世田谷区議会 > 2020-05-27 >
令和 2年  5月 福祉保健常任委員会-05月27日-01号
令和 2年  5月 都市整備常任委員会-05月27日-01号

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  1. 世田谷区議会 2020-05-27
    令和 2年  5月 福祉保健常任委員会-05月27日-01号


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    令和 2年  5月 福祉保健常任委員会-05月27日-01号令和 2年  5月 福祉保健常任委員会 世田谷区議会福祉保健常任委員会会議録第七号 令和二年五月二十七日(水曜日)  場  所 大会議室  出席委員(十名)    委員長         高久則男    副委員長        桜井純子                宍戸三郎                菅沼つとむ                高橋昭彦                中塚さちよ                大庭正明                佐藤美樹                江口じゅん子                高岡じゅん子  事務局職員    議事担当係長      下村義和    調査係主任       落合翔吾  出席説明員    副区長         宮崎健二
      保健福祉政策部    部長          澁田景子    保健福祉政策課長    羽川隆太    生活福祉課長      杉中寛之   高齢福祉部    部長          長岡光春    高齢福祉課長      三羽忠嗣    介護予防・地域支援課長 佐久間 聡   障害福祉部    部長          片桐 誠   子ども・若者部    部長          加賀谷 実    児童課長        須田健志    児童相談支援課長    長谷川哲夫   児童相談所    所長          土橋俊彦    副所長         河島貴子   保育部    部長          知久孝之    保育課長        大澤正文    保育認定・調整課長   有馬秀人    保育計画・整備支援担当課長                中西明子   世田谷保健所    所長          辻 佳織    副所長         鵜飼健行    健康企画課長      大谷周平    健康推進課長      相馬正信    生活保健課長      加藤政信   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇ 本日の会議に付した事件  1.報告事項   (1) 令和二年第二回区議会定例会提出予定案件について   〔議案〕    ① 世田谷区放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例   〔報告〕    ① 議会の委任による専決処分の報告(事業用定期借地権設定契約に基づく賃料の支払遅延に係る損害賠償額の決定)   (2) 児童相談所の運営状況等について(社会的養育推進計画の策定について)   (3) 事務事業等の緊急見直し状況について   (4) 令和二年度主要事務事業について   (5) 新型コロナウイルス感染症に関するこの間の対応について   (6) 令和二年度保育待機児童等の状況について   (7) 世田谷区手数料条例の一部を改正する条例について   (8) 世田谷区特別養護老人ホーム介護職員宿舎借り上げ支援事業について   (9) 仮称世田谷区立松原複合施設整備工事について   (10) 令和二年度の熱中症予防の取組みについて   (11) とうきょうママパパ応援事業を活用した新型コロナウイルス感染予防対策育児パッケージの追加配布)について   (12) 東京都による緊急事態措置を踏まえた乳幼児健診の今後の対応について   (13) 新型コロナウイルス感染症に対応した心のケアについて   (14) その他  2.協議事項   (1) 次回委員会の開催について   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇     午後零時開議 ○高久則男 委員長 ただいまから福祉保健常任委員会を開会いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 本日は、報告事項の聴取等を行います。  まず、委員会の運営に関しましては、引き続き新型コロナウイルス対策を講じてまいります。理事者からの報告は簡潔明瞭に、また、委員からの質疑も要点を絞っていただくなど、会議時間の短縮に向けた御対応をお願いいたします。また、発言に当たりましては、お手元のワイヤレスマイクを使用していただきますよう、よろしくお願いいたします。  それでは、1報告事項の聴取に入ります。  まず(1)令和二年第二回区議会定例会提出予定案件について議案①世田谷放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例について、理事者の説明を願います。 ◎須田 児童課長 それでは、世田谷区放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例につきまして御説明申し上げます。  1の主旨でございますが、放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準の一部改正に伴いまして、世田谷区放課後児童健全育成事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する必要が生じたため、改正する条例を令和二年第二回区議会定例会へ御提案するものでございます。  2の改正の内容ですが、現在学童クラブなどの放課後児童健全育成事業に従事する放課後児童支援員の要件といたしまして、都道府県知事及び政令指定都市の長が行う研修を修了していることがございますが、今回の改正に伴いまして、中核市の長が行う研修も含まれることとなりました。そのため、資料の4に参考で新旧対照表の抜粋を記載しておりますが、その表の左側、改正後の部分になりますが、第十一条第三項中の「指定都市」の後ろの下線部分に「若しくは同法第二百五十二条の二十二第一項に規定する中核市の」を加えるものでございます。  なお、昨年度の第二回区議会定例会におきまして、東京都知事のみが行っていた研修を政令指定都市の長も行えることに変更する条例改正案を議決していただいておりますが、今回は中核市の長にもその権限を広げるものでございます。  3の施行日は公布の日からとしております。  御説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆江口じゅん子 委員 中核市の長にその権限を広げるということですけれども、その理由を教えていただきたいんですけれども。 ◎須田 児童課長 現在こういった研修を受けて、資格保持者をふやしているところでございますが、なかなか増えていかないところもございまして、今回、中核市まで広げていくことによって、そういった人材の確保を目指しているものと考えております。 ◆大庭正明 委員 世田谷区には一切関係ないということでいいの。 ◎須田 児童課長 世田谷区で研修を実施するものではございませんので、その資格を得るために研修を受講する必要があるというものでございます。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 次に報告②議会の委任による専決処分の報告(事業用定期借地権設定契約に基づく賃料の支払遅延に係る損害賠償額の決定)について、理事者の説明を願います。 ◎大澤 保育課長 それでは、議会の委任による専決処分の報告(事業用定期借地権設定契約に基づく賃料の支払遅延に係る損害賠償額の決定)について御報告いたします。  本件につきましては、令和二年五月十五日の本委員会におきまして御報告させていただいた件でございます。このたび損害賠償額が確定し、専決処分を行いましたので御報告するものでございます。  1事故の概要及び2の事後の対応でございます。記載しております相手方、乙及び丙が所有している土地を区が借り、保育事業者に転貸し、認可保育園を運営しております。その土地の賃料を事業用定期借地権設定契約に定めている期日である四月二十五日までに支払うことになっておりましたが、四月二十八日午前に相手方からの問合せがあり、今年度の支払い手続を行っていなかったことでございます。  今年度の賃料については、判明後、四月三十日に支払いを完了しております。  3の損害賠償額ですが、事業用定期借地権設定契約に基づき、賃料の支払い期限翌日の四月二十六日から支払いが完了しました四月三十日までの五日間についての遅延損害金七千六十八円であり、全額今年度予算で賄い、支出の手続は終了しております。  4専決処分日は、令和二年五月二十二日でございます。  前回の本委員会で、会計システムを活用して、支払い漏れを防止することはできないのかとの御提案をいただきました。早速会計課に相談をいたしましたが、会計処理上、支出負担行為を入力する必要があることから、一連の支払い行為をシステム上で自動化することは困難との結論でございました。また、本事件発生を踏まえまして、五月二十日付で会計課より全庁に対し支払いの適切な執行と注意喚起を促す通知が発出されているところでございます。また、今回の件を踏まえ、職員に対しましては、逐次支払いの状況の報告を求めるなどしております。今後も、再発防止に向け、事務の進行管理を徹底してまいります。  今回につきましては、改めておわび申し上げます。大変に申し訳ございませんでした。  御報告は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆大庭正明 委員 内部規律の問題として、今度からしっかりしろよみたいな抽象的なことでいいのという感じが議会側からはするわけですよ。これはやってはいけないミスというか、金額の多寡ではないですけれども、一年間も忘れていたらどえらい金額になるわけですから、そういう信賞必罰というのはなかったんですか。訓告だとか、戒告だとか、今言われているような感じの厳重注意だとか。誰だかは知りませんけれども、そういう事件、失態した人というか、職員に対してどういう信賞必罰的なものがあったのかしら、なかったのかしら。今度はしっかりしろよという程度のことでしたんですか。 ◎大澤 保育課長 本件につきましては、総務のほうに今回の事故の件を報告しております。その中で、前回の本委員会でも御報告させていただきましたが、まず私のほうで該当する職員には厳重に口頭注意を行ったところでございます。 ◆佐藤美樹 委員 会計システム上の変更とか仕様の変更というのは無理だということですけれども、別にシステム変更とか、アラート機能とか、そこまでいかなくても、スケジュール管理ができればいいだけなので、私とかいろんな人、皆さん使っているような例えばグーグルのカレンダーとかでもアラート機能とかがありますし、そういうフリーというか、既存のもので十分にこの手の手続管理というのはできる。別に会計システムをどうのこうのという話でもないと思うんですけれども、そういったことはされないんですか。 ◎大澤 保育課長 今委員からお話しありました、まず当面できるものとしては、職員の事務用パソコンマイクロソフト版アウトルックがございますけれども、そこにはちゃんと入力して、そういった機能を活用して注意喚起を促していくようなことは考えております。 ◆佐藤美樹 委員 システムとアウトルックは多分全庁で共有されていると思うので、そういう共有で手続管理ができるものが一応あるのであれば、ダブルチェックで、そのアラートを受けて実施するのと実施したかどうかのチェックというのも、併せてお願いしたいと思います。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 (2)児童相談所の運営状況等について(社会的養育推進計画の策定について)理事者の説明を願います。 ◎長谷川 児童相談支援課長 児童相談所の運営状況等について(社会的養育推進計画の策定について)御説明をさせていただきます。  1の主旨でございます。区は、令和二年四月に児童相談所を開設し、児童福祉法施行令の規定に基づく児童相談所設置市(区)としての業務を順次開始いたしました。現在の運営状況とともに、今年度の策定を目指す社会的養育推進計画策定スケジュールなどを取りまとめたので、御報告をするものでございます。  2の運営状況でございます。(1)の①児童虐待通告の受理業務でございます。令和二年四月一日午前零時より、当該業務を開始いたしました。同様に②の警察からの児童情報の照会業務、また③の緊急一時保護の受け入れの開始につきましても、令和二年四月一日午前零時より開始をいたしました。④の児童相談所における児童相談・援助業務の開始につきましては、令和二年四月一日午前八時半より開始をいたしました。  (2)の都からの相談ケースの引継ぎ状況でございます。①引き継いだ相談ケース(ケース記録の台帳件数)でございます。令和二年四月一日現在係続中のケースといたしまして七百十二件を引き継いでございます。このうち被虐待相談は二百六十件ございました。  なお、補足いたしますと、この間、相談ケースの引継ぎ件数についてのお尋ねに対しまして、おおむね千件から八百件程度と御答弁してまいりましたが、結果として、ただいま申し上げたとおり七百十二件でございました。  次に、②の引き継いだ時点における一時保護・施設入所措置等の状況でございます。一時保護中の児童は十一人、里親(養育委託)には二十一人、児童養護施設・乳児院等には百十五人、障害児施設には十三人の児童が保護または措置されておりました。相談ケース七百十二件のほか、以上申し上げました状況から区の児童相談所の運営がスタートしたところでございます。  (3)現在の運営状況(令和二年五月十五日現在)でございます。一時保護中の児童は十五人(うち区の一時保護所での保護十一人)となっております。  ②入所措置等でございますが、里親(養育委託)に二十一人、児童養護施設・乳児院等に百四人、障害児施設に十三人が措置をされております。  裏面に参りまして、③被虐待相談受理件数(児童相談所)でございます。五月十五日現在、児童相談所で合計百八十九件を受理しております。これらの相談の経路の内訳につきましては資料記載のとおりでございます。  ④職員体制でございます。児童相談所、一時保護所の職員は合計で百四十六人、内訳といたしまして、児童相談所は七十八人、一時保護所は六十八人となっております。下の〈参考〉の部分でございますが、配置計画百四十人からの増減理由を御覧いただければと思います。これまで百四十人の職員を配置すると御報告してまいりましたが、記載のとおり、東京都からの職員派遣などにより、結果として百四十六人の配置となったものでございます。
     (4)今後のスケジュール(予定)でございます。本年十一月には当委員会におきまして上半期の運営状況を御報告し、令和三年五月に令和二年度一年間の運営状況のまとめを御報告してまいります。  次に、3学校休業、外出自粛要請等を踏まえた児童の生活状況等の確認についてでございます。  (1)に記載のとおり、この確認の作業につきましては五百三十五の機関、施設に御協力をいただき、実施しているところでございます。  (2)経過でございます。新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が行われたことなどを踏まえ、厚生労働省より、児童の生活状況確認の実施について事務連絡が発出されました。当該事務連絡に基づき、改めて児童等の状況確認を各機関に依頼し、各機関においてこの確認を実施しているところでございます。実施期間は、依頼を発出した四月二十四日から、各機関の休業期間中において定期的に実施するものとしております。  (3)実施概要でございます。各機関は、所属する児童を対象に、電話等により定期的に児童の健康状況や生活状況等を確認するなど、状況把握のための取組を行うものでございます。  以下、記載のとおり、養育困難家庭や児童虐待のおそれがある家庭等を把握した場合につきましては、区の児童虐待通告ダイヤルへ連絡するよう扱いを統一するとともに、特に留意して確認を行う必要のある児童が在籍する機関には、改めて当該児童の名簿を送付いたしまして、より丁寧に、確認を行っていただくなど確認結果を漏れなく支援につなげていけるような工夫をしているところでございます。緊急事態宣言が解除となり、学校も段階的に再開されることとなってまいりますが、引き続き関係機関と協力をしまして、早期の把握と対応に努めてまいります。  次に、4社会的養育推進計画の策定についてでございます。(1)計画の概要でございます。各都道府県は、「家庭養育優先原則」を徹底し、子どもの最善の利益の実現に向けた社会的養育の体制整備の基本的考え方と全体像を「都道府県社会的養育推進計画」として策定することとされております。平成三十年七月に、その策定要領が国により示されており、基本的には各都道府県において策定することとされておりますが、当区を初め、児童相談所の設置市においても本計画を策定できることとされております。計画で策定する主な内容につきましては下の枠囲みの〈参考〉を御参照いただければと思います。これらにつきまして、年次ごとの取組の目標などを定めることとされております。  (2)策定の目的とこれまでの経緯でございます。区は、児童相談所開設に伴い、家庭への養育支援から代替養育までを通した社会的養育の体制整備に一貫して取り組むこととなってまいります。また、社会的養育を着実に推進していくためには、体制整備に向けた基本的考え方と、目標とする全体像を具体的に示す必要がございます。こうしたことから、区は、昨年度策定をいたしました「世田谷区児童相談所設置・運営計画」において、これらを明らかにした「世田谷区社会的養育推進計画」を策定することを定めております。児童相談所設置・運営計画は児童相談所の開設に向けた計画でございます。昨年の七月の委員会で最終報告をさせていただいており、この計画の定めに基づき、今年度、社会的養育推進計画の策定に着手をするものでございます。  次に(3)の都の社会的養育推進計画との関係でございます。都は、令和二年三月に、令和二年度から令和十一年度を計画期間とする社会的養育推進計画を策定しております。一方、区においても、令和三年度から令和十一年度を計画期間として、地域との顔の見える関係を最大限に活用して、家庭養育を優先した社会的養護の受け皿の拡充を図るなど、区ならではの計画の策定を目指すものでございます。区の計画策定に当たりましては、都の計画の着実な取組を前提とし、区の子どもたちが適切な養育を受けられる機会の拡充を目指すこととし、都の計画推進とも整合を図りながら定めてまいります。都の計画につきましては、本日別紙としてお手元にお配りしておりますので、後ほど御参照いただければと思います。  (4)検討体制でございます。策定に当たりましては、児童福祉審議会に臨時の部会を設置し検討を行ってまいります。  ①児童福祉審議会の概要と計画策定の諮問についてでございます。児童相談所設置市事務として、児童福祉審議会に関する事務が移管されたことに伴い、区はこの四月に同審議会を設置いたしました。審議会は、児童福祉法の定めにより、区長の諮問に答え、関係機関に意見具申等を行うこととされております。里親の認定に関することや、被措置児童等虐待に関することなどとともに、「児童、妊産婦及び知的障害者の福祉に関する事項を調査審議することができる」とされております。区の計画策定に当たりましては、専門的かつ広範的な見地から内容を検討する必要があり、これら計画で定める事項に精通した委員により構成される同審議会による議論が不可欠であることから、策定について法の規定に基づき諮問を行い検討することとしたものでございます。  臨時の部会(社会的養育推進計画の策定に向けた部会)の部会員の構成は②に記載のとおりでございます。  ③の開催回数でございますが、こちらは年六回程度を予定しております。  なお、必要に応じて部会の中にさらに作業部会を設けるなどにより、十分な議論の場と機会を設けてまいります。  ④のその他でございます。検討に当たりましては、区内の児童養護施設や里親などの関係者をはじめ、代替養育の経験者などの当事者からも意見聴取を行うなど、子どもの権利擁護のさらなる推進に向けて、幅広く意見を酌み取りながら策定作業を進めてまいります。  (5)の日程(予定)でございます。先日五月二十一日に審議会本委員会を開催し、本計画の策定について諮問事項として検討の付託をいたしました。六月には第一回の専門部会の開催、九月には当委員会において計画素案を御報告し、同月にパブリックコメント、年が明けまして、一月の審議会本委員会において答申をいただき、二月の福祉保健常任委員会において最終案を御報告する予定となっております。  御説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆菅沼つとむ 委員 よくマスコミあたりで、コロナで家庭にみんなこもっていて、DVだとか虐待が増えているというお話を聞くんですけれども、世田谷の場合はどうでしょうか。 ◎長谷川 児童相談支援課長 状況といたしましては、虐待通告の件数自体につきましては、こういったコロナの影響による増加が顕著に見られるという数字までの統計は出てございません。しかしながら、学校、保育園等が休業になってございますので、そちらからの通告は今来ていない状況でございまして、それと、通告の内容を見ますと、やはり今委員からお話しございましたような内容の御相談も来てございますので、結果として、件数としては、それらが相殺をされて数字自体はそんなに伸びてはいないという状況でございます。しかしながら、そういった影響については相談、通告の中に含まれてきているといった状況でございます。 ◆菅沼つとむ 委員 長々説明したけれども、簡単に言うと、あまり増えていないということですか。 ◎長谷川 児童相談支援課長 件数そのもの、全体の件数としては増えていない状況でございます。 ◆菅沼つとむ 委員 今、一時保護所で十五名お預かりしているということだろうと思うんですけれども、これは学年によって一緒に寝る部屋だとか、そういうものがあるんですけれども、十五人の学年別というか、年割りはどうなっているの。 ◎河島 児童相談所副所長 十五人の内訳なんですけれども、ほとんど中高生です。詳細の人数は数えておりませんけれども、中学生、高校生の学齢児が入っております。十五人のうち四名は東京都の一時保護所に委託をしている児童でございまして、遠くのほうの一時保護所には五月十五日時点で十一名が入所しております。全て個室対応の人数で賄えておりますので、一緒に寝るというか、個室の中でみんな生活をしております。 ◆菅沼つとむ 委員 児童相談所を始めるときに一番問題だったのは里親をいかに増やすか。その辺だろうと思うんですけれども、これから世田谷区は具体的にどのようにやっていくのか、明快に答弁をいただきます。 ◎長谷川 児童相談支援課長 この間、児童相談所設置・運営計画をはじめ、いわゆるフォスタリング業務の委託事業者の選定等の御報告の中でも触れてきておりますが、まず、啓発等の業務と研修の業務について、外部の民間機関の力、活力を使いまして取り組むということで、それらの業務について世田谷区につきましては四月から外部委託を行っております。  そうしたことの展開を目指していたところでございますが、今般コロナウイルスの影響もございましたので、今後さらに、新たな取組といたしまして、SNSですとか、ウェブですとかをうまく使いながら組み立てていこうということで、現状検討している、準備を進めているところでございます。  また、区の状況といたしましては、既に里親になりたいという御相談等も来てございまして、それらの御相談等も対応しながら、丁寧にこういった推進を進めているという状況にございます。 ◆菅沼つとむ 委員 具体的にどのくらいの期間で、数字的に増えたとか、そのような発表ができるんですか。 ◎長谷川 児童相談支援課長 まだこちらは四月の開始した時点でございます。里親の認定のプロセスというのは、まず法定の研修を受けまして、児童福祉審議会の部会の中で里親としての認定の諮問をするといったプロセスをたどってまいりますので、現状におきましては、回数ごとに何人が認定をされたといったことを今後御報告していく形になってまいります。 ◆菅沼つとむ 委員 実際に研修を受けて、お金の話もあるし、一回里親になったら、精神的に社会に送り出すだけの様々なことを子どもたちに教えなくちゃいけないというものがあるわけです。これが一番大事な話ですから、また研修を受けて、そういう人たちが多くいるというのは頼もしいなと思いますので、この次は数が示されるようにお願いしておきます。 ◆佐藤美樹 委員 菅沼委員が最初に聞かれたことの関連なんですけれども、二ページにある保育園とか幼稚園、小中学校のヒアリングの部分でそのプロセスが見えないので確認させていただきたいんですけれども、例えばうちの子どもの学校も担任の先生から電話がかかってきて、どうですかというやり取りはしていますが、それらの学校だったり、保育園だったりというところの各学校や保育園の先生たちがやっているものは集約されたもので、例えば何件ヒアリングして、健康状態がどうというふうにいくのか。それとも、例えば気になったケースとか報告すべきものだけを上げているのか。そこの報告、情報集約のプロセスのやり方が見えないので教えていただきたいんです。 ◎長谷川 児童相談支援課長 区の児童相談所、また、子ども家庭支援センターで対応すべき案件につきましては、児童虐待通告ダイヤルをこの四月から設けて、その児童虐待通告ダイヤルに即時連絡をするようにという扱いにしてございます。その他問題のなかったケースについての特に集約について区へ報告をしろといったことは行っていないものでございます。 ◆大庭正明 委員 今の佐藤委員の話ともつながるかもしれませんけれども、世田谷区の児童相談所の場合は、子ども家庭支援センターと一元的な運用をしていくというところが売り物というか、そういう形でやりますよねと。児童相談所単独に全部任せるという形ではなくて、また、その上下関係ではなくて、並列的な存在として、五地域にある子ども家庭支援センターと連携をしながら運用していくということで始まったはずなんですよね。それがどれほど現実的かは別としても。