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  1. 東京都議会 1994-05-20
    1994-05-20 平成4年度_各会計決算特別委員会(第20号) 本文


    取得元: 東京都議会公式サイト
    最終取得日: 2019-09-06
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    午後一時四分開議 2 ◯花川委員長 ただいまから平成四年度各会計決算特別委員会を開会いたします。  本日は、局別審査のうち、主税局、財務局の順で質疑を行います。  なお、本日は質疑終了までとし、意見開陳等は後日に行います。  これより決算の審査を行います。  平成四年度東京都会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。  これより局別審査を行います。  主税局関係に入ります。  主税局関係決算については、既に説明を聴取しております。  その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。  資料について理事者の説明を求めます。 3 ◯横田総務部長 先般ご要求のございました主税局関係の資料につきましてご説明申し上げます。  恐れ入りますが、お手元の平成四年度各会計決算特別委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。  まず、一ページから三ページにかけての要求資料第1号、平成六年度固定資産税評価替えに係る均衡化、適正化の経緯及び負担緩和措置についてでございます。  この表は、平成六年度の固定資産税の評価替えが地価公示価格の七割程度を目途行われることとなった経緯を一ページ上段に、また、それに伴う税負担の緩和措置等につきまして、同じページの下段以降にお示ししたものでございます。  まず、経緯をご説明いたしますと、土地の公的評価のあり方につきましては、土地基本法第十六条の趣旨を踏まえ、閣議決定された総合土地政策推進要綱において、地価公示価格の一定割合を目標に均衡化、適正化を推進することとされたところでございます。  これを受けまして、固定資産税につきましては、自治省平成六年度評価替えの基本方針におきまして、一定割合については地価公示価格の七割程度とし、評価替えに伴う税負担の増加が急激なものとならないよう、総合的かつ適切な措置を講ずることとされたところでございます。  また、土地の評価替えは評価に相当期間を要しますことから、基準年度の前々年の七月一日を価格調査基準日としておりますが、平成六年度の評価替えにおきましては、最近の地価の下落傾向にかんがみ、平成五年一月一日時点における地価動向も勘案し、地価変動に伴う修正を行ったものでございます。さらに、総合的かつ適切な措置の一環といたしまして、家屋に係る税負担の軽減措置も、あわせて講ずることとされたところでございます。  次に、土地の評価替えに伴う税負担緩和措置等の内容でございます。  まず、平成五年度の税制改正等におきまして緩和措置が講じられました土地について申し上げますと、一つには、住宅用地に係る課税標準の特例措置について、その拡充、新設が図られました。
    二つには、評価上昇割合の高い宅地に係る暫定的な課税標準の特例措置の導入が図られました。  なお、これらの特例措置を適用した結果は、参考として次の二ページ上段にお示しいたしております。これは、それぞれの土地の評価上昇率に応じて、例えば最上欄のように小規模住宅用地に例をとって申し上げますと、課税標準額は従来価格の四分の一であったものを六分の一、八分の一、九分の一、十二分の一とするものであり、また、その二欄下のように、非住宅用地につきましては、従来課税標準額の特例措置が講じられていなかったものを、土地の評価上昇率に応じまして、課税標準額は価格の四分の三、三分の二、二分の一とするものでございます。  三つには、二ページの3)にお示ししてありますように、よりなだらかな負担調整措置が講じられたところでございます。  以上、三つの土地に係る税負担の緩和措置を総合いたしますと、土地の税負担は、次の三ページ上段の参考のとおり、評価の上昇割合に応じた負担調整率を適用し算出されるものでございます。  次に、家屋につきましては、新築家屋に対する耐用年数の短縮等を図るとともに、在来分家屋の価格を三%減価することとされたものでございます。この結果、既存の家屋につきましては、平成五年度の価格に対して少なくとも三%は減価することとなったものでございます。  なお、東京都独自の措置といたしまして、小規模住宅用地に係る都市計画税の税額の二分の一を軽減する措置を、引き続き平成六年度から八年度まで継続するものでございます。これは、平成六年第一回都議会定例会におきまして議決されたものでございます。  次に、四ページの要求資料第2号、固定資産税評価額が地価公示価格を上回る地価公示地点数調についてでございますが、この資料は平成六年の地価公示価格と平成六年度固定資産税評価額を比較し、地価公示地点において固定資産税評価額が地価公示価格を上回る地点数を区別にお示ししたものでございます。  固定資産税における土地の評価替えは、評価に相当の期間を要しますことから、基準年度の前々年の七月一日を価格調査基準日としておりますが、平成六年度の評価替えにおきましては、最近の地価の下落傾向にかんがみ、評価替えの作業や手続を進める上でのぎりぎりの限界であります平成五年一月一日時点における地価動向も勘案し、地価変動に伴う修正を行ったところであります。  このように、今回の固定資産税評価額は平成五年一月一日時点の地価公示価格あるいは不動産鑑定価格をもとに算出しており、平成六年三月下旬に発表されました平成六年の地価公示価格を反映することは、制度上も実務上もできない仕組みとなっております。したがいまして、固定資産税評価額が地価公示価格を上回るような現象が発生いたしましたのは、価格算出時点の一年間のタイムラグのためでありまして、平成六年一月一日の地価公示価格が平成五年に比べ三〇%を超えて下落したような地点において発生しているものでございます。  最下欄の合計で申しますと、平成六年地価公示地点の総数は、二十三特別区におきましては千四百八十九地点でございます。このうち、固定資産税評価額が地価公示価格を上回っております地点は、千代田区などの十一区で合計百八地点となっております。  なお、内訳を用途地区別に申し上げますと、商業地で七十一地点、住宅地で三十二地点、準工業地で五地点となっております。  以上、要求のございました資料につきまして説明をさせていただきました。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。 4 ◯花川委員長 説明は終わりました。  ただいまの資料を含めて、これより質疑を行います。  発言を願います。 5 ◯森田委員 今説明のありました固定資産税について、何点か伺いたいと思います。  新聞等でも、今説明があった公示価格を上回る固定資産税評価額、これが非常に問題になって、これは日経ですが、納税者の不安が広がるというようなことが記事になっておりますけれども、都民にとっては、この固定資産税は非常に深刻な問題ではないかというふうに思っています。余り固定資産税が高くなると、現在でも追い出し税のようなものになってしまっているというような評価もありますし、これからしっかりとこの固定資産税について検討していかなくちゃいけない。  そういう中で幾つか伺いたいと思うんですが、一つは、今回の固定資産税の評価替えに対して、審査の申し出の件数が非常にふえているというふうに伺っていますけれども、どのような状況でありましょうか。また、過去の評価替えのときには、例えば六十三年、あるいは平成三年度に比べて、どのくらいの件数があったのか、まず教えてください。 6 ◯鎌田資産税部長 今回の審査申し出の件数でございますけれども、二千二百件というふうになりました。内訳を資産別に申し上げますと、土地は二千百五十一件、家屋は四十九件となっております。  なお、過去の評価替えの基準年度でありました昭和六十三年度では、土地三十四件、家屋六件、償却資産一件の合計四十一件であります。また、前回平成三年度では、土地二十六件、家屋四件の合計三十件でございました。 7 ◯森田委員 六十三年が四十一件、平成三年が三十件、それに比較して、今回は二千二百件という大変な件数になっているわけです。それだけ都民がこの固定資産税について、ある部分では不服の審査を申し立てているということは、大変に固定資産税に対する考え方が厳しくなっているんじゃないかというふうに思います。  この二千二百件ある申し立ての中身ですけれども、どのようなものが主に多いんでしょうか。 8 ◯鎌田資産税部長 審査申し出を理由別に見てみますと、例えば、地価が下落している折に平成六年一月の地価公示価格によって評価してもらいたい、こういうものですとか、あるいは、地価公示価格の七割程度で評価した根拠を明らかにしてほしい、こういうような評価制度に係るものが全体の六十%を超えております。また、次に多いのは、個別の土地価格の算出方法に係るものが約二十%弱、単に評価額が高いというようなものが一〇%弱、その他、不況下での税負担の増加に対する不服等、こういうものでございます。 9 ◯森田委員 評価制度に関するものが六〇%、過半数を超えているわけですね。今回の評価替えについては、個人だけではなくて、経済団体等、各種団体からも要望書なりが出ていると思いますが、その中身について主なものを教えてください。 10 ◯荻野税制担当部長 平成六年度の評価替えに伴いまして、地域団体等から種々の内容にわたります要望が出されておりますが、その主な内容を申し上げますと、一点目は、審査の申し出があった場合、十分な審理を行い、納税者が納得のいく対応をすること、二点目といたしまして、複雑な負担緩和措置を改め、税率を引き下げるなどして仕組みを簡素化すべきであること、三点目といたしまして、土地評価における適正な時価については収益還元要素を強めるなど、納税者が実感として理解し得る明確なものとすること等でございます。 11 ◯森田委員 今三点いっていただいたわけですが、これは一つ一つもっともなことではないかなというふうに思います。確かに税制度は、東京都ができる範囲というのは限られていて、ほとんどが国の制度であるということは理解できますけれども、納税者の考え方、納税者の要望については十分に、受け入れるところは全部受け入れるようにすべきではないかなというふうに思います。  今回、申し立ての過半数が、評価額が地価公示価格を上回っていることが問題であるということで申し立てているわけですが、こういう逆転現象に対して、東京都としてはどのような考えを持っていらっしゃいますか。 12 ◯鎌田資産税部長 平成六年度の評価替えは、土地基本法第十六条、総合土地政策推進要綱等の趣旨を踏まえまして、地価公示価格の七割程度を目標に評価の均衡化、適正化を図ることとされたところでございます。  固定資産税における土地の評価替えに当たっては、相当の期間を要することから、従来、基準年度の前々年の七月一日を価格調査基準日としております。平成六年度の評価替えにおきましては、最近の地価の下落傾向にかんがみまして、評価替えの作業や、あるいは手続を進める上でのぎりぎりの限界でございます平成五年一月一日時点における地価変動に伴う修正を行いまして、価格を算出したところでございます。  したがいまして、固定資産評価額が地価公示価格を上回るような現象が発生しましたのは、価格算出時点の一年間のタイムラグのためでございまして、去る三月下旬に発表されました平成六年一月一日の地価公示価格が、平成五年に比べ三〇%を超えて下落したような地点において発生したものでございます。  なお、都におきましては、かねてより平成六年度の評価替えに伴う固定資産税の負担増を大幅に緩和するよう、都議会のご支援を得まして、国に対し強く要望してきたところでございます。その結果、固定資産税都市計画税を合わせた総合的な負担調整措置が講じられまして、固定資産税額の算出の基礎となる課税標準額は、地価公示価格を上回ることはないものでございまして、固定資産税の負担は相応の水準にとどまるものと考えているところでございます。 13 ◯森田委員 過去の例でいいますと、固定資産税評価額が時価を上回っているということは、今までは考えられないことだったわけですね。これは本来あってはならないことであるし、今ご答弁いただいたようにタイムラグがあって、急激な地価の下落によってこういう現象が起きたことは理解できるんですけれども、皆さんの努力によって一年半前の公示価格から半年間延ばして、平成五年の一月一日ですかの地価を基準にしてやられた。半年間タイムラグを少なくしたわけですね。この努力は認めますけれども、できれば、ここでぎりぎりの限界とおっしゃっていますけれども、こういう地価の下落が激しいとき、こういうときにはもっとタイムラグを少なくすることはできないんでしょうか。 14 ◯鎌田資産税部長 土地の評価に当たりましては、東京都におきましては約二十六万路線に及ぶ路線価の付設、あるいは約百七十五万筆に及ぶ全筆の評価を行うなど、膨大な作業量がございまして、これには少なくとも一年以上の期間が必要でございます。このため、先ほども申し上げましたけれども、作業のぎりぎりの限界でございます平成五年一月一日に時点修正をしたところでございまして、先日発表されました平成六年一月一日現在の地価公示価格を平成六年度の固定資産税評価額に反映させることは困難でございます。  なお、今回の評価替えに伴う固定資産税につきましては、大都市の地価実態にも配慮しました課税標準の特例措置が新たに設けられるなど、総合的な税負担緩和措置が講じられているところでございまして、ご理解をいただきたいと思います。 15 ◯森田委員 税負担の緩和措置、先ほど資料の説明でいわれていましたけれども、なかなか複雑でよくわからない部分があります。具体的にお伺いしますけれども、例えば私の住んでいる杉並区の場合で、住宅地、商業地域でモデルとなるような場所で結構ですから、わかれば、そこの税負担、これから地価が下落するか、あるいはとまるかわかりませんけれども、今の状況でいうと、平成六年度から八年度までどのくらい税負担が増加していくのか、教えてください。 16 ◯鎌田資産税部長 まず、住宅用地の平均的モデルで申し上げたいと存じますが、評価上昇率がこの地区の大体平均でございます三・四五倍の普通住宅地区に所在します小規模住宅用地で、土地の面積が百三十七・七五平方メートル、家屋の床面積が百二十六・二八平方メートルの木造二階建ての例で試算をしてみますと、土地、家屋に係る固定資産税都市計画税を合わせた税負担額は、平成六年度では土地が九万二千六百円、家屋九万一千円の合計十八万三千六百円となりまして、前年度、五年度に比べまして一・七%の伸びというふうになります。  また、平成七年度の土地、家屋の合計の税負担額では、十八万九千八百円となりまして、六年度に比べまして三・四%の伸び、さらに、平成八年度の土地、家屋合計の税負担額は十九万六千六百円となりまして、前年度に比べまして三・六%の伸びとなっております。  次に、非住宅用地の平均的モデルでございますが、平均の評価上昇率に近い四・〇三倍の普通商業地区に所在します土地で、面積が百三十八・六一平方メートル、家屋の床面積が五百十五・九六平方メートルの鉄骨造のビルの例で申し上げますと、土地、家屋に係る固定資産税都市計画税を合わせました税負担額は、平成六年度では土地が八十九万四千二百円、家屋が三十二万八千三百円の合計百二十二万二千五百円となりまして、五年度に比べまして六・二%の伸びというふうになります。  また、平成七年度の土地、家屋の合計の税額は百三十一万一千八百円となりまして、六年度に比べまして七・三%の伸びとなります。さらに、平成八年度の土地、家屋合計の税負担額は百四十一万二百円ということになりまして、前年度に比べて七・五%の伸びとなるように試算してございます。 17 ◯森田委員 今のご答弁ですと、杉並区の住宅地、標準的なところだと思いますが、土地が百三十七平米とおっしゃいましたね、四十坪ちょっと。毎年固定資産税が、ことしが一・七%、七年が三・四%、八年が三・六%。パーセンテージは少ないけれども、大分上がっていくことは事実で、納税者については大変な負担になるのではないか。  ただ、今回の評価額の上昇に比べてみると、大分緩和措置がとられているなということはわかります。ただ、税金というのは毎年払うものですから、なかなか納税者にとっては大変な負担になるんじゃないかな、この辺を懸念しますけれども、今回こうやって激変緩和措置がとられて、評価額の上昇に比べれば割合上げどまりというか、余り高くすることを抑えたというふうに思いますけれども、前回の評価替えと今回の評価替えでどのような調整措置というのが工夫されたというか、行われたのか、その中身について教えてください。 18 ◯荻野税制担当部長 平成六年度の土地の評価替えに際しましてとられました負担緩和措置を土地のみについて申し上げますと、税負担が急増しないように、平成五年度の地方税法の改正によりまして、次のような負担緩和措置がとられました。  恐縮ですが、要求資料の二ページの方でご説明をさせていただきます。  まず、二ページ上段でございますが、参考と表示してございます。住宅用地にかかわります課税標準の特例措置が拡充を図られまして、また、そのほかに非住宅用地を含めた暫定的な課税標準の特例措置が導入されました。資料上段の方で申し上げますと、課税標準額は、小規模住宅用地の場合、従来価格の四分の一でありましたものが、六分の一から最大十二分の一までに圧縮されます。 また、非住宅用地につきましても、課税標準を価格の四分の三から最大二分の一に圧縮する措置が新たに設けられたところでございます。  さらに、二ページ下段の表で負担調整措置について申し上げますと、税負担の増加が従来よりも一層なだらかになりますよう、住宅用地の負担調整率は最高の場合、税負担が前年度の三〇%増とされておりましたものが、今回二〇%増を限度とするように改められました。これは、表の左側から右側へ矢印でお示ししてあるように改められたものでございます。  次に、非住宅用地の負担調整率も、個人法人別でありましたものが一本化されまして、最高四〇%を限度といたしておりましたものが、二五%を限度とされたわけでございます。また、それぞれの負担調整率の適用区分も簡素化されまして、これに伴いまして、従来より一層なだらかな負担調整措置が講じられることとなった、こういうことでございます。 19 ◯森田委員 税金というのは、本来納税者に非常にわかりやすい制度にすべきではないか。これは都の問題だけじゃなくて、国全体の問題と思うんですけれども、この制度は非常にわかりにくい。 私のところにも何人かから、固定資産税は今回も評価額が非常に高くなって、時価より高いんだ、おかしいというようなクレームが随分来ておりますけれども、こういう激変緩和措置をやっているんですが、これは本当にわかりにくいんですね。こういうわかりにくい税制、こういう中で今納税者に固定資産税の額を送付していますね。そういう中で、今ますます都民の中に、今回の固定資産税について疑問なり、あるいは不満なりが出てきているわけです。  そういう意味では、この固定資産税は国の制度といえども東京都が徴収するわけですから、東京都としても、都民に対して、固定資産税はこういうふうに変わりました、今回はこういうふうに激変緩和措置をやっているんですよという広報活動を、もっともっと積極的にやるべきだと思うんですが、今までの広報活動はどのようなことをやってきたのか、また、今後やる予定があるのか、その辺についてお伺いします。 20 ◯横田総務部長 今回の固定資産税の評価替えに際しましては、宅地の評価について、先ほど来お話のございますように、公示価格の七割を目途に評価替え額を設定するなどの、資料でご説明申し上げましたような大幅な制度改正というものがなされたわけでございます。