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1999.11.12 地方分権推進等調査特別委員会 本文
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  1. 1999.11.12 : 地方分権推進等調査特別委員会 本文 (58発言中0件ヒット) ▼最初の箇所へ(全 0 箇所)                 ※会議の概要 ◯委員長  ただいまから、地方分権推進等調査特別委員会を開会いたします。  本日は、三浦良委員から欠席の届け出がありましたので、御報告いたします。  本日の日程は、お手元に配付のプリントのとおりであります。  本日の会議には、当局から総務局長財政局長ほか関係職員の方々が出席されております。  それでは、協議に入ります前に、まず本日の会議予定について、あらかじめ申し上げたいと思います。  本日の会議におきましては、別紙日程表のとおり、初めに有識者からの意見聴取ということで、東京大学大学院教授の森田朗先生を参考人としてお招きしておりますので、御講演をいただき、その後、参考人に対しての質疑応答を行いたいと思います。次に、報告事項として、あらかじめお配りしております資料に基づきまして、当局から説明を願い、それに対する質問等があれば、行っていただきたいと思います。その後に、報告事項以外について皆様から何か質問等があれば行っていただきたいと思います。最後に、次回の委員会等について協議を願いたいと思います。  このようなことで進めていきたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたしたいと思います。  それでは、森田先生から御意見をお伺いいたしますが、講演を60分程度、皆様方の質疑を30分程度と考えております。  森田先生どうぞ。               〔参考人 森田朗入室〕 ◯委員長  東京大学森田朗先生でございます。  先生の詳しい御経歴につきましては、お手元に配付しているとおりでありますので、私からは省略させていただきたいと思いますが、森田先生、本日お忙しい中講師として本委員会に御出席いただきましたことを、まずは御礼申し上げたいと思います。  それでは、森田先生、御講演をお願いいたします。 ◯森田朗参考人  皆さんこんにちは。今御紹介いただきました東京大学の森田でございます。きょうはこういう場でのお話をさせていただくということで若干緊張しておりますけれども、よろしくお願いいたします。  きょうお話し申し上げますのは、地方分権と自治体の課題ということでございますが、私自身が地方分権推進委員会の参与という資格で地方分権推進委員会が出しました勧告の作成及びその後のフォローに携わってきたものですから、主としてその観点から、今回ことしの7月に法律が通りましたが、その地方分権の一括法で実現されようとしております改革の意義といいましょうか、おおむねあるいは詳細についても既に御承知のところかと思いますので、むしろ分権推進委員会として何を考えてどういうことをしようとしたのかということを中心にお話をさせていただきたいと思います。その後で、その制度の改革が終わった後どういう課題が残っているのか、さらにその課題を解決していくためにどういう問題があるのかと、分権の改革を進めていく段階で遭遇しております問題について、お話をさせていただきたいというふうに思っております。  最初にちょっと余計なことを述べさせていただきますと、私自身の専攻は行政学という学問でございまして、広い意味での政治学の一部に入ります。むしろ財政、法律の制度も含めてですけれども、一般の行政の課題をどうしたらいいのか、政策をどういうふうにつくっていったらいいのか、そういうことを研究しております。いわゆる法律の専門家では必ずしもございませんので、詳細な法制度その他については私自身もよくわからないところがたくさんございます。現在は、特に私自身は地方分権の課題についても研究を続けておりますけれども、それ以外にいろいろと新しい課題も出てまいりまして、例えば国立大学も今行政改革の嵐にさらされておりますので、そういった問題にも取り組んでおりまして、このきょうお話しいたしますのは、分権推進委員会とその後の動きについて、私のかかわった範囲で申し上げるということでお許しいただければと思います。  ちなみに、地方分権推進委員会に関しましては、私自身は96年の4月から参与という形で参加いたしましたけれども、参加いたしましたのは行政関係等検討グループということで、例の機関委任事務制度の廃止とその廃止後の事務区分の作業に当たったわけでございます。それが中心でございまして、その作業を進める段階で各省庁と、グループヒアリングと言われておりますけれども、新聞等によりますとひざ詰め交渉というような形での折衝をいたしました。それ以外で申し上げますと、もう一つ地方行政体制の検討グループというのがございまして、こちらはむしろ分権が進められた後、地方自治体がどういう課題を抱えているかの課題を解決するために国レベルでどのような制度を考えていかなければいけないかについての検討を行ったところでございまして、こちらの方では参与ということですけれども役割としては幹事として、その勧告の取りまとめをいたしました。きょうはそれぞれの細かい話ではなくて、少し大まかに分権推進委員会の活動についてお話しさせていただきたいと思います。  皆さん既に御存じのところではないかと思いますけれども、一応分権推進委員会がどういう形で作業を進めてきたかということにつきまして、経過について述べさせていただきますと、御存じのとおり1995年、平成7年に地方分権推進法ができまして、その夏に地方分権推進委員会が設立されました。そこへは7人の委員が任命されまして審議を開始したわけでございますけれども、実質的に地方分権といいますか地方自治にかかわる行政の内容は大変豊富でございまして、7人の委員の方だけではとても議論できないということで、その秋にくらしづくり・地域づくりという二つの専門部会が設けられました。それぞれ20数名ぐらいの専門委員の方が入られたわけでございます。  そして審議を進めまして、翌年の96年の3月に中間報告というタイトルで出されましたけれども、地方分権推進委員会として分権をどう考えるかということについての一つの理念を提示した文書が作成されました。そこでは例えば、機関委任事務につきましては廃止の決断をすべきであると。歴史的な文言になるのではないかと思いますけれども、そういう言い方をしてかなり理念を鮮明に出しております。その後96年の4月からその中間報告の理念に沿って具体的な改革の検討を始めたわけでございまして、私はその段階から中間報告の理念を実現する作業、それを具体的な勧告にする作業にかかわってきたということでございます。そして、その96年の12月に第1回目の勧告を出しました。  経緯だけ申し上げますと、そして97年の7月の初めに第2次勧告を出します。そして9月の初めに第3次勧告、そして10月に第4次の勧告を出しております。それが一つのまとまった形で1次から4次にわたる勧告でございます。これが翌年の98年の5月に内閣によりまして地方分権推進計画という形で閣議決定がなされました。そして、昨年ですけれども秋からそれを法改正の法案化する作業が進められまして、そして夏に終わりました国会に提案されまして、そして99年、ことしの7月に一括法として成立したということでございます。  ちなみに、この勧告につきましては幾つかの重要なポイントがございまして、一つはこれまでの地方分権に関する勧告あるいは報告といいますのは、地方制度調査会あるいは1次、2次の臨時行政調査会を初めといたしまして何度か出されておりますけれども、多くの勧告が実現されずにそのままたなざらしになってしまったと。それであっては今回の改革も意味がないのではないかということですから、実現可能な形で勧告をするということにかなり気を使ったと申しましょうか力を注いだということでございます。  そのためにどういうことをしたかといいますと、今まで勧告が実現されなかった理由としましては、委員会なり調査会の方が一方的に勧告をすると、それに対しましてその勧告の受け手である、実施をしております国の各省庁の側が、それはなかなか実現困難であるという理由で具体化をしなかったという事情がございます。そのため、今回に関しましては実際に事務を所管しております各省庁と直接お話し合いをしまして、そして向こう側が受け入れられると、あるいはこちらが要求をしまして合意をしていただくと、そして双方が合意したことについてのみ勧告をするというような形をとりました。これはかなり異例の形式になったかと思いますけれども、反面その合意を達成するために委員会としては相当のエネルギーを投入せざるを得なかったということがございます。現在では後ほど申し上げますけれどもこの委員会の活動は監視業務でかなりゆっくりとやっておりますけれども、当時は週に2回開かれておりましたし、それ以外の本委員会のための準備あるいは各省庁との折衝で、勧告の前ですとほとんど連日のごとく委員あるいは専門委員そして私もそうですけれども参与というのが、朝から晩まで各省庁と折衝するという形で交渉を行って作成した勧告でございます。  その結果、これはもっともな御批判という形で受けとめておりますけれども、どうも出された勧告に一貫しないところがあるのではないかとか、あるいはなぜそういう決断があったのかよくわからないと、透明性がまだ足りないのではないかという御批判もいただきますけれども、それは今申し上げましたように交渉事で相手方との合意ということですので、委員会としましてはかなり精いっぱい頑張ってあそこまで達成したということでございます。それが第4次まで、中身の方についてはまた少し後で申し上げますけれども、その後、97年の10月に第4次までの勧告を出しました。  内容について申し上げますと、1次、2次、4次に関しましては機関委任事務機関委任事務を廃止した後の事務区分──自治事務法定受託事務の事務区分を明確にすると。いわゆる機関委任事務と言われておりました500数十項目にわたってそれをやるという作業が続きましたけれども、それ以外に2次勧告では地方財政に関する補助金の整理の話であるとか、あるいは必置規制の緩和の話であるとか、さらに先ほど申し上げました必置規制の話とか地方行政体制の整備の話とか。そういうことが2次勧告で書かれております。3次勧告はやや特殊なものでございまして、例の沖縄の特措法関係の事務の処理と、もう一つは地方事務官関係というきわめて政治的な意味合いの強い事項について勧告をしております。第4次勧告におきましては、残された課題ということで、機関委任事務制度で残っておりましたところと、あとは市町村への権限移譲の問題、そしてもう一つは非常にこれは重要なことですけれども、国・地方の間の係争処理の仕組みについての勧告を行っております。この4次までの勧告が当初予定しておりました課題についての勧告ということで、一応完結したわけでございます。  分権推進法には、最初に勧告をしてその後分権推進委員会はその勧告どおりに実際の改革が実現されるかどうかについての監視を行うと、その監視業務が重要な業務として入ってきたわけでございますけれども、実は97年の12月に、たまたま時期が重なるわけですけれども、国の方の行政改革会議の最終報告書が出されました。その段階で国の行政改革を進めるためにはさらに一段と分権を進める必要があると。