東京都議会 1997-02-21
1997-02-21 平成9年厚生委員会 本文
午後一時十一分開議
◯村松委員長 ただいまから
厚生委員会を開会いたします。
初めに、会期中の
委員会日程につきまして申し上げます。
先ほどの理事会でお
手元配布のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お
手元配布の会議日程に従いまして、衛生局、福祉局及び
養育院関係の第一回
定例会提出予定案件の説明聴取を行っていただきます。
なお、
提出予定案件につきましては、本日は説明の聴取と資料要求を行うことにとどめ、質疑は付託後に行いたいと思いますので、ご了承願います。
これより
衛生局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定しております案件につきまして理事者の説明を求めます。
◯原山衛生局長 平成九年第一回定例会に提出を予定しております
衛生局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
ご審議をお願いいたします議案は、平成九年度当初予算案二件、条例案二件、合計四件でございます。
まず、平成九年度当初予算案からご説明申し上げます。
今日、
保健医療を取り巻く環境は、出生率の低下や人口の高齢化の一層の進行、また、疾病構造の変化や医学、
医療技術の進歩に加え、都民の健康意識の高まりなどにより大きく変化しつつあります。
一方、都財政は極めて深刻な状況に直面しており、平成九年度予算編成においては、
投資的経費の抑制を初め過去に例のない厳しいシーリングが設けられるとともに、
財政体質転換の指針として昨年十一月には東京都
財政健全化計画が策定されたところでございます。
このような状況の中で、衛生局の平成九年度当初予算案は、施策の見直しや内部努力の実施に努めることはもとより、限られた財源ではありますが、財政上のさまざまな工夫を加えながら、新たな
保健医療課題に積極的に取り組むことを基本に編成いたしました。
その結果、平成九年度都の
一般会計全体の予算規模が対前年度比三・一%の減となる中で、衛生局の
一般会計予算額は千六百三十七億円余で〇・六%の伸びが確保できました。また、
病院会計は千六百五十五億円余で二・八%の伸びとなっております。
予算案に盛り込まれました主要な事業につきましては、お手元の資料に衛生局の
事業体系の四つの柱、すなわち健康の保持増進、
生活環境面の安全確保、
保健医療の提供、
保健医療を支える
基盤整備に沿って記載してございます。後ほど総務部長から詳しくご説明させていただきますが、私からは、平成九年度予算において衛生局が特に重点課題として取り組む四つの事業に絞りましてご説明いたしたいと思います。
まず第一に、
精神保健福祉対策であります。
衛生局は、平成九年度が
精神障害者にとって
福祉元年となり得るよう施策の総合的な展開に努めていきたいと考えております。このため、新たに四つの
精神障害者福祉施策を実施してまいります。
まず一つは、地域で生活する
精神障害者の
日常生活の相談、支援や
地域交流活動の場となる
精神障害者地域生活支援センターへの
運営費補助事業であります。
二つ目は、
精神障害者ホームヘルプ事業です。
日常生活を営む上で支障のある
精神障害者に対し、ホームヘルパーを派遣し、
家事援助サービスを提供することにより、自立した生活の支援を行ってまいります。
三つ目は、宿泊施設を
休養ホームとして指定し、利用料金の一部を助成する
精神障害者休養ホーム事業の実施です。
四つ目は、
精神障害者の金銭管理や財産保全のための
相談事業、
精神障害者権利擁護・
財産管理相談援助事業でございます。
今後とも、
日常生活においてさまざまな障害を有している
精神障害者の方々に対する福祉施策の充実に努めてまいりたいと考えております。
第二に、
母子保健対策でございます。
近年の急速な少子化の進行に伴い、産科、小児科を担当する医師や病床数が減少している一方で、高齢出産や低体重児の出生割合の増加など、
母子医療を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。そして、周産期の
母子保健医療体制の確立が求められてきております。
このため、昨年十月の東京都
母子医療体制検討委員会の中間報告を踏まえ、
新生児集中治療管理室、一般にNICUといっておりますが、このNICU、そして、高度の
産科診療機能を有する総合周産
期母子医療センターと地域周産
期母子医療センターを整備し、妊娠、出産から新生児に至る高度で専門的な医療を提供する周産
期医療システムを確立してまいります。あわせて、都内の
新生児集中治療管理室の不足を解消するため、新増設する
医療機関を対象に新たに補助を行うことといたしました。
第三に、
地域保健体制の強化についてでございます。
本年四月から市町村に移管される
妊婦健康診査など
母子保健事業等に対する
財政支援といたしまして、新たに市町村が確保する
保健事業従事者等の人件費を対象として、五年間激変緩和のための
財政支援を行うほか、事業費につきましても都独自の補助制度を設け、新たな
地域保健体制への円滑な移行と
サービス水準の維持向上を図ってまいります。また、市町村における
保健サービスの実施拠点となる
市町村保健福祉総合センターに対しては、その基礎配置のための
施設整備や
設備整備に対し補助を行ってまいります。
住民に密着した
保健サービスは基礎的な自治体が担い、保健所は広域的、専門的、
技術的拠点としてその役割を果たしていく、このように市町村と都がそれぞれの役割分担を明確にしながら、総体としての
地域保健サービスを向上させるよう全力を挙げて取り組みたいと考えております。このため、再編整備される新しい保健所につきましては、
地域保健の
中核的拠点として、
精神保健、難病対策の
専任保健婦の配置や土曜
相談窓口の新設を初め、これまで以上にその機能を強化していくことはいうまでもございません。
第四は、昨年、全国的に多発した
病原性大腸菌O(オー)157対策でございます。平成九年度も
病原性大腸菌O(オー)157などによる
食中毒等の事故を未然に防ぎ、都民の食品に対する不安を解消するため、予防対策として
食中毒発生防止関係団体連絡会を随時開催し、都民への情報提供、施設に対する監視の強化等を図ってまいります。
発生時対策といたしましては、
都立衛生研究所等での検査を効率的かつ迅速に行うための検査機器の整備を行います。また、市販されている食品や飲み水として使われている井戸等の
汚染実態調査を新たに実施し、
感染ルートの解明に結びつけていきたいと考えております。
さらに、
病原性大腸菌O(オー)157や狂牛病など治療、予防方法が未確立な感染症の流行に備えて、衛生局に新たな
感染症対策委員会、仮称でございますが、これを新規に設置することや、
医療機関向けマニュアルを作成したいと思っております。
最後に、
病院会計の事業についてご説明申し上げます。
都立病産院の運営につきましては、平成九年度も
都立病産院運営基本指針で取り上げた
患者サービスの向上や経営基盤の確立など目標の実現に向けて、引き続き積極的に取り組んでまいります。
豊島病院及び墨東病院につきましては、平成十一年度の開設に向けて引き続き
改築工事を行ってまいります。
また、平成六年度から進めてきました
駒込病院の大
規模改修工事につきましても、この三月で完成することに伴いまして、
骨髄移植等の
医療課題への取り組みや
患者アメニティーに配慮した病棟に再編し、本年四月から全面開設する予定でございます。
以上が衛生局の平成九年度予算案の重点事業の概要でございます。
次に、条例案につきましてご説明を申し上げます。
今回ご審議をお願いいたします条例案は二件でございます。
まず、
保健所運営協議会条例の一部を改正する条例でございます。これは、
地域保健法及び
地域保健法施行令の一部改正に伴い、
保健所運営協議会の設置及び組織についての規定を整備するものでございます。
次に、
東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例でございます。これは、本年七月を目途に、
東京都立北療育医療センターに新たに
重症心身障害児施設を併設することにしておりますが、これに伴い、条例中の目的等にかかわる規定を整備するものでございます。
以上が本定例会に提出を予定しております議案の概要でございます。
衛生局は、皆様方の温かいご指導とご支援によりまして、昨年九月、局が創立されて五十周年を迎えることができました。半世紀の間果たしてきた都民の生命と健康を守るという衛生局の使命は、これからも変わることのない都政における重要な責務と認識して、今後とも一年一年着実に、
衛生局職員一同、力を合わせて施策の推進に取り組んでまいる所存でございます。引き続きご指導、ご鞭撻のほどをお願い申し上げます。
