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  1. 茨城県議会 2010-03-03
    平成22年第1回定例会(第3号) 本文 開催日: 2010-03-03


    取得元: 茨城県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 平成22年3月3日(水曜日)午後1時1分開議          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◯議長(西條昌良君) これより本日の会議を開き,直ちに議事日程に入ります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日程第1 第1号議案=ないし=第81号議案,報告第1号 2 ◯議長(西條昌良君) 日程第1,第1号議案ないし第81号議案及び報告第1号を一括して議題といたします。          ────────────────────────────── 会派代表による県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑 3 ◯議長(西條昌良君) これより会派代表による県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を許します。  民主党長谷川修平君。                 〔45番長谷川修平君登壇,拍手〕 4 ◯45番(長谷川修平君) 民主党の長谷川修平であります。  去る1月17日,御逝去されました故五木田良一先生の御冥福を心からお祈り申し上げます。  また,先週発生したチリ地震,さらには津波によりまして被害を受けられた皆さん方に心からお見舞いを申し上げます。  それでは,質問に入りますが,その前に,一言,知事に申し上げます。  休止されておりました日立総合病院の産科については,4月から再開されることになりました。紆余曲折があった中での迅速な対応での新年度からの再開だけに,知事の御尽力に心から感謝を申し上げます。  引き続き,地域周産期母子医療センターの再開へさらなる御尽力をお願い申し上げます。  では,民主党を代表いたしまして,知事並びに警察本部長に質問をしてまいりますので,明快なる答弁を求めるものであります。  最初に,国と本県の来年度予算案について伺います。  昨年8月30日,55年体制以降初めての本格的な政権交代が実現し,日を同じくして本県では,橋本知事が5期目を勝ち取られました。
     今回の衆議院総選挙,そして,本県の知事選挙,どちらにおいても,国民や県民との約束であるマニフェストを前面に掲げて戦う,本格的なマニフェスト選挙でありました。  よって,昨年秋以降,民主党を中心とする新政権も,また橋本知事におかれましても,マニフェストに掲げた国民や県民との約束を実行すべく,それぞれが選挙後初めてとなる予算編成という大仕事に取り組んできたわけであります。  新政権が編成した国の新年度予算案は,景気の二番底が懸念される経済情勢も踏まえ,一般会計総額で92兆2,992億円と,当初予算では過去最大規模の予算となりました。  また,鳩山首相が命を守る予算と名づけたこの予算は,公共事業費予算を18.3%削減する一方,社会保障費9.8%増,文部科学費は5.2%増と,コンクリートから人へ,そして新しい公共へという,歴史的な政策転換を明確にアピールしています。  一方,想定を上回る税収減の中で,新政権は財政規律の確保とも直面しなければなりません。予算の全面組み替え,事業仕分けの導入に象徴されるむだの徹底的な排除により財源確保に奮闘しつつも,国債増発やいわゆる霞が関埋蔵金を当てにせざるを得ない一面も確かにあったものと思っております。  それでも,政治家主導によって,従来型の政策,予算配分の抜本的な見直しに取り組み,マニフェストに掲げた子ども手当の創設,高校授業料の無償化など,家計への直接支援を初め,農家の戸別所得補償高速道路無料化など,国民の生活第一,家計重視の政策を新年度予算案に盛り込むことができたのは,政権交代による着実な成果であったものと考えております。  さらに,三位一体の改革や地域経済の停滞など疲弊し切った地方にも十分に配慮し,11年ぶりに地方交付税の1.1兆円増額を盛り込むなど,民主党の地域主権国家の確立という主張を貫く地方重視の予算の形に仕上がっていることも,改めて強調させていただきたいと思っております。  そこで,まず,新政権の来年度予算案に対する知事の御所見をお伺いするものであります。  また,私は,民主党の掲げるコンクリートから人へと,知事の産業大県から生活大県へという政策は,企業や団体の成長を通じた経済発展から個人への直接支援を通じた経済成長への転換という意味で,基本的な方向としては同じではないかと考えております。  先ほど述べましたように,新政権の命を守る予算案は,コンクリートから人への政策転換を明確に打ち出す予算となりました。そして,それは日本の新しいあり方への第一歩でもあります。  一方,本県の来年度当初予算案においては,生活大県の実現に向け,その第一歩を踏み出さんとする知事の明確な決意がどのようなところに示されているのでしょうか。  予算は,自治体のその年度の政策や施策の姿を写す鏡でもあります。私は,知事のマニフェストのキーワードとなった生活大県への道筋を県民に対して明確に予算上で示し,説明するべきであると考えます。  また,国と地方の予算は,国の地方財政計画の策定などを通じて多くの部分でリンクしているのはもちろんのこと,また,新政権が編成した国の新年度予算案の内容を的確に反映した中身となっていることも,同時に求められるものと考えております。  そこで,以上のような観点を踏まえて,本県の来年度当初予算案について,知事の御所見をお伺いをいたします。  次に,新政権の新たな取り組みについて伺います。  鳩山首相は,内閣総理大臣所信表明演説の中で,人と人が支え合い,役に立ち合う新しい公共という理念を打ち出しました。新しい公共とは,主に官と言われる人たちがこれまで担ってきた公共性のある空間を,地域やNPOなどさまざまな方々にも担っていただく,そういう新しい日本社会の形を目指していくということであります。  これまでにも,住民やNPOが,教育や子育て,まちづくり,介護や福祉など身近な課題を解決するために活躍をされています。新しい公共はこれをさらに拡大し,社会全体で応援をしていこうという新しい価値観でもあります。国においても,1月25日に鳩山総理が出席する新しい公共円卓会議を設置し,そのビジョンの普及と促進方策について議論が開始されているところであります。  本県においても,新しい公共という考え方を県民,企業,団体等に広く浸透させるとともに,既に新しい公共の理念を実践している方々をもっと応援していかなければならないと考えております。  そこで,新しい公共の考え方に基づいた取り組みを今後どのように推進していくおつもりか,知事にお伺いをいたします。  また,新しい公共の概念は,広い意味でとらえれば公共部門の仕事のやり方そのものを変えていくことであり,これからお伺いする幼保一元化に向けた動きもその一つであろうと考えております。  さて,昨今の厳しい不況の影響から家計を助けるために働きたいという女性の割合が増加し,保育所の需要が急速に増大しております。その結果,保育所の待機者も,近年,着実に増加傾向にあります。昨年4月1日現在で全国に約2万5,000人と過去最大となっており,本県でも,最新の調査では783名の待機者が発生しております。このほかにも,預け先さえ確保できれば働きたいという潜在的需要の存在も指摘されており,待機児童の問題は統計の数字以上に深刻であります。  一方,幼稚園を見ますと,少子化の影響もあり,定員割れを起こしているところも散見され,一部の地域では廃園するところも出てきているのが現状であります。  そのような中,既存の資源を有効活用しながら安心して子育てができる,幼保一元化を進めるべきとの考え方が強くなってまいりました。しかし,文部科学省と厚生労働省の縦割りの壁に阻まれてなかなか実現には至らず,ようやく平成18年に認定こども園の制度が創設されたわけであります。  認定こども園は,就業の有無にかかわらず利用できる,保育時間が柔軟に選べるなど,人気は高いと伺っておりますが,施設側から見ると,経営上のメリットが余りなく,事務手続も煩雑なことから,ほとんど整備が進んでいないのが実情であります。  このような中,政府は,ことし1月29日に子ども・子育てビジョンを閣議決定いたしました。認可保育所の定員を,平成26年度までに現状の215万人から241万人にまでふやす数値目標も掲げるとともに,幼保一元化に向け,平成23年通常国会までに必要な法案を提出すると明記しております。  そこで,県では,新政権のもとでこのような動きを踏まえ,待機児童ゼロを目指して今後どのように取り組んでいくのか,また,幼保一元化への流れも踏まえてどのようにこれに取り組んでいくのか,あわせて知事の御所見をお伺いいたします。  次に,新政権の新たな取り組みの一つである事業仕分けの導入について伺います。  昨年10月に実施された行政刷新会議事業仕分けは,財務省による査定という予算編成のプロセスを初めて公開し,会場の国立印刷局市ヶ谷センターには9日間で延べ1万4,000人以上が足を運ぶなど,国民から大きな支持を得ました。  私は,本県の財政危機が叫ばれ,一部では知事の多選による弊害なども懸念されるこの時期だからこそ,予算編成に外部の視点を入れ,オープンな場で議論をしていく事業仕分けの仕組みが今まさに求められているのではないかと考えるものであります。  今回の国の事業仕分けに対しては,わずか1時間の議論で結論を出すのは余りにも乱暴ではないか,仕分け人が現場の実情を理解していない,あるいは,初めから廃止や見直しの結論ありきの議論ではないかなど,さまざまな意見があったことは承知しております。  しかし,外部の視点を入れながら公開の場で役所の担当者と議論し,そもそも必要な事業なのか,本当に県が実施主体にならなければならないのかなど,行政サービスのあり方を根本から見直す。そして,県の予算を県民にもっと身近なものにする事業仕分けの意義は極めて大きいものと考えます。  昨年12月末までに,既に12府県が事業仕分けを導入しております。改善すべきところは改善しながら,茨城らしさを出した茨城型事業仕分けの仕組みを構築し,県財政の立て直しのため,むだの根絶に真っ正面から切り込んでいただきたいと考えております。  以上の提案を踏まえて,本県の行財政改革の切り札としての事業仕分けの導入について,知事の御所見を伺います。  次に,民主党マニフェストが実行されるに当たっての県の取り組み方針についてお伺いいたします。  昨日,来年度政府予算案が衆議院を通過し,年度内の予算案成立が確定をいたしました。来年度から,民主党のマニフェストに掲げられた政策が一つ一つ実行に移されていくわけであります。  子育てに対する不安を払拭するとともに,公平に教育を受けるチャンスをつくるための子ども手当や高校実質無償化がスタートし,日本の農林漁業の再生を担う戸別所得補償制度は,まず,米のモデル事業として第一歩を踏み出します。  地域経済の活性化につながる高速道路無料化については来年度は社会実験としてスタートし,本県でも東水戸道路の水戸南インターチェンジひたちなかインターチェンジ間が対象となりました。  そして,民主党は来年度以降も,政権交代の成果を国民の皆様に実感していただけるよう,さまざまな課題を一つ一つ解決しながら,マニフェストに掲げた政策を実行に移してまいります。  このような中,私は,国民の負託を受けた民主党マニフェストの実行により,県民の皆様,そして地域が元気と笑顔を取り戻していただけるよう,県内の各自治体においても十分な準備態勢を整えていただく必要があると考えております。  また,来年度は,県の新しい総合計画を策定する年でもあります。今回の政権交代の意義を十分に斟酌いただき,民主党マニュフェストの内容を新県計画の中にもしっかりと反映させていくべきと考えるものであります。  そこで,まず,来年度以降の民主党マニフェストの実現によって本県にはどのような影響があると予想されるのか,また,民主党マニフェストに掲げる政策の実行に当たり,県としてどのような取り組みをしていくおつもりなのか,あわせて知事にお伺いをいたします。  次に,ダム事業見直しについてであります。  民主党の基本理念は,コンクリートから人へ,つまり,税金の使い方を根本から見直す,そうして,むだな公共事業費の削減により子ども手当などの人間を大事にする政策の財源を確保し,国民の生活の立て直しを図るということであります。前原国土交通大臣が明言した八ツ場ダムの中止は,まさしく民主党の掲げるコンクリートから人へという政策転換の象徴的な出来事であったろうと思っております。  また,前原大臣は,昨年12月25日,来年度に事業が行われる全国の136のダム事業のうち,八ツ場ダムを初め,本県の霞ヶ浦導水事業など89事業について,事業を実施するかどうかの検証対象に選定したと発表いたしました。  しかし,八ツ場ダムについては,国の新年度予算においてもダム本体工事費の計上は見送られ,地元住民等に対する生活再建関連予算だけの計上にとどまっており,ダム建設中止の方向性がさらに強まったものと認識をされております。  一方,本県の来年度予算案を見ますと,八ツ場ダム関連予算として,本体工事費を含め,約10億5,000万円の国への負担金が計上されております。県債管理基金からの繰り替え運用による財源手当なくしては予算編成もままならない台所事情にもかかわらず,予算計上に踏み切ったわけでありますが,このことが私には,ダム事業の見直しに関する認識において国と本県との間には大きな溝が存在しているように見受けられます。  そこで,国のダム事業の見直し方針に対して,県は今後どのように対処しようとしているのか,改めて知事にお伺いいたします。  次に,保有土地問題対策について伺います。  今定例会に提出された今年度補正予算と来年度当初予算案については,住宅供給公社への新たな支援策が盛り込まれています。今回の措置は,昨年度の分譲損失や低価法導入による評価損失約60億円に対し,7年間,毎年約8億6,000万円の補助を行おうとするものであります。  住宅供給公社への来年度の支援総額は,既存の支援スキームによる補助金や単年度無利子貸付金も合わせ318億円に上っています。住宅供給公社は,もはや県の支援なしには存続できない,事実上の破綻状態にあることはだれの目にも明らかであります。  そして,保有土地問題は,住宅供給公社だけにはとどまりません。開発公社に対しては,平成21年度から10年間で211億円,土地開発公社については平成18年度から10年間で約97億円もの県費による支援策が実行中であります。  さらに,先月19日の県出資団体等調査特別委員会では,TX沿線開発の保有土地に係る県の将来負担額が地価下落の影響で1,020億円にまで膨らんでいることが明らかになりました。  公社やTX関連の保有土地に係る県民の将来負担は,まさに底の抜けたバケツ状態であり,財政健全化基準である将来負担比率ワースト4位からの浮上どころか,財政健全化団体への転落さえ危ぶまれる状況であります。  もちろん,我が会派としても,住宅供給公社の早期処理については繰り返し訴え続けて来たわけでありますが,知事は,責任問題を初め,解散への具体的な工程表についても明言を避け続けております。  ところで,昨年12月,ある経済誌に,全国の知事が住民の期待にこたえている度合いを就任後の財政状況など6指標で評価した知事の通信簿という特集が組まれておりましたが,本県の橋本知事は,AからEの5段階評価でほとんどがDという厳しい評価でありました。橋本知事は行政手腕の手がたさには定評があるものの,思い切った政治的判断ではどうかという評価がこの通信簿にも反映されているのではと,うがった見方をする声もあります。  保有土地問題は今や県政上最大の課題となっており,知事は責任の所在を明確にし,この問題に一刻も早くけりをつけるべきであります。  