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  1. 茨城県議会 2010-06-09
    平成22年第2回定例会(第3号) 本文 開催日: 2010-06-09


    取得元: 茨城県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 平成22年6月9日(水曜日)午後1時1分開議          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◯議長(西條昌良君) これより本日の会議を開きます。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 諸般の報告 2 ◯議長(西條昌良君) 諸般の報告をいたします。  知事から,追加議案が提出されましたので,報告させます。  議事課長。                   〔小林議事課長報告〕                                        財  第  72号                                        平成22年6月10日  茨城県議会議長 西 條 昌 良 殿                                   茨城県知事 橋 本   昌                    議案の送付について  平成22年第2回茨城県議会定例会に下記の議案を提出するため,説明書を添えて別添のとおり送付します。                        記  第93号議案 副知事の選任について  第94号議案 人事委員会委員の選任について          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日程第1 第83号議案=ないし=第92号議案及び報告第2号
    3 ◯議長(西條昌良君) これより議事日程に入ります。  日程第1,第83号議案ないし第92号議案及び報告第2号を一括して議題といたします。          ────────────────────────────── 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑 4 ◯議長(西條昌良君) これより県政一般に係る質問並びに上程議案に対する質疑を許します。  小林靖男君。                  〔19番小林靖男登壇,拍手〕 5 ◯19番(小林靖男君) 自由民主党の小林靖男であります。  本日,登壇の機会を与えてくださいました先輩議員,同僚議員に深く感謝を申し上げますとともに,日ごろから多大なる御支援と御指導を賜っております地元の皆様方に心から感謝を申し上げる次第であります。  では,通告に従いまして質問をしてまいりますので,知事を初め,関係部長,教育長におかれましては,明快な答弁をお願い申し上げます。  初めに,戸別所得補償モデル対策に対する知事の考えをお伺いをいたします。  本制度は,米の販売価格が生産価格を下回った場合に,政府が差額を補てんするものであります。本年度からモデル対策として,米について先行導入され,現在申請が行われているところでありますが,既に幾つかの問題点が浮かび上がっております。  これまで行ってきた産地確立交付金においては,地域水田農業ビジョンによって位置づけられた担い手に対し助成を行うことで,その地域の特性に合った農業を推進することができ,また,農業者もそれに守られて安心して大規模農業を目指すことができました。しかし,今回の戸別所得補償制度は,広く,浅く,だれもが等しくというばらまきとも言える助成であるため,これまで築いてきた集落営農が崩れる可能性があります。  農業は,地域で力を合わせることが重要です。機械の共同利用や役割分担によって生産コストの低減が可能であり,作業効率も向上します。また,集団内での栽培技術の統一や技術指導により品質が高いレベルで安定化し,農産物のブランド化などを行うことによって地域間の競争力をつけることも可能であります。  しかし,今回の戸別所得補償制度による一律の補償は,集落営農に対する意欲を低下させるものであり,経営が個人に戻ることで生産コストの上昇などが懸念されます。  また,農村地域の人間関係を悪化させる要因も含んでおります。農地を有効に活用するために他人に貸していた土地を補助金目当てで返還させる,いわゆる「農地の貸しはがし」などが懸念をされているところでもあります。  さらに,これまで高額助成をしていた転作作物については,激変緩和措置がとられているとはいえ,地域によっては,その単価は以前と比べれば低く抑えられるなど,転作への流れをとめてしまいかねません。その結果,米の過剰作付により米の価格が今まで以上に下がり,国産大豆などの価格ははね上がるといった,生産者にとっても,消費者にとっても好ましくない状況が懸念されます。  このように,戸別所得補償制度は,これまで農家や行政が一体となって長い間取り組んできた集落営農や転作の推進をも停滞させる危険性をはらんでおり,農家に不安感を抱かせるものであります。  最も大きな問題点は,戸別所得補償制度は価格が下がるほど補償額が大きくなる仕組みであり,その結果,補償金頼みとなり,一生懸命頑張ろうとしている農家の意欲を奪い取るものとなりかねないことです。  農家が創意工夫し生産性を向上させ,よりよい農作物をつくっていくことこそ,地域間競争や国際競争に打ち勝つために不可欠なことであり,その努力を支えるために必要な補償をしていくのが本来の姿であると考えます。  そこで,戸別所得補償モデル対策に対する見解と本県における対応を知事にお伺いをいたします。  次に,簡素で効率的な行政運営体制の整備についてお伺いいたします。  現在の日本経済は,一昨年のサブプライムローン問題に端を発する世界同時不況の影響を受けて,デフレの進行や雇用の悪化など厳しい状況が続いております。  このような状況の中,本県におきましても,三位一体の改革による地方交付税の削減や県税収入の大幅な減少などによりまして,依然として深刻な財政危機に直面しております。  この危機を脱却するために,県では,平成21年度から平成23年度までを改革期間とする第5次行財政改革大綱を策定し,いばらきの新たな成長・発展に向け,県民の視点に立った,質が高く,効率的な県民サービスの提供を基本理念に,財政構造改革出資団体改革,県庁改革,分権改革の4つの改革プログラムを掲げ,さまざまな取り組みを進めているところです。  また,議会におきましても,平成20年9月の県財政再建等調査特別委員会の調査結果最終報告において,人件費の抑制のために組織の簡素効率化を図っていくべきであると提言をしており,さらに,この報告では,あらゆる努力をして職員数を減らし,財政再建にもつなげるべきであると,強く提言をしているところでございます。  これまで,県では,出先機関の再編などの取り組みを進めてきており,その結果,本県の知事部局等の一般行政部門職員数は,平成6年度から平成21年度までの15年間で1,500人以上削減されており,職員数の削減率は20%を超え,全国でもトップクラスとなっていると聞いております。  また,平成22年度末に退職者のピークを迎えることから,引き続きさらなる職員数の削減に努め,平成18年度から平成23年度の6年間で約750人の削減を図る計画であるとも伺っております。  しかし,業務の外部委託など,職員数削減に向けて取り組むべき方策もかなり進められ,これまで以上に削減していくことは,まさに「乾いたぞうきんをさらに絞る」ようになかなか難しくなってきているのが現実ではないかとも思われます。  また,今後とも,社会経済情勢が変化する中で,ますます複雑,多様化する県民ニーズに的確に対応できるのかと,危惧するところもございます。  そこで,引き続き県民の視点に立った,質が高く,効率的な県民サービスの水準を維持しながら,職員数の削減,さらなる簡素で効率的な行政運営体制の整備をどのように進めていくのか,総務部長にお伺いします。  次に,特定外来生物ミズヒマワリ対策について,生活環境部長に伺います。  ミズヒマワリとは,生態系などに影響を及ぼす特定外来生物に指定されている中南米原産の水辺の植物で,茎や葉からでも新芽を出すほど強い繁殖力を持っています。これが大量に茂ると,在来の植物が駆逐されてしまうだけでなく,水中が低酸素状態になり,魚などの生育を阻害すると言われております。さらに,用水機場のポンプなどにも詰まり,農業に悪影響を及ぼすことも懸念されています。  このミズヒマワリが,霞ヶ浦周辺に,今,すごい勢いで繁殖をしています。  本県では,地元の方などが10年ほど前から少し見かけることがあったようですが,県が平成20年に新利根川流域を調査したところ,広範囲にわたり生育していることが確認をされました。新利根川は,利根町から河内町を通り,稲敷市で霞ヶ浦に合流する川ですが,その流域25キロの沿岸全域に繁殖していたのです。  この極めて強い繁殖力を持つミズヒマワリは,対策を講じなければ,いずれ霞ヶ浦全域に繁殖し,生態系を破壊してしまうだけでなく,本県の農業,漁業に莫大な損害をもたらすおそれもあります。  地元でも危機感を募らせ,幾つかの市民団体やNPOなどが,ミズヒマワリの駆除に取り組んでいます。ミズヒマワリは,少しでも茎を残すと新芽を出してしまうため,根っこから引き抜くことが必要で,そのためには手作業による駆除が必要になっています。そのためには,多くのボランティアや市民団体の協力を得ることが有効であり,県はその活動に対し支援していくことが求められます。  農作物に被害を与えるアライグマは,ミズヒマワリと同じく特定外来生物でありますが,このたび県では外来生物法に基づく防除実施計画が策定され,鳥獣保護法の制限を受けずに迅速に捕獲できるようになると聞いております。ミズヒマワリは植物であることから,アライグマのような防除実施計画がなくても駆除は可能ですが,迅速に対応しなければアライグマの二の舞になるおそれも否定できません。  私も,何度か現地に足を運び,利根川から霞ヶ浦までのミズヒマワリの大発生を目の当たりにし,生態系や農業を守るため,また治水の面からも早急な対策が必要であるとの思いから,平成20年の第4回定例会における一般質問において,この問題の重要性を訴えるとともに,県はどのように取り組んでいくのかを伺いました。  その答弁で,生活環境部長は,植物の専門家や関係者による対策連絡会議を設置し,生育分布状況の把握,定期的な調査,試験的な駆除の実施を行い,効果的な駆除方法を調査検討しているとのことでありました。  その調査検討の状況を踏まえ,現在のミズヒマワリの生育の状況,これまでに行ってきた取り組みと成果及び今後どのような対策を講じていくのかを伺います。  次に,高齢者の介護支援について,3点ほど保健福祉部長に伺います。  本県の65歳以上の人口は全体の約22%に達しており,その割合は今後もふえていくことは間違いありません。それに伴い,介護が必要とされる高齢者も増加しております。  以前は,家族が中心となって介護を行うのが一般的でしたが,女性の社会進出や核家族化など時代の変化とともに,介護は社会全体で支える必要性が大きくなってきたことから,平成12年度に介護保険制度が始まり,10年が経過をしました。平成18年度には改正が行われれ,介護予防を重視するシステムに転換されました。  介護予防は,介護が必要な状態になることを未然に防ぐとともに,介護が必要になっても,できるだけ体の機能を維持させる取り組みのことでありますが,本人の健康を守っていくことや家族の負担を軽減させることはもちろん,厳しい財政下での歳出を抑える面でも有効な取り組みと言えます。  そこで,まず,県として介護予防対策をどのように推進していくのか伺います。  また,介護予防事業の実施主体は市町村であり,各市町村に設置されている地域包括支援センターが,ケアマネジメントを実施するなど中核的な役割を担っておりますが,今後も要支援者の増加が見込まれる中,市町村負担は将来的に相当大きくなる可能性があります。  このような中で,愛知県では,ことし4月,市町村の介護予防事業を支援するための専門機関を設置し,介護予防プログラムの開発,地域包括支援センター職員の育成,市町村への助成などを行っています。  本県においても,県内のどこでも高齢者が一定レベルのサービスを受けられる体制を整えるとともに,市町村の負担を軽減するためには市町村に対して支援していくことが必要であると考えます。  そこで,県は,市町村の介護予防事業に対し,どのような支援を行っていくのか伺います。  もう1点,介護施設における職員の処遇改善への支援について伺います。  介護が,家族で行うものから社会全体で支えるように変化している中,介護施設の役割はますます大きくなっていますが,その運営は大変厳しい状況に置かれております。  この就職難にもかかわらず,介護の現場は人手不足が続いております。それは,重労働であるにもかかわらず低賃金であることが主な原因であり,その改善をしていかなければ解決することはできません。  今から5年後には,県民の4人に1人が65歳以上の高齢者という社会が到来するとも予測されていますが,県民が将来にわたり安心して生活していくためにも,介護施設における職員の処遇改善の支援が必要だと考えますが,所見をお伺いします。  次に,若草大橋へのアクセス道路である県道美浦栄線バイパス及び取手東線,さらには県道谷田部藤代線の整備について,土木部長にお伺いいたします。  利根川にかかる若草大橋は,千葉・茨城道路の一部として,茨城県南部と千葉県北部との広域ネットワークを形成し,両県の交流を活発にするとともに,上流にかかる栄橋,下流にかかる長豊橋の混雑緩和による地域の利便性の向上や地域の活性化を支援する上でも重要であると考えます。  現在の若草大橋は,有料区間が県道取手東線と丁字交差で接続されているのみであることから,若草大橋へのアクセスと利用数の向上に大きく寄与する県道美浦栄線バイパスの整備を促進する必要があります。  しかしながら,県道美浦栄線バイパス予定地のうち,取手東線から美浦栄線現道に至る区間においては,共有地となっているため用地買収が難航し,工事に支障を来している箇所が複数あると伺っております。これらの共有地については,これまで相続が発生する都度買収を行ってきたと伺っておりますが,共有名義人について,あとどれくらいの割合が残っているのかなど,現状と今後の見通しについて伺います。  また,同様に,若草大橋へのアクセスである東側の取手東線と美浦栄線現道との交差部については,幅員が狭いだけでなく,線形も悪いため,車両の通行に支障を来している状況にあります。この交差部が改良されれば,現道の美浦栄線から取手東線を経由して若草大橋へとスムーズなアクセスが確保されると考えますが,現状と今後の見通しについて伺います。  さらに,県道谷田部藤代線について,取手市上萱場から下萱場までの小貝川堤防上にある現道部の幅員が狭いことから,自動車の転落事故が何件かあり,路肩に転落防止のためにポールを立ててから事故がなくなったという経緯があります。事故が減っても,幅員は狭いことに変わりがないことから,早急な対応が必要と考えますが,現状と今後の見通しについて伺います。  次に,八間堰の長寿命化について,土木部長にお伺いをいたします。  八間堰は,牛久沼の流出口にある堰で,水は,そこから河道の八間堀を通り,排水機場から小貝川に合流します。県が管理する水門や排水機場といった河川管理施設については,施設を整備してから既に30年を経過しているものもあり,老朽化に伴う故障や維持管理費の増大が大きな課題となっていることから,財政的に制約されている状況ではあるものの,計画的な整備や機器の更新によって効率的,効果的な維持管理による故障の防止とともに,施設の長寿命化やコストの縮減を図っていく必要があります。  また,国においては,昨年,長寿命化に関する要綱を制定し,今後,各県で事業化が行われる見込みとも伺っております。谷田川の八間堰については,計画的な維持管理による故障の防止と施設の長寿命化を図る必要があることから,昨年度調査を実施したと伺っております。  地元住民が安心して暮らせるためには,治水対策がしっかりとなされることが大変重要であります。近年では,地球温暖化の影響かもしれませんが,各地でたびたび異常気象が起こっており,極めて短時間に多量の雨が降ることがあり,一気に水量が増大します。  八間堰のある場所は,佐貫駅からも近く,堰が機能しなくなれば甚大な被害を及ぼすおそれもあり,多くの住民の生命と財産が危険にさらされることになります。  そこで,八間堰の長寿命化計画の策定状況と事業化の今後の見通しについて伺います。  次に,学校図書館の充実と子供の読書活動の推進について,教育長に伺います。  まず,学校図書館の充実について伺います。  昨今,子供の読書離れが叫ばれているところですが,読書は,子供たちにとって,言葉を学び,表現力を高め,想像力を豊かにし,その後の人生をよりよいものにするものであります。まずは,子供たちに読書に親しんでもらうことが大切ですが,子供にとって最も身近な学校図書館を充実させていくことが,子供の読書離れに歯どめをかけ,また,授業での活用などにより学習の効果を上げることにもつながると考えます。  