この後、総務部長からご説明をさせていただきます。
◯森総務部長 それでは、引き続き、議案の内容につきましてご説明申し上げます。
まず、平成九年度予算案からご説明申し上げます。お
手元配布の平成九年度
一般会計当初予算の概要をごらん願います。
資料の下の部分にページが振ってございます。恐れ入りますが、一ページをお開き願います。I、総括表でございます。
歳出でございますが、人件費、事業費を合わせた歳出合計は千六百三十七億四千四百万円でございまして、平成八年度と比較して十億四千百万円、〇・六%の伸びとなっております。
二ページをお開き願います。
予算定数でございます。
平成九年度の
予算定数は、表の合計欄にございますように、三千四百十六人で、平成八年度と比較いたしまして、百二十四人の減員となっております。
増減員内訳につきましては、表の右側に事項別に記載してございます。
次に、三ページをお開き願います。
事項別内訳でございます。
以下、衛生局の
事業体系の四つの柱に沿って主な事業を中心にご説明申し上げます。
まず、局事業の一つ目の柱である健康の保持増進でございます。1、
健康づくり対策から三二ページの10、
環境公害保健対策までの経費で七百七十九億一千五百万円余を計上しております。
主な内容でございますが、事項欄の1、
健康づくり対策では、四十五億七千二百万円余を計上しております。右側の概要欄にございますように、1、
財団法人東京都
健康推進財団の運営や、次の四ページにございますように、
健康づくりに関する課題や指標、指針を明らかにするための3、
健康づくり戦略書の作成、また、喫煙と健康についての正しい知識の普及啓発を推進するとともに、
都立施設の
分煙化計画を進める4、
分煙化対策の推進を実施してまいります。
次に、六ページをお開き願います。事項欄の2、
母子保健対策では、五十一億一千七百万円余を計上しております。
ただいま局長からご説明申し上げたところですが、高度な
新生児医療や周産
期医療体制の充実を図るため、総合周産
期母子医療センター等を指定し、その運営費の一部を補助する1、周産
期医療システムの整備や、
新生児集中治療管理室(NICU)の増床に要する
設備整備費の一部を補助する2、周産
期医療施設等整備補助、また、次の七ページにございますように、市町村に移管する
母子保健事業に対し、国の定める財政負担のほか都独自の制度を講ずる3の
地域保健体制の強化に係る
市町村支援を新たに実施してまいります。
一〇ページをお開き願います。事項欄の3、
心身障害児(者)対策では百七十九億六千二百万円余を計上しております。
一二ページにございますように、
重症心身障害児者の
入所待機者の増加に対応するため、5、
都立北療育医療センター重症心身障害児入所施設整備を実施してまいります。
一三ページをお開き願います。事項欄の4、
高齢保健対策では、百二十一億三千九百万円余を計上しております。
老人保健法に基づく
保健事業を初め、一五ページにございますように、高齢者の自立と家庭復帰を促進するための2、
老人保健施設の整備、そして、次の一六ページにございます(1)、老人訪問看護ステーションの整備を進め、在宅の要
介護高齢者対策の充実を図ってまいります。
次に、一七ページをお開き願います。事項欄の5、結核・
感染症対策では、三十一億二千九百万円を計上しております。
結核医療費公費負担などに要する経費のほか、一九ページにございますように、
病原性大腸菌O(オー)157や狂牛病など治療、予防方法が未確立な感染症の流行に備えて、7の新たな
感染症対策を実施してまいります。
二三ページをお開き願います。事項欄の7、
精神保健福祉対策でございますが、百八十五億六千七百万円余を計上しております。
私どもが
精神障害者にとっての
福祉元年と位置づけている平成九年度は、二七ページから二八ページまでの概要欄にございますように、(9)の
精神障害者地域生活支援センター運営費補助、(10)、
精神障害者ホームヘルプ事業、(11)、
精神障害者休養ホーム事業、(12)、
精神障害者権利擁護・
財産管理相談援助事業といった四つの
精神障害者福祉施策を新たに実施してまいります。
二九ページをお開き願います。事項欄の8、
特殊疾病対策では、九十一億六千五百万円を計上しております。
難病医療費公費負担の対象疾病を五十八疾病に拡大するほか、次の三〇ページにございますように、在宅の難病患者の
日常生活を支援するため、市町村が行う
家事援助等について補助する(6)の
難病患者等居宅生活支援事業を新たに実施してまいります。
三三ページをお開き願います。局事業の二つ目の柱である
生活環境面の安全確保でございます。1、
食品保健対策から三八ページの4、
薬事衛生対策までの経費で三十一億一千六百万円余を計上しております。
主な内容でございますが、事項欄1、
食品保健対策では十二億四千三百万円余を計上しております。
病原性大腸菌O(オー)157による
食中毒等の事故を未然に防ぎ、全都的に
病原性大腸菌対策を展開する1の
病原性大腸菌対策を新たに実施するほか、三五ページの5、
食品衛生推進員制度の創設を行ってまいります。
次に、三八ページをお開き願います。事項欄の4、
薬事衛生対策では、四億一千九百万円余を計上しております。
医薬品等製造業者の監視指導などの安全対策を行う1、薬事監視や、次の三九ページにございますように、
医薬品管理センターを増設し、医薬分業の
拠点整備を行うことによって医薬分業の推進を図ってまいります。
四〇ページをお開き願います。ここからは、局事業の三つ目の柱である
保健医療の提供でございます。
1の
救急医療対策から五二ページの4、血液対策までの経費で二百十七億七千七百万円余を計上しております。
主な内容でございますが、事項欄の1、
救急医療対策では六十八億四千百万円余を計上しております。
休日、夜間などの診療体制を引き続き確保するほか、次の四一ページにございますように、
熱傷救急患者の救命率の向上を図るため、5、
熱傷救急スキンバンク事業補助を新たに実施し、
スキンバンク体制を整備してまいります。
次に、四三ページをお開き願います。事項欄の2、
災害医療対策では、五億四千五百万円余を計上しております。
1、災害時
後方医療施設整備では、平成八年度に引き続き新たに十五カ所を指定し、合計六十カ所に拡大いたします。
四四ページをお開き願います。事項欄の3、
医療対策では、百四十二億一千八百万円余を計上しております。
1の(1)、公立病院運営費補助では、一床当たりの補助単価を百二十万円から百二十五万円に増額するほか、四八ページにございますように、8、仮称ではございますが、新荒川病院の建設や9、
台東病院休止後の医療の確保に取り組んでまいります。
次に、飛びまして、五三ページをお開き願います。局事業の四つ目の柱である
保健医療を支える
基盤整備でございます。1、東京都
保健医療計画の推進から六八ページの8、
施設整備費までの経費で二百九十億三千二百万円余を計上しております。
主な内容でございますが、五四ページをお開き願います。事項欄の3、
地域保健体制の強化に係る
市町村支援では、十億八千二百万円余を計上しております。
市町村における
保健福祉サービスの
実施拠点確保のため、新たに1の
市町村保健福祉総合センター基礎配置整備等の
市町村補助を行うとともに、
母子保健事業等の移管事業を実施するために市町村が確保する人員の人件費を対象として、新たに五年間の
激変緩和措置として、2、
母子保健事業等の移管にかかわる
財政支援を行ってまいります。
五五ページをお開き願います。事項欄の4、保健所の運営・整備では、十四億三千百万円余を計上しております。概要欄の(1)、
地域保健推進室(仮称)の設置や、次の五六ページにございますように、(2)、土曜
相談窓口の設置を新たに実施するなど再編整備された保健所の機能強化を図ってまいります。
六二ページをお開き願います。事項欄の6、
看護職員確保対策では、八十七億八千百万円を計上しております。
1、
看護職員実態調査や次の六三ページにございますように、
都立医療技術短期大学を四年制大学へ移行するためのイ、
保健科学大学、仮称ではございますが、その開設準備を進めてまいります。
六八ページをお開き願います。事項欄の8、
施設整備費でございますが、
重症心身障害児入所施設整備などに要する経費で六十八億三千万円を計上しております。なお、
施設整備につきましては、今までごらんいただいた各個別の事項の中の
施設整備をここに一括してまとめたものでございます。
七〇ページをお開き願います。職員費でございますが、
一般会計に所属しております職員の人件費で三百十九億二百万円余を計上しております。
以上が
事項別内訳の内容でございます。
七一ページをお開き願います。IVの
債務負担行為でございます。これは、数年度にわたり執行される事業全体の限度額を期限を限ってあらかじめ決定しておく制度ですが、平成九年度は
三鷹武蔵野保健所空調設備改修工事など七件でございます。限度額は右下にございますように、合計で三十九億八千百万円余でございます。
