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  1. 東京都議会 1998-03-20
    1998-03-20 平成10年文教委員会 本文


    取得元: 東京都議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-14
    午後二時四分開議 ◯池田委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。  初めに、意見書について申し上げます。  さきの理事会にご一任いただきました意見書は、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。      ━━━━━━━━━━ ◯池田委員長 本日は、予算の調査並びに付託議案及び請願陳情の審査を行っていただくとともに、請願陳情、特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出に対する決定を行います。  これより予算の調査を行います。  第一号議案、平成十年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為文教委員会所管分を議題といたします。  本案については、既に質疑を終了しております。  これより意見の開陳を行います。  順次発言を願います。 ◯いなば委員 私は、都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十年度予算関係議案について意見の開陳を行います。  初めに、各局共通事項について申し上げます。  我が党は、財政健全化を何としてもやり遂げなければ、東京は衰退の道をたどり、将来の希望を失ってしまうという強い危機意識を抱いておりますが、財政健全化は、それ自体が目的ではなく、あくまでも都民の暮らしを守り、向上させるための施策を社会経済等の変化に的確に対応させるための手段であることを忘れてはなりません。  青島知事は、平成十年度予算により財政健全化に区切りをつけたといっておりますが、都財政の構造的な転換が図られたわけではなく、根本的な問題はほとんど解決されず、残されているのであります。しかも、今後相当程度の歳出増が見込まれており、都の財政が本当に厳しくなるのはこれからで、それをどう乗り切るかということこそ問題なのであります。したがいまして、中長期的な視点に立った財政運営に向けた新たな取り組みを早急に求めるものであります。  この十年度予算案は、こうした極めて厳しい財政環境の中でようやく編成したものでありますが、執行に当たっては、各局とも、むだはないか、節約できるところはないか、もっとよい方法はないかといった視点で見直し、工夫を凝らしながら、一層効率的な事業運営に努めていただきたいと思っております。  なお、使用料、手数料の値上げについては、現在、長引く不況のもと、都民は生活にあえぎ、中小企業は経営危機に瀕している折から、まず率先すべきはみずからの内部努力であり、みずからの汗を流すことであって、何よりも求められることは景気浮揚策であります。したがいまして、このたび提案されたもろもろの使用料、手数料の値上げ案は、法令改正に伴うもの、あるいは特別な理由があるものを除き、到底了承することはできないものであります。また、知事の裁量により改定可能な使用料、手数料等都民負担増を求めるものについても同様であります。  最後に、予算化された事業については、当委員会の論議を踏まえ、都民の期待に適切にこたえるべく、最大限の努力を重ねながら執行されるよう強く要望するものであります。  時は今、マインド不況という言葉も生まれましたが、悪い面ばかりに着目し、それがさらに経済を後退させるという悪循環から脱却しなければなりません。都政においても、都民の不安を夢と希望に変える幸せなあすを目指すために、堅実かつ果敢に施策を推進するよう強く要望するものであります。  次に、各局関係について申し上げます。
     初めに、都立大学事務局関係について申し上げます。  一、都立大学は、学術研究の急速な発展と学術領域の拡大など学問分野の多様化に対応できるよう、講座再編を進め、都における学術文化の中心として、体制整備に努められたい。  二、二十一世紀を担う有為な人材を育成するため、都立大学は、学部及び大学院教育の充実に努めるとともに、中高大連携への取り組みなど、引き続き検討を進められたい。  三、都民カレッジは、経営の一層の改善に努力するとともに、都民の生涯学習への幅広い要望にこたえるため、新たな専門講座の開設など、講座の充実を図られたい。  四、国の科学技術政策の展開に対応し、提案公募型研究の拡充など、創造的、先端的な学術研究に積極的に取り組まれたい。  次に、生活文化局関係について申し上げます。  一、都民の文化的関心の高まりにこたえるため、江戸東京博物館写真美術館などの文化施設の運営の充実に努めるとともに、都民芸術フェスティバル助成シルバーエイジ芸術鑑賞事業など、文化施策を一層推進されたい。  二、大規模国際会議や芸術性の高い文化イベントの積極的な誘致により、総合的な文化情報施設である東京国際フォーラムの円滑な運営を図るとともに、東京コンベンション・ビジターズビューローと連携して、東京のコンベンション、観光の振興を図られたい。  三、平和祈念館については、公正、中立な史実をもとに、空襲犠牲者の追悼の精神を保持して建設に当たられるべきであり、本委員会において十分な審議が尽くされ、都民全体の広範な理解が得られるまで、この事業は凍結すべきものと主張するものであります。  四、防災ボランティアなど、都政とボランティアとの具体的な協働の推進を図るとともに、ボランティアや非営利団体の活動を支援する総合的なボランティアセンターの設置を進められたい。  五、国連と共催して循環型社会づくりを目指すエコ・パートナーシップ東京会議の円滑な運営を図るとともに、姉妹・友好都市との交流事業の着実な推進や、NPOによる国際交流、協力活動への支援を進められたい。  六、次代を担う青少年の健全な育成を図るため、青少年健全育成条例及びテレホンクラブ等規制条例の適切な運用を図るとともに、青少年センターの充実など、青少年施策の推進に努められたい。  七、消費者相談消費者教育など消費生活総合センターにおける事業の充実を図るとともに、不適正取引の防止対策、食品の安全対策、有機農産物の流通促進、公衆浴場の経営安定化対策など、消費生活施策の一層の推進に努められたい。  八、交通事故防止暴走族対策など交通安全対策の推進を図るとともに、区市町村と連携して、放置自転車対策の充実に努められたい。  次に、教育庁関係について申し上げます。  一、いじめや登校拒否などの深刻な問題に対応するため、学校、家庭、地域社会、関係機関の連携と協力を図るためのモデル地域の設置や、スクールカウンセラーアドバイザリースタッフの配置等の諸事業を積極的に推進されたい。  