令和 3年 第3回定例会(9月) 令和3年第3回
大崎市議会定例会会議録(第5号)1 会議日時 令和3年9月28日 午前10時00分開議~午後4時26分延会2 議事日程 第1 会議録署名議員指名 +議案第99号 令和2年度大崎市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について |議案第100号 令和2年度大崎市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について |議案第101号 令和2年度大崎市一般会計及び
特別会計歳入歳出決算認定について 第2|議案第102号 令和2年度大崎市
水道事業会計決算認定について |議案第103号 令和2年度大崎市
下水道事業会計決算認定について +議案第104号 令和2年度大崎市
病院事業会計決算認定について (決算特別委員長報告、質疑、討論、表決) 第3 一般質問3 本日の会議に付した事件 日程第1 会議録署名議員指名 +議案第99号 令和2年度大崎市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について |議案第100号 令和2年度大崎市下水道事業会計未処分利益剰余金の処分について |議案第101号 令和2年度大崎市一般会計及び
特別会計歳入歳出決算認定について 日程第2|議案第102号 令和2年度大崎市
水道事業会計決算認定について |議案第103号 令和2年度大崎市
下水道事業会計決算認定について +議案第104号 令和2年度大崎市
病院事業会計決算認定について (決算特別委員長報告、質疑、討論、表決) 日程第3 一般質問4 出席議員(29名) 1番 早坂 憂君 2番 伊勢健一君 3番 鹿野良太君 4番 山口文博君 5番 山口 壽君 6番 佐藤仁一郎君 8番 八木吉夫君 9番 佐藤講英君 10番 氷室勝好君 11番 佐藤弘樹君 12番 中鉢和三郎君 13番 相澤久義君 14番 鎌内つぎ子君 15番 木村和彦君 16番 加藤善市君 17番 横山悦子君 18番 関 武徳君 19番 遊佐辰雄君 20番 只野直悦君 21番 富田文志君 22番 山田和明君 23番 氏家善男君 24番 山村康治君 25番 木内知子君 26番 佐藤和好君 27番 小沢和悦君 28番 佐藤 勝君 29番 後藤錦信君 30番 相澤孝弘君5 欠席議員(なし)6 欠員(1名) 7番7 説明員 市長 伊藤康志君 副市長 高橋英文君 副市長 尾松 智君 病院事業副管理者 八木文孝君 総務部長 赤間幸人君 総務部理事(財政担当) 渋谷 勝君 市民協働推進部長 佐藤 基君 民生部長 佐藤俊夫君 産業経済部長 茂和泉浩昭君 建設部長 茂泉善明君 上下水道部長 尾形良太君 会計管理者 中村弥生君
市民病院経営管理部長 総務部参事 伊藤文子君 中田健一君 総務部危機管理監 佐藤光弘君 市民協働推進部参事 大塲一浩君
産業経済部産業振興局長 産業経済部参事 安部祐輝君 寺田洋一君 鹿島台総合支所長 熊谷裕樹君 鳴子総合支所長 高橋幸利君
市民協働推進部環境保全課長 上下水道部上水道施設課長 高橋 勝君 紺野淳一君 教育委員会 教育長 熊野充利君 教育部長 宮川 亨君 教育部参事 宮野 学君 教育部参事 田中政弘君 監査委員 監査委員 松ケ根典雄君 監査委員 伊藤玲子君 事務局長 佐藤賢一君8 議会事務局出席職員 事務局長 遠藤富士隆君 次長 佐藤敬美君 係長 佐々木 晃君 主査 福田 彩君 主事 高島和法君 午前10時00分 開議
○議長(相澤孝弘君) 出席議員定足数に達しておりますので、議会が成立いたしました。 これから会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしております議事日程第5号をもって進めてまいります。
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△日程第1 会議録署名議員指名
○議長(相澤孝弘君) 日程第1、本日の会議録署名議員を指名いたします。18番関武徳議員、19番遊佐辰雄議員のお二人にお願いいたします。
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△諸報告
○議長(相澤孝弘君) 御報告いたします。 地方自治法第121条の規定により、お手元に配付のとおり、本日の議場出席者の通知がありました。
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市民病院経営管理部長 総務部参事 伊藤文子君 中田健一君 総務部危機管理監 佐藤光弘君 市民協働推進部参事 大塲一浩君
産業経済部産業振興局長 産業経済部参事 安部祐輝君 寺田洋一君 鹿島台総合支所長 熊谷裕樹君 鳴子総合支所長 高橋幸利君
市民協働推進部環境保全課長 上下水道部上水道施設課長 高橋 勝君 紺野淳一君 教育委員会 教育長 熊野充利君 教育部長 宮川 亨君 教育部参事 宮野 学君 教育部参事 田中政弘君 監査委員 監査委員 松ケ根典雄君 監査委員 伊藤玲子君 事務局長 佐藤賢一君
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△日程第2 議案第99号~同第104号
○議長(相澤孝弘君) 日程第2、議案第99号から同第104号までの6か件を一括して議題といたします。 令和2年度決算特別委員会の審査の経過と結果について、委員長の報告を求めます。 令和2年度決算特別委員長、19番遊佐辰雄議員。 〔19番 遊佐辰雄君登壇〕
◆19番(遊佐辰雄君) おはようございます。 ただいまより令和2年度決算特別委員会の審査の経過と結果について御報告いたします。 本委員会は、議案第99号から同第104号までの6か件の議案の付託を受け、9月9日に委員会を開催し、正副委員長互選の後、担当部署からの概要説明を行いました。 続いて、9月17日、21日、22日及び24日の4日間にわたって開催いたしました委員会では、
所管常任委員会関係分についてそれぞれ会派ごとに質疑を行い、延べ51人の委員から質疑がなされました。 議長を除く全議員で構成された委員会でありますので、質疑の詳細については省略いたしますが、歳入については主に収入未済額や不納欠損額、収納率について、また、歳出については、
総務常任委員会所管分としては、主に分析財政指標や地域振興費、地域交通対策費、
原発事故放射能対策経費、おお
さき移住支援センター運営事業、教育費について、
民生常任委員会所管分としては、主に高齢者福祉費、保健衛生総務費、
子ども医療費助成事業、
国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、病院事業会計について、
産業常任委員会所管分としては、主に農業費、商工費、林業費、観光事業費について、
建設常任委員会所管分としては、主に建築指導費、道路橋りょう費、排水路改良費、市街地開発事業費、
三本木パークゴルフ場整備を含む公園整備費、水道事業会計、下水道事業会計などについて活発な議論を展開し、慎重な委員会審査を行いました。特に令和2年度においては、新型コロナ禍ということもあり、保健衛生費や商工費を中心に新型コロナ対策に係る質疑が多かった点も申し添えます。 以上のような審査経過を経て、9月24日の委員会最終日に討論、表決を行いました。議案第101号については、放射能対策経費、
三本木パークゴルフ場整備事業の2点において、放射能対策経費については、焼却による内部被曝のおそれと安全性について、
三本木パークゴルフ場については、主要施策の成果の記載等の令和2年度実績について、反対、賛成の立場からそれぞれ討論があり、起立採決の結果、原案のとおり認定すべきものと決定いたしました。 次に、議案第99号、同第100号及び同第102号から同第104号までの5か件については、全会一致で原案のとおり可決及び認定すべきものと決定いたしました。 以上、本委員会に付託されました議案の審査の経過と結果を申し上げ、委員長報告といたします。
○議長(相澤孝弘君) ただいまの委員長報告に対する質疑に入ります。 これから質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。 質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(相澤孝弘君) 質疑なしと認めます。 これから討論に入ります。 討論はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(相澤孝弘君) 討論がなければ、採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(相澤孝弘君) 御異議なしと認めます。 これから採決いたします。 ただいま、議題となっております議案のうち、議案第101号令和2年度大崎市一般会計及び
特別会計歳入歳出決算認定についてを起立により採決いたします。 本案に対する委員長の報告は認定であります。 本案は委員長の報告のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(相澤孝弘君) 起立多数であります。 よって、議案第101号は委員長の報告のとおり決定いたしました。 次に、議案第99号、同第100号及び同第102号から同第104号の5か件を一括して採決いたします。 各案に対する委員長の報告は可決及び認定であります。 各案は委員長の報告のとおり決定することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(相澤孝弘君) 御異議なしと認めます。 よって、議案第99号、同第100号及び同第102号から同第104号の5か件は委員長の報告のとおり決定いたしました。 執行部の説明員入替えのため、暫時お待ち願います。 なお、
新型コロナウイルス感染症対策として、中座される議員は別室にて一般質問の視聴をお願いいたします。
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△日程第3 一般質問
○議長(相澤孝弘君) 日程第3、一般質問を行います。 今定例会の一般質問の発言時間は、答弁を含めて1人50分以内といたします。 順次、発言を許します。 17番横山悦子議員。 〔17番 横山悦子君登壇〕
◆17番(横山悦子君) おはようございます。17番横山悦子でございます。 実りの秋、収穫の秋を迎え、すがすがしい秋空であります。 今日から一般質問が始まりますが、トップバッターは初めてであります。市民の声が届きますようしっかり頑張ってまいりますので、実りのある答弁を御期待いたします。よろしくお願いいたします。 また、今日はおおさき宝大使でもあります大相撲の第69代横綱白鵬関、36歳でありますが、今回で現役引退の意向を固めたということが27日分かりました。大崎タイムス、また、河北新報にも大きく載っておりますけれども、本当におおさき宝大使としてすばらしい貢献をいただきました。大崎市誕生10周年記念事業の夏巡業、大相撲大崎場所では懸賞金を寄附したり、また貢献度はおおさき宝大使の枠組みにとどまらないということで、大崎タイムスでも紹介されております。本当に長い間、歴代、史上最多45回の優勝を誇った横綱であります。また、引き続きおおさき宝大使になっていただくと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、
東日本旅客鉄道株式会社仙台支社長三林宏幸様に、新幹線の鉄道に係る騒音・振動対策の推進に関する要望書を8月6日、宮城県仙台市、名取市、栗原市、村田町、大和町と共に大崎市も提出していただきました。通告後、この情報を知りましたので、ここで紹介させていただきますが、伊藤市長をはじめ、環境保全課の皆様方に感謝いたします。 また、今年も10月もしくは11月に新幹線の騒音、振動、低周波の測定も行っていただきます。いつも寒い時期でありますけれども、どうぞお体に注意して、騒音、振動、低周波の測定、よろしくお願いいたします。 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。 まず初めに、
新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について。 いまだかつてないほど医療現場の状況は困難を極めていると思います。医療従事者、関係者の皆様、1年半以上にもわたり献身的に医療に従事してくださる皆様に、心から感謝と敬意を申し上げます。 政府は、今月30日期限となっていた緊急事態宣言、
まん延防止等重点措置も全て終了する方向で検討しております。宮城県大崎市のコロナ感染者も一つの山を越え、第五波のピークアウトの状況となりました。昨日の感染者数は10代から50代の6人が感染、2か月ぶりに1日の新規感染者数が1桁になり、これでやっと一安心というわけにはいかず、まだ終息が見えない状況であります。間違いなくやってくると言われている冬の第六波に向け備えていかなければならないと思います。 また、宮城県の26日時点の県内入院患者は86人、重症者は44人、ホテル療養中が131人、自宅療養者が56人、調整中が33人となっております。予断を許さない状況が続いており、今後の第六波に備え、8点についての御所見をお伺いいたします。 まず初めに、重症化した患者や重症化リスクの高い者への医療提供体制について。 適切な治療が受けられずに、重症化して死亡する事例も発生しており、中等症状が重症化した患者及び妊婦を含む重症化リスクの高い者が、入院して治療を受けることができる医療体制を早急に整備することが必要と思います。県、関係機関との協議も含め、市長の御所見をお伺いいたします。 次に2点目、臨時医療施設の設置及び宿泊療養施設の増設について。 病院の病床が逼迫しているため、入院できず必要な治療が受けられない事態を改善するため、臨時医療施設の設置を行い、家庭内感染の防止の観点から、本市には古川駅前のホテルが用意され、一時は満杯であったとお聞きしております。宿泊療養を基本とする現在の方針を維持するとともに、ホテル等の宿泊療養施設を早急に増設、整備する考えについて、これも県との協議が必要と思いますが、いかがでありましょうか。 次に3点目、宿泊療養施設での抗体カクテル療法(ロナプリーブ)の投与についてであります。 デルタ株をはじめとする複数の変異株に効果があることが臨床試験で確認されているロナプリーブは、COVID-19重症化リスク因子を持つ軽症患者の入院、死亡リスクを低下させるとともに、重症化の抑制と症状消失までの期間短縮が臨床試験において示されております。7月には厚労省が承認した抗体カクテル療法、また、今月17日は軽症、中等患者の重症化を防ぐ抗体カクテル療法について、往診での実施を認める事務連絡を各自治体にも出しております。 本市におきましても、宿泊施設、自宅療養者に対しても投与できるように、ハード、ソフト両面にわたる整備を行う考えについて伺います。 次に4点目、自宅療養者と同居する者に対する感染予防対策と合わせて、家庭内、職場内感染対策の強化について。 若者の感染、親から子、子から親へと家庭感染が流行しました。自宅療養者と同居する者に対する感染予防対策と合わせて、家庭内、職場内感染対策の強化について、市としての対策をどうされたのでありましょうか。保健所との連携と思いますが、お伺いいたします。 5点目、若い人等を対象としたワクチン接種会場の設置について。 10代から50代の若い人たちへのワクチン接種を進めるために、ワクチン接種会場を設置、または夕方6時以降の夜間接種をできるよう工夫することについてでありますが、この件に関しては、通告後、若者を対象に計画、実施されておりますが、さらに御検討はされていないのでしょうか。 次に6点目、ワクチン副反応者と市の関わりについて。 ワクチン接種後、体内で新型コロナウイルスに対する免疫のできる過程で様々な症状が現れます。一時的な発熱や接種部位の腫れ、痛み、動けないだるさ等の比較的よく起こる副反応以外にも、健康被害が生じることがあります。効果とともに副反応が生じるわけでありますが、そのために国の救済制度が設けられております。今回の災害ともいえる新型コロナウイルスのワクチン接種についても、予防接種法に基づく救済を受けることができます。 私にも、市民からの相談がありました。ワクチン接種後、だるさ、倦怠感で起きられない状態の人あるいは接種後に副反応で入院した人、また、接種の翌日に亡くなられた家族からの相談もありました。市内の80代の女性は、6月、2回目の接種後、夜中から胸が苦しくなり、家族に付き添われ入院が決まり、家族が看護師と話しているうちに容体が急変し、亡くなりました。家族の話によると、不整脈の持病はありましたが、接種の直前まで体調に異常はなく、こんなにも突然に亡くなるとは思わなかった、死因はシンパレスト、急性心筋梗塞、病院の医師はワクチン接種との因果関係は分からないが、ワクチンの副反応の疑いがありますということで、厚労省に報告していただき、厚労省から市に通知がありました。 市民の中にも救済制度を知らない方、あるいは市に提出することさえ知らない方もいると思います。市のホームページに掲載しておりますが、見られない方もおります。広報おおさきに掲載するとか、市民への周知をもう一度考え直していただきたいと思います。 特に厚労省から報告が来ている方々、大崎市には何人おりますか。私が聞いたときには11人でしたが、それから増えているのでありましょうか。また、厚労省に救済制度で申請している方は現在4人と伺いました。副反応者への相談窓口の明確化、さらに副反応者が厚労省に提出書類などを事細やかに教えていただきたく思います。給付を受けるには、カルテ、ワクチン接種証明、亡くなられた方は埋葬許可証等々の書類を市に提出しなければなりません。本当にハードルは高いです。その後、市区町村と厚労省が書類や症状を確認、予防接種や感染症、法律などの専門家で構成される国の審議会で因果関係を判断する審査が行われます。また、国に対しても、救済制度を分かりやすく早急なる対応等を要望していただきますよう、お願いするものであります。 そこで、ワクチン接種副反応者と市の関わりについての御所見をお伺いいたします。 次に7点目、公立学校におけるオンライン教育の進捗と課題について。 全国の小中学校に1人1台の端末と高速大容量の通信ネットワークを整備するGIGAスクール構想、2023年度までの整備の予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、状況が大きく変化いたしました。文科省は、整備を2020年に前倒ししましたが、
新型コロナウイルス感染症にとどまらず、臨時休校を伴う大規模災害の発生も想定しております。夏休み明けの各地の学校で、臨時休校や分散登校などを余儀なくされている実態が文科省の調査で分かりました。 教育現場においては、感染症や災害等による学校の臨時休校等の緊急時においても、ICTの活用により、全ての子供たちの学びを保障できる環境整備の進捗と各家庭のICT環境の整備、端末、モバイルルーター等の優先配置の課題等についてお伺いいたします。 次に8点目、家庭内にPCR検査対象者、濃厚接触者、コロナ陽性者が発生したとなると、一番心配なのは、自宅療養期間の家族の食料品、生活用品であります。備蓄があればいいのですが、そのような家庭はごく一部であります。同居者が外出して買物に出かけられないため、また、外出することなく自宅療養に専念していただくために、食糧の宅配のシステム化、体制の構築が急務と考えられます。市内の7人家族、30代の主婦からお聞きいたしましたが、我が家では3日間カレーライスでありました。家族に食べさせる食料の確保は、本当に大変でありました。材料の備蓄がある家庭ばかりではありません。友人や知人を頼れない市民もおります。御所見をお伺いいたします。 次に、大綱2点目、介護予防施策のさらなる推進について。 年齢を重ねると、人と付き合うのがおっくうになったり、足腰も弱くなり、外に出るのがつらく、家の中で過ごすことが多くなりがちです。幾つになっても外に出て人とおしゃべりすることは、認知症予防、介護予防のためにも大切なことです。心と体を生き生きと保つために、大崎市では健康づくり、自立支援、地域づくりの仕組みづくりを推進しております。本市の高齢者の約6割は、要介護状態になっても住み慣れた自宅で過ごしたいと考えています。本市の高齢者人口は今後も増加が続くと見込まれ、令和3年4月時点の高齢化率は30.6%であります。約3.3人に1人が65歳以上となっており、また、2025年問題といわれる団塊の世代が75歳以上となる令和7年には31.7%に達する見込みで、今後、なお一層の高齢化社会を迎える見通しとなっております。 介護予防・
日常生活支援総合事業は、平成30年4月から開始され、平成30年度内の県内の総合事業の進捗状況は、緩和型通所介護事業の整備状況は僅か2市のみでありました。緩和型通所介護施設を開設することにより、要支援や要介護状態から脱する環境整備が求められています。例えば既存の事業所である接骨院、整骨院、鍼灸指圧院、整体院で要支援者を受け入れ、改善できる体制を構築していく必要があります。 本市においても、緩和型通所介護施設の開設を検討していただき、要支援者と要介護者の介護サービスのすみ分けを図り、市民が安心して暮らせる環境整備についての御所見をお願いいたします。 これで私の1回目の質問を終わります。
○議長(相澤孝弘君) 答弁を求めます。 伊藤市長。 〔市長 伊藤康志君登壇〕
◎市長(伊藤康志君) 横山悦子議員から、一般質問のトップを飾りまして大綱2点御質問を賜りました。 冒頭、おおさき宝大使の白鵬関にも触れていただきました。私も昨日、自宅で早朝、テレビの速報を見まして、突然のことで驚きました。横綱あるいは宮城野部屋関係者に確認をさせていただき、多少フライングもあったようでありますが、昨日中には親方が協会のほうに引退の手続をということのようであります。この間の御尽力、御功績に深甚なる敬意を表しながら感謝の意をお伝えしたところでございます。議員から御紹介ありましたように、数々、大崎市にも功労、功績がございましたので、感謝の気持ち、労をねぎらいながら、先般までは45回優勝の横断幕を掲げておりましたが、引退、感謝の横断幕の準備もさせていただいているところであります。横綱、部屋関係者からは、新しい立場になって、また引き続きのお付き合いの関係で、大好きな鳴子温泉、大崎市にできるだけ早く訪れたいということの意思も伝わっておりますので、その折、議員からお話がありましたように、今後の交流活動も打合せをしてまいりたいと思っておりますので、引き続きお願いを申し上げたいと思っております。 御質問を賜りました大綱1点目の答弁につきましては、私と教育長あるいは一部、民生部長からも補足を申し上げたいと思っております。 大綱1点目の
新型コロナウイルス感染症拡大防止対策でございますが、横山議員には常々現場の声をお届けいただき、その解決、実現のために自ら実践を起こしていただいておりますことに敬意を表させていただいております。昨日も横山議員におかれましては、山田議員共々に先般議会から申入れがございました数々のコロナ対策、特に民間の検査機関によりますPCR検査センターの開設準備に伴います現地調査等々に御同席をいただき、その実現に御尽力をいただいておりますことに感謝を申し上げたいと思います。おかげさまで協議を順調に進められそうでございますので、一日も早い開設の準備に入ってまいりたいと思っております。 御質問の関係でございますが、重症化した患者や重症化リスクの高い者への医療提供体制として、妊婦を含む中等症以上の診療体制構築の要望がありましたが、今般の
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、病床数の不足の発生や感染症対応も含めた医療機関相互の役割分担、連携体制の構築など、医療提供体制に多大な影響を及ぼしていることは議員御指摘のとおりでございます。新たな医療提供体制は、これまで同様に都道府県の役割であるものの、感染症指定医療機関を有する本市とも連携の上、体制を構築していただいておりますことから、引き続き重症化の防止に向け、万全の体制づくりを目指してまいります。
新型コロナウイルス感染症患者に対応できる臨時医療施設の設置及び宿泊療養施設の増設についてですが、県では、
新型コロナウイルス感染症の軽症者や無症状者が入る宿泊療養施設として、8月27日に仙台市中心部のホテル1棟200室と昨日9月27日に石巻市市内の1棟50室を追加で借り上げ、県内の宿泊療養施設は合計で仙台市5棟、大崎市1棟、石巻市1棟の計1,250室体制となっております。県は引き続き拡大の検討もしているようであります。 受入れ可能病床が逼迫している状況が続いておりますことから、8月15日に開催されました市町村長会議において、宿泊療養施設の広域単位でも確保が重要である旨を申し上げましたところ、県においてさらなる感染症患者の急増に対応するため、宿泊療養施設の追加、確保に努めていただいたところであります。臨時医療施設の設置も含め、県との情報共有を図り、コロナ陽性者への医療提供体制の確保に努めてまいります。 宿泊療養施設での抗体カクテル(ロナプリーブ)の投与についてでございますが、抗体カクテル療法で用いる中和抗体薬は、感染症の重症化リスク因子を有した酸素投与を要しない軽症から中等症患者を対象に投与を行うこととされており、厚生労働省では、これまで供給量も限られることから、当面の間、重症化リスクのある者として入院治療を要する者を投与対象者として配分を行うこととするとし、高齢者施設や自宅、ホテル療養中の患者については、現時点では対象外としてまいりました。その後、8月13日付で宿泊療養での投与を可能とするよう、事務連絡が改正されたことから、県では、仙台市内に設置している宿泊療養施設内で県抗体カクテル療法センターを設置し、9月6日から運用を開始したところであります。現時点では、他の宿泊療養施設での投与は行われておりませんが、宮城県と情報共有しながら、市内療養施設での運用の調整に努めてまいります。 自宅療養者と同居する者に対する感染予防対策と合わせて、家庭内、職場内感染対策の強化についてお尋ねがございました。