以上が
一般会計予算案の内容でございます。
次に、
病院会計についてご説明申し上げます。
平成九年度
病院会計当初予算の概要をごらん願います。
一ページをお開き願います。I、総括表でございます。上の表になりますが、1、
収益的収支につきましては、収入が医業収益、
医業外収益を合わせまして千四百十二億五千四百万円、支出が医業費用、
医業外費用を合わせまして千四百十二億五千四百万円で、収支同額でございます。
なお、収入欄の括弧書きは
一般会計補助金を再掲しておりまして、平成九年度は四百六十三億七千五百万円でございます。
下の表になりますが、2の
資本的収支につきましては、収入が企業債、
国庫補助金を合わせまして百五十一億百万円余、支出は
建設改良費、
企業債償還金を合わせまして二百四十三億三千五百万円でございます。
収支差引額は九十二億三千三百万円余の不足となっております。この不足額は、注に記載しておりますが、
損益勘定留保資金その他で補てんすることとしております。
収益的支出と
資本的支出の合計は、一番下になりますが、千六百五十五億八千九百万円でございまして、平成八年度と比較いたしまして、四十五億三千百万円、二・八%の増となっております。
次に、二ページをお開き願います。II、
予算定数でございます。
平成九年度の
予算定数は、表の合計欄にございますように、七千五十人でございます。平成八年度と比較いたしまして、二十人の増員となっております。増減員の内訳につきましては、表の右側に各事項別に記載してございます。
三ページをお開き願います。IIIの
患者等規模総括表でございます。
上の表になりますが、1、患者数の(1)、入院でございますが、平成九年度の病床数は合計で六千三百三十六床で、平成八年度に比較して五十九床の増となっております。これは主に
駒込病院の病棟再編によるものでございます。
真ん中の表になりますが、(2)、外来でございます。平成九年度の一日当たりの患者数は合計で八千四百九十人で、平成八年度と同数でございます。
四ページをお開き願います。IVの
事項別内訳でございます。主な事業を順次ご説明申し上げます。
事項欄の一、
高度専門医療体制の整備でございますが、
豊島病院改築などに要する経費で百四億七千六百万円余を計上しております。1、
豊島病院改築と2、
墨東病院病棟等改築でございますが、いずれも平成十一年度の開設に向けて引き続き
改築工事を行ってまいります。
五ページをお開き願います。事項欄の二、
病産院施設整備でございますが、百三十五億五千九百万円余を計上しております。
その主なものでございますが、
府中病院看護宿舎等整備にありますように、平成十年度の竣工に向け、引き続き
改築工事を行ってまいります。
七ページをお開き願います。事項欄の三、
病産院管理運営でございますが、
都立病産院の
管理運営に要する経費で、千四百十五億五千三百万円余を計上しております。
その主なものでございますが、八ページをお開き願います。まず、2、
駒込病院病棟再編でございますが、大
規模改修工事に伴い、病棟を再編し、平成九年四月から入院八百一床、外来千二百六十人の規模で全面開設いたします。
九ページをお開き願います。3、
骨髄移植体制の充実でございますが、
清瀬小児病院の無菌室を二床増設するなど、一層の
骨髄移植体制の強化を図ってまいります。
一〇ページをお開き願います。6、
八王子小児病院の
基本的あり方の検討でございますが、平成七年十一月の
都立病産院小児医療検討委員会の中間報告を踏まえ、周産
期医療施設としてのあり方の検討を進めてまいります。
7、
患者サービスの向上でございます。平成九年度も引き続き各病産院に
電動式ギャッチベッドを整備するとともに、
外来待合室の整備を行うなど、より一層の
患者サービスの向上に努めてまいります。
一一ページをお開き願います。Vの企業債でございます。
病産院建設改良事業及び借りかえに要する企業債でございまして、限度額は百五十億五千三百万円でございます。
以上が平成九年度
病院会計予算案の内容でございます。
次に、条例案につきましてご説明申し上げます。
お
手元配布の平成九年第一回
東京都議会定例会条例案の概要をごらん願います。
一ページをお開き願います。整理番号1の
保健所運営協議会条例の一部を改正する条例についてでございます。
これは、従前、
保健所ごとに設置してまいりました
保健所運営協議会につきまして、
地域保健法及び
地域保健法施行令の一部改正により設置することができることに改められましたが、東京都といたしましては、今後一層重要となってくる市町村を初め関係団体との連携を強化していくために、引き続き各保健所に設置する予定でおります。このため、
保健所運営協議会の設置及び組織に関する規定を整備するものでございます。
なお、本条例は平成九年四月一日から施行することとしております。
二ページをお開き願います。整理番号2の
東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例についてでございます。
これは、平成九年七月を目途に、
東京都立北療育医療センターに
児童福祉法第四十三条の四の規定に基づく
重症心身障害児施設を併設するため、条例で定める
設置目的等の規定を改めるものでございます。
なお、公布の日から起算して六カ月を超えない範囲内において東京都規則で定める日から施行することとしております。
以上がこの資料によりますご説明とさせていただきますが、具体的な条例案につきましては、お
手元配布の平成九年第一回
東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。
これで議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
◯村松委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方はご発言願います。
◯中川委員 一つは、
病原性大腸菌O(オー)157についてですけれども、都内の発生数の推移、それから、これについての地域別、あるいはもう一つ、施設別にわかれば出していただきたいと思います。
二点目は、都立看護専門学校入学にかかわる受験者数、それから、合格者数、各学校別に過去五年間にわたってお願いしたいと思います。
もう一点、最後に、病院や医療などの
医療機関の医薬分業について、その推移がわかるものを資料としてお願いします。
◯植木委員
精神障害者の手帳の交付状況と受けられる福祉施策について、並びに
精神障害者の授産施設、共同作業所等の施設数の推移。
それから、都立病院の患者数と救急患者の数、看護婦の配置状況の推移、それから、NICUの整備状況。
最後に、保健婦について、都区市町村への配置状況についてお願いします。
◯青木委員 幾つか重なるかもしれませんが、これは保健婦、助産婦とかというのを含めて、全体の保健所の職員の配置状況をそれぞれ出してください。
それから、
財団法人東京都
健康推進財団、それから、東京都
保健医療公社、そして、三つの医学系研究所がございますが、この沿革と現状についてわかるもの、そして、それぞれの果たしている東京都事業に対しての役割、今まで東京都が行っていたことについて移行した事業をわかるようにお願いいたします。
それから、ナースプラザについても同様にお願いいたします。その実績がわかるものをお願いします。
それから、大気汚染保健対策におきますモニタリング環境調査、基礎的、実験的研究、これの来年度の予定というものが立っておりましたら、その計画、並びに過去三年ぐらいの成果というものがわかるものをお願いいたします。
それから、医薬分業の推進ということでありますが、廃棄医薬品補てん費補助という項目、それから、備蓄医薬品試験費補助という項目がございますが、これについて実態がわかる資料がございましたらお願いします。
◯佐久間委員 二点お願いします。
東京都地方
精神保健福祉審議会で答申された施策内容と東京都の九年度予算案について。
それから、診療報酬改定の内容についての経年変化についてお願いします。
◯田中委員 私は、過去十年間の都内の出産数の経年変化を教えてもらいたいと思います。
それから、これは周産期医療に関係することですが、出産して一カ月以内に亡くなった乳児の過去十年間の経年の状況。
それから、その亡くなった主な死因別の内訳を教えてもらいたい。
それから、都内の産院といったらいいんでしょうか、小児病院といったらいいのか、過去十年間の産院の数、ベッド、経年の変化の状況。
それから、小児科医の過去十年間の数の変化。
もう一つ、小児科医の一人当たりの出産時の取り上げた数といったらいいのか、これを教えていただきたいと思います。
◯村松委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯村松委員長 ただいま中川理事、植木委員、青木委員、佐久間理事、田中委員から資料要求がございましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯村松委員長 異議なしと認めます。