したがいまして、過去の評価替え以上に、ただいま委員ご指摘のとおり、都民の方々の理解を十分に得る必要がある、こういう観点から、当局といたしましては、これまでもあらゆる広報媒体を積極的に活用いたしましてPRをしてきたところでございます。  具体的に申し上げますと、初めての試みでございましたが、六大新聞の一ページ半分を使用いたしまして、評価替えの仕組み、都独自の都市計画税の軽減措置の継続を含む負担緩和措置の内容、あるいは相応の税負担増にとどまることなどをできるだけ平易に、二月、四月の二回にわたりまして掲載をしてまいったところでございます。  また、毎月六万部発行いたしております、各都税事務所、区役所、税務署等の窓口、さらには主要な私鉄の各駅、各金融機関で配布をさせていただいておりますところの広報紙「あなたと都税」に、一月から五月にわたりまして毎月同様の内容を掲載をしてまいったところでございます。  さらには、一月から五月までの毎月、JRを初め、各私鉄路線で二万枚のポスターを車内づり等で掲示をしてまいったところでございます。このほか、毎月発行の「広報東京都」におきまして、また、東京都提供のラジオテレビ番組におきましても、同様の内容をPRさせていただきますとともに、固定資産の評価替えに関するビデオも作成いたしまして、都税事務所の窓口等に設置をいたしまして放映をしてまいったところでございます。  今後におきましても、このような姿勢で、あらゆる機会を通じまして、都民の方々に積極的にPRをしてまいりたい、かように存じているところでございます。 21 ◯森田委員 私も、新聞で全面広告をやったのを初めて見ましたけれども、税金というのは、全体で見ているときは余り気にならないで、個別に来たときに初めて自分の税金はどうなのかという意識が出てくるものですから、これから多分都税事務所等に納税者が問い合わせなり伺うことがあると思うんですが、これは都税事務所としても、できる限り親切に説明するように再度徹底していただきたいなというふうに思います。  それから、固定資産税のもう一つの問題点は、路線価が公開されてきたと同じように、固定資産税評価額の公開、これが前にも問題になりましたけれども、公開については現状どのようになっていて、将来どういうふうになっていくのか、評価額の公開について伺います。 22 ◯荻野税制担当部長 固定資産税の評価額は、個々の所有者の方々、納税者の方々の財産の内容にかかわることでございます。このために、税の課税標準、あるいは所得等に対する住民の方々のプライバシー保護に対する意識が大変高うございまして、税制上もこの点については秘密事項という扱いをさせていただいておりまして、評価額をご本人以外の方、あるいは代理人以外の方に公開をするということは、原則としていたしておらない状況でございます。ひとつご理解を賜りたいと思います。 23 ◯森田委員 ただ、土地を持っている人本人には評価額は教えてくれる、しかし、その上に、借地に住んでいる人、土地を借りて住んでいる人には教えてもらえないわけですね。間違いなく固定資産税がこれだけ上がってくると、これは地代にもはね返ってくるんじゃないか。地代にはね返ってくるときに、その土地を借りている人は、自分の土地がどこまで評価が上がったのか知ることができない。ここで、地主さんと借りている側の方との間で意識のずれが出てくるんじゃないか。  この辺のところで、何とか借地人にも自分の住んでいる評価額――地主さんから、固定資産税がこれだけ上がったんで、土地代値上げこれだけしてもらいますよと一方的に通告されても、借りている側は幾ら上がったか知ることができない。この借地人の方にも何らかの形で、自分の借りている土地の評価がこれだけ上がったんだということがわかるような制度をつくるべきだと思います。  今お話しあったように、プライバシーの問題等いろいろあると思いますけれども、その辺は、特に東京の場合は借地人が結構多いですから、この辺でできるような形ができないものかどうか。 24 ◯横田総務部長 ただいまご指摘のございましたとおり、借地借家人の方々から、基準年度と固定資産税の評価替えに際しましては、いろいろと多くの切実なご相談があるところでございます。私ども都税事務所に借地借家人の方々から、地代家賃の値上げに関しまして、固定資産税あるいは都市計画税の相談があった場合の取り扱いにつきましては、ただいまお話がありましたが、守秘義務の関係から、当該借地借家人にかかわります税負担を直接明らかにすることはできませんので、当該地域の平均的な税負担の状況、あるいは負担調整措置に伴いますところの税負担の増加額、こういったことをできるだけ可能な限りお示しするというような方法で、実情に即した対応を行っているところでございます。  なお、評価の適正の確保に資するため、主要地点の路線価を順次公開しているところでございますが、今後さらに路線価の公開地点をふやすように努めてまいりたい、かようにも考えているところでございます。 25 ◯森田委員 最後に、わかりやすくいうと、借地人が都税事務所に行って、自分のところの土地の評価額はどのくらいですかと聞けば、ある程度似たようなところの評価額を教えてくれる、こういうふうに理解していいんですか。 26 ◯横田総務部長 ご指摘のとおりでございます。 27 ◯森田委員 それから、固定資産税の上昇に際して、便乗値上げがあってはならないというふうに思うんです。この便乗値上げの抑制については、所管が主税局じゃなくて別の局のようですけれども、主税局の方からも、ぜひこの便乗値上げについては、所管の局の方にしっかりやるように指導していただきたいなというふうに思います。  最後に局長にお伺いしますけれども、今後も地価の下落が引き続き続くようなことが考えられるわけです。東京都は、大都市税制研究会というような大都市独特の税制度研究している部署を持っていますし、ぜひ東京都、大都市特有の地価の上昇あるいは下落、こういうものに対する対応をしっかりとやっていかなくちゃいけないなというふうに思うんです。  平成九年度、また土地の評価替えがありますけれども、東京固定資産税のあり方について、都として今後十分検討すべきではないか。また、わかりやすい税制、納税者がわかりやすい税制、これをぜひ実現していくべきじゃないかなというふうに思うんですが、その辺について局長のご見解を伺いたいと思います。 28 ◯竹内主税局長 固定資産税は、ご案内のとおり、地方自治の充実発展に資するために、市町村の安定した財源ということで位置づけられた基幹税目でございまして、その税源の普遍性、あるいは税収の安定性に富む税といたしまして、今後とも市町村財政の中で重要な役割を果たしていくべきものと考えております。都におきましても、固定資産税の重要性はますます高まっているというふうに考えております。  しかしながら、ご指摘のとおり、都はこれまでも都民の税負担の実態というものに十分配慮するとの立場から、固定資産税の負担が急増することのないよう、国に対しまして種々働きかけてきたところでございまして、その結果、今回の評価替えによりましても、税負担が相応の水準にとどまることにつきましてご理解をいただきたいと存じます。  また、土地の評価替えに当たりましては、今後とも、公的な土地評価の均衡化、適正化について着実に推進する必要がある、こういうふうにいわれているところでございますけれども、地価の大幅な上昇あるいは下落という激変するような時期にありましても、固定資産税の評価に対する納税者の信頼を高められるような方策を研究することも、また重要であるというふうに考えております。  したがいまして、地価の動向や都民の固定資産税負担の実態等も十分に踏まえながら、今後とも大都市税制研究会等におきまして調査研究を深めまして、ご指摘のとおり、本当に都民にわかりやすい税制度になるように、今後とも適切に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。 29 ◯山崎(泰)委員 私は、今地方税として固定資産税のお話ございましたが、固定資産税の問題に加えまして、地方税として大きく課題となっている、固定資産税地方消費税という大きく二点に分けて少しお尋ねを申し上げたいと思います。  今、質疑、それから答弁がるるございましたが、特に地価下落そのもののかなり激しいのは、都心部を初めとして――いわゆる固定資産税の評価額と地価公示価格が逆転をしてしまっているというようなことが大きい問題で、その現象面に関してどう対応されるのか。平成九年度、次回の評価替えに向けて都としてどういうふうに対応していくのかというようなことを私も伺いたいわけです。  やはりこの根本の原因は、ビルにもテナントになかなか入ってもらえない、そういった不況下で、なかなか収入そのものが上がっていかないというような状況にもかかわらず、一方では税負担そのものだけがどんどんふえていってしまう。確かに激変緩和措置はされているとおっしゃいますが、ただ、評価を上げた上での緩和措置ですから、どうしても都民というか、特に資産を持っておられる皆さんに関しては不安が募ってしまうのは、いたし方ない。ビルとかテナントが埋まるような状況だったらまだいいかもしれませんが、全くもってそういう状況じゃないというところで、非常にそのギャップが大きいばかりに、皆さん不安が先に募っておられるということでございます。  そういった中で、不服審査は、確かに東京都固定資産評価審査委員会ですか、そういったところに出されて、今のご説明ですと、二千有余件というようなお話でございましたが、その不服審査に関して、各区の単位で、各区ごとにどれくらいの申し出が出されているのか、まず初めに教えていただきたいと思います。 30 ◯鎌田資産税部長 区ごとの審査申し出の状況でございますけれども、特に都心五区において多く出されておりまして、全体二千二百件のうち約七割の千五百二十四件が都心五区でございます。その他の区におきましては、十数件から約九十件という申し出件数になっておるところでございます。  なお、都心五区の内訳を件数の多い順に申し上げますと、渋谷区が六百十五件、二十三区中の構成比で申しますと二八・〇%でございます。二番目が中央区で三百六十三件で、十六・五%、三番目が港区で二百六十四件、十二・〇%、四番目が千代田区で百五十九件、七・二%、五番目が新宿区で百二十三件、五・六%、こういうふうになっている状況でございます。 31 ◯山崎(泰)委員 今一番多いのが渋谷区で、私は新宿ですが、新宿は第五番目ということでございましたが、確かに数だけではなかなか判断できないところもあると思います。しかも私の把握している状況によりますと、私の地元あたりでも、例えば神楽坂あたりに商店街があるんですが、そういった皆さんからは、大挙してこの間都に行ってきて、不服審査の申し出をしてきたからというような形で、非常に切実たるその思いを、半ば通報のような形でご連絡をいただいたり、私自身も、これは渋谷の方が多かったんですが、たしか渋谷公会堂だっと思いますが、少し前に、ふるさと東京を守る会ですか、ああいった皆さん方が、あのときは相続税の改正のちょっと前だと思いますが、相続税と固定資産税の減免措置に関して、ねじり鉢巻きで大会をされた会に私も同席をさせていただきましたけれども、そういった意味では、大変伝わってくるもの、困っておられる方に関しては、その切実さというものはかなり大きいところがあるだろうなと。  今見てみますと、確かに都心区に集中をされていると思いますが、その集中されている皆さん方の中では、これは大きい問題だろうということは事実だろうと思います。ただ、今回の評価替えに関しては、東京だけじゃなくて全国一律で行われているわけですから、果たしてこういう問題は東京だけなのかしらというようなちょっと疑問を抱きます。  例えば、これは他の道府県ではどんな形で動いておられるのか。同じような形で逆転しているものもあるのかどうかということも含めて、その申し出といったようなもの、こういった不服審査が東京以外の他の道府県ではどんな状況なのか。顕著なところだけで結構ですので、あればある、ないはないで、ちょっと教えていただきたいんですが。 32 ◯鎌田資産税部長 東京以外の政令指定都市で顕著に出ているところの件数を申し上げますと、大阪では三千六百五件、京都では千二百八十三件、名古屋で百三十六件、広島二百十件、福岡二百三十五件、近くでは川崎が二百二十八件、この辺が顕著なところかと思います。 33 ◯山崎(泰)委員 今伺ってみると、大都市といいますか、道府県の中でも、東京以外でもそういった問題が起きているということですが、先ほど冒頭にも申し上げましたとおり、今回なぜ大きな問題になっているかというのは、固定資産の評価額そのものが地価公示価格を上回っているという、これまでには考えにくかった地価の逆転現象が生じているということで答申が出されているということですが、改めて最近の地価動向について、ちょっと確認までにお伺いをいたします。 34 ◯鎌田資産税部長 最近の地価動向についてでございますけれども、去る三月下旬に発表されました平成六年一月一日現在の地価公示価格によりますと、区部におきます地価は、この一年間で、住宅地におきましては平均マイナス十四・六%、商業地では平均マイナス二三・七%の下落率となっております。また、一昨日、五月十八日に国土庁から発表されました本年一月一日から四月一日までの三カ月間の短期地価動向によりますと、区部の地価は前三カ月に比べまして、ほぼ全地点で下落をしておりますものの、住宅地では下落率が三%を下回る地域がふえまして、下落幅は縮小してきているようでございます。しかしながら、商業地におきましては依然として下落幅が大きいわけでございまして、下落率は平均でマイナス六・一%、こういうふうに発表されているところでございます。 35 ◯山崎(泰)委員 地価が下がって、何でこれだけ東京都を含めて慌て始めたのかな、何でこれだけ急に問題になってきたのかなと考えますと、その裏返しには、これまで地価が下がらなかったということがあるわけですね。そういった面で見ますと、断定して私は申し上げるつもりはありませんが、固定資産税という課税の仕組みそのものが――何か地価そのものが上がっていくんじゃないか。これは確かに上がってきたわけですし、聞くところによりますと。固定資産税が創設をされて以来、たしか昭和二十五年だと思いますが、長年にわたって、いわゆる地価そのものが右肩上がりで上がっていく、だから、ある程度後のこういった逆転現象というのが起きなかったのだろう。  そんなようなものを前提としているような気がするんですが、今回初めて地価が下がった、右肩下がりの曲線になってきた。ここで今までの固定資産で評価そのものをする、賦課期日基準価格ですか、そういったものに関して対応ができなくなっちゃった。これまでの仕組みでいくと、かなりそれでデメリットをこうむる方がおられるというのが、今回の固定資産の大騒ぎになっている原因だと思うんです。  そういった中で、今の話の延長なんですけれども、都心区の住民の皆さんが何をおっしゃっているかというと、ポイントを絞っていきますと、いわゆる固定資産税そのものは、なくべく近い段階で、実勢価格に近づけるべきだというようなことをおっしゃっているんですが、よくよく考えてみますと、その反面、地価が下がった状況、地価が下がりつつある状況であれば、実勢価格に近づけて、期日を近づけたところに基準日を設ければいいわけですけれども、今度逆に、これまで上がってきた状況ですと、なるべく離れている方がいいという、非常に矛盾のようなものを感じて、ここら辺が仕組みとすると非常に難しいところだろうというふうに思います。  それで、先般いただいた資料なんですが、現状がどういうふうになってくるかということを徴税薄で見てみますと、固定資産税の賦課期日そのものは当該年度の所属する年の一月一日とする、こういったようなところがあります。いわゆる賦課期日、いつの段階をもって固定資産に固定資産税を賦課するか、そういった課税の基準日に関しては当該年度の一月一日である。  じゃ、その賦課期日の当該年度、ことしでいえば平成六年の一月一日付の価格でできるかというと、さっきるるご説明がありましたけれども、物理的な時間的な都合でできない。じゃ、評価はいつの段階でするかというと、ここにも、当該土地基準年度の価格というふうに三百八十一条に書いてあるんですが、そういった意味で、評価の基準日は、あくまでも賦課をする基準の日とは違う。当該土地基準年度の価格というんですか、そこら辺が本当に今難しいところだろうなというふうに思います。  ちょっとご質問を申し上げたいんですけれども、固定資産税の評価の基準日を去年の一月一日ではなくて、本来的に考えてみれば、一月一日というような形にして、例えば納税とか賦課期日とか、そういったものを若干ずらすことも、考えようによっては不可能ではないような気もするんですが、ことしの一月一日にできない理由、しない理由の大きいものをちょっと教えていただけますか。 36 ◯鎌田資産税部長 固定資産税におきます土地の評価につきましては、自治大臣告示した固定資産評価基準に基づきまして、すべての土地を評価しなければならないというふうにされているところでございます。また、各市町村が評価をした後に、市町村間の評価の均衡を図るため、自治大臣または都道府県知事が所要の調整を行うことが定められております。  さらに、地方税法は、これらの手続を経まして二月末に価格を決定し、三月、基準年度、ことしにおきますと四月でございますが、三月あるいは四月に課税台帳を縦覧した上で、四月、基準年度におきましてはことしのように五月になりますが、これを第一期の納期というふうに定めておるところでございます。  また、このように定めました手続を進めるために、都におきましては約二十六万に及ぶ路線価の付設、あるいは百七十五万に及ぶ各筆についての評価など、膨大な作業を行わなければなりません。それには少なくとも一年以上の期間が必要でございます。  このため、従来の評価替えにありましては、先ほど来申し上げておりますが、基準年度の前々年度の七月一日を価格調査基準日としてきたところでございますが、今年度の評価替えにおきましては、地価の下落傾向にかんがみまして、評価替えの手続や作業を進める上でのぎりぎりの限界でございます平成五年一月一日時点の地価を反映することとしまして、価格算出時点をできる限り賦課期日に近づける努力をしたところでございます。  なお、平成六年一月一日現在の地価公示価格は平成六年三月下旬に発表されたところでございますので、この価格を固定資産税の評価額に反映することは無理というふうに考えているところでございます。 37 ◯山崎(泰)委員 価格調査基準日ですか、価格調査基準日そのものを延ばすことが難しいとなってくると、どうしたものかなというふうに思わなくもないんですが、そうしましたら、ちょっと見方を変えて、固定資産税収ということから教えていただきたいんですけれども、固定資産税収そのものはある程度これまでも伸びてきただろうと思いますが、今回ある程度大幅な負担調整措置というものをすれば、税収そのものも動いてくるだろうというふうに思います。  その反面、固定資産税というのは基幹項目でありますから、そう大幅にも動かせられないのかなという点で、やはり大切なのは、税収そのものを適切に確保するというポイントが一つ。もう一つは、税を納めるためにそれなりに負担しなきゃいけないわけですが、それに対して、その制度が信用される範囲内で適正な負担をお願いするという観点が一つだと思う。そういった上で財政運営をどうするか、この三角形なのかなという気が私自身はしておりますし、そういった適正な負担を求めるに際して、固定資産税制の制度としての信頼性がなければいけません。  信頼性がないといっているわけではありませんが、それに対して若干皆さんが不安を感じているところから、今回の現象でいえば、不服審査請求が相次いでいる。二千何ぼという数が相次いでいるといっていいのか悪いのか、これは判断を要するところですが、基本的にはそんなような仕組みなんだろうというふうに思います。  そこで、二つお尋ねしたいんですが、平成六年度の固定資産税収入をどのくらいと見込まれているのかというのが一つ。それから、前年、平成五年度に対する固定資産税収の伸び率といったものが、その基準年、これまで過去の基準年でありました昭和六十年基準年度、それから六十三年基準年度、それから平成三年の基準年度、その三つの過去の基準年度と比べて、どのような形で動いてきたのか教えてください。 38 ◯荻野税制担当部長 固定資産税収入額、予算額についてのお尋ねでございますが、まず、平成六年度予算におきます固定資産税収入額は九千九百三十一億七千百万円と見込んでおります。
