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宮城県議会 > 1987-09-21 >
昭和62年  9月 定例会(第223回)-09月21日−02号
昭和62年  9月 定例会(第223回)-09月21日−02号

宮城県議会 1987-09-21
昭和62年  9月 定例会(第223回)-09月21日−02号


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  1. 昭和62年  9月 定例会(第223回) − 09月21日−02号 昭和62年  9月 定例会(第223回) − 09月21日−02号 昭和62年  9月 定例会(第223回)      第二百二十三回宮城県議会(定例会)会議録                         (第二号) 昭和六十二年九月二十一日(月曜日)   午後一時一分開議   午後四時二十七分散会           議長        安住仁太郎君           副議長       高橋健輔君 出席議員(五十六名)           第一番       本多祐一朗君           第二番       佐々木ひろし君           第三番       村上敏子君           第五番       斎藤正美君           第六番       伊藤康志君           第七番       渡辺和喜君           第八番       遠藤宗一君           第九番       高野 昭君           第十番       高橋正幸君          第十一番       高橋 稔君          第十二番       菅野信男君          第十三番       長島秀道君          第十四番       餅 道夫君          第十五番       大沼謙一君          第十六番       中野正志君          第十七番       千葉正美君          第十八番       桜井謙二君          第十九番       百足健一君          第二十番       鈴木 昇君         第二十一番       佐藤 勇君         第二十二番       中沢幸男君         第二十三番       千葉龍一君         第二十四番       長谷川 正君         第二十六番       金子哲郎君         第二十七番       高橋正次郎君         第二十八番       阿部誠也君         第二十九番       渡辺 浩君          第三十番       佐藤 勲君         第三十一番       渥美鉄太郎君         第三十二番       根深善雄君         第三十三番       佐々木久壽君         第三十四番       黒須光男君         第三十五番       佐藤光輔君         第三十六番       庄子駒次君         第三十七番       大沼茂三君         第三十八番       中村健一君         第三十九番       小野寺信雄君          第四十番       三上良喜君         第四十一番       曽根冨二男君         第四十二番       坂下清賢君         第四十三番       猪股春雄君         第四十四番       杉岡広明君         第四十五番       錦戸弦一君         第四十六番       佐藤清吉君         第四十七番       亀谷博昭君         第四十八番       舘股 巴君         第四十九番       文屋 公君          第五十番       後藤三郎君         第五十一番       須藤正夫君         第五十二番       野口考吉君         第五十三番       菊地辰夫君         第五十五番       斎藤栄夫君         第五十六番       森  康君         第五十七番       佐藤常之助君         第五十八番       高橋健輔君         第五十九番       安住仁太郎君 欠席議員(三名)           第四番       雫石五郎君         第二十五番       山田 元君         第五十四番       畠山 孝君     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 説明のため出席した者       知事            山本壮一郎君       副知事           津軽芳三郎君       副知事           浅野大三郎君       出納長           鈴木 淳君       公営企業管理者       萱場喜代志君       総務部長    事務吏員  若生 修君       企画部長    事務吏員  菅原 仁君       生活福祉部長  事務吏員  丹野諒二君       保健環境部長  技術吏員  伊田八洲雄君       商工労働部長  事務吏員  三浦 徹君       農政部長    事務吏員  小野寺完夫君       水産林業部長  事務吏員  曽我敬司君       土木部長    技術吏員  藤井崇弘君       出納局長    事務吏員  阿部光郎君       企業局長    事務吏員  高橋正剛君       総務部次長   事務吏員  高橋正昭君       総務部財政課長 事務吏員  河野 栄君       総務部秘書課長 事務吏員  三瓶一雄君     教育委員会       委員長           永野為武君       教育長           関本朝吉君       教育次長          大立目謙直君     選挙管理委員会       委員長           松坂 清君       事務局長          高橋正勲君     人事委員会       委員長           佐藤卓郎君
          事務局長          向山 興君     公安委員会       委員長           氏家栄一君       警察本部長         小林憲司君       警務部長          中川 望君     地方労働委員会        事務局長         佐藤多利夫君     監査委員       委員            佐藤幸紀君       委員            佐藤輝夫君       事務局長          渥美栄三郎君     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     議会事務局       局長            武田武男君       次長兼総務課長       升澤友勝君       議事課長          藤田雄英君       調査課長          豊田忠文君       総務課長補佐        加藤忠雄君       議事課長補佐        阿部迪夫君       調査課長補佐        青山 宏君       議事係長          遠藤新也君       委員会係長         高田邦朗君       記録係長          佐藤 昭君       主事            布田恵子君       主事            小野一彦君     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     議事日程    第二号        昭和六十二年九月二十一日(月)午後一時開議 第一 会議録署名議員の指名 第二 議第七十四号議案ないし議第百号議案 第三 一般質問    〔千葉龍一君、桜井謙二君、杉岡広明君、本多祐一朗君〕     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     会議に付した事件 一 日程第一 会議録署名議員の指名 二 日程第二 議第七十四号議案ないし議第百号議案 三 日程第三 一般質問        〔千葉龍一君、桜井謙二君、杉岡広明君、本多祐一朗君〕     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △開議(午後一時一分) ○議長(安住仁太郎君) これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △会議録署名議員の指名 ○議長(安住仁太郎君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に二十番鈴木昇君、二十一番佐藤勇君の御両名を指名いたします。     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △議第七十四号議案ないし議第百号議案 ○議長(安住仁太郎君) 日程第二、議第七十四号議案ないし議第百号議案を議題とし、これらについての質疑と日程第三、一般質問とをあわせて行います。  質疑、質問は順序に従いお許しいたします。二十三番千葉龍一君。     〔二十三番 千葉龍一君登壇〕 ◆二十三番(千葉龍一君) 今二百二十三県議会は、国の緊急経済対策に呼応して民間活力を引き出し、公共投資の大幅増等を図るため開かれたものだと考えます。同時に、公共事業等の早期発注により、景気にてこ入れする目的もあると思われますが、提案された補正予算は、かなり大幅であり、事業の円滑な執行を考えますと、他県の例に見られるように臨時議会を開くなどの対応もあったのではないかと思われますが、今回の日程でこうしたまれに見る大型の公共事業の年度内執行に支障を来さないのか、知事の考えをお聞かせいただきたいと思います。  今回の補正予算は総会計で五百二十三億円で、補正予算としては史上最大の規模となっておりますが、私は、補正予算の柱であります緊急経済対策及びその財源問題を中心に知事に質問いたします。  最近、政府は税制改革を急ぐ理由として地方財政対策を強調します。確かに昭和六十二年度地方財政対策にとって八月中に歳入を確定することが必要でありましょう。売上税やマル優廃止を無理やり自治体予算に組み込ませ、地方財政に混乱をもたらしたのは政府であります。私たちが四月の時点で交付税、地方財政対策を心配しているとき、政府は売上税、マル優廃止を強行したいがため、交付税、地方財政対策は万全を期すとし、補助金カットや補正予算における地方への財政転嫁を強行してきたのであります。地方財政における歳入を確定するためには基準財政収入額の確定が必要であり、交付税法成立の前提は地方税法改正案の成立が必要なのであります。その地方税法改正案の中に、国民がひとしく反対するマル優廃止を盛り込み、成立を強行する姿勢は、地方自治を利用するものであり、地方財政対策確立の足を引っ張っている、こう言っても過言ではないのであります。交付税法自体、六十一年度決算剰余金を六十二年度において特例措置等が盛り込まれていますが、国の財政負担を地方に転嫁するものであることに変わりはありません。地方税改正においては地方自主財源充実の措置が希薄であることも問題であります。また、所得減税が恒久財源、マル優廃止とセットで語られている中で、法人税減税は既にことし四月に先行実施されています。しかも、今回の改正案には、法人税減税先行に見合う形で行われる予定であった配当軽課税率の段階的廃止、賞与引当金の廃止等の大企業優遇税制の是正が見送られたのであります。政府の税制改革に対するスタンスは常に財界、大企業寄りであり、マル優廃止の裏にも金融機関からの支払い調書作成廃止の強い要請があり、脱税の温床になりかねないとの指摘が行われています。国民には増税と抱き合わせの減税案を提示し、法人税は減税先行で口をぬぐうという姿勢は到底容認できません。以上、政府の無責任地方財政対策と大企業優遇と不公正税制の温存について所見を述べましたが、地方財政確保に常に努力をされている知事の所見をお伺いをいたします。  さて、補正総額の八割を占める緊急経済対策についてであります。道路、河川土地改良、港湾、上下水道等、公共投資を拡大し、社会資本の整備を進めつつ、景気浮揚を図ることとされておりますが、県内の景況は円高、産業構造の質的な変化が進む中で、鉄鋼、造船などのいわゆる不況業種は依然として厳しい状況にあり、業種間、そして地域間の格差が深刻なものとなっております。したがって、こうした県内の状況を踏まえ、公共事業の早期執行はもちろん、不況地域への重点的配分、地元業者への発注、更には地域間の均衡に留意した社会資本の整備に十分意を用いることが肝要と思料するところでありますが、知事は公共事業の実施に当たってどのような方針で臨まれますか、お伺いいたします。  次に、財源問題についてであります。  税制改革の見直しでありますが、当初予算に計上された利子課税七億円、売上譲与税十一億円はいずれも全額減額補正ということになっておりますが、どのような代替財源が確保されているのか、お伺いいたします。県税は法人事業税、県民税を中心に九十億円増額補正され、当初と合わせますと一千六百五十億円となり、この時点で前年度最終予算を三・一%上回る税収見積もりとなっております。今年度の税収についてどのような見通しを立てていられるのか、お伺いいたします。  今回は公共事業中心の予算編成ということもあり、一般会計ベースで財源の四割強を県債に求める形となっており、当初予算を含めると七百三十八億円、歳入の一三・二%が借金による財源であります。前年度最終予算と比べても一般会計総額の伸び二・一%に対し、県債は二八・六%も伸びる事態となっております。これに前年度まで発行した県債の残高も含めますと、今後県債の償還が重圧となり、後年度の財政運営に少なからぬ影響を及ぼすものと懸念されるものであります。言うまでもなく、県税収入は景気に左右されるもので、一方災害等により、不測の支出を余儀なくされるケースもあることを念頭に置いた財政運営が必要不可欠であり、県債管理基金や財政調整基金もこうした事態に備えるためのものであります。