二、個に応じた多様な教育を推進するため、小中学校におけるチームティーチングや中学校の選択履修の拡大、高等学校習熟度別教育など、教育内容、指導体制の充実に努められたい。  三、教員の資質向上を図るため、初任者研修や現職研修など、教員のライフステージに応じた研修の充実に努めるとともに、民間企業への派遣も含めた長期社会体験研修本格実施を推進されたい。  四、中高校生の大麻、覚せい剤等薬物の乱用防止のため、生徒及び保護者に対する教育と啓発を積極的に推進されたい。  五、都立高校改革推進計画を着実に実施し、都立高校の個性化、特色化、教育諸条件の整備、学校の規模、配置の適正化を推進されたい。  六、高等学校の就学計画については、私立高等学校との連携協力により、公私一体の総合的な対策を講じられたい。  七、生徒一人一人の能力、適性、進路希望などに応じた教育を推進するため、総合学科高校単位制高校など、新しいタイプの高校の設置に一層努力されたい。  八、心身に障害のある児童生徒の教育については、障害の程度や発達段階に応じた適切な教育を行うよう、万全を期されたい。  九、東京都聴覚障害教育検討委員会の答申を踏まえ、早急に行政計画を策定し、聴覚障害教育の改善充実に努められたい。  十、都立学校震災対策として、老朽校舎の改築や校舎の大規模改修、耐震補強を計画的に実施されたい。また、盲・聾・養護学校防災用発電機を整備されたい。  十一、都民が生涯を通じて身近な場所で学習できるよう、公開講座や体育施設の開放を引き続き推進するとともに、都立学校の音楽教室や会議室等についても、地域への開放をさらに推進されたい。  十二、体育、スポーツの振興のため、都民体育大会等を開催するとともに、駒沢オリンピック公園総合運動場の改修や武蔵野の森スポーツ施設の建設を推進されたい。  以上をもちまして意見の開陳を終わります。 ◯かち委員 私は、日本共産党都議団を代表して、一九九八年度予算関係議案についての意見開陳を行います。  初めに、都立大学事務局関係です。  都立大学授業料の値上げ、スライド制の導入はしないこと。授業料減免対象を拡大し、負担軽減を図ること。  教職員の総定数抑制をやめること。研究教育活動に必要な人員の配置を行うこと。  特に大学図書館については、総合大学の図書館としての機能を十分発揮させるため、少なくとも同規模の国立大学図書館並みの司書、情報処理技術者製本技術者など、専門の職員を専任で配置すること。  次に、生活文化局関係について述べます。  昨日国会で成立したNPO法、特定非営利活動促進法の執行に伴って、自治体の業務となる団体認証業務などの執行について万全を期すこと。  子どもの権利条約に基づいて、すべての権利を子どもに保障したこの条約の精神を都の行政のあらゆる分野で生かすこと。  新たな東京都青少年行動計画策定に当たっては、さきの青少年問題協議会答申を十分具体化していくこと。  青少年健全育成条例に盛り込まれた買春等処罰規定の運用については、知事部局は、警察任せにせず、その執行状況について系統的に把握し、定期的に議会に報告を行うこと。  すぐれた芸術文化の普及など、子どもの健全な成長のための文化環境づくりに努め、子どもたち芸術文化を身近な存在として感じられるように、各種鑑賞教室の補助を拡充すること。  女性の社会的地位の向上と男女平等参画社会の実現に向けた諸施策の充実を図っていくこと。  公衆浴場対策については、独自の施策として、今後とも継続発展させていくこと。  共同購入資金貸付事業は、施策の変更に伴う関係団体へのしわ寄せが最大限解消されるよう特段の配慮を行うこと。  平和祈念館の建設は、基本構想懇談会報告に基づいて着実に進めていくこと。  東京大空襲犠牲者名簿の作成に努めること。  次に、教育庁関係について述べます。  文化施設使用料の値上げをやめ、都民の芸術文化に接する機会を拡大するよう努めること。文化会館の利用時間を夜間十時まで延長すること。  スポーツ施設使用料値上げをやめ、トレーニングルーム健康体力相談室の廃止縮小は行わないこと。スポーツ振興法に基づく振興計画を速やかに策定すること。  都立学校の入学金の導入、授業料値上げは撤回すること。また、授業料の減免基準を引き上げること。  憲法、教育基本法とともに、子どもの権利条約を教育現場のあらゆる分野で生かす立場から、教育行政を根本的に見直すこと。子どもたちを追い詰めている管理と競争の教育を根本から転換すること。  三十人学級の法制化を国に要求するとともに、生徒減少期の条件を生かして、来年度から具体化すること。高校教育についても、三十人学級に着手すること。  高校の教員配置については、国より低水準にある都の定数を国の定数標準法どおりに定数化すること。  都立高校統廃合計画を初め東京の高校教育のあり方については、都民参加で抜本的に再検討すること。少子化のもとで実現が可能になっている、希望するすべての子どもの高校全員入学について検討すること。  すべての都立学校公立小中学校の耐震診断を行い、耐震補強工事を行うこと。  教育の場から人間性を奪う教職員の勤勉手当への成績率導入を断念するとともに、校長、教頭への適用を中止すること。  心身障害学級の学級認可は、実態に応じて、複数年認可の方向で改善すること。重度補正の基準に達した場合、年度途中での教員配置をするとともに、中学校障害児学級にも重度補正を適用すること。講師時数削減はせず、学校の申請に最大限こたえること。  肢体不自由養護学校重度重複学級は、子どもの実態に応じて抜本的に増設を行うこと。高等部訪問教育は、試行ではなく、制度化すること。  聴覚障害教育の適正化の名による聾学校の統廃合は行わないこと。養護学校高等部訪問学級を充実し、試行から本格実施に移行すること。  都立養護学校のスクールバスを中型車も含めて増車し、六十分以内の通学を保障すること。子どもや父母に負担を強める運行を導入しないこと。  以上です。 ◯藤井委員 それでは、意見開陳をさせていただきます。  長期不況と、先行き不透明な経済情勢の中で、都民生活には深刻な影響がもたらされております。平成十年度の東京都予算案は、こうした厳しい環境を背景に編成されなければならず、財政健全化が至上課題とされる中で、諸課題を克服しつつ、いかにして都民の期待にこたえていくかが問われています。  今回の予算案にはそうした意義が課せられており、我が党としては、財政健全化に当たって、財源確保を福祉、教育、医療などの安易な削減による都民負担に求めるのではなく、まず、都みずからが徹底した内部努力行政改革を行って財源を確保すべきであると一貫して主張してまいりました。特に、財政健全化実施案の中で代表的な見直し事例として取り上げられたシルバーパス制度老人医療費助成制度障害者医療費助成制度の三項目については、このような視点に立って、行政改革を先行させて財源確保を図ることを指摘してきたところであります。  こうして編成された十年度予算案は、一般会計で、対前年度比〇・三%増の六兆六千七百五十億円とプラスになったとはいえ、一般歳出が対前年度比三・九%減で、これで三年連続の減少という結果からも明らかなように、依然として緊縮予算となっております。