新型コロナウイルス感染症と診断されて自宅療養中の方と同居する御家族の方へ、体調悪化と感染拡大を防ぐため、保健所において電話での健康観察と外出自粛のお願いを行っております。また、御自宅で過ごしていただく時間に他の人に感染を広げないよう、手洗いやマスクの着用、換気、共有部分の消毒、部屋を分けるなど、家庭での注意事項について具体的な保健指導を行っております。 本市といたしましては、保健所に保健師を派遣し、業務支援を行ってまいりました。今後も保健所と連携しながら、地域や職域でワクチン接種後も手洗い、消毒、マスクの着用など、基本的感染予防対策が重要であることを周知してまいります。 若い人などを対象としたワクチン接種会場の設置についてですが、全国的に若年層の新規感染者の増加が著しく、その対策が急務となっております。大崎市においても、30歳未満、特に20代の予約数や接種率は他の年代より低調であります。これらの状況から、接種率を高め、感染者数の減少を図るため、29歳以下の方を対象に9月3週目を1回目、10月2週目を2回目とする計4セットの夜間接種を、古川保健福祉プラザを会場に実施しております。1日当たりの予約上限は144人で、1回目、2回目とも予約は全て埋まりました。1回目につきましては既に接種を実施しており、4日間で576人に接種を行っております。若い方に積極的にワクチンを接種していただき、地域全体の接種率を高め、感染拡大の防止と重症化予防につなげるとともに、引き続き小まめな手洗いや密にならない行動といった基本的な予防活動の徹底に努めてまいります。 ワクチン副反応者と市の関わりについてのお尋ねがございましたが、一時的な発熱や接種部位の腫れ、痛みなどの比較的よく起こる副反応以外の健康被害が生じ、医療機関での治療が必要となったり障害が残ったりした場合に、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働省が認定したとき、予防接種法に基づく医療費、障害年金等の給付を受けることができる制度となっております。ワクチン接種後にアナフィラキシーや血栓症などの副反応の疑いのある症状の発生を知った医師は、予防接種法第12条に基づき、副反応疑い報告書を厚生労働省の審議会に提出いたします。また、並行し、健康被害を受けた御本人やその御家族の方につきましては、健康被害救済給付の請求を市町村に請求し、市町村はその申請書を県を経由し厚生労働省へ送付し、予防接種、感染症、医療、法律の専門家により構成される国の審査会で因果関係を判断する審査が行われる流れとなります。 なお、医師から厚生労働省へ報告のあった情報は、市町村にも共有されますことから、健康被害を受けた御本人やその御家族へは制度の内容も含め個別に周知、申請を促しておりますが、全ての市民が安心して接種していただけるよう、引き続き申請の相談や問合せに対しても、丁寧な対応に努めてまいります。 次に、家庭内にPCR検査対象者、濃厚接触者、コロナ陽性者が出た場合の食料の宅配システム体制の構築についてですが、濃厚接触者となった方については、コロナ陽性者と最後に接触した日の翌日から14日間は新型コロナウイルスの潜伏期間となるため、自宅待機と健康観察をお願いすることになり、不要不急の外出、通勤や通学、公共交通機関の利用を控えていただくことになります。やむを得ず外出する際は、マスクの着用、手指消毒などの感染予防策を徹底して行っていただく必要があります。コロナ陽性者については、県が主体となって食料宅配システムが構築されているところであり、県内で陽性となった方に対し、療養先が決定するまで3日分相当の食料品を配送することとしており、さらに自宅療養となった場合は、希望により再度の生活支援品をさらに7日間配送するなどの生活支援が行われているところでございます。必要に応じて県と連携し、コロナ陽性者及び濃厚接触者等の支援の在り方について検討してまいります。 次に、大綱2点目の介護予防施設のさらなる推進についてでございますが、本市では市町村主体で行う地域支援事業の一つとして、65歳以上の高齢者を対象に、その人の状態や必要性に合わせた様々なサービスなどを提供する介護予防・
日常生活支援総合事業を平成28年10月1日から実施しており、要支援に認定された人及び基本チェックリストなどにより、総合事業対象者と判定された人へ、国の基準による第1号訪問事業及び第1号通所事業を提供してまいりました。 しかし、近年における介護人材の不足や高齢者人口の増加、あるいは高齢者の多様な生活支援のニーズに応えるため、令和3年度から令和5年度までの3年を計画期間とする第8期大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画におきまして、現在行われている国基準のサービスに加え、人員等の要件を緩和した訪問型、通所型サービスAを導入することとしたところであります。この緩和型通所サービスの対象者像といたしましては、入浴、排せつ、食事等の身体介護が不要な方を想定しており、レクリエーション、軽運動、趣味の活動など、要支援者及び総合事業対象者が選択できるサービスの充実が図られ、介護予防や重度化防止の効果が期待されます。また、人員基準の緩和による雇用労働者のサービス提供、サービス提供時間の短縮やより安価な単価の設定により、国基準のサービスと比較して利用者負担額の軽減が図られる費用の効率化が期待されます。 緩和型サービスの提供における支援体制につきましては、新規事業者の開設はもちろんのこと、既にサービスを提供している通所介護事業者や御質問がありました整骨院等が既存の事業者で利用者を受け入れることで、地域資源の活用や定着につなげるものと期待しております。令和4年度のサービス提供開始に向けて、現在、要綱、基準等の準備に取り組んでおります。今後の予定といたしましては、年内に事業者への通知を行い、年明けから事業者募集を開始し、令和4年4月よりサービスが提供できるよう準備を進めてまいります。 本市といたしましては、今後とも高齢者が地域において自立した日常生活が継続できるよう支援してまいります。 私からは以上でございます。
○議長(相澤孝弘君) 熊野教育長。 〔教育委員会教育長 熊野充利君登壇〕
◎教育委員会教育長(熊野充利君) それでは、一般質問もよろしくお願いをいたします。 私からは大綱1点目、
新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について、公立学校におけるオンライン教育の推進、進捗状況と課題についてお答えをいたします。 昨年度、GIGAスクール構想によるタブレット機器等の配置やGIGAスクールサポーターを活用した環境整備、また、市内全ての学校において教職員を対象としました研修会を行い、準備を進めてきたところでございます。現在、本市におきましては、児童生徒の個人アカウントを用いて様々なアプリへとつながっている環境にありまして、全ての学校、学年でオンライン学習等が可能な状況となっております。既に学校におきましては、段階的にオンラインを活用した授業や行事が行われており、7月には姉妹都市である宇和島市の学校と交流授業を行ったり、おおさき中学生生徒会サミットでは、市外11校をオンラインでつなぎ、全体で約100名の参加の下で開催したりしております。また、学び支援教室を利用している生徒への授業配信など、積極的に取り組んでいる学校もあります。 教育委員会といたしましても、このコロナ禍におけるオンライン教育を想定した学習支援を、研修会やICT活用だよりなどで具体的に示し、臨時休業や分散登校に備えるよう指示しております。先日はコロナ禍でやむを得ず登校ができない生徒に対しまして、朝の健康観察や双方向による授業を実施した学校もありました。また、家庭でのインターネット環境に接続する手順等をお伝えをし、学校と家庭とを結ぶ環境整備がスムーズにいくよう進めてきたところであります。 今後も、通信環境の整わない家庭に対する個別の支援や小学校低学年児童のタブレット活用等、一つ一つの課題の解決を図りながら、子供の学びを止めない支援体制づくりに努めてまいります。 私からは以上でございます。
○議長(相澤孝弘君) 横山議員。
◆17番(横山悦子君) 第1回目の答弁、本当にありがとうございました。県との協議も大分進めていただきましたこと、本当に感謝を申し上げます。 このようにこのコロナ対策、やはり大崎市のみならず、県・国ということで、いろいろな過程でいろいろな問題に取り組んで、またこのように実証したり、いろいろ形になっているわけでありますけれども、今日の河北新報にもこのように書いてあります。「コロナ診療報酬、大幅増」ということで、政府の方針として抗体カクテルも対象となりました。この抗体カクテル療法を行った場合の診療報酬の加算を、現行の3倍から5倍に増やす方針を固めたとあります。コロナ患者の外来診療の報酬も上げ、28日から実施するというコロナ関係の今日の河北新報でありますけれども、やはりこの抗体カクテル療法、ワクチン接種をしながら、どうしてもワクチン接種ができないと、病気の薬というか症状を治す、これは本当に重要なポイントだと思いますけれども、それについて何か病院関係では情報を仕入れていますか。
○議長(相澤孝弘君) 八木病院事業副管理者。
◎病院事業副管理者(八木文孝君) 抗体カクテル療法が使えるようになりまして、8月後半以降から、当病院でも今までで約30例弱ぐらい使用しております。医師のお話を聞きますと、やはり効果は絶大で、当病院で点滴をして、その後ホテル療養という形で、以前ですと、ホテルからちょっと症状が悪くなって病院に戻ってくるというような例があったのですけれども、抗体カクテル療法をされた方でそういう方はいらっしゃらない。要はホテルで、そのままあとお帰りいただくということで、効果は絶大という感想を聞いております。 各自治体といいますか、地域によって医療の環境が異なっておりますので、テレビとか報道を見ますと、非常に首都圏とかで入院もできないような状態でというような場合ですと、自宅でも使えるようにするというニーズはあるのでしょうけれども、宮城県の場合、まず仙台では、市長答弁にございましたように、ホテル中に抗体カクテル療法のセンターをつくりましたので、仙台においてはそこを中心にして行っているというような状況です。また大崎市、この保健所管内では、当院が中心となって行うわけですけれども、当院の場合ですと、よそでやると医療従事者が分散してしまうので、なかなかそれは厳しいので、当院の中で実施して、そしてホテルであと療養いただくというのが、今の状況では一番ベストなのかということで考えております。
○議長(相澤孝弘君) 横山議員。
◆17番(横山悦子君) ぜひ抗体カクテル療法を、しっかり皆さんに提供できるように、よろしくお願いいたします。 それから、厚労省はワクチン接種後に副反応を伴う事例として医療機関にも報告を求めて情報収集しているのです。ところが、相談を受けた市民の方は、医療機関で、うちは書けないからほかの病院に行ってという、やっぱりそういう方もおりました。その辺のところ、大崎市と医師会では、医療機関に連携ということがあるのですけれども、その辺はどのように通達されているのか、もし分かりましたらお願いします。
○議長(相澤孝弘君) 佐藤民生部長。
◎民生部長(佐藤俊夫君) 国から医療機関、医師会等へ通達等々は流れているものと思われます。これはコロナワクチンに限らず、予防接種法、予防接種に係るこれまでも行われてきた制度を活用した一環として行われるものですので、十分、医療機関等々でも周知はされているものとは思われますが、本市と医師会等の間で具体的にこの副反応についてこれまでお話等はしたことはございませんが、今後、いろいろと情報共有をしながら取り組んでいければと考えておりますし、併せてやっぱり市民の方への周知が本市としての役割ではないかと思っておりますので、今後、分かりやすく説明していきたいと思います。
○議長(相澤孝弘君) 横山議員。
◆17番(横山悦子君) それから、私、1回目の質問の中に、厚労省から連絡が来て、聞いたときは、亡くなった方が1人、あとそれから、ほか10名ということで11人でありましたけれども、それより今現在増えているのでありましょうか。その人数を教えてください。それから厚労省に今、補償の問題で請求というか書類を出している方、私も死亡された方は御紹介して、親切丁寧に市で対応していただきました。本当に感謝を申し上げます。そういった形でどのくらいの人が今、申請されているのか、詳しく教えてください。
○議長(相澤孝弘君) 佐藤民生部長。
◎民生部長(佐藤俊夫君) 現時点で国から副反応の疑いということで報告いただいている件数は、増えておりまして15件となっております。内訳としましては、程度の症状の重いものが5件、そのうち1件が死亡、さらに程度が軽いものが10件となってございます。そして、その副反応が疑われた方々の申請状況ですけれども、こちらはこれまで15件のうち、申請を4件いただいております。また、国からの疑いの報告には入っておりませんが、御本人様からの申請ということで、これとはほかに2件の申請をいただいているという状況でございます。
○議長(相澤孝弘君) 横山議員。
◆17番(横山悦子君) ありがとうございます。 それから、私に大崎市民病院に入院された方からの投書が届いておりますので、ちょっと読ませていただきます。 「新型コロナウイルスという怖い感染が広がり、ワクチン接種をと国民に呼びかけられました。接種希望者には無料で、ただし接種の判断は個人個人に委ねられました。接種後に異常があった際には、相談先や健康被害が生じた場合にも予防接種健康被害救済制度が設けられますと記載された書類を受けて、安心して接種しました。 6月に1回目、7月に2回目を接種。2回目の接種後、15分の待機時間内には異常もなく帰宅。その日の夜、関節痛と倦怠感で一晩眠ることができなかった。翌朝から頭痛、吐き気、下痢の症状が加わり、大変な症状が続き、病院を受診した。個人病院から市民病院へ救急搬送。検査を繰り返し、その晩は入院治療。点滴に解熱剤、吐き気止めが注入され、明け方は大分改善されました。もし午前の回診で改善しているようで、家に戻って休めるようなら退院しても大丈夫とのことで、退院して休養することになりました。事務の方より退院会計が渡され、約4万5,000円ほどでした。あら、高いこととは思いましたが、改善されたから仕方がないと帰宅しました。何日も倦怠感が取れず、いつかは前の生活に戻れるはずと頑張った。あれから2か月、何とか前の生活に戻りつつあります。 2人の人から副反応なら市に相談したらとの言葉に、あの文面を思い出し、私のような人がほかにもいるはず、相談してみようと市へ連絡。病院から副反応者と報告がなければ、申請することができません、報告が来ましたなら本人に連絡しますと。ちょうど2か月、申請案内の文書が届きました。申請手続後、認定の結果が出るまで4か月から1年かかりますと書いてあり、申請手続をしても、必ずしも認定されるとは限りません。 救済とは、若い世代の方によく多く見られるといわれる副反応、子育て真っ最中の方が生活費の中から4万円もの出費、しかも予防接種による副反応と診断されているなら、申請手続後、速やかに救済措置を取ってあげるべきではないか。国の専門機関で審査され、4か月から1年かかる。それが救済なのでしょうか。机上で考える現実と現状を把握することの大切さ。私はもう少し救済の意味、捉え方を考えてほしいと思います。救済だから、いつか救えばいいのではないと思います。救ってもらいたい人は、できるだけ早く救ってほしいと願っていると思います。声に出さない、声に出せない人もいると思います。これは主婦の小さな声に耳を傾けて、大きな一歩を」と、女性の方から私に入りましたけれども、私もよく知っている方で、本当にそういう方が、因果関係を証明するのはなかなか難しいという厚労省のホームページを見ても分かりますけれども、でも、やはりこの辺のところをしっかり市としても取り組んでいただきたいと思います。 私も公明党も、このコロナワクチン接種に関しては、必ず副反応がある。やっぱりこの救済制度を早く設けるべきだということを国会でも提案しております。そういった意味で、私も公明党の国会議員に、国にも取り扱っていただけるように、これからしっかりと推進してまいりたいと、このように思っております。 こういった形で本当にかなり、そういうことも副反応が怖いということで、若い世代の方が接種するかを悩んでいるという、そういう結果もあるようであります。 とにかく、この給付救済を受けるためには、市区町村と厚労省に書類を出さなければならないということがやっぱり一番の問題です。それから、病院側でワクチン接種の副反応の疑いがありますという、その病院から証明をもらうという、とにかくそれが大事だと思います。私が知っている人は、ある病院では断られたと言っています。そういう難しいことはうちの病院ではと言われたらしいのですけれども、その方もずっとその病院に家族全員が行っている方なのですけれども、まさかそのように先生に言われるとは思わなかったということで、大変がっかりしておりましたけれども、そういった形で、やっぱり医師会ともその辺のところも、大崎市から要望していただきますようにお願いいたします。 それから、本当にこの死亡に一時金として遺族に4,420万円、介護が必要になったらば、1級ということなので約500万円ちょっとの障害年金をもらえます。やっぱり今、厚労省のホームページを見ますと、亡くなった方、かなりの人数がおります。1,000人以上おります。そして、大崎市の私がいろいろ面倒を見てあげた方も、ここだというところがホームページで分かるようになっています。名前は書かれてはいませんけれども、年齢とか症状とか、何で亡くなったのかということが明細に書かれていますけれども、そういった方たちをしっかりサポートしていただければと思っております。 それから、今、ウイルスも自滅しているというニュースも見ます。また、南米コロンビア由来のミュー株という、これも今、新しく出てきておりますので、今後、冬の第六波に向けて、担当課といろいろ相談しながらまたやってまいりたいと思います。 そして、やっぱり一日も早く、もう本当に経済もかなり疲弊しております。大崎市内でも大分倒産した事業者もおりますし、店を閉めた方も、知っている人もおりますので、やはり一日も早く経済活動が回復できますように、そして今、コロナワクチン接種の証明書、そういったものも今後、利用されると思いますけれども、しっかり私自身も経済活動に努めてまいりたいと思います。 どうもありがとうございました。以上で終わります。
○議長(相澤孝弘君) 次に進みます。 22番山田和明議員。 〔22番 山田和明君登壇〕
◆22番(山田和明君) 22番山田和明でございます。 私のほうからも一般質問をさせていただきます。 このように天気がいいわけでございますけれども、台風16号が北上しております。今後、発達して猛烈な勢いとなり、日本の南を北上するという見込みでありますけれども、警戒をしなければならないと思っています。それに応じて、大崎市も対応よろしくお願いを申し上げる次第でございます。 私の通告書でございますけれども、水害に強いまちづくり事業と内水対策について、(2)の新たな用水路整備と通告しておりましたけれども、新たな排水路整備でお願いいたします。 質問をいたします。 新型コロナウイルス感染者が増す中、自宅療養者への対応についてまずお尋ねをいたします。 7月、8月には、全国で新型コロナウイルス感染者が爆発的に広がりを見せる中、それに合わせて自宅療養者も増え続け、家族そのものが生活に支障を来し立ち行かなくなっております。自宅療養者を支える仕組みが整わず、自宅療養者の方からは、なぜ誰にも支えてもらえないのか、そして生活物資を頼んだところ、届いたのは療養生活が終わった後であったとか、そして軽症者であっても重症化になりやすい要素があることから、自宅で亡くなる方が後を絶ちませんでした。 この自宅療養者をどのように支えていくかということは、家族の中で1人が陽性者になれば、家族の中に子供がいれば子供の学校、介護者がいればそれらの調整をしなければなりません。その調整は宮城県、保健所だけが担うことになっております。それは私は不可能だと思っております。自宅療養者の生活を支えるために、本市も積極的に役割を担うようにしなければならないし、2月の改正感染症法において、必要に応じて県は市町村との連携に努めなければならないという形になっております。 宮城県では、石巻市、登米市、気仙沼市、保健所管内の患者に対応するため、新たに宿泊施設、拠点を設置いたします。このことで、軽度の自宅療養者も間隔を置かずにスムーズに宿泊施設で療養できるようになることが求められ、自宅療養者を置き去りにしないようにしなければならないと思っております。この秋、冬期間にも感染者が増えることが懸念されます。 そこで、市民の生活を守る大崎市として、新型コロナウイルス感染者の自宅療養者をどのように守るのか、それらの人々の生活を支えるため、大崎市が積極的に役割を担うことができる体制整備をすべきだが、所見をお伺いをいたします。 続いて、水害に強いまちづくり事業と内水対策についてであります。 昭和61年、8月5日の旧鹿島台町は台風10号による400ミリ近くの記録的な集中豪雨、一級河川吉田川は何か所も越水、破堤し、大量の水が押し寄せ、水田は飲み込まれ、道路は寸断、甚大な被害を被りました。当時を思い起こせば、議場におられます皆さんはもちろん、全国の皆さんからも応援物資並びにボランティア精神で駆けつけていただきました。大変うれしかったことを思い出します。その被害を受け、旧建設省では、災害復旧事業、激甚災害対策特別緊急事業で、短期間のうちに吉田川の堤防強化、排水機場の整備等、全国のモデル事業であります水害に強いまちづくり事業へと進んでいったのであります。 その中で、何といっても二線堤バイパス整備事業が国土交通省と宮城県で進めてきたことが大きな成果でありますが、いまだに二線堤バイパスの全部開通までには至っておらず、道半ばであります。これまでに大崎市鹿島台地域水害に強いまちづくり連絡会への説明では、平成23年東日本大震災後に沿岸部の復興が優先され、二線堤バイパスの事業継続は難しいとのことであります。その震災復興もめどが立ち、今度は内陸部の事業推進が図られるとするならば、二線堤バイパス工事の再開を強く願うところであります。残りは吉田川から北へ約1キロ、1,200メートルぐらいの区間でございます。橋を渡しての工事区間となることから、工事費がかかり増しすると推察をいたしますが、悲願の二線堤バイパス完成に向けて国土交通省及び宮城県に働きかけをすべきだが、御所見をお伺いいたします。 次に、鹿島台地域の市街地及び木間塚地区の雨水は山王江排水機場へ流し、吉田川に排水しておりますが、大雨時には排水能力を超え、上流の姥ケ沢地区では床上浸水、東平渡地区、福芦地区も同じように浸水被害を受けております。この浸水被害を軽減するために、姥ケ沢地区では公共下水道事業による雨水事業を取り入れ、防災調整池を整備、排水ポンプ場及び排水ポンプの設置事業を前倒しし、工事が進められていることに感謝を申し上げる次第でございます。 改めて内水対策の取組についてお尋ねいたします。 鹿島台地域の排水系統でございますけれども、木間塚出町地区の雨水は二線提バイパス東側の西沢排水路に流れ、途中から北排水路に合流し、本地、竹谷地区の雨水もその北排水路で流れ、二線提バイパスを東側から西側に横断して、山王江機械排水路に流れ込みます。一方、市街地はもちろん、東部地区の山あいの雨水も山王江機械排水路に流れ込むため、排水機場での排水に大きな負担がかかり、緩和をする措置を講じなければならないと考えております。姥ケ沢地区、福芦地区、東平渡地区の浸水被害に大きく影響することから、広域的に排水系統を見直し、二線提バイパス東側沿いの現在ある排水路、3倍ほどの循環能力にいたし、北排水路から分流工事を施し、新たな排水路整備に取り組むべきではないかと思いますが御所見を伺います。 次に、豪雨または大雨時には、吉田川で氾濫危険水位に達すると、排水機場では運転停止となります。令和元年の台風19号時にも停止になりました。そのため、市街地の東平渡地区、福芦地区にも浸水したと考えられます。一方、二線提バイパス東側農地も冠水し、このような被害は初めてのケースでありました。このようなことで、排水機場の一律停止ではなく、市街地に広がる住宅地の内水排除を行っている排水機場の運転は継続できるよう、国交省へ要請すべきでありますが、御所見を伺います。 次に、排水施設でありますが、山王江排水機場の排水能力は1秒間当たり12トンであり、近年の大雨時での降水量を排水するには限度があり、湛水防除事業で設置した機場には限界があるのは明らかであります。そこで、山王江排水機場を国土交通省直轄排水施設として雨水対策専用の機場を設置するため、国土交通省に働きかけをすべきと思いますが御所見をお伺いいたします。 次に、医療的ケア児支援法を施行することについてであります。 これまで、医療的ケア児を保育所や放課後等デイサービスなどに預ける場合、看護師の配置など手厚い体制が必要なため、拒まれたり、小中学校などで保護者の付添いを求めるケースが多々あったと思います。このため、通園や通学を断念する家族や離職をする保護者もいたと思っております。医療的ケア児支援法施行により、医療的ケア児が保育所や学校などに通う機会が保障され、家族の負担軽減につながり、期待されるものと私は思っております。その点、大崎市の対応についてお伺いをいたします。 次に、医療的ケア児支援サイトでございますけれども、このサイトについてお話をさせていただきたいと思っています。 サイト一覧というページを設置し、①として経済的、障害者向けの手当、給付金のことをお知らせするところです。②といたしまして、障害福祉、放課後デイサービスです。③として、子育て、産前、産後ヘルプ、④といたしまして、保健、小児がんなど長期の療養を必要とする児童の自立支援、⑤といたしまして、教育、学校における看護師、介助員の派遣など、役に立つ制度が分野別にまとまっている各種制度であるものの、教育、障害児福祉、公的支援などの分野によって窓口が異なり、情報を得るのに苦労しております。そういう観点から、制度を知らずに利用できなかったりするケースがあるため、ぜひ必要ではないかと私は思っております。 そのために、医療的ケア児の家族に助言したり、制度の情報を提供したりする医療的ケア児支援サイトを開設してはどうかということの提案でありますけれども、御所見をお伺いをいたします。 1回目の質問を終わります。