特にその場合に、4次までの勧告ですとどちらかといいますと国の地方に対する関与を廃止すると、機関委任事務であるとかあるいは財政上のコントロールですね、国の地方に対する統制というものをなくすというのが主眼だったわけですけれども、そうではなしに組織・人・財源・権限も含めた事務権限の移譲というものを進めてほしいと、こういう御要望が時の橋本首相の方から強く出されたわけでありました。分権推進委員会としましては、当初の目的は一応達成し、それだけでも相当大変な改革になるというふうに思っていたので、ややちゅうちょしたところもあるんですけれども、やはり地方分権を進めていくということと行政改革は当時言われていた言い方をしますと車の両輪であるということと、時の橋本首相からも非常に強い要望がありましたので、その要望をお受けして、そして第5次勧告という作業に取り組んだわけです。  第5次勧告では、今申し上げましたように国も実質的にスリム化するための分権を進めるということで、国の例えば総合計画というものが地方の仕事をかなり事細かく決めていると。それをやめてできるだけ地方が独自にいろんな事業をできるようにするということもございますし、さらに一番問題になりましたのは、国で行っております直轄事業を、むしろ都道府県の事業あるいは市町村も行けばですけれども、そちらの方に分権、移譲するということを検討するということを行いました。  実質的な問題としましては、事務権限の移譲ということになりますと、財源──地方財政の仕組みですね、それをかなり大きく動かさざるを得ないということもありまして、そこで非常に強い、こういってはなんですけれども抵抗がございました。4次までの場合には比較的知事会あるいはそれ以外の地方六団体の御要望に沿った形で改革を進めていったわけですけれども、5次勧告の課題になりますと推進委員会が独自で進めるという形になりました。いろいろ議論されておりますけれども、1級河川の管理の問題であるとか、国道の管理の問題だとか、あるいは港湾等についてもそうですけれども、そういうものの地方への事務権限の移譲ということについてはそれぞれ所管してらっしゃる省庁も非常に強く抵抗されましたし、関連する団体もそうですし、さらに申し上げますと移譲を受けるべきであると考えておりました都道府県・市町村の側からも、それは必ずしも望むところではないという強い御意見があったわけでございます。  それでも国の行革のラインに沿った形で、なおかつ首相の強い要望であるということでやっていたわけでございますけれども、御存じのとおり98年の7月の衆議院選挙で与党の方が敗北しまして、そして首相がおやめになるということになりましてから、非常に推進が難しくなったというのが現実でございます。最終的には、ほぼこういう言い方をしていたんですけれども、完敗と申しましょうか、ほとんどこちらの考えていたことは、ほとんどというのはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども相当の割合で実現しませんでした。もちろん一部、補助金の統合化であるとか、その国の事業の範囲の基準の明確化であるとか、それは地方分権に貢献することであろうかとは思いますけれども、大きな改革には踏み込めなかったというところでございます。  分権推進委員会はその後はそうした勧告案を作成するということはもうやめております。実はその後市町村へのさらなる権限移譲を課題として残していたわけでございますけれども、これも現時点では勧告しても実現するのは非常に難しいのではないかという判断から、その勧告はないという決定になっているわけでございます。現在はかなり頻度も少なくなりまして大体月に1度くらいですけれども、監視のための業務ということで、法律は通りましたのでその後の政省令が分権推進委員会の勧告に沿った形でつくられているかどうか、また、新たなる課題としまして、例えば市町村合併を進めていく、それも一応、勧告もそうですし、推進計画にも書かれております。それが具体的にどういう形で推進されているのか、あるいは税財源の制度、あるいは現在抱えている課題に対してどう対応しようとしているのか。それを分権推進委員会の勧告の観点から、その勧告の趣旨に反するところがあるかないかということをチェックするための審査をしているということでございます。これも来年の夏までで、分権推進委員会も時限立法ですので一応任期を終えるということになります。それまでにできる限り今次の改革を実現しようという形で今作業を続けているというところでございます。  次に、一応経緯についてやや長くお話ししましたので、それでは分権推進委員会が何をしてきたか、何をしようとしてきたのかということについてお話しいたしますと、詳細については省略いたしまして、大筋のところ、課題については今も触れましたので、少し理念的なことについて述べさせていただきますと、今回の地方分権改革といいますのは、やはり明治以来続いてまいりました日本の行政の制度、これは非常に中央集権的な仕組みであるというふうに認識しているわけでございますけれども、この仕組み自体が日本近代化するために、あるいは戦後の高度成長を遂げていくためにはそれなりに非常によい仕組みだったということは否定するものではありませんけれども、80年代に入りまして日本も成熟社会になり、そしてまさに福祉国家の先頭を切るぐらいの充実した行政の内容を持つようになったわけでありまして、その時点においてまだ発展型の中央集権的な仕組みというのは時代の要請にそぐわないのではないかと。むしろ地域に応じた形での行政を行うための仕組みというものが望まれているのではないかと。  大体こうした改革には、そうした環境面といいましょうか社会情勢としての機運が盛り上がり、それが何らかの政治的なきっかけがあって実現されるわけですけれども、今回の分権に関して言いますと、機運の方は今申し上げましたような関係で盛り上がってきて、そこで93年に自民党政権の崩壊ということがありました。その後の、特に細川内閣のときに、こうしたきっかけが生まれてきたということでございます。  そこで目指しましたのでは、地方自治体自己決定権の拡充というふうに言っておりますけれども、これまでは集権的な仕組みで、国と地方の関係が必ずしも明確ではなかったと。分権推進委員会のスローガンのような表現をかりますと、これまでは上下・主従の関係であったと、国の指導のもとに地方が動いていたと。それに対して今度は対等・協力の関係であって、地方地方としてみずから決定できる領域というものを明確にしていかなければいけないと。そういう考え方でございます。これは今までの仕組みと何が違うかと言いますと、もちろん対等・協力と申しましても実際の行財政能力その他におきまして国と市町村が同じ力を持っているというわけでは決してございません。ここで言っていることはどういうことかと言いますと、法的な地位において対等であると。国は国としてなすべき義務ないし権限、事務の範囲があると、地方地方としてそれがあると。それは地方のことに関しては地方みずからが決定する、その権限があるはずだと。問題になりますのは国と地方のそうした考え方がぶつかり合った場合どうするかということですけれども、そこでは対等な立場でお互いの主張ができるし、さらに言いますと第三者的な機関でその間の紛争というものは解決されてしかるべきであると。今まではどうかといいますと、当然国の方が優位に立つというのが前提であった。もちろん我が国は憲法の41条で国会が最高機関だ、唯一の立法機関というふうに書かれておりますように、国会のつくりました法律には地方ももちろん拘束されることになるわけですけれども、何が問題かといいますと、国の各省庁の出す通達その他、そうした指示が非常に法律に匹敵するような強い拘束力を持って地方の活動を縛っていたと。この仕組みがある限りはなかなか地方自治というものが実現できないと。  そういう意味でいいますと、必ず国が地方に対して何らかの制限を加える、制約を課す場合には法令──法令の令の方は省令ではなくて政令でございますけれども、閣議を経て内閣法制局の審査を経てつくられる政令、それに限定されるべきであると。それ以外のものについては地方は拘束されないと。そういう形をつくることが非常に重要であると。これは我が国がどういう国であるかということにもかかわってますけれども、まさに法治国家というものを実質的に実現しようと、そこまで言うとちょっと言い過ぎなのかもしれませんけれども、そうした考え方を徹底したわけでございます。このことは実際面におきましては例えば法律と条例の関係、条例はある条例を制定した場合にそれが法律に違反するのではないかというような問題、これまではどうしても法律の方が優先しますし、その法律の解釈そのものが通達等によって決められていたということになりますと、条例は通達よりも力が弱いということになったわけですけれども、それはやはり地方自治の理念からしておかしいのではないかと、そこのところを明確にしようというものです。  したがいまして、今次の改革におきましては、そうした国が通達等によって地方を拘束するという仕組み、それが一番最たるものは機関委任事務制度ですけれども、その制度そのものを廃止するということもございますし、もう一つは、対等な関係になった後で、国と地方との間で法律の解釈をめぐって意見が異なるような場合、その関係をどういうふうに調整するかと、いわゆる係争処理の仕組みというものをきちんと入れたということでございます。  この係争処理の仕組みといいますのは、この法治主義の原則に立ちますと、これは世界の普遍的な法則ですけれども、最終的には独立性が高い法律の専門的な判断機関である裁判所でその決着をつけるというのが筋でございまして、我が国の場合には、現在の法律では極めて限定された場合でしか裁判でもって黒白をつけるということができなかったわけでございますけれども、それを一般的な事項に関しても裁判所に持ち込めるようにすると。ただ、裁判所の場合にはなかなか日本の場合には時間もかかりますし、またいわゆる違法か適法かという二者択一的な判断だと、行政の場合には何が適当かという、ある意味では非常に幅広い判断領域がありますので、そうした適格性の判断ということにつきましては、裁判所よりももう少し柔軟に対応できる機関が望ましいのではないかと。そこで、行政の中に係争処理のための第三者機関というものを設置するということを考えたわけです。  これにつきましては詳細は省略させていただきますけれども、現在の憲法上の考え方からいいますと、なかなか独立性の高いものを内閣の下に置くということは難しいということで、勧告しかできない機関にせざるを得なかったわけでございまして、これは、委員会としましては国の基本的な内閣制度を含めた法制とぶつかり合う話ですので譲歩せざるを得ないわけですけれども、制度のあり方としましてはやや今次できたものは不十分なものではないかなというふうに考えていないわけではない。このことは第4次勧告で、それならば理想的な係争処理の仕組みはどういうものかということについて、これは普通勧告ではそういうことは書かないんですけれども、異例な形ですけれどもその検討した望ましい試案というものも書き込んでおります。これは書くこと自体随分議論があったんですけれども、私といたしましては、いずれ日本制度はいろいろ変わると思いますので、そのときに理想的なこうした係争処理の仕組みというものをきちんと記録に残しておくことは大変重要なことではないかなというふうに思っております。  さて、そういう形で地方分権の理念といいましょうか、基本的な考え方、何を変えようとしたかというのはそういうことでございますけれども、先ほども申し上げましたように、国が地方に対してどういう形でコントロールをしていたかということについて言いますと、その大きな仕組みの一つは今申し上げました機関委任事務制度ですけれども、もう一つ、やはり財政面による縛りがある。