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  1. 荒川区議会 2009-09-01
    09月11日-01号


    取得元: 荒川区議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    平成21年 第3回定例会(9月)荒川区議会会議録(第一日目)==============一、日  時   平成二十一年九月十一日 午後一時一、場  所   荒川区議会議場一、出席議員(三十一名) 一番 小坂英二君 二番 小林行男君 三番 安部キヨ子君 四番 横山幸次君 五番 斉藤邦子君 六番 相馬堅一君 七番 小島和男君 八番 明戸真弓美君 九番 茂木 弘君 十番 若林清子君 十一番 竹内捷美君 十二番 小坂眞三君 十三番 服部敏夫君 十四番 並木一元君 十五番 斉藤泰紀君 十六番 菅谷安男君 十七番 北城貞治君 十八番 守屋 誠君 十九番 鳥飼秀夫君 二十番 須永京子君 二十一番 志村博司君 二十二番 斉藤裕子君 二十三番 浅川喜文君 二十四番 清水啓史君 二十六番 瀬野喜代君 二十七番 吉田詠子君 二十八番 保坂正仁君 二十九番 中村尚郎君 三十番 萩野 勝君 三十一番 戸田光昭君 三十二番 武藤文平君一、欠席議員(なし)一、出席説明員 区長 西川太一郎君 副区長 三嶋重信君 副区長 三ツ木晴雄君 総務企画部長 北川嘉昭君 管理部長兼教育委員会事務局  文学館調査担当部長 藤田満幸君 区民生活部長 佐藤安夫君 産業経済部長 高野政義君 産業活性化担当部長 石原 久君 環境清掃部長 岡本壽子君 福祉部長 和気 剛君 健康部長 金田麻里子君 子育て支援部長 高梨博和君 都市整備部長 倉門 彰君 土木部長 緒方 清君 土木担当部長 裸野和男君 会計管理部長 新井基司君 総務企画課長 五味智子君 財政課長 宮腰 肇君 教育長 川嵜祐弘君 教育委員会事務局次長 友塚克美君 選挙管理委員会委員長 荻原 豊君 代表監査委員 岩下 肇君一、職務のため出席した事務局職員 事務局長 高岡芳行 庶務係長 白石正昭 議事係長 赤沼克己 主事 加藤隆志 主事 伊藤智徳 主事 桂木義典 主事 齊藤 潤 企画調査係主査 野口正紀 議 事 日 程 平成二十一年九月十一日 午後一時開議第一             議席の変更について第二             会期について第三             一般質問について   午後一時三分開会 ○議長(茂木弘君) ただいまより平成二十一年荒川区議会第三回定例会を開会いたします。 これより本日の会議を開きます。 この際、御報告を申し上げます。 去る七月二日、瀧口学君から議員辞職の願い出がありましたので、地方自治法第百二十六条ただし書きの規定により、議長において辞職を許可いたしましたので、御報告を申し上げます。 日程第一、議席の変更についてを議題といたします。 ―――――――――――――――○――――――――――――――― △議席の変更について ○議長(茂木弘君) 会派構成員の変更に伴い、会議規則第四条第三項の規定により、議席の一部を変更いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(茂木弘君) 異議ないものと認めます。 それでは、ただいまより議席の一部を変更いたします。 変更のありました議席番号及び氏名を事務局より朗読いたします。   〔事務局長朗読〕        二十六番 瀬 野 喜 代 さん ○議長(茂木弘君) お諮りいたします。ただいま朗読のとおり議席を変更することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(茂木弘君) 異議ないものと認め、ただいま朗読のとおり、議席を一部変更することに決定いたします。 それでは、ただいま決定いたしました議席に御着席をお願いします。   〔議員新議席着席〕 ○議長(茂木弘君) この際、区長より発言の申し出がありますので、これを許可いたします。   〔区長西川太一郎君登壇〕 ◎区長(西川太一郎君) 平成二十一年第三回定例会の開会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。 日ごろから荒川区議会議員の皆様におかれましては、区政の運営につきまして、深い御理解と御協力をいただき、心から感謝を申し上げる次第でございます。 本定例会には、平成二十一年度荒川区一般会計補正予算をはじめとする議案九件、平成二十年度荒川区一般会計歳入歳出決算などの認定五件を御提案申し上げております。これらの案件は、言うまでもなく大変重要なものでございます。後ほど御説明を申し上げますが、ぜひ速やかに御審議を賜り、御賛同いただきますことをお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。 ○議長(茂木弘君) 出席、欠席議員数を報告いたします。出席三十一名、欠席なしでございます。 会議録署名人を定めます。本件は、会議規則第百二十条の規定により議長より御指名いたします。        六  番 相 馬 堅 一 君        十 九番 鳥 飼 秀 夫 君        三十二番 武 藤 文 平 君 以上、三名の方にお願いいたします。 説明のため理事者の出席を求めました。事務局長より朗読いたします。   〔事務局長朗読〕平成二十一年九月三日                荒川区議会議長  茂 木   弘         説明のため出席を求めることについて 平成二十一年九月十一日午後一時招集の平成二十一年荒川区議会第三回定例会に説明のため左記のとおり出席を求めます。                 記 区長 西川太一郎 副区長 三嶋重信 副区長 三ツ木晴雄 総務企画部長 北川嘉昭 管理部長兼教育委員会事務局  文学館調査担当部長 藤田満幸 区民生活部長 佐藤安夫 産業経済部長 高野政義 産業活性化担当部長 石原 久 環境清掃部長 岡本壽子 福祉部長 和気 剛 健康部長 金田麻里子 子育て支援部長 高梨博和 都市整備部長 倉門 彰 土木部長 緒方 清 土木担当部長 裸野和男 会計管理部長 新井基司 総務企画課長 五味智子 財政課長 宮腰 肇 教育長 川嵜祐弘 教育委員会事務局次長 友塚克美 選挙管理委員会委員長 荻原 豊 代表監査委員 岩下 肇 ○議長(茂木弘君) 日程第二、会期についてを議題といたします。 ―――――――――――――――○――――――――――――――― △会期について ○議長(茂木弘君) お諮りいたします。本定例会の会期は、本日から十月十四日までの三十四日間と定めたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(茂木弘君) 異議ないものと認めます。よって、会期は本日から十月十四日までの三十四日間と決定いたしました。 日程第三、一般質問について。 ―――――――――――――――○――――――――――――――― △一般質問について ○議長(茂木弘君) 一般質問の通告がありましたので、順次発言を許可いたします。 十七番北城貞治君。   〔北城貞治君登壇〕 ◆十七番(北城貞治君) 私は、自由民主党荒川区議会議員団を代表いたしまして、大きく五点にわたり質問申し上げます。区長並びに関係理事者には、簡潔かつ明確な御答弁をお願い申し上げます。 私ども議員団は、荒川区発展のために、日々、かんかんがくがくの議論を重ねてまいりました。そして、安全・安心に暮らせる荒川区の実現に向けて必要な六十一項目からなる「平成二十二年度予算に関する要望書」をまとめ、去る三日に区長に提出したところであります。この要望を実現することこそが「幸福実感都市あらかわ」の実現への道につながるものであると確信いたしておりますので、積極的な取り組みをまずもってお願いを申し上げます。 さて、これからの区政運営についてお伺いいたします。 平成二十一年度当初予算は、過去最大の八百六十二億円となっております。このことは、「地域経済や区民生活が深刻な状況であるときこそ、区民の生活を守るべく、区民サービスの充実に努めることこそが区の使命である」という区当局の強い姿勢のあらわれであると認識しております。また、「荒川区包括年次財務報告書」によりますると、今後も安定した区民サービスを提供していくために前提となる区の財政状況は、財政の弾力性を示す経常収支比率については適正水準を維持しており、財政健全化指標においても、すべての指標が早期健全化指標を大きく下回っているなど、財政の健全性が数値としてあらわれております。これらのことは、区当局が我が党の要請を受け、行政改革を断行してきた結果であると認識しております。 この際、これまでの我が党が主導してきた行政改革は間違いではなく、これからも行政改革の方向性を責任を持って示していきますることを強く明示しておきます。 そして、今日、我が党が危惧することは、人口増により区民税の伸びがあるとはいえ、区財政が大きく依存しているところの財政調整交付金においては、法人住民税の減収等により、二十一年度荒川区算定額において明らかなように、近年の伸びから一転して減額になることが避けて通れない状況にあるということであります。 もちろん西川区政において、「あらかわ刷新プラン」や現在の「あらかわ区政経営戦略プラン」を策定し、今までにないさまざまな角度から行政改革に取り組まれていることは十二分に承知しており、高く評価しているところでございますが、今後避けて通れない厳しい財政状況下においても、多様化し拡大し続ける区民のニーズに対し、行政が責務を果たし続けるためには、今まで以上に行政改革の意思と方向性を示し、確実に実行することが求められていることは論を待ちません。すなわち、必要なところには財源を積極的に投入していくとともに、不要不急な事業には思い切ってメスを入れ、制度疲労を起こしているものは民間委託や廃止も含めた不断の見直しを積極的に行い、確実に実行していくということであります。最小の経費で最大の効果を目指すことが未来永劫、行政に課せられた責務であるということを改めて痛感いたします。 今後の区政運営、財政運営につきまして、区長の御見解をお伺いいたします。 次に、子育て支援策の充実についてお伺いいたします。 長らく減少傾向を示していた荒川区の人口は、三十年ぶりに本年一月に二十万人を突破しました。同時に、担税力のある区民も増加し、経済不況のもとでも区税収入が伸びてきております。これは、長期的視野に立って、効率的に施策を重点的に進めてこられた荒川区をファミリー世帯の方々が「暮らしやすい街」、「子育てしやすい街」として選択された結果であると思います。 しかしながら、若年層の転入の著しい南千住地域や日暮里地域においては、保育園に入りたくても入れない待機児童が発生しているのが現状であり、不況の中で家計を支えるために働かざるを得ない母親を支えるためにも、保育施設の整備・拡充が喫緊の課題であることは論を待ちません。 すなわち、転入されてこられたファミリー層の方々の期待にこたえ、長く荒川区に住み続けていただくためにも、さらに荒川区に転入されるファミリー層の方々をふやしていくためにも、子育て支援施策は最大の政策課題ではないかと考えております。保育園の待機児童解消対策はもちろんのことでありますが、子育て交流サロン、一時保育等の在宅育児家庭支援事業の推進、相談体制の充実など、総合的な子育て支援施策の充実を図ることが求められております。 将来の明るい荒川区を築く上で必要不可欠な子育て支援施策の充実に関しまして、区の基本的な考え方をお尋ねいたします。 あわせて、南千住の方々が大きな期待を寄せられておりまする南千住七丁目の旧南千住幼稚園跡地の活用も含めて、子育て施策の整備に当たっては、質の高い保育環境の確保を前提としながら、先ほど申し上げましたように、限られた財源で最も効果的な執行を目指すという行政の至上命題のもと、民間活力を基本に行うべきと考えますが、区の御見解をお伺いいたします。 次に、安心できる地域社会づくりについて何点かお尋ねを申し上げます。 質問に先立ち、質問の理念につき一言申し上げたいと思います。 私は、幸福の原点は「安心」であると考えております。すなわち、地域に安心感が創出されることにより、将来の不安から生じる萎縮志向、閉塞感が払拭され、経済も回り出し、その結果、将来への不安も一つ一つ解消され、幸福が実感できる地域社会が形成されるものと考えております。そのような理念に基づき、何点か具体的にお尋ねいたします。 まず一点目は、医療機関との連携強化についてであります。 私は、昨年の決算特別委員会におきまして、「七十五歳以上の高齢者の方々が入院されると、九十一日目以降は診療報酬が減額されるため、九十日を境に退院を迫られるケースが多く、家族の方が苦労して転院先を探されている現状を踏まえ、区が医療機関を紹介する窓口を設置し、区民の深刻な相談に対応すべきである」と指摘させていただきました。その際、福祉部長より、「区も地域の医療機関との連携をさらに密にする必要性を認識しており、区内及び近隣区の医療機関との懇談会の開催を予定していること、さらにこの懇談会を発展させて、医療機関とのネットワークを構築し、区民の深刻な相談に対応していく方策を検討していく」との御答弁をいただいたわけであります。 このことを踏まえ、区は昨年十月、医療機関や地域包括センターとの連携会議を開催し、医療機関とのネットワークづくりに着手され、本年四月からは福祉相談員を二名体制にしたとのことであります。こうした区の御努力は評価しているところでありますけれども、しかしながら、今後、確実にふえるであろう区民の相談に迅速かつ適切に対応していくためには、連携会議の定例化を図り、医療機関・地域包括センター・区の担当者の方々がお互いの使命・役割を理解し、情報の共有化を進めることが必要ではないでしょうか。そのような日ごろの積み重ねによって信頼関係が構築され、真に機能する医療機関とのネットワークの構築ができると確信いたします。区民の深刻な相談にこたえるため、区はどのような方法で今後検討されていくのか、御見解を改めてお伺い申し上げます。 二点目は、介護医療病床の廃止・転換への対応についてであります。 なお、民主党のマニフェストによりますると、当面療養病床削減計画は凍結するとの記載をされておりますが、入院されている本人はもちろんのこと、家族の方の不安を考えたとき、現時点の状況において質問することが私に課せられた責務であると考え、昨年の決算特別委員会に引き続き質問させていただきます。 介護療養病床につきましては、御案内のように、平成二十三年度末をもって廃止され、医療療養病床や老人介護保健施設に転換を求められております。介護療養病床に入院されている方のうち、九割を超える方が要介護五及び四であり、自宅に戻られることは困難であることは論を待ちません。同時に、特別養護老人ホームの入所待機者数を考えれば、介護療養病床の入院者が他の施設に移ることも容易ではないと言わざるを得ません。 そのような状況を考えたとき、入院されている方々の受け入れ先を確保するためには、区内に四カ所ある介護療養病床を有する医療機関に老人保健施設等に転換していただくことこそが最も望ましい方向であります。しかしながら、区内四カ所の医療機関の転換意向はいまだ未定であります。入院されている方々や家族の方々の心配を考えると、医療機関はできるだけ早く転換意向やその計画を明らかにし、関係者と今後の対応を協議することが責務ではないでしょうか。 区としても、医療機関の転換意向を一日も早く把握し、でき得る限り老人保健施設等への円滑な転換を支援し、入院されている方が廃止後も必要な介護を受けられるような環境を確保することこそが求められていると思いますが、御見解をお伺い申し上げます。 三点目は、予防接種費用の助成についてであります。 荒川区は、我が党の平成二十一年度予算要望にこたえ、今年度から細菌性髄膜炎ワクチン(ヒブワクチン)の予防接種費用の補助を開始されたわけであります。四月以降、子育て世代から大きな反響を呼び、当初の予想を超える多くの申し込みが医療機関に寄せられていると聞いております。国に先んじて予防接種費用の助成に踏み切った西川区長の英断を高く評価するものでございます。私は、こうした区の姿勢をさらに前進させていただきたいと考えるものでございます。 具体的には、乳幼児に対するおたふく風邪、水ぼうそう、すなわち流行性耳下腺炎と水痘症の予防接種費用の補助であります。申し上げるまでもなく、おたふく風邪、水ぼうそうは、時には重い合併症が起きることもあります。また、発症すると完治するまで一週間から十日程度かかると言われており、多くの保護者の方々は、家計が許せば予防接種を受けたい意向を持たれております。 そこで、子育て世代の経済的負担の軽減と育児支援、さらには医療費節減を図るため、できるだけ早期におたふく風邪、水ぼうそうの予防接種費用についても新たに助成すべきであると考えますが、御見解をお伺いいたします。 四点目は、新型インフルエンザ対策についてであります。 八月二十八日に発表された厚労省の試算によりますると、十月上旬にピークを迎え、ピーク時には一月当たり約七十六万人が新たに発症し、全国の入院患者数は最大値で四万八千四百人に上る可能性があるとされ、日々深刻さは増しております。さらに、不幸にも亡くなられた方の多くは基礎疾患のある方であり、慢性疾患を抱えている方や妊婦・乳幼児など、いわゆるハイリスク者の方々にとっては命にかかわる深刻な問題であると言わざるを得ません。 一方、荒川区においては、予断を許さない状況が続いておりますが、幸い他の自治体に先駆けて鳥インフルエンザを想定した「新型インフルエンザ対応マニュアル」を策定され、区民への啓発を行い、発症相談・感染防御体制の構築等の御努力により、大きな混乱が生じなかったわけであります。この間の区の対応を高く評価するものであります。 しかしながら、今、私が一番心配するのは、新型インフルエンザが弱毒性であること、混乱が生じていないことなどから、区民の間に「大したことがない」とする空気が広がり、感染予防や感染後の対応の面で油断が生じ、新型インフルエンザを甘く見ることであります。最も効果的な対策は、区民一人一人が感染防止対策を実践することではないでしょうか。 パニックは禁物でありますが、本日、あらかわ区報に掲載されましたように、いま一度対策の原点に立ち返ることが必要であると考えますが、御所見をお伺い申し上げます。 二つ目は、万が一、感染者が急激に増加した場合であっても、区民が安心して医療を受けられる体制が確保されているかどうか、特に重症化しやすいハイリスク者の方々に対して、情報を適切に提供するとともに、早い段階での適切な医療が確保されているかどうかであります。さらには、大切な子供たちの未来を守っていくためにも、インフルエンザ脳症等に関する啓発と早期の対応が極めて重要な課題であると考えますが、これらの対応について、区当局の御所見をお伺いいたします。 三つ目は、新型インフルエンザのワクチン接種についてであります。 とりわけ、感染すると重症化すると言われているハイリスク者の方々、医療従事者の方々にとっては、一刻も早い接種を切望されていることは当然のことであります。厚労省もそれらの方々の接種を最優先する方針案を去る四日、公表されましたが、危惧することは、予防接種法に基づかない任意の接種とし、基本的に自己負担が生じるということであります。すなわち、経済的理由等により接種を受けたくても受けられない方が生じることは、当然予測されるところであります。 そこで、少なくともハイリスク者等へのワクチン接種を法定化するよう国に働きかけるとともに、仮に自己負担が生じる場合であっても、その負担を軽減するための対策を国や都に働きかけるべきと考えますが、区として、とりわけ低所得者の方に対する負担軽減について、どのような御所見をお持ちなのか、お伺いしておきます。 四つ目は、季節性インフルエンザへの対応でございます。 この数年、季節性インフルエンザによる合併症が原因で命を落とされる高齢者が非常に多くなっており、ワクチン接種の重要性が増しております。現在、高齢者の予防接種を法定化し、接種費用の二分の一を補助しておりますが、接種する高齢者の割合は五割に満たないのが現状であります。さまざまな要因が考えられますが、実際に高齢者の方にお話をお聞きしますと、自己負担がネックで受けられないという方が多くおられました。 そこで、高齢者、とりわけ感染すると重症化しやすい七十五歳以上の方々に自己負担分を補助すべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。 新型インフルエンザ対策の主要な課題については、区が取り組むべきことには限界があることも十二分に承知しておりますが、区民が頼りにしているのは身近な区役所であり、区内の医療機関であります。他の自治体に先駆けて対策を講じられ、国の対策を後押ししてこられた西川区長の総括的な御所見をお伺いしたいと思います。 以上、地域に安心感を創出させるべく、荒川区民が直面する課題解決のため、四点にわたり質問を申し上げましたが、安心できる地域をつくる上で必要不可欠な要素は、地域を構成するすべての方々が地域の一員であり、町会・自治会の一員であるという自覚を持つことではないでしょうか。