目黒区議会 2019-09-06
令和元年第3回定例会(第2日 9月 6日)
令和元年第3回定例会(第2日 9月 6日)
目黒区
議会会議録 第4号
〇 第 2 日
1 日時
令和元年9月6日 午後1時
2 場所 目黒区議会議場
3 出席議員(35名)
1番 かいでん 和 弘 2番 青 木 英 太 3番 川 端 しんじ
4番 白 川 愛 5番 岸 大 介 6番 橋 本 しょうへい
7番 金 井 ひろし 8番 山 本 ひろこ 9番 芋 川 ゆうき
10番 吉 野 正 人 11番 いいじま 和 代 12番 佐 藤 ゆたか
13番 小 林 かなこ 14番 西 村 ち ほ 15番 梅 田 まさみ
16番 西 崎 つばさ 17番 斉 藤 優 子 18番 松 嶋 祐一郎
19番 川 原 のぶあき 20番 山 宮 きよたか 21番 鈴 木 まさし
22番 河 野 陽 子 23番 たぞえ 麻 友 24番 鴨志田 リ エ
25番 岩 崎 ふみひろ 26番 石 川 恭 子 27番 関 けんいち
28番 武 藤 まさひろ 29番 おのせ 康 裕 31番 松 田 哲 也
32番 須 藤 甚一郎 33番 佐 藤 昇 34番 田 島 けんじ
35番 いその 弘 三 36番 そうだ 次 郎
4 欠席議員(1名)
30番 宮 澤 宏 行
5
出席説明員
区 長 青 木 英 二 副区長 鈴 木 勝
企画経営部長 荒 牧 広 志
区有施設プロジェクト部長
村 田 正 夫
総務部長 関 根 義 孝
危機管理室長 谷 合 祐 之
区民生活部長 髙 橋 和 人
産業経済部長 橋 本 知 明
文化・
スポーツ部長 竹 内 聡 子
健康福祉部長 上 田 広 美
健康推進部長 石 原 美千代
子育て支援部長 長 崎 隆
(保健所長)
都市整備部長 中 澤 英 作
街づくり推進部長 清 水 俊 哉
環境清掃部長 本 橋 信 也
会計管理者 森 廣 武
教育長 尾 﨑 富 雄 教育次長 秋 丸 俊 彦
選挙管理委員会事務局長 板 垣 司
代表監査委員 伊 藤 和 彦
監査事務局長 野 口 晃
6
区議会事務局
局長 中 野 愉 界 次長 山 口 英二郎
議事・
調査係長 門 藤 浩 一 議事・
調査係長 藤 田 尚 子
議事・
調査係長 橋 本 裕 子 議事・
調査係長 青 野 仁
議事・
調査係長 児 玉 加奈子 議事・
調査係長 伴 真 星
第3回目黒区
議会定例会議事日程 第2号
令和元年9月6日 午後1時開議
日程第1
一般質問
〇午後1時開議
○川原のぶあき副議長 本日は、
宮澤宏行議長が特別区
議会議長会の公務出席のため、副議長の私が議長の職務を行いますので、よろしくお願いいたします。
これより本日の会議を開きます。
◎
会議録署名議員の指名
○川原のぶあき副議長 まず、
会議録署名議員を定めます。
3番 川 端 しんじ 議員
34番 田 島 けんじ 議員
にお願いいたします。
これより日程に入ります。
日程第1、
一般質問を行います。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎
一般質問
○川原のぶあき副議長 昨日に引き続き、順次これを許します。
3番川端しんじ議員。
〔川端しんじ
議員登壇〕
○3番(川端しんじ議員) 川端しんじでございます。
私は無会派ではありますが、政党、NHKから国民を守る党に属しており、ここ目黒区においてもNHKの被害から区民の皆様を全力でお守りしますと掲げ、日々活動しております。その中で、多くの区民の皆様からさまざまな声をいただいておりますので、本定例会では、
一般質問通告に基づき2点、4問を、
NHK関連について質問させていただきます。
1点目、NHKと目黒区との
契約状況等についてでございます。
NHK(
日本放送協会)は、昭和25年に施行された放送法により設立された特殊法人であります。同法第64条第1項には、「NHKの放送を受信することのできる
受信設備を設置した者は、NHKと契約しなければならない」との規定がございます。いわゆる、テレビを設置したものはNHKと契約しなければならず、
放送受信料が発生することとなります。
一般家庭であれば、1世帯にテレビが何台ありましても1契約とされておりますが、事業者や企業、自治体においては、ほぼテレビの
保有台数分の契約が必要となっております。
そこで質問いたします。
(1)目黒区におけるテレビの
保有台数、
放送受信契約状況、近年の受信料の総
支払い額をお伺いいたします。
ここで、放送法第64条による「
受信設備を設置」という条文について争った司法の判例を御紹介いたします。
テレビを視聴できる
携帯電話、いわゆる
ワンセグ機能つき携帯電話や
スマートフォンは、この設置に当たるのか否か、争われました。御記憶がある方も多いと思いますが、本年3月12日
最高裁判決は、設置に当たるという判断でございました。さらにはそれに続き5月15日、車両設備における
ワンセグ・フルセグ機能つきカーナビゲーションにおいても、東京地裁はこれも設置に当たるという判断です。車の駐車場や運転中、そして電波の悪い山間部においてでも、テレビが視聴できなくても映らなくともNHKとの契約が必要であり、受信料が発生するという司法の判断となりました。
以上を踏まえ御質問いたします。
(2)目黒区が保有する
ワンセグ機能つき携帯電話や
スマートフォンらの台数及び、
ワンセグ・フルセグ機能つきカーナビゲーションのある
車両台数、またはそれらの
放送受信契約状況をお伺いします。
2点目、
消費生活センターに寄せられる
NHK関連の
相談内容についてでございます。
1点目で申し上げた放送法第64条を盾にとり、NHKは
受信契約をさせるべく、あまねく
NHK集金人が、ここ目黒区でも戸別訪問をしております。この
NHK訪問員についてはいろいろな消費者問題があり、過去に党派を超え国会でも議論されてきており、直近では、さきの参議院消費者問題に関する
特別委員会でも、大変問題視されておりました。
私も先日、
消費者庁政策課にレクチャーを受けましたが、余りにも
国民生活センターに寄せられる
NHK相談件数が多いということがわかりました。
PIO-NET(
全国消費生活情報ネットワークシステム)によれば、ここ10年間の統計で、一昨年は減少いたしましたが、
NHK相談は
右肩上がりの上昇傾向にあり、2009年の3,000件から、何と2017年には1万件にまで膨らんでおります。全
消費者相談件数の約90万から100万件のうちの約1%が
NHK関連相談という、驚かされる実態でございます。
ここで質問いたします。
目黒区に寄せられる
NHK関連の
相談件数及び、その具体的な内容をお伺いいたします。
目黒区を中心とした、私に寄せられる
相談件数は、本年1月から現在まで優に100件は超えております。
ここで、ほんの少し
相談内容を御紹介いたしますと、NHKと称する訪問員が深夜23時に来て契約するまで帰らないという事例や、玄関ドアに足を挟み込んでドアを閉めれないようにする。近所に聞こえるよう大声で契約を迫る。テレビや
ワンセグ携帯も保有していないのにしつこい訪問が何年も続く。また、訪問は永遠にやめないと言われたり、支払いは強制力がある、裁判するぞと脅されたり、目黒区に20年以上住むと受信料は免除になるので、契約後区役所で免除申請をしてくださいと、虚偽の説明をしたり、そしてサインをさせたり、このマンションは
衛星アンテナがついているはずだ、
衛星契約してないのはあなただけですよとうそをつき、さらには強引に契約に迫る。高校生の娘が留守番中に訪問され、キャッシュカードやクレジットカードの提示を求められ、強引に契約されそうになったと。また、認知能力の低い高齢の親が
衛星契約までさせられていたなどなど、これらほんのわずかな一例にすぎません。
現に私も、
NHK集金人に訪問された際、契約における十分な説明を求めましたが、全く回答されず、それを問い詰めると暴力を振るわれました。この目黒区で発生した事案の映像は
インターネット動画サイト、ユーチューブにて一部始終公開されており、現在、
警視庁碑文谷警察署にて捜査中でございます。
このように、脅迫や詐欺行為に近い訪問員が存在することは、もはや周知の事実となりつつありますが、その悪質な
NHK訪問員の背景としましては、NHKの
受信料支払い率向上という経営計画のため、
NHK職員ではない、契約がとれる可能性の高い、スタッフの歩合給率の高い、
外部委託業者を使うようになったのが要因の一つと考えられております。何と、契約をとりますと1件1万円から1万5,000円、ボーナスが出るとのことでございます。
現在、
放送受信料の支払い率は、東京都において約7割とNHKは発表しております。逆に言うと、3割以上の世帯の皆様、目黒区でいうならば約4万7,000世帯の区民の皆様が訪問を断っても、何度も何度も
NHK集金人があらわれ、または待ち伏せされ、うそや脅迫により生活が脅かされているという被害が発生している。もしくは、その可能性が十分にあるということでございます。
これは、全
NHK集金人がそうだとは言いませんが、少なからずその種の訪問員が紛れているということは大きな問題であると考えております。
ここで質問いたします。
(2)
NHK訪問員は
特定商取引法の適用除外となるため、昼夜問わず訪問してきます。しつこく不誠実で、そして行儀が悪い。また、受信機の有無にかかわらず、NHKがよく言う丁寧な説明もなく契約を無理に迫ります。その実態を受けて、ここ目黒区において
消費生活センターの
相談受け付け日時を延長する、もしくは
専門知識を持った相談員と
情報共有するなど、何か独自の対策は打てないでしょうか、お伺いします。
以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
〔
青木英二区長登壇〕
○
青木英二区長 川端議員の2点にわたる御質問に、順次お答え申し上げます。
まず第1点目、NHKと目黒区との
契約状況等についての第1問、区におけるテレビの
保有台数、
契約状況、近年の受信料の総
支払い額についてでございますが、区における本年9月1日現在の
ポータブルテレビを含めましたテレビの
保有台数につきましては、計366台となっております。その内訳でございますが、総合庁舎及び住区センター、児童館、保育園などの庁外施設につきましては170台、
区立小・中学校、幼稚園などの教育施設につきましては計196台となっております。
次に、NHKとの
契約状況についてでございますが、NHKと
受信契約を締結し、
放送受信料を支払っている台数につきましては、地上契約が194台、
衛星契約が6台の計200台となっておりますが、そのうち2台につきましては既に廃棄等を行っております。また、NHKと
受信契約を締結し、
放送受信料の免除を受けている台数につきましては、
小・中学校の教育施設及び保育園に設置している計125台となっております。
したがいまして、本年9月1日現在で
受信契約を締結していない台数につきましては、43台となっております。その内訳でございますが、本庁舎5階
委員会室等及び学校等に設置しているテレビが計8台、その他に
ポータブルテレビが35台ございます。この
ポータブルテレビにつきましては、災害時対応などを目的とした
ポータブルテレビでございまして、通常は使用せずに、箱などに収納した状態で保管しているものでございます。中には未開封の機器もあることから、現在NHKに対して契約対象となるかどうか確認を行っているところであり、NHKの見解が得られ次第、
受信契約については未契約のテレビ8台分とあわせまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
なお、区における
NHK放送受信料の
支払い額についてでございますが、昨年度につきましては総額で216万5,762円、今年度につきましては現時点で総額217万2,479円となっております。
次に、第2問、区が保有する
ワンセグ機能つき携帯電話や
スマートフォン等の台数、及び
ワンセグ・フルセグ機能つきカーナビゲーションを搭載している
車両台数と、
契約状況についてでございますが、本年9月1日現在、区が保有するNHKを視聴することが可能な
ワンセグ機能つき携帯電話の
保有台数は242台、
フルセグ機能つきカーナビゲーションを搭載した
車両台数が3台となっております。なお、
ワンセグ機能つき携帯電話につきましては、緊急時の連絡用といたしまして、また
フルセグ機能つきカーナビゲーションについては、災害時の
危機管理対応などのため搭載しているものでございます。
また、NHKとの契約の状況でございますが、現在区が保有する
ワンセグ機能つき携帯電話及び
フルセグ機能つきカーナビゲーションにつきましては、NHKとの
受信契約の締結は行っていないところです。
区といたしましては、
ワンセグ機能つき携帯電話及びワンセグまたは
フルセグ機能つきカーナビゲーションについて、NHKとの
受信契約の義務が生じるか否かについて、複数の裁判例があることは認識しているところでございます。
本年3月12日の
最高裁判所の決定では、
ワンセグ機能つき携帯電話を所有しているだけで
NHK受信料の
契約義務は生じないと主張する原告の上告が退けられ、NHKとの
契約義務を認めた二審の
東京高等裁判所の判決が確定しております。さらに、本年5月15日の
東京地方裁判所の判決では、
ワンセグ機能つきカーナビゲーションを車両に搭載した場合には、NHKとの
受信契約を結ぶ義務があるとの判断が示されました。
区としては、このような判決がなされたことを踏まえ、
ワンセグ機能つき携帯電話及び
フルセグ機能つきカーナビゲーションなどについては、
受信契約の必要が生じる具体的な
設置条件等、NHKに確認の上、適切に対応してまいりたいと考えております。
次に、第2点目、
消費生活センターに寄せられた
NHK関連の
相談内容についての第1問、区の
消費生活センターに寄せられる
NHK関連の
相談件数及びその内容についてでございますが、現在
消費生活センターにおきましては、区民の
消費生活の安定及び向上を図ることを目的として、
消費生活情報の収集と提供、
消費生活講座の開催を初めとした啓発事業、消費者問題に取り組む団体への支援などの事業を実施しておりますが、
消費生活センターの事業の一つとして、
消費生活に関する相談を受けているところです。
消費者からの商品に対する苦情や契約上のトラブル、その他
消費生活全般にわたるさまざまな相談を受けており、専門の相談員が適切な助言や情報を提供し、必要に応じたあっせんなども行っております。
消費生活センターで受けた
相談件数でございますが、平成30年度におきましては、全体で2,500件余の相談がございました。
相談内容として多いものは、はがきによる
架空請求、
ショートメール・
メッセージを利用した
架空請求、賃貸住宅の敷金返還となっております。このうち、お尋ねの
NHK関連の
相談件数につきましては、平成30年度は11件ございました。
NHK関連の
相談内容といたしましては、受信料の支払いに関するものが多く、そのほか
受信契約の勧誘行為に関するもの、また受信料が未納であるという
ショートメール・
メッセージを利用した
架空請求による詐欺行為に関するものでございました。
いずれの御相談におきましても、
専門相談員が
相談内容を傾聴し、相談する区民の方からの情報を一つ一つ詳細に聞き出しながら、丁寧な対応に努めているところでございます。
次に、第2問、区の
消費生活センターの
相談受け付けの日時を延長する、もしくは
専門知識を持った相談員と
情報共有をするなどの独自の対策の検討についてでございますが、
消費生活センターでは、さまざまな事業の実施を通して、区民が安全で安心に
消費生活を営むことができるよう努めているところでございます。このうち、
消費生活に関する
相談事業については、昨年度実績で年間2,500件余の相談が寄せられておりますが、その内容は多岐にわたり複雑化している状況がございます。
こうした中、
相談受け付けの日時を延長することにつきましては、区民に提供する相談体制のレベルを維持するため、慎重に対応する必要があると考えております。また、区民から相談を受ける相談員でございますが、多様化・複雑化する
相談内容に対応するため、幅広く専門的な知識が求められております。区では、
独立行政法人国民生活センターや東京都
消費生活総合センターが開催する研修などに、相談員が積極的に参加するよう促しておりまして、知識を吸収する機会をふやして、
専門知識を有する相談員の
レベル向上に努めているところでございます。
こうした個々の相談員の資質の向上に加え、
消費生活センターの運営に当たりましても、議員御指摘されている
相談員同士や職員との
情報共有は不可欠であると考えております。現在も意見交換や
情報共有の場を設けておりますが、お互いの相談時の対応から学ぶことも多く、さらに研さんを積んでいくことが大切であると認識しております。
いずれにいたしましても、幅広く専門的な
相談内容に関しましても相談員や職員が協力・連携して対応し、関係所管や警察、地域の団体などとともに十分に連携を図りながら、何より相談者である区民に対して適切な相談ができるように、努めてまいりたいと存じます。
以上、お答えとさせていただきます。
○3番(川端しんじ議員) 御答弁ありがとうございました。
再質問させていただきます。
1問目、2問目、
受信機設備の台数及び
契約状況でございますが、放送法第64条にはただし書きがございまして、ただし放送の受信を目的としない場合はその限りではないと。また、この放送法第64条の
契約義務規定が、憲法における契約自由の原則に違憲か合憲かが争われた2017年12月6日、最高裁大法廷での判決では合憲とされました。世間では、NHKその他
マスコミ等の報道によって、合憲そして
契約義務という言葉のみが情報拡散されておりますが、判事が申し上げたのは、「しかし
