加須市議会 2005-07-27
07月27日-04号
平成17年 第2回 定例会( 7月) 平成17年第2回
加須市議会定例会 第8日議事日程(第4号) 平成17年7月27日(水曜日)午前9時30分開議 日程第1 市政に対する一般質問 22番 野本 勇議員 12番 松本幸子議員 18番 恩田 博議員 23番 中條恵子議員 13番 小坂徳蔵議員 日程第2
次会日程報告出席議員(24名) 1番 鈴木久才君 2番 小林信雄君 3番 福島正夫君 4番 高野勝良君 5番 酒巻ふみ君 6番 内田圭一君 7番 大熊恒雄君 8番 内田照夫君 9番 松本正行君 10番 長谷川弘光君 11番 笠井博之君 12番 松本幸子君 13番 小坂徳蔵君 14番 鎌田勝義君 15番 岩井道雄君 16番 加村金一君 17番 宮崎重寿君 18番 恩田 博君 19番 石井敏郎君 20番 青鹿 誠君 21番 服部登志雄君 22番 野本 勇君 23番 中條恵子君 24番 新井孝司君欠席議員(なし)説明のため出席した者の職氏名 市長 大橋良一君 助役 青木勝昭君 収入役 雄鹿勇太郎君
総合政策部長 熊倉敏雄君 総務部長 中村 明君
市民環境部長 角田光穂君 保健センター 福祉部長 田埜入光郎君 小島さえ子君 所長 経済部長 野中一男君 建設部長 松澤温夫君 上下水道部長 新井敏正君 教育委員長 中里清次郎君 市民環境部 教育長 片庭 直君 大井好夫君 理事 総合政策部 松村安雄君 生涯学習部長 中里一美君 参事 学校教育部長 渡邉義昭君 監査委員 磯 勝次君 監査委員 総合政策部 小林利浩君 参事兼 角田守良君 事務局長
財政課長事務局職員出席者 庶務課長兼 事務局長 戸川 宏 酒井 正 議事課長 主幹兼 中村一夫 調査係長
△開議 午前9時28分
△開議の宣告
○議長(新井孝司君) これより本日の会議を開きます。
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△議事日程の報告
○議長(新井孝司君) 本日の議事日程につきましては、印刷の上、お手元に配付しておきましたので、ご了承願います。
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△市政に対する一般質問
○議長(新井孝司君) 日程第1、市政に対する一般質問に入ります。 通告がありました順により、順次質問を許します。 発言時間については40分間とし、なお終了しない場合は20分間の延長を認めます。したがって、質問者及び答弁者においては簡単明瞭なる発言をなされるよう希望いたします。 初めに、22番、野本議員の質問を許します。 ご登壇願います。 (22番 野本 勇君 登壇)
◆22番(野本勇君) それでは、通告に基づき、順次質問させていただきます。 先の7月3日に行われました加須市長選挙の投票率は 50.48%と、これまでの最低でした。一番身近な選挙でありながら、有権者の約半数が参加しないというのは、まさに異常事態だと考えられます。 今回の選挙では、政策論争というものはほとんど行われず、盛り上がりに欠けたところがあったように感じられます。投票に行かなかった人の意見としては、「自分が投票しても、仮に投票しなくても、加須市は変わらない」「市政に不満はあるけれども、どうせ聞いてもらえない」「どうでもいい」「面倒くさい」、そういうような意見だと考えられます。 民主主義をあらわす英語のデモクラシーという言葉は、ギリシャ語のデモス「人民」とクラティリア「権力」という2つの言葉が結合したデモクラティアに由来しています。したがいまして、民主主義の最も基本的な内容としては、人民多数の意見が政治をよしとする思想、あるいはそれを保障する政治制度、あるいは政治運営の方法と言えると思います。 人々の政治離れ、特に若者の政治離れは加須市に限ったことではございませんが、非常にゆゆしき問題でございます。そこで、お伺いします。 加須市では、市長への手紙、そういったものをはじめとして、あらゆる機会をとらえて市民の意見、要望を把握する努力をなされていると思いますが、その効果はいかがなものでしょうか。今回の選挙結果をどのように受け止められていらっしゃいますか。 また、市長は所信表明で協働のまちづくりという考えを述べておりますが、市民の考え方をどのように酌み上げるおつもりですか。多数の市民の意思を知る手段として、何かお考えがありましたら、お答えいただきたいと思います。 次に、加須市の財政状況についてお伺いいたします。 平成17年3月、加須市
行財政改革プランが発表されております。その中の「当面3年間の財政見通し」という項目において、次のように述べております。 平成17年度の当初予算編成に当たりましては、限られた財源の中で効率的な行財政運営を行うべく、緊急的に歳出の削減と歳入の確保に取り組みましたが、収支不足額をすべて解消できなかったため、
財政調整基金等の繰り入れによって収支の均衡を図りました。この当初予算のとおり、
財政調整基金等から10億 4,000万円繰り入れた場合には、平成17年度の
財政調整基金等の残高は6億円にまで落ち込む見込みです。 さらに、平成17年度の当初予算編成に合わせて、平成18年度及び19年度歳入見通しと財政需要を推計したところ、歳入の減少と行政需要の増大により、
一般財政ベース、
各課要求ベースでの収支不足額が平成18年度には28億 7,000万円、平成19年度には38億 3,000万円見込まれるという状況になっています。 そうしたことから、収支不均衡解消のために、緊急的に歳出の削減と歳入の確保を中心とした徹底した行財政改革に取り組まなければならない状況にあるところです。まさに、加須市の財政状況は危機的状況にあり、これまでの総花的な事業展開から脱却し、真に必要な分野や施策事業等に重点的に財源配分すべきだと思いますが、執行部の認識をお答えください。 次に、小学校6年生までの
医療費無料化についてお伺いいたします。 市長は、選挙公約として小学校6年生までの医療費の無料化を掲げております。所信表明におきましても、そのことを明言されております。少子化が進行する中、子育て支援ということは非常に重要な施策であり、医療費の無料化を延長し、小学校6年までにするということは大変すばらしいことでございます。そこで、お伺いします。 この施策を実行するにあたり、どの程度の予算を見込み、財源をどこに求めているのでしょうか。危機的な財政状況にあるわけですので、非常に難しい問題だと思われますが、いかがでしょうか。また、これをいつから実施するつもりなのかお聞かせください。今年9月からなのでしょうか、あるいは来年4月から実施するのでしょうか。 次に、農業と商業の活性化についてお伺いいたします。 市長は、産業の振興や活性化による活力のあるまちをつくることを重点施策の1つとしております。農地を守り、農業を支援するために、農業公社を充実するとともに、農産物の地産地消や人が集まる
商店街づくりに努めるとおっしゃっておりますが、具体的にはどのようなことなのでしょうか。言葉で言うのは非常に簡単なことなのですが、ぜひとも具体的で実効性のある施策をお願いいたします。 最後に、現存する施設の有効利用についてお伺いいたします。 前にも述べましたように、加須市の財政状況は危機的な状況です。これは国のレベルにおいても同様です。今や箱物をつくる時代ではなく、今あるものをいかに有効利用するかを考える時代です。その1つの例として、パストラルかぞの利用についてお伺いいたします。
斉藤与里画伯は加須市が誇る人物の1人だと思います。
斉藤与里美術館、あるいは記念館、そういったものの建設が求められてきましたが、いまだに実現しておりません。斉藤画伯の作品は現在どのようになっておりますでしょうか。作品の数、その保存状態はどのようになっておりますでしょうか。 芸術作品は倉庫に眠らせておくだけでは何の価値もありません。市民が鑑賞できて初めて価値が生まれるものです。そこで、例えばパストラルかぞの1室を利用して、斉藤画伯の作品を常設してはいただけないでしょうか。執行部の答えを求めます。 以上です。
○議長(新井孝司君)
熊倉総合政策部長。 (
総合政策部長 熊倉敏雄君 登壇)
◎
総合政策部長(熊倉敏雄君) 加須市の現状についてお答えいたします。 ご質問の加須市
行財政改革プランは、加須市
総合振興計画基本構想に基づく加須市の将来のまちづくりを実現するための手段の1つであり、本市を取り巻く厳しい財政環境において、引き続き安定した市民サービスを展開していくため、3か年という短期の計画期間で歳出の削減と歳入の確保を中心とした見直しを行うものとして、本年3月に策定したものでございます。 初めに、議員お尋ねの加須市
行財政改革プランにおける28億円の赤字でございますが、これは
歳出予算削減目標額の設定等、計画的、効率的な行財政運営を行うために、毎年度作成する3か年の財政見通しの中の平成18年度に係る推計結果でございます。 この財政見通しの具体的な試算方法ですが、まず歳入のうち、市税につきましては、個人所得の緩やかな減少、地価の下落傾向や評価替えに合わせた固定資産税の減少などを見込み試算し、地方交付税につきましては三位一体改革の影響等を勘案し、試算いたしました。 また、市債につきましては普通建設事業の動向等を勘案して試算し、その他の収入につきましては平成17年度当初予算額とほぼ同額を見込み、推計したところでございます。 次に、歳出につきましては一般管理費と政策的経費に分類し、一般管理費につきましては平成17年度当初予算の額で推移するものと見込み、政策的経費につきましては平成17年度予算編成時に各課において事業費の要求額を積み上げ、推計額としたものでございます。 これら歳入と歳出の推計の結果といたしまして、
一般財源ベースで28億 7,000万円の収支不足額を見込んだものでございます。 次に、新年度予算を編成するに当たり、どう対処するかということにつきましてお答えいたします。 平成18年度予算編成に向けての平成17年度の取り組み状況でございますが、まずは行政みずから徹底した歳出の削減を行い、財源の重点配分、市税等の収納率の向上、公平性確保のための適正化に努めてまいりたいと考えております。 具体的には、歳出面につきましては、現在予算上のすべての事務事業について必要性や必然性、緊急性などの視点から総点検を行い、個々の事業につきましてその方向性を検討しております。また、あわせて、業務委託の推進に向けて、現在、実態調査を行っているところです。さらに、今後の取り組みとしまして、団体補助金につきましては、その必要性や補助金額の妥当性などゼロベースで見直しを行うとともに、人件費につきましても給料の適正化や
特殊勤務手当等、諸手当につきましてその見直しを図ってまいりたいと考えております。 次に、歳入面でございますが、市税の滞納整理の強化により、一般財源の確保に努めるとともに、コストに見合った適正な使用料、手数料等の見直しを行い、受益者負担の適正化に取り組んでまいりたいと考えております。 これらの取り組みを全庁的に推進することにより、収支不均衡額を解消するとともに、新年度の予算編成に当たりましては、単に収支の帳じりを合わせるだけで縮小均衡に陥ることのないよう、事業を厳選し、予算を配分してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。 (福祉部長 田埜入光郎君 登壇)
◎福祉部長(田埜入光郎君) 小学校6年までの医療費を無料化についてのご質問にお答え申し上げます。
乳幼児医療費支給事業は、
子育て支援対策の主柱をなす事業といたしまして、市内に在住する乳幼児が疾病等のための治療に必要となる医療を容易に受けられるようにするため、就学前の乳幼児に対する医療費を支給することにより、乳幼児の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的とした事業でございます。 お尋ねの支給対象児を現行の就学前から小学校6年生まで拡大することについての実施時期、予算額、財源についてでございますが、まず実施時期につきましては事務処理体制の確保等、所要の準備作業が必要であり、これらの状況を勘案し、平成18年4月を開始の目安としておるところでございます。 次に、予算額についてでございますが、約1億 9,700万円程度と推計をいたしております。 また、財源の確保につきましては、福祉部総体としての事務事業費を精査することを第一に検討してまいりたいと存じます。
○議長(新井孝司君)
野中経済部長。 (経済部長 野中一男君 登壇)
◎経済部長(野中一男君) 中心市街地や市内各地域の農業と商業の活性化について、元気で住みよい加須市を実現するための具体的な方策についてのうち、初めに農業についてお答えいたします。 加須市は古くから埼玉県の穀倉地帯として稲作を中心に栄え、現在も水稲の作付は県下一でございます。しかしながら、近年では、農業従事者の高齢化、若手就農者の減少等により、農地の維持管理が難しくなり、遊休農地が増加する傾向にあります。 そこで、農地の流動化の推進や農作業の受委託などを通じ、このような状況を改善し、本市農業の活性化を図る1つの手段として、平成14年4月に加須市農業公社を設立するに至ったものでございます。今後とも農地の維持と農業を支援する農業公社の拡充を進め、農業の活性化を図ってまいりたいと存じます。 次に、地産地消でございますが、地域で生産した農産物を地域で消費する一連の流れは、地域農業の活性化と経済的な向上が期待されるものと存じております。 このため、販売の方法や地域に適する作物の選択、さらに栽培方法の工夫を図りながら、安全、安心な農作物を新鮮なうちに届けられる地産地消を支援し、地場産農産物の生産振興と地域経済の活性化を図るため、推進してまいりたいと考えるものでございます。 続きまして、商業の活性化についてお答えいたします。 郊外型の大型店の出店やライフスタイルの多様化などにより、中心市街地の空洞化が進み、市街地の活力が低下してきていると感じております。このような中、最近、中心市街地では、地元の若手後継者ややる気を起こした方々が、
TMOスタッフ会議のメンバーや市との協働による
フリーマーケットやわくわく商店市を開催したところでございます。 また、市民プラザかぞと旧
加須郵便局跡地に建設された商工会館は、
中心市街地商店街の賑わいと回遊性を高めるための二大拠点として整備したもので、それらの相乗効果により、商業等の活性化を図るものでございます。 市では、やる気を起こさせる取り組みとして、個店・
商店街診断助成事業、
若手後継者等を対象に研修会や講演会を開催する
商店街活性化起爆推進事業などを実施しており、今後におきましてもこの取り組みを進めてまいります。また、地元の皆様による
中心市街地活性化に対する機運の醸成を支援し、加須市商工会と連携しながら、今後とも人が集まる
商店街づくりに努めてまいりたいと考えております。
○議長(新井孝司君) 中里生涯学習部長。 (生涯学習部長 中里一美君 登壇)
◎生涯学習部長(中里一美君) 現在、存在する施設を利用した
斉藤与里画伯の作品の展示につきましてお答えいたします。 初めに、加須市で所蔵している作品数でございますが、平成13年に東京在住の
斉藤与里画伯の遺族から数多くの寄贈を受けるまでは、代表作の「収穫」をはじめ13点ございました。これに新たに寄贈作品 270点が加わりましたので、合計しますと 283点の所蔵ということになります。そして、これまでの寄贈作品のうち26点を修復しております。 また、これらの作品の保管状況でございますが、市役所と
市内小・中学校2校、それにパストラルかぞの3か所にそれぞれ保管してございます。 次に、現在存在する施設を活用して常設展示をする考えはあるかということでございますが、加須市が所有してる 283点の作品のうち、修復済みを含めて展示可能な作品は39点でございます。しかしながら、これらの作品を常設展示する場合、注意しなければならないことは、温度や湿度の管理面の問題もありますが、それ以上に気をつけなければならないことは防犯上安全かどうかということでございます。大切な市民の財産でございますので、安全性の確保が最も重要なことと考えております。 ご案内のとおり、加須市ではこれまでパストラルかぞを会場にして斉藤与里展を開催してまいりました。市内はもちろん、遠く県内外からたくさんの方にお越しいただき、斉藤画伯の作品を鑑賞いただいてきました。その折、お寄せいただいたアンケートに「毎年開催してほしい」といった要望が寄せられ、斉藤画伯の作品展に根強い声があることを認識しているところでございます。 現在、市内には、パストラルかぞ、公民館、勤労福祉会館、加須未来館等の公共施設をはじめ、サトエ記念21世紀美術館や商工会館、民間の
アートギャラリー等がございます。こうした公共施設などを活用し、市内の各地域の街角で気軽に郷土の芸術家の作品に触れることができるような環境を整えることを今後は検討していく必要があると考えております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 青木助役。 (助役 青木勝昭君 登壇)
◎助役(青木勝昭君) 幅広く市民の声を聞くための方策についてのうち、広聴事業の現状についてお答え申し上げます。 ご案内のとおり、これまで市では広聴事業といたしまして、市内9地区に分けましての地区単位、そのほか高齢者、女性、青年といった階層別の市政についての話し合いを毎年開催してきているところでございます。また、平成13年度から市長への手紙やメールなどにより、広く市民の皆様のご意見を伺っているところでございます。 このたび、大橋市政が新たにスタートし、市民の皆様との対話を重視した市政運営がその基本となっておりますことから、こうした広聴事業のより一層の拡充が図れますよう、現在その具体化に向けての検討を進めているところでございます。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。 (市長 大橋良一君 登壇)
◎市長(大橋良一君) 野本議員の市長選挙の結果についてのご質問にお答えを申し上げます。 私は、このたびの選挙におきまして、可能な限り市民の皆様に今後の市政について訴えてまいりました。その間、多くの市民の皆様に共感をいただけたと思いましたし、また相当程度の方が投票に行っていただけるものと思っておりました。残念ながら、結果は前回を若干下回り、 50.48%でございました。 なお、この数字の意味でございますが、県内の状況を調べてみますと、過去1年間に県内で行われました市長選挙の中では、12市中2番目に高い投票率となっているところでございます。しかしながら、これを是とするわけではございませんが、今後におきましても、少しでも多くの市民の方々が市政に関心を持っていただけるよう、さまざまな面で努力してまいりたいと存じます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 22番、野本議員。
◆22番(野本勇君) 一通り答弁いただきました。 幾つかの点におきまして、再質問させていただきたいと思います。 まず、市長は、市政運営の基本方針として、協働という考えを取り上げております。その市の政策について、市が発案し、市民の皆様に理解を求め、それを遂行すると。これが要するに従来のやり方だったわけですけれども、大橋市長はそれに対して次にように述べられていらっしゃいます。 「これからは、市民の考え方、私の考え方、さらには議会の考え方、これらをパートナーという立場から十分話し合い、その上で加須市にとって何が大事かという観点から政策を展開したい」と、このようにおっしゃっておるわけですけれども、心構えとしては大変立派なことで、これを実行されること、非常にこれが難しいことでありますけれども、ぜひこれを実行していただきたいと、そう思うわけですけれども、単に市民参加型の事業を増やすというような意味ではないと思いますので、大きな問題が生じてくると思うわけでございます。 1つの何か例えば政策をやろうとしたときに、市民と市長と議会の代表者、それが十分話し合って、加須市にとって大事なものは何か、それを決定していこうというわけですけれども、これには非常に時間がかかるわけですね。民主主義の最大の欠点として、効率が非常に悪い、時間がかかる。それが非常に欠点なわけでございますけれども、それを一つ一つやっていた場合には、下手をすると何も決まらずに時間だけ経過してしまうと、そういうような危険性があるわけです。 これからは自己責任、自己決定、そういう時代ですから、いっそのこと市長、これ条例で何かシステム化して、市民と行政が一体となったまちづくりをするんだというような、そういう確たるものをつくり上げたらいかがかと思うんですが、市長の考えはいかがでしょうか。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 今後の市政運営の進め方についての提案も含めた再質問でございますが、ただいまの件については、私が所信表明等で申し上げている運営のやり方、これを進めてまいりたいと。ただ、条例をつくることが最終目的になっては何もならないんで、やはりそれをどういかに運営していくかということが重要だろうというふうに考えております。
○議長(新井孝司君) 22番、野本議員。
◆22番(野本勇君) ぜひとも実効ある市長の考えを進めていただきたいと、そのように思います。 次に、厳しい財政状況ということなんですけれども、先ほどの答弁にございましたように、加須市の財政状況というのは非常に危機的な状況と言っていいと思います。 確かに、歳出というところでは、各課の要求ベース、あるいは各部の要求ベースということから上がってきた数字ですので、これをいかに下げていくかということになるかと思うんですが、それにしても金額的に非常に大きなものですから、そう簡単にいかないんじゃないかと。 それで、先ほど医療費の無料化ということで質問させていただいたわけですが、その18年4月から1億 9,700万円必要だということは、これは新たに必要というわけではなくて、要するに幼児の方から全部ということで1億 9,700万円ということなのでしょうか、ちょっとお伺いします。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) お答えいたします。 先ほどご答弁申し上げましたのは、小学校6年まで拡大したすべて、乳幼児からすべての場合、1億 9,700万円ということでございます。新たに拡大した場合、昨日もご答弁申し上げましたが、約 6,570万円必要であるということで請求しております。 以上です。
