• "◯斎藤範夫委員"(1/1)
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  1. 仙台市議会 2017-10-24
    いじめ問題等対策調査特別委員会 本文 2017-10-24


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                  ※会議の概要 ◯委員長  ただいまから、いじめ問題等対策調査特別委員会を開会いたします。  本日は、斎藤範夫委員より公務のため欠席の届け出がありましたので、御報告をいたします。  次に、説明員についてでありますが、本委員会の説明員については、各派代表者会議及び本委員会の理事会で確認をしておりますとおり、総務局、健康福祉局、子供未来局の各局長及び教育委員会教育長並びにその関係職員としておりますが、本日は郡市長が就任して初めての委員会でもありますことから、市長及び藤本副市長にも御出席をいただいておりますので、よろしくお願いいたします。  また、当局におかれましては、会派持ち時間制の趣旨を十分に御理解の上、質問の趣旨をしっかりとつかんで、的確、簡潔に、かつ答弁漏れのないようにお願いいたします。  次に、本日の進め方についてあらかじめ申し上げます。本日の日程は、お手元に配付の日程のとおり、まず当局から報告を願います。その後、理事会で確認しておりますとおり、いじめ全般に関して各会派からの質問等を願いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、まず当局からの報告を願います。 2: ◯市長  私から、市長部局の二つの委員会などの状況について、まず御報告をさせていただきます。  初めに、いじめ問題再調査委員会についてでございます。  先月9月23日に第1回委員会を開催し、委員への委嘱状交付を行うとともに、平成28年2月の中学校の生徒の自死事案について再調査の諮問をいたしました。諮問の主な内容といたしましては、いじめの実態や学校側の対応などについて、教育委員会いじめ問題専門委員会の答申内容と、御遺族の方との認識の間に意見の相違があることから、新たな視点で事案の再検証を行っていただくこと、それからその検証を通じて今後の再発防止に向けた提言をいただくことなどをお伝えさせていただきました。  今後、再調査委員会においてさまざまな視点からの検証作業が進んでいくことと思いますけれども、真相解明に一歩でも近づくとともに、二度とこのような痛ましい事案が起こらないように、次につながる再発防止への提言をいただき、本市の取り組みにつなげてまいりたいと考えているところでございます。  次に、新たに私のもとに設置いたしました仙台市いじめ対策等検証専門家会議についてでございます。  この会議は、これまでのいじめや体罰等の防止等に係る施策の実施状況の検証などを踏まえまして、有識者の皆様方から今後の施策の展開に関する御意見を伺うものでございまして、その第1回の会議を10月14日に開催いたしました。そこで私から直接、委員の皆様方に、今後の検討について御依頼を申し上げたところでございます。  会議の概要につきましては、後ほど総務局長から御説明を申し上げます。  なお、私と教育委員会の連名で行っております体罰等に関する全校アンケートの調査結果でございますけれども、現在順次集計を進めているところでございます。こちらの経過につきましては、専門家会議でもお示しをいたしましたけれども、その概要につきまして後ほど教育委員会から御説明を申し上げることになっております。よろしくお願いいたします。 3: ◯総務局長  資料1に基づきまして、10月14日に第1回会議を開催いたしました仙台市いじめ対策等検証専門家会議について、御報告いたします。  この専門家会議は、資料1(1)に記載のとおり、関連分野の専門家の皆様から、いじめ、体罰等の防止等に係る施策の実施状況や、体罰等に関する調査結果の検証などを踏まえた御意見、市長部局と教育委員会の連携や学校と地域との連携などに関する御意見などを聴取することにより、今後の施策の効果的な推進につなげていこうとするものでございます。  委員は、資料の1(2)に記載のとおり、教育、法律、人権、心理等についての有識者6名でございまして、当日はこれまでの教育委員会におけるいじめ防止対策等について御説明し、活発な御議論をいただいたところでございます。  委員からいただいた主な御意見は、資料1の中の項目の2、第1回会議の開催について(2)議事概要に記載のとおりでございますが、実効性を意識した事業選定や教員の負担軽減、日ごろからの学校と地域とのつながりの必要性、学校現場における専門職の活用などについて、幅広く御意見をいただいたところでございます。  今後のスケジュールといたしましては、11月に第2回の会議を開催し、市長部局における関連施策の実施状況等についても御議論をいただく予定としております。
    4: ◯教育長  教育委員会から、平成29年4月の自死事案に係る仙台市いじめ問題専門委員会の委員の選任状況について、口頭ではございますが御報告いたします。  専門委員会の委員の選任につきましては、現在その人選の最終調整を行っているところでございますが、現時点の進捗状況につきまして、学校教育部長より御報告申し上げます。  次に、体罰等に関する全校アンケート調査の実施状況についてにつきましては、資料2に基づき御報告いたします。  この全校アンケート調査は、平成29年4月に発生した自死事案の調査を進める中で、教員による体罰と考えられる行為があったことが明らかになったことから、全市的な状況把握を行い、体罰や不適切な指導をなくすための取り組みに役立てていくため、全市立学校の児童生徒、保護者に対し調査を行ったものでございます。  集計作業や事実確認は今後も続けてまいりますが、まずは現在の状況などにつきまして、教育人事部長より御報告申し上げます。 5: ◯学校教育部長  それでは、いじめ問題専門委員会の状況について御説明いたします。  平成29年4月に発生しました自死事案につきましては、自死の背景にいじめや体罰が関係していた可能性が考えられることから、仙台市いじめ問題専門委員会において自死に至るまでの事実関係などの調査を行うこととし、9月11日にこれまでの1名の委員に新たに専門した3名の委員を加え、第1回専門委員会を開催し、教育長から専門委員会の委員長に対して調査の諮問を行ったところでございます。  また、第1回専門委員会では、臨時委員を置くことについて決定いたしました。専門委員会の委員につきましては、5月15日付で御遺族から遺族が推薦する三つの団体が推薦する方を選任することを求める要望書をいただきました。専門委員会の委員の選任に当たっては、公平性、中立性を確保するとともに、御遺族からの御要望を可能な限り踏まえた形とすることが、専門委員会における円滑な調査の実施に必要であると考えております。  こうしたことから、御遺族側と推薦依頼を行う団体について調整を行い、全国精神保健福祉連絡協議会、仙台法務局、仙台弁護士会の三つの団体から委員を推薦いただくことになりました。教育委員会では、7月以降、それぞれの団体に対し、平成29年4月に発生した自死事案に限って調査を行う臨時委員を推薦していただくよう依頼を行いました。  仙台法務局からは7月10日付で、全国精神保健福祉連絡協議会からは8月16日付で、それぞれ推薦依頼書をいただき、その後、御本人にも直接お会いし、同意をいただいております。  一方、弁護士会への推薦依頼については、当初御遺族側から、子供の権利委員会に所属する弁護士を選任するよう要望を受けていたことから、弁護士会に対してはその旨を伝え、7月14日に28日までに推薦をいただくよう依頼を行い、選任の準備を進めていただいていたところです。その中で、7月26日に、御遺族側から、自殺対策プロジェクトチームの弁護士を選任するよう要望を変更するとの連絡がありました。こうしたことから、弁護士会への推薦依頼を一旦取り消し、8月10日に24日までに推薦をいただくよう、改めて弁護士会に対して依頼を行ったところでございます。  弁護士会からは、9月26日付で推薦依頼書をいただき、その後、10月4日には教育委員会として推薦があった御本人からの同意をいただくなど、選任に向けた手続を進めてまいりました。  各団体においては、いじめ問題専門委員会の目的や調査審議事項等を踏まえながら検討を行い、知識・経験・人格・識見等々を総合的に考慮し、かつ公平性・中立性を確保した上で、本件にとって最も適任と考えられる方を推薦していただいたと伺っております。  こうした状況を御遺族側にお伝えしたところ、弁護士会からの推薦について、要望していた自殺対策プロジェクトチームの弁護士ではないことから、この人選について難色を示されているところでございます。  現在、御遺族側と改めて委員の選任について調整をしており、御遺族側からは、新たに自死予防のための支援活動等を行う団体に対して委員を推薦するよう依頼することについて御要望がありました。現在、当該団体に対して推薦依頼を行っているところでございます。  このような経過から、現時点においては臨時委員は前回の御報告から1名ふえ、4名となる見込みとなっております。  今後速やかに委員選任についての教育委員会の議決をいただき、臨時委員も含めた専門委員会での審議を開始してまいりたいと考えております。 6: ◯教育人事部長  それでは、私から資料2に基づきまして、体罰等に関する全校アンケート調査の実施状況について御説明申し上げます。  1、趣旨にございますとおり、この調査は、このたびの自死事案の調査を進める中で教員の体罰が明らかになったことから、全市的な状況把握を行い、今後教育委員会、各学校の取り組みに役立てようという趣旨で調査を行ったものでございます。  2、実施主体にございますとおり、実施主体は市長と教育委員会でございまして、実施に当たっては市長のメッセージを添えて、アンケート用紙を学校経由で児童生徒、保護者に配付し、同封した返信用封筒により直接教育委員会事務局宛てに郵送にて回答していただく方法をとりました。  3、アンケートの内容としましては、質問1で体罰や不適切な指導を受けた経験または直接それを見聞きした経験のありなしを尋ね、質問2ではありの場合に、その時期や体罰、不適切な指導を行った者、どのような内容だったかなど、具体的な状況を記入していただくものとなってございます。  4、実施状況でございますが、7月20日に全ての市立中学校及び中等教育学校前期課程の生徒、保護者にアンケート用紙を配付し、8月10日までの御投函をお願いしたところでございます。また、9月4日に全ての市立小学校、中等教育学校の後期課程を含む高等学校、特別支援学校の児童生徒、保護者にアンケート用紙を配付し、9月15日までの投函をお願いしたところでございます。  5、アンケートの回収状況などでございますが、中学校及び中等教育学校前期課程分につきましては、8月30日までに8,634通の回答がございました。回収率33.7%でございます。また、小学校、中等教育学校の後期課程を含む高等学校、特別支援学校分の回収状況につきましては、9月29日までに2万6092通の回答がございました。回収率46.7%でございます。  8月30日到着分までの中学校及び中等教育学校前期課程分アンケートの集計状況を表にしておりますが、回収数8,634通のうち約5%に当たる428通が、体罰や不適切な指導等の質問1に対し、ありという記載がございました。  6、アンケートの処理の今後の進め方でございますが、本日の合同校長会において各学校での事実確認の進め方について、教育委員会から指示をすることとしております。それを受けまして、各学校において校長による事実確認を行い、その後、その報告を踏まえ、教育委員会事務局、それから市長部局職員による事実関係の精査を進め、所要の対応を図ってまいることといたしております。 7: ◯委員長  次に、各会派から質問を願いますが、質問に当たっては、事前に理事会で確認しておりますとおり、各派持ち時間の中で順次御発言をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、まず自由民主党から発言予定の方は質問席にお着き願います。              〔渡辺博委員、質問席に着席〕 8: ◯委員長  発言願います。 9: ◯渡辺博委員  それでは、何点か質問させていただきたいと思います。  まず最初に、市長にお尋ねをいたしたいと思います。  市長は、レンヌへ公務出張で1日早くお帰りになられました。選挙の投開票の状況を確認したいと、市民の代表として大変ふさわしいお仕事だと思います。そうやって我々市民が抱える課題について、常に考えていただいて一歩先に行動していただくことは、大変ありがたいことと思います。  