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平成25年 11月 定例会(第344回)-12月05日−06号
平成25年 11月 定例会(第344回)-12月05日−06号

宮城県議会 2013-12-05
平成25年 11月 定例会(第344回)-12月05日−06号


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  1. 平成25年 11月 定例会(第344回) − 12月05日−06号 平成25年 11月 定例会(第344回) − 12月05日−06号 平成25年 11月 定例会(第344回)        第三百四十四回宮城県議会定例会)会議録                               (第六号) 平成二十五年十二月五日(木曜日)   午前十時開議   午後一時四十三分散会       議長                     中村 功君       副議長                    佐々木征治君 出席議員(五十九名)         第一番                  太田稔郎君         第二番                  天下みゆき君         第三番                  三浦一敏君         第四番                  境 恒春君         第五番                  堀内周光君         第六番                  石川利一君         第七番                  長谷川 敦君         第八番                  佐々木幸士君         第九番                  村上智行君         第十番                  すどう 哲君        第十一番                  遠藤いく子君        第十二番                  吉川寛康君        第十三番                  伊藤和博君        第十四番                  渡辺忠悦君        第十五番                  細川雄一君        第十六番                  高橋伸二君        第十七番                  菊地恵一君        第十八番                  寺澤正志君        第十九番                  只野九十九君        第二十番                  石川光次郎君       第二十一番                  外崎浩子君       第二十二番                  岸田清実君       第二十三番                  佐藤詔雄君       第二十四番                  菅原 実君       第二十五番                  坂下 賢君       第二十六番                  菅間 進君       第二十七番                  庄子賢一君       第二十八番                  川嶋保美君       第二十九番                  佐藤光樹君        第三十番                  中島源陽君       第三十一番                  本木忠一君       第三十二番                  中山耕一君       第三十三番                  長谷川洋一君       第三十四番                  池田憲彦君       第三十五番                  佐々木征治君       第三十六番                  安部 孝君       第三十七番                  皆川章太郎君       第三十八番                  小野 隆君       第三十九番                  岩渕義教君        第四十番                  本多祐一朗君       第四十一番                  ゆさみゆき君       第四十二番                  藤原のりすけ君       第四十三番                  内海 太君       第四十四番                  坂下やすこ君       第四十五番                  横田有史君       第四十六番                  小野寺初正君       第四十七番                  石橋信勝君       第四十八番                  齋藤正美君       第四十九番                  安藤俊威君        第五十番                  中村 功君       第五十一番                  渥美 巖君       第五十二番                  畠山和純君       第五十三番                  千葉 達君       第五十四番                  仁田和廣君       第五十五番                  藤倉知格君       第五十六番                  相沢光哉君       第五十七番                  中沢幸男君       第五十八番                  渡辺和喜君       第五十九番                  今野隆吉君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 説明のため出席した者       知事                     村井嘉浩君       副知事                    三浦秀一君       副知事                    若生正博君       公営企業管理者                橋本 潔君       総務部長                   上仮屋 尚君       震災復興・企画部長              伊藤和彦君       環境生活部長                 本木 隆君       保健福祉部長                 岡部 敦君       経済商工観光部長               犬飼 章君       農林水産部長                 山田義輝君       土木部長                   遠藤信哉君       会計管理者兼出納局長             吉田祐幸君       総務部秘書課長                西條 力君       総務部参事兼財政課長             伊藤哲也君     教育委員会       委員長                    庄子晃子君       教育長                    高橋 仁君       教育次長                   安住順一君     選挙管理委員会       委員長                    菊地光輝君       事務局長                   齋藤元彦君     人事委員会       委員長                    高橋俊一君       事務局長                   宮原賢一君     公安委員会       警察本部長                  横内 泉君       総務部長                   横山利春君     労働委員会
          事務局長                   谷関邦康君     監査委員       委員                     工藤鏡子君       事務局長                   及川公一君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     議会事務局       局長                     菅原久吉君       次長兼総務課長                秋山政己君       議事課長                   菅原幹寛君       政務調査課長                 濱田 毅君       総務課副参事兼課長補佐            菅原 正君       議事課長補佐                 菅原敏彦君       政務調査課長補佐               諸星久美子君       議事課長補佐(班長)             布田惠子君       議事課長補佐                 菅原 厚君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     議事日程 第六号                平成二十五年十二月五日(木)午前十時開議 第一 会議録署名議員の指名 第二 議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案、議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案、議第三百十二号議案、議第三百十三号議案及び報告第百号ないし報告第百九号 第三 一般質問    〔石橋信勝君、岸田清実君、藤倉知格君〕 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     会議に付した事件 一 日程第一 会議録署名議員の指名 二 日程第二 議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案、議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案、議第三百十二号議案、議第三百十三号議案及び報告第百号ないし報告第百九号 三 日程第三 一般質問    〔石橋信勝君、岸田清実君、藤倉知格君〕 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △開議(午前十時) ○議長(中村功君) これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △会議録署名議員の指名 ○議長(中村功君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、五十七番中沢幸男君、五十八番渡辺和喜君を指名いたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案 △議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案 △議第三百十二号議案・議第三百十三号議案 △報告第百号ないし報告第百九号・一般質問 ○議長(中村功君) 日程第二、議第二百五十九号議案ないし議第二百九十一号議案、議第二百九十三号議案ないし議第三百二号議案、議第三百十二号議案、議第三百十三号議案及び報告第百号ないし報告第百九号を議題とし、これらについての質疑と、日程第三、一般質問とをあわせて行います。  前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。四十七番石橋信勝君。     〔四十七番 石橋信勝君登壇〕 ◆四十七番(石橋信勝君) 皆様、おはようございます。公明党県議団の石橋信勝です。通告に基づき当面の県政の課題について、大綱三点にわたり一般質問をさせていただきます。  まずは、村井知事、三期目の御当選まことにおめでとうございます。  持ち前のすてきな笑顔とバイタリティーあふれる情熱と力で、引き続き、二百三十万県民の衆望を担い、宮城県のリーダーとして復興の最前線に立ち御活躍いただきますよう、心より御期待申し上げ、質問に入ります。  大綱第一点は、東日本大震災からの復興加速化に向けての諸課題についてであります。  東日本大震災の発災から明年三月十一日で早くも三年目を迎えようとしており、被災地では瓦れきの処理がほぼ終了し、農業や水産業も徐々にではありますが再建の道を歩み始めております。しかしながら、仮設住宅では、今なお九万人を超える皆様が先の見えない厳しい生活を余儀なくされており、一体いつになったら普通の生活に戻れるのだろうかと訴える人たちも少なくありません。健康面での不安を抱え、心のケアを必要とする人や要介護の方もふえております。三年目の冬を目前に控え、私は、復興を一段と加速させ、一日も早く当たり前の普通の生活を取り戻すことができるようにすべきであると強く訴えるものであります。  そこで、第一の質問は、仮設住宅や民間借り上げ賃貸住宅に住んでおられる住民を対象に、現状や今後の課題についてお聞きし、行政のニーズを把握するためのアンケート調査を実施してはどうかと提案をいたします。  公明党宮城県本部では、仮設住宅の住民を対象に、これまで三回にわたりアンケート調査を実施し、知事には、その都度、提言や要望を行ってまいりました。また、各自治体では、これまでNPO法人等が仮設団地ごとに各種の調査を行っているようでございますが、県としては、今後の施策に生かすための実態調査をしたことはなかったのではないかと思います。三年の節目となる三月十一日を目前に控え、県としてアンケート調査を実施し、仮設住宅の住民が現段階で県や市町村にどのような施策を望んでるのかというニーズの的確な把握をすることは極めて大切なことではないかと思うのであります。御所見をお伺いいたします。  第二は、住宅やまちづくりに関する復興の見通しについてであります。  仮設住宅等に住んでいる被災者の多くの皆様が今望んでいるのは、移転先となる住宅にいつごろ移転することができるのかという見通しを明示してほしいということでございます。いつごろという見通しだけでもはっきりすれば、希望が持てるようになるというのであります。無論、災害公営住宅建設の進捗状況、防災集団移転促進事業や土地区画整理事業等の進捗状況などもあり、一様には答えられない状況にあることは十分承知をしておりますが、せめて、事業の進捗状況を示し、住宅や宅地をいつごろまでに提供できるようにするといった見通しだけでも明らかにすることはできないものか、御検討いただきたいと思います。  また、仮設住宅等の住まいは、今のところ、平成二十七年三月までは延長されることが決まっておりますが、その先のことについては、まだはっきりしておりません。住宅の提供や宅地の整備が平成二十七年四月以降になる地域もあると予想されます。したがって、仮設住宅等に住むことのできる期間を更に延長する可能性があるということについても言及し、被災者に安心してもらえるようにすべきではないかと思います。知事の御所見をお伺いをいたします。  第三は、仮設住宅の建物の総点検についてであります。  仮設住宅は、平成二十三年四月を皮切りに、全県で二万千八百余戸を整備し、今日に至っております。三年近くになり、床や畳など、あちこちの傷みが目立つ住宅も出てきております。仮設住宅によっては修繕等も行われているようでございますが、三年目を節目に、仮設住宅を安全面や構造面から一度総点検をしてみる必要があるのではないでしょうか。先日の台風で雨水が床下まで入った団地もあります。また、地盤の関係で建物が若干傾き、といの水が側溝に流れにくくなっている団地もあるようでございます。仮設住宅の皆様が少しでも心安らかに安心して住むことができるように総点検し、危険な箇所や修繕を要する箇所について速やかに対処すべきだと思います。御所見をお伺いいたします。  第四は、仮設住宅等の住民を対象とした健康問題、心のケアについてであります。  仮設住宅での生活も三年近くになり、多くの住民がストレスから来る健康不安を抱えておられます。今後、仮設住宅での生活が長引くに伴って、ますます深刻な症状を示す人がふえてくることが予想されます。現在、県では、心のケアセンターを拠点として、さまざまな総合相談、生活支援を行い、対応しておりますが、今後、PTSD、心的外傷後ストレス障害、うつ、自殺企図などの問題もふえてくることと思われます。心のケアセンターの一層の充実強化ときめ細かい対応が求められていると思います。