他の歳出項目が軒並み減額される中で、我が党の福祉関連予算を全予算の一〇%に位置づけるべきとの従来からの主張を反映させ、福祉と保健について対前年度比三・六%増の一〇・七%としたことや、シルバーパス制度障害者医療費制度についても、内部努力によって財源確保を図り、現行制度をほぼ維持したことを評価するものであります。  また、復活要望で求めた児童手当制度の拡充についても、三歳児から六歳児までの第三子に一万円支給という新たな制度が創設されるとともに、乳幼児医療費助成制度についても対象が四歳児まで拡大されるなど、少子化が進展する中で、時代に即した意義ある制度充実といえます。  しかし、財政健全化に区切りがついたというのはまだまだ早計であって、今後、大量の都債償還期を迎える一方、介護保険の導入など、ますます財政需要の増大が予測され、景気低迷と先行き不透明の中で、都財政の前途は全く予断を許さないのであります。したがって、将来の安定した都財政を築くためにも、今後とも、都政全般にわたる不断の見直しが必要であります。特に行政改革については、我が党の徹底した追及によって、第二次ともいうべき職員定数削減計画が明らかになりましたが、さらに、組織の再編、事務事業の整理刷新、外郭団体の見直しなど徹底した取り組みによって、スリムな行政に脱皮を図り、簡素で効率的な行財政を確立すべきであります。  なお、六十五条例二規則に及ぶ使用料、手数料の改定については、現下の厳しい経済情勢における都民生活への影響を考慮したとき、一律に値上げを断行することは許されないものであります。今急ぐべきは、安易に都民負担を求めるのではなく、まだまだ十分とはいえない行政改革をなし遂げることが先決であります。  その意味で、今回の六十五条例二規則の使用料、手数料の改定は、景気動向や行政改革の進展が重要であり、法令改正に伴う計量受託検査条例や制度改正による海上公園条例などの四条例、さらには値下げを伴う条例改正を除いて、当面凍結することを強く求めるとともに、老人医療費助成制度とひとり親家庭医療費助成制度についても、我が党がかねてから主張してきたとおり、現行水準を維持することを改めて要望するものであります。  続いて、都立大学事務局関係について申し上げます。  一、東京都における唯一の総合大学として、新たな学術分野に対応した教育研究機能の充実強化を図るとともに、講座の再編成を進め、社会の需要に柔軟に対応できる体制を整備されたい。  二、社会人としての豊かな知識と情操を養うための都民カレッジについては、開講科目の増設や、需要の多い丸の内キャンパスの拡充など、一層の充実を図られたい。  三、都は、家庭の教育にかかる経費の負担を軽減するため、修学支援制度を改善し、教育の機会均等を保障する工夫をされたい。  次に、生活文化局について申し上げます。  一、都民芸術フェスティバルへの助成など文化施策の総合的な推進を図るとともに、江戸東京博物館東京国際フォーラムなど文化施設の運営の充実を図られたい。  また、歴史的建造物景観意匠保存など、景観条例に基づく都市美対策を推進されたい。  二、市民のボランティア活動を支援するために、東京ボランティア市民活動センターを設置されたい。  三、平和祈念館建設を着実に推進するとともに、内外に向けて東京都民平和アピールを発信するなど、平和の日記念行事の一層の推進を図られたい。  なお、平和祈念館の建設に当たっては、展示内容が都民初め多くの来館者から信頼され、理解され、賛同を得るようなものとされたい。  四、東京コンベンション・ビジターズビューローと連携してシティーセールスを推進するなど、東京の観光、コンベンションの振興を図られたい。  五、国際平和文化交流基金を効果的に運用し、国際文化交流や市民交流の推進、民間団体の国際協力活動への助成の充実を図られたい。  また、エコ・パートナーシップ東京会議を円滑に運営し、世界の都市、市民、NGOが連携した循環型社会づくりへの取り組みを強化されたい。  六、次代を担う青少年の健全育成を図るため、青少年健全育成条例及びテレホンクラブ等規制条例の適切な運用を図られたい。  七、男女平等推進基金を活用するなど、女性の自立への支援策の拡充に努力されたい。  八、消費者被害の未然防止、不正取引の是正措置など、消費生活の安定対策を推進されたい。  また、有機農産物流通推進事業の環境整備を図られたい。  九、遺伝子組みかえ食品など輸入食品の安全性の確認に努力するとともに、消費者の不安を取り除くために、適切な情報の提供を推進されたい。  十、区市町村自転車駐車場設置への助成を充実するなど放置自転車対策を推進するとともに、交通安全対策に万全を期されたい。  次に、教育庁関係について申し上げます。  一、当面の緊急課題である登校拒否や陰湿化しつつあるいじめなどの問題を解決するため、学校、家庭、地域、関係行政機関の連携を強化するなど、健全育成施策を強力に推進されたい。特に、いじめを根絶するため、総合教育相談室の運営や、学校へのスクールカウンセラー及びアドバイザリースタッフの配置などの諸事業を積極的に推進されたい。  二、教員の資質向上を図るため、初任者研修や現職研修、新たに実施される長期社会体験研修など研修の一層の充実を図るとともに、児童生徒への指導力に問題がある教員については必要な研修を実施されたい。  三、都立高校改革推進計画を着実に実施するとともに、生徒の能力、適性、進路希望に応じた教育を行うため、総合学科や単位制など新しいタイプの高等学校の設置を促進し、すべての都立高校の個性化、特色化に努められたい。  四、国際化に対応する教育を推進するため、英語等指導助手外国人英語等教育指導員の配置など、諸施策の充実を図られたい。  五、子どもたちが自由時間の中でさまざまな体験をし、主体性を養うことができるような施策を展開するとともに、学校教育の場におけるボランティア活動及び部活動の一層の充実を図られたい。  六、肢体不自由養護学校高等部訪問教育の試行には万全を図られたい。  七、養護学校高等部においては、職業的自立社会的自立に備える教育が必要である。特に、知的発達障害を持つ生徒が一人でも多く一般企業への就職ができるよう、職業教育の充実に努められたい。  八、東京都聴覚障害教育検討委員会の答申を踏まえ、行政計画を早急に策定し、聴覚障害教育の充実を図られたい。  九、学習障害児、いわゆるLD児に対して適切な教育を行うため、LD児理解のための教員研修や指導資料の作成など、諸事業の充実を図られたい。  十、都立学校老朽校舎の改築、体育施設の整備、校舎の大規模改修、校地の緑化等を引き続き促進し、教育環境整備充実を図られたい。  十一、都立学校震災対策として、校舎の耐震補強を計画的に行うとともに、万年塀や下水管の改修を早期に実施されたい。  また、区市町村地域防災計画都立学校も積極的に協力されたい。  十二、児童生徒の減少に伴い、小中学校においては今後さらに余裕教室の増加が見込まれるので、生涯学習や地域コミュニティ施設としての活用など、広範な視点から有効活用について検討を進め、区市町村に対して適切な指導をされたい。