そして、今回、児童相談所の最初の報告があるとすれば、子ども家庭支援センターとの関連とか、子ども家庭支援センターとどういう形で運営をしているのかという報告がないと、当初言っていた一元的な運用を目指すという話と全然切り離して、児童相談所は児童相談所、子ども家庭支援センターはどこか別のところでちょこちょこっと報告するとなると、ちょっと話が違うんじゃないのという感じがするんだよ。報告の内容も、子ども家庭支援センターとどういう連携をしていますとか、どういう関連でやっていますとか、先ほど言った七百十二人というのが引き継いだケースなんだろうけれども、引き継がなかったけれども、子ども家庭支援センター段階でとどめおかれている。それが重症化すれば、児童相談所と連携しながら引継ぎというか、取扱ケースに入るというようなことを含めて一体的に報告しないと、当初からの一元的な運用を目指すというところから外れてくるんじゃないかなというふうに、児童相談所の誘致を進めてきた過程での途中の説明からするとちょっと報告の仕方が片方過ぎるんじゃないのという感じがするんだけれども、考え方も併せていかがなんでしょうか。 ◎長谷川 児童相談支援課長 今後の報告の仕方につきましては、今の御指摘を踏まえまして、子ども家庭支援センターの状況も交えて御報告に努めてまいりたいと思います。  現状といたしましては、世田谷区では統一ダイヤルをつくったこと、また、全国共通の一八九ダイヤルを通じまして、一度児童相談所でこれらの通告を受けて、その内容について、まず一義的なアセスメントを行いまして、子ども家庭支援センターで安全確認を行うケース、また、児童相談所が一時保護も予見をして、すぐ動くべきケースということをまず振り分けしまして、その上で対応を行っております。その意味では、子ども家庭支援センターで子どもの安全確認などを行い、状況確認の上、児童相談所の一時保護の機能ですとか、権限の行使が想定されるようなものにつきまして児童相談所と一緒にその後の対応を図るようなルールを決めて運用しているところでございます。これらの件数等状況につきましては、改めてまた、今後御報告をしてまいりたいと思います。 ◆大庭正明 委員 若干当初の理想的な言い方に比べて、やっぱり児童相談所は児童相談所の本来的な機能をフルパワーで発揮しているというふうな感じで。でも、法令上の機関ですから、理想的なことを言っても、やっぱり現実的な行動というのはその法令等に基づいてやらざるを得ないということなので、ちょっと当初の聞き方と現実では違ってくるのかなという感じです。  意見です。 ◆江口じゅん子 委員 先ほど菅沼委員とのやり取りで学校休業や自粛などを踏まえて、虐待通告の件数、学校なども休業しているので、無論そこからはないので、相殺しても顕著な増はないと御答弁されていたと思うんです。  ただ、その内容というところでは、休業や外出自粛を踏まえて、やはり反映されているものがあるんじゃないかと思うので、その辺について伺いたいんですけれども。 ◎河島 児童相談所副所長 件数については先ほど御答弁申し上げたとおりなんですけれども、コロナの影響で、家にいて、けんかになってということの警察からの書類通告が多いようには思っております。  ただ、この件数が昨年度の都児相の状況と比べて多いかどうかというところまでは、こちらではキャッチできておりませんので、そこについては何とも申し上げられませんが、内容的には、御指摘のとおりのコロナの影響というところはございます。 ◆江口じゅん子 委員 また、私の周りから聞いていても、両親ともテレワークになったので、子どもは学校や保育園には確かに行かせていないんだけれども、テレワークなので、仕事もやっぱりしなくてはいけない一方で、子どももいて、その面倒も見なくてはいけないというところでは負担を感じていて、特に学校は休業によって課題も大変出たけれども、そういったところまでなかなか見られないんだとか、いらいらが募るとか、そういった声は確かに聞いているんです。今のやり取りの中でも、そういった影響が内容のところには反映されているということで、やはり六月から段階的に学校などは始まりますけれども、コロナの影響を受けている中で支援が必要な子をなかなかキャッチしにくいというのは大きな問題だと思うんです。  厚労省の発出によって、子ども関係の機関にその状況確認をするように区が発出したというのは一つ重要だと思うんです。しかし、学校も、保育園も、全面的に再開というところまではまだ時間もかかりますし、また、第二波、第三波というのも予測される中で、その支援が必要な子が見えにくくなってしまうというところでは、ここは長谷川課長さんの部署でやることか分からないんですが、子ども・若者部としてそういった支援が必要な子をどうキャッチしていくか。そういった検討はされていると思うんですけれども、その内容について伺いたいと思います。 ◎長谷川 児童相談支援課長 今、御指摘ございましたが、様々なストレス等がたまっている御家庭、お父さん、お母さんにとりましては、やはりそういったことを誰かに話をするというところが最初の出口になるかと思っております。ついてはそういった相談窓口。今、区はこれまで開設してきた窓口が様々ございますので、改めてそういったものは様々なチャンネルで御周知をさせていただいております。そういった相談の中から虐待につながるようなおそれがあるものにつきましては、児童相談所に児童虐待通告ダイヤルを通じて取り次いでいくという形をとってございますので、そういった仕組みとしては、まずは相談窓口の充実、周知というところは非常に大事なポイントだと考えておりまして、そういったことに努めているところでございます。 ◆江口じゅん子 委員 先日、おでかけひろばの事業者さんが保護者アンケートをとって、ふだん行くひろばがなくなっていることで育児ストレスが高まっているとか、そういった状況報告も議会にあって、今こういった事態なので、まずは相談窓口とおっしゃっていましたけれども、やはり工夫が必要だと思うんです。まず、その電話確認をするというのは、国の発出もあって当区としても応じたということですけれども、必要に応じて当区としても独自にこういった発出をするとか、支援が必要な子を見逃してしまうことがないようにぜひ工夫していただきたいなと要望します。 ◆高岡じゅん子 委員 今の関連になるんですけれども、3の学校休業、外出自粛要請等を踏まえた児童の生活状況等の確認についてで、各機関から児童虐待通告ダイヤルへの連絡を促したということなんですが、学校からの情報が薄い分、DVの通告件数総数が増えていないということとの関連で、実際この発出をしたことによって学校関係とか施設関係からの通報というのが何件来たか。数字がもしわかったら、この施策がある程度有効に動いたかどうかという数字があったら教えていただきたいと思うんですが。 ◎長谷川 児童相談支援課長 まだ途中経過での集計の状況でございますが、学校ですとか、そういった関係機関からの通告として、状況変化があったということで情報提供があった件数としては三件。あとは、新たに心配な家庭がある、心配な状況にあるということでの御相談が二件あるというのは、手元の数字として今集計されている状況でございます。 ◆高岡じゅん子 委員 いや、やらないよりはよかったんだろうなと思うんですけれども、関係機関が移っていない中で学校からの通告があるのを待つというのは、せっかくなら、子家センとかとも連携を強めて、機動的に情報を取っていくことができたらよかったなということで、今後これをどのようにしていくかというのは問題だと思います。  もう一つ、子家センとの役割分担という中で、一次予防、二次予防、三次予防というのか、再発防止というのか、再燃防止というのがあると思うんですが、特に私たち、貧困家庭への子どもの昼御飯の支援については、今はちょっと一種の三次予防みたいな感じで、児童相談所で主に見ていらっしゃるみたいなんですが、それはどっちかというと二次予防ぐらいの感じで、もう少し広く情報を取るために使うというふうに考えたほうがいいのではないかと思うので、ぜひ子家センと児童相談所のすみ分けと、一次予防、二次予防、三次予防の考え方について、もう一歩、考えを深めていただきたいと思うんですけれども、そこについて何かありましたら教えてください。 ◎河島 児童相談所副所長 先ほどの御質問の子家センとの区分けと連携の点なんですけれども、児童相談所で先ほどの百八十九件を受理いたしましたが、区分けシートという昨年度に決めました共通のアセスメントシートを使いまして、子家センに対応をお願いするケースと児童相談所で直接動くケースと区分けをしまして、子家センに対応依頼をしております。その件数は約半分程度、子家センにお願いをしております。  また、逆もありまして、先ほどの七百十二件を都児相から引き継ぎ、また、子家センで対応していたようなケースにつきまして、子家センで手に負えない児童相談所の機能が必要ということになりましたら、逆に対応依頼をいただきまして、一緒に動くというような事例も発生しております。今回、資料にそのあたりを載せておりませんで、大変申し訳なかったんですけれども、子家センとのやり取りについては、その区分けシートを使いまして円滑にやり取りができていると認識しております。また、月に一回、会議体も設けておりまして、その中でいろいろ疑問点等々ありますので、そこの話し合いというのも行って、こちらのほうに御報告しています一元的運用について円滑に回るように連携、努力をしているところでございます。 ○高久則男 委員長 それではここで、理事者の入替えを行いますので、委員の方はしばらくお待ちください。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 それでは次に(3)事務事業等の緊急見直し状況について、理事者の説明をお願いいたします。 ◎羽川 保健福祉政策課長 事務事業等の緊急見直し状況について説明を申し上げます。  本件は、五常任委員会の併せ報告でございます。  1の主旨でございます。四月二十二日の企画総務常任委員会において、五月中を目途に報告するといたしました緊急見直しの取組状況を取りまとめましたので、御報告申し上げるものでございます。  2の取組みの内容でございます。区民生活への影響や緊急性等の観点から検証を行い、必要不可欠な場合を除き事業の拡充は行わないことに加え、休止、先送り、事業規模の縮小等の見直しを行ったものでございます。  一枚おめくりをいただきまして、別紙1を御覧ください。事務事業等の緊急見直し状況の概要でございます。資料に記載のない見直し内容につきましては、本日当委員会に提出いたしております主要事務事業に緊急見直しである旨記載してございますので、後ほど御確認いただければと思います。  初めに、欄の上の部分でございますが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休止等する事業(イベント等)でございます。オリンピック・パラリンピック気運醸成事業をはじめとしたイベントなどが主なものでございます。  中段は建設・工事でございます。公共施設の新築、改築や中期保全・改修工事等になります。  なお、台風十九号の浸水被害を踏まえた水防対策など安全性、緊急性の観点から必要不可欠な事業については計画どおり実施することといたしております。  続きまして、その下の欄でございます。新実施計画(後期)事業についてでございます。区民生活への影響を考慮し、前年度と同規模まで実施することとし、新規、拡充を行わないものとして見直しを行ったものでございます。  その他を含めますと、一番下の欄でございます。総額で約二十九億七千万円、特定財源を除いた一般財源ベースでは、こちらの差引きになりますが、約二十三億四千万円の見直しとなってございます。  かがみ文、表文にお戻りください。3の今後の取組みについてでございます。新型コロナウイルス感染症による区財政への影響はリーマンショック時を上回るものと考えられることから、引き続き事務事業等の見直しを進めていく必要があり、庁内におきましては各部宛てに依命通達を発出してございます。別紙2に依命通達の写しを添付してございますので、後ほど御覧をいただければと思います。  4の今後のスケジュール(予定)は記載のとおりです。  説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 次に(4)令和二年度主要事務事業についてですが、非常にボリュームの多い資料ですので、説明については要点を絞っていただくようお願い申し上げます。また、質疑につきましても、極力絞っていただき、後ほど個別で対応いただくなど、委員会運営に御協力いただければありがたい限りです。  それでは、理事者の説明をお願いいたします。 ◎澁田 保健福祉政策部長 それでは、令和二年度主要事務事業について御説明をいたします。  まず、説明に当たりまして、表紙の裏を御覧ください。現在、区内の事業活動や区民生活を支える緊急対策に取り組むとともに、財源不足への対応として、事務事業の緊急見直しを行っております。そのため、本文中、緊急対策事業、緊急見直し対象事業については、どの事業が対象か分かるように記載をしております。まずは緊急対策として、新規・拡充する事務事業につきましては緊急対策事業と表記をしております。また、現段階で休止・先送り・規模縮小等の見直しとなる事務事業につきましては、一番右側の事務事業の内容及び手法の欄の項目に緊急見直し対象事業と記載をしております。  なお、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化することを想定し、厳しい社会環境の中で、今後も緊急対策及び事務事業の緊急見直しは継続的に実施をしてまいります。また、事務事業を従来どおりに継続することを前提とせず、事業の在り方や手法をどう変えていくかなど、本質的な見直しを行ってまいります。  それではまず、資料全体について御説明をいたします。一ページから四ページでございますが、こちらには領域の組織と主な担当事務及び関連団体を記載しております。  五ページでございますが、領域における五つの主要課題をお示ししております。  続きまして、六ページから二三ページにかけまして、各部の主要課題とそれに関わる個別の事務事業の一覧表を記載しております。緊急見直し対象事業と緊急対策事業につきましてはこちらの一覧表におまとめし、該当のページを記載しておりますので、後ほど御確認いただければと思います。  それでは、ここからは各部より主な取組に絞って御説明をさせていただきますが、私からは引き続き保健福祉政策部に関わる部分について御説明を申し上げます。  初めに、保健福祉政策部の今年度当初予算でございますが、一般会計で約四〇九億円、国民健康保険事業会計で約八〇六億円、後期高齢者医療会計で約二百十九億円、介護保険事業会計で約七千万円、合計約一千四百三十四億円となっております。第一次補正予算額は、保健福祉政策部に関わる部分といたしまして約十一億円の増額補正となっております。  それでは、六ページを御覧ください。保健福祉政策部の主要課題といたしまして「地域保健医療福祉の総合的推進」について御説明をいたします。平成二十六年度からの十年間、保健、医療、福祉に関する区の基本的な考え方を示す「地域保健医療福祉総合計画」では、①支援を必要とする人に保健、医療、福祉のサービスが総合的に提供される地域包括ケアシステムの構築を目指すこと、②多様な主体が地域の課題に取り組み、ともに支えあう地域社会づくりを進めること、③地域福祉を支える基盤整備を図っていくことの三つを柱としております。今後この計画や、高齢、障害、子ども等の個別計画等に基づきまして、地域包括ケアシステムの構築を進めるとともに、区民、事業者等との連携、協働をより一層充実させ地域福祉の推進を図ってまいります。  それでは、項目ごとに主な取組を御説明させていただきます。1の保健医療福祉施策の計画的な推進でございます。(1)総合計画の進行管理では、当該計画の進行管理を着実に行いまして、保健医療福祉の施策や基盤の確保を計画的に推進してまいります。  (2)地域包括ケアシステムの構築では、地域包括ケアの地区展開の実施における全体調整と進行管理を行ってまいります。  (3)医療と介護の連携では、医療連携推進協議会で医療と介護の連携に関する課題について協議し、「在宅医療」の普及、医療・介護情報の共有など、在宅医療・介護連携推進事業の具体的な取組を進めてまいります。  (4)地区・地域での社会資源の発掘・創出では、地域包括ケアの地区展開におきまして、まちづくりセンター等の三者が連携し、多様な主体の参加の下、地域資源開発に取り組むとともに、NPO等との連携を強化し、生活支援サービスの提供体制の拡充を図り、地域資源開発の取組を支援してまいります。  (5)避難行動要支援者支援では、避難行動要支援者を支援するため、町会・自治会との協定締結や、事業者等との連携による安否確認体制の拡充、福祉避難所の円滑な開設及び運営に向けた取組を進めてまいります。  続きまして、七ページを御覧ください。全区的な保健医療福祉拠点の運営では「うめのとぴあ」の全区的な拠点機能の構築及び向上に向けまして、拠点内施設の連携・運営体制を整備するとともに、官民連携による事業の実施等を推進し、区民へのサービス提供の充実をはじめ、事業者等の支援に取り組んでまいります。  続きまして、2権利擁護の推進と保健福祉サービスの質の向上でございます。(1)成年後見制度等の利用促進では、制度を必要とする高齢者等の利用促進を図るとともに、後見人の担い手の確保や日常生活自立支援事業の普及を図ってまいります。  (2)保健福祉サービスの質の向上に向けた取組みでは、第三者評価の受審を促進するとともに、事業者への指導・助言を行ってまいります。また、保健福祉サービス向上委員会におきまして、保健福祉サービス等を向上するために必要な事項を調査審議してまいります。  (3)保健福祉サービスの苦情対応では、苦情申立てを保健福祉サービス苦情審査委員会に諮問し、苦情への適切な対応を図ってまいります。  続きまして、3の国民健康保険の運営でございます。(1)国民健康保険改革への対応では、国民健康保険制度改革を着実に進め、制度の広域化、財政の健全化を図ってまいります。  (2)資格の適正化と保険料収納率の向上では、被保険者の資格の適正化に取り組むとともに、納付機会の充実等により、保険料収納率の向上にも努めてまいります。  (3)医療費の適正化では、後発医薬品の利用促進を図るとともに、海外療養費申請の委託調査等を通じ医療費の適正化を図ってまいります。  (4)特定健診・特定保健指導等の実施では、課題となっております受診率と利用率の向上に努めますとともに、被保険者の健康の保持・増進と医療費の適正化を推進してまいります。  続きまして、4生活福祉等の推進でございます。(1)生活保護受給者の自立支援では、生活保護受給者の状況に応じまして、就労支援や金銭管理支援等を通じ、経済的自立を推進してまいります。  (2)生活困窮者等の支援では、生活困窮者自立相談支援センター「ぷらっとホーム世田谷」が、総合支所生活支援課と連携し、住居確保給付金の支給等を行いまして、生活困窮者の自立の支援を行ってまいります。  (3)ひきこもり支援対策では、ひきこもり等社会的に孤立傾向にある方につきまして、支援につながる仕組みの構築や理解促進に取り組んでまいります。  続きまして、新型コロナ感染症の影響に伴う緊急見直し対象事業及び緊急対策事業でございますが、資料の八ページ、九ページを御覧ください。保健福祉政策部の緊急見直し対象事業につきましては、保健福祉サービス苦情審査会運営におきまして、区民から苦情申立てに対する苦情審査会の開催回数を減らしまして実施いたしております。また、特定健診・特定保健指導等におきましては、特定健診の利用勧奨の架電作業を一定期間、休止いたします。  一方、緊急対策事業につきましては、国民健康保険の運営における事業収入が減少した世帯等への国民健康保険料の減免、納付が困難な世帯への徴収猶予及び新型コロナウイルス感染症に感染した方などへの傷病手当金の支給を行います。また、住居確保給付金支給事業におきましては、支給対象者の拡大に取り組んでまいります。
     各事業の詳細につきましては、後ほど該当のページにて御確認をいただければと思います。  保健福祉政策部の説明は以上になります。 ◎長岡 高齢福祉部長 高齢福祉部より御説明申し上げます。  初めに、高齢福祉部の今年度当初予算につきましては、一般会計で約百四十三億円、介護保険事業会計が約七百三十六億円で、合計で約八百七十九億円となっております。  それでは、資料一〇ページを御覧ください。高齢福祉部の主要課題として「高齢者の地域生活支援」について御説明いたします。高齢化が進む中で、住み慣れた地域で個人の尊厳やその人らしい生き方が尊重され、自立し安心して生活していくことができる地域社会を、行政と区民、事業者等が連携・協働してつくり上げていく地域包括ケアシステムの推進と、介護保険制度の持続可能性の確保が求められています。こうした中、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮しながら、第七期高齢介護計画を推進するとともに、第八期高齢介護計画の策定に取り組みます。また、まちづくりセンター、あんしんすこやかセンター、社会福祉協議会の三者の連携により、身近な「福祉の相談窓口」として、相談を受けるとともに、参加と協働の地域づくりにより課題の解決を図る「地域包括ケアの地区展開」の取組を一層推進してまいります。  続きまして、項目ごとに主な取組を御説明いたします。初めに、1高齢者等の地域生活を支える環境の整備でございます。(1)介護予防の総合的な推進では、介護予防・自立支援における社会参加の重要性について普及啓発を行い、社会参加による介護予防の取組と多様な主体によるサービスの充実を図ってまいります。  (2)あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)の充実では、高齢者に加え、障害者、子育て家庭、生活困窮者等の相談に対応し、適切な支援に結びつけてまいります。まちづくりセンター、社会福祉協議会との一体整備につきましては若林地区で開設するほか、令和三年度整備完了に向け準備等に取り組んで進めてまいります。  (3)安全・安心の取組みにつきましては「高齢者安心コール」「民生委員ふれあい訪問」「あんしん見守り事業」「地区高齢者見守りネットワーク」の四つの見守り施策に加え、水道局等の事業者と支援が必要な高齢者の見守りに関する協定を結ぶなど、高齢者の安全安心を守るための重層的な施策に取り組んでまいります。  次に、一一ページを御覧ください。(4)高齢者施設の整備促進、区立特別養護老人ホームの大規模改修では、地域密着型サービス拠点や特別養護老人ホーム等の高齢者施設を、都の補助制度や公有地の活用など、多様な手法により整備促進を図ってまいります。また、区立特別養護老人ホームの大規模改修を計画的に実施いたします。  続きまして、2介護保険制度の円滑な運営、サービスの充実でございます。(1)介護保険の円滑な運営では、第七期介護保険事業計画に基づきまして、介護給付や要介護認定の適正化に引き続き取り組むとともに、低所得者対策として、現行の取組に加え、消費税率の引上げによる増収分を活用した介護保険料のさらなる軽減強化を図ります。また、第八期介護保険事業計画を策定する中で、第一号被保険者の保険料を設定してまいります。  (2)介護予防と認知症在宅支援の推進では、高齢者の社会参加を促し、支えあいの地域づくりと介護予防を推進してまいります。また、「(仮称)世田谷区認知症とともに生きる希望条例」制定に向けた検討を引き続き行うとともに、本年四月に開設いたしました認知症在宅生活サポートセンターの確実な運営を行い、認知症在宅支援の推進を図ってまいります。  (3)福祉・介護人材の確保・育成、定着支援では、引き続き介護職員のキャリアアップなどを支援するとともに、事業者の職場環境改善に関する取組を支援するなど、介護人材の確保、育成・定着支援を推進してまいります。また、訪問介護員の移動時の負担軽減を目的とした「電動アシスト自転車購入費用助成事業」や、特養ホームへの「宿舎借り上げ支援事業」を新たに実施し、さらなる介護人材の確保、定着支援に取り組みます。  (4)区立特別養護老人ホームの民営化に向けた準備では、令和三年度に設置者を区から社会福祉法人に変更(民営化)いたしますので、民営化に向けて、準備を進めてまいります。  続きまして、一二ページを御覧ください。3の地域支えあい活動の推進でございます。高齢者の孤立化等を防ぐため、区民が自主的に行う活動や高齢者を見守るネットワークづくりを支援し、地域支えあい活動を推進してまいります。  続きまして、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う緊急見直し対象事業及び緊急対策事業でございますが、この一二ページ、一三ページの表を御覧ください。高齢福祉部の緊急見直し対象事業につきましては、高齢者見守り施策の推進において、民生委員による居宅訪問での面談を行わず、区のサービス等の御案内のみ実施してまいります。また、福祉人材の確保・育成におきましては、合同入職式と永年勤続表彰の開催を中止いたします。  一三ページを御覧ください。介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)の実施におきましては、要支援者向けの支えあいサービスは業務を縮小し、買い物支援のみ実施しておるところでございます。また、地域デイサービスや介護予防筋力アップ教室、介護予防に関する様々な講座につきましても一定期間中止しておる状況でございます。  一方、緊急対策事業につきましては、再度一二ページを御覧ください。介護保険料の減免及び軽減におきましては、事業収入が減少した第一号被保険者への介護保険料の減免、また、納付が困難な第一号被保険者への徴収猶予を行います。  なお、個々の事業につきましては、後ほど四四ページ以降を御覧いただきたいと存じます。  高齢福祉部からの説明は以上でございます。 ◎片桐 障害福祉部長 私からは、障害福祉部の主要事務事業の説明をさせていただきます。  まず、障害福祉部の本年度当初予算額は約二百五十六億円でございます。障害福祉部の緊急見直し対象事業につきましては、障害者施設自主生産品の販促用カタログ冊子発行の延期、梅ヶ丘拠点による保育所等への自立支援の実施回数の減の二点を挙げております。  それでは、障害福祉部の主要課題「障害者の地域生活支援」について御説明申し上げます。一四ページを御覧ください。地域共生社会の実現に向け、国は障害者の生活や就労の支援、医療的ケアを必要とする障害児への支援、個々の状況に応じたサービスの提供、精神障害者の退院促進と支援の充実など、障害者の地域生活支援について一層の充実に取り組むこととしております。