○議長(相澤孝弘君) 答弁を求めます。 伊藤市長。 〔市長 伊藤康志君登壇〕
◎市長(伊藤康志君) 山田和明議員から大綱3点御質問を賜りました。私と教育長からお答えしてまいります。 議員におかれましては、昨日もありがとうございました。 冒頭、台風16号のことに触れられました。この週末、金曜日から最接近の危険性があると予測されておりますので、ちょうど2年前の台風19号のこともございますので、お話がありましたように、万全を期して対応してまいりたいと思っているところでありますので、引き続きご指導をいただきたいと思います。 まず、お尋ねの大綱1点目の新型コロナウイルス感染者が増す中での自宅療養者への対応についてでございますが、新型コロナウイルス感染者の生活を支えるために、大崎市が積極的に役割を担うことができる体制整備をすべきということのお尋ねでございますが、
新型コロナウイルス感染症の第五波により、全国的に自宅療養者が増え続け、自宅療養中に症状が急変して死亡するケースが相次ぎ、また、感染者情報を一括して管理する保健所の業務が逼迫し、健康観察や食料配達などの生活支援が追いついていない都道府県があることは承知いたしております。 こうした状況から、本市としては、県からの要請により、保健所が担う新型コロナウイルス感染者への積極的な疫学調査や健康観察業務が着実に行えるよう、保健所に保健師を派遣し業務を支援してまいりました。自宅療養者への生活支援としては、前段、横山悦子議員にもお答えをいたしましたが、県が主体となって食料宅配システムを構築し、運用されているところでありますので、必要に応じて県と連携し、自宅療養者の支援の在り方について積極的に検討してまいります。 大綱2点目の水害に強いまちづくりと内水対策についてでございますが、二線提、国道346号鹿島台バイパスは、全国初の水害に強いまちづくりモデル事業の中で、国・県の共同事業により整備を進めてきたところでございます。国土強靭化あるいは最近の激甚化、頻発化の中で、この事業は国の国土強靭化あるいは流域治水のモデルとして、改めて脚光を浴びているところでございます。 議員から御指摘をいただきました件でございますが、この事業は平成28年3月に完成した二線提とこれに合わせて整備したバイパス及び県道のかさ上げ、拡幅は、二線提内の浸水被害の軽減、鹿島台市街地の渋滞解消など、一定の整備効果が確認されております。一方、氾濫時の避難誘導体制の確保や水防、救助活動の強化として必要な吉田川から二線提までの河川管理用道路とバイパスの兼用区間、約1,500メートルは未整備となっているところであります。この整備区間につきましては、地元の区長会などからも要望、提起をいただいております。そのこともあり、去る7月16日に開催されました鳴瀬川等流域治水協議会をはじめ、各種機会を捉えて国・県に要望をいたしておりますし、この春から治水のプロとしてお迎えしております尾松副市長も、国・県との協議調整を継続的に進めているところであります。 国・県もこの二線提バイパスが概成であることは申し上げるまでもなく認識をいたしておりますし、残区間の整備の必要性については、改めて認識をしていただいているところであります。引き続き江合・鳴瀬・吉田川水系改修促進期成同盟会及び国道346号整備促進期成同盟会など、様々な機会を通じて、国及び県に対し早期に整備するよう強く要望してまいりますので、議員の御支援もお願いを申し上げます。 次に、内水対策として二線提バイパス沿い東側の新たな排水路整備に取り組むべきではないかとのお尋ねでございますが、鹿島台東部地区の農業用の排水路は、二線提を横断して住宅地の排水路と合流し、JR東北本線沿いの山王江機械排水路を流れ、吉田川へ排水されています。このように、農地と住宅地の排水が1本の幹線排水路に集水される現状にありますことから、大雨の際には、住宅地の排水に影響していることは認識いたしております。 これらの状況を解消するために、二線提東側沿いに大型排水路を整備すべきとの御提言ですが、新たな排水路整備は、約2キロメートルに及ぶ大型排水路の整備となり、多額な費用が想定される上、流出先が山王江機械排水路となることから、その効果についても十分な検証が必要ではないかと考えております。 今年度、鹿島台東部地区の排水の一部を二線提東側沿いの既存排水路へ分水する工事を実施し、また、姥ケ沢地区の内水対策として、調整池や排水ポンプなどの整備を進めておりますので、まずはこの事業を着実に推進し、浸水被害の軽減を図ってまいります。さらなる内水対策につきましては、広範囲かつ複雑な用排水系統を考慮した効果的な対策を研究してまいります。 次に、河川が氾濫危険水位に達した際に、住宅地の内水排除を担っている排水機場を継続排水できるよう、河川管理者と協議することにつきましては、鹿島台地域に関係する吉田川沿いの排水機場は3か所の施設があります。吉田川が氾濫危険水位に達するなど、吉田川本川の氾濫により甚大な被害が想定される場合には、河川管理者と土地改良区が調整し、排水停止を行い、高水が安全に流下できるよう運用しているところであります。一方で、住宅地の浸水被害にも影響する課題でありますので、排水停止による浸水被害の影響度合いなども考慮しながら、どのような対応が可能なのか、河川管理者と相談を重ねてまいります。 次に、住宅地の排水をしている山王江排水機場を、国土交通省直轄の排水施設にする働きかけにつきましては、現在の山王江排水機場は、御紹介のとおり農水省の湛水防除事業で整備された排水施設であり、また、この排水機場につながる山王江機械排水路は、排水と用水を兼用しているため、排水専用施設とはなっておりません。現在、国土交通省など関係機関により、令和元年東日本台風で甚大な被害を受けた吉田川において、新たな水害に強いまちづくりプロジェクトとして、治水安全度の向上など各種対策に取り組むこととされたところであります。この中では、河川の水位を低下させる対策として、堤防の整備や河道の掘削、吉田川上流域の遊水池整備などにも着手しているところでありますので、まずはこれらの事業が着実に実施されるよう、推進しているところであります。 市といたしましても、浸水被害の解消は喫緊の課題であると認識しておりますので、関係機関と共通認識を深め、新たな水害に強いまちづくりプロジェクトなどにおける議論を踏まえながら、多角的な視点で検討を進めてまいります。 次に、大綱3点目の医療的ケア児支援法を施行することについてでございますが、この法律は、医療技術の進歩に伴い、日常生活において恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠である児童が増加していることを背景に、当該児童が適切なケアを受けるために必要な各種支援措置等について定めたものでございます。医療的ケア児が保育所に通うことに係る本市の対応については、保育の実施が児童の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職の防止等に資する重要な役割を担うものであるとの認識の下、取り組んでおります。 医療的ケアを必要とする児童の保護者から、保育施設の利用について相談があった際には、保育コンシェルジュや看護師など、複数の職員による保護者及び当該児童との面接により、詳細な現状認識を行い、関係機関で構成する会議において児童の受入れを検討してまいりました。 今後とも、保育施設において医療的ケアを必要とする児童の増加が見込まれますことから、民間保育施設の協力も得ながら、保育の実施に取り組んでまいります。 次に、医療的ケア児の家族に助言したり、制度の情報を提供したりする医療的ケア児支援サイトの開設については、障害者総合支援法に基づき、市が設置している大崎市自立支援協議会に、障害者相談支援事業者や医療的ケアを提供する障害福祉サービス事業者などの関係機関で、医療的ケア推進部会を構成しております。部会では、これまで令和元年度に大崎市医師会と連携し、市内の保健、医療、福祉、保育、教育及び障害福祉サービス事業者などを対象に、医療的ケア児に対する共通理解とスキルアップを図る目的で、大崎市医療的ケア児支援研修会を開催しておりますが、令和2年度は、
新型コロナウイルス感染症の影響により開催を中止しているところでございます。本年度は、市内の放課後等デイサービス事業所での医療的ケア児の受入れ体制の促進を図るための協議を進めております。 今後も、部会において医療的ケア児及びその家族に対する情報発信なども含めた医療的ケア児支援サイト等の支援策について、市ウェブサイトを活用した協議を進めてまいります。 私からは以上でございます。
○議長(相澤孝弘君) 熊野教育長。 〔教育委員会教育長 熊野充利君登壇〕
◎教育委員会教育長(熊野充利君) 私からは、大綱3点目の医療的ケア児支援法施行による教育委員会の対応についてお答えをいたします。 これまでも医療的ケア児の就学に関しましては、就学相談を通じ、保護者様と共にその児童生徒が安心して学び、成長できる進路を決定してきました。こういった過程を経て、大崎市立学校への就学を希望された児童生徒に対しましては、受入れ学校の体制整備や訪問看護師の派遣など、当該児童生徒が他の児童生徒と共に教育を受けるために必要な支援を行ってまいりました。 今後も、医療的ケア児のケアの種類や生活実態に応じまして、専門機関と連携し、当該児童生徒が安心して過ごせ、学び、成長できるよう支援してまいります。 私からは以上でございます。
○議長(相澤孝弘君) 山田議員。
◆22番(山田和明君) まず初めに、医療的ケア児支援法の施行についてお尋ねをいたします。 この医療的ケア児支援法でございますけれども、障害や医療的ケアの有無にかかわらず、安心して子供を育てることができる社会を目指さなくてはなりません。この法律が施行されることにより、自治体の努力義務とされていた医療的ケア児への支援が責務と変わります。責務規定は努力義務よりもはるかに強く、強制力が働くものであります。また、法律の施行に伴い、大崎市に地方交付税として、医療的ケア児支援のための予算が配分されます。予算をもって医療的ケア児支援事業を進めていくことで、これまで大崎市ができなかったこと、それができるようにこの制度が変わって、予算的にも地方交付税で配分になります。そういうことになりましたので、支援体制の是正が期待されますけれども、そういう点で大崎市も、これから踏み込んだ、一歩前に進むための答弁が必要ではないかと思っていますけれども、その点はいかがでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 佐藤民生部長。
◎民生部長(佐藤俊夫君) 地方公共団体の役割、責任ということです。これまで以上に学校や保育所等への医療的ケア児に対する支援を充実させていくと、また、その医療的ケア児の家族などの日常生活への支援なども強化、強く進めていかなければならないと、また、併せてその情報の共有であったり、市としての広報、啓発の充実、そしてそれに関わる人材の確保なども努めていかなければならないと考えています。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) ただいま、教育長からも答弁がありましたけれども、この法律の施行に伴いまして、大崎市として保育所、認定こども園、それから小中学校、それら義務的教育に関わる機関の医療的ケア児の受入れについても、支援体制がきちんと図られていくようすべきだと思っています。それは今、大崎市ではほなみ園で医療的ケア児の推進事業に取り組んでおりますけれども、各小学校に通いたくても通えない子供もおります。それらの子供たちの教育確保を取り入れながら、ぜひとも大崎市として前向きに捉えて、教育委員会としてこの施行によってどのような考え方で、今後の子供たちに供していくのかお尋ねいたします。
○議長(相澤孝弘君) 宮川教育部長。
◎教育委員会教育部長(宮川亨君) 医療的ケア児につきましては、今回の支援法の趣旨に沿いまして、今後も学校に就学を希望されるような方には、積極的に教育委員会としても支援をしてまいりたいと思います。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) よろしくお願いいたします。 新型コロナウイルス感染者の自宅療養者のことなのですけれども、国会でこのような答弁のやり取りがありました。 公明党の高木美智代衆議院議員の自宅療養者の生活を支えるために、市区町村が積極的に役割を担うことができるように、国として示すべきであるという質問でありました。それに田村厚労大臣はこのように答弁しております。2月の改正感染症法は、これにおいても都道府県等が自宅療養等に対して食事の提供や生活支援等をする場合に、必要に応じて市町村と連携するよう努めなければならないとなっております。そういう意味では今、高木美智代衆議院議員から、好事例が幾つも挙げられたと。そういうものをしっかりと自治体としても周知をして対応していただけるように、我々としてもしっかり取り組んでまいりたいと答弁しております。 そういうことでございますので、市長は今後検討していくということの答弁をいただきましたけれども、法律に基づいてそれらをきちんと対応することになっておりますので、支援体制をしっかり取り組んでもらいたいと思っていますけれども、再度お伺いをいたします。
○議長(相澤孝弘君) 佐藤民生部長。
◎民生部長(佐藤俊夫君) 今、施設療養所、かなり余裕がありますので、可能な限り施設療養ができる体制を取ることがまず大事かと思いますが、どうしても自宅療養をせざるを得ない方もおりますし、今後の状況も見据えながら、必要な自宅療養されている方々に対する支援について、県が中心になるかとは思いますが、県と連携して市町村はどういうことができるのか、しっかりとその辺を県と一緒に検討してまいりたいと思っています。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) 続いて、水害に強いまちづくり事業と内水対策についてお尋ねをいたします。 まず初めに、二線提バイパスの供用開始になってからしばしたちますけれども、そういった中で、これまで鹿島台地域の皆さんは二線提バイパスが早期に完成することを願っております。そうした中で、ただいま市長から答弁がありました1,500メートル区間、吉田川から工事区間までですけれども、それは田んぼが堤防よりも低くなっているために、橋を渡すという工事の関係かと思っておりますが、それについては予算がかさむということも、私も情報としてつかんでおり、そのような対応になると思うのですが、難工事だと思っています。 ですが、工事が完了、完成して二線提バイパスとしての機能を、被害軽減の対策として大きくすることと、またこれまで鹿島台中心商店街の交通の渋滞を解消してきたことは間違いありません。そういった観点から進めてきたわけでございますので、これまで協議はしてきたものの、新しく尾松副市長を迎えて、新たに東北地方整備局あるいは国土交通省にいろいろと事業についての申入れ、そしていろいろなことを話されると思うのですけれども、この質問に立って、そういう見通しの明るさ、そういうものがなかなか感じ取れないわけです。そういったことをつぶさにどのように進んでいるのか、そして見通しの状況などについてもお尋ねしたいと思っていますけれども、尾松副市長、どうでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 尾松副市長。
◎副市長(尾松智君) 直ちに現段階での見通しをお伝えすることはなかなか難しいのですが、やはり近年の災害の激甚化というような状況もございます。そういう意味で言えば、この事業を前に進める機運としては非常に高まっているのではないかと感じているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) この機会を逃さず取り組んでいただきたいと思っています。 次に内水対策の観点で、二線提バイパス沿い東側なのですけれども、あそこは、二線提バイパスの東側の水田の水を排水路に通して流しておりますし、非常に条件がよくて、流れやすい地形になっておりますし、二線提バイパスの高架橋から山王江機械排水路は、勾配がありあそこから流れがよくなっています。そこのところに水が流れるわけでございますけれども、それらの排水路整備については、私はいろいろとこれを質問するに当たって考えてまいりました。 それで、二線提バイパスの東側、東部地区、木間塚なのですけれども、出町、本地、竹谷、三ツ屋、二線提バイパス東側の水路をきちんと整備をして、そして二線提バイパスの鎌巻に行く鹿島台鳴瀬線の交差点がありますけれども、あそこまで整備をして、今度は鳴瀬川に持っていくという排水路、そうすると、経費もかかりませんし、水の流れがよくて、そして分水、分流も図られて私はいい提案だと思っていますけれども、それらをこれまで鹿島台総合支所の職員ともいろいろ議論してまいりました。それをすることによって、東部の水と二線提バイパス西側の水を、西側は山王江機械排水路で排水すると、そして、東部の水はその新しい二線提バイパス沿いの水路を整備をして、交差点から鎌巻のところまで大体五、六百メートルですから、そこのところから国土交通省の排水事業を使って整備をできるものと、私は思っております。そういうことで、なかなか難しいという答弁はありましたけれども、そういう可能性を秘めた事業が私はあると思っていますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 熊谷鹿島台総合支所長。
◎鹿島台総合支所長(熊谷裕樹君) 二線提バイパス東側の排水がバイパスの西側を横断いたしまして、JR東北本線沿いの山王江機械排水路のほうに流入していると、このような状況から、上流域の姥ケ沢地区の内水、浸水といった内水問題が発生している、影響しているのではないかというおただしでございますけれども、この二線提バイパス東側の新たな排水路整備は、市長答弁にもございましたとおり、広範囲にわたります面的な排水系統全体の視点で、その効果について十分な検証が必要ではないかと考えております。 今年度、二線提バイパス東側からの排水の一部を、二線提バイパスを横断する前に二線提バイパス東側の既存排水路に分水する工事を実施する予定でございます。まずはこの分水によりまして、山王江機械排水路から吉田川へ流入する排水とその周辺の全体の排水系統における影響あるいは効果などにつきまして、十分に検証いたしまして、関係機関、団体とも協議しながら検討していきたいと考えているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) 今、答弁ありましたけれども、分水をする工事が行われるということでございます。これも、これまで私も提案してまいりました。 竹谷から来る北排水路を分水工事をして、二線提バイパス東沿いにある排水路に水を入れるのですけれども、60センチぐらいの口径だと私は伺っておりますけれども、その工事をして、検証するということでございますけれども、私は、検証をしておのずと前に進んでもらえればと思っていますけれども、これまで、ごく最近なのですけれども、水害対策を進める観点から、福芦行政区の区長さんを先頭に勉強会をしておりますし、また、土地改良区との意見交換会、現地調査を行っておりますし、今後も続けていくということであります。姥ケ沢行政区でも、区長さんを先頭に現地調査及び土地改良区との意見交換会をしておりますし、また今後、姥ケ沢、福芦、東平渡行政区でそれらを継続しながら、前に進んでいく、やられていくようでございます。 それらを見据えた中で考えられることは、鹿島台地域の水はやっぱり鳴瀬川に排水することも大きな意味を持つと思います。そういう観点から申し上げましたけれども、そういうことも視野に入れながら検討していただきたいし、また、取り組んでもらいたいと思っています。それは鹿島台地域が水害で悩んでいる部分で、大きく私は水害の軽減になる対策となると思っております。そういうことを主眼に捉えた取組をぜひやっていただきたいと思いますし、また、取り組んでいただきたいと思っています。その点、もう一度お伺いをいたします。
○議長(相澤孝弘君) 茂泉建設部長。
◎建設部長(茂泉善明君) この地域の水を鳴瀬川方面に持っていくということの御提案でございますけれども、地形的には現在の山王江機械排水路、そこの部分があの周辺で一番低くなっておりまして、そこに水が集まってくるというような全体の地形になっているようでございます。東側の鳴瀬川に持っていくとなると、当然、その地形の高いところに水を持っていくということになりますので、非常に工法的にも予算的にもかなり難しいものがあるのだろうと思っております。 今、鹿島台総合支所長からもありましたとおり、広範囲にわたっての調査等々が必要になると思っていますし、市としましても、この周辺の冠水対策というところで、しゅんせつ債を使ったしゅんせつ事業なども行う予定にしておりますし、また、産経部のほうで流域治水の一環として田んぼダムの取組をしております。その田んぼダムも鹿島台地域の本地地区、二線提バイパス東側の上流部になる部分ですけれども、そちらでも今年度から取組をいただいているというところの中では、今後のためるという機能も新たに期待ができるのかと思っております。 様々な事業を組み合わせながら、被害の軽減に努めていきたいと思っているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) なかなか難しいとは思いますけれども、私は工法とかいろいろなこと、予算的なこととか、私は可能性があると思っております。 そこで一度、鹿島台地域に建設部長、あと副市長にもおいでいただいて、現地確認会といいますか、それをやっていただきたいし、また調査もやっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 茂泉建設部長。
◎建設部長(茂泉善明君) 鹿島台総合支所とも協力しながら現地を確認をして、どういった対策ができるのか、現地に赴きながら対応を検討したいと思います。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) もう一点ですけれども、山王江排水機場のポンプの停止なのですけれども、台風19号で排水ポンプが停止となりました。氾濫危険水位を超えたためでございますけれども、そういった中で、市街地の福芦、東平渡、そして姥ケ沢地区が大きく浸水被害を被ったわけなのですけれども、その原因にもなっていると思っています。そういう影響を及ぼしております。この住宅地にある、やっぱりその住宅地の水をくんでいる排水事業ですけれども、それについては、国交省ともぜひ前向きに捉えて、停止にならないように、停止にならないということは浸水被害の軽減につながるわけです。そういったことを未然に防ぐためにも、協議を進めていただきたいし、そういう相談をしていくということでございますけれども、その辺を十分に、この次の台風からはこのことがないように協議をぜひ進めてもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 熊谷鹿島台総合支所長。
◎鹿島台総合支所長(熊谷裕樹君) 吉田川の洪水氾濫リスクが高くなりまして、甚大な被害が想定される場合におきましては、河川管理者が調整をいたしまして、排水停止せざるを得ない場合がございます。一方で、議員おっしゃるとおりでございますが、排水停止による住宅地側への浸水被害の影響も懸念されるというところでございます。 この排水機場の的確な運用につきましては、現在、連絡調整会議ということで、国交省、それから関係市町、そして土地改良区、そういった関係機関、団体が集まりまして、この適正な管理、運用について検討を進めているところでございまして、こういった中で情報なども共有しながら、河川管理者とも協議をしてまいりたいと考えているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) 分かりました。よろしくお願いいたします。 今、姥ケ沢地区で防災調整池の整備と排水ポンプ場、排水ポンプの水の上げ場を造りまして、今後、排水ポンプを入れるわけです。そして、側溝をきちんと整備して、そこに水をためるようになります。そうしたことで、現在ある防災調整池に水をくむわけなのですけれども、防災調整池は2時間で水が満杯になります。それで、満杯になった状態で排水ポンプを作動しなければならないと思っているのですけれども、その満杯になった状態で防災調整池から排水路に水を戻す場合、これはきちんと、今の基準ではあまりにも小さ過ぎて、新たな排水溝を造らなければならないと思っていますけれども、そういったこと、こまい質問になりますけれども、これはぜひ必要だと思っていますけれども、建設部長、どのように考えてどう取り組まれますか。
○議長(相澤孝弘君) 茂泉建設部長。
◎建設部長(茂泉善明君) すみません、その排水路の下流側排水路の容量については、今、上下水道部で事業を進めておりますので、詳細については承知していないところでありますけれども、当然、設置するポンプの機能、容量に合った断面が取れているのかと思っているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 山田和明議員。
◆22番(山田和明君) 上下水道部、建設部ともに連携をしながら、そこのところの調整方、取り図ってもらいたいと思います。 これで一般質問を終わります。
