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1998-04-03 平成10年行財政改革基本問題特別委員会 本文

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  1. 東京都議会 1998-04-03
    1998-04-03 平成10年行財政改革基本問題特別委員会 本文


    取得元: 東京都議会公式サイト
    最終取得日: 2019-09-06
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    午後一時五分開議 2 ◯内田委員長 ただいまから行財政改革基本問題特別委員会を開会いたします。  初めに、当委員会担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。  議事課の猪俣純二君です。同じく議事課の澤田邦芳君です。調査部の鈴木克己君です。    〔書記あいさつ〕 3 ◯内田委員長 以上で紹介を終わります。よろしくお願いいたします。      ━━━━━━━━━━ 4 ◯内田委員長 次に、本日の委員会から新たに説明員として委員会に出席していただく幹部職員を、政策報道室長及び総務局長より順次紹介があります。 5 ◯佐々木政策報道室長 きょうの委員会から新たに出席をさせていただいております当室の幹部職員を紹介させていただきます。  お手元にお配りしてあります理事者名簿に「新」と頭に書いてございます職員でございます。  調査部長の砂岡攻でございます。それから、地方分権担当部長の中島守でございます。どうぞよろしくお願いいたします。    〔理事者あいさつ〕 6 ◯木宮総務局長 今回から説明員として新たに加わります幹部職員についてご紹介を申し上げます。  行政部長の鈴木良一君でございます。それから、組織担当部長の山本碩一君でございます。  なお、従前より総務局参事で行政改革担当として当委員会に出席をさせていただいておりました幸田昭一君は、このたびの人事異動で行政改革推進担当部長となりました。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。    〔理事者あいさつ〕 7 ◯内田委員長 紹介は終わりました。      ───────────── 8 ◯内田委員長 次に、理事者から、お手元配布の都政を取り巻く諸状況と今後の都政のあり方について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。 9 ◯今村総務局総務部長 それでは、本日ご審議いただきます都政を取り巻く諸状況と今後の都政のあり方につきまして、新たな時代認識と今後の行政課題の検証の観点からご用意いたしました、お手元配布の資料につきましてご説明申し上げます。
     まず、目次の二ページがございまして、その次のページ、資料第1号をごらんいただきたいと存じます。東京都の年齢別人口でございます。これは、昭和五十五年から五年ごとに平成二十七年までの東京都人口を、年齢区分ごとに記載したものでございます。なお、平成十二年以降は生活都市東京構想による想定数値でございます。  次のページの資料第2号をごらんください。これは、合計特殊出生率の推移でございまして、昭和三十五年から平成八年まで、東京都と全国別に区分ごとに記載してございます。  次のページ、資料第3号をごらんいただきたいと思います。男女別平均寿命の推移でございます。これは、昭和三十五年から平成七年までの五年ごとの男女別平均寿命を、東京都と全国の区分ごとに記載してございます。  次のページの資料第4号でございます。東京都高齢者一人当たりの生産年齢人口でございます。これは、昭和五十五年から五年ごとに平成二十七年までの東京都人口を、年齢区分ごとに記載してございます。なお、平成十二年以降は生活都市東京構想による想定数値でございます。  次の資料第5号でございます。要介護高齢者と痴呆性高齢者等の推移でございます。これは、平成二年から五年ごとに平成二十七年まで、要介護高齢者、ひとり暮らし高齢者、痴呆性高齢者別に万人単位で記載してございます。なお、平成十二年以降は、同じく生活都市東京構想等に基づく推計値でございます。  次のページをお開きいただきたいと存じます。資料第6号の国内総生産の推移でございます。名目国内総生産と実質国内総生産の対前年度増減率の年度ベースを、平成二年度から平成八年度までの七年間掲げるとともに、下の表の四半期ベースとしては、平成八年七月から平成九年十二月までのものを記載してございます。  次のページの資料第7号をごらんください。全国及び東京都の雇用情勢でございます。これは、平成四年から平成九年までの全国の失業率東京都の有効求人倍率をお示ししてございます。特に平成九年一月からは、各月ごとにお示ししてございます。  次のページをお開きいただきたいと存じます。資料第8号、都内中小企業の景況判断指数(DI)の推移でございます。製造業ほか各業種別ごとに、平成九年一月から十年一月までの景況判断指数をお示ししてございます。  次のページ、資料第9号をごらんいただきたいと思います。都内工場数、製造業従事者数の推移でございます。これは、昭和五十五年から平成七年までの工場数、従業員数等を記載してございます。  次に、資料第10号、次のページでございます。情報社会の進展関係でございます。上段の表は、国内パソコン出荷台数を百万台単位で、下段の表は、パソコン通信の普及状況といたしまして、パソコンネット局会員数を千人単位でお示ししてございます。  また、一枚おめくりいただきますと、国内情報通信の動向といたしまして、加入電話契約数など各項目の指数をお示ししてございます。  次のページをお開きいただきたいと存じます。資料第11号、都において今後対応していくべき重要な行政課題についてでございます。東京都は、都民の生活を守り、支え、豊かにする活力に満ちた生活都市東京を目指すため、地域福祉推進の仕組みづくり、安全に暮らせるまちなど、次のページまで、ごらんのとおり十の課題に取り組んでまいります。  次のページ、資料第12号をごらんいただきたいと存じます。世論調査等における都政(行政)への要望事項等の状況でございます。平成九年七月に実施いたしました世論調査、都政への要望では、第一位の高齢者対策から順に、医療・衛生対策、物価・消費者対策、ごみ対策、公害対策住宅対策などが上位を占めております。  次のページには、過去十年の都政への要望・順位、また次のページには、これからの都政の進め方についての要望・順位をお示ししてございます。  また、次の四ページには、今、都が最も力を入れて取り組むべき課題・順位をお示ししてございます。  次のページ、資料第13号をごらんいただきたいと存じます。都政情報提供システムの概要でございます。都政情報提供システムは、都民情報システム、いわゆる「とみんず」を再構築し、インターネット、パソコン通信、CD-ROM、ファクスといった多様なメディアを有効に組み合わせて、都政に関する情報を広く都民に提供するシステムで、先月十七日から本格稼働しております。インターネットのアクセス状況及び、次のページには新旧システムの比較表をお示ししてございます。  次のページの資料第14号をごらんください。都職員の年齢別構成でございます。警察官消防吏員及び教育職員を除く全職員と、そのうちの職種事務の職員につきまして、平成九年度と平成四年度を比較したものでございます。少し見にくくて大変恐縮でございますが、太線でお示しいたしました平成九年度の全職員の年齢構成では、五十五歳前後と五十歳前後に山がある一方で、三十歳代後半に谷の層がございます。事務職員につきましても、下の点線でございますが、ほぼ同様の傾向となっております。  次のページの資料第15号をごらんください。都職員の職種系別構成でございます。グラフは、事務系、一般技術系、技能・業務系別になっております。事務系につきましては、資料第14号でもお示ししたとおり、五十五歳前後と五十歳前後に二つの山がございますが、一般技術系につきましては、五十歳前に大きな山が一つございます。また、技能・業務系につきましては、五十五歳以上の層が大きな山となっております。  次のページの資料第16号をごらんください。一般会計当初予算の財政規模等の推移でございます。表頭に財政規模の額とその伸び率、そして、そこから公債費や特別区財政調整会計繰出金などを除いた一般歳出の金額とその伸び率、そして、その内訳の経常経費、投資的経費の金額について、昭和六十二年度以降の推移を億円単位でお示ししてございます。  次のページの資料第17号をごらんください。一般会計当初予算の性質別歳出の推移でございます。表頭に掲げました給与関係費、扶助費、投資的経費、公債費などにつきまして、各年度別に、上段に金額を億円単位で、下段に構成比という形で、昭和六十二年度から平成十年度までをお示ししてございます。  次のページ、資料第18号をごらんいただきたいと存じます。普通会計決算の性質別歳出の推移でございます。表頭に掲げました人件費、物件費、扶助費などについて、各年度別に、上段に金額を億円単位、下段に構成比という形で、推移を昭和六十二年度から平成八年度までお示ししてございます。  次のページの資料第19号をごらんいただきたいと存じます。普通会計決算の目的別歳出の推移でございます。表側に掲げた議会費、総務費、民生費など目的別分類ごとの金額の推移を、昭和六十二年度から平成八年度まで百万円単位でお示ししてございます。  次に、資料第20号をごらんいただきたいと存じます。一般会計の都債残高の推移でございます。年度末の都債残高と一般財源に対する都債残高の割合の推移を、昭和六十二年度から平成十年度まで億円単位でお示ししてございます。平成八年度までは決算額、九年度は最終補正後の予算額、十年度は当初予算額をお示ししてございます。  最後のページでございますが、資料第21号でございます。一般会計の都債実償還額及び都債残高見込みでございます。平成十一年度から十五年度までの都債実償還額と年度末都債残高の見込みを億円単位でお示ししてございます。試算に当たっての前提条件などにつきましては、下段の注をごらんいただきたいと存じます。  以上、甚だ簡単ではございますが、ご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。 10 ◯内田委員長 報告は終わりました。  これより報告事項に対する質疑を行います。  発言を願います。 11 ◯山崎(孝)委員 第一回定例会も終了いたしまして、私は、ここで新たに行財政改革基本問題特別委員会が再スタートしたような気分でおります。今日までの審議を見ていますと、どうも予算というものが目の前にあった。それと同時に、財政健全化計画、そうしたものが前提としてあって、この委員会の質疑もかなり予算絡みというか、そういった点が非常に多くあったような気がしております。  この委員会の使命は、当初から既にもう待ったなしの行政改革を、理事者側と議会と一体となって進めていかなければならない、そういう信念のもとにこの委員会が設立されて今日まで来たわけですが、どうも予算委員会その他で行革の話になると、組織の再編の話が何か前面に出てしまっているような気がいたしてならない。改革全体の中での組織はどうあるべきかということを考えるのが本筋ではないかと思うんですが、何か組織の再編とかいった点に目が移りがちであった、私はそんな気がいたしております。  そこで、委員長の方からも、今後のこの委員会での審議について、あえて今回は都政を取り巻く諸状況と今後の都政のあり方、それには都政を取り巻く諸状況と今後の行政課題と都政のあり方についてというように、審議の方向をしっかりと定めていただきました。なおかつ今後の委員会についても、ステップの三つ目として、行政改革の課題と解決の方向についてというタイトルで、分権の推進と官民の役割分担の徹底、二つ目に新たな行政改革を支える財政基盤の確立について、三つ目に行政運営全般にわたる見直しについて、このようにしっかりと的を絞って議論しようではないか、その上でこの委員会の考え方、議会の考え方をしっかりまとめて、それを七月に取りまとめていこうという内田委員長の姿勢が理事会においても示され、きょう、そういう案も提示をされているわけですから、それにのっとって、これからの行政改革はどうあるべきか、議会はこう思う、理事者は一体どう考えているのかということをしっかりと見据えながら議論をしていきたいと考えております。  とかく委員会というと、理事者側から提案されたもの、何か案があって、それについての議論が多いわけですが、この委員会の使命というのはそうではなくて、この委員会での意見の集約をして、それを理事者側がしっかりと踏まえた上での行政改革の素案なり、あるいは考え方なり、そうしたものを提示してもらいたい、こういうふうに考えているところでございますので、どうぞこれからの我々の質疑、そしてまた提案を含めた議論、そうしたものの積み重ねの上に、東京都の二十一世紀を見据えた行政改革というものにしっかりと取り組んでいただきたいと思っております。  それでは、きょうはテーマも決まっておりますが、まず、頭で全般についてご質問いたしたいと思います。  第一回定例会において、行政改革についてもさまざまな質疑が行われました。その中で我が党が一貫して主張してきた、行政改革は、二十一世紀社会を見据えた長期的な視点に立って、都政の課題に対して大胆な政策転換ができる行財政システムを構築していく、これが目的であろうと思います。内部努力に取り組んで、簡素な都政運営を行っていくことは当然のことでありますが、そればかりを強調していると、縮小均衡だけ、小さく小さくというような、そんな発想に陥ってしまうおそれがあるように思えます。社会状況が変われば、都政に寄せられる都民の期待も、社会情勢によっては当然大きく変わっていくわけであります。都民が安心して暮らせる都市づくり、あるいは活力ある産業の育成、高度情報化を支える都市型社会基盤の整備、自然環境保護など、民間や国ではできない都政の課題に対して積極的に取り組んでいくことが必要だと思います。  むだなもの、役割を終えた施策や事業を整理して、新たな都政の課題へ、人、物、金の資源をシフトしていくような、柔軟な政策展開が可能となる、都政運営の仕組みを抜本的に改革することこそが今求められていると思いますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。 12 ◯木宮総務局長 都民のニーズが大きく変化するとともに、行政の果たすべき役割が問い直されている状況にございまして、今後とも都民の負託にこたえていくためには、ただいまご指摘のとおり、事業の見直しなどにも取り組み、社会経済環境の変化に的確に対応した都政運営となるように、執行体制や行政システム等、根本から再検討する時期に来ているというふうに思います。  これから取り組む行政改革では、都民が真に求めるサービスを、最少の経費、最良の形で提供できるように行政運営のあり方を見直してまいりたい、かように考えております。 13 ◯山崎(孝)委員 そのためには、今後取り組むべき行政改革の柱を明確に定めることが大切だと思います。我が党は、さきの予算委員会でも、その柱として、大局的な見地に立った行政改革大綱の見直し、そして旧来の集権的、画一的な社会システムに終止符を打つための地方分権の推進、そして東京の将来を見据えた組織再編、これらを掲げたわけですが、こうした改革を一体として総合的に推進することが何よりも肝心だと考えるんですが、当委員会としても、その手続、そして手順を、再三我々は提言をしてまいりました。  そこでお伺いしたいんですが、本年一月に発表された基本的考え方では、行革大綱の見直しを今後行うといいながら、行革の一部である組織改正の基本的考え方を出しているのはどういうわけでしょうか、お伺いいたします。 14 ◯山本総務局組織担当部長 行政改革の目的は、社会経済状況の変化に対応しながら、都民ニーズに的確に対応していくため、組織、制度、施策、運営方法等の見直しを徹底して行いまして、今後の行政のあるべき姿の実現を図ることであると考えております。  組織再編も行革大綱の見直しも、行革大綱策定以降の社会経済状況の急激な変化に対応する行政運営を確保するために行うものでございまして、今回、組織再編については、より慎重に広くご議論をいただくために、組織再編の基本的な考え方を先行してお示ししたものでございます。 15 ◯山崎(孝)委員 基本的には、行政改革大綱の見直しというものがしっかりとでき上がって、その行革大綱の見直しの中に、さまざまなシステムだとか、組織だとか、いろんなものがある、そういう一環で組織再編というものがあると思うんですけれども、どうもその辺が、今私の発言の中でいったように、組織、組織ということが、形ばかりが先行しているような気がしてならないと思うんです。この間の予特で、緊急課題への対応に限定した第一次組織改正、そして本格的な再編といわれるべき第二次というか、いわゆる大改革、私どもはこう分けて考えて知事にも質問をしたわけですが、緊急課題への対応に限定した第一次組織改正について、本年八月に素案を出すことになったというような答弁が出たと思っておりますが、そういう認識で間違いございませんでしょうか。 16 ◯浪越総務局理事 組織改正には、その時々の課題に対応し、効率的な体制づくりに不断に取り組むべきもののほかに、行政の執行体制のあり方を根本的に見直すものがございます。さきの予算特別委員会でご答弁申し上げたとおり、行政改革の大きな柱の一つとして、組織再編素案を八月中に策定できるよう努めてまいります。 17 ◯山崎(孝)委員 行革大綱の見直しを行うには、都議会や、あるいは庁内の合意、理解は当然必要だろうと思うし、また都民や、あるいは国、特に自治省とか、そういったところの理解、あるいは区市町村との意見交換、そしてその合意、そうした調整作業、手続作業が絶対必要だと。青島知事は、開かれた都政というのがキーワードとなっている以上、そうした手続には相当な時間もかかると思うんですが、いかがお考えでしょうか。 18 ◯幸田総務局行政改革推進担当部長 行政改革大綱の見直しに当たりましては、都議会はもとよりのこと、各方面の幅広いご意見をお聞きしながら、行政改革推進本部を中心にいたしまして、全庁挙げて全力で取り組んでいく必要があるというふうに考えてございます。現行の大綱を取りまとめるに当たりましても、区長会、市長会などからのご意見、あるいはまた各種広報媒体を活用いたしまして、広く都民の皆様からのご意見もいただいてまいったところでございます。これまでのこうした経験を生かしながら、議会のご審議等を十分踏まえ、今後とも、開かれた都政にふさわしい行政改革を推進してまいりたいと考えております。 19 ◯山崎(孝)委員 そうなると、行革大綱の見直しは、大綱見直しの基本的な考え方というのが出て、大綱見直しの素案をつくり、そして成案ということになると思いますけれども、その手順、その他についてはどうお考えでしょうか。 20 ◯浪越総務局理事 行政改革大綱の見直しにつきましては、八月中に、見直しに向けての方針を策定してまいります。方針策定後は、都議会や各方面から、それらに対するご議論をいただき、十年度中の見直しに向けて全力を挙げて取り組んでまいります。 21 ◯山崎(孝)委員 各区市町村、国、あるいは都民、議会、さまざまなところで相当の論議をし理解を得ると、さきに答弁がありましたけれども、十年度中にそんなに簡単にできちゃうんでしょうか、改めてお答えいただきたいと思います。 22 ◯浪越総務局理事 十年度中に作成できるよう、最大限努力してまいりたいと考えております。 23 ◯山崎(孝)委員 知事も、八月に素案を出して、一年後になし遂げたいというような答弁をして、それは努力目標ですというふうに途中で答弁が変わりました、せんだっての予算委員会ですけれども。そういったことをいろいろ眺めていますと、どうもやっぱり一体的でないし、トップから理事者全体がまとまっていないような気がしてならないわけですね。そういうことで、十年度中にというような言葉が出てくるということが、我々はどうも十分理解できません。  