今回の学習指導要領の改訂においては,児童生徒の思考力,判断力,表現力などをはぐくむ観点から,言語に対する関心や理解を深め,言語に関する能力の育成を図る上で必要な児童生徒の言語活動の充実が重視されています。  また,学校図書館は,教育課程の展開を支える資料センターの機能を発揮しつつ,児童がみずから学ぶ学習・情報センターとしての機能と,豊かな感性や情操をはぐくむ読書センターとしての機能を発揮することが求められるとされておりますことから,学校教育においては,学校図書館の利活用がますます重要であると考えております。  文部科学省では,学校図書館図書標準を設定し,学級数ごとの標準蔵書数を示しておりますが,本県の小中学校の達成率は約5割となっており,半数の学校は標準冊数に達しておりません。  さらに,数は満たしていても,古かったり,汚かったりする本がかなり含まれているのが実態です。数にこだわるため古い本を捨てられず,新しい本はそれほどふえてはおりませんが,子供たちは最新の本が読みたいはずです。  私の地元である取手市では,2つの市立図書館において,団体貸し出し用の蔵書を用意し,小中学校へ貸し出すといった取り組みも行っております。先週の新聞には,八千代町の町立図書館において,小学校のみに実施してきた図書の貸し出しを中学校にも拡大するとの記事を目にしました。こうした公立図書館との連携も,図書の充実策として有効な方法ではないでしょうか。  確かに,小中学校における図書の購入や市町村立図書館との連携などは,第一義的には市町村によって検討すべきことではありますが,県として,小中学校の図書の充実にどのように支援していくのか伺います。  また,子供たちが効果的に学校図書館を活用するためには,本がただ並んでいるだけではなく,適切な相談,指導を行える専門の知識を持った司書教諭が必要です。  司書教諭は,教員免許を有する者が,図書館に関する知識や技能を習得し,学校図書館資料の選択,収集,提供や,子供の読書活動に対する指導等を行うなど,学校図書館の運営・活用について中心的な役割を担っております。また,学校図書館法により,12学級以上のすべての小,中,高等学校に配置が義務づけられております。  本県では,12学級以上の学校すべてに配置されておりますが,司書教諭は授業を担当しているため,一日を通して図書館にいることが少なく,書籍の整理や児童生徒に対する相談,指導業務を十分に行うことができません。  取手市では,それを補うために,司書教諭を補助する職員として司書助手を採用し,全小学校に配置しております。その司書助手は,月曜日から金曜日までの毎日午前10時から午後3時まで学校図書館におりますので,子供たちが図書を利用したいときには,いつでも対応できる体制が整備されております。  しかしながら,多くの市町村では,財政状況などからこのような職員を配置しておらず,また,配置している市町村でも,短時間しか勤務させないようなところもあります。  また,11学級以下の学校には,当分の間司書教諭を置かないことができるとされていることから,小規模校の中には司書教諭が配置されていない学校もあります。  子供たちにとっては,本を身近に感じるような図書の環境の整備に加えて,子供たちが求めている本を探したり,本に親しむような読み聞かせをしたりする図書の専門家の存在は必要です。よって,県財政が厳しい折,現実的には難しいと思われますが,12学級以上と言わず,子供たちに平等に読書の楽しさを体験させるため,すべての小,中,高等学校に司書教諭を補助する職員を配置することが望ましいと考えます。そして,校内において司書教諭が読書活動の推進役となり,図書館の整備や図書の相談,あるいは公立図書館のパイプ役として機能できるような人的整備が必要であると考えます。  そこで,学校図書館がより活性化するよう,ボランティアなども活用して,学校図書館が常に開館し,いつでも子供たちからの相談に対応できる体制を整えることが必要になってくると思いますが,県としてはどのように取り組んでいくのか,教育長にお伺いをいたします。  最後に,子供の読書活動の推進について伺います。  子供の読書活動は,新しい知識や情報を与えてくれるだけでなく,新鮮な感動を呼び起こしてくれるものです。また,読書によって培われる国語力や読解力は,あらゆる教科の基礎学力として必要不可欠なものであると言われております。  さらには,子供たちが郷土を愛し,輝く先人の残した知恵や知識を継承し,未来へ引き継ぐとともに,新しい文化を創出する上で大きな役割を果たすものでもあります。  一方,子供たちに読書の楽しさを伝え,読書が生活の一部として身につけさせる必要がありますが,そこで求められるのは,子供たちへの働きかけではないでしょうか。ただ,子供たちに「本を読みなさい」と言うだけでは,今までと何ら変わることはなく,子供の人間形成に読書が果たす大きな役割を私たち大人が実感していなければ,読書の楽しさを伝えることはできません。まず,何よりも,読書を生活の一部として充実させるためには,子供を取り巻く読書環境をよりよいものにすることであります。  このようなことから,子供が読書に親しみ,心豊かな思いやりのある子に育つためには,学校,家庭,地域などの人的,物的財産を大いに活用し,子供とかかわるすべての大人が共通理解し,学校図書館の充実とともに,子供が読書に親しめる環境づくりや,公立図書館の図書資料の充実,地域のボランティア団体による読み聞かせ活動の充実などが必要ではないでしょうか。いばらきの将来を担う人材の育成を図る上からも,読書活動の果たすべき役割は非常に重要だと考えております。  そこで,子供の読書活動など,どのように推進をしていくのか,県の取り組みについて教育長にお伺いをいたします。  以上で,私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 6 ◯議長(西條昌良君) 小林靖男君の一般質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 7 ◯橋本知事 小林靖男議員の御質問にお答えいたします。  戸別所得補償モデル対策について御質問いただきました。  米の戸別所得補償モデル対策につきましては,平成23年度より本格実施する予定の戸別所得補償制度の前段として,近年,恒常的にコスト割れをしております米について,10アール当たり1万5,000円の定額の助成を行い,農業経営の安定と再生産の確保を図ろうとするものであります。  定額助成の交付に当たりましては,国の需給見通しに基づき,それぞれの農家に配分された数量目標に即した生産が要件とされており,県としても,需要に見合った米づくりを進める観点から,積極的に加入の促進に取り組んでいるところであります。  これまでの取り組みに際して,農家や関係機関などからは,米への直接的な所得の補償を評価する声がある一方で,米価下落により財政支出が大きくなったときでも制度が本当に継続されるのか心配する声や,議員御指摘のような農地の貸しはがしによる集落営農への影響,麦・大豆など転作作物の助成金の単価引き下げの影響を懸念する声があるのも事実でございます。  このため,まず,麦・大豆など転作作物につきましては,県や市町村で単価の上乗せや団地化した場合の助成金の加算を行うなど,できるだけの激変緩和措置を講ずることとしているところであります。
     また,農地の貸しはがしにつきましては,現在のところ大きな影響が出ているという報告は聞いておりませんが,今後とも実態の把握に努めて,適切な対応を図ってまいりたいと存じます。  県といたしましては,モデル事業の実施に当たって出てきておりますさまざまな現場の声を国に伝え,議員御指摘のような農家のやる気を促しますとともに,農業所得の向上につながり,集落営農にも悪い影響を与えないようなよりよい制度が実施できるよう,国に働きかけてまいりたいと存じます。 8 ◯議長(西條昌良君) 次に,小野寺総務部長。                   〔小野寺総務部長登壇〕 9 ◯小野寺総務部長 簡素で効率的な行政運営体制の整備についてお答えいたします。  県では,これまで5次にわたる行革を推進する中で,職員数の大幅な削減を図る一方,最少の経費で最大の効果を発揮できますよう,出先機関の再編や市町村への権限移譲など,簡素で効率的な行政運営体制の整備に積極的に取り組んできたところでございます。  しかしながら,依然危機的な財政状況が続く中,今後,ますます複雑,多様化する県民ニーズに的確に対処していくためには,さらなる行政運営の効率化が必要であります。  一方,議員御指摘のように,職員数の削減は,今,まさに「乾いたぞうきんをさらに絞る」ような状況にあり,今後の削減に当たりましては,前例や慣習等にとらわれない新たな視点から,事務事業自体の廃止も含めた抜本的な見直しが不可欠であると考えております。  そうした観点からの取り組みの一例といたしまして,現在,所属ごとに処理している職員の給与,旅費など全庁共通の内部管理事務を一元的に処理する総務事務の集約化を導入することとし,来年4月の開始に向けまして準備を進めているところでございます。  この集約化により,約50人相当の職員数の削減効果と毎年度2億4,000万円程度の経費削減効果が見込まれ,新たな行政ニーズへの対応も可能になるものと考えております。  あわせまして,こうした職員数の削減で県民サービス水準の低下を招くことのないよう,また,さらに良質なサービスが提供できますよう,新人事評価制度の導入や各種職員研修の充実,さらには職員提案制度,庁内公募制度の効果的な運用などにより,職員の意識改革,組織の活性化をこれまで以上に図ってまいります。  こうした取り組みを通じまして,今後とも,県民サービスの維持向上を図りながら,さらなる職員数の削減に取り組みますとともに,一層簡素で効率的な行政運営体制の整備を推進してまいります。 10 ◯議長(西條昌良君) 次に,栗田生活環境部長。                  〔栗田生活環境部長登壇〕 11 ◯栗田生活環境部長 特定外来生物ミズヒマワリ対策についてお答えいたします。  県におきましては,昨年度,新利根川流域でのミズヒマワリについて分布状況を調査するとともに,地形条件等に応じた効率的な除去方法を確認するため,周辺環境や利水上の影響が懸念される箇所を優先し,試験的に除去に取り組んだところでございます。  その結果,分布状況につきましては,利根町から稲敷市に至る全長約33キロメートルの新利根川のうち,下流側の河内町,稲敷市を中心とした約25キロメートルと,支流である破竹川,さらには複数の幹線排水路等においてミズヒマワリの生育が確認されました。  また,試験的除去では,ミズヒマワリの繁殖力が最も衰える冬場の作業が最適であることや,水深などの作業環境に応じて,手作業やボート,あるいは重機を用いた除去のそれぞれに必要な条件を確認することができました。  一方で,川岸にヨシ群落がある場所では,作業効率が著しく低下することや,ボート,重機等を使用するに当たっての安全上の問題,さらには除去したミズヒマワリの保管場所の確保など,さまざまな課題も明らかになりました。  こうした結果を踏まえ,今年度は引き続き試験的除去に取り組みながら,除去後の生育の有無や他の外来生物の侵入等についても確認調査を行うこととしております。  さらに,これまで植物の専門家や県,地元市町で構成する対策連絡会議において,生育状況などの調査検討を行ってきたところですが,今般,新たに国土交通省霞ヶ浦河川事務所や水資源機構利根川下流総合管理所及び地元土地改良区などの関係団体を加え,より適切な除去や処分の方法,構成機関それぞれの役割分担の明確化,NPO等との連携,協働体制の構築等について検討を進め,ミズヒマワリ対策のさらなる推進に努めてまいります。 12 ◯議長(西條昌良君) 次に,山口保健福祉部長。                  〔山口保健福祉部長登壇〕 13 ◯山口保健福祉部長 高齢者の介護支援についてお答えいたします。  まず,県の介護予防対策についてでございます。  県といたしましては,介護予防を「いばらき高齢者プラン」の重点課題に掲げ,総合的に取り組んでいるところでございます。  具体的には,高齢者の健康状態に応じ,おおむね3つの領域に分けて施策展開を図っているところでございます。  まず,一般の元気な高齢者の方に対しては,健康づくりの観点から,広い意味での介護予防に取り組んでいるところであり,その1つとして,だれもが手軽に取り組むことができ,介護予防に有効なシルバーリハビリ体操の普及を図ることとし,平成27年までに1万人の指導士の養成を目指しているところでございます。  また,県民が楽しみながら安全にウオーキングができるヘルスロードの指定や,健康な歯の維持を目指した8020・6424運動,食生活改善推進員による介護予防のためのバランスのとれた食事の普及など,全県的な取り組みを一層推進してまいります。  次に,高齢者人口の5%程度と推定される特定高齢者,いわゆる虚弱な高齢者に対する介護予防につきましては,市町村が実施主体として取り組んでいるところですが,予防プログラムへの参加者は極めて少ない状況にあります。  介護予防の対象として最も力を入れなければならない領域であり,1人でも多くの方にプログラムに参加していただけるよう,今年度は,市町村職員等に対し,先進的な取り組み事例などを紹介する介護予防フォーラムを新たに開催いたします。  加えて,特定高齢者把握のための研修会を開催するなど,市町村の取り組みを一層支援してまいります。  さらに,要支援状態にある高齢者の方には,介護保険制度における予防給付を中心に,それぞれのケアプランに沿った介護サービスを提供することにより,重度化しないよう心身の維持や改善を図ってまいります。  県といたしましては,市町村や関係団体等との連携をより強化し,県民だれもが介護予防の重要性を認識するとともに,高齢者の方々ができるだけ介護が必要な状態にならずに,健康で生きがいの持てる社会づくりを進めてまいります。  次に,市町村の介護予防事業に対する支援についてでございます。  介護予防事業は,住民に身近な市町村が実施主体として行うことになっておりますので,市町村が円滑かつ効果的に事業を展開できるよう,支援していくことが重要であると考えております。  このため,県といたしましては,市町村における介護予防の具体的な支援として,介護予防の中心的なサービスである運動の機能向上や栄養改善,認知症予防などの6つの介護予防プログラムを円滑に進められるよう,それぞれにマニュアルを作成し,効果的に活用していただいているところでございます。  さらに,今年度は,市町村みずからが介護予防事業の取り組みを評価し,不備な面などの改善を目指す本県独自の介護予防事業評価票の作成を進めているところであり,この活用によって各市町村における個々のサービスの向上が図られ,ひいては県全体の水準アップにつながるものと考えております。  また,よりよい介護予防事業を推進するには,人材の育成が大変重要ですので,市町村職員や地域包括支援センターの保健師,社会福祉士,主任介護支援専門員を対象とした新任者・現任者研修や介護予防プラン作成研修などを行い,より専門性の高い人材の養成に努めてまいります。  今後とも,高齢者の特性に応じた適切な介護予防サービスが提供できるよう,市町村に対し総合的な支援に努めてまいります。  次に,介護施設職員の処遇改善への支援についてでございます。  賃金などの処遇改善を図ることは,人材確保の面からも極めて重要であると考えております。  このため,県では,昨年10月から月額1万5,000円の賃上げに相当する資金を事業者に交付する,介護職員処遇改善事業に積極的に取り組んでいるところでございます。本年3月末時点の申請率は84%と,全国平均を上回っておりますが,今後,より一層の取り組み支援に努めてまいります。  また,賃金改善以外にも,人材育成やメンタルヘルス面の配慮など,職場環境に関する処遇改善についても重要でありますので,管理者研修会等を通じて,介護事業所の体制づくりを支援しているところでございます。  さらに,介護の日作文コンクールやラジオ広報等を通じ,介護のとうとさや,やりがいなど,現場の声を紹介するなどして,介護に対する理解と認識を深めてまいります。  一方,雇用対策の一環として実施している研修・雇用一体型の福祉・介護職員確保特別対策事業につきましては,離職者などが働きながらホームヘルパー2級などの資格を取得し,施設の支援を受けながら引き続き介護職員として就労することを目指しております。  昨年度は,185名が順次新規雇用され,そのうち1年間の雇用期間が経過した30名中27名が継続雇用されるなど,福祉,介護職場へ定着してきていることから,今年度は,さらに採用枠を400名に拡大し,実施しているところでございます。  県といたしましては,国に対して処遇改善に関する抜本的な対策を引き続き強く要望していくとともに,介護サービスを担う人材が誇りを持って働けるよう,魅力ある職場環境づくりへの支援やイメージアップを図るなど,処遇改善に向けて積極的に取り組んでまいります。 14 ◯議長(西條昌良君) 次に,進藤土木部長。                   