放送受信契約はNHKからの一方的な申し込みではなく、双方の意思表示の合致が必要である」と言い渡し、被告と原告、NHKの各上告を棄却しております。
つまり、目黒区がNHKと契約するか否かは、区長がNHKと合意しなければ契約は成立しないこととなります。
しかしながら、この
最高裁判決にのっとると、
NHK放送受信料債権は、NHKが
受信契約の求めの判決を確定させた上で、
放送受信規約第4条に従い
受信機設置の日にさかのぼって成立し、その月以降から過去の受信料を支払わなければならないこととなります。簡単に言うと、未契約分のときの
ワンセグ受信機、カーナビらは、過去の分から受信料を払えということでございます。
御答弁いただいた、目黒区がNHKに回答している
テレビ等受信機設置状況調査表の
受信機設置台数及び
契約件数は、私の調査とでは数字が合わず、適切な
契約行為が行われているか、御答弁のとおり疑問が残ります。また、答弁いただいた未
契約受信機は、
最高裁判決によると、放送法第64条の義務違反となりますが、区が保有するこれら
ワンセグ受信機、カーナビ、これは区長の公用車も入っていると思いますが、区としてNHKと新規契約の御意思があるか。区長の意思かと思いますが、伺います。
現在、区民において同様の
受信設備を所有している場合、視聴の有無、電源の有無にかかわらず契約を結ばれているケース、もしくは迫られているケースがございますので、丁寧な御答弁をお願いします。
3問目についてでございますが、時間の関係上、ここは結構でございます。
4問目、私が申し上げた対策の検討の件でございますが、区長の所信表明は、区民の皆様の暮らしの不安を払拭し、住みたいまち、住み続けたいまち目黒を実現していくことが、区政運営を任された私の責務であるとおっしゃいまして、そして、安心・安全をと10回も訴えられており、私はとても感動、共鳴しました。
本年5月23日に、私は区長室で、わずかな時間ではございましたが、初めて区長と対談させていただきました。その際に私は区長に、NHKの被害と聞いておわかりのことはありますかとお尋ねしたところ、知識不足で今は持ち合わせていないとの御返事でございました。あれから3カ月半たちますが、今現在、NHKの被害と聞きまして御存じのこと、御見識をお伺いします。
○
青木英二区長 それでは、1点目、2点目あわせて御答弁申し上げたいというふうに思います。
今、私どもが承知をしている数字、時間がありませんから重ねて申し上げませんが、未契約の状態、
ポータブルテレビ35台、テレビ8台、
ワンセグつき携帯242台、それから私も乗っている車、議長車含めて、カーナビで3台ということでございます。
私ども、今般の裁判等も念頭に入れながらNHKと協議をし、これは放送法、それからそれを受けたNHKの規約等があろうかと思います。それにのっとって、それを法として、NHKに対して目黒区が支払う義務があるということを私どもで判断すれば、それは法治国家として当然法にのっとり、規約にのっとり対応していくという、これは別にNHKということだけではなく全て、例えば電気代も私は払っているかと思います。それも多分法にのっとって支払っているという、それと同じことで御理解をいただければというふうに思っておりますし、逆に、例えば私
ども子育て支援課で現在25台、契約をさせていただいております。これは、梱包状態にあるということでございますので、NHKに問い合わせをしたら、これは契約をする必要はないというお話で、これも一つの協議というか、把握をいたしました。そういう場合はしていないということですから、私ども協議をし、私どもとして判断して、支払うべきものは支払うという基本的なスタンスでございます。
それから、私自身被害を受けたかということですけれども、私自身は、今64歳になりますが、何か今言った足を踏み入れられてたたかれたとか、ドアをたたかれたとか、こうだとかいう、私個人は今まで、何をもって被害というかよくわかりませんけれども、ドアをどんどんたたいて夜中に来たとかという、今、議員が御指摘の範疇で、被害を受けたんですかという御質問であれば、そういった被害はないという、私個人はないということでございます。
以上でございます。
○川原のぶあき副議長 川端しんじ議員の質問を終わります。
次に、14番西村ちほ議員。
〔西村ちほ
議員登壇〕
○14番(西村ちほ議員) 私は、
自由民主党目黒区議団の一員として、区政一般について、大きく3点の質問をいたします。
まず、大きな1点目、
家族介護者への支援についてです。
高齢者介護の現場を念頭に質問をいたします。
特別養護老人ホームやデイサービスなどは、
家族介護者が担っている
介護そのものを代行することで、介護による御家族の負担を軽減します。このように、介護の全てまたは一部を介護職の方に任せること以外に、自宅で介護に取り組んでいる要介護者の御家族が、どうすれば楽に、効率的に介護を行うことができるのかを教えることも、
家族介護者への大きな助けになると考えます。
これは、介護が必要になった家族の面倒を、本来なら自分で見ていきたいと思っている
家族介護者の気持ちに寄り添うことでもあります。家族の介護は、つらさや不安だけではありません。自宅での介護は、家族のために尽くすことができる大切な時間であり、家族が人生の最期を迎えることへの心の準備をする時間にもなります。
厚生労働省の平成28年国民生活基礎調査の概況では、要介護者の主な介護者は同居の親族が58.7%で最も多く、続いて事業者が13.0%、別居の家族等が12.2%となっています。つまり、介護の専門職ではない御家族が、より多く介護を担っている現状があります。
高齢者がふえていく中で、高齢者施設は今後さらに不足をしていきます。自宅で介護をしている介護者をどう支えていくかという点では、介護サービスの提供によって介護を代行する、あるいは介護者の心の相談に乗るということに加えて、自宅での介護を想定した技術を指導していく、適切な情報をこまめに発信するなど、
家族介護者ができるだけ楽に介護を行えることを目的とした支援を、もっと充実させていく必要があるのではないでしょうか。
引き続き、介護施設の拡充に努めていくと同時に、全体の7割を占める介護をする家族への支援にどう取り組んでいくのか伺います。
大きな2点目は、スポーツ政策についてです。
(1)として、運動習慣のばらつきに関する質問です。
文部科学省は、スポーツ基本法の規定に基づき、平成29年に第2期スポーツ基本計画を策定しました。その中で、成人の週1回以上のスポーツ実施率を65%程度とする目標を掲げています。そして、スポーツ庁が平成30年に策定したスポーツ実施率向上のための行動計画には、一人でも多くの人がスポーツに親しむ社会の実現を目的とし、生活の中に自然とスポーツが取り込まれているスポーツ・イン・ライフ、生活の中にスポーツをという姿を目指すとあります。
最新の目黒区世論調査によりますと、週に1回以上の運動やスポーツを行っている人の割合は45.1%、男性で一番運動をしている年代は60代の61.5%、していない年代は10から20代の40.1%。そして、女性で一番運動している年代は70代の54.2%、していない年代は30代の31.1%です。
高齢者の運動習慣は、介護予防の点からも非常によいことですが、男女とも現役世代の若い方は20ポイント以上下回ります。また、全体的に女性の運動実施率が低い傾向にあります。1年間ほとんど運動を行わなかったという方は3割近くいますが、日ごろスポーツに親しんでいない層のスポーツ実施に向けた区の取り組みについて伺います。
スポーツ政策の(2)について、スポーツと他の分野の相乗効果について伺います。
いよいよ、東京2020オリンピック・パラリンピック大会まで1年を切りました。ラグビーワールドカップ2019日本大会も開幕直前となりました。ここ数年、スポーツ大会と、それに伴う社会の動きに注目が集まっています。目黒区でも、めぐろスポーツまつりや目黒シティランなどの、スポーツや健康を目的としたイベントを開催し、区内外の多くの方に楽しんでいただいています。
スポーツイベントは、その参加者数や意識の持ち方を生かして、来街者の増加による地域活性化や共有したいテーマのアピールなど、運動や健康だけではない他の分野への連動が期待できると考えています。スポーツイベントに参加してもらうことを通じて、飲食店の利用を促進する、区内の名所を紹介する、動物愛護を訴える、環境問題に取り組んでもらうなど、異なる分野が協力して相乗効果を生み出しやすいと考えますが、いかがでしょうか。スポーツという切り口から、健康づくりやスポーツの楽しさだけにとどまらない盛り上がりへとつなげる発展について、所見を伺います。
大きな3点目は、災害対策についてです。
(1)として、地域防災力の向上について質問します。
災害大国とも言われる日本では、近年もたびたび全国各地で大規模災害が発生しています。目黒区においても、地震、水害、台風被害など、いつ起こるかもしれず、綿密な計画が必要なことは誰もが認識しているところだと思います。
目黒区地域防災計画では、対策の方向性と到達目標の大きな柱として、自助と共助の重要性が示されています。災害が大きくなればなるほど、範囲が広くなればなるほど、区・都・国の公助が隅々まで迅速に届くことは難しく、今後、より一層区民から自助・共助の考え方への理解を得、それらが有効に行われるような環境を前もってつくっていくことが必要だと考えます。
町会・自治会、商店街や避難所運営協議会による災害対策は、住民主体であることから、その場所における土地カンやコミュニティーの理解といった強みがあります。しかし一方で、普通の区民の集まりであることから、防災に関する専門的な視点での対策や課題抽出に弱い部分があるとも言えます。地域住民に主体となって取り組んでもらうことは必要ですが、区民のボランティア精神と責任感に任せるばかりでは非効率的で、疲弊してしまいます。自助・共助を区民に求めるに当たり、自助・共助を強化する体制と準備については、目黒区がしっかりとサポートしていくべきではないでしょうか。
どんな防災計画を立てていても、必ず現場で初めて気づくこと、想定外のことが出てきて、その時点での現場の対応が何よりも重要になることと思います。しかし、今の時期を災害前の猶予の時間と捉え、できる限りリアルな防災対策をしていくことが、災害時の現場の混乱を抑え、円滑な直後対応、避難所運営への基礎になると考えます。避難所運営マニュアルの作成・更新や、防災訓練などに際して、専門的な助言ができるアドバイザーを派遣するなど、防災区民組織に、より実践的な視点を取り入れることで、地域の防災力が補完されると考えますが、所見を伺います。
災害対策の(2)として、指定管理施設等の防災対策について質問します。
住区センターや文化・スポーツ施設などの区有施設は、総合庁舎のように区職員が常駐しているわけではなく、災害が発生した場合には指定管理者、委託事業者がその対応をすることになります。不特定多数の方が利用している最中である場合や、避難所に指定されているわけではないのに、行政関係の施設だからと、情報や避難場所を求めて人々が集まってくる場合もあるかもしれません。
地域住民にとっては、指定管理施設かどうかは関係なく公共施設です。目黒区としても、災害対応について事業者任せの人ごとでいるわけにはいかず、適切な管理監督が必要であると考えます。施設運営時間中に地震や停電があった場合に、適切な避難誘導、帰宅困難者対応はできるのでしょうか。事業者の危機管理体制についてどのように把握し、連携しているか伺います。
以上、壇上での質問を終わります。(拍手)
〔
青木英二区長登壇〕
○
青木英二区長 西村議員の3点にわたる御質問に、順次お答え申し上げます。
まず、第1点目、
家族介護者への支援についてでございますが、本区の人口推計では2025年には総人口がピークを迎え、その後は減少に転じるものと見込んでおりますが、65歳以上の高齢者人口は毎年増加していく見通しでございます。
平成28年度に実施した、要介護の認定を受けていない65歳以上の区民を対象とした調査では、自分自身が介護などが必要となった場合に希望する暮らし方として、自宅等の暮らしを希望する人が約59%、
特別養護老人ホームの入所を希望される人は約8%でございました。
区といたしましては、地域共生社会の実現に向けて、誰もが住みなれた地域でお互いが支え合い、自立し、安心して暮らし続けていける地域社会の形成を目指す、医療、介護、予防、住まい、生活支援を一体的に提供する地域包括ケアシステムを推進しているところでございます。
こうした中で、高齢者人口の増加や核家族化の進行により、老老介護など介護に関する悩みを抱える方々が年々ふえております。毎日休みなく続く介護により、
家族介護者の多くが介護疲れを感じるとともに、周囲から孤立しがちになり、介護疲れは介護離職や介護鬱、介護放棄、高齢者虐待などを引き起こす要因となることもございます。
このような介護による御家族の負担を軽減するため、区では訪問保健
相談事業を行っております。介護をする家族への支援は、介護者を孤立させないためにも、高齢者虐待の予防の視点においても重要でございます。そのため、この事業では、おおむね月に1回程度、保健師・看護師が定期的に自宅を訪問し、実際に介護している自宅で体位交換やおむつ交換、着がえや食事介助の方法など、より実践的な介護方法についての指導や、介護者自身の健康管理についてもアドバイスを行い、理学療法士が身体の状況に運動方法を助言しております。
また、家族介護教室では、区内の
特別養護老人ホームにおいて、家族介護にかかわる知識や技術の普及や家族間の交流を図るとともに、実践的な介護技術や知識が身につけられるよう、技術の講習を実施しております。そのほか、認知症の当事者同士や家族が気兼ねなく語り合える場や社会参加の場として、若年性認知症家族会や目黒認知症家族会「たけのこ」、介護者の会などもございます。
区といたしましては、今後も介護を必要としている方が、それぞれの生活状況や身体状況に応じて地域で安心して暮らし続けられるよう、御本人や家族の視点に立った在宅療養事業を充実するとともに、さまざまなサービスを利用しても在宅生活が困難な要介護高齢者が必要なサービスを的確に受けることができるように、
特別養護老人ホームの設置等、引き続き介護基盤の整備を進めてまいります。
次に、第2点目、スポーツ政策についての第1問、日ごろスポーツに親しんでいない層のスポーツ実施に向けた取り組みについてでございますが、区では、3年ごとに実施している世論調査において、区民の運動やスポーツの実施状況を把握しているところでございます。
平成29年度の調査結果では、1回30分以上の運動やスポーツを週に1回以上行っている人の割合は45.1%でしたが、男女で比較すると、男性の49.2%に対し女性は42.1%と低く、特に30代までが30%台前半と低い傾向にございます。
区では毎年、区民の誰もが気軽にスポーツに取り組める機会として、めぐろスポーツまつりを実施しておりますが、日ごろスポーツに親しんでいない方がスポーツを始めるきっかけとなるよう、子どもから高齢者まで、誰もがスポーツに親しめる工夫を凝らしているところでございます。このほか、区内の各体育館においても館まつりを開催し、多くの来場者にスポーツに親しんでいただいているところでございます。
また、小・中学生を対象とするトップアスリート競技観戦事業を昨年度から実施しておりまして、スポーツの動機づけを促進するとともに、子どもたちが夢や希望を持ってスポーツに取り組む機運の醸成を図っているところでございます。
スポーツのきっかけづくりといたしましては、情報発信も大変重要と考えておりまして、区主催のイベントや各体育施設の教室事業等の参加募集に当たっては、めぐろスポーツニュースや区のホームページを初めとするさまざまな媒体を活用し、適時適切に発信しているところでございます。
今後の課題といたしましては、スポーツ実施率の低い層や無関心層へのさらなる働きかけが必要と考えております。こういった層をターゲットに、スポーツへの意欲を高めてもらうとともに、気軽に楽しくスポーツに親しむきっかけづくりをしていくことが重要と認識しております。さらに、スポーツを習慣化することによって、健康づくりにもつなげていけるような施策の充実が課題と捉えております。
日ごろスポーツに親しんでいない層に対するスポーツの機会の提供は、スポーツの振興のみならず区民の健康増進にもつながる有意義な施策であると存じます。引き続き、これまでの取り組みを進めていくとともに、スポーツ実施率の低い層などにターゲットを絞って働きかける事業展開など、効果的な施策のあり方について調査研究してまいります。
次に、第2問、健康づくりやスポーツの楽しさにとどまらない、盛り上がりへとつなげるスポーツからの発展についてでございますが、区では、区立体育施設などで実施するスポーツイベントなど、区民が身近な場所で気軽に行えるスポーツ・レクリエーション活動を通じて、区民の生きがいづくりや健康づくりとともに、青少年の健全育成や地域の活性化にもつなげているところでございます。
めぐろスポーツまつりでは、オープニングイベントとして、さまざまな技術、競技のデモンストレーションと体験教室を実施しておりますが、平成29年度はボッチャ、昨年度はテコンドーの楽しさや魅力を多くの方に体験していただきました。また、子どもを対象とした少年野球教室や、誰もが参加できるさまざまな種目の体験に加え、地域ごとにチームを編成して参加するソフトバレーの対抗戦など、大変な盛り上がりを見せているところでございます。
地域のイベントといたしましては、毎年各地区ごとに地区スポーツ大会を開催しておりますが、地域の皆さんで構成する実行委員会が中心となって、子どもから高齢者まで誰もが楽しめるイベントとなっております。このように、スポーツが地域や世代を超えた交流の促進につながっています。