理事者におきましては要求されました委員と調整の上、提出願います。
以上で
衛生局関係を終わります。
━━━━━━━━━━
◯村松委員長 これより福祉局関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定しております案件につきまして理事者の説明を求めます。
◯石川福祉局長 平成九年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の概要につきましてご説明申し上げます。
まず、平成九年度予算案につきましてご説明を申し上げます。
平成九年度東京都予算案につきましては、財政の健全化を軌道に乗せることによりまして、都民の要望にこたえる健全で強固な財政基盤を確立し、将来の都政の展開に向けまして新たな施策の創設のための取り組みを着実に進めることを基本として編成されております。
福祉局といたしましては、この編成方針を基本としながら、高齢社会への備えなど緊急かつ重点課題に的確に対応いたしますために、在宅福祉の充実、社会福祉施設の整備促進、地域福祉の基盤づくりなど福祉施策の充実に努めてまいりたいと思います。
この結果、福祉局所管の平成九年度
一般会計歳出予算は、四千八百二十八億三千百万円で、前年度に比べ百八十億一千百万円の増、三・九%の伸びとなっております。
なお、福祉局は
一般会計のほか母子福祉貸付資金会計及び心身障害者扶養年金会計の二つの特別会計を所管しておりまして、これらを合算した歳出予算の総額は四千八百九十六億三百万円となっております。
以下、予算案の主な内容につきましてご説明を申し上げます。
第一は、在宅福祉の充実でございます。
まず、高齢者福祉でございます。
在宅福祉の基盤となりますホームヘルパーの派遣世帯数やショートステイ、高齢者在宅サービスセンター、在宅介護支援センターなどを大幅にふやしまして、施策の拡充を図りたいと考えております。
さらに、痴呆の重症化や介護者の高齢化などによりまして、家族の介護負担が極めて大きくなっております痴呆性高齢者と家族を地域で支える仕組みといたしまして、痴呆性高齢者SOSネットワーク事業を実施することといたしました。
また、痴呆性高齢者ができるだけ家庭に近い生活環境の中で少人数で共同生活ができるよう痴呆性高齢者グループホーム事業をモデル実施いたしまして、その課題を整理、検証してまいりたいと思っております。
このほか、高齢者の不安の解消や社会活動への積極的な参加を促進いたしますために、老人クラブの会員がひとり暮らし高齢者などを訪問いたしまして相談相手となる友愛活動に対します支援を行うことといたしたいと思っております。
次に、児童福祉でございます。
出生率の低下、地域や家庭の養育機能の低下など、子供と家庭を取り巻く環境が大きく変化しております中で、子育てへの支援を促進いたしますため、地域における子どもや家庭支援のネットワークの拠点となります子ども家庭支援センター事業や保育所や児童館などの機能を活用いたしました子育てセンター事業の大幅な拡充、ゼロ歳児保育や時間延長型保育などの保育サービスの充実を図ってまいりたいと思っております。
また、児童虐待等が増加しておりますことを踏まえまして、児童相談所を中心といたしまして、区市町村、保健所、
医療機関等から成りますチームによる児童虐待ケースマネジメント事業を引き続き実施いたしますなど、ニーズに即応いたしました施策を着実に推進してまいりたいと思っております。
次に、障害者福祉でございます。
障害者の地域におきます自立生活を促進いたしますため、在宅の障害者に対しまして総合的な相談や各種の情報提供などを行います障害者地域自立生活支援センター事業を開始いたします。
また、重度の知的発達障害者の居住の場といたしまして、重度生活寮事業をモデル実施いたしまして、地域での支援システムのあり方や適切な支援のあり方を検証することといたしたいと思っております。
このほか、ホームヘルプ事業につきましては、派遣世帯をふやしますとともに、柔軟な対応が図られますよう新たにチーム運営方式による派遣を実施するなど、施策の充実に努めてまいりたいと思っております。
第二は、社会福祉施設の整備促進でございます。
特別養護老人ホームや高齢者在宅サービスセンターにつきましては、これまでどおりの特別助成を継続いたしまして、重点的に整備を進めてまいりたいと考えております。
また、障害者のニーズにこたえるために、重度精神薄弱者施設町田福祉園(仮称)の建設や、身体障害者療護施設多摩更生園の改築を進めますとともに、新たな精神薄弱者通勤寮や身体障害者療護施設の建設に着手してまいりたいと思います。
このほか社会福祉法人や区市町村が設置いたします社会福祉施設の整備に対しまして積極的に助成を行うなど、その増設整備に努めてまいりたいと考えております。
第三は、地域福祉の基盤づくりでございます。
東京をすべての人が安心して快適に生活できる福祉的配慮の行き渡った優しいまちづくりとするために、福祉のまちづくりを積極的に進めることが必要だと考えております。このため、福祉のまちづくりに関します施策を総合的かつ計画的に推進できるよう、昨年の整備基準の策定に続きまして、福祉のまちづくり推進計画を策定してまいりたいと思っております。
また、高齢者や障害者の自立と社会参加の促進を図りますとともに、介護者の負担軽減を図りますため、福祉機器に関します相談、助言や機器の普及開発を促進する仕組みづくりが求められております。この中核といたしまして、東京都福祉機器総合センター(仮称)を本年六月に開設する予定になっております。
さらに、在宅サービスの中心となりますホームヘルパーや施設で介護に従事する職員などの福祉人材の養成確保と資質の向上は極めて重要な課題でございます。このため、ホームヘルパー等の養成を拡充いたしますとともに、福祉ニーズに対応した高い専門性を持つ人材を重点的に養成いたしますために、新たな福祉人材養成機関の開設に向けまして、施設の設計と一部工事に着手することといたしました。
このほか区市町村が地域のニーズに応じまして、創意と工夫によりまして地域の社会資源を有効に活用して柔軟に事業を実施できますよう、地域福祉推進事業補助を新たに開始いたします。
第四に、時代状況の変化に対応いたしまして、福祉施策の再構築についてでございます。
少子・高齢化の進展など、時代状況の変化に的確に対応いたしますために、保健、医療、福祉施策に関しまして、従来にも増して各種サービスを連携して総合的に提供できる新たな仕組みづくりが求められているだろうと思っております。このため、二十一世紀に向けました福祉施策のあり方を総合的に検討いたしてまいりたいと思います。
また、都の現状や課題をわかりやすく都民にお示しいたしますとともに、今後の福祉施策につきまして都民の皆さんとともに考える福祉白書を発行してまいりたいと思っております。
以上、平成九年度予算案の主な内容をご説明申し上げました。
次に、平成八年度補正予算案についてご説明を申し上げます。
一般会計予算の補正でございます。補正の内容は、老人医療費の助成に要します歳出予算と重度精神薄弱者施設建設工事の
債務負担行為を補正するものでございます。
引き続きまして、条例案についてご説明を申し上げます。条例案は全部で四件でございます。
まず、東京都社会福祉事業振興資金貸付条例の一部を改正する条例でございまして、
財団法人東京都社会福祉振興財団の名称変更に伴いまして、貸付対象の表示などを改めるものでございます。
次に、東京都障害者スポーツセンター条例の一部を改正する条例及び東京都障害者福祉会館条例の一部を改正する条例でございまして、
精神障害者の福祉の向上を図るため、これら施設の設置目的などを改めるものでございます。
次に、特別区国民健康保険事業調整条例の一部を改正する条例でございます。特別区が行う国民健康保険事業の充実を図るため、葬祭費の支給額を引き上げるために改正するものでございます。
詳細につきましては、この後、総務部長がご説明を申し上げます。どうかよろしくお願いを申し上げます。
◯神藤総務部長 平成九年度予算案及び条例案につきましてご説明申し上げます。
最初に、お手元の資料、平成九年度当初予算事業別概要をごらんいただきたいと存じます。
最初に二ページをお開き願います。このページは
一般会計の総括表でございます。
まず、左側の(1)、歳入予算では、歳入合計六百六十四億六千百十九万八千円で、前年度の予算に比べ百六十億一千七百八十三万一千円の減となっております。そのうちの10の繰入金は、東京都社会資本等整備基金の設置に伴って東京都福祉
施設整備基金が廃止されまして、福祉局所管であった繰入金が財務局所管となったことにより、約二百億円減額になったことなどによるものでございます。
