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  1. 東京都議会 2013-03-14
    2013-03-14 平成25年予算特別委員会(第4号) 本文


    取得元: 東京都議会公式サイト
    最終取得日: 2020-05-27
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    午後一時開議 2 ◯斉藤委員長 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。  これより付託議案の審査を行います。  第一号議案から第二十七号議案までを一括して議題といたします。  昨日に引き続き総括質疑を行います。  中谷祐二委員の発言を許します。 3 ◯中谷委員 民主党の中谷祐二でございます。  私からは、都市インフラの老朽化対策について、まずお伺いをいたしたいと思います。  一日約百十万台の交通量を引き受ける首都高速道路、建設後五十年が経過をいたしております。各設備の老朽化は激しく、昨年十二月、中央高速道路におきまして笹子トンネルの天井崩落事故がございましたが、これを契機に首都高に対する不安を抱いた都民の方も多かったのではないでしょうか。  首都高の歴史は、まさに東京オリンピック招致の熱気高まる中、昭和三十四年に首都高速道路公団法が施行され、昭和三十九年の東京オリンピックまでに四路線、三十三キロが開通をいたしました。現在は総延長三百十二キロ、路線の五割は築三十年以上でございます。二〇〇九年に確認をされた補修が必要な箇所は約九万七千件、一キロメートル当たり三百件補修が必要であると。現在は対応がなかなか追いつかないというのが状況であります。  さきの猪瀬知事の施政方針表明の中で、こうしたインフラの老朽化対策に向けた一層の取り組みを国や高速道路会社へ求めていくとのことであり、圏央道、外環道、そしてこの首都高中央環状線の整備を進め、車の流れを変え、都心の交通量を減らし、首都高速の更新維持がしやすい環境を整えるとのことでありますが、以下、何点か東京都と首都高のかかわりに注目をしながら伺いたいと思います。  まず、平成二十五年度東京都予算案によりますと、首都高速道路の整備に百八十九億円の予算が計上されております。都は、昭和三十四年の事業開始以降、これまで首都高速道路整備事業に対し、出資金や無利子の貸付金を含めまして、どれだけの投入をしてきたのか伺います。 4 ◯飯尾都市整備局長 まず、出資につきましては、昭和三十四年度からの総額は、平成二十三年度末時点で二千七百四十九億円でございます。また、無利子貸付につきましては、平成元年度から十九年度まで三千八百七十一億円を実施をいたしておりまして、昨年度末残高は千六百六十三億円となっております。 5 ◯中谷委員 トータルをしますと、約六千五百億円でございます。  首都高の特徴は、当時、用地買収が比較的容易な公共用地、例えば道路であるとか河川の上を中心に建設をしてまいりました。急カーブ区間が多いのと、あとはきめ細かい維持管理が必要であります高架橋やトンネルといった構造が約九五%を占めるという特徴があります。  首都高の大規模更新のあり方に関する調査研究会の提言によりますと、大規模更新が必要なエリアが約二十キロで、費用が六千八百五十億円、さらに修繕のエリアを加えますと、距離にして三十二キロメートル、トータル約九千億円程度の費用が必要であるとの試算が出ております。  三環状道路の完成とともに、実は首都高速道路の役目というものも変わってくるのではないかと思います。特に中央環状線よりも内側の都心環状線の果たすべき役割というものは、将来的にはおのずと変わってくるものと思います。圏央道、外環道、そしてこの中央環状線が整備されれば、通過の交通車両が都心に入ることなく、迂回をしてそれぞれの目的地へ行けるわけであります。  三百十二キロの首都高を、いわゆるスリム化していくことも視野に入れながら、五十年前は増加する一方でありました自動車交通量に実はインフラの整備が追いつかない状況でありましたが、五十年経過をして、若者は自動車離れが進み、そして人口減少社会となり、大規模インフラの将来のあり方そのものを再検討する時代に入っていると思います。  厚生労働省の将来人口推計調べでは、二〇六〇年には日本の総人口は八千六百七十四万人であります。今よりも四千百三十二万人が減ると。税収が減る、そしてまた料金収入が減る、利用者が減る、縮小した社会での社会資本整備のあり方を再検討しなくてはなりません。  国土交通省が設置をしました高速道路のあり方検討有識者委員会の取りまとめで、首都高の更新に係る費用の確保について、二つの提言がありました。更新や機能強化による橋梁などの耐用年数の伸びを精査した上で、現行の償還期間、これは四十五年でございますが、これを延長し、これに伴う費用を新たに償還期間の中に組み込むこと。二番目に、償還後において、高速道路の高いサービスレベルを維持するために、償還後の維持管理について継続的に高速道路の利用者に負担を求めることなど、幅広く検討すべきと提言がありました。
     この二つをもう少しかみ砕いて説明を申し上げるならば、八年前に小泉内閣の時代に道路公団を民営化し、首都高速道路株式会社にいたしました。株主構成は、四九%が国土交通大臣、東京都が二六%、以下、神奈川県、埼玉県、横浜市、川崎市、千葉県が株主であります。四十五年後に道路資産を償還する。償還するとは、すなわち金銭の債務を弁済することでありますが、四十五年後では、四十五年間では返し切れないから、改修工事をして資産価値を増したからという理由で返済期間を延ばすというのが、一番目の提言でありました。本来は、建設費を完済して、都などに道路資産を引き継ぎ、無料開放する予定であったはずであります。  二番目の提言は、高速道路利用者に負担を求める。無料化どころか、料金を払い続け、さらに料金の値上げをしますよということであります。四十五年後に首都高速道路を無料化をするという約束のもとに固定資産税課税をしていないのに、それをほごにすることになります。整合性がとれない。  四十五年間の、実は計画料金収入というものと、実績値の比較の表があります。平成十八年度の初年度のみ、実は計画値が実績値を上回っておりますが、以降六年間は実績値が計画値を下回る、つまりは当初の予定ほど料金収入が上がっていないというのが実態であります。そしてまた、料金のピークを平成四十二年、今から十七年後に料金のピークを設定しているということ。これは、自動車量も当然減少し、値上げをするしか料金収入を上げるには手法がないといわれても仕方のないことだと思います。  道路機構とこの首都高速道路が結んでいる協定というのは、五年に一回見直しがあります。したがって、交通量が少ないからといってすぐに料金の見直しをできるという状況にないということも申し上げておきます。  本年一月二十八日に、首都高速道路株式会社の社長であります菅原社長、東京都の元副知事でございますが、老朽化が進む首都高の大規模な建てかえや修繕を料金収入だけでもし賄うとすれば、一〇%程度の値上げが必要であるとの見通しを示しました。八年前の民営化時に、二〇五〇年までには債務を完済するといったその返済期間の延長もやむなしと主張しております。  九千億といわれる改修、更新費用の財源を一体どこに求めていくのか。第二位の株主でもある東京都の立場としての見解を伺います。 6 ◯飯尾都市整備局長 首都高速道路株式会社は、学識経験者から成る調査研究委員会から受けた提言を踏まえまして、大規模更新、修繕の内容、規模等について、現在社内検討を進めていると聞いております。都としては、同社の検討の推移を見ながら、国など関係機関と連携し、適切に対応してまいります。 7 ◯中谷委員 確かに現在は社内検討の最中でありますけれども、東京都の立場は第二位の株主でもあります。東京都もぜひしっかりと連携をして、適切に対応していただきたいと思います。  四十五年後の料金無料化をほごにして、実は今、年間約二千五百億円程度の首都高の料金収入がありますが、それを改修や更新の費用にもし充てることになれば、八年前に地方税法を改正して、首都高速の道路資産に固定資産税を課税しなくてもよいとした前提条件が崩れることになります。  課税当局としては、仮に首都高の道路資産に、今、課税をするならば、一体幾らの固定資産税を徴収することができるのか、そしてまたその試算をしているのか、お伺いをいたします。 8 ◯新田主税局長 首都高速道路株式会社が管理します高速道路用の資産につきましては、地方税法により、公共の用に供する道路として従前から固定資産税が非課税とされておりますことから、課税した場合の試算は行っておりません。 9 ◯中谷委員 平成十四年の民営化推進委員会で、固定資産税の税額に係る試算というものがございました。当時、首都高速道路に係る土地や償却資産の課税標準額の合計は、二兆二千七百九十五億円であります。固定資産税額は三百十九億円。しかし、国鉄民営化の際にJRに適用した特例を講じますと、三十八億円という固定資産税になります。  平成十四年当時の首都高の総延長は二百八十一キロでありました。その後、地下化構造をした中央環状線の開通などもあり、平成二十四年三月末では総延長が三百十二キロとなりました。現在、道路機構から首都高速道路が借り受けている構築物や土地の道路資産の額は、合計五兆円を超えております。民営化当時と同じように、これを単純に比較して固定資産税の特例を講じても、八十億円という固定資産税課税という数字が推計できるわけであります。  国鉄がJR民営化したときにも、実は固定資産税を課税をいたしました。都はいわゆる駅ナカ課税についても、今、さらに見直しを進めているところでございます。  固定資産税は、都にとってみると、毎年一兆二千億円程度税収が上がる、非常にかたい税金であります。租税の基本原則は、公平の原則にあると思います。課税免除は、公益上その他の事由により必要がある場合であって、公平の原則を害することによる弊害よりも課税を免除した方が社会的な公正性が保たれるのであれば、初めて課税免除とするべきであります。  平成二十三年の第二回の定例会におきまして、当時の主税局長に伺いましたときの答弁は、今後、現行のスキームや道路資産の使用状況などに大きな変化が生じる場合、固定資産税の非課税措置についても改めて検討するべきと考えておりますとの答弁がありました。  改修、更新費用に九千億円、もし地下化構造を進めるようなことがあれば三兆円とも四兆円ともいわれる工事費の原資を料金収入に求めるのであれば、仮に、公共の用に供する道路であることには変わりはありませんけれども、無料化はせずに償還期間を延長、さらには料金値上げとなれば、主税局長がいう現行のスキームや道路資産の使用状況などに大きな変化が生じる場合に該当するのではありませんでしょうか。  改めてお伺いをいたしますが、首都高速道路資産への固定資産税課税についての都としての検討はいかがか、お伺いをいたします。 10 ◯新田主税局長 委員ご案内のとおり、首都高速道路株式会社が管理する道路資産につきましては、料金の水準が建設費等から見て適正な水準で、一般の有料道路と異なり収益事業と見るべきではないこと、また、料金徴収期間が定められていることから、公共の用に供する道路に該当し、固定資産税が非課税とされております。  この非課税措置の根拠法でございます日本道路公団等民営化関係法施行法では、その附則第二条におきまして、政府は、この法律の施行後十年以内に、日本道路公団等民営化関係法の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするとされており、都といたしましては、その政府による検討結果を踏まえて適切に対応してまいります。 11 ◯中谷委員 二〇一五年には、首都高の中央環状品川線が開通をします。そして二〇二〇年には、東京オリンピック開催、それまでに外環道の関越練馬ジャンクションから東名世田谷インターの区間が開通予定であります。  課税をするには、大義とタイミングが必要であると考えます。平成十六年の国会で地方税法を改正し、固定資産税を課することができないとしている。この非課税の期間は、今、局長から説明がありましたとおり、十年間、二〇一五年、平成二十七年度までであります。都内の都市計画道路の事業執行率は約六〇%、事業の優先順位を考慮すれば、首都高をさらに広げるよりも、手をつけるべき都市計画道路整備事業は数多くあると思われます。  知事は、首都高速道路公団の時代から、その民営化に大きくかかわってまいりました。そして、副知事の時代も、作家の立場で、首都高速の再生に関する有識者会議でも発言をされております。首都直下地震に備えること、また首都高速の老朽化対策を考えなければならないのはそのとおりだが、メンテナンスを含めて料金を上げないとしたら、財源は税金しかなく、その税をどこから持ってくるのかということになる、首都高速の交通量についての資料を見れば、六割が都心とは関係のない通過交通で、これは外環道ができればかなり減ってくると、みずからのブログでも発言をされております。  高速道路の料金体系の再構築については、一昨日、知事答弁のとおりでございます。道路の決着というテーマで講演をされたときの議事録も読ませていただきました。  四公団を民営化することで、半期の決算で七百億円近い利益が出たこと。納税額は三百億円以上。日本道路公団だけで国から三千億円もの税金が、一般会計から利子補給金という名目で税金投入されていたこと。高速道路の非常用電話が一機二百五十万円もしたこと。八年前の民営化以来、郵便局のお金でインフラ整備をする時代は完全に終わったこと。知事は、電力改革、周産期医療改革など東京モデルを打ち出し、国を動かしていくのが使命だとも発言をされております。  ここまで首都高速道路に関しての東京都とのかかわりや大規模更新の際の財源問題、さらには道路資産に関する固定資産税課税に関する課題について質疑をしてまいりました。  今までのやりとりをお聞きになって、首都高速道路公団時代より、その民営化に大きくかかわってきた猪瀬知事に、改めて老朽化対策が喫緊の課題である首都高のあるべき姿と東京都としてどのように向き合っていくのか、見解をお伺いをいたします。 12 ◯猪瀬知事 中谷委員、よく勉強されていますが、「道路の権力」と「道路の決着」、ちゃんと読みましたか。本に書いてあるから詳しくちゃんと、ブログとかじゃなくて読んでもらわないと、あのプロセスは大変だったんです。四十五年で返済というのを区切りをつけたのは、そうでないと、国債の償還は建設国債六十年ですから、六十年、あるいはもっともっと幾らでも伸びていくという形で、国の一般財源から三千億円投入して、そしてずるずるずるずるやっていくという形だったわけです。それを四十五と切ったわけね。これは大変だったんですよ。まあ、その話はもういいでしょう。  それで、今回二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックありますけれども、招致をしたいんですが、一九六四年に首都高速ができて、この一九六四年にできたときに一号羽田線が一番真っ先にできているわけですけれども、これが老朽化している。ただ、できてから十年ぐらい、それでもう渋滞が始まってますからね。  あと「二〇〇一年宇宙の旅」という映画ありますけど、スタンリー・キューブリックの。タルコフスキーの「惑星ソラリス」というの見てますか──見ていない。(中谷委員「知事の資料は見ました」と呼ぶ)見た方がいいんだよ、そういうの。ある程度歴史を知らないとだめ。  タルコフスキーの「惑星ソラリス」の中に出てくる首都高の姿というのは、要するに、未来の世界なんですよ。見た──委員長見ているんだ、偉いな。  いや、ある程度、これ見ておく必要あるの。未来の都市の姿を描いてるんです。それはつまり、そのときに東京は未来だったわけ、世界の都市から見ると。今、中谷委員おっしゃられたように、九五%は橋梁とトンネルでできている。これはもうモダンワールドなんです。それを最初に東京が実現してるの。  ただ、その流れで、過程で外環ができなかったりとか、湾岸線はできたけれども、中央環状がなかなかできなかったりとか、そういう形で、最初はよかったけれども、あとの環状道路がうまくいかないがために、都心環状に全部集中すると。こういう状態になって、もう一九七〇年代の初めごろには、都心環状はもうすごい渋滞になっているんです。  そういうことで、大型車両、つまり当時はコンテナ車なんてないですからね。今コンテナ六メートル、あるいは十二メートルのコンテナが多いですから。そういうものが走っていない状況の中で、今は外環もなく環状道路が整備されていない中でコンテナ車が走ったりとか、ただ経年劣化というだけじゃなくて、車両の大型化、そういうものを含めて老朽化対策が必要で、したがって、三環状でとにかく流して、都心に入るものをどれだけ減らしていくか。  それからあとは中央環状品川線が湾岸線につながることによって大分変わってきます。ただ、中央環状品川線が湾岸につながるのに、今ちょっと水が出たりして少しおくれちゃう。一刻も早くできれば、一号羽田線の工事もやりやすくなるわけです。  そういうことで、財政規律を持ち込んだということが一番大事なんです。その財政規律を前提にして、どういうふうな老朽化対策をするかと。これは首都高が会社経営として考える。当然会社経営として考えるんだけれども、それだけではできない場合も考えられるが、ただ、この間の民主党政権みたいに何でもすぐ無料とかやっちゃうと──時の政権ごとにいろんなことをいい出すんですよ。それはやっちゃいけないんです。料金体系に手を突っ込まないでほしい。五十年、四十五年でとにかく切ってある。もちろん、四十五年以降は無料ということじゃないんです。要するに、今までのものを清算するのに四十五年かかって経営して清算するということなの。その後、維持メンテナンス費はかかりますから、これは当然。それは、受益者負担できちんとやるということになります。  そういうことで、有料、無料といういい方も、いろんないい方、雑駁になっているところあるんだけれども、普通に考えていけばいいんで、まずは四十五年で返済して、返済するという原則を崩さない中できちんと老朽化対策をしていくと。  以上です。 13 ◯中谷委員 ありがとうございます。四十五年間で返済をする。その財政規律を持ち込んだことに意義があるんだという知事のお話でございます。  ただ、四十五年間では間違いなくこの返済計画は崩れるものだと私は認識をしております。  平成四十二年に料金収入のピークが三千四百七億円で想定をされております。人口が減り、車が減り、そうした状況下で、もし三千四百七億円の料金収入を上げるとしたら、料金を値上げをするしかありません。  昨年の一月一日から距離別料金制度を導入して、これは実質値上げになりました。首都高の料金収入は二百億円程度ふえる結果となりました。もし、この四十二年に本当に三千四百七億円という料金収入が上がるという、それだけの交通需要が見込めているというのであれば、その根拠を本来は首都高であり、東京都からも説明を受けたいと思います。  私は、この四十五年間の計画表は確かにありますけれども、これはなかなか絵にかいたもち、実際は四十五年間では償還し切れないというのが持論としてあることを申し上げておきます。  続いて、都市インフラの老朽化に関してでありますが、公営企業であります水道事業についてお伺いをいたします。  都民の安全でおいしい水へのニーズということで高度浄水施設を建設する一方で、高度経済成長期につくった施設の老朽化が進んでおります。そしてまた、東日本大震災を契機に想定される大規模震災などへの対応が求められております。  水道局の財政状況を見ますと、累積資金収支は平成十一年度末で九十二億円程度ありましたが、平成二十四年度末には五千四百万円と見込まれており、底をつく状況でもあります。料金収入も平成十七年に引き下げて以来、徐々に減り、年間二千九百億円程度で推移をいたしております。  消費税の増税も本年秋には景気動向を見て、平成二十六年四月からの増税に踏み切るかどうかが判断をされますが、水道料金収入が減収傾向にある中、将来のための投資でもある施設整備の財源などを考慮すると、消費税増税のタイミングで料金の見直しが検討されるのかどうか。また、消費税率の引き上げに対して、どのように対応するのか、あわせて見解をお伺いいたします。 14 ◯増子水道局長 水道局では、おおむね三カ年程度の計画期間において必要となる事業を確実に行うことができるよう財政計画を策定し、必要に応じて料金を改定しております。  今般策定した経営プランにおきましては、平成二十五年度から二十七年度までの三カ年の財政収支が均衡していることから、料金改定を現段階では見込んでおりません。  消費税につきましては、昨年八月に改正法が成立したものの、いまだ実施に当たっての詳細が国から示されていないため、現行の消費税率で財政計画を策定しております。  今後、国の動向を踏まえ、法令などに基づき適切に対応してまいります。 15 ◯中谷委員 二十七年度までの経営プランでは消費税増税を組み込んでいないとのことでございます。純利益も平成十九年には年間六百八十九億円程度ありましたけれども、平成二十三年度以降は三百三億円となり、近年の料金収入の状況や将来の施設整備の財源などを考慮すると、以前ほどの余裕がありません。  消費税増税時に増税分の料金改定がなされるものと推察をいたしますが、国の対応を踏まえて対応するのもよろしいのでありますが、都の内部での検討はしっかりと早い時期から検討されたいと申し上げておきます。  続きまして、大規模浄水場の更新と財源について伺います。  平成二十五年度には、四半世紀をかけて進めてきた高度浄水施設の整備が完了いたします。  大規模浄水場は、平成三十年代から集中的に更新時期を迎えます。更新は、試算では全体で約一兆円もの費用がかかる大事業でもあります。  水道局では、更新のための代替施設整備を目的に、平成十九年度に大規模浄水場更新積立金を創設し、毎年五十億円の積み立てを十年間計画で行っていくとのことでありますが、全体の更新費を賄うには到底足りないのであります。自己財源の確保は評価ができますが。  そこで、大規模浄水場更新について、国に財源措置を求めていくなど財源をどのようにして確保していくのか見解をお伺いするとともに、更新の手順、代替施設の整備についてもあわせてお伺いをいたします。 16 ◯増子水道局長 大規模浄水場などの施設更新による財政需要に備え、経営プランでもお示ししているとおり、更新時期の分散化やコスト縮減を図るとともに、引き続き経営努力を行いながら、企業債の発行抑制による有利子負債の圧縮、更新代替浄水施設整備のための積み立てなどに取り組んでおります。  なお、国に対しては、引き続き水道施設の再構築を対象とする財政措置を講ずるよう要望を行ってまいります。  また、施設更新につきましても、経営プランでお示ししているとおり、大規模浄水場の更新時は、工事により浄水施設能力が低下するため、あらかじめ代替となる浄水施設を整備する必要がございます。  このため、境浄水場と三郷浄水場に代替浄水施設を整備することとしており、これらの施設が完成した後、東村山浄水場と金町浄水場の更新工事に着手いたします。 17 ◯中谷委員 現行の国の水道関係補助制度では、更新事業は対象とされておりません。二〇二四年以降に更新需要が集中すると予想されておりますけれども、それに先立って浄水場の代替施設を先行的に整備するための投資を今行っていることは評価ができるところでございます。  しかし、これも水需要の全体量と地域的な需要の偏在も視野に入れて更新をしていくことが極めて重要であると思います。  次に、下水道管の再構築についてお伺いをいたします。  区部の道路の下には約一万六千キロメートルもの下水管が張りめぐらされております。耐用年数は五十年、平成十年から十二年間のこの三年間、実は年間八百件ほどの道路陥没の件数がありました。しかし、その後、再構築整備を進めると、平成二十二年から二十四年の三年間には年間四百件程度の道路陥没の件数となりました。  そこで、下水道管の再構築の今後の取り組みについてお伺いをいたします。 18 ◯小川下水道局長 高度成長期に集中整備した下水道管の老朽化が進んでおります。このため、区部を整備年代により三つのエリアに区分し、その中で整備年代の古い都心部を第一期再構築エリアとして下水道普及概成直後の平成七年度から順次再構築を進めております。  対策に当たりましては、予防保全型の維持管理による延命化を図りつつ、道路を掘らずに下水を流したままで管の内側から補強する更生工法をこれまで以上に活用するなど、計画的に再構築を進めてまいります。  これにより、これまでと同程度の事業費で整備ペースを約二倍にアップし、整備年代の古い都心部について、平成四十一年度までに完了を目指します。 19 ◯中谷委員 下水を処理する過程では、実は多くの電気エネルギーを消費いたします。  福島第一原発発電所の事故により、電力の調達コストが上がっております。温室効果ガス削減の観点からも省エネ、再生可能エネルギーの活用は、なお一層の取り組みが求められているところでもあります。  下水汚泥の焼却による温室効果ガス排出量は、年間で約八十万トンCO2、これは東京都庁全体の排出量の約四割を占めているとのご報告を受けておりますが、下水を処理する過程で大量の下水汚泥が発生をしますけれども、これは実は再生可能な生物由来の有機性のエネルギーであるバイオマスに位置づけることができます。  バイオマスエネルギーは、二酸化炭素の排出量が極めて少ない自然エネルギーでありまして、今日では新たな各種技術による活用が可能になり、化石燃料にかわる新しいエネルギー源としての期待も大きいところであります。  島根県の出雲市においては、バイオマスである下水汚泥を原料に水素を製造するプラントによる実証実験が始まっているほか、被災地である岩手県宮古市では、被災復興の一環として間伐材、木質バイオマスでありますが、間伐材から水素、電気、熱を生み出すプラントを建設するという画期的なプロジェクトも立ち上がっているところであります。  行く行くは下水汚泥などの活用も検討していくとのことでありますが、こうした新たな技術の活用に当たっては、民間企業などのすぐれた技術を取り入れつつ開発を進めていくことが不可欠だと考えますが、下水道局では、下水汚泥をバイオマスとしてどのように利用しているのか、また、バイオマス利用などの新技術の開発に当たり、民間の技術をどのように活用しているのか、お伺いいたします。 20 ◯小川下水道局長 下水汚泥のバイオマス利用といたしましては、汚泥の消化ガスを用いた発電事業や汚泥を低酸素状態で蒸し焼きにして発生するガスを発電等に使う汚泥ガス化炉などがございます。  このようなバイオマス利用など新技術の開発に当たりましては、さまざまな民間企業等と連携し、企業の持つ最先端技術の活用を図るとともに、局の持つノウハウと融合させながら技術開発を進めております。  具体的には、下水道局が課題を提示し、共同研究者を公募したり、民間企業が入手しにくい下水や汚泥などの実験材料や施設、場所を当局が提供し、共同で研究を行う場合などがございます。  今後とも、開発ニーズの積極的な発信などにより、民間企業の意欲を高めつつ、すぐれた技術の活用を図ってまいります。 21 ◯中谷委員 バイオマス水素というのが究極のエネルギー源であるといわれているのは、水素は燃やせば水を生成するわけであります。  ぜひとも下水道局におかれては、民間企業と共同して行う技術開発をさらに推進をしていただき、バイオマスから水素を生み出す技術の実用化に向けてご尽力をいただきますようにお願いを申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。  被災地の取り組みでも申し上げたとおり、バイオマス水素の将来性については大いに期待されているところであります。都においては、以前、水素の燃料電池の研究を国からの委託事業という形で行ったと認識をしております。その後、水素ガスの安全性や操作性、さらに技術革新が進み、民間の自動車メーカーでは、二〇一五年までに水素ガスの燃料電池自動車を市販するところまで技術革新が進んでまいりました。  水素燃料電池自動車は、環境面でのメリットはもちろんでありますが、仮に、災害時にその発電能力を利用するならば、例えば、バスのような発電容量の大きいものを避難所に配置をして避難所での非常用電源確保としても有用であります。  そこで、環境局にお尋ねいたしますが、燃料電池自動車の普及を積極的に進めるべきと考えておりますが、現在のところの燃料電池自動車に対する局の認識をお伺いいたします。 22 ◯大野環境局長 燃料電池自動車は、燃料の水素と空気中の酸素によりまして発電した電気で走行するものでございまして、走行時に排出ガスやCO2は一切発生しないクリーンな自動車でございます。  また、燃料電池を使った乗用車は、一度の水素燃料の充てんでガソリン車並みの走行距離を確保できることに加え、災害発生時に家庭への電力供給に用いれば、電気自動車の三倍程度、一週間程度の電気を供給できることになります。燃料電池バスの発電能力はさらに大きいため、避難所に配備すれば数日間電気を供給できます。  このように、二〇一五年以降に市場導入が見込まれている燃料電池自動車は、低炭素型の交通手段としてだけでなく、災害時における非常用の分散型電源装置としても期待されておりまして、今後、普及を進めていくべきものと考えております。 23 ◯中谷委員 ぜひとも非常用分散型電気エネルギーとしての活用を都としても見出していただきたいと思うところでございます。  最後に、知的財産の件について質問をいたします。  従来、我が国の企業は技術力で勝負をしてきましたが、技術力のみでは勝てない時代になりました。企業の競争力は、技術力に加えて戦略的なビジネスモデルの構想力が決め手となり、知的財産はその要素として大変重要性が高まっているところでございます。  TPPとの関連ですが、交渉分野の一つとして知的財産条項も含まれております。二〇一一年時点で我が国の技術貿易収支は二兆円の黒字であります。特許権や意匠権、著作権、そういったものが実施許諾などの取引で二兆円の黒字、そして、これはまだまだ増額の余地があるものと認識しております。  ビジネス展開によって得た利益を我が国に還元することは極めて有益であります。水道や下水道、そして東京メトロといった海外に進出をする、しっかりサポートするための知財は大変重要であります。  TPPの問題など、知的財産権の枠組みに関しては、本来は国が行うべき事項ではありますが、特許、実用新案、意匠、商標などは特許庁、著作権は文化庁、不正競争防止法は経産省、まさに縦割り、その仕組みに横ぐしを刺すのも東京都の役目であると認識しております。  中小企業において、より身近な存在である都に、企業現場のニーズに即したサポート機能を十分に発揮することが求められております。  知的財産に関する競争が激しくなる中、中小企業の知財部門ともいわれる都の知的財産総合センターにおける今後の取り組みについてお伺いをし、私の質問を終えます。 24 ◯中西産業労働局長 東京都知的財産総合センターでは、中小企業の海外での知的財産の権利保護等に関する相談を行うとともに、各種セミナーも開催し、幅広く情報提供を行っております。  近年、相談対象となる国が多様となっていることから、各国の制度に精通した専門家を配置し、きめ細かい対応を行っております。  さらに、海外での知的財産権の取得や保護を推進するため、外国特許出願等の経費の助成を実施しており、新年度は海外での知的財産のトラブルに対処するため、実用新案権の取得経費を助成対象に追加いたします。  こうした取り組みを展開して、海外における中小企業の知的財産の保護を支援してまいります。
    25 ◯斉藤委員長 以上で、中谷祐二委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 26 ◯斉藤委員長 続きまして、遠藤守委員の発言を許します。    〔委員長退席、谷村副委員長着席〕 27 ◯遠藤委員 公明党の遠藤守でございます。時間は限られておりますので、簡潔にお伺いしますので、知事並びに関係局長も明快に答弁をいただきたい、このように思います。  初めは、医療機関同士の連携についてお伺いしたいと思います。  私たち議員、政治家のもとには、日々、都民からさまざまな意見や要望が寄せられるわけであります。  こうした中、特に最近ふえているのは、こういう声であります。家族が入院したけれども、余りに早く転院を迫られた。病院で紹介された転院先は高額なところか遠方で悩んでいる。どうにかしてもらいたい。こういう声であります。  こうした声に対して、私は現在、厚生委員会に所属をしておりますけれども、平成二十三年十一月の厚生委員会病院経営本部とのやりとり、そして昨年十一月の同じく厚生委員会福祉保健局とのやりとり、この問題、ぜひ都として何らかの対策を講じるべきである、このような主張をしてまいりました。  あわせて、知事のもとにも新聞行っているかと思いますけれども、平成二十三年の三月には新聞に寄稿をいたしました。いわゆるこの転院問題、都の課題として取り上げるべきである。こういうような提言をさせていただきました。  いわゆるこの医療機関同士の連携、すなわち急性期である方が入院をされる。ある程度落ちつくと。しかしながら、家には帰れない。その場合、療養病床への転院、または介護施設等への入所、こうなるわけであります。  先ほど冒頭紹介をいたしましたけれども、家族の声、余りに早く転院を迫られる。この余りに早くというのは、よく聞くのが三カ月、九十日で、これを境に次の病院行ってくださいねと、こういう話であります。  そこで、なぜこの三カ月、九十日で転院を迫られるか、この要因について福祉保健局長の答弁を求めます。 28 ◯川澄福祉保健局長 医療機関が担っている機能は急性期、回復期、長期療養などさまざまであり、それぞれの病院が連携しながら患者の病状に応じて適切な医療を提供しております。  診療報酬制度では、医療機関の機能に着目した評価が行われており、急性期医療を担う病院の一般病棟の入院基本料は、がんや難病患者など引き続き密度の高い医療を必要とする患者を除き、原則として九十日を超えると大幅に減算されます。  この制度が九十日を境に医療機関が患者の転院を促す要因の一つと考えております。 29 ◯遠藤委員 今答弁ありました。病床の機能分化、これが一つ。そして、診療報酬上の制度、いいかえれば病院経営上の判断、問題から、三カ月でおおむね転院してくださいねと、こういう話になる。こういう答弁だと思います。  こうした転院の際に、医療機関、病院で患者、家族の皆さんから相談を受けているのが医療ソーシャルワーカー、いわゆるMSWであります。  都が平成二十四年度に実施した医療社会事業実績等調査結果によれば、回答のあった三百十八の医療機関等でMSWが年間に受ける相談件数、これ全部の相談件数ですけれども、何と三百十万件。三百十万件いろんな相談を受けると。うち四五%に当たる百三十九万件が今いった転院を含む退院援助に関する相談であります。おおむね四五%、転院のことでみんな困ってるんです。この数は、これは延べの相談件数ですけれども、一つの病院で年間四万三千件の転院を含む退院援助、この相談があるということであります。  もう一つデータを示します。これはちょっと古いですけれども、平成二十年度、都立病院。都立病院には、おおむね六十人近い医療ソーシャルワーカーがおりますけれども、この人たちが受ける相談件数、二十五万五千八百件、おおむね二十六万件、いろんな相談を受けたと。このうち、転院支援の相談件数は十一万一千四百件、これも半分近い数であります。  これ以外にもMSWが受ける相談というのは、受診援助ですとか入院の援助、療養上の問題調整、経済問題、就労問題、教育問題、心理情緒的援助、そして医療における人権問題まで。医師は診療を行う、看護師は診療の補助と療養上のお世話をすると。それ以外はおおむね、このMSWが相談業務の一手を担っているというのが現状だと思います。  そして、冒頭からお話ししておりますけれども、この転院支援、これは患者の病状はもちろんでありますけれども、患者、家族がどれだけ負担可能なのか。入院コストですけど、こういう入院コストの問題。さらに、近いのはいいわけでありますけれども、自宅から次の転院先への距離と。こういうような、患者の病状と、あと入院コストの問題、そして自宅と転院先との地理的な要因、こうした、主に挙げるだけでも三つの要因を加味して次の転院先を患者、家族に情報提供しないといけない。かなりのハードワークであります。  そこで、都としてこの転院調整を行うMSW、どんな支援をしてきたか、答弁いただきたいと思います。 30 ◯川澄福祉保健局長 都は、MSWが患者の病状やニーズに応じて転院先医療機関を選定できるよう地域の医療機関の専門性や受け入れ体制等について医療機関案内サービス「ひまわり」や医療機関名簿を通じて情報提供を行っております。  また、MSWが日ごろから多くの病院の情報を把握し、相互に病院間の実情を理解し合える関係を構築できるよう、転院調整の実践例や現場で悩んでいる医療連携の課題などを題材にしたグループワーク形式の研修を実施してるところでございます。 31 ◯遠藤委員 都としてMSWに対してさまざまな支援を行っていると、こんな答弁でありました。  しかし、現場に入りますと、やはり患者、家族の方に対して転院先を検討するに十分な選択肢、これが提供されているのか。いいかえれば、入院先を紹介される、現在入院している入院先で次の行き先の提示、この選択肢が私は余りにも少な過ぎると。すべてではないですけれども、少な過ぎる。これが現実だと思います。  さらに、その入院患者さん、支えてくれる子や孫、これが近くにいればいいわけでありますけれども、仮に老夫妻二人のうち、どちらかが倒れた。身寄りは近所にいない。残されるのは高齢の夫か妻であります。いずれもお年寄りであるわけでありますので、こうした方々に病院のMSWが紹介したのがA、B、Cというこの病院だけですと。あとは三カ月が来たら、どれだか一つ転院先決めてくださいねと。デッドラインは三カ月ですよと。こういう状況というのは、私は余りにも気の毒である、このように思います。  こうしたことから、昨年十一月、厚生委員会において、こうした転院調整を現場のMSW、ここにゆだねるだけではなくて、都が広域的な観点から調整する仕組みを、ぜひ都としてつくるべきである、このように提案をいたしました。  その際、都からはこういう答弁がありました。読み上げます。  お話のように、急性期を脱した後も入院医療を必要とされる患者さんがほかの医療機関に転院される際の支援は、とても重要だと認識しております。病院から病院への転院の円滑化を図るための方策について、しっかりと検討を進めてまいります。  検討状況はどうでしょうか。 32 ◯川澄福祉保健局長 高齢社会における地域医療体制のあり方を検討するため、都は、病院の現状と課題の把握を目的に、昨年十一月から都内の中小病院を中心に訪問調査を実施するとともに、本年二月に都内全病院を対象にアンケート調査を実施いたしました。  これらの調査では、MSWの活動状況や他の医療機関との連携等についても調査項目に盛り込んでおり、三月末までにその結果を取りまとめる予定でございます。  今後、その結果も踏まえ、MSWを初めとした実務担当者の意見も取り入れながら、転院支援のあり方について検討を行ってまいります。 33 ◯遠藤委員 質疑を受けて、都内の中小病院を中心に訪問調査、さらに都内全病院を対象にしたアンケート調査、これをしていただいていると。その結果をまとめて転院支援のあり方について検討をしていくと、こういう答弁でありました。  都内の高齢化、平成二十七年度までに急速に進んでまいります。そして、平成三十二年には七十五歳以上の後期高齢者、これが前期高齢者の数を上回る。ここおおむね十年、十五年が勝負どころであると思います。  