また、今年4回目の開催となる目黒シティラン~健康マラソン大会~は、区内外から約4,000人のランナーが参加するほか、1,000人に上る地域のボランティアの皆様の協力をいただいて運営しているところでございます。沿道では、地域の団体や学校の部活などが太鼓やチアリーディング、歌や伝統芸能など日ごろの活動を披露し、ランナーを応援しています。
このほか、第3回大会から区内の企業や店舗、団体に呼びかけ、区内公衆浴場でのドリンク提供や鍼灸院の施術料金の減額、目黒区美術館の招待券の配付などの協力を受け、ランナーサービスの充実と目黒区の魅力の発信にも力を入れ始めており、スポーツイベントの普及効果が商業振興や観光振興にもつながるよう、取り組んでいるところでございます。
スポーツは健康づくりに資するだけでなく、スポーツを通じた交流がもたらす青少年の健全育成、地域の活性化など、さまざまな広がりが期待できる活動でございます。区といたしましては、今後ともさまざまなスポーツイベント等を通じて区民の交流を促進し、スポーツの振興はもとより、青少年の健全育成、地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。
次に、第3点目、災害対策についての第1問、防災に関する専門的な助言ができるアドバイザーの派遣などについてでございますが、本区におきましては、目黒区地域防災計画に基づき災害時に避難者が一時避難する場所としての機能のほか、自宅に戻ることができない方の一時的な生活の場、災害情報を入手する場として、主に区立の
小・中学校や都立高校など、38カ所を地域避難所として指定しております。地域避難所の運営につきましては、施設管理者や区職員、避難された地域住民の皆様などとの連携・協力が不可欠であると認識しております。
区では、避難住民などが主体となることが円滑な避難所運営につながるとの考え方のもと、平常時から防災区民組織、町会・自治会、住区住民会議、PTAなどによる避難所運営協議会を住区エリアごとに設立し、避難所運営マニュアルの作成・更新や定期的な避難所運営訓練を実施するなど、災害時における円滑な避難所の開設を目指しているところでございます。
議員お尋ねの専門的な助言ができる体制でございますが、現在では避難所運営マニュアルの作成・更新や防災訓練などに当たりまして、区が作成したマニュアルのひな形の提供や東京都で実施しております防災訓練アドバイザー派遣制度の御案内など、対応しているところでございます。また、必要に応じて区から職員を派遣して、防災に関する講演会やそれぞれの避難所における課題解決に向けて、協議などを行っているところでございます。
一方、他の自治体では、議員御指摘のような自主防災組織への防災アドバイザーや、町会・自治会など地域に、防災に関するコンサルタントを派遣するなどの取り組みを行っていることも承知をしております。
避難所の運営には、高齢者、障害者、乳幼児、外国人など発災時の避難行動や避難後の生活などにおいて、特に配慮を必要とする方への対応が重要であるとともに、女性の視点から見た避難所運営のあり方など、さまざまな課題に対応できるマニュアルの作成や防災訓練の実施には、防災に関する助言を行う専門家の派遣が非常に有効であると認識をしております。
本区といたしましては、避難所運営協議会を初めとする区民の皆様からの御意見を踏まえ、他の自治体の事例も参考に、防災に関して一定の専門的知識を有し、かつ地域の実情を把握し、個々の避難所運営に係る課題の解決に対し、適切に助言していただけるようなアドバイザーの派遣制度について、調査研究してまいりたいと存じます。
次に、第2問、区有施設における地震や停電があった場合の安全確保についてでございますが、住区センターや文化・スポーツ施設を管理いたします指定管理者、あるいは委託事業者が施設管理を行う際の緊急時の対応につきましては、協定書、仕様書において定めているところでございます。緊急時には、指定管理者や委託事業者の責任において、利用者の皆様の安全確保や避難誘導などを行うこととなるため、区では、その協定の締結や契約に当たっては、施設の利活用や緊急の対応に関する必要な情報提供を行い、実効性のある対応が図られるようにしております。
具体的に申し上げますと、例えば住区センターでは、指定管理者である住区住民会議との間で締結する住区会議室の管理に関する基本協定書において、緊急時の対応や危機管理マニュアルを作成、遵守するよう定めており、火災や地震、停電など非常事象ごとに流れ図を示すなど、実際に管理業務に当たる方が理解しやすいような工夫をしながら、作成されているところでございます。
また、文化・スポーツ施設でも同様に、指定管理者との間で締結した基本協定書の中で、緊急時の対応や危機管理マニュアルの作成、遵守についても定め、危機管理マニュアルで非常事態ごとに実施すべきことを、チェックリストや流れ図で示すとともに、複合施設においては、施設全体で実施する防災訓練に積極的に参加するなど、安全・安心な利用に向けた取り組みを行うこととしております。
地区プールにつきましては、事業者に施設の管理及び管理業務を委託しておりますが、仕様書の中で避難誘導訓練の項目を設け、国が制定したプールの安全標準指針を踏まえた緊急時対応マニュアルを整備し、区に提出するとともに、緊急時に備え火災や地震を想定した避難誘導訓練を実施することとしています。施設のハード対策としては、停電時には非常用のバッテリーが稼働して、非常用照明や避難誘導灯が点灯し、利用者の皆様を安全に誘導できるようになっております。
指定管理者や委託事業者に対しましては、停電や地震などの緊急時に利用者の皆様を円滑に、かつ安全に避難誘導できるような態勢を整え、危機管理マニュアルに基づき、平常時の運用や訓練などを着実に実施するよう努めるとともに、効果的な態勢の確保や、より実効性のあるマニュアルとするために、必要に応じて見直しを図るよう適切に指示をいたしているところでございます。
以上、お答えとさせていただきます。
○14番(西村ちほ議員) では、ポイントを絞って再質問を順次いたします。
まず、
家族介護者の支援のところからです。
訪問保健相談の事業についてですが、各家庭の家のつくり、また要介護者の体格などが多様な中で、自宅へ訪問をして個別の介護指導を行うことができるという事業については今後もぜひ力を入れていってほしいと思っているところです。
目黒区の要支援・要介護の認定者というのは、直近3年間で793名ふえています。一方で、訪問保健相談事業の利用実績というのは減ってきていると聞いています。要支援・要介護者の方々がふえ、また、いまだ800名を超える特養の待機者がいる現状で、自宅での介護の現場を支援する訪問保健相談の利用者がふえていないというのは、なぜでしょうか。
私、訪問保健相談というネーミング、そして説明というところに少し難点があるのではないかと思っています。訪問保健相談というと、心身の不調に対する相談事業であると思い浮かべます。実際に
相談事業の案内チラシのほうでは、介護相談、介護者支援として、家族の介護をしているが自分自身の健康面の相談がしたいという事例ですとか、介護が負担で精神的につらい、介護の相談をしたいといった事例とともに、訪問指導員が自宅を訪問して御相談を伺い、健康に関する助言等を行います。このような説明書きがされています。
先ほど答弁にあったように、体位交換やおむつ交換のような実践的な指導も行っているというのでしたら、その部分についてもしっかり対応していると、はっきり表現に入れたほうがよいのではないでしょうか。自宅でそういったことができるというところがポイントだと思っています。相談ではなくて、介護を習うというところからスタートできることで、
家族介護者が精神的・身体的に追い詰められて、つらいと感じてしまう前からかかわることができること。また、その後の負担感の抑制、そして潜在的な課題の早期発見につながると考えますが、個別の介護指導の拡充についていかがでしょうか。
そして、2点目のスポーツ政策についてです。
目黒体育協会に所属するスポーツ団体は、ジュニア育成とシニアスポーツ振興に関する補助制度がありまして、指導者の派遣や会場代などの費用が支援されます。その間の世代というのがスポーツから離れがちになっているので、そこをもう少し押し進めてはいかがかということなのですが、どうでしょうか。
また、費用の補助面だけではなくて、例えば中央区では一部のプールやトレーニングルームで午前7時からという、ビジネスパーソンも利用しやすい時間帯をオープンしています。時間帯や場所の工夫、また託児つきなど、環境の工夫をするなど対象を定めるとさまざまなアイデアも出てくると思いますが、ジュニアとシニアの間の世代への支援をどのように進めていこうと考えているか、再度ポイントを絞って伺います。
3点目の防災についてです。
防災アドバイザーの派遣についてですけれども、実践的な視点についてですが、防災に関する専門的知識を持つ方としては、目黒区では助成制度によって防災士の資格の取得を推進してきています。以前から、資格を取るよりも得た知識をどう生かして活動できるかが重要だと申し上げてきましたが、ことしは、防災士を対象としたフォローアップ研修も開催をされています。そのような取り組みを継続して、区内防災士が専門家としてアドバイザー的な役割を担うことができたら何よりだと思っています。
ただ、目黒区では地区の防災士組織がなく、区内防災士の活動というのが発展途上で、各自がどのようなスキルを持っているかということの把握もできていない状況です。協力的で優秀な防災士が近くにいる地区の防災だけが充実をしていくのではなく、全区的な底上げに努めるべきだと考えます。区内防災士の方を、地区の必要に応じて紹介していくなど、せっかくの資源である防災士の皆さんを、有効に活用する手だては考えられないかを伺います。
以上、3点です。
○
青木英二区長 それでは、まず1点目ですけれども、今お話がありましたさまざまな介護を行っている方々への支援というのが、今幾つか事例を示されまして、不十分だという御指摘もございました。
まず一つは、どういった支援をしているのかということを、きちんとやっぱりお知らせをしていくということが、極めて大事な課題だというふうに思います。今回私ども、新たに福祉総合課を設けておりますし、区内5カ所満遍なく包括支援センターなども設けております。こういった場を使って、さまざまな私どもの取り組みを御紹介もしていく。
それから、例えばDカフェ等には御家族の方もお見えになりますので、そういった方々へ対しても、こういった取り組みを区として行っているというPRをしていくということが、極めて大事な課題で、区がさまざまな事業をやっていることをお知らせしていくことが、まず第一歩だというふうに思っております。
それから、2点目のシニアとジュニアのはざまということですけれども、例えばジュニアなど非常に、具体的なスポーツ団体は挙げませんけれども、非常に熱心にされております。それは、要因は、やっぱり鉄は熱いうちに打てじゃないけども、今後のその団体を担うスポーツを育成するということもありますし、それから、東京都の体育協会を通じて財政的支援もあるという、そういったことが相まって、特に若い、次代を担うスポーツ選手のジュニアの支援は盛んです。
ただ、その谷間、先ほど数字も上げておりますけれども、やっぱり働き盛りの方がどうしても谷間に、谷間という表現がいいかわかりませんが、ジュニアとシニアの間の皆さんへの支援ということは、極めて大事なことだというふうに思います。
私ども、これも皆さんに、その世代にどう絞って対応していくかということですが、例えば今、シニアにやっているような、ジュニアにやっているような制度設計を、こういったその谷間の皆さんにも対応ができる、やっぱり制度設計というのはきちんとやっていく必要があろうかというふうに思います。
そのためには、まず一つは、どういったスポーツに親しんでもらうか。どういったスポーツ団体にこういった対応を行っていけるかどうかというのは、やっぱりあろうかというふうに思います。今でも全てのスポーツ団体がジュニア育成ができているわけではありません。できるところと、やっぱりできない団体があろうかと思いますので、どういったスポーツがいいのか、また、団体として担える団体がどういう団体があるかということは、きちんと把握をしていく必要があろうかというふうに思います。
もう一つは、先ほど申し上げました、財源をどうするのという議論があろうかと思います。例えば、東京都のそういった体育協会から、さらに多く財源を出していただかないとできないわけです。そういった対応ができるのか。じゃ、できないときは、目黒区として一般財源をそこに充当していくのかという財源も含めて、これから、そういったスポーツになかなか対応できないところにフォーカスしていくっていうことは、極めて大事な御指摘のとおりだというふうに思います。
3点目は、防災士についてですけれども、私も防災士の資格を持っておりますし、たしか西村議員もお持ちだというふうに思います。大事なことは、宝の持ち腐れにならないということが大事で、私ども今般、御案内のとおり、初めてですけれども、防災士のその後の、資格を取った後のスキルアップ、フォローをしていくという講習会を開き、たしか50名を超える皆さんがお集まりいただき、私も御挨拶をさせていただきました。目的は、やはりその後のスキルアップ、フォローアップ。それから全然顔を見たことがないので、顔を知っていただくということを行いました。
今後、今さらに区内全体で、こういった防災士の皆さんに活躍をしていただくためには、全部区に満遍なく、例えば何百人、何丁目には何人といるわけではありませんので、まずはきちんと、私は臼杵市にお邪魔をして、非常に臼杵市が防災士の皆さんを積極的に活用して、組織化して活用しておりましたので、こういったことをしっかり学んで組織化をして、さまざまな地域、例えば運営協議会であったり、防災の訓練であったりさまざまなところに、今、全く出てきていただいてないのが現状でございますので、そういった会に、訓練に積極的に大事な資源としてこれからも参加していただくように、第一歩をこの間行ったんですが、今後さらに防災士の組織化、スキルアップにしっかり対応していきたいというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
○川原のぶあき副議長 西村ちほ議員の
一般質問を終わります。
次に、20番山宮きよたか議員。
〔山宮きよたか
議員登壇〕
○20番(山宮きよたか議員) 私、山宮きよたかは、公明党目黒区議団の一員として、住み続けられる目黒を目指し、大きく3点、6項目に分けて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず大きな1点目、交通安全の対策強化について。
(1)高齢者安全運転支援装置の設置促進事業について。
大きな社会問題となっている高齢ドライバーによる交通事故を受け、ことし6月、都議会公明党は小池知事に対して、アクセルやブレーキの踏み間違いによる事故防止策として、自家用車に急発進防止装置を設置する補助金の創設を要望いたしました。東京都は、すぐに警察や関係団体と協議、検討し、7月31日より都の緊急対策として、高齢者安全運転支援装置の設置促進事業補助制度が開始されております。
この事業の対象は、都内在住の70歳以上である運転免許保有者で、自家用車1台10万円を上限に設置費用の9割を補助します。期間は1年間の期限つきではございますが、利用状況を踏まえて、その後の補助率や制度継続について検討していく内容となっています。また、補助により取りつけ工事に対応する事業者は、都のホームページにも記載されておりますが、7社、357店舗。対象店で予約をし、作業当日に店舗で申請書類を提出し、自己負担金を支払います。
補助制度が実施されて1カ月間が経過をいたしましたが、まだ知らない方が区内でも多く存在をしております。区民の安心・安全を守り支えていく上で、この事業をどのように促進していくのか、区の取り組みについて伺います。
(2)自転車の走行環境整備について。
ことしも5月11日から20日までの期間、春の交通安全運動が実施されました。この期間、私も、町会長代行として地元地域の皆様と一緒にテントを設置し、交通ルールの遵守や自転車運転のマナー向上を呼びかける啓発運動に努めました。
この期間、地域の方々との懇談の中で、近所にある信号のない交差点や遊歩道沿いの道に見なれない道路標示があるが、何かの記号なのかとの戸惑いや、どのような意図で標示されたのか理解できないし、わかりづらいとのお声がありました。すぐに町会の皆様と現地を確認しに行くと、そこでは道路が工事中につき標示が消えかかっていて、本来の道路標示とは違っていたことがわかりました。
また、自転車の利用者からは、自転車は軽車両であり車道を走行するようにと利用規則にあるが、危険が多いとの御意見を伺いました。ある御婦人は、路肩にとまっているトラックをよけようと歩道へ逃げようとしたが、段差で転んでしまったとか、自転車が走っている道路の端っこは鉄製の排水溝があるが、気をつけないと危ないよ。息子がロードレースタイプの自転車でタイヤがはまってしまい、バランスを崩して車と接触しそうになってしまったんだ、などの怖い体験をした方のお話をお聞きし、どうにか対策することはできないだろうかと、地域の協議会でも話題になりました。
間もなく秋の交通安全週間が始まります。そこで質問いたします。
自転車安全利用のため、見やすくわかりやすい道路標示の設置や側道の排水溝による転倒防止策、歩道・車道の境界である段差をセミフラット形式にするなど、自転車走行環境の整備を見直し改善する必要があると考えますが、区の見解を伺います。
(3)スクールゾーンの交通規制時間帯について。
地元地域の安全パトロール協議会を開催し、子どもたちの通学路の安全対策について総点検を行いました。そこで、区内小学校の通学路において実施しているスクールゾーン、交通規制時間帯について、地域の実情や、午前5時間制授業の導入等により児童の登校実態と違いがあることがわかりました。正確な実情を調べるため、隣接する学校や警察に確認をすると、スクールゾーンの区分エリアや交通規制時間帯の情報が曖昧で、ばらばらで古いため、両者の認識に若干の違いがありました。