きょうはこの委員会はいじめに関する調査特別委員会ですけれども、一番最初に伺いたいのは、市長に就任されて2カ月になろうとしておりますけれども、今まで議員であった立場とすっかり変わっていると私は思います。常に市長の中で課題としてお考えになっていることを、この際、お聞かせいただきたいと思います。 10: ◯市長  就任から2カ月を過ぎたところでございますけれども、まず今回この調査特別委員会が開催されておりますように、いじめの問題につきましては直近の課題であって、大きな課題であるというふうに認識をしておりまして、この問題についていろいろと困難はありますけれども、なるべくスピーディーに、二度とこのような悲しい事案が起きることのないように、対策をとってまいりたいというのがまず第一でございます。  そのほか各般の施策、本当に多岐にわたる施策がございますけれども、将来を見据えたまちづくり、人々の安心・安全のために一生懸命に真摯に取り組んでまいりたい、そのように思っているところです。 11: ◯渡辺博委員  私、なぜ冒頭でこんな質問をしたかといいますと、きょう市長の出席がかないましたから、とてもよかったのですけれども、ここに至るまでにはいろいろな経過があった。当初は市長が別の公務があって出席がかなわないというお話が、実は議会に届いておりました。委員長の御配慮、議長との打ち合わせで、市長にぜひ御出席をいただきたいということで、御出席がかなった。議会としては大変ありがたいことだと思いますけれども、質問したのは、やはりこのいじめを二度ともう起こさない、4人目の犠牲者が出ないようにしなければならないということは、市長が選挙のときに市民にお訴えになった大きな公約の一つだった。  日程の調整は、議会からの要請に応えていただくことは大変ありがたいことですけれども、むしろ市長みずから公務の調整をして、できるのであれば当初から御出席ということであってよかったのではないかというふうに私は思うので、この委員会を進めるに当たって冒頭にお聞きしたのは、そこ1点です。市民の安全・安心を常に念頭に置いて仕事をされるのが市長でございます。ということで、これから質疑を進めるに当たって、この点は確認しておきたいということで私はお聞きしたということでございます。  先ほど資料に基づいて説明がございました。この件について、お聞きしようと思うことが大分御報告にありましたので、できるだけ重ねないようにお聞きしたいと思いますが、今、専門委員会も含めて三つの委員会が動いているという認識をいたしておるところでございますけれども、まず教育委員会いじめ問題専門委員会、いろいろな問題があってなかなか開催し進めてくることが難しかったということは認識をいたしておりますけれども、もう一度改めて、教育委員会が担当しているこのいじめ問題専門委員会、この委員会の難しさをどういうふうに認識しているのか。  それから、スケジュール感ですね。これはこの後にも一貫して質問することになりますけれども、急いで原因を究明して、急いで対策をとらなければならない。そういう思いでお互いいるわけですけれども、このスケジュール感をどのように考えているのか、改めてお聞かせいただきたいと思います。 12: ◯学校教育部長  いじめ問題専門委員会は、常設の機関であり、現在4名の委員が就任しておりますが、平成29年4月に発生した事案の調査に関して、御遺族が推薦する団体から推薦された方を臨時委員として選任することについて御要望があり、これまで各団体に対して推薦依頼を行うなど手続を進めてまいりました。この間、御遺族側から一部要望事項の変更があり、団体への要望を一旦取り下げ、再度要望を行うなど、一部団体との調整に時間を要していたほか、団体からいただいた推薦者について、御遺族側が難色を示されたため、改めて御遺族との間で調整を行っていることなどから、臨時委員の選出がおくれている状況でございます。  引き続き御遺族側との調整を図り、できるだけ御遺族に納得していただく形で委員の選任を行い、調査を開始してまいりたいと考えております。  今後のスケジュール感でございますが、できるだけ速やかに臨時委員を選任して、第2回のいじめ問題専門委員会、臨時委員を含めた形で開催できるよう調整を進めてまいりたいと考えております。 13: ◯渡辺博委員  委員の選任の難しさというのを改めて確認しましたけれども、御遺族に対する御配慮は必要だと私も思いますけれども、もう一つ大事なことは、とにかく早く原因を究明して対策を打っていくことでございます。御遺族に対して、引き続き丁寧な対応をしていただくことを前提にしながらも、御理解をいただいて早く結論が出ることがまた、御慰霊にもなるのではないかと私は思いますので、その辺委員会の御努力をお願いしたいと思います。  もう一つは、いじめ問題再調査委員会、これは子供未来局が担当ですね。臨時委員の選任に当たって、何かいろいろと委員間で意見があるようでございますけれども、先ほどこれも選考については遺族の意向を考慮するということを伺いましたけれども、これは大事なことは、客観的、中立的な意見をいただくことが大事だというふうに思いますけれども、この辺の担保にどう配慮しておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。 14: ◯子供未来局総務課長  いじめ問題再調査委員会に関しまして、臨時委員の方3名につきましては、御指摘いただきましたとおり御遺族の御要望を踏まえ、選任いたしたものでございます。委員会の公平性、中立性の確保は、再調査の前提であると考えております。今回、特に遺族推薦の方につきましては、この点について丁寧な説明を行いますとともに、御遺族との直接的な人間関係がないことを誓約した書面を御遺族、そして臨時委員となった3名の方双方からいただくなどの確認を行ったところでございます。 15: ◯渡辺博委員  この委員会の速やかな結果を出すことが求められます。市長から諮問という形で交付をされた。そのときに幾つか直接御依頼をされたということでございますけれども、市長はかつては衆議院の議員として、この問題にもかかわってこられたということですけれども、その立法の趣旨にのっとってということを再三お答えになっておりますけれども、立法の趣旨にのっとって市長はどのような意思を、委嘱状交付の際に示されたのか、もう一度伺わせていただきたいと思います。 16: ◯市長  私が立法にかかわったことにつきましてお話がございましたけれども、2012年の8月だったと思いますけれども、大津市の事件を受けて何らかの立法作業が必要だろうということで検討に入らせていただき、その後、私どものほうとしては野党案でございましたけれども、いち早く国会に提出をさせていただき、その後、与党のほうからの法案が出てまいりまして、調整を行った上でこの議員立法が成立したということでございます。  私自身は、この法律をつくる上でも、いじめは全ての児童生徒が被害者にも加害者にもなり得るというその認識に立たねばいけない。その上で、適切かつ最大限の未然防止、早期発見、発生時の適切な対応などについて、全ての学校やまた地域でそれらを実現すべきであるという、このことに重点が置かれたものであり、それが法の理念であろうというふうに思っております。  この理念に基づいてあらゆる場面におきまして、組織的な対応を行うよう求められているわけでございます。本年4月に発生した事案では、今回私のところに設けさせていただいた検討会、再調査委員会でも、御遺族の側とそれから当初の学校側との調査で、少しそごがあるということでありましたから、それらの課題についてしっかりと改めて検証していただくということをお願いしています。  いずれにいたしましても、このような事案が生じたことの反省に立って、しっかりとした対応をしていかねばならないと、そのように思っているところでございます。 17: ◯渡辺博委員  ありがとうございます。これまたスケジュール感が必要だというふうに思っているのですけれども、どのようにお考えか、スケジュール感についてお聞かせください。 18: ◯子供未来局総務課長  再調査のスケジュールにつきましては、どういった調査手法をとるかなど、調査の進め方そのものにより変わってくると思われますが、委員会においてはまだ具体的な議論がこれについてなされていないため、現時点でお示しすることは難しいものと考えております。  しかしながら、私どもといたしましては、委員会から求められた資料の収集などを迅速かつ的確に進め、再調査が円滑に進むよう力を尽くしてまいる、こういう考えでございます。 19: ◯渡辺博委員  ぜひスピーディーに進めていただきたい、結論に至っていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。  いじめ対策等検証専門家会議、これはいよいよスタートするわけでございますけれども、それぞれ専門家がおそろいでございます。これでいいんだろうなというふうには思いますけれども、これに絞ったのか、あるいはもっと私は広げることも必要ではなかったのかと思いますけれども、この委員に絞った理由ですね、その選考をどのように考えておやりになったのか、お聞かせいただきたいと思います。 20: ◯コンプライアンス推進担当課長  専門家会議の委員につきましては、いじめや体罰等に関して幅広く検証していただき、今後の施策の推進の参考となる御意見をいただくということで、教育分野に限らず、法律、人権、心理、福祉あるいは学校と地域との連携、こういった各分野から専門的な知識、経験をお持ちの方に中立的な立場で御参加いただけるよう、職能団体からの推薦でございますとか、文部科学省からの情報提供などを踏まえまして選任を行ったところでございます。 21: ◯渡辺博委員  この専門家会議は、私の認識を申し上げると、文部科学省に報告に行ったときに、市長がもっと積極的に取り組むべきだという文科省の副大臣からアドバイスをいただいて、つくり上げた委員会ということだと思っております。これはなかなか大事な委員会である一方、運営が難しいだろうなというふうに私は思うんですけれども、市長は直接委員に依頼をされたということでございますけれども、いじめ対策等検証専門家会議に対して、やはりこれもスケジュール感をきちんと持って進めるべきだと思います。市長として初めてのこの専門家会議を設置したということに対して、もう一度その趣旨をどうお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思いますし、この結果が出たときにこれをどう生かそうとお考えになっているのかもお聞かせいただきたいと思います。 22: ◯市長  今、お話にあるいじめ対策等検証専門家会議は、3件生じました本市での事案の発生という、この緊急事態を受けて設置をしたものでございます。まずは、集中的にこれまでの全体的な施策がどうであったのかという、この検証を行うということでございまして、早急に行うべき事項に関する御提言をいただいた場合には、速やかに施策に反映するよう検討するなど、迅速な対応が肝要であると認識をいたしております。  スケジュールについてのお話がありましたけれども、先日のこの専門家会議のときに記者の皆様方にもお話ししたかというふうに思いますけれども、年度内に3~4回ぐらい開催ができればと、そのように思っているところです。 23: ◯渡辺博委員  もう既に3件自殺事案が発生しております。先ほども申しましたけれども、いじめ問題に対しては本当に早急な対応が求められているわけでございます。教育委員会も本当に努力をしてきているということは、私も理解をしておりますけれども、再発防止策、いろいろ取り組んでこられたわけですけれども、この際、具体的にどのような取り組みをしてこられたのか。また、それにもかかわらず3件目が起きたということでございました。今までの取り組みに加えて、さらにどのような取り組みをされたのか、お聞かせいただきたいと思います。 24: ◯学校教育部長  これまでいじめ問題専門委員会による調査結果を受け、いじめ防止対策として従前からの取り組みに加え、いじめ対策専任教諭や児童支援教諭の配置、スクールソーシャルワーカーの増員やいじめ対策支援員の配置等、学校を支援する体制整備を強化してきたところでございます。また、24時間いじめ相談専用電話の設置などの相談窓口を設けるなど、いじめの早期発見、早期対応についての施策も進めてきたところでございます。  さらに、4月の事案の発生を受け、緊急対策として全ての児童生徒との個別面談の実施や、児童生徒の主体的ないじめ防止活動の推進など、児童生徒に対する取り組みを進めてきたところでございます。また、学校が認知したいじめ事案について、年4回の定期報告を行うなど、学校と教育委員会との情報共有と連携強化を図ってきたところでございます。