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  1. 東京都議会 1998-02-16
    1998-02-16 平成8年度_各会計決算特別委員会(第12号) 本文


    取得元: 東京都議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-14
    午後一時二分開議 ◯高野委員長 ただいまから平成八年度各会計決算特別委員会を開会いたします。  本日は、局別審査のうち、中央卸売市場及び建設局の順で質疑を行います。  なお、本日は質疑終了まで行い、意見開陳等は後日行います。ご了承願います。  これより決算の審査を行います。  平成八年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。  これより局別審査を行います。  中央卸売市場関係に入ります。  中央卸売市場関係の決算については、既に説明を聴取しております。  その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。  資料について理事者の説明を求めます。 ◯山田業務企画担当部長 去る平成十年一月二十三日の当委員会でご要求のありました資料につきまして、ご説明申し上げます。  お手元の各会計決算特別委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。  食肉市場仲卸業者損益別会社数の推移でございます。この表は、仲卸会社数と営業損益、経常損益それぞれにつきまして、黒字会社数、赤字会社数の推移を、平成四年から八年までの五年間について暦年で記載したものでございます。会社数につきましては五十社で、五年間変動はございません。次に、営業損益におきましては、昨今の景気低迷を反映いたしまして、平成八年に赤字会社数が黒字会社数を上回る状況になっております。  この営業損益に営業外収支を加えた経常損益におきましても、徐々に黒字会社が減少する傾向を示しております。  以上、甚だ簡単でございますが、ご要求のありました資料につきまして、ご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。 ◯高野委員長 説明は終わりました。  ただいまの資料を含めて、これより質疑を行います。  発言を願います。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
    ◯高野委員長 発言がなければ、お諮りいたします。  中央卸売市場関係の決算に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯高野委員長 異議なしと認め、中央卸売市場関係の決算に対する質疑は終了いたしました。  以上で中央卸売市場関係を終わります。      ━━━━━━━━━━ ◯高野委員長 これより建設局関係に入ります。  建設局関係の決算については、既に説明を聴取しております。  その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。  資料について理事者の説明を求めます。 ◯石綿総務部長 それでは、去る一月十九日の当委員会におきましてご要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。  お手元に平成八年度各会計決算特別委員会要求資料という印刷物がございますので、それをごらんいただきたいと存じます。  まず表紙をお開きいただきますと、目次がございまして、ご要求のございました六件の件名が掲げてございます。この順番に従いまして、ご説明させていただきます。  一ページをお開き願います。  1、道路補修費、道路整備費の不用額の五年間の推移でございます。この表は、道路補修費と道路整備費の不用額につきまして、平成四年度から平成八年度までの推移をあらわしたもので、内訳といたしまして、経費節約、落札差金、国の交付決定額減による残及び実績による残を示しております。道路補修費の平成八年度の不用額は二十一億六千百万円でございまして、同じく下の欄の道路整備費では三十二億一千三百万円となっております。  次に、二ページをお開き願います。  2、道路占用料の単価比較でございます。この表は、平成八年度末現在における電柱、電話柱、看板及び日よけの道路占用料単価について、国と東京都、札幌市から以下福岡市までの政令指定都市及び次の埼玉県より最後の兵庫県までの主要な府県と比較したものでございます。また、表の一番右側の欄は、道路占用料の最終改定年度でございます。  なお、下の注意書きにございますように、この単価は各道路管理者のうち最も高い地域の占用料額で、年額でございます。  次に、三ページをお開き願います。  3、路面補修工事の五年間の発注状況でございます。この表は、平成四年度から平成八年度までの路面補修工事の発注件数を四半期ごとにあらわしたものでございます。平成八年度では第一・四半期八十五件、第二・四半期百三十八件、第三・四半期百六十九件、第四・四半期六十二件、合計四百五十四件となってございます。  四ページをお開き願います。  4、多摩二十七市の建設事務所別歩道整備状況でございます。この表は、平成八年度末現在の多摩地域の西多摩建設事務所外建設事務所ごとに、それぞれの所管する市と歩道の整備対象延長及び整備済み延長、整備率をあらわしたものでございます。  一例を申しますと、西多摩建設事務所では青梅市、福生市、羽村市、あきる野市を管轄いたしまして、整備対象延長三百八十八キロ、整備済み延長二百三十五キロ、整備率は六一%となっております。  なお、下の注意書きにございますように、整備対象延長は、東京都及び東京都知事が管理する道路のうち自転車専用道など歩道を整備する必要がない道路を除いたものを対象といたしまして、両側の歩道延長でございます。  次に、五ページをお開き願います。  5、道路投資額の十年間の推移、公共、単独別でございます。この表は、昭和六十二年度から平成八年度の十年間の道路投資額をまとめたもので、内訳として公共、単独の事業費を示しております。一番下の平成八年度は、事業費三千三百十六億円、公共の事業費六百七十八億円、単独の事業費二千六百三十八億円となっております。  なお、下の注意書きにございますように、この数値は道路橋梁費のうち道路の整備にかかる経費の決算でございます。  次に、六ページをお開き願います。  6、江東内部河川の整備状況でございます。まず(1)の整備状況でございますが、西側河川の耐震護岸整備、東側河川の河道整備について、それぞれ全体計画、その整備状況として、平成七年度まで、平成八年度、平成九年度以降を表にまとめたものでございます。また、(2)の平成八年度事業内訳では、同じく西側河川の耐震護岸整備と東側河川の河道整備別に施行箇所、規模、事業費をまとめてございます。  以上をもちまして、ご要求のございました資料につきましてのご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。 ◯高野委員長 説明は終わりました。  ただいまの資料を含めて、これより質疑を行います。  発言を願います。 ◯鈴木(一)委員 まず、防災対策についてお伺いいたしますが、阪神・淡路大震災以来、この都議会においてもさまざまな角度からいろいろな検討がなされてきて、さまざまな提言もなされてきて、東京都は積極的に災害対策に取り組んでおられるということは、私も昨年七月に議員になったばかりですが、そういう話は伺っておりますし、また、それについては高く評価するところであります。  直下型の関東大震災級の地震が来るのは、百年先か二百年先かというふうな中央防災会議の発表などもあるようでありますけれども、そのときになって、百年先、二百年先に地震が起きたときに、先人たち、東京都の先輩たちは大変いい東京都を残してくれたというふうな、そういったすばらしい安全な東京都をつくるべきだというふうに考えております。  そういう中で、この東京の特色というのは、大きな河川がたくさん流れているということも一つ大きな特色であります。そういった河川にかかっている橋梁について、要するに大きな地震が来たときに落下するようなことがあったりすると、いわゆる緊急交通網の確保、一つ橋が落ちただけで、例えば私どもの住んでいる葛飾区の方なんというのは、まずすべての交通が麻痺してしまうような事態になってしまうというふうに私は考えております。  そういう観点から私はちょっとお伺いをいたしますが、いわゆる既設の橋梁の耐震補強では、今まで東京都はどの程度取り組んでこられたのか、その点をお伺いをしてみたいと思います。 ◯小峰道路保全担当部長 平成七年度から九年度の三カ年で橋脚の補強や落橋防止装置の設置により三十三橋の耐震補強を実施いたしました。 ◯鈴木(一)委員 三十三橋というお話ですけれども、東京都全体から考えると、私は数が何百かあるんじゃないかなというふうに思いますけれども、三十三橋、これは三年間ですか、これからどのようなスケジュールですべての東京都内の橋の耐震補強を進めていくのか、その辺のことをお伺いをしたいと思います。 ◯小峰道路保全担当部長 既設橋梁の耐震補強につきましては、災害発生時に緊急交通路上になっております橋梁を中心に耐震補強を行っております。今後、被災者の安全な避難と緊急車両の通行に必要な道路の橋梁について、耐震補強を着実に実施していく予定でございます。 ◯鈴木(一)委員 同じく、橋梁のほかに、例えば都内を走っている首都高速道路、私、たまたま学生の仲間に日大の学生がいまして、その日大の学生の話によると、要はあれは建設時には、設計したときにはあんなに車がいっぱい走るとは想定してなかった設計なんだと大学の教授がいったというふうな、大変に怖い話を伺ったことがありますが、そういった首都高速道路についても、かなり耐震補強は進められているというふうなことは伺っております。  その中で私が感ずるのは、横断歩道橋、都内各所にありますけれども、かなり利用されてない横断歩道橋、もう何十年も前につくられたものが都内の各道路にかかっておりますけれども、あれにしても、一本落ちればもうその道路は使えないような状況になってしまうわけですね。そういう点から考えると、横断歩道橋というのは、私は専門的なことはわかりませんけれども、真ん中にはほとんど柱がなくて両方からブリッジがかかっているというふうな横断歩道橋が多いように考えますけれども、その横断歩道橋についてはどの程度の強度の地震に耐えられるのか、その辺のお考えをお示しをいただきたいと思います。 ◯小峰道路保全担当部長 既存の横断歩道橋には落橋防止装置を設置しています。  なお、兵庫県南部地震では数カ所の横断歩道橋で階段が外れるなど被害がありましたが、橋全体が道路に落下するような大きな被害は生じませんでした。 ◯鈴木(一)委員 いずれにしましても、道路に関しましては、いざそういった大きな地震が来たときに、必ず緊急の交通網が確保できるような万全の体制をとっていただきたいというふうに考えます。  もう一点、お伺いをしますが、次に、私どもの葛飾区の方に水元公園がございますけれども、あれは二十三区内で二番目の広さというその広さだけでなくて、水と緑に囲まれたすばらしい公園です。あそこはこれといった目玉商品がない公園なんですけれども、それでもそういった水と緑、広い青空を求めて、行楽のシーズンになりますと、あの周辺の道路は、公園の駐車場はすぐ満杯になって、周辺の道路も違法駐車がたくさんありまして、近所の人も迷惑をこうむっている部分もありますし、あるいは、ご存じの方は、三菱製紙の方までずっと車が並んでしまって、なかなか公園にたどり着かないというふうな現状もあることも事実であります。  いい部分をとらえますと、大変にすばらしい水元公園です。東京都の百景の中の一つに入るといったような公園でもあります。あの公園を東京の財産として、あるいは葛飾区民の財産として、これからさらにすばらしい公園を確保していっていただきたいと思いますが、公園行政における水元公園に対する都の認識と今後の整備方針等についてお伺いをしたいと思います。 ◯中島公園緑地部長 水元公園は、水郷景観を生かした広域公園として、今お話もありましたように、年間利用者も二百五十万人を超え、都民に最も親しまれている公園の一つでございます。これからも水と緑との触れ合いを大切にした公園として育てていきたいと考えております。今後は、水産試験場跡地の活用により、東西に離れております東金町地区と小合溜地区との一体化を図り、さらに充実した公園となるよう整備してまいります。 ◯鈴木(一)委員 東金町地区あるいは水産試験場の跡地を今整備をされていますけれども、いろいろなスポーツ施設等を、一部変更する部分もあるようでありますけれども、計画をされているところでございます。私もたまにあの辺に行ってみますと、大変なすばらしい大きなスペースがあるものですから、あの完成というものは、我々葛飾区民のみならず東京都民にとって、あれもまたすばらしい公園になるだろうというふうに考えております。  その中でもう一つ、私はやはり心配なのは、先ほど申し上げたことと同じようなことなんですが、あそこは交通の便がよくありません。都内としては大変に悪いといっても過言ではないような交通状況にあるわけです。そういう中において、駐車場の確保、それから駐輪場の確保というものは、相当のスペースを割く必要があるのではないかなというふうに考えております。そういったことを十分に配慮していただいた上で、私は、水元公園、そして東金町方面の公園をすばらしいものにつくっていただきたいというふうに考えております。私どもの下町の方は、なかなかそういった行楽地あるいは東京都の施設というものが少ないものですから、ぜひとも積極的に力を入れて、すばらしい公園をつくっていただきますようお願いを申し上げまして、終わらせていただきます。 ◯浅川委員 初めに、八年度の道路整備事業費について、骨格幹線道路の整備事業費、それから生活密着型の道路の事業費、これが幾らか、教えていただきたいと思います。 ◯杉浦道路計画担当部長 都市の骨格を形成します幹線道路で約一千八十六億円、また、生活に密着した道路で約五百四十三億円でございます。そのうち国庫補助対象でございます公共は約二百二十八億円、都の単独費は一千四百一億円でございます。 ◯浅川委員 今、ご答弁いただきました骨格幹線道路の中で、調布保谷線についての八年度の事業費は幾らでしょうか。それから、全区間十四・三キロの完成予定年度、全線の総事業費は幾らか、既に完成している部分も含めて教えていただきたいと思います。 ◯杉浦道路計画担当部長 まず一点目、調布保谷線の八年度の事業費でございますが、用地費約二十七億円、工事費約十六億円、計四十三億円でございます。  それから、完成予定年度でございますが、調布保谷線のうち調布-三鷹区間については平成十七年度、保谷区間は平成二十二年度を目途といたしております。  また、南多摩尾根幹線の完成時期につきましては、今後の都財政の状況などを踏まえ検討していくこととなります。  さらに、全体の事業費でございますが、調布保谷線の三鷹-武蔵野区間につきましては、現在都市計画変更の準備中でもございますので、南多摩尾根幹線を含めた全体事業費につきましては、現段階では申し上げる段階ではございませんので、ご了解いただきたいと存じます。 ◯浅川委員 今、ご答弁いただいて、調布保谷線につながる尾根幹線については、これは多摩都市整備本部で総事業費を約一千五百億円というふうに明らかにしております。建設局の方では申し上げられないということでありますけれども、同じつながる道路で、しかも今財政が大変だといわれているようなときに、全体事業費を都民にわかりやすく明らかにすべきだというふうに思いますけれども、そこら辺は明らかにできないんでしょうか。 ◯杉浦道路計画担当部長 一部区間まだ未確定でございますので、その他のほぼ確定している区間だけ申しますと、調布-三鷹区間が約二百八十億円、保谷区間が一キロ当たり百五十億円から二百億円と想定いたしております。また、現在事業中区間の多摩川原橋あるいは調布-武蔵野区間につきましては、合わせて六百四十億円でございます。先ほど申しました三鷹-武蔵野区間につきましては、現段階ではまだ申し上げる段階ではございません。 ◯浅川委員 申し上げられないということで、重ねてで恐縮なんですけれども、昨年来からいろいろ話題になっている財政健全化計画の実施案の中でも、道路あるいは街路の事業費の全体的な見直しが必要ではないかという中で、実施案の中では全体で四兆四千億円というふうに明らかにされておりますので、この中には当然、保谷-三鷹間ですか、これも含めて今出されているのではないかというふうに思うんですが、そういうふうな計算にはなっていないんでしょうか。 ◯杉浦道路計画担当部長 ただいま申し上げました各区間ごとの数字につきましては、おっしゃる四兆幾らかの数字に入っているものと理解してございます。三鷹-武蔵野区間につきましては、ちょっと精査してみないとわかりかねるところでございます。 ◯浅川委員 全体の中には入っているわけでして、その中に三鷹-武蔵野区間というのはあるわけですから、そういうのをどうして明らかにできないのかなというふうに思うんです。先ほどもいいましたように、多摩都市整備本部で尾根幹線というのは総体で千五百億だというふうにいっているんですが、何か特別にこれは無理だというようなことはあるんでしょうか。 ◯杉浦道路計画担当部長 調布保谷線につきましては、両側に十メートルの環境施設帯を設けることとして考えてございまして、その施設帯の整備形態などにつきましては、今後住民の皆様あるいは関係機関と協議していくことになっております。そういう不確定要素がまだございますので、今の段階で正確には申し上げられないということでございます。 ◯浅川委員 これ以上お聞きしませんけれども、不確定要素があって難しいといいながら、財政健全化の四兆四千億の方は確定しているわけなんですよね。それで、私がこういうことをお聞きをするのは、道路の事業費というのが非常に大きくなっているというふうにいわれている中で、都民の要望がある、またそれ以外にも大型幹線道路があるという中で、全体的な事業、一体どこがどういうふうにかかるんだというようなことは、情報公開というような意味合いからも、明らかにした方がいいのではないかというふうに思っているからであります。  そこで、調布保谷線についても、今その事業が大きく動いているというわけではないので、先ほど八年度の事業費は全体から見ると四十三億ということで、後年度負担がこれから非常に大きくなる、こういうのが財政の負担を大変にする一つの要因になるというふうに思うんですけれども、この調布保谷線というのは、三十五年前に始めたときにはどういう計画だったのでしょうか。また、今日の時点でどのように変わってきたのか、それはどういう理由によるものか、ご説明願いたいと思います。 ◯杉浦道路計画担当部長 お尋ねの三十五年前と申しますのは、従前の都市計画を決めた段階と思ってございますが、調布保谷線につきましては、十八メートル、四車線の道路といたしまして、多摩川原橋を渡り南多摩尾根幹線を経て相模原方面に、南側についてはつながっていく、また、北側につきましては埼玉県境から川越街道につながる道路でありまして、多摩地域における主要な南北道路でございます。  また、このうち調布-三鷹区間の二・二キロにつきましては、平成九年の四月に三十六メートルの都市計画変更を、所定の手続を経まして実施いたしておりまして、両側に十メートルの環境施設帯を持つ非常に質の高い道路として整備する予定でございます。 ◯浅川委員 なぜそういうふうに変わったのかということについて、改めてお答え願いたいというふうに思うんです。三十五年間かかって十八メートルでなかなか完成ができなかったという道路の部分について、今度三十六メートル、二倍に広げるということは、ちょっと考えても、事業の推進ということについていえば、大変困難なことになるのではないかというふうに私なんか思うんです。  私の近所にも都市計画道路なり通っておりますが、やはり同様に三十年、四十年たってもできないというところがあります。例えば農家なんかにとってみて、相続で何とか税金を払わなくちゃいけないのに、土地利用が、こういう事業が決まった場合には実際には制限をされるというようなことがあって、見通しが立たないのかなんという話も聞くわけであります。いわば財産とか私権が制限されるようなことがあるんですけれども、そういう中で、やはりこういうふうに道路を広げるということに対して、当然その事業が困難になるということは想定される、あるいは想像されるわけでありますけれども、先ほどの質問にまた戻るわけなんですが、それでも三十六メートル必要だということなんでしょうか。 ◯杉浦道路計画担当部長 調布保谷線は、多摩地域の自立都市圏を形成する南北方向の主要な幹線道路でございます。道路交通の円滑化あるいは都市防災の向上からも、四車線で整備することは引き続き必要であると考えてございます。また、あわせて、この路線が主に住宅地を通過することから、環境に配慮しまして、車道の両わきに十メートルずつの環境施設帯を設置する、こういった考え方で変更をいたしているところでございます。 ◯浅川委員 そこで、現在の交通量と、それから事業を整備した後の交通量について、どのように予測をされているのか、お聞きをいたします。それで、十八メートルのときと三十六メートルにしたときの交通量というのは変化するんでしょうか。 ◯杉浦道路計画担当部長 現況の交通量でございますが、実測値は、十二時間データでございますが、一万三千台でございます。また、計画交通量は二十四時間で約二万五千から三万二千台と推計してございます。また、十八メートルと三十六メートルの違いでございますが、いずれも四車線を想定いたしておりますので、大きな違いはないと受けとめてございます。 ◯浅川委員 十八メートルでも三十六メートルでも四車線なので、この交通量自体は変わらないということであります。それで、昨年東京都が、これは政策報道室ですが、これからの東京の道路のあり方ということで、都政モニター五百人を対象にアンケートを実施をして、その中で、交通量の増加対策として、新たな道路建設や道路幅の拡幅ではなくて、走行規制や公共交通機関の利用促進を図るという考え方について、五六・三%の人が生活行動を制限されるとしても賛成だと答え、三八・一%の人が生活行動を制限されなければ賛成というふうに答えております。CO2だとか、あるいはNOx大気汚染など、一度破壊された自然を取り戻すために何倍あるいは何十倍もの労苦が要るということも、私どもこれまでに経験をしているところであります。さらに、これから高齢化が進む、超高齢化というような言葉もありますけれども、そういう時代の中で、早くても、順調にいっても全体完成するのが平成二十二年という中で、幹線道路、こういう骨格道路に重点を置くような対策でいいのかというような疑問の声もあるというふうに聞いております。  そこで、多摩地域に、今、ご答弁ありましたように、南北交通が不十分だということは理解するものでありますけれども、それにしても、住民もほぼ同意をしているというふうに聞いておりますこの十八メートルで進めた方が、財政負担も軽く、あるいは早くできるのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。 ◯杉浦道路計画担当部長 お話の道路交通の抑制政策につきましても検討を始めたところでございますが、私どもの認識は、多摩地域あるいは区部も同様でございますが、道路の絶対量がまだ不足しているという観点でございます。そういったことで、繰り返しになりますが、環境を配慮して十メートルずつの環境施設帯を両わきに整備しながら四車線の道路をつくるということが必要になっていると理解してございます。 ◯浅川委員 道路の絶対量が不足しているというふうなご答弁でありましたけれども、同じ道路ということにつきましても、やはり生活関連密着型の道路と、こういうような骨格道路、広域道路というのは違うのではないかというふうに私は思うんです。  最後に意見を申し上げて質問を終わりますが、都税収入は八年度は十年前の水準に戻ってしまった、こういうふうにいわれております。先ほど道路の各年度の、これは決算になるんでしょうか、額が出ておりましたけれども、やはりこれについても十年前と比較をしてどういう数字になっているかといいますと、税収が同程度の水準に落ち込んだとはいっても、道路全体の事業費というのは二倍というような状況であります。特に単独事業費の割合がふえている、これも私ども議会の中でも指摘をしてまいりました。これは単に都がというよりは、政府が道路事業を大幅にふやすという政策のもとでふえてきた経過であるというふうに思いますし、また地方財政を大きく圧迫をする要因にもなっているというふうにも思います。財政難というふうにいわれる中で、市町村の土木補助でありますとか路面補修、生活密着型の道路の整備の要望というのは非常に強いというふうに思いますし、これが、要望が多くある中で、なかなか進捗を見ないというふうな声も聞いております。  調布保谷線というのは、先ほど来ご答弁ありましたように、尾根幹線とつながる路線でありますけれども、この路線一つだけでも、全体事業費は、推計ですが、三千億から四千億かかるというふうな内容であります。私は、こういう内容は見直して、やはり住民が大筋で理解をしているというこの十八メートルでの整備を進めるべきだということを申し上げて、質問を終わります。 ◯西条委員 実は今日、いわゆる道路、それは国道、都道、区道を含めまして、いわゆる公道上には電柱を筆頭にさまざまの公共構築物が多数設置されてきてしまっております。これは当然都市の社会生活のためには欠かすことのできないものであることは、私は十分に認めますし、大事なものだ。また、その必要性があるから、いわゆる公道上にいろいろな社会生活の基盤をなすためのものが設置されてきたんだろうと私は思っております。  しかし、バリアフリーなどという言葉が最近は使われるような時代であります。それで、必要なものである反面、いわゆる道路というまさに公共の人が使う場所という見地から立ちますと、これらのいろいろな構築物は実際は歩行者の大きな障害となっている、これも事実だろうと私は思っております。さらに、昨年都が制定しました景観条例、私はちょうど都市・環境委員ですから、この条例が制定されるときも申し上げましたが、いわゆる景観の点から見ますと、道路上の構築物というのは実際はマイナスの景観となることが指摘できると、私はあのとき委員会の中でも指摘をさせていただきました。  そんな見地から、道路上の極めて大きな構築物であります、先ほどちょっと鈴木委員からも話が出ておりましたが、歩道橋について、特に例を挙げて幾つかのお尋ねをしたいと思うのであります。  そこで、まず最初に幾つかの数字をお尋ねをしたいと思っております。歩道橋は、今日までどのくらいの数が都内で設置をされたのか、お教えをいただきたい。それから、設置をされてきた経過を教えていただきたい。いつの時期にどういう数が集中的につくられたか、これもぜひ教えていただきたい。平成八年度の決算でありますから、この決算の中では一体幾つの歩道橋が設置されたのか。まずこの三点についてご説明をいただきたいと思うのであります。 ◯小峰道路保全担当部長 都といたしましては、歩行者の安全を期するという点で横断歩道橋をずっと整備してまいりました。平成十年二月現在、都が管理しています横断歩道橋は六百八十一橋でございます。最近の設置状況でございますけれども、平成二年度に一橋、平成三年度に二橋となっております。平成八年度には新設はございませんが、中央区の銀座七丁目においてかけかえを行っております。  それと、ちょっと答弁遅くなりましたが、主として昭和三十九年から四十八年にかけまして多くの横断歩道橋が整備されました。 ◯西条委員 今示していただいたとおり、実は私が思いますのは、今のご説明から推測しますと、いわゆる過去の経済の高度成長期に日本は車優先の時代がありました。そのときに、まさに今ご説明のあったとおり歩行者の安全を確保するために設置された、大体過去の歴史をたどってみればそういうことだろうと思います。今おっしゃったように、昭和三十年代が非常に数が多い。特に最近は事実上ゼロですよね。  これはもちろん一定の設置がもう終わったという見方もありますが、本来の歩道橋を都民が求めたのは、まさに車時代のときなんですね。私は今日はもうその時代がある程度変わりつつあるんだということを、ぜひ皆さんに指摘をしたいと思っているんです。要するに、今日のどちらかというと車よりも人間優先の時代に入りましたら、いろいろな歩道橋の例を、過去に設置したその後の今日の状況を見ますと、歩道橋は当然階段を上っておりるわけでありますから、いわゆる高齢化社会を徐々に迎えてきまして、高齢者には階段の負担が大変大きいということから、一回歩道橋を設置した後に、その下に再び横断歩道を設置している例が、非常に私は多いように思います。その下に結局は横断歩道を設置しますから、この歩道橋の利用度は著しく低下しているように思われるんですよ。  最近特に、私の文京区で一つ例があるんですが、その歩道橋のかかっている道路に地下鉄がその後敷設されました。その地下鉄敷設のために地下の遊歩道ができました。その地下をくぐって反対側の道路にエスカレーターで抜けることができますから、当然その上にある歩道橋は、エスカレーターの方が便利ですから、使わなくなってしまうんですよね。これは当然のことでありますし、人間優先のために横断歩道で、いわゆる階段を上らないで対岸へ渡ってくださいということは、私はむしろこういう時代には大事なことだと思っております。  こういう中で、先ほど六百八十一ですか、一度設置してしまった歩道橋はもちろん維持補修をしなければなりません。都はその維持補修のための改修工事あるいは塗装の塗りかえなど順次なさっておられます。こういうように非常に利用度の低い歩道橋を都民が見た場合は、その経費が非常にもったいないという意見が私たちのところに非常に寄せられるんですね。  そこで、既に設置されている歩道橋に対しては、維持補修にどのくらいの予算を年にかけておられるのか。それから、設置した歩道橋の耐用年数は大体どのくらいに見ておられるのか。それから、三つ目としまして、具体的に耐用年数を過ぎて撤去した例が過去にあるのかどうか。この三点についてちょっとご説明いただけますか。 ◯小峰道路保全担当部長 横断歩道橋の維持補修に要した経費でございますが、平成八年度は約七億円でございます。耐用年数ということでございますが、明確には現在の時点では定められませんが、大蔵省の方で減価償却などの耐用年数を考える場合の基準がございますが、高性能橋ですと四十五年ということになってございます。ただ、現実にはいろいろ維持補修などを行いますので、それ以上の耐用、利用というのは可能だというふうに思います。  それから、撤去した例ということでございますが、現在までに、都が管理する歩道橋のうち老朽化等が原因で撤去した横断歩道橋はございません。 ◯西条委員 つくられた時期からすれば、老朽化して取るようなものはまだないんだろうと思っております。ところが、現実には、例えば都市計画道路の拡幅などの折に、当然道路幅を広げますから、その折に橋脚を移動しないと道路幅と合わなくなるようなことが起きてきておりますよね。当然その場合はかけかえ、いわゆる一回撤去してから再びもとへ戻すというような作業になるんだろうと思っているんです。  先ほど申し上げてきたようなことから、そういう場合、今設置されている歩道橋、まだ耐用年数はあるんだけれども、とりあえず一時撤去しなければならないというようなときに、皆さんの使命からすれば原状復帰、つまり再び橋脚を広げてつけ直すというのが皆さんの立場でしょうが、先ほどいったような、利用度が極度に落ちたものについては、やはり再設置をするかどうかということは十分考えていかなきゃいけないと私は思っているんですよ。皆さんのところで、例えば一日の利用人数等の調査、十分なされておられるようであります。人数が何人ならば取れというようなことを私は申し上げるつもりもありませんが、当然、時代が変わってきて、こういう大きな構築物は維持補修に今いったように非常にお金がかかるわけでありますから、時代の使命に合わなくなったというと大げさでありますが、追いつけなくなってきたものについては十分考え直すということは、私は大事なことだろうと思っております。  いわゆる建設局の本来の使命は、つくられたものを少しでも長く使えるように維持していく、それは皆さんの使命であります。しかし一方で、社会の変化ということにはやはりこたえていかなければいけないと思っております。都の場合、管理している面積が非常に大きいし、数も今いったように多い。いろんな、規模も大変大きいものを管理されておりますから、どちらかというと、現状維持をしていこうというのが、それは皆さんの本来の姿勢であります。しかし、それではやっぱりこの時代には合わなくなってきているんですから、どこかでそのことをやっぱりチェックしていくような機能、あるいは機関をちゃんとつくらなきゃいけないと私は思うんですよ。  そういう意味で、本来の──今の建設局は、つくったものを維持していく、その片っ方で、こういう時代の変化に合わせて、こういうような大きな構築物については、不要になってきているものは徐々に撤退しようというような判断は、今だと建設局の中のどこかでやるわけですが、それは一体どういうところでそういう判断をしていくようになりますか。 ◯小峰道路保全担当部長 建設局では道路管理部でございます。 ◯西条委員 当然今お答えのとおりなんだろうと思うんです、現状ではね。片っ方で維持していこうという人たちが、片っ方で見直そうというのは、非常にやりにくい話ですよ。ですから、ぜひこういうようなものについては、やはり時代の要請に合わせたように、どこか別の機関でちゃんとチェックするようにすべきだ。特にこういうものについては大変難しいんですよ。地元の今まで利用してきた人の意見というのも吸い上げていかなきゃいけないと思っております。  過去の改修の例を見ますと、地元の住民が気がついたときは改修が終わっているんですよ。皆さんが意見をいいますよね。その意見は当然建設局の中にも反映しているんでしょうけど、それはまた十年後か十五年後になってしまうんですよ。ですから、やはり改修する前にそれをちゃんと吸い上げるような、さっきいったような機関なりあるいはそういう仕組みが私はぜひ必要だと思っておるのであります。  そこで、これ以上多くは、委員長、申し上げません。まさに行財政改革というのはこういうようなところにもきちんと目を配るというのが、今日大事だろう、このように私は思っております。すぐあしたどうこうしろという話ではありませんから、そういう検討を建設局の中で、ぜひ前向きになされることをこの際お願いをいたしまして、終わります。 ◯田代委員 墨田区にあります都立公園なんですが、横網町公園というのがございますが、この公園の面積と、それから現在どのように利用されているのか、その状況がわかる限り教えていただきたいと存じます。
