• "養殖業者"(/)
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  1. 青森市議会 2023-12-11
    令和5年第4回定例会(第5号) 本文 2023-12-11


    取得元: 青森市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-09
    ▼最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   午前10時開議 ◯議長(奈良岡隆君) これより本日の会議を開きます。  本日の会議は「議事日程第5号」により会議を進めます。           ────────────────────────── 日程第1 一般質問 2 ◯議長(奈良岡隆君) 日程第1「一般質問」を行います。  順次質問を許します。  6番工藤夕介議員。   〔議員工藤夕介君登壇〕(拍手) 3 ◯6番(工藤夕介君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)6番、公明党、工藤夕介でございます。冒頭、所見を述べさせていただきます。  先々月、10月29日に香川県で行われました全日本合唱コンクールの全国大会において、私の母校、沖館中学校合唱部が銅賞に選ばれました。全国という大舞台で、心一つに大会に臨んでおられた母校の皆さんのお姿に、私はとても勇気と元気を頂きました。敬愛しております母校の今後ますますの御活躍をお祈り申し上げる次第でございます。  それでは、通告に従いまして、一般質問をいたします。市長並びに理事者の皆様方の誠意ある御答弁を、よろしくお願いをいたします。  最初の質問は、防災についてでございます。  先月20日、青森県東方沖を震源とするマグニチュード5.8の地震が発生し、本市において、震度3の揺れが観測されました。さらには、今月2日から4日にかけ発生したフィリピン諸島を震源とするマグニチュード7.0の地震におきましては、深夜、明け方に津波注意報が発令され、遠く離れた海外での地震・津波に対しても警戒を求められる場に直面しました。いやが上にも実感させられる災害列島日本の現実を直視し、防災・減災の意識を高めていかなければならないと、より一層、感じた次第でございます。そのためにも、とりわけ、身近で起き得る可能性が考えられる災害につきましては、平時の備えを充実させていくことが重要であります。  日本の国土面積は、地球上の陸地の約400分の1でありながら、日本列島及びその周辺から吐き出される地震、火山噴火のエネルギーは、地球全体の約10分の1にも達しており、日本列島は、世界有数の地殻変動、火山活動などが活発に見られる地震列島であります。地震は、主に、海溝型地震、断層型地震、火山性地震の3つに大別をされます。と同時に、多大な被害、人的被害を起こす災害が津波であります。2004年に発災のスマトラ島巨大地震、そして、2011年の東日本大震災による大きな被害は、今日も刻まれているところでございます。地震並びに津波において、本県、本市に関係するところでは、海溝型地震として日本海溝モデル、断層型地震として入内断層モデルの2つの大規模地震・津波が想定をされているところであります。  それでは、1点目の質問をいたします。本市において想定される日本海溝地震及び入内断層地震の津波による被害概要をお示しください。  次の質問は、プラスチックごみについてでございます。  世界経済フォーラムの2016年の発表によりますと、2050年にはプラスチック生産量が約4倍増加し、海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回るとされるなど、環境問題への対策が喫緊の課題となっているところであります。  そのような中、昨年4月より、プラスチックごみ削減とリサイクル促進を目的とするプラスチック資源循環促進法が施行され、これにより、リデュース──廃棄物の発生抑制、リユース──製品の再利用、リサイクル──資源の再生利用、通称3Rプラス、リニューアブル──可能な資源に替えると、持続可能な資源化を推進することで、プラスチックの資源循環を促し、循環経済、いわゆるサーキュラーエコノミーへの移行加速が期待をされています。  誰一人取り残さない、持続可能でよりよい社会の実現を目指す、持続可能な開発目標、いわゆるSDGsにも、2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減するとの内容をはじめ、環境問題への目標が掲げられているところであります。一人一人の意識改革、身近なところからの小さな取組が、大きな改革の力、目標達成のために不可欠であると考えます。
     国内では、例えば、2018年に神奈川県において、県内の海岸に打ち上げられたシロナガスクジラの体内からプラスチックごみが発見されたことを受け、2030年までのできるだけ早期に、リサイクルされない廃棄されるプラごみゼロを目指すとの「かながわプラごみゼロ宣言」を行うなど、各自治体において、プラスチックごみゼロ宣言がなされ、行政、地域住民、企業、団体などが団結をして環境問題に取り組む機運が高まっているとのことであります。  2点目の質問は、本市におきましても、未来の世代を守るため、プラスチックごみゼロ宣言を行い、さらなる3Rを推進し、積極的に取り組む姿勢を明らかにすべきと考えますが、市の見解をお示しください。  3点目は陸奥湾についてでございます。本年第3回定例会一般質問でも触れさせていただきましたホタテガイについてでございます。  かつて、昭和30年代に、ホタテガイ養殖に取り組んだ陸奥湾では、40年代に採苗の量産化、養殖技術の開発等により大きく前進。昭和49年までは、目覚ましい生産増大が見られたところであります。その後、昭和50年の大量へい死により生産が極端に減少、昭和60年までは生産量は低迷したものの、漁業者一丸となっての努力が結実、平成期に入り安定生産体制を獲得し、ホタテ産業は100億円産業として確立を見たところであります。ホタテ産業の発展は自然に出来上がったものではなく、決して平たんな道のりでもなく、多くの先人たちの苦労と不断の努力がございました。世界で初めてホタテ人工産卵に成功し、ホタテの基礎研究で理学博士号を取得された山本護太郎先生、ホタテ養殖が、まだ雲をつかむような話と思われていた時代に、その必要性を訴え、自らの実践を通じ、ホタテ養殖の基礎を築いた豊島友太郎先生、ホタテ稚貝の画期的な採取方法を考案した工藤豊作先生が、先駆者として知られているところであります。  その先駆者の意思を、今、受け継がれている生産者、漁業者の方々が、深刻な危機に直面しておられます。今回の一般質問初日、工藤健議員からもございましたが、今夏の記録的猛暑により、陸奥湾で高水温の影響と見られるホタテガイ稚貝の大量死が報告され、今年の高水温はとにかく桁違いなど、漁業者の方々のお声を通じ、厳しい現状が明かされました。先月中旬の地元ニュースの報道によりますと、秋の実態調査で稚貝が死んでいた割合は、支所別に複数ある調査場所の平均値は、久栗坂70%、野内81%、原別100%、造道75%、青森連絡所92.5%、油川100%、奥内85%との報道を目にいたしました。  それでは、3点目の質問をいたします。今夏のホタテガイへい死被害を受けた漁業者の方々のお声を、市ではどのように受け止めておられるかお示しください。  壇上からの質問は以上でございます。御清聴ありがとうございました。(拍手) 4 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。西市長。   〔市長西秀記君登壇〕 5 ◯市長(西秀記君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)工藤夕介議員の御質問のうち、プラスチックごみについて、私からお答え申し上げます。  プラスチックは、加工のしやすさや高い耐久性などの特性から、日常生活の様々な部分で使用されている便利な素材である一方で、ポイ捨てや不法投棄、さらには、台風、水害等の自然災害などで海に流出したプラスチックごみや、マイクロプラスチック等が、世界的な海洋汚染の原因となっているとされております。  このような中、神奈川県におきましては、2018年8月、鎌倉市由比ガ浜に打ち上げられたシロナガスクジラの赤ちゃんの胃の中から、プラスチックごみが発見されたことを契機に、これをクジラからのメッセージと受け止めて、全国に先駆けて、同年9月、2030年までのできるだけ早期に、リサイクルされずに廃棄されるプラスチックごみゼロを目指す「かながわプラごみゼロ宣言」を発表いたしました。その宣言の中で、一度だけ使用して廃棄されるプラスチック製品──ワンウエープラの削減、プラごみ再生利用の推進などが効果的に進むよう、行政や地域住民、企業団体などが団結して環境問題に取り組むことといたしております。  一方、青森県におきましても、県内におけるプラスチックごみの削減及び資源循環に向けた一人一人の行動をより一層促進するため、2008年9月、県と県内全ての市町村及び事業者団体等が、もったいない・あおもり県民運動推進会議を設置し、2020年5月に、あおもりプラごみゼロ宣言を行っております。この宣言では、私たちの暮らしを便利にしてきたプラスチックが、ごみとして海に流れ出ることによって、美しい景色や生き物たちに様々な影響を及ぼしているため、これまでのライフスタイルを見直すとともに、今できることを実践し、プラスチックごみゼロを目指すこととしております。具体的には、私たちができる7つの行動として、「外出時にマイバックを持ち歩く習慣を」、「詰め替え用やリサイクル素材のものなど、環境にやさしい商品選び」、「賢く使おうマイボトル」、「使い捨て製品はできるだけ使わない」、「使用後は正しく分別、リサイクル」、「ポイ捨ては絶対しない」、「清掃活動への参加など、みんなで地域をきれいに」を掲げ、県民や事業者等がそれぞれの立場からできる範囲で、使い捨てプラスチック製品の使用削減や、使用済みとなったプラスチックの再生利用、適正処理の徹底に努めることにより、環境汚染の原因となるポイ捨てなどで不適正に環境中に排出されるプラスチックごみの削減に取り組んでいるところでございます。  本市のプラスチックごみ削減の取組といたしまして、「分ければ資源 混ぜればごみ」のスローガンの下、市民の皆様に分別収集に御協力いただいているところであり、市内の家庭及び事業者から一般廃棄物として排出されたペットボトルにつきましては、本市の資源ごみリサイクル施設であるECOプラザ青森に搬入しており、令和4年度は、72万2908キログラムを処理し、66万4680キログラムを資源化しております。また、民間事業者のリサイクルの取組事例といたしまして、私が理事長を務めておりました協同組合青森総合卸センターにおきまして、卸団地のような企業集団としては、青森市で初めて紙類リサイクル回収に取り組み、その後、対象品目について、木製パレット、空き缶・ペットボトル、そして分解作業に携わる障害者雇用創出も目的といたしましてパソコンも加え、持続可能な開発目標──SDGs達成につながるようリサイクルに取り組んでおりまして、現在では、組合で排出されるごみの約6割がリサイクルされております。  今後におきましても、プラスチックごみの削減、さらなる3Rを推進するため、市民・事業者等の皆様から御協力を頂けるよう意識啓発に努めてまいります。  私からは以上であります。 6 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。総務部長。   〔総務部長舘山新君登壇〕 7 ◯総務部長(舘山新君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)工藤夕介議員からの日本海溝地震及び入内断層地震の津波により想定される被害の概要についての御質問にお答えいたします。  本市において、大規模な被害が想定されている地震については、太平洋側の日本海溝を震源とする、いわゆる日本海溝地震と、内陸直下を震源とする、いわゆる入内断層地震の2つの地震があります。  日本海溝地震の津波による本市の被害想定については、令和4年5月20日に県が公表した令和3年度青森県地震・津波被害想定調査によると、建物被害の7割程度及び人的被害の9割以上が津波による被害となっております。具体的には、建物被害として、全壊が約2万棟、半壊が約1万6000棟、人的被害として、死者数が約2万1000人、負傷者数が約3900人、その他の被害としては、県全体で大規模なライフラインの停止・支障が発生すると想定されています。  一方、入内断層地震の津波による被害想定については、本市が平成26年から平成27年にかけて実施した青森市災害被害想定調査において、建物被害の9割以上が地震の揺れ、液状化、地震火災による被害となっているほか、人的被害の3割程度が津波による被害となっています。具体的には、建物被害として、全壊が34棟、半壊が1268棟、人的被害として、死者数が1872人、負傷者数が1120人、その他の被害としては、大規模なライフラインの停止・支障が発生すると想定されております。  各被害想定調査結果では、津波浸水想定区域内の全ての人が速やかに避難を開始することによって、被害を最小限に抑えることが示されていることから、本市としては、津波の被害から逃れるためには、市民一人一人が、自分の命は自分で守るということを日頃から心がけ、速やかに避難することが重要であることをしっかりと認識していただくよう、様々な防災活動の取組を通じて継続的に周知を図ってまいります。 8 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。農林水産部長。   〔農林水産部長大久保文人君登壇〕 9 ◯農林水産部長(大久保文人君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)工藤夕介議員のホタテガイへい死被害の受け止めについての御質問にお答えします。  今夏の陸奥湾におきます海水温は、青森県及び関係機関が設置いたします観測ブイの水深15メートル層の水温データによりますと、本市に最も近い観測地点、青森ブイの7月の平均水温は、平年より2.9度高い20.6度でございます。ホタテガイの新貝及び成貝の成長が止まるとされる20度を超えてございます。また、8月以降も海水温の上昇が続き、8月の平均水温は、平年より2.4度高い24.2度、さらに、9月の平均水温は、平年より3.2度高い25.7度となり、ホタテガイがエネルギー不足でへい死する可能性が高い水温とされる26度を超える日が9月末までに10日間ございました。  今夏の海水温の上昇は、本市の漁業生産の大部分を占めますホタテガイへの影響が懸念されますことから、9月19日には、ホタテガイの生産状況につきまして市長と漁業者による意見交換会を行い、また、11月5日には、漁業協同組合等の御協力を頂きながら、ホタテガイ養殖施設の視察を行い、ホタテガイの生育状況やへい死の現況を確認したところでございます。さらに、11月16日には、ホタテガイ生産の現況につきまして情報を共有することを目的に、青森市議会文教経済常任委員会と漁業者との意見交換の場を設けてございます。  