御見解をお伺いをいたします。  第五は、東京都との連携強化について質問をいたします。  今回の大震災に際し、全国の自治体から本県に対しさまざまな支援がありました。そのうち、首都である東京都からは、発災直後から今日に至るまで、宮城県東京都庁の事務所を設置し、そこを拠点として、人的、物的支援をしていただいてまいりました。職員の派遣だけを見ても、宮城県十一人、仙台市五人、気仙沼市十四人、南三陸町五人、それに東京事務所三人を加え、計三十八人に上っており、感謝という以外にありません。その上更なる支援を都庁側に求めることは心苦しいこととは思いますが、都庁側では、本県の要請次第では、更なる支援をすることもやぶさかではないとの構えであると伺っております。この際、復興加速化の観点からも、本県として、都側に支援をしてもらう事項をまとめて協力を求めてはどうかと考えるものであります。ちなみに、職員の派遣人員増とその継続、中学生、高校生の修学旅行の誘致、外国人の観光誘致、中小企業の商品の販路の確保と拡大、オリンピックでの被災地の復興アピールなどが支援対象として考えられます。東京都庁と本県の間で、副知事を筆頭とする支援協議会といった連絡機関を設置し、直ちに話し合いを開始すべきではないでしょうか、御所見をお伺いをいたします。  第六は、県外避難者への支援策の拡充についてであります。  この課題について、私は、昨年三月九日と今年三月六日の県議会予算特別委員会で取り上げましたが、改めて、現段階における課題についてお伺いをいたします。  現在、本県から他の都道府県に避難をされている被災者は、十月十一日現在で八千二百十八人に上っております。各都道府県では、避難者に対しさまざまな支援を行っていただいております。本県では、本年一月から二月にかけて、避難者の避難の現状や帰郷の意思などについてアンケート調査を実施しております。それによると、避難者の住民票の異動は、世帯の一部の異動を含めると実に七割を超える人が異動しております。また、今後の生活の予定として、避難先に定住が三割を超え、三二・一%となっております。その一方で、帰郷を希望する人も二七%になっており、移転先に残るのか、それともふるさとへ戻るのかで心が揺れている避難者の状況を浮き彫りにしているように思われてなりません。このため、避難者への支援策も複雑多岐にわたっているというのが実情です。  私は、先日、愛知県避難者支援センターを訪問し、担当者の皆様と懇談する機会を持ちました。避難者の支援をされている方々からは、避難者は、ふるさとに戻りたいという思いがある中で、いつごろ戻ることができるのだろうか、仮にふるさとに戻った場合、住宅はどうなるのか、仕事はあるのだろうか、子供の学校はどうなるのかなどなどさまざまな不安な気持ちも強く、ぎりぎりの状況に立たされているようだとの話もありました。そして、避難者が何よりも欲しいのは、情報の一層の提供ということでございました。私は、今こそ、避難者のお一人お一人の窮状に丁寧に寄り添い、耳を傾け、個々の状況に応じた適切な助言をすることが必要ではないのかと考えた次第であります。  県では、今年四月から、東京事務所に二人の支援員を配置して対応しておりますが、首都圏以外でも避難者の多い中部圏、関西圏にも支援員を配置し、かゆいところに手の届くようなきめの細かい支援策を講じてほしいと強く願うものであります。御所見をお伺いをいたします。  また、知事には、各地域で行われている交流会等の場に足を運んでいただき、焦燥感を募らせる避難者の皆様に、ふるさとに戻れるように環境を整えるので、ぜひ帰ってきてくださいといった状況をきちっと説明し、激励の言葉を送っていただきたいと思います。また、直接行けない地域の皆様には、せめてDVDを作成し、避難者に勇気と希望を与えられるよう、激励のメッセージを送っていただきたいと思うのであります。あわせて知事の御所見をお伺いをいたします。  第七は、心の復興の拠点となる文化芸術ホールの整備について質問いたします。  本県の震災復興計画によると、これから、いよいよ復旧期から再生期へと向かいます。このときに当たって大切なことは、心の復興をどう推進していくのかという点であります。私は、県民の心に潤いといやしを与え生きる力を沸き立たせていく原動力こそ、文化と芸術の振興にあると考えております。阪神・淡路大震災の復興の折にも、文化芸術の拠点として、神戸市に兵庫県立美術館、西宮市にホールを兼ね備えた兵庫県立芸術文化センターを整備をしており、それがどれほど兵庫県民の心のオアシスとなっているかはかり知れません。本県にも、このような文化芸術の拠点として文化芸術ホールを整備してはどうか、提案をいたします。このホールでは、世界的に著名な音楽家を招聘し、音楽の一大イベントも開催できるようにするのであります。言うまでもなく、財源をどうするのかという重要な問題があります。私は、ホールの建設については、国と仙台市にも働きかけるほか、民間諸団体にも強く呼びかけて、PFI方式でつくってはどうかと提案をいたします。そして、維持管理については、民間に委託する方法で可能になるのではないかと考えております。創造的復興を掲げる知事の決断に期待をいたします。御見解をお伺いをいたします。  大綱第二点は、大学学部の新設と地域医療の充実問題についてお伺いをいたします。  御案内のとおり、東北地方への大学学部整備問題は、安倍総理が十月四日に下村博文文部科学大臣大学学部新設の方針を指示したことから、現実味を帯びました。更に、下村文科大臣は、十一月二十九日、東北地方大学一校に医学部新設を認める方針を明らかにし、早ければ平成二十七年度にも整備されるとのことで一挙に実現の方向へと向かっております。県庁には保健福祉部内に医学部設置支援担当の職員も配置され、国や自治体との連携等に当たるとのことであります。大学学部の新設は、村井知事の掲げる創造的復興の目玉施策の一つであり、私も、医師不足対策と地域医療の充実という観点から、実現をさせたいと考えております。まずは、東北地方への医学部設置が具体化し始めたことに対し、知事はどのような所感をお持ちになっておられるのでしょうか、お伺いをいたします。  本県の地域医療の現状は、人口十万人に対する医師の数で見ると、全国平均が二百三十人であるのに対し、本県は二百二十三人となっており、医師数そのものは、全国並みとなっております。しかし、医療圏域ごとに見ると、仙台医療圏が二百七十人もいるのに対し、他の圏域は、登米の百一人から石巻の百五十六人まで、いずれも全国平均を大幅に下回っており、医師の偏在が目立っております。仙台医療圏を除くと、いずれの圏域も医師不足に陥っているのであります。東日本大震災以降は閉鎖されてる病院もあり、医師不足の傾向は一段と顕著になっております。本県では、これまで医師不足を解消するために、ドクターバンク事業、医師確保緊急対策修学資金貸付事業など、さまざまな対策を講じてきましたが、これらの施策が一定の効果を発揮しているとは思いますが、医師不足を解消するまでには至っておりません。医師の偏在をなくすための対策をとることも大切なことは論をまちませんが、抜本的には、医師数そのものをふやすことが必要不可欠であり、かつ喫緊の課題であります。本県の医療顧問をされておられます久道茂先生も、今年四月十八日に行われた県議会医療問題調査特別委員会の席上、地域医療をやるということを担保する医学部の新設であるならば、私は、ほかの県はつくる必要はないですが、宮城県だけでもとにかくあってもいいのではないかと述べておられます。  東北地方への医学部設置が決まると、琉球大学学部が昭和五十四年に設置されて以来のことで、実に三十六年ぶりという画期的な出来事になります。県として今後どのようなスケジュールで設置を進めようと考えているのか、お伺いをいたします。  また、東北福祉大学財団法人厚生会仙台厚生病院のグループと、東北薬科大学と薬科大学附属病院のグループの二つのグループが医学部の設置構想を発表しておりますが、一校しか認可されない状況の中で、県として二つのグループに対し、どのように対応していかれるのか、お伺いをいたします。  ところで、医学部新設問題で最も大切なことは、何のために設置するのかという目的を明確にし、そのためにどのような大学学部をつくるのかというコンセプトをはっきりさせることではないかと思います。私は、その意味で、新医学部を地域医療に貢献する医学部にするとの位置づけを明確にし、それにふさわしい医学部の体制と医師の養成を図っていくべきではないかと考えるものですが、知事の御見解をお伺いをいたします。  そのために、卒業後、地元の病院への勤務十年程度を義務づけることをする一方で、その間には、医師のスキルを磨くために先進医療の研修を受けることができる機会を与えるというような制度もつくることが必要ではないかと思います。また、医学部設置に当たっては、大震災後、地域医療に使命と責任を持って、他県から本県にみずから望んで来られている志の高い医師の方々とも連携をとって進めていってほしいと願っております。御所見をお伺いをいたします。  さて、大学学部新設について宮城県医師会は強く反対し、先日、村井知事あてに要望書を提出されております。その理由は、医学部を新設すると、教員だけでも三百人以上が必要となり、勤務医から引き抜かれると地域医療が崩壊してしまうことや、医学部の定員を毎年ふやしており、予定どおり医師不足は解消することなどを挙げております。村井知事は、この医師会の要望にどうこたえていかれるのか、御所見をお伺いをいたします。  また、今後、医学部新設に当たり、私は、すべての面で東北大学との連携を強化していくことが必要ではないかと考えております。東北大学との間で、医学部新設に関する協議会のような機関を設ける考えはないかどうかも含め、知事はこの点についてどうお考えになっておられるのか、御所見をお伺いをいたします。  大綱三点目の質問は、当面する県政の福祉にかかわる課題についてであります。  第一は、障害者差別禁止条例の早期制定についてであります。  本年六月、障害者の皆様が長年にわたり強く実現を望んでいました障害者差別解消法が成立しました。この法律は、正式には、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律と呼び、通称、障害者差別解消法又は障害者差別禁止法と呼ばれており、障害のある人もない人も、お互いに尊重しながら、ともに生きる社会を築こうというものであります。我が国では、国連で国連障害者権利条約に批准することを迫られていたことから、国内法の整備が求められていたわけでありますが、障害者差別解消法が成立し、平成二十八年四月に施行されることになり、ようやく批准する環境が整ったことになります。大変喜ばしいことに、昨日の参議院本会議で、この障害者権利条約の締結承認案が全会一致で承認をされました。これにより、条約発効から五年余りで批准することになりましたことを報告させていただきます。国で差別解消法ができ、それに基づく基本方針やガイドラインづくりが始まっている今こそ、県として障害者差別禁止条例づくりに着手すべきではないかと提案をするものであります。  そもそも、障害者差別禁止条例が全国の都道府県で最初に制定されたのは、千葉県であります。新聞記者で、御自身も重度の知的障害のお子様のいらっしゃる野沢和弘さんが中心となって尽力され、障害者本人や家族、更には医療、教育、労働など各界の有識者のほか、多くの県民の賛同を得て、平成十八年十月に制定されています。この千葉県条例は、野沢さんによりますと、県民の目に差別とは何かを明らかにするための、なくすべき差別の例示、実際に差別行為があった場合の解決のための仕組みなど四つの柱から成っているということで、障害のある人もない人も、ともに暮らしやすい千葉県を築いていく上で大きな役割を果たす条例となることが期待され、今日に至っております。その後、北海道、岩手、熊本長崎沖縄の各道県のほか、さいたま市や八王子市、別府市でも条例がつくられており、更に今後もふえていくことが予想されております。  村井知事は、平成十八年十月十六日、千葉県条例が千葉県議会成立した日に、人権問題には慎重な検討と対応が必要であり、現時点では制定できる状態にない。制定は、関係者との話し合いの中で判断したいとのコメントを発表されたと伺っております。知事のこの考えは今も変わっていないのでしょうか。  あの時点から七年が経過し、先ほど来、述べてまいりましたように、他の県でも、条例づくりが進み、国でも差別解消法ができ、国連でも近く国連障害者権利条約を批准しようとしております。更に、障害者差別禁止法だけでなく、障害者総合支援法、障害者雇用促進法の改正など相次いで成立し、障害者をめぐる環境改善が一段と進んできております。私は、最近のこのような動向を見るとき、本県としても、もはや障害者差別禁止条例づくりに着手する環境は整ってきていると考えるものであります。知事の掲げる富県宮城は何のためということを考えるとき、三期目のスタートを切られた今こそ、福祉に光を当てることが重要ではないかと考えるものであります。その第一歩ともなり、福祉県づくりのシンボルともなる禁止条例の制定に着手するのは今をおいてはないと強く訴えるものであります。知事はどうお考えになられているのでしょうか、前向きの御答弁に期待をいたします。  第二は、難病であるALS患者の支援策について質問をいたします。  御案内のとおり、ALSは筋萎縮性側索硬化症と呼ばれ、筋肉の委縮が進行するにつれ体の自由が効かなくなる、原因不明の難病です。若年者から高齢者に至るまで発症し、病気の進行とともに、人工呼吸器をつけ、吸引や経管栄養も必要となり、長期にわたり、二十四時間介護つきで療養しなければならない難病であります。現在、全国に約九千人、うち宮城県内に約二百人いると言われております。患者とその家族にとっては経済的負担が重いだけでなく、二十四時間介護を必要とするため、精神的、肉体的負担も想像を絶するものがあります。  先日、公明党宮城県議団では、一般社団法人日本ALS協会宮城県支部の長尾有太郎支部長ら患者とその家族の代表、そして事務局長をされている東北大学大学院医学系研究科講師の伊藤道哉先生にお会いし、ALS患者を取り巻く状況や行政への要望についてお聞きいたしました。  要望の第一は、ALS患者が安心してレスパイト入院又は長期入院のできる病院施設をふやしてほしいということであります。レスパイト入院とは、在宅で療養中の患者の家族が療養や冠婚葬祭等により介護が難しくなったときに、短期的に病院に入院できる仕組みのことであります。現在、本県にはレスパイト入院のできる病院施設はあることはあるのですが、決定までに時間がかかったり、入院しても在宅のときのようなケアが受けられない場合があり、大きな課題となっております。また、介護をしてくれる家族のいない患者の場合、長期に入院できる病院が必要なのですが、本県には余りありません。このため、レスパイト入院、長期入院が可能となる病院施設をつくってほしいというのが、関係者の切実な思いであります。御所見をお伺いをいたします。  要望の第二は、レスパイト入院の中で、患者にとって必要不可欠となるコミュニケーションをとるための支援をするヘルパーを派遣してほしいという点であります。仙台市には重度障害者コミュニケーション支援事業があり、専門スタッフやヘルパーへの依頼が可能なのですが、県にも事業があるようですが、余り十分機能していないようでございます。県としても、せめて仙台市並みのコミュニケーション支援をしてほしいというのが、関係者の切なる思いであります。また、病院では、ヘルパーにはコミュニケーション支援だけでなく、在宅療養のときと同程度の支援ができるように、支援の拡充をしてほしいとのことであります。それぞれ御所見をお伺いをいたします。  要望の第三は、たんの吸引や経管栄養を実施する事業所の拡充をしてほしいという点です。平成二十四年四月から正式に介護職員が吸引、経管栄養を行うことができるようになったのでありますが、肝心の実施主体となる事業所がそうした事業を行おうとしないところが少なくありません。また、そのような患者を引き受けようとしない事業所もあります。こうした事態を改善するために、県として、介護施設の職員の研修費用への助成などを実施し、事業所への支援をすべきではないでしょうか。御所見をお伺いいたします。  宮城県には、ALSの研究で著名な東北大学学部青木正志教授がおられます。青木教授は、ALSの根本的治療法の開発を進めておられ、関係各方面から注目をされております。今後、国立病院機構宮城病院等とも連携協力し、治験ができるようにならないかという点であります。そして、今後、iPS細胞ともかかわる中で、この宮城県日本有数のALS患者治療する一大拠点とし、難病で苦しむ患者とその家族に大いなる光明をもたらすような宮城県にしてほしいと私は思うのでございますが、御所見をお伺いをいたします。  以上をもちまして、私の壇上からの質問を終わらせていただきます。  御清聴まことにありがとうございました。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。     〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 石橋信勝議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。  まず、大綱一点目、東日本大震災の復興加速化への諸課題についての御質問にお答えをいたします。  初めに、仮設住宅等の居住者を対象にしたアンケート調査の実施についてのお尋ねにお答えをいたします。  県では、これまで、生活不活発病や心のケアなど、健康に係る問題の発生が懸念されることから、市町村と共同し、応急仮設住宅や民間賃貸借り上げ住宅の入居者を対象とした健康調査を実施してまいりました。その調査結果については、市町村と共有し、支援の必要な方々に対しては、市町村と連携して、具体的なケアにつなげるなど、きめ細やかな支援に努めてきたところであります。また、今後の住まいや新しいまちづくりなどに関しましては、各市町において復興事業が進められる中で、順次、アンケートや面談等の形で、被災者の方々の意向確認が進められているところであります。県といたしましては、今後とも市町村との連携を強化し、被災者の方々の意向等も踏まえながら、仮設住宅の入居者を初め、すべての被災者の方々が一日も早くもとの暮らしを取り戻せるよう復興を推進してまいります。  次に、県外避難者の方々に対する激励メッセージについての御質問にお答えをいたします。  県外に避難されている方々に対して、ふるさと宮城の再生への道筋をお示しし、将来の新しい生活に夢と希望をお持ちいただくことは極めて重要と認識をしております。御提案のありました県外避難者の方々へ私のメッセージをお伝えすることなどにつきましては、DVDの作成も含め、前向きに検討したいと考えております。
