺いいたします。 知事(松沢成文君)  安全・安心まちづくりに関する条例について、条例づくりの観点と手続についてのお尋ねをいただきました。  議員ご指摘のとおり、路上、繁華街、住宅地など、県民の身近なところで、だれもが被害に遭うおそれのある犯罪の増加が極めて顕著になっております。このような犯罪を抑止するためには、警察力の増強はもちろんですが、行政としてさまざまな方策を全庁的に検討する組織として安全・安心まちづくり推進本部を設置し、条例の制定を初め、全庁的な施策の推進、調整を行ってまいりたいと考えております。  本県の条例を制定するに当たりましては、東京都を初め、既に条例を制定している都府県の例などを参考にさせていただいた上で、本県の実情を十分に踏まえた犯罪のない安全・安心なまちづくりを目指したものにしてまいりたいと考えております。  その観点といたしましては、現時点で大きく三つを考えております。  まず一つ目として、県・市町村、県民や民間団体、事業者等の役割を整理すること、二つ目として、道路公園等の公共施設、公共空間や住宅等の防犯性を向上させ、犯罪の起きにくい環境を整備すること、三つ目として、県民による自主的な防犯活動の促進や民間団体、NPO等との連携強化により、防犯のための地域コミュニティーを活性化すること、こういった点から検討を加えまして、多くの県民の皆さんと一緒になって一体となって地域の生活の場で起きる身近な犯罪を予防し、抑止していくことができる、そうした地域社会の実現を目指してまいりたいと考えております。  次に、条例制定に向けた手順、手続についてでございますが、まず、庁内の安全・安心まちづくり推進本部において、早急に具体的な検討を始め、その後、市町村や民間団体、NPOなどの皆さん、さらには有識者の方々のご意見等もお聞きしながら素案を作成してまいりたいと考えております。その後に、この素案に対しまして、議会や県民の皆さんのご意見も伺いながら熟度を高めてまいりまして、来年度中には議案として議会にお諮りし、平成17年度の早い時期の施行を目指すということを目標に進めてまいりたいと考えております。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006939-質問・答弁-此村善人-京浜臨海部の活性化について》  京浜臨海部の活性化についてであります。
     まず、羽田空港の再拡張・国際化の動きに対応したまちづくりについてお伺いをいたします。  羽田空港につきましては、都市再生プロジェクトの一環として、昨年6月に2000年代後半までに再拡張し、国際定期便の就航を図ることが閣議決定をされております。これを受け、国土交通省は国土交通大臣と首都圏8都県市の首長による羽田空港再拡張事業に関する協議会を設け、本年度からは環境影響調査や土質調査など、着工に備えて必要な調査を始めています。また、国は、この事業が東京都、神奈川県、千葉県埼玉県の首都圏4都県に及ぼす経済効果は年間約1兆2,000億円、そのうち本県への経済効果は約960億円と試算をいたしております。さらに、雇用の増加という面からも、4都県の合計数で約11万2,000人、そのうち神奈川県内では約2万9,000人の増加と予想いたしております。  私は京浜臨海部の再生の観点から、羽田空港の再拡張・国際化に期待を寄せており、京浜臨海部の活性化に具体的に結びつけていくことが必要であります。そのためには都市基盤の条件を整え、民間企業による産業の高度化や新しい事業展開への取り組みを後押ししつつ、民間活力の誘発につなげていくことが、今行政に求められている役割であると考えております。  これまでの取り組みにより、京浜臨海部には都市再生の拠点として、緊急かつ重点的に市街地整備を推進する地域として、4カ所の都市再生緊急整備地域が指定されております。とりわけ、川崎殿町・大師河原地域多摩川を挟んで羽田空港を臨むという立地条件にも恵まれています。その優位性を生かし、国や近隣自治体と連携しながら積極的な取り組みを進めることで、京浜臨海部は国際空港と一体的な地域として、今後大きく発展する可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。  この地域については、これまでに川崎商工会議所が羽田空港の再拡張・国際化を踏まえて、国際旅客や貨物ターミナル施設を整備するエア・カーゴ拠点整備構想を提案するなど、民間からの構想も出されていますが、県では本年10月28日に開催した第2回京浜臨海部再生会議において、この地域に交通基盤整備とあわせて羽田空港へのゲートとなる神奈川口を設けるまちづくりの構想を示しております。これは羽田空港と京浜臨海部を直接結びつけるとともに、再拡張・国際化による波及効果を本県に誘導するゲートとして、今後の京浜臨海部活性化の重要な要素となり、将来に向けた夢のある構想であると受けとめております。  そこで、京浜臨海部の活性化のかぎとなる神奈川口を核としたまちづくりについて、今後、県としてどのように取り組んでいくのか、知事のご所見をお伺いをいたします。  次に、これに関連して、羽田空港の再拡張・国際化についてお伺いをいたします。  神奈川口を核としたまちづくりを実現する上では、その前提となる羽田空港の再拡張・国際化が早期に実現されることが何よりも重要であります。先ほども申し上げましたように、羽田空港は2000年代後半までに再拡張し、国際定期便の就航を図ることは既に決定をされております。  一方で、再拡張事業の早期着工に向けましては、再拡張事業の工法の選定を初めとして、騒音問題に関連して再拡張後の飛行ルートをどのように設定するのかなど、さまざまな課題があります。こうしたことから、私は県としても、ぜひ再拡張事業の早期着工に向け、これら諸課題の早期解決を図り、再拡張・国際化が着実に進められるよう積極的にかかわっていく必要があると思います。  この8月の国土交通省の平成16年度概算要求では、約1兆円に上る総事業費について、その一部1,300億円を周辺地方自治体から無利子融資を受けるという工事の事業スキームが示されておりますが、再拡張・国際化の積極的な推進を図る上では、ぜひ県としてもこの問題に前向きに臨むべきであると考えております。  負担問題につきましては、けさの新聞報道においても3団体で合意がなされたという記事や検討中という記事など、情報が混乱をいたしております。  そこで、羽田空港の再拡張・国際化の早期実現に向けて、県として、この地元負担の問題についてどのように対応されるのか、知事のご所見をお伺いをいたします。 知事(松沢成文君)  次は、羽田空港の再拡張・国際化と京浜臨海部の活性化に関して、まず神奈川口を核としたまちづくりについてのお尋ねがございました。  