こうした中で、これまで私の論は主に、病院と病院、医療機関と医療機関との転院、この話に絞ってきたわけでありますけれども、それのみならず、やはり病院と診療所との連携、さらに診療所や介護サービス事業者の連携、こういういわば施設と施設、医療機関と医療機関をつなぐ、このリエゾン機能、連絡調整機能、これが大変重要だと思います。  そこで、今までのやりとりをお聞きになり、そして、知事は東電病院のベッドの問題にも深い関心をお持ちであったと思います。医療機関相互の連携と医療と介護の連携について、これについて知事の所見を求めたいと思います。 34 ◯猪瀬知事 まず、高齢者の方が医療や介護が必要になっても、できる限り住みなれた地域や自宅で安心して暮らし続けることができる、そうした社会を、超高齢社会のモデルとして東京から実現したい。そのための柱は、必要なときに必要な支援を受けられる仕組みであります。  医療でいえば、症状に応じた適切な医療、在宅生活を支える医療を提供するための病院同士の連携、病院と診療所との連携、医療と介護との連携の強化、まさに遠藤委員がいわれていることです。それがかぎであります。  東京には六百四十三の病院と一万二千六百十二の診療所があり、約四万人の医師がいます。この現場の力と知恵を結集することが大事で、そのために東京都は、急性期の病院から在宅医療まで切れ目のない医療を提供するための東京都医療連携手帳、それ今ちょっと持ってきたんですが、これを作成している。これは胃の絵がついている。これは肺の絵がついている。がんごとに違う。これ大腸。そして乳がん。ほかにもいっぱいあります。  この中に、患者さんを中心に、かかりつけのお医者さん、それから治療担当の病院、それから他の医療機関、それから保険薬局ですね、おくすり手帳。患者さんを中心に、こういう形で、この連携手帳にその診療の流れが全部書いてあって、ここに部位とかいろいろ書いてあります、体の。そしてお医者さんが書き込むスペースも、いろいろ書いてあるんですが、これはちょっと母子手帳の二倍ぐらいの大きさですが、各がんごとに全部別々にこういうものがあって、これが東京都の福祉保健局や東京都医師会、一緒に名前が書いてある。これはこの数年前やっとできた。これは東京は初めてです、ここまでやっているのは。  ですから、これだけの巨大都市で、しかも超高齢化社会を目前にしながら、こういうものを準備しながら、つまり東京都医療連携手帳、ご存じのように、これを作成していく。もう今始まっていると。これを周知していくと。皆さん、持っていない方がいいわけですけどね。持っている人はどこかががんになっているわけですからね。そういうもの、ちょっとでもがんになったらこれを持っている。  そして、症状に応じた適切な医療を確保するための周産期医療や小児医療のネットワークの構築、医療と介護の連携を進めるための在宅療養推進会議や支援窓口の設置など、さまざまな施策を進めています。  今後、医師会や現場の声を聞きながら、こうした取り組みを加速して、高齢者を支える東京の医療体制の充実を一層図っていきます。 35 ◯遠藤委員 手帳も大事です。けれども、しっかりと今申し上げた現場の皆さんが安心できる体制、これぜひ早急につくっていただきたい、このように思います。  関連して、ちょっと質問の順番入れかえて、医療関係で島の医療について聞きます。  離島住民への医療支援ということであります。  昨年の六月に離島振興法が改正、延長をされました。この新たな離島振興法に基づいて、東京都は伊豆諸島を対象とする離島振興計画、これを策定いたしまして、その素案を先日公表したところであります。  この計画の策定に当たっては、各島で住民説明会を開いたり、アンケート調査などを丹念にしておりました。  私も大島行きましたときに、この作業、地域の行政、または議会、町民の皆さん、一生懸命やっている、この姿を見てまいりました。  都は、こうした策定過程に当たりまして、島しょ町村との直接のヒアリング、これを行ったり、さまざまな情報交換をしながら、今示されているこの素案の中には、地元の町村の意向、これが十分に反映されているものと、このように理解をしております。  島民にとって、とりわけ生活の安定に資する医療の充実──仕事も大事です、島の安全対策も大事です。ですけれども、やっぱり人生の基盤は健康、医療でありますので、この医療の充実、これはとりわけ重要であると、このように思っております。  そこで、都が現地で行ったヒアリング、ここで明らかになった島しょ医療の実態について総務局長の見解を求めたいと思います。 36 ◯笠井総務局長 島しょ地域の医療でございますが、すべての島に医師が常駐をしております。そして八丈島には病院が、その他の島には診療所が設置され、内科を中心とした医療サービスを提供しております。  また、大島と八丈島には産科が開設しており、大島、八丈島では島内での出産も可能となっております。さらに、一部の町村では、島外で高度な専門医療を受診する場合や、妊婦が島外で健診の受診や出産をする場合に交通費などの補助を行うなどの支援策を実施しております。  なお、この妊婦への交通費の支援につきましては、平成二十五年度から国が特別交付税により財源措置をすることとなりました。 37 ◯遠藤委員 離島振興法の改正、延長で国の取り組みも一歩前進と、こういうことだったと思います。  ただ、なかなか海と陸で隔てられてるということで、島の皆さん、心配の種が多いです。私はこういった観点から、平成二十二年第一回定例会におきまして、島民の交通費負担、この軽減を図る都の財政支援を強く要望したところであります。都もこれにこたえて、必要な支援を行ってきたと理解していますし、これは評価をしたいと思います。  現在、各島しょ町村では、厳しい財政状況の中で、申し上げました島民の皆さんが本土の病院に行かれる、この島外医療機関へ通院する患者に対し、島の財政は非常に厳しい中ですけれども、島の皆さんのニーズが高いということで、それぞれ補助をするなど、非常に苦心をされているわけであります。  都は、ハード、ソフト両面から、さまざまな施策をこれまで展開してまいりました。今回、新たにこの離島振興計画を策定するに当たって、またこれから実施をするに当たりまして、医療面も含めて、いまだ十分に解決されていない課題、いろいろあると思います。  そこで、都はこの新たな振興計画に沿って、町村への財政支援を含めて積極的に取り組むべきと考えますけれども、局長、いかがでしょうか。 38 ◯笠井総務局長 離島振興計画の基本理念であります定住化を促進していくというためには、防災対策の強化や福祉、保健、医療サービスの充実など、島民生活の安定に向けた取り組みを島しょ町村みずからが主体的に行っていくことが重要であります。  都といたしましては、この島しょ地域の重要性にかんがみ、引き続き町村それぞれの実情を踏まえながら、効果的な財政支援などを行うことにより、島しょ地域の振興を図ってまいります。 39 ◯遠藤委員 ぜひ島民の皆さん、期待していますので、よろしくお願いします。  話題を変えます。  都の文化財の保存管理、これについて質問したいと思います。  昨日の質疑で自民党の早坂先生からも言及がありました千代田区神田のしにせそば屋、かんだやぶそば、これが火災で一部焼けてしまいました。  このやぶそばは、東京都の歴史的建造物として選定をされている、池波正太郎さんも行きつけの、そして数寄屋づくりのすばらしい建物でありました。私も文化財のファンの一人として、貴重な建造物に被害が出てしまった、これは非常に残念でなりません。  都内には、かんだやぶそばさんのような歴史的建造物だけではなくて、国の重要文化財や、または都が指定している文化財などの建造物──これからする話は建造物、建物だけであります。それ以外にもいろいろと大事なものありますけれども、建造物、これは数多いわけであります。  いうまでもなく、こうした建造物は主に木造でありまして、こうした木造建築物は、火災だけではなくて、地震や風水害、こういった自然災害に万全な対策、これを講じていくべきだ、これは当然といえば当然であります。  こうした観点に基づきまして、平成二十年の予特の席で、私は文化財の建造物、この防災対策を取り上げました。そのきっかけとなったのは、その質問前日に韓国の第一号の国宝でありましたソウル南大門、これが焼失をいたしました。その前後に、国の中央防災会議が中部、近畿地方で直下型地震が起こった場合、その地域の国宝を初めとする文化財は破滅的な被害が出ると、こういう発表がありましたので、都はどうなっているんだろう、こういう問題意識から、いろいろと調べてまいりました。  調べてみると、こういうことがわかりました。  こうした文化財の建造物の防災対策、これは国の文化庁の通知によって、一つ一つの建物ごとに保存管理計画を策定し、それに沿って対策を講じていく、こういう概要になっていたわけです。  しかし、この文化庁が示している通知というのは、計画というのは防災だけではなくて、例えば、その文化財をどう活用するのか、またはその文化財と環境との調和をどうするのか等々、いろんなことをあわせて作成しないといけない、こういう状況でありました。  したがって、どういうことになるかというと、余りに緻密で専門的なので、時間とコストがかかる。よって進まない、こういう状況でありました。  そんなことから、私は平成二十年、都はそういう文化庁の指針に沿っているんじゃなくて、最も大事な防災、この観点に特化して短期間で策定できる、いわば東京モデルを策定し、これに沿って東京都の指定文化財建造物の保存管理、そして防災計画、この策定を行うように都教委に求めました。いわばスピード感を求めて、簡素な計画を立てるべきであるという視点であります。  そこで、この東京モデルに沿った保存管理計画の策定、進捗状況について教育長にお伺いしたいと思います。 40 ◯比留間教育長 都教育委員会の指定文化財建造物のうち、広く一般都民に公開している建造物は、本来目的の使用と異なり、防災等のノウハウの蓄積が乏しいことから、こうした八件につきましては、保存管理計画を優先して策定することとしております。  平成二十年当時、保存管理計画を策定しているのは二件でありましたが、その後、新たに五件の計画の策定を終了し、現在、残り一件を策定中でございます。  このほか、都教育委員会では、文化財建造物に対する独自の耐震診断調査を実施するとともに、所有者に防火設備に関する指導助言も行っております。  今後とも、文化財建造物の適切な保存管理に努めてまいります。 41 ◯遠藤委員 平成二十年当時の提案が生かされて、優先すべき建造物、これについて保存管理計画の策定が進んでいる、こういう答弁であったと思います。この点は評価をしたいと思います。  ですけれども、今当該する建造物、八件ということでありますけれども、都内には都が指定する文化財建造物、年々ふえておりまして、直近では六十一件、これが東京都が指定する文化財建造物ということであります。うち八件ということであります。  優先順位を決めて進んでいるということは、それは理解をしていますけれども、これにとどまることなく、着実にこの東京モデルを使って文化財の保護を進めていただきたい、このように思っております。  ところで、こうした大切な文化財を保護する体制はどうなっているのか。これは次に聞きたいと思います。  都内には、今申し上げましたとおり、建造物だけではなくて、美術品や工芸品、さらに史跡、名勝など、国と都の指定を受けている文化財、これだけでも約四千件あるんですね。これは、私は修学旅行、京都、奈良しか行っておりませんので、一般の人たち、こうした文化財というのは京都、奈良が一番多いんだろうなと、こういう印象を受けます。私もそう思っていましたけれども、実は一番多いのは東京なんです。約四千件。二位は、やはり京都、三千四百三十九件。三位、やはり奈良、二千百九十三件。東京はおおむね四千件ですから、都内には、この文化財がもう日本一集積をしている、こういう状況であります。  その文化財の保護や管理に当たっては、大事な点が二点あると思います。  一つは、一つ一つの文化財、個々の文化財の特性をしっかりと把握して、後世にその価値を継承するということ、これが一つであります。  そして、二点目、万々が一壊れた場合には、その修理や復元ができるような体制、ノウハウをあらかじめ備えておくこと、この二点が重要なんだろうと思います。  そこで、教育委員会の所管するこうした文化財保護の内容、そして平成二十五年度の文化財保護にかかわる人員体制及び予算、これはどうなっていますでしょうか。 42 ◯比留間教育長 都教育委員会は、国や都の指定、登録文化財、正確な数字で申し上げますと三千九百五十五件を対象として、復元、修理に必要な補助金の交付及びそれに必要な技術的、専門的な指導助言を行うといった文化財の保存管理に係る業務を行っております。  これに加えまして、文化財の指定に向けた予備調査、銃砲刀剣類のうち美術品に当たるものの審査、登録や都民に対する文化財の理解を深めるための広報活動も行っております。  人員体制は、常勤職員として専門職である学芸員一名、事務職員六名、非常勤職員として学芸員二名、計九名で、平成二十五年度の事業予算は六億六千九百万円となっております。 43 ◯遠藤委員 今、答弁聞かれたと思います。正規の学芸員、たった一人。事務職六名、非常勤学芸員二名。これで全国最多の文化財を保護し、そして後世に伝える、これを都教委はしていますと、こういうことであります。  私は、これでは文化財の保存管理のための知識、または経験、技能、これを都として後世に継承していくことは困難である。学芸員お一人、これはいかにも心もとない、こういう数字だと思います。  東京都だけ、この学芸員の方、またそれに関連する事務の方、また一生懸命やっている非常勤の学芸員の方、決して都の仕事だけやっているわけじゃないんです。先ほど申し上げましたとおり、国との仕事、さらに、都内には多くの美術館あります。美術館からのいろんな問い合わせ、また区市町村のこうした部門からの問い合わせ、こういうことにも問い合わせをしないといけないわけであります。  東京都の文化財保護条例にはこういうくだりがあります。都の文化財についてこう書いてあります。  我が国にとって歴史上、または芸術上価値の高いもの、これを東京都は都の文化財、このように位置づけているわけであります。
     都の専門職員である学芸員の役割は非常に大きい。拡充、増員すべきであると考えますけれども、教育長、どうでしょうか。 44 ◯比留間教育長 東京の文化財は多種多様でありますことから、都教育委員会の学芸員には、さまざまな分野の文化財に関する高度な知見、調査能力、保存や修理に関する専門知識、行政上の調整能力などが求められます。  こうした知識能力の継承のために、後継者の確保に加え、文化庁等が実施する専門研修への出席を義務づけるとともに、文化財関係の学会への積極的な参加といった自己啓発を促しております。さらに、関係機関との折衝、調整の経験を長期にわたり継続的に積ませる必要があります。  都教育委員会は、このように高い専門性が維持できるよう長期的な展望に立って、文化財保護行政を着実に推進する体制を検討してまいります。 45 ◯遠藤委員 長期にわたってできるように着実に検討すると。ぜひ真剣に、そしてスピード感を持って検討してもらいたい、このように思います。  次いで、地元大田区における津波、高潮対策、これについてお伺いしたいと思います。  東京港の沿岸部の第一線を防護する水門、これは港湾局管理でありますけれども、平成十三年度から着実に耐震対策を実施してきております。  ところが、十九ある水門のうち、大田区内の沿岸にある港南四水門、南前堀、北前堀、呑川、貴船、この四つの水門は、いまだに耐震性の強化が実施されていない、こういうことであります。  こうした中、昨年十二月、港湾局は海岸保全施設整備計画、これを新たに策定し、今申し上げた四つの水門、ようやく、ようやく、水門を廃止して防潮堤を整備する、このように書きました。  この四つの水門、内側は以前に河川でありました。したがって、現在どうなっているかというと、その河川、一部を残して埋め立てが行われて、現在その一部の埋め立てを残したところ、河川でありますけれども、そこは大田区が管理する水路として、小型の係留船の置き場等々に利用されております。  このうち、南前堀水門、これについては水路を現在のように一部残したまま防潮堤を整備する。このように決めて、既に必要な調査が行われております。  そこで、時間がないのであわせて聞きます。  まず一つ。今申し上げたとおり、本来ですと、護岸一直線にして整備する方が防潮堤としての機能が安全性、耐震性高いと思いますけれども、今の大田区の実情に合わせて、いささか特殊な形で、この整備をすることになった。その考え方について、基本的な点をひとつお伺いしたい。  そしてあわせて、さっき申し上げましたとおり、この大田区の四つの水門、これについては、これまでも耐震化の取り組みが遅かったわけでありますけれども、この東京港には十九の水門があります。大田は四つですから、残っているのは十五でありますけれども、じゃ、この残りの十五はパーフェクトかというと、ところがどっこい、そうではなくて、この十五のうち、十一はやはり追加的な耐震対策をしなければならないという現状があるわけであります。  私の主張は、いろいろ、十一残りあるかもしれないけれども、最も脆弱なこの大田の四水門、これを最優先でやるべきである、こういう主張であります。  二問あわせて答弁求めます。 46 ◯多羅尾港湾局長 南前堀水門については、現在では内側は行きどまりの水路になっており、開閉操作を伴う水門を存続させる必要性が薄れております。そこで、津波、高潮に対する安全性向上の観点に加え、地元のまちづくりや小型船係留などの水域利用等について、大田区と協議を行ってまいりました。その結果、水門を廃止し、必要な水路を一部だけ残し、その水路を取り囲む形状で防潮堤を整備していくことといたしました。  今後、着実に対策を実施してまいります。  港南四水門全体の考え方でございますが、新たな整備計画では、最大級の地震が発生した場合においても、津波による浸水を防ぐよう耐震対策を実施してまいります。また、東京都防災会議による想定では、大田区における最大津波高は、東京湾平均海面から二・三メートルですが、防潮堤の高さは、伊勢湾台風級の台風を想定した高潮高に対応し、三・五メートルで整備することとしております。  港南四水門については、沿岸部の第一線を防護する施設であり、地元大田区とも連携し、早期の整備に取り組んでまいります。 47 ◯遠藤委員 港湾局長、ちょっとおくれたけれども、大田はおくれたけれども、耐震性も、また高潮対策も十分なものになると、こういうことだと思います。しかも早期の整備に取り組んでいく。これは大田区民、朗報でありますので、きょうの夜から私はこれを伝えますので、ぜひ早くやっていただきたい、このように思います。  最後に、羽田跡地、この活用であります。  平成二十三年六月に総合特区法が制定されて、都は外国企業誘致を目的としたアジアヘッドクオーター特区を申請して、同年十二月に指定をされました。いろんな地域、指定されました。東京駅周辺、臨海地域、渋谷駅周辺、あわせて我が羽田空港跡地、これも特区指定を受けました。  ところが、この羽田空港は他のエリアと違いまして、都市再生緊急整備地域、ここに指定されておりません。いわば、羽田空港跡地は、特別何らかの特殊な考えで都は特区指定したんだと思います。なぜこの羽田を特区エリアとして東京都は指定したのか、これをお伺いしたいと思います。  あわせて、羽田空港跡地の第一ゾーンに、大田区は、平成の出島、このようにいわれる産業交流施設を設けて、ものづくりにおける国際、国内連携拠点、ハブとして整備をする予定であります。都として、大田区が整備を目指すこの産業交流施設に、いかなる役割を期待しているのか。それぞれ知事本局長の答弁を求めまして、質問を終わります。 48 ◯前田知事本局長 羽田の跡地は、国際化された羽田空港に近接し、その後背地は都内最大の工業集積地を形成しております。  特区の内容を検討するに当たりまして、羽田空港跡地の一部を購入することを予定しております大田区から、立地特性を生かした、今お話しの産業交流機能を集積する提案がございました。この提案は、外国企業と国内企業との活発な産業交流による外国企業の訪日機会の増加や、進出した外国企業のビジネスパートナー探しの支援などを含んでおりまして、外国企業誘致にプラスに作用すると考えました。これで特区の考え方にふさわしい内容と判断したものでございます。  次に、産業交流施設の役割でございますが、東京都が外国企業を対象に行ったアンケート調査では、日本進出のメリットにすぐれた技術力を挙げる一方で、高度な技術を持つ国内企業との出会いの場が少なく、具体的な提携まで結びつかないといった声が多うございました。  大田区は、産業交流施設を整備しまして、中小企業の海外展開支援や新産業、新技術の創出支援とともに、展示場と会議施設を設け、見本市と連動した商談会の開催を行うこととしております。こうしたマッチング機能に加えて、外国企業に対するワンストップサービスの提供といった提案が区からなされております。  こうした機能は、特区内における外国企業の進出及び事業活動サポートを目的に既に開設いたしましたビジネスコンシェルジュ東京と協働することで相乗効果が期待できると、このように考えております。 49 ◯谷村副委員長 遠藤守委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 50 ◯谷村副委員長 きたしろ勝彦委員の発言を許します。    〔谷村副委員長退席、村上副委員長着席〕 51 ◯きたしろ委員 東日本大震災から二年、三月十一日前後には、新聞やテレビでさまざまな特集があり、それぞれにあの日を思い返されたことと思います。政府主催の東日本大震災二周年追悼式が開催され、国民への愛情ある天皇陛下のお言葉がありました。  被災地は、いまだに復興への長い道のりの途中にあります。歳月が流れても、被災地の皆さんのご苦労をいつも思い返し、その気持ちに寄り添って、真の復興に至るまで、しっかりとした支援を継続することが重要だと、改めて強く思いました。  地震への備えも全く同じです。あの大震災を受け、我が党は、東日本大震災復旧・復興推進対策本部を設立、そのもとに防災対策のワーキンググループを設置し、多くの議論を積み上げて、二度にわたり、執行機関に対して具体的な見直しを提言いたしました。こうしてでき上がった地域防災計画を実行していく段階に入ってまいりました。  大切なことは、東日本大震災のとうとい犠牲の上に我々が学んだ教訓を決して忘れないこと、風化させないことです。都民の命を守る、この原点を何よりも大切にして、発災時の仕組みをつくり、具体的な備えを進めていくべきだと思います。  議論の中で私が真っ先に提起したのは、災害対策本部の体制です。本部長は知事、副本部長は副知事と警視総監となっていました。消防、防災の実動で極めて重要な役割を担う消防総監は、本部員という扱いでした。これを副本部長に位置づけるべきであると主張し、昨年十一月に見直された地域防災計画で実現していただきました。危機管理の基本的な体制を見直したことは非常に重要で、高く評価したいと思います。  次に取り上げたのが、都民の命と安全を守る取り組みです。発災直後の強い揺れや火災から守った命をつなぐためには、避難者の安全を守る取り組みが重要です。  震災時に都民が避難する避難所は、設置主体である区市町村によって、その多くに小中学校が指定されています。こうした小中学校において、校舎の耐震性の向上や電源の確保などの避難所としての機能を強化することは、命を守るために積極的に推進するべき重要な取り組みであると考えます。  私は、こうした観点から、昨年の第一回定例会で、小中学校の電源確保に向けた取り組みについて質問し、都は、地域防災計画の修正過程において検討を進めていくと答弁をいたしました。  そこで、改めて、現在の取り組みの進捗状況についてお伺いをいたします。 52 ◯笠井総務局長 多くの住民の方々が避難されます小中学校などの避難所は、発災時に重要な役割を担っておりまして、避難者の安全を確保するためには、委員ご指摘の電源の確保や耐震性の向上など、その機能強化を進める必要がございます。  このため、都は、昨年修正いたしました東京都地域防災計画におきまして、東日本大震災の教訓を踏まえ、避難所における非常用電源や通信機器など、避難所の機能強化に必要な施設設備の整備などについて定めたところでありまして、避難所の設置主体であります区市町村においても、移動用発電機の増設といった避難所の機能強化に向けた取り組みが進められております。  都といたしましては、引き続き区市町村と連携して、避難所の機能強化に向けた取り組みを進めてまいります。 53 ◯きたしろ委員 避難所の電源確保というのは、昨年聞いたときには、東京都は既に用意されていると。区市町立学校はまだだというお話がございました。  そういう中で、今、区市町村の役割となっておりますけれども、それぞれの財政事情もありましょう。しかし、都が地域防災計画の中に明確に位置づけたことで、区市町村の具体的な取り組みが進むものと考えます。期待をしたいと思います。  とりわけ、小中学校の改築などの機会に、避難所としての機能を充実させていくことが重要となります。こうした中、地元の港区立赤羽小学校は、老朽化が進んでおります。地元では改築の期待が高まっており、区にも陳情が出ております。接道条件が東京都建築安全条例に適合しないため、改築が困難となっているわけです。隣接する都立三田高校の敷地の一部を提供してもらえれば、改築に大きく前進すると聞いております。  そこで、都教育委員会の赤羽小学校への協力について、子どもたちの安全・安心のために、ぜひ協力をいただきたいと思いますけれども、見解をお伺いいたします。 54 ◯比留間教育長 港区立赤羽小学校は、昭和四十九年に建築され、老朽化が進む一方、児童数の増加に対応するため、港区としては改築をする方針でございます。  しかし、お話のように、学校敷地が東京都建築安全条例に基づく十メートルの接道条件を満たしておらず、現状のままでは改築ができないため、隣接する都立三田高校の敷地の一部を小学校用地として提供するよう、港区から要請をされております。  都教育委員会は、都立三田高校の施設管理や教育活動への支障がない範囲で、敷地の一部を区に売却することにつきまして、港区との協議を進めてまいります。 55 ◯きたしろ委員 ありがとうございます。赤羽小学校の関係者にとっては、その一言が本当に大事なことだと思うんです。やはり命の、自分の子どもたちの、孫たちの命の問題ですから、それを守っていくためには、ぜひご協力をお願いしたいと思います。  次に、東京港の防災対策について伺います。  昨年第二回定例会の代表質問で、我が党は、災害時において緊急支援物資の受け入れや都民生活や経済の復旧、復興を進める上で欠くことのできない重要な物流拠点である東京港におけるBCPの策定の必要性について質問をいたしました。先日公表された東京港における港湾BCPは、東京港の防災力の向上に大きく寄与するものと期待しています。  そこで、今回の港湾BCPのねらいとその特色について所見をお伺いいたします。 56 ◯多羅尾港湾局長 東京港が災害時に物流拠点としての機能を最大限に発揮するためには、耐震強化岸壁の整備などハード面だけでなく、港湾物流ネットワークを支える多様な民間事業者や関係機関が相互に連携するなど、ソフト面での対応が重要でございます。  今回の港湾BCPは、各関係者間で共有すべき目標や行動、連携体制について明確化することを目的に取りまとめたものでございます。具体的には、緊急物資輸送を七十二時間以内に開始し、また、国際コンテナ物流をおおむね七日以内に復旧させることを共通の目標に、各関係者の行動と連携体制を時系列に整理し、共通認識を図ったものでございます。  今後は、訓練の実施などにより実効性を検証し、必要に応じ見直しを行ってまいります。 57 ◯きたしろ委員 災害時における港湾の活動は、多様な関係者の活動が横ぐしされ、連携体制をとることによって、初めて円滑に機能することが可能となります。こうした港湾の特性を踏まえ、東京港の防災力を向上させるものとして、今回の港湾BCPの策定は大いに評価できるものです。  いうまでもなく、BCPというのは、一度つくって終わりというものではありません。随時見直しを行い、より機能的なBCPへと改善していくよう要望をしておきたいと思います。  次に、地域の防災力の向上という観点から、震災時における高層マンションへの燃料供給についてお伺いをいたします。  私の地元の港区を初め、特に臨海部では超高層マンションが次々に建設されています。臨港五区には、高さ百メートル以上の超高層マンションが約百二十棟建っているそうで、住んでいるのは恐らく数万人という数になります。  東日本大震災の直後、身にしみてわかったのは、電力などのライフラインが災害に対して脆弱だという事実でした。特に高層マンションは、エレベーターや水道などを電気に頼っており、停電が起きた場合にはそれらがとまってしまうわけです。もちろん、超高層マンションには、エレベーターや非常用照明のための非常用発電機が備えつけられております。しかし、多くの場合、軽油などの燃料の備蓄は千リットルに満たず、エレベーターを動かすと三、四時間で尽きてしまいます。さらに動かすためには、燃料を追加する必要があります。  特に港区では、三日間、七十二時間、そのマンションに滞在をしてくださいという要請がされております。大方の超高層マンションは、多分そういうことになっていると思います。そういった意味で、さらに動かすためには燃料を追加する必要があります。  では、追加する燃料をどこから運んでくるのか。臨海部については、運河に囲まれた島のような場所も多く、陸上から輸送するといっても、万が一、道路や橋が破損した場合には陸の孤島になってしまいます。しかし、運河や海に面していますから、船を活用すれば燃料を輸送することができます。もちろん、燃料をどのように輸送し、陸揚げするのか、危険物ですから安全上の規制もあるでしょうし、実現のためには考えなければならないことがたくさんあると思います。  そこで、船舶を活用した燃料供給を実現するためにはどのような課題があり、それにどのように取り組んでいくのか、所見をお伺いいたします。 58 ◯多羅尾港湾局長 船舶を活用した燃料供給については、小型タンカーやドラム缶などを積載した船舶で軽油などを輸送し、桟橋から荷揚げして非常用発電機に供給することになります。  港湾区域には、都が水域占用許可をしている民間の桟橋がおよそ百カ所あります。さきの震災の際には、緊急使用などに柔軟に対応したものの、現行ルール上は許可した利用目的以外の係留を認めていないため、災害時の有効活用を事前に計画しにくい状況でございました。  そこで、本年四月から、現行の許可基準を改正し、災害時に燃料供給や物資輸送などにも活用できるよう、緊急使用ルールを明確化いたします。これにより、民間桟橋を災害復旧活動のさまざまな場面で有効活用することが可能となり、臨海部の安全・安心の向上に資することとなるものでございます。 59 ◯きたしろ委員 ただいま本当にありがたいご答弁をいただきました。この四月から規定を変えて、燃料供給を初めとするさまざまな災害復旧活動に民間桟橋も活用できるようにするということでございます。これによって、海から現場に燃料を届ける道が開けます。また、消防法で定める仮貯蔵、仮取り扱いの規定が活用できると伺っておりますので、これとあわせて非常用発電機を動かすことができるようになります。  こういう地道な積み重ねが、都民の命を守ることにつながります。高く評価したいと思います。都民の命と安全を守るために、特に臨海部の超高層マンションに対しての燃料補給はよろしくお願いをしたいと思います。  次に、エネルギー問題について伺います。  昨年の三月二十六日に柏崎刈羽原子力発電所が停止して、東京電力管内の原発によるすべての電源が失われて一年が過ぎようとしております。先日、安倍総理が国会施政方針演説で、安全が確認された原発は再稼働しますと発言しておりますが、新安全基準の策定、確実な電力会社の安全対策の確立などを考慮すると、今後、いつ原発が稼働するのか、不透明です。  震災前に東京電力管内の電力供給の約三割程度を占めていた原発が停止しても、これまで夏や冬のピーク時を乗り切ってまいりました。しかし、東京電力管内には、運転開始から三十五年以上経過した火力発電所が全体の四割を占めております。これらはしばしば故障や事故により運転停止するなど、中長期的に見ると、電力需給は予断を許さない状況といえます。また、このまま火力発電への依存が高まれば、二酸化炭素の増加を通じて、地球温暖化も懸念されるところであります。さらに、固定価格買い取り制度の導入により、太陽光発電などの再生可能エネルギーも増加傾向ですけれども、直ちにこれですべての電力を賄うことはできません。  長期にわたりこのような状況が続くと、企業や家庭の不安はますます増幅し、ひいては日本経済の活力に影響を及ぼす懸念があります。日本経済が長引くデフレから脱却するためにも、エネルギー問題の解決は避けて通れません。  こうした中、都は昨年度取りまとめた「二〇二〇年の東京」において、東京産電力三百万キロワット創出プロジェクトを掲げ、都内の発電能力を倍増する取り組みを着実に進めています。東京は、使用電力の実に約八割を他地域に依存していることから、極めて有効なプロジェクトであると評価できます。  一方で、東京産電力の創出といった供給面の取り組みだけでなく、節電やスマートエネルギー都市を目指すなど、需要面の取り組みも着実に進めていくことも極めて重要であります。  このような視点を踏まえながら、都として、今後エネルギー政策をどのように進めていくのか、環境局長にお伺いをいたします。 60 ◯大野環境局長 これまでの電力制度は、需要の増加に応じて供給力を確保することに専ら力点を置いてまいりました。今後はこれを改めまして、需要の変動を効果的に制御する仕組みを構築していく必要がございます。  そのための具体的な方法として、まず電力使用状況の見える化を図り、需給の効率的な制御によりまして、省エネやピークカットを促す仕組みを導入していくことが有効でございます。こうして系統電源への負荷を平準化するによりまして、ピーク需要への対応のために必要な電力会社の設備投資の削減や、老朽火力の稼働抑制によるCO2排出削減などに貢献することができます。あわせて、供給面の取り組みとして、自立分散型電源の整備など東京産電力の確保に努めるとともに、東京電力の老朽火力発電所のリプレースを推進してまいります。  今後とも、東京の現実に即した具体的な取り組みを、電力の需要、供給の両面から進めてまいります。 61 ◯きたしろ委員 本会議などこれまでの議論で、都のエネルギー施策の具体的な取り組み内容が一定の理解を得られたものと思います。都は、低炭素化にも配慮しながら、安定的な電力の創出、確保に努め、着実に首都東京の電力安全保障を高めていただきたいと思います。  次に、食の安全・安心の確保についてお伺いをいたします。  私の地元である港区を初め、東京の都心部には数多くの大規模なオフィス街があり、さまざまな企業が集中しております。こうした企業で働く方々にとって、ランチタイムは、休息とともに、午後の仕事に向け活力を得る貴重な時間でもあります。  近年、オフィス街のランチタイムに、多くの業者が路上で弁当を販売している状況が見受けられます。こうした業者の中には、ワゴンと売り子を多数配置し、車で輸送して大量の弁当を取り扱う者もおります。  このような路上で販売される弁当で食中毒が発生した場合、多くの企業の活動に支障を来すことになると思います。食の安全を確保することは、都民の豊かで健康的な生活の基盤を支えるとともに、安定的な企業活動をも支える重要な要素でもあります。  そこでまず、こうした路上で販売される弁当に関する規制と指導についてお伺いをしたいと思います。  コンビニやスーパーなどで弁当を販売するには、都条例の許可が必要だと認識しておりますが、路上で販売されているお弁当についてはどのような規制があるのか、また、安全確保へ向けてどのように指導しているのか、お伺いをいたします。 62 ◯川澄福祉保健局長 都は、食品製造業等取締条例において、施設を設けず、人力により移動しながら弁当や豆腐などを販売する営業形態を、行商として規制の対象とし、主な営業地の保健所に届け出を行うこと、保健所から交付された鑑札を携帯し、記章を掲示することなどを義務づけております。行商により屋外で弁当を販売する場合は、適切な温度管理、虫やほこりの混入防止などの衛生的な取り扱いを行うよう、保健所への届け出時に指導し、さらに販売現場でも重ねて指導しているところでございます。 63 ◯きたしろ委員 路上で弁当を販売する営業形態というのは、条例で行商として規制の対象としており、届け出時や行商を行っている現場で指導を行っていることはわかりました。では、そもそも行商による弁当販売の規制はどのような経緯で始まったのか、お伺いをいたします。 64 ◯川澄福祉保健局長 都は昭和二十八年、食品製造業等取締条例で行商の届け出を義務づけ、対象品目を豆腐や魚介類等といたしました。その後、弁当による食中毒が多発したため、昭和三十七年、まず店舗での弁当販売を許可制とし、また、野球場や競馬場などで弁当を売り歩く実態があったことから、行商の対象品目にも弁当を追加いたしました。 65 ◯きたしろ委員 弁当の行商については、食中毒が多発したことを受けて、昭和三十七年に行商の対象品目に弁当を追加したとのことでありますけれども、それから大分、時間が経過しております。今では行商の形態も随分変化して、制定当時の野球場や競馬場などの興行場の中よりも、路上が主となっているのではないのでしょうか。  路上での販売は、弁当が直射日光に長時間さらされるなど、店内での販売と比べ衛生面が心配であります。弁当を店舗で売る場合には許可制となっており、手洗い設備等の設置や食品衛生責任者を置き、食品を衛生的に取り扱うとともに、設備を清潔に保つよう努めることが義務づけられております。  一方、行商は、事前や現場での指導があるとはいえ、現状のように多数の業者が路上で販売している状況では、指導の目も届きにくくなっているのではないでしょうか。また、届け出さえすれば営業でき、弁当を同様に販売しているにもかかわらず、許可と届け出という規制のあり方に違いがあり過ぎるように思います。  このように、弁当の路上販売についてはいろいろな課題があり、保健所を設置して実際に指導を行っている特別区からも、検討会の設置について要望が出ていると聞いております。  都は現状をどのように認識しているのか、また、今後どのように対応していくのか、お伺いをいたします。 66 ◯川澄福祉保健局長 弁当の行商人の中には、営業場所が届け出を行った保健所の管内に限らず広範囲に及ぶ者もおり、届け出を受理していない保健所では指導がしにくい場合がございます。また、路上に大量の弁当を陳列して販売する者が見受けられ、食中毒を懸念する声もあるなど、行商の現状は従来想定していたものとは大きく異なってきております。  このため、都は来月、区市の関係者と検討会を設置し、その中で、営業場所や取扱量などの実態を改めて把握することといたしました。