これらの現地視察や意見交換の中で、漁業者等からは、稚貝へい死に伴う令和6年のホタテガイ生産量の大幅な減少、母貝不足による令和6年以降の稚貝確保、収入が減少する中での燃油や資材費等の経費負担などについて、不安の声が寄せられたところでございます。  本市といたしましては、漁業者の声や現場を確認した状況から、今夏の高水温によるホタテガイ成貝及び稚貝のへい死は、令和6年及び令和7年におけるホタテ生産量及び稚貝確保に大きな影響を与えるとともに、将来的なホタテガイ生産へも影響を及ぼすおそれがあるものと懸念してございます。今後公表される令和5年度秋季陸奥湾養殖ホタテガイ実態調査の結果を注視してまいりたいと考えてございます。 10 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 11 ◯6番(工藤夕介君) 市長並びに理事者の皆様、御答弁ありがとうございました。  これより再質問、要望をさせていただきます。  初めに、防災についての再質問でございます。  先ほど、被害概要についてお示しをいただきました。津波あるいは大規模水害の際、着衣のまま泳ぐことは極めて困難であり、盤石な手だてはない状況にあろうと思われます。津波対策において、東日本大震災を教訓に、救命胴衣・ライフジャケットの活用に着目している自治体が増えているとのことであります。救命胴衣・ライフジャケットは、日常、漁業に従事する方々の飛躍的安全向上のために用いられ、海中転落者の生存率は、着用していなかった場合に比べ、着用した場合で大幅に高くなっていることが確認をされております。また、釣りをされる方々の海や川への転落事故においても、着用していた方の生存率が、していなかった方の生存率より高いとされております。この救命胴衣は、四国地方や九州地方では、南海トラフ巨大地震による津波対策の一つとして、救命胴衣の支給や備蓄・購入支援を行う自治体も増えてきているとのことでありました。近年の救命胴衣は、商品開発が進んでおり、浮かせる機能に加え、頭部や臀部を保護するものや、寒さを軽減するウレタンフォームや呼び笛が装着された防災に特化した仕様のものも販売されているところであります。  それでは再質問いたします。本市においても浸水区域が広がり、避難住民が拡大することから、津波対策として、市民等が救命胴衣を準備しておくことは重要であると考えるのですが、市の見解をお示しください。 12 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。総務部長。 13 ◯総務部長(舘山新君) 救命胴衣の準備に対します市の見解についての再度の御質問にお答えいたします。  津波対策として、救命胴衣を着用した場合の効果につきましては、公的機関の実施結果によりますと、万が一、津波に巻き込まれたとしても、救命胴衣を着用することにより浮力を確保できることから、水面での呼吸や、生存者を早期に発見できる可能性が高まるなど、一定の効果が見込まれているところであります。一方で、救命胴衣を着用していたとしても、津波に巻き込まれた場合に、瓦礫や津波外力による身体の損傷や外傷などにより、命を落とす可能性があるとも考えられております。  本市といたしましては、津波発生時の避難行動について、まずは、速やかに浸水想定区域外に避難することが最も重要であると考えているところでありますけれども、救命胴衣の着用についても津波対策の一つの備えであるというような認識をしております。このことから、自主防災組織や町会・町内会等での防災講話などの際に、救命胴衣を実際に展示し、着用する効果やリスク等について説明しております。  今後におきましても、自らの命は自らが守るといった自助による防災意識の啓発に取り組んでまいりたいと考えております。 14 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 15 ◯6番(工藤夕介君) 御答弁ありがとうございます。  今後も対策の取組を強化いただくとともに、特に、お一人お一人の自助の向上に必要な防災・減災に役立つ情報発信・情報提供を、より活発に行っていただきますことを御期待申し上げ、次の再質問をいたします。  地震・津波をはじめ、様々災害が発生した際、お一人での避難に不安や心配を抱かれる方もいらっしゃいます。本市のホームページに、避難行動要支援者避難支援制度のお知らせとして、概要、詳細等が公表されております。  ここで質問ですが、この本市で実施しています避難行動要支援者避難支援制度の周知状況についてお示しください。 16 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。 17 ◯福祉部長(岸田耕司君) 再度の御質問にお答えいたします。  避難行動要支援者避難支援制度の周知についてですが、本市では、市内に居住する満75歳以上のみの世帯や1級から3級までの身体障害児・者など、対象となる全ての方を登載した避難行動要支援者名簿を作成しています。この避難行動要支援者のうち、個人情報の提供に同意した方については、個別避難計画を作成し、町会や民生委員、消防などの避難支援等関係者に提供しています。令和5年10月31日現在、避難行動要支援者名簿には3万8617人が登載されており、そのうち個別避難計画を作成している方は6364人となっていいます。  本市では、避難行動要支援避難支援制度について、市ホームページ、「広報あおもり」、ラジオ広報で、市民に向け広く周知を行っています。さらに、高齢者、要介護者については、民生委員が自宅を訪問する際や、障害児・者については、障がい者支援課窓口において制度の案内をしています。また、難病患者については、県が保有する特定疾患医療受給者交付状況を活用し、郵送により制度の案内をしているところです。 18 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 19 ◯6番(工藤夕介君) 御答弁ありがとうございます。  非常に大事な取組であり、さらなる取組の推進を願うところでございます。御答弁にも触れられておりましたが、町内会、民生委員、消防の方などが避難支援関係者ということでありましたが、私自身、この夏、防災士資格講座を受講した際、私の近くの席におられた町内会の役員をされている方は、学んだことを町内の活動に生かしたいと語りながら、真剣に学んでおられました。また、防災士資格取得に必要な救命講習を私が受講した際は、消防の方が懇切丁寧かつ分かりやすく、心得をレクチャーしてくださいました。そして、民生委員の方々も、人手が少ない中、熱心に活動しておられます。こうした心強い関係者の方々の力も結集された重要な取組でございます。今後、さらに高まる期待、広がる要望にかなう、すばらしい制度、取組になりゆくことを願うところでございます。  それでは、次の再質問に移ります。このたびの一般質問で、多くの議員の方が、統合新病院についての質問をなさっておられました。その中で、災害リスクに関する質問もございましたので、1点質問させていただきたいと思います。  初日、当会派の渡部伸広議員からもございましたが、私も、市の将来のまちづくりの観点から、青い森セントラルパークへの整備が望ましいと考えるところでございますが、洪水浸水区域となっているのが懸念されているところであります。  そこで質問いたしますが、青い森セントラルパークでは、そうした浸水想定にどのような対策を考えておられるのかお示しください。 20 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。市民病院事務局長。 21 ◯市民病院事務局長(奈良英文君) 再度の御質問にお答えいたします。  浸水想定の対策についてですが、青い森セントラルパークにおける洪水の被災想定は、想定最大規模で、浸水深0.5メートルから3メートル未満、最大水位は0.8メートル程度となっております。令和4年12月に実施した整備場所に係る有識者からの意見聴取の際には、洪水による被災想定への対策について、想定浸水深0.8メートル程度であれば、土地をかさ上げすることで浸水を防ぐことは技術的に可能である、それでもまだ不安があるという場合には、さらに止水板を取り付けて、浸水対策として、より安全を見るという方法もある。また、洪水は、地震や津波などと違い、多くの傷病者が災害拠点病院での診療を必要とすることは想定しにくい、浸水対策により施設機能が維持できていれば、必要があれば物資や人員の供給が可能であることから、そうした備えをしておくことで、災害拠点病院として機能を維持することは可能であるなどの御意見を頂いたところであります。  病院施設への浸水防止対策としましては、土地のかさ上げをすることで病院機能を維持するとともに、病院へのアクセス確保の備えとして、ボートや水陸両用車、さらには、浸水時でも走行可能な特別仕様の救急車両を配置するなどが考えられますが、具体的な対策につきましては、今後、統合新病院の整備計画を策定する中で検討していくこととしております。  以上でございます。 22 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 23 ◯6番(工藤夕介君) 御答弁ありがとうございます。  これまでの検討における有識者の発言や、今後の検討の方向性につきましては理解をいたしました。  さらに、もう1点お尋ねいたします。私としても、浸水時でも、そのような対応をしておけば、病院としての機能は担保できると思うところでありますが、このことについて、市長の御見解をお聞かせいただければ幸甚でございます。 24 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。西市長。 25 ◯市長(西秀記君) 工藤夕介議員の浸水時の対応に係る再度の御質問に、私からお答え申し上げます。  青い森セントラルパークは、100年に一度の計画規模の洪水では、浸水エリアとはなっておりませんが、千年に一度の想定最大規模では、0.8メートル程度の浸水となることが想定されております。この千年に一度の洪水では、青い森セントラルパークに限らず、市街地の多くが浸水することとなり、災害時の救急体制を確保する上では、そうした被災エリアへ救急車両がアクセスできることについても求められることとなります。そのため、浸水時でも走行可能な救急車両を用意することなどにより、統合新病院までの患者の搬送が可能となるだけではなく、市街地の多くの被災エリアからも救急搬送ができるようになるものと認識しております。  私といたしましては、浸水による災害については、相応の対策を適切に講じておくことで、災害時であっても、災害拠点病院としての機能を維持することは可能であると考えております。なお、ほかの候補地となり得る場所につきましても、こうした災害対策などについて検討してまいります。  以上でございます。 26 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 27 ◯6番(工藤夕介君) 市長、御答弁ありがとうございました。  浸水時でも移動できる車両、ぜひ御検討いただきまして、導入のほどお願いを申し上げます。  防災の項を終わりまして、次は、プラスチックごみについての再質問に入ります。  先ほど、市長より詳しい御答弁を頂きました。取組については承知をいたしました。  プラスチックごみは様々ありますが、身近なものとしてペットボトルがございます。PETボトルリサイクル推進協議会によると、我が国の2021年の指定ペットボトルの回収率は94%、リサイクル率は86%と世界でもトップレベルであり、2020年は、およそ48万8000トンのペットボトルがリサイクルされ、再びペットボトルになるだけではなく、衣類、土木・建築資材、食品トレー、文具・事務用品等、実に多種多様な製品に生まれ変わっております。  また、温暖化防止等の観点では、国内で利用されているペットボトルの資源採掘から、ボトル生産・利用・排出回収・リサイクル・再利用までの温室効果ガス総排出量はおよそ205万9000トンであり、リサイクル・再利用がない場合の排出量352万8000トンと比較し、約42%も排出量が少なくなっているとの結果が示されております。ペットボトルは、その高いリサイクル率により、大幅に環境負荷を低減していると言えます。  それでは、再質問をいたします。ペットボトルについて、その優れたリサイクル率や適切な回収により、資源循環、温暖化防止に貢献できることなど、地域住民へのSDGsに即した意識啓発も含めた市の取組についてお示しをください。 28 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。 29 ◯環境部長(佐々木浩文君) ペットボトルのリサイクルに対する市の取組についての再質問にお答えいたします。  ペットボトルを含むプラスチックごみ削減への取組は、持続可能な開発目標──SDGsに掲げる17の世界的目標のうち、14番目の目標「海の豊かさを守ろう」を中心に、12番目の目標「つくる責任つかう責任」などの達成につながるものと考えております。  本市のプラスチックごみ削減の取組といたしましては、「分ければ資源 混ぜればごみ」のスローガンの下、市民の皆様には、ペットボトルを含むごみの分別品目ごとの収集日を示したカレンダーや、分別品目ごとの適正なごみ出しを周知啓発する青森地区では清掃ごよみ、浪岡地区では家庭ごみの正しい出し方を作成し、市内の各世帯に配布しているところでございます。また、「広報あおもり」や、全町会が参加する青森市ごみ問題対策市民会議が発行し、各町会に配布しております「会報せいそう」、市内の小学校4年生を対象に毎年度作成・配布しているジュニア版ごみハンドブック等の各種パンフレットにより、リサイクルにつきまして情報提供しているほか、市民一掃きデーなどの清掃活動や出前講座によるプラスチックごみの削減及び適正な分別といった意識啓発に取り組んでおります。  また、事業者には、市内の大規模小売店を対象に、ごみ減量化・資源化の目標値を設定し、その達成に向けて組織的に取り組み、従業員一人一人の意識を高めていただくための事業系一般廃棄物減量化等計画書を提出してもらうとともに、事業所を訪問し、青森市事業系ごみ適正処理等ガイドブックを用いて、ごみ減量化・資源化について、意見交換や指導などを行っているところです。  今後につきましても、持続可能な開発目標──SDGsの達成につながるよう、プラスチックごみの削減に取り組んでまいります。 30 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 31 ◯6番(工藤夕介君) 御答弁ありがとうございます。  取組に対して、一生懸命に臨む姿勢を感じたところであります。あるが上にも完全へととの精神で、今後さらに取り組んでいただけると確信するところでございます。プラスチックごみについての項は終わります。  続いて、陸奥湾についての再質問に移ります。  陸奥湾のホタテガイ漁業者並びに関係業者の方々におかれましては、高水温被害だけでなく、福島第一原発の処理水放出による水産物の中国側輸入禁止の問題、燃料をはじめとした物価の高騰、担い手や従業員に関わる問題等もあり、あらゆる課題に直面しておられます。漁業者の方は、暖房の灯油、自動車のガソリン・軽油に加えて、船舶に使用する燃料も購入しなければなりません。したがいまして、燃料費の高騰による影響は決して小さくはありません。