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08月26日-03号

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  1. いわき市議会 1980-08-26
    08月26日-03号


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    昭和55年  8月 定例会       昭和55年8月26日(火曜日)      ---------------議事日程 第3号  昭和55年8月26日(火曜日)午前10時開議日程第1 議案の訂正について日程第2 市政一般に対する質問日程第3 議案第1号~議案第24号(議案に対する総括質疑・委員会付託)日程第4 請願第34号(委員会付託)         ---------------------本日の会議に付した事件      〔議事日程第3号記載事件のとおり〕         ---------------------出席議員(47名)1番  菅波庄助君   2番  永井俊正君3番  大平多太男君  4番  斉藤誓之助君5番  青木稔君    6番  円谷裕一君7番  伊東達也君   8番  高萩充君9番  鹿島清造君   10番  菅野留之助君11番  芳賀定雄君   12番  木内浩三君13番  間宮俊彦君   14番  矢吹康君15番  磯上久美君   16番  藁谷勝男君17番  伊藤正平君   18番  緑川定美君19番  矢野伸一君   20番  蒲生伸吾君21番  白土和男君   22番  吉田豊重君23番  木田裕君    24番  柳楽孝作君25番  久田正君    26番  四家啓助君27番  市橋武君    28番  高木芳郎君29番  園部茂君    30番  渡辺多重君31番  鈴木正平君   32番  大村哲也君33番  安藤正則君   34番  蛭田仁君35番  多賀重吉君   36番  佐久間昭君37番  金子松男君   39番  渡辺君40番  鈴木榮君    41番  斉藤隆行君42番  渡辺善正君   43番  永山哲朗君44番  星昭光君    45番  鈴木勝夫君46番  菅波大十一君  47番  橋本勲君48番  小林周喜欠席議員(1名)38番  三辺寛君         ---------------------説明のため出席した者市長      田畑金光君   助役     橋本渡君助役      池田清君    収入役    関内栄三君教育委員長   御代武光君   教育長    松本久君水道事業管理者 嶋崎忠好君   代表監査委員 田辺保孔君選挙管理委員会        宮沢庸君    企画部長   作山優君委員長総務部長    小泉毅君    財政部長   坂本平助君市民環境部長  蛭田喜久男君  福祉厚生部長 青沼康裕君農林部長    佐藤豊君    商工水産部長 真名田重喜君土木部長    沢田次男君   都市建設部長 古内義光君秘書室長    佐藤広文君   消防長    内山栄一君水道局長    岡田清君    教育次長   下山田民部総務課長    新妻忠男君   秘書課長   杉本大助君         ---------------------事務局職員出席者                次長事務局長    永山巌君            坂本英雄君                (兼)総務課長                課長補佐議事調査課長  舛田良作君           鈴木司君                (兼)議事係長主任主査        滝賢一君    議事係主査   鈴木研三君(兼)調査係長議事係主査   伊藤正敬君   議事係事務主任 鈴木正一君調査係主査   青山靖男君   調査係主査   山口安雄君         ---------------------              午前10時2分 開 議 ○副議長(小林周喜君) これより本日の会議を開きます。本日の議事は、配付の議事日程第3号をもって進めます。         --------------------- △日程第1 議案訂正について △橋本助役 説明 ○副議長(小林周喜君) 日程第1、議案訂正についての件を議題といたします。当局より説明を求めます。助役橋本渡君。 ◎助役(橋本渡君) 〔登壇〕今次市議会定例会に提案いたしました議案第19号市道路線の認定についてのうち、三沢-日吉下線の同線区間の訂正について申し上げます。 本案は、常磐三沢町日吉下地区における国道6号線と常磐バイパスとの連絡道路として新設すべく、今次市議会定例会に提案いたしたところでありますが、去る8月22日、磐城国道工事事務所からの連絡により、市道認定予定区間634.93メートルのうち、バイパスアクセス部分394.93メートルについては国の直轄事業として施工することに決定いたしましたので、市の負担軽減になるところから、今回、市道認定区間を240メートルに変更するものであります。 なお、当該道路の国施工分につきましては、工事完了後市道として追加認定する予定でありますので、よろしくお取り計らい下さるようお願い申し上げます。 ○副議長(小林周喜君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案訂正の件については、これを承認することに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(小林周喜君) 御異議なしと認めます。よって、議案訂正の件については、これを承認することに決しました。         --------------------- △日程第2 市政一般に対する質問 △渡辺善正君 質問 ○副議長(小林周喜君) 日程第2、市政一般に対する質問を行います。42番渡辺善正君。 ◆42番(渡辺善正君) 〔登壇〕(拍手)私、九日会の渡辺善正であります。本8月定例市議会は、いわき市議会議員48名、それぞれ9月改選を控えて、名残多い最後の定例会であります。 私事にわたって恐れ入りますが、私にとりましては文字どおり、議員としての一般質問は生涯を通じて最後の議席壇上の機会となったわけであります。過ぎ去った8年の議員生活を顧みるとき、万感胸に迫るものがあります。 限りない発展の可能性を秘めている、いわき市が文字どおり東北に誇り得る雄都として、飛躍発展されることを心から念じてやみません。それだけに、田畑市長が中心となり、議会共ども、真に、いわき市民の熱望する都市づくりにしっかりと誤りなき方向を見きわめ、市政の進展と市民の幸福のために邁進することをお願いしておきたいと思う次第であります。 それでは通告順に従いまして質問をいたしますが、原稿を書きながら質問が要望に変わりました点が二つございますので、よろしく御了承を願っておきます。 質問の大きい第1は、昭和53年に策定された総合計画進捗状況についてでありますが、昨日からの質問と重複する点は努めて避けて、私なりの質問をいたします。 まず、現状日本の政治・経済の動向は、国際的な影響を受けて厳しい変化を余儀なくされていることは、われわれ市民の日常生活に大きく影響しております。政府は、第3次総合物価対策において、物価重視の政策を行ったが、最近は物価対策の柱となっていた公共事業の抑制策を改め、インフレ高進を懸念しながらも、公共事業抑制解除に向うような新聞報道がなされております。 われわれの周囲においても、不況の波は企業の倒産が例月発生しております。したがって、いわき市の総合計画も計画どおり達成するには、すべてにわたって並み並みならぬ努力を必要とすることはもちろんであります。そこで私は、総合計画の主柱となる政策的事業である五つについて質問を続けてまいります。 質問の第1点は、総合計画基本構想主要指標である、いわき市人口の推移についてであります。 昭和52年10月1日現在のいわき市の総人口は33万5,328 人であります。昭和53年同月の総人口は33万7,206 人と1,878 人の増加となっております。昭和54年同月現在、人口33万9,135 人と1,929 人の増加であります。このうち、人口の自然増加は、昭和52年に265 人、昭和53年に248 人であります。現状いわき市の産業基盤のもとにおいては、年間の人口増加は約2,000 人程度にとどまります。 したがって、総合計画の昭和65年の主要指標人口45万人達成は至難なことと考えられ、いわき市は今後、若年層の市外流出を防止し、若者の定住する就労の場を多くする都市づくり、いわゆる企業誘致産業基盤整備拡充になお一段の努力をなし、人口の社会増を図るべきと考えられますが、市長はいかなる行政対応策を実施しようとするのでしょうか、御所見のほどをお聞かせ願います。 第2点として、ニュータウン建設事業推進状況についてお尋ねいたします。 総合計画の大きな柱の一つでありますニュータウン建設は、いわき市のシンボルゾーンとして市政執行の大きな柱であります。ニュータウン建設については、市民が大きな関心を持ち、大きな期待を持って見守っております。 そこでお尋ねいたします。進捗状況は現在どのようになっているのか、したがって第1期分譲はいつごろになるのでしょうか。また、当初計画とどの程度のずれがあるのでしょうかお尋ねいたします。 次に、いわきニュータウン建設事業遂行上問題となっております吉野谷鉱泉保全についてお尋ねいたします。 さきに、吉野谷鉱泉及び同守る会より提出された請願第299 号は、昭和47年3月定例市議会において願意妥当として採択されたことは御承知のとおりであります。