〔進藤土木部長登壇〕 15 ◯進藤土木部長 道路行政についてお答えいたします。  まず,県道美浦栄線バイパスについてでございます。  本バイパスは,千葉県北部地域と県南地域を結び,地域の交流拡大を支える重要な幹線道路であり,現在,竜ヶ崎ニュータウン内の県道八代庄兵衛新田線から県道取手東線に至る約6.7キロメートルの整備を進めております。  このうち,県道竜ヶ崎潮来線から美浦栄線現道までの約3.1キロメートルにつきましては,全線にわたり工事に着手しており,平成23年度中ごろの供用を目指して整備を進めております。  取手東線から美浦栄線現道までの約2.2キロメートルにつきましては,用地取得を進めるとともに,軟弱地盤対策工事を実施しているところでございます。  現在,未買収の用地は7件あり,そのうち3件が共有地でございます。共有地に係る130名の約3割に当たる権利が,いまだ取得に至っておりません。残りの4件につきましても,事業反対などの理由により難航している状況にございます。  今後とも,未買収地の取得に努めるとともに,土地収用法の活用についても準備を進め,用地取得が完了したところから,順次工事を実施してまいります。  次に,県道取手東線についてでございます。  本路線と県道美浦栄線現道との交差部は,両路線とも幅員が狭く,鋭角に交差しており,危険な状況であります。また,美浦栄線バイパスの県道竜ヶ崎潮来線から美浦栄線現道までが供用することにより,交差点交通量の増加が見込まれます。  このため,平成19年度から交差点改良を実施しており,昨年度までに必要な用地をすべて取得したところでございます。今年度は軟弱地盤対策工事に着手することとしており,来年度には供用が図られるよう努めてまいります。  次に,県道谷田部藤代線についてでございます。  本路線は,つくば市やつくばみらい市方面から,国道6号及びJR藤代駅へのアクセス機能を有する道路であります。  このうち,取手市上萱場から下萱場までの小貝川堤防と兼用している区間につきましては,幅員が5メートル程度と狭く,自動車の円滑な交通や歩行者,自転車の安全性に支障を来しております。  このため,この680メートル区間において,平成19年度に安全対策として路肩に反射板を設置いたしました。あわせて,現道拡幅事業を進めているところであり,これまでに一連の用地が確保できた140メートル区間につきましては,既に供用を開始しております。残る540メートル区間につきましては,今年度も引き続き用地取得に努め,まとまった用地が確保できた区間から,順次拡幅工事を進めてまいります。  次に,八間堰の長寿命化についてお答えします。  牛久沼の下流に位置する八間堰は,谷田川の治水対策上重要な施設であり,昭和46年に建設されてから39年が経過しております。  このような堰や排水ポンプ場といった大規模な河川管理施設につきましては,地域住民の安心,安全な暮らしを守るため,将来にわたり洪水時に所定の機能を発揮させる必要があることから,長寿命化計画を策定して適切な維持管理を行っていくことが重要となります。  このため,昨年度は,八間堰を含む県内12の河川管理施設について,堰本体や電気・機械設備などの点検及び健全度診断を実施いたしました。  この結果,八間堰につきましては,一部の機器や部品の更新,ゲート操作室の改築などを行う必要はあるものの,堰本体のコンクリート部など基本的な構造部については健全であり,今後適切な維持管理を行えば,相当な期間機能が保持できることを確認いたしました。  今年度は,健全度診断の結果を踏まえ,機器の特性に応じた長期的な点検計画を策定するとともに,最新の技術や機器,部品の耐用年数を考慮した更新・修繕計画を策定することとしております。  これらを踏まえ,長寿命化計画を取りまとめた上で事業化を図り,堰の機能が十分発揮されるよう適切な時期に更新や修繕を行ってまいります。 16 ◯議長(西條昌良君) 次に,鈴木教育長。                   〔鈴木教育長登壇〕 17 ◯鈴木教育長 学校図書館の充実と子供の読書活動の推進についてお答えいたします。  まず,図書の充実についてでございます。  子供たちの読書離れが進む中,子供たちが読書に親しむことは,豊かな心をはぐくむとともに,学習意欲も高めますことから,学力向上にもつながるものと考えており,図書の充実を図ることが重要となってきております。  一昨年3月に改訂された新学習指導要領の中で,各教科等において学校図書館を計画的に利用し,その機能の活用を図った教育活動を展開することが必要であると示されたところでございます。  学校の図書については,学校規模に応じて図書標準が定められており,例えば12学級の小学校の蔵書冊数は約8,000冊となります。  本県の平成19年度末における図書標準の達成率は,小学校で約5割,中学校で約4割であり,まだまだ不十分な状況にありますので,より一層図書の充実に努めなければならないものと考えております。  国においては,この学校図書蔵書数の達成を目指すため,平成19年度から23年度までの「新学習図書館図書整備5か年計画」を策定し,総額約1,000億円の地方交付税措置を市町村に対して行っております。  しかしながら,県内の予算化状況を見ますと,市町村の財政状況が依然として厳しいことから,本県の場合,平均が71.6%であり,全国平均と比べても約6%下回っている状況にございます。  このような状況を踏まえまして,学校図書館の充実を図るため,各市町村に対し,学校図書購入のための予算を措置していただけるよう一層強く働きかけてまいります。  また,公立図書館からの団体貸し出しや学校相互で図書を貸し借りする取り組みを積極的に紹介するなどして,子供たちに最新の本を提供できるようにしてまいりたいと考えております。  県といたしましては,今後とも,子供たちがみずから学び,豊かな感性や情操を身につける上で,学校図書館の果たす役割が大きいことを踏まえ,その充実に努めてまいりたいと考えております。  次に,司書教諭等の配置についてでございます。  学校図書館の充実を図るためには,子供たちの読書活動の推進役となる司書教諭の役割が重要であると認識しております。  本県においては,12学級以上の小,中,高すべてに司書教諭を配置し,当分の間置かなくてもよいとされている11学級以下の学校においても,357校に配置しているところでございます。さらに,今後はすべての学校に配置できるよう努めてまいります。  しかしながら,司書教諭は,議員御指摘のように,学級担任や教科指導をしており,その上で学校図書館の整備や学校全体に向けた読書活動の啓発に当たるなど業務内容が多岐にわたり,子供からの相談に十分に対応できない場合もあるところでございます。  このため,取手市を含め県内16市町村においては,司書教諭を補助し,子供たちの読書活動を支援する学校図書館担当職員を配置しており,今後は,未設置の市町村に対しましても,積極的に配置していただけますよう強く要望してまいりたいと考えております。  また,既に活用している市町村もありますが,平成20年度から導入されました学校支援地域本部事業を活用して,地域の方々に読書活動ボランティアとして読み聞かせや貸し出し業務などを担っていただくよう,働きかけてまいりたいと考えております。  今後とも,先進的な取り組み事例を市町村に広く紹介するなどして,学校図書館の体制整備を働きかけてまいりたいと考えております。  次に,子供の読書活動の推進についてでございます。  本県においては,子供の読書活動を推進するため,平成13年度から,小中学校におきまして「みんなにすすめたい一冊の本推進事業」に取り組んできたところでございます。昨年度は,1年間に50冊以上を読んだ小学生が全体の約6割を占め,中学生でも30冊以上を読んだ生徒が約1割を超えるなど,年々増加してきており,子供たちの読書習慣の定着が図られてきているものと考えております。  また,県立図書館におきましても,幼少期から読書に親しむための事業として,子ども読書フェスティバルや読み聞かせ研修講座等を実施するとともに,図書館情報ネットワークを活用して,市町村や学校の図書館活動を支援してきております。  今後は,本年1月に策定しました「いばらき子ども読書活動第二次推進計画」に基づき,乳幼児から特別職を始めるブックスタート運動,家族ぐるみで行う読書の奨励,学校図書館の充実,学校での授業前の朝の読書活動などを推進してまいります。  なお,市町村でも策定することとされています推進計画については,未策定の27市町村に対して,引き続き働きかけてまいります。  県といたしましては,今後とも,子供がみずから読書に親しみ,進んで読書習慣を身につけていけるよう,子供の興味,関心を尊重しながら自主的な読書活動を推進してまいりたいと考えております。 18 ◯議長(西條昌良君) 小林議員よろしいですね。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 19 ◯議長(西條昌良君) 暫時休憩をいたします。
     なお,会議再開は午後2時15分を予定いたします。                     午後2時2分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                     午後2時16分開議 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 20 ◯副議長(白田信夫君) 休憩前に引き続き会議を開き,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  佐藤光雄君。                  〔11番佐藤光雄君登壇,拍手〕 21 ◯11番(佐藤光雄君) 民主党の佐藤光雄であります。  通告に従い,知事,教育長,警察本部長,そして関係部長に質問をしてまいります。明快かつ前向きな御答弁をよろしくお願い申し上げます。  初めに,活力あるいばらきづくりについてお伺いいたします。  まず,定住人口の確保による本県の活力の向上についてであります。  我が国の人口は,平成16年をピークに減少局面に入り,今や本格的な人口減少社会が到来しております。本年4月に国が発表した平成21年10月1日現在の推計人口においても,我が国の人口は2年連続して減少し,減少幅は前年よりも拡大している状況です。  一方,年齢区分別の人口を見ても,14歳以下の年少人口と15歳から64歳までの生産年齢人口の割合が減少しており,少子高齢化の一層の進展が見られます。  国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によれば,今後も人口減少は加速度的に続き,今後20年間で1,000万人以上もの人口が減少するとの予測もされております。  こうした中で,全国的な傾向と同様,本県の人口も平成17年に減少に転じており,年少人口,生産年齢人口の割合も減少している状況であります。  また,本県では,大学進学や就職などに伴い,多くの若年層が県外へ転出しているものと思います。有名大学が東京圏などの県外に圧倒的に多く,卒業後も,ふるさとに帰らず,大都市部に就職する者が多い現実を考えればやむを得ないと思いますが,こうした若年世代の減少は,本県の活力低下の原因ともなりかねないものと考えます。  一方,私の地元である水戸市におきましては,総数は増加傾向にあるものの,県北地域からの流入が続いており,地域的な偏りも生じております。  人口は,言うまでもなく地域活力のバロメーターでもあり,人口の減少は,県,市町村の税収減を引き起こすばかりでなく,地域経済や地域のコミュニティに与える影響もはかり知れないものがあります。  総人口の減少する中,地域間競争に打ち勝ち,本県県勢の一層の発展を図る上では,一定の定住人口を確保するとともに,地域を支える人材の確保が重要であり,優秀な人材を県外,国外から呼び込むとともに,地域内への定着を図ることが肝要であります。  そして,そのためには,元気な地域づくりを進め,安心して豊かに暮らせる社会を実現していくことが重要であります。  そこで,本県の地域づくりを進める上で,地域を支える人材と一定の定住人口を確保することが基本と考えますが,今後どのように取り組みを進めていくのか,知事にお伺いいたします。  次に,新たな事業活動に取り組む中小企業の支援についてであります。  内閣府が発表した5月の月例経済報告では,我が国の経済は着実に持ち直してきているが,なお自律性は弱く,失業率が高水準にあるなど厳しい状況にあるとされており,地域経済の中核をなす中小企業を取り巻く環境は,依然として厳しい状況にあります。  また,グローバル化の進展や地域間競争の激化など,社会経済状況は常に刻々と変化しており,将来を見据えた柔軟な経営手腕も必要とされております。  このような中,本県の活力を向上させるためには,本県の企業数の99.9%を占め,働く場を提供している中小企業に,元気になってもらうことが極めて重要です。そして,中長期的な視点から見れば,今後,経営基盤の強い競争力のある中小企業を育成していく必要があると考えております。  現在,国においては,中小企業が新たな事業活動を行うことによりその経営の向上を図る取り組みなどを促進するため,いわゆる中小企業新事業活動促進法に基づく支援体制を整備しており,また,本県においても,この法律に基づく経営革新計画承認制度により,中小企業の新商品や新サービスの開発,新分野への進出などを支援しているところであります。  昨年度は150件の計画を承認したと聞いており,私の地元である水戸市におきましても,茨城県産果実を使用した醸造酒の開発などが承認されております。  私は,このような社会経済情勢である今こそ,この制度のさらなる活用を図り,県内中小企業の経営革新が促進され,ひいては地域経済がますます元気になるよう,これまで以上に県が支援していく必要があると考えます。  そこで,これまでの経営革新計画承認制度による取り組みの成果と,その成果を踏まえた今後の中小企業の経営体質の改善,強化に向けた取り組みに対する支援について,商工労働部長にお伺いをいたします。  次に,中心市街地の活性化についてであります。  中心市街地は,古くから商業や業務などさまざまなまちの機能が集まり,長い歴史の中で独自の文化や伝統がはぐくまれてまいりました。人々の生活に密接なかかわりを持ってきた場所であります。  しかし,近年,モータリゼーションの進展や商業を取り巻く環境の変化などを背景に,中心市街地の衰退,空洞化が進行しており,また,最近では,この衰退,空洞化した中心市街地に居住する人々,とりわけ高齢者が,生鮮食料品等の日常の買い物にも支障を来す事態となっており,こうした問題は,買い物難民やフードデザート問題,すなわち安価で良質な食料品が買えない食の砂漠として,メディアでも報じられております。  先月,買い物環境改善のための方策について検討してきた,経済産業省の地域生活インフラを支える流通のあり方研究会の報告書が公表されました。その中では,買い物難民の人数は全国で600万人程度と推計されており,宅配サービスの充実や移動販売車の活用,コミュニティバスなど移動手段の確保などによる買い物支援が必要と指摘しております。  また,民間事業者や住民だけの対応では限界があるとして,官民連携の必要性が強調されており,私もその必要性を痛切に感じているところであります。  中心市街地については,地元市町村の果たすべき役割が大きいとは思いますが,県としても,市町村,さらには民間事業者などと密接に協力,連携し,行政コストを抑えながら,衰退する中心市街地の再生と活性化に向けて取り組んでいかなければならないと考えます。  そこで,中心市街地の活性化に対する今後の取り組みについて,商工労働部長にお伺いいたします。  次に,農業の振興についてお伺いいたします。  まず,米の戸別所得補償モデル事業・水田利活用自給力向上事業の推進についてであります。  改めて申し上げるまでもなく,本県は全国に誇る農業県であります。東京都中央卸市場における本県産青果物取扱高は,平成16年から6年連続して全国1位となっておりますし,平成20年の農業産出額は,対前年比202億円増の4,284億円となり,悲願であった全国第2位への復帰を果たしたところであります。  今後も,首都圏の食料供給基地として,その地位を磐石たるものにしていくためには,農家経営の安定と担い手の確保・育成による一層の農業の振興が欠かせません。  こうした中で,民主党のマニフェストに基づく水田利活用自給力向上事業と米戸別所得補償モデル事業が創設され,本年度から新たにスタートしたところであります。  この制度では,食料自給率向上のために,飼料用米,米粉用米などの新規需要米には10アール当たり8万円が助成される仕組みとなっております。これまで本県農業が抱えてきた湿田地帯という課題や,麦・大豆の連作障害などについて制度活用による対応が可能となるため,これら新規需要米の推進は,本県水田農業経営の確立のためには極めて重要であります。  しかし,実際に現場を歩いてみますと,「生産調整を行わずに,その分米をつくって売った方が収入が多い」あるいは「いい土地でつくった米は高く売れる」などといった農家の話も聞こえてまいります。  