令和 4年 9月
定例会令和4年9月28日(水曜日) 午後1時1分開議 午後4時24分散会議 事 日 程 午後1時開議 1、日程第1 県の
一般事務に関する質問 2、日程第2
知事提出議案第1号から第28号まで 付議議案に対する質疑本日の会議に付した事件 1、県の
一般事務に関する質問及び
知事提出議案第1号から第28号 までに対する質疑出 席 議 員 1番 山 内 長 君 2番 渡 辺 康 平 君 3番 鈴 木 優 樹 君 4番 渡 辺 義 信 君 5番 渡 邊 哲 也 君 6番 江 花 圭 司 君 7番 水 野 透 君 8番 真 山 祐 一 君 9番 三 村 博 隆 君 10番 荒 秀 一 君 11番 橋 本 徹 君 12番 大 場 秀 樹 君 13番 大 橋 沙 織 君 14番 山 口 信 雄 君 15番 佐 藤 郁 雄 君 16番 佐々木 彰 君 17番 坂 本 竜太郎 君 18番 佐 藤 義 憲 君 19番 高 宮 光 敏 君 20番 宮 川 政 夫 君 21番 伊 藤 達 也 君 22番 渡 部 優 生 君 23番 三 瓶 正 栄 君 24番 椎 根 健 雄 君 25番 佐久間 俊 男 君 26番 吉 田 英 策 君 28番 先 﨑 温 容 君 29番 佐 藤 雅 裕 君 30番 遊 佐 久 男 君 31番 鈴 木 智 君 32番 矢 吹 貢 一 君 33番 星 公 正 君 34番 安 部 泰 男 君 35番 紺 野 長 人 君 36番 円 谷 健 市 君 37番 髙 野 光 二 君 38番 宮 本 しづえ 君 39番 宮 川 えみ子 君 40番 山 田 平四郎 君 41番 長 尾 トモ子 君 42番 佐 藤 政 隆 君 43番 小 林 昭 一 君 44番 西 山 尚 利 君 45番 今 井 久 敏 君 46番 古 市 三 久 君 47番 高 橋 秀 樹 君 48番 宮 下 雅 志 君 49番 神 山 悦 子 君 51番 満 山 喜 一 君 52番 太 田 光 秋 君 53番 佐 藤 憲 保 君 54番 青 木 稔 君 55番 亀 岡 義 尚 君 56番 宗 方 保 君 57番 西 丸 武 進 君 58番 瓜 生 信一郎 君説明のため出席した者 県 知 事 内 堀 雅 雄 君 副 知 事 鈴 木 正 晃 君 副 知 事 井 出 孝 利 君 総 務 部 長 安 齋 浩 記 君 危 機
管理部長 渡 辺 仁 君 企 画
調整部長 橘 清 司 君 生 活
環境部長 久 保 克 昌 君 保 健
福祉部長 國 分 守 君 商 工
労働部長 小笠原 敦 子 君 農 林
水産部長 小 柴 宏 幸 君 土 木 部 長 曳 地 利 光 君 会 計 管 理 者 金 子 市 夫 君 出納局長(兼) 金 子 市 夫 君 風評・風化戦略 白 石 孝 之 君 担 当 理 事
原子力損害対策 白 石 孝 之 君 担当理事(兼) 企 画 調 整 部 松 本 雅 昭 君 避 難 地 域 復 興 局 長 企 画 調 整 部 永 田 嗣 昭 君 文 化 スポーツ 局 長 保 健 福 祉 部 鈴 木 竜 次 君
こども未来局長 商 工 労 働 部 市 村 尊 広 君 観 光 交流局長 総 務 部政策監 高 橋 憲 億 君 知 事 公 室 長 宍 戸 陽 介 君 総 務 部 秘 書 課 長 山 内 建 史 君 総 務 課 長 濱 津 篤 君 総 務 部 主 幹 髙 橋 保 明 君 企 業 局 企 業 局 長 山 寺 賢 一 君 病 院 局
病院事業管理者 阿 部 正 文 君 病 院 局 長 三 浦 爾 君 教 育 委 員 会 教 育 長 大 沼 博 文 君
選挙管理委員会 委 員 長 遠 藤 俊 博 君 事 務 局 長 半 澤 浩 司 君 人 事 委 員 会 委 員 大 峰 仁 君 事 務 局 長 鈴 木 勉 君 公 安 委 員 会 委 員 山 本 真 一 君 警 察 本 部 長 児 嶋 洋 平 君 労 働 委 員 会 事 務 局 長 吉 成 宣 子 君 監 査 委 員 監 査 委 員 佐 竹 浩 君 事 務 局 長 宇佐見 明 良 君
議会事務局職員 事 務 局 長 伊 藤 直 樹 君 事 務 局 次 長 長 塚 仁 一 君 総 務 課 長 飛知和 好 夫 君 議 事 課 長 長谷川 利 嗣 君 政 務 調査課長 金 澤 泉 君
議事課課長補佐 富 塚 誠 君
議事課主任主査 佐 藤 秀 和 君
議事課主任主査 武 藤 久美子 君 兼 委
員会係長 午後1時1分開議
○議長(
渡辺義信君) ただいま出席議員が定足数に達しております。 これより本日の会議を開きます。
△県の
一般事務に関する質問及び
知事提出議案第1号から第28号までに対する質疑
○議長(
渡辺義信君) 直ちに日程に入ります。 日程第1及び日程第2を一括し、県の
一般事務に関する質問及び
知事提出議案第1号から第28号まで、以上の各案に対する質疑を併せて行います。 通告により発言を許します。7番水野透君。(拍手) (7番水野 透君登壇)
◆7番(水野透君)
自由民主党議員会、水野透です。通告により
一般質問を行います。 まず初めに、
復興再生に向けた予算の確保についてであります。 震災から11年が経過した今もなお、多くの県民が避難生活を余儀なくされるなど、本県はいまだ多くの困難な課題に直面しており、それらに的確に対応していく必要があります。令和5年度は、第2期復興・創生期間の折り返しを迎えますが、本県の復興には今後も中長期的な取組が不可欠であります。 今月、与党から
東日本大震災復興加速化のための第11次提言が示され、この中では、政治の責任として、福島の復興に向けた責務を果たすべく最後まで全精力を傾けていく決意に、いささかの揺るぎもないと触れられており、復興を加速化するためには、毎年度の確実な予算措置を国に対してしっかりと求めていく必要があると考えます。 そこで、知事は令和5年度に向けた
政府予算対策についてどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、投票率の向上についてであります。 来月30日には
福島県知事選挙が執行されますが、このところの各種選挙における県内の投票率は全体的に低い傾向が続いております。その解決策として、
投票環境の改善が重要と考えております。 中
山間地域などでは、投票所の減少により、これまで歩いて行けた投票所が遠くなるなど、高齢者に対する交通手段の確保が必要となっています。その対応として、送迎バスの運行を行っている市町村もあります。 18歳の若者に対する方策も必要です。初めての選挙に臨むに当たって、投票所が遠い、分かりにくいなどはマイナスではないでしょうか。現在県内においては、
南相馬市内3校、三春町内1校で期日前投票所あるいは移動期日前投票所が設置されているところでありますが、他の学校においてもぜひ設置を検討していただきたいと考えております。 ワンボックスカーや小型バスを利用した
移動投票所がさらに普及し、
高等学校等へ行くことで18歳の投票率が上がります。中
山間地域の集会所や区民館へ出向くことで
交通弱者の投票率が上がります。 令和元年の台風第19号で被災した地域は、投票所になる予定の集会所が床上浸水の被害に遭ったために、その地域では投票所が開設されず、隣の地域の投票所に変更になり、歩いて投票所に行くことができないため、投票率が下がったという事例もあります。車両式の
移動式投票所が一般化することで、貴重な1票を無駄にすることなく投票していただくことができます。 また、平成28年の
公職選挙法の改正により、幼児、児童、生徒その他の年齢18歳未満の者については、選挙人の同伴者として投票所に入れることが明文化されました。
選挙権引下げに併せて見直されたものですが、ある調査によれば、子供のときに親に連れられて投票所に行った経験のある若者の約2割は
投票行動が増えるという結果があります。
主権者教育として積極的な推進が大切です。 そこで、
県選挙管理委員会は投票しやすい
環境づくりにどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。 次に、
地域資源の活用についてであります。 まず初めに、昆活についてであります。 昆活とは、
昆虫採集活動のことです。今年6月に田村市常葉町において第1回
全国クワガタサミットが開催されました。昆活とは、その
クワガタサミット実行委員長で
大阪観光局理事長の溝畑宏さんが紹介した言葉です。 溝畑さんは、
東日本大震災からの福島県の復興を応援し、決して倒れない不倒の精神の象徴である起き上がり小法師を常に携帯しており、公私ともにお会いする方には必ず起き上がり小法師をお渡ししているという、福島県を常に思ってくださる方であります。
クワガタサミットは、
昆虫ツーリズムを通して、昆虫を切り口とした多種多様な生き物がすむ里山の魅力を発信し、
地域振興につなげようとする試みであり、全国各地から多くの方が訪れるなど、地域外の人材とも連携した大変興味深い取組であると感じました。
コロナ禍以前は、旅行会社が主催する国内、国外の
昆虫採集ツアーが大盛況でした。また、須賀川市には20年前に開催されたうつくしま未来博の「自然との共生」というテーマを継承した、養老孟司さんが名誉館長を務める
ふくしま森の
科学体験センタームシテックワールドがあります。 また、7月には鏡石町において、
田んぼアートが10年目を迎えた節目として
全国田んぼアートサミットinかがみいしが開催されるなど、
田んぼアートが地域に定着した名物となっております。 このように、里山資源が豊富な本県には、意外なものが活性化の資源になる可能性を秘めており、地域に当たり前に存在するものであっても、何かのきっかけやちょっとした工夫で光が当たったり、その地域を代表する
地域資源となり得ることがあります。 そこで、県は
地域資源を活用した
地域活性化をどのように支援していくのかお尋ねいたします。 次に、
物価高騰の影響を受ける
社会福祉施設等への支援についてであります。
社会福祉施設等においては、利用者を守るための
新型コロナウイルス感染症対策の負担に加え、
ウクライナ情勢等の影響による
物価高騰のため、施設等の運営に深刻な影響が及んでおります。関係団体からも県に対して支援要望がなされたところであり、多くの施設で光熱費が前年比で2割から4割も増えていると聞いております。 急激な
物価高騰が県内の事業者を直撃しておりますが、高齢化が進む社会の支えとして近年ますます重要となっている
社会福祉施設等が良質なサービスの提供を継続していくためには、
物価高騰への支援が必要であると考えます。 そこで、県は
物価高騰の影響により運営が厳しくなっている
社会福祉施設等に対し、どのような支援を行うのかお尋ねいたします。 次に、
商工会等の
組織体制についてであります。 県内の
中小企業、
小規模事業者は、
地域経済を支え、地域の雇用を維持し、
地域住民の生活の向上に大きな役割を果たしております。商工会や
商工会議所などの商工団体は、これまで
中小企業、
小規模事業者に寄り添いながら個々の相談に応じ、様々な形でサポートし、
地域経済を下支えする大きな役割を担ってきました。 特に
避難地域においては、
被災事業者の
事業再開等を献身的にサポートし、具体的には、台風や地震など
自然災害時には、
商工会等の単位でグループを構成し、
グループ補助金の申請は複雑なため、
中小企業の書類作成を支援しています。また、
コロナ禍における
小規模事業者持続化補助金などの申請等にも支援をしていただき、大きな役割を果たしております。
小規模事業者の中には、
申請書作成が苦手な方もおりますので、地域の事業者にとってなくてはならないのが
商工会等であります。県内の
中小企業、
小規模事業者が引き続き安定して事業を継続し、ひいては
地域経済を発展させていくためには、今後も
商工会等の
組織体制が確保されることが非常に重要であると考えます。 そこで、県は
商工会等の
組織体制の確保にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、
企業誘致についてであります。 人口減少が喫緊の課題となっている中、
企業誘致は雇用の創出や操業に伴う
設備投資等でもたらされる地域への
経済波及効果が高いことから、本県の産業振興や地方創生に大きな役割を果たすと考えられます。 先般、県と市町村が協力して誘致に取り組んだ
外資系企業が須賀川市に進出することが報道されました。市町村が造成した
工業団地を分譲するために、県、市町村それぞれが情報を入手する経路が異なることから、両者の情報を共有するなど、今回の事例のようにしっかりと連携を図りながら対応していくことが、私自身が
企業誘致に携わった経験からも必須だと思うところであります。 そこで、県は市町村と連携した
企業誘致にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、
産業人材の
技能向上についてであります。 本県産業の基盤である製造業の人材不足が続く中、製造業における若手人材の確保と若年者の技術向上が求められております。
業界団体においては、
技能競技大会を開催するなど、技能の継承、普及促進に取り組んでいる例もあり、
若年技能者の技能をいかに向上させていくのかは本県の製造業にとって大きな課題の1つであります。 また、企業によっては、技能水準を評価する国家検定である技能検定について、従業員に受検の機会を与え、合格すれば資格手当を支給するなど、従業員の
スキルアップに取り組んでいる例も見られます。こうした
業界団体や企業による努力も必要ですが、県の取組も重要だと考えます。 そこで、県は
産業人材の
技能向上にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、
農業経営収入保険についてであります。 今年の5月から6月に発生したひょう害では、県北や県中地方を中心に18市町村と広範囲に13億円余りの被害が発生しました。私の地元でも果樹をはじめキュウリなど大きな被害となりました。 県では、農家が緊急的に実施した果樹や野菜の生育回復や防除等のための肥料や農薬、植え替えのための
キュウリ苗の購入経費を補助する
農業等災害対策補助事業など、農家の営農意欲の維持につながる取組を実施していただいております。 しかしながら、8月の大雨被害、昨年は
モモせん孔細菌病など
農業経営を脅かす
自然災害や病害が頻発しており、また
新型コロナウイルス感染拡大の影響もいまだ続いているなど、
農業経営は依然厳しい状況にあります。
収入保険は、
自然災害はもとより、
新型コロナウイルス感染拡大の影響など、個人の
経営努力だけでは避けられない
収入減少全般が補償の対象となっており、昨年は米価下落や凍霜害により前年の3倍となる31億円余りの保険金が支払われたことも報道にありました。 私は、今後ともあらゆる