次に、右側の(2)、歳出予算でございますが、歳出合計四千八百二十八億三千百万円で、前年度予算に比べ百八十億一千百万円の増額となり、伸び率は三・九%となっております。4の高齢福祉費につきましては百四十五億の増、九・一%の伸び率となっております。
以下、(3)には一般財源充当額を、(4)には
債務負担行為をそれぞれ計上してございます。
次の三ページをお開き願います。福祉局の所管する二つの特別会計の総括表と福祉局の予算総額を記載してございます。
まず、左側の2、母子福祉貸付資金会計でございます。(2)、歳出予算は、貸付費として二十九億七千九百万円でございます。
また、右側の3、心身障害者扶養年金会計につきましては、(2)、歳出予算として扶養年金費三十七億九千三百万円を計上してございます。
4の福祉局予算総額は、これらの特別会計と
一般会計とを合算した歳出合計四千八百九十六億三百万円となり、この歳出予算のうち
一般会計歳出予算から二つの特別会計への繰出金を控除した歳出の純計は、括弧内で表示してございますように、四千八百八十一億四千七百二十三万七千円となっております。
以上、総括的にご説明申し上げましたが、以下、
一般会計から各事項を追って順次説明させていただきます。
なお、新規事業など主要なものを重点的にご説明させていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、五ページをお開き願います。まず、事項1の局事業の管理でございますが、歳出二十七億七千五百万円を計上してございます。
概要欄にもありますように、局事業の一般管理事務に従事する職員の給料、諸手当等及び管理事務費などでございます。以下、各事項の管理費につきましては、事業ごとの職員の人件費が主な内容でございます。
概要欄の4、少子・高齢社会における福祉施策のあり方検討委員会の設置は、時代の変化に対応した福祉施設のあり方を総合的に検討するため、検討委員会を設置するものでございます。
また、5の福祉白書の発行は、東京の福祉の現状や課題を明らかにし、都民とともに、少子・高齢社会における福祉施策のあり方を考え、施策を進めるために発行するものでございます。
次の六ページは地域福祉推進事業の管理事務に要する経費、また、七ページは社会福祉施設等の指導検査等に要する経費でございます。
恐れ入ります。八ページをお開き願います。このページから一〇ページにかけましては地域福祉事業の振興でございまして、二百五十七億六千百余万円を計上してございます。
概要欄の1にございますように、東京都地域福祉財団運営費補助、4の民間社会福祉施設職員給与公私格差是正事業、5の地域福祉振興事業補助、次のページに参りまして、10のボランティア活動の推進などの経費を計上してございます。
一〇ページをお開き願います。12、福祉のまちづくりの推進でございますが、福祉のまちづくりにかかわる各種の施策を実施するとともに、(3)にございますように、福祉のまちづくり条例に基づきまして、福祉のまちづくり推進計画を九年度に策定いたします。
13の福祉機器総合センター運営費補助でございますが、都におきます福祉機器の総合的なサービスシステムの中核を担う福祉機器総合センターを、先ほどご説明申し上げました東京都地域福祉財団の運営によりまして平成九年六月に開設いたします。
14、地域福祉推進事業補助でございますが、区市町村が地域のニーズに応じて、創意と工夫により地域の社会資源を有効に活用して柔軟に事業が実施できるように新たに補助を実施します。
次の一一ページをお開き願います。このページから一二ページにかけまして福祉人材の養成確保等でございまして、三十一億四千五百余万円を計上してございます。
概要欄の1の(1)、福祉人材開発センターの運営等でございますが、ホームヘルパーや施設介護職員養成の充実を図ることとしております。
次の一二ページをお開き願います。2の民生委員、児童委員の活動費等でございます。(1)、民生(児童)委員活動費の月額につきましては、前年度と同額としてございます。
次の一三ページから生活福祉事業の管理に要する経費を計上してございます。
一四ページから一五ページにかけましては、生活福祉資金貸付事業の貸付資金種別、貸付限度額等を記載してございますので、ごらんいただきたいと存じます。
次に、一六ページをお開き願います。7の生活保護費等に要する経費でございまして、百五十九億一千四百余万円を計上してございます。
概要欄にございますように、生活扶助、標準三人世帯が十六万一千五百四十三円となっております。
次の一七ページをお開き願います。4の(1)、自立支援センター(仮称)運営費補助でございます。路上生活者が就労自立することができるようにするため、都区共同で自立支援センターを設置いたします。
次の一八ページには災害救助物資の保管に要する経費を、一九ページには旧軍人等の援護に要する経費を、そして、二〇、二一ページには山谷対策事業に要する経費を、また、二二ページには高齢福祉事業の管理に要する経費をそれぞれ計上してございます。
次の二三ページをお開き願います。このページから二九ページにかけまして高齢者の福祉増進でございまして、老人クラブへの助成やシルバーパスの交付など四百二十九億五千九百余万円を計上してございます。
次の二四ページをお開き願います。4の敬老金の贈呈でございますが、従来どおり計上してございます。
7の(1)、老人福祉手当の支給でございますが、次の二五ページをお開きいただきたいと思います。上の表に掲げました額は前年度と同額としてございます。(2)のホームヘルプサービス事業補助でございますが、派遣世帯数を二千二百世帯ふやしまして、三万四千三百九世帯といたしますとともに、二十四時間巡回型ホームヘルプサービスの実施区市町村、実施地区を倍増させる等の充実を図ります。
(3)、ショートステイ事業補助等でございますが、次の二六ページをごらんいただきたいと思います。一番上のショートステイベッドを三百床ふやし、一千五百十五床といたします。
また、(4)のア、高齢者在宅サービスセンター運営費補助につきましても運営箇所を五十五カ所ふやし、三百三十六カ所に拡充します。
(5)、在宅介護支援センター事業補助でございますが、運営箇所を六十カ所ふやし、百九十四カ所といたしますとともに、訪問看護とホームヘルプサービスを総合的に提供する在宅
保健福祉サービス総合化モデル事業を実施いたします。
(6)、高齢者ケアサービス体制整備支援事業でございますが、高齢者に対しますケアサービスを行うために必要な要介護の判定及びケアプランの作成などの業務のモデル実施や、これらの業務を担う人材の養成研修を拡充して実施いたします。
次に、二七ページをお開き願います。(12)、老人クラブ友愛実践活動助成事業でございまして、老人クラブの会員がひとり暮らし高齢者等を訪問し、相談相手となる友愛活動に対する支援を新たに実施いたします。
次の二八ページをお開き願います。一番上の8、痴呆性高齢者対策でございますが、(3)、痴呆性高齢者のぬくもりサポートでございます。痴呆性高齢者が小規模な生活の場で共同生活を営むグループホーム事業を新たにモデル実施し、その課題を整理、検証するなど、痴呆性高齢者施策の充実を図るための総合的な検討を行います。
(4)、痴呆性高齢者SOSネットワークでございますが、関係機関が連携して、徘回する痴呆性高齢者を迅速に発見、保護し、適切なサービスに結びつけ、あわせて家族を支援するネットワークを整備するとともに、
日常生活支援に関する事業の評価と分析を行います。
9の(1)、シルバーピアの整備、運営等では、一千百戸増の拡充を図ります。
次の二九ページをお開き願います。10の東京いきいきらいふ推進センター運営費補助等の経費を計上してございます。
次の三〇ページをごらんいただきたいと思います。三〇ページから三一ページにかけましては、老人医療費の助成、心身障害者児医療費の助成など医療費の助成に要する経費といたしまして、一千三十九億三千六百万円を計上してございます。
なお、計上額は、老人保健制度や医療保険制度におきます現行の自己負担を前提としたものでございます。
三二ページをお開き願います。高齢福祉施設の運営に要する経費でございまして、二百五十五億二千百万円を計上してございます。
次の三三ページをお開き願います。子供及び女性福祉事業の管理でございます。概要欄の2の(3)、児童虐待ケースマネジメント事業でございますが、児童虐待等に対しまして、児童相談センター、児童相談所を中心として、区市町村、保健所、
医療機関等の関係者から成るチームによって早期発見と迅速、的確な対応及び継続的なフォローを行うケースマネジメント事業の充実を図ります。
次の三四ページをお開き願います。このページから四四ページにかけましては、子供、母子及び女性の福祉増進でございます。児童育成手当の支給など二十一項目、合計三百三十七億六千二百余万円を計上してございます。
次に、三六ページをお開き願います。4、子ども家庭支援センター事業補助でございます。実施箇所の拡充を図ります。