京浜臨海部のまちづくりにつきましては、本年6月に行われた京浜臨海都市再生予定地域協議会の取りまとめにおいて、その方向性が示されまして、東京都側との連絡橋などの整備については、羽田空港の再拡張などの動向を見据えつつ、今後の検討課題とされたところでございます。  これらを受けて、県では横浜・川崎両市長や地元経済団体等の長により設置した京浜臨海部再生会議の中に交通基盤整備ワーキンググループを設けて、連絡路を含む神奈川口の検討を進め、本年10月28日の第2回京浜臨海部再生会議において、まず神奈川口を核としたまちづくり、そして二つ目に、羽田空港への交通アクセスの整備の必要性が確認されたところでございます。  この神奈川口の内容は、まず第1に、羽田空港の再拡張・国際化により増加する旅客や貨物に対応した空港関連施設などの機能を東京側と神奈川側とで分担して受け持つということ、そして二つ目に、多摩川を渡る連絡路等によって、京浜臨海部と羽田空港との一体的なまちづくりを可能とするという構想でございますが、この構想の実現に向け、今月1日には京浜臨海部再生会議の総意により、国の積極的な取り組みを要請する京浜臨海部の再生に資する基盤整備等に関する提案書を、私が国土交通大臣に面会し、提出したところでございます。  また、先月25日には、羽田空港の再拡張事業を契機とした京浜臨海部のまちづくりの機運醸成を図るため、京浜臨海部再生シンポジウムも開催をしております。  今後、県といたしましては、神奈川口を核としたまちづくりを具体化するため、まず第1に、国と本県、東京都などの参加した京浜臨海部幹線道路網整備検討会議で京浜臨海部の道路ネットワークや多摩川を渡る連絡橋の検討をするということ、二つ目に、川崎と連携した塩浜周辺地区整備計画策定協議会でまちづくりの方向性を検討するということ、そして三つ目に、臨空産業の集積を具体化する企業誘致に取り組むこと、こうしたことなどにより、国や地元市、都市基盤整備公団などと連携しながら、より一層取り組みを強めてまいりたいと考えております。  次に、羽田空港の再拡張事業に関して、地元負担の問題についてのお尋ねがございました。  羽田空港の再拡張事業につきましては、お話にありましたように、本年8月に国土交通省から国と地方自治体が協力して行うことの事業スキームが示されまして、本県にも資金協力の要請がございました。この協力要請に対する本県の対応についてでございますが、羽田空港につきましては、これまで横浜市及び川崎市と連携し、国際線の一層の受け入れ推進に向けた取り組みを進めてまいりましたし、平成14年3月には県議会からも、羽田空港国際化等の推進を求める意見書も国に対して提出をされております。  羽田空港の再拡張・国際化は、本県にとって海外渡航の際の県民利便性の向上のみならず、京浜臨海部の再生を初め、本県経済の活性化に大きく寄与することが期待され、その早期実現が強く望まれるものであります。また、関西国際空港など、近年の大都市圏国際拠点空港の整備におきましても、国と自治体が協力して事業が推進されてきているということ、さらには今回の資金協力が従来のような国直轄事業に対する負担ではなく、将来、償還される貸し付けという形であることなどを踏まえまして、本県といたしましては、再拡張・国際化の早期実現の立場から、協力要請に対して積極的に対応していく方向で現在考えているところでございます。  ただ、協力に当たっては、まず第1に、地方から国への資金協力を行うための法的根拠を整備する必要があること、二つ目に、貸付金に対する国の財源措置が認められるのかなど、なお国に対する調整状況を注視していく必要がございます。そして、三つ目に、先ほど申し上げました神奈川口構想の提案に対する国の対応状況や、そして四つ目に、東京都など、他の自治体の意向はどうかなども見きわめながら、議員初め県議会の皆様のご意見も踏まえ、横浜・川崎両市と協議をして、できるだけ早い時期に協力要請に対する最終的な判断をしてまいりたいというふうに考えております。  今後とも県議会の皆様方のご助言、ご協力をいただきながら、再拡張・国際化の早期実現に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうかご支援のほどよろしくお願いをいたします。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006940-質問・答弁-此村善人-産業政策について》  産業政策についてであります。本県経済を活性化し、新たな雇用を創出するためには、既存産業の高度化を図ることはもとより、本県の特性を生かしたベンチャー企業の創出を促進することにより、高付加価値型の新たな産業を生み出すことが必要であります。新しく創業しやすい環境づくりという視点から、新事業創出促進法が改正され、本年2月から、新たに創業する場合、設立後5年間に限って最低資本金規制を適用せず、資本金が1円であっても会社を興すことが可能となりました。このチャンスを生かそうと、特例制度の利用件数は11月の時点で全国で既に6,000件を超え、経済活性化に向けた一つの取り組みとして大きな成果を上げております。  また、政府では、新規創業の輩出が期待できる創業のスタイルの一つとして大学ベンチャーを取り上げています。大学ベンチャーとは、具体的には大学もしくはその教員が所有する特許や研究成果、あるいは習得した技術をもとにした起業などを指しますが、経済産業省の調べでは平成10年度以降、毎年100社前後が新たに設立され、平成14年度末の時点で531社に上るとされています。  高付加価値型の新たな産業を興すためには、独創性の高いアイデアや先進的な研究成果の活用など幾つかの要素が必要で、大学におけるいわゆるシーズ、新しい特別な技術や材料を事業化につなげることは、我が国の産業政策全体に通ずる課題と言っても過言ではありません。本県には14の理工系大学が所在し、高度な学術研究を行っており、また、本県は全国に先駆けてインキュベート事業を手がけるなど、創業支援といった面では全国の中で先進的な県と言われており、現在も多くの創業支援施策を手がけております。  そこで、ベンチャー企業創出に向けた本県のこれまでの取り組みを踏まえて、こうした県内の恵まれた知的資源を活用して、今後どのように創業支援施策に取り組んでいくのか、特に大学ベンチャーの創出にどのように取り組んでいくのか、知事のご所見をお伺いをいたします。  次に、中小企業金融対策についてお尋ねをいたします。  