区では、こうした状況を踏まえ、平成三十年三月に、世田谷区学習障害者計画の一部を見直し、地域包括ケアシステムの推進、障害理解の促進と障害者差別解消法の取組の普及啓発、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とする共生社会ホストタウンの取組などに関して計画化するとともに、第五期世田谷区障害福祉計画及び第一期世田谷区障害児福祉計画の二つの計画と一体的に計画を策定しております。計画の基本理念である「障害の有無に関わらず、誰もが住み慣れた地域で自分らしい生活を安心して継続できる社会の実現」を目指して、「障害に対する理解や配慮の促進」、「共生社会実現のための区民、事業者、区の連携・協働」、「ライフステージを通じた支援の仕組みづくり」を施策展開における基本的方向性に掲げ、計画期間である令和二年度までの期間において、三つの重点取組を推進するとともに、各計画に基づき、施策の取組の推進を図ってまいります。また、令和三年度からの次期世田谷区障害者計画については、世田谷区地域保健福祉審議会や障害者施策推進協議会等での議論を踏まえ、社会状況の変化等に対応した計画を策定してまいります。  それでは、第五期世田谷区障害福祉計画における三つの重点取組みを御説明いたします。一点目ですが、障害理解の促進と障害者差別の解消でございます。障害者差別解消法を踏まえた障害理解の促進と障害者差別の解消、共生社会ホストタウン推進など、区民、団体、事業者等との連携・協働のもとで多様な取組を展開し、共生社会の実現を目指してまいります。  二点目は、障害者の地域生活の支援でございます。保健・医療・福祉等が連携し、重症心身障害児(者)や医療的ケア児等を含め、個々の障害者のニーズに沿った福祉サービスの充実を図るとともに、日中活動や居住の場を計画的に整備してまいります。なお、施設整備に当たっては、中長期的な施設需要に対応するための基本方針を検討いたします。また、昨年度開設いたしました梅ヶ丘拠点障害者支援施設などを踏まえ、地域での生活支援機能の充実を引き続き推進するとともに、地域包括ケアシステム推進の観点から、精神障害や複合的な生活課題に対応するための相談支援機能の強化を図ってまいります。  三点目が障害者就労の促進でございます。障害者雇用促進法の改正により、障害者の雇用を一層促進するため、短時間労働者の雇入れ及び継続雇用の支援、国及び地方自治体における障害者の雇用状況についての的確な把握等に関する措置を講ずることになったことを受け、障害者個々の特性に応じた就労の促進、区や民間企業等の雇用の促進、就労定着支援などに取り組み、障害者が地域や社会の一員として自らの力を生かせる環境を整えてまいります。また、せたJOB応援プロジェクトの実施により開拓された業務の共有等を通して、生活困窮者や若者、ひきこもり等の関係所管と連携した支援を行うとともに、引き続き誰もが働きやすい地域づくりのため、ユニバーサル就労の開発に向けた検討にも取り組んでまいります。  以下、個別の事業につきましては、後ほど御確認をいただきたいと思います。  私からは以上でございます。 ◎加賀谷 子ども・若者部長 私からは、子ども・若者部、児童相談所の主要事務事業について御説明いたします。  令和二年度当初予算額ですが、子ども・若者部としまして約二百七十五億円、児童相談所当初予算額としまして約三億五千万円となってございます。第一次補正予算額として、子ども・若者部は約七億円の増額補正を行ってございます。  それでは、資料一六ページを御覧ください。「子ども・子育て・若者施策の総合的な取組み」となってございます。内容についてですが、「世田谷区子ども計画(第二期)後期計画」等に基づき、子ども・子育て施策と若者施策を総合的に展開してまいります。まず、子ども計画の四つの重点政策に沿っての御説明となりますが、「子どもが地域の中で自ら生きる力を育む」ことができるよう、乳幼児期から身近な場所で外遊びができる環境を整えるとともに「妊娠期から地域の中で子育てを楽しむ」ことができるよう地区における相談支援・見守りのネットワーク強化、妊娠期から地域につながる取組を推進してまいります。  基盤の整備と質の確保向上により「子どもと子育て家庭を支える」環境の充実を図るため、保育施設の整備につきましては、待機児童をこの四月に解消したものの、いまだ希望する保育園に入園できない世帯も多いことなどから、引き続き適切な整備に取り組んでまいります。また「子どもの命と権利を守り、その後の地域生活を支える」取組としまして、今年四月に開設しました区立児童相談所と子ども家庭支援センターの強力な連携のもと、虐待の再発・連鎖を断ち切る児童相談行政を展開するとともに、家庭養育を優先した社会的養護の受け皿の拡充と支援、措置や一時保護された子どもの意見表明への支援をはじめとする権利擁護の仕組みづくりを進めてまいります。  さらに、子ども計画に内包する「子どもの貧困対策計画」「子ども・若者計画」に基づき、子どもの貧困対策や若者施策の支援の強化に取り組んでまいります。  続きまして、分野別の概要説明になります。子ども・若者部及び保育部の主要課題について三つの柱でまとめてございます。一点目ですが、若者が力を発揮する地域づくりです。若者の交流と活動の推進では、池之上、野毛、希望丘で運営している青少年交流センターと児童館との連携を強化し、中高生世代を中心とした青少年の活動支援を進めてまいります。また、区民等による居場所づくり等、若者支援活動の促進に取り組んでまいります。  一七ページに参りまして、生きづらさを抱えた若者の社会的自立に向けた支援では、生きづらさを抱えた若者が希望する自立を果たせるよう、若者総合支援センターを中心に福祉、医療、就労、教育等の関係機関や地域と連携しながら切れ目ない支援に取り組んでまいります。また、今年度は、出張相談の拡充、家族会等ピアサポートなどの身近な場から専門機関への相談につながる仕組みを充実してまいります。  二つ目の柱ですが、子どもが育つ環境づくりの取組です。家庭・地域における子育て支援の推進では、おでかけひろばやほっとステイの拡充等によりまして、子育て中の親子が身近な場所で交流・相談できる場や子どもを一時的に預かる場、子どもの近くで働くことのできる場の拡充を進めてまいります。また、子ども基金を活用した地域の子育て活動の立ち上げ・拡充支援等により、地域の子育て力の向上を進めてまいります。  (2)の保育・幼児教育の充実につきましては、後ほど保育部長より説明申し上げます。  次の(3)妊娠期からの切れ目のない支援(世田谷版ネウボラ)の推進では、妊娠期面接をはじめとする「世田谷版ネウボラ」の各取組の実施状況等を踏まえまして、地域、医療、子どもに関わる機関との連携強化による相談支援の充実や支援につながる仕組みの充実、地域で子育てを支える環境づくりを通し、妊娠期から就学まで安心して子育てができるよう、切れ目ない支援を行ってまいります。  一八ページになりますが、子どもの成長と活動の支援では、児童館の持つ地区における子どもの情報集約、見守り、場所づくり等の拠点とするとともに、子ども家庭支援センターとの連携強化を通じて、地域・地区における相談支援機能・情報連携機能の強化を図ってまいります。また、「遊び」「相談支援」「地域資源開発」「ネットワーク支援」の四つの機能を充実させるため、児童館職員の人材育成や支援力向上にも取り組んでまいります。  三つ目の柱ですが、虐待のないまち・子ども・子育て家庭への支援の取組でございます。支援を必要とする子どもと家庭のサポートでは、支援を必要とする子ども・家庭を早期発見・早期対応し、児童虐待の予防的な取組の充実を図るとともに、子ども家庭支援センター中心に、支援力の向上を図ってまいります。さらに、子どもの貧困対策につきましては、子どもや保護者への支援・サービスの量及び質の充実、支援者の気づきの感度の向上と連携強化による支援につながる仕組みの強化に取り組んでまいります。  次の効果的な児童相談行政の推進につきましては、本年四月に開設した児童相談所と子ども家庭支援センター、地域が一体となって、児童虐待予防・早期発見、地域での見守りを強化するとともに、区の地域資源と連携しながら、社会的養護の受け皿の拡充と支援に取り組んでまいります。  続きまして、一九ページになりますが、この間の緊急見直し対象事業及び緊急対策事業となります。緊急見直し対象事業につきましては、家庭・地域における子育て支援の推進におけるおでかけひろば一か所の選定の見送りなどのほか、子どもの貧困対策における重点的取組みの中で居場所・地域交流支援事業がこの間のコロナ感染の影響により、四月、五月の実施を見送りしたものがございます。  緊急対策事業につきましては、子どもを生み育てやすい環境の整備の中で、子育て世帯臨時特別給付金の給付を行うこととしております。また、支援を必要とする子どもと家庭のサポートにおきましては、配食事業におきまして、この間の新型コロナウイルス感染症の影響を受け、収入減となった家庭も対象に加えまして実施しているところでございます。  各事業の詳細につきましては、後ほど個々の事業とともに御確認いただければと思います。  説明は以上となります。 ◎知久 保育部長 私からは、保育部の主要事務事業について御説明申し上げます。  保育部の本年度の当初予算額は約四百七十九億円となっております。  続きまして、本年度における取組概要を御説明させていただきます。一七ページをお開きください。先ほど子ども・若者部より説明がございました主要課題「子ども・子育て・若者施策の総合的な取組み」の2子どもが育つ環境づくりの上から五行目(2)保育・幼児教育環境の充実から御説明いたします。保育施設の整備については、引き続き適切な整備に取り組んでまいります。区内保育施設に対する巡回支援相談や専門研修などを通じまして保育の質の維持・向上を図るとともに、子どもや子育て家庭のニーズを受け止め、質の高い保育・幼児教育環境を整えることにより、子どもの健やかな成長を促してまいります。  保育の質の維持・向上に当たりましては「世田谷区保育の質ガイドライン」を活用し、引き続き、保育に関わる方々に対し、さらなる周知と共通理解の促進に取り組んでまいります。また、平成三十年四月より烏山地域の区立指定園一園で、平成三十一年四月からは、北沢地域、砧地域におきまして開始しました医療的ケアの必要となる子どもの受入れにつきまして、新たに令和二年四月から世田谷地域一園で受入れ園を拡充しております。さらに、令和四年四月より玉川地域一園での受入れ拡充に向け、引き続き障害のある子どもの保護者の就労を支えるための体制を整備してまいります。  休日保育については、令和元年七月から実施園を一園拡充し、現在は六園で休日保育を実施しております。今後、利用状況やその立地、園の職員体制等を考慮しながら、実施園の拡充に向け検討を行っていきたいと思います。  幼児教育・保育の無償化の対象施設については、令和三年四月一日より指導監督基準を満たす施設に限定する条例の制定を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、施行時期を含めた検討を行い、制定に向けた準備を進めてまいります。  保育部の緊急見直し対象事業及び緊急対策事業につきまして御説明いたします。一九ページを御覧ください。緊急見直し対象事業については、表の上から四段目、九〇ページの保育施設の整備拡充の欄で記載をしてございますが、公有地を活用した保育施設整備に当たり、近隣住民等との合意形成を円滑にするための支援業務委託の今年度の委託契約を中止することとしております。  緊急対策事業については、その下の九二ページ、保育・幼児教育環境の充実に記載してございます新型コロナウイルス感染症の影響により、区内の保育施設を園児が欠席した場合、園が休園した場合の保育料についての減免の実施、及び保育を受けることができず、ベビーシッターの利用を余儀なくされた保護者への支援に取り組んでまいります。  以上、保育部の主要課題につきまして概要を御説明させていただきました。個々の事業につきましては、後ほど資料を御確認いただければと思います。  私からの説明は以上です。 ◎辻 世田谷保健所長 それでは、世田谷保健所主要事務事業について御説明をいたします。  お手元の資料二一ページを御覧ください。世田谷保健所の主要課題として「健康づくりの推進、健康危機管理の向上」について御説明をいたします。新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延し、国内でも感染者が急増したため、四月七日、政府より「緊急事態宣言」が発令されました。区、また保健所といたしましても、感染拡大防止のため、相談体制及び検査体制の強化を急ぐとともに、庁内の他所管をはじめ関係団体と協力し、一丸となって取り組んでまいりました。五月二十五日で緊急事態宣言が解除されましたが、今後の患者数の動向、第二波の可能性も念頭に、引き続き区民の皆様には、新しい生活様式、手洗いやせきエチケット、三密を避けるなどの感染予防の注意喚起を呼びかけ、御理解、御協力をいただけるよう努めてまいります。  それでは、項目ごとの主な取組を御説明いたします。1の多様化する健康危機から区民を守る体制の強化でございます。(1)感染症対策及び新型インフルエンザ等対策の推進では、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止策の検討及び状況を踏まえまして「世田谷区新型インフルエンザ等対策行動計画」の改定に向けての課題整理、見直しの検討を進めてまいります。  (2)東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会に向けての健康危機管理体制の整備では、一年後に延期されました東京二〇二〇大会開催に向け、引き続き東京都やその他の関係所管と連携を密にし、感染症や食中毒の予防など健康危機管理の体制整備等に取り組んでまいります。  続きまして、二二ページ(3)健康危機管理体制の整備と災害時医療体制の強化では、平時より健康危機管理の体制整備を図るとともに、災害時の医療活動の円滑な実施に向けた体制強化を図ってまいります。  (4)食品・環境衛生の向上と安全を確保では、営業施設に対する調査(検査)・指導体制を充実するとともに、暮らしの衛生に関する普及啓発を積極的に行ってまいります。また、食品の監視指導や食品に関する正しい知識の普及などに努めてまいります。  続きまして、2の健康せたがやプラン(第二次)後期に基づく総合的な健康づくりの推進でございます。(1)、(2)では、平成二十九年度から五か年にわたる区の総合保健計画である「健康せたがやプラン(第二次)後期」の基本理念である「区民が生涯にわたり健やかでこころ豊かに暮らすことができる活力ある地域社会の実現」を継承し、健康づくり施策を推進してまいります。この計画では、特に、「生活習慣病対策の推進」など四つの施策を重点施策と位置づけ、区民一人一人の健康課題や各地域の特性に応じた事業等を進めてまいります。  (3)では令和四年から向こう十年間の新たな「健康せたがやプラン(第三次)」の策定を令和三年度に予定しておりますので、現行プランの評価を含め区民調査を行ってまいります。  (4)では、改正健康増進法及び東京都受動喫煙防止条例が四月一日に全面施行されたことを踏まえ、受動喫煙対策を推進して、区民、事業者等へのきめ細やかな啓発等の取組を行ってまいります。  続きまして、3の人と動物の調和のとれた共生社会の推進でございます。「世田谷区人と動物との調和のとれた共生に関する条例」及び「共生推進プラン」に基づき、ボランティアと連携し、人と動物が地域で共生できるまちづくりを進めてまいります。  続きまして、4の住宅宿泊事業の適正な運営でございます。住宅宿泊事業の現状を把握した上で、事業者への指導・助言等を行い適切な運営を目指してまいります。  個々の事業の内容につきましては、後ほど御覧いただきたいと存じます。  私からは以上でございます。 ○高久則男 委員長 先ほども申し上げましたが、非常にボリュームの多い資料ですので、質疑につきましても極力絞っていただいて、後ほど個別で対応していただくことが可能であれば、そういった形も取った上で委員会運営に御協力いただければと思います。  ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆佐藤美樹 委員 先ほどの一個前の報告のときにも聞こうかなと思ったことなんですが、福祉保健所管のところでの今回の緊急見直し対象事業は、私、手動で数えたら二十事業あるみたいですけれども、どういう判断というか、軸で緊急見直し対象事業とされたのか。その見直しの軸を聞きたいんですけれども。 ◎羽川 保健福祉政策課長 今回の見直しでございますけれども、先ほど御説明を申し上げたところでもございますが、基本的には区民生活への影響、または緊急性の観点というようなところで行ったものでございまして、そのほかに必要不可欠な場合を除いて事業の拡充を行わないといったようなところで、先送り、事業規模の縮小等々の見直しを行ったというものでございます。 ◆佐藤美樹 委員 どうしてこういうことを聞くかというと、今おっしゃったような観点で選んだ軸がちょっと見えないというか、最初のページには、さらに「本質的な見直し」とも書いてあって、本質的な見直しと言われるのであれば、やっぱりその事業の評価という部分。前年の評価という部分を踏まえて、もちろん緊急性や区民生活への影響という尺度もいいと思うんですけれども、本来的にはやっぱりその事業の事業評価も踏まえないと本質的な見直しにはならないんじゃないかなとも思っていますし、これから来年度予算の編成にも向けて、その前にもう一回本質的な見直しというところがあるのであれば、今ちょっと言われたようなやりやすいところからというだけじゃないものがもう少し欲しいなと思うんですが、今後の本質的な見直しというのはどのようなことを指していらっしゃるのか、聞きたいです。 ◎羽川 保健福祉政策課長 今回御提示した事業で申し上げますと、確かに今申し上げたような本質的な見直しという観点まで組み込んでいるかどうかというのはございますけれども、特に今後ですけれども、コロナの影響で様々な事業を中止する中で、これまで以上に必要性とか、あるいはこのような緊急事態といいますか、コロナのような事態を契機に、また気づきですとか発見するようなこともあろうかと思います。また、地域社会や生活様式の変容もあろうかと思います。そういった中で、さらなる必要性、あるいは緊急性を検討して、抜本的な見直しをさらに進めていくということを考えているところでございます。また、先ほどの資料でも、前の案件で添付いたしました庁内の通達で示しているところもございます。委員御指摘のようなところも踏まえて検討することを考えているところでございます。 ◆佐藤美樹 委員 最後、意見というか、要望ですけれども、先ほどの依命通達に課長も触れられましたけれども、各部署に向けて見直してくださいというのを出すにしても、どういう視点あるいは尺度、軸というもので見直してくださいといった統一した指示がないと場当たり的なものになりかねないと思いますし、本当の意味での本質的な見直しという次の段階。さらに進めて次のステップでやるということであれば、その辺はしっかりしたものをつくった上でやっていただきたいと要望します。 ◆大庭正明 委員 一点だけですけれども、保健所の当初予算の金額が述べられていなかったんですけれども、ほかの部署では全部述べたでしょう。 ◎辻 世田谷保健所長 すみません、後ほど御報告いたします。 ◆菅沼つとむ 委員 全部で百二十二の事業を見直したと言うんですけれども、ここにも出ていると思うんですけれども、各常任委員会、特別委員会のこれを全部調べないと百二十二事業というのは分からないのか。もう一つは、福祉の百二十二事業で幾つ見直しているの。福祉のほうは全部この中に入っているの。 ◎羽川 保健福祉政策課長 今回御説明申し上げた各委員会の主要事務事業に記載をしているところでございまして、福祉の事業も全てこの数字――全庁で二百二十四事業となってございます。 ◆菅沼つとむ 委員 百二十二事業の見直しの中で、福祉の見直しは幾つなのか、それともこれに福祉の見直しのやつが全部入っているのか。 ○高久則男 委員長 二百二十四事業とは違うんですか。 ◆桜井純子 委員 さっき出てきたこれですか。 ◆菅沼つとむ 委員 全体で百二十二事業でしょう。 ◆桜井純子 委員 二百二十四事業。 ◆菅沼つとむ 委員 二百二十四事業の中で福祉のやつは何個入っているんだということ。この中に全部入っているのか、別にもあるのか。 ◎羽川 保健福祉政策課長 申し訳ございません。数は、全体は数え上げておりません。 ◆菅沼つとむ 委員 常任だとか、特別だとかがあるんですけれども、できればそれの一覧表が欲しいんですよ。何の事業で幾ら。例えばここだったら、パンフレットを作るのをやめたとか、細かくたくさん入っていますよね。その中身を知りたい。それを出していただくように要望しておきます。 ○高久則男 委員長 できるようであれば、後日でも情報提供いただければありがたいと思います。 ◆江口じゅん子 委員 先ほどの佐藤委員の関連なんですけれども、本質的な見直しを行っていくとあって、その意図はどういうものなんだろうと思うんです。課長は、本質的とか、抜本的とか、そのような言葉を重ねておっしゃられていましたけれども、意味がよく分からないので、改めて伺います。 ◎宮崎 副区長 本質的という表現がなかなか分かりづらかったと思いますけれども、まず観点としては、今般の緊急見直し対象事業と緊急対策事業。こちらにもう既に表示があると思うんですけれども、使い分けをさせていただいていまして、まず、緊急対策事業は今回の新型コロナウイルスの対策として、これに付随するものとして、区民サービスの例えばこういうものについては対応しなきゃいけないというようなものをくくりまして緊急対策事業。今お尋ねの緊急見直し対象事業は、この後、今般の新型コロナウイルスの関係で事業を例えば中止しているものや、新しい生活様式の中で変えていかなきゃいけないというような事業の転換。新しい生活様式の形で、事業自身、今のままでは続行できないものを転換していくものや、また、財政需要によって、この後、数か年にわたってかなりの経済の冷え込みに対しまして、財政的にも非常に逼迫してくる状況。こういうことをもろもろ考えまして、今まで継続的にやってきた事業においても、本格的に見直しをすべきところはしたいということで、今般、一つの例示として、先般の各会派に御説明したところから続いています事務事業の見直しについてお示しさせていただいています。  この後、今日もいろいろ御意見いただいておりますけれども、二定を挟みまして、いろいろ御意見を頂戴したいと思っていまして、それらの部分で、できましたら、八月の下旬に次年度に係ります財政見通しをお示ししていきたいと思っていますので、今般の財政状況の逼迫状況は多分次年度以降も続くというふうに読んでいますので、その辺についての対策を絡めまして事業の見直しを進めていきたいと考えているところでございます。 ◆江口じゅん子 委員 だから、どういう視点で見直しを行っていくかというのが大変重要だと思うんです。この間、一定などの議論を通じても、区長は区民生活を守ると言明をされているわけです。しかし、今おっしゃられたように、今般の経済状況の中、そして、区政の在り方として、効率や縮小という中で、保健所機能が脆弱化する中で今回なかなか電話がつながらないとか、区内でも社員寮で命を落とされるようなこともあって、そういった意味では本質的な見直し、区政の在り方というところでも議論していく必要があるんだろうなと思っています。  二定を挟んでとも副区長おっしゃっていたので、大いに議論していきたいと思うんですが、ただ、福祉保健委員会はその視点に基づいて休止や先送り、縮小したものは、イコール福祉サービス、住民サービスに直結するものが大変多いわけです。やはりどういう視点で見直すかということを区民の方にも明らかにして、区民意見も聴取してという参加と協働の区政を進めていますけれども、その観点もぜひ大切にしていただきたいと思うんですが、いかがですか。 ◎宮崎 副区長 領域をどのようにということではないんですけれども、今御指摘ありましたように、区民サービスという中にも様々な類型があると思うんです。その中で、極力区民サービスの低下を来さないように考えていくことは当然のことだと思っておりますけれども、それでも今回の財政状況を考えますと、やはり区民の方に御協力をいただかなきゃいけないということもあり得ると思っています。それをどの分岐点でつくっていくかというのはこの後お示しをして、様々に議会でも御議論いただいて、さらにそれをまとめる形で、何とか経済見通しを立てていきたいと考えているところでございます。 ◆江口じゅん子 委員 議会での議論と同時に、区民の方の意見を聴取して反映をする努力は引き続きお願いしたい。これは要望します。  大変申し訳ないんですが、一点伺うんですが、二一ページの保健所のところで、二段落目の一番最後に、今般の事態を受けて「健康危機管理体制を見直し」と書かれていますけれども、保健所機能というのは、この間の委員会の議論の中でも大変いろいろ指摘もあって、区としても改善を図られていると思うんです。これを見直して、さらに二二ページの(3)では「平時より健康危機管理に対応する体制の整備を図る」とあるので、これは具体的にどういうことなのか、伺いたいと思います。 ◎宮崎 副区長 もちろんこの間も、保健所を中心に感染症対策についてはやらせていただいていますが、感染症対策におきましては、この間もいろいろ議会からも御指摘いただきまして、今も、この件ではなくて、依命通達を既に出して、たしか十一部署で新型コロナウイルス感染症の広がりの部分に対してどうやって食い止めるかということについて、それぞれの分野で応援体制、本部的にもやらせていただいています。この後、健康危機管理対策の部分については、確かに組織上の部分において厚みを増さなきゃいけないことや、今も応援体制という形でやりくりをやっていますので、今般、第二波、第三波が来るようなことも見越しながら、やはり重層的な体制にしていかなきゃいけないとか、様々にまだ積み残している課題がかなりあると思っていますので、こういうことをまとめる形で、改めて議会や区民の方にお示ししたいと考えているところです。 ◆大庭正明 委員 場当たり的な部分というのはしようがないと思うんですよ。初めてのことだし、国の方針がころころ変わってくる。東京都の方針も変わるような、政策があるような、ないような、裏づけがあるような、ないような中で、現場としてはどう理解していいのか分からない部分があるので。  ここからは江口委員とも似ているんですけれども、ぎりぎりまで諦めないでほしいということがあるわけです。つまり、こういう事業がある、こういう事業がある。それを早めに、これはもう駄目だよねといって、どんどん切っていくようなことじゃなくて、それはまだ先のことで、もちろん第二波とか第三波が来る時期によっても変わるわけであって、その事業がその場でできるかできないかというのは、その直前になって判断してもいいものというのがたくさんあると思うんですよ。それを当初から、これはもう切っちゃう、切っちゃうという形にするのは、役所側としては簡単かもしれないけれども、その先にあるのは区民への福祉サービスを打ち切ることにつながるわけだから、何とか工夫して、苦心して知恵を出して、この福祉サービスはどうにか残せないだろうか。オール・オア・ナッシング、一〇〇かゼロかじゃなくて、せめて五〇だとか、六〇だとか、四〇でも残せるだろうかということを福祉の領域については議論すべきというか、そういうことが議論できるような形にしないと、いや、もう当分こういう長期戦だから、これとこれと、これはもう全部切っちゃいましょうというような形で一律的にやっちゃうということではないようにしていただきたい。  つまり今からそんなことを決めなくてもいいよねというようなものを早めに全部切っちゃって、ないことにしてやるというのはやめてほしい。というのは、議会のほうの話ですけれども、委員会をどこでやるかという議論があって、当初案は、窓を開けて、通常の委員会室でやるということだったんです。福祉の場合は人数が多いから、もっと細切れにして、発言者を入れ替えてやると。それに対して議会がそれで本当に大丈夫なのか、三密で科学的な根拠があるのかということで押し返したんですよ。それで、やっぱり大会議室で、三回転でやればどうにかできるんじゃないかということで、こういう状態になったんです。だから、何が言いたいかというと、今までどおりやっていいんじゃないのと言うけれども、もっと工夫すればこういうことが実態としてできるし、マイクもあるわけだから、ぎりぎりの努力を最後まで現場の人たちにしてもらいたい。こうすればできるかもしれないと。一〇〇%できないんだったらゼロにするみたいなばかな考え方を福祉の領域には持ち込まないでほしいというのを強く要望しておきます。 ◎辻 世田谷保健所長 先ほどお尋ねのありました保健所の令和二年度当初予算ですが、約七十二億三千万円でございます。