しかし、五十九年度末時点で百十二億円あった両基金は六十、六十一年度の取り崩しが積み立てを大きく上回ったことから、前年度末には六十八億円まで激減し、更に、今年度当初予算において県債管理基金については十億円、財政調整基金については二十億円、おのおの取り崩すこととしております。このままの状態では今年度末の両基金の残高は五十九年度末の三分の一程度まで落ち込むことは必至であります。そこで、公債費の増高等景気の変動、更には第三次長期総合計画に盛り込まれているプロジェクト推進経費等を踏まえ、両基金をどのように管理されていくつもりなのか、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、臨時教育審議会の教育改革に関する第四次答申、すなわち最終答申でありますが、これについて見解を述べながら御質問をいたします。  去る八月七日、臨時教育審議会は教育改革に関する第四次答申、すなわち最終答申を中曽根首相に提出をいたしました。昭和五十九年八月に発足した臨教審は、諮問を受けて以来四次にわたる答申をもって教育改革の審議は終了をいたしたのであります。その内容は、父母、国民、切実に今求めている行き届いた教育のための学級、学校規模の縮小、高校入試制度の廃止、準義務化、教育荒廃の克服、教育費の負担軽減など、緊急な課題にこたえるものとはなっていません。臨教審による教育改革提言は、従来からも指摘してきましたように、政府、財界の要求に基づく教育の全面的再編成であり、その骨格は学習指導要領の改正、大学審議会の設置、初任者研修制度の強行など、教育の管理、統制による国民統合と、臨調行革路線に沿い、生涯学習体系への移行の名によって、公教育を解体し、民間活力導入によって教育の民営化を図ることにほかならないのであります。そして、幅広い国民的合意を基礎に教育基本法精神を我が国の教育土壌に深く根づかせ云々としながらも、政・財・官界のOB及び中曽根首相政策ブレーンの多数をもって構成し、二十一世紀のための教育目標として世界の中の日本人など、三目標を掲げ、新国家主義実現を教育改革の基調としているのであります。具体的問題点としては、第一章教育改革の必要性で、時代的要請として成熟化の進展、科学技術の進展、国際化の進展を挙げて、今までと同様対応型教育改革という提言を繰り返し、子供、青年基本的人権の尊重や生涯にわたる平等な学習権の保障の上に立った改革提言は避けたままとなっています。更に、教育の歴史と現状、ここで教育行政が画一的硬直と述べています。確かに、戦後教育は公選制教育委員会から任命制教育委員会に切りかわったことにより、画一的、硬直的に堕したことは否めません。そして、それは財界とそれを背景とした政府の教育政策が直接の原因であり、臨教審の提言は極めて的外れであると言わなければならないのであります。入学期問題については四月入学制の意義を認めつつ、移行のための三つの視点を提起し、その条件整備と移行方式を挙げています。この課題は臨教審も述べているとおり、国際的にも、国内的にも重要であって避けて通ることはできません。それだけにこれまでも指摘したように、学校運営上の観点と、何よりも子供、青年学校生活家庭生活、学校五日制、入試制度などの基本的課題を国民的に論議し、慎重に対処することが重要であります。そこで、教育長にお尋ねをいたします。  今問題になっている初任者研修について、宮城県としてはどのようになされるのでありましょうか。現場の学校運営に支障はないのでありましょうか、財政的措置はどうなっているのでありましょうか、具体的にお答えをいただきたいのであります。また、四週六休制度については行政職職員との関連も含め、いつ実施に踏み切るのか、現段階ではどこまで検討が進んでいるのか、お聞かせをいただきたいのであります。教育に携わっている学校事務職員栄養士職員、養護職員等一般教職員、こうした人たちが学校運営の大事な一翼を担っている現状をよく考えていただき、一日も早く実施に踏み切るべきものと思いますが、いかがでありましょうか。  次に、石巻市が中心になって推進している大学誘致についてお尋ねをいたします。  七月末には学校法人専修大学が文部省へ認可申請を行い、正式に受理され、昭和六十四年四月開学に向かって大きく前進し、石巻専修大学の実現がほぼ間違いないと判断をされます。そもそもこの問題は、第二次ベビーブーム世代大学進学期に差しかかる昭和六十一年度以降の高等教育のあり方を検討してきた文部省の大学設置審議会大学設置計画分科会、こうしたものが昭和五十九年六月六日、高等教育七カ年計画、六十一年度から六十七年度まででありますが、これの最終報告をまとめ、文部省に提出しています。計画期間七カ年の進学率を引き続き現状の三五・六%程度で推移すると見込み、この間の急増分八万六千人を恒常的定員増と臨時定員増の二本立てで吸収することにしたのであります。全国を十三ブロックに分けた定員増の地域配分では、十八歳人口の集中化が予想される南関東東海、近畿の三大都市圏を重点に据える一方、自治体などから要望の強い地方分散についても意識し、配分比率をおおむね三大都市圏五五%、地方圏四五%と設定をいたしています。また、国公私立の設置者別の分担については、国立一九・五%、公立四%、私立七六・五%となっています。現状程度の比率を適用する方向を示しています。更に、文部省が進めている大学の地方分散を図るため、三大都市圏以外で国、自治体学校法人が共同で大学を設立、経営する国公私協力方式の導入などを提言し、今後の高等教育のあり方として地域社会への開放化、国際化、特色化を三本柱に据え、単位互換性の推進、外国人教官の登用、留学生帰国子女の積極的受け入れ、昼夜間開講制の拡大などを呼びかけているほか、大学院についても必要に応じて定員をふやすべきだとしています。  また、第三次宮城県長期総合計画でも、県土づくり施策の基本方向の中で青少年期の教育の充実を挙げています。科学技術の進歩、経済社会の発展、生活水準の向上などに伴い、高等教育に対する個人や社会の要請がますます増大してきており、これに対応して特色ある高等教育機関の県内における集積など、教育の場を確保する必要があるとして既存の大学、短大の整備拡充を図るほか、地域性に即した大学の誘致などにより、県民の進学機会の拡充を促進し、そして、本県の社会経済の発展の基礎となる学術研究の振興を図ると述べているのであります。一方、石巻圏整備の基本方向として、中心都市石巻は高速交通体系の基盤整備を進めながら、商工業、流通、学術文化などの都市機能の集積強化と高次化に努め、県東部地域の発展を先導する総合的拠点都市として発展を図るとし、更に、主要施策として臨海テクノベルトとの拠点形成及び地域に根差した教育文化の振興の観点から石巻都市圏に理工系大学の設置を図ると定めているのであります。  こうした国、県の指導と相まって石巻広域都市計画は、新産業都市仙台湾地区東部の開発拠点として整備が進められてきましたが、しかし、石巻地区は東北新幹線東北自動車道という幹線交通軸から外れた位置にあり、高速交通体系が未整備であること、二百海里規制の強化、水産物需要の伸び悩みによる水産業の低迷、工業の不振など、厳しい状況に置かれています。また、教育文化施設の整備拡充を望む声も高まっており、文化サークル活動も活発化しつつありますが、施設整備のおくれもあって、高等教育を望む者は区域外に出ていっているのが現状であります。  宮城県内には大学九校、短期大学八校、高等専門学校二校の十九校が立地していますが、これらの立地地区は柴田町に立地する仙台大学、古川市に立地する祇園寺短大の二校以外はすべて仙台市及びその隣接地に立地しています。一方、石巻一市九町には十二の高校が設置されているのでありますが、大学進学率は一六%前後に推移しています。宮城県内を広域都市圏ごとに七ブロックに区分した場合の大学進学率は、昭和六十一年では広域仙台都市圏の二七・八%を最高に、以下広域仙南圏、広域栗原圏、広域石巻圏、広域登米圏、広域気仙沼・本吉圏、広域大崎圏となっています。このことから、広域石巻圏は広域仙台都市圏の約二分の一で、広域仙南圏より四%低くなっており、高等教育についてはかなり低位にあると言わなければなりません。しかし、学園都市地区基本計画策定に関する調査報告の石巻地域の高校生、保護者等の進学意向調査の結果によりますれば、大学、短大で高校生二八・二%、保護者二九・五%となっており、石巻地域大学が設置された場合の進学意向は、高校生三六・四%、保護者六〇・六%と潜在的進学希望者はかなり多いと言えましょう。宮城県内の高等機関の整備は均衡ある地域配置を考慮する必要があるのであります。更に、高等機関の活動は、人材養成という目的のみならず、活動の波及として地域社会を形成していく上でも多くの影響を与えるものと考えられます。こうした考えから昭和五十四年十一月二十二日に一市九町の首長を中心にした大学誘致促進同盟会を設立し、以来今日まで大学誘致実現のための資金の造成等を行っているのであります。こうした経過をたどりながら石巻専修大学実現は大詰めを迎えたのであります。  知事にお尋ねをいたします。この大学設置に対し、県の援助の仕方はどのようなことを考えておられるのでありましょうか、そろそろ明らかにしていただきたいと思うのであります。この機会を失っては大学誘致は一生実現することはなく、次代に悔いを残すとの共通認識から、地元では燃え上がっている運動でもありますので、温かい御答弁を期待を申し上げ、質問を終わるものであります。 ○議長(安住仁太郎君) 知事山本壮一郎君。     〔知事 山本壮一郎君登壇〕 ◎知事(山本壮一郎君) 千葉議員にお答えをいたしますが、第一点御質問のございました今回御審議をいただいております緊急経済対策に絡む大型の、特に公共事業を中心にした予算の今後の執行の見通しでございますが、御案内のとおり、ことし当初議決をいただきました公共事業につきましては、最近の経済の状況等を勘案しながら八二%を上半期に発注をし、執行すると、こういうことでかつてない発注率あるいは執行率を見ておるところでございます。今回御審議をいただいております予算の確定をいただきましたならば、直ちにこれが執行にかかると。そして景気浮揚の目的を十分達成し得るような措置を考えておるわけでございまして、ただいまから予算の確定があり次第発注できる事前の準備も鋭意急がしておりますので、御懸念のないような執行をいたしてまいるつもりでございます。  それから、税制改革の問題につきましては、るるお話がございましたように、さきの通常国会に提出されました関連法案が廃案になりまして以来、国会に設けられました協議会におきまして鋭意協議が進められ、その経過等を踏まえまして今般の臨時国会に改めて改革関連法案が提出され、種々論議の結果、一昨日一連の法案が成立を見たことは御承知のとおりでございます。春以来大変不安定な状況にございました地方財源確保問題につきましても、一応の結論が出されたということで、この問題で種々腐心をしてまいりました私にとりましても、一応ひとまず安堵をいたしておるところでございます。今般決定を見ました税制改革の内容につきましては、これは各方面からいろんな御意見もあろうかと存じますが、国会におきまして長期にわたる論議、また、与野党間の精力的な協議を経て決定されたものでありますので、この時点におきます私の立場からの論評は差し控えさしていただきたいと存じますが、ただ、税制改革の見直しの過程におきまして、与野党を通じまして地方財政問題の重大性につきましては十分な認識をお持ちいただき、税制改革に関する協議会における合意事項におきましても、税制改革の検討に当たっては地方公共団体財政運営に甚大な影響があることを考慮して早急に結論を出す必要がある、こういう一項目が盛り込まれますとともに、こうした認識のもとに関連法案の早期成立の努力が払われたと承知をいたしておるものでございます。その内容につきましては、これもお話がございましたが、地方交付税の総額の確保措置を初め、地方財源の本年度に関する限りこの確保につきましては、一応妥当な配慮が払われておるものと考えておる次第でございます。ただ、今年度の一応のフレーム等につきましては確保されたところでありますけれども、地方財源の確保なり、地方財政基盤の強化につきましては今後とも一層努力をしてまいる必要があろうかと存じますので、引き続きまして皆様方の一層の御協力と御支援をお願い申し上げるものでございます。また、今回お願いいたしております公共事業の執行に当たりましては、できる限り不況地域に配慮をすると同時に、また地元業者の育成にも配慮をいたしながら内需の拡大に真につながるような運営をいたしてまいるつもりでございます。  なお、特定不況地域に対する公共事業の配分につきましては、今回の補正も含めまして前年比では一二三%と大幅な増額になっておりますが、今後ともこれらの地域に対しましては、種々の振興策をとってまいることにいたしておる次第でございます。  なお、財源の振替の問題でございますが、税制改革の見直しによりまして、一つは売上譲与税収入が見込めなくなった。第二に利子課税の実施時期が延期された。本年度の当初予算で計上いたしておりました売上譲与税及び県民税の利子割収入につきましては、今回御提案を申し上げております補正予算で全額減額をいたすこととしておるわけでございます。これらにかわる財源といたしましては、当初予定されておりました今年度の個人住民税の減税が見送られたこと。それから、個人県民税におきましてこれらの減収額に見合う増収が確保されることになりましたので、今回の補正予算におきまして自然増収分と合わせまして増額をいたしまして、財源の振替を行うことといたしておるわけでございます。  なお、提案理由でも申し上げましたが、売上税法案の廃止によります地方交付税総額が本来減少するところでございますが、その減少額二千二百億ばかりにつきましては、お話がありましたように六十一年度分の地方交付税の精算額のうちから同額を加算いたして補てんをすることにいたしておりまして、当初の見込み額が減少しない措置がとられておるわけでございます。  次に、ことしの税収見通しでございますが、現在までの状況を申し上げますと、法人二税を中心といたしまして一応順調な伸びを示しております。輸出関連の企業につきましては、あるいはまた円高等によりまして、還元をいたしました電気、ガス等はよくないわけでございますけれども、その他の金融、保険、サービス等々の第三次産業、卸小売等のこういう面におきます伸びが大変順調でございます。今回そういう確かな実績を踏まえまして税の見込みを計上いたしたところでございまして、今後更に増収も期待されるところでございますが、まだ年度半ばでございますし、今後の景気の動向いかんによりましては税収に変動を生ずることも考えられますので、引き続きこれらの動向に注目をしながら、各税目ごとに検討を加えまして年度間の確かな見積もりを立ててまいりたい。