視点を変えるならば、地域にとってはなくてはならないさまざまな奉仕活動を続けてこられました町会・自治会の存在と協力なくして、安心できる地域社会をつくることは不可能であるということであります。そのような視点に基づき、町会・自治会助成についてお伺いいたします。 区は、昨年度より町会・自治会に対するイベント助成を実施され、昨年度は百十九町会中、実に九十二町会・自治会で利用され、今年度はさらに多くの町会・自治会で利用されると聞いております。この補助金を利用され、区内の各所で開催されたイベントは、区民の方々が地域・町会・自治会の一員であるという自覚を持つ上においても、はかり知れない大きな効果をもたらし、まさに地域の連帯意識を限りなく大きく向上させたと確信しております。 そこで、この際、補助金を二分の一、限度額一町会十万円のイベント助成を一気に倍増したらいかがでしょうか。ただ、大切なことは、単純に一つの事業に補助金を倍増して二十万円にするのではなくて、二つ目の事業に対しても十万円の補助をするような仕組みのほうが事業も多く組むことができ、より地域の活性化につながると考えております。さらに、地域活性化の効果を高める上におきましても、複数の町会あるいは地域団体と町会が協力して実施するような合同イベントにも助成すべきであると考えますが、御見解をお伺いいたします。 さらに、視点を変えますると、実務を担当する役員の方々の研修会等を開催したらいかがでございましょうか。研修会等を通じ、先駆的な町会の話を聞き、大きな刺激を受けることもあるでしょうし、他の町会と交流することで、町会の垣根を超えた共同イベント等が生まれることも期待できます。御見解をお伺い申し上げます。 最後にお伺い申し上げますのは、荒川二丁目の複合施設についてであります。 荒川二丁目用地につきましては、図書館、(仮称)吉村昭記念文学館、児童育成施設を整備するに当たり、懇談会を設置し、施設のあり方等について検討するとのことであります。 私ども自由民主党荒川区議会議員団は、何十年後先においても、荒川区の文化や子育ての拠点として、多くの区民の方々がその福利を享受できるような施設にしなければならないと、その責務を強く痛感しているものであります。 本日は、我が党の総意として、本施設に設置される図書館の基本的方向について申し述べ、区の御見解をお伺いしたいと思います。 私ども議員団は、十年以上前から、荒川区の文化のシンボルとなるような中央図書館設置について研究を重ね、区に強く要望してきたところでございます。改めて中央図書館の必要性について申し述べておきます。 申し上げるまでもなく、生涯学習に対する区民の関心は極めて高いものがあり、かつその内容は多様化、高度化しております。さらには、区民が利用しやすい生涯学習の拠点としての図書館への期待は、図書館へのイメージも大きく変わり、従来の図書館への期待よりもさらに大きなものになっていると確信しております。 しかしながら、現在、五館ある地域図書館は施設規模が小さく、蔵書等から見ても、区民の学習ニーズにこたえることは困難であると言わざるを得ません。 そのような状況を踏まえたときに、複合施設内の図書館は、荒川区全体の図書館事業をコントロールでき、同時に生涯学習の拠点として、区民のさまざまな調査や学習に十分に対応できる環境と体制を有する中央図書館でなくてはならないと確信しているところでございます。 そのような環境と体制を確保するためには、最低五千平米の規模が必要であることは論を待ちません。懇談会を設置し、広く区民の意見を聞き、方向性を決めていくことに否定するものではありませんし、期待しているところでございますけれども、今日までの我が党との真摯な議論を踏まえ、複合施設における中央図書館の設置につきまして、どのような見解をお持ちなのか、この際改めてお伺いしておきます。 以上で第一回目の質問を終わります。(拍手)   〔区長西川太一郎君登壇〕 ◎区長(西川太一郎君) 北城貞治議員の御質問にお答えを申し上げます。 初めに、行政改革についての御質問がございました。 区では、昭和五十八年の行財政体質改善基本計画を皮切りに、これまで区議会の皆様と力を合わせて行財政改革に積極的に取り組み、財務体質の強化に大きく成果を上げてまいりました。私は、こうした実績を踏まえ、区長就任以来、速やかに「あらかわ刷新プラン」を策定するなど、企業経営の実践から学ぶ視点を導入して、区民サービスの向上と時代に適合した施策の再構築に向けた行財政改革を行ってまいりました。 区の持てる経営資源を最大限に活用していくことが行財政改革につながるという考えを基本に据え、成果指向の政策の実行につなげる「行政評価システム」や民間と同様の手法により財務分析を行う「公会計改革の推進」、さらには、すぐれたサービスの担い手を育成する「荒川区職員ビジネスカレッジの開校」等、新たな手法を取り入れ、区政の経営力を高め、高品質の行政サービスの提供に向けた努力を重ねてきたところでございます。こうした取り組みの積み重ねが今日、全国自治体行政サービス調査において第四位と評価されるまでに充実した行政サービスと経常収支比率等の各種財務指標が指し示す健全な財政運営の基盤になっているものと考えております。 このように、強固な財政基盤を築いてまいりましたが、今後は、老朽化が進む校舎の建て替えをはじめとする区施設の更新や特別養護老人ホームの整備等の高齢者施設の充実、子供の貧困対策など、解決すべき行政課題が山積している状況にあります。 また、歳入の大宗を占める財政調整交付金が、昨年来の景気の低迷を反映して、来年度以降、減少傾向が続くということが見込まれており、当区の財政運営においても、その影響が避けられない状況にあると判断いたしております。そのため、歳入確保に努めることはもとよりでございますが、これまで以上に行財政改革に果敢に取り組んでいくことが必要不可欠であり、いま一度、中長期的な視点に立って、行政需要と財政状況を将来にわたってきちっと見きわめ、現在提供しているサービスが、量においても、時期においても、また需要に対する供給という点からも、最適なものであるかということをしっかりと再検証してまいりたいと考えております。そして、より効率的、効果的な執行方法への歩みをさらに進めていきたいというふうに存じます。 区民の皆様の需要や時代に適合しなくなったサービスがもしあれば、廃止を含めた徹底した見直しも行わざるを得ない、そういう情勢に立ち至ると思います。しかし、一方で、必要なものについては、その財源を他の重点配分に振り向けるなど、区政の再構築を強力に推し進めていく覚悟でございます。 次に、子育て関連のことについて、基本的な部分について私から御答弁を申し上げます。 区長就任以来、一貫して子育て支援施策を区政の最も重要な柱の一つに掲げ、延べ九十五項目の新規・充実事業に取り組んで、サービスの向上に努めてまいりました。ひとえに、子供を未来社会の守護者と位置づけて、地域社会の発展の礎であるお子さんたちの健全育成というものを自治体の重要な責務であると認識して努力してまいったところでございます。 議員お尋ねの子育て支援施策の根本的な考え方につきましては、私は、次の三点を基本に、子育て支援施策のより一層の充実に努めていきたいと思っています。 その第一は、区民ニーズに対応した良質なサービスの提供でございます。お子さんたちが快適な環境のもとで質の高いサービスを受けられるように、今後ともサービス供給量の拡大と質の向上を図ってまいりたいと考えております。そのために、このたびお示しした「保育事業充実に向けた基本的な考え方」に基づき、保育園の機能強化とネットワーク化による協働体制の構築、運営形態の再編を進めるとともに、議員の御提案にありましたように、施設整備に当たりましては、限られた財源を効率的かつ効果的に活用する視点から、積極的に民間事業者の活用を進めてまいりたいと考えております。 この考え方に立ち、汐入地域内に今年度中に認証保育所を誘致・開設するほか、ゼロ歳児を含めた定員五十人規模の認可保育園を財団法人鉄道弘済会の運営により、南千住駅前に平成二十三年度に開設することといたしたところでございます。旧南千住幼稚園の活用につきましても、区民ニーズに最も即した子育て支援施設の整備に向け、整備手法も含め、具体的な検討を進めてまいります。 第二は、家庭の子育てを支えるきめ細かな支援体制の充実であります。 区内十カ所目の子育て交流サロンを来年四月に区立南千住保育園内に開設できる見通しとなりました。また、あらかわキッズコール二十四も、現在では毎月二百五十件を超える御利用をいただくなどになりました。子育ての専門相談窓口である子ども家庭支援センターとあわせて、子育て中の方々から高い評価と信頼をお寄せいただいております。さらに現在、全庁挙げて子供の貧困問題について検討を行っているところであり、その検討結果を踏まえ、今後さらに区政が親と子の安心のとりでとして、子育て世代の皆様の信頼を獲得できるよう、きめ細かい子育て支援策の充実に努めてまいりたいと考えております。 そして、第三には、地域の子育て力を積極的に活用させていただきたいと考えております。 「みんなの実家アットマークまちや」や「おもちゃ図書館子育て交流サロン」などでは、多くのボランティアの方々が事業に御協力いただいております。また、子育て中の方々によるサークル活動なども年々盛んになり、相互支援の輪が着実に広がってきております。今年度開始予定の子育て応援店・応援企業の認定とあわせて、地域における子育て支援の取り組みを積極的に支援させていただきながら、この方面の力をつけていきたいと考えております。 以上、三点の基本的な考え方に基づきまして、子育て世代の方々が安心して快適にこの荒川区でお子様方を育てていただけるように、そして、そのお子様たちが安全で健やかに成長できるように、子育て安心社会の実現に向けて、今後も一層努力を行う所存でございますので、北城議員をはじめ、議員の皆様方の引き続いての御支援と御協力をお願い申し上げる次第でございます。 私からの答弁を申し上げる最後の項目は、安心・安全の社会にかかわるお尋ねについて、特に新型インフルエンザ対策に関する総括的なお答えを申し上げたいと思います。 私は、区民の皆様の命を守る区政の責任者として、強い危機意識を持っております。昨年七月には、他の自治体に先駆けて強毒性H5N1鳥インフルエンザに備える新型インフルエンザ対応マニュアルを策定いたしましたが、そのことがこのたびの新型インフルエンザに関して一連の動向を冷静に受けとめ、これまでの区の適切な対応に結びついていると考えております。 具体的には、世界保健機構がフェーズ三から四に引き上げた日の翌日、すなわち本年の四月二十八日には、第一回健康危機対策本部を開催し、各部に注意喚起を行うとともに、区内で感染者発症への備えを、翌二十九日に予定されておりました川の手荒川まつりでの区民への啓発とサージカルマスクの無料配布などを指示いたしたのであります。また、すべての区施設に消毒用機器を配置するとともに、区報、ホームページなどで感染予防の呼びかけを幅広く行ってきたところであります。 さらに、国や都における最新の情報を踏まえながら、延べ十三回に及ぶ健康危機対策本部会を開催し、区民サービスに関する区の対応方針をその時点で最も適切な内容に整備するなど、区としてのできる限りの対応を行ってきたところであります。 たびたび方針が変わりました国や東京都の対応に、冷静に、迅速に確実に対応が本区としてとれたことも、こうした準備と経験に基づく結果であると存じております。 こうした中で、新型インフルエンザ流行の勢いは強まり、十月上旬には感染のピークを迎え、全国民の二〇から三〇パーセントの方々が罹患すると厚生労働省が予測しております。医療の確保やワクチン接種問題、区民お一人お一人の感染防止対策の徹底など、北城議員がるる御指摘された問題につきましては、いずれも非常に大事な深刻な課題であると受けとめております。 そこで、総括的な所見というお尋ねがございましたが、私は、医療体制の確保、これは医師会との連携、また、東京都の指導を迅速に実施できるように、また、ワクチンの問題については、二十三区共通の課題でもございますので、特別区長会の副会長として問題提起をして、国や東京都にも強くその迅速かつ適切な対応を働きかけているところであります。 また、感染防止対策をはじめ、今後の流行拡大を視野に入れた区としての具体的な対応につきましては、健康危機対策本部会での議論を踏まえ、全庁挙げて取り組むことといたしておりまして、それぞれ具体の御質問につきましては、この後、所管部長から御答弁を申し上げます。 私は、区民の健康は、区民の幸福の礎になる、もとになる最も基本的な重要な要素であるという考えにおいては、北城議員と軌を一にするものを持っております。今後も大切な区民の健康を守るために、区長が先頭に立って新型インフルエンザ対策のさらなる充実に努めてまいる所存でございますが、この際、改めて、ここに御臨席の区議会議員の皆様方のこの問題についてのさらなる御理解と御協力、御支援を賜りますようにお願いを申し上げる次第でございます。 これ以外の御質問につきましては、関係理事者から御答弁を申し上げます。 二つほど北城議員、追加をお許しいただいてよろしいでしょうか。 簡単に申しますが、きのう、これはちょうど福祉部長から御答弁申し上げる御老人の皆様のケアの問題ですが、東京都の副知事、猪瀬さんですが、区長会役員会に関連部長と一緒に珍しくお見えになって、今、東京都が考えている同僚区長からの質問の中の言葉を引用すれば、重武装のいわゆる特別養護老人ホーム、これは大変な経費もかかるし、時間も用意するのにかかると。しかし、中程度のもの、また、「たまゆら」であるとか、それに類似するような施設にお年寄りを押し込めるような、送り込むようなまねはしないということであるならば、老人のケアつき住宅をもっと都内にふやしていくという東京都の姿勢には賛同ができると。ただ、本区として申し上げれば、老人の住宅の補助をさせていただくことをこの六月から行ったわけでありますが、まだその実績は大きく上がっているとは言いがたい状況であるわけでございまして、どこに問題があるのかと。ケアがついているということ、それが安い経費でできるということ、そして東京都と区がジョイントでこれらを行うことができるということ、そういうことにつきまして、もっと都有地を格安に区に売っていただいて、そして区がそこに老人住宅をつけて、ケアについても東京都がいろんな意味で協力してくれると、そういうことがあれば、私たちとしても、この問題について積極的に協力していけるということを副知事に区長会の役員を代表して私からも申し上げ、そのモデルを例えば荒川区の旭電化のあの三ヘクタールのあたりにつくってみたらどうだと。そして、それを東京じゅうに、こういうものがここにできたと。荒川区にそれをつくっていただく理由としては、老人区であると。台東、北、荒川というのは、高齢者の比率が非常に高い地域であると。そのことをもって、よその区から納得していただけると、こういうことになるのではないかということを私から申し上げたところでございます。 いろいろ時間をとってしまって失礼いたしましたが、これらのことにつきましても、関係理事者から御答弁を申し上げます。ありがとうございました。   〔福祉部長和気剛君登壇〕
    ◎福祉部長(和気剛君) 安心できる地域社会づくりの御質問のうち、初めに医療機関との連携強化についての御質問にお答えいたします。 昨今、高齢者の入退院等にかかわる深刻な相談が増加し、区といたしましても、高齢者福祉課の相談員を増員し、医療福祉相談の強化を図ったところでございます。また、こうした相談に的確にこたえるためには、議員御指摘のとおり、医療機関との連携を進め、区の窓口において適切な情報の提供を行うことができる体制を構築する必要がございます。このため、これまで医療機関や地域包括支援センターの職員等との連携会議を三回開催し、区の医療、福祉にかかわる機関のネットワークの構築に努めてきているところでございます。この連携会議は、ふだんは顔を合わせる機会が少ない参加者がお互いの立場や考えを理解し合える場所が提供できたこと、参加者より得られた情報により、各医療機関についての情報を整理する基礎ができたことなどの成果があったもの考えております。 今後、医療機関や地域包括支援センターとの連携会議を定例的に開催し、情報交換や事例紹介、グループワーク等を行うことによって、情報の共有化を進めるとともに、参加者相互の信頼関係を構築してまいりたいと考えております。 あわせて、各医療機関について、受け入れが可能な疾患や医療措置、入院可能期間等の情報を整理し、区民の相談、要望に的確かつ円滑に対応できる体制の整備を図ってまいる所存でございます。 次に、介護療養病床の廃止に関する今後の方向性についての御質問にお答えいたします。 介護療養病床につきましては、御質問にもありましたが、療養病床の再編成により、平成二十三年度末をもって廃止され、老人保健施設等に転換することとされております。現在、介護療養病床には百五十人の方が入院されており、そのうち九五パーセントが重度の要介護者であることなどから、大部分の方は在宅生活に戻ることは困難であり、また、介護保険施設が不足している現状から、他の施設に移られることも難しいものと認識いたしております。 区といたしましても、百八十一床の介護療養病床を有する区内の医療機関の意向を把握することが極めて重要であると考え、この七月に各医療機関を訪問し、それぞれの考えをお聞きしたところでございます。 各医療機関は、医療療養病床や老人保健施設への転換を考えているが、いずれも転換のための経費を極力抑制したい、また、今後の国の動向等が不透明なため、いましばらく状況を見きわめたいとのことでありました。 このため、今後も医療機関との情報交換を行い、その意向を把握するとともに、老人保健施設等への転換を促進するための補助金を有効に活用することなどにより、介護療養病床の転換を積極的に支援し、要介護者に対し必要な介護が提供できる環境の整備に努めてまいる所存でございます。   〔健康部長金田麻里子君登壇〕 ◎健康部長(金田麻里子君) 安心できる地域社会づくりに関する質問のうち、おたふく風邪、水ぼうそうの予防接種費用の助成についての御質問にお答えいたします。 おたふく風邪、水ぼうそうは、どちらも予防接種法の位置づけにない任意の予防接種となっておりますため、おおむね六千円から一万円程度の自費負担となっている現状がございます。そのため、接種費用の助成を求める声が区にも数多く寄せられております。区では、これまで任意の予防接種につきましては、区独自の麻疹の特別対策事業及びヒブワクチンの予防接種に対する助成事業を実施してまいりました。今後、おたふく風邪及び水ぼうそうの予防接種につきましては、早期の法定化を国に要望していくとともに、子育て支援策の一助として、接種費用の助成を積極的に検討してまいります。 次に、新型インフルエンザ対策についての御質問にお答えいたします。 初めに、区民一人一人の感染防止対策についてでございますが、一人一人の感染予防対策を実践していくことで、感染の拡大はかなり防ぐことができ、感染拡大や流行をおくらせることが可能となると考えております。 区といたしましても、感染予防策を含む緊急メッセージを区のホームページに掲載し、その後も区報やホームページなどを通じ、機会あるごとに感染予防策を徹底するよう区民に呼びかけてまいりました。これまでにも増して、さまざまな機会をとらえ、区民に対する啓発に努めてまいりたいと考えております。 なお、この二十九日には、国立感染症研究所感染症情報センター長である岡部信彦先生をお招きし、「予防に欠かせない最新知識」と題する講演会を開催することとしております。 次に、厚生労働省によりますと、秋冬の新型インフルエンザの流行ピークは十月上旬と見込まれており、都内における患者は、第一波の流行では二百四十万人から三百六十万人の方が罹患し、三万六千人から九万人の方が入院、三千六百人から一万八千人の方が重症化すると予測されております。予測どおりに推移した場合には、医療に支障を来しかねないという状況も十分に想定されるところでございます。 そこで、国の指示を受け、現在、区内の病院を対象に、新型インフルエンザに対応できるベッド数や人工呼吸器の数等に関する調査を行っております。区といたしましては、この調査を踏まえ、区民、とりわけハイリスクの方への情報提供に努めるとともに、さらなる医療体制の確保に向け、国や都に働きかけてまいります。 また、インフルエンザ脳症の早期発見のための注意点や症状を記載した注意喚起を区報などを通じ行うなど啓発してまいります。 三つ目に、ハイリスク者に対するワクチン接種の法定化や負担軽減を国や都に要望すべきとの御質問につきまして、お答えいたします。 新型インフルエンザのワクチンにつきましては、任意接種となる見込みで、接種費用の自己負担は生じますが、現在厚生労働省では、低所得者に対する無料化または軽減策を検討していると聞いております。 区といたしましては、御質問にございますように、ハイリスク者にはできるだけワクチンが行き渡るようにする必要があると考えますので、それらの方々に対する副反応による健康被害への適切な救済措置や負担の軽減化を図るよう、国・都に働きかけてまいります。 なお、区独自の補助等につきましても、課題がいろいろございますので、今後、国や都の動向を見ながら考えていきたいと考えております。 