    ◯中島公園緑地部長 横網町公園の開園面積は約二ヘクタールであり、平成四年度に利用実態調査を行ったところ、年間来園者の推計は約二十七万人でありました。 ◯田代委員 その横網町公園なんですけれども、中に東京都の慰霊堂と復興記念館という建物が建っているわけですけれども、この両方の建物、耐震あるいは免震の件について何か調査をし、その結果が出ておりましたら教えていただきたいと思います。 ◯中島公園緑地部長 東京都慰霊堂と復興記念館につきましては、昭和六十年度に耐震調査を行ったところでございます。東京都慰霊堂は、関東大震災級の地震に対しては一部補強の必要があるとの診断であったため、昭和六十一年度に補強工事を行いました。また、復興記念館につきましては、安全上支障がないとの診断でありました。しかし、阪神・淡路大震災後、建築物の耐震基準の見直しを行っているところでもあり、その結果を踏まえて今後対応していきたいと考えております。 ◯田代委員 ということは、阪神・淡路のクラスが来たときにはわからないと。そして、その中に当然展示物ですとか、安置されているもろもろのものがあるわけですが、そういうものに対しての配慮みたいなものは、四定でちょっと私、意見として開陳させていただいたんですが、それからちょっと針金のようなもので補強が一つされたということですけど、特にそれ以外何か予定みたいなものございますか。 ◯中島公園緑地部長 今お話がございましたように、収蔵遺骨は陶器の骨つぼに納めておりまして、氏名の判別している骨つぼ等がございます。それらのものにつきまして震災で動くことのないよう金具でとめております。 ◯田代委員 次に移りますが、この横網町公園、見せていただくときれいになっていますけど、現在までにどのような整備をなさってきたのか、また、今から、都民の皆さんが、どのように利用されやすい、しやすいような工夫をしていくのか、わかりましたら教えていただきたいと思います。 ◯中島公園緑地部長 横網町公園については、平成元年度から平成四年度にかけて、過去の災難を後世に伝えるとともに都民の利用しやすい公園とするため、語り部の広場整備、日本庭園改修、外周石積み等の改修工事を行いました。今後とも、横網町公園を特色ある公園としてだれもが利用できるよう、公園内の各種施設の整備を検討してまいります。 ◯田代委員 この横網町公園というのは、都立公園の中ではたしか一番小さい公園だと覚えておるんですけれども、その小さな公園、しかし、その施設だけ利用する方々、おおよそ三十万人弱の方がいらっしゃる。公園自身を利用なさる方、その三倍としても百万近い方がいる。そういう今まで非常にお金もかけてきれいに整備されて皆さんに愛されている公園の中に、しかも一番小さな公園の中に、これからの東京、日本の平和を祈念する平和祈念館というものを地下に建てていきたい。  そうなりますと、今まで上につくったものがいろいろ手直しされたり、使えない期間が長くなったり、また、当然どなたでも平和というものは祈念するものでありますし、それを強く希望するものですけど、果たしてこのスパンの中に無理やりに防水加工したものを押し込めるということが可能であるかどうかということは、随分大きな問題だと思います。また、近所の方に何人かアトランダムに聞いてみますと、人災と天災を一緒にされたら困るというようなお話もあるようで、これは今からいろいろ議論になっていくと思いますけれども、都立公園として一番小さな横網町公園、都としては、今からずっといわゆる都立公園として管理していくんでしょうか、あるいは、区に下げ渡す、何なりと、そういうような方策はあるんでしょうか。 ◯中島公園緑地部長 横網町公園は、多くの犠牲者を出した関東大震災の被災地であります。園内には震災の被災者の霊を供養するとともに、下町を中心に東京一帯を焼き尽くした東京大空襲の殉難者の遺骨も安置している東京都慰霊堂や、震災の災難を後世に伝えるために建設されました、先ほどもお話がありましたような、復興記念館がございます。  横網町公園は小規模な公園でありますが、これらの施設を大切に管理し、次世代に引き継ぐことが都の責務であることから、都において管理することが適当であると考えております。今後も都立公園として多くの都民に親しまれ利用していただけるよう、適切な管理をしてまいります。 ◯田代委員 今伺ったとおりに、大変記念的な重要な公園であるわけですから、その利用者の方々の希望もよく考えていただいて、また、その遺骨の入っている骨つぼも、きちっと固定されているとはいっても、震災が来るような形になると、震災で亡くなってまたその後骨つぼが破損するなんということになると、これはとんでもないことになっちゃうわけですけれども、そういうことにならないように、しっかりと管理をしていただいて、区民、都民の皆さんたちの役に立つような都立公園として整備をしていただきたいと思います。  以上で終わります。 ◯東委員 私は、橋の整備と内部河川、この二つの問題で二、三伺いたいと思います。  決算ですから、まず第一に、東京都が管理している橋というのはたくさんあると思うんですけれども、八年度で補修や整備を行っているのは幾つぐらいあるのか、それをちょっと示してください。 ◯古川道路建設部長 平成八年度においては新設やかけかえで三十九橋の整備を行っており、また、耐震補強などで七十五橋の補修工事を行っています。 ◯東委員 これはいってなかったんですが、ついでですから聞いておきますが、さっきもちょっと耐震整備の問題で話があったんですけれども、平成八年度、補修整備が三十九橋、それから耐震整備で七十五橋ということでしたけれども、補修整備というのはいろいろなものがあると思うんですね。いわゆる防災耐震用の整備が必要な橋もあるでしょうし、私が今からちょっと質問する、いわゆる耐震というよりも現状の交通安全上の必要性から補修あるいは整備しなきゃならぬということがあると思うんですが、一点だけ、この耐震の補強、さっきもちょっと話がありましたから聞いておくんですけれども、七十五本を八年度でやったということなんですけれども、耐震のそういう必要な補強あるいは整備が必要なものは、あとどれぐらい残っているのですか、ついでに教えてください。 ◯小峰道路保全担当部長 今後必要な橋梁の補強でございますが、緊急交通路の上にあと百四十四橋ございます。 ◯東委員 これは今ちょっとついでに聞いたので、本題なんですけれども、実は私の江東区と江戸川区を結んでいる葛西橋通りというのがあるんですが、そこに葛西橋、新葛西橋とも通称いっていますけれども、橋があります。この橋は大分前にかけられたものなんですが、この橋に取りつくといいますか、前後の江戸川寄りの方も、それから私の江東区寄りの方も、道路幅に比べて橋の幅がえらく狭いんですよね。非常に交通量も全体ふえていて、これがいつも渋滞の大きな原因になっている。例えば都バスなども時間どおり来ない、何が問題かといえば、葛西橋が狭いからだということなどもありますし、それから安全上もやっぱり非常に問題が起こっております。  こういう狭い橋については、それに取りつく道路はもう拡幅されているわけですから、当然、それに橋を合わせるといういい方が正しいかどうかは知りませんけれども、やっぱり一定の幅のものに、できれば私はかけかえるべきだと思うんですけれども、そういう計画はないのかどうか、その点どうですか。 ◯古川道路建設部長 葛西橋は、既に都市計画決定された十五メートルの幅員で完成しており、現在のところ、かけかえ計画はありません。 ◯東委員 かけかえ計画はないと一発で断られたんですけれども、きょうここではいいませんけど、さっきもちょっと話が出ましたが、今から新しい骨格道路を建設するという計画などでは、例えば私の地元の豊洲、晴海を結ぶあそこの橋なんか、幅七十メートルの橋をかけるという、私はそんなものは必要じゃないと思っていますけれども、そういう計画があるわけですよね。もう既に都市計画でそうなっちゃってもう決まっているものだから、かけかえ計画はないと、そういう冷たい話じゃなくて、これはぜひひとつ、今すぐということじゃありませんけれども、やっぱり検討課題の中に入れてほしいということを主張しておきたいと思います。  そこで、もう一点だけ伺いますが、とりあえず上下線の真ん中にただ白い線が引いてあるだけだというんですね。それで、よく利用している私の友人なども、天気のいい日で渋滞していれば、むしろゆっくりだから特に問題はないらしいんですけれども、とにかく雨の日なんか、急いでいるときなんか、上下線のすれ違いが非常に狭いというんですね。真ん中がどこにあるのか、特に雨の日なんかわかりにくい。だから、そういう点で上下線の分かれ目のところをもう少しわかるようにするとか、それから、この縁石、センターと同時に縁石に、何か前は黄色い色が塗ってあったというんですが、今はそれがないというんですね。だから、その辺の車道の区切り、上下線の区分けのところの線と、それから縁石、この付近をやっぱりわかりやすいように、ぜひはっきりしてほしいと思うんですけれども、そういう点はどうでしょうか。 ◯古川道路建設部長 まず私の方から、先ほどの補足をさせていただきたいと思います。葛西橋通りについては、先ほど申し上げましたとおりでございますが、これに平行しまして東西線のところで放射一六号の道路を整備しているところでございます。また、北側の船堀橋の通りでは新今井橋を昨年完成させたばかりでございます。また、京葉線の南側に国道も一般国道が通ったところで、全体としてネットで対応しているところでございます。そのことだけ補足させていただきます。 ◯小峰道路保全担当部長 橋梁については、平素から点検等に努め、安全性を確保しているところですが、お尋ねの葛西橋については、現地調査の上、必要があれば交通管理者等と協議してまいります。 ◯東委員 さっきいっぱいあっちこっち、すぐ上に放射一六号線をかけるとか、新今井橋をかけるからというようなお話もありましたけれども、しかし、細いのを何本かかければそれで済むという問題じゃないんですよ、これは。だから、そこのところは僕ははっきりしておいてほしいと思うんですけれども、とにかく道路は両方二十五メートルで来ているんだから、その真ん中のところだけが十五メートルで、十メートルも狭いわけですよね。  だから、そういうものをかけるから、全体として考えるからいいんだというような考え方じゃなくて、今すぐということじゃないけれども、これはぜひ検討の中に入れてほしい、このことをいっておきたいと思います。  それから、今の雨の日などの特に安全対策ですが、江東区などとの関係でやるということですけれども、これは早急にひとつ対応を考えていただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。  それからもう一つ、内部河川、ここにちょっと資料も出してもらいましたから、それについて二、三あれしておきたいと思うんですが、ご存じのように、内部河川の整備も、いうまでもなく、私どもの住んでいる江東地区はゼロメートル地帯ですから、それに対応する形で隅田川や荒川の大きな河川の整備、それと同時に内部河川の整備がこれまでもずっと行われてきたわけですよね。  したがって、荒川や隅田川という大きな河川の整備ももちろん進めなきゃいけないんですけれども、やっぱりあわせて内部河川の整備も進める必要があると思うんですね。出してもらった資料では一三%というふうになっているわけですが、特に小名木川という川がありまして、西側の方は植栽まで含めて比較的きちんと整備されてきているんですけれども、小名木川とか竪川とかは、確かに防災上の一定の護岸の補強というんですか、それは確かになされているようですけれども、まだ整備が非常に不十分だと思うんですね。防災上重要であると同時に、あの地域は非常に緑も少ないという状況でして、そういう点で、今後どういうふうにそれを整備しようとしているのか、まずその点をちょっと伺います。 ◯佐藤河川部長 江東デルタ地帯は、隅田川や荒川の外郭堤防に守られている上、特に東側地域の河川については、平成五年に平常水位を周辺地盤の高さ程度のAPマイナス一メートルまで低下させたことから、大地震による水害に対する安全性は確保されております。その後、旧中川、北十間川において護岸の整備や水位低下によって生み出された高水敷の整備は順次進めております。  また、小名木川の整備でございますが、小名木川を含めた江東内部河川の将来を見据えた整備方針については、現在、学識経験者、関係区長及び地元有識者等で構成する下町河川の明日を創る会を設置いたしまして、幅広い見地から論議をしていただいているところです。したがいまして、その提言を踏まえながら着実に整備を図ってまいります。 ◯東委員 ぜひ整備を進めてほしいんですけれども、特に小名木川については、住宅地を流れているんですよね、私もすぐ近くなんですけれども。それで、いわゆる昔のかみそり堤防で、その下を通れば向こう側はもう何も見えないという状況なんかあるわけですが、非常に護岸が高い。だから、そういう点で、やっぱり住民も、水辺に親しめるといいますか、東の方でやられている親水化、そういう整備を非常に強く望んでいるわけですけれども、その点についてはどうなんでしょう。 ◯佐藤河川部長 お話のような江東内部河川の日常的な管理につきましては、地元区の所管であります。したがいまして、平常時の施設の設置については地元区と協議してまいります。  小名木川等の親水化につきましては、現在、下町河川の明日を創る会で幅広い見地から論議をいただいておりますので、その提言を踏まえながら着実に整備をしてまいりたいと思います。 ◯東委員 わかりました。それはそれでいいです。  もう一つ、これは注文しておきますが、さっきちょっとそういうお答えもあったようですけれども、実は最近、これは私が現認しているんですけれども、二人亡くなっているんですよね。これは亡くなり方は、子供が落っこったというようなものではないわけですけれども、しかし、そういう場合に、ここのところ、それを救助するのが非常に難しいんですね。それこそ消防隊が来てレスキュー隊が来てやらなければ引き揚げることができないんですよね。