中小企業資金調達はこれまで金融機関からの融資による間接金融に依存してきましたが、基本的には不動産担保保証人の確保が前提であるため、バブル経済崩壊後の不動産価格の下落による担保不足や、高い技術力やすばらしいアイデアを持っていても、担保保証人がないと資金調達ができないという状況が続いており、このことが経済の活性化を阻んでいる一因ともなっております。  こうした中、東京都や大阪府、そして最近では千葉県中小企業の貸出債権をまとめて証券化し、投資家に販売し、資金調達する債権市場を創設し、中小企業資金調達方法の多様化、円滑化に向けた新たな形での資金供給にチャレンジをいたしております。  ここで発行される証券はローン担保証券、略してCLOと呼ばれておりますが、このCLOは成長が期待できる一定水準以上の中小企業であれば、特に無担保保証人がなくても融資が受けられ、その融資債権を証券化し、市場から資金調達することにより、将来的に社債発行など、直接金融への道も開けるものであります。  地域経済の活性化をリードしていくことが期待される優れた技術力や将来性がありながら担保不足により資金調達が難しい中小企業に資金を円滑に行き渡らせるために、新たな金融手法による資金調達の多様化こそ必要ではないかと私は考えております。  本県においては、中小企業を対象とする制度融資について、毎年必要な改善を加えていますが、公的な信用保証の仕組みとして、無担保枠を無制限に引き上げることは現実的でないということを前提にしますと、制度融資とは別の形で無担保融資を拡大させる必要性が高まってきていると私は思っております。  そこで、知事にお伺いをいたします。  本県においても県内産業活性化を担う中小企業資金調達方法の多様化を図るものとして、ローン担保証券、いわゆるCLO発行による債権市場を創設すべきではないかと考えますが、知事のご所見をお伺いをいたします。 知事(松沢成文君)  産業政策についてお尋ねがございました。  まず、大学ベンチャーの創出に向けた取り組みについてでございます。  県ではこれまで大学ベンチャーの創出について、財団法人神奈川中小企業センターを中心とした総合的な支援体制のもとに、創業支援やベンチャー支援の枠組みの中で支援をしてまいりました。  例えば、神奈川県産業技術総合研究所や財団法人神奈川科学技術アカデミー  KASTにおける産学公共同研究の実施、そして財団法人神奈川高度技術支援財団  KTFにおける技術移転の促進、そして財団法人神奈川中小企業センターにおける産学共同による事業化促進、またKSPを初めとするインキュベート施設における成長支援、さらに、民間のベンチャー支援組織との連携による投資資金の調達などでございます。  しかしながら、大学ベンチャーは高い技術力を有するものの、経営人材の不足や事業化可能性に関する評価の不足、外部からの資金調達など多くの課題も抱えております。さらに、成功事例がまだ少ないことなどから、研究者の創業意欲が高まらず、現状のままでは大幅な創業件数の増加や高い事業成長の実現は困難なものと懸念をしております。  そこで、県としては、大学ベンチャーの創出促進を現在策定作業を進めております新総合計画素案の戦略プロジェクトの一つとして位置づけて、今後、取り組みの一層の強化を図ってまいりたいと考えております。  大学ベンチャーには幾つかの類型がございますが、大学研究成果に基づいて起業した研究成果活用型の類型が約半数を占めており、その支援のためには目的と役割を明確にした産・学の技術連携を促進する必要があると考えております。  そこで、現在、県が呼びかけ人となり、県内の14大学研究所等の4機関財団法人神奈川中小企業センター、KAST、KTFなどの八つの支援機関及び各市の振興財団、振興団体が一堂に会して、大学ベンチャーを含めた新産業創出などを目的に、神奈川の技術力やノウハウを結集した産学公連携の新たなシステムについて協議を進めているところでございます。  具体的には、神奈川のシーズの発掘から起業に至る技術全体のマネージメント、技術経営評価システムの確立、地域密着型の技術及び人材情報交流、さらには行政支援の方策などの検討協議を進める中で、大学ベンチャー創出に向けた総合的な支援システムを構築してまいりたいと考えております。  次は、中小企業金融対策としてローン担保証券、いわゆるCLO発行による債権市場の創設についてのお尋ねでございます。  全体としての景気は大企業を中心に緩やかな回復基調にあるとは言え、地域経済を支える中小企業の多くは依然として厳しい状況にあると認識をしております。県内経済の真の活性化のためには、成長が期待されるすぐれた技術力や経営力があり、今後の地域産業のリード役になり得る元気な中小企業の成長を支援して、地域経済全体の再生や雇用創出を図ることが必要であると考えております。  本県では、こうした成長が期待される中小企業に対する金融支援といたしまして、制度融資のメニューの一つとしての起業家支援資金において、一定の限度額の範囲内ではありますが、無担保で融資が受けられるものを設けております。また、民間の金融機関による中小企業向け融資でも金利は若干高いものの、無担保のビジネスローンが拡充されるなど、前向きな事業展開を目指す中小企業にとって資金調達の幅が広がりつつあります。  しかしながら、全体としての中小企業に対する金融環境は、基本的には担保を前提とした仕組みとなっておりまして、不動産価格の下落などによる担保不足により、金融機関から融資を受けられない中小企業が多いと伺っております。  このような成長が期待されていながら、担保がないために一定額までしか資金調達ができずに、十分に力を発揮できないでいる中小企業に対しては、制度融資とは別の形で無担保による資金調達を促進する取り組みが必要ではないかと認識をしております。  議員のお話にもありましたCLOは、既に東京都や大阪府などでも実施されており、こうしたCLOの仕組みづくりは資金調達の多様化、円滑化に向けて意義があるものと考えられますので、本県としても、今後、中小企業に対する新たな資金供給の手段として、地元金融機関とともに検討してまいりたいと考えているところでございます。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006941-質問・答弁-此村善人-福祉政策について》  福祉政策についてであります。  まず、特別養護老人ホーム等の施設整備についてお伺いをいたします。  特別養護老人ホームへの入所申込者は年々増加しており、本年4月時点における県内の待機者数は1万8,500人に達しております。今後、高齢期を迎える世代にとっても、将来、施設入所が必要になったときに入所できないのではないかという不安が増大をいたしております。  