当初の中間報告段階ですとこの機関委任事務制度の廃止がメーンですけれども、財政、特に税源の移譲を含めた地方の自主的な財政の位置を拡大するということは、大きな目的になっておりました。  しかしながら、これはしばしば、後からやることですけれども、現実の問題としましてこの地方財政制度の改革というのはごく一部分しかできなかったというのが正直ではなかったかと思います。これはもちろん分権推進委員会がそちらの方を重視しなかったということではなくて、税財政の場合ですと、これは権限の話と違いまして国の国家財政地方財政が現在は非常に密接に関係しておりますので、税制ももちろんですけれども、地方だけで変えるということが非常に難しいということがございます。もう一つは、ちょうどこのことを議論し始めたときに、日本国家財政の状況が非常に悪化してまいりまして、そこで例の財政構造改革会議というのが設けられて、財政構造改革法──現在凍結されておりますけれども、あの法律が現在成立した直後だったわけでございまして、その段階でいわば財政の方は向こうが先に決めたというとちょっと表現がよくないのかもしれませんけれども、一応大きな枠組みをつくってしまったと。地方分権推進委員会の方の財政の問題はその枠の中でしか言えなくなってしまったというような事情がございます。そういう意味で言いますと、やや心残りなところもあるんですけれども、いずれにいたしましてもそうした改革のポイントがあったわけでございます。  もう一つ申し上げておきますと、これは先に申し上げた方がよかったのかもしれませんけれども、分権推進委員会が考えましたのは、これまでの地方自治の仕組みで問題点はたくさんございまして、改善しなければならないところもたくさんあるわけですけれども、すべてについて一遍で解決することはできないと。そこで分権推進委員会がねらいました当初と変えるターゲットといたしましたのは、あくまでも現在の都道府県・市町村という2層制の地方の仕組み、これは議論の対象にしないと。これを前提にした上で、国から都道府県・市町村合わせた地方自治体に対する分権を取り上げたということです。したがいまして、かなり勧告の中で触れておりますけれども、都道府県と市町村の関係であるとか、あるいは都道府県・市町村のそれぞれの内部の問題であるとか、そういったことについては論点の指摘と一定のあるべき改革の方向は示唆しているところがあるかもしれませんけれども、国と地方全体の関係のように、非常に詳細にその改革のあり方についての像を示しているということはございません。  これは、一番の理由といいますのは、限られた期間、限られた組織でもってすべてのことについて対応するのが無理だったということもございますし、そうした限られた中で何を解決すべきかというときに、やはり重点は国の地方に対する統制というものをどうやって緩和していくか、そこのポイントが一番重要ではないかということでございます。このことは裏返して言いますと、残された課題というのがまだありまして、それを解決していくのがこれからの地方分権を進めていく上での大きな課題であるということになろうかと思います。  法定受託事務自治事務の区分とか、その問題につきましては、かなり詳細に及ぶことになりますし、既にいろいろと論じられていることでございますし、もう御存じだと思いますのでここではその話は省略させていただきまして、次に、今申し上げましたどういう論点が残されているのか、そしてこれから何が問題であるかということに話を進めさせていただきます。  一つ問題になりましたのは、勧告にもありますけれども、やはり大きな論点と言いますのは都道府県と市町村の関係がどうあるべきかということでございまして、これは勧告の中でもかなりいろいろなことが言われておりますけれども、最終的にすっきりした形でその関係を整理しているとは私自身ちょっと思っておりません。と申しますのは、ここで議論が出ましたのは、機関委任事務制度のもとでは国は都道府県に市町村を監督するという権限を行使させていたところがございまして、そこでは非常にきれいに上下関係ができていたわけでございます。地方自治法上からは、素直に読みますと都道府県と市町村は対等な関係にあると、広域的な自治体と基礎的な自治体であると、そういう文言は使われておりませんでしたけれども、そういう位置づけになるわけですけれども、それが実質的には機関委任事務制度のもとでかなりはっきりした上下関係になって構成されていたと。  その機関委任事務制度を廃止することによって、その上下を支えている根拠はなくなったわけでございますけれども、それならば都道府県と市町村というのはどういうものとして考えるべきか、建前としてではあれ国と地方自治体が対等といった以上、都道府県と市町村に上下関係があるというわけにはいかないわけでございまして、ただ、国と都道府県の関係ですと、それぞれの47都道府県は、もちろん規模の大小はございますけれどもそれ相当に高い行財政の能力を持っているわけでありまして、そういう意味ですと問題はないわけですけれども、3,200幾つございます市町村の中には大変規模の小さなものもあると。そうしたものと都道府県というものがある意味で対等ということは現実的にちょっと難しいのではないかという議論がありました。しかし、制度のあり方としてはそこに何らかの指揮監督関係のようなものを設けるわけにはいかないわけでございまして、そこで都道府県がそれぞれ広域的な事業を扱うのは差し支えないわけですけれども、市町村との関係においてどういう役割を規定すべきかということについてはかなり議論があったところでございます。  これは結論から言いますと、どういうふうに正確に文言が決まったのかというとちょっと今失念いたしましたけれども、基本的にはソフトな形で、しかしある程度関与できると申し上げていいのかもしれませんが、ここで議論が出ましたのは、例の自治法の2条何項でしたかにございましたけれども、それまでのいわゆる広域的な事務であるとか連絡調整義務であるとか、4項目ほど挙がっておりましたけれども、あの中での統一的な事務を都道府県がやるという、それを根拠にしてこれまでは市町村に対するいろいろな指導・監督等、かなり強いコントロールをしていたところがあるわけでして、それをどういう形で認めるかという、そこもきちんとした形で制度をつくらなければいけないのではないかという議論になったわけでございまして、完全にそれをなくしてしまって対等というわけにはいかないだろうと、例えばやはり明らかにある市町村が違法な行為をしていると、その影響がその市町村だけではなくて周辺市町村にも及ぶような場合が想定されるのでは──仮想例で現実には非常に少ないと思いますけれども、そのような場合にやはり都道府県は単なる助言・勧告だけでいいのかどうかとかですね、そういう議論でありました。この辺の仕組みにつきましてはかなり複雑な仕組みが実際にできておりますけれども、いずれにしましても都道府県と市町村の関係にはそういうかなり難しい問題というものがあったということでございます。  2番目の点といたしましては、先ほども申し上げましたように、今度の分権の場合には、今の話ともかかわっておりますけれども市町村になるべく権限を移譲すると。住民に近い政府に多くの権限を移譲するというのがねらいでした。その意味で言いますと都道府県というのはまだ住民から遠いわけでございまして、できるだけ市町村に権限を移譲すると。これは最後、あったとすれば6次勧告でそのことについて踏み込むべきところだったのかもしません。現実には第4次の勧告で市町村への権限移譲というようなことについて論じておりますけれども、実際にいろんな権限を調べてみますと3,000何がしかあるすべての市町村に移譲できる権限というのは意外と少ないと。無理にすることについては非常に問題があるのではないかと。実際には犬猫の引き取りの何とかとか、ささやかな権限の移譲しか勧告では書き込むことができなかったわけですけれども、そこのところは常に行革のあり方も含めて大きな課題であったわけです。それに対しましてどういうことが考えられるかと言いますと、確かに3,000何がしすべてに対して同じような形で権限移譲するのは非常に難しいわけですけれども、市町村の中には相当規模に格差がございますので、それ相当の能力を持ったところにはできるだけ小さいものにも権限を移してしかるべきではないかと。当然のことながらそこでまず出てきますのは中核市でありまして、中核市制度がつくられておりますけれども、中核市をもう少しふやす──つくりやすくするということと、そこに一定の権限をおろすと。  さらに、中核市ですと30万になりますので、もっと下の20万規模でもいいのではないかと。これは、これまでの個別法を調べてみますとその個別法でもって結構規模の小さな市に対しても権限の移譲といいますか委任が行われている場合があるわけでございまして、その多くの場合にはそれぞれ個別的にどの市に何を移すかということが法律ないし政令の別表で書かれているという形になっておりました。それですと権限を移譲する側が半ば恣意的にとは言いませんけれども、一方的にどこに移譲するかということを決める話になりますので、これは分権の趣旨に沿わないと、できるだけ客観的な基準でと。それをある程度整理していった場合に20万という都市が出てきたわけでございますけれども、それよりも多くのところにできればという議論がございます。  その場合に、後で申し上げますけれども、政令市はどうかということになるわけですれれども、政令市に対して何をおろすかということについても議論になかったわけではありませんけれども、余りございませんでした。既にこの分権の尺度で議論しているあれから言いますと、それ相応の権限がおりているというふうにも判断していたわけでありまして、むしろほかのところをせめて政令市並みにという言い方で随分議論されたというふうに今記憶しております。  さらに、そうは言いましてもそれ以外、都道府県下の市町村に対しては、いわゆる条例による特例ということになったと思いますけれども、そういう形で市町村と協議の上で条例で権限の移譲ということはできるようになったわけでございまして、そうした制度は大いに活用されてしかるべきではないかなというふうに思っております。  残された問題の3点目でございますけれども、これは先ほどもちょっと触れたところですけれども、財政制度の改革でございます。分権推進委員会の考え方としましては、現在の交付税制度そのものを大きく変えるということはなかなか難しいかと思いますけれども、少なくとも地方がみずから財政運営を行っていく場合には歳入面における自由というのがかなり重要な要素であると。これまでの地方財政の法ですと歳入面における自由というのがほとんどないわけでございまして、それがいわゆる経済学でいうモラル・ハザードといいましょうか、要するにサービスがふえても負担がふえるわけではないと、サービスが減っても負担が減るわけではないと。そうですから、当然のことながら同じ負担だったらサービスをふやそうという形で、それが一つの地方財政のあり方にゆがみをつくり出しているというふうに考えられないこともない。それを避けるためにはどうするか。特に、そうした構造をつくり出す一つの要素といいますのが、かなり使途を固定された補助金でありまして、そのため、同じお金が来ながらもそれを自由に使えないと、それではそれぞれの自治体が自己決定を行う範囲が限定されてしまうのではないかと。  そういう状態を改めるためには、やはり自由に使えるお金をふやすというのが一つと、もう一つはそのお金をふやすか減らすということについても自由が少しある必要があるのではないかと。