さらに、学校、保護者、地域住民との意見交換の実施や、学校及び教職員からの意見聴取など、教育委員会と学校、家庭、そして地域が一体となり、子供をいじめから守ることができるよう、取り組みを進めてきたところでございます。 25: ◯渡辺博委員  学校現場で直接児童生徒とかかわりを持っているのは、もちろん教師の皆さんでございます。中学校の先生方、本当に一生懸命やっておられるのは、私の身近な先生方を拝見しても本当に頭が下がる思いですけれども、しかし現場にいる先生だからこそ、このいじめ問題がなかなか根が深くて対応が難しいということで悩んでおられるというふうに思います。先生方の悉皆調査をしたらどうかということを前にもちょっと申し上げたことがありますけれども、中学校現場の先生方のお考えをどう把握されておられるのか、お聞かせください。 26: ◯教育人事部長  今般4月の自死事案を受けまして、私どもとして現場の教職員に対して意見聴取というものを行ったところでございます。その中におきましては、やはりマンパワーの充実であるとか、あるいはスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー等々の配置、訪問回数の充実であるとか、そうした御意見というところは多く出されたわけでございます。  そうしたところを生かしながら、教育委員会としてもさまざま施策を考えていきたいというふうに思っているところでございます。 27: ◯渡辺博委員  悉皆調査の質問もいたしました。どれくらいの先生方の御意見をお伺いしたと考えたらいいのですか。 28: ◯教育人事部長  小中学校、特別支援学校、それから中等教育学校、高校と、全ての教員、それから事務職員やカウンセラー等につきましても御意見をいただくということをまず行いました。それから、校長や管理職につきましても、学校内での意見をまとめて御報告いただくというような方法をとりまして、おおよそ全教職員ということになりますので、5,000人ほどに御意見をいただくようには配付したというところでございます。  しかしながら、回答というのは全て必ず返してくださいということで求めたわけではございませんので、いただいた御意見としては、160通ぐらいが返ってきたというような状況でございます。 29: ◯渡辺博委員  大変貴重な意見だとは思いますけれども、5,000人に近い職員がいる中で、100件というのは数としてどうなのかというふうに私は思います。そのほかの先生方はもう既にお手上げ状態でないことを祈りますけれども、もっともっと御意見があっていいのではないか。あるいは御意見があるのではないかというふうに私は思います。その中に、またその原因究明、再発防止のためのヒントが隠されているのではないかと思いますけれども、もう一度お取り組みをお考え直してみたらいかがかと思いますが、いかがでございましょうか。 30: ◯教育人事部長  お話にございますとおり、現場教員の御意見を伺うということは非常に大切でございまして、私どもも実際にいただいた御意見を参考にしながら、あるいは学校内で話し合われた中身としていただいた回答もございますので、そうしたところを生かすべく、学校現場のほうに私ども足を運びまして、直接教員の意見も伺いながら、いろいろとマンパワーの充実であるとか、多忙化対策であるとか、そうした御意見が出ておりますので、そうしたところに具体策としてつなげてまいりたいというふうに考えてございます。 31: ◯渡辺博委員  やはり現場の声を直接教育委員会が聞くと、これはとても大事だと思います。間にフィルターが入らない、直接情報が入るということはとても大事だと思いますので、重ねて申し上げますけれども、その辺の御工夫をお願いしたいと思います。  これから今専門家会議とか、委員会とか、その進捗を期待したいと思うわけですけれども、今子供たち、児童生徒の中に深刻ないじめがあるかもしれない、最悪を想定して最小に被害をとどめる、あるいはゼロにするということは大事な取り組みだと私は思って申し上げるんですけれども、今できることをとにかくあらゆる手を尽くして行うことを求めたいと思います。  ということで伺いたいのですが、児童生徒にいじめということに関しての、いけないということの理解をさらに求めていくということと、それから児童生徒に対する支援体制をさらに厚くしていくということ、それからもう一つの当事者になります保護者との関係を厚くしていくことが必要だというふうに思います。  それから、専門家が学校に派遣されています。スクールソーシャルワーカーの皆さんも頑張っておられると思いますが、そのスクールソーシャルワーカーの皆さん方のもっと御活躍の環境をつくれるのではないかという視点での取り組み、それから教育委員会が上から指示するだけでなく、一緒に学校現場で考えるという、このことも必要だと思います。学校が求める支援は多々あると思いますけれども、それに誠実に着実に応えていく、これをさらに強めていく必要があるのではないかと思いますけれども、今申し上げたような児童、それから児童に対する校内の支援、保護者との関係、スクールソーシャルワーカー初め専門家の活用、教育委員会の支援のあり方、これについてお聞かせいただきたいと思います。 32: ◯教育長  今、再発防止対策につきまして、委員から児童生徒への支援体制、保護者との関係の構築、そしてスクールソーシャルワーカー等の専門職の活用、そして教育委員会としての支援のあり方という大事な視点についての御提言もいただきました。そういうところで、私ども4月の事案を受けた緊急対策、先ほども述べさせていただきましたが、実施したところでございますけれども、今専門委員会が今後本格的に進む中で、その最終的には答申という形をいただくことになるわけですけれども、その結果を待たずに実施していく必要があるものは、可能な限り進めていくべきと考えております。  これまでの取り組みにつきましては、今総務局のほうで進めておりますいじめ対策等検証専門家会議において検証が行われ、またいじめ問題専門委員会での調査でも取り上げられることとなりますが、今申しましたように、私どもで再発防止を並行的に進められることを今後さらに検討と実施を同時に速やかに、できるものをとにかく取り組んでいきたいと思っているところでございます。  その中で、学校現場などの意見を踏まえ、今お話がありましたように、今年度6月に全教職員に意見を一度聴取したところでございます。また、機会を捉えて、タイムリーに全教職員との意思疎通を、そういう中にヒント、アイデアがあろうかと思います。そういうことを貪欲に今後も進めてまいりたいと思います。  そういう中で、保護者、そして地域、この理解、協力を前提としながら、子供としっかり向き合う時間の確保、これも大事な課題でございます。そういう中で迅速かつ組織的な対応、これが今我々に求められているところでございます。そういう点をしっかり押さえながら、今後のいじめ防止の対策にしっかりと努めてまいりたいと存じます。 33: ◯渡辺博委員  私は、保護者との関係というのがとても大事だというふうに思いますけれども、今具体的に保護者の皆さんとのコミュニケーションを図る御努力は、どのようにされておられますか。 34: ◯学校教育部長  学校現場において子供たちを健やかに育てていくためには、学校現場だけではなく、保護者の協力というものは欠かせないものと認識しております。  各学校では、保護者に対して適宜必要に応じて電話連絡をしたり、子供の様子について電話連絡をしたり、そういった形で情報交換をしているところでございます。こういった情報交換を踏まえ、家庭での状況もしっかり把握した上で、学校現場では適切に子供に対応していく、子供に向き合っていくということが必要であると考えております。 35: ◯渡辺博委員  今までもしておられる。現在もしておられるわけですけれども、それで大丈夫だったのかという疑念があって、質問をしておるわけでございます。今までの取り組みを踏まえて、さらに取り組まなければならないのではないかと、保護者と学校との関係ですね、そう思って質問しているんですけれども、その点でもう一度お聞かせをいただきたい。 36: ◯教育長  今までの取り組み、保護者の皆様に対する対応というのは、これは決して十分ということはないと思います。やはりこのいじめ問題を通して、家庭教育そのものに我々もできるだけ御協力いただければと思っております。学校での取り組みに加えて、家庭における見守り、そういうものを今まで以上に意識していただきたいと思っており、PTA協議会との連携、そういうことも踏まえて、今後一層学校からの例えば、保護者への学校だより、いろいろな媒体も使ってやはり保護者、地域と学校がこの問題に対して全体で取り組むという、そういう仕組みづくりといいますか、もしくはそういう醸成を今後さらに進めていく必要があろうかと思います。 37: ◯渡辺博委員  ありがとうございました。過ぎた第3回定例会の一般質問で、市長にお尋ねをしました。いじめ問題に関して、自死事案発生にかかわって、問題認識が甘かったのではないかと、こういう御答弁でございました。さっと読みますと、本年4月に発生した事案につきましては、現時点において配慮を要する生徒への対応に関する情報の共有や学校と保護者との連携について不十分な点があったと受けとめておりますという、そういう趣旨の御答弁でございました。保護者と学校の関係というのは、とても大事だというふうに私は思っておるわけですけれども、市長就任前からこの問題についてはお取り組みになっている。市長になられて、当事者におなりになりました。当事者になられて、その第3回定例会で私の質問に対して、保護者との関係はもっと大事にしたほうがいいと、私の理解はコミュニケーションをもっと図って、改善策を考えるべきだというふうに私は理解をしたのですけれども、市長に就任されて、この保護者との関係、学校と保護者との関係について、どのような指示を関係局に出されたのか、お聞かせいただきたいと思います。 38: ◯市長  ことしの4月に発生いたしました事案について、私が受けました報告におきましては、学校が昨年度起きていた当該生徒に対するいじめ事案を、友人同士のトラブルというふうに捉えて、その結果、この事案の内容や対応について保護者への連絡、これを十分に行っていなかったという事実がございました。また、教育委員会におきましても、事案の発生当初の判断において、いじめ重大事態としての認識がおくれるといった点もあったというふうに思います。その点を捉えまして、いじめに対する認識、理解、これに不十分だったのではないかというふうに申し上げたところでございます。  このようなことから、私といたしましては、学校や教育委員会におきましては、いじめに対する認識の甘さがあったのではないかというふうに捉えて答弁をさせていただいたわけですけれども、今子供、教育委員会のほうから答弁がございました、再発の防止策に鋭意取り組んできているということでございます。私といたしましては、私のもとに設置をいたしました委員会、専門家会議等々の御議論、それからまた議会での御議論も踏まえ、課題を改めて把握して、教育委員会とも協議を行った上で、また学校現場だけではなくて、子育ての現場、社会福祉の現場、それらも連携をした上でいじめの防止、子供たちの命を守っていくというこの対策について進めてまいりたい、そのことを検討させていただきたいと常々申し上げているところでございます。 39: ◯渡辺博委員  これは有名な映画のフレーズで、事件は現場で起きているというそんな言葉がありましたけれども、現場主義はまた市長の大事にされておられる姿勢、立場だというふうに思っております。中学校の現場の声を、市長はこれまで直接お聞きになったことがあるのか、あるいは足を運ばれたことがあるのか、今後現場の声というのを直接お聞きになるお考えがあるのか。現場主義をモットーとされ、私も賛意を示しますけれども、そういう市長のお立場でのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 40: ◯市長  教師の立場の友人、団体等からも話を聞く機会はございます。学校現場では、どの児童生徒にもいじめは起こり得るとしながらも、その背景として、配慮が必要なお子さんの増加、あるいは貧困や虐待などの子供たちを取り巻く環境の変化など、対応すべき課題が大変複雑化しておりますし、また多様化もしているという状況で、現場の先生方は大変御苦労なさっているということも認識をさせていただいております。  私といたしましては、いじめの実態等について教育委員会などとも情報を得ておりますけれども、今後も現場の実態の把握に努めるとともに、改善のための適切な対策の推進に向けて、一層の連携を図ってまいりたいと考えています。 41: ◯渡辺博委員  先ほど教育委員会から御答弁いただきましたけれども、5,000人を超える教職員が、多くの教職員が現場で日夜児童生徒とともに学びをしている、そして課題解決に努力をしておられるわけでございます。