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  1. 茨城県議会 2011-09-20
    平成23年第3回定例会(第4号) 本文 開催日: 2011-09-20


    取得元: 茨城県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 平成23年9月20日(火曜日)午前11時1分開議          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◯議長(田山東湖君) これより本日の会議を開き,直ちに議事日程に入ります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日程第1 第106号=ないし=第129号議案,認定第1号,報告第4号 2 ◯議長(田山東湖君) 日程第1,第106号議案ないし第129号議案,認定第1号及び報告第4号を一括して議題といたします。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑 3 ◯議長(田山東湖君) これより県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を許します。  神達岳志君。                 〔28番神達岳志君登壇,拍手〕 4 ◯28番(神達岳志君) いばらき自民党の神達岳志であります。  昨年9月に初めての一般質問以来,12月の一般選挙で再度御信任いただき,2回目の登壇となります。  私がこの場に立てるのも,日ごろから温かい御支援をいただいております,きょう傍聴にお越しの地元常総市,八千代町を初めとする,支援をしていただいている皆様のおかげと,改めて深く感謝を申し上げる次第であります。また,今回は一般質問トップバッターという大役を務めさせていただく機会を与えていただきました先輩議員,同僚議員の皆様に心より感謝申し上げます。  東日本大震災から半年が経過いたしました。戦後,焼け野原になったこの国を,世界が驚くほどのスピードで復興をなし遂げた先人たちの魂を見習い,震災を経験したこの時代に生きる日本人の責任として,目の前の仕事に深い使命感と高き志を重ね,心を込めて取り組むことこそ震災復興につながるものと確信し,この時間と向き合いたいと思います。  それでは,通告に従い質問をいたしますので,知事及び執行部の皆様方におかれましては,前向きな答弁をお願いするものであります。  まず初めに,県西地域の振興について伺います。  今年度から平成27年度までの5年間を目標とする新しい茨城県総合計画「いきいきいばらき生活大県プラン」がスタートいたしました。その中で,地域づくりの基本方向を県内6つのゾーンに分け,県内各地の特色ある地域資源を最大限に活用するとともに,産業の育成や雇用の場の確保など,活力ある地域づくりに取り組むとされております。  もちろん東日本大震災の教訓を生かしていくことが必要ですが,少子化に伴う本格的な人口減少社会を迎え,地域間競争が激化してくる中,私は本県として,全県的に平均的底上げを図るのか,それとも選択と集中により強みをさらに伸ばして弱さをカバーしていくのか,判断の岐路に立っていると考えます。  まず,県西地域振興のビジョンであります。
     県西地域は,都心から30キロから70キロという立地条件でありながら,平地面積が広大で,都心では味わえない大自然や良質な農畜産物が豊富であるという特性があります。また,日野自動車の進出や圏央道の整備促進が見込まれることになりましたことは,企業立地による就業人口や観光客の増加が見込まれ,県西地域にとって明るい話題であります。  しかし,県南地域に比べ人口減少が顕著であり,その中身を調べてみると,特に若い世代の人口流出,少子化が進んでおります。  商店街も後継者が少なく,店舗を廃業し駐車場とするケースがふえ,高齢者のみの世帯数増加による介護の問題や,車がないお年寄りが買い物弱者化しているという問題も深刻になってきております。  これらの課題を解決していくためにも,県西地域振興のビジョンは大切であります。ビジョンとは,企業で言えば経営方針につながります。強い企業は,経営理念や方針をトップ初め社員一人一人が共感,共有し,同じ方向に向かって各部署間で協働,連携しながら問題解決を積み重ねてノウハウをつくり上げ,さらに成長していくという共通点があります。地域経営という観点からも,企業経営と同様に県民が県政に関心を持ってもらえるような,共感するようなビジョンが,そしてトップの心に響くメッセージが必要ではないでしょうか。  そこで,新たな茨城県総合計画の策定を受けて,県西地域振興をどのように考えているのか,橋本知事のビジョンを伺います。  次に,県西地域の将来を見据えた鉄道インフラの整備についてであります。  茨城県の鉄道インフラの現状を見ますと,本県はまず,北関東で唯一新幹線の駅がありません。首都圏70キロ圏内を埼玉県と比較しても,埼玉県はJR線,東武鉄道,西武鉄道,秩父鉄道,埼玉高速鉄道,埼玉新都市交通などが東西南北に張りめぐらされているのに対して,茨城県は常磐線,水戸線,つくばエクスプレス,そして電化はされておりませんが,県西地域を結ぶ唯一の鉄道,関東鉄道常総線のみであります。  つくばエクスプレスについては,輸送人員が平成21年度に1日平均27万人となり,目標を1年前倒しで達成するなど順調に伸びていますが,私は,その歪みが隣接する常総市や下妻市に出ていると感じます。  先ほども述べたように,県西地域では20代から30代の人口流出が続いております。県南地域では,逆にこの年齢人口は増加傾向であります。流出の原因は,働く場や教育環境,買い物などの生活環境が課題としてある一方,鉄道インフラ整備のおくれにより,若い世代はもとより,高齢者世代まで地域の未来に希望が見出せないことが大きな要因になっていると思います。  また,関東鉄道常総線の輸送人員は年々低下傾向にあり,このまま手をこまねいていると,将来的に廃線となることも否定できません。  かつて,本県議会の山口武平名誉議員を会長とする常総地域振興促進期成同盟会による常総線の近代化─電化,複線化─運動などにより,電化まではかないませんでしたが,取手駅から水海道駅までの複線化や快速列車の運行などが行われて一定の成果を残されたことで同期成同盟会は解散し,現在に至っております。  そこで,例えば1つの提案として,つくばエクスプレス守谷駅で交差する関東鉄道常総線を電化し,関東鉄道を常総エクスプレスと,水海道駅秋葉原駅直通なども改めて検討すべきではないでしょうか。  もちろん整備予算の確保など,道のりは遠く厳しいのは理解しておりますが,そういったことを掲げることにより,若者人口の流出の歯どめ,沿線開発計画による商店街の活性化,または地域資源である都心から近く広大な平地や自然を生かした安価で農園つき戸建て住宅整備などによる,人口流入も期待できると思います。また,先ほど申しました買い物弱者後継者不足,働く場などの課題解決の一助にもつながると考えます。  これは私自身の1つのアイデアでございますが,このように,すぐにはできなくても,将来的な夢のある構想が今こそ必要ではないかと思うのです。  そこで,県西地域の将来を見据えた鉄道インフラの整備について,企画部長に県の考えを伺います。  次に,平成の大合併の評価,検証であります。  平成の大合併では,日本全国で平成11年3月に3,232あった市町村が,本年4月には1,724にまで減少し,本県では平成11年3月末の85市町村が,現在の44にまで集約されております。  この大合併は,本来,住民に最も深くかかわる行政は,住民に最も身近な自治体が権限と財源を担って,画一的でない,地域の特性に合ったまちづくりを行いやすくするといった,地方分権の担い手となる市町村の能力を高めるために推進されました。  しかし,私が所属しておりました社団法人日本青年会議所が平成21年に全国的に行った市町村合併検証アンケートなどによりますと,合併に対して抱いた期待が「実現した」という回答は2割しかなく,「実現しなかった」が6割,「悪くなった」がおよそ2割となっています。これらの結果は,合併ありきで進められたために,住民に対して十分な説明が不足していたことが招いたものと指摘できます。  私は,平成の大合併を一概に否定するものではありません。合併に伴い組織の集約化や経費の削減が行われるなど,合併のプラス面はありましたし,また,道州制をにらんだ国の形を大きく変える動きが,大阪や名古屋,新潟などでも見られるように,国の役割と広域行政を担う都道府県の役割と,住民に一番身近な市町村の役割,その中での行政と議会との役割を見直すきっかけにもつながっていると考えます。  県内最後の市町村合併が行われてから5年が経過した今こそ,平成の大合併を検証し,今後の地方行政のあり方を,全国で起こっている地方分権の流れもかんがみながら,この合併の反省をしっかり踏まえて課題解決していくことが必要であると思います。  本年第1回定例会において,我がいばらき自民党の石田進議員が,市町村合併の総括,検証について一般質問を行いました。その際,総務部長は,平成の大合併について総括的な評価,検証を行うべき時期に来ている。今後は,合併市町村とも連携しながら,合併の効果や課題が具体的にどのような形であらわれているかについて,丁寧に検証を行ってまいりたいと答弁されております。  そこで,第1回定例会の後どのように検証されているのか,また,今後その検証結果をどのように生かしていくのかを総務部長に伺います。  また,合併に伴う具体的課題の1つとして,一部事務組合の再編があります。  県内の消防やごみ,し尿処理などの一部事務組合は,平成13年3月末には60組合ありましたが,市町村合併に伴う解散などにより,現在では40組合となっています。事務組合の構成市町村数が少ない組合が多いことや,同一事務を旧市町村の区域ごとに複数の組合が行い,取り扱いに違いがある例が見られるなど,課題が解決されていない現状があります。  私の地元常総市でも,同一事務でありながら,旧水海道市,旧石下町ごとに別々の組合に加入しているため,事務ごとに,本年4月現在で5つの一部事務組合に加入しております。その中で学校給食に関しましては,本年9月30日に一元化される予定になっておりますけれども,それ以外の消防,老人福祉施設事務やごみ処理,し尿処理,火葬場などについては別々の組合となっており,一元化を鋭意検討中とのことであります。  本来どういう一部事務組合に加入するかは,それぞれの市町村の問題でありますが,平成の大合併を進めた県の一層の助言があってしかるべきではないでしょうか。  そこで,今後の一部事務組合の再編等の推進について総務部長に伺います。  次に,NPOについてであります。  まず,NPOに対する支援であります。  NPOとは,非営利組織,すなわち利益を目的とせず,社会的な使命の実現を目的とし,さまざまな社会の課題に対して活動する組織団体を言います。営利を目的としないというと,利益の上がる事業をしてはいけないことと勘違いされやすいのですが,非営利とは,利益が上がっても関係者に分配せず,その利益を社会的使命を達成するための次の事業や活動に充てることと定義されます。  平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の際,災害ボランティアとして立ち上がった人たちの活動により,その社会的評価と必要性が認知され,平成10年に特定非営利活動促進法,いわゆるNPO法が成立いたしました。そして本年,内閣府の認証事務を都道府県及び政令市に移管する改正NPO法が成立し,来年4月から施行されることとなりました。  NPO活動の根底をなすボランティア精神の魂は,日本人の潜在意識の中に潜む,古くは大乗仏教の教えにある「利他」の精神と相通ずるものがあります。「利他」とは,他人に利益を与えること,自分のことよりも他人の幸せを願うことであります。  今回の東日本大震災においても,がれき撤去や避難所での炊き出しを初め,孤立を避けるための話し相手など,被災者支援,被災地支援に欠かせない存在となっております。まさに,日本人の忘れ欠けた「利他の精神」を呼び起こし,全国から延べ何万人というNPOやボランティアがとうとい活動をされております。  地域社会においても,少子高齢化の進展,県民の価値観,ニーズの多様化などにより行政課題の高度化,多様化が進み,行政とNPO等が連携,協働してきめ細かな公共サービスを提供することが求められております。  昨今,退職を迎えた方々を初め,若い世代の間にも,社会参画して地域のために活動したいという意識を持つ方々がふえてきておりますが,茨城県は,残念ながら県民1万人当たりのNPO法人数全国ワースト1位であります。この要因は,県内の各NPO団体についての情報提供や,県民のNPOについての参画意識の醸成,また,参加しやすい仕組みづくりなどに,まだまだ課題があるからではないでしょうか。  そこで,県としてこれから県民生活の向上のための新たな担い手となるNPOに対し,どのように支援を行うのか生活環境部長に伺います。  次に,NPOのソーシャルビジネスへの参加であります。  ソーシャルビジネスとは,わかりやすく言うと,まちづくりビジネスとも言えるでしょう。地域社会のさまざまな課題,例えば高齢者,障害者の介護,福祉や子育て,環境保護,観光振興などの課題解決に向けて,住民,NPO,企業などさまざまな主体が協力しながら,ビジネスの手法を活用して取り組む活動であります。  今までは,地域貢献はボランティアという概念が浸透しておりましたが,ボランティアには,無償ということもあり,継続性に欠けるという欠点が存在します。きちんと組織されたNPOであれば,効率的に,かつ責任を持って継続的,安定的に,しかも仕事として報酬を得て行うことができ,雇用創出にもつながる取り組みとして注目をされております。  ソーシャルビジネスの例を挙げますと,高齢化率が高く,田舎で山ばかりの町が,それを強みにする逆転の発想で,身の回りの葉っぱや草花を料理の「つまもの」として料亭,ホテル,旅館に出荷し,全国シェアおよそ8割を担い,収入がなく孫にお小遣いも上げられずに困っていた高齢者など190人の雇用を創出した徳島県上勝町の株式会社いろどりが有名です。  私は,人口減少社会を迎え,これまでの経済構造,産業構造が市場規模の減少により大きな転換点を迎え,雇用情勢が悪化している今こそ,ソーシャルビジネスが今後,社会の理解を得て各地域に広まり,新しい産業と雇用を生み出していく役割を担っていると考えます。  イギリスでは,その市場規模は5兆7,000億円,雇用は78万人を数えますが,日本では市場規模2,400億円,雇用は3万人程度であり,数年後にはソーシャルビジネスの市場規模は現在の10倍になるとの試算もあります。県では今年度,いばらきソーシャルビジネス振興事業を始めたと伺いました。  そこで,県としてソーシャルビジネスへの参加を希望するNPOや,現在ソーシャルビジネスに取り組んでいるNPOに対し,どのように支援を行うのか商工労働部長に伺います。  次に,東京電力福島第一原子力発電所事故による農畜産物の風評被害対策についてであります。  3月19日にホウレンソウの出荷自粛を求められてから風評被害が始まり,葉物野菜の名産地である地元八千代町の農家の方々から,悲痛な叫びの声をたくさんいただき,生産者の現場に何度も伺いました。寒い冬から丹念に育てた農産物や,廃棄するための原乳を毎日絞り,涙ながらに処分する姿を見て,その事態の深刻さと,茨城農業を守らなければ日本の農業はだめになるとの思いから,我がいばらき自民党では,4月に,県内各地の量販店における茨城の野菜応援キャンペーン,また,ゴールデンウイーク中でおよそ35万人が集う笠間の陶炎祭での農産物販売キャンペーン,5月には,札幌のホクレン市場や量販店などへ出向き,県産品販売のPRなど,本県農畜産物風評被害払拭に活動してきたところであります。  また,県におきましても,県内外1,000カ所を超える量販店,産直市でのキャンペーンを実施し,風評被害払拭に鋭意努力され,農畜産物の放射性物質の検査を随時実施して,暫定規制値を超える農産物が流通することがないよう努力していることに対しまして,深く敬意を表する次第であります。  主要野菜の単価は,3月下旬には平年比で53%にまで落ち込んだ東京中央卸売市場も,5月下旬には88%,7月には104%と回復しており,キャンペーンなどによる一定の効果があったと推測されます。  しかし,市場に直接出荷しない生産者などによれば,店頭価格は戻っても生産者からの買い取り価格はなかなか戻らないという声や,出荷先から安全を証明する検査結果書類の添付がないと引き取ってもらえないなどといった話を伺います。幸い,茨城の名産であるお米については,安全が証明され安心いたしましたが,暫定規制値をはかるに下回っているにもかかわらず,わずかな数値が出たという報道を受けて,買い控えや値崩れが起きるなど,いまだ風評被害は続いております。  私は,この状況をピンチからチャンスに変え,風評被害の払拭をさらに超えた,良質な茨城県農畜産物のブランドづくりをも視野に入れた,大胆なキャンペーンが必要ではないかと考えます。  そこで,今後も継続的にあらゆる手立てを考えキャンペーンを実施していくことが,効果的であると考えますが,今後,具体的にどのようなPRを展開していくのか農林水産部長の所見を伺います。  次に,郷土愛の醸成についてであります。  まず,教育基本法の改正を受けた郷土教育であります。  昨年の第3回定例会で道徳教育及び公共心の醸成について質問いたしました。私は,「郷土を知らずして郷土を愛せず,郷土を愛せずして郷土に誇りを持てず,郷土に誇りを持てずして郷土のために汗を流せず」との郷土史研究家の先生の言葉が常に胸に残っています。まさしく,この国に生まれてよかった,このまちに産んでくれてありがとうと言えるような,郷土愛をはぐくむ教育を進めるべきと考えます。  平成18年に改正された教育基本法には,教育の理念として新たに,公共の精神をとうとぶことや,伝統や文化を尊重し,それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに,他国を尊重し,国際社会の平和と発展に寄与することなどが規定されました。特に郷土を愛することについては,その具現化を図るために,改正学校教育法の義務教育の目標の1つに掲げられました。  今の日本の現状に目を移しますと,日本固有の領土である尖閣諸島や北方領土をめぐり諸外国との関係が問われており,まさに日本人としてのありようが問われております。  先般,私はこの領土問題を肌で感じるために,尖閣諸島を行政区に持つ石垣市や,日本最西端の与那国町を訪れ,市長や町長初め,議員や漁業関係者の方々と意見交換をさせていただきましたが,日々,日本の国境で漁業権などをめぐる緊張感の中,領土問題を自分のこととしてとらえ危機感を抱いている島の方々と,遠いところの話と無関心な日本人の意識の中に隔たりを感じました。  同じ日本というこの国で起きている出来事を,他人事でなく自分事としてとらえ,震災後あちこちで耳にする「がんばろう!日本」「日本はひとつ!」「私たち一人ひとり日本そのものです!」という言葉をスローガンが終わらせることなく,この震災で得た教訓として,国を愛する心,郷土を愛する心を20年後,30年後,この国を担う子供たちに教育していくことが重要ではないでしょうか。自分さえよければいい,今さえよければいいという利己主義をはびこらし戦後教育を大反省するとともに,今こそ見直すべきではないかと思います。  そうした状況を考え,私はさきに述べた教育基本法の理念にのっとり,正しい歴史認識に基づき,日本人の誇りや郷土愛をはぐくむ教科書採択を願っておりましたが,今年度の採択は既に終了したと聞いておりますので,今回は答弁は求めませんが,今後その採択方法のあり方や制度について検証していく必要性を感じます。  以上を踏まえ,国民一人一人が我が国を愛し,日本人としての誇りを自覚させるためには,何と言っても自分の住む地域を愛する心を育てることから始める必要があると思います。郷土教育について教育長の所見を伺います。  次に,中学校における郷土愛醸成のための取り組みについての提案です。  小学校では,道徳を初め,ほかの教科等でも郷土愛を高める資料を充実され,地域の方々との交流や地域の探索など郷土を愛する心の育成に取り組まれてきております。また,県立高校では,全国に先駆けて平成19年度から道徳教育資料集「ともに歩む」を活用し,郷土を愛する心の育成に取り組まれております。しかし,その間となる中学校においては,郷土教育が薄いように思います。  そこで,私は中学校でも郷土を愛する心を育てる教育をより充実させることで,小学校,中学校,高等学校が連続し一貫した道徳教育の充実が図れると考え,中学校,高等学校で系統性があり,子供たちの心に訴える副読本などの資料を作成し,郷土教育をさらに推進することを提案しますが,県として中学校における郷土愛の醸成のためにどのように取り組まれるのか教育長に伺います。  次に,都市計画道路石下駅中沼線の整備見通しについてであります。  都市計画道路石下駅中沼線は,鬼怒川により分断されている常総市の旧石下町を東西に連絡し,地域住民の生活を支える重要な路線であります。現在の石下橋は昭和4年に架設されたものであり,さきの東日本大震災による破損が激しく,現在,通行止となっております。その結果,多くの車両が下流の石下大橋を迂回せざるを得ず,周辺道路において渋滞が発生しており,新しい橋梁の一日も早い開通が望まれます。  