前者に関して言いますと補助金のあり方というものを変えてできるだけ一般財源化すると、さらに後者の方について言いますと税源の移譲というものを考えてしかるべきであると。そういう形で中間報告段階からも議論がされたわけでございますけれども、実際には先ほど申し上げましたようになかなかこの改革というのはうまくいきませんでした。うまくいかなかったというのは、先ほど申し上げましたように、これは国の税制全般にかかわる話ですし、また非常に財政状況が逼迫しているときに国の方は税源を移譲するということはなかなかしたがりませんでしたし、それぞれの省庁も、いわば自分のところで所管している事業遂行のために、必ずしもコントロールのきかない補助金の一般財源化ということについては非常に強く抵抗したということでございます。  その結果、なかなかうまくいかなかったわけですけれども、それでも少なくとも2次の勧告におきましては、一つは税に関して言いますと法定外普通税法定目的税というものの設置については地方でやっても結構ですよという形になりました。これにつきましては、実際問題としまして基本的な税源は既に国税あるいは地方税で法定で押さえておりますので、実際にどれぐらいその余地があるかということについてはいろいろ議論があるところだと思いますけれども、少なくともそうした余地をつくり出したということです。もう一つは、これまでは大蔵省と自治省によってかなり厳しい許可制が設けられておりました地方債につきまして、少なくとも償還についての何らかの交付税措置を講じるようなものについては協議が必要で合意を要する協議をしなければいけないということになりますけれども、それ以外、それぞれの自治体がみずからの努力で返済するという分については発行は自由化されているという形になりました。このことの持つ意味はある意味では非常に大きいのではないかと思います。  さらに申し上げますと、補助金に関して言いますと、もっとこれを整理統合して、いわば広い枠で使えるようにならないか、あるいは補助金交付の場合の条件が非常に詳細に通達等で決められているわけですれども、それをもう少し緩和することができないかという形で改革を試みたわけです。なかなかこれも4次までの勧告では実現しなかったわけですけれども、先ほど申し上げませんでしたけれども、第5次勧告にあえて取り組んだということの裏には、財源の移譲の話も含めて、それを再度検討するチャンスというのが第5次勧告の問題であるのではないかということもございます。第5次勧告におきましてはそういう意味で言いますと補助金の整理の話も入ったわけでございまして、そこで一応実現しましたのはいわゆる統合補助金と言われるものでして、これは財政構造改革法の中にそうしたアイデアがあったわけですけれども、具体的にはどういう形で統合されるかということについては、なかなか難しいところはありますけれども、基本的に分権推進委員会として確約をとりましたのは個別的な箇所づけは廃止するというような形での統合化というものを図るということと、あとはまちづくりと幾つかのものについてはかなり包括的な補助金の仕組みというものをつくることができたということです。これは恐らく地方自治体にとりまして、特にまちづくり関係の統合補助金につきましては非常に活用の余地があるのではないかなというふうに思っております。  残された論点といいましょうか、触れられているんですけれども詰めなければいけない論点の4点目としましては、地方行政体制の話でございます。地方行政体制といいますのは、分権が進んだ場合、地方自治体の側が受け皿としてやはりきちんとした体制の整備が必要ではないかと。ただ、この問題は分権という以上はそもそもそれぞれの各地方自治体がみずからお考えになることであり、分権推進委員会がとやかく言うべきことではない。基本的にはそういう考え方になろうかと思いますけれども、この地方行政体制の話につきましては、分権を進めるときに二つの相対峙する立場がありました。その立場というのはどういうことかと言いますと、とにかく分権をしなければ地方は行財政能力が高まらないとというのと、行財政能力がある程度きちんとしないところに分権をしても意味がないと、したがって行財政能力を高め地方行政体制を整備するのが先であると。これは卵が先か鶏が先かの議論だったわけでして、先ほど申し上げましたように現在のシステムというものは前提にしてまず分権を行うというのが分権推進委員会の立場でしたけれども、行革その他のサイドから常にその問題というのは指摘されていたわけでございまして、地方行政体制の方はそのことについて触れざるを得なかったと言いますとこれはちょっと言い過ぎになるかもしれませんけれども、そういう事情も組み入れてそういうことについて述べているところです。  これにつきましては、地方行革から定員管理の話からいろいろなことが述べられておりますけれども、一つ申し上げますと、この場でこういうことを申し上げるのは何かと思いますけれども、地方議会の改革・活性化ということも大きなポイントになっております。これは、地方議会がどうも今十分活性的に動いていないのではないかという意見がかなりあるということで、それを活性化するためはどうすべきか、むしろその方策を考えるべきであるということです。ただ、これは活性化されていたかということについていろいろな議論がございますけれども、一つ言えますのは、少なくとも特に都道府県議会に関して言いますと、機関委任事務制度がかなりの比率で存在していたときに、やはり議会の条例制定権なり議会の関与する権限というのが相当限定されていたわけであります。その状況でもって活力を示せと言われてもそれはかなり難しい話ではなかったかなというふうに思います。ただ、これから逆に言いますと条例制定の範囲が非常に広がるわけでございますので、その観点からしますと議会の能力というものが問われることになるわけですし、議会の役割が非常に重要になってくると。そういうことについてきちんとした議会のあり方というものが検討されてしかるべきではないかと。  これについては、例の議案の提出権の制限を下げるとか、あるいは議会を開催する場合にオープンにするとか、いろんなことが書かれておりますし言われております。地方制度調査会の方でもこうした課題が続いていると思いますけれども、これからますます重要な論点になってくるのではないかなと思っております。特に、ことし間もなくだと思いますけれども、地方自治法施行に備えて条例制定が相当数になると思いますので、その話も後でまた触れられてくるかと思いますけれども、そのことの持つ意味というのはここで申し上げるまでもないことだと思いますけれども大変大きいと思います。さらに、一般的には行政改革であるとか情報公開というのもございますし、さらには市民参加の仕組みをさらに促進すべきではないかと。それに関連して、勧告では否定的にとらえておりますけれども、今非常にいろんな意味で話題になっております一般的な住民投票制度も、単なる一つの動きだけではなしに制度改革と結びつく可能性も高いのではないかというふうに思っております。  さて、そうした課題がこれから恐らく次から次と出てくるかと思います。来年に関して言いますと、実際の仕事の中身で言いますと介護保険が始まりまして、来年は地方にとってまさに分権の最初の年になるかなと。それが地方にとっては、負担というとちょっとあれかもしれませんけれども、大変な年になるかもしれませんけれども、逆に言いますと地方分権の時代に地方がそれぞれの能力ないし地方のあり方というものを示す、まさにそのチャンスが到来するというふうに考えています。  ところで、そうしたある意味で言いますと改革は進めていくわけですけれども、現在の地方自治体の置かれている状況というのを考えますと、これは明るい方向だけではなくて、大変厳しいものがあると。その中からこれからまさに分権の時代にどういう課題があり、どう対処しなければいけないのかということについて最後に述べさせていただきたいと思います。  一つは、先ほどからもちょっと触れておりますし、これはかなり深刻な問題だと思いますけれども、やはり地方財政の状況といいますのが、これまでになかったとは申しませんけれどもここしばらくはなかったような非常に厳しい状況になってきていると思います。今日のように国家財政地方財政が密接にリンクしているところで、国家財政自体が600兆の累積の債務という気の遠くなるような話なわけでして、にもかかわらず余り経済が上向きになるという兆候が見られない。出てきた出てきたと新聞が書いておりますけれども、なかなか実質的に実感されるところではない。そんな状況で、これから地方財政の仕組みというのが非常に厳しくなってくるというのがこれまで以上であると思います。これまでは国家財政と非常にリンクしておりましたし、地方に対する財政の保証というものも国がそれなりに努力してきたと。逆に国の方は地方に対してかなり厳しい要望をしてきたわけですけれども、それなりにいろんな形で地方財政の面倒は見てきたのではないかなと思います。それは地方債の発行についてその裏を見るということもそうですし、さまざまな公共事業その他の配分についてもそうですけれども、率直に申し上げまして、数字を見ている限りで言いますとこの仕組みもそろそろ限界に来たのではないかなという気がしております。  しかしながら、これは余計なことかもしれませんけれども、昨日の補正予算のお話なんか聞きましても、どうもこれまでと同じようなパターンでの財政運営がまだまだ試みられているかなと。これは早晩やはり何らかの形でやや大きな改革を必要とするような事態になるのではないかなというような気がしております。特に一つは地方交付税制度というものがどのくらいもつのかと。もはや累積の一般会計からの借り入れですと単年度分をオーバーしているわけですし、単年度につきましても3分の1から4分の1近くが一般会計からの借り入れの状態になってきている。そういう形でこれ以上それをふやしていくということは、景気対策のある意味でいいますと一時的な措置は別にしまして相当難しくなってきているのではないかと。その状況で今までと同じような形での行政運営ということはできない。  さらに言いますと、私の印象ですけれども、これまでと──さらに言いますと、地方債の方についてもそうですけれども、一応制度として自由に発行しようと思えばできるという──できないという制度はなくなったわけでございますけれども、現実の問題としましては地方市場がそう簡単にできるとは思いませんし、できたところで今度は自治体間における信用の問題から考えますと相当厳しいと。もちろんそれでも発行するということはできるわけですれども、その場合には財政上相当の金利の問題が出てくるわけでありまして、そういうことを考えますと相当しっかりとした財政計画あるいは行政の運営というものが求められるようになるだろうと。地方分権ですからそれもある意味で当然の前提として考えているわけでございますけれども、やはりこれまではかなり国の制度保護されていたという面もありまして、自由を得ると同時に責任がある、そういう時代に入ってくるということはよく認識しておく必要があるのではないかと思っております。  さて、そういう財政上の問題もございますし、もう一つの問題といいますのは、少し話が飛躍して恐縮ですけれども、だんだんだんだん社会構造が変わってまいりまして、日本の場合財政制度、特に交付税制度もそうですけれども、そうした財政の仕組みがどうしても複雑なものにならざるを得ない一つの理由といたしましては、やはり都市部と農村部の格差が非常に大きくなってきているというところがあろうかと思います。