現時点におきまして幾らになるかということにつきましては、確かな数字としては申し上げかねますことを御了承賜りたいと存じます。  なお、お話にもございましたように、ここ数年財政が非常に厳しい環境の中で、財政調整基金あるいは減債基金等の取り崩しがかなり大幅になりまして、現在これらの基金が減っておることは事実でございますが、今後のことも考え、財政運営に支障のないように、先ほど申し上げましたように、ことしの税収にかなり期待が持てますので、今後の状況を見ながら極力両基金の積み戻しあるいは積み立て、増額に努力をいたしまして、後年度の健全な財政運営に資してまいりたい、このように考えておる次第でございます。  教育の問題は教育長の方からお答えをさせていただきます。  最後にお話がございました石巻地方に専修大学を誘致しようという運動につきましては、地元の大変な御熱意、皆さん方の御努力に心より敬意を表しておるものでございます。石巻圏の将来の発展あるいは石巻の都市機能の充実等の面から、これが大変適切な課題であることは十分に承知をいたしておるところでございます。したがいまして、この誘致に当たりましては、これまでも石巻市と緊密な連携を図りながら、大学用地の市街化区域編入に係る農業との調整あるいは都市計画上の区域変更等につきまして関係省庁と鋭意協議を進め、全力を挙げてまいったつもりでございます。その結果、去る七月の三十一日に文部省におきまして大学設置認可申請書が受理され、現在審議会において審議中であると承知をいたしておるところでございますが、県といたしましては、今後十月末を目途に県土地利用基本計画変更告示を初め、市街化区域編入告示、農業振興地域縮小告示等の手続を完了させまして、その後速やかに開発行為の許可を行い、計画どおり早期に着工ができるよう庁内関係各課が連絡をとり合いながら作業を進めておるところでございまして、今後ともあらゆる御援助、御協力を惜しまないつもりでございますので、御了承をいただきたいと存じます。 ○議長(安住仁太郎君) 教育長関本朝吉君。     〔教育長 関本朝吉君登壇〕 ◎教育長(関本朝吉君) 千葉議員の初任者研修についての御質問にお答えいたします。  昭和六十一年四月に出された臨時教育審議会の第二次答申を受けて、本年度は三十六の都府県、政令都市で試行が実施されており、来年度全県での試行を経て、文部省では昭和六十四年度から初任者全員を対象とした初任者研修制度の実施を予定し、教員の資質向上を図ることにしております。本県としましては、来年度の試行に向けてその基本的な考え方や研修の内容、方法等について調査研究を進め、本県の実情にあった研修制度を探っておるところでございます。試行の実施に当たりましては、学校現場の運営に支障がないように各方面からの御意見を参考にしながら十分に検討してまいりたいと思います。そのために今後早急に試行研究協議会を設置するよう進めてまいりたいと存じます。なお、試行のための財政的措置につきましては、当事業が円滑に実施できるようその確保に努めてまいる所存でございます。  次に、四週六休制の試行の実施についてでございますが、教育委員会事務局職員は知事部局職員と同じく去る七月五日から実施いたしております。また、県立学校の事務職員等の試行は八月三十日から実施いたしております。更に、県費負担教職員のうち事務職員及び学校栄養職員につきましては、各市町村教育委員会に対しまして、試行の実施をお願いしておるところでございますが、その実施状況は近々実施予定中の団体も含めますと、おおよそ五十四団体となっております。次に、教員の四週六休制の試行でございますが、児童生徒に対する望ましい教育課程の編成、実施等の事情もあり、基本的な形での試行は学校運営上種々支障が考えられますので、四週五休制の際に導入した長期休業等におけるいわゆるまとめ取り方式で実施するよう検討しておるところでございます。そのための条件整備もいろいろありますが、できるだけ早期に実施できるよう今後とも努力してまいる所存でございます。 ○議長(安住仁太郎君) 十八番桜井謙二君。     〔十八番 桜井謙二君登壇〕 ◆十八番(桜井謙二君) お許しをいただきましたので、通告に従いまして御質問を申し上げます。  まず最初は、二十一世紀プラザの建設に伴う地域経済の活性化の問題であります。  国においては、第四次全国総合開発計画を策定し、本年六月に発表をしたわけでありますが、本計画は、西暦二〇〇〇年を目標とした新しい日本の国土の形成を考えていこうというものであります。国土全体、国全体について一極集中から多極分散へ、定住と交流による地域活性化と安定した就業の場を確保するとともに、全国各地域国際化の推進等を課題といたしまして策定されたものと聞いております。その中で、仙台圏を中心に第二首都構想まで生まれたということは、みちのくにもやっと遅い春が訪れたと言っても過言ではないと思います。  また、本県におきましても、この四全総の考え方と相まって、宮城県第三次長期総合計画を策定されたわけでありますが、その計画の目指します高齢化、技術革新、国際化、情報化等の諸問題に対する県当局の基本的姿勢が示されており、中でも、技術革新に対応した産業の活性化と高度化を主要課題の一つとしてとらえ、新しい宮城の実現を図るということは、今後の県土開発に当たり、極めて心強いものと考えるものであります。更に、東北大学東北電力を初めとする民間企業東北各県自治体等を中心に、東北七県をエリアとした東北インテリジェント・コスモス構想が示され、その具体的な推進のため、去る十八日、仙台市において東北インテリジェント・コスモス構想推進委員会事務局がオープンし、スタートをいたしました。これらの動きこそ、これまで西高東低でありました日本歴史を大きく塗りかえる絶好のチャンスと確信いたしておる次第であります。  さて、昨年十二月に国の承認を得たところの仙台北部中核テクノポリスの建設もいよいよ本格化してまいったことは、極めて喜ばしい限りであり、産業経済常任委員会においても先般現地視察を実施したところでありますが、この波及効果を速やかに本県全域に及ぼすことにより、県土のより一層の発展を期待するものであります。特に昨今の急速な技術革新に対応し、二十一世紀に向けた本県の産業経済の活性化を図るためには、仙台北部中核テクノポリスの建設を中心に、高度技術産業の導入と地域企業技術高度化、更には新しい産業の育成等、県内の産業構造の高度化を図ることが最も重要な課題であることは御案内のとおりであります。この重要課題に対処するための一つの手法として、高次の産業支援機能拠点の整備を図ることとし、二十一世紀プラザ構想を進めておられるとは伺っておりますが、私といたしましても、このような施設整備につきましてはぜひとも必要であると考えるものであります。この二十一世紀プラザ構想については、過般二十一世紀プラザ整備推進協議会が発足し、建設に向けた具体の作業が進められていることは承知をいたしておりますが、その実現方策について、また本会議予算審議の上からも、知事の二十一世紀プラザに対する御所見を伺うものであります。  まず第一に、二十一世紀プラザは、仙台北部中核テクノポリス建設においていかなる役割を持つことになるのか。第二は、二十一世紀プラザの建設は今後いかように進められる計画か。第三は、開放型試験研究施設や研究成果企業化支援施設の入居はどのように考えられるのか。第四は、インテリジェント・コスモス構想については、県においては企画開発推進費等で東北インテリジェント・コスモス構想の推進費を計上するなど具体に進みつつあるようですが、二十一世紀プラザとどのようにかかわりを持たせるのか、伺うものであります。白河以北一山百文と言われた歴史的汚名を、世界の東北、世界の宮城に変えるため、地域産業、地域経済拡大への大なるインパクトを期待してやみません。知事の積極的な御所見をお示しいただきたいと思います。  次に、本県における木材の需要拡大等について伺います。  本県の森林面積は、四十二万八千ヘクタールで、県土面積の五九%を占め、その内訳は民有林二十九万一千へクタール、国有林十三万七千ヘクタールであります。本県における森林資源は年々充実をし、二十一世紀初頭には県産材で県内の木材の消費量の大半を賄える県産材時代を迎えると言われております。この森林資源は、昭和二十二年以来戦後の混乱期に荒廃した林地の復旧と森林資源の造成を図るため、いち早く県当局が積極的に植林を奨励し、これにこたえ、山村の方々や関係者の大変な苦労と幾多の障害を乗り越える情熱に支えられながら造林活動が積極的に推進された結果、今日の潤いのある緑豊かな県土ができたものと確信をいたします。そして今、これら植林地は、現在民有林面積の五〇%を上回る十五万へクタール余に達しており、間もなく収穫の時期を迎えようとしております。しかるに、今日の木材の需要状況を見ると、本年やや回復傾向にあるものの、昨年までの長期間にわたる住宅建設の不振、木造率の低下、木材にかわる新しい建築材料等の進出、更には円高等による外材輸入価格の問題などにより、需要が停滞いたしており、林業及び木材産業は不振に陥っております。このように長い年月にわたって営々として育てた人工林が、いざ収穫というその時期に売れないというのは、まことにゆゆしき問題であります。単に木材産業に与える影響ばかりではなく、山村地域社会の活力にも大きな影響を及ぼしております。  総理府が昨年九月に行った意識調査によると、家を建てようとする人の八四%が木造住宅を希望しているとの結果が示されております。しかしながら木造率は現在五〇%にとどまっております。木材は生きております。天候に合わせて呼吸をします。日本民族の長い歴史の中で、生活空間をつくり出す最良の材質として、また人間生活に安らぎを与えるものとして高い評価を受けていることは、今さら申し上げるまでもないと思います。百年は楽にもつと言われた鉄筋コンクリート建築が実際には二、三十年で取り壊され、片や奈良の法隆寺は千三百年、平泉の金色堂は八百六十年風雪に耐えているように、建築時における乾燥など正しい施工さえなされれば、その耐用年数は驚くほど長いのであります。  さて、本県では、木造住宅普及のため、木の住まいづくり助成事業が行われております。これは、住宅金融公庫の融資とあわせて、金融機関の住宅ローン利用者に対して借入金四百万円を限度とし、二%を上限とした利子補給制度でありますが、昨年までは手続が面倒なことや施工業者の問題、つまり性能保証制度等が工務店や大工さんのプライドにマッチせず嫌われたことなどがありましたが、本年からはこれらの諸問題は解決されたようであります。しかし、この制度がいまだ県民に幅広く知られていないのではと思われます。先般仙台市東部の苦竹地内に木材文化ホールなるものが建築され、更には、「みやぎの家」の設計コンペがなされ、最優秀賞一点、優秀賞二点、佳作四点、特別賞一点、計八点が決められたようでありますが、これらの作品を県産材の需要拡大等に絡めてどう普及させるのか伺うものであります。また、木の住まいづくり助成事業は、対象を在来工法による木材住宅に限定をしております。真に木造住宅の普及拡大を考えるならば、その対象を多様化されたニーズにこたえるため、例えばツーバイフォー住宅等にも適用し、更に来年度も「みやぎの家」の設計コンペを実施し、若い世代にも好まれる幅広いバリエーションのある受け皿づくりが必要と思われますが、いかがでしょうか。  建設省では、本年十月一日の政令によって、これまでの木造建築に関する建築基準法の一部を改正するようでありますが、その主なものとしては、高さ制限、階数の制限、運動施設を目的とするものなどであり、これら改正によって、今まで建築不可能だった公共施設、例えば学校校舎及び体育館等は積極的に木造建築として普及できるものと確信をいたします。そのためには、庁内に教育庁、土木部、水産林業部等の関係部による調整機関的なものを設置されてはいかがでしょうか。更に近年国民は、都市化の進展、ライフスタイルの変化等から、ゆとりと潤いのある生活を求めており、居住関係においては、セカンドハウスとしてのログハウスの進出が一部に見受けられますが、今後の木材需要拡大等の一つとして、間伐材等を活用できるログハウス、本県においてはオートキャンプ場などへの利用等も考えられますが、いかがでありましょうか。  木材関係の最後に、技術者について御質問をいたします。県建設職組合によれば、昭和五十八年には一万三千人の大工さんを初め関連の職人がおりましたが、昭和六十一年には組合加盟者は約半分以下の六千人になってしまいました。他県への流出の問題もあると思いますが、一方では、この組合の地方支部単位で行われている技術者養成が労働省補助規定で五人以上でなければならないという施策であります。実情においては三人以上で実施してほしいとの声があり、国の施策ではありますが、本県における今後の対応としては無視できない問題と思われます。更に現在は在来工法に伴う高度な技術者養成も必要でありますが、プレカット工法等の普及に伴う新しい技術者養成も並行して実施しなければならないと思います。更に一連の木材需要拡大に当たっては、県住宅供給公社の役割が大なるものと思います。生産者から消費者に至るまで木のぬくもりが伝わる県当局の対応を伺うものであります。  最後に、日伯親善後継者問題について御質問を申し上げます。  去る昭和五十四年五月、本県より知事、仙台市長はもとより、地元政財界、報道関係を初め、社会教育者、文化人など、五十数名からなる宮城県南米親善使節団が編成され、二十日間余の日程で、ペルー、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジルなど南米各国在住の本県出身の移住者で構成されている各国宮城県人会を訪問し、当時七十歳以上の高齢者に対し慰労金を贈り、長年にわたる異国での労苦を慰め、更にはブラジル、サンパウロ市にある日本人街ガルボンブニノにおいて仙台七夕の飾りつけを行い、現地邦人はもとより、人種のるつぼと言われるブラジリアンにも大好評を博し、今ではサンパウロの名物行事として定着し、中南米外国からも注目を浴びるほどになりました。当時参加された山本知事初め議場にいらっしゃる先生方も御記憶のことと思います。そのとき私はまだ議員ではございませんでしたが、親善使節団の団長であった父が当時副議長を仰せつかっておりました関係から、団長秘書の一人として同行をし、数々の貴重な体験をさせていただきました。  さて、宮城県ブラジルとは、鳴子町在住の今は亡き高橋祐幸翁の物心両面にわたる長年の御支援により、前海外協会の活動と相まって、太い国際交流のパイプが敷かれました。今でも本県が実施している高齢者あるいは県人会の人々の里帰りの際にも、翁の遺志を受け継いだ長男顕輔氏がお世話をいたしております。ちなみに弟の幸衛氏は、昭和四十一年に当時十八歳の若さで渡伯、現在はブラジル、サンパウロ州スザノ市在住で造林業を営んでおります。