○議長(相澤孝弘君) 一般質問の途中でありますが、暫時休憩いたします。 再開は午後1時といたします。 ----------- 午前11時49分 休憩 午後1時00分 再開 -----------
○副議長(後藤錦信君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 3番鹿野良太議員。 〔3番 鹿野良太君登壇〕
◆3番(鹿野良太君) 3番鹿野良太でございます。 今日の一般質問3人目ということで、大綱4点、通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。 大綱1点目、根拠や証拠(エビデンス)に基づく政策立案についてお伺いいたします。 近年、政府や地方公共団体の仕事の進め方を根本的に見直し、より効果的で効率的なものに変えるエビデンスに基づく政策立案(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング)、この頭文字を取ってEBPMと呼ばれる考え方が注目されております。総務省の記述によると、EBPMは政策目的を明確化させ、その目的のため本当に効果が上がる行政手段は何かなど、当該政策によって立つ論理を明確にし、これに即してデータ等のエビデンスを可能な限り求め、政策の基本的な枠組みを明確にする取組とされております。言い換えれば、統計データや各種指標など、客観的エビデンスを基にして政策の決定や実行を効果的、効率的に行うことと再定義することができます。EBPMは、民意や市民ニーズ、さらには社会の状況をきめ細かく素早く的確に反映した政策を立案、実行し、ふだんは見えにくい政策の効果を可視化して、誰もが効果を実感できるようにすることを目的としているとも言えます。 もちろん、これまでも行政機関では、民意によって選ばれた議員の声や様々なアンケートの結果、有識者の意見を参考にしながら、何らかの根拠に基づいて政策を立案、実行してきたと思います。しかし、政策立案時に、民意や社会の状況をきめ細かくタイムリーに把握するには限界があったものではないでしょうか。そのため、どうしても大きな声、身近な声、理解しやすい声を中心に政策が決まりがちで、偏りが生まれる可能性を常にはらんでいると指摘されておりました。 さらに、政策の効果を検証するのも容易ではありませんでした。これまで新しい政策の効果を検証する際には、幾つかの成果指標を設定し、その実績を計測して評価をしていました。しかし、対象とする政策と計測した効果の間に因果関係があるのか、先日まで決算特別委員会で議論があったように、明確には分からないケースが多くあることも事実であります。 政策を実行するには、それなりのコストがかかります。また、新たな政策によって、これまで問題になっていなかったところに、新たに問題の種をまいてしまう可能性もあります。そのため、立案された政策と効果の因果関係がはっきりしない状態では、無難に過去の慣例を踏襲するだけになりがちになるとも言われています。 少子高齢化が進み、社会の生産性向上が求められる中、自治体においては、限りある人的資源や財源を最大限有効活用して、透明性、信頼性の高い効果的な政策を行う必要性が高まっています。自治体の仕事のあるべき姿に立ち返るための仕組みとして期待されているのがEBPMであります。そしてEBPMは、統計などのビックデータやIоTの活用など、ICTが急激に進化したからこそ実践できるようになった考え方であるということができます。 そこで、EBPMに対する本市の考え方と、これまでの取組状況についてお伺いをいたします。 また、海外では、イギリスの徴税率アップの事例などがありますが、国内の先駆的な事例としましては、神奈川県葉山町の資源ごみ収集拠点の不法投棄対策の効果検証を挙げさせていただきます。葉山町で行った対策は2つありました。 1つは、資源ごみを出す際に、間違えやすいものに対してチラシを配布するという方法です。収集拠点の周辺でチラシを配布したところ、確かに不法投棄は減少しました。しかし、残念ながらその効果は、時間がたつと減少してしまうことも明らかとなりました。 もう一つの対策が、収集終了を知らせる看板の設置でありました。収集拠点の状況を分析したところ、既に収集が終了しているのにもかかわらず、そのことに気づかず、資源ごみを捨ててしまっているのではないかという仮説が立ちました。そこで、収集員の方に対して、収集が終了した後に、本日の収集は終了しましたという看板を掲示してもらうことにしました。その結果、放置ごみの発生率が大きく低下し、かつその効果は時間がたっても低下しなかったということであります。こうした分析結果を踏まえて、葉山町では看板の設置を全町展開しているそうであります。 近年は、国内自治体でも多くの事例を目にするようになってきたことから、海外や国内自治体における活用事例から、本市で取り入れ参考にできる事例等があったかお伺いをいたします。 大綱2点目、子育て支援についてお伺いをいたします。 私の前回の子育て支援をテーマとした一般質問に対し、第2期大崎市子ども・子育て支援事業計画策定に当たり、未就学児童と小学生の児童の保護者を対象として、平成30年度に実施をしたニーズ調査の現状把握と評価から、最優先課題は保育施設と放課後児童施設の待機児童であると捉え、現在、事業に取り組んでいると御答弁がございました。もちろん本市には待機児童以外のニーズもございますので、待機児童解消以外のニーズをどのように捉えられているのか、課題とその解決方針及び手法をお伺いいたします。 また、本市及び本市近郊には、白石市のこじゅうろうキッズランドや天童市子育て未来館げんキッズのような屋内遊具施設がありません。雨が降ったり、冬になると思いっ切り体を動かす場所がなく、子供を遊ばせる場所がありませんという子育て世代の声もある中、結果として幼児の頃から体を動かす習慣につながらず、市民の肥満や生活習慣病につながっていると仮説を立てることもできるのではないでしょうか。 そこで、屋内遊具施設を求める声に対してどう応えるのか、さらに屋内、屋外に限らず本市の子供の遊び場整備の考え方をお伺いいたします。 大綱3点目、デジタルをツールとした地方創生についてお伺いいたします。 現在、大崎市では、第2次宝の都(くに)・おおさき市地方創生総合戦略の策定が進められております。本年6月のまち・ひと・しごと創生基本方針2021では、地方への移住に関する関心の高まりとともに、テレワークを機に人の流れに変化の兆しが見られるなど、国民の意識、行動が変化したと指摘し、地域が自らの特色や状況を踏まえて、自主的、主体的に取り組めるようになること、都会から地方への新たな人や仕事の流れを生み出すことを目指しているとしております。そして、新たにヒューマン、デジタル、グリーンの3つの視点を重点に捉え、政策指標をしっかり立て、総合的に推進することが閣議決定されています。地方創生を成し遂げていく上で、デジタルの活用は避けては通れないことは共通の認識となっていると思いますが、今回は、移住、定住、人財育成、ワーケーションについて、デジタルをツールとしてどのように政策を実現していくお考えなのか、所見をお伺いいたします。 以下の所見をお伺いしたいと思います。 1、移住(UIJターン)しやすい大崎市実現のための住宅整備、働き口の確保、子育て支援の充実など考えられておりますが、本市では実現のために何が必要なのかお伺いいたします。 2、デジタルトランスフォーメーション推進計画を策定されている中、計画を推進する上でデジタル人財の不足が懸念されております。地域のデジタル人財育成の方策をどのようにお考えなのかお伺いいたします。 3、さきの総務常任委員会では、第2次大崎市総合計画後期計画の重点プロジェクト案が示されました。その中で、ワーケーションの推進もうたわれており、未来を担うまち・ひと・田園都市創生プロジェクトの重要要素となっております。総合計画の重点プロジェクトに記載されるということは、不退転の決意で取り組むものと拝察をいたしますが、全国の各自治体が取組を表明している中で、ワーケーション需要を大崎市に取り込むための施策はあるのか、これまで通信環境やワーケーションルームの整備など、ハードを中心に整備をしてきましたが、重点プロジェクトとして成果を出すためには、今後は具体的に何が必要になるのか所見をお伺いいたします。 大綱4点目、学校教育についてお伺いいたします。 本市では、大崎市学校教育環境整備指針の下、小学校の統廃合が進められており、古川西部地区では、小中学校9年間でカリキュラムを組む義務教育学校の設置も予定され、鳴子温泉地域においても検討が進められており、統合校という学校づくりが進められております。その中で、先日公表された全国学力テストのアンケートでは、コロナの影響もあり、学校が楽しいという割合が下がったほか、将来の夢や目標を持っている子供の割合も低下したとのことでありました。社会変化が激しく、価値観も多様化する現代社会においても、我々は常に大崎市の子供たちが夢と希望が持てる教育環境を提供していかなければなりません。それぞれの学校が創意工夫を重ねる中で、夢を語れるような児童生徒が増えることを願い求めるものであります。 そこで、学校で学ぶべきものは何か、夢と希望が持てる学校づくりとはどういうものかを考えながら、価値観の多様化や急激なデジタル化という時代にどう向き合い、歴史や環境など地域特性を生かした学校をつくるのか、教育委員会は、時代に即し地域に根差した特色ある学校づくりが必要だというお考えがあるのか所見をお伺いいたします。 また、文部科学省は、2020年度から小中学校等の授業時数配分について、一定の弾力化による編制を特例的に認める授業時数特例校制度を導入すると伺っております。今後、授業時数特例校制度の活用を視野に特色ある学校をデザインできないかお伺いいたします。 以上、1回目の質問といたします。
○副議長(後藤錦信君) 答弁を求めます。 伊藤市長。 〔市長 伊藤康志君登壇〕
◎市長(伊藤康志君) 鹿野良太議員から大綱4点御質問を賜りました。私と教育長からそれぞれお答えしてまいります。 初めに、大綱1点目の根拠や証拠に基づく政策立案(EBPM)についてですが、EBPMに対する本市の考え方と取組状況につきましては、政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化した上で、合理的根拠、いわゆるエビデンスに基づく政策を立案するものと承知しております。本市の政策決定は、総合計画に掲げる基本計画との整合性や成果指標を基に、事業の目的を総合的に判断して政策を決定しており、各事業については、毎年度事務事業評価により評価検証を行っておりますので、EBPMと定義づけた直接的な取組事例は残念ながらございません。 海外や国内自治体における活用事例から、本市で取り入れられる事例があるのかについてでございますが、議員から他の自治体のEBPMの取組事例を御紹介いただきました。そのほかにも総務省のウェブサイトでは、既に公表されているオープンデータや自治体独自で保有する各種データを活用してEBPMに取り組んだ事例や、大学との官学連携による調査、設計を行い、分析データから政策課題を見極めて計画を策定した事例など、様々な取組事例が紹介されていることも承知しております。御提案のEBPMにつきましては、課題を分析し、解決するための蓄積データの準備や産学官連携によるデータ分析以外にも、多額の経費をかけずに業務のやり方や工夫の観点から、自治体が独自に行う根拠に基づいた表現により、行政効果が期待される取組事例も多くあるようですので、他の自治体の取組事例を参考に調査、研究してまいりたいと考えております。 次に大綱2点目の子育て支援についてですが、子育て支援における待機児童解消以外の課題と解決手法につきましては、これまで待機児童の解消を喫緊の課題と捉え、保育所や放課後児童クラブの整備を行い、待機児童の解消を図ってまいりましたが、全てが解消されるものではありませんので、引き続き待機児童問題の改善に努めてまいります。また、それ以外の子育て支援分野における課題といたしましては、これまで議会からも御意見をいただいております子ども医療費の拡大や児童虐待の防止、子育て相談体制の強化などが挙げられます。 子ども医療費につきましては、少子化対策の一つでもある本事業については、本市の財政事情も見極めながら見直しを行っていくことが今後必要となってまいりますので、第2次総合計画や地方創生総合戦略の見直しと合わせて、検討を進めてまいりたいと考えております。 児童虐待の防止につきましては、コロナ禍により感染リスクを下げるために外出を控える家庭が多い状況にあって、児童虐待の素因を抱える家庭や、それまで何ら問題が見られない家庭も含めて虐待リスクが高まっていると考えられ、北部児童相談所の取扱いを含めると、市内での虐待件数は増加傾向にあります。より多くの市民に児童虐待とは何か、虐待を見聞きした際の対応などを改めて広く周知することが児童虐待防止や抑止の第一歩であり、既に告知のケースについては、関係機関の連携により、見守りや支援、必要な時間、必要な時期に迅速な対応を随時行っていくことが求められますので、要保護児童対策地域協議会を中心として、しっかりと対応していける体制を維持、発展させてまいります。 子育て相談体制の強化につきましては、若い世代のライフスタイルの多様化により、共稼ぎ世帯や核家族化が進み、地域コミュニティーとの関わりの希薄化などがうかがわれますが、子供を生み育てていく上で身近に頼れる存在がなく、孤立してしまうことがないよう、子育てわくわくランドでは、子育てに関する各種相談を受け付けるほか、サークル活動を通じた仲間づくりのお手伝いなども行っております。子育ての相談を端緒として、複雑な事情を抱えていることが判明することもあり、現在、関係機関との連携が重要となっておりますので、気軽に相談できる窓口の維持や周知、関係する部署や機関との連携を密にし、子育て世代の身近な相談窓口として支援を行ってまいります。 屋内遊具施設設置を求める声に対する対応と子供の遊び場整備の考え方についてですが、平成30年に子育て世代を対象に行ったニーズ調査では、主に未就学児童を養育する保護者の皆様から、公園が少ない、遊具が少ない、屋内施設があるとよいといった遊び場に関する要望をいただいております。現在、子育て支援課が管理する児童遊園、ちびっ子広場は、大小合わせて160か所ほどあり、これ以外に各総合支所地域振興課で管理するもの、建設課で管理する都市公園などもあって、決して少ないものではないと認識をしております。 雨天時でも遊べる屋内に遊具を備えた施設は、子育て支援拠点施設内にある子育てわくわくランドや地域の子育て支援センターがありますが、大型の遊具は設置しておらず、そのほかに岩出山地域の感覚ミュージアムなどもございますが、児童に特化したものとはなっておりません。今のところ屋内型遊具施設を整備する計画は持ち合わせておりませんので、例えば既存の施設を利用しながら、決められた遊びではなく、子供たち自身が工夫して遊び、社会性を育むような方法を含めて、今後も子供たちの健全育成に努めてまいります。 次に大綱3点目のデジタルをツールとした地方創生について、移住しやすい大崎市実現のために何が必要かについてのお尋ねでございますが、近年、首都圏に住む若い世代を中心に、地方の豊かな自然環境や伝統文化のすばらしさなどに価値を見いだし、地方への移住を検討する人が増えてきた状況にある中で、
新型コロナウイルス感染症に伴う新しい生活様式や価値観などがその流れに拍車をかけ、地方への関心のさらなる高まりが見受けられております。また、デジタル化の動きも加速し、少子高齢化、人口減少などに端を発する様々な地域課題の解決にデジタル技術の活用が期待される中、次世代ネットワークである5Gの運用が令和2年から開始されました。 デジタル技術は、距離や時間の制約にとらわれず、人の能力や活動を拡張したり効率化できる点に特徴があります。例えば既に各地域では、生活に必要な情報がスマートフォンアプリを通じて一括的に入手できるサービスやセンサーを活用した子供の見守りサービス、ICTを活用したスマート農業などが実現しております。さらに今後、自動運転車による公共交通やドローンによる配送などの未来技術が導入されることで、地域の交通の便がよくなったり、様々な分野において、地域での暮らしがより便利になることが期待されます。 本市におきましても、このような地域社会の実現に向け、テクノロジーを最大限に活用し、豊かな自然とゆったりした生活環境を享受しながら、都市部と変わらない暮らしを送ることができるようにしていくことが、本市の魅力向上、ひいては移住しやすい大崎市につながるものと考えております。 次に、地域のデジタル人財育成の方策についてでございますが、まず、国の動きとして、人材育成に取り組むに当たっては、中長期的な観点も含めて所属や職位に応じて身につけるべきデジタル技術等の知識、能力、経験などを設定した体系的な人材育成方針を持つことが望ましいといたしております。本市においては、各部門の役割に見合ったデジタル人財が職員として適切に配置されることが望まれるものの、十分な能力、スキルや経験を持つ職員を配置することが困難となっております。デジタルトランスフォーメーションが急激に進展していく中、デジタル人財の育成に向けては、計画的な職員研修の実施により、デジタル人財を育成し、デジタル技術等の知識、能力を高めていくほか、専門の担当課の設置により、専門的な知識を有する職員の育成を図ってまいります。 次に、ワーケーションを定着させるために何が必要かとのお尋ねでございますが、ウイズコロナ、ポストコロナ時代における観光の再生と新たな展開のため、国では観光産業の収益力向上やデジタルトランスフォーメーションの推進と合わせ、ワーケーションなど新たな旅のスタイルの普及を促進していく方針を打ち出しております。ワーケーションは、通常の観光旅行よりも滞在期間が長くなる傾向があることから、これまで旅行需要が少ない平日における需要創出につながると期待されております。ワーケーションを定着させるためには、多くの人や企業から滞在先として選ばれる必要があり、そのためにワーキングスペースなどの整備のほか、様々な余暇の楽しみを提供できる環境と、その環境を企業やユーザーに発信することが重要と考えております。 本市では、昨年度、ホテルや旅館に対し、Wi-Fi環境やワーキングスペース整備など、受入れ体制強化を図るためのハード面での支援となるワーケーション受入環境整備事業を行ったところであります。今後は、事業者に対し成功事例などの情報提供を行うほか、様々な観光コンテンツの造成や魅力化を図るなど、受入れ体制を構築してまいりたいと思っております。さらに宿泊事業者と宮城ワーケーション協議会など、関係機関と連携を図りながら、各企業への働きかけや情報発信を行うなど、ワーケーションの定着につながるよう努めてまいります。 私からは以上でございます。
○副議長(後藤錦信君) 熊野教育長。 〔教育委員会教育長 熊野充利君登壇〕
◎教育委員会教育長(熊野充利君) 私からは大綱4点目の学校教育環境整備についてお答えをいたします。 まず、時代と地域に即した特色ある学校づくりの必要性につきましては、急速に移り変わり、情報社会が目まぐるしく発展していく中、人と人とのつながりや学びの深まりの上でも、ICTの効果的活用や地域を学びに結びつけることが必要と考えております。 ICTの効果的な活用の第一歩として、昨年度、GIGAスクール構想に基づく児童生徒へのタブレット端末の配付が完了いたしました。配付するだけではなく、タブレットやアプリを有効に活用できるよう、今後、教員のスキルアップ、研修も含め、時代に即した学習環境を整えてまいりたいと考えております。 また、これに並行して、教育現場における児童生徒に、自分たちの地域について学ばせるふるさと教育も重要になってくると思われます。郷土愛の育成とともに社会性や勤労観、職業観を醸成するふるさと教育についても、地域の絆、伝統文化、そして大崎耕土の米作り、農作物、歴史などについて、地域のお力をお借りして子供たちに楽しみながら学ばせていければと考えております。 さらに、「人とかかわる」、「よりよい生き方をもとめる」、「社会での役割を果たす」という3つの視点を重視する志教育や、自らを振り返り、夢や目標を語る機会として実施しております2分の1成人式や立志式を学校教育の中で大切にして、夢と希望を育んでいくようしてまいります。 現在、義務教育学校として学校統合を進めております古川西部地区につきましては、1年生から9年生まで、児童生徒の成長段階に合わせて特色あるカリキュラムを作成し、自分たちの生まれ育った地域を愛する、誇りに思う子供たちを育めるよう、現在、統合準備委員会、そして学校教育部会、校長会で協議を進めております。 次に、授業時数特例校制度の活用を視野に特色ある学校をデザインできないかについてお答えをいたします。 本制度は、令和4年度から、小中学校等の授業時数配分について一定の弾力化による編成を特例的に認めるというもので、特例校に認定されますと、1割を上限に標準授業時数を下回った教育課程の編成が認められ、別の教科や新たに創設した学習等に上乗せできるというものになります。それゆえ、ほかの教科の授業時数を削って、どの教科、学習等に力を入れるかといった点が、その学校の特色をつくる上で重要になってくると思われます。 文部科学省より提示されている充実する学習内容の例としましては、言語能力、情報活用能力に特化したり、主権者教育、環境教育といった現代的な諸課題に対応して求められている資質能力の育成などが挙げられており、時代や地域に即した児童生徒を育むことができる可能性を持っております。ただし、授業時数を削減した教科についても指導内容を減ずることはできないことから、全ての指導内容を履修させるために、計画的に授業実践していくことが必須となります。その上で、本制度を活用し特色ある学校をつくっていくことができるのか、慎重に検討していかなければならないものと考えております。 また、小中一貫の義務教育学校は、もともと弾力的に授業時数の調整をすることが可能となっております。その上で、どの教科、学習に力を入れていくべきか、現在、学校教育部会で検討、討議を進めているところでございます。教職員からの意見提案や地域の方々にアドバイスをいただきながら検討してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○副議長(後藤錦信君) 鹿野良太議員。
◆3番(鹿野良太君) 御答弁いただきましてありがとうございました。 まず大綱1点目、EBPMから2回目の質問をさせていただきたいと思います。 現在、大崎市では、実例というか取り組んだことは、このEBPMに当てはめれば、ないということでありました。しかしながら、各種政策においては、もちろんそういった根拠または指標、これを参考にしてというお話でございました。 決算特別委員会でも、やはり成果表についてはいろいろな御意見があったかと思います。もちろんこの成果指標でいいのかというような話もありますし、そもそも目的と合致しているのかというお話も出たように記憶をしております。全てがこのEBPMに合致するものだとはもちろん思っておりません。政治的な判断が伴うそういった政策もやはり必要になるということは重々承知をしております。しかし、やはりこれまでのデジタルの進歩であったり、そういった部分から、このデータを無視して政策をつくっていくということについては、ちょっと限界が来ているのかというような印象も併せて持っているところであります。 今後の政策立案について、やはりこのEBPMの視点、こういったものを取り入れていくという柔軟な考えというのは必要になってくると思います。この点についていかがでしょうか。
○副議長(後藤錦信君) 大塲市民協働推進部参事。
◎市民協働推進部参事(大塲一浩君) EBPMについての御質問を頂戴いたしました。 現在、デジタル化あるいはICT技術の進展、そしてAI技術など、本当にある意味、EBPMを進める上での環境については整ってきているのかというふうに感じているところでございます。各政策を行う上での説明責任であったり、透明性、そして効果、そういったものを判断する上で、やはりデータに基づくもの、根拠に基づくものというのは必要な視点と捉えているところでございます。 ただいまの議員からもお話がありましたとおり、全ての事業というよりは、やはり絞りながらこのような視点を入れつつ政策立案をしていくというのは、今、必要な視点と考えてございますし、先ほどの市長答弁でも御紹介いたしましたが、現在、事務事業評価の中で、そういったこれに近い形の取組は行っているところですが、これをどの程度徹底できるかというところが、1つ大きな視点になるものと考えているところでございます。 ぜひ、この考え方については非常に参考になる部分があると思いますので、いろいろと研究させていただきたいと考えてございます。
○副議長(後藤錦信君) 鹿野良太議員。
◆3番(鹿野良太君) 前向きな御答弁をいただきましてありがとうございます。 もちろん政策立案においては、十分なエビデンスを基にした議論をしてしっかりと構築をしていただきたいと思いますし、また、内閣府のサイトでは、オンラインでデータ分析セミナーなども開催をしているようでありますので、V-RESASですか、こういったものを使ってデータを読み解くと、そして政策に生かすというようなこともセミナーでやっているようでありますので、しっかりと研究をして生かしていただくことに期待をして、この大綱については終わらせていただきたいと思います。 次に大綱4点目に移らせていただきまして、学校教育環境整備についてお伺いをしたいと思います。 教育長からも御答弁をいただきました。ありがとうございます。 時代と地域に即した特色ある学校づくり、やはり漠然的になりますので、かなり難しい質問であったのかとは思っております。 ただ、そもそも1つ考えたかったのは、特色ある学校が必要なのかどうかということは伺いたかったところです。御答弁からしますと、やっぱり必要であると受け止めさせていただきましたし、またはその特色ある学校づくり、これは学校長の判断でできるものという理解でよろしいでしょうか。