先日の農林水産省の発表でも,4月末時点の加入申請件数は,本県の農業共済加入農家約8万4,000戸のうち,約1万戸と約1割にとどまっており,制度の趣旨がまだ農家の皆さんに十分に行き届いていないのではないかと思っております。  また,本年度は,水田利活用自給力向上事業において,従来の産地確立交付金などの対策よりも交付額が減ってしまう場合に,交付単価を上乗せする激変緩和措置が講じられます。各農家が戸惑い,あるいは不安を感じないように,こうした措置の周知を図っていく必要もあると思います。  そこで,農家経営の安定に向け,米の戸別所得補償モデル事業・水田利活用自給力向上事業の推進について,加入率の向上を含め,今後どのように取り組んでいくのか,農林水産部長にお伺いいたします。  次に,多様な農業担い手の確保・育成についてお伺いいたします。  本県農業を支える担い手は,高齢化や後継者不足などにより減少の一途をたどっており,担い手の不在による耕作放棄地の増加が社会問題となるなど,さまざまな影響を及ぼしております。  本県では,今年度が最終年度となる茨城農業改革において,新規参入者などを含めた多様な担い手の確保・育成を掲げ,39歳以下の新規就農者を毎年250人確保することを目標としておりますが,昨年度の新規就農者は189人となっており,平成17年以降190人前後で推移しております。  一方,このうち農業以外からの新規参入者は51人と,平成20年度の24人,19年度の19人から大幅に増加をしております。この背景には,長引く雇用情勢の低迷から,農業を選択肢の1つとしてとらえる方がふえていることなどもあるのではないかと考えておりますが,理由はともあれ,せっかく就農を決意した方々が意欲を持って農業を続けてもらえるようにすることが重要であります。  そして,農家経営を安定させるための施策とあわせ,新規就農者支援の取り組みを続けることは,新規就農者を農業に定着させることができるばかりでなく,新規就農に対する不安を解消し,新規就農者を拡大することにもつながると思います。  これまでも,農業大学校での研修事業や県農林振興公社による就農相談などが行われておりますが,特に農業以外から新たに就農する人たちは,栽培や経営にかかわるノウハウを持たないゼロからのスタートであります。機械,施設のリース事業や営農上の支援制度など,情報提供はもちろんのこと,作付品目の選定など,将来的な産地育成を見据えた助言,技術指導,さらには農地のあっせんなど,新規就農者の視点に立った情報を一元的に提供する必要があると思います。  そのため,地域に密着した市町村,JA,農業改良普及センターなどが,新規就農者の受け入れに一丸となって積極的に取り組んでいくことも重要と考えます。  農業改革大綱も最終年次を迎え,これまでの取り組みの成果の検証と,これまでの取り組みの深化に向けた検討が進められることになると思いますが,今後,農業以外からの新規参入者などを含め,多様な農業担い手の確保・育成にどのように取り組んでいくのか,農林水産部長にお伺いいたします。  次に,学校教育についてお伺いをいたします。  まず,小,中,高教育でのキャリア教育の促進と産業界等との連携についてであります。  茨城労働局の調査によると,本県の平成22年3月高卒者の就職率は94.1%と,景気低迷により求人数が激減する中,前年並みの水準となっております。  しかし,就職をあきらめて進学した生徒や,希望や適性を考えずに就職した生徒もいると思います。さらには,新卒未就職者が200人を超える規模で存在しており,適切な雇用対策を講じることが必要であります。  また,就職することが非常に厳しくなっている一方で,高卒就職者の離職率も,近年,高い水準で推移しております。「労働時間が長かったり不規則だった」,「仕事が自分に合わなかった」などの理由で,就職後1年以内に約4人に1人が離職している状況にあります。  この背景としては,若者の勤労観,職業観の未成熟や,社会人,職業人としての基礎的,基本的な資質,能力が十分に身についてないことがあろうと思っております。  そのため,県としては,新規高卒者がみずから希望する職種につけるよう,景気対策などにより雇用機会の拡大に取り組むことは当然必要でありますが,子供たちが生きる力を身につけ,社会人,職業人として自立していくことができるようにするキャリア教育の強力な推進を図ることが重要であります。  現在でも,職場体験やインターンシップなどが行われているところでありますが,早い段階から自分の将来に明確なビジョンを持つとともに,働くことの厳しさを身につけられるよう,小,中,高それぞれに児童生徒の発達段階に応じて系統的に取り組んでいく必要があります。  また,キャリア教育の充実を図るためには,産業界等との連携も欠かせない視点と思います。後継者の育成などを受け入れ事業所側のメリットという面でも理解を求めながら,より充実したキャリア教育が進められるようにすべきであります。  そこで,今後のキャリア教育の促進と産業界とのより一層の連携について,教育長にお伺いいたします。  次に,教員の大量退職への対応と常勤講師への待遇についてであります。  企業や行政では,平成19年から21年にかけて,いわゆる団塊の世代が一斉に定年退職期を迎えましたが,本県の学校現場の教員につきましては,若干おくれた平成29年度末に大量退職のピークとなり,その数は義務教育だけでも約800人となる見込みであります。  そのため,県では,今年度,通常ベースの300人から50人を加えた350人を採用し,来年度以降も,この平成29年度の退職のピーク時の大量採用を少しでも緩和できるような定員計画で管理していると聞いております。  一方,退職者数が採用者数を大幅に超過するため,常勤講師により補充,対応をしている現実があります。  こうした中で,講師は,正規任用職員と比べて不利な待遇も見受けられます。正規採用試験に合格していないとはいえ,児童生徒から見れば,正規任用職員と講師は同じ教員であり,業務内容もほとんど同じであります。  そもそも講師は,更新制という不安定な雇用形態であり,正規採用試験に合格するかどうかわからない状況の中で,将来の見通しも立たない,あるいは仕事に対するモチベーションも高まらず,そして結婚などへの将来設計を考えるに当たっても,暗い影を落としているのではないでしょうか。  私は,学力低下の問題などが取りざたされている今日,学校教育活動の活性化のためには,財政状況の大変厳しい中であっても,直接児童生徒と接する教員の手当てが大変重要であり,必要とされる十分な数の意欲ある教員の確保,配置が不可欠と考えております。そして,個々の教員がモチベーションを高め,児童生徒のために最大限に力を発揮できるようにしていくことが重要であり,講師についても何らかの手だてを講じていく必要があると考えます。  そこで,教員の大量退職への対応と,講師のモチベーションを高めるための常勤講師の待遇について,県としてどのように考えているのか,教育長にお伺いいたします。  次に,保育所待機児童の解消についてお伺いいたします。  昨今の経済事情を反映し,働く女性が増加するとともに,その就労形態も多様化しております。そのような中,育児と仕事の両立を支援するさまざまな保育サービスの充実や,子供を産み育てながら安心して働ける労働環境づくりは急務となっております。  特に,共働き世帯が専業主婦世帯を上回る状況にある今日において,共働き世帯における子供の受け皿となる保育所の整備は極めて重要であります。  厚生労働省の公表資料によりますと,平成21年10月1日現在の全国の待機児童数は4万6,000人強,本県でも783人いるとされ,年々増加傾向にあります。  その中でも,私の地元水戸市の待機児童数が非常に多くなっており,その半数近くを占めている状況にあります。しかも,高い競争率のため,最初から入所をあきらめて申し込み自体を行わない親もいると聞いております。この数字には,そのような潜在的な待機児童の数はカウントされておりませんので,実際の数はこの数を大きく上回るのではないかと推測されます。  この待機児童を解消すべく,県では,「大好きいばらき新エンゼルプラン21後期計画」の中で,保育所の整備等を重点施策として位置づけております。  また,この問題については,昨年の第2回定例会の一般質問でも取り上げ,保育サービスの充実を図るために,保育所などの重点的な整備を行っていくとの答弁を知事からいただいたところであります。  そこで,待機児童の解消について,その現状及び今後の見通しについて,保健福祉部長にお伺いいたします。  次に,児童虐待防止対策の推進及び児童相談所一時保護所の整備についてお伺いいたします。  児童虐待事件が毎日のように報道されており,その中で虐待による子供の死亡事例も見られ,非常に心を痛めております。  本県においても,本年4月に児童虐待事件が発生しており,死亡には至らなかったことが不幸中の幸いとはいえ,児童相談所がかかわっていたにもかかわらず重傷化に至ってしまった,まことに残念なケースであり,皆さんの記憶にも新しいことと思います。  児童虐待が発生する中で,その対策としては,虐待が発生しないよう,また発生しても重大事件に発展しないよう,早期発見による未然防止に努めることが特に重要と考えます。  そのためには,近隣住民や関係機関などと連携し,虐待から児童を優しく見守る多くの目を光らせることが重要であります。そのことから得た情報により,市町村や児童相談所は児童虐待の兆候をつかむことも可能であり,未然防止に向けた初動体制がさらに整備されると思います。  未来を担う子供たちを健全に育成していける環境づくりは行政の使命であり,その使命を果たすべく,今後の児童虐待の早期発見,未然防止対策についてどのように取り組んでいくのか,保健福祉部長にお伺いいたします。  また,虐待を受けた児童などを一時的に保護するための児童相談所一時保護所につきましては,狭隘な上,築50年と老朽化が著しく,一時的とはいえ,虐待を受けた子供たちの生活の場としてはふさわしくありません。子供たちの安全を確保するという初期の目的はもとより,傷つき,不安を抱えた子供たちに十分なケアが行えるよう,設備面での改善も急務であります。  そこで,今後の一時保護所の整備についてどのように考えているのか,保健福祉部長にお伺いいたします。  次に,保有土地の早期処分と住宅供給公社の解散の見通しについてお伺いいたします。  県出資団体と県関連の保有土地の問題は,本県の抱える大きな課題であることから,これまで県出資団体等調査特別委員会において審議されてきたところであります。  さきに開催された県出資団体等調査特別委員会では,保有土地に係る将来負担が,平成20年度の約2,300億円から平成21年度見込みでは約2,260億円に減少する見込みであることが報告されましたが,依然として県の実質的将来負担額に大きな影響を及ぼしております。  改めて申し上げるまでもなく,保有土地問題は県政に与える影響が極めて大きく,できる限り早期に解決すべき重要な課題であります。保有土地の売却に時間を要するれば要するほど,金利負担も増加していくことは言うまでもありません。このため,可能な限り早期の処分を進めることが何よりも大切であります。  そこで,未分譲面積が多いTX沿線開発,開発公社,土地開発公社について,それぞれどのような手法により早期処分を進めていくのか,知事にお伺いいたします。  また,解散の方針が示されている住宅供給公社については,本年第1回の定例会で知事は次の定例会のころまでにはより具体的に方向づけができるよう取り組んでいくとの答弁をされております。昨年12月に出資団体等調査特別委員会に提出されたシミュレーションにおいても,先送りすればそれだけ県の負担が増加することが示されており,一刻も早く具体的な処理方法を明示し,進めるべきであります。  そこで,住宅供給公社の解散の見通しについても,あわせてお伺いいたします。  最後に,高齢者等の交通事故防止対策についてお伺いいたします。  私は,茨城県警が発信している「ひばりくん防犯メール」サービスを利用しておりますが,事件,事故情報を受信するたびに胸を痛めている一人でありますが,中でも,多発している高齢者が犠牲となる交通死亡事故については,大変心配をしております。  本県における本年5月末現在の交通事故死亡者数は75人と,前年に比べて14人少なくなっておりますが,高齢者の死亡者数は全国ワースト第3位の38人と,その半数を超えるという事態になっております。高齢者の交通事故防止対策は,一刻の猶予も許されることではありません。  高齢者の歩行中死者の特徴を見てみますと,そのほとんどが安全教育を受けておらず,夜間においては反射材を利用していない状況であります。高齢者宅を訪ねての交通安全指導や反射材の貼付等の街頭指導など,これまで県警が取り組んできた高齢者の交通事故防止に向けた対策について,そのたゆまぬ努力は十分に理解するところでありますが,なかなかその効果があらわれない現状にあります。
     県警では,今年度から,地域交通安全活動推進委員等と連携し,高齢者宅を直接訪問し,個々の高齢者の生活実態に合ったきめ細かな交通安全指導等を行うシルバー・ハートフルプロジェクトが展開されていると聞いております。  高齢者に対するきめ細かな対応により,交通事故防止に対する認識が深く浸透し,この事態の打開につながるものと期待しているところでありますが,今後ますます高齢化社会が進行する中,どのように高齢者等の交通事故防止対策を進めていくのでしょうか。  警察本部長にお伺いいたしまして,第1回の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 22 ◯副議長(白田信夫君) 佐藤光雄君の一般質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 23 ◯橋本知事 佐藤光雄議員の御質問にお答えいたします。  活力あるいばらきづくりについてお尋ねをいただきました。定住人口の確保による本県の活力の向上についてでございます。  我が国では,これまでに経験したことがない人口減少社会を迎え,国全体の活力の低下が大きな問題となっており,今後,元気な地域とそうでない地域との差別化が進み,地域間格差が拡大してくるものと考えられます。  このような中で,活力あるいばらきづくりを進めるためには,議員御指摘のとおり,地域を担う人材と一定の定住人口を確保していくことが大変重要であると考えております。そのためには,まず,雇用の場をしっかりと確保していくことが求められます。  このため,私は,広域交通ネットワークの整備を進め,人や物の交流の促進を図りますとともに,各種企業の誘致や,雇用の大半を占める中小企業の振興,科学技術の集積を活用した新産業の創出など,雇用の場がしっかり確保された産業大県づくりに取り組んでまいりました。  その結果,コマツや日立建機,中国木材など国内有数の企業が進出し,過去10年間の工場立地面積では全国第1位となっているところであります。  今後とも,圏央道や東関道などの整備を早期に進め,戦略的な企業誘致に取り組みますとともに,いばらきのものづくりを担う産業人材の育成などにも力を入れ,雇用の確保に努めてまいります。  また,あわせて観光の振興や農業の発展にも力を入れ,これらの分野でも雇用の場を確保してまいりたいと存じます。  また,県外から人口を呼び込みますためには,魅力的で快適な住環境の創出を図ることも大変重要であります。  例えばつくばエクスプレス沿線地域におきましては,魅力あるまちづくりを推進しますとともに,つくばスタイルのブランド化に取り組んでまいりました。その結果,沿線の守谷市やつくば市などでは,平成17年のつくばエクスプレス開業以来,約1万8,000人の社会増となっておりますし,また一方で,平成21年には,本県全体としても,平成12年以来9年ぶりに約2,000人の社会増を見ることができました。  そして,若い人たちに移住してもらうためには,特に医療体制の整備を進めますとともに,子育て環境や教育の充実に力を入れていくことが重要と考えておりますので,そういった面でもいろいろな手当て,施策を実施してまいりたいと考えております。  さらに,県内や都内大学生等を対象とした就職面接会や企業説明会などを開催し,県内企業への就職を支援しますとともに,つくばや東海などにおきましては,研究者の生活環境や子弟の教育環境などを高めていくことで,国内外から多くの優秀な人材を集積させてまいりたいと考えております。  こういった取り組みにより,人口減少社会に当たりましても一定の定住人口を確保し,本県を元気で住みよい地域へと発展させてまいりたいと考えております。  次に,保有土地の早期処分と住宅供給公社の解散の見通しについてお答えいたします。  まず,保有土地の早期処分についてでございます。  保有土地の処分に当たりましては,昨年度,一元的かつ迅速な意思決定による対策の推進を図りますため「県有地等処分・管理対策本部」を設置し,分譲価格の見直しや新たな処分方策について審議するなど,全庁挙げて取り組んでいるところであります。  具体的な処分方策でございますが,まず,TX沿線開発につきましては,商業・業務系用地について,各地区の特性に応じ,ターゲットを絞った企業誘致活動を展開しますとともに,早期にまちの醸成を図るためめ,商業施設などを対象に事業用定期借地制度についても活用してまいります。  