自然災害に備え、
収入保険を農業者の
セーフティーネットとして引き続き普及を進めていく必要があると考えます。 そこで、県は
農業経営収入保険の加入促進にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、県産材の
利用促進についてであります。 近年、
地球温暖化の影響により豪雨災害が頻発しており、気候変動及びその影響を軽減することが求められております。我が国は、令和32年、2050年までに
温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする2050年カーボンニュートラルの実現を目指しており、大気中の
温室効果ガスの吸収源として森林が大きな役割を果たすことが期待されております。 また、生産した木材を建築物等で利用することで炭素を長期間貯蔵することが可能と言われており、このような中、県内の
人工林資源は本格的な利用期を迎え、切って、使って、植えて、育てるという森林資源の循環利用を進め、県産材の新たな需要の獲得を図っていくことが重要であると考えます。 そこで、県は県産材の
利用促進にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、
英語教育の充実についてであります。 ある英文科の大学生がおすし屋さんでアルバイトをしていたそうです。外国人のお客様がメニューのマグロを指さして英語で言いました。英語で「ハマチ?」その学生は答えました。「ハマチではありません。マグロです」。すると、外国人のお客様は片言の日本語で言いました。「いくらですか」。学生は答えました。「イクラではありません。マグロです」。 英語は言語ですから、読み書きの二技能だけではなく、聞く、話すも含めた四技能が求められます。その四技能の指標になるのが英検等の資格取得であります。 今年5月に公表された
英語教育実施状況調査においては、本県の中学校3年生の英語力は全国平均を下回っている状況であります。中学3年生で英検3級以上の力のある生徒は、1位の福井県が85.8%に対し、福島県は41位で37.8%です。 また、
英語担当教員に求められる英語力である英検準1級程度以上を取得している教員の割合は、本県の
公立中学校教員の場合、令和元年度の23.3%から令和3年度は27.1%に伸びてはいるものの、国の指標である50%には達しておりません。この調査によると、1位はやはり福井県で、64.8%だそうです。それに対し、福島県は46位です。 高い英語力を有した教員は、自信を持って英語を指導することができ、生徒の
英語力向上、そして
英語教育の充実に大いに影響を与えると考えます。 そこで、
県教育委員会は
公立中学校における
英語教育の充実にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。 次に、
学校給食での
地場産物の活用についてであります。
栄養バランスの取れた豊かな食事である
学校給食は、成長期の児童生徒の心身の健全な発達を促し、健康の増進、体力の向上を図ることができる上に、望ましい食習慣と食に関する実践力を身につけさせることができる重要な生きた教材であると言えます。 また、
学校給食における
地場産物の活用は、地域の食文化の理解、郷土愛の育成、生産者への理解、感謝の気持ちを育むなど
教育的効果が高いことから、引き続き推進を図っていくことが重要です。 県内での
地場産物の活用率は、震災前の平成22年度は36.1%でしたが、震災後は大幅に低下し、平成24年度は18.3%でした。その後、徐々に増加し、令和3年度は46%と、震災前を上回っております。 しかしながら、県内産品に対しては今もなお一部に根強い風評が残り、県内の生産者の皆さんを応援するためにも、
学校給食における
地場産物の活用割合をさらに高め、各地域の優れた伝統的な食文化について子供たちの理解を深めていくことも重要であります。 そこで、
県教育委員会は
学校給食における
地場産物の活用にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 以上で私の
一般質問を終わります。(拍手)
○議長(
渡辺義信君) 執行部の答弁を求めます。 (
知事内堀雅雄君登壇)
◎知事(内堀雅雄君) 水野議員の御質問にお答えいたします。 令和5年度に向けた
政府予算対策につきましては、震災から13年目を迎えるに当たり、年々風化が進む中、長く厳しい戦いが続く未曽有の複合災害からの
復興再生を加速するため、引き続き必要な予算の確保など、国が前面に立って責任を持って取り組むよう強く求めていく必要があります。 今年度は、6月の
要望活動を皮切りに、8月の
福島復興再生協議会など、あらゆる機会を捉えて、国に対し必要な予算等を求めてきた結果、先月国の来年度
予算概算要求が公表され、今後の予算編成において具体的な検討が進められるものも含め、
避難地域の
復興再生や
避難者等の生活再建、
ALPS処理水への対応を含む風評・風化対策、
福島イノベーション・コースト構想の推進など、本県の復興に必要な予算が計上されました。これは、本県の要望をおおむね踏まえる形で関係省庁に対応していただいたと認識をしております。 引き続き、年末の
政府予算案の閣議決定に向け、全庁一丸となって国との協議、調整を進めるとともに、本県の
復興再生をさらに加速できるよう、今後も時宜を得た
要望活動など、本県の実情をしっかりと国に訴えてまいります。 その他の御質問につきましては、
関係部長から答弁をさせます。 (
企画調整部長橘 清司君登壇)
◎
企画調整部長(橘清司君) お答えいたします。
地域資源を活用した
地域活性化につきましては、当たり前過ぎて気づきにくい地元に存在するものの価値を、
外部人材の目を通し、再認識して生かすことも有効と考えます。 県では、県内外の大学生を集落に派遣し、若者の視点や感性により、地域の魅力発見やその活用を図る取組を行ってまいりました。 引き続き、
外部人材と住民との連携を推進し、
サポート事業等の活用も促しながら、身近な素材を有効な
地域資源として磨き上げ、地域の活性化を支援してまいります。 (
保健福祉部長國分 守君登壇)
◎
保健福祉部長(國分守君) お答えいたします。
社会福祉施設等への支援につきましては、
物価高騰による
光熱費等の
事業者負担が増加しており、
経営努力のみでの対応が困難な状況となっております。 このため、事業者に対し光熱費や
車両燃料費の補助を行うための経費を9月補正予算に計上したところであり、引き続き
社会福祉施設等に対する支援をしっかりと行ってまいります。 (
商工労働部長小笠原敦子君登壇)
◎
商工労働部長(
小笠原敦子君) お答えいたします。
商工会等の
組織体制につきましては、
経営指導員等の配置や資質の向上、広域的な
指導体制の整備に対して支援を行うとともに、震災以降は、
避難地域商工会等における
経営指導員の増員や
復興支援員の配置など、体制の強化に取り組んでまいりました。 今後とも、社会情勢や地域の実情を踏まえ、
商工会等の機能が十分に発揮されるよう、
組織体制の確保に向け、しっかりと支援してまいります。 次に、
企業誘致につきましては、県と市町村で構成する
県企業誘致推進協議会において、
企業立地セミナーや企業のニーズに対応した
工業団地の個別案内などを実施し、本県への新増設を促進しているところです。 今年度は新たに、中通り、会津地方を対象に複数の未分譲の
工業団地を巡り、本県の立地環境の優位性をPRする
現地視察ツアーを実施することとしており、引き続き市町村と緊密に連携した
企業誘致に取り組んでまいります。 次に、
産業人材の
技能向上につきましては、
テクノアカデミーにおいて、住宅の
エネルギー高効率化技術やロボットの
プログラミング技術など成長産業に対応した
教育訓練を行うとともに、在職者に対し、AIを活用した制御技術や
IoT機器の活用等、最新技術の訓練を実施しております。 加えて、若年者の取組を促進するため、技能検定手数料の減免や技能五輪に参加する費用への助成を行うなど、
産業人材の
技能向上に積極的に取り組んでまいります。 (農林
水産部長小柴宏幸君登壇)
◎農林
水産部長(小柴宏幸君) お答えいたします。
収入保険につきましては、これまで説明会の開催や戸別訪問などにより、制度の普及や農業者の事情に応じたプランの提案、加入要件である青色申告への移行に取り組んでまいりました。 さらに、
自然災害や
物価高騰の影響を受けた農業者に対し、昨年度に引き続き、新規加入時の保険料の一部を支援する経費を9月補正予算に計上したところであり、今後とも農業共済組合など関係機関との緊密な連携の下、
収入保険のさらなる加入促進に努めてまいります。 次に、県産材の
利用促進につきましては、ふくしま県産材利用推進方針に基づき、県が整備する全ての建築物での県産材活用に向け、部局連携を強化するとともに、事業者等と自治体による建築物木材
利用促進協定の締結を推進し、民間建築物への利用拡大を図ってまいります。 さらに、大規模な建築部材等の新技術開発やDIY資材の販路拡大等、新たな取組を支援するなど、県産材の一層の
利用促進に取り組んでまいります。 (教育長大沼博文君登壇)
◎教育長(大沼博文君) お答えいたします。
英語教育の充実につきましては、教員の英語力と指導力を高め、生徒が多くの英語に触れることができる授業を展開することが必要であると考えております。 このため、
公立中学校の全ての
英語担当教員に英語の外部試験の受検機会を提供するとともに、授業改善につながる動画の視聴や拠点校での研修の受講により、今後とも生徒の
英語力向上に向け、
英語教育の充実に取り組んでまいります。 次に、
学校給食での
地場産物の活用につきましては、各学校に対する
地場産物を利用した献立の推奨と食材供給量の安定的な確保が重要であります。 このため、毎月19日の食育の日には、県内産の旬の野菜を使った献立の提供により食材の継続的な利用を促すとともに、
地場産物の活用率が高い市町村の好事例を栄養教諭等に紹介するなど、今後とも
学校給食における
地場産物の活用促進に向け取り組んでまいります。 (
選挙管理委員会委員長遠藤俊博君登壇)
◎
選挙管理委員会委員長(遠藤俊博君) お答えいたします。 投票しやすい
環境づくりにつきましては、若年層、高齢者などの年代に応じ、高校、大学や商業施設等への期日前投票所の設置や、移動が困難な有権者への支援等を市町村
選挙管理委員会に働きかけております。 また、選挙人の同伴者として投票所に18歳未満の者が入場できる制度の周知を図り、子供が選挙に触れることにより、選挙を身近に感じ、未来の有権者の育成につながるよう取組を進めてまいります。
○議長(
渡辺義信君) これをもって、水野透君の質問を終わります。 通告により発言を許します。23番三瓶正栄君。(拍手) (23番三瓶正栄君登壇)
◆23番(三瓶正栄君) 県民連合議員会の三瓶正栄であります。 現在、新型コロナウイルス・オミクロン株BA.5型による猛威により第7波となり、蔓延阻止の兆しが見えない非常に憂慮すべき状況が日々続いております。このような状況の中、苛酷な局面で業務に携わる医療関係者や感染拡大防止に御協力いただいている事業者の皆様に心から敬意と感謝を申し上げ、質問に入ります。 初めに、
新型コロナウイルス感染症対策についてであります。 1点目は、基本的な感染対策の徹底についてであります。 感染者数は、7月の3連休明け頃から1日当たり1,000人を超え、8月にはさらに増加し、3,000人を超え、過去最多を更新しました。9月には、感染者数は減少し、先日県は8月12日から発出していた福島県感染拡大警報強化版を終了したところであります。 しかし、家庭や学校、職場などで次の感染拡大を引き起こさないためにも基本的な感染対策の徹底が重要であります。 そこで、県は基本的な感染対策の徹底に今後どのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 2点目は、ワクチンの接種についてであります。 既に4回目のワクチン接種を終えている高齢者の方々もおられますが、若い世代を中心に3回目の接種が2回目の接種分と比べると進んでいない状況が見られます。その理由の多くは、高熱や脱力と倦怠感などといった接種後の副反応を心配しているからであります。 ワクチン接種は、1人1人の考え方、そして判断でもありますので、当然強制することはできませんが、ワクチン接種は新型コロナウイルス感染を防ぐ最大の方策であることは間違いないのであります。 そこで、県は新型コロナワクチンの接種をどのように推進していくのかお尋ねをいたします。 3点目は、
コロナ禍における
中小企業者支援についてであります。 これまでコロナ関連の各種支援策などを活用しながら事業を継続してきた
中小企業者も、長引く
コロナ禍によりいまだ
コロナ禍以前の売上げまでは回復できておりません。加えて、世界的な資材の高騰や相次ぐ
自然災害などにより、県内の
中小企業者の方々はさらに厳しい経営状況となり、事業存続が危ぶまれる事業者の増加が懸念されます。 今後は、ウィズコロナの考えの下、社会経済活動の回復を進める必要があると考えます。 そこで、県は
コロナ禍における
中小企業者の支援にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 4点目は、
コロナ禍における離職者の就労支援についてであります。 県内の雇用情勢につきましては、福島労働局の発表によれば、7月の有効求人倍率は1.40倍で、13か月連続で1.3倍を上回って推移しており、緩やかな改善が見られる状況にあります。一方で、統計的な数字には現れておりませんが、現在も解雇や雇い止めによって厳しい状況に置かれている方が少なくないという声を聞いております。 そこで、県は