現場で直接お話をお聞きするということは、とても有意義だというふうに思います。御答弁の中に含まれませんでしたけれども、改めてそれを伺いたいと思います。  教育委員会の答弁の中にあったとおり、たくさんの教職員がいるにもかかわらず100件程度の意見しか届いていないということ、先ほども申しましたとおり、これはちょっと足りないのではないかと私は思います。そういうことでも、もしかすると教育現場、特に中学校の先生方がお手上げ状態になっておられるのではないか。そうでないことを祈りますけれども、実態把握は、市長みずから問題意識をお持ちになって市長におなりになったわけですから、大変大切だと思うんですけれども、もう一度お考えをお聞かせください。 42: ◯市長  御指摘のように、今後もそうした現場の先生方、最前線で御努力をなさっている学校組織あるいは先生方のお話も聞かせていただく機会、教育委員会とも連携しながらつくらせていただく、そして支えてまいりたいというふうに思います。 43: ◯渡辺博委員  市長の御答弁の中にまたありましたが、地域の皆さん方との連携も必要であるとお述べになられました。私も同感で、一貫してそういう主張をしてきた一人でございます。  市長がいよいよ専門家会議も設置された、関係する委員会がもう出てきているわけですけれども、市長が取り組むということは、全市を挙げての取り組みという認識だというふうに私は思います。認識を持つことが必要だというふうに思いますけれども、地域という言葉をお使いになりましたけれども、市長の仙台市全体の責任者として、お取り組みになっているその御認識の中で、具体的に地域を初めとした市民団体の協力をどう求めていこうと思うのか、お聞かせください。 44: ◯市長  いじめをなくしていくためには、子供自身はもとより、子供を取り巻く家庭あるいは地域、市民それぞれがいじめを許さないんだという共通の意識を持ちながら、いじめの防止に努めていくということ、これが重要であるというふうに認識をいたしております。こうした認識のもとに今議会でもこのようにいろいろ御議論いただいているわけですけれども、また第三者委員会等々でも調査が行われ、それらも踏まえつつ具体的な施策を教育委員会とともに進めてまいりたいと思います。  また、条例についてもたびたび御質問もあり、お答えさせていただいておりますけれども、この条例を制定していく過程で、市全体での取り組みというものが生かされるように私自身が努力をしてまいりたいと思います。 45: ◯渡辺博委員  今、御答弁にありました市長の基本的考え方は、条例化を目指すということでよろしいんですか。 46: ◯市長  まずは、すぐさま手が打てる対策もございましょう。しかし、条例として仙台市が掲げるべきものを持つべきであろうというふうに認識をしております。 47: ◯委員長  次に、公明党仙台市議団から発言予定の方は、質問席にお着き願います。             〔鎌田城行委員、質問席に着席〕
    48: ◯委員長  発言を願います。 49: ◯鎌田城行委員  先ほどの委員の質疑の中で、現場に行かれましたかという質問がありました。市長の答弁では、現場の先生方からの意見を伺っているという答弁だったように受けとめました。現場というのは、先生もそうですけれども、学校、その空気、子供、先生、地域、全部学校の現場に行けば何かしら見えてくると思うんですが、そこの現場には市長になられる前、なられた後含めてどの程度のかかわりを持たれているか、市長にお伺いしたいと思います。 50: ◯市長  残念ながら、授業を行っている状況あるいは学校生活を行っている状況を見るということはまだいたしておりません。ぜひそのような機会も持たねばならないという認識でおります。 51: ◯鎌田城行委員  ぜひできるだけ早目に見に行って、空気を吸っていただきたいと思います。やはりどうしても、私自身反省するところがいっぱいあるんですけれども、この事態に至って、やはり先生方ともお話を聞く、交わすことがありました。現場を離れたOBの方からも話を聞いたときに言われたこと、それは、先生方は一生懸命やっているんだと、一生懸命やっているんだけれども、こういう事件が起きたときにやはりどうしても調査をしなければいけない。そうすると、日常のことで手いっぱいなのに、そこにまたさらに調査をする一つ一つが先生方の負担になっているんじゃないかということを心配するという声も実際にはあります。  それも踏まえた上で、ただ、真相究明と再発防止というのはこれはなさねばならぬ話ですので、このことについてはしっかり取り組んでいきたいということで、改めて、これまでのこと、ちょっと混乱しそうなところもありましたので、先ほどの御報告いただいたこと、報告内容、きょうの部分については省略して構いませんので、それを除いての三つの委員会、専門会議等についてのこれまでの進捗状況と課題を伺っておきたいと思います。 52: ◯学校教育部長  では、まず教育委員会が設置するいじめ問題専門委員会の進捗状況等についてでございます。いじめ問題専門委員会、これは常設の機関でございまして、9月11日に常設の機関、常設の委員4名で委員会を開催しております。この中で、教育委員会のほうから平成29年4月の調査について諮問を行うとともに、臨時委員を置くことを決定しております。その臨時委員の具体的な選任について、現在、御遺族側、そして御遺族側が推薦する団体との調整を行っているところでございます。この調整を速やかに進めまして、その後、教育委員会を開催し、臨時委員というものを選任の手続を行って、その後、臨時委員も含めたいじめ問題専門委員会を開催し、実質的な審議を開催してまいりたいと考えております。 53: ◯子供未来局総務課長  私からは再調査委員会の進捗状況等について御答弁いたします。第1回目の再調査委員会は9月23日に開催いたしまして、1回目につきましては、委員会の運営につきましての総括的な意見交換、それから教育委員会からの経過の説明、それから御遺族をお招きいたしまして御意見をお聞きしたということで、事案について概観したというところでございまして、本格的な審議はこれからになる見込みでございます。今後どういった事項を重点的に調査対象にするかということも含めまして、調査の進め方、方法などについても御議論いただく、こういう予定でございます。 54: ◯総務部長  いじめ対策等検証専門家会議でございます。こちらの専門家会議でございますが、こちらは今教育委員会と子供未来局から報告がございましたような委員会とは違いまして、個別の事案を扱うものではなく、これまでの施策の実施状況ですとか体罰等に関するアンケート結果の検証等を踏まえて、今後のいじめ対策、いじめや体罰等の防止等に関する施策の効果的な推進に関する御意見、または学校等関係機関や地域との連携に関する御意見等をいただくものというものでございます。今月10月14日に第1回目の会議を開催いたしまして、その場でもこれまでのいじめ防止施策についての御意見をさまざまいただいたところでございます。年度内にスピード感を持ちまして三、四回程度開催いたしまして、いただいた御意見をできるだけ速やかに施策に反映できるよう、そのような形で運営を進めてまいりたいと考えているところでございます。 55: ◯鎌田城行委員  3人のとうとい命をみずから失わなければいけなかった事態に対しての、この問題を二度と起してはならないと言いながら3人の命がなくなっている。そして、やはり時というものを本当に見据えながら進めなければいけないなと思うのは、亡くなった子供の心に寄り添う、身に寄り添うことを考えていくと、どうしても、何でこういう目に遭ったんだろう、何でこういうことが続いているんだろうという思いにどう応えていけるか。1年たとうとしている、また2年、3年たとうとしているというこの事件に対しての解決に至る道筋というのがちょっとどうなのかなと。一生懸命やっていただいているんですけれども、そこのところをもう少ししっかりと取り組むべきではないかなというふうに感じてしまうんですが、このあたり市長はどのように御認識されていますか、確認したいと思います。 56: ◯市長  仙台市におきまして、2年7カ月の間に3人の未来ある中学生がみずから命を絶たねばならなかったというこのことは大変な衝撃でございました。二度とこのようなことが起きないように再発の防止に取り組んでいくこと、これは市長として私に課せられた大きな責務であり、使命であると、そのように認識をしております。  いじめというのは児童生徒の人権を著しく侵害するもので、決して許されるものではないというその強い思いで、子供たちだけでなく家庭や地域、それからもちろん学校もそうですけれども、同じような認識を持って、子供たちの声をしっかりと受けとめ、守っていく必要があるというふうに思っております。仙台市の中に今、三つの委員会、機関で御議論いただいておりますけれども、この御意見も踏まえ、また市議会の皆様方の御意見も踏まえ、子供たちが学校の中だけでなく地域の中でも安心で、そして安全に過ごせる、そんな地域社会をつくるために取り組ませていただきたいと、そのように思っております。 57: ◯鎌田城行委員  そこで確認させていただきたいのは、2013年9月にでき上がりました国のいじめ防止対策推進法、昨年見直しが図られましたけれども、このところについては、市長が市長になられるに至ってイの一番に公約に掲げて、いじめ対策に対して全力を尽くしたいということで選挙に臨まれておりましたので、このときの中にもかかわってきたことを御自身の一つのステータスとしてしっかり臨んでいきたいというふうに受けとめておりました。このあたりについての、特に重大事態に対してのガイドラインが大きく見直されて進められておりますけれども、このあたりについての部分も含めて市長の御所見を伺っておきたいと思います。 58: ◯学校教育部長  ただいまお話があったいじめの重大事態に関するガイドラインのほうでございますが、いじめ防止対策推進法が平成25年9月に施行されまして、重大事態という規定がなされました。この重大事態の調査に関して、自治体によっては調査が不十分であるというような認識が国のほうでございました。こうしたことから、適切な事案の調査に結びつけるためにこのガイドラインが策定されたものと理解しております。  このガイドラインのほうには、いじめを受けた児童生徒、そして保護者に寄り添った対応をするというような基本的な姿勢であるとか調査の進め方、そして保護者への説明の仕方等、そういった手続についても細かく記載されております。私どもいじめ重大事態に関する取り組みに関しては、このガイドラインを適切に運用して対応していく必要があると考えているところでございます。 59: ◯鎌田城行委員  返す返すも残念なのは、この重大事態に対するガイドラインにのっとってしっかりと現場現場に浸透されておれば、ことしの4月の事案は防げたのではないかという声があるということ、ここの部分については重々再発防止のためにも真相究明の中で曖昧にしないでいただきたいというふうに思います。  その上で、本市のこれまで取り組んできたこと、これまで何度も繰り返されていますので省略させていただきますけれども、やはりいじめに対する定義がはっきりしたということ。これまでは、ややもするとけんか両成敗であるような、中立を保つような調査活動的なところが進められてしまったがために、本来、命を失ってしまった子供の命、心が横に置かれてしまったのではないかと、本来ど真ん中に取り組ませていかなければいけない課題ということがはっきりした。命は奪われなくとも、大変な状況にある子供というのはまだ現場現場にいらっしゃるかもしれない。そのことを考えたときに、ちゃんと取り組みを進めていかなければいけない。市長が市長になられる前の議会になってしまいますけれども、私も本会議の場で質問させていただきました。その中でも言わせていただいたことでありますが、やはりいじめというのは虐待という言葉に置きかえて考えたほうがより正確性を増すのではないか、こういったことも訴えさせていただきました。このあたりについて、今学校教育部長のほうから御答弁がありましたけれども、市長としてはどのような認識を持たれているか、改めて確認をしておきたいと思います。 60: ◯市長  先ほど来御答弁申し上げておりますけれども、いじめというのは著しい人権侵害であるというその認識を全ての人々に持っていただく。子供たちのちょっとしたいざこざ、いさかいというのはあり得るのかもしれませんけれども、そして双方がいじめの被害者、加害者にもなり得るという、そのことをもっともっと早い段階から、いわゆる未然防止ですけれども、この教育というのも徹底していかねばならない。それは学校現場だけでなく、地域や家庭の場においてもそのように取り組むべき課題である、人権問題であるということを徹底すべきであろうと、そのように認識をしております。 