また、漁業者の方々は、経営者としての側面も併せ持っておられます。御自身の下で労働作業をされている方々へのお給金、人手の確保、時々の天候をも考慮しながら営んでおられます。こうした課題が二重三重と重なり、これまでにない事態となった現状に対し、今後しっかりと関連各分野が総出で、支援策、活動を果敢に進め、事態打開を図らなければなりません。  今般、県により発表されました支援策として、稚貝不足の解消に向けた親貝の確保対策、漁業者の融資への支援などを柱とした総額5億円規模の対策パッケージがスタート地点に立ったところであります。  また、私ども公明党会派では、庄子賢一衆議院議員をはじめ、党所属議員で、本年9月より、水産関係者の方々のお声を伺ってまいりました。先月22日に、公明党の山口那津男代表が中国の北京を訪問。同日に、蔡奇中国共産党政治局常務委員、翌日には、王毅中国共産党政治局員兼外相との会談が行われ、これに庄子議員も同行し、深刻となっている福島第一原発の処理水放出に対し、中国側が行っている日本産水産物の輸入規制について解除を求め、これまでに伺ったお声を届けてまいったところでございます。  そしてまた、本市におかれましても、支援策もしくは取組をお考えになられていることと思います。  そこで、再質問いたします。本年のホタテガイへい死被害に対する支援策の検討状況をお示しください。 32 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。農林水産部長。 33 ◯農林水産部長(大久保文人君) ホタテガイへい死被害に対する支援策についての再度の御質問にお答えいたします。  本市におきましては、昨年度、市管内漁業者の稚貝確保保有数量が激減し、令和5年度以降の母貝確保及び稚貝の安定採取等が懸念されましたことから、青森市ホタテガイ生産力強化支援事業により、令和6年春に産卵する母貝として、約53トンの半成貝の地まき放流を行ったほか、漁業者が養殖施設数に応じて漁業協同組合に支払う漁業行使料への補助を行うなどの支援を実施してきたところでございます。今夏の陸奥湾の高水温によるホタテガイへい死被害が見込まれる中で、今後におきましても、漁業者が、安心して継続的にホタテガイ養殖等の事業を行える環境を整えていけるよう、市としても支援してまいりたいと考えてございます。 34 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 35 ◯6番(工藤夕介君) 御答弁ありがとうございます。  いろいろと様々な状況、また、限りがあろうかと思いますが、僅かな隙間をこじ開けるとの思いで、現状に向き合っていただきながら取り組まれることを、切に切に願うところでございます。  陸奥湾高水温によるホタテにおける被害は、2010年にも確認がされております。そこから13年後の本年も、深刻な高水温被害が確認されたところであります。市長におかれましては、先月22日の定例会見の際に、温暖化で今後、水温がさらに高くなる可能性も否定できず、そうなるとホタテの養殖そのものが難しくなると危機感を示しておられました。
     それでは再質問いたしますが、今回のそのようなホタテガイの高水温被害が今後も発生する場合に備え、どのような対策を考えておられるのかお示しください。 36 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。農林水産部長。 37 ◯農林水産部長(大久保文人君) ホタテガイの高水温被害対策についての再度の御質問にお答えします。  今夏のホタテガイの高水温被害につきましては、海水温の上昇のほか、やませの発生による海水の攪拌が行われなかったことや、降雨が少なかったことなどが要因として考えられてございます。  今後におきましても、気象に関わる諸条件が重なり、今夏と同様に海水温が上昇した場合におきましては、引き続き、水産総合研究所や青森県等関係機関とも連携しながら、稚貝採取や養殖施設管理の適正な実施を徹底いたしますとともに、今夏の状況を踏まえた養殖技術等の向上に向けた調査を行い、また、ナマコやマボヤなど、ホタテ以外の水産資源の増養殖等、漁業の多角化についても検討してまいりたいと考えてございます。 38 ◯議長(奈良岡隆君) 6番工藤夕介議員。 39 ◯6番(工藤夕介君) 御答弁ありがとうございます。  「故きを温ねて新しきを知る」との言葉があります。逆風や困難という舞台で、岩盤に爪を立てる思いで壁を乗り越え、ホタテ産業の礎を構築された先人たちにも学びながら、ホタテを守る取組が前進されますよう強き願いを込めまして、私の質問を終了させていただきます。  ありがとうございました。 40 ◯議長(奈良岡隆君) 次に、5番奈良祥孝議員。   〔議員奈良祥孝君登壇〕(拍手) 41 ◯5番(奈良祥孝君) 5番、市民クラブの奈良祥孝でございます。通告に従い、順次、市長の政治姿勢について質問をいたします。  私の第1の質問は、遊歩道緑地の樹木の伐採及び選定についてであります。  昨年の第4回定例会一般質問で取り上げました。また、大胆な剪定についても要望してまいりましたが、今年度は微々たる予算しかつかず、市民に多大な御迷惑をおかけいたしましたので、再度質問するものであります。  旧東北本線跡地に整備された1号及び2号遊歩道緑地は、市内中心部から東西に延びる市街地の緑地帯であります。まちづくりの観点からも、この緑地帯は必要なものと思います。供用開始から40年以上経過しておりますが、樹高──木の高さの剪定が行われていない樹木もあり、近隣住民から、樹高を低くする剪定の依頼や、日当たりが悪いという苦情も寄せられております。合浦公園などの広い敷地に植栽された樹木の樹高はそれほど気にはなりませんが、遊歩道緑地のように、住宅街の中の緑地帯の樹木は、相応の手入れが必要であります。落ち葉などの処理は地域住民の方々にもできますが、樹高を低くする剪定作業をはじめとする樹木の剪定作業はどうにもできません。  1号及び2号遊歩道緑地は、市が整備、植栽したものであり、その管理は市の責任で行われるべきものであります。言い換えると、樹高の高さを低くする剪定など、樹木の剪定は市の義務であります。それができないのであれば、全ての樹木を伐採して、それ以降の経費を草刈り程度の経費だけにして、管理経費を削減すればよいのです。しかし、一度に伐採経費が生じることや緑化の観点から、それはできません。であれば、適切に管理する必要があります。  そこで質問ですが、1号及び2号遊歩道緑地の高木化した樹木の大規模な伐採や、樹高を低くする剪定作業が必要と思うが、市のお考えをお示しください。  第2の質問は、水道部の道路工事等における通行止めの周知徹底についてであります。  11月下旬、議会へ出勤するため、朝8時過ぎに自宅からすぐの町内の道路を通ったところ、マンホール等の工事のため通行止めになっておりました。前を走っていた車はUターンしてきましたが、安全誘導員もおりませんし、地域住民へのチラシ配布もなければ、事前の周知のための看板もありませんでした。工事業者さんには申し訳ございませんが、事前周知がありませんでしたので、工事の手を止めていただき、その場を通り抜けさせていただきました。その後の水道部の担当者の説明では、1件当たりの工事金額が低いため、工事業者は市内数か所を抱え、1日で工事を終えるために、早い時間から工事に着手するとのことでした。よく考えると工事業者の考えも理解できます。工事単価が低い工事であれば、仮に1か所2時間かかる工事を1日に数か所を施工するとすれば、移動時間も考慮すると、終日作業に追われることとなります。まして、日暮れが早くなるこの季節であれば、少しでも早い時間に工事に取りかかるのも理解できます。かといって、市民に迷惑をかけてよいというものでもありません。要は、発注する側の市が、請け負う工事業者へ通行止めの事前周知を義務づければいいだけのことです。それを怠ることにより、多くの市民に多大な御迷惑をおかけすることとなります。  そこで質問ですが、水道部の道路工事等における通行止めの周知徹底についてお示しください。  第3の質問は、教育行政について、小・中学校の音楽室へのエアコン設置についてであります。  本市の小・中学校におけるエアコンの設置状況は、令和元年度には、全ての小・中学校の保健室に、令和2年度には、全ての小・中学校のコンピューター室及び一部の学校の図書室や視聴覚室に、令和3年度には、全ての小・中学校の普通教室にエアコンが設置されました。そして、来年度には、小・中学校の職員室等へ設置されることとなっております。  私の家は中学校のすぐ隣にあり、毎年、夏になると音楽室から歌声が聞こえてきます。特に、夏休みに入ると、音楽部の生徒の皆さんの歌声が聞こえてきます。8月中旬の全日本合唱コンクール青森県大会や、NHK合唱コンクールへ出場するための曲が聞こえてきます。初めの頃の合唱曲が、ハーモニーなど日に日に出来上がっていく過程を聞くことができました。私は、素人ではありますが、40年以上、合唱活動に携わってきましたので、日を追うごとにハーモニーが充実し、何を表現しようとしているのかなど、多少ではありますが、生徒の上達する現実をこの耳で聞き取ることができました。しかし、ここ数年は、生徒の皆さんの歌声が聞こえてきません。先生に尋ねると、暑いので窓は開けられない。音楽室は暑いため、空いている教室等を使用しているとのことでした。しかし、ピアノ伴奏の曲などの場合は、音楽室などピアノがある場所を使用する必要があります。  そこで質問ですが、小・中学校の音楽室にエアコンを設置すべきと思うが、市の考えをお示しください。  昨日、第41回青森第九の会演奏会を開催いたしました。赤坂副市長、工藤教育長、出町代表監査委員をはじめ、多くの市民の皆さんの御来場を賜り、衷心より感謝申し上げます。あわせて、コロナ禍での演奏会に、2年続けて指揮を務めていただきました小泉智彦氏には、感謝してもし切れない思いであります。  さて、来年は、若手指揮者の登竜門である第56回ブサンソン国際指揮者コンクールで優勝しました青森市出身で、国際的に活躍している指揮者、沖澤のどか氏を招聘して演奏会を開催する予定であります。今年4月の凱旋公演に続いての地元公演であります。ぜひとも多くの市民の皆様に御来場いただきたいと思います。  以上を申し上げ、私の一般質問といたします。御清聴、誠にありがとうございました。(拍手) 42 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。   〔都市整備部長清水明彦君登壇〕 43 ◯都市整備部長(清水明彦君) 奈良議員の遊歩道緑地の樹木管理方法についての質問にお答えいたします。  1号及び2号遊歩道緑地は、昭和47年度から昭和59年度にかけて、一般国道103号勝田一丁目付近から野内川までの延長約4.5キロメートル、幅員約15メートルで整備しており、緩やかな曲線園路に様々な樹木を植樹するなど、これまで散策や通勤・通学路として多くの市民の皆様に御利用いただいています。1号及び2号遊歩道緑地の樹木の維持管理につきましては、供用から約40年が経過し、樹木が大きく成長していることや、住宅地に近接していることから、樹木の状況を確認の上、必要に応じて剪定や伐採作業を行っているところでございます。  樹木の剪定作業につきましては、樹木の健全な成長を促すこと、樹形を整え景観へ配慮すること、公園利用や隣接地への支障を除却すること、公園利用や隣接地への日照に配慮することなどの公園内及び隣接地の環境改善のため、作業に適した時期や、広葉樹・針葉樹といった樹種による特性を考慮した上で作業を行っています。実績としましては、令和4年度においては92本、令和5年度11月末時点においては96本の剪定作業を行っています。  樹木の伐採作業につきましては、樹木に腐朽の進行による幹の亀裂、空洞、樹木の不自然な傾斜などが確認される場合、枯れ枝等の状況から安全の確保が疑われる場合、樹木の過密状態によって生育環境が損なわれる場合などといった状況を踏まえ、緊急度、優先度を判断した上で対応してございます。実績としては、令和4年度につきましては12本、令和5年度11月末時点におきましては15本の伐採作業を行っています。  大規模な伐採及び樹高を下げる剪定につきましては、1号及び2号遊歩道緑地の園内環境を向上させるために有効な手段ではあるものの、多額の費用が想定されることから、今後も限られた予算の範囲内において、緊急度や優先度を考慮し、その対応方法等も含め、町会の皆様とも相談等をしながら、剪定や伐採作業を進めてまいります。 44 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。水道部長。   〔水道部長三浦大延君登壇〕 45 ◯水道部長(三浦大延君) 奈良議員の上下水道の工事による道路を通行止めの周知についての御質問にお答えいたします。  水道部では、上下水道の各施設が安全・安心な市民生活に欠かせない基幹施設であるとの認識の下、老朽化している施設の更新も含め、計画的な維持管理に努めております。その中で、道路に埋設している上下水道管の更新工事等の場合、やむなく車両の片側交互通行または全面通行止めの措置を講じたり、その期間が長期に及ぶ場合もあるところでございます。  議員お尋ねの道路を通行止めにする場合の周知方法につきましては、例えば、下水道の工事で公設ますを設置する場合には、施工業者に対しまして注意事項を記載した書面を交付しており、その中では、現場における注意事項といたしまして、地域住民との調整を図ること、特に通行止め等の通行規制の必要がある場合は、混乱を防ぐために、事前のチラシ配布や挨拶などを行うことと記しているほか、工事看板の設置とともに、通行規制の必要がある場合には、必要に応じて事前に予告の看板を設置することを明記しており、施工業者はこれに基づきしっかり対応してきたところございます。  しかしながら、このような対応は全ての工事で共有・統一されておらず、少額で施工期間の短い工事では、道路等を通行止めにするような場合でも、こうした注意事項を記載した書面を交付する扱いをしていなかったため、水道部の工事担当職員や施工業者による周知が徹底されず、これまでは、付近の皆様や施工場所を通行する皆様に御不便をおかけした場合もあったものでございます。  今後の対応として、水道部では、上下水道の工事により車両の通行を規制せざるを得ない場合、全てにおいて、先ほど申し上げた公設ますの設置工事と同様の注意事項を記した書面を施工業者に交付していくものといたします。また、特に交通量が多い道路での工事や朝夕の通勤時間帯の工事など、大きな交通障害の発生が懸念される場合には、事前に行う施工業者との打合わせの際に、施工場所のある町会長に対しての工事内容の説明とともに、契約金額の中で、安全に関する経費として整理されておりますチラシや予告看板等を用いて、工事期間や通行止めに関する情報を付近住民や施工場所を通行する皆様に周知することについても詳しく説明してまいることとしております。  水道部で発注する道路上の工事は、年間、相当な件数になりますことから、工事に対する住民の皆様の御理解を頂くことはもとより、御不便をおかけすることのないよう、その対応に意を用いてまいります。 46 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。