コロナ禍における離職者の就労支援にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 次に、県産品の振興についてであります。 本県の日本酒は、全国新酒鑑評会において金賞数日本一9連覇を達成し、フランスの日本酒コンクール、第6回クラマスターにおいても5銘柄が金賞受賞という栄誉を得ることができました。誠に喜ばしいことであります。 また、本県には日本酒ばかりではなく、TOKIOのテレビコマーシャルで紹介されている果物や農産物をはじめ工芸品など、すばらしい産品が数多くあります。原子力発電所の事故以降、一部の国や地域で取られている県産品への輸入規制措置も、アメリカ、台湾、イギリスなどにおいて撤廃や緩和がなされており、今後ますますこれらの国や地域への輸出拡大が期待されるところです。 国内においては、東京日本橋にある本県アンテナショップミデッテにおいて様々なイベント等を実施し、福島ファンの拡大を図っているところですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、出店機会が減少しております。 こうした中、県産品の風評を払拭し、さらなる振興を図るためには、大消費地を中心として国内外にその魅力を力強く発信していく必要があると考えます。 そこで、知事は県産品の振興にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 次に、中間貯蔵施設についてであります。 現在、中間貯蔵施設には県内52市町村から昨年度末までに約1,289万立方メートルの除去土壌などが運び込まれており、この搬入作業はほぼ完了されたと聞き及んでおります。 さて、環境省の工程表によれば、2024年度に減容・再生利用の技術開発を一通り完了し、2025年度から最終処分方式の具体化、最終処分地の調査検討に入るとしております。 中間貯蔵・環境安全事業株式会社法では、中間貯蔵開始後30年以内に福島県外で最終処分を完了と定められており、そのためには期限の2045年までに除去土壌の減量化や最終処分地など様々な課題をクリアしなければなりません。 そこで、県は除去土壌等の県外最終処分に向け、どのように対応していくのかお尋ねをいたします。 次に、JR東日本の利用の少ない線区についてであります。 JR東日本が今年の7月29日に利用者数の少ない地方路線の収支を初めて公表し、県内においては、水郡線、只見線、磐越西線、磐越東線の4路線がその対象となっております。この4路線には、それぞれにその地域の利用状況などがありますが、私の地元、田村地方を通る磐越東線に焦点を絞らせていただきます。 この磐越東線は、郡山市といわき市を結ぶ路線で、今回公表された赤字区間はその中間地点の小野新町駅といわき駅を結ぶ区間で、2020年度の1日の平均通過人員は196人、7億2,600万円の赤字となっております。今回公表されていない郡山駅と小野新町駅間には、田村、船引、小野の県立高等学校があり、郡山市内などから通学する生徒、また田村地方から郡山市内への通勤通学での利用者も多いわけで、この区間における駅の乗降客数は3,000人を超えております。 また、磐越東線は中通り地方と浜通り地方を結び、広域的な交流を促進し、県民の安全・安心を支える大切な連携軸でもあります。このため、JR東日本の路線の見直しに当たっては、その地域性、乗降客の特異性、公共的な意義などを十分分析、検討すべきと考えております。 そこで、JR東日本による利用の少ない線区の収支公表について、県の考えをお尋ねいたします。 次に、子育て支援についてであります。 1点目は、里親制度についてであります。 里親制度は、昭和23年に施行され、間もなく75年を迎えようとしており、2016年に児童福祉法が一部改正され、親と暮らすことのできない子供たちの養育については、それまでの施設中心から家庭を優先する方向へ転換し、里親による養育の推進が明確化されました。 里親制度は、何といっても子供たちを受け入れてくれる里親の確保、登録が必須であります。そして、この担い手を増やすには、1人でも多くの人が子供を社会で育てることに関心を持ち、この制度を理解することが重要であります。 そこで、県は里親制度の普及にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 2点目は、保育所等の待機児童対策についてであります。 今年の年度初めにおいて、県内での待機児童数は6市町村の23人となり、前年同期に比べて39人減り、5年連続で減少してまいりました。 しかしながら、希望する施設に入れない保留児童の解消や、ゼロ歳から2歳児の待機児童の問題、そして保育士の確保など、様々な課題を抱えていることも事実であります。 待機児童ゼロの福島県というキャッチコピーも、人口減少対策、特に若者たちの人口移入に大きな効果があるのではと考えております。 そこで、県は保育所等の待機児童対策にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 次に、福島空港についてであります。 さきの代表質問で我が会派、亀岡議員の質問に関連し、質問をいたします。 新型コロナウイルスの影響が長期化する中、昨年度の福島空港の利用状況は、開港以来2番目に少ない利用者数となるなど、依然厳しい状況が続いているところですが、現在は国内定期路線も
コロナ禍前の運航便数に戻り、
空港利用者数も少しずつ回復に向かうものと期待しております。 また、福島空港では、4月に空港まつり、今月には道の駅・空の駅まつりなどのイベントがいずれも3年ぶりに開催され、少しずつ空港ににぎわいが戻りつつあると感じているところであります。 空港の一番の目的は、国内外の人、物の往来を支える空の玄関口としての役割でありますが、県民に愛され、親しまれる地域コミュニティーの拠点というもう1つの大事な使命があると考えております。そのためにも、空港を拠点としたにぎわいづくりを今後も積極的に進めていくべきであると思っております。 そこで、県は福島空港のにぎわいづくりにどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 次に、水素関連産業の育成についてであります。 先月30日に開催されました北海道・東北6県議会議員研究交流会にて、私は
地球温暖化対策の分科会で水素エネルギー等について発表する機会をいただいたところであります。 昨年2月、本県は福島県2050年カーボンニュートラルを宣言し、脱炭素社会の実現を目指し、世界有数の水素製造実証施設である福島水素エネルギー研究フィールドが立地する環境を生かして、着実にその成果を上げてきているところであります。 しかしながら、発電や輸送などの問題、そして現時点では需要と供給のバランスが取れていないこともあり、決して安価なエネルギーとはなっておりません。 将来の展望に立って水素導入の受皿をつくるべく、自動車はもとより、公共施設を含め、工場や商店施設など、様々な場所や方法によって県内で幅広く普及すべきであり、そのためには少しでも多くの県内企業が自社の強みを生かし、水素関連産業へ参入する必要があると考えております。 再生可能エネルギーとしての水素の活用は、CO2排出量を削減し、間違いなく
地球温暖化対策に役立つことは明らかであります。 そこで、県は
地球温暖化対策の推進に向け、水素関連産業の育成にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 次に、野生鳥獣による農作物被害の防止対策についてであります。 県内の野生鳥獣による農作物の被害額は、2020年度が1億9,839万円で、その被害の半数以上がイノシシによるものであります。そのイノシシの捕獲頭数は、10年前の2010年度の3,736頭に対し、2020年度はその10倍の3万5,698頭となっております。さらに、浜、中、会津といった3地域での増加数を比べると、圧倒的に浜通りと中通りが多いわけであります。 イノシシに加えて、猿による農作物の被害も増えていると聞いております。県全体の鳥獣による農作物の被害防止は、避難指示区域の営農再開を加速させることはもとより、本県の農業振興にとって極めて重要な課題となっております。 そこで、県は野生鳥獣による農作物被害の防止対策にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 次に、教職員の不祥事根絶についてであります。 今年度から第7次県総合教育計画に基づく様々な新たな事業がスタートいたしました。このような中、残念ながら教職員の懲戒処分が9月までに7件ありました。また、昨年度における教職員の懲戒処分件数は31件に上り、前年度の10件に比べて3倍以上に増えてしまいました。 メールやSNSなどによるコミュニケーションが当たり前となった現在では、先生と生徒の距離の取り方も難しくなっていることは確かであります。しかし、教職員は生徒と向き合い、生徒1人1人の個性を伸ばしながら、学びへの探求と楽しさを教授することが職責であります。熱心に情熱を持って生徒たちと向き合いながら教鞭を取っておられる本県の教職員の頑張りが、ほんの一部の教職員たちの不祥事によって無に帰すようなことがあってはならないのであります。 そこで、
県教育委員会は教職員の不祥事根絶にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 次に、サイバー犯罪対策についてであります。 インターネットを悪用したサイバー犯罪については、昨年県警察に寄せられた相談件数が4,284件で、前年から606件増え、過去最高であったと聞き及んでおります。 サイバー犯罪者たちの悪質な手口の中にフィッシングというものがあり、これはメールや会員制交流サイトで実在企業のホームページに似た偽サイトに誘導し、個人情報を入手するという手口であり、これによる被害が増加の傾向にあります。 こうした状況の中、県民が安心してサイバー空間を利用するためには、県警察において増加するサイバー犯罪に対し的確に処理できる人材の育成が重要だと思っております。 そこで、サイバー犯罪に対処できる人材の育成について、県警察の取組をお尋ねいたします。 最後に、若年層の投票率の向上についてであります。 このたび行われました第26回参議院議員選挙の年代別の投票結果の発表がありました。福島県内での全体投票率は53.40%でありましたが、10代が32.77%、20代が33.23%であります。2019年に行われました前回の参議院選挙と比べると若干微増しているようではありますが、若年層の投票率の低さが明らかであります。 1票を投じることが政治参加の出発点であり、福島県には復興と再生という次世代にとって最も重要な課題が山積しております。この10月の
福島県知事選挙を契機に、若年層に対して政治参加の機会を増やす必要があります。 そこで、
県選挙管理委員会は次の
福島県知事選挙における若年層の投票率の向上にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
渡辺義信君) 執行部の答弁を求めます。 (
知事内堀雅雄君登壇)
◎知事(内堀雅雄君) 三瓶議員の御質問にお答えいたします。 県産品の振興についてであります。 私は、原子力災害による風評の払拭と新型感染症からの回復を図るためには、県産品の安全性やおいしさ、品質の高さを直接お伝えし、消費者の皆さんからの信頼を得て、おいしいという笑顔の輪を広げることが大切だと考えております。 このため、国内では、私自身が直接、首都圏、関西圏での量販店等において県産農産物の魅力を発信するセールス活動を行い、多くの方々から笑顔をいただきました。 また、国外においては、県産日本酒のトップセールスをはじめ、5年前にはマレーシアの貿易会社と県産米を年間100トン輸入することで合意をし、ベトナムでは量販店で梨のプロモーションを行い、お客様の反応から県産農産物の輸出拡大に確かな手応えを感じてまいりました。 今月、ベトナムに向けて2年ぶりに梨の輸出を再開する出発式が開催された際、関係者の皆さんのたくさんの笑顔が、5年前、梨の試食をお勧めし、食べてくれた乳児と御両親の笑顔に重なりました。今年の梨もきっと喜んでいただけるものと確信をしております。 今後とも「ふくしまプライド。」を関係者の皆さんと共に国内外に発信し、笑顔の花を咲かせながら、県産品のさらなる振興に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、
関係部長等から答弁をさせます。 (生活
環境部長久保克昌君登壇)
◎生活
環境部長(久保克昌君) お答えいたします。 除去土壌等の県外最終処分につきましては、国の責務として法制化されているところであり、国において対話フォーラムなどの全国民的な理解醸成活動や盛土造成試験などの再生利用等の技術実証が行われております。 県といたしましては、最終処分地の選定等の具体的な方針、工程を早期に明示し、県民の目に見える形で取組を進めるよう国に求めており、今後とも国の取組状況をしっかりと確認してまいります。 次に、JR東日本による利用の少ない線区の収支公表につきましては、鉄道は通勤や通学、買物など
地域住民の日常生活を支え、また交流人口の拡大にも資する重要な社会基盤であることから、国やJR東日本に対しては、特定区間の輸送人員や収支のみに着目するのではなく、鉄道路線全体のネットワークの在り方や
利用促進策について、
地域住民の意見を丁寧に聞きながら、沿線自治体等を含めた関係者と共に議論を重ねるよう求めてまいります。 (
保健福祉部長國分 守君登壇)
◎
保健福祉部長(國分守君) お答えいたします。 基本的な感染対策につきましては、感染状況にかかわらず、県民1人1人に徹底していただくことが極めて重要であると考えております。 このため、マスクの正しい着用や手指消毒、人と人との距離の確保、そして可能な限り常時換気を行うなど、自身が感染しない、人に感染させない対策を県の対策本部員会議や県、市町村の広報など、あらゆる機会を活用して粘り強く情報発信してまいります。 次に、新型コロナワクチンの接種につきましては、医師の確保やワクチンの融通など、市町村の実情に応じた支援を行ってきたほか、その安全性や有効性等について情報発信を行ってまいりました。 今後とも、市町村の課題や要望を踏まえ、接種が円滑に進むよう支援していくとともに、県自らも大規模接種を実施するなど、より多くの方が速やかにワクチンを接種できるよう、しっかりと取り組んでまいります。 (
商工労働部長小笠原敦子君登壇)
◎
商工労働部長(
小笠原敦子君) お答えいたします。
コロナ禍での
中小企業者支援につきましては、新しい生活様式に対応するための補助事業や制度資金による資金繰り支援を行うとともに、金融機関に対し据置期間延長などの柔軟な対応を要請しているところであります。 引き続き、
中小企業診断士や税理士等の専門家が連携して経営課題の解決を図るオールふくしま経営支援事業などにより、
中小企業者の実情に応じたきめ細かな支援に取り組んでまいります。 次に、
コロナ禍における離職者の就労支援につきましては、職を失った方々に就業の機会を提供する緊急雇用創出事業を実施するとともに、県内7か所の就職相談窓口において再就職に向けた相談や職業紹介を行っているところです。 また、就労面で不安や悩みを抱える方々に対し、県内4か所の就職相談窓口において心理カウンセリングを実施するなど、引き続ききめ細かな対応に努めてまいります。 次に、水素関連産業の育成につきましては、県内企業の新規参入を促進するため、必要な技術や期待される分野等をガイドラインとして取りまとめ、周知を図るとともに、最新の動向に関する情報共有や技術開発、人材育成等の取組を支援しているところであります。 また、来月開催する展示会では、県内企業と大手企業とのビジネスマッチングを行うなど、関係機関と連携を図りながら水素関連産業の育成に取り組んでまいります。 (農林