     十三、生涯学習の基盤整備のため、公開講座実施校体育施設文化施設開放校の増設について、地域バランスにも配慮しつつ、今後とも積極的に推進されたい。  十四、文化保護については、文化財保存助成文化財保護普及事業を引き続き推進するとともに、文化財ウイーク事業についても積極的に推進されたい。  また、埋蔵文化財行政については、区市町村と連携を図りながら、調査体制を確立し、緊急発掘調査補助事業の拡充に努められたい。  十五、都民のスポーツ需要にこたえるため、今後とも都民スポーツレクリエーションフェスティバルなどの大会を開催するとともに、駒沢オリンピック公園総合運動場の改築や武蔵野の森スポーツ施設の建設など、スポーツ施設整備充実を図られたい。  以上で意見開陳を終わります。 ◯寺山委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に付託された平成十年度予算案にかかわる議案について意見の開陳を行います。  平成十年度東京都一般会計予算案は、六兆六千七百五十億円、前年度比二百億円、〇・三%の微増となっています。歳入の七割を占める都税収入は、九年度当初予算比六・七%増、地方消費税の平年度化の要素を除くと一・六%増にとどまるとしていますが、法人二税に九・二%という高い伸びを見込んでおり、景気動向いかんでは歳入に欠陥を生じかねないものとなっています。  本予算案では、「生活都市東京の創造 重点計画」事業に六千百三十六億円を充て、ささやかとはいえ都政の新たな施策展開に道を開いたこと、他の分野が軒並み圧縮される中で、福祉と保健に七千百六十五億円、前年度比二百五十二億円、三・六%増としたこと、また、私たちの重点要望であった金融機関の貸し渋りに対する対策も別途講じたことは、率直に評価をしたいと思います。  しかし、重点計画において、事業実施に当たっての新たな仕組みづくりを提案し、職員定数も、当初目標の四千五百人を上回る五千三百六十八人削減し、かつ、十一年度、十二年度でさらに二千六百三十四人削減するとしながら、組織再編については基本的な考え方を示すにとどまっています。八月までに示すとしている組織再編の素案については、確実にこれを提示するとともに、中長期的な都政運営の展望を見据えたさらなる内部努力を求めるものです。  また、本予算案は、特別な財源対策を講じることなく編成されていますが、弾力的な財政体質を確立するには至っておらず、深刻化する不況に対する柔軟な対応を困難なものとしています。  加えて、使用料、手数料の改定によって七十八億円、下水道料金の改定によって百二十七億円もの都民負担増をも見込んでいます。景気後退の不安にさらされている都民の現状を見るならば、都民生活に大きな影響を与えるこれらの措置については特段の配慮が必要であると考えます。特に、本文教委員会に付託された使用料、手数料については、一部文化施設等の小中学生無料化が打ち出されたことは評価するものの、その他の多くの値上げ案については納得できません。  私たちは、これまでも、予算編成手法の改善、企業会計方式の導入、施策評価の仕組みづくり、公共投資の質的転換など、都政改革に再三再四言及してきました。組織再編についても、政調会長私案を示し、早急な具体化を求めてきました。今後の都財政は、税収の大幅な伸びが見込めない中で、都債の実償還額、一般歳出の急増が予想されており、都政の抜本的な改革と中長期的な視点に立った都政運営が求められると同時に、社会経済状況の変化、とりわけ景気動向には柔軟に対応していかねばなりません。本予算案は、そのためのスタートラインを築いたにすぎず、引き続き、都政改革の具体化に取り組まなければなりません。  以上、私たちの総括的な見解を述べ、以下、各局にかかわる事項について申し述べてまいります。  まず、都立大学事務局関係について。  一、都立大学への都民の入学受け入れの拡大、都立工業高校など都内高等学校卒業生の推薦入学枠の設置、拡充、留学生の受け入れ体制の拡充、また、公開講座の拡充や社会人が履修しやすい柔軟な履修方法の工夫など、都立大学を都民に開かれた大学とすること。  一、企業等の寄附による寄附口座の開設、提案公募型研究費制度の充実、特別研究員制度の創設など、新たな教育、研究環境への対応を図るとともに、六年制附属学校の設置を検討すること。  一、都民カレッジについて、開講科目を増設するなど、都民の生涯学習への支援を行うこと。  次に、生活文化局関係についてです。  一、NPO法が成立したが、それに伴いNPO条例の制定や法人認証事務などの必要な体制を整備すること。  また、総合ボランティアセンターの開設やNPO団体等への支援策の検討などにより、ボランティア、NPO団体等が活動しやすい環境づくりを進めること。  一、東京都平和祈念館建設の早期実現に努めるとともに、展示内容については、幅広い都民の意見を踏まえた内容とすること。  また、平和祈念館にかかわる資料、議事録の情報公開を徹底的に実施し、都民への広報に努めること。  一、東京都都市景観条例の制定を踏まえ、歴史的建造物景観意匠保存を充実するとともに、地区計画整備事業の実施や、美しい景観をつくる都民会議による普及啓発活動を推進すること。  一、都民芸術フェスティバルへの助成の充実を初め、シルバーエイジ芸術鑑賞教室や都民名曲サロンへの助成など、芸術文化事業の推進を図ること。  一、東京コンベンション・ビジターズビューローへの助成や文化施設共通利用券の拡大など、東京の観光、レクリエーション行政の推進を図ること。  一、アートマネジメント講座の運営や江戸東京博物館での外国人等へのサービスを行う博物館ボランティアの活用など、ボランティア等との連携を強めながら、東京の文化芸術施策の展開を図ること。  一、東京の国際政策の総合的推進を図るため、国際政策推進会議において、外国人相談や表示等の改善について検討すること。  また、外国人都民会議の開催などを通じて、外国人の意見を都政の中に反映すること。  一、姉妹・友好都市交流については、それぞれの都市の個性に応じた特色ある事業を展開するとともに、可能な限り多数の都民の参加を得られる都民参加型の交流を拡充すること。  一、青少年健全育成条例の改正を踏まえた緊急対策として、思春期相談事業や家庭教育支援、普及啓発事業を充実するとともに、青少年の自立と社会活動のための都民と協働した施策を展開すること。  一、男女平等推進基本条例については、幅広く都民の英知を集め、早期制定に努めること。  また、各種審議会への女性の登用に努めるとともに、女性への暴力に対する対策や男女平等に関する訴訟支援などを進めること。  一、消費者行政の充実のために、消費生活総合センターを消費者行政と消費者運動の拠点として位置づけ、消費者相談の拡充はもとより、情報の収集、提供、調査研究、学習活動など、消費者への支援を図ること。  一、公衆浴場対策として、確保浴場対策経営安定化対策を進めるとともに、公衆浴場利用促進事業補助を行うこと。  最後に、教育庁関係について述べます。  一、バタフライナイフ等による暴力行為の防止について、校内での安全が脅かされるようなことがあれば、持ち物検査の実施も含めた毅然たる指導を行うこと。  