三七ページから三八ページは学童クラブ運営費補助などを記載してございますので、ごらんいただきたいと存じます。
次に、三九ページをお開き願います。II、子育てセンター事業補助でございます。保育所や児童館の機能を活用いたしまして、身近な地域で子育て支援を図るもので、実施箇所の拡大を図ります。
次に、四一ページは、女性福祉資金の貸し付けに要する経費でございます。貸付内容は四二ページから四三ページに記載してございますので、ごらんいただきたいと思います。
四五ページは、児童相談所の運営に要する経費でございます。
次に、四六ページをお開きいただきたいと思います。このページから五一ページにかけましては、児童福祉施設等の運営、四百三十一億四千三百余万円を計上してございます。養護施設、教護院、里親への保護委託等に要する経費でございます。
次に、四八ページをお開き願います。保育事業に要する経費でございまして、ゼロ歳児の定員を五百人余りふやしまして、九千六百八十六人とします。
次の四九ページをお開き願います。(3)から(5)にございますように、特例保育や時間延長型保育を実施する保育所の拡充を図ってまいります。
次の五〇ページをお開き願います。(12)、保育室等に対する運営費助成でございます。保育需要の多様化、三歳未満児の保育ニーズの増大に対応するため、保育室及び家庭福祉員を積極的に活用することとし、補助基本額を表のように改正いたします。
次に、五二ページでございますが、女性相談センター及び婦人保護施設の運営に要する経費でございます。
また、次の五三ページは心身障害者福祉事業の管理に要する経費をそれぞれ計上してございます。
次に五四ページをお開きいただきたいと思います。このページから六三ページにかけましては、心身障害者児の福祉増進に要する経費で、重度心身障害者手当の支給など二百四十二億一千五百余万円を計上してございます。
まず、概要欄の1の重度心身障害者手当の支給と2、心身障害者福祉手当の支給でございますが、老人福祉手当と同様に支給額は据え置いて、前年度と同様でございます。
次の五五ページをお開き願います。4の(1)、心身障害者児ホームヘルプサービス事業補助でございますが、派遣世帯を八百世帯増の一万二千百九十一世帯といたしますとともに、対象者のニーズに対応した柔軟なサービスを提供するため、新たにチーム運営方式によるヘルパーを派遣することにいたします。
次の五六ページをお開き願います。6の障害者地域自立生活支援センター運営費補助でございますが、在宅の心身障害者に対しまして、総合的な相談や各種の情報提供を行うことにより、心身障害者の地域における自立を支援するものでございまして、四区市で設置いたします。
五七ページ、五八ページには重度身体障害者緊急通報システム事業補助、
心身障害児者緊急保護事業などを記載してございます。ごらんいただきたいと存じます。
次の五九ページをお開き願います。21の(1)、精神薄弱者生活寮運営費補助でございますが、生活寮の定員を七十人ふやし、六百八十六人とし、事業の充実を図ります。
同じく(2)の重度生活寮モデル事業でございますが、重度の知的発達障害者の地域での居住の場のあり方を検証するため、二区市において実施いたします。
次に、六〇ページには在宅障害者デイサービス事業などを、また、六一ページから六二ページにかけましては、心身障害者児福祉事業をそれぞれ障害別に、また、六三ページには心身障害者
休養ホーム事業などを記載してございます。ごらんいただきたいと存じます。
次の六四ページをお開き願います。心身障害者福祉センター等の運営に要する経費でございまして、十四億一千四百余万円を計上してございます。
概要欄の1の(3)、障害者ケアサービス体制整備支援モデル事業でございますが、心身障害者福祉センターが有しております高度専門的技術を活用し、地域における障害者の自立支援のために必要なケアマネジメント指針の作成とケアマネジャーの養成を行うものでございます。
次に、六五ページから六八ページにかけましては、心身障害者施設の運営等に要する経費を、また、六九ページには国民健康保険事業の管理に要する経費を、七〇ページには国民健康保険事業の指導検査等に要する経費をそれぞれ計上してございます。
次の七一ページをお開き願います。特別区国民健康保険調整交付金二百七十六億二百余万円を計上してございます。
次の七二ページをお開き願います。このページから次の七三ページにかけましては国民健康保険事業の助成でございまして、二百四十三億八百余万円を計上してございます。
概要欄の1、市町村に対する補助及び2、国民健康保険組合に対する補助につきましては、それぞれの算定方式によりまして所要額を計上してございます。
次の七四ページは、社会保険事業の管理に要する経費でございます。
次の七五ページをお開き願います。心身障害者施設の整備に要する経費三十二億五百余万円を計上してございます。
概要欄の1、重度精神薄弱者施設は、十年度の開設を目指して建設を進めます。
2の精神薄弱者通勤寮は、基本設計を行います。
3の身体障害者療護施設は、多摩更生園の改築を進めるとともに、調布基地跡地内に建設する新たな施設の基本設計を行います。
次の七六ページをお開き願います。児童福祉施設等の整備に要する経費六億九千四百万円を計上してございます。女性相談センターの改築を行うもので、平成十年一月には開設する予定でございます。
次の七七ページをお開き願います。
都立施設の各所整備等でございまして、十三億五千八百余万円を計上してございます。福祉ニーズに対応し、高い専門性を持った人材を重点的に養成する新たな福祉人材養成機関を建設するため、平成九年度は設計及び整備に向け必要な工事を実施します。
次の七八ページをお開き願います。このページから八三ページにかけまして、社会福祉
施設整備費助成でございまして、民間社会福祉施設等の整備助成に要する経費四百二十億八千七百余万円を計上してございます。
まず、概要欄の1の(1)、特別養護老人ホーム整備費補助でございますが、新規着工二十五カ所、一千九百人分の増設を図ります。
(2)、高齢者在宅サービスセンター整備費補助につきましても五十五カ所を新規着工し、また、(3)、痴呆性高齢者デイホーム整備費補助におきましても二十七カ所新規着工し、それぞれ増設を図ることとしております。
(6)、特別養護老人ホーム設置促進特別助成でございますが、引き続き補助基本限度額を十億円といたしまして、用地取得に要する経費を助成し、特別養護老人ホームの整備を促進します。
次の七九ページをお開き願います。(7)、特別養護老人ホーム合築促進特別助成及び(8)、高齢者在宅サービスセンター設置促進特別助成でございますが、ごらんいただきますような内容で助成を継続し、整備を促進します。
同じく概要欄の2、以下八三ページにかけましては、それぞれ精神薄弱者更生施設等の心身障害者福祉施設及び保育所、養護施設等の児童福祉施設などの増設や改修整備等に要する経費を計上してございます。
次の八四ページは、
一般会計の合計でございます。
次の八五ページからは特別会計でございまして、最初に母子福祉貸付資金会計からご説明させていただきます。
八六ページをお開きいただきたいと思います。本会計は、母子及び寡婦福祉法に基づきまして母子福祉資金の貸付に要する経費で、二十九億七千九百万円を計上してございます。貸付内容につきましては、このページから八八ページにかけまして記載してございます。ごらんいただきたいと存じます。
次に、九〇ページをお開き願います。心身障害者扶養年金会計でございます。これは東京都心身障害者扶養年金条例に基づきまして年金の給付などに要する経費で、三十七億九千三百万円を計上してございます。
以上で平成九年度予算案について説明を終わらせていただきます。
次に、平成八年度補正予算についてご説明申し上げます。
お手元の資料平成八年度補正予算概要をごらんいただきたいと存じます。
今回の補正は、老人医療費の助成に要する経費などを補正するものでございます。
一ページをお開き願います。
一般会計の総括表でございまして、右側の(2)、歳出予算でございますが、高齢福祉費に二十四億八千六百万円を補正いたしまして、歳出合計が四千六百七十三億六百万円となります。
次の二ページをお開きいただきたいと思います。老人医療費の助成に要する経費でございまして、二十四億八千六百万円を補正するものでございます。
三ページをお開き願います。重度精神薄弱者施設の建設工事の
債務負担行為の補正でございまして、既定の期間平成九年度を平成九年度から平成十年度に補正するものでございます。
以上が平成八年度補正予算案の概要でございます。
引き続きまして、条例案についてご説明いたします。
お手元に平成九年第一回東京都議会定例会議案をお配りしてございますので、ごらんいただきたいと存じます。表紙の次のページ、目次をお開き願います。今回、ご審議をお願いいたします議案は条例案が四件でございます。順を追ってご説明申し上げます。
まず一ページをお開き願います。社会福祉事業振興資金貸付条例の一部を改正する条例でございます。