そこで伺いますが、総務局長は、予特の締めくくり総括で、組織再編は行政改革の大きな柱の一つとして、他の分野の課題とあわせ取り組んでいくとお答えになりました。とすれば、八月に発表する組織再編素案は、行革大綱見直しの基本的考え方が示された後なのか、一歩譲っても同時の発表と考えるのか、いかがですか。 24 ◯山本総務局組織担当部長 行革大綱の見直しは、行政運営のあり方全般を見直すものでございまして、組織再編はその大きな柱の一つでございます。したがいまして、素案は、行革大綱見直しに向けての方針とともに発表することになろうかと考えております。 25 ◯山崎(孝)委員 そうなると、八月に組織再編の素案を出したい、こういう答弁ですけれども、その素案の内容というものは、あくまでも具体的なものではなくて、考え方、あるいは方針、骨子というか、そういったものと受け取ってよろしいんでしょうか。 26 ◯浪越総務局理事 組織再編素案の内容についてでございますが、素案は、さきにお示ししました組織再編の基本的な考え方に基づき、都の事務の分掌を再編整理したものでございまして、組織改正のためのたたき台となるものでございます。 27 ◯山崎(孝)委員 それでは、組織再編素案の、私どもが主張している一次、二次というふうに分けて、今すぐやらなきゃならぬもの、そして将来二十一世紀にわたる都政の組織の大改革というものとを分けて考えた場合に、二次分、将来の大改革については、中長期ビジョンに基づくもので戦略性の高いもの等、当然行革大綱見直し案の後に策定されるものと考えるが、いかがでしょうか。 28 ◯浪越総務局理事 行革大綱の見直しは、組織、制度、施策、運営方法等を徹底して見直し、今後の行政のあるべき姿を示すことでございます。したがいまして、行政執行体制のあり方を根本的に見直す組織再編は、行革大綱の見直しの中に含まれるものと考えております。 29 ◯山崎(孝)委員 まだよくわからないですね。この委員会が七月に取りまとめを行って、それをしっかり見据えて、八月にどういうものが出てくるか、我々も大変楽しみにしていますから、それ以降、またいろんな場所で、しっかりと行革についても、我々は責任を持って議会の立場でやっていきたいと思いますが、とにかくその改革の成果を急ぐ余り──そのプロセスをしっかりと大切にしていかなければならないと思います。  当然、先ほど申したように、その改革の骨格なり方針なりをベースにして、庁内のコンセンサス、そして議会の理解、あるいは都民の意見や市区町村との意見交換等、この手順をしっかりと踏まなければ、形だけの行革であってはならないわけで、特に今後の財政状況、さまざまな都政が抱える大きな課題、あるいは景気状況、そういったことを考えたときに、後に悔いの残らないような、しっかりとした行革をやらなきゃいかぬ。これは、議会も、また理事者も大きな責任があると思いますので、しっかりとその点はこれから取り組んでいきたいと思っております。知事がよく、広く皆さんの意見を聞くというふうにいっているわけですから、これからしっかりとそうした点を踏まえて臨んでいただきたいと思います。  したがって、今答弁にあったような方針から大綱の見直しへと結実するには、それ相応に時間を要することになると思いますが、事を拙速に運ぶようなやり方はかえって改革にはマイナスですから、当委員会としても審議事項を明示しながら、委員長の提示されたこの委員会の進め方にのっとって、精力的に取り組んでいこうと思っております。そうした意味では、改革への取り組みは、きょうからまた新たなスタートに立ったというふうに申し上げておきたいと思います。  では、次に、きょうのテーマの中の一つである、産業の空洞化その他について質問をしていきたいと思います。  昨年来から、三洋証券、あるいは北海道拓殖銀行、そして山一證券というような大型金融機関の破綻が、消費者金融機関のマインドを一気に冷やしてしまいました。こうした現状を打破するために、政府・自民党は、昨年十一月の緊急経済対策から、消費拡大に向けた特別減税の実施、あるいは金融機関への公的資金の導入など、さまざまな取り組みを進めてまいりました。さらに三月、我が自民党は、大規模な景気浮揚策として、総額十六兆円を超える経済対策を行うことを盛り込んだ総合経済対策の基本方針を決定して、政府に申し入れを行っているところであります。内需の拡大を図るため、社会資本を緊急に整備するとともに、規制緩和や民間活力の活用など、産業構造の転換を推進するために、公共事業の前倒し、あるいは環境、福祉、教育、防災などの重点的な投資を行うなど、こうした点を必死に打ち出しているところであります。  政府は、さらに九八年から二〇〇〇年を対象とする規制緩和推進三カ年計画を決定し、情報通信や運輸など六百二十四項目に及ぶ規制緩和を実現することで、経済の活性化を図っていくこととしております。我が党としては、こうした対策が一刻も早く功を奏して、我が国の経済に明るさを取り戻すことができればと思っているところでありますが、しかし、現在の都内の産業、特に中小企業を取り巻く環境は、予算委員会でも私もいろいろ発言しましたけれども、非常に厳しい状況にあります。  そこで、まず景気の動向、そして今後の見通しについて、都はどのように認識しておられるか、お答えいただきたいと思います。 30 ◯安間政策報道室計画部長 日本経済の最近の動向を見ますと、金融システムの不安の顕在化などを背景にしまして、個人消費が低迷し、また、民間の設備投資の伸びが鈍化するなど、ご指摘のように、景気は大変厳しい状況にあるというふうに認識しております。 31 ◯山崎(孝)委員 きょう提出された資料を見ても、景気が非常に厳しい状況にあるということが示されておりますし、工場数の減少など、製造業空洞化もさらに進んでいることが明らかですが、次に、都内の景気動向や産業の現状をどうとらえていらっしゃいますか。 32 ◯安間政策報道室計画部長 都内の景気動向、あるいは東京の産業の現状についてのお尋ねでございますけれども、現在、都内の中小企業の景気状況は、資料にもございますように、景気判断指数によりますと、ずっとマイナスが続いております。また、都内の工場数は昭和五十八年の約十万をピークに減少を続けておりまして、平成七年には約六万八千となっております。また、製造業従事者の数も減少の一途をたどっておりまして、平成七年には、十五年前の昭和五十五年の七割以下である約七十一万八千人となっております。また、前回調査の平成五年に比べましても八・四%減少しております。加えて、最近の金融機関のいわゆる貸し渋りによりまして、資金繰りに苦しむ中小企業が増加するなど、都内の景気の動向は大変厳しい状況にあると認識しております。 33 ◯山崎(孝)委員 それでは、こうした産業の空洞化中小企業の悲観的な景気判断に対して、都はどのような対応をとってこられているんですか。 34 ◯木内財務局主計部長 景気は現在低迷状態にあるというふうにいわれている中にあって、東京の経済の活性化は大切な課題であろうと思っております。そうしたことから、十年度予算におきましては、重点計画で掲げられておりますところの暮らしを支える産業の振興、こうした課題について、製品開発の支援であるとか、あるいは市場開拓の支援、さらには、中小企業の振興策と制度融資を結びつけたような施策を実施したところでございます。  また、いわゆる貸し渋り対策として、信用保証協会に対して貸し付けを行い、新たに二千億の融資枠を設けたところでございますし、さらに九年度補正予算においても、さまざまな対策を講じたわけでございます。都としても、こうしたさまざまな景気対策を行うことについて、予算上、可能な限りの対応を図ったところでございます。 35 ◯山崎(孝)委員 その不況への対策は国も当然行っておりますし、都としてもいろいろな施策を行っているわけですが、そういった意味では、やはり国と都が連動していかなければ、その効果は生まれてこないと思いますので、ぜひその点もしっかりと今後検討を進めていただきたいと思います。  そうした対策をしっかり進めることで、中小企業がこれからの事業運営をするに当たって、少しでも下支えをしていく基盤をつくってあげなければならないと思いますし、間もなく訪れる二十一世紀も、東京の産業が活発に活動して経済の活力を高めていくことがぜひ必要であります。そのために、都として的確な産業政策を推進していく必要があると思いますが、今後の産業振興を都としてどのように進めていくのか、基本的な考えをお伺いいたしたいと思います。 36 ◯安間政策報道室計画部長 今後の産業振興策についてのお尋ねでございますが、二十一世紀に向けて活力ある生活都市東京を創造するためには、ご指摘のように、東京の産業を振興していくことは重要な課題であると認識しております。こうした考え方に立ちまして、生活都市東京構想あるいは重点計画におきましては、活発な産業を支える都市基盤の整備、二十一世紀の東京を牽引するリーディング産業群の振興、新たな製品開発や、あるいはネットワークの形成、既存産業の事業革新に向けた意欲的な取り組みへの支援、地域に根差した農林水産業の振興、こうした事業に取り組んでいくこととしております。 37 ◯山崎(孝)委員 今、答弁にあった基本的な考え方はわかりましたが、我が党の考えを含めて、今後の産業政策のあり方というものを少し明らかにしていきたいと思います。  まず、今後の東京の産業の発展には、これまで余り取り組まれていない分野をどう生かしていくかが重要であると思います。例えば、重点計画にも取り上げられておりますが、東京商工会議所が中心になって昨年十二月に設立された東京コンベンション・ビジターズビューローは、国内外から多くのお客様に東京に来てもらおうというものであります。東京の持つ資源を生かして、東京全体の活力を高めていこうという意欲的な取り組みであり、こうした東京のよさを積極的に活用できる新たな施策に対して、都はもっと取り組んでいく必要があろうと思うんですが、いかがでしょうか。 38 ◯安間政策報道室計画部長 国際都市東京の魅力を生かしていくために新たな施策に取り組んでいく、これは大変重要なことであると考えております。ご指摘のように、重点計画に基づきまして、東京コンベンション・ビジターズビューロー等と連携しましてコンベンションや観光客の誘致に取り組みますとともに、文化財ウイークの実施などによりまして、東京の持っている文化、観光資源を積極的に活用していきたいと考えております。 39 ◯山崎(孝)委員 既存の事業の実施を中心業務としている組織では、こうした新たな取り組みを考えるのはなかなか難しいと思うんです。伺うところ、この観光産業の振興も、ビューローと連携して、生活文化局、労働経済局、教育庁が事業を進めていくとのことですが、こうした横断的な仕事をするには、組織も、事業の側からもう一度見直しをする必要があるのではないかと思うんですが、我々は、これからこうした新しいものに対しても、組織の見直しというものを改めて考えていかなければならないと思います。  次に、観点を変えて、羽田空港の国際化の取り組み、あるいは東京港の振興などは、東京圏全体、ひいては日本全体の経済基盤の強化につながる重要な問題であろうと思いますが、今回、重点計画において、重点課題、暮らしを支える産業の振興の中に位置づけたのは大きな意味があろうと思います。また、今回政府が示した規制緩和の計画で、港湾について情報処理のオンライン化などが進められて、物資の流れをより円滑にしようという方向が示されております。こうした産業の基盤整備は大変重要で、より積極的な取り組みが必要と考えられますが、いかがでしょうか。 40 ◯安間政策報道室計画部長 東京の産業をさらに活性化していくためには、活発な産業活動を支えます空港、港湾、道路、公共施設、情報通信などの質の高い都市基盤が必要であると考えております。このため重点計画におきましては、ご指摘のように、産業とそれを支える産業基盤の整備を着実に進める、それが必要であるという考え方に立ちまして、空港や港湾の整備を産業施策の一環、暮らしを支える産業の振興という課題の中で位置づけたところでございます。こうした構想や重点計画の考え方に立ちまして、東京の産業を支える都市基盤の整備を着実に推進してまいります。 41 ◯山崎(孝)委員 では、三つ目として、公共交通にちょっとお話を移しますが、公共交通や道路などのネットワークの形成は、都市づくりにとっても、都市の経済を支える産業の振興にとっても重要な視点であると思います。これらの産業振興には、こうした交通基盤の整備もあわせて考えていかなければならないと思いますが、いかがでしょうか。 42 ◯安間政策報道室計画部長 東京の産業を振興するためには、都心部に集中する業務機能を分散し、機能的な都市構造へ再編するとともに、交通渋滞あるいは通勤混雑を解消することによりまして、効率的で暮らしやすい東京を実現していくことが必要であるというふうに考えております。  こうした観点に立ちまして、重点計画におきましても、幹線道路網や公共交通網の整備充実、またTDMの推進など事業を計画したところでございます。今後とも、産業振興とあわせて、こうした交通基盤整備につきましても取り組んでまいります。 43 ◯山崎(孝)委員 さらに、東京の産業を考えるときに欠かすことができないのが、まちづくりと産業の関係であります。ともすると、まちづくりはまちづくり、産業は産業という形で施策が行われておりますが、これではまち全体として、あるいは東京全体として有効な産業振興には結びついていかないと思います。市街地再開発などにしても、初めに実施するときは確かにいろいろ考えるんですが、例えば駅の片側でやれば、そのまた反対側で同じような再開発をする。結果的には同じようなものができてしまって、両方うまくいかないというようなケースも見られます。生活心しんの整備や副都心の整備などにおいても、こうしたまちの顔としての産業、まち全体としての産業について考える必要があろうと思いますが、いかがでしょうか。 44 ◯安間政策報道室計画部長 生活都市東京構想及び重点計画におきましては、身近な生活圏の中心となる地区を生活心しんと名づけまして、地域特性を生かしながら、その育成整備を支援していくこととしております。また、副都心につきましては、副都心ごとに地域の特性を生かしながら、業務、商業に加えまして文化、娯楽、居住など多様な生活機能を備えた、個性的な魅力ある広域的な拠点として育成整備することとしております。  こうした構想や重点計画の考え方に基づきまして、生活心しんや副都心、あるいは多摩の心しん、こうしたものを整備しまして、東京全体として、業務、商業、文化、居住など諸機能のバランスのとれた東京を実現してまいります。 45 ◯山崎(孝)委員 もちろんこうした形で施策を進めるためには、ハード部門と、産業などの地域のあり方を全体として見ることができる体制が必要になると思います。現在の組織でも、あるいはそういうことができることにはなっているのかもしれませんが、現実を見ると、やはりソフト面とハード面の連携、あるいは、ソフト面も含めたまち全体のデザインという点では不十分であろうと思います。  こうしたことは、ソフトとハードの間だけではなくて、ソフト施策の中でもいえると思いますが、例えば産業の発展には、あわせて労働力の確保というものが不可欠であろうと思いますが、産業の振興の方向と労働力の確保についてはどのように考えておられますか。 46 ◯安間政策報道室計画部長 労働力の確保についてのお尋ねでございますけれども、産業の振興を支える労働力を確保することは大変重要な課題でございまして、特に、ご指摘のように、少子高齢化社会を背景にしまして労働力の低下が懸念されております。今後ともに、量、質とも雇用、就業の機会を拡大していくことが必要であるというふうに認識しております。こうした考え方に立ちまして、重点計画におきましては、東京の産業を支える人材の育成を支援するとともに、人々がその能力を発揮し、生き生きと働くことのできる職場環境づくりを促進することとしております。 47 ◯山崎(孝)委員 一般的な話としてはそのとおりなんでしょうが、新しい産業の振興を図ろうとすれば、例えば介護保険の導入により、これから多くのマンパワーが必要となるわけです。これは、産業振興あるいは雇用といった面から重要なわけですが、マンパワーの確保というと、産業や労働の問題ではなくて、福祉部局だけが当たるというようなことにはなっていないんでしょうか。 48 ◯安間政策報道室計画部長 時代の変化に伴う多様なニーズに対応しまして、新しい付加価値を生み出す産業へ振興させていくために、これを支えるマンパワーの確保が必要であるというふうに考えております。このため、ニーズに合った人材の育成につきましては、福祉のさまざまな職種も含めまして、そうした専門性なども考慮しまして、多様な観点から総合的に取り組んでいく必要があるというふうに考えております。 49 ◯山崎(孝)委員 そのほかに、男女平等の推進との関係とか、保育の関係とか、労働力の確保と、いろいろ一緒にかみ合わせていかなければならないわけで、ソフト面でも、こうした組織の垣根を取り払わなければならないというところはたくさんあるわけです。個々の問題について組織をどうするかということについて、今、具体的にお答えいただくわけにはいかぬと思いますし、私が先ほど来質疑をした中を考えても、都の産業政策は、現在の局の枠を超えて進めていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。 50 ◯山本総務局組織担当部長 これまでの都の産業政策は、中小企業対策や農林水産業が中心でございましたが、今後は、日本の産業活性化の視点から東京の地域を見直すという、よりマクロ的な視点からの取り組みが必要になってくると考えております。そこで、このたびの組織再編に当たりましては、産業政策機能の強化を図りまして、産業構造の転換などを推進し、東京の産業全体を視野に入れた産業振興を行う組織を検討してまいりたいと考えております。 51 ◯山崎(孝)委員 最後になりますが、そうした意味で組織再編というものが、これから八月に素案というような形で答弁がありましたけれども、執行機関が八月に向けてどういう考えでいるのか、そして、今後の東京都政における組織の再編という大きな課題とどう絡んでいくのか、この組織改編ほど重要なものはないと思いますので、拙速であっては絶対ならない。しっかりと議論をし、意見を聞き、調整をし、そして、みんなが共通の理解を持った上で進んでいかないと大変なことになると私は思うわけであります。  八月にどういったものが出てくるか、それについて、我々はしっかりとその後の議会で対応していきたいと思っておりますが、その点、十分に踏まえて取り組んでいくことをお願いして、私の質問をここで終わります。 52 ◯野田委員 都政を取り巻く諸状況と今後の都政のあり方についてお尋ねしてまいります。  総務庁の推計によれば、昨年の十月、全国の六十五歳以上の人口が、初めて十四歳以下の年少人口を上回りました。東京都においては、既に平成七年十月に逆転しています。今日の社会環境の変化を人口構造から見ると、生まれてくる子どもの数が減少する一方、高齢者が急増する少子高齢化が進行しております。そして、平成二十七年には都民の四人に一人が高齢者という時代を迎えます。高齢者一人を、平成七年には約五・七人の現役世代で支えていたものが、平成二十七年には二・六人と、半分以下で支えなくてはならなくなります。現在、高齢化に対しては、介護保険制度の導入が決まり、国の新ゴールドプランや都の重点計画によりまして、施設や在宅サービスといった介護基盤の整備も推進されています。高齢化については、まだまだやらなければならないことはたくさん残されていますが、国を挙げて取り組む体制がつくられようとしております。  しかし、少子化対策については、ここ数年大変騒がれている割には、対策はほとんど進んでいないと思います。今後の社会のあり方を考えるとき、今こそ少子化に本腰を入れて取り組まなければならないと考えます。  提出されました資料にもありますが、合計特殊出生率は低下を続け、全国で一・四程度、東京では一・一程度まで落ちています。一・五七ショックという言葉が我々に大きな衝撃をもたらしてから、ほぼ十年が過ぎましたが、出生率はその後も低下を続けております。  そこでお尋ねいたしますが、少子化は将来の社会にどのような影響を与えるとお考えか、お伺いいたします。 53 ◯安間政策報道室計画部長 少子化の影響についてのお尋ねでございますけれども、少子化が進みますと、まず社会経済の影響といたしまして、十五歳から六十四歳までのいわゆる生産年齢人口、これの減少によります経済活力の低下、また、地域社会における人口構成の変化によります社会の活力低下などが懸念されるところでございます。  次に、社会保障への影響では、現役世代が減る反面、高齢者がふえることから、社会保障への国民負担の増加、さらには、年金など社会保障給付の財源不足の発生などが心配されるところでございます。