また,この新しい橋梁の供用開始後には,歩道が狭く,幅員も狭い石下駅前交差点から県道谷和原筑西線との交差点までの商店街区間においても交通量の増加が見込まれることから,継続した整備が必要であると考えます。  ついては,現在,工事を進めている県道谷和原筑西線との交差点から西側区間の供用開始の見通しと,石下駅前交差点から県道谷和原筑西線との交差点までの商店街が立ち並ぶ区間の今後の整備見通しを土木部長に伺います。  以上で質問は終りますが,「震災復興は,心の復興から!」であります。県民の皆さんの心が前向きになるような答弁を改めてお願い申し上げ,私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 5 ◯議長(田山東湖君) 神達岳志君の一般質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 6 ◯橋本知事 神達岳志議員の御質問にお答えいたします。  県西地域の振興についてお尋ねをいただきました。  県西地域振興のビジョンでございます。  議員御指摘のとおり,県西地域は人口減少の傾向にありますが,圏央道に有料道路事業の許可がおり整備に弾みがつきますとともに,日野自動車の工場が来春操業を開始する予定となるなど,将来が大変楽しみな地域であります。  本地域の振興を図っていきますためには,東京に近いことや広大な平坦地を有していることなどの地域特性を生かし,産業の活性化と働く場の確保,交流人口の拡大に取り組んでいくことが大変重要であると考えております。  まず,産業の活性化と働く場の確保につきましては,今後,世界的な食料不足が予想される中で,農業はますます重要な産業になってまいりますので,茨城,とりわけ県西地域は,日本の食を支える一大食料供給基地として発展させていきたいと考えております。このため,県といたしましては,生産性の向上を図る畑地かんがいの導入や収益性の高い新品目の導入による周年出荷などにより,もうかる農業,夢のある農業の実現に努めてまいりたいと存じます。  また,圏央道が,関越道や中央道などの高速道路につながり,交通アクセスが飛躍的に向上してまいりますので,県西地域におきましては,自動車関連産業を初めとする製造業,流通業や食品産業,つくばの科学技術と関連した先端産業など,多様な企業の進出可能性が一層高まるものと期待をしております。  このため,圏央道インターチェンジの周辺等において産業基盤の整備を促進し,県西地域の発展を牽引する新たな産業拠点を形成していくことが大変重要であると考えております。そして,それが若い世代の人口の増加にもつながっていくのではないかと考えております。  次に,交流人口の拡大につきましては,県西地域は,つくばエクスプレスの開業により,常総市の石下地区から秋葉原まで約60分で結ばれるなど,既にその一部が東京への通勤圏になっておりますが,今後,圏央道や幹線道路の整備が進むことにより,広域観光などの面でもますます便利になってまいります。  例えば,常総市の坂野家住宅や桜川市真壁地区などの歴史的建造物をめぐる周遊観光,食品工場の製造工程などを見学する産業観光,米づくりやそば打ちなどの体験型観光など,さまざまな取り組みが考えられるところであります。  いずれにいたしましても,県西地域にとってこれから大変重要な時期になってまいりますので,県議はもとより,地元の市,町とも密接に連携しながら,県西地域の振興に全力で取り組んでまいりたいと存じます。 7 ◯議長(田山東湖君) 次に,榊企画部長。                    〔榊企画部長登壇〕 8 ◯榊企画部長 県西地域の将来を見据えた鉄道インフラの整備についてお答えいたします。  県西地域は,圏央道などの広域交通ネットワークの整備の進展に伴い,企業立地も進むなど,今後,大きく発展していく可能性のある地域であり,常総線はこの地域の重要な公共交通機関であると認識しております。  このため県では,沿線自治体,関係団体等と連携して,これまで新造車両の導入や増便,快速列車の運行,さらにはパーク・アンド・ライド駐車場の整備やICカードPASMOの導入などに対する支援を行い,常総線の利用促進に取り組んできたところであります。  議員御提案の常総線の電化による水海道駅発秋葉原駅行きの直通列車の運行につきましては,常総線の全線を電化する場合には約250億円を要するという試算もあり,また,守谷駅から水海道駅の区間のみを電化する場合であっても,接続線の新規建設のほか,交直両用車両の導入,列車制御システムの仕様の統一などが必要となってまいります。  常総線の利用者が減少傾向にある中で,多額の投資費用の調達や投資に見合う旅客需要の拡大など,鉄道事業者が事業化できる環境を整えていくことが必要となりますことから,実現にはなお多くの課題があるものと認識しております。  一方,常総線沿線にUR都市機構が整備したニュータウン「取手ゆめみ野」地区には,昨年3月,伊藤ハムの立地が決定いたしますとともに,本年3月には常総線の新駅が開業いたしました。さらに,平成25年度にはJR常磐線が東京駅まで乗り入れますとともに,数年後には圏央道の県内区間が全線開通するなど,常総線を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。  県といたしましては,こうした動きをにらみつつ,沿線自治体などとも協力し,常総線の利用促進により一層積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますが,つくばエクスプレスと常総線の直通列車の運行につきましては,地元における機運の盛り上がりや常総線の利用状況などを踏まえつつ,将来に向けた検討課題としてまいりたいと考えております。 9 ◯議長(田山東湖君) 次に,中島総務部長。                   〔中島総務部長登壇〕 10 ◯中島総務部長 平成の大合併の評価,検証についてお答えいたします。  まず,平成の大合併の検証についてでございます。  平成21年6月の地方制度調査会の答申によりますと,市町村合併の本来の効果があらわれるまでには,市町村建設計画で定められている10年程度の期間が必要でありますが,合併後3年から4年の段階で一定の成果があらわれる一方で,いろいろな懸念が現実化してくる地域もあるとされております。このようなことから,県内で最後に合併が行われてから5年程度が経過したことを踏まえ,総括的な評価,検証を行うべき時期に来ているものと考えております。  県ではこれまで,合併市町に対するアンケート調査を平成19年,20年,22年度と3回実施いたしまして,その結果について合併市町に情報提供を行ってきておりますが,合併効果等をより詳細に調査するため,現在,今年度のアンケート調査の実施を進めているところでございます。  議員御指摘の検証の第一歩として,具体的には,合併の効果や課題を幅広く調査するため,調査項目等について合併市町と協議に着手をしたところでございます。また,東日本大震災が発生し,庁舎,公共施設や道路などさまざまなインフラが被災したことにより,合併市町においても,まずはその復旧に優先的に取り組む必要が生じており,合併特例債の活用が5年延長されたことなども踏まえ,合併後のまちづくりへの震災の影響につきましても考慮する必要が生じてまいりました。  このようなことを考え,今後はアンケート調査を実施し,その結果については,合併市町とも連携しながら,合併の効果や課題がどのような形であらわれているか等,意見交換会などを実施し,評価,検証を行うとともに,公表方法等についても検討してまいりたいと考えております。  議員御指摘のとおり,検証結果をしっかり踏まえて課題解決していくことが重要であると考えておりますので,合併市町への具体的な助言に生かせるよう活用してまいりますとともに,ホームページなどで県民にもわかりやすく公表してまいりたいと考えております。
     次に,一部事務組合の再編についてでございます。  議員御指摘のとおり,合併後も多くの市町村が複数の一部事務組合に加入しており,その中には,同一の事務を旧市町村の区域ごとに異なる一部事務組合が処理していることにより,取り扱いに違いが生じている例がございます。  さらに,市町村の財政状況は厳しさを増しており,合併市町においても事務のさらなる効率化や住民サービスの一層の向上の観点から,一部事務組合の見直しに取り組んでいく必要があると考えております。  そのためには,まず市町村みずからが共同処理のあり方について主体的に検証する取り組みが重要でございますが,県ではこれまで,一部事務組合に対して行政改革プランの策定公表を促すことや,一部事務組合の見直しついて再編等の具体的な手法の例を示して通知いたしますとともに,市町村長会議等で重点的に働きかけを行ってきたところでございます。  また,見直しを進めていく上では,構成市町村間の協議調整が必要でありますので,市町村の協議の状況を踏まえ,見直しの議論に加わるなど取り組みを行ってきております。  こうした中,近年の動きといたしましては,常総・下妻学校給食組合の解散のほか,鹿島南部地区消防事務組合と鹿島地方事務組合の統合,高萩市・日立市事務組合の解散といった再編が進んできておるところでございます。  一部事務組合の見直しに当たりましては,施設の更新時期や起債の償還期間,住民の方々の意見など,さまざまな事情を考慮する必要がありますことから,構成市町村が緊密に協議,調整を行うことが大変重要となります。  県といたしましては,それぞれの一部事務組合が抱える課題や置かれている状況を十分に踏まえながら,見直しが的確に進みますよう,個別,具体的に助言を行ってまいりたいと考えております。 11 ◯議長(田山東湖君) 次に,宮本生活環境部長。                  〔宮本生活環境部長登壇〕 12 ◯宮本生活環境部長 NPOに対する支援についてお答えいたします。  本県におきましては,現在,574のNPO法人が,福祉,教育,地域づくりなど幅広い分野で活動しております。しかしながら,NPOの活動が県民の方々に十分に知られていないことや,組織の運営ノウハウが十分でないこと,活動資金や専任のスタッフが不足していることなどが大きな課題となっております。  このため,県といたしましては,引き続きNPOの役割や活動内容を紹介するフォーラムの開催,各種媒体を活用した広報などによりまして,NPOの活動を多くの県民,企業,事業所に周知し,理解を深めていただくとともに,NPO活動への参加を促進してまいりたいと考えております。  また,NPO法人を設立するための方法や,NPOを支える人材の育成と確保のための方策,企画経営能力向上のためのノウハウなどにつきましてセミナーを開催するとともに,NPOに対する各種の助成制度の情報提供や,NPOに寄附をした場合の優遇措置などについて広く周知し,活動資金が集まりやすくなるよう支援してまいります。  さらに,行政とNPOなどとの協働によります子育てや在宅高齢者の支援,地域の活性化などの地域の課題に取り組む「提案型モデル事業」の実施を通しまして,NPOの認知度と信用を高め,NPOの活動の場が広がるよう支援してまいります。  県といたしましては,こうした取り組みを通じまして,県民生活向上のための担い手となりますNPOの活動基盤の強化に努めてまいります。 13 ◯議長(田山東湖君) 次に,横山商工労働部長。                  〔横山商工労働部長登壇〕 14 ◯横山商工労働部長 NPOのソーシャルビジネスへの参加についてお答えいたします。  ソーシャルビジネスは,少子高齢化など多様化している社会的課題に対し,従来対応してきた行政やボランティアの活動を補うものであり,特に地域的な課題の解決のための取り組みとして,近年,その重要性が高まってきております。  一方,ビジネスとして継続していくためには,しっかりとした組織であることや,問題解決のためのノウハウがあることも重要であり,福祉やまちづくりなどで実績のあるNPOは,議員御指摘のとおり,ソーシャルビジネスの担い手として期待されているところでございます。  当県におきましても,ひたちなか市の主婦などにより組織されたNPOが,住宅団地内の空き店舗を活用して高齢者向けの食料品販売や健康づくり事業などを行っているほか,常陸大宮市では,若手商業者によるNPOが商品の宅配や独居老人の安否確認等のサービスを行うなど,身近な社会的課題を解決する取り組みが広まりつつあります。  県といたしましては,これまで先進事例の紹介やセミナー等を開催するなど,普及のための事業を進めてまいりましたが,ソーシャルビジネスが社会に浸透しつつあるという現状を踏まえ,今年度から「いばらきソーシャルビジネス振興事業」により,一歩進めた対策を行っております。  具体的には,ソーシャルビジネスへの参加を希望するNPOに対し,事業化のための講座の開催や,いばらき産業大県創造基金による助成制度を活用し事業化を支援するとともに,現在,ソーシャルビジネスに取り組んでいるNPOに対しましては,専門家による財務面などのきめ細かな個別指導を行うことにより,その取り組みが定着するよう支援をしております。  県といたしましては,今後ともこのような対策を積極的に進めることにより,NPOのソーシャルビジネスへの参入を促進してまいりたいと考えております。 15 ◯議長(田山東湖君) 次に,宮浦農林水産部長。                  〔宮浦農林水産部長登壇〕 16 ◯宮浦農林水産部長 原発事故による農畜産物の風評被害対策についてお答えいたします。  原発事故による農畜産物の風評被害につきましては,事故発生直後より農畜産物の検査を徹底し,これまでに約140品目,約2,600検体を検査いたしますとともに,検査結果を迅速に公表することにより,「出荷されるものは安全」と安心していただけますよう取り組んできたところでございます。  しかしながら,現在におきましても,市場を経由しない契約出荷などでは,依然契約が解除されたままであったり,牛肉の出荷に当たりましては,全頭検査の検査証の交付を求められるなど,引き続き風評被害への懸念を拭えない状況が続いております。  このため,これまで議員初め関係の皆様方の協力を得て実施してまいりました販売促進キャンペーンに加えまして,今後とも農畜産物のPRを間断なく的確に行ってまいります。  具体的には,7月に開設いたしました東京銀座のアンテナショップ「黄門マルシェ」を活用いたしまして,ブドウや梨,米やリンゴなど,旬の農産物の展示販売に努めてまいります。  また,首都圏のみならず,北海道や関西地方の百貨店などにおきましても,本県の生産者がみずから販売する物産展を開催いたしますとともに,開催地のユーザーとの商談会を実施いたしまして,1つでも多くの契約の締結につなげてまいります。  さらに,今般の補正予算案におきましても,都内のレストランなどのオーナーシェフを招きまして,さまざまな形に調理した本県農林水産物を試食していただくことにより,プロの目で見て安心して利用いただける品質のよさをPRし,風評被害の払拭にとどまらず,新しい販路の開拓につなげたいと考えております。  今後とも関係者の協力をいただきながら,あらゆる機会を生かしまして積極的なPRに努めてまいります。 17 ◯議長(田山東湖君) 次に,小野寺教育長。                   〔小野寺教育長登壇〕 18 ◯小野寺教育長 郷土愛の醸成についてお答えいたします。  まず,教育基本法等の改正を受けた郷土教育についてでございます。  グローバル化が進展する中で,日本が世界から尊敬され,国際社会において枢要な地位を占めていくためには,我々自身が国や地域の伝統,文化についての理解に努め,尊重する態度を身につけることにより,郷土や国を愛し,誇りに思う心をはぐくむことが重要であると考えております。  こうした中,このたびの大震災では,被災したまちや避難所でのボランティア活動に積極的に参加する若者の姿が随所に見られるなど,郷土を思い,地域とのきずなを大切にする気持ちが再認識されたところであります。  今後は,こうした機運を教育の場でしっかりと受けとめ,郷土を愛する心,国を愛する心をはぐくむ教育に一層力を入れていく必要があると改めて感じております。  折しも,改正教育基本法の理念を受け,本年4月に策定いたしましたいばらき教育プランにおきましても,「豊かな心の育成」を教育の重要な柱として位置づけており,今後は,道徳教育などを通じて,郷土を愛し,地域や社会に貢献する児童生徒の育成に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。  また,今後,地域間競争が激化する中で,県のイメージアップが大きな課題となっておりますことからも,地域や郷土の魅力をしっかりと認識させる郷土教育が,ますます重要になってまいります。国を愛し,国を思う心を育てるためには,まず郷土を愛する心を育てることが必要であるという視点に立ちまして,今後とも郷土教育の充実に努めてまいります。  次に,中学校における取り組みについてお答えいたします。  県では,小学校,中学校,高校,それぞれの発達段階に応じた道徳教育を展開しておりますが,議員御指摘のとおり,各学校種の道徳教育に一貫性を持たせ,児童生徒に郷土を愛する心や態度をしっかりと根づかせることが重要であると認識しております。  特に中学校は,小学校からはぐくんできた道徳心を受け継ぎ,高校へと橋渡しをする大変重要な時期であり,この時期にしっかりとした教育を施すことで,一貫性のある道徳教育の充実が図れるものと考えております。  また,こうした道徳教育を進める上で,児童生徒の発達段階に応じた適切な教材の活用が有効でありますが,現在,小学校では「輝く茨城の先人たち」,高校では「ともに歩む」といった郷土愛を醸成するための教材が充実している一方,中学校におきましては,こうした先人の苦労を身近に感じられるような資料が必ずしも十分ではない状況にございます。  こうしたことから,県といたしましては,議員からの御提案を踏まえ,「郷土を愛する心」を育てるための新たな中学生向けの教材を,中学校,高校の教員が共同して作成し,これを積極的に活用することで,さらなる郷土愛の醸成に努めてまいります。 19 ◯議長(田山東湖君) 次に,後藤土木部長。                   〔後藤土木部長登壇〕 20 ◯後藤土木部長 都市計画道路石下駅中沼線の整備見通しについてお答えいたします。  本都市計画道路は,関東鉄道常総線石下駅前から1級河川鬼怒川を横断し,旧石下町西部地区に至る幹線道路でございます。本路線の現道である主要地方道土浦境線は,幅員が狭いため歩道がなく,特に石下橋は老朽化が著しく,幅員を狭め片側交互交通としておりましたことから,朝夕には交通渋滞が発生し,歩行者や自転車の安全な通行にも支障を来しておりました。  このため,平成13年度に,石下駅前交差点から向石下地区に至る延長約780メートルのバイパスを事業化し,このうち一般県道谷和原筑西線と交差する石下駅入り口交差点から西側の約630メートルを優先区間として整備を進めており,既に鬼怒川にかかる橋梁の下部工事が完了しております。  このような中,このたびの震災により現道の石下橋は大きな損傷を受け,歩行者と自転車を除き通行止としておりますことから,一日も早い新橋の供用を図ることが必要となっております。  このため,現在,橋梁上部工に加え,交差点や取りつけ道路の改良工事を懸命に進めているところであり,本年11月末には供用できる見込みとなっております。  また,未整備となっております石下駅前交差点から石下駅入り口交差点までの約150メートル区間につきましては,沿道が駅前商店街であり,道路整備により多くの建物の建てかえが必要となりますことから,今後の進め方につきましては,常総市を初め,地元と十分に調整を図りながら,旧橋撤去後,速やかにこの区間の整備に着手してまいりたいと考えております。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 21 ◯議長(田山東湖君) 暫時休憩をいたします。  なお,会議再開は午後1時5分を予定いたします。                     午後零時1分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                     午後1時6分開議 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 22 ◯議長(田山東湖君) 休憩前に引き続き会議を開き,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  西野一君。                  〔29番西野一君登壇,拍手〕 23 ◯29番(西野一君) 自由民主党の西野一であります。昨年の第2回定例会に続きまして,3度目の登壇の機会を与えていただきました諸先輩,並びに同僚議員の皆様に感謝申し上げます。  あわせて,日ごろから多大なる御支援をいただいております常陸太田市,大子町の多くの皆様に厚く感謝申し上げます。  このたびの東日本大震災では,本県も大変大きな被害を受けたところです。私は先日,陸前高田のある岩手県,宮城県,福島県などの惨状を見てまいりましたが,本県では既に避難所生活も解消し,北茨城,大洗を見ても,東北地方に比べ大変早いスピードで復旧が進んでいると認識しております。常陸太田市でも県や市町村の関係者の御尽力により,里川橋を初め,機初橋,栄橋,幸久橋などがいち早く復旧し,改めまして関係者に感謝申し上げる次第です。  