○議長(新井孝司君) 22番、野本議員。
◆22番(野本勇君) ありがとうございます。 そうしますと、 6,570万円ほど予算が必要ということなんですが、これ本当に実現できるんでしょうか。これをやるということになれば、福祉部の方から要するに必要ないところを削ってということになってくるようなお話だったんですけれども、これ福祉というのはなかなか削ることはできない分野ですので、新たにそれを削って 6,500万円創出するというのは非常に難しいことだと思うんですが、簡単に弱いところをカットして、それでこっちをやるというのでは何もならないわけで、その辺のところを、その決意をですね、市長にお伺いしたいと思います。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 医療費の無料化の拡大の件についての決意をということでございますが、ただいま福祉部長が答弁申し上げましたが、福祉部長の段階では、やはりほかの部局の予算を勝手に削ってこれに充てますという答弁はなかなか難しいかなというふうに思いますが、いずれにしても、これは市全体のいろいろな施策の優先度の中で、私はこれが非常に加須市にとって重要であるというふうな認識を持っておりまして、そういう形で今後の行革を含めた財政運営、これを進めてまいりたいというふうに思っております。
○議長(新井孝司君) 22番、野本議員。
◆22番(野本勇君) ありがとうございます。ぜひこれ実現させていただきたいと、そう思います。 次に、農業と商業の活性化の問題ですけれども、これは前に何人かの同僚議員からの質問もありましたので、余り多くのことは申しません。確かにこれは非常に難しい問題でして、農業の後継者の問題にしても、中心市街地の空洞化の問題にしても、なかなか有効な手だてというものは見つからないというのが実情だと思います。 イベントをやったときは確かに人が集まるけれども、それがなくなるとまたもとへ戻ってしまうと、そういうような感じですので、これを継続的に人が集まるようにするというのは非常に難しいことでありますけれども、行政が何もしないというわけにもいきませんので、何もしなければ衰退をたどることになってしまいますので、活性化に向けた努力というものはぜひたゆまず続けていただきたいと、そう思っております。 それから、最後に
斉藤与里画伯の作品についてお伺いしたんですが、はっきりちょっとしなかったんですが、与里画伯の作品を常設するということは今のパストラルの状況ではセキュリティーの問題から難しいと、そのようなことなのでしょうか、ちょっとお伺いします。
○議長(新井孝司君) 中里生涯学習部長。
◎生涯学習部長(中里一美君) 再質問にお答えいたします。 現在のパストラルかぞの生涯学習棟につきましては、一般への貸出の部屋となっております。そこの部屋を常時占有してしまうということにつきましては、今後検討することが必要ではないかということが考えられます。 それから、もう1点として、先ほど答弁いたしましたが、常設展示いたしますと、誰もいないというわけにいきませんので、一番怖いのは作品に、悪い言葉で言うと、いたずらされる可能性もあります。そうしますと、誰か見守る人、そういった方の確保も必要かなと。いろいろなことが考えられると思いますので、それらをどのようにクリアするかということが今後の課題になってくるんだと思います。
○議長(新井孝司君) 22番、野本議員。
◆22番(野本勇君) 昔からの答弁と余り変わっていないような気がするんですけれども、ぜひとも前向きに検討していただきたいと思います。 考えてみますと、斉藤画伯というその評価が余りにも低過ぎるという感じがします。有名な岸田劉生であるとか、あるいは高村光太郎であるとか、それに比べても、それ以上の評価を得てもおかしくない、そういう人物ですので、それが加須市で多くの作品を持ちながら、加須市民が見たいと思ったときになかなか見ることができない、そういう状況にありますので、芸術文化というものを重視する新しい市長の出現によりまして、もうちょっと前向きな答えが返ってくるのかと期待していたんですが、ちょっと残念な感じがします。 最後に要望を1つ述べさせていただきますけれども、このパストラルかぞに限らず、遊休施設というものを有効利用するということは非常に大切なことだろうと思うわけです。いろいろ箱物と言われるものがつくられてきているわけですけれども、つくったのはいいけれども余り利用されていないと、そういうものも数多くありますので、今後はその知恵と工夫で金をかけずに市民が喜ぶようなことをぜひともやっていただきたいと、そのように考えます。 以上で私の質問は終わります。
○議長(新井孝司君) 以上で、22番、野本議員の一般質問は終了いたします。
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△休憩の宣告
○議長(新井孝司君) 暫時休憩いたします。約10分間。
△休憩 午前10時06分
△開議 午前10時18分
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△開議の宣告
○議長(新井孝司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、12番、松本幸子議員の質問を許します。 ご登壇願います。 (12番 松本幸子君 登壇)
◆12番(松本幸子君) 私は発言通告に基づきまして、次の4点について質問を行います。 まず、第1点目は介護保険制度の見直しについて、2点目は児童及び乳幼児医療費の無料化制度の拡充について、3点目は次世代育成支援行動計画について、4点目は児童虐待の防止についてです。 それでは、まず介護保険の問題についてお尋ねいたします。 介護保険は2000年に制度が発足し、国では5年に一度の見直しが行われ、今年の6月22日に多くの国民の反対を押し切って改正介護保険法が成立しました。 加須市では、65歳以上の人が1万 1,457人おられます。介護を受けようと申請し、要介護認定を受けている人が今年の5月末現在で 1,267人おられます。従来は、介護を必要とする人が申請すると、認定審査会の中で状態に応じて要支援と要介護1から要介護5まで、6段階に区分されていました。今まで要支援の人と要介護1の人が今回の改正により要支援1、2となり、予防給付を受けるようになります。加須市では、2005年5月末の段階で要支援の方が 208人、要介護1の方が 368人いらっしゃいます。 日経新聞の6月23日付では、新予防給付は現在サービスを受けている人のうち、軽度に当たる要支援のすべてと要介護1の約8割が対象となる見込みとし、全国で 168万人の見込みとしています。加須市では、恐らく予防介護の人が 500人を超えるのではないでしょうか。この点はいかがでしょうか、お答えください。 また、ひとり暮らしやどうしても介護が必要な人など、市独自で介護サービス、いわゆる横出しを提供する必要があるのではないでしょうか。この点についてもお答えください。 なお、次からの質問は質問席から行わせていただきます。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。 (福祉部長 田埜入光郎君 登壇)
◎福祉部長(田埜入光郎君) 介護保険制度の見直しについてお答え申し上げます。 まず、1点目の予防給付の問題について申し上げます。 予防給付につきましては、要支援、要介護1などの軽度の方の状態の改善や悪化防止に必ずしもつながっていないことなどから、これまでの居宅サービスを再評価し、新たなサービスを加え、高齢者の状態に応じたサービスを提供するというものであります。 まず、これまでの要介護認定におきまして要介護1と認定された方を対象として、新たに認知症高齢者の日常生活自立度や廃用の程度の評価を行いまして、介護給付を受けるべきか、予防給付を受けるべきかを個々の申請者ごとに審査を行った上、介護給付が適当とされた方は要介護1、予防給付が適当とされた方は要支援2に区分されます。そして、これまでの要支援と認定された方--新制度では要支援1となります--と要支援2の方は予防給付を受けることとなります。 予防給付の対象となった方が介護サービスが受けられなくなるのではないかという点がありますが、国の見解によりますと、新予防給付においても家事援助を一律にカットすることはなく、適切なケアマネジメントに基づいて提供される家事援助は認められる。新予防給付は軽度者の一部の不適正なケースの適正化を目指すものであり、原則として現在提供されている適正なサービス、すなわち適正なケアマネジメントに基づいて、独居や要介護者同士の夫婦の利用者が行うことができない家事をホームヘルパーが行う家事援助は今までどおり利用できるものとするとしております。したがいまして、適正な要介護認定及びケアマネジメントを行うことにより、適切なサービスの利用は可能と考えております。 このようなことから、市独自のサービスにつきましては、特に予定はしておりませんので、ご理解賜りたいと存じます。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) ご答弁いただきました。 次に進みます。 次は、地域包括支援センターの問題についてお尋ねいたします。 地域包括支援センターは、今回の介護保険法の改正によって設置が義務づけられたものです。地域包括支援センターは、介護予防のケアプランをつくるのが主な目的です。包括支援センターの設置者は保険者です。保険者は市です。そして、この包括支援センターの中心になるのは保健師です。保健師の配置は現在どうなっているのでしょうか。 全国では、 300人分の予防介護メニューを保健師1人でつくらなければならないとの報道もされております。加須市では、今年の5月末現在で要支援 208人、要介護1が 368人となっています。この方たちの8割の方の予防給付メニューとなると、約 500人分を作成しなければならなくなってきます。今の体制でこの仕事がこなせるのでしょうか、ご答弁をお願いします。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) お答え申し上げます。 地域包括支援センターの問題についてでございますが、地域包括支援センターは1としましては介護予防のマネジメント、2としまして介護保険以外のサービスを含む高齢者や家族に対する総合的な相談、支援、3といたしまして被保険者に対する虐待の防止、早期発見などの権利擁護事業、4といたしまして支援困難ケースへの対応など、ケアマネジャーへの支援を一体的に実施する役割を担う拠点として設置するものでございます。 設置につきましては、市町村、または市町村から委託を受けたものとされております。 ご質問の人員体制につきましては、保健師、または経験のある看護師、社会福祉士、主任ケアマネジャーを置くことが原則とされております。そして、これらの専門職については、人材確保の困難な実情から経過措置を置く予定とされております。 市といたしましても、今後国から示される経過措置の内容を踏まえまして、専門職員の適切な配置に努めてまいりたいと考えております。 なお、地域包括支援センターの設置は平成18年4月とされておりますが、2年間の猶予期間が設けられています。 以上です。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) ご答弁いただきました。 2年間猶予があるということですが、適切な人材確保を早急にやっていただきたいと思います。 次に、昨日の一般質問にもありましたように介護施設の負担増についてお尋ねいたします。 介護保険法の改正によって、介護施設の場合、ホテルコストといって居住費の全額が個人負担となります。また、食費もすべて自己負担となります。 年収が80万円の場合ですと、月額にしますとわずか6万 6,000円の収入ということになります。収入が80万円から 260万円の人の場合、相部屋で年間30万円ほど、ユニット方式では40万円ほどの負担増となってしまいます。年収が80万円以下の経済的に大変な人は2万円くらい安くなるようですが、現在入所している人は行き場がなくなってしまいます。また、これから入所しようとしても、なかなか入所しづらくなってしまいます。 すべての高齢者が安心して介護サービスを受けられるように、何らかの方策が必要と思いますが、この点はどのようにお考えでしょうか、お答えください。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) お答え申し上げます。 介護施設等の負担増についてのご質問でございます。 施設入所者の居住費、食費につきましては、利用者負担の軽減策として、まずこれまでの保険料の設定方法を見直し、5段階に区分されている保険料のうち第2段階、市民税非課税世帯の低所得者層を2つに細分化し、より収入の少ない高齢者につきましては、より低い保険料率を設定する予定でございます。 また、これと対応して、利用者負担段階を新たに設定することとし、合計所得金額及び課税年金収入額などにより、利用者負担を4段階に区分するとしております。 そして、この利用者負担段階ごとに、居住費、食費の負担が低所得者の方にとって過重な負担とならないよう、所得に応じた負担限度額を設けることにより、低所得者の方の負担の軽減を図ることとしております。 具体的に申し上げますと、食事の提供などに要する費用の額として厚生労働大臣が定める額、食費の基準費用額、月額4万 1,400円が予定されておりますが、この場合の実際の利用者負担額は食費の負担限度額として示されております。市民税非課税世帯であって、課税年金収入額と合計所得金額の合計額が80万円を超える利用者負担第3段階の方は月額1万 9,500円が負担限度額となる予定でございます。 次に、居住費等の基準費用額につきましては、ユニット型個室につきましては月額5万 9,100円、ユニット型準個室につきましては月額4万 9,200円、従来型個室につきましては月額3万 4,500円、多床室につきましては月額 9,600円となっております。 これらにつきましても、利用者負担段階ごとにそれぞれ負担限度額を設定しておりまして、第3段階の方はユニット型個室につきましては月額4万 9,200円、ユニット型準個室につきましては月額3万 9,300円、従来型個室につきましては月額2万 4,600円、多床室につきましては月額 9,600円の負担限度額となっております。 したがいまして、1割負担と合わせた利用者負担はユニット型個室の場合、これまでの月額7~8万円から9万 5,000円となります。月額1万 5,000円から2万 5,000円の負担増となります。 このような負担増になりますが、介護施設の居住費及び食費の改正の趣旨や内容を踏まえますと、市といたしましての独自策は困難であると存じております。 以上です。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) ご答弁いただきました。 本当に高齢者の方は年金は減らされるし、税金は上がるということで、大変な厳しい生活を強いられております。この問題はまた再度取り上げてまいりたいと思います。 次に、加須市の介護事業計画の見直しについてお尋ねいたします。 市では、3年ごとに介護保険の事業見直しを行うことになっております。市では、これに向けていろいろ準備を行っているようです。例えば、65歳以上の1号被保険者と40歳から64歳までの2号被保険者の意向調査を行っていると伺っております。この結果をもとにして、さらに介護報酬に基づく介護事業計画が策定されます。これに基づいて、1号被保険者の保険料も決まってまいります。今の時点で介護事業計画の見直し作業がどこまで進んでいるのか、またこれからどのように進んでいくのかお尋ねいたします。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) お答えいたします。 介護保険事業の見直しについてでございますが、介護保険事業計画の見直しに当たりましては、介護保険事業計画と高齢者保健福祉計画を一体のものとして策定することとしております。高齢者等の生活実態を把握するとともに、要介護認定者の生活実態や介護保険の利用意向を把握し、両計画の策定の参考に資するため、65歳以上の方、40歳以上64歳までの方、介護サービス利用者、サービス未利用者の方々を対象にアンケート調査を実施させていただきました。 現在、アンケートの集計、分析を進めておる状況でございます。今後の予定につきましては、給付実績等の分析を行った上、介護サービスの見込み量を算出し、平成18年3月に計画書を作成する予定であります。 なお、介護保険料につきましても、計画策定の中で算定することとなります。 以上です。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) 今、作成中ということですので、この問題も後で取り上げていきたいと思います。 加須市は、すべての高齢者が安心して介護保険制度を利用できるように、お金がない人でも、低所得者が必要なサービスが受けられるように、ほかに先駆けて低所得者の利用料、保険料の減免を独自にやっています。介護保険制度によって必要なサービスが制限され、特養などの施設もホテルコストや食費も全額自己負担となり、大幅な負担増となります。介護サービスを受ける人は今大変な状況になっています。加須市の介護保険事業計画が進められていますが、内容によっては保険料の引き上げも想定されます。 高齢者は、税金は上がる、年金は減る、この厳しい生活環境に置かれております。市として安心して介護サービスが受けられるようにしてほしい、多くの高齢者はこのように願っています。市長として、この点をどういうふうに考えているのかお聞かせください。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。 (市長 大橋良一君 登壇)
◎市長(大橋良一君) 介護保険制度に関する松本議員さんのご質問にお答えを申し上げます。 ただいま福祉部長も、制度の改正の内容も含めまして、また加須市における影響等もるるご答弁申し上げたところでございますけれども、いずれにしてもこの介護保険制度、加須市も含めて全国で実施されております。その状況を十分把握した上で、現在までの状況を十分把握した上で、制度の改正が国の段階で行われたところでございまして、この改正を通じて、あるいは国会の審議を通じまして、いろいろな形で今回の改正の趣旨、考え方、そういうものが示されております。この点を十分加須市としても踏まえて、円滑な実施に努めてまいりたいと存じております。 ただ、今回の見直しの中では、地域包括支援センターの新たな設置ですとか、あるいは施設介護の新たな見直しですとか、いろいろな面で市として本当にどうこれをきちんと受け止めてやっていかなければならないかと。そうしなければ、円滑な実施が難しいというものもございます。これは十分内容を踏まえて、遺漏のないような形でこの介護保険制度の推進を進めてまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) 市長からご答弁いただきました。 介護保険制度はいろいろ問題があります。私はすべての高齢者の皆さんが安心して介護保険制度を利用できるよう、また利用しやすい制度となるように、今後もこの介護保険の問題を取り上げていきたいと思います。 次に、児童及び乳幼児医療費の無料化制度の拡充についてお尋ねいたします。 児童及び乳幼児の医療費の無料化は、子どもの健やかな成長を願う保護者の負担軽減になり、若いお母さん方の、とりわけ子育て中のお母さん方からは大変喜ばれております。 私も乳幼児医療費の拡充を求めて、たびたび議会でこの問題を取り上げてきました。私たち日本共産党議員団は、毎年、予算編成の時期に市長に対して、議員団として予算要望書を手渡しています。その中で、毎年、乳幼児医療費の無料化の拡充を要望してまいりました。特に、3年前の2003年からは、小学校6年まで医療費の無料化制度を拡充するよう提案してまいりました。 このたびの市長選挙で、大橋市長は公約の1つとして小学校6年生まで医療費の無料化の対象年齢を引き上げることを掲げ、当選されました。小学校6年生までの医療費の無料化の拡充は児童福祉の向上、保健の向上につながり、私も歓迎したいと思います。 また、昨日の説明では、小学校6年生までの医療費を無料にした場合の経費は 6,570万円と伺っております。この医療費の無料化の見通しについて再度確認を求めたいと思います。ご答弁をお願いいたします。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) お答え申し上げます。 児童及び乳幼児医療費の無料化制度の拡充についての質問でございます。
乳幼児医療費支給事業は、