     また、これらの伸び率でございますが、平成五年度最終予算に対します六年度の伸び率は七・六%に相なります。さらに、昭和六十年度の対前年度伸び率九・五%と比較いたしますと、一・九ポイント下回っておりまして、昭和六十三年度の八・二%を〇・六ポイント、平成三年度の一一・一%を三・五ポイント、それぞれ下回っているところでございます。 39 ◯山崎(泰)委員 今の話でいただいたのは、数字からだけ見ると、今回はこれまで三回の基準日のときよりも、前年度に対する固定資産税収の伸び率そのものは低くなっているというか、低く抑えているといっていいのかもしれませんが、そういうことですが、それはどういった理由からですか。 40 ◯荻野税制担当部長 今回の評価替えによります土地の評価額の上昇、これが税負担の急激な増加をもたらすことのないよう、土地につきましては、住宅用地に係る課税標準の特例措置の拡充新設、また、評価上昇割合の高い宅地、住宅用地、非住宅用地を含めまして、これに暫定的な課税標準の特例措置が導入された。それから、よりなだらかな税負担の調整措置が講じられた。これが、土地に対する負担緩和措置の内容でございます。  また、家屋につきましては、家屋の耐用年数の短縮、それから、既に従来からございました家屋の価格を三%減価する、こういう総合的な調整措置が講じられました。  これらの影響から、前三回の基準年度のときよりも固定資産税収入の伸びが低くなっている、このように考えております。 41 ◯山崎(泰)委員 今のお話を受けまして、固定資産税に関して、最後に一点ご質問申し上げたいんですが、確かに激変緩和措置といいますか、税負担のさまざまな軽減措置をとっておられて、その分、固定資産税収そのものの伸び率をこれまでの基準年度と比べて低くされているということは、もちろん評価をさせていただきたいというふうに思います。ただ、確かに今回に関しては、何とかそれでもっているといってもいいと思いますが、もっているかもしれませんが、これは将来的になるとどうなんだろう。さっきのご質問の中でも、次の評価替え以降はどうするんだ、ここが最終的に詰めていかなけりゃならないポイントだろうというふうな私は気がしますので、今回ある程度抑えたから、それで十二分だ、心配ないというような問題じゃないだろうと思います。  そこで、これからの地価動向がどう動いていくかわかりませんが、将来的にも、仮にこのまま地価下落傾向が続いていったとします。そうした場合には、これまでの固定資産税収の伸び、ある程度見込んでいたものの伸び率そのものも将来的にはどうあるべきか、東京都としても考えなければならない余地というのは、私はもしかすると生じるかもしれない。生じないとはいえないだろうというふうに思うんですね。  ちょっと調べたんですが、この点に関して、平成四年十二月の税制調査会の答申の中でも、これは一番直近でデータとして調べていただいた固定資産税収の伸びに関して、どう税制調査会が記載をされているかということなんですが、ここでは、固定資産税収の伸びといったようなものは、少なくとも市町村の財政需要の伸び程度は確保する必要があると。いわれてみれば当然かなという気はするんですが、この程度しか記載をされていないといったことも事実でありますから、逆に私としては、東京都としても、もう少し突っ込んだ範囲で検討していく余地も将来的にはあるだろうというふうに思います。  そういった意味で、これだけ見ますと、これから、仮にですけれども、商業地を中心に、例えば七割評価ですから、年間で三〇%近くも平均で地価公示価格が下落したら、今より以上に逆転現象が生じる地域が拡大していくことは考えられ得ることだろうというふうに思いますし、また、今は大変不況ですから、不況下の中で空き室そのものがふえて、資産をもっておられる方に関しては、家賃収入といったものが減っている。貸しビル業を営んでいる方、そういった方にとって固定資産税の負担というのは、私はかなり深刻な問題だろうと思います。  そこでお尋ねをしたいんですが、今後このまま地価が下がり続けていった場合、平成九年度、次の評価替えに向けて、負担調整措置等々を含めて、東京都としてどのように対応をしていくのか、いかがでしょうか。 42 ◯竹内主税局長 固定資産税につきましては、先生ご指摘のとおり、市町村の基幹税目でございまして、その税源の普遍性、税収の安定性、そういうことから、今後も市町村財政の中で重要な役割を果たすと先ほど申し上げたとおりでございまして、今後とも、ご指摘のように財政需要の伸び程度の伸びは、都民の皆さん方にぜひともお願いしたいというような基本的な立場に立ちまして、制度の改廃についていろいろと研究をしているところでございます。  もともと固定資産税が、資産価値に着目をいたしまして、地方団体の行政サービスとの応益関係に着目して課税される、こういうふうな税の性格でございますから、本来ならば、地価の激変に左右されないような安定した税制であるべきだというふうに私どもも思っておりますけれども、現実には地価の大幅な上昇や下落といった激変がございまして、なるべくそれに左右されないような、安定した税収が得られるような激変緩和措置がとられているわけでございまして、今回の措置は平成六年度から八年度までの措置でございますから、次の基準年度でございます平成九年度には、当然今後の地価の動向、あるいは都民の税負担の実態等を十分に見きわめながら、ご指摘のような安定した税制になるような研究をひとつ進めていきたい、こういうふうに考えているところでございます。 43 ◯山崎(泰)委員 起こり得る将来に関して、それなりに備えての検討をぜひとも今の段階からお願いをいたしたいというふうに思います。  固定資産税に関して終わりまして、次に、地方税源の充実確保という観点から、地方消費税について幾つかご質問申し上げたいと思います。  税制改革については、昨年来種々議論がなされてきたわけですが、政府税調、たしか昨年十一月だったと思いますが、その中間答申、それから、この六月にも一定の答申が出されるというふうにも私自身は聞いております。  そこで、税制改革における地方税源の確保といったようなことからお尋ねをしたいんですが、東京都は昨年来、税制改革における地方独立税源の確保といったような観点から国に要望を重ねてこられ、また、地方六団体も消費譲与税の地方消費税への振りかえを強く要望されてきたところでございます。六団体に比べますと、都の要望の方が、地方独立税源ということで、少し広い視点から要望されているようですが、いずれにしても、地方消費税地方独立税としての一つの方向性を示しているということだと思います。  地方税源をめぐる論議も、この地方消費抜きには考えられないのか、考えにくいのかなというふうに思いますが、そこでまず最初に、地方消費税とはそもそもどのような税なのか、確認までに簡単にご説明いただきたいと思います。 44 ◯荻野税制担当部長 政府税制調査会の動きに若干触れましてお答え申し上げさせていただきますが、政府税制調査会の昨年十一月の中期答申におきましては、今後の税制改革の方向として、個人所得課税の負担軽減、消費税率の引き上げが示されたところでございますけれども、今後、仮にこのような方向で税制改革が行われました場合、地方税においては、個人住民税の減税のほか、特別地方消費税等の地方の個別間接税の縮減廃止が行われることも予想されるところでございます。  地方消費税構想は、こうした状況の中で地方税源の確保を図りますために、消費税率の引き上げが図られる場合、あるいは譲与税を独立税に組みかえるというようなことで、地方の独立税として都道府県がこれを課税しよう、こういうものでございます。  その具体的な仕組みにつきましては、事業者が新たに課税売り上げや仕入れ税額控除など繁雑な税額計算を行わなくて済みますように、課税対象、仕入れ税額控除、免税等の範囲は、国税である消費税に準ずることといたしているところでございます。 45 ◯山崎(泰)委員 わかりました。  それでは、地方消費税については、政府税調は昨年十一月の答申においてどのようにいっておられますか。また、政府税調においては、地方税源の問題について、現在のところ、どのような形で検討が進められているのか、東京都で把握をされている範囲でお尋ねをしたいんですが。 46 ◯荻野税制担当部長 政府税制調査会地方税に関する考え方でございますが、昨年十一月の中期答申におきまして、地方税は我が国地方自治の基盤であり、今後ともその充実確保を図る必要がある。また、地方税は国税以上に直接税に偏った税収構造になっている。このため、現行消費譲与税を組みかえて、地方独立税としての地方消費税にすべきではないかとの意見が出された。地方消費税を含めた地方税源の問題は、直間比率の是正のみならず、地方自治の本旨とも深くかかわる重要な問題であり、今後、消費税のあり方の見直しと並行し検討を加えることが必要であると考えられるとしているところでございます。  これを受けまして、地方税源の問題を検討するために、本年四月、政府税制調査会内に地方税源問題ワーキンググループが設置されまして、現在、地方の消費課税のあり方を中心に検討を進めており、今月下旬にも報告が行われる予定である、このように聞き及んでいるところでございます。 47 ◯山崎(泰)委員 今の答弁の中で気になりますのは、地方税は国税以上に直接税に偏った税収構造という部分と、それの絡みで直間比率ということなんですが、地方税における直間比率ということは、私ども大変気になることでありまして、国税と地方税と都税の直間比率そのものはどうなっているのか、比較的にわかるようにご説明をいただけますでしょうか。 48 ◯荻野税制担当部長 国税、地方税、都税の直間比率につきまして、平成四年度で見ますと、国税は所得税等の直接税が七一%に対しまして、消費税等の間接税が二九%でございます。地方税は、住民税等の直接税が九〇%に対しまして、特別地方消費税等の間接税が一〇%となっておりまして、同様に都税では直接税が九三%に対しまして、間接税が七%、このようになっております。 49 ◯山崎(泰)委員 今のお話を伺うと、都税はかなり直接税に偏っているなというのは、まさに数字を見れば明らかだと思いますが、また、その直間比率ということとあわせて、この間の税制改正の論議で問題になりましたけれども、所得課税と資産課税と消費課税、このバランスをどうとるかといったようなことは、これは国税におきましても、地方税におきましても、都税におきましても、大変大きなポイントだろうと思います。けさあたりの新聞にも、また消費税論議の話が出ておりましたところですが、このことに関しては、国税と同様、都も考えていかなければならないだろうというふうに思います。  私個人の考え方としますと、将来的には、どの税目にするかということはさておく形として、税負担の重い、重税感のある、そういったような課税項目に関しては、でき得る限り下げていく。この最たるものが所得課税だろうというふうに思います。  先ほど私、固定資産税に関してるるご質問申し上げましたけれども、固定資産税的な資産課税といったようなものも、かなりいきなりかかってくる。相続税もそうでしょう、固定資産税もそうですし、これもかなり重税感のあるものだろうというふうに思います。  基本的には、そういった直接税的なというか、税負担の、かけられて重いな、そういったものに関しては、大変雑駁な議論で恐縮なんですが、でき得る限り課税負担割合を下げていって、基本的に消費だけとはいいませんが、間接税的な、任意課税的なものに関して、その分で補わさせていただくといったようなことも、将来的には十二分に検討すべき余地がある問題なのかな、私自身はそういう気がいたしております。  そういった形で、所得と消費課税と資産課税はバランスをとっていかなければいけないというふうに思いますが、その部分で、特に都税に関しましては、法人課税に大きく偏っているわけですから、景気変動の影響を大きく受けやすい。その場合には非常に不安定な税収構造になってしまうという指摘も、今回よく聞かれているところでございます。  ところで、平成四年度において、都税における所得課税と消費課税と資産課税のバランスがどうなっているのか、できれば国と比較して数字をお示しいただきたいと思います。 50 ◯荻野税制担当部長 平成四年度の所得、消費、資産課税等の割合をまず都税から申し上げますと、住民税等の所得課税が六四%、特別地方消費税等の消費課税が七%、固定資産税等の資産課税等が二九%の割合となっております。  一方、国税にありましては、所得税等の所得課税六五%、消費税等の消費課税二六%、相続税等の資産課税等が九%、このような割合になっております。 51 ◯山崎(泰)委員 よくいわれることですが、消費課税は税収が比較的安定性が高いというふうにいわれているところですが、そうしましたら、平成元年の創設以降、国の消費税収及び東京都の特別地方消費税収の伸び率はどうなっていますか。 52 ◯荻野税制担当部長 まず、国の消費税の伸び率でございますが、初年度は消費税の実施時期及び申告納付時期との関係から、相対的に税収が少なくなっております。このため、平成元年度と比較しました二年度の伸び率は四一・四%と高くなっております。次の三年度が七・六%、四年度が五・三%と堅調な伸びを示しております。  次に、都の特別地方消費税の伸び率でございますが、平成元年度が消費税と同様の理由によりまして税収が少なくなっておりまして、これと比較いたしました平成二年度が二六・二%と高い伸びを示しましたものの、その後は、三年度がマイナス七・五%、四年度がマイナス一五・六%となり、前年を下回る状態になっております。 53 ◯山崎(泰)委員 今の数字を伺っていますと、ともに消費といったようなものにかかってくる課税であるのに対して、国の方は消費税収が順調に伸びているということの反面、特別地方消費税は初年度よかったものの、マイナス、マイナスといったように、かなり下がり方が顕著だと思うんですよ。その理由はどこにあるんでしょうか。 54 ◯荻野税制担当部長 まず、国の消費税は、金融取引や資本取引、あるいは医療、福祉、教育の一部を除きまして、住宅等から幅広い範囲で、ほとんどすべての国内での商品の販売、サービスの提供及び輸入を課税の対象といたしております。したがいまして、その税収は、国内の消費動向と密接な関係を持っております。平成二年度以降の民間最終消費支出の伸びを見ますと、二年度が六・三%、三年度が四・八%、四年度が三・二%と、伸び率は鈍化傾向にございますが、前年度は上回っており、こうした消費の伸びに支えられまして、国の消費税収も順調に伸びたものと考えております。  一方、地方税でございます特別地方消費税は、飲食店、旅館等における飲食や宿泊行為を課税対象といたします個別消費税でございます。また、免税点も高く設定され、日常的な飲食行為等を超える消費に税負担を求めております。そのため、バブル崩壊後の長引く景気低迷のもとで、企業の交際費や出張費等の削減、家計部門における外食やレジャー費の節約等の影響を受けまして、前年実績を下回る状況となっております。この国の消費税との課税ベースの広さの違い等が税収の伸びの違いとなってあらわれてきているものと考えております。  なお、平成三年度の特別地方消費税の減収要因には、平成三年七月一日から免税点が、飲食等にありましては五千円から七千五百円に、また、宿泊等にありましては一万円から一万五千円にそれぞれ引き上げられた影響も含んでおります。 55 ◯山崎(泰)委員 課税ベースの広さの違いが一番の理由であるというご答弁がありましたが、そうすると、いわゆる安定的に地方税の仕組みそのものをどうつくっていくかと考えると、今ご答弁のありました課税ベースを広くとっていかなきゃいけないとか、そういった意味で、消費課税を考えていかなきゃいけないということだろうと思います。  しかし、譲与制限をどうするかという問題はまた別としても、地方団体の安定的な収入の確保という観点だけから考えるものであれば、いわゆる消費税の一部をわざわざ地方消費税に振りかえることまではしなくても、消費譲与税のままの方が税制としても簡素であるのかなということを実際にいった方がおられるそうですし、そういった考え方も現実的にあるだろうと思います。  これは税制調査会で去年の十一月の答申の中でも、こういった部分もあります。地方の直間比率の是正も重要だが、税制の簡素化を重視すれば、地方財源の確保は地方譲与でも差し支えないのではないか、実際に税制調査会でこういったような意見を出された委員の方もおられるといったようなことは、まさに私が申し上げたことの裏打ちだろうと思いますが、もちろんそういった意味からは、地方分権、私たちの会派地方主権というふうにいわせていただいているんですが、いわゆる地方分権という流れから考えていけば、どう考えても、そういった考え方にちょっと納得ができないなという気は、私自身はいたしています。  ただ、現実には一部としてそういった意見があり、税制調査会でそういった声が出されるということは、根強くあるというのは現実だろうと思いますが、そこで、なぜ地方独立税なんだろうか、その辺の東京都としての根本的な考え方というか、本来的な考え方をちょっとお尋ねしたいんです。 56 ◯鈴木理事 ただいま先生いわれましたように、税の原則のほかに、手続上の問題というとらえ方もあると思うわけでございますが、それは別といたしまして、国の税制改革におきましては、先般の消費税の導入に際しまして、地方個別間接税が縮減廃止されたところでございまして、地方独立税源が大幅に減少したわけでございます。  これに伴う減収の補てんということが消費譲与税あるいは地方交付税というふうなことでされることになったわけでございますけれども、これもご案内のとおり、東京都地方交付税の不交付団体ということでございまして、他の団体以上に多額の減収を生じたところでございます。  ご案内のとおり、地方税は納税者が身近なところで税を納めて、その使用を監視していくという意味におきましても、我が国地方自治の基盤であり、政府税制調査会においても、その充実確保を図る必要があるというふうにしているところでございます。  また、一方、国におきましては、消費譲与税など地方譲与税につきまして、団体間の財政力格差の是正を理由といたしまして、都を初めといたします地方交付税不交付団体に対して、譲与制限を新設あるいは強化するというような動きが根強くあるのも事実でございます。このために、東京都といたしましては、地方自治を推進するという観点から、消費譲与税の地方独立税源化がぜひとも必要であるというふうに考えているところでございます。 57 ◯山崎(泰)委員 地方消費税については、理論上なのか、技術上なのかわかりませんが、幾つか問題点も現実にはあって、クリアしなきゃいけない点も多々あるというふうに聞いておりますが、地方消費税の問題点として、今実際にどのような点が挙げられているのでしょうか。 58 ◯鈴木理事 現在検討されております地方消費税の構想につきましては、問題点が大きく三つばかりあると思いますが、一つといたしましては、地方消費税は生産、流通、小売の各段階で課税される、いわゆる多段階課税方式ということであるために、消費者の支払った消費税が、生産、流通、小売事業者等の所在の都道府県にそれぞれ納入される仕組みになっておるわけでございます。しかしながら、このように消費者の支払った税が必ずしも当該消費者の居住地の道府県に納入されないという仕組みは、消費者が負担者であるという消費税基本的な考え方と矛盾するのではないかというのがまず一つ。  