       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 (5)新型コロナウイルス感染症に関するこの間の対応について、理事者の説明を願います。 ◎羽川 保健福祉政策課長 新型コロナウイルス感染症に関するこの間の対応について報告をいたします。  1の主旨でございます。新型コロナウイルス感染症の陽性者の発生状況、検査実施状況の経過及びこの間の対応について報告するものでございます。  2の区内検査陽性者数の推移でございます。(1)でございますが、区では三月から感染者数が増え始め、四月十三日は一日での報告数が三十四人となり、この間で最大となり、この時期に感染者数が大きく増加いたしました。その後、四月二十八日以降は一桁台の感染者報告となっており、発生がゼロの日もある状況でございます。下にグラフを掲載してございますが、四月中旬の伸びが大きくなっております。上のほうのグラフが日ごとの感染者数、下のグラフが累積の数値となるものでございます。  二ページ目を御覧ください。前ページ下のグラフの五月十三日以降の内訳を記載してございます。入院者数等は減少傾向にあるところでございます。  (2)、(3)でございます。男女別陽性者数、年代別陽性者数は記載のとおりでございます。(2)、(3)とも五月二十五日までの累積の陽性者数の内訳となってございます。ページ下の米印の部分でございます。上記の説明でございます。上記の陽性者数は世田谷区民の陽性者数でございます。具体的には、世田谷区外で検査を受け、陽性だった区民の数字は含まれており、世田谷区で検査を受けた区外の方はこの数字に含まれていないものでございます。  三ページ目を御覧ください。(4)の陽性者公表の考え方でございます。①の公表の考え方でございます。区では、四月一日から区民の検査陽性者数について区ホームページに掲載しております。陽性者個人の氏名、住居地、職業等の情報については、個人のプライバシー保護と人権への配慮、医療機関や企業の活動への配慮から掲載しておりません。また、区民への注意喚起や感染予防に向けた協力をいただく観点から、必要に応じて感染が発生した施設種別や関係する感染者数などの公表を行うこととしてございます。  ②でございます。東京都の公表方法の変更に併せ、五月十三日から検査陽性者の状況を公表し、また、病院からの退院者に加え、宿泊療養や自宅療養後に陰性となった方を含めた数値を「退院等」として公表することといたしております。  3の検査体制の充実でございます。(1)でございます。帰国者・接触者外来が設置されている医療機関でのPCR検査に加え、四月八日からは、世田谷保健所による行政検査を開始し、翌週十四日からは世田谷区医師会の協力を得て、検査体制を強化いたしました。さらに、世田谷区医師会では、五月一日より保険適用による検体採取等を開始し、肺炎等の疑いある方を対象にCTによる検査も行っております。また、玉川医師会においても五月十三日からドライブスルー方式による検体採取を始めており、検査体制の拡充を図っております。  (2)の検査件数の推移は下の表のとおりでございます。四ページ目を御覧ください。五月の推移の表でございます。この検査数につきましては、区内で検査を受けた区民の検査数であり、区外で検査を受けた区民や区内で検査を受けた区外の方の数値は含まれておりません。また、陰性確認のため、一人で複数回受けた検査件数が含まれている数字となってございます。  4の電話相談の状況についてでございます。(1)に記載のグラフは、週ごとに集計した一日の平均相談件数でございます。二月下旬から四月末にかけ、週によっては一日二百件近くの相談があるなど総件数の多い状態が続いておりました。  (2)でございます。区では一般相談に加え、二月七日に帰国者・接触者電話相談センターを開設し、相談に対応してまいりました。四月以降、回線の空き時間が増え、現在、通話待ちの時間なく相談につながる状況となってございます。  5の社会福祉施設及び事業等の対応についてでございます。本件は、さきに世田谷区新型コロナウイルス感染症対策本部において決定され、五月二十二日にお知らせしているものでございます。表に記載している内容は、その要約についてのものでございます。詳細につきましては添付資料としても添付をしてございますので、後ほど御覧いただければと思います。  説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆大庭正明 委員 陽性検査というか、PCR検査なんですけれども、四ページの上のほうに書いてある「上記検査数は区内で検査を受けた区民の検査数であり」というのは、区民というのはどういうあれなんですか。区民というのは住民登録をしてある人という意味なんですか。居住実態がなくてもいいんですか。区民の定義というのは、ここのところが私はよく分からないんですよ。大学生とか、または転勤とか、一人だけ東京でいらっしゃる方で住民票は県外とか都外にあって、居住実態は世田谷区内にいらっしゃる方というのもいますよね。その方は区民ではないんですか、この定義では。区民の定義というのがよく分からないんです。実態としては住んでいる方が問題であって、住んでいる方の中にどれぐらいの数がいらっしゃるのか、地域の中でどれぐらいの数がいらっしゃるのかというのが我々の本当は知りたい数であって、その意味で区民という言葉はどうなんですか。 ◎辻 世田谷保健所長 陽性者について申し上げます。感染した陽性者につきましては、今、大庭委員がおっしゃったように区内に居住実態がある方をカウントしております。 ◆大庭正明 委員 その辺を詳しく書いてもらわないと、区民という定義の場合というのは、少なくとも住民票がある人であって。それと、居住実態がある、いわゆる括弧つきの区民の方というのではずれがあると思うんですよ。居住実態があって、住んでいらっしゃる方とかというのは何万人かずれがあったりするわけですよ。五年に一回の国勢調査のときにずれが生じることがよくあるのは、そういうことだと思うんですけれども。  あと、何回も言っていますけれども、今度は三ページの上ですけれども、「住居地、職業等の情報については、以下の観点から公表していない」ということで、住居地に関係なく、居住実態のある人がここに載っかっている。世田谷区内のどこかに住んでいらっしゃる、居住実態がある人を載っけているという意味では、住居地というか、居住地はわかるわけです。住んでいるという意味では。そういうことでいいんですよね。 ◎辻 世田谷保健所長 今申し上げましたとおり、世田谷保健所のほうで陽性者数につきましては、登録されている方につきましては、居住実態があって、区及び区民の方に影響を及ぼす可能性のある方をカウントしております。 ◆菅沼つとむ 委員 PCRの検査が世田谷区・玉川医師会でやられて、保健所もやられているということで、一時は、保健所に来ても、お医者さんに言ってもなかなか検査はできなかったというような状況があったんだけれども、今はお医者さんだとか、そういうことをやれば、待つことなく、すぐ検査はできる状況になっているんですか。確認します。 ◎辻 世田谷保健所長 今のPCR検査でございますが、受け方が何種類かありますけれども、一つは、保健所に設置しております帰国者・接触者相談センターに御相談いただいた場合に、その方が国の示す要件に合致するということになりますが、保健所からPCR検査に回すことが可能です。そのようにやって検査を回しております。  一方で、医師会の先生、かかりつけの先生をお持ちの患者さんであれば、そのかかりつけの医療機関に御相談された上で、医師会の保険適用のPCRセンターにつながるという形になりまして、いずれにしろ、検査は即時対応できます。即時というか、帰国者・接触者相談センターであれば、うまくいけば当日、遅くとも翌日には検査を受けることができまして、その検査を受けた結果、その翌日、一日後にわかるというふうになっております。 ◆菅沼つとむ 委員 長い御説明ありがとうございました。世田谷区民がお医者さんの判断で、高熱が出て、コロナらしいというときには、今は待たずにできるということですね。 ◎辻 世田谷保健所長 おっしゃるとおりでございます。医師が必要と判断した場合には検査をすることになっております。 ◆大庭正明 委員 第一波というのは宣言も解除されて、まだ一日目、二日目ぐらいですから、何とも言えないし、ゴールデンウイークが明けた後の状況がこれから反映されてくるので、よく分かりませんけれども、歴史的にいくと第二波は必ずやってくるというふうに経済再生担当大臣も二波は必ず来ると言われているようですけれども、今後PCR検査の陽性だとか、陰性検査の回数を含まれているという形で、数字としては非常にざっくりしているわけです。これからもう一回、また来るとすれば、今度は、初めての陽性検査で陰性か、陽性かを判断する数と、一度陽性になってしまって治ったかどうかの陽性・陰性検査をするというのを分けて、ちゃんと新規の陽性者がどれぐらい増えるのかという、ちゃんとダブりがないような計算方法にするとか、もうちょっと分かりやすくする。今継続中ですけれども、数え方をより正確に、第二波が来たときに何が増えているのか、ちゃんとわかるようにカウントの仕方を変えるということは可能なんですか。これにはちゃんと重なっていますよと書いてあるからわかるけれども、その分だけ分からないんですよね。自分は三回も四回も検査を受けて、やっと二回陰性が出て退院できたなんていう報道が手記みたいな形で出ている方もいらっしゃるので、そこのところをもっと正確にするというのはできるんですか。世田谷独自というか、よく分からないけれども。 ◎羽川 保健福祉政策課長 私どもでも課題であると思ってございまして、今検討しているところでございます。 ◆大庭正明 委員 それはできるでしょうということを言っているわけですよ。そんなに難しいことなんですかということですよ。これは初め熱があるなり症状が出るから、PCRを初めてやりましょうねと言ってやったら陽性が出ちゃったという人と、もう陽性になった人が陰性になっているかどうかを確かめるために、ある一定期間後にまたPCR検査をやって、一回目で陰性が出た、二回目の陰性が出れば退院ですよという形でやったら今度は陽性が出ちゃったので、また期間が延びるという形でカウント数が増えたりしますよね。それを分けることは別にそんなに難しいことじゃないと思うんですけれども、それは区が指導するなり、区が支援するなり、何かそういうことはできないんですか。 ◎宮崎 副区長 御指摘の点についてはなるべくその方向でいきたいんですが、ちょっと担当課長の歯切れが悪いのは、保険適用のケースの部分を言っているのか。今度は全部これを入れるようにしましたので、区内の報告を全部受けるようにして、その後、例えば行政検体を取ってきているような方々で言うと、既にもうこちらは名前を含めて把握していますので、申告はもちろん取りたいと思いますけれども、そういうケースはどれぐらい出てくるのかというのは今後の対策をとるときにも本当に必要なことだと思いますので、把握もしたいし、報告したいと思いますが、保険適用の場合については、結局、医師のほうにストレートに行ってしまいますので、その分は病院側が把握してくれなきゃいけないということですし、同じ病院であれば、もしかしたらそれは御本人の申告ですぐ分かりますけれども、例えば違う病院に行って、そこで何か治療されていて、そのときにたまたま検査を受けていて、今度また違う区内の病院に入ってきて検査を受ける可能性もありますので、ここが本当のところ、どこまで追求できるのかというところが難しくなるかもしれませんが、区内の感染度合いを把握するには貴重な情報だと思っていますので、何とか把握できる方法を考えていきたいと思っております。 ◆大庭正明 委員 保険適用で近くというか、かかりつけ医レベルでできるのかどうか、分かりませんけれども、受け付けたとしても、通常のクリニックの体制では検体を取ることは不可能だと思うんですよ。別棟の場所を用意して、それなりに防護服を着て、そこで検体を取る作業をする、またはする場所を設けないと駄目なんですか。それとも、全部医師会に回してやるということなんですか。保険適用のほうは。 ◎宮崎 副区長 今は新型コロナの部分の感染、例えば海外から来た部分を含めて、いろいろ原因追求の形をとっていると思いますけれども、今般の厚労省が出している案でいいますと、極力近くの病院でもできるような形のものを考えているのと、例えば今言われているPCR検査以外のものも入ってきてしまうと、本当に簡易な形の検査というものが組み入れられると、どこまでの部分がつかめるかということについては、病院をまたぐということは、例えばその間に保健所も替わっているとますます分からなくなってくることになりますので、病院側も過去の検査を受けたかどうかというのは多分先生方も把握しようとされると思いますので、その情報をこちらにいただければ結構いい線の数字がつかめると思うんですけれども、これがもし飛んでると、先生方からの報告は新規の検査を受けた方が入ってきてしまう可能性があるので、そこは何とか我々としてもつかみたいところですから努力をしていきたいと思っております。 ◆大庭正明 委員 僕が言っているのは、新型コロナの場合と、通常の肺炎の場合と、症状的には恐らく似ているんですよ。肺に関しての病気ですから。そうした場合、通常の肺炎の人。ウイルス性じゃなくて、細菌性の肺炎というのは通常の抗菌薬で治るわけですよ。その場合、そういう肺炎の人が行ったときに、お医者さんは、これはちょっとコロナと似ているなという形で多分CTスキャンをまず撮らされると思うんです。そうしたら肺が真っ白になっていて、それは細かく診なくちゃいけないんだけれども、その場合、町のクリニックはお医者さん自身が感染しないように防護服とかそういうものを用意しないと、すぐ近くで……。  これからはどこのお医者さんでもPCR検査をしてください、PCR検査をするためには――自分に病状がなければ恐らくPCR検査なんてしてくれないわけですから。ただ、病状がある人というのは、コロナなのか、肺炎なのか、はたまた違う病気なのか分からないけれども、苦しいから病院に行くわけです。そうしたときに、お医者さんは、とりあえずPCR検査をしないと、怖いけれども、自分が感染するかもしれないけれども、防護服がないと、その段階で感染する可能性があるから、熱があってふらふらしている患者さんを受け付けないような状況が発生し得るんじゃないかと思うんですよ。今後また第二波が出てきたときには構えちゃって。そういうのはどうするんですか。つまり支援だとか、何だとか、それともその場合はやっぱり医師会に全部回すような形になっちゃうんじゃないんですかということですよ。その辺はどうするんですかということを言っているわけです。 ◎辻 世田谷保健所長 今、国でも帰国者・接触者外来と同じぐらいの防護体制があればPCR検査を認める形になっていたのがだんだん緩和されまして、国立国際医療研究センターからも、例えば診療所でこういう防備をすればPCR検査ができますというのを出しているところがあるので、そういったことがきちんとできる診療所であれば、例えば動線が分けられるとか、自分たちもそういう心得があって、防護服もちゃんとあって、検査ができるということであれば診療所でも取れるような形にはだんだん整備がされていくというふうに理解しております。  今段階では、今、大庭委員が御指摘のように、かかりつけの先生のところで難しければ、医師会のPCRのセンターがありますので、そちらに順次照会をして検査ができる体制ができておりますので、一般のかかりつけの先生のところに行った患者さんはそちらに今は回されておりますし、今後だんだんできる医療機関が増えてくるということでは、PCRの検査についてもきちんと整備がされていくものと考えております。  あと、先ほど副区長が言ったように、今度抗原検査も入ってまいりまして、こちらはまだスクリーニング的な、あまり精度が良くないと言われていますけれども、今後そちらも研究が進んで、もし精度が良くなれば、例えばインフルエンザの簡易検査のように各診療所でもできるような形に整備されていくものと考えておりますので、いずれにしろ、診療所に行った患者さんについては、今のように本当に限られたところでのPCR検査から、きちんと診断ができるPCRもしくは抗原検査等ができるような形になっていくものと考えております。 ◆大庭正明 委員 だから、これから風邪だろうが、インフルエンザだろうが、肺炎だろうが、いろんな病状があって、熱があって、ふらふらしている病態の人というのは、世間一般に出現する可能性があるわけです。そういう人たちが医療を受けられなくなるというか、この人、コロナじゃないのというふうに医療機関が思うと、医療機関が感染すると大変な損失というか、お医者さん自体、経営が成り立っていかないという状況がもう起きているわけですよ。病院に行くと感染するかもしれないと思って、今までちょっとやそっとでも行っていた人はどうかと思うんですけれども、今はそういう状況になっているので、その辺のケアとかをやっていかないと、また蔓延し始めたら、コロナは検査体制ができていないとか、防護服だとか、そういうものを積極的に区の二つの医師会に対して支給するなりなんなりする努力を今の静まっているときにこそどんどん供給して、PCRをまず受けてください、それから病状を決定しますと。インフルエンザだったですとか、細菌性の肺炎でしたとか、何とか何とかでした、何とかの陽性だという治療ができる病気と治療がし難いようなコロナの場合というのをちゃんと識別できるような形で世田谷区内の医療体制というものが整えられていないと、また同じことの繰り返しで大変だと思うんですよ。そのためには、基金があるんですから、それを下ろして対応して、先を読んだほうが僕はいいと思います。 ◆中塚さちよ 委員 陽性者公表の考え方についてなんですけれども、私は過去の委員会でも、これまでも何度か質問させていただいたので、しつこいようなんですけれども、本当に改善してほしいのでまた言わせていただきたいんです。  今回新しく公表されていますけれども、私が前々から申し上げている、一体この患者さんたちはどういう症状が出ていたのか、あるいは症状がなかったのか、どこで感染しているのか、渡航歴があったとか、家族が感染していたとか、病院とかのクラスターだったのか、あるいは分からないなら分からない。市中感染だなと思われるわけですけれども、そうしたことが結局公表されないんですよね。前にはプライバシーの保護とか言われましたし、ここにも書いていますけれども、世田谷よりも人口の少ない田舎というか、地方で、もっと個人が特定されやすいような地域であっても、症例数というんですか。一例目、どんな状況だった、せきが出て、受診して、感染していたと。それが医療従事者だったり、どこへ勤めていたとか。三例目はその人の家族だったとか、スポーツクラブで一緒だったとか、そのようなことがよその自治体では公表されているわけですよ。これは、区民が見て、今後、自分が感染しないように気をつけるとか、家族で感染した場合は気をつけるとか、そうしたことに役に立つ情報を公開していただかないと、第二波のことを大庭委員もおっしゃっていましたけれども、北九州で緊急事態宣言解除され、活動していたら、やはり今までずっとゼロで来たのに、この何日か、二人とか、三人とか、感染者が出てきて、公共施設は一回閉じて、再開したけれども、また閉めるということが実際起こってきているわけじゃないですか。世田谷区も、保健所も、本当にお忙しかったと思いますし、感染者が多かったときはなかなか一人ずつ詳細に書くことはできなかったのかもしれないですけれども、今減ってきている段階で、どのように感染しているのかとか、少しそういうものを追って、ぜひ公表していっていただかないと、これからまた感染者が増える可能性は本当に来ると思うんです。それについて、どういう理由でそれができないのか、やる意向はあるのか、もう一度聞かせていただきたいんですけれども、いかがですか。 ◎辻 世田谷保健所長 当初は患者数が少なかったものですから、個別に情報を出すと個人が特定されるだろうと思っておりまして、なかなかそういうことを出すことができませんでした。今現在保健所がそのデータを提供しまして、分析をする分析班ございまして、そちらが分析をして、今後どういった形で区民の方に公表するのか、検証しているところでございますので、データを出さないということではなくて、出せるような、より効果的に区民の方に協力いただく、または蔓延防止に役立つような検証したものを今おっしゃった第二波の前には、こういう形で皆さん気をつけてくださいというものを出さなきゃいけないと思っております。  区内であまりいろんなことを出さなかった理由の一つは、区内ですごく危険な地域があったとか、区内で特徴的な感染があったということがなく、世間一般で言われています、例えば三密のところに行っていた方がかかったとか、御存じのように、医療機関とか、高齢者の施設とか、ほかが閉じていても、閉じていなかった施設の中で感染があったということは、皆さんも病院の公表だとか、区でもホームページでお知らせしているのでお分かりになっていると思うんですけれども、そういうところで多かったとか、皆さん自粛されていたので、家族内感染が多かったというのがございます。今後それを数値的にきちんとお示しするような形になると思うんですけれども、いずれにしろ、今は保健所からデータを提供し、そのデータを区としてどのような形で公表するかというのは、分析班が設けられ、分析しているところでございます。公表の方法については、担当を担っているという形でそちらから公表されていくことになりますので、今後それを見ていただいて、皆さんに対応していただくというふうになります。 ◆中塚さちよ 委員 今の御答弁でしたら、今後第二波まではやる気はあるというふうにおっしゃっていましたけれども、緊急事態宣言が解除されてもう既に人出では出てきていますし、いろんな企業も、まだテレワークするところもありますけれども、どんどん経済活動を再開されてきていますので、予断を許さない状況ですから急いでというのがあります。ほかの自治体でもできていることを世田谷区は全くやる気がないわけじゃなく、やらないというのは、その業務の体制がどうなっているのかとかも含めて、人が足りないのか、何がいけないのか、ちょっと私には分からないんですけれども、そうしたことも考えて、一人でもこれから感染する方が――私の知り合いも、私より若い方がコロナで亡くなっているんですね。もうそういうことが本当に起こらないように早く取り組んでいただきたいと要望させていただきます。 ◆大庭正明 委員 今の中塚委員のお話のとおりだと思うんですけれども、これは保健所長が答える話じゃないんですよね。これは一月二十七日に立ち上げた健康危機管理対策本部を特措法に基づく世田谷区新型コロナウイルス感染症対策本部と位置づけて、感染症対策本部が公表の判断をしているはずなんです。この間の話の続きからいくと本部が判断しているんです。二十三区の中でこれほどばらつきというか、もうちょっと詳細に発表しているところもちゃんとあるわけですよ。ましてや東京都でも、例えば今日は五人いましたとか、この五人というのは既に発症した濃厚接触者の方々ですよみたいな情報もテレビで言っているんですよ。だから、広がりがある五人ではないですよ。既にもう同居していたとか、一緒に生活していた人たちが濃厚接触者の新規の五人ですと。だから、そういう五人と、全く全然分からないところから新たに五人が出てくるのとでは意味が違うわけです。区内というか、その中でも。二十三区で何で世田谷区は他の……。世田谷と同じ区もあるかもしれないし、この間、言ったように葛飾区とかなんとかはもっと細かくやっているわけですよ。症状まで書いてあるわけですよ。においを感じなくなった、吐き気が出た、熱が出た、悪寒が走ったとかなんだとかということも手書きでメモ書きしてあるんです。そういうデータが公開されているんですよ。それは前々回言いましたよね。何で二十三区でその違いがあるのかというのは、保健所の姿勢じゃなくて、対策本部なんですよ。  感染症対策本部は、何に基づいてこのような情報統制をしているんですかということを聞いたんですよ。コロナウイルス感染症対策本部の副本部長は副区長でしょう。どうしてこういう判断をしているのか、公表の基準を各区と違えているのかということです。それに対して議会では、一部か、全部か、知りませんけれども、不満がさんざんあるわけですよ。それはどういう判断なんですか。 ◎宮崎 副区長 まず、二十三区の中で公表基準を特に示し合わせていることはなく、また、今委員からお話しのあった葛飾も含めて確認をさせていただきました。