そこで,知事は,住宅供給公社の早期解散に向け,どのように山積する課題を解決し,解散の実現にこぎ着けようとしているのか,また,開発公社や土地開発公社,さらには,TX沿線開発関連の保有土地問題に対して今後どのように対処しようとしているのか,御所見をお伺いいたします。  次に,地域主権改革に向けた本県の取り組みについて伺います。  地域主権改革は,鳩山内閣が一丁目一番地に位置づける最重点政策であります。民主党の考え方は,単なる地方分権ではなく,それをさらに一歩も二歩も進めた地域主権であります。権力を中央から地方に分散させるような中央目線から見た古い発想は,根本から改めなければなりません。  地域主権改革を断行することで疲弊し切った地方を元気にし,地方から日本を再生することで,さらなる成長を目指す。そのためにも,納税者であり,主権者でもある国民に最も近いところで税金の使い道を決めていただく。大切な税金を地域にとって真に必要な事業にむだなく集中投下し,利権や既得権益の食いものにされることを決して許さない,そういう新しい仕組みづくりが今求められているのであります。  昨年12月には,鳩山首相を議長とする地域主権戦略会議もスタートしました。今通常国会には,国が地方に対して義務づけをしている97項目を見直す地域主権推進一括法案や,国と地方の協議の場に関する法律案も提出される見通しであります。  また,昨日,政府は,地域主権改革の法的定義の案を内閣府と総務省の両政策会議に提示,ことしの夏には地域主権戦略大綱の決定,来年度には補助金の一括交付金化も予定されるなど,新政権の地域主権改革は大きく動き出そうとしております。  このような中,全国知事会は昨年夏の総選挙において各政党のマニフェスト評価を行い,地方分権を選挙の大きな争点にするなど,地方代表としての存在感はますます大きくなっております。地方の声を大切にするのが民主党の基本方針であります。したがいまして,橋本知事には全国知事会の副会長としてぜひリーダーシップを発揮していただき,地方の意見をきちんと主張し,新政権の掲げる地域主権国家の確立に向け積極的に貢献をしていただきたいと考えております。  そこで,大きく動き出した新政権の地域主権改革に対する知事の今後の取り組み方針について,お伺いをいたします。  あわせて,民主党は,市町村重視の方針を打ち出しております。地域主権国家の確立のためには,まずは住民に最も身近な基礎的自治体である市町村の行財政機能の強化を図っていくことが重要であります。そのためには,国から地方への権限移譲と並行して,補完性の原理に基づき,県から市町村への権限移譲を積極的に進めていかなければなりません。  また,新政権では,来年度から原則として直轄事業負担金の廃止を打ち出しております。国の直轄事業負担金に内在する問題は,県と市町村間における負担金の関係でも同様であります。本県でも,市町村負担金の廃止を早急に実行に移すべきであります。  そこで,市町村への権限移譲の今後の取り組みと,市町村負担金の廃止に向け具体的にどのようなスケジュールで進めようとしているのか,あわせてお伺いをいたします。  次に,雇用の確保と新卒者就労支援対策について伺います。  雇用情勢は,昨年来,過去最悪と言われるほどの厳しい状況が続いております。昨年7月には全国の完全失業率が5.6%と過去最悪を記録し,失業率6%時代の到来すら懸念される状況となりました。  また,県内の雇用情勢も,有効求人倍率が昨年9月に0.37倍と過去最低を更新し,その後も低水準にとどまったままであります。特に深刻なのは,ことし3月高校卒業予定者就職内定状況であります。1月末現在における県内高校生の就職内定率は81.6%と,前年同期と比べて7.4ポイントも下回っており,依然として約800人の就職が決まっていない状況であります。  我々民主党は,数多くの政策課題の中でも貧困問題を含む雇用問題を最も重視しております。鳩山首相が今国会の施政方針演説の中で述べたように,働く命を守りたいという強い思いが民主党の政策の原点でもあります。まずは雇用を確保することで国民に安全・安心と生きがいをもたらし,それが内需の拡大にもつながっていく。それが新政権の成長戦略の柱であります。  国の新年度予算においても,非正規労働者が加入しやすくするための雇用保険の適用範囲の拡大や,雇用を維持する企業に対する雇用調整助成金の増額,あるいは,未就職卒業者の試験的な雇用を受け入れる企業への助成制度の新設など,さまざまな施策が盛り込まれたところであります。  そこで,県では,どのように県内の雇用の確保を図っていくのか,また,特に厳しい状況に置かれている新卒者の就労支援に対してどのように取り組んでいくのか,知事の所見をお伺いいたします。  次に,ものづくり日本に対する本県の取り組みについて伺います。  ことしは,平成19年から始まった団塊世代約700万人の大量退職がほぼ終わりを迎える年でもあります。そして,今,ものづくりの現場では,高度な技能やノウハウを身につけた人材の大量流出により,深刻な熟練技能者不足の問題が起こっていると言われています。  特に,中小企業のものづくりの現場では職場内での技能の伝承が万全であるとは言えず,ベテラン技術者の定年退職が即,匠の技の断絶につながることも決して少なくないというのが現実であります。県としても,このような中小企業の技術支援にしっかりと取り組んでいかなければなりません。  ところで,県の職業能力開発の拠点の一つに産業技術専門学院があります。私の地元でも,中小企業の経営者の方から,息子が日立産業技術専門学院の技能訓練を受講できて本当に助かっているという喜びの声も伺う一方,昨年,本県で開催された技能五輪全国大会では,こんな古い会場で開催されたことはこれまでないとまで酷評もされております。私は,早急に対策を進めるべきと考えるものであります。  また,技能五輪全国大会は,ものづくり日本の将来を支える技能者の育成,さらには,ものづくりの大切さの意識醸成などを目的に開催されました。その成果を,団塊世代の技能断絶が危惧されている今だからこそ,本県のものづくり技能の育成に確実に生かしていく必要があります。  言うまでもなく,日本はものづくりの国であります。その原点に立ち返り,今なすべきことが何かを考え,即行動に移していかなければ,急速な成長を遂げるアジア諸国等との厳しい競争に打ち勝つことはできません。  技術力の低下は製品の安全性問題を発生させ,日本製品の国際競争力の低下に直結します。資源を持たない我が国が持続的な発展を遂げていくためには,世界に誇れる日本のものづくり技術を伝承し,さらに高めていく努力を日々重ねていかなければならないのであります。  そこで,ものづくり日本の基盤強化に向けて県としてどのように取り組んでいかれるのか,知事の御所見をお伺いいたします。  次に,農林水産業の6次産業化への取り組みについて伺います。  民主党は,戸別所得補償制度と並ぶ農林水産業の振興策の柱として6次産業化を掲げております。  6次産業化とは,第1次産業の農林水産業,第2次産業の製造業,第3次産業の流通サービス業を掛け合わせ,農山漁村地域に新しいビジネスを創造することであります。そして,地域に雇用を確保することで自立した経済圏を確立させようとする試みでもあります。  現在,食品産業の総生産に占める農業や漁業の割合は1割強で,残りは加工業,外食産業,流通業などによって生み出された付加価値であると言われています。  6次産業化は,農産物の生産から加工,販売までの全工程を地域内で完結させ,各工程から生まれる付加価値をすべて地域が吸収することで,農山漁村の再生を図ろうとする政策であります。  本県は,農業産出額が全国第2位,東京都中央卸売市場での青果物取扱高が6年連続第1位を誇る,紛れもない全国トップクラスの農業大県であります。一方,農産物の加工品開発については,先進的な地域と比較すると,既に周回おくれ以上の差をつけられているような印象すらあります。  また,6次産業化を推進するためには,県庁の組織内においても,縦割り行政の弊害に陥ることのないよう,農林水産部門や商工部門を初め,全庁的な連携体制の構築が必要なことは言うまでもありません。  そこで,県では,どのように農林水産業の6次産業化を進めようとしているのか,また,6次産業化を推進するためにどのような庁内の連携体制の構築を図っていこうとしているのか,あわせて知事にお伺いをいたします。  次に,地球温暖化対策について伺います。  民主党は,2020年までに温室効果ガスを1990年比で25%削減するという意欲的な温暖化目標を掲げております。政府が今国会中に提出を予定している地球温暖化対策基本法案においても,条件つきながらも,中長期目標として,2020年までに1990年比で25%削減を盛り込むことが明らかになりました。  このような中,県においても,来年度は県地球温暖化防止行動計画を改定する予定と伺っております。私は,次期計画においては,県が地域の環境行政の中心的な役割を担うという自覚をしっかりと持ち,政府が掲げる1990年比25%削減という目標に沿った意欲的な目標値を設定し,その実現に力強く取り組んでいくべきであると考えます。  そこで,来年度の県地球温暖化防止行動計画の改定に当たっての,知事の基本方針について伺います。  また,温暖化ガスの排出量は,産業部門,運輸部門,民生業務部門など,事業者のかかわる部門が全体の約9割近くを占めており,地球温暖化対策における事業者の担う役割は極めて重大であります。  しかし,現在の厳しい経営環境においては,特に中小企業の方々にとっては,CO2の排出量抑制にまではなかなか人も資金も回らないというのが実情ではないかと思います。私は,県内事業所の99%を占める中小企業の取り組みに対して,県は経済的な支援やインセンティブを与える仕組みを一層強化していくべきではないかと考えております。  そこで,県内の事業所が取り組む地球温暖化対策についてどのような支援を行っていくおつもりなのか,あわせて知事にお伺いをいたします。  次に,本県の犯罪の特徴とその対策について伺います。  近年では,強盗,殺人などの凶悪事件の発生などが相次ぎ,さらには,振り込め詐欺など高齢者をねらった犯罪や婚活殺人など新しいタイプの犯罪も発生するなど,県民の犯罪に対する不安は一向に静まる気配を見せておりません。また,最近の不況の影響により,経済的な理由から犯罪に手を染めてしまう人たちが増加してくることも懸念されております。  我が会派は,これまで,住民の目に見える防犯体制の整備について主張をしてきました。交番や駐在所の警察官によるパトロールや巡回連絡を強化する。あるいは,決して不在交番をつくらない。そういう取り組みの一つ一つが,県民が警察官の存在を身近に感じることができ,安全と安心を実感できる,そして,犯罪の予防にも効果がある体制づくりにつながっていくものと考えております。  さらに,最近,特に気がかりなのは検挙率の低下傾向であります。平成13年以降,7年連続で改善傾向にありましたが,平成20年からはやや下がり始め,平成21年は暫定値ではありますが33.6%と,前年比で6.2ポイントも悪化しております。県民の安全の確保と不安の解消に向けて,検挙率のアップに全力で取り組んでいかなければなりません。
     そのためには,警察官の適正配置はもちろんのこと,本県の警察官一人当たりの負担人口が640人と,全国7番目に多いという不名誉な実態も引き続き改善していかなければならないと考えます。  さて,杵淵警察本部長は,1月に着任され,やがて2カ月になろうとしておられますが,2月には中井国家公安委員長が来県され,直々に激励を受けられたと伺っております。  県民の安全・安心の最後のよりどころとして県警察本部に対する期待はまことに大きなものがありますが,着任直後のまっさらな感覚として,本県の犯罪の特徴についてどのように考えておられるのか,また,犯罪の検挙率を向上させ,本県の治安回復を図るためどのような対策をとられようとしているのか,あわせて警察本部長にお伺いをいたします。  以上で,民主党を代表しての質問を終わります。  御清聴,ありがとうございました。(拍手) 5 ◯議長(西條昌良君) 長谷川修平君の代表質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                     〔橋本知事登壇〕 6 ◯橋本知事 長谷川修平議員の御質問にお答えいたします。  まず,国と本県の来年度予算案についてでございます。  初めに,新政権の来年度予算案に対する所見について御質問をいただきました。  今般の国の予算案全体を通じて感じますことは,大きく3点ほどございます。  まず第1は,マニフェストに掲げた政策をかなりの程度新年度予算案に盛り込み,政権交代を強く印象づけたことであります。  公共事業費予算の大幅な削減,子ども手当の創設や高校授業料の実質無償化など,コンクリートから人への政策転換,国民の生活が第一,家計重視の方向に向けて大きく踏み出したものと考えております。  国民との約束であるマニフェストを軸に,一般会計で過去最大規模となる92兆2,992億円の歳出予算を編成されたという点につきましては,一定の評価をするところであります。  第2は,国債発行額の大きさ,公債依存度の高さについてであります。  新規国債発行額が過去最大の44兆円に上り,戦後初めて税収を上回る発行額になりますとともに,公債依存度は約5割に迫っております。財政健全化及び財政規律の堅持という観点から考えますと,将来の国民負担の増嵩ばかりでなく,平成23年度以降の持続可能性等についても甚だ懸念されるところであります。  第3は,今後の経済成長の確保,成長戦略についてであります。  経済成長なしには雇用,税収はふえず,豊かな国民生活はもとより,持続可能な社会保障制度も築けないのではないかと危惧されます。年末には新成長戦略が閣議決定され,環境,エネルギー,健康を我が国の強みを生かした成長分野とするとともに,アジア,観光・地域活性化をフロンティアとして開拓することなどにより,我が国の成長を実現していくこととしております。今後,早急に具体的な施策として展開されることを期待しているところであります。  また,知事の立場から申し上げますと,11年ぶりに1兆円を超える地方交付税の増額がなされ,実質的な一般財源総額も1兆円増加されました。直轄事業負担金についても,維持管理に係る負担金が一部を除き廃止されたところであります。これらについては,地域主権確立の大前提として,構造的な財政危機にある地方の実情を踏まえ,政治主導により,地方の立場に相当御配慮いただいたものと高く評価しているところであります。  一方,三位一体の改革以降,毎年度巨額の一般財源が削減され続けてきたことを考えれば,今後,この復元はもとより,地方税財源の構造的な充実強化を進めていただくとともに,直轄事業負担金を早急に全廃していただきたいと考えております。  このように,国の来年度予算案につきましては大きな制度変更や予算の増減等を伴うものであり,その影響などがまだうかがい知れない面がありますが,国におかれましては,今後とも国民生活を第一に考えますともに,安心・安全で豊かな国民生活を確保するための成長戦略,国の活性化に向けた地域主権の実現などにも十分に配慮しながら,政権運営に当たっていただきたいと存じます。  次に,本県の来年度当初予算案に対する所見についてであります。  来年度当初予算の編成におきましては,県税収入が大幅な減収見込みである一方,社会保障関係費など義務的経費が増嵩する厳しい財政状況の中で財源確保が最大の課題でありましたが,地方財政対策により実質的な一般財源総額が増加の見込みとなったこと,さまざまな課題解決のために国の交付金等を最大限に活用できたことなどにより,何とか予算を編成できたところであります。  また,コンクリートから人へという方針のもとに編成された国の来年度予算案,及びこれと一体とされる本年度第2次補正予算を受けて,地域医療の再生,子育て支援策の拡充,雇用対策の充実などを図ることができたところであります。  予算編成に当たりましては,まず,経済・雇用対策を最重点課題とし,中小企業の資金繰り対策を拡充するほか,投資的経費についても,公共事業費が大幅に削減される中,できる限りの規模の確保に努めました。