また、家庭や地域社会、関係機関と連携しながら、相談体制の整備など総合的な取り組みを実施すること。  一、都立高校の習熟度別授業等にかかわる不祥事について、教職員の意識改革や開かれた学校、開かれた教室の推進など、再発防止に向けた取り組みを行うこと。  一、教育庁の営繕課課長補佐による汚職事件の再発防止のため、教育庁内における組織、人事、運営の見直し、職員の職業倫理観の確立等の改善に努め、入札制度の見直しを図ること。  一、いじめ問題等を防止するため、モデル地域の指定等による学校、家庭、地域社会及び関係機関のネットワークの具体化、スクールカウンセラーの配置、総合教育相談窓口の運営など総合的な対策を進めること。  一、スクールカウンセラーの配置については、これまでの国制度に加え、東京都独自に中途退学者の多い学校を中心に、積極的に配置を進めること。  また、スクールカウンセラー未設置校を中心に、長期欠席生徒に対応したアドバイザリースタッフを派遣すること。  一、いじめ、登校拒否などの問題により、保健室登校をする生徒の多い中学校に対して、養護教諭を複数配置すること。  一、中学校での登校拒否や高等学校での中途退学者に対応するための、必要な教員の充実を図っていくこと。  一、生徒の多様化に対応した高等学校教育の振興を図るために、総合学科やチャレンジスクールなど新しいタイプの高校設置や、普通科高校におけるコースの設置、専門学校における学科改善、制度、施設面での個性化、特色化など、都立高校の改革を推進すること。  一、盲・聾・養護学校の学級編制基準については、児童生徒の重度重複化の実態に応じて逐次改善すること。  一、盲学校、聾学校におけるゼロ歳児から就学前の教育実施に努めること。特に、聴覚障害児については、昨年十二月の聴覚障害者教育検討委員会の答申を踏まえ、ゼロから二歳児までの早期教育の実施に向け取り組むこと。  一、近年の病弱、虚弱者の病状、症状の実態、多様性をかんがみ、病弱養護学校の高等部を設置するよう取り組んでいくこと。  一、盲・聾・養護学校の学校給食については、児童生徒の発達段階や、それぞれの状態に合ったきめ細かな給食が提供できるよう改善充実を図ること。  一、養護学校の訪問学級については、試行ではなく、本格実施が可能となるような必要な体制を整備すること。  一、障害者や青少年のスポーツ振興のため、場所の確保、また指導員の育成、ボランティアの育成などを進めていくこと。  一、教職員の資質の向上を図るために、社会人講師を拡充するとともに、教職員の採用方法の改善、教職員の民間企業への長期社会体験研修など、研修の充実を図ること。  一、公立老朽校舎の改築、校舎等の大規模改修を進めるとともに、耐震対策として、校舎の耐震補強や緊急改修を行うこと。あわせて、建設コストの削減に努めること。  一、区市町村が小中学校の余裕教室を活用して、福祉サービスのみならず、防災や市民活動等の場として利用できるよう、その支援策について検討すること。  以上で都議会民主党を代表しての意見開陳を終わります。 ◯藤川委員 初めに、各局共通事項について申し上げます。  都議会無所属クラブは、十年度予算案の策定に当たって、現下の厳しい経済状況を踏まえ、簡素効率的な都政運営を第一義とし、特に歳入の確保につながる事業展開に効果ある編成に努めるよう強く求めてきたところであります。  今、すべての都民が都政に求めているものは、一日も早い景気回復であります。したがって、十年度予算の執行に当たっては、少子高齢化の進行、更新期を迎える社会資本整備といった新たに生ずる行政需要を地域振興や中小企業振興に有機的に結びつけるなど、都経済の活性化に留意し、積極的な事業展開を図るなど、景気対策への一層の工夫を図るよう強く要望します。  なお、財政健全化に向け、定数削減や外部団体への支出削減などに努力の跡が見られるものの、都民が十分に納得し得る内部努力とはいいがたいものがあります。とりわけ、組織再編や監理団体の統廃合によるコスト面での効率化の検証がなおざりな点は、緊急に改善すべきであることを強く指摘しておきます。  特に、我が会派は、安易に都民負担を求める前に、まず改革を断行すべきと主張してきたところであります。現段階で、組織再編成に関して、本年八月中に素案作成、来年夏を努力目標に実施というスケジュールが知事から明確に示された以上、平成十年度に予定されている内部努力とあわせて、その実現に向けた取り組みを厳しく、かつ適正にチェックしていく決意であります。  まず、都立大学事務局関係について申し上げます。  一、都立大学は、教育、研究水準の一層の向上を図るとともに、提案公募型研究の拡大や寄附講座の開設など外部資金の積極的活用を図り、学問研究の新たな流れに的確に対応されたい。  一、都立大学は、都市の抱える諸問題の解明に向け、都市研究所を充実するとともに、総合大学として持てる諸力を挙げ、積極的に都政に貢献されたい。  一、ゆとりある教育を実施するため、六年制中高一貫校の早期開設に向け、今後とも一層の努力をされたい。  次に、生活文化局関係について申し上げます。  一、東京国際フォーラム江戸東京博物館など、文化施設の運営の着実な推進を図られたい。  一、都民名曲サロンや都民芸術フェスティバルへの助成、シルバーエイジ芸術鑑賞事業の充実など、文化施策を一層推進されたい。  一、歴史的建造物の景観意匠の保存など、景観条例に基づいて都市美対策の推進を図られたい。  一、観光コンベンションの振興を図るため、東京コンベンション・ビジターズビューローと連携して、東京の魅力を引き出した都市型観光事業の推進に努められたい。  一、平和祈念館については、大方の都民や来館者の賛同が得られる展示内容にし、その建設を着実に推進されたい。  一、ボランティアや市民活動を促進するために、東京ボランティア市民活動センターを開設し、運営の充実を図られたい。  一、国際平和文化交流基金を積極的に活用し、国際的な文化、市民交流を活発に行うとともに、市民による国際協力活動への助成に努められたい。  また、循環型社会づくりを目指して、エコ・パートナーシップ東京会議を着実に運営されたい。  一、ウィメンズプラザの運営の充実を図り、女性の自立支援など男女平等施策の推進を図られたい。  また、青少年の自立と健全な育成を図るため、青少年健全育成条例及びテレホンクラブ等規制条例の適切な運用を図るとともに、青少年センターの充実など青少年施策の推進に努められたい。  一、悪質商法などによる消費者被害の未然防止に一層努力するとともに、消費生活総合センターにおける消費者相談や情報提供の充実を図るなど、消費者の自主的な活動に対する支援策を拡充されたい。  また、有機農産物の流通促進のため、環境整備を図られたい。  一、区市町村や関係機関等と連携して、放置自転車対策を一層推進するとともに、交通安全対策に万全を期されたい。  一、物価の適正化や内外価格差の是正に努められたい。  一、区市町村と連携して、地域と留学生との交流の機会増大に努められたい。  最後に、教育庁関係について申し上げます。  