教育委員会事務局教育部長。   〔教育委員会事務局教育部長小野正貴君登壇〕 47 ◯教育委員会事務局教育部長(小野正貴君) 奈良議員の小・中学校の音楽室におけるエアコンについての御質問にお答えいたします。  本市の小・中学校のエアコンにつきましては、議員からもございましたが、これまで校舎改築の際に、保健室とコンピューター室に設置してきたところであり、令和元年度には、体調が思わしくない児童・生徒の健康面に配慮し、未設置となっておりました全ての小・中学校の保健室に設置いたしました。令和2年度には、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によります学校休業中におきましても、登校して授業を受ける児童・生徒のため、未設置となっておりました全ての小・中学校のコンピューター室及び一部の学校の図書室や視聴覚室などにも設置いたしました。令和3年度には、夏期の気温、湿度が高い中でのマスク着用により、熱中症のリスクが高くなるおそれがありますことから、全ての小・中学校の普通教室にエアコンを設置いたしましたほか、令和4年度以降におきましても、学級編制により普通教室が増加した場合には、随時エアコンを設置しております。また、現在は、令和6年度の小・中学校の職員室等へのエアコン設置に向けて、設計業務を進めているところでございます。  このように、小・中学校におけるエアコンの整備につきましては、順次、実施してきたところでございます。音楽室へのエアコンの設置状況につきましては、現在、古川小学校及びこのたび完成いたしました筒井小学校の2校となっておりますが、音楽室を含む特別教室の環境整備につきましても、今後の小・中学校の改修等の状況も踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。 48 ◯議長(奈良岡隆君) 5番奈良祥孝議員。 49 ◯5番(奈良祥孝君) 答弁ありがとうございました。  それではまず、水道部の関係から。  今の答弁を聞くと、公設ますの設置工事と同様に、これからはきちんと対応するということでした。私もね、通行止めにするなって言っているわけではないんですよ。あと、それに、通勤時間帯も駄目だとは言いません。やっぱり必要なものはやったほうがいい。さっき言ったように、いろいろ工事業者さんにも事情があるだろうし、やっぱり今はもう暗いから、早い時間からやろうとするのも分からないではない。だから、周知さえされていれば、私はそれでいいと思っていますので、今後はきちんと周知されていくようですし、先ほどの答弁の中にもあったとおり、看板とかチラシとかも、経費の中に見込んでちゃんとやるということですから、業者さんにも、極端な負担にならないようにしていただければ、それでいいと思います。ぜひお願いします。  この項はこれで終わります。  続いて、教育の関係です。  エアコンの関係ですけれども、今年、来年度以降、職員室へ設置するということが決まりましたので、今すぐ、どうのこうのということでありません。次年度以降のために、今回頭出しをさせていただきました。ただ、どうなのかな──私が中学校の頃は生徒数も多かったですし、私の学校は1学年6クラスあって、全部で18クラスかな。それで、常に音楽室が使われているような記憶を持っています。  そこで質問ですけれども、小・中学校における音楽室の利用状況というのはどういうふうになっているものでしょうか。 50 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。教育委員会事務局教育部長。 51 ◯教育委員会事務局教育部長(小野正貴君) 音楽室の利用状況についての再質問にお答えいたします。  まず、音楽科の授業につきましては、学校教育法施行規則におきまして、小学校及び中学校の音楽科の1年間の標準授業時数が示されておりまして、小学校1年生は68時間、2年生は70時間、3・4年生は60時間、5・6年生は50時間、中学校1年生は45時間、2年生・3年生は35時間とされております。したがいまして、1週間当たりの授業時数は小学校1・2年生が2時間、3年生から6年生及び中学校1年生は1ないし2時間、中学校2・3年生は1時間となっております。  音楽科の授業場所につきましては、主に小学校の高学年及び中学校では音楽室で授業を行っておりまして、その他の学年につきましても、学習する教材に応じまして、適宜、音楽室を使用しているところでございます。そのほか、小・中学校によりましては、合唱部や吹奏楽部などの活動に音楽室を使用しているところでございます。  以上です。 52 ◯議長(奈良岡隆君) 5番奈良祥孝議員。 53 ◯5番(奈良祥孝君) ありがとうございました。  今の授業日数から計算していくと、大体1日6時間授業があるとして、1学年4クラスあると、半分ぐらいが埋まるという計算になります。そのほかに、部活動やクラブ活動でも使うということでした。分かりました。ありがとうございます。  それで、ちょっと私としては、これ以上は質問しませんけれども、最近、全ての生徒にタブレットが配付されているじゃないですか。そうすると、コンピューター室というのはそんなに使っているのかどうかというのが、実質、分からないんです。ですので、その辺もやると、ひょっとしてコンピューター室よりも音楽室のほうが使われているかもしれない。  例えば理科室なんかは、私も自分自身で理科室を使った経験というのはあまりなくて、それこそ年に一度、実験か何かで使うかどうかというものだろうし、それであれば授業によっては、理科室の実験は夏でなくて冬にするとか、春にするとか、秋にするとか、そういう暑い月を避ければ、そんなに使わないんじゃないかなというふうに思います。美術室なんかも、自分ではあまり使った経験がなくて、技術・家庭科なんかは多分使うと思うんですが、そういう観点からいくと、音楽室の利用というのは、結構特別教室の中では高いほうだなというふうに私は認識しておりますので、ぜひ次年度以降で結構です。できるものがあるんであれば、検討していって、対応をお願いしたいなということを要望して、この項も終わります。  今回のメインは、緑化の関係です。緑化を聞くために、今日はスーツを全部緑に統一してきたんですが、というわけではありませんけれども、実は昨年の答弁も……(「髪は白い」と呼ぶ者あり)髪は白いんですが、スーツは緑です。  昨年の答弁も、今年とほぼほぼ同じなんですよ。緊急度や優先度を考慮して、剪定方法を含め、今後検討していくというようなものでした。  私は、毎年必ず剪定に必要なものというのもあると思うんですね。例えば分かるとおり、港町とか合浦の一番海寄りの通りなんかはプラタナスを植えています。やっぱりプラタナスは毎年やらないと、信号が見えなくなったり、道路標識が隠れたり、あと大変なのは、枝が車道に出てきて、車が右折と直進ととなるとちょっと邪魔になったりする場合がある。これは、私は必要だと思っています。仕方がない。植えてしまったんだから。だから、これは毎年やるしかないです。樹種にもよるんですよ。  ただ、青森市は142か所も都市公園があったら、全部全部毎年やっていられないというのも分かります。それも分かる。分かるんだけれども、やはり1号・2号遊歩道緑地の場合は、さっき言ったみたいに、街の真ん中を通って、住宅街を通っているわけですよ。しかも、青森市内を上から見ても、ちょうど町なかを緑のグリーンベルトみたいになっているわけですよね。そういうことからいくと、まちづくりの観点からも、これは手入れをしたほうがいいんじゃないかというふうに思っています。だからこそ、数年とか十数年に一度の大胆な剪定が必要なんではないかなと思っています。  実際に、私の家の向かいにちょっとした公園があります。一度、かなり以前ですけれども、大胆に樹高の高さを低くしたり、大きな剪定をしていただきました。そうすると、まず、すごいのは、落ち葉の量が全然違うということ。例えば、家の向かいに側溝があるんですが、春になると泥上げをやります。そうすると、私の家の前の側溝だけでも、大体、麻袋で60袋ぐらい、ごみ置場の裏までやりますんで、60袋ぐらいあるんだけれども、剪定した次の年は10袋もないぐらいです。それほど軽減されます。それで、また、その後、公園の枝払いをするとかというのも、まず数年から10年ぐらいやらなくても結構でした。1回剪定すると、ちょっとした低いところのひこばえなんかは、我々でも切り落とせますので、そういう意味からいくと、やはり、この緑地帯も大胆な剪定をすると、その次の年からの経費は大分削減されるのではないかなと思っています。  あといま一つは、前回も要望したんですけれども、電話線とか電線にかかっているところだけでも、急遽やってくださいというふうに要望しました。今年も、実は1号・2号遊歩道緑地帯は、剪定はしています。だけれども、実質、樹高をやるとかではないんです。(発言する者あり)それは間違っています。電力とか云々ではないです。こちらの責任でやらないと駄目なものですから。実際には、今年は電線にかかっているところと、電話線にかかっているところの枝払いが中心だったんですよ。ちゃんとした剪定というわけじゃないです。やっぱりそこまでしか、ぎりぎり道路に出ているそれしかやる予算がないから、そうなっちゃっているんです。  それで、11月に、私は、そろそろ冬だなと思って見たら、やはり電話線にかかっているところがあったんです。これは雪が降ると切れるな。電線とか電話線が切れたら、損害賠償が何億円ですからね。1000万円、2000万円をけちって、5億円、6億円の損害賠償を受けるぐらいだったら、1億円でもかけてがりっとやったほうがいいんですよ。と私は思う。それで、これが切れそうになったなと思って、11月にまた見に行ったら、やっていました。担当課は苦労したと思いますよ。だってお金ないんだもん、予算はないんだもん。きっとどこかから寄せ集めて、残った予算を、経費を、浮いた経費とか、多分入札とかやって浮いた経費じゃないですか。それをもって、やっとやったんですよ。雪が降る前に。そんな状況なんです。  だから、そういうのを、未然に防ぐんだったら、やっぱり樹高を低くするきちっとした大胆な剪定作業をするとか、そうでなかったら、やっぱり邪魔になりそうな木は伐採したほうがいいですよ。そうすれば経費がかからないから。そういうことも含めて、やはりやるべきだと思うんですよ。  それで、前回、去年の第4回定例会のときも、一応最後に要望はしておきました。要は、そんな大胆なことをやると、どのぐらい経費がかかるのかということを要望しておきましたんで、ここで一度、再質問させていただきます。  1号及び2号遊歩道緑地内の樹高を低くするための作業を行った場合、その経費はどのぐらいかかるものかお示しください。 54 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 55 ◯都市整備部長(清水明彦君) 剪定作業の概算費用についての再質問にお答えいたします。  1号遊歩道緑地には、ケヤキ、クロマツ、シダレヤナギなど約800本、2号遊歩道緑地には、ケヤキ、ナナカマド、クロマツなど約2000本、計約2800本の樹木が植栽されてございます。1号及び2号遊歩道緑地に植栽されております樹木の剪定作業については、多くの樹木が高木化していることに加え、住宅が隣接していることから、安全確保のため、高所作業車やクレーン車を扱うことができる造園業者に作業を委託する必要があると考えております。樹種や樹高により異なるものの、剪定作業を委託するに当たって要する費用につきましては、1本当たり約10万円となってございまして、仮に約2800本、全ての樹木を剪定した場合には、総額約2億8000万円の費用が見込まれるところでございます。  以上です。 56 ◯議長(奈良岡隆君) 5番奈良祥孝議員。 57 ◯5番(奈良祥孝君) ありがとうございました。  一本頭10万円程度、高所作業車ですので、そのぐらいかかるんじゃないかと思っています。全部で2800本と言いますけれども、必要なところと必要でないところ、日当たりによるとか、電線に近いところとか、いろいろあると思いますんで、全てが2億8000万円とは言いませんけれども、これは、市長、やっぱり一度大胆にやったほうが私はいいと思う。そうすると、その次の年の経費は本当に少なくて済むんじゃないかと思います。そうすると、草刈り程度で済むんであれば、ほかの都市公園のほうに予算を回すことができるんですよ。どうしても財政当局に要請すると、財政としては分かるんだ。企画部長のところでは、やっぱり全ての事業、市の事業とかを優先度とか、緊急性とかを判断しながら措置をするから、なかなか通るもんではないと思う。でも、これは市長の政策というか、考えとして、やっぱり決断して1回どんとやるべきだと私は思うんですよ。そのぐらいやって──いや、実際に今までやったことはないかもしれないけれども、このぐらいやると、次の年からの経費がこのぐらいで済むんだということを、やっぱり実践してみせるべきだと思うんですよ。その辺、市長、考えはありませんか。どうですか。 58 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。西市長。 59 ◯市長(西秀記君) ありがたい御提案でございます。考え方によっては非常に合理的とも思われますので、これにつきましては、今後検討してまいります。 60 ◯議長(奈良岡隆君) 5番奈良祥孝議員。 61 ◯5番(奈良祥孝君) その答弁でいいんですよ。今やるとはなかなか言えないから、いいです。ぜひ新年度に向けて検討してみてください。それで、もし駄目、次の新年度の予算とかを見ながら、どうせ3月になると、またいろいろ補正とかをして、お金が浮きそうだったり、不用額がまた出てきそうになれば、再度これについては質問をしていきたいと思いますので、以上で終わります。  ありがとうございました。 62 ◯議長(奈良岡隆君) この際、暫時休憩いたします。   午前11時28分休憩           ──────────────────────────   午後0時50分開議 63 ◯議長(奈良岡隆君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  15番柿崎孝治議員。   〔議員柿崎孝治君登壇〕(拍手) 64 ◯15番(柿崎孝治君) 15番、自民クラブ、柿崎孝治です。  ホタテ被害対策の要望からいきます。  令和5年11月24日、私が所属する自民クラブでは、西市長へホタテ被害対策を要望いたしました。内容といたしまして、陸奥湾の高水温によるホタテガイへい死被害に対する取組について、本年の夏の海水温は平年より高く推移し、漁業者から、ホタテガイ稚貝及び新貝の多くがへい死したという声が寄せられています。今年度、稚貝及び新貝のへい死は、令和6年の半成貝の生産に大きな影響を与え、令和7年春の母貝不足による、ホタテの種苗に大きな不安を抱えることになります。今年のホタテガイの生態については、令和5年度秋の陸奥湾養殖ホタテガイ実態調査により公表されることになっておりますが、こうした漁業者の声を踏まえ、次のように緊急要望をいたしました。  1つ、漁業協同組合と漁業者が、令和6年以降も継続してホタテガイ養殖を行えるよう、ホタテガイ母貝等による養殖環境を整備する、2つ目として、ホタテガイへい死により、漁業収入が大幅に減収することが見込まれることから、漁業者負担の軽減を図るための支援策を検討すること、3つ目として、漁業協同組合及び加工業者等の経営安定を図るための支援策を検討すること、4つ目として、国や県に対し、高水温被害を踏まえたホタテガイ養殖等に関わる、さらなる調査・研究の推進及び漁業者支援を働きかけることを申し上げました。  それでは、ホタテガイ養殖の歴史に関してお伝えしますので、議員の皆さん、長くなりますが、お聞きください。