スクールゾーン設置については、設置を希望する地域や学校が申請要望書を作成し、警察に提出するところから始まり、幾つもの手続が必要となって大変な作業となります。また、スクールゾーンの運営については、地域住民の皆様の御理解、御協力なくしては成立はいたしません。そして何より、地域の子どもたちの安心・安全な環境づくりに極めて重要な取り組みであると考えます。
そこで質問をいたします。
スクールゾーンの交通規制時間帯について、地域の実情や午前5時間制授業の導入等により児童の登校実態と違いがある。区内全学校の状況をよりきめ細かく調査し、交通規制時間帯の適正化に向けた見直し改善を行う必要があると考えますが、教育長の見解を伺います。
大きな2点目、高齢者世帯等の居住支援制度について。
(1)かねてより御相談が多く寄せられており、我が会派も何度か質問させていただきましたが、近年はその深刻度が増している感じがあります。そこで、改めて簡潔に質問いたします。
民間賃貸住宅における貸す側に立った支援策について。
住宅を貸す側の立場からすれば、ひとり暮らしや家賃の滞納などの不安から、高齢者の入居を断るケースがあります。住宅を借りる側だけでなく、貸す側の視点に立った支援策が必要と考えますが、区の見解を伺います。
(2)公営住宅の募集に関する改善策について。
長年なれ親しんだ地域に住み続けたいと希望されている区民の声がふえている中、高齢者福祉住宅や区営住宅の募集について、申し込みから入居に至るまで時間がかかるなどの御相談があります。これは、申し込み有効期限が10カ月のため、入居がかなわなければ翌年もまた一からの申し込みとなり、初めて申し込まれる方との差別化がされておらず、公平性の点で改善を求める声があると感じます。
そこで、空き住居のあっせんを受けられる期間設定の見直しなどの課題を精査し、公営住宅の募集に関する改善が必要と考えますが、区の見解を伺います。
大きな3点目、森林環境譲与税について。
2020年、本格的に始動する地球温暖化対策の国際的枠組み、パリ協定において、日本としても対策を強化することとなった温室効果ガス排出削減目標の達成や、災害防止などを図るため、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から、平成31年度税制改正において、森林環境税及び森林環境譲与税が創設されました。森林のない都市部においてはどのように活用できるのか、区の見解を伺います。
以上で壇上での質問を終わります。(拍手)
〔
青木英二区長登壇〕
○
青木英二区長 山宮議員の3点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。
なお、第1点目、第3問目につきましては教育委員会所管事項でありますので、教育長からお答えをいたします。
まず第1点目、交通安全対策の強化についての第1問、高齢者安全運転支援装置の設置促進事業についてでございますが、東京都では、高齢運転者による交通事故が大きな社会問題となっていることを受け、緊急対策として本年7月31日から、自動車のブレーキとアクセルの踏み間違いによる急加速を抑制する装置の設置補助を開始いたしました。
補助割合は、設置に係る費用の9割でございまして、補助対象は、
令和元年度中に70歳以上となる高齢運転者の自家用車でございます。なお、豊島区におきましては、東京都の補助を受けた高齢運転者に対し、設置にかかる費用の1割を補助する制度を開始しております。
一方、平成30年に都内で発生した交通事故は約3万2,500件であり、65歳以上の高齢運転者が起こした事故は約5,800件で、事故全体の約2割を占めております。加齢によるハンドルやブレーキの操作ミスなどが原因とされておりますので、装置の取りつけは事故発生の抑止に一定の効果があるものと考えてございます。
区では、ホームページで免許証の自主返納や東京都の補助事業を掲載するなど、高齢運転者による事故防止に取り組んでいるところでございます。現在、国におきましては、国内主要メーカーに対する装置の開発要請や、性能認定制度の創設に向けた動きがございます。区といたしましては、今後、国・東京都及び23区の動向を注視しながら、装置の開発や認定制度などの状況を踏まえ、装置の設置促進に係る区の取り組みにつきまして、検討を行ってまいりたいと存じます。
次に、第2問、自転車走行環境整備についてでございますが、区では、交通安全対策として、第9次目黒区交通安全計画に基づき、交通ルールや運転マナーの啓発に取り組んでいるほか、自転車の利活用を進めるため、自転車走行環境の整備や自転車シェアリング事業に取り組んでいるところでございます。
一方、自転車利用に関しましては、交通ルールが認知されていない状態が見られ、区内で平成30年度に発生した交通事故のうち、自転車が関与する事故は約4割を占めています。また、区道は延長350キロメートルで平均幅員は4.8メートルと狭く、交差点が多く存在する状況でもございます。
このような中、実施計画において、通学路や裏通りの安全対策や総合的な自転車対策の推進を掲げ、交差点における自転車や歩行者のストップマークなどの路面標示を進めるとともに、自転車走行環境整備計画に基づき、平成30年度は中目黒駅周辺及び都立大学駅周辺の自転車ナビマークの整備を行ったところでございます。
側道の排水溝による転倒防止策につきましては、平成30年度に調査を行い、今年度からすき間を埋める補修を行ってまいります。また、新たに歩道を設置する際はセミフラット型を原則として整備しておりますが、既存のマウンドアップ型歩道については、実施計画に基づき歩道のバリアフリー化を推進し、個々の段差を解消する取り組みを進めております。
区といたしましては、このような走行環境の整備に加え、交通ルールや運転マナーの認知度の向上などを図るため、条例の制定を見据え、自転車の安全利用促進に関する仕組みづくりの取り組みを進めてまいりたいと存じます。
次に、第2点目、高齢者世帯等の居住支援制度についての第1問、民間賃貸住宅における貸す側に立った支援策についてでございますが、高齢者の方が、独居における生活や家賃の滞納などに対する不安を理由に、民間賃貸住宅のオーナーから入居を断られるケースがふえてきていることは、区としても課題と認識しているところでございます。
区では、これまで区内に1年以上居住している高齢者世帯等で、区内の民間賃貸住宅への転居を希望し、みずから住宅を探すことが困難な方に対して、宅建協会目黒支部の協力を得て、住宅の情報提供を行うことにより、住まい探しの支援を行っております。あわせて、親族や知人が保証人になれない場合、区が協定を結んだ保証協会を紹介し、家賃債務保証を利用する制度もございます。
平成30年11月に、高齢者、障害者、ひとり親世帯など、住宅確保要配慮者に対する住宅セーフティネットの機能強化を図るため、関係所管による会議体を設け、庁内の連携体制のもと居住支援策の検討などを行っているところでございます。具体的には、
令和元年7月に、宅建協会目黒支部の会員を対象に高齢者の入居相談等の状況についてのアンケート調査を行い、民間賃貸住宅のオーナーの方々の意向などを把握し、できるだけ不安を解消できる居住支援策について検討を行っているところでございます。
いずれにいたしましても、民間賃貸住宅のオーナーの方が安心して高齢者の方に物件を提供していただけるよう、ひとり暮らしの高齢者を対象とした支援策などについて、宅建協会目黒支部の協力店に個別に説明するなど、高齢者の居住支援対策に取り組んでまいりたいと存じます。
次に、第2問、公営住宅の募集に関する改善についてでございます。
区では、これまで住宅に困窮する高齢者の方が住みなれた地域で自立して生活できるよう、高齢者福祉住宅を整備するとともに、区営住宅の募集の際に高齢者が当選しやすいよう、優遇措置も実施しております。高齢者福祉住宅につきましては、年に1回募集を行い、資格審査を行った上で、応募資格に該当した方の中から抽せんにより順位を決定し、空き室が生じた住宅を順次あっせんしております。例年100人を超える方から応募があり、空き室待ち登録者数は、全240戸の約1割となっております。
区営住宅につきましては、住宅の空き状況に応じて適時適切に空き室の募集を実施してまいりましたが、御指摘の、手続に時間がかかるという課題がございます。具体的には、申し込み者の中から公開抽せんで住宅の使用者を決定し、その後、補欠者を含めて当選者の方の順位を定め、書類資格審査を経て、合格した方から順に区営住宅をあっせんし、使用を決定していきます。
こうした手続には、当選から入居まで一定の期間を要することになります。また、あっせん期間は条例の規定により1年以内となっており、この間、新たな空き室募集ができないこととなっております。こうした一定の手続が必要ではございますが、手続期間の短縮など募集方法の検討を行ってまいりました。試行ではございますが、今年度は区内を2地区に分けて区営住宅を募集し、事務手続の短縮化を図るとともに、できるだけ住みなれた地域を選択できる方法を予定しているところでございます。
今後とも、空き室の状況や今年度の試行結果を検証し、区民サービスの向上が図られるよう、指定管理者と協議しながら区営住宅の募集を行ってまいりたいと存じます。
次に、第3点目、森林環境譲与税について。
森林のない都市部においてはどのように活用できるかについてでございますが、森林環境税及び森林環境譲与税は国税であり、パリ協定の枠組みのもとにおける、我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止を図るため、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から創設されたものでございます。
そのうち、森林環境譲与税は、区市町村においては、間伐や人材育成、担い手の確保、木材の利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に充てることとされ、その使途を公表することとされています。また、国から区市町村への譲与は今年度開始されており、本年5月には東京都を通じて試算額が示されたことから、本定例会に上程した補正予算に1,088万円の歳入を計上したところでございます。
御質疑の、本区における活用につきましては、林野庁が作成した執務参考資料に示されている事例を見ますと、森林のない都市部においては、例えば木材利用を促進することにより、ひいては地球温暖化対策の広域的な課題である全国の森林の適正管理に寄与することにつながっていく、このような使途などが認められております。
そのため、区といたしましては、森林環境譲与税の趣旨に沿うものであることを前提として、今年度については予算計上している事業の中から、木材を活用した事業の実績へ充ててまいりたいと考えております。なお、当面3年間の歳入額は本年度と同額とされていますが、今後段階的に歳入額の増加が見込まれることから、その際には具体的な活用について、さらに検討してまいりたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
〔尾﨑富雄教育長登壇〕
○尾﨑富雄教育長 山宮議員の、第1点目の第3問、スクールゾーンの交通規制時間帯につきましては教育委員会所管事項でございますので、私からお答えを申し上げます。
スクールゾーンは、幼稚園、小学校などの周辺における幼児や児童の安全を図るため、施設を中心に半径おおむね500メートル以内の地域が指定されており、幼児、児童の登校時間帯等の交通事故減少に、一定の効果を上げていると認識をいたしております。
区立小学校におきましても、学校、警察、道路管理者、地域の協力のもとに、各学校の実態に即したスクールゾーンが設定されているところでございます。一方、区立小学校では平成14年度から午前5時間制を導入し、現在9校で実施しているところでございますが、議員御指摘のとおり、午前5時間制の導入に伴い児童の登校時間が導入前と比較して5分程度早まったことにより、現在のスクールゾーンの規制時間帯よりも前に、児童が登校のためにスクールゾーンの中を通っている状況が生じております。
このため、学校では、登校時の児童の安全確保のため、スクールゾーンの規制時間帯の変更について地域と協議の上で、所轄の警察署を通じて変更の手続を行っているところもございます。なお、スクールゾーンの規制時間帯の変更は、その周辺にお住まいの方の生活に影響が生じる場合があることから、児童の安全性の重要性について地域に説明し、理解と協力を得ていく必要がございます。
教育委員会といたしましては、児童の登校時間帯とスクールゾーンの規制時間帯についての実態把握に努めるとともに、時間帯の変更手続が円滑になされるよう、警察や関係所管との連携協力を図りながら、各学校の指導に努めてまいりたいというふうに考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
○20番(山宮きよたか議員) 再質問させていただきます。
大きな1点目、交通安全対策強化については3問、それから、森林環境譲与税について2問やります。
まず1点目でございます。
高齢者の安全運転支援装置設置促進事業でございますけれども、悲しい事故・事件が、池袋で85歳を超える御夫婦の方が暴走して突っ込んだという事件が、今でも記憶に新しいですけれども、その豊島区では補助金を独自でも助成しようということで、100%補助金制度で活用していこうじゃないかという動きも出ています。
ぜひとも、目黒区も豊島区に倣って、区独自の補助をして、少しでも悲しい事故・事件が起きないように環境を整備する必要があるんではないか。この高齢者安全運転支援装置の設置促進に、どうしても転換していただければなというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。1つ目です。
2つ目、自転車でございます。
秋の交通安全も始まります、9月21日から9月30日。そういった部分では、自転車の利用に対して、走行マナーの悪さはずっとここ近年言われている現象でございますから、しっかり環境整備、まずハード面では一生懸命ぜひともやっていただきたいというふうに、先ほど答弁もいただきましたので、やっていただきたい。
特に、側道の排水溝による転倒防止策、平成30年度に調査を行っていただいているというふうに、先ほど答弁ございました。今年度からすき間を埋める補修作業も行っていくとございましたので、ぜひともやっていただきたいというふうに思いますけれども、例えば、地域の方々から自転車に関する情報とか、あの路面が危ないとか、そういうことを情報として吸い上げて、改善策を速やかにやっていくような仕組みっていうのがあるといいんじゃないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。2点目です。
それから、スクールゾーンですね。
私の住んでいるエリアの警察管内、
小・中学校を含めて見てまいりました。ある学校は7時半から8時半、ある学校は調整を経て7時45分から8時15分、ある学校は8時から9時。もうばらばらでした。道路を1本挟んで向こう側のエリアだと時間が違うということによって、その地域で生活されている方々、お仕事に行かれる方々を含めてそうですけれども、なかなか大変、要望が学校に来ていたという実情もありました。
午前5時間制を取り入れている学校も9校、これからはそれが全校展開していくということもございます。ぜひともスクールゾーン設置については、教育委員会でも各学校のスクールゾーンエリアの規制時間帯の把握にまず努めていただきたい。まずしっかりとした地図に落とすとか、そういったことをやっていただきたいのが1点。
2つ目は、各学校がスクールゾーンの規制時間帯の変更手続を行う際、実はこの申請手続の書類のフォーマットってのはないんです。任意なんです。ですから、学校も地域も、何をどう要望を書いていいかわからない。ですから、ぜひとも教育委員会のほうで、書類についても必要な手続についても、円滑に行えるような支援をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
続いて、高齢者世帯の居住支援制度については明確な御答弁をいただきました。ぜひとも改善に向けて取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
3点目です。森林環境譲与税についてですけれども、こちらは、今年度補正予算にも出ていましたけれども、見てみますと木材を活用した事業に充てるということでございますが、具体的にはどういう事業を考えていらっしゃるのか教えていただければと思います。
2つ目、他区の事例を見てみますと、交流している地方自治体の森林に活用する事例があるという状況も伺っています。本区でも友好都市、例えば気仙沼ですとか、さまざまな形で森林への活用を検討してみてはいかがかなというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
以上です。
○
青木英二区長 それでは、私から順次お答え申し上げたいと思います。
まず、高齢者の方の交通安全対策についてですけれども、ことし、今、議員からもお話がありました、4月に豊島区で二度とあってはいけない、本当に悲惨な交通事故がありました。こういったことを受けて、豊島区としては、東京都が9割、その1割を埋めるという形で対応をされているということは承知をしてございます。
この後づけの機器については、認知症の問題も含めて、若干まだ機器、装置そのものに性能のばらつきがあるというふうに聞いていますので、私ども、一般財源を充当することになりますので、一定の機能の標準化、平準化というのは必要になりますので、もう少しこういった状況を見ながら、対応していきたいというふうに思っているところでございます。