水産部長小柴宏幸君登壇)
◎農林
水産部長(小柴宏幸君) お答えいたします。 野生鳥獣による農作物被害の防止対策につきましては、侵入防止柵の設置、里山の管理、有害捕獲に加え、ドローンによる生息調査等の取組を支援しております。 さらに、毎年県内14か所をモデル集落に設定し、共同での見回りや放任果樹の除去、電気柵の設置等を実施しており、その成果を波及させるなど、引き続き地域の実情に応じた効果的な対策に取り組んでまいります。 (
こども未来局長鈴木竜次君登壇)
◎
こども未来局長(鈴木竜次君) お答えいたします。 里親制度の普及につきましては、毎年10月の里親月間での全国一斉PRに加え、各児童相談所において、里親制度に関心のある方々を対象に、先輩里親による講話や個別相談会を実施してきたことなどにより、本県の里親委託率は全国の中でも高い水準となっております。 家庭的な養育環境の下で保護児童が健やかに成長できるよう、引き続き制度の広報と細やかな相談支援を行いながら里親制度の普及に取り組んでまいります。 次に、保育所等の待機児童対策につきましては、施設整備の促進による入所定員の増加により、待機児童数は着実に減少しております。 引き続き、保育の受皿の確保を図るとともに、保育士を目指す学生への修学資金貸付枠の拡大のほか、オンラインでの就職フェアの開催や専用サイトによる就職情報の提供の充実など、保育人材の確保に向けた取組の強化により、待機児童対策に一層取り組んでまいります。 (観光交流局長市村尊広君登壇)
◎観光交流局長(市村尊広君) お答えいたします。 福島空港のにぎわいづくりにつきましては、これまで小学生を対象とした空港見学会や空の日フェスティバル等の各種イベントを実施し、
コロナ禍前は年間約60万人の方々に御利用いただいておりました。 今年度は、新たに福岡、愛媛の物産フェアや地元高校生による農産物販売会を開催するなど、引き続き、様々な交流ネットワークを活用し、関係者と共に空港を拠点としたにぎわいづくりに取り組んでまいります。 (教育長大沼博文君登壇)
◎教育長(大沼博文君) お答えいたします。 教職員の不祥事根絶につきましては、当事者意識を醸成し、不祥事を自分事として捉えることが極めて重要であります。 このため、今年6月にはわいせつ行為の防止に関する研修動画を全ての教職員が視聴し、具体的な事例についてその問題点や対応策を1人1人が深く考えたところであり、今後とも実効性のある研修を継続することで不祥事根絶に粘り強く取り組んでまいります。 (
選挙管理委員会委員長遠藤俊博君登壇)
◎
選挙管理委員会委員長(遠藤俊博君) お答えいたします。 次の
福島県知事選挙における若年層の投票率向上につきましては、インターネット広告を効果的に配信するほか、駅前やプロスポーツ試合会場など、若者が集まる様々な場所での広報を充実することとしております。 また、学生に選挙啓発のワークショップやCMのナレーションに参加していただくなど、選挙を自分事として捉えるための取組を行い、若年層の投票率の向上につながる啓発を積極的に展開してまいります。 (警察本部長児嶋洋平君登壇)
◎警察本部長(児嶋洋平君) お答えいたします。 サイバー犯罪に対処できる人材の育成につきましては、令和元年に人材育成計画を策定し、教養、研修、検定、競技会等を実施して職員の対処能力の向上を図ってまいりました。 本年6月には、深刻化するサイバー犯罪情勢を踏まえて人材育成計画を改定し、対処能力のレベルごとに必要と考えられる捜査経験や資格を基準として定め、計画的な研修や人事配置を可能とする仕組みを整備したところであります。 今後は、警察庁のサイバー警察局とも緊密に連携して、さらなる人材育成に努めてまいります。
○議長(
渡辺義信君) これをもって、三瓶正栄君の質問を終わります。 通告により発言を許します。13番大橋沙織君。(拍手) (13番大橋沙織君登壇)
◆13番(大橋沙織君) 日本共産党の大橋沙織です。
一般質問を行います。 初めに、
新型コロナウイルス感染症対策についてです。 新型コロナ第7波で、県内でも全国でも感染爆発による医療逼迫は深刻な事態となりました。さらに、年末には第8波の到来やインフルエンザとの同時流行などが危惧されており、今後も感染拡大防止の対策は当然必要です。県が行った介護施設などへの抗原検査キット配布は、大変喜ばれていると同時に、現場からは継続を求める声も出されています。
社会福祉施設等への抗原定性検査キットの配布を継続すべきと思いますが、県の考えを伺います。 7月以降の感染急拡大を受け、県は県内全域の入所施設に対し2週間に1度PCR検査を行ってきました。1日の新規感染者数は、以前よりは下降傾向であるものの、クラスターを防ぐために全県での定期検査を継続すべきです。 高齢者施設等従事者へのPCR検査について、県内全域での検査を継続すべきと思いますが、県の考えを伺います。 国は、入所施設で陽性者が出た場合、利用者1人当たり30万円を限度にかかり増し経費を補助していますが、現場からは、「とても足りない」、「増額してほしい」との声が上がっています。ところが、国は来月から半分の15万円に引き下げようとしています。 新型コロナウイルス感染症の陽性者が高齢者施設で療養した際のかかり増し費用の追加的な補助について、来月以降も同額で継続するよう国に求めるべきと思いますが、県の考えを伺います。 県内でクラスターが発生したあるデイケア施設は、1日25人程度が利用しており、18日間の休止で500から600万円の減収だと言います。国は、通所施設が休業した場合は利用者への電話対応分などを介護報酬に計上してよいとしていますが、利用者が1割を負担するため、活用が進んでいません。 新型コロナウイルス感染症により休業した通所介護事業所への新たな支援策を国に求めるべきと思いますが、県の考えを伺います。 次に、障がい者がコロナに感染した場合の対応についてです。 視覚障がいを持つ方が陽性となり、食料支援を受けた際、物資の内容が分からず困ったとの話を伺いました。現在県では視覚障がい者から申出があれば箱の中身を電話で伝える対応を始めたといいますが、物品に点字シールを貼るなど、ニーズに応じた支援を今後も強める必要があります。 障がい者など配慮の必要な人が陽性者となった場合の支援を検討すべきと思いますが、県の考えを伺います。 次に、
避難地域の復興及び避難者支援についてです。 与党の第11次提言は、帰還困難区域のうち特定
復興再生拠点区域外の除染について、帰還の意思があるかどうか確認して判断するとしていますが、住民の切なる願いは全域除染であり、そもそもどこまで除染するのか分からない中では帰るかどうか判断がつかないというのが当該
地域住民の声です。 住民の帰還意向の有無にかかわらず、帰還困難区域の特定
復興再生拠点区域外は全域除染を行うよう国に求めるべきと思いますが、県の考えを伺います。 復興庁は、原発事故による県外避難者のうち、連絡がつかなかった人や帰還の意思がないと回答した人など約6,600人を避難者数から除外するとしました。これに対し、避難者でつくる3団体は、「帰還意思を持たなくなっても自らを避難者と自覚している。国の判断で除外されることは許されない」と復興庁に要望しました。 県外避難者数について、帰還意思がなければ含めないとする国の集計基準を見直すよう求めるべきと思いますが、県の考えを伺います。 次に、災害対策についてです。 先月3日からの会津北部を中心とした大雨では、全壊1棟を含む169棟が住家被害を受けましたが、県は災害救助法の申請をしませんでした。災害救助法の適用には、被害世帯数などが要件となっており、線状降水帯による大雨や局所的な豪雨など、近年の状況に見合った適用基準へと変えていくことが必要です。 災害救助法の適用基準を緩和するよう国に求めるべきと思いますが、県の考えを伺います。 昨年2月の地震では、災害救助法の適用とならなかった42市町村に対し、県独自に災害救助法と同等の支援を行いました。県民は、この4年間だけでも地震、台風、コロナなど幾重にも災害に見舞われており、さらに
物価高騰など、ますます生活が厳しくなる中、県の支援が切実に求められています。 本年8月3日からの大雨で住家に被害を受けた世帯に対し、県として災害救助法と同等の支援を行うべきと思いますが、知事の考えを伺います。 誰一人被災者を取り残さない支援として、鳥取県では全国初の災害ケースマネジメント条例が制定されました。地域防災計画でこれに触れている都道府県も23に広がっています。 今年3月の地震の際、丸森町では、被災者のもとを訪れ、悩みを聞き、課題を整理し、各分野の専門家と連携しながら、家の修復や健康管理など、様々な支援に当たる災害ケースマネジメントの役割が実際に発揮されたといい、国も今年度から制度化する方向です。 6月議会の我が党の代表質問に対し、災害ケースマネジメントは被災者支援における検討課題の1つとの認識は示されたものの、人員や財源の確保などの課題があり、市町村と情報交換していくとの答弁でした。 先月初旬にも大雨被害が発生し、これだけの災害が発生している本県だからこそ、防災の取組を強めてほしいとの要望も出されています。 災害基本条例を制定し、市町村と連携した災害ケースマネジメントに取り組むべきと思いますが、県の考えを伺います。 次に、省エネルギーの推進についてです。 県住生活基本計画が今年度改定され、省エネ住宅改修による既存住宅の年間CO2排出削減量は、2020年時点で423戸、277トン、2030年まで同規模程度以上の削減量を見込み、1,000トンの削減を目標としており、その実現のためにも省エネ推進をより積極的に進めていく必要があると考えます。 本県では、2016年から戸建て住宅の断熱改修費用として最大120万円を補助する省エネルギー住宅改修補助事業を実施しており、100戸の募集に対し、倍率は毎年約3倍と好評です。この事業を活用し、住宅の断熱効果を高めることは
地球温暖化対策への重要な取組の1つだと考えます。 福島県省エネルギー住宅改修補助事業の予算を増額すべきと思いますが、県の考えを伺います。 先月開かれた北海道・東北6県の議員研修会の温暖化対策分科会では、青森、秋田、岩手、山形の各県が断熱など省エネ住宅改修や省エネ家電への買換え補助を行っていると報告しました。 ほかにも、北海道は昨年8月からゼロカーボン局を設置し、部局横断型で温暖化対策に取り組む体制をつくりました。山形県では、県のカーボンニュートラル推進会議の委員に高校生を任命するなど、専門家や各界の代表だけでない幅広い意見を出し合い、カーボンニュートラルやまがたアクションプランを取りまとめたといいます。 宮城県では、住民に全く説明のないまま事業者が大規模な太陽光発電を進め、様々なトラブルが続出したため、県は太陽光発電を対象とした再エネ条例を策定し、住民への事前説明等を義務化するなど、各県で温暖化対策に向けた実効的な取組が進んでいます。 本県でも温暖化対策の本気の取組が求められています。 省エネ家電への買換えに対する補助を検討すべきと思いますが、県の考えを伺います。 再エネは、屋根への小規模太陽光発電設備の導入など、住民参加型での促進が重要です。東京都は、促進のため、住宅メーカーに太陽光発電設備の設置を義務づける方針です。 本県は、住宅用太陽光発電設備に1キロワット4万円、4キロワットで16万円を上限に補助制度を実施していますが、太陽光設置には120万円ほどかかり、自己負担が大きいことがネックとなっています。実際に県内の住宅屋根への設置率は1割未満、昨年度当初予算では3,200件を計上、補助実績は2,292件と7割程度にとどまります。 住宅用太陽光発電設備の導入について、補助金の上限額を引き上げるべきと思いますが、県の考えを伺います。 次に、公共交通対策についてです。 昨年度改定された県の過疎・中
山間地域振興条例では、新たに移動、交通手段の確保に必要な措置を講ずるとの条文が設けられました。山間部など公共交通が不便な地域では、運転免許証を返せば生活ができなくなる、都市部に住む子供のところに引っ越すしかない、空き家が増えて地域の衰退に拍車がかかるのではと心配、などの声が聞かれます。 一方、福島市が実施している75歳以上の方へのバス、電車代無料化は大変喜ばれており、他市町村の住民から「うちのまちでもやってほしい」と待ち望まれています。また、交通手段の確保は学生など若い世代からも求められており、温暖化対策としても今後ますます必要性が高まっていきます。 市町村が運行する乗合バス等に対する補助制度の補助率を引き上げるべきと思いますが、県の考えを伺います。 茨城県高萩市では、昨年7月に実証事業を行い、今年10月から呼出し型最適経路バスを本格的に運行します。電話やアプリなどで乗り降りしたい場所を指定する仕組みで、料金は一律300円、小学生以下と市内に住む65歳以上の方は半額の150円です。 市の担当者は「人口減少とともにバスの本数が減り、ますます不便になっていく悪循環の打開策としてこの事業を始めた。買物や散歩など、外に出るきっかけとして呼出し型バスを使ってほしい」と話しています。 全国に誇れる健康長寿の県を目指す本県として、移動、交通手段への公的支援が必要です。 高齢者に対するバス・鉄道の運賃補助を行うべきと思いますが、県の考えを伺います。 次に、肥料価格高騰対策及び新規就農者支援についてです。 あらゆる物価の高騰により、農家も大打撃を受けています。「肥料代がこれまでの倍の値段になって大変」、「ビニールハウス補修も資材代が高くなり厳しい」、「このままでは農業を続けられない」との声です。 今回の国の肥料価格高騰対策には、化学肥料の低減への取組が条件の1つとなっています。化学肥料の低減は大事な取組ですが、