今回の改正は、現行の東京都社会福祉振興財団を東京都地域福祉財団に名称を変更するとともに、所要の規定を整備するものでございます。
次に、二ページをごらんいただきます。条例の施行期日につきまして、東京都規則で定める日としておりますが、東京都社会福祉振興財団の寄附行為の変更認可時と同日にいたしたいと存じております。
条例の新旧対照表を三ページから五ページにかけまして記載してございます。
三ページをごらんいただきたいと思います。まず、第二条、貸し付けの対象のところの例で申し上げますと、下段に記載してございます現行の東京都社会福祉振興財団の名称を、上段に記載してございます東京都地域福祉財団に改めるものでございます。
同様に、第三条以降の規定につきましても、振興財団の名称を財団に改めるものでございます。
次に、七ページをお開き願います。東京都障害者スポーツセンター条例の一部を改正する条例でございます。
精神保健及び
精神障害者福祉に関する法律等の施行に基づきまして、
精神障害者の福祉の向上を図るため、東京都障害者スポーツセンターの設置目的及び利用者の範囲を改めるとともに、所要の規定を整備するものでございます。
なお、この条例は、平成九年四月一日から施行することといたしております。
条例の新旧対照表を八ページから一〇ページにかけまして記載してございます。
八ページをごらんいただきたいと思います。まず、第一条、設置の例で申し上げますと、下段に記載しておりますように、現行の心身障害者の名称を、上段に記載しておりますとおり、障害者に改めるものでございます。
次に、一一ページをごらん願いたいと思います。東京都障害者福祉会館条例の一部を改正する条例でございます。
ただいまの東京都障害者スポーツセンター条例の一部を改正する条例と同様に、
精神障害者の福祉の向上を図るため、東京都障害者福祉会館の設置目的を改めるとともに、所要の規定整備をするものでございます。
なお、この条例も平成九年四月一日から施行することといたしております。
条例の新旧対照表を一二ページに記載してございます。
一二ページをごらんいただきたいと思います。まず、第一条、設置の例で申し上げますと、下段に記載してありますとおり、現行の心身障害者を、上段に記載しておりますとおり、障害者に改めるものでございます。
次に、一三ページをごらん願います。特別区国民健康保険事業調整条例の一部を改正する条例でございます。
葬祭費の支給額を五万円から七万円に引き上げるものでございまして、特別区国民健康保険事業の充実を図ることとしております。
なお、この条例は平成九年四月一日から施行することにいたしておりますが、施行日から平成十年三月三十一日までの間の被保険者の死亡に係る葬祭費の支給額は六万円にいたすものでございます。
条例の新旧対照表を一四ページに記載してございますので、ごらんいただきたいと思います。
以上で提出議案の説明を終わらせていただきます。
次に、当局が所管いたしております東京都福祉
施設整備基金条例の改正及び専決処分につきまして、恐縮でございますが、口頭でご報告申し上げさせていただきます。
東京都福祉
施設整備基金条例につきましては、他の三つの基金条例とともに財政委員会に付託が予定されております。これは、東京都社会資本等整備基金条例の制定に伴いまして、当該条例の附則により東京都福祉
施設整備基金条例が廃止されるものでございます。この廃止によりまして、東京都福祉
施設整備基金に属していた債権及び債務は新たに設置されます東京都社会資本等整備基金に引き継がれることになります。
また、社会福祉法人への補助金に関する専決処分につきましては、追加議案といたしまして、二月二十五日開催予定の議会運営委員会におきまして説明させていただく予定であることをご報告させていただきたいと思います。
以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
◯村松委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方はご発言願います。
◯植木委員 国民健康保険についてでありますが、他の政令市との比較なんですが、葬祭費並びに出産費の比較一覧表をお願いしたいと思います。
それから、他の医療保険の付加給付との比較をお願いしたいと思います。
それから、地域福祉振興財団の新しくなる予定の事業概要と地域の福祉機器センターの整備状況についてお示し願いたいと思います。
それから、特別養護老人ホームと心身障害者等の入所施設の人員配置の比較表をお願いしたいと思います。
同じく特別養護老人ホームにおきます部屋割り定数とそれぞれの占める割合をお願いします。
それから、二十四時間ホームヘルパー事業の実施状況と事業費及び委託費についてお示し願いたいと思います。
◯青木委員 一つは、都外施設の入所者の地域定着事業がわかるような資料を一覧でお願いしたいと思います。
次に、福祉局の総定数、それぞれ実員、人件費の総括表を過去十年間いただきたいと思います。
社会福祉施設の指導検査、指摘事項とその改善の実態がわかるもの、これを過去十年という形でお願いしたいと思います。
それから、ホームヘルパーの養成計画、配置計画とその実績についてわかるものをお願いします。
また、生活保護世帯、事由別、また世帯主の年齢別でこの推移がわかるものを過去十年という形でお願いします。
また、ボランティア活動推進事業の詳細がわかるものについてお願いいたします。
以上です。
◯佐久間委員 保育所にかかわるもの四点ですが、保育所の
運営費補助事業の一覧。
保育所運営費補助のうち、ゼロ歳児保育推進加算の考え方について。
保育所及び保育室の月別、年齢別入所状況。
保育室に対する補助制度の今回の見直しについて、新旧の比較をお願いします。
次は、障害者の住まいの確保。グループホーム、福祉ホームの現状、計画数。
それから、福祉のまちづくり事業にかかわる施策の予算化と実績。
福祉人材養成について、事業実施以来の実績と問題点について。
敬老金贈呈実施状況、区市町村を含めて。
付き添い看護料の実施状況、実績について過去十年間お願いします。
子育てセンター事業補助の経緯と実績。
児童虐待ケースマネジメント事業の実績について。
以上です。
◯村松委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯村松委員長 ただいま植木委員、青木委員、佐久間理事から資料要求がございましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯村松委員長 異議なしと認めます。
理事者におきましては要求されました委員と調整の上、提出願います。
以上で福祉局関係を終わります。
━━━━━━━━━━
◯村松委員長 これより
養育院関係に入ります。
初めに、第一回定例会に提出を予定しております案件につきまして理事者の説明を求めます。
◯茅野養育院長 平成九年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
お手元に平成九年第一回定例会提出議案概要をお配りしてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
本定例会でご審議いただきます
養育院関係の案件は、平成九年度当初予算案一件でございます。
それでは、平成九年度当初予算案についてご説明申し上げます。
高齢者等の福祉、医療及び研究を総合的に推進しております養育院といたしましては、二十一世紀の本格的な高齢社会に的確に対応していくため、平成九年度も「とうきょうプラン’95」の計画事業を着実に推進するとともに、各施設の整備拡充等を図りつつ、利用者サービスの向上に努めてまいります。
まず、主要な事業についてでございますが、第一に、増加する痴呆性高齢者及び看護、介護を必要とする高齢者に対する施策の充実を図るため、かねてから推進に努めてまいりました高齢者の専門病院、
老人保健施設、ナーシングホーム及び看護婦(士)養成施設等、相互に関連の深い施設から成る高齢者福祉・医療の複合施設の建設につきまして、高齢者専門病院に係る基本設計及び実施設計を行います。
第二に、老朽化した板橋老人ホームの分散改築につきましては、この二月に開設した大森老人ホームに続き、潮見老人ホーム(仮称)の工事に着手する予定でございます。
第三に、知的発達障害者児施設である千葉福祉ホームにつきましては、よりよい生活環境を確保するための整備を引き続き進め、利用者の重度化、高齢化に適切に対応してまいります。
第四に、研究事業につきましては、老化の要因等を医学的、社会・心理的な面から調査研究する中年からの老化予防総合的長期追跡研究並びに老人性痴呆、とりわけアルツハイマー型痴呆の原因究明や早期診断を主要テーマとした老人性痴呆に関する総合的研究などについて、引き続き研究の推進に努めてまいります。
次に、これらを含め養育院の事業を推進するための平成九年度当初予算の歳出額でございますが、総額は四百四十七億五百万円で、養育院の各施設の運営等に要する経費並びに