61: ◯鎌田城行委員  人間というのは人とのかかわりの中で育まれていくものですから、お互いに成長していこう、成長させようというときには、それぞれのかかわりがある。ある意味成長を期待して激励することが、その子供にとってはかえって重圧になってしまう場合もある、苦痛となってしまう場合もある。いじめというのは、いじめられた子供にとっていじめられたというふうな思いを感じるものがあったら、それは全ていじめであるというふうに定義をはっきりさせていただくことが、ことしの3月ですか、改められたガイドラインのところに示されたところでありますので、このあたりについて、実に残念なのは学校現場において体罰があったというふうに見受けられた報告がなされたこと。そして、昨今、全国のニュースを見るたびにいろいろ思うのは、一番近いところでは、池田町の担任、副担任の教師が子供を罵声を浴びせるようなことで追い詰めてしまったという、校長も辞職願を出すにまで至ったというそういう事件が発生した、そういったこと。本市においてはないことを願うんですけれども、やはり思い余ってそうなってしまうというおそれもなきにしもあらずかと思うんです。しなやかな心がぽきっと折れてしまったら、それはもう取り返しのつかないことになってしまうおそれがある。そういったことの部分も含めて、今、本市において真相究明、また再発防止という点で現時点で市長の思われているところをお聞かせいただきたいと思います。 62: ◯教育長  私のほうからは、今池田町の事例のお話がございましたので、その点に関して述べさせていただきます。私も報道で知る限りではございますが、まだ発達段階にあるお子さんに強い叱責を繰り返すこと、これは非常に精神的に追い詰めてしまうということになりますので、基本的にはこれはもう慎むべきことでございます。そういうことで、私どもも、4月の事例も踏まえ、今全校の体罰調査ということを行っているところでございます。そういう中で、仮に体罰に至らなくても、不適正な指導で子供を追い詰めてしまう、そういうことはあってはならないことでございます。そういうことを改めて校長会等、一般教職員に通知して、さらに徹底をして周知徹底をしていきたいということと、また、調査の上においてそういう事実があったならば厳正に対処していかなければならないと思っているところでございます。 63: ◯鎌田城行委員  いじめの問題はどうしても子供同士というふうに捉えがち。これについてよくよく調べてみたときに、先生方のかかわりが間違っていたがために発生してしまったとならば、これはすぐに改善しなければいけないと思いますし、もう一つ、冒頭申し上げさせていただきました。どうしてもこういったことを調査するといったときに、現場に負担を増してしまってはいけない。逆に教育委員会の皆様や市当局の方々が現場に足を運んで現場の苦しみをしっかりと肌で感じて、その苦しみを取り払うような、そのために何ができるかといったこと、そのことにしっかりと対応していただきたいなというふうに思うところであります。  スクールソーシャルワーカーの問題なんかが今回専門会議の中でのやりとりでも出てきたというふうに御報告がありました。仙台市においてはまだ5人体制で取り組んでいるとい状況。これ期待されるところは、各学校にしっかりと配置をして、そこで、そのスクールソーシャルワーカーの方々の役割がまだまだ浸透されていないから、浸透を図るという点でもこれは急ぎ、現場の負担を軽くするという点では、これはもう早急に取り組むべきではないかというふうにも思われるところなんですが、こういったことについてもまだまだ、今、真相究明と再発防止という取り組みのことを優先されているがゆえなのか、現状5人体制からまだまだ先に進むような気配がありません。  こういったことも含めてしっかり、実は、先ほどの委員の質疑の中で本市における条例制定に対する意気込みということをちょっと確認されたところがありましたので、私から改めて、この部分、課題がたくさんあるんですけれども、この課題を解消するために乗り越えていくためにどういった手が一つ一つ打たれていかなければいけないのか。物事の順序とかスピード、対応、こういったことそれぞれが非常に大事な問題でありますので、最後、市長にその点の取り組みの姿勢を伺って、質問を終わらせていただきたいと思います。 64: ◯市長  学校現場の状況については、近いうちに現場の状況も把握をさせていただきたいというふうに思います。また、今教育現場にあられる皆様方が、学生で、教職課程でどのようにいじめ問題に対して学んでおられるのかということもこれまた重要な観点であり、実は法の中にはそのことは一切入っていないと認識をしておりますけれども、その点も重要であろうというふうに思います。本市としてできること、今三つの委員会等々での御議論、そしてまた議員の皆様からきょういただいた御意見も実にもっともだなという御意見でございます。私自身もそれをしっかりと自身の中で消化させながら、関係部局と連携をして、市民の皆様方の深い理解もいただけるようになお努力してまいりたいと思います。 65: ◯委員長  次に、日本共産党仙台市議団から発言予定の方は、質問席にお着き願います。             〔高見のり子委員、質問席に着席〕 66: ◯委員長  発言を願います。 67: ◯高見のり子委員  いじめは、この3年間で本当に痛ましい事件が起きて、二度とやはり再発させてはならないということでお取り組みをされているわけで、今回のこの議会でのいじめ問題等対策調査特別委員会、これは、やはり現場の先生方を中心に当局と議会が一緒になって、二度とそういったことが起こらないようにやはり再発防止のために取り組んでいく、このことが必要であるし、この委員会の役割であるというふうに思います。その立場で質問させていただきます。  本日は、第1回仙台市いじめ対策等検証専門家会議と体罰等に関する全校アンケート調査の実施状況について御報告をいただきました。まず、アンケート調査について伺います。アンケートでは、体罰、不適切な指導が全体で428通の経験ありとありました。体罰、不適切な指導は意味が違うものだと思いますけれども、それぞれ何通あったのか伺います。 68: ◯教職員課長  体罰等を受けたことがあるというふうな記述があったもののうち、体罰と思われる記述はおよそ60通ございました。また、不適切な指導と思われる記述につきましてはおよそ250通ほどございました。 69: ◯高見のり子委員  体罰については、人権問題であり、学校現場で一日も早い対応が求められております。アンケートについて各学校に戻して学校長が事実確認を行うということですが、具体にどのように進めるのか伺います。 70: ◯教職員課長  今後の体罰や不適切な指導などの事実確認でございますが、本日、各学校に対しまして、子供たちからの聞き取りの方法や家庭との連絡のとり方などにつきまして、教育委員会から指示をする予定でございます。それを受けまして各学校において校長による事実確認を行い、その後、校長からの報告を踏まえまして、教育委員会事務局及び市長部局職員により事実関係をさらに精査することといたしております。 71: ◯高見のり子委員  学校長に対しては、どのように、いつ指示といいますか、具体にどのように進めるのかということは。 72: ◯教職員課長  本日の合同校長会におきまして、校長に対しまして聞き取りの際の注意事項などを詳しく説明をする予定でございます。 73: ◯高見のり子委員  本日ということですが、資料を見せていただきました。説明を見ますと、校長が事実確認をするといいますが、その言葉使いやそのせりふ、細かく指示をされています。名前の記入があるものは校長が教員と子供や保護者の聞き取りを行い、その結果、入力して教育委員会に報告をするといいます。しかし、求められていることはそういったことなのかということです。本来、校長がつかむべきことは事案の背景や周りにいた先生方との関係であって、現場で解決をするための情報や調査であるはずです。機械的に結果を書き込んで、それを教育委員会に報告するだけでは再発防止に効果はありません。教員処分のためのリストづくりのように感じられますけれども、いかがでしょうか、伺います。 74: ◯教職員課長  各学校におきましてしっかりと調査を行い、それを受けて体罰等の事実が確認された場合には、それを行った職員に対して厳正に対処してまいりたいと存じます。一方で、こうした体罰、不適切な指導を未然に防止する具体策を検討していくためにも、教員や児童生徒及びそのときの状況につきまして確認をする必要があるというふうに認識してございます。このようなことを通じまして、学校現場で実効性の高い体制の構築や再発防止策を講ずることにつなげてまいりたいと考えているところでございます。 75: ◯高見のり子委員  学校と教員はアンケートを寄せた児童や保護者に寄り添って、そのことに対して切磋琢磨して議論をして、体罰や不適切な指導をなくしていくことこそやらなければならないことです。集団で議論して、問題を解決するために努力すべきであると思います。アンケートを寄せてくれた子供の思いに応えていくためには、教職員と子供たち、保護者と教職員の信頼関係を構築することにこそアンケートは活用されるべきだと思うんですが、この点ちょっと確認をしておきたいと思います。 76: ◯教育人事部長  このたびの体罰全校アンケートにつきましては、教員から児童生徒に渡っておりますけれども、回答につきましては、直接教育委員会に郵送で返していただくという手法をとっております。それがため、事案によっては個々の教員を通さずに事実確認の必要がまずはあるということで、校長からの事実確認を先行して行うということでございます。それを学校長並びに教育委員会として把握した上で、個々の事案につきまして、当然子供に対してどのように接していくのか、また保護者に対してどのように信頼関係を構築していくのか、さらにそれを強固にしていくのかという点につきましては、その事実確認を踏まえた上で進めることといたしております。 77: ◯高見のり子委員  配慮が大変必要な対応が求められると思います。  そのアンケートなんですけれども、それなのに、アンケート処理の今後の進め方というのが、いただいた資料ですね、きょうも配られておりますけれども、資料の中には、校長により事実確認がされた後、年度内の終了を目途に、教育委員会事務局市長部局職員による事実確認の精査をするとあります。それではこれが終わるまで現場の取り組みが生かせないということになってしまうんではないかと思うんですけれども、ちょっとこれも確認をしておきたいと思います。 78: ◯教育人事部長  当然、この事実確認につきましてはいつまでも時間をかけるわけにはいかないということがございますので、まずは年度内を目途に、我々、それから市長部局の職員と事実関係は、一旦はそこまででなるべく精査していこうという中身でございます。一方で、さまざま事案をつかみまして、学校長、それから教育委員会がいろいろな手だてを打っていくということはこれは当然必要なことでございまして、それは並行してやっていくということを考えてございます。 79: ◯高見のり子委員  やはり急ぎやれる対応はしっかりやらなければ、アンケートの意味もないと思います。  次に、三つの会議、委員会がありますけれども、改めてそれぞれの性格と役割、伺いたいと思います。きょう報告のありました仙台市いじめ対策等検証専門家会議と仙台市いじめ問題再調査委員会及び仙台市いじめ問題専門家委員会、それぞれの役割、最終報告の時期の目標など御説明いただきたいと思います。 80: ◯コンプライアンス推進担当課長  私からいじめ対策等検証専門家会議についてでございます。この会議につきましては、これまでの施策の実施状況や体罰等に関するアンケート結果などの検証を踏まえまして、今後の施策の効果的な推進に関する御意見、あるいは学校と関係機関、地域との連携に関する御意見などをいただくために設置したものでございます。最終報告の時期などを定めているものではございませんが、いただいた御意見等の施策への反映におきましては、スピード感を持った検討につながるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。 81: ◯子供未来局総務課長  再調査委員会についてでございます。再調査委員会は、教育委員会いじめ問題専門委員会の調査結果について、市長が再調査が必要と判断した場合に諮問を行うものでございます。今回の事案に関する最終報告の時期についてでございますけれども、どういった調査方法をとるかにより調査のスケジュールにも影響してくると考えております。そうした方法も含め再調査委員会において今後審議していただくことになりますので、現時点でお示しすることは難しいものと考えております。 82: ◯学校教育部長  いじめ問題専門委員会は、いじめ防止対策推進法の規定に基づき、いじめ重大事態に係る調査等を行う常設の第三者機関であり、ことし4月に発生した事案についての調査を行うこととしております。