○副議長(後藤錦信君) 田中教育部参事。
◎教育委員会教育部参事(田中政弘君) お答えいたします。 基本的には学校長の判断という形になります。学校運営をしていく中で、校長が変わっても、前任の校長からよい点、それから改善点、これは必ず引き継いでいき、次の校長がその責任を果たしていくという形になります。そのよさをより発展させていきたいという判断となれば、学校の特色をより出していきたいという校長の判断の下に教育課程を編成していくと、そのような流れになってまいります。
○副議長(後藤錦信君) 鹿野良太議員。
◆3番(鹿野良太君) そうすると、今、統合校で学校づくりを行っているわけでありますけれども、この今の議論というのは非常に大事な議論になってくると思います。 先ほど、前段の議員からの質問の中でもオンライン教育についてお話が出ていました。オンラインで学ぶことが目的ではやはりありませんので、そこで何を学ぶかというような議論がしっかりされるべきだと思います。情報量というところで、現代の人の情報量と江戸時代の人の情報量で言うと、諸説あるのですけれども、現代の人の1日分が江戸時代の人の1年分と言われておりまして、平安時代で言えば一生分ということも言われております。それだけ情報量の多い中で我々は生活をしているわけで、さらに子供たちにおいても、そのようなあふれる情報の中で何を身につけていくべきなのかということが大変重要になってくると思います。 今日はちょっと深くは入れませんけれどもSTEM教育、さらにはSTEAM教育、こういった部分も積極的に取り入れるような、今、文系とか理系とかそういう範疇ではもう社会は渡っていけないとも言われておりますので、それを乗り越えるような学習過程、教育課程、社会に子供たちも自信を持って出ていけるような教育環境をつくっていきたいと思います。これについてはまた折を見てやらせていただきたいと思いますので、答弁は結構でございます。 次に移らせていただきまして、子育て支援についてお伺いしたいと思います。 こちらも御答弁いただきました。なかなか待機児童以外の部分というところで言いますと、よく議会でも議論になります子ども医療費であったり、虐待、あと子育て相談というようなお話がありました。 子育て相談については、子育て支援アプリも導入をされまして、様々な情報はこちらからはお伝えができるような環境になっていると、整備されつつあるという認識ですけれども、逆にそのアプリを使って、もしくはそういったSNSですとかそういったものを通じて相談ができる体制というのは、どれくらい整備されているのでしょうか、お伺いしたいと思います。
○副議長(後藤錦信君) 佐藤民生部長。
◎民生部長(佐藤俊夫君) 申し訳ございません。今、アプリに関してちょっと手元に資料がございません。子育てわくわくランドで人的な体制を整えまして、そういったアプリの活用についても、いろいろとより使いやすい環境に取り組んではおりますが、ちょっとすみません、具体的な御答弁はできません。
○副議長(後藤錦信君) 鹿野良太議員。
◆3番(鹿野良太君) 質問の中でも申し上げました白石市のこじゅうろうキッズランド、大規模な屋内遊具の施設であります。これは子育て支援に関する調査が白石市であったそうでありまして、最も整備、充実が必要施設として多くの方が回答されたと。総合戦略の主要施策の一つとして掲げ、地方創生推進交付金を活用して、農商工連携を核とした賑わい交流拠点しろいしSunParkとして、その中の一つとしてこじゅうろうキッズランド、またおもしろいし広場、みのりKitchenとか、そういったものを一体的に整備をしたと伺っております。 自由意見、大崎市で平成30年に取ったニーズ調査の中にも、自由記載の中にこういった意見もあったように記憶をしております。やっぱり遊具施設の整備、大規模な整備になりますので、地方創生総合戦略の中にしっかりと位置づけて整備が必要だと思いますが、この辺いかがでしょうか。
○副議長(後藤錦信君) 佐藤民生部長。
◎民生部長(佐藤俊夫君) アンケートを取りまして、その結果屋内の遊び場等の、要望の数字が非常に大きかったです。やはり尊重これはしなければならないのだろうと考えています。議員、今、地方創生総合戦略の中でしっかり位置づけてということでしたが、民生部で子育ての関係などもまだまだいろいろと課題があります。先ほど申し上げました子ども医療費の関係も含めて、なかなか民生部だけの中では解決できない部分もあります。今後、庁内の中でいろいろと検討しながら、財源などもしっかりと確保できるように努めながら検討していかなければならないということで、今すぐにそういった施設を計画にのせられるかどうかというのは、まだまだちょっと検討が必要なのかと考えます。
○副議長(後藤錦信君) 鹿野良太議員。
◆3番(鹿野良太君) 部長からは多くの意見があればというお話もございました。ニーズ調査も、聞き方によってもその辺というのは左右されてくると思います。自由記載の中でやっぱりそれが必要という記載があるということは、選択肢がなかったということだと捉えることができますので、やっぱりその辺、的確な調査をして、こういった計画にのせられるような、市民のニーズをしっかりと吸い上げることができるようにしていただきたいと思います。 時間もありませんので、次に移らせていただきます。 地方創生についてお伺いをしたいと思います。 こちらについても、移住についてはもろもろお話をいただきました。もちろん移住の機運が高まっている状況でありますので、大崎市に必要なもの、これはどこの自治体にも必要なものなのかと思いました。 デジタル人財の育成について、少し踏み込んでお話をお伺いしたいと思います。 中長期的な視点も踏まえてということでありました。大崎市の職員の人財育成については、このような観点で進んでいくということでお話をお伺いしましたけれども、例えば市内、地域のデジタル人財という部分でいうと、また違った視点が必要なのかと感じています。さっきのSTEAM教育ではありませんけれども、このIT技術者もしくはデータを扱う人々、こういった方々の不足がやはり全国的に、これは世界的になのかもしれませんけれども、指摘をされています。やっぱり市民の学び直しといいますか、デジタルに対応していくような学び直しへの支援というものも、そろそろ検討しなければいけないのかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○副議長(後藤錦信君) 赤間総務部長。
◎総務部長(赤間幸人君) お話にもありましたとおり、やはり今、デジタルの技術者というのは不足していると言われております。そういう中で、大崎市でそういった技術者を確保して、さらにそれを地域に広めていくという部分については、現在つくっておりますデジタルトランスフォーメーションの推進計画でも重要な部分かと捉えております。 まずはデジタルディバイドといわれている方々を少しでも少なくしていこうということで、実際、人材を確保できるかどうかはちょっと厳しいのですが、デジタルに関する地域おこし協力隊の募集も始めてみようということで計画をしてございます。ただ、それは広く一般の方々にデジタルに慣れてもらおうという視点で、もう一つは、やはりその自治体を専門的にデジタル化していきたいという部分もありますので、それについては大手企業といいますか、そういった専門の業者あるいは国の制度、地方創生でもありますし、あとは総務省のデジタル人材派遣制度もありますので、そういった制度も利用しながら、まずは人材の確保ということで進めていきたいと考えております。
○副議長(後藤錦信君) 鹿野良太議員。
◆3番(鹿野良太君) そうです、デジタルディバイドの対策、これも大変重要な視点だと思います。一方で、やっぱり米価が下がったということで大騒ぎをしている大崎市内でありますので、こういった市民所得の向上ですとか、今後の産業構造の変化を踏まえて、やっぱりこの辺の対策というのは早めに取っていったほうがいいのかと私は感じておりますので、発言をさせていただきました。 ワーケーションについてお伺いをしたいと思います。 市長からは、宮城ワーケーション協議会のお話もいただきました。市長も幹事の一人として名前を連ねているわけでありますけれども、最近、そういったオンラインでのセミナーですとか、そういったものを多く見させていただいて情報をいただいております。その中で、私も当初のワーケーションの印象と大分変ってきたという思いでおります。どうしてもワークとバケーションの造語でありますので、観光イコールワーケーションというイメージが強かった、その中でやっぱりバケーションの感覚がない、習慣がない日本人にどれだけ浸透するのかというのは、少し懐疑的な部分がございました。ただ、最近いろいろやはり見ていると、そうではないのだと、観光に特化しているものではないと。サテライトオフィスを含め、様々な部分からこのワーケーションに取り組んでいく必要があるというようなお話でした。 ハード整備は取り組んでいただいて、準備が整いつつあると。しかしながら、このソフトの部分でちょっと質問させていただきたいのですが、ワーケーション協議会でも、最終的にはこれは人であると、成功する鍵は人、地域コミュニティーとコーディネーター、その人が最終的なワーケーションの成功を左右するのだというお話がございました。その中で、地域コミュニティーをこれからどのように整備をして、ワーケーションというものを理解していただくのか、さらにはこのコーディネーター、これはどのような方が担っていくのか、地域の資源、観光資源であったり、あとは地域の魅力やよさ、こういったものをコーディネートする方、この方が大変重要というお話がございました。それについては、どのような計画を持っておられるのかお伺いしたいと思います。
○副議長(後藤錦信君) 茂和泉産業経済部長。
◎産業経済部長(茂和泉浩昭君) まさに議員お話のとおりだと私も認識しているところでございます。 御紹介がありましたワーケーション受入環境整備事業につきましては、おかげさまでハード整備、随分進んだというところで、鳴子温泉郷の17施設にこの事業を活用していただきました。今年度、実は令和3年4月から8月までの5か月間で、このワーケーションと認識できる方々、500人を超える方々が鳴子温泉郷に入っているというところでございます。 お話のとおり、ハードはできたけれども、肝腎なのはやはりソフト面だろうと感じております。インターネットで鳴子温泉郷ワーケーションと検索いたしますと、それぞれの施設は出てきます。ただし、温泉郷全体として取り組んでいるのかというところが、どうも印象が浅い。お話のとおり地域とコーディネーター、そこが肝要となってまいりましたので、今後、その観光協会がメインとなりながら、そういった鳴子温泉郷はワーケーションの場所、観光コンテンツの一つとして大切に事業を推進してまいりたいと考えております。
○副議長(後藤錦信君) 鹿野良太議員。
◆3番(鹿野良太君) 協議会の中では、ワーケーションを推進することがやっぱり目的ではなくて、その先にある地域課題をワーケーションを使って解決していくのだと、企業が集いますので、そこで新たなイノベーションが生まれたり新規商品が開発をされたということもありますので、しっかりその辺、何のためにワーケーションをするのか、ワーケーションに取り組んでいくのか、ここの部分はしっかり議論をした上で、ワーケーションの推進に当たっていただきたいと思います。 やっぱり、地方創生のキーワードということで上げられておりますので、これから我々のほうでもしっかりチェックをしながら、また議論をしながら、このワーケーション、総合戦略案にも大きく出ておりますので、その辺については取り組んでいきたいと思いますし、豊かな地域の再生を目指す上でも必要だと思いますので、しっかり皆さんと議論を進めていきたいと思います。 何か御答弁あればお願いいたします。なければ終わります。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(後藤錦信君) ないそうです。 次に進みます。 4番山口文博議員。 〔4番 山口文博君登壇〕
◆4番(山口文博君) 4番山口文博でございます。 昨日、1年ぶりに米を30キロですが、42回運びまして、若干筋肉痛で手がぷるぷるしていますので、毎年30キロは重いとつくづく感じております。 それでは、大綱1点だけですが、近未来に起こり得るので、大崎市の人口減少に対する課題と対策について伺います。 これは、9月9日の議員全員協議会で、第2次大崎市総合計画後期計画や産業振興計画、各中間案で示されましたが、一般質問通告期限が9月3日でしたので、改めて伺います。 初めに、人口減少が地域の生活に与える影響について伺います。 私たちが日常生活を送るために必要な各サービスは、一定の人口規模の上に成り立っています。必要とされる人口規模はサービスの種類により様々であり、例えば、国土交通省白書によると、小売店では500人以上、銀行は6,500人以上、一般病院では2万7,500人以上などの人口規模が必要で、人口減少によって、こうした生活関連に必要な人口規模を割り込む場合には、地域からサービス業の撤退が進み、生活に必要な商品や金融などのサービスを入手することが困難になるなど、日々の生活が不便になります。 そこで、人口減少が進む現状、生活関連サービスの縮小について見解を伺います。 また、人口減少は地方財政にも大きな影響を及ぼし、それに伴う経済、産業活動の縮小によって税収は減少する一方で、高齢化の進行から社会保障費の増加が見込まれており、ますます地方財政が厳しさを増していきます。こうした状況が続いた場合、それまで受けられていた行政サービスが停止または有料化となり、結果として生活の利便性が低下します。 こうした厳しい財政状況の中では、公共施設や道路、橋、上下水道といったインフラの老朽化問題の対応も難しくなり、このような税収減少による行政サービス水準の低下、社会保障やインフラ整備について伺います。 さらに、人口減少が地域コミュニティーの機能の低下に与える影響も大きく、行政区や自治体といった住民組織の担い手が不足し、共助機能が低下するほか、地域住民によって構成される消防団員数の減少は、地区の防災力を低下させることについて伺います。 また、若年層の減少は少子化が進む原因となり、しかも、地区の歴史や伝統文化の継承を困難にし、伝統行事や地区の祭りなどが持続できなくなります。このように、住民の地区活動が縮小することによって住民同士の交流の機会が減少し、地区のにぎわいや愛着が失われていき、地区継続は困難になることについて伺います。 大崎市には広大な農地が広がっていますが、それを耕す農業者の高齢化や、後継者不足による農業人口の減少が挙げられます。農業を行う人がいなくなった土地、耕作放棄地が増加し、害虫や野生動物の被害、洪水などの災害を防ぐ機能の低下、廃棄物の不法投棄などによる環境の悪化等様々な問題が起きています。 また、農業集落は、農道や市道、用排水路や共有林の管理、農機具等の共同利用、収穫期の共同作業、農産物の共同出荷といった農業生産面のほかに、集落の寄り合い、代表される協同の取組や冠婚葬祭等、生活面にまで密接に結びついた生産及び生活の共同体として機能しています。しかしながら、農村地域の人口減少、高齢化の進行により、これらの機能が弱体化し、地域資源の荒廃や定住基盤の崩壊が懸念されます。 そこで、農業の担い手不足による農地や地区環境の維持管理について伺います。 2、人口減少対策として、新たな住宅の造成や企業誘致について伺います。 人口減少の克服に向けては、若い世代が住みやすく、希望どおり産み育てられる地域をつくる必要があります。それには、子育て世帯への助成、若者支援としての雇用の確保、妊娠、出産支援、子育て支援の充実、多機能施設、福祉サービスの充実などが挙げられますが、何より大崎市に定住していただくためには、新たな住宅地の造成が急務です。 そこで、仙台市に近い南の玄関と言われ、JR東北本線鹿島台駅など交通の要衝で、大崎市では最も適正地である鹿島台地域に、復興も兼ねた水害に強い住宅地の造成が必要です。また、過疎地での住宅造成地を条件付で子育て世代に無償提供するなどの思い切った政策について見解を伺います。 最後に、脱炭素関連の企業誘致について伺います。 第2回定例会では脱炭素社会について質問しましたが、国は、地方からはじまる、次の時代への移行戦略で、脱炭素へ移行する対策、政策を取りまとめました。特に2030年までに集中して取り組む施策は地域の成長戦略ともなることから、5年間に地域脱炭素の行程と具体策を示し、国は、人材、情報、資金の面から積極的に支援すると、野心的な目標に向けて動き出しています。これにより脱炭素先行地域を100か所以上創出し、地方自治体や地元企業、金融関係が中心となり、地域特性などを生かした取組を実施するそうです。 そこで、人口増加には若者などの定住や移住が不可欠ですが、それには生活の基盤となる仕事先が欠かせません。環境省が中心に、国も積極的に支援する二酸化炭素を分離、回収、有効利用や運送、地下等に貯留する技術等の企業誘致について伺います。 また、誘致企業の恩恵により、大崎市内の経済、産業活動などの拡大が見込めます。それに比例して労働力が必要になり、雇用が生まれ、若年層の就労により生活の安定につながり、定住、移住が促進することで人口が増加します。それに伴い税収の増額が見込めると思いますが、見解を伺います。 以上で1回目の質問といたします。
○副議長(後藤錦信君) 答弁を求めます。 伊藤市長。 〔市長 伊藤康志君登壇〕
◎市長(伊藤康志君) 山口文博議員から、大崎市の人口減少に対する課題と対策について御質問を賜りました。順次お答えしてまいります。 まず、人口減少が地域の生活に与える影響についてですが、生活関連サービスに関しては、国土交通省が2015年に公表した、国土交通省白書における人口規模とサービス施設の立地に関する指標によると、80%以上の確率で立地する場合の人口規模は、一般病院で2万7,500人以上、ショッピングセンターは9万2,500人以上、銀行は9,500人以上、介護老人ホームは2万2,500人以上などとなっております。 今後、人口減少により、特に古川地域以外の地域においては、生活関連サービスの立地に必要な人口規模を割り込む場合、地域からサービス産業の撤退が進み、日々の生活が不便になることが懸念されております。地域における生活水準を維持するためにも、地域の中小企業の振興をはじめとする経済対策や地域活性化、公共交通ネットワークの構築、行政サービスのデジタル化など、各種施策に取り組んでまいります。 税収減少による行政サービスの水準低下についてですが、人口の減少、特に生産年齢人口の減少が、少なからず歳入の減少に影響を及ぼすものと考えております。その中で、社会保障やインフラ整備などの行政サービスを下げないために、どのようにして自治体の財源を確保するかが大きな課題であり、公共施設等総合管理計画に基づいた施設の統廃合やデジタル化による業務改善など行政経営の効率化と併せ、立地適正化計画による生活機能の集約化を進めてまいります。一方で、限られた財源の中で、いかに効果的に行政サービスを行っていくか、いかに効率よく予算を配分するかなど、事業の優先順位も踏まえながら取り組んでまいります。 地域コミュニティーの機能における地域防災力の低下についてですが、高齢化と人口減少の進展に伴い、地区の安全・安心を担う消防団や自主防災組織の中核となるリーダーが不足ぎみであり、いかに地区の防災力の維持強化を図っていくかが、議員御指摘のとおり課題となっております。このため、本市では、消防団員が活動しやすい環境づくりのための消防団整備計画の見直しを行い、地域で減少している消防団を増員するため、女性消防団員などの加入促進を行い、団員の確保を進めております。あわせて、自主防災組織リーダー研修会による人材育成を図りながら、引き続き防災力の向上に努めてまいります。 若年層の減少により地区継続が困難になることにつきましては、急激に進んでいる人口減少社会において、行政区や自治会などをはじめとする地域の担い手不足や地域行事の縮小などが考えられます。 それぞれの地域自治組織においては、地域計画を策定し、若者の地域参画や地域の活性化に向けた取組を実施しており、本市といたしましても、これを支援すべく、令和元年度から、大崎市地域自治体制整備実証事業において、持続可能なまちづくりを目指した体制整備や地域を担う人材育成の在り方などについて検証を行っております。具体的には、地域コミュニティーの活性には話合いの継続が重要であると考えており、これを側面的に支援する地域支援コーディネーターの効果的配置について、鋭意検証と検討を重ねているところであります。人口減少社会においても、特色ある各地域が活力を持って持続できるよう、よりよい新制度と体制の構築に努めてまいります。 農業の担い手不足による農地や地区環境の維持管理についてでございますが、農村地域の人口減少は、農地荒廃や耕作放棄地などの農業生産面での影響のみならず、地域コミュニティーそのものの脆弱化を引き起こすことが懸念されております。 農業の担い手については、次世代の担い手となる青年就農者の確保に向け、農業次世代人材投資事業等を活用した支援を行っており、各地域に新たな就農者が誕生しているところでもございます。 また、本市では、農地、水路、農道などの機能維持及び向上を図る共同活動を支援する多面的機能支払交付金や、中山間地域において農業生産条件の不利を克服することにより、将来に向けて農業生産活動を維持するための活動を支援する中山間地域等直接支払交付金への取組の推進を図っております。令和3年度の取組状況につきましては、多面的機能支払交付金において149活動組織が取り組み、中山間地域等直接支払交付金においては、12集落協定が取り組んでおります。 人口減少や高齢化が進行する中で、農業者のみでの農地や農村環境の保全は困難となっており、非農家住民も含めた、地域が一体となった草刈りなどの農地を維持する活動は重要であり、多面的機能支払交付金などの果たす役割は非常に大きいと考えております。さらに多くの地域が取り組み、活動が継続できるよう事業を推進するとともに、農業者以外の市民との連携や、近隣の仙台圏との交流を通じた関係人口の拡大などにより、農村地域を活性化できるよう推進してまいります。 人口減少対策として、新たな住宅地の造成や企業誘致についての、鹿島台地域における水害に強い住宅地の造成についてでございますが、令和元年東日本台風による甚大な被害を受けた鹿島台地域では、市内外への移転による人口減少が進んでいると認識しております。 鹿島台地域の活性化対策といたしましては、鹿島台駅前活性化基本計画に基づき、鹿島台駅を拠点とした南の玄関にぎわいのまちづくりを展開しており、西口に駅前通り公園が完成し、東口では駅東東西線の整備が進められているなど、駅周辺の環境整備事業に取り組んでおります。 また、令和元年東日本台風で被害を受けた被災者向けに、高台である鹿島台商業高校跡地に分譲地区画や災害公営住宅を整備しているところでありますが、この高台への移転につきましては、市外への人口流出抑止などの観点にも配慮しながら取り組んでまいります。 水害に強い住宅地の造成が必要ではとの議員からの御提言でございますが、市といたしましては、人口減少対策として住宅地整備は有効な施策と捉えておりますが、現時点では、民間による宅地開発や土地区画整理事業による住宅地整備を想定しております。土地区画整理事業の実施に当たっては、地権者の方々の機運の高まりも必要不可欠であり、都市計画マスタープランや立地適正化計画、周辺の土地利用状況なども踏まえ検討する必要もあります。 被災した鹿島台地域におきましては、新たな水害に強いまちづくりプロジェクトなどによる事業が確実に実施されるよう関係機関へ働きかけるとともに、内水被害の軽減対策も進めながら、安全な住環境づくりに努めてまいります。 過疎地域に住宅造成を行い、条件付で子育て世代に無料提供してはどうかとの御提案をいただきましたが、本市の移住支援策としましては、おおさき移住支援センターcu:rusを設置し、移住希望者の掘り起こしと総合的な移住支援をワンストップで提供しております。また、住宅取得のための支援といたしましては、住宅新築移住支援、住宅購入移住支援、住宅購入に伴うリフォーム移住支援、3世代リフォーム移住支援の3つの補助メニューを提供し、市外からの若者世代の移住、定住の促進に努めているところであります。 人口減少対策については、多くの自治体において、若者、特に子育て世代の移住を促進するための様々な取組が行われており、その中において、自治体が移住、定住促進用の分譲住宅を造成し、安価または無料で提供する取組が行われていることは承知しております。一方で、本市におきましては、人口減少が進む中、空き家や空き地が年々増加傾向にあり、大きな課題ともなっていることから、これまでの住宅支援策を基本に、既存の土地や建物を活用した移住、定住政策を引き続き進めてまいります。 最後に、脱炭素関連の企業誘致についてでございますが、国は、2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を策定し、企業の脱炭素社会に向けた大胆なイノベーションと挑戦が、日本の次なる成長の源泉であると位置づけました。 CCUSは、二酸化炭素の分離、回収、有効利用による技術で、脱炭素社会における取組の一つと認識しておりますが、日本では、現在、
北海道苫小牧市において、経済産業省の指導の下、大規模実証事業が行われているものであります。これらの事業については、欧米各国でも二酸化炭素排出抑制の革新的な技術として注目されているところであります。CCUSの商品化は2030年以降が見込まれているようですが、CCUSに限らず、脱炭素に関連する産業は将来的に大きな成長が見込まれる分野でありますので、企業動向を見極めながら、積極的な企業誘致活動に取り組んでまいります。 また、将来性のある企業が立地することは、地域経済の活性化や若者の定住人口の増加にもつながるものであり、税収の増加も期待できるものでございます。人口減少問題につきましては、地方創生総合戦略による各種施策に着実に取り組むことにより対応してまいります。 以上でございます。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) それでは、2回目の質問をさせていただきます。 まず、2の人口減少対策として新たな住宅の造成、企業誘致について伺います。 これから計画的に直営事業になるのか、大崎市の住宅造成計画は今のところありますか。