また,福祉・介護や看護,農林業などの分野を中心に,正規雇用化につながる研修・雇用一体型事業を大幅に拡充いたしますほか,就職未内定の新規高校卒業者60名を県庁で臨時に雇用するなど,雇用対策に積極的に取り組むことといたしました。  また,マニフェストに掲げた生活大県を目指すため,県民生活に密接な分野での取り組みを充実強化することに意を用いたところであります。具体的には,医師確保やドクターヘリの運航を初めとした地域医療の充実,小児医療費助成制度の小学3年生までの拡充や障害者の公的雇用の拡大など福祉施策の強化,少人数教育の小学3,4年生及び中学1年生への拡大や中高一貫校の整備,特別支援学校の新設等,県民生活に身近なさまざまな施策について積極的に予算化したところであります。  このように,本県の来年度予算編成に当たりましては,産業大県の活力を生かしながら,生活大県の実現を目指していくという大きな方向を示すことができたのではないかと考えております。  次に,新政権の新たな取り組みについてお答えいたします。  まず,いわゆる新しい公共の考え方に基づいた本県の取り組みについてであります。  県では,これまで,NPOや地域コミュニティ団体などを公共サービスの新たな担い手,地域社会づくりの主役として県政の基本方向の一つに位置づけ,推進してまいりました。  現在,NPOと県や市町村との協働事業につきましては,福祉や防犯,環境保全,国際交流,まちづくりなどさまざまな分野に広がりますとともに,その数も,平成16年の114件から平成21年には773件と大幅に増加しております。  県民が取り組む公共的な活動は,かつては消防活動などの特定の分野でございましたが,現在では幅広い分野で,より多くの方々の参加による活動が展開されているところでございます。  例えば防犯ボランティアは,平成14年には3,100人でございましたが,約6万7,000人にふえ,平成12年度に3団体でスタートした道路里親制度の認証団体は,78団体へと増加しております。福祉の分野でも,本県独自の地域ケアシステムによる在宅ケアチームは,平成14年との比較で約1,000チームが増加しているところであります。また,交通安全,女性の社会参加,青少年育成活動などのさまざまな分野でも,同様に数多くの県民の方々が熱心に活動に取り組まれております。  このような県民が主体となった地域社会づくりを重要と考え,県では平成16年度からご近所の底力事業により500を超える団体への支援を行い,地域の課題は地域で解決する,自分たちの地域は自分たちでよくしていくという意識を県内全域に広めてまいりました。  さらに,平成22年度,来年度から,ご近所の底力バンクに地域の課題解決のノウハウや人材を有する団体を登録し,課題を抱える団体を支援する仕組みの構築に新たに取り組んでまいりたいと考えております。  国におきましては,本年1月に新しい公共円卓会議を設置し,新しい公共を促進するための社会制度のあり方などの議論が開始されたところであり,その提言に期待をいたしております。  県といたしましては,引き続き,NPOフォーラムやセミナーの開催,各種相談を実施してまいりますとともに,NPO法人の認証等事務の権限を身近な市町村に移譲することにより,法人の設立を促進してまいります。  また,地域コミュニティ団体のモデル的な活動事例を広く紹介し,多くのNPO,地域コミュニティ団体の活性化に努め,国の動向も踏まえながら,新しい公共の考え方に沿った活動が幅広く展開されますよう,その浸透を図ってまいりたいと考えております。  次に,待機児童ゼロへの挑戦と幼保一元化への取り組みについてでございます。  まず,待機児童ゼロへの取り組みにつきましては,従来より,利用のニーズの高い市町村を中心に保育所の整備を促進し,定員の拡大に努めてきたところでございますが,昨年10月現在,待機児童は783人に上っており,なかなか減少しない状況にございます。  このような中,県におきましては,現在,健やかこども基金を活用し,例年の3割増のペースで保育所の整備を進めております。さらに,来年度からは基金を活用し,保育士の増員を図り,保育所分園の設置や特定保育を推進してまいります。これにより1,350人以上の受け入れが可能となり,現時点での待機児童はおおむね解消できるものと考えております。  次に,幼保一元化への取り組みについてでございます。  時代の変化に伴い,就学前にほとんどの子どもたちが保育所または幼稚園を体験するようになったことを受け,我が国では1970年代初頭から政府レベルで幼保一元化に係る議論が始まりました。私は当時,幼稚園担当の課長をしておりましたが,所管省庁が分かれていることもあり,さまざまな議論がありましたものの,認定こども園制度がスタートしたのは30年以上たった2006年になってしまいました。  一方,諸外国の状況を見ますと,同じ年齢層の子どもに対し保育と教育の2つのコースを用意するのではなく,年齢段階に応じ保育と教育を分けるか,あるいはスウェーデンのように,親の就労の有無にかかわらず希望するすべての子どもが保育と教育の枠を越えて等しくサービスを受けられる環境にあります。  現在,国においては,来年の通常国会への法案提出に向けて幼保一元化に係る制度改革が進められようとしております。  私といたしましては,例えば私案でありますが,現行の認定こども園のような中途半端な形でなく,所管省庁を一元化した上で,外国の例などを参考に,例えば何歳までは保育,何歳からは教育,しかし,教育を受ける子どもに対しても,必要に応じ,早朝,夜間等を含め,十分な保育体制を整備するといった形はどうであろうかと考えているところであります。両制度を併存する形ではなく,真の幼保一元化を目指して法改正が行われるよう,働きかけていきたいと考えております。  次に,予算編成における事業仕分けの導入についてお答えいたします。  昨年,国が行った事業仕分けにおいて予算編成過程の一部を公開し,外部の目を入れて議論する場を設けた取り組みについては,国民の関心を高めたという点で評価できるものと考えております。  一方で,その事業仕分けの手法には,短時間で結論を出すことへの批判や仕分け人の選定に係る課題などが見られたほか,対象事業の中には,地方交付税のようにそもそも事業仕分けになじまないと我々が考えているケースなどもございました。  また,事業仕分けを実施した他県からは,仕分けに当たって効率性が優先され,政策面での必要性が考慮されにくい,事業の廃止や削減が優先される議論になりがちといった声が聞かれます。  今後,例えば県北振興対策や医師確保対策のように,効率性の面からだけでは判断できず,政策的判断が必要となる事業なども含め適切な仕分けができるよう,あるいは,廃止,縮減といった議論ばかりでなく,事業内容の充実を図るなど,より建設的な議論もできるような仕分け制度にしていくことが望ましいのではないかと考えております。  本県では,現在,外部の目による事業のチェックとして,公認会計士等による包括外部監査や,企業経営者などで構成する出資団体等経営改善専門委員会による出資団体のあり方検討を行い,その指摘や意見をできるだけ予算に反映するよう努めているところであります。  さらに,年度当初から十分に時間をかけて丁寧に一つ一つの事業をゼロベースで見直す事務事業再構築を実施しており,平成22年度予算では,関係団体への補助の廃止,削減やシステム関係経費の大幅縮減,一部の行政委員報酬の日額化などを図っているところであります。  事業仕分けにつきましては,県民に県事業への関心を持っていただく意味では効果的な手法と考えられますので,先ほど申し上げました課題や,国,他県の状況などを踏まえながら検討してまいりたいと存じます。  また,引き続き事務事業再構築に取り組みますとともに,現在行っているさまざまな県事業見直しのプロセスについてできるだけ県民の皆様に見ていただくことは大変重要であると考えておりますので,そういった工夫が可能かどうか,今後検討してまいりたいと考えております。  次に,民主党マニフェストの実行についてのお尋ねでございます。  まず,民主党のマニフェストの実現によって,本県にどのような影響が予想されるかについてでございます。  民主党のマニフェストに掲げられた政策につきましては,一部実施や実験といった形でスタートしたものも多いため,現時点でその影響を明確に予想するのは難しいと考えております。  そうしたことを前提といたしまして,主なものについて申し上げますと,まず,子ども手当や高校授業料無償化などにつきましては,子育て家庭の経済的負担の軽減や,多くの子どもたちに教育のチャンスを与えることになり,県が力を入れております人づくりや子育て支援の充実にもつながるものと考えております。  また,地域主権の確立という観点から,地方交付税の増額や直轄事業負担金制度の一部廃止,自動車関係税の税率水準維持などは,地方の立場に立った適切な判断だったと考えております。  一方,高速道路無料化や米の戸別所得補償につきましては,今後,その効果や影響を見極める必要があると考えておりますが,特に高速道路の社会実験については,本県の実験区間は約10キロメートルと短いため,効果がどのくらい出るのか疑問を感じているところであります。  また,子ども手当の財源に実質的な地方負担を残すなど,国と地方との信頼関係を著しく損ねたことは残念でありますし,今後の安定的な財源確保といった面で懸念を感じているところもございます。  さらに,公共事業費の削減が地方経済全般へ悪影響を与え,特に圏央道の整備が予定よりおくれるようなことになれば,本県は企業誘致の面などで大きな痛手を受ける可能性がございます。  次に,マニフェストに掲げられた政策の実行に向けた取り組みですが,県といたしましては,マニフェストの政策が国の政策として実施されることになった場合には,その効果を県民が十分享受できるよう,国,市町村等と連携して,しっかりと対応してまいりたいと存じます。  なお,民主党のマニフェストの内容を新県計画の中に反映させていくべきとの御意見についてでございますが,新たな計画の策定に当たりましては,現在,総合計画審議会で御議論をいただいているところであり,今後の国の政策動向も十分に見極めながら対応してまいりたいと考えております。  次に,ダム事業の見直しについてでございます。  八ツ場ダムにつきましては,昨年9月の前原国土交通大臣の建設中止発表以降,1都4県の知事と連携,協調しながら現地視察を行い,共同声明で,八ツ場ダム建設事業を中止する理由の説明,事業中止の撤回を求めてきたところです。また,国土交通大臣への2度にわたる緊急申し入れを行い,事業中止の具体的根拠の説明や22年度政府予算案決定までに再検証を実施することなどを求めてまいりました。  また,霞ヶ浦導水事業につきましても,関係市町村とともに,国に対して事業推進の要望をしてきたところであります。  しかしながら,国は,こうした要望に対し全く説明のないまま,昨年12月,これらの事業を検証対象とする旨,一方的に発表し,事業を継続するか中止するかにつきましては,国に設けられた今後の治水対策のあり方に関する有識者会議が夏ごろに示す基準に沿って検証が行われることとされたところであります。  今後の検証に当たりまして,国には,これまで一緒に事業を推進してきた関係都県に対し検証の状況をしっかり説明しますとともに,我々の意見を聞くように求めてまいります。  今まで治水,利水両面で国の方が必要だからと主導して建設を進めてきたダム事業であります。急に必要性が失せてきた,あるいは,ダムによらない治水対策,利水対策に政策転換をされるというのであれば,すべての関係者が納得できる十分な説明をしていただく必要があると考えております。特に水質悪化が著しい霞ヶ浦につきましてはどういった浄化対策があるのか,検証の中でしっかり示してほしいと考えております。  いずれにいたしましても,ダム事業につきましては,国に対し,関係都県と連携,協調しながら適切に対応してまいります。  次に,保有土地問題対策についてでございます。  初めに,住宅供給公社についてでございますが,早期解散に向けた主な課題としましては,平成20年度決算損失の処理,桜の郷事業の清算,プロパー職員の処遇,特定優良賃貸住宅事業の整理,大町ビルの売却などがございます。  まず,平成20年度決算損失の処理でございますが,この損失の処理を行わない場合には,公社は金融機関からの年度末資金の調達や借り換えが困難になりますため,土地に係る損失59億9,100万円につきまして,今年度から分割して処理する補正予算を追加提案させていただいたところであります。  また,桜の郷事業につきましても,県が公社に委託している造成工事が今年度で終了しますことから契約を延長せず,委託料を清算するための予算を提案させていただいております。  次に,公社プロパー職員11名につきましては今年度末で全員退職していただくこととしておりますが,民間企業や県関係機関等へ雇用の要請を行っており,再就職に向けた支援を全力で行っております。  次に,公社が連帯債務者となっている特定優良賃貸住宅事業17ビルの借入金につきましては,連帯債務を解消するため,ビルのオーナーに対し,住宅金融支援機構から他の金融機関への借り換えを働きかけております。一方,機構に対しましては,公社が解散した場合にも償還中の借入金の一括返済請求を行わないことや,金利の引き下げ,償還期間の延長などを要請しているところであります。  また,大町ビルの売却につきましては,先般行った公募は不調に終わりましたが,不動産関係者などからは複数の問い合わせがございましたので,売却の条件を見直すなどして再公募する予定でおります。  これらの課題の一つ一つに早急にめどをつけ,早期の解散に向け全力を尽くしてまいりたいと存じます。  次に,開発公社,土地開発公社TX沿線開発関連の保有土地問題についてでございます。  3公社やTX沿線開発等の保有土地に係る将来負担をできる限り抑制していくためには何よりも早期の土地処分が必要でありますので,企業誘致などの土地販売活動に全力で取り組んでいるところであります。  しかしながら,景気低迷の影響等により地価が下落傾向にある一方,依然として保有土地の処分については極めて厳しい状況にあることから,県出資団体等調査特別委員会などの御審議を踏まえ,先送りせずに必要な対策を講じていくことといたしております。  まず,土地開発公社についてでございます。  土地開発公社については平成18年度より経営支援を行っておりますが,平成21年度決算より低価法を適用し,地価の下落により生じた含み損を明らかにしますとともに,決算確定後,来年度中には必要な対策を検討してまいりたいと考えております。加えて,県が用地取得を委託している桜の郷整備に関しまして,従来公社に負担させていた利子を県で措置することといたします。  なお,平成18年度の経営支援の際に県が発行した経営健全化対策債につきまして,10年の償還期限内に売却が難しい用地分等について計画的に償還を行ってまいりたいと考えております。  次に,開発公社につきましては,今年度より,低価法導入に伴う評価損の処理やプロパー工業団地のうちの未造成工業団地の買い取りなど,10年間を計画期間とする抜本的な対策を実施しているところでございます。  次に,TX沿線開発についてでございます。  まず,県債残高の圧縮についてですが,今後,鉄道会社からの県貸付金の償還が本格化してまいりますので,これを活用した繰上償還を行ってまいります。なお,その一部について,金利負担を軽減するため,県債管理基金を活用して今年度末に100億円の繰上償還を行うことといたします。  また,沿線開発に伴う上下水道等の整備に対しては開発利益による負担を予定しておりましたが,その利益が見込めないため,来年度から道路整備に準じ,一般財源による負担を行ってまいりたいと考えております。  さらには,土地の簿価抑制のため,一般財源により金利負担をしていく必要があると考えておりますが,その時期については,財政状況を勘案しながら,県全体の保有土地対策を講じていく中で検討してまいりたいと考えております。  いずれにしましても,保有土地に係る将来負担は,平成20年度決算ベースで約2,300億円に上っており,今後約20年程度で中長期的に解消していけるよう,財政負担の平準化を原則としつつ,効果の高いものから各年度の財政状況を勘案して順次実施してまいります。  次に,地域主権改革へ向けた本県の取り組みについてお答えいたします。  経済のグローバル化や情報化の進展などにより世界が激しく動いている中で,成熟した日本社会をさらに発展させていきますためには,これまでのような中央集権的な発想から脱却し,地方がみずから考え,主体的に行動し,互いに競い合うことを通じ,活気に満ちた地域社会をつくり上げていく必要があり,地域主権改革はまさにそのための改革であると考えております。  しかしながら,地方がみずから考え,主体的に行動できる地域主権体制を実現するためには,現在進められている義務づけ,枠づけの見直しなどでは不十分であり,今後,国から地方へのさらなる権限移譲や,三位一体の改革以降,大幅に削減され続けてきた地方の自主財源の復元など,数多くの課題があります。  一方,地方交付税や直轄事業負担金など地方税財政制度などをめぐるこれまでの議論を見ておりますと,国の立場に立った意見も多く,ややもすると,かつての三位一体の改革のときのように,地方の視点というよりは国の財政再建の視点により重点を置いた制度設計がなされかねませんので,国の動きを十分注視していく必要がございます。  このため,今後,法に基づき国と地方の協議の場が設置される見込みでありますことから,こうした場などを通じ,国が地方の意見に率直かつ十分に耳を傾けるよう,さらには地方の実情に対し理解を深めていただけるよう,全国知事会や地方6団体とも力を合わせて強く働きかけていかなければならないと考えております。  今後さらに,全国知事会の副会長という立場からも,全国知事会を挙げて,厳しい財政状況に置かれている地方の意見を積極的に主張し,国会議員や政府はもとより,国民の皆様にも地方をめぐるさまざまな動きを御理解いただけますよう取り組み,地方の自立,再生に向け,力を尽くしてまいりたいと存じます。  次に,市町村への権限移譲と市町村負担金の廃止についてでございます。