最後に、高齢者のインフルエンザ予防接種ですが、平成十三年十一月から国の定期の予防接種に位置づけられており、特に七十五歳以上の高齢者につきましては、重症化防止の観点から接種率をさらに向上させていくことが必要であると考えております。 今後、新型インフルエンザ予防接種の開始に伴い、予防接種法が改正される可能性もあり、そのような状況を見きわめながら、七十五歳以上の季節性インフルエンザ予防接種の自己負担分補助につきましては、検討を進めてまいります。   〔区民生活部長佐藤安夫君登壇〕 ◎区民生活部長(佐藤安夫君) 町会イベント助成に関する御質問にお答えいたします。 安心して暮らせるまちづくりを確たるものとするためのかぎは、我がまちを愛し、隣人を思いやる心の発露とも言うべき「地域力」であると考えます。そして、さまざまな奉仕活動等を通して、また、区政の広範な分野において地域コミュニティの中核として、「地域力」を具体的に発揮しているのが町会・自治会にほかなりません。 イベント助成は、都市化が進み、また、多様な価値観が生まれる中、地域コミュニティの維持・発展が難しくなっている状況を踏まえ、区として、町会・自治会を積極的に支援したいという思いで実施することとしたものであります。 この間、町会関係者や多くの区民の皆様からも、このイベント助成に対する高い評価の声をいただいておりますことを重く受けとめつつ、来年度の実施内容について、今まさに庁内で検討を重ねているところでございますが、ただいま北城議員からの御質問を踏まえ、前向きな検討をさらに進めたいと存じます。そして、これからの町会・自治会のあり方を考えたとき、組織を担う次世代の方々の育成が重要であります。町会の実務を担当する若手役員や各担当者向けのさまざまな研修会や交流会等が実施できればと思っております。今後、町会連合会などを通じて、御意見等を丁寧に伺いながら、積極的な対応に努めてまいりますので、よろしく御支援のほどお願い申し上げます。   〔総務企画部長北川嘉昭君登壇〕 ◎総務企画部長(北川嘉昭君) 荒川二丁目用地に建設予定の複合施設に設置いたします図書館に関する御質問にお答えいたします。 荒川二丁目地域については、災害時の延焼の危険性が高く、また、老朽化の進む現荒川図書館の建て替えという課題を抱えております。図書館については、現所在地での建て替えが困難であることから、都営住宅跡地での建設を想定し、私道の拡幅整備ができるよう所有者と交渉を進めていたところ、幸いにも工場跡地全体が取得可能となりました。そのため、図書館の建て替えに加え、かねてより懸案でありました(仮称)吉村昭記念文学館及び児童育成施設の三つの機能からなる複合施設並びに従前居住者住宅、道路等を整備することといたしたところでございます。 新たに設置する図書館を中央図書館にすべきとの御質問につきましては、中央図書館について明確な定義といったものはございませんが、計画地は区の中心部に位置し、比較的広い土地を確保できたことから、区民の多様化、高度化してきているニーズにこたえられる蔵書や環境、体制を確保した生涯学習の拠点としてまいりたいと考えております。 また、図書館の規模についてでございますが、このたび設置いたします議員の皆様や専門家の方々からなる「複合施設の設置及び運営に関する懇談会」におきまして、各施設のあり方や役割、複合施設の機能について御議論いただき、取りまとめていただいた上で、各機能ごとに具体的な床面積が固まっていくものと考えております。 このため、現時点では明確に御答弁することはできませんが、御意見を十分に尊重いたしまして、今後具体化してまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げます。 ◆十七番(北城貞治君) 質問に対しまして、真摯に受けとめていただき、特に猪瀬副知事との話し合いの内容をいち早く御報告いただきまして、まさに誠意ある御答弁であると思っております。心から感謝を申し上げるところでございます。 そして、私の安心できる地域社会実現のための質問には、このような背景があります。と申しますのは、平成十年以来、十一年連続で毎年三万人の方々が自殺されております。そして、そのうちの七割が男性であり、かつ三十歳代から六十歳までの働き盛りの方々が七割弱を占めているという現実であります。 自殺というのは、本人にとっては悲劇であるということと同時に、家族の方などにとりましても、まさに悲しみと同時に生活上の困難をもたらし、社会全体にとっても大きな損失であると言わざるを得ないわけであります。そして、私ども荒川区におきましても、平成十八年より三年連続しまして、毎年五十人を超える方々が自殺されているという現実があるわけでございます。 私ども議員団は、このような視点を直視し、荒川区議会第一党の責任におきまして、今後もあらゆる角度から安心できる地域社会実現に向け、さまざまな提言をしていく決意でございますので、区当局におかれましても、私どもの提言を真摯に受けとめ、その実現に向け、さらなる御努力をお願い申し上げるところでございます。 そして、さらに、私どもは、議会と行政との緊張感を保ちつつ、自信と誇りを持ちまして、今後も力強く西川区政を支えていきますることを強く明示させていただき、私のすべての質問を終了させていただきます。 御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(茂木弘君) 四番横山幸次君。   〔横山幸次君登壇〕 ◆四番(横山幸次君) 私は、日本共産党荒川区議会議員団を代表して質問を行います。 さきの総選挙では、格差と貧困を広げ、国民に痛みを押しつけたこの十年間の構造改革路線に対する国民の怒りが噴出、自民・公明政権退場の国民の審判が下りました。同時に、「民主党支持」というより「自公政権ノー」の審判であったことは、選挙後の世論調査でも明らかであります。 我が党は、建設的野党として、国民の願い実現と政治の転換に向けて、これからも力を尽くします。国民の願いにこたえるよいものには賛成し、積極的な提案も行って推進するとともに、消費税増税などには断固反対、防波堤としての役割を果たす決意であります。同時に、新しい政権の政策についても、その問題点をただす立場で全力を尽くします。 こうした新しい政治状況のもとで、後期高齢者医療制度、障害者自立支援法、生活保護母子加算廃止などの見直しの可能性が生まれています。この間、区長は、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の負担のあり方など問題点を指摘され、その是正についても発言してこられました。これまで自治体として、制度そのものについては容認するという限界はありましたが、政治状況の変化で根本的な見直しの可能性も生まれています。より積極的な対応をすべきと考えますが、西川区長の認識をまず伺っておきたいと思います。 選挙前に麻生内閣が打ち出した十四兆円の景気対策は、エコカー購入補助、家電購入エコポイントなどに加え、地デジつき電子黒板の全小中学校設置など、今議会に改めて実施が出てきたものもあります。しかし、財源は二年後の消費税増税で、新政権が財源を閉ざす可能性もあり、よくよく検討する必要があると考えます。また、新政権が打ち出そうとしている子ども手当も、財源は配偶者控除、扶養控除の廃止で充てるとしています。どちらも財源は庶民増税であり、もろ手を挙げて賛成というわけにはまいりません。 景気対策を言うなら、国民の暮らし・雇用を守り、家計を温め、社会保障などの充実にこそお金を回すべきです。 今回、区は、麻生政権の景気対策を具体化した補正予算を提出いたしました。ふれあい館用地の取得やプレミアつきお買物券発行など必要な施策もあります。しかし、地デジつき電子黒板や子育て応援手当などよりも優先順位の高いものがあるのではないかと考えます。国の財源とはいえ、税金です。慎重に精査、検討すべきと考えます。お答えください。 今、来年度予算編成中ですが、我が党区議団は、切実な区民要望第一次分を提出してまいりました。不況、貧困と格差の拡大から区民の暮らし、子供の現在と未来を守る対策が求められています。 第一に質問したいのは、子供の貧困問題の解決について伺いたいと思います。 私は、二〇〇八年の二定で、「子供の貧困を断ち切るために」という内容で質問させていただきました。区長もことしの二定で他会派の方の質問に答えて、子供の貧困に立ち向かう決意を述べられました。大変重要なことだと思います。貧困と格差が子供に連鎖していく社会は、将来の希望を失うものです。 OECDの報告で、日本は構造改革のもと、七人に一人の子供が貧困状況と言われ、悪化し続けています。大変に衝撃的であります。 東大の大学経営政策研究センターが二〇〇五年から三年間、高校生の四年制大学への進学状況を調査、結果、親の年収二百万円未満だと二八パーセント、一千二百万円以上で六二パーセントなど、親の年収で進学率が大きく左右される結果を発表いたしました。 日本学生支援機構「学生生活調査」を見ると、国立大学で自宅の場合、百五万円、アパート暮らしだと百七十七万円を超え、私立だと自宅で百七十二万円、アパート暮らしだと二百四十七万円という数字が出てまいりました。支出が必要となれば当然の結果でありますが、数字として見ると大変衝撃的であります。しかも、無理をして奨学金を借りても、卒業と同時に何百万円という借金を背負って社会に出ることになります。生まれた家庭の経済的環境で教育の機会が奪われ、低位に置かれた社会的環境から脱出できない、大変重大なことです。 また、ひとり親家庭は一層深刻であります。全国では、母子世帯の所得が低い、これは大きな問題です。同時に、五人に一人はダブルワーキングやトリプルワーキングで、子供との時間も犠牲にしている実態が報告されています。非正規の雇用しかなく、児童扶養手当も削減、母子加算も廃止など、貧困を防ぐ給付すら切り下げられてきた結果であります。 どれだけの子供たちが教育の機会を閉ざされ、未来を閉ざされているでしょうか。政策によって子供の貧困はつくられているといっても過言ではありません。 荒川区の生活保護でゼロ歳から十九歳までの被保護者は、二〇〇八年で三百五十一人、過去十年前と比べて二七二パーセントふえております。この子たちの進路はどうなっていくのでしょうか。 区は、「早寝・早起き・朝御飯」を保護者と子供に呼びかけています。それはそれとして、朝御飯が食べられない子供の原因や孤食の実態、親の長時間、深夜、早朝労働、あるいはDVや精神疾患など、家庭の実態の解明に努力してみてはどうでしょうか。実態把握と可能な対策はすべてやる、こうした姿勢で臨むべきであります。区内の子供の貧困について調査分析を行い、早急に対策をまとめることを改めて求めます。 次に、当面の対策です。 日本における重た過ぎる教育費負担は、子供の未来を閉ざす大きな壁となっています。日本の場合、大学、高校の学費だけでなく、義務教育でも教育関係費の保護者負担が高く、家計を圧迫する大きな要因の一つになっています。憲法の保障する義務教育無償の原則を政治の責任で実現することが求められていると考えます。 文部科学省の二〇〇六年「子供の学習費調査」では、学校教育費のうち、保護者の私費負担は、公立小学校で五万六千六百五十五円、公立中学校では十三万三千百八十三円に上り、家計の大きな負担になっています。そして、塾や習い事など学校負担の四倍から五倍の支出も家庭によってはなされています。これに加えて、給食費や学校外活動費がかかります。義務教育無償と言いながら、学校運営費の多くの部分が保護者負担になっており、さらに有名校などへの進学には、教育への多額の投資が必要な時代であります。 親の経済状況によって、幼稚園、小学校から格差が生じ、教育の平等、教育機会の平等が壊されています。憲法の定める義務教育無償の原則に近づけることが求められます。 まず就学援助の一層の充実の問題です。 一昨年から生活保護の一・二倍の収入まで対象を拡大されました。一定の改善と評価しますし、その効果もあらわれております。しかし、生活保護の一・四倍程度の収入まで対象を拡大しても、公租公課などを考えると、最低生活費も賄えません。そもそも荒川区でも以前は一・五倍まで支給していたのです。 実態の把握も踏まえ、就学援助の所得制限を一層緩和することを強く求めるものであります。 また、就学援助の最初の支給は七月からです。年度初めにこそお金が必要です。板橋区では、これまで受けてきた方には四月から仮認定として支給している例もあります。四月から支給できるよう仮認定などの制度を改善することを求めたいと思います。 区立小中学校では、教材費にかかわる学校徴収金は毎年上昇しています。そのほか直接購入する日々の文房具、体育用品、通学用品など多くのものがこれに加わります。また、眼鏡やコンタクトレンズの給付についても切実な要望が出ています。給付内容は、実際の教育費の支出実態に合っているでしょうか。 現状の把握の上に立って、就学援助の給付水準と内容について改善することを求めます。また、全国の例を見ても、就学援助のお知らせの仕方で就学援助の申し込みなどに差が出ていると聞きます。広島市のお知らせを見ますと、荒川区もやっておりますが、所得の目安だけでなくて、具体的な例も記述して、わかりやすいものになっている。お知らせについても、給付内容やわかりやすい基準の明示など改善することを求めます。 次に、教育費の公費負担拡大についてであります。 経済的に困難な子供への支援とともに、全体の公費負担を拡大することが大事です。学校で行う授業、実験、実習など必要な教材教具は実費負担はおかしいのではないでしょうか。区として、教育費無償の原則に立った基準を示すべきです。 府中市では、聞いてみますと、保護者負担について、通常家庭にあるもの、あるいは家庭になくても家庭教育上必要なものに限定しています。ドリルや教科実習材料など公費負担にすべき品目を明示しています。 そこで、区としても、ドリル、ワークテスト、教科用実習材料など、教材教具は幅広く公費負担にすることを求めたいと思います。 OECD諸国の中で、日本の教育費支出のうち、税金負担分は対GDP比で三・四パーセント、最低となっていることが最近報道されました。国に政策転換を求めるとともに、区として予算の使い方、優先順位を変えればできることもたくさんあるのではないでしょうか。例えば、毎年実施の区独自の一斉学力テストは、事実上ベネッセ任せで実施されてまいりました。毎年一千数百万円の費用です。全体の傾向は既に明らかです。見直しが必要です。また、今回補正予算の中で、区負担分一億八千万円余の地デジつき電子黒板についても、他に優先するものがあるのではないでしょうか。子供の立場に立った見直しも必要です。 こうしたことも踏まえて、区の学力テストをやめ、保護者負担の軽減に振り向けることもあわせて求めたいと思います。 次に、保育問題です。 「保育は、貧困の防波堤」という見方が大事だと私は思います。不安定雇用、収入減、家庭の困難など多くの問題を抱え、その上、保育園に入れることができずに働くことを断念したり、劣悪な環境での保育を余儀なくされている方もいるのではないかと心配いたします。 ことし四月時点で南千住や日暮里地域で多くの待機児童が生まれました。区は、南千住東部地区を対象に、認証保育所の六月開園を目指すとしましたが、いまだに見通しが立っていないのが現状です。育児休暇が明けて復職しようにも入れる保育園がなく、大変な思いをされた方、ローンの支払いが滞っているかもしれません。こども園と南千住保育園の建て替えによる定員増で十分なのでしょうか。定員や保育基準の緩和や保育ママによる対応で乗り切るのはもう限界です。また、認証保育園では、保育料負担に耐えられない父母も多いのです。もうすぐ保育園の入所申し込みも始まります。 待機児解消について、基準の緩和による対応でなく、認可保育園の計画的増設を基本にすることを強く求めたいと思います。あわせて、南千住東部地区などで保育園設置がおくれている主な原因と責任についての認識を伺います。 この問題の最後に、区として児童事業に責任を持つ問題です。 もともと児童館事業は、十八歳までを対象にした児童福祉法に基づく施設であります。今回、町屋ひろば館がふれあい館に移行することになりますが、やはり区として児童福祉法に基づく児童事業の拠点施設として今後も直営で運営すべきではないでしょうか。これまで児童館事業で区の職員が培ってきた実践は、大変貴重であり、引き継ぐべき財産であると思います。また、新たにつくるふれあい館などに本格的な「中高生の居場所」をつくることもあわせて求めたいと思います。お答えください。 次に、高齢者の介護・医療の負担軽減についてお伺いいたします。 相次ぐ介護保険、医療の改悪によって、高齢者は重たい負担と給付の切り下げに苦しんでいます。この分野の対策も待ったなしであります。まず、この四月から実施された新介護認定方式には、軽度に判定されるケースが続出し、批判の声が高まりました。荒川区でもその傾向は同じです。全国的な批判の声に、厚労省は、十月に四十三項目の大幅見直しを行うと発表いたしました。当初から介護給付抑制を目的にしていたことは、日本共産党の国会での追求でも明らかになりました。 この際、新介護認定方式は白紙撤回すべきであると思います。そして、認定制度そのものを廃止して、すべての人に必要な介護を提供できる制度を根本的に見直すときに来ているのではないでしょうか。そのため、当面、区として新介護認定方式による介護度の軽度化の実態を明らかにし、この方式をやめるよう国に求めるべきです。お答えください。 次に、介護給付での区の独自支援の必要性についてです。 最近、介護についてお話を聞く機会がありました。九十代の御夫婦で、妻が要介護五、夫と息子さんで介護しておられる方です。介護する夫も要支援二で短時間しか立つことができません。息子さんも仕事があり、日中介護はできない。朝は毎日身体介護でヘルパーさんが来ています。日中は週三回のデイサービスに通い、残り四日はヘルパーさんが体位交換やおむつ交換の取りかえで昼と夜間の二回来ておられます。それに車いすとベッドの貸与、これで保険内一割負担三万五千八百三十円のほかに二万円前後の自己負担が生じます。残り三日の夜間介護は、本人と息子さんでおむつ交換や体位交換をやっておられるそうであります。もちろん、日中の食事づくりや清掃ヘルパーさんまでは頼めず、食事もできたもので済ますことが多い、こういう実態を聞きました。 また、別の御家庭ですが、七十七歳の夫と暮らす要介護五の七十四歳の妻の場合です。訪問介護は、おむつ交換など毎日一回三十分を午前、午後、夜の三回、週二回の一時間の訪問看護と週一回の訪問入浴、ベッドレンタルです。夜間の訪問介護を入れると全額自己負担になるため、夜中のおむつ交換はすべて夫がやっており、長く続けた自営の仕事もやめざるを得ない状況になったと聞きます。 また、重度だけでなくて、介護度が軽い要支援一や二の方にももっと必要な買物や食事づくりなどの支援が必要なケースもあります。こうした支給限度額の制限やサービス内容の制限によって、必要な介護を受けられない要介護高齢者について、区独自に必要な福祉サービスで提供すべきです。お答えください。 また、介護職員の待遇改善は、よりよい介護サービスを提供する最大の保障です。ところが、依然として介護職員の処遇改善は進んでおりません。私どもへの相談の中でも、介護職場に勤める夫が、賃金が低過ぎて生活ができない、最初の契約と違って賃金が半分だった、勤務時間を減らされ、保険年金もないなど、深刻な実態が寄せられてきました。処遇改善は待ったなしであります。 麻生内閣は、選挙前の駆け込みで、景気対策として「介護職員処遇改善交付金」を補正予算として組み込みました。十月から介護職員の待遇改善策を作成して、職員に通知した介護事業者に対し、介護報酬とは別に「介護職員処遇改善交付金」を支給するというものであります。 動機はどうであれ、賃金引き上げのためには一般財源の投入がやはり必要なのです。期限が二年半の時限措置で、その後は介護報酬に盛り込まれれば、介護保険料の引き上げにつながってしまいます。また、介護職場は、介護福祉士など介護に直接かかわる方々だけではなくて、運転手や看護師、事務の方もいらっしゃいます。介護職員処遇改善交付金は、期間限定をなくして、さらに介護現場で働くすべての職種が対象になるよう改善するよう国に求めるべきと考えます。ぜひお答えください。 この間も、介護疲れによる殺人など痛ましい事件が後を絶ちません。認知症の家族を抱えた場合の大変さは、一言で言い表せない御苦労があります。また、老人が老人を介護する介護や、認知症が認知症の家族を介護する、こんな深刻な実態も伝わってきます。先ほどの例も一つの話であります。こうした老々介護、認々介護と言われる実態の把握とともに、見守りや散歩でのヘルパー派遣などを福祉施策として実施し、少しでも負担の軽減を図るべきだと思います。お答えください。 この問題の最後に、高齢者の医療費負担の軽減についてです。 医療費の負担は、健康や命に直結するだけに、最も高齢者にとって重たいものです。そもそも窓口負担が七十歳まで三割という国は、先進国で例を見ません。七十歳になっても現役並みの収入とみなされると三割です。しかも、七十五歳過ぎると後期高齢者医療制度で保険料も取られる。