     今後、その結果も踏まえて、監視指導を一層強化し、人力による移動販売の徹底や、営業地を所管する保健所への届け出の指導など、条例の遵守を徹底させてまいります。さらに、弁当の販売に対する規制のあり方自体についても、見直しを視野に検討してまいります。 67 ◯きたしろ委員 今、答弁の中で、規制のあり方についても見直しも視野に入れて検討するとの答弁がありました。お店を構えている人と行商の人と、やはりそれなりの差はあってしかるべきだと私は思っております。ぜひとも、路上での弁当販売の現状を十分に調査をした上で、都における食の安全が確実に確保されるよう、有効な対策を進めていってもらいたいと思います。  次に、下水道事業における光ファイバーの活用についてお伺いをいたします。  光ファイバーは、高速で安定的に情報を伝達できる通信技術として幅広く利用されております。下水道局では、さまざまなインフラを収容する共同溝のように、下水道管内のスペースを有効に活用し、低コストで早期に整備できる光ファイバー通信網を構築するという先駆的な取り組みを進めており、維持管理などに活用していると聞いております。  まずは、下水道管内に敷設した光ファイバーの活用状況についてお伺いをいたします。 68 ◯小川下水道局長 通信事業者に依存しない独自の通信網として、下水道管内に敷設した約八百キロメートルに及ぶ光ファイバー通信網を構築し、水再生センターやポンプ所などの遠方監視制御による維持管理の効率化や、事業所間電話など、さまざまな情報ネットワークシステムなどに活用しております。  下水道管内に敷設した光ファイバー通信網は、東日本大震災においても障害はなく、大量の情報を高速かつ双方向に送ることができ、施設の運転管理や被災情報の伝達に大きな効果を発揮するなど、災害時の高い信頼性が実証されました。また、光ファイバーの一部につきましては、民間の通信事業者への貸し出しも行っているところでございます。 69 ◯きたしろ委員 光ファイバーを維持管理の効率化などに活用するとともに、東日本大震災では、その機能に支障はなく、大いに活用が図られたとのことであります。  一方、東京においても、首都直下地震などの大規模地震の発生が危惧されております。災害時に必要なことは、いち早く情報を収集、伝達し、被害を最小限に抑えることでもあります。このため、下水道管内に敷設されているため地震に強い光ファイバー通信網を、地震などの災害時に活用するとともに、庁内の関係部署や民間事業者との連携を図りながら、安全・安心な東京の都市づくりに貢献してもらいたいと思います。  そこで、光ファイバーを今後震災対策にどのように活用していくのか、お伺いをいたします。 70 ◯小川下水道局長 災害時の光ファイバーの活用として、浸水被害が多く発生した地域の八つの下水道幹線内の水位情報を関係区へ提供し、地域の水防活動に活用されております。  今後は、東日本大震災の状況を踏まえ、耐震性にすぐれた下水道の光ファイバーを震災対策の強化に活用してまいります。具体的には、津波発生時に下水道管内への逆流を防止する高潮防潮扉の操作について、下水道管内の光ファイバーを活用した遠方制御による自動化を図り、閉鎖の迅速性、安全性を確保してまいります。また、水防にかかわる関係局間での防災情報の共有化などに、下水道の光ファイバー通信網の活用を図ってまいります。  今後とも、関係局や民間事業者と連携し、危機管理対応の強化に努めてまいります。 71 ◯きたしろ委員 災害時、発災時というのは──やはり通信というのは非常に重要な要素を持っております。それは、空中でもあり、無線でもあり、あるいは既存の電話、あるいは、それこそ知事の好きなツイッターとか、そういういろんなものがあるんですけれども、この光ファイバーは災害に強い、地震に強いということですので、大いに活用してもらいたいと思うんですよ。これを、下水道の光ファイバーを通信事業者などへ貸し出すほか、既存の通信網について関係局と連携をして活用していくとのことで、答弁はありましたけれども、これらの利用を一層拡大するなど、さらなる活用が図られることを期待しております。  しかしながら、下水道管内に敷設されている光ファイバーは目に触れにくく、その存在は余り知られていないように感じます。そのため、PR活動の充実を図りつつ、着実に取り組んでもらいたいと要望をして、この件については終わります。  次に、羽田空港についてお伺いをいたします。  去る一月十四日、成人の日に予想外の大雪となりました。首都圏の交通に大きな乱れが生じました。羽田空港では欠航が相次ぎ、多くの利用客に影響が出たと聞いております。私の友人のパイロットの話ではありますが、羽田空港は雪に脆弱ではないのか、そんな声も届いております。  羽田空港は、着々と機能強化とさらなる国際化が進められ、来年度中に国際線発着枠が年間九万回に拡大されるとのことです。日本の玄関口である羽田が、一時的ではあっても多くの欠航を出すことは、今後の日本の経済に与える影響も見逃せません。天候が悪いときでもその影響を最小限に抑え、定期便の定時性を確保するよう、都としても国に働きかけるべきと考えますけれども、見解をお伺いいたします。 72 ◯飯尾都市整備局長 羽田空港には十六台の除雪車両が配備されておりまして、一月十四日は、積雪の少なかったD滑走路を除きます三本の滑走路の除雪が行われました。この作業に伴います滑走路の一時的な閉鎖に加えまして、航空会社による機体の除雪作業なども重なりまして、結果的に五百便以上が欠航したと聞いております。  首都東京の活力を高めるインフラとして羽田空港を十分機能させていくためには、航空機の離発着の定時性の確保が重要でございます。都は、必要な措置を講ずるよう国に対し要請をしてまいります。 73 ◯きたしろ委員 羽田というのは海に近いものですから、やはり雪というのに対しては余り緊張感がないというのかな、でも、国際線で九万回の発着ということになりますと、雪国だとか、あるいは海外でも雪の多いところもあると思うんです。やはりそれに伍して戦えるような定時性を確保するということは、非常に大切な、日本の評価にとっても大切なことだと思いますので、その辺のところは十分に心得て、国に働きかけていっていただきたいと思います。  次に、知事にお伺いをいたします。  知事は、さきの本会議で憲法問題に触れられました。戦争を想定外にしたら、かえって戦争を防ぐ手だてを見つけることができなくなる。当たり前の感覚で憲法をとらえ、激しい時代の変化に対応できるような必要な改正を含めて議論していくことが大事であると答弁をされました。また、日米安保についても、日米安保体制は、我が国の安全とともに地域の平和と安定にとって不可欠なものであると述べられました。  いわゆる全共闘時代に私は警察官でありました。反応がきつくなっているかもわかりませんけれども、ただ、その答弁の中には認識を一にするものであり、知事の発言を高く評価したいと思っております。  そこで、私がここでお伺いしたいのは、知事の教育に対する基本的な考え方であります。  かつての日本には、国の歴史や伝統を重んじ、互いに尊敬し、感謝し合う人々の姿がありました。これは長い歴史の中で培われた日本人の美徳であったはずです。  しかし、日教組による戦後教育によって、こうした戦前の価値観はすべて否定されました。その結果、行動の基準を善悪ではなく損得に置く、自分さえよければよいといった利己的でせつな的な風潮が蔓延することになってしまいました。  私はこうした現状を真から憂え、昨年の第一回本会議でも、石原前知事に対し、あるべき日本人の姿を取り戻すための教育改革の必要性を訴えました。石原前知事は、時代を経るにつれて、立場を超え、世代を超えて、世界を律する価値の基軸が毀損され、履き違えた自由と権利が日本全体を損なってきたとの問題意識を述べた上で、この国の伝統文化、先人の足跡といった継承されるべき教養の基盤をしっかりと身につけさせ、日本人のあるべき姿を絶やすことがないよう、教育改革に取り組んでいくと答弁をされました。  猪瀬知事は、石原前知事が掲げた、東京から日本を変えるという基本的スタンスに立って、今後の都政に当たられるものと思います。私は、教育においても、前知事が進めてきた、日本の伝統文化に基づいた規範意識や倫理観、正義感や思いやりといった、日本人の心ともいうべき美徳をしっかりと子どもたちに引き継いでいく教育の実現に取り組まれることを、切に期待しているところであります。  そこで、知事は、今後の教育をどのように進めていこうとされているのか、基本的な考え方をお伺いいたします。 74 ◯猪瀬知事 かつて日本は、地域社会が互いに助け合うということが当たり前に行われていました。しかし、戦後、社会が大きく変容する中で、地域のつながりが薄れ、人々は社会に対する責任や義務を軽視するようになってきた。  これは戦後社会というくくりで考えるとわかりやすいんですが、あたかも昭和二十年以後しか存在しないという、そういう戦後社会という独特な空間、これは戦争を想定外にし、原発事故も想定外にする。すべてリスクを想定外にしたディズニーランドのような世界。ディズニーランドも、門番は本当は銃を持って立っているはずなんだが、それも見て見ないふりをしたディズニーランドの内側に我々がいる。これが戦後社会。  そして、しかしこの戦後社会は東日本大震災で、二万人を超える死者、行方不明者等、つまりあの戦争以来、最もたくさんの数の人間が大量に死なざるを得なかった。これは新しい歴史区分として、戦後社会を終わって、次は、二年前から災後社会に入った。震災後の後という意味で、災後社会ですね。  災後社会では、もう想定外というものはないんだと。国民一人一人がリスクを分担してともに助け合っていく、新しいつながりをもう一度つくらなければいけない。  確かに、高度経済成長以前、あるいは戦前の地域というものは、市場の中でライフスタイルも変わって、もとに戻ることはできないが、新しいきずなはつくることができる。そういう中で、強い者が弱い者を助け、余裕のある者が余裕のない者を助け、そして多様な生き方を認め合う。こういうことを教育の基本とすべきだと。  さらにその上で、戦後の空間しかないと今申し上げたが、今の若い人と話していると、戦前は日本は北朝鮮みたいだったと思っているんですよ。戦前はそうじゃない。戦前は市場社会で、普通にモダンガール、モダンボーイが、銀座を最新のファッションで濶歩していて、そして、最後はアメリカは敵になりますが、でもアメリカナイゼーションというのがあって、みんなおしゃれをしたりしていたんです。ジャズも聞いていた。昭和十五年まではダンスホールを開いていた。ですから、戦後、GHQが来るとすぐ我々がジャズをやるようになるのは、もとから、たまたま四年間ぽんと抜くとつながっているわけです。  ですから、戦前が悪、戦後は平和というふうな切り方をしちゃったので、戦前という世界をすべて否定しちゃったと。だから、実は戦前も市場社会であり、なおかつ地域社会ももちろん、農村が結構大きかったですから、比重が。地域社会があり、そしてそういう中で、伝統的な規範もありということだったわけですね。  だから、正しくこの戦前と戦後の連続性を見詰めていくことが大事なんだが、戦後社会というふうに切っちゃった。戦後生まれとか。きたしろさんはぎりぎり、戦前と戦後の境目あたりだけれどもね。僕、ちょうど戦後なんですが、その戦後から──石原さんは戦前を記憶しているんですよ。記憶しているから、自分の目で十三歳、十四歳まで戦前を見ていますからね。そんなに変わっているわけじゃないんだが、それがだんだんだんだん、その伝統的規範は消えていきつつあった。  ただ、それをとにかく自虐史観で否定しちゃった。実はイギリスだって自虐史観だったんですよ。なぜか、戦争に勝っても、植民地主義がどうのこうのって物すごい自虐史観を教えていた。それが、サッチャーさんになったときに、やめようじゃないかと、もう自虐史観は。ということで、もう一度みんなつながりを取り戻そうと、誇りを持とうということで、オリンピックを考えたんです。  最初、マンチェスターで考えたけど、やっぱりマンチェスターじゃ世界に響かないねということで失敗して、ロンドンになった。ロンドン・オリンピックをやることで、もう一回国民の誇りを取り戻したんですよ。新しいきずなをつくった。だから、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックも同じなんです、考え方は。  そういうことで、新しい災後社会で、リスクもきちんと考えながら、なおかつ新しい我々のつながりを、きずなをつくっていくと。そういうことで、ロンドン・オリンピックが先進国で成功したオリンピックであって、そのオリンピックであれだけのメダルを日本人がとった。だから今回の評価委員会に対して、我々はもっともっといいことできますよということをプレゼンテーションしたわけです。  そういうことで、こういう観点に立って、次の世代に、我々が大人として、義務として、このきずなをつなげていくと。オリンピック・パラリンピックをやることですね。ということであります。 75 ◯村上副委員長 きたしろ勝彦委員の発言は終わりました。(拍手)  この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。    午後三時五分休憩      ━━━━━━━━━━    午後三時二十五分開議 76 ◯門脇副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。  質疑を続行いたします。  今村るか委員の発言を許します。 77 ◯今村委員 強者が弱者を、余裕のある人がない人を助ける、健常者が障害のある人を助け、女性が働きやすい職場をつくる、互いに助け合う東京をみんなでつくろう、これは猪瀬知事の選挙公報などに記載された知事選に臨む基本姿勢です。  私はこの猪瀬知事の基本姿勢に、みずからの人に優しい都政を目指す基本理念との一致を見、石原前知事の施政をただただコピーするのではなく、猪瀬カラーを表明したものと理解をいたしました。  また、ライフワークでもある既得権益との徹底した戦いで見せる力強さ、副知事としての多くの実績と人柄も踏まえ、ともに都政を進めてまいります。  さて、猪瀬知事を先頭に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けたIOC評価委員視察では、皆さん本当にすばらしいお働きをなさり、ご苦労さまでした。すばらしいプレゼンテーションであったと考えます。  いよいよ九月の開催地決定に向け、最終盤のアピールに向かっていくわけですが、猪瀬知事にはそのすばらしい政治姿勢を具現化する夢を、東京はその持てる力をすべての人の夢が実現するサポートを目指す都市であるというメッセージを、東京オリンピックは、これまでのオリンピックの中で世界一夢があふれる大会になることを、最後の最後まであらゆる機会を通じて都民に、全国に、そして全世界にアピールし続けてほしいと考えます。もちろん、私も全力で応援をしてまいります。  さて、前民主党政権は、むだな公共事業から人への投資を重視する基本理念を示し、チルドレンファーストとして、何よりも子どもと子育て、教育を支援する取り組みを進めました。それは、人口では二〇%も占めない児童だが、我が国の将来は一〇〇%彼ら次第だからといえるからです。  すばらしい言葉ですが、これは民主党のオリジナルでも、私のオリジナルでもありません。ご承知の方もいるでしょうが、これはイギリスのブレア政権で、子ども大蔵大臣と呼ばれたブラウン大蔵大臣による予算教書の言葉です。  オリンピック・パラリンピックが平和の、スポーツの、夢の祭典ならば、開催地を目指す東京も、子どもの夢と育ちを全力でサポートする都市東京でなければなりません。  今回の質疑は、オリンピック・パラリンピック招致、開催実現に向け、東京の総力をすべての人の夢サポートにとして関連づけて質疑を行いますので、知事を初め理事者の皆様もそのつもりでお聞きいただき、前向きなご答弁をくださるようお願いをいたします。  まず初めに、子どもたちの中でも特に特別なサポートを必要とするのは、社会的に最も弱い、親が養育できない、養育する気を持たない、養育することを許されない社会的養護にゆだねられている子どもたちです。私は、都議会に当選してから議会でも何度も取り上げ、都の取り組みを促してまいりました。  日本の社会的養護は長らく政策的に放置されたような状況で、民主党政権下でようやく施設基準などの見直しが行われ、豊かな社会とのギャップを埋めていこうと進み出したところです。  現在、社会的養護のうち九割が乳児院や児童養護施設で生活し、一割が里親やファミリーホームでありますが、これを今後十数年かけておおむね三分の一が里親、ファミリーホーム、おおむね三分の一がグループホーム、おおむね三分の一が本体施設という姿に変えていくとしております。大規模施設ケアから家庭的ケアに充実していく方向が示されています。  そこで、まず、都における家庭的養護、里親やファミリーホーム、グループホームの推進に当たっての整備目標とその進捗状況について伺います。 78 ◯川澄福祉保健局長 都は、平成二十一年度に策定した次世代育成支援東京都後期行動計画において、平成二十六年度までに社会的養護全体に占める家庭的養護の割合を三五%にまで拡充することを定め、養育家庭への委託やグループホームの設置を進めております。  その結果、家庭的養護の割合は、平成二十一年度の二七・四%から二十二年度は二八・七%、二十三年度は二九・六%へと増加しており、取り組みは着実に進んでおります。 79 ◯今村委員 次に、家庭的養護のうち養育家庭及びファミリーホーム委託児童数と養子縁組里親委託数を伺い、あわせて里親制度推進のための取り組みについて伺います。 80 ◯川澄福祉保健局長 平成二十五年一月末現在、養育家庭及びファミリーホーム委託児童数は四百三十四人、養子縁組里親の委託児童数は十八人となっております。  都は、里親制度を広く都民に周知し、理解を促進するとともに、養育家庭等の登録数をふやすため、十月、十一月の里親月間を中心に、区市町村等と連携しながら、体験発表会の開催やホームページ、広報紙、テレビ、雑誌等を活用した普及啓発などを実施しております。  また、児童を養育している里親に対しては、児童相談所による家庭訪問や心理面接の実施などに加え、民間団体を活用して定期的な巡回訪問や、夜間、休日の相談を実施するなど、きめ細かな支援を行ってまいります。 81 ◯今村委員 また、児童養護施設、自立支援ホームの子どもたちへの自立支援に向けた取り組みをどのように進めていくのか伺います。 82 ◯川澄福祉保健局長 児童養護施設等では、児童が就労し、社会の中で自立した生活が送れるよう、入所児童に対し、就労相談や就労先の選定などを行い支援しております。  都は、児童の就労支援を一層強化するため、今年度から児童養護施設に自立支援コーディネーターを配置し、施設職員に助言を行うとともに、就職準備セミナーや就労体験を行うNPO、企業などとの連携を進めております。  また、来年度から、自立援助ホームに児童福祉の実務経験者をジョブトレーナーとして配置し、児童の特性を踏まえた支援計画を作成した上で、就労先の企業に対し、指導方法の助言や児童に対する作業手順の説明を行うなど、児童の就労定着を促進してまいります。 83 ◯今村委員 さらに、施設職員の専門性向上、親子関係の再構築支援の充実など、ケアの質向上に関する施設の取り組みは大変重要です。  そこで、都の支援について伺います。 84 ◯川澄福祉保健局長 児童養護施設では、職員の専門性の向上を図るため、児童心理や発達障害などに関して、各施設が独自に研修を実施するほか、外部団体が行う研修に職員派遣などを行っております。  また、親子関係を再構築し、児童が早期に家庭復帰できるよう、保護者に対する相談援助を行うとともに、入所児童一人一人の状態に合わせた支援、虐待を受けた児童に対する心理療法の実施など、きめ細かい取り組みを進めております。  都は、こうしたケアの質の向上に向けた施設の取り組みをサービス推進費等により支援しております。 85 ◯今村委員 ケアのよしあしは当事者の声でしか判断できないものです。社会的養護にゆだねられている子どもたちの小さな声をしっかり聞くことから取り組みをさらに進めてほしいと願います。  現政府は来年度予算案で、ことし八月から生活扶助基準額を引き下げ、三年間で段階的に約六百七十億円削減を決定しています。受給額が減少する生活保護世帯は九六%、平均六・五%減少するといわれ、特に子育て世帯の削減幅は最大一〇%と大きく、さらなる子どもの貧困と世代を超えた貧困の連鎖につながりかねません。保護基準見直しは、他の三十九制度に影響するといわれ、特にボーダーライン層への影響を考えなくてはなりません。  市区町村では、生活扶助基準を超えても、一定の低所得者を対象として、市区町村独自の就学援助を実施しています。その対象基準は市区町村によってばらつきがありますが、いずれも生活扶助基準額を基礎として、一定の倍率を乗じた所得額を用いているため、現状のままでは収入が変わらないにもかかわらず、基準の引き下げによってセーフティーネットの対象から外れてしまいます。  広域自治体である都は、多摩、区部、島しょにおいて、このような悪影響が出ないように努めるべきと考えます。  そこで、生活保護基準引き下げによる就学援助への影響に対する都の認識と対応を伺います。 86 ◯比留間教育長 就学援助は、学校教育法により、区市町村にその実施が義務づけられており、要保護者に対しては国庫補助事業として、準要保護者に対しては、区市町村が一般財源で賄うべき単独事業として実施をされております。  したがいまして、準要保護者に対する就学援助につきましては、区市町村が認定基準のあり方を含めて、その権限と責任において適切に実施するものと考えております。 87 ◯今村委員 子どもは親を選べない、だから、すべての子どもたちに平等なライフチャンスを保障することは政治の責任です。市区町村の取り組みをぜひ注視していただきたいと要望しておきます。  子育て支援については、既に今委員会でも何度も取り上げられておりますので、私からも、東京の子育て世代の保育ニーズに的確に対応し、充実した制度となるよう要望して、次の質問に移りたいと思います。  障害児者問題についてであります。  オリンピックとともにパラリンピック招致を目指す東京は、障害のある方々へのサポートも十分になされなければなりません。さきのオリンピック・パラリンピック開催都市であるロンドンの招致計画、ロンドンプランにも書かれているソーシャルインクルージョンについては、私は東京も進めるべきだと考えます。そこで、障害児者にかかわることについてお聞きをします。  まず、障害者雇用率についてです。  障害者の雇用の促進等に関する法律で定められている法定雇用率を達成してない都道府県教育委員会は、二〇〇八年の三十七から二〇一二年にはわずか六委員会のみとなりました。都教委はその中の一つです。都教委のこの間の雇用率は、法定の二・〇%を満たすことなく、直近で一・六九%で、不足数は百三十三人と全国で一番多く、適正実施勧告を五回も受け、不名誉なことばかりで大変残念です。そのため、今回は厳しく指摘をせざるを得ません。  また、この四月からは法定雇用率がさらに引き上げられることが決定しており、折しも本日、国の審議会で精神障害者の雇用義務づけがなされるのかなされないのかが決まります。私がこの問題を予算特別委員会で取り上げるのも、これで三回目となります。  そこで、都教委はあらゆる方策を講じて法定雇用率を早期に達成すべきですが、どのように達成するのか、教育長には重大な決意を持って答弁をしていただきたいと願います。 88 ◯比留間教育長 都教育委員会は、これまで法定雇用率の達成に向け、教員採用選考における受験時間の延長や手話通訳の配置、事務補助員制度の設置など、障害者雇用の拡大に努めてまいりましたが、今回、東京労働局から適正実施勧告を受けたことにつきましては重く受けとめております。  この勧告を踏まえ、今後の取り組みとして、受験者への周知をさらに充実して採用選考の受験を促進するとともに、区市町村教育委員会とも連携して、障害のある教員の採用を可能な限り拡大してまいります。  また、事務補助員制度を活用して、都立学校の環境整備業務など新たな職場を設置するとともに、精神障害者の雇用方策を検討していきます。  こうした取り組みを積極的に進め、法定雇用率の早期達成に努めてまいります。 89 ◯今村委員 ぜひ、前向きな答弁をいただきましたので、実施を期待いたしているところでございます。  次に、前民主党政権下で障害のある方々の当事者参加を経て、障害者自立支援法から、この四月、障害者総合支援法に変わり、順次施行されます。  そこで、二〇一三年四月から障害の範囲に難病などが加えられます。市区町村はそのための準備を進めていますが、都は市区町村を支援するためにどのように取り組んでいるのかを伺います。
    90 ◯川澄福祉保健局長 平成二十五年四月から難病等の方が障害福祉サービス等の対象となることに伴い、区市町村では、対象者の確認や障害程度区分の認定などの手続を行うことになります。  都は、これらの業務を区市町村が円滑に実施できるよう、対象となる疾病の範囲などについて説明会を実施するほか、審査等に必要になる診断書や意見書を記載する際の留意点を医療機関に周知しております。  今後とも、制度の円滑な導入に向け、区市町村を支援してまいります。 91 ◯今村委員 また、障害者総合支援法において、意思疎通支援について都道府県の役割が強化をされましたが、都はどのように対応するのか伺います。 92 ◯川澄福祉保健局長 本年四月から施行される障害者総合支援法では、手話通訳や要約筆記などの意思疎通支援について、区市町村と都道府県の役割が改めて定められ、特に専門性の高い意思疎通支援を行う者の養成または派遣等が都道府県の役割となりました。  現在、手話通訳者等について、都が人材養成を、区市町村が派遣を実施しているところでございます。そのほかに、都は特に専門性の高い盲ろう者通訳、介助者の派遣を行っております。  今後、意思疎通支援を行う者の派遣に係るガイドラインが示される予定であり、都はその内容も参考にし、区市町村における事業実施状況を踏まえながら、対応を検討してまいります。 93 ◯今村委員 さらに、重度訪問介護の対象拡大やグループホームとケアホームの一体化などが二〇一四年四月から施行される事項がありますが、都はどのように対応をしていくのか伺います。 94 ◯川澄福祉保健局長 お話のありました重度訪問介護の対象拡大など、平成二十六年四月に施行される事項につきましては、現在、その詳細が明らかになっておりません。  制度を円滑に実施するためには、サービスを利用する障害者や家族に周知を図るとともに、区市町村や事業者が準備するための期間を十分に確保することが必要でございます。  このため、都は国に対し、早期に具体的内容を提示するよう提案要求を行っており、引き続き国に働きかけてまいります。 95 ◯今村委員 次に、すべての小中学校に在籍しているという特別なニーズのある子どもたち、特に発達障害児の支援について伺います。  私は、在籍する地域の学校で特別なニーズや配慮が必要な発達障害児の児童生徒も、その子どもに合った支援や配慮が受けられることが重要と考えます。都は、特別支援教育推進計画第三次実施計画で、自閉症・情緒障害学級や特別支援教室による発達障害の子どもへの重層的な支援体制を整備するとしています。  一人一人に合った支援体制が都内全市区町村で早期に整備されるよう、計画の着実な実施に努めるべきと考えますが、都教育委員会の見解を伺います。 96 ◯比留間教育長 都教育委員会は、特別支援教育推進計画第三次実施計画に基づき、発達障害が重い子どもに対する固定制の自閉症・情緒障害学級の設置と、障害が軽い子どもに対するすべての小中学校に置く特別支援教室への巡回指導により、障害に応じた支援体制の構築に取り組んでおります。  自閉症・情緒障害学級の計画的な設置促進に向けては、発達障害が重い子どもに対する適切な教育課程の研究開発が必要なため、平成二十三年度からの三カ年で教育課程の実践研究に取り組んでおります。  また、特別支援教室については、本年度から三カ年でモデル事業を実施しており、その成果を踏まえ、平成二十八年度から小学校で順次導入を進めてまいります。  今後とも、都教育委員会は、区市町村教育委員会と連携して、発達障害の子どもへの重層的な支援に努めてまいります。 97 ◯今村委員 発達障害を持つお子さんを育てている親は、まさに、今も大変な苦労をしながら地域の学校で教育を受け、また生活の指導をしております。ぜひ、学校や教職員の皆さんと一緒にしっかりと支えていただきますように改めてお願いをさせていただきます。  次に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催前年、二〇一九年にラグビーワールドカップが日本で開催されます。ラグビー世界一を決定する世界が注目をするビッグイベントであり、東京オリンピック・パラリンピック開催のためにも必ず成功させなければなりません。  大会会場はもちろんのこと、参加各国キャンプ地誘致などは来年三月までの申し込みと聞いています。東京オリンピック招致の機運を盛り上げるために都の取り組みを期待するところですが、しかし、残念ながら、来年度予算にラグビーワールドカップに関する予算は計上されておりません。都並びに市区町村の現状と今後の取り組みについて伺います。 98 ◯細井スポーツ振興局長 ラグビーワールドカップ二〇一九は、現在、都が招致を目指しております二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の前年に日本で開催されます重要な国際スポーツ大会と認識しております。その会場として、国立霞ヶ丘競技場が候補の一つとされておりますが、国内で予選、決勝を含めて四十八試合を予定しております。このラグビーワールドカップの開催希望自治体に関する具体的なガイドラインは、ことし五月末までに大会組織委員会から示されると聞いております。  今後、このガイドライン等を踏まえまして、都内区市町村の取り組み状況について情報収集するとともに、都の取り組みについても検討してまいります。 99 ◯今村委員 ぜひ、ラグビーをなさっている方、また、スポーツ観戦を楽しみにしている方たちのためにも、機運を盛り上げるために前向きな検討をお願いをしておきたいと思います。  それでは、多摩都市インフラ更新の財源確保についてお伺いをしたいと思います。  高度成長期、特に半世紀前の東京オリンピック期に集中的に整備された都市インフラ、それらが寿命、更新期を迎えています。都も不断の努力を重ねられてきましたが、中央自動車道トンネル事故でのマスコミ報道などにより、都民の関心も上がっています。  道路、橋梁、上下水道設備など、さまざまな、そして膨大な数の都の都市インフラの延命、更新には、莫大なコストを要することは想像にかたくありません。しかし、こうした都市の問題解決策をきちんと示すことは、東京オリンピック招致に向け、東京の持つ都市の力をアピールすることにつながると考えます。  まず、都は、多摩を初め今後の都市インフラ更新などのための財源確保策をどのように考えているのか伺います。 100 ◯中井財務局長 成熟した都市東京における社会資本ストックの老朽化対策など都市インフラの更新は、これからの都政にとってますます重要となる課題であり、都財政を取り巻く環境がどのような状況にあっても、着実に進めていかなければならないことであります。  都はこれまでも、財政健全化の取り組みを通じて培ってきた都債の発行余力や基金などを活用しながら事業を推進してまいりました。  今後とも、都民の安全・安心を守り、都市機能の維持向上に資する都市インフラの更新などを戦略的かつ計画的に進めるべく、さまざまな工夫を凝らして必要な財源を確保してまいります。 101 ◯今村委員 都市のインフラ問題だけではなく、今後の人口半減社会への移行過程で超急速な高齢化の波が押し寄せる多摩地域のベッドタウンや大規模団地などの少子高齢化は、深刻の度合いを深めています。大都市内部においても限界集落が発生する状況です。  世界にも例のないスピードで超高齢社会化、人口減少に進む東京、特に多摩地域の持続可能な成熟した都市の未来像と、そのプロセスをオリンピック招致でも武器にしてアピールしていただきたいとの希望も込め、多摩の未来像の実現に向けた取り組み、決意を伺います。 102 ◯笠井総務局長 東京都区市町村別人口の予測などによりますと、多摩地域の人口は、現在四百十九万人でありますが、区部に先行して減少いたしまして、二〇三〇年には四百万人を切る三百九十九万人、二〇五〇年には三百六十六万人、そして二一〇〇年には、現在の約六割となる二百五十万人まで減少することが見込まれております。  また、六十五歳以上の高齢者の割合、高齢化率についても、現在の約二〇%から二〇三〇年には二八%、二〇五〇年には約三七%、二一〇〇年には全体の五割近くとなる約四五%と増加の一途をたどってまいります。  このような状況変化に早期に備えるため、これまでの右肩上がりの成長拡大から、活力ある都市の成熟、持続へと発想を転換し、都のみならず、多摩の市町村、民間企業やNPOなどの活動指針にもなる新たな多摩のビジョンを策定することとしたわけでございます。  今後、持続可能な、魅力にあふれ、活力に満ち、安全・安心が確保された多摩という目指すべき姿の実現のため、庁内はもとより、市町村、民間企業など多様な主体と一丸となって、早急に施策の具体化に向け取り組んでまいります。 103 ◯今村委員 次に、知事に伺います。  今、それぞれの局長からしっかりとした力強い財源の確保策、そしてまた、ビジョンに基づいた計画の実施についての答弁をいただきました。厳しい環境下にもかかわらず、都民生活を守るために必要なまちづくりのコストは絶対に必要です。三十年、五十年という中長期的な視野を持ち、財源確保策を講じなければならないと私は考えます。  知事が日ごろから強調されているファクトを積み重ね、トータルな現状把握と具体策、総コスト、財源調達策の検討を行い、知事の目指す多摩も含めた東京の都市像をどのように実現していくのか、知事の所見と決意を伺います。 104 ◯猪瀬知事 世界に前例のない急速な少子高齢化や激しさを増すグローバル化など、大きな構造変化を見据えながら都市を経営していくことは重要であります。  僕は「ミカドの肖像」、「土地の神話」の著者として、常に時間軸と空間軸を持って東京の過去と将来を考えています。  例えば、多摩ニュータウンの話ですね。一九六四年の東京オリンピックの翌年に都市計画決定がなされ、そしてまたその翌年に開発が始まった。高度経済成長期の東京では、都心を中心に地価が高騰して、多摩地域でも無秩序な開発、スプロール化が進行していた時期で、多くの人々が居住環境のよい宅地、住宅を求めて、あこがれの大規模団地に住もうと移り住んだわけです。  五十年近くが経過して、この地域での住民の高齢化、あるいは人口の伸び悩み、一方で、区部の特に海に近いところ、新たなマンション開発、若い世帯が都心回帰を始めている。これは、繰り返し繰り返しこの構造は続いているわけでありまして、戦前も大正十四年に山手線が田園地帯を環状線として走るようになって、そこで新宿や渋谷や池袋でターミナルステーションができるようになって、その当時は、それでサラリーマンが山の手に移り住む。  それから今度は、今の多摩ニュータウンの問題を考えると、横浜線が複線になったのが一九八八年ですから、そこで山手線よりずっと大きな環状線ができ上がっていく。そして、京王線が橋本のところで横浜線と接続したのが一九九〇年ですね。  それから、多摩モノレールが、多摩センターが開業したのが、あそこの駅につながったのが二〇〇〇年ですから、まだ一つの大きな動きのうねりが続いていることは確かでありまして、それからもちろん大江戸線が湾岸地区にずっとつながって、新しい山手線のかわりの環状線になっている。これ、山手線に対して川の手線というふうに考えられるんですね。  そういうさまざまな環状線ができる中で、都市はまさに生きている。その構造変化、今までこういう繰り返してきた構造変化というものを、ちゃんと歴史的な経緯を踏まえていく、今後三十年あるいは五十年という長いスパンでその過去を見ながら。ただ、財源というのは、見通しを立てるべきというお話があったが、都税収入というのは経済情勢によって、歳入の根幹とする──東京都は財源の長期の見通しを立てることは余りやらない、それは無理ですから。  ただ、ある程度、十年後を見据えてリアルな取り組みを一つずつ重ねていくということで、それは首都東京を預かる者としての責務だと思ってますから、東京は、まずは「二〇二〇年の東京」を構え、「二〇二〇年の東京」という目標をつくって、それを構えてオリンピック・パラリンピック競技大会の開催を目指すと、まずそこに一つ東京の姿が明確に形づくられています。  さらに、その中で、この長期ビジョンで描く都市像を着実に実現を図るために、三カ年のアクションプログラムを策定して、この事業費総額は二兆七千億円というふうにはっきり明示していますが、二十五年度の事業費は全額既に予算計上しています。  現実的なタイムスパンの中で戦略的な政策を展開していくことで、選挙で都民の皆様にお約束した一人一人が輝く社会、これを確実に実現させていく。大きな展望は、過去の流れを見ながら考え、ある程度目に見えるところで具体的な予算を計上すると、こういうことであります。 105 ◯今村委員 多摩についてもよく詳しくご存じの知事からの答弁をいただいたわけでありますけれども、確かに財源については、しっかりとした計画というのは立てにくいというふうに思いますが、知事と同じく、また局長とも私は気持ちは同じだというふうに考えています。しっかりとした取り組みを、さらに今後も着実に進めていただきたいというふうに思います。  次に、防災について、オリンピック・パラリンピック招致活動においても、東京の高い防災、災害に対する取り組みは評価をされています。私は、その一翼を担う消防団の活動について、とりわけ多摩の消防団に対して都の財政的支援を本会議場で求めてまいりました。次年度予算に装備に対する支援がなされることは高く評価をいたします。  あの東日本大震災において、二百五十四名ものとうとい消防団員の命が失われました。私は、きょう、この胸に陸前高田市の瓦れきでつくられた、そしてまた仮設住宅でその瓦れきを集めて、その女性たちが自分たちの仕事としてつくっているこの瓦れきホルダーをつけて質問をさせていただいております。  そこで、消防団の装備、支援については、例えばGPSつき救命胴衣や身元確認用のタグ、新型インフルエンザなどの場合のワクチンの優先接種などの支援を求める声があります。私は、こうした人命にかかわるような装備や支援が重要と考えますが、都の所見を伺います。 106 ◯笠井総務局長 発災時の初期消火や救援活動などにおきまして、消防団が効果的な活動を行うためにも、まずは団員の命を守るための装備品を確保する必要がございます。  このため、都は、特別区消防団の装備の充実に加え、来年度、多摩・島しょ地域の消防団の資器材整備に対する補助を新たに行ってまいります。  お話の命にかかわる装備品については、まずは足場の悪い災害現場での救助活動に必要な最新の靴の配備を進めていきたいと思っております。 107 ◯今村委員 大変大きなまさに一歩だと思いますし、私も消防団員として、靴のみならず、防災靴のひもでさえ決しておろそかにしてはならないということを忘れずに、しっかりとともに活動を進めてまいりたいというふうに思います。感謝を申し上げます。  次に、消防少年団員の増員がなされるとのことですけれども、消防少年団の活動は十五歳まで、消防団の活動は十八歳から、この間の十五歳から十八歳までの防災人づくりを消防少年団の活動で充実強化する必要があると考えます。消防少年団の充実強化策について伺います。 108 ◯北村消防総監 消防少年団を卒団した方には、引き続き地域防災の担い手として活躍していただくことが重要であります。  消防少年団では、卒団後もこれまでの経験を生かし、指導者として参画できる体制を整えており、東京消防庁は、十五歳から十八歳までの指導者を対象とした研修会を開催するなどの側面的な支援を実施しております。  今後は、関係機関と連携して、消防少年団の充実強化に向けた検討会を設置し、入団促進を初め、指導体制や活動のあり方などの検討を進めてまいります。 109 ◯今村委員 ただいま総監から、入団促進を初め指導体制や活動のあり方などについて、今後、検討を進めていくという答弁をいただきました。その活動のあり方の中には、今私が質疑をいたしました十五歳から十八歳までのいわゆる子どもたち、高校生の世代の活動の場も入っているというふうに理解をしてよろしいでしょうか、総監。──よろしいですね。では、そのように理解をさせていただきます。  最後に、知事にお伺いをいたします。  IOC評価委員の受け入れを成功裏に終え、招致獲得に向け一歩前進したと考えます。