     昭和40年前半、ホタテガイの主要生産地と言えば、北海道でした。ホタテガイの貝柱は、乾燥アワビ、スルメ、昆布などとともに、長崎俵物として、中国貿易による幕府の重要な財源の役割を果たしてきたそうです。昭和9年には、北海道だけで9万1544トンを水揚げ、青森県は僅か139トン、文字どおり、北海道はホタテ王国を誇っていたのです。しかしながら、昭和41年以前は問題にされなかった青森ホタテが次第に生産を伸ばしはじめ、ついに昭和45年、北海道の生産を追い越し、誇り高き北海道のホタテ王国の夢は、ホタテ新興国青森に、ついに敗れることになったのです。  青森ホタテが北海道ホタテを圧倒し、100億円産業としてリンゴとともに県産物横綱格にのし上がってきた最大の要因は、種苗生産の圧倒的な成功でした。この青森ホタテ王国実現の鍵となったのは、実はタマネギの袋であります。青森では、ホタテ増養殖とタマネギ袋は切っても切れない関係にあります。青森ホタテが北海道ホタテ生産を追い抜いた昭和45年11月23日、青森市漁業協同組合、工藤豊作さんは、ホタテ漁業振興に関する功績で黄綬褒章が授与されました。そのタマネギ袋による種苗生産に最初に成功したのが、青森市奥内の工藤豊作さん一家であります。今と違ってホタテの水揚げは少なく、タラ定置、イワシ定置をやりながら、細々と生活を立てながら、何とかしてホタテの種苗をやろうと苦心していたそうです。  春、ホタテの産卵が始まる。1枚の雌貝から放出される1億個を超える卵子は、受精すると0.3ミリメートルくらいのラーバになり、潮の流れに身を委ねて湾内を旅し、ソメイヨシノの開花時期には海中の浮遊物に付着します。このとき、漁業者は一斉に海中に杉の葉を吊るしたり、ポリエチレンフィルムなどを吊るして、幼生が付着するのを待つそうです。幼生は足糸を出して杉の葉などにつき、付着生活に入りますが、殻長8ミリメートルから10ミリメートル前後になると、付着生活に入った稚貝の生き残りは極めて低く、99%が死亡。増殖率は上がらなかった。杉の葉に網をかけることを考えつき、もっと目の細かい網を探していた。そのとき、工藤豊作さんの目にふと入ったのが、台所にあったタマネギの袋であったそうです。  タマネギの袋は、八百屋に使い古しがあったし、購入しても1枚18円と安く、目も細かいし、合成繊維なので耐久性もある。工藤豊作さんは、早速、杉の葉を詰めて海に入れたそうです。7月になった。期待と不安の入り混じった気持ちで上げてみると、どの袋にも稚貝がたまっていた。落下した稚貝をタマネギの袋が受け止めていたからである。  このタマネギの袋は、瞬く間に陸奥湾全体に広まった。陸奥湾全体で100万個も取れなかったのが、タマネギ袋が普及した昭和46年には382億粒の稚貝が取れ、昭和49年度には史上最大の1000億粒の大豊作、タマネギ袋1袋当たりの付着数は3万個を超えた。生産量は──青森が4693トン、北海道が3360トンとなっていた。  それまで出稼ぎに従事していた者が、ホタテガイの養殖が軌道に乗り、漁業に復帰し、ホタテ増殖という育てる漁業が生み出されたことである。  昭和50年度は、昭和49年度を上回るタマネギ袋付着器、平均6万1000個で、陸奥湾全体で2100億個の史上最大の大豊作となった。青森ホタテが北海道を追い抜いた背景には、工藤豊作さん一家が開発したタマネギ袋が大きな役割を果たしているが、合わせて二十数年間に及ぶ山本護太郎先生──東海道大学教授をはじめ、県水産センターや多くの研究者の努力と、県水産課、県漁連の指導援助によることは言うまでもありません。  以上、ホタテ養殖の創成期、成長期についてです。  昭和50年、全国一の生産額を誇る陸奥湾ホタテが、昭和50年夏、2億枚に及ぶ大量へい死が発生。陸奥湾漁民にとって、この年の異変は、高度成長を続けてきた100億円産業の根幹を激しく揺さぶっている。青森県のホタテ大量死の影響があり、6年ぶりに北海道のホタテが生産額首位となった。  陸奥湾における大量へい死の報道。東奥日報、昭和50年10月16日朝刊一面に掲載された記事によりますと、青森県が昭和50年10月15日にまとめたところによると、9月末現在で、成貝、半成貝のほか、採集したばかりの稚貝にも及び、湾内全体養殖の半分に達したばかりではなく、被害総額も90億円余りと、7月の調査に比べ3倍に膨れ上がった。しかしながら、異常へい死は何も昭和50年ばかりではなく、昭和47年から徐々に起きていたことが後から分かったのです。  引用図書は、「日本におけるホタテガイ増養殖」、境一郎編著、水産北海道協会です。興味のある方は、青森市民図書館で見ることができますので、ぜひ見てください。  それから、46年前の1977年のことになりますが、皇太子殿下をお迎えしての「皇太子殿下とのむつ湾漁業(ほたて)御懇談の記録」という冊子が現存しています。冊子の内容は、当時問題化していた陸奥湾ホタテガイの異常へい死について、漁業者と皇太子殿下、現在の上皇陛下との懇談の模様が記されています。  内容を御紹介いたします。  前書きとして、当時の北村正哉副知事が書かれています。昭和52年(1977年)9月4日から青森県で開催された第32回国民体育大会夏季大会の開会式に御臨席のために御来県された皇太子殿下には、開会式をはじめ、大会行事への御招臨や県内事情を御視察等の大変お忙しい御日程にもかかわらず、陸奥湾漁業(ホタテ)について御懇談に御臨席賜り、陸奥湾関係の漁村青年たちと御懇談をいただきました。この催しは、今、陸奥湾ホタテガイ漁業が、3年続きの異常大量へい死に見舞われ、重大な局面に遭遇しているときに開かれたものでありますが、この局面打開に懸命な努力を払っている漁村青年たちに、自信と希望を与える機会となり、陸奥湾漁業関係者と共に、喜びに堪えないところであります。中略します。  陸奥湾ホタテガイが3年続きの異常大量へい死を招いており、解決しなければ幾多の重要な問題を抱えております。  このたび、この懇談に参加した漁村青年6名は、常日頃、ホタテガイ漁業の諸問題に積極的に取り組み、それぞれの地域グループのリーダーとして、意欲的に実践活動を行っている諸君であり、御懇談に際しても、ホタテガイ異常大量へい死の問題、ホタテガイの安定生産の方向、他種漁業を組み入れた複合漁業の問題、その他陸奥湾の環境保全等について、それぞれ活発に体験からにじみ出た意見が出され、この席に臨みました私も、その情熱と努力に改めて意を強くした次第であります。  皇太子殿下におかれましては、青年たちの話合いを極めて御熱心にお聞き取りになられ、専門的な御質問をされるなど、漁業への深い御理解と御関心をお示しになり、さらに、終わりに当たりまして、青年たちに対して、励ましのお言葉を賜りましたことは、感激に堪えないところであります。  この感激は、一人参加した青年たちだけではなく、漁村青年全体の感激でもあり、今後のホタテガイ漁業の発展にとって大きな原動力になることを期待してやみません。  終わりに、この御懇談の開催に当たり、格段の御協力をいただきました関係者には厚く御礼を申し上げる次第であります。昭和52年9月、青森県副知事、北村正哉。  続いて、本文から。  司会の方が、これから御懇談に入りたいと思います。皇太子殿下のおそばでございますので緊張するようなこともございましょうが、なるべく気を楽にお願いしたいと思います。それでは、どなたかお話をどうぞと言ったとき、誰も手を挙げなかったそうです。  それで、後潟漁業組合の大沢君が手を挙げたそうです。  大沢君は、陸奥湾でホタテ養殖が盛んになり、軌道に乗り始めてから10年になるわけでございますが、我々漁民もどうにか安定した生活ができるようになったのもつかの間、2年前から異常へい死が始まるということで、今、我々漁民は窮地に陥っているわけでございます。そこで、何とか早い機会にその原因を究明しなければならないと思っている次第でございます。先生方に言わせると、密殖が原因だと決めつけられているような気がしますけれども、そのほかにも原因があるのではないだろうかと思います。聞くところによれば真珠養殖、カキ養殖にしても、大量へい死とまでいかなくても、生育不全とか、そういう何らかの現象が出ているように聞いているわけでございます。その原因も、漁場の環境の変化が大きく影響しているのではないだろうかと思います。  私たちも、密殖原因説を別に否定するわけではございませんけれども、何か漁場の環境変化に起因している問題があるのではないだろうかと思います。例えば、都市排水の問題、洗剤等による化学汚染、そうした幾つかの障害が積み重なって漁場環境の変化を来し、それが大きく影響しているのではないだろうかと思います。もちろん、漁業者自身一人一人が自覚し、原点に返って考え直しをしなければならないということは我々も考えておるわけでございます。  司会者、むつ漁業協同組合、二本柳さん。  私は、大沢君と同じ意見です。というのは、県の関係者、また、学者の先生方によると、陸奥湾のホタテ異常へい死は、過密養殖による窒息死というふうに決めつけられておるんですが、私はそう思っていません。異常へい死が発生してから3年になりますが、我々漁民も、県の指導を入れて、今までパールネットに100個入れたものを70個くらいにしたり、30個に減らしていても、今もなお80%から90%の異常へい死が見られます。  皇太子殿下、パールネットとはどのようなものですか。  北村副知事、資料を皇太子殿下に御提示して、このようなものですと言ったそうです。  二本柳さん、そのほかに、異常へい死が発生するのは、海水の温度上昇ということでほとんど夏場に集中しております。また、地まきのホタテはほとんど死んでおりません。へい死するのは、ほとんど籠養殖のホタテです。これらの点から、私は決して過密養殖ばかりが原因じゃない、そのほかにもいろいろな要素が重なって異常へい死に至っているのではないかというふうに考えております。  司会者、そのほか、御意見ありませんか。川内漁業協同組合、山口さん。  私の場合は、稚貝そのものに何らかの影響があるのではないか、そういうふうに考えられます。そこで私は、海底における母貝の健全育成を振興しなければならないと考えております。ホタテ漁業も取る漁業からつくる漁業へと転換されました。そこで、これは人間がつくる公害というようなことで一応理由も成り立っておりますが、根本的原因はまだ不明であり、対策に苦慮している現状であります。そこで、現在私たちが大量へい死に直面しているとき、その原因究明に真剣に取り組まなければならない、こういうふうに考えております。私は、次のことを推進することによって解決策を見いだすことができるのではないかと思います。元来、ホタテは海底に生息しておるのでありまして、私たちが実施している籠養殖は、その取扱い等によって貝自体に何らかの影響があるのではないかというふうに考えます。  そこで、水の汚染もさることながら、貝と貝とのかみ合わせ等のことから、欠核貝、それから取扱い時のショックということによる成長の遅れ、そういうようなことが考えられます。この不自然な環境の中に育った母貝は決していいものにはならないと思います。そこで、私も研究会の会合で述べておりますが、健全な母貝を育成する、これが先決であると思います。そこで、海底に採苗器そのものを設置し、母貝の立派な保全を進めていったら問題の解決になるのではないか、そういうふうに考えます。  皇太子殿下、母貝を保護するやり方としては、どんな方法がありますか。  山口、例えば、母貝の保護区域を設ける等であります。  まだまだ続くのでありますが、この辺で。  この引用図書は、「皇太子殿下とのむつ湾漁業(ほたて)御懇談の記録」、発行は青森県となっております。  以上、私の調べたホタテガイ養殖の歴史について終わります。  それでは、青森市管内漁業関連施設配置図をお願いいたします。この画像は、陸奥湾における青森市漁業協同組合、青森市後潟漁業協同組合の施設配置図になります。左側の地図は、青森市と陸奥湾を示し、右側は陸奥湾を中心に施設の場所を拡大。大きな丸の中のエリアに養殖ホタテガイの施設があります。大きな丸、左側から、後潟のエリア。後潟の最深部は40メートル。続いて、その下が奥内になります。奥内のエリアは、最深部は35メーター。その下が油川のエリアになります。油川の最深部は31メーター。続いて、油川の右下は造道、このエリアは最深部31メーター。上に上がって、原別のエリアは、最深部は32メーター。上に行って、野内のエリアは、最深部39メーター。続いて、久栗坂のエリアは最深部44メーターとなります。油川、造道、原別の各エリアは、30メーターより浅いエリアが多いそうです。また、久栗坂、後潟、野内エリアは、35メーターより深くなっているようです。  最深部などの情報は、陸奥湾海面図を参考に説明いたしました。  続いて、ホタテガイ養殖施設水産振興センター展示模型の写真をお願いいたします。この写真は、養殖施設の海中に設置されている養殖籠がイメージできるように、凝縮した模型です。向かって右側から、緑の袋は採苗器、いわゆるタマネギの袋になります。今では当たり前に使用されていますが、この袋が開発されてから、大きく種苗が豊作になったそうです。春にラーバが育って保管される袋になります。  続いて、写真中央に見える青い籠は、パールネットと呼ばれている籠になります。稚貝の採取後から使用されて、秋に稚貝の数を減らして分散されていきます。半成貝、いわゆるベビーホタテが育つ籠になります。それから、左側にある丸籠、こちらは新貝(成貝)を育てる籠になります。この模型は、凝縮されている関係で小さく見えますが、幹綱と呼ばれる施設は、100メーターから200メーターもあり、漁師さんたちは通称「のし」と呼んでいます。青森市漁業協同組合、後潟後潟漁業協同組合の合計で3500のホタテ養殖施設があります。  それから、海面上のオレンジ色の浮き玉は、ホタテの成長とともに養殖施設が浮き沈みしますので、その浮き沈みの調整や施設の目印として使われています。漁師さんの話を聞くと、玉つけ、玉つけと言っているのが、この浮き玉をつけることになります。浮き玉の色はいろいろあります。写真を閉じてください。  浮き玉についてですが、昭和40年頃まではガラス玉の浮き玉が主流でした。今は、ほぼガラス製品は使用されなくなりました。そして作られていません。これは、津軽びいどろで有名なガラス工場が、昭和40年代頃まで、全国のホタテ養殖、真珠養殖の漁業者用にガラスの浮き玉を製作し販売していました。浮き玉がプラスチック製に切り替わったことで作る商品も変更し、浮き玉製造で培った宙吹きという技法を用いて花器などを生産、そして、全国的に有名な津軽びいどろが誕生したというわけです。  ホタテガイ養殖スケジュールについて、写真をお願いします。この写真は、ホタテガイ養殖スケジュールです。成長過程で大きくなっていく稚貝写真に、大きさと重さが記載されています。写真の横軸に成長に沿って年月が、その下には、養殖にホタテガイ成長過程の写真と、標準的な大きさと重さが記載されています。  