これまでも再三述べておりますが,私の県議会議員としての使命は,疲弊の進む県北地域の振興をいかにして図るかということと受けとめ,活動してまいりました。私は,県北地域の振興のためには,働く場の確保や農林業の振興など産業の活性化,自然環境を生かした交流の拡大,地域のすぐれた資源を生かした観光の振興,それらを支える道路など,生活基盤となるインフラ整備をさらに強力に進めていくことが何よりも重要であると思っております。  それらを進める上での大切な視点は,産業や事業一つ一つに対してどのような将来ビジョンを描いているのか,そのビジョンに対し採算ベースを基本とした経営マネジメントをきちんと行っているのか,さらには,そのための人づくりを着実に進めているのかに尽きるのではないかと思っております。  少子高齢化と人口減少の進行が他の地域より著しく,また,地元自治体の財政力も弱いといった多くの課題を抱え,疲弊の進む県北地域の振興を図るためには,県民が希望の持てる将来ビジョンを具体的に示し,適切な施策をタイムリーに実施していくなど,県の役割はますます重要になってきております。  今回は,このような視点で質問いたしますので,執行部の皆様方には,県北地域が大いに元気の出る前向きな御答弁をお願いいたします。  初めに,県北地域の観光の振興についてお伺いいたします。  まず,茨城は安全であるとのメッセージの発信についてであります。  前回も観光についてお伺いしましたが,今回は角度を変えてお伺いいたします。東京電力福島第一原発事故は,いまだ収束の見通しが立たない状況が続いており,この事故に起因する風評被害により,本県の観光業や農林水産業に甚大な損害が発生しております。  県では,これまで知事を先頭に全庁挙げて,大気中の放射線量や農林水産物等の放射性物質の測定を実施し,測定結果の速やかな公表に加え,放射線量や規制値についての正しい理解と,県産品等の安全のPRに努めるとともに,風評被害払拭に向けたさまざまな対策を迅速に行ってまいりました。これまでの多大なる尽力に対しまして,心から感謝申し上げます。  風評被害対策においては,具体的には,さまざまな観光キャンペーンを通じた観光誘客や,「観光いばらきかわら版」等各種のメディアを活用した広報活動の継続的な実施,県内外のさまざまな機会をとらえた新鮮な農林水産物の直売の実施,さらには,銀座「黄門マルシェ」という本県初出店のアンテナショップによる情報発信,県内海水浴場の放射線量の公表による安全のPRなど,数々の対策に大変な努力を払われております。  今現在,放射線量の測定結果は,健康に影響を与えるものではありませんが,観光客は大幅に落ち込んでおります。例えば,毎年,夏には多くの海水浴客でにぎわいますが,7月16日から8月24日までの入込状況は昨年と比較して148万人の減と,84%の減であり,場所によって95%も減少しているところもあるなど,大変厳しい状況です。  また,本県有数の観光資源である袋田の滝も,ことしの上半期の入場者数は14万5,113人と,前年同期と比較して45.5%と大幅に減少していると伺っており,3月から5月だけを見れば,7割以上の減少と大変深刻です。  さらに,旅館,ホテルの宿泊客は,震災前と比較して2割も減少しており,「観光地に夏は来なかった」「これまでは手持ちのお金で食べてきたが,もうどうにもならない」との悲鳴に近い声があちらこちらから聞こえております。このことは,今もなお県内外の多くの方々が放射線の影響に不安を抱いていることにより,観光面での落ち込みが回復しない要因となっているのではないかと考えます。  県北地域の重要な産業である観光の惨憺たる状況は,地域の活力を大いにそいでしまい,疲弊が一気に進んでしまうのではないかと懸念をいたします。観光面での立て直しは,県北地域の経済の立て直しにとって焦眉の急と考えます。このため,知事が9月の冒頭の定例会見でも繰り返し安全について述べておられましたことに感謝申し上げます。  しかし,その上でさらに県のトップである知事には,茨城は安全であるというメッセージを,あらゆるメディアを通じて発信していくこと,また,県民の漠とした不安に対し,丁寧に何度でも説明を繰り返すことが重要である,つまり,県民の不安を拭うことが県外の人の心をも動かす原動力になると考えますが,知事の御所見をお伺いいたします。  次に,風評被害対策の評価と観光振興への支援策についてお伺いいたします。  観光面では,北関東自動車道路の全線開通をうまく利用することが大切になると考えています。この北関東自動車道は大洗から宇都宮まで60分,前橋,高崎までは90分,軽井沢は2時間30分で結ばれております。これらの内陸の方々に,茨城の海と魚は大きな「売り」になるものと考えます。  アクアワールド大洗やひたち海浜公園は,年間を通して楽しめる集客力のある施設です。戦略的にこのような施設に多くの観光客を呼び込み,県北地方に回遊させる施策を展開することは可能となってきております。広報面での戦略を立て,新たな視点での周遊観光を広く提案していくことが必要ではないでしょうか。  また,大切なのは,これら観光客を呼び込めばよいのではなく,観光の原点に立ち返り,これまで何度も指摘され茨城の観光の弱みであった「おもてなし」を徹底して行うことに尽きるのではないかと思っております。  せっかく来ていただいたお客様を心からもてなし,十分に満足して帰っていただき,リピーター,さらには茨城のファンになっていただくことは,本県の観光を緩やかながら持続的に右肩上がりにする上で極めて大切と考えます。ピンチの裏返しはチャンスでもあります。茨城の観光というものを一つ一つ洗練されたものにしていく絶好の機会ととらえ,官民一体となって対策を講じ,遠回りでもきちんと取り組んでいくことが,茨城観光再興の上で極めて大切であると考えます。  さらに,やはり人づくりが重要であり,県北地域にもアイデアを持ちリーダーとなる有能な人材をじっくりと育てていくことも必要であります。そのため,今回の風評被害対策の評価や震災から得た教訓をもとに,早急な県北観光立て直しの施策を展開するとともに,今後の観光振興の具体的なビジョンを示していくことが重要であり,それが県の本来の役割ではないかと思っております。地元自治体はもとより,関係者と連携の上,地域の経済的自立につながる対応が早急に求められています。  そこで,これまでの風評被害対策をどのように評価し,さらには,本県観光の復興に向けて大変な苦しみのきわみにある観光業をどのように支援していくのか,商工労働部長の御所見をお伺いいたします。  次に,土木行政についてお伺いいたします。  まず,基幹道路である国道293号常陸太田東バイパスについてであります。  今回の大震災で痛感したことは,しっかりとした基幹道路があることの重要性であります。常陸太田市を見ますと,南北軸に国道349号が通っておりますが,今回の大震災では比較的大きな影響を受けませんでした。  一方,里川橋や機初橋,栄橋の被災に際して,東西軸の国道293号がある程度機能していれば,住民への影響はかなり軽減できたのではないかと思っております。被災した橋梁の復旧には,県を初め,関係者の皆様の大変な御尽力をいただきましたが,今回の震災の教訓として,293号が機能するレベルにまで整備を進めることがより優先度が高いのではないかと痛感しております。  私は,本県がこれだけ大きな被害を受けた中で,また,県の大変厳しい財政状況から見ましても,293号常陸太田東バイパスの全線をすぐに整備してほしいというような主張をしようとしているわけではありません。少なくても高貫町から小目町までの2,960メートルの優先整備区間を早急に整備し,349号や整備中の(仮称)常陸太田トンネルと組み合わせることで,今後同様の被害を受けた場合にも,地域への影響を最小限にする機能を十分に発揮できるものと考えます。  この優先整備区間の残事業費は約9億円と伺っております。全体の残事業費140億円の10分の1以下の費用で済む計算です。災害対策の上からも緊急に整備をすべき最優先区間ではないかと考えます。その後は増井町と349号間の整備を行い,残りの区間は将来的な需要をにらみながら整備していけばよいと考えます。  これだけの大きな被災が現実に起こっており,これまでのやり方が通用しなくなってきている時代であると認識しております。今後は,災害対応の視点も十分に考慮した上で,優先順位を決めて道路整備を行っていくことが大切であるし,強く求められていると考えています。  そこで,まず土木部長に,国道293号常陸太田東バイパスの今後の整備方針と優先整備区間の開通の見通しについてお伺いいたします。  次に,橋梁を初めとする県有施設の長寿命化についてお伺いいたします。
     6月議会の予算特別委員会でも質問させていただきましたが,今回は震災との関係で質問させていただきます。  「損傷が進んでから直す」「傷んだらつくり変える」ことから,「傷む前や損傷の初期段階で直して,できる限り長く使い続ける」ことへ切りかえていくことは,維持管理費用の縮減と平準化といった費用対効果の面や施設寿命を延ばす面から,長寿命化は大変重要であり,私は評価をいたしております。  一方,先ほど質問しましたように,幹線道路としての機能が発揮できる最小限の部分を優先的に整備し,既存の橋梁の交通量を大幅に減らすことでも,その分,長寿命化が図れるものと考えております。  常陸太田市を例にして恐縮ですが,293号常陸太田東バイパスの機初団地から小目町までの2,960メートルを早急に整備すれば,里川橋や機初橋の交通量は相対的に逓減し,長寿命が図れるというものです。  今回の災害復旧に加え,293号線常陸太田東バイパスの例のような幹線道路の優先整備や,これまで行ってきた橋梁の長寿命を目的とした修繕をあわせて行えば,当面は費用がかさむものの,一層の長寿命化が可能となると思われますし,長い目で見れば修繕費の節減や費用の一層の平準化にも寄与するのではないかと思っています。  さらに,この考えを進めていけば,建物,道路,橋梁,公園等の県有施設全体のマネジメントにつながるものと考えます。県の所有する建物は約7,500棟あり,そのうちの約4割が築後30年を経過し,老朽化していると伺っております。これらの建物の維持,改修に大きな財政負担が予想され,今後,計画的,効率的に進めていくことが大変重要になるものと思われます。  県有施設の整備とあわせて,どのように維持管理費用を含むコスト管理をしていくのか,そして,県有施設の更新にかかる費用をさまざまな工夫により最小化していき,さらに,今回の震災の教訓から,いろいろな選択肢の中からどのような優先順位で実施することが長寿命化につながるのか,こういった視点を持って実行計画を立てることが重要であると考えます。  そこで,今述べましたような視点も加味しながら,実行計画を早急に立てていく必要があると思われますが,土木部長に県有施設の長寿命化の今後のビジョンについてお伺いいたします。  次に,緑の循環システムの確立についてお伺いします。  まず,森林湖沼環境税の活用と継続見通しについてであります。  県北地域における林業は,木材価格の長期低迷や林業従事者の減少,高齢化などにより生産活動は停滞し,その上,管理のなされていない個人所有林が増加するなど,森林の公益的機能の低下も危惧されております。  戦後に植林した森林は約50年が経過しており,利用可能な段階に入ってきておりますが,先ほど述べたとおり,林業は産業としての魅力をなくし,荒廃した杉,ヒノキ林が増加しているのが実情であります。本県の森林の有する水源涵養機能など公益的機能の評価額は6,346億円と試算されておりますが,このポテンシャルを十分に発揮させていくためには,適切な森林整備が必要不可欠であります。  このような中,県では,森林湖沼環境税を活用し,最重要施策として間伐の推進に取り組まれておりますが,その成果は着実に上がってきていることを,私自身が肌で感じているところであります。50年,100年と長期間を要する林業を再生し,機能豊かな森林づくりを進めていくためには,間伐を強力に推進していくことが重要と考えますが,今後は森林湖沼環境税をどのように活用する考えなのか,農林水産部長にお伺いいたします。  また,現行の条例での課税期間は平成24年度までとなっておりますが,これまでの取り組みの結果,活用事業の成果もあらわれてきている中,平成25年度以降も継続されるのか心配しております。  本県と同様に,県民税の超過課税方式により環境保全を目的とした税を導入している団体は全国で31団体に上りますが,約半数の15団体が課税期限を迎え,そのすべてが期限を延長し継続していると聞いております。  そこで私は,森林湖沼環境税については,ぜひ継続すべきと考えておりますが,総務部長の御所見をお伺いいたします。  次に,林業再生に向けた今後のビジョンについてお伺いします。  過疎化が進む県北地域において,林業を地域産業として成り立たせるためには,間伐と木材利用の拡大を一体的に推進することが重要と考えております。しかしながら,林道や作業道などの路網が整備されていないところでは,間伐を必要とする森林がまだまだ残っているのが現状であります。間伐を円滑に実施していくためには,低コストで崩れにくい路網の整備や機械化の推進等により,効率的な森林施業をどう実現していくか,採算性をいかに向上させていくかなど,課題に取り組んでいくことも大切であります。  現在,本県では,宮の郷工業団地において原木市場や木材乾燥施設が整備され,これに隣接してラミナ製材工場などの整備も進んでおりますが,豊富な森林資源を有する県北地域にとって,これら木材関連施設の整備と順調な運営は,林業,木材産業の振興だけでなく,雇用の創出など地域経済への波及効果も大きいと期待しているところです。  そこで,今述べた視点を念頭に,林業の再生に向けた今後のビジョンについて農林水産部長にお伺いいたします。  次に,森林組合の機能強化についてお伺いいたします。  現在では,個人所有林の場合,所有者のほとんどが林業から離れてしまっている状況にあります。こうした個人所有者に変わって路網の開設や間伐による木材生産の提案から木材販売まで,林業経営全般を代行するサービスを考えていくことも重要な視点と思っております。  この役割を果たすのが森林組合であり,個人所有者にかわり森林管理の機能を担える組織は「森林組合」しか存在しないと思いますし,本来の役割であると考えます。  ここで参考となるのが,京都府の日吉町森林組合ではないかと思います。日吉町森林組合の管理する森林面積は1万ヘクタール,年間の間伐面積は200から400ヘクタール,これは要間伐林分の間伐を10年で一巡する事業量で,地域の森林を適切に管理していることが伺えます。また,森林所有者との信頼関係が構築され,事業量の7割が一般民有林からの受託による間伐と伺っております。  日吉町森林組合が一般民有林整備事業に本格的に取り組み出したのが1997年のことであり,それほど古い話ではなく,本県においても大いに参考となるのではないかと思っております。事業転換のきっかけは,ダム建設関連事業が1996年に終了し,同組合はこれを契機に,それまで手つかず状態にあった個人所有林の間伐という,森林組合本来の業務を事業の核にする事業転換を行ったとのことです。  同組合は,地域の森林を一体的に管理することにより,年間の事業量を把握し,どのような材がどのくらい出てくるかを予測することが可能となるため,直接需要先と価格交渉を行い,通常より高い価格での販売に成功しているとのことです。このような営業やマーケティングを工夫して収益を上げる努力は,一般の企業では当たり前のことであります。公共事業中心であった日吉町森林組合が,短期間で地域の森林管理の担い手となることができたという事実は,本県の森林組合の新たな可能性を示唆するものではないかと考えています。  個人所有者の森林への関心を高め,意欲を引き出すためには,長期的な林業経営の計画を立て,所有者を説得し,集約化施業の推進を担う森林施業プランナーや,その指導を行うフォレスター等の人材の確保や,各森林組合が所管する地域の森林情報のデータベース化の促進等により,森林組合の地域の森林管理面での機能強化を図っていくことが必要であり,本県の林業振興のためには,避けては通れないマイルストーンであると思っております。  そこで,農林水産部長に,今後,森林組合の機能強化をどのように図っていくのかお伺いいたします。  次に,長期優良住宅の取り組みについてお伺いします。  緑の循環システム,県北地域において,このシステムの重要性は大変大きいものであり,その木材の利用者の1つが工務店であります。特に地元工務店は,県産材の利用者として重要な役割を期待され,ひいては豊かな森林をはぐくむことにつながり,治山治水や地球温暖化対策にも寄与しています。  そもそも日本の住宅は,伝統的に木造が中心でありました。これらの木造住宅の建築は,その多くを地元の大工や工務店が担うことで地域の伝統的な形態や景観となり,地方文化を形づくってまいりました。また,今回の震災において,被災して交通が遮断された折,地元工務店がその復旧を担ったのは御存じのとおりです。このことからも,地元にどれだけ元気な工務店があるかが大切であると再認識いたしました。  しかし,木造住宅のニーズは依然として多いものの,新聞広告等で見かけるのは,プレハブなど大量建築を前提とした住宅がほとんどであります。さらに,最近,新聞広告で見かけられる国の新しい制度である長期優良住宅制度は,建築基準法以上の耐震性能や省エネ性能などを要求するものでありますが,専門の対応チームを組織できる大手に有利と思われ,人員が限られ,しかも高齢化が進んでいる地元工務店にはハードルが高いと伺っています。  この制度の必要性は理解できますか,使い方,影響などをきちんと想定し対策をとらなければ,地元工務店の減少により,非常時の住宅復旧活動や伝統的な風景,文化にまで影響を与えかねないと危惧するものであります。  そこで,長期優良住宅制度の地元工務店での利用状況と,木造住宅の建築を担う地元工務店への県の支援策について,土木部長にお伺いします。  次に,農業の振興についてお伺いします。  県北中山間地域の農業については,毎回質問させていただいておりますが,耕作放棄地の利活用,新規就農者の促進や若い農業者の定着促進,そして農業法人の経営安定化策など,さまざまに取り組んでいただいております。しかし,いずれについても県北中山間地域の農業が抱える問題を解決する決め手とはなっていないのが実情であると思われます。  一方私は,昨年から,県内各地の先進的な農業者に会い,さまざまな事例を学ばせていただきました。その成功している農業者の方々の話を伺いますと,共通して感じられたのは,一様にまず消費者と先に契約を結ぶなど売り先を確保し,生産計画やコスト管理,売り上げの管理など,経営管理を一般企業並みに行っているということです。  また,消費者のニーズや動向をよくとらえており,何よりも自分の農業経営に対するビジョンが明確であるということ,つまり,マネジメント能力が高いということです。  しかしながら,今までの農業では「つくれば売れる」という時代もあり,これまでどおりの農業を行っている農業者が多いということも事実です。そのため,一般の農業者一人一人が経営感覚を持ち,例えば新たな販路の開拓や消費者ニーズにこたえる新たな作物の導入,加工品の開発などに取り組んでいく必要があると思いますが,新たな取り組みはなかなか踏み出せないのが実情であります。  しかし,今般の大震災や,放射能汚染に伴う風評被害など,農業がさらなる困難に直面している「今」だからこそ,新たな取り組みを始めるチャンスでもあります。今こそ農業者がこれまでの手法にとらわれず勇気を持って踏み出せるよう,県を初め関係者がしっかりとサポートしてあげる時であると考えます。  本年4月に新たな茨城農業改革大綱が策定されました。このように,みずからのビジョンを描きながら経営を実践する農業者を育成するため,農業者の意識改革による経営感覚の醸成を新たな大綱の中でどのように進めていくのか,また,農業者の行う新たな取り組みへのきっかけづくりをどう進めていくのか,農林水産部長に伺います。  次に,下水中のリンの有効活用についてお伺いします。  私が注目しているのが,下水道処理の際に発生する下水汚泥であります。県内で発生する下水汚泥については,現在,その99.6%が再利用されておりますが,そのうちの何と9割は建設資材として利用されています。下水道には,我が国のリン鉱石の輸入量のおよそ半分に相当する量が流入していると言われておりますが,肥料としてリサイクルされる量はわずか1割にも満たない状況にあり,大部分は有効に活用されていないのが実情です。  これまでのリン除去技術は,下水に含まれるリンを効率的に除去する観点から開発されたものであり,リンの回収,再資源化の観点からは不十分な面があったと言われております。このため,リンの除去,回収の両方を可能にする下水処理の技術開発が求められております。  国においても,このリンの活用の重要性を認識し,下水や下水汚泥からのリンの回収と活用について検討し,リン資源化に関する手引きを公表しているところです。技術的には実用段階に達しているものも少なくないと言われておりますが,イニシャルコストやランニングコストの面からなかなか普及が進んでいないのが実情です。  このような中,県が本年度から進めようとしている,私が昨年の第2回定例会において質問させていただきましたリン除去実証事業については,リン資源の有効活用の観点はもとより,霞ヶ浦に流入するリンの量も削減され,霞ヶ浦浄化の面も期待できることから,私は大いに注目しているところであります。  