特に、その場合に農村部における小規模な町村のあり方というのはこれから非常に問われてくるのではないかと。今までは、そういうところでも都会に住んでらっしゃる人とできるだけ同じような、それに近いような形での行政サービスを保障するために、こういう言い方をしてはなんですけれども、あまり効率性であるとか採算を度外視した形での制度的な保証がなされてきたわけですれども、今申し上げましたような財政的な事情も含めてそれが非常に難しくなっているというのが一つ。  もう一つは、そうした農村部がだんだんだんだん過疎化が進んで都市部が拡大してきたという──仙台も都市部ですけれども、ここにも結びついておりますけれども、いわば我々のといいますか日本の社会における行動範囲といいましょうか生活圏、経済圏というのが市町村の枠組みを越えて拡大してまいりました。そのことがそれぞれの自治体間の連携の必要を高めると同時に、それが難しいことからいろいろな行政上のひずみをつくり出しているということもあるわけでございまして、そうした、特に小規模町村の財政的な問題と広域的な行政の対応の問題というところから、特にことしの夏からですけれども非常に強くやり出したのが市町村合併でございます。  仙台市さんの場合には、既に政令市になるときにかなり大規模な合併をされておりますので、これからその課題は直面することは余りないかと思いますけれども、全国的なレベルで見ますとこの問題は相当深刻な問題として出てくるわけですし、このことは、自治体の数を減らすということもありますけれども、全体に実際の構造というものを相当大きく変えてくるのではないかなというふうに思います。それだけに、それに対する反対論も強いわけですけれども、いずれにしましても、国の方はそうした形での合併による規模の拡大というものを推進するというふうにも思われます。ただ、その市町村合併について申し上げますと、どういう形で合併すべきなのか、どこまで合併すればいいかなと、その適正規模その他、なぜ合併するかという哲学の話になりますと、実はこれは私自身自治省の市町村合併研究会の座長をやらされたんですけれども、そこでもなかなか明確な哲学というのは打ち出せなかったというのが正直なところです。余りこれは言わない方がいいのかもしれませんけれども、正直なところでございまして、その結果、かなり大きいことはいいことだという形での合併を推進するということになっております。  といいますのは、今申し上げましたような中山間地の小規模町村の合併問題、これは一番必要であり深刻な問題なんですけれども、大都市周辺の面積の非常に狭小な市ですね、そのあたりも規模を拡大する方がサービスの質の向上と効率化に非常に貢献することは間違いないわけでございまして、東京周辺、例えば埼玉県の南部であるとか大阪市の周辺の大阪府の地域であるとか、そういうところも同じような課題がある。さらに言いますと、現実に動いております合併の話というのは何かと言いますと、一方ではその中心市が周辺の都市を吸収して、周辺の町村を吸収して規模を拡大する、これはある意味で言いますと生活圏と申しましょうか経済圏がそのまま規模になるわけですから望ましいと言えば望ましいんですけれども、やはり中心部と周辺部の格差が出てくるのではないかという問題がございますし、さらに言いますと、大宮市と浦和市のように政令指定都市を目指した大規模な合併というのも進んでおりまして、合併するというところでは共通しておりますし、それを推進するためにいろいろと抵抗を取り除くための仕組みというのは随分制度上も整備されてきておりますけれども、果たしてそういう形で合併を進めていくことがどういう状態をもたらすのかということについてはいま一つよくわからないような気がします。これはなかなか難しい問題です。  合併で大規模な都市ができるというような話をしましたので、最後に政令指定都市についての話をさせていただきますと、これは分権推進委員会の方では先ほども申し上げましたように一つの目標であったわけでありまして、余りこの制度そのものについては議論されませんでした。そういうふうに記憶しております。ただ、日本の社会構造の変化に伴ってこうした自治体の枠組みを変えていくということになりますと、やはり、政令指定都市制度のあり方あるいは政令指定都市制度の持つ意味ないし機能というものを再検討すると申しましょうか、どうしてもそういう問題が浮上してくるのではないかなというふうに思っております。  御存じのとおり、その一番大きなものは都道府県との関係をどうするのかと。これは昭和30年の自治法改正の結果政令指定都市という制度ができたわけですけれども、その前の大都市特例のように、都道府県の枠から出て都道府県並みの事務権限を持つような、そうした都市制度というものは考えられないのかどうか、これはかねてからそういう議論がありますし、特に大都市部におきましては二重行政がいろいろ言われております。神戸の震災以降、ああいう危機的な状態になった場合、緊急事態危機管理の問題に関して言いますと、現在の場合にはまだ政令市の市長よりも都道府県の知事の方が大きな権限を持っている。実質的には消防にせよ何にせよ政令市が対応しなければいけないわけですから、そうしたところで権限を一元化できないかというような要望はその地震の後も随分出てきたところだと思います。そういう意味でいいますと、都道府県と市町村の関係をどうするのか、政令市の関係をどうするか、これは永遠の課題ではないかと思います。  他方におきましては、政令市が最初の昭和30年にできたときにはいわゆる五大市──かつての明治時代から続いておりました六大市から東京を除いた五大市が政令市だったわけでございますけれども、その後北九州市から始まりましてだんだんふえて、現在では千葉市が最後ですけれども12できております。その中にはやはり同じ政令市と言いながらもかなり性質が多様なものがございまして、この仙台もそうですし、広島、福岡、札幌であるとか、五大市もそうですけれども、そうした日本における地方といいますかブロック圏の中心的な役割を果たしているといった意味での政令指定都市もございますれば、あるいはそれこそ、川崎とか千葉市もそうですし、今度もしできれば浦和・大宮が合併してもそうですけれども、大都市周辺で人口が非常に大きいということで政令市になったところもございます。なるところもあろうかと思います。さらに申し上げますと、新しい動きとしましては静岡市と清水市が今合併を随分議論しておりますけれども、あそこも合併となりますと80数万になって政令市のことを考えているわけですし、さらには単独で人口が60万を超えております熊本市政令市を展望していろいろな研究調査を初めているというふうに聞いております。そういう形でだんだん大都市の集約化が進んできますと、政令指定都市というものがふえてくる可能性がある。その中にはいろんな性格のものも含んでいるわけでございまして、こうしたものをどのように考えていくのか。さらに言いますと、今までは政令指定都市だけは一般市と違うという枠組みでしたけれども、先ほども申し上げしたように中核市という制度ができまして、その下に特例市という制度ができる。そしてそれぞれ規模の小さなところにも可能な限り権限を移譲すべきであるという形で改革が進んでいくということになりますと、やはり政令市の位置づけというものもいろんな面から変わってくるのではないか。県との関係で変わってきますし、またより規模の小さな自治体との関係でも変わってくるのではないかと。そして内容においても多様なものが出てくるのではないかと。  そうした議論を突き詰めていきますと、どうも日本の現在の都道府県・市町村の二層制の構造そのものをやはり見直すときではないかと。既にかなり大胆な、しかしまだ構想段階ですけれども、例えば道州制を採用すべきではないかとか、あるいは一元的な一層制にして300の自治体にしてはどうか、1,000の自治体にしてはどうかという議論もされておりまして、恐らく政令市はいかにあるべきというところを通り越してそのレベルの議論に行ってしまう可能性もないわけではないと思っております。そういう意味で言いますと、それぞれの都市とは一体何なのか、そしてその中でそれにふさわしい権限というのは何なのか、機能とは何なのか、そういう根本的な問題が、また今度は地方の側でと言いましょうか、国との関係は一応決着がついたとしますと──全部はついておりませんけれども、1段階目はそれが一つ議論されたとしますと、次にはそのレベルの話というのが出てくるのかなという気がしておりまして、まだどうなるかということについては何とも申し上げられませんけれども、今申し上げましたようにこれからどういう課題が出てきそうか、それはどういう意味を持つかということについては、そういうことではないかなというふうに思っております。  一応時間が1時間ぐらいということですので、私が用意してきた話はこれくらいですので、一応この辺で終わらせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。 ◯委員長  どうもありがとうございました。  ただいまの御講演について、委員の皆様から森田先生に対して、何か質問等はありませんか。 ◯鈴木勇治委員  1時間にわたりましてお話を聞かせていただきました。我々地方議員の方ですと、なかなか国の動きというのがマスコミとかあるいは雑誌等でのことでしか聞けないわけでありまして、具体的な裏の話とかいろいろお話をいただきましたこと、本当にありがたく思います。先ほどの話でもありましたんですが、分権推進委員会、95年の夏にスタートしたということでありまして、98年11月までは第1次から5次までの勧告がなされたというようなことであります。結果、自治事務と国の一部関与を残したという法定受託事務に分類されたというようなことで、国の関与ということでも大きな枠をはめたとお伺いいたしております。  しかし、これまでの動きの中で言われるように、税財源問題で地方の方から不満があったりと。あるいまたこの協議の──たしか行政関係検討グループというのがありまして、その座長さんがどういった意味か辞任をなさったりとかというふうなことで、少しく中央省庁の抵抗があったというふうにもお伺いしております。しかし、このような中、分権の一括法が成立したわけでありますので、我々としてはこの分権の一括法を大きな一歩だと、このように思っております。  今言ったように、一つは税財源の問題があり、またもう一つはこの第5次の勧告が完全に実施されるのかどうなのかというふうなことも危惧として持っておるわけでありますけれども、今のお話でもありましたとおり、この推進委員会があと1年の任期を残すというふうなことで、たしか第6次の勧告も断念するかもしれないという話をお伺いしているわけでありますけれども、今後の分権推進委員会の役割というんでしょうか、動きというんでしょうか、こういったものがどのようになっていくのかというふうなことをお伺いいたしたいと思います。  先ほどもお話ししましたとおり、この一括法が完全に実施されると、そして勧告の内容、理念、こういったものが生かされるということを非常に期待をいたしているものであります。よろしくお願いします。 ◯森田朗参考人  お答えいたします。  分権推進委員会の今後がどういうことになるかということでございますけれども、第5次勧告について申し上げますと、第5次勧告をいたしたことにつきましては、一応政府の方で推進計画がつくられております。これは勧告に近い形で実現されるものと、こういうふうに思っておりますが、ただ、勧告そのものが余り踏み込んだ形での勧告内容にならなかったものですので、実現されるであろうということはほぼ間違いないかと思いますけれども、それによって大きく分権の成果が変わるかといいますと、その辺についてはそれほど大きなものはないと言わざるを得ないのではないかなと思います。  