しかし、オリンピック・パラリンピックは、一つの都市の姿をも変革する力を持った世界最大の祭典であり、その開催そのものが最終目的ではなく、次世代にオリンピック・パラリンピックを通じ、何を伝え、何を残すことができるのかが重要なことではないでしょうか。  そこで、オリンピックを好機として、被災地を初め、都内、国内の子どもはもちろんのこと、東京の力を世界じゅうの子どもたちの夢をはぐくむことに大いに活用することを世界じゅうにアピールすべきと考えます。  都内外で個人、法人スポンサーを募り、スポーツを通じ、世界じゅうの子どもたちの育ちと夢のサポートを目的とする基金をつくるぐらいの大きな夢があってもいいのではないかと考えます。  私は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック招致、開催実現に向け、世界じゅうの子どもたちに大きな夢と希望を与えることを目指すべきと考えます。猪瀬知事のアイデアとリーダーシップに期待をし、所見を伺います。 110 ◯猪瀬知事 スポーツは、我々みんなに勇気や希望を与えてくれる、そういう前向きな力を持っています。  僕自身も、昨年の二月二十六日の東京マラソンは、その一年前に家の周りを三百メートル走って、それからこつこつこつこつとやって、そして四十二・一九五にチャレンジして、初完走して、そういうことで、その感動というのはやっぱり、一人一人がそういう感動を持つことによって、子どもたちにもその感動を伝えられるし、子どもたちがそういう感動を持つことによって、我々が夢を与え、また子どもたちがそれを感じて、二〇二〇年にもし本当にオリンピック・パラリンピックが開かれたら、アスリートたちの、本当に目の当たりに世界一の人たちが集まる、これを見ることができる。あるいは、車いすテニスを初めいろんな人たちを見ることができる。こんなすばらしいことを子どもたちに残すことができるということはとても大事なことです。  それから、先ほど消防少年団の話も出ましたが、消防少年団は三千人だったのを二倍の六千人にすると。これも、つまり、消防少年団も含めてお手伝いをするボランティアですね。そういうボランティアもまた、この東京オリンピック・パラリンピックに向けて、いろんな子どもたちがそのお手伝いに参加することによって、もちろん外国の人とも接しながら、いろんなお手伝いをして、それが必ずや、そういうボランティアの経験を含めてレガシーとして残る、間違いなく残る。その経験は非常に大きな財産になると思います。  また、東日本大震災から復興した日本で開催する姿を世界に発信することで、困難に直面した世界じゅうの子どもたちに夢と希望を与えることにもつながります。  その目標を実現するためには、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京招致を全力を挙げてかち取っていきたい、そういう決意であります。 111 ◯門脇副委員長 今村るか委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 112 ◯門脇副委員長 菅東一委員の発言を許します。    〔門脇副委員長退席、村上副委員長着席〕 113 ◯菅委員 それでは初めに、中小企業の海外展開に対する支援について伺います。  昨年の中小企業白書によりますと、中小企業の海外展開は収益の増加にとどまらず、国内の雇用を伸ばす効果もあるといわれております。  私の地元板橋区は産業区であり、二十三区の中で出荷額が大田区を抜いて一番と、こういうものづくりの区でありまして、家電、OA機器等の部品メーカーや航空機、自動車等で使用する素材の開発、製造を行う企業など、すぐれた技術を持つ中小企業が数多く存在いたします。  アジアの新興国の市場が拡大する中で、このような中小企業が新たな販路を求めて海外市場を目指しております。こうした中小企業に対し、都は、相手国の実情に即したきめ細やかな支援を展開することが必要であります。  そこで、さきの本会議において、中小企業の海外展開に対する我が党の代表質問に対し、各国の貿易実務や技術動向に詳しい専門的人材を確保し、相談体制の充実を図るという答弁をいただきましたが、その具体的な内容を含め、海外販路開拓支援の充実について伺います。 114 ◯中西産業労働局長 中小企業が海外市場で効果的に販路の開拓を進めるためには、ご指摘のとおり、国ごとのビジネス環境に応じたきめ細かいサポートを受けるとともに、商談機会の確保を図ることが効果的でございます。  このため、新年度から、海外における契約手続や国ごとの基準に商品を合致させるための技術上の課題などに関しまして、専門的な相談を行う体制を中小企業振興公社に整備いたします。  具体的には、各国の法制度等に詳しい貿易アドバイザーや、技術上の高度な知識を持つ技術アドバイザーを配置いたします。また、新たな取引先の開拓に有効な海外展示会への出展に対する支援を強化いたしますため、支援対象となる展示会の回数を倍増してまいります。  こうした取り組みを通じまして、中小企業の海外市場への進出を一層強力に支援してまいります。 115 ◯菅委員 海外での事業展開には、販路の開拓とともに知的財産の戦略も重要であります。  これも板橋区の中小企業の例でありますが、体脂肪計などの計測技術をもとに、海外で六百件以上の特許権を取得し、世界百二十カ国以上で自社ブランド製品を販売し、今や押しも押されもしないグローバル企業になっています。  この企業のように、中小企業が知的財産を武器にして、世界をまたにかけてビジネスを展開していく可能性が開かれております。  しかし、複数の国や地域での知的財産権を保有する、こういうことになりますと、出願から審査、登録、維持に係る負担は相当重いものになります。世界に通用する技術を持ちながら、知的財産の保護や活用に資金や人手を回せず、その力を十分に発揮できない企業は多いと考えます。  こうした企業が世界規模で事業展開できるようにするためにも、知的財産の支援を一層充実させていくことが必要と考えますが、これまでの取り組みを踏まえ、今後どのように展開していくのか、知事の所見を伺います。 116 ◯猪瀬知事 東京都は、平成十五年、全国に先駆け、中小企業の知的財産の保護や活用に向けた総合的な支援を行う拠点として、知的財産総合センターを既に開設しております。  知的財産の実務経験が豊富な相談員が窓口で実践的なアドバイスを行うとともに、セミナーの開催による幅広い情報提供により、昨年度の延べ利用数は九千を超え、開設当初から倍増しております。  また、会社に出向いて知的財産の戦略策定を継続的にサポートする独自の支援策や外国特許出願費用の助成など、海外展開への支援策を実施しています。  こうした先駆的な東京都の取り組みを参考に、特許庁がようやく重い腰を上げて、八年後の平成二十三年に東京都のセンターに倣った相談窓口を全国に整備したわけです。  東京都は新年度、海外で頻発する知的財産の訴訟、もうご存じのようにすぐ近くにいろんな国がありますから、その訴訟に対処するために実用新案権の取得経費を助成の対象に追加します。  また、国際的に広く通用する技術を持つ中小企業の幅広い事業展開を支援するため、複数の国での知的財産権の取得や、維持管理に要する経費を一体的に助成する事業を開始します。  産業の競争力向上にはすぐれた技術を持つ中小企業が、知的財産を効果的に活用し、海外市場で収益を伸ばしていくことが求められています。中小企業の知的財産の保護と活用を積極的に支援していきます。  知財国家であり、先進国である日本は知財国家、知財立国の先頭に東京は立たなければいけないと、こういうことであります。 117 ◯菅委員 知事の力強い言葉、大変ありがたく拝聴いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
     次に、東京都中小企業職業訓練助成制度について伺います。  また地元の話で恐縮でありますが、板橋区には、印刷業や機械産業などが集積し、数多くの人がものづくりに従事しております。多くは中小企業ですが、事業主の方とお話をいたしますと、従業員教育の重要性は理解しているものの、指導者や経費などの問題もあり、なかなか思うようにいかないということであります。  国や都には、人材育成を支援するためのさまざまな補助制度がありますが、必要な訓練であるにもかかわらず、内容によっては支給条件に合わず、補助金が受けられないことも生じております。  例えば、中小企業では従業員が少なく、小規模な訓練とならざるを得ません。また、仕事上必要があって社外で開催される短期間の資格取得講座に参加させようと思っても、既存の制度の対象外となっております。  都は、二月二十八日の本会議において、従業員二人以上で訓練時間六時間以上の小規模、短時間の訓練も対象とする都独自の助成制度を創設すると答弁をいたしました。これは、中小企業の切実なニーズにこたえるものと大変評価をいたします。  一方で、さらに社外の資格取得講座への従業員の派遣も助成対象とするなど、より中小企業の声を反映させた制度とすべきと考えますが、見解を伺います。 118 ◯中西産業労働局長 お話の社外の資格取得講座につきまして、国のキャリア形成促進助成金では、中小企業のニーズが高い短期の講座等は対象外となっております。  このため、新年度、都が創設いたします東京都中小企業職業訓練助成制度では、自社内で実施する小規模で短時間の訓練に加え、業界団体等が開催いたします講座への従業員の派遣など、六時間以上の訓練であれば助成対象といたしまして、中小企業の実情に即した仕組みとしております。 119 ◯菅委員 一方、今後も厳しい受注競争の中で、規模の大小を問わず中小企業が生き延びていくためには、従業員の実践的な技能のレベルアップが不可欠であります。しかし、機械加工や印刷など大型な機械や設備を必要とする技能講習については、実施できる民間の教育機関はほとんどないと聞いております。  都は、職業能力開発センターで従業員向けのさまざまな訓練を実施しておりますが、企業の人材ニーズに合わせて内容の充実を図っていくべきと考えます。見解を伺います。 120 ◯中西産業労働局長 中小企業が従業員に必要な実技の習得など、人材育成を行うに当たっては、ノウハウや体制が不十分であることが多いのが実情でございます。そのため、都は、職業能力開発センターが持つ機器や設備を有効に活用し、スキルアップを支援してまいりました。  具体的には、機械、建築等を初め太陽光発電機器の設置や耐震診断など、最近ニーズが高まっている環境、防災関連などの実技講習を実施しております。また、個別企業の要望にきめ細かくこたえるためオーダーメード訓練も実施するなど、支援内容の充実を図ってまいりました。  さらに、技能士育成の必要性が高まっている実態を踏まえ、新年度から技能検定受験に向けた実技講習を拡充するとともに、印刷作業等のコースを新設いたします。  今後とも、こうした取り組みを通じまして、中小企業の人材育成を支援してまいります。 121 ◯菅委員 実は、私の地元で、来年二月に光学設計、製造に関する国際会議が開催されます。日本の光学発祥の地である板橋の名を、この会議開催を通じて世界に発信しよう、こういうことで区がみずから誘致に取り組み、坂本区長みずからサンクトペテルブルクに乗り込んで開催をかち取った、こういうことであります。  会議を成功に導くのはもちろんのこと、この機会に会議参加者を対象とした関連企業の見学ツアー、あるいは日本文化を体験する機会の提供など、心のこもったおもてなしを行うことにより、地域の魅力を最大限PRしたいと考えております。  さて、都ではこれまで、国際会議の誘致に積極的に取り組んでこられました。国際会議の開催は一度に多くの外国人の訪問が見込める上に、海外からの注目度も高いことから、開催都市には大きな経済波及効果や国際的な地位の向上が期待できます。そのため、海外諸都市もその誘致に積極的に取り組んでおり、誘致競争は近年ますますその激しさを増しております。  国際会議を誘致する際には、国内の関係者が集まって誘致組織を立ち上げるのが一般的でありますが、こうした組織は、財源的な後ろ盾が十分でない、こういうことが多くて、何年にもわたる誘致活動経費が大きな負担であるとお聞きいたします。  また、東京は海外他都市と比べ、会場費の開催コストが高く、誘致競争においては不利な状況にある、こういうことも聞いております。そのため、こうした誘致活動費や開催経費の負担を軽減する財政面での支援を求める声が多く上がっているところであります。  より一層の国際会議誘致を図っていくためには、誘致活動を財政面から支える取り組みの充実が必要と考えますが、都における今後の取り組みについて伺います。 122 ◯中西産業労働局長 都はこれまで、国際会議の誘致活動を行う国内の誘致組織に対し、広報宣伝などの活動費や会場借り上げなどの開催経費の一部を助成し、その活動を支援してまいりました。  一方、熾烈な競争を勝ち抜くためには、海外諸都市の取り組みの状況や誘致組織の意向を踏まえ、より効果的な支援の仕組みをつくっていくことが重要でございます。  こうした観点から、都は新年度より、長期に及ぶ活動を計画的に支援するため、誘致資金を複数年度にわたり助成する制度を開始いたします。また、開催経費の助成についても、一件当たりの助成限度額を一千万円から二千万円に引き上げることといたしました。  これらの見直しを通じて、誘致活動を財政面から効果的に支援し、国際会議のさらなる誘致を促進してまいります。 123 ◯菅委員 国際会議の誘致競争の場における財政面での支援策は、今後ますます重要になってくると思われます。東京が世界における都市間競争を勝ち抜き、経済、文化、観光などさまざまな面で国際的な地位を揺るぎないものとしていくため、今後とも国際会議の誘致に向けた積極的な取り組みを期待いたします。  次に、東京都健康長寿医療センターについて伺います。  私は、五年前、この予算特別委員会において、健康長寿医療センターの整備について質問を行い、その中で高齢者の専門医療や老年病に関する研究がさらに充実し、都民のために一層飛躍するようにとお願いをいたしました。早いもので、現在その整備工事も大詰めを迎えており、地元では、六月の新施設のオープンを心待ちにしているところであります。  この新施設では、これまで以上に質の高い医療が提供されることを期待するところでございますが、まず、移転を契機に、具体的にどのような医療の提供が可能になるのかお尋ねいたします。 124 ◯川澄福祉保健局長 本年六月に開設する新施設では、最新の医療機器を導入すること等により、重点医療である血管病、高齢者がん、認知症医療の提供体制の一層の充実を図ってまいります。  血管病医療では、手術時間を短縮し、患者の体への負担を軽減するため、エックス線透視可能な手術台と高性能の血管撮影装置を配備し、外科手術と血管内治療を同時に行うハイブリッド手術を実施いたします。  また、緩和ケア病棟や専門相談窓口を開設し、がん治療の初期段階から緩和ケア診療や家族ケアを実施するなど、がん治療体制を充実いたします。  認知症につきましては、これまでの研究成果を活用して、かかりつけ医等を対象とした研修カリキュラムを作成するなど、都内の認知症疾患医療センターや地域の医療機関の医療体制の向上にも貢献してまいります。 125 ◯菅委員 新施設に導入される最新の医療機器も生かして、都における高齢者医療と研究の拠点として、その成果を大いに還元していただくよう改めてお願いを申し上げたいと思います。  ところで、板橋区の高齢化率は二一・三%であり、東京都平均の二〇・四%よりも大分高くなっております。今後ますます高齢者を支えるための医療ニーズが大きくなる中で、多くの高齢者はできる限り住みなれた自宅や地域で暮らしたいと望んでおります。  それにこたえるため、地元の医師会、医療機関等がそれぞれの役割分担の中で、懸命の努力により在宅医療を支えているのが現状であります。  健康長寿医療センターでも、地域の在宅医療の推進に積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、所見を伺います。 126 ◯川澄福祉保健局長 第二期中期計画案においては、高齢者の在宅療養支援を重点的に取り組む柱の一つに据えており、かかりつけ医の依頼に応じて患者を一時的に受け入れる在宅医療連携病床を確保し、在宅療養を継続する上で必要な病態等の評価を行うこととしております。  センターでは、六月の新施設開設に先立ち、三月十五日から患者の受け入れを開始し、レントゲンや心電図などの検査を行うとともに、栄養状態などについて医師や看護師、管理栄養士などの多職種チームによる診察、評価を実施し、かかりつけ医に助言してまいります。  こうした取り組みを通じ、今後も地域の在宅医療を積極的に支援してまいります。 127 ◯菅委員 今、局長の答弁を聞いて大変心強く感じました。この新しい試みを一日も早く地域に定着させるとともに、今後も引き続き地域の関係機関と密接な連携を図り、在宅医療を支えるという役割に積極的に取り組んでいただきたいと思います。  健康長寿医療センターの医療と並ぶもう一つの大きな柱は研究であり、東京都が設置する地方独立行政法人として、都の高齢者施策における重要課題に取り組み、社会的役割を果たしていくことが求められます。  本定例会の我が党一般質問に対する答弁でも、都における高齢者医療と研究の拠点として、その成果を広く都民に還元していくという言葉がありましたけれども、専門的でわかりにくい研究の内容や成果を都民にわかりやすく説明していく努力も必要であると思いますが、その見解を伺います。 128 ◯川澄福祉保健局長 センターでは、老化メカニズムと制御に関する研究、加齢に伴う筋力や筋肉量の減少に関する研究、認知機能低下に関する研究など、専門的な研究を行っております。  これまで、こうした研究の成果を、バランスのよい食事が老化を防ぐこと、運動の習慣が転倒を予防すること、絵本の読み聞かせなどが認知機能の低下を防ぐことなど、具体的な事例を交えてわかりやすく説明したパンフレット等により、広く普及啓発に努めてまいりました。  今後も、センターの研究成果について、ホームページへの掲載や公開講座の開催などを通じ、都民に積極的に還元してまいります。 129 ◯菅委員 今後も、高齢者医療と研究の拠点として、日本の老年学研究においてリーダーシップを発揮していただく一方、身近な都民への成果の還元にも一層努めていただきたいと要望しておきます。  これまでの質疑において、健康長寿医療センターが、我が党の声を真摯に受けとめ、高齢者の医療課題に先導的に取り組むとともに、都民に還元する行政的役割を果たすなど、まさに都政を補完するパートナーとして大きな成果を上げていることが確認できました。  本年四月から、健康長寿医療センターも第二期中期目標期間に入ります。第一期で取り組んできた成果をさらに発展させていくことが重要であると考えます。  一方、地方独立行政法人制度においては、効率的、効果的な法人運営が求められることから、ともすると地域住民の声が届きにくくなり、住民サービスの提供が低下するのではないかという懸念があることも事実であります。  今後も、法人が、これまで以上に住民ニーズに応じた質の高いサービスの提供を行っていくことが必要であります。そのためには、設立団体である都が法人の運営に適切に関与していくべきと考えますが、制度を所管している総務局長に見解を伺います。 130 ◯笠井総務局長 地方独立行政法人は、設立団体の長である知事及び議会による適切な関与のもと、自主性、自律性を保ちつつ、効率的、効果的な運営を行っております。法人が行う事業は公共性が高く、委員のお話のとおり都政を補完する役割も有しております。  今後も、都と法人が緊密に連携し、住民ニーズや議会の意見を踏まえ、よりよいサービスが提供できるよう本制度を適切に運用してまいります。 131 ◯菅委員 それでは、まちづくりについて二点お尋ねいたします。  まずは、補助二六号線大山中央地区についてでありますが、板橋区内の補助二六号線は、川越街道の西側の区間が一昨年六月に整備が完了し、交通開放されたことから、東武東上線と川越街道に挟まれた四百十メートルが未整備となっております。  この区間は、大山駅西側のハッピーロード大山商店街という都内有数の商店街を横切っており、これまで事業化されてこなかったわけであります。しかし、平成二十一年六月に地元協議会が発足し、その後、補助二六号線を含むまちづくりについて勉強会も進んできていると聞いております。  都は、この区間を特定整備路線にしたことを契機に、さらに地元商店街関係者等と協議を行い、早期の事業着手に努めるべきであります。  そこで、補助二六号線大山中央地区の事業化に向けた取り組みについて、都の見解を伺います。 132 ◯飯尾都市整備局長 本地区では、道路の計画線が地元の商店街を横断することから、都は板橋区と連携し、関係権利者への意向調査や地元のまちづくり勉強会への支援を行っております。  昨年三月には、地元の協議会が大山駅周辺地区まちづくりマスタープランを区に提言するなど、まちづくりの機運も高まってきております。  こうした状況を踏まえ、都は昨年六月、延焼遮断帯に位置づけられている補助二六号線を特定整備路線に選定いたしました。  都は今後とも、道路整備と一体となった沿道まちづくりの検討を積極的に進め、本路線の早期事業化に向けて取り組んでまいります。 133 ◯菅委員 ぜひよろしくお願いします。  次に、木密地域不燃化十年プロジェクトの不燃化特区についてお尋ねいたします。  先ほどの補助二六号線の整備とともに、既に大谷口上町地区において区が住宅地区改良事業を活用し、補助二六号線から災害拠点病院である日大板橋病院を結ぶ道路の整備や改良住宅の建設、さらに緑地の整備等を行い、防災性の向上を図ってまいりました。  しかし、大谷口地区には、まだまだ狭い道路や老朽木造住宅が数多く残っており、木密解消に向けた取り組みを加速させていく必要があり、その対策の切り札として、不燃化特区の先行実施地区が指定されたものと理解しております。  そこで、大谷口地区は、特区としてどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねをいたします。 134 ◯飯尾都市整備局長 現在、都と板橋区が連携を図りながら、大谷口地区で先行実施地区の整備プログラムの作成を進めております。  その中で、この地区の最大の課題でございます安全な避難路の確保のため、南北方向の主要生活道路の整備をコア事業とし、用地折衝の専門家を派遣する新たな特区の制度を活用することで現場の体制を強化し、取り組みを加速させることといたしております。  都は、こうした取り組みを支援し、不燃化を強力に推進してまいります。 135 ◯菅委員 不燃化特区の取り組みも、特定整備路線の取り組みも、木密地域の防災性を高める非常に重要な施策であります。ぜひスピード感を持って補助二六号線の事業化と大谷口地区の不燃化に取り組んでいただくよう強く要望しておきたいと思います。  次に、都民にとって身近に起こり得る問題として、下水道管の老朽化に起因する道路陥没についてお尋ねをいたします。  道路陥没は、先ほどもちょっとお話がありましたように、その規模の大きさにもよりますが、車両や歩行者の通行の支障になるばかりか、下水道を使えない、こういうことにもなりかねません。  区部では、下水道管に起因する道路陥没が、多いときには年間千件を超えるほど発生していると、こういうことも聞いておりますし、下水道局ではその発生を防止する対策を行っていると思いますが、まず、下水道管に起因する道路陥没の発生原因と、その対策についてお尋ねをしておきます。 136 ◯小川下水道局長 下水道管に起因する道路陥没の主な原因は、老朽化や車両通行の衝撃などにより下水道管が破損し、周りの土が管の中に流れ込むことによるものと考えられます。このうち、家庭などからの排水を受けて下水道管につなぐ取りつけ管が原因となる比較的小規模の道路陥没が、発生件数全体の七五%程度を占めております。  これは、取りつけ管は道路下の比較的浅い位置に埋設されており、車両の振動を受けやすいことに加え、古い取りつけ管の多くが衝撃に弱い陶器製であるためと考えております。このため、より衝撃に強い硬質塩化ビニール管への取りかえを計画的に進め、平成十二年度に千五百件あった下水道管に起因する道路陥没は、最近五カ年の平均で九百件程度に減少しております。  特に、下水道管の再構築を進めている都心部では、発生件数が八百件から四百件に半減しております。 137 ◯菅委員 道路陥没件数が減少し、特に下水道の再構築を進めている都心部では、対策の効果がはっきりとあらわれており、大いに評価できるものだと、こう思います。  一方、私の地元など都心部より新しく下水道が整備された地域では、下水道管の老朽化に伴う道路陥没は比較的少ないと思われますが、幹線道路も多く、今後、下水道管の老朽化が年数の経過とともに区部全体に広がっていくことを考えますと、区部全域について一層計画的に、かつスピード感を持った対策を行っていくことが重要であると考えます。  こうしたことを踏まえ、今後、道路陥没対策をどのように進めていくか、お尋ねをいたします。 138 ◯小川下水道局長 都心部において再構築を実施することに加えて、その周辺部においても取りつけ管の硬質塩化ビニール管への取りかえを計画的に行うことが重要であり、このたび策定した経営計画二〇一三では、都心部における再構築に加えて、道路陥没の多い五十地区について重点化し、対策を進めることといたしました。  こうした取り組みを行うことで、計画期間中の三カ年で、これまでより四割スピードアップし、約十二万カ所を実施するなど、対策を強化してまいります。板橋区内では、舟渡地区や双葉町地区を重点地区として優先的に対策を進めてまいります。  今後とも、取りつけ管の重点対策や下水道管の再構築を着実に進め、お客様の安全・安心の確保に努めてまいります。 139 ◯菅委員 板橋区内においても重点地区を定め対策を行っていくと、こういうことでありますので非常に心強く思います。引き続き、取りつけ管の対策などを着実に進めることで、都民が安心して安全に暮らせる東京の実現に貢献していただくよう要望しておきます。  次に、スポーツ祭東京二〇一三について伺います。  ことしはスポーツ祭東京二〇一三が開催されますが、その幕あけとなる国民体育大会冬季大会のスケート競技会とアイスホッケー競技会が都内四会場と福島県郡山市で開催され、開始式を初め各競技会場にもたくさんの観客が来場し、盛況のうちに幕を閉じ、さい先のよいスタートを切ったと思います。  次は、秋の国民体育大会であります。この大会では、陸上やサッカーなど、三十七の正式競技と高等学校野球やビーチバレーなど三つの公開競技において、全国各地から集まったトップアスリートが熱戦を繰り広げるわけでありますが、他にもデモンストレーションとしてのスポーツ行事が実施されます。  そこでまず、デモンストレーションとしてのスポーツ行事とは何か、改めて伺います。 140 ◯細井スポーツ振興局長 デモンストレーションとしてのスポーツ行事、いわゆるデモスポは開催地の都道府県の住民が参加できます国民体育大会公式行事の一つでございます。国体の正式競技が都道府県の代表選手が得点を競うのに対し、デモスポは子どもからお年寄りまで幅広くスポーツに親しみ、スポーツの振興を図ることを目的としております。 141 ◯菅委員 スポーツを間近で観戦し、選手の息遣いや足音、躍動感ある動きなどに触れることはスポーツの魅力の一つでありますが、開催地の市民が参加し、多様なスポーツを体験する機会を得るということも大変意義のある取り組みであると思います。  東京では具体的にどのような種目が行われるのか、伺っておきます。 142 ◯細井スポーツ振興局長 都においては、普及が進んで身近でよく見かけるゲートボールやフットサルなどの種目、多摩・島しょの自然や特性を生かして行われるヒルクライムやフィッシングなどの種目、若い層に人気のあるダブルダッチやダーツなどの種目、ローラースポーツや武術太極拳のように、二〇二〇年のオリンピック追加競技の候補となっている種目など、多彩なスポーツ行事を都内各地で実施をいたします。 143 ◯菅委員 貴重な自然が残された多摩・島しょの特性を生かした種目や、若い人たちに人気のある種目、オリンピック競技の候補となっている種目などが行われる、これはまさしく東京らしさだと思いますが、このほかにもどのような特色があるのかお尋ねをします。 144 ◯細井スポーツ振興局長 都においては、過去最大規模となる五十七行事を五十三区市町村の七十八会場で実施をいたします。このうち、スポーツ吹き矢やガーデンゴルフなど二十五行事は、今回の東京で初めて実施するものでございます。  また、フォークダンスやユニバーサル駅伝のように、障害のある人もない人も参加できますユニバーサルスポーツが五十七行事のうち、過去最多となる十八行事ございます。 145 ◯菅委員 東京では過去最大の規模であるとともに、初めて実施される種目がたくさんあるようなので大いに期待をしたいと思います。  お話のユニバーサルスポーツは、デモスポの五十七行事のうち十八行事であるということですが、その内容と取り組みについてお尋ねしておきます。 146 ◯細井スポーツ振興局長 ユニバーサルスポーツは、年齢や障害の有無などにかかわらず、あらゆる人にとって楽しむことのできるスポーツでございまして、ほとんどの種目が初心者でも参加できます。  ティーボールなど障害者部門を設けている行事、ブラインドサッカーなど障害のある人とない人が一緒に参加する行事、ウオーキングやラジオ体操など気軽に参加できる行事などを実施いたします。  都としては、スポーツ祭東京二〇一三の開催を通じて、幅広い都民の方にユニバーサルスポーツに参加していただき、普及拡大の契機としていきたいと思っております。 147 ◯菅委員 ユニバーサルスポーツといっても、さまざまなスポーツがあるようであります。これまでのように障害者スポーツの普及を進めることが重要なのはもちろんでありますが、今お聞きしたユニバーサルスポーツのように、障害のある人もない人もともに参加できるスポーツを普及啓発していくことは、スポーツのすそ野を広げていく上で大きな役割を果たす可能性があると私は考えます。
     ユニバーサルスポーツも含め、デモンストレーションとしてのスポーツ行事には気軽に参加できる行事もあるということですが、できるだけ多くの皆さんに参加していただくことが重要であります。  デモンストレーションとしてのスポーツ行事は、いつ開催され、都民の皆さんはどのようにしたら参加できるのか、お尋ねをいたします。 148 ◯細井スポーツ振興局長 これまでデモスポの開催は秋の国体期間中に限られていましたが、東京では期間を大幅に広げまして、五月から十月まで実施することで、より多くの都民がスポーツに親しむ機会としていきます。  参加に当たっては、区市町村や競技団体に申し込みいただくため、都では二月から各行事の実施要項をホームページで公表するとともに、参加申し込みガイドを作成し、PRをしております。  今後、多くの行事の中から、都民の方が自分に合った行事を選択し参加できるよう、区市町村及び関係団体と連携し、わかりやすい情報提供に努めてまいります。 149 ◯菅委員 デモンストレーションとしてのスポーツ行事は、スポーツ実施率向上にもつながる取り組みであります。  板橋区では、ウオーキングを実施することになっております。ウオーキングは手軽で幅広い年齢層の人間が参加できる種目なので、多くの人に参加していただくよう、私もPRに努めたいと思います。  そして、いよいよ秋の大会を迎えます。これまでの開催状況を見ますと、国の所管官庁が、国民体育大会は文部科学省、全国障害者スポーツ大会は厚生労働省と分かれているため、二つの大会をそれぞれ別の大会として開催しているのが現状であります。  都は、スポーツ祭東京二〇一三を国体と全国障害者スポーツ大会を一体のものとして開催することとしておりますが、その目的や取り組みについて伺います。 150 ◯細井スポーツ振興局長 都は、障害のあるなしにかかわらず、すべての人々がスポーツを楽しめる社会の実現を目指し、国体と全国障害者スポーツ大会を、スポーツ祭東京二〇一三という共通愛称のもとで初めて一つのスポーツの祭典として開催いたします。  このため、国体と全国障害者スポーツ大会をつなぐ三日間にも、広くスポーツを普及させる事業を行い、十七日間の大会期間を通して盛り上げていきます。  また、先ほど申し上げたとおり、デモンストレーションとしてのスポーツ行事では、ブラインドサッカーなど障害のある人もない人もともに参加できるユニバーサルスポーツを過去最大規模で実施いたします。  両大会を一つの祭典とする取り組みにより、今後のスポーツ大会のあり方を変える先駆けとなるよう努めてまいります。スポーツ祭東京二〇一三を成功させ、都民のだれもが多様なスポーツを楽しみ、一人一人が輝く都市の実現を目指してまいります。 151 ◯菅委員 全国初の試みでもありますし、期待も大きいと思います。本大会の開催まであと六カ月となりました。しっかりと準備をして、スポーツ祭東京二〇一三をぜひとも成功させていただきたいと思います。  そして、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの東京招致をかち取り、その盛り上がりの中で迎えるすばらしい大会となることを確信して、質問を終わります。(拍手) 152 ◯村上副委員長 菅東一委員の発言は終わりました。      ───────────── 153 ◯村上副委員長 原田大委員の発言を許します。    〔村上副委員長退席、委員長着席〕 154 ◯原田委員 人の行き来こそが都市の活力の源です。ゆえに交通政策は都市にとって重要な政策であります。現在、東京では、自転車利用促進に向けての機運が高まるなど、新しい芽も出てきておりまして、東京の交通政策全体について構想することが重要な時期に来ているといえます。  まず、バス事業について質問します。  都のバス事業は、東電株からの配当収入がなくなったことにより、二十三年度決算では十八億円の大幅赤字となりました。そうした中、東京都交通局経営計画二〇一三が策定され、三年後の平成二十七年には経常収支の均衡を目指すとしております。  土地活用を進める等の方針も聞いておりますが、本業以外の収入に依存する形では、東電株配当収入がなくなったときの二の舞になりかねません。  そこで、どのような方法で収支改善を目指していくのか伺います。 155 ◯中村交通局長 都営バス事業においては、配当収入が減少したことなどから、お話のように厳しい経営状況にございます。  このため、路線、ダイヤの見直しや、さまざまな媒体を活用した路線のPRを行うなど増収に努めますとともに、バス車両の延命化や、備品、消耗品の節減など、徹底した支出削減に取り組み、着実に赤字幅の縮小に努めてまいりました。  今後も、これまでの取り組みに加え、営業所の建てかえ等に伴う資産の利活用により増収を図るなど収支改善への取り組みを着実に進めまして、新しい経営計画の最終年度である平成二十七年度には、経常収支の均衡を図ってまいります。 156 ◯原田委員 安全運行に支障を来さないような形、あるいは沿線利用者に悪影響のないような形に留意しながら取り組みを進めていただきたいと思います。  本業でできる前向きな取り組みの一つに車両の活用があります。  これまで都営バスでは、環境対応を促進するために、電気を充電しながら走行する次世代の非接触式給電バスの実験などにも協力をしてきました。  電気バス事業はまだ実証段階ではありますが、実証事業においても課題となるのは車両価格の高さだと聞いています。しかし、その価格の高さには、電気バスの量産車がないために、新品のディーゼルバスを購入して電気自動車に仕立てているという事情もあるようです。  都においては、最近では排出ガス規制非適合車をスクラップにして売却していますが、今年度で非適合車がなくなることから、車両を再活用する道も見えてきます。都における利用期間の延長、売却の再開などが考えられる中、売却の再開に当たっては、電気バスに改造するベース車両として活用し、各地での導入に向けた取り組みを支援するなど、新しい活用法も考えられます。  そこで、交通局における今後の環境技術開発への取り組みについて伺います。また、大型電気バスの製造をする事業者が都営バスの廃車を購入できるとよいと考えますが、所見を伺います。 157 ◯中村交通局長 交通局では、環境対策の推進を経営方針の一つとして位置づけ、これまでも国や関係各局と連携し、次世代の低公害バスの実証運行を行うなど、新たな環境技術開発に積極的に協力してまいりました。今後も、こうした次世代低公害車の実用化に向けた取り組みに協力してまいります。  また、これまで都営バスの廃車車両は排出ガス規制に適合していなかったことなどから、原則としてスクラップにし、資源として利用できるよう売却してまいりました。  今後、廃車する車両につきましては、すべて排出ガス規制に適合することから、基本的に中古車両として売却し、有効活用を図っていくこととしております。 158 ◯原田委員 さまざまな活用を図っていただきたいと思います。  さて、自転車についてお伺いしますけれども、今般、自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例、いわゆる自転車条例が提出されました。今回の条例は、青少年・治安対策本部が主管となって作成されたことから、自転車の安全利用促進のための条例というつくりになっています。  しかし、本来であれば、自転車の有効活用には、まちづくり、都市計画、道路整備、環境、健康、交通管理など、さまざまな取り組みが必要です。そして、これらの取り組みが総合的に機能して初めて自転車の安全利用も達成されるものであります。  これらの施策を進めていくに当たり、自転車の位置づけや利活用目的の明確化が必要です。これがないままに、総花的に自転車施策を進めても効果は上がりません。しかしながら、東京都では、自転車の交通手段としての位置づけが明確でない、あるいは適切でない状況です。  まず、自転車を主要な代表交通としてとらえるのか、端末交通としてとらえるのかについてです。  これまで駅前放置自転車問題の印象が強かったからか、自転車は鉄道等を代表交通として利用する人が、家から最寄り駅まで利用する端末交通ととらえられてきた面があります。  しかし、データは別の姿を映し出しています。このグラフをごらんください。平成二十年に行われた第五回東京都市圏パーソントリップ調査によれば、東京都では約八割の自転車利用者が直接目的地まで自転車を利用しており、鉄道駅までの利用は全体の約二割にとどまっています。過去のパーソントリップ調査でも国勢調査でも同様の傾向が見られます。  次のグラフをごらんください。東京都における代表交通手段の分担率です。代表交通手段の全体の中でも、もちろん鉄道は多いんですけれども、東京都全体では一五・五%が自転車を代表交通手段としており、乗用車の一四・三%を上回って、鉄道、徒歩に次ぐ主要な交通手段となっています。したがって、自転車は東京の主要な代表交通手段と見るべきでありまして、単に端末交通手段とのみイメージするのは実態に即しているとはいえません。  また、昨今、自転車利用への関心が高まっていますが、特に大震災後の関心の高まりは、公共交通機関の麻痺や激しい道路渋滞などの経験を反映して、公共交通機関の利用や自家用乗用車の利用からシフトしているものと考えられます。  今回の条例案は、自転車利用全般を網羅するつくりになっており、結果として、これまで余り着目されてこなかった代表交通手段としての自転車という考え方も一部包含していると考えます。  そこで、自転車の利用実態等についてどのように認識しているのか、そして、どのような調査等を踏まえて作成作業したのか伺います。また今後、詳細な安全利用対策を講じていくためには、事故の傾向や、その時々の利用実態等の把握と分析が必要と考えますが、あわせて見解を伺います。 159 ◯樋口青少年・治安対策本部長 自転車は、通勤通学や買い物など、さまざまな用途に利用されている一方で、違法な放置のほか、ルールに違反する危険で無謀な運転が問題となっていると認識しております。  