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宮城県議会 > 2011-12-07 >
平成23年 11月 定例会(第334回)-12月07日−05号

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  1. 宮城県議会 2011-12-07
    平成23年 11月 定例会(第334回)-12月07日−05号


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    平成23年 11月 定例会(第334回) − 12月07日−05号 平成23年 11月 定例会(第334回) − 12月07日−05号 平成23年 11月 定例会(第334回)        第三百三十四回宮城県議会(定例会)会議録                               (第五号) 平成二十三年十二月七日(水曜日)   午前十時開議   午後二時三十四分散会       議長                     中村 功君       副議長                    佐々木征治君 出席議員(五十八名)         第一番                  太田稔郎君         第二番                  天下みゆき君         第三番                  三浦一敏君         第四番                  境 恒春君         第五番                  堀内周光君         第六番                  石川利一君         第七番                  長谷川 敦君         第八番                  佐々木幸士君         第九番                  村上智行君
            第十番                  すどう 哲君        第十一番                  遠藤いく子君        第十二番                  吉川寛康君        第十三番                  伊藤和博君        第十四番                  渡辺忠悦君        第十五番                  細川雄一君        第十六番                  高橋伸二君        第十七番                  菊地恵一君        第十八番                  寺澤正志君        第十九番                  只野九十九君        第二十番                  石川光次郎君       第二十一番                  外崎浩子君       第二十二番                  岸田清実君       第二十三番                  佐藤詔雄君       第二十四番                  菅原 実君       第二十五番                  坂下 賢君       第二十六番                  菅間 進君       第二十七番                  庄子賢一君       第二十八番                  川嶋保美君       第二十九番                  佐藤光樹君        第三十番                  中島源陽君       第三十一番                  本木忠一君       第三十二番                  中山耕一君       第三十三番                  長谷川洋一君       第三十四番                  池田憲彦君       第三十五番                  佐々木征治君       第三十六番                  安部 孝君       第三十七番                  皆川章太郎君       第三十八番                  小野 隆君       第三十九番                  岩渕義教君        第四十番                  本多祐一朗君       第四十一番                  ゆさみゆき君       第四十二番                  藤原のりすけ君       第四十三番                  内海 太君       第四十四番                  坂下やすこ君       第四十五番                  横田有史君       第四十六番                  小野寺初正君       第四十七番                  石橋信勝君       第四十八番                  齋藤正美君       第四十九番                  安藤俊威君        第五十番                  中村 功君       第五十一番                  渥美 巖君       第五十二番                  畠山和純君       第五十三番                  千葉 達君       第五十五番                  藤倉知格君       第五十六番                  相沢光哉君       第五十七番                  中沢幸男君       第五十八番                  渡辺和喜君       第五十九番                  今野隆吉君 欠席議員(一名)       第五十四番                  仁田和廣君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 説明のため出席した者       知事                     村井嘉浩君       副知事                    三浦秀一君       副知事                    若生正博君       公営企業管理者                伊藤直司君       総務部長                   今野純一君       震災復興・企画部長              伊藤和彦君       環境生活部長                 小泉 保君       保健福祉部長                 岡部 敦君       経済商工観光部長               河端章好君       農林水産部長                 千葉宇京君       土木部長                   橋本 潔君       会計管理者兼出納局長             三野宮斗史君       総務部秘書課長                小林 裕君       総務部財政課長                池田敬之君     教育委員会       委員長                    勅使瓦正樹君       教育長                    小林伸一君       教育次長                   伊東昭代君     選挙管理委員会       委員長                    佐藤健一君       事務局長                   渡辺達美君     人事委員会       委員長                    高橋俊一君       事務局長                   今野光則君     公安委員会       委員                     檜山公夫君       警察本部長                  森田幸典君       総務部長                   尾形正人君     労働委員会       事務局長                   保理昭泰君     監査委員       委員                     工藤鏡子君       事務局長                   千葉裕一君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     議会事務局       局長                     佐々木昭男君       次長兼総務課長                西條公美君       議事課長                   畑 正芳君       政務調査課長                 沼倉敏郎君       総務課副参事兼課長補佐            三浦正博君       議事課長補佐                 片倉邦夫君       政務調査課長補佐               大泉美津子君       議事課長補佐(班長)             渋谷敏彦君       議事課主幹                  布田惠子君       議事課主幹                  高橋 仁君 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     議事日程 第五号
                   平成二十三年十二月七日(水)午前十時開議 第一 会議録署名議員の指名 第二 議第二百四十五号議案ないし議第二百五十二号議案、議第二百五十四号議案ないし議第二百六十七号議案、議第二百六十九号議案、議第二百七十一号議案ないし議第二百九十八号議案及び報告第十二号ないし報告第十五号 第三 一般質問    〔本多祐一朗君、長谷川 敦君、太田稔郎君、千葉 達君〕 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     会議に付した事件 一 日程第一 会議録署名議員の指名 二 日程第二 議第二百四十五号議案ないし議第二百五十二号議案、議第二百五十四号議案ないし議第二百六十七号議案、議第二百六十九号議案、議第二百七十一号議案ないし議第二百九十八号議案及び報告第十二号ないし報告第十五号 三 日程第三 一般質問    〔本多祐一朗君、長谷川 敦君、太田稔郎君、千葉 達君〕 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △開議(午前十時) ○議長(中村功君) これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △会議録署名議員の指名 ○議長(中村功君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、九番村上智行君、十番すどう哲君を指名いたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △議第二百四十五号議案ないし議第二百五十二号議案 △議第二百五十四号議案ないし議第二百六十七号議案 △議第二百六十九号議案 △議第二百七十一号議案ないし議第二百九十八号議案 △報告第十二号ないし報告第十五号 △一般質問 ○議長(中村功君) 日程第二、議第二百四十五号議案ないし議第二百五十二号議案、議第二百五十四号議案ないし議第二百六十七号議案、議第二百六十九号議案、議第二百七十一号議案ないし議第二百九十八号議案及び報告第十二号ないし報告第十五号を議題とし、これらについての質疑と日程第三、一般質問とをあわせて行います。  前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。四十番本多祐一朗君。     〔四十番 本多祐一朗君登壇〕 ◆四十番(本多祐一朗君) 通告に従い、以下、順次質問をさせていただきます。  東日本大震災から、まもなく九カ月が経過しようとしております。おくれていた国の第三次補正予算もようやく成立し、これから本格的な復興に向かっていくことになりますが、県も具体的な事業化に踏み出すときを迎えていると思います。  そこで、以下、事業を進めていく上での課題について質問をしていきたいと思います。  まず、被災者救援活動についてお伺いいたします。  仮設住宅の寒さ対策について、宮城県でもおくればせながら追加工事に入り、断熱材等の追加補強、窓の二重サッシ化、玄関先の風除室の整備などが急ピッチで進んでおります。しかし、仮設を建てたメーカーや場所にもよると思いますが、仮設に住む人たちからは、北側の一番寒い台所、トイレ、ふろ場部分の防寒壁がなく、これでは寒さ対策とは言えないのではないかといった声が上がっております。また、結露も激しく、台所や玄関の扉、南側のサッシなどが特に著しい状態です。県として、きめ細かくチェックし、対策を講ずるべきと思いますが、いかがでしょうか。  また、ストーブ、ホットカーペット、電気こたつなどの暖房器具の設置について、県は十月にアンケートをとりましたが、ストーブを除いて支給されておりません。配給を待っている人が数多くおりますが、いつごろ配給の予定か、お伺いいたします。  更に、ふろ場の温度設定は必需品と思いますが、それがありません。メーカーに確認したところ、二カ所に温度設定ボタンを取りつけられる設計になっております。早急に改善を求めたいと思いますが、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。  さて、このところよく耳にするのが、仮設住宅に入居している方と県の借り上げ民間アパートなどに入居している方へのサービスの格差についてであります。  被災者向けの情報や保健福祉サービス、救援物資の配給の差は確かに著しい状況にあります。仮設住宅は、今、物資や情報、サービスが集まりますが、借り上げアパートにはほとんど何も行き渡りません。これは津波で被害を受け、修繕して自宅に入った人たちにも言えることであります。県として現状をどう把握しているのか、是正策を講ずるべきではないのか、お伺いをいたします。  こうした格差が生じている原因の一つとして、旧町内会や自治会が借り上げアパートなどに入居している被災者の住所を把握できておらず、イベントや配給物資の情報が行き渡らない点があると思います。このままでは地域コミュニティーは崩壊し、維持できないと思いますし、集団移転など、今後のまちづくりの協議にも支障が出るおそれがあります。少なくとも、町内会が町内会員の住所を把握しておくことが必要ではないでしょうか。プライバシー保護とはいえ、目的を限定し、市町村が町内会など住民組織に住所を提供できるよう、県はガイドラインを示すべきではないでしょうか。今後の復興のかぎを握ると思われるコミュニティーの復活や住民全体の協議を推進するため、ぜひ必要と思いますが、知事の見解をお伺いいたします。  なお、県の借り上げアパート扱いは二年で切れるのかと不安を訴える被災者が多いのが実態です。状況によって延長すべきと思いますが、改めて県の御見解をお伺いいたします。  県は、十二月一日より、精神面に不調を来した被災者を支援する拠点施設、みやぎ心のケアセンターを仙台市内に開設しましたが、その機能と役割、今後の展開についてお伺いいたします。  また、今後、被災者の生活再建に向けた動きが本格化していくと思いますが、生活再建サポーターの配置などにより、相談活動を軌道に乗せる必要があると思いますが、県の考えをお示しいただきたいと思います。  次に、大綱二点目、住まいの再建についてお伺いいたします。  まず、防災集団移転促進事業について伺います。  この間の県や市町村からの要望を受けて、国の防災集団移転事業は大幅に拡充・改善されました。特に移転先の土地の取得や造成費については全額国庫が措置され、自治体負担が実質ゼロになったことは大きいと思います。また、住宅団地の用地取得、造成費について、移転者に分譲する場合は、分譲価格−−これは市場価格が普通かと思いますが−−を超える部分に補助金が出ることになり、造成にかかったお金よりも、自治体は安く売れるようになり、高台移転等に拍車がかかるものと思われます。  こうした制度改正を受け、仙台市では、造成した土地を移転者が借りる場合、三十年から四十年間は賃料をただにするという独自の方針を示し、被災者に歓迎されております。もちろん、ただで造成したのだから金をとるのは変だとも言えるかもしれませんが、他の自治体でも採用できる政策だと思います。  県として、県内関係市町にこうした施策を広げていく努力を行い、被災者を救うべきと思いますが、いかがでしょうか。  しかし、土地をただで借りられたとしても、被災者の生活再建は厳しい状況であります。移転する方々の住宅の建設費などについては、自己負担であるからであります。収入が減り、高齢者の方々も多い。そこで、生活再建の原資となるのが、これまで住んでいた被災地の土地の買い上げであります。  私たちはこれまで、被災前の価格での買い上げを訴えてまいりました。しかしながら、被災地の地価は、国税庁が十一月一日、三陸沿岸の土地の評価額を七割から八割引き下げました。低価格で買い取られれば、こうした移転費用を賄うことができず、高台や内陸への集団移転は困難を来すと思われます。  そこで、国交省では、公共用地を取得する際は、将来の価値も織り込んだ不動産鑑定をもとに、価格を算定するとしております。具体的には五年間の集中復興期間中に、道路や水道などの整備が進むことを織り込んだ価格で買い上げることを基準にすると報道されております。津波などの災害リスクを加味するため、震災前の価格には及びませんが、下水道施設や津波避難ビルなどの公共施設に使われる用地は利用価値が高いため、評価は震災前の六割から八割になる見込みだとされております。ただし、防災林などになるところは、四割程度になる場合があるとされております。  そこで、低く見積もられた土地については、県や市町の復興基金を活用し、価格を上乗せする施策を独自施策として打ち出してはどうか。これは、被災者の生活再建を後押しする重要なポイントになると考えますが、知事の所見を求めたいと思います。  次に、津波で被害に遭いながらも、防災施設の整備により津波の浸水する深さが二メートル以下とされ、災害危険区域に指定されなかった地域、すなわち集団移転の対象から外れた地域は、もとの場所での住宅再建が基本になります。しかし、その場合、国の補助制度はありません。あるのは生活再建支援金と住宅金融支援機構の災害復興住宅融資くらいのものであります。同じように被害に遭いながら、集団移転区域と余りに落差があり過ぎます。確かに土地は残ったものの家屋は流失し、家財道具も車も農機具なども流されました。内陸の被害とは全く様相が違うのが実態であります。ゼロからの出発ではなく、マイナスからの出発であります。  仙台市では家を建てる際、盛り土や基礎のかさ上げに二百万円を限度に、一定の助成をする独自の支援策を打ち出しておりますが、県も独自の支援策を打ち出すべきではないでしょうか。住宅を建てる際、集団移転に準ずる利子補給や生活再建支援金への上乗せなど、どのようにしたら被災者の生活再建が可能になるのか知恵を絞るべきと思いますが、知事のお考えをお伺いいたします。  また、辛うじて家は残り、改修や修繕をすれば住める家でも、被災者は簡単には戻れません。というのは、改修に多額の費用がかかりますが、特に津波によって、一階にある水回りのふろや台所、トイレ、洗面所などが津波をかぶって使えなくなっているためであります。こうした水回りの設備の再建に係る費用に一定の補助は出せないものか、独自支援策を求めますが、知事の御所見をお伺いいたします。  また、集団移転の対象とならなかった地域でも、約三割の方々が移転を希望しております。小さいお子さんを抱える比較的若い世代の方々が多いのですが、そうした世帯にも集団移転に準じた利子補給など、何らかの独自の支援策を講ずるべきと思いますが、どうでしょうか、お伺いいたします。  更に、住宅の二重ローン対策として、ようやく今回、県の復興基金を活用した独自支援策として、住宅再建支援費五億円が予算案に計上されております。どういった方々が救済の対象となるのか、制度の概要をお示しいただきたいと思います。