     次に、文化芸術ホールの整備についての御質問にお答えをいたします。  復興への取り組みを進めていく中で、被災者の方々の心の復興を進めていくことは極めて重要であり、この意味からも、私たちの心を支え、いやし、励ましてくれる力を持つ文化や芸術の果たす役割は非常に大きいものと私も認識しているところであります。現在、我が県には文化や芸術の中核拠点として宮城県民会館がございますが、来年で建設から五十年を迎えることから、施設や設備の老朽化などの問題を抱えており、県民の皆様からも建てかえを望む声が多く寄せられているところであります。しかしながら、厳しい財政状況や近隣の仙台市民会館との関係もあり、これまで議論がなかなか進展しなかったことから、改めて県民会館のあり方を検討すべきと考えております。今後の検討に当たりましては、仙台市とも連携し、PFI方式など、民間事業者の活用も含めてさまざまな角度から議論を進めてまいりたいと考えております。  次に、大綱二点目、医学部新設問題と地域医療対策についての御質問にお答えをいたします。  初めに、医学部設置が具体化し始めたことについての所見はどうかとのお尋ねにお答えをいたします。  私は、被災地である宮城県の地域医療の復興に当たっては、医師不足の解消が喫緊の課題であると認識しており、この問題を抜本的に解決するためには、東北地方に医学部を新設することにより、地域医療を志す医師の重点的育成と地域への医師の定着に取り組むことが必要不可欠と考え、これまで国への働きかけを行ってまいりました。今回示された東北地方における医学部設置認可に関する基本方針は、安倍総理大臣からの指示を踏まえ、文部科学省において対応策を取りまとめていただいたものであり、迅速な対応に感謝申し上げますとともに、具体化に向けた動きが本格化してきたものと、大変意を強くしているところであります。  次に、医学部設置構想を発表した二つのグループへの対応についての御質問にお答えをいたします。  私が思い描く医学部は、自治体病院の医師確保など、地域医療の人材育成に軸足を置き、東北地方に医師を確実に定着させる役割を担っていただこうというものであります。この理念を共有していただける大学等とはひとしく連携を図りつつ、構想の熟度を高めるなど、支援を行ってまいります。  次に、県医師会が医学部新設に強く反対していることへの対応についての御質問にお答えをいたします。  今回の医学部新設は、被災地を中心とした医師不足と地域偏在の深刻化に対応するため、既存医学部の定員増を踏まえてもなお東北地方には医学部の新設が必要であるという我が県の要請に対し、特例として、東北地方において一校に限り医学部新設が認可されることとなったものであります。今回、文部科学省から示されました基本方針においては、新設医学部に求める要件の一つとして、教員等の確保に際し、引き抜き等で地域医療に支障を来さないような方策を講じることが申請大学等に求められているところであり、県といたしましても、こうした方針を十分に踏まえた上で、申請大学等と連携を図りつつ、必要な支援を行うことを通じ、県医師会が懸念する地域医療への影響が生じないよう万全を期して取り組んでまいります。  次に、東北大学との連携についての御質問にお答えをいたします。  東北大学にはこれまでも地域医療のさまざまな分野で御貢献をいただいているところであり、平成二十三年二月には、東北大学、医師会、医療機関及び県の四者で宮城県医師育成機構を設立し、医師の紹介や定着促進に取り組むなど、地域医療を志す人材の育成や定着を進めていく上で、東北大学との連携協力は不可欠であると認識しております。このため、医学部新設につきましても、丁寧な説明を行いながら御理解をいただいてまいります。  次に、大綱三点目、障害者差別禁止条例の早期制定と県政の福祉の諸課題についての御質問にお答えをいたします。  初めに、障害者差別禁止条例の制定についてのお尋ねにお答えをいたします。  我が県の障害福祉施策につきましては、みやぎ障害者プランの基本理念において、だれもが生きがいを実感しながら、ともに充実した生活を送ることができる地域社会づくりを掲げており、障害者差別解消法の制定目的と同じ方向性のもと、総合的な施策の推進に取り組んでおります。県としては、今後とも、障害者を取り巻く環境改善に向けて、政府の方針として策定される差別の解消の推進に関する基本方針や、既に条例を制定している自治体の情報収集などを行いながら、条例化を含めた障害者差別解消に関する必要な取り組みについて検討してまいります。  次に、本県がALS治療拠点となるよう期待するがどうかとの御質問にお答えをいたします。  我が県では、在宅で人工呼吸器を装着したALS患者を介護している御家族のレスパイトを確保するための介護人派遣事業や、宮城県神経難病医療連携センターを窓口とした拠点協力病院による医療ネットワークの構築などのALS等総合対策事業に他県に先駆けて取り組んでまいりました。御紹介のありました青木教授には、同センターのセンター長として御協力いただいておりますことから、医療ネットワークの拠点病院における治験の実施など、県の取り組み等研究の連携も想定されると認識しております。現在、国が進めている難病改革では難病の効果的な治療方法を見つけるための研究を推進することとしており、青木教授が行うALS新規治療法開発の研究は重点研究分野に位置づけられていることから、その成果がALS患者の飛躍的な治療に結びつき、全国に発信されるものと期待をしております。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 震災復興・企画部長伊藤和彦君。     〔震災復興・企画部長 伊藤和彦君登壇〕 ◎震災復興・企画部長(伊藤和彦君) 大綱一点目、東日本大震災の復興加速化への諸課題についての御質問のうち、東京都からの支援についてのお尋ねにお答えいたします。  東京都からは、発災直後より人的支援を初め、さまざまな分野にわたり幅広く継続的な御支援をいただいているところであります。このような支援の受け入れに際しましては、東京都の被災地支援宮城県事務所などと日ごろから復興の進捗状況や課題について意見交換を重ねるなど、これまでも密接な連携の確保に努めてきているところであります。今後ともあらゆる機会を通じて、東京都に対して復興施策への協力をお願いするとともに、情報交換等を更に深め、連携の強化に向けて最大限努めてまいります。  次に、県外避難者支援員の配置についての御質問にお答えいたします。  県外に避難されている方々に対しましては、安定した生活が確保され、また、帰郷のための情報が入手できるよう、きめ細かな支援が必要と認識しております。県では、これまで、避難先自治体や支援団体等と連携し、避難先で開催される交流会や、我が県が首都圏と関西圏で主催する交流会などにおいて、直接、避難者の方々と面談し、必要な情報提供を行うなど、被災市町とともに支援に努めてきたところであります。また、今年度からは、県外避難者の約三割がお暮らしになる首都圏において、県外避難者支援員を東京事務所に配置したほか、全国の支援団体に対して交流会の開催経費等を補助するなど、県外避難者に対する連携と支援の強化に努めてまいりました。今後ともこうした取り組みを継続し、県外避難者支援の充実に努めてまいりますが、県外避難者支援員の更なる配置については、首都圏における取り組みの成果等を踏まえ、検討してまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。     〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕 ◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱一点目、東日本大震災の復興加速化への諸課題についての御質問のうち、応急仮設住宅の供与期間を延長する可能性について言及すべきとのお尋ねにお答えいたします。  応急仮設住宅の供与期間の延長につきましては制度上、市町村を単位として被災者の住宅需要に応ずる適当な住宅が不足している状況にあること、更には、プレハブ仮設住宅については、安全上、防火上及び衛生上支障がないことが条件とされておりまして、国の承認を得て、一年を超えない範囲内ごとに延長が可能とされております。したがいまして、各市町村が進めております災害公営住宅整備や防災集団移転事業等の進捗状況などを見きわめますとともに、各市町村の意向を踏まえまして判断することになりますが、県といたしましては、入居されている方々の心情にも配慮し、できる限り早期に判断し、公表してまいります。  次に、プレハブ仮設住宅を総点検し、危険箇所等に速やかに対処すべきとの御質問にお答えいたします。  プレハブ仮設住宅の一斉点検につきましては、昨年十月末までに、建築後一年経過時点での点検を実施し、確認されたふぐあいについては速やかに修繕をしてございます。また、これまでも、市町と連携して住宅の状況を把握し、必要な修繕を実施しているところでございますが、被災者の住宅再建にはなお時間を要する状況にあることを踏まえまして、入居者の安全確保などの観点から、今後も、市町と連携して適切に対応してまいります。  次に、心のケアセンターの充実強化ときめ細かい対応についての御質問にお答えいたします。  被災された方々の生活再建が進んでいく中で、心の問題を抱える方の増加が懸念されておりますことから、心のケアセンターなどが行っている心のケアに関する取り組みを充実させ、適切な支援を行うことが重要になると考えてございます。このため、心のケアセンターにおきましては、被災市町で支援活動を行っております各種団体や健康調査の結果などから、支援ニーズに関する情報収集を行いまして、被災地域の精神保健活動の状況に応じて、支援者の支援に加え、被災者に対する訪問や相談を行っているところでございます。今後とも必要な人材の確保を図りながら、きめ細やかな支援体制の充実強化に努めてまいります。  次に、大綱二点目、医学部新設問題と地域医療対策についての御質問のうち、医学部設置の今後のスケジュールについてのお尋ねにお答えいたします。  今回、文部科学省から示されました基本方針では、平成二十七年四月の開学を前提とした場合、来年五月までに医学部新設構想を受け付け、六月には有識者会議において、一校の構想を採択するとしたスケジュールが示されております。今回の方針で、新設する医学部についての基本的なあり方や教育上必要な基準が明示されておりますことから、まずは、この方針を踏まえまして、医学部設置を希望する大学等が構想を取りまとめ、申請を行うことが当面の課題となると考えております。そのため、申請大学と連携を図りながら必要な支援を行ってまいります。  次に、医学部の位置づけを明確にし、それにふさわしい体制の整備と医師の養成を図るべきとの御質問にお答えいたします。  今回示されました基本方針におきましては、申請大学等に求める条件として、震災後の東北地方の地域医療ニーズに対応した教育を行うこと、教員等の確保に際し、引き抜き等で地域医療に支障を来さないような方策を講じること、卒業生が東北地方に残り、地域の医師不足の解消に寄与する方策を講じることなどが示されたところでございます。このことによりまして、新設医学部目的や位置づけが明確になったものと認識しており、今後、申請大学等との連携や支援を行っていく過程の中で、その具体策を検討しながら、地域医療に貢献する医学部の新設が実現できますよう取り組んでまいります。  次に、卒業生に地元病院への勤務を義務づけ、先進医療の研修機会を与えてはどうかとの御質問にお答えいたします。  今回示されました基本方針においては、大学地方公共団体が連携し、卒業生が東北地方に残り、地域の医師不足の解消に寄与する方策を講じることが求められており、御指摘のありましたような、卒業生に一定期間、自治体病院等への勤務を義務づけることは大変有効な仕組みであると考えております。また、卒業生が地域に定着していくための適切なフォローアップにつきましても検討していくことが重要であると認識してございます。  次に、震災後に高い志を持って本県に来た医師とも連携して設置を進めてはどうかとの御質問にお答えいたします。  新設される医学部を卒業した医師が地域に定着しますためには、義務年限や地域枠といった仕組みづくりはもとより、地域医療に魅力を感じていただける環境づくりが重要であると考えております。その一環として、御指摘のありました震災後に高い志を持って本県に来られた医師の方々からは、地域医療の最前線で活躍される先輩としての大変貴重な経験や知見を卒業する医師に伝えていただく役割が期待できますことから、どのように新設医学部での教育に生かしていけるかといったことも含めまして、今後申請大学等と協議しながら検討を行ってまいります。  次に、大綱三点目、障害者差別禁止条例の早期制定等、県政の福祉の諸課題についての御質問のうち、レスパイト入院や長期入院ができる病院が必要と思うがどうかとのお尋ねにお答えいたします。  人工呼吸器を装着したALS患者は、たんの吸引が常時必要になるなど、介護者の負担が大きいことから、介護者の精神的、肉体的負担軽減を図る上でも、ショートステイにかわる短期入院でありますレスパイト入院は、在宅療養を支える手段の一つとして重要であると認識してございます。我が県では、ALSを含めた神経難病患者の在宅療養支援策として、神経難病医療連携ネットワーク事業によりまして、レスパイト入院等の調整を行っているところでございまして、今後とも、患者や家族の方々の御要望に沿えるよう、難病医療拠点病院・協力病院のほか、地域の医療機関とも連携しながら、療養支援に努めてまいります。  次に、レスパイト入院患者のコミュニケーションを支援するためのヘルパー派遣についての御質問にお答えいたします。  ALS患者に係るコミュニケーションの支援につきましては、保健福祉事務所及びリハビリテーション支援センターが連携して技術的な支援を行っております。また、ALS患者や家族の要請によりまして、レスパイト入院時の機器設定などにつきましても、コミュニケーション機器導入支援事業により支援を行っているところでございます。仙台市で実施されております重度障害者入院時コミュニケーション支援事業につきましては、障害者総合支援法に位置づけられました地域生活支援事業として実施されておりまして、こうした制度の活用促進に向けまして、他の市町村への働きかけに努めてまいります。なお、レスパイト入院時におきましては医療機関の管理下にございますことから、ヘルパー派遣による身体介護サービス等の提供は難しい状況にあるものと認識しております。  次に、たん吸引や経管栄養を行う事業所に対して、職員研修助成などの支援を行うべきとの御質問にお答えいたします。  