自転車の安全利用を促進するためには、まず、交通事故実態の把握が重要であり、自転車に関する交通事故の統計を分析し、また、都民の自転車利用の目的や頻度等の調査も参考として、条例案を作成いたしました。  安全利用対策をより効果的なものにするためには、引き続き事故分析を行うとともに、どの地域で自転車が多く利用され、また、どのような利用が放置につながっているかなど、そのような利用実態を把握することも重要であり、今後とも、各種調査を踏まえ、自転車の安全利用対策に取り組んでまいります。 160 ◯原田委員 ぜひデータの映し出す姿というものをしっかりと真正面から受けとめて、これからも取り組みを進めていただきたいと思います。  代表交通手段としての自転車の安全利用を促進するためには、道路空間の中に車道、歩道と分離された自転車走行空間を整備することが最も効果的であります。つまり、こうした利用者の望む自転車施策は、自動車と共有した、あるいは自転車専用の幹線道路網の整備でありまして、その沿道での施設整備等であろうと考えられます。  将来的には、昔の一里塚や宿場町じゃありませんけれども、自転車版道の駅、あるいは、それに相当するような役割を果たす民間商業施設等が街道沿いに設置されれば、自転車利用者にとっての利便性が向上するだけではなく、鉄道がない地域の発展にも寄与するものと考えるところであります。  さて、本来自転車には、東京においてどのような暮らしを目指すのかを想定して、どのような都市をつくっていくのかの計画をつくり、そのためにどのような交通体系が必要か具体的に考える中で、明確な位置づけが与えられるべきであります。しかしながら、これまでの東京の都市整備では、自転車に明確な位置づけが与えられてきませんでした。  東京における本格的な市街地整備は、関東大震災からの震災復興事業に始まるわけでありますけれども、震災復興計画、そして戦後の戦災復興計画と続く中で、これが東京の高度成長に、日本の高度成長につながってきたわけであります。その中で道路に関していえば、まず自動車交通の混雑緩和が一番の課題に掲げられてきたところであります。  しかし、その後、時代は変化しており、もはや震災復興の時代でも戦災復興の時代でもなく、高度成長の時代でもありません。かつての高度成長の時代は、故郷ににしきを飾ることが田舎から出てきた方々の夢でありまして、そして、そのためには、東京は経済発展の場、ウサギ小屋ともやゆされたような家に住み、あるいは猛烈な通勤ラッシュにさいなまれながらも、経済発展、都市全体の発展を第一としてきたわけであります。  しかし、今はそういう時代ではありません。東京をふるさととして暮らす人も大勢おり、生活の場として、いかに潤いのある、そして人間の感性に寄り添ったこのまちをつくっていけるか、そのことが本当にこれからの東京にとって重要な課題なのだと思います。  そうした中で、まさにヒューマンスケールの交通手段である自転車の利用実態をきちんととらえ、活用を図っていくことは、人間が暮らしていて心地よい都市をつくっていく嚆矢となると考えるのであります。  そこで、東京において、時代の転換点に際し、交通政策をどう具体的な形にしていくのか伺います。 161 ◯飯尾都市整備局長 自転車は環境負荷が少なく、都市における有効な移動手段の一つであり、その安全な走行空間を確保していくことは重要でございます。  東京では、都市機能の急速な集積に道路空間の確保がいまだ追いついていないため、自転車が安全に走行するための空間が決定的に不足しております。  都はこれまで、既定の都市計画道路の幅員の中で、自転車、歩行者の安全で快適な通行の確保に努めてまいりました。  こうした取り組みを進めるとともに、三環状道路の整備を促進し、都心への自動車の流入を大幅に減少させ、慢性的な渋滞が発生している現在の道路環境を変え、道路利用の可能性を広げてまいります。 162 ◯原田委員 ぜひ、発想をいろいろ変えて、この道路利用の可能性を広げていただきたいと思うところであります。  これまでのこの東京には二つの誤解、あるいはイメージ先行の思い込みといったものがあると思います。一つは、先述したように、自転車は端末交通だという考え方であります。もう一つの誤認は、端末交通としての自転車に対する取り組みは、区市町村レベルで足りるという考え方であります。もちろん、区市町村の果たすべき役割は大きいですが、実際には、より広域的なとらえ方をする必要があるのであります。  こちらの地図をごらんください。北区の地図です。ピンクの円は駅から徒歩十分圏ですが、北区はその面積の約八割が徒歩十分圏内であります。つまり、鉄道駅へのアクセスは徒歩で十分でありまして、自転車を利用する必要性は薄いということに、端末交通としてとらえればなってしまいます。  しかし、例えば赤羽駅などは常に放置自転車が多い駅です。自転車が端末交通であるとすれば、これは周辺区から都心へのアクセスが便利な赤羽駅に集まっているということになります。放置自転車について、それがどこからのものかはデータがないのでわかりませんけれども、区営駐輪場の利用者数を見ますと、実際、北区外の方の利用がかなり多いのであります。  赤羽駅西口では約四割が区外利用者、そしてまた、田端駅では実に約九割の利用者が区外の方なのであります。つまり、区の領域を超えた広域的な取り組みが本来必要であったということになります。  昨今、東京駅付近の放置自転車も問題になっておりますけれども、鉄道と自転車との関係でも諸外国ではさまざまな取り組みがあります。  例えば、アムステルダム中央駅では、東京でいえば東京駅の八重洲口に当たるようなところに、市が四階建ての数千台規模の自転車駐輪場を建設しました。こちらがその写真です。  また、フライブルクでは、フライブルク駅と駐輪場、駐車場、路面電車の駅等が一つのビルでつながった交通結節点となる施設が建設されています。こちらがその写真です。このビルの中には、自転車店、旅行会社、交通情報センター等も入居し、貸しロッカーもあります。  また、そもそも放置自転車といういい方は、あたかも自転車利用者にのみ問題があるようないい方になっておりますけれども、放置自転車が発生するのは、裏を返せば、行政が本来の自転車需要にこたえる政策展開をしてこなかったからともいえるのでありまして、東京には確かな自転車需要が存在するのでありますから、民間の発想でいえば、目に見える需要があるのだから、それにはこたえるチャンスがあるということになります。  鉄道と自転車を含むほかの交通機関の連携という観点でも、まだまだできることはたくさんあります。意識の変革が重要であります。  最初に述べたように、自転車の有効活用には、まちづくり、都市計画、道路整備、環境、健康、交通管理などのさまざまな取り組みが必要です。今回の自転車条例の所管は青少年・治安対策本部ですが、交通政策のすべてを青少年・治安対策本部が担っているわけではありません。この限界、弊害から、自転車を東京における新たな交通手段として位置づけようとしながら、生かし切れておらず、大変もったいないことであります。  また、交通政策というと、現在はその大部分を都市整備局が担当していますけれども、これもすべてではなく、事業によって、青少年・治安対策本部はもちろんのこと、交通局、建設局、警視庁などに分かれています。少なくとも、交通政策体系の中にあって、自転車の安全利用、都市づくり、道路整備などすべてを含めて実施できる組織体制があってしかるべきと思います。  こうした組織の設置は、欧米諸国においても自転車施策を進めていく上で有効と考えられています。  そこで、都の交通政策全体を担う部署の設置が必要と考えますが、所見を伺います。 163 ◯笠井総務局長 都では、その時々の行政課題に応じて、適宜適切な組織の見直しを行い、常に効果的、効率的な執行体制の確保に努めております。  今日の交通政策の展開におきましては、自転車の安全で適正な利用のさらなる促進のほか、地下鉄改革ですとか、羽田空港のさらなる国際化ですとか、三環状道路の整備など、東京の国際競争力を高めるための多岐にわたる重要かつ困難な課題が山積しております。  交通政策にかかわる組織につきましては、委員お話しの点も含め、このような諸状況を十分踏まえた上で、直面する課題に迅速かつ的確に対応できるよう、効率的な執行体制の確保に努めていきたいと思っております。 164 ◯原田委員 ぜひ頑張っていただきたいと思います。  ロンドンでは、ロンドンの交通のすべてを担うロンドン交通局が設置され、それまで各分野に分散していた施策を統合して、交通政策が展開されています。市の企画部門と現業部門が統合されまして、また市営、国営、民営を問わず、またバス、鉄道、地下鉄、タクシー、路面電車、船舶といった種類を問わず、ロンドン交通局が担当しています。また歩行者、自転車、自家用車等についても責任を負っています。  今回は主にバスと自転車について取り上げてきましたけれども、例えば排ガスのきれいな車両の導入は自転車利用の促進にもなるわけでありますし、自転車走行空間の整備を考える際も、バスとの連携やすみ分けを考えながら整備計画を立てることが、都内の交通体系全体の利便性の向上につながるわけであります。  地下鉄ももちろん重要な課題ではあると思いますが、地上、水上も含めた東京全体の交通体系をどうしていくのかを構想していくことが大切であります。  また、自転車に限っても、例えばロンドンでは市長主導のもとでロンドンの自転車革命という大きな構想が立てられ、それに基づいて各種施策が展開されています。  今後、東京のあるべき姿に即した、東京全体の交通体系の構想を描いていくためには、知事の強いリーダーシップが期待されるところであります。  東京でも東京全体の交通政策体系を構想していくべきと考えますが、知事の所見を伺います。 165 ◯猪瀬知事 おっしゃるように、アムステルダムの駅の、四階建て、いいですね、あれね。ただ、平らなんですよ。ロンドンもそうだけど、コペンハーゲンもみんな自転車のところは平らで、東京はすごい起伏があって、ロンドンのボリス・ジョンソン市長に去年の夏、会ったときに話したんだけれども、パリもそうだけど、平らだから自転車がレンタル経営できると、例えばね。パリはやった。  ボリス・ジョンソンがちょっと自慢したのは、パリのまねしてやったわけだけど、パリは自転車が盗まれるけど、ロンドンは一年で十三台しか盗まれなかったと自慢していたんだけどね。そういうことを政策的にできなくはないが、やっぱり僕は自分で走っていてわかるんだけど、坂だらけなんだよ、東京は。お台場だと走りやすいんだけどね。  そういうこともあって、本当はもう少し平らだったら、自転車のやり方はあると思う。ただ、東京ではちょっと無理かもしれない。  それから、先ほどの図で移動の内訳って書いてあるけど、七七・七%って、これ、スーパーへ行くのも全部目的に入っているでしょう。だから、このデータは余りよくないな。  それで、総合的な交通体系ということで申し述べるならば、やっぱり東京は鉄道で発達した。そういう鉄道がどんどんどんどん伸びることによって人口吸収していくという形での独特の展開ですから、ロンドンとかパリは外側にグリーンベルトがあって、それ以上発展しないようになってるからね。そこはちょっと、若干違うところがあるということは念頭に置きながら、今週土曜日の三月十六日に、東京メトロ副都心線と東急東横線が相互直通運転が始まったりと、それから、もちろん、地下鉄の九段下の駅の壁が取れるんだが、そういう一元化も一つの総合交通体系の大きな流れの中で考えていくというふうに思っています。  それから、駅のバリアフリー化なんかもちゃんとやっていかなきゃいけないから、そういう意味じゃ、都営地下鉄の場合は、百三駅あるうち全部エレベーターできているんだけど、メトロはそうじゃない。そういうことも含めて、要するに利用者に使いやすい交通網というものをもう一回きちんと見ていくということですね。  それから、もちろん、いつもいってることだが、環状道路ができないと交通渋滞がどうしても出てきちゃうので、そういうものと鉄道と、それから道路の環状線と、それから空港と港湾と、総合交通体系としてはね。羽田が国際空港になっていくと。で、空港容量をより広げていく。  それから、あと、港湾の場合は、中央防波堤外側にコンテナターミナルの整備を進めると。そういう意味で総合交通体系、いろんな意味で、それは都市の根幹ですね。  東京の場合は、そういう自転車の場合、ちょっとね。僕も、だから自転車はいいんですけれども、やっぱりある程度近隣の交通として、東京駅の前だって、本来だったら丸ビルが下に駐車場と一緒に駐輪場をつくるべきだと思いますよ。車は、建物をつくった場合には附置義務がある。自転車はないんだよね。だから、こういうところからきちんと見直していかなきゃいけない。その建物をつくった人間に責任があるんだから、本当は。  ただ、逆にいうと、空きビルとかビルの屋上とかって、新しいビジネスになりますから、それは民間の力で解決していくと。しかし、今いったような自転車置き場なんかを、先ほどのアムステルダムの駅みたいな形で、やっぱり何らかの形でやらなきゃいけないことは事実ですよ、これは。  そういうことで、自転車と鉄道、それからバス、地下鉄、港湾、空港、全体の交通体系、これからじっくり、地下鉄一元化もきちんとありますので、総合的な政策をきちんと打ち出して、なぜそこが必要かということをやっていこうと思っています。  陸海空と一体となった総合的な施策を考えていく。そういうことで東京のにぎわいをより実質のあるものにして輝く都市に変えていくつもりであります。 166 ◯原田委員 ぜひ、この総合的な計画、しっかりとつくっていただきたいと思います。
     議論を深めるのはこれから別の機会にしますけれども、東京でも墨東地域は平らなわけでございますし、また、買い物までの利用がある、これがまさに重要なところでありまして、駅まで行くのが端末交通という考え方なんですが、駅までがすべてじゃない。地域内で、駅じゃない目的地はたくさんある。そこに向けての道路整備をしていく必要があるということでございますので、また今後、いろいろとこの自転車については議論を深めていきたいと思っております。  次に、環境エネルギー政策について質問します。  まずは、太陽光についてです。  都が来年度開発するソーラー屋根台帳は、太陽光発電の導入ポテンシャルをホームページ上の地図に表示するものであるとのことですが、既に民間事業者による販売促進のための見積もりサイトの中でも、衛星写真を活用した発電量のシミュレーションコーナーはあります。つまり、個人レベルでは、見える化は既にある程度実現されているわけであります。  今回のソーラー屋根台帳は、こうした既存の民間事業者のサービスと何が違い、どのような特徴があるのか伺います。 167 ◯大野環境局長 民間の事業者から現在提供されているサービスですが、これは建物ごとに屋根面積などの条件を設定する必要があるものでありまして、また、その周辺の状況を考慮しないで機械的に導入ポテンシャルを試算するものでございます。  都内には多数の建物が立地しておりまして、その屋根を活用することが必要なわけですけれども、逆に、建物が密集しているために屋根に日陰が発生する可能性がございまして、建物の所有者にとっては、この点が設置を検討する際の不確定要因となっております。  そこで、来年度開発するソーラー屋根台帳は、隣接する建物による日陰の影響なども反映して導入ポテンシャルを把握することのできる精度の高いものにしてまいります。  また、ホームページの地図上で、建物ごとの太陽光発電導入の適否を色分けして一目でわかるように表示するとともに、建物の屋根にカーソルを合わせるだけで導入可能容量や予想発電量がわかる利便性の高いものにしてまいります。  これを活用して、区市町村や事業者による普及に向けた取り組みを促進してまいります。 168 ◯原田委員 ソーラー屋根台帳は、こうしてきちんと台帳として整備していただいて、そこから得られる情報を今後の都の施策に還元してこそ、エネルギー施策全体のさらなる充実が図られると思いますので、今後の活用に期待するところであります。  次に、地熱ですけれども、八丈島における地熱発電の拡大方針が示されました。地熱発電の拡大はかねてより私も主張してきましたので、今回の取り組みには期待をするところであります。  地熱発電を進めていくためには、その課題もきちんととらえることが必要です。地熱発電には開発コストの問題や臭気対策など、さまざまな課題がありますし、電力の安定供給を確保するためには、ほかの発電手段の準備等、電力の供給体制全般について考える必要があります。また、その際、電力の安定供給に関して最終的に責任を負う電力事業者が過度な負担を背負うことになってしまうと、安定供給体制が保たれないということになりかねません。  そこで、今回の計画において、都、八丈町、電力事業者等のそれぞれにどのようなメリットがあり、デメリットがあると想定されるのか伺います。また、どこかに負担が偏ることにならないか伺います。 169 ◯大野環境局長 今回のプロジェクトは、都にとっては東京全体の再生可能エネルギーの利用拡大に資するものでございまして、同時に、電力エネルギー改革の一環として位置づけられるものでございます。  また、八丈町にとっては、島のエネルギー自給率が大幅に高まるとともに、観光振興に寄与することも期待されます。  課題として挙げられております臭気につきましては、最新の方式を用いて対策を確実に行ってまいります。  さらに、現在、島の電力供給を担っております東京電力にとっては、発電量の四分の三を占めるディーゼル発電の燃料費が大幅に削減されるという大変大きなメリットがございます。  電力の安定供給の確保に関しましても、東京電力もメンバーとなっている今回のプロジェクトの検討委員会の中で十分に調整を進めてまいります。 170 ◯原田委員 八丈島の取り組みは、八丈島だけで終わるのではなく、ほかの島や東北地方など、地熱のポテンシャルが豊かな地域における自然エネルギー導入のモデルにもなる事業とすべきであります。  そのためには、これは地熱に限ったことではありませんけれども、電力のみにとらわれず、エネルギー全体、あるいは地域全体を考えることも必要です。例えば、自動車や漁船も電気や燃料電池で動くようにするとか、あるいは電気を大量に必要とする産業を誘致することなども考えられます。  また、島のエネルギー自給率を高めるという考え方でいえば、都内外のほかの島へも展開できるモデルとする必要があるでしょうし、東北などへの展開を考えた場合、寒冷地ですので、熱利用をより重視したモデルも想定されるわけであります。  今回のプロジェクトは、八丈島独自の取り組みを行うのも、それはそれでいいと思いますけれども、ほかの島や、また東北など、ほかの地域にも展開し得る取り組みにしていくべきと考えますが、所見を伺います。 171 ◯大野環境局長 今回のプロジェクトは、地熱発電によって島という一つの地域全体をほぼ賄い、電力の地産地消を図る先駆的な取り組みでございます。これを着実に実現することで、他の島しょ地域における自然エネルギー導入のモデルとしてまいります。  また、今回のプロジェクトは、限られた地域の中で送電網が完結している島の特性を踏まえたものでございますので、お話のような、東北のような大規模な送電網を有する地域とは状況が大きく異なりますが、いずれにしましても、今後、全国的な普及拡大が期待されております地熱発電を事業化する点でも先駆的な取り組みであると考えております。 172 ◯原田委員 少なくともほかの島にもモデルになるようなということでございますので、本当にこれはしっかりと進めていただきたいというふうに思うものでございます。  こうした太陽光や地熱といった再生可能エネルギーは、国内で調達、開発可能なエネルギー源でありまして、エネルギー資源に恵まれない我が国にとって、その開発は極めて重要なミッションといえます。  そうした中、国内では固定価格買い取り制度の施行などで再生可能エネルギー普及に欠かせない安定的なキャッシュ・フローが期待できる環境が整いつつあるといわれています。しかし、実態としては、発電所の新設や新規事業者の起業に当たっては、過去の運用成績であるトラックレコードがないことで金融機関からの融資が得られないなど、資金調達に苦労する場面も多いようであります。  こうした中で、今年度、都が立ち上げたインフラファンドは、新規事業者などに対してリスクマネーを供給する取り組みとして、大変意義のある事業と認識しております。  まず、改めて、都が推し進めるファンド事業の概要とこれまでの取り組み、今後の見通しを伺います。 173 ◯前田知事本局長 二年前の東日本大震災により、首都圏の電力事情は激変しました。東京電力による、それまで確実と考えられていました電力供給体制が崩れ、国も電力の安定供給に確たる見通しを持てず、危機的な状況に陥りました。  こうした中で、都は、発電事業者に対して投融資を行う官民連携インフラファンドを立ち上げまして、電力の安定供給能力全体の底上げ、新電力事業者の育成、再生可能エネルギーの実現可能性の早期の実証を行うこととしたものでございます。  これまで、都は、ファンドの運営や投資判断などを行うファンド運営事業者を公募、選定の上、昨年十月に千葉県袖ケ浦市のガス火力発電事業など、また、ことしの一月に熊本県芦北町の太陽光発電所に対する投融資を実行したところでございます。  今後とも、首都圏を中心に全国を視野に入れつつ、火力発電所や太陽光を初めとした再生可能エネルギー発電に対する投融資や、着実なファンド運営に努めることで、首都東京におけるエネルギー施策の一翼を担っていきたいと考えております。 174 ◯原田委員 一方で、ファンドの運営は高い専門性が求められるなど、行政のみで業務を遂行することは極めてリスクが高いことから、都は専門の事業者にファンド運営を託しているところであります。  新しい仕組みであるがゆえに、政策目的に対する理解を深めていく必要があると思いますが、ファンド運営を民間事業者に任せた本ファンドの仕組みの特徴について伺います。 175 ◯前田知事本局長 都が組成いたしました二つのファンドは、投資運用に精通した専門の民間事業者二者にそれぞれのファンド運営を託す一方で、東京都はみずから民間資金の呼び水として三十億円をファンドに出資する、いわゆる投資家としての役割に徹するなど、東京都のリスクを必要最小限に限定できる仕組みを採用しております。  ファンドは、さまざまな投融資先を選定、組み合わせることにより、ファンド全体のリスク低減を図るという経済合理性原則に基づいた投資行動、これは大事ですけれども、これが求められるものであります。  今後とも、本インフラファンドの提唱者であり、また、出資する一組合員として、本ファンドに求められる目的、趣旨を達成すべく取り組んでまいりたいと思います。 176 ◯原田委員 これまでの都の説明では、今も呼び水とありましたけど、都の三十億円を呼び水にして、民間からの出資や融資を加えると、最終的な事業費は二千億円程度を見込む、大規模なスケールの事業展開とのことでありました。このスケールと再生可能エネルギーの開発適地を勘案すれば、ファンドによる投融資の対象は、全国をベースに展開する必然性が出てくるはずであります。  さらにいえば、固定価格買い取り制度では、再生可能エネルギーの買い取り費用はサーチャージとして各電力会社の電力料金に上乗せされることから、全国的にバランスよく再生可能エネルギー発電を展開させた方が、負担の面からも均衡が図れる制度となっております。  また、都は、一出資者としてリスクを最小限にする戦略をとった以上、具体的な投資行動について個々に指示を出せるものではありません。また、ここ、局長も重要とおっしゃいましたけれども、ファンドは経済合理性に基づいた投資判断で運用されるものでありまして、都がこの経済合理性に反する政策誘導を行おうとすれば、出資者が集まらずにファンドが成り立たなくなってしまい、逆に、都もファンドに出資した目的を果たせなくなるということになってしまいます。  来年度も引き続き、ファンドを通じた投融資を行っていくことになると思いますけれども、制度の特質をよく理解した上で、さらには日本のエネルギー政策の全体像を含めた幅広い観点から、この制度を考えるべきことを申し述べておきます。  次に、十条のまちづくりについて質問します。  今回、埼京線の西側が、鉄道立体化が想定される区間とほぼ同じ範囲で、不燃化特区の先行実施地区に選定されました。これにより、埼京線の西側でもさまざまなまちづくりが動き出すことになります。このような動きがある中、十条駅付近の鉄道立体化についても着実に検討を進めてもらいたいと思います。  そこで、鉄道立体化について、今後の取り組みを伺います。 177 ◯村尾東京都技監 JR埼京線十条駅付近は踏切が六カ所あり、都市計画道路補助第八五号線と交差するなど、鉄道立体化の検討を進める必要がある区間と認識しております。  都は、現在、事業範囲や構造形式などの調査を実施しており、平成二十五年度も引き続き検討を行ってまいります。  また、地元北区は、昨年十月に、駅前広場を含む十条駅西口の再開発を都市計画決定するとともに、周辺の道路整備の検討を行うなど、十条地区のまちづくりに取り組んでおります。  今後とも、地元のまちづくりへの取り組み状況も見据え、区や鉄道事業者と連携して、鉄道立体化について検討してまいります。 178 ◯原田委員 この話の中にも出てまいりました十条駅西地区が、不燃化特区の先行実施地区に選定されました。この中で、民間施行の駅西口再開発がコア事業として位置づけられました。これにより、より一層さまざまな主体と連携するとともに、地域のポテンシャルを生かした取り組みが求められることとなったわけです。  そこで、十条駅西地区の取り組みの内容及び今後どのように取り組みを進めていくのか伺います。 179 ◯飯尾都市整備局長 現在、都と北区が連携を図りながら、十条駅西地区で先行実施地区の整備プログラムの作成を進めております。その中で、駅前の再開発事業をコア事業に位置づけ、駅前広場の整備など、防災上も有効なオープンスペースを確保することとしております。  また、まちづくりコンサルタントや専門家の派遣、建てかえ時の設計費の一部助成など、きめ細かな対応により、まちづくりや不燃化建てかえを促すこととしております。  都は、こうした取り組みを支援し、不燃化を強力に推進してまいります。 180 ◯原田委員 引き続き、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。  最後に、スポーツ振興政策、スポーツ交流政策についてお伺いをいたします。  先日、私の地元北区にあります障害者総合スポーツセンターで開催された障害者スポーツのイベント、チャレスポTOKYOに行ってきました。私の行った時間には、ちょうど体育館で、ロンドン・オリンピック銅メダルの竹下佳江さんによるバレーボール体験が行われておりまして、本当に輪が幾つもできていて、健常者、障害者が一緒になってバレーボールを楽しんでいたところであります。  また、そのほかにも、会場内では、サウンドテーブルテニスなど、だれにでもすぐにできる障害者スポーツ、あるいはターゲットバードゴルフという、バドミントンのような羽根がついたボールをゴルフクラブで打つ新しい競技ですけれども、私も挑戦しましたけれども、ついつい熱中してしまいました。難しかったのですけれども楽しかったところであります。  こうした、障害者と健常者が一緒にスポーツを体験し、交流できるというのは、障害者スポーツイベントならではでありまして、今後も続けていただきたいと思います。  また、障害者と健常者だけではなくて、地域的な交流もあります。被災地とのスポーツ交流であります。  都が実施している、被災地から子どもたちを招待し、交流する、スポーツ交流事業が、北区でも昨年の夏、開催されました。少年野球を通じた交流事業でありましたけれども、参加した子どもたちは笑顔にあふれ、私もその姿に励まされた思いであります。  陸前高田から来た子どもでございますけれども、ふだんは震災復興事業でグラウンドが使えないと、畑でキャッチボールをしていると、広いグラウンドでできてよかったと、こんな感想もいっておられたところです。本当に喜んでもらえたんだなというふうに、この事業の有効性を実感したところでございます。  そこで、あわせてお伺いしますけれども、障害者と健常者が一緒に交流するスポーツ事業、そしてまた、被災地とのスポーツ交流事業、まさに、こうしたスポーツの力そのものに着目したスポーツ交流事業に、しっかりと継続的に取り組んでいかなくてはならないと思いますけれども、これまでの成果と取り組みについてお伺いをいたします。 181 ◯細井スポーツ振興局長 チャレスポTOKYOは、今年度初めて開催した障害者スポーツのイベントでございまして、より多くの人に参加いただけるよう、大規模に企画をいたしました。  このイベントでは、障害の有無や年齢、体力を問わず、気軽に楽しめる種目を約二十種類用意し、アスリートと参加者が一緒にスポーツ体験できる場を設けました。その効果もあり、障害のある人もない人も、また、子どもたちも多数来場し、互いに交流する機会が生まれました。  今後も、こうしたイベントを通じ、障害の有無にかかわらず参加しやすいよう工夫を凝らしながら、障害者スポーツの普及を促進してまいります。  また、スポーツを通じた被災地支援として、都は、被災地から子どもたちを招待し、東京の子どもたちと野球等の試合、合同練習などを行い、被災地と都内各地区の交流を深めるスポーツ交流事業を行っております。  さらに、東京で行われる国際スポーツ大会へ招待し、参加選手との交流や観戦をしてもらう観戦招待事業、被災地へアスリートを派遣し、スポーツ教室等で交流するアスリート派遣事業など、幅広く取り組んでおります。  これら一連の事業を通じ、被災地の子どもたちに大きな感動と勇気を与えるとともに、こうした交流が、かけがえのない心の財産になったと認識しております。  今後も、こうしたスポーツの力を最大限発揮しながら、被災地支援を着実に実施してまいります。 182 ◯斉藤委員長 以上で、原田大委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 183 ◯斉藤委員長 続きまして、小林健二委員の発言を許します。    〔委員長退席、谷村副委員長着席〕 184 ◯小林委員 初めに、ソーシャルネットワーキングサービスを活用した情報発信についてお伺いをいたします。  急速な技術革新が進む中、ソーシャルネットワーキングサービス、いわゆるSNSを活用した情報発信は、行政としても大変重要な取り組みであると思います。  SNSを活用して何らかの情報を発信している自治体を調べてみました。全国四十七都道府県で、ツイッターを活用している地域は四十三都道府県、フェイスブックを活用している地域は四十二都道府県でありました。また、東京都内六十二の区市町村では、ツイッターは四十四の自治体、フェイスブックは七つの自治体が活用しておりました。  「二〇二〇年の東京」へのアクションプログラム二〇一三では、ツイッターなどのSNSを活用し、時代に即した攻めの広報を展開して、直接都民へ情報を提供すると記載されておりますが、私も、大事な視点であると思います。  そこで、今後、さらなる情報発信力の強化に向けたツイッターの活用について、知事の所見をお伺いします。 185 ◯猪瀬知事 知事に就任した昨十二月十八日、全局にツイッターで情報を発信するよう指示しました。十二月二十一日にすべての局で運用を開始しました。  情報公開ということも含めて、ホームページは待ってるだけですから、お客さん。出前に行かなきゃだめ、ツイッターは出前だと。情報の出前をする、そういうことでスピード感を持ってやるということと、ツイッターというのは百四十字ですから──やってますか。百四十字ですから、短いところで、ちゃんと結論と根拠をいわないと──これ、言葉の力を磨かなきゃできない。これは非常に都庁の職員にとっても意識改革になりますから、大変いいことだと。  そして、二月十五日に、行政として全国で初めて、ツイッターを運営するツイッタージャパン、ツイッターの日本法人ですね、これと連携協力するための協定を結びました。  この協定に基づき、四月から、ツイッタージャパンから講師を招き、各局広報担当課長、あるいは担当職員の講習会を開催します。講習会で、キーワードにハッシュタグをつけたり、検索されやすくする方法など、より効果的な情報発信のためのノウハウを習得することができる、こういうことです。  ツイッター社は、東日本大震災のときに、例の気仙沼の中央公民館、四百四十六人を救いましたが、それはツイッターの世界では非常によく知られた話で、それで、災害時における活用事例ということで、ツイッター社はこのことも世界に発信していますから、そういうことで、この取り組みを通じて、今後、一段と情報発信力を強化していきたい。  現在、あれからふえまして、各局で四十七アカウント、それから都庁関連で五十八アカウント、合わせて百五アカウント、今あります。できるだけ皆さん、フォローして、そして情報を常に受け取って、あるいはまた、それに対して返してくだされば、より深まるのではないかというふうに思っております。  なお、世界で五億人がツイッターを利用しています。  以上です。 186 ◯小林委員 ぜひ今後とも、情報の質、そして、わかりやすさを追求して、言葉の力で都政を都民に近づけていっていただきたいと思います。  私は、かねてより、SNSや携帯端末を活用した情報発信に関心を持っておりまして、特に一昨年の東日本大震災以降、防災の視点からもこれらが生かせないかと考えておりました。  昨年の第二回定例会で、我が党は、帰宅困難者対策の一つとして、スマートフォンなど携帯端末を活用した東京都独自の専用アプリケーションの作成を提案しました。  その際、総務局長より前向きな答弁をいただきましたが、現在の進捗状況についてお伺いいたします。 187 ◯笠井総務局長 発災時に、都民が冷静かつ適切な行動をとれるよう、行政などが発信する多くの情報の中から必要とする情報を容易に収集できる携帯端末向けのポータルサイトを作成しているところでございます。  このサイトは、スマートフォンやタブレット端末に対応して、避難所や災害時帰宅支援ステーションの位置を示す防災マップ、災害用伝言板や防災ツイッター、鉄道情報や道路情報など、使用頻度の高いコンテンツを見やすい位置に配置し、利用者が必要な情報に素早くアクセスできるように設計しており、年度内の提供を予定しております。  今後とも、このポータルサイトを含め、多様な情報提供手段を活用し、災害時に迅速かつ的確に情報を提供してまいります。 188 ◯小林委員 年度内には提供できるということですが、今後は、多くの都民の方にこのポータルサイトを活用していただけるよう、ツイッターやチラシなど、さまざまな媒体で広く周知をしていただきたいと思います。  先ほど、知事のご答弁で、情報の出前という表現を使われておりましたが、ぜひとも今後取り組んでいただきたいと思うことがございます。それは、出前のとり方を広く周知することを検討していただきたいと思います。SNSから情報を得るということは、おそば屋さんから出前をとるように、電話一本でてんぷらそばを注文し、届けてもらうというわけにはいきません。  先週、警視庁と有識者による警備心理学研究会が実施した首都直下型地震に対する意識調査の結果が新聞報道されましたが、その中で、安否確認の手段として利用を考えるのは、一位は電話が三六%、続いてメールが二九%で、SNSは二・四%でありました。この二・四%という数字、そもそもSNSということがよくわからない、SNSからどんな情報が発信されているのかわからないということもあらわされているのではないかと思います。  SNSが普及しているとはいえ、そこからどのようにして情報を得たらいいのかわからない方もまだまだ多くいらっしゃると思います。一人でも多くの方に情報提供していくためにも、例えば、都が取り組んでいるSNSの活用方法を都民向けにわかりやすく広報するパンフレットを作成するなどして、情報の出前のとり方を広報していくことにぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。(発言する者あり)これは答えられないということで……。  次に、若年性認知症について質問いたします。