市長におかれては議会の決議を尊重され、保全の方向で前向きの姿勢で検討され、続いて、北村信氏を委員長とする吉野谷鉱泉調査委員会に鉱泉及び周辺の水質、土質、周辺の植生調査等々について調査依頼し、調査結果に基づく調査報告書が提出されました。この報告書の中の化学記号等、私には知識がないのでわかりません。しかし、この中に土質調査が詳しく分析報告されていることはおぼろげながらわかります。 そこで市長は、その後7ヘクタール保全面積を提示され、鉱泉側との交渉に当たられましたが円満妥結に至らず、ついに鉱泉側より、いわき簡易裁判所調停申し立てがなされたと、市当局より報告がなされました。まことにニュータウン建設にとり遺憾な事態であります。 そこで私は市長にお尋ねいたします。市長の提示された7ヘクタール保全面積調査報告に基づくものでしょうか、その根拠をお示し願いたいのであります。また、委員会の調査報告を市長はどのように受けとめ、尊重実施するお考えがあるのでしょうかお尋ねいたします。 吉野谷鉱泉としても、鉱泉の生命である鉱泉源水、いわゆる薬水の確保が最大の眼目として、保全面積の確保に必死の姿が私には感じとれます。神経痛、リューマチ病は現在の医学では原因不明とされ、完全な治療法がないのが現状であります。「おぼれる者わらをもつかむ」のたとえのとおり、病気に効くと聞けば、どんな無理をしても遠くから入湯にまいります。福島県は温泉を見直そうと、温泉の適正利用のための研修会を方部ごとに開催しております。温泉を病気治療などの医学的効用の面から利用していこうとするもののようであります。私も痛風病と診断され、十数年の間、手足の関節部の激痛に悩まされた体験を持っております。神経痛、リューマチ患者の病気の苦痛に伴う日常生活上の苦しみは、察するに余りあるものがあります。 私のすぐ近所にリューマチ患者が二人おりましたが、M子さんという婦人は、夫は戦死、30歳ごろより二十数年来、昼夜の別なく痛みに耐えかね、ついにみずからとうとい命を絶ちました。家族全員で本当に精神的にも物的にもいたわり、助け、介護もしましたが、病気のため人生に希望を失った結果であります。まことに悲惨な生涯を終えたのであります。いま一人は65歳になるT子さんですが、二十数年来リューマチに悩まされ、手・足・指は変形し、歩行も容易でなく、ただ家族の温かいいたわりによって生活を維持しております。 リューマチ患者は全国で50万人以上いると言われております。この神経痛、リューマチ患者が鉱泉に入浴して痛みがやわらいだ、あるいは治ったという声を私は聞いております。鉱泉による治療に一脈の希望と光を求めて、入湯治客、いわゆるリューマチ、神経痛で悩む患者たちのために、温いいたわりの気持で今後の話し合い、折衝を市長にお願いしたいと思います。 昭和53年2月28日付いわき民報「読者の声」欄で、平地学同好会会長である柳沢一郎博士が自然と開発の調和について述べておられますが、傾聴するに十分値する記事であると私は信じます。調査報告書の最後の、この吉野谷鉱泉源泉調査結果について、という報告書の最後の第6項鉱泉周辺植生維持について述べられている「(イ)東及び南側の前山尾根部より東と南斜面にマント植生を残置する。(ロ)北及び北西側に厚い樹林地帯を設けて、冬の北西風の吹き込みをさえぎる」、この2項目については泉源水を確保するための最低の要件であると考えられますが、市長はどのように考慮されるのでしょうかお尋ねいたします。 もし、マント植生の残置により多少超過する場合はいかがお考えでしようかお尋ねいたします。 第3点目の大学誘致については、質問ではなく要望として市長にお願いいたします。 全市民挙げての悲願とも言える大学誘致運動が、いまだ誘致実現の運びに至らないことは、市民にとっても、未来の活力あるいわき市創造の上からも、まことに残念なことであります。広範な市民各層・各界からの代表からなる大学誘致期成同盟会を中心として、市長が先頭に立たれて誘致運動を進めておられる田畑市長の真摯な努力と熱意に対しましては、深い敬意を払うものであります。 今後、市民と一体となり、英智を結集して、なお一層、不撓の精神で市長のもてる政治力を十二分に発揮されて、大学誘致実現までがんばっていただくことを切に要望いたします。 第4点、常磐自動車道及び一般国道号常磐バイパスの進捗についてであります。 私も主要幹線道路特別委員会委員として、微力ながら委員一同の皆さんと協力一致して、総合計画の主要な柱となっており、かつ、この完成の暁には、いわゆる供用開始後のいわき市の産業・経済の発展と、文化の向上について現状と一変した発展を示すだろうと、その効果を期待し、いわき市の未来を想像して、その供用開始の一日も速やかなれと念ずるものであります。常磐自動車道の現在の進捗状況供用開始の見通しについてお尋ねいたします。 また、一般国道号常磐バイパス進捗状況平下神谷地点までの供用開始の見通しについてもお尋ねいたします。 第5点、いわき市の大規模プロジェクトである好間中核工業団地造成は現在どのように進捗しているのでしょうか、また、完成の見通しについてお尋ねいたします。 大きな第2の質問は冷害対策についてでございますが、22日の市長の提案理由説明の中で、また、昨日の蛭田議員の質問に対する市長答弁で了解できましたので、私の質問は省略いたします。 第3の質問は平駅前再開発についてであります。稿を起草するに当たり意見が要望となりましたので御了解願います。 7月19日付いわき民報紙上に、「西部地区商店会合同連協が結成された」旨報道されておりました。平駅前再開発をなし、商店街づくりに自主的に立ち上ったように伝えられました。そして「7月21日に、いわき市主催の平駅前再開発懇談会が開催され、関係商店会代表も参加する」との記事でありました。私は、平地区議員として、平駅前再開発の気運が盛り上がったことと感じ、非常に好感を持ちました。 前大和田市長が発想して、地元地権者の皆さんに相談を持ちかけたのですが、反対の声が強くなり、断念せざるを得なかった事情があります。再度田畑市長により、平駅構内に平駅前市街地開発調査事務所を設置し、4名のスタッフにて再開発推進のために積極的に努力され、7月の機構改革により同事務所を商工水産部に主体を移し、商店会並び関係地権者との折衝に、内容的に綿密な接触がなされることになったこの市の態容に対応して、このたびの商店会の盛り上りは、平駅前再開発事業を推進するよいタイミングが到来したものと私は感じとります。 市は、この機会をとらえて、総合計画にも位置づけされているとおり、将来におけるいわき市人口45万人の大都市として、商業、学術、文化の中心核としての平地域、また、いわき市の表玄関としての風格ある顔となるような平駅前再開発事業田畑金光市長畏の年来培かわれた政治冶力とすぐれた行政手腕を、市職員の全幅的協力を求めて、十二分に発揮され、再開発の完成に向って、熱意と努力を一層傾けていただきたいことを熱望いたします。 平地区住民より、「とかく田畑市長は顔を南に向けがちだ」と、平地区住民の一部の人たちの世評に上っておりますことも拝聴しております。平駅前再開発事業の遂行こそ、平地区住民への最大の行政サービスであり、それによって田畑市長の業績は高く評価され、名声は永く記憶に残されるものと確信いたします。 以上、種々の質問と御要望を申し上げましたが、私の議員生活最後の質問を終了するに当たり、8年間の議員生活の間、市長を初めとし、助役、部課長さん並びに市職員の皆様の心温まる御支援と御協力を賜りまして、まことにありがたく、壇上から感謝いたしまして、議会生活最後の質問を終わります。 どうもありがとうございました。(拍手) ○副議長(小林周喜君) 田畑市長。 ◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕御質問にお答えいたします。 渡辺善正議員を初め何名かの議員の皆様には、この会期限りで議会を去られる方もございますが、そのような功労を残された各位に対するごあいさつは、いずれ機会を与えていただくことと思いますので、その節に譲らせていただきます。 最初に、人口の推移の問題についてお話がございましたが、当市の人口は渡辺議員のお話にもありましたように、昭和46年10月1日、32万4,739 名を最低にして、以来、漸増の傾向にございますが、残念ながら自然増による人口増であるわけであります。なぜ社会増がないのかということは、お話にもありましたように、進学、就職などによる若干層の流出、企業進出の鈍化、農林業の停滞などの原因が複合したものと見ているわけであります。 人口の社会増を図るためには、やはり都市として、経済環境生活環境の調和のとれた町づくりを進めていくことが大切だろうと考えるわけであります。また、雇用機会の創出を図ることは言うまでもないわけでございまして、大剣工業団地好間中核工業団地に企業の誘致を積極的に図っていくことは、そのためにも大切な課題であるわけであります。 しかしながら、渡辺議員も御存じのように、経済情勢の鈍化を反映いたしまして、企業進出の度合いが非常に鈍っている、また、せっかく来た企業を見ましても、機械化が取り入れられて、人の採用が非常に少ないのが現状でございます。 そこで私は、今後の人口増加にとりまして大切なことは、都市の総合的な発展を図ることだと考えておりまして、産業面では、工業開発はもちろんでございますが、海洋、あるいは温泉等の資源を利用した観光開発、小名浜港の整備に対応する流通産業の発展を図ること。都市化の進展とともに、どの町でも第3次産業が大きな比重を占めてまいりますが、そういう点にも、これから特に努力していかねばならぬ大きな着目点だと私は考えておるわけであります。 そのような意味におきまして、ニュータウンの建設であるとか、美術館の建設であるとか、文化的な魅力のある町づくりを進めていくことによって、若者の定着する、人がこの町に集まって来る、そういう都市環境の整備を図ってまいりたいと考えているわけであります。 