本年度からスタートしているかながわ高齢者保健福祉計画においては、特別養護老人ホーム介護老人保健施設などを着実に整備し、デイサービス等の居宅サービスの供給量も大幅な増加を見込んでおり、今後、待機者問題は徐々に解消されるものと期待をいたしております。  しかしながら、こうした施設整備を進めるに当たっては、ただ単にベッド数を確保すればよいというものではなく、高齢者が住みなれた地域で、家族など親しい人たちといつまでも安心して住み続けられるように施策を充実させていく必要があります。  自宅で生活していた高齢者が施設に入所するだけでも、生活環境が大きく変わるわけで、ようやく入所できた施設が自宅から遠く離れていたのでは、家族が訪ねていくことが容易ではなく、また、なれ親しんだ地域から離れて友人や知人との交流も少なくなりますと、高齢者にとってはかえって孤独感や不安感が増すなどという状況も生じてまいります。したがいまして、できるだけ自宅から近い施設に入所できるようにして、家族地域とのつながりを維持していく、そして、生活環境が大きく変わることを極力避けることが、今後の高齢者施設の整備に当たっては大変重要であります。  そこで、知事にお伺いいたします。  今後の特別養護老人ホーム等の施設整備に当たっては、人口が集中している都市部においては、例えば中学校区ごとに施設を配置していくという考え方を基本に据えるなど、高齢者の身近な生活圏ごとに施設を適正に配置し、入所できるようにしていく必要があると考えますが、知事のご所見をお伺いいたします。  次に、ひとり親家庭への支援についてお尋ねいたします。  厚生労働省平成10年に実施した全国母子世帯等調査によりますと、5年前との比較では、母子家庭や父子家庭は約2割弱、17万世帯増加し、約112万世帯となっております。その最大の要因はさまざまな原因により、離婚が増加していることにあります。  こうした増加するひとり親家庭の悩みの多くは、子育てと就労の両立の問題です。特に母子家庭では、離婚により生活は大きく変化し、住居、収入、子育ての面においてさまざまな困難に直面することになります。就職や再就職をしようとしても、未曾有の就職難の中にあって、結婚や出産により仕事を中断しているために、企業が必要としている能力が十分でなかったり、年齢や子育て中であることから残業が余りできないことを問題にされたりと、大変厳しい状況にあります。  私は地域でこうした母子家庭の母親から相談を受ける機会があり、保育所に子供を預けて仕事を探したいが、待機児童がたくさんいる中で、現在仕事についていない者は保育所にも預けられないので働けない、そこで生活保護を受けるに至ったという例も聞いております。また、親との離別や死別は、子供の生活ばかりでなく精神面に与える影響も憂慮されます。  こうしたことを考えますと、ひとり親家庭の生活を安定させ、自立を支援することは、児童福祉の観点からも重要であるとともに、放置することにより、生活保護などの社会的コストの増大に対する予防の観点からも大変重要であると考えております。  そこで、子育てと生計の維持を1人で担わなければならないひとり親家庭保護者に対し、安心して安定的に子育てと就労ができるよう、児童保育所入所機会の拡大等の子育てを支援することや就労を支援することが重要と考えますが、ひとり親家庭に対する総合的な自立支援策について、知事のご所見をお伺いをいたします。  福祉政策の最後に、乳幼児期から親なき後までを含む生涯を通じた障害者福祉施策の充実についてお尋ねをいたします。  本年4月から支援費制度への移行も行われていますが、福祉サービスでは障害のある子を持つ親にとって、いわゆる親なき後への親の不安を取り除き、障害者が安心して生活できるようにするためには不十分であり、さらに生涯にわたる福祉サービスや相談支援の体制を確立していくことが不可欠であり、さらなる施策の充実が必要であります。  県としては、障害のあるお子さんを持たれた家族地域でどのように支えていくのか、お子さんのライフステージに沿って必要となってくる福祉サービスを初め、保健、医療、療育、教育ニーズ等に対して、どのような形でさまざまなサービス情報を提供し支援していくのか、親なき後対策のトータルプランとして、県民にわかりやすく提示していく必要があります。  このことについて、私は昨年の12月定例会代表質問において質問をいたしましたところ、岡崎前知事が「平成15年度は、第二次障害福祉長期行動計画の最終年に当たり、県として、今後10年間の障害者福祉の総合的な取り組みを提示する新たな計画づくりに取り組み、その計画の中で親なき後対策のトータルプランについても、県民にわかりやすい形で提示していきたい」と答弁をされました。  現在、県内にはこうした約24万人の障害者が生活され、こうした方々のうち、支援を必要とする方々が充実した生活を送るためには、相談窓口の体制整備を初め、障害者の権利を守るための法的バックアップ、さらに在宅や施設の福祉サービスの充実がますます重要になってくると思います。  そこで、現在、策定中の新たな障害者計画の中で、親なき後について、障害のある子を持つ親の不安を取り除き、安心して生活できるようにするために、どのように施策を検討し、今後の具体化に向けて、どのように取り組んでいくのか、知事のご所見をお伺いいたします。 知事(松沢成文君)  福祉政策について、3点ほどお尋ねをいただきました。  まず、特別養護老人ホーム等の施設整備についてであります。  高齢者福祉施設の整備に当たりましては、議員ご指摘のとおり、高齢者の身近な生活圏ごとに施設を配置していくことが効果的であって、各市町村もそうした観点に立って整備を推進しておりますが、特別養護老人ホーム等の規模の大きな入所施設は住宅地域等における立地条件が厳しいことから、実態的には郊外に比較的多く整備されているところであります。  一方、介護保険制度がスタートして4年目を迎えた中で、市町村によってはこれまでの施設整備の進捗状況や地域的なバランスを考慮して、特別養護老人ホーム等の整備計画を公募する際に、立地条件を市街化区域や住宅地域に限定するなどの動きも出てきております。  したがいまして、県といたしましても、施設整備に対する補助の基本的な方針として、市町村が整備計画を選定する場合に、立地条件を優先的に考慮するよう通知等において明確に示していくことによって、施設の適正配置を促進してまいりたいと考えております。  