支障ある、なしの部分については見解を避けますけれども、当然のことながらこの資料そのものを区民に出すことによって、今、中塚委員からもお話しあったように、例えば、じゃ、どのように感染を予防すればいいんだという貴重な情報であれば、これは出していくという方向でいくべきだと私は思いますが、あのリストアップの中から、世田谷区の場合は、率直に申し上げて感染経路不明という方が非常に多いということがまず一つあります。ですので、どこだか分からないし、また、感染経路を発表しますよということによって、当初申し上げたように、そういう使い方ではないんだから、とにかく正直に教えてほしいということを保健師が一生懸命感染者になられた方にお尋ねして、次の対策を取るということになるべく有用な情報を取りにいっているというのは今でもそうです。その中で、例えばいついつの段階でということについて、やはり私は、ほかの区が出されていることは承知の上で、世田谷区においてはその必要性はないんじゃないかというのが今の段階の本部の判断です。  その部分について、先ほどデータ班の話もちょっとさせていただきましたけれども、本部の中でデータ班を立ち上げて、確かに、ある時期に来たら、やはりこれはオープンできるものについては全部オープンにして、議会からもこれに対してどういう対策をとればいいんだという議論もちゃんとできないじゃないか、裏づけになるものがないということも御指摘いただきましたので、先ほど言ったようにここまででとどめているわけじゃなくて、データ班は今も分析を続けています。例えばこういう情報はこのぐらいの段階になったらオープンにしてもいいんじゃないか。例えばさっきおっしゃった感染経路の関係についてはほぼもう集約をしている状態ですし、日々の中では、保健所からそのデータ班にこういう状況が生まれていますということについては既に上がってきています。  これはほかの区でできているんだからということの言い訳になってしまいますが、もともとこのデータと言われている部分については厚労省とのキャッチボールが、今般厚労省も言っていただいたように、いわゆるシステム化していくという部分。これだけ数字を毎日追っかけるわけですから、一気にシステム化することは本当に有用だと思っていますが、今はまだペーパーであった時代をずっと引っ張っています。これをシステムの段階で、いわゆるデータの取得を含めてがすぐできやすくなったら集計をかけて、このタイミングで区民の方にお知らせしたほうがいいという判断ができると思っていますし、その段階までは本部でも確認をしていますけれども、その出来上がっている部分を今日お伝えしていますけれども、これにプラスして、こういうデータもやはり有用だろうということは検討させていただいて、改めて議会にもお示しをしていきたいですし、区民の方にもその部分についてお示ししたいと考えているところです。 ◆大庭正明 委員 出ても、要するに自分たちでどのように防御したらいいのか、どのように気を休めればいいのか、休めちゃいけないのか、住んでいるところによりますけれども、判断がつかないわけです。  それで、前々回か、前回、五地区もあるし。要するに、人口も含めて、大きさも含めて、五つの市があるぐらいの領域ですよね。例えば隣の調布だとか、三鷹だとかなんだとかというのは、学校の開放も含めていろいろ世田谷区と違うやり方をやっているようなんですよ。それは、今回のコロナに対する解釈の仕方、理解の仕方が異なるから、また、世田谷区と違った判断が出てくる場合があると思うんですよ。だけれども、隣接ですから、つながっているわけです。調布と世田谷区というのは隣ですし、三鷹も隣接している、狛江とも隣接しているという形で、いろいろその地域によってというので、五地域ぐらいはどうなのというふうな形でいったら、五地域ではデータが不正確になるというようなニュアンス。つまり地域ごとでは測れないんだみたいなことを副区長が言われていたように思うんですよ。もしそうじゃなかったら、五地域ぐらいで一つの市よりも大きいわけですから、その単位でどれぐらいだというふうに出すべきだ。男女じゃなくても、少なくても人数ぐらいは出してほしいということは可能だと思うんですよ。  そうじゃなくて、流域だとかなんだとか、沿線だとか、そういうつながりがあるから、必ずしも五地域の一つでどうだこうだという形ではできないと言うんだったら、じゃ、小田急線沿線とか京王線沿線とかとは違うような区割りで出すとか。そうすると、じゃ、明大前とか下北沢はどうなるんだという話にもなってくるんだろうと思うけれども、その辺の出し方というのは、世田谷は広いし、人口も多いし、可住面積では最大の区ですから、その意味からいくと、地域ごとのデータを出す方向というのは当然じゃないですかと思うんですよ。そのデータをなぜ出さないのかということですよ。じゃ、保健所が一括して、いや、もうこれは絶対表に出しませんからとか、住所地は分からないようにしますからとかというふうに言っているかもしれないけれども、五地域ぐらいの地域の居住はもう出しますよみたいな形で言ったところで、感染経路が不明な人が多いのであれば、なおさらのこと、言っても分かりはしないじゃないかということですよ。  僕は一貫して五地域ぐらいの数字は、男女別、年齢別かは分かりませんけれども、とりあえずそのあたりは出さないと大手を振って烏山を歩けるのかなとか思うわけです。私は烏山地域に住んでいますから。烏山地域は結構人が多いんですよ。みんなマスクはしていますけれども、結構立ち話とか、よくやっているんですよ。大丈夫なのかなという気の緩みを警戒するためにもこのようなデータというのは一刻も早く出たほうがいいのではないかと思うんだけれども、何回も言っていますけれども、その辺、もう一度どうですか。 ◎宮崎 副区長 地域の件については本当にかなり議論しました。最終的には本部長にも確認をして、本部としては出さないということを過日の本部で決定しましたけれども、理由といたしましては、確かに世田谷区の人口を五つに割ったところで市並み以上の人口だと思います。それはもう御指摘のとおりだと思います。ただ、考えてみれば、例えばそれぞれの市の面積と世田谷区を五分割した部分の人口というものはどうだというふうに考えた場合に、かなり密集したところに人口が集約されています。そういう意味でいうと、例えば今御心配なされている、例えばここの商店街は本当に人の出が多いぞ。そうすると、じゃ、そこに住まわれている方々は、例えば何とか商店街で自粛をもうちょっと強くしてくれないと自分としては安心して住めないというようなことが起こり得ると思いますけれども、それは世田谷区全体の部分に広げたとしても、同じように自粛をお願いしなきゃいけないケースでしょうし、このエリアだけといった場合に、特に都市部の場合には流動性の人口が多過ぎますので、地域性を考えたときに、住んでいるところというので対策をとるときに、こういう感じなんだから、こちらのエリアはリスクがある、こちら側はリスクがないというのは私はちょっと違うと思っていますし、それはやっぱり議論をいろいろしまして、本部としてはそこまでの部分も数字はつかんでおきますけれども、それをあえて公表という形のものでする必要性はないんじゃないかという判断をいたしたところです。  今後、先ほど調布市の例をおっしゃいましたけれども、近隣関係の部分においては、それぞれオープンにしてきているところもあると思います。それで世田谷区民にとっての不安をあおるつもりはありませんので、そういう声の中でもう一度検討することはやぶさかじゃないですが、現時点で今日お伝えできることは、それについて、地域性の部分においての数字の公表というのは控えてもいいんじゃないかというのが現時点での結論です。 ◆菅沼つとむ 委員 私も副区長が言ったことになろうかと思いますけれども、大庭委員と同じように二十三区でもちゃんとオープンにしている。この間も言ったように、うちの田舎は茨城なんですけれども、茨城というは、何月何日にかかって、職業が何で、要するにかかった理由がわかるところはヨーロッパのどこに行ってかかってきたとか、全部一覧表でずっと出ているんです。それで結局、茨城県だとかああいうところが本当におかしくなっているかというと、なっていないんですよ。市だとか町の名前まで出ていますから、年齢まで出ていますから。感染元まで書いてあります。書いていないものもあります。会社員とか。看護師さんだとか、様々な先生だと書いてあります。逆にそういうことはオープンにしておいたほうが、やっぱり県民だとか区民の信頼性が出てくると思うんですよ。世田谷区は全然出していない。  じゃ、ほかの事業だって、本当の話かとなりかねない。ほかの区長もやっているわけですから、これは最終的に区長が判断すればできる話ですから、やっぱりそのくらいはオープンにしてほしい。うちの区長は特に情報公開というのは基本中のキですから、その辺も本部長によろしくお願いしたいというふうに要望しておきます。 ◆江口じゅん子 委員 今日のこの間の対応についてという報告で、第一波が落ち着きつつある中で、この間の対応の検証が重要と思っていて、それはすなわち第二波対策につながると思うんです。これまでのやり取りの中で、感染者数が落ち着いてきている中で、今だったら電話もとれるし、PCRセンターにもすぐ回すことができるというのはよくわかったんですが、四月中旬が感染者数が最大だったという報告がありましたけれども、そのときに、電話の六回線だったり、今応援がいろいろ来ています保健所の体制だったり、今のPCRセンターの体制の中で第一波の感染者数が最大のときでも対応できたのかというのがちょっと疑問なので聞きたいんですけれども。 ◎辻 世田谷保健所長 ちょうど今御指摘のように、四月の半ば頃が非常に相談数が多くて、三百件をずっと超えているような状況でした。その直前に六回線にしたんですが、六回線にして少したったところ。四月の下旬ぐらいからは少し電話を置けるようになってきまして、そこから少し対応ができてきたんです。  あと、検査につきましては、やはり行政検体のほうも、初めは一日ぐらいで出ていたんですが、東京都の健康安全研究センターのキャパシティーというのがそんなにすごく伸びたわけじゃなく、東京都全体から検査が行きましたので、だんだん検査の出る時期が三日、四日という形で、長いと四日ぐらいかかることもありました。そういうのがピークに来たのが大体四月の半ばぐらいです。  そういうこともありましたので、先ほどのペーパーにありましたように、四月八日に区内のとあるところにPCR検査ができるところを私ども保健所で立ち上げまして、そこで知っている先生にお願いして検査を始めたところ、医師会の先生方に協力いただいて、さらに五月一日からはPCRセンターという保険適用のものも立ち上げていただきまして、玉川のほうもという形で、だんだん件数が落ちてきたところで体制が整備できたわけでございます。  今回初めのところの立ち上がりは結構早くて、なかなか対応が追いついていないところもありまして、当初のスキームとしましては、保健所で相談を受けて、帰国者・接触者外来という病院のほうに回して、病院で検査を受けるというスキームだったんですが、そもそもの病院のキャパシティーがいっぱいになりまして、そちらで受け切れない。そこにつなごうとすると、当日は無理で、翌日もしくは翌々日じゃないと検査のほうにつなげないとわかったところで保健所で検査を始めたという形なので、不備があるところから対応を始めたということで、ちょっと後手後手に回ってしまったのは今回なかなか難しかったなと思っているところでございます。  先ほど御指摘のように、やはり第二波が来る前に今回の反省をしまして、今回既に検査の体制は区である程度もうキャパシティーができていますので、こちらは割とうまくいくんじゃないかと思うんですけれども、あとは相談と医療のところをどうするか。特に医療のほう、先ほど大庭委員からも御指摘がありましたけれども、どういう形で入り口をつくって、患者さんが増えてきたときには原則入院がやはりいいと思うんです。ホテルもありますけれども、やはりちゃんと医療につながる入院がいいと思うので、入院病床をどう確保するかということ。  あと、疑い患者さんというのは、プラスか、マイナスか、分からない状態なんですけれども、隔離しなきゃいけないんですね。具合が悪いと入院が必要なんですけれども、その方は、陽性の方とも一緒にできないし、陰性の方とも一緒にできないという、そのプラスマイナスというか、灰色の方々なんですね。そうすると、もう個室しかないので、そこのベッドを確保するのがすごく難しい。医療機関さんもその辺で苦労していらして、この間、そちらの補助というのも出るような形にありますので、そういった使えるものは使いながら、医療体制の整備というのは必要だと思っています。  今度、区内の幾つかの病院と医師会の先生方と区で、医療体制を含めた今後の体制について話し合うという会もありますので、そういったものも使いながら。あと、保健所で持っています新型インフルエンザ等の会議もありますから、その関係の医療機関にもお聴きしながら、今後の医療体制の整備をきちんとやっていって、あわせて、入り口も整備してというふうに考えています。いずれにしろ、第二波が来る前に今回の反省をきちんと生かさなきゃいけないと思っています。  今回の反省点はあともう一つあるんですけれども、保健所としては、もうばたばたとひどくなっちゃったので、その日その日の仕事をこなすしかなかったんですけれども、足りていなかったのは、自分たちが今どういう状況で、どういう応援が欲しいかという発信がなかなかできなかったこと。あとは受援といって、支援を受けたときに、きちんとその支援を受けられるこちらの体制ができていなかったこと。保健所としてはその二点をきちんとしながら、区としては、やはり医療体制の整備と入り口の相談のところからきちんとつなげるような体制を第二波が来る前の今のところ少し落ち着いた状態のときに考えておかなきゃいけないと思っております。  あわせて、先ほど主要事務事業のときに申し上げたんですけれども、区民の方には三密を避けるだとか、手洗いとか、せきエチケットとか、そういったこともちゃんとやっていただきたいということを周知していきたいと思います。  長くなりまして、すみません。 ◆江口じゅん子 委員 ありがとうございます。わかりました。 ◆高橋昭彦 委員 先ほどから公表の仕方という話がずっと出ていますけれども、どういう感染経路があったのか。菅沼委員が言われたように事細かく出せということはできないんだろうと思うし。ただ、今後、二波がどう来るのかということとかも考えて、渡航歴があったとか、そこから感染したんだとか、そういったことがわかっている状況は明確なものがあったのかもしれないけれども、先ほどからのお話を聞いていると、世田谷では家族の中の感染とかが多いんじゃないのかとか、感染経路が分からないものが多いんじゃないのかとか、そういった話もあるけれども、あまりよく分からない状況があるので、世田谷区の傾向としてそういった部分はあるかもしれないというような表示の仕方というのはあるかもしれないなと思うんだよね。そのことによって区民が、ああ、そうなのかと。  東京の中で世田谷が極端にこういう例が多いよということはないのかもしれないけれども、不安を少しでも和らげるためには、世田谷区はこういう感染経路が見られるね、ほかとは変わりないかもしれないけれども、そういう状況ですねということは少し出せるのかなというふうに僕は思うんです。どこどこが危ないというのは僕はよくないと思うんだよ。じゃ、こっちらだったら安心だみたいな世田谷区の中で甲乙つけるのは違うんじゃないかなと思うので、もう少し区民の不安を和らげるような、また、そうなのかということ。何でもかんでもわかればいいということではないとは思うんだけれども、少し状況を考えていただければなと思います。  すみません、一言だけです。 ◆大庭正明 委員 思い出しながら言っているんですけれども、今回の電話相談の不幸というのはあったと思うんですよ。電話が通じた人、通じなかった人、それによってその後の経過が変わったという傾向というのは事実として否めない。つながった人は幸運であり、なかなかつながらなかった人は運があまりなかったということだと思うんです。現場は現場で一生懸命やられたということはわかっていますよ。  ただ、思うのは、やはりあのときの急に増えた原因というのは著名人が亡くなったと。三月二十九日に著名人が亡くなって、あれでみんなはっと思って、マスコミも大報道して、あんな人が、死んじゃうことに一番縁遠いような形のお仕事をされている方が急にぽっと亡くなっちゃうということで多分衝撃を受けて、急激に何日間かで急変して亡くなっちゃうんだというこの病気の怖さみたいなものをマスコミが大報道したので、みんな、あれっと思って、ちょっとぐらいのことでも相談したんだろうと思うんですよ。ですから、一つには社会現象として、そういう社会的に著名な方が亡くなると、こういう問題は相談電話も非常に多くなると。  電話は、もう今どき手で取る電話というのは、今のうちに替えられないんですか。コールセンターみたいにもっと簡単な形で操作。大体ずっと持っているだけでも腱鞘炎になるとは言いませんけれども、大変ですよ。こういうふうに書くのも。だから、そういう装置も早急に、もうちょっと簡便なコールセンターみたいな形で両手が動かせるようなものに替えるだとか、スイッチ一つでどうのこうのできるだとか、そういうところの経費というのは、第二波はもう来ると言って、無駄になったとしても、僕はこれは備えとしてはしようがない。一〇〇%当たるわけじゃないですから。だから、そういう現場のところ。  保健所の人たちも、自分たちが何に苦労しているのか、発信できなかったみたいなことを言うというのは組織としてどうなんですかということですよ。保健所の周りにいる、または区長ですね。区長がそういうものを差配して、見て、あっ、これは忙しそうだ、大変そうだというので、どうにかできないかというふうにやるのが上司の仕事というか、トップの布陣の仕方というか、人員の配置でしょう。困っているのに、その一生懸命さに気づかないトップというのは、僕ははっきり言って失格だと思うんですよ。ツイッターばかり。区長のツイートはめちゃくちゃ増えているんですよ。僕、数えているんですけれども、今年に入って物すごい勢いでツイートが増えているんですよ。それはいいんですけれども、そんな暇があるのだったら現場を見ろと。現場でそういうものを観察できないような人、上司だと困ると思うんですよ。保健所から悲鳴が上がっているのに、それを早く手当てできなかったということについては、区長じゃないけれども、副区長、その辺、どうですか。もっと手厚くやってくださいよ。 ◎宮崎 副区長 区長ももちろんですし、私にもそういう意味では、こういう反省点が多々出てきているところに対しては私たちの責任だと思っています。先ほど受援という話をされていましたけれども、一つはスペース問題も含めて、いろんな形の提案をしても、二十四時間体制ぐらいで動いているときに移動しなさいということも結果としてはできなかったとか、今言えばいろいろ出ますけれども、先ほどの電話の部分だけは既にもう手配をしていまして、回線の仕方も今は近代的になっていまして、ラインを引くときに、ここが詰まると、次のところというものは普通でもそれはできるんです。ただ、それは飛ばしているだけなので、もう一回戻ってくるとか用件を、例えばお客さんが緊急時なのか、何なのかということを選択してくれる。電話で民間のところにお問合せすると、既に自分でいろいろチョイスできるようになっていると思うんです。それと今、実はこれはやっていいのかどうか確認しているんですけれども、折り返しの形のもので一回受けちゃうという部分で、こちら側から待って何分というのは把握できるそうなので、それを見て、台数とかの調整を今やっています。  あと保健所からもぜひにと言われているのが、できなくても、実は電話が取れる台数、要するに席がないわけです。今は立った状態でずっとこの何か月間かやってもらっていますので、その意味では、今度はモバイルを含めて全員に持たせて、転換させて、こちらに入ってきたものはモバイルへ飛ばせるぐらいの機能は今あるそうなので、そこまではこの夏までには全部セットアップするように指示をして、準備に入ったという状況です。  責任は、やっぱり私や区長のほうには、私はあると思っております。 ◆中塚さちよ 委員 要望になりますけれども、今、大庭委員もいろいろ上の方の責任ということをおっしゃられていましたが、対応とかが、情報公開もそうですけれども、PCR検査についても、世田谷区医師会のホームページを見たら、もう明確に世田谷区は腰が重かったということを書かれています。前に医師会でやるPCR検査が始まる前にも委員会で、そのときは保健所長はいらっしゃらなかったので、澁田部長がいらっしゃって、非常に歯切れが悪かった印象があるんですけれども、そういった対応の遅さというのが明確に書かれてしまっていますので、その責任がどこにあるのかというのは区長なり副区長が今お話しされていましたけれども、やはりそうした対策本部にあるのであれば、そこはしっかり分析していただいて、第二波は決して後れを取ることがないように、ぜひ業務の改善を要望いたします。 ○高久則男 委員長 それでは、二時間四十五分経過しました。あと一件で理事者の交代なんですけれども、ここでトイレ休憩と換気もする必要がありますので、十分ばかり休憩させていただいて、午後二時五十五分再開ということでお願いしたいと思います。  それでは、休憩に入ります。     午後二時四十五分休憩    ──────────────────     午後二時五十五分開議 ○高久則男 委員長 それでは、休憩前に引き続き、会議を開きます。  冒頭に述べましたように、新型コロナウイルス対策を講じておりますので、理事者からの報告も簡潔明瞭に、また、委員からの質疑も要点を絞って御対応いただきますよう御協力お願い申し上げます。  それでは(6)令和二年度保育待機児童等の状況について、理事者の説明を願います。 ◎大澤 保育課長 それでは、令和二年度保育待機児童等の状況について、まず私から御報告いたします。  一枚おめくりいただきまして、資料1、保育待機児童等の状況についてを御覧ください。1の今年四月一日現在の保育待機児童の状況でございます。私立認可保育園や認定こども園の新設などで、合計で千十四人の定員拡充に取り組む一方、区立拠点園の整備等の影響による定員の増減などで、保育施設の定員数は前年に比べ八百二人増え、二万四百六十二人となりました。また、今年度の保育待機児童数が一番下の欄にあるとおりゼロとなりました。  保育待機児童数ゼロの算出でございますけれども、下の表、2保育所等利用待機児童算出の内訳でございます。この表の左の列の①を御覧ください。四月一日現在、保育の必要性の認定がされ、認可保育園等特定教育・保育施設の申込者で、まだ入園できない児童数が七百七十三人でございます。昨年度に比べ七百十四人と大きく減少していますが、これは保育施設の定員の拡充に加え、育児休業継続を希望する世帯の入園選考の見直しにより、令和二年四月入園申込者数のうち、育児休業の延長を希望した世帯数が三百二十八人と減にできたことからその数を引いたこと、先ほど保育施設の定員の拡充とお話ししましたが、企業主導型保育事業はここ数年で三十二施設まで急増したことなどの理由により、前年度と比べて大幅に減少したと考えております。  また、この数から表の②から⑩を引いた数が保育待機児童数になりますが、そのうち⑦の部分になります「自宅から三十分未満(半径二km以内)で登園可能な距離の特定教育・保育施設等に空きがありながら入所出来ていない児童数」が四百七十四人いました。四月一日時点の認可保育園及び認可外保育施設で、認可保育園のゼロ歳児をはじめ、認証保育所など七百人を超える空き状況があり、四百七十四人それぞれの自宅から二キロメートル圏内に該当する年齢の空いている施設があったことになります。これらの要因によりまして、結果的には、今年度の保育待機児童数はゼロとなりました。  私からの報告は以上です。 ◎有馬 保育認定・調整課長 それでは、私から、三ページ目、資料2、第十二期世田谷区認可外保育施設新制度移行希望者事業者適格性審査委員会における審査結果について報告いたします。  第十二期の適格性審査を昨年十一月二十五日に実施しましたが、一事業者については、認可に当たり耐震補強工事を行う必要があったことから結果を保留としておりました。このたび、工事完了の報告があり耐震基準を満たしていることが確認できましたので事業者を決定し報告いたします。  1の事業者及び移行内容です。保育室である②メネス保育園が現在の場所で、令和三年四月に向けてゼロから二歳児の認可保育園に移行する予定でございます。  裏面を御覧ください。2評価の(1)基本方針は認可保育園の審査と同様となります。  ページの下に行きまして(2)の審査方法ですが、①書類審査、②現地調査・ヒアリング審査、次ページに移りまして、③総合評価を実施しております。  3審査結果の(1)で総合評価点数は五六・九%になっており、中段(2)総合評価でございますが、表の中央、必要な知識及び技能を有していること、区の保育理念や施策を理解していることから、適格性を有するとの評価に至っております。主な付帯条件としましては、長きにわたり保育室を運営しておりますが、新たに認可保育園に移行することを踏まえ、園内にとどまらず、外部の有識者の意見を取り入れながら取り組むこと。二点目として、現行はワンフロアで実施しておりますが、ツーフロアに拡充されることを踏まえ、保育環境を整備することを付しております。  4の審査委員会の構成は記載のとおりでございます。  次ページを御覧ください。A4横【参考】としまして、保育室認可化移行計画一覧(令和二年五月現在)をつけております。現在保育室は七園ございまして、今回の審査結果を踏まえますと、六園につきましては、移行時期、場所が決定しております。六番目に書いておりますさくらキッズにつきましては、今後、適格性審査が行われる予定となっております。