ただ、既往債務に係る五年間の利子相当額、上限五十万円の一括補助は、いささか額が小さいのではないでしょうか。少なくとも十年間分に対象を広げるべきではないでしょうか。お伺いいたします。  次に、災害公営住宅についてお伺いいたします。  自力で住宅を再建するのが難しい高齢者や年金生活者、低所得の方々など、災害公営住宅への入居を希望する被災者も数多い状況です。県はおおむね一万二千戸の整備をうたっておりますが、県内の全壊家屋が七万七千戸に上っている中で、その根拠は何か。私は、仮設住宅や県の借り上げアパートなどに入居している被災者全世帯の悉皆調査が必要だと思いますし、その結果に基づいて、災害公営住宅の整備戸数を定める必要があると思います。また、集合住宅のみならず、戸建ての災害公営住宅の整備も可能であることからすれば、ニーズに応じたきめ細かな整備計画にする必要があると考えます。  いつまでに、どのような手順で、県全体の災害公営住宅の整備計画を策定するのか、お示しいただきたいと思います。  また、家賃を極力低く抑えることが必要だと考えますが、知事の基本的なお考えをお示しいただきたいと思います。  次に、防災施設の整備についてお伺いいたします。  津波からの多重防御の考えに基づき、防災施設の整備と、逃げることを基本とする減災の考えが示されました。具体的には海岸堤防、防災防潮林の整備、県道等のかさ上げなどでありますが、これらをいつまでに整備するのか。これが明示されないと、被災者にとって、もとの場所に戻ろうにも判断ができないし、生活再建の展望も開けません。防災施設整備の工程表を地区ごとに明らかにすべきと思いますが、いかがでしょうか。  次に、仙台湾地区の場合、七・二メートルの海岸堤防を築くことになっております。それに伴い河川堤防のかさ上げも必要になると思います。仙台市の場合、名取川や七北田川などの大河川がありますが、河口から上流にかけて、どういったかさ上げを考えているのか、お伺いいたします。  また、歴史的建造物である貞山運河も甚大な被害をこうむりました。護岸や堤防が崩れたり、流されたりしております。どのような復旧を考えているのか。また、地盤沈下もしている中で、満潮や大雨の際には水があふれて被害を出しております。堤防のかさ上げが必要と思いますが、お考えをお伺いいたします。  多重防御は津波から逃げるのが基本であります。政府の防災基本計画の見直し作業の中では、海岸部では、おおむね五分以内に避難できるまちづくりを目指す方向であります。避難道路や高台などの避難場所の確保、避難ビル、避難タワーなどの整備をまずは急ぐべきであり、被災者の安心を確保することにつながると思いますが、県の計画と事業化をどのように考えているのか、お示しいただきたいと思います。  次に、大綱三点目、仕事の再建についてお伺いいたします。  東日本大震災により失業した人は、県内で約三万人と推計され、雇用調整、休業の対象者は約二万三千人、合わせて、震災による失業と休業者数は五万三千人に達すると見込まれております。ピーク時に比べれば減少はしているものの、今なお膨大な数の人々が職につけないでおります。産業が復興し、人々が仕事について初めて本格的な復興につながることを思えば、産業復興対策と雇用対策を一体のものとして、積極的かつ戦略的に推し進めることが、宮城の復興にとって不可欠と言えると思います。  そこで、中小企業の復旧に効果を発揮している中小企業等グループ施設等復旧整備補助金、いわゆるグループ補助金については、六月と九月に行われた一次、二次の募集では、少ない予算に対して申請が殺到、十月に三次募集を行うことになりました。三次募集では、一千九十三億円に予算枠を大幅に拡大したものの、申請は百六十四件、一千九百七十九億円に達し、なお八百億円近く予算が不足する事態となっております。中小企業の復旧・再開が本県経済・雇用の復興に欠かせないことからすれば、第四次の募集が必要ではないでしょうか。その際の財源の手当てはどのように考えているのか、お伺いいたします。  また、今回、県の復興基金を活用した製造業や商店の復旧に対する県単の補助金が、合わせて四十億円増額補正されておりますが、増額に至った経過及びその効果についてお示しいただきたいと思います。  今後、第二次募集も必要ではないかと思いますが、あわせて御見解をお伺いいたします。  次に、中小企業の二重ローン対策について伺います。  今議会に、中小企業等二重債務問題対策費として五億円の支出と債務負担行為二十億円が計上されております。これは被災中小企業等の既往債務の買い取りを行う宮城産業復興機構への出資に充てるものであります。しかし、今回救済対象となるのは、再建が確実な少数の事業者に限られ、また、借金返済の猶予期間が短く、予算規模も小さいという状況です。茨城県を含めた被災四県に、中小企業基盤整備機構と地域金融機関、県などが出資して復興機構をつくるスキームですが、買い取りの資金規模は、県ごとに最大五百億円にとどまります。これで果たして、本県の被災企業を十分に救済できるのか疑問であります。御見解をお伺いいたします。  こうした政府の二重ローン対策は不十分であるとして、これとは別に、国会では野党が再生支援機構法案を提出し、修正の上、与党も合意して法案が成立しました。新しい法律では、国が出資して再生支援機構を設立し、債権を時価で金融機関、銀行や信用金庫、信用組合、農協、漁協などから買い取ります。返済猶予最長十五年間や、債務免除などを通じて経営の負担を軽減し、再建に当たっては支援機構がつなぎ融資を実施するほか、政府系金融機関も資金面で協力することになります。債権の買い取り額は、岩手、宮城、福島の被災三県で五千億円規模になる見通しで、再建が軌道に乗らず債権回収の過程で焦げつきが発生した場合は、支援機構と金融機関で負担を分担するなどが内容になっております。救済対象も拡大され、小さな企業や商店主、農漁業者のほか、病院などの医療法人や老人ホームなどの社会福祉法人も含まれます。また、農漁業者が機械や漁船などを借りていることが多いため、リース債権も買い取り機構の対象にするとのことであります。今後、この新たな再生支援機構ができれば、今回、県が出資を予定している産業復興機構の役割と位置づけはどのようなものになるのか、二つの買い取り組織が併存することは、直ちに理解しがたいものがありますが、御所見をお伺いいたします。  次に、復興特区を活用した民間投資の呼び込みについてお伺いいたします。  復興特区法案により、復興特区における税、財政、金融上の優遇措置が図られることになりました。特に税制上の支援措置は大きく、復興産業集積地区内において、雇用に大きな被害が生じた地域の雇用創出に寄与する事業を行う法人を対象として、機械や建物に対する特別償却や税額控除、雇用している被災者の給与支給額の一〇%を控除する法人税特別控除、新規立地新設企業を五年間無税にする新規立地促進税制など、かなり思い切った税制上の特別措置が創設されました。民間投資を呼び込む大きなチャンスになると思われますが、県としてどのような体制で、どのような分野、業種に働きかけていくのか、この機会に雇用の質、量ともに向上させていくことを視野に、戦略的に対策を行うべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  次に、安定した雇用の創出について伺います。  これまで被災者を対象とした震災等緊急雇用事業を中心として、短期的かつつなぎの雇用を創出し、被災者の生活支援に当たってまいりました。今後本格的な復興に向かい、被災者がより安定した中長期的な雇用の場を確保していくことが重要になっていくと思います。国の第三次補正では、事業復興型雇用創出事業などに一千五百十億円の予算がつき、本県に五百五十億円というかなり大きな額の予算が配分される見込みであります。これをいかに有効に活用し、常勤化を初め安定した雇用を生み出し、生活再建を図っていくのか、そして、雇用条件の改善やニーズの把握、どういった職種に広げていくのか県の力量が試されるときと思います。また、マッチングの課題を解決するためにも、民間も含めた職業訓練の充実が求められると思いますが、知事のお考えをお伺いいたします。  次に、農業の復旧・復興対策について伺います。  まず、津波で被災した農地一万四千三百四十ヘクタールの復旧対策については、瓦れきの撤去・除去に始まり、除塩、ヘドロ除去、けい畔整備、用排水路復旧などの作業が行われていくことになると思います。そのかなめとなるのが排水機場の復旧であります。沿岸部の排水機場六十九カ所すべてが津波で被災し使えなくなりましたが、来年六月にはもとの場所での仮復旧に向け作業が進んでおり、一応の安堵はしているところであります。しかし、あくまでも仮復旧であり、地盤沈下によって相当排水能力が低下していると思われるし、また、県道等のかさ上げなど、市町の防災まちづくりの計画が進展することにより、現在の場所でよいのかも含めた再配置の問題も出てくると思います。排水機場の今後の本格復旧に向けた考え方についてお示しいただきたいと思います。  さて、今後の営農再開までの所得確保として復興組合や既往債務対策、担い手対策として、集落営農の組織化や法人化、区画整備など課題が山積しておりますが、農家の方々や農業団体としっかり協議をお願いしたいと思います。この中で、園芸ハウスや乾燥調製施設等の農業関係施設、トラクターやコンバインなどの農業用資機材の被害は、県内で七百五十二億円に上っております。再導入する際の国の助成制度である東日本大震災農業生産対策交付金や県のかさ上げ対策に対する資金需要が、今後、営農の条件が広がるに従って高まっていくと考えられますが、予算は十分確保できるのでしょうか、お伺いいたします。  次に、TPP参加問題について伺います。  野田政権は、にわかにTPP交渉への参加を表明いたしました。関税等が撤廃されれば、日本の農林水産業は壊滅的な被害を受けることになり、大震災から立ち上がろうとする農漁業者の意欲を大いにそぐ結果にしかならないと考えます。知事はTPP反対の明確な姿勢を内外に明らかにし、行動すべきときだと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。  最後に、福島第一原発事故に関連して質問いたします。  県のこの間の放射能汚染問題への対応を見ていると、余りにも消極的かつ遅過ぎると言わざるを得ません。  まず稲わら問題については、農家や市町村も保管場所は確保できず困り果てております。栗原市で一定の前進はあったようですが、もっと県は責任を持って保管場所を確保し、処理をすべきではないでしょうか、お伺いいたします。  県民の健康調査についても、丸森町の一部地域に限定して実施するとのことですが、これで果たして県民の不安を取り除けるとお考えでしょうか。少なくとも放射能汚染に弱い低年齢層である子供たち等は、全員健康調査を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。  女川原発の再開問題について、知事は国の新たな安全基準が出た段階で、それに沿って判断する旨述べております。新たな基準に沿って安全点検等をきちんとやることは言うまでもありませんが、それともう一つ、県民の合意が大前提になるのではないでしょうか。福島第一原発事故の影響の広がりを見るならば、被害は周辺自治体に限られるものでありません。全県に及びます。周辺自治体の合意のみならず、県内全自治体の合意が必要ではないかと思いますが、知事の考えをお伺いし、壇上からの質問とさせていただきます。  御清聴ありがとうございました。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。     〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 本多祐一朗議員の一般質問にお答えをいたします。  質問が多岐にわたっておりますので簡潔にお答えいたします。大綱四点ございました。  まず、大綱一点目、被災者救援活動の御質問のうち、仮設住宅入居者と民間賃貸住宅入居者等に対する情報や各種サービスの格差についてのお尋ねにお答えをいたします。  民間賃貸住宅入居者等への対応につきましては、市町村と連携をしながら効果的に行うべきと考え、物資支給への対応などを行ってきたところであります。今後、民間賃貸住宅入居者や在宅被災者へ一層の生活支援が必要とされていることから、宮城県震災復興本部内に設置した被災者生活支援実施本部において、生活支援サービスの拡大について検討し、新たに生じる諸課題への対応を総合的に行っていくことといたしました。  また、被災者に対して生活支援情報を提供するため、各種支援策をまとめたガイドブックを発行し配布することとしております。  今後とも、市町村やNPOなど関係団体と連携し、民間賃貸住宅入居者や在宅被災者への支援についてしっかりと取り組んでまいります。  次に、大綱二点目、住宅の再建についての御質問にお答えをいたします。  初めに、防災集団移転促進事業における、仙台市の独自支援方針についてのお尋ねにお答えをいたします。  仙台市が検討している独自の支援策は、防災集団移転促進事業により移転先の土地を市から借地して住宅再建する場合の土地の賃料を、被災による土地、建物に係る損失相当の一定額まで免除しようとするものであります。  仙台市以外の被災市町におきましては、現在、防災集団移転促進事業について、国の第三次補正予算に伴う制度拡充を踏まえた事業説明会や住民アンケートを実施し、移転先の住宅地の規模や地区ごとの具体的な事業計画を検討するとともに、市町における事業の全体像の把握に努めているところであります。今後、市町において、新しい住宅地における個々の区画の大きさや配置、賃料などについての検討が進められますが、これらについては、それぞれの市町の事情に応じて総合的に決定されるべきものと考えております。
     次に、被災地の土地の買い上げにおいて、土地価格を上乗せする独自施策を打ち出すべきとの御質問にお答えをいたします。  土地の買い上げ価格につきましては、津波被災地における公共用地取得の土地評価が、国、県、市町村の間で取り扱いが異なることのないよう、国において検討されており、今月中にもその指針等が示される見込みと聞いておりますので、これに準じて行われるものと考えております。  御提案のありました東日本大震災復興基金を活用した土地買い上げ価格の上乗せにつきましては、防災集団移転促進事業の移転者以外の土地所有者との公平性や、産業振興、福祉などの他の分野で行う被災者支援事業との優先度などといった課題を考慮すれば、慎重に判断されるべきものと考えております。  次に、今議会に提案している県独自の住宅再建支援事業の概要についての御質問にお答えをいたします。  復興基金を活用した県独自の住宅再建支援事業につきましては、被災した住宅に係る既存の借入を有する被災者が新たに借入により住宅を再建する場合、いわゆる二重ローンの負担を軽減するために補助金を交付するものであります。具体的には、住宅の新築や修繕、あるいは購入などにより、五百万円以上の新たな借入の契約をした時点で、既に五百万円以上の借入を有している被災者に対し、既存の借入に係る五年間の利子相当額として、五十万円を限度に一括補助することにより、被災者の住宅再建を支援するものであります。  次に、既往債務の五年間の利子相当額補助を、十年間分に広げるべきと思うがどうかとの御質問にお答えをいたします。  東日本大震災の被災者の新規の住宅融資につきましては、独立行政法人住宅金融支援機構の災害復興住宅融資において、当初五年間のゼロ金利が実現したところであります。  県といたしましては、二重ローンの負担を抱えることになった被災者に対し、既存の借入についても新規の借入と同様に五年間の金利負担の軽減を図ることによりまして、両制度の相乗効果による住宅再建を支援するものであります。  次に、災害公営住宅の整備計画の策定と家賃に関する御質問にお答えをいたします。  災害公営住宅の整備戸数については、県において約一万二千戸と試算しておりますが、これは借り上げ民間賃貸住宅を含めた応急仮設住宅に入居している世帯数や市町が実施した意向調査などをもとに、復興住宅市町村連絡調整会議において取りまとめたものであります。また、災害公営住宅の整備計画については、市町の復興計画を踏まえ、少子高齢社会への対応、地域コミュニティーの維持、地域産業振興などにも配慮しながら、年内に策定することとしております。  なお、災害公営住宅の家賃につきましては、入居者の収入状況等に応じた応能応益家賃方式に加え、国の災害公営住宅に対する支援策を活用し、極力低減を図ることができるよう検討してまいります。  次に、避難道路や高台などの避難場所の確保、避難ビル、避難タワーのなどの整備について、計画と事業化をどう考えているのかとの御質問にお答えをいたします。  避難道路については、沿岸市町の復興まちづくり計画と調整を図りながら計画の策定を進めており、今後、詳細な調査設計に着手し、事業化を図ることとしております。  高台などの避難場所の確保についても、市町の復興まちづくりの計画の中で検討が行われておりますが、復興交付金事業計画に反映して、今後の整備が円滑に実施されるよう準備が進められているところであります。  津波避難ビルの確保や津波避難タワーについては、財政支援の拡充を国に要望しているところであり、将来的な市町のまちづくりにおいてこれらの整備が図られるよう、支援に努めてまいりたいと考えております。  次に、大綱三点目、仕事の再建についての御質問にお答えをいたします。  初めに、営農再開に必要な事業の予算確保についてのお尋ねにお答えをいたします。  営農再開や農業生産の復旧を目的とする国の東日本大震災農業生産対策事業については、現在の要望状況は二百二十八件、補助金額では四十七億円余りとなっており、予算は五月補正において確保いたしております。この国の事業に取り組む農業者の負担軽減については、八月補正において予算措置を行った宮城県農業生産復旧緊急対策事業により、可能な限りの支援を行ってまいります。  来年度においては、農地復旧事業により、四千百ヘクタールの農地で新たに作付が可能となる見込みでありますことから、施設や機械に対する事業要望は更にふえるものと考えております。このため、今年度実施している国と県の事業のほかに新たに国が創設した東日本大震災復興交付金、いわゆる使い勝手のよい交付金の活用も含めて、農業生産の復興に向けた支援を行ってまいります。  次に、TPPに対する姿勢を明示すべきとの御質問にお答えをいたします。  これまでもTPPへの参加については、国が効果と影響をしっかりと示し、国民の理解と合意が得られることが前提であるということを何度も申し上げてまいりました。  しかしながら、政府の今回の決定に当たっては、国民に対して十分な説明責任を果たしたとは言えないと考えております。震災で甚大な被害が発生した我が県農林水産業の復興に向けて一丸となって取り組んでいただいている農家や漁業者の方々の不安を払拭するためにも、競争力強化に向けた具体的な国内対策を早急に提示するよう国に働きかけてまいります。  次に、大綱四点目、原発事故についての御質問のうち、女川原発の再開問題について、県民や県内全自治体の合意が必要と考えるがどうかとのお尋ねにお答えをいたします。  今回の東京電力福島第一原子力発電所事故を背景として、県民の間に原子力問題についての関心が高まりつつあります。また、国においても、防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲をおおむね三十キロメートルに拡大するなど、防災指針の見直しが進められております。  今後、東北電力女川原子力発電所への対応に当たっては、県民意識の高まりや国の取り組みを踏まえて行わなければなりませんが、まずは、現在進められているストレステストの評価や東京電力福島第一原子力発電所事故の検証を国の責任においてしっかりと行うことが重要であると考えており、こうした動きを注視してまいりたいと考えております。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。     〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕 ◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱一点目、被災者救援活動についての御質問のうち、応急仮設住宅への暖房器具の配備についてのお尋ねにお答えいたします。  