住宅用地につきましては,県の直接分譲に加え,民間事業者との共同分譲やハウスメーカー等への一括処分など,民間のノウハウを生かした土地分譲を進めてまいります。  開発公社のプロパー工業団地及び県が造成等を委託している公共工業団地につきましては,産業立地推進東京本部を中心として積極的な企業誘致活動を展開しますとともに,カタログ価格の大幅な引き下げや進出企業の用地取得費等に対する補助制度の創設など,企業がより立地しやすい環境を整えたところであります。  今後は,企業訪問をさらに活発に行う中で,新たに導入した分譲促進策をPRしながら,早期の処分に努めてまいります。  土地開発公社のひたちなか地区につきましては,既に立地している商業施設などによるにぎわいに加え,来年春の北関東自動車道全線開通など,立地条件がさらに充実してまいります。  これらの優位性を強くアピールしながら,大規模な利用が見込める大手ディベロッパーなどへ重点的に企業訪問を実施しているところであり,企業の意向を踏まえ,区画の分割など公募条件の柔軟な見直しや事業用定期借地制度の活用を図りながら,保有土地の早期処分に努めてまいります。  いずれにいたしましても,県議会に提出させていただきました改革工程表の目標の達成に向け,企業ニーズや住宅需要の動向などを的確につかみながら,保有土地の早期処分に全力で取り組んでまいります。  次に,住宅供給公社の解散の見通しについてでございます。  住宅供給公社につきましては,昨年12月の県出資団体等調査特別委員会に公社解散に伴う県負担見込額のシミュレーションをお示しし,委員会からは,一日も早く解散すべきとの御提言をいただいております。  さらに,平成21年度決算では,地価下落に伴う土地の評価損やサンテーヌ土浦売却に伴う損失などにより約24億円の実質損失を計上するなど,大変厳しい状況が続いております。  このため,保有土地の処分や大町ビルの売却などにより公社債務の縮減に努めますとともに,特定優良賃貸住宅事業の連帯債務の解消や調整池などの公共施設の地元市への移管など,さまざまな課題の整理に全力で取り組んでいるところであります。  一方,早期解散に当たり,今後,県が負担しなければならない経費につきましては,平準化を図るため第三セクター等改革推進債の活用が必要でありますことから,現在,活用に当たっての協議を関係機関と進めているところであります。  今後も,県民負担ができるだけ大きくならないようにすることを基本に,多方面にわたる関係者への影響ができるだけ少なくなるように,早急に課題の整理を進め,公社解散に向けた関連議案を第3回定例会に提出したいと考えております。 24 ◯副議長(白田信夫君) 次に,福田商工労働部長。                  〔福田商工労働部長登壇〕 25 ◯福田商工労働部長 新たな事業活動に取り組む中小企業の支援についてお答えいたします。  厳しい経営環境にある中小企業が,新商品,新サービスの開発や新たな生産方式,販売方法の導入などにより経営基盤の強化を図ることは,地域産業の活性化に大変重要であります。  県では,中小企業のこのような取り組みを促進するため,商工会等が行う巡回相談やセミナーの開催などを通じまして,経営革新計画承認制度の普及を図るとともに,希望する企業には中小企業診断士などの専門家を派遣し,計画作成などの助言,指導を行っております。  この結果,この数年,毎年100件を超える計画を承認しており,これまでの承認件数は946件に上っております。また,業種的には,製造業や小売業,サービス業のみならず,建設業,運輸業などの幅広い業種にわたっております。  また,承認した企業のうち,計画が終了した企業を除く425社を対象に実施しましたアンケート調査の結果では,7割を超える企業が経常利益を年1%以上増加させているほか,多くの企業が,開発力,技術力,信用力の向上,新規取引先の拡大など,経営力の強化に成果を上げていると答えておるところでございます。  今後とも,経営革新計画承認制度は経営革新に大変有効であることから,商工団体や金融機関等と連携し,制度の一層の普及に努めてまいりますとともに,今年度設置された中小企業応援センターと連携した相談指導体制の強化や商工会等による案件の掘り起こしなどにより,多くの企業の計画作成を支援してまいります。  さらに,計画が目標どおり達成できるよう,実施段階で課題が発生している企業につきましては,専門家を派遣し課題の解決を図るなど,広範かつきめ細かな支援に努めてまいります。  こうした取り組みにより,中小企業の経営体質の改善,強化をより一層促進してまいります。  次に,中心市街地の活性化についてお答えいたします。  中心市街地において,地域コミュニティが衰退し,店舗や交通機関など日常生活に不可欠な生活インフラが弱体化する,いわゆるフードデザート問題──食の砂漠と言っておるようですけれども──は,国の研究会でも取り上げるなど,社会的課題となっていると認識しております。  こうした新たな課題に対し,中心市街地を活性化するためには,市街地における暮らしやすい環境づくりと,にぎわいづくりを一体的に進めていく必要があり,議員御指摘のとおり,行政,商工団体,民間事業者など,官民が連携して取り組んでいくことが大変重要でございます。  このため,県では,活性化の成功事例等の情報提供を初め,地域の創意工夫による商店街活性化のための事業への助成や出店希望者と商店街とのマッチングによる空き店舗対策に取り組んでいるほか,中心市街地活性化法に基づくまちづくりを総合的に推進する協議会へ参画し,指導助言を行っているところでございます。  こうした中,協議会が設置されている水戸市におきましては,中心市街地の空き店舗への出店者に対し店舗改修費の助成を行っておりますほか,水戸商工会議所が中心となり,生活協同組合と商店街等との連携による新たな配送サービスを検討するなど,市民の買い物環境の改善に取り組んでいるところでございます。  また,他の市町村におきましても,中心市街地における農産物の朝市や直売所の開設,行政と交通機関の連携により乗客の希望する場所や時間に合わせて利用するデマンドバスの運行などに取り組んでいるほか,宅配や買い物代行など,高齢者の買い物を支援するサービス業を起業する民間事業者もあらわれてきております。  県といたしましては,今後とも,市町村や商工団体,民間事業者等との密接な協力,連携のもと,商店街のにぎわいづくりを促進するとともに,買い物環境等の改善に向けた新たな生活支援サービスがしっかりと定着するよう積極的に支援し,中心市街地の再生と活性化に取り組んでまいります。 26 ◯副議長(白田信夫君) 次に,宮浦農林水産部長。                  〔宮浦農林水産部長登壇〕 27 ◯宮浦農林水産部長 農業の振興についてお答えいたします。  まず,米の戸別所得補償モデル事業・水田利活用自給力向上事業の推進についてでございます。  これらの事業につきましては,米の再生産の確保や湿田への飼料用米などの作付拡大により,稲作農家の経営安定と水田の有効活用を促すものであり,県といたしましても,加入促進を図っているところでございます。  県におきましては,本年1月以降,市町村や農協を対象とした説明会や,認定農業者,集落営農の代表者が集まる会議などの機会をとらえまして制度内容を説明しましたほか,県内に53あります地域水田農業推進協議会にも個別に周知を図ってまいりました。  周知に当たりましては,本県で独自に作成いたしましたパンフレットやDVDを活用いたしまして,制度内容をわかりやすく,かつ激変緩和措置による単価上乗せも具体的に御理解いただけるように工夫をしてきたところでございます。  また,県内53あります地域協議会におきましては,旧市町村単位での説明会や集落単位での座談会などを1協議会当たり平均で10回程度開催しておりまして,DVDなどを活用しながら農業者の理解促進に努めていただいているところでございます。  さらに,5月中旬からは,6月末の申し込み期限に向けて一層多くの方に加入いただけますよう,国や関係機関と協力しながら大規模農家を中心に戸別訪問を実施し,事業の推進に当たっているところでございます。  今後は,市町村などの協力を得まして,広報車の活用や回覧文書,電話での呼びかけを行うとともに,地域協議会において申し込み用紙の書き方相談会などを行い,最後の最後まで加入率の向上に努めてまいります。  次に,多様な農業担い手の確保・育成についてお答えいたします。  農外からの新規参入を含め,農業の担い手を確保・育成していくためには,団塊の世代の退職や雇用不安など社会情勢の変化を的確にとらえ,対応していくことが重要と考えております。  県におきましては,従来より,農業大学校における農業後継者の育成を初め,先進農家や農業法人での新規参入者などの長期研修支援に努めてまいりましたが,定年帰農者の増加を踏まえまして,平成19年度からは,「いばらき営農塾」に定年帰農者向け講座を新たに設けてきたところでございます。  また,現実に就農するに当たりましては,住宅や農地の確保,技術習得や資金調達など課題はさまざまですので,普及センター,市町村,JAなど関係機関が協力して就農後の支援を行っているところでございます。  さらに,一昨年の雇用情勢の悪化以降,この際農業を職業にしようと意を決していただける方々がふえておりますので,県内はもちろん,東京や大阪,札幌でも就農相談会を開催するとともに,農業法人などへの就職と技術研修を一体として支援しているところでございます。  また,今年度からは,経営基盤を持たない農外からの新規参入者などへの対応を強化するため,農地やリースした機械,施設,技術指導などを整備した実践農場をモデル的に設置することといたしております。  今後とも,雇用の受け皿としての期待の大きさを十分認識いたしまして,農外からの新規参入を含む多様な担い手の確保・育成に努めてまいります。 28 ◯副議長(白田信夫君) 次に,鈴木教育長。                   〔鈴木教育長登壇〕 29 ◯鈴木教育長 学校教育についてお答えいたします。  まず,小,中,高教育におけるキャリア教育の促進と産業界等との連携についてでございます。  本県の昨年度の高校卒就職者の3月末の内定率は,前年度と比較しますと1.4ポイントマイナスでありますが,就職から進学に切りかえたり,途中で就職をあきらめた生徒も数多くおりましたので,実際にはさらに厳しい結果であったと考えております。  昨年度の就職内定状況においては,普通科高校や女子生徒の就職内定率が低く,さらには比較的求人数が多い介護福祉分野で就職希望者が少ない傾向が見受けられたところでございます。このようなことを踏まえますと,高校における介護福祉分野を含めたキャリア教育を充実していくことが重要であると考えております。  本県におきましては,これまでも,産業界等と連携した上で,小中学校における職場見学,職場体験,高等学校におけるインターンシップ,デュアルシステム,地域産業担い手育成事業等の企業実習を実施してきたところでございます。  本年度は,特に普通科高校においてインターンシップの充実や,ハローワークのジョブサポーターを活用するなどして,勤労観や職業観の育成を促進してまいります。  議員御指摘の早期離職者の課題に関しましては,産業界等からも基礎学力や基本的なマナーが十分に身についてない生徒の離職率が高いとの指摘も受けておりますので,勤労観や職業観の育成とあわせて,基礎学力やマナーの向上に努めてまいりたいと考えております。  県といたしましては,今後とも,発達段階に応じたキャリア教育の充実を図るとともに,産業界等との協議の場を数多く設け,十分な連携をとった上で,高校生の就職支援に全力で取り組んでまいりたいと考えております。  次に,教員の大量退職への対応と常勤講師の待遇についてでございます。  まず,教員の大量退職への対応についてでございますが,小中学校においては,昭和55年度に1学級の編成基準が45人から40人に改善されたことや,第2次ベビーブームによる児童生徒数の増加に即応して採用者数をふやした結果,50歳以上の教員が全体の約4割を占めております。  こうした状況から,今後の教員の採用につきましては,教員の年齢構成の平準化や児童生徒数の減少による小中学校の統廃合を踏まえた上で,今年度から採用者数を50名ふやし,350名としたところでございます。  次に,常勤講師の待遇についてでございます。  学校の教員は,本採教員,常勤講師,非常勤講師によって構成されております。常勤講師につきましては,1年の期間内で任用されておりますが,勤務時間は本採教員と同じであり,学級担任やティーム・ティーチングでの補助的な役割を担っていただいております。その待遇につきましては,本採教員と遜色のない給与水準となっており,期末勤勉手当や退職手当等も支給することとなっております。また,希望によっては県教育研修センターの研修が受講できるようにしております。  しかしながら,議員御指摘のとおり,雇用が不安定なために将来設計等に不安を抱えている方が数多くいらっしゃるのも事実でございます。  このため,県といたしましては,本採教員を目指している講師の方が多数いることを考慮し,昨年度から,一定の勤務経験のある常勤講師について,特別枠で採用する講師経験特別選考を実施したところでございます。  今後は,現在39歳までとしております年齢上限の引き上げについても検討してまいりたいと考えております。 30 ◯副議長(白田信夫君) 次に,山口保健福祉部長。                  〔山口保健福祉部長登壇〕 31 ◯山口保健福祉部長 保育所待機児童の解消についてお答えいたします。  保育所の整備につきましては,従来より,利用のニーズの高い市町村を中心に定員の増加に努めてまいりましたが,議員御指摘のとおり,待機児童はなかなか減少しない状況にあります。  このような中,県におきましては,健やかこども基金を活用し,保育所整備の一層の促進を図っており,昨年度末には14カ所,508人の定員増が図られたところです。この結果,本年4月の待機児童数は,昨年10月時点の783人から227人にまで減少いたしました。  また,基金による補助対象の最終年度となる今年度につきましては,昨年度の繰り越し分も合わせ,26カ所,660人の定員増が確実に図られるほか,市町村から追加の相談もいただいております。  このように集中的に整備を促進しておりますが,「新エンゼルプラン21」に掲げる待機児童ゼロを確固たるものにするためには,潜在的需要への対応も必要であると考えております。  このため,県といたしましては,保育所の新設はもとより,分園設置や特定保育の促進など,本県独自の施策についても市町村に働きかけているところでございます。  さらには,家庭的保育事業,いわゆる保育ママの実施を促すなど,地域の実情に合ったきめ細かな施策を展開し,保護者の多様化する就労形態や個々のニーズに応じたサービスの提供に努め,待機児童の解消に全力で取り組んでまいります。  次に,児童虐待防止対策の推進と児童相談所一時保護所の整備についてお答えいたします。  まず,児童虐待防止対策の推進についてでございます。  議員御指摘のとおり,児童虐待の未然防止のためには,できるだけ多くの方々に関心を持っていただき,早期発見につなげていくことが大変重要でございます。