我が県におきましては、介護職員等を対象としたたん吸引等に係る研修を昨年度から実施しておりますが、御指摘のとおり、ALS患者へのサービス提供を行う介護事業所は、まだ少ない状況にございます。こうした現状から、県といたしましては、介護事業所を対象とした集団指導や研修会など、さまざまな機会をとらえて、制度の周知やALS患者の受け入れに係る協力の呼びかけなどによりまして、サービスを提供できる事業所の拡大に努めてまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 土木部長遠藤信哉君。     〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕 ◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、東日本大震災の復興加速化への諸課題についての御質問のうち、住宅や宅地の提供の見通しを明示すべきとのお尋ねにお答えいたします。  県では、宮城復興局と連携し、被災された方々が復旧・復興事業の進捗状況を実感できるよう、災害公営住宅の入居開始時期、防災集団移転促進事業や土地区画整理事業による宅地の供給開始時期及び関連する事業の完了予定時期を明示した復興まちづくり事業カルテをことしの三月に二十六地区について公表し、十月には対象範囲をすべての三十四地区に拡大したところでございます。このカルテにつきましては、市町の庁舎、県の土木事務所などに掲示しているほか、県のホームページでも公表しており、更に、被災された方々がより身近に情報を得られるよう、応急仮設住宅団地や地元の商業施設への掲示を進めているところでございます。県といたしましては、復旧・復興事業の加速化に取り組むとともに、被災された方々が住宅再建に向けた復興の状況を確認でき、将来に希望が持てるよう、今後とも、きめ細かな情報提供に努めてまいります。  以上でございます。 ○議長(中村功君) 四十七番石橋信勝君。 ◆四十七番(石橋信勝君) 御丁寧な御答弁ありがとうございます。  若干再質問等させていただきます。  まず、東京都との連携。これは東京都との連携はもとより、各支援をしていただいている県との連携という意味も含めての質問であったわけですが、例えば東京都で修学旅行の支援なんかも、こちらからきちっとお願いをすれば、恐らく東京都の方では、学校なんかの校長会であるとか、そんなとこでもきちっとした職員が行って説明することも可能になるのかなと、そんな思いもありますし、いろんな面でもっときちっとした連携をとられた方がいいのかなということで、これは要望にしておきます。  それから、情報、県外、特に避難をされている皆様、先ほど土木部長は県内の仮設団地とか、そういうところでやってるというお話、きちっとされてるように話を伺いましたが、県外避難者に情報は実は行っているようで余り行ってないという面もございます。先日も、愛知県の方に行きましたら、河北新報の新聞スクラップをちゃんとつくって、そして、それを避難者の方に一軒一軒全部郵送されているという。これは大変喜ばれている。もちろん各新聞のスクラップ集までつくっていろいろ送ってもらっているんですが、地元紙のスクラップが一番よくわかってありがたいということで、いつ戻れるのだろうか、学校はどうなるのかという、そういう思いがあるので、先ほど質問しましたので、こういった県外避難者への情報提供、これはきちっと更に強めてもらいたいなということを、これも要望しておきたいと思います。  それから、芸術文化センターですけども、兵庫県の場合、兵庫県の西宮に震災復興の一環、特に、創造的復興フェニックスということで、このようになって、そして、でき上がったんですが、十年後ぐらいにでき上がったんですが、これ非常に喜ばれているということです。そこを拠点にして、いろんな演劇初め舞台芸術初め、全部さまざまそこでやっているということで大変喜ばれているというので、こういうものがあっていいんじゃないかという意味合いで込めましたので、先ほど、県民会館の改築もあるという話なので、その中できちっと言ったことも含めて検討してもらいたいと思います。  それから、差別禁止条例につきましては、条例も含めて検討するという知事から御答弁いただきました。既に県にはそういうこともありますので、ぜひ一日も早く条例制定を含めて検討してもらいたいと強く要望して、答弁の時間がなくなったので、要望だけにとどめますので、よろしくお願いします。  以上であります。  ありがとうございました。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。     〔二十二番 岸田清実君登壇〕 ◆二十二番(岸田清実君) 大綱二点について質問を申し上げます。  まず初めに、教職員等の労働環境について伺います。  県教育委員会では、六月二十一日から二十八日まで、全教職員を対象に二回目の東日本大震災に伴う教職員の健康調査を行い、過日、その集計結果を公表いたしました。新聞では、教職員燃え尽き二二・七%と報道されましたが、教育現場で大変深刻な影響が出ているものと受けとめる必要があると思います。  今回の健康調査をもとに、幾つかの質問をいたします。  仕事に関するチェック、バーンアウトは今回の調査から加えられたもので、新聞報道にあった燃え尽き二二・七%はこの調査でした。バーンアウトは、教員、看護師、ヘルパーなどに代表されるヒューマンサービス従事者の職務ストレスとされているもので、意欲や関心が失われていく症状が伴うとされています。今回の調査では、心理的な影響が非常に強いと判断され、医療機関への受診が必要とされる要注意が一七・三%、心理的な影響が見られるとする注意が五・四%でした。知事部局の同様の調査では、要注意九・九%、注意一・五%となっており、学校現場でのバーンアウトのリスクが高いと言わなければなりません。このような現状について、教育委員長の見解を求めます。  メンタルヘルスについて伺います。  精神健康全般に関する調査では、四段階のうち最もリスクの高い要注意が四・六%、かなり注意が六・六%と、セルフケアでは対応できないレベルにある教職員が一一・二%になっています。今回の調査での調査票提出者が一万六千百十三人であることから、人数で言えば、千八百人を超える数になります。大変多くの教職員が精神健康面で心配な状態にあることについて、教育長の所見を求めます。  県教育委員会では、このような結果に基づいて、個別相談、研修会、電子メールによる相談事業などの各種メンタルヘルス事業を行っています。文科省対策検討会議がことし三月にまとめた教職員のメンタルヘルス対策についてでは、県教育委員会が実施している諸対策のほかに、産業医、精神科医等の活用を提言しています。都道府県及び市町村の教育委員会事務局に、精神科医との連携等により、教職員のメンタルヘルスケアを担当する専属の産業医や嘱託精神科医を配置して、面接指導、巡回訪問を行うことが有効な取り組みであると提起しています。知事部局では専属の産業医が配置されていますが、知事部局六千人余に比較して、教職員は一万八千人余に及ぶことから、専属の産業医の配置が必要と思いますが、いかがでしょうか。教育長の所見を伺います。  バーンアウトやメンタルヘルスは、変調の原因がストレスとされていることから、ストレスの現状把握と対策が重要です。今回の調査では、ストレスを大変強く感じている五・七%、強く感じている一八・九%となり、前回調査よりもふえています。その原因として、第一に挙げられるのが多忙・業務量の増大、第二が勤務内容の変化となっています。このほかにも、勤務時間の増加、児童生徒との対応、休みがとれないこと、保護者との対応など、学校業務に起因する原因が挙げられています。バーンアウト、メンタルヘルス対策を考えるときに、これら学校業務に対する対策を強化すべきと考えますが、教育委員長の所見を求めます。  学校業務への対策について具体的に伺いますので、教育長の答弁を求めます。  勤務時間の増加がストレスの原因の一つに挙げられていますが、学校現場では、長時間勤務の実態が数多く見られます。富谷町教育委員会の調査で、ある中学校では、平成二十四年度前半の六カ月で学校全体の平均超勤時間が八十時間超となったのが二カ月、七十時間超が三カ月となっています。あくまで学校全体の平均ですから、中には、医師の面接指導が必要とされる月百時間超の超勤をした教職員がいたことは確かだと思われます。  文科省の教職員のメンタルヘルス対策についてでは、教育委員会において、学校における適切な勤務時間管理、労働安全衛生管理体制の整備とともに、実効性のある取り組みがなされるよう求めるとともに、服務監督権者である教育委員会においても、教職員の勤務状況について把握し、時間外勤務の縮減に努める必要があると指摘しています。県立学校では、各自のパソコンで勤務時間を入力することにより的確な時間管理が行われていますが、市町村学校では記憶を頼りに記入するなど、記録のとり方が多様であり、県教育委員会として、正確な勤務時間管理をとるよう、市町村教育委員会に助言すべきと思いますが、いかがでしょうか。  ことし五月十六日、地方公務員災害補償基金宮城県支部審査会は、二〇〇八年に自死した故大泉博史さん、当時登米市立中田中学校教諭でございましたけれども、公務外認定を取り消し、公務災害と認定しました。裁決では、自宅での持ち帰り仕事を推定し、時間外勤務と認定しています。現在の勤務時間調査では自宅での持ち帰り仕事をカウントしていませんが、これを勤務時間に入れるべきだと思いますが、いかがでしょうか。  ストレスの原因に、年休がとれないことが挙げられています。岩手県では、教職員が年休を取得しやすいように、年休の切りかえを九月としています。教職員が最も年休をとりやすいのは夏季休業中だと思いますが、九月切りかえになれば、一層取得率が向上すると考えられます。ことし十月に出された宮城県人事委員会報告では、家族とともに過ごす時間をふやすことなどにより心身の疲れをいやすためにも、年次有給休暇の取得しやすい環境づくりに努めていく必要があると述べています。予算を必要とせずにストレス対策を進める方法として有効だと思いますが、いかがでしょうか。  多忙化対策について伺います。  ストレスの原因の第一に挙げられているのが、多忙・業務量の増大です。ストレスが震災と関係あるかどうかについては、県全体で昨年の四一・七%から、ことし一四・一%に下がっていますが、日常の業務の多さがストレスの原因になっていると考えられますが、所見を伺います。  被災地では、これからますます子供たちの心のケアが必要になります。各地の仮設住宅での居住により同じ学校でも広域に子供たちが分散し、家庭ごとの生活再建に格差が出てくる中で、子供たちへの影響が出てきています。被災した学校には教育復興加配が措置されていますが、現場では、十年は必要との声が出ています。教育復興加配は国によって一年単位で更新されるものですが、数年単位の見通しを持てるよう国に求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。  統廃合した学校には前後二年間の統合加配が行われますが、学校によっては統合によって、不登校の増加、学力の低下などが起きている実態があります。統合加配の延長が必要だと思いますが、いかがでしょうか。  宮城県は、残念ながら、中学校が不登校出現率で全国一になってしまいました。小学校も十三位と上位にあります。県教育委員会が十一月二十八日までにまとめた不登校追跡調査の結果では、不登校の児童生徒のうち、七・五%に大震災の影響が見られるとしています。ほかにもさまざまな要因が考えられますが、今後は、現場での丁寧な対応が求められます。このときだからこそ、三十五人学級の拡大を図るべきではないかと考えています。東北では、福島県山形県が小中学校の全学年を対象とし、福島県は三十人程度学級です。東北では宮城県が最低のレベルになっています。復旧から復興へと移る時期になっていますが、宮城県の将来を担う子供たちに、被災県だからこそ、手厚い施策をとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。  震災時と現在の所属所の違いについて伺います。  健康調査では、震災時と現在の所属所の違いを調べていますが、県全体で震災時点と同じ職場にいるのは三九・九%、石巻市を含む東部教育事務所管内で三七・〇%、気仙沼市を含む南三陸教育事務所管内が三五・三%となっています。津波被災地でおよそ三分の二が震災時の状況を直接経験してしない教職員に入れかわっています。本人が望んで他地域に異動する場合もありますが、残る希望を持ちながら異動した教職員も多いと聞きます。被災地では、子供たちのケアが今後本格的に展開されなければなりません。阪神大震災では、発災後三年を経て、メンタルの面でむしろ深刻な影響が出たとも言われています。父母を亡くした子供たちは生活全般を支えていく必要があります。そのためにも、震災当時を知る教員存在は、被災児童生徒にとって大きなものがあります。一方、新たに異動してくる当時を知らない教員にとっては、大きな精神的負担になるでしょう。本人が希望する場合を除き、被災校からの異動は慎重にあるべきと思いますが、いかがでしょうか。  常勤講師の処遇について伺います。  クラス担任を持てる常勤講師は、ことし五月一日現在で、小中学校、県立学校合わせて千四百二十二人、そのうち、六六講師と呼ばれる通年勤務の講師は九百八十二人になっています。そのうち実際にクラス担任を持つのは四百二十五人です。常勤講師は昇給上限が設定されており、約七年勤務後に昇給頭打ちになっている講師が約六百人と考えられます。多くの常勤講師が正職員と同様に働きながら、身分は不安定で、給与も七年程度で頭打ちになる実態です。全国の常勤講師の処遇と比較して宮城県は最低レベルと言っても過言ではありません。常勤講師については頭打ちになる給与号俸を引き上げることにより、処遇を改善すべきと思いますが、いかがでしょうか。  そして、何よりも安心して子供たちの教育に専念するために、正規職員をふやしていくことが必要だと思いますが、あわせて御所見をお示しください。  常勤講師の多くは複数年にわたり勤務し、長い人では十年に及ぶと聞いています。しかし、年度末の三月三十一日は雇用期間から除外され、一日間の空白がつくられます。この一日は雇用期間でないために、社会保険も空白となります。一日間の空白の根拠は、地方公務員法二十二条、六月を超えない期間で更新することができるが、再度更新することはできないにあるとされています。しかし、総務省の二〇〇九年の四月二十四日の通知や、ことし四月十五日の衆議院予算委員会第二分科会での答弁で、空白を置かなくとも再度の任用は妨げられないとされています。任用の空白について見直しを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。  この問題は、知事部局の臨時職員でも同様であり、空白期間の解消について、あわせて見直しを行うべきと考えますが、所見をお示しください。  関連して、知事部局の臨時・非常勤職員任用回数について伺います。  宮城県では、臨時職員については最長一年まで、非常勤職員については原則三年までとしています。専門性の高い消費生活相談員では、これを超えて運用されているようですが、それでも最長十年です。業務に習熟した臨時・非常勤職員を雇い止めにすることは、業務の継続性、労働のモチベーションと質の確保、周囲職員への物理的負担、採用の事務コストなど、さまざまな観点から不合理であると指摘しないわけにはいきません。二〇一二年八月二十八日に、消費者庁は、総務省との協議のもと、非常勤の任用回数に制限を設けないことに法令上問題はないこと、消費生活相談員の任用について、技能や実務経験の蓄積、専門性向上のために任用回数を設けることは適当でないことを通知しています。少なくとも、消費生活相談員など専門性と経験の蓄積が必要と思われる業務については任用期間の上限を撤廃すべきと考えますが、御所見を伺います。  大綱二点目、放射能対策について伺います。  岩手県は、十一月十八日、県として、二〇一一年度、一二年度分の損害賠償分について、国の原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介手続、ADRを申し立てると発表いたしました。岩手県は六十六億二千五百十四万六千円を東京電力に請求し、支払い済みの三千百七十五万四千円、支払いの合意に達した二十六億四千四百八十三万円並びに震災復興特別交付税相当額十八億四千六百六十万五千円を除く二十一億百九十五万七千円を今回の和解仲介に申請する予定です。