     説明は以上でございます。 ◎中西 保育計画・整備支援担当課長 続きまして、私から、資料3について御報告させていただきます。  保育施設整備の進捗状況についてでございます。1令和元年度の整備実績についてでございます。左のほうにございます区分を見ていただきまして、就学前児童まで預かる保育施設といたしましては、私立認可保育園七か所、認定こども園一か所、低年齢児を中心に預かる施設といたしましては、私立認可保育園六か所、小規模保育事業等で二か所、計十六か所の新設を行ってございます。また、その都度定員の増減等がございまして、最終的に、計画数千三百八十七人に対し、実績といたしまして八百二人となってございます。  表の下のほうに小さな欄がございますが、平成二十七年度を初年度といたします令和元年度までの五か年の子ども・子育て支援事業計画におけます令和二年四月時点の保育総定員数を記載してございます。二万一千五百八十四人の計画数に対しまして、令和四年四月時点の実績による保育総定員数は二万四百六十二人となってございます。さらに、その下の欄でございますが、令和元年度整備の実績が確定いたしましたので、令和二年度、今年度を初年度といたします子ども計画(第二期)後期計画スタート時点の保育総定員数二万二百五十六人で、これは計画数に六十八人足りなかったということになりますので、この六十八人を令和二年度整備計画数へプラスいたします。  裏面を御覧ください。2令和三年四月までに開設予定の整備(令和二年度整備)の表の左から三列目に計画数とございますが、この千百五十は計画では千八十二人としておりましたが、先ほど御説明いたしました六十八人をプラスしたことによりまして千百五十人となってございます。この2の令和三年四月までに開設予定の整備(令和二年度整備)の一覧でございますが、開園に向けて現在取り組んでおる整備計画でございます。先ほど保育認定・調整課長より御報告させていただきましたメネス保育園の認可への移行につきましては、表の下に太字で記載してございます。令和二年度の整備につきましては計画数千百五十人で、現時点で五百五十九人の定員確保数となってございます。  続いて、その下にございます3令和三年五月から令和四年四月までに開設予定の整備(令和三年度整備)でございます。こちらにつきましては以前御報告さしあげたものと大きく変更はございませんで、下にありますサン・ベビールームの移行時期の見込みが立ちましたので、備考の欄に開設時期を太字で「R三年六月以降開設」と記載させていただきました。こちらの説明は以上になります。  引き続きまして、資料4を御覧ください。今後の保育施設整備の進め方等についてでございます。  1主旨でございます。認可保育園等の保育施設整備等によりまして、保育待機児童は解消いたしました。しかしながら、一歳児の入園申込者数の増加、いまだ希望する保育園に入園できない世帯も多く、認可保育園の利用希望者は多い状況となってございます。一方で、既存施設の低年齢児クラスには空きがありながら利用されない状況となってございます。さらに、新型コロナウイルス感染症が与える状況も不透明なことから、今年度の保育施設整備の緊急取組と今後の保育需要の見通しについて取りまとめましたので御報告いたします。  2現状と課題でございます。(1)第一期子ども・子育て支援事業計画(平成二十七~三十一年度)の達成結果について、先ほど保育施設整備の進捗状況についてで御説明を差し上げましたとおりで、達成率は約九五%にとどまってございます。  (2)第二期子ども・子育て支援事業計画(令和二~六年度)について、今年度からの第二期事業計画では、令和六年度までの五年間に保育総定員数二万三千二百十二名分まで拡大する計画としてございます。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、四月に予定しておりました第一期の「事業者募集」を中止するなど、令和三年四月開設に向けては、確保計画数千百五十名分に対しまして、約四九%となります約五百六十名分にとどまる見通しとなってございます。第二期事業者募集につきましても実施期間の延長を既に決定しているところでございます。  (3)課題でございます。①新型コロナウイルス感染症の影響についてです。計画より一年前倒しで待機児童数がゼロとなったことや、感染症拡大による急速な経済環境の悪化等によりまして、保育需要量見込みが不透明な中で、当面の新規施設整備への対応を判断する必要がございます。さらに、区の財政状況の悪化が見込まれ、全庁を挙げて事業の緊急見直しを進めており、保育施設整備は財政負担が大きく、国や東京都の今後の整備費補助等も見通せない状況となってございます。  ページをおめくりいただきまして、一〇ページを御覧ください。②令和元年度の入園選考の結果についてです。他の年齢と比較いたしまして、一歳児での入園希望者が増加してございます。これまでの新規整備によるゼロ歳児クラスの定員拡大に加え、ゼロ歳児の入園希望者が減少したことによりまして、四月一日時点の認可保育所では、ゼロ歳児クラスで約百二十名、認証保育所では約百三十名の空きが生じており、既存施設の有効活用が急務となっております。また、育児休業希望者の入園選考の見直しの効果等もありまして、保育所の入園選考申込みを行ったものの入園できなかった児童数は七百七十三名と、先ほど待機児童数のほうで御報告さしあげたとおり減少している状況でございます。しかし、認可保育園への入園を希望する児童が大勢いらっしゃることから適切な対策が必要となっております。  ③認証保育所です。下に参考とございます表と併せて御覧いただければと思いますが、四月一日時点の欠員の状況はゼロから二歳児の各年齢で百名を超えておりまして、合計で三百七十二名の欠員となってございます。これは、認可保育園入園者の増加や企業主導型保育所との競合等によるものと考えられるところです。園児の欠員に伴いまして、昨年度は事業譲渡が一園、閉園が一園と事業の継続が困難となるケースが生じてございます。  ④今後の保育需要の見直しです。新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、昨年度設定いたしました保育需要量見込みの不透明さが増す中で、今年度より始まりました子ども・子育て支援事業計画におけます保育需要量見込みと定員拡大量を見直していく必要があると考えてございます。  一一ページを御覧ください。3今年度の緊急取り組みについてです。新型コロナウイルス感染症の影響によりまして新規の保育施設整備が厳しい状況にあること、一年前倒しで保育待機児童が解消されたことを踏まえまして、今年度の緊急的な取組を以下のとおり進めてまいります。  (1)令和三年度および令和四年度以降開園の施設整備です。①令和三年度の開園についてです。保育施設整備につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による今後の保育需要や財政確保の見通し等が不透明であり、新規整備には一定の期間を必要とするため、今後の新規案件の審査では令和三年四月開園に間に合わないことから、今年度は新規の保育施設整備提案の受付を停止いたします。これによりまして、今年度の施設整備による定員拡大は、既に事業決定している約五百六十名分を想定いたします。  ②令和四年度以降の開園についてです。令和四年度の開園につきましては、中止となりました提案型第一期募集において事前相談を受け付けた三施設約百八十名分と第二期以降の募集を想定いたしまして、事業者と調整中の案件約百三十名分について今後審査を行うとともに、既に事業決定しております七十八名分を想定しております。  なお、現在進行中の公有地を活用した整備案件と老朽化に伴う改築に関する案件につきましては、安全性の面から引き続き実施に向けて進捗管理を行ってまいります。  (2)保育待機児童ゼロの継続に向けた取組みについてです。低年齢児クラスの空きが約七百名分あるなど、一部の既存施設に空きがありながら利用されていない状況となっております。今後につきましては、認証保育所への支援の強化を通じた欠員が生じている既存施設の利用向上策の検討、ゼロ歳児定員の一歳児定員への振替など、認可外保育施設を含め既存施設が有効に利用されるよう対策を検討してまいります。  認証保育所への支援についてです。在園児の確保につきましては、年度中の対応を検討してまいります。経営の改善につきましては、この後、資料5において担当の課長より御報告いたします。  4今後の保育需要の見直しについてです。ページをおめくりいただきまして、一二ページを御覧ください。今年度より始まりました子ども・子育て支援事業計画で設定した「保育定員(二、三号認定)に関する各年次の達成目標と定員拡大量」については、新型コロナウイルス感染症対策の見通しが立った段階で見直しに着手し、令和四年度以降の定員拡大量の改定に向け検討に入る予定としております。また今後、法定計画であります子ども・子育て支援事業計画の調整計画の改定(調整計画)との整合性を図ってまいります。  説明は以上でございます。 ◎有馬 保育認定・調整課長 それでは、一三ページ、資料5、認証保育所への支援(一歳児受入促進事業の活用)について説明いたします。  1の主旨でございますが、一段落目、認証保育所の定員に対し在園児の確保が困難となり、その結果、今後の事業の継続が厳しい状況となっております。  二段落目、ゼロ歳児については認可及び認証保育所において定員の空きが生じている一方、特に一歳児については、育児休業からの復帰など潜在的なニーズも含め、一歳児の定員確保が急務となっております。  そこで、三段落目でございますが、東京都の事業を活用し、待機児童対策の推進に合わせ、認証保育所の支援を図ることといたします。  2の定員から見た欠員状況(令和二年四月一日現在、四十四施設合計)は表のとおりですが、ゼロ歳児と一歳児合わせ二百五十名以上欠員が生じているので、この欠員を活用し、一歳児の定員確保を進めていく必要がございます。  3都事業(概要)につきましては記載のとおりです。  4区事業(概要)の(1)現状と課題でございますが、二段落目、認証保育所ではゼロ歳児の補助金の単価が一歳児に比べ四割ほど高いため、ゼロ歳児の受入れを優先する傾向がございますが、ゼロ歳児の定員に空きが生じていることから、既存施設の活用が急務となっております。  裏面を御覧ください。(2)の目的につきましては記載のとおりです。  (3)補助内容、(4)補助額でございますが、児童一人当たり月額四万六千円。つまり、この金額がゼロ歳児と一歳児の単価の差額となっておりまして、この金額を補助し、(5)実施時期としましては四月に遡り適用いたします。  5の施設への補助額ですが、1施設当たり約二百万円、全施設で約九千七百万円を予定しており、都からの歳入を約四千八百万円計上しております。  なお、本支援事業は、認証保育所におけるゼロ歳児の受入れ人数を一歳児の受入れ人数に振り替えるのみで、受入れ人数総体としては変わりませんので、歳出予算の増額は伴わない予定でございます。具体的な計算はイメージのとおりとなります。現状で見ますと、例えばゼロ歳児と一歳児を六名ずつ受け入れておりまして、補助金額が約百六十九万円。右の表に行っていただくと、ゼロ歳児三名、一歳児九名を受け入れた場合、通常であれば補助額は減りますが、この場合は補助合計額が約百六十九万円と同額になる設定となっております。  6の今後のスケジュールにつきましては記載のとおりです。  説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆菅沼つとむ 委員 保育待機児のほうで頑張っているというのは前々からわかっているんですけれども、一ページの⑦は、国では県道だとか国道のところに広い保育園を造り、駐車場を造ってやって、二キロ以内はカウントしなくていいですよとなっているんだけれども、実際に大都市だとか、そんなときにこれを当てはめなくちゃいけないのか。第一、うちの住んでいるところから真っすぐ二キロ行ったら川崎になっちゃうんだよね。だから、本当に区に合ったことを考えないといけないかな。じゃ、区民に対して、子育ての人に対して世田谷区は待機児ゼロですよと。それは通らないですよ。 ◎有馬 保育認定・調整課長 国の試算についてはこれを当てはめるということで触れさせていただきました。一方で、待機児童解消というふうにはなっておりますが、委員御指摘のとおり、四百七十四名については、今、恐らく保育を受けられていない状況の可能性が高いです。一方で、認可外保育施設とか認証保育所とかが空いている状況でありますが、さすがに二キロ圏内ということでそれを選択してくださいというのも難しい状況というのは、こちらも重々把握しております。そうした意味では、この方々、四百七十四名の動向というか、指数を確認したところ、六割ぐらいがいわゆる指数が一〇〇に満たない方でした。また、その一〇〇に満たない方々をさらに調べたところ、職探しの求職の方、百名を超える人数がいらっしゃいまして、また、勤務時間が短い方が占めておりましたので、この方々のニーズにどういう形で応えるかというのが今後検討すべき課題だと思っておりまして、区民の方にもゼロということを単純に喜ぶことなく、こういった方々の声も聴きながら対応を検討していきたいと考えております。 ◆菅沼つとむ 委員 今の説明のように、保育園とか、認可だとか、全国単位だから。それと地方は、学校の分校が潰れ、本校も半分ぐらい入っていない、保育園も逆に言うと潰れているところがあるんですよ。子どもたちが少なくなって。それと大都市を同じ物差しで測るというのはちょっと違うと思います。やっぱり状況に合わせて考えていかなくちゃいけない。だから、世田谷区待機児ゼロが独り歩きしないようにしっかりお願いします。 ◆大庭正明 委員 昔、保坂区長は、国のこういう測り方を批判していませんでしたか。横浜市が待機児童ゼロだったときに、世田谷区が千人近くあったときに、横浜市がああいうゼロ宣言をしたのはおかしいんだ、実態を反映していない、あんなやり方でやったら、世田谷区だってゼロにできるんだ。それは全然実態を反映していないから、世田谷の数字こそ、保育問題に関わっている親御さんたちに対して正しい数字として自覚してもらえる数字だというふうな形で、正直に出しているんだというようなことをとうとうと述べていませんでしたか。僕の記憶違いでしたか。 ◎知久 保育部長 待機児の数の調査要領が国から出ていまして、二十九年三月三十一日に改定しています。その中で育児休業の捉え方。それまでは、保護者が育児休業中の場合、待機児に含めないことができると。ここの取扱いについて世田谷区と他の市町村との違いがあったということでございます。その際の要綱の見直しで、保育所等に入所ができたときの復帰意向を継続的に確認できる場合は待機児に含め、それが確認できない場合は待機児から除外するということで切り替えられております。これで一旦は全国的な平準化が図られたと認識をしています。  その後、育児休業の取扱いが二十九年十月に一年半から二年に延びて、いわゆる待機児問題と併せて、育児休業を取りたいという方の通知がぜひ欲しいという問題が出てきまして、これが三十年。世間、日本の中で課題になってきたわけですけれども、これがようやく三十一年二月ぐらいだったと思うんですけれども、国から今回の育児休業者を除外することを選考上やってもいいよということが出てきたものですから、今回このような流れになっている。この二、三年の流れの中で我々も追いついてきたというか、育児休業者の取扱いを適用する中で今の待機児童の数になったということです。 ◆大庭正明 委員 僕が言っているのは、区長がスタンスを変えたんじゃないのと。だって、区長は批判していたんですよ。そういう実態に合わないような計算。だから、計算の式を変えたというのは事務手続上あるかもしれないけれども、それ以前に区長は、そういう考え方、カウントの仕方を批判していて、我が区は正確に出しているからこそ、この数字で、待機児がゼロにならないんだという主張をしていたんじゃないですかということを言っているわけですよ。スタンスを変えて、いや、もう世田谷も旗を下ろしますと。全国平均的な国の基準に、地方と大都市のカウントの仕方を一緒にするのはおかしい話なんだけれども、それも併せてのんじゃいますという、いわゆる宗旨替えをしたんですかと言っているわけです。これは政治的な問題として、事務手続の問題じゃないんですよ。考え方はどうなっているんですかという、本来だったら本人に聞かなくちゃいけない問題なんだけれども、それは区長がずっと言い続けてきたことなんだから、国の事務にならす、ならさないの決定をどこかでしたんでしょう。したということは、区長が宗旨替えをしたということなんでしょう。そのことを聞いているんですよ。宗旨替えをしていないんですか。 ◎知久 保育部長 この間、育児休業を希望される方々の数を物理的に把握できなかったんです。入園申込時にそうした欄を設けて意向を伺って、今回三百二十五名出てきた。国でも手続上、こうした運営申込者の意向を把握していいよということが出てきたものですから、今回こういう形になったということなので、この間の制度の変更、要綱の変更等に基づいた流れだと理解しております。 ◆大庭正明 委員 制度が変わったからといって、その制度に倣わなくちゃいけないということはあるんですか。ないんでしょう。世田谷は私が当初からやっているとおり、そういうカウントの仕方をやり続けるんだというやり方でやってもいいわけでしょう。こういうふうにやってもいいから変えたんですというのは、制度が変わったからじゃなくて、区長のスタンスを聞いているんです。区長が外に向かって国の言うとおりやっていますよと言うんだったらいいですけれども、批判をしているんですよ。横浜市とか、ああいうカウントの仕方というのは、ごまかしとまでは言わないけれども、実態とは違うんだというようなことを言って、横浜市が大々的に待機児童ゼロ宣言というのを――多分選挙直前だったのかもしれません。横浜市長選の前だったからかもしれませんけれども、それを高々と掲げたんですよ。そのときに、呼応する形で保坂区長が、待機児ワーストワンだった世田谷区がそれに対して反論みたいな意見を言ったわけですよ。周りで見ていて、その考え方は変わったんじゃないんですかということを言っているわけです。 ◎有馬 保育認定・調整課長 区長がその当時に多分話していたのは、いわゆる保育ニーズの把握の仕方として平等ではないんじゃないかということを申していました。そういった意味で、育児休業というのは、保育のニーズがあるのではないかという視点から国に対して申し上げておりました。今回の件につきましては、私たちも二十九年四月の時点で育児休業の人たちを除外するという方法ももちろんできたわけですが、その区長の主張からすると、単に除外するというのは問題があると思っています。その上で、国に対して、育児休業を取得している方で育児休業をそのまま延長したい。つまり、その四月一日の時点においては保育の必要がないですという意向を確認した方については除外できるというふうな形で国に申し上げて、国がそういう制度をつくってきたので、そういった意味では、保育ニーズの把握の観点からはその人たちを除外することは問題ないということで、今回こういう計算をさせていただいております。 ◆大庭正明 委員 違う違う。問題ないと言うけれども、何が問題ないの。 ◎有馬 保育認定・調整課長 待機児童の算出に当たって、やはりこの申込みと保育ニーズ。その時点でまさに保育を必要としている方なのか、言い方はあれですが、育児休業を延長する手だての一つとして申込みをしているというのが今まで分からなかったのが実態です。そういった意味では、申込者に申込みの時点で育児休業の延長を希望するかどうかを聞いた上で、その方々を待機児童のカウントから除外するというところは、保育ニーズの正確な把握という意味からすると、今回は今までよりも保育ニーズを正確に把握できたと認識しております。 ◆大庭正明 委員 だから、区長の考え方に変わりはないということでいいのと聞いているんですよ。区長が主張されたことは相変わらず貫徹しているんですか。それとも、そういう国の制度が変わったので、それに乗じて自分の考え方も改めましたということなんですかということですよ。 ◎知久 保育部長 この間、待機児童の算出の方法ですとか、今回の待機児の数についても逐次区長にはレクを入れて、御説明した上で進めておりますので、私としては、区長としても、御自分の考えの延長線上の中で御判断をされていることだと理解しております。 ◆大庭正明 委員 そこは正確にしておいてもらいたい。区長としては、自分の考え方を曲げても仕方がないという認識で今に至っているということですか。 ◎宮崎 副区長 もともと保育の関係で、待機児の解消に向かって節目は二回あったと思うんですけれども、その段階でいろいろ比較をされて、ワーストワンのときに、確かに国にもかなり申立てをされていたときがあると思います。その内容は、今ちょっと部長からお話ししましたけれども、要は比較をするときに保育ニーズをどう捉えているのかというのが、それぞれの自治体の中でカウントの仕方が違っていたりしていると本来の保育ニーズ。特にその当時、御案内のとおり潜在ニーズという言われ方をしたときもあったと思うんですけれども、そういうものについての保育をどのように見ているんだということをちゃんと決めて、その基準に基づいて算出すべきだということをずっと主張されていたと思うんです。  この間、今回の部分についても、育児休業の扱いについては区長会も含めてずっと主張してまいりました。その中で、今般の部分については国がちゃんと見解を出している。このカウントの部分のところで統一しましょうということが出たので、それを使って今般の分については計算しているということですので、区長の分のところで何か変更をかけているということではないんだろうと思いますし、区長としては、とにかく比較をするのであれば統一的な考え方で保育ニーズを表して、もしその対策をとるのであれば、国を交えてやっていくんだという主張は変わっていないんだろうと思っております。 ◆大庭正明 委員 補足のために一応言いますけれども、あの当時の区長の批判の内容というのは、現状の数字のカウントの仕方とは相当違っているということを主張して、カウントの仕方が変えられたから、それに乗じて、主張してきたからこのようになったんだといういかにも自然なつながりのように見えるけれども、あのときの主張とか横浜市に対する批判みたいなものというのは、全然これとは違ったような形で言っていたように私は記憶していますということを意見として申し上げておきます。 ◆佐藤美樹 委員 先ほどの一ページ目の⑦の四百七十四という二キロ圏内の数字の分析で、有馬課長から求職中が百人ぐらいとか短時間というような分析がありましたけれども、この辺の分析というのがこの先の保育需要の見直しにもつながってくるのかなと思うんですが、結局今回のコロナの部分で働き方のスタイルというか、今後も在宅勤務を継続する企業も出てきています。そうすると、今までの保育需要の見直しというものをどのようにして捉えていくのかというところがすごく肝要になってくるのかなと思うんですが、働き方の変革であったり、生活スタイルの変容という、この辺を踏まえた保育需要の見直しというものをどうされるのか。もしその辺が決まっていらっしゃったら教えていただきたいです。 ◎有馬 保育認定・調整課長 この先のコロナに伴う生活変容とかニーズというのは正確に捉えられない部分もありますが、まず、四月一日の指数のところから申し上げますと、先ほど申し上げたとおり、求職活動の方と短時間勤務の方がいらっしゃいます。もうちょっと具体的に分析しますと、四百七十四人のうち二百四十五人、つまり半数以上が一歳児でございます。その一歳児をさらに分析しますと同じ傾向でして、やはり求職者と勤務時間が短い方がいらっしゃいます。そうすると、今まで待機児童ゼロに向けて整備をし、どちらかというと認可保育園で、いわゆる週五日から十一時間預かるという形でこれまで進めてまいりましたが、ここの中にはいわゆる勤務時間が短い方、もしかしたら週三日の預けでいい方とかがいらっしゃるのかもしれません。そういった中で、そのニーズに果たして認可で対応するのか、もしくは今こういう状態になっている認証保育所で対応するのか。そういったところはこれから考えて、まずこのニーズは捉えて対策を考えていきたいと思います。その上で、委員御指摘の今後のというところにつきましては、またどういったニーズが現れてくるか分かりません。そういった延長線の中なのかもしれませんが、対策をとっていきたいと考えております。 ◆佐藤美樹 委員 今まで子ども・子育て支援事業計画とかがあって、いわゆる数量値の計画策定のときにはアンケート調査というものがまずベースにあって、ニーズ量の算出をされていたと思うんですけれども、アンケートであったり、今課長もおっしゃっておりましたけれども、生活スタイルの変容というところを捉えてのニーズ量の算出にしていかないと、やはりそれにマッチした手法につながっていかないと思いますので、空きもあるけれども、足りないということがなるべく縮まっていくようにしていただきたいと意見を申し上げます。 ◆江口じゅん子 委員 様々な要因で待機児ゼロになったわけですけれども、この間、区が保育の質を大切に、認可を中心に全力を挙げて保育施設の整備に当たってきたというのは大きな要因だと思うので、そこはちゃんと評価したいと思っております。引き続きその方向での努力を求めるものですけれども、今、佐藤委員がおっしゃられたように、やはり⑦の四百七十四人をどう見ていくかということと、①の育休を延長したいので承諾通知が欲しいという三百二十八人をどう見て分析していくかというのがやはり重要なんだろうと私も思っています。  四百七十四人については、年齢とか指数の内訳というのは今聞けたんですけれども、例えば三百二十八人と併せて、年齢の区分とか、地域偏在とか、細かく見ていけば次年度の整備という反映の大きな要素になると思うので、わかる範囲でいいんですけれども、その三百二十八人も含めて動向などを教えていただきたいなと思います。 ◎有馬 保育認定・調整課長 まず、三百二十八人の内訳ですけれども、二月四日の常任委員会で御報告させていただきましたが、年齢の内訳としては、ゼロ歳児が八十八人、一歳児が二百十八人。この時点では三百二十五人でしたが、この後、辞退等々ありまして三百二十八人になりましたが、こういった形になっています。今考えてみますと、一歳児で育児休業を延長するということですので、この方々は、恐らくニーズとしては、この先、二歳の認可保育園に向けてお申込みをされる。ただ、今年度の途中で恐らく二歳に達する可能性があります。そうすると、一般的な流れとしては、今年度中に認可外にお預けされ、復帰し、二歳の認可を申し込まれるという状況になります。そういった意味では、実はこの方々も見据えて、一歳児クラス認証でというところは、三百二十五人の方々の受け皿を年度途中につくらなければならないということもありましたので、今回認証保育所の施策を打たせていただきました。  ゼロ歳児につきましては、もしかしたら一歳児まで認可、希望で途中で入るかどうかは分かりませんが、そういった意味では、今の認証とかの空きをうまく使って、育児休業から復帰される方、もしくは今後ニーズが出てくる一歳児の対応をしていきたいと考えております。 ◆江口じゅん子 委員 今るる聞きましたけれども、そういったことを含めて今後の整備を進め、どうしていくか。それから、認証への支援というのが出されたとは思うんですけれども、今こういった事態で子・子会議も開かれていないというのは聞いていて、保育待機児というところでの議論は大変重要で、進めてきたと思うんです。