    54 ◯野田委員 ちまたでは、世紀末の閉塞感などということもいわれておりますが、今答弁にあったような社会の活力が低下するという予感、将来の現役世代の負担感などが大きな陰となっているのではないかと思います。少子化に対応していくには、その原因を正しくつかむことが不可欠でございますが、少子化の原因としてどのようなものを考えているのか、お伺いいたします。 55 ◯安間政策報道室計画部長 少子化の原因についてのお尋ねでございますけれども、少子化は、結婚年齢あるいは出産年齢の上昇に伴う少産化傾向、また、結婚に対する男女の意識の変化による未婚率の上昇、さらに、子どもを安心して産み育てられるような環境が整っていないことなどの要因によってもたらされると考えております。 56 ◯野田委員 合計特殊出生率では、全国的にも低下しているわけでございますけれども、都においてはさらに極端に低く、特に区部では、半数ほどの区で一・〇を割っています。都の出生率がこのように低い理由としては何が考えられますか、お伺いいたします。 57 ◯安間政策報道室計画部長 東京都出生率が特に低い理由についてのお尋ねでございますけれども、直接的な原因といたしましては、都の未婚率が全国的に見て高いことにあると考えられます。ちなみに、平成二年の東京における男性、女性の生涯未婚率を見ますと、男性の十人に一人、女性の十二人に一人が生涯を未婚で過ごすこととなっておりまして、男女とも全国平均の二倍となっている状況がうかがえます。  また、子どもを産まない理由につきましては、都の調査結果を全国のそれと比較いたしますと、経済的負担のほか、厳しい住宅事情、あるいは仕事と子育ての両立が困難なこと、こういった、いわゆる大都市特有の理由が上位に挙げられているところでございます。 58 ◯野田委員 国は平成六年にエンゼルプランを出し、子育て支援のための方向を示していますが、少子化への取り組みとしては十分とはいえないと思います。その後、人口問題審議会において検討を重ね、少子化は我が国社会への警鐘であるとして、昨年九月に、少子化に関する基本的考え方という報告を出しています。ここでは、少子化の影響はおおむねマイナスであり、結婚や出産を阻む要因を取り除き、少子化に対応することが必要であるという方向が出されています。しかし、少子化に対する対応としては、やっとスタートラインについたという段階で、本格的な取り組みはこれからという気がします。  単純に計算しますと、合計特殊出生率が一・〇を切るということは、将来的には人口が半減するということになるわけで、社会の活力という点でも、東京の産業や福祉を支える人材の確保という点でも、非常に大きな問題になると憂慮されます。もちろん、住民は移動せずに東京の中だけで生活しているわけではないので、単純にそうなるわけではないと思います。しかし、少子化の影響は、東京においても特に大きいことを認識する必要があります。少子化対策には、最も少子化が進んでいる都が先頭に立って本格的に取り組むことが必要であると考えますが、少子化対策に都が果たすべき役割について、基本的な認識をお伺いいたします。 59 ◯安間政策報道室計画部長 少子化対策として都が果たすべき役割についての基本的な認識ということでございますが、結婚や出産など、いわば個人の自己決定権にかかわる事柄、こうした問題については行政が直接的に立ち入るべきではないというふうに考えておりますが、都の役割といたしましては、区市町村などと連携しながら、子どもを安心して産み育てられる環境をつくる、また、子どもが健やかに育つ環境を整備していく、こうしたことによりまして、結婚や出産の障害となっている問題を取り除いていく、そうしたことが東京都の役割であるというふうに考えております。 60 ◯野田委員 私も、少子化対策が個人の権利を侵すようなものであってはならないというのはそのとおりであると思いますが、かといって、現在の少子化をこのままにしておけないと思います。  そこで、次に、先ほどの認識に立って、都は実際にどのように取り組んでいるのかについてお伺いしておきます。 61 ◯安間政策報道室計画部長 都の少子化への取り組みの方向についてのお尋ねでございますけれども、東京都は、これまで子育ての心理的、肉体的負担の軽減のための支援、あるいは子育てと仕事を両立させるための支援など、さまざまな児童福祉対策に取り組んでまいりました。しかし、これからの少子社会に対応していくためには、安心して子どもを産み育てることができる環境、子どもが伸び伸び成長できる環境、また、社会全体が協力して子育てを支援する環境を整備していくことが求められております。  こうした観点から、重点計画におきましては、特に少子社会における子どもと子育て家庭への支援を強化するため、周産期医療、時間延長型保育、あるいは子ども家庭支援センターなど、成長発達の各段階に応じて必要な施策を重点的に計画化したところでございます。 62 ◯野田委員 重点計画でさまざまな施策を進めることとし、平成十年度の予算で、我が党の主張を取り入れ、国に先立って児童手当の充実を図ったことなどは、少子化対策として一歩前進であると考えますが、これだけでは十分だとはいえません。少子化への対策は、男性を含めた働き方の問題、女性の社会進出のための条件整備、住宅の問題など、さらには家族のあり方に至るまで、多岐にわたる検討が必要であります。解決に向けては、現在の制度を変えなければならない問題もあり、都民と一体となって国の動きをリードして総合的に取り組む必要があります。  少子化への対応として必要なものは、保育などだけでなく、家庭における子育ての支援、就労環境の改善、教育など、さまざまな分野にわたりまして都として本格的な取り組みを進めるには、これまでの局の枠を超えて、都民の意思を的確にとらえ、原因の把握と必要な対策を総合的に進める必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。 63 ◯安間政策報道室計画部長 少子化対策における局の枠を超えた取り組みの必要性ということでございますけれども、ご指摘のように、少子化問題は、今後の社会や経済、さらに子どもの育成にとって重大な影響を及ぼすものでございまして、社会全体で総合的に取り組む必要があるというふうに考えております。また、少子化対策は、福祉、医療、教育などと密接にかかわるほか、高齢者対策とあわせて進めていく必要もございます。このため東京都は、昨年四月に知事を委員長といたします少子高齢社会対策推進本部を設置いたしまして、局の枠を超えた総合的な取り組みを進めているところでございます。 64 ◯野田委員 幼稚園や小中学校の廃校が話題になっておりますが、こうした施設をどのように活用するのかまでは十分に考えられてはいないようです。高齢者のためのサービス提供への利用などが検討されていますが、それだけでよいとは思われません。こうした施設は子どもが利用しやすいようにつくられており、今後の少子化対策には重要な資源となると思うのでございます。これらの少子化対策には、相談とサービス提供ができる場所など、これまでとは違った施設が必要になることも考えられます。しかし、そのための施設は、今までのように新たに建設するものでなく、適切な資源を活用することを考えるべきと思いますが、見解をお伺いいたします。 65 ◯安間政策報道室計画部長 少子化対策における適切な資源の活用等についてのお尋ねだと思いますが、多様化する子育てのニーズに対応していくためには、少子化により遊休化した既存の施設を活用していくことも、有効な方策の一つであると考えております。今後、ご指摘の点なども含めまして、さまざまな工夫をしながら、重点計画に基づきます子育て支援のためのサービスの充実に努めてまいります。 66 ◯野田委員 もう一つ考えなければならないのが、区市町村との役割分担の明確化であります。少子化の進行が著しい東京という地域において、広域的自治体として区市町村をリードするという都の役割は非常に大きいと思います。しかし、これは何でも都がやるべきだということにはなりません。分権の時代、地域福祉の時代には、住民にとって最も身近な自治体である区市町村が主体となって地域の問題を解決するという基本的な考え方に立って、都の役割を考えなければなりません。少子化対策について、都と区市町村はどのような役割分担をすべきと考えているか、お伺いいたします。 67 ◯安間政策報道室計画部長 少子化対策につきましても、都と区市町村が適切に役割分担をしながら、また、連携しながら進めていくことが必要だというふうに考えております。重点計画におきましては、例えば子ども家庭サービス、在宅サービスなど、さまざまな子育てサービスを実施する区市町村の取り組みを支援することとしております。他方、周産期医療体制の整備など、広域的な視点から都が取り組むべき施策を計画化したところでございます。  今後とも、この計画に基づきまして区市町村の主体的な取り組みを支援するとともに、広域自治体として少子化対策に積極的に取り組んでまいります。 68 ◯野田委員 以上、さまざまな観点から述べてきましたが、少子化は、緊急の対応を要する極めて重要な問題であります。少子化対策としての都の施策展開の方向を明らかにし、その上で、それに合った機動的な、そして柔軟な対応ができる組織を検討すべきであるという意見を表明しておきたいと思います。  終わります。 69 ◯曽根委員 先日、第一回定例会が終了いたしまして、この定例会の最大の特徴というのは、東京都の財政健全化計画に盛り込まれた、例えば老人医療費助成、いわゆるマル福の削減計画とか、公共料金の一斉引き上げ計画など、その大部分が否決をされまして、また、ひとり親家庭医療費助成についても後退させるべきではないと、すべての会派が要求したわけであります。既に予算案の段階でも、都民世論と都議会の要求を受けて、シルバーパス、また障害者医療費助成、いわゆるマル障、制度融資、私学助成など、財政健全化計画で代表的事業として挙げられた削減計画も、多くの部分が押し返されました。現行制度が継続となったこととあわせて見ますと、結局、財政健全化計画に盛り込まれた都民施策の見直しは、ことごとくその実施が阻止されたわけであります。  この経過が何を意味しているかということは、都の財政難の犠牲を専ら都民に押しつける、そして都民の切実な福祉、医療、教育、また、中小企業の制度融資を削ったり、公共料金値上げで追い打ちをかけるという財政健全化計画のやり方が、この不況で都民が苦しんでいるときに、これは許されないんだ、都民はもちろんですが、都議会でも、ほかの点ではいろいろ違いはあるんですが、すべての会派が一致して、きっぱりこれを拒否したということを意味していると思います。都は、改めてこの都民と議会の審判を重く受けとめて、二度と、みずから招いた財政赤字のツケを都民施策の切り捨てでしわ寄せすることのないよう、財政健全化計画の路線は根本的に改めるべきだ、初めに、この点を強く強調しておきたいと思うんです。  それで、これからの問題ですが、今までも我が党は、財政難の原因というのは、ゼネコン型公共事業の野方図な拡大にあり、財政を健全化するというなら、こうした浪費的な投資的経費にこそ根本的にメスを入れることだ、特に大規模な開発、広域的な幹線道路建設、高速道路への無限定な出資や無利子貸付、その他徹底的に再検討して見直しをするよう求めてきたところです。また、個別の事業についても、公共工事のコスト縮減、建築工事ではこれまで二割の縮減を実績として挙げていますが、これに安住することなく、さらに、土木分野ではまだ三%ちょっとという極めて不十分な水準から、国の提起している一〇%目標をさらに上回る目標を掲げて取り組むように求めてまいりました。  それで、今後、真の財政健全化を目指すということで、この特別委員会でもいろいろ検討していく必要があると思うんです。例えば、最大の浪費である臨海開発を初め、むだ遣いの公共事業にどうメスを入れるかという問題、あるいは国の地方財政への締めつけに対して、全国の自治体で力を合わせて押し返していくという必要もある。また一方で、今ほとんど税金を払っていない金融機関を初めとする大企業への適正課税、また、都の職員配置のあり方の問題などなどであります。  これから何回かにわたって特別委員会が開かれていくことになるわけですが、私はきょう、ことしの予算運営の中で、都民にとって一番批判も大きく、また第一回定例会の後も、新しい事態の変化が起こっている臨海開発に関連した第三セクターへの支援問題について、何点か質問しておきたいと思うんです。  最近、「週刊朝日」で自治体の破綻という特集記事が載りまして、この中に、岡山県と並んで東京都が、不名誉なことに、債務超過、臨海の第三セクターに税金二百七十億円投入の東京都、ということでやり玉に上がっております。こういう点で、既に今年度、八十億円余りの公的支援を含む予算は通過しておりますけれども、我が党がこの間指摘してきたように、銀行側の支援策については、結局、都議会として具体的に検討できる資料も提出されず、説明された内容も極めてあいまいなものに終始しました。  それから、今後十年間で臨海部のビル事業を軌道に乗せようと決めたやさきに、純粋な民間企業として唯一テナントビルを計画していた三井不動産が、契約を無期延期したことが明らかになったわけです。こうなりますと、東京都が前提としてきた支援スキームの前提が成り立つのかどうかという根本が問われることになりますから、このまま安易に予算執行は許されないという観点から、緊急に都にただしておきたいと思います。  初めに、銀行側がこの臨海関連第三セクターに対して、東京都の二百七十億円と同等の支援を合意したというふうにいわれていますが、これは具体的に実行されたんでしょうか。 70 ◯木内財務局主計部長 臨海の第三セクター三社につきましては、一定の方針といいますか、一定の考え方に基づいて、三社の企業努力、金融機関の支援、そしてそれらを前提とした東京都の支援といいますか、そんな全体の枠組みの中で、関係者間でこの間協議を進めてきたわけでございます。そうした中で、一定の合意に達したのが現段階でございまして、具体的にそれらを進めていく中にあって、実行がなされていく十年間の計画といいますか、全体計画としては十年間にわたって行うわけですから、順次、それらについては計画にのっとり、かつ細部の協議を詰めながら実施をしていくべきものというふうに考えております。 71 ◯曽根委員 結局、銀行側の支援というのは、総額二百七十億円程度だというふうに担当の港湾局はいっていますけれども、その中身の半分程度が、今後金利が上がっていくと想定される分を──現在の変動金利から固定金利に変更することによって、今後上がっていく分について上げないで支援するという分が二百七十億円の約半分だというわけで、これが、東京都が出資金も出し、無利子貸付まで出して、実際に予算から執行していこうとしている、これに同等の支援だと。これは予算議会が始まるまで出てこなかったものですから、改めて聞きますけれども、財務局はこれで同等の支援だといえると考えているんでしょうか。 72 ◯木内財務局主計部長 先ほど答弁を申し上げましたように、関係者間において全体のスキームといいますか、枠組みを定める中にあって、この会社のいわば経営の安定化策として行うものでございまして、そうした意味では、それぞれの立場において必要な支援を行っていくものでございます。 73 ◯曽根委員 そういうあいまいなことでは困るんですね。財務局の西念局長は、二月四日のこの特別委員会で私がお聞きしましたときに、都が臨海の関係、第三セクターに支援を行うに当たっては、当該三社の企業努力が明確となり、金融機関からの支援が確実なものになることが前提だ、また、それらのスキームが成り立つという状況の中で予算の執行を行っていくと述べられています。  金融機関からの支援が確実なものになるということが、今の発表されている中身でちゃんと担保されているのか、保証されているのか。それから同時に、三社で努力をして、両側から支援するという中身について、これがスキームが成り立つという状況になっているのかという点での見解をお聞きしたい。 74 ◯木内財務局主計部長 せんだって財務局長が答弁を申し上げましたとおりでございまして、そうした会社側の内部努力、そして金融機関の支援ということを前提としながら、東京都として必要な支援を行っていくというのが全体の枠組みでございまして、そうした意味では、当然のことながら三者一体となって、この経営の健全化を進めていかなければいけないというふうに考えております。 75 ◯曽根委員 これで同等であるといえる状況ではないと私は思うんですね。しかも、銀行の支援がどの程度になるのかということは、現段階では全く確認できない。何年もたって市場金利が本当に上がったらば、その分が支援だったということになるだけであって、現段階では確認できないと思うんですよ。しかも、議会の我々には、個別の金利はもちろんのこと、大阪府でさえ議会に提出した金融機関別の債務残高さえ出さない。これでは、議会としても判断の下しようがないと思うんです。  その点で、この確実性という問題でもう一つお聞きしたいんですが、この予算が通過するのを待っていたかのように、四日後の三十一日になって、三井不動産などの企業グループが、青海地区のA区画への進出の契約を無期限で延期するという通知を都に送りつけてきました。財務局は、このスキームの確実性ということに非常に関連がある一つの問題として、この三井不動産の契約延期通知というのはどういう内容になっているか、これをつかんでいらっしゃるでしょうか。 76 ◯木内財務局主計部長 三社のペーパーといいますか、平成四年のときの基本協定書の取り扱いについてのペーパーが、三井不動産外三社の名をもって東京都に提出されていることは了知しております。 77 ◯曽根委員 九二年の話を聞いているんじゃなくて、ついこの間、三月の末に延期の通知が港湾局に届いている、この中身について承知しているのかどうかをお聞きしているんです。 78 ◯木内財務局主計部長 先ほど答弁申し上げましたように、平成四年三月の基本協定書の取り扱いについて、平成十年三月三十一日、三社から文書が提出されていることは了知しております。 79 ◯曽根委員 これは、これから予算を執行していこうとしている東京都にとっては、このスキームが成り立つかどうかの重要な一つの論点になる問題なので、私、港湾局からの資料をいただきましたが、それによると、九二年の基本協定の取り扱いについて、三社から港湾局の開発部長あてに通知が来ていまして、この中で、今回契約を延期する理由について明確に述べられているわけなんです。九二年三月の基本協定締結時からの社会経済情勢の変化、不動産市場の変化及び臨海副都心開発事業化計画の見直しにかんがみ、現時点において、青海A区画の土地賃貸借契約を締結することは困難であることを確認すると、延期の理由が明確に述べられているわけです。  そして第三項には、東京都は当グループ以外の第三者と本土地の賃貸借について協議できるものとし、協議が調った場合には、東京都は当該第三者と本契約を締結できるものとする、この場合、当グループは異議を述べないものとするというふうにさえ明記されているわけです。  ということは、東京都は、ほかの企業グループが出てきたら、そちらと契約して結構です、本契約を結んでいいといっているわけです。したがって、事実上、これは進出辞退通知なんです。テナントビル管理のいわばしにせである三井が、社会経済情勢や不動産市場、また臨海開発の現状から見て、テナントビルは困難だと。