それから、大きな1点目の2点目、地域の声をどう吸い上げていくのか。これは議員から常に、街の通学路の御指摘などもいただいております。全て私どもがカバーできないので、やはりそこに住んでいる方々の声というのは極めて重要だというのは、御指摘のとおりでございます。それを行政が吸い上げるツールとしては、例えば、直接区民の皆様が私どもに、区民の声にお声をかけていただく、区役所に電話をしていただく。また、地域の議員さんを通じてという、さまざまなツールがあろうかというふうに思います。
私ども、そういった重要な情報を無にすることなく、しっかりと応えていくということが大事でございますので、引き続きそういった対応を行ってまいりたいというふうに思っておりますので、どうぞまた多くの声をお寄せいただきたいというふうに思います。
それから、森林環境譲与税ですが、1点目、どういう使い方かというと、例えば学校でいえば、中学校で学校の椅子を購入するとか、もうちょっと広く言うと、上目黒住区センターのレクリエーションの床に使うとか、いろんな使い方をしているところでございます。
それから、2つ目の友好都市との関係ですが、私ども友好都市は3都市、例えば気仙沼は港町ですけれども、実際すぐ裏が森林ということになっています。金沢市も角田市も、それから気仙沼市も非常に森林に恵まれています。防災協定を結んでいる大分県の臼杵市も、それから長野県の長和町でも全部周りが山、森林ですので、そういう点では、友好都市、防災都市、すべて山を抱えています。
そういう点では、今後譲与税がふえていく段階で財源を確保しながら、こういった立地を私どもも持っているわけですから、しっかりとこの譲与税が無駄にならないような対応を、これから調査研究してまいりたいというふうに思います。
以上でございます。
○尾﨑富雄教育長 それでは、スクールゾーンに関しましての2つの質問でございますけれども、第1点目の、スクールゾーンの実態把握でございますけれども、現在私どもといたしましても、全
小・中学校のスクールゾーンの把握については、白紙に落としたものを持っておりますけれども、それが実際につくられたのは平成12年、平成13年の資料でございますので、その後、時間の経過とともに午前5時間制等、学校の教育内容も変わってきておりますので、子どもたちの実態とスクールゾーンの時間帯との乖離等について、改めて把握に努めてまいりたいというふうに考えているところであります。
それから、各学校においてスクールゾーンの時間帯の変更について、大変御苦労されているということは私も聞いているところであります。私ども、そうしたことを通して一定のノウハウを持ちつつあるところでございますので、これから申請される学校等につきましては、申請に必要な情報あるいはノウハウについて、各学校に対して支援を行いながら、その申請が円滑に進むように、教育委員会としても支援に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
私からは以上でございます。
○川原のぶあき副議長 山宮きよたか議員の
一般質問を終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
〇午後2時44分休憩
〇午後3時00分開議
○川原のぶあき副議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、6番橋本しょうへい議員。
〔橋本しょうへい
議員登壇〕
○6番(橋本しょうへい議員) 私、橋本しょうへい、立憲民主・目黒フォーラムの会派の一員として、「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」に向けての質問をいたします。
まず質問に先立って、先日の九州北部への大雨の被害に遭われた方々の、一刻も早い復興を心より願っております。
また、近年、東日本大震災を初め事前の想定を超える大きな災害が多発しており、東京都内、また目黒区でも、いつ、どのような災害に見舞われてもおかしくない状況でございます。特に、首都直下地震等による東京の被害想定では、最大で目黒区内でも300人を超える死者及び人口の3分の1に及ぶ避難者が想定されるなど、大きな被害が予想されています。
本日、ほかの議員からも災害対策についての質問がありましたけれども、私からも、災害の対策について大きく3点お伺いいたします。
1つ目、災害への備えについてお伺いします。
まず、木造密集地域整備事業は、昭和60年度に開始されてから30年以上が経過しております。当該地域では、老朽家屋が再びふえているのではないでしょうか。特に、上目黒・祐天寺地区、目黒本町五丁目地区及び目黒本町六丁目・原町地区の一部は、火災危険度が依然として高い地域となっています。事業終了予定として記載のある平成32年度、こちらは令和2年度ですけれども、これ以降も何らかの事業を行っていくと思われますけれども、区ではどのように計画を考えているのかお聞かせください。
また、2つ目としては、大地震発生時、環状七号線の内側は交通規制が行われることと思います。その場合、災害時における緊急通行車両や規制除外車両を除き、一般の車両は通行できなくなります。
そこで、区が飲料水、食糧、生活必需品、その他避難生活に必要な資材及び機器の確保を行うに当たり、目黒区が食糧等、燃料等及び応急物資の確保に関して、災害時協定の締結先には幾つかの業界の組合、またはその支部並びに商店街連合会に加えて4つの企業がございます。そのうちで、災害対策基本法における指定行政機関等として登録されているのは、大手のスーパーマーケット1社のみというふうになっています。こちらは、指定行政機関等のうち指定公共機関に分類されていたことと思いますけれども、この迅速な物資の確保に向けて協定先の車両は、災害時における緊急通行車両として事前の届け出は済んでいるのでしょうか。
また、指定行政機関等に該当するほかの小売業者も区内に店舗を構えていますけれども、こういった企業とも災害時協定を締結すべきと考えますが、いかがでしょうか。
そして次に、交通規制の実施及び鉄道の停止を想定した場合、ボランティアセンター及び地域内の輸送拠点の設置、こちらは目黒区総合庁舎または中目黒スクエアというふうに設定されていますけれども、環状七号線の外側に設置するべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
大きな2番目に移ります。災害時の情報発信についてです。
そのうち1つ目は、呑川及び立会川における、氾濫危険情報または水防監視システムについてです。豪雨が起きたとき、水位上昇が極めて早いとされている目黒川については、東京都と気象庁が共同で氾濫危険情報が配信される予定というふうに聞いております。
しかし、水害ハザードマップによれば、目黒川以外にも呑川及び立会川流域でも、最大で2メートルから3メートルの浸水が予想される区域もあります。こういったところにも警戒が必要とされると思いますけれども、このいずれの川も暗渠が長区間にわたっており、水位を目視で確認することはなかなか難しいというふうに思われます。
現在では、対策として既に1時間当たり55ミリまでは、東京都及び目黒区で対策をしていて、そして今後は、1時間当たり75ミリへの対策をしていくというふうには承知しておりますけれども、これらの河川の流域において監視及び避難勧告等の態勢はどのようになっているか、お尋ねしたいと思います。
また次に、聴覚障害者への情報保障についてお伺いします。
災害時、聴覚障害者の方の多くは、福祉避難所ではなく通常の地域避難所の利用が多くなるというふうに思われます。聴覚障害を抱えている方は周りから判別しにくく、必要な支援を行政から受けにくくなるのではないかというふうに考えておりますけれども、例えば、新宿区では聴覚障害者に対する業務に関する協定、また世田谷区でも災害時の聴覚障害者への支援活動に関する協定として、手話通訳の派遣に関する協定があります。目黒区ではどのように考えているか、お聞かせいただきたいと思います。
大きな3番目になります。避難所の運営等に関してお伺いします。
1点目は、人口密集地域における避難所の運営です。震災等により、高層マンションのような人口の多い建築物が損壊またはライフラインの途絶、こういった状況で居住困難となる被害を受けた場合、避難者は局所的に大規模な数となり、かつ長期化する可能性もあるのではないかというふうに考えます。
こういった地域では、補完避難所について選択肢をふやすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
また、2つ目です。避難所生活者の仮設住宅について、気になったのでお伺いしたいと思っております。大規模な震災等により長期的な避難所生活者が多数発生した場合、仮設住宅を建設することになると思われます。特に、首都直下地震等における避難所生活者の発生数は最大で、疎開者を除いても6万1,000人を超えるとされています。建設地等の確保について、区の考えをお伺いいたします。
以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
〔
青木英二区長登壇〕
○
青木英二区長 橋本議員の3点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。
まず第1点目、災害への備えについての第1問、木造住宅密集地域整備事業についてでございますが、木造住宅密集地域整備事業とは、老朽化した木造住宅が密集し、かつ公共施設等の整備が不十分な地域において、老朽建築物の除却、建てかえを促進するとともに、道路や公園などを整備し、防災性の向上と居住環境の整備を総合的に行う事業で、議員御指摘のとおり、目黒本町五丁目地区及び目黒本町六丁目・原町地区の現在の事業期間は、令和2年度までとなっています。
この事業は、街の燃えにくさをあらわす指標である不燃領域率70%を目指しており、これまでに老朽建築物の建てかえ促進や公園など、公共施設の整備などを行ってまいりました。その結果、老朽建築物の建てかえが進み、不燃領域率は年々上昇してきております。そうは申しましても、現在の不燃領域率は、目黒本町五丁目地区は63%、目黒本町六丁目・原町地区は50%の状況でございまして、事業を継続する必要があると考えており、防災街区整備事業などによる建てかえ促進を進めていく所存でございます。
また、上目黒・祐天寺地区では、平成18年度まで木造住宅密集地域整備事業を活用し一定の成果を上げたことから、事業を終了いたしました。
本年7月、一部不燃領域率の低い地域を含む祐天寺駅周辺地区において整備構想を策定し、今年度中に整備方針、来年度に整備計画の策定を予定しております。策定に当たりましては、地域の声を十分に聞きながら地区の状況を把握し、ハード・ソフト両面での対策を進めることで、防災性の向上を図ってまいりたいと考えております。
次に、第2問のア、災害発生時、迅速な物資の確保に向けて、協定先の車両は緊急通行車両として事前届け出は済んでいるか。また、指定行政機関等に該当する他の小売業者とも災害時協定を締結すべきでないかについてでございますが、災害対策基本法で定められた指定行政機関等には、内閣府、消防庁、防衛省など国の24の機関のほか、鉄道、通信会社など民間の83の機関などがございます。その中には、日用品の安定供給という観点から、大手小売チェーン店も指定されており、区内に店舗がある大手スーパーマーケット、イオン株式会社も平成29年7月に指定されたところでございます。
指定行政機関等になりますと、事前に緊急車両に登録することが可能となり、省庁や都道府県などで
情報共有をする中央防災無線網が使えるようになるなど、災害時に迅速に行動ができるようになるメリットがございます。本区とイオン株式会社とは、平成28年12月に包括連携協定を締結し、平成29年1月には包括連携協定に基づく災害時の物資の運用についての確認書を取り交わしております。緊急通行車両の事前届け出につきましては、災害発生時に確実に車両が通行できるよう、区として必要な働きかけをしてまいります。
なお、区では、これとは別に食糧物資の輸送用として3台の自動車を登録しておりますので、災害時には、交通規制された環七側内側であっても、輸送体制は確保されているものと認識しております。
また、指定行政機関等といたしましては、イオン株式会社のほか株式会社セブン-イレブン・ジャパンがあり、こちらとは昨年6月に、本区と包括連携協定を締結いたしました。連携事項として、暮らしの安心・安全に関することを掲げておりますので、今後、災害時の対応につきましても、事業者側と具体的な協議を行う必要があると考えております。
なお、指定行政機関等ではありませんが、本区では、目黒区商店街連合会や株式会社東急ストアとも、災害時における応急物資の優先供給等に関する協定を締結しておりますので、被災した区民の皆様の生活の安定と安心を図るため、引き続き必要な食料品や日用品が届けられる態勢を整えてまいります。
次に、第2問のイ、交通規制の実施及び鉄道の停止を想定した場合、ボランティアセンター及び地域内輸送拠点の設置は、目黒区総合庁舎または中目黒スクエアではなく、環状七号線の外側にすべきではないかについてでございますが、震度6弱以上の大地震が発生した際には、災害応急対策を的確かつ円滑に行うため、災害対策基本法に基づいて交通規制が行われ、環状七号線内側への一般車両の流入が禁止となります。
しかしながら、緊急自動車専用路である国道246号線や、必要に応じて緊急交通路として指定される目黒通りでは、緊急通行車両として標章を掲げた車両は例外的に通行できるため、環状七号線外側から本区に、輸送拠点である総合庁舎に応急物資を輸送する態勢は機能するものと認識しております。
また、ボランティアの皆様方には、区内の公共交通機関の状況なども含め、一定程度地域の安全が確保された段階から活動していただくことを想定しており、公共交通機関などが完全に復旧しない状況でも、代替手段を検討するなどし、ボランティアセンターからの要請に基づき、地域避難所などに駆けつけてボランティア活動ができるものと考えております。
こうした点を踏まえますと、現状では、地域内輸送拠点やボランティアセンターを、総合庁舎や中目黒スクエアから移転する必要性があるとは捉えておりません。なお、今後区有施設の見直しや施設の改修などにより、災害時に活用する施設について見直しが必要な場合もございます。見直しの検討の際には、災害機能の移転の必要性や平常時に施設を利用されている地域住民の皆様への影響など、さまざまな視点を持って考えてまいります。
いずれにいたしましても、地域避難所を初め災害時に必要なさまざまな機能につきましては、区有施設を中心に有効的な配慮に努めてまいります。
次に、第2点目、災害時の情報発信についての第1問、呑川及び立会川における氾濫危険情報、または水防監視システムについてでございますが、水防法に基づき指定された河川において、大雨により川があふれるおそれのあるときには、河川を管理する東京都と雨量を予想する気象庁が合同で氾濫危険情報を発表いたします。区内では、洪水予想河川として指定されている目黒川が対象となっており、青葉台二丁目に基準地点が設置され、水位が氾濫危険水位に達し、さらに水位の上昇が見込まれる場合など、目黒川氾濫危険情報として発表されます。
目黒区の水防システムでございますが、雨量観測局6カ所と目黒川の水位観測局2カ所を整備し、東京都や世田谷区からの観測データを入手し、観測を行っております。
お尋ねの呑川及び立会川につきましては、呑川の一部を除いて下水道として暗渠化されており、1時間50ミリの降雨に対応できるよう、東京都による施設整備が行われております。しかしながら、近年、1時間50ミリを超える局地的な集中豪雨により浸水被害が発生していることから、浸水対策の実施を東京都に要望しております。東京都では、平成25年12月に豪雨対策下水道緊急プランを取りまとめ、上目黒の蛇崩川幹線流域と八雲の呑川幹線流域において、1時間75ミリ対応の施設整備に取り組んでおります。
本区では、大雨警報が発令された場合には、水防本部を設置し、水防監視システムやパトロールなどを実施し、監視、警戒に当たるとともに、関係機関と連携し水防活動を実施しております。避難勧告などの避難情報につきましては、降雨状況等により氾濫危険情報が発表されるなど、水害に関する危険が切迫しているときに発することとしており、防災行政無線、区ホームページ、緊急情報メール、広報車などで周知してまいりたいと存じます。
次に、第2問、聴覚障害者への情報保障についてでございますが、議員御案内のとおり、複数の区では手話通訳者団体、聴覚障害者の団体などと協定を締結し、手話通訳者を派遣するなどして災害時において聴覚障害者に対し避難所への円滑な誘導や、避難生活を送るために必要な情報の提供を行うなど、さまざまな支援を行うこととしております。
本区におきましては、現在こうした個別の障害に対する協定は締結しておらず、避難行動要支援者等の支援や福祉避難所の設置及び管理運営に関して、地域包括支援センターの受託事業者や障害者施設の指定管理者などと協定を締結し、障害者を含めた要配慮者全体の対応をしているところでございます。
また、区内38カ所ある地域避難所には、ホワイトボードの小型版で、文字で意思疎通を図るコミュニケーションボードを備えており、聴覚障害者の方に利用していただくこととしております。現在、区内の聴覚障害者団体の皆様から個別に協定を締結する旨の要望もいただいておりますが、手話通訳者におかれましては、仕事や家庭生活の合間で活動される方もおり、災害時などにどのような活動をしていただけるか、また活動していただける場合に留意すべき点などを確認する必要がございます。