6次勧告につきましては、先ほど申し上げましたけれども、現在の情勢のもとではあえて市町村への権限移譲をするということは非常に難しい情勢にありますし、それだけのエネルギーを投入して分権推進委員会がそのことに専念すべきであるかということについても疑問であるということで、これは公式に決定されたものというふうに御理解いただいていいと思いますけれども、第6次勧告は断念しているということです。  分権推進委員会の今後についてですけれども、現在行っておりますのは、これも冒頭に申し上げたかと思いますけれども、法律の方は一応我々の方できちんとチェックして、勧告の線に沿って、あるいはその勧告を具体化した推進計画の線に沿って法改正が行われたと。若干問題があるわけですけれども非常に限られたもので、おおむねそのとおりに法令化、法律化されたわけですけれども、それが今度は政令のレベルできちんと勧告の趣旨に沿った形で政令がつくられるかどうか。政令のレベルで骨が抜かれることになりますと分権の意味がなくなりますので、それを現在監視していると。さらに省令もございます。  それに基づいて恐らくそれぞれの地方自治体の方は条例制定の運びになろうかと思いますけれども、その動きをもうちょっと具体的に申し上げますと、政令に関しても──省令はもっとそうですけれども、非常に政府・各省庁における整理がおくれておりまして、本来ですと政令省令も含めてことしの9月か10月くらいまでには全貌が出てるように、それについて分権推進委員会の方でチェックをすると、早い段階でチェックが終わったものから条例化に入るということで、12月の議会くらいで地方の方は準備されていたところもあろうかと思いますけれども、政令の方は先々週開かれました分権推進委員会ですとほぼ8割くらい政令の姿が見えてきたということですけれども、省令に関して言いますとまだほんのわずかでありまして、省令ベルまできちんと見なければいけないと。どれぐらいあるかわかりませんけれども、いずれにしましてもその作業がおくれておりますので、これは地方にとりましては恐らく年が明けてから条例を制定されるのが相当大変なものになるのではないかと思っております。思っておりますというのはかなり無責任な言い方かもしれませんけれども、分権推進委員会の方はできるだけ早く政令をきちんと示してほしい、こちらの方でチェックをしていくと。  もう一つ言いますと、そのチェックの段階で、今まで見落としていた問題点もないわけではございません。ちょっと詳細については省略させていただきますけれども、そういうことについてこれからどうするのかというのが幾つか課題として出てきております。分権推進委員会そのものは来年の夏に一応幕を閉じることになりますけれども、委員・参与・関係者の中で話をしているところでは、先ほどもございましたけれども行政関係検討グループのリーダー的な存在でありました現在の国際基督教大学の西尾教授のお考えなどを推測いたしますと、恐らくこの改革をさらに延長して続けていくということはあまり望ましいことではないのではないかと。とりあえず現在の改革を地方にまで定着させるというのがまず第一だと。その後、財政改革も含めてまた新たに第2ラウンドを少し時間がたってから起こす方が日本のためにいいのではないかと。私自身も別途行政改革とか恐らく財政上の改革も必要となると思いますので、そういうことを考えますと、今回の改革というのは一応きちんとした形で成果を出すまではもう少し様子を見た方がいいのではないかなという考え方であります。  以上で申し上げます。
    ◯辻隆一委員  私からも二、三点ちょっとお伺いしたいんですが、実は一番最初の話で、96年3月の中間報告で極めて原則的な地方分権のあり方について提言をされたわけですけれども、しかしそれが省庁とのいろんな折衝の中で、勧告が極めて私から見ては不十分なものになっていく。法律で決まったものがそういう省庁との話し合いの中で、ちょっと道がずれるような感じを受けるような勧告になっていくと。こういうことが──果たして法で決まったものがそういう形になっていくということについて、先生は基本的にどのようなお考えを持っているのかお伺いしたいと思います。  それからもう一つ、確かにこれからの課題として、私は都道府県と市町村の関係というのは非常に大きな問題だと思うんですね。今現在、例えば行政組織の関係から見ても、人事委員会、あるいは公平委員会のあり方の問題ですね、そういった組織のあり方、あるいは警察消防、さらにはまた、例えば現在機関委任事務ですけれども、廃棄物処理の関係は県の許認可権を含めて県が実質的には県が持っているわけですけれども、そういったことも含めて考えるとき、この受け皿づくりというのは地方にとっては極めて大変な課題になると思うんです。ですから、来年の夏で地方分権推進委員会が幕を閉じるということになっても、こういう課題を引きずったまま将来的にあるんじゃないかと私はそういう懸念がするんですけれども、そういったことについて、先ほど残された課題が幾つかありましたけれども、具体的な受け皿づくりの問題ですね。これからもっともっと多くの課題を持ってくるのではないかと思うんですが、その辺のお考えをお示しいただきたいと思います。 ◯森田朗参考人  最初の点でございますけれども、確かに法律で決まったと申しますのは地方分権推進法でもって勧告をせよということでございますけれども、これは臨時行政調査会にしましても、ほかでもそうですけれども、審議する機関そのものの設置と、そしてその使命と、そして勧告をするということまでは法律で書かれておりますけれども、そもそもの課題がどういうふうに法律を変えていくかということでございまして、そこをどうやって実効性を持たせるかというのはこれはまた別の問題ではないかなと思っております。  これまでのいろいろな改革は、地方制度調査会は20何次にわたっていろんな勧告をしておりますし、臨時行政調査会の方におきましても地方の勧告に関して改革の提言をしておりますし、途中の行政改革審議会、委員会もそうですけれどもやっておりますけれども、やはりなかなかそれは実現しなかったと。今回の場合はいかにして実現をさせるかというところで、これは法制度の仕組みだけではなしに現実の政治の場における政策決定のメカニズムの話にもかかわりますけれども、いかにしてそれぞれの担当省庁の方に説得をして納得していただくかと。そこを非常に重視したということです。  と申しますのは、一例を申し上げますと、国の各省庁の方は、地方に対して権限を移譲するというときに、やはり一定の危惧の念を持っていらっしゃるわけでして、都道府県はまだしも3,200ある市町村の場合ですと行財政能力の点からいって非常に危なっかしいところがあるのではないかと。そういうところに権限を移譲して仕事をしてもらう場合、それがやはり国民の間に格差を生じてしまったり、平等であるべきサービスがそうでなくなったりする可能性があるわけで、それはやはり国としてきちんとした行政上の責任を負うことにならないと。したがって、そういうことがないようにするためには、国が直接やるか地方がやる場合には国がきちんとしたコントロールをしなくちゃいかん、そのための仕組みがなければ我々は国民生活に対して行政上のサービスをきちんと供給できないんだと、そういう論調でございます。それに対しまして、いや、そうではないんだと。地方も十分その能力はあると。むしろ、いわば国が本当にそれだけのきちんとしたサービスをやっているかというとやっていないではないか、そういうケースがあるではないかと。そういうたぐいの議論を延々としたわけでございまして、いずれにしましても、国の側としてはもしそういう形で勧告どおりにやったとしてだめだった場合には責任は負いませんという話になってくる。それは政治的にそういう責任は負わないということはなかなか言えないと思いますけれども、逆に言いますと、負わなければならない以上はやはりその権限というのは分権することは難しいと。そうした現実の政治情勢の中でどこまでできるかということで議論いたしました。  したがいまして、法定受託事務と一時は自治事務の割合が中間報告あるいはその後で委員長が言明されたことと少し違っていたものですから、いろいろな御批判もあったんですけれども、それはそうした中から出てきたものでございまして、もう少し申し上げますと、内実を調べていきますと、この事務は、当初は分権推進委員会としてはこれは自治事務都道府県にやらせるべきであると、やるべきであると考えたもの、あるいは市町村がやるべきであるというふうに考えたものもございますけれども、よく事務の性質を見ますと、やはりこれは一定の国の責任というものがなければかえって国民生活──あるいは外国との関係もございますけれども、そういったものでうまくいかないのではないかと。そういうものについては、言っていいのかどうか知りませんけれども分権推進委員会の側から、これはやはり法定受託事務にすべきではないかという話をしたこともございます。そういうやりとりの中で決まったと。  2番目の点でございますけれども、分権推進委員会そのものは確かに期間が来たらなくなりますけれども、この分権の課題そのものというのはまだずっと残るわけでございます。もちろん、分権推進委員会あるいはそれの影響を受けたといいましょうか、それの後を継ぐような機関なり組織なりが、ああいう形では難しいかとは思いますけれども、どこかにあると思いますけれども、むしろ分権推進委員会の考え方──鮮明に出されているわけではありませんのでそこからは私の理解ですけれども、私の理解によりますとこれからのそういった意味での分権の推進というのは、むしろ地方自治体の側が主体となっておやりになるべきことではないかなと。その場としては知事会、市長会いろいろございますし、政令指定都市の集まりもあろうかと思いますけれども、そちらの方で問題点をきちんと整理して、ここをこういうふうに改革すべきであると、その提言を積極的にされていくと。その必要があるのではないかと思いますし、自治法にもきちんとした意見を述べることが認められている、そういう条文がございますので、そちらの方に期待するのが筋ではないかなと思っておりますけれども……。  以上でございます。 ◯委員長  ほかにございませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ◯委員長  当局から、御質問ございませんか。 ◯総務局長  特にございません。 ◯委員長  それでは、先生、どうもありがとうございました。  暫時休憩します。               〔参考人 森田朗退室〕               休憩 午後2時15分               再開 午後2時24分 ◯委員長  再開いたします。  それでは、次に報告事項に入ります。  当局より、地方分権一括法施行に伴う条例の概要と提案予定時期について、資料に基づいて報告を願います。 ◯総務局長  ほとんどの事項がこれに関しまして来年の4月1日からスタートということになるわけでございます。私どもといたしましては、この法律改正に伴います関係条例の改正をできるだけ早くやらなければいけないということでございまして、周知期間というのも必要でございますので、できるだけ早くやってまいりたいというのが基本的な方針でございます。しかしながら、今参考人のお話にもございましたように、国の政省令でまだわからないものもたくさんございます。