下水道に含まれるリンを資源として認識し,その回収活用方法を確立していくことは,資源ナショナリズムに左右されずに資源が安定確保できることに加え,霞ヶ浦の水質浄化といった本県固有の課題解決の面でも可能性を広げるものであると認識しております。  このため,実証事業にとどまらず,ぜひともリン除去,回収プラントの事業化のところまで具体化していただきたいと考えます。その際には,持続可能な事業展開ということを基本に,プラントに投資した事業費の回収をどのように図っていくのか,維持管理費の低減化をどう図っていくのか,さらには,回収したリンを売却によって利益を上げていくことも念頭にマネジメントしていくことが,関係者のモチベーションを上げていく上で極めて大切であると考えます。  そこで,下水中のリンの回収にかかる事業の採算性を含めた今後のシナリオをどのように描いているのか,土木部長に所見をお伺いいたします。  最後に要望を申し上げて質問を終わります。  ここ数日の情報によりますと,放射性物質の影響で,福島県ではイノシシの捕獲にもかなりの影響があるやに聞いております。昨年,狩猟期間における鳥獣保護区内での有害捕獲の推進や捕獲隊の努力により減少し始めていたイノシシの数の増加を懸念しております。そのようなことのないように,より一層の努力をお願いして質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 24 ◯議長(田山東湖君) 西野一君の一般質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 25 ◯橋本知事 西野一議員の御質問にお答えいたします。  県北地域の観光の振興についてお尋ねをいただきました。  「茨城は安全である」との私自身のメッセージの発信についてでございます。  本県の生活環境や本県産の食品の安全性につきましては,これまで私自身,記者会見やホームページ,県広報紙などにおきまして,県民の皆様に向けてメッセージをお伝えしてきましたほか,県外の消費者等に向けましても,4月に実施した都内での「茨城県農家応援セール」や,7月の東京銀座「黄門マルシェ」のオープンなど,さまざまの機会を通じ,率先して風評被害の払拭に取り組んでいるところでございます。  また,県では,大気中の放射線量や農林水産物等の放射性物質の測定を実施し,その結果について,速やかに報道機関に情報提供しますとともに,県のホームページやツイッターなど,即時性のある広報媒体などを活用し,毎日のように情報提供を行っておりますほか,放射線の健康への影響についてもわかりやすくまとめ,広報紙等で紹介してまいりました。  さらに,新聞,ラジオなどの広報枠を活用し,これまで延べ100回以上にわたって風評被害払拭に向けた情報を発信してまいりましたほか,市町村職員や県民の皆様を対象とした講演会を順次開催するなど,茨城の安全性について,できるだけ身近で確認いただける機会を設けるよう努めてきたところであります。  さらに,都内等での観光キャンペーンや議員御指摘の「観光いばらきかわら版」の発行,テレビ放映などにより,県外の観光客に向けて本県の安全性や魅力をPRしてきております。  これらの取り組み加えまして,今後は,地元メディアが計画しております震災からの復興をテーマとしたシンポジウムや県民の皆様との対話集会などに私自身が出席する中で,本県の生活環境や県産品の安全性を訴えてまいります。  また,「実際に宿泊したら安全だった」といった感想がツイッター等を通じて県内外に波及することが大変重要でありますので,県民が割引価格等で県内のホテル,旅館を利用できるキャンペーンを実施しているところであります。  さらに,県内のホテル,旅館等に宿泊する場合などに旅行会社等に無料で観光バスを提供する「いばらき周遊観光促進事業」を,今回の補正予算案に計上させていただいているところであります。  加えて,東京「黄門マルシェ」で県内市町村や各地域の観光協会等による街頭アピールなどを行い,本県の安全性と魅力を訴えてまいりたいと存じます。  今後とも,本県の安全性についてさまざまな機会をとらえ,また,さらなる工夫を凝らしながら,積極的に情報発信をしてまいります。 26 ◯議長(田山東湖君) 次に,横山商工労働部長。                  〔横山商工労働部長登壇〕 27 ◯横山商工労働部長 風評被害対策の評価と観光復興への支援策についてでございます。  県ではこれまで,福島第一原子力発電所の事故に伴う風評被害対策として,首都圏や北関東道沿線地域における観光キャンペーンを通じて誘客に取り組むとともに,ホームページや黄門マルシェを活用し,海水浴場の安全性や観光イベントなどについて,継続的な情報発信に努めてまいりました。  しかしながら,一部の観光地では回復の兆しが見られるものの,いまだに観光業は厳しい状況下に置かれております。特にホテルや旅館の利用が少ないこと,県外からの団体客が著しく減少していることなどが大きな課題であると考えております。  このため,まずは,県民の方に観光を盛り上げていただくという趣旨で,ホテル旅館生活衛生同業組合と共同で,「いばらき再発見!秋の宿泊キャンペーン」を実施し,県民の皆様に県内の宿泊施設の利用を呼びかけているところでございます。  さらに,紅葉の名所の多い県北地域などへの誘客を図るため,「茨城グルメまつり」や「常陸秋そばフェスティバル」など,食をテーマとした各種イベントを開催するほか,団体客に来ていただくための対策といたしまして,首都圏の旅行会社などに県がバスを無料で提供するとともに,ホテル,旅館など,観光業の方の協力も得て,「茨城へ行こう」と思える,格安で魅力的な周遊型の旅行商品を造成し,県外の皆様に提供していくこととしております。  このような喫緊の対策を強力に進めてまいりますほか,議員御指摘の「観光振興のビジョン」に当たります「茨城県観光振興基本計画」に基づいた対策を進めることも必要でございます。当該計画では,北関東道や茨城空港を活用した「広域交通ネットワークプロジェクト」,新たな旅行の提案やおもてなしの心をはぐくむ「いばらきツーリズム推進プロジェクト」,地域の食の魅力を生かした観光を推進する「味わいいばらき推進プロジェクト」といった重点プロジェクトを位置づけており,今後,地元自治体や関係者と連携し,県北地域を含め,観光計画の内容を着実に事業化することにより,観光業の復興を支援してまいります。 28 ◯議長(田山東湖君) 次に,後藤土木部長。                   〔後藤土木部長登壇〕 29 ◯後藤土木部長 土木行政についてお答えいたします。  まず,国道293号常陸太田東バイパスの整備見通しについてでございます。  本バイパスにつきましては,常陸太田市街地の交通混雑の緩和や常磐道日立南太田インターチェンジへのアクセス性の向上を図るため,平成5年度より常陸太田市小目町地内から増井町地内までの約9キロメートルにつきまして整備を進めてまいりました。  これまでに,バイパスの東側のはたそめ住宅団地から高貫町地内までの約1.9キロメートル区間を供用しており,現在は高貫町地内から小目町地内の現道までの約3キロメートル区間につきまして,災害対応の観点からも,最優先に整備を進めているところであります。  この区間のうち,世矢小中学校周辺の約300メートルの区間につきましては,既に供用しており,残る約2.7キロメートルの区間につきましても,昨年度までに用地取得をほぼ完了しており,今年度は改良工事等を実施するなど,平成20年代中ごろの供用を目指して整備を進めております。  一方,バイパス西側の増井町地内では,県道常陸太田那須烏山線に接続する約500メートルの現道拡幅区間が,誉田小学校の通学路となっており,歩行者の安全確保が喫緊の課題でありますので,今年度,歩道整備を先行して整備することとしております。  本バイパスは事業延長も長く,整備に時間を要しますことから,今後とも段階的に工事を進め,順次供用を図るなど,効果的な事業推進を進めてまいります。  次に,県有施設の長寿命化についてでございます。  本県の県有施設につきましては,高度経済成長期に建設されたものが多く,今後は急速に高齢化が進み,これに対応するための維持管理費が増大することが懸念されております。このようなことから,厳しい財政状況のもと,計画的,効率的に維持管理を推進していくためには,長寿命化計画を策定し,維持管理費の縮減と平準化を図っていく必要があります。  このため,県では,橋梁,河川,港湾,公園,下水道の各施設や県有建物といった県有施設を対象として長寿命化に取り組んでおり,橋梁と県有建物につきましては,既に長寿命化計画を策定したところであります。  長寿命化を進めるに当たりましては,従来から行ってまいりました損傷後に修繕するという「事後的維持型」から,大規模な修繕が必要となる前に速やかに対策を講じる「予防保全型維持管理」への転換を積極的に図ってまいることとしております。  また,施設が果たすべき機能が著しく陳腐化した場合や,維持管理の限界を超えて劣化が進み,修繕を行うには多大な費用がかかる場合には,かけかえや建てかえなどを実施していくこととしております。  さらに,劣化状況に応じた最適な修繕を行うため,その時期や工法を選定することにより,ライフサイクルコストを縮減するとともに,年度ごとの維持管理費の平準化を図ってまいることとしております。  こうした考え方に基づき,既存の県有施設を最大限に活用できますよう,施設の劣化状況や重要度に応じ,修繕箇所の優先順位をつけながら長寿命化対策を推進し,安全で安心な県土づくりを進めてまいります。  次に,長期優良住宅の取り組みについてお答えいたします。  本県におきましては,木造住宅が新築戸建て住宅の約9割を占めており,地元工務店は長年にわたり県産材を活用し,風土に合った住まいづくりを通し地域社会に貢献してまいりました。また,今回の震災における被災家屋の復旧に当たりましても,中核的な役割を担い,御尽力をいただいているところであります。  このような中,平成21年度に,良質な住宅ストックの形成を目的とした長期優良住宅制度が創設されました。この制度は,一定の耐震性能や省エネ性能等を有する住宅について,県などが認定を行い,税制の優遇措置などが適用されるもので,初年度の県の認定戸数は863戸でありましたが,その多くはプレハブメーカーなど大手企業が占め,地元工務店の割合は約8%にとどまっております。  このため,県といたしましては,地元工務店が新制度の認定申請を円滑に,かつ容易に行うことにより競争力の向上が図れますよう,支援することとしたところであります。  具体的には,茨城県木材協同組合連合会と連携して,認定申請マニュアルの作成や,講習会の開催を行ってきたところであります。この結果,平成22年度には県の認定戸数が1,645戸となり,地元工務店の占める割合は約16%に倍増したところであります。  県といたしましては,今後とも講習会の開催を初め,県産材を活用した住宅の事例集を作成し,木造住宅の魅力を紹介するなど,引き続き地元工務店の支援と育成に努めてまいります。  次に,下水中のリンの有効活用についてお答えいたします。  本県の貴重な水資源である霞ヶ浦は,アオコが発生するなど水質が悪化していることから,水質改善を図るため,国,県,市町村を挙げさまざまな取り組みを行っており,とりわけ,現在,富栄養化物質の1つであるリンのさらなる削減が求められております。  一方,昨今,リン資源の枯渇化が懸念され,昨年度,国からリン資源化の手引きが出されるなど,下水中のリンの有効活用を推進する動きが顕著となっております。  このような中,民間で開発されました吸着材を用いて下水中から直接効率的にリンを除去し,さらに薬品を加えることによりリンを再資源化することができる技術が開発されたところであります。県では,この技術を用いて,霞ヶ浦浄化センターにおきまして,今年度から2カ年にわたり実証実験を開始することとしたところであります。
     今後,この技術を実際の施設に本格的に導入することによりまして,処理水中のリン濃度が1リットル当たり0.05ミリグラムと,霞ヶ浦の水質の約半分の濃度になると想定されますことから,霞ヶ浦の水質改善に大きく寄与するものと期待をしております。  さらに,これまで下水中のリン除去のために使用していた薬品等の費用が大幅に減少し,維持管理費も大きく削減できるものと考えております。加えて,相当量のリン資源が回収でき,肥料として利用することによる利益が見込まれますことから,施設投資額の一部回収に寄与するものと試算をしております。  今後,この実証実験結果から得られたデータをもとに,詳細にリンの除去性能の評価や回収したリンの売却費等も含めた経済性の評価を行い,霞ヶ浦の水質浄化とリンの有効活用を目指し,実際の施設への早期導入に努めてまいります。 30 ◯議長(田山東湖君) 次に,宮浦農林水産部長。                  〔宮浦農林水産部長登壇〕 31 ◯宮浦農林水産部長 緑の循環システムの確立についてお答えいたします。  まず,森林湖沼環境税の活用と継続見通しのうち,林業施策における今後の活用についてでございます。  本県の林業施策を進める上での重要課題といたしましては,良質な木材を育て森林の公益的機能の向上を図るための間伐の実施や,建築資材などとして有効利用するための間伐材の搬出,需要に見合った木材を供給するための加工,流通体制の整備などがございます。  森林湖沼環境税につきましては,こうした重要課題に計画的に取り組んでいくため,重点的,効果的に活用させていただいているところでございます。  特に,間伐につきましては,公益的機能が高いにもかかわらず荒廃が進み,緊急に整備が必要な森林1万2,000ヘクタールのうち,当面,5年間で6,000ヘクタールの間伐を行うことを目標として取り組んでいるところでございます。  現在までのところ,4年目となります本年度末には,目標の9割,約5,400ヘクタールの間伐を完了する見込みであり,間伐の実施は順調に進んでいるところではございますが,間伐が必要な森林は,来年度以降も依然6,000ヘクタールを超える規模で残っておりますので,今後とも森林湖沼環境税など必要な財源を確保し,有効に活用させていただきながら間伐を着実に実施してまいりたいと考えております。  次に,林業再生に向けた今後のビジョンについてでございます。  木材産業を含む林業の再生を図っていくためには,間伐の実施,間伐材の搬出,木材の加工,流通体制の整備といった重要課題に計画的に取り組み,「緑の循環システム」を確立することが必要であると考えております。  このため,まず,間伐につきましては,森林湖沼環境税などを効果的に活用させていただきながら,計画的に進めているところでございます。  また,間伐材の搬出につきましては,間伐材を森林内に放置することなく,木材として有効利用するよう,効率的に搬出するための作業道や林業機械の整備を進めておりますほか,木材価格の低迷により搬出コストが賄えないといった現場の実情を踏まえまして,本年度より新たに搬出経費の助成を行っているところでございます。  さらに,木材の加工,流通体制の整備につきましては,間伐材を川下の需要に合った形に加工して流通させられますよう,平成21年度より宮の郷工業団地にさまざまな施設の整備を進めてきたところでございます。  具体的には,昨年12月に,原木流通の中心となります「木材流通センター」と,割れたり,反ったりといった狂いの少ない木材を供給するための「乾燥施設」を整備してまいりましたほか,本年度中には建築用集成材の材料となります「ラミナ製材工場」の整備が完了いたします。  これらの取り組みによりまして,林業再生に向けた環境整備は着実に前進していると考えておりますが,今後はいかに間伐材を搬出し,加工,流通施設の稼働率の向上を図るかが重要となってまいりますので,森林組合や製材業者の方々などと一体となって,具体的な活動を前進させることにより林業再生に取り組んでまいります。  次に,森林組合の機能強化についてでございます。  議員御指摘の,京都府日吉町森林組合につきましては,管内の森林所有者に対しまして,森林経営に関する具体的な提案を行い,各森林所有者との信頼関係のもとに個人所有林の管理を受託することにより,地域の森林を一体的に管理し,効率的な森林経営を実践している優良事例であると承知しております。  一方,本県の森林組合におきましては,森林経営上の具体的な改善策を提案できる人材がまだまだ不足しておりましたり,小規模な森林の所有者が多く,地域の森林を一体的に管理するための合意形成が難しいなどの実情がありますが,こうした状況は,本県だけでなく全国的に広く見られ,林業行政上の大きな課題となっております。  このため,国におきましては,本年,森林法を改正いたしまして,面的なまとまりのある森林を対象として,作業道の整備や間伐など必要な取り組みを一体的に取りまとめる森林経営計画制度を創設し,森林経営上のコスト低減を促しますとともに,森林組合などの職員の中から,具体的な森林経営改善策「森林施業プラン」を提案できる人材の育成を進めることとしたところでございます。  県といたしましては,間伐が必要な森林は今後とも相当規模と見込まれており,間伐を初め森林施業の低コスト化を促進する必要があることに加えまして,森林施業プランナーの育成による森林組合の機能強化は,地域における森林組合への信頼向上につながりますとともに,地域の森林を一体的に管理することにより,間伐材の搬出量の増加,ひいては加工,流通施設の稼働率の向上など,さまざまな効果をもたらすと考えております。  このため,森林組合などに対しまして,森林施業プランナーとなり得る人材の研修への参加や,森林経営計画の策定に関する情報提供,助言に努め,森林組合の機能強化に積極的に取り組んでまいります。  次に,農業の振興についてお答えいたします。  農業者の意識改革につきましては,平成15年度より茨城農業改革におきまして,つくれば売れるの意識から,消費者ニーズにこたえていこうという意識への改革に努めてきたところでございますが,本年4月に策定いたしました新たな茨城農業改革大綱におきましては,さらに一歩進め,主要課題として「農業者から農業経営者へ」「儲かる農業の実現」を掲げ,意識改革と経営感覚の醸成を促進することとしております。  こうした意識改革や経営感覚の醸成を念頭に置き,新たな取り組みにチャレンジしようという方々に対しましては,例えば,県農産物販売推進東京本部を活用いたしまして,東京築地市場など川下からの提案に基づき,県内の各産地に合った有利販売が可能な作物を戦略的に導入したり,加工用や外食向けといった業務用需要との契約栽培を積極的に導入し,新たな販路開拓や経営の安定化の後押しを行っているところでございます。  さらに,生産から加工,販売までの一貫した経営展開「6次産業化」を目指す方々に対しましては,本年7月,財団法人茨城県農林振興公社に「茨城6次産業化サポートセンター」を開設し,支援体制を整えますとともに,商品開発やブランド戦略,販路開拓などの専門家であります6次産業化プランナーがさまざまな相談に対してサポートし,事業化を促してまいります。  県といたしましては,今後ともみずから描いた経営ビジョンに基づき,新たな取り組みにチャレンジする方々へのサポートを通じて経営感覚の醸成を促進し,茨城農業の振興に努めてまいります。 32 ◯議長(田山東湖君) 次に,中島総務部長。                   〔中島総務部長登壇〕 33 ◯中島総務部長 次に,森林湖沼環境税の継続の見通しについてでございます。  森林湖沼環境税につきましては,森林や霞ヶ浦を初めとする湖沼,河川の自然環境を早急かつ重点的に保全,整備するため,平成20年度から県民の皆様に新たな御負担をお願いしたところでございます。  税導入に当たりましては,県議会での御質問を初め,林業や水環境の関係団体等から新たな税を導入すべきとの熱心な御要望等をいただいたことも踏まえ,有識者からなる自主税財源充実研究会等の場において検討を重ね,広く県民の皆様からの意見などもお聞きしたところでございます。  税導入後は,活用事業の内容を初め,実施状況,成果等につきまして県議会第2回定例会へ報告いたしますとともに,県民の皆様にわかりやすく示していくことも重要でありますので,県広報紙やホームページ等,さまざまな媒体による広報の充実に努めますとともに,自主税財源充実研究会や県森林審議会,県環境審議会にも報告し,専門的な知識を持つ委員の方々からも種々御意見をいただいているところでございます。  議員からは,「平成25年度以降も継続すべき」との御意見をいただきました。森林湖沼環境税を活用した事業は一定の成果を上げていると考えておりますが,まずは着実に事業の実績を積み上げ,広報をさらに徹底し,広く県民の皆様に事業の成果を検証していただくことが重要でございます。その上で税導入の際の手続や他県の状況等も参考に,県議会はもとより県民の皆様方の御意見を十分にお聞きしなから,検討してまいりたいと考えております。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 34 ◯議長(田山東湖君) 暫時休憩をいたします。  なお,開議再開は午後2時25分を予定いたします。                     午後2時6分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                     午後2時26分開議 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 35 ◯副議長(飯塚秋男君) 休憩前に引き続き会議を開き,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  大内久美子さん。                 