物価高騰で今苦しんでいる農家への支援にこうした条件をつけるべきではありません。 肥料価格高騰対策事業について、要件をつけず、全ての農家が対象となるよう国に求めるべきと思いますが、県の考えを伺います。 先日、二本松市で新規就農者の方々から現状や要望などを伺いました。「国の新規就農者支援制度の期間を延長してほしい」、「新しいことを始めたくても機械が高くて買えない」など、多くの方から資金面の不安が出されたほか、「遊休農地の中でいい土地があれば紹介してほしい」、「新規就農者同士のつながりが欲しい」など、様々な要望が出されました。 千葉県では、千葉県農業者総合支援センターを設置し、県、JAなど農業関係団体から職員をワンフロアに配置し、就農者の様々な相談に対して、たらい回しせず、その場で答えられる体制があり、宮崎県綾町でも同様の体制を持っています。 県は、新規就農者などの幅広い相談に対応する就農コーディネーターを今年度から配置していますが、その体制の充実が求められています。 新規就農希望者の相談にワンストップで対応できる体制を構築すべきと思いますが、県の考えを伺います。 新規就農者にとって何百万円もの機械導入経費は特に負担が大きいため、リタイアした農家から中古を譲り受ける仕組みづくりの要望も出されました。国や市町村では、機材導入費の補助などを実施しており、県も同様に支援すべきです。 新規就農者への農業機械のリースや使われなくなった機械のあっせんの支援を行うべきと思いますが、県の考えを伺います。 次に、性暴力等被害者支援についてです。 元自衛隊員の五ノ井里奈さんが、訓練中の性暴力被害を実名で告発した勇気ある行動が波紋を広げています。実際の被害が郡山駐屯所で起こったものだったことに、私自身も大きなショックを受けました。 五ノ井さんの呼びかけに応え、146人もの方から同様の被害体験が寄せられているといいます。性暴力の被害者に寄り添う相談体制の強化は、まさに喫緊の課題です。 県内では、性暴力等被害救援協力機関SACRAふくしまが相談を受け付けています。先日SACRAふくしまの方と懇談した際、夜間休日の相談対応などについて要望を受けました。 現在SACRAふくしまでは、24時間365日相談を受けることは難しく、夜間休日の相談は内閣府が設置している大阪府のコールセンターが対応しています。特に深夜から未明にかけての性的暴行による緊急避妊薬の服用など、緊急性の高い相談に県内でも対応できる体制づくりが課題だと話していました。 性暴力等の相談窓口であるSACRAふくしまにおいて、夜間休日の体制を充実させるべきと思いますが、県の考えを伺います。 最後に、生徒指導提要の改訂を踏まえた校則の見直しについてです。 文部科学省は先月、国の生徒指導に関する生徒指導提要の改訂案を取りまとめました。12年ぶりとなる改訂版では、子どもの権利条約が初めて書き込まれ、発達障がいや性的マイノリティーの児童生徒への対応、この間の校則見直しを求める世論を受け、校則の運用、見直しなど前向きな要素が増えています。 新しい提要では、校則について、守らせることばかりにこだわらない、理由を説明できない校則は本当に必要か絶えず見直す、子供や保護者の意見聴取などに言及しています。各学校で校則を決める際、この立場で積極的に見直しを進めるべきです。ある県立高校からは、更衣室を造ってほしいと要望も出されています。 生徒指導提要の改訂を踏まえ、児童生徒の参画の下、校則の見直しを進めるべきと思いますが、
県教育委員会の考えを伺います。 以上で質問を終わります。(拍手)
○議長(
渡辺義信君) 執行部の答弁を求めます。 (
知事内堀雅雄君登壇)
◎知事(内堀雅雄君) 大橋議員の御質問にお答えいたします。 8月3日からの大雨により住家被害を受けた世帯への支援についてであります。 先月3日からの会津北部を中心とした大雨で、土砂の流入などによる住家の被害が発生しました。 県といたしましては、被災された方々の早期の生活再建を支援するため、県独自の支援策として、住家が全壊となった世帯をはじめ中規模半壊で新築や補修等を行う世帯や半壊以上で住家を解体する世帯に対し、被災者生活再建支援法と同等の基礎支援金及び住家の再建方法に応じた加算支援金を支給することとしております。 また、被災自治体においては、半壊や床上浸水など、住家等の被害状況に応じた見舞金の支給や、解体費用の補助などの支援を行うこととしております。 引き続き、被災自治体と連携しながら、これらの取組を通じて被災者の皆さんが1日も早く元の生活を取り戻すことができるよう支援してまいります。 その他の御質問につきましては、
関係部長等から答弁をさせます。 (危機
管理部長渡辺 仁君登壇)
◎危機
管理部長(渡辺仁君) お答えいたします。 災害救助法の適用基準につきましては、近年全国各地で災害が頻発化していることから、被害の発生状況や課題等について全国知事会等と共有を図り、連携しながら必要な見直しについて国に求めてまいります。 次に、災害ケースマネジメントにつきましては、被災者の課題に応じ、専門的な知識を持つ団体等と連携して取り組む必要があることから、先進事例における体制や課題について市町村や社会福祉協議会と情報共有を行うとともに、法律相談や車両の貸出しなど、被災者の生活再建に必要な支援を行う団体との協定締結に取り組んできたところであります。 引き続き、市町村や関係団体等と体制づくりに向けた検討を進めるとともに、支援団体との連携の強化を図ってまいります。 (
企画調整部長橘 清司君登壇)
◎
企画調整部長(橘清司君) お答えいたします。 住宅用太陽光発電設備の補助制度につきましては、予算規模、補助単価とも全国トップクラスの水準にあることから、現行の補助制度を有効に活用し、住宅用太陽光発電のさらなる普及拡大に取り組んでまいります。 (生活
環境部長久保克昌君登壇)
◎生活
環境部長(久保克昌君) お答えいたします。 省エネ家電への買換えにつきましては、家庭における
温室効果ガスの排出削減につながることから、これまでも環境アプリを活用するとともに、
地球温暖化防止活動推進センター等と連携し、省エネ家電への買換えの効果を周知してまいりました。 引き続き、関係団体等と連携しながら、家庭における省エネの推進に取り組んでまいります。 次に、市町村が運行する乗合バス等につきましては、高齢者等が安心して日常生活を送る上で重要な役割を果たしていることから、市町村の財政力指数や過疎地域の指定の有無に応じて補助率を設定し、その運行に伴う経常損失額に対して補助を行っております。 次に、バス・鉄道の運賃補助につきましては、事業者や一部の市町村において独自に高齢者向けの割引制度や補助を実施しており、県では広域路線バス等の生活交通路線を維持するため、市町村や事業者に対して補助を行っております。 引き続き、地域の実情に応じ、市町村や交通事業者等と連携しながら高齢者の移動手段の確保に努めてまいります。 次に、SACRAふくしまにおける夜間休日の相談体制につきましては、国のコールセンターによる対応に加え、来月から緊急の場合はコールセンターから連絡を受けたSACRAふくしま緊急支援員が医療機関と受診の調整等を行う体制としたところであります。 引き続き、関係機関と緊密に連携し、性暴力等被害者支援の充実に努めてまいります。 (
保健福祉部長國分 守君登壇)
◎
保健福祉部長(國分守君) お答えいたします。
社会福祉施設等への抗原定性検査キットの配布につきましては、今年8月から県独自に希望する2,899か所の施設等へ約40万個を配布しております。 そうした中、国から
社会福祉施設等従事者のための検査キットを各都道府県へ配分するとの通知があったところであり、今後その配布に向けて準備を進めてまいります。 次に、高齢者施設等従事者へのPCR検査につきましては、感染拡大地域において検査を希望する施設等を対象に実施してまいりました。 引き続き、地域の感染状況等を踏まえて必要な検査を実施してまいります。 次に、高齢者施設で療養した際のかかり増し費用の追加的な補助につきましては、本年9月末までとされている追加補助を同額で延長するよう、全国知事会を通し国に求めているところであります。 次に、新型コロナウイルス感染症により休業した通所介護事業所への支援につきましては、利用者の状態を日頃から把握している事業所が電話によりその健康状態等を確認した場合、介護報酬の対象とする介護保険制度の特例措置が講じられております。 県といたしましては、全国知事会を通し、
コロナ禍における事業所への支援を国に求めているところであります。 次に、障がい者など配慮の必要な人が陽性者となった場合の支援につきましては、療養のための相談体制を確保し、本人の症状や障がいの程度に合わせて、入院、宿泊療養、自宅療養の中から適切な療養形態を選択し、必要な支援を行っております。 引き続き、障がい者など配慮の必要な人が安心して療養できるよう支援を行ってまいります。 (農林
水産部長小柴宏幸君登壇)
◎農林
水産部長(小柴宏幸君) お答えいたします。 肥料価格高騰対策事業につきましては、化学肥料の価格高騰の影響を受けにくい生産体制づくりに向けて、化学肥料を低減する取組を行う農家が対象とされております。 このため、事業の要件となる土壌診断による施肥設計や堆肥利用の取組等についてきめ細かく助言するなど、多くの農家が事業を活用できるよう支援してまいります。 次に、新規就農希望者の相談体制につきましては、県と農業関係7団体との連携協定に基づき、県域の相談窓口を設置するとともに、県内7方部に就農コーディネーターを配置したところであります。 引き続き、市町村やJA等で構成される各地域のサポート組織と密接に連携するなど、県域等における相談体制を強化してまいります。 次に、新規就農者への農業機械のリース等につきましては、今年度新たに創設された国の新規就農者育成総合対策を活用し、支援しているところであります。 (土木部長曳地利光君登壇)
◎土木部長(曳地利光君) お答えいたします。 福島県省エネルギー住宅改修補助事業につきましては、戸建て住宅の居住性能を高める断熱改修に対して必要な予算を確保し、補助を行っているところであり、今後とも国や他県等における省エネ住宅の普及の取組状況等を注視し、戸建て住宅の省エネルギー改修の促進に取り組んでまいります。 (
避難地域復興局長松本雅昭君登壇)
◎
避難地域復興局長(松本雅昭君) お答えいたします。 帰還困難区域の特定
復興再生拠点区域外につきましては、除染の課題を含め、住民の声や各自治体の意向を十分に踏まえながら、帰還困難区域全ての避難指示解除に向け、最後まで責任を持って取り組むよう、引き続き国に対し求めてまいります。 次に、県外避難者数につきましては、
東日本大震災等に伴う避難者の所在地等を把握する全国避難者情報システムへの届出情報を基に、国が避難先の自治体等の協力を得て集計しており、集計上の基準など、その運用についても、国において適切に対応されるものと考えております。 (教育長大沼博文君登壇)
◎教育長(大沼博文君) お答えいたします。 校則の見直しにつきましては、学校や地域の状況、社会の変化を踏まえ、児童生徒の意見を聴きながら、絶えず検討していくことが重要であります。 このため、生徒会等での議論の場において、子供たちの主体的な参画を促すとともに、校則の見直しに係る手続を明示するなど、生徒指導提要の改訂の趣旨を踏まえた学校の取組を支援してまいります。
◆13番(大橋沙織君) 再質問いたします。 初めに、災害対策について知事に伺います。 県が被災者生活再建支援法と同等の制度を決めたというのは大事だと思いますし、喜多方市とか西会津町が独自に見舞金支給を決めたこともとても重要だと思っています。一方でというか、そのはざまですよね。災害救助法が適用になれば、応急修理で最大59万5,000円が被災者に補償されることになります。2月の地震のときは、県はこれを独自にやったわけですよね。3月の地震のときは、すぐに県内全域を災害救助法の対象だということで国に申請を行ってきました。こうした機敏な対応は、被災者を救うために大事な判断だったと思っています。 今回は災害救助法の申請をしなかったわけですから、県独自の支援をやはり行うべきではないかと思います。今回の大雨の災害でも県として災害救助法と同等の支援を行うべきと思いますが、再度知事に伺います。 それから、県外避難者数の集計基準について、
避難地域復興局長に伺います。 国が適切にやってきたというふうな答弁でしたが、私はそうではないと思います。国は、2014年の8月から帰還の意思を確認して、それを根拠に避難者数を集計してきました。この春に、さらに国からその集計方法を厳格にするようにという指示が出されて、その結果、避難指示区域かどうかにかかわらず、6,600人もの避難者が避難者数から除外されることになりました。 そもそも政府がこれまで原発事故の被害をできるだけ小さく見せようとしてきたこと、避難解除が進んだとか、これだけ避難者数が減ったとか、そういうことを強調して、原発事故の被害とか避難の困難さを見せなくしてきたわけです。そうやって原発事故を終わったことにして福島切捨てを進めてきた、そういう国に対して追随していく県でいいのかということです。 2018年に亡くなった浪江町の馬場有元町長は「戻る、戻らないにかかわらず、全ての町民が浪江町民だ」と言って町民生活の復興に当たってきました。数年前に富岡町の宮本元町長と県議団が懇談した際には、元町長が「町民が避難先で家を造ったっていい。10年、20年というスパンで考えて、また富岡町に戻ってきてもらえたらと思っている」と話しました。こうした努力に県は学ぶべきではないでしょうか。 県外避難者数について、帰還の意思がなければ除外する国のやり方を見直すように求めるべきだと思います。再度伺います。 それから、災害ケースマネジメントについて危機
管理部長に伺います。 6月の答弁のときとそんなに大きくは変わっていないなというふうに感じました。災害が発生したときに、私たちも罹災証明を申請しましたかということで被災者の皆さんに声をかけて歩いていますけれども、まだまだ罹災証明書の申請方法だとか、どういう制度が受けられるかということが知られていないなというふうに感じているところです。被災者を取り残さないために、そうやって支援につないでいくために、やはり災害ケースマネジメントの役割を災害基本条例に明記すべきだと思います。 国は昨年度、避難行動要支援者に係る個別避難計画策定を努力義務としていますし、被災した後の支援も同様に大事だと思っています。なので、災害基本条例を制定し、市町村と連携した災害ケースマネジメントに取り組むべきだと思います。再度伺います。
◎知事(内堀雅雄君) 大橋議員の再質問にお答えいたします。 災害救助法の適用につきましては、法制度上の適用基準を踏まえ、判断することとなっております。 その上で、住家に被害を受けられた世帯への支援につきましては、県独自の支援策として、被災者生活再建支援法と同等の支援金を支給することとしております。 被災自治体と連携をしながら、これらの取組を通じて被災者の生活を再建できるよう支援してまいります。
◎危機
管理部長(渡辺仁君) 再質問にお答えいたします。 災害ケースマネジメントにつきましては、被災者の課題に応じ、市町村に加え、専門的な知識を持つ団体等と連携して取り組む必要があります。 このため、県といたしましては、市町村等と先進事例における体制や課題等について情報共有を行うなど、取組を始めたところであります。 引き続き、市町村等と体制づくりに向けた検討を進めるとともに、その体制の構成員ともなる支援団体との連携強化を図ってまいります。
◎