幸いに、常磐自動車道の整備を初め、来年からは小名浜港は第6次港湾整備計画という大きなプロジェクトに取り組むわけでありますが、このような環境整備を進めてまいりますならば、私は、やがては、いわき市の人口も自然増だけに頼るのでなくして、社会増による、もっとテンポの早い人口増の町になるであろうと期待し、また、そのように進めてまいりたいと考えているわけであります。 次に、ニュータウン建設の進行状況はどうなっているか、このようなお話でございましたが、御存じのように、ニュータウン造成事業は、全体を30区に区分いたしまして、第1住区から工事に入っているわけでございます。第1住区は101 工区、102 工区、103 工区、このようになっているわけでございますが、101 工区は、進捗率は昭和55年3月末現在で71.1%、102 工区は45.8%、103 工区は0.5 %、こういうことでございます。103 工区は区域内にある吉野谷鉱泉との関係もありまして、当初の計画をさらに細分化して施工するような変更も余儀なくされたわけでございますが、タウンセンター建設予定地区でもありますので、今後、さらに計画の推進を図るためにも、吉野谷鉱泉との話し合いを円満にまとめていきたいものと考えているわけであります。 全体計画に対する事業進捗率は、いま申し上げましたように、昭和55年3月末で平均いたしますと17.7%となっておりまして、おおむね計画どおり事業は進んでおります。 宅地分譲はいつごろになるのかということでございますが、いわきニュータウンの第1回分譲は、昭和57年3月を予定しておりまして、これには101 工区内の一般分譲住宅としての独立住宅550 戸の中のうちで、郷ケ丘団地寄りの241 戸分でありまして、残りの309 戸分は翌58年度分譲予定、ようするに、昭和57年と58年で分譲されることになるわけであります。 なお、最終的な建設住宅戸数は、しばしば申し上げておりますように、一般分譲住宅としての独立住宅が5,000 戸、集合住宅1,400 戸、このようなことで宅地供給計画を進めているというのが経過でございます。 次に、吉野谷鉱泉の保全の問題について、いろいろお話がございましたが、吉野谷鉱泉緑地保全につきましては、昭和53年4月、吉野谷鉱泉とも話し合いをいたしまして、「水源確保は地質学的にどのようにしたら確保できるだろうか、こういうような角度から科学的な調査をしよう」、こういうようなことで、昭和53年7月に、東北大学の北村信教授ほか3名の専門家によりまして、吉野谷鉱泉調査委員会を発足させまして科学調査を実施し、昭和54年3月に調査結果の報告を受けた、こういう経過であります。お話の地質学の権威者であられる柳沢一郎先生にも、この調査委員会に参加していただきまして十分御検討いただき、その御意見も集約されて報告書が出たという経過になっているわけであります。 市といたしましては、公団と協議をいたしまして、この調査結果を慎重に検討いたしまして、鉱泉の源泉確保及び緑地保全、環境、景観を維持するためには、いろいろ検討いたしました結果が、7ヘクタールの面積が必要である。このような結論に達しまして、私が公団の総裁とお話をして、公団の了解を得たのが、7ヘクタールという面積になっているわけであります。 鉱泉の源泉確保には、源泉周辺の0.7 ヘクタールを必要とするわけでございまして、これは源泉周辺植生の維持によりまして、温度、湿度環境を保持するために必要な面積であり、さらに、この環境及び植生維持のために、0.7 ヘクタールに接続した部分にマント植成と、鉱泉北方樹林地帯を残して源泉確保を図り、これにより、鉱泉と周辺の自然緑地及び植生が維持され、環境が保全されるものと見ているわけであります。 この7ヘクタールについて、さらに内容を細かに申し上げますならば、源泉確保必要面積0.7 ヘクタール、植生上の必要面積が2.3 ヘクタール、緑地の追加面積が1.65ヘクタール人工緑地及びのり面積が2.15ヘクタール、池及び取りつけ道路0.2 ヘクタール、以上7ヘクタールになるわけであります。 このような結果を踏まえまして、再三、吉野谷鉱泉と協議してまいったわけでございますが、去る5月30日に鉱泉側から、いわき簡易裁判所に14.3ヘクタール鉱泉保全の調停を申し立てられたわけであります。市といたしましては、鉱泉側との今日までの折衝経過を考えましたときに、このような機関によって、話し合いが持たれて解決点を見出すことも必要であると判断いたしましたがゆえに、この調停を喜んでお受けする。このようにいたしているわけであります。 もうすでに、調停は第1回の6月30日を含めまして3回持たれておりまして、現在、調停が継続中になっているわけであります。吉野谷緑地保存は、従来どおり北村調査委員会の調査結果を十分尊重し、保存を図ることにしたいと考えているわけでございまして、せっかく簡易裁判所が調停に入っているわけでございますので、私といたしましては、調停案がいづれ出るでありましょうから、その調停案をよく拝見いたしまして善処してまいりたいと考えておりますので御了承賜りたいと思います。 大学誘致問題については、要望というようなことで、いろいろ将来の文化都市、教育都市いわきの大学誘致について、非常に情熱を傾けた御忠言がございましたが、私は渡辺議員の御忠言を肝に体して、議会、市民ともども、いわきに必ずりっぱな大学を誘致できるように、これからもなお一層努力してまいりたいと考えております。 常磐自動車道の工事の現状と今後の見通しについてお話がございましたが、常磐自動車道建設の進捗状況を申し上げますと、市内延長24.3キロメートルでございますが、23の部落単位ごとに中心ぐいの設置、設計協議、幅ぐい設置、用地買収の順序で協議を進めております。中心ぐい設置に至らないものが5.8 キロメートル、23.9%、中心ぐい設置を終了したもの18.5キロメートルで76.1%、設計協議中のもの15.7キロメートル、64.6%、幅ぐい設置を終了したもの1.8 キロメートル、7.4 %、用地買収はまだ取り組んでおりません。 今後の見通しでございますが、本年末には、幅ぐい設置までの協議を終了したもの及び終了見込みの7部落8.3 キロメートルについて、用地買収に入ることになっております。昭和61年度の開通を目指して、全力を挙げて努力しているわけでございまして、いまの状況では、この計画どおりに進んでいる。このように申し上げたいと思います。 6号バイパスの問題についてお話がございましたが、渡辺議員は、いわき市議会主要幹線道路促進特別委員長として、このバイパス幹線道路等の建設については格段の御協力をいただいたわけで、深く感謝申し上げておりますが、この建設状況等については、よく御存じであろうと考えているわけであります。 昭和55年度には県道磐城-常磐線まで2.26キロメートルさらに供用開始になる予定になっております。用地買収については、昭和43年から着手して今日に来ておりますが、県道常磐-江名港線までの18.28 キロメートル、全線の約66%が用地の買収を終わっているわけであります。 今後の方針でございますが、工事の計画については、昭和57年度中には県道磐城-常磐線から県道常磐-江名港線までの3.65キロメートルが供用開始になると見ております。そして昭和58年度までに都市計画街路平-磐城線までの3.46キロメートルが供用開始になる見込みでございまして、昭和58年になって、ようやく磐城-古道線、いわゆる鹿島街道まで延びて来るようになるわけであります。 用地の取得については、昭和55年度の予定といたしまして、平-磐城線までの買収完了をめどに、地権者の御協力を得るべく国・市挙げて用地交渉に取り組んでいるわけであります。平-磐城線から終点である平下神谷まで、延長5.96キロメートル、約6キロメートルの区間については、経済事情等の変動も考えられ、現在のところ工事施工年度は未定でございますが、引き続き早期着工陳情区間として、事業の促進を続けてまいりたいと考えておりますので御了承賜りたいと思います。 好間中核工業団地についての仕事の進行状況でございますが、昭和50年に用地買収に着手して以来、鋭意用地交渉を進めてまいりましたが、地権者各位の深い御理解と御協力のもとで、この困難な用地交渉もほとんど買収が完了しようとするとこまで来ております。ほぼ完了する運びに立ち至ったと申し上げたいと思います。 地域振興整備公団としては現在、工事用道路に着手しておりまして、本年の10月に造成工事を始めるための起工式を予定しております。今後の用地造成計画としては、第1期工事を昭和58年度までといたしまして、第2期工事として昭和58年度から昭和60年度までといたしまして、全体の造成工事を完了させようという計画になっております。 分譲計画は、第1期分の分譲が昭和58年度から、第2期分の分譲は昭和60年度からとなっているわけでございまして、やがて好間中核工業団地ができる、分譲する時期は常磐自動車道が開通する時期でもございますので、内陸型中核工業団地にりっぱな企業を誘致いたしまして、人口増、雇用の機会の増、そして、いわきの均衡のとれた町づくりの発展に私は大いに孜々してまいりたいと考えているわけであります。 最後に、平駅前再開発促進事業についてお話がございましたが、この点も御意見、御要望と承りましたが、この問題については渡辺議員を初め皆様方、議会の御協力をいただいていることに対し心から御礼を申し上げたいと思っているわけであります。 