何しろこの三井不動産が、今進出を予定している企業では唯一のテナントビル経営を計画していた企業グループが、こういう状況になっているわけです。この三井グループの判断というのは、非常に重い意味を持っていると思うんです。  私が問題にしたいのは、今回の三セクの救済スキームの中で、この三社の業務の統合による企業努力の中で、今後六年間でテナント賃料を平均一・五倍まで引き上げるということが想定されている問題です。我が党は、今回延期を通知してきた三井不動産のビルディング営業部という、いわゆるビル管理部門の専門家に取材に行ってまいりました。  今、オフィスビルというのは、そこそこ需要はあるそうです。ところが、需要はそこそこあるんだけれども、昨年暮れごろからぱったりと動かなくなった、景気の先行きが全く見えないために、入居している、また入居しようとしている経営者が、新たなテナント入居とか、賃料の引き上げの決断ができない状況だ、この状況では、テナント賃料を上げる交渉は非常に厳しいと。これは三井の話です。しにせである三井でさえ、二年に一遍の更新時期に、賃料を三%から五%上げるのがやっとだというふうに話をされていました。  臨海の第三セクターでは、これから六年の間に平均して五割、つまり、二年に一度の賃料改定で、今後二回ないし三回しかない更新時期に、平均しても一五%程度はテナント料を上げていかなければならない。これは、どういうふうに考えても難しいと思うんです。地下鉄が大崎に延伸した後、大幅に上げられるんじゃないかというふうなことが説明されていますが、じゃ、そこで一気に五割も上げられるのか。私は、そういう状況にないと思うんですよね。  ことし十一月には、台場フロンティアビルの賃料更新時期がやってまいります。このときに、賃料が上げられないとかいうようなことになると、結局は今後の収入増加の見通しが崩れ、救済スキームは成り立たなくなるわけですよ。都の支援策をまた練り直すというような事態になりかねないと思うんですが、今回の支援策がこの三井の問題で大きな根拠が崩れるという点では、財務局はどう受けとめておられますか。 80 ◯木内財務局主計部長 それぞれ三井不動産等々のお考え方、一定の企業としてのご判断であろうかと思いますけれども、そのペーパーにもありますように、現時点においては契約の締結は困難で、引き続き協議をしていきたいというのがペーパーの基本的な趣旨だというふうに私どもは理解をしているわけでございますけれども、ただ、臨海開発につきましては、平成九年三月の改定後の推進計画に基づいて、暫定利用、あるいは二次公募等々を今進めているところでございまして、こうした開発については、着実に進めていこうというのが東京都としての考え方であろうと思っております。  そうした中にあって、三社の判断が、今後、日本経済全体の中でどういう意味づけを持つかというのは、後世判断すべきものというふうに私どもは思いますけれども、ただ、先生ご心配いただいているいろいろなことにつきましては、三セクの三社のビルの経営については、それぞれ景気動向、経済環境の変化というものが影響してくることは当然でございまして、三セクビルに限らず、日本経済全体がそうした影響、いわゆるバブル経済の影響等々がある中にあって、経営についての問題が生じてきたわけでございます。  そうした中にあって、企業の努力、金融機関の支援、そして東京都の支援ということで一定の枠組みをつくって、経営の安定化策を進めていこうということが現段階でございまして、そうした合意が形成されたことによって、一本となる三社の経営が安定化していくよう、私ども東京都としても、必要な支援、援助をしていくことが今の段階では必要なんだろうというふうに思っております。そうしたことによって、三セクの安定経営が図られるべきというふうに考えております。 81 ◯曽根委員 今主計部長は、大きくいえば二つの点をおっしゃったわけですね。前半の方でおっしゃったのは、臨海開発が今、二次公募に入ろうとしている、着実に推進していくと。その中で、この臨海第三セクターのビル経営についての今回の支援スキームが、結果どうなるのかということは後世判断されるだろうと。この後世判断では遅いから私はいっているわけで、後で、やっぱりこれはこの時点が誤りの出発だったといわれかねないので、今ここでただしているわけなんです。  その臨海開発自体が、着実に進めなければならない、二次公募に入ろうとしているという──このスキーム、いわばまちづくり推進計画の枠組み、これについても私たちはもちろん反対ですけれども、ここで前提としているのは、臨海の地価が今後平成十二年、西暦二〇〇〇年までは上がらないだろうと。それから上がるけれども、大体三年ごとに二、三%程度、つまり、一年間に一%程度しか地価は上がっていかないだろうという想定で長期収支がなされているわけですよね。ご存じのとおりです。  ところが、臨海三セクのビルに関してだけ、底地の臨海の地価がほとんど上がらない状況の中で、あと六年で、なぜテナント賃料が五割も上がるというふうになるのか。この臨海開発全体の枠組みからいったって、これは異常な高さを設定されているわけですよ。この点についてはどう思われますか。今、臨海の開発の話をされたから、その点についてちょっと感想をお聞きしたいんです。 82 ◯木内財務局主計部長 会社側の経営努力の一環として、会社としての賃料収入全体について、平成十六年度までに、九年度対比で五〇%程度の賃料全体の増収を見込んでいるところでございまして、現在、進められた「ゆりかもめ」の輸送力の増強であるとか、臨海高速鉄道の延伸であるとか、そうしたこの地域におけるアクセスの改善、さらには、先ほど申したようなさまざまな企業の進出といったような事態をとらえて、賃料収入全体の増収ということを見込んだものでございまして、そうした中において経営の安定が図られていくべきものというふうに考えております。 83 ◯曽根委員 いや、そんな甘い状況じゃないというのは、木内さんだって、よくご存じのはずですよね。これまでも、私たちは何回かこの問題をただしてきましたけれども、東京都の入居している施設でさえ、家賃増額には応じられる状況じゃないということは、前にも繰り返し答弁されているわけですね。ほかにも、都心では今ビル開発が進んでいて、西暦二〇〇一年には丸の内の開発や、それから汐留の開発も完成してくる。そこのテナント賃料がどれぐらいで設定されるかによって、臨海なんかはもっとずっと不利なわけですから、影響を大きく受けることになるわけで、私は、この六年間で平均で五割上げるという、この想定そのものがもうスキームが成り立たないということは、今度の三井の延期、事実上の撤退の決定によって、ますます明瞭になっていると思うんです。  ここでちょっとお聞きしておきたいんですが、総務局は職員研修所などを入れていますよね。それで、ことし六月に、丸二年たって家賃の改定時期を迎えるわけですが、私は、こういう状況ですから、家賃の値上げ交渉なんか応じられる余地はないと思うんですが、これは念のため、まさかと思うんですけれども、総務局長さん、どうですか、これは応じる余地はないですよね。 84 ◯今村総務局総務部長 株式会社テレポートセンターが大家さんでございますけれども、賃料の値上げ要請があった場合は、一般的には東京都の財産価格審議会に諮るなど、近傍類似の賃料等との均衡などにも配慮することが必要だと考えております。都の監理団体たる株式会社テレポートセンターの窮状もよくわかっておりますので、よくよくお話を承った上で慎重に検討してまいりたいと思います。 85 ◯曽根委員 そういう温情があるかのような発言ができる余地はないんですよ。公共施設ですよ。東京都は底地を持っている地主さんになるわけですが、しかし、入居するとすれば借家というんですか、今の借地借家法三十二条では、土地もしくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地もしくは建物の価格の上昇もしくは低下その他の経済事情の変動により、または近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、借賃を増額できる法的な根拠となるというふうに述べられている。この場合、租税はないから、したがって、土地もしくは建物の価格の上昇、これも設定そのものが当分は上がらないという設定ですよ。そうすると、近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となった場合以外は、法律上も上げる根拠はないんですよ。  しかも地財法では、第四条で「地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要且つ最少の限度をこえて、これを支出してはならない。」という、これは明確ですよ。これでもって温情も多少働かせて、よく事情を承って、結果として周りのビルが上がっていないのに、東京都の施設だけ家賃を上げるとなれば、これは地財法違反になるんですよ。どうなんですか、もう一回きちっと答えてください。 86 ◯今村総務局総務部長 財産価格審議会に諮るなど、適正な価格になるよう慎重に検討してまいりたいと思います。 87 ◯曽根委員 慎重な検討ということで財産価格審議会にかかるんでしょうけれども、私は、どう考えても、この六月、賃料が上がるような余地はないと思うんですよ、客観的条件がないわけですから。  こういう現在の第三セクターの状況、しかも今後十年間、スキームがこれで確定されて進むという、その中身のスタートの時点でこういう状況になっている。もし賃料が上がっていかなければ、当面の資金繰りは、今回東京都がお金を入れましたから仮についたとしても、三千八百億円という多額の負債を返済していかなければ、最終的にはこれは焦げつくわけです。この返済に手がつかないということになりますと、これはずるずるいけば、この借金もすべて東京都にかぶってくることになると思うんです。こういう不安定なスキームになっている原因というのは、私は、やっぱり東京都の銀行などの金融機関に対する姿勢の甘さにあると思うんです。  今回の銀行側の支援というのは、先ほどいいましたけれども、半分は固定金利に変更するだけであって、これは、いわばちょっと大変だから、企業に対して銀行側がもうけを少し減らしてやるよという程度のもので、東京都がわざわざ出資までふやして、無利子貸付までやって支援するのに比べて、それから、今までもいろいろと事実上経済支援してきたというのに比べても、極めて甘いものです。銀行は、生命保険会社とか損保も入れまして全部で四十五行。四十五社で割ってみれば、一つの金融機関の負担はもうほとんど大したことじゃない。痛みを感じない程度のものです。  そういう点では、我が党が主張してきたように、これまでも都は、権利金返還とか、都の施設入居で、事実上多額に財政支援を行ってきているわけですから、これに匹敵する支援を銀行側に行わせれば、都の新たな二百七十億円などは必要ないし、三千八百億円の元本返済にも、これで手がつけられるはずだということを申し上げておきたい。  それで、大阪府が例の泉佐野コスモポリスの第三セクターの処理に当たって、裁判所の調停で出された府の財政負担について、府議会の合意が得られない見通しとなったために、結局、財政支出の議案を取り下げた。第一回定例会の中でのことですが、この事実について財務局は把握しておりますか。また、その受けとめについてもお聞きしておきたいと思うんです。 88 ◯木内財務局主計部長 株式会社佐野コスモポリス、大阪府等々が出資している第三セクターでございますけれども、それについて、大阪簡易裁判所の調停案について府議会に議案として提出されましたけれども、議会情勢を大阪府として判断した結果、議案を取り下げたというふうに聞いております。これらにつきましては、大阪府大阪府としての必要な判断を下したものであって、東京都として、これについてコメントする立場にはないのではないかというふうに私どもは考えております。 89 ◯曽根委員 主計部長はそうおっしゃいますけれども、大阪がこういう決断を下したということは、私は全国に大きな影響を与えていると思うんです。  東京都も、今回のスキームをつくるに当たって、盛んに担当の港湾局などがいうのは──今回、東京都第三セクターに対する財政支出ですよね、こういう支援のあり方は、全国の見本になってしまうんだ、だから、銀行側を追い詰めるようなことはなかなかできないんだと盛んにいいわけをするわけですけれども、この大阪の場合は、第三セクターへの対応については、むしろ東京よりもきちんと対応しているというふうにいえると思うんです。  大阪の府民と府議会は、結局、第三セクターの経営破綻に対して、府の財政投入はまかりならぬ、これをきっぱりと拒否するという意思を示したわけで、これを受けて、議会に上程はされていたけれども、府もこれを取り下げて、財政投入を断念して再交渉に入った。このままいけば、恐らく清算ということになっていくでしょう、出資金以外は出さないという姿勢になりつつある。このとき調停で合意された金額というのは、銀行側の負担は大阪府の二倍出すということになったんですよ。四百十七億円の貸付債権を放棄するというもので、東京なんかで計画されている銀行側の予定額に比べても、はるかに大きい。しかも貸付債権の放棄ですからね。  こういうことが大阪でもう合意までされているのに、なぜ東京ではこの程度なのか。銀行といえば、もう庶民泣かせの超低金利で、この間もうけを上げているわけですよ。六年間で約二十七兆円の空前の利益を上げている。にもかかわらず、不良債権処理に回すということで、法人事業税は、九七年度、九八年度とも予算計上は東京都に対してゼロですね。社会的責任さえ果たしていない。こういう銀行に対して、なぜこんな甘い支援をするのか。これはもう都民の納得を得られませんよ。もちろん全国の自治体にとっても、東京都があしき前例をつくることになってしまうということを指摘しておかなければならないと思います。  先ほど取り上げました「週刊朝日」の特集記事で、経営見通しの立たない第三セクターに、財政危機に直面している東京都が二百七十億円も税金を出すというのは、どぶに捨てるという感じが強いと、かなりきつい論評をしています。  また、これからの再建策についても、オフィス賃料というのは、GDP、つまり国内総生産の成長に比例するといわれているのに、今後六年間でそれが五〇%も成長するというのには、かなり無理があるという不動産アナリストの見解を紹介して、都が提示している再建策全体が机上の空論のように見えると。将来これが破綻して、また税金投入という可能性もあると指摘しているわけですけれども、これは極めて常識的な見方だろうと私は思うんです。この予算議会の中でも、この支援策に賛成した会派からも、今回の支援が今回限りで済むのかという疑問の声も出されておりました。二〇三六年に黒字転換するといっても、支援スキームは確実なものかどうか、検証していく手がかりが全く私たち議会には示されておりません。  私、先ほどもちょっといいましたけれども、臨海開発全体の長期収支試算は出されたわけです。したがって、この第三セクター経営についても、長期収支の試算を本委員会財務局として責任を持ってつくって提出してもらいたいと思うんですが、どうでしょうか。 90 ◯木内財務局主計部長 臨海の三セクについてご意見をるる承りましたけれども、現段階においてそうしたスキームが全体としてまとまり、それぞれがみずからの役割を確実にこれから実行していく、そういう中で経営の安定化を進めていきたいというのが基本的な考え方でございます。再三申し上げて申しわけないですけれども、そうした点において見解を異にするのは残念ではございます。今先生がいわれた収支についての見通しということについて、財務局として本委員会に提出するのはいかがかというふうに思います。 91 ◯曽根委員 いかがかって、第三セクターの問題というのは、これは第三セクターを含めて都の財政監理団体のあり方、それから、それに対する指導監督のあり方というのは、この委員会でも既に話題になっているように、行革の一つの大きなテーマです。したがって、この委員会としても、私は集中審議を前回求めたところなんですよ。議会で判断するのに、例えば一年後、二年後、三年後と、このスキームが成り立っているかどうかを一体どうやって検証するのかというと、長期収支試算がなければ、結局はわからないわけですよ。  したがって、私は、この長期収支試算の資料、それから先日、予特でも我が党が求めて、出せるかどうか検討するということでそのままになっている資料があるんですね。金融機関別の債務残高、それから東京都から銀行などに出した念書、いわゆる協力依頼書の写しなどとあわせて、可能な限りの資料を出させて、今後何回か予定されていると思いますので、ぜひこの委員会で集中審議をやってもらいたいと改めてお願いしたいんですが、委員長、いかがでしょうか。(発言する者あり)  前回も理事会で検討するということでありましたので、ぜひお願いしたいと思うんです。二月四日の委員会で私が求めたときに、検討するということだったので、ぜひ理事会でご検討をお願いしたいと思います。  最後に、今回の支援策については、議会としての十分な検討がなされるまでは、予算執行はすべきでないということを強く指摘しておきたいと思います。また、財政投入の背景として、とにかく臨海副都心開発を推進させるためには、その先導役である第三セクターのビル事業を、公的財政をつぎ込んででも続けさせなければならないという都の姿勢、これが都民から見れば逆立ちしているわけですから、この姿勢を改めることこそが、都民本位の財政の健全化の第一歩だということを申し上げておきたいと思います。  以上で私の質問を終わります。 92 ◯内田委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。    午後三時休憩      ━━━━━━━━━━    午後三時十七分開議 93 ◯立石副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。  質疑を続行いたします。  発言を願います。 94 ◯吉田委員 曽根委員の質疑に続きまして、私は、きょうは都政のあり方について大いに論じようという趣旨だというふうに承りましたので、その中でも最大の課題といわれている高齢化対策について、基本の基本的なことについて、主に私なりの意見を述べつつ、若干の質疑をさせていただきたいと思います。  いうまでもなく、高齢化の進行に対して行政がどのように立ち向かっていくのかということは、行政としても、また、議会としても一致して今努力をしていくことが求められているのではないでしょうか。しかし、やはり高齢化対策ということを考えた場合に、何といっても大きな問題になるのが財源論、あるいは財政をいかに確保し、捻出をするかということだと思うんです。この点で、私はこれまでの福祉のパイといいますか、従来の予算の中で、高まる高齢者対策の諸課題にいかに対応するかというふうに考えた場合には、今おのずと、そういうレベルで高齢化対策に対応する点では限界に来ているのではないのかなと思います。  この点で、今私たちが求められていることは、福祉の財源といいますか、福祉のパイを、時代、そして要請、必要にふさわしくもっと大きくする、そういう方向に予算配分を再検討していくということが求められていますし、そこにまた、今日の時代における自治体のあり方が鋭く問われているのではないかなと。もちろん、これは一東京都だけで対応しようとしても限界があることはいうまでもありません。その点では、もっと国に対して、一致して大いに働きかけていくというふうにすべきだと思うんです。  こうした大きな財政フレームについて考えてみますと、日本の場合、国、自治体も、ヨーロッパ諸国と比べてみた場合に、税金の使い方がどうしても公共投資偏重、そして、それに比べて社会保障投資が少な過ぎる構造になっているのではないかということを私たちは以前から主張してきましたけれども、こうした問題を本当に今直視をし、転換を図っていくことが求められていると私は思います。しかも、そのことは単に国の構造全体だけではありません。いろんな形で指摘されていますけれども、日本の特徴は、そういう過大な公共投資の多くを、いわば地方自治体が担わされているという状況だというふうに思うんです。  