〔47番大内久美子君登壇,拍手〕 36 ◯47番(大内久美子君) 日本共産党の大内久美子です。東日本大震災と原発事故は,人間社会にとって何にも増して大切なものが命と暮らしであり,それを守ることが行政と政治の根本の課題,使命であることを示しました。復旧,復興はこの立場で取り組まれるよう知事に求めるものです。  被災者の生活基盤の回復と再出発への公的支援についてです。  住宅被害は被災県の中で一番多く約17万7,000棟で,9割は補助がない一部損壊です。県内の自治体では家屋補修と住宅リフォーム助成,見舞金などで独自の支援をしております。全壊,半壊,一部損壊を含めて国に拡充を求めると同時に,一部損壊に本県独自の支援策が必要です。義援金を17億円も積み立てるのではなく,被災者のために活用すべきではないでしょうか。  本県には,福島県などから2,500人以上が避難生活を送っています。家賃などを無料にする民間賃貸住宅の借り上げは,災害の翌日から適用できました。ところが,本県は災害救助法の精神に反して,市町村に事務を委託してしまいました。8月1日からの実施で,3分の2の市町村はこれからです。原発事故でいつ家に帰れるか見通しが持てないなど不安を抱えている福島県民に,余りにも冷たい対応です。避難区域以外の自主避難者も対象になっており,県が責任を持って速やかに行うことを求めるものです。  被災した中小業者等の最大の足かせになっているのが二重ローンの問題です。産業復興機構を直ちにスタートさせて,すべての事業者を支援することを要望いたします。  本県は小中学校の耐震化率は64%で,全国で42番目,東北3県を除いて下から3番目と大変おくれた状況です。被災額は,公立の小中高と特別支援学校を合わせて169億円でした。一日も早い復旧と耐震化事業は,公共事業の中でも最優先すべきです。とりわけ,公立の小中学校で倒壊の危険がある建物は,全国で5番目に多いのです。全国では13の都県で実施している県独自の支援策を強く求めるものです。  県有施設の復旧も急がなければなりません。県民文化センター大ホールは,1,500席を持つ県内最大の施設です。震災で破損した主なものは,音響壁と舞台装置でした。専門家などの協力を得て効果的な復旧をすべきです。  国民文化祭の開催の後,県文化団体連合会が文化芸術活動の拠点となる施設の建設などを要望しております。建築から45年がたち,今後の構想について検討すべき時期を迎えていると考えます。見解をお示しください。  さて,復興財源は国に求めるのは当然ですが,知事の基本姿勢として企業を呼び込むための大型開発の破綻を認め,福祉と防災の県政に切りかえることです。莫大な税金をつぎ込んだ港湾は,液状化で大きな被害を受けました。被害額は329億円で,県公共施設災害額の4分の1に当たります。  常陸那珂港には既に3,400億円も事業費を投入し,今後,中央・南埠頭建設に3,000億円以上もかける計画です。これまでもわずか1日に2.7便の利用が,被災後は大幅に減少しています。どんなに税金を投入しても本県の産業振興につながる保証はありません。公社と一体になって開発した工業団地や住宅,開発用地が売れ残り,破綻処理にこの6年間で760億円も投入しました。昨年は補正で追加して250億円,ことしは当初予算で110億円です。大震災を受け,真っ先にこれらの支出は凍結をして,銀行側の貸し手責任を改めて求めるべきです。知事の決意をお聞かせください。  次に,介護保険制度の改善について,保健福祉部長に質問をいたします。  震災の復旧のさなか,6月15日に介護保険法が改定されてしまいました。施行後10年を経た介護保険制度は,保険あって介護なしと言われるように,高過ぎる保険料と利用者の負担,県内で5,500人も特養ホーム入居待ちという深刻な施設不足,実態を反映しない介護認定や利用限度額によって,利用できる介護が制限されるなど多くの問題が噴出しています。  今回の改定は,これらの問題解決には手をつけず,新たな給付抑制等を盛り込んでいるのです。私は,改善を求めて3点,提案いたします。  第1は,介護保険料の値上げをやめることについてです。  来年は第5期の保険料改定を迎えます。厚生労働省は25%の値上げを試算しました。財政安定化基金を取り崩す規定を設けて値上げ幅を抑えるとしていますが,一時しのぎでしかありません。介護事業者と懇談をしたとき,実際の利用者はふえていても回数が減っている,高齢者の負担がふえていることが原因ですと話しておりました。これ以上の値上げをやめさせるためには,国に公費負担の引き上げを求め,低所得者への軽減制度をつくることではないでしょうか。  第2は,軽度の介護利用者のサービスを低下させないようにすることです。  今回の改定で,市町村は,介護予防・日常生活支援総合事業を創設することができるようになり,要支援者に対して予防給付を受けるのか,総合事業に移行させるのか,市町村が判断することになるのです。  ところが,5.9%も占めていた要支援者の介護給付を,市町村事業は3%以内に制限をするのです。これでは,必要なサービスが提供されなくなり,市町村によって,サービスも利用料金も格差が生じてしまいます。給付は削減しないよう強く求めるものです。  第3は,介護職員の処遇改善の取り組みです。  財団法人介護労働安定センターの調査では,本県の平均賃金は昨年に比べ4,458円少なくなり,離職率は15.4%です。月額1万5,000円アップさせるとして設けられた介護職員処遇改善交付金は,3年間の措置で,今年度で終了します。継続し,拡充させるべきではないでしょうか。  以上,3点についてどう取り組むのか御見解をお示しください。  次に,市街地再開発事業と住宅政策について土木部長に質問をいたします。  震災の後,被災者支援等新たな課題が生じているさなか,4月8日に水戸市大工町1丁目地区市街地再開発事業が強行されました。施行区域は1.5ヘクタール,事業者は再開発組合,総事業費は121億円,国,県,市の補助対象は事業費の36%に当たる44億円です。地下1階,地上15階建て,ホテル161室,業務施設,住宅100戸,駐車場となっています。株式会社長谷工コーポレーションと株木建設株式会社の共同企業体が特定業務代行者です。平成11年に都市計画決定を行い,1年前に規模縮小の変更をして,オープンは2年後となります。  水戸市内ではホテルは過剰,マンションも売れ残りが目立っております。いまだに業務施設のテナントは決まっておりません。ビルテナントが決まらないままの着工は異常です。  予想される破綻の1つは,事業の継続ができるかどうかです。困難になったとき,都市再開発法第114条では,事業代行者は知事とし,知事は市長を定めることができるとしています。  2つ目の破綻は,再開発ビルオープン後の運営です。公費負担の拡大か,公の施設の導入が問題になります。被災者に支援をしないで民間業者への税金投入は納得できない。隣接地は風俗営業地域であり,暴力団事務所が目の前にあり地域活性化にはならないなど,多くの声が寄せられております。  今からでも遅くありません。知事には,組合設立と事業計画の許認可,組合を監督する権限があるのです。県は事業の中止を組合に求め補助をやめるべきですが,見解を伺います。  この事業は国の住宅局の所管です。過剰であってもマンション建設計画がなければ成り立たない事業です。今,県民が求めているのは安価で良質で住みよい公営住宅の建設ではないでしょうか。昨年,県営住宅の応募倍率は3.8倍でした。新築は40戸,建てかえは30戸でした。30年経過した県営住宅は5,840戸あり,全体の44%を占めています。開発で売れ残った不便な土地に新築をし,水戸ニュータウン藤が原の住民からは,周りに商店も病院もなく,学校まで4.5キロメートル,車で送り迎えをしなければならないと切実な声が寄せられています。  新築は市街地の便利なところに,老朽化は廃止するのではなく建てかえ計画を,既存住宅のバリアフリーにどう取り組んでいくのか伺います。  次に,原発からの撤退,自然エネルギーへの転換について知事に質問をいたします。  福島第一原発の事故で原発をめぐる内外の情勢は激変しております。炉心溶融と原子炉建屋の水素爆発で大量の放射性物質が放出され,本県を初め,東北,関東などに汚染が広がり,生活と健康への不安と莫大な経済的損失を引き起こしました。事故の収束とあわせて巨大な被害の社会的影響は,長期にわたり続くと予想されています。  放射性物質が一たん放出されれば,それを抑える手段がないこと,安全な原発などあり得ないことがだれの目にも明らかになりました。今,住民はこの事故を通して危険な原発は人間社会と共生できない。なぜ原発が地震と津波の多い日本に54基もつくられてしまったのか,政府や政治家,電力会社,原子力メーカーなど安全を強調して進めてきた責任は大きいなど,原発をやめるべきだという声を上げております。  昨日も東京明治公園で「さようなら原発集会」が持たれ,6万人が集まりました。茨城大学地域総合研究所が東海村と近隣の市の住民に行ったアンケート調査では,東海第二原発の再稼働に慎重,反対は,合わせて85%になりました。  私は,7月13日に東海村の村上達也村長と懇談をいたしました。村上村長は,もし10メートルを超える津波が東海第二原発を襲っていたらメルトダウンしてここには住んでいられなかった。30キロ圏内の100万人が避難できると思いますか,できないならこういうところに原発をつくるべきではないと語っておりました。  原発の危険性が明らかとなり,住民の意識も大きく変わっているのです。知事の見解を求めます。  東海第二原発は11月中旬に定期検査が終わる予定でしたが,地震の影響でタービンに幾つもの損傷があり,低圧タービン翼の交換など実施するとして,事業者は検査期間の延長を発表しました。  運転から33年たった老朽化の問題も大きく問われていると思います。原子炉内では,核分裂反応で高エネルギーの中性子が飛び交います。この中性子にたたかれて圧力容器の鋼鉄が劣化し,もろくなり,緊急時に原子炉を急に冷やしたときに原子炉が壊れるという問題を抱えているのです。世界で原発を廃炉にした平均年数は22年です。東海第二原子力発電所では,前回の定期検査で原子炉内の水流仕切り板,シュラウドにひび割れが40カ所発見されています。日本原子力発電株式会社は地震と津波対策を行って再稼働させ,今度は出力向上やプルサーマル計画を進めると,ことしの事業計画に記しているのです。再稼働のための定期検査は,これらの計画を進める前提ではないでしょうか。危険な老朽化原発の延命措置は安全最優先の立場から認めるわけにはいきません。直ちに中止をし,廃炉の決断こそ必要です。知事の決意をお聞かせください。  原子力関係施設の増設計画への対応も問われています。三菱原子燃料株式会社は,平成23年度の新増設計画を東海村に説明しました。原発の燃料になるウラン再転換工程を変更し,2倍以上の増産と原料貯蔵所や核燃料集合体組み立て施設,廃棄物管理倉庫の増設を目指しています。いずれも国の認可手続を今年中に行い,平成25年には着工の準備です。新しい工程は,これまでより水素爆発の危険が伴うと専門家は指摘をしています。福島原発事故でこれ以上新増設は認められないという世論が広がっているとき,世論に逆らう取り組みではないでしょうか。知事は,この事実を御存じでしょうか。  私は先日,三菱原子燃料株式会社に行き,工場長に説明を求めてきました。増産,増設の目的は,アメリカが新設する大型原発の燃料にするということでした。さらに他の国への輸出に向けての増産も加わっているということです。政府の原子力新成長戦略に基づく原発輸出拡大の計画と実行です。  福島原発事故の収束の見通しが示されず,日本のエネルギー,原子力政策の転換が国民的に議論されている中で,このような増設計画を認めていいのでしょうか。知事の所見を伺います。  放射能への感受性が高い子どもの健康を守ることは,日本社会の大問題になっています。福島原発の事故で放射性物質は,ウラン換算で広島原爆の20個分との見解も出され,県内各地で放射能への不安が広がっています。放射性被曝は少量であっても,将来,発がんなど健康被害が起きる危険性があるのです。国際的に確立されている大原則は,これ以下なら安全というしきい値がなく,少なければ少ないほどよいということです。  校庭の表土の除去費用を国が負担する毎時1マイクロシーベルト以上に限らず能動的,積極的な放射能対策を打ち立てるべきです。学校や幼稚園,保育園,通学路,公園など子どもが近づく場所,側溝など,ホットスポットになりやすい場所は集中的に調査を行い,必要な除染措置を行うことを求めます。  放射能汚染が疑われる食品を迅速に検査するため,今回予算化された簡易測定器を全市町村,学校等への大量普及に取り組むべきです。  内部被曝への不安も広がっています。本県ではJCOの事故に対し,村民要望により健康調査が実施をされています。今回もホールボディーカウンターなど特別な設備と体制を国に求め,健康調査を実施すべきではないでしょうか。  県南地域では住民の要望にこたえて,取手市,守谷市などが除染に取り組んでいます。守谷市では,夏休み中に校庭と園庭の除染を建設業協会に委託し,第1次分6,800万円を東京電力に請求しています。知事はこのような取り組みを全県的に支援をし,子どもと県民の命と健康を守る一大事業に,本腰を入れた取り組みを進めるべきだと考えますが,見解を求めます。  原発からの撤退と同時に,自然エネルギーへの本格的な取り組みが求められています。日本のエネルギー自給率は,50年前の1960年に56.6%ありましたが,2008年はわずか4%にまで落ち込みました。理由は,アメリカのエネルギー政策に従属して炭鉱閉山が強行され,石油輸入へと転換し,さらに原発増設の道を突き進んできたためです。今でも濃縮ウランの73%はアメリカからの輸入に依存しています。  日本における自然エネルギーは,大きな可能性を持っております。環境省の試算では,導入が可能な量は太陽光,中小水力,風力,地熱だけでも,今ある原発54基の発電能力の43倍です。  日本共産党は今後5年から10年の間に原発をゼロにし,送電量の2割から3割程度を自然エネルギーにするプログラムを提案しております。これは,日本の技術水準から見ても決して不可能なことではありません。  本県でも平成14年に21世紀のエネルギー先進県を目指してというタイトルの,茨城県エネルギープランが策定されました。プランは,本県は日照時間が長く,太陽光発電システムを導入する上ではすぐれた地域性を持っていると,豊かな可能性を指摘しています。  特にバイオマスについて,本県は農業生産額が当時全国3位の農業県であり,バイオマス資源の潜在利用可能性は高いと述べ,県内の大学や研究機関と連携して利用技術の開発と普及に努めることを示しています。風力,電力についても県北山間地や筑波山周辺,鹿嶋,波崎地区の海岸周辺などでの導入支援を明記しています。  ところが,本県は太陽光発電への補助制度を今年度やめてしまったのです。今,全国では8割の都道府県が補助をしているのです。本県は先進県どころか後進県になってしまいました。今こそみずからつくったエネルギープランを実行し,補助を復活させるべきではないでしょうか。本県の売れ残った開発用地1,400ヘクタールに太陽光発電を導入したらどうでしょう。自然エネルギーの地産地消の仕組みをつくることは,新たな仕事と雇用を創出し,地域経済の振興にも大きな力になります。自然エネルギーの先進県を目指す取り組みについて,知事の所見を伺います。  最後に,布川事件について,警察本部長に答弁を求めます。  本年5月24日,水戸地方裁判所土浦支部は,強盜殺人事件につき被告人両名は無罪と判決を言い渡し,6月7日に検察庁が控訴しないことを表明し,桜井昌司さん,杉山卓男さんの無罪判決が確定しました。逮捕から43年8カ月を経た再審無罪は,戦後の最長記録であり,7つ目の歴史的な判決でした。  私も15年前,仮釈放で出獄した2人の歓迎会に出席をして,多くの支援者とともに,無実の者を無罪にと運動してきました。真実と正義の勝利を喜びあったのです。
     2人は逮捕当時,どんなにやっていないと否定しても,警察は,お前が犯人だと決めつけ,自白をしなければ死刑になるなど連日脅かし,2人はうその自白に追い込まれたのです。布川事件は捜査機関の見込み捜査,代用監獄での長期間の身柄拘束を利用した自白の強要,検察官に不利な証拠は開示させない自白偏重の裁判など,日本の刑事司法の問題点があらわれています。  取り調べと捜査に当たった茨城の警察は,冤罪をつくった重大な責任があります。深い反省が求められておりますが,警察本部長の見解をお聞かせください。  このような冤罪事件は二度と生んではなりません。そのためにも取り調べの全部録音,録画などの全面可視化を早急に実現すべきです。別件逮捕による長期拘束も絶対にあってはならないことです。全面証拠開示を含めて,2人の失われた43年間を償う第一歩にするためにも,これらの課題にどう取り組むのかお答えください。  以上で質問を終わります。答弁によっては再質問をいたします。御清聴ありがとうございました。(拍手) 37 ◯副議長(飯塚秋男君) 大内久美子さんの一般質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 38 ◯橋本知事 大内久美子議員の御質問にお答えいたします。  東日本大震災復旧,復興についてお尋ねをいただきました。  まず,被災者の生活再建支援についてでございます。  一部損壊の家屋に対する県独自の支援策を設けてはどうかというお尋ねをいただきました。大震災被害に対する対応につきましては,全壊または大規模半壊の家屋に対しては,被災者生活再建支援法により最大で300万円が支給されますほか,支援法の対象となってこない半壊世帯に対しましては,県独自の支援制度として災害見舞金制度があって3万円が支給されることとなっております。  一部損壊に対する県独自の支援制度を新たに設けた場合,先ほどのお話にもございましたように,被害戸数が大変膨大でありますことから,例えば半壊と同額の3万円を支給したとしても約45億円の支給となってまいり,財政的負担が相当なものになります。  そういったことも考えて,県としては被災者の生活再建支援においては,被害の大きい家屋を優先して進めていく必要があると考えておりますので,住宅被害に対する支援措置を一部損壊にまで広げることはなかなか難しいのかなと考えております。  次に,県外からの避難者に対する民間賃貸住宅借り上げの取り組みについてでございます。  これにつきましては,福島県等からの避難者に対する住宅の借り上げが遅かったのではないかという御指摘もいただきました。同じように被害を受け避難を行っている茨城県民の取り扱いについて,国との調整等に時間を要したことからおくれてしまったわけでございますけれども,これにつきましてはまことに申しわけないと思っておるところでございまして,8月1日以降,順次その取り扱いを開始しているところでございます。  なお,借り上げの契約事務について,茨城県民の取り扱いを市町村にお願いしておりますので,福島県民等についても同様に市町村が手続を行うことが効率的であると考えております。  例を挙げますと,例えば一棟の民間賃貸住宅を借り上げて他県からの避難者と茨城県民に一緒に入居してもらう場合などに,県と市がそれぞれ別個に借りる手続をするといったことが避けられるといった面もございます。  県といたしましては,いずれにいたしましても,市町村と緊密な連携を図り,借り上げの事務手続が迅速に進みますよう,一体となって被災者の支援に取り組んでまいりたいと思います。  次に,学校施設の耐震化についてお尋ねをいただきました。  学校施設につきましては,公立学校のうち約95%に当たる873校が何らかの被害を受けたところでございまして,耐震化というものの大切さを大変痛感しているところでございます。  今後,ほとんどの学校施設が年度内に復旧していく見込みでございますけれども,躯体に損傷を受けた高校でございますけれども,水戸二高や常総市立の石下西中学校など50校程度につきましては,来年度以降に復旧がおくれてしまうのではないかと心配をしております。  そういう中で小中学校の耐震化につきましては,「茨城県耐震改修促進計画」において,平成27年度末までの耐震化率を90%とする目標を掲げておりますが,今回の大震災を踏まえますと,そういったことではなくて,耐震化はまさに喫緊の課題でありますので,今後100%を目指して努力するように,市町村に働きかけてまいりたいと思います。  なお,小中学校の耐震化につきましては,全国共通の課題でありますことから,国において市町村の財政負担の軽減を図り,推進していくよう要望しているところであります。  国におきましては,Is値が0.3未満の建物につきましては,補助率のかさ上げ措置を平成27年度末まで延長をいたしました。この結果,市町村の負担割合は総事業費の13.3%程度ですので,約1割ちょっとで済むことになってまいりますので,大変取り組みやすくなってきたのではないかと思っております。  先般,取り組みがおくれております市,町を訪問し,この制度を積極的に活用して耐震化のできる限りの前倒しを図ることについての働きかけを行ってきたところであります。  県といたしましては,これからIs値が0.3以上の建物に対する補助率のかさ上げ措置の拡充を引き続き国に対して要望しているところでございまして,今後,国の第3次補正予算案において,耐震化に係る予算が措置されるよう期待をしているところであります。  次に,県民文化センターの復旧と今後の方向についてお答えいたします。  