     まず,市町村への権限移譲につきましては,権限移譲と人的支援をセットで行う本県独自のまちづくり特例市制度などを活用することにより,推進に努めているところであります。  昨年2月には,権限移譲をさらに計画的に推進するため,市町村への権限移譲方針を策定し,まちづくり特例市を人口5万人未満の市にも拡充いたしましたほか,新たな移譲事務として,地方分権改革推進委員会の第1次勧告を踏まえ,市町村の意見も聞いた上で,55法令704事務の移譲を進めております。これらを移譲いたしますと,移譲法律数で見た場合,全国的にもかなり上位の水準となってまいります。  今後とも,住民に身近なところで迅速かつ的確に事務が執行できるよう,市町村へのさらなる権限移譲に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  次に,市町村負担金についてでありますが,国におきましては,平成22年度における直轄事業負担金制度の見直しとして,維持管理に係る負担金の一部廃止及び業務取扱費に係る負担金の廃止を決定いたしましたものの,負担金制度そのものの廃止につきましては平成25年度までに行うとしているところであります。  これを受けて本県といたしましても,平成22年度は,市町村負担金のうち県事業の事務費に係る負担金を廃止し,1.7億円の市町村負担の軽減を図ったところであります。  なお,本県の場合,維持管理に係る負担金は,流域下水道事業のように使用料的な性格を持つものや県管理ダムのような利水者との共同施設に係る負担金のほかは,そもそも徴していないところであります。  いずれにしましても,市町村負担金につきましては,引き続き,各事業の性格等をふまえ,国の直轄事業負担金制度改善の方向性を見極めつつ,廃止に向けた検討を行ってまいります。  次に,雇用の確保と新卒者就労支援対策についてでございます。  県といたしましては,これまで県内経済団体及び企業に対し雇用の確保について要請を行いますとともに,雇用創出等基金を活用した研修・雇用一体型事業等による雇用の創出に努めてまいりました。また,就職面接会の開催や離転職者を対象とした職業訓練を拡充するなど,就業の促進にも取り組んできたところでございます。  今後は,今年度補正予算において約50億円を積み増しする雇用創出等基金を活用して,介護,医療,農林,観光等,成長が期待される分野を中心に,市町村の事業も含め5,200人以上の新たな雇用の創出を図ってまいります。  一方,このような臨時的な対策に加え,働く場所をしっかりと確保することが重要でありますことから,中小企業に対し,新製品の開発,販路の拡大,受注の確保,さらには,今後成長が見込まれる産業分野への進出を支援するとともに,企業誘致などに積極的に取り組んでまいります。  また,新卒者の就労支援につきましては,これまで30の高校に進路指導支援員を配置しますとともに,茨城労働局との連携により就職面接会を開催して,350人を超える内定を得たところでございます。  さらに,就職未内定者については,新たに県の臨時職員として採用し,行政事務の補助に従事させますとともに,各種研修を行い,職業能力や職業意識の向上を図り,その後の就職につながるよう支援してまいります。  加えて,いばらき就職・生活総合支援センターにおいても,職業相談やキャリアカウンセリング等のきめ細かな就職支援を行ってまいります。  なお,新卒未就職者に対し県や国で実施する職業訓練により,就職に役立つ資格や能力の取得機会を提供してまいりますが,これらの訓練については,無料で受講できるだけでなく,条件により生活費の支給を受けることもできることとなっております。  また,産業技術専門学院では,定員に満たない訓練科での新卒未就職者の受け入れについて追加募集を行っているところであります。  県といたしましては,今後とも国と連携を図りながら,雇用の確保に全力で取り組んでまいります。  次に,ものづくり日本の基盤強化に向けた本県の取り組みについてお答えいたします。  本県の産業が今後も発展を続けていくためには,産業を支える人材の育成と高度な技能の継承が必要不可欠であると考えております。  そのため,産業技術専門学院では,高卒者などを対象に即戦力となる技能者の育成を行いますとともに,中小製造業の従業員を対象に,業務に必要な知識や技能を習得するため,年間1,500人程度の在職者訓練を実施しております。また,いばらき名匠塾を開催し,すぐれた技能を有するものづくりマイスターを講師として,溶接や旋盤等で高度で専門的な技能の習得を図っております。  このほか,技能が尊重される社会づくりに向けて機運の醸成を図るため,毎年,優秀技能者の表彰やものづくりマイスターの認定を行っております。  また,昨年秋に本県で開催した技能五輪全国大会の成果を一過性のものにしないため,今後とも技能五輪への参加を促し,若年者のより一層の技能の向上を図ってまいります。  このような人材の育成や技能の向上,継承への取り組みに加えまして,産学官連携による新技術,新製品開発,中小企業のJ-PARC利用支援,テクノエキスパートの技術指導などにより,本県が誇るものづくり産業の振興を図ってまいります。  なお,日立産業技術専門学院につきましては,地元の要望を踏まえ,次期の職業能力開発計画を策定する中で施設やカリキュラムの充実について検討してまいります。  次に,農林水産業の6次産業化への取り組みについてお答えいたします。  本県は,全国でも有数の農業県,水産県であり,多種多様ですぐれた農林水産物が生産されております。これまでに,これらの地域資源を活用し,県北地域の常陸大黒を使ったロールケーキ,鹿行のメロンやカンショを使った茨城県庁羊かん,県南のブルーベリーを原料としたお酒,筑西のナシを活用した梨ドレッシング,セブンイレブンと協力して開発した久慈浜しらす弁当など,新たな取り組みが出始めております。  しかし,本県には,栗やレンコンなど日本一の農産物等も多く,これらの農産物等の加工や販売をもう少し工夫すれば一層多くの付加価値が期待できますので,農家等の所得向上に向けての重要な課題と認識しております。  このような中,国において6次産業化の促進に向けた各種支援施策が検討されており,県といたしましては,これらの施策やいばらき産業大県創造基金,元気アップチャレンジ事業などを活用しながら,加工施設の整備や加工技術の開発,販路の開拓など,農家や農業団体等の6次産業化への取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。  また,6次産業化は,農産物等の加工ばかりではなく,バイオマスを活用した新たな産業分野や観光なども含まれる幅の広い取り組みでありますので,農商工等連携推進会議などの部局横断的な組織を活用するなどして,全庁的に取り組んでまいります。  これらによりまして,地域資源を有効に利用した地域ビジネスの展開や,新産業の創出により,関連産業を含め,もうかる農林水産業の実現を図ってまいります。  次に,地球温暖化対策についてお答えいたします。  まず,県地球温暖化防止行動計画の改定に当たっての基本方針でございます。  県では,これまで,平成17年度に改定した県地球温暖化防止行動計画に基づき,各種対策を行ってまいりました。削減目標の設定につきましては,本県の削減目標4.6%は国の国内削減分の目標4.4%より0.2%踏み込んだ数値であり,国の6%を上回る,いわば6.2%の削減目標に相当するものであります。また,直近の排出量で,多くの県が基準年の排出量より大きく増加している中,本県は1.1%の増と,他県に比べて排出量の増加がかなり少ない状況となっております。  25%を削減する国の中期目標については,現在,国内削減分をどの程度とするのか検討が進められておりますので,県といたしましてもそれを踏まえて,新たな削減目標を設定してまいりたいと考えております。  計画改定に当たりましては,本県の特性を踏まえながら,いばらき型グリーンニューディール政策として県民総ぐるみで温室効果ガス削減の実践行動を推進し,低炭素社会づくりに向けた地球温暖化対策を推進してまいりたいと考えております。  具体的には,例えば,本県の二酸化炭素排出量の7割を占める産業部門につきましては,一定規模以上の事業所に対して温室効果ガス削減対策計画書を県に提出していただくことや,その取り組みを進行管理できるような制度の導入を検討してまいりたいと考えております。  家庭部門においては,グリーンカーテンの設置,マイバッグ持参などのさまざまな県民運動を展開し,省エネ意識の徹底を図りますとともに,節電や省エネ機器への買い換えによる二酸化炭素削減効果をわかりやすく紹介することなどにより,エコライフの実践を目指してまいります。  さらに,新エネルギーの普及に向けて太陽光発電や風力発電の導入を進めますとともに,次世代エネルギーの核となる燃料電池やリチウムイオン電池の研究開発を促進するなど,さまざまな視点での温暖化対策を推進してまいりたいと考えております。  次に,中小企業者の地球温暖化対策への支援についてでございますが,事業所における地球温暖化対策を進めるためには,計画的に温室効果ガス削減に努めることが重要であります。  県では,中小企業でも取り組める独自の簡易な環境マネジメントシステムとして茨城エコ事業所登録制度を創設し,他県の同様の制度と比べはるかに多い,1,100件を超える参加をいただいているところであります。また,平成20年度から中小企業向けに省エネ・新エネ施設導入に係る低利融資を開始し,今年度からはエコ事業所登録へのインセンティブとなりますよう,登録事業者には無利子融資としたところであります。県といたしましては,引き続き,これらの制度の利用拡大を図ってまいりたいと考えております。  また,省エネ実践事例の紹介などの情報提供に努めますとともに,例えば,中小企業の要請に応じて省エネの専門家を派遣するような事業についても検討し,中小企業の地球温暖化対策を支援してまいります。 7 ◯議長(西條昌良君) 次に,杵淵警察本部長。                    〔杵淵警察本部長登壇〕 8 ◯杵淵警察本部長 本県の犯罪の特徴とその対策についてお答えをいたします。  犯罪の特徴といたしまして,本県は,コンビニエンスストアに対する強盗事件のほか,住宅対象の侵入盗や自動車盗事件の発生が多いと感じております。  警察といたしましては,犯罪の抑止と検挙を治安維持の両輪ととらえ,県民の皆様に対するきめ細かな情報発信活動を行い,防犯意識の高揚を図るとともに,パトロール活動や,犯罪認知時における初動体制を強化しているところであります。  また,3年連続して予算措置されました緊急配備支援システムの有効活用や,DNA型鑑定等の科学捜査の充実強化を図り,これら一連の活動を通じて犯罪の検挙に努めているところであります。  引き続き,治安回復に向けた取り組みを強化してまいります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 9 ◯議長(西條昌良君) 暫時休憩をいたします。  なお,会議再開は,午後2時40分を予定いたします。                     午後2時21分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                     午後2時41分開議 会派代表による県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 10 ◯議長(西條昌良君) 休憩前に引き続き会議を開き,会派代表による県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  公明党,足立寛作君。                  〔47番足立寛作君登壇,拍手〕 11 ◯47番(足立寛作君) 公明党の足立寛作です。  党を代表し,知事,教育長,警察本部長に質問いたします。  最初に,一昨日,バンクーバーで開催されておりました冬季オリンピックが17日間の幕を閉じました。フィギュアで銀メダルに輝きました浅田真央さん,米国代表で本県茨城町ゆかりの長洲未来さんを初め,選手,役員の皆様の御活躍に心からの敬意を表する次第です。  さて,橋本知事は,このたびの平成22年度予算案の編成をもって本格的な5期目のスタートをされました。300万県民の期待にこたえるべく,スローガンに掲げた生活大県づくりに全力でチャレンジしてほしいことを,まず申し上げたいと思います。  ところで,今,韓国が絶好調にあるようです。李明博大統領が誕生して丸2年,昨年の経済成長率が主要先進国で軒並みマイナスの中で,韓国はプラスを確保しています。韓流に代表される韓国の文化も,東アジアを中心に流行し,世界各国で高い評価を得ております。日本でも「冬のソナタ」などのドラマが大ヒットして,今なお中高年女性を中心に熱狂的な支持を集めておりますことは御存じのとおりです。  また,政治的にも,就任時には70%を超えていた支持率が,米国産牛肉輸入問題で10%に急落,当時レイムダックと酷評されていましたけれども,現在は50%前後に回復しております。  そして,スポーツはといえば,バンクーバーオリンピックで金メダル6,合計14のメダルを獲得しています。韓国は先進一流国家入りをスローガンにさまざまな取り組みを積み重ねておりますけれども,その実を着実に上げております。政治,経済,文化,そしてスポーツまで巻き込んで,韓国は興隆期を迎えているように感じます。ちなみに,韓国の人口は日本の3分の1強,面積は約4分の1です。  さて,我が国はどうでありましょうか。景気低迷が続き,いまだ二番底の懸念が消えておりません。先日,総務省の発表した1月の全国消費者物価指数は11カ月連続の下落を示し,デフレという出口の見えないトンネルから抜け出せないでいるのです。日本を代表する企業トヨタがつまずき,アメリカでバッシングを受けてさえおります。  昨年政権交代した鳩山内閣はといえば,政治とカネをめぐる問題などで支持率急落。トラスト・ミー,私を信用してくれとオバマ大統領に大見えを切ったものの,全く信用できない政権だと対外的に酷評されつつあります。日本は,隣国韓国と好対照と言えます。  その韓国と我が茨城県は,茨城空港に就航するアシアナ航空を通じて最も身近で密接な結びつきを持つことになりました。  茨城空港は,県民の期待と不安の入り交じった中での開港であり,さまざまな課題を抱えております。