子育て支援対策の主柱をなす事業といたしまして、市内に在住する乳幼児が疾病等のための治療に必要となる医療を容易に受けられるようにするため、就学前の乳幼児に対する医療費を支給することにより、乳幼児の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的とした事業でございます。 お尋ねの支給対象児を小学校6年生まで拡大することについての実施時期、予算額、小学校の児童数などにつきまして申し上げたいと存じます。 まず、実施時期につきましては、事務処理体制の確保等所要の準備作業が必要でありますので、これらの状況を勘案し、平成18年4月を開始の目安としておるところでございます。 次に、予算額につきましてでございますが、先ほども前議員に答弁申し上げましたが、総額で1億 9,700万円程度と推計をいたしております。 それと、小学校の児童数でございますが、本年5月1日現在で 4,171名が在籍しております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) ご答弁いただきました。 この医療費の無料化については速やかに、18年4月からですか、実施できるようにご努力いただきたいと思います。 次に、この窓口払いの廃止についてお尋ねいたします。 加須市は乳幼児医療費の無料化を拡充して、窓口払いの廃止、いわゆる現物給付を行っています。医療機関の協力も得て、国民健康保険の加入者に対して窓口払いが廃止になり、お母さん方からは大変喜ばれております。 私は、社会保険についても窓口払いの廃止を取り上げてきました。県内でも、利用者の利便性を考えて、窓口払いの廃止を行っている自治体が増えています。現物給付を行っている自治体では、社会保険も含めて実施しているところが趨勢となっています。ここで問題になるのは附加給付のことです。仮に社会保険の窓口払いを廃止した場合、これまでと比較して、市の負担はほんのわずかで対応できるということが3月の予算委員会の審査で明らかになっています。社会保険も窓口払いをなくし、現物給付に踏み切るよう提案したいと思いますが、この点はいかがでしょうか、ご答弁をお願いします。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) お答え申し上げます。 社会保険加入者の窓口払いの廃止についてのお尋ねでございます。 その制度上、各種の健康保険組合が行っております、いわゆる払戻金としての附加給付制度がございまして、医療機関で受診した組合員やその家族、被扶養者に対し、その健康保険組合ごとに独自の給付内容にて払い戻しをしておるものでありますことは、議員ご案内のとおりかと思います。 窓口払いの廃止を導入した場合、市は医療機関の請求に基づき支払うわけでございますが、一方において、これら受診者には、おのおのが加入する各健康保険組合が独自に定める附加給付制度に該当する場合には、市が医療機関に払った一部負担金の一部が当該保険組合から受診者本人に支給されることとなります。つまり、市は医療機関の請求に対し全額を支払いしますので、健康保険組合が負担すべきこの附加給付分をシステム上控除することはできず、この分を市が負担せざるを得ない制度上の課題が残りますので、引き続き検討をさせていただきたいと存じます。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) この問題については、私も熊谷などに、以前からやっていますので調査とかしていますが、附加給付はどこでも問題にはなるんですが、それを乗り越えて行田でも開始しているみたいです。加須も早く社会保険の方も窓口払いがなくなるように、ぜひ強く要望したいと思います。 この件に関して、市長の方のご意見もお聞かせください。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 乳幼児・児童の医療費の無料化の拡大の件についての再質問でございますけれども、いずれにしろ、これについては拡大をするということをまず大きな目標として、これを進めていきたいというふうに思っております。 その中で問題になります窓口払いの廃止の件、これについてはただいま部長が答弁したように、金額的には私も正確なところは把握しておりませんが、いずれにしても二重払いというふうなことにもなりかねない、そういう点もございます。そういうことで、この問題については引き続き検討をさせていただきたいというふうに思っております。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) 金額は 340万円なんですけれども、そんなに大変な額ではないと思いますので、窓口払いの廃止を一日も早く実施していただきますよう要望いたしまして、次に進みます。 次に、次世代育成支援地域行動計画についてお尋ねいたします。 現在、少子化が社会問題になっています。今の人口を維持していくためには、特殊出生率2.08が必要だと言われています。加須市の出生率は2003年で1.27、6年連続して全国平均を下回っています。少子化は社会の衰退につながり、加須市の将来の存続に係る重大問題です。 加須市は今年3月、次世代育成支援対策推進法に基づいて、少子化対策プラン「次世代育成支援地域行動計画」を策定しました。次世代育成支援対策推進法は、すべての市町村に今年3月末までに少子化対策の行動計画を策定するよう義務づけたものです。 地域行動計画の期間は、2005年度から2009年度までの5年間です。最終年度に見直しを行い、さらに5年間の後期計画を策定する予定です。計画は事業の推進を図るために、5年後の目標値を設定しています。例えば、2004年度比で公立学童保育3か所を13か所に増設、延長保育と夜間保育を各1か所増、休日保育と障害児保育は各2か所増など示しています。 市福祉部は計画策定に当たって、保護者の意識調査を実施しています。この中で、小学生のいる家庭での子育てする上での不安や悩みの第1位が、子育てで出費がかさむことを回答し、41.7%で断トツです。ところが、この計画をつくっている最中に、母子世帯の子どもに中学卒業まで支給していた月額 3,000円の遺児手当を改悪し、今年度から95%の人を支給対象から外し、児童福祉を 2,146万円も削ってしまいました。これに加えて、市は今年3月末に
行財政改革プランを策定し、この中で2006年から2007年の2年間に保育所と幼稚園の保育料を引き上げる方針を打ち出しています。 市は少子化対策プランをつくりました。ところが、市の調査で、子育て中の保護者が出費がかさむと回答しているのにもかかわらず、計画策定と同時進行で、子育てで苦労し、悩んでいる世帯の福祉を奪い取り、さらなる負担増の押しつけ計画もつくり上げています。これは一体何を考えているのか、どういった考えでこういうことをやっているのか、お聞きしたいと思います。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) 次世代育成支援地域行動計画についてのご質問にお答え申し上げます。 お尋ねの次世代育成支援地域行動計画の着実な推進とともに、サービス低下等市民の不利益とならない子育て支援事業の実行、または市
行財政改革プランに保育料の見直しが位置づけられているが、についてでございますが、まず次世代育成支援地域行動計画の着実な推進につきましては、既存事業であります延長保育促進事業、乳幼児保育促進事業、さらに子育て支援ホームヘルパー派遣事業をはじめとする各種の子育て支援事業につきまして、着実に推進しておるところでございます。また、新たな子育て支援施策といたしまして、公立健全育成事業、乳幼児健康支援一時預かり事業、夜間保育事業など、県内においても先行的な取り組みに努めておるところでございます。 サービスの低下等市民の不利益とならない子育て支援事業の実行についてでございますが、本計画基本理念とする「かぞぐるみ 生みやすく 育てやすい 笑顔いっぱいのまち」を踏まえ、ここで子どもを産み育てたいと思えるようなまちの実現を図るため、今後とも市民のニーズなどを的確にとらえつつ、事業展開に努めてまいりたいと存じます。 また、市
行財政改革プランに保育料の見直しが位置づけられているが、についてでございますが、本市の保育料は平成7年に改定されまして約10年経過しております。この間、子育ての環境は著しく変化しております。また、市民の子育てニーズも複雑、多様化しております。 昨年、本市が調査いたしました子育て家庭の生活実態の就学前児童調査による子育てをする上での不安や悩みでは、1位、自分の自由な時間が持てない、2位、子育てで出費がかさむ、3位、子育てによる体の疲れが大きいなどでありました。 このような状況において、今後、子育て支援の整備をするため、平成16年4月1日現在、県内41市の自治体での保育料において、3歳未満児については41位、3歳児については40位、3歳以上児については40位との現状を踏まえ、適正化を図ってまいりたいと存じます。 以上です。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) 10年間経過しているということですが、本当に近隣と比べて加須市は保育料がそんなに高くなくて、非常に子育てしやすいまちだということだったんですが、高くしなくちゃいけないということはないと思うんですね。保育料の値上げ、これはぜひやめていただきたいと思います。 また、市長にこの件についてご答弁をお願いします。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 子育て支援の行動計画の関係でございますが、昨年度いろいろな方のご協力いただきながら、年度末に策定を見たところでございまして、その内容については十分関係者、あるいは市民の方々のニーズを把握した上でのプランになっているというふうに承知をしております。この支援計画については十分これを踏まえながら、今後の支援計画を実施に移してまいりたいというふうに考えております。 それと、もう1点の保育料の見直しの件でございますが、これについては子育て支援計画とは別の形で、やはり全体の市の財政状況も踏まえながら、十分内容を見極めて、改める必要があれば改めるというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) ぜひ保育料の値上げはやめていただきたいと思います。 時間がないので、次に進みます。 次に、児童虐待防止についてお尋ねいたします。 今、残念ながら、児童虐待については、ほとんど毎日ニュースが流れているのが現状です。子どもたちにとっては大変な世の中で、児童虐待のニュースを聞くたびに胸が痛みます。これは決して私だけではないと思います。全国では、児童虐待のケースが3万 5,000件と言われています。この世に生を受けた子どもたちが健やかに育ってほしいと願うのが、私たち大人の共通した願いではないでしょうか。この加須市においては、児童虐待のような悲しい出来事が絶対にあってはならないと思います。 虐待防止のため、行政の果たす役割は本当に大きいと思います。児童虐待の未然防止のために、加須市では福祉部をはじめ保健センター及び市教育委員会、そして加須警察署、熊谷児童相談所などが児童虐待防止ネットワークをつくって、虐待防止のために対応しています。加須市では、2004年度に児童虐待につながるケースが29件も発見されたと、ネットワーク会議で報告されたと伺っております。保健センターでは乳幼児健診を実施しています。子どもたちに接する機会が多く、このため、乳幼児健診で虐待が発見されるケースが多く、虐待の未然防止に果たす役割は大きいものがあります。 ところで、次世代育成支援地域行動計画によりますと、乳幼児健診は受診率の目標が95%とあります。しかし、これは受診率は 100%を目指す必要があると思います。なぜならば、健診に来ない人に問題があることが往々にしてあるからです。この立場で取り組んでいきたいと思いますが、どのように対応されるのか、現在の取り組み状況も含めてお答えいただきたいと思います。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。
◎福祉部長(田埜入光郎君) 児童の虐待防止についてのご質問にお答え申し上げます。 近年、都市化や核家族化をはじめ、家庭や地域の子育て機能の低下などの社会情勢の変化に伴い、いわゆる児童への虐待行為につきましても、中核的支援機関としての児童相談所及び市町村への相談件数も年々増加傾向にあり、虐待行為をはじめとする要保護児童対策への対応が重要視されておるところでございます。 申すまでもなく、児童虐待は人格形成期にある児童の心身に重大な影響を与えるものでありまして、その生ずる要因は複雑多様になっており、個々の実情に応じた児童の処遇及び家庭環境の調整等を図ることが重要であります。 このような支援に当たっては、地域において児童や家庭に対する相談支援体制を強化し、児童虐待の未然防止に努めるとともに、家庭内に潜行しがちな虐待が深刻化する前に、早期発見、早期対応を図ることが大変重要と存ずるところでございます。 お尋ねの加須市児童虐待防止ネットワーク会議の取り組み経過と現況についてでございますが、このような状況の中で、本市におきましても児童虐待の防止に関する法律第4条を受け、去る平成14年3月に埼玉県熊谷児童相談所、埼玉県加須保健所、埼玉県加須警察署、加須市医師会、愛泉こども家庭センター、加須市民生委員・児童委員協議会、加須市人権擁護委員協議会、加須市私立保育園園長会、加須市教育委員会、加須市保健センター、加須市福祉部の計11機関の構成により同会議を発足し、児童虐待の予防及び発見から児童とその家庭の援助に至る有機的な連携に基づいた援助方策を検討することにより、児童虐待に対し迅速かつ的確に対応することを目的のもとに設置をし、未然の防止に大きく寄与いたしておるところでございます。 同ネットワーク会議といたしましての取り組みの経過でございますが、各構成機関の代表者による代表者会議を去る2月21日に開催し、熊谷児童相談所所長による「児童虐待の現状と今後の課題」と題した講義をはじめ、各構成機関からの虐待防止に対する取り組みと現状報告や熊谷児童相談所からの指導等をいただき、問題認識の共有化を図ったところでございます。 また、最も重要な関係機関の担当者協議の場である実務者による具体的なケース検討に基づき、的確な処遇を図る実務者会議も平成16年9月10日及び平成17年2月8日開催し、各構成機関で抱える支援を要する児童やその保護者への的確な処遇方針等を協議、決定し、児童等の生活環境等の安定を図ったところでございます。 なお、この実務者会議は定期的な性格の会議でありますが、これだけではなく、日々の活動の中で児童虐待の相談、通告により、緊急対応の必要性が生じたときには、構成機関間におきまして情報交換、処遇上の検討など、密接な連携を図っておるところでございます。 なお、本年度においても、これまで以上に各構成機関担当者の密接な連携を図り、「本市においては児童虐待を許さない」ということを基本に据えて、今後も実務者会議機能のさらなる向上に努めてまいりたいと存じます。 なお、平成16年度の相談件数でございますが、加須市児童虐待防止ネットワーク会議を所管する児童福祉課内に加須市家庭児童相談室が設置されておりまして、相談員2名との共同体制により、児童相談所をはじめとする関係機関との連携をもとに、これまでに数多くの児童を取り巻く相談業務に取り組み、問題の早期発見と解決に努めてきたところでございます。 ちなみに、相談総数は計 272件でございまして、主な内訳としましては、性格・生活習慣等に関します相談4件、知能言語に関します相談1件、学校生活等に関します相談27件、非行に関します相談1件、家族関係に関します相談85件、障害に関します相談31件等となっておるところでございます。なお、平成15年度の相談総数は計 451件でございまして、 179件の減少となっております。 また、虐待についての相談は、家族関係に関します相談85件中29件でございましたが、早期かつ各構成機関の連携支援により、良好な解決に至ったものでございます。 なお、平成15年度の虐待についての相談は計17件でございましたので、平成16年度は前年対比で12件の増加となっております。ちなみに、虐待相談件数29件の乳幼児と小学生以上の内訳でございますが、就学前の乳幼児が17件、小学生以上が12件でございました。 このように、今後も実情に応じた児童の処遇及び家庭環境の調整等を円滑に図ることからも、熊谷児童相談所、加須保健所、加須警察署、学校、市保健センター等の関係機関をはじめ、地域との密接な連携を図り、児童虐待への未然防止のため、相談業務のさらなる向上に努めてまいりたいと存じます。 以上です。
○議長(新井孝司君) 小島保健センター所長。 (保健センター所長 小島さえ子君 登壇)
◎保健センター所長(小島さえ子君) 児童の虐待防止についてのご質問のうち、保健センターにかかわる事項についてお答えいたします。 児童虐待を未然に防止していくためには、子育て支援を必要とする家庭を的確に把握し、児童相談所、保健所、市児童福祉課、保育所、学校、警察等、関係機関の連携により、当該家庭を早期に支援していくことが重要でございます。 保健事業におきましては、まず妊娠、出産、産褥(じょく)期、乳幼児期のかかわりから適切さを欠く養育の状態、またはそうした状態が起きやすい親と子の状況に気づき、早い段階から支援を継続していくことを重点に置いております。 こうした状況を起こしやすい因子として、妊娠期では10代や未婚のままの妊娠、出生後は未熟児や慢性の疾患があること、乳幼児期については発達の遅れ、情緒や行動の問題などであり、養育状況の要因としては保護者の育児能力の問題や精神疾患があること、生活状況としては経済不安定、夫婦不和等があると言われております。 これらを踏まえ、乳幼児健診において援助が必要と判断された方々に対しては、次回の健診で確認したり、乳幼児健康相談や精神科医師、臨床心理士の相談を紹介したり、家庭訪問を行うなど継続的に支援してまいりました。また、健診未受診者の家庭訪問や電話での相談も随時行ってまいりました。 平成16年度からの新しい取り組みとして、健診に来られる保護者の方を対象に子育てアンケートを実施しております。子育てアンケートは、県からの通知により、育児支援及び児童虐待予防対策の充実、強化を図ることを目的として始められた取り組みです。アンケートを実施することで、母親の健康状態や父親を含めた子育ての状況等について直接確認することができ、継続的な援助が必要な方々を判断する機会となっております。 現在、虐待等の可能性があり、家庭訪問等で継続的に援助しているご家庭は24軒ございます。その中で、市の児童福祉課と協議し、児童相談所の支援が必要と判断して、平成16年4月以降に熊谷児童相談所に通告をしたのは8件でございました。1軒のご家庭は母親に精神疾患があり、出産をきっかけに病状が悪化し、乳児の家庭での養育は難しいとの判断で保護となったところでございますが、ほかのご家庭については熊谷児童相談所の支援を受けながら、児童福祉課、加須保健所、保育所との連携を図りながら、支援を継続しております。 しかしながら、被虐待児の発見は、家庭という閉鎖された環境の中で発生するだけに、プライバシーとの兼ね合いもあり、なかなか困難でありますし、発見後の対応につきましても緊急性の判断や子どもの将来を考慮したきめ細やかな配慮が必要でございます。 今後も引き続き、被虐待児の発見される確率が高いと言われております健診未受診者につきましては、すべて家庭訪問を実施いたしまして、状況把握に努めるとともに、関係機関との連携や協力を緊密にしながら、対応してまいりたいと存じます。
○議長(新井孝司君) 渡邉学校教育部長。 (学校教育部長 渡邉義昭君 登壇)
◎学校教育部長(渡邉義昭君) 時間がございませんですので、要点だけお話しさせていただきたいと思います。 児童虐待を防止するための教育委員会の取り組みについてお答えいたします。 教育委員会といたしましては、児童虐待を防止するために、学校の教職員が児童虐待を早期に発見し、関係機関との連携を密にして、速やかに連絡、相談を行うなどの組織的な対応をとることが極めて重要であると認識しておるところでございます。 市内の幼稚園、小・中学校においては、平成16年3月に児童福祉課が作成した児童虐待防止のマニュアルや平成17年3月に埼玉県教育委員会が作成した児童虐待対応マニュアル等の具体的な資料をもとに、教職員の研修会を実施し、児童虐待防止に向けた学校の組織体制づくりに取り組んでいるところでございます。また、幼児、児童・生徒の欠席が続いた場合には、学級担任等の教職員が家庭への訪問を行い、幼児、児童・生徒と直接会って状況を把握しているところでございます。 今後とも、学校及び教職員が児童虐待を早期に発見し、速やかに関係機関と連絡、相談を行うなどの組織的な対応ができるよう指導の徹底を図るとともに、関係各課所及び児童相談所、地域の民生委員、児童委員の方々との連絡をとり、児童虐待の防止に万全を期してまいりたいと思います。
○議長(新井孝司君) 12番、松本幸子議員。
◆12番(松本幸子君) 今、それぞれ説明していただきました。 加須市内で児童虐待という悲しい出来事が起きないように、関係各機関が連携して、連絡を密にして全力で取り組んでいただきたいと思います。 これで私の一般質問を終わります。
○議長(新井孝司君) 以上で、12番、松本幸子議員の一般質問は終了いたします。
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△休憩の宣告
○議長(新井孝司君) 暫時休憩いたします。再開は午後1時といたします。
△休憩 午前11時17分
△開議 午後1時00分
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△開議の宣告
○議長(新井孝司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、18番、恩田議員の質問を許します。 ご登壇願います。 (18番 恩田 博君 登壇)