しかも、医療費窓口負担で払うお金がない場合、支援する公的な仕組みが不十分で、結局食費など生活費を削るか、受診を抑制するかの選択が残されているだけであります。やはり医療費負担軽減に踏み出すべきです。高齢者の医療費負担軽減策について、入院見舞金の支給など直ちに検討していただきたい。お答えいただきたいと思います。 次に、スポーツセンターの食堂又貸し疑惑について伺います。 総合スポーツセンターの食堂は、二年前、公募で最高点をとったA社に自販機十台設置許可もつけて貸し付け、その会社が営業していることになっていました。ところが、来年三月三十一日までの契約期間終了前に突然辞退届を出して、去る八月三十一日で撤退すると言ってきたわけであります。これだけでも契約違反で、公共施設を預かっているという責任すら感じられない異常な事態であります。 同時に重大なことは、我が党の斉藤邦子区議が委員会で明らかにしましたが、このA社がみずからは運営せず、第三者に施設を又貸しして使用料を取っていた疑惑が出てきた問題です。 思い返すと、二年前といえば、スポーツセンターの指定管理者が下請けに業務を丸投げしていた問題を我が党が取り上げ、その問題解明と再発防止など、区が対策を講じた時期と同じであります。似たようなケースが同じ施設内で二度も三度も起こること自体が問題、また、区の特別職、幹部職員も参加した選定委員会の評価が高得点であり、評価のあり方、評価の信頼性そのものが問われる事態でもあります。関係者からの事情聴取など事実解明と責任の所在を明らかにすることは、区の最低限の責任です。 スポーツセンターの食堂又貸し疑惑問題の徹底究明を行うとともに、この際、区のすべての指定管理者、業務委託について調査を行い、公表することを求めます。 最後に、新型インフルエンザの対策です。 シーズンでない夏季においても全国的に異常な新型インフルエンザの流行が見られます。荒川区でも発症が確認され、既に学級閉鎖などの対応を行う事態にも達しています。 秋から冬にかけ大流行も予想されている中で、最大限の対策をとることが区に求められております。とりわけ、発熱外来がなくなったことで、患者を受け入れる第一線である区内医療機関への支援が欠かせません。インフルエンザ薬の確保や検査キットの不足など、現場で何が起こっているかつかみ、必要な支援を行っていただきたいと思います。また、ワクチン接種は、定期接種と同様の保障など制度を整備することも国に働きかけることが必要です。 こうした状況を踏まえ、新型インフルエンザについて、区としての今後の見通しを明らかにするとともに、区内関係医療機関の状況、実態把握を早急に行い、必要な支援を行うことを求めます。また、区民への周知は一層徹底していただきたい、そのことを強く求めます。 以上で第一回の質問を終わります。(拍手)   〔区長西川太一郎君登壇〕 ◎区長(西川太一郎君) 横山幸次議員の御質問の中から、区内の子供の貧困対策が極めて重要でございます。この問題について御答弁を申し上げたいと存じます。 今日、経済情勢が悪化し、また、それに伴う産業構造の変化や、いわゆるワーキングプア、または非正規雇用者の方々の増加など、一つの大きな格差社会に向かっての流れがあります。こういう中で、弱い立場にある子供たちにも深刻な影響を及ぼしているということが確実に出てきております。いわゆる子供の貧困問題であります。 子供たちの健やかな成長、さらには子供たちのあすへの希望を奪っているものであり、マスコミ等の報道も最近、大変この分野のことが多くなってまいりました。そして、そういう中で、本区でも確実に見られる中途退学のお子さんや、また、進学の断念、または修学旅行に行けない、そんな事例が取り上げられております。また、つい先日の新聞報道においても、虐待をする親は、援助を拒否し、手に負えないという先入観で見られがちだが、深刻な虐待をした親であっても、相談等の援助を求めている。虐待につながる状況として、経済的な困難や虐待者の心身の状態などが背景となっているという記事を目にいたしたところであります。 私は、住民に最も身近な政府である区が、「区民の安心のとりで」となって、最優先の課題の一つとして、子供の貧困問題を早急に取り組まなければいけないと認識いたしております。このため、本年五月、私が委員長となりまして、全庁的なプロジェクトチームである「子供の貧困問題検討委員会」を設置し、子供を取り巻く個々の具体的な事例から、より現実的な解決手法を見出すべく、その発生原因や傾向を分析し、今後、区が取り組むべき方向性を検討しているところであります。 子供の貧困問題は、家庭の経済状況が大きな発生要因であることはもちろんでありますけれども、その背景には、親の養育力の不足、親の就労や精神面での不安定、社会からの孤立など、さまざまな要因が複雑に絡み合っており、その対策を検討するに当たりましても、単に金銭的な給付をふやすことだけでは解決できるものではないと考えております。 私は、このような複雑に絡み合った子供の貧困問題の背景、そしてその問題そのものを発生させている原因を一つ一つ丁寧に解きほぐし、適切な解決方法を追求していくことにより、子供たちが未来に向かって夢や希望を抱けるような地域社会を築いていきたいと考えております。 これまで検討委員会では、例えば専門相談員による相談体制の充実あるいは関係機関との連携強化、不安や問題を抱えた保護者のグループミーティングの実施など、具体的な施策の検討に入っております。区といたしましては、現在行っているいろいろな政策の中で、この問題に関係する部門を強化することによって、これらの解決が進むかどうかということの早期な検討、そして、先ほど議員からもお話がありましたが、具体的な実態のケースを、典型的な事例二十七例を例として研究を進めてまいりましたが、もっと幅広い調査も必要であるというふうな結論も出ているところでございまして、全庁挙げてこの問題に取り組んでいきたいというふうに存じます。 同時に、貧困の連鎖等の根本的な問題につきましては、十月に設置いたします(仮称)自治総合研究所におきまして、専門家の協力を得ながら、本格的に多角的な視点での調査研究を進めてまいりたいと存じます。 貧困にあえぎ、不安と隣り合わせに生きている子供たちに温かい手を差し伸べることは、私たちの未来社会に対する重大な責務であります。この問題について、さらに真剣に取り組んでいきたいと考えております。 これ以外の御質問につきましては、関係理事者から御答弁を申し上げさせていただきます。   〔福祉部長和気剛君登壇〕 ◎福祉部長(和気剛君) 初めに、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法等の見直しについての御質問にお答えいたします。 近々発足する予定の新政権が後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の廃止、生活保護の母子加算制度の復活をマニフェストに掲げ、現在、連立政権の共通施策として協議を進めていることは、新聞報道等を通じ、承知しているところでございます。 区といたしましては、これまでと同様、将来にわたり持続可能な社会保障制度の構築が最も求められていると認識しておりますが、新政権による制度の見直し内容や時期などが明らかになっていないため、今後の動向を注視してまいる所存でございます。 次に、高齢者の介護・医療について、五点お答えいたします。 介護保険の新認定方式についての御質問にお答えいたします。 本年四月より実施されている介護保険の新認定方式の状況は、従前の認定方式と比較すると軽度に判定される傾向が見られているところでございます。こうした状況に対応するため、国においては「要介護認定の見直しに係る検証・検討会」における検証結果に基づき、本年十月より、日ごろの状態を重視するなどの要介護認定の方法に改めることとしております。 区といたしましては、介護保険の実施主体として、十月より実施される新たな要介護の認定方法について、変更の趣旨を的確にとらえ、区民の不安を招くことのないよう、認定調査員の研修を行い、一人一人の身体・生活状況など、実態に即した介護認定に努めてまいります。 次に、要介護高齢者に対する区独自のサービスの提供についての御質問にお答えいたします。 介護保険制度は、国、都道府県、区市町村の公費と四十歳以上の方の保険料を財源として、全国で一律の基準に基づき、それぞれの利用者に対して必要な介護サービスを提供する制度でございます。このため、区といたしましては、利用者のサービス必要量に見合った介護認定を行うように努めるとともに、介護サービス事業者に対しても、その方に対する適正なサービスを提供するよう指導いたしておるところでございます。こうした取り組みを通じて、介護上必要なサービスは介護保険において提供されていると認識いたしております。 続いて、介護職員処遇改善交付金についての御質問にお答えいたします。 介護職員処遇改善交付金につきましては、国の経済危機対策の一つとして、介護サービス事業者へ資金を交付することにより、介護職員の処遇改善をさらに進めていくことを目的として実施されるものでございます。 現在、介護サービス事業者による交付金の申請が始まったところであり、区といたしましては、区内介護サービス事業者の今後の申請状況や区内事業所職員の処遇改善の状況を注意深く見守り、必要があれば特別区部長会などを通じて、国や東京都に対して意見を申し述べてまいりたいと考えております。 次に、介護の実態把握とヘルパー派遣についての御質問にお答えいたします。 昨年、第四期高齢者プラン策定の基礎資料とするため、「要介護等高齢者実態調査」を実施いたしました。その調査結果から、夫婦のみの世帯が二〇パーセントを超え、また、七十歳以上の介護者が三割を占めるなど、高齢者が高齢者を介護する実態を把握しているところでございます。 こうした実態を踏まえ、区では、在宅生活の支援や地域密着型サービスの推進、法人立特別養護老人ホームの誘致など、介護保険サービスの基盤整備が喫緊の課題であると認識し、現在、そうした施策の推進に全力で取り組んでいるところであります。 御質問の見守りや散歩のつき添いを行うヘルパーの派遣につきましては、現在、社会福祉協議会が地域の方々の御協力をいただき、高齢者や障害者等に対して、家事援助サービスや介護・見守りサービスなどの在宅福祉サービスを提供しており、こうした事業の活用による対応を図ってまいりたいと考えております。 最後に、高齢者の医療費負担軽減についての御質問にお答えいたします。 我が国の医療費が年々増加している現状から、医療保険制度を維持していくために、被保険者一人一人が応分の負担をしていただくことが必要であると認識いたしております。 御質問の高齢者の医療費負担軽減策につきましては、七十歳から七十四歳の被保険者の方々の一部負担金の割合について、二割から一割とする特例措置が実施されております。また、医療保険及び介護保険の自己負担の合計額が著しく高額になる場合、高額医療・高額介護合算制度による負担軽減策が開始されたところであります。さらに、国民健康保険及び後期高齢者医療制度におきましては、低所得者の方々の保険料軽減が講じられております。 一方、御提案の入院見舞金の支給などにつきましては、在宅で療養されている方々との公平性に欠けることや、一律に現金給付することが適当ではないことなどの課題があるため、その実現は困難であると考えております。   〔総務企画部長北川嘉昭君登壇〕 ◎総務企画部長(北川嘉昭君) 区の補正予算についての御質問にお答えいたします。 このたびの区の補正予算案の中では、国の緊急経済対策に基づき実施する事業に係る予算を提案させていただきました。その内容は、住宅手当緊急特別措置のような雇用情勢の悪化に対応したセーフティーネットに係る予算、学校におけるエコ改修など教育環境の整備に係る予算など七つの事業であります。これらの歳出予算額は合計で八億三千五百万円で、国庫補助金を約六億一千五百万円活用する内容となっております。 区といたしましては、国の補助金を有効に活用して、区が実施すべきと考える施策について、庁内で十分に議論を重ね、精査した上で予算編成を行ってございますので、施策が実施されれば、区民生活の向上や景気回復に大きく寄与するものと確信しておりますので、御理解いただけますようお願い申し上げます。 続きまして、指定管理業務並びに業務委託の履行に関する調査の実施及び公表に関する御質問にお答えいたします。 平成十六年度に導入いたしました指定管理者制度の施設は、現在四十七を数えるまでになりました。指定管理者制度は、民間事業者の活力を行政サービスに活用することを目的として導入したものであり、これまで開館日の拡大や開館時間の延長、新たなサービスの実施など、着実にサービスのレベルアップにつながっております。 指定管理業務につきましては、各施設の所管課において定期的に打ち合わせ等を行い、日常的な管理運営状況の把握に努めているほか、毎年度ごとに履行状態を審査しております。この間、議会の御意見等も踏まえ、その審査体制の強化・充実を図ってきたところであり、昨年度からは外部専門家による財務・労務管理の審査を開始するなど、全庁的に適切な運営に努める体制づくりを行ってきたところでございます。 今後もこうした体制のもとで、指定管理業務の履行状態を適切に把握するとともに、その内容の公表については、今後検討してまいります。 なお、業務委託につきましては、契約の定めに基づき、検査等を通じまして、引き続きその適切な執行に努めてまいります。   〔教育次長友塚克美君登壇〕教育次長(友塚克美 君) 教材教具の公費負担及び就学援助に関するお尋ねにお答えいたします。 義務教育におきましては、公費負担を原則としつつも、ドリルなど専ら個人が所有するものや使用するものなど、ごく一部につきましては、保護者の負担とされております。しかし、特に経済的に就学が困難な御家庭につきましては、これまでも生活保護や就学援助等の制度により保護者の負担軽減を図ってきたところでございます。 このうち、就学援助につきましては、学校教育法の規定に基づき実施しているものでございまして、教材教具費をはじめ、就学に必要な費用の一部を援助することにより、教育の機会均等を図ろうとするものでございます。 本区では、その認定基準を、御案内のとおり昨年度に生活保護基準の一・二倍に緩和し、制度の充実を図ったところでございます。教育委員会といたしましては、現時点でさらなる認定基準の見直しや給付内容等の見直しを行う考えは持ってございませんが、昨今の経済状況の悪化から来る失業や病気等による家計の急激な変化に対して特別な審査を行うなど、それぞれの御家庭の実態に即して柔軟な対応に努めてまいりますので、御理解を賜りますようお願いいたします。 就学援助の支給時期を早めることにつきましては、認定審査のもととなる前年度の所得が判明いたしますのが例年六月十日前後となっております。四月に仮認定などを行った場合、所得が判明した時点で認定取り消しとなるケースも考えられる状況となり、支給時期を早めることは、現行制度上では難しいと考えております。 また、保護者の皆様に就学援助の制度の内容をわかりやすくお知らせすることにつきましては、大変大事なことと考えておりますので、今後とも努力してまいりたいと考えております。 次に、学力向上のための調査に関する御質問にお答えいたします。 教育委員会では、すべての子供たちに確かに学力を確実に身につけさせていくことが学校教育の責務であると考え、平成十四年度から本区独自の学力向上のための調査を実施し、各学校で指導の充実・改善に生かしております。この調査は、子供たちに学習内容がどれだけ身についているのかを把握する学習到達度調査と、学習意欲や態度がどれだけ養われているかを把握する学習意識調査で構成しています。平成二十年度からは、基礎学力を図る問題に加えて、小学校五・六年生及び中学生においては、問題解決能力を問う問題を新たに実施いたしました。これにより、実生活のさまざまな課題解決の場面や想定される課題解決の場面において、身につけた知識・技能等を活用し、解決を図る力を客観的に把握することができるようになりました。 本調査の実施により、各学校においては、子供たちの状況を明確にし、指導方法の工夫・改善を図り、教員の指導力の向上に努めるなど、大きな成果につながっております。教育委員会といたしましては、今後も区独自の学力向上を図るための調査を実施し、子供たちの学力向上に努めてまいる所存でございます。 次に、荒川総合スポーツセンターの食堂に関する御質問にお答えいたします。 荒川総合スポーツセンター内の食堂につきましては、平成十九年四月から、有限会社朝日屋に対して、荒川区行政財産の使用を許可してまいったところでございます。御指摘の件につきましては、現在、関係者から事実関係について事情聴取を行い、事実の把握に努めております。調査結果がまとまり次第、速やかに区議会に御報告する所存でございますので、よろしくお願いいたします。   〔子育て支援部長高梨博和君登壇〕 ◎子育て支援部長(高梨博和君) 子育てに関する御質問のうち、まず初めに、待機児解消についての御質問にお答えいたします。 荒川区におきましては、これまで、はなみずき保育園や汐入こども園の開設、私立保育園分園の開設支援など、認可保育園の新設や大改修による大幅な定員増に努めるとともに、認証保育所の誘致開設や保育ママの増員等により保育サービスの充実に努めてまいりました。今後とも、南千住保育園の移転新築による定員の大幅増や(仮称)第三東日暮里保育園の新設など、必要な保育施設の整備に努めるとともに、さまざまな手法を活用しながら保育供給量の拡大を図り、待機児解消の実現に向けて計画的に取り組んでまいる所存でございます。 次に、南千住東部地域の保育園の設置に関する御質問にお答えいたします。 南千住東部地域におきましては、ゼロ歳から二歳の低年齢児を中心に保育需要が大変高くなっており、民間事業者の協力を得て、必要な保育サービスの確保に鋭意努めているところでございます。区といたしましては、今後とも保育が必要な子供たちが質の高い保育サービスを受けることができるよう、保育定員の拡大に努めてまいります。 続きまして、町屋ひろば館の児童館事業についての御質問にお答えいたします。 町屋ひろば館は、平成二十四年にふれあい館に移行する予定でございますが、ふれあい館への移行後も指定管理者が独自の特色を生かしつつ、引き続き魅力ある児童事業を実施できるよう、区として必要な指導助言に努めてまいります。 また、御質問にありました「中高生の居場所」づくりにつきましては、青少年の健全育成の観点から、学校や家庭以外で青少年が気軽に楽しく活動のできる場所を整備する必要があると認識してございます。新設される町屋ふれあい館の多目的室では、ヒップホップダンスやミニバスケットなどができる中高生にとっても使いやすく魅力ある設計になってございまして、これまで以上に多くの中高生が利用していただけるものと期待しているところでございます。 区といたしましては、今後も児童館事業のより一層の充実を図るとともに、中高生を含めた子供たちが明るく健やかに成長できる環境整備に取り組んでまいります。   〔健康部長金田麻里子君登壇〕 ◎健康部長(金田麻里子君) 新型インフルエンザ対策に関する御質問にお答えいたします。 初めに、今後の見通しでございますが、このたびの新型インフルエンザの動向には、他の自治体に先駆けて対策を講じてきた荒川区といたしましても、強い危機意識を持っております。今後、十月上旬にかけて流行のピークが訪れると見込まれております。この秋冬の第一波の流行での都内の患者は二百四十万人から三百六十万人、入院患者も三万六千人から九万人に上ると予測されており、このまま推移した場合、医療に支障を来しかねない状況も考えられるところでございます。 御質問の医療機関の状況把握と支援でございますが、国の指示に基づき、入院患者の増加への対応や重篤化しやすい妊婦や基礎疾患のある方への適切な医療提供体制の確保のため、現在、区内の病院を対象に、新型インフルエンザに対応できるベッド数や人工呼吸器の数等に関する調査を行っておりますので、この結果を踏まえ、区民に情報提供してまいります。また、医療機関への支援につきましては、発熱外来用の陰圧テントの貸し出しやマスクの提供など、必要な対応を図っております。 最後に、区民への周知でございますが、区では、四月以降、さまざまな機会をとらえ、区民への情報提供に努めておりますが、区民一人一人の感染予防対策がこれまでにも増して求められることから、今後のさらなる啓発に努めてまいります。御理解のほどお願い申し上げます。 ○議長(茂木弘君) 所要時間が過ぎましたので、質問を終了とさせていただきます。 この際、約二十分間の休憩をいたします。   午後二時五十八分休憩   午後三時二十三分開議 ○副議長(萩野勝君) 休憩前に引き続きまして、会議を開きます。 二十九番中村尚郎君。   〔中村尚郎君登壇〕 ◆二十九番(中村尚郎君) 私は、公明党荒川区議会議員団を代表いたしまして、平成二十一年第三回定例会に当たり、当面する行政課題につきまして、区長並びに関係理事者に対し質問をさせていただきます。どうぞ意のあるところをおくみ取りいただき、明快にして建設的な御答弁をよろしくお願いいたします。 さて、九月に入り、新型インフルエンザの大流行が現実のものとなりつつあります。