災害が発生した際に、障害のある方が避難などに関して必要な情報を入手していただけるよう、区として、必要な支援は行ってまいりますが、協定の締結につきましては、手話通訳者や区内の聴覚障害者の皆様の状況のほか、既に協定を締結している他区の状況なども含めて、今後の調査課題とさせていただきたいと存じます。
次に、第3点目、避難所の運営に関しての第1問、人口密集地域における避難所の運営についてでございますが、本区におきましては、昨年度修正いたしました目黒区地域防災計画に基づき、災害時に区民が避難する場所として、主に区立の
小・中学校や都立学校など、38カ所を地域避難所と指定しており、さらに地域避難所への避難者が増加して受け入れ切れない場合の補完避難所を46カ所指定しております。
区が指定する避難所は、避難者の一時的な生活の場と位置づけており、現在の受け入れ可能人数は合計で5万4,000人となっております。しかし、東京都が平成24年4月に実施した被害想定では、本区における避難生活者数は約6万1,000人と想定されており、引き続き避難所指定施設の拡充が重要となっているところでございます。
補完避難所は、現在、住区センター、区民センター、社会教育館などの区有施設を指定するとともに、そのほか私立高校や宗教法人、フィットネスクラブなど、さまざまな団体、事業者と協定を結び、指定を行っているところでございます。また、ことし9月10日には、4月に開校した東京音楽大学中目黒・代官山キャンパスとも協定を締結し、補完避難所及び一時滞在施設として指定する予定でございます。
本区におきましては、内閣府で公表している指定緊急避難所の指定に関する手引きなどに基づき、被災者が滞在するために必要かつ適切な規模であること、建物が耐震・耐火・鉄筋構造を備えたものであること、応急物資の輸送など車両による輸送が比較的容易な場所にあることなどの条件のほか、火災危険度や建物崩壊危険度などの地域の現状も踏まえて、補完避難所として指定しているところでございます。
今後につきましても、条件に適合する民間施設については積極的に補完避難所としての指定を働きかけ、避難が必要な区民の皆様が一人でも多く、安心して避難所生活を送れるための態勢整備に努めてまいります。
次に、第2問、避難所生活者の仮設住宅建設地の確保についてでございますが、平成24年4月に東京都が公表した目黒区の被害想定では、東京湾北部を震源とするマグニチュード7.3、震度6強の地震により、区内の建物の被害は全壊・半壊合わせて約8,600棟であり、また、焼失棟数は約1万1,000棟で、区内建築物総数の17.4%に上るとされております。
仮設住宅の供給につきましては、東京都の地域防災計画に基づき都が行うこととしており、目黒区では、災害のため住宅が損壊して自力で再建不可能な被災者に対して、その必要数を算出して仮設住宅を速やかに供給するよう、東京都に要請いたします。また、要請を受けた東京都は、被害状況に応じて仮設住宅の建設、民間賃貸住宅の借り上げや都営住宅などの公的住宅の活用により、応急仮設住宅を供給することとしております。
仮設住宅建設地の確保については、接道状況や安全性の確保、ライフラインの状況、地域避難所の状況などを考慮して、区が、区内の公共用地または民間の遊休地で協力の得られる場所を、あらかじめ選定しておく必要がございます。現在、本区におきましては、建設地として駒沢オリンピック公園、林試の森公園、碑文谷公園など、都立や区立の公園22カ所、合わせて約6万5,000平米の土地を予定しているところでございます。
なお、仮設住宅は東京都が建設をし、入居者の募集計画及び選考基準は、被災状況に応じて東京都が作成した上で区に住宅が割り当てられ、区は入居者の募集を実施することとなります。
今後、区内で新たに仮設住宅の供給に適当な用地を確保することは厳しい状況でございますが、大規模な震災により多数の避難所生活者が発生した際には、地域防災計画やマニュアルに基づき、東京都や関係団体とも連携して、応急仮設住宅の迅速かつ的確な供給に努めてまいりたいと存じます。
以上、お答えとさせていただきます。
○6番(橋本しょうへい議員) 再質問させていただきます。
まず、1点目の(1)のところですけれども、御答弁いただいた祐天寺駅周辺地区整備構想に係る祐天寺一丁目及び上目黒四丁目の地域では、木造住宅密集地等の改善というふうな中に、耐震化・不燃化の促進、狭隘道路の拡幅という項目が、この整備構想のところにありました。
今後、整備方針や整備計画を策定していくと思われますけれども、その際の具体策や数値目標について、どのように考えているかお聞かせいただけたらと思います。
また、大きな2番目のところですけれども、(1)については、アのところ、ぜひ引き続き対策をしていただけたらと思います。こちらについては答弁不要でございます。
また、イのところについては、指定行政機関等以外にも各種団体の方や、また商店街連合会等の方からも、物資補給に関して協定を結んでいたことと思います。こういったところからも、迅速に物資補給が受けられるよう柔軟な対処と、またそのためのさまざまな想定をしていただきたいと思っております。こちらに関しては、今後どのようにしていくかお聞かせいただけたらと思います。
また、2の(2)のところですけれども、障害者の情報保障については、前回の通常国会で情報コミュニケーション法案が提出されており、今後の議論が進んでいくというふうに予想されます。今回は
一般質問で手話通訳に関してお伺いしましたけれども、ぜひ、それ以外の手段についても、今後の取り組みをお願い申し上げます。
大きな3番目のところ……
(「それ質問ですか」と呼ぶ者あり)
○6番(橋本しょうへい議員) 済みません。要望ですので答弁は不要です。失礼しました。
○川原のぶあき副議長 質問にしてください。
○6番(橋本しょうへい議員) そのように考えますけれども、いかがでしょうか。御答弁、済みません、よろしくお願いします。
また、3の(2)のところですけれども、東日本大震災では、避難生活先に転居してしまったという方も多くいらっしゃったというふうに聞いております。避難時の通勤の負荷を考慮して、避難生活後にまた目黒区に戻ってこられるように、できるだけ区内や、また近隣の土地、それから近隣の土地が確保できなかったときには借り上げ住宅を確保できるよう、都に要望していただく、また取り組みを進めていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
以上です。
○
青木英二区長 それでは、まず祐天寺一丁目、それから上目黒四丁目の対応でございますけれども、現在、私ども、答弁で申し上げましたが、昭和62年から平成18年までここは木密を行って、おおむね60%になり、大体平成23年度で64%ぐらいが不燃領域率になっていますから、今大体70%近くになっているんではないかなというふうに思っております。思っておりますが、2017年に土地の現況調査をしたときに、祐天寺一丁目は48.8、それから上目黒四丁目が50.7%と、まだまだ低い状況にあります。
そういったこともあって、今回の祐天寺周辺の整備、今、整備構想の段階ですけれども、やはり木密住宅地域の改善というのは、大きな課題だというふうに認識をしているところでございます。
じゃ、目標はどうなるんですかということですけども、今回は木密事業ではございませんので、私ども、例えば不燃化でいえば、それぞれ個人の方々に対して、耐震改修に向けた費用等の補助はするスキームはありますけれど、御本人の御判断ということなので、民間の、それぞれ個々の御判断ですから、多くそれはやっていただくことはいいわけですけれども、ここで具体的に何十%という目標を掲げていくっていうことは、なかなか、それぞれ個々の御判断ですので難しいわけですが、少しでもそれがアップできるような、具体的な対応というのは幾つかございます。
例えば、今申し上げた耐震診断、耐震改修、これはもう、例えば耐震改修でいえば150万、非課税だと180万、今私ども対応させていただいています。それから、例えば今、狭隘道路の拡幅の補助もさせていただいています。今年度からは、そのときはまだ議員、議員さんじゃなかったんですが、今年度の計上では、私ども危険なブロックの撤去は今年度から行っておりますし、木造の住宅の除却について、今までは昭和34年12月以前を対象にしていましたけれども、今年度から旧耐震、昭和58年5月31日以降も対象の枠を広げて行っているところでございます。
いずれにしても、まだ基本構想の段階ですから、これから地域の皆さん、区民の皆さんの御意見を伺いながら、私ども依然と低い、このそれぞれの地域の不燃領域率を上げていくということは、大事な課題だというふうに認識をいたしておりますので、しっかりとした対応を……失礼いたしました。旧耐震は私、昭和59年と言いましたが昭和56年でございます。訂正をさせていただきます。
それから、次に物資の件でございますけど、商店街等も行っております。今、私ども行ってきたのは、イオン、それからセブン-イレブン・ジャパンなど行ってまいりました。今、私ども公表されているのは、例えばローソンであったりファミリーマートさんで、こういったコンビニは区内にもございます。区内といっても、本社と締結をすることになりますけれども、セブン-イレブンもそうでありましたけども、イオンもそうでありましたけども、結んでいくことになりますけれども、こういった区内にある大手の小売のチェーン店と、これからもしっかり対応していきたいと思いますし、それぞれチェーン店であり、またオーナーさんもいらっしゃるので、オーナーさんからも働きかけていただきながら、こういった充実をしっかりと図っていきたいというふうに思っているところでございます。
それから、3点目の御質問では、聴覚障害者の皆さんの支援がございましたけども、もっと広くというお尋ねで、それはもう全くそのとおりでございます。
私どもは災害時要支援者ということで、御案内のとおり地域防災計画、地域計画の中でも、災害時の要支援者として、手挙げ方式ですけれども一定名簿を地域の民生委員の方々などにも御提供させていただいて、こういった災害時要支援者の皆様の日ごろの見守り、いざというときの対応などもお願いして、当然区としても重要な課題として認識してございます。
過日、先週の日曜日に中央中学校で行った総合防災訓練、9月1日に行った際にも、こういった災害時の方々の訓練もさせていただきました。私も、車椅子で避難される方の実践的な訓練に同行させていただいたところでございます。極めて重要な課題でございますので、今後あまねく災害時要支援者の対応を行っていき、そのためには日々の訓練をしっかりと積んでいきたいというふうに思っているところでございます。
それから、仮設住宅についてでございますけども、仮設住宅の仕組みというのは、これは東京都の地域防災計画で、東京都が責任を持って行っていくということでございます。私どもの役割としては用地の確保ということでございます。それから、仮設された後の運営等も行っていくことでございます。
引き続き、私ども用地の確保ということでございます。今、公園を中心に6万5,000平米でございます。これはなかなか、言うはやすしで、あいてないとだめなわけで、災害時のときに取り壊してくださいというわけにはいかないということは、一定まとまった土地があいているところっていうのは、今簡単に言うと公園以外にはないという状態。これは多分うちだけではなくて、どこの自治体も置かれていることだというふうに思っております。
やはり、そういう点からいくと、東京都が他の自治体等にしっかり働きかけて、はっきり言って目黒区は6万5,000平米、大体1つで29.7平米とか定められていて、割ってみると本当に戸数は決まってきます。1万も2万も3万もできない状態だというのはわかっている状態で、やはり国としても他県への展開というのもあろうかというふうに思いますし、じゃ、国・都任せでいいかというと、例えば私ども、私も友好都市、防災協定を結んでいただいている都市に行くたびに、目黒に何かあったときにぜひ引き受けてくださいということは常にお願いをして、こういった区レベルでもお願いをしていくということは極めて大事でございますので、例えば、長和町の羽田町長さんなんか積極的に、ぜひ対応しますよということを言っていただいております。こういったさまざまな方法をとりながら、今ぐらぐらと来ても全くおかしくない中に置かれているわけでありますので、しっかりとした対応をこれからも続けていきたいというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
○川原のぶあき副議長 橋本しょうへい議員の
一般質問を終わります。
次に、25番岩崎ふみひろ議員。
〔岩崎ふみひろ
議員登壇〕
○25番(岩崎ふみひろ議員) 私は、日本共産党目黒区議団の一員として
一般質問を行います。
第1点目は、区営住宅など公営住宅の修繕費用についての、公私負担の見直しについてです。
区営住宅は、現在15団地、591戸が管理され、約1,000人が入居しています。区営住宅などの入居者は、もともとの入居条件からして低所得であることに加え、入居者の高齢化率も4割を超えるなど年金生活者もふえ続け、所得は一層低下しています。ちょっとした修繕や消耗品の取りかえなどにかかる費用も負担に感じます。
区営住宅の修繕に係る費用負担は、住まいのしおりの中で目黒区負担と入居者負担が明記されています。入居者による故意や過失によって生じた修繕費や消耗品の取りかえなどは入居者負担とされているため、入居時に既にドアのたてつけが悪く修理したいと思っても、自分自身の負担かと思って修理をためらうなどといったこともあります。
そうしたもとで、近年、賃貸住宅の修繕の負担区分について大きな変化が生まれています。国土交通省は、2017年の民法改正に伴い賃貸住宅の契約に関する賃貸住宅標準契約書を見直し、借り主がみずから負担してできるとされてきた修繕の一覧表を改定しました。UR賃貸住宅についても、昨年末、修繕区分負担の見直しを発表しました。東京都住宅供給公社一般賃貸住宅も、民法の改正、国交省の賃貸住宅標準契約書の改定及び
賃貸住宅市場における状況等を勘案し、修繕費用負担区分を見直すとして、23項目の修繕について公社負担に見直す改正を、この9月から適用します。
公的な住宅で民法改正の意義を酌み取って積極的な対応をとったのですから、区営住宅など区内の公営住宅についても、積極的に修繕区分を見直すことが必要だと考え、以下、質問します。
まず1問目は、都公社住宅の見直しに合わせ、負担区分の見直しを行うべきだという問いです。
現在、区が入居者負担としている修繕項目のうち、都公社住宅が公社負担へと見直した修繕項目、カーテンレール、ドアスコープ、ドアチェーン、郵便受け箱、鏡、洗面化粧台、便器の便座やふた、シャワーヘッド、ホースなどの取りかえ、壁・天井・建具の塗装の部分塗りかえなどについて、区負担へと見直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
2問目は、民法改正の趣旨を生かした、区民負担軽減を図るべきだという問いです。
国交省の民法改正による賃貸住宅標準契約書の改定の趣旨を考慮し、畳表の取りかえ、障子紙、ふすまの張りかえ、給水栓、LED照明の取りかえについても、実情を調査した上で入居者負担をやわらげるよう検討すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
次に、第2点目は、目黒区と隣接する財務省小山台住宅等跡地利用計画について、区民の声を生かせということについてです。
財務省小山台住宅等跡地については、林試の森公園の拡張用地や荏原消防署の出張所、福祉施設などが置かれる計画です。隣接する目黒区民にとっても、林試の森公園は区民の憩いの場であり、災害時の広域避難場所でもあり、その整備のあり方についても注視されています。
これまで、整備計画や住宅の解体工事などにかかわる住民説明会が数回行われてきましたが、いずれも近隣住民からは、消防署出張所が設置されることや福祉施設の建設場所、公園内また公園周辺の防災対策など、さまざまな意見が出されました。品川だけでなく目黒の区民からも、ぜひ住宅跡地周辺の緑を減らさないでほしい、災害時により多くの区民が避難できるようにしてほしい、消防署の出張所が設置されることで大きな影響があるのではなど、要求や疑問の声が上がっています。
整備の主体は東京都と品川区ですが、目黒区としても区民の声を計画に反映させるよう力を尽くすべきです。そこで、以下伺います。
1問目は、荏原消防署の出張所の設置による区民への影響について伺います。
荏原消防署小山出張所は、計画によると林試の森公園の南西部、目黒区道に接して、約0.17ヘクタールの広さで設置される予定です。消防車2台、救急車1台が配備される計画だと説明されています。場所の選定について、計画では消防車の緊急出動時、左右2方向に出動できるか、また施設の道路づけから比較して検証したとしています。
周辺の道路幅は余り広くなく、特に消防署出張所の出入り口から右方向への出動は、細い路地を大型の消防車が走行することになり、円滑に運行できるのかどうか不安の声が上がっています。また、サイレンや消防署内での日常的な訓練にかかわる音の問題など、付近に保育園などもあり住環境に対する不安もあります。
こうした区民に与える影響についてどう考えているのか、区の見解を伺います。
2問目は、財務省住宅跡地の樹木の保存についてです。
財務省住宅の南側道路、ここは目黒区道ですが、その歩行空間の確保として1.5メートルほど拡幅が予定され、それに伴い財務省住宅周辺の公園内の約100本の樹木を伐採することが予定されています。隣接する月光原住区の区域は、緑被率8.5%と下位から2番目であり、林試の森公園の緑は住民にとって貴重です。ですから、樹木を残してほしいとの声が上がるのは当然のことです。
樹木を保存するよう、目黒区としても働きかけるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