それから、二つ目といたしましては、国の消費税と同様に、輸入に対して課税をし、輸出に対して免税をするという、いわゆる国境税調整というものを行う必要がある。これを各都道府県が行うのは難しいのではないかという提起がございます。  三つ目といたしましては、事業者が税務署のほかに、国税のほかに都道府県に納税しなければならない。したがって、その事務負担が過重になるのではないのかというような指摘がなされているところでございますが、これらの点につきましては、いわば政策判断の問題、あるいは税の運営上の問題であって、今後さまざまな角度から検討、工夫を重ねることによって、技術的には可能ではないかという意見もあるところでございます。 59 ◯山崎(泰)委員 最後になりますが、確かに今伺った問題点に関しては、検討の余地があるだろうと思いますし、今最後にご説明がありましたとおり、必ずしも乗り越えられないハードルではないだろうという感じでは、私もそう思っています。しかし、現実には地方独立税源を確保して、また、こういった不況下ですから、税収構造を安定させていくためには、今の議論は不可欠だろうというふうに思います。  こうした観点から、最後に局長にお尋ねを申し上げたいんですが、地方税源の問題に対する政府税制調査会の今までの検討の動向をるるご説明をいただきました。そこで、税制改革における地方独立税源の確保に向けて、今後東京都としてどのように取り組んでいかれるおつもりなのか、最後に局長のご答弁と決意をお尋ね申し上げて、質問を終わらせていただきたいと思います。 60 ◯竹内主税局長 東京都といたしましては、これまでも税制改革に当たりましては、地方自治の原点に立ち返りまして地方団体の減収は地方独立税によりまして完全な補てんを行うように、国に対しまして重ねて要望してきたところでございます。  先ほども税制担当部長からお答え申し上げましたように、現在政府税制調査会におきましては、地方税源の問題を検討するためのワーキンググループを設けまして、地方の消費課税のあり方などを中心にいたしまして鋭意検討を進めていると聞き及んでいるところでございます。  当局といたしましても、政府税制調査会の検討状況等を十分に踏まえながら、大都市税制研究会等の場におきまして検討を重ねるとともに、都議会のお力添えを得ながら、国に対しましても適時適切な要望を行うなど、今後とも地方独立税源の充実確保に向けまして、さらなる努力を続けてまいりたいというふうに考えております。 61 ◯藤田委員 地方分権の推進が時代の大きな要請となっているわけですけれども、それと同時に、その基盤となる地方税制のあり方が極めて重要でありまして、これを論ずることなく地方分権の推進はあり得ないといっても過言でないかと思います。  一口に地方分権に対応した税制といった場合に、このたびまとめられていらっしゃいますけれども、地方分権推進についての提言というところで整理されているように、国税、地方税の再編、地方自治体の課税自主権、税収構造など、さまざまな視点があろうかと思いますけれども、私としては、特に重要と考えています国と地方の税源配分という視点で、幾つかご質問したいと思います。  まず、初めに伺いますけれども、租税総額に占める国税対地方税の割合は平成元年度以降どのようになっておりますでしょうか。 62 ◯荻野税制担当部長 租税総額に占めます国税対地方税の割合を申し上げます。平成元年度以降の割合を申し上げますと、国税が平成元年度は六三・三%、地方税が三六・七%でございました。以降、二年度は国税六四・二%、地方税三五・八%、平成三年度は国税六三・〇%、地方税三七・〇%、平成四年度は国税六一・二%、地方税三八・八%、以上のようになっています。 63 ◯藤田委員 ご説明では、わずかですけれども、地方税の割合が上昇しているということでございますけれども、それはどのような理由によるものでしょうか。 64 ◯荻野税制担当部長 租税総額に占めます地方税の割合は、平成元年度の抜本的税制改正の影響が平年度化いたしました二年度には、〇・九ポイントの下落を見ましたが、平成三年度一・二ポイント、平成四年度一・八ポイントと上昇しております。  その理由でございますが、まず国税におきましては、所得税、法人税で全体の七割前後を占めておりますけれども、個人所得を課税対象とする国税の所得税と地方税の住民税について、三年度、四年度とも、所得税の伸びを住民税の伸びが上回ったことが一つとして挙げられると思います。これは、景気後退の影響によりまして、所得税の伸びは三年度に大幅に鈍化し、四年度にはマイナスへ転じましたのに対しまして、住民税は前年の所得に課税いたしますために、三年度、四年度とも伸びを示したためでございます。  次に、同じ法人所得を課税対象といたします国税の法人税の伸びを、地方税である法人住民税及び法人事業税の伸びが上回っていることも、理由の一つかと考えております。これは、景気後退によります企業収益の悪化を反映しまして、法人税は平成三年度、四年度とマイナス幅を拡大しましたが、大法人を中心とする三月決算法人の税収の所属年度区分が国税と地方税で異なりますために、法人住民税及び事業税におきましては、三年度がわずかながらも前年度を上回りまして、四年度には前年度を下回ったものの、落ち幅は法人税に比べて小さかった、こういうような違いが結果として地方税の割合を引き上げることになったものというぐあいに考えております。 65 ◯藤田委員 ということは、実際に国税の一部が地方税に移管されたとか、また、国から地方へ税をシフトさせるような改正があったということではないということでございますけれども、それでは、地方税を充実する際に最も問題になるものはどういう点がございますでしょうか。 66 ◯荻野税制担当部長 国から地方へ税をシフトさせるというようなお尋ねに関連してでございますが、平成三年度におきます租税総額に占める国税、地方税の割合は、大きく申し上げますと、六四対三六でございました。これが実質的な財源配分は、地方交付税、地方譲与税、国庫支出金の交付によりまして、国が三六に対しまして地方が六四と、地方の財源調達は国庫からの移転収入に大きく依存したものとなっております。  このため、今後地方分権を推進していくためには、国税中心の税制から地方税中心の税制に変革していくことが必要ではないか。国税から地方税への税源の移譲、課税自主権の確立等によりまして、地方独立税源の充実確保が最も重要である、このように考えられるところでございます。 67 ◯藤田委員 先ほどのお話の中にもありましたけれども、政府税制調査会の中で、従来から税制改革についてはいろいろ論じられてきたところだと思います。しかし、今まで国税については、消費税の創設を初めとして、いろいろと多方面から議論されてきたところですけれども、地方税については、この間、際立って目立ったものはないように伺っています。また、先ほどのお話にもありましたワーキンググループで検討されていることを含めまして、今回の政府税調で、地方税についてもかなりウエートを置いた議論がされていると聞いておりますけれども、税収の偏在と地方税のあり方について、調査会の方ではどのようにいっておりますでしょうか。 68 ◯荻野税制担当部長 地方税収入額について見ますと、例えば人口一人当たりの税収を比較いたしました場合、平成四年度で最高の東京都と最低の沖縄県では四倍の開きがあることなど、地方団体間に税収格差がある、このようにいわれております。  しかしながら、都といたしましては、このような点につきましては、地方交付税制度を通じまして十分均てん化がなされている、このように考えておりまして、都税の全国地方税に占める割合は、昭和三十六年度の一七・二%をピークにしまして、長期間にわたる低下傾向が続き、平成五年度においては、昭和五十八年度の一二・四%と同程度の一二・五%まで落ち込むことと見込まれておりますことなどから、かねてから国に対しまして、財源調整強化の動きに対し、その抑制等を強く働きかけてきたところでございます。  政府税制調査会は、昨年十一月の答申におきまして、地方税の場合、地方団体間の税収の偏在が問題とされることが多いが、都道府県間の税収の偏在の状況を見ると、バブル経済のもとでの一時的な偏在の拡大を除いては、傾向としては税収の偏在は是正される方向にある、この問題については、財政調整制度の適切な活用のほか、偏在の少ない地方税体系のあり方も検討することが必要である、このようにしているところでございます。 69 ◯藤田委員 実際に東京はそれなりに使う方といいますか、必要な財政需要もたくさんあるわけですから、一概にいわれたとおりにするというほどのことはないかと思いますけれども、地方自治体地方分権の推進や、いわゆる高齢化社会など、社会構造に伴う膨大かつ経常的な財政需要に対応していかなければならないわけですけれども、そのために税源の偏在という問題がありますけれども、国と地方の税源配分の見直しを行うことによって、地方自治体の税収のパイそのものをふやしていくことがどうしても必要になってくるのではないかと思います。  そこで伺いますけれども、国と地方の税源配分について考える場合に、現行税制にどんな問題があるのでしょうか。 70 ◯鈴木理事 先生ご指摘のとおり、最近の地方分権の推進という立場から、税源配分の見直し等を求める声が大変多く出ているのも事実でございます。しかしながら、現実の税制改革に当たっては、どちらかといいますと、国税の税制改革といいますか、国税の充実強化という点に焦点を絞られているということをいわざるを得ないのかなという感じがしておるところでございますが、具体的に申し上げますと、前回の抜本的税制改革において、これも消費税との調整を図るということで、道府県税であった料理飲食等消費税市町村税であった電気税、ガス税等の個別間接税が縮減廃止されたわけでございます。そういう地方における独立税源の減少、これは先ほど来お話もあります直間比率のかなりの減少、消費課税のウエートの低下ということを招いたことも事実でございます。  また、平成三年度の土地の税制見直しというようなことにおきましても、従来、土地の保有課税は地方の税であるというような経過があったわけでございますけれども、ご案内のとおり、地価税というものが国税として導入されたわけでございます。このように、国税を優先とした税源配分が行われた側面もあるわけでございます。  さらに、現行の制度は、大都市特有の財政需要を必ずしも反映していない、考慮していないというようなことをいわざるを得ないわけでございまして、地方における自主財源としての大都市税源の充実が、今後とも重要な課題であるというふうに考えておるところでございます。 71 ◯藤田委員 いろいろな税の形を地方で考えると、すぐにいいアイデアを国に持っていかれてしまうというようなことも一つあるかと思いますけれども、先ほどのご質問にもたくさん出ておりましたので、いわゆる地方税における消費課税のウエートをもっと高めるべきだという意見は、おおむね評価できると思います。  しかし、地方消費税を創設するという議論がなされておりますけれども、食品や医療品など、税率を下げる措置もしないでということになりますと、私たち本当に身近に消費をしている者にとってみれば、国税としての消費税、それに加えてまた地方消費税を創設するというのはいかがなものかなと思います。  そこで、先ほどは政府税調の様子は伺っておりますので、主税局として地方における消費課税のあり方についてどのようにお考えであるか、お尋ねしたいと思います。 72 ◯鈴木理事 先ほどお話がありましたように、政府税調の方で地方税源問題ワーキンググループというのが設けられておりまして、現在作業中、地方税源に関する報告をまとめるというふうに聞いておるわけでございますが、追って、地方消費税などの問題が政府税調という本体の場で議論になるというふうに聞いておるところでございます。  なお、同ワーキンググループのこれまでの議論の中では、地方税源の拡充のために消費課税の充実が重要であるという点では、各委員間の認識はほぼ一致しておるというふうに聞いておるところでございます。  そこで、先生ご指摘のとおり、先ほど来お話がありますが、直間比率九対一というようなことになって、国税以上に偏っておるということでございまして、なお景気の変動に極めて左右される法人所得課税、いわゆる法人二税に依存せざるを得ないというような状況も事実であるわけでございます。  また一方、今後、福祉サービスあるいは生活関連資本整備等々のために多大な財政需要が必要であり、かつ、経常的経費の要求がなされてくるということは明らかではないのか。したがいまして、特に安定的な税収の確保が課題であろうというふうに考えておるところでございます。  そのために、所得、消費、資産間のバランスのとれた、消費課税だけではございませんで、それぞれの資産等のバランスのとれた税体系の構築がぜひとも必要でございまして、国、地方を通じて全体的な税制見直しの中で税制改革ということが行われる場合には、地方独立税源としての地方間接税の充実強化を図っていくというふうに考えておるわけでございまして、今後とも十分検討をしてまいりたいと考えておるところでございます。 73 ◯藤田委員 先ほどと同じようになってしまうかと思いますので、特に地方自治体のさまざまな努力と働きかけで、やっと国税ということではなくて、本格的に地方税源の問題について議論が始まったということは評価すべきだと思います。  そして、都で出しました地方分権研究会の報告を読ませていただきますと、いろいろ魅力的な提言がなされているところでございますけれども、最後に局長に、主税局としてこれらの提言について、課題についてどのように取り組むか、ご決意を伺いたいと思います。 74 ◯竹内主税局長 地方分権を推進するためには、地方独立税源の充実確保、あるいは安定的な地方税体系の確立が不可欠でございまして、国と地方の役割分担に応じた税源の再配分など、地方の視点に立った新しい税財政制度を確立する必要があるというふうに考えております。  当局におきましては、既に大都市税制研究会を設置いたしまして、大都市税制のあり方につきまして調査研究を行っているところでございますが、今後とも政府税制調査会の検討状況等を十分に踏まえながら、国に対しまして適時適切な要望を行うなど、税制改革における地方独立税源の充実確保とあわせまして、地方分権の推進にも資する安定的な税体系の確立に向けまして、さらなる努力を続けてまいりたいというふうに考えております。 75 ◯木村(陽)委員 私も、今回の固定資産税の評価替えに関連してご質問したいと思います。もう既に先ほどからのやりとりの中で、お尋ねしたい幾つかの事実関係については明らかになっておりますので、省略しながらご質問したいと思います。  先ほどのやりとりでは、大体東京の小規模住宅地、モデルでしょうけれども、三年間で固定資産税、税負担のアップ率といいますか、七%から八%ぐらいにはなる。最初の年は一%、二%で、非常に少ないように見えますけれども、これは連乗していくわけですから、三年たってみると、かなりの税負担の増大ということになるなというふうに伺いました。  ご存じのように、今戦後最大の不況、どこのお家も大変だというふうに思うんですね。そういう中での増税、固定資産税の負担増ということについて、都民にとっての負担の実態といいますか、そういうものをどう認識されているか、まず最初にお尋ねをしておきたいと思います。 76 ◯荻野税制担当部長 都民の皆様方から、それぞれ給与等の収入の中、あるいは事業等の経費として算入されますけれども、固定資産税の負担を大変多くの方々からいただいているわけでございます。私ども、かねてから都民の税負担の実態というものにつきまして調査をいたしておるわけでございますが、この評価替え後の状態につきましては今後調査をさせていただこう、こういうことで、若干事例は古いわけでございますが、平成五年におきまして、まず給与所得者の税負担の実態を調査いたしました。  給与所得者で土地つき住宅を所有する方々二百十例及びマンションを所有する方八十一例の、収入に対する固定資産税都市計画税の負担の平均割合、こういうものを見ますと、平成二年度、三年度とも一%でございました。また、平成四年度ないし六年度につきましては、あくまでもこれは推計でございますが、給与所得者の収入に対する負担の平均割合は、各年度とも同様な一%前後かと見込まれるところでございます。  しかしながら、先生ご指摘のとおり、大変経済が厳しい状況の中で、それぞれ税をご負担をいただくということにつきましては、私ども税を預かる立場の者といたしまして、大変これを厳粛に厳しく受けとめさせていただいているところでございます。 77 ◯木村(陽)委員 今回、不服審査の申し立てが二千二百件あった。過去の例で、昭和六十三年のときが、多かったとしても四十一件。比較をすれば、約五十倍といいますか、五十何倍になるという事態が生まれているわけですね。その審査申し出の内容も先ほど明らかになりましたけれども、そのうちの六割は、地価が下がっているのに増税になる、おかしいんじゃないか、何で公示価格の七割というふうに評価額を引き上げるんだ。評価制度そのものにかかわる、つまり、個別の、私の税金が間違っているんじゃないかというよりも、制度そのものにかかわって承服しかねるという申し出があるということは、まことに重大な問題を投げかけているというふうに思うんです。  実は、今回の評価替えで公示価格の七〇%に固定資産税評価額を引き上げるという根拠になりました土地基本法の制定に当たっては、国会で我が党だけがこれは反対をしたという経緯があります。それは、固定資産税の評価額を公的な地価評価の一元化とか均てん化とかいう名目で引き上げるというのは、何ら合理的な根拠はない。公示価格というものと、売買を前提とした価格と、定住することを前提にして通常の収入から税を負担する、税の基準になる価格とは、おのずから違うものでありますね。そういう意味で、こうしたやり方は大増税につながる、合理的な根拠はないということで、我が党だけが反対をしたわけです。  当時、七割と自治省の通達で決められたいろいろな理由の説明がありましたけれども、その中には、昭和五十年代には固定資産税の評価額が公示価格の大体七〇%程度であったから、あの当時が一番安定していたんだというようなことが理由の一つに説明をされていたと思うんですね。そこで、その当時、昭和五十年代、東京ではどうだったんでしょうか。 78 ◯鎌田資産税部長 お尋ねの基準地の路線価と地価公示の最高価格との比較でございますが、東京の特別区で申しますと、基準地の昭和五十四年の固定資産税評価額は、五十二年の地価公示価格に対しまして五五・〇%、次の五十七年の基準年度でございます固定資産税の評価額と五十五年の地価公示価格は、地価公示価格に対しまして五八・二%というところでございました。