いま申し上げましたように、常磐自動車道が開通する、好間中核工業団地に多くの企業が出て来てくれる、こういうような状況を考えてまいりましたときに、またこれから小名浜港の整備を中心といたしまして、臨海工業地帯がますます発展することが予想されるわけでございまして、そのように、公共プロジェクトが次から次に完成しつつ、それに伴っていわきの発展を予想いたしますときに、私は、行政、文化、交通、商業の中心である平、そして平の駅前、この問題は、やはり将来のいわきの町づくりの一番大きな顔であるし、そしてまた焦点であると考えているわけでありまして、そういう立場から、今日まで種々取り組んでいるわけでございますが、すでに商工会議所におきましても、御存じのように、商業近代化計画等を中心にいたしまして、商業の核づくりに取り組んでいらっしゃるわけでございますが、行政も商工会議所も一体となりまして、今後の平を中心とする、あるいは駅前を中心とする町のあり方、商業街区のあり方等については、鋭意努力をいたしまして、ぜひこれが実現を図ってまいりたいと考えておりますので、今後とも皆様方の御協力を節にお願い申し上げたいと思っております。         --------------------- △鈴木勝夫君 質問 ○副議長(小林周喜君) 45番鈴木勝夫君。 ◆45番(鈴木勝夫君) 〔登壇〕(拍手)45番、日本社会党の鈴木勝夫であります。今任期掉尾の定例会に、市政一般に対する質問を申し上げる機会を得ましたことを光栄に思うものであります。 私の質問の第1点は、いわき市総合計画進捗状況についてであります。本件につきましては、12番、42番議員によってすでに明らかにされたところもあります。したがって、努めて重復を避けるつもりでありますが、重復する点がありましたときはお許しをいただきたいと思います。 いわき市総合計画は、昭和53年度を初年度とし、昭和65年を目標年次として昭和46年3月に策定されたいわき市総合開発計画が、その後の社会経済情勢の著しい変化に伴い、これに適切に対応し、快適な市民生活を確保すべく新たな視点に立った町づくりの必要から、昭和50年4月に見直しを開始し、以降53年8月まで3年余りの時間を費やし、その間、総合開発審議会、市政教室、町づくり市政懇談会等、広く市民参加の中から生み出されたものでありまして、人間性の尊重、市民生活優先、市民自治の確立をその基本理念とする田畑市政に、私たちは意を強くしているものであります。基本構想実現のために8カ年の基本計画に基づく3年サイクルの実施計画が、目標に向って着実にその歩を進めていることについても敬意を表するものであります。 したがって、総合計画発足以来、わずか2年という短かい期間の中で、その進捗状況をお尋ねいたしますことは、あるいは早計のそしりを受けるかも知れないのでありますが、私は、わが党議員団が今任期中、本議場において、市政の伸展と市民福祉の向上を希求する立場から行ってまいりました一般質問総合計画施策体系とを対置して見ることは、現段階でも有意義ではないかと考えたのであります。 私たちは、この4年間、15回の定例会に延べ26人がこの壇上から一般質問を行ってまいりました。大項目にして166 に及ぶのであります。内容は順不同でありますが、財政、建設、労働、教育、衛生、農政、福祉、水産、商工、公害等の諸行政、その他多岐にわたっております。 これらはつまり、総合計画施策体系が予期し得なかった事象について、速やかに対応していただきたいという強い願いがあったからであります。それらが実現を見、あるいは政策立案に資されておりますことを多としながらも、今回は、なお二、三について触れてみたいのであります。 まず、防災対策についてであります。 市内全域におけるがけ地、水害等の防災対策、災害復旧がおくれていると思われるが、この点を伺いたいのであります。 特にこの機会に、泉町玉露地区における冠水対策と都市計画についてでありますが、横手川、釜戸川の改修が冠水を根本からなくす唯一の方法であると思われます。さらに、隣接する地域の地盤沈下に対する鉱害復旧事業との関連がありますが、当地区ではまた、組合施工による土地区画整理事業を早急に実現したい願望が非常に強いと聞いておりますので、これらに対する当局の見解を明らかにしていただきたいのであります。 次は、市政懇談会についてであります。 行政区ごとの懇談会は発言者等が特定されるおそれがあると思われます。マンネリ化を防ぐ見地から、角度を変えた懇談会、市長を囲む会等を企画されてはいかがでしょうか。 次に、市道の舗装についてであります。 舗装率の向上等については、昨日12番議員の質問に対するお答えで明らかでありますが、私は、現在まで各地区路線の舗装率合いが当初予算の主なる施策の説明書によりますと、新市発足当時の基準を逐年踏襲されているように見受けられるわけであります。しかし、この機会に未舗装路線の見直しを行い、重点的な予算配分を考える必要があると思うのであります。 特に、区画整理完了区域内市道の舗装は早急に着手すべきだと考えますけれども、この点いかがでありますかお尋ねをいたします。 次は、第6次港湾整備計画と小名浜港湾背後地開発についてであります。 第5次港湾整備計画は、昭和55年度、すなわち本年度が最終年次と承っております。しかし、現状ですべてが完了したとは思えないのでありますので、市内の第6次港湾整備計画はどうなっているのか、もちろん港湾管理者は福島県知事でありますけれども、地元市としての考えをまずお伺いいたしたいと思うのであります。 さらにまた、小名浜港の長期整備計画について、現状は臨海工場群を中核とする工業港の性格が強いと思量されます。しかしながら、いわき市における都市機能、商業、工業の変遷等が港湾利用に大きく作用してきていると思われますし、港湾背後地、マクロには茨城県北部、郡山、会津地方を包含する物流、観光、レジャー等、港湾そのものに対する見直しが必要に迫られていると考えますが、小名浜港の今後の位置づけについて当局の所見をお尋ねいたします。 また近年、余暇の利用が市民生活の中で定着しつつありますが、レクリエーション指向も多様化してきております。特に、近ごろは海を通じて大自然に接することの指向が増加してきているように見受けられます。 小名浜港を中心とした風光明媚な太平洋沿岸は、海への関心が集中するところなので、最近プレジャーボートを愛好する人たちが相当数に達しております。現在、県下には、プレジャーボートについての設備は皆無に近い状態でありまして、ボートの数は年を追って増加してきており、昭和54年9月現在でモーターボート270 隻、ヨット100 隻が小名浜港にありまして、小名浜港入・出港の漁船や商船とのトラブルを初め、危険性が増大してきております。プレジャーボート愛好家の海上でのモラルだけでは、ボートを寄せる場所が散在している現状では、問題の解決にはならないと思われます。 専用の陸置き場、泊地、その他の施設を備えたヨットハーバーの建設を急ぐべきであると思いますが、プレジャーボート基地建設のお考えがあるかどうかお尋ねいたします。 次に、ミクロ的には、港公園は、幅広い、産業道路で港公園が町側から分離されており、一般市民、特にお年寄りや子供たちは、大型車両の激しい道路の横断に危険がいっぱいでありますので、歩道橋の設置が急務であると思われますが、設置計画の有無について、あるとすればいつごろ架橋できるのか、このことをお知らせいただきたいと思うのであります。 次に、小名浜港の背後地の整備について、市街地と港を結ぶ整備をどのように考えておられるのかをお尋ねいたします。 私は、大胆な都市改造を含む手法が、いま要請されてきていると思いますが、この点をおただしいたします。 あわせて、市内縦貫道路、国道、東北自動車道、県道と港を結ぶ幹線道路は、これからの港湾計画とは切っても切り離せない重要な問題であります。現在は、県道からストレートに港に入ってくる道路は1本もないわけであります。このことが小名浜市街地内の交通事情を一層ふくそうさせてきておりますし、港湾への幹線道路整備計画をどう進めようとなされておられるのか、この機会にお尋ねをする次第であります。 最後まで熱心に耳を傾けていただいた同僚の皆さんと、市長以下の皆さんに敬意を表して、私の一般質問を終わらせていたたきます。(拍手) ○副議長(小林周喜君) 田畑市長。 ◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕市総合計画進捗状況の中で、都市計画の問題、泉町玉露地区の問題について御質問がございましたが、泉町玉露地区については、公共施設の整備改善及び宅地としての利用増進を図り、あわせて同地区の水害解消を図るため、地権者の了解を求めながら、組合施工による土地区画整理事業を実施するため、昭和53年7月から継続的に説明会を開いて今日に来ております。 昭和54年度にはA調査、--環境評価基本構想であります。--及びB調査--現形測量であります。--これを実施し、ことしは基本計画及び事業計画の策定を進めているわけであります。御指摘の2級河川釜戸川の改修及び地盤沈下のための鉱害復旧事業の問題があるわけであります。 釜戸川の河川改修の問題でございますが、泉町小山地区より上流部については、すでに改修を終わっているわけであります。下流部の泉地区第二土地区画整理区域左岸側は、区画整理事業により用地を確保し、本年度より改修事業に着手しているわけであります。右岸側は、本年度より地元地権者の協力を得ながら用地を買収し、昭和56年度改修工事の予定になっております。 また、旧6号国道から藤原川合流地点までの未改良部分については、目下、土地買収の協力を要請中でございまして、買収契約後、築堤を進める方針でおります。 玉露地区については、県単独事業により現在改修事業を実施しているわけであります。 鉱害復旧事業でございますが、鉱害による地盤沈下の復旧工事は、区画整理事業とあわせて昭和57年度に実施することにいたしております。 今後の方針でございますが、基本計画及び事業計画完了次第、排水路敷地については、関係地権者の協力を得ながら昭和56年度より地区内排水路整備を進める一方、県河川である釜戸川の早期全面整備の促進を働きかけまして、鉱害復旧工事と整合するように、組合区画整理を進めるよう指導してまいる考えでありますので御了承賜りたいと思います。 