七月、八月には一時的に減少すると見られていた新型インフルエンザ感染者は、結局その間もふえ続け、高校野球チームの選手や応援団、プロ野球チーム、相撲部屋などをはじめ、小中学校や保育園など、さまざまな集団感染が発生し、拡大しております。厚生労働省も、この秋から冬にかけて起こると見ていた大流行が八月中旬には既に始まっているとの見解を示し、各地で学級閉鎖や休校・休園になる学校が相次いでおります。 新型インフルエンザは強毒性ではないものの、爆発的な感染拡大に伴い、死亡者や重症化する事例もさらに増加するものと見られております。 こうした中、公明党荒川区議団は、九月四日、西川区長に新型インフルエンザの最新情報の迅速な提供、医療体制やワクチンの接種確保を国や都に働きかけることを含め、五項目にわたり、緊急の申し入れを行いました。二十万を超える荒川区民の命を守るために、荒川区におきましては、時宜を逸することなく、適切に対応されるよう強く要望いたします。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、質問に入らせていただきます。 質問の第一は、公会計制度改革についてであります。 公会計制度改革については、これまで私は機会あるごとに質問してまいりました。私が最初に質問した平成十一年当時は、まだ地方自治体でのバランスシートの作成でさえ一般的ではありませんでした。しかし、最近の公会計制度を取り巻く状況は、総務省が先頭に立って旗を振り、全国の多くの自治体で取り組みが進められるようになってまいりました。 現行の公会計制度は、区民への説明責任及び行政内部のコスト分析が不十分であることから、企業会計で採用されている複式簿記・発生主義の考え方を取り入れることによって、その役割を果たせることがようやく立証されてまいりました。荒川区においても、熱心な取り組みがなされております。 西川区長は、公会計制度改革に積極的な自治体をメンバーとして研究を進めている日本経済新聞社主催の「公会計改革研究会」に参加し、首長部会の会長として御活躍されており、公会計制度改革の推進にリーダーシップを発揮し、年次財務報告書のあり方など、自治体の経営情報の公表方法について精力的な研究を進めておられ、私は大いに評価し、敬意を表している次第でございます。 公会計改革の期待は、その情報の透明化と情報開示の進展への役割であります。ドイツの財政学者の言葉に「財政は、数字に凝縮された住民の運命である」と言われるように、共通のルールに基づく企業会計原則による公会計データの公表が自治体の財政構造の分析・評価のためのデータ基盤を提供することになります。 総務省は、平成十八年五月に会計基準に相当する「新地方公会計制度研究会報告書」を、さらに平成十九年十月には、実務指針に相当する「新地方公会計制度実務研究会報告書」を発表しました。これらの報告書の骨子は、複式簿記・発生主義によるものとし、その基準は、原則として国の「省庁別財務書類作成基準」に準拠する。対象とする会計は、地方公共団体と関連団体を含む連結ベースとする。主要な財務書類として、貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書、準資産変動計算書の四表を二〇〇九年秋までに作成する等であります。 「新地方公会計制度実務研究会報告書」においては、自治体の実践可能性を踏まえ、二つの財務書類作成モデルが示されました。現在の企業会計の考え方を積極的に取り入れた基準モデルと実務上の簡便性を考慮した以前の総務省方式ということで出されたものをベースにし、それに改訂を加えた総務省方式改訂モデルであります。総務省方式改訂モデルは、これまでの取り組みや作成事務の負荷を考慮し、固定資産台帳や個々の複式記帳によらず、既存の決算統計情報を活用して作成することを認めています。このため、開始貸借対照表の整備が比較的容易であり、現行の予算・決算システムの中で財務書類をつくりやすいように考慮されているモデルです。しかし、一方で資産の評価の方法が簡便で不十分で、公正な価値による測定ができないという欠点が指摘されており、中長期的にはすべての自治体でより精緻な財務書類の作成を求めています。 基準モデルは、企業会計をベースに望ましい公会計のあり方を現在の段階で示したものであり、今回の報告書では、基準モデルによる財務書類の作成が好ましいとされているのではないかと思います。 私は、昨年の第二回定例会で「総務省方式改訂モデルによる貸借対照表の作成方法は、会計制度に基づかず、あくまでも統計的手法に基づいて作成しているために、数値の根拠の追跡が不可能であること、財務諸表の使命である正確性が全く担保されていないという欠点を有している」と指摘いたしました。荒川区は、他の自治体に先駆けて、本年三月に荒川区包括年次財務報告書を作成し、公表しました。しかしながら、この包括年次財務報告書は「総務省方式改訂モデル」を採用し、作成されております。 本気で改革を目指すならば、ぜひ基準モデルでの推進を図っていくべきであると考えますが、御見解を伺います。 次に、二〇〇七年十月、あわせて「公会計の整備推進について」と題した総務省自治財政局長通知が出されております。「財務書類の公表に当たっては、住民等にわかりやすい公表に留意すべき」としています。そこで、今回の財務書類四表から何が読み取れ、何がわかるのか。仮に区民はこの報告書を見て、どこまで理解できるのか、疑問であります。 西川区長のもとでの荒川区でありますので、全国で行われている公会計制度改革よりもさらに一歩進んだ取り組みをしていただきたいと考えます。 財務書類の作成は、あくまで手段であり、決して目的ではありません。それをどう活用するかが重要であります。専門家だけしかわからないような財務書類ではなく、グラフやイラストなどを取り入れ、広く区民にもわかりやすくする必要があります。また、マネジメント面では、多くの職員が仕事を進める上で参考にするような活用方法が求められると思います。今後、工夫を凝らしながら、区民によりわかりやすい包括的な財務情報を開示すべきであります。御見解を伺います。 最後に、今後の取り組みとして、公会計も会計である以上、信頼性、検証性、理解可能性、費用・収益/資産・負債/資本取引の厳格な勘定区分、連結決算の必要性といった会計共通の基本的要件は当然満たすべきであります。これらの課題をすべて克服しなければ、公会計改革の目的を達成できないと考えます。そこで、段階的に計画的に取り組みを進めていくことが求められます。財政状況が厳しく、職員も十分に補充されない状況の中で対応するには、公会計整備推進の目的に照らして、作業内容に優先順位をつけることが効果的であります。 新たな財政指標の導入、新財務会計システムの導入、財務書類に対する監査体制の導入、マネジメントサイクルへの活用、公会計改革を通じた職員の意識改革などの課題を盛り込んだ(仮称)「荒川区公会計改革アクションプラン」を作成すべきではないかと考えますが、御見解を伺います。 質問の第二は、いのちの森の創成についてであります。 荒川区は、本年二月、環境保全に地球規模の取り組みが求められている中、身近なところでどう考え、どう取り組んでいくかということで、「あらかわエコセンター」をオープンしました。オープン記念に、世界に三千万本の木を植えたと言われる横浜国立大学の宮脇昭教授を招き、記念講演が開催され、私もこの講演会に参加させていただきました。 宮脇先生は、八十一歳という御高齢にもかかわらず、二時間近くいすに座らず、使命感と信念と確信と熱意のあるパワフルな講演に圧倒されました。講演の中で、「本物は長持ちする」、「無知は罪悪、知は力なり」、「シイ、タブ、カシの木が本物」と何回も繰り返され、頭の中にインプットされてしまいました。 宮脇先生は、「日本人は、およそ四千年以上前から、さまざまな自然災害に耐え、この小さな島国に生き延びてきた。その細い遺伝子が今の私たちを生かしている。そのことが喜びであり、幸福を感じる。百年もすれば今生きている人間はすべて消えてなくなる。この有限の生命の世界の中で、私たちが未来に残せるものは、それはお金や有価証券ではないはずである。長い生命の歴史を経て、現在を生きている私たちが未来に残すべきもの、それはかけがえのない命をつないできた遺伝子である。その遺伝子を守り、命を支えている唯一具体的なものは、地球上のあらゆる生物の生存の根源である『森』なのである」と訴えられました。さらに、「過去において、地震、火事、津波に遭遇したときに、森が私たちの命を守ってきた事例はたくさんある。阪神・淡路大震災のときも延焼を食いとめ、防災林として機能した。今こそ日本人の四千年来の森と共生する生き方を見直し、本物のふるさとの森を未来に向かってつくっていくべきである」と。最後に、「セメント砂漠の荒川区に本物の森をつくろう」と命がけで二百名に近い聴衆に訴えられていました。植物学者の講演という域を超えた宮脇哲学を説く内容とさえ感じました。 私は、植物学や生態学については全くの素人であります。先生の講演を興味深く聞かせていただき、さらに少し勉強したいと思い、先生の著作を読んでみました。 「新しい経済的な思惑によって、自然の許容限界を超えて土地本来の森を破壊し、生物生産性の最も高い海岸、河川沿いの平地に非生物的な材料を集積することによって、土地を過剰利用している。さらにセメントを主とした半砂漠化に行きつきかねないような、いわゆる新しい産業立地や都市づくりを進めている。三十数年前から自然破壊や公害の問題が大きくなるに従って、人類生存や地球環境に関する悲観論が急速に論ぜられ始めた。年や地域開発に際しても、自然には触れていけないところがあるという、古くて新しい自然とのつき合い方を再確認すべきである。植物社会学の研究を続ける中で、どんな時代にも変わらない、土地本来の自然の植物群落は何か、日本人の伝統と文化の基盤となる本物の森は何かを追求してきた中で、それは、土壌の豊かな低地などで根が深く地中に伸びて、樹高二十から三十メートルに達し、数百年も生き延び、冬も濃い緑に輝く、みずみずしい緑の葉をたたえる常緑広葉樹であるタブノキであることがわかってきた」とありました。 また、加えて、「成長の限界」を報告したローマクラブの創設者アウレリオ・ベッチェイ氏も、「地球の緑の覆いをかくも理不尽にはぎ取ることが人間の生態や文化に一体どんな意味を持つのか、我々はまだ理解できずにいます。しかし、その結果をとるに足らないもののように考えているとしたら、それは愚かなことである」という言葉を残しております。 当日の講演会は、西川区長をはじめ三嶋副区長、教育長、環境清掃部長、土木部長、都市整備部長ら区の幹部職員も出席されておられました。宮脇教授の「荒川に本物の森をつくろう」ということについて、区の見解をお伺いいたします。 さらに、宮脇先生は、荒川区が本気で本物の森をつくると決意したならば、その協力は惜しまないとも言われていました。そこで、二つの提案をさせていただきます。 一つ目は、常緑広葉樹は、火事に対しては防火壁の役割を果たし、直根性のため、地震、暴風でも倒れないので、安全な逃げ道、避難場所に適しています。環境保全はもちろんのこと、防災面から震災対策として避難路、避難場所の確保のために、幅は狭くても残存している樹林、緑地をつなぎ合わせ、環境保全林を区内の三つの広域避難場所の周辺に、そして森林を延ばしていくことを考えてはと思います。御見解を伺います。 二つ目は、小中学校において、ポット苗をつくり、児童・生徒が主役となり、先生と父兄とともに自分たちでまいて育てる幼木が確実に育つことを心と体を通して体験させ、学校の周りに密殖することにより、学校の校庭の周りなどの地域と学校敷地の境界沿いに防災環境保全林を形成できます。木を植えることは命を植えること、あすを植えること、そして心に植えることであります。バーチャルな社会で生かされている子供たちに、体を使った緑の環境創造の機会を与え、環境をみずから創造し、守り育てるものであることを実体験を通し理解し、命を守る大切さを学習させてはと考えますが、教育という視点から、いのちの森を創造することについて、区の御見解を伺います。 質問の第三は、特別支援教育についてであります。 二〇〇七年四月、文部省は特別支援教育の理念等について、次のように提示しています。「特別支援教育は、障害のある幼児・児童・生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立ち、一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものである。また、特別支援教育は、これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、知的おくれのない発達障害も含めて、特別な支援を必要とする幼児・児童・生徒が在籍するすべての学校において実施されるものである。さらに、特別支援教育は、障害のある幼児・児童・生徒への教育にとどまらず、障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ、さまざまな人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っている」とあります。 特別支援教育の特徴点の一つは、LD、ADHD、高機能自閉症等を障害として認知し、教育の対象に組み入れたことであります。LDは読みかけの障害、計算の障害など特定の機能に発達障害が見られるために、教科でいえば国語や算数の学習に著しい困難が生じます。ADHDは注意の集中・持続の困難、多動性、衝動性など行動上を特徴とし、高機能自閉症は社会性の未発達、言語発達のおくれなど、自閉症としての特徴が見られます。ただし、それぞれ知能指数等で見ると正常範囲内にある障害であります。 これらの障害のあるお子さんは、今まで教育上特別な配慮がなされていないのが普通でありました。特別支援教育では、これらの障害のあるお子さんについても、特別支援の必要を認定すると同時に、その教育の場は基本的に通常学級であるとしたのであります。 特別支援教育は、障害のあるお子さんがどこで学んでも、特別支援の対象としました。これは特別な教育上の措置を「場の整備」に対応して行うものから、「人の整備」に対応して行うものへと変更したことを意味します。問題は、それにふさわしいシステムの構築及びそのための財政的裏づけが担保されるかどうかであります。それぞれの小中学校の特別支援体制が十分であるか否か、障害児教育に携わった経験を持つ教師がいるかいないかということも最も重要な課題であります。また、多様な障害を持つ児童・生徒のために、通常学級、特別支援学級、通級指導教室など、多様な教育の場が用意され、一人一人のお子さんの状態とその変化によって学ぶ場の選択・決定、その後の移動がもっと簡単にできるように流動性を持たせるようにすること、また、それぞれの場においても、きめ細やかな対応がお子さんたちの可能性を引き出すためには肝要であります。荒川区として、特別支援教育の課題の対応及び今後の取り組みについて御見解を伺います。 次に、汐入地域における特別支援教育体制について伺います。 汐入地区においては、白鬚西地区再開発事業の進展に伴い、ファミリー層が急増し、汐入小学校の生徒数も千名を超える都内でも有数の大規模校となり、本年四月には七クラス二百五十九名の新一年生の児童が入学され、マスコミでも取り上げられ、話題となりました。さらにふえ続けるであろう児童に対応するために、現在、明年の四月に開校の汐入東小学校の建設・整備が急ピッチで進められているところであります。 こうした状況の中で、特別支援を必要とする汐入地区の小学生が通学する一番近い特別支援学級は、徒歩で四十分から四十五分かかり、距離にして一・五キロ程度もある第六瑞光小学校であります。六瑞小に通う児童のうち、低学年は保護者が集合場所まで送迎し、高学年になるとバスや電車を乗り継いで大変に苦労しながら通学していると聞いております。また、遠く離れた六瑞小に通うために、汐入地域の子供たちとの友好関係が希薄となり、寂しい思いもしているとも伺っております。 既に区では、明年、汐入小学校内に特別支援学級を設置する計画を発表しました。平成十六年の決算委員会で、我が党はこの問題を取り上げ、強く要望していたことが今般実現し、大変に評価しております。 小学校の特別支援学級設置に当たっては、子供一人一人の障害の程度、状況は千差万別であります。すべての子供たちの能力を引き出し、可能性を引き出すために、一人一人に合った教育のニーズが求められると思います。特別支援学級においては、機能的に適切な指導がとれるようにすべきであります。 前段でも述べたように、通常学級、特別支援学級、通級指導学級など、学ぶ場の選択・決定、その後の移動が簡単にできるように流動性を持たせるようにすること、さらに子供たちをどのように健やかに育て、教育していくかということについて、教育委員会も障害を持つお子さんの親御さんの意見に積極的に耳を傾け、学校と三者で検討していくべきと考えます。御見解を伺います。 さらに、汐入地域から第一中学校の特別支援学級に通う生徒も、通学距離においては、六瑞小に通う児童と同じ環境にあります。また、せっかく来年から汐入小学校の特別支援学級に通学できるようになる児童が中学校へ進学する際は、汐入地域を離れた中学校に通学せざるを得なくなります。加えて、聞こえと言葉、情緒障害を対象とした通級指導教室は、区内に第三峡田小学校と第四峡田小学校の二校しかありません。汐入地域から通うには移動時間がかかるために、通級指導教室で一時間の授業を受けるために、汐入小学校での午前中のすべての授業を休まなければならないというのが現状であります。 そこで、この地域性を考慮し、汐入地区内に中学校の特別支援学級及び小中学校に通級指導教室も設置すべきではないかと考えます。御見解を伺います。 質問の最後は、南千住地域の諸課題についてであります。 一点目は、従来の南千住東部区民事務所と西部区民事務所が統廃合され、新たに南千住駅前に新設される区民事務所の機能拡充について質問いたします。 荒川区は、本年も昨年に引き続き、日経BP社の「e都市ランキング二〇〇九」で全国第一位となりました。IT自治体のトップに君臨する荒川区の実力は、まさしく区役所と区民事務所の間をITをツールとしてオンラインで結び、いかなる業務も可能ならしめる自治体になったと考えます。そして、業務の効率性や正確さということに加え、さらに大事なことは、区民にやさしい心の通った自治体に変身することも大事な視点であると考えます。 そうしたことを前提に、これまでの南千住東部区民事務所と西部区民事務所を統合し、駅前に設置される(仮称)南千住区民事務所については、区役所まで足を運ばなくても各取扱業務を新区民事務所ですべて完了できるように考えるべきであります。それは他の三つの区民事務所も同様であります。 特に南千住地域の特性を考えた場合、子育て関係の業務においては、母子健康手帳の交付だけでなく、乳幼児・子ども医療証の発行、都外の医療機関の子供の医療費請求なども可能にすべきであります。さらに、平日の時間延長や土日祝日の開所、区民相談、行政相談、消費生活相談など各種相談を定期的に区民事務所で受けられるようにも検討すべきだと考えます。 新区民事務所は、区が汐入地域の支援を目的に設置している「ニュータウン課」の存在とあわせて、この地域の今後のますますの発展に寄与するものと考えますし、新たなサービスの向上の積み重ねが重要であり、地域の区民と行政をつなぐ最前線の執務機関であることを踏まえ、種々提案をいたしましたが、これまでの区民事務所から一歩進んだ区民ニーズに合ったサービスを提供すべきと考えますが、区の御見解を伺います。 次に、南千住七丁目の旧南千住幼稚園を活用した子育て支援拠点の整備について伺います。 平成十一年の第一回定例会で、公明党は、保育園待機児解消に向けた積極的対応について、幼稚園・保育園の一元化の推進について、子育て相談の充実についての三点を内容とする子育て支援策の充実について質問し、あわせて廃園となる旧南千住幼稚園を活用した子育て施設の整備について区に提案を行いました。 あれから早くも十年が経過し、南千住の町並みも大きな変化を遂げてまいりましたが、今改めて当時の質問について、その的確性と重要性は的を射たものであったと感じる次第であります。 この間、荒川区においては、エンゼルプランに基づき、保育園の整備や定員拡大等に取り組んできました。とりわけ西川区長就任以来、子育て専管組織である子育て支援部を設置し、日本経済新聞社の行政サービス調査の子育て環境分野において、全国自治体のランキングが第二位に象徴されるように、多くの先進的な取り組みを含めた子育て支援事業の充実に精力的に努めてこられました。こうした努力の結果、他の自治体からの視察も相次ぎ、教育と子育ての荒川区という評価が区の内外で定着したことは、何より喜ばしいことであります。 ただ、その中にあって、とりわけ南千住地域においては、経済状況の変化や廃園になった認証保育所の影響も相まって、乳幼児の増加に子育て施設の整備が追いつかず、保育サービスを希望しながら保育を受けられない待機児の多くが南千住地域に集中している状況となっています。また、今後、この地域の私立幼稚園の廃園計画もあると伺っております。 今般、道路工事事務所については、別の場所に移転する計画があると伺っています。