    79 ◯木村(陽)委員 そうすると、当時既に七〇%といっても、全国がすべて七〇%というわけじゃなくて、やっぱりばらつきがあって、大都市と地方では違っていたわけですね。それじゃ、今回の評価替えに当たって、昨年までの公示価格と固定資産税評価額との割合といいますか、これは東京二十三区の場合、何%になりましたか。 80 ◯鎌田資産税部長 先ほどと同様に基準年度ごとに申し上げますと、六十年度の場合には、地価公示に対しまして四四・〇%、六十三年度におきましては二二・七%、平成三年の場合には二一・九%。  なお、平成五年の地価公示最高価格に対します固定資産税の基準地におきます比率は二二・三%というふうになっております。 81 ◯木村(陽)委員 つまり、公示価格と基準地の評価額とは、五八%時代もあったけれども、二一%時代、平成五年ではまた二二%と、一%ばかり戻ったようですけれども、だんだん差が開いていくわけですね。これはどういう理由でしょうか。 82 ◯荻野税制担当部長 先ほど公的土地評価の均衡化、適正化ということに関しまして種々申し上げましたが、この開きが生じた部分は、昭和六十年代に入りまして、大都市地域を中心とする異常な地価高騰が相当期間継続しました結果、これまでの取引事例重視の方法による地価公示価格の評価について、投機的な要素を完全に排除し切れず、地価高騰を追認をする面があったのではないか、こうされたわけでございます。  また一方、固定資産税における土地の評価につきまして、評価額の上昇が税負担の急増に直結するというようなことから、不正常要素を過大に見積もって評価額を過少に算出する面があった、このような批判があったところでございます。こういう結果として、地価公示価格と固定資産税評価額との乖離が相対的に大きくなったのではないか、このようにいわれているところでございます。 83 ◯木村(陽)委員 ですから、地価が取引事例でどんどん上がっていくから、固定資産税の評価額をそのまま連動して上げるというわけにいかなかったんだ、いろいろな不正常な取引もあるし、土地投機もあるし、一方は、生活がかかっている税金の問題でもありますし、現実の可能な税負担能力のことも考えなければならないということですから、今ご説明があったように、昭和五十年代から今日まで約二十年の間の経過を見ても、公示価格と固定資産評価額とはおのずと性格が違うということを、この経過自体が証明しているというふうに私は思うんです。  庶民にとって、土地売買目的で所有しているわけじゃない。ですから、売買価格としての時価などというものは、しょせん存在しないといっていいと思うのです。それを今度は全国一律にして、しかも、公示価格、売買を前提とした土地評価と固定して連動する。向こうが上がればこっちも上がるというふうにするということになれば、これはもうますます矛盾が深まることにならざるを得ないと思うのですけれども、その点はいかがですか。 84 ◯荻野税制担当部長 公的土地評価のあり方につきましては、土地基本法平成元年に制定されましたものでございますが、第十六条におきまして、「適正な地価の形成及び課税の適正化に資するため、土地の正常な価格を公示するとともに、公的土地評価について相互の均衡と適正化が図られるように努めるもの」、このように国会で制定された法律によりまして定められたものでございます。  さらに、総合土地政策推進要綱におきまして、これは平成三年の閣議決定の内容でございますが、「固定資産税評価について、平成六年度以降の評価替えにおいて土地基本法第十六条の規定の趣旨を踏まえ、相続税評価との均衡にも配慮しつつ、速やかに、地価公示価格の一定割合を目標に、その均衡化・適正化を推進する。」こと、このようにされたところでございます。  今回の評価替えはその最初の年度でございますが、このような土地基本法の趣旨を踏まえたものである点をご理解賜りたいと思います。 85 ◯木村(陽)委員 土地基本法の十六条は知っていますけれども、現実に東京都主税局が戦後、固定資産の評価替えの作業もやり、苦労されて都民に税負担をお願いしているわけですね。だからこそ、実際の公示価格と固定的に連動して、向こうが一〇〇上がったから、こっちも一〇〇上がるというわけにいかなくなって、バブルが起きれば、両者は格差が拡大していく。拡大していっても、それは適正な時価に基づいてやってきましたというふうにずっといってきたわけです。それが今度は固定されちゃうわけですから、ますます身動きがつかなくなるということは自明のことじゃないか。  矛盾が深まると、この席で部長が公式にいうことはできないでしょうけれども、しかし、売買価格を前提にする公示価格と固定的に連動することになりますと、東京の場合なんかは、景気循環による土地の上下だけじゃなくて、例えば大規模開発が行われることになる、一定の都市計画の構想が発表になるというだけで、実はその周辺は地価が上がっていくということになるわけです。  そういうさまざまな地価動向に機械的に連動して影響を受けることになるので、今回は公示価格と評価額の逆転現象が大問題となりましたけれども、これがさらにさまざまな限定した地域ごとに多発していくということになると、ますます大変なことになると私は思います。  結局そういう矛盾をどうするかということになれば、評価替えごとに、激変緩和の負担調整措置を行うことで、何とかすり合わせをする以外に道がなくなるわけです。毎回毎回、評価替えごとにこの負担調整が行われる。この間新聞を読んでいましたら、自治省固定資産税課長が、これまで三年ごとの評価替えで負担調整が行われなかったことはありません、こういうふうにいっていましたけれども、評価替えごとに負担調整をやらなきゃならない。  前の負担調整の上にまたさらに調整するから、三年ごとの評価替えごとに負担調整の仕組みが複雑になって、今回は本当にわけがわからないような複雑さになってきたでしょう。こんなことがあと三回も続いたら、大体局が説明するのだって並大抵のことじゃないと思うのです。こういう事態そのものが、もう固定資産税制度そのものの破綻を示しているというふうに私は思わざるを得ませんけれども、この点の認識はどうでしょうか。 86 ◯荻野税制担当部長 先ほど来局長からも種々申し上げておりますが、固定資産税そのものが市町村にとりましては基幹的な税である、また納税者の方も非常に多くいらっしゃる、こういうことから、大変重要な税であると考えております。この役割はますます高まっていくだろう、こういうところでございます。  今回の土地の評価替えに当たりまして、今後とも公的土地評価の均衡化、適正化はやはり推進されていくのではないか、このように受けとめているところでございますが、地価の大幅な上昇あるいは下落、こういう激変の時期につきましては、固定資産税の評価に対する納税者の信頼を、そのような時期にあっても十分高められるような方策の研究が必要であるのではないかとも考えられるところでございます。このように、先ほど局長から申し上げたところと変わるところではございません。 87 ◯木村(陽)委員 かみ合って答弁しろというのは無理かもしれないけれども、激変のときに信頼を高めるような研究をするといったって、だんだん難しくなるというのが実態じゃないでしょうか。  先ほどもちょっと出ていましたけれども、固定資産税というもののわかりにくさ、我が国は租税法定主義だといわれていますけれども、自分がどれだけ収入があるから、所得税はこれだけだ、住民税はこれだけだというのは、法律さえ知っていれば、あらかじめ自分で税金を計算することも可能だし、できなければ、専門家に頼んであらかじめ計算してもらうことも可能です。  ところが、固定資産税に限っては、あらかじめ計算しようがないということです。そういう意味でも、非常にわかりにくい特別の仕組みがつくられているわけですが、その上に、今回は評価替えが、先ほどから出ていますように、公的土地評価の均衡化という名前の土地政策、国土政策といいますか、都市計画政策といいますか、そういうものに税を使われたという形になったんじゃないでしょうか。  増税になるというのであれば、今消費税の話も出ましたし、何でもそうですが、増税になるということになれば、国民世論は大いに関心を持ち、反対だとか、さまざまな意見を述べますし、署名運動もやりますし、国会でも議論されます。税負担がふえるというのは、それだけ非常に重要な民主主義が要求されると私は思うのです。  ところが、今回の固定資産税の評価替えに伴う増税はどうだったか。国民にしてみれば、ペテンにかけられたようなもの。増税ではなくて、土地評価の均衡化だ、土地政策の上で必要なんだという形で、ふたをあけてみれば増税だということになるわけです。  私は、今回二千二百の審査申し立てが起きた、その中には、土地が下がっているのに上がるなんていうのは一体どういうわけだということも含めて、制度そのものについての意見が圧倒的に多いというのは当然のことだと思うので、今回のこの増税は、そういう意味では、税の民主主義に全く相反するものだといわざるを得ませんが、この点の見解をお示しいただきたい。 88 ◯荻野税制担当部長 先ほど来、公的土地評価の均衡化、適正化ということにつきまして申し上げましたが、現在の土地に対します公的な評価制度としましては、固定資産税の評価、相続税の評価、地価公示価格の三つがございまして、それぞれ独自の目的のために創設され、それなりに普及、定着してまいったところでございます。  しかしながら、これまで評価を統一的に行う考え方が確立されてこなかったこと、また固定資産税の場合には、先ほど申し上げましたように、地価上昇に伴う税負担の激変を緩和するというような社会的要請が強かったことなどもありまして、ただいま申し上げましたような三種類の公的土地評価、価格間の水準には相当程度の開きが存在しております。  そこで、国におきましては、土地についての基本理念を定めた土地基本法を制定して、その第十六条におきまして、公的土地評価への信頼性確保と固定資産税相続税の評価に対する国民の信頼を得るように努めるべく、これら相互間の適正化、均衡化を図ることとした、こういうものでございます。  なお、大増税というようなお話でございますが、あえて繰り返させていただきますれば、固定資産税につきましては、市町村の安定した財源として位置づけられた基幹税目であり、税源の普遍性や税収の安定性に富む税として、今後とも市町村財政の中で重要な役割を果たしていくべきである。このため、固定資産税収入の伸びは、少なくとも市町村財政需要の伸び程度は確保する必要があることに留意すべきである、このような点につきまして、平成四年十二月の税制調査会が述べております点も、ひとつご理解を賜りたいと思います。 89 ◯木村(陽)委員 今まで地価が上がったときは固定資産税も伸びた、地価が下がっても地方財政の伸びに必要な財源は必要だという理屈を認めれば、これまでの固定資産税、税務行政は一体何だったんだということになりますので、今のご答弁はちょっといただけないと思うんです。  ただ、それにしても、先ほどから出たように、さらに地価が下がり続けていったらどうなるんですか。逆転現象はさらに全都に広がっていく、そういうことになりますね。ことしは二千二百の審査申し出てでしたけれでも、来年新しくこの逆転現象に見舞われた地域では、改めて、これはけしからぬ、この税制を見直してもらいたいというふうに申し立てをしたいと考える人も多いと思うのですけれども、来年は申し立てできますか。 90 ◯荻野税制担当部長 基準年度に所在する土地につきましては、基準年度の価格を基本的には据え置くというのが、固定資産税制の基本的な枠組みになっております。そういうことで、この価格は基準年度に定めますと、第二年度、第三年度に審査の申し出をすることはできない仕組みとなっております。 91 ◯木村(陽)委員 だから、事態はもっとずっと全都に広がっていくし、多くの都民が、この際、固定資産税とは何だろうというふうに思わざるを得ないような事態が進むと思うのです。一年ぐらいかかるとか、一年以上かかるとかいっていましたけれども、この際どうですか、少々時間がかかっても評価のやり直しをしたらいかがですか。 92 ◯鎌田資産税部長 固定資産税の評価につきましては、固定資産税評価基準に基づきまして、適正な時価を基準に課税をするということになっておりまして、地方税法第三百四十一条、それから四百九条によりまして、土地及び家屋の部分につきましては、三年ごとの基準年度に評価替えを行うことになっております。これは全国一律こういうふうになっているわけでございます。したがいまして、地方団体が独自の判断で評価をやり直すということはできない仕組みになっております。  なお、逆転現象の件でございますが、先ほども申し上げましたが、いわゆる税額を算出する上での課税標準額につきましては、税負担の緩和措置によりまして、逆転が起きるようなことはないような仕組みになっております。  ちなみに、まだ試算でございますが、小規模住宅地におきましては、評価額に対しまして、課税標準額が五・九%でございます。非住宅地におきましても、評価額に対しまして二二・四%が課税標準額となっているところでございます。 93 ◯木村(陽)委員 聞かないことは答えなくていいですよ。税額そのものが逆転していくようなことがあったら、それこそ大変です。  ただ、評価替えは、先ほどからいっていたように、時間がかかるということだけじゃない、東京だけ評価のやり直しをするというわけにいかない、これはそのとおりだと思うんです。自治大臣が指示平均価格を出して、そしてそれぞれ市町村が標準宅地に決定して、さらにいろいろやっていって、均衡を図るために調整をして、そして総評価額、見込み額を出して、さらに調整するとかいうふうになるわけですから、東京だけそこのところを落とすということになれば、全国一億六千万筆をやり直すという騒ぎになっていくわけですから、これはできない。  だったら、東京というか、大都市でこれだけ矛盾が激しくなっているわけです、負担調整措置の上にまた調整措置を乗っけてというふうに毎回ごとになっているわけですから、私は、この問題については、この際課税自主権の立場に立って、都独自で何がやれるかということを本当に真剣に追求すべきだと思うのです。  地方税法によれば、固定資産税は標準税率制度をとっております。一・四%ということになっていますけれども、これはあくまで標準税率です。最低限では一・二%、上は一・七%となっていて、一・四が標準ですよということになっている。全国すべてこの一・四%でやられているという話ですけれども、地価に大きな格差がある以上、私は自治体裁量権というのは否定できないはずだと思うのです。そういう意味で、税率の引き下げも含めて、都独自でやれることを真剣に検討すべきだ、こういうふうに思いますけれども、いかがでしょうか。 94 ◯荻野税制担当部長 地価が全国の都市におきまして、それぞれかなりの差があるということは私どもも承知をいたしております。その地価に直結するわけではございませんが、固定資産税の評価を行いまして、資産価値に応じてご負担をいただいているというのが固定資産税制度でございます。  今先生からお話をいただきましたように、固定資産税税率は標準税率制度を採用しておりますが、これにつきましては、既にご案内かと存じますが、地方団体条例税率を引き下げることは制度上は可能というようなこともございまして、この場合にはいわゆる起債制限を受けることとなる、そういうことから、都財政に大きな影響を及ぼすばかりではなくて、区にもかなりの影響が及んでいくことになろうかと思います。  また、仮に税率を引き下げるとした場合、土地のみでなく、家屋及び償却資産の税負担にも同時に引き下げの影響が及びますため、家屋及び償却資産について大幅な減収が生じるということになるわけでございます。  では、土地のみの税率を引き下げるとした場合でも、土地、家屋、償却資産の資産間で税負担の不公平が生じる。また、土地のうち、従来どおりの評価を行います農地、山林につきましては税率を引き下げる必要がないなど、さまざまな変化が生じまして、国におきましては、負担調整の手法として税率を引き下げることは適当ではないとしておりますが、実際の法制上からも、かなり財政的な制約を受けるというのが実態でございます。  先生、それを乗り越えて何かを検討すべきであるというようなお話でございますが、先ほどからもお答え申し上げておりますように、このような時期にありましても、都としては、十分調査検討を深めながら適切な対応をしていきたいというぐあいに考えているところでございます。 95 ◯木村(陽)委員 標準税率制度を活用して税率を引き下げることは制度上は可能だ、しかし、やれば起債制限を受ける、これは地財法の五条のことをいっているのだと思います。しかし、地方財政法第五条が絶対ならば、標準税率を決めた地方税法は一体どうなるんだ、課税自主権はどうなるのか、地方自治体のそうした自主性をうたっている憲法はどうなるんだということになるわけです。  ですから、これは本当に地方自治体の立場に立って取り組んでいく、検討していく。かつて革新都政時代に、固定資産税については不均一課税を行うということで東京都は取り組んだ。局長もその当時からおられたからご存じだと思います。そしてこの場合は、新しい財源を獲得する上で、一・四%じゃなくて、大企業に向けて一・七%という不均一課税を行おうと試みたのではないかと思いますけれども、そのときに、政府からの通達によって抑えられたという経緯があると思うんです。昭和五十一年。あれから二十年近く。固定資産税に限っていえば、都民と税制度との間の矛盾というのは、あの当時から比べれば、比べものにならないぐらい大きな矛盾が広がっている。あっちの矛盾をどうするのかということで、穴埋めをしていくことができなくなるぐらいになりつつあると思うのです。こういうときに、本当に地方自治体の立場に立って改めて税制を、課税自主権の立場に立って、どのように都民との間で矛盾をなくしていくか、そういう制度にするかということを検討するのは当然のことではないかと思います。  基幹税制だから、税率を下げると財政上困難だという話がありました。それはまた別の問題。財政論争についていえば、それはまたほかの局ともやらなきゃならないでしょう。税金をたくさん集めるのがお仕事の主税局に税金を減らせという議論を吹っかけても、なかなかうんとはいわないというのはわかりますけれども、私どもは、この東京では、こうした標準税率制度の緩和と同時に、生存権的な土地所有である二百平米以下の宅地などは免税にする、減額非課税、減額して事実上非課税にすることを追求すべきだ。  都市計画税を減税にしたときも、政府との間でいろいろ問題があったけれども、しかし、都が都民の世論を背景に都市計画税減税に踏み切って、今回はその都市計画税の減税そのものが法律に取り込まれたじゃないですか。つまり、自治体としてやっていくことが大事なんだというふうに思うわけです。その点で局長の見解と決意を聞きたいと思います。 96 ◯竹内主税局長 固定資産税につきましては、先ほど来申し上げておりますように、行政サービスと固定資産を所有するという応益関係に基づきまして、その資産価値に応じまして、住民に最も身近な行政を行っております市町村の基幹税目ということで位置づけられている税目でございまして、固定資産を所有している方にできるだけ広く負担を分任していただく、こういう考え方のもとに成り立っている税であるというふうに私どもは認識をいたしているところでございます。  固定資産税の負担の問題につきましては、昨今の地価の激変によりまして、先生からご指摘がございましたように、評価の世界と現実の負担の世界が非常に乖離をしているということはまさにご指摘のとおりでございまして、長期的に見ますと、やはり固定資産税の評価の伸びと、現実に我々が負担をする我々の所得といいましょうか、例えば名目GNPの伸びとイコールになっていくのが望ましいと考えておりまして、過去の歴史的に見ますと、大体そのようになっておりましたけれども、昭和五十八年ごろから始まりました地価の異常な高騰と、それの反動としての地価の大幅な下落ということが、我々今回初めて評価の上で経験したことでございまして、今回経験したことは本当に貴重な経験といたしまして、今後固定資産税がどうあるべきかという問題につきましても、我々は十分検討していかなければならない、こういうふうに考えているところでございます。  しかしながら、固定資産には、我々が住むためのものと収益を上げている固定資産というものがございますから、我々が住むためのいわゆる小規模住宅用地については、税制度の中にも軽減措置が組み込まれているということがございましたし、都市計画税の方にはそういう制度がかつてなかったということがございまして、昭和六十三年度の評価替えに際しまして、都独自の措置として課税自主権を行使いたしまして、ご案内のとおりの軽減措置を講じたものでございまして、私どもといたしましては、今後とも都民の税負担というものを十分に考えながら、あるべき姿につきまして模索していきたい、かように考えているところでございます。 97 ◯木村(陽)委員 今後十分に模索していきたいということでは、どこまで期待できるかという心配がありますけれども、しかし、今の局長の答弁でも、固定資産税制度の大都市における矛盾ということに対して、それなりに、例えば住むための資産については軽減措置を行ったり、負担緩和措置を行ったりしてやってきているわけです。  