避難地域復興局長(松本雅昭君) 再質問にお答えいたします。 県外避難者数についてでございますが、避難者の所在地等を把握するために構築されました全国避難者情報システム、こちらへの届出情報が基になってございます。国が避難先の自治体等の協力等を得て取りまとめているものでございます。したがいまして、基準等につきましても国の責任の下で運用されるものというふうに考えてございます。
◆13番(大橋沙織君) 再々質問を行います。 住宅用太陽光発電の導入について
企画調整部長に伺います。 全国トップクラスという答弁でしたけれども、県内を見てみれば、西会津町でも1キロワット4万円、県と同じです。上限は12万円です。また、県の上限の16万円よりも高い金額を出している市町村もあります。昨年度の当初予算では3,200件を計上していましたけれども、その前の一昨年度は4,000件でした。どうして目標を引き下げたのかなということが疑問です。 先ほども述べましたけれども、太陽光パネルの設置費120万円に対して最大16万円というのはまだまだ足りないと思います。カーボンニュートラルの実現を目指すのであれば、水素とか新エネだけではなくて、太陽光とか再エネにもより一層力を入れていく必要があると思います。 太陽光は災害時にも活用できますし、一番の地産地消だという声もあります。住宅用太陽光発電設備の導入について、補助金の金額を引き上げるべきだと思います。再度伺います。 それから、新規就農者の相談窓口について農林
水産部長に伺います。 先ほども紹介しましたけれども、千葉県や宮崎県の綾町では既にやっていて、福島県のJAからもこういう体制が必要だという要望が県にも出されていると伺っています。 新規就農者数の目標は引き上げて、おおむね達成されたという一方で、国の新規就農者支援制度を使っている県内の新規就農者、5年後の定着率は7割にとどまっています。こういう新規就農者の相談窓口、県域一本だけではなくて、市町村でも支援担当者を配置できるように県に支援してもらいたいなというふうな要望も出されました。 新規就農希望者の相談にワンストップで対応できる体制を構築すべきと思います。再度伺います。 最後に、SACRAふくしまの体制充実について生活
環境部長に伺います。 間もなく夜間休日の対応が始まるということで、これから実際にスタートされるということの答弁でした。この後実際に運用を始めていく中で、いろんな課題も見えてくると思います。夜間や休日に相談を受けることが増えれば、被害者と一緒に病院に行くとか、個別の対応も増えていくのだろうと予想されます。そうなったときに対応できるように、支援員の養成とか体制強化は引き続きの課題ではないかなというふうに思っています。ぜひ部長の御決意など述べていただけたらと思います。 以上です。
◎
企画調整部長(橘清司君) 再質問にお答えいたします。 住宅用太陽光発電設備の補助制度につきましては、厳しい財政状況の中で補助単価、自己負担額、また他県の状況等々を踏まえ、実現したい政策目的に対してできる限りの対応をさせていただき、その中で全国トップクラスの水準にあることから、現行の補助制度を有効に活用し、住宅用太陽光発電のさらなる普及拡大に取り組んでまいります。
◎生活
環境部長(久保克昌君) 再質問にお答えいたします。 SACRAふくしまの体制につきましては、先ほども答弁申し上げたとおり、10月から休日夜間における緊急の場合の相談体制を整えたところであります。 今後運営状況を踏まえつつ、相談しやすい環境整備や関係機関と連携したきめ細やかな支援に努めてまいります。
◎農林
水産部長(小柴宏幸君) 再質問にお答えいたします。 就農希望者の相談体制につきましては、県域の相談窓口が市町村やJA等で構成される各地域のサポート組織と密接に連携して、就農希望者が安心して頼れる相談体制としてまいります。
○議長(
渡辺義信君) これをもって、大橋沙織君の質問を終わります。 暫時休憩いたします。 午後3時休憩 午後3時15分開議
○副議長(佐藤政隆君) この際、私が議長の職務を行います。 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。 直ちに、質問を継続いたします。 通告により発言を許します。2番渡辺康平君。(拍手) (2番渡辺康平君登壇)
◆2番(渡辺康平君) 自由民主党の渡辺康平です。今回の
一般質問で6度目の質問となります。質問の機会を与えてくださった会派の皆様に御礼申し上げるとともに、日頃より議員活動を支えていただきました地元有権者の皆様に心より御礼申し上げます。 今年11月10日で県議選から3年が経過します。間もなく任期も残り1年となり、身の引き締まる思いです。今回の
一般質問では、これまで取り組んできた風評対策や流域治水、さらに新たな課題について県執行部に質問しますので、よろしくお願いいたします。 それでは、通告に基づき
一般質問を行います。 まず初めに、1点目の風評についてです。 県内在住のジャーナリスト、林智裕氏が執筆された「正しさの商人 情報災害を広める風評加害者は誰か」という本が話題を呼んでいます。正しさの商人とは、戦争をあおり、武器を売ることでもうけようとする死の商人になぞらえて、林氏は正しさ、不安、怒りを押し売りして社会に情報災害を蔓延させる人々を「正しさの商人」と命名しました。 事実に基づかない不安と怒りで社会を扇動し、情報災害を引き起こしてきた人々は、風評被害の対岸として風評加害、風評加害者とネット上で呼ばれてきましたが、最近では環境省においてもこの用語が使われるようになりました。 さて、
ALPS処理水については、IAEAと国際調査団が合同で検証した結果でも、第1原発に貯蔵されている
ALPS処理水は国際的な安全確保の基準に照らし問題はない。日本の規制当局が定める水準より大幅に小さいものであると発表されました。 科学的には結論が出ていても、風評が問題となる理由は、人々の不安をあおる情報発信の在り方です。例えば一部メディアの明らかに偏った報道や、中国、韓国、最近ではロシアによる国家主導のプロパガンダなどがありますが、県内でも「汚染水の放出反対!」というポスターを県内の道路沿いなどに貼り出している団体があります。 海洋放出が計画されているのは、汚染水から放射性物質を何重にも除去した
ALPS処理水であり、そのことは理解した上で、それでもあえて汚染水と呼び、事あるごとに汚染水と意図的に呼び替える行為はまさに風評加害です。 原発事故に関する風評と風評を助長する情報発信への対応について、私は議会壇上で度々知事に質問してまいりました。知事からは、残念だという言葉はあれども、断固抗議するという強い姿勢を見せる答弁はありません。 今我が県に求められている風評対策は、風評による差別や偏見を許さないという明確な姿勢であり、本県のリーダーたる知事自ら風評加害と戦うという強い意志を示すことです。 そこで、
ALPS処理水の処分に伴う風評を助長する情報発信について、知事の考えをお尋ねします。 次に、2点目、再生可能エネルギーについてです。 太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーについては、特定目的会社や合同会社が事業を担うケースが多く、責任主体の曖昧化により、地域との信頼関係が毀損しています。 実例としては、県南地方で開発中の某合同会社の太陽光発電ですが、地元議員が現地を確認したところ、既に開発者から第三者に転売され、地元村役場も転売された事実を把握していないというケースがありました。 転売先が不明のままで災害や法令違反が発生すれば、問合せ先不明のまま責任の主体が不明確になります。適切な事業実施を担保するために、事業者の責任を明確化すべきです。 そこで、再生可能エネルギー発電設備の適正な導入及び管理について県の考えを尋ねます。 次に、3点目、単独処理浄化槽の転換についてです。 政府は、持続的な汚水処理システムの構築に向けて、整備を所管する国交省、農水省及び環境省が連携して、合併処理浄化槽を含む各種汚水処理施設整備を10年程度でおおむね完了するよう、全国の自治体に要請しています。 本県は、全ての浄化槽の55%が単独処理浄化槽です。単独処理浄化槽を設置している住宅で生活雑排水を処理せずに流していることは、河川等の水質悪化の原因の1つになっております。持続可能な開発目標を掲げ、県づくりを進める本県として、早急に対応すべき問題です。 そこで、県は単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換をどのように促進していくのか尋ねます。 次に、4点目、県民健康調査についてです。 甲状腺検査の不利益を知らない人が8割を超えていることが宮城学院女子大学、緑川早苗教授などのチームの調査で判明しました。このアンケート調査は、2020年1月から2月にかけて福島県と宮城県の計2,000人を対象とし、601人から回答を得た調査です。この結果について、緑川教授は「検査前に受診者に配られる通知文の説明が不十分であった」と読売新聞の取材に答えています。 前回の議会でも述べましたが、甲状腺がんは他のがんとは違い、早期発見、早期治療は推奨されておりません。子供や若者の甲状腺がんは、大人の甲状腺がんとは全く異なり、95%以上が無症状で一生を経過します。むしろ不必要な診断や手術によって、健康面では一生涯かけて服薬治療を受けることになり、経過観察のための通院が必要となります。手術による切除範囲が大きいほど、甲状腺ホルモンの分泌不足、血液中のカルシウム不足、声のかすれなど、合併症のリスクを抱えます。 今後甲状腺検査を続け、被曝と無関係の甲状腺がんを見つけることは、当初の目的である県民の不安払拭からかけ離れています。まずは、治療の不要ながんを見つけてしまう過剰診断の不利益について県民に広く周知すべきです。 そこで、甲状腺検査に不利益があることについて情報発信を強化すべきと思いますが、県の考えを尋ねます。 甲状腺検査は、県内在住の小中学生、高校生については、学校の授業時間の一部を使って行われます。学校検査は、県民健康調査検討委員会において、甲状腺検査評価部会に所属する委員や検査の現場を知る研究者などにより問題があると指摘されています。 その理由として、甲状腺検査を受診する子供や保護者が「受けなければならない検査である」、つまり強制性のある検査であると誤解するおそれがあるためです。 そこで、学校での甲状腺検査を取りやめ、希望者が医療機関等で受診するように実施方法を変更すべきと思いますが、県の考えを尋ねます。 次に、5点目、子宮頸がんワクチンについてです。 若年女性の子宮頸がん発症については、近年著しく増加し、年間1万人が罹患して約2,700人の命が失われています。子宮がん検診については、受診率が低く、福島県では22%と低迷しています。 既に子宮頸がんのほとんどはヒトパピローマウイルスの感染が原因と言われており、HPVワクチンの接種により予防できます。しかし、2013年に副反応が出ているということをメディア、特に全国紙が報じて、結果的に厚労省が積極的勧奨をやめてしまったということがHPVにより年間2,700人の命が失われた大きな要因です。 その後、国内外の科学的知見を踏まえて議論が継続され、令和3年に行われた専門家の会議で、安全性について特段の懸念が認められないと確認されました。有効性がリスクを明らかに上回るとして、継続的な安全性の評価等を行いながら積極的な勧奨を再開するのが妥当だと判断され、今年4月からワクチン接種が再開されています。 しかし、いまだに「子宮頸がんは性に奔放な人がなる」、「HPVワクチンは危険なもの」という誤解が幅広い世代で広がっているのが実態です。 そこで、子宮頸がんワクチンの接種を推進するため、積極的に広報すべきと思いますが、県の考えを尋ねます。 次に、6点目、災害に強い農業についてです。 昨年の霜被害、今年のひょう害など、本県の農業は毎年のように大きな被害を受けています。特に果樹は他の農作物に比べて被害が甚大となりやすく、農家の方から「もう農業を続けることができない」という悲痛な声を伺いました。 一方で、6月に自民党による現地調査で須賀川市の果樹園を訪問したところ、多目的防災網を導入している果樹園ではひょうの被害が大きく軽減されておりました。産地をひょう害から守り、農家経営の安定を図るためには、多目的防災網の計画的導入が必要であると考えます。 そこで、降ひょうによる果樹の被害を軽減するため、多目的防災網の導入を支援すべきと思いますが、県の考えを尋ねます。 次に、7点目、防災・減災についてです。 阿武隈川流域の安全性向上を目指して、鏡石町、矢吹町、玉川村の3町村で遊水地整備に関する福島河川国道事務所主催の住民説明会が行われました。国は、年内に予定する住民意向調査の結果などを踏まえて、年度内に代替地の案を提示する計画です。 遊水地計画は対象住民の生活に大きな影響を与えるため、国は補償額や代替地を丁寧に説明する必要があります。 住宅の移転先について、国は基本的には各自で探すことを基本としています。ただし、まとまって代替地の希望がある場合においては、関係町村と国が連携して検討するということが国の資料に書かれています。 関係町村と国の連携だけではなく、県としても遊水地計画において町村の集団移転を支援すべきです。 そこで、県は国が進める阿武隈川上流遊水地群の整備に伴う宅地の集団移転に向け、どのように取り組んでいくのか尋ねます。 令和元年東日本台風により越水した釈迦堂川の整備については、堤防補強工事が進み、今年度中の完了と伺いました。釈迦堂川の堤防整備と河道掘削について、県の御尽力に心から感謝申し上げます。 少し前にはなりますが、今年5月に越水の被害を受けた須賀川市丸田町、館取町の方々と意見交換を行いました。住民の方々からは、釈迦堂川は国の管理区間がいまだ未整備であることへの不安や、今後の釈迦堂川の河川整備の将来像がどのようになっていくのかという質問をいただきました。 こうした課題について、流域治水という考え方で釈迦堂川を見た場合、下流は須賀川市の中心部ですが、上流は様々な市町村が関わってきます。釈迦堂川流域における治水の取組を加速させるためにも、国、県はもちろん、流域市町村の役割が重要になってまいります。 そこで、県は流域治水の考え方に基づき、釈迦堂川流域の治水対策にどのように取り組んでいくのか尋ねます。 次に、8点目、国道118号の整備についてです。 国道118号は、県中地方と会津地方を結び、地域間の交流、連携強化を図る重要な幹線道路です。しかし、鳳坂峠は道路が狭く、急カーブが多く、幹線道路としての十分な機能を有しているとは言えず、特に冬季には安全な通行にも支障を来しております。 昨年7月に鳳坂トンネルの貫通式が行われましたが、地元からは早期の供用開始が求められております。 そこで、国道118号の鳳坂トンネルについて、整備の状況と今後の見通しを尋ねます。 最後に申し上げます。 昨日、故安倍晋三元総理大臣の国葬儀にて一般献花を行いました。平日にもかかわらず、大勢の人々が安倍元総理の追悼のために何時間も列をなし、献花を行う姿は、国民の声なき声の現れだと思います。 また、全国から警察官が招集されており、警備に当たった福島県警の皆様に深く御礼申し上げます。暑い中、本当にお疲れさまでした。 7月8日に凶弾に倒れて以降、多くの人々が深い悲しみと喪失感に苦しみ続けてきたと思います。改めて安倍元総理の御霊安かれとお祈り申し上げます。 それにしても、日本人は死者に鞭打つ国民ではないと信じていただけに、昨今の報道や一部野党の発言には強い怒りを覚えます。政党や思想に左右あれども、なぜ静かに追悼ができないのでしょうか。 民主主義の根幹である選挙の最中に銃撃によって元総理が暗殺されたことは、我が国の民主主義を揺るがす危機でした。日本が国家の意思として国葬儀を行い、我が国の民主主義が暴力に屈しないことを世界に示すのは当然のことではないでしょうか。 いずれにしても、時が熱狂と偏見を和らげた暁には、必ずや安倍晋三氏に対する公正、公平な評価を後の世の人々が判断するでしょう。 我々は、これからも「福島の復興なくして東北の復興なし」、「東北の復興なくして日本の再生なし」という安倍晋三元総理の意思を引き継ぎ、真の復興を進めてまいることをお誓い申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(佐藤政隆君) 執行部の答弁を求めます。 (