南千住東部地域の子育て支援事業のより一層の充実を図るため、現在、道路工事事務所となっている旧南千住幼稚園跡地について、子育て支援拠点として整備すべきと考えます。具体的には、区の直営にこだわらず、公設民営や民間事業者の誘致も含めた多様な可能性を追求し、幼保一元化の推進を視野に、幼稚園と保育園の機能をあわせ持つ「認定子ども園」として整備し、あわせて在宅の子育て家庭の支援として、子育て相談にも応じられる子育て交流サロンや一時保育室も設置してはと考えますが、区の見解を伺います。 最後に、南千住駅周辺全体の地域活性化について伺います。 南千住駅は、つくばエクスプレスの開業、コミュニティバス「さくら」、「汐入さくら」の乗り入れなどにより、ますますそのポテンシャルが高まり、ファミレスやオープンカフェを備えたファストフード店やスーパーを誘致し、本当に様変わりし、まちの顔として発展していることを実感いたします。 言うまでもなく、南千住駅周辺はJR常磐線、つくばエクスプレス、さらに東京メトロ日比谷線により東西に分断されております。南千住駅東側は、住宅市街地総合整備事業等の大規模開発により、良質な市街地住宅の建設や公共施設の整備など、快適な居住環境が創出され、また、集客性の高い大型商業施設の導入に伴い、新しいまちの活力と魅力、そしてにぎわいのあるまちが形成されました。一方、現在進められている南千住駅前西地区の再開発は、来年二月には再開発施設内の商業施設がオープンし、住宅への入居も始まります。あわせて、南千住駅前ふれあい館、また、区民事務所が開設、続いて駅前広場の整備、さらには東側地域と西側地域を結ぶ補助三百三十一号線の整備など、駅西側のまちづくり事業が進められ、安全で快適な居住環境整備とまちの活性化が図られるものと大いに期待しております。 そこで、駅前西地区の再開発が南千住駅周辺の地域のさらなる活性化を図る絶好のチャンスととらえ、東西の商業施設及び公共施設を中心に、点から線へ、線から面へと、駅東側と一体となったまちづくりをすべきと考えます。新たなまちづくり手法により、面としての南千住駅周辺の地域の活性化を図るべきであります。御見解を伺います。 以上で一回目の質問を終わります。(拍手)   〔区長西川太一郎君登壇〕 ◎区長(西川太一郎君) 中村尚郎議員の御質問にお答え申し上げます。 初めに、公会計制度改革について御質問いただきました。 まず、改革全般に対する私の考えを申し上げさせていただきます。 本格的な地方分権の時代を迎え、地方自治体が主体性と自立性を高め、自己決定・自己責任の原則のもとで経営されていくためには、経営力を強化するとともに、財政の全領域に対する説明責任を持たなければなりません。私は、そのために公会計制度の改革を進めることが極めて重要であると考えておりまして、中村議員のたびたびの御主張と重なるところであります。 こうした考えから、前の東京大学大学院教授であり、現在は関西学院大学にお移りになりました神野直彦先生が座長をお務めいただいております公会計改革研究会に平成十八年の発足時から参加し、十九年三月には志を同じくする自治体とともに、「自治体公会計改革宣言」を行いました。区役所の玄関、また区長室の入り口に掲げているところであります。さらに、平成二十年から私が部会長を務めております首長部会では、年々参加自治体がふえ、議論も深まっており、公会計制度改革の必要性について、さらに意を強くしているところであります。 区では、総務省方式改訂モデルによる年次報告書、財務書類等に加えて、事務事業の成果など非財務情報も盛り込みまして、いわゆる包括的な年次財務報告書を作成いたしました。現在では、さらに事業別の財務分析や資産管理の充実に向けて、新公会計システムの導入に取り組んでいるところでございます。また、荒川区職員ビジネスカレッジでは、早稲田大学大学院公共経営研究科で教鞭をとられている小林麻理教授を講師にお招きし、公会計基礎講座やコストマネジメントなどの職員研修も精力的に実施いたしております。 そうした中で、このたび、昨年の第二回定例会に引き続き御質問いただき、私の公会計制度改革に対する取り組みを御評価いただきましたことを、まことにありがたく存じているところでございます。 ただいま財務書類作成の考え方をはじめ、また、極めて有効であると拝聴いたしましたアクションプランの御提案など、専門的知見のある御指摘をいただきまして、御質問のうち、実務にかかわる内容につきましては、後ほど所管部長から御答弁を申し上げますが、会計学及び実務の専門家である中村尚郎議員には、どうか今後とも荒川区における公会計制度改革のよき理解者として御支援を賜りますよう、この機会に改めてお願いを申し上げる次第でございます。 次に、道路工事事務所の活用についての御質問にお答えを申し上げます。 議員からの御質問にもございましたとおり、南千住地域、特に東部地域におきましては、子育て世代の急激な増加により、保育サービスを希望しながらサービスの提供を十分に受けることができない御家庭があることにつきましては、区として早急に解決すべき喫緊の課題であると認識いたしております。このため、本地域における保育園待機児への取り組みといたしまして、今年度中に新たな認証保育所を本地区内に誘致開設することとしたほか、先ほどもお答えを申し上げましたが、平成二十三年度から運営開始を目途に、JR東日本の御協力をいただきながら、南千住駅前に財団法人鉄道弘済会によるゼロ歳児を含めた定員五十名規模の認可保育園を開設することといたしたところでございます。 議員からは、平成十一年の第一回定例会において、当時廃園となることが決定していた南千住幼稚園を活用した子育て施設の整備について、既に今日の状況を見通した御提案をいただいたと承知いたしております。当該施設につきまして、現在道路工事事務所として使用しておりますが、工事事務所の移転整備用地取得の見通しがついたことを踏まえ、今後、子育て支援施設として再整備すべく、施設の性格や整備手法も含め、具体的な活用案を早期に詰めてまいりたいと考えております。 また、本施設の整備に当たりましては、在宅育児家庭に対する地域子育て支援サービスの拠点としての機能を付加するとともに、多様なニーズにこたえつつ、効率的かつ効果的な運営を図るため、民間事業者の積極的な活用等も視野に入れながら、未来を担う子供たちが質の高いサービスを受けられますように、検討を進めていく所存でございます。 区といたしましては、子育て世代の方々が安心して子供を産み育てられる子育て安心社会荒川区の実現に向けて、今後ともより一層努力してまいりますので、御理解、御協力のほどよろしくお願い申し上げたいと存じます。 これ以外の御質問につきましての御答弁は、関係理事者から申し上げることなりますので、御理解いただきたいと存じます。   〔総務企画部長北川嘉昭君登壇〕 ◎総務企画部長(北川嘉昭君) 初めに、財務諸表の採用モデルに関する御質問にお答えいたします。 御案内のとおり、荒川区では、財務書類の公表に際し、総務省改訂モデルを採用しております。改訂モデルは、自治体での導入を考慮し、総務省が検討してきたものであり、いわゆる地方財政白書のもととなる決算統計との親和性が高いため、導入が容易ではありますが、それだけではなく、行政目的別のサービスの分類に準じた勘定科目を用いて、区民にわかりやすい情報開示が可能なこと、全国の自治体の八割以上が改訂モデルの採用を予定しており、他団体との比較による財務分析を行う際に有利なことなどの理由により、改訂モデルを採用したものでございます。 財務諸表の使命である正確性を担保するため、すべての資産評価を積み上げるべきとの議員の御指摘につきましては、区でも同様に考えており、区が採用する改訂モデルにおきましても、基準モデルと目指すものは同じでございます。このため、現時点では売却可能資産のみが評価対象でありますが、その他の資産につきましても、既にシステムの導入が決定し、評価基準の具体的な検討に入っており、今後、段階的に評価対象資産を拡大してまいります。この結果、基準モデルと同様、すべての資産評価を積み上げることになり、財務書類として必要な正確性を担保できるようになると考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。 次に、包括年次財務報告書に関する御質問にお答えいたします。 区では、本年三月に平成十九年度決算版の包括年次財務報告書を作成いたしました。また、二十年度決算版につきましても、近日中の公表に向け、現在最終の取りまとめを行っているところでございます。 包括年次財務報告書は、財務書類に加え、区の一年間の行政活動を分野別情報等も含めて取りまとめたものであり、公会計制度の改革による区民にわかりやすい情報開示という意味において大変重要なものでございます。 財務書類は、一般になじみのない企業会計上の専門用語や様式を行政の分野に置きかえて用いるなど、わかりにくい面がございます。そこで、包括年次財務報告書の作成に当たりましては、グラフや図表等を活用し、区民にできるだけわかりやすくする工夫をいたしてまいりましたが、さらに改善を進めるべきであると認識しております。 区といたしましては、このたびの御質問の御趣旨も十分に踏まえ、今後も表記の工夫はもちろんのこと、施設別や事業別など、区民の皆様に身近に感じられる単位での財務分析を行うなど、さらなる改善を図ってまいりたいと考えております。 続きまして、アクションプランの作成についての御質問についてお答え申し上げます。 現在、区では、庁内に資産や財務会計の管理部門の関係課長及び実務担当者で構成するプロジェクトチームを設け、公会計制度の改革を推進するための検討を進めております。 公会計制度改革におきましては、新方式による財務書類の作成・開示にとどまらず、資産評価や公有財産台帳の再整備をはじめとする資産管理の充実、財務情報の事業別分析や行政評価への活用など、多岐にわたる取り組みを進めております。準備作業に当たりましては、これまでも計画的に施行するために、各分野別にシートを作成して適切に進行管理に努めてきたところでございます。 今後は、新公会計システムの運用をはじめ、財務書類の充実、財務情報の分析及び活用、公会計改革に向けた職員の意識改革など、全庁挙げて取り組んでいく段階へと移行してまいります。区といたしましては、議員の御提案の趣旨を踏まえ、これらの取り組みを具体化していくために計画を定め、公会計制度の改革を着実に進めてまいりたいと考えております。   〔環境清掃部長岡本壽子君登壇〕 ◎環境清掃部長(岡本壽子君) いのちの森の創成についての御質問のうち、本物の森づくりに関してお答えいたします。 あらかわエコセンターにおける宮脇昭教授の御講演は、三十五年間に三千万本、そして現在も世界各地に木を植え続けているという実践に基づく貴重なお話であり、都会におきましても、シイ、タブ、カシなど、その土地本来の樹木を植え、本物の森をつくるということは、環境問題を考える上で大切な視点であると認識しております。 区におきましては、緑の量が二十三区の中でも少ない状況であり、本年三月には花と緑の基本計画を策定し、緑の保全・創出に努めているところでございます。また、国においては、京都議定書の温室効果ガス六パーセント削減約束のうち、三・八パーセントを森林吸収でカバーしようとしており、区が策定作業を進めている低炭素地域づくり計画におきましても、緑をふやすことは重要な取り組みの一つであると考えております。 区といたしまして、市街地に森をつくることは難しい点もございますが、花と緑を通して幸せを実感できるまち、そして、低炭素社会の実現を目指し、関係各部とも連携し、さまざまな機会をとらえて可能な限り、宮脇教授が提唱されるいのちの森づくりの精神を生かして、環境や緑に関する施策にさらに積極的に取り組んでまいります。   〔区民生活部長佐藤安夫君登壇〕 ◎区民生活部長(佐藤安夫君) まず、震災対策として、環境保全林を広域避難場所につなげる整備を考えてはどうかとの御質問にお答えいたします。 樹木には、元来、大変強い耐火性があり、特に常緑広葉樹には、葉に多くの水分が含まれ、高温になると水分を蒸発させて温度の上昇を抑制し、加えて葉の重なりと動きで熱の浸透を防ぐ働きがあるとのことであります。また、地震などで大規模な火災が発生した場合において、一年を通して葉が茂り、炎上せずに残る可能性の高い常緑広葉樹には大きな遮熱効果が期待でき、延焼を防ぐ有効なツールになると言われております。 これまでの経験でも、関東大震災の際、樹林帯のあった上野公園などで多くの人命が救われたことはよく知られておりますし、阪神・淡路大震災におきましても、神戸市長田区の大国公園のヒラカシ、クスノキなどにより延焼が防止されたことが明らかになっております。 現在、本区の広域避難場所につながる国道や都道、幹線の区道、そして公園である広域避難場所には多くの樹木が植えられておりますが、そのあり方について、命を守る森として、耐火性のある樹木を適切、効果的に配置する観点から考えることは大変有意義なことかと存じます。 都市全体の延焼防止、避難路、避難所の安全性向上などの効果がより確保されるよう、関係機関や関係部署と連携し、的確な対応に十分努めてまいります。 次に、(仮称)南千住区民事務所のサービス拡充についての御質問にお答えいたします。 (仮称)南千住区民事務所につきましては、南千住駅前の再開発ビルの中に新たなふれあい館とともに開設することから、これまでの区民事務所に比べ、より多くの皆様方の御利用が見込まれると考えております。その立地環境を生かし、ファミリー層世帯の増加が目覚ましいエリアであるという地域特性も十分に踏まえながら、これまで以上に住民ニーズにきめ細かくこたえられるよう、中村議員と同様の認識を持って、現在開設に向けた検討準備を進めているところでございます。 具体的には、本庁舎と同様に、毎週水曜日の夜七時までの窓口延長と第二・第四日曜日の休日窓口の開設を行うこと、そして、新たな試みといたしまして、隣接するふれあい館との連携により、毎日夜十時まで住民票等々の取り次ぎサービスの実施を予定しております。 また、ただいま御質問の中で例として挙げられました乳幼児・子ども医療関係の事務でございますが、都外の医療機関で受診された場合の医療費助成の区民事務所での受付等につきまして、関係部署と調整の上、前倒しでの実施も視野に入れつつ、前向きな対応を図りたいと存じます。 区民事務所は、これまでも住民基本台帳事務をはじめ、戸籍、税務、国保、年金、介護保険、保健衛生、後期高齢者医療制度など、多岐にわたった地域住民向けの窓口サービスを実施しておりますが、御質問を重く受けとめさせていただきまして、御提案いただきましたさまざまな事務事業の検討を含め、新たな区民ニーズに対応したサービスが的確に提供できるよう、問題意識を持って最大限の努力をしてまいりますので、御支援のほどよろしくお願い申し上げます。   〔教育長川嵜祐弘君登壇〕 ◎教育長(川嵜祐弘君) 小中学校における「いのちの森」の創造にかかわる御質問にお答えします。 未来を担う子供たちが、日々の生活において数々の樹木、草花に接することのできる環境は、命の大切さを肌で感じるためにも大変重要なことと認識しております。とりわけ、緑の少ない都会に生活する本区の子供たちにとって、学校の緑はまさに極めて重要なものでございます。 こうした観点から、これまでも学校の周辺にさまざまな樹木を植え、適切な管理に努めるほか、ビオトープをつくり、ヤゴやホタルを飼育し、命の循環を観察したり、あるいは野菜を育てて調理をしていただくなどの活動を行い、子供たちが緑を通して生命に触れ、そして考えることのできる機会を設けてまいりました。また、本定例会において提案している補正予算案におきましても、学校の樹木にその種類を示すプレートを掲示し、子供たちが樹木に親しむことのできる環境を整備する事業を盛り込んでいるところでございます。 議員の御提案の「いのちの森」につきましては、こうした教育委員会の取り組みと趣旨を同じくするものであり、そうしたものについて、今後はこの質問の趣旨をしっかり踏まえ、限られた学校の敷地、また、密接な近隣関係といった本校特有の課題を勘案しつつ、研究してまいる所存でございます。 特別支援教育に関する御質問にお答えします。 特別支援教育は、障害のある幼児・児童・生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立ち、幼児・児童・生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善または克服するために、適切な指導及び支援を行うものであります。 荒川区教育委員会では、「荒川区学校教育ビジョン」に「特別支援教育の充実」を掲げ、この間、特別支援教育支援員などの配置や各学校における校内体制の充実を図り、多様な障害にきめ細かく対応する教育の充実に努めてまいりました。 障害のある子供については、早期の発見及びその障害の特性に応じた適切な支援と効果的な指導を行うことが重要であります。それによって、子供の可能性を最大限に伸長し、自立や社会参加につなげていくことが重要であります。 そこで、各学校においては、障害のある子供に対して、校内委員会を設置し、個別の指導計画、あるいは家庭、医療、福祉等の関係機関と連携を図った個別の支援計画を作成し、個に応じた指導をきめ細かく行っております。 また、特別支援教育では、指導者の育成が重要な課題であると受けとめておりますので、特別支援教育コーディネーターや教員対象の研修等により、各学校での指導がさらに充実するように努めてまいる所存でございます。 次に、汐入小学校に設置する特別支援学級に関する質問にお答えします。 汐入小学校への特別支援学級設置につきましては、平成十六年度の決算特別委員会で中村議員より御質問いただいたところでございます。教育委員会といたしましては、この汐入地区の特別支援学級について、この間特別支援学級で学ぶ児童数の推移やこれまでの地域の保護者の皆様の強い要望を踏まえ、このたび汐入東小学校が開校する平成二十二年四月に合わせて、汐入小学校に設置することといたしたものでございます。 新たな特別支援学級では、汐入地区の子供の実態に即し、落ちついて学習ができる環境を用意し、子供の心情を受けとめ、学習意欲を育てるとともに、子供の多様なニーズに応じた適切な教育を行ってまいりたいと考えております。 また、教育委員会といたしましては、御質問にございますように、保護者のお考えを十分に把握することは大変重要なことと認識しておりますので、保護者の相談にこれまで以上にきめ細かく対応するとともに、教育委員会と学校、保護者との三者の連携をさらに強め、特別支援教育の充実に努めてまいります。 次に、汐入地区内に中学校の特別支援学級及び小中学校の通級指導教室を設置すべきとの御質問にお答えします。 本区における中学校の特別支援学級は、第一中学校及び尾久八幡中学校の二校に設置しており、現在、第一中学校に十人、尾久八幡中学校に二十六人の生徒が在籍しております。また、在籍する学校の通常学級で学びながら、週一度程度通級し、障害の状況に応じた適切な指導を受ける通級学級につきましては、第三峡田小学校の難聴・言語障害学級と第四峡田小学校及び第九中学校の情緒障害学級の三校に設置されており、第三峡田小学校に四十八人、第一峡田小学校に二十六人、第九中学校に五人の児童・生徒が指導を受けております。 これらの特別支援学級の新設を含む適正な配置につきましては、重要な課題の一つであると認識しておりますが、区内の配置状況と地域の需要動向、通学距離や学校施設の状況などを勘案し、区内全体の配置のあり方について検討を行ってまいりたいと思っております。   〔都市整備部長倉門彰君登壇〕 ◎都市整備部長(倉門彰君) 南千住駅周辺地域のさらなる活性化に関する御質問にお答えいたします。 議員御指摘のとおり、南千住駅東側では、白鬚西地区市街地再開発事業が今年度完了し、西側の南千住西口駅前地区市街地再開発事業は二十二年度に完了する予定でございます。これらの完成と鉄道やバスなどの交通基盤の充実により、都市づくりの骨格はできつつあるところでございます。 今後は、御質問にもありますように、南千住駅を中心とした東西一体の総合的なまちづくりを進めていく必要を強く認識しております。 こうした認識のもと、長年の懸案でございました東西を結ぶ都市計画道路補助三百三十一号線は、今年度事業認可を予定しており、完成いたしますと、地域の活性化に大きく寄与するものと期待しております。また、旧日光街道、通称コツ通りにおきましては、都との連携により電線類の地中化を進めるとともに、宿場町として栄えた歴史的資源を生かしたまちづくりを検討してまいりたいと考えております。 さらに、JR貨物線の歩道橋につきましても、お年寄りや体の不自由な方が安心して行き来できるよう、エレベーターの設置について東京都と協議を進めているところでございます。 区といたしましては、これらのまちづくり事業を総合的に進めるとともに、さらなる地域活性化に向け、今後、国の制度や先進事例等を調査、研究し、荒川区の広域拠点にふさわしい活力と魅力あふれるまちづくりに取り組んでまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。 ○副議長(萩野勝君) 中村議員、残り三分三十秒。   