親善使節団訪問のときは日夜を分かたず我々のお世話をしてくれました。その彼が本年三月、更に本年七月、ブラジル宮城県人会の中沢宏市会長が帰郷した折、私に、日本人二世、三世の女性は他民族との結婚を嫌い、日本人との結婚を望んでいるが、なかなか結婚できず、婚期のおくれている人が相当いるので、故郷との縁組をさせたいとの話が寄せられました。恐らく知事も中沢県人会長が表敬訪問をされたそのとき、その話を聞かれたと思います。一方、宮城県内の状況はというと、前述の高橋幸衛さんの出身地である鳴子町はもとより、大崎町村会においても、積極的対応をすべく準備が始まりました。その一例を紹介いたしますと、鳴子町の場合は、関係機関と鳴子町日伯後継者協議会を設置をし、町広報等を通じて希望者を募り、一方、ブラジル側では現地新聞に広告を掲載し、花嫁候補を募集、その後双方の写真や履歴書等を交換をした後、当事者同士の文通を経て、来年八月ごろには花嫁候補を鳴子町に招待、一カ月ほど町内に民泊をしながら交流を深めてもらおうというものであります。寺坂鳴子町長の弁によれば、プライバシー保護等の克服すべき問題はあるが、何とか実現をしたいと意気込みは高く、大崎町村会全体の問題としても取り上げられております。この後継者育成の問題は、本年六月定例会のとき、伊藤康志議員が取り上げたものを更に推進するものであります。お隣の山形県朝日町では、東京事務所の職員がフィリピン人と交際があり、フィリピンにおいて適齢期を迎えた女性の数に対し青年が少なく、国際結婚を望む話が持ち上がり、町としても、後継者対策の一環として役立つとの認識のもとに、町当局がフィリピンを訪れ、現地の町当局者と折衝した結果、前向きの結論に至ったとのことであります。その成果としては、町の町長同士が相互訪問をし、国際友好を前提として見合いを進めた結果、昭和六十年十月から九組のカップルが誕生いたしました。今後とも町としては継続をさせるそうであります。言葉については、フィリピンの場合よりは、ブラジル日系女性の方が比較的問題は少なく、更に県内の農業後継者に限定せず、幅を持たせてはという意見もあります。一番重要なことは、国際友好親善を前提とし、国際交流の延長線上になければならないことだと思います。それゆえに県当局としては、単に町があるいは町村会がやっていることだということだけでなく、総務部、生活福祉部、県国際交流協会等と連携の上、具体の支援体制を考慮すべきと思います。南十字星のごとく輝く瞳、こぼれるばかりの笑みを持つ日系二世、三世の花嫁候補は、必ずや伊達男の心をとらえるものと確信をいたします。ブラジルについて特に御見識をお持ちの知事の御理解ある御所見を伺いまして、私の一般質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。
    議長(安住仁太郎君) 知事山本壮一郎君。     〔知事 山本壮一郎君登壇〕 ◎知事(山本壮一郎君) 桜井議員にお答えをいたします。  第一点お話がございました当地のテクノポリスの建設、あるいはそのソフトのインフラである二十一世紀プラザ、更には新しい構想でございますインテリジェント・コスモス、これらは、いわゆる多極分散型の国土をつくっていく上におきまして、東北地方がその役割を正しく果たすと、また同時に、東北の新しい二十一世紀への開発を進める場合に、恐らく中心的なプロジェクトとしての意義を果たしていくものと、このように受けとめておる次第でございます。今後とも産学官協力、一体になりまして、かなり時間はかかろうかと思いますが、二十一世紀に立派な花が開きますようなひとつ事業推進をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。  そこで、二十一世紀プラザについての具体の御質問でございますが、まず第一点のテクノポリス建設においてどのような役割を果たすのかという点でございます。この二十一世紀プラザ構想は、仙台北部中核テクノポリスのまた中核的機能でありまして、高次の産業支援機能を有する施設群であり、主なものを申し上げますと、開放型の試験研究施設、それから研究の成果を企業化することを支援する施設、人材を育成する施設、その他交流施設等のいわゆるリサーチコアの機能のほかに、管理施設や展示施設、研究所用の団地、また将来の問題になろうかと思いますが、理工系の大学やホテル等を整備しようという計画でございます。これらを一括して私どもは二十一世紀プラザと称しておるものでございまして、ただ、これら施設群のうち、当面は開放型の試験研究施設及び研究成果企業化支援施設のいわゆるインキュベーター・ラボ、これを第三セクターで整備することといたしまして、このうち県の出資分の一部として今回の議会に出資額をお願い申し上げておるものでございます。  第二点の二十一世紀プラザ建設の進め方でございますが、このプラザの整備に当たりましては、本県の産業界、学界、行政が一体となって整備促進を図りますために、お話がございましたように、去る九月の九日でございますか、産学官の方々を委員とする二十一世紀プラザ整備推進協議会が発足いたしております。これに伴い、今後は協議会が中心になりまして、民活法に基づきます整備計画を策定いたしまして、年度内を目標に国の認定を受けますとともに、当面は開放型試験研究施設と研究成果企業化支援施設の建設運営を行う第三セクターの設立を速やかに進めてまいることにいたしております。  それから、第三点、インキュベーター・ラボへの入居でございますが、基本的な考え方といたしましては、同施設大学の先生方の指導を仰ぎながら、入居する企業みずからの手で技術開発及び新しい技術企業化を進めていくためのものでございますので、テクノポリス計画の目標業種でありますエレクトロニクス、新素材等を中心にいたしまして、これらの研究開発に積極的に取り組もうとしている企業を受け入れていきたいと考えております。今後具体の問題は整備推進協議会において検討していただくことになろうかと思います。  第四点のインテリジェント・コスモスとの関係といいますか、違いといいますか、この点につきましては、東北インテリジェント・コスモス構想は、お話にもありましたように、東北全体を一応の舞台にいたしまして、東北地方の中枢都市あるいは中核都市等における学術なり技術あるいは情報の集積を高めまして、これらの有機的な連携によりまして、東北地方全体を独創的な技術開発拠点地域としていこうという、世界をリードするような技術開発拠点をつくっていこうと、そういう意味でこれは国家的プロジェクトでございます。これに対しまして二十一世紀プラザは、先ほど来申し上げておりますように、本県工業振興を促進するための新たな産業活動支援施設として整備をいたしまして、地元企業技術の高度化あるいはベンチャー企業育成等を目的とした、いうならば地域プロジェクトであると、こういうことでございます。また、インテリジェント・コスモス構想の中核的組織の一つとなります研究開発機構、いわゆるICRと言っておりますが、この研究開発機構と、その傘下でそれぞれの研究テーマごとに設立されます研究開発会社、これをR&Dと呼んでおりますが、これらの研究対象が主として基礎研究、応用研究という高度かつ専門的なものであるのに対しまして、二十一世紀プラザにおきましては、各種の研究成果を活用しまして、主として実用化研究開発企業化研究が主体になるものと考えておるのでございます。このような点から、両構想は、その規模なり質ともに異なったものであると申せようかと思いますけれども、将来的には、本県の二十一世紀プラザを初め各県で構想中のプロジェクトは、いわゆるICRでの研究成果を地域企業に結びつけていくという点から東北インテリジェント・コスモス構想の中でそういう意味では重要な役割を担っていくであろう、このように考えておる次第でございますが、いずれにいたしましても、お話がございました多極分散といい、第二首都といい、やはり地域、地元で自発的な地域おこし、地域の機能を高めますという観点から、これらのプロジェクトは非常に大きな意味を持つもの、ぜひ成功さすべく今後あらゆる努力をいたしてまいりますので、ぜひ御指導、御協力をお願い申し上げる次第でございます。  それから、第二点お話がございましたように、今や国産材時代を迎えようといたしております。木材需要の拡大ということは、大変大事な課題だと受けとめておる次第でございます。そこで先般実施いたしました「みやぎの家」の設計コンペでございますが、ちょうど国際居住年に当たりますことし、二十一世紀に向けて本県の住環境の向上あるいは木材需要の拡大を目的として募集したものであります。入賞作品には新しい提案も盛り込まれておりまして、県内の住まいづくりの現状を踏まえまして、これが普及を図り、県民に十分な理解と支持を得て建設を推進してまいりたいと考えておりますが、とりあえず本年度はプラン集を作成いたしまして住宅建設関係者に広く配布いたしますとともに、例えば木材文化ホール等に展示をする、そして一般へのPRを図ってまいることにいたしております。また、県内のモデル住宅の展示場があちこちにあるわけでございますが、民間団体の御協力をいただきまして、入選作品のモデル展示を行うことも検討いたしておるところであります。  それから、木の住まいづくり助成事業でございますが、最近のプレハブ工法やツーバイフォー工法の伸長によりまして、押されぎみである木造在来工法の振興を図っていくと、あわせて県産材の利用拡大を目的としてこの助成事業を始めたものでございます。お話にもありましたように、最近行いました県民意識調査によりましても、八五%の人が、今後家を建てるときに在来工法による木造住宅を持ちたいと、こういう調査もあるわけでございます。このため、木材を利用する工法でありましても主として外材を用いるツーバイフォー工法については、今申し上げましたような助成事業本来の制度の趣旨になじまないのではなかろうか、こういう懸念が一つあるわけでございます。しかし、新しい住民皆さん方のニーズを十分分析をいたしまして、この助成事業をなお一層充実さす観点から、この見直し等につきましても十分行うことによりまして、今後検討を進めてまいるつもりでございます。  なお、設計コンペを今後も続けていくようにという御提案につきましては、その線でひとつ検討をさせていただくつもりでございますし、お話がありました建築基準法の改正によりまして、公共施設の木造化が可能になったわけでございます。県におきましても、既に庁内に関係部、局、課から成ります宮城県木材需要拡大対策連絡会議を設置いたしております。公共の施設を、学校教育施設等含めましてできるだけ木材を使っていくと、こういう姿勢で今後努力をいたしてまいるつもりでございますし、また、森林の健全な育成のために間伐が大変大事であることは、申し上げるまでもないと思われます。間伐材等の利用拡大につきましても、木工芸品の開発あるいは建築用材の生産など利用拡大を図ってまいる。例えば畜舎や園芸ハウス等の農業資材として今活用を進めておりますが、お話のありましたログハウスにつきましても、今開催いたしております未来の東北博覧会におきましても、森とキノコ館に六棟を国産材ログハウスを展示をいたしておりまして、大変な好評を受けておるようでございます。今後はリゾート計画なぞ自然を活用した余暇対策の中にぜひこのログハウスを活用していくと、こういう姿勢で一層努力をいたしてまいるつもりでございます。  また、大工技術者の養成につきましては、認定職業訓練事業の補助対象としては、従来訓練生の数が十人以上とされておりましたが、去る六十年から五人以上に緩和され、更に一時的には五人を下回る場合でも弾力的に運用をすることにいたしておる次第でございます。今後とも事業内職業訓練はもとより、県立高等技術専門校など公共職業訓練施設における訓練につきましても、ニーズに対応した内容の充実、研修を図ってまいるつもりでございます。  いろいろ貴重な御提言をいただきましたが、林業の振興の基盤をなします木材需要拡大の対応策を進めるに当たりましては、いわゆる川上から川下までの一貫した総合的な施策が必要であろうかと思われます。特に今後ハイテク社会を迎える中で、木のぬくもりというようないわゆるハイタッチの側面はますますニーズが高まってこようかと思われます。積極的に諸施策を講じまして、御期待にこたえてまいりたいと存じます。  なお、最後にお話がございましたブラジルとの親善関係でございます。  お話にもございましたように、本県と中南米諸国、特にブラジルとは以前から非常に緊密な深い関係を持っておりまして、種々の交流が盛んに行われておるところでございます。ブラジルの日系社会も二世、三世の時代となっておりますが、これからはいわゆる国際化時代を背負って立つ青少年の交流を活発に行っていくべきである、このように考えております。そのような意味で、日本ブラジルの若い人同士が国を越えまして交流を深め、相互理解を深めていく、これは大変に望ましいことであり、その延長線上に農家の嫁不足の解消ということに役立つならば、まことに喜ばしい限りでございます。そういう意味におきまして、県といたしましても、他の機関、例えば国際農友会あるいは宮城県国際交流協会、ブラジル宮城県人会等とも連携をとりながら、市町村で企画されておりますこれらの計画につきましては、県としてでき得る限りの御援助、御協力を惜しまないつもりでございますが、今後この交流が活発になり、今問題になっておりますような問題がその中から解決されることを心より期待をいたすものでございます。 ○議長(安住仁太郎君) 暫時休憩いたします。     午後二時二十五分休憩     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     午後二時五十三分再開 ○議長(安住仁太郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑、質問を継続いたします。四十四番杉岡広明君。     〔四十四番 杉岡広明君登壇〕 ◆四十四番(杉岡広明君) 通告に従いまして、順次御質問を申し上げます。  初めに、公共投資拡大に関連しまして若干お尋ねをいたしておきたいと思います。このたび緊急経済対策関係補正予算としまして公共投資を柱にした四百十一億余万円、ほかに債務負担行為五十一億余万円が計上、提案されているところでありますが、当初予算におきましても公共事業一千五百四十億余万円、そしてその八二%を上半期に前倒し発注するなど、景気浮揚策としての公共投資拡大の効果に大きな期待がかけられているところであります。経済企画庁は、八月の月例経済報告におきまして、既に景気は回復局面にあるとして景気回復宣言をいたしておるところであります。