また、高齢者が住みなれた地域で暮らしていくためには、在宅生活から施設入所まで、心身の状況の変化に応じた介護を切れ目なく継続して受けられる環境を整備していく必要がありますので、市町村と連携しながら、介護保険サービス等に関する相談や連絡調整などを行う在宅介護支援センターの設置促進を図るとともに、特別養護老人ホームが訪問介護等の居宅サービス事業所やグループホームをサテライトとして地域展開する際に、補助制度を活用して支援することなどによって、高齢者の身近な生活圏ごとに地域の状況に応じた継続的な介護サービスの提供体制を構築してまいりたいと考えております。  次に、ひとり親家庭に対する総合的な自立支援策についてのお尋ねをいただきました。  母子家庭の方々が経済的に大変厳しい状況にあることから、その支援の強化を図るため、国は昨年11月に母子及び寡婦福祉法を改正し、さらに母子家庭の母の就業の支援に関する特別措置法成立させたところでございます。本県ではこうした国の動向を踏まえ、現在、今後の5年間を計画期間とする母子家庭や父子家庭に対する自立促進計画の策定に取り組んでいるところでございます。  計画策定に当たっては、母子福祉団体からニーズの把握を行うとともに、神奈川労働局などの国の機関を初め、経営者団体等、幅広い方々で構成する母子家庭等自立支援推進協議会を設置して、計画案の検討をお願いし、現在、県民の皆さんにご意見をお聞きしている最中であります。  計画では母子家庭等の自立に向けて、児童扶養手当の支給、母子福祉資金の貸し付けなどの経済的支援に加え、就業支援や子育て支援に積極的に取り組む方向で検討をしております。具体的には、就業相談や職業能力開発などの就業支援とともに、保育所の入所選考時にひとり親家庭であることを配慮する取り組みのほか、待機児童の解消など、保育施策全体の充実を図ることも重要であると考えております。  今後こうした施策を総合的に推進するためには、市町村や母子福祉団体、国の労働部局など、幅広い分野にわたる連携が大変重要でありますので、今回設置しました推進協議会を情報交換や連絡強化の場として活用し、ひとり親家庭の自立支援策の充実に努めていきたいと考えております。  次に、現在策定中の障害者計画の中で、親なき後についてどのように施策を検討し、取り組んでいくのかというお尋ねでございます。  重度障害児の保護者の皆さんが感じられている、いわゆる親なき後の不安を解消し、障害者一人一人が地域の中で自立した生活ができるよう施策を充実していくことは大変重要であると考えております。  そのため、現在策定中のかながわ障害者計画  仮称でありますが、これではホームヘルパーの育成グループホームや入所施設などのさまざまなサービス基盤の整備、さらには総合相談窓口による相談支援体制の充実など、障害者地域で安心して生活できるように、ライフステージに沿ったさまざまな支援策を盛り込んでいるところでございます。  さらに、保護者の高齢化や入院など、個々の事情について、よりきめ細かく対応するために、まず第1に、緊急時に必要なサービスが利用できるようあらかじめ登録しておく制度や施設での生活に向けた体験入所の充実、二つ目に、財産管理や高額な物品の購入などに際して、障害者の権利を擁護するための支援の充実などの後見的支援に必要な施策を重点的に進めることとしております。  こうした計画案に対しまして、広く県民の皆さんからご意見をいただいておりますが、特に障害児の保護者の方々からは、サービス基盤の整備や相談支援体制の充実に加えて、後見的支援に対する強い期待が寄せられております。そうした期待におこたえするためにも、計画の中で親なき後に視点を当て、障害者地域生活の継続や保護者の不安をなくすための支援を明確に位置づけ、わかりやすく県民の皆様にお示ししてまいりたいと考えております。
     また、計画の推進に当たっては、神奈川県障害者施策推進協議会等の場で障害者障害者団体など、関係者の皆さんからご意見をいただきながら、しっかりと取り組んでまいります。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006942-質問・答弁-此村善人-医療問題について》  医療問題についてであります。  初めに、セカンドオピニオンについてお尋ねいたします。  近年、医療技術が高度化、先進化し、一人一人が自分の病状を正しく知り、安心して治療を受けるためには、第三者に相談し、意見を得ることも必要になってきました。また、病気治療についてもさまざまな選択が可能になってきており、医療の内容が複雑になり、患者にとってわかりづらいものになってきております。  さらに、誤診や医療ミスなどが連日のように報道され、医療不信の高まりもあり、診断や治療法が適切かどうか、複数の医師等に意見や判断を求める、いわゆるセカンドオピニオンへの要求が高まってきております。セカンドオピニオンの導入については、個々の医療機関がみずからの判断で取り組むことが基本であると思いますが、自分の受ける治療について十分な情報を得て、理解、納得した上で医療を受けることは患者の権利であります。したがいまして、県民が安心して医療を受けることができるよう、県がセカンドオピニオンの導入の推進に取り組み、患者中心の医療を実現することは県の重要な役割であると考えております。  東京都においては、特定機能病院医療連携推進協議会の場で、特定機能病院におけるセカンドオピニオンのあり方などについて議論を行うとともに、パネルディスカッションを開催することなどにより、普及啓発を図るなどの取り組みを行っていると聞いています。  そこで、こうした状況を踏まえて、セカンドオピニオンに関してどのように考えておられるのか、今後、県はどのように取り組んでいかれるのか、知事のご所見をお伺いをいたします。  また、大阪府でも、ことしの11月から府立の5病院でセカンドオピニオンを導入したと聞いており、徐々にではありますが、セカンドオピニオンを導入する病院がふえている状況にある中で、私は本県でもセカンドオピニオンを普及させていくためにも、まず、高度専門医療を提供している県立病院において、セカンドオピニオンに積極的に取り組んでいく必要があると考えております。  そこで、現在の県立病院におけるセカンドオピニオンの取り組み状況と今後の取り組みについて、知事のご所見をお伺いをいたします。  次に、がん対策の総合的な推進についてお尋ねをいたします。  がんで亡くなる人の数は平成14年に全国で約30万人に上っており、平成32年には1.5倍の約45万人にまで増加するとの研究も報告されています。国では平成16年度から新たに第三次対がん10か年総合戦略を予定しており、がんの罹患率と死亡率の激減を目指して、がん研究の推進、がん予防の推進、がん医療の向上とそれを支える社会環境の整備を推進すると承知をいたしております。  本県でも、がんで亡くなられた人の数は平成14年に1万7,570人に上っており、その数は1年間に死亡された方全体の実に3分の1にも達するという深刻な状況にあります。