〔中村尚郎君登壇〕 ◆二十九番(中村尚郎君) 四項目にわたりまして、丁寧な御答弁を賜りまして、心より感謝申し上げます。 公会計改革については、地方分権の進展に伴い、地方自治体、これまで以上に自由でかつ責任ある地域経営が求められております。そのために内部管理の強化と外部へのわかりやすい情報開示が不可欠であります。 再度申し上げますが、西川区長のもとでの荒川区でございます。全国レベルよりも一歩も二歩も進んだ改革、取り組みをお願いしたいと思います。 いのちの森については、生命の側からの生きた警報装置であり、防音、集じん、大気や水の浄化などの多様な環境保全機能を果たします。また、生物の多様性を維持し、CO2 を吸収し、地球温暖化抑制にも寄与します。あらゆる機会をとらえて、いのちの森づくりに挑戦していただきたいと思います。 特別支援教育については、障害のあるお子さんをどのように健やかに育て、教育していくことかと思います。一人一人の状況に合った教育のあり方、学校運営のあり方が求められます。保護者の意見、学校の意見をあわせながら、教育委員会も一体となって取り組んでいただくことを切に要望いたします。 南千住の諸課題の中の東西一体のまちづくりについては、駅西側再開発、商業施設のオープン、駅前広場の整備、また、南千住駅前ふれあい館と区民事務所が開設等、これまでの人の流れが変わり、駅西側への来訪者の増加が期待されます。しかしながら、商業施設や公共施設が整備されたからといって、何もせずにただ手をこまねいているだけでは、まちの活性化は図れません。まさにまたとない絶好のチャンスであります。 区は、国と都などとも連携し、南千住駅周辺の全体の活性化に全力で取り組んでいただくよう要望させていただきます。 また、南千住の子育て支援拠点の整備、さらに、南千住区民事務所の御質問に対しては、本当に前向きな、積極的な答弁をいただきました。心から重ねて御礼を申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(萩野勝君) 八番明戸真弓美さん。   〔副議長退席、議長着席〕   〔明戸真弓美君登壇〕 ◆八番(明戸真弓美君) 自由民主党荒川区議会議員団を代表して質問させていただきます。 補欠選挙で当選しましてから八カ月、こんなにも早く一般質問のチャンスをお与えいただきました同僚議員の皆様に感謝申し上げます。 一年前の九月初め、ちょうど私が公募に応じ選挙に出ることになったころですが、リーマンショックと世界同時不況が悪夢のように始まり、その影響下での経済不安や雇用不安、また、規制緩和により広がった社会的格差、次々と明らかになった食品偽装や年金疑惑によって、国民の信頼を失った行政、さきの二つの選挙での都民、国民の審判は、自民党にとっては大変厳しいものとなりました。 リーマンから一年たった今、その当時、多くの人は予想だにしていなかったのではないかと思いますが、政権政党が変わり、私は区民の代表としてこの区議会の壇上に立ち、本日質問するに至りました。多くの区民の御期待にこたえるべく、区議会議員として税金の適切な配分と区民への説明責任の職務を、残りの一年と八カ月、まだまだ未熟者ではございますが、大好きな荒川区と区民に対する感謝と責任を持って全うする所存でございます。 このたびの政権交代での政策の方針が大きく変わる可能性のある中で、しかし、この荒川区ではぶれることなく、西川区長の目指す区民の「安心のとりで」、「区政は区民を幸せにするシステム」を一心に実現していくこととは思いますが、既に北城議員からの質問で今後の区政運営についてはお聞きしておりますので、区民の幸福実現のために我々議員団も一緒に歩んでいくことを重ねて確認して、質問に移らせていただきます。 さて、初めに、若者をはじめ、幅広い年代が気楽に交流できる公共的空間づくりについてお伺いいたします。 先日、区の団体によって実施されたまちづくりにかかわる講座を受講したという二人の若者の話を聞いて、はっと思ったことがあります。荒川区の行政には多くの区民がかかわっていますが、意外と若い人の情熱やエネルギーをうまくまちづくりに取り込めていないのではないかと思ったことがこの質問のきっかけです。 今後、荒川区では、「地域大学」構想に基づいて、人材育成事業を行うことが予定されております。しかし、さきの二人はこう言っておりました。「講座は終了したけれど、具体的活動につなげていくことが難しい」というふうにおっしゃっておりました。荒川区のため、まちのため、自分たちの力を生かしたいという熱い思いを、その自主性を損なわずに支援していく、次にはこの点に取りかからなくてはならないと思います。 昨年まで私が勤めておりましたNPOでは「まちの駅」事業を行っておりました。「まちの駅」は、地域住民や来訪者が自由に利用できる休憩場所や情報を提供する機能を備え、すべての人に開かれた公共的空間です。既に全国に千五百程度あります。「まちの駅」には案内人もいて、その地域ならではの情報の提供や道案内など笑顔で相談に乗ってくれます。 この「まちの駅」の考え方を荒川区に合った方法で実施し、ボランティアや団塊世代等の人材の発掘・育成の課題をはじめ、地域に何か貢献したい、地域をもっと知りたい、地域の人々と交流したいと考える人々を結びつけるような仕組みづくりに生かせるのではないかと考えています。 この「まちの駅」の仲間に、新潟県長岡市の「ながおか市民センター」があります。ホームページには、「市民の皆様から育てていただく施設です」とあります。駅前の撤退したデパートを借りて、一階の入り口の目立つところに案内人がいて、住民票などの証明書を発行する市民サービスセンターや市民ギャラリー、市民談話室、障害者プラザ、国際交流のための広場があり、まちの情報コーナーもあります。二階には男女平等推進センターと市民活動センターがありますが、市民活動センターには二百五十を超える登録団体があり、会議室や印刷機を利用しているそうです。三階には市民相談、ハローワーク、四階で子供の一時預かり、五階には長岡名物の花火の映像を見せるミュージアム、地下にはイベントひろばがあります。このほかにもあいたスペースにもらった机といすを並べてあるだけの学習コーナー、市民の発意によって館内に郵便ポストを設置したり、この建物自体もまちの駅ですが、道案内、まち案内を行ってくれる周辺商店街の三十七店舗を取りまとめて「越後長岡まちの駅ネットワーク」もつくっています。 床面積も広いこの市民センターの例を一足飛びに比較するわけではありませんが、荒川区には地域コミュニティの拠点として、ふれあい館があります。今後三年間の間に五カ所が建設される予定です。現在、ふれあい館は世代を超えての利用者がサロンスペースやさまざまなイベントで交流を図っていますが、日常的な公共空間の一つとしてもっと積極的に活用してはどうだろうかという提案です。 実現に当たっては、確かに厳しい問題が多々あるものと想定されますが、効果の見込める館を一つ選び、人と人をつなぐ拠点、人と地域をつなぐ拠点として、日常的に機能させていくことを試みていただきたいと思います。 すぐにでも取り入れることのできることもあります。まず、人を引きつけるものの一つは情報ですが、ふれあい館で地域の隠れた魅力やスポットの紹介や、そこで開催されるイベント、地域とのつながりを持つための窓口、地域の人材を養成する講座がどこで実施しているかなどがわかれば、より地域参加が進み、地域拠点となるはずです。 また、さきのながおか市民センターの階段の踊り場に設置されたインフォーメーションボードのように、「乳母車譲ります」から「イベントを開催します」まで、一面に情報交換ができる仕組みもあります。活動団体の連絡先としてのメールボックスや情報を発信する印刷機の貸し出しもあってよいかもしれません。 もう一つは、案内人です。まちの駅では「駅長さん」と呼ばれていますが、実際の運営に当たっては、コーディネーターとなる人材が必要です。ふれあい館で交流をサポートする人材として、地域に密着して活動しているボランティアの方々の力を借りてはいかがでしょうか。そうすることで、地域と人、人と人とのつながりがより一層深まるものと考えます。 以上のことは、「地域コミュニティの拠点」であるふれあい館のコンセプトにも合致するものと思いますが、区の見解をお願いいたします。 なお、もっと将来的なことになりますが、こういった区民団体に対する資金面での支援も全国では自治体がかかわって行っている例もあります。このながおか市民センターには、市民活動団体助成制度があり、「はじめの一歩」応援で二十万円まで、「もっと!パワーアップ」応援で五十万円までの助成を行っています。都内でも千代田区では「千代田まちづくりサポート」で千代田区のために働くならと区外の人も受け入れて助成し、新しい発想と意欲でまちづくりを推進しています。こういった制度は、行政改革で手の足りなくなったところを区民・市民の力で補う意味があると思います。 次に、商店街振興について伺います。 話は今から九十七年前、明治四十四年、西暦に直すと一九一一年ですが、都電荒川線の前身の通称「王電」、「王子電車」の大塚-飛鳥山間が開通し、その二年後の大正二年、一九一三年に飛鳥山-三ノ輪間が開通しました。あと数年で、我らが都電荒川線は開通から百年を迎えるのであります。 初期には、あの渋沢栄一も出資して設立された王子電気軌道株式会社は、途中の資金難で安田財閥が入ったり、まさに歴史を生き抜いた荒川区の遺産です。東京市内を縦横無尽に走っていた都電は四十一系統、本区を走る荒川線が先人の保存運動のおかげもあって、都内で唯一残された路面電車となりました。 百年まで早くてあと三年、残された時間は十分ではないかもしれません。東京都でも記念イベントを考え始めたようですが、路面電車統廃合の際に「荒川線」と改名された幸運もあります。荒川区でも都電百年を記念して大イベントを企画し、大いに荒川区をPRすべきだと思います。 さて、本題の商店街振興です。 都電荒川線沿線には、魚の骨のような形に商店街が発達しています。まだまだ元気な商店街もありますが、疲弊の色の見えてきている商店街も多くあります。区でも多くの商店街振興策を行っているところでありますが、なかなか効果は見えてきません。 そんな中、数年後に「都電百年」があるのです。大々的にPRして、都電に多くの人が乗りに来たとします。おりて、荒川区を歩いてみたいと思わせる誘導ができているでしょうか。今のままでは必ずしもそういった観光客を商店街に誘導し、売り上げを上げるような仕組みになっていないように思えます。この「都電百年」にはぜひ自信を持って、「都電と商店街-残された昭和の町」とでもいったキャッチコピーにしてもらって、「都電と商店街」を強くPRしていただきたいものです。 あらかわ遊園やバラ市から商店街へ連れ出す仕組みが効果的に動くまでには時間がかかるかもしれませんが、まずハード的な面、都電の電停から商店街までの路上も含めたわかりやすい表示の充実をお願いしたいと思います。すぐにも取りかかれる方法として、手始めに区内六十一カ所にある街区案内板に商店街の表示をしてみてはと思います。 観光客を商店街に誘導する施策について、区の御見解をお尋ねいたします。 荒川区でも多くの支援を行っている商店街ですが、これからの商店街が生き残っていくためには、いかに自主財源を確保するかといった視点が欠かせません。後継者の問題もそうですが、次世代の商店街リーダーの活動を支えるためには、自由な裁量で使える資金を確保する必要があります。そうすれば、例えば商店街独自の企画や営業ができるような専任の若者を雇うこともできますし、イベントの幅も広がります。 自主財源確保の方法は、駐輪場経営や有料の修学旅行生の受け入れといったものもあるようですが、折しもことし規制緩和になったものに有料装飾灯広告があります。商店街や広告関係者とよく話し合って、最良の方法をとってほしいと考えますが、有料広告導入に当たって、例えば東京都の「都電荒川線百年」の広告と相互乗り入れにするとか、さまざまなアイデアがあるかと思いますが、そういったアイデアを実現する際に、区が窓口となって積極的に推進していくべきだと思いますが、どうお考えでしょうか。 また、商店主の高齢化の問題もあり、地域住民で商店街をサポートできるような組織は常々よいと思っておりましたが、昨年実施した商店街サポーター制度事業の検証と今後の展望についてお聞きします。 次に、幼児教育・児童事業の充実についてお伺いいたします。 子育て支援は、さきの衆議院選挙でも与野党問わず争点となったところでありますが、子ども手当が支給されるにせよ、保護者が安心して子育てのできる環境を整えることが何よりも大切です。この点を踏まえ、まず私立・公設民営保育園が長期にわたって安定的に保育サービスを提供するための支援についてお伺いいたします。 私立・公設民営保育園においては、限られた人材・財源を最大限活用して、区立保育園と同様に、もしくは独自の特色を生かして、質の高い保育サービスを提供しています。 九月一日にある園の防災訓練を拝見させていただきました。まだ首の据わらない五十七日目の乳児とゼロ歳児二人を避難させているのを見ました。保育士の手は、子供二人でいっぱいでした。避難時の園児の安全を図るため、保育士たちが懸命に訓練に取り組んでいる様子に心を打たれ、保育サービスの重要性について認識を新たにしました。 このように、保育園では、施設長をはじめとする職員が日ごろから最大限努力することで、保育サービスの向上に努めており、今後、私立・公設民営保育園について、区立保育園と同様に支援していくことで公私格差が生じないようにしていくことが安定した保育サービスの供給につながると考えます。 また、区では、区立保育園を公設民営保育園へと進めていく方向であり、現在、保育園を運営している法人が安定して運営できるよう、運営経費などの面について鋭意検討し、支援を拡充することが、安心・安全な保育体制を構築することにつながると考えます。同時に、南千住保育園の公設民営化に当たっては、十分に保護者の理解が得られるよう、説明を行っていくことを要望いたします。 さて、幼稚園・保育園から小学校に上がる際に、入学後の生活の変化に対応できにくい子供もおり、小学校一年生などの教室では、学習に集中できない、教師の話が聞けずに授業が成立しないなど、学級がうまく機能しない状況も見られ、いわゆる小一プロブレムとして社会問題となっています。 子供一人一人がこうした生活の変化に対応し、義務教育及びその後の教育において実り多い生活や学習を展開できるよう、幼稚園と小学校が相互に教育内容を理解したり、子供同士の交流を図ったり、指導方法の工夫改善を図ったりすることが求められていますが、荒川区では、この問題を未然に防ぐために、小学校から幼稚園の円滑な接続について、どのように対応策をとっておられるでしょうか。教育委員会の見解を伺います。 また、ふれあい館化に伴う児童事業についてお伺いいたします。 例えば、保育園においては、民営に移行する際に一年も新旧の職員が施設の引き継ぎをすると伺いましたが、ふれあい館の児童事業の場合はそういったことに配慮していただけないのでしょうか。また、ひろば館からふれあい館への移行に当たっては、直営から指定管理者の運営になると思いますが、区の職員が訪問指導するなどの対応が必要なのではないかとも思います。各ふれあい館の児童事業の水準を維持し、子育て世代の多様な要望に対応するためにも、そして利用者の不安を取り除くためにも、十分な引き継ぎ体制を確保すべきと考えますが、見解をお聞かせください。 次に、区民の安心・安全について幾つかお伺いいたします。 初めに、孤独死を防止するための見守りについてです。 東京都監察医務院の資料によれば、平成十九年度の特別区におけるひとり暮らしの高齢者の不自然死者数は三千人を超えており、高齢者が地域社会から孤立したまま亡くなる、いわゆる「孤独死」を迎える高齢者は少なくありません。 荒川区内のひとり暮らし高齢者については、平成十七年度の国勢調査で、六十五歳以上の高齢単身者世帯数は八千五百八十八人、全世帯の一割に上り、区内においても孤独死が発生する可能性は低くないものと思われます。 荒川区でもこのようなお年寄りが住みなれた地域で安心して暮らせるよう「見守りあい支えあいネットワーク事業」を実施していますが、個人情報保護法などに阻まれて、他の区でも実効性が低いと聞いています。この事業の課題や今後の事業の拡充に向けての方向性はどのようになっているか、区の見解を伺います。 それにしても、本当は孤独死が問題というよりは、高齢者が孤独でいることが問題であるはずです。「見守り」という行為は監視と映ると、お年寄りは非常に抵抗感を覚えます。どういった方法でさりげなく見守るかが大切なことです。そして、さらに一歩進んで、ひとり暮らしのお年寄りがふだんから地域とつながり、明るく豊かな暮らしを送れるようにする手助けをする必要があるのではないでしょうか。 明治学院大学の河合克義教授は、「親族とのつながりが深い正月三が日を一人で過ごした」、「親しい友人がいない」、「社会参加活動をしていない」という三問のうち、二つ以上に該当すると答えた高齢者は「社会的孤立状態」にあると分析しています。「いきいきサロン」、「おたっしゃランチ」は大変高齢者にとってはうれしいイベントですが、無理なく日常的に触れ合う機会をもっと持てるような仕組みを確立すべきかと思います。区の見解をお伺いいたします。 続きまして、高齢者の交通安全対策についてです。 荒川区では、自転車事故の割合が高いと聞いています。自転車運転のルール、実技などを学べる仕組みとして自転車運転免許証制度がありますが、受講生は現在、小中学生が多い。今後は受講者を区民全体に広げる取り組みを行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。その際には、特に七十歳以上の高齢者の自転車交通事故防止に配慮し、個々人の運動機能の低下の指摘や自転車の性能の点検・整備も含めて検定のような形にし、多くの人が受けることができるようにならないものでしょうか。 昨年の自転車の死亡事故二件は、ともに高齢者が乗った自転車と自動車がぶつかって起こったものだからです。検定を受けた人の中には、自転車の運転を断念する人も出てくると思いますが、生活圏が狭くなって刺激が少なくなると、また別な弊害が出てきます。満七十歳以上の方が使えるシルバーパスはあるにしても、荒川区内の公共交通を充実させる必要があります。コミュニティバスのまだ走っていない尾久や日暮里方面への拡大や、さらにはMACCプロジェクトで高齢者にも安全に運転できる自転車部品の開発等を将来的には検討をお願いしたいと考えています。 最後に、災害時の弱者対策についてです。 ことしも九月となり、防災月間になりました。吉村昭の「関東大震災」という本をお読みなった人は、人間のパニック時のもろさとむごさを知ります。あっという間に人命を落とす火事は何といっても怖いものですが、外国人に対するデマから来るリンチなど、さまざまな事件が起きたものでした。 比較的記憶に新しく、来年には十五年を迎える阪神・淡路大震災のときでさえ、災害時の犯罪として、窃盗、強姦等があったと伝えられています。荒川区では、日ごろからの備えとして、「地域防災計画」の改定により新たな備蓄努力をしているとのこと、評価しておりますが、なお一層の努力をお願いいたします。 そうした中、最重点で対応しておくべきがトイレの問題と考えます。さきの新潟県中越地震でも、多くのお年寄りがトイレに行くのを我慢し、病気になりました。現状の整備状況を伺うとともに、従来の布製テントの無防備なトイレのことを思うにつけ、女性への配慮が重要なのではないかと思います。これは女性である私たちが理解を求めないと後回しにされてしまう問題だと思うので、あえて御質問いたします。 以上で質問を終了いたします。前向きな御答弁をお願いいたします。(拍手)   〔区長西川太一郎君登壇〕 ◎区長(西川太一郎君) 明戸真弓美議員の御質問にお答え申し上げます。 初めに、商店街振興についての御質問にお答えいたします。 商店街は、区民の消費生活を支えるだけでなく、地域コミュニティの核とも言える大切な社会資本であることは、議員の皆様方をはじめ多くの方々の共通の認識になるところかと存じます。現在、区内の商店街は、消費の低迷等により非常に厳しい状況に置かれており、苦戦を強いられております。 このような状況の中、今回、明戸議員から三点の御質問をいただきました。詳細は所管部長から御答弁を申し上げますが、私から質問に関して基本的な認識を申し上げさせていただきます。 まず、商店街サポーター制度に関連してでございますが、厳しい環境の中で、これからも商店街が存続・発展していくためには、商店街に頑張ってほしいという住民の期待にこたえ、地域住民の支持を得ていくことが何よりも重要であると考えます。このことをあらゆる商店街振興施策の基本に据えてまいりたいと思っております。 また、商店街活動の新たな財源を求める努力をなすべきだという御提案、極めて有意義なものだと思います。商店街街路灯を活用しての新たな自主財源を獲得することは、商店街の活性化に大変役立つものでございます。東京都の新たな施策について情報を収集し、区としてできることについて、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。 さらに、観光の視点から商店街をとらえることも大切でございます。