本県におきましても、本年第二・四半期の県内経済動向から鉱工業生産や雇用事情にいまだ不安要素を残してはおりますが、前年同期比で四〇・九%の伸びを示しております住宅建設や堅調な消費の伸びに支えられまして、景気回復の兆しが見られるのであります。したがいまして、公共事業の事業量の確保とあわせて事業の効率的な執行が強く求められるところであります。  まず第一に、特定不況地域の指定を受けております鶯沢町、塩釜市、気仙沼市等につきましては、法の適用による中小企業対策あるいは雇用対策がそれぞれ実施をされておるところでありますが、公共事業の重点配分につきましては、先ほどもお話がありましたが、具体にどのような配慮がなされておるのか。またこれら特定不況地域におきましては、公共事業の拡大によりまして離職者初め潜在失業者の雇用機会創出にも大きな期待がかけられておるわけでありますが、具体の対応についてお示しをいただきたいのであります。  第二は、建設関連資材の高騰に対する対応についてであります。内需拡大のための積極的な公共投資の拡大と民間の活発なビル、住宅建設の動きを反映しまして、このところ建設関連資材の価格上昇が問題になっておるところでございます。日銀が発表しました八月の卸売物価指数からも建設関連資材は前月比で二%のアップとその揚げ足を速めておりまして、この半年間で棒鋼が四七%、H形鋼が五三%、ヒノキ材八九%、合板二〇%、こういったかなりの高騰が伝えられております。また、本年度公共事業執行のピーク期を迎えます九月以降には一部需給逼迫によります値上がりなど、セメント、砂利、アスファルトなどの高騰も懸念されておりますし、公共事業の発注に際してその影響が下請業者や孫請業者にしわ寄せされるのではないか、こういった心配もされておるのでありますが、県の対応についてお示しをいただきたいと思います。  第三に、地価上昇によります公共事業への影響についてであります。御案内のように三大都市圏の異常な地価高騰は、県庁所在地等の地方都市における地価押し上げにも影響し始めているなど、政府もようやく重い腰を上げてその対応策を摸索いたしておるところであります。本県におきましても、仙台都市圏を中心に地価上昇の傾向が顕在化をいたしております。政令指定都市に向けての都市整備の動きが活発化し、また官民それぞれにいろんなプロジェクトのアドバルーンを打ち上げるなど、こうした動きに加えまして多極分散型の国土形成を柱とした四全総のスタートによって、仙台第二首都論など新たな国土軸形成における仙台の位置づけが一段と重要視されている折から、投機的な土地買いの動き、またこれに対する金融機関の投機的融資が問題となっておるところであります。今後とも十分警戒をしなければならない問題であります。地価高騰が公共事業執行における用地費率を異常に高め、公共投資の効果を減殺することを無視するわけにはまいりませんし、今後国の抜本的な土地政策の改革を求めてやまないものであります。仙台市域におきましては、国土利用計画法の改正に基づく監視区域の指定に必要な基礎調査の実施も検討されていると伺っているのでありますが、県当局は地価の動きについてどのような御認識を持たれ、その対応をどう考えておられるのか、お示しをいただきたいと思います。  次に、モデル定住圏計画の推進と大規模リゾート整備についてであります。大崎・栗原地方モデル定住圏計画は、御承知のように五十五年、過疎からの脱出など農山村の地域活性化への期待を込めてスタートをしたのでありますが、このたび四全総におきましては、活力に満ちた快適な地域づくりのため、定住圏の一体的な整備を引き続き推進することを明記いたしておりまするところから、本計画の格段の進展が期待されているのであります。県土の約三分の一を占める本圏域は、広大かつ肥沃な農用地と、栗駒山系から船形山系にかけての豊かな自然、森林地帯、温泉郷に恵まれるなど、地域開発ポテンシャルの極めて大きな地域であります。一市二十二町一村の関係市町村は、これまでも定住基礎条件の整備水準をアップさせるために主体的な努力を積み重ね、国県の施策とあわせて、一定の成果を上げてきておりますが、今ひとつ決め手を欠いているという状況にあるかと思うのであります。本年は、計画スタートしてから七年目、この間東北新幹線の開通、東北自動車道若柳金成インターのオープンなど有効環境変化もあったのでありますが、地方財政の硬直化、地域経済の低迷、高齢化の進行など、厳しい環境のもとでは計画の進展も思うに任せず、一部古川市を中心とした地域での人口増が認められますものの、今日なお九町一村の過疎地域指定町村を抱えておるのであります。当初計画の定住人口フレームは、六十五年三十六万二千五百人、七十五年四十二万五千人でありましたが、このたびの新長総におきましては、七十五年が三十二万九千人と大幅な下方修正がなされておりますし、五十五年国調での三十二万一千百七十二人と比較いたしまして、二十年間でわずか七千八百二十八人増という見通しになっておるのでありまして、本年六月末では三十二万一千二百二十二人、今日までほぼ横ばいの状態が続いておるのであります。  さて、このような状況に置かれておりますこの大崎・栗原圏域にとりまして、このたびの栗駒山ろくリゾート地域整備のプロジェクトはその考えられます規模からも、地域活性化の星と言っても過言ではなく、地域にとっては一条の光を見た思いでなかったかと推察いたしております。このたびのいわゆるリゾート法によります大規模リゾートの整備は、国の後押しによる民活開発を柱とするプロジェクトであります。したがいまして、デベロッパーのノーハウを最大限に生かした本格派のリゾート整備を目指すものではありますが、関係市町村の主体性を尊重しながら、本県としましても二十一世紀へ向けての重要なプロジェクトの一つとして積極的に推進すべきであると考えます。幸い庁内に県リゾート地域整備推進本部が設置され、関係市町村におきましても促進期成会の結成もお考えのようでありますし、鳴子、花山、栗駒、これらを中心に六十年度実績で四百万人を超える観光客の入り込みを持つ地域でもありますから、未来の東北象徴するような、東北ならでは、また栗駒ならではというモデル高原リゾートの整備を進めるとともに、一体的なモデル定住圏の形成を期していただきたいのであります。殊に、このたびのリゾート法は異例とも言うべき国土庁、農水、通産、建設、運輸並びに自治の六省庁合同の法制化によるものでありまして、各省庁の施策の相乗効果が大いに期待されるところであります。これからはリゾート法のフローに従いスケジュールに乗っけていくことになるかと思いますが、当面国の基本方針に基づく基本構想の作成に取りかかることになろうかと思いますが、その際見落としてはならない視点として、第一は、このプロジェクトによる圏域への経済波及効果の拡大についであります。近くは岩手県の安比高原リゾートを初め、内外リゾートの先進例からも、その戦略的な手法によっては予測を超える地域経済波及効果が期待されるところであります。その場合、地域固有の資源を最大限に活用することとあわせて新たな地域資源を蓄積すること、すなわち新たなシステム産業とも言われております、かなりの広がりを持つリゾート産業の創出と育成に取り組むことが大事かと思います。そして、その広がりは、地域の農業、林業畜産業など第一次産業そして地場産業、更には環境産業、商店、飲食店、交通など関連するサービス産業にも及ぶことが期待されるからであります。  第二は、リゾート形成への基本財産であります恵まれた自然環境土地につきましては、必要な規制緩和の措置はやむを得ないとしても、基本構想に基づく重点整備地区等について、特に環境アセスに手を抜かないこと、学術的な調査を実施して、同地域のきめ細かい環境保全、環境管理計画を策定実施することであります。  第三は、余暇市場の未成熟や内外リゾートとの競合にどのように対応するかということであります。そのためリゾート整備のプロのノーハウによることも大切でありますが、地域の知恵を生かして複合的・多目的リゾートの整備を思考し、利用者の吸収を図ることが大切であると思うのであります。例えば、リゾート地域地域文化振興、国際交流、生涯学習の場に、あるいは青少年交流、シルバーコミュニティー、都市農村交流などの場として広く、多様なニーズに対応することも考えてみるべきであると思うのであります。その他新幹線新駅の早期実現など交通アクセスの整備と県内各観光地区とのネットワークづくりなど課題も多いのでありますが、いずれにしましても拙速に陥ることなく、じっくり時間をかけてもモデル定住圏計画と一体的な大規模リゾート整備を進めるべきであると考えるのでありますが、知事の御見解をお示しいただきたいと思います。  次に、防災に関する二、三の問題についてお尋ねをいたしておきます。  まず第一に、社会福祉施設並びに災害弱者に対する防災対策についてであります。去る六月、十七人の死者を出しました東京東村山市の特養老人ホーム松寿園の火災を機に、各種福祉施設の防災対策の見直しとその改善が強く求められておるところであります。このことにつきましては、六月の定例議会におきましても、大沼謙一議員より御指摘もあったところでありますが、三十年、横浜市で死者九十九人を出しました老人ホーム聖母の園養老院の火災を初め、昨年七月には神戸市での精薄者授産施設での火災など、その教訓からその都度これら施設の防災上の改善策が強く求められてきたのであります。しかしながら、改善が進んでいないのが実態であります。県はこのたび県内福祉施設の防災総点検を実施されたと思うのでありますが、その結果公営・民間のそれぞれの施設に対する改善勧告が具体にどのような内容であったのか。また、改善に対する財政措置、助成措置についてはどのように対処されるのか、お示しをいただきたいのであります。  また、松寿園の場合、昨年八月の東京都消防庁の査察におきましては、安全施設の折り紙がつけられておりまして、昼間は完備した防災体制をとっていたのでありますが、夜間は寮母が二人だけというまさに防災体制が事実上空白となった深夜のすきをつかれた結果となったのであります。昼間完備、夜間欠陥の防災体制では、いつ起こるかわからない災害には対応できないのであります。また防火設備、防災施設が完備した施設であるからといって安全とは言えないのであります。特に、福祉施設、医療施設については、いわゆる災害弱者と言われる方々を対象にするものでありますので、災害弱者は昼夜を問わず、自分の身に危険が迫った場合、その危険を察知したり、救助を求めたり、あるいは危険についての情報を受け取り、それに対応して行動することが不可能若しくは困難な方々であります。これからの高齢化社会国際社会においては、災害弱者は急増の傾向にあります。したがいまして、老人、心身障害者病気療養者、幼児、外国旅行者など、災害の犠牲になりやすい災害弱者の昼夜にわたる防災対策については、きめ細かい体制づくりが検討されるべきであります。そのためにも、災害弱者に対する防災知識の浸透、訓練への参加など、日常的な取り組みは申し上げるまでもなく、災害弱者を対象とした防災スペシャリストグループや防災地域ボランティアの育成福祉防災情報システムの強化、防災環境づくりなど、積極的な対応を強く要請をいたし、知事の見解を求めるものであります。  第二に、防災についての行政責任と情報の公開についてであります。御案内のように、河川管理者に対して国家賠償を求めた多摩川水害訴訟の二審判決は、河川については改修済みであっても、あらゆるタイプの水害に対処できるわけではないとの判断に立って、一般的な水準の安全性を備えておれば、河川管理に手落ちはなく災害も事前に予測できなかったものとして、司法による被災者の救済は困難であるとの結果が示されたのであります。最近水害裁判が急増の傾向にありますし、その判決をめぐるいろんな議論があるのでありますが、本県においても昨年の八・五豪雨災害で被害を受けた仙台市扇町地区の企業・事業所の方々が仙台市を相手に損害賠償訴訟を起こす準備を進めているとも伺っております。それぞれの訴訟は、共通して言えることは被害者である原告側が管理瑕疵による人災論を主張、管理者である被告側は天災不可抗力論で対抗するという図式になっております。今ここでその判決内容を云々するものではありませんが、しからば管理者なり行政サイドの責任はどうあるべきかという、この視点からいささか私見と提言を申し上げ、知事の見解を求めるものであります。  治水事業は、一定限度の規模の洪水を対象とするもので、計画を上回る規模の洪水が発生する危険性は常に存在しているのであります。そこから甚大な被害が予測される都市地域河川については、超過洪水対策あるいは流域の土地利用計画等との有機的な調整を図る、いわゆる総合治水対策という考え方が生まれてきたのであります。そこで近年の異常気象傾向から河川管理計画における確率雨量の確率自体に問題はないのだろうか。山林の荒廃、宅地造成、地盤沈下、遊水機能の減少など、水害社会的要因は河川管理者にとっては不可抗力なものであって、これを管轄外と片づけることに問題はないだろうか。また、河川改修は膨大な公共投資が必要でありますが、近年の多様化した行政需要から治水に十分な投資ができないという財政的な不可抗力論で済ますことに問題はないだろうか。このような被害者側の素朴な疑問に行政側はその責任においてどう対応すべきであろうかということであります。私は、行政側の責任として、治水事業への絶ゆまざる努力とともに、現在存在する危険性に対し、流域住民の被害を最小限度に食いとめるための努力、すなわちハードな面、ソフトな面、両面にわたる努力が絶えず求められているものと考えます。天災不可抗力論はそれなりの理由は確かにありますが、防災行政の責任からすればそれだけでは済まされないのであります。  そこで、私は縦割り行政の欠陥を克服した水系別の総合的な流域管理という観点から、当面する課題として総合的な流域危険管理システム、すなわち水害、土石流災害、急傾斜地崩壊等、更には地震災害も含めて、その流域圏の各種整備と一体的な危険管理に取り組む手法を確立し、行政責任を明確にすべきであると考えるものであります。そして、当面実施可能な課題として流域危険管理のため、流域住民に対する災害情報の公開、情報の提供に積極的に取り組んでいただきたいのであります。そこから複雑多様化する災害に対しての流域住民みずからの流域の地理的、社会的事情から想定される災害への認識を深め、みずから災害危険から身を守る知恵と努力が日常的に生まれ、そこに行政側と住民側の一体的な責任においての災害対策ができるものと考えるのであります。  そこで、現在整備を進めております河川情報センターの機能も含めて防災情報の公開を進めるため、流域危険管理情報センターのシステムを検討されてはどうかということであります。また、情報公開の一手法として国土庁も検討を進めておると聞きます防災情報ライブラリー、防災情報マップの本県版にぜひ取り組んでいただきたいのであります。