市政懇談会のあり方についてお話がございましたが、不特定多数の市民と直接対話することにより、市政に対する理解と協力をより一層深めていこう。そうして市政進展を図ろう、こういう目的で市政懇談会を持っているわけであります。 昭和52年度までは地区を単位として実施してまいりましたが、地区そのものが広範囲なため、参加対象者が特定の市民に限定される傾向になったわけであります。そこで、昭和53年度からは公民館単位に実施いたしまして、より多くの市民参加が得られる体制をとっているわけであります。また、昭和55年度からは、公民館を単位とした懇談会と併行しながら、僻地の部落をお訪ねいたしまして、部落の懇談会を開催している、こういうようなことをいたしているわけでございます。 これからの行政運営に当たりましては、お話にありましたように、一人でも多くの市民参加を基本とした行政の展開が必要になると考えているわけでございまして、御意見も十分尊重いたしまして、今後はさらにきめ細かに、市民の声を正しく的格にお聞きするように、また市政に反映できますように努力してまいりたいと考えております。 市道の舗装について、区画整理完了区域内の市道等については速やかに舗装すべきである等々の御意見でございますが、市道舗装については、市総合計画に基づきまして、地区ごとの各路線の緊急性、重要性等を考慮しながら、年次計画により順次整備を進めて今日に至っているわけであります。 御質問の重要な道路、特に区画整理完了区域内の市道舗装を早急に実施することは、大事なことであると考えているわけでございますが、御指摘のとおり、優良な住宅地の供給を目的とした区画整理区域内の整備は、緊急になさねばならぬことだと考えているわけであります。 ただしかしながら、区画整理の面的整備が完了した区域でございましても、御存じのように、下水道事業及び水道事業の布設替え等の計画があります個所がしばしばでございまして、こういう場所は、二重投資を避けますために実施を見合わせている地区もあるわけでございまして、この様な地区については、関連事業が完了すると同時に、順次整備を進めてまいるわけでございまして、御了承賜りたいと思います。 小名浜港の整備についていろいろ御意見を交えての御質問でございますが、小名浜港は第5次港湾整備5カ年計画によりまして今日まで整備を進めてまいりましたが、この5年計画の総事業費は344億8,600 万円に上っているわけであります。第6次港湾整備5カ年計画は、引き続き昭和56年度を初年度として策定されることになっておりまして、この件は、国、県において目下作業を進めている状況でございます。 小名浜港の将来の展望については、ことし港湾管理者である県から、日本港湾協会に専門調査を委託し、さらに日本港湾協会は、開発計画研究所にその検討、素材の取りまとめを依頼しているというのが現状であります。 これらの素材に基づき、具現化の検討をするために小名浜港港湾計画調査委員会及び幹事会を設置いたしまして、国レベルの学識経験者及び運輸省第二港湾建設局、県並びにいわき市の委員により、いま鋭意検討を続けているわけであります。 この委員会は12月を目途に、整備方向の成案を策定し、港湾管理者である県に報告するというような順序になっているわけであります。 新小名浜港港湾計画調査委員会の成案と併行いたしまして、地方港湾審議会、引き続き国の港湾審議会において計画案が審議され、その計画の中から第6次港湾整備5カ年計画が定まるわけであります。 これらの計画の中におきましては、お話がありましたように、流通拠点としての整備、カーフェリー就航の問題、プレジャーボート基地の問題、漁港区の抜本的整備の問題、造船所、廃船処理ヤード確保の問題、シンボル緑地、シンボルタワー関連観光施設の設置等、安全で快適な環境の整備問題、1号埠頭よりの連絡架橋の建設など、これら問題については、これから定められる長期港湾整備計画に十分反映されて、以上の問題を取り入れた計画が決まるものと見ているわけであります。 また、審議会の議を経て第6次港湾整備5カ年計画が策定された段階におきましては、この早期実現のため、政府関係機関に強力に運動を展開し、予算獲得及び事業推進に最大の努力を払ってまいりたいと考えておりますので、議会の皆様方の御協力を切にお願いしたいと思っております。 小名浜港の背後地の整備の問題について、いろいろお触れになりましたが、現在、福島県が主体となり委託調査している「小名浜港港湾計画調査」の中でもすでにこの問題は取り上げられているわけでございまして、小名浜港は港湾としての物的整備は比較的順調に進んできましたが、今後は、流通拠点港湾としての機能を強化していくためには、背後地の都市的な整備をあわせて推進することが大きな課題であると見ているわけであります。 つまり、従来小名浜港は工業港としての役割を主体に機能を充実してきたわけでありますが、背後地の都市的な発展にはストレートに結びついていなかったというところに問題があったと考えているわけでありまして、今後の計画と小名浜港の整備は、この問題を抜きにしては考えられないと思っているわけであります。 したがいまして、今後、港湾自体の整備はもとより、港湾と背後圏を有機的に結ぶ交通網の整備や、小名浜中心市街地の再開発など、いわき市の副都心としての小名浜、港湾都市としての小名浜の条件整備がこれからの一番大きな問題であろうと考えているわけであります。 そこで、第1点の市街地と港湾との結合でございますが、港湾と小名浜中心市街地を結ぶ街路の整備や商業街区の拡充などにより、港町として必要な商業娯楽街の形成を進めて、港と町が一体化した姿の発展を追究してまいりたいと考えているわけであります。もちろんこの場合、小名浜地域の発展のみならず、いわき市全体の発展にとってどうあるべきか、という全市的な視野に立って整備を図ることも、また重要であると見ているわけであります。 そのため、今回たたき台となるような計画素案を専門家に提言していただきたいというわけで、これを受けて市民や関係機関とともに十分検討し、これが実現に向って努力してまいろうと考えているわけであります。 第2点としての港湾と幹線道路網との関係についてでございますが、基本的には、港湾と背後圏との物流が円滑に流通するための幹線道路のネットワークをどのように形成するか、こういうことになるわけでありますが、小名浜港から茨城県方向、郡山方向、さらには相双方向に大きく三分される発生交通量の処理について、そのルートが既成市街地の横断、あるいは域内交通との混在を避けることが必要になろうと考えているわけであります。 このような考えに立ちまして、常磐自動車道常磐バイパスの建設、あるいは平バイパスの計画が、すでに進んでいるこれらの路線と港湾とを直結させるために、特に次のような路線について、早期にその実現を図ることが大事だろうと考えているわけでありまして、関係機関に働きかけていきたいと思っております。 すなわち、内環状線の実現、小名浜港から茨城県方向へは、常磐バイパス経由、馬場-土取線、勿来インターチェンジヘと容易に結合するが、湯本インターチェンジヘの結合は、下船尾-藤原線というアクセス道が計画されてはいますものの、より短絡的な結合路線としては、大剣工業団地から田部-昼野を経て湯本インターチェンジに至る内環状線が必要であると考えているわけであります。 いわき-古道線の新規路線の建設の問題でございますが、小名浜と平との結合路線としてのいわき-古道線は、すでに鹿島地区内において4車線拡幅工事が進んでおりますが、船戸-小名浜間においては、その拡幅が事実上きわめて困難になっております。したがって、小名浜市街地を避けて、港湾と結合する新路線の建設が必要であるわけでございまして、この実現についてもすでに国・県に要望して、県等においても作業していると承っております。 いずれにいたしましても、路線の具体的なルートについては、関係機関とさらに詰めていく必要がございますが、小名浜港の今後の発展にとり、道路網の整備は不可欠な条件でございまして、鈴木議員の指摘されたような方向で問題に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御協力のほどお願いいたします。 ○副議長(小林周喜君) 45番鈴木勝夫君。
    ◆45番(鈴木勝夫君) 2点ほどお答えがありませんでしたので答弁願います。一つは、玉露の横手川ですが、この川が改修されれば、釜戸川の支流だと思うんでありますが、かなり水害が緩和されると--この横手川の改修についておただしいたします。 それから、小名浜の町と港をつなぐ上で、産業道路の幅が広く、大人でもなかなか渡れない、せっかく港公園がありながら、市民が休息の場所に行けないという悩みがあるわけでありまして、これらに対する架橋の計画がもしおありであれば、この機会にお聞かせ願いたいと思います。 以上です。 ○副議長(小林周喜君) 沢田土木部長。 ◎土木部長(沢田次男君) 玉露の河川関係の問題で、釜戸川の支流であります横手川の改修計画について、ただいま答弁漏れ等がございましたので御答弁申し上げます。 この横手川は、御存じのように、常磐線の下流で釜戸川と交流しているわけでございますが、先ほど市長から答弁がありましたように、玉露地区の区画整理の問題があるわけでございます。さらには上流部として、現在の工事であります鉱害復旧事業、この鉱害復旧事業と、さらに区画整理との整合性、これらとの兼ね合いで、まず用地をあけていただくという問題でございます。したがって、この関連事業であります用地の確保ができれば、当然区画整理区域内は区画整理事業の中で対応する。 それから、上流部に至りましての鉱害復旧の関係にいたしましても、鉱害復旧事業の中で用地が確保される。