     このため,まず,子供と接する機会の多い保育士や教員,民生委員児童委員等に対しては,早期発見,早期通告を目的とした研修を継続して実施してまいります。また,身体的虐待の兆候を発見する機会が多い医療機関につきましては,通告の手順を定めたマニュアルを配布し,連携強化に取り組んでおりますが,今後は,医師会,歯科医師会等の懇談会等を通して,より一層の周知を図ってまいります。  一方,一般の県民の方々が24時間相談したり通告できる「いばらき虐待ホットライン」を設置し,児童相談所職員が緊急対応できる体制を整備しております。  昨年度は,鹿島アントラーズと共同して「オレンジリボンキャンペーン」を展開し,ホットラインの電話番号の普及を図ったところでございます。  さらに,これから子を産み育てようとする妊婦の状況把握も重要でありますので,医療機関等が把握した要支援妊婦の情報を速やかに市町村保健センターに提供できる支援連絡体制の強化に努めてまいります。  また,生後4カ月までにすべての乳児について家庭訪問を行う乳児家庭全戸訪問事業につきましては,全市町村で実施しているところですが,さらにその内容の充実を図ってまいります。  今後とも,関係機関や県民の方々からの情報を迅速かつ的確に把握し,児童虐待の早期発見,未然防止につなげてまいります。  次に,児童相談所一時保護所の整備についてでございます。  一時保護所の整備につきましては,保健福祉部としても優先的に取り組む課題であると認識しております。  現在,利用可能な既存施設の確保ができるよう候補の検討などを進めており,できるだけ早期に環境の改善が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。 32 ◯副議長(白田信夫君) 次に,杵淵警察本部長。                   〔杵淵警察本部長登壇〕 33 ◯杵淵警察本部長 高齢者等の交通事故防止対策についてお答えいたします。  本年5月末における高齢者の交通死亡事故を見ますと,議員御指摘のとおり,夜間歩行中の方全員が反射材を利用していなかったことや,多くの方が交通安全教育を受けていないという現状にあります。  今後,ますます社会の高齢化が進む中,高齢者の交通事故防止は喫緊の課題であると認識しており,警察では,高齢の歩行者,自転車利用者に対する対策として,シルバー・ハートフルプロジェクトを今年度から3カ年計画で実施しているところであります。  本事業は,地域交通安全活動推進委員等と連携し,県内すべての高齢者宅を直接訪問して,個々の高齢者の生活実態に合ったきめ細かやな交通安全指導や反射材の利用促進を図るほか,道路横断中の危険について映像を見ながら模擬的に体験する,高齢保護者教育システムなどを有効に活用した参加・体験・実践型交通安全教育や,ゲートボール場など高齢者が集まる場所での出前式交通安全教室等を積極的に開催するものであります。  また,高齢の運転者に対する対策としては,交通事故を起こすなど運転に自信のない方に対して,実技指導,適性検査等を取り入れた参加体験型のシルバー・ドライバーセミナーを実施しております。  今後とも,関係機関,団体と連携の上,高齢者等が安全で安心できる交通社会の確立に向け,各種対策を推進してまいります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 34 ◯副議長(白田信夫君) 暫時休憩をいたします。  なお,会議再開は午後3時40分を予定いたしております。                    午後3時18分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                    午後3時41分開議 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 35 ◯議長(西條昌良君) 休憩前に引き続き会議を開き,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  森田悦男君。                  〔35番森田悦男君登壇,拍手〕 36 ◯35番(森田悦男君) 自由民主党の森田悦男であります。  今定例会一般質問最後となりますけれども,通告に従いまして順次質問してまいりますので,知事初め,教育長並びに関係部長の明解なる御答弁をお願いするものであります。  最初に,「生活大県」を実現するための茨城の活力創造についてお伺いします。  まず,茨城経済ビジョンについてであります。  我が国は,長寿社会,人口減少社会を迎えるとともに,グローバル経済に翻弄されながら景気低迷に苦しんでおります。そのような中,平成19年度の本県経済は,県内総生産の前年度比増加率が全国第3位であり,製造品出荷額等が第8位,県内総生産が13年前の平成6年度約11兆400億円から,平成19年度は約11兆5,800億円へと,約5,400億円増加しております。  しかし,対照的に平成19年度の県民所得は約8兆9,300億円と,平成6年度の約9兆1,400億円より2,000億円以上減少しており,1人当たりの県民所得も,平成6年度310万7,000円から,平成19年度は300万7,000円へと,10万円も減少しているなど,ややいびつな形,姿となっております。  知事は,今任期から,医療や福祉,教育等の充実,いわゆる生活大県の実現を標榜されておりますが,そのためには財源の確保が必要であり,経済活性化の果実としての税収増が前提となります。県民や企業を元気にし,将来ともに持続可能な社会を茨城に実現していくためには,県民が豊かになるような経済の活性化が不可欠であり,そのためには,茨城の目指すべき姿を県民に提示していくことが大変重要と認識しております。  知事には,将来,県経済をこういう姿にしたいという考えがおありかと思いますが,それを私は「茨城経済ビジョン」と名づけましたが,具体的な目標を設定した計画を策定していただきたいと思うのであります。  具体的な目標設定とは,例えば「経済の主な指標をすべて全国10位以内にしよう」とか,「県民所得を5%増加させよう」というような,だれにでもわかりやすく元気の出る目標を設定することであります。  もちろん,自分の実力をはかり,頑張ればぎりぎり到達できるかもしれないという点に設定することが肝心です。メジャーリーグのあのイチロー選手は,「頑張れば何とか手が届くところに目標を設定をすれば,ずっとあきらめないでいられる。そういう設定の仕方が一番大事だと僕は思います」と言ったそうですが,まさにそのとおりだと思います。そうした目標を内容とするビジョンを策定し,それを明確に県民の前に提示すれば,だれもがその実現を目指して努力することができると考えるわけです。  そこで,現在,県においては,新たな総合計画を策定中であると伺っておりますが,以上を踏まえ,新計画の中に「茨城経済ビジョン」としてどのような将来目標を設定し,県民に示していくのか,知事の御所見をお伺いします。  次に,企業誘致の推進についてであります。  県内経済の活性化策として最重要とすべきは企業誘致であります。本県の工場立地は好調で,特に県西,県南地域での立地が活発であります。圏央道沿線では,県や市町村,団体などが参加する協議会が,平成20年度から5年間で新規立地100件,製造品出荷額2,200億円の増,雇用創出5,200人を目標として掲げ,ITやロボット,バイオ・医療関連産業の集積を図るため,人材育成の強化や企業誘致活動に力を入れております。  私も,平成19年第3回定例会の一般質問において,圏央道沿線の各地域の産業集積を活用したプロジェクトを先導していくべきという質問を行いましたが,その後,圏央道が稲敷インターチェンジ,つくば中央インターチェンジへと順調に開通し,阿見アウトレットモールの開業や,古河市への日野自動車の進出決定など,それらの実績とともに圏央道沿線の持つ産業的潜在能力はますます高まりつつあります。今後も,地域の特性を生かした企業誘致を加速度的に進めるべきであります。  アメリカの経営学者のマイケル・ポーター氏が「産業クラスター」という概念を提示しましたが,これは,「特定分野における関連企業や団体が地理的に集中し,競争しつつ同時に協力している状態」を指します。これにより,新産業が創出され,地域の活力創造につながることが期待されており,圏央道沿線においても産業クラスターの構築が求められます。  つくばにはロボットや医療関連産業,古河や境・坂東地域では,食料品及び各種資材製造業や流通業等の産業集積を推進すべきであり,特に,古河の周辺には栃木県上三川町に日産,栃木市にいすゞ,群馬県太田市に富士重工業の自動車工場があることから,日野自動車の進出と連携して,自動車関連産業の集積を目指すべきであります。  ついては,以上を踏まえ,県は地域の特性を生かした県全体の企業誘致についてどのように考えるのか,そして,圏央道沿線地域における企業誘致についてどのような戦略を立て進めていくのか,知事の御所見をお伺いします。  また,立地企業への優遇措置として,税制面や水道料金の引き下げなどが現在実施されておりますけれども,多くの未分譲工業団地を抱えている中では,徹底した誘致促進を図る必要があります。そのためには,決意を持ってより効果のある優遇策をさらに導入すべきと思います。このことについて,今後どのように取り組んでいくのか,あわせてお伺いをいたします。  さらに,地元の期待が大きく,圏央道沿線発展の拠点の1つともなるべき日野自動車の進出予定地の造成状況と,工場建設着工見通しについても,あわせてお伺いいたします。  次に,県西南地域の基盤整備の推進についてであります。  本県の持つ産業的潜在能力は,高速交通ネットワークや基幹道路,工業用水道などの産業インフラが完成して,初めて最大限まで発揮されるものであり,それらの道路の順調な進捗,開通が地域発展のスピードを左右するのであります。私の地元の県西地域においては圏央道であり,また,アクセス道路となる国道354号や主要地方道路結城野田線のバイパス,さらには筑西幹線道路などであります。  平成18年度発表の圏央道の目標宣言プロジェクトにおいて,平成24年度に開通するとされていた,つくば中央インターチェンジから五霞インターチェンジまでの区間が,政権交代後,要検討とされ,昨年度82億円あった当初予算も,本年度は49億円と前年の6割にとどまっており,大きな危機感を覚えます。国と地方自治体にとって,圏央道整備による経済波及効果は他に比較できないほど大きいとの認識に立てば,これ以上の整備の遅延は国家的にも大きな損失と言えるのではないでしょうか。県には,関係都県や市町村と協力しながら,圏央道の整備計画を予定どおり推進するよう,国に強く働きかけるよう求めます。  ついては,圏央道の計画的整備のための取り組みや,そのアクセス道路の整備見通し,さらに筑西幹線道路の整備見通しについて,知事の御所見をお伺いします。  次に,痛ましい児童虐待の防止についてであります。  先ほども民主党の佐藤議員の方からるる御指摘や質問がありましたけれども,大変深刻な問題であります。最近,埼玉県や奈良県などで児童虐待死事件が相次ぎ,その悲惨な内容に私も心を痛めております。県内でも昨年度の児童虐待相談件数が718件と,児童虐待防止法施行後最多となっており,児童相談所など関係機関の努力によっても歯どめがかかっていないのが現状であります。  親になりきれていない親がふえているのではないかという危惧も持ちますが,近年の国内外の理論的,実証的研究によると,児童虐待の発生要因は,親個人の精神的病理や道徳心の欠落だけではなく,多くの場合,子育て世代の置かれている経済社会的な背景によって,親の心理ストレスが高められ,虐待に至ることも解明されております。  長年,児童虐待問題に取り組むアメリカでは,厳格な通報システムを導入したにもかかわらず,児童虐待死の数の抑制につながっていないことも指摘されており,虐待を根本から防止するためには,子供のいる家庭を経済的困窮状態に長期間さらさないようにすることが肝要であります。こうしたことから,若い世代の雇用確保から社会保障や住宅政策の充実,学習環境の公平化などに及ぶ,子供のための広範な生活支援施策の展開が求められます。  もう一方で,虐待発生時に,緊急避難的に児童相談所などが親から児童を早期に引き離し一時保護する必要もあります。本県でも,児童相談所や学校,福祉施設,警察など,関係機関が連携を強化して,いかに早期発見し,早期対応を図るかに努力されていると思います。  今後は,さらに関係機関のスタッフの虐待を見抜く力を高めるとともに,介入権限の強化や一時保護後のメンタルケア,一時保護施設の生活環境の改善などを図ることにより,虐待による被害を少しでも軽減することが望まれます。よって,児童虐待への対策としては,虐待を生み出す経済社会的要因の解消と,虐待発生時の一時保護等,この両面を同時に進める必要があると考えますが,これらについて保健福祉部長の所見を伺います。  次に,子宮頸がん予防ワクチンの普及についてであります。  子宮頸がんは全国で年間約1万5,000人が発症し,約3,500人が死亡しており,近年では20代後半から30代に急増しております。このがんは,女性の命はもちろんのこと,妊娠や出産の可能性まで奪ってしまう,個人の人生や生活にとっても,社会にとっても影響の大きい病気であります。  しかし,定期的な検診によって早期に発見でき,また,中学生のころにワクチン接種を行えば,ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を防ぐことが期待でき,ワクチンと検診をあわせれば,ほぼ完全に「予防できるがん」でもあります。  このため,昨年12月から日本でも予防ワクチン接種ができるようになったことを受けて,今年度から東京都や山梨県,全国27市町村において,予防ワクチン接種費用に対する補助が開始されました。本県の大子町と潮来市では,ことし,女子中学生へのワクチン接種を全額公費負担で実施するとのことであります。  確かに「がんを予防できるワクチン」というのは画期的ではありますが,日本人に対する効果のほどがどのぐらいかも不明の現段階において,本県を初め,自治体が公費助成に完全に踏み切ることは,現実を見れば拙速であるという気がしないわけでもありません。  まずは,国として,ワクチンが女性にとっても社会にとっても有効・有用なものかどうかを見きわめるため,その効果を十分に検証する準備に入るべき段階ととらえ,県としては,国にそうした取り組みを行うよう強く働きかけるべきであります。  そして,ワクチンの有効性を検証した暁には,国は,ばらまき政策である一律支給の子ども手当などを見直ししてでも,このワクチンに対する財源措置を行い,対象年齢を最適に絞って,学校における集団接種を公平に実施すべきであると考えます。なお,集団接種には子宮頸がんへの理解を深め,検診受診率の向上につながる啓発効果があるものと期待もしている次第です。  ついては,以上を踏まえ,子宮頸がん予防ワクチンの普及について,保健福祉部長の所見を伺います。  次に,平成の大合併後における市町村合併の推進についてであります。  昨年度末までで,10年に及んだ平成の大合併の結果,全国市町村数は3,232から1,727へと,相当程度進捗いたしました。  合併の進展により,人件費削減効果や専門職員の確保が容易になったり,少子化対策の充実などが図られたようであります。  一方で,小規模市町村の行財政基盤の強化や,合併の必要性を認識しながらも合併を実現できなかった市町村をどうするかなどの課題は,いまだ積み残されております。  また,市町村への権限移譲が進展し,住民に最も身近で総合的な行政主体として期待が高まっている中,基礎自治体には,財政的に自立し,十分な権限と専門的な職種を含む豊かな人材を持つことが求められております。こうしたことから,市町村合併は基礎自治体の行財政基盤の強化の手法の1つとして,今後もなお有効であり,県は第2弾の合併を推進する必要があると考えます。  その手始めとして,将来の道州制を踏まえた理想的な基礎自治体のイメージや数,ロードマップなどをまとめた「ビジョン」を提示すべきであります。  例えば,基礎自治体の適正な規模については,一説には,一住民当たりの行政コストが統計学的に最も低下するとされる人口15万人から40万人であるといわれますが,これを単純に本県に当てはめてみますと,8から19市程度まで集約が必要だということになります。  ただ,人口が均等に分散するのではなく,地域には,人,物,金が集中し,経済活動の中心となるべき中核都市も必要です。日立市を中心とした県北地域,水戸市を中心とした県央地域,つくば,土浦市を中心とした県南地域というように,各地域の発展の牽引役として,50万人ないし60万人規模の中核都市を誕生させることが望ましいと思っております。  そこで,知事には,基礎自治体の適正規模やその数,中核都市の設置の考え方などを踏まえ,新たな市町村合併ビジョンの策定を検討していただきたいと考えますが,知事の御所見をお伺いいたします。  また,基礎自治体の集約を図るためには,市町村及び住民の機運を高めることが必要と考えますが,国の支援がない中,今後どのように合併機運を高め,基礎自治体づくりを推進していくのか,あわせてお伺いいたします。  次に,農家の所得向上についてであります。  農家の所得が向上すると期待されている戸別所得補償制度ですが,経営の合理化による経営安定化を目指した今までの政策に逆行し,他県では補償金を目当てに,せっかく大規模集約した農地が再分散化されたり,米の過剰生産による価格の下落も心配されるなど,長期的には農家の所得向上につながらないのではないかという心配もしております。  さて,本県の農業の状況については,農業産出額全国第2位,東京都中央卸売市場取扱額のシェアが6年連続第1位と,大変喜ばしい結果ですが,その一方で,農家の所得額に目を向けてみますと,平成15年の1人当たりの農業所得は162万6,000円であったのが,平成20年には145万5,000円と減少しております。  この理由の1つとしては,汗水流してつくった農産物が,農協や市場において,農家を落胆させるような低価格での販売を強いられていることなどがあるのではないでしょうか。そのためか,農産物直売所などで,農家が自分の農産物に自信を持てずに,よい品であるにもかかわらず,それに見合わない安値で,ただ売ればいいという感覚で販売しているところを見かけることが多々あります。  安い価格には,それだけの「責任感」,「プライド」しかありません。逆に,高値で売ることは,農家にその価格に見合った「責任感」を持たせるとともに,自分のつくった農産物に「プライド」を持つようになります。農業改革で進めている「買ってもらえる農産物づくり」,つまり消費者ニーズへの対応はもちろん必要でありますが,今後はそれに加えて,消費者の意向をリードするような一歩進めた生産者側の自主的な生産・販売戦略が必要であると考えます。  価格向上のためには,「ただおいしい」とか「生産量全国第1位」だけでは消費者は振り向きません。