岩手県では、牧草地の除染・再生事業が県の事業として行われていることから金額が大きくなっていますが、申し立て予定になっている汚染稲わら・牧草の保管処理費用十三億千七十万円余については、支払いに向けて協議が進んでいるとのことであります。一方、宮城県では、県が負担した経費の請求は事業費が二〇一一年度分一億三千二百四十七万余、人件費が二〇一一年度と一二年度分で一億九千六百五十六万円余となっており、二〇一二年度分の事業費はこれからとなっています。財源は、震災復興特別交付金とともに一般財源が充てられていることから、二〇一二年度事業費分の請求を速やかに行うことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。  また、県関係の損害賠償請求に関するこれまでの協議で主な対立点になっている点は何か、お示しください。協議の経過によっては、県としてもADRの活用を検討すべきと思いますが、あわせてお答えください。  補償問題について更に伺います。  農畜産物関係の原発事故損害賠償請求は、JAが中心となって、損害賠償対策宮城県議会が取りまとめて東京電力に請求しています。平成二十三年八月三十一日の第一次請求からことし九月三十日の第二十五次請求までで、二百八十八億三千二百八十八万九千百六十九円となっています。このうち支払いに至ったのが九月三十日現在で百八十二億二百二万八千二百五十九円、未払いは百六億三千八十六万九百十円となっています。支払いは請求全体の六三・一%となっていますが、タケノコ一〇〇%、肉牛八四・九%以外は五〇%以下にとどまっています。例えば、放射能の吸収抑制のために、県は水田へのカリウム散布を指導しましたが、カリ対策一億一千二百万円は全額未精算となっています。牧草の汚染対策のため代替飼料を給餌しましたが、この請求については五二・七%、草地除染については三二・四%です。今後、県としても、早期の全額支払いに向けて一層の努力を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。また、東京電力との協議状況と論点、今後の見通しについてお示しください。  社民党宮城県連合は、焼却灰の取り扱いなど、身近なところでの放射能対策について、県内各自治体の取り組みを調査しています。焼却灰の取り扱いを中心に何点か質問いたします。  ストーブ、ふろなどを中心にまきの使用があり、焼却灰は畑などに過去は散布されていました。社民党県連合の調査では、焼却灰についても、八千ベクレル超の指定廃棄物申請対象のものが確認されています。放射能汚染廃棄物について、現在は八千ベクレルを基準に指定廃棄物か一般廃棄物とするかが分かれることになります。そもそも測定しなければ取り扱いのレベルさえわからないことになります。このことからも焼却灰の測定体制整備の重要さを指摘できますが、いかがお考えでしょうか。  福島第一原発事故後、自宅で発生した焼却灰についても、濃縮によって線量が高くなることから注意が促されてきましたが、十分徹底されていない面があります。自家消費野菜の栽培が多いところでは特に注意が必要です。社民党県連合の調査では、食料品以外の検査は受け付けていないと回答する自治体が、回答した三十のうち十五あります。はかってみなければ実態は確認できないことから、市町村への焼却灰測定実施への助言をすべきと考えますが、御所見を伺います。  焼却灰の処理について伺います。
     一般家庭の焼却灰については、一般廃棄物として収集している自治体、住民が自治体に持ち込んで一括管理している自治体、特に対応していない自治体と、ばらばらです。ふろにしても冬期間のストーブでも日常生活にかかわるものですから、一日当たりの量が大きくなくとも、たまれば結果的には相当な量になるものと考えられます。処理のシステムができていなければ、畑や山林に散布せざるを得なくなります。焼却灰の収集についての県内自治体の対応を整えていくことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。  収集などの対応整備とあわせて、注意喚起、広報が重要だと思いますが、これも自治体間で差があります。自治体での注意喚起、広報について徹底を呼びかけるべきと思いますが、あわせて御所見をお示しください。  八千ベクレル以下の放射能汚染廃棄物の取り扱いについて伺います。  一般廃棄物として処理することになっていますが、その処理は進んでいないのが実態です。自治体からは、住民理解を得ることは難しいことから、処理できない状況にあるという声が上がっています。一方、汚染稲わらや牧草は、一時保管場所や農家の庭先、牧草地等に保管されています。一時保管場所に借用している土地期限つきで借りているものがほとんどであり、牧草地等に保管されているものは、作業の妨げになっているものがあります。八千ベクレル以下の放射能汚染廃棄物の処理も喫緊の課題と言わなければなりません。自治体からは、既存の一般廃棄物焼却施設とは別の施設を設置すべき、指定管理廃棄物と同じ扱いとすべきとの意見が出ていますが、所見を伺います。  福島第一原子力発電所事故による放射能被害はいまだもって収束とは到底言えない状況であり、県民生活のあらゆる面できめ細かな対策をとられることを期待し、壇上からの質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。     〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 岸田清実議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。  まず、大綱一点目、教職員等の労働環境についての御質問にお答えをいたします。  初めに、知事部局の臨時職員の空白期間を解消すべきとのお尋ねにお答えをいたします。  県では、必要に応じ、地方公務員法及び地方公務員育児休業等に関する法律に基づき、臨時職員を任用しております。その任用期間については、法律上、地方公務員法に基づくものは六カ月以内、育児休業法に基づくものは育児休業期間内の一年のみとされており、同一人の任用の更新は、地方公務員法に基づくものについてのみ一回、六カ月以内に限って認められております。県では、これらの任期を満了した方を改めて臨時職員として任用する場合には、運用上、二月以上の中断期間を置いております。このような取り扱いをしておりますのは、臨時職員の任用は、緊急の場合、臨時の職に関する場合等に限って認められるものであるという制度の趣旨にかんがみ、一たん法定の任期を勤め上げた方を改めて任用する際には、一定の空白期間を設けることが適切と判断していることによるものであります。  次に、専門性と経験の蓄積が必要な業務については任用期間の上限を撤廃すべきとの御質問にお答えをいたします。  県では、多様化する行政課題に迅速に対応するため、消費生活相談員や心理カウンセラーなどの非常勤の職を設置し、専門的知識や経験などを有する方を任用をしております。非常勤の職については、毎年度の予算や任用計画において、設置の必要性等を再確認することとしているため、その任用期間についても、原則として一会計年度内としておりますが、必要な知識や経験を継続的に発揮していただけるよう、同一人の再任を二回程度まで可能とする運用を行っております。また、業務の特殊性や地理的条件などから、資格や経験を有する者の任用が難しい職種については、五年又は十年まで同一人の再任を可能とする特例を認めております。このように、非常勤職員について、その再任回数に一定の制限を設けておりますのは、任期を限って任用する職の趣旨にかんがみ、職の設置の必要性を検証し、幅広い人材を活用するという観点から、このような取り扱いが適切であると判断していることによるものであります。  次に、大綱二点目、放射能対策についての御質問にお答えをいたします。  初めに、今後の県の損害賠償請求についてのお尋ねにお答えをいたします。  自治体経費の賠償請求に当たりましては、東京電力から、自治体への対応に先立ち、個人や法人、個人事業主への対応を最優先にしたいとの意向が示されたことから、我が県としては、これまで民間被害者の十分かつ迅速な賠償に向けて、相談への対応や風評被害への対応を優先してまいりました。そのため、県の請求分については、今のところ、平成二十三年十二月二十七日に請求した同年十一月三十日までの被害対策経費の確定分と、平成二十五年六月二十七日に請求した平成二十三年度及び平成二十四年度の被害対策に要した人件費となっております。今後は、民間賠償において一定の進捗が図られてまいりましたので、平成二十三年度の未請求分、そして、平成二十四年度以降の対策経費についても、できる限り早期に請求できるよう努めてまいります。  次に、県の損害賠償請求における東京電力との対立点と和解仲介手続の活用についての御質問にお答えいたします。  東京電力との対立点については、特に賠償対象範囲に対する考え方の相違があります。東京電力の考え方は、政府の指示によって自治体が負担を余儀なくされた検査や調査、保管などの経費に限るとしておりますが、県としては、原発事故対策に要したすべての経費が対象になると考えております。具体的には、住民に対する健康影響調査や風評被害払拭のための経費等についても賠償の対象として認めるよう、東京電力と折衝を行っているところであります。  なお、今後交渉が進展しない場合には、必要に応じて、原子力損害賠償紛争解決センターへの和解仲介申し立てや裁判所への提訴を検討してまいります。  次に、八千ベクレル以下の放射性物質汚染廃棄物に関して、既存の施設以外での処理や、指定廃棄物と同じ扱いを求める声についての御質問にお答えいたします。  県では、一キログラム当たり八千ベクレル以下の放射性物質汚染廃棄物の処理については、国の支援事業である農林業系汚染廃棄物の処理加速化事業の活用による処理を市町村に働きかけてきたところであります。その中で、既存施設以外の仮設焼却施設の設置についても、処理に必要な場合は補助の対象となっておりますので、引き続き、個々の市町村と協議を重ねながら、処理が進むよう努めてまいります。  また、放射性物質汚染対処特措法の規定により、八千ベクレル以下の放射性物質汚染廃棄物は、通常の一般廃棄物と同様に安全に処理できるものでありますことから、一般廃棄物として市町村で処理すべきものとされております。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 環境生活部長本木隆君。     〔環境生活部長 本木 隆君登壇〕 ◎環境生活部長(本木隆君) 大綱二点目、放射能対策についての御質問のうち、家庭用まきの焼却灰の測定体制についての御質問にお答えをいたします。  昨年一月に環境省から、まきストーブ等を使用した際に発生する灰の取り扱いについての通知がございました。それによれば、灰については、その安全性が確認された場合を除き、庭や畑にまいたりせず、市町村等が一般廃棄物として収集し、処分を行うこととされております。なお、処分に当たっては、灰の放射能濃度を測定し、指定廃棄物とするか、一般廃棄物として処分するかを判断することとなりますので、測定は重要と認識しております。市町村における測定体制につきましては、これまで、市町村、県、国により順次整備を進めてきており、県内全市町村に合計で百二十二台の放射能測定機器を配備したところでございます。焼却灰についてもこの体制の中で測定が可能であり、必要に応じて市町村において運用されているものと認識しております。  次に、市町村への焼却灰測定実施への助言についての御質問にお答えをいたします。  一般家庭から発生する焼却灰については、さきの環境省からの通知により取り扱いが示されており、市町村に周知をしているところでございます。県といたしましては、市町村それぞれの実情による対応の違いがあることは承知しておりますが、改めて、市町村の状況を把握して、必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。  次に、焼却灰の収集に関して市町村の対応を整えてはどうかとの御質問にお答えをいたします。  さきの国からの通知では、焼却灰の取り扱いにおいて、収集の方法や日時等を住民に周知するなど、具体的な対応についても示されているところでございます。それぞれの市町村によって発生量や保管している環境等が異なることから、市町村では、この通知の考え方に基づいて、地域に合った対応をしているものと考えております。  次に、市町村間で差のある注意喚起や広報の徹底についての御質問にお答えをいたします。  焼却灰を含め、放射性物質汚染廃棄物を適正に取り扱うためには、地域住民に放射性物質を正しく御理解をしていただくための広報は重要となっております。県といたしましては、今後、市町村担当課長会議などの機会をとらえて、市町村での焼却灰の取り扱い方法とともに、住民への広報についても改めて周知してまいりたいと考えております。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 農林水産部長山田義輝君。     〔農林水産部長 山田義輝君登壇〕 ◎農林水産部長(山田義輝君) 大綱二点目、放射能対策についての御質問のうち、農畜産物関係の損害賠償についてのお尋ねにお答えいたします。  JAグループ東京電力原発事故畜産物損害賠償対策宮城県議会に対する東京電力の損害賠償がおくれていることについては、東京電力において請求後の審査事務に時間を要しているためとの説明を受けております。県といたしましては、これまでも、東京電力に対し、迅速な損害賠償が実施されるよう強く申し入れ、また、国に対しても、あらゆる機会を通じて要望してきたところであります。  御指摘のありましたカリウム散布については、審査に必要な証憑書類を提出しており、早期の支払い開始に向けて協議が進められております。また、代替飼料については、請求書に添付する証憑書類の調整に時間がかかっており、確定し次第、支払いが進むものと考えております。草地除染については、県が除染の取り組み方針を定め、除染単価を東京電力と協議した結果、今年四月に合意し、支払いが開始されております。その後、東京電力では、審査体制を見直しており、今後順次支払いが進むものと見込まれております。県といたしましては、今後とも損害賠償の支払いが迅速に進められるよう、JAグループ協議会を支援するとともに、東京電力に対し働きかけてまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 教育委員会委員長庄子晃子君。     〔教育委員会委員長 庄子晃子君登壇〕 ◎教育委員会委員長(庄子晃子君) 大綱一点目、教職員等の労働環境についての御質問のうち、教職員のバーンアウトのリスクが高い状況についてのお尋ねにお答えいたします。  今回の健康調査は、平成二十三年十二月に引き続き二回目の調査でありまして、東日本大震災から二年三カ月が経過した時点において、震災後の業務の変化などにより教職員に疲労が蓄積しているのではないかとの懸念があったことから、新たにバーンアウトの調査を追加し、本年の六月に行ったものでございます。バーンアウトは、一定の期間を経てからあらわれる症状でありますが、今回の調査では、要注意が一七・三%、注意が五・四%という結果になりました。震災から二年以上が経過し、教職員の中で、肉体的、精神的な疲労が蓄積されていることが数字上からも示されたものと考えております。今後は、このような結果を踏まえて、職場における仕事の進め方や心身の健康面などにおいて、これまで以上に配慮が必要であると考えております。  次に、学校業務に対する対策を強化すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  学校を取り巻く社会環境の変化に加えまして、被災した我が県におきましては、児童生徒の心のケアへの対応等により業務量も増大していることから、教職員の負担も増加しているものと認識しております。このため、教職員の加配、緊急学校支援員等の外部人材の活用、部活動における休養日の設定などの対策や、外部の専門家による学校経営相談会などの学校現場の支援策を講じてきております。今後もこれらの対策により、学校業務の改善、支援に努めるとともに、学校現場みずからの工夫による業務改善も促してまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 教育長高橋仁君。     〔教育長 高橋 仁君登壇〕 ◎教育長(高橋仁君) 大綱一点目、教職員等の労働環境についての御質問のうち、多くの教職員が精神面で心配な状況にあると思うがどうかとの御質問にお答えいたします。  