また、ルート関係につきましても、これらの整合性の関係を十分チェックをして、従来の蛇行した路線をまず直線関係に変更していきたい、かように考えているわけであります。 ただ、現時点において溢路になっているのは、何と言いましても、釜戸川との交流点の問題でございますが、現地の調査をした限りにおきましては、現在の常磐線の橋梁がございますが、このけた高と河川の堤防高、この問題があるわけでありますが、現在調査した中だけでは明確には出せませんが、釜戸川の取りつけの堤防高が常磐線の鉄道の橋梁けた下端よりも釜戸川堤防が高くなる、こういう面があるわけであります。したがいまして、このような技術的な問題を今後十分検討していきませんと、いま具体的に築堤だけでこれを進めるというわけにもいかない問題があるわけであります。 さらには、玉露地区の区画整理が済みましても、これを自然排水で可能か、あるいはポンプアップの必要性があるのか、この辺も今後の課題であろうと考えます。その辺を今後十分検討してまいりたいと考えておりますので御了承願いたいと思います。 ○副議長(小林周喜君) 真名田商工水産部長。 ◎商工水産部長(真名田重喜君) 第2点の港公園がらみの歩道橋の問題でございますが、これは市長が先ほど御答弁申し上げました中での観光施設等の関連での、しかも快適にして安全な環境の整備ということで、第6次の中でその対応をしていこうということで、現在この検討の中で進められているわけでございます。 御指摘のように、たしかに幅員の広い港湾道路でございます。幸いにして、あの入口と海上保安庁前には、一応信号機の設置はございますが、この辺については、やはり第6次の中で、ぜひともそのような環境整備をしていきたいという考え方でございますので御了承願いたいと思います。 ○副議長(小林周喜君) 以上で市政一般に対する質問は終結いたしました。         --------------------- △日程第3 議案第1号~議案第24号(議案に対する総括質疑・委員会付託) △議案に対する総括質疑 △大村哲也君 質疑 ○副議長(小林周喜君) 日程第3、議案第1号から議案第24号までを一括議題といたし、議案に対する総括質疑を行います。質疑の通告がありますので発言を許します。32番大村哲也君。 ◆32番(大村哲也君) 議案第24号についてお尋ねをいたします。 第1点は、仏像と絵画を買うようでございますが、その経過と、なぜこういうものを取得するのかという背景があろうかと思いますので、まずその辺をお聞かせ願いたいと思います。 2点目として、仏像と絵画の所有権者は何人なのか。3点目として、この仏像・絵画に抵当権が設定されているのかどうか。4点目といたしまして、宗教法人如来寺の財産処分に関する議決書、あるいは議事録というものがあろうかと思いますので、その写しをお示し願いたいのであります。5点目として、財産処分の議決の年月日。6点目として、売買の条件、これは具体的にどういう中身なのか。7点目といたしまして、如来寺は、一応浄土宗であろうと思いますので、浄土宗の宗務長の許可があるのかどうか、もしなかった場合には、この売買の法律的な効果というものがどうなのか。9点目として、仏像、絵画の鑑定の評価、その方法。10点目として、その価格が一応社会通念上、果たして妥当な価格なのかどうか。11点目といたしまして、本議会が仮に議決しまして、いわき市がその絵画・仏像等を取得後に、収蔵場所についてはどういうふうにお考えになっているのか、ひとつお聞かせを願いたいと思います。 次に、温泉給湯に関する補助金及び運営の貸付金についてお尋ねをします。 湯本温泉株式会社の運営状況というものはどうなっているのか、経営安定のために温泉の利用拡大ということが必要であろうかと思いますので、その辺の状況はどうなっているのか、ひとつお聞かせ願います。 共立病院と常磐病院の決算に関連をいたしまして、両病院とも非常に駐車場が狭いということで、利用者が困っているのでありますが、問題解決の方策をひとつお聞かせ願います。 常磐病院の給食調理場の事務所が非常に狭いわけでございますが、この辺の改善の方策、あと常磐病院の職員の休憩室が非常に狭いのでありますが、その改善策というものをひとつお聞かせ願いたいと思います。 以上です。 ○副議長(小林周喜君) 松本教育長。 ◎教育長(松本久君) 議案第24号に対する御質問にお答えいたします。 まず、第1点の経過でございますが、昭和55年3月17日に、市文化財保護審議会から、如来寺所有の重要文化財の流出防止につきまして、建議書が教育委員会に提出されたのでございます。続いて5月1日に、如来寺から、当該文化財を市でぜひ取得してくださいという申し出がございました。続いて5月27日に、これらの問題につきまして文化庁の美術工芸課長と協議をいたしました結果、もし市がその保管について万全を期されるならば、その譲渡承認については認定したいという意見がございました。続く6月26日、教育委員会といたしまして、当該文化財は市の文化財保護行政上、ほかに流出させるべきではないという結論に達したのでございます。 6月30日に至りまして、市の文教常任委員協議会並びに7月7日、市議会各派代表者会議を開催していただきまして、これらの背景並びに経過について御説明申し上げ、お諮り申し上げまして、ともに流出防止を図るべきであるという結論をいただいたわけでございます。 昭和55年7月11日、専門家3名による当該文化財の評価を行っていただきました。7月16日、如来寺側と協議いたしました結果、譲渡額について合意いたしました。8月18日には、県文化課を通じまして、文化庁の譲渡申請につきましての承認がなされた旨の連絡が入ったわけでございます。8月21日、如来寺と売買の仮契約を締結したというのが経過でございます。 その背景といたしましては、昭和51年から52年にかけまして、如来寺が基地造成をいたしましたが、その半分以上が売買不可能であるという現況から、工事費約9,000 万円、そのうち約2,300 万円を支払ったわけでありますが、資金ぐりがつかず残金未払いとなった次第であります。昭和54年の4月に至りまして、工事費未払いに伴い、民事訴訟となった次第であります。その後、訴訟が和解いたしましたが、しかし依然として競売物件の対象となったものでございまして、御承知の今回、売買となります銅造阿弥陀如来及び両脇侍立像3躯、並びに絹本著色阿弥陀三尊像1幅、この2点の競売が対象とされたわけでございます。 第2点の財産の所有権者は、いわき市平山崎字矢ノ目92番地、宗教法人如来寺でございます。 次に、抵当権は設定されておりません。財産処分に関する議決をいたしまして、議事録もあると聞いております。 5番、売買の条件といたしましては、今後、これらの2件を展示する際、元如来寺所有と標示してほしい。もう1点は、如来寺におきましては、これらの宝物を10年に1回開帳しておりますので、今後10年に1回の開帳時には、1日に限り如来寺に貸与してほしい、こういう申し入がございます。 宗務長の許可はまだ受けていないけれども、売買契約は有効でございます。許可を受けることにつきましては、如来寺の責任において今後処理することになっております。 評価につきましては、東京芸術大学教授水野啓三郎氏外2名の方が当たったのでございますが、1名は小林克弘、古美術商でございます。もう1名は佐藤昭夫、東京国立博物館彫刻室長、いずれも文化庁からの御紹介をいただきまして、これら3名の諸先生に鑑定をいただいた次第であります。 国において買い上げる場合の方法を参考にいたしまして、現物を調査していただき、後で評価をされたわけであります。その評価額を目安にいたしまして、如来寺と協議して今回の価格を決定した次第であります。専門的立場からの評価を基本にいたしまして決定されたものでありまして、おただしの社会通念上から言っても妥当なものと考えております。 最後に、これらの重要文化財取得後の処置はどうなのか、収蔵についてはどうかというおただしでありますが、これらの収蔵につきましては、昭和61年を目途に、いわき市の博物館建設計画を持っておりますが、博物館が建設され、展示されるまでの間は、国立博物館に保存を委託することになっております。 以上でございますので御了承願います。 ○副議長(小林周喜君) 坂本財政部長。 ◎財政部長(坂本平助君) 大村議員の御質問にお答えいたします。 質問の第1点は、常磐湯本温泉会社の経営状況はどうなっているかということでございますが、まず第1に、昭和53年度までの経営状況について触れてみますと、昭和51年の4月に常磐湯本温泉会社が設立されましたが、当初は市と湯本財産区が毎分3トン、ハワイアンセンターが毎分2トンと、それぞれトン当たり105 円で購入することによって、温泉会社の経営収支が図られるという計画であったわけでございます。しかしながら、その後観光客の入り込み件数、あるいは旅館、営業者の温泉利用削減のため、湯本財産区への源湯給湯量が毎分2トンとなり、大幅な収入減となったわけでございます。また、予想を上回る水位の上昇によりまして揚湯ポンプ座維持のための経費が増大いたしまして、高額な金利が必要となったことによりまして、温泉会社の経営と資金繰りが悪化いたしまして、昭和53年度末には累計5,600 万円の赤字経営となったわけでございます。 さらに昭和54年度末の経営状況を申し上げますと、市は、温泉会社が赤字決算を続けていること、それから、昭和54年度にも水位が上昇によりポンプ座の移転に相当な設備費が要することを考慮いたしまして、これら対策を昭和54年度の当初予算で温泉対策協議会にお諮りいただきまして、温泉会社安定対策4カ年計画を策定したわけでございます。 その内容を申し上げますと、源湯代がトン当たり5円値上げとする。それに要する増収が1,050 万円、増資を500 万円とする。市と常磐興産が半々とする。それから、入湯税の一部還元に伴なう措置として、2,000 万円の補助をする。