調査手法や進め方、調査方法については委員会が判断するものでございますが、事実関係や原因と背景について、各委員の専門的な知見により、多角的な視点から丁寧に調査、分析を行っていく必要があると考えております。最終報告の時期も含めて、スケジュールにつきましては専門委員会で検討していただきたいと考えているところでございます。 83: ◯高見のり子委員  仙台市いじめ問題再調査委員会、それから仙台市いじめ問題専門委員会、この二つの委員会は事実解明という点では速やかに調査を進めるべきものです。仙台市いじめ問題専門委員会はやっと9月11日に第1回の会議が開催されました。しかし、具体的な調査は臨時委員が選任されてからだという理由で開始されていません。事件から7カ月以上もたとうとしているのに具体的な調査が始まらないということは異常事態と言わざるを得ません。一刻も早く開始すべきです。いかがでしょうか、伺います。 84: ◯学校教育部長  専門委員会の開催につきましては、臨時委員の選任というところで団体等との調整に時間がかかっている現状がございます。ただいまお話があったように、専門委員会、早急に実質的な調査を開始する必要があると考えておりますので、引き続き団体等との調整を速やかに進めて委員会の開催につなげてまいりたいと考えております。 85: ◯高見のり子委員  あわせて、二つの委員会は、関係する子供や保護者、学校と信頼関係をつくりながらしっかりと事実関係を明らかにすることが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか、伺います。 86: ◯学校教育部長  調査を円滑に実施していくためには、御遺族はもとより、関係する生徒や保護者の御理解、御協力が欠かせないものであり、本事案に係る調査を適切に進めてまいりたいと考えております。 87: ◯高見のり子委員  信頼関係をしっかりつくりながらということが大変大事だと思います。仙台市いじめ対策等検証専門家会議は市長部局に設置されるものです。客観的に意見をいただくことは大切ですが、大事なことは、教育委員会自身がみずから検証し、取り組むことです。会議の報告を待っていてはいけません。みずからが問題解決をしていく取り組みをすべきですけれども、いかがでしょうか、伺います。 88: ◯教育長  4月の事案を受けまして、緊急対策としての個別面談や年4回のいじめ調査報告の取り組みを進めてきたところでございます。一方、学校現場などの意見も踏まえまして、これまでの施策を適切に評価することも重要でございます。引き続き学校と教育委員会が一体となって保護者や地域の御理解、御協力を得ながら、問題の解決に向けた取り組み、これが推進されるよう私どもも主体性を持って努めてまいりたいと存じます。 89: ◯高見のり子委員  その際に、特に現場の教職員の意見をしっかり反映して、教員と子供や保護者との信頼関係を構築することが重要な課題です。教育委員会が学校現場から離れたところで考えたり、校長を通じての報告のみで判断したりしていたのでは、問題解決に必要な施策にはつながりません。教育委員会が現場の先生方と一緒に悩んだり考えたりする姿勢こそ大切だと思いますけれども、いかがでしょうか。 90: ◯教育長  各学校が置かれている状況はさまざまでございますが、私ども教育委員会が児童生徒の姿を見て実際に抱えている課題を認識して、また現場の教職員の生の声に触れるということは、今多々御議論ございましたように、私も含め教育委員会事務局の職員が仕事を進めていく上で基本として意識すべきことであると考えます。現場に寄り添って一緒に解決策を考えていくという姿勢、これがさらに求められている欠かせないものというふうに考えております。今後とも、多くの教職員と意見を交わすことに努めながら現場の実態の把握に努めまして、真に求められる効果のある施策、これがさらに実施できるよう努めてまいりたいと存じます。 91: ◯委員長  次に、社民党仙台市議団から発言予定の方は、質問席にお着き願います。             〔相沢和紀委員、質問席に着席〕 92: ◯委員長  発言を願います。 93: ◯相沢和紀委員  本調査特別委員会では、過去3件の自死に至る経過やその対応に多くの時間が割かれてきました。個々の背景や原因を明らかにすることは今後の対応につながるものとは考えますが、個別の問題に埋没してしまい、大きな問題を見逃してしまう危険性を感じています。木を見て森を見ないの例えにも通じると考えます。私の考える対策は、市教育委員会と各学校、そして児童生徒と直接向き合う教師、先生が同じ方向をもって対応していくこと、そして、関係者全てがいじめ、自死を撲滅するんだという強い気持ちをつくり出していくことに尽きると考えます。  この間、市教委は校長会や担当者研修会を開催してきています。平成26年から3年間の開催状況は、校長会が毎年4回、担当者研修会が24回、26回、そして平成28年度には実に46回となっています。ほかにも市教委と市PTA協議会とが共催してのいじめから子供を守る市民講座なども開催されています。しかし、2年7カ月の間に3人が自死に至る事件が発生しました。なぜ多くの会議や研修が現場で生かせなかったのでしょうか。市教委はどのように分析しているのか、まず伺います。 94: ◯教育人事部長  この間行ってまいりましたいじめへの対応、自死予防の研修や会議など、これらは一定程度効果があったものと考えておりますが、自死の発生をとめることができなかったということは非常に重く受けとめており、教育委員会として反省の上に立った検証をしていく必要があると認識しております。子供たちにはそれぞれ個性があり、家庭状況も違うという中、教員はその個々の事情を踏まえながら共通認識を持って組織的に対応していく必要がございますが、その点で不十分であったかと考えてございます。また、教員の体罰、不適切な指導というのもこの間出てまいりまして、日々の指導のあり方についても問われているものと考えております。 95: ◯相沢和紀委員  会議や研修内容が問われていると考えます。出席者が多い会議などでは著名な方の講演と質疑が一般的であり、さきの会議において時間を延長して活発な議論が行われていたのでしょうか。予定の終了時間だったのではないでしょうか。言いかえればスケジュール化していたのではないでしょうか。本市のいじめ件数は非常に高い数字であり、問題とすべき事例の検証などが行われるべきであったと考えます。改めて、研修等の内容について、どのような議論や討議が行われてきたのか伺います。 96: ◯学校教育部長  いじめ問題に関する研修については、いじめ防止対策推進法や国の基本方針を踏まえ、いじめの認知、迅速、適切な対応が校長のリーダーシップのもと組織として図られることを目的とした、実効的な内容であることが求められるものと認識しております。本年4月の事案を受け実施した6月の緊急合同校長会においては、文部科学省担当者からの講話の後、校内の情報共有や組織対応の現状についてグループで協議を行う場を設定し、活発な意見交換がなされました。今後、御指摘いただいた事例の研修や研究などを取り入れ、率直な議論ができる場の設定なども含め、職種や校務分掌、経験年数に応じた研修の一層の充実を図れるよう努めてまいりたいと考えております。 97: ◯相沢和紀委員  私は、市役所に勤務し、長い期間、教育委員会に籍を置いてきました。また、中学校のPTA会長も務めました。さらに、3人の親としていろんな経験もしてきました。二つの事例を紹介いたします。  一つは私自身の娘の不登校です。小学校1年生の夏休みが終わり2学期に入ると、学校へ行きたくないと言い出しました。話をして、あした学校へ行こうね、うん。しかし、朝御飯を食べて自分の部屋に入ると出てこないのです。学校へ行こうよと話しかけても泣いてばかり。時には何とか車に乗せて学校近くまで行くのですが、また泣き出し、車からおりないのです。先生などにも相談をし、何度も家庭訪問等を受けました。また、児童相談所にも週1回の頻度でお世話になりました。でも、3年の時間が過ぎていきました。不登校は幾つもの要因が重なっていたと思います。小食で給食を残すことに対する指導や、小さかったこともあり、プール、水泳が怖かったことなど、そして夏休み後に友達から仲間外れにされたことが大きかったようです。でも、5年生になったとき、新たな担任の先生が自宅に来て、学校は楽しいよ、あしたから学校に来てね、先生はMちゃんの味方だよ、絶対に守ってあげるからと声をかけてくれたのです。意を決して学校に行った娘が教室に入ると、先生が、Mちゃんが来ました、皆さん仲よくしてね、決していじめなどしてだめですよ、先生が許しませんからねと話したそうです。娘はどれほど先生が力強く感じたか、想像にかたくありません。  もう1件は49年も前の中学3年生のときの記憶です。クラスのA君が教室を抜け出したとき、担任の先生が授業を中断してみんなで捜すように指示をしたのです。A君は体育館の屋根の上にいたのです。無事教室に戻ると、先生は授業に戻るのではなく、A君がとった行動を通じ、みんなが感じている悩みについて話し合ったと記憶しています。時間が過ぎ卒業式を前にしたある日、A君が学校のトイレを清掃しようよと数人に声がけをし、誰もがいない夜に集まり2時間ほど作業を行いました。私も声をかけられ参加したのですが、帰り道、南の空に輝いていたオリオン座の記憶が今なお残っています。卒業後もA君と先生の交流が長く続いていたようです。  訴えたいことは、生徒と先生の距離、つまりどれだけ生徒の身になって考え行動をとれるか、そして、担任の先生だけに任せるのではなく、学年やいじめ対策メンバーがチームとして対応する体制の構築が求められていると確信するものです。教室を抜け出した生徒がいた場合、職員室にいる先生が学校近くの公園などを捜すことはできないのでしょうか。発見できなくとも生徒を案じての対応は、当該生徒ばかりでなく全校生徒に、自分たちのことを考えてくれている、大切にされていると感じるのではないでしょうか。また、地域の方にも学校の熱意が伝わり、学校行事への参加、協力につながると考えます。  数多く行われている研修会などにおいて、グループ討議などを取り入れ、自信を持って生徒に対応できるスキルをつくり出すべきと考えます。校長会や研修会の充実策について見解を伺います。 98: ◯教育人事部長  今お話にございましたように、グループ討議やあるいはロールプレーなどを研修、会議に取り入れていくことは、目的意識を向上させ、スキルの底上げを図るという意味で大変有用であり、研修や校長会等においても実際そのような取り組みを行っているところでございます。全ては学校現場の対応力を上げていくということを主眼に行われる必要がございますので、教員が子供と向き合う時間を減らす方向とならないよう、研修や校長会等の会議の持ち方についても検討し、なお一層の充実に努めてまいりたいと考えてございます。 99: ◯相沢和紀委員  学校現場と管理監督等を行う事務局が持てる力を出したとしても、方向性が違っていれば大きな力にはなり得ません。ぜひ管理職の皆さんにも、現場に足を運び児童生徒の姿を見て、何が求められているのか、何をなすべきなのかを考えていただきたいと考えます。いかがでしょうか、伺います。 100: ◯教育長  いじめ防止対策を効果的に進めるためには、学校現場の現状を十分に踏まえた施策を適切に講じるとともに、教職員と教育委員会が同じ思いを持ちながら、連携、協働することが求められているものと捉えているところでございます。そのためにも、教育委員会として積極的に足を運び、校長を初め教職員の声をしっかりと受けとめるとともに、努力を認め、励ましながら信頼関係を構築していくことが日ごろからの取り組みとして重要であると認識しているところでございます。今後も、現場を十分に理解した有効な施策を展開して、学校と教育委員会がさらに一体となり取り組むことができるよう努めてまいりたいと存じます。 101: ◯相沢和紀委員  最後に、本市の教育現場において、いじめなど不公正な行為をなくし、新たな自死事案を発生させないため、事例を紹介し、改善策等を求めてきたわけですが、改めて教育長と市長の決意を伺います。 102: ◯教育長  いじめを減らしていくためには、教員が子供と向き合える体制づくり、これを進めるとともに、教員一人一人のいじめに対する対応力の向上を図りながら、教育活動全体を通して、いじめが起きにくい学級づくり、学校づくり、それを行っていく必要があると認識しております。あわせて、児童生徒がいじめに向かわないよう、授業や活動の中でそれぞれが活躍できる場面をつくり出して、自己有用感や自己肯定感を感じることができるようにすることが重要であると考えております。