日本の場合、他の欧米諸国と比べてみて、GDP、国内総生産に占める自治体による公共投資の比率が非常に高いのではないかと私は認識していますけれども、この点どのように認識をされているでしょうか。 95 ◯木内財務局主計部長 公共投資の水準といいますか、それぞれの国の制度、仕組みというのが異なっているわけでございますし、あるいは社会資本の整備水準といいますか、都市の成熟度といいますか、そんなことも、それぞれの国々あるいは都市によって異なっているわけでございます。そうした中にあって、それぞれの国同士を単純に比較して、Aの国の方が公共投資が過大であるとか、あるいは過小であるとかいう形で判断することは、なかなか難しいのではないかというふうに思っております。  我が日本に立ち返ってみますと、残念ながら、都市の成熟度を欧米諸国に比すれば、道路率等々、あるいはさまざまな手法においてまだ低い状況にあるということも事実でございますので、そうしたことを財政という枠組みの中、許される範囲内において着実な推進を図っていくことが必要であろうと考えております。 96 ◯吉田委員 それは一つのご意見としては承りますけれども、私が質問させていただいた、例えば、具体的なGDPに占める公共投資の比率などについては、数字はお持ちではないんでしょうか。 97 ◯木内財務局主計部長 国内総生産の比率の中で、日本がいわば中央政府、そして地方政府全体を比較して、GDPに占める政府のウエートが約三四%ほどでございまして、それぞれ国によって、例えば、福祉の先進国といわれているようなスウェーデンであれば七〇%に近い状態、いわば大きな政府といいますか、日本はある意味では中福祉中負担というふうによくいわれておりますけれども、そうした全体状況がございます。  そうした全体状況を前提として、中央、地方政府のいわゆる固定資本の形成といいますか、公共投資の部分は、日本にあってはGDPの中の六・四%、欧米諸国、英国あたりですと一・九という低い水準でありますし、スウェーデンあたりですと三・三ということになっております。それに対して社会保障等々は、聞かれてはございませんけれども、スウェーデンフランス等については、日本の二倍という非常に高い水準にもございます。  先ほど申しましたように、こうしたことは、それぞれ社会資本の整備の状況、あるいは社会資本の整備を公共が行うか、民間、市場経済を通して行うかといったようなさまざまな要因によって規定されるものでございますし、また、中央政府と地方政府の役割分担ということも影響するわけでございますので、先ほど答弁申し上げましたように、一概に、それぞれの国あるいは都市間で比較することはなかなか難しいのではないかというように思っております。 98 ◯吉田委員 とうとうと述べられましたけれども、いずれにしても、GDP、国内総生産の中に占める公共投資の比率がヨーロッパ諸国と比べて日本が高いと。それについての評価は別にして、事実はそういう状況であり、しかも、私がわざわざ質問しなかったにもかかわらず、それに対して社会保障の給付の比率がどうなっているかということまで説明をされました。  正確を期す意味で、私も改めていわせていただきますけれども、GDPに対する社会保障給付費というものは、日本が一一・四%に対して、ドイツ二四・二%、イギリス二〇・六%というふうな事態になっていますし、しかも、私が今問いたかったのは、国の全体というだけではなくて、とりわけ日本の場合には、地方自治体地方財政公共投資をかなり持たざるを得ないという構造になっているのではないかということを問いたかったわけです。
     これは私の手元にある資料なんですが、国全体だけではなくて、地方政府の総固定資本形成及び土地の購入、こういう支出がどうなっているかということについて紹介させていただきますが、日本は六・四%、アメリカは一・六%、カナダ一・九%、ドイツ二・三%、イタリア一・六%、イギリス一・〇%という水準になっているんです。それで、同時に私は強調したいのは、こういう枠組みは、東京都も残念ながら例外ではないんじゃないかということを指摘したいんです。  その具体的な例として、重点計画の中で、三年間の計画事業費の総額の一覧表が一三六ページから一三七ページにあります。この中で、東京都が今重要だといっている少子高齢社会への備えという点では、三年間で約二千六百億円という金額が明示をされておりますが、他方、いわば都市基盤整備的なくくり方でいいますと一兆百三十二億円と。これは総額ですけれども、さらにその中では、例えば、この間盛んに論議があります、いわば幹線道路網の整備ということだけを取り出してみても、その中で三千百二十二億円余が張りつけられているわけです。そうすると、幹線道路への三年間の投資の総額と比べてみても、今重要だといわれている少子高齢対策のための見積もり額というのは、残念ながら低い水準にあるんだというのを私は指摘せざるを得ないと思うんです。  もちろん、さまざまな国々によって社会基盤の整備のおくれがあるでしょう。しかし、では、それをもって社会福祉の基盤整備がおくれているこの現状を、いささかでも我々があいまいにできるのかという政策判断というものが、皆さん方もいろいろご意見はあるでしょうが、私は、大いにこの場で論議を闘わせていくべきことではないのかなというふうに考えております。(「見解が違うぞ、見解が」と呼ぶ者あり)まあ、大いに論議しようじゃないですか。  さらに、私は大変興味があったのは、それでは具体的に、ヨーロッパの例えば同じように首都の予算を比べた場合、東京とそういう都市とでの歳出に占める福祉や保健などの比率というものは一体どうなっているのかというのを、ぜひ当たってみる必要があるのではないかというふうに考えました。福祉局及び関係局にも聞いたんですけれども、残念ながら、そういう資料はありませんと。しかも、先ほどからの話がありますが、歴史や、あるいは役割分担、(「一緒に行こうよ。行って調査すればいいんだよ。行かないから、わからないんじゃないか」と呼ぶ者あり)その他状況が違うから一概にいえないという意見がありまして、私も、これは海外に行って調べようかなと思ったんですが、調べてみたら、結構文献でもあるんですよ。(「だめだよ、本なんか読んだって。百聞は一見にしかずって」と呼ぶ者あり)茶化さないでくださいよ。  もちろん、これは機械的に当てはめることは到底できない側面はあると思います。私は、それをもちろん承知の上で紹介させていただきますけれども、生活文化局がかかわっている世界の大都市サミットが開かれるたびごとに、これは大変厚いものですが、こういう「世界の大都市」というものを発行して、都市別に財政構造などについても紹介がされています。科目のとり方が随分違いますから、東京などと比較して取り出すことができる都市は極めて限られていますけれども、その中で、例えばイタリアのローマの場合を比べてみましたが、比率にしますと、歳出総額の中の経常支出の社会福祉の比率というのは二四%ということがいえます。別に、これをもって、さあ、どうだなんていうことは私は決していいません。  同時に、これはもうあえていう必要もないと思うんですが、例えばデンマークスウェーデンなどの場合、大変高い比率であることはご承知と思います。スウェーデンなんかの場合には、県は保健、そして医療サービス、市すなわちコミューンは福祉サービスと学校というふうに、役割分担も非常にはっきりしていますが、それにしても、県の場合、予算の中で保健医療に占める比率というのは八割、市でありますストックホルムの場合を見ますと、保育あるいは高齢者福祉などの社会福祉サービスへの予算は約五割が使われていると。これは金額ではありません、比率です。  これは、あくまでも私が当たった文献の範囲内でのことを紹介したにすぎませんけれども、やはりこういう問題についても、ここの委員会でも、あえて海外に行かなくとも、文献その他で他の都市の場合はどうなっているのかなんていうことも大いに研究し、討論していくべきではないかなということもいわせていただきます。  二つ目に、そういう上に立って、高齢者対策の少し具体的な問題について、何点か述べさせていただきたいと思います。  都は、高齢者対策の上で、増大する要介護高齢者対策、そのための基盤整備に重点化するということが繰り返しいわれております。しかし、私は、そうはいっても今の目標では決して十分なものといえないのではないか、この要介護基盤整備対策というものを、より本格的、もっと強化すべきだというふうに思うんです。  それで、ちょっとお伺いしますけれども、例えばこの重点計画でいいますと、在宅の要介護高齢者のうち、何割程度にサービスを提供しようという前提になっているのか、あるいは、予算特別委員会の資料でも出されましたけれども、特別養護老人ホームの待機者がたしか一万四千人というふうに挙げられていたと思うんですが、そのうち、どの程度実際に特養ホームで対応する計画になっているのか、まず、確認する意味でお答えをお願いいたします。 99 ◯安間政策報道室計画部長 今回の重点計画におきましては、施設サービス、それから在宅サービス、そうしたものを総合的に推進するということで考えておりまして、今ご指摘の施設サービスについてお話しいたしますと、特別養護老人ホームにつきましては三カ年で四千九百八十八人分の施設を完成させ、最終的に二十八年度で二万八千六百人収容可能ということでございます。これは、高齢者人口の一・五三%をめどに推進していくものでございます。それから、老人保健施設につきましては三年間で八千三百五十、最終的に十二年度末で一万四千六百床、また、療養型病床群につきましては三カ年で八千床、十二年度末で一万二百二十床、こういう計画で考えてございます。  在宅サービスにつきましては、さまざまなサービスがございますけれども、基本的には介護の程度に応じた提供可能なサービス量を、例えばホームヘルプサービスでございますと、重度につきましては週七回とか、そういう形で現在の水準のほぼ二倍程度にサービスを増強するという考え方で計画を策定してございます。 100 ◯吉田委員 今紹介がありましたけれども、特別養護老人ホームだけを取り出してみれば、待機者一万四千に対して、三年間で約五千床弱と。そして、具体的なお答えはありませんでしたけれども、在宅の要介護高齢者に対するサービスの見積もりというのは、たしか四割ということを前提に計画をされているというふうに聞いております。しかも、新ゴールドプランは、平成でいえば十一年度末、しかし、東京都の重点計画の場合には十二年度末と。すなわち、介護保険がスタートする年の末でそのレベルになるという点では、やはり一年間のずれということもあります。そういうことを見れば、別に重点計画が全然だめだなんていう、そんな乱暴ないい方は決していたしませんけれども、やはりもっともっとこうした施策を強化していくということが求められているのではないでしょうか。  しかも、そもそも国が新ゴールドプランでさまざまな目標数値を出したときには、まだ介護保険の導入というものは具体化されておりませんでした。介護保険が導入され、そして保険金を払うということになれば、当然、私だってサービスを受けたいという方が増大をすることは、もう火を見るよりも明らかだと思うんです。そういう点で、こうした要介護高齢者のための介護基盤整備事業をより積極的に進めていくべきだと思うんですが、基本的な見解をお答え願います。 101 ◯安間政策報道室計画部長 若干繰り返しになるかもしれませんけれども、重点計画におきましては、いわゆる施設サービスといわれております特別養護老人ホームの整備目標を定めていますほか、老人保健施設あるいは療養型病床群の整備、こういったものを着実に進めることとしております。また、ホームヘルプサービスとか訪問看護などのいわゆる在宅サービスにつきましても、先ほど触れましたように、ほぼ倍増するという目標を考えておりまして、今回の計画では、施設と在宅が一体となったサービスの充実に取り組むこととしております。  いずれにしましても、こうした事業につきましては、実施主体が区市町村あるいは社会福祉法人等でございますので、こうした実施主体と十分連携しまして、要介護高齢者に対する施策を都としても総合的に推進してまいりたいと思います。 102 ◯吉田委員 改めて、ぜひ要介護高齢者のための基盤整備施策を抜本的に強化していただきたいということを求めておきます。  同時に私が強調したいことは、こうした要介護高齢者対策を考えた場合に、その基盤整備と同時に、いかに要介護、具体的には寝たきり、あるいは痴呆性高齢者の出現を抑えるのかという課題に、東京都が本格的に挑戦をしていくことが今求められているというふうに思います。それはやはり、何よりもそういうお年寄りの皆さんが本当に健康で自立した生活を送るという、いわば高齢者のクオリティー・オブ・ライフということが行政に求められているということもありますし、さらに、介護基盤への投資を抑制するということにも、それは間接的につながるのではないかと思うからです。  きょう出された資料の第5号の中でも、今後、例えば要介護高齢者、あるいは痴呆性高齢者がどのような数字で伸びていくのかという数字が示されております。しかし、先ほど予算配分の日本とヨーロッパとの違いについて述べましたけれども、そうした結果もあって、もう皆さんご承知の事実だと思いますが、日本の場合には、寝たきりの高齢者の数、あるいは寝たきりの出現率が異常に高いという問題があるんです。  それは、厚生省が発行した厚生白書でも、例えば、在宅の高齢者で寝たきり発生率を見た場合に、日本が〇・六、イギリスが〇・二、デンマークが〇・一と、寝たきり発生率は、日本はイギリスの三倍、デンマークの六倍ということが、この数で見た場合にいえるわけです。そして、昨年発表された厚生白書の中で書かれている、高齢者介護の基本方向というところを読みますと、第一に、高齢者介護の基本理念は高齢者自立支援であるというのを掲げて、二つ目に、予防とリハビリテーションの充実に力を注ぐべきだということを掲げているわけです。  そういう意味からも、私は、こうした寝たきり抑制、具体的には、一番求められているリハビリテーション対策の強化ということを、大きな課題として取り組むべきだと思うんです。しかし、重点計画を見ますと、リハビリテーションという言葉は少なくとも見当たらない。もちろん、全体の施策はそういう意味を持っているふうにいえるかもしれませんが、書かれていないわけです。それで、改めてこうして質問させていただきますが、異常に高い寝たきりをいかに抑制するか、また、重病化をいかに抑制するか、そういうことを高齢者対策の枝葉ではなく、大きな柱として位置づけて展開すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。 103 ◯安間政策報道室計画部長 これからの高齢者施策の大きな柱として、リハビリ、寝たきりをつくらない、あるいは高齢者の自立を支えるというような、そういう施策が重要であるということはご指摘のとおりでございます。今回の計画におきましては、事業としてリハビリという事業は掲げてございませんけれども、先ほどもちょっと触れました高齢者在宅サービスセンターあるいは老人保健施設の整備、こうしたものを計画しておりまして、こうした施設では、入浴とか、あるいは食事サービスなどのサービスとあわせまして、寝たきりの予防などの機能回復訓練、いわゆるリハビリ、こうしたサービスが実施されることとなっております。  いずれにしましても、今回の計画におきましては、こうしたリハビリなんかを含めた福祉、保健、あるいは医療、こうしたサービスの連携によりまして、また在宅施設のサービスの連携、こうしたことで高齢者施策を総合的に推進していくという考え方に立っておりまして、こうした考え方に立って計画を着実に推進していきたいというふうに考えております。 104 ◯吉田委員 総合的に展開をしていくんだということでお話がありました。それは本当に、ぜひそうしていただきたいと思うんです。ただ、現実問題として、今年度になりましたけれども、福祉局が予算の局見積もり要求の中に、リハビリテーション対策についての検討の予算を要求したんですが、結果的にはこれが削られてしまったということも、事実として私は聞いているんです。重点計画に記載されていないと、やはり現実的にはそういうことになるんだという話も聞いたんですけれども、重点計画をつくり直せなんていうことはいいませんが、今いわれたとおり、改めて、本当にそういう寝たきり抑制、要介護の抑制、その一つの例であるリハビリテーションを初めとする施策を総合的に推進をしていただきたいということを重ねて求めておきます。  この間の定例会及びそれ以前からの財政健全化の審議の中でも、結局、要介護にお金がかかるからということで、シルバーパスや、あるいはマル福の縮小、削減ということが出てきたわけですが、結果的にはこれを継続するということになりました。これはやはり、本当に今高齢者施策を考えた場合に、元気なお年寄りがより元気に社会参加をすることだとか、あるいは病気という点でも、早く病院に行って予防医療に取り組むことができるだとか、高齢者対策の場合には、そういう全体的な施策展開ということが求められているということの現実的反映だというふうに思います。相変わらず、この現金給付的施策は見直すんだというようなことがいわれているようではありますけれども、もうこういう考え方はきっぱりと改めるべきだと思います。  二十一世紀は高齢者の世紀だ、もっと高齢者が積極的に働いて生産活動にも携わるということまでいわれておりますが、ぜひ東京都が総合的な観点から、そういう高齢者施策にもっと力を入れていく。同時に、そのためには、どうしても従来の福祉のパイの中だけで考えていけば、もう限界だということははっきりしているわけですから、全体として、やはり福祉のパイそのものを大きく見直していく。そういう点で、東京都の財政のあり方ということを、引き続き大いに論議をしていければというふうに思っております。  以上で、私の質疑を終わらせていただきます。 105 ◯森田委員 平成十年度予算の編成に当たって、我が党は、財政健全化の大前提として、安易に都民に負担を与えたり、そういうところで解決するのではなく、まず、都みずからが徹底した内部努力により対応すべきことを強く主張してまいりました。その結果、当初百三十億円余りにすぎなかった内部努力が、結果的に約四倍の五百億円ということができ、シルバーパスを初め多くの施策を守ることができたわけでございます。しかし、中期的な視点に立って都政を取り巻く状況を見たときに、このままの財政運営で済むとは全く思えないわけです。例えば、予特等でも取り上げられましたけれども、都債の償還費や退職手当の増加、こういうものが都政に大変な負担になってくることは明らかであります。  したがって、私は、今までのような、歳出をカットし、そして財源不足を解消するというやり方ではなく、中長期的視点に立った強固で弾力的な財政体質を確立するための財政構造に変える取り組みをしなくてはならないと思います。内部努力のあり方も、中長期的視点に立つと、今までのやり方とまた違ってくるものであるわけです。都政がこれからどう仕事をしていくのか、そのため、都みずからがどう変わっていく必要があるのか、こういう点についてお伺いしたいと思います。  その前に、まず私が伺いたいのは、中長期に入る前に、最近、政府の方が景気対策に対して新たに財政出動をしようと。きょうの新聞でも大きく出ておりますが、例えば、こういうふうに出ているんです。九八年分の所得税、住民税の二兆円の特別減税を九九年も継続する方針で動き出しており、うち、実質的な国の財政出動に等しい所得税分を一兆四千億円、子育て減税、投資減税などの政策減税を上積みする公算である。また、自治体に単独事業の追加も要請、もう一段の上積みを目指す、こんなようなことが出ているわけですが、私どもも、景気対策の上で減税は大いにやるべきであるというふうには主張しております。しかし、この記事によると、減税のうちの約三割部分が自治体の負担になりかねない、こういうような報道にも受けとめるわけです。ここでは二兆円といっていますが、最近、加藤政府税制調査会会長は、十兆円減税が必要だというようなことも発言しております。  したがって、この減税に対する都への影響と、それから、ここでいっている自治体に単独事業の追加要請がある、こんなようなことについてどのようにとらえておりますか。 