○副議長(後藤錦信君) 茂泉建設部長。
◎建設部長(茂泉善明君) 住宅地というものはございませんが、現在ある市営住宅の建て替え計画については持ってございます。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) 多分昭和時代に建てられた市営住宅の建て替えだと思いますが、これは全面的にいずれはなるのだと思いますが、建て替えた後の土地、その利活用については、もう計画的なものはあるのでしょうか。
○副議長(後藤錦信君) 茂泉建設部長。
◎建設部長(茂泉善明君) 市営住宅の建て替え後の跡地、場所によっては現地での建て替えというところもございますし、廃止する住宅の跡地につきましては、今現在、住宅としての行政財産でありますが、その用途が終わった後、解体した後につきましては、普通財産に所管替えをして、その利活用を検討していくということになります。今現在は、その利活用の方向性については持っているわけではございません。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) 旧ピノチオ工場、鹿島台地域にありますけれども、もしくは将来的に内ノ浦市営住宅も含めて、今の現状をお聞きします。
○副議長(後藤錦信君) 熊谷鹿島台総合支所長。
◎鹿島台総合支所長(熊谷裕樹君) 私からは、ピノチオ工業工場跡地の利用について、現状について御説明申し上げます。 現状につきましては、書庫あるいは物品の保管庫ということで活用しているという状況でございます。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) なぜそれを聞いたかといいますと、将来的に、内ノ浦市営住宅も昭和に建てられたところでございますので、それなりの建て替えなり、その土地がどうなるかは、これからの計画だと思いますが、ピノチオ工場跡地も今のままだということで、できればここに鹿島台の住宅地として造成してはどうかという提案で今お聞きしました。 民間ですとなかなか入りづらい、どうしても水害地ということもありまして、鹿島台地域はなかなか難しいところがあるので。やっぱりなぜそれを言うかというと、鹿島台地域は、石巻市、塩竈市、富谷市、大崎市役所まで約40分内だということでございます。仙台駅まで電車で約37分という通勤にすごい便利な交通の要衝であるということで、しかも、鹿島台駅は、1日平均利用客が1,600人と非常に多く、1日28本、上り下りを合わせると56本、松山町駅も同じなのですが、それだけ本当に利便性のある地域ということで、やっぱり住宅がなければ若い世代がなかなか住むのは大変なのかと、移住するのも大変なのかと思っています。ただ、あまり値段が高いと、これもまた売れないということで、先ほど提案した無償とか安価な値段で、本来は移住を促進するべきだと私は思っているのです。 これは先ほども言いましたように、それをやっている自治体が結構過疎地域に多くありますので、再度お聞きしますが、これは財政からいくとちょっと困るという話だと思うのですが、かなり思い切った政策になると思うのですが、これは非常に有効的な移住、定住だと思うのですが、私の独りよがりか分かりませんけれども、こちらの方向性にかじを切る可能性というのはあるのかないのかお聞きします。
○副議長(後藤錦信君) 佐藤市民協働推進部長。
◎市民協働推進部長(佐藤基君) 思い切った提案、ありがとうございます。 ただ、現在人口減少の中で、そういう施策というものが大事だとは思っておりますけれども、逆に言うと、我が市でも空き家対策というものを行っているところであります。そして、新しい造成地を造るといっても、その適地とか、先ほど御紹介がありましたけれども、仙台までのアクセスの時間とかありますけれども、今度そこまで行くアクセス道路、そういうのは姥ケ沢という地区もございますので、それを総合的に考えて適地の選定をするというのがまず1点だと思います。 あと、もう一つ、公営でそういう宅地造成をするといった場合については、民業で開発業者があるわけですので、それらとの競合を考えた場合、市が他の土地よりもかなり低廉なものを提供してもいいかという、そういう市のスタンスもありますので、そこについては熟慮を重ねた上で行っていきたいと思っております。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) そのとおりだとは思うのですが、あえて提案させていただいております。 なかなかこの人口減少というものは、本当にまだ財政が安定しているときに思い切ってやらないと、民間でもそうなのです、企業がある程度収益を上げているときに設備投資をしていく。そうすることによって、新たな産業が生まれて、収益が出ると。これも財政がある程度安定しているときでないと、思い切った政策は取れないと思うのです。やっぱり投資となりますので。とはいっても、なかなかうんとは言えないのは正直なことだとは思っております。 そこで、あえて無理だとは思いますが、さらにしつこく聞かせていただきます。 過疎地域、先ほど言いましたが、特に鳴子温泉地域や岩出山地域の市営住宅、特に昭和時代に建てられた市営住宅は建て替えの時期に来ていると思いますが、お聞きします。建て替え時期並びに建て替え後の計画並びに建て替えたときに残った土地については、何か考えられていますか。
○副議長(後藤錦信君) 茂泉建設部長。
◎建設部長(茂泉善明君) 先ほども申し上げましたけれども、市営住宅の建て替えにつきましては、大崎市公営住宅等長寿命化計画を策定しまして、今現在2次計画、令和2年度から11年度までの計画を策定して進めているところでございます。 その中では、岩出山地域におきましては、上川原住宅の建て替え事業、こちらについては2年度から着手をしているところでございます。それから、鳴子温泉地域につきましては、今回の10年間の計画の中にはございませんけれども、既に鳴子温泉住宅ということで66戸の整備をしております。上鳴子住宅、坂ノ上住宅の統合、建て替えということで整備をしまして、30年度に完了しているところでございます。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) その建て替えをする場所の土地そのものは、多分壊せば更地になると思うのですが、どうでしょう、そういうところに無償で、条件はつきますけれども、実際にやっているところがあるものですから。なかなか無償ではうんとは言われないのは覚悟の上で聞いています。結構若い世代の人たちは、土地さえ安ければ、50坪、70坪でも結構建てているみたいなのです、ほかの地域で。これは、大崎市ではなぜできないのか。ぜひやってもらいたいと思いますけれども、考える余地は全然ないでしょうか。
○副議長(後藤錦信君) 佐藤市民協働推進部長。
◎市民協働推進部長(佐藤基君) 今、二つ問題があると思っています。問題というよりも課題なのですけれども、市有地の有効活用という点と、あと人口増、特に、今おっしゃられました若者の定住を促進する施策の展開だと思っております。 1つ目については、有効活用をする上で宅地造成と結びつけた場合、それをあくまでも、先ほどと同じような答えにはなりますが、低廉でというのは、確かに若者にとっては魅力だとは思うのですけれども、逆に言うと、低廉ではないと売れない土地という見解もございますので、そこについては公有財産の適正な処分ということで、あくまでも価格については市場価格に基づいたもので、我々としては、そういう方法で処分すべきだと思っております。 また、若い世代が、古川の中心市街地、今だと上古川とか、北稲葉とか、その辺についても、民間で開発している土地については戸建ての住宅の建設が今もかなりのスピードで進んでいると思います。それについては、周辺に買物がしやすいところがあるとか、単に土地の値段だけではなくて、学校に近いとか、病院が近いとか、そういったいろいろなインフラの環境整備も必要だと思われますので、そこについては総合的にやはり判断していかないと、単に安いというだけでは、申し訳ないのですが、なかなか難しいと判断しているところです。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) そうはいっても、結構成功しているところは、デメリットの部分を先方に、こういう何もないところだと、それでもよければ来てくださいという形で営業しているみたいなのです。それで結構成功しているところがあるというところで、これ以上は言いませんけれども、そういう面もあるということでございます。 次に、企業誘致について伺います。 本市工業団地への企業誘致の現状について伺います。
○副議長(後藤錦信君) 寺田産業振興局長。
◎
産業経済部産業振興局長(寺田洋一君) 工業団地の現状ということなのですが、現在、三本木SIC東部工業団地という、2.3ヘクタールのものを売り出しているという状況でございます。以前造成しました北原工業団地に関しては、もう完売ということになっておりますので、現在は三本木にしかないという状況です。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) 先ほど言いましたように、国が脱炭素社会に取り組んでいるということで、今北海道だけの話がありましたが、かなり国はお金を出す予定らしいので、やっぱり働く場所がなければ、なかなか移住、定住というのはあり得ないと思うのですが、この脱炭素、CCUSも含めて、これから本当に取り組んでいけば、大崎市のよい財源になると思うのです。早い者勝ちだと思いますが、これに取り組んでいく必要性があると思いますが、どう思いますか。
○副議長(後藤錦信君) 寺田産業振興局長。
◎
産業経済部産業振興局長(寺田洋一君) 議員御指摘のとおり、脱炭素社会に向けて、現在、国全体として進めるという方向になっております。我々も、今までは車とか、コードベースというような形での企業誘致を優先してまいりましたが、エネルギー関係産業も今後誘致の的として進めていきたいと思っているところでございます。 なお、議員が御指摘の脱炭素に関する交付金に関しても、我々も把握しているところでございまして、今後どのような形で進めたらいいのかということで庁内調整をしていきたいと思っております。 以上です。
○副議長(後藤錦信君) 山口文博議員。
◆4番(山口文博君) それで、これは海に面していると先ほど言いましたけれども、特に貯留関係です。圧縮、貯留する方向性というのが、やっぱり海上というのが今メインになっていますが、それだけではなくて、結構な大手企業が進出しているということで、これに関連する企業というのを一つ持ってきただけでもかなり増えると思うのです。地元企業をはじめ、企業誘致が今のところ停滞しているようですが、一つ持ってくるだけでもかなりの経済効果があると思うので、早く持ってきたほうが勝ちというのがあると思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。 続いて、人口減少が地域の生活に与える影響についてでございますが、これは一つだけです。 地域そのものが、消防団も女性と言いましたけれども、女性もいなくなると、誰もいなくなるというのが、この地域の現状でございます。特に私の地域は、水害以降、一気に人が、若い世代がいなくなったということで、ちょっと20年くらい早めに過疎地域化が進んできました。役員をする人もいなくなると、コミュニティーそのものも、どうやってこれからやっていくかという懸念も出てきているのです。 こういったことを踏まえた上で、本当は今日質疑しようと思ったのですが、実は先ほども言いましたように、令和3年度において第2次大崎市総合計画や産業推進計画などの後期計画、また都市計画マスタープランなどが示されそうなので、これ以上聞いても、示されたものをさらに検討した上で質疑したいと思いますので、これで終わります。
○副議長(後藤錦信君) 次に進みます。 2番伊勢健一議員。 〔2番 伊勢健一君登壇〕
◆2番(伊勢健一君) 2番伊勢健一でございます。 大崎市議会令和3年第3回定例会に当たり、一般質問を行います。 大綱1、本市における保護司活動への支援について5点お伺いいたします。 本市においては、大崎市役所岩出山総合支所内にある大崎更生保護サポートセンターを拠点に、市内の保護司の方々が更生保護活動に御尽力されております。この場をお借りいたしまして、保護司活動に御尽力されております方々に、心から敬意と感謝を表するものであります。 1点目、保護司適任者に関する情報提供及び本市職員の推薦の現況についてお伺いいたします。 2点目、保護司が自宅以外で面接できる場所の確保についてお伺いいたします。 さきに述べましたように、岩出山総合支所内の大崎更生保護サポートセンターを中心に保護司の皆さんは活動されておりますが、広大な面積を有する本市においては、さらに保護司が面接できる場所の確保を求める声がございます。この点について御所見をお伺いいたします。 3点目、更生保護ボランティアに対する顕彰についてお伺いいたします。 大崎市の場合、大崎市表彰条例施行規則の事業区分、社会福祉功労の対象に、保護司を平成28年より明記され、宮城県文化の日表彰の推薦手続も同様に行われていると思いますが、お伺いをいたします。 4点目、保護司に協力した事業主に対する優遇措置についてお伺いいたします。 入札参加資格審査において、宮城県は平成22年度から、仙台市においては平成28年度から、優遇措置が導入されています。総合評価落札方式においては、平成30年度から栗原市、名取市、塩竈市において、令和2年度からは東松島市において、今年度は石巻市においても導入されております。本市においてもいち早く検討し、導入すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 5点目、地方再犯防止計画についてお伺いいたします。 令和2年3月、宮城県において、本年度は本市や仙台市、多賀城市、名取市においても策定されておりますが、現状についてお伺いいたします。 大綱2、防災についてお伺いいたします。 1点目、政府が来年度から運用予定の災害専門ボランティアについての本市の考え方についてお伺いいたします。 政府は、来年度、災害時に避難所運営に当たる災害専門ボランティアの育成に乗り出す方針であります。災害が頻発し、マンパワーの確保が難しい自治体に代わり、住民に避難所の衛生管理や被災者の健康管理を担ってもらい、災害関連死を防ぐことを狙いとしています。 本市においても、令和元年東日本台風の際に、旧鹿島台第二小学校に避難所が開設をされました。その際の反省も踏まえ、今後の災害に備えるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 大綱3、建設行政について2点お伺いいたします。 1点目、古川地域小林下行政区の市道の舗装整備についてお伺いいたします。 本年の議会報告・意見交換会においても、小林下行政区の区長から、地区内の市道の整備について、以前は舗装されていた市道について、圃場整備、用水路整備された際に取り除かれて以降、砂利道になっている。砂利を入れてもすぐに駄目になり、大変困っている。地域住民の生活道として欠かせない市道であるので、舗装整備をとの声がありました。また、区長からお話をお聞きした際には、毎月、建設課から砂利をもらい直しているが、すぐに駄目になっているとのことでした。安心・安全の面からも早期の整備が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。 2点目、上水道未給水世帯解消への考え方についてお伺いいたします。 我々が住んでいる国、日本は、国内どこへ行っても、蛇口をひねれば安全な水が出てくるというすばらしい国であります。特に海外に行った際には、必ずといっていいほど絶対に蛇口の水を飲んではいけないということを言われた経験からすれば、日本は何とすばらしい先進国なのだろうと、海外から帰ってきた際には強く感じたものでした。 しかし、本市においても、いまだに上水道未給水世帯がございます。上水道未給水世帯の解消に向けた所見をお伺いいたします。 大綱4、教育についてお伺いいたします。 1点目、古川北部地区の幼小中連携教育の現状についてお伺いいたします。 本年4月に開校した古川北小学校には、ゆめのさと幼稚園、古川北中学校、長岡地区公民館が近接しております。幼小中連携教育の現況と地域との教育の連携状況についてお伺いいたします。 2点目、幼稚園、小中学校における国旗、国歌の指導の現状についてお伺いいたします。 本年は、2020年に予定されていた東京オリンピックが行われ、新たな世界への扉が開かれ、世界の国旗、国歌に触れる機会が多かったと考えます。国旗及び国歌の指導の現状についてお伺いいたします。 3点目、大崎市図書館における電子図書導入の可能性についてお伺いいたします。 仙台市では、図書館まで出かけなくても、ネット上で本を借りることのできる電子図書館のサービスの年内開始を目指しています。本市でも導入すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 4点目、小学校高学年における専科指導への対応についてお伺いいたします。 令和3年7月、文科省有識者会議は、小学校高学年の教科担任制について、外国語、理科、算数、体育を専科指導の対象とする報告書案を公表しています。特に、小中連携の下、指導に当たることとされている体育の部分について御所見をお伺いをし、1回目の質問といたします。
○副議長(後藤錦信君) 答弁を求めます。 伊藤市長。 〔市長 伊藤康志君登壇〕
◎市長(伊藤康志君) 伊勢健一議員から大綱4点御質問を賜りました。私と教育長からお答えしてまいります。 初めに、大綱1点目の本市における保護司活動への支援についてでございますが、保護司適任者に関する情報提供及び本市職員の推薦の現状につきましては、近年、保護司適任者の確保が困難となってきておりますが、大崎地区においては、定数63人に対し、極端に欠けている状況ではないと認識しております。市からの情報提供や職員の推薦などは行ってはおりません。しかし、結果的にはかなりの職員OBが保護司として活躍をされておられます。大崎地区では、各地区からの推薦によって人材を確保している状況にありますが、市役所を退職された方々にも御協力をいただき、現在は定数の3分の1、最大主流になっているのではないかと思っておりますが、行政経験を生かされて活躍をされております。また、保護司としての活動をされている県内の地方公共団体の現職職員数については16名、うち本市職員が1名ということの状況であります。 次に、保護司が面接できる場所の確保につきましては、平成24年3月から岩出山総合支所2階に、地域における更生保護の活動拠点として、大崎更生保護サポートセンターの開設を支援してきたところであります。当サポートセンターには、7名の保護司が平日の9時から16時まで交代で常駐しております。相談者との面接の際には、当サポートセンターのほか、各地域公共施設などを利用して相談業務を行っている状況と伺っております。 このたびの古川保健福祉プラザへのサポートセンターの移設に関する要望については、現在、新庁舎供用開始後の古川保健福祉プラザ活用方針について検討している状況にありますので、今後、大崎地区保護司会と協議しながら、面接、相談場所の確保について支援してまいりたいと思っております。 次に、更生保護ボランティアに対する顕彰については、平成28年度より、大崎市表彰条例に基づく社会福祉功労の対象として、また、県の表彰に関しては、文化の日表彰への推薦手続を行っている状況であります。 次に、保護司に協力した事業主に対する優遇措置についてですが、本市の入札契約制度につきましては、平成30年度に設置した入札契約事務検討会議での報告書に基づき、毎年入札契約方針を定めて、改善の取組を進めてきているところであります。現在、その一環として、総合評価落札方式における価格以外の評価方法の見直しも行っており、保護観察所に協力雇用主として登録している事業所に対する加点についても、その中で検討してまいります。 次に、地方再犯防止推進計画につきましては、令和3年3月に策定しました第3次大崎市地域福祉計画に、一体的に再犯防止の推進を盛り込んで策定しております。引き続き保護司をはじめとする関係機関と連携しながら、犯罪予防活動、再犯防止活動を効果的に実施し、犯罪のない安全で安心な地域社会づくりを推進してまいります。 次に、大綱2点目の防災についてでございますが、政府が来年度から育成に乗り出す災害専門ボランティアにつきましては、現在のところ国や県からの情報提供はございませんが、報道によりますと、災害が頻発し、マンパワーの確保が難しい事態に代わり、政府がボランティアを希望する住民を対象に、避難所の生活ルールづくりを指導するリーダー、避難所を巡回し助言するアドバイザー、医療や福祉の専門家、行政と調整し課題を解決するコーディネーターを養成するとともに、被災自治体の避難所へ派遣すると報じられております。 市といたしましても、避難所の運営が長期化する場合には、市職員や自主防災組織、ボランティアなどが、それぞれの役割分担の下、互いに連携協力して取り組んでいくことが必要と考えております。今後の国の動向を注視しながら、災害専門ボランティアについて研究してまいります。 次に、大綱3点目の建設行政についてでございますが、古川地域小林下行政区の舗装工事につきましては、古川地域のみならず、市内全域においても未舗装道路の舗装要望については増えており、令和元年度末現在、市全体で132路線、延長約53キロメートルの要望状況になっております。特に、議員おただしのように、圃場整備事業で新設や拡幅された農道の舗装要望を多くいただいております。 しかし、現在市では、公共施設等適正管理推進事業債を活用した舗装修繕事業を集中的に実施していること、加えて、未舗装道路の舗装について事業費全てが市の一般財源となることから、市内全体で年間約1キロメートル程度の整備にとどまり、なかなか要望にお応えできないのが実情であり、近隣の自治体においても、財政事情から事業の廃止や規模の縮小を行っていると伺っております。 今後の整備につきましては、再度市民の皆様からの要望内容を整理した上で、関係戸数や幅員などから優先順位を明確にし、計画的に事業を実施してまいりたいと考えております。 上水道未給水世帯解消についての考え方のお尋ねがございました。 水道法では、水道事業者は、事業計画に定める給水区域内の需要者から給水の申込みを受けたときは、正当な理由がなければこれを拒んではならないとされております。 本市では、事業計画書に給水区域を定めており、市内の一部の地域を除いて指定をしております。この給水区域内における上水道未給水世帯解消への考え方についてですが、排水管が整備されていない地域や水圧の調整が必要な地域に関しましては、これらを解消するための工事等が必要となりますことから、相当程度の年数を要する場合もありますが、原則として給水要望には対応していくものとしております。現在までに、本市合併前のものを含めて、給水区域内の14地域から給水に関しての要望が出されておりますが、そのうち6地区が完了し、残る8地区についても接続意思を確認した上で、順次、令和6年度の完了を目指して進めております。 昨今は、温暖化や地震などの影響により地下水の水位や水質の変化を懸念し、自家水から上水道への切替えを検討されるケースも出てきております。新規地域への給水に当たっては、要望地域世帯の接続意思を十分確認しながら、水圧、水質保持等の課題を整理し、安定的に水道水を供給できるかを確認した上で、計画的に取り組んでまいります。 私からは以上でございます。
○副議長(後藤錦信君) 熊野教育長。 〔教育委員会教育長 熊野充利君登壇〕