また,5期目に臨む橋本知事も,財政難などで多難な船出と言わなければなりません。  そこで,橋本知事の5期目の本格的なスタートに当たって,韓国のこの興隆についてどのような感想をお持ちか,示唆を受けることはないのか,学ぶべきことはないか,御所見を伺いたいと思います。  さて,先日,東京から来られた友人が終日拙宅で過ごして,帰り際に一言,「夜は怖いくらいだね」と。私の家は小学校に隣接しておりまして,昼間の児童たちの喧騒から開放された夜間は物音一つしない静寂そのもの。その落差を,怖いと表現したようです。  町なかから子どもたちの遊び戯れる声が聞かれなくなって久しい昨今,現在そこには大人の行き交う姿もまばら。時間によっては人っ子一人見当たりません。家の中にいると昼夜を問わず全く静か。時折聞こえてくるのは,車のドアを開け閉めする音のみです。これは近未来のお話ではありません。町のあちこちで見かける原風景なのです。  繁華街と言われる駅周辺の町なかも同様な現象が見られます。表通り商店街から通路一本奥に入った住宅街,そこも一軒また一軒と家が姿を消し,駐車場化。生活のにおいすら感じられなくなっているのです。  さらに驚くことは,お伺いするお宅のそこここで,寝たきり,認知症,虚弱のお年寄りを見かけることです。予想以上の早いテンポとスピードで地域の超高齢化が進行している,改めてそのように痛感いたします。  このような地域社会の激変にまず不可欠なことは,地域に住むお互いの信頼関係であることは申すまでもありません。しかしながら,最近,気になることがあります。それは,学校と地域,町に住む大人と子どもが分断されつつあるのではないかということです。大人に声をかけられたら,相手にせず逃げろ。同じ町内に住んでいるのに大人が子どもに声をかけてはいけない。声をかけたら不審者扱いを受けて警察に通報される。これは余りに異常な社会と言えないでしょうか。  ほとんどの人が善良で心やさしい人であり,子どもに声をかけてもらっては困るような大人はごくごく少数のはずです。そのわずかな人のために大人のすべてが悪人扱いされるのでは,地域が壊れる前に心が,お互いの信頼関係が崩壊してしまいます。  先日,カナダから一時帰国した知人からショッキングなお話を耳にいたしました。それは,久しぶりに帰ったけれども,日本人は非常に無愛想だ。表情がかたい。子どもたちが少しも楽しそうに見えないと言うのです。  少子・高齢社会,グローバルな社会の到来,大交流時代に備えて,さらには茨城空港の開港に向けて,支え合う心,また,おもてなしの心や,県民すべてが観光ボランティアの意識を醸成しなければならないときに,全く正反対のことをしているように感じられてなりません。  改めて,教育現場でも,あるいは地域でも,お互いのやさしい心の持ち主な人だという信頼の心の醸成を図るべきだと考えますが,御所見を伺います。  さて,今日まで日本社会を支え,さまざまな分野に影響を与え続けてきた団塊の世代が,昨年をもってすべて還暦を迎えました。その方々が後期高齢者となる2025年には,人口に占める65歳以上の割合が30%を超えることになり,今,日本は,人類のかつて経験したことのない超高齢社会へと突き進んでおります。したがって,これから2025年に至る間の取り組みが極めて大事であり,その際,すべてを行政に求めるということではなくて,地域に存在するさまざまな資源や活力を生かしていく視点が必要になると思うのです。  そこで,私は,2025年に向けて,協働型,つまり,お互いに支え合う社会づくりを目指すべきだと思います。個人が自立して生活する自助,地域住民の連帯,連携でお互いを支え合う共助,行政などによる公助がバランスよく効果を発揮することのできる社会,協働型福祉社会の構築をすべきです。  この共助の社会づくりについては,その芽生えが各所,各分野で既に見られております。例えば,長い歴史と伝統を持つ消防団組織はその一つでありましょうし,また,県内各市町村,地域でつくられつつあります自警団もそうであります。  我が町の安全は自分たちで守ろうとする自警団,防犯ボランティアを例に挙げますと,私の住む土浦市では市全域で177地区ありますが,172団体,構成員は7,654人を数えます。この方々を公費で採用したらどれほど多くの予算を必要とするか,はかり知れません。  子育て,介護を地域で応援できないか,若者の流出を防ぐ手だてはないのか,一人暮らしのお年寄りを支える仕組みをどうつくるのか,シャッター通りと化しつつある商店街に賑やかさを取り戻せないか,農地や里山の荒廃をとめることができないのかなどなど,地域をめぐる難問は山積しております。この課題の一つ一つに,消防団や防犯ボランティアなどに見られる地域連帯,共助の取り組みが応用できないだろうかと考えます。もちろん,行政の公助のバックアップも必要であることは申すまでもありません。  このバランスのとれた自助,共助,公助の地域社会づくりについて,御所見を伺いたいと思います。  次に,介護問題についてでありますけれども,公明党は,昨年11月から12月にかけて,全国3,000余名の議員が一斉に街中に出て,介護総点検を実施いたしました。  10万件を超える貴重な御意見が寄せられましたけれども,その主だったものを申し上げますと,1点目,特老,老健,療養病床などの介護3施設,有料老人ホーム,グループホームなどの施設が不足している。  2点目,365日24時間可能な訪問介護サービスを充実してほしい。  3点目,介護保険制度の事務手続が複雑過ぎる。  4点目,要介護認定審査を簡略化して,すぐ使える制度に改めてほしい。  5点目,介護従事者の給与アップなど処遇を改善してほしい。  6点目,介護保険料上昇抑制のための公費負担を引き上げてほしい,などでありました。  私ども公明党といたしましては,この御意見をもとに,高齢者が住み慣れた地域で,必要に応じた介護サービスや介護施設を自由に選択,利用でき,家族の負担が過大にならない,安心して暮らせる社会の実現に向けてさまざまな政策提言をし,平成24年に予定されております介護保険法改正に生かしていく所存でございます。  さて,私も,要介護者とその家族,介護事業者,介護従事者などの方々への聞き取り調査をいたしましたが,寄せられた御意見から感じますことは,まず,可能な限り御自宅で生活していただく。その上で,どうしても在宅介護が困難な場合は施設を利用するというようにすべきだということです。被介護者の増加に備えて,施設依存に偏ることなく,バランスのとれた介護対策を講じてほしいからです。  そのためには,もっと地域の資源や活力を生かすべきですし,近隣の方々のかかわり合いが容易にできる介護サービスの提供を考えなければなりません。例えば,小規模な居住型の施設で,デイサービスを中心に,訪問介護,ショートステイなどを組み合わせて,365日24時間体制でさまざまな介護サービスを受けることのできる,小規模多機能型居宅介護の充実を図るべきです。  地域によっては,高齢者,障害者,子どもが1つの施設で一緒にサービスを受けられる,小規模多機能施設が開設されております。また,高齢者向け住宅,介護予防拠点やふれあい広場,保育園などが併設されて,高齢者や子ども,地域住民の交流の場となっている総合施設もあります。高齢者にとっては子どもたちと接することが最大のリハビリとなると言われますけれども,そのような場や機会をつくることに近隣住民がかかわり合いを持つことによって,地域コミュニティの再生にもつながると思うのです。  これからの超高齢社会に向けて,高齢者が自宅で安心して生活できるためには,自助を基本に共助も取り入れて,地域で支え合う協働型社会をつくることが喫緊の課題です。もちろん,国の縦割り行政を見直して,地域の実情に合った介護システムをつくり上げていく公助の役割も欠かすことはできません。と同時に,地域のニーズにかなった施設整備を推進すべきことは,これも当然のことと言わねばなりません。  そこで,地域で支え合う協働型社会づくりについて,特に自助を基本に,共助も取り入れた介護対策の充実について御所見を伺います。  次に,教育問題について伺います。  私はかねてより,地域の教育力の向上が極めて大事な課題だと申し上げてまいりました。なぜなら,地域の,大きく言えば国の帰趨は,古今東西の歴史に学ぶまでもなく,それを担うに足る人物がいるかいないかで決まるからです。
     新年度予算では,放課後子どもプラン推進事業について,その担当が子ども家庭課に一本化されることになりました。一本化自体には反対ではありません。しかしながら,なぜ教育庁の生涯学習課ではいけなかったのか,結論が拙速過ぎるのではないかと疑問を抱くものです。  確かに,当該事業の一つ,放課後児童クラブは長い歴史があり,しかも,583とほとんどの小学校で実施されております。他方,放課後こども教室は実施実績がまだ3年,何とか215カ所までこぎつけたものの,月一,二回程度開催が103カ所,48%と半数近くを占めるのに対して,本来目指している毎日開催はわずか49カ所,23%にすぎないという厳しいものです。だからこそ,むしろ生涯学習課が継続して取り組むべきではなかったのかと思うのです。  昨年度から学校単位の地域応援団である学校支援地域本部事業も推進されています。父母やOB,大学生,地域の大人たちなど多彩なスタッフがさまざまな学校活動を支えることになれば,放課後子どもプラン推進事業の大きな支援組織になるはずです。  この地域社会総がかりでの取り組みが,子どもたちの学力向上のならず,人間力向上にも効果を上げることになることは申すまでもありません。何より,地域で人を育てよう,将来を担う人材を育てるのだという取り組みは,間違いなく地域の教育力を高めることになります。  今まさに,地域の教育力を高める,地域を担う人づくり,人材づくりの静かな競争が始まっているのです。地域の教育力の向上について,教育長の御所見を伺います。  橋本県政5期目の本格的な始動となる平成22年度予算案は,景気,雇用対策に重点的に取り組むとともに,知事選でマニフェストに掲げた地域医療や子育て支援に手厚く配分するなど,目標とする生活大県づくりを目指した内容となっております。  しかしながら,その財源は,県税収入が15.9%減,2,958億円と3,000億円を割り込み,一般財源基金も枯渇するなど極めて厳しいものとなっております。それをカバーしたのが国の交付金と臨時財政対策債,さらには麻生内閣時の経済対策基金であり,まさに危機的な綱渡りの予算編成であったと言えます。  他方,国の財政が地方以上に厳しいことから,現在の水準の交付税が将来とも担保できるのか甚だ疑問です。また,国の基金も平成23年度限り,さらに,今後,景気が回復基調に乗らないと県税収入がさらに落ち込むことが懸念されます。  予算規模は,平成14年度から実質9年連続のマイナスとなっており,プライマリーバランスの達成がいつになるのか不透明,シーリングを決めて取り組むなどのこれまでの予算編成は見直しを迫られているように思います。  そこで,将来に備えて,県財政の自立に向けた取り組みに最善を尽くすべきだと考えます。ないものねだりから,あるもの探しへの発想の転換が,また,前段で申し上げました共助の社会を推進する観点からも工夫が必要です。予算編成のあり方について,その見直しも含めて御所見を伺います。  さて,県の危機的財政状況をさらに危うくしているのが,県出資団体です。今回の補正予算には,県住宅供給公社並びに県土地開発公社の土地に係る補助金,償還金が計上されておりますけれども,県開発公社も含めて,県出資団体の土地問題が県財政の大きな圧迫要因となっております。  さらに,つくばエクスプレス沿線の県所有土地の分譲が進まず,先日,県の明らかにしたことによりますと,将来負担額がこれまで想定していた2倍近く,1,020億円に膨らむというのです。これらのことが,生活大県を目指す本県のさまざまな施策推進に手かせ,足かせとならないよう,その影響を最小限に食いとめることが県政の重要課題と言わなければなりません。  県出資団体等の行財政改革は焦眉の急です。特に県住宅供給公社につきましては,特定優良賃貸住宅─特優賃ですね─オーナーに影響が及ぶという課題はありますが,その一日も早いコンセンサスを得て,早期の解散が要請されております。まさに,スピードが求められております。知事の御所見を伺います。  次に,雇用につきましては,本県の1月末現在の有効求人倍率は0.40倍と極めて厳しい状況にあります。新年度予算では昨年の3倍に当たる90億円を計上し,昨年から取り組んできた研修・雇用一体型事業などに加えて,介護,医療など重点6分野における雇用創出事業などを実施し,県と市町村合わせて5,200人以上の雇用創出を図るとしております。  しかしながら,新年度の雇用対策は研修・雇用一体型と原則6カ月以内の短期雇用に分かれており,圧倒的に多いのが短期雇用となっている現実は,求職者の多くが正規雇用を望んでいることからすると課題を残していると言わざるを得ません。  特に,内定の出ていない高校生を対象に,卒業後,県が臨時職員として約60人を採用するとしておりますけれども,将来,本県を担うこととなる新卒者雇用,若年者雇用については,一層の真剣,かつ熱意あるお取り組みを要請したいと思います。新卒者雇用,若年者雇用についての御所見を伺います。  昨年,全国的には減少している中小企業倒産が,本県では増加傾向にあります。中小企業の経営力を強化するためには,資金繰り支援のさらなる強化,経営指導員等による相談体制の充実,下請いじめの防止などのきめ細かな中小企業支援策を継続して講じる必要があります。  特に,仕事の見通しが立たなくなった,仕事が少ない,しかし従業員の雇用は守りたい,そんなまじめな中小・零細企業の経営主が運転資金不足に苦しんでいます。新年度予算では,中小企業の資金繰り支援のために,緊急経済対策融資の新規融資枠として800億円を計上しております。  厳しい経営環境にある中小企業に対して,積極的,かつきめ細かな融資対策が必要であると考えますけれども,御所見を伺います。  この11日に茨城空港が開港いたします。県民の期待と不安を背に受けながら,ともかくここまでこぎつけた橋本知事を初め関係者の皆様の御尽力,御苦労に心からの敬意を表します。  今後の最大の課題は,就航の決定している路線の定着と新たな就航路線の開拓であることは申すまでもありません。開港日から就航するのが,アシアナ航空のみというのは寂しい限りですが,この4月16日からスカイマークが就航することになっており,むしろこれからが正念場,大きな可能性を秘めていると,こう前向きにとらえるべきだ,とらえてほしいと考えます。  そのためには,県内外の航空需要をいかにふやすのかが課題です。スカイマークは,羽田-青森便を就航から1年もたたずに撤退するなど,その経営判断は厳しいものを持っており,茨城空港が二の舞を演じる心配がないわけではありません。アシアナ航空もそれは同様です。  観光資源の発見,創出,つまり,あるもの探しはもちろんのこと,今あるものを磨くことも必要です。さらに,周辺市町村はもとより,県内44市町村への広報,観光業者,旅館,ホテル,交通などの関係者,そして,最も大事な県民への働きかけを継続して丹念に行うべきです。北関東自動車道沿線の群馬,栃木両県の協力を求めることも不可欠です。  何より大事なことは茨城県の知名度を高めることであり,それはとりもなおさず,橋本知事が先頭に立って取り組むこと,つまり,橋本昌知事の名前が全国に知れ渡ることだと考えます。  さらに,中国便の就航対策に積極的に取り組むべきです。中国の約10%が富裕層,それはほぼ日本の総人口に匹敵いたします。お隣の栃木県では,かねてより中国の観光客誘致に力を入れており,多大な成果を上げております。連携を強めるべきです。茨城空港開港に伴う取り組みについて,御所見を伺います。  さて,先日,全国高等学校総合文化祭が平成26年に本県で開催されることが内定いたしました。関東で唯一未開催であっただけに,かたずをのんで見守っていた関係の方々にとりましてこの内定は大きな喜びだったに違いありません。文化部のインターハイとも称され,全国の高校生の代表が参加して開催されるこの祭典が,文化芸術の種をまき,それを育む大成功の祭典となることを心から願っております。  文化芸術への目覚めは一気呵成に成就するものではありません。