私は、荒川区の観光問題の振興委員の一人である、雑誌「散歩の達人」の編集人でございます武田憲人さんが「荒川区の商店街は立派な社会資本であり、観光資源ですよ」という発言をお聞きしまして、まさに我が意を得たりという思いをいたしました。武田さんを中小企業庁の全国で元気のある商店街七十七をチョイスする五人の委員の一人に推挙を申し上げて、今、御活躍されているところでございますが、こうした経験を持った、知識を持った方から荒川区の商店街が認められているということに意を強くして、商店街を観光資源としてとらえた視点からも、引き続いて都電荒川線とのセットでという御提案に取り組んでいくことは大事なことだというふうに思うところであります。 なお、百年に一度と言われるような経済情勢の中で、区内商店街を取り巻く状況が依然として厳しいことにかんがみて、本会議にプレミアムつき区内共通お買物券の追加発行に対する補正予算を提案させていただいているところでございます。私は、「幸福実感都市あらかわ」を実現するために、区内商店街にぜひとも活気を取り戻し、その復興を図っていただきたい、また図っていきたい、こう考え、「商店街ルネサンス推進事業」に全庁的に取り組んでおることは御承知のとおりでございます。 その一例として、空き店舗を活用した図書サービスステーションを開設いたしました。今、二カ所目を冠新道で取りかかっているところでございますが、現場を見てまいりましたけれども、この事業は、私が委員を務めさせていただいております国の中小企業政策審議会の特に商業部会でも高い評価を受けて、全国のモデル事業として紹介されているものでございまして、今後とも議員各位はじめ明戸議員を先頭に、大勢の皆さんから大変有意義な御提案をいただきながら、これらのことについて努力していきたいし、また、商業者の皆様の意欲ある御提案や実施をお願いしたいと思っているところでございます。 次に、いろいろ御質問がございましたが、私からは、孤独死を防止するための高齢者世帯等に対する見守りについての御質問にお答えを申し上げたいと思います。 高齢化や核家族化の進展により、高齢者の単独世帯が増加しております。国勢調査によりますと、荒川区における高齢者の単独世帯は、平成二年には全世帯の五・五パーセントであったものが、十二年には八・九パーセント、そして直近の十七年には一〇・〇パーセント、世帯数にして八千五百八十八世帯まで増加いたしております。 一方、いわゆる「孤独死」については、明確な定義はございませんが、区内におけるおひとり暮らしの高齢者の孤独死は、東京都監察医務院が公表している不自然死者数という統計によりますと、本区は平成十八年が七十三人、十九年が八十二人、二十年が八十七人であることから、増加していると推測できます。 私は、高齢者の単独世帯の増加が地域における助け合い機能の低下も相まって、社会や地域とのつながりが希薄になって、高齢者の孤独死を増加させる要因の一つになっていると考えております。したがって、孤独死を防止するためには、ひとり暮らしの高齢者の皆様を社会や地域で見守り、支え合う機能の強化が必要不可欠であると考えております。 こうした考え方のもと、区では、民生委員がひとり暮らしの高齢者の自宅を訪問し、交流を図ることより、引きこもりの解消や孤独感の軽減を図る「ひと声運動」や、公衆浴場など入浴により地域社会との交流を促進する「ふれあい入浴事業」を実施するとともに、東京消防庁へ緊急事態を通報できるシステムの設置を進めてまいりました。 また、各小学校において、「おたっしゃランチ」や「ふれあい給食」を実施するとともに、社会福祉協議会の「ふれあいいきいきサロン」を支援し、高齢者同士または高齢者と子供たちとが交流する場を提供しているところであります。さらに、区が見守りを希望する高齢者等の名簿を作成し、町会や民生委員の方々、社会福祉協議会などの各団体がこの名簿に基づきまして、日常の見守り活動を行うとともに、災害時の支援に備える「見守りあい支えあいネットワーク事業」を実施しておることは御指摘のとおりであります。高齢化のさらなる進展に伴い、こうした見守り活動を一層充実させていく必要があると考え、本年度、新たに「要支援者マップ」を作成し、各団体による見守り活動が円滑に行えることといたしております。 今後は、各団体による情報交換や連携を目的とした連絡会の開催や、地域を巡回しているお仕事の一つであります新聞販売店などの御協力をいただき、見守り活動の活性化を図っていくとともに、各家庭に「救急医療情報キット」を配布し、ひとり暮らしの高齢者等が安全・安心のうちにお暮らしいただけるように推進していきたいというふうに思います。 また、この間、震災訓練の現場に参加させていただきましたが、リバーパーク汐入町会が実施されている災害時の安否確認の、マグネットつきの玄関ドアに張ります、「一声かけてください、中におります」とか、「元気で避難できました」とかいうようなものも大変有益であるなというふうに思っておりまして、災害時の安否確認のような、地域が主体となった見守りの活動について、積極的に支援していかなければならないと考えております。 こうした取り組みにより、社会福祉協議会や町会、民生委員の皆さんとともにネットワークを強化し、見守り機能の充実や地域における居場所づくり、ボランティアの育成など、やることはたくさんありますが、全力で取り組み、議員がおっしゃいましたように、ひとり暮らしの高齢者の孤独死ももちろん悲しいことでありますが、生存中に孤独に陥っているということを解消しなければいけないという御指摘は、極めて説得力のあるお言葉であるというふうに思って、ひとり暮らし高齢者を地域全体で支えることによって、きょう御質問の孤独死、人生最後、だれにもみとられずに、本当に「さよなら」と言って、あした会えるときでも別れることは大変なのに、寂しい思いですよね。それなのに、人生最後にだれにも「さよなら」を言えないで亡くなっていくということがどんなにつらいことか、そういうことがないようにしていきたいというふうに思います。家族がいても一人で死ぬということもあるわけですから、なかなかこれは難しいことかもしれませんけど、ふだん、そういう人たちと一緒に暮らせる、こういうことは大事だと思います。 時間をとってはいけませんが、あわせて、先ほど北城議員から、自殺の問題についてお触れになりましたが、答弁漏れがありましたので、おわびを申し上げますが、本区における自殺死の死因順位が、私が区長に就任いたしました十六年には第八位であったものが、昨年第五位になっていると。つまり、がんであるとか、心臓疾患であるとか、そういうことに八位であって、それでも十の中に入っているわけですが、五位に上がってきていると、これはやはりゆゆしき問題であるというふうに思い、対策を強化していかなければいけないというふうに思っております。 今、明戸議員からお尋ねがあった孤独死も、寂しさのあまり自殺に至るということもないとは言えないと思いまして、お時間を拝借して恐縮でございますが、追加の答弁とさせていただきます。 残りの御質問につきましては、関係理事者から御答弁申し上げます。   〔区民生活部長佐藤安夫君登壇〕 ◎区民生活部長(佐藤安夫君) まず、幅広い世代が交流できる公共的空間づくりについての御質問にお答えいたします。 明戸議員が長年研究されている人と人を結び、地域と人を結ぶ仕組みづくりの一つである「まちの駅」の視点を荒川区の地域コミュニティの活性化につなげるという発想は、大変示唆に富んだものと考えます。 ふれあい館は、幅広い層が交流する地域コミュニティの拠点として、乳幼児事業から高齢者事業まで、各世代を対象とするとともに、地域の利用者を中心とした世代間交流の事業についても行っております。それに加え、その立地条件にもよりますが、若者やボランティア、さらには荒川区への来訪者などが気軽に立ち寄り、これまでの交流の輪をさらに広げる場として有効に機能できれば、新たな切り口からの地域コミュニティづくりに大きく寄与することが期待できるところでございます。 とりわけ三つの鉄道路線の通る南千住駅は、発展目覚ましいニュータウンの最寄り駅として、内外から数多くの人々が利用しており、その駅前に現在建設中の南千住駅前ふれあい館につきましては、そうした事業展開を効果的に行いやすい環境にあるものと考えております。 今回、一つの試みといたしまして、地域住民はもとより、初めて荒川区を訪れた方などに対する地域情報の発信及び交流の拠点となるよう、御質問の趣旨を踏まえ、サロンスペースやパソコンコーナーの運営方法などについて検討してまいりたいと存じます。また、地域情報の提供や、若者をはじめ幅広い世代の交流を手助けできる人材として、地域に密着して活動しているボランティアの方々の力をおかりする方策などにつきましても、指定管理者等とも連携しながら検討してまいります。 次に、街区案内板への商店街の表示についての御質問にお答えいたします。 区では、現在、区内各所に六十一基の街区案内板を設置し、区民の皆様や区外から来訪された方々に、区内の町丁名や公共施設等の位置をお知らせしております。この街区案内板に商店街の位置を表示し、より多くの皆様を商店街に誘導することができれば、荒川区全体の振興策としても有用であると考えますので、関係部署と連携をとりながら、駅前や商店街の近接地など、効果が上がりやすい場所からまず取り組んでまいりたいと存じます。 最後に、災害弱者に配慮したトイレの整備についての御質問にお答えいたします。 荒川区地域防災計画においては、災害時にはさまざまな社会的混乱等の発生が予測されることから、区民の生命の安全確保、各種犯罪の予防等のため、警察署は現場警備本部を設置し、関係機関や住民、ボランティア等と連携協力しながら、避難所等の警備活動に当たることとしております。 そのことに加えまして、区としても、避難所の運営等におきまして、安全確保、犯罪予防に万全を期すことが大切であり、特に御質問にございましたように、災害弱者への配慮という視点を持つことが重要であると考えます。 災害時用のトイレにつきましては、避難所となる小中学校校舎の耐震化による個室トイレの確保や個室内で利用できる使い捨てトイレの備蓄、マンホール対応型トイレ及び便槽を備えた組立式トイレの整備を行っているところでございます。阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、最優先で行うべき備えとして、数としては必要数を確保しておりますが、議員御懸念のように、マンホール対応型や組立式のトイレにつきましては、布のシート張りとなっているため、女性や高齢者の方々等が利用される際、あるいは夜間においての安全性の確保という点で、検討の余地があると私どもといたしましても認識しております。 年々、これまでの震災時の経験を生かす形で防災用具の改善も図られてございます。より積極的な情報収集に努め、その収納性や組み立て方法の容易さにすぐれ、さらには災害弱者への配慮がより確保されるトイレの整備を積極的に図ってまいりたいと存じます。   〔産業経済部長高野政義君登壇〕 ◎産業経済部長(高野政義君) 初めに、商店街と観光に関する御質問にお答えいたします。 都内唯一の都電荒川線沿線には、あらかわ遊園をはじめ、国指定の重要文化財がある三河島水再生センターや都立尾久の原公園、また、数々の神社・寺院など、さまざまな観光スポットが点在しております。さらに、都電荒川線沿線には数多くの商店街があり、こうした懐かしく温かい雰囲気のある商店街は、地域住民の生活に不可欠なものであるだけでなく、区の重要な観光資源でもございます。 こうしたことから、区では、商店街と観光客を結びつけるため、「都電沿線ウォークラリー」を実施するとともに、今年度はJR東日本と共催し、「芭蕉旅立ちの日(碑)と下町商店街散策」と題した駅からハイキングを実施するなど、区内商店街を知っていただくとともに、その魅力の発信に努めてまいりました。 御質問のように、イベント客をさらに商店街へ誘導していくことは、商業振興にとどまらず、地域の活性化の観点からも極めて意義のあるものでございます。 御質問にもございましたが、王子電気軌道として走り始めた都電荒川線は、平成二十三年に開業百年を迎えます。区といたしましては、東京都交通局の動きについて情報収集しながら、積極的にかかわりを持つとともに、「バラの市」などのイベントがそれだけで完結するのではなく、訪れた多くの観光客が商店街に足を運びたくなるような取り組みを行ってまいります。 次に、商店街の自主財源獲得に関する御質問にお答えいたします。 商店街を運営していくための財源といたしましては、加盟店からの会費が主たるものであり、そのほかに個別の事業に対する東京都や区からの補助金、商店街会館・駐輪場等の利用料などがございます。 現在、東京都では、商店街が装飾灯広告により得た収入を活用することは、商店街の活性化に寄与するものと考え、広告物を活用した新たな商店街活性化の仕組みづくりを進めるとともに、屋外広告物規制の弾力的な運用を検討しております。今年度はモデル商店街において実施し、その実績をもとに効果の検証を行い、本格実施に向けて検討していく予定と聞いております。 商店街にとって新たな自主財源を得られる道が開かれることは、私どもといたしましても大いに歓迎をしたいと存じます。新たな制度が十分な検証を経た上で、一日も早く荒川区をはじめ東京都全体で実施されることを期待するとともに、区として行うべきこと、できることについては、全庁的にしっかりと取り組んでまいる所存でございます。 次に、商店街サポーター事業についてお答えいたします。 先ほど区長からも御答弁いたしましたとおり、商店街の存続・発展のための最大の条件は、それぞれの商店街が地域住民に必要とされる存在であることであり、地域住民の支持を得ることでございます。 平成十八年度に区が行った商店街に関する調査においては、八割を超える人が商店街に頑張ってほしいと回答しており、区民の間には「商店街に頑張ってほしい」、「商店街は大切」だという思い、気持ちが共通してございます。それを実際の購買行動にまで結びつけるためのもう一歩が必要であり、そのためには何が必要か、具体的にそれを探るのが商店街サポーター制度の大きな目的でございます。 平成十九年度に試行的にサポーター制度を実施した商店街においては、商店街役員とサポーターとのコミュニケーションが深まるとともに、議論を重ねることで空き店舗の活用や他の商店街との連携など、さまざまな提案がされ、共通する問題意識を持つことができました。しかし、一方で、試行した事業は、時間や労力の面で商店街、そして住民に大きな負担がかかることも事実でございました。 商店街の活性化は、商店街によくなってほしいという住民の思いとその期待にこたえようとする商店街の思いが一致してこそ実現するものでございます。今後は、日常生活に根差したより小規模なサポーター制度構築の検討を継続するとともに、品ぞろえ等個別のテーマについて、アンケートやモニター調査により課題と具体的な対応策の研究をさらに深めてまいりたいと考えております。   〔子育て支援部長高梨博和君登壇〕 ◎子育て支援部長(高梨博和君) 幼児教育・児童事業の充実に関する御質問のうち、まず初めに、私立・公設民営保育園の支援についての御質問にお答えいたします。 区内の私立・公設民営保育園におきましては、各法人がそれぞれの特色を生かしながら、区立保育園に先んじて延長保育や年末保育などに取り組んでいただくなど、荒川区における保育サービスの向上のために先導的な役割を果たしていただいております。こうした私立・公設民営保育園の御努力に対し、公私格差が生じないよう、保育園の円滑な運営のために必要な支援を行うべきとの御意見につきましては、区としても同様に認識しておるところでございます。 本年度におきましても、この観点から、障害児保育の推進や食育用図書の購入、蔵書倍増計画の実施、年末保育事業、感染症対策などへの補助や施設整備への助成など、さらなる支援事業を新たに開始したところでございます。 区といたしましては、私立・公設民営保育園がこれからも安定して保育サービスを提供し、区全体の保育の質を高めていただくためにも、また、御質問にもありましたとおり、南千住保育園をはじめ区立保育園の民営化を円滑に行っていくためにも、保護者等への懇切丁寧な説明とあわせて、私立・公設民営保育園に対する支援の充実を図ってまいりたいと存じます。 次に、児童事業のふれあい館への移行についての御質問にお答えいたします。 区では、区民の質の高い活動を促進し、世代間交流のできる多目的地域コミュニティ拠点の整備を目指して、平成十六年以降、これまでに六館のふれあい館を開設してまいりました。現在、ふれあい館におきましては、バリアフリーの良好な環境のもとで、夜間・休日も職員が常駐し、各館が工夫を凝らしながら、さまざまに魅力ある事業を行っており、年代を問わず、多くの皆様の御利用をいただいてございます。 一方、児童事業を実施するひろば館においては、区の職員がこれまで培った豊富な指導技術を生かして、乳幼児の御家庭から児童・生徒、青少年に至るまで、子供たちが楽しみながら学べる事業を展開してございます。 ひろば館からふれあい館への移行に当たり、利用者の不安を取り除くために十分な引き継ぎ体制をとるべきとの御指摘につきましては、私どもも同様に認識してございまして、ふれあい館への移行後も区職員が随時訪問し、助言指導を行うとともに、児童指導職員研修の実施や合同連絡会議の開催など、それぞれのふれあい館の特色を生かしつつ、区全体として質の高い児童事業が実施されるよう努めているところでございます。 今後、御質問の趣旨を踏まえ、これらの取り組みを一層強化し、多くの親子連れや子供たちが今後とも楽しんでふれあい館を御利用いただけるよう、区の児童事業のさらなる充実に努めてまいる所存でございますので、御理解と御支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。   〔教育長川嵜祐弘君登壇〕 ◎教育長(川嵜祐弘君) 幼稚園と小学校の連携に関する御質問にお答えします。 御質問にございますように、小学校入学後に授業や学校生活に適応できにくい児童がふえ、授業に支障を来すなど、小一プロブレムと言われる課題が区内の小学校でも一部で見られます。 荒川区では、こうした現状をできるだけ打破し、生じさせないために、幼稚園や保育園など小学校との円滑な接続を図るとともに、そういう力を全力で注いでいます。 各小学校では、入学前の未就学児が早く小学校生活に適応できるように、運動会に未就学児が参加できる種目を設けたり、幼稚園や保育園の皆さんを小学校にお招きしてふれあい学習を実施しております。また、学校公開週間などにおいて、未就学児の保護者説明会を開催するなど、保護者の不安を取り除くための工夫も行っております。 お尋ねの幼稚園と小学校の連携につきましては、例えば幼稚園と小学校がそれぞれの教育内容を理解するために、幼稚園教員による小学校の授業参観や、幼稚園と小学校の教員による研究協議会を実施しております。さらに、幼稚園と小学校が連携を深めるために、共通テーマによる研修にも取り組んでおります。 また、指導方法の一層の工夫と改善を図るために、今年度より教育委員会事務局に小一プロブレムに対応する専門の担当者を置き、小学校教員のきめ細かな指導にも努めております。 教育委員会といたしましては、大きな期待と夢を持って入学するすべての一年生が一日も早く小学校に適応し、学校生活が楽しく充実したものになるよう、幼稚園、保育園、小学校等の連携強化に引き続き取り組んでまいります。   〔土木担当部長裸野和男君登壇〕 ◎土木担当部長(裸野和男君) 高齢者の交通安全対策についての御質問にお答えいたします。 荒川区は、御質問にございますように、自転車に関する事故の割合が高く、自転車事故防止が交通安全対策の課題の一つとなっております。とりわけ、高齢者の方の自転車乗車中の事故は死亡につながるケースが多く、高齢者向けの対策を今後図る必要があると認識しているところでございます。 今月二十一日から始まる秋の交通安全運動でも、高齢者の事故防止が運動の基本方針として位置づけられており、過日開催されました荒川区交通安全対策協議委員会におきましても、委員の方々から、地域での自転車実技講習会の開催や交通安全運動への高年者クラブの参加などにつきまして、さまざまな角度から多数の御意見をいただいたところでございます。 御質問の趣旨を踏まえまして、今後、自転車運転のルール、実技などを学べる自転車運転免許証制度を継続するとともに、高齢者の方が参加しやすい講習会等となるよう、内容や方法についてきめ細かく検討し、警察署、交通安全協会、町会、高年者クラブ等との連携を図り、交通事故のない安全な地域づくりに積極的に取り組んでまいります。 ○議長(茂木弘君) 時間でございますので、終了いたします。 以上で一般質問を終わります。 この際お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、散会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(茂木弘君) 異議ないものと認め、そのように決定いたします。 次回の本会議は、十四日、午後一時から再開いたします。 本日は、これをもって散会いたします。まことに御苦労さまでございました。   午後五時二十三分散会...