◆18番(恩田博君) 通告に基づきまして、順次ご質問をいたします。 最初に、市長の政治姿勢と選挙公約についてお伺いいたします。 市長は所信表明において、本市を取り巻く情勢について、依然として厳しい経済情勢の中で、市税の低迷など引き続き厳しい財政状況に加え、国の三位一体の改革の影響で、補助金の削減や地方交付税の大幅減少で大変厳しい状況にあると言われました。その厳しい社会経済状況の中で継続的な発展を図るため、基本姿勢の第一に改革を掲げられ、選挙公報に挙げられた幾つかの公約を重点施策として述べられました。 選挙では、候補者が有権者に対し文書や口頭でいろいろな約束を行い、支持や支援を取りつける手段があります。後援会の内部討議資料や各種機関紙などで多くのチラシが配布されていますが、その中で最も重要なものは市民との公の約束である選挙広報であると思います。 平成15年1月に、三重県の四日市市で北川正恭前三重県知事がマニフェストを提唱され、4月の統一選挙、8月の埼玉県知事選挙、11月の総選挙においては、マニフェスト型の選挙になったと言われました。また、社団法人日本青年会議所においては、ローカルマニフェスト推進特別委員会を設置し、「自立した国家、地域の創造に向けて」と題し、マニフェスト型の選挙の推進や公開討論会の開催を推進しています。 特に、行政の執行権者である自己決定、自己責任をとる首長選挙においては、体系立った政策で期限や財源、数値目標を明示したマニフェストでなければならないと私は思います。成熟した現代社会において、最高責任者の市長が決定し、責任をとるという、権限と責任を明確にする情報公開制度や地方分権は時の流れであると思います。単なるスローガンを並べた従来型の公約は、後援者や支援団体との約束が主体になり、財源や期限に縛りのないばらまき型公約と言われております。しかし、選挙の公約は有権者にとって投票を決める大きなバロメーターになっていると私は思います。公約を掲げるには何らかの目安があり、実現の可能性があるはずであります。 そこで、今回の選挙広報で約束された中で、多くの市民が強い関心を持っている3項目について、市長の基本的な考えをお聞きいたします。特に、この3項目については、市長の決意1つで実現ができるかできないかの鍵を握っていると私は思います。 まず第1に、市民の悲願である総合病院の誘致であります。 市長の公約では、公的な地域高齢者中核病院の誘致を掲げられておりますが、どのような病院を考えているのでしょうか。 次に、合併についてお伺いいたします。 昨年の騎西町との合併を進めているとき、市民への新市計画の説明会には大橋市長は当時助役で出席されておりました。多くの市民は当初、合併には肯定的であったと私は思います。しかし、騎西町との合併は破綻をいたしました。当然、どうして破綻したのかは検証済みのことと思います。合併推進関係者からは、とりあえず騎西町との合併をしてから、その後、時機を見て広域合併をするような話もお聞きいたしました。公約では、「地方分権時代に対応した市町村合併を推進する」とありますが、今後どのような方法で推進するお考えでしょうか。 次に、安全・安心のまちづくりについてお伺いします。 埼玉県の上田知事は「すべての分野において安全と安心の立場から見て行政運営を行う」と申されております。私も以前、20数年ほど前になりますが、加須青年会議所の社会開発運動でコミュニティづくりを推進し、住みよいまちづくりの柱は快適性、利便性、安全性の3つであることを学びました。当時の指導者は埼玉県に在職しておられ、現在加須市の監査役である今この議場におります磯監査委員でありました。 当時のことを思い出すと、現在の新聞紙上で見る多くの犯罪や不祥事は、地域や家庭のコミュニケーションの欠如によることが大半のように思えます。高度経済成長時、バブル景気の影響や、自主性や個人重視型の影響により、思いやりや協調性に欠け始めたときであり、当時のコミュニティづくりは、まさに的を得たものであったと今は思います。 県でも、生活会議推進事業として助成金を出し、推進をしてきたようでありますが、当時、多くの市民は直接我が身に関係することでもなく、個人プレーの生活環境習慣が変えられなく、多くの課題を抱えたまま形式的な推進事業になったような気がいたします。 安全・安心のまちづくりは、上田知事が言われているように、各種施策に大きく関係していると思われます。市長は公約で「災害や交通事故、犯罪に強いまちづくりを推進する」と言われていますが、基本的な推進方法についてお伺いいたします。 次に、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。 市長の選挙公約の中から、市民の関心の深い3項目についてお伺いいたしましたが、続いて市長の政治姿勢についてお伺いします。 1つの体制が長く続くと、それを支えてきた基盤がお互いに補完をし合い、強固なものになり、その制度ができ上がってしまいます。そうすることによって、それらに携わる意識までが固定化し、そんなものだと思い込んで運営されてしまいます。選挙でも、たとえ不満や不審に思うことがあっても、政治は誰がやっても変わらない、自分1人が騒いだってどうにもならないという考えになり、そんなものかと思い込み、意気込みが薄らぎ、緊張感のない低投票率が今は続いていると言われております。私もそのように考えております。 そして、民主政治は、仕方がないからとあきらめたり、修正努力をしない迎合主義に陥りやすく、致命的な欠陥があると言われております。このことは、わずか20年で 750兆円以上の借金国家をつくり上げてしまった無責任な政治家、事なかれ主義の官僚、すべてがお任せの国民の三者の責任であると言われております。 このような中で、ほとんどの事業に対し影響のある、執行権者である新市長の政治姿勢は大変重要であると私は思います。先ほど申し上げましたように、所信表明で市政運営の基本姿勢第1に改革を挙げられました。行政改革は政治改革からと言われております。「改めるべきところは徹底して改める」という決意もお伺いいたしました。また、「市長みずから行政改革の手本を示すべきである」とも言われました。加須市の助役を含め、長い行政経験を持っている市長は、幾つかの具体的な行政改革をみずから示すべきだと私は考えます。市長のお考えをお伺いします。 次に、生活排水処理についてお伺いします。 以前、加須市の生活排水処理は、集合処理方式による公共下水道と個別排水処理方式によるくみ取り方式によって行われてきました。高度経済成長の折、多くの家庭では生活環境改善が促進され、台所やトイレ、浴室の改善が急ピッチで進められたと思います。特にトイレは、ほとんどの家庭でくみ取り式から浄化槽方式に変わりました。 平成元年、加須市、騎西町衛生施設組合でし尿処理施設の更新を行うとき、公共下水道の区域の拡大や生活環境改善による浄化槽設置家庭の増加により、施設規模の決定にいろいろな課題が出されたことを思い出します。河川は生活改善が行われる高度経済成長前の方が汚れていなかったように思います。個別浄化槽の維持管理方法や家庭用雑排水による河川の汚濁が著しく悪化し始め、公共下水道区域以外の地域で農業集落排水処理事業や合併浄化槽設置事業が重点施策として推進されてきたことは、ご承知のとおりであると思います。 そして、加須市では、平成8年と9年にかけて、串作地区や大越地区をはじめ、関係区長への農業集落排水事業の説明会や地域住民への説明が行われ、平成10年度に串作と大越両地区の事業申請を行いました。しかし、財政の関係で大越地区は先送りになり、串作地区が平成11年度に事業着手されました。これが加須市の生活排水事業の経過だと私は思います。 そこで、まず、昨年度施設整備が終了し、本年度は供用を開始する予定の串作の現状についてお伺いします。 続いて、大越処理区の進捗状況と今後の計画についてお伺いします。 先に申し上げましたとおり、事業採択が先送りされましたが、平成13年度に総事業費33億 6,500万円で事業が採択され、初年度は事業費1億 700万円となりました。埼玉県の補助率が25%から15%に減額もされました。既にこのとき、この農業集落排水事業に対しては、財政的な多くの問題があったのではないかと私は思います。 県は、翌年の平成14年度には、さらに財政難を理由に事業費を 6,000万円と大幅に減額し、7月になっては、さらに財政難を理由に、今後は補助率15%でも困難であり、事業費を減額するという話があり、事業の長期化もやむを得ないということでありました。 平成15年度は補助対象を処理施設だけにして、補助率を 7.5%に減少し、そのほかの管路補助はゼロとなりました。しかも、平成19年度からは、事業は今までの農業集落排水設備事業から、改めて再申請を行う資源循環型統合補助事業に切り替えることになったと伺いました。そして、加須市でも大幅な見直しが必要として、事業費や工費を含めて生活排水処理計画の見直しを平成16年度に行い、3月の定例議会以降いろいろ検討が行われてまいりました。 そこで、お伺いいたしますが、現在の大越地区の進捗状況はどうなっているのでしょうか。財政の関係で事業費が大幅に縮減され、事業期間も大幅に延び、いつ供用できるか不透明な感じがいたします。 また、平成17年第1回定例会では、大越処理区農業集落排水事業に関する請願が審議されました。国や県を含めて厳しい財政難から、加須市の負担が大き過ぎ、事業期間も延びる状況で見直しの方向が出され、大越地区の多くの方々は、一部の地域で事業を行い、他の地域は見直すと思っていらっしゃいます。見直しの状況とその取り組みについて伺います。 なお、先の選挙で、地域の有力な方から、農業集落排水事業で今後進めるというお話をされたと伺いましたが、どうなっているのでしょうか。 次に、合併処理浄化槽処理区域の認定について伺います。 合併浄化槽の設置は、新築の場合、建築確認で義務化されております。単独処理浄化槽及びくみ取り式の場合、家庭用生活雑排水が処理されないで放流されることから、合併浄化槽の7倍から8倍のBOD負荷量が排出されます。よって、河川の汚濁につながることになります。 加須市でも、生活排水対策を実施するに当たって、埼玉県の要請を受け、一昨年、家屋密度や地勢及び財政負担などを十分考慮して、最適な施設整備をする生活処理基本計画を策定いたしました。今後、処理施設の整備が必要とされる地域は、建設費や維持管理の合計で比較した場合、集合処理方式の農業集落排水より、個別処理方式の合併浄化槽設置事業の方がはるかに有利であることが明らかになっております。そして、市町村の財政状況を考慮した場合、合併浄化槽が主体になると言われております。 合併式浄化槽設置事業で国庫補助制度を活用する手法には、個人設置方式と市町村設置方式があります。加須市が現在推進している方法は個人設置方式であります。ところが、市町村設置方式の浄化槽市町村整備推進事業は事業認可の規制が緩和され、住民の負担が大幅に軽減されることから、環境省が積極的に推進されています。資料によっても、今後この事業が注目されると言われております。 そこで、農業集落排水事業計画を見直している樋遣川地区の取り組みと浄化槽市町村整備推進事業の導入についてお伺いいたします。
○議長(新井孝司君) 小島保健センター所長。 (保健センター所長 小島さえ子君 登壇)
◎保健センター所長(小島さえ子君) 市長の政治姿勢と選挙公約についてのうち、公的な地域高齢者中核病院の誘致についてお答えいたします。 本市ではこれまで、公的な地域高齢者中核病院の誘致について、市議会議員の皆様とともに、県へ積極的に要望を重ねてまいりました。 本市へ誘致を要望している公的な地域高齢者中核病院に対する本市が望んでいる基本的な機能は、1つに急性期及び亜急性期や必要に応じて回復期への医療に対応できること、そして、がん、心疾患、脳血管疾患に対応する高度専門特殊医療及び救命救急に対応できる設備と機能を有すること等を想定しておりまして、高齢者の疾病にも対応可能で総合的な包括医療を実践できる病院と考えております。地域医療においては、かかりつけ医では対応が困難な医療を中心に対応し、将来は地域医療支援病院を目指す病院と位置づけ、医療連携可能な病院を目指しているところでございます。 誘致への実現に向けた取り組みについてでございますが、現在、埼玉県では平成19年度からの5年間における保健医療体制の整備の方向を示す第5次埼玉県地域保健医療計画を策定する作業を行っているところでございます。県はこの計画の策定に向けて、今年度、県内の9つの二次保健医療圏ごとに医療提供等の実態を調査すると伺っております。 この調査によりまして、加須市を含む利根保健医療圏の実態が明らかにされるものと考えられており、その結果、第5次埼玉県地域保健医療計画に医療提供施設の整備方向が盛り込まれることになります。 本市にとりまして、現時点におきましては、この計画に公的な地域高齢者中核病院の本市への設置が具体的に位置づけされることが最も重要なことととらえております。その実現に向け、情報収集に努めながら、調査研究を進め、市としてその実現に必要な受け入れ条件等の検討を行い、県に対し、引き続き粘り強く要望していきたいと考えております。 この公的な地域高齢者中核病院の誘致は市の最重要な取り組みでございまして、早期に実現できますよう、議会、市民の皆様のご支援をいただきながら、最大限に取り組んでまいる所存でございます。
○議長(新井孝司君)
熊倉総合政策部長。 (
総合政策部長 熊倉敏雄君 登壇)
◎
総合政策部長(熊倉敏雄君) 市長の政治姿勢と選挙公約についてのご質問のうち、合併についてのご質問にお答えいたします。 市町村を取り巻く現状につきましては、国や地方の行財政改革が叫ばれる中で、少子・高齢化の進行や市民生活圏の拡大などといった社会情勢の急激な変化への対応とともに、自立した自治体としての運営が強く求められております。 加須市といたしましても、こうした現状への対応といたしまして、騎西町との合併協議を進めてきた経過がございます。しかし、騎西町との1市1町による合併協議は、住民投票の結果、合併反対の市民の数が賛成者の数を上回ったことから、その検討を打ち切り、現在は当面は合併をせずに、加須市単独での市政を健全に運営していくためのプランを作成し、行財政改革を推進しておりますことは議員ご案内のとおりでございます。 しかし、国、地方を通じての財政難、そして三位一体改革の全体像も不透明な中、地方の財政予測は困難を極める現状にあり、地方自治体の安定経営のためには今後も市町村合併が有効な手段の1つであると考えられる以上、この問題はこれからもなお避けては通れない問題であると認識しております。 国による新たな法律の施行と今年5月に示された基本的な指針に基づき、埼玉県においても、近いうちに、自主的な市町村の合併の推進に関する構想が作成されることになろうかと思われますが、市町村合併の問題につきましては、まず何よりも市民の皆様のご意見をお伺いしながら、また加須市を取り巻く社会情勢の変化を確実にとらえながら、的確に対応してまいりたいと存じます。 以上です。
○議長(新井孝司君) 角田市民環境部長。 (
市民環境部長 角田光穂君 登壇)
◎
市民環境部長(角田光穂君) 議員ご質問のうち、安全・安心のまちづくりについてお答え申し上げます。 初めに、現状についてお答えいたします。 まず、災害時ですが、加須市地域防災計画にありますように、万が一、災害が発生した場合には、いざというときの体制が的確にとれ、かつ的確に対処できるように職員にマニュアルを配布したところでございます。さらに、連絡体制につきましても、今年度は密に連絡をとるように改善したところでございます。 次に、交通事故や犯罪について申し上げます。 交通事故につきましては、事故の発生件数全体を少なく抑えることが重要であるとの点を警察等関係機関と確認しているところでございまして、このための対策をそれぞれの交通関係機関で実施し、対応しているところであります。 例えば、市では、道路構造等問題のあるところの改善、道路照明灯の設置、事故多発地点の路面標示の改善、カーブミラーの設置、運転者モラルの向上のための啓発や高齢者対策等を積極的に実施しているところでございます。また、警察をはじめ関係の交通指導員協議会、母の会、PTA連合会等で構成いたします加須市交通安全対策協議会を開催し、協働して事故防止を図っているところでございます。 犯罪につきましては、市民の協力をいただきまして、防犯パトロールを実施しておるところでございまして、実施している地区におきましては、かなりの効果が上がっております。また、消防団と警察官、市民環境部幹部職員と警察官によるパトロールも実施しておりまして、これもここのところの加須警察署管内の犯罪発生件数の減少にもあらわれてきているものと考えております。 さらに、犯罪を未然に防ぐため、暗く危険な箇所に防犯灯を設置し、市民が安心して暮らせるまちづくりを推進しているところでございます。 また、昨年7月1日から埼玉県防犯のまちづくり推進条例が施行されたことを受け、「自分のまちは自分で守る」を基本に、市民、事業者、学校、警察と一体となって、犯罪に強いまちづくりを進めてまいりたいと考えております。 以上、現況を申し上げましたが、いつ起こるかわからない災害につきましては、適切な対応がとれるように、防災訓練なども含めまして、訓練のための訓練でなく、さらに研鑽に努めてまいりたいと考えております。万が一、災害が発生した場合には、今結んである相互応援協定などのほか、民間会社との物資支援協定などにより、有効に機能するよう努めてまいりたいと考えております。 また、交通事故防止につきましても、今後さらに関係機関と連携を密にし、事故防止に努めてまいりたいと考えております。 さらに、防犯につきましては、パトロールを実施しているところにつきましては犯罪が減少してきている実績がありますので、積極的に支援し、全市に広め、協働して防犯を推進してまいりたいと考えております。 いずれといたしましても、安全・安心のまちづくりは、市民としても関心の高いものであります。市民の期待に応えるべく、さらに創意工夫をして、市民、関係機関と協働して取り組んでまいりたいと存じます。 次に、生活排水処理についてのうち、市町村型合併処理浄化槽処理区域の推進についてのご質問にお答えいたします。 現在、本市の生活排水対策は、公共下水道事業、農業集落排水事業、合併処理浄化槽設置事業の3つのシステムで実施していることはご案内のとおりでございます。 市民、市においても、経済的負担の少ない浄化槽市町村整備推進事業、いわゆる市町村型合併処理浄化槽処理区域の推進を図るべきとのご提言でございますが、浄化槽市町村整備推進事業は市町村が設置主体となり、特定の地域を単位として個別の浄化槽を設置し、市町村が維持、管理を行うものでありまして、設置費用に対して国庫補助が3分の1であり、設置者が10分の1を負担し、残り30分の17を設置主体である市町村が負担することになります。 市町村負担のうち50%相当は交付税措置されることになっておりまして、市民にとっては個人設置型事業より個人負担が少なく、維持管理も市町村が実施するため、維持管理の信頼性が向上すると言われております。 この浄化槽市町村整備推進事業を行うためには、平成17年度より循環型社会形成推進交付金の創設に伴い、市に循環型社会形成推進地域計画の策定が義務づけられておりまして、策定するためには、要望地域の把握、関係課との事業施策等の調整等、時間を要するものと考えているところでございます。このようなことから、市では当面、個人設置型の助成を推進してまいりたいと考えているところであります。 市といたしましても、計画的に生活排水処理対策を行うためには、その地域に合った生活排水処理方式を採用することが重要であると認識しておりますので、市民にとってどの方式がよいのか、さらに研究してまいりたいと存じます。 以上です。
○議長(新井孝司君) 新井上下水道部長。 (上下水道部長 新井敏正君 登壇)
◎上下水道部長(新井敏正君) 議員ご質問の生活排水処理についてのうち、まず初めに串作処理区の状況についてお答えいたします。 串作処理区の農業集落排水処理施設は、平成11年度に事業採択を受け着工し、総事業費約8億 8,300万円をかけ、平成16年度に完成いたしました。その後、地元住民への説明会を実施し、平成17年5月1日に供用開始いたしました。 現在の加入状況でありますが、今年度の加入は当初 214件のうち 121件の加入を見込んでおりましたが、今年の7月14日現在で、ほぼ当初見込みに近い58%を超える 125件の加入がありました。今後、未加入者に対しても、早期接続の普及促進を図ってまいりたいと考えております。 次に、大越処理区の進捗と今後の計画についてお答えいたします。 これまでの進捗の状況でありますが、平成16年度までの4年間に管路施設工事について、延長約31キロメートルのうち 4.7キロメートル、計画の約15%を実施したところでございます。あわせて、処理施設用地 3,198平方メートルを取得し、これまでの事業費は約4億円となっております。平成17年度には管路工事、約2キロメートルの工事を計画しているところでございます。 今後の計画についてでありますが、内田議員さんのご質問にご答弁申し上げましたとおり、例えば一括発注による経費の削減を図るなど、県や地元とも十分協議をし、見直しを進めてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。 (市長 大橋良一君 登壇)
◎市長(大橋良一君) 私に対する恩田議員さんの政治姿勢についてのご質問にお答えを申し上げます。 国、地方を通じた厳しい財政状況や急速な少子・高齢化の進行等、自治体の運営は大きな転換期を迎えております。このような情勢を踏まえ、さまざまな諸課題に的確に対応していくため、私は、改革、継承、そして市民との協働の3つを基本的な政治姿勢といたしたところであります。 私は、本市を取り巻く厳しい状況を乗り越えていくため、「改めるべきものは徹底して改める」という理念のもと、政策の一つ一つ、また市役所の運営につきまして改革に取り組んでまいります。改革に当たりましては、市民のために、加須市のために何が大事なのかという視点を徹底いたしますとともに、職員は常に問題意識を持ち、現場第一主義やスピード感覚を取り入れ、市民の皆様から信頼される市役所を目指し、そして市民の皆様とともに、元気で住みよい加須市づくりに全力で取り組んでまいる所存でございます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 18番、恩田議員。