そういう状況でございますし、あと、私どもの中といたしましても、いわゆる権利の制限とか義務を課すということにつきましては条例事項で慎重に検討しなければいけないということもございまして、そういう状況もございますので、私どもといたしましては、今の段階でできるものを今度の議会に、それからそれがちょっとわからないものは、申しわけございませんが平成12年の第1回定例会ということで、2段階ということで考えてございます。  その大まかな内容につきまして、保科参事の方から説明いたしますので、よろしくお願いいたします。 ◯総務総務部参事文書法制課長  それでは、私の方からお手元にお配りしております資料に基づきまして、予定されております条例の概要とその予定時期について御説明いたします。  まず、条例の概要でございますけれども、地方分権推進一括法と書いておりますが、正式には地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律というのが名称でございますが、その法律に伴いまして多くの法律が変わっておりますけれども、中でも地方自治法の関係がかなり大きいものがございます。  それで第1点といたしましては、手数料の条例化ということが一つの項目でございます。これは地方自治法の228条等の改正によりまして、すべての手数料が条例で定めることになったものでございます。従来、機関委任事務につきましては条例の制定を排除しておりまして、この関係はすべて規則で決めておりましたし、また、物によりましては直接政令等を根拠に自治体が徴収するという制度になっておりましたけれども、これらすべてが条例に定めるところにより徴収するという一つの制度に統一されまして、その関係で市が徴収するすべての手数料について条例化するものでございます。ただし、まるっきり自治体の任意ということではございませんで、全国的に統一した取り扱いが必要として、政令で定める事務につきましてはその標準の額を政令で定めることになっておりまして、それに基づいて条例が定めるという形になっておりまして、この政令はまだ現在のところ定められておりません。このような手数料の条例化に伴いまして、約30の分野での手数料の条例化が必要だと考えております。分野と申しますのは、下の方に具体例と書いてございますが、戸籍関係の手数料、細かくいろいろ戸籍の何とか、あるいは何々といろんな手数料がございますけれども、大まかにまとめますと戸籍関係の手数料、そういった分野で30ということでございます。仙台市の手数料条例の中に改正して盛り込むようなものもございますし、次の2番目の権利義務関係の条例化などに伴いまして、ほかの事務関係の条例と一緒に個別に手数料を定めるということも考えてございます。そういったものの一つとして、食品衛生法関係の手数料も条例規定の制定というような項目を具体例として上げております。  それから2番目は、大きな条例の分野としまして権利義務関係の条例化ということでございます。地方自治法の14条の改正によりまして、法令に特別の定めがある場合を除き義務を課しまたは権利を制限するには条例によらなければならないというふうな条項が14条2項で定められました。これに伴いまして、主に従来機関委任事務におきまして何々法施行規則というもので定めていた事項──いろいろございます。手続的なものもございますし、いろんな規制もございますが、それらのうち権利義務関係で必要と思われる事項について条例を定めるということでございます。規則から条例に吸い上げると。この関係で、約20の分野につきまして条例の制定なり改正が必要と考えております。具体的な例としては、食品衛生法施行条例──これは仮称でございますが、そういったものの制定とか、それから仙台市都市計画法施行条例の制定などが見込まれております。  3番目はその他ということになるかと思いますが、必置規制の廃止などに伴う条例化でございます。主に幾つかの、それをさらに幾つかの項目に分けることができますが、一つは審議会等の必置規制の廃止や名称の弾力化に伴う改正でございます。例えば例として挙げておりますが、仙台市精神保健福祉審議会条例の一部改正、これは例えば法律で精神保健福祉審議会という名称そのものの審議会を設置しなさいという規制がございました。法律が変わりまして、自治体においては精神保健福祉に関する審議会その他合議制の機関を設置しなさいというような規定に変わりまして、名称は自治体の裁量で決めていいというふうな緩和をなされたものであります。それに伴いまして、条例に法律で言うところのそういった機関として仙台市精神保健福祉審議会を設置するというふうな条文を追加するということになります。2番目は教育委員会の制度の改正に伴うものでございます。教育委員会の制度都道府県政令市におきましては教育長教育委員会の委員から選任するのではなくて、独自に普通の職員として教育長を配置するわけでございますけれども、その選任につきましては、都道府県政令市の場合は文部大臣承認事項ということで国が関与しておりましたが、国の関与がなくなりましたので、その分の関与を議会の選任にかからしめるということで、教育委員にするというふうな趣旨の改正が法律で行われました。したがいまして、教育委員の定数を6にいたしまして、そのうち1名をその中から教育長を選任するという制度に変わりましたことに伴いまして、教育委員会の定数を定めるものでございます。  裏に回りまして、過料制度の改正に伴うものでございます。これは、今仙台市がいろんな条例で使用料の徴収等を決めておりますが、その徴収を不正行為によって免れた者につきましては、免れた金額の5倍以内の過料を課すことができるという制度を法律の規定に基づきまして多くの条例で設けておりますが、自治法の根拠規定で免れた額の5倍であっても5万円以下の場合は5万円まで引き上げていいという改正がございましたので、条例におきましても自動的に同じ制度にするため、同様の改正を条例のレベルにおいて行うということでございます。この関係では十七、八くらいの条例の改正が見込まれております。  4番目は、これは簡単なことでございますが、引用しております法律の条文がずれたりしたことに伴いまして、規程を整備するということでございます。  以上、主に四つの項目につきまして約25の条例の制定または改正が必要でございますが、先ほど言いましたが過料とか引用法律条文の移動等につきましては、規定整備ということで一つにまとめると括弧書きに書いておりますが、そういった一つの条例にまとめますので、議案数としては約8件ほどということで考えております。  以上が、3月までに考えております条例の概要でございます。  2番目は議会提出の予定時期ですが、先ほど局長からもお話しいたしましたように、早く出せるものは出すということで、今度の第4回定例会におきましては、先ほどの3番目の分野に属する条例案のうち、提案可能なものを出すということでございます。現在も毎日、例えばきのうは建設省関係の政令ですとか、きょうは厚生省関係の政令とか、そういった形で今ちょうど各省から続々政令が定められていると、そういった状況でございまして、なかなか内容的に確認するのが難しい状況でございますが、今現在で出せるというものについてだけ第4回定例会に出すということでございます。  その結果、第1回定例会におきましては残りの条例はすべて出すわけですが、先ほど言いました(1)より(2)に関する条例はすべて2月議会、(3)の分野につきましても今回提出できないものにつきましては、理由のところに書いてございますように政省令のおくれ、それから県が今まで規則で仙台市に委任しておりました事務につきましてはすべて県の条例で定めるところによって市に委任することができる、委託することができるという制度になりましたので、その県の条例も確認しなければなりません。これは、県は12月の県議会に出すと思いますが、それの確認作業を経た上で第1回の定例会にお出ししたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◯委員長  ただいまの報告に対し、何か質問等ございませんか。 ◯鈴木勇治委員  ただいまの条例の制定・改正の概要ということでお話しいただきました。その中で、手数料の条例化というふうなところで、全国的に統一した取り扱いが必要として政令で定める事務の手数料は標準として条例で定めるということなんですが、今現在の金額より手数料が上がるとか、そういった状況というのが起こり得るのか。起こり得るとすればどういったものが値上げということになってくるのか、お話しいただきたいと思います。 ◯総務総務部参事文書法制課長  まだ、先ほど申し上げましたように標準事務の政令が定められておりませんので、はっきりしたことは申し上げられないんですが、ほとんどの手数料は自治省の方で一括して定めることになります。それがおくれております。ただ、各省で個別に自分の分野だけの政令を定める場合もございます。それが一つ二つ出ております。それを見た限りでは、ほぼ今までの額を踏襲しております。  ただ、ちょっとなぜこういうふうになったのかということまではわかりませんが、例えば警察関係のやつでちょっと一応見ますと、50円ほど上がっていたり、そのような例はございますが、それはちょっと積算をし直したんだと思いますけれども、ほぼ今までと変わりない額ではないかというふうに予想しております。 ◯鈴木勇治委員  若干上がるものもあるというふうなことなんですけれども、標準としては条例で定めるということなんですけれども、そうすると上がった場合でも、標準として定めているわけですから、それより下回って徴収するということは可能になっていますか。 ◯総務局長  今の現行の状況を申し上げますと、いわゆる機関委任事務につきましていろんな手数料がございます。それは仙台市の場合は規則で定めてございます。それは地方団体の事務ではございませんので条例事項ではないわけです。それで、現状の国と地方の関係からいきますと、こういうものにつきましては地方公共団体手数料令というのがございまして、これを標準的にどぅーどぅと定めてまして、それ以内でということが今までだったわけでございまして、そういう意味で、今回も一つの標準が出されるということでございますので、額の変動というのは今よくわからないことはありますが、基本的にはそういう形で大きく変動はないと思っております。 ◯佐藤わか子委員  今御説明していただいた中でちょっと確認なんですが、教育長教員委員長のことでしょうか。教育委員会の中で委員長はその委員の中から決めるということだったんでしょうか。その辺もう一度確認したかったんですが。 ◯総務総務部参事文書法制課長  教育委員会の制度が改正されまして、教育長教育委員の中から選任するという制度に変わったわけでございます。 ◯佐藤わか子委員  そうしますと、今現在いらっしゃる教育長の任期とかそういうこともあるかと思うんですけれども、これが施行されました場合は来年度の4月1日からスタートと考えてよろしいんでしょうか。 ◯総務総務部参事文書法制課長  制度全体は平成12年4月1日施行ですが、附則で経過措置がございまして、現在選任されている教育長平成12年4月1日以後引き続きお勤めの場合は、3年間までは現行の制度のままでいいという経過措置がございます。 ◯菅原敏秋委員  ちょっと委員長にお伺いしますけれどもね、私が初当選したころは、特別委員会に持ち込むのは大体は資料とかそれからたばこが好きだからたばことか、でもまあ携帯電話なんかができたら携帯電話──やっぱり電源切っておくとかね。で、村上先生がパソコンやっていますけれども、音もカチャカチャカチャカチャカと音がするんだよね。私たちのころは、寝てるか起きて聞いているかやじを飛ばすか質問するかという形だったんですよね。  