それから低利の融資等でございます。これら対策によりまして、昭和54年度の単年度収支は3,200 万円にとどまりまして、損益の累計額は8,800 万円となっているのが現況であります。ただこの場合、原価償却費等を差し引きした実質は3,400 万円の赤字ということになるわけでございます。 さらに第3点は、今回の電力料金アップに伴う影響と対策でございますが、温泉会社の営業費用中30%を占める電気料金が、昭和55年4月より約73%の値上げとなったわけでございます。したがいまして、昭和54年度に策定した安定対策のみでは、昭和55年度単年度損益で1億500 万円が見込まれまして、累積では1億9,300 万円となることになったわけでございます。この損益計算には、先ほど申しましたように、原価償却費等の現金の伴わないものが含まれておりますので、市におきましては、まず会社の存続を図ることに重点を置きまして、不足資金の補てんを行うべく対策を講じたわけでございます。 その資金計画でございますが、昭和54年度決算においては、294 万8,000 円の繰越金が出たのでありますが、今回の電気料金アップに伴いまして資金不足を計算してみますと、昭和55年度が5,500 万円、昭和56年度が5,100 万円、昭和57年度5,100 万円ということで、合計1億5,800 万円の不足が見込まれるということになりまして、単年度平均では5,280 万円の資金不足が生じることになったわけでございます。 そのために、これが対策といたしまして、源湯代をトン当たり13円値上げする。それから、株主よりの低利資金の融資2,000 万円、これは市が1,000 万円、興産が1,000 万円、入湯税の還元としての補助金500 万円、合計5,233 万円をもって資金不足に対処すべく、今回予算化いたしたわけでございます。その結果、対策後の資金不足は昭和55年度では約500 万円、昭和56年度で120 万円、昭和57年度で190 万円見込まれておりますが、これは企業努力をさせることによりまして、今後経済情勢の急激な変化がない限り、ここ当分は安定した経営ができるのでなかろうかと考えているわけでございます。 なお、将来にわたる会社の経営につきましては、現在、温泉の水位が地下360 メートル、いわゆる五目抜きダムでやっておりますが、昭和58年ごろには、地下200 メートルまで上昇し、これで半永久的になるのでなかろうか、そういう見込みでありますので、これに伴う揚湯経費が相当削減されるということでございまして、この後は会社の経営も改善されるのでなかろうかというふうに見込んでいるわけであります。 それから第2点目の温泉利用拡大の方策でございますが、まず第1点は、現在の湯量と現在の区域内における拡大方策でございますが、現在までの状況を見ますと、総体的に見まして営業用は減少しております。その他一般家庭用については、ほぼ横ばいでありますが、いずれにいたしましても、区域内の温泉利用拡大は大きな期待はできないのでないかと考えております。ちなみに昭和51年と55年の現況を比較して見ますと、営業用が51件でありましたものが、昭和55年度には45件となりまして6件減っております。それから団体用8件が9件に1件増、それから一般家庭用が327 件でございますが、昭和55年度は335 件で8件ふえております。 第2点は、現在の湯量と区域の拡大を図ることによって温泉利用の拡大を図ることでありますが、これはまず、前提といたしまして、昭和51年3月に、温泉会社が給湯の配分区域を定めた、温泉に関する給湯協定書がございます。この見直しが前提でございますが、まず一つといたしましては、3月定例市議会において市長が答弁しておりますように、医療とか保養の施設への利用拡大、あるいは公共施設への拡大が考えられますが、今後とも利用の拡大については検討してまいりたいと思います。 また、今後の湯本温泉の基本的な振興策といたしまして、現在、コンサルタントに新湯本温泉郷建設基本調査を委託してございます。新湯本温泉郷の構想が年度末までには報告があろうと存じますので、今後、この辺も十分検討いたしまして、湯量の拡大に検討してまいりたいと考えておりますので御了承願いたいと思います。 以上です。 ○副議長(小林周喜君) 蛭田市民環境部長。 ◎市民環境部長蛭田喜久男君) 病院の駐車場について御答弁申し上げます。 まず、共立病院でございますが、御指摘のように非常に混雑しておりまして、これがために、昨年の3月からことしの6月にかけまして東病棟前の屋根つきの車庫が3棟ございましたが、これと倉庫2棟を取り壊しまして、一般の駐車場としたわけでありまして、50台ほどの拡張ができたわけであります。現在230 台の駐車スペースが確保できたわけでありますが、今後も病院の整備計画の中で、医師の住宅の移転改築等も含めまして、跡地利用なども図って、駐車場の確保を図ってまいりたい、こんなふうに考えております。 常磐病院でありますが、常磐病院につきましては、いままで病院前に約100 台の駐車スペースがあったわけでありますが、ことしの6月から常磐病院前の信号機のそばに、第2駐車場としまして約30台ほどの駐車場を予定しまして、130 台分の駐車が確保できるわけでありますけれども、今後も病院の利用者の便を考えまして、たとえば、病院の用地内で利用できるスペースがあれば、これも駐車場に振り向けるというようなことで、確保してまいりたい、かように思います。 それから3点目の給食関係の事務室と休憩室の狭隘さの問題でございますが、給食業務を含めまして職員数が現在、栄養士、事務職員、給食関係事務室付が5名いるわけでありますが、面積が17.92 平方メートル、それから休憩室につきましては12.96 平方メートルで、まあ狭いということでございますが、これにつきましては、建物の性格上、拡張増設ということはなかなか困難でありますので、内部の改造、あるいは机のレイアウトなどを再検討いたしまして、できるだけ利用面積を広げて改善を図りたい、かように思いますので御了承いただきます。 ○副議長(小林周喜君) 32番大村哲也君。 ◆32番(大村哲也君) 教育長に再質問をいたします。 この問題の背景のなかで、如来寺が墓地が売れずに工事代金の未納の関係から、一応訴訟になって、その結果として、非常に貴重な文化財であるからということで、いわき市が引き受けるということでございますが、ちょうど工事の未払い代金と、この仏像と絵画が2点で7,300 万円という数字がちょっと問題だと思うんです。一応評価する人は、そういうことを抜きにして評価したと思うんですが、市民感情から言えば、お寺さんの工事の未納代金を市が清算するために、一応7,300 万円で数字がちょっと安くなったような結果ですが、ずいぶん高いものを買わさられるんではないか、こういう疑問も私は市民の中にはあると思うんです。その辺も市民に理解をしていただくような、そういう方策をまず考えていないのかどうかということが1点。 もう1点は、この宗教法人如来寺が、一応合法的に財産の売却を議決したということでございますが、万一総代の中で、私は反対だというようなことで、後から、この売買が無効なものだというようなことで、本訴になったり、あるいは調停になったりしまして問題が残らないような方法をきちんととっていただきたいと思うんです。 こういう経済的理由で売り買いするという場合には、言うならば、筋のいい話ではないですね。普通言われる「事件物」というやつです。そういう問題があるものについては、必ず争いというものが後々からつきまとうんですね。相手はいわき市だから銭が何ぼでもあるから、何ぼでも金もらえるという考えもなしとはしませんから、ひとつそういう争いが今後起きないような方策というものをきちんとしませんと、いままでの教育長の御答弁を承っておりますと、さらさらさらと、合法的に手続が済んできたような話をしてますが、やはりこういう、いわゆるきずものを扱かう場合には、その背景というものがかなり深刻だと思います。私はその辺を含めて、今後そういうことがないということを、やはり本会議場で34万市民にはっきり言明していただきたいと思います。 もう1点は、財政部長から懇切に温泉の利用拡大ということで御答弁を承ったわけでございますが、この辺につきましては湯本になくてはならない温泉であり、かつまた、市長が常に言っておりますように、いわき市の観光の目玉でございますから、新湯本温泉郷の建設ということにつきましては、市民の皆さんの合意を早く得ながら、はっきりとした方針を早急に打ち出していただきたいということを要望いたしたいと思います。 以上です。 ○副議長(小林周喜君) 松本教育長。 ◎教育長(松本久君) 経過並びに背景につきまして御報告申し上げた次第でございますが、ただいま御指摘のような点につきましては、文教常任委員会並びに各派代表者会議におきましても、この価格等につきましてはもちろん、できるだけ鑑定等を含めまして安い値段で購入するように、という強い要望がございましたし、なお、御指摘のように、これらのことにつきまして、今後寺側と一切の問題が起きないように、十分慎重に、側面的にも正面的にも検討されて、問題を事後に残さないような配慮をすべきである、という御忠告を受けまして交渉に当たってまいった次第でございます。 その値段につきましては、最終的に寺側と7,300 万円ということで了解をいただいたんですが、この鑑定の中身につきましては、8,000 万円よりは低く7,300 万円よりは高い評価を提示されたわけでございまして、先ほど申し上げましたような点で、できるだけ市といたしましても重要文化財の流出を防止すると同時に取得する価格につきましては寺側とも十分折衝をきわめまして、7,300 万円に合意した次第でございますので御了承いただきたいと思います。 