生徒が文化芸術に触れることによって得た感動や感激はその後の生き方を支え,場合によっては,人生をも左右する大きな影響を与えることになります。さらに,友人や両親との感動や感激の共感は,それぞれの孤独を避け,お互いに理解を深め合うきっかけにもなるでありましょう。この積み重ねが大事なことであり,そこから感性を磨き,創造的な力をはぐくむことになることは明らかですし,もちろん,日本や世界を担う大芸術家が育つことも夢ではありません。  そこで,この全国高等学校総合文化祭の開催に向けてどのような取り組みをするのか,特に現在の小学5年,6年,中学1年生の児童生徒が開催時に高校生になりますが,少しでも早くモチベーションを高め,開催のための環境を整えておく必要があると考えます。また,創造力を育成するという観点からの文化芸術教育のあり方についての御認識を伺いたいと思います。  さて,ローカルなことでありながらグローバルな発信力を持つ素材を発見し,創造する,この文化の創造と発信こそが,現在の国,地方を覆っている停滞を打ち破る大きな力になります。その創造性の拠点はといえば,個人の生き方も含めてそれぞれの地域に存在しているのです。山形県の片田舎の美しい自然を背景に展開されるストーリー「おくりびと」が,昨年の米アカデミー外国語映画賞に輝いたことも,その一例と言えましょう。  そこで,私は,壮大な施設での,あるいは大規模なイベントを通してのものではなく,一般の人が,老若男女を問わず市民が,日常生活の中で文化芸術を楽しんでいただける環境づくりができないか,また,それを地域に根づかせることができたらと願うのです。  今,県内のいずこの商業施設も,少子・高齢化や景気低迷の影響を受けて苦戦中です。閉店が相次ぎ,シャッター通りと呼称されている商店街も少なくありません。その商店街に全国の若い芸術家たちの作品を展示することにしたらどうか。それによって文化芸術の地域からの創造と発信になり,そして,それが商店街の復活,再生に結びつけられるのではないかと考えるのです。  具体的に申し上げますと,まず,商店主に訴えて場所を確保します。お店の一角を提供していただいて,あるいはシャッターの一部を少しお借りして,ショーウインドーを設置することにいたします。全国に呼びかけて,その場所を若い芸術家たちに開放するのです。自分の存在をアピールしたい芸術家たちがその作品を展示する。もちろんある程度審査はしなければいけませんが,絵,彫刻,書などを飾っていただく。しかも,1軒ではなく,50軒,100と軒を連ねるのです。四季折々にコンペティションをやって,芸術家を育てるという意味も込めての賞金を出すことなどの工夫も必要でありましょう。  大学の芸術関係の学部を初めとして,全国に広報して知ってもらうことも必要となります。1点主義,世界的に有名な絵画1点で人集めをしている美術館もありますし,たった1つで世界各国から多くの観光客を来させているデンマークの人魚の像もあります。しかし,私は,世界を担って立つかもしれない若き芸術家たちの作品を展示する商店街づくりによって,それに十分に対抗できる魅力をつくることが可能だと考えるのです。  このような商店街の再生,復活の取り組みを継続して行うことを通して,文化芸術は日常生活の中から生まれるものだということを確実に根づかせることができると考えます。  そこで,文化芸術の根づいた商店街づくりについて,御所見を伺います。  さて,本県の文化芸術振興に向けての取り組みは,国の文化芸術振興基本法を受けて平成16年に策定されました,茨城県文化芸術振興ビジョンがその指針となっております。しかしながら,文化振興に向けてのソフト面での予算がこの数年で半減するなど,生活大県を目指すにしては,予算面から見て実に悲しい,厳しい現実だと言わざるを得ません。  そこで必要なことは,一日も早い文化芸術振興の柱となる条例の策定だと申し上げたいのです。現在の他県の状況を伺いますと,国の基本法成立以前に4県,法律を受けて20県と,47都道府県中24県が既に条例を作っております。私は,振興ビジョンの域を脱し,条例化のための機が十二分に熟していると考えます。文化芸術振興条例に向けた取り組みについて,御所見を伺いたいと思います。  TXの開業,東関道,北関東道,圏央道など高速道路網の整備,茨城空港の開港など,大交流時代の到来を目前にしてのハードな交通基盤は着実に整えられつつあります。次なる施策は,いかにして多くの人,観光客を県内に呼び込むかであり,そのかなめは紛れもなく文化芸術であり,文化・芸術の振興が喫緊の課題だと申し上げたいのです。  次に,医療対策の充実について伺います。  私は常日ごろ,医療のかなめは救急医療だと考えております。その意味では,この7月から運航することになっているドクターヘリの導入は,すべての県民にとって大きな喜びです。  しかしながら,不安な材料がないわけではありません。その一つは,基幹病院が水戸医療センターと水戸済生会総合病院の2カ所になったことです。本来であれば,全国のドクターヘリを導入しているほとんどの府県がそうであるように,1つの病院に集約すべきではなかったのか。それが実現しなかったこと,1つの病院にまとめ切れなかったことに問題はなかったのかと思います。県民の目にもそう映るのでありましょうか,複数の方から問い合わせが来ております。  病院にはそれぞれの成り立ち,風土,歴史がありますが,それを超えて,十二分に機能が発揮できる意思の疎通は図られているのでしょうか。また,救急医及び看護師などの医療スタッフは十分に整っているのか,何より2病院が救急患者の最終受け入れのための基幹病院となり得るのか,危惧いたします。  次に,運航を開始して不都合,不具合が生じた場合,その見直しはどのように対応しようとするのか,さらに,共同運航している千葉県,また栃木県との連携はとるようにするのか,鹿行,県西地域の方々からよく尋ねられます。改めて,ドクターヘリの運航について,御所見を伺いたいと思います。  ところで,一昨年3月23日,常磐線荒川沖駅の構内とその通路で男がサバイバルナイフで通行人8人を次々と刺し,男性1人が死亡,男女2人が重体,他の5人が男女ともけがをするという,日曜日白昼の惨劇は記憶に新しいことです。  ここで私の申し上げたいことは,この重体に陥った2人の男女が直ちに土浦協同病院に搬送され,その後,無事に退院されているということです。病院に搬送されたときは,女性は意識不明,男子高校生は首を刺されて瀕死の状態だったと伺っております。日曜日のお昼前後ですから病院の医療スタッフは手薄だったに違いありません。しかしながら,外科医はもちろん,内科,麻酔科,レントゲン技師などがほどなくして集結し,直ちに手術などの適切な治療が施され,その結果は先ほど申し上げたとおりです。  どんなに体制を整えてもそれが機能しなかったら何の意味もありません。このドクターヘリの運航が,医療資源の少ない本県にとって救急医療の救世主となることを心から願っております。  なお,土浦協同病院の改築計画が進行しております。近日中には建築場所について,現在地か,それとも移転かの決定もなされると伺っておりますけれども,本県として全面的なバックアップを要請しておきたいと思います。  さて,このほど公表されました茨城県の平成20年の農業産出額は4,284億円と,15年ぶりに全国第2位を奪還いたしました。  しかしながら,農村集落,農家をお訪ねしますと,農業に従事している方々の高齢化が著しく,また,雑草やアシで覆われた耕作放棄地をそこここで見受けるのです。70戸程度の集落で3人,100戸で4人から5人程度しか後継者がいない。その足らざるところを,中国人を中心とする外国人研修生,実習生がしっかり補っている。茨城県農業の将来を憂うるものです。  そのような中,県による担い手を育成するための事業が着実に推進され,昨年1年間で県内に就農した非農家の新規参入者が70人近く,過去最多を記録するなど,新規就農者の着実な増加が見られております。来年度予算では,新規就農者の定着を促進するため,新たにいばらき実践農場整備モデル事業が開始されることになっております。  本県農業の発展のため,担い手育成は最重要課題だと考えますけれども,御所見を伺います。  次に,霞ヶ浦の水質問題について伺います。  霞ヶ浦の水質が,このところ改善するどころか,むしろ悪化傾向をたどっております。ちなみに代表的な指標と言えるCODを例に挙げますと,平成18年度に策定された第5期霞ヶ浦水質保全計画では,目標年度とする平成22年度までに7.0ppmを達成することとしております。  それに対して実際の数値は,平成18年度8.2,19年度8.8,20年度8.7,21年度については1-3月が明らかではありませんので平成21年として見ますと9.4ppmになるという,極めて厳しい数値を示しております。これは湖沼法の施行に伴い策定された霞ヶ浦水質保全計画,その第1期のスタートした昭和61年当時の水質をも超える最悪の数値であり,昭和50年代中ごろの水質に逆戻りするものです。燐,窒素についてもその経年変化を見ますとCOD値とほぼ同様の傾向を示しており,特に平成20年度に至っては,昭和50年来で最悪の数値を記録しております。  第5期霞ヶ浦水質保全計画はその期間をあと1年余り残すのみとなっておりますが,現時点では,奇跡でも起きない限り,その目標水質7.0ppmの達成は絶望的と言わざるを得ません。このことは,これまでのCOD,燐,窒素を中心とした霞ヶ浦の富栄養化防止の対策では限界があり,見直しの必要性のあることを示しております。  次期計画の策定に当たってはこれまでのCOD,燐,窒素の改善を目標としなければなりませんけれども,複雑さ,不可解さを増す水質の現況について因果関係を含めて一層の分析を進めるとともに,それを踏まえた新たな対策,水質改善目標を要請されているように思います。  そこで,この第5期霞ヶ浦水質保全計画による水質目標の達成見通しについて,さらに次期計画の策定への取り組みについて,御所見を伺います。  次に,霞ヶ浦導水事業について伺います。  この事業は,霞ヶ浦の水質浄化と首都圏の水需要などにこたえることを目的として,総事業費1,900億円で昭和59年に建設が始まりました。霞ヶ浦と利根川,那珂川の2つの川の総延長46キロメートルを地下トンネルで結ぶというもので,相互通水によって水不足を補い合うとともに,霞ヶ浦の水質浄化を目指そうとするものです。  平成20年度末時点で既に事業費の約76%に当たる約1,450億円が投入されていますが,昨年の政権交代によって,新たな段階には入れないということになっております。  この霞ヶ浦導水事業が本格中止になりますと,この事業による水質浄化効果を0.8ppmと見込んでいただけに,さらに新たな水質浄化対策が求められることになります。もちろん,国に対してその代替策を要請すべきと考えますけれども,御所見を伺いたいと思います。  最後に,昨年10月27日の朝,茨城町で通学途中の小学生が交通事故に遭遇し,とうとい大切な生命が失われました。詳しく伺いますと,それは小学校1年の女のお子さん,しかも,自転車で通学の途中だったというのです。  昨年の4月,広島県で起きた,入学したばかりの小学1年生2人が,その乗っていた通学バスにひかれて死傷するという痛ましい事故を思い起こします。小学1年生の目線,それは地上1メートル前後だと思いますけれども,その目線で見たとき,周囲はどのように映るのでしょうか。もし,大人が子どもの目線で考えていたら,少なくとも広島県の事故は防げたはずです。  そして,茨城町についても,小学1年生の自転車通学は無理だ,通学バスを利用しよう,こうなるのが至極当然のように思えるのです。  さて,県内の通学状況をお聞きしますと,小学生の自転車通学は1,421人,そのうち小学校1年,2年,3年の低学年は何と433人もおります。一方,登校途中の子どもの集団に車が突っ込むなど,平成21年の登下校中の小学生の死傷者数は61人,そのうち低学年が60%超の38人と多くを占めており,少なくとも自転車通学は再考の余地があることをうかがい知ることができます。  現行制度では,スクールバス購入への補助は学校の統廃合時のみとなっております。しかしながら,このようなときをとらえて,また,このようなときだからこそ,県とか町とかの垣根を越えて,通学バスを何とかしようという決断があってもいいのではないかと考えます。  何より,茨城町の事故後,何とかしなければで終わっていることに問題があると申し上げたいのです。事は命にかかわることです。すべてに優先する課題だと考えます。  改めて交通安全対策について,小学校低学年の通学バスの整備について知事に,また,小学生,中学生の自転車による通学の安全対策について警察本部長に伺います。  なお,先日,土浦市立荒川沖小学校のPTAから交通安全総点検結果の資料をいただきました。時間をかけて各町内を網羅した,実に具体的で詳しい内容のものです。信号機の設置,ガードレールや歩道の整備,道路改良・整備などを要請しておりますが,県,市,警察との連携による,誠意あるお取り組みをお願いして,質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 12 ◯議長(西條昌良君) 足立寛作君の代表質問,質疑に対する答弁を求めます。  橋本知事。                     〔橋本知事登壇〕 13 ◯橋本知事 足立寛作議員の御質問にお答えいたします。  最初に,県政に臨む基本姿勢についてでございます。  韓国の興隆に関する感想と学ぶべきことについてお尋ねをいただきました。  議員から御紹介のありましたオリンピックでの韓国選手の活躍といったスポーツの分野はもちろん,今や世界一のIT・家電メーカーとなったサムスン電子や,LG電子,現代自動車など,経済産業の分野でも韓国企業が世界に台頭してきております。  また,国際物流の面を見ましても,2001年にオープンした仁川空港は既に貨物取扱量では成田を追い抜き,世界第5位となっており,釜山港もコンテナ取扱個数で東京港をはるかに上回り,世界第5位となっております。  このように韓国は,さまざまな分野で世界において急速に存在感を高めており,国家としての勢いや活力を感じさせるものがあります。  こうした韓国の興隆の背景には,成長が期待できる分野を重点的に支援する産業政策や,将来有望なスポーツ選手をジュニア時代から国を挙げてサポートする強化策,あるいは,英才教育振興法の制定に見られるような教育重視の政策などがあると言われており,国家戦略をしっかり持っている点など学ぶべきところも多いのではないかと考えております。  また,韓国は今回の世界同時不況からいち早くV字回復を遂げておりますが,その要因は,ウォン安による輸出の増加に加えて,李明博大統領がリーダーシップを発揮し,積極的な金利引き下げや大胆な財政支出などを行ったことが大きいと言われており,危機対応を図る上で参考になるものと考えております。  さらに,韓流ブームの背景には,ドラマなどの作品のよさといったことだけでなく,韓国製品の競争力強化も視野に入れて映画などのコンテンツ産業を集中的に育成してきた,国の戦略もあるものと考えております。  一方,日本と韓国のGDPを比較いたしますと,日本は韓国より総額で約5倍,一人当たりでは約2倍の大きさがありますように,経済力ではまだまだかなりの差がございます。日本も力のある今のうちに,韓国の政策なども参考にしながら,国力を高めるため国を挙げて取り組んでいかなければいけないのではないかと考えております。  特に本県におきましては今般の茨城空港の開港により韓国が一段と身近な隣国になりますので,韓国の姿勢なども学びながら,観光面を初め,経済,文化などさまざまな面で積極的に交流を深め,県勢の発展につなげてまいりたいと存じます。  次に,協働型福祉社会づくりについてお答えいたします。  まず,信頼という心の醸成についてでございます。  近年,都市化や核家族化が進み,共働きも増加しておりますことから,地域においては,住民同士がお互いの顔を十分に知らず,交流がなくなってきているとともに,地域の子どもたちに関心を払う大人も年々少なくなってきております。  しかしながら,少子・高齢社会を迎え,御近所同士で心が通い合う関係を築き,お互いを支え合うことや子どもたちを地域ぐるみではぐくんでいくことが,これまでにもまして大事になってきておりますことから,県ではさまざまな事業に取り組んでいるところであります。  