     都内の認知症高齢者数は約三十二万人で、六十五歳未満で発症する若年性認知症の方は約四千人と推計されています。  先日、「明日の記憶」という映画を見ました。七年前の日本映画ですが、広告代理店のやり手の営業マンが若年性アルツハイマー病になり、最後は奥さんのことまでわからなくなってしまうという内容でございますが、大変に多くのことを考えさせられました。  この映画の主人公のように、若年性認知症は働き盛りに発症することが多く、高齢者とは異なるさまざまな問題があります。政治がどのような支援を行っていけるかということを真剣に考えていくことはもちろんのこと、私は、認知症に対しては、人間の尊厳という一点を根本に据えて考えていかねばならないと思っております。  都が発行している若年性認知症ハンドブックには、認知症を、脳の疾患により記憶、思考、時間、場所などの感覚、理解、計算、学習能力、言語、判断を含む認知機能の低下した状態と定義されています。このような状態になった方がいたとしても、どこまでも人間の尊厳を根本にして、その人の命の輝き、そして、今を懸命に生きるその人の大切な人生を応援していく社会にしていかねばならないと思います。  私たち公明党は、若年性認知症の抱える諸問題の重要性を認識し、今日まで都議会においても繰り返し取り上げてまいりました。国においては、昨年九月に認知症施策推進五か年計画、いわゆるオレンジプランを策定しましたが、若年性認知症施策の強化という点も盛り込まれております。  都においては、国に先駆けて、平成二十年度に認知症対策推進会議に若年性認知症支援部会を設置して、実態調査や対応策の検討を開始していますが、これらの都の取り組みは、若年性認知症家族会の方も、都は他県に比べて対応が進んでいると評価をされておりました。  平成二十二年の第二回定例会の我が党の代表質問で、若年性認知症について、都内の相談窓口が極めて少ない状況を指摘し、身近な地域で相談が受けられるような制度を整備すべきと提案をいたしました。この提案を受け、昨年五月に、全国で初めてとなるワンストップの相談窓口として、目黒区に若年性認知症総合支援センターが開設されました。私も昨年、開設間もない支援センターに伺い、スタッフの方から運営状況などもお聞きをしました。  まだ開設後一年もたっておりませんが、今日までの若年性認知症総合支援センターにおける相談の実績、またその内容についてお伺いいたします。 189 ◯川澄福祉保健局長 若年性認知症総合支援センターでは、昨年五月の開設以来、本年二月末までに、百八十六名の方に関する相談を延べ九百三件受け付けております。  相談者の内訳は、配偶者が約四割で最も多く、次いで居宅介護支援事業所のケアマネジャー、地域包括支援センター、本人の順であり、それぞれ約一割程度となっております。  また、相談内容は、若年性認知症の人が利用できる介護サービスに関すること、要介護認定など介護保険制度に関すること、障害年金の受給に関すること、再就職など就労に関すること、家族の介護負担の軽減に関することなど多岐にわたっております。 190 ◯小林委員 私は先日、若年性認知症家族会の方、また、若年性認知症の方々を専門とするデイサービスを行っている事業者の方と、この問題について意見交換し、今後、行政として取り組んでもらいたい課題に対するご要望もいただいてまいりました。  まず一点目は、総合支援センターの拡大であります。昨年開設した若年性認知症総合支援センターは、本当によく相談に乗ってくれて助かったとの声をいただきました。その上で、都心に一カ所しかないので、遠方の方が訪問するには多くのご苦労もあり、ぜひ同様の支援センターをもう一カ所、例えば多摩方面に設置してもらいたいとの要望がありました。  二点目は施設整備であります。これは、地域に認知症高齢者の施設はあるが、入所をお願いしても受け入れてもらえなかったというご家族からの声です。若年性認知症を専門とするような小規模多機能型居宅介護施設やデイサービス、グループホームなど、施設整備を推進してもらいたいという要望でありました。  三点目は人材育成であります。相談窓口となる地域包括支援センターの担当者やケアマネジャーが、若年性認知症に対する知識や経験が浅く、相談している家族にとって、今一番どのような支援を必要とし、どう対処していけばいいのかという適切な対応がなされていない事例があるため、若年性認知症特有の課題について、現場の実務レベルのアップを図ってもらいたいということであります。  四点目は就労支援であります。現役で働いている方が早期の段階で若年性認知症の診断が下った場合、勤務先の理解を得て、例えば配置転換を検討してもらうなど、就労継続支援ができないかとの課題であります。多くの問題をクリアしなければなりませんが、初めから無理という発想ではなく、何らかの方策を検討してもらいたいとのことでありました。  このほかにもさまざま課題はありますが、病状の進行に伴ったそれぞれの段階での支援策の体制が構築されていることが重要であるとのご指摘がありました。  先ほど、若年性認知症総合支援センターに寄せられた相談状況についてご答弁いただきましたが、今申し上げた課題も含め、今後、相談者の実情に沿ったきめ細かな支援策を検討していくことが非常に大事だと思いますが、所見をお伺いします。 191 ◯川澄福祉保健局長 センターには、高齢者を対象とした既存の介護サービスを利用する際の抵抗感や、同じ境遇の方との交流の場がないなど、若年性認知症の方の居場所づくりや社会参加に関する相談が数多く寄せられております。  そのため、都は現在、医療や介護の専門職、家族会の方などで構成する東京都認知症対策推進会議において、若年性認知症の方の介護や社会参加活動を地域で支援している介護事業者、NPO法人等から意見を聞きながら、居場所づくりを検討するに当たっての論点整理を行っているところでございます。  若年性認知症の方への支援のあり方は多様であることから、今後、それぞれの論点に沿って支援策を検討してまいります。 192 ◯小林委員 私の自宅のご近所に、家族ぐるみでおつき合いさせていただき、大変にお世話になっているご夫婦がいらっしゃいますが、ご主人が若年性認知症であります。この方はホテルマンとして懸命に働いてこられましたが、五年前、五十九歳のときに若年性認知症と診断されました。  先日、奥様から今までのご苦労をさまざまお聞きをいたしました。あるときは、ご夫婦二人で外出しているとき、一人ではトイレに行けないご主人に連れ添って男性用トイレに入っていく際、はたから見ればご主人は若年性認知症とわからないため、好奇の目に何度もさらされたこと。あるときは、子ども連れの母親がご主人の方を見て、あの人は頭がおかしいから近づいちゃだめよといわれたこと。また、あるときは、あの人認知症なのね、ああはなりたくないわね、ああなったらおしまいねと陰口をいわれたこと。このほかにも、ここではいい尽くせないほど、あまたの心ない言葉を浴びせられ、奥様は日々葛藤し、筆舌に尽くせぬご苦労をされ、どれほどの涙を流されたかわかりません。  しかし、奥様は、デイサービスの事業者の方との連絡ノートに、次のように記しておりました。毎日毎日、今後のことを悩んで苦しんでいます。とにかく貧乏をしても、パパにとって一番いい結果を出してあげたい。パパの幸せそうな笑顔を見ると、私もハッピーになるんです。将来、少しでも多くの方に、今の経験を生かして、元気と勇気を分けてあげられる自分に成長したいと記し、愛するご主人のために今を懸命に生き抜いておられます。  若年性認知症の方や、そのご家族が、少しでも安心して希望を持って前に進んでいくためには、社会における若年性認知症への理解、そして温かく包み込んでいく社会の連帯が大切であります。  そのためにも、都民を初め、先ほど申し上げた地域包括支援センター、サービス事業者など、社会全体に対する若年性認知症の普及啓発にさらに取り組んでいくべきと考えますが、所見を伺います。 193 ◯川澄福祉保健局長 都は企業等の理解を深めるため、若年性認知症の基礎知識や相談窓口等を掲載したハンドブックを作成し、地域包括支援センターや産業医等に配布をしております。  また、このハンドブックの内容につきましては、認知症専門のポータルサイト、とうきょう認知症ナビにも掲載し、広く都民に普及啓発をしております。  来年度は、都が実施する介護職員向け研修に、若年性認知症の人の理解を新たにカリキュラムに盛り込むとともに、東京都医師会が実施する産業医研修におきましても、職場における若年性認知症の対応をテーマに講義を行います。  また、ハンドブックも改訂する予定でございまして、こうした取り組みを通じて都民や企業の理解の促進を図ってまいります。 194 ◯小林委員 先ほど、東京都認知症対策推進会議において論点整理を行い、支援策を検討していくとの答弁がありました。ぜひとも目に見える形の支援策を一つ一つ積み上げていただくよう心からお願いをいたします。  次に、防災対策について幾つか質問をさせていただきます。  初めに、都立公園における防災機能についてお伺いします。防災上、公園の果たす役割が新たになったのは関東大震災であるといわれておりますが、主に三つの点から重要性が指摘されたとのことであります。  一つ目は、関東大震災では、十万人を超える犠牲者のうち、約九割が火災で犠牲になったとの記録が残っておりますが、都市を襲う火災にあって、公園や緑地などが火よけ地として延焼を防ぐ効果があるということ。  二つ目は、地震直後、当時の東京市の公園や駅前広場などに百六十万人の人々が避難し、避難地として公園の役割が大切であること。  三つ目に、公園は仮設住宅建設の用地としての役割を果たすこと。  以上のような点から、都市防災における公園の重要性が新たになったそうであります。この経験を踏まえて、大震災後、復興公園の計画が策定され、公園行政の祖といわれる内務省復興局公園課長の折下吉延氏が指揮して、震災復興三大公園といわれる隅田公園、浜町公園、錦糸公園が整備されました。  また、日本史の教科書「江戸から東京へ」の中の関東大震災後の復興計画についてとの項目では、市街地には小公園の配置を計画し、五十二の復興小公園が小学校に隣接してつくられた、この小公園は、校庭の補完機能や災害時の避難場所としても利用される計画であったと記されております。  このような歴史の教訓、知恵から学び、現在、都立公園八十公園のうち六十公園が防災公園に位置づけられておりますが、これからの東京の防災対策を考える上でも、都立公園の防災機能の強化や防災関連施設のさらなる拡充は大変に重要になってくると思います。  そして、機能の強化とともに、都立公園が防災上果たす役割を都民の皆様が認識し、いざというときに安全・安心の場として機能していくためにも、都立公園を擁する近隣住民の、都立公園を活用した防災訓練が重要であると思います。  先月、私の地元練馬区にあります都立光が丘公園で、この公園を擁する光が丘地区住民組織連絡協議会の皆様と、公園の指定管理者である東京都公園協会が協力して開催した災害時公園運用防災訓練に参加をしてまいりました。  光が丘公園の周辺は巨大な団地群で、光が丘地区住民組織連絡協議会は、賃貸住宅の自治会と分譲住宅の管理組合の三十七団体で構成されています。このたびの災害時公園運用防災訓練は、行政が行う公助の救援が届くまでの間、一人でも多くの人命を救うために避難者同士が助け合う共助を目的として行われ、都立公園を活用して、地域の住民組織が主体となって取り組んだ初めての訓練であったと伺いました。  区や都が実施する総合防災訓練は、役割分担やタイムスケジュールが決められ、指揮命令系統も統一されており、参加者が迷うことなく行動できる訓練という点で意義がありますが、実際に災害が起きた場合、行政の手が入るしばらくの間は指揮命令系統の存在しない混乱状況であり、避難者が行政の援助が届くまでの間、それぞれの役割を果たし、自助、共助を推進していかねばならないとの問題意識を持って取り組まれました。  訓練内容は、防災かまどベンチの使用訓練、防災トイレの設営訓練、応急救命措置訓練、帰宅困難者対応訓練など多岐にわたっており、大変に意義深いものでありました。住民主体の初めての訓練ということもあり、試行錯誤を重ねての訓練でありましたが、連絡協議会会長を初め、地域住民の方々も、強い防災意識と使命感を持って取り組んでおられました。  災害時には地域住民が主体的に自助、共助の力を発揮していくことが大切であり、その意味においても、このたび光が丘公園で行われた近隣住民が主体となった防災訓練は、防災公園としての都立公園の役割をさらに高めていく効果があると思います。  今後、各地の都立公園で、このような地域住民主体の防災訓練に取り組んでいくことが大事であると考えますが、見解を伺います。 195 ◯村尾東京都技監 都の地域防災計画におきましては、災害時の避難場所の運営は、基礎的自治体がその責任で行うものとしており、公園管理者は、利用者の安全はもとより、避難、救助、救出の活動拠点となる場を確保する役割を担っております。  このため、都は、地域住民の自助、共助の意識や災害対応能力の向上を図るため、地域と連携し、都立公園でさまざまな防災訓練を実施しております。  例えば、舎人公園では、区や地元町会、警察、消防と合同で大規模な訓練を、葛西臨海公園では、水上バスによる帰宅困難者の輸送訓練を実施しております。また、小金井公園におきましても、住民とともに、かまどベンチによる炊き出しや防災トイレの組み立て、AED操作講習などを実施しております。  今後も、地元区市や警察、消防、地域住民と連携し防災意識の向上に努めてまいります。 196 ◯小林委員 ぜひとも今回の光が丘公園の訓練の内容や課題を検証して、住民主体で行う防災訓練の意義というものを広くほかの都立公園の指定管理者にも普及していっていただきたいと思います。  現在、防災公園と位置づけられている六十の都立公園における防災関連施設も、平成二十五年度にはおおむね整備が完了すると聞いておりますが、これから新たに公園そのものの整備が計画されているものもあります。  都は、平成二十三年に行った都市計画公園・緑地の整備方針の改定に際し、今後十年間で優先的に整備する公園、緑地を定めましたが、その一つに、地元練馬区において練馬城址公園が選定されております。  昨年改定になった東京都地域防災計画の中でも、平成三十二年までの十年間で都立公園百七十ヘクタールを開園し、そのうち避難場所などとなる防災公園七十五ヘクタールを整備すると記されておりますが、東日本大震災発災後に本格的に整備に着手される防災公園として関心が高いと思います。  今後の具体的な整備計画が待たれるところではありますが、新たな防災公園の整備に当たっては、東日本大震災の教訓も踏まえ、防災関連施設の充実や公園までの避難ルートの確保など、地元区や地域住民と連携し、地域のまちづくりと一体となった整備が重要であると考えます。  そこで、新たに防災機能を備えた公園を整備する場合、地元区や地域住民と綿密に調整を図って整備計画を策定していくべきと考えますが、見解を伺います。 197 ◯村尾東京都技監 都は、平成二十三年に都市計画公園・緑地の整備方針を改定し、地震による建物倒壊や火災の危険性の高い地域などの防災の視点をより重視して、今後十年間で優先的に整備する公園、緑地を定め、環状七号線周辺の公園整備などを重点的に進めております。  整備計画は、地元自治体の意見も踏まえ、東京都公園審議会に諮り、広く都民の意見の募集を行った上で策定しております。  特に、防災機能を備えた公園におきましては、避難者を円滑に誘導するため、入り口の配置や園路灯の配置など、地元自治体のまちづくりなどとも連携を図っております。  今後とも、ハード、ソフト両面から都立公園における防災機能の強化に努め、高度防災都市東京の構築に全力で取り組んでまいります。 198 ◯小林委員 先ほど触れました光が丘公園の訓練の際、さまざまサポートをされていた光が丘公園サービスセンターの方と、防災上、都立公園の果たす役割について意見交換をさせていただきました。その方は、人が危機に瀕したとき、最後の安全弁は公園であるとおっしゃっておりました。本当に使命感を持って公園管理の任に当たられているのだと大変感銘を受けました。ぜひとも都民の安全・安心を確保する防災公園の整備に一層のご努力をお願いしたいと思います。  次に、ヘリサインの整備について伺います。  知事は、さきの施政方針表明で、都内のヘリサインを現在の八百カ所から三カ年で千六百カ所に倍増させると述べられました。東日本大震災の被災地では、津波により多くの人が建物の屋上に孤立する中、ヘリコプターによる空からの救出、救援活動が非常に有効でありました。ヘリサインの整備によって、救出に向かうヘリコプターがみずからの飛行位置を確認し、どの建物が救出対象であるかを判別することができます。  都議会公明党は、このヘリサインの重要性にかねてより着目し、平成二十一年の予算特別委員会で、東京の区市町村や公立学校などへのヘリサインの拡充を提案いたしました。今回の都の整備拡充の方針は大変に重要なことと認識しておりますが、まず、平成二十五年度のヘリサインの整備方針についてお伺いいたします。 199 ◯笠井総務局長 今後、三カ年のヘリサインの重点的な整備に当たりましては、救出、救助活動を効果的に展開する観点から、避難所や一時滞在施設として活用が想定される都立学校や、多くの住民が居住している大規模な都営住宅、傷病者の搬送先となる災害拠点病院などを優先的に整備してまいります。  来年度は、こうした都立施設などで合わせて百四十施設の整備を予定しております。 200 ◯小林委員 ぜひ関係局がしっかりと連携して整備を進めていただきたいと思います。  また、ヘリサインの整備には区市町村などの協力も必要であります。聞きますと、隣接区でも全く整備されていないところと、すべての小中学校に整備しているところがあるなど、区市町村によって整備数にかなりばらつきがあるようであります。さまざま事情があるとは思いますが、都民の命を守るという意味では、広域自治体である都が積極的に役割を果たしていかなければならないと思います。  区市町村施設を初め、民間施設も含めた一層のヘリサインの整備に向けて、都は積極的に働きかけていくべきと考えます。見解を伺います。 201 ◯笠井総務局長 委員ご指摘のとおり、都内区市町村施設でのヘリサインの整備には偏りがある状況が見受けられます。このため、既に全区市町村に対する文書での整備促進の依頼に加えて、防災担当課長会等の場において直接的な働きかけを実施したところでございます。  また、東京都住宅供給公社やUR都市機構が有する大規模団地や、鉄道会社、高速道路会社などについても、関係局と連携して働きかけを行っているところでございます。  こうした取り組みを通じて、都内全域でのヘリサインの整備を進め、発災後に一人でも多くの都民を救出する体制を構築してまいります。 202 ◯小林委員 区市町村とよく連携をして、着実な整備推進をお願いいたします。  次に、消火栓、排水栓を活用した応急給水体制について伺います。  都は今後、応急給水用資器材を区市町に貸与して、避難所周辺の消火栓、排水栓を活用して応急給水を行える体制を整えていきますが、非常に有効的な取り組みであると思います。私も地元の都政報告会などでこのことをお知らせすると、皆さん大変に関心を示してくださいます。  しかし、地域の皆さんより、消火栓ってどこにあるんだろうという声をよくお聞きします。ちなみに、練馬区には約七千百、都内全域では約十三万一千の消火栓がありますが、日常生活の中で何げなく見ている、また、特に意識して見ていないがゆえに、いざ消火栓のある場所といってもよくわからないというのが実態であります。  地域住民にとっては、速やかに応急給水が行える大切な取り組みでもありますので、非常時に確実に役立てるよう細やかなサポートが必要であると思います。今後、貸与された資器材を有効活用するには、地域に設置されている消火栓や排水栓の設置場所を地域住民が知っていくことが重要になります。  そこで、地域住民への設置場所に関する情報提供を都としても行っていくべきと思いますが、見解を伺います。 203 ◯増子水道局長 震災時に地域住民が貸与された資器材を活用し応急給水を行うことは、自助、共助による防災力の向上に不可欠であります。  消火栓や排水栓の設置場所の情報につきましては、応急給水訓練時などに資器材を貸与する区市町や地域住民に提供してまいります。 204 ◯小林委員 次に、下水道事業の省エネルギー化について質問します。  さまざまな都市機能が集積する東京は、都市活動に伴い多くのエネルギーを必要としており、中でも下水道は、安全で快適な生活環境や良好な水環境を創出するなど重要な役割を担っていますが、その反面、都内の電力の一%を消費しており、省エネルギー対策への積極的な取り組みが課題であります。  下水道の整備により、隅田川や多摩川などの水質は格段に向上しておりますが、東京湾の赤潮の発生日数は横ばいとも聞いております。下水道局では、東京湾の一層の水質改善のため、富栄養化の一因となる窒素や燐を削減する高度処理の導入を進めていますが、これにはより多くの電力が必要になります。そこで、水質改善と省エネルギーの両立を図った対策を行っていくべきと考えます。  また、限りあるエネルギーの使用量を削減する省エネルギー対策はもとより、新たにエネルギーをつくり出す創エネルギーの取り組みも重要であります。下水道局においても、創エネルギーに積極的に取り組んでいくべきと考えます。  この二点、あわせて見解を伺います。 205 ◯小川下水道局長 高度処理は、これまでの処理法より水質改善が図れる一方、電力使用量が三割程度増加する課題がございます。このため、高度処理と比べ除去率は落ちるものの、電力使用量をふやさず、これまでの処理法より窒素を一五%、燐を五〇%程度多く削減できる準高度処理の導入を拡大してまいります。  既存施設の改造により、早期に導入できる特徴を生かし、平成二十七年度までの間に、準高度処理で一日当たり処理できる下水の量を二倍以上にアップしてまいります。  一方、高度処理については、電力使用量が少ない効率的な処理法の開発を進めつつ、施設の再構築と合わせて計画的に導入してまいります。  また、創エネルギーについての取り組みでございますが、創エネルギーについては、汚泥焼却時の廃熱を利用した蒸気発電や消化ガス発電などを実施しております。  今後、新たな技術として、汚泥焼却時の熱のさらなる有効利用により、運転に必要な電力をみずから発電できるエネルギー自立型の焼却システムを開発し導入してまいります。  また、水処理施設のふたに太陽光パネルを張りつけるなどの工夫により設置コストを縮減し、森ヶ崎水再生センターなどでメガワット級の太陽光発電を導入してまいります。  こうした新技術の開発やコスト縮減などの創意工夫を行いつつ、新たなエネルギーの創出に努めてまいります。 206 ◯小林委員 最後に、下水道事業の国際展開について伺います。  知事の施政方針表明においても、下水道の分野で東京発の先進的、具体的な技術で海外に進出しているとの話がありました。現場の創意工夫から生まれた技術、ノウハウを世界に発信し、地球環境の保全や地球環境の改善に貢献することは、日本の国際社会におけるプレゼンスを高めるだけではなく、日本の産業力強化にも大変重要であると思います。  そこで、時間がありませんので二つお伺いします。  まず、海外に展開し実績が上がっている下水道技術にはどのようなものがあるのか。  そしてまた、知事の施政方針でも触れられていましたが、液状化対策の技術なども、地震国である日本の技術を生かし、防災や地震対策の分野でも世界に貢献できる事例として積極的にアピールしていく技術ではないかと思います。  地盤の液状化対策であるマンホールの浮上を抑制する工法について、今後の国際展開の展望について、以上二点お伺いをいたします。 207 ◯小川下水道局長 東京下水道の技術で既に海外展開を行っているものとしましては、水面制御装置やSPR工法などがあり、海外でも高い関心を集めております。  水面制御装置は、水の流れを活用し、電力などの動力を必要とせず、雨天時に合流式下水道から河川などへ放流されるごみの流出を七割以上除去できる装置で、その製造、設置、販売に関するライセンス契約を、ドイツ、韓国及びアメリカの企業と締結し、既に欧州で十一カ所、韓国で一カ所設置されております。
     また、SPR工法は、道路を掘り返さずに下水を流しながら下水道管を再生する技術で、既にアジア、北米、欧州など海外十三カ国で約七万六千メートルの施工実績があり、拡大が見込まれてございます。  また、お話の液状化対策の工法は、都の監理団体である東京都下水道サービス株式会社と民間企業が共同開発したフロートレス工法と呼ばれるもので、震災時の液状化現象による水圧をマンホール内に逃して浮上を抑制し、緊急輸送道路などの交通を確保する技術で、既設のマンホールに簡易な工事で設置が可能でございます。  これまで、東京都で緊急輸送道路など約五百七十キロメートルの施工実績があるほか、全国でも静岡市、鎌倉市などで活用されており、国内でも注目されております。  海外においても、一昨年に大規模な地震が起きたニュージーランドの企業がこの技術に注目し、昨年十二月、技術指導などを行う契約が締結されました。  今後も、東京下水道の最先端の技術の海外展開を進め、世界の水環境の改善及び日本の産業力の強化に貢献してまいります。 208 ◯谷村副委員長 小林健二委員の発言は終わりました。(拍手)  この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。    午後六時十一分休憩      ━━━━━━━━━━    午後六時四十五分開議 209 ◯村上副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。  質疑を続行いたします。  相川博委員の発言を許します。 210 ◯相川委員 私ごとで恐縮でございますが、自民党に籍をいただきまして九カ月がたちました。入党した当時に、ある国会議員に顔はもともと自民党だと意味不明のことをいわれておりますけれども、ようやく最近になって自民党の文化になれてきたような気がいたします。今までの私の質問のスタイルを変えまして、自民党らしくやらせていただこうというふうに思います。よろしくお願いいたします。  都議会自民党はこれまで、東京の渋滞を解消し、快適で安全な都市を目指すため、首都圏三環状道路を初めとした道路ネットワークの構築に向けて積極的に取り組んでまいりました。しかし、東京の道路を取り巻く現状には課題も多く、とりわけ多摩地域では、高速道路を利用して都心に向かう場合、NEXCOと首都高の間にいまだ料金圏が存在し、中央道と首都高の料金をそれぞれ支払うという問題があります。この問題は、一昨日、公明党の東村理事から大変厳しい、しかし、我々多摩都民には納得のいく、そういうご指摘がありました。  話がそれますけれども、多摩は水道が一元化をしました。下水道も、不可能な地域を除いてほぼ一元化しています。そのあと、残っている一元化が、実はこの中央道と首都高の問題であります。  知事には申しわけありませんけれども、多摩都民のほとんどは、地下鉄の一元化にほとんど関心ありません。せいぜい、知事のおっしゃる、あのばかな壁をぶち抜いて、駅の利便性を高めていただく、このことぐらいしか多摩都民は思っておりません。この中央道と首都高の問題、せめて中央道の八王子インターまで首都高に一元化していただく。これが長年にわたる多摩都民の悲願であります。ぜひお願いをしておきたいと思います。  また、多摩地域における広域的な産業交流の活性化や、防災拠点との相互連絡の強化に資するため、高速道路へのアクセス機能の充実や幹線道路整備が不可欠であります。このような多摩地域における課題を踏まえ、先般、都議会自民党としまして、太田国土交通大臣あてに要望書を提出いたしました。その具体的な要望事項の中から、今回、圏央道八王子西インターチェンジと八王子南バイパスを取り上げたいと思います。  八王子西インターチェンジは、圏央道の都内区間においては唯一のハーフインターチェンジとなっております。つまり関越道方面への乗りおりができません。そこで、地域の利便性の向上や活性化につなげるため、ETC限定のスマートインターチェンジを整備することによるフル機能化への検討が進んでいます。これはまさに地元の悲願であり、その実現を急ぐべきと考えますが、現在の取り組み状況について伺いたいと思います。 211 ◯飯尾都市整備局長 八王子西インターチェンジは、現在、南方向のみのハーフインターチェンジとなっております。  都は、八王子市の要請を受けまして、多摩地域における広域的な産業交流の活性化などを図る観点から、スマートインターチェンジを活用したフル機能化を国に働きかけてまいりました。  市は、都や地元などとともに策定した実施計画に基づき、今月中に国に対し、圏央道と八王子市道を連結するために必要な許可申請を行う予定でございます。  都としては、引き続き必要な協力を行ってまいります。 212 ◯相川委員 次に、八王子南バイパスであります。八王子南バイパスは、発展著しい八王子市南部地域の根幹となる幹線道路であり、日野バイパス延伸部や圏央道と一体となることで広域的な産業交流の活性化や都市間連携の強化を図り、道路ネットワークの一翼を形成する重要な路線であります。  さらに、地震などの災害に備えて、自治体間の広域連携や医療機関への速達性を確保する上でも、本路線の早期整備が求められております。  そこで、八王子南バイパスの整備状況と今後の取り組みを伺います。 213 ◯飯尾都市整備局長 八王子南バイパスは、圏央道高尾山インターチェンジと日野バイパス延伸部を結ぶ、延長約九・六キロメートルの主要な幹線道路でございます。本路線の整備は、八王子市内の国道二〇号線などの混雑緩和に資するとともに、圏央道とのアクセス向上による地域の活性化や防災力の強化に大きく寄与するものでございます。  本路線のうち、圏央道から町田街道までの約二・六キロメートル区間が既に開通しておりまして、残る区間につきましても国が事業を進めております。  都としては、引き続き八王子南バイパスの早期整備を国に強く要望してまいります。 214 ◯相川委員 この二つの交通インフラは、民主党政権時代の三年三カ月、整備が凍結されたままになっていました。昨年末の衆議院選挙で地元選出の国会議員が返り咲きまして、一気に進展しようとしています。  都としても、こうした国の動きに呼応して、さらに強力に支援していただくことを要望しておきます。  さて、冒頭、東京の道路を取り巻く現状には課題も多いと述べましたが、道路の整備には住民の理解と協力を得ながら、時に必要な時間と手続を踏まえながら進めていかなければならないことも、また現実であります。  近ごろ、渋滞を避け、快適に移動できる身近な交通手段として、自転車の利用が人気を得ています。そこで、これからの道路整備には、自転車が安全で適正に利用されるよう促す観点も必要であると思います。  先ほど休憩前の原田委員の質問のときに配られました、実はフライブルクの写真に、わずかでありますけれども、私が写っております。あのとき、原田委員と私は同じ目的で一緒にアムステルダム、フライブルク、パリ、ロンドンと自転車を見て、乗ってまいりました。それが皮肉なことに、立場を違えて、多少質問のベクトルは違いますけれども、同じ委員会で同じテーマをやらなければいけない。大変な皮肉を感じております。淡々とやらせていただきます。  都は、道路整備を積極的に推進するという一方で、このたび自転車安全利用条例を提案しました。我が党の代表質問でも触れましたが、自転車利用が進む半面、危険で無謀な運転や違法な放置など、自転車を取り巻く問題に対処するには、まず自転車利用者の規範意識を高めることが必要です。  この条例案によって自転車利用者のルール、マナーの改善が期待されるところでございますが、より重要なことは、この条例を踏まえて、具体的にどのような取り組みをするかであります。  そこで、自転車利用に当たって、交通ルール、マナーの普及に向けた来年度の都の取り組みを伺います。 215 ◯樋口青少年・治安対策本部長 提案しております条例案におきましては、自転車利用者が交通ルール等を習得できるよう、安全利用の指針を都が作成することとしておりますが、指針を作成、公表するだけでなく、この指針の内容をわかりやすく伝えるため、学校における交通安全指導に活用できるDVDを新たに作成することや、リーフレットにつきましては、都内すべての小学生、中学生、高校生に配布するものに加え、新たに社内研修等にも活用できる事業者向けも作成するなど、合わせて約三百万枚を配布する、そのような取り組みを考えております。  また、自転車の交通ルールを疑似体験を通して学べる自転車シミュレーターを活用した安全教室を、来年度は、区市町村等の協力を得て、本年度の二・五倍に当たる百五十回実施するなど、関係者と連携して、社会全体で安全利用に向けた具体的な取り組みを進めてまいります。 216 ◯相川委員 条例をきっかけとして社会全体に正しいルール、マナーが広まるよう、都の積極的な取り組みをお願いしたいと思います。  続いて、最近注目されています東京駅周辺の放置自転車問題について伺います。  放置自転車対策は、その地域の特性を踏まえる必要があり、地元自治体が積極的に取り組んでいますが、東京駅周辺はいわば首都東京の顔であり、都の取り組みも必要であると考えます。東京都では、現在、東京駅周辺の放置自転車問題の解決に向けた会議を開催中とのことですが、現在の検討状況をお伺いいたします。 217 ◯樋口青少年・治安対策本部長 都は、東京駅の周辺における放置自転車問題の解決に向けて、警視庁と協力して、本年一月から、千代田区、中央区、そして、JR東日本などの鉄道事業者、地域商店会などの関係者を集めた対策会議を開催しております。  この会議では、自転車の放置の実態を分析した上で、駐輪場のさらなる整備や顧客等に対する違法駐輪防止の呼びかけなど、関係者がそれぞれの立場で取り組む事項を、短期的に実現可能なものと中長期的な対応が必要なものに分類して検討しておりますが、本年の夏までに解決に向けた施策を具体的に取りまとめてまいります。 218 ◯相川委員 ぜひ、駐輪場の整備というような明確な形で成果を期待しています。  また、東京駅以外の場所の対策も重要だと思います。すべての地区の問題に東京都が関与していくことは難しいかもしれませんが、知事が施政方針でも述べられたとおり、民間の力をさらに引き出しながら対策を進めることを期待して、次の質問に移ります。  都民の貴重な水がめである村山、山口貯水池、通称多摩湖、狭山湖について伺います。  東日本大震災では、福島県にある土で固めた農業用のアースダムが決壊し、八名もの死者、行方不明者が出るなど、アースダムの耐震性の確保が全国的な課題となっています。  こうした中、水道局では、先進的な取り組みとして、平成九年度から国内で初めてアースダムの強化工事を手がけてきており、高く評価しているところであります。既に山口貯水池、村山下貯水池は工事を完了していますが、残る村山上貯水池は現時点では行われていません。  まず、村山上貯水池の耐震性について伺います。 219 ◯増子水道局長 水道局では、平常時はもとより、震災時などにおきましても可能な限り給水を確保するために、施設の耐震化に取り組んできております。  村山上貯水池につきましては、平成二十三年度から二十四年度にかけて耐震診断を実施いたしました。この診断に当たりましては、東日本大震災を受けて平成二十四年四月に公表された、首都直下地震等による東京の被害想定で用いた想定地震を対象として実施いたしました。  その結果、これまでの二つのダムと同様に、貯水機能は損なわれないものの、ダム上部の沈下や斜面の滑りにより変形が生じることが判明いたしました。 220 ◯相川委員 村山上貯水池は、羽村堰から取水した多摩川の水を蓄えるために大正十三年に都が初めてつくったダムであり、長きにわたり都民の生活を支えてきた貴重な水がめです。  ダムの上は東京と埼玉を結ぶ重要な道路であり、多くの車が利用しています。また、都立狭山自然公園内に位置して、四季折々の豊かな自然が残され、多くの人が散策やサイクリングを楽しんでおり、ダム湖百選にも選ばれております。  これらのことから、村山上貯水池の強化工事を行って、大規模地震の発生時にも被害が生じないよう万全を期すべきと考えます。  そこで、耐震診断の結果を受けて、今後の整備について伺います。 221 ◯増子水道局長 村山上貯水池は、安定給水を確保する上で極めて重要な施設であり、また、ダム上部の管理用通路は一般に開放していることから、地震による被害を最小限にとどめる必要がございます。  そこで、村山上貯水池につきましても、盛り土をして斜面を緩やかにするなどの強化工事を行うことといたします。平成二十五年度から基本設計に取り組み、平成二十八年度の工事着手を目指してまいります。これにより、強固で高い安全性を備えた都民の貴重な水がめとして次世代に継承してまいります。 222 ◯相川委員 大変心強く思います。工事に当たっては、周辺環境に十分配慮して、今後、百年、二百年にわたって安心して使い続けられる水道施設として整備していただくよう要望しておきます。  次に、多摩四百万都民の安全・安心確保に向けた流域下水道の取り組みについて伺います。  東日本大震災では、東北地方沿岸部を中心に下水道処理施設が壊滅的な被害を受けております。都では、東日本大震災の教訓や迫り来る首都直下地震の被害想定などから、震災対策に力を入れているところですが、ひとたびこのような地震に見舞われ、下水道の機能が失われるような事態が生じた場合、都民生活への影響ははかり知れません。  特に水再生センターは、下水や汚泥の処理を二十四時間三百六十五日稼働しなければなりません。震災時において安定した下水処理を確保するために、施設の耐震化の取り組みを加速すべきだと思います。  そこで、流域下水道の水再生センターにおける耐震化の取り組みについて伺います。 223 ◯小川下水道局長 流域下水道の水再生センターの耐震化につきましては、これまで老朽化した設備の更新や高度処理化のスケジュールに合わせ、水処理施設の耐震補強など、震災時における下水道機能を確保する観点から必要な対策を計画的に実施してまいりました。  今後は、水再生センターの耐震化のスピードアップを図り、想定される最大級の地震動に対し、水をくみ上げる揚水、簡易処理及び消毒など震災時においても必ず確保すべき機能を担う施設について、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック前の平成三十一年度までに対策を完了させます。 224 ◯相川委員 長期にわたる稼働停止は都民生活に及ぼす影響が大変大きいと考えますので、しっかりと対応していただきたいと思います。  多摩地域の流域下水道では、阪神・淡路大震災で下水処理場が被災し、長期にわたって下水の処理機能が停止したことを教訓として、多摩川を挟む二つの水再生センターを連絡管で結ぶという取り組みを進めています。  この取り組みは、震災時などに一方の水再生センターが被災した際にも、下水や汚泥の処理をバックアップできる画期的で先見性のある取り組みであると評価しております。  私の地元、八王子水再生センターでは、対岸にある多摩川上流水再生センターと結ぶ連結管が既に稼働していると聞いております。そこで、多摩川上流、それと八王子水再生センター間の連絡管のこれまでの具体的な成果と、流域下水道における連結管の整備の今後の取り組みについて伺います。 225 ◯小川下水道局長 連絡管は、震災時のバックアップ機能の確保と施設の更新や維持管理の効率化を目的に整備を進めております。  多摩川上流と八王子水再生センター間は平成十八年度から稼働しており、東日本大震災における計画停電の際には、汚泥処理機能が停止した八王子水再生センターの汚泥を多摩川上流水再生センターに送ることにより、処理に支障を来すことはございませんでした。  二本目となる北多摩一号と南多摩水再生センター間については、今年度完了いたします。完成後は、この連絡管を活用し、北多摩一号水再生センターにおいて水処理設備の更新工事に取り組んでまいります。  また、三本目となる北多摩二号と浅川水再生センター間につきましても、今年度工事に着手しており、平成二十七年度末の完成を目指しております。 226 ◯相川委員 今のご答弁で、あの震災の際にも、下水や汚泥を処理するためのバックアップ機能が十分に発揮され、その効果が実証されたわけであります。  こういう施設が多摩地域に整備されているということは、私たち多摩都民としても大変心強いことであると思います。連結管の整備は先見性のある事業であり、このような施設は、下水道の大切さや防災対策の重要性について理解を得るため、PRに活用すべきだと思います。  私たち人間は、飲む水に対してはだれでも関心を持っていますけれども、排水とか自分が垂れ流したようなものについては、後は野となれ山となれで、だれも関心を持たないような風潮がありますから、ぜひ下水道の大切さというものを、こういう施設を使って都民に周知を図っていただきたいというふうに思います。  そこで、連結管を活用したPRの取り組みについて伺います。 227 ◯小川下水道局長 今年度、連絡管が完成いたします北多摩一号水再生センターと南多摩水再生センターにおいて、バックアップ機能など連絡管の目的や下水道の震災対策をわかりやすく伝えるためのPR施設の整備を進めております。  具体的には、深さ三十メートル、直径三・五メートルの連絡管の中を実際に見ていただき、下水道施設のスケールを体感していただくとともに、下水道管の耐震化技術などの展示のほか、映像やパネルにより、下水道の大切さ、連絡管の仕組み、震災対策の取り組みなどについて楽しく学べる工夫を凝らし、広く一般の方々に公開してまいります。  今後も、さまざまな機会をとらえ下水道事業について理解を深め、防災意識を高めていただけるよう取り組んでまいります。 228 ◯相川委員 ぜひ、これからも流域下水道事業の充実発展に取り組んでいただくことをお願いしておきます。  次に、多摩の魅力発信について伺います。  先日の定例会一般質問の我が党の林田議員の質問に対して、都は、本年、多摩地域が有するさまざまな魅力を広く内外に発信するイベントを開催していくことを表明いたしました。  多摩地域は地域ごとにさまざまな特性があり、観光資源や自然など、多摩で生活をしている住民自身でさえ気がついていない魅力も数多くあると思います。多摩東京移管百二十周年という節目の年に合わせて、都がこうした取り組みを行うことは大変有意義なものであると評価します。  そこで、まず、来年度予算に計上されている多摩の魅力発信事業の概要とその進め方について伺います。 229 ◯笠井総務局長 本事業では、ことしの八月に多摩の魅力を総合的に発信する記念イベントを市町村と共同で実施するとともに、新たな多摩のビジョンを題材としたシンポジウムを開催するほか、多摩の魅力を紹介する映像を作成し配信してまいります。また、市町村が主体となって、年間を通じて実施していく地域の魅力を生かしたイベントに対しても、都として支援を行ってまいります。  記念イベントの開催に当たりましては、市町村はもとより、多摩地域に活動拠点を置く商工会、商工会議所、JAといった経済団体、大学や専門学校などの教育機関や企業、NPOなどの幅広い主体に参画を呼びかけるなど、多様な主体と十分な連携を図りながら進めてまいります。 230 ◯相川委員 ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。  さて、本年は、多摩東京移管百二十周年のほかにも、スポーツ祭東京二〇一三が開催される大変重要な年でもあります。多摩に全国の注目が集まる一年となり、多摩の魅力を全国に発信する絶好のチャンスであります。この機をとらえ、スポーツ祭東京二〇一三と連携して、多摩の魅力を全国に発信していくべきと考えますが、所見を伺います。 231 ◯笠井総務局長 スポーツ祭東京二〇一三の開催期間であります九月二十八日から十月十四日に合わせ、東京を訪れる人々が多摩の魅力を体験できるさまざまな企画を検討してまいります。  具体的には、トウキョウXとか東京しゃもなど全国的にも有名な多摩の食材を用いた、ご当地グルメの紹介ですとか、高尾山や西多摩の自然を生かした日帰りツアーやトレッキング、こういったものを考えていこうと思っております。  また、ツイッターなどのソーシャルネットワーキングサービスの活用によって、それぞれのイベントの情報の告知ですとか、インターネットの動画、電車内映像広告などによる観光情報の提供を通して、多摩の魅力を全国的に発信していきたいというふうに思っております。 232 ◯相川委員 イベントを続けますけれども、ヘブンアーチストについて伺いたいと思います。  公園や地下鉄の駅などでジャグリングや楽器演奏を行うヘブンアーチストは、子どもからお年寄りまで幅広い人々が楽しめる身近な庶民の文化イベントとして人気があります。しかしながら、残念なことに、その活動場所というのは区部が中心となっているのが現状であると思います。  そこで、多摩地域にヘブンアーチストの活動を誘致して、多摩の人々が気軽に文化に触れる機会をふやしていくべきと考えます。  率直に申し上げて、八王子でヘブンアーチストの公開審査をやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 233 ◯小林生活文化局長 大道芸人に公共空間を開放するヘブンアーチストは、東京を代表する文化イベントとして定着し、被災地での公演など、その活動領域を広げてきております。  ヘブンアーチストのライセンスの取得を目指して観客の前でわざを競う公開審査は、平成十四年度から十二回、都民広場で開催をしてきました。この公開審査を来年度は、地場野菜の紹介や飲食ブースの出店等と組み合わせた初めてのイベントとして、八王子で開催をするべく、今後、八王子市や地元関係団体等と調整をしてまいります。  これを契機として、多摩地域における活動拠点をふやすなど、ヘブンアーチストの活動をさらに活性化してまいります。