県が昭和45年から実施している神奈川県悪性新生物登録事業の調査によりますと、昭和53年に約8,000人であったがん患者数は平成10年には約2万6,000人に上り、この20年の間に約3倍もふえています。  こうした状況から、私は県を挙げてがん対策を一層推進していくことが保健衛生行政における最大の課題の一つと考えております。がん対策には、まずがんにならないための食生活や運動などの生活習慣の改善や、市町村や職場が実施する検診の受診による早期発見、がんにかかった場合の効果的ながん医療の提供など、さまざまな取り組みがあります。がんにかかる方、そして亡くなる方が増加することを抑えるためには、私はこれらの取り組みが連携され、総合的に実施されることが欠かせないと考えております。  そこで、知事にお伺いいたします。  今後、県として、がん対策の総合的な推進にどのように取り組んでいかれるのか、また、推進体制についてどのように考えているのか、知事のご所見をお伺いをいたします。  次に、市町村の乳がん検診についてお尋ねいたします。  最近、新聞、テレビ等で乳がん検診のトラブルがたびたび報じられております。それによりますと、乳がん検診を受けたにもかかわらず、乳がん検診に有効と言われる乳房エックス線撮影、いわゆるマンモグラフィを導入していないため視触診などで診断し、その結果、乳がんを見落とされてしまったという事例が取り上げられ、検診の方法に問題があると指摘をされております。乳がんは女性のがんの中では最も多く、45歳から59歳の壮年期の女性では、乳がんががん死亡率の第1位となっております。  しかし、そうした中で、乳がんは早期に発見し、治療をすれば大多数の人は完治したと同じ状態になるとも言われており、早期発見、早期治療が重要なポイントとなっております。  各市町村では、住民を対象とした乳がん検診が行われていますが、現行の国の指針では、50歳以上の検診にマンモグラフィを導入することとしながら、一方、地域の実施体制が整わない場合にあっては、視触診による検診のみの方法も認められているということで、本県でもマンモグラフィを活用しているのは8市町村にとどまっております。  現在、国ではこの指針の見直しを検討しておりますが、検診の精度を上げるためにも、できるだけ多くの市町村でマンモグラフィを導入した検診を実施することが求められております。そのためには、各市町村においてその必要性を十分認識してもらうとともに、実際に検診を行う医療機関人材など、検診体制を整備していくことが大切であります。  そこで、知事にお伺いいたします。  今後、本県においても、市町村が乳がん検診にマンモグラフィを導入していくことが重要であり、そのためには県として積極的な支援が必要と考えますが、知事のご所見をお伺いをいたします。  知事(松沢成文君)  医療問題、特にセカンドオピニオンについてお尋ねがありました。  議員お話しのように、患者さんが自分の病状を理解し、治療方法を選択していくためには、別の医師の意見を聞くセカンドオピニオンは、患者さんが納得のいく治療を受けるための有効な手段であると考えます。しかし、セカンドオピニオンの具体の施策に当たっては、患者さんの立場から見ると、セカンドオピニオンを求めることができる医療機関情報が少ない、あるいは、現在かかっている医師との関係から、他の医師の意見を求めることは抵抗感があるなどの課題がございます。  一方、セカンドオピニオンを行う医師にとっても、患者さんの診療情報が必ずしも円滑に提供されないなどの課題があることから、こうしたさまざまな点に配慮しながら取り組みを進めていく必要がございます。  現在でも、県内にセカンドオピニオンに対応している病院があることは承知しておりますが、これを県全体で推進していくためには、患者さんや医療に携わる方々がセカンドオピニオンに対する考え方や取り組み方の共有を図る必要があると考えます。  現在、本県の適正な医療提供体制について幅広く議論する場として、神奈川県保健医療計画推進会議がございますが、この会議は医療を受ける立場の方や医療を提供する立場の医療関係団体によって構成されております。県といたしましては、今後セカンドオピニオンの推進に取り組む必要があるとの考えのもと、こうした場においてセカンドオピニオンのあり方について協議していただき、その推進に取り組んでまいりたいと考えております。  次は、県立病院におけるセカンドオピニオンの取り組みについてでございます。  これまでも、がんセンターやこども医療センターにおいて、患者さんからセカンドオピニオンを求められることがあり、そうした場合には、通常の外来診療の中で診療という形態をとって対応しているのが実態でございます。しかしながら、外来診療の中での対応には、現行の診療報酬制度の中でセカンドオピニオンが明確に位置づけられていないこと、そして患者さんのご家族からの相談に対しては、一般の診療とは切り離して整理する必要があること、また、対応に30分から1時間程度の時間がかかるため、一般の外来診療に影響が出ることなど、実施していく上で解決すべき課題がございます。  こうしたことから課題を整理して、患者さんやご家族が気兼ねなく相談ができるよう、セカンドオピニオンの位置づけを明確にしていく必要があると考えております。  厚生労働省でも来年予定されている診療報酬改定の中で、セカンドオピニオンの特定療養費化について検討している動きもあるようでございますので、そうした動向も踏まえながら、県立病院としてどう対応していくか、具体的に検討してまいりたいと考えております。  次は、がん対策についてのお尋ねをいただきました。  議員のお話にありましたとおり、本県でもがん患者数が増加し続けており、死因の第1位ががんであるという状況が25年間にわたって続いております。  初めに、がん対策の総合的な推進についてでございます。  まず、何よりもがんにならないための予防が第一でありますが、早期発見から治療体制の充実まで、幅広く総合的な対策を推進していく必要があると考えます。予防、早期発見対策としては、がんは生活習慣と深くかかわる生活習慣病の一つと言われておりますので、県では市町村企業、保健医療関係団体などと連携して、県民健康づくり運動としてかながわ健康プラン21を推進し、生活習慣の改善によるがん予防や検診による早期発見の普及啓発に一層努めてまいります。  また、身近な地域でより質の高いがん医療の提供を受けられるよう、地域ごとに地域がん診療拠点病院の指定を進めていきたいと考えております。