学校におきましては,子どもたちが地域の方々と触れ合う体験活動等を通して人の優しい心に触れ,人に対する信頼の気持ちを持てるよう,豊かな心をはぐくむ教育に取り組んでおります。  地域におきましては,大人と子どもがお互いに知り合うきっかけをつくり,交流を深めるため,青少年育成茨城県民会議が中心となって,県民運動として,あいさつ・声かけ運動を展開しております。  また,大好きいばらき県民会議と連携,協働し,花壇づくりを通して地域住民と子どもたちが協力関係を築く花いっぱい運動や,子育ての悩みを抱えた母親が集い,つながりの場を提供する子守唄フォーラムを実施しているところであります。さらに,地域で広がりつつあるおやじの会の青少年育成活動への参加等を促進しているところでございます。  今後も町内会や地域女性会,老人クラブなどの活性化とあわせ,こうした取り組みをなお一層推し進め,地域における住民同士の新たな関係づくりやきずなの再生に努めますことにより,信頼の心の醸成を図ってまいりたいと考えております。  次に,バランスのとれた自助,共助,公助についてお答えいたします。  社会や地域の構造が大きく変わりつつある今日,地域のさまざまな課題に対応していくためには,行政に頼るだけではなく,住民や地域コミュニティなどさまざまな主体がそれぞれの力を効果的に発揮し,支え合いながら地域社会づくりを推進していくことが大変重要であると認識しております。  このため,県では,平成16年から実施しておりますご近所の底力事業により500を超える団体への支援を行い,地域福祉,環境保全,青少年の健全育成,防犯,防災など地域の方々の自主的な取り組みを支援し,地域の課題は地域で解決するという共助意識を広めてまいりました。  例えば福祉の分野においては,地域ケアシステムや交通安全母の会などによる高齢者世帯への訪問,中学生の地域介護ヘルパーが独居老人宅への配食サービスに参加するなどのほか,母親クラブが地域で子育て支援を行う取り組みなどが県内各地で行われております。  また,海岸の美化活動を通じて環境保全の意識が地域に浸透してきた事例や,声かけや立哨活動を地域コミュニティの活動に位置づけ,青少年の健全育成を支援しているケース,安全で安心できるまちづくりをモットーに,365日,朝,昼,夜の防犯パトロールを実践している自警団の活動などの地域コミュニティ活動が,県内全域で活発に行われるようになってまいりました。  一方,自分の健康は自分で守ろうというシルバーリハビリ体操や,ヘルスロードを活用した健康づくりのためのウォーキング,災害に備えた親子防災教室への参加など,自助に向けた活動も見られるようになってきたところでございます。  来年度からはこうした自助,共助の取り組みがさらに促進されるよう,例えばご近所の底力バンクに地域の課題解決のノウハウや人材を有する団体を登録し,課題を抱える団体を支援する仕組みの構築に新たに取り組んでまいりたいと考えております。  議員御指摘のとおり,自助,共助,公助のバランスのとれた地域社会づくりは極めて重要であると認識しておりますので,県民,地域が主役の,活力に満ちた地域づくりになお一層努力してまいりたいと考えております。
     次に,介護対策の充実についてでございます。  自助を基本に,共助も取り入れた介護対策の充実についてお尋ねをいただきました。  議員御指摘のとおり,これからの高齢社会を乗り切っていくためには施設の整備など介護サービス基盤の充実は必要不可欠ではありますが,要介護度の比較的低い方々に対しましては,住み慣れた家庭で在宅サービスを利用しながら自助や共助による地域で支え合っていく社会づくりが大変重要であると認識しております。  このため,県では,これまで地域で支え合う取り組みとして茨城型地域ケアシステムを創設し,介護保険制度に先駆けて全市町村で取り組んできたところでございます。  また,本県独自の取り組みとして介護予防を目的としたシルバーリハビリ体操の普及に取り組んでおり,約3,000人の高齢者の方々がシルバーリハビリ体操指導士としての資格を取得し,それぞれの地域で活躍されておられます。これらの方々の指導により,これまでに延べ60万人余の高齢者がリハビリ体操を受講しており,健康づくりを契機としたコミュニティづくりにも大きな効果を上げているところであります。  さらに,これまで中学生や高齢者などに家族介護に当たったりボランティアとして活動していただくため,地域介護ヘルパーとして約1万3,000人を養成してまいりました。今後は高校生など若者にも働きかけ,養成を図り,介護の理解者のすそ野を拡大してまいります。  加えて,来年度からは,4年生以上の小学生が子どもヘルパーとなって主に一人暮らしの高齢者宅を訪ねて,話し相手やお手伝いなどのボランティア活動などを通じ,子どものころから介護を身近に体験していただく高齢者スマイルアップ事業を進めてまいります。  一方,今後の高齢化に伴い認知症の方の増加が予測されますことから,本人や家族を地域で温かく見守り,支援する認知症サポーターを現在,約2万3,000人養成しており,来年度には県民の100人に1人に当たる3万人に達することが見込まれております。地域での支え合いにつながるよう,今後とも積極的に取り組んでまいります。  県といたしましては,このような自助を基本に共助も取り入れた住民参加型の事業に市町村や関係団体と連携しながら積極的に取り組み,介護対策の一層の充実を図ってまいります。  次に,予算編成のあり方についてであります。  三位一体の改革の影響もあり,毎年,財源不足を解消する見通しが立たないまま翌年度の予算編成作業に入らざるを得ない状況が続いており,財源確保の観点からも厳しくマイナスシーリングを設定し,事業の選択と集中を図ってきているところであります。  その際には機械的な一律削減とならないよう,例えば平成22年度の予算編成に当たりましては,経費の性質に応じて1%減から20%減まで幅を持ったシーリングとする一方で,20億円の生活大県いばらき特別枠や廃止事業相当額を新規事業として要求できる再構築枠を設定し,めり張りのきいた予算編成に取り組んできたところであります。  さらに,財政の自立に向け,森林湖沼環境税や核燃料等取扱税などの課税自主権の活用,県税の徴収率の向上などさまざまな歳入確保努力を講じてきているほか,国の交付金や財源措置のある有利な県債を積極的に活用してきているところであります。  いずれにしましても,大幅な税収減が続き,三位一体の改革以降一般財源が大きく削減され,危機的な財政状況が続いておりますため,マイナスシーリングなどにより厳しく歳出を見直す予算編成は続けざるを得ませんが,今後は,これまで以上に事務事業の必要性そのものにまで踏み込んだ検討を徹底していかなければならないと考えております。  また,事務事業のあり方として,共助による社会づくりの観点から,行政主導による一律の対応でなく,住民や地域からの発意や取り組みをもとに行政も一緒になって地域の課題に対応していく仕組みなども考えていきたいと存じます。  次に,県出資団体等の行財政改革についてでございます。  出資団体等の行財政改革について,特に3公社やTX沿線地区等の保有土地に係る将来負担は約2,300億円にも上っており,県政の最重要課題の一つであると認識しております。将来負担の縮減に当たりましては,まず全力で保有土地の早期処分に努めますとともに,スピード感を持って効果的な対策に取り組んでいくことが重要であると考えております。このため,平成22年度予算案及び本年度最終補正予算案において,先送りせず,必要な対策を講じていくことといたしました。  3公社につきましては,これまでの経営支援に加え,住宅供給公社の低価法適用による評価損失等に対する7年間での分割処理や,桜の郷整備について住宅供給公社に造成委託していた分を最終補正で清算しますとともに,土地開発公社に委託している用地取得に係る現年度分の金利支払いを来年度から県が措置することといたしました。  なお,土地開発公社の経営支援の際に県が発行した経営健全化対策債についても,10年の償還期限内に売却が見込めない用地分等について計画的に償還を行ってまいります。  また,TX沿線開発につきましては,近年の土地処分状況などを踏まえた収支見通しの見直しにより将来負担見込み額が大幅に増加し,早急かつ計画的に対策を講じていく必要がありますことから,土地の簿価抑制と金利負担の軽減のため鉄道会社からの償還剰余金を活用することとし,今年度末にはあわせて県債管理基金を活用した繰上償還を行うなど,新たな対策に着手してまいります。  また,議員から御指摘がございました住宅供給公社の解散につきましては,可能な限り早期に解散ができるよう,プロパー職員の処遇や特定優良賃貸住宅事業の整理,大町ビルの売却などの課題に対し,さらにスピードを上げて取り組んでまいります。  現在,県出資団体等調査特別委員会においてこれらの課題につきまして御審議をいただいておりますが,今後,個々の精査団体等の取り組むべき内容及びその期限等を設定した改革工程表を提示してまいります。保有土地に係る将来負担については今後20年程度で中長期的に解消していくこととし,生活大県づくりなどの施策の推進に支障を来さないよう財政負担の平準化を図ってまいりたいと存じます。  次に,雇用対策についてでございます。  これまで本県では雇用対策を県政の最重要課題として掲げ,国の交付金を活用して,離職を余儀なくされた方々に対する臨時的,一時的な就業機会の提供に加え,正規雇用につながるさまざまな雇用対策事業を実施してまいりました。  中でも研修・雇用一体型事業については,今後,約8割の方が企業等で継続雇用され,その約6割が正規雇用となる見込みであるなど,一定の成果を上げてきているところであります。  また,若年者に対しましては,ビジネスマナー等の基礎能力を学ぶ講座や就職面接会等を開催するほか,きめ細かな就職相談やキャリアカウンセリング等を行ってまいります。さらに,県で実施する職業訓練の拡充や産業技術専門学院での追加募集,国が行う企業での新卒者体験雇用や6カ月間の実習雇用の活用など,あらゆる方策を通じて高卒者を初め若年者の就業を支援してまいります。  加えて,高卒の未就職者対策としましては,来年度,県の臨時職員として採用して,希望する業務にかかわる課所に配置し,企業等での職場体験や各種研修などにより,その後の就職につながる事業を実施してまいります。  しかしながら,議員御指摘のとおり,このような臨時的な対策ではなく正規雇用を望む多くの求職者にこたえていきますためには,安定した雇用の場を確保していく必要があります。このため,県といたしましては,さまざまな優遇策を講じて企業誘致を強力に進めますとともに,最先端の科学技術や高度なものづくり産業の集積を活用した産業の振興や,中小企業に対する新製品の開発,販路の拡大,新分野への進出等の支援を行い,しっかりとした働く場の確保に全力で取り組んでまいります。  次に,中小企業対策でございますが,議員御指摘のとおり,現在,中小企業の資金繰りは極めて厳しい状況にあります。このため月々の返済が経営の大きな負担になっている場合は,毎月の返済額を減額するために,一定期間,金利のみを支払い,元金の返済を猶予したり,返済期間を延長するなどの条件変更を行っており,金融機関での対応件数は昨年に比べて大幅に増加しているところであります。  また,既存の借入金のある企業が新たな資金を必要とする場合は借り換えによる対応も行っております。このケースでは既存の債務の残高分と新規融資分とをあわせて新たに貸し付けるものであり,一定の条件はございますが,毎月の返済額をふやさず新たな資金調達が可能となるもので,毎月100件程度利用されているところであります。  これらに加えて,この2月からは対象業種を原則として全業種に拡大し,売り上げや収益の融資要件を緩和しますとともに,来年度予算では新規融資枠を大幅に拡大することとしております。  今後とも,経済状況をにらみながら,きめ細かな融資対策を講じてまいります。  次に,茨城空港開港への取り組みについてお答えいたします。  議員御指摘のさらなる定期便の誘致につきましては県としましても最重要課題と認識しており,今後も増加が見込まれる首都圏の国際航空需要の受け皿として,中国やマレーシア,フィリピンなどの航空会社に対し茨城空港のメリットをアピールするなど,就航の要請を積極的に行っているところでございます。  特に中国につきましては,2008年の訪日旅行者数が初めて100万人を超え,2009年もアジア主要国からの訪日旅行者数が軒並み減少した中,唯一前年を上回るなど,急速な経済成長を背景に今後も日本への旅行需要が増加することが見込まれますことから,現在,中国の航空会社に対し,全力を挙げて就航の働きかけを行っているところでございます。  国内線につきましても,関西だけでなく例えば札幌や沖縄など相当の航空需要が見込めるところもございますので,今後こういったことも強調しながら航空路線の誘致に努めてまいりたいと考えております。  また,県内外の航空需要を的確に取り込むために,引き続き,空港駐車場が無料であること,LCC仕様のため利用しやすい運賃が設定されていること,フライトに至りますまでのトータルのアクセス時間が非常に短いことなどを,さまざまな媒体を通じ積極的にPRしてまいります。  また,今般,茨城空港と東京都心や県内の観光地などを結ぶバスを運行させることとしておりますが,今後とも,アクセスの充実や,旅行者の利便性の向上につながる施策を積極的に展開してまいります。  さらに,全国でも有数の知名度や規模を誇るゴルフ場や,特色のある温泉はもとより,釜山アクアリウムと姉妹館交流を結んだ大洗水族館,さらには東京観光やスキー場なども取り込んだ広域観光も行える空港であることを,近県とも連携して積極的にアピールしてまいります。  また,知名度向上のための取り組みとして,韓国のメディアや旅行業者に対する茨城の魅力説明会の開催や,新聞やインターネットでの広告などを実施しながら本県をPRしてまいります。  また,茨城空港利用促進等協議会を通じて県内市町村や各種団体を対象とした空港見学会,説明会を行っておりますほか,タクシー事業者やホテル,旅館業者向けのおもてなし研修会などを開催しますとともに,さらにこの3月には,テレビや新聞,ラジオ等による空港特集報道やJRの中吊り広告など,機運を高めるための取り組みを行ってまいります。  茨城空港へ現在就航を検討していただいている航空各社は,茨城空港が首都圏第3の空港として機能するかどうかについて,アシアナ航空やスカイマーク社の動向を大きな関心を持って見守っております。このため,ソウル線,神戸線の搭乗客を十分に確保していくことが新たな航空会社を誘致するための最大の就航対策となりますことから,今後とも一層,利用の促進活動に努めてまいります。  次に,文化芸術の根づいた商店街づくりについてお答えいたします。  文化芸術は活気あふれる地域社会を築いていく上で大きな役割を果たすものであり,県内におきましても,陶芸や音楽を生かした笠間市での取り組み,守谷市におけるアーカスプロジェクトや取手市のアートプロジェクトなど,各地で芸術を生かした地域づくりが行われております。  また,商店街を中心としたものといたしましては,桜川市真壁町では,歴史的な街並みの保存とあわせ,100軒以上の商店や住宅が参加するひな祭りが開催されており,多くの観光客を引きつけております。また,常陸太田市の鯨ケ丘商店街やつくば市の北条商店街では,空き店舗や古い蔵を活用し,音楽による賑わいづくりに取り組んでおります。  しかし,こうした取り組みは,行われている場所や期間,参加者などが限定的であるといった課題がございます。今後は,文化芸術などを活用した商店街活性化の方策について市町村や商工団体等とも連携しながら検討してまいりますとともに,全国の成功事例や県内の取り組みにつきまして市町村や商工団体等に情報の提供をしてまいりたいと考えております。  また,筑波大学などと連携したつくば市の北条商店街のような地域活性化の事例もありますことから,芸術系の大学や専門学校と連携した商店街活性化の取り組みや,県内外から広く参加者等を呼び込む方策についてもあわせて研究してまいります。  