市町からの要望に基づきまして、県が一括発注いたしました暖房器具につきましては、十二月五日から順次発送が行われておりまして、十二月二十日までに各戸に配備される予定となってございます。  次に、町内会等住民組織への民間賃貸住宅入居者情報提供のガイドラインと民間賃貸住宅の入居期間の延長についての御質問にお答えいたします。  民間賃貸住宅の入居者情報の提供に関しましては、情報を所有する市町村から民間賃貸住宅入居者に対しまして、被災地の現状についての情報提供とともに、入居先における地域コミュニティーへの参加などの意識づけにつきまして、いろいろな情報提供や働きかけがなされますように努めてまいりたいというふうに考えてございます。  また、民間賃貸住宅の仮設住宅扱いの期間延長につきましては、今回の震災によります被害が未曾有の規模でございまして、被災地の復旧・復興と被災者の生活再建を図るためには、これまで以上に相当の年月を要することになり、そうした事情につきましては、プレハブ仮設住宅入居者と同様でございますので、災害救助法の対象期間の延長につきまして、今後とも国に対して強く要望してまいります。  次に、みやぎ心のケアセンターについての御質問にお答えいたします。  みやぎ心のケアセンターは、震災によりますさまざまな心の問題への対応や被災地の精神障害者への支援、関係機関への技術的支援、人材育成など総合的な心のケア対策を長期的に推進することを目的としております。また、取り組みを進めるに当たりましては、保健所、市町、サポートセンター、精神科医療機関等の地域の関係機関と連携しながら、精神疾患の予防や心の健康の維持を目指し、被災者の支援を行っていくこととしております。今年度は、心のケアセンターを仙台市内に設置し、職員を順次確保しながら体制整備を進めまして、来年度に石巻市と気仙沼市に地域心のケアセンターを設置したいと考えておりますが、被災者の心のケアは長期にわたる支援が必要となりますので、心のケアセンターを中心に、長期的な視点でさまざまな施策に取り組んでまいります。  次に、被災者の生活再建に向けた相談活動についての御質問にお答えいたします。  宮城県では、市町と連携いたしまして、仮設住宅の入居者等の相談対応や生活支援を行うサポートセンターの設置を進めておりまして、十二月五日現在、十二市町において四十六カ所のセンターが設置され、今年度中に十三市町四十九カ所の設置が予定されてございます。  また、十五市町の社会福祉協議会に生活支援相談員等の被災者支援スタッフが配置され、市町のサポートセンターと連携を図りながら、仮設住宅の入居者等への訪問相談活動、孤立防止のためのサロン活動などを行っております。  今後とも、被災者の方々が一日も早く生活を再建できますように、これらのサポート体制の整備拡充に向けまして、市町を支援してまいります。  次に、大綱四点目、原発事故についての御質問のうち、健康調査についてのお尋ねにお答えいたします。  放射線による健康への影響や健康調査等の必要性につきましては、第一回有識者会議を十月二十五日に開催いたしまして、県南地域の放射線の積算被曝量や過去の学術研究、そして、福島県の内部被曝の検査結果等をもとにいたしまして、専門家の方々に科学的、医学的知見から議論をいただきまして、現状では健康への悪影響は考えられず、健康調査の必要性はないとの見解をいただいたところでございます。  しかしながら、県内の他の地域より年間被曝線量が高いと推定されます丸森町の筆甫と耕野の二地区の子供の健康への影響を確認することで、県民の不安が少しでも払拭できるよう有識者会議での検討も踏まえまして、被曝時の発がんリスクが高いと推定されます小学生以下の子供を対象に、十二月四日に甲状腺超音波検査を実施したところでございます。  次回会議におきまして、検査結果も踏まえ、県民の方々の健康に対する不安払拭のため、今後どのような対応が考えられるか議論していただくことにしてございます。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 経済商工観光部長河端章好君。     〔経済商工観光部長 河端章好君登壇〕 ◎経済商工観光部長(河端章好君) 大綱三点目、仕事の再建についての御質問のうち、グループ補助金と県単独の補助事業についてのお尋ねにお答えいたします。  グループ補助金については、第三次募集でも応募が多数あり、御要望のすべてにおこたえできてない状況にあることから、継続的な実施が必要であると考えております。  この事業は国の予算措置が不可欠であること、また、県負担分についても、今回のように全額特別交付税措置がないと事業の継続的実施が極めて困難であることから、国に対して強く要望しているところでございます。一方、県単独の補助事業については、なお約四十億円の事業要望があることから、今回増額の補正予算を計上しているものでございます。  なお、これに係る第二次募集については、早期に実現できるよう、今後、調整を進めてまいります。その事業効果につきましては、この事業が事業活動の再開に直結する施設、設備を補助対象としており、必ずや早期の事業再開、それに伴う雇用の維持など、高い効果が発揮されるものと考えております。  次に、今回の中小企業二重ローン対策で被災企業を十分に救済できるのかとの御質問にお答えいたします。  産業復興機構の支援対象については、産業復興センターにおいては、債権買い取り支援のほか、再生計画の策定支援や関係支援機関の紹介など、きめ細かなサポートを実施しているところであり、多くの事業者に対して効果的な幅広い支援が可能であると考えております。  また、機構により債権買い取りが行われた際の返済猶予期間は最大十五年とされており、一般的な設備資金の償還期間が同様に十五年であることを考慮すると、おおむね妥当な猶予期間であると考えております。  更に、買い取り規模については、これまで県が実施してきたグループ補助金や、今後設立される東日本大震災事業者再生支援機構による更なる債権の買い取りなどにより、被災事業者の復旧・復興が促進されるものと考えられることから、出資規模は、当面五百億円程度で対応可能であると考えておりますが、今後、不足するおそれがある場合には、国に対し追加出資を求めてまいります。  次に、産業復興機構の役割と位置づけについての御質問にお答えいたします。  産業復興機構は、二重債務問題への対応の一環として、国の第二次補正予算においてそのスキームが示されたものでございます。その後成立した東日本大震災事業者再生支援機構法により二つの機構が併存する枠組みとなりましたが、法案成立の際の附帯決議において、産業復興機構による支援の対象とすることが困難なものを再生支援機構の買い取り対象とするものとされ、産業復興機構と相互補完をしつつ支援の拡充を図ることとされております。これら二つの機構が役割分担を明確にしつつ相互に連携することで、多くの被災事業者への支援が円滑に実施できるものと考えております。  県といたしましては、産業復興機構と再生支援機構との支援対象のすみ分けや相談窓口の体制など、実務上支障を来さないよう国に対して更なる情報の提供を求めてまいります。  次に、復興特区制度を利用した民間投資の呼び込みについての御質問にお答えいたします。  県では、東日本大震災により失われた雇用の場をよみがえらせ、地域経済の復興を促進するため、民間企業からの新たな投資を呼び込む民間投資促進特区の創設について、政府に強く働きかけてまいりました。  これを受け、国では、税制上の特例措置などを盛り込んだ復興特区制度の仕組みづくりが進められており、現在、県ではこの制度をもとに、特例措置の活用に必要となる復興特区集積区域の設定や具体的な適応に向けた検討作業を行っているところでございます。  県といたしましては、この復興特区制度が被災地における産業の復興や、質、量ともに多様な雇用機会の創出につながるよう最大限活用してまいりたいと考えております。  具体的には、市町村や民間企業と連携し、これまで企業誘致を推進してまいりました自動車関連産業や高度電子機械産業にとどまらず、幅広い分野や業種の企業が特例措置の適用対象となるよう、また、グローバルな産業エリアなど新たな産業の集積が創出されるよう国に働きかけるとともに、各種セミナーや誘致活動において、復興特区制度を活用した我が県への民間投資を積極的に呼びかけるなど、戦略的に取り組んでまいります。  次に、安定的な雇用の創出と職業訓練の充実についての御質問にお答えいたします。  今後、本格的な復興に向けて、被災者の安定した中長期的な雇用の場を確保していくことは大変重要であると認識しております。  このたび、国の第三次補正予算で事業復興型雇用創出事業が創設されました。県といたしましては、この事業を活用し、グループ補助金や金融支援などの産業支援策と連動して、雇用面から被災事業者を支援するため、雇い入れ後の三年間にわたって人件費の一部を助成することにより、安定した雇用を創出してまいります。  また、事業を推進するに当たっては、雇用条件の改善やニーズ把握に的確に対応するとともに、職種の拡大に努めてまいります。  更に、職業訓練については、これまで離職者が新たな職につくために必要な知識・技能の習得のための訓練を民間の教育訓練機関に委託し実施してきたところであり、今後とも、国の求職者支援訓練などと連携を図り、職業訓練の拡充に努めてまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 農林水産部長千葉宇京君。     〔農林水産部長 千葉宇京君登壇〕 ◎農林水産部長(千葉宇京君) 大綱三点目、仕事の再建についての御質問のうち、排水機場の今後の本格復旧についてのお尋ねにお答えいたします。  津波被害区域の基幹的な六十九施設の排水機場のうち、五十一施設については、応急復旧工事等により、少なくとも一台以上のポンプが稼働し、これにより、地域格差はあるものの全体としては、震災前の排水能力の約八割が回復しております。今後の本格復旧につきましては、地盤沈下によって低下した排水能力の回復を含めて、災害復旧事業により、平成二十五年度までの完了を目指しております。また、市や町の震災復興計画との調整により、位置の変更等が必要な排水機場につきましては、東日本大震災復興交付金事業等を活用して整備を行ってまいりますが、完了までには更に数年を要するものと考えております。  次に、大綱四点目、原発事故についての御質問のうち、汚染稲わらの保管場所確保についてのお尋ねにお答えいたします。  汚染稲わらは、誤って家畜の飼料、敷料として利用されるのを防ぐことと、農家の健康不安を解消するため、農家から早期に隔離保管する必要があると考えております。  県としましては、市町村の協力のもと一時保管場所の選定確保を進めており、確保できた地域ではパイプハウスを設置し、先月から隔離保管を開始いたしております。  しかしながら、地域によりましては、放射能に対する不安や風評被害への懸念から地域住民の方々の理解が得られず、保管場所の確保が思うように進んでいない地域もございます。このため、今後とも市町村と連携し、一時保管場所の確保に向けた取り組みを鋭意続けてまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 土木部長橋本潔君。     〔土木部長 橋本 潔君登壇〕 ◎土木部長(橋本潔君) 大綱一点目、被災者救援活動についての御質問のうち、仮設住宅の寒さ対策についてのお尋ねにお答えいたします。  応急仮設住宅の外壁には既に建設時において厚さ五十ミリメートルの断熱材が入っておりますが、現在、寒さ対策として、外壁への断熱材の追加や二重サッシ化、風除室の設置等の追加工事を実施しております。  玄関や台所、ふろ等を配置している外壁については、水道管やガス管の配管、換気フードや各設備のメーターがあり、構造上、断熱材の追加工事が困難な箇所でありますので、御理解願います。  また、ふろ場の温度設定ボタンの改善についてですが、ふろ場と台所への給湯器の温度設定リモコンにつきましては、応急仮設住宅の規模が最大で3Kタイプ、十二坪と小規模であるため、台所に一カ所を標準として設置しておりまして、これで十分ではないかと考えております。  大綱二点目、住宅の再建についての御質問のうち、集団移転の対象から外れた地域等での住宅再建費用に対し、県独自の支援策を打つべきとのお尋ねにお答えいたします。  自然災害により著しい被害を受けた住宅の再建については、阪神・淡路大震災の際の経験を踏まえて制定された被災者生活再建支援制度が適用され、一定の役割を果たしているものと認識しております。  また、今回の震災の特例として、独立行政法人住宅金融支援機構の災害復興住宅融資で、これまでにない低利融資や元金据置等の制度拡充が図られたところであります。  県独自の住宅再建支援については、いわゆる二重ローンの負担の軽減策を実施することとしております。災害危険区域外で集団移転の対象から外れた地域での住宅再建や集団移転の対象外からの地域からの移転、水回りの設備が使えない家の補修などへの県の独自の支援策については、現在のところ考えておりません。  次に、防災施設整備の工程についての御質問にお答えいたします。  県では、大震災からの海岸堤防等の公共土木施設の復旧・復興の見通しを、できるだけ早く県民の皆様方にお知らせするため、発災後一カ月を経過した四月二十一日に、復旧・復興工程表を公表したところであります。今後は、復旧・復興事業をより一層着実に推進するため、十月に策定した宮城県社会資本再生・復興計画に基づき、被災市町における復興計画と整合を図りながら、具体的な事業実施箇所や整備時期などを示す行動計画を年度内に策定し、地区ごとにより具体的な事業工程を明らかにしてまいります。  次に、名取川や七北田川及び貞山運河の復旧についての御質問にお答えいたします。  名取川の河口部の堤防の復旧については、国土交通省において、海岸堤防と一連となって効果を発揮するよう整備を実施すると伺っております。  また、七北田川河口部についても海岸堤防との整合及び河川を遡上する津波の高さを考慮して、河川堤防を必要な高さで一定区間整備することとしております。  なお、七北田川河口部については、河口閉塞や蒲生干潟の環境について検討する必要があることから、復旧に当たっては、既に七北田川河口整備検討会を設置し、学識経験者等の意見を伺い、環境にも配慮しながら実施することとしております。  七北田川及び名取川間の貞山運河については、七北田川合流部の南閘門及び名取川に接する井土浦の貞山運河水門の復旧工事により、津波の影響を受けなくなることから、沿川の排水の受け皿としての機能を確保するため、地盤沈下や従前からの堤防が低い箇所の計画堤防高へのかさ上げ及び護岸の復旧については、歴史的な文化遺産であることを踏まえ進めてまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 四十番本多祐一朗君。 ◆四十番(本多祐一朗君) 御答弁ありがとうございました。何点か再質問さしてもらいます。  まず、被災者の住宅再建問題なんですけども、生活再建する上で、まずは住宅を再建するということが大事だと思うんですが、ちょっと県と私、認識が違うなというふうに感じております。  私も、この間、被災者の復興に向けたまちづくり協議会とかできるだけ参加して、皆さんの意見を伺ってまいりました。それの意見をある程度反映させた形で、今、質問さしてもらったところなんですね。確かに、国の三次補正で大分、従来以上に被災者のことを思った予算なり、制度の枠組みできてきたんですね。ただ、それでもやっぱり大変だと、厳しいというのが被災者の声なんですよ。ここは、この厳しい状況を打開していく上で、いよいよ県の出番じゃないかと思うんですね。足らないところは県が−−これ、もちろん被災者の声、いろいろ聞かなきゃなりませんけれども、知恵を出して被災者の生活再建を後押ししていくという姿勢を打ち出しながら具体策を考えていくということが必要じゃないかと思うんですね。予算の制約があるのはもちろんわかっておりますけれども、そうした中にあっても、県とそれから市町村も含めて、知恵を絞って、そして打開策を考えていくと。そういう検討をぜひやっていただきたいと。慎重に検討するんじゃなく、前向きに検討してもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。
    ◎知事(村井嘉浩君) 今後、まちづくり等、これは当然、主体は住民の皆様に近い市町村にあるべきだと、このようには思っておりますが、すべて市町村任せということではなくて、当然、被災者の皆様の住宅再建等も含めて、よく市町村と話し合いながら、協力できるところは積極的に協力をしていきたいというふうに考えております。ただ、当然でありますが、財源に限りがあるということであります。まだまだ足りないということで国に何度も何度も要請はしておりますが、我々は財源の中でしかできないということもありますので、その点につきましては、できる範囲内で全力で頑張ることは、お誓いをできるというふうに思ってます。 ○議長(中村功君) 四十番本多祐一朗君。 ◆四十番(本多祐一朗君) 県と認識が違うというのは、一つは、今回の国の三次補正なりの制度で、大分被災者に有利な制度できたんじゃないかということだと思うんです。確かに再建支援法とかもありますし、再建支援金というのもありますし、それから利子補給も大分引き上がったというようなこともあるんです。しかし、例えば奥尻島の場合は、あそこも集団移転やりましたよね。義援金だけで一千二百万、一世帯当たり出てるんですよ。それから山古志村、ここは実は全戸地震保険に入っていたと、こういう事情があって再建がスムーズにいったというのがあるんです。今回はなかなかそうはなってないんです。そこはもう事情は違うんですね。規模も大きいというのがありますのでなかなか大変かと思いますけれども、そういう事情の違いを考慮すれば、もう少し被災者の声を拾って、聞いて、それと同時に市町村と相談しながら、県としてぎりぎり知恵を出して、ここまでならできるというものをぜひ私は検討してもらいたいというふうに思うんですけども、改めて、知事に前向きな検討をお約束していただきたいというように思うんですけど、いかがですか。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 今までもできる限りの知恵を出して、ぎりぎりのところで頑張ってきたつもりではありますけれども、議員の御指摘になっていることは、まだ足りないということであろうかと思いますので、その点につきましては、前向きに全力で努力することをお誓いしたいというふうに思っております。  非常に被災者の数が奥尻島と比較にならないぐらい多いということもありますので、一人に対しての少しの支援が全体として合計すると大変な金額になるということはあります。そういうのもありますが、これにつきましては、宮城県民の被災者のためを思って、国とも命がけで折衝していきたいというふうに思ってます。 ○議長(中村功君) 四十番本多祐一朗君。 ◆四十番(本多祐一朗君) ぜひ、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。  それから、TPP問題についてお伺いいたします。  今議会でも、村上議員と中島議員が論旨明快で訴えておりました。私も全く同感であります。しかし、知事の答弁は、どうも煮え切らないというのが率直な感想でありまして、農林水産業を基幹産業として抱えている宮城県の知事として、また、農漁業は壊滅的な被害を受けている被災県の知事として、私は、TPP参加には絶対反対だと、反対する姿勢を明確に示していくべきではないかなというふうに思いますが、改めて伺いたいと思います。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 決して、私は逃げているわけではございませんで、宮城県として、これはもう意思決定しないといけないということは、どんなことがあっても私なりに考えて、右に行くのか左に行くのか、立ちどまるのか前に進むのかということは決断しますけれども、残念ながら、これは日本全体の問題でございますので、賛成の人もいて、反対の人もいるということでございます。宮城県民にも、私のところに、ぜひ前に進めろという意見も多数寄せられている。