私は、今こういうふうに説明したやつは、いずれ議員個人インターネットを持った形の中でそれに入力をしていけばいいと。それを事前に自分の質疑の資料として把握しておいて、委員会の中で当局とこの条例なり、条例の改正のこの部分について仙台市として不利益なのかプラスなのかという論議をする。そういう論議を重点的に置くような形でとらえていくとか、そういう方向性に今変わってくると思うんですよ。条文改正とかそういうちょこちょこと。だから、委員長とすれば、特別委員会にそういうものを委員長の見解として皆さん持ってきていいよというような感じでいくのか、よく聞いておうちに帰ってから自分でちゃんと情報をインプットしなさいという考え方なのか。  でないと、委員長がしゃべっていてあとは寝ているかカチャカチャカチャカチャと音がしていて、片方は答弁しているというふうな形にもなることもあるでしょうし。そうすると、何だか自分の右脳左脳があるらしいんだけれども、創造力とか質疑する意識の低下にもつながっていくような気もするんだけれども、まさか、おれ村上さんに「なに今説明中になにチャカチャカしてるんだ」とも聞くわけにいかないよね。昔は漫画見ているなとかはっきりわかったけれども、今は何だか叩いていればまじめにしているように見えるみたいな感じに見えて──よその議員に聞くわけにいかないから。  その辺委員長、みんな持ってきてやってもいいとか、でなければできるだけ説明しているときには音が出ないような打ち方でするとか、そういうような見解持っているか持っていないか。どっちでもおれはいいんだと思うんだかね。庄子委員長の考え方をちょっと聞かせてみてけねかな。 ◯委員長  菅原委員から今指摘されたんですが、私インターネットというかそういう知識が余りにも薄く、また今言われたことも考えないで、まあいいだろうという判断で許可したということでございます。今お話を聞くと、次回から皆さんと相談の上、そういう問題の起きないように処理してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◯菅原敏秋委員  悪いと言っているんではないんだよ。 ◯委員長  いやいや、そういうことでこれから検討させてください。 ◯菅原敏秋委員  ただ、チャカチャカチャカチャカと……。 ◯委員長  それも含めて、今度の委員会のときには、そういう問題が起きないようにしたいと思いますから。
    ◯村上隆志委員  菅原委員からちょっとあったんですが、たまたま私の会派なものですから。  委員長、悪いと言っているんではないんです。先般の議運で、今回は議長さんが議長の判断で運営に責任を持つのでと、しかし常任委員会とかここの委員会は委員長がいるわけですから、委員長の判断でやっても結構ですと。  ただ、今議会に情報化推進議員連盟というのができまして、非常にパソコンを少しみんなでやってみようやという機運が盛り上がっていることを一言つけ加えておきますので。 ◯菅原敏秋委員  パソコンはいいのっしゃ。だから委員長がどう思っているかです。 ◯委員長  今の話を総合して、次の回にそういう問題が起きないように判断してやりたいと思います。 ◯菅原敏秋委員  ただほら、質疑する方の集中力が低下しますし、一人だけ質疑して答えている人一人で、あとはチャカチャカチャカチャカ音を出していたんでは……。こんなのインターネットでインプットすればいいわけだから──まずいいわ。 ◯洞口邦子委員  本当は前回質問させていただければよかったんですが、今回の地方分権一括法というのがかなり膨大で、私もちょっと一度図書室から借りて見てみたんですが、なかなか全体を読みこなすことができないで苦慮していたんですけれども、後で気づいたんですが去年の5月に地方分権推進計画というのが出されていたんですね。今回成立した地方分権一括法に関して、その内容にほぼ沿ったものというふうに認識していいのかどうか、まず伺いたいと思います。 ◯総務局長  私どもの理解といたしましては、先ほどの話にありましたように、推進計画が閣議決定されまして、その内容につきましては、不満の部分もありますが、ほぼその内容に沿いまして、非常に多くの法律改正が行われたものというふうに思っております。 ◯洞口邦子委員  わかりました。  それでは、今御報告いただいた中で、次の定例会に提案される予定の条例が(3)のうちの提案可能なものということですけれども、前回の委員会で追加資料として出していただいたこの法律の概要の中で、必置規制の見直しの項目の中にある──10ページに7項目ありますけれども、この中で名称規制の廃止以外の項目について、ちょっと具体的にどうなるのか。今回の提出資料とのかかわりではちょっと出ていない項目もあるように見受けられるんですが、その辺の条例化などの考え方について伺いたいと思います。 ◯総務総務部参事文書法制課長  必置規制の見直しの中の7項目ですが、1)と3)につきましては、先ほどの御説明した資料の(3)の1)の部分でございます。ただ、それらでもすべて今回条例が提案できるということではなくて、かなり大幅に法令での規制事項が緩和されて、条例でいろいろ新しい項目も決めていかなければならないというようなものもございまして、そういうのは少し検討期間が必要ですので第1回定例会に回るものもございます。簡単に根拠をいじるとか、義務であったのを任意に変わったので設置根拠を設けるだけとか、そういった改正の部分につきましては今回お出ししたということでございます。  それから、2)の職員に係る必置規制の廃止の部分は、必ずしも条例にこれが定められているというものはそんなにございませんで、例えば最後の公営住宅管理委員などにつきましては市営住宅条例に載っております。これらにつきましても存続等を含めましてしばらく検討しますので、今度の議会にはちょっとお出しできないという状況でございま。  それから4)の行政機関又は施設に係る名称規制の弾力化でございますが、これは更生相談所につきましては、簡単な条文整理でございますので今回の議会に出す予定でございます。この部分につきましては、先ほどの(3)の1)には含まれております。審議会ではございませんけれども、審議会等の中の等の部分に含まれていると。 ◯洞口邦子委員  名称規制に関してはいいですから、それ以外で。 ◯総務総務部参事文書法制課長  それ以外、5)については正確に申し上げることはできませんが、5)、6)、7)につきましては条例に規定されているものはほとんどないと考えております。 ◯洞口邦子委員  大体わかりました。分権推進計画の中の項目で、ざっと見たんですけれども市にかかわる条例改正などが必要なのかどうかちょっとわからない問題もあるんですけれども、市にかかわると思われるものが十数項目ほどあるんですが、この前回の概要あるいは今回のこの項目に含まれていないものは、先ほどの考え方として長期的に検討する項目というふうに受けとめてよろしいのかどうか、伺いたいと思います。 ◯総務局長  先ほど申しましたように、推進計画とそれを具体化する法律との関係につきましては、私どもも突き詰めてチェックしているわけではございませんので、先ほど申し上げましたように大筋ではそういうふうになっていると思いますけれども、個々のやつについてどうかということについてはちょっと個々に見てみないとわからないと思います。 ◯洞口邦子委員  そうすると、まだ検討されていない部分もあるというふうに受けとめてよろしいんですか。 ◯総務局長  法律等が変わりましてやる分については私どもはすべて検討しなければいけないわけでございますけれども、先ほどの話にもございましたように、条例でございますので、言葉の問題、文言の問題でございますので、政令省令を見なければいけないということでございます。それから条例事項であるかどうかということの見きわめもしなければいけませんので。  そういうことで、今回はとりあえず今わかっているものをまず1回出して、その後次の議会までにすべてを詰めていくということでございます。 ◯洞口邦子委員  日々いろんな政令省令が出されているということなんですが、あと定例会までに半月ちょっとという時点で、大体次の定例会に提案される予定の議案項目、もし今の時点で何項目ぐらいかわかれば教えていただきたいと思います。 ◯総務総務部参事文書法制課長  先ほどの資料で御説明しましたように、手数料関係で約30分野の条例、それから権利義務関係で20分野。重複している部分もございますので条例数は30プラスくらいになるかと思います。それから(3)の部分で、ちょっとこれは件数を把握しておりませんが10件以内の条例は出るかと思いますので、合計は三、四十といったところだと思います。 ◯洞口邦子委員  それは第1回定例会も含めてだと思うんですけれども、次の定例会に……。 ◯総務総務部参事文書法制課長  失礼しました。第4回定例会には条例数8件の予定です。 ◯委員長  それでは、この件については終了いたします。  それでは、ただいまの報告事項以外で、皆さんから地方分権の推進に関して、当局に対して質問等はありませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ◯委員長  本日の協議については終了いたします。  それでは、次回の委員会開催予定についてであります。  次回の委員会の実施時期については、前回の委員会において御同意いただきましたとおり、来年、平成12年の1月、内容については、基本的には本市における地方分権への取り組みに関する調査及び意見交換としておりますが、今回に引き続き、有識者の方を参考人としてお招きし、意見聴取を行うことも考えております。  さらに、国の動向や本市の状況なども考慮いたしまして、柔軟に検討してまいりたいと考えておりますが、この点につきまして、よろしいでしょうか。             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ◯委員長  それでは、そのようにいたしたいと思います。  そのほかに、委員の皆様から何か御発言等はありませんか。 ◯洞口邦子委員  前回委員長から、委員会開催日の2日前までに控室に資料を届けるというお話を伺った記憶があるんですが、届けられたのはきのうの午前中だったんですね。その件に関して何か──2日前というから2日前に届くと思っていたんですが、遅くなった理由なりについてお示しいただきたいと思います。 ◯総務総務部長  まず、おくれましたのは事実でございますのでおわびを申し上げたいと存じます。  おくれた理由でございますが、ただいま保科参事からも御説明申し上げましたように、国の方の政省令の改正が毎日来ているような状況で、私どもとしては当特別委員会に最新の数字で御説明をしたいということで、資料等をぎりぎりまで待っていたということもございまして、そういうことでおくれてしまいましたので、大変申しわけないと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。 ◯洞口邦子委員  事情はわかりましたけれども、たまたま私はおととい来なかったからいいんですが、2日前だといえば、連絡がなければ届いているものだと思って引き取りに来る可能性がありますので、もしおくれるような場合は御一報いただければと思います。今後ともよろしくお願いします。 ◯総務局長  よくわかりました。そのように配慮いたします。 ◯委員長  ほかにありませんか。              〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ◯委員長  それでは、以上をもちまして、地方分権推進等調査特別委員会を閉会いたします。