    234 ◯相川委員 ちょうど二十年前には、多摩東京移管百周年を祝ったイベント、TAMAらいふ21が開催されました。このTAMAらいふ21というイベントを契機として、多摩の振興は大きく進んだと私は思っております。多摩の魅力発信事業、あるいはヘブンアーチストもそのような契機となって、大きな成果を達成されることを期待しています。  次に、産業振興について伺います。  私の地元八王子を含む多摩地域は、高付加価値な製品づくりを行う中小企業が多数存在しており、高度な技術基盤を生かして技術開発や製品の事業化を進め、魅力ある産業集積をつくり上げていくことが重要です。  多摩地域のものづくりのポテンシャルを最大限に引き出すためには、高い技術力を持った中小企業と、多摩に数多く立地する大学、研究機関との連携をより強固なものにしていくことが重要であります。  もともとこの地域は、地域の支援機関や金融機関が橋渡し役となり、産学連携や企業間のマッチングが盛んですが、こうした取り組みをさらに活発化させ、多彩な技術を組み合わせることにより、画期的な製品や技術を生み出すことも可能と考えます。  その多摩において、都は、計測分析やロボットといった分野を対象に、産学公金のネットワークを形成し、そこから生まれる新たな製品開発プロジェクトへの支援を進めていると聞いています。  こうした成果を着実に積み重ね、多摩地域の発展につながるよう、切れ目ない積極的な支援を行っていくべきと考えますが、見解を伺います。 235 ◯中西産業労働局長 多摩地域には、高度な技術を持つ中小企業を初め大学や研究機関が数多くあり、こうした多様な主体の連携を活発にし、産業振興につなげることが重要でございます。  このため、都は、平成二十一年度より都市機能活用型産業振興プロジェクト推進事業を実施し、産学公金のネットワークをつくり、新製品の共同開発の立ち上げから事業化までを支援してまいりました。  このネットワークには、現在、七百六十五の企業や団体が参加し、二十七の開発プロジェクトをつくり活動しております。その成果といたしまして、ガソリン車に取りつけ、電気自動車と同じ性能を実現する装置の開発では、大手企業から受注の打診があるなど、事業化が進む事例がふえております。  新年度は事業化をさらに促進し、成功事例をつくり出し、多摩地域の中小企業振興に結びつけてまいります。 236 ◯相川委員 今、答弁があったとおり、産学公金のネットワークにおいて、それぞれがお互いの持つポテンシャルを十分に生かして、イノベーションを引き出し、多摩地域のさらなる産業の活性化につなげていくことができるよう、都のさらなる支援を改めて要望しておきます。  さて、こうした企業間や産学連携などの産業交流を中心となって支えていくスペース、場の提供についても、都における重要な取り組みであると考えます。  都は、「二〇二〇年の東京」において、広域的産業交流の中核機能を担う産業交流拠点を八王子市に整備することとしています。  本定例会の代表質問におきましても、我が党の野島幹事長が要望いたしましたが、多摩地域における産業の発展を下支えしていくためにも、企業、研究機関や大学が一堂に集い、お互いの知恵を出しながら、ものづくりの力を高めていくとともに、その成果をPRすることのできる場を設け、多摩地域の中小企業による製品やサービスの開発を促進していくことが重要なことと思います。  また、拠点の整備予定地は、JR八王子駅北口の大変便利な地区に面しておりまして、交流の幅としては最好適地であるため、地区全体のまちづくりにも十分に配慮しながら進めていくことも必要だと思います。  こうしたことから、拠点の整備については、地元八王子市や経済団体からの高い期待が寄せられていますが、これらを踏まえて、都は今後、拠点の整備に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。 237 ◯中西産業労働局長 多摩地域の産業振興を図る上では、産学公の連携を進めるとともに、中小企業の技術力や製品を広く発信することが必要でございます。このため、都は、八王子市に産業交流拠点の整備を予定しております。  本年度は、拠点の整備に向け、中小企業やその支援機関などに意向調査等を行い、多摩地域の産学公の連携や企業の情報提供に関するニーズ等を把握することとしております。また、拠点の施設規模や効果的な利用のあり方などについても調査し、今月末を目途に結果を取りまとめる予定でございます。  新年度は、整備の予定地を含めた地区全体のまちづくりの方針や地元市からの提案等も踏まえながら、拠点の着実な整備に向けて、さらに具体的な検討を行ってまいります。 238 ◯相川委員 この整備事業は、いってみれば、八王子市の再生の生命線であります。ぜひ力を入れて進めていただくようにお願いをしておきます。  最後に、スギ花粉発生源対策について伺います。四半世紀、花粉症に悩む者として質問いたしますので、しっかりと対応していただきたいというふうに思います。  都が十年ごとに行っている花粉症患者の実態調査によりますと、これは古いんですけれども、平成十八年度の調査結果では、島しょ地域を除いた都内のスギ花粉症の推定有病率は二八・二%、つまり、都民約三・五人に一人がスギ花粉症患者であると推定されました。これは七年前の調査ですから、現在はもっとふえていると思います。  また、平成十二年、これもまた古いんですけれども、旧科学技術庁のスギ花粉症克服に向けた総合研究というのがありまして、これによりますと、スギ花粉症による経済的損失は、医療費並びに薬代などの医療関連費用を直接費、仕事を休んだりした労働損失を間接費に分けると、間接費だけでも二百七十五億円、直接・間接費の合計は何と二千八百六十億円。これは平成十二年の調査ですから、今では優に三千億円を間違いなく超えているものと思います。まさにこれはもう国民病といえると思います。  私は、十年ほど前に予算特別委員会でこの問題を取り上げました。地元八王子の友人の所有林から朝どりの杉の枝を透明のビニール袋に密閉しまして、この場所で振り回して、大変なひんしゅくを買いましたけれども、とにかく薬も効かないんです。ことしぐらいひどいともう全然だめです。マスクをしても、これもまただめです。もうもとを絶つことしかないと思います。つまり、発生源対策しかないんです。  東京都は、平成十八年度から、スギ花粉飛散量の削減のために、スギ花粉発生源対策を開始しまして、杉林の伐採と花粉の少ない杉への植えかえを行っています。私の地元八王子でもこうした取り組みが進められておりまして、この事業しかないと大いに期待をしてきました。  そこで、スギ花粉発生源対策の十年間の計画のうち、これまでの実績について伺います。  あわせまして、伐採した木材、つまり多摩産材の利用拡大を図ることも表裏一体で進めなければ、発生源対策そのものが進展しないものと思います。  多摩産材の利用拡大に向けて、どのように取り組まれていくのかもお答えいただきたいと思います。 239 ◯中西産業労働局長 スギ花粉発生源対策の事業開始後六年間の実績といたしまして、杉林を花粉の少ない杉に植えかえます主伐事業を約百五十カ所、三百九十ヘクタール実施いたしました。あわせて、伐採した木材を効率的に搬出するための作業道を約五千四百メートル整備し、約七万四千立方メートルの多摩産材を市場に供給いたしました。  また、多摩産材の利用拡大に向け、都はこれまでも、庁内利用のほか、区市町村に協力を求めてまいりました。例えば八王子市では、道の駅八王子滝山で活用の実績がございます。  さらに新年度からは、木との触れ合い推進事業を開始し、保育園等が行います床や壁等の内装の木質化や大型木製遊具の整備等を支援するとともに、これらの施設を多摩産材のPRのため効果的に活用してまいります。  今後とも、スギ花粉発生源対策と多摩産材の利用拡大に積極的に取り組んでまいります。 240 ◯相川委員 ぜひ力を入れて取り組んでいただきたいと思います。  今、梅が満開になっています。もう間もなく桜も開花をするわけでありますけれども、私たち花粉症の患者は、お花見の季節というのは非常にいい季節だと思うんですが、実は、一番嫌な季節がこの季節であります。ぜひ私の目が黒いうちに、野外で桜の花をめでながら、おいしいお酒が飲める、そんな日を返していただくことを心からお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。(拍手) 241 ◯村上副委員長 相川委員の質問は終わりました。      ───────────── 242 ◯村上副委員長 門脇ふみよし副委員長の発言を許します。    〔村上副委員長退席、委員長着席〕 243 ◯門脇委員 医療、スポーツ振興、特に東京マラソン、そして、海外都市交流、交通政策等についてお伺いいたします。時間が不足いたしましたら、通告内容の一部を割愛することをお許しいただきたいと思います。  この定例会でも、救急や救命医療のことについては各会派から質問が行われています。その救命救急センターの整備のことでありますけれども、設置数について、かつて国は、百万人に一カ所を単位に整備を図ることとしておりました。しかし、現在は、救急搬送の増加や重篤な患者を二十四時間受け入れる施設の必要数については、地域によって状況が異なることから、都道府県の医療計画、東京都でも間もなく答申がされますけれども、必要数を整備することといたしております。  さて、五年前のことになりますけれども、東京大学医学部鉄門記念講堂でシンポジウムが開催されました。タイトルは、東京都の医療崩壊を防ぐにはで、知事も覚えていらっしゃると思いますけれども、東京都の救急医療の取り組みについてプレゼンテーションをされました。また、このときは、都立墨東病院救命救急センター部長の、あの濱邉さんでありますけれども、東京ERでの経験と題したお話もありました。  私、毎日、区議会のときからホームページを更新しておりますけれども、当日の自分のホームページを改めて見てみたんですが、第二部では、ディスカッションで、参加メンバー全員が、救急医療のあるべき姿、よりよき医療のためにのテーマで積極的にお話をされました。  私は、この日、正直なところ少し疲れていたんですが、百五十分間の間、吸い込まれるように報告、発言を聞き、パワーポイントを見詰めていました。講演後、当時の猪瀬副知事と五分ほど立ち話をさせていただきましたけれども、参考になる内容を伝えていただいたように記憶をいたしております。最近は医療問題について調査研究を進める時間が多いのですけれども、今回のシンポジウムは大変に勉強になりましたと自分自身で書かせていただいております。  また、平成二十一年の一般質問では、私は、都内の医療機関の整備が順調に進み、救命救急センターとして遜色のない病院になった場合には、都としても救命救急センターとして認めていただく考えがあるかどうかお伺いをいたし、答弁は、当時の安藤福祉保健局長、現副知事だったと思いますけれども、その際、救命救急センターと同等の能力や体制を有する病院は、それにふさわしい役割を担うことが望ましいと答弁がありました。  当時、都内には二十三カ所の救命救急センターが整備をされておりましたけれども、この間、質問の後、都内での救命救急センター整備状況について、まずお伺いいたします。 244 ◯川澄福祉保健局長 平成二十二年に独立行政法人国立国際医療研究センター病院と国立大学法人東京大学医学部附属病院を、平成二十四年に東京都済生会中央病院を救命救急センターとして新たに指定いたしました。これにより、都内の救命救急センターは平成二十一年当時より三カ所ふえ、現在二十六カ所となっております。 245 ◯門脇委員 二十六カ所ということでありますから、今はそういう基準はないんですけど、当時の国の百万人に一人という基準からすれば、東京の特殊性ということはありますけれども、一千三百万人ですから、ちょうど倍の第三次医療機関が整備をされたことになります。  質問の後、今、局長がおっしゃっていただいた三カ所を指定していただいたことは、とてもありがたいことだと思いますし、それぞれの病院は懸命に頑張っております。  私は一昨年の夏に、一週間ほどですが、今お話のあった病院の一つであります国立国際医療研究センター病院に気管支炎を治すために入院をいたしておりました。とはいっても、手術をしたわけではありませんので、時間のあるときは病院の中を視察というと格好いいんですけれども、見て回っておりました。  救命救急センターの入り口にも何度も行きましたけれども、最高で六台の救急車がとまっておりました。東京消防庁の隊員の皆さんともお話をさせていただきましたし、医師やナースや技師の皆さんも本当に現場で頑張っていると感じた一週間でした。  余談ですけれども、先ほど挙げていただいた三つの病院ですけれども、国立国際医療研究センター病院の最寄り駅は若松河田、そして、東京都済生会中央病院の最寄り駅は赤羽橋、そして東京大学医学部附属病院の最寄り駅は本郷三丁目、いずれも都営大江戸線の駅であります。  ところで、現在、私の地元である杉並区には、救命救急センターは整備をされておりません。救命救急センターは二次保健医療圏を基本として整備をするものではないことは、よく承知をいたしておりますけれども、同じ二次保健医療圏である新宿区には、東京医科大学病院、東京女子医科大学病院、そして、先ほど答弁のあった、二十二年から独立行政法人になりました国立国際医療研究センター病院が整備をされております。  また、隣の圏域、北多摩南部だったと思いますけれども、杏林大学医学部付属病院、ここには国が指定をいたしております高度救急医療センターも併設をしてもらっております。そして、武蔵野赤十字病院があります。  杉並区の救命救急患者は、実際には他の区や市の病院に運ばれております。これも平成二十一年の一般質問で明らかにしたことです。私は、このこと自体を問題にしているわけではありませんけれども、少し見方を変えれば、北側の練馬区、南側の世田谷区も同じような状況でありまして、この三区の人口の合計は二百万人を超えています。  そこで、救命救急センターの指定に当たっては、地域性なども十分に検討すべきであると考えていますけれども、東京都ではどのような考えに基づき指定をしているのか、改めてお伺いをいたします。 246 ◯川澄福祉保健局長 救命救急センターにつきましては、集中治療室等の施設設備や、必要な診療科目に対応する人員配置など、重症患者を受け入れるための体制や能力を有することを指定要件としております。  都では、申請を受けた病院の施設設備等を確認するため、実地調査を行うとともに、三カ月間の試行期間を設け、重症患者の受け入れ実績を確認した上で指定しております。その際には、地域の状況等についても勘案しているところでございます。 247 ◯門脇委員 救命救急センター、もしくは周産期母子医療センター、救急医療における、いわば最後のとりでであり、引き続きこのセンターの整備に取り組んでいただきたいと思います。  そして、救命救急センターを支えるのは、地域の中核病院を中心とした医療連携体制であります。  二十三区西部保健医療圏には、十月現在、一万五百三十八床のベッドがあります。この圏域の杉並区内に、立正佼成会附属佼成病院が来年九月に新しく開院をいたします。環状七号線に面した好立地で、病床数は三百四十であります。また、杉並区の医療基盤をつくってきたという意味では欠かすことのできない河北総合病院が増床することになっていて、これを加えますと杉並区では四百の病床がふえることになります。このことについて、そこで生活をされ働いている皆さんにとっては大きな朗報であろうと思います。  一つの医療圏のことを紹介しましたが、こうした医療資源を活用し、救急医療体制を充実するためには、今申し上げた地域の中核病院を中心とした二次救急医療がそれぞれの強みを生かし、連携して救急医療の強化に取り組むべきと考えますが、東京都のお考えをお伺いいたします。 248 ◯川澄福祉保健局長 地域の救急医療機関が、それぞれの専門性や特色を生かしながら、連携して救急医療に取り組むためには、まず、医療機関相互に顔の見える関係を構築することが必要であります。  このため、都では、地域救急会議をすべての二次保健医療圏に設置しております。地域救急会議では、圏域内のすべての二次救急医療機関が一堂に会し、地域の特性を踏まえた救急医療の連携強化について検討を行っており、区市町村の福祉部門、警察等もメンバーとなり、情報の共有化を図っているところでございます。 249 ◯門脇委員 ありがとうございます。引き続き、二次救急医療機関の連携を強化して、ぜひ救急医療体制をさらに充実していただきたいと思います。  私もこれまで、都議会議員にならせていただいてから八年間、三次救急のことを中心に取り組まさせていただいてまいりましたが、やはり地域医療を中心的に担っているのは二次救急病院です。現在、杉並区内には七つの二次救急病院がありますが、例えば、名前は申し上げませんが、区南部地域にある病院は、ベッド数は五十以下でありますけれども、救急車の年間搬送数が千を超えている、頑張っているところもあります。  このような医療機関を応援していただきたいと思いますし、これは私の少し考え過ぎかもしれないんですけれども、これは民主党政権であるとか、自民党政権であるとかということではなく、国の意向として、百床以下の病院については、どうも整理統合というものを進めているような気がしないでもありません。  もちろん、そのことも必要性はあると思いますけれども、やはり地域で頑張っている二次救急病院、ぜひ東京都もいろんな形で支えていただきたいと思います。  さて、先ほど述べましたように、立正佼成会附属佼成病院は、緩和ケア病床をビハーラ病床と名づけ、新規開院に伴って、現在の十二床を二十床に増床するそうであります。ビハーラとは、もともと立正佼成会は法華経を基盤とする在家仏教集団でありますから、宗教用語で安らぎの場、休養の場という意味だそうであります。この病院の基本理念である真観、真というのは真という字と、それから観は歌舞伎を観賞するの観と書きますけれども、これは正しく診て、正しく手当てをするということだそうですが、そのことと通ずることだと思います。  これまでも私たち都議会民主党は、緩和ケアの充実について繰り返し質問をしてきました。がんと診断されれば、だれしも、まさか自分がと驚き、いわゆるがん告知、同時に大きな苦しみを抱えることになろうかと思います。患者が抱える身体的、精神的な苦痛の軽減を図ることは、患者の療養生活の質を高めるためにも最も大切なことであり、すべての患者ががんの早期から、診断、治療、在宅療養などさまざまな場面で緩和ケアを受けられる体制を整備していくべきだと思います。  緩和ケアというと、ホスピスというか末期的なイメージもなくはないんですけれども、やはり早期から対応するというのががんの緩和ケアの基本であります。そうした意味からも、緩和ケア病床がふえることは喜ばしいことですし、さらにふやしていただきたいと思っております。特に、佼成病院は新規開院では全体では七床減るのですが、ケア病床は、先ほど申しましたように八床ふやしていただくということであります。  今後、都民の二人に一人ががんにかかると推測される中で、緩和ケア病棟の必要性も高まると思います。  そこで、緩和ケア病棟の整備について都の基本的な取り組みをお伺いいたします。 250 ◯川澄福祉保健局長 都は、緩和ケア病棟の整備を進めるため、平成五年度から緩和ケア病棟の新築、改修工事や、ベッド、浴槽などの整備に対して補助を行ってきました。  現在、都内には二十二施設、四百十六床の緩和ケア病床が整備されており、今後とも、本事業により緩和ケア病棟の整備を支援してまいります。 251 ◯門脇委員 がんになっても安心して療養生活を送るためには、緩和ケア病棟などハード面の整備に加えまして、医師、看護師など医療従事者に対する緩和ケア研修や、患者家族の相談支援体制などソフト面の整備も重要であります。引き続き、ハード、ソフト両面から緩和ケアの充実に向けて取り組んでいただくよう要望いたしまして、次の質問に移ります。  東京マラソンについてであります。  二月二十四日、晴天のもと、都心を三万七千人近いランナーが駆け抜けました。私もスタート、そして、有明のフィニッシュで観戦いたしましたが、大いに盛り上がりを見せた、にぎわいも感じました。  ただ、私は、申しわけないのですが、七回の大会ともに、スタートするすべてのランナーをお見送りした後、はとバスで東京ビッグサイトに移動して間もなく、車いすランナーのトップの方がフィニッシュするのでそれをお祝いし、それから制限時間である七時間いっぱいに帰ってくる市民ランナーを出迎えるので、申しわけないのですが、沿道百七十万人の皆さんの熱烈な応援は見ていませんというか、見ることができません。  しかし、フィニッシュ地点では、お帰りなさい、お疲れさまでしたと声をかけさせていただくと、市民ランナーが皆さん手を振ってこたえてくれました。どちらが激励されているのかわからないくらいであります。  さて、現在五都市だったと思います、WMM、ワールドマラソンメジャーズに加入して初めての大会となり、昨年からその数がかなりふえて世界七十カ国の国でテレビ放映をされるなど、脚光を浴びる中、無事終了いたしました。  私は、多くの方の思いと同様、この東京マラソンの成功が、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京招致に向けた最大級の活動といえるのではないかと思います。ぜひ招致をしたいところであります。  知事は、昨年の大会ではランナーとして初完走をされておりますが、今回はスターターを務め、ツイッターで約束をされたように、最初から最後のランナーが出るまで手を大きく振って見送っておられました。そして、フィニッシュでは、マラソン男子及び女子の優勝者に金メダルを授与して、私も表彰台の後ろで拝見をいたしておりました。  また、沿道の、浅草などの拠点を視察し、ランナーとハイタッチをして応援するなど、いわば大会会長の立場で熱心に終日行動されたそうですけれども、東京マラソン二〇一三の率直な感想、今まで一部答弁もありますけれども、改めてお伺いしたいと思います。 252 ◯猪瀬知事 ことしの東京マラソンでは、晴天で、スターターを務めましたが、三万六千人以上が全部この前を通り過ぎるのに二十分以上かかるんですね。日本人は明るい。何となく日本人は暗いと思う人がいるかもしれないが、こんなに日本人は明るいんだなというのは、色とりどりのウエアとコスチューム、すごい楽しそうに手を振るんですね。  僕はフィニッシュ地点の近くでファミリーランといって、二キロぐらいです。小学生と保護者のペア、それから被災地から来ていただいて、そういう家族もいまして、ファミリーランというのは親子で走るんですけど、これがまた、小学生が結構速い。二キロですけれども、息がはあはあして。小学生がキロ六分ぐらいで走るんですね。僕でも、幾ら走っても、遅い方でした。  そういうこともあって、いろいろやりまして、一万人のボランティア、百七十万人の観衆、そして三万六千人以上のランナー、みんなが一つになる、こういう大きな祭典、東京マラソンは本当にすばらしいなと改めて思いました。  そして、ワールドマラソンメジャーズに今回入れたわけですね。ロンドン、ベルリン、シカゴ、ボストン、ニューヨーク、そして東京、六大メジャーズ。そうすると、世界から二時間四分台の選手も参加してきます。招待選手のレベルが上がり、大会記録も更新されました。  そして、ホスピタリティーあふれる温かい心で活動し大会を支えたボランティア、この人たちの力。前にも述べましたが、三万六千人の荷物を全部、ホテルのクロークのサービス以上に、またちゃんと仕分けして返す。そして、倒れたランナー、心拍停止、二人いたけれども、AEDでランナーや沿道の人が助けて、二人、生き返った。だれも死んでいない。すごいことです。  こういう温かい気持ちのこもった運営能力を世界に示すことができたと思いますが、ことし、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催都市が決定する年でありますから、この開会式のときに、スタート地点で埼玉県知事、神奈川県知事、千葉県知事も駆けつけて東京招致宣言を行い、東京招致PRに力を注いだと、こういうことになります。  この勢いをオリンピック・パラリンピック東京招致につなげたい。自信を持って、すばらしい東京都民だと思いますので、ぜひとも、ここでオリンピック・パラリンピックを開きたいなと、あのマラソンを見ながら本当に思いました。このマラソンの百倍ぐらいの規模になりますからね。すばらしいことです。  以上です。 253 ◯門脇委員 今お話の中にもありましたけれども、ワールドマラソンメジャーズ、もちろんアジアでは初めてでありますけれども、わずか六回の開催の中で、これほどの国際的な地位を確立し、文字どおり世界最高峰の位置づけを得たことは、私も第一回からかかわらせていただいた一人として、本当にすばらしいことだと思います。国外からも、注目度も違ってきているのではないかと思いますし、先ほどお話ししましたように、テレビ中継も、たしか昨年は三十数カ国だったと思いますが、ことしは七十カ国にふえております。  同時に東京マラソンの開催というのは、当然、観光振興にも大きな役割が期待をされておりますけれども、今回の外国人ランナーの状況と今後の対応について興味がございますので、お伺いをいたします。 254 ◯細井スポーツ振興局長 今回の大会では、外国人のランナーの参加者が約三千人となりまして、これまでの最高でございます。東京マラソンは、ランナーばかりでなく、ボランティア、沿道の観衆など国内外から大勢の集客をもたらしまして、東京の観光振興にも大きく寄与しているところでございます。  今後も、東京の魅力やホスピタリティーのすばらしさを世界に発信するため、ホームページの充実やほかのメジャー大会との連携を強めるなど、海外PRも強化し、スポーツツーリズムの推進を図ってまいります。 255 ◯門脇委員 そうですね。またぜひお願いしたいと思います。  しかし、これはもう皆さん方、私たちもよくわかっていることですけれども、今回の大会でも、ある意味、うれしい悲鳴という部分ではありますけれども、エントリーしている抽せん倍率で十倍を超えております。ここ数年、高倍率の傾向が強くて、最初のときが、雨風強い第一回目でありましたけれども、三・数倍から、五、七、九と上がってきまして、今回は十倍を超えました。  こういったことについての対応、対策というものについて、現在も一部やられていることは承知しておりますけれども、お伺いをいたします。 256 ◯細井スポーツ振興局長 お話のとおり、マラソンの申込者が多数いることから、二年前の法人化を契機に、年一回のマラソン大会だけでなく、年間を通じた多彩なランニングイベントを開催いたしまして、三万六千人という定員の制約から、参加できなかった多くのランナーのニーズにこたえているところでございます。
     また、チャリティー制度として、寄附への賛同者は抽せんによらず東京マラソンに参加できるよう、先着三千人の枠を設けております。  今後とも、外国人を含め、多くの方から賛同が得られるよう工夫を重ねまして、寄附文化のさらなる醸成を図り、魅力ある大会としてまいります。 257 ◯門脇委員 今の細井局長の答弁には期待をしておりますし、それぞれ工夫を凝らした方法に効果があることは間違いがありません。  ただ、しつこいようなんですけれども、できれば、二〇二〇年、東京オリンピック・パラリンピック招致ができればのことでありますけれども、しかも今回、WMMに加盟したこともありますから、参加者五万人の大祭典に成長すれば、それは大変に喜ばしいことではないかと思います。  もちろん、ランナーの待機スペースのことなど簡単に解決をするとは考えておりませんが、しかし、他のWMMマラソンのように複数地点からスタートして、そして途中で合流してフィニッシュに向かうという方法などもあるかと思います。警視庁など関係機関との調整というものも重要だと思っておりますけれども、今から検討していただきたいと要望いたします。  次に、アジネット21のことを中心としてお伺いをいたします。  このネットワークでは、これまで、産業、環境、危機管理、文化、スポーツ等の幅広い分野の共同事業に取り組み、着実に成果を重ねてきたと思っております。  私は、一昨年のちょうどこの予算特別委員会ではこの問題を取り上げまして、特にそのときは東京都交響楽団など、文化、音楽などの視点から質問させていただきました。  ところで、昨年の六月のシンガポール総会では、平成十三年、二〇〇一年でありますけれども、このネットワーク創立後初めてとなる新規加入都市として、モンゴルのウランバートルと、ロシアのトムスクが加入し、会員都市が十三都市に拡大をされました。私はロシアのトムスクというのはよく知らなかったんですけれども、このパンフレットを見ますと、人口が百五万人で、これはちょっと位置づけがどの辺かというのはなかなかいいづらいところなんですけれども、ここを加えたと。ネットワークが設立されて十年以上が経過、総会開催都市が一巡するという、まさに新しいステージに向かう時期にふさわしい出来事ととらえております。  そこで、新たな会員都市二都市、今申し上げた二つの都市、アジア大都市ネットワーク21にどのような影響をもたらしたのか、今後の取り組みとあわせてお伺いをいたします。 258 ◯前田知事本局長 ウランバートル、トムスク、この二つの都市は、既に参画する共同事業を決定いたしまして、早速、東京が開催いたします水道事業研修に参加しております。また、トムスクが学生の交流・育成プログラムを提案するなど、他の会員都市との協力や交流も開始されているところでございます。  この二つの都市は、ともに豊富な天然資源を有するとともに、若年人口比率が高いなど、大きな成長が期待されるという共通点を持っております。  今後、この高いポテンシャルを生かしまして、資源エネルギー、若者の交流など新たな課題にも対応しながら、共同事業等の成果を充実させまして、アジアの一層の発展につなげてまいりたいと思います。 259 ◯門脇委員 引き続き、新しい二つの都市が加盟したことをきっかけとして、拡大充実を図っていただきたいと思います。  ただ、やはりこのアジア大都市ネットワーク21という名称のとおり、これは余談ですが、先日の東京マラソンのフィニッシュ地点で猪瀬知事と少しお話を歩きながらですがいたしましたけれども、やはりちょっと気になるのは、中国の首都、北京市のことであります。中国は、ご承知のとおり、アメリカに続く世界第二の経済大国になっておりますけれども、その中国の首都である北京市、平成十七年だったと思いますけれども、脱退、離脱をしたままになっております。  私が把握をしている、知り得ている情報では、北京が当時、アジネットを離脱、脱退した直接の理由は、次期総会開催都市をめぐる台湾、台北とのあつれきであって、日本や東京の外交関係が、あるいはその不手際などが影響したわけではないということであります。  しかし、中国と台湾の今日的な関係というものは極めて良好になっております。ちょっといろいろきょう申し上げようと思ったんですけれども、時間がありませんので、一部省略をいたしますけれども、かつて考えられなかったような、例えば、今、台湾の政権政党は中国国民党でありますけれども、その国民党の幹部が中国、北京に行って、中国共産党の幹部から大歓迎を受けると。与党ならまだわかるんですけれども、野党の民主進歩党、民進党の幹部が中国に行って、中国共産党から大歓迎を受けるという時代でありますし、また、台湾の貿易高の第一位は中国、第二位は我が国、日本であります。  ですから、いろいろな問題はあると思います。特に日中間には尖閣の問題があります。私は、この尖閣諸島のことについては、日本固有の領土であることは歴史的にも国際的にも間違いがないという考えは一ミリも動きませんけれども、しかし、だからこそ、国と国とではなく、都市間交流の機会というものが私はこれからあってもいいと思いますし、きのう、おとといも、この委員会で出ておりましたけれども、例えばPM二・五のことについて、残念ながら、北京市からは今のところ答えはないということであります。(猪瀬知事「全人代やっているからね」と呼ぶ)そうですね。まあ全人代は国全体ですけど、北京人代もやっているんでしょう。  それで、もう一つは、やっぱり、その北京の復帰、再加入ということは、これからいろいろ政治的な判断も必要だと思いますけれども、一昨年、私、東京都議会の、東京都とそれから北京市の、これは議会同士ですから、こちらは都議会、向こうは北京人代であります。人民政府ではありませんけれども、私、不肖団長で行かせていただきましたし、この会場にも団員の方、何名もいらっしゃいます。  そのときに、北京人代の秘書長が、私、この問題をお伝えいたしましたところ、北京の人民政府に伝えたいということをいわれておりました。これについては、本会議場での正式な報告もいたしております。今後、いろいろ難しい問題はあろうかと思いますけれども、検討していただきたいと思います。  それから、もう一点、近年の事業展開の中で私が注目をしているのは、会員都市間の経済交流の取り組みであります。  アジアの大きな経済成長はASEANからインドに至るアジア南東から西南地域中心に展開をされていくことになるでしょう。ASEANの人口は約六億人、それから、インドの人口は十二億人、合計で十八億人もの人口を抱える巨大市場は他に例を見ないものであります。  いろいろ、東京で開催される展示会であるとか、見本市であるとかありますけれども、アジア大都市ネットワーク21会員間の経済交流について、外国での実施状況を伺うとともに、当該年度、新年度の展開についてお伺いをいたします。 260 ◯前田知事本局長 平成二十二年の東京総会におけます共同宣言を踏まえまして、アジアの大都市間の経済交流を開始しております。  一昨年十一月、これはソウルで開催された低炭素グリーン成長博覧会にアジアゾーンを設置し、東京も出展いたしました。  今年度は、先月、インドのデリーで開催されました見本市に参加し、東京の中小企業七社の先進的な技術を紹介するとともに、会員都市の産業や投資環境等をPRしております。合計百十六件の商談が実施され、今後の成果が期待されるところでございます。  さらに、来年度ですけれども、秋に予定されているハノイ総会及び日越、日本とベトナムの交流四十周年とも連動して、ハノイの見本市にアジアゾーンを展開いたします。東京を含むアジアの企業や産業を相互に紹介し、成長著しいASEANの活力を取り込みながら、都市間の経済交流を促進してまいります。 261 ◯門脇委員 ありがとうございます。今お話の中にもありましたように、ことしは日越、日本とベトナムの国交を樹立してから四十周年、それから、日本ASEAN友好協力四十周年という絶好のタイミングであります。ぜひ、東京の中小企業の海外展開や各都市間の企業交流が成功するよう、成果を目指して取り組んでいただきたいと思います。  それでは、最後の質問になりますけれども、交通局に三問通告をさせていただいておりますが、残りは二分を切りましたので、局長、大変申しわけございませんが、三つの中で、新年度から開設が予定されておりますお客様センターの設置のことについて、これは四月から新しくオープンをするようでございます。都営交通のサービス向上というのは大変重要なことでありますけれども、この概要についてお答えをいただきたいと思います。 262 ◯中村交通局長 交通局では、これまで地下鉄、バス、都電などの事業ごとにお客様から寄せられる質問や意見などを、本庁や各事業所等で分散して受け付けておりました。  今回設置いたします都営交通お客様センターでは、これらの窓口を集約いたしまして、ワンストップで迅速に対応することにより、お客様の利便性の向上を図ってまいります。  また、センターでは、お客様の意見、要望等をデータベース化いたしまして、それを活用することにより、さらなるサービス向上に役立ててまいります。 263 ◯門脇委員 ありがとうございます。一点に絞らせていただきまして大変失礼をいたしました。  いずれにいたしましても、公共交通でありますから、利用者、利便者、このサービス向上を最も大切なこととしてお願いをさせていただき、私の質問を終わります。  ありがとうございました。(拍手) 264 ◯斉藤委員長 以上で、門脇ふみよし副委員長の発言は終わりました。      ───────────── 265 ◯斉藤委員長 続きまして、畔上三和子委員の発言を許します。    〔委員長退席、門脇副委員長着席〕 266 ◯畔上委員 それでは質問いたします。少人数学級について伺います。  政府は、二〇一七年度までの五カ年で小中学校すべての学年で三十五人以下学級にする計画案を見送りました。そうした中でも、現在、国制度で実施している小学一年生、二年生に加え、都独自に中学一年生の三十五人以下学級に踏み出す予算を提案したことは重要だと思います。  中学一年生の三十五人以下学級をしようと判断した理由について、まず伺います。 267 ◯比留間教育長 中学校入学当初の生徒の学校不適応などに対応するため、都教育委員会は、中学校第一学年について、平成二十二年度から計画的に教員の加配を拡大し、学級規模の縮小のみならず、少人数指導、チームティーチングなど、各学校の実情に即した最適な方策を選択できる弾力的な制度として実施をしてまいりました。  中学校第一学年では、いじめの認知件数が最も多いなど、依然として課題があることから、来年度、三十五人以下学級編制を可能とする教員の加配制度を完成させることとしたものでございます。 268 ◯畔上委員 今ご答弁で、中学一学年では依然として課題があるからだというお話がありましたが、これは重要です。同時に、少人数学級などで、子どもと向き合う時間と、きめ細やかな対応が必要なのは中学一年生だけではありません。  