令和5年度の養殖は陸奥湾の高水温で稚貝がへい死し、今年は横軸に、1年目の9月の下にあるホタテの写真、2.5センチメートルでへい死となり、右側の写真に沿って大きくなるホタテがない、数年育てるホタテが存在しないことになります。  モニター写真をもう一度見てください。上段、横軸の9月にある2.5センチメートルの小さな稚貝の写真が、報道されているへい死したホタテガイのサイズになります。よくテレビに映っているサイズが、このサイズになります。養殖しているホタテガイ稚貝、親貝がほぼへい死しているため、今後の養殖に数年影響が出ることが予想され、母貝を確保することが急務となります。  次、お願いします。県内のホタテガイ生産状況の写真になります。令和4年度ホタテガイ生産状況の上位5市町村の生産量、生産額を表しています。生産量と生産額とも1位は平内町で、生産量、生産額とも全体の49%を占めています。続いて、青森市の生産量は1万4795トン、全体の19%、生産額では28億8000万円あります。全体の18%です。3位は外ヶ浜で12%、4位はむつ市で7%、5位は蓬田で6%ということになります。青森市も、青森県全体では大きく占めるということが分かると思います。  それから、その下にある表が、令和4年度青森市漁業協同組合、後潟漁業協同組合全体で1万5200トンの漁獲量がありますが、ホタテガイは97%を占め1万4800トン、青森市の漁業者はホタテガイ養殖に依存していることが分かります。  次、お願いします。青森市ホタテガイ養殖施設とホタテガイへい死率です。青森市ホタテガイ養殖施設とホタテへい死率をエリア別に表した図になります。少し分かりづらいのですが、中央が陸奥湾、そして沿岸沿いに養殖施設があります。左側が西湾と呼ばれ、上から後潟・奥内・油川エリアになります。ホタテガイのへい死率は、後潟が35%、奥内が85%、油川がへい死率100%。それから右側に行きまして、東湾と呼ばれます。久栗坂がへい死率は70%、野内は81%、原別は100%、造道は75%となっております。へい死率は、青森漁業協同組合などから聞き取り、稚貝と新貝を合わせた平均値を表しています。西湾の漁業者数が多い奥内・油川エリアのへい死率が高くなっています。それでは閉じてください。  それでは、9月定例会から質問をしていたことのまた続きとなりますが、引き続き行っていきます。  7月はやませも吹かず、波は穏やかな日が続いていました。7月25日は表層──水深1メートル層の水温上昇、早めにホタテ稚貝の採取を終えるように、ホタテガイ養殖管理情報が出されています。翌7月26日には、中層──水深10メーターから15メーター層の水温上昇、ホタテ稚貝施設をできるだけ水温の低い層に沈めるように、さらに追加指示が出ました。さらに、7月28日には、陸奥湾の表層──水深1メートルの層で、一部の地域では26度を超えた。注意点として、稚貝採取は、水温が26度を超えると死ぬ危険性が高まる、26度を超えた日は稚貝の採取などを行わないようにと、ホタテガイ管理情報が出ました。  8月2日、水産総合研究所では、陸奥湾の水温が、異常高水温でホタテが死んだ2010年よりも高く推移していると養殖管理情報を発表し、注意を呼びかけた。8月1時点で、中層──水深10メーターから15メートルの層の水温が26度を超える地点が出てきた。ホタテの新貝、成貝は水温20度で成長がストップし、23度を超えると死ぬ危険性が高まります。27度以上になるとえら呼吸ができなくなり急死する。水産総合研究所では、今後も、水温が上昇すると予想し、ホタテガイの施設を上げ下げすると貝が死にやすくなるので、水温の低い下の層に沈めたまま動かさないようにという注意喚起がありました。  7月から高水温の状態が続いています。それで、8月下旬から、東京電力福島第一原発処理水海洋放出をめぐり、中国が日本水産物の輸入を停止したことにより、青森県内では、陸奥湾ホタテ加工品の出荷が停滞し、水産加工会社の影響が深刻化していたときには、ホタテ養殖漁業支援者は大変なことを予想されていたのです。青森市におけるホタテ養殖は、漁業者はもちろん、加工業者、さらに飲食業、観光業などまで裾野が広がっています。  質問します。ホタテガイの消費拡大の取組をさらに進め、青森市内の水産加工業者を支援するべきと考えますが、これまでの市の取組をお示しください。  陸奥湾のホタテへい死は、全域に広がっています。特に青森市はへい死率も高く、売るホタテがない、育てるホタテがない状態になっています。報道によりますと、漁業協同組合単体の意見交換会などでは、他漁協に融通する稚貝はない、いつもは陸奥湾内で融通し合っていますが、今回はできないと苦境を訴える声が相次いでいるようです。今後も温暖化が進み、陸奥湾では稚貝が不足することが予想されます。  質問いたします。今までタブー、タブーとされていた陸奥湾外のホタテ産地からホタテの種苗を持込みできるよう、当市として、早期に研究する必要があるのではないでしょうか。  時間がないので、ホタテの質問だけになります。理事の方、大変申し訳ありません。ホタテの話で終わります。  壇上での質問はこれで終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 65 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。西市長。   〔市長西秀記君登壇〕 66 ◯市長(西秀記君) 柿崎議員の御質問のうち、陸奥湾外のホタテガイ種苗について、私からお答え申し上げます。  陸奥湾外からのホタテガイを含む貝類の持込みにつきましては、平成18年5月21日付「県内における貝類移入の注意事項について」が、青森県から陸奥湾沿岸市町村及び漁業協同組合へ発出されております。この通知では、陸奥湾では、これまで貝類から麻痺性貝毒が検出されておらず、かつ、麻痺性貝毒の原因となるプランクトンも見られていないことから、陸奥湾外産の貝類の移入によって、麻痺性貝毒の原因となるプランクトンの休眠胞子等が混入し、増殖して、麻痺性貝毒が発生する危険性について注意喚起されております。  また、陸奥湾沿岸の漁業協同組合で構成されますむつ湾漁業振興会では、青森県からの注意喚起を受け、会員の漁業協同組合に対し、有害生物や病原菌による被害を未然に防ぎ、陸奥湾の恵まれた海を後世に継承するため、貝類に限らず、ナマコやホヤ等、全ての生物を県外及び国外から陸奥湾に持ち込まないよう協力を依頼しております。  なお、ホタテガイを含む貝類の移入につきましては、科学的根拠に基づく慎重な検討が必要となることから、実現の可能性を青森県等の関係機関と検討していくことといたしております。  私からは以上でございます。 67 ◯議長(奈良岡隆君) 農林水産部長。   〔農林水産部長大久保文人君登壇〕 68 ◯農林水産部長(大久保文人君) 柿崎議員の水産加工事業者等の支援についての御質問にお答えいたします。  本市の漁業生産量は、令和4年は約1万5231トンで、うちホタテガイの生産量は約1万4795トン、また、漁業生産額は約29億2700万円で、うちホタテガイの生産額は約27億700万円となっており、漁業生産量、漁業生産額ともに9割以上をホタテガイで占めてございます。なお、水揚げされたホタテガイにつきましては、青森県漁業協同組合連合会において入札が行われ、水産加工会社等へ出荷されているところでございます。  本市では、陸奥湾産ホタテガイのPRをするため、陸奥湾沿岸市町村や漁業関係団体等で構成いたします青森県ほたて流通振興協会に参画し、青森ホタテの広告宣伝やホタテ料理教室、また、ホタテレシピ紹介等の取組を通じて、ホタテガイの販路及び消費拡大を図っているところでございます。  このような中、8月24日の東京電力福島第一原発処理水の海洋放出に伴います中国政府の日本産水産物輸入停止措置により、市内の水産加工業者が、中国向けホタテガイの在庫を抱えるなどの影響を受けているところでございます。  本市では、9月4日に、市長とホタテ加工業者との意見交換を行い、ホタテの加工及び流通等の状況を確認したほか、陸奥湾産ホタテの消費拡大を図るため、9月25日には、青森県商工会議所連合会等との共催により、青森県産ホタテを食べよう会を開催いたしました。また、令和6年1月から3月まで、市内小・中学校でホタテを活用した給食を実施することとしたところでございます。また、市長による県外でのあおもり産品のトップセールスの機会を捉え、陸奥湾産ホタテのPRを継続的に実施しているところでもございます。  今後におきましても様々な機会を捉え、陸奥湾産ホタテの消費拡大を図ることで、水産加工事業者等の支援につなげてまいりたいと考えてございます。 69 ◯議長(奈良岡隆君) 15番柿崎孝治議員。 70 ◯15番(柿崎孝治君) それでは、ホタテガイ稚貝について、要望と再質問をいたします。  青森県産ホタテを食べることのPR活動、「ホタテを食べよう ホタテを守ろう 青森県!」。テレビのコマーシャルやポスターなどでPRが行われていますが、消費は十分ではないと考えています。このPR活動は、分かりづらいとも言われています。青森市では、学校給食で青森県産ホタテを食べて応援、実施期間と提供回数は令和6年3月までに、約11万9000食分を調達予定。量としては約2.7トン。西市長が10月10日、第6回青森市長記者会見で発表されています。12月8日には、青森県では、陸奥湾産ホタテの消費応援給食、37市町村の397校にベビーホタテ6.2トン供給が報道されていました。  「ホタテを食べよう ホタテを守ろう 青森県!」は、中国の禁輸措置で影響を受けている県産ホタテガイの消費拡大を進めているPRです。給食でも供給しているように、ホタテを食べようは、ベビーホタテの冷凍ボイル、ベビーホタテのボイルのことを指すと思います。ホタテを守ろうは、へい死している陸奥湾の母貝のホタテガイのことだと考えます。ベビーホタテ、冷凍ボイルホタテの消費を拡大しなければなりません。  西市長、それから赤坂副市長、理事の皆さん、そして、市会議員の皆さん、ベビーホタテ、冷凍ボイルベビーホタテの消費拡大を皆さんでやっていきませんか。皆さんで食べていきましょう。西市長、赤坂副市長、市の職員の皆さんへも消費拡大をお伝えください。これに関しては、よろしくお願いします。まだまだ在庫が多いそうです。よろしくお願いします。  それから、再質問いたします。青森市漁業協同組合、青森市後潟漁業組合のホタテガイ養殖業者数をお示しください。 71 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。農林水産部長。 72 ◯農林水産部長(大久保文人君) ホタテガイ養殖漁業者数についての再度の御質問にお答えいたします。  本市のホタテガイ養殖漁業者数は、令和5年11月30日現在で、青森市漁業協同組合では、久栗坂地区が20人、野内地区及び原別地区がそれぞれ9人、造道地区及び港町地区がそれぞれ4人、油川地区が16人、奥内地区が40人の計102人となってございます。また、後潟漁業協同組合は28人となっており、本市のホタテガイ養殖漁業者数は、合計で130人となっております。 73 ◯議長(奈良岡隆君) 15番柿崎孝治議員。 74 ◯15番(柿崎孝治君) 高水温によるホタテガイのへい死被害状況については、西市長も、直接、船に乗って確認されたのは、SNSで確認しました。これが報道されなかったのは、とても残念です。そして、意見を伺った話も、地元の漁師さんからも聞いています。それは、とてもいいことだと思います。やっぱり市長が行って聞いてくださることは、とてもいいことなので、今後もまた続けていっていただければと思います。また、私が所属する文教経済常任委員会においても、ホタテガイへい死被害状況について、旧奥内支所で澤田組合長、それから後潟の山口組合長と意見交換を行っております。  今回も、工藤健議員、工藤夕介議員の質問の際にも、市は、漁業者が今後においても安心して継続的にホタテガイ養殖等の事業を行える環境を整えていくと答弁しています。現在の本市漁業者の窮状を踏まえ、ホタテ業者等への支援策を早急に打ち出すべきと思いますが、市長の考えをお示ししていただきたいと思います。 75 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。西市長。 76 ◯市長(西秀記君) 柿崎議員のホタテガイ養殖漁業者等への支援策に係る再度の御質問について、私からお答え申し上げます。  今年の夏の陸奥湾の高水温により、ホタテガイへい死被害が危惧される中、これまで漁業者との意見交換、そして、ホタテガイ養殖施設の視察等を通じて、ホタテガイのへい死の状況や、漁業者が置かれている現状の把握に努めてまいりました。高水温によるホタテガイの被害状況につきましては、12月中に報告が予定されております令和5年度秋季陸奥湾養殖ホタテガイ実態調査で詳細が明らかになるものの、調査した養殖籠について、後潟漁業協同組合では稚貝の約40%、青森市漁業協同組合では稚貝の約70%以上がへい死しているということでありました。今年のホタテガイのへい死は、令和6年及び令和7年におけるホタテガイの生産量及び稚貝確保とともに、将来的なホタテガイ生産へも大きな影響を及ぼすおそれがあるものと認識しております。  このような状況の下、漁業者等からは、令和6年のホタテガイ生産量の大幅な減少、母貝不足による令和6年以降の稚貝の確保、収入が減少する中での燃油や資材費等の経費負担等について不安の声が寄せられております。  このため、さきに工藤健議員、工藤夕介議員に答弁いたしましたとおり、本市といたしましては、漁業者が、今後においても安心して継続的にホタテガイ養殖等の事業を行える環境を整えていけるよう支援していくことが必要であると考えており、県等の関係機関における支援策の実施状況等を踏まえて、市の具体的な支援策を検討するよう、関係部局へ指示しているところでございます。  私からは以上です。 77 ◯議長(奈良岡隆君) 15番柿崎孝治議員。 78 ◯15番(柿崎孝治君) 市長、御答弁ありがとうございます。  要望をまたいたします。本市ホタテガイ養殖業者の窮状を踏まえ、支援策を早急に、本当に早急に出すよう強く強く要望いたします。どうかどうかよろしくお願いいたします。  これで質問を終わります。どうもありがとうございます。 79 ◯議長(奈良岡隆君) 次に、9番万徳なお子議員。   〔議員万徳なお子君登壇〕(拍手) 80 ◯9番(万徳なお子君) 日本共産党の万徳なお子です。  最初に、まちづくりにおけるバリアフリーについて質問します。  歩行空間のバリアフリーと言われる歩道の段差や傾斜の解消、点字ブロックの設置についてです。