だからそういう点で、やっぱりつかまれるはしごというか、あるいはロープだとか、きれいになるのはいいんだけれども、今度はそういうものが何もないものですから、そういう人命救助のときに、なかなかその備えがないということがあるので、この点は、さっき部長は区との相談の上ということでしたから、これもひとつ早急に区とも相談をしてやっていただきたい、そのことを申し上げて終わります。 ◯大西委員 昨年十二月の京都会議、COP3、気候変動枠組条約締約国会議ですか、その中で、日本は温暖化ガス五%削減を約束するなど、環境保全は今日の重要課題です。そして、交通分野では自転車が無公害かつ温暖化ガス排出と無縁の交通機関として見直されていることは、国の方針にも示されています。既に私たちの生活では身近な乗り物として、買い物そして通勤、通学に自転車を活用しております。このことは、自動車公害対策とともに地域のコミュニティ育成といった点にもつながります。しかし、現実としては車や歩行者との間の事故、そして放置自転車問題など課題が多いことも事実です。  そこで、こうした観点でちょっと質問したいと思います。まず、平成八年度末現在での都道における自転車道並びに自転車と歩行者が通行可能な、例えば三メートル以上の幅員を有する歩道の整備状況をお伺いします。 ◯小峰道路保全担当部長 自転車道は、多摩湖自転車道など三路線で約四十四キロが整備されております。幅員三メートル以上の歩道の延長は約千三百二十キロです。 ◯大西委員 自転車道、自転車歩行者道を整備する際、環境への配慮はどのようにされているんでしょうか。 ◯小峰道路保全担当部長 自転車道及び自転車歩行者道の整備に当たっては、自然環境の保全や樹木の植栽など環境に配慮しております。 ◯大西委員 現在計画されている多摩における道路の自転車歩行者道は、どのように整備されることになっているのか、お伺いします。 ◯小峰道路保全担当部長 多摩地域の自転車歩行者道の整備に当たっては、歩行者も自転車もともに安全に通行できる幅員の確保に努力しております。 ◯大西委員 多摩の歩道の整備に当たって、環境への配慮をどのようになされているのかお聞きしますが、地球環境規模的なものでお答えできればありがたいのですが。 ◯小峰道路保全担当部長 地球環境ということでございますが、もろもろの環境対策が積み重なったものが地球環境対策というふうな点も考えられると思います。そういった点から、多摩地域の歩道の整備に当たりましては、植栽を行うなど沿道環境の保全に努めております。 ◯大西委員 では、平成六年から八年度における都内での自転車が関係した事故の発生件数の推移を伺います。 ◯小峰道路保全担当部長 自転車が関係した交通事故件数は、平成六年は約一万三千四百件、平成七年は約一万四千五百件、平成八年では約一万五千三百件です。 ◯大西委員 自転車道の利用者と歩行者の間に事故が起きないようにすることが必要であるわけですが、どのような考え方を持っていらっしゃいますか。 ◯小峰道路保全担当部長 歩道の整備に当たっては、歩行者が安全に通行できる幅員の確保に努めております。 ◯大西委員 道路管理者として、自転車歩行者道の整備について、今後どのような考え方を進めていくのか、お伺いします。 ◯小峰道路保全担当部長 自転車道は、野外での健全なスポーツ・レクリエーション活動の場を確保することを目的として実施しております。今後とも、地元区、市町村と連携を図りながら進めてまいります。自転車歩行者道は、引き続き自転車と歩行者がともに安全に利用できる幅員の確保に努めてまいります。 ◯大西委員 今の答弁でもおわかりのように、私、最初、自転車道の八年度の実績を見てみました。〇・三キロしか自転車道というのがつくられていないというところから──〇・三キロというのは三百メートル、いわゆる都の方では自転車道といった場合に、レクリエーション、そういうサイクリング道路としてしか考えてないということが非常にわかりました。でも、私が問題にしているのは、先ほどもいいましたけれども、自転車は無公害かつ温暖化ガス排出とは無縁の交通手段として見直され、国の方針にもそれが示されているという観点から質問したんですが、なかなかかみ合いませんでしたね。  それで、今後はやっぱり自転車が自動車にかわる新たな交通手段として見直されるということが必要なものですから、今後の道路づくり、そして自転車と歩行者、自転車と車、このいろんな関係が問題になっているわけなんですけど、そういうことも含めて、道路はつくるだけじゃなくて、そこにやはり人と自転車のことも考えて、積極的にこの自転車道というものを見直していただきたいということを強く要望して、質問を終わります。 ◯菅原委員 私からは、道路工事について、総論といいますか、各論といいますか、道路補修費三百七億、支出済額で記載をされておりますけれども、この道路工事は、ご案内のように、毎年十二月の年末あるいは年度末の三月に非常に集中し、世の中の繁忙期に工事が行われているというような指摘、都民の声が非常に多いわけでございまして、これはいってみれば、都民のライフラインにかかわるガスや電気、水道、こういったものの工事と、それから東京都あるいはそれぞれの自治体の道路管理者がやる工事と大きく分かれようかと思うんですけれども、こうした工事がむだである、あるいは予算合わせのためにやっている、あるいは予算の吐き出しのためのものであるというような都民の認識、声というものに対して、東京都として、どのようなご認識、ご見解をお持ちかということを、まずお尋ねをしたいと思います。 ◯小峰道路保全担当部長 むだな工事が多いということでございますが、路上工事の大半は、ただいま委員からご質問ございましたように、水道、電気、ガスといった都民生活と密着したものでございます。また、道路や橋梁の維持補修は、安全な交通を確保する上で不可欠なものです。したがいまして、むだな工事といった批判は当たらないというふうに考えてございます。 ◯菅原委員 むだじゃないというお答えでございますが、むだかどうか今からお尋ねをしていきたいと思います。  この平成八年度のいわゆる都のやっている路面補修等を含めた道路工事と、もう一つのライフラインにかかわるそのための道路工事、占用工事というのかな、その割合とか件数、八年度でわかればと思うんですが。 ◯小峰道路保全担当部長 区部の、都が管理する道路上における平成八年度の工事件数は約一万件です。そのうち道路管理者による工事が約二千百件、占用企業者の工事が約七千九百件で、それぞれ約二〇%、八〇%となっております。 ◯菅原委員 ここではその前段の方の路面補修二千百件ということに関して、二割とはいうもののかなりの数だと思うんですが、それでは、今まで道路を補修する、改修をする、その基準といいますか、計画といいますか、どういう基準に基づいてやってこられたのか、これについてお尋ねをします。総論的な話なんですが。 ◯小峰道路保全担当部長 路面補修工事は、安全で円滑な道路交通を確保するため、路面にひび割れ、わだち掘れ等が生じた場合に行っています。例えばひび割れ率が一五%以上のときや、わだち掘れが二・五センチ以上生じたときに補修します。 ◯菅原委員 非常にわかりやすい答弁で、一瞬なるほどなと思いながらも、問題は、このいただいた資料の中で三ページに、一、二、三、四、四半期、四つに分かれますと、どうしても第二・四半期あるいは第三・四半期、七月、八月、九月、あるいは十月、十一月、十二月、この辺に非常に工事の発注の件数が集中をしていることは、これは否めない事実だと思うんですが、その工事の工期にもよるんでしょうけれども、こうした現状があって、バランスよく今後平準化していくということも、道路工事の執行管理者としても、当然求められてくると思うんですが、この辺はどういうふうに説明をされますか、この資料については。 ◯小峰道路保全担当部長 路面補修工事は、従来から第一・四半期または前年度末に発注するよう努めてきたところです。平成九年度は、ゼロ都債を活用して工事の発注時期を一月または二月に早めています。平成十年度は、工期の短い工事を四月または五月に発注することにより、一層の平準化を図ってまいります。  なお、平成九年度は路面補修工事についても十二月は原則的に抑制し、一月から三月は前年度比で半減させることにしております。 ◯菅原委員 平成八年まではそういうことで、九年、十年とそういうご努力をされていらっしゃるということで、さらなる努力をしていただきたい、こう思うんです。結局、発注の時期あるいは道路工事の計画によって、いってみれば予算の吐き出しのためにやっているんだというような都民の認識、この辺が正しいかどうかということは別として、やっぱり現実の認識としてあるわけですから、そういう意味では、今お答えになったような努力がさらに必要になってくるし、都民に対してそういうPRを徹底していかないと、極めて不況、不景気が長引く中で、とりわけタクシーのドライバーや、あるいは夜間の流通業者、宅配は夜は余りないんでしょうけど、そうした運送業を初めとする流通業者、こうした方々への理解を求めていかないと、この極めて厳しい逼迫した財政状況の中で、こうした公共事業をやるということは、非常に民間あるいは一般の都民への説得力に欠くものであるという指摘をややせざるを得ないと思います。そういう意味で、ぜひ経済効率をこれ以上低下させない、ましてや不況の中で、業者さん、各ドライバーたちは、今まで使ってきていない経費やあるいはもろもろの営業努力をしてやっているわけですから、その辺の留飲が下がるような、そうした都のあるいは建設局の姿勢というものを見せていただきたい、こう要望して、このことは終わります。  さらに、これはちょっと余談というか、外れるんですが、道路工事の現場を見てますと、特に夜間に非常に目立つんですが、余りなれないような交通整理をやっている人がいまして、とりわけ片っ方の道路を工事して片っ方を双方向で旗で行き来をさせる場合に、あの人、プロなのかな、でもどう見ても学生のアルバイトさんみたいだなというような雰囲気がありまして、それはそれとして、万が一その辺の事故が起こった場合等の責任の所在というのはどの辺にあるのかなということなんですが、この辺、業者さんに対して、都は今までどういう指導をしてきたか、あるいはしてきていないのか、この辺について教えてください。 ◯小峰道路保全担当部長 工事現場で事故が起きた場合の責任ですが、これは一義的には請負業者の方にあるというふうに考えています。それから、工事区域内におきます安全対策でございますが、案内標識や保安さくの設置、それから交通整理要員の配置などにより、交通の安全確保に努めております。交通整理要員については、熟練者を配置するよう今後とも請負業者を指導してまいります。 ◯菅原委員 今のご答弁だと、業者の最終的な責任になるということなんですが、工事全体の最終責任は当然東京都にあるわけですよね。ですから、そういう意味では、今までの経緯は非常によくわかりますし、流れは重々承知をしておるんですが、万が一本当に死亡事故でも起きた場合、それは業者の責任だといって終わる問題でもないわけですし、そういう意味では、工事をやる道路管理者、工事をやる業者、そしてまた、いわゆる道交法を含めた警視庁あるいはもろもろの機関、これは東京都の工事だけじゃなくて国も、建設省も建設局もあるいは区市町村も広範な議論をしていかないといけない。ささやかなことですが、今後そういう研究、努力をさらにしていただきたいということを要望して、終わります。 ◯小竹委員 私は、公園整備費にかかわる問題として、文京区にあります六義園の整備の問題で若干お伺いをしたいというふうに思うんですが、六義園の外周の壁については平成五年ぐらいから改修工事が行われているわけですが、今まで改修が終わったところと、それから、まだかなり未改修の部分が残っているわけですけれども、その整備状況について、まず最初にお答えいただきたいと思います。 ◯中島公園緑地部長 六義園では、ただいまお話がありましたように、平成五年度から現在まで外周塀約四百四十メートルの整備を進めております。引き続き計画的に改修工事を進めてまいりたいと思っています。 ◯小竹委員 今、引き続き改修工事を進めていきたいということですが、この工事は、たしか耐震性を強化するために改修工事を行っているというふうに伺っているわけですけれども、そのとおりですよね。引き続きということで、今後の予算との関係があるかと思うんですが、完成はいつごろというふうに考えておられるのか、その点はいかがですか。 ◯中島公園緑地部長 今後とも、財政状況を勘案しながら計画的な整備に努めてまいりたいと思っております。 ◯小竹委員 いつごろかということを明らかにしていただいてない。財政状況ということなんですが、今まで約五年近くかかって四百四十メートル、若干角のところの公園等の整備などもありましたから、これで見ますと、年間百メートル弱の整備、かなり大きな塀ですから、立派な塀ではあるわけですけれども、これでいくと、これから完成するまでに、早くても、残りの部分が七百メートル以上ありますから、六、七年というよりも七、八年かかるのかなというふうに思うんですが、たしかこの塀については、れんがをかなりの幅で積んであるだけで鉄筋も入ってないということで、若干、一部危険なところが補強されたりしているようですが、ところどころ壊れたりもするわけですね。高さは二メートルをはるかに超えるような高さで、ここは東京都の広域避難場所に指定されておりますね。  そういう点でいうと、六義園に災害、震災などで避難された方々が、塀が倒れてきて、場合によっては、それこそ圧死したりとか、そういうふうなことにも私はなりかねないというふうに思うんですね。そういう点でいうと、やはり一日も早い整備が必要だというふうに思うんですが、今後の整備の中には、東京都から文京区に移管されたグラウンドの部分と公園の部分もあるわけで、その辺の連携も含めて区の方との協議はどのようになっているのか、その点はいかがですか。 ◯中島公園緑地部長 れんが塀についてでございますが、全体で、塀の改修の残りが七百六十メートルぐらいございます。そのうち、れんが塀は五百十で、コンクリート塀が二百五十ございます。  今ご質問にございましたように、れんが塀につきましては危険度の高いところから整備してまいっております。これからも、整備に当たりましては区とも連携をとりながら進めてまいりたい、そして少しでも早めるよう努力してまいりたいと思っております。 ◯小竹委員 少しでも早めるようということですので、私は、やはり広域避難場所という性格からも、本当に住民の命を守るという点で、ぜひこの工事期間については、五百十メートルのこのれんがの部分だけを見ても、今までの整備状況でいったら五年以上費やすということにもなりかねませんから、ぜひこれは期間を短縮して工事を促進していただくように強く求めて、次へ進みます。  それと、園庭の維持管理という点で、植栽を含む維持管理費が、平成八年度を含めどういう状況になっているのか、維持管理費についてお伺いします。 ◯中島公園緑地部長 平成八年度の維持管理関係でございますが、芝生地の方とか樹木の手入れ、園地の清掃等を入れまして、約四千八百万程度でございます。 ◯小竹委員 八年度についてはちょっとあれなんですが、経常経費の削減がその後の実態として出されているわけですけれども、決して六義園だけではないというふうに思うのですが、やはり都市環境の悪化とともに、カラスがふえてきている、こういう現状で、六義園でずっと野鳥を観察されている方もおられるのですけれども、最近、カラスがふえたために野鳥が来なくなっているということがいわれて、特に都会のオアシスとしてあそこの六義園の環境はあったのだけれども、そういう生態の変化が生まれているし、園庭もかなり樹木を含めて汚されている。それから、特に四、五月の繁殖期には、来園者、それから周辺も含めてなんですが、カラスに襲われて、これはほかのところでもあるわけですけれども、けがをしたなどの被害がかなり出ているようです。  そういう点では、周辺の生ごみの管理やごみの収集等についても検討していかなければいけないのですが、公園の整備、特にカラスが巣をつくるような木々の剪定も非常に重要だというふうにいわれているわけです。そういう点で、八年度以降の中で、整備費等については経常経費ということでカットが行われるような状況だというふうに思うわけですが、この維持管理費が削減されることが、やはりこういう剪定や植栽の整備等に影響が出ていないのかどうか、その点はいかがですか、お答えください。 ◯中島公園緑地部長 維持管理費の削減によって維持管理に支障はないかというご質問でございますが、庭園の維持管理に当たりましては、引き続き作業内容の点検、見直しを行いまして、文化財庭園としてすぐれた景観を維持してまいります。 ◯小竹委員 多分、先ほどの維持管理の中には、植栽等だけではなくて、施設改修等の維持経費も入っているのだろうというふうに思うんで、実際に整備をするということになってくると、当然職員だけではやれないわけですから、業者の方々に対しての委託というふうにもなるわけで、そういう面で負担が業者の方にしわ寄せになったりすることがないように、やはり整備が十分やれるような、機械的に一〇%削減などをやらないように、この点については強く求めておきたいと思います。  あわせて、維持管理という点で、決算なんですけれども、最近雪が、きのうも降ったわけですけれども、雪が降りまして、かなり一月では水分をたくさん含んだということで、雪害で倒れたり枝折れしたりしている被害状況が出ているというふうに伺っているわけですが、どういう状況になったのか。そのための費用はどういうふうに措置されたのか、お伺いします。 ◯中島公園緑地部長 大雪による被害でございますが、六義園につきましては、平成十年一月八日の昼から降りました雪によりまして、十本でございます。内訳は、枝折れが十本でございます。そして、続きまして平成十年一月十五日の早朝からの大雪による被害は、全体で七十本でございます。その内訳は、倒木が二十一本、幹折れが二十九本、枝折れが二十本でございます。 ◯小竹委員 これは公園全体ですか、六義園だけなんでしょうか。その点はいかがですか。 ◯中島公園緑地部長 今お答えしました数字は、六義園に関してでございます。 ◯小竹委員 費用の措置についても……。 ◯中島公園緑地部長 約一千万でございます。 ◯小竹委員 そんなに六義園に出ているんですか。ちょっと私が聞いたのと大分違うんであれなんですが、かなり被害が出ているという状況で、この一月八日と十五日と合わせると、特に十五日、先ほどお答えをいただきましたけれども、百数十本ぐらいの被害が出ていて、職員と業者の方で片づけられたということですが、実際に措置された整備費は五百万というふうに伺っているのですけれども、実態としてはそれでは済まないような状況で、業者の方のご協力も得て、業者の方に泣いてもらっているような状況もあるというふうに伺っているのですが、そういう状況が、私は六義園だけではないのじゃないかと。特にあれだけの重い雪でしたから、相当な被害が各庭園それから公園の方に出ているというふうに思うので、やはり片づけたり植栽をする上で、こういう職員の方々の苦労だけではなくて、業者に対しても負担がかかるような状況のないように、ぜひこの点については実態を調べて措置をしていただくように、強く求めておきたいと思います。  先へ進めます。六義園の南側に百メートル強の超高層の建物が建設されているわけですけれども、園庭を一望できる藤代峠からの眺望が全くだめになって、それだけではなくて各場所からの眺望も阻害されるというふうな状況が生まれています。そういう点では、六義園を訪れる方々から、なぜこういう景観が損なわれているのかという苦情も出されておりまして、この点では、後楽園と同じような状況が六義園でも生まれているというふうに思います。  こういう点で、超高層建物によって景観が阻害されてきているわけですけれども、庭園の所有者は東京都であり、管理は建設局が行っているわけですが、庭園の所有者としてどういう対応をされたのか、お答えください。 ◯中島公園緑地部長 文化財庭園周辺での高層建築物の建築に当たりましては、文化財庭園の管理者は、文化財保護法に基づき、事業者から当該計画について意見照会を受け、承諾を求められております。この場合、庭園管理者は、事業者や関係局と協議を行い、事業者に庭園に対する地下水、日照、風及び景観等の影響調査結果を提出させまして、庭園に影響が生じないか、庭園への配慮がなされているかなどの観点に立ちまして対応していくことになります。    〔「一千万か五百万か答えろよ、決算委員会だから、いいかげんに済ますなよ」と呼ぶ者あり〕 ◯高野委員長 それでは、小竹委員の方から質問をいただいて……。 ◯小竹委員 私が伺ったのは、そういうことなんですが、いずれにしても、現場からのお話ですから、ぜひ実態がね、本当にきちんと措置されるかどうかという点が非常に重大な問題だというふうに思うんです。そういう点では私は、私の聞き違いだったらそういうことになるかというふうに思うんですけれども、実際には、実態に合わないような金額になっているというふうにも聞いているので、その点はどうなんですか。 ◯中島公園緑地部長 今の大雪による被害に対する処置の金額でございますが、今までの雪、三回ございました。一回は大したことなかったのですが、そういうのも含めまして、約一千万というふうに認識しております。 ◯小竹委員 いずれにしても、実態をきちんと調べて対応していただくようにお願いします。  先ほどの景観の問題なんですが、六義園は、文化財保護法で特別名勝と特に指定されているわけですね。これについては、文化財保護法の第六十九条で、記念物のうち重要なものが、史跡、名勝そして天然記念物というふうに指定されるわけですけれども、さらにその中で、特別に重要なものとして、特別史跡、特別名勝、特別天然記念物という指定になっていくわけで、六義園についていえば特別名勝、それから後楽園についていえば特別名勝特別史跡というふうに冠がついている公園なわけです。  ですから、そういう意味でいうと、特に重要ということで国が指定をされた庭園であるという点からすれば、やはりこの庭園についての管理に責任を負う東京都が、もっと重要な役割を担わなければいけないのではないかというふうに思うわけですが、法の七十四条では、所有者の管理、復旧の責任を明確にしています。その七十四条と七十五条で責任を明確にしているわけですが、その七十五条からすれば、重要文化財と同じ、三十一条で所有者の責任を明確にして、管理責任を明らかにしているわけですけれども、そういう中で法八十条で、現状の変更等についての制限ということで、史跡名勝天然記念物に関しこの現状を変更し、その保存に影響を及ぼす行為があるときには、文化庁長官の許可を受けなければならないというふうに義務づけられています。
     この点からすると、所有者である東京都が、この文化財保護法でいう特別名勝の庭園、六義園についての管理責任を負うわけですけれども、環境保全についても、八十一条や四十五条で環境保全が明記されています。公園の周辺環境、景観を大きく変更するという点でいうと、やはりもっと東京都が、こういうものの許認可に当たってはきちんと事前協議の段階で主張すべき中身ではないか。保全をするということを、庭園の景観を保全するという立場での主張を、やはり私はやっていくべき性格のものではないかというふうに思っています。  そういう点では、六義園の場合には、今超高層の建物は南側に一つですけれども、小石川後楽園の場合には、特別名勝特別史跡というふうに全国で五つしかない庭園の周辺の景観が、もう全園の中心のところから超高層の建物で囲まれてしまうような状況になってしまっているという点では、この教訓を、やはり今後、六義園だけではなくて、歴史的な名勝、史跡、そういうところに及ぼさないためにも、ぜひ所有者である都の建設局の公園を担当するところで、きちんと事前協議の段階で主張していただくように、この点は強く求めて、質問を終わります。 ◯高野委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。    午後二時五十五分休憩      ━━━━━━━━━━    午後三時六分開議 ◯高野委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。  発言を願います。 ◯原委員 まず初めに、道路占用の件についてお伺いをしたいと思います。  国道、都道、区道を初めとして、道路使用の中で看板等の使用が許可されております。その使用料も、さまざまな形で使用基準等も設定されているかと思いますけれども、まず初めに、平成八年度の決算の中で、看板等の占用料、この収入というのがどれぐらいあったのか。  また、適正化率というのはどのような形で推移をしているのか。五年から九年の間にかけてお示しをいただきたいと思います。 ◯一ノ倉道路管理部長 平成八年度の看板等の占用料収入は、約七億四千万円でございまして、九年度につきましては、第三・四半期までで約八億円となっております。  なお、適正化率の状況でございますが、平成二年度から調査を始めまして、平成二年度が五〇%。以降、三年が四五%、四年が五一%、五年五五%、六年三二%、七年二九%、八年二八%という状況でございます。 ◯原委員 成果で降下しているようですが、この使用料に対して法的根拠になるのが道路法の問題ではないかと思うんですけれども、その道路法または東京都の条例において、どのような形でこの使用料というのは設定をされているのか。まず、確認でお聞きしたいと思います。 ◯一ノ倉道路管理部長 道路占用料等徴収条例で設定されてございます。 ◯原委員 その中身をお聞きしておるわけでございます。 ◯一ノ倉道路管理部長 都道におきましては、現在、最も高い占用料で、看板、一平米当たり年間二万二百円でございます。 ◯原委員 では次に、先ほど看板の占用申請または占用料を納めている適正化率についてお伺いをいたしました。先ほどの例によりましても、平成二年からの調査を見てみますと、二年、三年、四年、五年についてほぼ五〇%前後ということでございますけれども、平成六年、七年、八年の調査実績を見ますと、平成六年度が三二%、七年度が二九%、八年度に至っては二八%、こういう適正化率になっておりますけれども、この辺の仕組みというか、適正化が進めば進むほど、また逆に未払いの人もいる、こういう状況もありますけれども、この大きな要因となるのはどんなことなのか、お答えいただきたいと思います。 ◯一ノ倉道路管理部長 まず最初に、看板等の占用の実態を路線別に調査いたします。その後、大体三年間ぐらいで、実態に合わない、基準に合わないものについては、基準に合わせるようお願いする。あるいは基準に合っているものについては、きちんと申請していただきまして占用許可をとっていただく、このようなことを三年間かけて行います。  したがいまして、平成五年度までについては、既に調査、その後の指導も終わっておりますので、大体五割前後の数字が出ておりますけれども、六年以降は現在まだ、平成六年については、ことし平成九年度が最終年度でございますので、現在調査中ということもあって、六、七、八と、年が下がるにつれて率が下がっている、こういう実態でございます。 ◯原委員 ぜひその点については、やはり適正化率を高めていくということが大変重要な役割ではないかと思います。その点について、ぜひ実績の上がるよう強く要望をしておきたいと思います。  次に、この未納者また延滞金について少々お尋ねしたいと思いますけれども、未納者、延滞金の人に対して罰則規定、これは都の条例の中でどのような形で決められているのか。まずこの点についてお伺いしたいと思います。 ◯一ノ倉道路管理部長 まず、看板等の占用者が納期限までに占用料を支払わない場合、道路法七十三条の規定に基づき、納付すべき期限を指定して督促を行います。督促を発送した場合、納期限までに支払った者とそうでない者との公平を確保するために、延滞金を徴収しております。また、督促を行ってもなお占用料を支払わない場合には、国税滞納処分の例により、強制徴収をすることができます。  今後とも、占用料の未納者に対しましては、占用料を支払っていただくよう粘り強く説得してまいりたいと考えております。 ◯原委員 えらい厳しい罰則規定がなされておりますけれども、この指導によって、どれほど改善されてきたのか。  また、この条例施行から今日まで、この罰則規定が実施された例があるのかどうか。この点についてお伺いします。 ◯一ノ倉道路管理部長 こういった努力によってどのくらい改善されてきたのかということでございますが、決算で看板等の占用料の納入の状況を見ますと、平成二年度で四億八千七百万であったものが、平成八年度決算では、先ほどご答弁しましたように、七億四千四百万、それから、九年度の第三・四半期末では八億を超えております。このように増収が図られたというふうに考えております。  また、罰則規定につきましては、滞納処分等の例は行ったことはございません。 ◯原委員 そうしますと、指導という立場で今日まで進められてきたのかと思いますけれども、どういう形で都として指導をしているのか。また、具体的な事例等があれば、その事例にのっとってご説明をしていただきたい。 ◯一ノ倉道路管理部長 まず、調査に当たりましては、看板等対象になります方に事前にお知らせやリーフレットを配布いたしまして、商店会に対しては説明会を開催するなど、PRを行っているところでございます。また、看板業界に対しましても、定期的に説明会を開催する等、都民や看板業者へのPRに努めておるところでございます。 ◯原委員 今お聞きした点でございますけれども、やはりこういった状況が続いていけば、本当に公平性の確保というものが保たれるのかどうか、これは甚だ疑問ではないかなというふうに思っております。なぜかならば、これは私の隣人でございますけれども、ある商店主から、看板の占用使用料の請求を受けた、今まで、過去五年にわたって一度も払ったことがなかったけれども、調査によってそういう指導を受けた。払うべきか払わざるべきか相談に来ました。もちろん私は、法で決められたものであるから支払うのが当然であるという指導をしたけれども、隣の家はどうなんでしょうか、また、向こうの家はどうなんでしょうか。こうなってくると、あたかも使用料を支払っている方が損をする。これは大変失礼ないい方かもしれませんけれども、そういう部分も一般の人たちからでは判断をされてしまうのではないか。  また、条例的にはきちっとした延滞に対しての処罰規定があるにもかかわらず、実行がなされていない。こういったことは、結局、ルールはあるけれども、このルールは守らなくていい、こういう勝手な解釈も成り立ってしまうのではないかというふうに考えます。道路法、これは所管が違いますけれども、警察の一つの交通違反そのものにしても、有無をいわさず執行を行い、罰則規定の適用が行われている。これと同列に並べることはできないと思いますけど、ただ、ルールを守るというこの一点からすれば、それは厳しさがあって初めて都民の信頼も生まれてくるのではないかというふうに実感をいたします。  そういう点から、ぜひこの適正化率を高める、それと同時に、未納者、延滞者に対してやはり厳しい姿勢で臨んでいくことも、公平性の確保の点からも大切な点ではないかというふうに思います。現在、八年度ベースで見ますと、まだまだ適正化率の進行も行われておりませんけれども、今後、この適正化率を高めるために、都としてどのような姿勢で臨んでいくのか、その決意をまずお伺いしたいと思います。 ◯一ノ倉道路管理部長 この看板の適正化問題は、単に道路占用料の増収を図るということでなく、道路の看板等の景観を直し、まちづくりを進めていくという観点から、非常に意義あるものと考えております。また、この看板等の適正化は、国道、都道が中心になって進めておりますけれども、もちろん区市町村道とも連携を図りながら、ともに進めてまいる必要があるというふうに考えております。  なお、私ども、これを上げるために、ことしから建設事務所の担当職員を増員いたしまして、これまで以上に一生懸命努めてまいりたいと考えております。 ◯原委員 ぜひそういう推進と、そして未納者、または延滞金の滞ることがないように、より推進をしていただきたいことを強く要望をしておきたいと思います。  次に、置き看板とか捨て看板、または路上における看板等の処理についてでございますけれども、町の中で美化運動を進めていく商店街または町会、さらには住民の方々の要望の中に、不法の掲示物または広告等がどうして撤去できないのか、こういった相談を受けることがよくございます。これは建設局所管のみではなくて、都市計または清掃等々も関連してくるかと思いますけれども、この処理についてですけれども、不法に掲示された広告類については、どのような形で指導をしているのか、また、適正広告にするために対処をしているのか、この点についてお伺いしたいと思います。 ◯一ノ倉道路管理部長 お尋ねの不法な置き看板、捨て看板等につきましては、警察等と協力いたしまして、繁華街を中心に定期的に取り締まりを行っております。