知事内堀雅雄君登壇)
◎知事(内堀雅雄君) 渡辺議員の御質問にお答えいたします。
ALPS処理水の処分に伴う風評についてであります。 震災以降、風評という困難な問題に対し、私自身直接国内外で福島の正しい姿を丁寧に伝えるなど、県民の皆さんと共に懸命に闘ってまいりました。こうした中、輸入規制撤廃や輸出の拡大、農林水産物のブランド力向上など、これまでの取組が着実に進んでいる一方で、
ALPS処理水の処分に伴う風評への懸念は復興にとって重い課題であります。 国による認識調査では、トリチウムという言葉自体や科学的性質、国内外での処分状況など理解が深まっているとは言えず、一部の国をはじめとした誤解や偏見に基づく情報発信もあることから、国に対し、科学的、客観的評価を伴った正確な情報発信により、さらなる理解促進に全力で取り組むよう強く訴えております。 引き続き、これまでの復興への努力を傷つけることなく、日本全体の問題として万全な対策を講じるよう求めてまいります。 あわせて、県としても、徹底した検査はもとより、復興の現状や地域の魅力といった福島の光と影をあらゆる手段により国内外に粘り強く発信するなど、県民の皆さんや共感してくださる方々と今後も力を合わせ、風評の克服に力を尽くしてまいります。 その他の御質問につきましては、
関係部長から答弁をさせます。 (
企画調整部長橘 清司君登壇)
◎
企画調整部長(橘清司君) お答えいたします。 再生可能エネルギーの発電設備の適正な導入及び管理につきましては、現在国の検討会において関係省庁横断的に議論がなされております。 7月末に示された検討会の提言案には、開発事業者から第三者に転売する際の住民説明会等による事前周知の義務化、関係法令違反への対応強化など、地域の懸念や課題の解消に向けた取組の在り方が盛り込まれていることから、国の動向を踏まえ、適切に対応してまいります。 (生活
環境部長久保克昌君登壇)
◎生活
環境部長(久保克昌君) お答えいたします。 合併処理浄化槽への転換につきましては、これまで設置者に対して国や市町村と協調した補助を行い、その対象経費を合併処理浄化槽の設置費のみから順次、既設浄化槽の撤去費や転換に伴う宅地内の配管工事費も追加して支援してきました。 今後とも、市町村等と連携し、補助制度の内容や生活排水処理による環境負荷低減の重要性のさらなる周知を図るなど、転換促進に取り組んでまいります。 (
保健福祉部長國分 守君登壇)
◎
保健福祉部長(國分守君) お答えいたします。 甲状腺検査に係る情報発信につきましては、検査により不利益が生じ得ることも含め、対象者に対して検査に関する情報を丁寧に説明していくことが重要であると認識しております。 引き続き、検査の利益や不利益をまとめた冊子を検査案内に同封して周知を図るとともに、動画などを活用した分かりやすく丁寧な情報発信に努めてまいります。 次に、甲状腺検査の実施方法につきましては、現在県民健康調査検討委員会において検査対象者へのアンケート調査を検討しており、その結果などを踏まえ、検査の在り方について議論することとされております。 県といたしましては、検討委員会での議論を適切に検査に反映させ、県民の健康を見守るという観点に立って対応してまいります。 次に、子宮頸がんワクチンにつきましては、今年4月から積極的な勧奨が再開されたところであります。 ワクチン接種の推進には、その有効性と安全性などを正しく理解いただくことが重要と認識しており、県の広報誌やホームページなどにより、対象者や保護者への分かりやすい情報発信に努めております。 今後は、新たな啓発資材を作成するとともに、県政広報テレビ番組の活用など、広報の強化に取り組んでまいります。 (農林
水産部長小柴宏幸君登壇)
◎農林
水産部長(小柴宏幸君) お答えいたします。 多目的防災網の導入につきましては、ひょう害をはじめその他の
自然災害等の防止において有効な対策であります。 このため、過去の被害状況や果樹農家の意向を踏まえながら、各種補助事業の積極的な活用を誘導するとともに、果樹の種類や園地の状況などに応じた効果的な設置方法を助言することにより、多目的防災網の導入を支援してまいります。 (土木部長曳地利光君登壇)
◎土木部長(曳地利光君) お答えいたします。 阿武隈川上流遊水地群の整備に伴う宅地の集団移転につきましては、国が地元町村や地権者の意向を確認しながら移転先地の整備計画の策定や造成を行うこととしております。 県といたしましては、計画の策定において計画地内の道路等に関する地元町村への技術的な助言を行うとともに、国による計画の実施に当たり、都市計画法に基づく協議等に速やかに対応するなど、円滑に移転が進むよう取り組んでまいります。 次に、流域治水の考え方に基づく釈迦堂川流域の取組につきましては、今年3月、国と共に検討会を設置し、関係市町村の参画の下、流域治水のさらなる推進に向けた具体策の検討を行っているところであります。 今後は、河川改修の推進や住民避難につながる浸水想定区域図の対象エリアの拡大に加え、水田の活用等による雨水の流出抑制対策の強化を図るなど、釈迦堂川流域のあらゆる関係者と共に、流域内の治水対策の推進にしっかりと取り組んでまいります。 次に、国道118号鳳坂トンネルにつきましては、急カーブや急勾配が連続し、通行の難所となっていることから、年間を通して安全で円滑な通行を確保するため、平成30年11月から掘削工事に着手し、昨年7月に貫通いたしました。 現在トンネルの舗装や照明、防災設備などの工事を計画どおり進めており、全ての工事完成の見通しが立ったことから、今年11月27日に供用を開始することとし、引き続き完成に向け工事を着実に進めてまいります。
○副議長(佐藤政隆君) これをもって、渡辺康平君の質問を終わります。 通告により発言を許します。25番佐久間俊男君。(拍手) (25番佐久間俊男君登壇)
◆25番(佐久間俊男君) 県民連合議員会の佐久間俊男であります。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして質問を開始させていただきます。 初めに、
東日本大震災、原子力災害からの
復興再生についてであります。
東日本大震災及び福島第1原子力発電所の事故から11年半が経過しましたが、本県は
避難地域の
復興再生、廃炉、処理水対策、風評と風化の問題、地域産業の再生をはじめとして長期的かつ困難な課題を抱えています。 一方で、これまでに多くの復興の拠点となる施設や道路等の交通網が整備されてきたほか、今年に入っては、6月に葛尾村及び大熊町、8月には双葉町で特定
復興再生拠点区域の避難指示が解除されるなど、復興への歩みを着実に進めてきております。 特に浜通り地域等の産業基盤の回復を目指して進められている
福島イノベーション・コースト構想の取組においては、これまでに福島ロボットテストフィールドや
東日本大震災・原子力災害伝承館をはじめとした拠点施設が整備され、多くの企業が進出、地域に立地し、廃炉やロボット等の実証研究に取り組むとともに、地元企業や教育機関との連携などを通じた様々な取組が進められております。 今月16日には、福島の創造的復興の中核になる福島国際研究教育機構の立地場所が浪江町に決定するなど、
福島イノベーション・コースト構想の一層の推進が期待されるところでありますが、今後は構想による効果を浜通り地域等のみならず県全体に波及させていくことにより取組の底上げを図り、構想のさらなる発展につなげていくことが本県における震災及び原子力災害からの切れ目のない
復興再生にとっても非常に重要であると考えます。 そこで、
福島イノベーション・コースト構想による効果をどのように県全体に波及させていくのか、知事の考えをお尋ねします。 次に、大規模災害への備えについてであります。 近年全国各地で線状降水帯による大雨や地震などによる
自然災害が頻発しており、その被害も激甚化しております。大規模災害が発生すると、被災自治体では、被災者の生活再建に向けた住家被害認定調査や罹災証明書の発行、さらには災害復旧事業など、膨大な業務量に十分に対応できる職員の確保が必要となってきます。 これらに円滑に対応していくためには、県域を越えた広域的な連携関係の構築が重要であると考えております。 そこで、県は大規模災害に備え、人的支援における他自治体との連携にどのように取り組んでいるのかお尋ねします。 次に、副業人材による関係人口の拡大についてであります。 長期化する新型コロナウイルス感染症による影響や働き方改革の進展などにより、ライフスタイルの変化や多様な働き方への期待が高まっており、民間企業の調査によれば、働く個人の約10%が副業、兼業に取り組んでいるとの調査結果もあります。特に20代から30代の若年層では、副業への関心や地域貢献意欲が高く、自分のスキル、経験を地域に還元したいという方が多いと伺っております。 一方で、地方においては、専門スキルを持つ人材や即戦力となる担い手が不足しており、事業の継続、拡大や地域課題への影響が懸念されることから、県が取り組み、一定の成果が出ている副業人材の受入れをさらに加速させ、関係人口を拡大していく必要があると考えます。 そこで、県は副業人材による関係人口のさらなる拡大に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、鉄道ネットワークの維持確保についてであります。 県内のJR鉄道路線は、東北新幹線、常磐線などの幹線と磐越東線、水郡線などの地方交通線があり、また会津鉄道線など第3セクター鉄道がJRの鉄道ネットワークを補完する役割を担っています。 今年7月、国土交通省の鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会は、「利用者が大幅に減少し、危機的状況にある線区については、鉄道事業者と沿線自治体は相互に協働して必要な対策に取り組むことが急務」と提言を行いました。 また、JR東日本では利用の少ない線区の収支データの公表を行い、
コロナ禍の影響も相まって、県内の幹線の一部、地方交通線の大部分が平均通過人員1日2,000人未満の線区となっています。 高速で大量に輸送できる鉄道というインフラは、地域の経済活動の基盤となるものであり、会津鉄道沿線をはじめ県内の約8割を占める過疎・中
山間地域においても、鉄道ネットワークで都市部とつながることでビジネスや観光の交流を促進することができると考えます。 また、広域の災害発生時において、鉄道は他の輸送手段から代替輸送を受け入れる役割も期待されます。鉄道ネットワークの維持確保は、過疎・中
山間地域を多く抱える本県の活力と県民の安全・安心な日常生活に関わる重要な課題であると考えます。 そこで、県は鉄道ネットワークの維持確保にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。 次に、人口減少対策についてであります。 最初に、結婚世話やき人の確保についてでありますが、人口減少対策を進める上で結婚の希望をかなえることが重要であると考えます。以前は、地域に幅広いネットワークを持つ世話好きな人がいて、結婚適齢期の人に性格が合いそうなお見合い相手を紹介していました。 時代の流れとともに、そのようなおせっかいを焼く人が少なくなってきていますが、人と人との関わりが希薄になっている今の時代だからこそ、地域の方々に世話やき人になっていただき、出会いの場を創出し、結婚の希望をかなえられるような地域づくりを進めていくことが人口減少の抑制や地域の活性化につながるものと考えます。 そこで、県は結婚世話やき人の確保にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。 次に、不妊治療の支援についてでありますが、今年4月から体外受精や顕微授精などの特定不妊治療における標準的治療が公的医療保険の適用になりました。 不妊治療は、検査や投薬、頻繁な通院などにより、身体的、精神的に負担がかかるだけでなく、治療費が高額となり、経済的な負担も大きくなることから、保険適用になったことは大きな進歩であると思います。 しかしながら、標準的治療で効果が認められず、保険適用外の治療を選択した場合には、自己負担額が大きくなり、本人に合わせた治療の選択肢が減ることが予想されます。 さらに、保険適用には年齢や実施回数の制限があり、治療を行う方々が望む治療を十分に受けられない可能性があると考えています。 人口減少が進む中で、不妊治療により1人でも多くの子供が生まれることは重要であることから、早急な対策が必要であります。 そこで、県は不妊治療の支援にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。 次に、起業、創業の促進についてであります。 福島の復興、地域創生に貢献したいとして新たに起業を創業する人やこれから開業したいという意欲のある人が私の近くにも増えてきております。県においても起業、創業に対する様々な支援を行っているところでありますが、新型コロナウイルス感染症や円安による資源の高騰、物価高など、社会経済情勢が厳しさを増す中で起業することは、相当の勇気と決断が必要であり、このような起業家を手厚く支援する必要があると考えます。 そこで、県は起業、創業の促進にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。 