一堂に会することはできなくても、委員の方の意見聴取というのはされたと思うんですが、今回の方向性や待機児ゼロの受け止めなど、意見についてどのようなものがあったのか、教えていただきたいんですが。 ◎大澤 保育課長 子ども・子育て会議ですけれども、実はこれから書面で行うような形になります。今日御報告をしました保育待機児の状況等々、あるいは今後の保育の在り方、今日報告しました進め方等々をこのとおり御報告し、御意見をいただくような形になります。 ◆江口じゅん子 委員 審議会の議論というのは多変大切で、区民代表の方も入っていますし、現場の先生方も入っている中で、待機児の扱いというのは非常に大切に進めてきたと思うので、まだというところではちょっと驚いてしまったんですけれども、きちんとその審議会の意見を聴いて、必要があれば見直しなりといった反映はきちんとしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。 ◎知久 保育部長 今日が初めての御報告になるものですから、この件については、今後、子ども・子育て会議の各委員さんにはお伝えしたいと思います。また、この間も、会議は開かれていないんですけれども、例えば初めて取組を行うこととしましたベビーシッターの事業についても、一部の委員の先生に御意見を伺うなどは行ってきております。特に短期間での事業ですので、その辺も伝えつつ、御意見いただいたところです。節目節目で引き続き委員の御意見は伺っていきたいと考えています。 ◆江口じゅん子 委員 審議会の委員の方々の信頼関係は区ともあると思うので、きちんと意見聴取して政策決定に反映するのは当然だと思うので、そこは大切にしていただきたいなとここは要望します。  一一ページの3の(2)で既存施設の活用というのが出されていて、別にそれ自体、一概に否定はしないんですけれども、各年齢によって面積基準や人員配置など異なっていますし、既存施設だけれども、例えば砧地域の保育需要は落ち着いていて空きがあっても、北沢地域の人は使えないとか、そういった複合的な問題があると思うので、既存施設の活用といっても簡単じゃないんじゃないかなとは危惧するんです。保育の質は守られていくのだろうかとか思うんですが、既存施設の有効活用というのは具体的にどういう検討をされているんでしょうか。 ◎有馬 保育認定・調整課長 先ほど来出ている四百七十四名という数字がございますが、実は認証保育室等を見ますと、いわゆる認可の――すみません。先に四百七十四名の地域の大体の状況なんですが、今まで整備を進めてきた北沢地域、世田谷地域の方々が在住としては多い状況になっております。その前提の上で二キロ圏内ということで引かせていただきますけれども、実は認証保育所と保育室においては、下北沢地域、三軒茶屋周辺においてもかなり空きがある状況になっています。そういった中で、施設があっても入らないという状況がありまして、そこから、例えば認証保育所は金銭的に高いので、そこまで高いお金を払ってでも保育に預けない状況なのか、それとも認証とか保育室だと三歳以降の受け皿がないので心配なので、それであれば預けないでということなのか。そこら辺は、この四百七十四名の方々の状況をもうちょっと分析していかなければならないと思います。  そういった意味では今、砧地域がいっぱい空いているというわけではなくて、実は認証保育室で見ると全域にわたって空いていて、そういった整備が必要な場所も空いていますので、そこをどうやって保護者のニーズに応えられるかというのは今後分析しながら活用を図っていきたいと思っております。 ◆江口じゅん子 委員 いずれにせよ、新型コロナの影響なのか、まさに書いてあるとおり、その動向が見えないというところでは審議会の意見。それから、佐藤委員もおっしゃっていましたけれども、保護者の動向などもしっかり調査して、これについては私どもも引き続き議論していきたいと思います。 ○高久則男 委員長 それではここで、理事者の入替えを行いますので、委員の方はしばらくその場でお待ちいただきたいと思います。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 それでは次に(7)世田谷区手数料条例の一部を改正する条例について、理事者の説明を願います。 ◎羽川 保健福祉政策課長 世田谷区手数料条例の一部を改正する条例について説明を申し上げます。  1の改正の事由でございます。国の法令改正に伴い、世田谷区手数料条例別表第1で引用する国法令の条項番号が変更されたことから、規定の整備を行うものでございます。(1)が一点目の医薬品、医療機器等の改正に伴うものでございます。(2)が租税特別措置法施行規則の改正に伴うものでございます。  2の改正の内容でございます。(1)は薬局製造販売医薬品製造販売品目一部変更承認手数料に関するものでございます。資料記載のとおり、引用法令の条項番号を変更するものでございます。  (2)は社会福祉法人に対する寄附に係る所得税額の特別控除に関する証明手数料に関するものでございます。資料記載のとおり、引用法令の条項番号を変更するものでございます。  施行日はそれぞれ記載のとおり、どちらとも手数料額等の変更はございません。  3のその他でございます。本条例改正につきましては、条例所管である総務部より、令和二年第二回定例会に提案するものでございます。  説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆大庭正明 委員 (1)はいいんだけれども、(2)はもう四月一日から施行されているんだよね。上は九月一日、これから施行されることに伴いだから議案提案はいいんだけれども、四月一日にもう施行されているということからすれば、そういう場合は専決でやるべきか、三月三十一日に改正だから議会は開かれないよね。なので、なぜこれは専決でやらなかったのというのを聞きたい。 ◎羽川 保健福祉政策課長 条例所管である総務部とも相談をして決めたものでございますけれども、こちらの(2)は実際の手数料というか、証明書の発行の需要というのが見越せるものでございまして、期間中の発行はないというふうに想定いたしまして、この時期に併せて条例の改正を提案するという形にしたものでございます。 ◆大庭正明 委員 想定できない範囲だからというのは、役所の仕事としては――これはあり得ることでしょう。あらゆることに関して法整備をちゃんと整えておくということでなければ、役所の仕事としてはまずいわけでしょう。だって、もう四月一日にやっていて、改正するということになれば六月でしょう。そうすると、二か月間の間にそういう需要があるかどうかは知らないけれども。社会福祉法人はある程度管轄していらっしゃるからわかるんだろうけれども、そんなことは、いわゆるずさんという話なんじゃないの。だって、法律はもう変わって、四月一日からやりますよというふうになっているんだったら、そのために専決があるわけでしょう。四月一日付で専決処分して、臨時会で専決処分のと。臨時会でも専決処分をやったやつがあったじゃないですか。これは四月一日に法律というか、規則がちゃんとこうなっているのに、こんなに遅れて六月になってからやるというのは法令遵守の観点からおかしいんじゃないの。実際の被害か何かはないとしても、今、予測と言ったでしょう。予想されないのでと。予想されないのでということで何でもやられちゃったら、これから困るよね。いろんな法律や何かがあっても、こんなものはまさか予想されなかったのでやっていませんでしたとか、遅れてやっちゃいますとか、そんなことが議会で通用するんだったら、議会の失策になるわけですよ。こういうことをちゃんと法令改正に伴ってやっていないということになると。  事実上はそちらに提案権があるわけであって、こういう改正されたというのも、我々はどちらかというと知らされる形になっているわけですよ。ただし、もうなっちゃっているものを後追いでやるというのは、やっぱり役所としてまずいんじゃないの。幾ら何でも理由が――理由がつくはずがないと思うよ。予想できるんだったらということであれば。そんなだったら、予測できることなんて幾らでもあるじゃないですか。条例改正なんかしなくたって、あり得っこないようなものなんて、いっぱいあるじゃないですか。それなら全部ずらしていいという話につながりませんか。 ◎羽川 保健福祉政策課長 本件につきましては、こちらは区内の社会福祉法人に対する事務のものでございまして、一旦発行した証明書は五年間有効という状況と各区内の社会福祉法人の状況を見て、具体的にそのようなところを総務部とも相談して判断したところでございます。 ◆大庭正明 委員 いや、こんなことをやっているから、振込忘れとか、そういうことになるわけでしょう。前段に一千万円のお金を払い損ねた事故がありましたよね。そういうことだって、こういうことをきちんきちんとやるべきときにやる、専決でちゃんとやると。議会を開くいとまがない場合、専決処分というのがちゃんと地方自治法上載っているんだから、そういうことをきちっときちっとしないと、振込だって忘れちゃうというか、僕はきちっきちっとしないということのつながりだと思うんですよ。だから言っているんですよ。こういうことを野放しにしていると、これはいいや、どうせ定例会を開くから、次にまとめて、事実上ないから、区内ではそういう被害とか実害が全然出ないから、ある程度延ばしておいてもいいやという心の隙が振込忘れとか、こういうことにつながるんじゃないかということから僕は言っているわけですよ。だから、きちっとやることはやろうよというので意見になっちゃいますね。まあ、いいですよ。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 それでは、続きまして(8)世田谷区特別養護老人ホーム介護職員宿舎借り上げ支援事業について、理事者の説明を願います。 ◎三羽 高齢福祉課長 世田谷区特別養護老人ホーム介護職員宿舎借り上げ支援事業について御報告を申し上げます。  1の主旨でございます。介護人材の確保定着支援として、令和二年度より、世田谷区特別養護老人ホーム介護職員宿舎借り上げ支援事業の開始に向け準備しておりました。その後、東京都より東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業につきまして拡充の報告がありまして、このたび、当初の事業内容を一部変更し実施することといたしましたので報告するものでございます。  裏面を御覧ください。【参考】として都事業の内容(令和二年度)を掲載しております。東京都は、従前平成二十八年度より五年間(令和二年度まで)募集期間の拡充や、補助戸数の提供を拡充してまいりました。補助戸数は、従前四戸だったものが、最大二十戸までということで提案してきております。  募集期間は、令和二年度より新たな募集を開始し、令和五年度まで募集することになっております。  表面にお戻りください。その対応でございます。事業内容ですが、東京都事業の拡充に合わせまして、東京都事業の対象とならないような医療職等、特別養護老人ホームに配置するべき従業者に対象を広げる等の変更を行います。  まず、東京都事業の拡充に合わせた変更でございます。補助率でございますが、従前二分の一だったものを東京都に合わせまして八分の七に変更いたします。  東京都事業の対象とならない職員への拡充でございますが、直接雇用されている介護職員のほか、看護職員、生活相談員、栄養士、機能訓練指導員、介護支援専門員、医師等の運営基準によって配置すべきと定められている職員まで拡充いたします。そのことによって円滑な実施を目指すものです。  東京都事業の利用状況を含めまして、事前協議の状況によっては補正予算の対応も検討いたします。  裏面のスケジュールを御覧ください。次の六月から事前協議方式による受付を開始いたします。十月より交付申請受付をいたしまして、十二月には交付決定、二月から三月に支払いの予定でございます。  報告は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。
    ◆中塚さちよ 委員 質問なんですけれども、この事業内容は裏にある東京都の事業を拡充するということなんですか。二つは別々で、両方やるということなんですか。 ◎三羽 高齢福祉課長 都の事業も拡充になっておりまして、都の事業を前提として、区の事業も拡充するといったものでございます。 ◎長岡 高齢福祉部長 ちょっと補足して説明をさせていただきます。  裏面の【参考】を見ていただきますと、ここには都の事業のことが書いてあります。一行目をもう一度見ていただきたいんですけれども、東京都事業というのは宿舎借り上げで、平成二十八年度から始まって五年間ということで、令和二年度までの募集でこの事業は終わってしまうという話がありました。そういう話があったものですから、区としましては、令和二年度から新たに区の宿舎借り上げの事業をやろうということで予定していたところです。あちこち行っちゃうんですけれども、それが、表面の2の事業内容(予算額:千九百六十八万円)の左側の変更前です。変更前、当初はもう都の事業はなくなるので、区として似たような事業ではあるんですけれども、対象とする入居者も本当に必要な人ということで絞って、令和二年度に新たに直接雇用される介護職員ということで。補助率も都は八分の七なんですけれども、区はそこまでというのはあれだったので二分の一にして、その代わり助成の規模は四十戸までということで当初は考えていました。  もう一回裏に戻っていただきまして、東京都も、やらないと言っていたんですけれども、実は令和二年度からまた始めるという話がありまして、その内容というのが裏の【参考】に書いてあるんですけれども、もともと東京都の制度というのは、二行目に書いてあるように上限の戸数が四戸までだったんです。それが、ちょっと下を見ていただきますと(4)で変更している内容をアンダーラインで書いてあるんですけれども、もともと四戸だったものを二十戸までを上限とする。期間は令和二年度から四年間続けて補助する、四年間を上限とするということで、一回この制度を使えると四年間そのまま継続するということです。その下の表を見てもらいますと、施設の定員数によって四戸から二十戸まで借りられるようになる。これは今までになく拡大した制度になってきたというところでこのように制度が変わることを知りまして、これに合わせて区の制度も変えないと、多分特養もまずは東京都の拡大した事業のほうを申し込むだろうと思いまして、それでまた戻っていただきまして、今度は区事業の右側の変更後を見ていただきますと、今まで区で考えた事業よりも対象の職員を、介護職員だけではなくて、さっき課長が御説明しましたように特養に配置される職員全ての職種まで広げた。これは都の対象としている職種よりももっと広く設定していますので、そうすれば借りてもらいやすいだろうということと、東京都の制度が継続するとなれば、同じ補助率でいかないと多分借りづらいだろうということで、八分の七まで補助率を上げています。ただ、その代わり、予算は同じですので、区としての助成の規模は四十戸までが二十二戸まで減っているような状況です。  表の中の米印1は、基本的には事業者さん、特養からしてみたら、都の事業をまず活用していただいた上で、さらにまだ借りたいというところについては区の事業を使ってくださいと。事前に少し調査した感じだと、それでも結構需要がありそうでしたので、このような形で変えさせていただくということで、今回説明をさせていただいたものです。 ◆江口じゅん子 委員 御説明よくわかったんですけれども、まず都の事業を活用してから、区の事業を活用するということですよね。米印の2で「都事業の利用状況を踏まえつつ、事前協議の状況によっては補正予算対応も検討する」とありますけれども、どういう意味か、教えていただきたいんです。 ◎三羽 高齢福祉課長 資料の裏面を御覧いただければと思います。スケジュールのところで、六月から事前協議方式により受付を開始しております。現在のところ、先ほど部長が御説明しましたとおり、各施設の状況をお伺いしていると、若干二十二戸分というところから多く見込まれているところではあるんですが、正式な御回答ということになりますと若干の動きが生じてまいりますので、その状況を踏まえつつ、補正についての検討をさせていただければと思っております。 ◆江口じゅん子 委員 だから、事業者の必要によっては補正予算でその戸数を増やすということですよね。最初これを見たときに四十戸から二十二戸というところで、対象を拡充してとか補助率を上げてというのはいいと思ったんですが、やはりちょっとがっかりしたんです。ただ、事前に事業所と協議、調査もした上で、区としてこういう方向性が示されたということがわかったので、コロナ禍において慢性的な人員不足にますます拍車がかかっているというのは区にも届けられていることだと思うんです。この宿舎借り上げ支援事業の拡充というのは事業者さんと区との懇談というか、あれを通して区としてそれに応えた予算づけだったと思うので、こういった厳しい状況の中で地域の介護崩壊が切実な声として事業者さんからも寄せられていますから、そういったことを起こさないために区としてもぜひこの補正予算対応をしっかりやっていただきたい、人材確保についてはますます力を入れていただきたいなと要望します。 ◆菅沼つとむ 委員 ちょっと分からないので教えてもらいたいんだけれども、補助事業は原則四年間ということなんだけれども、四年過ぎたらどうなるの。補助事業はなくなっちゃうの。 ◎三羽 高齢福祉課長 こちらの事業につきましては四年間までということで想定しております。それ以降は法人の対応ということを想定しております。 ◆菅沼つとむ 委員 説明はわかったんですけれども、事業としては、四年間はやって、それ以上は老人ホームのほうでもしないということなの。それとも、補助金がなくても、そのまま続けることになるの。 ◎三羽 高齢福祉課長 宿舎確保の方策ということで、従前より法人独自で行っているパターンというのもございましたので、介護人材の充足状況等を踏まえて法人がそれぞれ判断していくのかなということで、続ける場合もあるのかなと想定しております。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 (9)仮称世田谷区松原複合施設整備工事について、理事者の説明を願います。 ◎佐久間 介護予防・地域支援課長 私からは、仮称世田谷区立松原複合施設整備工事について御報告させていただきます。  なお、本件は、区民生活常任委員会と文教常任委員会との併せ報告となります。  1の主旨でございます。(仮称)世田谷区立松原複合施設整備工事(松原まちづくりセンター・松原あんしんすこやかセンター・社会福祉協議会松原地区事務局の松原小学校敷地への移転整備及び松原ふれあいの家及び松原小学校プール・新BOPの複合化)について、令和二年四月七日に一般競争入札が行われ、令和二年第二回区議会定例会に契約議案として提出予定であるため、その内容を御報告するものでございます。  2の工事概要につきましては記載のとおりですが、工事内容としましては、複合施設棟の新築工事と屋内運動場の器具庫・トイレ、渡り廊下などの附属棟の新築工事、校庭整備工事でございます。  3の複合施設棟施設内容でございます。地下一階、地上二階建ての構造です。ただし、接続道路の傾斜の関係で、学校敷地が道路より高くなっている部分があり、外観上は三階建てのように見える建物になる予定でございます。  別添の図面の平面図を併せて御覧ください。地下一階には、まちづくりセンターとあんしんすこやかセンター、社会福祉協議会地区事務局の事務室等が配置され、北側接道道路からの入り口はこの階からになります。一階部分には、まちづくりセンター活動フロアー、ふれあいルーム、多目的室、新BOP室、学校倉庫等が配置されており、校庭からの学校利用施設入り口はこの階からとなります。二階部分は小学校のプールとなります。  かがみ文裏面にお戻りください。4の契約金額及び相手方ですが、契約金額は十億百万円でございます。相手方は協栄・高野建設共同企業体でございます。  5の工期(予定)は令和四年三月十五日までの予定となっております。  6の今後のスケジュール(予定)ですが、本年六月の第二回区議会定例会で新築工事請負契約議案を提出し、八月には工事着工、令和三年九月に、複合施設棟、附属棟・渡り廊下の竣工の予定です。供用開始は令和三年十月からの予定です。その後、校庭整備工事に着工し、令和四年三月に校庭整備工事竣工の予定となります。  御報告は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○高久則男 委員長 それではここで、理事者の入替えを行いますので、委員の方はしばらくお待ちください。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 それでは次に(10)令和二年度の熱中症予防の取組みついて理事者の説明を願います。 ◎大谷 健康企画課長 それでは、令和二年度の熱中症予防の取組みについて御報告申し上げます。  資料、主旨を御覧ください。熱中症予防の取組について、今年度も、区民一人一人の予防を促す観点から、また、新型コロナ感染症の予防策に配慮して取り組んでいくことについて御報告するものです。  取組期間ですけれども、令和二年六月十五日から九月三十日、例年と変更はございません。  3取組内容ですけれども、(1)熱中症予防「お休み処」の設置でございます。公共施設等の入り口などに飲料水や椅子を用意して、休憩と水分補給ができる「お休み処」を開設いたします。例年六月十五日から行っている取組ですけれども、今年度は令和二年七月一日から九月三十日に期間を短縮して実施いたします。短縮理由ですが、例年四月に準備を行っているところですけれども、その期間中に緊急事態宣言が発出され、その延長状況を踏まえ、協力施設の開設状況を見極めていたことにより、開設に時間を要したことによります。設置予定施設は二百四十か所、区施設の六十四か所と民間施設の百七十六か所、昨年度は二百八十一か所でした。高齢者施設については、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止といたします。なお、この設置数は五月二十一日現在の数字で、調整により今後増減する場合もございます。  (2)「せたがや涼風マップ」の配布ですけれども、「お休み処」の場所、熱中症予防のポイントや注意事項などの情報を盛り込んだ「せたがや涼風マップ」を配布いたします。配布方法(予定)は、記載のとおり公共施設等を予定しております。  (3)熱中症予防シートの配付です。室内の見やすいところに室温上昇に合わせて熱中症予防への区民の取組に活用していただくため、液晶温度計のついた「熱中症予防シート」を配付いたします。配付対象者及び配付方法ですけれども、七十五歳以上の独り暮らし高齢者や高齢者のみ世帯、孤立のおそれのある高齢者、また、民生委員やあんしんすこやかセンター職員、区職員の訪問時等の配付を想定しています。また、希望のあった介護サービス事業所等にも配付をいたします。  裏面を御覧ください。区民への啓発が(4)にございます。啓発として五点ございます。「区のおしらせ」及びホームページ、エフエム世田谷等を通じて広報媒体による注意喚起を行います。また、公共施設でのチラシの配布やポスター掲示、館内放送での呼びかけ、町会・自治会に対するチラシの回覧、また、二十四時間安全安心パトロール車による広報活動、保育園、教育委員会などで、チラシ等により保護者への注意喚起を行います。  4その他ですけれども、商店街等における放送による注意の呼びかけなどの協力を行い、(2)ですけれども、都内の最高気温が三十五度以上の日には、注意喚起メールを庁内の全所属に配信し、館内放送等で注意喚起を行います。  5今後のスケジュール(予定)、三点ございます。六月十五日「区のおしらせ」三面で熱中症予防の啓発を行い、熱中症予防「お休み処」は七月一日から設置をいたします。また、七月十五日、こちらは「区のおしらせ」一面ですが、熱中症予防の啓発を改めて行います。  最後に、過去のデータで、令和元年度から平成二十九年度までの区内の熱中症発生状況について記載してございます。  御報告は以上です。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆高岡じゅん子 委員 水分補給がとても熱中症予防で大事なんですが、そうじゃなくても、水を飲むときにはマスクを絶対外さなきゃならないとか、コップやスイッチの安全とか、新しいコロナの状況の中でどのように水分補給をするのか。お休みどころなので、密集はしないにしても、共用するところとかが出てきてしまう中で、そこでどのように新しい生活様式にしたらいいのか。熱中症予防を啓発すると同時に、お休みどころの水分補給のときに注意するところがあったら教えていただきたいんですが。 ◎大谷 健康企画課長 特に今年度の注意点ですけれども、例年のウオーターサーバーで水を飲む形ですと、やはりその水を通じた感染のリスクもございます。そのため、可能な限りペットボトルの設置を予定しておりまして、ペットボトルから水分を取っていただく。また、委員御指摘のとおり、各熱中症「お休み処」の中にも距離をとって座っていただくであるとか、コロナを配慮した周知というのは今後もやっていきたいと思います。 ◆高岡じゅん子 委員 何かうれしいような、悲しいような。ペットボトルを配ってあげるということですね。すみません、プラスチックごみを減らす観点からいくと、それはそれでちょっとショックでした。でも、やっぱり命には代えられないと思うので、そういう配慮をなさるということで、分かりました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 (11)とうきょうママパパ応援事業を活用した新型コロナウイルス感染予防対策育児パッケージの追加配付)について、理事者の説明を願います。 ◎相馬 健康推進課長 とうきょうママパパ応援事業を活用した新型コロナウイルス感染予防対策育児パッケージの追加配付)について御説明します。  本件については、2これまでの経過の記載のとおり、四月十七日の小池都知事定例記者会見以降、区にも妊婦の方からタクシー券配付についての問合せが多数寄せられました。また、調査したところ、他の特別区では、この都の補助事業を活用し、何らかの支援事業を実施し、早いところでは五月中に今回提案する商品券を活用し事業体制を組まれることがわかっております。  このような状況を踏まえ、前回、区として都の補助事業「とうきょうママパパ応援事業における新型コロナウイルス感染症予防対策」、補助率十分の十を活用し「せたがや子育て利用券」に加え、タクシーチケットとして利用でき、かつ都内のタクシー会社との提携が最も多く、迅速に配付できるこども商品券(一万円相当)を最適な商品券として選定し、配付する旨御報告いたしました。  