106 ◯木内財務局主計部長 先ごろ、今日の景気動向にかんがみて、国の方で十六兆円という、基本的には枠だけといいますか、そうした景気対策が打ち出されたわけでございます。そうした中で、その中身をつくっていく過程において、現に行われている特別減税の継続、公共的減税をどうすべきか、あるいは公共投資をどうするのか、その中における国の補助事業の、ほかの地方の単独事業をどうしていくか等々について、さまざまな議論が進められていることについては聞いておりますけれども、そうした各方面における議論を私どもとしては注目し、注視をしているところでございまして、そんな中で、それらの方向が一定の取りまとめをなされる中にあって、東京都として適切な対応策をとっていかなければいけないんだろうということが、基本的な考え方でございます。  減税の影響等々の話がございましたけれども、そうしたものが具体的にどうなっていくかということについて今定かではない段階において、その影響を具体的に計数的に申し上げることはできないのではないか。ちなみに申し上げれば、二兆円の特別減税が現に行われているわけですけれども、それによる影響は、十年度ベースで二百十三億円でございました。 107 ◯森田委員 減税が行われると、国だけではなくて、地方に影響があることも明らかなわけですね。ところが、同じ地方でも、東京都と他県では影響の仕方が違うのではないかと思いますが、どのように違うか教えてください。 108 ◯木内財務局主計部長 減税の規模のみならず、減税の中身によって随分異なってくるかと思います。先ほど申した十年度に行われる特別減税は、所得税一兆四千億円、住民税六千億円というふうに試算されておりますけれども、住民税については区市町村民税のウエートが高うございまして、六割から七割がそうだったかと思いますけれども、それに対して道府県民の方は三割ないしは四割というふうに聞いておりますので、そうした六千億に対して二百十三億の影響があったわけでございます。  しかしながら、減税が具体的にどういう枠組み、恒久的な減税なのか、いわゆる戻し税的な定額の部分になるのか、あるいは法人関係税についてどうしていくのかということの中身が定まらない限り、それぞれの影響について、東京あるいは他府県との違い等について申し上げることはなかなか難しいんでしょうけれども、法人関係のウエートが高ければ、東京に対する影響は他府県と比して相対的には高いというような、一般的なことは申し上げることができるかと思います。 109 ◯森田委員 では、次に進みます。  中長期的展望についてですが、この数年、社会環境が激変をした、さまざまな部分で変わってきているのではないかなと。これからの都政の中長期展望を考えるときに、このことを念頭に置いた上で検討していかなくてはいけないのではないか。代表的なものは、一つは、経済が右肩上がりから成長しなくなった、ある部分では成熟社会になってきたということではないか。もう一つは、先ほどから皆さんがいっているように、少子高齢化社会が大変に進んでくる。三つ目は、情報化が大変に進んでくるのではないか。情報化の進展。この三つが、これからの社会を考えるキーワードになるのではないかというふうに思っています。東京都は、自治体の中でもちろん最大の自治体ですね。最近話題になっている「タイタニック号」も最大の客船。大き過ぎて、かじがとれなくて氷山にぶつかって沈んでしまった。東京都自治体の「タイタニック」にしないためには、今から考え方を変えていかないと沈没してしまうのではないかな、このように考えるわけです。  その点から何点かお伺いしますけれども、一つは、先ほどから取り上げられておりますけれども、資料にあるように、高齢化が大変に進んできている。高齢者がふえてきて、子供が減ってきている、そういう人口の構造変化が激しく進んでいるわけです。世界の中でも、高齢化のスピードは群を抜いたスピードを持っているのが日本の国ですし、東京都ではないかというふうに思います。そういうのでは、この高齢化、少子化が与える都の経済活力や都民ニーズの変化をどのようにとらえているのか。また、高齢者に対しては、今後、私は元気高齢者に対する施策、これを進めなくてはいけないのではないかなとも考えていますけれども、その辺も含めて、今後の都政のあり方についてお伺いします。 110 ◯安間政策報道室計画部長 ただいま先生から、今の時代状況の変化についてさまざまご指摘がございました。東京は、確かに大変大きな時代の変化の中にある、転換期にあるというふうに考えております。ご質問にございますように、人口構成が大きく変化する中で、行政ニーズが変わってくる、それに対する対応が必要であるということは私どもも同様な考えでございまして、長期的に見れば、福祉とか、あるいは教育とか、住宅とか、さまざまな行政ニーズに変化が出てくるだろうというふうに考えております。  今回の重点計画におきましては、昨年二月に策定いたしました構想を受けまして、特に少子高齢社会への備えというのを重点課題の一つとして掲げまして、新たな施策展開の道筋を示したところでございますけれども、今後とも、この計画の着実な推進を図りつつ、また、行政ニーズの変化に的確に対応してまいりたいというふうに考えております。 111 ◯森田委員 余り納得いく答弁ではないですけれども、次に進みます。  この社会変化の中で、一つは高齢化。高齢化ということは、元気高齢者に対する対策、これも非常に大きなウエートを占めるのではないか。もう一つは、先ほども出ていましたけれども、障害を持った高齢者、中には寝たきりの方が出てくる、そういうのでは、福祉に対する需要というのが物すごくふえてくるのではないか。それを支えるのに、資料によりますと、現在は一人の高齢者を五・七人の生産年齢人口の方が支えている。しかし、これが、だんだん生産年齢人口が減ってきて、ピークの平成二十七年には、一人の高齢者を二・六人で背負わなくてはいけない。今の倍以上の負担が来る。そういうことを考えると、福祉施策もやはり検討していかなければならないのではないかなと思うんです。こういうことから、我々は保険あって介護なしということで反対しておりますけれども、介護保険制度なんかが考えられたのではないか。  しかし、福祉の現状というのは、地域によってそれぞれ違うのではないか。国から与えられた介護保険ではなくて、地域に合ったそういうシステムを考えていくのが、これからの東京都をよくしていく、あるいは高齢者を守り、そして生産年齢の方たちを守ることになるのではないか。そういう国からのあてがいぶちではなくて、東京都みずからが、そういう福祉施設あるいは介護制度、こういうことを考えるべきではないか。場合によっては、東京都ではなくて、あるいは区市町村になるかもしれませんけれども、そういう地域からの発想によった施策、こういう形をとっていくべきではないか。  私たちは、介護保険を少し勉強してみますと、介護保険制度は、全く地域の実情がわからない、理屈だけでつくったような保険としか考えられないわけです。そういうのでは、東京都がもっと地域に根差したそういう制度を考える、あるいは福祉のあり方を考える、こういうことに観点を向けていくべきではないかと思うんですが、いかがでしょう。 112 ◯安間政策報道室計画部長 これからの少子高齢社会の中での福祉サービスを考えた場合に、先生ご指摘のように、地域で身近な人々の支えや、あるいは一人一人の生活実態に即した各種のサービスを提供することによって、自立した生活が可能になるような地域福祉、こういうものを推進していくということが非常に大事だというふうに考えております。特に、その中でも身近な自治体でございます市町村の役割が非常に大きいと考えておりまして、今回の計画におきましても、市町村が地域でさまざまなサービスを提供するための基盤整備、こうしたものに対して都として積極的に支援していくという形で、都と区市町村が連携しながら地域における福祉を充実していく、こういう考え方で進んでいるところでございます。 113 ◯森田委員 政策報道室は、東京都のブレーン部門ですよね。そういうのでいうと、そういう決まった答えではなくて、将来を考えたときに、二・六人で一人の高齢者を支えるということは本当に大変なことですね。それを、区市町村と連携をとってやっていくなんていうので解決はできないのではないか。今そういう考え方がないのであれば、今、かじ取りを変えないと、本当に東京都は沈没してしまうのではないか。そういう考え方があるかどうか、これをお伺いしたいんです。 114 ◯安間政策報道室計画部長 先ほどの答弁で、区市町村との役割分担ということに若干限定してお話しして恐縮でございましたが、これからの地域福祉を考えていく場合には、ご指摘のように、少数の生産年齢人口で高齢人口を支える、こういう現実がございますので、当然、少子化対策も必要になってまいりますし、それから、高齢者も含めた産業政策といいますか、就業対策といいますか、そうしたものも含めて総合的に推進していく。それから、そうした政策をトータルにして、東京が非常に都民にとって住みやすい、そして都民の暮らしが支えられ守られる、そういう生活都市をつくっていくという基本的な体制づくりが必要だと思っております。現在、そういう考え方に基づきまして生活都市東京構想を策定したわけでございますが、この構想をさらに充実させながら、さまざまな施策を進めてまいりたいと思います。 115 ◯佐々木政策報道室長 若干補足をさせていただきます。  一応、重点計画の中ではそういう形で進めますけれども、今後、私どもは、行政のあり方を根本的に変えていくというとオーバーですけれども、別なやり方をこれからやっていかなくてはいかぬだろうと。それが、既に出しました行革大綱の中にも若干述べられておりますが、福祉の問題を中心として、地域の問題については、よく自助、共助、公助というような言葉がありますけれども、地域の中で、どうお互いに支え合うかということが非常に大事だろうというふうに思っております。そういう中で、地域の中にボランティアといいますか、NPOといいますか、そういう方々がかなりこういう問題にも真剣に取り組んできている気風は大変ございます。私ども、今後は、すべてを行政の手で行うというようなことではなくて、住民の方々と行政とがどういうふうにパートナーシップをとって、こういう問題について手がけられるかということが大事だろうと。  いわれるとおり、財源も十分ではございません。そういう中で、なお支え手が少ないこれからの世の中では、お互いに、どうやってお互いを支え合うかというシステムをつくるということが非常に大事だというふうに思っております。そういう中でパートナーを組めば、おのずと東京都の役割というのも、例えば、そこでコーディネーター的な役割がさらに強化されるだろうというようなことで、これから行革の中でも多分そういうことが本格的に論議されると思いますが、行政のあり方そのものがやはり変わってくるんだろうというふうな認識はしております。 116 ◯森田委員 ぜひそういう検討をしていただきたい。今の形で将来ともいけるとは考えられないわけですね。財源のパイは決まっているわけですから、その中で高齢者がばんばんふえていく社会状況の中では、今の施策をそのまま踏襲していくわけにいかないのではないか。ちょっと規模が違うし、状況も違いますけれども、三重県の場合は、私も行って北川知事等々の話を聞きましたけれども、全部を公開して、県はここまでできるよ、ここまでは責任を持ってやる、これ以上はできませんよというようなことで、その線引きについてはさまざま問題があると思いますけれども、そのぐらいにしていかないと、これからの自治体というのはもたないのではないか。  そういう観点から、これは福祉局の問題というよりは、やっぱり知事部局のブレーン部門の課題ではないかなと。そういう方向性を今から持っていかないと、やがて立ち行かなくなってしまうのではないか、このことを大変に心配するわけです。ぜひ取り組みを進めていただきたい。  それから、もう一つのキーワードである情報化ですけれども、この情報化の進展は、今後もスピードが増すことはあれ、スピードが落ちることはないのではないか。この情報化が進んだ場合に、社会環境がどのように変化するか考えていらっしゃいますか。 117 ◯砂岡政策報道室調査部長 現在の情報化、社会環境がどんなに変化していくのかということでございます。  確かに、本日お出ししました資料にもございますとおり、昨今の著しい技術革新に伴いまして、情報通信をめぐる環境は大きく変化しつつあるわけでございまして、こうした情報通信分野の進展というのは、経済活動あるいは社会生活に大きな影響を与えていると考えております。具体的には、例えば経済活動におきましては、インターネットによる各種情報公開あるいは交換であるとか、電子商取引等が現実に行われつつあるわけでございますし、社会生活におきましても、既に簡易電話が三千六百万台使われているといったことにも見られるとおり、実際の生活の中で使われていくということでございます。 118 ◯森田委員 いただいた資料でも、僕も驚いたんですけれども、平成八年度でパソコンネットワークに入っている方が全国で五百万人を超えている。だから、ことしあたりはもう一千万人になるのではないか。そのぐらいに情報化というか、情報ネットワークがすごい進んできているわけです。情報の共有化も進むわけですし、こういう情報化が進んだ中で、今、東京都は、この資料にもあるように、新しい都政情報提供システムというのをつくった。これは一歩前進したことでいいんですけれども、将来的にはもっとサービス供給できるのではないか。  私は、前からいっているように、行政というのはサービス産業であるということからすると、できる限りこういう情報化という追い風を利用して、都民に行政情報、行政とのつながり、あるいは都民が都庁に来なくても何か物事ができる、そういう行政サービスを充実することが十分可能になってくるのではないか。その辺について、前にも一つの小冊子にまとめていましたけれども、具体的にこういうことを考えているということが、今ありますか。 119 ◯大矢政策報道室政策調整部長 情報通信技術の急速な進展や、都民の情報に対する価値観の多様化が進む中で、開かれた都政を実現するためには、先ほどもご案内のありましたインターネットの普及や、そういう通信技術の進展の成果を都政情報提供の中で積極的に取り入れていかなければならないというのは、先生ご指摘のとおりでございます。  都におきましては、このような社会の情報化の進展を踏まえまして、インターネット、パソコン通信、CD-ROM、ファクスなどの多様なメディアを有効に組み合わせまして、都政に関する情報を広く都民に提供する都政情報提供システムを三月十七日に稼働させたところでございます。これは、従来の「とみんず」というのを改正しまして、新しいシステムにした高機能の情報提供システムでございます。  都民と都政が情報を共有することは、民主主義の効率的な行政運営の前提でございますし、今後とも先生のご指摘も踏まえまして、都政情報の提供や行政サービスの向上に情報通信技術を活用して内容充実に努めてまいりたい、このように考えております。 120 ◯森田委員 きょうの議論は、今のことではなく、中長期的展望を議論しているので、中長期的に都民サービスのためにこういうことを考えていますよということがありますかということなんです。 121 ◯砂岡政策報道室調査部長 情報化というものが非常に進展しているということでございまして、東京都といたしましても、こういう動向には十分に注意を払いまして、情報化の成果というものを活用するということは大切なことだと思います。それは、都民の立場に立って行政サービスの向上を図るという観点でございまして、中長期という観点で申し上げれば、例えば、今、大矢部長からもご答弁申し上げましたとおり、情報提供を充実させる、あるいは福祉、医療、教育等の各分野におきまして、その活用を図っていく必要があるというふうに考えております。  具体的には、例えば医療、福祉でいいますと、遠隔の情報で、パソコンによりまして医療相談をする、あるいは教育につきましても遠隔教育サービスをする、こういったことも今後検討していく必要があるのではないかと考えております。 122 ◯森田委員 もう少し具体的に、都民サービスの向上のために有効に活用する方法があるのではないか。僕が例えば一つ提案すると、これは担当局ではないから、すぐやるとかやらないとかという返事はできないかもしれませんけれども、考え方として、例えば都営住宅の入居に際して、募集に当たった人が審査に来ます。審査に来るけれども、一回目の審査では通らない人が結構多いわけです。そうすると、もうファクスは今どこにでもあるわけですから、事前審査の段階では、例えばファクスで書類を送って、だめなところは改めてちゃんとできたものを持ってくる。持ってこさせなくてはいけないのであれば、最終は持ってきてもいいですけれども、途中のやりとりはファクスなり、パソコン通信でも、インターネットでもいいですけれども、できればそういうことまでやっていくべきではないか。これが、この情報化社会における都民サービスの充実につながるのではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょう。 123 ◯佐々木政策報道室長 お話のとおり、情報化を行政の中にどう取り入れるかというのは、私どもの今後の重要な課題でございます。さきに、この三月ですか、一応実験が終わったのでございますけれども、マルチメディア実験というのを二年間かけてやってまいりました。これは、官民合わせてお互いに知恵を出し合って、いわゆるパソコン等を中心としながら、どういう形でいろいろ応用できるかということでやりました。  例えば、行政について申しますと、お話の、高齢化が大分進んでまいります、ひとり暮らしの老人等がたくさんふえてまいります。そうしたときに、例えば室内に、お医者さんとつなぎまして、そこで双方向の対話ができる、病院に行かなくても、一応その限りで最小限のことをお医者さんとそこでアクセスしながら、お互いに応答して、おかげんどうですかというようなことができる、あるいは教育の場でいいますと、いわゆる本当の教育ではなくて、生涯教育みたいな場で、先生と生徒がわざわざ学校に行かなくても、好きなチャンネルで、好きなことを、好きな先生から勉強できるとか、これからの行政の中で、そういうものを大いに考えていかなくてはならない要素はたくさんあると思っております。  幸いにして、この前、実験でそういう芽出しを少しさせていただきましたので、今後はそういうことも含めて、いろいろな活用を多方面にわたって考えていきたい、このように思っております。 124 ◯森田委員 もう二十一世紀目前ですけれども、社会の環境は、最初にいったように、大変にいろんな意味で激変をしているわけです。こういう中で、民間企業はこの時代の変化に対応するべく大変な努力をしている。会社が合併したり、あるいはリストラをやったり、国際化などでそういう努力をして、何とか生き延びようとしている。行政も、この社会の変化に対応していかなくてはならないのではないか。そして、いかに都民サービスを向上させていくか、これこそが行政改革、行政の改革ではないかなというふうに私は思っております。  そういう意味で、きょうはこれだけの議論にさせていただきますけれども、私たちももちろん勉強していかなくてはいけないし、理事者の皆さん、都庁の職員も、要するに時代が変わってきているという意識を持って取り組んでいかなければ、何回もいうようですけれども、東京都が「タイタニック」みたいになってしまっては大変なことですから、ぜひそういう思いで取り組んでいただきたいと要望して、質問を終わります。 125 ◯石井委員 まず初めに、先日、四月一日付で三副知事の依命通達が出ました。その中に、この十年度予算は、当面の破綻は回避することができたということを述べた上で、一方、都財政をめぐる環境は一段と厳しいものとなっている。しかも、都債償還費の急増などにより、今後の相当期間にわたり構造的な歳出増加圧力を受けることを避けることはできない。こうした状況の中で、都民の期待にこたえられる強固で弾力的な財政体質を確立するためには、この間の財政健全化努力の成果を踏まえ、中長期的な視点に立った新たな取り組みを行う必要があるということが書かれております。  