県民文化センターの大ホールにつきましては,今回の震災により,ロビーの柱やはりが損傷したり,外壁が崩落したほか,舞台のせりが稼働できなくなったり,天井の音響反射板が一部落下するなど,重要な箇所に被害が生じており,現在使用できない状況にございます。  県民文化センターは,本県の文化芸術の拠点であり,早期再開の要望も数多く寄せられておりますことから,一日も早く大ホールを再開することができますよう,復旧工事を進めてまいりたいと思います。  大ホールが被災した当初は,お尋ねにもありましたように,建てかえも含めて考えたところでございますけれども,地元負担が極めて少ない災害復旧のための国の手厚い助成制度を活用できることになりましたので,地元茨城県としては,ほとんど負担なしでこの制度を活用して復旧工事ができるということを踏まえまして,復旧対応にすることにいたしました。  今回の改修により,当分の間は使用できることとなってまいりますし,文化センターの建設には数百億円の経費が必要になってくることなどを考えますと,建てかえを含めた将来構想の検討につきましては,もう少し後にさせていただきたいと考えております。  なお,舞台装置や音響設備の修復に当たりましては,御提案いただきましたとおり,専門家の意見を十分に取り入れながら工事を行ってまいりたいと考えております。  次に,復旧対応の基本姿勢についてお答えいたします。  震災からの復旧,復興のための事業につきましては,必要なものについては柔軟かつ速やかに,積極的に対応するということを基本姿勢にしてこれまで,今回の補正を含め4回の補正予算を編成してまいったところであります。  その財源につきましては,災害復旧等のための国庫補助金や交付税措置のある災害復旧事業債などを積極的に活用し,一般財源負担の抑制に努めてきているところであります。  先ほど保有地土地対策として計上されている110億円を復旧,復興にも活用したらどうかというお話もいたたいたところでございますけれども,復旧復興に要する費用につきましては,その多くが,先ほどもお答え申し上げましたですけれども,既に国において特別な財政支援措置が講じられておりますことから,これらを活用して事業を進める方が賢明であると考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。  また,港湾につきまして大変厳しい御意見をいただきました。確かに便数は少ないかもしれませんけれども,あの港湾ができましたために,例えば,株式会社小松製作所,日立建機株式会社といった企業も立地をしているところでございまして,地元への好影響という意味で私は大変大きなものがあると考えております。  したがいまして,これからこの港の利用をしっかりと,もっともっと盛んにしていくということはもちろん大切でございますけれども,必ずしも議員がおっしゃるような形で無理,無駄だったとは考えておりません。  それから,過失責任についてお話をいただいたところでございます。議員のお話の件につきましては,御承知のとおり,損失補償やら債務保証を検討してやっているところでございまして,弁護士に相談いたしましても,法律上,貸した責任を取るということはなかなか難しいという返事をいただいているところでございまして,私どもとして,それを前提とした上で,何とか銀行側に県に対して協力してもらえないかという中から,金利等の面でさまざまなメリットが生じるような措置を講じていただいているところでございますので,御理解をいただきたいと存じます。  次に,東海第二発電所の廃炉についてお答えいたします。  東海第二発電所は,本年11月で運転開始から33年目を迎えます。国内では福島第一原子力発電所を除く48基の原子炉のうち,10番目に運転年数が長い原子炉になってまいります。  なお,国内の原子力発電所において,運転開始から30年を超えている原子炉は13基ありますが,そのうち40年を超えている原子炉は2基でございます。  こういった状況でございますけれども,アメリカの状況を見ますと,2007年2月現在の資料ですけれども,運転中の原子炉の約半数に当たる48基の原子炉が40年を超える運転認可を取得している状況にございます。  我が国におきましては,運転開始から30年を超える原子炉につきましては,高経年化対策として,経年変化事象に関する技術的な評価と,それに基づく保全計画の策定が義務づけられており,それらが妥当と評価された場合に,運転が継続できることになり,現在やっているところがあるわけでございます。  東海第二発電所の経年変化事象に関する技術的な評価と保全計画につきましては,国において妥当と評価され,県におきましても,原子力施設高経年化対策等調査研究会で専門的意見を聴取し,その妥当性を確認したところであります。  この保全計画に基づき,東海第二発電所では定期検査時に対策を実施しているところでありますので,高経年化がすぐ廃炉に結びつくものとは考えておりません。しかしながら,東海発電所の今後の取り扱いにつきましては,福島第一原子力発電所で未曾有の大事故があったということを十分に肝に銘じながら考えていかなければいけないと思っております。  エネルギー政策全体の議論を深めていく中で,国がどう判断するかが基本になりますが,東海第二発電所については,現在のところ国から再稼働要請がなされていない状況にあります。したがって,今後,国の動向を見ながら,県原子力安全対策委員会での専門的,技術的評価,県原子力審議会の意見などを踏まえ,県議会や地元自治体と協議しながら判断していきたいと考えております。  次に,原子力関係施設の増設計画についてでございます。  先ほど知っているかというお話がございましたですけれども,詳しくはまだ聞いておりませんけれども,三菱原子燃料株式会社は,三菱グループ3社に加え,フランスのアレバ社が出資し,原子力燃料の設計,開発,製造販売,アフターケアまで一貫して対応できる総合原子燃料事業会社となり,アメリカ,ヨーロッパなど,海外への営業活動を行っていると聞いております。  そういった中で今回の三菱原子燃料株式会社の計画は,資本関係があります三菱重工業株式会社が米国で原子力発電所を3基建設する計画が進められており,その燃料を供給するためにウラン加工施設を増設するものであると聞いております。このような原子力施設については,安全の確保が何よりも重要になってくるものと考えております。  したがって,今回のウラン燃料加工施設の増設につきましても,新増設計画書が提出された段階で,県原子力安全対策委員会において,技術的,専門的見地から安全性をしっかりと確認しますとともに,原子力審議会の意見をお聞きし,県議会や地元自治体と十分に協議をして判断してまいりたいと考えております。  次に,放射能汚染から子どもを守る取り組みについてお答えいたします。  福島第一原発事故に伴う県民への健康調査につきましては,放射線量率が本県に比べて非常に高い福島県の地域で子どもを含めて実施された検査結果を見ましても,極めて少ない被曝線量になっております。  また,放射線被曝の専門家からも,本県民への健康調査は必要ないのではないかとの御意見をいただいておりますことなどから,現段階で県内において実施する必要はないものと考えております。  また,県では県立学校のほか,青少年教育施設や運動公園等において放射線量率の測定を実施しておりますし,市町村におきましては,すべての公立小中学校や幼稚園,保育所,さらには公園などで測定を実施しているところであります。  測定結果を見ますと,県内の放射線量率は,国が示した目安であります毎時1マイクロシーベルトに比べて十分に低い値でありますことから,安心して御利用いただいて差し支えないのではないかと考えております。  一方で,先ほどもお話ございましたホットスポットの検査などもしっかりやれということでございますけれども,いろいろな点から,強い不安をお持ちの保護者も大変多い状況にございます。県南部の学校を中心に積極的に除染に取り組む市町村もありますほか,県立学校でも,先般,取手第一高校の調整池で局所的に国の目安を超える放射線量率が計測されましたので早速除染を行ったところであります。  こういった除染に要する費用につきましては,国の基準であります1マイクロシーベルト毎時を上回る学校の校庭につきましては国の助成制度がございますが,本県内には今のところ,この基準を超える学校はない状況にございます。  なお,国は去る8月26日に除染に関する緊急実施基本指針を公表し,今回の事故による被曝線量が年間1ないし20ミリシーベルトの地域においては,市町村が主体的に除染計画を策定することとし,その除染活動が円滑に行われるよう,国として財政措置などの支援を実施するとしております。ただ,これにつきましては,現状では具体的な財政措置の内容について全く不明でございまして,私ども,国が開催する説明会での状況等を見ながら適切に対応してまいりたいと思います。  そして,この方針におきましては,県は市町村のさまざまな活動を支援するということになっているところでございまして,先般も県で実施しました実証実験をもとに,保育園,幼稚園等での測定や除染の方法を示した独自の手引きを策定し,市町村に対して,これを参考とするよう通知をさせていただいたところでございます。  今後は,この手引きがさまざまな施設でも活用されますよう,市町村や学校等への周知に努めますとともに,技術的な助言などの支援を行ってまいりたいと考えております。  次に,自然エネルギーの本格的導入についてでございます。  原子力や化石燃料にかわるエネルギーとして期待される再生可能エネルギーは,環境負荷が小さく,エネルギー供給源の多様化という面からもすぐれておりますが,発電電力量に占める割合を見ますと,一般水力が7.3%であり,新エネルギー等は1.1%と,まだまだ極めて低い上に,電力の安定供給等の面からもなお多くの課題が残されているところでございます。  例えば,具体的に申し上げますと,先般,坂東市に設置されましたメガソーラーは,設置面積7ヘクタールでございますけれども,発電の設備容量は3,750キロワットであり,面積的な面から見ても発電の容量としては太陽光発電はそんなに大きなものではないなという感じがしております。したがいまして,この整備につきましては,かなり時間がかかっていくのではないかと思っております。  私ども,単に原子力エネルギーを再生可能エネルギーに転換するという考え方をとるのではなくて,それは時期的に,時間的に見ても現実的ではないので,化石エネルギーも含めて環境に与える影響をも考慮しながら,エネルギーの安定確保を図るための方策や一層の省エネルギー対策について,総合的な議論を行っていくことが大変重要であると考えております。  再生可能エネルギーの導入に向けた取り組みでございますけれども,県では,平成14年に策定しましたエネルギープランにおいて,新エネルギーの導入目標を設定し,その導入の促進に努めてきたところでございます。  この結果,太陽光発電につきましては,県の目標達成には至りませんでしたが,風力発電につきましては,目標の3倍以上の伸びを示しますとともに,バイオマス発電も目標を達成するなど,一定の成果が上がってきているものと認識しております。  ちなみに,本県におきます再生可能エネルギーの導入状況を全国と比べて見ますと,風力発電は設備容量が約8万6,000キロワットで全国第8位になっております。特に洋上発電,本格的なものとしては本県にあるのみでございます。それから,バイオマス発電につきましては,設備容量が約8万キロワットで全国第4位でございます。太陽光発電は,住宅用太陽光発電施設の設備容量が約4万1,000キロワットで全国第15位となっております。  現在,国におきましては,エネルギー・環境会議を設置し,今後のエネルギー戦略を検討しますとともに,エネルギー基本計画の見直しに向け,9月中に総合資源エネルギー調査会において議論を始め,来年夏を目途に新しい戦略と計画を打ち出す方針を示しているところであります。  また,去る8月26日には,電気事業者に対して,国が定める一定の期間,一定の価格により再生可能エネルギー電気の買い取りを義務づける電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法が成立し,来年7月1日から施行されることになりました。これにより,今後定められることとなる買い取り期間や買い取り価格によっては,再生可能エネルギーの導入が飛躍的に進むものと考えられます。  県といたしましては,県中央水道事務所,こころの医療センター,カシマサッカースタジアムなどで太陽光発電を実施しているところでありますけれども,今後とも県有施設などへの導入を進めますとともに,国のエネルギー政策の見直しを踏まえ,新たなエネルギープランを策定し再生可能エネルギーの導入に努力してまいりたいと存じます。  なお,御指摘のありました住宅用太陽光発電設備への設置補助についてでございますけれども,住宅用太陽光発電につきましては,余剰電力買い取り制度のもとで,10年程度で投資回収が可能となってくるのではないかと考えております。したがいまして,スペインやドイツの例,議員も御存じだと思いますけれども,そういった例も踏まえて,その轍を踏まないように注意していかなければいけないと考えております。  今後,固定価格買い取り制度の内容,設備価格が急速に低下してきておりますので,その状況,あるいは国がこれからさらにどういった補助制度を設けていくのか等々を考えながら,その補助制度をこれから県としても設けるかどうかについて検討してまいりたいと考えております。 39 ◯副議長(飯塚秋男君) 次に,根本保健福祉部長。                  〔根本保健福祉部長登壇〕 40 ◯根本保健福祉部長 介護保険制度の改善についてお答えいたします。  まず,介護保険料の改定についてですが,高齢化の進展に伴う介護給付費の増加や,保険料抑制のための臨時特例交付金の終了などによりまして,次期保険料の上昇は避けがたい状況にございます。  このような状況に対応するため,まず,第4期同様,市町村が管理します介護給付費準備基金について,その活用を助言してまいります。  第4期におきましては,41の市町村がこの基金から合計約70億円を取り崩しまして保険料の上昇を抑制したところでございます。  平成22年度末の基金の残高見込みが,県計で100億円を超える額がございますので,この基金につきましては,最低限必要と認める額を除いた額を活用するよう市町村に対し助言をしてまいります。  あわせまして,今般の介護保険法の改正によりまして,介護保険財政安定化基金の一部取り崩しが可能となりましたことから,今後,この基金の取り扱いについて検討してまいりたいと思っております。  次に,軽度の介護保険利用者に対するサービスについてでございます。  今回の法改正により新たに配食,見守りなどの生活支援サービスが加わり,よりきめ細かなサービスが提供されることになりますので,サービスが低下するものではないと考えております。  また,軽度の方々に対して,従来の予防給付で対応するか,新しいサービスで対応するかは市町村が判断することになりますので,利用者の状態や意向に応じて,適切に判断するよう十分に周知,徹底をしてまいります。  次に,介護職員処遇改善交付金制度についてでございます。  介護ニーズが増大する中で,賃金水準が他業種と比較して低い傾向にある介護人材の確保のためには,賃金などの処遇改善を図ることが極めて重要であります。  このため,介護職員処遇改善事業を実施いたしましたところ,介護職員の賃金が全国平均で1万5,160円改善されたところでございますが,この事業期間が来年3月までとされておりますことから,来年度以降も引き続き,処遇改善策を講じるよう,国に対して強く要望してまいります。 41 ◯副議長(飯塚秋男君) 次に,後藤土木部長。                   〔後藤土木部長登壇〕 42 ◯後藤土木部長 市街地再開発事業と住宅政策についてお答えいたします。  まず,大工町1丁目再開発事業についてでございます。  本事業は,都市再開発法に基づく組合施行による事業であり,平成11年度に都市計画決定を行っております。  平成13年9月には再開発組合が設立され,その後,必要な手続を経て,本年4月には建築工事に着手し,平成25年5月のオープンに向けて,現在,基礎工事を進めているところでございます。  この事業は,老朽建築物が立ち並び,都市機能が低下しております大工町1丁目地区の面積約1.5ヘクタールを対象に,生活及び地域サービス拠点の形成による都心居住環境の充実をコンセプトといたしまして,都市機能の向上を図り,にぎわいを創出しようとするものであります。  具体の計画といたしましては,細分化された敷地を統合し,広場や公共用通路等を整備するとともに,偕楽園や千波公園に近接した立地を生かし,集客性の高いホテルや業務施設,並びに中心市街地における定住人口の増加に大きく貢献する都市型住宅など,複合的施設を整備することとしております。  また,この事業におきましては,水戸市が再開発組合に対し全体工事費のうち共同施設費の整備の一部を補助することとしており,国と県は,水戸市が行う補助費の一部を負担するものであります。  さらに,県は事業計画の認可等を行うとともに,補助金の適正な執行について指導を行うこととしております。  今後とも本事業が人々の交流を促し,中心市街地の活性化を促進するとともに,この地区にふさわしいまちづくりに寄与するものとなるよう,水戸市とともに引き続き助言を行ってまいりたいと考えております。  次に,県営住宅の新築,建てかえ計画とバリアフリー化についてでございます。  県営住宅を含む本県の住宅政策につきましては,平成18年度に茨城県住生活基本計画を策定し,基本方針として,「誰もが安心して暮らせる住まいづくり」「良質な住まいを確保できる住宅市場の環境整備」「地域づくりに資する住まい,まちづくりの誘導」を位置づけたところであります。
     また,公営住宅につきましては,適正な供給と管理を行うこととし,既存住宅の適切な維持管理と更新による良質な住宅の確保を推進することとしております。  この計画を踏まえ,県営住宅につきましては,現在,管理中の約1万3,000戸の戸数を維持していくことを基本に,新築,建てかえ及び住戸改善などの更新手法により計画的に整備を進めております。  整備に当たりましては,厳しい県の財政状況を踏まえ,新築や建てかえにおきましては,外観形状の単純化や内装仕上げの合理化などによる建設コストの縮減に努めております。  また,住戸改善におきましては,柱やはりの構造体を生かしながら間取り変更などを行う全面的なリフォームにより,既存住宅の有効活用を図っております。  一方,県営住宅の入居世帯に占める高齢者世帯は年々増加傾向にありますことから,住戸内への手すりの設置,段差の解消,廊下幅の確保など,バリアフリー化が重要な課題となっております。  このため,バリアフリー化の仕様が追加された平成3年の公営住宅等整備基準の改正や,平成7年に策定されました長寿社会対応住宅設計指針,さらには廊下幅の規定が追加されました平成10年の公営住宅等整備基準の改正等を踏まえ,平成10年度から県営住宅の新築,建てかえ及び住戸改善に際し,本格的にバリアフリー化の整備を進めてまいりました。  この結果,県営住宅の全戸数に対するバリアフリー化率は,平成22年度には34%に上昇し,着実に整備が進められてきたところであります。  今後とも,建設コストの縮減や既存住宅の有効活用を図りながら,県営住宅の計画的な整備とバリアフリー化を引き続き推進してまいります。  さらに,既存住宅の有効活用をより一層図るため,今年度改定する茨城県住生活基本計画におきましても,新たに長寿命化への取り組みを盛り込み,将来の県営住宅の維持コストのさらなる低減や耐用年数の延長を図ってまいります。 43 ◯副議長(飯塚秋男君) 次に,杵淵警察本部長。                   〔杵淵警察本部長登壇〕 44 ◯杵淵警察本部長 布川事件についてお答えいたします。  警察といたしましては,無期懲役判決に対する再審無罪判決が確定したことにつきまして,厳粛に受けとめているところであります。  再審判決において指摘されました自白の信用性への疑問や客観的証拠の乏しさなどにつきましては,警察では既にこれまでの間,科学捜査,初動捜査の高度化などにより客観証拠の収集の徹底を図るなど,緻密かつ適正な捜査の推進に努めてきたところでありますが,今般の判決を真摯に受けとめ,今後ともこれらの取り組みの徹底を図り,合法・合理・妥当という捜査の基本にのっとり,事案の真相究明と人権の保障の調和を図りつつ,緻密かつ適切な捜査を実践してまいります。  議員御指摘の取り調べの可視化につきましては,平成22年2月に国家公安委員会委員長が主宰する部外有識者からなる研究会が設けられ,治安水準を落とすことなく可視化を実現するため,可視化実施国の持つ捜査手法の導入等についてもあわせて幅広い観点から検討中であり,本年4月に中間報告が取りまとめられたところと承知しております。  今後,同研究会においては,これまでの議論を踏まえつつ,取り調べの高度化,可視化のあり方や捜査手法の高度化について,より具体的な検討が行われるものと承知しております。また,これらの検討事項については,法務省の法制審議会においても審議されているものと承知しております。  いずれにいたしましても,この問題は警察捜査や治安そのものにも大きくかかわる極めて重要なものでありますことから,警察といたしましては,こうした国におけます検討状況を踏まえつつ,適切に対応してまいります。 45 ◯副議長(飯塚秋男君) 大内久美子さん。  