次に,文化芸術振興条例の制定についてお答えいたします。  本県では,平成16年に,文化を核とした元気な茨城の創造を目標におおむね2020年ごろの将来像を描いたいばらき文化振興ビジョンを策定し,県民,文化団体,県,市町村などの役割を明らかにして,それぞれが主体的に文化振興に取り組んでまいりました。  特に昨年度開催した国民文化祭におきましては,多くの文化的財産が蓄積され,文化に取り組む機運の盛り上がりが見られたところであります。また,今年度は,県芸術祭や地域の文化催事で国文祭の作品が再演されるなど,芸術家や文化団体による独自の活動が活発に展開されております。  こうした活動をさらに発展させ,文化の担い手のすそ野を広げていくためには,文化振興の理念やさまざまな主体の役割を示した条例化も一つの方法であると考えております。このため,条例化につきましては,今後,県民や文化団体の意見を十分に伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。  なお,本県の文化関係予算につきましては,美術館や博物館の運営経費に偏っているきらいはありますものの,これを含めまして平成20年度の都道府県予算を比較した場合,国民文化祭の経費を除いても本県は全国第8位であり,必ずしも見劣りするものではないと考えておりますが,引き続き,県民の多様な文化芸術活動の支援に努めてまいります。  次に,医療対策の充実についてお答えいたします。  ドクターヘリにつきましては,外部有識者を中心とした検討委員会において本県医療体制の実態に即した導入方法について検討してきたところであります。  その結果,既に稲敷地域と鹿行地域で千葉県ドクターヘリの共同利用を実施していることや,県北地域の救急医療体制が脆弱であることなどから基地病院を県央部に配置して,北部の県境地域でも20分程度でカバーできる体制を確保することといたしました。  しかしながら,県央部の病院では,医療スタッフの面などから単独で基地病院を担うことは難しいと考えられたため,2病院体制で運営に当たっていただくことといたしました。  患者の受け入れに当たりましては,基地病院はもとより,基地病院以外の医療機関の協力も得ながら,それら病院の診療分野の特徴を生かした緊密な連携を図ることにより,円滑な患者への対応に努めてまいります。  2つの基地病院体制は全国でも初めての試みですので,運航開始後は速やかにその実施状況を検証し,課題があれば適切に対応してまいりたいと考えております。  なお,議員御指摘の不都合などが生じないよう,現在,関係機関の実務者をメンバーとする導入推進会議を開催し,適切な運用に資する運航マニュアル等の作成を行っているところであります。また,この会議を通じて関係者が各消防本部を個別に訪問して,連携の強化に努めております。  さらに,4月からは実際にドクターヘリを配備して運航シミュレーションを実施するなど,しっかりと準備に取り組み,7月の運航開始に万全を期してまいりたいと考えております。  なお,他県との連携につきましては,千葉県との共同利用は引き続き実施いたしますとともに,栃木県など隣接県との相互利用につきましても関係県との協議を進めてまいりたいと考えております。  次に,農業振興対策についてでございます。  これまで平成15年度から茨城農業改革に取り組み,農業産出額が全国第2位に返り咲くなど成果があらわれてきておりますが,議員御指摘のとおり,担い手の不足や高齢化が大きな課題となっているところであります。こうした中で今年度の新規就農者は248人と,ここ数年増加傾向を示しており,このうち農家以外からの新規参入者につきましては,前年の40人から67人と大幅に増加しております。  今後とも,元気ある茨城農業を実現していくためには,こうした新規参入者も含め,より多くの担い手を育成していくことが重要でございます。このため,農業を志す方々が就農して定着するまでの間,それぞれの段階に応じてきめ細かな支援を行っていく必要があります。  そこで,県では,県立農業大学校におきまして,県内の農業後継者などが農業技術と経営管理能力を身につけるための実践教育を行っております。また,就農希望者に対しては,県内外で就農相談会を開催して就農支援のPRを行いますとともに,財団法人茨城県農林振興公社において,研修から農地,資金に関する相談を行い,農業法人等での実践研修に助成しますほか,定年帰農者などを対象として短期間に農業技術を体系的に学べるいばらき営農塾の開催や,離職者などを対象として雇用と研修を一体とした事業の実施などを進めているところであります。  しかしながら,現実に就農する際には,経営の基盤となる農地の確保や,施設,機械の導入,販売先の確保など克服すべき課題が多くありますので,次年度からさらに新規就農者の定着をより確実なものとするため,農地や施設,機械のリース,技術アドバイスなどを一体化した実践農場を整備することにより,将来の担い手を育てていきたいと考えております。こうした取り組みにより,すぐれた担い手を育成し,もうかる農業を実現させ,茨城農業の振興を図ってまいります。  次に,霞ヶ浦問題についてお答えいたします。  まず,第5期霞ヶ浦湖沼水質保全計画の水質目標の達成見通しについてでございます。  霞ヶ浦の水質浄化を推進するため,県では昭和61年度から湖沼水質保全計画を策定し,総合的な水質保全対策を実施しているところでございます。その結果,汚濁負荷が削減され,霞ヶ浦に流入する河川の水質は,COD値で昭和61年度の7.3mg/lから,平成20年度には5.7mg/lへと改善してきております。  しかしながら,湖内につきましては,近年,透明度が改善したことにより,湖底に生息していた糸状ラン藻類まで光が届いて活性化し,冬においても大量に増殖するようになったことなどさまざまな理由から,平成20年度のCODは8.7mg/lと高くなっております。特に北浦では9.3mg/lとなり,西浦に比べかなり高くなっております。  また,窒素は変動はしておりますものの,長期的にはおおむね横ばいであり,燐につきましては底泥からの溶出により上昇傾向となっているところであります。  このような湖内水質の状況を見ますと,現時点では,水質目標を達成することは大変厳しい状況にあると認識しております。  次に,第6期計画の策定についてでございます。  湖沼の汚濁メカニズムは大変複雑であり,全国の多くの湖沼におきましても,生活排水対策を初めとする各種の負荷削減対策を行っているにもかかわらず,大幅な水質の改善に至っていない状況にございます。  こうした現状について国立環境研究所などの湖沼環境専門家の見解では,霞ヶ浦などのように一度富栄養化した湖沼では,これまでの生態系が崩れて植物プランクトンが増殖しやすい状態で安定することから,水質の改善を図るためには,なお一層の負荷削減を進めますとともに,水生植物帯の復活など,湖内生態系の保全・回復対策をあわせて実施する必要があるとのことでございます。  このため,第6期計画の策定に当たりましては,これまでの汚濁負荷削減対策のさらなる推進とあわせ,国管理である湖内の対策の一層の充実について関係機関と連携を図りながら検討してまいります。  また,COD等以外の新たな水質改善目標の設定につきましては,現在,環境省において,国民の実感に合ったわかりやすい指標として,漁獲量,透明度,魚類など湖内の生物の生息に影響する湖底付近の酸素量などが議論されておりますので,次期計画においてはこのような動向を踏まえつつ検討してまいります。  次に,霞ヶ浦導水事業についてでございます。  霞ヶ浦導水事業につきましては,利根川及び那珂川の渇水防止対策や都市用水の確保のみならず,霞ヶ浦の水質浄化の決め手となるものと期待して事業に参画してまいりました。  しかしながら,国は,昨年12月,この事業を検証対象とする旨発表し,事業を継続するか中止するかにつきましては,国に設けられた今後の治水対策のあり方に関する有識者会議が夏ごろに示す基準に沿って検証が行われることとされたところであります。  今まで国が必要と認めて推進してきたこの事業について,これまで国からは事業の必要性,重要性が変わったという説明は一切受けておりませんが,仮に,急に必要性がなくなった,あるいは必要性はあるものの他の手法によって事業目的を達成していくというのであれば,そのことについて国から十分な説明をしていただく必要があると考えております。  したがいまして,今後の検証に当たりましては,まずは国のスタンスについて十分な説明があってしかるべきであり,その上で,これまで国と一緒に事業を推進してきた関係都県の意見に十分耳を傾けていただきたいと考えております。特に水質悪化が著しい霞ヶ浦につきましては,国が管理するものでありますことから,霞ヶ浦導水事業を中止しようとする場合には霞ヶ浦の浄化対策としてどういった代替案を考えているのかということをしっかり示していただきますよう,国に強く求めてまいります。  次に,交通安全対策についてでございます。  昨年10月に茨城町において発生した交通事故により自転車通学の小学校1年生が死亡したことは,大変痛ましく思っているところでございます。  県におきましては,事故後速やかに関係部署による対策会議を開催し,自転車通学路の見直しや危険個所の道路の整備方策,さらには交通安全教育の推進などの対策を検討しているところであります。これらにつきましては,できれば3月中に取りまとめを行っていきたいと考えております。  私としては,道路の整備といいましても一朝一夕に行くわけではございませんので,通学路の中でも通学距離が長く,また路線バスも運行されていないような通学路については,子どもたちの安全面からもスクールバスの整備が必要なところもあると考えております。  議員からは,スクールバスへの助成につきまして御提案をいただきました。スクールバスの購入に係る国や県の補助につきましては,現在,僻地学校や学校統廃合を行った場合等,一定の要件に合う場合に限られているところでありますが,既に27の市町村においてスクールバスが運行されており,このうち24市町村は単独で整備している状況にございます。  スクールバスの運行につきましては,必ずしも車両を購入せず,業者への委託でも可能でありますが,運行に当たりましては1台当たり約575万円の普通交付税措置がなされております。したがいまして,県の厳しい財政状況などを踏まえますと,第一義的には交付税を活用して市町村において対応していただくことが適当ではないかと考えておりますので,市町村にその旨,働きかけてまいりたいと存じます。 14 ◯議長(西條昌良君) 次に,鈴木教育長。                     〔鈴木教育長登壇〕 15 ◯鈴木教育長 地域教育力の向上についてお答えいたします。  地域住民の連帯感の希薄化や青少年の規範意識の低下などが進む中で,青少年の体験活動の不足やスポーツ,文化芸術活動に触れる機会の減少などが指摘されており,地域住民の交流により地域のきずなづくりや活性化を促進し,地域の教育力を高めていくことが重要であると考えております。  学校教育においては,そのような地域の方々の教育力を生かし,高めるものとして,放課後子ども教室推進事業や学校支援地域本部事業などを実施しているところでございます。  まず,議員御指摘の放課後子どもプラン推進事業についてでございますが,既に事業として定着し,数多く実施されている放課後児童クラブを核として,親の就業状況や対象年齢にかかわらず,すべての小学生が安全・安心に利用できる放課後の居場所づくりを進めるため,来年度からは両事業を保健福祉部に一元化したところでございますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。  教育庁としては,今後とも人材情報の提供やボランティア研修などについて保健福祉部と連携,協力して本事業の推進を支援してまいります。  次に,昨年度からスタートした学校支援地域本部事業についてでございますが,現在,37市町村において実施され,約7,700人の方々がボランティアとして授業の補助や学校環境の整備,登下校時の安全指導に取り組むなど学校運営に寄与し,効果が出てきておりますので,今後ともボランティアの確保や配置等を行う地域コーディネーターの養成に力を入れるなどして,積極的に推進してまいりたいと考えております。  このほか,生涯学習センターなどにおいて県民大学や指導者養成講座等を開設し,その学んだ成果を地域づくりに生かせる人材を育成するとともに,経験豊富な退職教職員の活用についても積極的に推進してまいります。  県といたしましては,今後とも地域の教育力を生かして,地域ぐるみで子どもたちを育てる体制整備に取り組んでまいります。  次に,全国高等学校総合文化祭の開催についてでございます。  全国高等学校総合文化祭は高校生による国内最大の文化の祭典であり,高校生みずからが主体的に大会の企画・運営に取り組むことにより自主性や責任感を培うとともに,文化活動を通して豊かな心や創造的な人間性の育成を図るものでございます。
     今後,大会の基本方針や部門別会場の選定などについて,高等学校文化連盟とともに具体的な検討を進めてまいりますが,県の厳しい財政状況を踏まえ,プレ大会の簡素化やインターネットの活用による広報・印刷費の削減,会場となる市町村の協力などにより,必要最小限の経費で開催できるよう,運営方法の工夫に努めてまいりたいと考えております。  また,議員御指摘の大会開催時に高校生となる現在の小中学生のモチベーションを高めることにつきましては,何よりも子どもたちに文化芸術への興味・関心を持たせることが大切であると考えております。このため,本大会のPRに努めるとともに,学校における教育活動で美術館を訪れ,本物の芸術作品に触れたり,伝統文化を学習する機会を充実させるなどして,大会参加に向けた機運の醸成につなげてまいりたいと考えております。  次に,文化芸術教育のあり方の認識についてでございますが,幼児期から多種多様な文化芸術にじかに触れ,さまざまな体験をすることが,子どもたちの創造性をはぐくみ,調和のとれた人格形成のために大変重要であると認識しております。  このため,幼児期から家庭や地域において身近に文化芸術に親しむ環境をつくっていただくとともに,学校においても音楽や美術の授業や学校行事などの特別活動の時間において伝統・文化や現代の文化芸術に触れる機会を充実させてまいりたいと考えております。  平成26年度の大会には,全国から約2万人の高校生を初め,総勢15万人に上る参加者が見込まれますので,主役となる高校生の皆さんとともに多くの喜びと感動を分かち合える,すばらしい全国高等学校総合文化祭となることを目指してまいります。 16 ◯議長(西條昌良君) 次に,杵淵警察本部長。                    〔杵淵警察本部長登壇〕 17 ◯杵淵警察本部長 小学生,中学生の自転車による通学の安全対策についてお答えいたします。  警察では,小中学校と連携して,自転車の運転に関する知識や技能について指導する自転車交通安全教室を開催しております。さらに本年は,こうした交通安全教室の教育効果を高めるため,講習を受講した児童に対して自転車免許証と表示した修了証を交付する,自転車免許証制度を実施することとしております。  また,道路管理者等と連携した通学路点検を実施しますとともに,交通実態や地域住民の要望等を踏まえ信号機を設置するなど,交通安全施設の整備にも努めているところでございます。  今後とも,自転車による通学の安全対策はもとより,子どもを悲惨な交通事故から守るため,各種の交通事故防止対策を推進していきたいと思います。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 18 ◯議長(西條昌良君) これで会派代表質問,質疑を終了いたします。  以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  次回は,明3月4日午後1時から本会議を開き,一般質問,質疑を行います。  本日はこれにて散会いたします。                     午後4時散会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...