また、ぜひやめろという声も多数寄せられているということでございますので、私は、県民の皆様の本当の生の声を国の方にしっかりと伝えていくという役割を果たすべき立場にあると、そのように考えているということでございますので、ぜひ御理解をいただければと思います。 ○議長(中村功君) 四十番本多祐一朗君。 ◆四十番(本多祐一朗君) 知事ね、本音はどっちなんでしょうかね。TPPに参加するのは、うまくないと、反対だというように考えているのか、それとも、TPPには参加すべきだというように考えているのか、本音をちょっと明らかにしてもらえないでしょうかね。態度表明するのはタイミングも必要だと思うんですよ。今、態度表明しながら全国的な世論をつくり上げていくということは、私は必要ではないかなというように思いますけれども、知事の本音の部分、ちょっと聞かせていただきたいと思います。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 本音の部分は、まさに先ほど答弁したとおりでございまして、それぞれの方たちの主張がどちらも一理あるということでございます。 ○議長(中村功君) 四十番本多祐一朗君。 ◆四十番(本多祐一朗君) これは知事ね、明確に、早目に態度表明していただきたいというふうに思います。  時間がないのでこれでやめます。ありがとうございました。 ○議長(中村功君) 七番長谷川敦君。     〔七番 長谷川 敦君登壇〕 ◆七番(長谷川敦君) 自由民主党・県民会議の長谷川敦です。  初質問以来、通算八回目、二期目初めての登壇の機会をいただきましたことを心より感謝申し上げます。よろしくお願いいたします。  以下、通告に従いまして、大綱四点について質問をさせていただきます。  大綱一点目、災害時の自治体間の相互支援体制の整備についてお伺いいたします。  東日本大震災の発生から九カ月という時間が経過しようとしています。  これまでの間、被災した県内の自治体では、警察や自衛隊を初めとした救命・救助などや、隣接している東北や関東、阪神・淡路大震災を経験している関西などの多くの地方公共団体から行政への人的派遣による支援、被災者への給水支援、医療支援などをいただき、企業、NPOからは、被災者の生活支援、物的支援などの被災地支援をいただいております。  特に、昨年十二月に発足した関西など二府五県でつくる広域行政組織−−関西広域連合が、今回の震災ではいち早く担当の自治体を決定し、連合長として加盟自治体をまとめる兵庫県の井戸知事は、平成七年の阪神・淡路大震災の被災地復興に携わった経験を生かし、今回の地震発生二日後の十三日、各府県の知事が集まって支援体制を検討する席で、カウンターパート(対応相手)をつくってはどうかというアイデアを発案されました。これは被害が大きい東北三県を複数の加盟府県でサポートするというもので、ねらいは、長期にわたるより効果的な支援で、具体的な都道府県の組み合わせといたしましては、兵庫、徳島、鳥取が宮城、京都、滋賀が福島、大阪、和歌山が岩手と担当県が決まり、大阪と和歌山は岩手県庁に関西広域連合岩手県現地事務所を設置、職員を常駐させました。  ライフラインが絶たれた被災地において、これらの支援に県民はどれだけ助けられ、感謝したことでしょうか。特に被害が甚大である沿岸部では、現在も国や多くの地方公共団体から復興計画の策定や選挙執行などのため、人的支援などをいただいており、NPOなどの被災者支援を続けていただいております。また、沿岸部の仮設住宅に避難された方々の健康調査のため、県内の内陸部の市町村から保健師の応援派遣を行っている、又は行ったとも聞いております。しかし、このような支援はいつまで続くのでしょうか。九千名以上のとうとい県民の皆様の生命が奪われました。また、お一人お一人大変な状況に遭遇しながら、何とか命だけは助かった。被災された方々は、ようやく避難所生活は解消されつつあるとはいえ、仮設住宅で将来の生活に対する大きな不安を抱きながら毎日を過ごされています。私たちが気づかないうちに、この忌まわしい東日本大震災の惨劇が風化され、支援の輪、支援のきずなが小さくなっているのではないかと考えさせられることもあります。被災した沿岸部の自治体では、今後も継続した支援が必要とされている反面、いつまでこのような支援を受けられるのかという不安もあるのではないでしょうか。東日本大震災からの復興には長い期間を必要とします。復旧・復興の携わっている期間に、支援を受ける側、支援を提供する側のそれぞれが疲弊しては、何のための支援かわからなくなります。大震災での経験をもとに、復旧・復興の支援を効果的に行えるよう、宮城県内での支援の輪、支援のきずなである宮城県及び宮城県内市町村の相互支援体制を構築しなければならないと思います。  そこで、以下の点について知事の考えをお伺いいたします。  第一点、災害が発生した場合の今後の対応のためにも、宮城県を含めた県内市町村による人的派遣などの連携や医療支援、物資備蓄の県内分散、運搬ルートの確保など、総合的な支援体制の構築が必要と思うが、所見を伺います。  第二点、被災地では、保健師、看護師などの有資格者のマンパワーが不足しているのではないでしょうか。仮設住宅にお住まいの被災者などの健康管理や保健指導を行うため、現在、家庭の事情により従事していない有資格者、勤務していた医療機関が被災したことにより、休職している有資格者などに御協力をいただき、臨時又は嘱託として雇用する人材バンク等を設立し、派遣するシステムを構築すべきと思いますが、所見を伺います。  第三点、相互支援の体制構築には、支援が必要な自治体間に格差が出ないよう、県内の全体を広く見渡すべきであります。村井知事の陣頭指揮のもと、県が中心となって構築し、運用すべきと思いますが、所見を伺います。  さて、十一月十九日の読売新聞に掲載された「北海道・北東北知事サミット 災害時連携強化へ」の記事によると、十八日に開催されたサミットにおきまして、北海道、青森、秋田、岩手の四道県知事が被災時の支援物資の相互融通、職員の派遣、被災者の受け入れなど、広域連携体制の強化で合意したとあり、その内容といたしましては、東日本大震災を踏まえ、一、被災者への物資支援やドクターヘリの派遣、職員派遣など。二、道路や交通網の整備など、連携の課題を強化することとなっています。また、自治体間の相互応援については、全国地方知事会で、全国都道府県における災害時等の広域応援に関する協定、北海道、東北地方で締結されている大規模災害時における北海道・東北八県相互応援に関する協定があるようです。  東日本大震災発生直後の私の地元栗原市を含め本県内陸部は、電気、水道などのライフラインの迅速な復旧に向けた対応、そして、燃料不足との闘いでありました。みずからの地域のライフラインの確保と、沿岸部への支援に向かいたくても実際の問題として持っていく水がない、自動車の燃料がないなど、まさにジレンマとみずからのライフラインとの闘いでありました。震災後一カ月が経過したころにようやく解消したあのガソリンスタンドに続く長蛇の車列は、きのうのことのように思い出されます。今後、同様の災害が発生した場合において、このような事態は決して繰り返されてはならないのです。  さきに質問しました本県の災害時における総合的な相互支援体制は、被災者支援の根幹をなすもので、東日本大震災のように甚大かつ広範囲な災害の場合、県内などによる総合支援で不足する部分については、北海道・北東北のように広域的なブロック連携を締結し、迅速な支援をいただく体制を整備することが、いち早いライフラインの確保と復旧・復興につながるものと考えます。太平洋側と日本海側を横断的に結ぶ宮城、山形、福島の三県や東北六県、又は、東北と関東を縦断的に結ぶ東日本など強力な広域的ブロック連携が必要と思いますが、知事の考えをお伺いいたします。  また、県が市町村や各業界に任せるのではなく、県がリーダーシップを発揮して、都道府県相互の包括的な相互支援協定を結んでおく方がよいと考えております。被災の状況により、被災側のニーズも変わっていきますので、相互支援協定を結ぶことにより、きめ細かい支援体制がとれるのではないかと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  大綱二点目、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い放出された放射性物質の除染対策についてお伺いいたします。  三月十一日、午後二時四十六分に発生した東北地方太平洋沖地震により、東京電力福島第一原子力発電所で放射性物質流出を伴う原子力事故が発生しました。地震により操業中だった原子炉一から三号機が緊急自動停止しましたが、地震の約五十分後、発電所に襲来した遡上高十四メートルから十五メートルの津波により、全電源喪失状態に陥りポンプの稼働が不能となり、原子炉内部や核燃料プールへの送水が不可能となり、冷却することができなくなり、核燃料の溶融が発生しました。そして、原子炉内の圧力容器、格納容器、各配管などの設備の多大な損壊を伴う、史上例を見ないほど甚大な原発事故へとつながりました。二号機は原子力格納容器とつながる圧力抑制室を損傷、一号機は震災翌日の三月十二日、三号機は三月十四日、四号機は三月十五日、水素爆発を起こして建屋が損壊しました。原子力安全・保安院による国際原子力事象評価尺度の暫定評価は最悪のレベル七(深刻な事故)であり、これは一九八六年四月二十六日に旧ソビエト連邦で発生したチェルノブイリ原子力発電所事故以来、二例目の評価です。  事故発生から九カ月が経過しようとしている現在も、福島第一原発から半径二十キロ圏内は一般市民の立ち入りが原則禁止とされております。原子力安全・保安院は六月の発表で、事故後、四月十二日時点までに放出された放射性物質の総量は、八十五万テラベクレルと発表しております。このことにより、広範囲に高い線量の大気、土壌及び海洋の放射能汚染が発生し、現在も放出量は減ったものの、毎日、放出による汚染は続いています。福島県に隣接する本県においても、原発事故に伴う放射能汚染との戦いは、現在もいまだに続いており、放射能汚染そのものの被害だけではなく、風評被害による観光客の減少、県産品の販売額の減少などの二次的な被害も本県経済に暗い影を落としています。  十一月一日、仙台市内のホテルにおいて放射性物質による環境汚染対処に係る制度の説明会が開催され、内閣府及び環境省から除染に対する基本的な考え方や除染実施に関する枠組みなどの説明がなされました。その中で、「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」に規定する汚染状況重点調査地域に該当となる放射線量一時間当たり〇・二三マイクロシーベルト以上の自治体は、文部科学省の航空機モニタリングの結果などを活用すると、県内七市町となっています。その県内七市町は、県南地域の角田市、白石市、丸森町、山元町、七ヶ宿町と石巻市、そして福島原発から約百五十キロメートル離れている私の地元栗原市であります。また、十一月二十三日の読売新聞によりますと、七市町以外に独自の調査で比較的高い放射線量が測定された大河原町、亘理町の二町も汚染状況重点調査地域の指定要望があるとされています。栗原市では、七月二十一日に福島県内と同等の放射性物質の汚染があると報道発表されて以来、定点・定時の空中放射線量の測定や、学校や保育所など子供たちが過ごす施設での空中放射線量測定、そして、十一月一日からは学校等の給食食材の測定を他自治体に先駆けて実施し、十一月十五日から希望する方には空間放射線量測定に出向く事業を行い、市民の安全安心の確保と不安の解消に努めております。また、栗原市は更なる安全安心のため、今後、汚染状況重点調査地域の指定を受けるための除染実施計画を策定し、除染作業を実施していくと聞いております。  栗原市を例に話をしましたが、県南地域を中心に県内自治体では、栗原市以上に放射能対策に苦慮しているのではないでしょうか。また、手探り状態でその対策を行っているのではないでしょうか。このような状況において、宮城県が放射能対策を指導すべきと考えることから、以下の点について知事の考えをお伺いいたします。  第一点、本県は九月十二日から原子力安全対策課を設置し、放射線・放射能測定計画の策定、市町村除染計画の作成指針の策定などを所掌の事務としていますが、これらの実績又は進捗状況についてお伺いいたします。  第二点、汚染状況重点調査地域となった市町で策定することとなる除染実施計画について、国が計画案を示すこととなっているようですが、このような場合、示される案は画一的なものになると思います。また、それぞれの自治体がばらばらの計画、ばらばらの除染方法では意味がありません。それぞれの地域の特性を理解している県が主導的な役割を果たし、積極的に除染実施計画の策定指導にかかわるべきと思いますが、所見を伺います。  第三点、汚染状況重点調査地域での除染方法の技術的指導につきましても、同様に積極的にかかわるべきと思いますが、所見を伺います。  第四点、汚染状況調重点調査地域での除染後に発生する汚染廃棄物の仮置き場については、実施市町が確保することとなっています。しかし、その確保の大変さは、汚染稲わらの一時隔離保管施設の確保問題で知事は十分理解されてることと思います。そのためにも、遊休県有地を仮置き場として提供するなど、実施する市町をバックアップする考えはないか、お伺いいたします。  第五点、汚染状況重点調査地域に該当しない地域で、ホットスポットと言われる地域において除染希望があった場合の指導についても県が積極的にかかわるべきと思うがどうか。また、その経費について財政的な支援の考えはないか、お伺いいたします。  大綱三点目、畜産業をめぐる諸課題についてお伺いいたします。  畜産は本県農業にとって重要な地位を占め、本県畜産施策の基本方針では、本県の畜産は農業産出額の三五%を占め、農業の主要部門として成長するとともに、安全で良質な畜産物を消費者に安定的に供給する畜産主産県としての地位を確立しています。また、地域経済の維持活性化、良好な景観の形成などの多面的な機能の発揮を通じ、県民生活に重要な役割を果たしております。畜産を取り巻く経済社会情勢は、世界的なバイオエタノールの増産を契機にした飼料穀物の需給不安や配合飼料価格並びに原油価格など、生産資材価格の高騰が大幅な生産コストの上昇を招いており、畜産経営の体制強化に向けた厳しい取り組みが求められる状況が続いていますとされています。また、最近では、EPA(経済連携協定)の一つであるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の交渉参加の姿勢を政府が鮮明にしております。このTPPは、加盟国の間で工業品、農業品を含む全品目の関税を撤廃し、公共事業や知的財産権、労働規制、金融、医療サービスなどにおけるすべての非関税障壁を撤廃し自由化する協定であり、協定が締結された場合、本県の稲作農家、畜産農家は壊滅的な状況に直面するのではと危惧されています。私の地元栗原市も農畜産業が基幹産業であり、この問題に対しては大変な危機感を持っております。更に、福島第一原発事故の影響は、本県の基幹産業である畜産業にも大きな影響を与えております。このような状況において、平成二十九年に開催されます第十一回和牛能力共進会の誘致決定をしている本県畜産の振興を更に図っていくべきと考えることから、以下の点について、知事の考えをお伺いいたします。  第一点、汚染稲わら処理についてであります。  汚染稲わら処理については、いまだ保管場所が決まらず、畜産農家にとっては大きな問題となっております。経済的な負担も農家経営に重くのしかかってきています。また、本来は倉庫で保管しなければならないものが倉庫に入り切れず、やむなくラップをした状態で田んぼなどに置かれている等の現状となっております。これまで地域住民の理解が得られず、場所の決定ができないところが大半のようです。県として早急に公的場所の選定と決定に向け、決断すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。  第二点、堆肥の処理についてであります。  汚染稲わらを原料とする堆肥の放射性物質の値が高いものについても、いまだに処分方法が決められていない状態です。この堆肥についても、畜産農家及び堆肥センター等に滞留している状況です。これまで、わらであれ、堆肥であれ、放射性物質の測定値は公表されるものの、その被害をこうむった農家、農畜産物への対応、対策が具体的に示されていないことが畜産農家にとって大きな打撃、そして経済的負担となってのしかかってきております。早急に対策を示すよう、国に対し強い働きかけが必要であると考えます。畜産振興、耕畜連携等の取り組みにおいて極めて重要な問題でありますので、大至急処理方法を決定すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。  第三点、東京都食肉市場への要請についてであります。  中山議員の昨日の質問にもありましたが、本県の肉用牛の出荷に当たっては、検査体制を整え、安全性を確認してから消費地に届けている現状ですが、東京都食肉処理場の対応を初め、まだまだ放射性物質の測定値が暫定許容値以内であっても、その安全性に理解をいただけない面も多々あるようです。本県として、食の安全性への取り組みなど、積極的に強く東京都へ理解を得られるよう働きかけるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。  第四点、廃用牛の処理についてであります。  牛の屠畜、出荷については、畜種によりいまだ停止状態になっています。いつまで飼って、いつまで屠畜できるのかがわからず経費が膨らんでいく現状とともに、牛の入れかえ、淘汰、更新に大きな影響が出ております。加えて、今回の東京電力への賠償請求手続においても、廃用牛等の畜種については、いまだそのテーブルにものっていないのが現状です。隣の岩手県においては、廃用牛出荷停滞対策事業として、出荷停滞牛の管理を県が行うという対策が出されました。具体的には、肉用牛肥育経営緊急支援事業中で、従来の肥育牛に加えて廃用牛も対象とするというものです。岩手県では、廃業牛は、通常、成牛市場を通じて販売処分されますが、牛の出荷制限に伴い県外への移動が制限されていることから、成牛市場が八月から開催できなくなっております。加えて、酪農家などの出荷制限解除のための全戸検査は、肥育牛の屠畜と並行して行われており、十月末現在で約千頭が出荷遅延していると推測され、酪農家や肉用牛繁殖農家の資金繰りが悪化しています。これに対応するため、肉用牛肥育経営緊急支援事業では、肥育牛に対する支援策として支援交付金を交付するもので、同事業の対象に廃用牛を追加し、これらの農家の資金繰り対策を強化したようです。具体的には県畜産協会を通じて、酪農家や肉用牛繁殖農家の廃用牛に対し出荷遅延支援金を交付する。支援金は四から六月の県成牛市場での平均売買価格から算定し、一頭当たり十四万円以内とされているようです。本県でも、資金繰りが悪化している畜産農家から早急に取り組んでほしいとの声を耳にしますが、所見を伺います。  大綱四点目、震災復興に向けた道路整備についてお伺いいたします。  前田国土交通大臣は、十月二十六日の衆議院国土交通委員会で、本県仙台市と青森県八戸市を三陸沿岸で結ぶ三陸縦貫自動車道など三路線について、七年ぐらいでつなげたいと述べ、全線整備を十年以内とする従来の方針を前倒しする見解を示されました。国土交通大臣が国会の場でも早期完成を明言したことにより、本県を含む震災の被災県が復興道路と位置づける三陸沿岸道路の整備は加速しつつあります。国土交通省は、地元との協議を踏まえて既にルートを確定、現在は事業評価の手続を進めており、二〇一一年度第三次補正予算案には、三陸沿岸道路などの復興道路、復興支援道路の緊急整備費として、七百二十億円を盛り込んでおります。  また、十一月十九日には、南三陸町志津川地内において、復興道路である三陸沿岸道路の本県における着工式が開催されました。十一月二十四日、平成七年に事業着手され、事業費は約二百四十億円を費やし、十七年の歳月を経て、地域住民の待望久しかった東北自動車道築館インターチェンジと三陸自動車道登米インターチェンジを結ぶみやぎ県北高速幹線道路、二十四キロの一期区間、栗原市築館加倉から登米市迫町北方の八・九キロが全線開通いたしました。栗原市築館加倉で開通式が開催され、村井知事は、登米、栗原、両圏域の連携促進、震災からの復旧・復興にも大きな役割を果たすと力強くごあいさつを述べられました。