◆18番(恩田博君) 一通りご答弁いただきました。 先の3項目と今の市長からの市政に対するお考えを、一括していろいろとお伺いしていきたいという気がいたします。 まず、今、市長から「改めるべきものは改める」、そして改革を第一に挙げられて、基本的な考え方を述べていただきました。 先ほど、高齢者中核病院の誘致について、最初に答弁ありました。私たちが今まで長い間、多くの市民がこれらの病院についての誘致にはいろいろな角度からお話があり、ご意見も出されておりました。 しかしながら、前回の医療診断センターを設置し、そしてそれを中心にした公的な地域高齢者中核病院と、こういうことでありますが、今ご答弁あった中に、県は高齢者中核病院をつくるというのは決定されておりますか。今、保健センター所長から答弁いただきましたけれども、この計画は平成19年の、あとこれから2年後でありますけれども、こういうものをつくっていくという考えが実際あるとお聞きしているんでしょうか、お伺いします。
○議長(新井孝司君) 小島保健センター所長。
◎保健センター所長(小島さえ子君) 再質問にお答えいたします。 県が計画しておりますのは、公的な地域高齢者中核病院ということでございまして、現時点では県が直接建設するという考えはないというふうに伺っております。
○議長(新井孝司君) 18番、恩田議員。
◆18番(恩田博君) そうしますと、これは民間とか、あるいは半官半民、いろいろあります。大学病院もあるでしょうし、いろいろな病院があると思いますけれども、先ほど私が冒頭の質問で、少なくとも公約を掲げる以上は、ある程度の目安がやはりあるんじゃないかと思います。市長はどのような目安でこういう公約をされているのか、市長からお伺いします。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 公的な地域高齢者中核病院の関係につきましては、先ほど保健センター所長が答弁申し上げましたが、いずれにしても、まず第一義的には医療保健計画の中にこれが位置づけられないと、どんな病院であっても、これはまず無理であるということがいろいろな中から明確になってまいりました。しかも、その計画が今改定作業に入っているということでございます。この時期をとらえて、改めてこの病院の誘致を私がはっきり公約として掲げて市民の皆さんに問うたということでございます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 18番、恩田議員。
◆18番(恩田博君) 今、この私たち加須市、隣の久喜市も含めてですけれども、救急医療に対する施設がなくて、大変困っているという現状は市長もおわかりだと思います。 今まで計画された利根医療圏のベッド数とか、あるいはそういう医療整備についての計画の中に、ベッド数だけを確保できれば、とりあえず間に合っているという考え方が今まであったような気がいたします。 ところが、病院の経営は今 100や 200ベッドの総合病院では成り立ちません。これはもう既に久喜の病院でも実証されておりますし、恐らく私はここ5年ぐらいの間に加須市の病院でも救急病院がなくなってしまうんじゃないかという危惧を持っております。それは経営が成り立たないからです。いつ来るかわからない救急患者に高度の技術を持った先生を常駐させなくてはならないという厳しいところがあります。 入院患者がかなりのウエートを占めて、その看護や治療に当たるための経費で穴埋めして、救急病院が成り立つというふうにも伺っております。平成19年から5年、平成24年までの計画になりますけれども、こういう長い間にはいつ状況が変わるかわかりません。そういうことからすると、市長が言われておるような平成19年の利根医療圏の計画を待ってからというのは、私は遅いんじゃないかという気がいたします。 1つお伺いしておきますけれども、羽生にある羽生病院が間もなく設立されて30年になろうとしておるようです。これが今26年目で、あと4年ぐらいで30年になる。あの土地は羽生市から30年の賃借で借りているということがあるようで、移転をするという話があるのはご存じでしょうか、市長。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 羽生病院の問題にお答えする前に、1つ私の方から申し上げておきたいのは、今回誘致をしようとしている病院の性格でございますけれども、当然がんや心疾患、脳血管疾患、こういうものに対応できるもの、さらに高齢者の疾病にも対応できる、そして救急医療にも対応できる、そういう総合的な包括医療を実践できる病院、こういうものをまず想定をしているということでございます。 それと、もう1点は、現在の市内にある医療機関等とも医療連携を進め、地域医療の核としての性格を有する病院、こういうふうな性格、こういうふうな病院を想定して誘致活動を展開するということでございます。 最後に、羽生病院のご質問でございますが、私はそういう話については特に聞いてはおりません。
○議長(新井孝司君) 18番、恩田議員。
◆18番(恩田博君) 時間の関係もあります。またこの件についてはいろいろと論議をさせていただきます。 いずれにしましても、加須市民は現状の病院については不安を抱いていることは事実であります。先般も交通事故で、西南病院の方に行かれてお亡くなりになった方がいらっしゃいましたけれども、時間もかかって大変であり、特に脳疾患とか心疾患の場合は、近いところでないと非常に難しいと伺いました。 脳疾患や心疾患の手術がいつでもできる体制にするには、最低でも 500ベッド以上の総合病院でないとできないというふうに私は伺っております。市長が言われておるような内容を、がんや脳疾患や心疾患、そして高齢者に対応できるということになれば、やはり 500ベッド以上の病院になるかと思いますが、そういう病院を誘致するには通常の考え方では私はできないと思います。 したがって、先ほど市長が「改革すべきところは改革する」というお話もありました。県も国もそうです。地方自治は地方で決められる時代に入っております。意欲を持って市長が取り組めば、私は実現できると思いますので、ぜひお願いしたいと思います。 次に、合併の件でありますが、以前から合併の基本的な考えで行政経費を見た場合、これからの厳しい財政難において、20万都市がほぼ理想的なものではないかというのは多くの方々がご存じだったと思います。 千葉県の流山市では、非常に行政経費が安いということも伺っております。また、埼玉県では住民に対していろいろ説明をする。先ほどの答弁では意見を聞いて対応していくというお話を伺いましたが、県ではいろいろなシミュレーションを考えていただけるということをお聞きしております。 したがって、加須市で2市3町なり1市3町なり提案をすれば、県は公平な立場で、シミュレーションをしてくれるということも伺っております。その件に関しては、部長、ご存じでしょうか。
○議長(新井孝司君)
熊倉総合政策部長。
◎
総合政策部長(熊倉敏雄君) 再質問にお答えいたします。 先ほど、国の方で合併の構想をつくるというのがありまして、その中においては、1つには構成市町村の組み合わせを生活圏域を踏まえた行政区域の形成を図ることが望ましい市町村、2つにはさらに充実した行政権能を期する指定都市、あるいは中核都市、特例市を目指す市町村、また3つ目にはおおむね1万未満の市を、小規模な市町村をまとめていくというような方針が出ていますけれども、それを受けて県としては、埼玉県として今後の市町村に対する方針については今つくっているということでございまして、それを受けまして私としては考えていかなくてはならないと思っております。 以上です。
○議長(新井孝司君) 18番、恩田議員。
◆18番(恩田博君) 県の方から、強制合併をしろとは言わない。少なくとも、地元の関係市町村の方から、こういう合併の仕方ではどんな形の新しい市ができるかのシミュレーションを検討してほしいということであれば、いつでも検討できる体制がつくれる話を伺っております。 私といたしますと、やはり広域合併は進めていかなければならない。特に産業の関係、雇用の関係、防災や消防、教育、すべてのものに関して、広域行政がやはり必要な時代がもう来たと思います。すでに中央集権システムは終わりに近づいております。地方分権型のシステムの転換ということも、市長の所信表明でもありました。 これからは市が中心になって進めていく必要があります。これは市長が率先してやるべきだろうと思います。決定は市民で、市長に推進していただきたいと思います。これは市長にご答弁を次の件と一緒にお願いしたいと思います。 安全・安心のまちづくりであります。 監視の目ということが言われております。さいたま市でもいろいろな防犯協定を結んでおるようであります。加須警察でも郵便局やいろいろなところと防犯協定を結んで、監視の目を強めております。先ほども申し上げましたけれども、隣の家とのコミュニケーションや地域のコミュニケーションはすべてこれは監視だと私は思っております。こういう監視の目を強化するために市民がみんなでお互いに監視し合って、そして犯罪のないまちをつくろうというのがこれからは必要ではないかと思います。 そして、防災については、昨日のテレビでありましたが、あの地震のときに高層ビルの21階とか30階に住んでいらっしゃる方はエレベーターが動かないので、階段がいっぱいになっちゃうんだそうですね。そういう方の避難場所も確保しなければならない。要するに、どんどん新しい防災に対する課題が増えてきていることは事実です。 私たちにはわからないような課題があるのではないかと思います。防災意識の高揚を含めて、市民にいろいろな情報を提供し、市民がどういうことで安全・安心なまちづくりについて悩んでいるか、いろいろな心配ごとの意見を把握する手段も考えられるのではないかと思います。この件については、市民環境部長に後で答弁をいただきたいと思います。 市民環境部長に続いて質問をします。市町村型合併浄化槽の推進事業であります。 これは平成19年から、先ほど申し上げましたように、資源循環型の構想に切り替えていかなければいけないという形がもうでき上がっております。したがいまして、農業集落排水自体も変えなければならないということです。そういうことも含めて、県は一昨年から、加須市でも 640万円のお金を使って生活排水処理計画の策定事業をしてきました。 ですから、これから資源循環型に切り替えるので時間がかかるから、市町村整備型の事業ができないというのはおかしいと思います。環境省はそんなことは言っておりません。どんどん積極的に相談に来てほしい、そうすれば、認可は出せるという話も聞いております。いろいろと環境省からは資料も出ておりまして、事業費のことも含めて農業集落排水事業とでは雲泥の差になっていることは事実です。 したがいまして、ぜひこれを推進していくべきだろうと私は思います。これを推進することによって、集落排水事業が見直されるということになります。 大越の処理区について、上下水道部長にお伺いしますけれども、大越地区の農業集落排水事業は樋遣川地区を見直すのと同じ内容で基本計画が策定されておりましたわけですから、当然まだ未着工である大越の処理区については農業集落排水を進めるんではなくて、ほかの方法も一緒に見直す検討をするのが当たり前だと思うんですが、その辺はどういうふうに考えておりますでしょうか。 市民環境部長の方から、ご答弁お願いします。
○議長(新井孝司君) 角田
市民環境部長。
◎
市民環境部長(角田光穂君) それでは、再質問にお答えいたします。 最初の市民の情報を把握する方法を検討すべきではないかというようなお話がございました。これは議員もおっしゃいましたように、私どもの方では平成10年に郵便局と災害時及び道路損壊等に関する情報を受けられるような協定を結んでおります。また、県の方でも、タクシー業界や宅配業者などと防犯に関する協定を結ぶような動きもしております。 そういったことを踏まえまして、市といたしましても、先ほど申し上げましたように、安全・安心のまちづくりというのは市民の関心の高いものでございますから、こういったものを参考にして研究をしてまいりたいというふうに存じております。 次に、農集の方の、集落排水の方のすぐやるべきじゃないかというふうなお話でございましたけれども、実は県内で実施している市町村にもちょっと今聞いたところでございます。 それによりますと、個人設置型に比べて非常に説明会とか工事の発注とか、これは手前の方のちょっと理由になるかと思いますが、工事の完成検査事務とかいろいろ煩雑になるよということで、もうちょっと研究をさせていただきたいというふうに存じております。 以上です。
○議長(新井孝司君) 新井上下水道部長。
◎上下水道部長(新井敏正君) 再質問にお答え申し上げます。 大越処理区の整備につきましては、地元住民の強い要望がありまして、平成13年度からこの事業を進めてきているところでございまして、事業途中での処理方式の変更については検討はしておりません。
○議長(新井孝司君) 18番、恩田議員。
◆18番(恩田博君) 市町村型の整備推進事業というのは今までは規制がかなり厳しくなっておりまして、なかなかできなかったということは私も存じております。 それが改正により、新しいやり方でできます。以前は特定地域の生活排水処理事業というので、事業の対象区域というのは水資源の保護だとか、水質汚濁法だとか、山村振興法だとか、いろいろな法律に合致していないとできなかったというのが、今度これが廃止されて別なやり方でできるようになっているわけですから、ぜひ早急に取り組んでいただきたいなと思います。 それから、大越の処理の関係ですけれども、確かに大越の処理につきましては今年の第1回の定例会に請願も出されてきております。しかし、請願の審査の内容を調査させてもらいますと、それに対してまだ県の計画や市の基本的な計画がないから、今のままとりあえず進めるということで採択されておるような内容が書いてあります。 私は現状からしますと、もう変えなければならない時代に来ていると思いますので、ぜひこれも早めにやっていただきたいと思います。 最後になりますけれども、市長の答弁に幾つか絡んでお話をさせてもらいます。 まず、市民にいろいろ聞いてやられるという、市民が中心だというお話も聞いております。今までの行政の仕組みからすると、某市の話ですが、市民が役所に来ていろいろ聞くと、上司に聞かなければわからない、上司は市長に聞かなければわからない、市長は県に聞くとか、県は国に聞かなければとか、こういうものが今までかなり多かったわけです。それがこれからは変わるだろうと言われており、要するに先送りはしなくてもいい時代に入ってきたと私は思います。 先ほど、行政改革は政治改革からと申し上げました。近隣の話ですが、太田の市長はいろいろな本を出されております。この太田清水市長の話では、最初に市長が自ら市長室の清掃を、掃除機1台買って行った。こういうところから、市民や職員の意識も変わり、それから庁舎の清掃費が随分削減できたそうです。これは市長が率先してやっていくこと、これが大きな改革につながると思いますが、市長にはぜひ推進をしていただきたいと思います。 また先般、私は齋藤副知事からのお話を聞いてまいりました。学校教育に関係するかと思いますが、英語教育で話すことと聞くことが必要だというのはもう随分前から言われておりながら、なかなか実現できないのが現状です。これは今までのしがらみを重視しているためにできないんではないかと齋藤副知事が申されておりました。これからは新しい方法が必要であるだろうと思います。 また、委託料や運転管理、維持管理など、使用率や利用率、それから施設の稼働率のインセンティブが働くようにすべきであります。要するに使用してもしなくても、同じ委託料を払うんじゃなくて、使用が多ければ委託料も増やす。こういうインセンティブの働く事業にどんどんしていき、お金がきちんと市民に理解できるような使い方にすべきであります。 ぜひ、市長には改革というものを頭に置いていただいて、市政運営をすることを申し上げまして、私の質問を終わりにいたします。
○議長(新井孝司君) 以上で、18番、恩田議員の一般質問は終了いたします。
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△休憩の宣告
○議長(新井孝司君) 暫時休憩いたします。約10分間。
△休憩 午後2時00分
△開議 午後2時10分
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△開議の宣告
○議長(新井孝司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、23番、中條議員の質問を許します。 ご登壇願います。 (23番 中條恵子君 登壇)
◆23番(中條恵子君) 私は通告に基づきまして、次の5点について質問させていただきます。 1点目に防犯灯修繕費について、2点目にチャイルドシート購入費補助金制度について、3点目に子どもの居場所づくりについて、4点目に学校応援団「いきいきステーション」について、5点目に利根川児童館の今後についてであります。 まず、第1点目の防犯灯修繕費についてお伺いいたします。 日ごろから市民を事故から守り、また夜間の犯罪発生防止並びに良好な生活環境を保持するためにご努力をいただいておりますことに、まずもって感謝申し上げます。 また、昨年度までは、自治会からいただいた防犯灯取り付けに関しては 100%要望どおりに取り付けていただいていたということで、本当にありがたいことだと思っております。 さて、今回質問させていただきます防犯灯20ワット蛍光管の管理については、各自治会にその管理業務が委託されています。そして、その費用として年額2万 5,000円が支払われています。しかし、年額2万 5,000円には、実際の修繕費としては著しく不足するという現状と、反対に2万 5,000円まではかからないという現状があるということです。 そこで、現在、各自治会さんに管理をお願いしている防犯灯の灯数と2万 5,000円に対する比率を教えていただきたいと思います。また、修繕費を一律2万 5,000円としている根拠を教えていただきたいと思います。そして、今後は管理している防犯灯の灯数に応じた予算配分にすることはできないのか、お伺いしたいと思います。 第2点目に、チャイルドシート購入費補助金制度についてお伺いいたします。 次代を担う大事な子どもたちを交通事故による被害からその命を守ろうと、チャイルドシートの装着が義務づけられたのが2000年のことです。 6月10日付の埼玉新聞の記事によりますと、このチャイルドシートの装着が義務づけられた2000年と翌年の2001年には、交通安全運動期間中の調査で70%を超えていたこともあった着用が、本年は49.1%で、2年連続で50%を下回ったことがわかったとありました。そして、警視庁は関心の薄れが背景にあるとして、取り締まり強化と保護者への啓発を改めて推進するとのこと。また、昨年1年間の交通事故でチャイルドシート不着用での死亡率は、着用していた場合の約 4.1倍とありました。チャイルドシートの着用が、いかに子どもの命を守るために重要なものであるかがわかると思います。 しかし、なぜ保護者は完全なるチャイルドシートの装着をしないのでしょうか。年齢別の使用率を見ると、1歳未満が73.6%、1歳から4歳が48%、5歳は30.4%となっており、年齢が上がるほどに使用率は下がる傾向にあるようです。 さて、本市におきましても、チャイルドシート購入費補助金制度を実施していただいておりましたが、その制度が本年3月31日をもって終了してしまいました。まだまだチャイルドシートの着用が定着していないのに、なぜ終了となってしまうのでしょうか。利用される方が少ないのでしょうか。チャイルドシートの販売価格を幾つかの販売店で見てみても、そう安価とは思えません。上限 5,000円でも補助していただけたら、大変助かると思います。 この制度を実施していただいた2年間の実績はいかがだったでしょうか。また、2年間と定めたことの評価はどのように思われていらっしゃるでしょうか、お伺いいたします。 そして、この制度の存続、もしくは改正をして新制度をとのお考えはあるか、伺いたいと思います。 第3点目に、子どもの居場所づくりについてお伺いいたします。 この子どもの居場所づくりについては、平成16年第1回定例会においても質問させていただいておりますが、いよいよ実施されたとのお話を伺い、大変にうれしく、感謝申し上げる次第であります。 当時、教育長よりいただいたご答弁は、この展開を注目しながら、先行地域の情報を積極的に収集し、研究してまいりたいというものでした。3か年計画で、全国で1万 4,000校で実施されるとの計画で、本年は2年目に当たり、ここで手を挙げていただいたことは本当にすばらしいと思います。 まず、先行して実施されている子どもの居場所づくりの現状をお伺いいたします。また、この事業は3か年計画中は補助事業の適用を受けられますが、4年目以降は単独事業として定着化されるようですが、その今後についてのお考えをお伺いしたいと思います。 4点目に、学校応援団「いきいきステーション」についてお伺いいたします。 この事業については、今議会に補正予算として事業費の予算が計上されており、議案質疑でも質疑がありましたので、重複する内容もあるかもしれませんが、私の視点から質問をさせていただきます。 4月22日付埼玉新聞には、「県教育委員会は小学校の空き教室を開放し、地域住民と学校を結びつける事業を5月からモデル校7校で始めると発表した。学校と住民の調整役となるふれあい推進長を中心に、ボランティアらによる学校応援団を結成、学校と地域社会が一体となって子どもの育成に取り組んでもらうのがねらい。ふれあい推進長は学区に住んでいて学校に毎日常駐できる人、基本的にはボランティアだが、保険料は自治体が負担する考えとのこと。空き教室に集まった住民で学校応援団をつくり、1、学校に対して提言をする、2、子ども向けの地域イベントを実施する、3、子育ての悩み相談などを考えている」とありました。 そして、そのモデル校に加須小学校、加須南小学校、樋遣川小学校が上がっていたのです。他市町ではそれぞれ1校ずつでしたが、本市は3校ということで、すばらしい事業に素早く手を挙げられたことに敬意を表するものであります。 「いきいきステーション」と名づけられたこの事業の内容、実施計画をお伺いしたいと思います。また、モデル校での実施となるわけですので、今後、全市の小学校で実施していただけるようになるのか、今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。 第5点目に、利根川児童館の今後についてお伺いいたします。 昨年の相次ぐ台風の上陸や大雨による堤防の決壊などで、日本列島は甚大な被害を受けました。そして、改めて防災への意識が高まり、万全の治水対策や避難指示への対応など、行政に対する防災への市民の要求度は非常に高くなっていると思います。 本市も北に利根川が位置し、水害に対する不安をいつも抱えているというのが現状であろうと思います。事実、4年前には大越の地で水があふれ出し、必死にそれを食いとめようと水防団の方々が苦労されたというのは記憶に新しいところだと思います。 国は、この利根川の堤防が決壊したならば、どれほどの大きな被害になるかはかり知れないと、またかつてのカスリーン台風のとき以上の被害が予想されるということで、