3問目は、現在示されている計画で、広域避難場所としての機能が十分果たせるかといった問題です。
林試の森公園は、品川区民とともに周辺の目黒本町や下目黒地域の住民の広域避難場所に指定されていますが、現在の1人当たりの有効避難面積は、都区部平均の3.35平方メートルに比べ1.13平方メートルと、大きく下回っています。財務省住宅跡地部分の2.18ヘクタールを公園用地として拡幅すれば、一定改善の見込みはありますが、この間の住民説明会では、火災延焼遮断など避難有効面積の考え方にかかわり、施設の配置場所をめぐって多くの意見が出されています。特に、公園南東部は住宅の密集地域になっており、南東部に施設を置くべきではないかという意見も多数上がっています。
発災時は公園内に目黒区民も避難してくることから、区として、広域避難場所として現計画で十分機能するとお考えか伺います。
4問目は、目黒区独自の説明会の開催をという点です。
財務省住宅跡地利用計画については、国と東京都と品川区が立てた計画ですが、これまで述べてきたように、隣接する目黒区民にとっても大きな関心事です。これまでの住民説明会の案内が周辺の目黒区民にも全戸配布されていることは承知していますが、住民生活に少なからぬ影響をもたらす計画について、今からでも目黒区独自の説明会を開き、区としての整備についての考え方を聞きたいという声が上がっています。それに応えるべきだと思いますが、いかがかお聞きいたしまして、壇上での
一般質問を終わります。(拍手)
〔
青木英二区長登壇〕
○
青木英二区長 岩崎議員の2点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。
まず第1点目、区営住宅の修繕費用についての、公私負担の見直しについての第1問、都公社住宅の見直しに合わせ負担区分の見直しを、についてでございますが、今回の民法改正や国土交通省の民間賃貸住宅の賃貸住宅標準契約書の改定に伴い、都公社住宅やUR賃貸住宅において、修繕費用の負担区分の見直しを行っていると聞いております。
区営住宅につきましては、公営住宅法により設置しており、都公社住宅やUR賃貸住宅と家賃体系が異なっております。修繕費用につきましても、公営住宅法を初め国のガイドラインなどに従い、玄関のコンクリート部分や給排水設備につきましては区の負担で修繕を行い、そのほかの修繕は入居者の方の御負担としておりますので、議員御指摘の修繕の負担区分の見直しは考えておりません。
具体的には、入居の際に使用許可証や区営住宅の住まいのしおりに、入居の方々が負担いただくものにつきまして記載しており、入居者の方の紛失された鍵や窓ガラスが割れた場合など、実費相当を御負担いただいております。
今後も公営住宅としての役割を果たしていくため、区営住宅の修繕費の負担区分につきましては、国や他自治体の動向を注視し、住宅の管理を適切に行ってまいります。
次に、第2問、民法改正の趣旨を生かした区民負担軽減についてでございますが、平成29年の民法改正は、不動産の賃貸者契約の際に個人が保証する場合、元本、利息、損害賠償など保証債務に関する全てを含んで、最大限、保証人が負う可能性のある限度額、いわゆる極度額を記載すること。賃貸人の修繕義務や敷金の返還に関係する、明け渡しの際の原状回復義務についての規定が整備されているところでございます。
このことにより、議員のお話のとおり、民間賃貸住宅につきましては賃貸住宅標準契約書が改正されております。この民法改正に伴い国土交通省から、公営住宅への入居に際しての取り扱いについて留意すべき事項が通知されております。この中で、特に公営住宅の入居に際し、民法改正により極度額の設定が必要となったことや、近年、身寄りのない単身高齢者が増加していることなどを踏まえ、保証人を確保することがより一層困難となることが懸念されることから、保証人がなくても入居可能となっております。
本区では、平成3年度から、都営住宅の移管を受け、区営住宅として管理を行っております。区営住宅は、住宅セーフティネットの役割を担っており、低所得の居住支援を支えているところでございます。入居者の中には、資力のある連帯保証人や緊急連絡先の確保も困難な方もございます。万が一、保証人が得られないため入居できないような事態は、住宅の設置目的からも避けるものと考え、区営住宅におきましては、入居の際の保証人及び連帯保証人の制度設定はございません。
したがいまして、今回の民法制度の趣旨を踏まえた対応につきましては、区におきましては公営住宅法などにより従前から行っているところでございます。また、負担区分の見直しにつきましても、先ほど御答弁申し上げたとおり適切に対応してまいります。
次に、第2点目、財務省小山台住宅等跡地利用計画について区民の声を生かせ、の第1問、消防署の出張所が設置される影響についてでございますが、東京都と品川区では、昨年10月に財務省小山台住宅等跡地利用方針を定め、今後の土地利用の考え方と用途整備の進め方等を取りまとめました。
この中で、土地利用の考え方では、品川区小山台二丁目地内にある財務省小山台住宅等の施設廃止に伴い、未利用となっている国有地及び都有地を含む周辺地域は、特に災害時の安全性の確保が課題となっている状況であり、また、多様な人々の豊かな生活を支えるまちづくりが必要な地域でもあるとしております。
そこで、本計画における整備施設といたしましては、東京都においては都立林試の森公園の拡張、荏原消防署小山出張所の新設、また品川区においては地域交流スペース、防災備蓄倉庫、社会福祉施設の新設、品川区道の新設・拡幅の予定となっております。
今回計画されている土地につきましては、全て品川区内でございますが、公園北西側に関しましては目黒本町一丁目及び下目黒六丁目が、また公園南側に関しましては、目黒本町三丁目が隣接しております。なお、御質疑の荏原消防署小山出張所の整備が計画されているところは公園南側の場所で、目黒本町三丁目の目黒区道を挟んで向かい側となっております。
荏原消防署の小山出張所は、防災拠点として機能強化と都民サービスの向上を目的として整備するもので、配置車両としてはポンプ車2台、救急車両1台、非常用救急車1台の想定となっております。この施設が整備されることにより、当然、火災や救急に伴い消防車や救急車が出動することとなります。今回の計画は、全て品川区での施設整備ではございますが、目黒区と隣接した場所で整備され、火災や救急に伴い消防車や救急車が出動することにより、これまでの環境とは異なることから、区といたしまして、目黒区民の生活にも影響があるものと認識しております。
このことから、区といたしましては、東京都及び品川区に対し、施設整備に当たっては丁重に計画を進めてほしい旨を伝えております。また、近隣住民に対し十分な説明を行うよう伝えております。
いずれにいたしましても、目黒区の安全・安心の確保を図るため、適宜適切に東京都及び品川区に申し入れをしてまいりたいと存じます。
次に、第2問、財務省住宅跡地の樹木の保存を、でございますが、先ほど御説明しましたように、跡地の整備につきましては品川区が管理する区道を拡幅するほか、目黒区道に接する部分につきましては、それぞれの施設を整備する中で歩道を整備するものと聞いてございます。ただし、財務省用地につきましては全て品川区内に位置することから、目黒区のみどりの条例は適用できない場所でございます。
このため、目黒区では樹木の保存を協議する権限がないため、区として働きかけることは困難でございます。樹木の保全につきましては、品川区は品川区みどりの条例が、東京都は東京における自然の保護と回復に関する条例があり、それぞれの条例により緑化等の規定が定められていますので、この規定に基づき指導が行われることと存じます。
なお、財務省用地の多くは林試の森公園として拡張される予定ですが、この整備につきましては、現在東京都が東京都公園審議会に整備計画について諮問し、審議されているところでございます。今年度12月ごろには中間のまとめが行われ、都民意見募集があると聞いてございますので、その際には中間のまとめの内容に応じて、目黒区としての意見を言うべきことがあればお伝えしたいと存じます。
次に、第3問、現在の計画で広域避難場所としての機能は十分果たせるか、についてでございますが、東京都におきましては、東京都震災対策条例に基づき、震災時に拡大する火災から住民の皆様を安全に保護するために、災害時の緊急避難場所として広域避難場所を指定することとしております。
この広域避難場所につきましては、おおむね3キロメートル未満となる避難圏を指定し、避難場所周辺での輻射熱も考慮した利用可能な空間として、避難計画人口1人当たり1平方メートル以上を確保することとしております。現在、東京都の地域防災計画では、区部の大規模公園や緑地など213カ所を指定しており、目黒区におきましても8カ所の広域避難場所が指定されているところでございます。
お尋ねにありました林試の森公園における避難有効面積拡大に係る考え方でございますが、東京都区部の広域避難場所における1人当たりの避難有効面積は平均で3.35平方メートルと、林試の森を超えている状況であり、本区を含む内陸部に位置する区の広域避難場所につきましては、1人当たり避難有効面積が1平方メートル台のところも数多く見受けられます。
こうした中で、財務省小山台住宅等跡地利用計画では、林試の森公園の避難有効面積拡大に向けた施設配置を行う方向で整備されております。同時に、施設の整備に当たりましては、その配慮事項として避難経路の確保も打ち出されております。こうした点を踏まえますと、震災による火災が鎮火するまでの間、避難する広域避難場所としての機能は十分に果たせるものと認識しているところでございます。
次に、第4問、目黒区独自の説明会の開催についてでございますが、財務省小山台住宅等跡地利用に関しましては、これまで品川区において、昨年11月に小山台公園の都市計画変更に関する説明会を、本年3月と5月に同じ内容で財務省小山台住宅等跡地利用方針等説明会を地元に対して開催しております。
また、本年5月には、関東財務局の解体工事施工者において、国有建物等解体撤去工事近隣説明会を開催しております。これらの説明は、近隣の目黒区民にも説明会開催のチラシによる案内があり、目黒区民の方も出席されています。本年3月と5月に開催された利用方針等説明会には、3月は約30名、5月には約20名の目黒区民の方が出席されています。また、本区の職員も出席しております。
目黒区といたしましては、説明会の開催や内容について、近隣の目黒区内の町会・自治会及び住区住民会議に対し情報提供を行っております。あわせて、議会にも御報告いたしております。
先ほども申し上げましたが、目黒区としては、今回の計画は品川区内における事業ですが、東京都及び品川区に丁寧に計画を進めてほしい旨を伝えており、また、近隣住民に対し十分な説明を行うようにも伝えております。説明会については事業主体が実施するものであり、今回の計画は東京都及び品川区で進めているものでございますので、目黒区として今回の計画に関する説明会を開催することは考えておりません。
以上、お答えとさせていただきます。
○25番(岩崎ふみひろ議員) 再質問をさせていただきますけれども、まず、1点目の区営住宅などの修繕の公私負担の見直しの問題ですが、答弁は、考えていないというあっさりとしたものでしたけれども、他の自治体の動向を見て適切に対応していくということをおっしゃっていました。これまで、公営住宅などの修繕問題については、5年前にも目黒区として公営住宅等長寿命化計画というものをつくりました。恐らく、これは東京都でもつくっていないので、目黒区は割と先駆けてつくった計画ではないかと思っています。ですから、他の自治体の動向を見てと言わずとも、目黒区がやろうと思えば、これはできる課題ではないかというふうに考えます。
それであるにもかかわらず、修繕区分負担については考えてないというふうに答弁したのは、公社はUR住宅と家賃体系が違うということが、その考えないという理由なのかどうか、そこを明確にしていただけたらと思います。その部分をお聞きします。
それから、財務省住宅跡地のことですけれども、東京都や品川区に伝えるという答弁が多かったですけれども、やはり住民の声としては、近隣住民の住環境にとって多大な影響を与える計画であるにもかかわらず、目黒区として住民への説明が全くないまま、きょうを迎えているが、何でそういう状況なのかということ、あるいは、本当に東京都や品川区に声を届けているのかというような、疑問の声が出されています。
もちろん、計画の主体が東京都と品川区ですから、それは伝えるという部分も多いでしょう。しかし、実際に品川区に伝えているのか、伝えていないのか、区民に情報が伝えられず、目黒区の行政としての考え方を直接聞く場がないということは、やはり隣接する整備計画に対する目黒区の誠実さというものが、大きく損なわれるのではないかなというふうに思いますが、その辺どう認識されているかお聞きします。
以上です。
○
青木英二区長 まず、どういう根拠かということで申し上げれば、先ほど申し上げたように公営住宅法が設置法ということでございます。それに基づいて国のガイドライン、それを踏まえて、私どもとしては負担区分についてきちんとしおり、それから使用のときの条件として明記をしているということでございます。
それから、私ども、先ほど答弁申し上げました委員会にも、品川区、東京都にお伝えをしている旨は、委員会のほうにもお伝えをしているところでございます。そもそも論として、事業主体が東京都、それから品川区ということでございますから、事業主体が責任をもってそれは説明をするということでございます。私ども、具体的に資料も、もらっている資料はありますけれども、私が行って、所管部長が行って説明をするということはできないことでございます。
当然、品川区も私どもと同じように条例に基づいて……
○川原のぶあき副議長 答弁を終わります。区長、答弁を終わりますよ。
(発言する者あり)
○川原のぶあき副議長 岩崎ふみひろ議員の
一般質問を終わります。
(発言する者あり)
○川原のぶあき副議長 静粛に願います。
次に、34番田島けんじ議員。
〔田島けんじ
議員登壇〕
○34番(田島けんじ議員) ただいまより、
令和元年第3回目黒区議会定例会において、
自由民主党目黒区議団の一員として区政一般について、大きく3点の質問をさせていただきます。
最初の質問として、在宅療養について伺います。
住みなれた自宅で、自分らしい暮らしを可能な限り人生の最期まで続けたい。在宅療養は、そのような患者さんと御家族の要望に沿えるよう、在宅医療と介護のさまざまな多職種が連携して行う丁寧な仕組みが重要です。目黒区のこれからの在宅療養の推進と、介護及び福祉の連携について、次のように伺います。
(1)として、在宅療養を考える場合に、家族だけで患者さんを支えるのは困難であり、在宅医療及び介護が連携して行うさまざまな支援が必要であります。在宅療養を実現するための不安や問題に対処するには、身近な行政の窓口に相談に行きます。特に初めての在宅療養を行う場合は、不安や問題を解消するための情報が必要であり、区の相談窓口の充実について伺います。
次に、(2)として、在宅療養には、通常の療養生活を支える行政と、在宅医療及び介護関連の多職種の連携が必要であり、その仕組みについて次のように伺います。
アとして、在宅にて安心して療養を行う場合、行政と在宅医療並びに在宅介護の多職種の関係の、それぞれの専門職の方々が理解し合える、顔の見えるような相互理解が必要であり、医療・介護の連携について伺います。
イとして、在宅療養を支援していくためには、多職種が連携してICTを活用して行うことが不可欠であります。また、区内介護施設や介護支援センターなどを積極的に活用し、推進していくことが介護事業を進める上で重要です。これらの情報通信網を使用していく上で注意を払わなければならない、ICTを推進していく上での個人の病歴などの個人情報保護などについて伺います。
(3)として、在宅にて療養を行う場合、病状の急変等により緊急時に直ちに入院加療できる、必要に応じた医療・看護ができる施設があれば、家族は安心して日常の療養支援に取り組むことができます。ここで、区内の在宅療養支援病床の確保について伺います。
大きな2点目として、消費税は、1989年、平成元年4月に当時の竹下登内閣によって初めて導入されました。その後、税率は3%から、1997年4月に5%に、2014年4月に安倍晋三内閣が5%から8%に税率を引き上げました。その時点において、2015年10月には消費増税関連法で税率を10%に引き上げることを明記しておりましたが、しかし、8%への増税時に駆け込み需要の反動で消費が大きく落ち込んだことを踏まえ、2014年11月に安倍首相は引き上げを2017年4月に延期することを表明し、その後、2016年6月には新興国経済の落ち込みなどで、世界経済が危機に陥るリスクを回避するため、2019年10月に引き上げを再び延期しておりました。
平成元年から30年たち、平成が令和にかわったことしの10月1日、いよいよ消費税の改定が行われます。元号も令和に改まったことし10月から施行される消費税引き上げに対して、区の対応について伺ってまいります。
(1)として、プレミアム商品券の実施については、これまでも商店街活性化及び景気回復の施策として、区内商店街にて行われてきました。今回は、消費税率の引き上げが経済の回復基調に影響を及ぼさないよう、消費税引き上げに伴い行われるプレミアム付商品券事業の、以前の事業との違いについて伺います。
2問目の(2)として、経産省では消費税率の引き上げが経済の回復基調に影響を及ぼさないよう、消費税改定に向けて、キャッシュレスポイント還元事業などで平準化対策を進めています。区内商店街においては、軽減税率もあわせてスタートすることになり、かなり現場が混乱するのではないかという指摘もあります。軽減税率制度及びキャッシュレス決済・ポイント還元制度の導入に伴い、対応のおくれや不安があり、軽減税率制度及びキャッシュレス決済・ポイント還元制度の区内の周知について伺います。