大内久美子さんに申し上げます。残り時間がわずかですので,再質問は簡潔にお願いいたします。                  〔47番大内久美子君登壇〕 46 ◯47番(大内久美子君) 再質問をいたします。  知事は災害救助法では実施体制は県知事がとり,そして市町村はあくまでも補助でございます。今度の民間賃貸住宅借り上げについては,県が責任を持って対処しなければならないのです。このことをきちんととらえて実施をすべきでございます。それが第1点。  第2点目は,都市計画法第122条では,地方公共団体は施行者に対して事業の一部を補助することができる。「できる」というのが今の都市再開発法の補助です。しなくてもいいのです。全国的には,もう都市再開発は時代ではない,そういう立場で県は補助をやめているところが出てきました。  私は大工町1丁目再開発については,破綻の2つの,これから起きるであろう危険性を指摘をしたのです。事業の中止の決断と補助を出さないこと,深刻に受けとめていただきたい,この点についてもう一度伺います。以上です。 47 ◯副議長(飯塚秋男君) 大内久美子さんの再質問に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 48 ◯橋本知事 今,議員からお尋ねのあった件につきましては,災害救助法によれば,市町村に委任もできることになっておりますので,私どもはその規定に基づいて実施しておりますので,御理解いただきたいと思います。 49 ◯副議長(飯塚秋男君) 後藤土木部長。                   〔後藤土木部長登壇〕 50 ◯後藤土木部長 市街地再開発事業についてでございますが,先ほど申し上げましたとおり,本事業は中心市街地の活性化に寄与するものであり,既に都市計画決定がなされ,都市再開発法に基づき事業の要件を満たしておりますから事業認可をしてきたものでございます。県がこれから一方的に中止をすることはできないということでございますので,我々としては,助言を引き続きしていきたいと思っております。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 51 ◯副議長(飯塚秋男君) 暫時休憩をいたします。  なお,開議再開は午後3時45分を予定いたします。                     午後3時28分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                     午後3時46分開議 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 52 ◯議長(田山東湖君) 休憩前に引き続き会議を開き,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  鈴木将君。                  〔5番鈴木将君登壇,拍手〕 53 ◯5番(鈴木将君) いばらき自民党の鈴木将であります。  このたび,9カ月目にしてこの初登壇の栄を賜ることに,御配慮,また日ごろより御指導をいただいております先輩議員の皆様,また同僚議員の皆様方に,心より御礼を申し上げるものでございます。  また,私の議員活動に対しまして,日ごろより温かい御理解,力強いお支えを賜っております本日傍聴に御参集をいただきました皆様方を初め,地元つくばの皆様方に重ねて心より感謝と御礼を申し上げるものでございます。  あの3月11日の未曾有の大震災,私の地元つくばにおきましても,ライフラインが絶たれ,大変皆様方不安の中にあるにもかかわらず,先頭に立ち地元の方々の安否の確認,給水作業等に奔走いただきました地域の区長さん方を初め,有志の皆様方,また,消防団の皆様方,迅速なる瓦れきの撤去作業等復旧作業にお力をくださり地域の安全確保にお努めいただいた地元建設業に係るたくさんの皆様方,多くの地域を愛し,また熟知する皆様方だからこそなし得た数々の御功績に心より敬意を表し,愛する郷土の復興,さらなる発展を目指しての思いを込めて,通告に従い,順次質問をさせていただきたいと存じます。  知事初め,関係部長,教育長,警察本部長におかれましては,我々県民に大いなる夢と希望,また明日への勇気を奮い立たせていただけるような,前向きで明快なる答弁を求めるものでございます。  最初に,いばらきを変えるつくばの取り組みについてお伺いをいたします。  まず,TX沿線開発の現状と今後の進め方について,知事にお伺いいたします。  TXは,去る8月24日に開業から6周年を迎えました。公表資料によりますと,平成22年度にあっては年間輸送人員が初めて1億人を突破し,開業以来順調に推移をしております。  そのような中,TXの利便性のさらなる向上を目指す,いわゆる「線」の充実を図るのはもちろんのことですが,年を追うごとに増加する利用者の定住を受け入れるための「面」の整備も同じく重要であります。  これまでは,沿線開発等の保有土地に係る将来負担など,マイナスの部分がクローズアップをされてきました。しかしながら,私は,今回,プラスの部分に光を当てて質問をしたいと思います。  実際に,地元の方々からは,「TXが開業し,東京に住んでいた息子家族がつくばから通勤できるようになり,毎日孫の顔が見れてうれしい」というお声や,「東京が身近になっただけでなく,沿線のまちにも気軽に足を運べるようになり,交流範囲が大きく広がった」などというお声をちょうだいしております。  TXの開業は,公共交通機関の脆弱性などのため生活利便性に乏しく,研究者等の定住化がおくれている傾向にあったつくばの大きな起爆剤となりました。東京の一極集中に対しての不安が募る中,今後も沿線整備を進めていくことで,沿線地区の計画人口が達成され,今以上に活気づいていくことに大いに期待をするところであります。  そして,利便性の向上による年間輸送人員の増加,利用者を受け入れる沿線整備の大成によって,このたび策定された茨城県総合計画,県南ゾーン地域づくりの基本構想として掲げられる「TXの東京延伸」への取り組みが一層促進され,将来的には,私が政策の一つとして掲げる「TXの筑波山までの延伸」の実現も決してかなわぬ夢でなくなるはずであります。  さらにそれは,沿線地域の活性化のみならず,本県全体の活性化やイメージアップにもつながっていくものであり,非常に重要な役割を担っておると考えております。  ついては,TXの開業から6年が経過した現在,沿線開発の現状をどう評価し,また,今後のまちづくりについてどのように進めていくのでしょうか,知事の所見をお伺いいたします。  次に,産学官の積極的連携による再生可能エネルギー創造への取り組みについてお伺いをいたします。  福島第一原子力発電所の事故により,絶対に安全と言われた原子力に対する信頼性は失われ,日本のエネルギー政策は大きな岐路を迎えております。平成19年度実績で総発電量の26%であった原子力発電の割合を平成42年までには53%に高めるとしておりました国のエネルギー基本計画は白紙撤回され,原子力に頼り過ぎていたこれまでの体制を見直し,今後は,再生可能エネルギーへの取り組み推進は避けて通れないと思われます。  その大きな流れを受けて,国会では,電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法が平成23年8月26日に成立し,平成24年7月1日からスタートする方向であります。  一方,私の地元つくば市の研究学園都市は,国,民間合わせておよそ300に及ぶ研究機関,企業において2万人以上の研究者を擁する我が国最大の研究開発拠点であります。今こそ,これまで以上に研究学園都市の価値とポテンシャルを十二分に活用し,再生可能エネルギー創造への取り組みを進めるべきと考えます。  一例を挙げますと,筑波大学大学院生命環境科学研究科の渡邉教授は,昨年12月,従来の10倍以上の生産効率で重油と同じ油をつくり出す藻類,いわゆる藻を発見し,日本が産油国になるのも夢ではないと語っております。石油の代替燃料となる再生可能エネルギーとして,今後の研究の進展に大いに期待されるところであります。  ほかにも,節電,発電,蓄電,新エネルギー開発や放射性物質除去対策など,数々の我々の想像を絶する未来への取り組みが推進され,徐々に成果を上げているところであります。  「必要は発明の母」と申します。「必要」に対する「発明」を求め,無限の可能性を秘める研究学園都市,その拠点に集積する知見を活用するため,産学官と連携し,県として積極的に再生可能エネルギー創造への取り組みを推進すべきと考えますが,企画部長の所見をお伺いいたします。  次に,つくば地域の今後の観光振興についてお伺いいたします。  さきの東日本大震災により,本県におきましても,人的,物的両面におきまして甚大な被害が発生いたしております。  また,福島第一原子力発電所の事故に伴う風評被害が本県の各産業に深刻な影響を及ぼしておりますことは,皆さん御承知のことであります。観光産業におきましても,ホテル,旅館のキャンセルや土産物品販売の大幅な落ち込みなど,大変厳しい状況が続いているところであります。  県内の主な観光地の状況は,夏休みを迎えた7月の実績で,袋田の滝が前年比でおよそ5割,竜神大吊橋がおよそ4割と,特に県北地域において前年を大幅に下回っておりますほか,海水浴におきましても昨年の2割にも満たない状況でありました。  つくば地域におきましても,地元のホテル,旅館,土産物品販売,また運輸業などでは,閉鎖されておりました筑波山登山道の復旧等により観光客,宿泊客は震災直後よりは多少ふえたものの,まだまだ回復傾向にあるとは言えない状況であります。  筑波山は茨城を代表する観光資源であり,紅葉の時期を迎えるこれからが本格的な観光シーズンとなるわけでございます。その周辺にも目を向けますと,筑波山系の宝篋山では,大形地区で1950年代から始まった砕石事業により削られ,あらわになった山肌に森林を整備する事業が始動し,景観的にも,また安全性の面からも向上を目指しているところであります。  また,小田地区の史跡,文化財をめぐる複数の登山ルートが整備され,近年,大変なにぎわいを見せているところであります。そして,小田城址の発掘調査,復元の整備事業も着々と進められておりますほか,震災以前には,筑波山神社へと続く「つくば道」では,史跡めぐりや活性化を目指す商店街のある北条地区,また美しいまち並みを保持する神郡地区など,多くの散策者を見ることができました。いずれも地元の住民の方々,事業者の御理解,御尽力,そして行政が一体となって,これまで長い年月を経てなし得てきたものであります。  私は,今後とも,官民一体となり,風評被害と並行して観光地の整備を促進し,筑波山周辺の観光振興を図り,さらには筑波山を中心に,今まさに完成を迎えつつある広域交通ネットワークを十分に活用し,茨城全体に観光客を誘致することが非常に重要であると考えております。それがまさに茨城県の魅力度向上の一助となることは言うまでもございません。  そこで,筑波山を中心としたつくば地域の今後の観光振興について,商工労働部長にお伺いいたします。  次に,サービス付き高齢者向け住宅の住所地特例の適用についてお伺いいたします。  近年,高齢化が急速に進む中で,独居老人や高齢の夫婦のみで暮らす世帯が増加しております。民間賃貸住宅市場においては,家賃の不払い,病気,事故等についての貸し主の不安感から,高齢者が入居を拒否されるケースが頻発をしておりました。そのため,高齢を理由に入居を拒まれることのない賃貸住宅,いわゆる高齢社会専用賃貸住宅の整備が各地で進められてきたところであります。そして,各戸の面積などの一定条件を満たし,また都道府県に届け出を行い受理されることにより,適合高齢者専用賃貸住宅として介護保険上の特定施設となることができました。さらに,その介護保険制度に関しては,住所地特例という制度があり,保険者としての各市区町村は,被保険者である高齢者がほかの市区町村に転居しても引き続き保険者としての責務を負うこととなっておりました。これは,介護保険上の市区町村負担の公平を図る上で欠かせない制度であると私は考えております。  しかし,本年4月に改正され,10月に施行される高齢者の居住安定確保に関する法律,いわゆる高齢者住まい法では,既存の適合高齢者専用住宅は,サービス付き高齢者向け住宅として登録され,住所地特例がほぼ適用外となり,転居先の市区町村が介護保険の費用を負担することとなってしまうわけであります。  急増する高齢者が安心して暮らすことのできる住まいを国が安定的に確保し,建設を促進すること,これに私はいささかも疑問は感じておりません。しかしながら,問題は,改正法には,安否確認などのサービスや住居仕様などに関しての都道府県の立入権限は新しく設けられたものの,これは完全なものとは思えず,このままでは,問題視されている都内などから要介護状態にある生活保護者を入居させ介護サービス料金などを過剰に請求する,いわゆる貧困ビジネスを排除できなくなるおそれさえあると感じずにはいられません。  既に,県内の適合高齢者専用賃貸住宅の戸数はふえているようであり,県外からの転入者も今後ふえ続けるのではないでしょうか。今後この住宅が偏在することになると,その市区町村にかかる財政的な負担ははかり知れないものがあります。  私は,事業者,都道府県と市区町村が協議を経て住宅を登録する,また定期的な立入権限なども規定した上で,真に安心で安定した高齢者の居住を確保していくべきだと考えております。  先ほども申し上げましたとおり,サービス付き高齢者向け住宅は,住所地特例はほぼ適用外となってしまいますが,県内市町村は,同住宅においても住所地特例の適用を強く要望をしております。  ついては,県内市町村の意向を踏まえ,住所地特例の適用について,国に対し県はどのように対応していくのでしょうか,保健福祉部長にお伺いをいたします。  次に,児童館の活用についてお伺いをいたします。  近年,少子高齢化,核家族化の進行や地域コミュニティーの希薄化などにより,子どもたちを取り巻く環境が大きく変化した結果,体験活動や集団における遊びの機会が少なくなり,子どもたちが本来遊びを通して培ってきた自主性や社会性,創造性といったものが十分に得られない状況であります。  そのような中,東日本大震災を機に,ある生命保険会社が「日本の未来を強くするために必要なものを漢字一文字で表すと」というアンケートを実施しました。圧倒的1位に輝いたのが「絆」という文字でありました。未曾有の大震災の中,心が折れてしまいそうな過酷な環境の中にあって人々を支えたのは,人と人とのつながりでありました。今,まさに地域での住民相互の交流や世代間の触れ合いの大切さが特に見直されようとしております。  そこで,ぜひ取り上げていただきたいのが児童館の活用であります。私の地元つくば市では,児童館活用に大変熱心に取り組んでおり,地域における子どもの健全育成の中核をなすものであるとともに,その対象を18歳未満のすべての児童としております。まさに学年を超えた交流の場としてふさわしいものとなっております。当然,親もそこにはかかわってきますし,放課後児童クラブや母親クラブの活動の場として,さらに広がりを持った交流が期待をできます。行政が,ニーズにこたえ,ただ提供するだけのサービスではなく,子どもや親も役割を担い,地域の方々と連携をし,「絆」を育てる施設としてふさわしいものであります。  これは,さきの第1回定例会において,我がいばらき自民党の萩原議員がその重要性について熱く語られたところであります。  昭和40年代から50年代にかけて急増した児童館は,平成18年度以降若干減少傾向にあるところです。ことしの3月に,地域の児童福祉の拠点である児童館の機能や役割を理解,確認し,再興するため,厚生労働省において児童館のガイドラインが策定され,地域における児童館の具体的展望が示されました。地域の子どもたちの健全な育成の総合的な支援を児童館に期待するものであります。  ついては,地域の「絆」を強くすることに有効な児童館について,県としてしっかりと活用を図るため取り組んでいくべきと考えますが,保健福祉部長の御所見をお伺いいたします。  次に,本県の教育を担う教員のサポート体制についてお伺いいたします。  教育の疲弊がマスコミなどで取り上げられて久しくなります。教育の現場では,学級の崩壊,いじめなどによる児童生徒の自殺,モンスターペアレントの存在など,次から次へとさまざまな問題が発生し,それらは複雑に絡まり合って,その状況はますます過酷さを増すばかりであります。  子どもは,我が県,国の明日を担う宝であり,良質な環境づくりの必要性は何事にもまさるものであります。そして,学校とは,子どもたちの基礎学力を身につけさせるだけでなく,潜在的能力を開花させるという重要な役割を担う場でもあります。  先般,新たに,いばらき教育プランの第3章「豊かな心と健やかな体の育成」の中に,郷土に対して誇りを持ち,郷土の伝統と文化への愛着を高める教育の充実が重点として盛り込まれたように,生まれ育った故郷を愛し,他を思いやり,命を大切にするという心を醸成する場でもあります。  これらについては,親の担う役割が大きいことはもちろんでありますが,一日のほとんどを学校で過ごす子どもたちにとって,接する時間が最も多いのは教員だという事実を見逃すことはできません。その教員が,精神的,肉体的に疲弊した状態で子どもたちに接することは好ましくなく,そのような状態では生き生きと学ぶことはできません。  県として,教員の負担を軽くするための体制をより一層充実していくべきだと考えますが,その取り組みについて伺っていきたいと思います。  まず,1点目は,教員の大量定年退職への対応についてであります。  文部科学省が行った平成22年度学校教員の統計調査の中間報告によると,公立学校の教員のうち,50代以上が占める割合が,小学校で38.4%,中学校で34%であり,年々とその割合は高くなっております。これは,第2次ベビーブームに対応するために1970年代後半から80年代前半に大量採用された教員が定年に近づいたことによるものであります。  大量退職を起因に発生するのは,まず教員の不足であり,大きな穴を埋めるための教員の補充が必要となってまいります。また,それとあわせて重要になってくるのが,今後定年を迎えていくベテラン教員が持つ知識,技能を今後の教育を担っていく若い教員へ伝えていくことであります。さもなければ,教育の質に低下を招くだけでなく,若い教員はさまざまな問題に対応する力を身につけられず,悩みを抱え込み,精神的,肉体的に疲弊することになってしまいます。そうならないためにも,若い教員にバトンがスムーズに渡されるよう,そのサポートに取り組んでいくべきだと考えます。  ついては,教員の大量定年退職に伴い現場を離れるベテラン教員の知識,技能を若い教員に伝承するため,県としてどのように取り組んでいくのでしょうか,教育長にお伺いいたします。  次に,2点目は,教員のメンタルヘルス対策についてであります。  ベテラン教員の培ってきた知識,技能伝承が大切であることは今申し上げたところでありますが,教員が一人で対処できる容量をはるかに超えていると思われる現場の中で,精神的に病んでしまう教員も少なくありません。  文部科学省が公表した平成21年度教育職員に係る懲戒処分等の状況の中で,病気休職者数等の推移が示されておりますが,そのうち精神疾患によるものは,平成21年度において5,458人であり,20年前と比べ,およそ5倍に膨らんでおります。