無農薬や有機栽培などにより,「だからおいしい」,「だから健康になる」,「自然に優しい」といったように,農産物に特徴,付加価値をつけて売ることが必要であります。生産量をふやすことだけではなく,質の高い農産物を生産することによって,農家の所得を向上させるべきではないでしょうか。  ついては,農家の所得向上についてどのように取り組んでいくのか,農林水産部長に改めてお伺いいたします。  次に,茨城のさらなる発展のための茨城空港利活用促進についてであります。  まず,定期便拡充に向けた取り組みについてであります。  3月の開港以来,定期便2社の搭乗率が予想を超える好調ぶりで,見物客も5月末時点で累計37万人を超えるなど,大変なにぎわいを見せていると聞き,喜ばしく感じています。  しかし,本日の傍聴者の皆様も含め,茨城空港を見学された方は感じたかもしれませんけれども,これは現時点での空港の目新しさ,珍しさからくるものであり,すぐに飽きられてしまうのではないかという心配があります。このにぎわいを継続させ,航空機の離着陸という空港本来の機能を活性化するためには,定期便の拡充を進める必要があります。  1つには,増便につながる現便の乗客数の確保,拡大ですが,県内外の利用者にローコストや搭乗手続の簡便さによる時間短縮など,茨城空港の特徴,利便性をさらにPRしていくことが必要です。  加えて,就航先の地域との交流を,観光分野にとどまらず,スポーツ,文化,経済の分野まで促進し,航空機利用の向上につなげるべきでありましょう。  また,交通アクセスの向上は課題であり,5月27日から来年3月末までの期間限定で東京への高速バスの運行が開始されましたが,利用ニーズを検証し,最適な運行数やダイヤなどを見定めながら,定着を図る必要があります。  さらには,北関東地区については,来年4月に全線開通となる北関東道を利用した高速バス路線の設定を検討すべきと考えます。  もう1つは,新たな就航の獲得ですが,今後の経済発展を考えると,中国便はぜひとも必要であり,このたびの知事訪中により,チャーター便ながらも春秋航空の上海便が確保できたことは大変喜ばしいとともに,できるだけ早い時期での定期便運航を期待するものであります。国内では,スカイマークの第2弾として,札幌便を何としても獲得すべきと思います。  ついては,以上の提案も含め,定期便拡充に向けた取り組みについて,企画部長にお伺いをいたします。  次に,空港施設の利用促進についてであります。  ターミナルビル等の空港施設に相応の魅力づけを講じることは,利用客を呼び込む効果やテナントの維持,ターミナルビルの健全経営につながるため必要であると思います。  石川県の能登空港では,総合事務所などが合築されて広域行政の拠点となっており,さらに「道の駅」としても登録され,観光情報拠点にもなっております。茨城空港も週末に物産展等のイベントが開催されておりますけれども,例えば常設の県施設や地元市の出先機関を設けるなどして,積極的な活用を図るべきと考えます。  また,自衛隊機目当ての見学者も多く,例年,自衛隊の航空祭には多数の見物客が訪れていることからも,自衛隊との共用空港ならではの特色を生かした空港利用の観点から,展望デッキの曇りガラスは見直すべきでありましょう。  また,近い将来には,飛行機のミニ博物館的施設,あるいは映像施設をもってマニアに関心を持ってもらうことも一考に値します。  ついては,以上の提案を踏まえ,どのように空港施設の利用促進を図っていくのか,あわせて企画部長にお伺いをいたします。  最後に,学力の向上についてであります。  全国学力・学習状況調査,いわゆる全国学力テストが,本年から抽出方式により4月20日に実施されましたが,希望参加を含めた参加率は,全国の73.5%に対し,本県は95.4%と高く,本県の教育への高い関心がうかがえます。  しかし,本県の昨年度の全国学力テストの結果は下位に低迷し,特に算数,数学の基礎知識は40位代となっており,大きな問題であります。
     全国体力・運動能力,運動習慣等調査,いわゆる全国体力テストでは,中学2年男子が全国第1位となるなど,全国トップクラスの本県の小中学生が,全国学力テストでは低迷してしまうのは,集中して授業,勉強に取り組めていないためではないでしょうか。  本県の取り組みとして,小学校4年生の夏休みの5日間程度を利用した「学びの広場」などでは効果を上げていると言いますが,全国に先駆けた少人数教育も,なかなか成果が見えてまいりません。  他県の事例ですが,福岡県糸島市立引津小学校では,朝の1時間目の授業を15分ずつ,3教科のモジュール学習として基礎の反復学習を行ったり,兵庫県の尼崎市では,計算科を正式な教科とし,そろばんの授業を3年生から5年生で,年間各50時間も導入するなどして,特色ある授業に取り組んだところ,集中力が高まり,学力の向上のみならず,生活にもめり張りがつき,生活態度も改善したといいます。  「脱ゆとり」ともいわれる新学習指導要領が平成23年度から小学校で,翌24年度中学校で全面実施となり,学習内容が教科によっては現行より3割もふえ,学習時間の確保はより難しくなります。このような中,本県においても総合的な学習の時間の見直しなどより,集中力を高める基礎学習の時間をふやすべきではないかと考えます。  また,全国学力テストの結果については,本県において一昨年はゼロであった正答率などの数値を含んだ公表を,昨年度は7市町がするようになりました。しかし,各市町村は全国平均との比較のみで,自分が県内でどれくらいの位置にいるのかわからない状況であり,これでは現場の先生たちに問題意識や危機感は生まれません。  全国学力テストの結果を効果的に学習に役立てるためには,一般への公表と学校長,教師への情報提供とを区別して,後者を解禁すべきです。そうすることで,学校,教師みずからが適度な緊張と競争意識のもと,苦手な箇所を見つけたり,専任講師を配置するなどの対策を講じることが期待されます。  以上の提案を踏まえ,学力向上成果があらわれるよう,児童生徒の学習面と学校,教師の指導面との両面においてどのように取り組んでいくのか,教育長にお伺いをいたします。  以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 37 ◯議長(西條昌良君) 森田悦男君の一般質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 38 ◯橋本知事 森田悦男議員の御質問にお答えいたします。  「生活大県」を実現するための茨城の活力創造について御質問をいただきました。  まず,茨城経済ビジョンについてでございます。  我が国が人口減少時代を迎え,国全体の活力の低下が大きな問題となる中で,本県が厳しい地域間競争に勝ち抜き,活力を維持していくためには,産業の振興を図ることが必要であり,しっかりとした将来見通しに基づき施策を進めていくことが需要であると考えております。  このため,現在の県総合計画におきましては,「活力あるいばらきづくり」を第1の目標として掲げ,将来の経済見通しを示しますとともに,工場立地件数や戦略分野産業の製造品出荷額,農業産出額,年間観光客数などの具体的な指標を数値目標として設定し,その実現に向け,施策を推進してきたところであります。  これまでの成果につきましては,工場立地件数が年間60件の目標を3年連続して上回りましたほか,戦略分野産業の製造品出荷額や年間5,000万人を目標とする観光客数も順調に推移しているところでありまして,平成19年度までの本県経済も現行計画に示しております実質1.9%を上回る3.9%の成長を達成しております。  議員からは,茨城経済ビジョンの策定について御提案をいただきましたが,今申し上げましたように,産業政策の大きな方向については,県総合計画の中で示してきたところでありまして,現在策定中の総合計画におきましても,グローバル化など,時代の潮流を踏まえた新たな経済見通しと,これに関連する数値目標を示してまいりたいと考えております。  このうち,計画の基本的な指標であります経済成長率につきましては,本県は広域交通ネットワークや最先端の科学技術の集積など,他県にはない高い発展可能性を有しておりますことから,国の成長戦略で示された経済成長率を上回るような目標を検討しますとともに,こうした経済成長を実現するための施策について,具体的でわかりやすい数値目標を設定してまいりたいと存じます。  このほか,産業に関する部門別の計画であります「産業活性化に関する指針」や「観光振興基本計画」などにつきましても,総合計画とあわせて改定作業を進め,施策の達成度をはかることができる具体的な指標などを示してまいりたいと存じます。  いずれにいたしましても,経済見通しや数値目標につきましては,現在,総合計画審議会で御議論をいただいているところでありますので,今後,御意見も踏まえ,県民によりわかりやすい形で示してまいりたいと考えております。  次に,企業誘致の推進についてお答えいたします。  まず,地域の特性を生かした企業誘致についてでございます。  経済のグローバル化が進展する中,企業は世界との激しい競争にも勝ち抜ける環境を求めております。中でも特に生産面や物流面等での立地条件は重要でありますが,本県の場合,災害が少なく東京に近いこと,比較的低廉で広い用地が確保できること,広域交通ネットワークが充実してきていることといった条件が整いつつありますので,企業誘致に当たっては,企業が共通に求めるこれらの立地環境のPRに最も力を入れているところであります。  一方で,企業が立地するに当たりまして求める条件には,それぞれ異なるものがございます。この点でも本県には,コンビナートと港湾を備えた鹿島,高速道路と港湾が直結した常陸那珂,研究機能が集積したつくばや東海など,極めて特徴的な優位性を持った地域が数多くありますので,このような地域特性を最大限に生かしながら企業誘致を進めることが重要であると考えております。  また,企業誘致に当たりましては,誘致した企業の関連企業などの戦略的な誘致に努めること,さらには誘致企業と既存企業との連携を推進することなどが,地域産業全体の活性化や競争力の向上を図る上で大変有効であります。  このため,御指摘の自動車関連産業などの誘致に当たりましては,立地していただいた中核企業と関連の深い企業の動向や立地条件などを探りながら,戦略的な誘致を進めてまいります。  さらに,進出企業との関連も考慮しながら,製造技術や資材調達等に精通した民間出身のコーディネーターを採用し,既存企業の技術力の向上や販路の開拓などを支援することにより,進出企業とのビジネスマッチングに結びつける戦略なども考えております。  圏央道沿線地域における企業誘致の戦略といたしましては,第1には,日本一の消費地でもある首都圏各地域とのアクセスのよさや,周辺交通ネットワークの整備が進んでいることを強くアピールすることであり,第2には,既存の産業集積やつくばの研究機能を生かすことであると考えております。これにより,これまで食品や流通等の企業の立地や,日野自動車の進出表明に結びついており,今後も,不況に強い医薬品や食品を初め,自動車関連産業やロボット関連産業などの誘致を進めてまいりたいと存じます。  優遇措置につきましては,全国に先駆けて導入した県税の減免措置などが企業から高い評価を得ており,本県の立地環境のよさと相まって,全国トップクラスの立地実績につながってきたところであります。  さらなる優遇措置につきましては,先般,工業団地の分譲価格の見直しや工業用水道料金の引き下げ,さらには用地取得費等補助制度の創設などを行ったところでございますので,当面その状況を見守ってまいりたいと存じます。  県といたしましては,県内経済の活性化と未分譲工業団地の早期処分のため,まずは新たに拡充した制度を活用しながら,引き続き全力で企業誘致に取り組んでまいります。  次に,日野自動車の進出予定地の造成状況と工場着工見通しについてでございます。  まず,造成状況でございますが,昨年末から地区外の排水路工事を進めているところであり,地区内につきましても,本年4月22日付で県開発公社が開発許可を取得いたしました。  工場用地の造成につきましては,工場の建設を見据えた工事の進め方などの詳細を詰めているところですが,地区内道路のつけかえ工事と調整池からの排水管工事につきましては,今月下旬をめどに着工予定との報告を受けております。工場の着工につきましては,中長期の生産計画や財務状況を総合的に勘案しながら決定していくものと理解しております。  日野自動車の業績は,世界経済の影響を強く受け,平成20年度は大幅な営業赤字,21年度は急回復し営業黒字と激しく変化しており,今後の動向の見きわめや,親会社のトヨタ社との協議などを考慮すると,最終判断までにはもう少し時間がかかるのではないかと考えております。  一方,同社からは,「決算発表時に7万5,000台とした今年度の海外現地販売見込みは既に上振れし,現在は8万台になっている」「中国や韓国メーカーと戦うには新しいつくり方を織り込んだ新工場が必要」との話も伺っているところであります。新春に一部新聞で報道された「2011年に稼働」ということは,まだ決まっていないとのことでありますが,そう遠くない時期に工場の着工が決定されるものと期待しているところであります。  次に,県西南地域の基盤整備の推進についてお答えいたします。  まず,圏央道の計画的整備のための取り組みとアクセス道路の整備見通しについてでございます。  圏央道は,首都圏はもとより,本県の発展,とりわけ沿線地域の活性化に大きく寄与する高規格幹線道路でありますことから,未供用区間を計画どおり開通させることが極めて重要であると考えております。  このため,先月25日に行った平成23年度中央要望に関する説明会におきましても,国が公表した平成24年度の開通目標を守り,必要な予算を確保して重点的な整備を行うよう,本県選出の国会議員の方々に支援の要請を行ったところであります。  また,国土交通省に対しましても,中央要望や近々予定されている関東地方整備局長との意見交換会などを通じて,計画どおりの開通を強く申し入れてまいります。  さらに,沿線都県市で構成する「圏央道建設促進会議」や,県内の沿線市町村で構成する各種期成同盟会などを通じて,地域の期待と開通目標の実現を強く訴えてまいります。  圏央道のアクセス道路となる国道354号境岩井バイパスや主要地方道結城野田線バイパスなどにつきましては,整備効果の早期発現を図るために優先整備区間を定め,圏央道にあわせて同時に開通できるよう,引き続き重点的に用地取得や工事を進めてまいります。  次に,筑西幹線道路の整備見通しについてでございます。  本道路につきましては,市街地を迂回するバイパスなど整備効果が高い区間を優先して整備を進めており,これまでに県道筑西三和線関城バイパスなど,3区間7.7キロメートルを供用しております。  現在は,4区間10.8キロメートルについて,国,県,市が連携して事業を進めており,国におきましては国道50号の桜川筑西インターチェンジ関連工事に引き続き,昨年度より西側延伸区間の事業を進めているところであります。  また,県におきましては,鬼怒川及び小貝川の橋梁区間を整備しますとともに,筑西市,古河市においても一本松茂田線や古河名崎工業団地に関連する柳橋恩名線を合併支援道路として整備しており,平成20年代中ごろの供用を目指しているところであります。  さらに,その他の区間につきましても,沿線の市や町と協力しながら,ルートの決定など事業化に向けた準備を進めてまいります。  次に,平成の大合併後における市町村合併の推進についてお答えいたします。  本県では,平成の大合併において25地域で合併が実現したところでありますが,一方では,さまざまな事情により合併に至らなかった市町村や,合併はしたものの比較的規模の小さい市町村もございます。これらの市町村が,今後,地方分権の進展や人口減少・少子高齢化など,社会経済情勢の変化に的確に対応していくため,合併はなお有効な手法の1つと考えております。  私は,かねてより県民だれもが比較的身近なところで,教育・文化,医療,商業,娯楽などの都市機能を享受できるようにするためには,水戸周辺地域と県南地域に2大中核拠点都市を形成し,将来の政令指定都市への移行も視野に入れた,未来のいばらきづくりに取り組みたいと考えているところであります。  一方,国におきましては,合併の推進は一区切りついたものとされ,本年4月の合併特例法改正により,合併推進構想の策定など県の積極的な関与等の措置は廃止されたところであります。  こうした中,県としましては,当面は合併市町の合併後のまちづくりをしっかりと応援していきますとともに,今後自主的に合併を進めようとする地域が出てきた場合には,積極的に支援してまいりたいと存じます。  しかしながら,現在のところ,県内では合併に向けた具体的な動きは見られませんので,「新たな市町村合併ビジョン」といったものを策定していくことは,現在考えておりません。  次に,合併機運の醸成等の方策についてでございます。県といたしましては,合併市町村におけるメリット,デメリットをしっかりと検証し,これらを踏まえて,必要な情報提供や助言等を行ってまいりますので,各市町村におかれましては,平成19年11月に県が策定いたしました「茨城県における自主的な市町村の合併の推進に関する構想」などを参考に,合併について議論を進めていただきたいと考えております。  