一、社会問題となっているいじめに対応するため、スクールカウンセラーの学校への配置拡大及びアドバイザリースタッフ派遣事業を推進するとともに、総合教育相談室の充実を図られたい。  一、小中学校におけるチームティーチングや中学校の選択履修の拡大などの充実を図り、教育内容及び指導体制の充実に努められたい。  一、都立高校改革推進計画を着実に実施し、都立高校の個性化、特色化を図られたい。  また、地域社会に開かれた学校づくりの推進に当たっては、徹底を期されたい。  一、生徒の能力や適性に応じた教育を行うため、総合学科や単位制などの新しいタイプの高等学校の設置を推進されたい。  一、南大沢学園養護学校産業技術科、青鳥養護学校都市園芸科においては、知的発達障害児が一人でも多く一般就労できるよう、職業教育の充実に努められたい。  一、東京都聴覚障害教育検討委員会の答申を踏まえ、行政計画を早急に策定し、聴覚障害教育の充実を図られたい。  一、震災対策に十分配慮の上、老朽校舎の改築や校舎の大規模改修などの整備を推進されたい。  一、生涯学習、体育、スポーツの振興のため、都立学校の公開講座や体育施設文化施設の開放を拡大するとともに、日比谷図書館の改築や武蔵野の森スポーツ施設の建設を推進されたい。  以上です。 ◯池田委員長 以上で予算に対する意見の開陳を終わります。  なお、ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において調査報告書として取りまとめの上、議長まで提出いたしますので、ご了承願います。  以上で予算の調査を終わります。      ━━━━━━━━━━ ◯池田委員長 これより付託議案の審査を行います。  第四十九号議案から第五十三号議案まで及び第五十五号議案から第六十二号議案までを一括して議題といたします。  付託議案については、いずれも既に質疑を終了しております。 ◯藤川委員 この際、動議を提出いたします。  ただいま議題となりました第四十九号議案、第五十号議案及び第五十七号議案から第六十二号議案までの八議案につきましては、私は、都財政の置かれている現況及び長引く不況とあわせて考えたとき、引き続き質疑をすべきものと思われますので、八議案については継続審査とされるよう望みます。
    ◯池田委員長 ただいま藤川委員から継続審査の動議が提出されました。  ただいまの動議は、起立により採決いたします。  動議に賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立少数と認めます。よって、本動議は否決されました。  次に、ただいま議題となっております本案中、第四十九号議案、第五十七号議案、第五十九号議案及び第六十一号議案に対し、田代ひろし理事外九名から修正案が提出されました。  案文は、お手元に配布してあります。  朗読は省略いたします。      ─────────────    修正案の提出について 第四十九号議案 東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例  右議案に対する修正案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。   平成十年三月二十日 (提 出 者)  田代ひろし  いなば真一  藤井  一  町田てるよし 土屋たかゆき 寺山 智雄  土持 正豊  花川与惣太  黒須 隆一  桜井  武 文教委員長殿    第四十九号議案 東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例に対する修正案  第四十九号議案東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例の一部を次のように修正する。  別表第二の改正規定を削る。  附則第二項を削り、附則第一項の項番号を削る。 (提案理由)  今日の厳しい景気動向を踏まえ、かつ、行政の 一層の内部努力を求める立場から、不況で苦しむ都民の暮らしに直結する使用料や手数料の一律的な値上げは凍結すべきと考える。      ─────────────    修正案の提出について 第五十七号議案 東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例  右議案に対する修正案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。   平成十年三月二十日 (提 出 者)  田代ひろし  いなば真一  藤井  一  町田てるよし 土屋たかゆき 寺山 智雄  土持 正豊  花川与惣太  黒須 隆一  桜井  武 文教委員長殿    第五十七号議案 東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例に対する修正案  第五十七号議案東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例の一部を次のように修正する。  第二条第一項第一号ロ、第二号、第三号イ及びロ並びに第六号の改正規定を削る。  附則第二項から第四項までを削り、附則第一項の項番号を削る。 (提案理由)  今日の厳しい景気動向を踏まえ、かつ、行政の一層の内部努力を求める立場から、不況で苦しむ都民の暮らしに直結する使用料や手数料の一律的な値上げは凍結すべきと考える。      ─────────────    修正案の提出について 第五十九号議案 東京都現代美術館条例の一部を改正する条例  右議案に対する修正案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。   平成十年三月二十日 (提 出 者)  田代ひろし  いなば真一  藤井  一  町田てるよし 土屋たかゆき 寺山 智雄  土持 正豊  花川与惣太  黒須 隆一  桜井  武 文教委員長殿    第五十九号議案 東京都現代美術館条例の一部を改正する条例に対する修正案  第五十九号議案東京都現代美術館条例の一部を改正する条例の一部を次のように修正する。  別表第二の改正規定を削る。  附則第二項を削り、附則第一項の項番号を削る。 (提案理由)  今日の厳しい景気動向を踏まえ、かつ、行政の一層の内部努力を求める立場から、不況で苦しむ都民の暮らしに直結する使用料や手数料の一律的な値上げは凍結すべきと考える。      ─────────────    修正案の提出について 第六十一号議案 東京都体育施設条例の一部を改正する条例  右議案に対する修正案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。   平成十年三月二十日 (提 出 者)  田代ひろし  いなば真一  藤井  一  町田てるよし 土屋たかゆき 寺山 智雄  土持 正豊  花川与惣太  黒須 隆一  桜井  武 文教委員長殿    第六十一号議案 東京都体育施設条例の一部を改正する条例に対する修正案  第六十一号議案東京都体育施設条例の一部を改正する条例の一部を次のように修正する。  