八年、九年、十年、財政健全化計画の最後の取りまとめとして十年度予算ができたわけですが、今後のことを考えると、さらに中長期的な視点に立った新たな取り組みを行う必要があると書かれておりますが、これはどういうことか、まずお尋ねをします。 126 ◯木内財務局主計部長 先生お話しのように、財政健全化計画ということで三年間を定めたわけでございますけれども、一定の成果といいますか、一定の区切りがついたわけでございまして、これから先、きょうの提出資料にもございますように、都債の実償還額といいますか、公債費が大幅にふえていく。しかしながら、一方では、これを賄うべき税収の大幅な伸びは期待できないということがございますので、そうした税収の増、あるいは先ほど来議論がありますように、少子高齢化ということに対する施策の展開、さらには社会資本の整備等といったさまざまな財政需要があるわけでございまして、それを四月一日の依命通達の中で、相当期間にわたって構造的な歳出増加圧力を受けるということを申しているわけでございます。  そうした状況の中で、都民の期待にこたえ得るような財政体質、そうしたものをつくり上げていく上においては、新たな取り組みに踏み出していくことが必要だろうという認識に基づいて、こうした考え方を、四月一日付で三副知事名による依命通達の中でうたったものでございます。 127 ◯石井委員 それでは、その新たな取り組みが必要だという点で二、三お尋ねしたいんですが、昨日、日銀短観が発表されまして、大変な厳しい不況が続くであろうという発表がなされ、株もまた一万五千円台に戻ってしまったという状況の中で、まず、平成十年度の歳入、特に税収は確保されるのかどうか、大丈夫なのかどうか、お尋ねいたします。 128 ◯木内財務局主計部長 景気環境が変わる中にあって、十年度予算編成の中で、主税局として、さまざまな指標、独自の指標も含めて算定した結果が四兆六千二百億円ということの税収の見込みでございまして、主税当局としても、あるいは東京都としても、その確保に引き続き全力を挙げて取り組んでいかなければいけないと思っております。 129 ◯石井委員 これは本会議代表質問、また予算委員会等でも議論されたことですけれども、昨年も一千億税収が足らなくなって、最終的には下方修正をして、歳出をカットして、それをしのいだということがありますね。これは主税局の方ですが、税収フレームが、特に法人二税については対前年度九・二%ですか、非常に高目に見ているわけですよね。そのこと自体も相当議論がありましたけれども、高目に見ているということと、あわせて昨日あたりの日銀短観の状況を見ても、実はこの平成十年度も、むしろ昨年以上に厳しいのではないかな、こんなふうに思いますが、率直にどうでしょうか。きょうは自由な討論ということですから、率直にこれは財務局長にお尋ねします。 130 ◯西念財務局長 今、主計部長が申し上げましたように、来年度の都税は四兆六千二百億、実に伸び率六・七でございます。しかしながら、そのうちの地方消費税が六割ほど伸びることになってございますので、それ以外の税でいうならば一・六%でございます。しかしながら、率直に申し上げまして、最近の経済状況を見ますと非常に厳しい、このように思っております。 131 ◯石井委員 税収の伸びが一・六%、税収全体はそうですけれども、法人二税に限っていえば、たしか九・二だと思いましたが、その確保は非常に難しいわけですね。これを余り議論してもしようがないけれども、厳しいということは、今財務局長からもお話があったとおりであります。したがって、財政健全化はなし遂げられたような議論がありますけれども、これは都としても、我々も、ともに責任を持つ立場ですから、ただ批判すればいいとは思っていません、我々もどうするかということを一緒に考えますけれども、都としても本当にふんどしを締め直していかないと、これは大変なことになるのではないかなと私は思うわけであります。  さらに加えて、このいただいた資料の中にも出ておりますけれども、起債の償還が平成十年から満期償還ということで、十年物の起債になったその償還が十四年から一気に始まるわけでありますから、八年、九年、十年は確かに起債そのものを五千億に抑えてはいますけれども、その後の元利償還ということを考えれば、これはもう十四年以降から一気にふえるわけで、したがって、東京都の財政構造をより一層強固なものにしていかなければ大変なことになるわけですね。私たちは今回、最終的に五十九の値上げ項目、約七十八億円には、今日の不況の中で都民の方々の生活を思うと、これは反対をいたしました。しかしながら、下水道については、やはり同じように起債の償還が、このまま放置すれば大変なことになるということを考えて、さまざまな歯どめをかけて賛成したのには、実はそういう背景があるわけであります。我々議会も、行政、今日の都政に責任を持つと。我々の自負心であります。  そこでお尋ねしたいのは、したがって財政健全化は形の上ではなし遂げられたけれども、今後、例えば平成十年を初年度とするなり何なり、中期的な、明確な財政計画というものをつくる必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。 132 ◯西念財務局長 十年度予算は、従来から知事が、特別な財源対策を要することなく予算を編成するというお約束でございまして、お約束のように、中央卸売市場会計からの一時借り入れ等の特別な財源対策をすることなく、何とか予算が編成できたというような形からいうならば、一応の区切りはついた、このように考えてございます。しかしながら、私どもが計画してきました財政健全化計画は、すべてが成就したわけではございませんで、都議会でも何点かはご承認をいただくことができなかった。それ以外にも、ご提案する前から、区市町村との協議が調わずに、例えば二分の一を超える高率補助金等についても、今後の課題として残っているわけでございます。  したがいまして、これらを踏まえまして、来年度以降、十一年度以降、新たな対策を踏まえた財政収支見通し、そういうものを早急につくり上げていかなければいけないのではないか、このように考えております。 133 ◯石井委員 その財政計画をつくる場合のポイントというのはどういうことですか。局長、もしわかればお示しください。 134 ◯西念財務局長 健全化計画に基づく財政収支の見通しのポイントは、歳入面と歳出面と両方あると思います。歳入面については、やはり何らかの新たな財源対策、いわゆる新たな財源を探し出してこなければいけないのではないか、このように考えてございます。主税局の方でもいろいろ心配をしていただきまして、例えば、安定的税の収入ということで外形標準課税、外形課税の導入というようなものについての研究にも入っていただいてございます。それ以外にも、新たな財源対策については、知恵を出さなければいけないというように思います。歳出については、何といっても施策の入れかえ、これに尽きるのではないか、このように考えております。 135 ◯石井委員 その施策の入れかえというのはどういうことでしょうか。 136 ◯西念財務局長 東京都は、特に福祉施策については、国並びに他団体に先駆け、昭和四十年代の初めから非常な勢いを持って充実をしてきた、このように考えてございます。しかしながら、四十年代から振り返るならば、もう三十年間が過ぎております。特に、人口年齢構成が大きく変化をしているわけでございます。こういうような状況、いわゆる高齢化の異常な進展、あるいは少子高齢社会、このようなものを踏まえるならば、今までの施策がそのまま今後とも続けられた上に、なおかつ、少子高齢化社会の中にあって新たな都民ニーズにこたえていくことができるのかどうか、この辺の検討が最大の課題である、このように考えております。  したがいまして、限られた財源の中では、必然的に既存の施策についてのスクラップということは避けて通れないのではないか、このように思っております。 137 ◯石井委員 西暦二〇〇〇年四月から、介護保険がいよいよスタートするわけであります。しかしながら、その介護基盤もいまだできておりませんし、例えば、今回は老人医療の無料化とかシルバーパスでありましたけれども、やはり最大の問題は寝たきり老人に差し上げる福祉手当五万五千円、これをどうするか、さまざまな問題がありますよね。ですから、私も新たな時代に向けて、どうソフトランディングさせていくかということで、そうしたすべての施策を入れて少子高齢化対策として見直すことが大事だと思います。それは一概に切っちゃうとか、なくしちゃうということではなくて、当然、東京都独自、他の自治体や国を超えた福祉水準がありますから、当然上乗せというんですか、横出しだとか、そういうことを踏まえながら、この施策をどう展開していくか、そういう中長期的なビジョン、先ほどの財政計画の中には、そうした視点からの見直しも必要ではないかと思います。  もう一つ、今度は歳出面からお尋ねしたいと思います。  昨年出された財政健全化計画実施案の中に、新たな時代にふさわしい施策のあり方の再構築に資する、あわせて年内に抜本的な組織改編を行うと出ているわけですけれども、だれが書いたんでしょうか。 138 ◯木内財務局主計部長 財政健全化計画の実施案は、昨年の八月十四日であったと思いますけれども、公表されたものでございます。柱としては、内部努力の項目と施策の総点検、二つの柱から成っておりまして、一点目の内部努力という中に、今先生のご指摘にあった組織の見直しという事項がございまして、その中で、年内に抜本的組織再編素案を取りまとめていく云々という文言がございます。これにつきましては、私ども、先ほど申した二点目の方の施策の総点検、見直しを進めていく中にあっては、その前提として、行政みずからが厳しい内部努力を行っていく必要があるという認識のもとに、関係局における検討を踏まえて、実施案においてこうした問題提起といいますか、取りまとめを行ったものでございます。 139 ◯石井委員 そうすると、出された中に、抜本的な組織再編整備のあり方を年内にまとめていくと出ているんですけれども、当然これは知事も了解の上で書き込んだんでしょうか。 140 ◯木内財務局主計部長 財政健全化計画実施案は昨年八月、財政健全化実施委員会副知事をキャップとし、関係四局長を中心に構成されている委員会でございますけれども、そこの場において決定し、公表したものでございます。あわせて、知事を本部長とする行革推進本部に報告もいたしているものでございます。先ほど申したような経緯を踏まえて出され、その後、第三回定例会における知事の施政方針という形でこれらのことが具体化し、今日に至ったものというふうに理解をいたしております。 141 ◯石井委員 それから、きょういただいた資料の中に、今までもさんざんいわれていることですが、分権の推進と官民の役割分担の徹底についてという中に、官民の役割分担の徹底と民営化と出ているんですが、これは具体的にどういうことなんですか。 142 ◯幸田総務局行政改革推進担当部長 官民の役割分担についてのお尋ねでございますが、役割分担につきましては、行革大綱におきましても、行政が行うべきとされました分野や、行政が先導的役割を担ってきた分野について、民間活動の活発化あるいは成熟化などによりまして、民間活力の活用を図るとしたところでございまして、今後、行政が真に行うべきところを明確にし、さらなる官民の役割分担の見直しを検討する、こういう考え方でございます。 143 ◯石井委員 官民の役割分担とか競争原理とか、都議会の場で発言されて既にもう半年近くたつわけですけれども、今後、ことしの夏までに再編素案を出すわけですが、具体的に、どの辺の部分がいわゆる民に行くのか、どの辺の分野を官民で役割分担しようとしているのか、お尋ねをします。 144 ◯幸田総務局行政改革推進担当部長 官民の役割分担につきましては、現在検討をしているところでございますけれども、一つには、自治体で行っている事務事業のうち、民間に代替手段のある業務、あるいはまた人件費だとか物件費だとかの節減、こういう点で経済性にすぐれている業務はどうかとか、幾つかの視点があろうかと思いますが、具体的には、八月中にまとめる中で鋭意検討していきたいというふうに考えております。 145 ◯石井委員 例えば、多分民間に移るであろう、また、その候補の一つであろう清掃事業について申し上げますけれども、西暦二〇〇〇年四月には、収集、運搬、処理、処分については各区に移管をすると。一部には一部事務組合という形でやることもあるでしょうし、何らかの広域連合のような形でやるのがあるのかもしれないけれども、二〇〇〇年四月ということになると、少なくとも来年、平成十一年の第一回の定例会ぐらいまでには中身を詰めなければいけない。  瓶、缶、古紙の資源ごみの回収なんかについては、もう既に各区でやっているわけですが、例えば私の墨田区では六種類、豊島区では八種類、それぞれ各区でやっているのを、何で東京都が乗り出していって、しかも瓶、缶を一緒にごちゃまぜにして、集めた資源をまたもとのごみに戻してしまうような乱暴なやり方をするのか。当然、職員組合もあるでしょうし、大勢の職員の皆さんがいらっしゃる、これはよくわかります。何でもかんでも民間にやればいいとは、私たちは思っていません。だけれども、時間がもう切迫してきているわけですから、東京都としては真剣にやっていかなければいけないんですよ。ともかく、失礼ないい方だけれども、場当たり的とか、問題先送りとか、そういうことは許されない。抜本的な組織再編と書いたんだから、書いたなら責任を持ってやらなければいけないんですよ。それがまた後退している。民間活力の導入だって半年前からいって、具体的に聞いてみると、わけのわからないことをいっている、失礼な話ですけれどもね。ですから、これはもう東京都を挙げて本気になってやらないと、大変なところに来ているのではないかなと私は思うんです。
     これは佐々木室長に、知事を補佐する立場としてお尋ねしたいんだけれども、したがって、知事は強烈なリーダーシップを発揮して、今日のこの問題に立ち向かわなければいけないと私は思うんです。私たちは何も、国の一府十二省だって──さっきの山崎理事のお話ではないけれども、局を統合すれば、はい終わりだと思っていません。局を幾ら統合したって、具体的に財源が減らなければ全然意味がないわけですから。スリムな都政にならなければ意味がないわけだし、二十一世紀に耐えられるような行政組織、機構にしていかなければ意味がないわけですから、そんなことは求めていません。今こそ知事はリーダーシップを発揮してこの難局を乗り切るべきだし、その補佐にある皆さんは、そうした立場で頑張らなければいけないのではないか、こんなふうに思いますが、最後に佐々木室長の決意を伺います。 146 ◯佐々木政策報道室長 知事を補佐する立場として、知事のリーダーシップをということでございます。今求められている行政改革というのは、もとより都知事にとっても、最重要課題の一つであるというふうに私どもも認識しております。しかしながら、非常に問題が難しいといいますか、将来を見据えてこの問題に対処するとなると、いろんな方々のご意見も踏まえてやっていかなくてはいけない。そういうことで今、少し時間がかかっているわけでございますけれども、知事自身としては、この問題については大変深い関心と意欲を持っておりますので、私どもも、そういう立場を十分補佐しながら適切に対応していきたい、このように思っています。 147 ◯石井委員 東京都は大船団ですから、そんなに簡単にかじを切るわけにいかないというのはよくわかります。また、大勢の職員の方々の生活もあるわけだから、そんな簡単に定数を削減して、はい、さようならというわけにいかない、それはよくわかります。いろんな悩み、苦しみがあることはよくわかります。例えば、都区制度だって二〇〇〇年四月で切られているわけだし、それから介護保険だって二〇〇〇年四月からもうスタートしなければいけないわけです。しかも、金が入ってこないんですから。民間の皆さんだって、血の小便をするような覚悟でこの難局に立ち向かっているわけですよね。これを乗り越えれば必ずまた春が来ますから、いつまでもこんな苦しい状況が続くわけではないんだから、今が踏ん張りどころなんです。血の小便をするような気持ちで、歳入、歳出、さまざまな点からチェックしていく必要があるのではないか。  我々議会も、ただ単に皆さんを批判したり、第三者的なことをいっていればいいというわけではない。我々もいいかげんであれば、我々は四年ごとの選挙で捨てられちゃうんだから、我々も一生懸命やりますので、ぜひとも頑張っていただきたい。木宮総務局長に決意を……。 148 ◯木宮総務局長 石井先生から激励とおしかりというか、もう少し頑張れと、こういうお話をいただきました。知事がずっと以前から私どもに、この行政改革については非常な覚悟で取り組むということで指示をいただいておりますが、特にこの年明けには、行政改革推進本部長として、全局長に再度その趣旨をいわれたところでございまして、私も全局長ともども、この問題については全力を挙げて取り組んでまいりたい、かように考えております。そして、石井先生のお話の中にありましたように、日銀短観で非常に景気の動向が悪い、こういうようなお話。私ども公務員、ともすれば、まちの状況についてどうしても疎くなるのが現状でございます。そういうところについても十分に目をして、全力を挙げて行政改革に取り組んでまいりたい、かように考えております。 149 ◯中山委員 世の中が今どんどんリストラをやって、大企業は首を切る、中小企業はそれを受けられればいいですけれども、マクロの経済で受けられないから、ある意味ではどんどん悪循環を起こしているわけですね。もちろん、行政側も首を切れば、当然それは失業するわけですし、そういうような悪循環で世の中がどんどん回っている。こういう現実の中で、どういうような東京都をつくっていくかというものが基本的に出ていないということで、今みたいな質問があるんだと思うんですが、一つは、先ほど、中福祉中負担だということをいいました。今までの増税なき財政再建とか中曽根行革なんかでいわれてきたのは、言葉は、小さな政府というような言葉だったと思うんです。私どもは、行革というのは小さな政府を目指すんだろうと思っているわけですが、先ほど木内主計部長がいったのは、現状をいったのか、中福祉中負担がいいといっているのか、または、この行革で最後に考えているのは本当に小さな政府なのか、その辺はいかがなんですか。 150 ◯木内財務局主計部長 先ほど申したのは、現状を申したものでございます。ただ、背景としては、今後、高齢化の進展等々の中にあって、租税負担率あるいは国民負担率が上がっていくのが一般的に予測されていることだろうと思います。そうした状況が日本の活力にとってどうなのかということも、これから先、議論をしていかなければいけないことだというふうに思っております。先ほど申したのは、繰り返しになりますけれども、現状を申したものでございます。 151 ◯中山委員 今のは大切な問題だと思うんですね。この間も内部努力といって、かなり職員さんを減らしていくという計画だけは出てきましたけれども、先ほどからいろんな施策が出てきて、都民の要望にこたえたどんな政府をつくっていくかというような論議だったと思うんですけれども、やっぱりそこには基本的な考え方がなければいけないと思うんです。これからの規制緩和の時代、許可とか、認可とか、届け出とか、こういうものをなくしていくというようなことで、または法人税を下げて、日本の法人とよその国の法人との競争のときに日本が勝てるようにとか、いろんな思惑があって、国の方でも今いろいろやっていますね。こういうものとあわせて考えていくと、基本的には国の方は小さな政府を目指していくんだというふうに思うんです、規制緩和であるとかいろいろ考えているところを見ると。  では、東京都はどういうものを望んでいくのかということが明確でないと思うんです。先ほどお話があったように、昨年の暮れに素案をつくって、お示しをして、そういうもので議会が論議をしていくというのが普通の筋書きだと思うんですけれども、今ここで論議しているのは、先に我々がいろいろなことを論議して、議会側からいろんなものを出していこうというような委員長さんの意欲があって、我々もここで発言をしているんですが、まず、そちらがどういう考え方で新しい東京都をつくろうとしているのか、その辺のことが全然明確でないんです。  