私も十日前までの厳しい選挙戦を振り返りつつ、地元議員として出席させていただき、感慨深い思いで知事のごあいさつを聞かせていただきました。この道路の開通により、県北の沿岸部と内陸部を結ぶ横の道として、震災復興を初め、物流や観光交流の促進が大いに期待されるところであります。同区間は道幅七メートル、制限速度は時速七十キロであり、栗原市築館から登米市迫の走行距離が一キロ短縮し、七分の時間短縮が見込まれております。  震災からの復興には、道路網の整備は欠かせません。また、内陸部と沿岸部を結ぶくしの歯の東西方向のルートをこれまで改良を進めてきたことが、早期の啓開、復旧に大きく貢献しました。また、復興支援や地域間交流による経済・文化の振興、更には災害対策の観点からも、更なる整備が期待されています。  それらを踏まえまして、以下の点について知事の考えをお伺いいたします。  第一点、みやぎ県北高速幹線道路の二期区間は、今回の三次補正にて新規事業化がなされ、予備修正設計業務も発注され、来年度以降、用地買収に向けた地権者との協議もスタートする見通しですが、おおむね十年の歳月がかかると聞いております。更に三期、四期、五期と全区間が開通すれば、県北部の内陸部と沿岸部を結ぶ幹線道路としては非常に高い重要性が見込まれます。これまでの整備ペースでは、全計画区間が開通するまで数十年を要することが予想されます。路線の重要性をかんがみて、できるだけ早期の全区間整備が待たれておりますが、所見をお伺いいたします。  第二点、災害が発生した際の道路の重要性は、今回の震災でも再認識されました。  本県の土木行政推進計画にも災害に対応した考え方が反映され、宮城県社会資本再生・復興計画を策定されているようですが、大震災を踏まえた今後の道路整備の方向性について所見をお伺いいたします。  以上をもちまして、私の壇上からの質問を終了させていただきます。  御清聴まことにありがとうございました。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。     〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 長谷川敦議員の一般質問にお答えをいたします。大綱四点ございました。  まず、大綱一点目、災害時の自治体間の相互支援体制の整備についての御質問にお答えをいたします。  初めに、災害発生時の総合的な支援体制の構築が必要ではないかとのお尋ねにお答えいたします。  災害時の県内市町村間の相互応援体制につきましては、平成十六年に県、市長会、町村会の三者により、災害時における宮城県市町村相互応援協定を締結し、災害時には、県が被災市町村からの要請内容をもとに支援市町村を募りつつ、人と物の両面にわたり市町村間の迅速、円滑な支援を図ることとしております。今回の大震災においては、被害が甚大な沿岸市町に対し、内陸部の市町村が直接主体的に支援するなど、この協定の趣旨が機能したものと考えております。今後、長期的な支援の観点も含めて、被災市町村の意向を十分考慮した実効性のある支援体制の構築に努めてまいります。  次に、相互支援体制の構築には、県が中心となって構築し、運用すべきではないかとの御質問にお答えをいたします。  県では、今回の大震災においては、被災地のニーズを伺って、人的支援や物資等の供給を行ったところでありますが、今回の震災がこれまでの例を見ない規模であったことから、必要とされる支援内容が多岐にわたったところであります。今後、市長会、町村会の意向も踏まえながら、今回のような大規模災害時においては、被災市町村間の支援の差ができるだけ生じないような体制構築を目指してまいりたいと考えております。  次に、今回のような甚大かつ広範囲な災害の際における県内の相互連携で不足する部分については、強力な広域的ブロック連携が必要ではないかとの御質問にお答えをいたします。  今回は過去に例を見ない災害であったことから、都道府県、自治体からの幅広い分野にわたる支援が必要でありましたが、北海道・東北八道県相互応援協定に基づく山形県などの支援や、関西広域連合が全国に先駆けて実施した対口支援などは、大きな効果があったものと考えております。今回のような大規模災害時においては、このような広域的応援体制の構築が全国的にも必要であると考えており、現在、全国知事会においても検討されておりますので、その場を通じて積極的に取り組んでまいります。  次に、県がリーダーシップを発揮し、都道府県間の包括的な相互支援協力を締結すべきではないかとの御質問にお答えをいたします。  市町村間同士や市町村と業界との防災協定は、非常に有効であると考えております。  しかしながら、御指摘のとおり、今回のような多岐にわたる支援が必要となる大規模災害においては、市町村レベルでは対応し切れない状況もあると考えております。今回の震災の教訓を踏まえ、広域的なブロックの支援体制が基本となると考えておりますが、都道府県間における包括的な応援協定の必要性についても検討してまいりたいと考えております。  次に、大綱三点目、畜産をめぐる諸課題についての御質問のうち、汚染稲わらの保管場所の確保についてのお尋ねにお答えをいたします。  汚染稲わらにつきましては、最終処分が行われるまでは農家から隔離する必要があり、これまでも県有地を初め、市有地、国有地など公有地の選定を進めてまいりました。しかし、放射能に対する不安や風評被害への懸念から、地域住民の方々の理解が得られず、保管場所の確保が思うように進んでおりません。このため、引き続き公有地の確保に向け地域住民の方々から理解が得られるよう努力するとともに、民有地の利用も含め、保管場所の確保に努めてまいりたいと考えております。  なお、今週土曜日に、私みずから栗原の現地に出向いて、住民の皆さんに対して説明会を開催することとしております。  次に、大綱四点目、震災復興に向けた道路整備についての御質問にお答えをいたします。  初めに、みやぎ県北高速幹線道路の整備についてのお尋ねにお答えをいたします。  みやぎ県北高速幹線道路については、先月、第一期区間約八・九キロメートルを供用し、また、整備の促進を図るため、登米市中田町石森から登米インターチェンジまでの約四・七キロメートルを第二期区間として、国の第三次補正予算により着手することといたしました。今回の東日本大震災においては、沿岸部の三陸縦貫自動車道が命の道として機能し、復興道路として加速的に整備が推進されることになりましたが、三陸縦貫自動車道と東北縦貫自動車道を連絡するみやぎ県北高速幹線道路については、広域的な支援や連携を強化する復興支援道路として、早急に整備を推進する必要があるものと認識をしております。  今後は、全区間において整備計画の検討を行い、三陸縦貫自動車道の進捗に合わせ、整備を推進してまいる所存でございます。  次に、大震災を踏まえた今後の道路整備についての御質問にお答えをいたします。  宮城県震災復興計画にあわせ策定した宮城県社会資本再生・復興計画においては、今回の大震災の教訓を踏まえ、壊滅的な被害を回避する粘り強い県土構造への転換等を目指すこととしております。今後の道路整備につきましては、まず、災害復旧事業により、現在も通行が規制されている箇所を早期に解消するとともに、今回の震災で効果が示された橋梁の耐震化を積極的に推進することとしております。また、三陸縦貫自動車道やみやぎ県北高速幹線道路等の高規格道路を初めとする主要幹線道路については、復興道路や復興支援道路として加速的に整備を進めることにより、広域的な防災道路ネットワークの形成を図ることとしております。更に、半島部を連絡する道路や大島架橋などの整備により、集落の孤立を防ぐとともに、県際道路や群界道路などの地域間連携を強化する道路の整備により、確実な輸送経路を確保することとしております。  こうした取り組みを通じまして、より一層災害に強い道路ネットワークの構築を図ってまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 環境生活部長小泉保君。     〔環境生活部長 小泉 保君登壇〕 ◎環境生活部長(小泉保君) 大綱二点目、福島第一原発事故に伴う放射性物質の除染対策についての御質問のうち、放射線等の測定計画の策定、市町村除染計画の作成指針の策定の進捗状況についてのお尋ねにお答えいたします。  放射線、放射能の測定につきましては、六月に策定しました当面の測定方針に基づき、空間放射線や水道水、野菜、牛肉などの放射能の測定を実施するとともに、稲わら、牛肉、米など、測定の対象を拡充してまいりました。今後とも、県民の皆様の不安解消に向けて測定の強化、充実に努めてまいります。  放射性物質の除染につきましては、来年一月一日から施行されます放射性物質汚染対処特措法に基づきまして、年内に除染の対象となる汚染状況重点調査地域が指定され、この指定市町村において、除染実施計画を策定することとなっております。  県といたしましては、指定市町村が円滑に除染できますよう除染チームを編成し、除染実施計画の策定から実施に至るまで、年内に示されます国の除染ガイドラインに沿って適正な指導を行うとともに、市町村との連絡調整会議の設置や除染の技術指導を行う専門家を新たに配置するなど、市町村と一体となった取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、市町村の除染実施計画への積極的な策定指導についての御質問にお答えいたします。  国では、年内に除染のガイドラインを提示することとなっておりますが、県といたしましては、ただいま申し上げたとおり、除染支援体制の整備を図るとともに、除染実施計画策定マニュアルを作成するなど、除染実施市町村が円滑に計画策定ができるよう、積極的に支援してまいります。  次に、市町村の除染方法の技術的指導への積極的な支援についての御質問にお答えいたします。
     汚染状況重点調査地域の指定を受けた市町村への技術的支援につきましては、ただいま申し上げたとおり、除染支援体制の整備を図るとともに、市町村職員を対象とした研修会の開催や作業従事者向けの除染実施パンフレットを作成するなど、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、汚染廃棄物の仮置き場の提供などの除染実施市町へのバックアップについての御質問にお答えいたします。  放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針では、汚染状況重点調査地域において、除染後に発生する土壌につきましては、当分の間、発生市町村において仮置き場を確保することとされております。  県といたしましては、こうした国の基本方針に基づき、県有地の利活用も含め、市町村と連携しながら仮置き場の確保に努めてまいります。  次に、除染対象外の地域のホットスポット対策への指導や財政支援についての御質問にお答えいたします。  汚染状況重点調査地域に該当しない地域における放射線量が周辺より局所的に高い箇所、いわゆるホットスポットにつきましては、除染を行う必要があると考えております。  現在、県では、ホットスポット対策を含む市町村が行う除染費用につきましては、財政支援を国に対し強く要望しているところであります。引き続き要望するとともに、市町村職員に対する除染技術研修会を開催するなど、適切な対応を行えるよう指導してまいりたいと考えております。  現在、放射能問題への対応、対策について、基本方針の策定に取り組んでおりまして、早い時期に明らかにしたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、県民の不安払拭に向け、県として積極的かつ主導的に対応してまいりたいというふうに考えております。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 保健福祉部長岡部敦君。     〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕 ◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱一点目、災害時の自治体間の相互支援体制の整備についての御質問のうち、被災地での保健師等有資格者の人材確保についてのお尋ねにお答えいたします。  被災地で仮設住宅などにお住まいの方々の健康管理や保健指導は大変重要であり、保健師や看護師等の人材確保が緊急の課題でありますので、お話のように、現在業務に従事していない有資格者の活用も積極的に行うべきものと考えております。  このような観点から、県におきましては、緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用いたしまして、宮城県看護協会が雇用いたします退職保健師等が仮設住宅入居者等の健康相談に従事することで、市町の保健活動をサポートいたしております。また、各市町におきましても、同じく基金を活用いたしまして、未就業の保健師や看護師の雇用に努めているところでございます。  更に、無料職業紹介事業でございます宮城県看護協会ナースバンクの活用も広く呼びかけているところでございまして、今後もこれらの制度やシステムを活用いたしまして、保健師等の人材確保に努めてまいります。  私からは、以上でございます。 ○議長(中村功君) 農林水産部長千葉宇京君。     〔農林水産部長 千葉宇京君登壇〕 ◎農林水産部長(千葉宇京君) 大綱三点目、畜産をめぐる諸課題についての御質問のうち、汚染稲わらを原料とした堆肥の処理についてのお尋ねにお答えいたします。  汚染稲わらを利用したことにより暫定許容値を超過した堆肥については、畜産農家や堆肥センター等に滞留しております。このため、県といたしましては、最終処分が行われるまでの当面の対策として、一時保管に必要な遮水シート等の資材を助成することとしております。また、国に対しては、農家や市町村が受け入れ可能な処理方法を早急に明示するよう、引き続き強力に働きかけを行ってまいります。  次に、東京都食肉処理場への出荷に係る県の働きかけについての御質問にお答えいたします。  出荷制限を受けた県からの東京都食肉処理場への出荷につきましては、汚染された稲わらを利用していない農家で、かつ、県内食肉処理場で安全性が確認された農家の牛だけが出荷を認められております。一方、汚染稲わらを利用していても、県内食肉処理場での検査で継続して未検出の農家も多くあります。これらの農家からの出荷につきましては強い要望もございまして、県としても再三にわたり東京都に申し入れしているところでございますが、まだ受け入れられておりません。一部県外食肉処理場では、受け入れを認めているところもございますので、今後とも他の出荷制限指示三県と連携し、東京都に対して受け入れの要請を行ってまいります。  次に、廃用牛についての御質問にお答えいたします。  搾乳牛や繁殖牛の廃用牛につきましては、肥育牛と比べて食肉の暫定規制値を上回る可能性が高いものと考えられることから、これまで出荷を控えていただいておりましたが、先月下旬からは、汚染された粗飼料の給与をしていないものから、屠畜を開始しているところでございます。また、廃用牛の損害賠償請求につきましては、損害賠償の対象や積算基準等を国や他県等と協議を続けてきており、今後、損害賠償対策県協議会から具体的な手続等について示される予定です。我が県における廃用牛への出荷遅延支援金につきましては、廃用牛の出荷が再開されたこと、東京電力への損害賠償手続が開始されること等から必要性は低いものと考えております。今後は、県で実施している無利子資金の活用等を支援し、畜産経営の資金繰りの強化を図ってまいります。  以上でございます。 ○議長(中村功君) 七番長谷川敦君。 ◆七番(長谷川敦君) 御答弁ありがとうございました。二、三点再質問をさせていただきます。  汚染稲わらの問題についてでございますが、知事からも御答弁がありましたとおり、うちの栗原市長も一時保管場所、栗原市の鶯沢ということで、今周の土曜日に説明会が行われて知事御本人も御出席されて説明されるということですけれども、きのう、その鶯沢の地域の方から、私も二、三件お電話をいただいて、こういう汚染の稲わらを保管されるということに対しましては、地域の住民の方、非常に不安に思ってる部分が多いといった御意見もちょうだいしました。市長さんとか知事が、御本人が説明会に御出席してみずからの口で説明されるということですんで、そういった地域の住民の方の心情も考えていただいて、誠心誠意、場所の確保に関して御説明をいただきたいと私も思っておりますが、その辺についての知事の説明会に臨む姿勢というか、そういうのをお聞かせください。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 今回の汚染稲わらの保管につきましては、基本的に市町村が主体的にいろいろ農家の方たちと交渉し、地権者の皆様とも地域の皆様とも話し合いを進めておりましたが、特に栗原においては、完全に行き詰まっているというようなこともありましたので、やはり、これは県が主体的にやるべきだということで、私の方から、説明会を県が基本的に主体で主催をして開催をするということにいたしました。そして、私どもの方の責任でしっかりやらしてほしいということを住民の皆様に説明をしようと思ってます。その際重要なのは、汚染稲わらがどの程度の危険性があって、逆に言うとどれぐらい安全なのかと、これぐらいの距離が離れていれば安全なのかという説明をするということ。そして、どのような管理をしようとしているのかということ。いつごろまで保管をするような考えであるのかということを説明をし、住民の皆様の御理解を得るように努力をしていきたいというふうに考えているということでございます。私みずから行って説明したいと思っております。 ○議長(中村功君) 七番長谷川敦君。 ◆七番(長谷川敦君) しっかりと地域の住民の方の御理解が得られるようにお願いしたいと思います。  東京都の食肉市場の関係ですけれども、農林水産部長の御答弁ですと、今後も強力に要請していくといった御答弁でしたけれども、何回も要請するわけですが、今後の見通しというか、要請した先方の東京都の方の感触というか、そういった見通しについてはどのようにお考えになってるんでしょうか。 ○議長(中村功君) 農林水産部長千葉宇京君。 ◎農林水産部長(千葉宇京君) 今まで受け入れをしていただいていなかった部分につきましても、例えば、横浜においては受け入れが可能になってきているということもございます。今まで受け入れがされてなかったということにつきましては、首都圏における肉の需要の問題もこれありといったことがあったかと思いますけれども、出荷制限前に出ました牛の処分というものが進んでなかったためにだぶついていた。そのために需要が多くなかったということ。そういった状況というものが改善されつつありますので、今後、こういったものにつきましても、東京都の方でも柔軟な受け入れについて考えていただける、そういう余地が大きくなってきているのではないかというふうに判断しております。 ○議長(中村功君) 七番長谷川敦君。 ◆七番(長谷川敦君) 最後に、自治体間の相互支援体制の整備についてでございますけれども、都道府県間の支援協定については、必要性を検討するといった御答弁でありました。今回の震災で最大の被災を受けた県の知事として、知事会など公式の場でそういった部分について積極的にメッセージを発することが、今後の災害に対して備えることにもつながっていくと思いますので、その辺の知事の所見を再度お伺いします。 ○議長(中村功君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 知事会でも、この問題は非常に大きく重く受けとめております。  震災前から、そういった組織はあったんですけども、今回は十分機能しなかったというような反省をしておりまして、今後、今回の問題を検証しながら、具体的な対策を検討していくということになろうかというふうに思います。幸い、この問題に関する責任者は、埼玉県の知事さんがなっておりまして、非常に関心を強く持っておられて、特に被災県の意見をしっかり聞きたいというお考えでありますので、問題点とやるべきことをしっかり整理して、知事会等にも提案をしていきたいと、このように考えております。 ○議長(中村功君) 暫時休憩いたします。     