私がいいたいのは、それはもうほぼ限界に近づいてきていて、しかも、今回の公示価格に機械的、固定的に七〇%連動というのは、さらに矛盾が深まっていく地点を通過したものだというふうに受けとめる必要があるんじゃないか。そのために、もっと抜本的に検討していかなきゃならないということを私はいいたい。  住むための資産も、収益を上げる土地所有も、売買をする価格を前提にして一律に評価するということはもう限界に来ている。今回各団体から出ている陳情、要望なども、適正な時価というのは、もう収益還元方式にしてもらいたいというのが出ているとさっき聞きましたけれども、まさにそのとおりだと思うのです。そういう立場も踏まえて、これからも検討されるように強く要望して終わりたいと思います。 98 ◯中山委員 日ごろいろいろな委員会で、特に福祉関係とか、養護老人ホーム等をつくれというようなお話をしているわけですから、一定の財政需要に基づいて、ある程度税収が上がらなきゃ何もできないという側面もある。そういう観点から、主税局におきましては税を集めるのが仕事だということになれば、いろいろな論議がありました、先ほど来地方分権の話まであって、法人二税に頼り過ぎるとか、または所得に頼り過ぎるとか、もっと消費をふやすべきだとか、いろいろな論議がありました。そういう我々の難しい論議、わかりにくい論議が随分いろいろありましたけれども、一般の納税者にとっては、もっとわかりやすく税を払う、また、税を払うときに納得のいくような払い方というか、その方にもうちょっと重点を置いてもらわないと、大変困ることがあると思うんです。  私らはよく町で立っているのですけれども、喫茶店なんかに行きますと、いろいろな方が話していますね。今回の評価替えについても、もっと大きく税が上がるというふうに誤解している人もいるし、または逆転現象についても、よく理解していない人もたくさんいるわけです。  先ほど新聞を挙げましたけれども、我々がこうやって見たって、なかなかわからない制度なんですね。イラストを使うとか、もっとちゃんとした企画会社を入れて、都民にわかりやすく説明できる方法とか、そういう意味では、本当に努力をされているのかどうか、私どもちょっと首をかしげるところがあるのですが、その辺はどうですか。 99 ◯横田総務部長 先ほども新聞をごらんいただきながら、私どもの都民の方々に対しますPR活動あるいは広聴活動というようなものにつきまして、ご説明申し上げたわけでございますが、その際、できるだけ平易に、先ほど来ご議論がございますが、民主的な税の仕組みということについてのご理解という姿勢を強調されておられましたが、そのとおりでございまして、そういう意味で一生懸命やらせていただいているわけでございます。  特に私どもといたしましては、歳入局としての使命を達成する上におきまして、今ご指摘のとおり広聴広報活動、こうした税に対する大きな関心の高まりの中では、従来にも増して重要性を増しているのではないか、こういうように認識しているわけでございます。  そこで、私どものやっております機能をちょっと大別して申し上げますと、広聴活動としての相談活動、あるいは苦情、意見の処理というものが一つとしてあるわけでございます。一方、広報活動としては、都税の納期等の周知を目的とした周知広報、あるいは都税についての知識の普及啓発を目的とした啓発広報、こういったものを、先ほどもお答え申し上げましたような非常に多くのマスメディアを使いまして、鋭意努力を重ねているところでございます。  今後におきましても、あらゆる機会を通じまして、ご要請の趣旨を踏まえながら、広報広聴活動両々相まって、都民の皆様の理解とご協力をいただける税務行政の実現を目指して頑張ってまいりたい、かように考えているところでございます。 100 ◯中山委員 一生懸命努力をされて、また広報しているということでございますけれども、収入歩合と申しますか、固定資産税なんかは全国平均約九五%以上の確率で税を取っている。  しかし、都税における――道府県とはいろいろな税目が若干違いますから、あれなんですが、全国平均的に見て、これだけ大きな都民がいるわけですから、収入率といいますか、そういうものからすると、全国的にはどうなんですか。固定資産税では九五・五%と出ていますけれども、ほかの税目でも全体平均で大体……。 101 ◯荻野税制担当部長 ただいま平成四年度の決算見込みの数字が出ておりますので、それによってご説明申し上げますと、平成四年度現年度分あるいは過年度にさかのぼって課税しました分、あるいは、さかのぼって課税されたものが残っておりましたものを合わせました都税の収入歩合は、九三・二%でございます。ご参考までに、この面の道府県税の収入歩合は九六・〇%、このように算出されております。 102 ◯中山委員 平成四年度でおよそ四兆円ぐらいですから、一%上がったって四百億円ですか。もしこれを九五%まで上げていくというようなことであれば、約八百億円のお金が入ってくるということで、税を取るという仕事はいろいろな意味で大変な仕事だと思いますが、歩合をふやしていく努力もしていかないといけないのではないか。  例えば都民税の場合、国税と違って申告をして税を払う制度ではなくて、国税に準じてやっていますね。そういう面で、都民に対してGメン的な働きをする、またはそういうことをする能力は全然ないんですか。消費税がありますけれども、これは申告税だと思うのですが、この辺ではどうなんでしょうか。 103 ◯北村徴収部長 国税のようにGメンのような仕事もないのかというお尋ねでございますけれども、都税につきましても査察業務というのはやっておりまして、国税ほど充実しているとはなかなか申せませんですが、とりわけ悪質と申しますか、脱税等につきましては、第一義的には行政的な指導が行われておりますけれども、行政的な指導でもなかなか是正されないような納税者につきましては、一部についてはそういう行為もやっております。 104 ◯中山委員 消費税についてはどうですか。申告税なんですが、これについては。 105 ◯西川課税部長 私の方から、特別地方消費税、都が所管しております、いわゆる実態を調べて課税するということについてご説明申し上げますと、私たちの方で各事業所約四万八千ぐらいございますけれども、申告されない方も中にはございます。そういう方に対しましては、申告指導というものを主体にやっておりまして、若干でございますけれども、臨店、お店へ行きまして帳票等をお見せいただいて、十分納得の上で課税する場合もございます。 106 ◯中山委員 今の消費税に関しては、歩合についても余りよくないような感じがしないでもないんですけれども、その辺の努力といいますか、今後ともそういうこともしっかりやっていかないと、先ほど地方分権の話もあって、消費税みたいなものは、都の方でもこれからいろいろな分権の中で考えていくべきであるとかいう論議があったときに、東京都の方はそういう調査能力が全然ないとなると、ぱっと税目は渡されたけれども、何だかよくわからなかった。もらったのか、もらわないのかわからないというようなことがあったら、大変問題があると思うのです。そういう面でも、消費税に関しては特にしっかりやるべきだと思うのです。  私が巷間聞くところでは、どうも消費税の歩合は余りよくない、こういうふうに伺っているんです。先ほど聞いていたら、二六%上がった後に今度はマイナス一五・六%になったとか、いろいろな話がありまして、非常に大きなばらつきがあると思うんです。そういう面でも、その辺はひとつしっかりやっていただきたいと思います。  もう一つは、逆に固定資産税なんかのことで、会社倒産をしてしまった、大変厳しい状況になった、払いたくても払えないという状況の方には、例えばどういう減免措置があるのか、またはそれを分割して長くして払うような制度があるのか、その辺は、何とかして税を払ってもらうためにも、そういうようないろいろな方法論があろうかと思うのですが、いかがでしょうか。 107 ◯北村徴収部長 ただいま先生おっしゃいましたように、税を徴収する立場におきましては、納税される方々の個々の状況といったものをいかに把握するか、あるいはその状況に適した対応をするということが、第一義的に重要なことだと考えております。私ども、日ごろから第一線の職員に対して、その旨の周知を図っているところでございます。  お尋ねのように、さまざまな理由によって納税することが困難な場合がございます。例えば災害に遭ったときですとか、病気やけがをしたとき、あるいは多額な不渡り手形を受けまして事業が行き詰ったときなど、多額の損害や経費がかかった場合には、一定の期間、納税を猶予するなどの方法を講じております。また、一度に納税することが難しい方には、分納による納付も取り扱っております。いずれにいたしましても、血の通った税務行政になるように今後も努力してまいりたいというふうに思っております。 108 ◯中山委員 税をまじめに払っている方からすれば、ごまかしたり、払えない人を見れば、大変不愉快に思うし、不公平だと思うのです。そういう面でも徴税はしっかりやっていただきたい。そういうことを前提にしまして、PR活動であるとか、先ほどお話ししたように、どの税金がどういう仕組みのものなのか、わかりやすく説明ができれば最高だと思うのです。それと同時にまた、その税がどういうふうに使われているのかというようなPRもどんどんやっていただきたいと思います。  納税者の立場では、国税においては、例えば納税貯蓄組合とか法人会とか、いろいろありますね。東京都においては、そういう団体とか、そういう人たちとはどういう接触をしているのでしょうか。都税の関係からは、そういう人を通じてのPRというのは余りないような気がするのですけれども、そういう一般の団体とのおつき合いの方はどうなんでしょうか。 109 ◯横田総務部長 ご指摘の納税協力団体、ただいま、納税貯蓄組合法に基づきますところの納期内納税の推進等を目的として組織されました納税貯蓄組合というのがございます。さらには、青色申告制度の普及、申告納税制度の確立を図ることを目的として、これまた組織されました青色申告会というのもございます。それから、税務知識の普及、適正な申告納税の推進等を目的に組織されました法人会、さらには、税理士法に基づきまして納税義務の適正な実現を図ること等を使命といたします、税理士指導監督を目的として組織されました税理士会等があるわけでございます。  これらの団体はいずれも、納税秩序の維持確立、あるいは申告納税制度の普及向上、納期内納税の推進など、都税の自主納税の普及発展に貴重な役割を果たされているわけでございます。このようなこともございまして、各団体が発行する広報紙等に、都税の仕組みや口座振替への加入など、さまざまなお願いを掲載することにより都税のPRを行ってきたところでございます。  また、自主納税意識の高揚を図るため、各団体の行う研修会などに当局の関係職員が積極的に参加をさせていただきまして、例えば土地税制など都税の仕組みをわかりやすく解説をするなど、機会あるごとに税知識の普及、納税意識の高揚に積極的に努めてもまいったところでございます。  さらには、納税貯蓄組合が主催いたしますところの振替納税推進の街宣言、よく町で柱が立っているのをごらんになるかと思いますが、そういったものだとか、あるいは税理士会の主催いたします都民のための税金何でも相談フェアというようなことなど、都民の方々の納税意識高揚のための事業活動をこれまでも支援させていただいたところでございます。  今後ともこのようなことで、納税のPR、納税意識の高揚のための事業をこうした団体が行う際には積極的に活用してまいりたい、このように考えているところでございます。 110 ◯中山委員 とにかく歩合を見ましても、一%、二%伸びれば、また八百億ぐらいすぐ上がってくるということで――ただ、本当に倒産したような人たち、払えない人たちから税を取るような悪代官スタイルはやめてもらいたいのですけれども、とにかく一番大切なことは、我々が税を払う場合に、よくわからない部分が随分あるんですね。その辺は、恐らく皆さんも町へ出ていろいろな方から聞けばよくわかることで、喫茶店なんかに入っていても、今度の固定資産税についても、大変わかりにくいというのが一般的な意見なんです。  ですから、そういう面で、これからも税のあり方、また税がどういうふうに使われているかというような方向については、局内でも厳しくいろいろやってもらいたいし、また、歩合を上げるためにしっかりした努力をしていただきたいというふうに要望いたしまして、質問を終わります。 111 ◯花川委員長 ほかにございますか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 112 ◯花川委員長 発言がなければ、お諮りいたします。  主税局関係決算に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 113 ◯花川委員長 異議なしと認め、主税局関係決算に対する質疑は終了いたしました。  以上で主税局関係を終わります。  この際、議事の都合により、五分程度休憩いたします。    午後三時四十六分休憩      ━━━━━━━━━━    午後三時五十六分開議 114 ◯花川委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。  これより財務局関係に入ります。  財務局関係決算については、既に説明を聴取しております。  その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。  資料について理事者の説明を求めます。 115 ◯矢澤経理部長 私から、資料第1号につきましてご説明申し上げます。
     一ページの資料第1号は、中小企業の受注実績についてでございます。  昭和五十九年度から平成五年度までの都におきます全契約のうち、中小企業との契約分につきまして、工事関係、物品関係別に記載したものでございます。  表の最下欄にございます平成五年度について申し上げますと、工事関係の全契約は、件数で三万五千六百八十八件、金額で一兆一千七百六十八億五千百万円でございます。このうち、中小企業との契約分は、件数が三万一千五件で八六・九%、金額が五千三百六十四億七千七百万円で四五・六%でございます。  次に、物品関係の全契約は、件数で二十六万七千八百二十九件、金額で五千百億六千三百万円でございます。このうち、中小企業との契約分は、件数が二十三万四千九十八件で八七・四%、金額が三千四十三億五千六百万円で五九・七%となっております。  同様の内容につきまして、過去十年間の実績を記載してございます。  以上、簡単でございますが、資料第1号の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。 116 ◯番所庁舎管理部長 それでは、私から、資料第2号につきましてご説明申し上げます。  お手元の資料の二ページをお開きください。この資料は、都庁駐車場内の身体障害者用専用駐車区画についての来庁者用をまとめたものでございます。  最初に、専用駐車区画の現況でございますが、表には、庁舎ごとに各階別の設置区画数を記載しております。  第一本庁舎駐車場には各階合計で四区画、第二本庁舎駐車場も四区画、また都議会議事堂駐車場には三区画ありまして、三棟の合計で十一区画、十一台分の駐車スペースがございます。  次に、専用駐車スペースへの案内誘導標識についてでございますが、表には、標識の設置場所とその表示内容等を記載しております。  まず、駐車券の発券機付近でございますが、ゲート前方には、資料に記載のような表現で専用駐車区画の所在場所を表示しております。また、車路の専用駐車区画前または上部には、内部照明式の障害者シンボルマーク標識を設置し、さらに、その区画内の後部壁面と床面にもシンボルマークを表示しているところでございます。  以上で資料の説明を終わらせていただきますが、都庁駐車場につきましては、今後とも必要に応じたスペースの確保等、安全で使いやすい駐車場を目指し、努力してまいりたいと思います。  よろしくご審議のほどお願い申し上げます。 117 ◯花川委員長 説明は終わりました。  ただいまの資料を含めて、これより質疑を行います。  発言を願います。 118 ◯井口委員 財務局が取り組んだ最近の状況にあわせて、本年の状況を見ながら、三年前、四年前の状況から、いろいろ見解を聞かせていただきたいと思います。  財務局は、昭和六十三年ころの自然増収が異常に多かった、想像ができないほど大変異常に税金が増収したと私は思います。調定の誤りなんていうことではないと思いますが、この当時の税収が異常に多くなってきた状況に関して、財務局はどんな判断をしていたでしょうか、見解をお聞かせいただきたいと思います。 119 ◯西念主計部長 都税収入について、過去の状況を振り返ってみますと、今先生ご指摘いただきました昭和六十二年度の都税収入の決算額は、三兆九千四百七億でございまして、実に前年度に比べ自然増収六千七百十四億、率にして二〇・五%でございます。六千七百十四億といいますと、人口二百万弱の栃木県群馬県の一年間の財政規模に匹敵する自然増収が確保できたわけでございます。  昭和六十二年度は、いわゆるバブルの最盛期、このように申してもよろしいのではないかと思いますが、当時の財テクブーム、地価高騰などにより、金融、証券、不動産業を中心としました法人所得の増収、いわゆる法人二税が大幅に増加になった、このようなことが原因だろうと思います。 構造的にいいましても、景気の影響をダイレクトに受ける法人二税のウエートが大きいということが大きな増収に結びついた、このように思います。  当時の大幅な税収増につきましては、当時の正確な予算見積もり、税収の見積もりという技術的限度を超えた伸びがあった、このように思っております。 120 ◯井口委員 そうした経過を経て、十七種類に分けられながら、一兆円以上の基金が当時行われました。私たちも基金がつくられることを考えながら、税収の異常というのは大変なことだな、こう思いました。  当時、政党によっては基金の問題についても批判がありましたが、知事が真剣に、やがて税収が大幅にダウンすることがあるだろう、こんなことも考えられながら、また私たちもそのことをまさか、あるいはまた、そのときはと思いながら、このことを決意をしていったわけでございますが、この一兆円の基金を設けるということの考え方について、当時の考えをお聞かせいただけたらな、こんなふうに思います。 121 ◯西念主計部長 ご指摘いただきましたように、十七基金、ことしから二つを一つに統合した関係で十六基金でございますが、十六基金の最も多かった年は平成元年でございまして、一兆一千八百二十五億ほどございました。  基金そのものの積み立てを行った事由等でございますが、申すまでもなく、東京都地方交付税の不交付団体でございます。また、先ほど申し上げましたように、景気変動に非常に敏感な法人二税のウエートが高いという歳入構造を持っているわけでございますので、著しい税収の増加があったときには、それを即、財政規模の膨張に積み立てることなく、将来の財政運営を考えるならば、別途積み立てるといいますか、内部留保をするという財政運営を強いられてきたわけでございまして、将来的な中長期的な財政運営に立つという見地から基金の積み立てに努めてきた、このようなことがいえると思います。  事実、それがために、平成二年度以降の厳しい税収の減にもかかわらず、基金の取り崩しにより、都民に直結する施策については水準の低下を免れた、このような財政運営を行っていると認識をしております。 122 ◯井口委員 そこへ来て、ここのところバブルの崩壊ということで、予想も立たないような実態になりました。平成元年の税収から比較しますと、一兆円以上も激減をしている、こういうことです。こうしたことの予想は、財務局としては立っていたのでしょうか。私たちは予想もつかない、想像もつかない事態でありますが、この激減について、どういう分析をされるということでしょうか。 