2問目の(3)として、消費税率の引き上げ後の経済の回復基調に影響を及ぼさないよう、消費税改定に向けて軽減税率制度及びキャッシュレスポイント還元事業など、平準化対策を進めていく場合は、商店街との連携に、特に消費者が直接商品を購買していく各商店への体制が必要であります。
消費税引き上げに伴う区内商店街への支援について伺います。
最後に、大きな3点目として、目黒区公契約条例についてお伺いいたします。
目黒区公契約条例は、平成29年第4回目黒区議会定例会で議決され、制定されました。条例の目的は、公契約の手続及び履行に係る基本的な方針を定め、労働者の適正な労働条件を確保することにより、すぐれた人材を確保できる環境の整備及び公契約の適正な履行の確保を図り、区民サービスの向上及び地域経済の活性化に寄与することであります。
条例の適用範囲は、予定価格が5,000万円以上の工事の請負契約、予定価格が1,000万円以上の業務委託契約のうち、規則で定める施設の総合管理業務、給食調理業務、指定管理協定のうち、施行規則で定める施設が対象となります。
その後、平成30年10月1日に施行されました目黒区公契約条例施行に伴って、間もなく1年になりますが、この間に起こった実績と、労働台帳の提出業務の煩雑さや労働報酬下限額の設定による賃金改定などの諸課題について伺います。
これをもちまして、壇上からの質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
〔
青木英二区長登壇〕
○
青木英二区長 田島議員の、3点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。
まず第1点目、在宅療養の推進と介護・福祉の連携についての第1問、在宅療養に係る区の相談窓口の充実についてでございますが、365日24時間安心して住みなれた地域で在宅療養生活を送るためには、本人や家族の視点に立った在宅医療、介護連携推進事業を充実していく必要がございます。
在宅療養に係る相談窓口につきましては、在宅療養支援窓口として、平成25年度に中央包括支援センターに開設をし、その後、平成28年度からは在宅療養コーディネーターを、5地区の地域包括支援センターに配置いたしました。窓口では、在宅療養が必要な方やその家族、地域の医療・介護関係者から在宅医療・介護連携に関する相談を受け付け、医療ニーズの高い要介護者が安心して在宅での生活を続けられるよう、さまざまな局面で医療と介護の連携を図ることのできる体制を整備しております。
また、就業しながら介護をする御家族に配慮して、土曜日の受け付けに加え、昨年4月からは平日の窓口開設時間を、午後5時までを午後7時までに延長しております。加えて、昨年度から各包括支援センターが出張相談を開始して、利便性の向上に努めているところでございます。
平成28年度に要介護の認定を受けていない65歳以上の区民を対象に実施した、介護予防・日常生活圏域ニーズ調査では、約42%が人生の最期を自宅で迎えたいと回答し、要介護の認定を受けている65歳以上の区民を対象に実施した要介護者調査においても、約43%が自宅で迎えたいと回答されております。
区といたしましては、在宅で安心して療養生活を送る上で必要な、地域資源を取りまとめた在宅療養資源マップの作成や、講演会や出前講座の開催により
家族介護者の経験を聞く機会を設けるなど、在宅療養に関する情報を広く区民に提供し、在宅療養を送る本人や家族への支援を引き続き進めてまいります。
次に、第2問のア、在宅療養における行政と医療・介護の連携についてでございますが、医療ニーズの高い要介護者が安心して在宅療養生活を送るためには、本人や家族の視点に立った、在宅療養を支える医療や介護にかかわる関係機関による連携が重要でございます。区では、平成25年度に目黒区在宅療養推進協議会を設置し、在宅療養を支える医療と介護の連携や支援体制づくり、区の在宅医療・介護の連携推進事業の取り組みについて、検討を行っております。
こうした検討の中から、在宅療養への区民の理解を促進するために、協議会が中心となり、毎年「在宅療養フェアin目黒」を開催しております。協議会委員によるシンポジウムや各種健康チェック、福祉用具の展示と体験、専門職による相談など多彩なメニューを用意し、昨年度は361人に御来場いただいております。
一方、在宅医療や介護の連携には、多職種同士がお互いに顔が見える関係をつくることが必要でございます。専門職の方々が相互理解を深めるための、在宅医療・介護連携に関する研修や地域包括支援センターによる地域の診療所、ケアマネジャー、介護事業者、民生・児童委員、町会・自治会の方々などが参加する地域密着型の研修を実施し、連携を図っているところでございます。
今後も在宅療養に関する関係機関や事業者等と連携を図りながら、住みなれた地域で在宅療養生活を送れるよう取り組みを進めてまいります。
次に、イ、多職種連携におけるICTの活用による情報の連携についてでございますが、急性期の医療から在宅医療及び介護までの一連のサービスを切れ目なく提供するためには、身近な地域の医療機関や診療所、薬局、介護サービス事務所など、在宅療養を送る上で必要な地域資源の情報及び相互の連携が重要でございます。
区では、在宅で安心して療養生活を送るために、在宅療養に必要な資源である病院、診療所、歯科診療所、薬局、介護事業所などの情報を、在宅療養資源マップとして平成25年度から策定しております。しかしながら、最新情報への更新やアクセスのしにくさが課題となっており、在宅療養マップを電子化し、よりわかりやすく検索できるシステムを現在構築しているところでございます。
また、在宅療養につきましては、医師や看護師、薬剤師、ケアマネジャー、介護事業者など、多職種の連携が必要であり、在宅療養者の容体の変化を迅速かつ的確に情報伝達、
情報共有が求められております。在宅療養をする医療ニーズの高い高齢者や重度の要介護者に対して、医療機関や介護福祉従事者等がチームで支援する際の
情報共有の方法の一つとして、目黒区医師会を中心にICT、情報通信技術の活用を進めております。
このICT多職種連携ネットワークの安定的な運用により、在宅療養者の状況変化などの情報を看護職、介護職から医師へ連絡、共有することができ、本人や家族が望む在宅療養生活の支えとなるものでございます。国におきましては、ソサエティ5.0時代にふさわしい仕組みづくりを掲げており、在宅療養におけるICTの活用につきましても、推進してまいりたいところでございますが、個人情報の保護などの課題もございますので、慎重に検討してまいりたいと存じます。
次に、第3問、在宅療養支援病床の確保についてでございますが、在宅での療養が必要な方は、病状の急変等により一時的な入院を必要とする場合に、すぐに入院できる病院が見つからないなど不安を抱えております。在宅療養中の病状急変時のため、一時的に入院治療を必要とされながら、ほかに入院先がない場合に受け入れるための病床をあらかじめ確保することにより、在宅療養者とその家族が安心して生活ができ、また、医療・介護・福祉従業者が不安なく在宅療養に携わることができる環境を整えるため、平成26年8月から在宅療養支援病床確保事業を開始、実施しております。
当初は1病院でございましたが、平成28年度から4カ所の病院に拡大いたしまして、病状が変化した場合の入院先を安定的に確保し、在宅療養者とその御家族の安心感につなげております。
また、在宅療養支援病床確保事業の利用をきっかけに、在宅療養者があらかじめ緊急時に入院を希望する病院として、在宅療養後方支援病院へ医療機関を通じて申請することを推進しております。在宅療養後方支援病院では、在宅療養者の情報を登録し、緊急入院の必要が生じた場合に円滑に入院できるよう、病床を確保しております。
さらに、区では、在宅で療養中の医療処置が必要な高齢者やその家族のために、目黒区医師会と区内の病院の協力を得て、短期入院病床確保事業、いわゆる病院ショートステイを行っております。今後とも、医療ニーズの高い要介護者の方が地域で安心して、在宅での生活を続けられるよう、日常の療養支援、病状急変時の対応や、みとり等、さまざまな場面で医療と介護の連携を図ることができる体制を整備してまいります。
次に、第2点目、
令和元年10月に行われる消費税率引き上げに対する区の対応についての第1問、プレミアム付商品券の実施についてでございますが、ただいま区におきましては、本年10月に予定されている消費税率の引き上げに伴う経済対策の一つとなっております、プレミアム付商品券事業の実施に向けて鋭意準備を進めているところでございます。
議員御指摘のとおり、プレミアム付商品券事業については、これまでも平成21年度並びに、直近では平成27年度に地域の消費喚起、生活支援、地域経済の活性化を図るため実施してきているところでございます。
今回のプレミアム付商品券事業は、消費税率の引き上げが、住民税が非課税の方や子育て世帯の消費に与える影響を緩和するとともに、地域における消費を喚起、下支えすることを目的としており、商品券の購入対象者が住民税が非課税の方や、おおむね3歳未満のお子さんのいる子育て世代に限定されることが、過去に実施したプレミアム付商品券事業と大きく異なるところとなっております。
また、購入対象者が限定されることに加え、住民税が非課税の方につきましては、商品券購入に先立ち、区に申請して商品券購入引換券を入手する必要があること。商品券が使用できる店舗も幅広く公募することが求められるなど、制度が複雑な部分もございます。そのため、区におきましては、区報、ホームページに加えて、コールセンターや総合庁舎に窓口を設置して周知を図るとともに、プレミアム付商品券の御利用が円滑に進むように、丁寧な対応に努めてまいります。
次に、第2問、区内商店街に対する、軽減税率制度及びキャッシュレス決済・ポイント還元制度の周知についてでございますが、消費税が平成元年に導入されて以来、これまで税率は1種類でしたが、今回初めて標準税率と軽減税率の2種類の税率が設けられます。また、国では消費税率引き上げに伴うさまざまな対策を講じており、レジの入れかえなどに対する補助のほか、キャッシュレス決済・ポイント還元制度では、端末導入やポイント還元費用等に対して国の補助制度が設けられました。
これらの消費税引き上げ対策として実施される国の制度については、商店街等の事業者の方に販売促進につなげていただくとともに、少ない費用負担での導入が可能となることから、区においても目黒区商店街連合会と連携し、説明会開催を含め周知に努めているところでございます。
軽減税率制度につきましては、目黒税務署が開催する説明会について、区報やホームページで周知するとともに、来月には目黒税務署と連携して説明会も開催いたします。また、中小企業センターにおいて、「やさしい決算対策と消費税率軽減税率に伴う実務ポイント」と題したセミナーの開催も予定しているところでございます。
軽減税率制度及びキャッシュレス決済・ポイント還元制度につきましては、議員御指摘も踏まえまして、区内商店街の対応が円滑に進みますように、目黒区商店街連合会や目黒税務署との連携を密にして、これらの制度の周知に取り組んでまいります。
次に、第3問、消費税率引き上げ対応に係る区内商店街への支援についてでございますが、本年の10月に予定されております消費税率の引き上げに際しましては、消費税率引き上げ時の消費の冷え込みを回避するため、国においてさまざまな対策が打ち出されているところでございます。
区といたしましても、これらの国の対策との整合性を図りつつ、区内商店街事業者に対する融資あっせん、経営改善に関する相談に対する専門家である中小企業診断士の派遣など、区内商店街事業者の経営への支援に引き続き取り組むとともに、商店街チャレンジ戦略支援事業及び商店街プロモーション事業による商店街イベント実施に対しては、予算額を増額し、区内商店街への支援の強化を図っております。
また、さきに御答弁申し上げましたが、区の消費税率引き上げに伴う景気対策として行われる食料品などへの軽減税率制度の導入、プレミアム付商品券の発行及び中小小売店でのキャッシュレス決済へのポイント還元などの施策につきまして、商店街等の事業者の方に御活用いただくために、目黒区商店街連合会と連携し、周知に努めているところでございます。
いずれにいたしましても、国が行うさまざまな施策が、今後の区内経済にどのような影響を及ぼすかに十分注意しつつ、目黒区商店街連合会など関係団体との連携をさらに強化しながら、区内商店街の振興と地域経済の活性化に取り組んでまいります。
次に、第3点目、目黒区公契約条例の施行から1年になるが、この間の実績と諸課題についてでございますが、目黒区公契約条例につきましては、平成29年12月7日に公布し、平成30年10月1日から施行しているところでございます。
まず、この1年間における公契約条例の実績についてでございますが、昨年度につきましては、10月からの6カ月間に同条例の適用案件はございませんでしたが、本年度につきましては9月1日現在、工事請負契約で7案件、業務委託契約で15案件、指定管理協定で26施設において、同条例を適用しております。
次に、この1年間に公契約条例を運用してきた中で認められた課題についてでございますが、受注した複数の事業者から、下請も含めた労働台帳の提出について事務負担が大きいとの御意見がございました。労働台帳の提出は、労働者等に適切に労働報酬下限額以上の賃金が支払われていることを確認するために必要なものでございますが、事業者の事務の軽減を図る工夫も重要であると考えております。
公契約条例を運用していく中で生じてくる課題につきましては、事業者等の御意見をより積極的に伺い、条例の趣旨について継続的に周知を図っていく中で、公契約審議会で御議論をいただきながら対応してまいりたいと存じます。
以上、お答えとさせていただきます。
○34番(田島けんじ議員) それでは、時間もあれですけれども、1点再質問させていただきます。
3点目の公契約でございますけど、公契約条例が制定されまして最低労働賃金等が上がり、人材の確保など、すぐれた方が確保できるということで、大変いいことだとは思うんですけれども、昨年、変わりまして、ことし1年目を迎え、やはり公契約条例の制定のもと、仕組みが変わるといろいろ現場では混乱が起きやすいと。1年たってここは是正していくのがいいことではないかなと思いまして、まず、労働台帳なんですけれども、月1回、エレベーターだとか設備機械の保守点検に回る方も労働台帳に記載しなければならないだとか、非常に事務手続で煩雑な部分がある。これに関しましては、やっぱり何らかの形で是正していかれたほうがいいと思うんですが、それについて、まずお聞きします。
それからもう一つは、労働報酬下限額なんですが、これは公契約審議会で決めていくということで、なかなか時間がかかってしまうことだと思います。毎年毎年見直す部分もあると思うんですけれども、やはりこれを早く決めれば、事業者の下請さんなんかも、それから事業者に関しましても、人材を募集する際にそれが活用できて、やっぱりいい人材が募集できるというメリットもあります。
そういった意味では、ぜひともこの部分も見直しをと言いますか、早く何しろ決めていただくということを、手続は大事だと思いますけれども、早く決めていただいて、それが活用できるような仕組みをつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○
青木英二区長 2点御質疑をいただきました。
1点目は、労働台帳に伴う事業者の負担についてでございますが、御指摘のとおり、私どもも委員会等の御答弁の中では、事業者へ負担をできるだけかけないようにということは、議会からも御要望もいただき、そういった御答弁もしてきたところでございます。
いずれにしても、このために必要なことは、対象の労働者、働く皆さんの対象をどこまでにしていくかということにつながってまいります。これは、今回の公契約の最大のポイントの一つでございますので、こういった、どこまで労働者の皆さんの対象を広げていくかという重要なポイントについては、事業者の皆さんも含めて、公契約審議会の御意見等も聞きながら、適宜適切な対応を行っていきたいというふうに思っております。
2つ目は、報酬下限額の公表を速やかにということです。これももっともなお話で、これがおくれればおくれるほど、事業者の皆さんもいろいろと負担が出てきますし、行政としてもまた同じことになろうかというふうに思います。
ことしの例で申し上げれば、先月の5日に東京地方労働最低賃金審議会から、現在は985円を、今年度金額にして28円、率にして2.84%のアップで1,013円になりますが、それを東京労働局長に答申をしたところでございます。
こういった数字が出てこないと、私どもなかなか対応ができません。その後こういった数字が出ますので、他の自治体との比較も大切でございますし、来年度からは会計年度任用職員という名称になりますけれども、こういった皆さんの賃金もどうあるのかということも御議論を、公契約審議会の御議論をいただく資料として必要でございますので、こういった資料も速やかに用意をして、ことしは8月26日に行ったところでございますけれども、可能な限りできるだけ早く諮問をさせていただいて、御意見を伺って、その答申をいただいて、それを踏まえて、私としては報酬下限額を適切に速やかに対応していく。御指摘は全くそのとおりでございますので、今後しっかりとそういった対応をしてまいりたいというふうに思います。
以上でございます。
○川原のぶあき副議長 田島けんじ議員の
一般質問を終わります。
以上で
一般質問を終わります。
次の本会議は、9月9日午後1時から開きます。
以上で、本日の日程は終了いたしました。
本日はこれをもって散会いたします。
〇午後4時45分散会...