午前十一時五十七分休憩 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     午後一時再開 ○副議長(佐々木征治君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  質疑、質問を継続いたします。一番太田稔郎君。     〔一番 太田稔郎君登壇〕 ◆一番(太田稔郎君) 一番太田稔郎であります。ただいま議長のお許しを得ましたので、大綱三点を通告に従って一般質問を行ってまいります。  初めに、三月十一日の東日本大震災における多くの犠牲者に心より哀悼の意を表します。  行方不明千九百十三人、死者九千五百四人、昨日の発表であります。津波の被害面積は、宮城県で二百八十四平方キロメートル、被災直後の一次避難民は三十二万人と、被災のすさまじさを物語っております。亡くなった方々の無念さ、悔しさはいかばかりか、はかり知れないものがあります。  こうした中で、この震災からの復旧・復興が急務であるということは、だれしもが認めるところであります。だからこそ被災者を支援し、復旧・復興をなし遂げていかなければならないと思います。  農業の再生に向けた取り組みについて、四点にわたって知事及び教育長の所見をお伺いいたします。  津波で破壊された建物が瓦れきの山となって、その瓦れきを片づけてからの自宅、農地の復旧に臨んだ方々が多く、再生への道のりは長いものだと感じました。排水機場、樋門、用排水路など、農業生産施設などが破壊され、営農活動という機能を大きく低下させてしまいました。津波の被災を免れた田んぼも、排水機場の機能不全のために、水稲の作付を自粛せざるを得ない状況です。今後、食料の安全供給や農業の持つ多面的機能である国土の保全などの機能を回復させていかなければなりません。私たちは心一つにして、知事とともに、一日でも早い復旧・復興に取り組まなければなりません。  国民の食料基地としての宮城県、農地の復興なくては地域経済の復興もままならないと言えます。農地の復興特区の活用などを図り、再生を目指していくべきと考えております。  名取、岩沼両市では、津波で営農不能となった農地を利用して、法人化し、水耕栽培をやろうという動きが出てきております。そのように少しずつ復興に向けた動きが見えてきております。  復興計画では、復興を達成するまでの期間をおおむね十年としております。農業の再生に向けた動きの加速化をすべきについて、知事の所見をお伺いいたします。  二つ目は、農地の復旧・復興に向けた除塩活動についてであります。  今回の震災で、農地の約一〇%に当たる一万四千三百ヘクタールが津波の被害を受けたと言われております。瓦れきの堆積や地盤の沈下等で海水が引かない農地もあり、営農ができない状況が続いております。  こうした中で、県内においては除塩活動が始まっておりましたが、農地への浸水により、営農活動が大幅におくれることが懸念されております。圃場整備の進んでいる地域において、弾丸暗渠を施し、暗渠に塩分をおろすための水張りも始まりました。また、大学を初めとする研究機関等が除塩に協力してくれております。  名取市においても、試験的に酪農学園大の長谷川先生の協力のもとで、名取インターチェンジのそばで、温室が瓦れきの山になっている、そして、その温室に車が入っている、その場所を除塩を行って、今、見事にカーネーションが咲いております。こうした研究機関との連携による水田や畑地の除塩活動を積極的に進めるべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  三点目であります。地域農業の担い手の育成について伺います。  農地の復旧工事が進む中で、再生した農地をだれが担うのかという問題が出てきております。津波で流された作業場や農機具のローンが残っている。高齢化で、営農の再開を迷っている、若しくはあきらめている。そうした農家が出てきております。農地を集積し、大規模な土地利用や効率的な営農方式、法人化や共同化による経営体の強化等新たな農業農村モデルの構築を目指すとしております。今後は、農地を引き受ける担い手を確保していかなければなりません。農業県としての宮城における担い手の育成、支援方策のあり方を推し進めるべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  四点目であります。被災した農業高校についてであります。  今回被災した宮城農業高等学校は、名取市の下増田地区にあり、閖上港の入り江の広浦に隣接したところに校舎があり、今回の津波では、二階まで被災しております。農場、水田、果樹園、畜舎初め寄宿舎など全壊しており、文科省の試算で約百五十三億円の被害と推定されておりました。  高舘にある学校に行ってみると、プレハブでの授業をしており、二階で動くと下の部屋での会話が聞こえない。そういう状況にあります。更に、生徒から話を聞くと、部活ができない、実験室がない、そのために実験ができない、家庭科の授業は亘理高校に行かないとできないなどなど、深刻な話が返ってきています。  今回被災した宮城農業高等学校に、地域の産業を担う若者の育成ということで、経済同友会から、宮城農業高等学校、宮城水産高等学校、気仙沼向洋高等学校、ここに大型バスが三台寄贈されるということで、昨日、一台寄贈されておりました。更に、長野県から、映画の「スイングガール」のモデルになった蓼科高等学校のジャズクラブがジョイントコンサートをやりたいということで、宮城農業高等学校の生徒たちとぜひやりたいという申し入れがあって、十六日にやる予定になってます。ぜひ、生徒たちに笑顔が戻るといいなという思いであります。  こうした宮城農業高等学校には寄宿舎などがあり、生徒のことを考えると、被災前の場所に再建は難しいと言えます。宮城農業高等学校は、県は高台移転としておりますが、農業、園芸総合研究所を含めた農業の教育拠点として建設すべきと考えますが、教育長の所見をお伺いいたします。  大綱の二番目、民生委員、児童委員の方々に対する配慮についてお伺いいたします。  以下、二点について知事の所見をお伺いいたします。  今回の東日本大震災で亡くなったり行方不明の民生委員、児童委員さんは、宮城県で二十三名を数えます。要援護者の安否確認やひとり暮らしの高齢者の避難、誘導などに当たっている最中に、民生委員、児童委員が津波に巻き込まれたケースがほとんどであります。一人も見逃さない運動、災害弱者の命を守りたいという強い使命感から、避難することなく、避難誘導に回ったのではなかろうかと思われます。民生委員、児童委員の弱者を助ける業務が、避難誘導することが公務と証明することが難しいという報道がなされておりました。何という悲しいことでしょう。こうした民生委員、児童委員の活動が認められないとは情けない。民生委員、児童委員の方々は、皆さんが災害弱者の安否確認、避難誘導で頑張っているわけであります。民生委員、児童委員が懸命に命を張って守ろうとした地域の方々であります。  ここで、知事から、亡くなった民生委員、児童委員に温かい言葉を送っていただきたい。知事の所見をお伺いいたします。  非常勤職員としての公務災害時の補償についてであります。  民生委員、児童委員は、市町村で推薦されて、知事から委嘱を受け、更に国に推薦し、厚生労働大臣が委嘱する形になっており、民生委員、児童委員は、非常勤職員として、無給で地域で活動を行っております。地域の民生委員会で、見守り活動、一人でも見逃さない運動を展開しているわけであります。ひとり住まいの高齢者から、多い人で五十人以上を担当するときもあり、夜、救急車が来ると、それに乗り込んで病院まで同行するなどということもあり、四六時中働いていると言っても過言でありません。その方々が今回の震災で、そして津波で、殉職をしたわけです。  閖上地区の民生委員、児童委員が安否確認をして家に戻ったら、真っ黒い煙が窓ガラス越しに見えた。何だと思ったら、後から津波が迫ってきており、御主人とあわてて二人で二階に逃げた。二晩二階で過ごした。隣に、流された家が次々と燃え上がり、まるで戦国時代のお城が燃えているような、そういう感じであったというお話をしてくれました。その方々の周りの家はすべてが津波で流され、その家のみが隣に三階建ての大きな建物があったために助かったということであります。  このように民生委員、児童委員は、安否確認の活動をしている時間帯の津波でありました。非常勤職員として公務災害に認定し、補償すべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  大綱の三点目であります。東日本大震災からの復旧・復興について、以下、四点について、知事の所見をお伺いいたします。  一つ目であります。復興計画について伺います。  瓦れきの撤去は、順調に進んでいるように見えます。市町村の復興計画も出始めております。国の復興計画、県の復興計画、市町村の復興計画に合わせ、護岸、漁港、河川、農地、下水道、交通網、医療、学校施設等のインフラ整備にスピードをアップしていかなければなりません。しかしながら、県、市町村の復興計画に、市民、県民との感じ方にずれがあるように感じられます。例えば、集団移転などは、危険地帯からの集団移転と言われても、もう既に修繕し、住んでいる方々もおります。四日の新聞でも、被災した方が仙台市の荒浜に戻りたいという新聞記事が大きく掲載されておりました。集団移転ということで全員と、そういう枠の中からでは、無理があるように感じます。幅を持たせることも必要ではないでしょうか。こうした市民、県民に十分に説明をして、柔軟性を持たせる計画であってもいいのではないかと考えます。知事の所見をお伺いいたします。  二つ目であります。消防団員等のケアについて伺います。  この震災で、消防団員の方々も、公務の最中に亡くなっております。そうした中で、多くの災害発生から行方不明の方々の捜索に当たった自衛隊の方々、警察の方々、消防職員の方々、消防団員の方々に御苦労さまと感謝を申し上げます。  津波の引かない中での捜索、瓦れきの残っている中での捜索、我々の想像つくしがたい中での捜索は、プロと言われる自衛隊の方々ですら相当のストレスがたまったと言われております。捜索を含む震災の活動でのストレスを感じなかった団員は八%、アンケートに回答した四百十七人のうち三十三人です。ストレスを感じたと回答した人は八五%、四百人。消防をやめたいと答えた人は百三十一人、三一%を超えております。  地元の消防団の方々も朝早くから被災地に入っての捜索に携わり、捜索から帰ってくると無口になり、相当な疲労をにじませておりました。被災から相当の日数がたっておりましたので、捜索は相当きつかったようであります。私の仲間、捜索に加わった消防団員が先日、辞表を提出しました。  こうしたストレスがたまった消防団員、仕事を持ちながら消防団員として活動を行ってくれた方々に対し、心身のケアを行っていくべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  三つ目であります。被災者の心のケアについて伺います。  私は、初めに取り組まなければならないことの一つに、心のケアではないかということを訴えました。避難所で、夜中に奇声を上げ叫ぶ子供、津波が襲ってくる夢で眠れなくなる、そういう方々が大勢いる。それを声に出せない、話せない、そうしたことがいち早く叫ばれておりました。  そうしたことに対応してくれた一つの事例を挙げると、秋田県の震災本部でありました。秋田県東鳴瀬村、名取市からの要請を宮城県の災害対策本部が秋田県につなぎ、秋田県から東鳴瀬村につないだ連携プレーでありました。被災者が約一カ月にわたり、五百人が初めてふとんに寝る、そして、温泉に入るという機会をつくっていただいたこと、感謝にたえません。被災後一カ月、引きつった顔で秋田県に招待されて、温泉に入って、帰るときには笑顔になり、お世話になった村長さんや村民の方々と別れを惜しんでおりました。  心のケアも、また同じように山形県、秋田県、鶴岡市、上山市、そうした動きを各町々がやっていただいたわけであります。これは心のケアの専門家である国際クリニックの桑山先生のアドバイスを受け、温泉治療がいいということで取り組んで実現したわけであります。  こうした中で、宮城県では、県精神保健福祉協会がこの震災によるストレスに対応するとともに、精神面に不調を来した被災者を支援するみやぎ心のケアセンターを十二月一日にオープンさせました。ぜひ積極的に取り組んでいただきたいものであります。  三月十一日以降、笑わなくなった子供、津波で家を流され、避難所にいる親を津波に負けたんだ、だから何をやってもだめなんだという子供、こうした子供たちの心をいやすそうした取り組みをこのセンターを中心にやっていただきたい。この取り組みに向けた知事の所見をお伺いいたします。  震災直後、各県から三十三チームが心のケアに対応していただいたと聞いております。本当に感謝であります。震災から九カ月を迎えようとしており、精神的な疲れや、震災に伴う心的外傷後ストレスが蓄積し、うつ病やアルコール依存症などがふえていると言われております。避難所にいたときと違い、仮設に入るとコミュニティーが薄れ、孤独感も増し、ストレスも増幅されると言われております。県内に四百ある仮設団地、そのうち四十八カ所にサポートセンターが整備され、入居者支援を行うサポートセンターと連携していくと言われておりますが、仮設における体制が不十分であるように感じられます。  精神面での被災者を支援するには、大学や専門機関とその連携が必要であり、心のセンターに今年度五人が、来年度三十人が配置されると伺っておりますが、派遣の応援をいただいても、ことしからふやすべきと考えます。知事の所見をお伺いいたします。  以上で、壇上からの一般質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。     〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 太田稔郎議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。  まず、大綱一点目、農業の再生に向けた取り組みについての御質問にお答えをいたします。  初めに、農業再建の加速化についてのお尋ねにお答えをいたします。  県の震災復興計画では、復興を達成するまでの期間をおおむね十年として、復旧期を三年、再生期を四年、発展期を三年とする計画としておりますが、生産基盤やインフラの充実は、再生期までの七年間で行うことを目標としております。  特に、農地の復旧については、被災程度の比較的軽いところから除塩対策や堆積物の除去等の工事に着手しており、原則として、おおむね三年間での復旧を目指すこととしております。
     また、被災農地については、単なる原形復旧にとどまらず、営農の効率化、農地の集積に資するよう、市町の復興計画との整合性を図りながら、可能な限り圃場の大区画化を進めてまいります。  更に、東日本大震災農業生産対策交付金や融資制度などを活用し、農業機械や園芸施設、畜産施設などの整備につきましても支援を行い、一日でも早い復旧・復興に努めてまいります。  次に、県としての担い手の育成、支援策の推進についての御質問にお答えをいたします。  これまでに被災市町が実施した営農意向調査では、多くの農業者が継続の意向を示しております。こうした営農継続意向のある農業者が一日も早く営農を再開し、地域農業を牽引できるよう支援するとともに、新たな参入も含め、担い手を確保育成していく必要があります。  県といたしましては、集落での話し合いに基づき、地域の中心となる担い手などを取り決める経営再開マスタープランの作成を支援して、担い手の確保・育成に努めます。  更に、東日本大震災農業生産対策交付金や東日本大震災復興交付金を活用した農業用施設の導入を支援するなど、担い手が力を発揮できる環境を整えてまいりたいと考えております。  次に、宮城県農業高校の再建についての御質問にお答えをいたします。先ほど、議員からは教育長答弁と言われましたが、私から答弁させていただきたいと思います。  宮城県農業高校については、県の農業教育の拠点高校であり、県全体の農業振興の視点からも早急な再建が必要であると考えております。  再建に当たっては、被災した沿岸部ではなく、津波浸水区域外の内陸部にすべきと考えておりますが、具体的な建設地につきましては、現在、教育委員会において検討を進めているところであり、同じ名取市内の宮城県農業園芸総合研究所等との連携につきましても、重要な視点として検討していく必要があるものと考えております。  次に、大綱二点目、民生委員、児童委員についての御質問にお答えをいたします。  初めに、今回の震災で命を張って地域の方々を守ろうとした民生委員、児童委員の皆様に温かい言葉を送ってはどうかとのお尋ねがありました。  このたびの東日本大震災でお亡くなりになられた民生委員、児童委員の皆様に対しまして、衷心から哀悼の意を表し、御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された民生委員、児童委員の皆様に心からお見舞いを申し上げます。  民生委員、児童委員の皆様には、社会奉仕の精神を持って、地域福祉の推進を図る重要な役割を担っていただいており、複雑多様化する地域福祉の課題に向き合い、住民福祉の向上に日々御尽力いただいておりますことに対しまして、県民を代表し、深く敬意を表し、改めて心から感謝を申し上げます。  次に、今回の震災、津波での殉職を非常勤職員の公務災害に認定し、補償すべきとの御質問にお答えをいたします。  非常勤職員である民生委員、児童委員の公務災害の補償につきましては、常勤職員と同様であり、職務中の被災にあっては、補償する制度となっております。  現在、避難誘導などを行ったことが民生委員、児童委員の職務に当たるかどうかにつきましては、岩手、福島両県とも統一した取り扱いとなるよう調整を図っているところでありますが、引き続き両県と連携し、国に対して、統一的な見解を示すよう働きかけてまいりたいと考えております。  次に、大綱三点目、東日本大震災からの復旧・復興についての御質問のうち、復興計画を住民に十分説明し、柔軟性を持たせてはどうかとのお尋ねにお答えをいたします。  復旧・復興の行政の主体である被災市町では、国の東日本大震災からの復興の基本方針や、県の復興計画を指針とし、住民の声を聞きながら、みずからの地域のグランドデザインを描くこととしております。県内では、沿岸部の十五の市町、内陸部の四つの市で復興計画を策定することとしており、年内には十九の市町すべてで復興計画が策定する予定となっております。策定に当たっては、おのおのの市町において説明会の開催や意見聴取を行うなど、住民の意向を計画に反映させるための具体的な取り組みを行ってきております。  県といたしましては、被災市町の復興計画の策定や復興事業の推進を引き続き支援するとともに、集団移転事業を初めとしたまちづくりに関する復興事業が、今回と同等の災害が起こっても人命が失われることのない、災害に強く、安心して暮らせるまちづくりという復興の基本理念を実現するよう、被災市町と緊密に連携して取り組んでまいりたいと考えております。  私からは、以上でございます。 ○副議長(佐々木征治君) 総務部長今野純一君。     〔総務部長 今野純一君登壇〕 ◎総務部長(今野純一君) 大綱三点目、東日本大震災からの復旧・復興についての御質問のうち、消防団員への心身のケアについてのお尋ねにお答えをいたします。  県では、行方不明者の捜索活動などに携わった団員の方々への心のケアは大変重要だと認識をしております。総務省消防庁や厚生労働省の心のケアに関する専門家チームによる個人面談というのがございます。その積極的な活用を被災市町に働きかけてまいったところでございます。  これまで、気仙沼市、東松島市及び山元町などでは、この派遣事業を活用して心のケアを実施をしております。まだ実施をされていない市町村に対しては、引き続いて、この活用を働きかけてまいっているところでございます。  また、ある程度の期間が経過した後に惨事ストレスが生じることもあるということでございます。ちょうど今月、惨事ストレスに係るセミナーというのが開催をされることになっておりまして、これについても幅広い参加を関係市町村などに呼びかけをいたしているところでございます。  私からは、以上でございます。 ○副議長(佐々木征治君) 保健福祉部長岡部敦君。     〔保健福祉部長 岡部 敦君登壇〕 ◎保健福祉部長(岡部敦君) 大綱三点目、東日本大震災からの復旧・復興についての御質問のうち、子供の心のケアについてのお尋ねにお答えいたします。  