さっき木内部長が、日本は中福祉中負担だといったんだけれども、やっぱり行革というものの本質というのは小さな政府、むだのない、最少の財源で最大の効果を発揮できるものをつくるとなると、これは小さな政府ですね。ということは、やっぱり人員を削減していくと。だけれども、削減が先にありきではなくて、どういうような組織をつくっていくかというのが先だと思うんですが、最終的に目指すものは、その小さな政府というふうに思うんですけれども、基本的にはその辺はどうなんですか。 152 ◯浪越総務理事 東京都政が、今後どういう方向を向いていこうとしているのかというご質問でございます。  私どもは、基本的には小さな政府を目指すわけでございますけれども、その前提として、本来東京都がやるべきものは何なのか、それを考える前提に当たりましては、先ほどお話のありました都区の役割分担、あるいは民間との役割分担を踏まえて、本当に東京都がやらなければいけないことは東京都がやっていく。そういう中におきながらも、小さな政府を目指していくというのが、我々が目指す行政改革の方向だろうと考えております。 153 ◯中山委員 きょうここに、この次にやることが出ていて、分権の推進と官民の役割分担の徹底について論議するんですが、こちらからの要望なんですが、論議するのに、まず民間とは何かというところを明確に定義づけてもらいたいんです。例えば、第三セクターなんかは民間として考えているのか。先ほど出た臨海の問題でも、半官半民みたいな形だから、また面倒を見なければならなくなる、こういうことだと思うんです。僕らが民間というのは、アウトソーシングじゃないけれども、外へ委託してやるような仕事を民間にゆだねるのだと思うんですが、第三セクターというのは、私らから見ると、ちょっと民間とは見えないんですが、その辺のちゃんとした分け方を、しっかり次のときまでに資料として出してくださいよ。でないと、何をもって民間というのか、何をもって官というのか、ちょっと区別がつきにくい。これでは我々も論議できませんよ。ですから、その辺は次までに資料を出してください。その辺をはっきりしてくれないと困るね。  それから、国との問題。東京都では、十六兆円の国税を東京都民から持っていっているわけです。ところが、実際は五千億円以下しか入ってこない。こうなってくると、例えば、今度国が十六兆円の補正予算を組んだ、これがほとんど地方交付税や何かで各地域にばらまかれたとすると、十六兆円の地方交付税、つまり東京都で持っていったお金は全部地方交付税でばらまかれていっちゃうわけですね。ちょっと理屈で考えてみると、公共事業だと、結局、東京都には何にも仕事が入ってこないわけです。減税だったら、一千二百万人の都民が税金を払っているんですから、都民には入ってくる。しかし、公共事業だったら全部地方へ流れちゃうというような計算は、今の地方交付税制度や何かを見たときに成り立ちませんかね。 154 ◯木内財務局主計部長 税の配分といいますか、地方税を含めた東京都地域における租税収入全体がどういうふうに配分されていくかということについては、東京都地域における法人企業の立地、あるいは東京における都民所得高さ等々の反映として、現に東京都が第一位を占めているわけでございます。ただ、国民の税、日本全体の所得の再配分という中にあって、どちらかといえば、失礼ないい方をすれば、田舎といわれている地域にも所得の再配分といいますか、租税の再配分といいますか、そうしたことも基本的には必要なんだろうというふうに思っております。  そんなことを踏まえながら、今先生からお話がありました十六兆というのが、一方では今次の景気対策としての十六兆ということのお話かと思いますけれども、その十六兆というのが、先ほど申しましたように、規模は定まっているけれども、具体的に減税はどうするのか、あるいは公共投資はどうするのかということが定まっていない中にあって、では、十六兆がどのようになるかということについて申し上げることは、なかなか難しいのかなというふうに思っております。 155 ◯中山委員 この間買った本の中に──村野まさよしさんという人が書いた本なんですが、恐らく読んだ方もいると思うんですが、東京都民がいかに税金で損をしているかということを書いているんです。十六兆円国税が上がったけれども、五千億弱東京都へ戻ってくるだけで、ほとんど地方にばらまかれているわけですね、現実問題として。それから、例えば減税が行われたときも、減税の補てん債なんかについては、地方交付税でそれを補完してもらっているところがあるわけですが、東京都はそういうことがないわけでしょう。そうすると、減税しても、東京都行政としては大変な損をする。それから、地方交付税でどんどん地方にいろんな公共事業をやれば、地方にばらまかれちゃう。これはどう考えたって、東京都というのは損をするような仕組みにできていると思うんです。  そういう面では、これからの行革の中でも、いかに国から財源を持ってくるかという視点を絶対忘れては困るわけですよ。これは、自民党の国会議員さんから共産党国会議員さんまで、みんな力を合わせても、東京都を守るために何とかやってもらわなければいけないと思うんですが、ちょっとその辺はおかしいと思うんだけれども、知事もリーダーシップがないと思うんです。この辺について、財務局長、そういう矛盾を感じませんか。これは本当に東京都国会議員さんがみんな怒ってくれなければ、みんなで暴動を起こすくらいじゃなければおかしいような税体系だと思うんです。(「各党の都連にいえよ、都連に」と呼ぶ者あり)はい、いいます、深谷隆司先生にね。ちょっとその辺、財務局長。 156 ◯西念財務局長 基本的には、仕事量があって財源がなければいけないわけでございますので、各地方に仕事量に見合った税源が配分されていれば、これは最も理想的なのでございますが、東京のように税源の豊富なところと、島根鹿児島高知等の地域格差がございますので、ある程度の財源調整は避けて通れないのではないか、このように思っております。事実、二十三区の財源調整におきましても、千代田、中央、港と、荒川、足立、江戸川等を考えれば、自分のところで上がってきたやつですべてを賄えというのは無理なことがございますので……。しかしながら、先生おっしゃるように、東京から上がってくる税源が東京都に還元される率が余りにも少な過ぎるじゃないか、したがって、制度上、東京で上がった税がもう少し東京に滞留することができないのか、そういう制度上の闘いをしていくべきだということについては、全く同感でございます。  しかしながら、今の日本経済全体の状況を考えますと、それがすぐあしたの財源として期待できるかどうか、この辺を考えますと、やはり現実的な取り組みということをまず考え、長中期的には、そのような取り組みにも今以上に力を入れていかなければいけないのではないか、このように考えております。 157 ◯中山委員 先ほど自民党さんからもご質問があったように、長中期的なことも大事なんですよ。我々がいっているのは、あしたのというだけじゃない。これは行革ですから、相当長年の計画を考えてやらなければいけないので、あえてそういうことをお話ししたので、やっぱり東京都民にもそういうことを知らせてくださいよ、いかに東京都民が損をしているか。これは、都民自身が知事や皆さんのバックアップをしていくような形にならなければいけない。将来どういう知事になるかわかりませんけれども、長期的に見て、都民がおかしいと思うことはおかしいとして、やっぱり長がいうようにしないとおかしいと思う。  そういうことが一つと、今までの国のいろんな景気対策がありましたね。これによって東京都というのはどの程度──国が五兆円ぐらいの減税をやると、東京都がばしっと損をすると。それは都民じゃないですよ、行政側が相当支出が多くなってくる。これは過去、平成六年度あたりからずっと何年かありましたね。それについては、どのくらいの規模で支出が出るわけですか。 158 ◯木内財務局主計部長 国の方におきまして、景気対策として、いわゆるバブル経済の崩壊ということを背景としながら、七次にわたる景気対策といいますか、経済対策を行ってきたわけでございます。事業規模としては、トータルでおおむね六十六兆円というふうにいわれておりますけれども、そうしたものを前提として、国においても、公共投資あるいは減税等々の補正予算を編成したわけでございますけれども、そうしたこととあわせて、東京都においても、必要な景気対策といいますか、そんな対応をこの間、補正予算等において何度かにわたって行ってきたわけでございます。 159 ◯中山委員 金額もどの程度なのか、はっきりいってもらいたいんです。 160 ◯木内財務局主計部長 それぞれの年度によって異なりますけれども、トータルでは公共投資を中心にして六回ほどの補正予算が該当するかと思いますけれども、総額で約五千億円程度でございます。 161 ◯中山委員 東京都の景気対策というと、そういうふうに、何か国のやっているものに追従していくしかないわけですけれども、本当はもうちょっと前向きな姿勢で、景気対策とか、そういうものも考えなければいけないと思うんです。我々が組織としてよくお話をしているのは、トップマネジメントが、世の中の景気であるとか、さっき皆さんが少子高齢化の問題とかいろいろいいましたね、こういうことを予測する頭脳が本来なければいけないわけです。ですから、景気対策も、国の短観がどうのこうのとか、いろんなことだけじゃなくて、トップマネジメントでいろんなことを予測していく、二年、三年先のことまで考えなければいけないんじゃないかと思うんです。  私どもは、佐々木室長の方でそれをやっているとは思うんですが、今、木内主計部長がいろいろ答えていますけれども、本当は佐々木室長のところと木内部長のところがくっついて何かやっていかないと、物事が始まらないような気がするんです。これは局が一緒になれとかという意味じゃないですよ。そんなことをいっているんじゃなくて、そのくらいの頭脳でないとやっていけないような気がするんです。トップマネジメントには、私はちょっと残念なところがあるんですが、もっと国に先駆けて、政策的に景気対策とかそういうものが早くわかるような、そういう機能はないんですか。 162 ◯佐々木政策報道室長 現実にどう作業をやっているかにつきましては、これは実際に予算の近づく時点で、財務は主税等といろいろ積み上げた中で来年度の見通しをやる。私どもは、どちらかというとマクロの立場で、それなりのコンピューターを回しまして経済推計をやると。それを突き合わせながらやるという作業はやっております。さらに、その先の中長期的な点につきましては、とりあえず私どもはマクロの形で計画をつくる上で、やはり財源の見通しがないと、ある程度裏づけのある計画がつくれませんので、そういう意味ではやっております。ただ、正直いいまして、当該年度になりますと、今は非常に税制改正が激しゅうございまして、そういう意味では若干の狂いというのを生じかねないというのが現実の話でございます。 163 ◯中山委員 そういう予測であれば、ずばりそのコンピューターを回して考えてもらいたいんですが、国の景気対策公共事業に向くのか、減税に向くのか。結局、減税だったら、どういう形で減税されるかわかりませんけれども、都民にも人数分必ず来るわけです。公共事業で景気対策をやられると、また地方にどんどんばらまかれちゃうという可能性があると思うんですが、ずばり、減税をどんどんしてもらった方が、都民として潤うのか──行政だけではないですよ、都民として。それから、公共事業だったら、ほとんど地方へばらまかれちゃう、今のシステムだったらば。その辺は予測としてどうですか。そういう予測だって、東京都が、いや、減税の方が東京都民にとって有利だと、その辺の判断がなかったら、コンピューターを回したってしようがないと思う。(笑声) 164 ◯佐々木政策報道室長 大変難しい議論だと思います。その時々の社会経済状況がどうであるかによって、減税にいった方が本当に効果があるのか、あるいは公共投資という形でやった方がいいのかと。実は景気対策としては、金融政策であるとか、財政政策であるとか、幾つかパターンがございます。しかしながら、今この時点で、非常に全体的にマインドが冷えているという中で、何が有効政策であるかというのは、実は正直いって難しい問題だというふうに思っております。 165 ◯中山委員 端的にいって、消費が冷え込んでいるんですから、絶対減税の方が間違いないと、私はそういう前提なんです。とにかく今の国とのシステムでは、公共事業というのは東京都は絶対不利ですよ。見ていると、道路財源だって、自主財源でほとんど道路をつくっているのが現状じゃないですか。だから、やっぱり国からいかに金を引っ張ってくるかということが大切なので、むしろ今回は東京都の場合、減税を主張して、なるべく消費インドを上げていくような方向でないと、公共事業をやったら、結局はみんな地方にばらまかれてしまう、このように思うんです。そういうことが恐らく佐々木室長はわかっていて、コンピューターをいつも見ているから、恐らく減税じゃなきゃ東京都民はというふうに思うと思うんだけれども、公共事業だったら絶対ばらまかれちゃいます、今のシステムだったら。──これはいいです、この次にまた。その辺を、今後トップマネジメントとして、ある程度の答えは出してもらわないと、今後、我々もなかなかこの行革について進展ができないと思うんです。  次は給与の問題なんですが、実は資料17号を見ますと、昭和六十二年度一兆四千八百九十億円から、平成九年度一兆九千三億円まで、一貫して伸び続けているんですね。この間も、職員定数削減を図ってきているはずなんです。ですから、こうやって上がっていっちゃうというのは──経済はそんなに伸びていないわけですよ。この辺のときは定数削減というのは全然やっていなかったんですか。今いわれたから急にやっているんですか。その辺はどうでしょうか。 166 ◯大関総務理事 昭和六十二年度から平成九年度までを見させていただきますが、これまでに一万二千九百七人の定数削減をやっております。そのうち、一般会計で見てみますと一万一千二百八人の削減、このような状況になってございます。 167 ◯中山委員 一万二千九百七人も定数削減して、年間一千二百人の定数を削減しているんですけれども、給与関係費が伸び続けてきているんですね。これはどういうわけなんですか。一千二百人ずつ定数を削減しても、給与関連費が伸びているわけですね。 168 ◯大関総務理事 これは、基本的には給与単価その他も上がってきておりますから、そういう点で、人は減っていますが、相対的にそれほどの減りがないということでございます。 169 ◯中山委員 十年度一般会計ベースでは、千五百二十九人の定数削減などにより、給与関係費が初めて前年度対比でマイナスになったんですよ。ですから、プラスになっていたときとマイナスになったときは、基本的には何が一番違うんですか。ベースアップをしないとか、何かいろんな要因があると思うんですけれども。 170 ◯木内財務局主計部長 資料第17号にございますように、性質別経費の中で給与費が十年度において減となりましたのは、先ほど総務理事が申し上げましたように、この間の定数削減のいわば累積的な効果があらわれてきたということも一つあると同時に、十年度の予算編成におきまして、経費の改めての精査といいますか、職員の在職状況であるとか、退職状況等々について、経費、数値について精査を行った結果、そうしたことの要因が重なって減となったものでございます。 171 ◯中山委員 原因は、そんな原因だけではなくて幾つかあると思うんですけれども、一つは、都の仕事そのものであるとか、都政のシステムの大胆な改革がなされていないので、そういう結果になっていると思うんですが、資料の17の前に年齢構成の資料がありますね。先ほど説明がありましたけれども、これも何かすごくいびつな形をしていませんか。年齢構成だから、やっぱりある程度同じ水準でいかないと、あるときに局長候補が二百人もいたとか、あるときは局長候補が十五人だとか、あるときは部長候補が二百人だけれども、次のときは十人だとか、こういうふうに役職に絡んでもおかしなことが起こりませんかね。これは前、嶋田実委員からも何回も同じような質問をしているんですが、こういういびつというのはどういう影響を与えると思いますか。これを総務局長、ちょっと答えてもらえませんか。このいびつは、とんでもない形をしていると思うんですが。 172 ◯大関総務理事 確かに五十一歳から五十五、六歳、こういう層と、それから四十六歳から四十九歳というような二つの層が山となってございます。これは前々からご説明しておりますように、前段の方はオリンピック開催時期に大量に採用したクラス、後半はいわゆる団塊の世代の固まりでございます。当然、これは人事の配置の面からもいろいろ問題が出てきていることは事実でございます。現在では、五十歳以上に大変大きな層がありますから、人件費のシェアを広げているという状況、将来的にはこの人たちが固まっていなくなってしまいますから、(笑声)そうしますと、管理職の適正な配置とか、そういう点で大変難しい状況、こういうことがいえようかと思います。 173 ◯中山委員 このいびつは大変危険だと思うんですよ、余りこういうふうにいびつだと。だから、やっぱり多いところは肩たたきというか、いい方は気をつけなければいけないと思うんですが、なるべくうまく徐々に退職してもらって、早目からやってもらうと。しかし、同時に、今こういうふうに先細ってきて、若い人の元気な東京都職員というのは、ある時期にやっぱり入れなければだめだと思うんです。上を減らして下を入れていかないと、後々を考えたときに、またおかしな形になっていきませんか。将来像をどういうふうに考えているんですか。今いったとおり、上を勧奨して、ちょっと早目におやめいただいて、若い人を入れようということじゃないんですか。はっきりいってくださいね。 174 ◯大関総務理事 昨年から勧奨退職の幅を若干広げまして、若年のところまで幅を広げて勧奨退職を促進しているところでございます。それから、できるだけようかん状に年齢構成をしたいということもありまして、できるだけ新規採用は極端に落とさないで、その辺の幅を持たせた採用をさせていただいているところでございます。 175 ◯中山委員 軽く今いってくれましたので、今の話を聞いていてわかったんですが、今まではそういう極端な話は聞かなかったので、やっぱりそういう構成でいかないと組織というのはもたないと思うんです。そういう面でも、今いった抜本的なことを考えながら組織編成を考えていかなければいけないと思うんです。ずっと十年間人を減らしたけれども、結局は給与費は全然減っていなかったとか、そうじゃなくて、組織を変えたり、簡素な効率のいいものをつくりながら全体を減らしていくということじゃないと、ただ人数だけ減らしていっても、こうやってちっとも給与費は減っていないわけですよ。やっぱり抜本的な大胆な改革というものを示していただきたい。こういう面で、先ほど一番初めにお話をしたわけですから、次回までに民間とは何か、または民間に委託するという、その民間というのは何なのか、ちゃんとした資料を出してもらわないと、我々もこれから論議のしようがありませんから──これは民の分野で、これは官の分野といったって、何を基準にしていっているのかよくわからないわけですよ。その辺もはっきり次のときまでに示していただきたい、次でまたこういう論議をやりたいと思うので。  きょうは本当は、先ほど石井先生がお話しした、分権の推進と官民の役割分担のところに踏み込みたかったんですが、これは委員長とのお約束で、ここは行かないということだったので、私はこれで質問しませんが、ぜひ今の資料は出してくださいね。よろしくお願いします。  以上です。 176 ◯立石副委員長 ほかに発言がなければ、以上をもちまして本日の質疑を終了いたします。  これをもちまして本日の委員会閉会いたします。    午後五時十三分散会 Copyright © Tokyo Metropolitan Government, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...