今回の健康調査の結果から、前回同様、現在でも教職員の中に心身の不調を感じている教職員がいることが明らかになり、改めて、大震災が子供たちだけでなく、教職員にも大きな影響を与えているということを認識しております。県教育委員会といたしましては、これまでも教職員のメンタルヘルス対策に取り組んできたところでありますが、今後更にこの対策を強化していく必要があると考えております。  次に、教職員向けに専属の産業医が必要ではないかとのお尋ねにお答えいたします。  教職員の健康管理は、設置者において体制を整備することとされております。県教育委員会では、産業医である健康管理医を本庁に二名、教職員が五十人以上の県立学校及び地方機関に一名ずつ配置しており、各所属において職員の健康管理や健康保持増進に関する相談等を行っております。健康管理医は五十人以上の職場に配置することとなっていることから、五十人未満の職場においても、教職員が相談できるように、十一月から電子メールによるメンタルヘルスの相談事業を開始したところであり、今後とも、メンタルヘルス対策に努めてまいります。  次に、県立学校と同様に、正確な勤務時間を記録するよう、市町村教委に助言すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  県教育委員会が実施している在校時間の把握方法等については、市町村教育委員会に情報提供し、活用していただくよう取り組んでおります。また、県教育委員会・市町村教育委員会教育懇話会などの各種会議において、教職員の健康保持増進につなげるため、在校時間等の把握に努めるよう、更に要請してまいります。  次に、自宅に持ち帰って行った仕事の時間を勤務時間管理においても勤務時間として扱うべきではないかとの御質問にお答えいたします。  県教育委員会といたしましては、教職員の健康管理を図るため、宮城県教育委員会における職員に対する健康管理対策実施要領を策定し、県立学校等の教職員の在校時間等の把握に努めているところであります。職員に対する健康管理対策を図るためという要領の趣旨から、正規の勤務時間外における在校時間を把握することとしたものであり、いわゆる持ち帰り仕事は対象とは考えておりません。  次に、年休を九月切りかえにしてはどうかとの御質問にお答えいたします。  県教育委員会では、年次有給休暇の持つ意義を踏まえて、これまでも、県立学校市町村教育委員会を通じて、各市町村立小中学校に対し、休暇の計画的な取得促進について周知を図っているところであり、今後とも継続してまいりたいと考えております。  なお、年次有給休暇の九月切りかえについては、その導入による効果等について他県等の状況を参考にしていきますが、基本的には、他の任命権者とのバランスを考慮して考えていく必要があると認識しております。  次に、ストレスの主な原因は日常の業務の多さだと思うがどうかとの御質問にお答えいたします。  震災から二年以上が経過したものの、学校現場では、児童生徒や教職員が震災の影響からさまざまな点でストレスを感じている状況にあると認識しております。このような中で、今回の調査結果では、震災関連の業務は減ったものの、全体としてはストレスの原因として業務量の増加との回答が多くなったものと考えております。県教育委員会といたしましては、沿岸部では今も仮設校舎での授業を余儀なくされている学校もあるという現状を踏まえながら、学校現場における業務の精選を図り、教職員の健康維持に努めてまいりたいと考えております。  次に、教育復興加配についての御質問にお答えいたします。  東日本大震災の被災に伴う教職員の中長期的な加配措置については、これまでも、被災後の各学校の実情等を国に伝え、支援の継続を求めてきたところであり、今年度においても、前年度と同じ教育復興加配が確保できたところであります。震災後三年目を迎え、児童生徒の集中力の低下や不登校児童生徒の増加など、心の支えやきめ細かな指導を要する児童生徒が多くいる状況を踏まえれば、教育復興加配が来年度以降も継続されることが必要であると考えており、国に対し強く要望してまいります。  次に、学校再編・統合加配についての御質問にお答えいたします。  統合を行う学校については、円滑な学校運営と環境変化に伴う児童生徒の不安解消等を図るための支援として、市町村教育委員会の要望を踏まえ、統合の前年度と統合年度に教職員を加配しております。学校再編・統合加配について、更に長く配置することは、新たな財政負担が伴うことから困難と考えておりますが、不登校児童生徒の増加に対応する児童生徒支援加配や児童生徒に対するきめ細かな学習支援のための加配措置については、引き続き国に対し要望してまいります。  次に、三十五人学級の拡大についての御質問にお答えいたします。  現状においては、国からの加配措置がない中で、県独自に三十五人学級を拡充することは困難な状況であると考えております。文部科学省では、法律に基づく少人数教育の推進役のあり方等について今後更に検討することとしておりますことから、今後の国の動向を注視しつつ、三十五人学級を小学校第三学年以降の学年へ早期に拡大するよう引き続き国に要望してまいります。  次に、被災地における人事配置のあり方についての御質問にお答えいたします。  県教育委員会では、人事異動方針にも、被災地域における学校の教職員体制の充実強化に努めることを明記し、教職員の異動に当たってきたところであります。被災地域の学校に勤務する教職員の異動に当たっては、地域や学校の状況を考慮し、子供たちの心のケアへの対応や教職員個々の抱えている諸事情等も十分に勘案しながら進めてまいりました。今回の大震災は子供たちの心にさまざまな形で影響を与えており、発災後二年九カ月がたとうとする現在でも、子供たちの心のケアを図っていくことが大変重要であると考えております。このことから、引き続き、個々の教職員の抱えている諸事情等も勘案しながら、人的体制の強化に努めてまいります。  次に、常勤講師の頭打ちになる給与号俸を引き上げるべき、また、正職員をふやすべきとの御質問にお答えいたします。  常勤講師の給料については教育職給料表を適用しておりますが、一定の上限を設けた上で、正規任用職員の例により、任用の都度、経験年数の調整等を行い、決定しております。その上限額が全国的に見て低い状況にありますことから、引き上げについては、引き続き検討してまいりたいと考えております。また、定数内講師については、できるだけ解消をするよう努めてまいりたいと考えておりますが、一方で、学校統廃合などの将来の需給予測などを考慮し、総合的に判断しなければならないことを御理解願います。なお、引き続き、長期的な見通しを持った計画的な採用と人事配置に努め、今後とも、安心して子供たちの教育に専念できる人的体制の整備に努めてまいります。  次に、常勤講師の任用における一日の空白期間について見直しを行うべきと考えるがどうかとの御質問にお答えいたします。  臨時的任用職員については、地方公務員法第二十二条第二項により、最長一年間を超えて任用の更新ができないと規定されているところであり、このため任用しない期間を設けているところであります。今後とも、地方公務員法の趣旨を踏まえつつ、他の任命権者との整合性を図りながら、学校現場の特性も考慮して適切な運用を図ってまいります。  以上でございます。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) 御答弁ありがとうございました。  幾つか再質問させていただきます。  まず、非常勤職員、臨時職員、知事部局の関係について伺いますけれども、消費生活相談員などは例外的に五年又は十年まで、任用回数を幅を持たせるというお話でした。先ほどの壇上の質問で、消費者庁通知も任用回数に上限を設けることは適当でないと、その専門性、あるいは経験の蓄積、そういうことにかんがみて、そういう通知を出されているんだと思います。あと、ことしの二月だったですか、震災にかかわる基金活用の事業についても、雇い止めをしないところについては基金活用について延長することを認めるという通知も新たに出しています。つまり、少なくとも、雇い止めを消費生活相談員についてはしないようにすべきだというのがスタンスだと思うんです。そういう中で、特例的に幅を持たせて五年又は十年ということですけれども、では、この十年の根拠というのは一体何なんですか。 ○議長(中村功君) 総務部長上仮屋尚君。 ◎総務部長(上仮屋尚君) 消費生活相談員についての任用の最長の期限を十年、その根拠は何かという御質問でございます。  十年についての明確な、客観的な根拠があるわけではありませんけれども、先ほど知事から御答弁を申し上げましたとおり、そもそも非常勤職員、一年ごとにその必要性を判断をして任用するということですので、その職あるいはその方が適任かどうかということをその都度判断をする必要があるということで、原則が一年、それで三年まで延ばせるということにしながらも、ただ、議員御指摘のとおり、消費生活相談員については、一定の経験なども非常に重要であるということで、例外的に、より一定期間勤められるようにしようということで、十年以下勤められるということにしているものでございます。その他のいろいろと相談員ございますけれども、それらについても十年というふうな一定の区切りとして、ここで、ある特定の方については、違う方をそれに勤められる方を任用して広く公務の門を県民の方々に開放するという趣旨でございます。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) そうなんですね、根拠がないんですよね。だから、それで国も含めて、雇い止めあるいは任用回数に上限を設けるべきではないということを通知もしているわけなんです。しかも、いろんな新しい形のトラブル等がすごくふえてるわけです。知識とあわせて経験というのが非常に重要なわけで、ですから、これの根拠がないとすれば、今後、これを再検討していくべきと思いますけれども、そういう余地はないんですか。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 部長が答弁したとおり、十年の明確な根拠はありません。ただ、それを言い出したら、知事の任期はなぜ四年なんだ。議員の任期はなぜ四年なんだ。定年はなぜ六十歳なんだ。その根拠は何だと言われたら、だれも説明できない。そのように世の中なっているからだとしか説明できないわけでございます。問題は、あくまでこれは非常勤職員、ですからこれを十年を十五年、二十年とやっていくと、結局、正規職員との差がなくなってしまうということが一つ。それからもう一つは、幅広い人材を活用しなければならない。同じ人がずっとやっていってしまって、もう、ほかの人が門戸を閉じてしてしまうということになると、これもまたよろしくないということもあって、最大限経験を生かして十年という形にさしていただいているということでございますので、ぜひ御理解を賜りたいというふうに思います。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) 理解はできないということですね。これはここでやめますけど、ぜひ検討してほしいと思います。なぜ四年か、なぜ六十歳かという議論とはちょっと筋が違うと思います。ぜひ検討していただきたいというふうに思います。  教育長に伺いますけども、さっきの統合加配、新たな財政負担になるので、期間の拡大については今のところ難しいということですけども、答弁でも触れられましたけど、統合によって、例えば学力の低下とか荒れとか、そういうものが出ているということについて認識されているんですか。 ○議長(中村功君) 教育長高橋仁君。 ◎教育長(高橋仁君) 統合によって子供たちの学ぶ環境が大きく変わることになりますので、それによっていろいろなことが生じる可能性があるということは認識をしております。そういったことで、この統合加配については、これまで一年間だったものを二年間というふうにいたしました。そういった二年間の中で準備そして統合の当該年度、その二年間をかけて、そういった子供たちにきめ細かなケアをしてほしいということで対応したところでございます。これを更に延ばすということになりますと、先ほど申し上げたような事情もありまして、大変困難だということでございます。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) 現場の自治体の教育長さんからも、ぜひ延長してほしいという要望はお聞きしてるんですけども、ぜひ実態に合わせて検討していただきたいというふうに思います。  あと、勤務時間の把握の問題ですけれども、各市町村教育委員会で、かなりやり方がばらばらということになっているんです。どういう調査をしているかということについては、県教委では把握をしているんでしょうか。 ○議長(中村功君) 教育長高橋仁君。 ◎教育長(高橋仁君) 私のところまでは、すべての市町村でどういう在校時間の把握をしているかという報告は上がっていないところでございます。ただ、それぞれの市町村のやり方に応じて、この時間についての管理をしているものと考えております。ただ、一部にまだそういった取り組みをしてないというところもあるというふうに聞いておりますので、そういったところについては、先ほど答弁申し上げましたように、すべての市町村でそういった在校時間の管理をしていただくように更に要望してまいります。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) 実際の具体的な調査方法について教育長まで上がってないということですけども、把握しているのかどうか確認をしていただいて、もししてないとすれば、その数字まで別としても、どういう調査方法をしているのか、県教委として把握しておくべきだと思いますけども、いかがですか。 ○議長(中村功君) 教育長高橋仁君。
    教育長(高橋仁君) 県としてそれを一律に全部調査をしてというところまで今やるべきかどうかということは、直ちに判断が難しいかなというふうに思います。それぞれ服務管理については、市町村の教育委員会の範疇でありますので、県がそれを飛び越えて一律的に何かやるような姿勢を示すということは避けた方がいいというふうには考えております。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) 放射能対策について伺いたいと思います。  先ほど、部長の答弁で、市町村に配置をしている測定機器で適切に運用されているのではないかというお話でした。私どもの調査で、例えば焼却灰について、測定対象にしていない、要するに受け付けていないというふうに回答した自治体が三十、今のところ回答をもらってるんですが、そのうち十五なんですね。食料品だけしか測定しないというところがかなり多い、ですから、適切には運用まだまだ不十分な点があると思うんです。先ほど答弁もありましたけれども、焼却灰については、はかってみなければわからないわけで、せっかく配置した測定器を十分その機能を発揮するためには、焼却灰も含めて測定対象にするようにこれは助言すべきだと思いますけれども、いかがですか。 ○議長(中村功君) 環境生活部長本木隆君。 ◎環境生活部長(本木隆君) まきストーブ等の燃やした灰の取り扱いについては、まず、二十四年二月に国から通知が流れて、周知を図ってまいりました。それ以降の市町村の対応について、焼却灰に限った調査をしているわけではありませんが、一定の状況把握はしているつもりでございました。ただ、今回、議員から、このような独自の調査結果に基づく課題、問題があるんではないかという御指摘もありましたので、改めて、我々も町と協議をしながら、意見交換しながら、課題の把握に努めていきたいというふうに思っております。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) 次に、八千ベクレル以下の放射能汚染廃棄物の処理について伺います。  国の支援を受けて、仮設も対象という答弁ございました。各自治体に処理計画を県として求めていると思うんですけれども、県との協議とかあるいは相談の中で、仮設という前提でそういう処理計画の作成作業に入っているというとこもあるという理解でいいですか。 ○議長(中村功君) 環境生活部長本木隆君。 ◎環境生活部長(本木隆君) まず、仮設焼却炉の考え方でございますが、これは知事の御答弁の中にもありましたが、今の国の加速化補助事業という支援事業がありまして、この適用を前提に、市町村回りながら、その実施に向けて協議をしております。その補助事業のメニューの中に、必要であれば、そういう既存で無理であれば、仮設でも補助対応が可能ですということがありますので、原則的に補助のメニューには入っていると。あとは、国との協議になります。