東日本大震災では多くの子供たちが被災したところであり、心に深い傷を負った子供たちに対しましては、長い期間にわたってきめ細やかなケアを行っていく必要があるものと認識しております。  県におきましては、震災直後から、児童相談所、子ども総合センターなどで構成する子どもの心のケアチームを組織しまして、沿岸部を中心に巡回相談や医療的なケアに当たってまいりましたほか、市町の実施する乳幼児健診会場に心理士を派遣し、母子の相談等に対応するなど、市町と連携した取り組みも進めてきたところであります。  県といたしましては、今後とも、国や市町、学校関係者など関係機関と連携いたしまして、このような取り組みを中長期的に推進してまいります。  次に、みやぎ心のケアセンターの職員の増員についての御質問にお答えいたします。  みやぎ心のケアセンターの職員につきましては、年度内にも増員することといたしておりまして、職員公募や国の三次補正によります専門職の人材紹介システムを活用して、平成二十四年四月までには二十名程度の体制となる見込みとなってございます。  また、これまで心のケアチームなどで被災地において活動していただいておりました東北大学や民間の精神科病院の精神科医を初め、心理士、看護師等十三名の方々が心のケアセンターの非常勤職員として活動を行っておりまして、今後も職員の確保、体制の充実に努めてまいります。  私からは、以上でございます。 ○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長千葉宇京君。     〔農林水産部長 千葉宇京君登壇〕 ◎農林水産部長(千葉宇京君) 大綱一点目、農業の再生に向けた取り組みについての御質問のうち、大学、研究機関との連携による農地の除塩についてのお尋ねにお答えいたします。  現在、県の試験研究機関が中心となり、東北大学や独立行政法人農業食品産業技術総合研究機構と除塩効果の確認試験や耐塩性作物の試験栽培等に取り組んでおります。  これまでの成果としては、被災農地の塩分の実態把握や雨水と耕うん方法による塩分低下の有効性、並びにアスパラガス、綿、カーネーションの耐塩性が確認されるなど幾つかの知見が得られております。  このほか、大学や研究機関が独自に現地で除塩を支援している事例につきましても、情報交換を行っているところでございます。  農地復旧除塩事業で行う除塩作業は、標準工法が決められていますが、これまでに例がない大規模な除塩とそれに続く作物生産に当たっては、研究機関が持つ技術や現地事例等を広く活用していく必要があると考えております。  被災地域の復旧・復興には、多方面にわたる専門家からの協力が必要であり、今後とも研究機関との情報交換を密にし、除塩対策を進めてまいります。  以上でございます。 ○副議長(佐々木征治君) 一番太田稔郎君。 ◆一番(太田稔郎君) 御答弁ありがとうございます。  後ほど、御礼の方は入れたいと思います。  大綱の一点目、その二であります。農地の除塩活動、先ほど部長からもいろいろお話がありました。  実は、福島県の研究機関の中で、除塩活動をやった成果が出ておりました。それらをひとつ参考にしながらやっていただくといいのかなと思いますし、それから各大学、研究機関、そういう方々がいっぱい入ってます。その情報をぜひ習得していただいて、活用していただければというふうに思います。  ただ、私、農政局の除塩活動を見させていただきました。下の土壌に関係なくすき取りをするというやり方をしておりまして、下手をするともう二度と農地として復活しない、そういう場所もあるわけであります。というのは、通称すくも所と言われる非常に軟弱な地盤の表土をはぎ取った場合には、そこにトラクターも入れない、大型工業機械も入れない、そういう場所があるわけであります。その実情に合わせた除塩活動、それから弾丸暗渠も、実は、圃場整備されてないところで弾丸暗渠しているという、結構むだがいっぱいあります。そういうところを一つ一つ精査をしながらやっていただきたいと思うんですが、この点についてお聞かせください。 ○副議長(佐々木征治君) 農林水産部長千葉宇京君。 ◎農林水産部長(千葉宇京君) 今回の津波被害によりまして、除塩が必要な農地一万三千ヘクタールほどがあるわけでございますけれども、その被災の対応というのは非常にいろいろあるということでございます。そういたしますと、除塩のあり方というものについても、そこに最も適した除塩方法ということについてはいろいろとあろうかと思われます。  今、いろいろ除塩に関して、熊本県とか先進県、事例があるわけでございますけれども、そういったところからもいろいろお手伝いをいただきながら、除塩に対する知見というものをさまざま寄せられているという状況でございますし、国もいろいろ試験をやっているということでございます。そういったことを兼ね合わせ、できるだけ効果的な除塩というものが効率的に行われるよう、除塩作業というものを組織化していく、そういう必要があると考えております。そういった意味で、たくさんの知見というもの、これは私どもの方も、古川の農業試験場、こちらの方に集約をするというようなことで、いろいろ試しているということでございます。  今後とも、そういった情報、たくさんお寄せいただくことをお待ちしております。 ○副議長(佐々木征治君) 一番太田稔郎君。 ◆一番(太田稔郎君) 大綱一番の、担い手のところであります。  先ほど、宮城農業高等学校の生徒たちの深刻な話を例題として、私、出しました。部活の中で運動できるグラウンドがない。これは宮城農業高等学校に限ったことでなくて、気仙沼向洋、それから宮城水産、志津川高校はグラウンドに仮設があるというような状況にあるわけであります。できる限りこういう子供たちが活動できる、そういうことをちょっとでも配慮していただく、当然、そこに仮設があるから云々ということではなくて、別な場所をちょっとでも探してやれないものかどうか、この辺をお聞かせ願いたいと思います。 ○副議長(佐々木征治君) 教育長小林伸一君。 ◎教育長(小林伸一君) 今回の震災で、既設の校舎、大変な被害を受けた学校もあるわけでありますが、そういった学校につきましては、御承知のように、差し当たり幾つかの学校に分かれて授業を行うというような形でやってまいりました。まず、分かれている子供たちを一緒にするというために緊急的な仮設校舎の建設ということでやってきたわけでありまして、こういった仮設校舎ができた今の状況において、その教育環境がそれでも十分ではないということは私も十分に承知をしております。部活等はさまざまな工夫をして何とかやっていくしかないと思いますが、そういったことも含めまして、早急に再建の方向性を示したいというように思っているところでございます。 ○副議長(佐々木征治君) 一番太田稔郎君。 ◆一番(太田稔郎君) ぜひ早目の対応をお願いしたいと思います。  大綱の二番目、民生委員、児童委員の方々に対する配慮についてであります。  先ほど、知事から温かい言葉をいただきました。ありがとうございます。本当に、地元で働いている人たちは、そういう言葉が必要なんですよ。ましてや、無給で働いている方々でありますので、ぜひ報道の中で、本当に働いたかどうかわからないみたいな表現はなさらないでいただきたい。ましてや、この方々がとうとい気持ちで働いているということを酌み取っていただきたいというふうに思います。  非常勤職員として、実は県の条例の中にも非常勤職員の公務災害の補償等条例があるわけであります。その中には、葬祭補償というのが入ってくるんですね。お葬式の補償、そういうものも本来早い時期に出してやれる姿、そういう取り組みが必要ではないのかなと思いますし、それから、非常勤職員の場合にはあくまでも無給ですので、そこに対する知事の配慮というのがこの条例の中に入ってきます。それらをぜひうまく酌み取って、非常勤職員としての扱いをやっていただきたいということ、この点、知事からお聞かせをいただきたいと思います。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 議員のおっしゃってる趣旨は本当によく理解ができますし、先ほど申し上げたとおり、民生委員、児童委員の皆様方に心から感謝をしているということでございます。  非常に法律なり条例の定義があいまいである。こういったようなことを想定してなかったということもありまして、あいまいであるということ。また、宮城県だけの問題ではなくて、同じようにお亡くなりになった民生委員、児童委員がいる福島、岩手の問題もありますので、この辺につきまして、今、早くやるべきじゃないかということでありますが、なるべく結論を早く出せるように、今、鋭意調整をしているというところでございますので、少しお時間をいただければというふうに思います。 ○副議長(佐々木征治君) 一番太田稔郎君。 ◆一番(太田稔郎君) 民生委員、児童委員の共済事業というのがありまして、実は、民生委員がみずから千九百円を積み立てて、最高で二十万円なんです。これらも実は二十三人のうちまだ四人しかもらえてない。手続が非常に面倒だというところがあるんです。これをぜひ市町村にきちんとお話をしていただいて、最低限そういうところはアプローチしていく必要があるかと思うんですけれども、この点、知事から。 ○副議長(佐々木征治君) 保健福祉部長岡部敦君。 ◎保健福祉部長(岡部敦君) 御指摘の手続のおくれ等々ございましたら、制度自体につきましては全国の社会福祉協議会というふうなことでございますけれども、市町村あるいは社協の方にも手続を早めていただくようにお願いをしていきたいというふうに思っております。 ○副議長(佐々木征治君) 一番太田稔郎君。 ◆一番(太田稔郎君) 大綱三番目の二番目、消防団員のケアであります。  本当、消防団員の方々、こちらの方々も生業を持ちながら活動をやっているわけであります。  実は、いい事例が出てきたなと思ったのは、県職員のケアをやろうということが、全職員のケアをやろうという新聞が出ておりました。ぜひ、捜索に加わった消防団員の全員のケアを、今は深刻でないとケアができない状況になってます。ぜひそこのところをお酌み取りいただきたいと思いますけれども、その辺、お聞かせください。 ○副議長(佐々木征治君) 総務部長今野純一君。 ◎総務部長(今野純一君) 主に知事部局の県職員に対しましては、全職員に対してアンケート調査を行い、それに基づいて個別の面談等が必要な職員に対しては個別のことも行うということで、二回既に実施をいたしたところでございました。  消防団員の方については、先ほどもお答えをいたしましたように、総務省の消防庁と厚生労働省で専門家のチームを派遣をしていただけるという、そういう仕組みがありますので、ぜひ市町の方で活用していただきたいということでお願いをしております。県職員全員に対してやったのと同じスキームでやるかというと、これはなかなか難しいところがありますので、関係の市町、それから消防本部の方にも、消防団員、消防職員ともに必要だというふうに思っておりますので、引き続いて強くお話をさせていただきたいというふうに思います。 ○副議長(佐々木征治君) 一番太田稔郎君。 ◆一番(太田稔郎君) 最後の、心のケアであります。  カウンセリングの専門家の白沢先生がセンター長ということでありますので、大いに期待したいと思います。  ちょっと問題点が、私自身最初にやろうとしたら、先に解決してしまいました。それは常勤職員がいない。医療機関ではない。それから、サポートセンターとの連携が非常に難しい等々あったわけであります。これらをぜひクリアして、これからのケア、宮城に学べというふうな形のケアセンターにしていっていただきたいというふうに思います。  以上で、私からの一般質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○副議長(佐々木征治君) 五十三番千葉達君。     〔五十三番 千葉 達君登壇〕 ◆五十三番(千葉達君) 通告に従い、大綱二点についてお伺いをいたしたいと思います。  去る三月十一日、東日本を襲った大震災は、九千五百人を超える県民同胞の命を奪い、今なお二千人近い行方不明者がいるという現実を残し、多くの県内財産を失い、処理に莫大な費用がかかる瓦れきに変えました。自然の力の前で、人間の力や、とりわけ行政の力の小ささを思い知らされながらも、過去の人災、天災に対してそうであったように、平穏な日常を取り戻すための官民問わずの戦いが始まったのであります。  この震災は、何度繰り返しても絶対に演習や訓練では得られない多くの教訓を残し、どんな優秀な人間が何人かかっても気づかない指摘をいたしました。我々は、最大被災県の行政に携わる者として、この震災が残した多くの教訓や事実を未来の世代が二度と過ちを起こすことのないよう検証し、伝えていく責任があると思います。  過去においても津波の被害の悲惨さを体験しており、教訓として残された言葉に「津波てんでんこ」があります。この言葉は、津波には勝てない、津波が来たら逃げろ。それも、みずから生き延びることを最優先にして逃げろという意味であり、貴重品も家族も、あれもこれもは命取りになるということを言っているのであります。まさに津波の恐ろしさと、対処するすべのなさを言いあらわした言葉でありますが、毎日新聞七月三日の社会面で、「答えの出ないてんでんこ」と書かれた記事がありました。釜石の男性が高台に避難した後、高齢の女性を助け出すようその義理の娘に頼まれ、消防団員とともに高台をおりて、高齢女性も男性も消防団員もそのまま津波にのまれ、死亡したという内容であります。男性も消防団員も死を覚悟して女性を救おうとしたというわけではないと思います。津波の恐ろしさはわかっていても、自分を襲う津波の恐ろしさはわからない。教訓は、それを受けとめる人間が行動により実践して初めて生きるという例であります。  このたびの震災、とりわけ多くの命を奪った津波の被害においては、行政に多くの課題を残しましたが、大別すれば、防災のための施設と避難のための情報というハードとソフトに分けられると思います。町そのものが壊滅したと言ってもいい女川町や南三陸町では、被災住戸に対する犠牲者数が、若林区や名取、岩沼、亘理、山元に比べて少ないのは、津波に対する認識と情報量の差と言ってもいいと思います。  津波の警報や情報をいつ知ったかという調査があり、震災発生後十七分の三時三分が全国平均なのに、青森、岩手、宮城、福島、茨城では三時九分二十秒と、六分二十秒ほど遅くなっております。津波情報の入手経路は、テレビが五三%、次いでラジオ一四%、携帯サイト一〇%となっており、家族、友人、知人など八%の順になっております。  被災地では、地震の停電により情報入手の手段が狭まり、急速に連絡を取り合おうとする大衆行動から、地震予知情報を受けた携帯端末までダウンしたことが情報伝達のおくれにつながったと言えるでありましょう。しかし、全国平均より六分以上も遅い情報伝達は、津波被害から逃れる貴重な時間を浪費していると言ってもいいと思います。  また、山元町では、防災無線のアンテナが地震で損壊し、親機の使用をあきらめ、亘理町を経由して津波の警戒を呼びかけましたが、聞こえなかった住民が多くおりました。  多賀城市でも、地震発生十五分後、市内十三カ所の防災広報装置のうち、九カ所が機能停止、残る四カ所も津波震災ですべてダウンをいたしました。  防災無線や防災広報装置の役割を考えれば、被災に耐えるものでなければならないわけで、これでは船が沈む前に救命ボートが沈んだようなものであります。ただでさえ被災地の情報伝達速度は遅いのですから、被災地の人的被害を縮減するためには、通常の情報伝達管理では歯が立ちません。行政として、緊急時に的確に情報伝達管理ができるシステムの構築は、技術面も含めて、かなりの難題を抱えたと言えるでありましょう。  一方、防災施設を見れば、県内はもとより、隣県も含めて今回の津波に立ち向かえる機能を持ったものは、ほとんどありませんでした。津波に備えて、緊急時の司令塔として整備した防災庁舎が被災し、町長が無線アンテナにしがみついて九死に一生を得たことや、ギネスブックに載った城塞とも言える防潮堤が役に立たなかったことなど、枚挙にいとまがありません。  一方で、岩手の普代村のように、高さ十五メートルの総工費三十五億円の防潮堤によって被害を免れた例もあります。この防潮堤は、当時の村長が、明治三十九年の大津波の言い伝えを信じ、多くの批判にも譲らず、建設を推進したというものであります。
     仙台平野のように、明治、昭和の三陸津波やチリ地震津波の影響を色濃く残していないところは、防潮堤と防潮林、それに貞山運河という三段構えが破られないと思われていましたが、実際には防災のためでない仙台東部道路という高速道路が最後のとりでになりました。  高速道路といえば、地震の直後、震度六という地震の規模のため、道路の損傷による事故を防ぐため、ほかの高速道路と同様、即時閉鎖されましたが、そのために料金所からあふれた車の渋滞とあわせて、絶好の避難場所を奪われ、被災した人たちがいたことも事実であります。ここにも、緊急時の対応の難しさが課題として残ったと言えるでしょう。  しかしながら、必ず来ると言われていた宮城県沖地震に対する備えは、最大震度七を記録した我が県内で、大規模建物崩壊や橋梁の崩落による犠牲はほとんどなく、地震の揺れによる被害ということに限定すれば、圧死や焼死の多かった阪神・淡路の大震災とは比較にならないほど少ない被害だったと言えるでありましょう。この点では、地震の予知や、我が県における十数年に及ぶ震災対策という阪神・淡路以降の対応が一定の成果を上げたと言えなくもありません。にもかかわらず、我が県だけでも、阪神・淡路をはるかに超える死者という多大な犠牲を生んだのは、ひとえに、襲いかかってきた大津波の威力によるものであります。行政に課せられた生活安全の確保という責任は、この規模の津波を想定外という言葉で片づけることはできません。  貞観十一年、西暦八六九年には、今回の地震津波と同規模の災害をこうむっており、我が県議会においても、現在の多賀城市長が県議会一般質問で取り上げております。ところが、想定していた宮城県沖地震は、このような千年に一度という周期に訪れる大災害ではなく、数十年に一度の周期の地震災害であり、今回の津波が想定を超えた規模であったことは紛れもない事実であります。  行政には、課せられた責任と同時に、使える予算の限界という制約があります。治水行政でも百年に一度あるかどうかという災害に備えた対策はしても、千年に一度という想定をすることはまずないでしょう。  地震や火山の災害も同じです。旧石器時代までさかのぼっても、たかだか数万年の人間の歴史と、五けたも違う地球の歴史では、比較にならないのですが、自然災害とは、人知を超えたけた外れの地球の営みで起こるのであります。果たして、どこまでの防災性能を求めればいいか、行政の責任の限界はどこなのか。東日本大震災に突きつけた難題に容易に答えは見つからないものと思います。  そこで、知事にお伺いをいたしたいと思います。  いよいよ復旧から復興に向かわなければならない時期が来て、復興計画も策定し、今後数年から十年という時間と莫大な資金が投入されるわけですが、その中で、後世に教訓として啓示を伝えるためにも、どのようなことをすべきとお思いですか。仮に、教訓を的確に伝えることができても、「答えの出ないてんでんこ」のように、理解していることと行動することが一致しないのも人間です。的確な判断と行動をどのように訓練すべきと思われますか。  また、危機に対応した行政による情報管理のあり方として、どのようなハード整備をなすべきと思いますか。  被災地域ほど情報伝達の速度がおくれるという実態をどうとらえ、どう対応するおつもりかもお伺いしたいと思います。  災害時の各種施設の対応は、施設を管理する者の判断が的確になるように一定のマニュアルをつくり、運用するのが通例です。しかし、通常の判断が必ずしも正しくないのは、東部道路閉鎖の例でもわかります。この場合、現場が判断するか、危機管理者が判断するか、その情報はどうやって伝達するかなど、課題も考えられます。  高速道路に限らず、製油所や発電所、ダムや浄水場など、今回の震災がもたらした多くの教訓を危機管理のマニュアルに反映すべきと思いますが、いかがでしょうか。  防災のための施設は、想定する危機の大きさをどのように想定するかで、かかる費用が大きく変わってまいります。そのときに重要なのは、行政の判断と政治の決断の差をどの程度、どうやって埋めていくかでございます。