防災情報マップは、各省庁が蓄積しているデータから、各種災害歴、地形、地質、土地事情などの事実情報、並びに潜在的な危険条件、災害拡大条件、あるいは災害抑制条件など、各種の評価、解析情報について検討が進められているとのことであります。また、神奈川県では既に自然災害回避情報提供事業を五十八年度にスタート、災害危険性の高い土地に関する情報を県民に伝え、日常的に行政・県民一体となって災害危険回避のための土地利用を図ることを目的といたしております。そのため防災情報のマップは、災害歴や各種危険箇所の表示など二十項目にわたる情報を盛り込んだものを考えておられるようであります。このような情報の提供により地域自主防災組織地域のきめ細かい防災マップを主体的に作成、自営防災活動、防災ボランティア活動に活用できることになるのであります。以上提言も含めまして県当局の前向きの御検討を要望いたし、知事の御見解を求めるものであります。  最後に、アスベスト汚染対策についてであります。  県内小中校の校舎に使用されておりますアスベストの除去をめぐって、県民の間にアスベストの問題意識が高まりつつあるのであります。すぐれた断熱材、防音材として広く使用されてきました石綿すなわちアスベストは、その微細な繊維が空気に乗って肺に入り込み、肺がんやアスベスト肺などの健康障害の原因になることから、この厄介な物質の大気中への拡散をどう防ぐか、その対策が急がれておるのであります。アスベストは耐熱性、耐腐食性、絶縁性などの特性から、建築材、水道管、更には一般家庭用品に至るまで広く利用されており、その製品は三千種とも言われております。三十五年以来今日まで、我が国のアスベスト消費量は五百七十五万トンにも達しているということであります。アメリカの環境保護庁は、昨年我が国の基準の十倍もの厳しい基準に改正、今後十年間でアスベストを全面禁止することを決めたと伝えられております。我が国では、御案内のように労働安全衛生法に基づいて特別化学物質等障害予防規則で取り扱い、五十年にはアスベスト吹き付け作業が禁止され、五十一年には作業環境中のアスベスト濃度は、空気一cc中アスベスト繊維二本以下にすると労働基準局通達によって措置されてきたのであります。更に、ビル解体に際しては、昨年労働省から作業方法の指示についての通達なされております。アスベストが環境蓄積性の極めて高い物質であるという特性を考えますと、現状のまま推移するならば、アスベスト汚染は重大な事態を招くことになりかねないのであります。現在の労働省関係の通達も法的な拘束力がありません。アスベスト廃棄物の処理については、明確なルールが決められておりません。また、常時汚染監視体制ができておりません。こうしたことを考えますと、アスベストの全面使用禁止の方向も含めて、当面の対策に万全を期するよう国に対し強く要請すべきであると思います。  また、がん予防の実績において高い評価を受けております本県として、当面実施を予定されております大気中の汚染濃度の測定による汚染実態調査はもとより、官民一体の総点検を実施するなど、その汚染源であるアスベストの使用の実態把握に努め、その除去については作業の安全管理、廃棄物の適切な処理方法など、早急に指導要綱を作成、行政指導の徹底を図るべきと考えるのでありますが、知事の御見解を求め、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(安住仁太郎君) 知事山本壮一郎君。     〔知事 山本壮一郎君登壇〕 ◎知事(山本壮一郎君) 杉岡広明議員にお答えをいたしますが、第一点の公共投資、特に不況地域に特別の配分をすべきである、こういう御指摘でございますが、かねがね申し上げておりますように、今回の内需拡大、景気浮揚のための公共投資の拡大でございます。お話のように、特に特定不況地域につきましては、可能な限り重点的に配分をいたすことにしておる次第でございます。今回お願いしております緊急経済対策分を含めますと、例えば鶯沢あたりは昨年の約倍ぐらいになろうかと思われます。それぞれの地域の実態に合いました重点配分を心がけてまいるつもりでございます。  なお、今回の緊急経済対策分によります雇用創出でございますが、今回の補正額、本県全体では延べ六十五万人と見込まれております。今お話の不況地域につきましては、約十二万人の雇用創出が考えられますので、雇用の場が確保されますように、万遺憾なきを期してまいるつもりでございます。  なお、最近の公共投資の増加等々環境の変化によりまして、御指摘のとおり一部の鋼材あるいは型枠用の合板等につきましては、じり高基調が続いておるようでございます。これに対しまして、先般鋼材につきましては通産省が関係の業界に増産を要請いたしておりまして、急ピッチに上がっております価格の上昇も峠を越えたというふうに聞いておるわけでございます。また、型枠用の合板につきましても、輸入増の見通しがついたので一部反落しておるという報道もあるわけでございますが、しかし全般的に今後大幅な公共事業の発注が行われることから考えましても、今後とも関係省庁、これは通産農水、建設省等でございますが、十分連絡を密にいたしまして、品不足あるいは不当価格の形成が生じないように関係業界に対しまして強く指導してまいる、また要請を行ってまいる覚悟でございます。また発注に際しましては的確な情報の収集、把握に努めまして、例えば十月一日より鉄筋や型枠用の合板の単価改定を行ったところでございますけれども、適切な価格管理を行いますとともに、こういうことによりまして下請業者に不当なしわ寄せが生じることのないように、十分元請業者の指導なり監督を行ってまいるつもりでございます。  次に、東京都など首都圏における異常な地価の高騰、これが逐次大阪や名古屋等の大都市圏へ、更に地方都市へこういう傾向が移りつつある。これは国民生活はもちろんでございますが、公共事業の執行面などにおきましてもさまざまな悪影響を及ぼすおそれがあり、大きな社会問題になっておることは御指摘のとおりでございます。本県におきます最近の地価の動向でございますが、全体的には一%台と極めて安定的に推移はいたしておりますもののお話がありましたように、仙台市商業地域など局地的には著しい地価の上昇が見られるわけでございます。こういう情勢の中で、地価抑制対策の一環として国土利用計画法の一部が改正されまして、地価が急激に上昇し、あるいはまた上昇するおそれのある区域を、知事が監視区域として指定をいたしまして土地売買届け出の面積要件を引き下げることができるように本年八月一日から改正が行われたところでございます。県といたしましても、今申し上げましたような地価の動向に機動的に対処いたしまして、急激な地価上昇とその区域の拡大を防ぎますために、土地取引の動向なり、あるいは地価の動き等の監視を強化するための実態調査を実施することといたしましたほか、仙台市商業地域を中心とした区域を監視区域として指定する方針を実は固めておるところでございます。具体的な指定の対象区域につきましてはこれまでの地価公示価格の結果及びこの十月一日に公表されます昭和六十二年度の地価調査と、今後行います実態調査の結果も勘案いたしまして、早急に決定をいたしてまいりたい。極力年内に指定の時期を持ってくるように今後鋭意努力をいたしてまいるつもりでございますが、同時に、土地の税制の改正やあるいは金融の規制等々国の方で総合的な地価抑制の抜本的な対策が講じられるように引き続いて強く要請をいたしてまいるつもりでございます。  第二点御指摘をいただきました大崎・栗原のモデル定住圏の整備でございますが、関係の市町村と協力をいたしまして鋭意この問題に取り組んでまいっておるところでございます。幸い各市町村におきましては、市町村独自の多様な地域おこしの機運が芽生えつつありますことは、まことに心強い限りでございますけれども、ただ御指摘をいただきましたように、人口の問題一つをとりましても、我々が当初期待したような成果が残念ながらまだ上がっていないのが現状でございます。そういう中で、この地域の活性化のために、お話がございました栗駒山ろくのいわゆる総合リゾート地域の整備、これは当地域の活性化のために大きな機能、役割を果たすものと期待をされますし、またそういう方向でこのリゾート地域の整備を取り上げて推進してまいらなければならない、このように考えておる次第でございます。御提言いただきましたように、この整備を進めるに当たっては、例えば環境アセスメントあるいは環境保全管理計画等々十分の対応をいたしながら、同時にこの基本構想の策定を急ぎまして、これもお話がございましたように、リゾート産業の創出と育成、あるいは多様なニーズに対応しましたリゾート施設の整備等民間活力を導入することによりまして、地域の活性化と、この栗原・登米地方の将来の発展を期してまいりたいと考えておる次第でございますが、今後ともモデル定住圏計画とこのリゾート構想が、あくまで有機的に結びつきますような、効果的に各般の施策を総合的に整合性をもって進めてまいるつもりでございます。なお、今後のリゾート地域の整備あるいは定住圏の発展のために大きな役割を果たすであろう新幹線の新駅の問題につきましても、先般JRの本社に参りまして基本的に問題を詰めてまいったつもりでございます。地元の御協力をいただき県も応分の協力をする中から新駅を早期に実現をし更には総合的な交通ネットワークを整備することによりまして、この問題の推進を図ってまいるつもりでございますので、今後とも関係皆様方の御指導協力をお願い申し上げる次第でございます。  なお、防災につきまして大変高い見地からいろいろと御提案をいただきましたことを、まずお礼を申し上げる次第でございますが、社会福祉施設に対する防災の対策、例の松寿園の火災発生後実施いたしました一斉点検、更には各消防機関によります特別査察の結果によりますと、県内の福祉施設法令上の防火基準はほぼ満たしておる状況にございますが、更に施設の特性に応じました防火対策がよりきめ細かく実施されますよう個別の指導を強めておるところでございます。私どもといたしましては、この種の火災では早期発見、通報が何より重要である、こういう認識に立ちまして、自力での避難が困難な方々が入所しておられる施設につきまして、まず消防機関との緊急通報体制の整備を図るために、今回の予算におきましても民間施設に対する助成を含めまして五十八の施設に対する助成措置、約千九百万でございますが、予算もお願い申し上げておるところでございます。なお、初期消火に威力を発揮いたしますスプリンクラーにつきましても、これから計画的に整備をすることとし、今回とりあえず三カ所につきまして五千六百万ばかりの予算をお願い申し上げておるようなことでございます。今後とも県の助成を含めまして、また市町村等とも連絡をとり合いながらこれらの施策の充実を期してまいるつもりでございます。  次に、いわゆる災害弱者と言われる方々に対する防災対策でございますが、これまでも、例えば寝たきりの老人世帯などの要援護世帯に対しましては、定期的な訪問活動を実施したり、また自動消火器や警報機を給付するなど必要な対応をいたしてまいったところでございます。なお福祉施設におきましては、近隣住民と一体となった避難訓練が大変大事であろう、こういうことも実施をいたしておるところでございます。また、市町村や関係各消防機関におきましては、婦人防火クラブ等の民間防火組織協力を得ながら、お年寄りや傷病者を含めました地域ぐるみの防災訓練の実施や防火思想の普及や啓発、こういうことにも努力をいたしておるところでございますが、今後高齢化の社会を迎えまして、ハンディを負った方々を地域全体でバックアップするきめの細かな防災体制づくりが一層重要になってこようかと思われます。防災スペシャリスト等々御提言の趣旨を踏まえながら関係機関との連携を図りながら、地域における防災対策の強化になお一層努力をいたしてまいる決意でございますので、今後とも御指導をお願い申し上げるものでございます。  なお、治水に関します災害について大変基本的な問題の御指摘をいただきました。お話のように、全国的に見まして本県も同様でございますが、河川の改修の進行がまだなかなかほど遠いというような中で、できるだけ、仮に災害が起こっても人命その他の被害をできるだけ少なくする、こういう防災についての考え方が必要であろうかと思われます。そこで、流域の総合的な危険管理という御提案がございましたが、同時に最近の環境の変化によります、いわゆる確率雨量の算定の見直しとか、あるいはまた治水事業を更に拡大をしていくとか、こういう問題とあわせまして、流域の総合的な危険管理等の問題につきましても真剣に検討をいたしてまいるつもりでございますし、そういう中で特に防災に関する情報の公開の問題でございますが、例えば近年流域内の都市化の著しい七北田川等につきましては、流域住民の方々に浸水実態をお知らせいたしまして、出水時の避難家財の移動など、災害に対するふだんからの心構えを持っていただきますように、これは昭和五十七年度に浸水実績図を既に公表いたしておるところでございます。県民皆さん方に対する水の防災情報の的確かつ迅速な伝達、このためにも昨年の台風十号の教訓を生かしまして、本年度から宮城県河川情報センター整備事業をスタートさせたところでございますが、この情報センターの整備を急いでまいる、こういうことによりまして御指摘をいただいたような問題への対応を強めてまいりたいと考えております。  また、防災情報の公開、提供の手法としていろいろ御提言がございましたが、防災情報ライブラリー、あるいは防災情報マップ等につきましては、これも、例えば先の宮城県沖地震を教訓として進めてまいりました震災対策のための一連の調査研究等の成果をもとにいたしまして、既に地震地盤図の作成、公表、これは恐らく全国で初めてではないかと思われますが、こういうものも行っておりますし、引き続きまして津波防災マップの作成に取りかかっておるところでございます。なお、国土庁におきましては、お話のように防災情報マップ等々の整備のための調査や活用のあり方につきましての検討が進められておりますので、この検討結果を踏まえまして早急に防災情報マップの作成につきましても検討し、前向きに取り組んでまいるつもりでございます。  最後に、先般来問題となっておりますアスベスト対策でございますが、国におきましては、環境庁が全国レベルでのモニタリング調査を実施しております。その結果に基づきまして、昭和六十年の二月には、各自治体に対しまして「アスベストによります大気汚染の未然防止について」という通達を出しておるわけでございます。可能な限りアスベストの排出を抑制する方針を打ち出しております。