首都圏氾濫区域堤防強化対策事業と銘打って、利根川の堤防強化対策に取り組み始めております。 しかし、この事業の推進においては、たくさんの市民の皆さんの移転という協力が不可欠なものであります。また、その中には公共施設も含まれております。利根サイクリングセンター、そして利根川児童館は移転になるのでしょうか、それともなくなってしまうのでしょうかと、市民の皆様から聞かれます。 サイクリングセンターは県の施設かと思いますが、児童館は市の施設であります。利根川児童館はバーベキューサイトや広い園庭などで子どもから大人までが楽しく過ごせ、皆様に喜んで利用されている施設だと思います。その施設がもしもなくなってしまうとすれば、とても寂しいことだと思います。たくさんの市民の皆様が心配されている堤防強化対策事業による影響について教えていただきたいと思います。
○議長(新井孝司君) 角田市民環境部長。 (
市民環境部長 角田光穂君 登壇)
◎
市民環境部長(角田光穂君) 自治会への20ワット防犯灯の維持管理委託についてお答えいたします。 市内の犯罪を未然に防止するため、暗くて危険な箇所について防犯灯を設置し、市民が安心して生活できるまちづくりを推進していることはご案内のとおりであります。 20ワット防犯灯の設置総数は平成17年3月31日現在で 2,740基でございまして、これを9地区ごとに比較してみますと、多い自治会は大桑地区 519基で全体の18.9%、また少ない自治会は樋遣川地区 163基で全体の 5.9%であります。 平成16年度の自治会への20ワット防犯灯管理委託費は総額 160万円でございまして、ランプの交換のみを一律2万 5,000円で64自治会にお願いしているところでございます。これは各自治会でランプの交換を依頼する業者により、単価がまちまちとなっておりますことから、こうした経過がございます。 実際に自治会が要しました修繕費は、平成16年度の各自治会からの実績報告によりますと、総額で 294万円になり、約9割の自治会で赤字となっている状況でございまして、防犯灯の維持管理運営にご協力をいただきまして感謝しているところでございます。 しかし、防犯灯は自治会管理のランプ交換以外の修繕や改修を市で負担する費用が平成16年度では約 560万円、新規要望にお応えする設置費が約 475万円かかっております。 このような状況の中、ご提言の維持管理委託費の総額を変えないで自治会管理灯数割合で委託費をお願いした場合には、管理灯数の少ない自治会でさらなる負担が増えることになります。また、自治会管理の設置基数で考えるならば、実際に要した修繕費で各自治会の委託費を検討することが必要となりますが、この場合、管理委託費は増加することになります。 市といたしましては、この厳しい財政状況での委託費増加は非常に難しい状況と考えておりますので、どのような配分で維持管理をお願いすれば、より公平になるか、さらに研究してまいりたいと存じます。 次に、チャイルドシート購入費補助金制度についてお答えいたします。 この制度は、チャイルドシート着用が義務化された平成12年度に少子化対策臨時特例交付金を活用し、乳幼児の交通安全及びチャイルドシートの着用促進を図ることを目的として、チャイルドシート貸与事業を始めたものでございます。 市で購入したチャイルドシートの耐用年数が3年で切れましたため、平成15年度から15年度と16年度の2年度限りの補助金制度とし、利用者の要望と利便性を考慮し、1歳未満の乳児のためにチャイルドシートを購入した者に対して補助金を交付することといたしました。 1歳未満のチャイルドシート購入費補助金の2年間の実績でございますが、平成15年度 143件、71万 200円、平成16年度 181件、90万 1,300円でございました。 次に、制度の復活の可能性についてお答えいたします。 先ほどお答えいたしましたように、この制度は3年間の貸出制度とその後の2年間の補助金制度を合わせた5年間の制度でございました。この5年間でチャイルドシートの普及啓発は相当進み、加須警察署から提供いただきました埼玉県内の調査実績によりますと、先ほど議員が申されましたように、1歳未満のチャイルドシートの着用率は2004年で73.6%となっております。 このような実績を見ますと、チャイルドシート着用については、おのおのの運転者に知れ渡り、この制度のチャイルドシート普及という目的はほぼ達成したものと考えておるところでございます。したがいまして、現状では、制度の復活は財政事情も厳しい折、難しいものと考えます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 中里生涯学習部長。 (生涯学習部長 中里一美君 登壇)
◎生涯学習部長(中里一美君) 子どもの居場所づくりについての現状と今後についてお答えいたします。 家庭や地域の教育力の低下、子どもたちの異年齢・異世代間交流の減少、青少年の問題行動の深刻化など、子どもたちを取り巻く環境が大きく変化し、社会全体の安全と安心が問われておりますことはご案内のとおりでございます。 このような家庭や地域の教育力の低下、青少年の問題行動の深刻化等の状況を踏まえ、文部科学省は地域の教育力の再生を総合的に進める観点から、子どもの居場所づくり事業を地域教育力再生プランの中の1つとして推進しております。 この子どもの居場所づくり事業は、学校の校庭や教室、公民館等に安全で安心して活動できる子どもの居場所、活動拠点を設け、地域の大人を配置し、放課後や週末にスポーツや文化活動など、さまざまな体験活動や地域住民との交流活動を目的に実施している事業でございます。 この事業は不動岡小学校の児童を対象に、公民館や学校を活動場所として開設しております。現在、1年生から6年生までを対象に26人が参加し、主に木曜日の放課後に活動をしております。活動内容は、安全に遊べるように、地域の大人たちが指導員として、昔の遊びや体験をボランティアで協力していただいております。こま回し、ビー玉、おはじき等の昔の遊びやダーツ、子ども料理教室、ドッチボール、キックベース、グランドゴルフなどの多様な遊びのほか、地域の清掃活動や商店街の探検等、体験・奉仕活動等を含めて行います。 活動日は原則として木曜日の午後3時30分から5時までの時間帯を活用し、夏休みを除いて11月12日まで、延べ14回実施する予定でございます。子どもたちは授業が終わると集合場所に集まり、保護者の方が迎えに来るまで楽しそうに元気よく遊びに熱中しております。また、指導員の方々も、疲れるけれども楽しく活動させてもらっていますと、喜んでいただいております。 次に、子どもの居場所づくり事業の今後についてお答えいたします。 今年度は新規事業でありますので、不動岡小学校区を対象にして先駆的に取り組んでいただきましたが、この事業を実施するためには、子どもの活動を見守り支える支援者としての地域のボランティアの方々の協力が不可欠でございます。さらに、地域全体で子どもを見守る体制づくりが必要でございます。 なお、この事業のほか、放課後における子育て支援事業として、現在、加須南小学校をはじめとして、本年度新たに礼羽幼稚園、三俣幼稚園、大桑小学校でスタートしております。 放課後における子どもの居場所づくりにつきましては、その学校区内の方々と地域ぐるみで、放課後における子どもの安全・安心な生活を確保する環境をつくっていかなければならないと考えております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 渡邉学校教育部長。 (学校教育部長 渡邉義昭君 登壇)
◎学校教育部長(渡邉義昭君) 学校応援団「いきいきステーション」についてお答えいたします。 既に新聞報道されているところでございますが、「いきいきステーション」とは小学校の余裕教室等をサロン的な役割を担う集いの場として活用し、ボランティアの方を募り、学校と家庭と地域の橋渡し役であるふれあい推進長を学校に常駐し、子どもたちとの交流を深めながら授業支援を行ったり、保護者の子育て相談、家庭と地域と学校の交流の場、安全確保などに応じる取り組みをしていただくものでございます。 教育委員会では、元気で住みよい加須市づくりのもと、21世紀を担う心豊かな人づくりを目指し、現在、地域密着型、地域一体型の教育を最重要課題の1つとして位置づけ、取り組んでおるところでございます。その具体化を図っていくのが「いきいきステーション」でございます。学校が地域の教育の中核となり、積極的に家庭や地域社会の教育にかかわることによって、学校の活性化と家庭や地域の教育力の向上を図るとともに、ボランティアの方が学校に常駐していることから、子どもたちの安全や防犯の面からも効果が期待され、極めて意義深い取り組みであると認識しているところでございます。 現状といたしましては、各学校で学習指導の充実と活性化を図るために学習支援者として学習ボランティアの方や、子どもの防犯や交通安全支援者としての安心・安全ボランティア、あるいは開かれた学校づくりを推進する学校評議員の方にご協力をいただいておるところでございます。 今後は、これらのボランティアの方々を一層充実し、既存のボランティアの方々を学校応援団として編成し、学校と家庭と地域が一体となった地域ぐるみで子どもたちを健全に育成する仕組みを構築してまいりたいと存じます。 さらに、モデル校としての加須小学校、樋遣川小学校、加須南小学校の3校の先行実践を踏まえ、学校をもっと元気にし、家庭や地域の教育力の向上を図り、地域の方が学校に一層愛着と関心を持てるような教育を推進してまいりたいと存じます。
○議長(新井孝司君)
田埜入福祉部長。 (福祉部長 田埜入光郎君 登壇)
◎福祉部長(田埜入光郎君)
首都圏氾濫区域堤防強化対策事業による利根川児童館への影響についてのご質問にお答え申し上げます。 児童館は児童に健全な遊びを与え、その健康を増進し、情操を豊かにすることを目的として設置され、地域の児童健全育成の拠点として重要な役割を担っておりますことはご案内のとおりでございます。本市においては、加須児童館、利根川児童館及び花崎児童館の計3館を設置し、次代を担う児童の福祉向上のため、その支援活動を積極的に行っているところでございます。 議員お尋ねの利根川の堤防整備を図る
首都圏氾濫区域堤防強化対策事業ですが、平成13年9月、大越地内の大利根鉱泉付近で発生しました堤防漏水や基盤漏水などを受けまして、特に東北自動車道から下流の区域について、5年間を目途に緊急的に整備を実施するものであります。 去る6月に開催されました国土交通省利根川上流河川事務所との会議では、利根川児童館は堤防の一部として他の周辺部分より高いところにあるため、敷地の一部はかかりますが、児童館全体にはかからないとの説明があったところでございます。 これから利根川上流河川事務所との具体的な協議に入っていくわけでございますが、地域の児童健全育成の拠点施設でありますので、サイクリングセンターを所管しています県とも連携をとりながら、今後十分に情報収集等を行い、対応してまいりたいと存じます。
○議長(新井孝司君) 23番、中條議員。
◆23番(中條恵子君) それぞれご答弁をいただきました。ありがとうございました。 要望も含め、再質問をさせていただきます。 1点目の防犯灯修繕についてですが、私の地元の区長さんから資料をお借りして調べたところ、管理数75灯のうち、毎年約3分の1の25灯前後の防犯灯が球切れをし、修繕をするという状況です。少ない年でも20灯、多い年では33灯もの球切れがあったようです。 市からいただく修繕費は、先ほども申し上げましたが、また部長からも答弁がございましたが、2万 5,000円であります。不足は区費の中から支出されております。4万円から10万円弱の費用を地元で負担しているというのが現状であります。経済状況が厳しい折ですので修繕費を増額してほしいというものでは、そのようには申しませんけれども、修繕費としていただいている分が余っている自治会があるというのも事実のようでありますので、ぜひ自治会に管理委託されている防犯灯の灯数による予算配分を考えていっていただきたいと思います。 先ほどのご答弁の中では、そのようにすると負担増が出てくる自治会もあるということでございましたけれども、またその防犯灯を要望したのは自治会だというふうにも言われるかもしれませんけれども、実際に不公平感を感じていらっしゃる方が多くいらっしゃいますので、ご答弁ではどのようにしていったらいいのか考えていきたいというようなことでございましたけれども、そうであるならば、自治会長さん、その方々のご意見をよく取り入れていただいて、皆さんが納得していただけるようなそういう予算配分に変えていっていただきたいと、そのように思いますのでよろしくお願いをいたします。 また、2点目のチャイルドシートの購入費補助金についてでございますけれども、ぜひとも一部を改正して存続をお願いするものでございます。予算が厳しい折でございますので、それは無理というような先ほどもご答弁でございましたけれども、大切な命を守るチャイルドシートでございますし、6歳未満の幼児までが着用することが義務となっております。 この購入費の補助の対象を今までは乳児、1歳未満だったと思うんですけれども、6歳未満までに拡大をしていただいた上で、そして幼児1人1回に限り、そして市内の販売店または取扱店から購入された方へということで補助金を交付する、そういう制度に改正していただきながら、引き続きこの制度を続けていっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。少子化が進む現状の中で、子どもを育てやすい環境をといつも考えてくださっていると、加須市はそう考えてくださっていると喜んでいただけるのではないかと思いますが、いかがでしょうか、もう一度お伺いしたいと思います。
○議長(新井孝司君) 角田
市民環境部長。
◎
市民環境部長(角田光穂君) 再質問にお答えいたします。 私どもの考えといたしましては、1歳未満で73%、その後が落ちてくるということは、当初は皆さんお使いになっているということでございます。そうしますと、その後使わなくなったというのは家族としての中でのモラルといいますか、意識が落ちてきているというふうに認識しておりまして、その辺は交通安全の方の啓発で対応したいと、かように考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(新井孝司君) 23番、中條議員。
◆23番(中條恵子君) 先ほどのご答弁でもありましたけれども、チャイルドシート、3年が耐用年数というふうな、そのようなご答弁もございました。であるならば、6歳未満であれば、その間に一度は買い換えなければならない、そういうような状況であると思います。そこら辺のこともご考慮いただければと思います。 そして、本当に大事な子どもたちの命を守る、その補助事業にどなたが反対されるのかなと非常に憤慨するものでございますけれども、先ほどの防犯灯のことも含めまして、市民の皆様からのご意見というものをもうちょっと聞いていただければなと、そのように思います。全く聞いていないということではないんでありますけれども、喜んでいただけるような事業がどんどん少なくなってしまうということが大変に悲しいことだなとも思いますので、今後検討の余地があるかどうか、市長さんに伺いたいと思います。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。 (市長 大橋良一君 登壇)
◎市長(大橋良一君) チャイルドシートの購入補助金の問題についての再質問でございますが、基本的にはやはり、同じ子育て支援といっても、どこの部分をどういうふうに行政が守って、家庭がどこの部分をどのように守っていくか、そういうふうな総合的な観点の中から考えますと、このチャイルドシートについては、やはりそもそも車に乗る、車で移動するという際に、どうしても交通安全の観点から必要だということで始まった制度でございます。 したがって、これについてはいろいろなご意見があろうかと思いますけれども、私としては今後は個人の段階でぜひこれをきちんと装着して、自分のかわいい子どもの命を守るということでやっていただければというふうに思っております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 23番、中條議員。
◆23番(中條恵子君) ありがとうございました。 補助金といっても 5,000円、 5,000円が少ないか多いか、それは補助金としてもわかりませんけれども、加須市が、自分の子どもために、また加須市の未来を担う子どもたちのために何をしてくれているのかというところを、それぞれたくさんの事業はございますけれども、思ったときに、喜んでいただけるような事業ということで、部長のご答弁等総合しますと、これから着用の義務の啓発を進めていくその観点でということでございましたので、必ずや着用率が上がって、そして子どもたちの命が守られるような、そういう加須市になっていただきたいということを再度お願いをいたしまして、この点は終わりにしたいと思います。 では、3点目の子どもの居場所づくりについてでございますけれども、先ほども部長からお話がございましたが、私も今月の14日に不動岡小学校にお邪魔をし、子どもたちと一緒に「みんなでまちをきれいにしよう」をテーマに、ごみ拾いの清掃活動に参加させていただきました。終了後の遊びを楽しみにしながら、またごみ拾いをしながらも、そこここで遊びを取り入れて、学校の先生とは一味違うボランティアの指導員さんとともに、子どもたちは放課後の時間を有意義に過ごしておりました。特に、後半の時間のボール運び競争やドッチボールでは、びしょびしょに汗をかきながら、とても楽しそうにみんなが遊び、また余りにも真剣過ぎて泣いてしまう子もいましたが、最後には元気に保護者の皆さんのお迎えをいただいて下校をしておりました。 また、ご答弁にはなかったんですけれども、土曜日や夏休みを利用して行われている「与里さんは友達、油絵教室」には、私の娘も参加させていただいておりまして、きょうも行っているかと思うんですけれども、生まれて初めてキャンバスに向かい、油絵を加須市に住んでいるからこそ教えていただける、すばらしい先生にご指導をいただいて描かせていただいております。 子どもたちの無限の可能性を引き出していくこの居場所づくりの事業は、本当にすばらしい事業だと思います。たとえ、そこで何かができなくても怒る人はいません。安全に過ごせる居場所があればいいのです。今回はモデル校として、先駆けて不動岡小学校から開催されましたが、今後、市内全小学校で、そしてさらには中学生やそれ以上の年齢の若者たちをも巻き込めるような事業へと発展されることを期待したいと思います。 4点目の「いきいきステーション」は予算が通ってから具体的に動いていくようですので、しっかり注目をさせていただきたいと思いますが、5月から始めていらっしゃるところもあるのでしょうから、ぜひ2学期の初めから指導できるようにお願いしたいと思います。 子どもの居場所づくり、「いきいきステーション」、そして今年度4月からは、所管は福祉部さんかとは思いますけれども、小学校や幼稚園を利用して学童保育が始まりました。本来であれば、各学校でそれぞれの事業が全部行われてもいいわけですが、ただでできる事業ではありません。多い少ないは別としても、費用はかかるわけでございます。不公平のないように、また一番効果がある地域を選んで実施されていることと思いますが、今後につきましても、さらなる拡大と継続をお願いしたいと思いますが、教育長さんの意気込みをぜひ伺わせていただきたいと思います。
○議長(新井孝司君) 片庭教育長。 (教育長 片庭 直君 登壇)
◎教育長(片庭直君) 再質問に私の方からお答えいたします。 私はかねてから、「学校が変われば地域が変わる」、そして「地域が変われば学校が変わる」、このことを言っているわけであります。いろいろ今、教育におきましては山積する課題がたくさんあるわけでありますけれども、このことが1つの解決のキーワードになるのかなというふうに私は思っております。 ただいま、居場所づくりなり、「いきいきステーション」のご質問に部長が答えたわけでありますが、やはり学校と地域、そして保護者がともに変わっていくための1つの具体的な手法、やり方として意義があるのかなということで、頑張ってやっていきたいと思っております。いずれにしても、加須市の市民の皆さんは教育に本当に関心と期待を持っていただいて、ありがたいなというふうに思っていますし、それぞれの加須市の地区はそれぞれの地区なりのよさといいますか、それを持っていると。それぞれの地域の特色ある教育力を持っているというふうに考えております。 手始めにということで2つの新たな取り組みを始めたわけでありますけれども、この辺のことをこの2つの事業等をきっかけにして、一層地域に開かれた特色あるそうした学校づくりを推進してまいりたいというふうに思っております。
○議長(新井孝司君) 23番、中條議員。