この拠点病院を中心に質の高いがん医療の提供、そしてがん医療従事者の研修、さらには県民への情報提供や相談の対応などに取り組むことによって、県内各地域でのがん医療の向上に努めてまいります。  また、これらを推進する体制についてでございますが、県ではがんを初めとする生活習慣病対策を調査審議する生活習慣病対策委員会を設置しておりまして、がん予防、早期発見の普及、がん検診の質の向上などについても専門的、技術的視点から意見をいただき、施策を推進してまいります。  さらに、県立がんセンターが医療機能の充実に努めるとともに、今後指定を受ける地域がん診療拠点病院との医療連携や情報等のネットワーク化を進め、基幹病院としての役割を担うことによりまして、県全体を視野に入れたがん医療提供体制の整備に取り組んでまいります。  また、これらのがん対策につきまして、現在策定中の新総合計画に位置づけながら、重点的に推進してまいりたいと考えております。  最後に、市町村の乳がん検診についてのお尋ねがございました。  がん対策の取り組みの一つとして、検診によるがんの早期発見は非常に重要であり、そのために各市町村では地域住民を対象としたがん検診を実施しております。こうした市町村の検診をより実効あるものとするため、国ではがん検診に関する指針を策定し、対象者や実施方法などの基本的事項を示しているところであります。  その中で、乳がん検診につきましては、議員ご指摘のとおり、エックス線撮影、いわゆるマンモグラフィが有効であるとの判断から、視触診とマンモグラフィ検診を併用することを原則としていますが、同時に医療機関の専門人材の不足など、検診体制が必ずしも整備されていない状況から、マンモグラフィ検診を実施しない方法も容認されておりまして、多くの市町村でまだ導入されていないというのが実情であります。  しかし、昨今、乳がん検診において、視触診で検診するという方法だけではがんを正確に発見できないケースも多いのではないかとの認識が広がってきておりまして、マンモグラフィの導入の必要性が一層高まってきております。  そこで、県としては市町村検診を受託する医療機関の体制整備を促進するため、県医師会が本年度から開始したマンモグラフィ読影研修会に対し、財政支援などを行っております。あわせて、国では乳がん検診の指針の見直しに着手したところですので、こうした国の動向や各市町村の検診の実施状況などについて、きめ細かく市町村情報提供してまいります。  今後ともこうした取り組みを通じまして、より多くの市町村がマンモグラフィによるがん検診を実施できるよう積極的に支援してまいりたいと思います。  私からの答弁は以上でございます。 ◆《本会議録-平成15年12定-20031205-006943-質問・答弁-此村善人-教育問題について》  教育問題についてであります。  まず、不登校問題についてお尋ねいたします。  文部科学省の調査によれば、神奈川県における平成14年度の不登校児童・生徒数は、全国的には減少している中にあって、依然として9,000名を超え、しかも増加傾向にあり、憂慮すべき状況になっております。  このような状況を踏まえ、県教育委員会では足柄ふれあいの村における自然体験活動や教育支援センター、いわゆる適応指導教室への支援など、さまざまな施策を実施し、不登校対策を推進していることは承知しておりますが、不登校の子供たちの要因は多岐にわたり、しかもそれらが複雑に絡み合っている場合が多く、完全な学校復帰はなかなか難しいという話も聞いております。  教育委員会が行った進路状況調査の結果によると、不登校生徒の中学校卒業後の進路状況は、高校及び専修学校等に進学した者が約7割となっており、卒業者全体の進学率約97%と比べると、かなり低くなっております。このような状況を考えますと、不登校になってしまった児童・生徒への対策はもちろん必要ですが、不登校にならないための予防策も非常に重要であると思われます。  文部科学省では不登校の未然防止だけでなく、いじめ・暴力行為への対応も含め、スクールカウンセラーの配置がすべての児童・生徒への支援、教師へのアドバイス保護者に対する相談などに効果的であるとの考え方から、平成17年度までに全国すべての中学校に配置する計画を明らかにしております。そして、県内の政令市では、横浜市が既に全中学校に配置し、川崎市も平成17年度までに実施を表明をいたしております。  そこで、本県ではスクールカウンセラーの配置についてどのように考えているのか、教育長にお伺いをいたします。  また、教育委員会では現在の深刻な状況を踏まえ、神奈川県における総合的な不登校対策を協議するために、ことし9月に不登校対策推進会議を設置いたしました。総合的な不登校対策を協議していくことは大変に重要であり、今後の進展を大きく期待するところでありますが、この会議ではどのようなことを検討していくのか、あわせて教育長のご所見をお伺いをいたします。  次に、子供の読書活動の取り組みについてお伺いをいたします。  読書活動が言葉を学び、表現力や創造力を高め、知性や感性を豊かにし、人生を深く生きる力をはぐくむという効果を持つこと、さらに、現代情報化の洪水から身を守るためにも読書の持つ能動性、それを持続させる忍耐力、他者の喜びや悲しみへの共感性をはぐくむ想像力など、いずれもあふれかえる情報に囲まれて受け身になりがちな人間が身につけるべき力、いわゆる人間力を強めることができると考えております。  これまで我が党は、次世代を担う子供たちの成長を図る上で大変重要であり、人間性育成という観点から欠くことのできないという認識のもと、本会議等で取り上げてまいりました。  こうした中で、平成13年に、子どもの読書活動の推進に関する法律公布・施行され、平成14年には国において、子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画が策定されました。こうした国の動きを受け、都道府県におきましても、現在、東京や大阪など10都道府県が既に子どもの読書活動推進計画を策定しております。  本県におきましても、推進計画の策定に向けてパブリックコメントを実施し、県民の意見について分析・検討していると聞いております。また、計画づくりに当たってはいろいろな角度から検討しなければなりませんし、計画の実施に当たっては総合的に推進することが重要であると認識しております。  そこで、教育長にお伺いいたします。  本県の推進計画の特徴を挙げるとすればどのようなものがあるのか、また、今後どのように取り組んでいかれるのか、あわせて教育長のご所見をお伺いをいたします。  次に、学校におけるアレルギー対策についてお伺いをいたします。  学校におけるアレルギー問題につきましては、従前から、我が党としても党を挙げて取り組んできております。