都民は、小一プロブレム、中一ギャップ対策にとどまらず、少人数学級を求めています。私のところにも、順番に上の学年に進むと期待していたのに何とかならないのでしょうか、こういった声がたくさん届いております。  都内の現場の代表であります小学校校長会の来年度の予算要望でも、小学三年生の少人数学級を求めています。都内中学校校長会も少人数学級を要望しております。  そこで、どれくらいの子どもたちが大人数の学級で学んでいるのかということでありますが、今年度の区市町村立小中学校において、三十六人以上の学級数及びその児童生徒数はどのぐらいいるんでしょうか。伺います。 269 ◯比留間教育長 今年度の都内区市町村立小学校における一学級当たりの児童数が三十六人以上の学級数は二千五百六十五、在籍する児童数は九万六千七百十一人でございます。中学における学級数は、同様に二千七百五十六、生徒数は十万三千三百四十でございます。 270 ◯畔上委員 現時点で、小学生、中学生を合わせますと十九万九千八百五十一人、約二十万人の子どもたちが大規模な学級で学ばざるを得ない、こういう状況ということであります。四十一人以上のクラスにいる子どもたちもいるのです。  事前にお伺いしたところによりますと、四十一人以上は小学校十九学級、中学校は三学級、合わせて二十一学級もありました。こうした状況を放置していいのでしょうか。教育長、伺います。 271 ◯比留間教育長 東京都教育委員会といたしましては、小一問題、それから中一ギャップに対応するために、小学校一、二年生、それから中学校第一学年について、三十五人編制を可能とする取り組みを計画的に進めてまいりましたけれども、児童生徒の生活集団としては一定の規模が必要だというふうに考えておりまして、その考え方は引き続き維持してまいりたいというふうに考えております。 272 ◯畔上委員 いまだに大規模な学級規模が必要なんだ、こういうところがまだ東京にあるというのは、本当に残念でなりません。多人数学級で学ぶ子どもたちは二十万人もいるわけです。子どもたちのためになることは、何でもやっていただきたいと私は思うんですね。  先ほどもちょっといいましたが、現場が求めているのは少人数学級です。先生が丸をつけるにしても、日記にコメントをするにしても、三十人と四十人だと子ども一人にかける時間が全然違う。  教室も四十人もいれば、机の間を歩くスペースもほとんど狭くて、本当に狭くて、音楽袋や図書袋が机の横にかかっているので、ひっかかって転ぶ子もいると、先生もカニ歩きで、歩くたびに机の上のプリントや物が触れて落ちるんだと、そういう状況でいいとは、とてもいえないわけです。  文部科学省の二〇一二年九月六日に提出されました公立義務教育諸学校の学級規模及び教職員配置の適正化に関する検討会議の報告の中には、少人数学級の必要性がこう述べられています。  一つには、一学級当たりの児童生徒数は国際的に見て依然低い水準にあり、保護者の約八割以上が三十人以下学級を求めていること。また、学校現場の状況を見ると、子どもたちの基本的な生活習慣、規範意識、学習意欲、態度などに課題があり、一人一人に目の行き届いた指導を行うことが一層求められていること。さらには、すべての教科などで、より一層きめ細かい指導を充実させるためには、学級規模そのものを縮小することが必要である。こうしています。  このように、検討会議の報告の中で、少人数学級の必要性が述べられているわけですけれども、これに対する都教委の見解を伺います。 273 ◯比留間教育長 文部科学省の報告には、すべての教科等でより一層きめ細やかな指導を充実させるため少人数学級の必要性を述べておりますが、その効果については、引き続きさまざまな分析を積み重ねていくことが必要とし、三十五人以下学級の制度化に当たっては、少人数学級等の効果検証を十分に積み重ねながら検討を進めていくことが必要と結論づけております。  都教育委員会は、今後の国の検討経過を見守ってまいります。 274 ◯畔上委員 何か部分を取り上げて、三十五人学級をやるかどうかはわからないというような結論であるかのようなご答弁でありましたけれども、報告書全体に貫かれているのは、文科省の姿勢は明らかに進めるという立場なんです。  すべての教科などでより一層きめ細かい指導を充実させるためには、学級規模そのものの縮小が必要、そして、着実に三十五人以下学級を推進することは不可欠だとまで書いているんです。文科省は明確なんです。だから、来年度の予算の概算要求で文科省として少人数学級の五カ年計画の概算要求をしたわけです。  この間、費用対効果がはっきりしないなどといってお金を出し渋っているのは財務省です。しかし、報告書のポイントをよく読んでみますと、費用対効果の面でどうなのか、こういう指摘に対しても、既に少人数学級にしている県で学力向上への効果を示すデータや生徒指導、学級経営、さらには教職員の実感、保護者等の納得感の面で効果あることを示すデータがたくさんあるんだと書いているんです。  この文科省の検討会のメンバーは十六人です。その中には、都の教育委員会、木村教育委員会委員長を初め、都立特別支援学校長、区立の小学校長、そして区立の中学校長、三鷹市長、都内の関係者が五人も入っています。  この方々が入った検討会議で学級規模の縮小が不可欠であり、実践的なデータが多数存在している、こう指摘しているわけです。  国の動向などといわないで、都が全国に率先して少人数学級を実践すべきです。いかがですか。 275 ◯比留間教育長 都教育委員会は、入学直後の時期が、その後の充実した学校生活を送るための基礎を固める重要な時期であることから、平成二十二年度に小一問題、中一ギャップを予防、解決するための加配を導入し、順次拡大を図ってまいりました。  この加配は、生活集団としての学級の教育効果や切磋琢磨による社会的適応能力の育成にも配慮し、画一的に少人数学級を実施するものではなく、学級規模の縮小や少人数指導、チームティーチングの導入など、各学校の実情に即した、最適な方法で活用することが可能な柔軟な制度としております。  来年度、国に先んじて中学校第一学年で三十五人以下の学級編制が可能となるよう予算化することで、この中一ギャップに関する加配は完成をいたします。まずは、この加配を活用して、小一問題、中一ギャップの解消に全力を挙げていくことが必要だというふうに考えておりまして、今後の展開につきましては、義務教育の場合は、教育の機会均等でありますとか教育水準の維持というのは国の責任が大でありますので、国の動向を見守ってまいりたいというふうに考えております。 276 ◯畔上委員 国の責任はもちろん大きいわけですが、しかし、各県はそれぞれ自分たちで進めているじゃありませんか。  例えば、香川県。香川県では、県独自に三十五人学級を進めて、二〇一一年度は、国が小学校一年生の三十五人学級を始めたので、県として二〇一一年度は小学二年生を実施し、さらに今年度は小学校三年生にも拡大しました。学年進行で進めたいので、来年度は小学校四年生に拡大を決断し、予算案に入れたというのです。  山梨県では、来年度は小学校五年生、中学二年生、そして再来年度は小学校六年生、中学三年生と、計画的にすべての学年で三十五人学級とすることを決めたと伺いました。  山梨県では、以前は切磋琢磨できないなどと否定的な議論もありましたが、不登校やいじめ問題の解決のために少人数学級を求める声が現場からも、そして保護者からも上がって、教育委員会でも教育的効果があるということになったというんですね。  背景には、山梨県は、二〇〇七年度、中学校で不登校率が全国ワーストワンだったんですが、子どもに向き合う環境をと少人数学級を決断し、実施し、不登校の子どもたち千人が四年後の二〇一一年には六百八十人と、三割減らすことができた。そのことによって全学年にふやす決断をしたということでありました。  全国の県では、このように国に先駆けて少人数学級を実践して、効果を実感して、そして取り組み、前進をさせているんです。こうした姿勢こそ都教委に求められていると思います。  昨年の十一月十八日の新聞に、PTA全国協議会、全国市町村教育委員会連合会、小中学校の全国校長会など、二十三の全国組織が連名で、早期に教職員定数改善計画を策定し、小中学校の全学年で三十五人以下学級実現をと、全面広告を出しました。  少人数学級のメリットとして、授業での発言回数や行事での役割担当がふえる、子ども同士が打ち解け、つながりが深まる、教室にゆとりが感じられるなどなど、書いてあります。ちょっと小さいですが、ここには書いてあります。  そして、今、学校現場で起きていることの筆頭には、いじめ、不登校への対応が急務だと、このように書いてあります。そして、多様化する学校現場に対応し、子どもたちの学びの質を高めるために、子どもたち一人一人に目が行き届く教育環境の実現をと求めております。  この全面広告、この教育条件整備に関する国民的総意ともいうべき意見ですけれども、これをどう認識されますか。 277 ◯比留間教育長 都教育委員会が取り組んでまいりました三十五人以下学級編制を可能とする教員の加配は、小一問題、中一ギャップの予防、解決のために実施するものでございまして、全学年一律的な学級規模の縮小を図るものではございません。  PTA全国協議会等の意見広告の内容は承知してございますけれども、都教育委員会の考え方と軌を一にするものではございませんが、それぞれの立場からの意見というふうに受けとめております。 278 ◯畔上委員 教育条件整備として、国民的な少人数学級を求める声がこれだけ大きくなっているということなんですよ。このことを真摯に受けとめるべきです。しかも、教育長、軌を一にするものではないと今おっしゃいましたが、ここに載っている小学校長会、中学校長会の会長は、東京都内の校長です。  教育長、教育長自身が、ことしの一月十八日、全国都道府県教育長協議会の会長として、国に対する来年度予算編成等に関する緊急要望を出しました。その中で、どういっているのか。  少人数学級の小学校三年以降の学年への拡大による学級規模の適正化などが図られるよう、文部科学省が昨年九月に策定した新たな教職員定数改善計画案を早期に確定し、着実に実施することを要望しているじゃありませんか。文科省の方針を支持し、実行を求めているんです。  先ほど、二十三の全国組織が全面広告を出した問題で伺ったときに、教育長は、考え方は軌を一にするものではないと、こうおっしゃったけれども、そうであるならば、ご自分の名前で出したこの要望とも意見が違うということでありますか。 279 ◯比留間教育長 全国都道府県教育委員長協議会は、四十七の都道府県教育委員会の委員長を構成員とする組織でありまして、同じく、教育長協議会は、教育長を構成員とする組織でございます。  この両協議会が連名で行っております国への要望においては、三十五人以下学級の拡大だけではなくて、特別支援教育、外国人児童生徒への日本語指導の充実など、さまざまな教育課題に対応するため、中長期的な教職員定数改善計画を早期に策定し、着実に実施することを求めております。  こうした要望内容は、各都道府県教育委員会のさまざまな要望を、最大限取り入れたものでございます。 280 ◯畔上委員 全国協議会の会長名で文科省に要望書を出したのに、その会長が、少人数学級の部分では意見が違うんだと。なのに、少人数学級を求めると。それだけ全国的には少人数学級を強く求めているということじゃないんでしょうか。そこは違いますか。 281 ◯比留間教育長 この学級編制で、文科省の現在の予算措置の状況としては、小学校一年、それから小学校二年のところまでは措置をされておりますけれども、そこから先の予算措置はなされておりません。  東京都は、この中一ギャップの問題については、ここは対応する必要があるだろうということで、教育委員会として予算の要求をしてまいりましたし、国についても、そういう意味も含めて拡大を図る必要があるだろうと、こういう判断でございます。 282 ◯畔上委員 少人数学級については、文科省も、そして全国都道府県教育長協議会も、そして全国市町村教育委員会も、全国小中学校校長会も、PTA全国協議会も、都内の関係者も加わった、およそ教育に関するすべての組織が一致して推進すべきだといっているわけです。ところが、都教委だけは反対している。  結局、都教委は、都独自にやるとお金がかかるから、それをおもんぱかっている、そういわざるを得ないんです。  私は、少人数学級を進める決め手は、知事の決断だと思っております。先ほど述べました山梨県でも、知事の決断があったと伺いました。  群馬県庁にも聞き取りに伺いましたが、県知事は、子育てするなら群馬でといわれる、そういう群馬をつくりたいと、ぐんま少人数クラスプロジェクトをつくって、少人数学級を推進しております。  滋賀県では、来年度予算で三十五人学級を中学二、三年生にも拡大している。そして、小学校は、既に三年生を県独自で実施しているので、来年度は小学校四、五、六年生から選択するとしましたが、決断した滋賀県知事は、大津市の第三者委員会の報告書に背中を押されたんだと、このように記者会見で述べています。  私は、知事が、教育条件整備の予算編成権を持っている知事が決断をすべきときだというふうに、強く求めたいと思います。  今、学校でのいじめ問題が深刻な社会問題になっております。  私は、小学校三年生になって、いじめに遭った子どもの保護者からも、お話を伺いました。その子の学年の場合は、小学校一、二年生のときには三十人余りの四クラスが、三年生で四十人、三学級になったということです。  いじめの状況を伺って、本当に胸が痛みました。子どもたちの荒れの背景には、家庭の問題などもいろいろあると思いますけれども、それにしても、四十人でなく、もっと人数が少なかったら、目も行き届くし、クラスも落ちつくのではないかと思いましたと、お母さんはおっしゃっていました。
     ギャングエイジといわれる小学校三年生ですが、都教委の作成した、いじめの認知件数のデータでも、小学校の場合は、二年生から三年生に上がると一・四倍にふえております。勉強も大変難しくなる時期であります。  実は、けさも、小学校二年生のお母さんから、私のところに電話が入りました。子どもが小学校二年生で、今、二十六人と二十七人の三クラスだ、四月から三年生になったら八十人になる、四十人クラスが二クラスになってしまうとクラスの人数が一気に一・五倍になるので、お母さんたちが非常に心配していて、何とかならないのかとお母さんたちで話し合っていると。  今、小一プロブレム、そして中一ギャップということで三十五人以下学級に踏み出したわけですが、お母さんたちの間では、今、小学校三年生のことを小三ショックという言葉まで生まれているというんです。せめて、小学校三年生の少人数学級の実施を進めるべきだと思います。  小学校三年生で少人数学級、三十五人以下学級を実施した場合、幾らかかるのか。小学校三年生の場合のみお答えください。 283 ◯比留間教育長 小学校第三学年で三十五人以下学級を実施した場合の所要経費を、教員の平均給与を用いて試算いたしますと、教員数約三百三十人で、人件費、給与費は、毎年度約二十七億円が必要となります。 284 ◯畔上委員 小学校三年生は二十七億円でできるわけです。  この間、教育庁予算は、どんどん減らされてきました。公立学校に通う子どもたちの人数は九十四万人と、ほとんど変わらない。それなのに、教育庁の来年度の予算は、一九九九年度より六百億円も少なくなっているんです。先ほど、小三の少人数学級を求めましたが、それは六百億円の二十分の一以下でできるわけです。直ちにできるわけです。  私は、すべての子どもたちの豊かな教育をしっかりと保障するためには、直ちに少人数学級に踏み出す、そのことを強く求めまして、質問を終わりたいと思います。(拍手) 285 ◯門脇副委員長 畔上三和子委員の発言は終わりました。      ───────────── 286 ◯門脇副委員長 続いて、星ひろ子委員の発言を許します。    〔門脇副委員長退席、委員長着席〕 287 ◯星委員 総括質疑、最後の質問者です。よろしくお願いいたします。  二〇一三年度予算では、歳出の目的別内訳で、福祉と保健が初めて一兆円を超え、構成比でも最大となりましたが、その中身は、国民健康保険や介護保険等、社会保険関係の法定負担金の伸びに負うところが大きいのではないかと思います。  今後、ますます少子高齢社会が進行すれば、必然的に社会保険関係の負担金は、それに比例して増加すると予測されます。そしてその負担は、実際にサービスを行う自治体にとっても非常に大きな課題となることは間違いありません。  そこで、制度設計をする国と、実際に福祉のサービスを担う自治体、その中でも広域自治体である東京都と基礎的自治体である区市町村それぞれが、福祉においてどのような役割を担っていくべきと考えるのか、見解を伺います。 288 ◯川澄福祉保健局長 国の責任は、社会保障の全体的な制度づくりであり、全国的に実施されるべき社会保障の施策を企画、立案、法制化し、費用負担等を定め、その制度を持続可能なものにしていくことであります。  それに対し、社会福祉における地方自治体の責務は、だれもが地域の中で、みずからサービスを選択し、利用しながら、自立して生活できるよう、福祉サービス基盤を整備し、住民の福祉ニーズに応じたサービスの充実を図っていくことであります。  具体的な福祉サービスの拡充は、住民に身近な区市町村の役割であり、都は広域的自治体として、東京の福祉水準全体の向上を図るため、区市町村が行う基盤整備や、地域の実情に応じたさまざまな取り組みを、独自の補助制度等により支援しているところでございます。 289 ◯星委員 生活の場である区市町村が、今後、福祉の場面において役割が大変大きくなり、そして、東京都は全都的な水準の引き上げ、底上げという役割であるということでは共通の認識であるということを確認させていただいたと思います。  それでは、自治体が担う福祉サービスの一つである保育についてお伺いをいたします。  都市部においては、待機児問題は年々過熱する傾向にあり、その対策として、今回、都は、小規模保育所を支援するスマート保育を創設、予算を計上しました。制度を利用したい自治体も多くあると思います。事業が円滑に実施できるよう基準を示すなど、区市町村をサポートする必要があると思いますが、見解をお伺いします。 290 ◯川澄福祉保健局長 お話の新制度では、小規模保育の施設設備等の基準について区市町村が条例で定めることとされており、本事業においても、今後の条例化を見据え、区市町村が地域の実情に応じて独自に基準を定めて実施できる仕組みとしております。  今後、都は、区市町村が本事業に円滑に取り組むことができるよう、説明会の開催や個別の相談などにより周知を図ってまいります。 291 ◯星委員 次に、スマート保育についてお聞きしますが、スマート保育は詳細がまだ決まっていない状況で、四月からの待機児対策には間に合いません。早期に要綱、基準を示し、保育の質の面でも安心して利用できるようにしていくことを要望したいと思います。  一方、今回各地で起きている待機児問題ですけれども、認可保育所に入れないという問題です。認可、認証、スマート保育と、公的保育も多様になっている中で、それでも認可を希望する最大の理由は保育料の問題ではないかと思います。  例えば世田谷区では、認可保育所では、年収約五百万円の世帯の三歳未満の第一子の保育料は月二万二千百円、八百六十万円程度では四万八千六百円と、認可では収入に応じて算定されているのに対し、認証保育所の保育料は、園によって自由に設定され、収入に関係なく六万円から八万円くらいとなっており、収入の少ない世帯ほど重い負担になります。  大半の自治体が、認可保育所以外の利用者に補助を行っているというふうにお伺いしておりますけれども、実施状況については自治体の財政状況によってまちまちです。  待機児解消に向けて、認証保育所やスマート保育を進めるのであれば、認可との保育料負担の格差をなくすために、保護者に対する補助を所得に応じて行うべきではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。 292 ◯川澄福祉保健局長 保育事業の実施主体は区市町村であり、認可保育所の保育料は、それぞれの自治体の議会の議決を経て定められております。  認可保育所以外の保育サービス利用者への補助も、区市町村の判断で実施しているものであり、都として実施する考えはございません。 293 ◯星委員 先ほど、東京都の役割として東京都全体の福祉の底上げという、福祉水準の引き上げというご答弁もいただいております。市独自の判断ももちろん尊重いたしますけれども、財政状況の厳しい、特に多摩地域におきましては、ぜひ今後の要望をお酌み取りいただきたいというふうに思います。  圧倒的に、区部の方では財政的な支援というものが行われているようですけれども、多摩地域ではまだばらつきが目立ちます。保育ニーズは、区部、多摩同様、非常に高いと思いますので、ぜひ考慮していただきたいというふうに思います。  いずれにしましても、社会保障や保育サービスだけを見ても、財政需要がふえる傾向は否めません。都税収入は幾分増加に転じてはいるものの、法人二税の占める割合が高いため、景気変動の影響を受けやすく不安定であり、都債の発行や基金の活用など、常に適切な財政運営が求められます。  特に基金残高は、二〇一三年度末で八千七百四十一億円となる予定ですが、そのうちの約半分はオリンピック開催準備基金であり、もし開催が決まれば、残高は二〇〇五年当時と同水準になってしまうのです。少子高齢対策やインフラ更新なども切迫をしており、予断を許さない状況と思いますが、今後の都政運営における財政の考え方をお伺いいたします。 294 ◯中井財務局長 都財政は、平成二十年度に五・三兆円あった都税収入が、リーマンショック後の平成二十一年度には四・三兆円へと、わずか一年で一兆円もの大幅な減収に見舞われたように、景気変動の影響を受けやすい不安定な構造にございます。  このような財政構造を前提として、都が将来にわたって安定的、継続的に行政サービスを提供していくためには、これまで一貫して堅持してきた堅実な財政運営という基本に立って強固な財政基盤の確保に努めていくことが重要であります。  事業評価など、施策の効率性や実効性を向上させる自己改革の取り組みについては、引き続き緩めることなく徹底していく必要がございます。  その上で、年度間の財源調整機能を持つ基金や都債を、中長期的な視点に立って戦略的かつ計画的に活用していくことが、都財政を運営する上での重要なポイントであると考えております。 295 ◯星委員 続きまして、障害者福祉についてお伺いをいたします。  精神疾患について、地域では、患者本人や家族、福祉団体から、精神科以外の医療機関における障害への理解促進や連携強化を求める声が多くあり、これまで生活者ネットワークでは、機会あるごとに精神疾患患者に対する地域医療連携や生活安定のための相談支援、アウトリーチの拡充などを求めてきました。  今回改定される保健医療計画に精神疾患が五疾病の一つとして追加されることとなり、今後一層の取り組み強化が求められます。  精神疾患患者が、身近な地域において必要なときに適切な医療が受けられるよう、これまでの都の医療連携の取り組みをさらに強力に推し進めてほしいと思いますが、ご所見をお伺いいたします。 296 ◯川澄福祉保健局長 都は現在、地域の関係機関が連携して、精神疾患患者の地域生活を支えるモデル事業を二つの二次保健医療圏で実施しており、その中で、精神科の病院や診療所、保健所等による地域連携会議の開催や、連携マップの作成などの取り組みを行っております。  来年度は、実施地域を四圏域に拡大するとともに、一般診療科医との研修や合同症例検討会を開催するなど、改定する保健医療計画の考えに立って、精神科の病院や診療所と、一般診療科、地域活動支援センターなどの相談支援機関との連携を強化してまいります。  今後とも、こうした取り組みを進めることにより、精神疾患に関する地域連携体制を整備してまいります。 297 ◯星委員 私は、精神障害者が何らかの病気で医療機関を救急で受診しようとした際に、医療機関に受け入れを拒否され、いわゆるたらい回しになったという大変深刻な事例を聞きました。  一般救急においても精神疾患の理解が重要であり、今回、地域精神科身体合併症救急連携モデル事業が新規に予算化されたことから、救急医療においても地域連携が進むことを強く要望したいと思います。  次に、在宅生活を送る重症心身障害児者の中には、人工呼吸管理や胃瘻などの医療的ケアが必要な方々がおり、これらの方々を二十四時間介護するご家族の負担は大変大きいと伺っています。  そこで、重症心身障害児者本人への支援はもとより、介護をされているご家族の負担が少しでも軽減されるよう支援を行うことが必要だと考えますが、都の所見をお伺いします。 298 ◯川澄福祉保健局長 都はこれまで、短期入所の病床の整備や受け入れに携わる看護師の配置など、在宅で生活する重症心身障害児者の介護を行う家族の休養等と本人の健康の保持などを支援してまいりました。  来年度からは、看護師が自宅を訪問し、家族にかわって一定時間ケアを行う在宅レスパイト事業を区市町村包括補助の事業に新たに加え、支援してまいります。  今後とも、区市町村や関係機関と連携し、重症心身障害児者とその家族の支援の充実に取り組んでまいります。 299 ◯星委員 地域福祉を豊かなものにするためには、患者本人が安心して在宅療養を受けられることとあわせて、支える家族の心身のケアについても進める必要があります。日常的にケアする家族などの介助者が心身の充電をし、リフレッシュするためにレスパイトは必要です。  日本ではまだまだ、家族がケアを休む必要性の社会的認識が低く、介護疲れの問題は解決していません。今回、新規に、看護師が自宅を訪問するというレスパイト事業を始められるということですが、大変期待をいたしております。  ただ、これは包括補助でございますので、自治体がこの事業に取り組みやすくなるような仕組みにぜひしていただきたいと思います。  次に、DV対策についてお伺いをいたします。  DVにより、外科的、内科的、精神的なダメージで被害者が医療機関を受診しても、被害者の中には、自分が暴力を受けているのを知られたくない、あるいは病院で話すことではないと考えている人も多くいます。しかし、病院等医療機関は、DV被害を発見する上で最初の機関になる可能性は極めて高く、相談窓口の紹介を行うことなどにより被害者の早期支援につなげることができると考えます。  また、カルテや看護、検査、臨床等による記録は、DV防止法に基づく保護命令の申し立てや損害賠償請求、裁判の際の重要な意味を持つことになります。  このように、DV被害者支援において医療機関の役割は大変重要であり、東京都においても、医療関係者のDVに対する理解の促進と連携強化を図る必要があると思いますが、所見をお伺いいたします。 300 ◯小林生活文化局長 都はこれまで、医師、看護師等の医療関係者に対し、DV被害者の早期発見と適切な初期対応についての研修を実施するほか、配偶者暴力に関する基礎的知識や心構え等を掲載した支援者向けのハンドブック等を配布してまいりました。  また、より適切な対応が行われるよう、平成二十四年三月に改定した配偶者暴力対策基本計画に基づき、対象を医療関係者に特化した対応マニュアルを来年度作成する予定となっております。  引き続き、配偶者暴力被害の早期発見と迅速な支援に向け、医療関係者と連携した取り組みを推進してまいります。 301 ◯星委員 欧米などにおきましては、DVは、児童虐待などとともに、医師、看護師を目指す人のカリキュラムに盛り込まれており、初診する際の問診項目に、家庭内や親しい関係からの暴力の有無を取り入れています。  国内においても、広島県が二〇一〇年に医療従事者向けにきめ細かなマニュアルをつくり、早期発見、早期支援につなげていますが、都においても医療機関に特化したマニュアルを策定予定という、ただいまご答弁をいただきましたので、大いに注目して、次の質問をします。  この二月に東京都は、若年層における交際相手からの暴力、いわゆるデートDVに関する調査報告書をまとめました。これによると、被害者の五五%がどこにも相談しておらず、早期に相談できる窓口をふやす必要があります。  東京都のデートDV対策の現状と今後の対応についてお伺いをいたします。 302 ◯小林生活文化局長 都はこれまで、配偶者暴力の未然防止のため、いわゆるデートDVについて、わかりやすい解説を記載したカードの作成、配布や、相談を受ける立場にある教職員を対象とする研修等を実施してきました。  また、東京ウィメンズプラザを初め、警視庁総合相談センターや各市区町村の相談窓口におきましてデートDVの相談を受けております。  今回の若年層における交際相手からの暴力に関する調査の結果、デートDVの認知度は約六五%と、配偶者暴力に比べて低いことや、相談窓口を知っている人は四〇%に満たないことなどが明らかになりました。  今後は、こうした結果を踏まえまして、デートDVに対する認識を深めるため、ウエブサイトを活用するなど啓発を充実するとともに、相談窓口の周知をより一層図ることにより、さらに取り組みを進めてまいります。 303 ◯星委員 昨年、私は、大阪のウィメンズセンター大阪、そして、性暴力救援センターのSACHICOが置かれている阪南中央病院に視察に行ってまいりました。  DVや性暴力を初めとする心と体への暴力の問題が、十代からの若者にも確実に浸透してきており、そういった行為は人権侵害そのものであるにもかかわらず、被害者も加害者も意識が希薄であり、教育現場での対応強化が必須であると確認してきました。  親しい関係の上で、暴力や威圧行為により相手を屈服させ支配しようとする感覚が根底にあるDVを根絶していくためには、子どもが育つ家庭や地域社会における環境にも配慮をしていく必要があると考えます。  とりわけ学校における対応は重要であり、いわゆるデートDVにかかわり、人権教育をどのように進めていくのか、教育庁にお伺いをいたします。 304 ◯比留間教育長 都教育委員会では、人権教育の実践的な手引であります人権教育プログラムを毎年作成し、公立学校の全教員等に配布するほか、さまざまな人権課題への理解を深めるため、職層に応じた研修会等も開催をしております。  今後とも、各学校が学習指導要領に基づき組織的、計画的に教育活動を展開する中で、人権教育プログラムを活用し、児童生徒が人権尊重の理念について正しく理解するとともに、男女が互いの人格を尊重し、人と人とのよりよい関係を築く教育を推進してまいります。 305 ◯星委員 次に、今年度まで、住民生活に光をそそぐ交付金を使ったDV被害者支援事業が実施されています。  被害者の自立支援のために、本人に寄り添ったサポートを行うNPOや一定期間居住できるステップハウスの立ち上げなどに助成するものです。国からの交付金は今年度で終了しますが、被害者の自立支援事業は継続して行っていく必要があり、実際に支援しているNPOは規模が小さく経営基盤が弱いことから、今後の助成などについてどのように考えているのか、お伺いをいたします。 306 ◯小林生活文化局長 配偶者暴力被害者の自立支援のためには、都や市区町村だけでなく、民間団体等さまざまな関係機関による連携が必要であり、民間団体の役割は重要であります。  国の住民生活に光をそそぐ交付金を活用したDV被害者支援体制整備等助成事業につきましては、二年間の時限措置のため、平成二十四年度で終了いたします。  今後、都や民間団体等で構成するネットワーク会議や被害者支援に役立つ専門知識を習得する研修などを引き続き実施することにより、被害者の自立に向けた民間団体の活動を支援してまいります。 307 ◯星委員 次に、私が昨年の予算委員会で質問した、児童養護施設や里親のもとで育ち十八歳になった子どもたちへの自立支援については、今年度、自立支援コーディネーターという形でアフターケアが始まりました。  児童養護施設退所後の相談事業を実施することは評価するところですが、住宅や居場所の提供など、具体的な支援についてもNPOなどと連携して拡充すべきだと考えます。  まず、進学についてです。  本人の学ぶ意欲を満たし、自己実現のために、また、貧困の連鎖を断ち切るためにも教育は重要です。社会的養護が必要な子どもの学習サポートと大学などに進学する際の経済的支援が必要です。  学習と進学支援はどのような取り組みで行っているのか、お伺いをいたします。 308 ◯川澄福祉保健局長 児童養護施設におきましては、自習室の設置などの学習環境を整えるとともに、学校と連携しながら、児童の状況に合わせた学習支援や進学支援を行っており、中学生については学習塾に通うことも支援しております。  都は、今年度から、児童養護施設三十七カ所に専任の自立支援コーディネーターを配置し、進路指導などについて施設職員に助言を行うとともに、学習支援に取り組む団体との連携を進めるなど、児童に対する支援を強化しております。  また、大学や専門学校へ進学する児童が増加していることを踏まえ、現在実施している入学金や授業料への補助を来年度拡充いたします。 309 ◯星委員 経済的支援は入学時までなので、その後は奨学金やアルバイトで学生生活を送っていかなければなりません。学業とアルバイトの両立ができず、経済的理由やストレス、病気などで中退する例も少なくありません。給付型の奨学金を手厚くするなどの対策が必要です。  社会的養護の対象は十八歳までですが、二十代半ばまで自立支援を実施している国もあり、日本でも支援の年齢をさらに引き上げるべきです。  次に、就労支援についてお伺いします。  就職して自立生活ができるようにするためには、就労を継続できるよう、きめ細かい寄り添い支援が必要です。就労支援の対象者は多いと思います。  その手始めとして、来年度から、自立援助ホームでジョブトレーニング事業を導入するということですが、その取り組みについてお伺いをいたします。 310 ◯川澄福祉保健局長 自立援助ホームに入所している児童の自立を支援するため、都は、来年度から、自立援助ホーム六カ所に児童福祉の実務経験者をジョブトレーナーとして配置いたします。  ジョブトレーナーは、児童の特性を踏まえた支援計画を作成し、それに基づき就労先の企業に対して指導方法の助言や、児童に対して作業手順の説明を行うなど、児童の就労定着を支援してまいります。 311 ◯星委員 次年度拡充をするというご答弁をいただきました。期待して、ぜひ積極的に拡充をしていっていただきたいと思います。  次に、環境関係から水銀に関してお伺いをいたします。  水銀に関する条約が政府間交渉で合意され、ことし秋に採択される見通しです。水銀は、環境汚染や健康被害をもたらす有害物質であり、条約は水銀によるリスク削減のために、環境への排出を防止し、将来的には水銀使用をなくしていく方向で合意されています。
     一方、都内のごみ焼却施設で大量の水銀が検出されました。都では、水銀の処理等に関する検討会を設置し、二〇一二年二月、取りまとめを出しました。また、使用量削減や廃棄管理についての取り組みも発表しています。その後の取り組みはどこまで実現し、今後どうしていくのかについてお伺いをいたします。  まず、特に、一台当たりの水銀含有量が多い水銀血圧計について、使用削減や適切な廃棄はどのようにされているのか、お伺いをいたします。 312 ◯大野環境局長 都では、水銀の処理等に関する検討会で今後の取り組み方針を決めまして、血圧計につきましては、都立の七つの看護学校で、血圧計をすべて水銀を使っていない電子式血圧計などに転換をいたしました。  また、日本看護学校協議会を通して、各学校に実習で使用する血圧計を電子式血圧計等へ転換するように要請をしております。  さらに、東京都医師会でも、都の取り組みに呼応しまして、昨年九月、水銀血圧計の自主回収に取り組み、一カ月で約二千六百個の水銀血圧計を回収し、水銀を処理できる業者で適正に処理をいたしております。 313 ◯星委員 次に、蛍光ランプについてです。  蛍光ランプは、家庭や事業所などで広く使われており、年間一億六千万本も販売されています。ほかの不燃ごみと一緒に回収し破砕すれば、一本当たり七ミリグラム以上の水銀が空気中に放出されることになります。蛍光ランプを廃棄するときには適正に分別し、水銀を安全に回収できる専門の施設で処理すること、ガラスなどをきちんとリサイクルすることが重要です。  東京都では、蛍光ランプなどを埋立不適物化を検討するとしており、各区と協議しながら早期に実現すべきだと考えます。家庭から排出されるもの、事業所から排出されるもの、それぞれについて分別回収とリサイクルの徹底をどのようにしているのか、都の見解をお伺いします。 314 ◯大野環境局長 家庭から排出される蛍光ランプにつきましては、多摩地域では、すべての市町村が既に分別回収を行っております。  二十三区では、今年度新たに三区が蛍光ランプの回収を始めまして、現在十区で分別回収を行っております。  事業所から排出される蛍光ランプにつきましては、東京ビルヂング協会を通して、ビルオーナー等の排出者に蛍光ランプのリサイクルをお願いしたほか、都内すべての産業廃棄物収集運搬業者に対して、水銀を回収できる専門の処分業者で処理するよう文書で依頼をしております。 315 ◯星委員 最後に、利根川・江戸川河川整備計画及び八ッ場ダムについてお伺いをいたします。  利根川・江戸川河川整備計画の策定は、国交省関東地方整備局が一月末に突然原案を公表しました。今後、整備計画案について、関係都県知事や関係市町村長の意見を聞くことになっています。  本来、河川整備計画は、支流も含めた利根川水系全体で策定すべきものですが、今回の計画は、利根川と江戸川のみを対象にしています。都内の関係地域が狭まることが危惧されます。足立区には綾瀬川と中川が流れていますが、江戸川本川ではありません。そのため、関係区は葛飾区と江戸川区だけになると思われます。  河川整備計画への都としての意見の取りまとめはどのように行われるのでしょうか。また、綾瀬川と中川については、どのように意見を出していくのかお伺いをいたします。 316 ◯村尾東京都技監 今回の河川整備計画は、平成十八年に策定済みの利根川流域全体の河川整備基本方針及びその中で定めた各河川の長期目標流量などに基づき、流域の根幹をなす利根川、江戸川の整備内容について策定するものでございます。国は、本年一月に原案を公表し、パブリックコメントなど必要な手続を進めております。  都は今後、国からの意見照会に対し、利根川流域内に位置する足立区、葛飾区、江戸川区の三区を初め、環境局や水道局など関係部局の意見を取りまとめ、都としての意見を提出いたします。  また、各河川の流量を定めた基本方針に基づき、支川である中川、綾瀬川におきまして別途、河川整備計画が策定される際には、同様の手続を経ることとなります。 317 ◯斉藤委員長 以上で、星ひろ子委員の発言は終わりました。(拍手)  以上をもちまして付託議案に対する総括質疑は終了いたしました。      ───────────── 318 ◯斉藤委員長 次に、部局別質疑について申し上げます。  部局別質疑は、本委員会設置要綱の定めるところにより、各常任委員会の調査をもってかえるものとなっておりますので、所定の手続を議長に申し入れます。ご了承願います。  この際、各常任委員長に申し上げます。  部局別質疑に関する調査報告書は、三月二十一日の午後五時までに提出されますよう、特段のご配慮をお願いいたします。  なお、来る三月二十五日につきましては、午後一時から委員会を本委員会室で開会し、締めくくり総括質疑を行っていただきます。  また、三月二十六日に予定しております討論等の委員会運営につきましては、理事会にご一任願いたいと思います。ご了承願います。  これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。    午後八時五十九分散会 Copyright © Tokyo Metropolitan Government, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...