改正規定を次のように改める。  別表二の部(一)の款健康体力相談室の項を削り、同表四の部(一)の款トレーニングルームの項及び健康体力相談室の項を削り、同表五の部(一)の款健康体力相談室の項を削り、同表六の部(一)の款トレーニングルームの項を削る。  附則第二項を削り、附則第一項の項番号を削る。 (提案理由)  今日の厳しい景気動向を踏まえ、かつ、行政の一層の内部努力を求める立場から、不況で苦しむ都民の暮らしに直結する使用料や手数料の一律的な値上げは凍結すべきと考える。      ───────────── ◯池田委員長 本修正案を、本案とあわせて議題といたします。  提出者の説明を求めます。 ◯田代委員 提案理由の説明をさせていただきます。  今日の厳しい景気動向を踏まえ、かつ、行政の一層の内部努力を求める立場から、不況で苦しむ都民の暮らしに直結する使用料や手数料の一律的な値上げは凍結すべきと考えております。  以上です。 ◯池田委員長 説明は終わりました。  次に、ただいま議題となっております本案中、第六十号議案に対し、かち佳代子委員外二名から修正案が提出されました。  案文は、お手元に配布してあります。  朗読は省略いたします。      ─────────────    修正案の提出について 第六十号議案 東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例  右議案に対する修正案を別紙のとおり会議規則第六十五条の規定により提出します。   平成十年三月二十日 (提 出 者)  かち佳代子  野村 友子  池田 梅夫 文教委員長殿
       第六十号議案 東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例に対する修正案  第六十号議案東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例の一部を次のように修正する。  別表第一東京文化会館の部一の項の改正規定を次のように改める。  別表第一東京文化会館の部一の項の備考一中「午前十一時三十分」を「正午」に、「午後零時三十分」を「午後一時」に、「午後四時三十分」を「午後五時」に、「午後五時三十分」を「午後六時」に、「午後九時三十分」を「午後十時」に改め、同項の備考二中「午後九時三十分」を「午後十時」に改め、同項の備考三中「午後四時三十分」を「午後五時」に、「午後五時三十分」を「午後六時」に、「午後九時」を「午後十時」に改める。  別表第一東京文化会館の部二の項の改正規定を削る。  別表第二の改正規定を削る。  附則第二項中「及び使用料」を削る。 (提案理由)  使用料の値上げを排除するとともに、施設利用終了時間を午後十時まで延長する。      ───────────── ◯池田委員長 本修正案を、本案とあわせて議題といたします。  提出者の説明を求めます。 ◯野村委員 第六十号議案、東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部を改正する条例に対する日本共産党都議団の一部修正案を提案いたします。  一言、理由を説明させていただきます。  都知事提案は値上げ提案であり、我が党は反対であります。しかし、この案には、利用者の年来の要求であります夜十時までの利用時間延長が含まれており、この案を反対するとすれば、この積極面をも否定することになってしまいます。我が党の修正案は、東京文化会館の値上げ部分は削除しますが、施設利用終了時間をこれまでの九時三十分から十時に延長する内容を残したものです。  長年の都民利用者の願いにこたえるものとして提案をいたしました。各会派の皆さんのご賛同を心からお願い申し上げます。  以上です。 ◯池田委員長 説明は終わりました。  この際、付託議案に対し、発言の申し出がありますので、これを許します。 ◯野村委員 付託議案について、日本共産党都議団の意見を申し上げます。  第四十九号議案、東京都江戸東京博物館条例、第五十九号議案、東京都現代美術館条例には一部修正案が出されておりますが、これは、値上げ部分を削除し、小中学生の観覧料を無料とし、都民要求にこたえるものであり、賛成であります。  第五十七号議案、東京都立学校の授業料等の一部を改正する条例については修正案が出されておりますが、これは、入学料の値上げ新設は削除し、一方、単位制課程の生徒が他の課程を併修する際、新たに一単位についての授業料を徴収するものです。  我が党は、高校生が他の課程の単位を意欲的に併修を行うということに対して、新たな負担を求めず、十分な学習が保障されるべきとの立場から、修正案の修正は不十分と考えますので、修正案、原案ともに反対いたします。  第六十一号議案、東京都体育施設条例の一部を改正する条例案については修正案が出されていますが、この施設使用料の値上げを削除した部分については賛成できるものの、利用者が廃止に反対している夢の島総合体育館、辰巳国際水泳場のトレーニングルーム、夢の島総合体育館、駒沢陸上競技場、武道館の健康体力相談室を廃止し、都民の健康増進、スポーツ要求に背を向けるものであり、認めることはできません。よって、我が党は、修正案にも原案にも反対です。  なお、第六十号議案、東京文化会館及び東京芸術劇場条例の一部改正案についての我が党の修正案は、提案理由でも申し上げましたように、長年都民が求めてきた利用時間延長を内容とするものでありますので、会派の皆さんのご賛同を重ねてお願いいたしまして、意見といたします。 ◯藤川委員 私は、第四十九号議案、第五十号議案及び第五十七号議案から第六十二号議案までの八議案について、このようにすさまじい都の財政が置かれている現状ということを考えた場合、また、いつ終わるとも、見ることもできない、そういう長引く不況をあわせて考えたときに、この我々に課せられた議案に関しては慎重に審議し、そして結論を出すべきものと考えます。ゆえに私どもの会派といたしましては、継続審査されるように願うものであります。  以上、私の考えを述べさせていただきました。 ◯池田委員長 これより採決に入ります。  初めに、第五十八号議案及び第六十二号議案を一括して採決いたします。  本案は、起立により採決いたします。  本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。──起立なしと認めます。よって、本案はいずれも否決されました。  次に、田代ひろし理事外九名から提出された第四十九号議案の修正案について、起立により採決を行います。  本修正案に賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正案は可決されました。  次に、ただいま可決した修正部分を除く原案について採決いたします。  修正部分を除くその他の部分を、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正部分を除くその他の部分は、原案のとおり決定いたしました。  