次に、猪苗代湖の安全な利活用についてであります。 猪苗代湖は、広大で青く澄んだ湖面を有する風光明媚な湖であり、環境保全、水質保全、観光、そして農業の振興に取り組んでおり、さらに郡山市の水源であることなどから、県民に親しまれ、また県外からも大勢の人が訪れております。 このような中、令和2年9月に猪苗代湖中田浜においてプレジャーボートによる3名もの死傷者を出すという痛ましい事故が発生し、本年8月25日に国土交通省運輸安全委員会から船舶事故調査報告書が公表され、再発防止策を講じることが求められています。 今後このような痛ましい事故が起きないようにするためには、湖面の安全な利活用が図られるよう、関係者が協力して対応していくことが重要であると考えます。 そこで、県は猪苗代湖の安全な利活用に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねします。 次に、急傾斜地の崩壊による災害の防止対策についてであります。 近年、全国的に激甚化、頻発化する豪雨等や大規模な地震により、土砂災害の発生が増加傾向にあります。 本県においても、令和元年東日本台風により県内各地で急傾斜地の崩壊をはじめとする土砂災害が数多く発生し、再度の災害防止に向けた施設整備が進められておりますが、本年8月3日からの大雨では会津北部を中心に再び急傾斜地の崩壊などの土砂災害が発生しました。 県民連合議員会が実施した現地調査においては、被災された家屋の裏側の急傾斜地が崩壊し、住宅へ土砂が流れ出した現場を見て、県民の安全・安心のため、改めて対策の必要性を強く感じたところであります。 そこで、県は急傾斜地の崩壊による災害の防止対策にどのように取り組んでいるのかお尋ねします。 次に、流域下水道事業についてであります。 下水道事業は、清潔で快適な生活環境の確保、河川など公共用水域の水質保全の役割を果たす重要な社会インフラであり、本県においても各市町村が令和8年度を目途に汚水処理のおおむねの完成を目指すアクションプランを作成し、これに基づき整備が進められていると伺っております。 一方、市町村では、人口減少に伴う下水道料金収入の減少、事業に携わる職員の減少、施設の老朽化などが事業の安定的経営において重大な課題となっていると思われます。 また、市町村の公共下水道から出る下水を集約し、終末処理場で処理を行っている県の流域下水道事業においても同様の課題を抱えており、その経営の悪化は関係市町村の負担金にも影響を及ぼすことが懸念されます。 そこで、県は流域下水道事業の安定的な経営のため、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。 次に、人材の確保についてであります。 公立小中学校における質の高い教員の確保についてでありますが、令和3年12月に第7次福島県総合教育計画が策定され、目指すべき教育の姿が明らかになり、計画では福島のよさを大切にした福島ならではの教育を推進することが述べられています。 また、県は
東日本大震災からの復興・創生に向けて、廃炉、風評等の多様な課題を乗り越えていく必要があり、何よりも福島の未来を創る子供たちに多くの人と協力しながら解決していく力を育んでいくことが大切であると考えます。 その実現のためには、児童生徒1人1人と向き合い、福島ならではの教育を担う質の高い教員の確保が大前提となると思いますが、ここ数年公立小中学校の教員を目指す志願者が減少傾向にあると聞いております。 そこで、
県教育委員会は公立小中学校における質の高い教員の確保に向け、どのように取り組んでいるのかお尋ねします。 また、県警察における人材確保の取組についてであります。 県内の治安情勢は、刑法犯認知件数が昨年まで19年連続で減少し、交通事故の発生件数や死傷者数ともに減少傾向が続いていると伺っておりますが、一方でスマートフォンをはじめとした情報通信機器の普及に伴い、サイバー犯罪被害に遭う県民が多数に上るなど、新たな犯罪が県民の身近に迫ってきていると実感しております。 このような中、少子化の波が加速度的に進行し、官民ともに人材の確保が喫緊の課題となっておりますが、県民の安全と安心を担う警察官については、近年の社会情勢の変化に柔軟に対応できる優秀な人材を1人でも多く確保していくことが重要なことであると考えます。 そこで、県警察は優秀な人材の確保のため、どのように取り組んでいくのかお尋ねします。 次に、連携型中高一貫教育についてであります。
県教育委員会においては、会津学鳳高校のような併設型中高一貫教育校のほかに、高校と地元の中学校が連携した教育活動を行う連携型中高一貫教育が平成17年度から県内3地区で開始され、現在は塙工業高校、田島高校、ふたば未来学園高校及び相馬総合高校において実施されていると伺っております。 連携型中高一貫校の取組は、中学校と高等学校の先生方の御尽力によるところの当該生徒の学力向上や高校への進学意識を高めるために大変重要な取組であり、その教育効果をより高める必要があると考えます。 そこで、
県教育委員会は連携型中高一貫教育にどのように取り組んでいるのかお尋ねします。 質問の最後に、児童の視力低下の予防についてであります。 この質問は、私が平成28年2月定例会において見解として述べさせていただいたものでありますが、児童生徒の視力の低下を懸念したものでありました。 学校保健統計調査によれば、平成27年度から児童生徒の視力の低下が進んでいると言われるようになり、裸眼視力1.0未満の児童生徒の割合は年々増加傾向にあります。小学校の裸眼視力1.0未満の割合は、平成27年度は35.2%でしたが、令和3年度には40.6%と約5%増加し、過去最多となっていると伺っております。 視力低下の要因には、デジタル化が進んだことが背景にあると言われておりますが、今後ICT機器を活用した学習がさらに進めば、児童生徒の視力へ与える影響が懸念されるところであります。 そこで、
県教育委員会は公立小学校において児童の視力低下の予防にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたしまして、私の
一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(佐藤政隆君) 執行部の答弁を求めます。 (
知事内堀雅雄君登壇)
◎知事(内堀雅雄君) 佐久間議員の御質問にお答えいたします。
福島イノベーション・コースト構想につきましては、震災と原子力災害により産業基盤が失われた浜通り地域等の自立的、持続的な産業発展を図るため、地元企業の技術力や経営力の向上による新たな事業展開や取引拡大と企業、人材の呼び込みを進めるため、そして県内他地域との連携を強化し、県全体に効果を波及させていくことが重要であります。 このため、地域の垣根を越えた新たなビジネス機会の創出に向けた廃炉分野における元請企業とのマッチングや福島イノベ倶楽部を通じた異業種交流の実施、さらに県内企業の参画意欲を高めるため、参入事例や支援制度等を紹介する説明会や企業訪問を全県で実施するなど、様々な取組を展開しているところであります。 引き続き、関係機関と連携しながら、この構想の分かりやすい情報発信に努め、参画を積極的に呼びかけるとともに、福島国際研究教育機構が研究開発における司令塔機能を発揮し、大学や研究機関など、構想を担う多様な主体相互の連携強化を図り、構想に基づく取組をさらに進展させることで、浜通り地域等のみならず福島の復興・創生につながるよう、しっかりと取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、
関係部長等から答弁をさせます。 (危機
管理部長渡辺 仁君登壇)
◎危機
管理部長(渡辺仁君) お答えいたします。 大規模災害に備えた他自治体との連携につきましては、北海道、東北6県及び新潟県の相互応援協定や国の応急対策職員派遣制度等において人的支援の連携体制を構築しており、今年3月の福島県沖地震では、新潟県、山形県、東京都から職員の派遣を受け、また先月の大雨災害では、新潟県に本県から職員を派遣し、住家の被害認定調査等を行ったところです。 引き続き、他自治体と緊密に連携し、迅速な災害対応にしっかりと取り組んでまいります。 (
企画調整部長橘 清司君登壇)
◎
企画調整部長(橘清司君) お答えいたします。 副業人材による関係人口拡大につきましては、県内事業者等のDXからも有効と考えており、全国に先駆けて令和2年度から取り組んだ結果、これまで延べ270人を超える都市人材等をマッチングする成果を上げてまいりました。 今年度は、継続的なつながりづくりの支援に加え、コピーライター等が地域課題に取り組むふくしまプロボノチームを結成するなど、より多様な関わり方を創出し、関係人口のさらなる拡大につなげてまいります。 (生活
環境部長久保克昌君登壇)
◎生活
環境部長(久保克昌君) お答えいたします。 鉄道ネットワークにつきましては、地域の経済活動を支え、災害時の代替機能にも資する必要不可欠な社会基盤であることから、これまで第3セクター鉄道への補助や、災害により不通区間が生じた場合は国や鉄道事業者に早期復旧を求めるなど、維持確保に努めてまいりました。 引き続き、関係機関と連携し、利活用の促進等を図りながら、鉄道ネットワークの維持確保に取り組んでまいります。 (
商工労働部長小笠原敦子君登壇)
◎
商工労働部長(
小笠原敦子君) お答えいたします。 起業、創業の促進につきましては、起業意識を喚起し高める講座の開催に加え、財務や労務等を学ぶ新たな講座の開設、事業計画の磨き上げ、専門家による伴走支援等、起業への関心、準備から事業が軌道に乗るまでの各段階に応じた支援を実施しているところであります。 さらに、地域課題の解決に取り組む起業家や
コロナ禍の影響を受けた創業間もない事業者に対して助成を行うなど、引き続き起業しやすい
環境づくりを進めてまいります。 (土木部長曳地利光君登壇)
◎土木部長(曳地利光君) お答えいたします。 猪苗代湖の安全な利活用につきましては、一昨年の船舶事故後に利用区分を周知するためのマップの更新や湖岸への看板の設置を行うとともに、県や関係市町等で構成する協議会において、先月に公表された国の事故調査報告書を踏まえた再発防止策等の検討を進めているところであります。 引き続き、本協議会での議論を基に、利用ルールや利用者への周知方法など、湖面の安全な利活用に向けた対策を関係機関と連携しながら検討してまいります。 次に、急傾斜地の崩壊による災害の防止対策につきましては、崩壊の危険度等に応じ、優先度の高い箇所から防護柵等の整備を重点的に進めるとともに、災害時の早期の避難を促すため、現地への標識設置や県のホームページにより土砂災害警戒区域の周知などに努めているところです。 引き続き、県民の安全で安心な生活環境を確保するため、ハード、ソフトが一体となった対策にしっかりと取り組んでまいります。 次に、流域下水道事業の安定的な経営につきましては、中長期的な経営の基本計画である経営戦略に基づき、下水処理場の維持管理業務を一括して複数年契約する包括的民間委託を行うなど、事務の軽減やコスト縮減に取り組んでおります。 さらに、市町村と連携し、汚水処理施設の統廃合等、広域化、共同化を促進するなど、経営基盤の強化を図ることで、将来にわたり流域下水道事業の安定的な経営に取り組んでまいります。 (
こども未来局長鈴木竜次君登壇)
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こども未来局長(鈴木竜次君) お答えいたします。 結婚世話やき人の確保につきましては、これまでホームページや各種広報誌への掲載、市町村を通じたチラシの配布など、県内各地に広く応募を呼びかけ、人材の掘り起こしを進めてまいりました。 今後は、市町村で登録された結婚応援ボランティアを通じた広報やふくしま結婚サポーター企業等へのPRなど、市町村や企業との連携を強化しながら結婚世話やき人の確保に一層取り組んでまいります。 次に、不妊治療の支援につきましては、各保健福祉事務所での相談支援をはじめ県立医科大学の生殖医療センターにおいて医師等の専門職員を増員するなど、診療相談体制の強化に取り組んできたところであります。 今後は、今月設立した不妊症・不育症支援ネットワーク協議会における保険適用後の影響や、不妊治療の経済的、精神的負担の軽減策などの議論を踏まえ、不妊治療の支援にしっかりと取り組んでまいります。 (教育長大沼博文君登壇)
◎教育長(大沼博文君) お答えいたします。 教員の確保につきましては、教員としての思いややりがいをまとめた動画、パンフレットによりその魅力を広く発信するとともに、今年度から教員採用試験における小学校と中学校の併願を可能にするなど、制度の改善に取り組んでいるところであります。 今後は、高校で導入した教育コースにおいて、生徒が教育に関わる職業への理解を深めるなど、様々な方策により教員志願者を増やすことで質の高い教員の確保に努めてまいります。 次に、連携型中高一貫教育につきましては、4つの県立高校が地域の中学校と連携し、教員間の授業交流や合同での講演会など、6年間を見通したキャリア教育を通じて、学力向上とともに進路や職業への意識の高揚を図っております。 今後は、各地区での成果を共有しながら取組の検証を行うことにより、連携型中高一貫教育の特色を生かした教育内容のさらなる充実に努めてまいります。 次に、児童の視力低下の予防につきましては、社会のデジタル化の進展に伴うICT機器に接する機会の増加などにより、低学年からの視力の低下が懸念されていることから、目の疲労を防ぐ留意点を示したリーフレットや健康状態を把握するチェックリストを県独自に配布し、定期的な健康観察を行っているところであります。 今後とも、学校医の助言の下、家庭と連携し、視力低下の予防に取り組んでまいります。 (警察本部長児嶋洋平君登壇)
◎警察本部長(児嶋洋平君) お答えいたします。 県警察における優秀な人材確保の取組につきましては、特に高校生や大学生を対象に、採用説明会や県警察のSNSを通じて、仕事のやりがい、職種の幅広さ、公平公正な昇任制度、充実した福利厚生などの利点を積極的に説明し、競争試験の受験者数を増やすことにより、優秀な人材を確保できるよう努めてまいりました。 本年度は、サイバー犯罪の捜査を情報処理の能力で支援できる警察職員の選考を行ったほか、視閲式や方部別の体験型説明会を開始するなど、今後も取組を鋭意強化してまいります。
○副議長(佐藤政隆君) これをもって、佐久間俊男君の質問を終わります。 本日は、以上をもって議事を終わります。 明9月29日は、定刻より会議を開きます。 議事日程は、県の
一般事務に関する質問及び
知事提出議案第1号から第28号までに対する質疑であります。 これをもって、散会いたします。 午後4時24分散会...