また、昨年から、屋外広告物を所管しております都市計画局、地元区市、警察、町会、NTT、東京電力等、関係企業とも協力しまして、共同除却を実施しております。今後とも関係機関とともに適正化に努めてまいります。 ◯原委員 ぜひ強力に推進をしていただきたいことと、同時に、このような形で協力し合うことは大変重要なことと考えます。しかし、協力し合うということと、責任を回避するということとは、これはえらい隔たりがあるのではないかというふうに思います。そういう意味で、どこがやるんだ、これは都市計の問題です、これはまた地元の問題です、これは清掃の問題です、これは警察の問題ですと、こういった縦割りの弊害がこういう問題に対して生じないように、きちっとした責任の、また役割の明確化というものをぜひ確認しながら、その問題について処理をしていかなければならない、このように強く感ずるところであります。  特に不法な広告物の処理に対して、我々の大切な税金をなぜこんなところに使わなきゃいけないのか、こういった声も寄せられているというふうに聞いております。そういう点から、不法に占拠した広告物に対しては、刑事責任というものもある程度やはり明確化させていかなければ、結局は、やり得というか、放置して勝手に美観を損ね町を汚しているその当事者に対しての責任が問われない限り、やはり問題の本質的な解決にはならないのではないかと思います。この点も責任をさらに明確にさせて、実効ある処理ができるように、これも強く要望しておきたいと思います。  次にお尋ねしたいことは、霊園管理についてお伺いをしたいと思います。  区部の霊園は今四霊園、青山、雑司ケ谷、谷中そして染井と四つございますけれども、この霊園の管理は今どのような形になっているのか。また、霊園を利用する人たちの利用状況というのはどんなふうになっているのか。さらに、この四霊園について、空き墓地というのは現在どのようになっているのか、お伺いしたいと思います。 ◯高橋参事 まず、霊園の利用状況からご説明申し上げたいと思います。霊園でございますので、お彼岸時のお墓参りというふうなことは当然でございますが、そのほかに、近隣の方々の散策のご利用、また桜花期のお花見というふうなことで、多数の皆様にご利用いただいているところでございます。  次に、区部霊園の空き墓所の数、また面積でございますが、四霊園の合計で三千百三十五基。面積につきましては約一万四千平方メートルでございます。その内訳でございますが、青山は千二百五十七基で四千二百平方メートル、雑司ケ谷は千五十二基で四千四百平方メートル、谷中では二百九十二基で千四百平方メートル、染井では五百三十四基で四千平方メートルとなってございます。 ◯原委員 この空き墓地と無縁墓地、無縁墳墓といいますか、これの簡単な違いはどういうことなのか、ちょっとお聞きしたいと思います。 ◯高橋参事 空き墓地でございますが、空き墓地といいますのは、現在ご使用いただいていない全体の数を申し上げてございます。  その中で、無縁墓地といいますのは、いわゆる使用許可というのを与えて霊園をご利用いただいているわけでございますが、その使用者のいなくなった、要するに、我々の方で調査した結果、使用者の見当たらない方というのは、結果的に使用の許可を取り消さざるを得ないということになってまいりますので、そういう方々は無縁というふうな墓地として処理をさせていただくということでございます。  そのほかに、使用をいただいておりましたが、それぞれのご家族のご事情等でどこかにお引っ越しなさる、墓地を整理したいということで、結果的には、我々の許可した霊園を解約をいたしまして、他の墓所へ移される、改葬するということが結構ございますので、そういうふうなことを含めて、両方を合計したものを空き墓地ということでご説明申し上げました。 ◯原委員 それでは、無縁墓地の実態というのは、今どのような形になっているのか、お伺いをしたいと思います。 ◯高橋参事 区部霊園ということでございますが、昭和五十五年からこれまでに、無縁として使用許可を取り消した件数は、青山では四百七十件、雑司ケ谷では七百六件、谷中では百七十七件、染井では二百三件、区部合計では千五百五十六件でございます。 ◯原委員 そうしますと、この無縁墓地に指定をされていく経緯というのは、どういう手続を経て無縁墓地として処理をされるのか。  そして、その処理のされ方といいますか、それはどのような形で行われているのか。例えば、墓石、敷地がございます。しかし実態として身寄りもまた縁者もわからない、そして数年がたったと。この墓地の区画に対しては、だれが、いつ、どのような形で処理をしていくのか。  また、処理された墓地というのは、どのように今保存されているのか。また、実態はどのようになっているのか、お伺いします。 ◯高橋参事 まず、無縁墓地の手続関係からご説明申し上げますが、無縁の処理に当たりましては、霊園管理料を長期滞納をしている使用者につきまして、墓地及び埋葬等に関する法律等に基づき、まず、墓地使用者の本籍地等の市町村長に対し、縁故者の有無を照会する在籍調査を行い、次に、墓地使用者及び縁故者の申し出を催告するための新聞広告を行います。その結果、縁故者の申し出がなかった墓について、改葬の許可を受けた後、遺骨や墓石等の処理を行うこととなります。  そういうことで、東京都として処理をいたしまして、墓石等を最終的には除去をいたしまして、更地といたしてございます。なお、遺骨につきましては、東京都の無縁の墓地がございますので、無縁のお墓の方に改葬させていただく、そういうふうな措置をとってございます。 ◯原委員 そうしますと、更地になっている墓地の実態というのは、先ほど、無縁墓地の整理状況、青山においては四百七十、雑司ケ谷においては七百六、谷中については百七十七、染井については二百三、このような数字をお示しいただきましたけど、この墓地数が一応は更地というか、そういう中で現在残っていると。そうすると、これは点在しているわけですね。  では、この空いている無縁墓地でございますけれども、今後どのような形で利用していくのか、また、整理を進めていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。 ◯高橋参事 東京都霊園管理問題等検討委員会というのがございまして、そこで答申をいただいてございますが、当面は、霊園と公園が共存するような施設として、全体の景観に配慮しながら文化、レクリエーション機能の充実に努めるとともに、都民の憩いの場としても利用し得る施設として整備していく、そういうことで考えてございます。 ◯原委員 その答申の中身については理解できるものでありますけれども、では、現在都民の霊園の公募状況というのはどのような形になっているのか。非常に高齢社会になりまして、または民間の墓地状況等も踏まえた上でも、かなり倍率が高い、また多くの人が霊園を希望している、こういう実態を聞いておりますが、現在の霊園の公募状況、また倍率はどのようになっているのか、お示しいただきたいと思います。 ◯高橋参事 平成九年度の公募状況でございますが、受け付け数で一万一千二百三十六名でございます。公募数が二千三百七でございます。倍率としましては四・八七倍ということでございます。 ◯原委員 一万一千二百三十六名、世帯といいますか、応募があって、供給できたのが二千三百七基ということでございます。非常に多くの方々が希望されている実態が明らかではないかと思います。また今、都の方でもより多くの人に霊園の供給をということで、さまざまな形で墓地数をふやす努力がなされているというふうに聞いております。例えば壁墓地等をつくりながら、少ない面積の中で多くの人に供給できるような形を工夫をされたり、さらには、敷地面積等をふやす努力をしておる、こういった努力は大いに評価するものでございます。先ほど私はあえて空き墓地の実態についてお伺いをいたしました。これだけ多くの方々がご利用をしている。また、無縁墓地についても、先ほどいいましたように、多くの無縁墓地があり、さらには、空き墓地の実態については、それを二割から三割超える実態も明らかになっているところであります。総面積を合わせるだけでも、かなり多くの平米数を、面積を占有するに至るのではないかと思います。  これは先ほどの答申とはちょっと角度が違いますけれども、しかし、時代の状況を考えたときに、より多くの有効利用を考える上において、やはりこれだけ多くの需要があるという実態を踏まえたときに、この空き墓地または無縁墓地の有効利用というものは、ただ単に、公園化することもこれは大事な点でございますけれども、しかし、整理統合することによって多くの方に霊園を提供できる、こういうことも可能ではないかと思いますが、その辺の見通しがもしございましたら、一言答弁願いたいと思います。 ◯高橋参事 現在私どもの方で、昭和三十五年に、青山、谷中両霊園につきましては新規使用許可を取りやめるというふうなことで決定してございます。それから雑司ケ谷あるいは染井につきましては、昭和三十七年から新規の使用許可を取りやめるということで決定が出ております。  これにつきましては、区部の公園が非常に公園面積が小さいということで、将来的に公園面積をふやす、そういう観点から霊園の公園化を図るということでございますので、そういうことで、我々の考え方について、ぜひご理解賜ればというふうに考えております。 ◯原委員 昭和三十五年そして昭和三十七年に、公募を取りやめ公園整備にかかるということでございますけれども、この時代状況と現在の時代状況、大きく変化している。また、これから高齢社会に向けて、本当に予想し得なかった事態も迎えるのではないかと思います。つきましては、ぜひ無縁墓地また空き墓地の有効な活用を、これからもぜひ考えていただいて、都民の生活の場に、やはりニーズに即した対応ができるようにお願いをしたいと思います。  最後に、墓地の問題で、私の地元の問題でございますけれども、雑司ケ谷霊園についてちょっとお尋ねをしたいと思います。  雑司ケ谷霊園は明治にでき、また多くの著名人等が埋葬されておりまして、我が国にとっても名所というふうにいわれているところでもございます。そして、あの雑司ケ谷霊園は、区としても避難場所としての指定を受けている。  しかし、実態を見ますと、果たして避難場所にあれがなり得るのか。ご存じのように、墓石がさまざまな形で立っている。また霊園の周りはブロック塀、ブロック塀というかコンクリートの石塀で四方が囲まれている。いざ避難しようと思っても、入り口が狭くて、または少なくて、入退場もままならない。さらには、空き地というスペースがそこにあるかといえば、そこにもやはりそういったスペースがなかなかない、こういう実態でございます。こういう場所が果たして避難場所として適切なのか。  また、もし避難場所とするのであれば、多くの住民の方の安全を確保できるような形で整備をすべきではないかと思いますけれども、基本的な考え方についてお尋ねしたいと思います。 ◯高橋参事 雑司ケ谷霊園についてでございますが、周辺住民の要望等もございまして、墓域が外部から見えないようにということで万年塀で仕切ってございます。老朽化したものにつきましては、順次これから改修をしてまいります。  また、緊急時における出入り口につきましては、十数カ所確保してございますが、今後とも増設を検討してまいりたいと考えております。 ◯原委員 先ほどから震災対策等々の安全確保の問題が論議をされておりましたけれども、ぜひ一つ一つの避難場所等、または、都が管理する公園または霊園についても、より安全性についてご配慮をお願いしたいと思います。  以上で質問を終わらせていただきます。 ◯町田委員 それでは、建設局の平成八年度決算を踏まえた中で、決算ですので、その費用対効果が、実際に私どもの地元であります多摩地区において、多摩振興の立場から、どこまでなされたのかということを中心に質問をしていきたいと思っております。  東京都は、多摩の心の育成あるいは多摩の自立都市圏の形成を進めていくという大変大きな課題を抱えて、今多摩の基盤整備を中心に進められていることは、我々も存じているところであります。そして、具体的な大きな項目としては、ご存じのように、圏央道に関連する道路の整備、そして多摩都市モノレールの整備という、この二つの大きな課題を東京都は進めているわけですし、また、特に圏央道につきましては、ご存じのように、平成八年度には青梅のインターチェンジが開通するということで、いよいよ道路の供用も具体的になされたということでございます。  こういった点を踏まえた中、実際に平成八年度、東京都ではこの圏央道に関連する道路として、どのような路線の事業が行われたのか、まずお答え願いたいと思います。 ◯古川道路建設部長 圏央道の都内区間には、八王子北及び南など五カ所のインターチェンジが計画されています。これらのインターチェンジに接続する主要な都道を、圏央道アクセス道路と位置づけ、平成八年度には、主要地方道四六号線や六一号線など六路線の整備を進めました。 ◯町田委員 関連する六路線の整備ということですけれども、確かに圏央道という大変大きな、首都圏を円で結んでいく、各県にまたがる道路の整備、それに伴う──東京都としてはアクセス道路ということですが、私ども、特にこの道路に関しましては、ただ単に圏央道に接続する道路というとらえ方ではなく、これらの道路というのは地域の発展や、多摩の振興に役立っていく、こういったとらえ方をさせていただいているものですから、この辺の関連道路につきましては、多摩の自立都市を形成する意味では大変大切な要素でもありますので、ぜひこれの整備を進めていただきたいわけでありますが、特に八年度決算におきまして、これらの関連道路に対しまして、投資的経費と、そして整備状況が年度末でどこまで進んだのか、お答え願いたいと思います。 ◯古川道路建設部長 平成八年度にこれらの道路六路線の整備に要した事業費は、約二十九億円であります。また、その整備状況は、八年度末までに、整備延長二十四キロのうち十二キロ、約五〇%の区間で工事が完了しています。なお、九年度末には十三・六キロ、約五六%が整備される見込みです。 ◯町田委員 八年度末までに五〇%完了されたということで、投資も二十九億をされたということです。今後、この関連道路につきましては、ただ単に圏央道の関連道路ということではなく、多摩地域そのものを担っていく道路だという位置づけで、ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。  そして、この道路整備に伴って、今、関連道路、アクセス道路だけではないですよということで、実は私の地元の場所なんですが、一例を挙げていわせていただきますと、実は圏央道の北インターチェンジというのがあるんです。この北インターチェンジに接続するいわゆるアクセス道路として、主要地方道四六号線というのがございます。これは通称高尾街道と申しまして、実はこの高尾街道なんですが、町田街道と接続していく、こういう路線になっておるのですが、この事業は、もう既に地元ではかれこれ、初めての方が移転してから三十年ぐらいたつんですね。私の同級生の方も住んでいて、その方がまだ中学か高校ぐらいのときにたしか引っ越しをされたという記憶が私にはあるんですけれども、それが移転の第一号です。残念ながらいまだに開通がされておらずに、実は多摩御陵から甲州街道までのバイパス整備ということで進められておるのですが、特に地元町会の方でも積極的にテーブルに着いていただいて、地元の南西建とも話し合いをしていただいて、もう既に町会とのいろいろな話し合いの調整も終わっている場所なんです。  ただ現在では、このいわゆる主要地方道四六号線というのが、高尾駅に直接ぶつかって、そして国道二〇号をクランクに、一度国道二〇号にダブって入っていく形で通っているものですから、大変朝と夕方交通渋滞がすごいんです。特に高尾駅に向かうバス路線がこれの影響を受けまして、特に最近では高尾駅が、ご存じのように、JR中央線と京王線が利用できるということで、現在私ども五十万になる八王子市ですが、十七の駅があるんです。それの二番目の乗降数を数えているのが現在の高尾駅なんです。ですから、これだけ逆に利用が多くなってくるのですが、残念ながらこのバイパス整備がなされていないために、大変朝の交通渋滞がひどい。それも特にバス路線が定時で入れないということで、地元の通勤通学に大きな影響を与えている実態もあるんです。  それとあともう一つなんですが、実は、ご存じのように、この高尾駅北口からは歩いて武蔵陵までお参りができますし、そして多摩森林科学園という大変桜の名勝があります。