先ほど申し上げた普代村の事例のように、政治の決断を下すことができるのは、批判や反対に抗する強い信念とリーダーシップだけであります。このことに関する知事の見解と現在持っておられる信念を御披瀝いただきたいと思います。  また、今後行政が果たすべき危機対応責任はどのようなレベルになるとお考えかもお聞かせ願いたいと思います。  次に、大綱二点目です。若林警察署の問題であります。  宮城県は、現在、三十四の市町村に二十四の警察署を配置しております。人口や面積、歴史的経緯などのその配置背景はさまざまでありますが、それぞれの警察署が所轄する地域の人口や交流人口、産業構造、町並みなど、設置された当初とはかなり大きく変化してきたのは言うまでもありません。  警察署が期待される役割も、治安の拠点という本質は変わらないものの、派出所、駐在所、交番などの再編統合、機動警ら体制の充実強化など、治安行政のあり方が変化しており、発生する事件も広域化、多様化しております。また、治安活動に欠くことのできない情報の管理、収集、伝達など、情報分野の技術革新によって、かつてとは違った治安の拠点配置のあり方を考える必要があると思います。行政の常として、拠点の再配置を理想論で行うことは難しく、統合、廃止、再編などの手法でセカンドベストを求めることが多いのですが、一度は本来の理想的再配置を論ずるべきかと思います。  ましてや、現在の宮城県は、津波による沿岸部の壊滅的被害により、居住地のあり方など、災害に対応した新たな復興に向けての計画を市町村と連携しながら立ててきたところであります。この際、県内全域での所轄区分の見直しと、警察署、派出所、駐在所、交番の配置について、災害体験を生かした議論をするべきだと思います。  今般の東日本大災害に際し、日本全国から大勢の司法警察職員と警察車両が応援に駆けつけてくれました。世界じゅうが評価した大災害後の治安も、我が東北人の礼節と忍耐もさることながら、多くの応援部隊による被災者捜索が、結果として抑止力の機能を果たしたと言えると思います。  発災直後の人命救助、交通整理、情報収集から、被災者捜索、遺体の搬送、安置、身元確認など、けた外れの膨大な業務をこなしてきた警察職員は、全国からの応援にもかかわらず、見事な連携と協調であったと思います。被災地全域に散った各都道府県警の車両や職員は、多くの情報収集して、的確に災害対策本部に報告し、本部はその情報をもとに的確な指示を下すという、危機対応訓練を受けた組織らしさを発揮いたしました。そのおかげで、発災直後は多くの生命を救い、その後は多くの犠牲者を遺族のもとに返すことができたのであります。  そして、これまでの訓練や演習では得ることのできなかったさまざまな治安ノウハウを我が県警察の財産として残していると思います。その体験のもとに、未来に向けた新しい治安行政と警察の活動拠点のあり方を、せめてこれから整備することになる沿岸部津波被災地で実現していただきたいと思います。また、それ以外の地域でも、施設の更新時期に合わせ、社会のニーズに合わせ、拠点施設を整備するときに、より理想に近づくべきと思われます。  そこで、以下、何点か県警本部長にお伺いいたします。  まず、震災対応時の多くの応援部隊による活動について、人的、車両的増強以外に得ることのできたメリットは何だったでしょうか。  また、応援部隊の連携協調に苦労された点や課題として残された問題があれば、お聞かせをいただきたいと思います。  応援を受けた側として得られたノウハウの中で、今後、他県の災害応援に有効と思われる装備や訓練などがあれば、お伺いをいたします。  震災対応は、応急活動拠点となる建物などもなく、多くの苦労があったと思います。今後の課題として、移動交番以上の機能を持つ活動拠点用車両の必要性も感じられたと思いますが、その内容や装備数など、理想論で構いませんのでお聞かせをいただきたいと思います。  また、そのような活動拠点用車両が装備されたとき、駐在所、派出所、交番などの拠点はどのように再編されるのか、お考えをお示しください。  我が県は、現在でも警察官一人当たりの人口は多い県であり、定数増強が必要と思いますが、どれくらいの警察力が理想と言えるのか。警察官定数、警察署数、警察車両台数を、現有数と合わせてお示しをください。  震災後、膨大な量の情報を収集、伝達、管理された経験から、今後要求される情報通信機器などのレベルや装備数などについても、理想論があればお聞かせを願いたいと思います。  また、警察署については所轄する地域の人口はもとより、面積や交通量、交流人口や産業構造など多くの要因を検討した上で、配置についての議論が必要と思いますが、現在の二十四署の体制で問題点を挙げるとすれば、いかがですか。  治安のための備えは、災害への備えと同じように、予算と理想との闘いであります。ここでもやはり行政の判断と政治の決断は違うもので、信念とリーダーシップにより下される政治の決断を多くの県民は望んでいます。ましてや、震災を経験した今、多くの県民が警察と自衛隊に抱いた頼もしさと信頼感は震災以前とは比べようもありません。今だからこそ、知事、被災の多かった仙台市内唯一の警察署空白区、若林警察署の実現のときだと思います。被災地振興のこの時期に、若林警察署の実現に向けての知事の政治決断をぜひともお聞きをして、質問を終わります。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。     〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 千葉達議員の一般質問にお答えをいたします。  大綱二点ございました。  まず、大綱一点目、震災復興についての御質問にお答えをいたします。  初めに、後世に教訓と啓示を与えるために何をすべきか。また、的確な判断と行動がとれるようになるためにはどのような訓練をすべきかとのお尋ねにお答えをいたします。  甚大な被害をもたらしました大震災の記憶を今後長きにわたり風化させずに伝えていくことは、重大な責務であると考えております。そのため、震災の記録を作成し、後世に語り継いでいくほか、防災に対する県民の意識の醸成を図るために、現在実施している検証を反映した防災教育や意識啓発活動、防災訓練などを推進したいと考えております。  特に、今回の大震災においては、津波避難についてさまざまな報道等がなされておりますが、実際に助かったケースでは、ふだんから避難訓練を重ねることで、迅速、的確な避難が行われており、このような行動が実践できるよう訓練を重ね、いざというときに身を守れるように備えておくことが大変重要であると考えております。  次に、危機に対応した行政の情報管理としてのハード整備や、情報伝達がおくれる実態についての御質問にお答えをいたします。  被災地域における迅速かつ確実な住民への情報伝達のためには、できる限り多様な伝達手段の整備が肝要と考えております。このことから、市町村に対しましては、防災行政無線におけるデジタル化や庁舎外からのリモコン起動、設置場所も含めた災害対応能力の向上や、太陽光と蓄電池を組み合わせた非常電源の確保などの運用面の改善に加え、ふくそうが生じにくい衛星携帯電話の配備拡大やコミニティーFM、エリアメールの普及促進などを積極的に働きかけていくこととしております。  また、被災地域への情報伝達のおくれが生じないよう、これら多様な伝達手段の整備に加え、テレビ、携帯電話など多様なメディアにより、住民に迅速かつ確実に情報伝達する公共情報コモンズシステムの活用についても検討していくこととしております。  次に、震災がもたらした多くの教訓を各種施設の危機管理マニュアルに反映すべきではないかとの御質問にお答えをいたします。  ライフラインや大規模な公共施設が大きな被害を受けた場合、社会経済機能が麻痺し、避難や応急対策、県民の通常生活への復帰などに大きな支障となることから、県地域防災計画においても、ライフライン施設等の応急対策計画も含む被害軽減のための諸対策を実施する旨規定しております。  各施設においては、今回の大震災を踏まえて、市町村の地域防災計画や避難マニュアルにおける位置づけの再検討がなされるものと考えておりますが、一方で、各施設における災害対応マニュアルは、施設の安全管理責任上の視点も含んだ内容となっていることから、災害時の柔軟な対応については難しい課題も含まれております。今後、今回の大震災の教訓を踏まえたマニュアルの見直し等に当たっては、人命を優先した内容となるよう、関係機関との協議を進めてまいります。  次に、政治における強い信念とリーダーシップや、今後、行政が果たすべき危機対応責任はどんなレベルになるのかとの御質問にお答えをいたします。  災害に対する被害を最小限に食いとめることは、県政の重要課題であり、知事としての重大な責務であります。そのために必要な施策を実現していくため、私自身が先頭に立って、国や市町村などの関係機関への要望や協議を重ね、職員や関係者とともに、最大限の努力を重ねてまいりました。しかしながら、今回の震災の被害は余りに甚大であり、これまでの震災対策の限界を痛感させられるとともに、それでも、県民の命だけは何としても守らなければならないとの思いを強くしたところであります。  国の中央防災会議の報告では津波被害のレベルを、堤防等により浸水被害を防ぐレベルと、今回の大震災のような避難を中心に考えるレベルの二つを想定しておりますが、県といたしましては、人命を守る観点から、さきの県議会定例会でお認めをいただきました宮城県震災復興計画に基づき、高台移転や多重防御などの対策を進めるなど、今後、被災市町とも連携し、この具体化に向けて鋭意取り組んでまいります。  大綱二点目、警察治安体制整備についての御質問のうち、県民が警察と自衛隊に抱く頼もしさと信頼感が震災で増した今だからこそ、若林警察署を実現すべきであり、地下鉄ターミナル完成前の被災地復興のこの時期の実現に向けた政治決断についてどうかとのお尋ねにお答えをいたします。  警察署は、防災拠点として重要な役割を担うものでありますことから、震災対応を含めた県の財政状況を踏まえ、他の警察施設の整備状況や、県全体で予算化できる投資的経費の規模も勘案しながら、しっかりと対応してまいりたいと考えております。  私からは、以上でございます。 ○副議長(佐々木征治君) 警察本部長森田幸典君。     〔警察本部長 森田幸典君登壇〕 ◎警察本部長(森田幸典君) 大綱二点目、警察治安体制整備についての御質問のうち、応援部隊による活動で、人的、車両的増強以外で得られたメリットは何かとのお尋ねにお答えをいたします。  県警察では、昨日現在、全国四十四都道府県警察から延べ約三十二万八千人の警察官の派遣を受け、各種災害警備活動を継続実施しているところであります。  人的、車両的増強以外で得られた一番大きなメリットにつきましては、県民の皆様方が被災地全域で活動している応援部隊の警察官の姿を見て、全国から応援を受けているということを実感し、安心感を持たれたことであります。  また、本県警察職員につきましても、他県からの応援派遣を頼もしく感じ、精神的な支えになったものと認識しております。  次に、応援部隊の連絡協調で苦労した点や課題についての御質問にお答えをいたします。  連絡協調で苦労した点といたしましては、発災当初、ライフラインの寸断等により具体的な被害実態が不明で、任務分担や活動区域等を応援部隊に的確に示すことができず、効果的な連携協調が十分にできなかったところであります。この状況を改善するため、被害実態を順次把握するとともに、応援部隊に対し、本県警察官の連絡員を配置するなどして緊密な連携協調に努めたところであります。このような反省、教訓事項を踏まえ、より効果的な連携協調方策を策定した上、今後の災害警備に反映させることとしております。  次に、今後の災害応援に有効な装備や訓練などはあるかとの御質問にお答えいたします。  今回の震災におきましては、広範囲に及ぶ地盤沈下や、大津波による多数の冠水地域が各地で確認され、初期の警察活動に困難を来したところであります。この教訓を踏まえれば、舟艇、ゴムボート、胴長、救命胴衣等の装備が不可欠と考えており、今後、これらの整備充実を図ることとしております。  更に、訓練につきましては、救出・救助するための技術の向上、津波の規模を踏まえた避難誘導等の実践的訓練が極めて重要と考えており、こうした訓練を反復実施することで、災害警備活動の万全を期してまいりたいと考えております。  次に、震災対応の課題として、移動交番以上の機能を持つ活動拠点用車両の内容や、装備数等の理想はどうかとの御質問にお答えいたします。  今回の東日本大震災では、コミュニティーセンターなどの公共施設のほか、移動交番車や部隊輸送用バス等を警察活動の拠点に活用したところであります。県警察といたしましては、震災等の発生に際して、今後も公共施設や既存の車両を有効活用し、被災者等の安全安心を図ってまいります。  なお、議員御指摘のような新たな活動拠点用車両につきましては、今回の震災を検証していく中で、内容等について鋭意検討してまいりたいと考えております。  次に、活動拠点用車両整備後、交番等の拠点はどう再編されるのかとの御質問にお答えをいたします。  交番、駐在所は、地域住民の生活に密着した地域における生活安全センターたる治安拠点として重要な役割を果たすものであり、活動拠点用車両が整備されたといたしましても、交番、駐在所の配置・運用に直ちに影響するものではないと考えております。今後におきましても、被災した交番、駐在所の整備のほか、老朽施設の建てかえも含めて、被災地の復興状況や県民のニーズに的確に対応した配置・運用に努めてまいりたいと考えております。  次に、本県は定数補強が必要だが、理想とする警察力としての警察官定数、警察署数、警察車両台数について現有数を含めてどうかとの御質問にお答えをいたします。  条例により、本県警察の警察官定数は三千六百八十三人、警察署の数は二十四となっており、また、車両台数は四輪車千二十一台、二輪車二百三十六台を保有しております。警察署につきましては、平成十七年度に警察署再編整備計画を策定し、当面十年程度をめどとして警察施設の再編整備に努めているところであり、今後、仙台南警察署の分割による(仮称)若林警察署の新設と、若柳警察署と築館警察署の統合による(仮称)栗原警察署の新設を実施し、県内の警察署を二十四警察署に再編することを計画しております。  警察官、警察署、警察車両の理想的な必要数につきましては、一概に述べることは困難でありますけれども、治安情勢の変化等、さまざまな要素を総合的に勘案しながら、必要な増強に努めてまいりたいと考えております。  次に、震災後の情報収集等の経験から、理想とする情報通信機器等のレベルや装備数はどうかとの御質問にお答えいたします。  県警察といたしましては、東日本大震災の経験から、警察活動を行う上で情報伝達手段の確保は極めて重要であることを認識したところであります。この教訓から、有線、無線の通信網のほか、衛星通信等の通信手段の確保により警察組織内の情報共有を図るなど、有事に備えなければならないものと認識しております。  特に、今回の震災の初期段階におきましては、衛星携帯電話が迅速かつ確実な情報伝達手段として有効であったことから、今後とも、衛星携帯電話を初めとした通信機器等につきまして、整備を図るよう努力してまいりたいと考えております。  次に、警察署について、現在の二十四署体制の問題点はどうかとの御質問にお答えをいたします。  県警察では、先ほども申し上げましたとおり、(仮称)若林警察署及び(仮称)栗原警察署の新設が課題として残されておりますが、今般の震災に伴う復興事業が進められていく中で、防災拠点となる警察署建設の必要性が一層高まっておりますことも踏まえ、早期建設の実現に努めてまいりたいと考えております。  私からは、以上でございます。 ○副議長(佐々木征治君) 五十三番千葉達君。 ◆五十三番(千葉達君) どうも、知事、ありがとうございました。  知事にさしでお話を申し上げたい。本部長は来たばかりで、いろいろと震災対応大変なようですから、事情をよく知ってる知事にお伺いしたいんですが、全く今の答弁では承服できない。  これはいわゆる平成元年、仙台市が政令指定都市になったときに、五区に一署体制というふうなことで、これは、口頭だったんですがね、若林区に百七十の町内会ありますが、そういった方々の前で、そのときの石井市長が、必ず若林署つくりますと。それがスタートになっております。以来、私は平成三年初当選でしたから、平成五年に初めて若林警察署を取り上げました。当時は本間さんでしたね。そして浅野さん、今、現在の村井さんと、質問し続けているわけですが、何かいつも同じような感じで、役人の表現の仕方というのは非常に勉強になりましたね。非常に巧妙にできておるもんだと。わけても、村井知事になってからは、いろんな方々の一般質問には非常に明快に、何としてもこたえようというふうな誠意がありありとあらわれておる、そのように思います。今回、私の警察署の問題についてはまだまだどうしようもない、これじゃ何ら進展しないんじゃないか、そのように思います。  いわゆる若林区の五万の署名を集めましてお渡ししました。そのとき、これはもちろん私だけではないですよ。本多先生、それから細川先生、必死になって集めて、何とかこれ行けるなと思ったら、やっぱり本会議まで行かなかった。委員会で採択はしたんですが、その辺ちょっと甘かったのか。そういうふうな流れになっておったわけでありまして、何とかこれについては、私のみならず、今まで、その前に大学さんもおいでになりました、当初ですね。そういった若林にかかわる、住民がこれは第一番ですが、意見を具申する我々もそういうふうな、ほんと心底何とかしたいというふうな思い持ってますので、ぜひひとつ具体的な、もう一度御答弁いただけますか。できなかったら、もう一度言いますけれども。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 平成五年に初めて質問をなさってから十八年ということになりまして、私も県会議員のときに千葉議員が、当時の浅野知事に非常に厳しく詰問されていて、エールを送っていた者の一人でございます。千葉議員にエールを送っていたということであります。  建設をする方向で県警の計画にも盛り込んで準備を進めているということであります。先ほどの質問のとおり、ただ、本当にやるのかどうかという確証が得られないと、本当に大丈夫なのかと、財政厳しくなったらやめましたと、延期しましたというようなことになるんじゃないかという、そういう御心配を恐らく区民の方はお持ちなのではないかなと思っております。  今、場所の選定等を行っておりますので、場所が定まってくれば、前向きに、一歩前に進めていきたいと考えているということでございます。 ○副議長(佐々木征治君) 五十三番千葉達君。 ◆五十三番(千葉達君) 場所の選定については、二年か三年ぐらい前、私どもも耳に入っております。これは県警の方でしたね、南署はもうパンク寸前で悲鳴上げてますから、大変なんですよ。ところが、どうも執行部の方では、いわゆる体のいい、財政も大変なんでしょうけどね、逃げ方をしているというより、そういうふうな表現しかないと思います。ぜひそういったところを、いつまでもこれは、二十三年たってるわけですから、だらだらだらだらしてもしようがない。ぜひ来年度あたり、二十四年度ですか、予算をつけると、そういうふうな気概はありますか、どうですか。 ○副議長(佐々木征治君) 知事村井嘉浩君。 ◎知事(村井嘉浩君) 二十四年度中に土地は購入したいと。場所が今選定中ということでありまして、適地があればという条件はつきますけれども、場所が決まれば、そのときはちゅうちょすることなく、必ずいい場所に、区民の皆さん喜んでくださる場所に、ここに若林警察署ができるという印がつくように、地図にマークがつくように約束したいと、このように思います。 ○副議長(佐々木征治君) 五十三番千葉達君。 ◆五十三番(千葉達君) 本多先生、細川先生、よかったね。おめでとう。  あといいです。  ありがとうございました。 ○副議長(佐々木征治君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △散会 ○副議長(佐々木征治君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。  明日の議事日程は、追って配布いたします。  本日は、これをもって散会いたします。     午後二時三十四分散会