先ほども述べましたが、教育委員会と学校が一体となって、いじめをなくすと、そういう強い思いが子供たちの心にしっかりと届くよう全力を挙げて取り組むことを改めて私も決意したいと存じます。 103: ◯市長  学校という子供たちがみずから学び、将来に向けてその可能性を育む教育の場において、次代を担う子供たちの命や、そしてまた健全な育ちが損なわれることがあっては決してならないというふうに思っております。いじめから子供たちを守り、それをなくしていくことは何より重要なことであると考えています。私といたしましても、教育委員会とも緊密に連携をしながら、全市を挙げてこの問題に取り組んでまいりたいと思います。 104: ◯相沢和紀委員  教育長、そして市長から強い決意を含んだ答弁をいただきました。ぜひ教育現場において実践されますことを期待したいというふうに思います。命を大切にすることを最優先とした教育が行われることを求め、私の質疑を終わります。 105: ◯委員長  次に、アメニティー仙台から発言予定の方は質問席にお着き願います。             〔沼沢しんや委員、質問席に着席〕 106: ◯委員長  発言を願います。 107: ◯沼沢しんや委員  私からは、いじめ不登校について絞ってお伺いをさせていただきたいというふうに思います。  まず初めに、平成28年度の不登校児童生徒数とその主な要因についてお示しをいただきたいと思います。 108: ◯教育相談課長  平成28年度の不登校児童生徒数は、小中学校合わせて1,431名となっております。  不登校の主な要因としては、無気力の傾向があるが最も多く、次いで、不安を訴える傾向がある、学校における人間関係に課題を抱えているなどが多い状況になっております。 109: ◯沼沢しんや委員  いじめ防止対策推進法の中には、重大事態が二つ規定されております。  まずその一つが、いじめにより生命・心身または財産に重大な被害が生じた疑いがあると認められるとき、これを一つ重大事態と、これには自死が含まれています。  それから、もう一つ重大事態が規定されていまして、いじめにより相当期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認められるとき、これは不登校重大事態というそうですけれども、本市において不登校重大事態として対応したケース、これはあったんでしょうか、お伺いをいたします。 110: ◯教育相談課長  本市におきましては、いじめ防止対策推進法の定義による不登校重大事態として対応した件数はこれまでございません。 111: ◯沼沢しんや委員  不登校重大事態についてはゼロということでございました。  先ほど、主な要因についてお示しをいただきましたけれども、それは本人に係る要因としての部分についてお示しをいただいたんだと思います。  それとは別に、もちろん学校に係る要因というものの調査もされているというふうに思うんですけれども、いわゆる不登校重大事態としては取り扱わなかったけれども、いじめを要因の一つに含む不登校、これは何件くらいあるんでしょうか、お示しください。 112: ◯教育相談課長  平成28年度の不登校児童生徒1,431名のうち、学校に係る状況のいじめが要因となっている児童生徒数はゼロ名、ございませんでした。 113: ◯沼沢しんや委員  ゼロということになってしまいますと、1,431名の不登校の子供たちの中で、いじめを要因の一つに含む子供がただの1人もいないというようなことになってしまうと思うんです。私はこの数字に関しては、正直違和感を持っています。  それで、ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、例えばいじめの実態把握調査、これは一人一人にアンケートを配って、本人にそれを書いてもらって、いわゆる自己申告というか、本人側からの申告でいじめの認知件数というものは認知していると思うんですけれども、この不登校の要因に関しては、これは本人側からの申告になっているんでしょうか。それとも学校側からの申告になっているんでしょうか、お伺いをしたいと思います。 114: ◯教育相談課長  不登校の要因の学校に係る状況については、学級担任など、対応として当該の子供の状況を最も把握できる教職員が組織としてのアセスメントも踏まえながら、学校として被疑をしているというものでございます。 115: ◯沼沢しんや委員  変だとか、そういうことを言いたいわけではなくて、もし見落とされるようなことがあっては絶対にいけないんだと、自死のところについても、二度と繰り返してはいけないですけれども、いじめによる不登校ももう重大事態ということですので、見落とされることがあってはならないという立場です。  ただいま学校側からの申告でこれは認識されているということでございましたので、できれば、やはり学校の現場で働く先生方にもいろいろ認識を共有していただかなければいけないことがあるのではないのかなというふうに思います。  文科省から昨年の3月に不登校重大事態に係る調査の指針、これが出されております。先ほど、鎌田委員のほうからもありましたけれども、ことしの3月にはいじめの重大事態の調査に関するガイドライン、これも見直しが図られて、また示されているところでございます。  先ほどの御答弁の中で、自治体による調査が不十分だったのではないかというようなこともあったと思いますけれども、こういったガイドライン、新たに見直されたものもあるわけですから、ぜひこれは学校現場の、現に生徒たちと接している先生方と意識の共有、認識の共有を図っていただきたいというふうに思うんですけれども、御所見を伺います。 116: ◯学校教育部長  いじめ不登校重大事態は、いじめにより児童生徒が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあるときとされており、この相当の期間について、国では30日間を目安とすることを示しております。  学校では、児童生徒の欠席が数日間続くような場合、保護者と連絡をとるとともに、当該児童生徒のこれまでの学校生活の状況などを関係する教職員に確認するなどして、理由の把握に努めております。  今後も、家庭との連絡を密にとり合いながら、校内の不登校対策委員会の場を活用するなどして教員間の情報共有を図り、不登校の原因を見過ごすことのないよう努めるとともに、教員一人一人が不登校重大事態の定義をしっかりと認識できるよう、研修等を通して意識の浸透を図ってまいりたいと考えております。 117: ◯沼沢しんや委員  やはり、いじめによる不登校が重大事態であるということに関しては、学校現場の皆さんに対してしっかりとお伝えいただいて、見落としのないように取り組んでいただかなければいけない。私はそのように思っておりますので、よろしくお願いをいたします。  また、学校側からお示しをいただくものとは別に、教育委員会としても取り組めることがあるのではないかというふうに思っております。先ほども申しましたけれども、いじめの実態把握調査、これをやっております。いじめの実態把握調査、今年度の4月から、また新たに、今まで年に1回やっていたものとは別な調査もやられていて、これだと1人の子供が年間に何回ぐらいいじめに遭っているのかとか、そういったことも把握できるようになりました。このいじめの実態把握調査と不登校の児童生徒というものを重ねて見てみると、第三者的な目線で、教育委員会側からその不登校になっている子供の不登校になる前段にいじめが本当になかったのかということを確認することもできるというふうに思いますので、これはぜひ教育委員会としてもそういった取り組みについてはやっていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。お伺いをいたします。
    118: ◯学校教育部長  不登校の要因について、従来は、問題等行動調査において学校側からの報告のあった件数で確認しておりましたが、ただいまお話があったように、今年度から始まったいじめ事案の報告を活用し、不登校の要因にいじめが含まれていないかを学校と連携しながら確認してまいりたいと考えております。  加えて、本年度設置予定の不登校に関する検討組織において、現状を踏まえた不登校の改善に向けた対応の検討にも取り組んでまいりたいと考えております。 119: ◯沼沢しんや委員  最後に、市長にお伺いをしたいと思います。  所信表明の中で、市長、立法の理念が生かされていないというような話がございました。これは、自死に対する対応ですとか、そういったことがある程度念頭にあったのかなと思うんですけれども、いじめによる不登校も重大事態であるというようなところも、これは立法の理念の中で見落としては絶対にいけない考えだと思っております。  確かに、いじめそのものがだんだん見えづらくなってくる中でありますけれども、不登校は見落とされるということがあっては絶対にならないというふうに思っておりますので、今後、先ほど来、お話しありますけれども、条例の議論やあるいは今後のいじめ防止対策のことについての取り組みの中で、いじめ不登校というものをしっかりと位置づけて議論をしていただきたいというふうに思いますけれども、最後に市長の御所見をお伺いして質問を終わります。 120: ◯市長  いじめによって欠席を余儀なくされている状況があった場合には、早急にその状況を解消するとともに、学校への復帰に向けた支援を組織として進めていくことが必要不可欠であろうと思います。  いじめによる不登校については、今後の条例制定の議論や再発防止の施策の検討におきましても重要な視点であるというふうに位置づけまして、教育委員会とともにしっかりと対応してまいりたいと思います。 121: ◯委員長  次に、市民ファースト仙台から発言予定の方は質問席にお着き願います。             〔安孫子雅浩委員、質問席に着席〕 122: ◯委員長  発言を願います。 123: ◯安孫子雅浩委員  さきの衆議院選挙におきましては、市民と野党の共闘ということが大分唱えられましたけれども、我々市民ファースト仙台は野党と共闘していない市民の市民ファースト仙台として、これから質問させていただきます。  市長、最後まで離席をせずに委員会にいていただきまして、まことにありがとうございます。最後に質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。  18年間、同僚議員としてともに活動してきた議員が、今回、国会へ進むことになりました。ただいま、前段では法律のことについての話もありましたけれども、基礎自治体の教育の立場から見た場合に、国会での立法の形というものが果たして現場でどうであるのかという、そういった法の盲点については、ぜひとも賢明なる同僚議員の活動にこれから期待をしたいというふうに、国会での活動に期待をしたいと思います。  私のほうから何点かお尋ねをしますけれども、まず、学校現場の現況について、どのように教育委員会としては把握をしているのかということについてであります。  私も、この間、仙台市内の種々の小中学校、これは匿名でありますけれども、参りまして、それぞれ率直な御意見を学校サイドからお伺いをしております。  仙台市内に、今120の小学校、六十幾つの中学校がありますけれども、やはり、学校というのはそれぞれ地域性があって、地域によってさまざまな個性もありますし、それによる学校サイドのさまざまな取り組みということもあることをつぶさに見てまいりました。その辺をどの程度まで、今、教育委員会として把握をしながら、この悲しい事案の後のこの間の経緯においては、学校に対してさまざまなアンケート調査の実施や、指導や、通達等々の行政指導を行っているのか、その辺の現況把握の状況というのは一体どうなのでしょうか。現場に余裕、余力があるのかどうか、私は非常に見ていてつらい思いであるところがあるんですが、その辺、指導する側の教育委員会としての御認識はいかがでございますか。 124: ◯教職員課長  さまざまな問題行動というものが学校のほうで起きているわけでございます。それに対応することが必要でございますけれども、そういった問題行動につきましては、学校における全ての時間で起きるということで、子供たちの小さな変化を見逃さないために、できるだけ教員が児童生徒と一緒にいる時間を多くすることが重要であると認識しております。  一方で、そうしたことにより、必要な事務処理が児童生徒の下校後になるなどして、勤務時間を超えて教員が学校に残り、業務を行うということもあるということは我々としても認識しているところでございます。 125: ◯安孫子雅浩委員  学校現場、本当に一生懸命いろいろな取り組みをしていただいているところは私も十分に感じるところでありまして、しかし、いかんせん時間がないといいますか、時間的な負担、多忙化感の解消という点については議会でも取り上げておりますが、多忙化感が加速をしてしまっているのではないかというようなことを受けます。  