◆23番(中條恵子君) ありがとうございました。 最後に、利根川児童館についてでありますが、建物自体については影響がないようでありますけれども、児童館が今後ますます安全でたくさんの市民の方々に利用していただけるように、施設を整備していただきたいとお願いをいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(新井孝司君) 以上で、23番、中條議員の一般質問は終了いたします。
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△休憩の宣告
○議長(新井孝司君) 暫時休憩いたします。約10分間。
△休憩 午後2時50分
△開議 午後2時59分
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△開議の宣告
○議長(新井孝司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、13番、小坂議員の質問を許します。 ご登壇願います。 (13番 小坂徳蔵君 登壇)
◆13番(小坂徳蔵君) 質問通告に基づいて、順次質問いたします。 私が今回の定例議会で取り上げる一般質問は、第1、市政運営の基本と行革プランの問題、第2、指定管理者制度の問題、第3、住民サービスにかかわる窓口業務体制の問題、第4、学校給食センター建て替え問題、第5、同和事業の問題、以上の5項目です。 それでは、初めに市政運営の基本と行革プランの問題から質問します。 本議会における焦点は、新しく市政を担当することになった大橋市長に対して、質疑や質問を通して市長の政治姿勢、並びにどのような市政運営を行おうとしているのか、住民の前により具体的に明らかにしていくことが、市民の負託に対して果たすべき市議会の責務であると私は考えます。この立場で質問を進めます。 加須市のような地方公共団体の役割について、地方自治法は第1条の2第1項で「住民の福祉の増進を図ることを基本として」と定めています。つまり、地方政治は住民の福祉を守り、暮らしを支えることが基本であるということです。したがって、この立場にしっかり立った市政運営が望まれるゆえんです。 私は高瀬前市長と政治的立場は異にしましたが、市民の利益を守るために、福祉、教育、地域経済対策、開かれた行政等々について11年間にわたって建設的に論戦を行ってきました。 その結果、開発や同和問題等では不十分なこともありましたが、市民の利益を守る施策が実現し、今日に至っていると私は考えています。例えば、福祉医療の関係では、乳幼児
医療費無料化制度の拡充、市独自の介護保険における低所得者対策、市民の命と健康を守る医療診断センターの設置などです。教育文化の施策では、小・中学校の耐震補強工事を5年間ですべて完了、少人数学級に県内で最も早く取り組む、長い間の懸案だった中央図書館の設置などです。地域経済活性化対策については、既におととい指摘したとおりです。 そして、開かれた行政を目指して、市民の「知る権利」を明記した情報公開条例の制定、個人情報保護のために、情報漏えいなどの場合、住基ネットを切断する住民基本台帳事務に係る条例を県内で初めて制定、県内5番目に制定した男女共同参画推進条例、透明・公正な入札制度への改善などを挙げることができます。 いろいろ議論はありますが、加須市の行政水準を引き上げてきたことは否定しがたい事実であると私は受けとめております。市政運営の基本は先ほど指摘したように、住民の福祉を守り、暮らしを支えることが基本です。そこで、大橋市長は今の市政の水準をどのように認識し、これからどのような市政運営を行おうとしているのか、市政に対する基本的なスタンスについて、改めて説明を求めます。 なお、以下の質問については質問席から行います。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。 (市長 大橋良一君 登壇)
◎市長(大橋良一君) 小坂議員さんの私に対する市政運営の基本についてのご質問にお答えを申し上げます。 国、地方を通じた厳しい財政状況、少子・高齢化の進行、そしていわゆる国の三位一体改革の影響など、本市をめぐる行財政環境は大変厳しい状況にあるものと存じております。 私は、このような中、今後も継続した発展を図るため、改革、継承、そして市民との協働を市政運営の基本姿勢に据えたものであります。 私は、厳しい状況を乗り越えていくためには、まず「改めるべきものは徹底して改める」という理念のもと、政策の一つ一つ、また市役所の運営について改革に取り組んでいくことが肝要と考えております。その中で、高瀬前市長が11年にわたり取り組まれてきた教育、福祉、環境、さらには農業、商業を大切にするという理念、これについてはきちんと継承してまいりたいと存じております。私は、行政のさまざまな分野において、議会や市民の皆様と十分話し合い、その上で加須市にとって何が大事かという観点から政策展開をしてまいる所存でございます。このような基本姿勢のもと、私は市民の皆様とともに、元気で住みよい加須市をつくってまいりたいと存じます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) 市長から、市長に就任してこれからの市政運営についての基本的なスタンスについて、今答弁をいただきました。 そこで、大橋市長が市長就任に当たって、これからまた、この加須市政を次の人に引き継いだときの行政水準がどのような状況にあるのか、大橋市長もよく承知しておくことが私は重要であると、このように考えております。将来、この加須市政を引き継ぐときに、現時点と比較をして行政水準が引き上げられているのか、それとも後退しているのか、1つの評価基準になります。今は情報化社会です。加須市の行政水準を把握することは容易に可能です。 私はここに2冊の本を持ってまいりました。1つは「全国優良都市ランキング」、これは2005年から2006年版です。もう1冊、「全国市区の行政比較調査」、これは最新版です。いずれの本も日本経済新聞社が発行元です。 この中で、比較対象は加須市を含めて全国 695市と東京23区です。この調査は1998年から隔年で実施し、今回が4回目です。この中に「行政サービス度の総合評価」があります。子育て環境、高齢者福祉、教育、公共料金など5分野、30項目のサービス水準を比較したものです。誤解のないように指摘しておきますが、これがすべての基準ではありません。「行政サービス度」、これに限って加須市の行政水準について1つの目安を知ることができます。 これを見ると、「行政サービス度」について、全国 695市、東京23区の中で加須市は19番目の位置にいます。首都圏の1都7県には 195市23区あります。この中で加須市は13番目です。全国の5万人以上10万人未満の都市は 219の市と区があります。この中では3番目となっています。繰り返しますが、これですべての評価が決まるわけではありません。あくまでも、これは1つの目安です。大橋市長が引き継いだ現時点の行政水準が果たしてよくなるのか、悪くなるのか、要ははっきり申し上げて未知数です。行政手腕がこれから問われることになります。私は率直に指摘をして、決して楽観はできないと言わなければなりません。これからの質問でその懸念を明らかにします。新市長においては、心して答弁していただきたいと思います。 それでは先に進みます。 まず、「
行財政改革プラン」の問題です。 大橋市長は所信表明で、「
行財政改革プランをベースに踏み込んだ行財政改革に取り組」むと述べています。これは市民の福祉と暮らしを考えた場合に、とても重大な問題だと言わざるを得ません。それでは、大橋市長が助役当時に策定した行革プランが一体どのような内容であるのか、「加須市
行財政改革プラン」を持ってきました。 これの43ページから48ページまでは「受益者負担の適正化」という項目で、幼稚園保育料など26項目の使用料、さらに戸籍手数料など22項目の手数料について、すべて引き上げる計画になっております。市民への負担増はこれにとどまりませんが、念のために簡潔に確認を求めます。
○議長(新井孝司君)
熊倉総合政策部長。 (
総合政策部長 熊倉敏雄君 登壇)
◎
総合政策部長(熊倉敏雄君) ご質問の加須市
行財政改革プランについてお答え申し上げます。 加須市
行財政改革プランは本年3月に策定したものでございますが、3年間の改革プログラムとして、歳出改革への取り組みと歳入改革への取り組みとに整理し、この歳入改革への取り組みの1つとして受益者負担の適正化を位置づけております。この受益者負担の適正化は、行政の公平性の観点や受益者負担の原則を基本に、コストに見合った適正な使用料、手数料、負担金水準の見直しを図るものであります。 具体的には、事務事業の総点検を行い、経費の節減を図ることを前提として、サービスの経費や受益者の負担状況などの実態調査を行うとともに、利用者の負担とすべき経費の精査や負担の範囲等を明確にした上で、経費と料金収入について一定の均衡を確保できるよう基準を設けるなどして、料金の見直しを図るものでございます。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) 「料金の見直しを図るもの」だと、このように答弁されました。要するに料金を引き上げるものだと、このようになっております。今その市民の状況がどうなっているのか、少し説明したいと思います。認識を新たにしていただくために。 景気低迷の影響を受けて、市民の所得は7年連続して減少の一途をたどっています。ところが、加須市政は昨年度から今年度の2年間に国保税を増税、下水道料金42%引き上げ、母子世帯、重度心身障害者など社会的弱者の福祉を切り捨て、さらに地方税法改正による市民税増税によって、総額6億 7,200万円もの負担増が市民に押しつけられております。 その上、今度は行革プランと称して、増税や使用料、手数料、全部で48項目の値上げ、そのほかに健康と環境などを守る施策を有料化して、あらゆる市民に負担増を押しつける計画、これが
行財政改革プランの核心となっております。 市民への負担増は、念のために申し上げておきますが、これにとどまりません。これまで加須市は市民の健康と環境を守るために、基本健康診査、各種がん検診、ごみ収集、学校施設開放、循環バスなどを無料で実施し、とても喜ばれてきました。ところが、すべて有料化して市民に負担増を押しつける方針です。この行革プランの期間は2005年度から2007年度までの3年間、このようになっております。計画では、来年及び再来年にわたって、市民への新たな負担増がまさに目白押し、最悪の内容になるわけであります。 一体、市役所は何のためにあるのか、これから厳しく問われる内容です。大橋市長の初仕事が住民に負担増を転嫁することであってはならないと、私はこのように考えます。これでは、先ほど市長が冒頭で述べました元気で住みよい加須市どころか、市民から元気を奪い取る市政になりかねません。市政の大問題であり、大橋市長から、よく心して答弁をいただきたいと思います。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 受益者負担の見直しの件でございますけれども、これについては市政運営上、責任者として、市民の負担ができるだけ少ない、こういう市政運営は当然目指さなければならない最高の運営方法だというふうに存じております。しかしながら、今の時点では、国の財政制度の改革、市の税収の問題等々から考えますと、今の市民サービス、これをどう確保していくか、それを考えていった場合に、全く従来と同様の形でいくことについては、大変難しいというふうに存じております。 私としては、先ほども申し上げましたが、高瀬市政において大切にされてきた教育、福祉、環境を大切にして、市民の負担もできるだけ低くというふうな理念、これは非常に尊重すべき重要な理念だというふうに存じておりまして、できれば、私としてもこれを最重要視していきたいというふうに存じております。 しかしながら、先ほど繰り返すようですが、そういうふうな状況を踏まえますと、一定程度の負担の増、これは当然その前提として市の行政運営のいろいろな経費の見直し、市民サービスのあり方の見直し、これは当然前提としてありますが、最悪やむを得ない場合には、市民の皆さんに一定程度のご負担をお願いせざるを得ないというふうに思っております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) 今、市長の話を聞いて、これは我々の、市民の元気が奪い取られるんじゃないかと、こう市民は率直に言って思うと思いますよ、これは。 市長が今、私の質問に冒頭で答えました。市民の負担ができるだけ少ないように市政運営を進めなければならない。これは原則なんです、これはね。ですから、まだ市長に就任したばかりですから、まだ1か月も経過しておりませんので、よく自分自身で、市長として、自分の目で確認をし、検証して、あなたが加須市の統括責任者なんですから、地方自治法でそうなっているんですから。私は、そのような市民の暮らし、福祉を第一に考える、そういう立場をとられるように注意を喚起しておきたいと思います。 次の問題に移ります。 次もこの行革プランの問題なんですが、今度はここで財源不足だと盛んに騒ぎ立てているんですね。私は、騒ぎ立てていると言った方がこれは的確な表現だなと思っているんです。 先ほど、市長が三位一体の改革、あるいは税収の減少の問題を言われました。これは全国どこの地方自治体も同じです。要は、そういう中でどう行政手腕を発揮し、知恵を発揮するのか、そして市民の福祉、暮らしを守っていくのかと、ここが問われるんです。ですから、先ほど言ったように、まだ市長就任早々ですから、行政手腕ははっきり言ってこれは未知数だと。 財源不足と称して根拠のない数字を並べて、私は市民に脅しをかけている、そう言わざるを得ません。この
行財政改革プランの11ページと15ページでは、
一般財源ベースで
各課要求ベースでの収支不足額として2006年度、来年度です、28.7億円、2007年度に38.3億円見込まれるとしております。これは全く根拠に欠ける数字です。 これまでも本議場で説明はあったのですが、簡潔に説明いただけませんか。
○議長(新井孝司君)
熊倉総合政策部長。
◎
総合政策部長(熊倉敏雄君) 加須市
行財政改革プランにおける平成18年度の財源不足額についてお答えいたします。 まず、歳入のうち、市税につきましては個人所得の低迷や地価の動向などを勘案し、地方交付税につきましては国における制度改正等を踏まえ、また市債につきましては普通建設事業の動向等を勘案するなどして推計したものでございます。 また、歳出のうち、政策的経費につきましては、平成17年度予算編成に合わせ、各課における事業費の要求額を積み上げ、それ以外の経費につきましては平成17年度当初予算の額で推移するものと見込み、推計したものでございます。 これら歳入と歳出の推計の結果といたしまして、平成18年度は28億円余りの収支不足額を見込んだものでございます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) 担当部長はいろいろ述べられましたが、要は確たる根拠はないと、そういうことを認めているような内容です。 財源不足額に確たる証拠はない、これは明確なんですね。私、今年度と比較をして、来年度、再来年度の歳出における各事業ごとに増加した一般財源の内訳を調査してみました。増加額は来年度が10.3億円、再来年度が17.8億円となっております。しかし、全く根拠のない数字であることが私の調査では明確になっております。これは当たり前のことですが、予算編成時に各課が提出した単なる3年間の積み上げを合算したものに過ぎないからです。 このほかに、地方税を2004年度実績と比較をして、今年度から2007年度までの3年間で合計14.4億円もの大幅な減収を見込んでおります。これも根拠はないんですね。 ここに、日本経済新聞の7月23日付を持ってまいりました。ここには「地方税収4年ぶりに増」と、こういう見出しです。「総務省は05年度の税収額を計画ベースで1兆円増の33兆 3,000億円と見込んでいる。住民税収の回復が期待できるとしており」云々と、こういう記事になっております。 ですから、今指摘をした歳入と歳出の両面で、実に42.5億円も根拠のない数字を上げて、財源不足だと騒いでおる。私は言語道断だと言わざるを得ません。しかも、この根拠のない数字を広報4月号で公表しています。これは市民を愚弄する、余りに拙速な対応と言わなければなりません。私は今回の事態をかんがみるに、根拠のない数字を示して、市民に脅しをかけたというところにねらいがあったとかしか、表現のしようがありません。市民を脅して、48項目に上る使用料、手数料の引き上げ、検診やごみ手数料などの有料化をねらっているとしか、私には思えないのであります。これに反論するなら、私の前でちゃんと根拠のある数字を出してみろと、私は声を大にして言いたいのであります。 こうした事態は、まさに市民から元気を奪い取る市政になりかねません。大橋市長はまだ就任して1か月も経過しない。ですから、一体この加須市政の行財政がどうなっているのか、自分の目でよく検証して慎重な対応をとらなければなりません。軽々な対応はとるべきではない、私は思います。いかがでしょうか。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 行革プランの推計についての再質問でございますが、私が本議会でたびたび申し上げておりますけれども、今の状況、制度も含めて、いろいろな面で年を追うごとに、毎年毎年、制度も状況も変わってまいります。きょうも介護保険制度の見直しのお話もございました。 いろいろな面で制度が変わっている中で、的確に把握すると、我々執行部としてはその面についてはプロでございますから、当然そういう形でやって、最善の努力をして推計しているというふうに認識をしておりますが、繰り返すようですけれども、国や県の制度が本当にここのところ、どんどん変わっていく。そういう面で、なかなか一旦推計した数字がそのまま当てはまるという状況、なかなか難しい状況でございます。 しかしながら、これはきちんとその時点その時点で正確なその状況、制度の状況、これも把握に努めながら、この行革プランについてはその都度その都度見直しをしてまいりたいというふうに思っております。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) 今、市長が執行部はプロだと答弁されましたが、私はこれ問題発言だと思いますよ。はっきりした根拠のある数字も示せないでですよ、不確かな数字を広報で市民に配布をして、じゃあ実際どうだと、根拠を示せといっても、これは示せないんです。それで、ちゃんと逃げは打ってあるんですね、これは「積み上げ」だと。しかも、これは行財政運営ですから、当然、国・県の支出金等も考えなきゃならん。そこは全部排除して考えているんですね。 プロになるには、もっと努力してもらいたい。市民はその言葉を聞いたら、何を思い上がっているんだ、謙虚な気持ちがなくてどうするんだと、そう思っていますよ。 あえて言いますが、大橋市長が今回選挙で当選されました。しかし、全有権者で見るならば、4人に1人の支持しか得られておりません。そこを肝に銘じて、思い上がりはだめです。これは厳に慎まなきゃならん。そのことを厳しく指摘をしておきたいと思います。 そこで、私は、今後の行財政運営をどう考えるのかという問題について、さらに市長にお尋ねしたいと思います。 先ほどから指摘しているように、今、全国の地方自治体が地方財政を縮小する三位一体の改革、景気低迷による地方税収の減収等々の影響を受けて、厳しい行財政運営を強いられております。この中で、市政の基本である福祉を守り、暮らしを支えていくためには、まさに市長の行政手腕が問われているということです。今は未知数だ。これができるかどうか、これが住みよいまちづくりのまさにキーポイントになります。 私はこのために、これからの行財政運営に当たって、以下の4項目を改めて提起するものです。よくお聞きになっていただきたい。 第1、義務的経費の増大につながる公共施設、公共工事の抑制を図る。 第2、ムダを省いて不要不急事業を見直す。政策の優先順位を定めて、市民の要望の着実な実現を図る。 第3、組織・機構の見直しを図り、効率的な行政に徹する。 第4、これが最も重要なことですが、市民の立場で未知数の「行政手腕」を現実のものとし、市民のために「知恵」を発揮することであります。 今後の市政運営上、極めてこれは重要な問題であります。これは別に今初めて言っているわけじゃないんです。市長が助役当時にも私は何回も本議場で言っていることです。真剣に聞いていたかどうか、それは私にはわかりません。先ほどのプロ意識の話を聞くと、私は真剣に聞いていたとはどうも思えない。いかがでしょうか。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 市政運営の基本的な点についての提言を含めた再質問でございますが、いずれにしても、この厳しい状況の中で行政サービスとその経費、これをどういうふうなバランスをとっていくか、これについては本当に真剣に全力を挙げて取り組んでいかなければならないというふうに思っております。 ご提言の趣旨については、十分私も従来から受け止めておりますし、今後もこういう点については十分意を用いていきたいというふうに思っております。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) それでは、また機会を見て、こうした問題については取り上げていきたいと思います。 次は、指定管理者制度の問題に移ります。 地方自治体が「住民の福祉を増進する目的をもって」つくった施設は「公の施設」と言われます。パストラルなど公の施設の管理委託については、地方自治法の改正に伴って第 244条の2の規定が挿入され、来年9月以降、指定管理者に委託するか、それとも市の直営で管理するか、という選択になります。 現在、現行の管理委託制度によって委託している施設は、市民活動総合支援財団への委託がパストラル、未来館、グリーンファームかぞ、都市公園、それに一部事務組合所管の健康ふれあいセンターの5施設、それに社会福祉協議会への委託が授産施設あけぼの園の1つがあります。 指定管理者による委託の場合、施設の運営による市民の意見が反映されない、住民のコントロールが効かないという大きな問題があります。これを解決するには、新たに施設の運営委員会を設置することが求められます。さらに、議会のチェック機能が働かない、などという大きな弊害があります。こうした問題は、「市民プラザかぞ」に初めて指定管理者制度を導入したときに、既に私が指摘をしてきたことです。 そこで、指定管理者制度についてどのような検討を行っているのか、まず簡潔な説明を求めます。