それぞれの地域の実情に応じてそれが本当に必要なのかどうかという協議をして、該当になるかどうかというのが詰まっていくと思います。それで、具体的にそこまで今詰めた議論があるのかということについては、合意を得たところはまだありませんが、協議の中で、やはり既存のでは難しいという訴えがあって、やるんであれば仮設だろうという御意見のところが幾つかあるという実態はございます。 ○議長(中村功君) 二十二番岸田清実君。 ◆二十二番(岸田清実君) 喫緊の課題ですので、それぞれの地域の実情に応じて、今後、きちっと県としても協議を進めていただきたい。このことを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。 ○議長(中村功君) 暫時休憩いたします。     午後零時休憩 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     午後一時再開 ○副議長(佐々木征治君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  質疑、質問を継続いたします。五十五番藤倉知格君。    〔五十五番 藤倉知格君登壇〕 ◆五十五番(藤倉知格君) 通告に従いまして、脱原発に向けた現実的対応等について質問してまいりたいと思いますが、歯の治療がなかなか順調に進んでおりませんで、聞きづらい点が必ずあるはずでございますが、御了解いただきたいと思います。  私は、これまで長年にわたり原発容認路線、というよりは、推進論の立場をとってきました。平成二十年六月県議会では、女川原発へのプルサーマル計画についてと題し、村井知事に対して導入に向けた姿勢を促す質問をした経過もあります。とはいえ、さすがにあの福島第一原発の過酷事故とその後の惨状は、原子力政策への漠然とした不安とともに、大きな転換の必要性を痛感したものです。しかし、その一方では、日本のエネルギー政策の中で、再生可能エネルギーが主要エネルギーにシフトするまでの間は、原子力規制委員会の厳しい審査をクリアした原発については、国民生活、経済、産業活動の現実を直視すれば、順次再稼働せざるを得ないという現実的選択に傾斜をしていきました。  しかし、ここで改めて日本が推進してきた原発の経過をたどり、これまでの流れを概観し直すことで、さまざまな疑念や不安が吹き出してきたのも事実です。例えば、日本原子力文化振興財団日本原子力産業協会は、日本における原子力発電の推進を担ってきた組織です。毎年、編集されてきた原子力年鑑に登場する第一線のそうそうたる原子力専門家権威とされる識者たちのそれまでの見解は、あの福島第一原発事故を境に驚くほど大きく色あせて迫ってきました。これら権威ある専門家が名を連ねる原発推進組織が編さん・監修した出版物の中には、もうこれ以上ないと言わんばかりの原発の究極の安全性、安全対策を強調していました。にもかかわらず、その主張とは裏腹に、現実に悲惨な原発事故が起きてしまったのです。しかも、その巨大地震津波対策に関する限り、ほとんど皆無に近いほど対策が講じられてこなかったことは、今振り返れば驚くほかありません。固有名詞は伏せますが、例えば、これまでの原発事故は、人体など環境に及ぼすほどの影響はこれまで一回もなかった。その程度の事故は、ほかの化学工場でも起きている。事故を予測して安全対策をとっているから、仮に事故が起きても、直接皆さんに迷惑をかけるようなことにはなりません。重大事故の確率計算をすると、化学工場が爆発したり、飛行機が落ちる確率の方がずっと大きい。原子力事故とは、一般の近代的産業の事故と比べて発生確率も小さいし、たとえ事故が起きても、その規模は通常の災害の結果に比べて大差ないものしか起きていない。これは日本原子力研究所の保健物理安全管理部長のせりふです。アメリカの学者、専門家が集まって、原子炉の危険率を計算したところ、百万年に一回あるか、一千万年に一回あるかないかと言っていいほどである、原発の大事故なんて杞憂にすぎないとまで断言していたのは、日本原子力産業会議会長でした。原子力発電所の建設に当たっては、まず安全対策、審査を行っている。これほど周到な予防措置を講じた産業はほかにはない。原子力発電の反対運動では、一般人には科学的、専門的な説明は難しいので、情緒に訴えてきた。反対派は最初から情緒一本やりだから受ける。住民の水準が低いから情緒に訴える方法が有効なわけですと言い切ってはばからなかったのは、日本原子力発電会社常務取締役でした。この慢心とおごりは、いつかどこかで起こるべきして起こった人災事故だったとの印象をぬぐえません。このような多数の権威ある専門家たちによって、口をそろえてワンパターンの安全神話が構築され、積み重ねられることで、国民の意識の中にも、私のような推進派にも、原発がもたらす利益とともに無自覚的に安全神話が形成されていったものと思います。しかし、人知を超えた想定外の事態が襲いかかってくるのが自然災害であることは、我々は身にしみて痛烈に経験したところです。  さて、これまで自民党と脱原発、とりわけ保守と脱原発は、相入れない、なじまないという空気や固定観念が支配的でしたが、福島原発事故を経験してしまった今、一たん、その固定観念の殻から抜け出して、改めて原発問題を見詰め直す意味は大きいと思っています。しかし、原子力については文字どおり浅学非才ですから、この分野に造詣が深い識者が提示しているデータや見解を踏まえ、とりわけ保守の論客として知られる慶応大学の竹田恒泰氏が提唱している脱原発論を参考にしながら、一議員の立場で、以下、質問をしてまいります。  現在、原発の長期停止に伴い、我が国の電力は火力発電が支えています。しかし、通常の火力発電は、石油などでお湯を沸かして蒸気を発生させ、その勢いでタービンを回転させて電気を生じさせる仕組みで、その排熱は利用されず、そのため転換ロスが大きく、熱効率が低いままでした。また、従来のガスタービン発電では高熱の排ガスをそのまま捨てていたため、熱効率は四〇%までしか上がらなかったのですが、そこで注目を集めているのが、ガスタービン・コンバインドサイクルです。ガスタービン・コンバインドサイクルで使われているガスタービンは、内燃機関であり、ジェット機のエンジンと同じ構造で、燃料を機関内部で燃焼させて運動エネルギーを取り出す熱機関です。ガスタービンに送り込まれた天然ガスが高温で燃焼しながら直接タービンを回して発電するメカニズムです。コンバインドサイクルの特徴は、その排ガスを利用するところにあります。約六百度の高温ガスを捨てずにボイラーに導き入れて、高圧蒸気タービンを回し、更に中圧蒸気と低圧蒸気タービンを回して、三段階で使われるというものです。国内で最もすぐれたガスタービン発電でも熱効率四三%が上限ですが、コンバインドサイクル発電では五〇%以上に達し、更に改良を加えた千五百度級の新型改良型は六〇%に達します。そして、千六百度級の最新型は世界最高級性能で、既に実用段階に入り、川崎火力発電所と姫路第二発電所で建設中です。更に現在は千七百度級の国家プロジェクトが進行しています。燃料温度が高くなると、利用できる排ガスの温度と熱効率も高くなり、同じ電気を生むのに投入される燃料はその分少なくなります。実は、原発は熱効率が三〇%程度と低いため、発電量の倍の熱が海に捨てられていますが、コンバインドサイクルでは、排熱は原発の半分で済む計算です。  コンバインドサイクルは、導入されて以来、全国に普及し、平成二十三年末時点では、事業用発電だけで全国二十三の発電所で計三千六百三十七万キロワット、実に原発三十六基分が稼働しています。しかも、これは我が国が世界に誇る技術で、純国産として世界じゅうに輸出している工業製品としては最もすぐれたものです。横浜港東京電力横浜火力発電所では、三十五万キロワットの出力を持つ発電機八基、合計二百八十万キロワットの出力を誇り、約百三十六万世帯分の電気を生み出しています。この発電量は、原発三基分に相当します。更に千葉火力発電所、富津火力発電所、品川火力発電所、川崎火力発電所に設置されており、東京湾内の事業用発電だけで計千二百五十一・六万キロワット、実に原発十三基分に上ります。そのほか全国的に多数設置されています。電力供給を安定化させるには、このコンバインドサイクルを積極的に導入すれば、原発の電気の大半を賄える計算になります。平成二十三年度時点で、全国に既に、四十年以上が経過し若しくは四年以内に四十年が経過する老朽化した火力発電所の総設備容量は、合計三千五百三十三万キロワット、原発三十五基分にも上ります。コンバインドサイクルは安価である点も魅力です。原発なら百万キロワット級一基で、二千億円以上の建設費用と一千億円程度の廃炉費用がかかりますが、コンバインドサイクルなら、同じ出力で何と二百億円程度と、原発の実に十五分の一以下の価格で済むということです。既存の火力発電所のボイラーを外し、ガスタービンに置きかえるだけで、コンバインドサイクルに切りかえることも可能で、建設費を更に圧縮することもできます。  原発建設は、通常、計画から竣工まで二十年から三十年かかりますが、コンバインドサイクルなら二年ないし三年という短い工期で完成します。しかも、原発は本質的に危険なので、電力消費地から遠く離れた地域にしか設置できませんが、コンバインドサイクルは、都市の港湾はもちろん、大都市に設置することも可能です。老朽火力発電所をすべてコンバインドサイクルに置きかえると、総費用は七千億円程度ですが、同程度の原発を新たに建設すれば、七兆円は下らないとのことです。  ところで、脱原発により化石燃料調達のコストが上がり、電気料金が高騰するとの指摘がありますが、不要となる莫大なコストを考慮すれば、はるかに安価であり、高効率のコンバインドサイクル発電を活用すれば、燃料を圧縮でき、結果として電気代を上げずに済みます。そして、その新たに建設したコンバインドサイクルを稼働率八〇%で動かせば、平成二十一年に原発が発電した総電力量の八八%を賄うことができる計算になります。化石燃料の消費をふやすことに問題があるならば、原発のみでなく、あらゆる火力発電をコンバインドサイクルに切りかえることで、従来と同量の化石燃料で、そのすべてを賄うことができるというものです。そこまで踏み込めば、原発を全廃しても、懸念されている年間三兆六千億円とも言われる化石燃料費とCO2排出量もふやさず、むしろ削減することもできる計算となります。  天然ガスは、大規模ガス田の発見、シェールガスなどの天然ガス資源の開発が進み、利用可能となったことで価格も下がり、世界的に注目を集めています。国際エネルギー機関IEAが発表した平成二十三年の報告書によれば、天然ガスの可採年数は二百五十年とされ、メタンハイドレードが実用化すれば、この数字は更に上積みされます。日本では天然ガス二百年分の国内消費を賄えるだけのメタンハイドレードが確認されています。不安定要素の多い石油に依存する体質から抜け出して、天然ガスが担うことは、日本のエネルギー安全保障にも貢献します。  さて、先般、小泉元総理は原発即ゼロ発言をしましたが、その根拠は、放射性廃棄物最終処分場が確保されていないこと、今後も、住民の反対で設置できないとの見通しに立っての発言でした。しかし、仮に原発を即ゼロにしたとしても、最終処分場が不要になるどころか、これまでの四十年間、保管し蓄積してきた膨大な高レベル放射性廃棄物最終処分場は、絶対に確保しなければなりません。ところで、この放射性廃棄物は最短でも一万年以上、地下水から隔離した状態で保管する必要があり、更に放射性レベルが自然状態に戻るのに十万年かかると言われます。一方、使用済み核燃料プルサーマルで燃やせば、十万年から八千年に短縮され、これを次世代型高速増殖炉で燃やすと、更に三百年に圧縮され、廃棄物の量も七分の一に減少するという見解もありますが、そもそも原発事故以降、プルサーマルや高速増殖炉を持ち出せるような状況では全くありません。いずれにしても、高レベル放射性廃棄物の最新処理技術の開発は急務であり、最終処分場も必要不可欠です。  しかし一方、日本は地震大国であり、これからも繰り返し、いつどこで大規模地震、津波が起きても不思議ではありません。一万年もの間、地中深く埋設されたガラス固化体が地震で破損して放射性物質が地中で拡散するであろうことは、素人でも想像がつくことです。そもそもガラス固化体が一万年も耐えられるのか。高レベル放射性廃棄物は強力な放射線を放出して熱を発し、初期においては二百八十度に達すると言われます。実は最終処分場といっても、二十年から三十年ごとに破損状態を確認し、問題があれば新しいステンレス容器に入れかえる作業が延々と続くこととなります。気の遠くなるような膨大な作業と莫大な費用がほぼエンドレスで待ち受けています。更に、心が痛む問題として、原発は作業員の被曝によって支えられている実態です。最先端ハイテクであるはずの原発の現場には、これまでも事故が発生したり、定期点検に入るたびに多数の作業員が投入されてきましたが、その中で特に危険な仕事は、野宿などで暮らす生活困窮者をかき集めてきたことです。原子炉をとめた後の原子炉格納容器の周辺とその内部の放射線量は高レベルのため、技術者が入って作業を始める前に、放射性物質をぞうきんでふき取る除染をだれかがしなければなりません。それを野宿生活者を含む日雇い労働者にその危険な作業を担わせてきました。原子炉をとめた後の格納容器は線量が高く、人が近づけない区域であり、除染作業員はいわば人間として扱われていません。除染作業員は通常一カ月で解雇されますが、体の不調を訴えて途中でやめる人も多いと聞きます。このような多くの危険と犠牲の上に成り立っているのが原発であることは、これまで見過ごされてきました。このことも同じ日本人の心情として、惻隠の情に照らせば、そこはかとなく心苦しさを感じます。  さて、聖書には、神は大自然のすべての管理者として人間を任命したとしており、ユダヤ、キリスト教を中心とする欧米では、大自然を管理、制服するという発想に立つことで科学技術を生み出し発展させてきましたが、日本及び日本人は、このような一神教の世界観とは違います。しかし、その代表格のアングロサクソンのドイツが、日本とはエネルギー事情が異なるとはいえ、脱原発に踏み切ったことは、皮肉なことです。日本は古来から山川草木、森羅万象、あらゆる自然に精霊が宿る、神々が宿るという自然崇拝をベースにしてきました。その自然崇拝の上に多神教の世界観が形成され、日本人の宗教観や価値観の基礎がつくられ、歴史、文化、伝統が織りなされてきました。命あるものすべては互いに連環し合い、生物多様性が保たれた豊かな生態系をはぐくんできたのです。日本人の自然観、生命観に照らせば、大自然を征服し、管理し、力づくでねじ伏せるという発想に立つシンボルが、原発の存在に見えてきます。実はこの日本人の自然観、生命観は、本来、地球上のすべての生物、すべての人類に当てはまる共通の根源的なテーマであり、エコロジーや文明論の根っこにかかわる命題でもあります。小泉元総理は、原発ゼロという方針を政治が出せば、必ず知恵ある人がいい案をつくってくれるとも発言しましたが、原発を代替する実現可能な現実的対案を示さなかったことは十分な説得力を持ち得ず、ましてや一国のエネルギー政策に責任を持つ政府として、さすがに直ちに即ゼロを宣言することは、無責任のそしりを免れないでしょう。言うはやすく行うはかたしです。しかし、私はそのことを十分踏まえた上で、現実的対案を示しながら、脱原発に踏み切る必要性を提起したつもりです。  自民党は昨年の衆議院選において、原発の再稼働の可否については三年以内の結論を目指すとし、遅くとも十年以内に電源構成のベストミックスを確立するとしていましたが、更に、平成二十四年一月、政府は、原発の運転期間を原則四十年に制限する方針を打ち出しました。このことは、今後仮に原発を新設しなければ、四十年後にはすべての原発が廃炉になることを意味します。もしそうであるなら、脱原発を四十年かけて実行するのか、十年、五年で実現するのか、私たちは重大な岐路に立たされていると言えます。  経済産業省は、原発政策の骨格を決めるエネルギー基本計画で、原発の新増設や建てかえ方針を見送る方向で調整に入ったと報じています。  さて、福島第一原発の汚染水漏れは続いています。メルトダウンから二年八カ月が経過し、今、四号機で使用済み核燃料の取り出し作業が始まりましたが、今後三十年から四十年も続く廃炉行程はやっとスタート地点に立ったばかりです。このような状況下、既に被曝線量を超えて作業に従事できない作業員がふえ続けています。第一原発の廃炉費用は二兆円程度の巨費が見込まれています。福島県議会は、県内全基の廃炉を求める請願を採択しましたが、すべての廃炉となれば、想像を絶する労力と時間と費用がのしかかってきます。福島第一原発事故後、脱原発を決定したのは、ドイツ、スイス国民投票で決めたのがイタリアです。ドイツの脱原発の政治決断の根拠は、突き詰めれば、これ以上後世に、子々孫々に危険な放射性物質を申し送りしないという一点に尽きます。  