なお、今後は大気汚染防止法によります排出規制などの抜本的な対策を検討することにしておるようでございますが、御意見がございましたように、こういう点につきまして早急に汚染対策を確立するように、強く国に要請をいたしてまいるつもりでございます。  次に、汚染の実態調査についてでございますが、本年度環境庁が行います調査に参画をいたしまして、高速道路沿線等における大気中のアスベスト濃度の測定を九月から開始しております。また、県独自におきましても、採石場周辺や幹線道路の交差点など、各地域においての実態調査を今年度から実施してまいることにいたしております。また吹きつけアスベストの使用実態調査につきましては、県の施設につきましては既に実施しており、その他の公共建築物につきましても、今後汚染源の実態把握に努めてまいる予定でございます。  なお、吹きつけアスベストの除去作業に係る安全管理につきましては、労働基準局、労働省の所管として基準局では関係方面の指導をいたしておるところでございますが、県といたしましてもさきに労働基準局から示されました「建築物使用されている石綿の撤去工事における労働者の石綿粉じんへのばく露防止について」の通達の趣旨が徹底するように、県の関係機関や市町村に連絡をいたしておりますし、また工事の施工に当たりましては、労働基準監督署の適切な指示を受けるように指導を強めておるところでございます。  なお、廃棄物の適正な処理につきましては、厚生省ガイドラインを作成すると伺っておりますが、当面石綿の飛散防止のため、袋詰めを行いました上で、とりあえずは県の環境事業公社の埋立地に処分するように指導をいたしておるところでございます。いずれにいたしましても、この難しい問題を解決するために国の方へいろいろ基本的な対策を講じていただきますように、方針を策定いたしますように強く要請をいたしてまいるつもりでございます。 ○議長(安住仁太郎君) 一番本多祐一朗君。     〔一番 本多祐一朗君登壇〕 ◆一番(本多祐一朗君) 私はおおむね二点にわたりまして質問をしたいと思います。  まず、障害者の在宅福祉対策について御質問いたします。  御承知のとおり、ことしは国連障害者の十年の中間年に当たります。中間年は、過去五年の障害者福祉対策の状況を点検評価し、これからの行動計画を再構築する節目の年であります。そこで、近年福祉の考え方として大きな潮流になってきているノーマライゼーション、すなわち完全参加と平等というスローガンに示されているように、障害者も一人の人間として当たり前の生活を行い、地域で生涯を送れるよう行政も地域も力を合わせるといった地域福祉の充実、あるいは在宅福祉のあり方に焦点を当ててみたいと考えるのであります。例えば、県内の心身障害者は約二万三千人いると言われている中で、施設に収容されている人はわずか千二百人にすぎないことからも、在宅福祉の充実がいかに重要かつ急がれねばならないかを示していると言えます。本県もここ数年来ノーマライゼーションの考え方に沿って在宅福祉の充実に力を入れ、一定の成果を上げてきておりますが、今日なお特に急がれねばならないと思われる以下の対策について、知事のお考えをただしたいのであります。  第一に、在宅重度心身障害児者の一時預かり事業、いわゆるショートケア事業の充実についてであります。在宅の心身障害者を持つ家庭が不安なく生活を続けていく上で、どうしても必要な施策がこの一時預かり事業であり、例えば国の調査によっても、既に設置されております施設のオープン化対策として八割を超える家庭が一時預かり事業を希望していることからも、その必要性がいかに高いかをうかがい知ることができるのであります。国は昭和五十一年九月の通達で緊急一時保護事業の実施を指示し、各県で取り組まれるようになり、本県も随時拡充されてきておりますが、しかしこの制度は、保護の要件が保護者病気や冠婚葬祭など、いわゆる社会的理由に限定されているため、保護基準の緩和の要望が強いのであります。例えば、母親が介護に疲れ、休養をどうしてもとりたいとき、学校が夏休み期間中のときなどは疲労の極に達するわけでありますけれども、そういったときにも預かってもらえない。また、保護者の研修会への参加保護の対象から除外されている。あるいは既に設置されている障害者施設の定員開差を利用しているために枠が既に満杯になっていることが多かったり、また身体障害者施設では身体障害者のみを、精神薄弱者施設では精神薄弱者のみが保護の対象となってしまうため、いわゆる重度の重複障害者は事実上保護の対象から外れてしまうといった事例も見受けられ、十分な効果を上げ得ていないのであります。  そこで、本県においてはこうした事態を打開するため、昭和六十年十月から県の単独事業として重度心身障害児者ショートケア事業を開始したのでありますが、この事業は保護要件を保護者の休養、小旅行、研修会参加など、国の緊急保護事業に該当しない、いわゆる私的理由に広げ、対象者も重複障害を持つ重度心身障害者にまで広げているものであります。これは行政ベースとしては全国に先駆けたまさに画期的な施策であり、保護者にも大いなる歓迎をもって迎えられたのであります。私も先日この事業を実施している七ツ森希望の家を訪ねる機会を得ました。所長を初め職員の方々皆さん非常に意欲に燃えており、事業の内容もこれならば安心して預けることができると深く感銘を受けたのであります。しかし同時に、このような施設が県内に幾つもあればいいなという感想も率直に持ったのであります。というのは、残念ながらこのショートケア事業の受け入れ施設は、現在この七ツ森希望の家一カ所にとどまっているからであります。このため、例えば仙台市に住む人が利用する場合、片道六千円ものタクシー代をかけて利用するといった例が見られたり、あるいはバスを利用すると預けるのに一日がかりになったり、利用料も一泊最高で六千円と高額な負担ともなっているのであります。定員枠も一日二人にとどまっています。こうしたことから、利用したくてもなかなかできないといった声も数多く耳にするのであります。そこで、知事にお伺いいたしますが、ショートケア事業の受け入れ施設を今後各地域に整備していくことが在宅福祉を援護していく上でどうしても必要かと思われますが、県の整備の方針をお聞かせ願いたいと思うのであります。また、ニーズが高い仙台市の場合はショートケア事業単独の施設も設置されてしかるべきだと考えるのでありますが、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。更に、利用しやすい制度にするため、利用料をせめて緊急保護事業並みに引き下げることが必要ではないかと思うのですが、お伺いいたしたいと思います。ここで、一つ御指摘しなければならないのは、この立派な制度存在すら知らない障害者の親を私は数多く見かけるのであります。その要因の一つは、やはり県のPR不足にあると思うのであります。せめて在宅の障害者を持つ家庭に、この制度の周知徹底を図るよう特段のお取り組みをこの際お願いしたいと思います。このすばらしい事業が始まって二年が経過しようとしております。この間の経験を生かして改善すべきは改善し、かつ事業の緊急性にかんがみ、私はなお一層の拡充を願ってやまないものであります。  第二に、障害者対策の中でもとりわけ不十分さが目立つ成人期障害者対策について御質問いたします。  昭和五十四年に養護学校の義務化が施行され、障害者が学校へ入るという問題はある程度解決いたしました。しかし、この義務化で当時小学部に入学した満六歳児の児童も、現在既に中学部を卒業する年齢を迎えており、今新たに卒業後の行き先の問題が極めて深刻になっているのであります。その一つは高等部の不足であります。例えば、仙台市のある養護学校高等部では、ことしの入学選考時に補充定員の七倍もの希望者が殺到するという状況すら起こっております。これは最近の就職難という経済状況のみならず、やはりせっかく小中学部の教育の中で向上してきたものを後退させたくない、引き続き教育の中で子供の可能性にかけてみたいという父母の切実な願いのあらわれであると思うのであります。全国的に見ても高等部への進学者は毎年増加の一途をたどっており、その対策として希望者をできるだけ全員高等部に進学させる施策が多くの都道府県で目指されております。そこで、本県においては来年四月に小牛田高等養護学校を開校し、この問題の解決に本格的な着手を始めたのでありますが、今後通学距離がそれほど苦にならない範囲で各地に高等部の設置を進めていくことが必要だと考えますが、県のお考えを示していただきたいのであります。  仙台市の場合、鶴谷養護学校に高等部をぜひ併設してほしいという声が父母の間に強いわけでありますが、あわせて所見をお伺いいたします。また、現在の高等部は、比較的軽度の障害者のみを受け入れているのでありますが、しかし、重度だからこそ教育的援助が必要だと考えられるのであります。重度障害者の受け入れについても、通学手段の確保や設備の充実あるいは介護員の増員、機能訓練士の配置など、条件を整備しながら早急に検討をお願いしたいと思うのであります。  第三に、同じく中等部卒業後の対策として急がれねばならないのは、障害福祉小規模作業所、いわゆる共同作業所の整備助成策であります。養護学校卒業後、障害者の多くは、先ほど申し上げましたとおり働きたい、あるいは友達と一緒に生活したいという願いを強く抱きながらも、現実的な働く場、生活の場がなく、この結果多くの障害者が不本意にしてひとりぼっちの在宅生活を余儀なくされております。とりわけ重度障害者の場合は一層深刻になってきております。これは公的施設の整備の立ちおくれにも大きく起因しているのでありますが、こうした中にあって、今日障害者とその家族が中心になって、重度障害者でしかも障害の種別を越えての働く場、集団生活の場、日常生活訓練の場としての共同作業所が全国各地で設置されているのであります。その数は急速にふえ続け、地方自治体から補助を受けている作業所の数だけで六十一年度現在千二百七十カ所、五十九年度の約八百カ所に比べ、この二年間に五百カ所近くもふえているのであります。県内でも全体で二十六カ所のうちこの二年足らずの間に八カ所が設立され、同じように急激な伸びを示しております。共同作業所にはそれ自体幾つかの長所がございます。特に、地域に密着した形でこれが運営され、同時に地域存在することによって短時間で通所できる、更に、少人数という特性から、比較的柔軟な処遇が展開できるなどの優位性がここ数年の実践で確かめられてきております。しかし、この共同作業所の多くはさまざまな困難にも直面しており、わけても財政的困難は共通する緊急の課題になっております。  共同作業所全国連絡会が昨年の六十年に作業所の歳入状況を調査しておりますが、自治体などからの補助金収入は平均で歳入の半分にも満たず、残りは寄付金と障害者や家族の手づくりによる事業収入に頼って何とかやり繰りしているのが実情であります。国際的に見ても、重度障害者を対象とするこうした共同作業所については極めて重要視されており、政府もようやく今年度から一カ所七十万円の補助を出すようになりました。しかし、これはごく少ない数の作業所にしか行きわたらず、しかも二年間で打ち切られるというもので、極めて不十分なものでしかありません。したがって、国の補助の拡大を求めると同時に自治体の補助を拡充することが極めて切迫した課題になっていると考えるのであります。そこで、補助の額を単純には比較できませんが、例えば東京都の場合、一カ所基準額七百五十万円であるのに対し、本県の場合は一カ所基準額百二十万円で、うち県からの補助額はわずかに四十万円であります。このため、昨年の県の調査によっても、一作業所の予算は、全国平均の七百八十三万円に対し、本県の場合五百四十二万円にすぎず、二百万円以上の開きが出ておるのであります。職員数も一作業所の常勤者が二・一人で、全国の平均に比べると〇・五人少なく、給与も八万五千円と全国の平均より三万円以上少なくなっているのが実態であります。共同作業所の現在の窮状を救済し、そしてより充実させるために、県からの補助の大幅な増額あるいは対象となる作業所数の拡大を検討すべきときに来ていると思うのでありますが、知事の所見をお伺いいたします。また、通所距離も全国に比べて著しく長く、一時間以上かけて通所している人が全体の六割を占めております。これは作業所の数が絶対的に不足していることを示しており、早急に地域に適正配置するため県も特段の力を入れる必要があると思うのでありますが、あわせてお伺いいたします。更に、共同作業所の社会教育の場としての機能を充実させるため、機能訓練士の配置あるいは派遣、指導員の増員、医療機関との連携など更に充実させるよう御検討をお願いいたします。障害者十年の中間年に当たり、障害者とその家族が、明るい希望と確かな展望のもとに今後の生活を切り開いていけるような県の前向きな姿勢と対策を心から念願するものであります。  次にアスベスト、いわゆる石綿公害の対策について御質問いたします。この問題につきましては、ただいま杉岡議員からも質問がありましたので、若干重複する面もあるかと思いますが、御了承願いたいというふうに思います。  御承知のとおり、石綿は天然の繊維上の鉱物で、しかも絹のように滑らかであり、耐熱性に富んでいることから広く日常製品に使われてきておるのであります。ところが、先ほど来触れられておりますように、この便利な石綿にはもう一つ別な面があるのであります。劣化した粉じんを吸い込むと、十年から四十年の潜伏期間をおいて肺がん、中皮腫など命取りの病気を発生させるのであります。広瀬弘忠氏が石綿災害について書いた本がございますが、その題名が「静かな時限爆弾」であるように、人知れず健康をむしばみ、がんに至らしめる物質で、今後三十年間で最大一万七千人の犠牲者というアメリカ政府の試算すらございます。こうした中で、文部省はことしの五月十一日、公立学校建物仕上げ調査の通達を出し、全国の小中高校の石綿実態調査に乗り出したのでありますが、その過程で、本県においても、新聞に伝えられるところによりますと、十六の小中高校の教室体育館の壁や天井などに使われていたことが判明したのであります。中には風が吹くと天井から石綿の塊がぼろっと落ちてくると、そういったぞっとするような実態も報告されているのであります。石綿による環境汚染問題は、現在国際的に注目されており、既にアメリカ、イギリス西ドイツ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンなどの国々では使用と輸入の禁止、代替品の開発など、規制と除去が行われております。しかし、我が国の石綿消費量は、近年減少傾向にあるとはいえ、依然年間二十万から三十万トンに上る石綿が使われており、過去にさかのぼった累積消費量は、昭和三十五年から五十七年までの二十三年間で約五百数十万トン、学校関係では約十万トン使われたと見られております。