     全国障害者スポーツ大会が、2026年に国民スポーツ大会と併せて、本県で開催されます。先般、障害者団体の役員をされている方から、大会に向けてバリアフリーを進めてほしいと声を頂きました。先週の一般質問で、公的施設のバリアフリーは相馬純子議員が取り上げました。大会を契機に、青森市を訪れる障害を持つアスリートの皆さん、御家族、支援者ら関係者の皆さんに、さすが青森だと言っていただけるような準備をすべきです。そのために、市民と行政が、町のバリアフリーについて考え、点検、改善が求められていると痛感しました。  高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律と、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律が統合され、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、通称バリアフリー法が2006年に制定されました。また、障害の有無、年齢、性別などにかかわらず、多様な人々が利用しやすいよう、都市の生活空間をデザインするユニバーサルデザインという考えが求められていると、国土交通省のホームページにあります。また、障害のある人が自立して生活し、積極的に社会参加していく上で、まち全体を、障害のある人にとって利用しやすいものへと変えていくことの重要性が、近年、広く認められるようになっています。このため、バリアフリーの推進に向けて、福祉の観点も踏まえた総合的なまちづくりが各地で進められていますと書いてあります。  そこで質問します。本市における歩行空間のバリアフリー推進という観点から、全国障害者スポーツ大会の会場や、宿泊所のある市中心部の歩道の段差、傾斜の解消、点字ブロックの設置など、対応状況をお示しください。  次に、樹木管理について質問します。  私は、前議会の一般質問で、公園の樹木管理を取り上げ、市が管理する都市公園に4万4000本の樹木があり、枝払いや伐採など、市民の要望に応え切れていない現状が分かりました。そして、樹木管理にかかる予算を増やすことを求めました。質問から間もない10月6日、幸畑西公園内のニセアカシアの大木が、根元から折れて倒れるという事案が発生しました。幸い、けが人や建物などの被害はありませんでした。  写真1を映してください。公園内で倒れている大きな木の様子です。このように、大木で葉も青々としており、一見、病気などで腐っているようには見えません。当日は強風が吹いていたとはいえ、このような元気そうな木が倒れたことは驚きです。倒木について、日本共産党幸畑後援会の皆さんから市長宛てに、原因究明と対策強化を求める要望が出されました。  写真2を映してください。折れた根元が写っている写真です。この木の処理には、里村議員も尽力されたと住民から伺っています。  写真3を映してください。折れた根元のアップです。しかし、折れた部分を見ても、腐っているとか、穴が開いているとか、分かりません。私も現地で見ましたが、不思議でなりませんでした。  写真4を映してください。根元をチェーンソーで切った、いわゆる切り株です。大きな空洞があり、縁は10センチメートル余りしかありません。これが倒木の原因だったのではないでしょうか。  私は、樹木医に見てもらって、原因を判定してもらうことを担当課に言いましたが、難しいとのことでした。しかし、これから述べるニセアカシアの特徴と、今回の倒木の関連は軽視できません、無視できません。ぜひとも樹木医などの専門家の判定を依頼すべきと要望します。写真を消してください。  ニセアカシアは、マメ科で、渡来した樹木で、成長が早く、繁殖力が強く、きれいな花が咲くので、全国的に街路樹や公園木として植えられてきました。しかし、ネットには、風で倒れやすいと記述があります。その根拠資料として示されている長野県林業総合センターの文章には、ニセアカシアの根系は、柔軟なロープ状で、地表近くを遠くまで横走りしており、土壌の緊縛力──つかむ力──は大きいと考えられています。ところが、ニセアカシアの根系は30年生程度になると活力が低下し、腐朽したり、もろくなってしまいます。その結果、台風や冠雪などにより、根返りして倒れるものが多発し、倒れるときに地面に大きな穴を開けてしまうため、山腹崩壊のきっかけをつくると記述があります。これは、山の斜面の場合を言っていますけれども、平地なら安全とは言えません。まさに幸畑西公園のニセアカシアの倒木は、氷山の一角。  そこで質問します。市が管理する都市公園などの樹木の本数と、そのうち、ニセアカシアの本数及び昨年度の伐採実績など、樹木管理における市の対応をお示しください。  最後に、市営住宅について質問します。  村川みどり議員が、本年の第1回定例議会の予算特別委員会で、公営住宅法には、必要が生じたときは、遅滞なく修繕しなければならないとあるが、市はどう対応しているのかと質問したのに対し、都市整備部長は、市としましても、入居する方々の需要に適切に対応できるように、こちらといたしましても対応しているところでございますと答弁しています。  では、その検証をしていきます。市営住宅の住民からは、空き部屋があるのにそのままになって、入居者が増えていないという声が大変多く聞かれます。山田千里議員には、小柳団地の住民から、入居者が減って、階段など共有部分の電気代の頭割りが高くなった、電気代が高騰しているのに払い切れない、これは入居者の責任ではない、何とかしてほしいと強く要望が出されています。小柳団地は、抽せん方式の市営住宅で、抽せんに至るほど入居を希望する市民がいるのに、空いた部屋に新しい入居者が入らないのは、一体なぜなんでしょうか。  ポイント方式の戸山団地や幸畑団地は、4割近く空いている棟もあります。ポイント方式は、年齢や収入などで住まいが見つからない市民に優先的に提供するための市営住宅です。長寿命化計画で、青柳団地、幸畑第三団地と幸畑第四団地の一部は、集約をかける、用途廃止するという方針ですけれども、こうしたポイント方式の市営住宅の膨大な空室を、市はどうするのでしょうか。同じく、電気代の負担が、頭割りにすると入居者に重くのしかかっていますし、敷地内の草刈りや雪片づけ、入居者の負担として手が足りないと悲鳴が上がっています。入居者は多くが高齢者であり、低所得者です。たとえ用途廃止する団地であっても、入居者があずましく暮らしていけるように、公営住宅法に基づいて対応すべきです。  また、長寿命化計画で、青柳団地、幸畑第三団地、幸畑第四団地の用途廃止計画が出された令和3年から今年が3年目になるにもかかわらず、入居者に対して、一切、市の説明会が行われていません。6月の一般質問でもお聞きしましたけれども、移っていただく先の住宅の準備ができてからという答弁でした。一体どうするつもりだと怒りの声が寄せられます。  そこで質問します。市営住宅のうち、1、抽せん方式の小柳第三団地の管理戸数、現在の空き戸数、昨年度の募集戸数、応募倍率をお示しください。2、ポイント方式の幸畑第四団地の管理戸数、現在の空き戸数、昨年度の申込件数、入居申込数をお示しください。3つ、青柳団地、幸畑第三団地、幸畑第四団地の入居者への説明会はいつ行うのか、今後の予定をお示しください。  以上で壇上からの質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 81 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部理事。   〔都市整備部理事土岐政温君登壇〕 82 ◯都市整備部理事(土岐政温君) 万徳議員からの市中心部における道路のバリアフリー対応状況についてお答えをいたします。  本市では、歩道の段差解消など、道路のバリアフリー化の推進につきましては、青森市バリアフリー推進整備計画に基づき整備を行っております。本計画では、本市中心部であり、特定旅客施設に位置づけられています青森駅及び古川バス停を中心とする半径1000メートルの範囲を目安とした中心市街地地区を重点整備地区、また、公共・文化・医療施設が点在する中央地区や青柳地区など、重点整備地区の周辺エリアを周辺重点整備地区と定め、バリアフリー化を推進してまいりました。  重点整備地区の特定経路の整備状況につきましては、計画区間延長が4670メートルで、整備率は100%となっております。重点整備地区及び周辺重点整備地区の準特定経路の整備状況につきましては、計画区間延長1万2560メートルに対し、今年度は、安方長島通り線の整備を完了し、整備済延長5700メートル、整備率は約45%となっております。 83 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。   〔都市整備部長清水明彦君登壇〕 84 ◯都市整備部長(清水明彦君) 万徳議員からの御質問に順次お答えいたします。  まず、樹木管理についての御質問にお答えします。  青森地区の都市公園につきましては、人々のレクリエーションの空間となるほか、緑による良好な都市景観の形成、オープンスペースの確保による都市の防災性の向上など、多様な機能を有する都市施設として、現在127か所の都市公園を管理しています。これら都市公園における樹木の維持管理につきましては、公園の規模や利用状況を勘案して、指定管理業務として指定管理者による管理、業務委託として業者による管理、直営作業として本市職員による管理を公園ごとに分担して行っています。  樹木の生育に関する維持管理につきましては、樹木の健全な成長を促すことや景観へ配慮するための剪定作業、枯れ木や腐朽など倒木のおそれがある樹木を除去するための伐採作業を、それぞれ樹木の状況を確認しながら、作業に適した時期や、広葉樹・針葉樹といった樹種による特性を考慮した上で作業を行っています。樹木の点検方法につきましては、目視により腐朽等が見られ、安全の確保が疑われる樹木につきまして、病害虫の有無や葉の茂り具合、開口部の有無の確認、木づちを使用した打音検査や、ピンポールを使用した貫入検査による空洞の有無の確認等を行っています。  次に、議員から取り上げられました青森地区の都市公園内に植樹されておりますエンジュ系の樹木につきましては、合浦公園や野木和公園、1号及び2号遊歩道緑地などを含め、約400本が植樹されています。  今後におきましても、市民の皆様に安全で快適に都市公園を御利用いただけるよう、適切な維持管理に努めてまいります。  続いて、市営住宅についての御質問に順次お答えします。  まず、小柳第三団地の空き戸数等についてお答えします。  小柳第三団地につきましては、空室が生じたとき、入居者を公募し、公開抽せんにより選考する抽せん方式となってございます。令和5年12月1日現在、小柳第三団地の管理戸数は348戸、入居戸数は262戸、空き戸数は86戸、入居率は75.3%でございます。また、昨年度の募集戸数は1戸で、応募倍率は3倍でございます。  次に、幸畑第四団地の空き戸数等についてお答えします。  幸畑第四団地につきましては、入居希望者が申し込んだ後に空室が生じた場合に、住宅困窮度の高い申込者から順次入居決定するポイント方式となってございます。令和5年12月1日現在、幸畑第四団地の管理戸数は312戸、入居戸数170戸、空き戸数142戸、入居率は54.5%でございます。また、昨年度の申込件数はゼロ戸でございました。  続いて、用途廃止予定の市営住宅についてお答えします。  令和3年3月に改定を行いました青森市公営住宅等長寿命化計画では、計画期間を令和3年度から令和12年度までの10年間とし、国土交通省による策定指針に基づき、団地・住棟別の現況調査を行うとともに、将来的な需要を推計した上で、市営住宅の効果的な維持管理の在り方について検討を行った結果、6団地16棟について用途廃止を予定しています。用途廃止予定の6団地のうち、計画期間内に耐用年限を迎える花園団地、林本団地2棟、花岡団地1棟につきましては、令和4年度中に入居者の住み替えが完了し、今年度は、花園団地及び林本団地の解体工事に向けた設計を行っています。また、青柳団地、幸畑第三団地2棟、幸畑第四団地9棟につきましては、耐用年限まで期間があるものの、入居率、建物の老朽度、立地条件及びライフサイクルコスト──長寿命化型改善を行った場合の建設、維持管理、解体までの総費用の縮減効果の比較など、総合的に検討した結果、市営住宅の集約に向けた用途廃止を予定してございます。このたび、住み替え先となる空室住戸の修繕状況調査を完了し、現在、この調査結果に加え、住棟の建築年数、現在の入居率、また、利便性を考慮した団地の再編など、総合的な観点から用途廃止する住棟の再検討を行っている。  なお、今後、準備が整い次第、入居者へ説明を行うこととしているが、住み替えの意向調査を基に、住み替え先の調整や準備期間など、個別に丁寧な説明を心がけ、できるだけ入居者の希望に沿うよう配慮してまいります。 85 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 86 ◯9番(万徳なお子君) 壇上からの答弁の中で、100%整備しているという答弁は、駅、バス停などの1000メートルの歩道は100%というふうな御答弁だったんでしょうか、確認させてください。 87 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部理事。 88 ◯都市整備部理事(土岐政温君) 万徳議員の再度の質問にお答えをいたします。  先ほど壇上からの答弁で、重点整備地区の特定経路の整備状況につきましては、計画区間延長が4670メートルで、整備率は100%と申し上げました。この100%のエリアについてでございますけれども、これにつきましては、駅からの距離がおおむね1000メートルの範囲を表しているものでございます。  以上であります。 89 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 90 ◯9番(万徳なお子君) 何か分かるような、分からないような、ここの議会棟の東側の歩道も斜めですよね。建物のかさ上げをしたからかなと、ちょっと原因は分からないんですけれども、見ていただくと斜めなんですよ、この議会棟の東側の道路。それで、その100%の中に入っているか、入っていないかというのは、ちょっと今、私は聞いてもよく分からなかったんですが、今後、市中心部って先ほど聞いたんですが、青森市全域についての歩道の段差解消とか点字ブロックの設置などの道路のバリアフリー化についてはどのようになっているでしょうか、市の考えを示しください。 91 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部理事。 92 ◯都市整備部理事(土岐政温君) 万徳議員の再度の御質問にお答えをいたします。  市全域のバリアフリー化の推進についてということでありますが、青森市バリアフリー推進整備計画に基づきます重点整備地区及び周辺重点整備地区以外のその他の整備エリアにおけます歩道の段差解消などの道路のバリアフリー化につきましては、本市による道路パトロールをはじめ、市民の皆様や町会・町内会などから頂きました要望などを基に、既存の施設の補修を行いますほか、必要性を勘案し、道路のバリアフリー化を随時行っております。  また、新規で道路を整備する場合におきましては、道路構造の一般的な技術基準を定めました道路構造令をはじめ、青森市市道の構造基準等を定める条例や青森県福祉のまちづくり条例、青森市移動等円滑化のために必要な道路の構造及び公園施設の設置に関する基準を定める条例等に基づき、バリアフリー化を図っており、今後におきましても適切に対応してまいります。  以上であります。 93 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 94 ◯9番(万徳なお子君) 今後の進め方のときは、やはり視力障害者などや、そういった障害者団体から意見を聞くべきと思いますけれども、どのように考えていらっしゃいますか。 95 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部理事。 