これは昭和四十年ごろから全国の桜を集めまして、約二カ月間ずうっといろんな桜の花が咲くということで、紫の桜とか黄色い花をつける桜とかいうことで、大変多くの方たちがあふれますし、また、近くには都営霊園を初め多くの霊園があるということで、これから三月の時期になりますと、墓参の方たちが多いということで、今このいわゆる高尾街道につきましては、残念ながら歩道が狭いために、こういった時期には歩行者が車道の方にあふれて歩いているというのが実態なんですね。  先ほどお話ししましたように、甲州街道と交わるような大変な幹線道路ですから、非常に危険性もあるわけですので、ぜひ、これはもう地元の大きな懸案でありますので、このバイパスの開通予定というのはいつごろなのか、ご答弁願いたいと思います。 ◯古川道路建設部長 高尾街道のバイパス区間の整備については、懸案であった南浅川付近の用地取得も完了し、二百十メートルの陵南大橋のけた架設が平成九年度には完成する予定です。残る上部仕上げ工事などを行い、平成十一年夏の開通を予定しております。 ◯町田委員 今まで確かに、近いうちにとか早い時期にということでいろいろお話があったわけですが、今改めてきちっとした、明確に平成十一年夏という、こういったご答弁を、これは恐らく初めていただいたと思うんですけれども、ぜひ、できれば夏以前ぐらいの勢いで事業を進めていただきたいと思います。  それとあわせまして、今お話ししましたように、高尾街道、地方主要道四六号線ですが、これが高尾駅北口に真っすぐ入ってくる道なんですね、敷島橋というのを渡りまして。いわゆる駅に通じるアプローチ道路であると思うんです。ですから、バイパス完成と合わせた中で、今度は駅へのアプローチ道路ということで、この既存の道もぜひまた整備を進める中でできるような利便性を図っていただきたいということを要望をしておきます。  次に、多摩都市モノレールについてお伺いいたしますが、多摩都市モノレールは、ご存じのように、上北台駅から立川駅を経由して多摩センター駅までの区間のものですけれども、これ自体の平成八年度における主な事業と、そして八年度末の進捗状況がどの程度であったのか、お答え願いたいと思います。 ◯杉浦道路計画担当部長 多摩都市モノレールの平成八年度における主な事業でございますが、導入空間の確保を図る一方、支柱や軌道けた工事を進めるとともに、立川北駅以北の駅舎建築工事にも本格的に着工いたしたところでございます。  平成八年度末の進捗状況ですが、立川北駅以北、上北台駅間五・五キロにつきましては、下部工、上部工とも一〇〇%着工してございます。また、立川北駅以南、多摩センター駅間の十・七キロにつきましては、下部工事九一%、上部工事三九%の着工率となってございます。 ◯町田委員 特に今のご答弁の中で、立川-多摩センター間、これがまだまだ大変おくれているような状況ですが、その辺の原因は何かあるんでしょうか。 ◯杉浦道路計画担当部長 立川北駅-多摩センター駅間につきましては、モノレール導入の導空間の確保及び鉄道との交差箇所の調整に日時を要しまして、工事着工がおくれたものでございます。 ◯町田委員 たしかこの多摩都市モノレールにつきましては、平成八年の暮れですか、開業時期が発表されました。それによりますと、立川から以北、上北台までは平成十年度内に行いたい、そして立川-多摩センターが平成十一年度内と、これは平成八年の暮れに公表されたのですが、今、八年度末をお聞きしますと、上部工事が三九%ということですから、かなり急ピッチで進めなければならないと思うんですが、特に上北台-立川間につきましては、たしか昨年にレールの締結式、そして十二月には試運転までも行われているんですね。ですから、これはいよいよ開通間近というのがわかるんですけれども、立川-多摩センター間、この辺の状況、果たしてこういった、発表された開業に間に合うのかどうなのか。その辺のところもあわせてお伺いしたいと思います。 ◯杉浦道路計画担当部長 立川北駅以南-多摩センター駅間における工事の進捗状況でございますが、平成九年度末の着工率は、下部工事が一〇〇%、上部工事が九三%と見込まれまして、駅舎建築工事も含めましてほぼすべてのインフラ工事に着手することとなります。  今後とも、沿線住民及び地元市の協力をいただきまして、さらに、多摩都市モノレール株式会社との連携のもと、平成十一年度内の開業を目指し、工事促進に努めてまいります。 ◯町田委員 ぜひ、一番大きな南北交通という多摩地区の課題ですので、平成十一年度内に開通していただければ、一つの多摩地域の南北交通ができ上がるということですから、あわせてご努力をお願いしたいわけでございます。  最後に、局長にお伺いしたいのですけれども、今、平成八年度決算を中心にいろいろお尋ねしてきたのですが、今後、多摩地域の発展を考えたときに、確かに圏央道に関連する道路の問題、そして多摩都市モノレール等、大きな計画を進めながら、特に多摩地域の基盤整備を図っていくということですけれども、これには当然事業費等をきちっと確保した中で、年次計画を追いながら事業を進めていきませんと、二十三区に比べて大変基盤整備がおくれている多摩地域でございます、そしてまた交通網の整備というのが大変大きな課題の多摩地域ですので、ぜひその辺の事業費の確保と合わせた中で、局長の所見をお伺いしたいと思います。 ◯佐藤建設局長 お話にありますような、幹線道路の整備を初め、多摩都市モノレール、あるいは中央線の連続立体交差事業などのような都市基盤施設の整備は、多摩地域における快適で安全なまちづくりを実現する上で極めて重要であります。したがいまして、引き続き事業費の確保に努め、着実に推進してまいります。 ◯町田委員 ぜひ局長の決意をもとに、これから十年度予算の審議に入るわけですので、ぜひまた十年度も引き続き多摩地域の振興をお願いしたいと思います。  実はもう一点なんですけれども、決算の事項別説明書、この中を見ますと、住宅局の中に事故繰越という形で十億円計上されているんです。それと、建設局の中にも同じく、金額的にはやはり十億六千八百万円事故繰越がなされているんです。実は、住宅局につきましてはせんだってもう決算の審議終わりましたけど、その中で事前の所管との説明の中でお聞きしましたら、これは都営住宅をつくっていまして、高台に都営住宅をつくるということで、地元の説明も終わりまして、全部ゴーサインが出て、造成工事に入って、いよいよ建物を建ててくれる、こういうときに入ったのですが、たまたま造成工事の途中に台風が来まして、工事途中だったものですから、土砂の流出が一部あったんですね。それが伴いましたので、近所の人たちから、あんな状態で大きな建物が建ったら大変じゃないか、こういったお話があったので、もう一度説明会を細かくやりまして、ご納得いただいて事業を進めたのですが、その間、たしか六カ月だか七カ月、少し時間が延びたものですから、これを繰り越していこうということで、いわゆる処理的に事故繰越という形をとって行ったというのが、これが住宅局なんです。
     今回、建設局の中に、いわゆる事故繰越ということで十億六千余万円からのがありますが、これはどういった内容なのか、まず教えていただきたいと思います。 ◯萩原用地部長 建設局の道路橋梁費における事故繰越の関係でございますが、これの一番の中心は、用地取得に関します補償費の関係でございまして、用地補償費と申しますのは、土地につきましては契約時に全額をお支払いいたします。しかし建物等の物件費関係につきましては、契約時には八割の金額を支払いまして、残り二割につきましては、建物等を撤去し更地にして土地を引き渡していただく時点でお支払いをするということになってございます。  したがいまして、建設局の道路橋梁費における事故繰越の関係につきましては、建物の引き渡し、取り壊し、それでそれに伴う土地の引き渡しがいろいろおくれた事情によりまして、事故繰越として会計上処理させていただいたものでございます。 ◯町田委員 今、そういった特に建物の支払いの関係だということなんですが、これ恐らく十億という建物じゃないと思うんですね。何件かに分かれていると思うのですが、この中身と件数につきまして、どういったものがございますか。 ◯萩原用地部長 事故繰越の件数でございますが、平成八年度の道路橋梁費の事故繰越の件数につきましては、用地補償関係では、街路整備等で百四十七件ございます。また工事関係では、道路災害復旧費の二件、合わせまして百四十九件でございます。 ◯町田委員 確かに相手があって交渉を進めることですから、最終的にはこういった事故繰越という処理をされたと思うのですけれども、ただ、あくまでも私どもは、いわゆる会計年度独立の原則というのがあると思うんです。やはり単年度単年度で区切っていく。特に歳出予算については年度内使用というのが、これはもう大原則ですよね。そのために公会計というのは単年度で切るわけなんですから。ですから、本来でしたら、年度内使用ですから、使用できなかったものにつきましては一たん崩していただいて、十年度予算なら十年度予算に再計上をしていく、これが本来の姿だと思うんです。  ただ、これは実際に運用ということになると財務局の範疇かなと思いますので、私もこれ以上論議はしませんけれども、ただ当然、事故繰越の前段としては、繰越明許という扱いをして、それで事故繰越にしていると思うんですね。事業が始まりますから、それで、当然その事業のスタート時点で、年度内が無理ですから繰り越しをかけて、今いったように八割進んで、残りの二割ですから、もう事業が進んでいる途中ですから、当然予算の確保もされていますから、事故繰越をして残りの二割をやる、こういうやり方で、確かに処理上は、法的には自治法上問題ないと思うんです。  ただ、こういったものが頻繁に使われた場合に、じゃ、公会計というのは何ぞや、予算の単年度主義というのはどういうものよという、こういう範疇にきたときに、果たしてどうなのかなと思いますし、また、いわゆる議会のチェックとか監査委員の検査、こういったものを考えたときに、果たしてこういった処理でいいのかなという気もしますので。  ただ、これはあくまでも、建設局の場合には、先ほど質問させていただいた中で、多摩地域は特に基盤整備を中心に交通網の整備という仕事をしていかなければならないという大きな命題を抱えておりますし、それを進める中で、法に適した範疇の中の流用であればできるであろう、こういったことで、前向きな結果での事故繰越だと私は思います。ただ、こういったものが本当に頻繁に、また、そういった公会計そのものがどういったものかを実際にわからずに、今までやっていたからいいんだよということで扱われることが、私は一番怖いと思うんです。  ですから、その辺はまた局内でも、機会があれば、改めて、繰越明許、事故繰越につきましては財政上、あるいは局としての考え方はどうなんだということで、一度そんな機会でも持っていただければということをご要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ◯丸茂委員 私の方は、長引く不況の中で、中小企業の仕事確保、活性化、大変な事業だと思うのですが、建設局の関係でいいますと、特に、資料も出していただいた道路補修費、路面補修など中小企業の方が大変に期待をしているということも伺っています。それで、この前、十年度の復活主要事業にも、道路の路面補修ということで、耐用年数を経た舗装の改修と、交通量の増大に対応するため舗装の改良を行う、特に中小企業を中心とする景気浮揚対策の観点から、事業の積極的推進を図るというような形で復活額等が示されたわけですが、そういう中で一、二伺っておきたいことがありますので、お尋ねいたします。  まず、都道における路面補修、これは契約の算定に当たって、一般的に、どういう機械の選定を行い、どういう手順で施工するのか、お伺いいたします。 ◯小峰道路保全担当部長 路面補修工事については、掘削、舗装など工種ごとに最適な建設機械で施工しております。例えば掘削にはバックホー、舗装にはアスファルトフィニッシャー、タイヤローラー等を使用してございます。 ◯丸茂委員 路面舗装ですから、路面をカットする、それから路面を崩して、それを掘り上げて、またその後を埋め戻して、路面を舗装する。今説明のあった中で、路面の取り壊し、これの掘削、積み込み等は、どういう機種を使って工事をするのか。その点はいかがでしょうか。 ◯小峰道路保全担当部長 掘削、積み込みに使用する機械ですが、標準的にはバックホーを使います。バックホーのバケットの容量は、〇・六立方メートルでございます。 ◯丸茂委員 バックホーの〇・六というと、縦・横・深さ、大体どういう大きさのものなんでしょうか。 ◯小峰道路保全担当部長 〇・六立方メートルのバケットの標準的な大きさでございますが、幅一メートル、奥行き一・三メートル、深さ七十センチでございます。 ◯丸茂委員 今、〇・六のバックホーが標準だというお話なんですけれども、私が、請け負った工事関係者から聞きますと、やはりいろいろな工事の部分がある、歩道部分だとか、管路が、電線等が入って非常に狭いところをやるというと、〇・六立米では、幅一メートルですからね、とても工事はできないという点で、〇・三五立米ですか、こういう小型のものでないと工事は進められないということで、その請け負った金額と、実際の工事では非常に負担が重くなっているということを聞いております。そういうところを──これは指摘だけにとどめておきますけれども。  次に、実際に工事をやる場合、先ほど交通誘導員の話も出たのですけれども、一応基準としては、交通誘導員というのはどういう配置基準になるのでしょうか。 ◯小峰道路保全担当部長 路面補修工事における交通整理要員は、工事箇所の状況により必要人員を配置しております。例えば長さ四十五メートル、幅五・五メートルの標準的な工事では、二名または三名を配置しております。 ◯丸茂委員 東京都のを請け負った契約上は、この路線二名でよいという交通誘導員の基準で請け負っても、実際、警察に届けに行きますと、許可をとりに行くと、三名を配置してくれと、そうでなければ許可をおろさないという実態もあるわけですよね。したがって、東京都が当初発注するときの条件と、実際に工事を請け負う時点での乖離がやっぱり生まれている。  そのほか、特に警察等のチェックも厳しくて、特に縦断段差、路面を何メートルかずつ区切って工事を進めていくので、縦の段差があると、周辺住民の方も、その段差が少しあるだけで相当な振動がありますから、厳しいことは承知しているんですけれども、工事請負業者に聞きますと、五センチ削っては十センチ上舗装をして、それも二回やるという点では、大変な作業が強いられると。  そのほか、路面補修では、大変受注競争も厳しいという中で、不況対策ということで今回もいろいろ考えられているようですが、多くの業者が実質赤字で工事をやっている状況だというのを聞きまして、それは困ったことだなということで、それでもなぜ、じゃあ仕事を請け負うのかと聞いたら、やっぱり短期工事で、仕事をやればお金も入ってくるし回転も早いということで、経営上大変助かるというお話も聞いております。  そういう点で、路面補修も、そういう中小企業が請け負って十分その効果があるように、赤字になるというようなことのないように、これはぜひ精査、検討をお願いしておきたいというふうに思います。 ◯沢西委員 まず、道路行政についてお伺いをいたします。  首都圏には三千万人もの人が住んでいるわけでございますけれども、自動車台数も大変な数に上っていると思います。しかしながら、国におきましては、大して車が通らないところでも道路整備を行う、地方優先を展開しているというのが現実であります。首都圏地域は、渋滞が著しいにもかかわらず道路整備がおくれていると私は思っております。  モータリゼーション四十数年間を経過しておるわけでありますが、先ほどから、車社会の問題もございますけれども、やはり車社会ということを肯定、認識をして、自覚をしていくことが大切ではないかというふうに思っているわけでございます。日本人の発想の中では、あいまいさの中であるわけでありますけれども、道路に限っては、合理的な考え方を追求すべしと私は思っておるわけでございます。  全国で交通事故は、一年に一万人前後であるかと思いますけれども、人の命を大切といいながら、十年間では十万人以上の方が亡くなっているという現実があるわけであります。そのため、歩車道分離の基幹道路の建設が急がれるというふうに私は思っております。渋滞が激しいために、住宅密着道路と申しますか、そこに進入してくるということがいえるかと思います。