◎教育委員会教育長(熊野充利君) 私からは大綱4点目、教育についてお答えいたします。 初めに、古川北部地区の幼小中連携教育の現状につきましては、幼小中の共通の目標の中に、「人とかかわり合い、思いやりのある子供を育てる」ことを掲げまして、11年間を見通した教育活動を推進しているところでございます。初年度となる今年は、地域や校種間との関わりを通して、地域の形成者としての基礎を育てる活動や、学力向上を目指した学びの継続性を意識した授業づくり、子供たちの健全育成を目指す指導、この3つの教育活動に重点を置き、それぞれの取組ごとにチームを編成しまして推進しております。 指導の継続性や校種間の切れ目のない接続を図る縦のつながり、そして、幼小中が一体となり豊かな学びの環境の創造を目指す横のつながり、これが図られ、その進捗状況につきましては、幼小中連携だより等で保護者等にもお伝えしているところであります。 教育委員会といたしましても、子供たちの健やかな成長を願い、各学校、園と家庭、地域が一体となった地域ぐるみの教育活動となるよう支援してまいります。 次に、幼稚園、小中学校における国旗、国歌の指導の現状についてお答えをいたします。 国旗、国歌の指導につきましては、幼小中高及び特別支援学校の全ての校種の学習指導要領において、我が国の国旗、国歌を尊重する心を育成することを目指した指導について明記され、各学校で教育活動の実践がなされているところでございます。 例えば、小学校では、全ての学年の音楽の教科書に楽譜や歌詞の解釈などが掲載され、小学校学習指導要領、音楽においては、国歌君が代は、いずれの学年においても歌えるように指導することと記述されております。また、入学式や運動会、そして卒業式での国旗掲揚、国歌斉唱が行われるなど、学校行事等の時間においても指導しているところでございます。 儀式的行事における国歌斉唱や国旗掲揚につきましては、これまでその実施について調査が行われており、市内全ての学校での実施を確認しているところであります。また、本年度の教育計画においても、全ての学校で次第の中に国歌斉唱が明記されており、定着が図られていると認識しているところでございます。 次に、大崎市図書館における電子図書導入の可能性についてですが、電子図書館の導入のメリットとしては、非来館型サービスを提供することができ、スマートフォンやタブレット端末、パソコンなどで図書館のシステムにアクセスすることで、専用サイトから24時間いつでも電子書籍を一定期間貸出しすることができる利便性のあるサービスであります。また、電子書籍には、多言語に対応しているものや読み上げ機能を持つものもあることから、学校教育や障害者などへの支援にも利用できます。一方で、電子図書館を運営するシステムの構築や年間のランニングコストの費用が新たに発生することや、現時点では人気作家の電子書籍の提供が少なく、ベストセラーの電子化にも時間がかかるなどのデメリットもあります。 今年度中には、宮城県でも初めて、仙台市で電子図書館が導入されることから、仙台市の事例とともに先進事例などの調査を行いまして、費用対効果とともに情報のデジタル化という社会の流れも考えながら、今後の導入について検討を進めてまいりたいと考えております。 次に、小学校高学年における専科指導の対応についてお答えをいたします。 専科指導につきましては、中央教育審議会答申において、小学校高学年から教科担任制を導入する必要があるとされており、その在り方について検討が進められております。算数、理科、外国語、体育の4教科を優先的に専科指導すべしとし、来年度を目途に導入されるよう検討されております。 現在、本市の小学校におきましても専科指導を行っており、指導は主に加配教員や教務主任等が務め、高学年の理科や外国語、社会、家庭科、図工、そして体育において、学校の現状に合わせ、体制を工夫して実施されているところでございます。 専科指導の期待される効果としては、質の高い授業による子供たちの確かな理解と意欲の向上、そして、複数の教員の関わりによる多面的な児童理解等が期待されます。加えて、中学校教員の乗り入れ事業につきましては、中1ギャップの解消にもつながると考えております。 子供にとっても、教師にとってもメリットの大きい専科指導の実現に向けて、国や県の動向を注視しつつ、専科指導に必要な人材の確保や学習環境の整備の構築に向けて努めてまいります。 私からは以上でございます。
○副議長(後藤錦信君) 一般質問の途中でありますが、暫時休憩いたします。 再開は午後3時20分といたします。 ----------- 午後3時00分 休憩 午後3時20分 再開 -----------
○議長(相澤孝弘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 2番伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) それでは、再質問を行わさせていただきます。 まず初めに、本市における保護司活動への支援について再度お尋ねをいたします。 この5つの項目に関しましては、本年7月15日に、総務省地域力創造審議官及び法務省法務局長からの保護司活動に対する一切の御理解、御協力について依頼ということで、各都道府県知事、また各市町村長に出されております。この文章を基に質問をさせていただいておりますが、この中のまず2番、保護司が面接できる場所の確保でございます。 先ほどの答弁の中で、公共施設のほうを利用するような形を取っているというお話ではございました。この質問をするに当たって、更生保護サポートセンター福原会長以下、いろいろとお話をお聞きしてまいりました。やっぱり岩出山だけではなかなかカバーし切れないということで、今の答弁の中でも様々な市内の公共施設を使っているということではございましたが、やはりこれは様々な配慮をして使える場所ということになってくると、なかなか限定をされてくるのだろうと思いますが、その辺、気をつけている点、留意している点あれば、お示しをいただければと思います。
○議長(相澤孝弘君) 佐藤民生部長。
◎民生部長(佐藤俊夫君) まずは固定した面談場所、これについては、今、新庁舎への移転に伴って、市長から先ほど説明があったとおり、岩出山地域からより古川の中心部へ、全域的にやはり一番古川地域がアクセスもいいですので、そういうところへまず相談場所、拠点を設けるということがまず最優先なのかと考えています。 また、それぞれの地域、今は岩出山にございますので、鹿島台であったり、そちらの地域についてはやはり遠いので、必要に応じて場所を提供しているということでございますが、可能な限り確実に面談できるような措置ができる場所を、公民館なり、総合支所の庁舎であったりを融通させていただいているというのが現状です。
○議長(相澤孝弘君) 伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) 続きまして、(4)保護司に協力した事業主に対する優遇措置について。 1回目、私、お話の中では県内の状況をお話しさせていただきましたが、全国的に見てみますと、入札参加資格審査における優遇措置については、地方自治体、数ある中で150団体、それから総合評価落札方式における優遇措置、こちらは58団体ということでございます。 先般、協力雇用事業主会から8月に要望書が出されておると思うのですが、その辺、今後の具体的な取組のスケジュール等をお示しをいただければと思います。
○議長(相澤孝弘君) 渋谷総務部理事。
◎総務部理事[財政担当](渋谷勝君) 去る8月23日でございました。協力雇用主に対する支援ということでお越しいただきまして、いろいろとお話を伺ったというところでございまして、地区の雇用主協力協会につきましては、平成21年に成立ということで、その後、様々な取組、このような取組自体、やっぱり地域社会にとって大変利益のある取組だということで理解をさせていただいております。 この件につきましては、かねがね平成22年、28年と、これまでもこのような形での御要望を頂戴いたしておりまして、特に、議員御紹介のとおり、28年には入札参加資格においての優遇措置、そして、一般競争入札におけます総合評価落札方式におけます優遇措置といったような2点を頂戴してございました。 まずは、総合評価落札方式におけます地域貢献の加点を検討してきた経緯がございましたが、平成30年でございましたか、本市におけます登録業者におきまして、独禁法違反によりますところの処分を受けるといったような事態が生じまして、この点を重く受け止め、検討会議を組織しまして、取組を行う際には、まずは競争性の確保の点で入札制度を見直してまいったというところでありまして、本件につきましては、この間、具体的な進展がないまま来ているところでもございますが、来年度に向かいまして、さらに総合評価落札方式の見直しを進めてまいりたいと思っておりまして、具体的に若干申し上げますと、基本的には価格と価格以外の評価点というところの要素で、その価格以外の評価点の部分の、こちらについては社会性の項目にこういった項目を追加することで、今検討を進めている段階でございます。 なお、50社ほど、今、先ほどの協力協会には登録されているということでもございますので、こういった取組、これを市がやることによります効果なども期待しながら、その辺の影響も考慮しつつ、具体の作業を進めてまいりたいと思っているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) 地方再犯防止推進計画、こちら地域福祉計画のほうで策定されている。そして、その中でやはり協力雇用事業主会の存在というのは非常に大きいものがあると思います。保護司会の皆さんとともに、地域の安全・安心のために活動をなされているという点をぜひしっかりとお留め置きをいただいて、検討していただければと思います。 続きまして、2、防災についての災害専門ボランティアについて改めてお伺いをしたいと存じます。 私の住んでいる清滝地区には、厚生労働省のDMATの事務局の上吉原さんという方が、ここ2年ほど続けて清滝地区の防災訓練にお入りをいただいて、我々創新会でも東京に行った際には、この上吉原さんからレクチャーを受けて、様々な避難所運営の実際についてお話をお聞きしてまいりました。その中でやはり話が出たのは、災害で直接亡くなられるということより、先ほど来も話が出ている災害関連死、こちらが非常に多いのだということでございました。そうなると、先ほどもお話ししたような鹿島台の事例を考えた際にも、やはりしっかりとした避難所運営というのは今後必要になってくるのだろうと思います。 私ごとではありますが、私も岩手・宮城内陸地震の際に自宅が被災をしまして、物置で半年間、生活をしました。実は、新しい自宅に入ったときに、高齢者なんかはがたっとくるのです。そのような部分もやはりしっかりとケアをしていかなければならないのだと思います。 その上吉原さんのお話の中で、いろいろ私も印象に残っているのは、特に、例えばフランスなんか、いわゆる料理の先進国では、災害があると、その国中のキッチンカーが集まってきて、本当にディナーのようなものが食事として出てくるというような形で、むしろ避難所のほうがいい生活と言ったらあれなのですが、そういうような、やはりある程度大変な中でも楽しみを見つける、そういう避難所運営というものが非常に大事になってくるのだろうと思いますし、先般の鹿島台の場合でも、医師会であったり、薬剤師会であったり、看護連盟であったり、様々な業界団体の皆さんが御協力をなさって避難所運営に当たられたとは思うのですが、まだこちらのほうはマスコミ発表でございますが、しっかりとこの災害専門ボランティアというものを位置づけて、今後災害があった際には避難所運営に当たっていかなければならないと思いますが、改めてその辺をお伺いをいたします。
○議長(相澤孝弘君) 佐藤危機管理監。
◎総務部危機管理監(佐藤光弘君) 申し上げます。 まず、議員には、今回災害専門ボランティアの件で、一部のマスコミ、あるいはウェブの内容でしかなかったのですが、改めてこういった部分を認識させられたということに感謝申し上げたいと思っております。 また、平成7年、1995年の阪神淡路大震災、その年がボランティア元年と言われております。それから四半世紀がたちまして、いまだに多くの方々が避難所で関連死をなさっているという、そういった着眼点から御質問をいただきました。まさにそのとおりと思っております。 大崎市におきましては、これまでも幾多の大規模な災害が発生しました。その際には、大体平均しますと30日以上のボランティアセンターを開設いたしまして、約2,000名ほどのボランティアに駆けつけていただいておりまして、大変、御支援を頂戴したわけでございます。現在は、どちらかといいますとコミュニティーを大事にしております。ですから、地域の町内会であったり、あるいは婦人会、消防団、自主防災組織、そういった方々のお力添えをいただきながら避難所を開設し、運営しているのが現状でございます。 ただ、御指摘のとおり、大規模な、例えば激甚災害のような内容となりますと、長期間に及びます。そうしますと、避難所というのはまずは命を守る場所、次には生活をつなぐ場所でございます。そうした中で、しっかりと避難所のことを案じて、そして支援するという部分も大事になってきますので、ただいま御指摘いただきました災害専門ボランティア、そういった部分とコミュニティーの連携、そういった部分を意に介しまして、今後努めていきたいと思っているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) 当然今御答弁にあった地域というものは非常に大事でありますが、やはり地域の中でカバーし切れない専門職、先ほど来話が出た、私も鹿島台で活動なされていた薬剤師会であったり、看護連盟の皆さんであったり、例えば口腔ケアという意味でいえば歯科医師会とか、歯科衛生士の皆さんとか、そういう部分というものも必要になってくるのだろうと思います。 そして、やはり改めてこの鹿島台の避難所を見た際に、私も特に強く感じたのですが、やっぱりなかなか温かい食事が食べられないとか、野菜が非常に不足をしているとか、そのような部分。今後、改めて次の災害に備えて、この専門的な知見も加えて、できれば災害が来ないことは一番なのですが、来た際には、そのような災害関連死というものにならないように最大限の御努力をしていただければと思います。 続きまして、3の建設行政についてお尋ねをいたします。 小林下行政区、通常我々は南小林と言っている地域なのでありますが、私も今年の夏、地域を一軒一軒歩く際に、バイクで歩いたのですが、この南小林の地域、やっぱり改めてなかなか砂利道が本当に大変なのだろうと、区長の思いというのもお聞きをした中で、何とかならないものかという思いを持って、今回この質問をさせていただきました。 確かに優先順位も含めて分かるのでございますが、やはり聞いてみると、高校であったり、中学校に通学をしている中学生や高校生が、自転車ではなかなかおっかなくて歩けない、例えば、あとは高齢者の方、歩行が困難な方が補助をする、バイクでもない、ラクーターのようなものに乗って歩くのもちょっと危険だというようなお話もございました。 南小林から1軒だけ住所が小泉部分になっている場所と、それから3軒ほど離れているところ、そこまで向かうところと、公民館から南小林に向かう部分、ここも砂利道でかなり凸凹がひどいところなのですが、この辺の認識と、今後に向けてどのようなお考えなのか、改めてお伺いをしたいと思います。
○議長(相澤孝弘君) 茂泉建設部長。
◎建設部長(茂泉善明君) 認識ということでございますけれども、市長答弁にもありましたとおり、舗装要望はかなりいただいているところでございます。延長にして約53キロということで、なかなか既存の予算の中では優先順位をつけてということにどうしてもなってしまうのですけれども、今後進める中では、先ほどの市長答弁では、関係戸数や幅員などからというような答弁をさせていただきましたが、そのほかにも、今お話にありましたとおり、通学路などでの利用の状況でありますとか、あとは圃場整備の中ですとよくあるのですが、もともとの舗装があった部分の舗装の剥ぎ取りをして、圃場整備といいますのは、圃場整備で造った農道というのは、基本的には砂利道で整備をするということが基本ですので、撤去した舗装は、普通ですと、また元に舗装をしてもらえばいいのにと思うところはあるのですが、圃場整備の場合は、農道については基本的には砂利道での復旧ということになりますので、そうした部分になってきているところでございます。そういったもともと舗装があった道路というところも、やっぱり優先的にやらなくてはならないのだろうとは思っています。 ただ、今後このエリアを含む、江合左岸地区だけでなくて、ここ一、二年で圃場整備が完了して、市に財産譲与されてくるという地区が数多くございます。そうしていきますと、同様の要望も同じようにかなり多く寄せられるということもございますので、やはり見える形で、できれば優先順位をつけながら順次対応していきたいと思っているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) 当然様々ほかの地区もございますし、関連地域、戸数も含めて、いろいろな全体のバランスの中でということは理解をいたします。ただ、こちらの区長からも幾度となく要望が出ていると思いますので、その辺をお心にお留め置きをいただきたいと思います。 続きまして、古川北部地区の幼小中連携教育の現状についてお尋ねをいたします。 先般も部長のところにお邪魔をした際にお話をさせていただいた件ではあるのですが、議会報告・意見交換会が行われるあたり、複数の方から、公民館等の地域行事のチラシを学校を通じて渡したいのだけれども、なかなか学校で了解しましたといういい返事がもらえなくて、例えばスクールバスが公民館に止まった際に、公民館の行事であったり、地域の行事のチラシを配っている現状があるというような話を、同時期に複数の方からお話をいただきまして、何とかならないものかというお話がございました。 これは、やっぱり地域と一緒に連携して教育をやっていきます。幼稚園も、小学校も、中学校もありますといってやっていくとすると、なかなか相矛盾する部分があるのではないかと思います。この辺何とかならないのかと思うのですが、改めてこの場でお尋ねをしたいと思います。
○議長(相澤孝弘君) 田中教育部参事。
◎教育委員会教育部参事(田中政弘君) 御指摘をいただきました件につきましては、このほど確認をさせていただきました。 学校長とお話しをした際、やはり地域との連携は非常に大事であるという認識をしております。地域の方から御協力もいただきたいし、情報もいただきたい。もちろん学校としても地域と協力をする気持ち、たくさん持っておりますというお返事をいただいておりますので、そういったチラシを含め、地域との連携、その在り方については、ぜひ御心配をしていただかないよう、進めていただきたいと思っております。
○議長(相澤孝弘君) 伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) 先般も桜ノ目地区にある志波姫神社というところでの、毎年コロナがなければ、ちびっ子の相撲大会が行われる予定ではあったのですけれども、今年もコロナで中止にはなりましたが、校長先生ともお話をしているということでございました。ぜひその辺、地域と連携をして、何か同じ時期に複数の方から同じような話が来たものですから、今回取上げさせていただきました。 続きまして、幼稚園、小中学校における国旗、国歌の指導の現状について、改めてお伺いをしたいと思います。 やはり先ほどもお話をさせていただきました、今年は東京オリンピックがあって、様々な世界に触れる機会があった一年であったと、まだ終わってはおりませんが、そのような一年であったというふうに思います。そのような中で、やはり国旗、国歌というものは非常に重要なものでありますし、今回この質問をするに当たって、当時の官房長官が、なぜこの国旗、国歌を法律として制定をしたのかという経緯を改めて勉強させていただきました。そして、私も様々海外に行った際に、やはり自分自身が日本人であるということを自覚をするということを考えたときに、この国旗と国歌というものは非常に重要なものであると思います。 一例を挙げれば、永田町の国会周辺を歩けば、例えばその国の国賓、大統領であったり、首脳クラスが来日をすれば、国会の議事堂の通りにその国の国旗を表して、敬意を表すというぐらいの非常に重要なものであると思います。 例えば、先ほど来お話があった式典、いわゆる入学式であったり、卒業式、その場で掲示をすること。そして、今はコロナであまり大きい声では歌えませんが、国歌を吹奏するということも重要なことでありますが、今度は翻って、改めて授業の中で、例えば総合的な学習の時間であったり、社会科の時間でどのような取り扱われ方をしているのかお尋ねをしたいと思います。
○議長(相澤孝弘君) 田中教育部参事。
◎教育委員会教育部参事(田中政弘君) 大きな行事があるとき、先ほどの儀式的な行事の場合には、やっぱり参加する学年をはじめ、国歌を練習する機会は当然ございます。 それから、国旗を取り上げる学習としては、小学校6年生の社会科の学習で、日本の国旗のみならず、他国の国旗、他国の文化、日本の文化、そういったことを比べながら学習を深めていくというようなところがございますので、そういったところで折に触れて国歌、それから、道徳の学習の中でも、日本の国のよさというところを認識しながら国の美しさ、そういったところの学習をする機会というのがございます。
○議長(相澤孝弘君) 伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) 今お話があった、その道徳の時間というのは、やはり教育基本法がしっかりと改定をされて、その中の流れの中で、このようなしっかり指導がなされるようになったことなのだろうと思います。しっかりと今後も指導していただければと思います。 続きまして、大崎市図書館における電子図書導入の可能性について、改めてお尋ねをいたします。 教育長の御答弁にありましたとおり、メリット、デメリット、非常に多うございます。様々やはり今後検討していかなければならない課題もあるのだろうと思います。 そして、私も実は電子図書というものよりも、どちらかというと私はアナログな人間ですので、やっぱり図書館に実際に行って、そして自分の見たい本を探して、それを手に取って、そしてページをめくる。このページをめくる音であったり、例えば視覚であったりというもの、これも非常に重要なことなのだろうと思います。しかし、今、時の流れの中で、そのような電子図書というものも、やはり図書館としての使命ということを考えた場合には、今後導入するということも検討すべきではないかと考えるものであります。 例えば、これまでずっとお話をしております図書館費、いわゆる蔵書の購入費用にしっかりと予算をかけている年は、いわゆる医療費というものがそんなにかかっていない。いわゆる高齢者の方が、気軽にお金をかけずに外に出る手段として図書館というものがあるということが、ひとつ私はやはり実際に図書館に行くメリットだろうと思います。 しかし、このような新型コロナというものがあって、様々な体制なり、考え方を、これから変えていかなければならないところもあるのだろうと思います。改めてメリット、デメリットも含めて、今後さらに検討していくべきと思いますが、その点についてお尋ねをいたします。
○議長(相澤孝弘君) 宮川教育部長。
◎教育委員会教育部長(宮川亨君) お答えをさせていただきます。 現在、図書館におきましては、図書計画に基づきまして、令和9年度に向けて蔵書の整備に努めているというところでございます。目標まではまだもう少しというところでございますので、それまではやっぱり紙の図書で一定程度の蔵書は整備をしていかなければならないと考えているところでございます。 また、電子図書というところのお話でございますが、私もアナログ派というところで、今電子書籍がありますけれども、そういったものはちょっと購入していないところではございますが、やはり図書館でも、電子書籍というニーズはまだ頂いていないということでございました。 また、電子図書なのですけれども、やはり購入の単価が普通の紙の図書よりも高いというところ、それから、電子書籍には借り切り型と、それから期間とか、あと貸出し制限型というふうな図書があるそうで、多くがこの貸出し制限型というところで、2年という縛りと、それから52回という貸出しの制限があるというところでございます。ですから、ここを過ぎますと、図書館でもう一回図書については買い直しと、リースし直しということもございますので、こういったデメリットもあるというところで、なかなか自治体では電子図書館というものが進んでいないのかということでございます。 しかしながら、今後、若い方々のニーズ、そういったものも当然あるでしょうから、そういったところも加味しながら、今後検討していきたいと思います。
○議長(相澤孝弘君) 伊勢健一議員。
◆2番(伊勢健一君) やはり目的は本を読むということであって、手段というのが電子図書なのだろうと思います。手段が目的化をしないということの中で、しっかり蔵書の充実ということを訴えさせていただいて、私の一般質問を終わります。 ありがとうございました。
○議長(相澤孝弘君) 次に進みます。 19番遊佐辰雄議員。 〔19番 遊佐辰雄君登壇〕
◆19番(遊佐辰雄君) 19番遊佐辰雄でございます。今日最後の一般質問になると思います。よろしくお願いいたします。 まず最初に、米価の下落対策と農業による取得アップ対策について伺います。 今月10日、全農宮城県本部は、2021年産米の概算金を決めました。主力品種のひとめぼれ60キロ一等米は、昨年比3,100円、24.6%減の9,500円、ササニシキとつや姫は、3,100円減の9,600円、だて正夢は4,300円、30.6%減の1万円となりました。新型コロナウイルスの影響で、20年産米の在庫が積み上がっている事情を踏まえたとのことです。このような大暴落は、14年産以来7年ぶりのことであります。 この状況の中、大崎市内のJAからの農家への仮渡金は、ひとめぼれ60キロ、9,100円であります。2019年の米作りに必要な経費、生産費は、1俵60キロ当たり1万5,155円で、そのうち機械や肥料、燃料費などの物財費だけで9,180円にもなります。9,000円台の米価では、米の再生産はできず、大きな農家も小さな農家も米生産は続けられません。多くの農家が米作りから撤退すれば、地域農業の崩壊と食料不足の事態を招きかねません。 また、全国農業協同組合中央会は、2022年6月末在庫が250万トンを超えると試算し、3年連続米価暴落の危険があると警告をしています。政府は、7月29日、21年6月末の米在庫予想を219万トンに修正しましたが、適正水準180万トンを大幅に上回っており、米価の下落は必至であります。直ちに過剰分を政府が買い上げて隔離しなければ、大変なことになります。 大崎市の基幹産業である農業、世界農業遺産認定地域でもある大崎市として、農業の継続と発展の対策をどのように考えているのかお伺いします。 1つ、このままでは米価は大暴落、大崎市としての対策はあるのか。また、どう考えているのか伺います。 2、過剰在庫を買い入れるよう政府に強く求めることについて伺います。 3、生活困窮者への食糧支援を政府の責任ですべきと考えるが、所見を伺います。 4、ミニマムアクセス米の輸入は、この際、縮小、中止すべきと考えるが、所見を伺います。 5、産地交付金等の増額と、主食の価格補償と需給の安定について伺います。 以上、5点について伺います。 次に、大綱2点、巨大風力発電事業計画への対応について伺います。 6月議会に引き続きの質問になりますが、鳴子温泉地域、東北大学六角牧場地をはじめ、世界農業遺産認定地域内に合計7か所、194基の巨大風力発電事業が計画されておりますが、このまま計画どおりに進められていいのか、大きな不安と疑問があります。 6月議会でも紹介しましたが、今年2月2日に開催された宮城県環境影響評価技術審査会で、平野勝也会長は、鳴子温泉郷の景観に大きな影響を与えてまでやらなければいけない事業なのかと、事業者側に計画の見直しを強く求めました。 また、大崎市と栗原市の市民団体3団体が連名で、2月8日、事業者の川渡風力発電株式会社に、騒音、低周波の健康被害、放射能の拡散、生態系、景観、環境等への影響が非常に大きいとして、事業の中止を含めた意見書を提出しています。大崎市議会にも、3月26日付で要望書が提出されています。県知事に対しても、4月14日、白紙撤回を求める意見書を経済産業省に出すことを求める要望書を提出されました。 その後、7月3日に、鳴子公民館で行われた宮城山形北部風力の事業者の住民説明会があり、私も参加しましたが、最初から、報道関係者や地元住民以外は参加を拒否するありさまでした。参加者の多くは不安と疑問を訴え、到底住民合意は得られる状況ではありませんでした。 また、8月18日には、私たちの会派と日本共産党栗原市議団で、六角牧場の建設予定地と漆沢ダム付近の風力発電建設工事中の箇所を視察してきました。六角牧場は、広大な草原で見通しがよく、大崎平野を一望できる場所でした。漆沢ダム付近の工事中の箇所は、基礎工事が行われていましたが、今のところ大きな変貌は見受けられなかったのであります。 なお、世界農業遺産認定地域や自然環境等再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する条例や景観条例との関連も含め、お伺いいたします。 1、国有地や県有地など国民の財産を、住民の同意なしで貸付け等の許可権限で市の対応はないのかどうか伺います。 2、環境破壊と調和は図れるのでしょうか。 3、世界農業遺産認定地域に悪影響ではないのか。 その点に伺って、1回目の質問といたします。