123 ◯西念主計部長 都税収入を振り返ってみますと、先ほど申し上げましたように、最も伸び率の高かったのは昭和六十二年度でございまして、先ほど申し上げましたように、六千七百億に対する伸び二〇・五%、その後も増加が続きまして、平成二年度に至り一変してマイナス状況、このようになったわけでございますが、振り返ってみますならば、これらの激変については想像ができなかった、日本経済全体が想像ができなかった、このように申しても決して過言ではないと思います。財政運営者においても想像ができたとはいえません。  しかしながら、先ほど来申し上げましたように、著しい税収の増がございましたので、それらを歳出膨張に直結するというような財政運営を避け、内部留保に努めてきた。同時に一方、借金である起債については極力抑制してきた運営をしている、こういう事実がございますので、先輩たち、必ずしも確実な見通しはつかないまでも、これらの異常な増収がいつまでも続くものである、このような観点のもとに財政運営をしてきたというようなことはないと思います。 124 ◯井口委員 平成六年の三月末の見通しは、基金が約八千億ということで取り組まれました。それから、予算編成に当たってその半分を投入する、これが一つ。もう一つは、都債が七千二百億円投入される。これも普通の年は千五百から二千億ぐらい、時によって違いますが、大体このぐらいが普通の都債の取り組みでございますが、基金が八千億の半分を投入する、それから都債を七千二百億円も投入するということでございます。  このことに関して、私は、思い切って都の予算をプラス予算にしていくための努力であろうと思いますが、このことに関しての見解をお聞かせいただきたいと思います。 125 ◯西念主計部長 平成六年度、本年度予算の税収の減は三千九百六十五億、九・二%でございまして、これらを補うために何らかの財源を探し出してこなければ、歳出の減というようなことを考えなければいけない。それは即、施策の後退というようなことに結びついてくるわけでございまして、何としても都民に直結した医療、福祉、住宅、アクセス、教育等の施策については、施策の後退を防ぐ、いや、施策の後退を防ぐどころか水準のアップを図る、そのためには財源を探し出さなければいけないわけでございまして、財源といっても何千億の財源でございますので、当然に限られてくるわけでございます。  二つあったわけでございまして、ご指摘の基金、そして起債に対する依存、借金でございまして、先生ご指摘のように、今回基金の活用は、土地開発基金からの取り崩しも入れまして五千六百億ほどになってございます。そして起債についても、七千二百億を超える起債をしているわけでございますが、何としても当該年度、あるいはこのような状況の中で施策の低下を防ぐためには、基金そのものを十分に活用しなければいけない、こういう状況があったということ。  二点目の起債については、幸いなことに、バブル期の税収が伸びたときに、借金について極力抑制してきたというようなことから、起債余力といいますか、まだまだ借り入れすべき余力が大分あったわけでございますので、思い切って借金、起債について活用させていただいたということで、厳しい税収の減に対応しては賢明な選択をさせていただいた、このように思っております。 126 ◯井口委員 都債が七千二百億円になるということは、恐らく大蔵省自治省、あるいはまたそのほかにもあるのでしたら、お知らせ願いたいと思いますが、こうしたいわゆる国の許可というようなことがあると思いますが、普通の年でしたら、簡単にこうした起債に取り組めるという状況ではないと私は思います。  ただ、今、財政の豊かなときに余力を残してきたということのお話がありましたので、その辺のことはわかりますが、国はこのことに関して、私はそう簡単に起債を認めたのではないのではないか、こんなふうに思うんですが、大蔵層、自治省、そのほかの省があるとすれば、そこらの様子も聞かせていただきたいなと思います。 127 ◯西念主計部長 借金である起債につきましては、申すまでもなく、すべての事業に認められるわけではございませんで、地方財政法で、いわゆる充当事業に縛りがかかっているわけでございます。  簡単にいうならば、投資的経費、効用が二年以上にわたるものについて、初めて借金ができるわけでございまして、その借金の具体的な積算を申し上げますと、まず国庫等の特定財源がある場合には、当該経費からそれを差し引き、その残りの額に起債が認められるわけでございますが、その残りの額に起債が一〇〇%認められるかといいますと、これについても充当率という制限がございます。  と申しますのは、国庫等の特定財源を除いた後でも、例えば都市計画税あるいは地方道路譲与税等のような特定の財源がございますので、それらを差し引いて、なおかつ残りの一〇〇%が普通は認められるわけではございませんで、充当率という割り落としがあるわけでございます。  充当率の存在につきましては、国は、当該年度の財政負担あるいは将来の財政負担等を考えた上、設定している、このように申してございます。この基準充当率が、平成六年度は地方財政全体が厳しいということから従前よりも上がってございます。例えば廃棄物の処理、ごみ処理工場等の建設については、平成五年度でいうなら四〇%でございましたが、これが七五%にまで上がってございます。いわゆる地方財政全体の運営を考えて、国の方は基準充当率を上げていただきました。これが第一点、起債が大きく発行できた理由。  二点目は、基準充当率の上に、なおかつ当該地方公共団体の財政状況等を勘案の上、ご褒美といいますか、弾力的運用という形で一〇%のかさ上げが認められてございます。これらについて、東京都は今回すべて一〇〇%活用させていただいた、これが二点目。  三点目は、起債に充当できる投資的経費そのものの増加。  三つの原因により、七千億を超える起債の計上が確保できたわけでございまして、これにより、先生ご指摘のような自治省あるいは大蔵省に対する借りといいますか、そのようなものは一切ございません。 128 ◯井口委員 そこで、都政の体質が改善されてきた歴史も大事だなと私は思っています。それは、職員定数が昭和五十四年より着々と減員になってまいりました。恐らく今日までの経過をとると、二万人以上になっているはずです。  いえば、行政改革をそのまま進めてきている、このことも財政をしっかりさせる、あるいはまた国の信頼を得る、そうしたことの大きな要因にもなっていると私は思うのですが、できましたら、簡単でいいですから、今日における定数削減の二万人以上の人数と金額が今数字としてどの程度になるのか、お聞かせをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 129 ◯西念主計部長 東京都全体の定数でございますが、知事部局、公営企業、警察、消防、教職員と入れまして、平成六年度の定数が二十万を割りまして、十九万八千二百五人でございます。一方、鈴木知事の初年度の昭和五十四年の定数を振り返ってみますと、二十二万三百三十三人でございました。したがいまして、この間の定数の純減は二万二千百二十八人でございます。  職員のごく最近の一年間の人件費は、給料、扶養、調整、期末勤勉、あるいは共済費の事業主負担金等を踏まえて、粗計算でございますが、約七百七十万ほどかかります。したがいまして、この十五年間の定数減二万二千百二十八人に七百七十万を掛ければ、金額的には千七百四億円になります。  そうしますと、じゃ、千七百四億の削減ができたのかといいますと、もちろんそうではございませんで、定数削減の理由が例えば民間委託という形になれば、人件費から事業費に振りかわっているわけでございますので、この計算が非常に難しい。このようなことから、単純に定数減に人件費を掛けてみるならば千七百四億という試算ができる、このようにご理解いただきたいと思います。 130 ◯井口委員 そこで、局長にお聞きをしたいと思います。  税収が大幅に激減をしている、そして見通しがまだまだそうよく見えていない。そしてまた、過去長い歴史を通して定数の削減をしてきている、大変な努力をしている。それには、それなりの職員の努力あるいは都民の協力、関係機関と行政に関係する都民の協力、いろいろなものがあると思いますが、非常に難しいときの今日です。しっかりと都の財政を見ながら、あるいは職員体制を見ながら、これからの取り組みのお考えを聞かせていただきまして、私の質問を終わります。 131 ◯檜垣財務局長 東京都の財政は、先生ただいまご指摘のように、歳入の根幹をなします都税収入が、三年連続して前年度当初予算額を下回るというような非常に厳しい環境のもとにございます。 また、その急速な回復もすぐには期待できないという状況でございます。  したがいまして、今後とも都債及び基金の適切な活用を図るなど、中長期的な適切な財源の確保を図るとともに、歳出面につきましても、従来にも増して社会経済情勢の変化に対応した事務事業の見直しを行うなど、簡素で効率的な財政運営を図っていく必要がございます。  こうした歳入歳出両面にわたりますさまざまな工夫を講じた上で、限られた財源を重点的、効率的に配分いたしまして、景気対策にも配慮しながら、住宅、ごみ・環境、交通地域福祉など、都民生活に密接に関連する課題に取り組みまして、都民ニーズに的確にこたえる財政運営を行っていきたいと考えております。 132 ◯曽根委員 私からは、資料第2号でいただきました都庁の駐車場内の身体障害者の区画について、何点かお聞きしたいと思います。  現況については資料でいただいたわけで、第一本庁舎、第二本庁舎、都議会議事堂を合わせて今十一区画ということなんですが、平成三年度の都庁舎建設当時から数年間の中で台数がどのように変わってきたのかについて、経緯をお示しいただきたい。 133 ◯番所庁舎管理部長 平成三年度の新都庁舎オープン時でございますけれども、総区画数が一千六十三台ございました。そのうち八区画、八台分を障害者専用区画としておりました。その後、区画の用途等、必要に応じて変更いたしまして、平成六年現在で総区画数が一千六十八台、うち障害者専用区画数は十一台分でございまして、その間、障害者専用のスペースを三台分ふやしたところでございます。 134 ◯曽根委員 それで、八台から十一台にふやしたのは、正確にはいつですか。 135 ◯番所庁舎管理部長 平成五年度でございます。 136 ◯曽根委員 五年度の何月ですか。 137 ◯番所庁舎管理部長 失礼しました。平成六年の四月でございます。 138 ◯曽根委員 私も、都民の方からの要望なども受けておりまして、ついこの間まで、四月というのはついこの間なんですが、都庁舎は規模からいいますと、全国どの自治体の庁舎から見ても、はるかに大きい規模を持っているわけですが、その中で八台しか区画がない、一%の割合にも達していないということで、これは大変情けないことだというふうに思ったのですが、最近改善されて、ようやく一%に達したというところだと思います。  公共施設駐車場を置いているところで、障害者用の区画が一定の割合で置かれていくべきだろうと考えるのは、今日当然だと思うのですが、基準は一体どうなっているのかということで、これは駐車場一般でいいますと、駐車場条例とか建築安全条例、この障害者用の区画の問題では、東京都には福祉のまちづくり整備指針というのがありますので、公共施設駐車場に設置すべき障害者用駐車区画の数の比率や何かについて、現状では基準はどうなっているのでしょうか。 139 ◯番所庁舎管理部長 現在の整備指針には、設置すべき基準は特に置いてございません。ただし、平成四年の七月一日付で改正されました東京都駐車場条例では、駐車施設の設置義務がある駐車施設には、障害者用として少なくとも一台以上設けることが定められております。 140 ◯曽根委員 これは大変不可解なことで、私は、福祉のまちづくりというからには、公共施設駐車場の中で、障害者用の場所の数ぐらいは決まっているんじゃないかと思っていたのです。  しかし、これが特に規定がなくて、障害者の方にとっては、公共交通機関が駅舎などの現状からいうと大変使いにくいという点で、むしろ自家用車による移動が移動しやすい方法として、今日では非常に普及してきているというときですから、公共施設のこうした障害者用の駐車場スペースは、当然割合を決めていかなければならないだろうと思うのです。  現在、今お答えのあった駐車場条例の中での扱いというのは、公共施設という取り扱いは特になくて、これは都市計画局の方の定めなので、そちらの資料をいただいたのですが、特定用途ということで、百貨店その他の店舗か、もしくはその他の事業所など、東京の都庁などはその他の事務所などの中に入っていて、この中には、映画館や観覧場、放送用スタジオ、公会堂、集会場、展示場、結婚式場、斎場、旅館ホテル、料理店、飲食店、キャバレー、カフェー、ナイトクラブ、バーなどと同じ扱いの中にくくられて決められているわけです。  ここで、千五百平方メートル以上の床面積に、事務所の場合は三百平方メートル以内ごとに一台ということですから、最低五台ぐらい置くというふうになるんでしょうか。最高は何百台まであるのでしょう。そこに障害者用のものを一台以上ということで、最低の五台から上は何百台まで含めてとにかく一台という規定しか、今のところ東京都には障害者の方の駐車場を決める決まりがないということなんです。これは大変残念なことだと思うのです。  ほかの自治体はどうなっているのかということで、直接いろいろ道府県や各政令都市の市役所や県庁にちょっと問い合わせをしまして聞いてみたのですが、大きい道府県で大阪府に聞きましたら、二百四十一台あるうち障害者用の区画は十一区画で四・六%北海道庁は百五十台あるうちの七台が障害者専用で四・七%、大体このあたりが大きいところでは全国的な比率なのかなと思いました。  それから、政令都市も十二カ所ありますが、その中で、東京都のように一%程度以下というところは、私の調べた限りでは千葉市と川崎市だけで、そのほかのところは大体東京より上なんです。 一%以上確保している。その中で神戸や北九州は、有料駐車場で庁舎とは別に置いている関係でデータはないのですが、最高は名古屋市で、百五十台中八台で六%の比率で置かれているというような状況で、全国どこでも一%をかなり超える割合は持っているという状況だと思います。  都庁舎は、規模からいっても、それから利用する住民の人数、また建てられた時期からいいましても、最新の設備を持ってしかるべきところですし、現にほかの面ではいろいろ最新設備を持っているわけですが、障害者用の駐車場、今日全国の大きな都市と比べても、まだまだ不足しているんじゃないかと思わざるを得なかったわけです。  特にそれぞれの自治体の中で、公共施設駐車場の比率を決めているところも何カ所かありまして、例えば名古屋、先ほど六%の比率で置いているといいましたが、五十台に一台の割合で置く、つまり二%ですね、公共施設についての規定を持っていて、市の庁舎はそれを超える六%の割合にしている。ですから、私は基準を設けることは大事だと思うのは、公共施設全般についての障害者駐車場の比率を決めるとともに、市の庁舎や都の庁舎というのは、それを超える模範を示すことが必要ではないかと思うわけです。  そういう点で、まちづくり条例などの検討も始まっておりますので、東京都としても、これから当然こうしたノーマライゼーションの観点からの規定が整備されていくと思いますが、それとはまた独自に、庁舎管理を担っている部署として、今後必要に応じてちゃんとふやしていくという考えがあるかどうか、この点をお聞きしたいと思います。 141 ◯番所庁舎管理部長 先生の先ほど来のお話の中で、基準の設定の問題でございますけれども、基準のとり方が何%がいいのかというお話になりますと、それぞれの都市の事情もありますでしょうし、一律的に設定しにくい部分もあるでしょう。それからまた、駐車場を既に設けてある場合に物理的な制約も結構、ご利用になる方の安全とか便宜とか、そういったものを考えますと、エレベーターのそばでなくちゃいかぬとか、いろいろな制約があろうかと思います。  現実的には、私どもの数の問題は、是非論としてはなかなか難しいことが多々あるかと思いますが、駐車場の機能としては、現在十一台でございますが、それなりの役目を果たしているのではなかろうかと考えております。ただ、先ほど来お答え申し上げたように、三台ほどふやしている経過もございます。今後とも必要に応じて適切な現実的な対応をしていって、ご不便をかけることのないように努力をしてまいりたい、このように考えております。 142 ◯曽根委員 必要ならば当然ふやすべきだと思うんです。先ほど機能は現在十分果たしているというふうにおっしゃって、利用率というようなお話も今ちらっと出ましたけれども、私は、今駐車場障害者の方がどれぐらい利用しているかという正確な率はわからないと思うのです。  きょう案内誘導標識のところにいただいたのですが、ゲート、入口のところに、「専用区画各階にあります」とか、どこにありますとかいう表示が、これもことしの四月一緒に出されたわけですね。障害者の方で車で来られる方で、都庁内の駐車場は一般には有料ですが、障害者の方は手帳を示せば無料になることを知らない方がたくさんいるというのですね。そういうことはこれに明記されておりませんので、もし無料になるとしても、どこで、どういうふうな手続をすればいいのか知らないまま、一般の区画にとめて、そのまま料金を払って出ていく、これは障害者として利用したことにはカウントされないわけです。ですから、利用率は正確にはわからないと思うんです。  ですから、入り口の案内標識の中には、障害者の方は無料になるのであって、どこで、どういうものを提示すれば無料の手続ができますというようなことは、当然入れるべきだと思います。こういうようなことも、最近案内が出た後に利用された方から連絡を受けて、私自身もそのとき気がついたんですがね。  そういう点では、障害者専用区画ですから、これからも利用者である障害者の方の声をよく聞いて、それを反映させていくことは当然だと思いますが、そういう基本的な姿勢をちゃんとお持ちになっていただきたい。この点でのお考えをお聞きしたいと思います。 143 ◯番所庁舎管理部長 先生の今おっしゃられたことは、簡単に申し上げれば、利用者の声をよく生かせというお話に尽きるのではないかと思いますが、現在までも、利用者からのお声は十分尊重して生かさせていただいておりますし、今後もそういうお声を尊重して、使いやすい安全駐車場を目指して努力をしてまいりたい、かように考えております。 144 ◯曽根委員 最近台数をふやした過程で、利用者の方からいろいろご意見もいただいたと思います。最初に都庁を建てるときには、現在の駐車場条例平成四年に改正された障害者の規定もなかった。東京には全く障害者駐車場の規定がなかったわけですから、そこで都庁を建てるときの設計する人、建てる人のノーマライゼーションに対する考え方そのものが問われたわけですが、それが一%に満たない八台という状況だったんです。私は、最大の規模を持つ庁舎、全国的にも最も模範となるべき庁舎のあり方から見て、この台数はやはり厳しく問われなければならないだろうと思うのです。そういう点での都民からの批判を謙虚に受けとめるべきだと思います。  それから、今後については、駐車場に限らず、障害者の方、お年寄りの方なども含めての利用ができるような庁舎の管理としての努力を強く求めて、質問を終わります。 145 ◯藤田委員 今、平成不況という試練の中で、日本は新しい選択を迫られているわけですけれども、都財政も厳しい状況が続いております。今そういう中で、国際化であるとか、情報社会であるとか、いわゆる社会構造の変化、そしてまた高齢化社会の進展に伴う施策の充実が非常に求められているわけですけれども、この観点から、高齢者対策、それから住宅対策、ごみ問題など、都民生活に密着する施策を後退するわけはいかないということもまた事実だと思います。  私は、このような基本的な考え方に基づきまして、これまでの施策によって、都民生活の充実がどのように図られてきたのか、また今後の厳しい状況の中でこの施策をいささかも後退することなく、都民福祉の向上を図るにはどうしたらいいかというようなことで質問をさせていただきたいと思います。  