このことは私どもの市でも、新しい都市計画道路ができますと、今までそこの住宅地の中に入っておったところへ、入ってこないという現実が明らかにあるわけでございます。人に優しいというならば、道路整備は今後継続して積極的に推進していくべきであるというふうに思っております。  特に、三多摩の道路の現状といたしましては、非常におくれが目立っているというふうに思います。都の道路行政は、ここ十数年予算も増額いたしまして、著しく進捗していると思います。これは佐藤建設局長以下、建設局職員の努力を高く評価するものであります。  そこで、歩道整備について今回はお伺いをいたしますけれども、さきに提出いただいた資料によりますと、北多摩北部建設事務所が所管する都道の歩道整備率は、七〇%となっておりますが、このうち、私の住む東久留米市の整備率はどうなっているのか、お伺いをいたします。 ◯小峰道路保全担当部長 東久留米市における歩道の整備状況は、平成八年度末現在、整備対象延長三十七キロのうち、整備済みは十五キロであり、整備率は四一%となっております。 ◯沢西委員 整備率四一%ということでございますけれども、これは三多摩二十七市では恐らく最下位ではないかなというふうに思っております。平均を大きく下回っている。これは評価できないことでありまして、どうしてこうなったのかなというふうに思いますけれども、これは答えに窮するのではないかとして、答えを求めません。今までは今までといたしまして、事実として自覚をしていただきたいというふうに思います。こういう著しく低い整備率のところは、優先して整備を急がねばならないと思っておりますが、今後、どうされていくのか、伺いたいと思います。  それと、東久留米における主な幹線道路であります新青梅街道、所沢街道の歩道の整備状況も伺いたいと思います。特に所沢街道につきましては、新宿から、青梅街道を経て、東久留米を通りまして、埼玉県所沢、入間を結ぶ幹線道路であります。この付近にお住まいの方は、歩道がないために命がけで歩いているという現実がございます。事業を進める上に、優先順位としては高いと思いますけれども、伺いたいと思います。 ◯小峰道路保全担当部長 東久留米市における主な幹線道路の歩道整備状況ですが、新青梅街道につきましては、整備対象延長三・四キロのすべてが整備済みとなっております。  また、所沢街道につきましては、整備対象延長七・四キロのうち、整備済みは〇・五キロであります。  歩道の整備につきましては、都市計画道路等幹線道路の整備を着実に推進するとともに、既設道路の歩道につきましても、地域の状況を踏まえ、重点的、計画的に実施してまいります。  東久留米市におきましては、所沢街道の歩道整備を重点的に進めてまいります。 ◯沢西委員 優先順位が高いにもかかわらず、七%というのは非常に低い数字であります。建設局といたしましては、新所沢街道を、新しい都市計画道路を今進展中でございます。しかしながら、この所沢街道も今後とも重要幹線には変わりございません。したがいまして、今後とも緊急課題として、先ほどご答弁もらいましたけれども、優先整備をお願い申し上げたいと思います。  なお、今後、東久留米市においてはどのように歩道整備を推進するのか、伺います。 ◯小峰道路保全担当部長 先ほども答弁申し上げましたが、東久留米市におきましては、所沢街道の歩道整備を重点的に進めてまいります。 ◯沢西委員 それでは、積極的に推進を要望いたしまして、終わります。 ◯たぞえ委員 私は、河川事業と道路建設の二つについてお伺いしたいと思います。  初めに、河川事業についてお伺いします。  まず、国が施行する河川事業に対する都の八年度負担ですけれども、決算数字で見てみますと百三十八億一千二百万円を計上しています。これは山間部にダムを建設するための負担額が含まれているのですか。 ◯佐藤河川部長 国が直轄施行する河川事業等に対する都の負担金には、ダム建設の負担額は含まれております。 ◯たぞえ委員 それでは、ダム建設に係る水源施設建設のための財政投資額、総事業費ですね、これは一体どのぐらいかけるのでしょうか。 ◯佐藤河川部長 現在事業中の六カ所のダムの総事業費は、約九千億円であると聞いております。 ◯たぞえ委員 そのダムを建設するために、水資源開発公団への交付金の負担率、都県で、十分の四・五、こういう負担になっています。額として二十三億二千九百万円、これが決算書の数字です。特定多目的ダムの負担率では、十分の三で、四億九千万円、こういう負担額になっております。  国の事業に都が財政支出をしなければならない、こういう仕組みづくりに組み込まれている状況ですけれども、その中でも、水資源開発公団が利根川水系で行っています思川開発──南摩と行川の二つのダムをつくる計画ですけれども、この計画決定はいつ行ったのか。  また、その二つのダムの総事業費と貯水容量はどういう状況になっていますでしょうか。 ◯佐藤河川部長 思川開発事業は、平成六年十一月に実施計画が定められております。  総事業費は、約二千五百億円。有効貯水量は、南摩ダムが約一億立方メートル、行川ダムが四百五十万立方メートルと聞いております。 ◯たぞえ委員 今、平成六年に事業決定したとおっしゃいましたけど、ちょっと違うのではないですか。都市計画決定したのは昭和四十四年なんですよ。それからいろいろ調査をやっていて、そして六年に事業実施計画が認可されたんです。ずうっと長い時間を経てきているんですよ。  貯水容量を調べてみると、南摩で、今いわれた一億立方メートルという、近年にない膨大な貯水容量なんですね。もう二十九年も経過しているんです。昭和四十五年に第二次フルプランというのが設定されて、その中に組み込まれた計画です。ところが、完成年度は平成二十年と、今平成十年ですからあと十年ですよ。そういう状況にあるけれども、完成へ向けての進捗率は、今どうなっているんでしょうか。 ◯佐藤河川部長 完成率でございますが、八ッ場ダムについては二九%、それから戸倉ダムについては一五%、それから思川開発の南摩ダムあるいは行川ダムでございますが、六%でございます。 ◯たぞえ委員 進捗率は全体的に六%ですね。あと十年間で、到底完成の見込みがないといわざるを得ないわけなんですよ。この南摩と行川ダム、二つのダムの開発水量、東京都にどのぐらいの水を送るのかと、これを調べてみますと、未定となっているんですね。お金は出すけれども、一体何ぼ水が来るのかわからぬと。そして、あと十年間で完成する見通しもない。こういう計画に莫大なお金がつぎ込まれているわけです。  改めて、ダムの必要性を伺いますが、東京の水の供給は、足らなくて、足らなくて、足らなくて困っているんでしょうか。どうですか。 ◯佐藤河川部長 水の需要につきましては、所管しておりませんのでわかりかねますので、申しわけございません。 ◯たぞえ委員 わからないということね。これから東京都は、市街地再開発とか臨海開発とか都市の開発を行うから、水の供給がもっと必要なんだと、こういうふうにいろんなところでも、生活都市東京構想の重点計画でもいっています。しかし、実際、この十年間の一日当たりの都民への水の供給量、配水量は、六百万トンを超えたのは、昭和六十一年に一日、平成二年に三日、四年に三日。五年、六年になると一日も日量六百万トンを超えている日はないんです。現にこの重点計画でも、東京の配水は横ばいで、都の水道水源はほぼ需要に見合っている、こういうふうに先日の東京都総合開発審議会でも報告がされているわけです。  こういう実態があるのに、国は水源を確保するという理由で、平成十二年までの四次フルプラン計画を立てて、これからダムを六つつくるというわけです。ですから、私はその意味で、本当に必要なのかなということを改めて考えるんですね。  実は、この都庁の建物や議会棟のおトイレを見てみますと、最近シールが張られました。「新しい流れです。水の循環利用 このトイレの洗浄水は下水処理水(再生水)を使用しています」と、こういうふうにシールが張ってあるわけです。落合処理場から供給されているようですけれども、今、全体的には、節水型また雨水再利用とか再生利用とか、水の使用量を減らそうということが、都民的な大きな流れだと思うんです。  かつての高度経済成長のもとでつくられたこういう計画、もうバブルは崩壊して、この給水日量、現在よりもはるかに超えるような百二十万トンですか、新たにつくる量ですけれども、そんなものに莫大な都民の税金をいつまでもつぎ込んでいっていいのかどうか、こういうことが問われると思いますが、ダム建設のために公団などにこれからも負担金を払っていくおつもりですか。    〔「局が違うよ」と呼ぶ者あり〕 ◯佐藤河川部長 治水対策上、ダムによる洪水調節は重要であると認識しております。したがって、今後とも応分の負担をしてまいりたいと存じます。 ◯たぞえ委員 建設局の決算書にちゃんと出ているわけですよね、建設局の負担額として。それで質問をしているんですから。  こうした長年経過した、一定期間をとった計画については、中止を含めた再検討を要望をしておきたいというふうに思います。  次に、道路建設について伺います。  東京都は、多心型都市構造を誘導するために、都市計画道路を中心とした都市の骨格を形成する幹線道路網を整備すると、こうして総合三カ年計画を立てて、拠点間を結ぶ幹線道路計画で、新たな位置づけと規模の内容を進めようとしています。  この政策方針は、鈴木前都政の路線をそのまま引き継いでいるのか、それとも、知事がかわってから全く違う方向に歩んでいるのか、どちらでしょうか。 ◯古川道路建設部長 道路は東京の都市活動と都民生活を支える基幹的な都市基盤施設であるという認識のもとで、区部環状方向、多摩南北方向の道路を重点的に整備するという基本的な道路政策は変わっておりません。 ◯たぞえ委員 一昨年の都内での車同士の交通事故は五万九千件に及びました。特にその中でも危惧しますのは、十六歳から二十四歳までの若者たちの死亡数が二一%。高齢者と合わせても五四%がそうした人々の死亡だったという報告が警視庁から出されました。特に車と歩行者の事故が、この半年間で大変な数に及んでおりますが、総理府は、こうした交通事故による損失額を四兆三千億円に及ぶと、こういう指摘をしています。  環境問題の視点から見ても、自排局の三十五局すべてで、NOxや浮遊粒子状物質が基準に達していない、公害認定患者はこの十年間で三倍の四万五千人に及ぶという深刻な事態です。  建設局長は、さきのこの決算委員会の決算概要の中で、まちづくりの骨格となる都市計画道路を重点的に整備をしてきたと、このように力説をいたしました。しかし、都民の命や健康に深く深刻な事態をもたらしている今の道路のあり方の問題について、さらに車を呼び込むようなことは、都民の健康がこれで担保される保証があるのかどうか、という声も今広く出ているところです。  こうしたときに、国が平成五年度に第十一次道路整備計画を決めましたけれども、その計画の遂行のために東京都がこの五年間に投資した額は、一体どのぐらいだったんでしょう。 ◯古川道路建設部長 平成五年度から九年度の五カ年の建設局所管の道路投資額の総額は、約一兆九千億円でございます。  なお、申し上げますけれども、道路のネットワークを整備するということは、道路事故、交通事故の減少にも役立つものと考えておるところでございます。 ◯たぞえ委員 額を聞いたんで、ほかのことをお答えいただかないようにしてください。見解を聞いているんじゃないんですから。  額を聞きまして、大変膨大な投資だと思うんです。東京都財務局は、都財政は悪化していると盛んに事態の深刻さを私たち議会にも都民にも語っています。そして、財政健全化計画で、だから立て直すんだということをいっています。この財政が悪化している要因について、どういうふうに財務局は見解を述べているとつかんでいるでしょうか。 ◯古川道路建設部長 財務局は、平成八年に取りまとめた「東京都の財政」によれば、普通建設事業費、扶助費や補助費等の経常的経費が、いずれも都税収入の伸びを大きく上回り増加していると述べております。 ◯たぞえ委員 その道路などの普通建設費ですけれども、昭和六十二年度に比べて、八年度はどういう推移でしょうか。 ◯古川道路建設部長 昭和六十二年度と平成八年度の普通建設事業費を比較すると、昭和六十二年度が一兆五百二十億円、平成八年度が一兆五千五百四十二億円となっております。 ◯たぞえ委員 六十二年一兆円台、八年一兆五千億台。大変なお金がこの普通建設費という中に入っているわけです。  ところが、この普通建設費というのは、一体どんなものなんでしょうか。 ◯古川道路建設部長 普通建設事業費とは、道路、街路及び区画整理、あるいは住宅等の社会資本のことを指します。 ◯たぞえ委員 それでは、その普通建設費の中には、大型の幹線道路は含まれているんですか。 ◯古川道路建設部長 都市の骨格を形成する幹線道路や生活密着道路、鉄道の連続立体交差、新交通などの道路事業が含まれております。 ◯たぞえ委員 例えば環状六号線、八号線、青梅街道、国道一号線、中野通り、そのほか、こういう骨格をなす道路がこの中に含まれているわけです。こうした建設事業費に何百億、何千億という規模の投資が行われてきているわけですが、このことによって、都財政が困難になったのか、それとも、財政が一層健全化してきたのか。どのような認識でしょうか。 ◯古川道路建設部長 普通建設事業費のうち、私どもが所管する道路等は、東京の基幹的な都市基盤施設であり、今後とも着実に事業を推進してまいります。これの整備は、やはり財政再建のためにも、また都民生活、都市活動の推進のためにも、必要不可欠と考えております。 ◯たぞえ委員 次に、東京都は道路建設のコストを削減したと、このように誇らしげにいっておりますが、それは一過性なのか。また、大型の骨格道路そのものの本体や路線数を見直しをして削減をしたのでしょうか。 ◯古川道路建設部長 コスト削減につきましては、当面行うもの、また長期的に行うものと区別しております。現在のところ、差し当たり行うものに全力を投入しておりますが、あわせて長期的に行うものについても推進をしているところでございます。 ◯たぞえ委員 要するに、余計な金のかかるようなところは少し見直しをして、しかし、必要な路線数は、これは継続して、まあ減らさないというふうな答弁だというふうに思います。  国の建設省は来年度から、新たな道路五カ年計画で、十一次の七十六兆円を上回る七十八兆円規模の道路計画を整備しようとしておりますが、特にこの財源となっている特定財源ですが、いろいろと調べてみますと、この四十年間で二百九十二倍にもこの特定財源は膨らんでいます。国の方はしっかりこの道路財源を確保して、そして全国的な事業を進めるといっておりますけれども、都の方では、それでは、それに見合ってどうなんだろうかというふうに思うわけです。  その中でも、特に生活密着型道路ですが、八年度都の予算では五百四十三億、九年度で四百三十四億、十年度予算案では三百九十億と、八年度と対比してみましても三割、生活関連道路が大きく減っています。  ところが一方で、幹線道路の方ですけれども、額は減っても路線数は一向に変わらない。確かに用地買収など、地価の下落によっての要因もあるでしょうけれども、しかし、総体としてこの道路建設という方向は、依然として一貫した流れを持って続いているというふうに私思うわけです。財務局は都財政の困難が生じているのは普通建設事業費だと、こういう指摘がされる中で、いろいろ努力はされているんでしょうけれども、やはりこれまでの路線数の変更が一切ないもとでは、さらに都財政が困難になるというふうに私は思います。  きょうは決算ですので、地元問題は出しませんが、都財政の悪化を、さらに傷口を広げるような莫大な道路投資というのは、改めて今再検討をするべきではないかということを申して、終わります。 ◯高野委員長 よろしいですか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ◯高野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。  建設局関係の決算に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ◯高野委員長 異議なしと認め、建設局関係の決算に対する質疑は終了いたしました。  以上で建設局関係を終わります。  以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。    午後四時三十九分散会...