なお、前回の御意見を踏まえ、都にも再度確認しつつ、手法等も再度検討いたしました。例えばタクシーチケットの配付、子育て利用券の範囲拡大、区独自のタクシーチケットの導入なども再検証しましたが、いずれも経費、準備のための時間を要するなど、コロナウイルス感染症のこの時期に配付するには課題がありました。また、迅速に妊婦に配れることに加え、この商品券がタクシーチケットとして利用可能であること、他の類似商品に比べ、都内で利用できるタクシー会社との提携が最も多く利用可能であること、さらに、提携するタクシー会社の多くが、マタニティータクシーや子育てタクシー等、妊婦に配慮した送迎サービスにより、電話等で自宅から病院までのスムーズな利用が可能であることや登録制の配車サービスにより、夜間の陣痛時やいざというときにも安心、速やかに利用できることも大きな理由として、この商品券が最適と判断いたしました。  区内の事業者ということで、登録しているタクシー会社について調べましたところ、東京無線、チェッカーキャブ、日の丸自動車については区内に加盟している事業者、営業所等がございます。また、このような趣旨に基づく事業でありますことから、前回の不要不急以外の外出を促すのではということではなく、妊婦や子どもの健康を守るために必要な外出時の感染予防の観点として配付するものと考えております。もちろん子ども関連商品券なので、子ども用品の購入に利用することも可能でございますものの、区としては、当該商品券を妊婦の方へお渡しする際に、必要な外出時の新型コロナウイルス感染予防の観点としてお配りすることを丁寧に御説明し、理解を求めるよう努めてまいります。  なお、御質問にありました現金の給付については、都の補助事業でないことから除外しております。お配りする券ですが、タクシー券として使いやすいよう五百円券を二十枚お渡しいたします。配付期間は、令和二年六月上旬より令和三年三月三十一日までの単年度の扱いとなります。これも都の補助事業の規定に沿ったものです。ただし、この商品券自体の有効期限は五年あることから、年内に使用できなかった場合も、乳幼児健診の際の利用など有効に活用していただけます。  今回の事業の契約につきましては、この間、大手ギフトカードやタクシー会社のタクシーチケットなどとも比較をし、また、都とも確認してまいりましたが、都の補助金の交付要件に合致し、新型コロナウイルス感染予防対策として迅速かつ大量の発注にも安定して対応するためには、このこども商品券を選択するのが最も望ましく、これを作成、販売する本事業者と特命随契を結ぶことについても、関係所管に協議を行い、問題ないことを確認しております。  おめくりいただき、4の配付方法でございますが、対象者を令和二年四月一日以降で保健師等の専門職による面接を実施した妊婦としており、配付対象者は妊娠届出中に昨年度に妊娠期面接を行い、令和二年四月以降では妊婦を加え、一万一千五百人を予定しております。  なお、周知方法は記載のとおりですが、LINEにつきましてはまだ開設していないので、開設次第行うこととしております。四月一日以降で、事業開始時までに既に妊娠期面接を受けた妊婦に対しましては把握し、関係書類を送付後に、対象であることを確認後、商品券を郵送するなど対象の方に漏れがないように対応いたします。  5の経費については記載のとおりでございますが、商品券購入費については都の今回の補助率十分の十を活用いたします。また、本件につきましては第二回区議会定例会に補正予算を上程する予定です。  6の今後のスケジュールは、記載のとおり、区民周知後、六月上旬より事業実施する予定です。  報告は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆江口じゅん子 委員 前回の委員会の議論を受けて、改めて再検討しての提出ということで、真摯に受け止めて検討してくださった提案なので受け止めたいと思っているんですが、あくまでも感染予防対策なんですよね。前回の委員会でも申し上げたんですけれども、単年度の補助で果たして十分なのかというところでは、やはり疑問があるんです。第二波、第三波、やはり収束というところでは、専門家の間でも二年、三年というような意見も出ていますし、これが有効であったのか、きちんと検証して、これが有効であったならば、再び都に補助事業の継続というのを協議してもらったりとか、区独自の対応ということについてもきちんと検討していただきたいなと要望したいと思います。 ◆中塚さちよ 委員 今回の施策ですけれども、都の予算を活用して、妊婦さんがタクシーで受診をしたいといったことに安心できるように応えていくこと自体は評価します。  しかし、タクシーチケットの問合せが多数寄せられているという中で、実際受け取るものというのはこども商品券じゃないですか。もちろんタクシーチケットとして一番利用、たくさんのところで使えるという内容を見て区としては判断したということですけれども、届いて見てみるとこれはこども商品券であり、なおかつここの会社さんというのは、こども商品券なので、当然タクシーを使うことがメインではないわけです。つくっている会社さんというのは、日本の有名なおもちゃメーカーの方々が出資をして、ぜひ日本のおもちゃを楽しんでいただきたいという趣旨でつくっている会社の商品券ですから。実際これが本当にタクシーに使われるかどうかということは、江口委員おっしゃったとおり後で検証するということでいいのかなとは思うんですけれども、しかも、これを選んだのは随意契約。なるべく早く妊婦さんに届けたいということで随意契約だったということですけれども、随意契約については本当に慎重にやらなきゃいけないと思うんですよ。妊婦さんだから、特に感染予防のために早く届けなきゃといって、さんざん早く早くで急いでやった結果、マスクに欠陥、いろんなものが入っていたとか、不衛生だったとかいうことが起こっているじゃないですか。そうした中で今回、この一社との随意契約というのは、検討した結果、本当にもうここしかなかったのか。また、タクシーチケットと限定するのであれば、既に障害者の方にタクシーチケットとか、そういうやり方があるわけですから、それを急いでやるということはできなかったのかとか、もう一度そこを教えていただきたいんですけれども。 ◎相馬 健康推進課長 まず、他のカード会社でございますが、検討もいたしました。大手のカード会社も検討しましたが、手数料がかかるですとか、あるいは券面が五千円券と千円券のみですとか、タクシーとしては非常に使いづらい。また、商品券の会社についてもタクシーの会社の情報は出ていないとか、問合せてもタクシー会社に聞いてくださいということで、使えるタクシー会社が非常に限られているということでございました。  また、委員の御指摘の福祉タクシーについては、現在百五十ぐらいのタクシー会社と協定を結んでおります。ただ、それは車椅子タクシー等でございまして、そのままでは使えない。また、この事業者さんと個別に協定を結んで再度契約を結ぶということになりますと、数か月の時間を要してしまう。また、それに伴いまして支払い等の業務も別途委託をしなければいけないといったところで、様々な検討を行いました結果、今回このこども商品券でタクシーを利用していただくのが最も適したやり方であろうと判断いたしました。 ◆中塚さちよ 委員 今後の運用については、ちゃんと目的にかなった利用をしっかりしていただくように、区としても検証していっていただきたいというふうに要望させていただきます。 ◆高橋昭彦 委員 前回話題になったやつですけれども、妊婦の方にいろいろお聞きしたんです。そうしたら、東京都の報道があったものだから、いつになるのか、待っていますというような状況が非常に多かったです。妊婦健診をしっかり十四回受けることが何よりも大事で、そのためにも待っていますというようなお声が非常に多かったものですから、きちっとやってもらいたいなと思っていましたけれども、六月上旬からスタートの六月上旬というのは大体いつぐらいからそういう申込みができたりとか、妊婦健診の最初の面接を受けている方々はたくさんいると思うんです。そういう方々への郵送というのはいつからやるのか、もう明確にはなっているんですか。 ◎相馬 健康推進課長 今回の御提案が通りましたらば、すぐにホームページ等にアップしまして、妊婦さん等にはできれば六月の頭には郵送したいと考えております。商品券につきましては、発注後、一週間程度納期がございますことから、券が来次第、まずは妊婦の窓口での配付と、券を受け取って審査したときの返送という形で考えております。それを六月初旬に行いたいと考えております。 ◆高橋昭彦 委員 六月初旬というのは、六月に入ったらすぐやるということですか。 ◎相馬 健康推進課長 六月に入ったらすぐにということです。 ◆高橋昭彦 委員 了解です。 ◆佐藤美樹 委員 この事業については、私も周りの妊婦の方で公共交通が使いづらいという声。健診だからどうしても出なきゃいけないんだけれども、今は公共交通を使いたくないという声を聞いてきたので、基本的には、こういうもので健診を受けられるようにするということは必要な事業だなとは考えているんです。  前回も周知のところでLINEを加えていただいているんですけれども、実際区内に、産院だったり、助産院だったり、そういうところも掲示して、実際に健診を受けている方に漏れがないようにするのに医療機関というか、産院とかは入っているんですか。 ◎相馬 健康推進課長 産院にポスター掲示というのはこの中には入っていないんですけれども、既に妊娠期の面接を受けた方はこちらで把握しておりますので、個別にその方に通知をいたします。また、まだ面接を受けていない方につきましては、通常どおり妊娠期面接の勧奨をしておりますので、その中でそのことについても個別に御連絡していきたいと考えております。 ◆佐藤美樹 委員 別に掲示をお願いしてもいいんじゃないかなとも思いますけれども、とにかく漏れがないようにしていただければと思います。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 続きまして(12)東京都による緊急事態措置を踏まえた乳幼児健診の今後の対応について、理事者の説明を願います。 ◎相馬 健康推進課長 東京都による緊急事態措置を踏まえた乳幼児健診の今後の対応について御説明いたします。  新型コロナウイルス感染予防対策として、この間、緊急事態宣言等を受け、区が集団健診として実施する乳幼児健診等を休止しております。そのため、対象の年齢期間内に受診ができない対象児がいることや、保護者が自費で当該健診を受診する場合などがございます。その対応として、新たな健診の機会の確保などを行います。  2今後の対応でございますが、(1)三~四か月健康診査については、現在集団健診でございますが、区は受診機会を拡充するために、年度内において、世田谷区、玉川両医師会の協力により地域の医療機関でも受けられるようにいたします。総合支所での集団健診の再開後においても、受診者の急増の緩和や不安を感じる保護者の選択肢として、年度内においては引き続き個別の健診も継続いたします。  次に(2)の自費で健診を受診した保護者への対応について、費用の一部助成でございますが、対象は区直営の集団健診の対象者で、自費で受診をした保護者になります。対応方法は区が定める上限金額六千六百六十円。これは区で健診を委託する際の単価と同額でございますが、この範囲での償還払いを予定しております。実施期間は令和二年四月から令和三年三月としております。今回、実施に当たっての事務の詳細は要綱を策定いたします。  おめくりいただきまして(3)でございますが、また、六~七か月・九~十か月児健康診査についてでございますが、こちらは都内指定医療機関(東京都医師会委託)の個別健診です。受診期間が短いため、この間も受診できなかった等の御連絡をいただいております。これら受診できなかった子に対して区独自に受診対象年齢を延長して受診できる機会を設けます。対象は生後八か月までの六、七か月児健康診査未受診者、一歳三か月児までの九、十か月児健康診査未受診者でございます。こちらを世田谷区、玉川両医師会の協力により区内の指定医療機関において受けられるようにいたします。ただし、指定期間内の健診は都の契約ですので、区外の医療機関でも受けられるのですが、延長の部分につきましては区と医療機関での契約のために、区外の医療機関では受診できなくなっております。  その他一覧にしておりますが、各健診について、再開後には対象年齢の延長などを行いまして、受診しやすいように工夫してまいります。  これらの周知でございますが、対象者については、受診案内として説明書と受診票などをお送りしていきたいと考えております。また、区のホームページなどでも周知してまいります。そちらにもLINEとありますが、LINEにつきましてはまだ開設していないので、開設次第載せてまいります。  次のページへ行っていただきまして、概算経費は二千八百九十五万一千円になります。  今後のスケジュールでございますが、記載のとおりでございます。  説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆大庭正明 委員 区内指定医療機関の一覧は載っていないんですか。 ◎相馬 健康推進課長 区内指定医療機関でございますが、乳児健診を受けられる機関という形で今医師会で編成をしていただいているところでございます。こちらにはまだリストとしては載っておりませんが、受診対象者に対して受診票を送付する際には受診できる医療機関を載せていきたいと考えております。 ◆大庭正明 委員 今後のスケジュールは言っていなかったけれども、七月一日から区直営集団健診再開と書いてあるんだけれども、これはコロナの影響いかんを問わずなのか。それとも、ぶり返せば、また変わるということですか。 ◎相馬 健康推進課長 区直営集団健診再開につきましては、現在、緊急事態宣言の解除を受けまして、健診会場の調整ですとか、お母さんへの周知を行いまして、七月一日の再開を目指して検討していく予定でございます。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 (13)新型コロナウイルス感染症に対応した心のケアについて、理事者の説明を願います。 ◎相馬 健康推進課長 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた外出自粛の要請などにより、多くの区民が不安やストレスを抱えて生活していることが想定されております。先日、宣言は解除されましたが、さらに新型コロナウイルス感染症が長期化した場合、心身の不調を訴える区民が増加することも見込まれております。厚生労働省につきましては、別添のとおり、令和二年四月三十日付で「『新型コロナウイルス感染症に対応した心のケア支援事業』の実施について」の実施要綱を定め、このことを受けまして、区は総合支所保健福祉センター健康づくり課の「こころの健康相談事業」と、世田谷区保健センターの「夜間・休日等こころの電話相談」を、国の要綱が定める新型コロナウイルス感染症に対応した心のケア支援事業と位置づけるとともに、区民の利便性を考慮しつつ、より多くの区民の相談に対応するために、総合支所において土曜日に臨時相談窓口を開設いたします。  2のこころの健康相談事業等についてでございますが、心の病、不安や悩みを持つ区民とその家族等の心の健康相談を面接、電話によって実施しております。(4)の実施場所等にございますとおり、平日の日中、月曜日から金曜日の八時半から十七時十五分につきましては、各総合支所保健福祉センター健康づくり課で実施しております。また、月、水、木の十七時から二十二時まで、また、土曜日の十三時から二十時までは保健センターで夜間中心のこころの健康相談を行っております。相談員につきましては記載のとおりでございます。  3の土曜日臨時相談窓口開設でございます。新型コロナウイルスの感染症の拡大等により、多くの区民が不安やストレスを抱えて生活していることが想定されることから、緊急事態宣言解除後に、より多くの区民の相談に対応するため、土曜日臨時相談窓口を開設いたします。  おめくりいただきまして、開設期間は令和二年六月六日土曜日から七月十一日土曜日で、庁舎が閉庁します六月二十日を除く毎土曜日の五日間開設いたします。開設日及び会場は記載のとおりでございます。開設時間は午前十時から午後三時、実施方法は面接と電話により、各総合支所保健福祉センター健康づくり課の保健師が対応いたします。  区民への周知につきましては、区の新型コロナウイルス感染症対策のホームページですとか、ツイッター、LINE等で、LINEについてはまだ開設していないので、開設次第、行っていきたいと思っています。  その他でございますが、国の事業に位置づけたことを踏まえ、より多くの区民からの相談に応えられるよう、この事業を案内するとともに、ホームページ等を活用して、今のような健康危機に際しては様々な心の不調があり得るということですとか、その回復方法等につきましても広く区民に周知してまいります。
     説明は以上でございます。 ○高久則男 委員長 ただいまの説明に対し御質疑がある方はどうぞ。 ◆高岡じゅん子 委員 既存事業のこころの健康相談事業なんですけれども、電話相談でしたので、コロナの状況の中でも続けていらっしゃると思うんですが、こちらの三月、四月の相談件数の推移とか、昨年比とかの数字がわかったら教えてください。増えていないんですか、増えているんですか。 ◎相馬 健康推進課長 夜間休日のこころの健康相談ですけれども、五月二十五日までで四百十三件の相談がございます。そのうちコロナに関連した内容は八十五件の相談がございました。各月の集計は取っていないんですが、四月よりも五月のほうが相談は増えていたところございます。 ◆江口じゅん子 委員 国の要綱が示されていますけれども、十分の十の補助事業なんですか。 ◎相馬 健康推進課長 こちらの国の事業でございますけれども、事業実施に当たって新たに人を手配するですとか、システムを作る場合には補助があるんですけれども、今回のように既存の職員ですとか体制で行う場合には、この補助には該当しないという形になっております。 ◆江口じゅん子 委員 先ほど高岡委員が相談件数の推移を聞かれて、コロナ関連は八十五件で、一定あるわけで。私も別の心のクリニックが、やはりこの間、不安定な方も多いということで新規の患者さんの受付が中心になったり、こういった事態で不安定な方は病弱化や、健康な方でも、テレビを見ていると本当に鬱々としちゃうという状況にある中で、こういったケアを強化していくというのは重要だと思うんです。しかし、新規拡充が五支所でたった一回というのはちょっとどうかなと思って。国からお金が来ても、対応するマンパワーとか、なかなか苦慮しているところもある中でのまずは土曜日臨時相談窓口の開設なのかなとも思ったんです。臨時相談窓口を置いて、さらにその必要性というのがあるようでしたら、この事業の拡充というところはぜひ検討していただきたいなと要望します。 ◆桜井純子 委員 コロナの問題で心のケアが必要だろうということは質問でも取り上げさせていただきましたけれども、国から言われて拡充したというあれなので、本当はもっと自主的にやってほしかったなというふうに感想としては持っていますが、一つ既存の事業になると対象が大人とかになるのかなと思いますけれども、子どもの心のケアというのもすごく重要じゃないかと思っています。  この間、聞いているのは、例えば公園とか、プレーパークとか、プレーパークは閉園をしていますけれども、そこにやってくる子どもたちが尋常じゃない遊び方をしていて、内に秘めているパワーが爆発というより、暴発しているぐらいの本当にストレスを抱えている状況が見てとれるとも聞いています。それだけではなくて、虐待がすごく心配されるような緊張感の中に子どもたちがずっといるということで言えば、私は学校現場でもすごく注意が必要かなとは思っていますけれども、心のケアの事業をコロナウイルスの対応に絡めてやっていく、拡充するということになれば、世田谷区として子どもの心のケアもプラスして配慮した報告があってしかるべきかなと思っています。この点についてどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。 ◎相馬 健康推進課長 まず一点目、自主的にというところがございましたが、区は三月二十七日より、コロナ関連のホームページ上でコロナのこころの健康相談という形で保健福祉センター、保健センターのこころの相談窓口を案内しております。このことはやっていたんですが、これが四月になりまして改めて国から出てきたので、そこをきちんとここに位置づけたということで、三月から自主的にこのことについては取り組んでまいりました。  子どものことについてですけれども、先ほど中身は御報告しなかったんですが、やはり四月、五月で健康づくり課には約六十件以上、夜間休日については先ほど申し上げた八十五件ありましたが、内容としては、大人の方だけではなくて、やはり家族の関わりですとか、生活リズムが乱れてしまった、子どもにどう関わっていいか分からない、育児負担による虐待といった御相談もいただいております。コロナに関する不安やつらさ、お悩みなど保健師等で幅広く対応してございます。 ◆桜井純子 委員 コロナの関連のこころの相談と反応が鬱状態になっているのは当たり前なんですよというアナウンスをしているのは確認していましたけれども、今回の件に関して、保健所からの報告というか、保健所のやることに出てきていますが、当たり前のこととして、子ども・若者部との連携で考えていく必要があると私は思います。  もう一つなんですけれども、心のケアを考えると、ただ単に一回の入り口では済まないわけで、そのつながりとしてどうしていくのかということ。あともう一つ考えてもらいたいのは、新型コロナウイルスの感染という本当に未知の、今まで聞いたこともないような感染症で家族を亡くしている方がいらっしゃいます。家族を亡くしていらっしゃる方、お友達を亡くしたという経験だったり、亡くしていなくても、自分がどうなるか分からないような数週間の監禁状態と言ったらあれですけれども、一か所にとどまらなくてはいけない、治療法がよく分からないような状況で過ごした区民の方がたくさんいらっしゃるわけです。そうすると、この事業を、この取組を報告するときに、自殺対策と言ったらなんですが、グリーフサポートの事業も保健所はやっているわけです。そういうものが全てセットになって心のケアのことをやっていきますというふうに出ないと、国から言われたことをとりあえずこなすようなものにしか見えないんです。  この件に関しては、こういう鬱々とした状況というのは後になって響いてくるということもありますし、グリーフというものは何年も何年も抱えて、自分でも気づかないときに不調として現れてくるということは御存じだと思います。そういうところも見据えて、第二波、第三波と何とか乗り切ってきた人たちがダメージを受けていくんだろうなということも想定して、心のケアの問題についてはちゃんと筋書きというか、ぜひ柱を立てた取組というものを私は報告していただきたかったと思います。  ですので、ぜひ子どもの心のケアから、それは子育ての悩みではなくて、子どもの心をどうやってケアするのか。そういうことを保健所としてもいろいろ手法を持っていると思いますし、子ども・若者部でもいろいろな手法を持っていると思うので、世田谷区だからこそ、そこに目を向けられる心のケアをやってもらいたいと思いますが、いかがですか。 ◎鵜飼 世田谷保健所副所長 おっしゃるとおり、我々、今のこころの健康相談と夜間の部分でまず手をつける。そこをさらにまた、土曜日で、期間は短いんですが、解除になった後の不安というのもあると思うので、こういう形で御報告させていただきました。  ただ、おっしゃるとおり、グリーフケアですとか、コロナの関係で新規のこころの相談というのもやっていますので、今の御意見もいただいた上で、改めて我々も状況を把握しつつ、そのあたりのものについては時期を見てまた御報告。そして、第二波、第三波に備えた形の相談を、その状況を見ながら、また改めて御報告させていただきたいと考えます。 ◆桜井純子 委員 要望ですけれども、その際には必ず文教分野。学校現場とか、これから分散登校していきますけれども、子どもの変化というものを捉えていけるように心のケアの方向からもサポートして、連携していっていただきたいと思います。  要望しておきます。 ◆菅沼つとむ 委員 これは六月六日から七月十一日、面談と電話だと思うんですけれども、終わったら、簡単な報告ぐらい委員会で出してくれますよね。 ◎鵜飼 世田谷保健所副所長 このあたりも整理がつき次第、御報告させていただきます。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 それでは次(14)その他ですが、何かございますか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○高久則男 委員長 なければ、以上で報告事項の聴取を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 次に、2協議事項に入ります。  (1)次回委員会の開催についてですが、第二回定例会の会期中である六月十六日火曜日午後零時、正午から開催予定としたいと思いますが、よろしいでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○高久則男 委員長 それでは、次回委員会は六月十六日火曜日午後零時、正午から開催予定とすることに決定いたします。  以上で協議事項を終わります。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 その他、何かございますか。 ◆宍戸三郎 委員 五月末までの生活保護者の申請数の推移が出ましたら報告をしていただきたいなという要望なんですが。例えば今年になってからの……。 ◎澁田 保健福祉政策部長 生活保護の申請者数につきましては、支所のほうに状況を伺いますと、四月、五月、それほど数が増加しているという状況ではないと伺っておりますが、詳しい情報につきましては、また御報告をさせていただきます。 ◆宍戸三郎 委員 五月までのものを報告していただければ。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○高久則男 委員長 以上をもちまして本日の福祉保健常任委員会を散会いたします。     午後四時五十二分散会    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━  署名   福祉保健常任委員会    委員長...