○議長(新井孝司君)
熊倉総合政策部長。
◎
総合政策部長(熊倉敏雄君) 指定管理者制度の問題点についてのご質問にお答えいたします。 これまでに市は指定管理者制度の対象施設を洗い出しておりますが、この制度の対象となる公の施設は現時点では35種類、 220施設ございます。そのうちの1施設は昨年の7月から制度を導入いたしました市民プラザかぞでありますので、これから導入の検討が必要な公の施設といたしましては34種類、 219施設でございます。 現在は、施設の種類ごとに制度導入の適否について検討を進めているところでございますが、具体的には制度導入のメリット、デメリット及び懸念される点などの整理並びに各施設の管理運営にかかるトータルコストの把握を進めているところでございます。 以上です。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) もしも、この指定管理者による管理委託を行う場合に、どのような指定管理者を指定するのかと、こういう問題が発生します。市民プラザに指定管理者制度を導入したときに、指定管理者を公募しました。しかし、公募については、別に法律によって規定されているわけではありません。 したがって、公募を前提と考えるのは全くの誤りです。現実には公募によらず、実績ある団体を指定してる自治体がたくさん出ております。指定管理者制度に公募する法的根拠は全くないのですが、念のために確認を求めます。
○議長(新井孝司君)
熊倉総合政策部長。
◎
総合政策部長(熊倉敏雄君) 再質問にお答え申し上げます。 議員ご案内のとおり、法的にはございません。しかし、国からの指導として、公募も原則というような文言を聞いております。 以上です。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) これは市長が所信表明でも言ったことですが、地方分権の推進に伴って、「自己責任、自己決定」の責任に基づいて行財政運営を行っていく、これが今の地方自治体を運営する場合の基本原則になっております。法的な根拠はないということでありますから、そのことをまず確認して、次の問題に移りたいと思います。 加須市は、この公の施設にかかわる運営については、現行の委託制度のもとでは市民活動を総合的に支援する財団を設立して管理委託をしております。また、授産施設あけぼの園は地域福祉に造詣が深い社会福祉協議会に管理委託しております。この2つの団体は市民各層から選出された評議員会及び理事会を構成し、市民が事業内容を全般にわたってコントロールしております。特に、市民活動総合支援財団の責任者はきょうも出席しておりますが、市議会に出席し、議会のチェックを直接受けております。 公の施設を指定管理者に委託する場合、指定管理者としては第1に実績が豊富であること、第2に住民と議会が運営をすべてチェック、コントロールしている現行の2つの団体を活用するように、私は市長に提言したいのであります。 特に、市民活動総合支援財団の設置目的は、単なる施設の管理委託だけにはとどまらないのであります。これは特に市長には深く理解をしていただかなければならない。プロだなんて、そんなこと思っちゃだめですよ。まずは、やはり謙虚に物事をよくつかんで、それで把握をしていくということであります。 この市民活動総合支援財団、これの定款である「寄附行為」、これを持ってまいりました。この中の第3条の目的は、次のように定められております。 「財団は、コミュニティ活動の育成並びに文化学習活動及びスポーツ・レクリエーション活動の振興の事業を展開することにより、豊かな地域社会の形成を図り、もって市民サービスの一層の向上と市民福祉の増進に寄与することを目的とする」、このように定められております。 第4条においては、事業が5項目にわたって定められております。 第1号、コミュニティ活動の育成に関する事業、2号、文化学習活動の振興に関する事業、3号、スポーツ・レクリエーションの振興に関する事業、4号で管理委託の問題が出てまいります。 今指摘したように、財団はコミュニティ活動、文化学習活動、スポーツ・レクリエーション活動の振興に関する事業を行うことによって、豊かな地域社会の形成を図ることを最大の目的にしているのです。この目的とするところは、いいですか、市長よく聞いておいていただきたい。市長が所信表明で述べている3つの基本姿勢の1つである、まさに「市民との協働」そのものではありませんか。 そこで、指定管理者制度を活用する場合には、現行の委託先である市民活動総合支援財団及び社会福祉協議会を指定するように、私は提言をするわけであります。公の施設における管理委託の基本にかかわるこれは問題であります。市長から答弁を求めます。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 指定管理者制度についての再質問ですけれども、基本的にはその施設の内容によってどの選択をするかということになろうかと思うんですけれども、具体的な提言のありました財団の活用については、これはおっしゃるとおりの内容でございますけれども、ただ、当然と、財団の方がですね、何の努力もしなくて当然に我々がやるんだということになってはいけないというふうにも思っております。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) なぜ、人の行っている質問の趣旨をよく聞いておられないのかと思うんです。いいですか、ちゃんと私が言っているでしょう。質問をちゃんと聞かなければ、しっかりした答弁返ってこないじゃないですか。まずは人の話をよく聞いて、対話を重視していきたいと言っているばかりじゃないですか。議会の質問というのは、市長との対話そのものですよ、これは。 第1に実績が豊富であること、住民と議会が運営をすべてチェック、コントロールしている、こういうことが大事なんだと言っているじゃないですか。誰が当然だと言っていますか。提案していくからには、ちゃんと理由があるんです、根拠があるんです。ですから、議員の質問はよく話を聞いて、趣旨を理解して、それでしっかり答弁していただきたいと思います。そうでなければ、市政運営を誤りますよ。このことに注意を喚起しておきたいと思います。 次の質問に移ります。 次は、住民サービスにかかわる窓口業務体制の問題に移ります。 市役所に入ると、正面に「市民相談」と「情報公開」の相談コーナーがあります。市役所を訪れる市民のあらゆる相談に行政経験の豊かな職員が親切に対応する、いわば「加須市役所の顔」としての役割を果たしております。 これまで、嘱託職員2名体制できめ細かな対応を図って、とても好評でした。ところが、今年4月以降、1人体制に縮小されています。このため、相談コーナーに職員不在が目立つようになっております。訪れた市民はきっと、今の市政は「市民相談と情報公開は重視しないのか」、このように思うのではないでしょうか。私は嘱託職員の削るところを間違っていると断言できます。市民に身近で親切な市役所にするため、職員2人体制に戻すことが大事ではないでしょうか。 私は、情報公開の重要性については、おとといの所信表明でも第一番に問題提起しました。そのときに、大橋市長は情報公開を徹底してやると、そのように答弁しておりました。これは嘱託職員1名の問題ではありますが、その趣旨は市政の基本姿勢にかかわる問題であります。大橋市長から直接答弁を求めたいと思います。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 市民相談コーナーの件についての再質問ですけれども、市では市民相談コーナーにつきましては、合同相談をはじめ、いろいろな場所でいろいろな相談を受けております。今ご提言のありました件を含めまして、1階の市民の相談を受ける体制、どういう形がいいのか、総体的に検討してまいりたいと思います。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) これは慌ててこういうことをしちゃったんですね、これは。 非常にこれは好評だったんですね。しかし、今の市長の答弁で、私は了解します。どのような形が一番いいのか、総体的に検討していきたいということですから、やはりそういう自分の目でしっかり確かめて、その上で対応を図っていく、これが市長職にあるものとしては一番重要なことであり、肝心なところであります。よく私も点検をしていきたいと思います。間違いのないようにしていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 次は、第4、学校給食センターの建て替えの問題に移ります。 学校給食センターの使命は、学校給食法で定めているように、子どもたちに安全でおいしい給食を提供し、もって教育の目的を実現することにあります。その学校給食センターが老朽化し、整備を図らなければならない、これは当然のことです。しかし、教育委員会がなぜ「初めに20億円の建て替えありき」で事を進めようとしているのか、これは疑問であり、問題だと言わざるを得ません。この点に関しては、先の3月定例議会において、私が本議場や委員会等で繰り返し問題提起をしてきたところであります。 地方自治体が事業を行うに当たっては、地方自治法の規定に基づいて、「最少の経費で最大の効果を挙げる」、これが大原則です。教育委員会といえども、決して例外ではありません。財政が厳しいもとで、財政効率化の観点を第一に考えて知恵を発揮する、これは当たり前のことです。このためには、改修で対応した場合に工事費が低廉で済むのではないか、このことを専門業者に委託をして、その結果をもとにして財政効率化の観点から総合的に検討を加えて判断する、これは行政として当たり前のことではないでしょうか。 私は、特別無理なことを申し上げているのではありません。当たり前のことが当たり前のこととして通る、とりわけ教育行政としては大事なことではないのか、と私は考えております。 教育長から説明を求めます。
○議長(新井孝司君) 片庭教育長。 (教育長 片庭 直君 登壇)
◎教育長(片庭直君) 給食センター建て替え問題についてお答えを申し上げます。 第1回の定例会で申し上げましたが、学校給食センター、施設、設備ともに老朽化が進んでいるのはご案内のとおりでございます。 現在の給食センターを建築課の技術職員に改修を前提に点検させましたところ、改修で対応した場合、鉄骨づくりのために、屋根、それから周りといいますか外壁、もうこれは当然撤去となると。利用できるのは鉄骨のその柱といいますか鉄柱といいますか、柱だけになると思われると、こういう判断がございました。 一方、平成9年に文部科学省より、学校給食の衛生管理基準が新たに示されております。学校給食における衛生管理の改善充実及び食中毒の発生防止に努めなければならないという、その義務を細部にわたって明示しているわけでございます。従前からあったわけでありますが、平成9年に改められていると。 この中身を私ちょっと4つほど申し上げてみたいと思うんですが、この基準の中には学校給食施設の食中毒の観点から床を乾いた状態で使用する、つまりウエット方式とかドライ方式といいますが、このドライシステム化を図ることと、こういうのが1つ入っております。ご案内のとおり、現状ではドライではありません。ウエットといいますか、そういう形でやっております。 2つ目として、食品を運び込むわけですが、その食品を梱包している段ボールの箱、こういったものを、外部で細菌が付着する可能性のあるものを調理室に入れないようにするという、いわゆる二次感染防止を図るためのそういう間取りをとりなさいと、間取りを分けなさいと、こういうことであります。 3つ目として、調理の作業工程なり作業動線といいますか、職員が動く、その動き方ですね、それを工夫し、肉、野菜、魚介類と、食材ごとに搬入から調理までの流れがクロスしないようにという、そういうこと。 そして、4つ目を申し上げますが、作業区分をそれぞれ部屋で区分することと、たくさんあるわけですが、4つほど大きなところを申し上げました。 したがいまして、現在の施設設備の配置、配管、施設の間取り等では対応できないと、改修では対応できないものというふうに考えております。また、作業工程による食材や人の流れ、必要な作業室等、基準条件を当然クリアした施設にすることが必要であることから、現在の施設を大幅に上回る施設面積も必要になってくるということでございます。 いずれにしても、老朽化しているこの学校給食センターの建物については、建て替えていかなければいけないと、こういうふうに考えております。 以上であります。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) 教育長の話を聞いておりますと、やはり先に20億円の建て替えありき、どうもここから抜け出せないようなんですね。ドライシステム化、あるいはその間取りを分ける、検収室の設置等々、いろいろな今注意事項があるということは私も承知しております。承知しております。その上で私は言っているんです。 先ほど、教育長は職員に点検させたと。いいですか、老朽化しているから、これは何とかしなければいけない、これは了解します。これは認識は一致している。そのために今年の予算で2億円、基金に積み立てた、これも我々は了解している。問題、じゃあ、どうやるのかということです。 今、教育長は職員に点検させたというんですね。あなた、今、そう答弁したんじゃないですか。自分が言ったことをすぐ忘れてどうするんですか。それでは困ると、私が言っているでしょう。専門の業者に委託をして、その結果を総合的に判断をして、比較した上で判断をしていく。当たり前のことじゃないですか。 何が何でも20億円でやるんだという、あなたはそういう子どもがいた場合に、教育者としてはそれは認められないでしょう。ちゃんと筋道を通して、教育は指導すると、私は思っています。教育行政もそうでなければならんと思うんです。当たり前のことが当たり前のこととして通る、そういう教育行政をやらなきゃならんということです。 専門業者に委託をして、それでその結果をもとに、もう一度比較検討しようではありませんか。できませんか。初めにどうしても20億円ありきでいくんですか。
○議長(新井孝司君) 片庭教育長。
◎教育長(片庭直君) 再度お答え申し上げます。 先ほどの答弁が不安になったわけですが、建築課の技術職員に点検させたということであります。職員というのは教育委員会の職員ではありません。それが1点です。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) それなら初めからそう言えばいいでしょう。 しかも、いいですか、あなた方は検討委員会をつくった。そこの委員長はあなたの後ろに座っている学校教育部長じゃないですか。教育委員会が初めに20億円建て替えありきなんですから、技術職員がそれに反するようなことはしないでしょう。それは3月議会で私が言ったとおりだ。頑迷な態度は改めていただきたい。もっと柔軟な態度でやっていただきたい。 やはり財政効率化の観点を第一に考えていく。それは教育委員会といえども、例外ではないということです。答弁調整をして、今、教育長はそういう答弁をしたと思うんです。ですから、今、私がこれ以上言っても、困って、それ以上は出ないと思うんです。よくもう一度検討してみませんか。いかがですか。それは答えられるでしょう。
○議長(新井孝司君) 片庭教育長。
◎教育長(片庭直君) 建て替えを前提ではなくて、改修も視野に入れなさいよと、こういう趣旨でございますけれども、仮に現在ある給食センターを改修なり何なりするその見積もりを外部発注したときには 100万円以上、聞くところによると 200万円とか 300万円とかというそういう金額も聞くわけでありますけれども、その結果、やはりだめだったと、建て替えにしようということになったときには、むしろその改修委託、見積もりのそのお金もむだになるのかなということも私の頭の中にはあります。 そうしたいろいろなもろもろのことを考えているわけでありますが、いずれにしても、外部ということではなくて、建設部の方にそれなりの専門家職員もおるわけですから、現在の建物を概算ではなくて、ちょっと改修でやったらどうなのかと、どの程度の金がはじかれ、積算でどうなるのかということはやってみたいというふうに思っております。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) 改修でやっていった場合に 100万、 200万の話をしていました。改修でやった場合に、場合によっては数億円安く済むかもしれないと、これも考えられます。これから水深小学校の大規模改修やりますよ。それで対応できるんです。 ですから、それが現実的なのかどうかというのは、そういう調査をした上で客観的に判断をするということです。ちゃんと理解できるように、市民に説明責任が果たせるようにひとつやっていただきたいということを強調しておきます。 先へ進みます。 次は、同和事業の問題です。 同和事業が終結して4年目です。しかし、加須市はいまだに乱脈な同和事業を継続して、市民の血税を年間1億 5,000万円もつぎ込んでいることに、市民は厳しい批判の目を注いでおります。とりわけ、市が同和団体の加盟を条件に特別に市・県民税を減免して、利権行為を支えている恥ずべき問題があります。 2004年度に「同和」を口実にして減免した市・県民税の実態について、また減免した者のうち、収入に換算した場合にどれぐらいの額になるのか、上位3名程度について説明していただきたい。
○議長(新井孝司君) 中村総務部長。 (総務部長 中村 明君 登壇)
◎総務部長(中村明君) 同和事業の問題についてお答え申し上げます。 平成14年度以降の税の減免の取り扱いにつきましては、平成14年度から平成16年度の市県民税、固定資産税、都市計画税を対象として、北埼玉地区関係市町村と同一歩調で検討いたしまして、減免を廃止するという急激な経済的変化の影響を緩和するための経過措置として、所得区分等で段階的に減免してきたところでございます。 今後の税の減免の取り扱いにつきましては、北埼玉地区関係市町村と同一…… (発言する人あり)
◎総務部長(中村明君) 平成16年度の減免状況を申し上げますと、市民税の課税標準額で 200万円未満の方が83人、減免率30%で61万 4,340円、同じく課税標準額で 200万円以上 500万円未満の方が32人、減免率20%で75万 9,940円でございます。市民税減免者総数は115 人で、減免金額では 137万 4,280円でございます。平成15年度決算と比較いたしますと7人の減となり、金額では98万 1,740円の減となります。 固定資産税、都市計画税では、税額20万円未満の方が 128人、減免率30%で…… (「合計でいい」と言う人あり)
◎総務部長(中村明君) 市県民税、固定資産税、都市計画税の合計ですと、延べ 244人、 442万 5,580円でございます。 次に、減免者の所得上位3人の所得金額と収入金額を申し上げますと、1番は所得額 703万円で、給与収入換算では 914万 6,000円となります。2番は所得額 695万円で、給与収入換算で 901万 5,000円、3番は所得額 653万円で、給与収入換算で 872万 5,000円でございます。 以上でございます。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) これは「市税特別措置要綱」という名の要綱を口実にして減免しております。これはご承知のように、今年3月末で失効しました。このままいけば、同和減免廃止となります。前市長はこの同和減免について、「廃止に向けて進めている」と答弁されております。大橋市長としてはどう考えますか。
○議長(新井孝司君) 大橋市長。
◎市長(大橋良一君) 税の減免については、北埼玉地区関係市町村と同一歩調で、廃止に向けて進めてまいります。
○議長(新井孝司君) 13番、小坂議員。
◆13番(小坂徳蔵君) それぞれ答弁いただきました。 特に市長には就任して間もなく、厳しいことも申し上げましたが、市民の負託に応えるということは、そういうことに真摯に耳を傾けることだと私は信じております。 これからも引き続いて市民の立場で行政が進められるように、機会を見て取り上げることを申し上げまして、私の質問、これで終わります。
○議長(新井孝司君) 以上で、13番、小坂議員の一般質問は終了いたします。
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△次会日程報告
○議長(新井孝司君) 日程第2、次会日程報告をいたします。 あす28日から8月2日までは委員会開催等のため本会議を休会とし、3日午前10時から本会議を開き、委員長報告、委員長報告に対する質疑、討論、採決、追加議案の上程、質疑、討論、採決を行い、全議案の審議を終了し、閉会する予定でありますからご了承願います。
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△散会の宣告
○議長(新井孝司君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 ご苦労さまでした。
△散会 午後4時00分...