財団法人東京都老人総合研究所に対する助成費を合わせました養育院費が四百二十五億五千六百万円、「とうきょうプラン’95」の計画事業等を推進する
施設整備費が二十一億四千九百万円でございます。
以上、第一回都議会定例会でご審議いただく予算案について、その概要をご説明申し上げました。
詳細につきましては引き続き管理部長からご説明いたしますので、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
◯大井管理部長 それでは、お手元にお配りしてございます平成九年度当初予算事業概要の一ページをお開きいただきたいと存じます。平成九年度当初予算の総括表でございます。
まず、左側1の歳入予算の欄をごらん願います。歳入科目は第五款、分担金及び負担金外六科目でございまして、歳入合計は二百十一億八千二百余万円、前年度と比較いたしまして十一億九千余万円の減となっております。
次に、右側2の歳出予算でございますが、歳出合計で四百四十七億五百万円、前年度と比較いたしまして十三億二千百万円、二・九%の減となっております。この歳出予算から歳入予算を差し引きました一般財源充当額は二百三十五億二千二百余万円となっております。
また、3の
債務負担行為限度額は四十七億八千九百余万円でございます。
二ページをお開き願います。院の管理でございます。
この経費は、養育院管理部及び事業部の職員費、管理事務費等でございます。
次は、三ページの養護老人ホームの運営でございます。これは板橋、東村山、伊豆山、吉祥寺及びこの二月に開設した大森老人ホームを加えた五カ所の老人ホームの運営に要する経費でございます。歳出合計は四十九億九千八百余万円、前年度と比較いたしまして二億八百余万円、四・四%の増でございます。
右側の計上説明欄をごらんいただきたいと存じます。利用者定員は五施設合わせて千五百人でございまして、前年度と比較して三十三人の減となります。これは板橋老人ホームの恵風寮を取り壊すことにより一時的に定員減となることによるものでございます。
管理費は、板橋、東村山、伊豆山の三老人ホームの職員費及び建物維持補修費でございます。
次に、養護老人施設費は、吉祥寺老人ホーム及び大森老人ホームの運営の委託料を含めた五施設の
管理運営費並びに利用者の生活に要する経費でございまして、このうち処遇費は、利用者の給食費、日用品費等生活にかかわる経費でございます。
(3)の処遇費都加算は、利用者の生活の充実を図るため、都単独の施策として加算しているものでございます。
次は、四ページの特別養護老人ホームの運営でございます。
これは、板橋ナーシングホーム及び東村山ナーシングホームの運営に要する経費で、歳出合計は五十七億六千六百余万円、前年度と比較いたしまして四千七百余万円、〇・八%の増でございます。計上説明欄に記載のとおり、利用者定員は二施設合わせて八百五十人でございます。
管理費及び特別養護老人施設費につきましては、先ほどの養護老人ホームの運営費の場合と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
次に、五ページの軽費老人ホームの運営及び補助でございます。
これは、軽費老人ホームA型むさしの園の運営費と平成六年七月に武蔵野市に移管したB型軽費老人ホームへの経過措置としての運営費補助金で、歳出合計は五億五千五百余万円、前年度と比較いたしまして一千百余万円、二・一%の増でございます。
なお、むさしの園の利用者定員は二百十人でございます。
次に、六ページをお開き願います。精神薄弱者児施設の運営でございます。
精神薄弱者更生施設及び精神薄弱児施設である千葉福祉ホーム並びに附属千葉診療所の運営に要する経費で、歳出合計は三十九億五千三百余万円、前年度と比較いたしまして九千九百余万円、二・六%の増でございます。利用者定員は更生施設と児童施設を合わせて五百九十人となっております。
次は、七ページの老人医療センターの運営でございます。
これは老人医療センター及び多摩老人医療センターの運営に要する経費で、歳出合計は二百十億九千四百余万円、前年度と比較いたしまして四億二千三百余万円、二・〇%の増でございます。病床数は両老人医療センター合わせまして千十一床でございます。
次は、八ページの看護専門学校の運営でございます。
これは板橋看護専門学校の運営に要する経費で、歳出合計は五億七千百余万円、前年度と比較いたしまして千六百余万円、三・〇%の増でございます。
次に、九ページをお開きください。
財団法人東京都老人総合研究所の助成でございます。
これは、当該法人の運営に要する経費を助成するもので、歳出は三十四億五千八百余万円、前年度と比較いたしまして五百余万円、〇・一%の減でございます。
次に、一〇ページの
施設整備をごらんください。
まず、千葉福祉ホームの整備でございます。これは引き続き居住環境等の整備を図るもので、平成九年度は成人の生活棟の工事費等、七億五千百余万円を計上いたしております。
次に、板橋老人ホームの分散改築でございます。これは老朽化した板橋老人ホームを四カ所に分散して改築するものでございます。このたびの大森老人ホームの開設に引き続きまして、潮見老人ホーム(仮称)の工事に着手するとともに、板橋老人ホームの一部取り壊し経費等、三億九千六百余万円を計上しております。
次に、一一ページの板橋ナーシングホームの増改築でございます。
老朽、狭隘化した板橋ナーシングホームを板橋老人ホームの改築時に合築方式により建設する計画でございまして、平成九年度は調査費として百万円を計上いたしております。
次に、高齢者福祉・医療の複合施設の建設でございますが、これは高齢者専門病院、
老人保健施設、ナーシングホーム及び看護婦(看護士)養成施設等、相互に関連の深い施設を同一敷地内に配置し、地域サービス機関との密接な連携のもと、高齢者への福祉、医療の一層の充実を図るとともに、痴呆性高齢者に対しては相談、診断、治療、看護、介護を一貫して行うものでございます。平成九年度は高齢者専門病院にかかわる基本設計及び実施設計経費等として二億二千余万円を計上いたしております。
次に、一二ページをお開きください。空調冷凍機器の更新でございますが、これは老人総合研究所及び多摩老人医療センターの老朽化した空調冷凍機を更新するものでございまして、一億五千余万円を計上いたしております。
次に、冷房設備の整備でございますが、これは養育院各施設の冷房設備の整備を行うものでございまして、二億六千七百余万円を計上いたしております。
次に、一三ページの各施設の整備でございますが、これは養育院各施設の建物、設備等の改修に要する経費でございまして、三億六千余万円を計上いたしております。
次に、一四ページ以下の
債務負担行為でございますが、千葉福祉ホーム生活棟建設工事、潮見老人ホーム(仮称)建設工事、高齢者福祉・医療の複合施設高齢者専門病院実施設計及び老人医療センター等の備品賃貸借契約に基づく
債務負担行為につきましてその概要を掲げてございます。
以上をもちまして平成九年度当初予算案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
◯村松委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方はご発言願います。
◯中川委員 こういう資料というのはできるのかできないのかわかりませんけれども、もしできたらいただきたいと思うんですけれども、痴呆性高齢者といっても、痴呆性というのはどこからどこまで痴呆性かなかなかわからないと思うんですね。したがって、そういう方がどのくらいいるかということもなかなかわからないと思うんですね。養育院の方で、痴呆性というのはこういう定義で、こういうふうにとらえておりますと、その数から推定、予測すると、これだけいると思いますというようなデータができれば、いただきたいと思うんです。
それと同時に、痴呆性ですけれども、精神薄弱者もこういう数がもしわかればいただきたいと思うんです。
それから、痴呆性でも精神薄弱者でも、それぞれの原因があると思うんですけれども、原因別にそういうことがわかればいただきたいと思います。
◯青木委員 高齢者の専門病院、複合施設の計画の概要と
債務負担行為という形での予算提案がなぜそうなったのかわかるような資料をいただきたいと思います。
◯村松委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
◯村松委員長 ただいま中川理事、青木委員から資料要求がございましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯村松委員長 異議なしと認めます。
理事者におきましては要求されました委員と調整の上、提出願います。
以上で
養育院関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時五十三分散会...