これら消費された石綿製品の多くが廃棄段階に入り始めた今日、一般大気中に放出される石綿の量は従来とは比較にならないほど大量のものになることは必至であります。特に、建築素材としての消費が七割を占めていた状況で、ビルの解体などに伴う大気汚染が増加することは十分に予測されます。したがって、この間立ちおくれの感がある行政の対応として、県民の健康保護の体制を早急に確立する責任があると考えるのであります。以上の観点から、以下の点について御質問いたします。  第一に、県は大気中における石綿の環境濃度測定を実施する方針を打ち出しておりますが、その速やかな実施と調査結果に基づく抜本的な対策を打ち出すべきであると考えるのであります。特に、先ほどの御答弁の中でも抜けておりましたが、今問題になっている石綿を吹きつけられた教室体育館の濃度測定の実施こそ急ぐべきであり、そのことによって対策の方途を確定すべきであると考えるのであります。また日常的に、それもかなりの長期間にわたり、石綿暴露の環境下で生活していた子供たちや教職員に対する健康診断を直ちに実施することはもちろん、該当者に対する関連疾患の発病に備えた健康影響追跡調査の体制を整備すべきだと考えるのですが、知事のお考えをお伺いいたします。  第二に、学校や体育館に吹きつけられた石綿を無害化する方策について、県の考えをただしたいと思います。吹きつけられた石綿の処理方法としては、除去法、薬液による封じ込め、つり天井又はボードによる囲い込み法などがあると言われています。ぼろぼろになった石綿については、例えばアメリカの工法にならって厳格な安全チェック体制のもとに直ちに除去すべきであると思いますが、まずこの点をただしたいと思うのであります。しかし、アメリカ方式の工事を行えるような経験や技術を持った業者が絶対的に不足していると言われる我が国の現状においては、当面石綿暴露がすぐには心配されない箇所については、無害化の方策として封じ込めや囲い込みなどの方法によって早急に対策を講ずる必要があると思うのでありますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。不十分な準備で拙速な除去を敢行することは、かえって作業労働者健康被害をもたらす危険性があると考えるのであります。  第三に、広く一般にビルなどの建築物の解体又は改修工事に伴う労働者の石綿粉じんへの暴露による健康障害が生じないよう、建築物解体現場などにおける影響調査、更に工事、作業の指導などを強めるべきだと考えるのでありますが、どのように対処していくのか、お考えをお聞きしたいと思います。  第四に、今後の吹きつけ石綿の使用実態の調査についてでありますが、学校関係のみならず、先ほど県の施設の調査も行っていきたいというふうなお話があったのですけれども、更にその他の公共施設を初め調査の幅を広げていく考えがあるのかどうか、その辺についてもお伺いしたいと思います。  第五に、当初この問題については主に教育庁などが頭を悩ましていた状況であったようでありますけれども、この種の問題はやはり一部局で対応できる性質のものではないと考えます。県庁内に横断的な組織、例えば県の石綿公害対策本部といったようなものを設置し、機動的かつ抜本的な対策を講じ、県民の不安を一日も早く解消すべきであると考えますが、お考えを伺いたいのであります。  最後に、新聞にも報道されている矢本第二中学校の講堂、これは実際には体育館に使用されているわけですけれども、ここの講堂の天井は一面石綿が吹きつけられているのであります。これを仮に除去する場合、大がかりな工事が必要で、町の試算では、足場をつくるだけで六百万円、総額はざっと見積もっても一千万円は優にかかると見られております。これは町でやるといっても大変な負担であることは言うまでもありません。しかし、この講堂はそもそも防衛庁補助事業として建てられ、近くを自衛隊機が飛んで騒音が特に激しい地域であることから、石綿の吹きつけを防衛庁が指示したという経緯がございます。こうした特殊なケースは防衛庁側にも責任の一端があり、改修工事に当たっては一定の補助があってしかるべきであります。既に石川県の小松基地周辺の学校における石綿除去工事でも防衛庁が補助をするといった例もあるやに聞いておりますので、県としても強く防衛庁に働きかけを行うべきだと考えるのですが、知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。  以上、申し述べてまいりましたが、知事の明快な御答弁を最後にお願いをし、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(安住仁太郎君) 知事山本壮一郎君。     〔知事 山本壮一郎君登壇〕 ◎知事(山本壮一郎君) 本多議員にお答えをいたします。  第一点、障害者に対する福祉対策について、多方面の御提案をいただきました。まず最初のショートケア事業でございますが、これは国の制度として設けられております緊急保護事業を補完するものといたしまして、お話があったように、昭和六十年十月から七ツ森希望の家におきまして、実験的に実施をいたしてまいったものでございます。私どもの考え方としては、県でこういうことをやっているんだから、これをぜひ国の制度化するようにという要請を強く働きかけてまいったのでございますが、ことしの八月末に正式に緊急保護事業として制度化することになりまして、近く具体的な取り扱い方針が国の方から示されることになっておるわけでございます。大きな改正点といたしましては、利用可能の施設として肢体不自由施設精神薄弱児者施設等、県内十五の施設が幅広く利用することが可能になったことであります。現在これらの制度の実施に向けまして、条件整備等に鋭意努力をいたしておるところでございますので、この点につきまして御理解をいただきたいと存じます。  なお、仙台市ですが、今お話し申し上げました制度の改正によりまして、七ツ森のほかに市内にありますきぼう園や小松島学園の利用が可能になるわけでございますので、当面距離等の問題は改善されるものと期待をいたしておる次第でございます。  なお、利用料金についての御提案でございますけれども、この種の施設の性格上、社会的な理由による利用の場合と私的な理由によります利用の場合では、ある程度料金上の差が出るのはやむを得ないのではなかろうか。もちろん、安いにこしたことはございませんので、その方向で今後努力を続けてまいりますけれども、当面若干の差はやむを得ないものと、ひとつ御理解を賜りたいのであります。  なお、御注意がありましたように、こういう緊急保護事業等の実施につきましては、市町村や関係施設はもちろんでありますが、障害者の親の会等に対しまして、今回の制度改正の趣旨を含めまして、十分周知徹底を図ってまいるつもりでございます。  第二点お話の、養護学校の高等部あるいは高等養護学校の必要性につきましては、常日ごろ関係の皆様方から強く要請を受けておるところでございます。ただ、これまで義務教育施設の充実に全力を挙げてまいりまして、ようやくそれが一つの整備の段階を経過いたしましたので、今後県内各地に高等部あるいは高等養護学校の整備をしなければいけないというのは私の腹構えでございます。直接学校の問題でございますので、教育長の方からお答えをいたすことにいたします。  それから、いわゆる小規模作業所の整備でありますが、これにつきましても在宅心身障害者対策の一環として、昭和五十一年から県単独事業として実施をいたしておるところであります。確かに国の方の補助基準が厳し過ぎるという点もございます。したがって、この種の施設というのは障害を持つ人たちと関係者の方々の大変切実な願いから生まれたものが多くあります。したがって、その運営の中身も大変多様である、いわゆる小規模であり、多様である、こういう特徴がございますので、もちろん国の方の基準緩和につきましては、これから強く働きかけをいたしてまいりますが、地域の手づくりの施設として、その多様性は私は大事にしてまいりたい。実は先般もある町、はっきり言いますと豊里町で県政懇談会をやりましたときに、そこの小規模作業所の方々から、これまで県が補助をしておる補助基準にも満たないと、しかしここで訓練を受けておられる方、あるいはボランティアでおやりの方、大変熱心におやりになっておる、そういうことを直接見てまいりまして、県の補助基準も緩和をいたし、今年度更に四カ所の追加をいたしたようなことでございますが、その問題の豊里の方々がつくられた作品が、これは釜神様の壁かけなんですが、あの東北博覧会に展示されまして、多くの方々の大変な感銘を深めておる、こういうことでもございますので、今後とも小規模作業所の整備、運営の充実につきましては、財政援助問題を含めまして努力をいたしてまいるつもりでございます。  なお、数が足りないからしたがって通所の距離も遠くなる、こういうことでございますので、当面五十カ所にふやす計画をもちまして、今後必要な地域につくっていただくように努力をいたしてまいるつもりでございますし、また、お話がございました社会教育の場として機能を充実することにつきましても、他の機関との関連も考慮しながら、検討をいたしてまいるつもりでございます。  それから、アスベストの公害につきましては、先ほども杉岡議員にお答えをいたしましたとおり、九月から大気中の石綿濃度の測定を開始しております。これらの調査結果によりまして、必要に応じまして汚染源の解明を行い、また対策を講じてまいることにする所存でございます。また、先ほどもお答えいたしましたように、やはり法規制その他、国の方での対策につきましても今後整備をしてもらう点がたくさんあろうかと思いますので、これらにつきましては、国に強く要請をいたしてまいるつもりでございます。  なお、教室内等の石綿粉じん濃度測定の実施につきましては、私ども素人でよくわかりませんけれども、かなり長期間にわたりましてその空気を二十四時間、それも何カ月もそれを取りながら分析をしなければいけない、しかも空気を吸引するのに大きな音がするというような大変難しい問題もあるようでございます。授業との関係、そういうこともございますが、こういう難しい問題も踏まえまして、どうすればこの問題の対応ができるのか、今後とも真剣に検討をいたしてまいりたいと思います。ただ、特に先ほどお話のように、風が吹けば落ちてくるようなところは緊急に封じ込めをするとか、あるいは改築を急ぐとか、やはりそういう対策は講じなければいけないであろう、こういうふうに考えておりますし、また当然健康の問題につきましても、お話のような趣旨にのっとりまして、今後検討をいたしてまいるつもりでございます。  それから、県有施設の石綿吹きつけ状況につきましては、現在調査をいたしておるところであります。その報告をもちまして詳細な現場把握を実施いたしまして、急ぐところは封じ込めや撤去等、最も適した改善方法を検討し、実施をいたしてまいりたいと存じます。  なお、撤去等の方法、処理方法でございますが、建設省や労働省など関係機関におきましても、技術開発に努めておるようでありますが、県といたしましても、石綿を取り扱います技術者に対しまして、お話にも出てまいりましたが、アメリカの環境庁マニュアルなど、技術情報の収集、提供に努めまして、石綿被害の発生防止に十分配慮をしながら対応しなければいけない、こういうふうに考えておるところでございますが、不十分な準備で拙速な除去は慎むべきであるという御意見は私も同感でございます。  なお、ビル等の建築物の解体工事に携わる労働者の石綿被ばくの防止につきましては、労働省が労働安全衛生法に基づきまして関係機関指導しておるところでございます。県といたしましても、その趣旨に沿いまして適正な工事が施工されますように関係者を指導しておるところであります。なお、吹きつけ石綿の使用実態調査につきましては、現在学校を初め県が所有する施設につきまして実施中でありますので、また更にその他の公共建築物につきましても調査をするように努めてまいるつもりでございます。  なお、アスベスト問題に取り組む庁内組織でございますが、これはもう教育庁を含めまして全部局の連絡会議を開催いたしまして、全庁的な対応を既に進めておるところでございます。今後吹きつけやアスベスト使用実態調査等の結果を踏まえまして、必要に応じ、既に庁内に設置されております公害対策連絡調整会議等の組織を活用しながら、この問題に対応いたしてまいるつもりでございます。  最後に、矢本の第二中学校の屋内体育館の問題は、お話のように防衛庁の補助でつくられたものでございます。石綿の撤去につきましても、当然防衛施設庁の補助を受けるべきものでございますので、私もその実現のために努力を惜しまないつもりであります。 ○議長(安住仁太郎君) 教育長関本朝吉君。     〔教育長 関本朝吉君登壇〕 ◎教育長(関本朝吉君) 本多議員御質問の養護学校高等部の設置についてお答えいたします。  ただいま知事からお答えがございましたように、これまでは義務教育段階に重点を置いて整備を進めてまいりましたが、今後は高等部につきましても、順次整備を進めてまいることといたしております。この高等部の整備につきましては、教育効果の面から障害の程度を踏まえて整備を図る必要があると考えております。このため中学校の特殊学級卒業生を中心とする軽度の障害者を対象とし、職業的自立を目的とする高等養護学校として、御案内のように来年四月に小牛田町に開校できるようその準備を進めておるところでございます。また、養護学校中学部卒業生を中心とする比較的重度の障害者を対象とし、生活の自立を目指した養護学校高等部につきましては、家庭から通学できるように既設の養護学校にそれぞれの地域の状況を踏まえながら、今後計画的に併設してまいりたいと考えております。なお、仙台市立の鶴谷養護学校につきましても、高等部が併設されますよう市当局に要望してまいりたいと考えております。  重度障害者につきましても、可能な限り受け入れたいと考えておりますが、しかし障害の種類と程度によりましては、高等部三カ年の教育よりも福祉、医療サイドで受け入れた方がより効果が期待できる場合もありますので、それぞれの役割分担が必要と考えております。したがいまして、今後これらを十分踏まえ、関係機関とも協議を重ねながら検討してまいりたいと存じます。 ○議長(安住仁太郎君) 残余の質疑、質問は、明日に継続することにいたします。
        −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− △散会 ○議長(安住仁太郎君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。  明日の議事日程は、追って配布いたします。  本日は、これをもって散会いたします。     午後四時二十七分散会