     また,先ほどの調査では,今回初めて,精神疾患で退職した教員の数を調査項目としており,平成21年度にうつ病などの精神疾患を理由に退職した国公立や私立学校の教員は940人に上っております。この数字は,病気を理由とした退職者のほぼ半数を占めることになります。  そして,それ以外にも,数値として表に出てこない精神疾患の予備軍である教員も相当数いるのではないでしょうか。  子どもたちと接する最前線にいるのが教員であります。その教員が精神疾患を抱えるような状態にあっては,子どもたちにも影響を及ぼす可能性があり,決して望ましい環境ではありません。教員が悩みを抱え込み精神的に追い込まれないよう,広く相談できる場を確保するのが必要であると考えます。  ついては,県として,教員のメンタルヘルスに対するサポート体制をどのように整備し,今後どのように取り組んでいくのでしょうか,教育長にお伺いをいたします。  次に,道路整備事業についてであります。  地域活性に寄与し,住民の安心・安全のための道路整備事業に欠かすことのできない観点は何でしょうか。私は,2つの観点があると考えます。  まず,1つは,交通の危険箇所がある生活道路の整備であります。通勤通学,買い物など日常生活に密着した道路について,危険箇所が潜む交差点や歩道など整備を必要としている箇所を迅速,着実に解消していく必要があると考えます。  もう1つは,広域幹線道路の整備であります。安心・安全に通行できる生活道路が整備されても,その交通量が多過ぎては効果は半減してしまいます。栃木県鹿沼市や私の地元つくば市において発生した登校中児童に車が突っ込むという痛ましい事故は,記憶に新しいところであります。いずれも歩道のある道路で発生しており,広域幹線道路を整備し,生活道路へ流入する車を減らし,交通量を少なくする必要があります。  私は,この2つの観点に沿って,それぞれ県の取り組みについて伺ってまいりたいと思います。  1つ目は,生活道路整備の観点からであります。  県では,平成18年度から平成22年度の5カ年間をかけて「安全快適なみち緊急整備事業」を実施し,交通の危険箇所の整備が進められてまいりましたが,まだ県内には整備を必要とする箇所が数多く残っております。  そのような中,今年度からは「安心安全な生活道路整備事業」に名前を変えて,引き続き整備が進められているところでありますが,この事業については,交通弱者である歩行者の立場から道路の整備を図るという,大変すばらしい意義を持った事業であります。  私の地元県道つくば古河線の沿線には,前野小学校や今鹿島小学校,大穂中学校があり,多くの小中学生が通学路として利用しております。私も土木委員会の中でも取り上げ,以前より我がいばらき自民党の飯岡議員も御尽力をいただいているところでありますが,つくば真岡線と交差する獄門十字路については,大型車の通行が多いにもかかわらず,道路が狭隘で歩道もなく,行き交う子どもたちや高齢者を初めとする住民の方々が,長い間危険にさらされている状況が続いております。こうしている今も,危険はそこに存在しているわけであります。  地元を管轄する土木事務所の方々を初め,関係者の方々に私も長年接し,これまでの取り組み,御尽力に頭が下がるところでありますが,安心安全な生活道路整備事業が活用され,危険な状況が一日も早く解消されることを地元は強く願っております。  ついては,安心安全な生活道路整備事業の進め方とあわせて,県道つくば古河線獄門十字路の整備見通しについて,土木部長にお伺いをいたします。  2つ目は,広域交通幹線道路の観点からであります。  私の地元つくば市には,県南県西地区を東西に結ぶ広域幹線道路である国道125号線が走っております。つくば市と隣接する土浦市,下妻市では,交通を円滑にするため4車線化が進められているところでありますが,つくば市内においては整備がおくれているため,朝夕の通学時や休日の筑波山観光などにより慢性的な渋滞が発生し,危険を及ぼしております。  また,先ほど申し上げた獄門十字路にあるつくば古河線を国道125号線の迂回路として利用する車もあると思われ,つくば古河線の交通量の増加をさせる要因の一つとなっている可能性もあるのではないかと思われます。  ついては,国道125号線のつくばバイパスの進捗状況と今後の整備見通しについて,あわせて土木部長にお伺いいたします。  最後に,建設機械を含む自動車盗の防止対策についてお伺いいたします。  本県における自動車盗難は非常に多く,平成22年中は愛知県,千葉県に次いでワースト3位という結果になっております。また,人口1万人当たりの犯罪率で見ると全国ワースト1位という不名誉な順位であり,ゆゆしき事態であります。  一方,私の地元つくば市においても,平成22年中には189件の自動車盗が発生しておりますが,これは同年の岡山県全体の発生数と同程度であり,大変驚くべき数字であります。  本県は,首都圏に近く,港湾もあるという恵まれた立地にあり,それが皮肉にも窃盗後の運搬処分がしやすい環境であるとも考えられ,本県の優位性がかえって犯罪を助長させてしまうということであります。  しかしながら,自動車盗難発生件数ワースト3位というこの数字をこのままにしておくわけにはいきません。改善が図られなければ,県民は非常に不安な生活を余儀なくされることになります。現に,私の地元でも建設機械が盗まれる事件が多発しており,大変心配をしているところであります。  冒頭にも申し上げましたとおり,この建設機械は,有事に際して地域の安全を確保する復旧作業に必要不可欠なものであります。そして,建設業者の方々にとっては,大きな,大きな財産でもあります。県内で多発する自動車盗を防止し,県民の不安を取り除くために,県としても断固たる決意を持って取り組んでいくべきものと考えます。  ついては,建設機械を含めた自動車盗の防止に向けて,県としてどのように対策を行っていくのでしょうか,警察本部長にお伺いをいたします。  以上で,私の一般質問を終わりにいたします。  長時間にわたり,御清聴まことにありがとうございました。(拍手) 54 ◯議長(田山東湖君) 鈴木将君の一般質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 55 ◯橋本知事 鈴木将議員の御質問にお答えいたします。  いばらきを変えるつくばの取り組みについてお尋ねいただきました。  具体的には,TX沿線開発の現状評価と今後の進め方でございます。  TX沿線開発につきましては,鉄道整備と一体となって,充実した都市機能,豊かな自然,知的な環境を享受できる「つくばスタイル」の生活が実現できるまちづくりを進めてまいりました。  TXの開業を契機として,各駅周辺においては,まち並みに配慮した戸建て住宅や大型マンションの分譲が進みますとともに,研究学園駅周辺には年間1,000万人以上の来客がある大型商業施設が,みどりの地区には鹿島アントラーズのつくばアカデミーセンターが,みらい平地区にはアシックスの東日本物流拠点がそれぞれ立地するなど,徐々にではありますが,まちづくりが着実に進展してきております。  この結果,本県の人口が全体としてやや減少する中で,沿線3市の人口はTX開業後に約3万人増加するなど,TX沿線地域が県全体の人口の下支えをしますとともに,民間が実施する住みよさランキングでも,つくば市や守谷市が全国で10位以内に入るなど,魅力的なまちとして発展してきております。  TX沿線開発の収支見通しは大変厳しいものとなっておりますが,TX開業と沿線開発によるこうした効果を見ますと,TXの整備は,地域の活性化や県勢発展の観点から大きな意義があったものと考えております。  今後のまちづくりにつきましては,住民ニーズへの対応や各駅周辺エリアのにぎわいを地区全体に広げていくためのさらなる魅力づけが必要と考えております。  これまで商業施設がなかった地区にも,来月スーパーが立地するなど,地域の利便性が日一日と向上しておりますので,今後のまちづくりの一層の進展を期待しているところであります。  また,住民が地域で安心して暮らしていくために必要な学校,保育所,医療機関などについては,人口増加に伴いニーズが高まってきており,市による学校建設に向けた動きも出てまいりました。  県といたしましては,地元市と連携して早期の実現を図ることにより,地域の発展につなげてまいりたいと考えております。  さらに,緑地や菜園を備えた緑住農街区や,地球温暖化対策に配慮した低炭素街区など,本県沿線地域ならではの魅力ある住宅地の整備を進めてまいりますとともに,ロボットやナノテクなど,つくばならではの科学技術の集積,圏央道を初めとする交通ネットワークの優位性といった強みを最大限に生かしながら,集客力のある施設や企業の誘致にも取り組んでまいります。  県といたしましては,魅力あるまちづくりの推進とともに,早期の土地分譲に努め,TX沿線地域のみならず,本県全体の活性化やイメージアップにつながるよう,今後のまちづくりに積極的に取り組んでまいります。 56 ◯議長(田山東湖君) 次に,榊企画部長。                    〔榊企画部長登壇〕 57 ◯榊企画部長 産学官の積極的連携による再生可能エネルギー創造への取り組みについてお答えいたします。  原子力や化石燃料にかわるエネルギーとして期待されます再生可能エネルギーは,環境負荷が小さく,エネルギー供給源の多様化という面からもすぐれておりますが,発電電力量に占める割合を見ますと,水力,地熱発電を含めても8%とまだまだ低い上に,電力の安定供給等の面からも,なお多くの課題が残されております。  このため,再生可能エネルギーのさらなる普及の拡大を図るためには,高効率化やコスト削減などに結びつく新しい技術開発等が不可欠であると言われております。  一方,筑波研究学園都市におきましては,世界最高レベルのエネルギー変換効率を目指した太陽光発電パネルの開発や地中熱エネルギーの利用技術の開発,藻類やヒマワリ,菜種などの植物からバイオ燃料を取り出し活用する循環利用技術の開発など,再生可能エネルギーの課題解決につながるさまざまな研究開発が進められております。  議員御案内の筑波大学の渡邉教授が取り組む藻類から炭化水素オイルを産出する研究も,その一つとして有望なものであり,4年後の生産開始を目指して,バイオ技術の確立に向けて研究に取り組んでおられると伺っております。  こうした再生可能エネルギーの利用拡大につながる技術の開発,普及を図るためには,研究機関とそれを事業化する企業との連携が不可欠でありますことから,県といたしましては,引き続き研究機関と企業との技術交流等に積極的に取り組みますとともに,規制の特例措置や税制,財政,金融上の支援措置が適用されます国の総合特区制度なども活用することにより,企業が参入しやすい環境をつくり,再生可能エネルギーのさらなる普及に向けた取り組みを促進してまいります。 58 ◯議長(田山東湖君) 次に,横山商工労働部長。                  〔横山商工労働部長登壇〕 59 ◯横山商工労働部長 つくば地域の今後の観光振興についてお答えいたします。  つくば地域は,年間を通して登山などが楽しめる筑波山を中心に,周辺地域には貴重な史跡が点在するほか,最先端の科学施設が集積するなど,集客力の高い地域でございます。  このようなことから,県では,地元市や交通事業者などと連携し,つくばエクスプレスのつくば駅を拠点に,筑波山往復シャトルバスや真壁のひなまつり号バスの運行を実現しているほか,つくば地域の豊富な観光資源を生かした周遊観光の推進や観光キャンペーンなどを実施し,この地域の魅力の発信に努めているところです。  当面は,福島第一原子力発電所の事故に伴う風評被害により,県内の観光客が大幅に減少しておりますことから,宿泊キャンペーンや,今定例会に提案させていただいております「いばらき周遊観光促進事業」などを活用し,つくば地域を含め,県内観光客の回復に最優先で取り組んでまいります。  さらに,今後の観光振興という面では,今年7月に決定し,今回の定例会で御報告をさせていただいております「茨城県観光振興基本計画」に基づき,つくば地域への観光客の誘致に取り組むこととしております。  具体的には,茨城空港やつくばエクスプレスなどの広域交通ネットワークを活用した国内外からの誘客,サイエンスツアーや体験型ツアーなどのニューツーリズムの促進による交流の拡大などを推進してまいります。  県といたしましては,今後とも,地元自治体や観光事業者などと連携しながら,当該地域の豊富な観光資源を十分に活用し,つくば地域の観光振興を図ってまいります。 60 ◯議長(田山東湖君) 次に,根本保健福祉部長。                  〔根本保健福祉部長登壇〕 61 ◯根本保健福祉部長 サービス付き高齢者向け住宅の住所地特例の適用についてお答えいたします。  サービス付き高齢者向け住宅は,高齢者が住みなれた環境で日常生活上必要なサービスを受けながら暮らし続けられるよう創設されたものでございます。  従前の適合高齢者専用賃貸住宅に比べますと,バリアフリー化の徹底や入居者への安否確認,生活相談のサービス提供が必須とされたほか,行政による立入調査権が付与されるなど,高齢者の居住環境に関する基準が強化されております。  議員お尋ねの住所地特例につきましては,今回の法改正に際し,国では,サービス付き高齢者向け住宅において介護保険以外の2種類のサービス提供が必須とされていることから,入居と介護保険サービス利用が直接に結びつくものではないものとし,介護保険法上の住所地特例は原則として適用しないものとしたところでございます。  これに対し,県内の市町村からは,首都圏からの要介護者等の流入による所在市町村の介護給付の増加を懸念し,当該住宅に対する住所地特例の全面的な適用を求める要望が提出され,本県の介護保険財政への影響も想定されますことから,厚生労働省に対し要望を行ってきたところであります。  県といたしましては,サービス付き高齢者向け住宅所在市町村の介護保険財政の安定化が図られるよう,引き続き国に対し,住所地特例の適用等必要な措置を講じるよう要望してまいります。  次に,児童館の活用についてお答えいたします。  核家族化や働き方の多様化等に伴い,家庭や地域の養育力の低下が指摘される中,児童館に期待される役割はますます大きくなっております。  このような中,国におきましては,児童館が地域の期待にこたえるための基本的事項と目指す方向を示すガイドラインを策定し,児童館の機能・役割として,子どもの発達の増進や子育て家庭への支援,さらには子どもの育ちに関する地域組織活動の育成等を位置づけたところでございます。  一方,本県の児童館につきましては,母親クラブ等の地域の子育て団体が運営にかかわるなど積極的な取り組みがなされている事例もございますが,地域住民の参画が少ないなど,世代間の交流や地域組織活動の育成が必ずしも十分でない状況がございます。  このため,県といたしましては,県内の児童館で構成する児童館連絡協議会の場を活用し,ガイドラインを踏まえた児童館のあり方や具体的な活動内容等について研修を行ってまいります。  また,地域住民がボランティアとして子どもの遊びを指導したり,行事に参加するなど,地域の協力を得た取り組みを積極的に行っている児童館の事例を紹介し,その実施を働きかけてまいります。  さらには,児童館活動の重要な担い手である母親クラブにおける人材育成についても支援をしてまいります。  これらの取り組みを通じ,より多くの地域住民や団体が児童館活動にかかわり,子どもとのつながりを一層深め,子どもの社会性や地域の絆の育成が図られられるよう,児童館の活用を進めてまいります。 62 ◯議長(田山東湖君) 次に,小野寺教育長。                   〔小野寺教育長登壇〕 63 ◯小野寺教育長 本県の教育を担う教員のサポート体制についてお答えいたします。  まず,教員の大量定年退職への対応についてでございます。  県内の公立小中学校における教員の定年退職者につきましては,平成22年度の約230名から,今後年々増加し,ピークとなる平成29年度には約500名と見込まれております。  こうした状況から,議員御指摘のとおり,適切に教員を補充することとあわせ,ベテラン教員の持つ知識,技能を今後の教育を担う若手教員にしっかりと伝え,さまざまな問題に対応する力を身につけさせていくことがますます重要になってまいります。  このため,まず教員の採用について,来年度は年齢構成の平準化などを考慮し,採用枠を約50名ふやし,約400名としたところでございます。  また,退職した経験豊富な教員を初任者の指導を専門的に行う再任用教員として小中学校に配置しておりますほか,今年度からは,新たに教育研修センターに優秀な退職教員を研修担当として2名採用し,若手教員の指導の一層の充実に努めているところでございます。  あわせまして,若手教員を対象とした研修講座において,県が表彰したベテランの現役の優秀教員を講師などとして活用しております。  一方,指導技術の伝承を円滑に行いますためには,日ごろから学校においてベテラン教員と若手教員とが十分な意思疎通を図ることが何より重要でありますことから,教育研修センターから講師を各学校に派遣するなどして,ふだんの校内研修の活性化を図ってまいります。  今後も,ベテラン教員を積極的に活用し,その知識,技能をうまくバトンタッチすることで,大量退職により教育の質の低下を招くことがないよう努めてまいります。  次に,メンタルヘルス対策についてお答えいたします。  精神疾患による病気休職者数は,本県におきましても全国の調査結果と同様年々増加傾向にあり,教員の健康問題として,メンタルヘルス対策が重要な課題になっております。  まず,心の病を予防する対策といたしまして,初任者や管理職に対する各種研修の内容をさらに充実させることなどにより,メンタルヘルスに関する基礎知識の理解に努め,日ごろから教職員が気軽に相談したり,悩みを共有し合える職場環境づくりを進めてまいります。  また,教職員が抱える不安や悩みについては,各種の相談窓口を設けて対応しているところでございます。心の健康に関しましては,カウンセラーや専門医による相談を行っておりますし,職場や家庭などの悩みに対しましては,教職員相談員が対応することとしております。さらに,気軽に相談できるよう電子メールによる相談窓口を設置するなど,多様な相談体制を整えておりますので,今後より一層その周知を図ってまいりたいと存じます。  さらに,精神疾患により長期療養が必要となった教職員につきましては,本人の希望に応じ,専門医の指導のもとで復帰に向けた段階的なプログラムを実施する職場復帰トレーニング制度を実施しております。平成20年度の開始以来,これまで延べ64人がこのトレーニングを実施し,そのうち49人が職場復帰をしております。  県といたしましては,教員が心身ともに健康で本県の教育をしっかりと担うことができるよう,メンタルヘルスに対するサポート体制のさらなる充実に努めてまいります。 64 ◯議長(田山東湖君) 次に,後藤土木部長。                   〔後藤土木部長登壇〕 65 ◯後藤土木部長 道路整備事業についてお答えいたします。  まず,安心安全な生活道路整備事業についてでございます。  本事業は,通学路などの日常生活に密着した生活道路において,安全性の確保と利便性の向上を図るため,新たに本年度から3カ年計画で,特に通学路の歩道設置を重点的に行う事業として創設したものであります。  この整備に当たりましては,緊急性が高い通学路や交通危険箇所のうち,用地取得の協力が得られ,短期間で事業効果が図れることを要件に,地元市町村の意向も十分に反映させた上で,1市町村当たり1から2カ所を選定し,期間内におおむね20キロメートルの歩道設置を行うことを目標としております。
     お尋ねの県道つくば古河線とつくば真岡線が交差する獄門十字路につきましては,前野小学校や大穂中学校などへの通学路となっており,一日の交通量が1万台と多い一方で,歩道がなく,歩行者や自動車の安全な通行に支障を来しておりますことから,早急な対策が求められており,地元からも強く要望を受けているところであります。  このため,地元つくば市の協力のもと,当該事業を活用し,交差点改良を行うこととしたところであります。  現在,鋭意用地交渉を進めているところであり,今後,用地がまとまり次第,工事に着手できるよう取り組んでまいります。  なお,既に用地を取得している箇所におきましては,暫定的に車どめなどの安全施設を設置することにより,少しでも歩行者の安全の確保を図ってまいります。  次に,国道125号つくばバイパスの進捗状況と今後の整備見通しについてでございます。  本バイパスにつきましては,つくば市北部地域における交通渋滞の緩和や筑波山周辺の観光振興を図るため,つくば市の田中交差点から北側の池田地内を経て,下妻市の高道祖東交差点に至る延長約5.9キロメートルについて整備を進めております。  これまでに,田中交差点から北側の池田地内までのバイパス取りつけ部となります約1.3キロメートル区間と下妻市高道祖地内の現道拡幅部約600メートル区間を供用し,筑波山周辺における渋滞緩和が図られているところであります。  現在は,池田地内から寺具地内までのバイパス部となります約3.4キロメートル及び寺具地内の現道拡幅部約600メートルを合わせた約4キロメートル区間につきまして整備を進めております。  このうち,池田地内から県道つくば真岡線バイパスとの交差点までの約1.4キロメートル区間につきましては,既に用地取得が完了しており,今年度は,改良工事を実施しますとともに,この西側の区間の用地取得も引き続き進めてまいります。  今後とも,早期の用地取得に努めるとともに,バイパス区間の工事を優先的に進め,順次供用を図るなど,効果的な事業推進に取り組んでまいります。 66 ◯議長(田山東湖君) 次に,杵淵警察本部長。                   〔杵淵警察本部長登壇〕 67 ◯杵淵警察本部長 建設機械を含む自動車盗の防止対策についてお答えいたします。  御指摘のとおり,本県は自動車盗の多発県であり,本年8月末現在の認知件数は1,378件であります。  被害車両を車種別に見ますと,貨物自動車が最も多く全体の約半数を占め,建設用自動車も全体の約4%を占めており,その多くは工事現場や資材置き場などの駐車場において被害に遭っております。  警察といたしましては,これら多発する自動車盗対策を喫緊の重要課題と位置づけ,昨年5月に警察本部内に関係各部課で構成された「茨城県警察自動車盗対策プロジェクトチーム」を発足させ,県警察の総力を挙げて,自動車盗グループの徹底検挙と抑止対策,さらには盗難車両の解体や不正輸出の温床となるおそれのあるヤードに対する実態解明を強力に推進中であります。  その結果,本年8月末現在では,前年と比較し,認知件数でマイナス261件,率にして15.9%減少し,検挙件数ではプラス232件,率にしてプラス75.6%と大幅に増加するなど,一定の成果をおさめているところであります。  自動車盗につきましては,1件当たりの被害額が大きく,県民の日常生活における貴重な足が奪われるほか,事業者等に対しましても大きな影響を及ぼす悪質な犯罪であることから,引き続き自動車盗対策を強力に推進してまいります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 68 ◯議長(田山東湖君) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  次回は,明9月21日午前11時から本会議を開き,一般質問,質疑を続行いたします。  本日は,これにて散会いたします。                     午後4時44分散会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...