○議長(相澤孝弘君) 答弁を求めます。 伊藤市長。 〔市長 伊藤康志君登壇〕
◎市長(伊藤康志君) 遊佐辰雄議員から大綱2点御質問を賜りました。順次お答えしてまいります。 遊佐議員におかれましては、決算特別委員会の委員長もお疲れさまでございました。御苦労さまでした。 初めに、大綱1点目の米価の下落対策と農業による取得アップ対策についてでございますが、これまでの米の需要が減少していることに加え、
新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減少により、在庫量が適正水準を大幅に上回ることで米価の下落が憂慮されたことから、過去最大規模の生産の目安の削減に加え、主食用米から飼料用米への作付転換の追加と、本市農業再生協議会としても大幅な転換拡大に向けた推進を行ってまいりました。その結果、生産者皆様の御協力をいただき、当初の生産の目安に転換拡大分を加えた目標面積9,082ヘクタールに対し、主食用米の作付は8,929ヘクタールと、153ヘクタール分多く達成することができました。 しかしながら、全国的に米価は大幅に下落しており、9月10日に全農宮城県本部が発表した令和3年産米のJA概算金につきましては、ひとめぼれ1俵60キロが、昨年を大幅に下回る3,100円安い、9,500円に設定されたところでございます。 米価下落への対策といたしましては、国のセーフティーネットとして、米の収入減少影響緩和交付金、いわゆるナラシ対策により、標準的収入額を下回った場合に、減収額の9割が補填されることになります。また、収入保険制度においても、米価下落等による収入減少について、基準収入の9割を下回った場合に、その額の9割を上限に補償されることになります。 現在の本市の対策としては、国の補填等の対策を進めることに加え、農業経営に影響のあった農業者を対象に、農林業災害対策資金を活用した市の利子補給に伴う無利子融資を実施しておりますので、融資機関となる各JAとともに、随時農業者の相談を受け付けてまいります。 過剰在庫を買い入れるように政府に強く求めることについてですが、本市といたしましても、市場動向を見極めながら国へ強く働きかけてまいります。 さらに、コロナ禍での米需要が厳しい状況の中、関係機関と連携を強化して、感染症対策も講じた上で、新米の消費拡大と販売促進にも力を入れてまいります。 生活困窮者への食糧支援を政府の責任ですべきとのことにつきましては、令和3年度より、国の制度として、政府備蓄米を子ども食堂や子ども宅食へ無償で交付する制度が実施されております。本市といたしましても、食農教育の一環として、児童生徒に米の備蓄制度や御飯食の重要性を理解していただくためにも、制度を有効に活用できるよう周知してまいります。 ミニマムアクセス米の輸入は縮小、中止すべきとのことにつきましては、ガット・ウルグアイ・ラウンド合意の中で、経済の発展及び自由貿易体制の維持による国全体の経済的利益を考慮し、国が合意を受け入れたもので、国家貿易によって輸入しているミニマムアクセス米は、アメリカやタイ、オーストラリアを中心に、毎年約77万トンの輸入量となっております。ミニマムアクセス米の販売状況につきましては、価格等の面で国産米では十分に対応し難い加工用、飼料用、海外への援助用などの用途を中心に販売されており、主食用米へ影響が出ないよう考慮されていることから、今後の動向を見守りたいと考えております。 産地交付金等の増額と主食の価格補償及び需給の安定につきましては、国では、2022年度予算の概算要求を行い、米の転作助成金である産地交付金などについては、21年産と同規模の3,320億円を要求している状況で、飼料用米などの戦略作物への助成については維持する予定となっております。 本市といたしましても、引き続き国への要望活動を行いながら、需給の安定につながる実効性のある取組になるよう働きかけてまいります。 次に、大綱2点目の巨大風力発電事業計画への対応についてですが、国有財産の財産貸付け等の許可権限で市の対応につきましては、現在計画されている風力発電事業のうち、(仮称)六角牧場風力発電事業の区域の多くは、国立大学法人東北大学の管理地になっており、土地の貸付けは東北大学の公募により決定され、市の権限や意見書などを提出できる制度ではございません。また、その他の風力発電事業における国有林の貸付け等については、国有林野の管理経営に関する法律第7条、国有財産法第18条第6項の規定に基づき、国有林野の用途または目的を妨げない限度において許可されることとなっております。 現在、市が事業に対して権限等を持ち合わせているものとしては、環境影響評価法に関する手続及び本年3月に策定した、大崎市自然環境等と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する条例による手続となります。今後、具体的建設候補地が絞られることにより、その開発行為に伴う市の権限等も明確になってくることから、環境影響評価の調査状況などを踏まえ、適切な対応を行ってまいります。 環境破壊と調和は図られるのかについてのお尋ねでございますが、現在計画されている風力発電事業では、一基当たり約2,000平方メートルの風車建設スペースと、建設資材の搬入や管理用として、幅員約5メートルの道路が必要とされております。現在、事業者による環境影響評価法に基づいて、開発行為に伴う自然環境や生活環境等への影響調査が行われており、環境への影響をできるだけ低減する計画の検討が行われているところでございます。 再生可能エネルギー導入については、カーボンニュートラル社会の実現に向けて必要不可欠なことと考えておりますが、その設置に当たり、森林での開発行為を行う際には、森林の持つ水源涵養や土砂流出防止等の公益的機能について、その役割を阻害しないよう適正に行うことが必要と考えられます。今後、事業者が調査結果を踏まえて選定する具体的な候補地や、それに対する地域住民の意見、有識者で構成されている県の環境影響評価技術審査会の意見を参考に、環境破壊や災害の誘発につながることのないよう、市としての意見を申し入れてまいります。 世界農業遺産認定地域における影響についてでございますが、現在、市内に建設が計画されている風力発電の立地は、世界農業遺産大崎耕土として認定されている大崎地域の約3万ヘクタールの農地の水源地に当たります。本市からは、国及び風力発電事業者に対し、農地の水源涵養を図るための森林の保全や土砂の流出の防止、さらにはラムサール条約湿地に飛来する渡り鳥の飛行ルートへの影響調査の実施と調査結果に基づいた十分な配慮を行うよう、宮城県を通して申入れをしているところであります。 本市としましては、引き続き地域の宝である世界農業遺産大崎耕土の価値を損なうことのないよう、宮城県を通じて、国及び風力発電事業者への働きかけを行ってまいります。 以上でございます。
○議長(相澤孝弘君) 遊佐辰雄議員。
◆19番(遊佐辰雄君) 再質問をさせていただきます。 まず、市長の最初の答弁で、ナラシ対策の9割補填とかはごく一部の方しか適用にならないのです。まず、白色申告書の方は該当しないのです。これだけでは、私は十分でないと思います。それから、3,100円も下がって、無利子融資、これはないよりはあったほうがいいのですけれども、借入れをして、無利子だからといっても元金は返さなければいけないということなので、そういう状況ではないのです、今年は。 だから、世界農業遺産のこの大崎耕土、ましてや農業を基幹産業と位置づけている大崎市、これは抜本的に思い切った対策を取らないと、大崎市の農業、米作り、励まされないと、もう来年は作る気にならないと。来年も下がるというふうに全中は見込んでいるのです。253万トンの在庫になりますので、これでは大変だということで、思い切ってやはり市独自でまず対策を取っていただきたい。 皆さん御存じのとおり、青森県のつがる市、何と減収分の半分を市独自で補填すると。1反歩当たり5,800円だそうであります。今年は、3,100円ですと、平均8俵取れるとしますと、1反歩から約2万4,000円の減収です。そうすると、この立場に変えれば、全額補助するというのは、これはなかなか難しいのですけれども、せめて半分ぐらい大崎市、1反歩当たり1万2,000円をめどに補助をする、そういうことは全然考えていないのでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 安部産業経済部参事。
◎産業経済部参事(安部祐輝君) お答えいたします。 今回の米価下落については、この世界農業遺産、この大崎市にとっても大きい課題と認識しております。 先ほどナラシ対策、それから収入保険制度の話がありました。こちらのほうは、まず基本となる国の制度になりますので、有効にちょっと活用させていただければと考えておりまして、このナラシ対策、それから収入保険制度、合わせますと担い手の約8割が、こちらの制度は利用しているという形になっております。 担い手については、農地については、集積のパーセントにしますと67%ということで、農地全体の約7割という部分は、担い手の皆さんが耕作をしているという中で、まず、担い手の方々の価格等の補填の部分については、ナラシ対策、収入保険制度で約9割まで戻ってくるような、概算でいいますとそのような形になると。 ただ、例えば収入保険制度につきましては、すぐにその保険金が支払われるわけではないのですけれども、つなぎ融資という形で、年内に支払われる融資が可能ですし、それから、ナラシ対策の交付については来年の6月ぐらいという形になっておりますので、こちらもできるだけ早く交付していただけるように、県・国には要望していきたいと思っていますし、先ほど資金のお話があったのですけれども、やはり年末の12月については、様々な農薬であったり、肥料であったり、やっぱり経費が引かれるタイミングになってきますので、まずはそこでちゃんと経費を支出した分、利用した農薬とか肥料分のところを支払いができるように、この県の災害対策資金、市の利子補給のほうの予算づけも既にしておりますので、こちらのほうについてはぜひ利用していただいて、何とかその年末の部分については乗り切っていただければと思います。無利子資金については、600万円まで融資が可能となっている無利子資金になりますので、JAと連携してしっかり支援していければと思います。 また、先ほど独自の対策という話でありましたけれども、まだ今、これは全国的な流れで、本当にこの米価、コロナの影響が大き過ぎるという部分がありますので、そちらでは、まだ一部そういう青森県の動きで私たちも確認はしておりますので、しっかりそういう状況等を見極めながら、関係機関ともしっかり協議していきたいと思っております。
○議長(相澤孝弘君) 遊佐辰雄議員。
◆19番(遊佐辰雄君) 来年6月まで待っていられないのです。この秋には全部支払いをしなければいけないのです、農家は大体。これはとんでもないことでありますし、やっぱり独自の施策であります。 つがる市だけではありません。去年も米価が下がったのです、今年で2年連続ですので。いろいろ全国的に調べますと、やはり市独自で、福岡県柳川市、これは、小中学生全員に米を5キロずつ配ったのです、市で買い上げて。それから、特産品のノリを、柳川市というのはノリが取れるのです、ノリも配って。コロナの影響もあって、そういうふうに至って、市で余っている米を少しでも買い上げて配ると。 大崎市でもそれをやれば、今、大崎市の小中学生は約9,500人いるのです。幼稚園も含めると約1万人を超えると思うのですが。仮にその1万人に5キロずつの米を市内の農協から、今残っている在庫を市で買い上げて、それを配ったら、かなりの消費拡大と在庫を減らすことにもなるのかと思っております。 それから、茨城県稲敷市、これも減収分、1反歩当たり5,000円の補助、これは去年ですけれども、そういうことをやっています。 いろいろ全国的には、とにかく今大変な暴落で、東北6県はもちろん、全国的に各自治体の国に対する意見書や、各国会議員への申入れとか要望書、今どんどんと毎日のように上がっていますので、当然我が大崎市もこれから意見書を上げる予定でございます。それから、市長は県の市長会会長でもありますし、全国市長会でも、先ほど言った国に対する要望を強く当然すると思いますが、もう重ねてしなければならないと。 それから、最初の答弁でありましたが、日本の米を買って子ども食堂にやると、こう言っていますが、何と世界から見ると、本当にごく僅かなのです。アメリカは739万トン、2018年、フランスは12万トンの食品を買い上げて寄附して、政府が支援していると。日本は僅か2,850トンしかやっていないと。これは、国から見て、要するに食糧支援は本当に遅れていると。今、コロナ禍で困っている方、学生、やっぱり米が余っているといっても、本当に毎日は買えない、食糧が食べられない人、困窮者がいっぱいいます。私どもも、この大崎市でも食糧支援をやりましたが、本当にびっくりするぐらい来て、無料で持っていきましたけれども、それぐらいやはり困っている人がいるのだというふうに思いますので、ぜひ国はもっともっと買い上げて、そういう生活困窮者にはどんどん配ると。そして、過剰米はしっかりと市場から隔離すると。それでないと、ますます米価は下がりますので、そのことを強くやっぱり市長として全国市長会でも言っていただきたいと。もちろん全国知事会も要望はしております。 そういう点で、今いろいろ例を挙げて、3件ほどありましたが、何か大崎市でも、やっぱりよいことは学んで、この大崎市の農家に対する支援、今からでも遅くないので、ぜひ検討していただきたいのですが、何かいい案はないでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 安部産業経済部参事。
◎産業経済部参事(安部祐輝君) お答えします。 議員からは、今、全国の一部で出てきた動きを御紹介いただきまして、ありがとうございます。本市も、世界農業遺産という中での農業を何としても継続させなくてはいけないという思いがありますので、学べる部分はしっかり学びながら、その対策というものを考えていきたいと思います。 先ほどお話しした生産面での再生産につながることであったり、または、先ほど子供たちにという話がありましたけれども、それも一つの例として、米の消費拡大として米を使っていくような方向性についても、どのような形がいいのかは、関係機関、JA等を含めまして、県でも様々ちょっと今検討しているようですので、しっかり県とも検討を併せまして、有効な策等を検討していければと思っております。
○議長(相澤孝弘君) 遊佐辰雄議員。
◆19番(遊佐辰雄君) 今回の大暴落は、利子補給や無利子の融資、そういうところでは私は解決はできないと思うし、本当に大変だと思います。 それから、市長、ミニマムアクセス米77万トン、ガット協定で国はやむを得ない政策だというけれども、今大暴落をして、米があって、このようなときまで77万トンを輸入するというのは、私はおかしいと思うのです。緊急的にやっぱりストップするとかをしないと、本当に日本の農業をどう考えているのだと、やっぱり政府に強く、いろいろ立場があるのでしょうけれども、本当に農家を思うのであれば、これはずっと相変わらず77万トンを毎年輸入しておいて、そして、今度余った、今在庫に抱えている米は、全然市場隔離をまだしていないのです。だから、もう急いでその分をしないと、ますます暴落に歯止めがかからないようになりますので、その辺も含めて、市長ぜひ頑張っていただきたいと思います。 次に移ります。 風力発電事業計画への対応であります。 まず、国有地、県有地、いろいろ今、市としてものを言えないといえば、もともと東北大学の敷地は国有地だと、文科省の管轄だから、基本的には国民の財産なのです。それが独立行政大学法人に変わって、大学独自で売買とか貸付けができるということになったのだけれども、本来国有地は、そこに住む人はもちろん、国民、県民、市民の財産なので、まるきり市に相談なしに、売ったり、買ったり、返したり、やっぱりこれは制度としておかしいと思うのです。やっぱりそこに住む住民、最低限市町村に、貸すときとか、売るときとか、やっぱりそれは相談すべきだと思うのですが、権限はないと市長は言いましたが、これはやっぱりそこに住む住民に責任を持つ市長として、それはやっぱりきちっとその辺の相談をしてほしいとか何か、これからそういう立場で臨んでもらいたいのですが、その辺いかがでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 佐藤市民協働推部長。
◎市民協働推進部長(佐藤基君) 御意見いただきました。 御見解はそのようなものがあるというのは存じていますけれども、現行の制度といたしましては、市長答弁のとおりでございます。
○議長(相澤孝弘君) 遊佐辰雄議員。
◆19番(遊佐辰雄君) それから、市長は、これからいろいろな意見を述べるとか、環境評価の手続はあるから大丈夫だと言いますが、私は、今度の7か所全てに、もし計画どおりできたら、やっぱり大きな自然破壊につながると思います。市長は、水源地の土砂の流出や影響を極力配慮して利用を申し入れるといっても、私は、どんなことをしても守れないと思います。結果的に190基もできて、基礎工事から道路を皆が通ったら、必ず自然破壊につながると思います。カーボンニュートラル、私もそれは賛成です。しかし、建てる場所や規模、これは自然環境を壊さない形でやるのであって、それから、住民の合意がどうしても必要なのです。カーボンニュートラルにしてもです。そういう点で、特段の配慮をお願いしたいと。 それから、大崎市の自然環境等と再生可能エネルギー発電設備設置事業との調和に関する条例の第8条、抑制区域の指定があります。当然六角牧場等のエリアを抑制区域にしたら、私は業者は開発できないと思われるのですが、いかがでしょうか。 まず、計画地7か所は鳴子温泉郷の半径15キロ以内です。第8条の抑制区域にすべきだと私は思うのですが、まず放射能の拡散が懸念されると、渡り鳥のルートである、生態系への影響、もちろん景観への妨げ、これは当然、そのことを踏まえれば抑制区域になるのではないかと思うのですが、その辺いかがでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 高橋環境保全課長。
◎
市民協働推進部環境保全課長(高橋勝君) 抑制区域の件でございますけれども、今おっしゃられたとおり、抑制区域の指定ということで、条例の第8条のほうにも入っておりますし、また、規則でもその辺うたっております。これは、既存の国や県の法律や条例等をこちらで引用しておりまして、そういったところの開発というところについては、こういった法律に基づいて抑制をしていくというふうに市では考えてございます。 それで、放射能の関係ですとか、それから渡り鳥のルートになっているような、そういう大事な部分というところもありますが、それにつきましては、先ほど議員のお話にも出ておりましたが、これから準備書というものを作成していくために、環境アセスメント、今そういったところの調査に入ってございます。その結果に基づいて、今度は住民説明会も業者が行ってまいりますので、そこに対して、市としても意見を知事宛て、知事を通して国へ上げていくという段取りを考えているところでございます。
○議長(相澤孝弘君) 遊佐辰雄議員。
◆19番(遊佐辰雄君) この間、報告書の中で、伊藤市長の意見書を全て読ませていただきました。加美町長と、それから栗原市長、これらの意見書も全て読まさせていただきました。それから、加美町に行ってまいりました。ちょっとさっきの話なのですが、やはり国有地や県有地が、特に加美町にあると。やはり先ほど市長も述べたように、なかなか権限はないと。もちろん相談もなかったそうです、加美町にも。貸すとか、工事については。だから、その辺も踏まえてしっかりやっていただきたいと思います。 伊藤市長の意見書があります。今年3月31日に出しました、知事宛ての意見書。かなり膨大に指摘しているし、観光面とか自然環境に配慮して、あくまで提言をしてくださいと、そういう程度しかできなくて、ただ、その結果、市長がここに述べたとおり、その結果、環境アセスメントがそのようになって、環境を極力破壊しない、これで大丈夫だという判断はどこでするのですか。あれだけ道路はこんなにどっさり開いて、5メートルの道路を何キロも森林を伐採して。それから基礎工事、あれも膨大な基礎なのです。あれを堀り返して、コンクリートを固めてやると、それが、六角牧場では20基です。世界農業遺産認定地域内に、まず194基が丸々予定されます。これで、極力自然に配慮して建設できるかどうか、それがそもそも疑問です。 それは、結局、水源地も壊さない、環境にも十分配慮する、渡り鳥も大丈夫だという、そういう保証は私はないと思うのですが、その辺の判断というか、その決断をするとき、意見書で述べるとき、それは、あなたたちの評価書、方法書はこういうところが十分、不十分だから、市長はあくまで懸念して、そのとおりやってくださいと頼んでいますが、果たして業者がそのとおりやるかどうか。それを確認するのどうするのでしょうか。
○議長(相澤孝弘君) 高橋環境保全課長。
◎
市民協働推進部環境保全課長(高橋勝君) まず現状調査、そういったものを県の審査会へ上げてまいりまして、その中で、いろいろな動物とか、それから植物、それから地形でありましたり、その希少な地形の部分であったりとか、そういったところも全部その中で審議をしていただきます。その中で意見を取りまとめまして、次に、経済産業省へその意見を上げてやりまして、最終的には環境省でそういったところを判断していくと、流れとしてはそういったところとなっております。 それから、渡り鳥の関係とか、それから動物、そういったところについては、飛来するルートでしたりとか、それから、例えば地上におります熊とか、そういったところの部分については、発信機等も取り付けまして、複数年にわたって、1年ではなく、2回の子づくりの時期を想定したりとか、そういったところで、そういう環境の影響というところは調査をされていくというようなこととなってございますので、その中で調査をしていくということでございます。
○議長(相澤孝弘君) 遊佐辰雄議員。
◆19番(遊佐辰雄君) この意見書を読ませていただけば、大崎市も、市長としてきちっと肯定もしていないし、否定的な論文で、非常に心配される懸念をどんどん表明しています、意見書で。これがしっかり県や国に届けば、それを無視してやはり計画はできないのかと思います。 これから、また今度配慮書とかいろいろ出てきますので、そのたびに意見書を提出することになると思いますが、ぜひやっぱり市長は、この世界農業遺産に認定されたところに、幾らカーボンニュートラルであっても、風力発電を一気に奥羽山脈の水源地につくるということは、私は世界農業遺産にとってもマイナスだと思います。この豊かな大崎耕土の自然、そして大崎の農業を守るには、今回の風力発電計画は非常に私はなじまないと思います。市長のあらゆる政治力を使って、ぜひこの大崎耕土、世界農業遺産認定地域を守るために奮闘していただくことを希望して、私の一般質問を終わります。 ありがとうございました。
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△延会
○議長(相澤孝弘君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(相澤孝弘君) 御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。 なお、9月29日の本会議は、大崎市議会会議規則第9条第2項の規定により、午前10時に再開いたします。 本日はこれをもって延会いたします。 午後4時26分 延会
---------------------------------------地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。 令和3年9月28日 議長 相澤孝弘 副議長 後藤錦信 署名議員 関 武徳 署名議員 遊佐辰雄...