そういった中において、先ほどの質疑でもありましたが、一方では専門的なトレーニングなり研修というものが必要であって、研修も受けなければいけないという状況でありますが、果たしてその研修を受けたりする余裕もあるのかどうかというのも、私はわかりません。研修センターなどにも確認をしますと、悉皆研修を初め、大分、研修のプログラムの見直しも行われているというところでありますけれども、どっちつかずの関係になってはいけないと思うんですね、今の現況において。その辺、研修もおろそかにならない、子供たちとの時間も確保する、そして決して3例目、4例目、5例目は出てこない、こういった中で、今、苦しんでいる現況にあるんですが、その辺の教育委員会としての見方というのはいかがなんでしょうか。 126: ◯教育人事部長  ただいまお話にございましたとおり、さまざま教育課題に対応する研修というものにつきましては、必要な内容を既存の研修に盛り込んだり、あるいは研修自体の総数をふやさないように工夫したりということをやってまいりました。  また、対象となる教員が一時期に学校を離れることがないよう、関係部署などで実施時期を調整したり、開始時刻をおくらせたりというような工夫もいたしており、特に今年度はいじめ実施予防への学校対応が急務であるということで、当初、予定しておりました教育センターでの研修や協議会などの会議を2割から3割削減したところでございます。  教員が子供と向き合う時間の確保というのは、これは非常に重要でございますので、そうした時間が確保できるようにしつつ、なおかつ、その専門スキルも上げていくというような研修に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。 127: ◯安孫子雅浩委員  なかなか言うはやすく行うは難しで、現場のほうから聞こえてきますよ、私のほうに。同情するなら金をくれと。大変だと思うんだったら予算措置を図ってほしいという、人と物のですね。この辺については郡市長、ぜひ新年度のほうに御期待をしたいと思いますので、よろしくお願いします。  ちょっと1点、観点を変えてお尋ねをしますが、私、神戸市の教育委員会の方々と、この間ずっと交流をしておりまして、来月も神戸の復興マラソンのほうに行って交流事業をしてくるんですけれども、阪神・淡路大震災からの教訓ということがたくさんあると思うんですね。委員会の方々、神戸のほうからおっしゃるには、5年、10年、15年の経過とともに子供たちにはいろいろなものが出てくるんだというところ、大変勉強になるところでありますけれども、震災のストレスというものが実は隠れておりまして、それが何かの拍子に出てくると。それを見落としてはいけないんだということを御指導いただいておりますけれども、今が小学校1年生というのはちょうど生まれたころですね。小学校1年生だった子は、今中学校1年生と。小学校3年生だった子が中学校3年生と。このように子供たちは発災したときと、そして今と、過ごしているわけですけれども、この辺の教育委員会としての発災して6年、7年の経過という点の把握はどのように認識をしているんでしょうか。 128: ◯教育相談課長  本市では、阪神・淡路大震災など、過去の災害から得た教訓や専門家の知見を踏まえ、震災が発生した当初から、震災に伴う心のケア推進事業を継続して取り組んでおります。  被災校における児童生徒の心とからだの健康調査や、全市における健康状態調査から浮かび上がったハイリスクの子供たちへの支援として、心のケア支援チームを学校に派遣するなどして、きめ細かな対応を図っているところでございます。  御指摘のとおり、同様の被災経験をしながら、家庭の状況や養育環境、子供の持つ発達課題などにより、時間の経過につれて心の回復の差が大きくなっている状況や、幼児期の体験が顕在化してくるケースも見られております。  今後も、中長期的な視野に立って、子供たちの心のケアを継続するとともに、日々対応する教員に対する心のケアに関する研修も引き続き実施して、子供への対応力の向上を図ってまいりたいと考えております。 129: ◯安孫子雅浩委員  もう1点確認をしたいのは、学校では一生懸命そのような取り組みをしている。また、それを見て、地域の方々も一生懸命に取り組みをさまざましている。私も学校防犯ボランティアとして毎朝パトロールしながら子供たちの顔を見て、おせっかいおじさんみたいに思われても一生懸命声かけをして、元気かどうか確認をさせていただいておりますけれども、肝心なのは、子供たちがいる親と家庭と家族が果たしてどうなのかというところが非常に気になる点であります。  子供たちが一番長くいるのは、当然、親のもとでありますし、家庭の中でありますし、ある種学校というのは1日の24時間の中で3分の1もいないかもしれない。まして、接する場面が限られているんですね。  ところが、今、学校の中ではしつけの方法までやらなければいけないようなことになったり挨拶もできないと、そのようなことがあるんですが、行政のほうから、私たちのほうから、親なり家庭に対するいろいろな社会運動的なアプローチというものがすごく大切なのではないかと私は思うんですけれども、その辺の御認識というのはいかがでしょうか。 130: ◯教育長  これまでのいじめの問題につきましては、学校の取り組みと合わせて、家庭で子供の小さな変化を見逃すことなく、学校と情報共有しながら早期発見、早期対応することが重要であると考えております。  これまでも、学校だよりや保護者会等の機会を捉えまして、いじめの防止について繰り返し協力をお願いするとともに、家庭におきまして、いじめ防止に関する学校・家庭・地域連携シートと、こういうものも利用しながら、いじめの理解促進や早期発見、相談窓口の確認等をお願いしてきたところでございます。  今後もさらに各学校における保護者会を通じた啓発、地道な普及啓発ということをさらに取り組んでいくことが重要であると考えておりますので、さらに私ども一層努めてまいりたいと考えております。 131: ◯安孫子雅浩委員  親なり家庭に対する社会的なアプローチというのは大きな課題であろうと私は思います。  最後に市長にお尋ねをしますが、今、最後のほうに申し上げましたが、子供がいる向こう側の家族なり、家庭なり、親というものが非常に今問われているということもあると思うんですが、その辺、郡市長としての親なり家庭への御認識というのはいかがでしょうか、お尋ねします。 132: ◯市長  親という字は、木の上に立って見るというふうによく言われますけれども、そういう子供の成長を、なかなか貧困ですとかさまざまな状況の中で余裕がなくなっているという状況のある御家庭もふえているという背景もあるのかもしれません。  家庭は子供たちの健やかな育ちの基盤であるということだとは思っておりますけれども、そういう認識のもとに、親がこうした意識をしっかりと持って子供たちを守って育んでいくということ、これができるような社会的な環境もそうでしょうけれども、整えていく必要があるんだろうと思います。  家庭を取り巻く環境がさまざまに変化しておりますけれども、そうした中にあっても、家庭の自主性を尊重しつつ、地域と連携をしながら、社会全体で子供たちを見守り、健やかな育ちを支えていくこと、このことが改めて必要だという認識に立ち、施策を講じられるようにしてまいりたいと思います。 133: ◯委員長  次に、みどりの会から発言予定の方は質問席にお着き願います。             〔平井みどり委員、質問席に着席〕 134: ◯委員長  発言を願います。 135: ◯平井みどり委員  まず、学校における養護教諭の職務の重要さから、その職務の内容、それから範囲をお示しください。 136: ◯教職員課長  養護教諭の職務の範囲は、大きくは児童生徒にかかわるものと教職員の健康にかかわるものがございます。  そのうち、児童生徒にかかわるものといたしましては、心身の健康状態や保健情報の把握、保健室の運営、健康の保持・増進を進めるための保健指導、事故や急病に対応する救急処置、さまざまな悩みに対する相談業務、学校保健計画の策定、伝染病の対策など、多岐にわたっている状況でございます。 137: ◯平井みどり委員  いわゆる学校での保健室は、悩みを抱えた児童生徒がふえてきており、養護教諭の役割がますます重要になってきていると思っています。文科省も、いじめの悩みを抱えた児童生徒の保健室登校の可能性を言及しています。  養護教諭の資格と、資格取得後の研修体制についてお答えください。 138: ◯教職員課長  養護教諭免許状は、大学、短期大学等で必要単位を修得して取得する方法と、保健師・看護師等の免許を受け、その後、養護教諭養成機関において、所定の期間、修学することによって取得する方法等がございます。  養護教諭として本市の市立学校で採用となった場合には、教諭と同様に、新規採用養護教諭研修、養護教諭5年経験者研修、10年経験者研修等の基本研修及び各種のスキルアップ研修などを通して、児童生徒の心のケアや救命救急等に関する専門的な知識・技能の習得を図り、さまざまな課題を抱えた児童生徒に対応するための力量向上に努めているところでございます。 139: ◯平井みどり委員  学校内において、児童生徒全体の家庭環境をおおむね把握することができる立場にいるのが養護教諭です。  私は、このいじめ問題の早期の根絶を目指すための対策として、養護教諭の活用があってもよいと思っています。学校に常勤している養護教諭は、さまざまな情報を得ることが可能です。  その上でお尋ねしますが、養護教諭は一般の教職員との連携、そして日常行われる職員会議への出席及び発言ができる環境にありますか。そして、それはどのように確保されているのでしょうか。お答えください。 140: ◯教職員課長  養護教諭は、児童生徒からのさまざまな相談などを通じて、子供の心身の状況のみならず、家庭や友人関係の悩みなどを把握することもございまして、養護教諭の視点から、管理職を含め学級担任等の教員と情報共有を図っております。  職員会議やケース会議、校内のいじめ防止等対策委員会におきましても、いじめを含む特別な配慮を要する児童生徒への指導のあり方、支援のあり方を中心に、教職員の一人として参加をしているところでございます。 141: ◯平井みどり委員  また、小学校から中学校に進学する際、養護教諭としての小中の連携は確保されているでしょうか。 142: ◯教職員課長  小中学校の養護教諭の連携につきましては、各中学校区を中心に、それぞれの授業参観や行事等に参加して、各学校の児童生徒の学校生活の様子や課題を話し合うなど、養護教諭の視点から、より効果的な指導を行うための情報交換を行っております。  また、年度末には、小中学校で連絡会を開催し、個々の児童の発育状況や心身の健康状態、特に配慮を要する場合の注意事項などにつきまして小学校から中学校に伝えるなど、情報の引き継ぎを行っております。 143: ◯平井みどり委員  養護教諭の配置人数基準は、児童生徒数が801人または851人、およそ24学級に1人、それ以上であれば複数配置の基準です。  しかし、児童生徒数851人に対して養護教諭が1人とは、仕事の内容としても忙し過ぎて、児童生徒一人一人に向き合うことは難しいと思われます。  いじめ問題の対策として、学校内の目として、養護教諭数を拡充することを提案いたしますが、いかがでしょうか。お考えをお示しください。 144: ◯教育人事部長  支援を要する児童生徒が増加する中で、対応に当たる教職員のマンパワーの充実、これは望ましいものと考えておりますが、教員の増員というのは、基本的には国の財源の裏づけを要しますことから、これまでも教員に限らず、養護教諭の定数改善や配置基準の見直しについても国への要望を行ってまいりました。  今後とも、この定数改善の要望を継続してまいりたいというふうに考えてございます。 145: ◯委員長  以上で、当局に対する質問を終了いたしました。  次に、次回の委員会についてでありますが、理事会で改めて協議し、決まり次第、追って皆様にお知らせしますのでよろしくお願いをいたします。  なお、このいじめ問題に関しましては、本市にとりましてまさに喫緊の課題であり、10月6日開催の理事会において今後の委員会の運営について改めて協議を行い、さらにスピード感を持って進めていくことを確認したところでございます。  その中において、現在、当局が設置する各委員会等において調査が行われているところでありますが、それと併行して、理事会においても協議を重ね、議会としていじめ防止対策について一定の考えをまとめていくことで整理がなされております。  つきましては、状況を見ながら、理事会における協議経過を適宜本委員会に報告することを予定しておりますので、よろしくお願いをいたします。  以上で、いじめ問題等対策調査特別委員会を閉会いたします。...