市町村合併については,各市町村や住民が,これまでの合併市町の状況,今後の自分の市町村のあり方などを勘案しながら,主体的に取り組んでいくことが基本であり,県としては国全体の動向なども見ながら適切な助言・提案を行ってまいりたいと存じます。  なお,現在「県央地域首長懇話会」や「県南地域総合振興協議会」などにおいて,市町村長の間で地域の振興方策等についての意見交換が行われているところであり,このような機会を通じ,広域連携や地域の将来像などについて,県全体の発展といった観点も踏まえた議論がなされることを期待しているところであります。 39 ◯議長(西條昌良君) 次に,山口保健福祉部長。                  〔山口保健福祉部長登壇〕 40 ◯山口保健福祉部長 痛ましい児童虐待の防止についてお答えいたします。  厚生労働省の「子ども虐待対応の手引き」によれば,育児に対する不安やストレスのほか,議員御指摘のとおり,失業や転職等による経済不安も虐待のリスク要因の1つとされております。  このため,社会全体で子供を育てるという観点から,経済的負担の軽減も含め,子育て支援サービスを積極的に展開していくことが重要であると認識しております。  県といたしましては,こうした点を踏まえ,医療福祉費支給制度(マル福)を実施し,乳幼児,妊産婦,ひとり親家庭等の医療費の負担を軽減しているところですが,本年10月からは,乳幼児を小児医療とし,対象を小学3年生まで拡充することとしたところです。このほか,第3子以降の保育料を軽減する「いばらき3人っこ家族応援事業」や「子育て家庭優待制度」を,本年6月から,これまでの4県に新潟県を加え5県広域で実施するなど,その拡充を図り,経済的負担の軽減に取り組んでいるところです。  あわせて,国に対しては,保育料の軽減や子育て中の親に対する特別減税の実施などを強く要望しているところです。  次に,虐待発生時の対応についてでございますが,「いばらき虐待ホットライン」により,24時間,通告を受けられる体制を整えるとともに,早期対応のため,児童相談所や市町村,学校,警察などが密に情報交換を行い,緊急の事案については適切に一時保護を行うよう努めているところですが,今後は,具体例の検証などを通してさらなる関係強化とスキルアップの向上に努めてまいります。  また,一時保護後の児童のケアにつきましても,学習指導のための専門の職員や,メンタルケアなどを行うための心理司を配置し,その充実を図ってまいります。  児童虐待の未然防止のためには,地域,企業,行政などが広く連携して子育てを見守り,支援していくことが大変重要なことであります。県といたしましては,今後とも新エンゼルプランに掲げた,社会全体で大切な子供たちをはぐくんでいくという視点に立って,子育て家庭の支援に積極的に取り組んでまいります。  次に,子宮頸がん予防ワクチンの普及についてお答えいたします。  子宮頸がんの発生には,その多くにヒトパピローマウイルスの感染が関与していることが判明し,ワクチンが開発されました。日本でも昨年12月から販売が開始されたことから,その効果への期待が高まっております。  しかしながら,このワクチンは,子宮頸がんの原因となるさまざまなウイルスのうちの2種類のみに有効とされ,その予防効果も50から70%にとどまることや,効果がどれだけの期間持続するかは,現段階では不明であること,また,接種の時点で既に感染している方や発症している方に対する効果は期待できないといった側面も有しております。  このようなことから,このワクチンを接種した場合でも,引き続きがん検診を受診することが必要であるとされております。  一方,国においては,現在,予防接種部会において,子宮頸がん予防ワクチンを含む予防接種事業全般について,抜本的な見直しを行っているところです。  公費で負担する,いわゆる定期の予防接種は,従来,社会防衛に重点を置いた疾病の蔓延を防ぐことを目的に行われてきましたが,平成13年に個人予防に重点を置いた疾病として,65歳以上の高齢者に対するインフルエンザの予防接種が追加された経緯がございます。子宮頸がん予防ワクチンについても,同様の取り扱いがなされるか,部会での検討状況について推移を見守っているところでございます。  県といたしましては,これらの情報を的確に県民に周知することが重要であると考えており,県内の市町村に情報提供を行ったところです。  さらに,今後は国の動向を踏まえつつ,PTAや大学などと連携して講習会を開催するほか,ホームページの活用や市町村の担当者に対する研修会などを通して,正確かつ新しい情報の提供に努めるとともに,いまだ20%台になる子宮がん検診受診率の向上にも努めてまいります。 41 ◯議長(西條昌良君) 次に,宮浦農林水産部長。                  〔宮浦農林水産部長登壇〕 42 ◯宮浦農林水産部長 農家の所得向上についてお答えいたします。  本県農産物の出荷・販売につきましては,従来から生鮮品としての出荷や市場を中心とした販売が主流となっておりますが,資材コストの上昇や農産物価格の低迷などの中で,農家の所得を向上させていくためには,農家が納得できる価格設定やプラスアルファの付加価値づくり,量販店や中食・外食との直接取り引きなど,販売経路の多様化が重要であると考えております。  農家が納得できる価格設定への取り組みといたしましては,つくば市で,農家が生産工程の管理手法の認証を受けるなど栽培管理を徹底する一方で,再生産が可能となるような価格をみずから値づけして販売する直売所が注目を集めております。  現在,農産物直売所は県内に289カ所に及んでおりますが,議員御指摘のとおり,「安値でも売れればよい」という感覚で販売している直売所があるとの意見もございますので,全県的な直売所ネットワークを活用いたしまして,経営手法の成功例として広く周知するとともに,農家の「責任感」,「プライド」の一層の醸成を促してまいります。  また,プラスアルファの付加価値づくりにつきましては,皮ごと食べられる種なし欧州系ブドウのシャインマスカットに関しまして,県で開発いたしました生産技術により,さわやかな甘さと大きな粒を実現しており,他県産に比べて高値で取り引き可能な農産物として県内の期待が高まっております。  さらに,龍ケ崎市では,甘納豆製造業者と女子大学が協力いたしまして,カンショを原料といたしました,無添加・低カロリー菓子を開発しており,従来の製品に比べてカロリーが30%も低減されていることなどから,本年3月にはアメリカ人ジャーナリストが選ぶ日本食十選に輝くなど,機能性や加工に注目した新しい付加価値づくりも進んでおります。  県といたしましては,本県が有利性を持ちます生鮮品の市場出荷を所得の基礎に据えた上で,生産者による自主的な生産・販売戦略や付加価値づくり,あるいは販売経路の多様化を一層促すことにより,農家の所得向上につなげてまいります。 43 ◯議長(西條昌良君) 次に,榊企画部長。                   〔榊企画部長登壇〕 44 ◯榊企画部長 茨城のさらなる発展のための茨城空港利活用促進についてお答えいたします。  まず,定期便拡充に向けた取り組みについてでございます。  定期便の拡充につきましては,まずは,現在のソウル便・神戸便の搭乗客を十分に確保していくことが,現路線の増便や新たな路線の誘致につながるものと考えております。このため,さらなる利用の拡大に向けて,引き続き空港駐車場が無料であることや,空港に到着してから飛び立つまでのトータルのアクセス時間が非常に短いことなど,茨城空港の特徴を積極的にPRしてまいります。  就航先との交流につきましては,例えば,韓国との間では,鹿嶋市とソギポ市の姉妹都市交流や茨城大学とチャンブク大学,インジェ大学との交換留学を行っておりますほか,大洗水族館と釜山水族館の協定の締結,茨城県自然博物館と韓国国立生物資源館の間での覚書の締結など,さまざまな分野での交流が進められているところでございますが,今後も御提案を踏まえまして,就航先との交流分野を拡大し,航空機の利用の向上につなげてまいります。  また,空港への交通アクセスの充実といたしまして,東京駅へのバスの委託運行を開始したところですが,これにより,現便の利用の拡大を図るだけでなく,航空旅客の利用動向や運行に伴う課題を把握いたしまして,民間バス会社の参考に供することで,将来的には民間による自主運行への移行を図ってまいりたいと考えております。  北関東地区への高速バスにつきましても,引き続き,県内,県外のバス会社への働きかけを行ってまいります。  さらに,新たに就航路線の獲得につきましては,今月5日,知事が訪中し,上海を拠点とするローコストキャリアである春秋航空との間で,早ければ7月末から週3便程度の運航に向け合意したところでございます。当面はプログラムチャーターによる運航になりますが,運航状況などを見ながら,できる限り早期の定期便化に向けて,関係機関との協議が円滑に進むよう働きかけてまいります。  国内線の札幌便につきましては,県民の期待も大きく,また,スカイマーク社は北海道を就航拠点の1つとしていることから,札幌便の就航につきましても,引き続き積極的に働きかけてまいります。  今後とも,茨城空港の認知度向上と誘客促進を図るためのPR活動を積極的に行い,定期便の拡充に向けて全力で取り組んでまいります。  次に,空港施設の利用促進についてでございます。  茨城空港は地域振興を図る上でも大変重要な拠点であると考えております。  このため,県では各種イベントの開催に加え,ターミナルビル内に県PRコーナーを設置し,県内の観光情報の紹介や特産品の展示などを行っておりますほか,小美玉市を初め,地元3市においても,ビル内に観光案内や物産品を展示・販売するコーナーを設け,地域活性化につながる活動に取り組んでいるところでございます。  また,議員御指摘のとおり,航空自衛隊との共用空港であるという特色を生かしたにぎわいづくりも大切であると考えております。
     このため,退役した自衛隊機の空港公園内への展示について,現在,百里基地との調整を進めておりますほか,茨城空港をテーマとしたフォトコンテストや写真展などのイベントの開催についても検討しているところでございます。  御指摘のありました送迎デッキの特殊ガラスにつきましては,共用空港としての特性から,基地保全のためにとられているやむを得ない措置であり,見学者の皆様には御不便をおかけしておりますが,見学者の皆様にも最大限配慮した結果でありますので,何とぞ御理解を賜れればと考えております。  今後とも,施設管理者であります茨城県開発公社,市町村や各種団体,企業等と一層の連携を図り,ターミナルビルを初めとする空港施設の利用促進に努めてまいります。 45 ◯議長(西條昌良君) 次に,鈴木教育長。                   〔鈴木教育長登壇〕 46 ◯鈴木教育長 学力の向上についてお答えいたします。  平成21年度全国学力・学習状況調査結果においては,本県はかなり低位になっており,危機感を持って学力向上策の検討を行ってきたところでございます。  このため,昨年の結果公表後,速やかに庁内に学力向上推進チームを設置し,調査結果の分析や対応策を検討したところでございます。まず,分析結果につきましては,本県の児童生徒の正答率の低い問題などの指導の徹底,あるいは家庭における生活習慣の改善などを,市町村教育委員会や各学校にお願いしたところであります。  また,学力向上を図るためには,特に,児童生徒の学習意欲の醸成,教員の指導力の向上,家庭における学習習慣の確立が重要でありますことから,これらを盛り込んだ学校改善プランの充実などを指示したところでございます。  次に,本年度の新たな本県の取り組みについてでございますが,今年度から児童生徒一人一人の興味関心に応じたきめ細かな指導を推進するため,少人数教育を小学3,4年と中学1年に拡充いたしました。  また,特に課題のある学校に対しましては,小学校における教科担任制や習熟度別指導の導入を図ったところでございます。  さらに,教員の指導力の向上を図るため,すべての教育事務所に算数,数学と国語の指導主事を配置するなど,指導体制を整えたところでございます。  次に,議員からの御提案についてでございますが,まず,総合的な学習の時間を見直し,基礎学習の時間をふやすことは,教育課程特例校制度によって,市町村が文部科学大臣の指定を受けなければ実施することは難しいと考えております。  また,そろばんやモジュール学習などは,集中力を高める上で大変効果的でありますので,今後,市町村に対して情報提供などに努めてまいります。  また,当該学校の調査結果の情報提供につきましては,改めて学校長や教員への周知徹底を図ってまいります。  いずれにいたしましても,市町村教育委員会や各学校と連携を図りながら,さまざまな対策を講じた上で,本県の児童生徒の学力向上に取り組んでまいりたいと考えております。 47 ◯議長(西條昌良君) これで,通告による一般質問並びに上程議案に対する質疑を終了いたします。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 地方公務員法第5条第2項の規定による人事委員会の意見 48 ◯議長(西條昌良君) 次に,第83号議案及び第84号議案について,地方公務員法第5条第2項の規定に基づき,人事委員会の意見を求めます。  小井戸人事委員会委員。                 〔小井戸人事委員会委員登壇〕 49 ◯小井戸人事委員会委員 第83号議案及び第84号議案について意見を申し述べます。  まず,第83号議案 職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する条例については,雇用保険法の一部改正に伴い所要の改正を行おうとするものであり,適切なものと認めます。  次に,第84号議案 職員の育児休業等に関する条例等の一部を改正する条例については,地方公務員の育児休業等に関する法律等の一部改正に伴い,配偶者の育児休業の取得の有無等の状況にかかわりなく育児休業等の取得を可能とするなど,所要の改正を行おうとするものであり,適当なものと認めます。          ────────────────────────────── 50 ◯議長(西條昌良君) 次に,第83号議案ないし第92号議案及び報告第2号を,お手元に配付の議案付託表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。  つきましては,各常任委員会において関係議案を審査終了の上,6月16日の本会議に報告されるよう求めます。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日程第2 第93号議案及び第94号議案 51 ◯議長(西條昌良君) 日程第2,第93号議案及び第94号議案を一括して議題といたします。          ──────────────────────────────  第93号議案 副知事の選任について  第94号議案 人事委員会委員の選任について          ────────────────────────────── 52 ◯議長(西條昌良君) この際,知事から,追加提出議案の説明を求めます。  橋本知事。                    〔橋本知事登壇〕 53 ◯橋本知事 本日,追加提出いたしました議案は,人事に関するもの2件であります。  第93号議案は,空席となっている副知事に,新たに山口やちゑ氏を選任しようとするものであり,第94号議案は,人事委員会委員のうち,来る7月15日付をもって任期満了となる佐川卓政氏を再任しようとするものであります。  何とぞ適切な御議決を賜りますようお願いを申し上げます。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日程第3 休会の件 54 ◯議長(西條昌良君) 日程第3,休会の件を議題といたします。  お諮りいたします。  6月10日及び11日は常任委員会審査のため,6月14日は県出資団体等調査特別委員会審査のため,6月15日は議事整理のため,それぞれ休会することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。                  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 55 ◯議長(西條昌良君) 御異議なしと認め,さよう決しました。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 56 ◯議長(西條昌良君) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  次回は6月16日午後1時から本会議を開きます。  本日は,これにて散会いたします。                    午後4時45分散会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...