なお、第2点の今後の問題についてでございますが、寺側といたしましても昨年来、この問題につきましては壇家総代会を十四、五回開催いたしまして、このような問題処理につきまして協議されたようでございますし、処分することにつきましては、総代会におきましては了承されました。その処分先等方法につきましては、住職に一任するということでわれわれとの間に協議を重ねてまいった次第でございます。 なお、本年5月末には責任役員会を開催いたしまして、この問題の譲渡につきまして、その趣旨等を了とされ、決定された動きも伝えられておりますので、ただいま御指摘の問題につきましては、33万市民のひとしく考えておられる点でもあると思いますので、十分意を体しまして、事後に問題のないように今後もなお一層努力してまいる考えでございますので御了承願います。 ○副議長(小林周喜君) 坂本財政部長。 ◎財政部長(坂本平助君) ただいまの大村議員に対する答弁の中で、誤った数字を申し上げましたので訂正いたします。昭和54年度増資額500 万円と申し上げましたが、5,000 万円の誤りでありますので訂正しておきたいと思います。         --------------------- △高萩充君 質疑 ○副議長(小林周喜君) 8番高萩充君。 ◆8番(高萩充君) 3号議案についておただしを申し上げます。 まず、議案第1号市営住宅条例の一部を改正する条例に関してでございますが、この木造平屋建て、この団地が用途廃止ということになっているわけでございますが、今度用途廃止される以外に市内各地にこの木造平屋建てがたくさんあるわけであります。そして個別にそれは廃止をされるということで、団地のなかにまだ相当残っている。これらの取り扱いの問題についておただしを申し上げたいわけでございます。 まず、第1点はこういうような用途廃止になっている住宅、期限を切って貸し出すというようなことはできないのか。こういうことが第1点。2点目は、用途廃止をしてあるのならば、その旨をはっきり住民に表示するようなそういう方法がとられないかということでございます。 次に、議案第16号についてでございます。 これは、内郷の町田南団地、公営市営住宅団地の土地を購入するというものでございますけれども、この団地は、私ども内郷の地区議員団が説明を受けたところによりますと、道路が一方口しかない。いま使われている株式会社ひめゆり総業に向うあの道路、一方路のようであります。これは将来団地がつくられ完成された暁には、朝夕のラッシュが予想されるわけで、交通事故の危険なども考えられるわけでございます。 そこで、この団地に通ずる道路の新設、あるいはまた、道路交通の規制等などの対策をどのようにお考えになっておられるのかおただしを申し上げたいわけでございます。 それから第3点目は、議案第24号についてでございます。 これは重要文化財購入について関連いたします問題でございますので、まず第1点ですが、このような国指定の重要文化財はいわき市の中にどのような状況になっているのか。何点あってどのような状況にあるのかということでございます。 第2点目は、今度如来寺の重要文化財購入について、文化庁からの補助の状態、内容でございます。購入の資金、保存、あるいは将来の修理、このような問題が出てこようかと思いますが、文化庁からの補助のあり方、内容等についておただしを申し上げます。 以上です。 ○副議長(小林周喜君) 沢田土木部長。 ◎土木部長(沢田次男君) 高萩充議員の議案第1号について、まず御説明申し上げます。 ただいまの御質問の内容は、今回の用途廃止のほかに、いわき市全体としての今後の木造建築に対する用途廃止の問題、さらには、それらのものに対するいわゆる期限を切って貸し出してはどうかという問題であろうかと思います。 現状から申し上げますと、いわき市の管理する市営住宅関係は現在179 団地ございます。179 団地にありまして戸数が7,430 戸あるわけであります。このうち木造住宅関係が1,613 戸、不燃構造物関係が5,817 戸あるわけであります。このほかに八仙改良住宅、さらには第3種住宅、合わせますと8,137 戸になるわけであります。したがいまして、これらの用途廃止つきましては、今後の計画といたしまして96団地、1,847 戸、これら大部分は維持管理が不適当である。あるいは今後、建てかえいたしましても、土地利用上、土地が狭隘であるというようなことで建てかえもできない。そういうところは用途廃止をしたいというふうに考えているわけであります。 これらの用途廃止をした個所について期限を切って貸し出してはどうかというようなことですが、一例を挙げますと、議案関係では下船尾の35戸が今回用途廃止をするわけでありますが、今次議会におきまして用途廃止の議決をいただければ12月には取り壊しをしたいと考えております。したがいまして、2カ月半から3カ月の短期間でありまして、こういうことになって空き家になったところを貸すということになりますと、入居者に対して御迷惑をおかけすると同時に、今度移転する場合に他の住宅と家賃差の問題がいろいろ出てきたり、また子供の学区編成の問題とかいろいろございますので、そういう関係からいってなかなか問題が簡単に煮詰められないということで、極力この貸しつけをしないという方針を出しているわけであります。 それから用途廃止のした個所についての市民に対する表示をしてはどうか、ということでございますが、これらの点につきましては、住宅の管理人の方々とも今日までずいぶん煮詰めております。したがって、用途廃止される地域の人たちは十分周知しておりますので、これらの問題については改めてこの表示をする必要がなかろうというふうに判断しているわけであります。一応御了承いただきたいと思います。 なお、用途廃止等が個別に行われる場合に、たとえば1戸とか2戸ということでなく、できるかぎり一団地がまとまったようなものを用途廃止の申請をしている現況にございます。御理解のほどをお願い申し上げる次第でございます。 それから第2点の議案第16号でございますが、これは内郷の町田団地の財産取得に関係する道路築造の問題でありますが、現在の状況から申し上げますと、県道から町田団地の入ります職業訓練所までの間の舗装が完成されております。連絡道路であります職業訓練所から住宅団地までの間は、これは9月20日までには舗装が完了いたします。この道路幅員は舗装された部分、現在改良しているものが5メートル50ないし6メートル50でございます。したがいまして、幅員関係から言いますと十二分に2車線が確保できるというような状況にございますので、交通の危険はなかろうというふうに判断しているわけであります。ただ勾配が急な場所と、それから県道内郷-小野線とのジョイントの部分についての交通規制等については、公安委員会との関係もございますので、十分、今後公安委員会とも話をしてまいりたいと思っております。 それからこの団地が県道まで相当な距離がございますので、買い物関係とかあるいは県道に直接出入りしたいということで、これらの問題については階段をもって施工いたしますので、御婦人方が県道に直接出られるようなそういう施策を十分講じられております。 それから交通安全の施設等につきましては、今後の交通動態というものを十分把握した中で検討させていただきたい、かように考えております。 以上でございます。 ○副議長(小林周喜君) 松本教育長。 ◎教育長(松本久君) 第1点の国指定の重要文化財の現状につきまして、何点でどんな状況かというおただしでありますが、文化財保護法による指定物件といたしまして白水阿弥陀堂の国宝1点、重要文化財11点、重要無形民族文化財1点、史跡3点、天然記念物4点、計20件でございますが、そのほか重要美術品の保存に関する法律によります認定で彫刻2点、書籍1点、工芸品2点の5件がありますので、合計25件でございます。この25件のうち絵画、彫刻等は16件ございまして、うち重要文化財11件、重要美術品5件でございます。寺所有が12件、神社所有が2件、その他2件となっております。現在のところ如来寺のような状況にあるということは特別に聞いておりません。 次に、文化庁からの補助内容等についてでございますが、史跡にかかわる土地取得につきましては、国・県の補助がついております。国指定の場合は国が80%、残りの3分の1を県が補助することに決められております。その他の指定文化財の取得につきましては補助制度はございません。ただし、修理及び保存のための措置に対する補助制度がございます。なお重要文化財等を国または地方公共団体に譲渡した場合には非課税とされております。 以上でございますので御了承願います。 ○副議長(小林周喜君) 以上で議案に対する総括質疑は終結いたしました。         ---------------------               委 員 会 付 託 ○副議長(小林周喜君) ただいま議題となっております議案24件は、配付の議案付託表の区分に従い、それぞれの常任委員会に付託いたします。         --------------------- △日程第4 議案第34号(委員会付託) ○副議長(小林周喜君) 日程第4、請願の付託をいたします。 請願第34号三崎-下平窪線改良事業の促進については、建設常任委員会に付託いたします。         ---------------------                 散  会 ○副議長(小林周喜君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。 本会議は、委員会開催日程等を勘案の結果、来る8月29日午後2時から再開の上、議案等に対する各委員長の審査結果の報告等を行います。 本日は、これにて散会いたします。               午後0時6分 散会          ---------------------...