こうした趣旨を踏まえ、教育委員会では、昨年度、全国的にも初めて給食を実施している県内のすべての学校1,181校を対象に、食物アレルギーを持つ児童・生徒の実態調査を実施していただきました。迅速かつ広範囲な調査であり、大変評価をいたしております。今後はこの調査による結果を踏まえ、食物アレルギーを持つ児童・生徒に適切な対応を図っていく必要があると考えております。  また、教育委員会が毎年実施しております児童・生徒の疾病等傾向に係る学校保健実態調査によると、例えば、ぜんそくに罹患している児童・生徒が、ここ10年で1.7倍に増加しているという現状があります。  こうした食物アレルギーやぜんそくのみならず、アトピー性皮膚炎、薬物アレルギーなど、多くの児童・生徒がアレルギーに悩んでおります。学校児童・生徒の健康の保持増進を図り、学習能率の向上を図ることが責務でありますので、こうしたアレルギー性疾患を持つ児童・生徒に対し、適切な対応をとることが求められています。  そのためには、教職員一人一人のアレルギー性疾患に対する理解を深めることが必要であり、また、子供の健康状態、とりわけアレルギー性疾患については、何より保護者が一番よく理解もし、また、大抵の場合、かかりつけの医者もいるわけで、こうした情報学校保護者と共有することが肝要であります。  そこで、教育長にお伺いいたします。  食物アレルギーやアトピー性皮膚炎など、アレルギー性疾患を持つ児童・生徒が増加しており、学校においてはこうした児童・生徒に的確な対応を図る必要があると思われますが、どのように取り組んでいかれるのか、教育長のご所見をお伺いいたします。 教育長(曽根秀敏君)  不登校問題についてのお尋ねでございます。  議員のご指摘のとおり、本県における平成14年度の不登校児童・生徒数は全国的には減少に転じた中にあって、3年連続で増加するなど、憂慮すべき状況にございます。また、国の調査によれば、中学生の約6割が何らかの不安や悩みを抱えていることが明らかになっており、また一度不登校状態になりますと、すぐには改善が難しい場合もございます。  このようなことから、各学校では悩みを抱えた児童・生徒の相談体制の充実に努めておりますが、不登校の未然防止や個々の状況に応じた適切な対応には、教員の取り組みに加えてスクールカウンセラーの活用が有効でございますので、本県では平成14年度、50校、平成15年度は90校の中学校スクールカウンセラーを配置し、順次拡大に努めてきております。  スクールカウンセラーの配置は不登校対策の大きな柱の一つでありますので、財政状況は大変厳しいものがございますが、早期の全校配置に向けて最大限の努力をしてまいりたいと考えております。  次に、不登校対策推進会議についてでございますが、この会議は不登校児童・生徒がふえている現状を踏まえ、県と市町村が一体となって総合的な不登校対策を協議するために設置したものでございます。推進会議では各市町村学校が現在取り組んでいる効果的な事例等を踏まえ、改めて県及び市町村教育委員会が取り組むこと、各学校が取り組むことなどについて、さまざまな視点から検討しておりまして、例えば、不登校には組織的に対応する必要があることから、各市町村教育委員会や各学校不登校対策委員会を設置することや、中学生の不登校小学校時代との関係も指摘されていることから、小・中学校間の連携を強めることなど、具体策について本年度中にまとめてまいりたいと考えております。  不登校対策につきましては、県・市町村共通の最重要課題であると考えておりますので、今後とも家庭地域、関係機関との連携も図りながら、総力を挙げて取り組んでまいります。  次に、子供の読書活動の取り組みについてのお尋ねでございます。  現在、本県では法律に基づく子ども読書活動推進計画の策定を進めておりますが、この中では、乳幼児期からの読み聞かせを初め、子供の成長段階に応じた読書に親しむための環境づくりを基本とし、ゼロ歳児を対象としたブックスタート事業の充実や神奈川子ども読書200選の選定などに取り組みたいと考えております。  ブックスタート事業は本を読めないゼロ歳児に保護者が絵本を読み聞かせ、心の通い合いを深めるとともに、読書習慣をつけるためのきっかけづくりを行うものでございます。  また、神奈川子ども読書200選は児童・生徒と教員保護者がそれぞれ推薦した本を100冊ずつ取りまとめるもので、学校での朝の読書や家庭での読み聞かせ、図書館等における読書活動の中に生かしていただきたいと考えております。  今後の取り組みでございますが、パブリックコメントで県民の皆様からいただいたご意見なども踏まえ、来年1月を目途に推進計画をまとめてまいりたいと考えており、市町村に対しましても、県の推進計画を基本として策定していただくよう働きかけてまいります。  また、この計画の推進に当たりましては、保護者、関係団体、行政などの関係者から成る神奈川県子ども読書活動推進会議を母体として、例えば読書に関する優秀な実践活動の紹介などを行う読書推進フォーラムを開催し、子供の読書活動推進への機運を高めながら、市町村地域で活動するボランティア、図書館、公民館などと連携して着実な実施に努めてまいります。  次に、学校におけるアレルギー対策についてのお尋ねでございます。  議員のお話にもございましたが、学校保健実態調査や食物アレルギーの実態調査によりますと、アレルギー疾患を持つ児童・生徒が増加し、その症状も多様化しておりますので、個々の児童・生徒の症状をより正確に把握し、一人一人の状況に応じたきめ細かな対応を図る必要があると考えております。  そこで、個々の児童・生徒の健康状態を的確に把握するために提出をしていただいている保健調査票について、今後は保護者の意向が学校の対応に生かされるよう記入上の留意事項などを各学校に示すとともに、保護者面談によりまして詳細な情報の共有化に努めてまいります。  さらに、こうした情報をもとに教職員と学校医がプライバシーにも配慮しながら密接に協力し、的確な対応を図ってまいりたいと考えております。  また、教職員がアレルギー性疾患についての知識を深めることも必要でありますので、今年度新たに県立保健福祉大学と連携して実施するアレルギー性疾患を持つ児童・生徒への対応についての研修会に養護教諭を参加させることとしており、この研修で得た知識情報を各学校において教職員一人一人に周知するよう指導してまいります。  幸い、県内にはアレルギーについての専門機関もございますので、こうした機関から指導助言情報提供などもいただきながら、また学校保護者が緊密に連携し、アレルギー性疾患を持つ児童・生徒が快適な学校生活を送れるよう適切な対応を図ってまいりたいと考えております。