まず初めに、都税収入歳出決算額の推移などを伸び率の指標を使ってちょっとご説明いただきたいと思います。 146 ◯西念主計部長 都税収入歳出決算額の推移でございますが、普通会計決算という形で、今回ご審議いただいている平成四年度までの十年間、昭和五十八年から平成四年度までの数字を見てみますと、まず歳入の根幹をなす都税収入でございますが、平成元年度まではバブル経済等の影響を受け、先ほど申し上げました昭和六十二年度が二〇・五%増、これが最高でございまして、この間最低でも五・六%の伸びを確保してきたわけでございますが、平成二年度、平成四年度には、一転してマイナスに転じております。  一方、歳出規模でございますが、対前年度の伸び率で見ますと、昭和六十二年度の二四・四%が最高でございまして、これにつきましては、都税収入と異なり、昭和五十八年から平成四年度まで十年間、一貫してプラスでございます。 147 ◯藤田委員 今のお話ですと、六十二年度まで一貫して二四%増ということでしたけれども、先般、資料をちょっと見せていただきましたところでは、前年割れとなった平成二年度以降も、歳出の規模が税の伸びを上回るなど、大きく拡大していることがわかっていましたけれども、これを性質別で見ますと、どの分野がふえておりますでしょうか。 148 ◯西念主計部長 ただいま申し上げました十年間につきまして、性質別で見てみますと、年度により大きな波がございますが、この十年間一貫してプラスの推移を示したものは、投資的経費、物件費、人件費でございます。  特に投資的経費については大きく増加をしてございまして、昭和五十八年度を一〇〇とした指数で見ますと、平成四年度では、歳出全体が二〇五の伸びであるのに対し、投資的経費はその倍以上、四一五の伸びで、いわゆる投資的経費がこの十年間大きく伸びてきた、このような状況にございます。  金額で見ましても、四千九百十三億から二兆三百八十一億円にこの間一兆五千四百六十八億円増加してございまして、その増加の寄与率は四三%、十年間の歳出全体の伸びのうち四割三分は投資的経費が占めてきた、このような状況にございます。 149 ◯藤田委員 今おっしゃられたように、四割三分という投資的経費の伸び率が非常に大きいわけですけれども、この伸びを拡大してきた主な原因は何かというのと、それから、一般的に投資的経費といってもいろいろありますけれども、その中で、公園住宅など生活関連の分野の伸びの確保に、これまでどのように努めていらしたのか、教えていただきたいと思います。 150 ◯西念主計部長 まず、投資的経費を大きく伸ばした理由でございますが、一般的には、東京の都市整備は完熟された状況だ、このようにいわれてございますが、個々を取り上げてみますと、例えば交通混雑の日常化、あるいは一人当たり公園面積が国の目標の半分以下、住宅につきましても、戸数では世帯数を上回るような状況にあるといわれてございますが、内容的に見るならば、最低居住水準未満の世帯数が全国平均の倍以上ある、このように、いまだ非常に立ちおくれた状況にございます。  これらを少しでも水準アップするために投資的経費を伸ばしてきた、これが最大の理由でございますが、あわせて最近に至りましては、景気浮揚にも寄与するというようなことから、投資的経費に可能な限りの力を注いでいる、こういう状況でございます。  個々の生活関連分野での、まず公園でございますが、公園昭和五十八年度には百八十二億円でございましたが、十年後の平成四年度では約五・五倍、九百九十二億円でございます。  住宅で見ますと、昭和五十八年度は千百十億でございましたが、平成四年度は約二・二倍の二千四百八十八億円、このような数字になっております。 151 ◯藤田委員 財政的には非常に厳しいわけでありますから、投資的経費についても、分野別に十分吟味をいたしまして、今申し上げました公園とか住宅とか生活道路など、都民生活の向上により高い効果を上げられるものに集中的に投資を考えていただきたいと思います。
     また一方では、都民生活に密着した分野での施策の推進ということから見ますと、まず第一に、高齢者福祉など福祉施策の充実が待たれるところですけれども、この間の福祉関連の経費の推移はどのようになっていますでしょうか。 152 ◯西念主計部長 民生費の伸びを見てみますと、過去十年間一貫して増加状況を保ってきたところでございます。昭和五十八年度が二千二百七億円でございましたが、四年度では四千三百七十六億円でございますので、この間の指数で見ますと、一九八でございます。歳出全体の伸びが二〇五でございますので、歳出の伸びとほぼ同程度の民生費の伸びは確保してきた、このようにご理解いただきたいと思います。 153 ◯藤田委員 実際に歳出全体の程度を確保していらっしゃることは評価できるところですけれども、本当からいいますと、実質高齢者人口が高くなったというところでも、必然的にその経費が高くなっているとは思います。今後の高齢化社会の進展に伴って、さらに急激な増加が福祉関連経費の中では予想されるところでございますけれども、この点については、財務局はどのように予測をされていらっしゃいますでしょうか。 154 ◯西念主計部長 私ども今後の財政運営の最大の課題は、高齢化社会に対する対応であろう、このように考えております。また、そのような取り組みをしなければいけない、このように心しているところでございます。  東京都の総人口が、推計で見ますと、平成二年千百八十八万が二十年後の平成二十二年、二〇一〇年には千二百二十一万、わずか三%の伸びに対し、老齢人口は、一九九〇年、平成二年百二十五万が二十年後の二〇一〇年には二百三十八万人、伸び率でいくと、実に一・九倍になる、このような状況を厳しく受けとめてございます。  したがって、ご指摘いただきましたように、今後の財政需要は必然的に福祉関係費、特に高齢福祉費にシフトしていかざるを得ない、このように思ってございます。仮にそれを平成三年度の試算で、老人福祉手当、ホームヘルプ事業など高齢者福祉費を見てみますと、平成二年から二十年後の平成二十二年には約三・六倍に増加するだろう、このように予想してございます。  これに対して、国の経済審議会が予測したこの二十年間における実質国民総生産の伸び率は一・八五倍でございます。したがいまして、約倍の伸びを示すというような乖離が出てくるわけでございますので、国民所得の伸びが税収の伸びとある程度リンクしていくというように考えるならば、必然的に歳出の中では福祉関係費にシフトしていかざるを得ない、このように思います。 155 ◯藤田委員 本当に高齢化率が高くなっているにもかかわらず、税収が非常に伸びない。今後は低成長経済を前提とした財政運営が問われることになろうかと思います。その中で、いかに福祉関連経費など都民福祉向上の分野の施策を豊富にしていくかということが、これからの最重要課題であると思います。  今後とも、限られた財源を都民生活に密着した事業に重点配分していただきたいと思いますし、また社会資本整備、それから高齢者対策、特に国際的にも問題になっております環境の問題などの課題に、ぜひとも積極的にこたえていただきたいところでございますが、財務局長のご決意を伺いたいと思います。 156 ◯檜垣財務局長 都における財政は、先生ご指摘のように、歳入の根幹をなします都税収入の低迷が続いておりまして、その回復には当分時間を要するという極めて厳しい状況にございます。したがいまして、今後とも都債や基金の適切な活用などを通じまして、歳入の確保を図るとともに、歳出面につきましても、従来にも増して事務事業の徹底した見直しを行うなど、簡素で効率的な都政運営を図っていく必要がございます。  こうした歳入歳出両面にわたるさまざまな工夫を講じた上で、限られた財源を重点的、効率的に配分いたしまして、お話のありましたような住宅交通など生活関連の社会資本整備、あるいは高齢者対策を中心とする地域福祉、ごみ・環境など都民生活に密接に関連した分野を中心に、都民需要に的確にこたえ得る財政運営を行っていきたいと考えます。 157 ◯たぞえ委員 九二年度の都の決算に関連して気がついたことは、官公需の中小企業への発注率がこの年大幅に下がったということでした。このことに関連して、簡潔に伺いたいと思います。  八五年度の中小企業発注率は五二・三%ありましたけれども、九二年度の都の中小企業向け工事関係の発注率は幾らぐらいだったでしょうか。 158 ◯矢澤経理部長 平成四年度におきます工事関係の中小企業の受注金額でまず申し上げますと、六千十九億四千四百万円で、全契約金額に対する受注率でございますが、三九%でございます。 159 ◯たぞえ委員 五二・三%が九二年度は三九%、発注率が大幅に減少したわけですね。東京では、大規模事業所に比較しまして、中小の事業所が九八・六%、従業員数で見てみましても、七〇・四八%というふうに大きく占めているわけです。東京ほど中小企業が大きな比重を占めている自治体はないと思います。  その中小企業が今深刻な不況で集中的に打撃を受けておられます。都内のある中小企業のご主人がこういうふうにいっておりました。融資を受けても返す当てがない、何としても仕事が欲しいんだ。またある方は、親の代から経営をしてきたけれども、ついに仕事をやめて廃業した、こういう悲惨な叫び声を上げているわけです。今ほど中小企業に対する官公需発注をふやさなければ、経営の危機は打開できないと私は思います。  そこで、次に伺いたいのは、発注率がこのように減少した理由は一体何だったのでしょうか。 160 ◯矢澤経理部長 前年度に比較いたしまして、平成四年度が低下している主な原因でございますけれども、当該年度におきましては、中小企業が施工することが大変難しい高度の技術力あるいは総合管理力を特に必要とする大型工事、これは例えば東京国際フォーラムでございますとか、東京国際展示場などでございますが、こういう工事が増加したことによるものでございます。 161 ◯たぞえ委員 結局、大規模な工事にお金をつぎ込んだ、そういう結果だったわけですね。投資の方向が大型工事中心になれば、必然的に中小企業への発注率が下がるわけです。  例えば、事前に伺ったのですが、大型工事の最たるものといえば、この東京では臨海副都心開発でありますが、この第三セクター中小企業への発注率は、五年間でわずか四・三%の二百七十億円です。大企業への発注率はこの臨海では九五・七%。一方、住宅局や福祉局に伺いましたら、工事契約金額で、住宅局は住宅に六四%、福祉局は福祉関連事業に七一・七%、中小企業に発注しているというわけです。投資の方向が住宅福祉施設が中心になれば、必然的に中小企業への発注率が高まるということだと私は思います。  そこで、中小企業向けの都の官公需発注目標はお持ちでしょうか。 162 ◯矢澤経理部長 ただいま住宅局あるいは福祉局の例でご意見がございましたけれども、住宅局あるいは福祉局は、一定金額以下の契約をやっておりますので、おのずから中小企業への発注率は高くなるわけでございますが、財務局におきまして、もしくは東京都全般におきましては、大企業といいますか、大型工事の発注分を含めての比率でございますので、相対的に率が低くなるということはご理解いただきたいと存じます。  それから、中小企業への発注目標を持っているのかというお話でございますが、中小企業の受注率の向上には、常日ごろから私ども最大限の努力をしております。しかしながら、中小企業の受注率というものは、当該年度に発注される工事の内容等によりまして変化を伴うものでございます。 したがいまして、目標の設定は難しい問題でございますので、目標の設定はしていないというところでございます。 163 ◯たぞえ委員 目標は設定していない、全くないというわけですね。都内の下請工場で見てみますと、大企業の再編ですとか、または切り捨てなどによって、この一年間で二千六百社が減ってしまったわけです。まさに事態は深刻だと思います。中小企業に対して発注目標を持って、五〇%、七〇%、こうやって引き上げていく必要があるのではないかと私は思うのです。そのこと自身が今中小企業の経営危機の打開の道だと思いますが、この点ではどうでしょうか。 164 ◯矢澤経理部長 ただいま申し上げましたとおり、都の発注する建設工事の中には、高度の技術力とか、あるいは総合管理力を特に必要とするものもございます。中小企業の受注率につきましては、当該年度に発注される工事の規模とか内容とか性質などによりまして、ある程度変化を伴うものでございます。  また、中小企業の受注率を高めるために、私どもできる限りの分離分割発注という方式をとっているところでございますが、年度当初にどの程度分割されるかということを見通すことにつきましては、当該工事施行条件などが明らかにならないと非常に難しい問題でございます。  このような状況から、目標を明確にすることは困難でございますけれども、ご指摘のように、中小企業の受注率の向上には今後とも努力していく所存でございます。 165 ◯たぞえ委員 私は、その年のお金をどういうふうに使うかということがとても大事だと思うのです。今おっしゃいましたような内容や規模や性質で決まるというならば、やはり住宅や福祉に振り向けていくべきだというふうに考えます。都民生活の向上のために、従来型の政策を転換して、住宅や福祉、こういう身近な生活関連事業の仕事を中心に回していく。そのこと自身が中小も潤っていくというふうに私は思います。こういう点で、再度中小企業への発注率の引き上げを強く要望して質問を終わります。 166 ◯中山委員 お疲れなので簡単に質問したいと思いますが、先ほど来、主税でも法人二税の問題がありまして、要するに景気が悪いから税収が悪い、だから、景気浮揚のために何かいろいろやっていこうじゃないかということで、公共事業や何かもやっているようですが、その方法論として、前倒しでありますとか、または内部の予算の一年間の使い方の中で効率よく使っていく方法論というか、その辺はどのようにやっているのでしょうか、これがまず第一点。 167 ◯西念主計部長 景気浮揚につきましては、何といっても工事量そのもの、投資的経費そのもののパイをまずふやさなければいけない、これが第一点でございまして、今回の平成六年度の予算編成の大きな柱が景気浮揚でござましたので、いわゆる投資的経費を伸ばした、これが第一点でございます。  次に、先生からもご指摘がございましたが、今度はその投資的経費の運用の問題です。いうなれば、工事を平準化して発注して、工事の発注が途切れないようにすること、そして可能な限り前倒しをすることによって、それらをより強力に補完すること、このような観点から、国の方はまだ予算そのものが成立してございませんので、国の方から何らかの指示があったわけではございませんが、東京都は来年度の工事につきましても、前倒し率、年度前半九月までの工事の発注率を七八・五%と最近では最も高い目標率を設定し、工事の早期施行に努めている、こういう状況にあります。 168 ◯中山委員 いただいた資料でも、八二%ぐらいまで高めて、運用について相当努力されていることはよくわかりました。  それから、投資的経費全体の量をふやしていくことも大切でしょうけれども、法人二税が予算上五〇%前後を推移して、大変法人二税に偏っているということで、景気の浮揚が財政に与える影響は極めて大きいというところなんですが、過去にバブル経済のときも、法人税というのは、もうかればもうかっただけ全部税金として取れるかというと、いろいろな意味で節税したり何かして、その当時もなかなか取れなかったと思うのです。  そういう意味でも、法人二税に偏っていて非常に難しい部分がありますが、今後とも、こういう景気がさらにまたすごく一遍に浮揚していくということもどうも考えにくいので、局内の方で、例えば外郭団体を見直していくとか、リストラをやっていくとか、そのような全体の中で、これから総論的に予算組みの中で投資的なものをどんどんふやしていくのか、それとも、局内、庁内でいろいろカットしていくものはどんどんカットしていくという考え方なのか、その辺をちょっとお聞きしたいのです。  一つだけいえることは、鈴木都知事が初めて就任されたころは、中曽根行政改革のもとで、ある程度首切りもやっていったという形ですけれども、今のリストラというのはまた質がちょっと違うと思うのです。余り失業者がふえれば、景気に逆作用するというようなことで、新しい考え方で予算を組むときに、リストラとか外郭団体の見直しとか、いろいろな面を含めて、今後どういう視点でやっていったらいいのか、その辺、局長がもし答弁できればひとつお願いしたいと思うのです。 169 ◯檜垣財務局長 ただいまのはリストラに関するご質問だと思いますけれども、先ほどから、議論がございますように、日本経済は、いろいろご意見がありますけれども、総じて低迷が続いておりまして、景気も当面厳しいものと考えております。したがいまして、引き続き厳しい財政環境のもとでの予算運営あるいは財政運営ということになるわけでございますけれども、都民の要望に的確に対応できる、一層活力ある都政の推進を図るためには、社会経済情勢の変化を十分見きわめながら、時代に即応じた行財運営を進めることが必要であると考えております。  このため、都政のいわゆるリストラを含めた行財政の見直しと申しますか、改革を早期に進める必要があると考えておりますが、これを実施するに当たりましては、ご指摘のとおり、景気回復の妨げにならないような配慮も必要であると考えております。また、都財政の体質改善を図るためには、従来の手法だけでなく、新しい観点からの見直しも必要であると考えております。  なお、現在の国の枠組みに縛られた地方行財政運営を、地方分権を推進する立場から、自主的、自立的な財政運営が可能となるよう国に働きかけると同時に、地方ベルにおきましても、できる範囲内で規制緩和外郭団体第三セクターの見直しなど、積極的に取り組んでいくことが必要であると考えております。  こうした見直しなどの取り組みを通じまして、都政の緊急課題であります住宅、ごみ・環境、交通地域福祉、教育医療など、都民生活に密接に関連する分野につきまして、限られた財源を重点的、効率的に配分して、都民のニーズに答えていきたいと考えております。 170 ◯中山委員 最後は要望なんですけれども、例えば先ほどの投資的な経費にしても、前倒しをどんどんしていくとか、それから中小企業向けの融資でも、保証協会なんかはなかなかうまく――もちろん機能はしている、保証協会があるからお金が借りられるのですが、保証協会でひっかかってしまう例が多いわけです。そういうものについても、お金が効率よく中小企業に渡っていくようにとか、または行財政の中で、いろいろリストラなんかについても、同じやるならば経済にもいい影響があって、しかも、きょうの新聞なんかでも、住・都公団や道路公団、国の方もこういう資本を出しているものについては、もう一回見直すというようなことをいっていますので、東京都もその辺をしっかりやっていただいて、新たな視点で、今までとはちょっと違った視点で、新たな方向で効率よくやっていただきたい、こんなふうに思っております。  以上で質問を終わります。 171 ◯花川委員長 ほかに……。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕 172 ◯花川委員長 発言がなければ、お諮りいたします。  財務局関係決算に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 173 ◯花川委員長 異議なしと認め、財務局関係決算に対する質疑は終了いたしました。  以上で財務局関係を終わります。  これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。    午後五時六分散会 Copyright © Tokyo Metropolitan Government, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...