次に、田代ひろし理事外九名から提出された第五十七号議案の修正案について、起立により採決を行います。  本修正案に賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正案は可決されました。  次に、ただいま可決した修正部分を除く原案について採決いたします。  修正部分を除くその他の部分を、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正部分を除くその他の部分は、原案のとおり決定いたしました。  次に、田代ひろし理事外九名から提出された第五十九号議案の修正案について、起立により採決を行います。  本修正案に賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正案は可決されました。  次に、ただいま可決した修正部分を除く原案について採決いたします。  修正部分を除くその他の部分を、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正部分を除くその他の部分は、原案のとおり決定いたしました。  次に、田代ひろし理事外九名から提出された第六十一号議案の修正案について、起立により採決を行います。  本修正案に賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正案は可決されました。  次に、ただいま可決した修正部分を除く原案について採決いたします。  修正部分を除くその他の部分を、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、修正部分を除くその他の部分は、原案のとおり決定いたしました。  次に、かち佳代子委員外二名から提出された第六十号議案の修正案について、起立により採決を行います。  本修正案に賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立少数と認めます。よって、修正案は否決されました。  次に、第六十号議案を採決いたします。  本案は、起立により採決いたします。  本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。──起立なしと認めます。よって、第六十号議案は否決されました。  次に、第五十号議案を採決いたします。  本案は、起立により採決いたします。  本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、本案は原案のとおり決定いたしました。  次に、第五十一号議案及び第五十二号議案を一括して採決いたします。  本案は、起立により採決いたします。  本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立多数と認めます。よって、本案はいずれも原案のとおり決定いたしました。  次に、第五十三号議案、第五十五号議案及び第五十六号議案を一括して採決いたします。  お諮りいたします。  本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯池田委員長 異議なしと認めます。よって、本案はいずれも原案のとおり決定いたしました。  以上で付託議案の審査を終わります。      ━━━━━━━━━━ ◯池田委員長 これより請願陳情の審査を行います。  九第一二八号の一、スポーツ施設使用料値上げ及び予算削減反対に関する請願、九第一九三号から九第一九六号までの都立文化・スポーツ・社会教育施設の使用料大幅値上げ反対に関する請願及び九第一四七号、文化施設使用料の大幅値上げ反対に関する陳情については、関連しておりますので、一括して議題といたします。  本件については、既に質疑を終了しております。 ◯藤川委員 この際、動議を提出いたします。  ただいま議題となりました請願陳情につきましては、引き続き質疑をすべきものと思われますので、継続審査とされるよう望みます。 ◯池田委員長 ただいま藤川委員から継続審査の動議が提出されました。  ただいまの動議は、起立により採決いたします。  動議に賛成の方はご起立願います。    〔賛成者起立〕 ◯池田委員長 起立少数と認めます。よって、本動議は否決されました。  これより採決を行います。  初めに、請願九第一二八号の一を採決いたします。
     お諮りいたします。  本件中、第一項は趣旨採択とすることにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯池田委員長 異議なしと認めます。よって、本件中、第一項は趣旨採択と決定いたしました。  次に、請願九第一九三号から請願九第一九六号まで及び陳情九第一四七号は、同趣旨でありますので、一括して採決いたします。  お諮りいたします。  本件は、いずれも採択とすることにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯池田委員長 異議なしと認めます。よって、本件はいずれも採択と決定いたしました。  以上で請願陳情の審査を終わります。  なお、本日審査いたしました請願陳情につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。      ━━━━━━━━━━ ◯池田委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。  本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯池田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。      ━━━━━━━━━━ ◯池田委員長 この際、所管局を代表して、松木都立大学事務局長から発言を求められておりますので、これを許します。 ◯松木都立大学事務局長 お許しをいただきまして、当委員会所管三局を代表し、一言ごあいさつを申し上げます。  委員の先生方におかれましては、本定例会に提案をさせていただきました予算案及び条例案につきまして、長時間にわたり、慎重かつ熱心にご審議を賜りまして、まことにありがとうございました。  このご審議の過程で、また、本日の意見開陳で賜りました多くの貴重なご意見等を踏まえまして、今後の事業執行に万全を期してまいる所存でございます。  今後とも、よろしくご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げまして、簡単ではございますが、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。 ◯池田委員長 発言は終わりました。  これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。    午後三時八分散会...