私の結論は、以上るる述べてきたような背景と根拠により、できるだけ早い段階でコンバインドサイクルを始め、最新技術の導入を加速させ、脱原発に移行させることが上策と考えます。原発より格段に安価で安全な日本モデルを示すことで、世界じゅうが脱原発に傾斜していくことを願っています。  以上、述べてきましたが、原発立地県の知事として、私の問題提起についてどのような感想をお持ちでしょうか、御所見を伺います。  シェール革命により、アメリカでは最新のコンバインドサイクルのコストが原発の六〇%となり、原発の経済的優位性の前提が崩れつつあります。再生可能エネルギー技術進歩を待つ間の橋渡しとしての位置づけは高まる一方です。また、県内では平成二十二年から仙台火力発電所で既にコンバインドサイクルが始まっており、新仙台火力発電所でも、平成二十八年の稼働を目指して建設中です。確実に原発依存を低減させ、電力の地産地消を進める上でも、脱原発に向かう現実的な手法として紹介、提示したガスタービン・コンバインドサイクルについて、国内外の動きをどのように実態把握し、現状認識しているのでしょうか。その導入と促進の必要性をどのようにとらえているのか、伺います。  答えづらいと思いますが、率直に伺います。知事は、原発存続派でしょうか、脱原発派でしょうか。この際、その認識は承っておきたいと思います。同時に、そのいずれにせよ、その理由と根拠についてもお示しください。  ナノテクノロジーや原子内包フラーレンのメカニズムと実用化に向けた取り組みについては、以前、本会議で相沢光哉議員が詳細に解説、紹介した経緯がありますが、フラーレンを活用した有機薄膜太陽電池の開発、実証実験が既に県内でも進んでいます。フラーレンの実用化には、東北大学の高度な基礎研究、応用技術の集積と迅速な対応が大きく寄与しています。本県の新たな産業戦略の視点からも、東北大学と県、企業との連携は欠かせません。東北大学研究開発資産の積極的活用についての現状と、これまでの実績、今後の協同、連携の進め方及び環境税の活用状況を伺います。  私は、脱原発に近づく方法として、大きく分けて二つのアプローチがあると思っています。フラーレンの実用化を始め、発電したときの排熱をそのまま熱として利用する電熱併用システムであるコージェネレーションシステムの普及や、燃やしても二酸化炭素を排出しない水素燃料の活用など、国内では世界をリードするさまざまなすぐれた技術開発が、今、急ピッチで進行しています。このように日進月歩で進化を続ける最先端技術開発のスピードとレベルに合わせて、脱原発に移行させていくアプローチがその一つです。もう一つが、我が国のエネルギー政策の方向性として脱原発という着地点を明確に示すことで、最新の再生可能エネルギーの開発、普及が加速度的に進み、イノベーションに弾みをつける誘発効果です。私は、一日も早く脱原発に移行させるには、最終的な着地点を目標として設定することが必要だと考えています。知事はどのように受けとめているのか、御所見を伺います。  原子力の問題は、素人である一般国民には余りに専門的過ぎるが、専門家のみに任せておくだけでは余りに影響が大き過ぎるという名言を最後に申し添えて、壇上からの一般質問を終了いたします。  御清聴ありがとうございました。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。     〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 藤倉知格議員の一般質問にお答えをいたします。すべて私が答弁いたします。  大綱一点、脱原発に向けた現実的対応等についての御質問にお答えをいたします。  初めに、早い段階で代替技術を導入して脱原発に移行すべきと思うがどうかとのお尋ねにお答えをいたします。  東日本大震災に伴い発生した福島第一原子力発電所事故による広範で深刻な被害は、原子力に対する信頼性を揺るがすものであり、その点に関しては、原子力行政に携わる者すべてが真摯に反省する必要があると考えております。そうしたことから、国においては、ことし七月に原子力発電所の再稼働に向けた新たな規制基準が施行され、申請のあった発電所から、随時、再審査が行われており、原子力発電に対する安全性の確保に向けた取り組みが進められております。エネルギー政策は、国民生活のすべてにかかわるとともに、安定供給が重視される国の根幹をなす問題でありますことから、代替技術研究開発再生可能エネルギーの普及促進を並行して進めながら、国民的議論も踏まえ、国が責任を持って決定をすべきものだと考えております。  次に、ガスタービン・コンバインドサイクルについての国内動向の把握と現状認識及び導入促進の必要性についての御質問にお答えをいたします。  ガスタービン・コンバインドサイクルについては、高い熱効率性に加え、始動時間が短いこと、温排水量が少ないことなど、さまざまな利点があることから、既に国内におきましては三十以上の火力発電所で導入されている技術であり、その出力は、火力発電所全体の二〇%を超える能力を有しているものと承知をしております。加えて、更なる高効率化に向けた技術開発も進められており、将来にわたって有益な発電方式であるとされていることから、現段階においては、実用的で将来性の高い技術であると認識をしております。今後、我が国の目指す最適な電源構成を検討していく上で重要な技術の一つであると考えております。  東北電力を含めた各電力会社においては、今後、国において示される新たなエネルギー政策の方向性も踏まえ、さまざまな発電方式について、安全性、安定供給、経済性、環境への影響等の観点から総合的に検討されるものと認識をしております。  次に、知事は、原発存続派なのか、脱原発派なのか。また、その理由と根拠についてどうかとの御質問にお答えをいたします。  我が国のエネルギー政策として最適な電源構成を考える上では、安全性に十分配慮するとともに、東日本大震災からの復旧・復興と県民の豊かな暮らしを確保していくため、安定的な電力供給という観点が重要であると考えております。この電力の安定供給が確保されることを前提とすれば、長期的な視点で考えた場合、再生可能エネルギーの導入や技術革新等により、原子力発電への依存度を下げていくことは可能であると考えております。一方で、現在、国内すべての原子力発電所が停止している影響で、震災前約六〇%であった火力発電の割合が現在では約九〇%にまで増加していることから、我が国の電源構成に大きな偏りが生じております。火力発電割合の増加は、御指摘のありましたガスタービン・コンバインドサイクルといった、高効率の発電方式であっても、二酸化炭素の排出増加につながるものであり、地球温暖化の加速を招きかねません。また、国の試算によりますと、原子力発電所の停止に伴う火力発電所の稼働増により、天然ガスや石油などの燃料調達費が震災後の三年間で九・二兆円も増加しているということでございます。これらの燃料は基本的に輸入に頼っていることもあり、調達費の増加が貿易収支を圧迫し、大きな国富−−国の富みが海外へ流出している状況が続いているほか、外的要因等によりまして、エネルギーの安定的な確保が脅かされる危険性も考えられます。  こうしたことから、現段階ですべての原子力発電所を廃炉にするというのは、安定的な電力供給が困難となるおそれがあり、難しいものと考えております。現在、国においては、総合資源エネルギー調査会において、エネルギー需給に関する基本的な方針等を内容とする新たなエネルギー基本計画の検討が進められ、年内をめどに一定の取りまとめが行われる予定となっております。原子力発電を含め、各電源の特性を生かした適切な組み合わせを模索することにより、国が責任を持って電力の安定供給に取り組んでいただきたいと考えております。  次に、フラーレンに関する東北大学研究開発資産の活用状況などについてのお尋ねにお答えいたします。  フラーレンとは、サッカーボール状の構造を有する炭素分子を指し、これまで東北電力のプラズマ基礎工学に係る技術シーズを活用して、県内のベンチャー企業がリチウム等の金属原子を内包させた原子内包フラーレンの試作開発に成功したと伺っております。また、同じく東北大学が有するエックス線による材料の微細構造解析技術、すなわちナノレベルの構造解析技術を用い、フラーレンを用いた有機薄膜の太陽電池の産学共同研究開発東北大学と地元企業数社により進められており、現在、実証実験中であります。今後の協同や連携の進め方につきましては、量産技術の確立や実用化への応用等の課題が依然としてあるため、まずは現在共同研究を行っている東北大学と各企業が連携して課題解決に向け取り組んでいくものと認識しているところであります。これらの技術開発については国などの補助金が採択されていることから、これまで環境税による支援は行っておりませんが、県といたしましては、今後の開発の動向を注視しながら、外部資金の獲得や製品化に向けた支援に努めてまいります。  次に、国が脱原発方針を明示すれば、再生可能エネルギーの開発や普及が加速化し、技術革新の誘発策になると大いに期待するがどうかとの御質問にお答えをいたします。  再生可能エネルギーの普及に関しては、地球温暖化対策の観点から、これまでも国や県を挙げて取り組んでおりますが、福島第一原子力発電所事故の発生を契機に、原子力発電の割合を減らし、再生可能エネルギーの普及を促進していくことは、国民のコンセンサスとなっているものと考えております。そのため、我が県においては、その実現に向け、地域の防災拠点への再生可能エネルギーの導入促進や、事業所や住宅向けの太陽光発電に対する補助、クリーンエネルギー製品実用化への支援など、再生可能エネルギーの開発や普及が加速され、技術革新が誘発されるような各種施策を展開しているところであります。県としては、今後とも、再生可能エネルギーの導入を県政の重要課題と位置づけ、環境と経済が両立した真に豊かな富県宮城の実現を目指してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(佐々木征治君) 五十五番藤倉知格君。 ◆五十五番(藤倉知格君) 答弁ありがとうございました。  コンバインドサイクルの今の設置状況、あるいはその熱効率の高さ、あるいはそのCO2の排出量も非常に削減されるような性能の高いものがどんどん研究開発されて、それらが設置をされてきていると。アメリカでもそういったことが進んでまして、原発の経済的な優位性がどんどん、その前提が崩れつつあるというようなことなどもるる紹介をしたわけですが、もう少しやっぱり、コンバインドサイクルが持っているその能力、その実用性、脱原発に今現在、火力発電所がほとんど担っているわけですから、その位置づけをもう少しやっぱり深く認識して、その転換を図っていくということは私は非常に必要なことだというふうに思っております。それで、最後のくだりのところで、脱原発に向かう方法として大きく分ければ二つのアプローチの仕方があるということを私は申し上げました。技術開発、最新技術、日進月歩で進んでいるわけですから、新しい技術はどんどん出てくる。そのレベルとスピードを待って脱原発という方向に近づいていくというよりも、私の意見は、やはり脱原発というものをまず最初に高く掲げて、着地点を明確に示すことによって、そういう新しい技術開発がどんどん誘発されていくと。やはり原発から遠ざかっていく。脱原発近づいていく。手法としては、私はこっちの方がやはり大事なんじゃないかと。むしろ緊急性が高いのではないかと。確実に脱原発に持ってくため、この手法の方が私は大事じゃないかという思いの中で、質問をさせていただきました。脱原発、あるいは存続ということについて明確なお答えはもちろんいただけなかったわけですが、総合的なエネルギーのミックスの中でというようなお話でしたけれども、しかし、最終的には脱原発社会というものに持っていきたいお気持ちは知事の中にだってあるんだろうというふうに思うんです。そのプロセスとして、現実的な手法も講じていかなきゃないと。県民生活を預かっている立場ですからね。しかし、やっぱり最終的に脱原発。その場合に、今申し上げたように、技術革新を待って脱原発に近づいていくのか。脱原発というのは、やはり国なりあるいは原発立地県の知事としても、そういったことを一つ掲げながら、技術革新を促していくと、その世界に近づいていくという手法、私は後者を強調しているわけでありますが、それについて知事のお考えがあれば、お聞かせいただきたいなと思います。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 答弁の前に、先ほど言葉ちょっと間違いまして、フラーレンの説明のところで、サッカーボール状の構造を有する炭素分子を指し、これまで東北電力のプラズマ基礎工学と言いました。これ東北電力でなく、東北大学でございました。訂正をしておきます。済みません。誤解を与えてしまい、済みませんでした。  今の御質問は、技術開発を待って原発の脱原発に向かうのか。脱原発ということをはっきり示した上で方法を考えていくのかと。非常に重要な指摘だというふうに思います。恐らく日本国民すべて脱原発だと私は思います。ここにおられる方も、やはり、将来は脱原発にすべきだとみんな思ってると思うんですね。ただし、問題なのは、直ちに廃炉にするのか、直ちにすべての原発を否定するのかどうかということで、それはやはり私は時間をかけてすべきだということであります。そういう意味では、藤倉議員の言ってることをうまくかわすわけではなく、私も脱原発派でございます。ただし、すぐに廃炉にすると、すぐに原発をすべて停止すると、廃炉にするというのは現実的でないと考えているということでございます。したがって、言ってることは、藤倉議員と基本的な方向は同じだというふうに思ってるということであります。 ○副議長(佐々木征治君) 五十五番藤倉知格君。 ◆五十五番(藤倉知格君) 基本的には私の意見とそう違わないんだというお話だったんですが、ですから、私も、小泉発言、いわゆる原発即ゼロは、やはり例えば今の政府として、国民生活なり産業経済を責任持ってる立場として、即ゼロ、それはさすがに無責任だろうと。私も即ゼロを強調するわけでありません。そのためには、しかし、脱原発という方向性を具体的に一歩一歩確実に進めていくためには、やはりまず脱原発ということを高く掲げていくと。着地点を明示すると。そのことによって、物すごい技術開発が促されるんですね。そのことの方が私は脱原発社会に近づく近道ではないかということを言ってるんです。この二つのアプローチの仕方というのは、最終的に脱原発だから、余り変わらないじゃないかというとらえ方するかもしれませんが、これは大きい私は違いだと思うんですよ。その辺についての御認識、もう一回だけちょっとお聞かせいただきたいと思います。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 先ほど答弁しませんでしたけど、一つ私が危惧しておりますのは、脱原発ということで言葉がひとり歩きしてしまうことによって、原子力の研究をするような人たち、本当に優秀な人たちがそっちの道に進まなくなってしまうのではないかというのは物すごく危惧しております。日本は間違いなく原爆をつくる国ではないんですが−−ありません。したがって、平和的な利用のために、原子力の研究を皆さんされているわけです。しかし、世界では、やはりまだ原子力を使った、人を殺りくするようなものをつくったり、あるいは日本の周辺国でも、爆弾をつくってるとこもあれば、あるいは原発を逆にどんどん進めている国も周りにあるわけでございますので、そういった周りの国でどういう事故があるかもわからない中で、日本研究者がいなくなってしまうというのは非常に私は危惧をしております。そういった意味で、脱原発という言葉がひとり歩きしてしまうということは、ある意味危険ではないかなという気もしているということでございます。しかし、藤倉議員のおっしゃってる趣旨は、私はもっともだというふうに思っておりまして、やはり、いずれはこの地球上から少しでも危険なものをなくすという意味で、原子力というものがなくなるような平和的な形で収束するような、そういう形は、やはり日本が先進的にほかの国をリードするように努力をしていく必要はあるだろうというふうに思っております。 ○副議長(佐々木征治君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △散会 ○副議長(佐々木征治君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。  明日の議事日程は、追って配布いたします。  本日は、これをもって散会いたします。     午後一時四十三分散会