96 ◯都市整備部理事(土岐政温君) 万徳議員からの再度の御質問にお答えをいたします。  本市では、令和3年3月に供用を開始いたしました青森駅自由通路の整備に先立ちまして、障害のある方にとっても優しい施設となりますよう、平成29年8月25日に、障害者団体を対象として、青森駅自由通路等の整備に関する意見交換会を開催しましたほか、視覚障害者を含む様々な障害者団体を訪問いたしまして、自由通路を整備するに当たり、配慮が必要なことについて御意見を伺い整備したところであり、こうした事業の実施に当たりましては、これまでも御意見を聞きながら整備を進めているところでございます。  歩道の段差解消や点字ブロックの設置など、道路のバリアフリー化に係る市民からの要望等につきましては、随時受付をしており、近年では、平成29年度に青森県立盲学校から点字ブロック設置の要望があり、本市では、学校関係者をはじめ、町会や青森警察署、道路管理者等の関係機関との立会いの下、交通安全対策を検討するための交通診断を実施しております。  以上であります。 97 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 98 ◯9番(万徳なお子君) 自由通路などの計画で、団体から聞いたというのは、それは当然すべきことだし、いいことだと思うんですが、この質問は、やはり全国障害者スポーツ大会が間もなくあるということで、むしろ言われて、取り上げるのが遅過ぎたなと、私自身、反省しているわけです。期間も短いですから、どこまでやれるか分かりませんが、市の中心部だけでなく、市全体のバリアフリーについて、障害者団体の声を改めて聞いていただきたいという要望です。  私は大学生時代、東京にいたんですけれども、障害者問題のサークルにいて、小金井市に住んでいたんですが、小金井市のこういった歩行空間のバリアフリーのマップをサークルで作りまして、それで、当時ですよ、もうウン十年前の話ですけれども、メディアにも取り上げられたということを思い出しました。そういう意味では、この機会にぜひ必要なことですので、マップにするぐらい点検していただきたいと思うんです。  それと、歩道の街路樹が、根っこが盛り上がって歩道を壊しているところが随分見受けられるんです。幸畑のバス通りもそうですし、桜川の桜並木もそうですし、戸山もそうだよと、あちこち言われています。こうした切り株が、歩行者の通行に支障になっているところが見受けられますが、やっぱりこれはお金がかかるんだろうなと思いながら、この伐採後の切り株を撤去した箇所というのは、例えば、令和2年から4年までの3年間にどれぐらいあるんでしょうか。今年度の11月末までの数が分かれば、件数及び費用、撤去に要した費用をお示しください。 99 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部理事。 100 ◯都市整備部理事(土岐政温君) 万徳議員からの再度の御質問にお答えをいたします。  歩道の街路樹の切り株の撤去の実績ということであります。令和2年度から令和4年度までの過去3か年の切り株の撤去の件数につきましては、令和2年度と令和3年度は実績はございません。令和4年度は7件、令和5年度は、本年11月末までで7件となっております。また、切り株の撤去に要した費用につきましては、現地の状況により、切り株の大きさをはじめ、掘削する範囲、また、既設の縁石や周辺の舗装板の撤去の有無及びその復旧など、その状況により撤去するのに必要な費用はそれぞれ異なりますが、令和4年度は約53万円、令和5年度は11月末までで約88万円となっております。  以上であります。 101 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 102 ◯9番(万徳なお子君) 意外と7件というのでもっとお金がかかるかなと思ったら、割とお金がかからないところだったのかなと思いながら、この切り株の撤去要望は、町会からも多く出されていると思いますので、バリアフリー、これは障害者だけでなく、お年寄りも、若者も、私たちもですけれども、危険な箇所をなるべく減らしていくということで、今後も努力していただきたいと思います。特に春先、歩道の点字ブロックが剥がれているのをよく見かけます。これはやっぱり雪の関係で、除雪車が剥がしていってしまうこともあるのかもしれませんが、速やかに修繕することをお願いいたしまして、このまちづくりにおけるバリアフリーについては終わります。  樹木管理についてなんですけれども、ニセアカシアは400本、その400本のうち、ほとんどが30年近くになっているんじゃないかなと心配です。  まず、都市公園全体で、樹種に限らず、昨年度の伐採本数は何本だったでしょうか。 103 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 104 ◯都市整備部長(清水明彦君) 樹木の伐採本数についての再度の御質問にお答えします。  樹木の伐採作業につきましては、樹木に腐朽の進行による幹の亀裂、空洞、樹木の不自然な傾斜などが確認される場合、枯れ枝等の状況から安全の確保が疑われる場合、樹木の過密状況によって生育環境が損なわれる場合などといった状況を踏まえて、緊急度、優先度を判断した上で対応してございます。伐採本数につきましては、青森地区の都市公園における樹木の伐採実績として、令和4年度におきまして56本、令和5年度は11月末時点におきまして、99本の伐採作業を行ってございます。  以上です。 105 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 106 ◯9番(万徳なお子君) 以前に聞いた伐採本数と大きくは変わっていないようです。このうち、ニセアカシア、エンジュ系の樹木は何本伐採したんでしょうか。 107 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 108 ◯都市整備部長(清水明彦君) エンジュ系樹木の伐採本数についての再度の御質問にお答えします。  青森地区の都市公園におけますエンジュ系樹木の伐採実績としましては、令和4年度は、北金沢公園において1本の伐採作業を行ってございます。また、令和5年度は11月末時点で、2号遊歩道緑地において2本の伐採作業を行っています。  以上です。 109 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 110 ◯9番(万徳なお子君) いろいろな樹種がある中で、これまでは、特にエンジュ系の樹木を狙って伐採したわけではないから本数が少なかったんだろうと思うんです。ただ、やはり壇上でお話ししたように、幸畑西公園の倒木の樹種もニセアカシア、エンジュでした。  エンジュ系の樹木は優先して伐採すべきと思うんですが、市の考えをお示しください。 111 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 112 ◯都市整備部長(清水明彦君) 樹木の伐採についての再度の御質問にお答えします。  樹木の伐採につきましては、樹種を問わず、日常点検の結果、腐朽等により、安全の確保が疑われる場合や、樹木の生育環境が損なわれる場合などといった状況を確認した際に、緊急度、優先度を判断した上で伐採作業を行うこととしておりまして、腐朽がなく、危険と判断されない健全な樹木につきましては、生育を観察しつつ、樹木の成長を促すためや、樹形を整えるための剪定作業を行うこととしております。  今後におきましても、引き続き日常点検を行い、腐朽等により安全の確保が疑われる樹木につきましては、緊急度、優先度を判断した上で伐採作業を行うこととしていきますが、今回の事案を受けまして、エンジュ系の樹木に関しましては、日常点検時には、特に注意して点検を行い、安心して公園を利用していただけるよう、適正に管理してまいります。  以上です。 113 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 114 ◯9番(万徳なお子君) 特に注意して点検するというお言葉を頂きました。  国土交通省が公表している対策を優先すべき主な外来植物10種の生態的特徴と対策手法という文章には、河川における被害──エンジュ系の樹木がですね──または、そのおそれとして、他の生物への影響として、「競争力、再生力が旺盛なため、他の植物に届く光を遮ってその生育を阻害する」、「窒素固定によって、土壌を富栄養化させ、生態系の基盤を変化させる」とありまして、続いて、治水・利水への影響として、「河川敷に繁茂すると、高木林を形成して流下断面を狭めることで、洪水の流下阻害を引き起こす。また、根が浅く倒れやすいため、流倒木となって河川構造物などに堆積すると、流下阻害を引き起こす」。災害上の問題ですね。「堤防法面に侵入した場合、根返りや洪水時に周辺の水流を変化させることにより堤防の弱体化を引き起こす恐れがある。また、洪水時における堤防法面の変状の把握に支障を生じる恐れがある」ということと、最後に、人間活動への影響として、「病原菌を媒介させるため、リンゴやナシなどの農作物に被害が生じる」、「トゲによって、人に怪我をさせる恐れがある」とも書いてあります。  ですので、とりわけ、エンジュ系の樹木の伐採、恐らく30年を超えた木が随分あって、私の自宅に程近い幸畑西公園で1本のニセアカシアが倒れたということは、本当にもう何とかしてくれという表れかなと、私自身も思っているので今回取り上げました。  このエンジュ系の樹木について、危険性とかそういった意味で、専門家の意見──樹木医さんとか、研究者とか、意見を聞いていくべきだと思うんですが、市の考えをお示しください。 115 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 116 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  樹木医による個別点検や日常的な点検等につきましては、樹木の本数が多いこと、青森市内において樹木医の有資格者数が少ないこと、点検に要する時間や費用が多大になることなどといった理由から、担当職員が日常の巡回パトロールにおいて実施をしてございます。しかしながら、交通の支障となる可能性が高い樹木や、地域の歴史を伝え、市民に親しまれている樹木などにおきましては、樹勢が衰えていることであったり、あるいは病害虫の発生や幹の空洞化の進行が顕著で枯れ枝が多いなど、健全度が低下していると判断できる場合は、樹木医にその診断を依頼し、適切に対応しているところでございます。  このように、樹木医や樹木に関して専門的な知識がある者から意見を伺うことも有効な手段の一つとして考えてございますが、生育環境により健全度がそれぞれ異なるため、一律で特定の樹種のみを樹木医などに診断していただくということは、考えていないところでございます。  以上です。
    117 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 118 ◯9番(万徳なお子君) いや、全部1本1本、樹木医に診断してもらえと言っているわけではなくて、樹種の中で優先的に伐採すべきだという──私が今日は言いましたけれども、そのことを客観的に専門家にも聞くべきではないかということで、有効だとおっしゃっていただいたので構いません。  午前中、奈良議員が質問で取り上げていた1号2号遊歩道にも、エンジュ系の樹種が、三桁、100本以上あるそうです。これが同じように、幸畑西公園のように強い風で倒れたりすると、たまたま西公園は大きな公園です。真ん中でしたから被害がなかったんですけれども、次は被害があるかもしれない。そうなったら、大変な責任問題になりますので、ぜひ公園だけでなく、街路樹や道路脇の樹木、これは道路維持課になりますね。小・中学校敷地内の樹木、これは教育委員会になると思います。こうした30年前後のニセアカシアがないかどうか点検していただいて、早急な対応をお願いして、樹木管理についての質問は終わります。  では、市営住宅についてお尋ねします。  壇上で御紹介したように、村川みどり市議会議員が、本年3月の予算特別委員会で質疑した際、都市整備部長は、「必要な修繕につきましては、退去者による修繕が済みましたら、市としましても、入居する方の需要に適切に対応できるように、こちらとしても対応しているところでございます」と答弁されております。間違いありませんね。 119 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 120 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  本市としましては、前の退去者の修繕が済みましたら、速やかに退去者の退去修繕のほうを行いまして、いわゆる希望の、ニーズの高い住戸のほうから、しっかりニーズに応えられるように、退去修繕のほうを済ませまして、新たに住戸のほうを提供できるように進めてございます。  以上です。 121 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 122 ◯9番(万徳なお子君) 何かちょっと答弁に加わっていて、人気のあるところからみたいな表現が加わっているんですが、実際には、確かに事情があってリフォームできないところもあるかもしれませんけれども、先ほど壇上から答弁を頂きました小柳団地は、86空室があるんだけれども、昨年度は1室リフォームしただけですよね。今回、市営住宅を全部聞いていると、もう数字が、これまでのように数字がたくさん、答弁していただいて分かりにくくなるので、このたびは的を絞って質問させていただいています。  小柳第三団地は、86戸空いているうち1戸だけリフォームした。これは、直ちに修繕したと言えるでしょうか。御見解をお示しください。 123 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 124 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  空き家の退去修繕につきましては、応募倍率の高い団地を優先して実施してございます。先ほど申し上げたとおり、ニーズと申し上げましたが、入居する方の需要に適切に対応できるように対応しているということでございまして、倍率の高い団地を優先して実施してございます。令和4年度なんですけれども、令和3年度の応募倍率の高かったところから優先させていただきました。小柳第一団地など、退去修繕を優先させたことによりまして、小柳第三団地の募集は1戸でございました。ただ、令和4年度の応募状況を受けて、令和5年度は11月末までに4戸募集のほうをしてございまして、これまでに2世帯の応募があったところでございます。  以上です。 125 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 126 ◯9番(万徳なお子君) 倍率に応じてとおっしゃいましたが、それにしても、小柳第三団地1戸の部屋に3人の方が、3件の方が応募されたんですよね。3倍です。お二人の方は、抽せんから漏れちゃったわけですよ。もし10戸部屋を空ければ30人、全部空ければ、もっと多くの市民の方に住まいを提供できたんじゃないかと思うんです。  ただ、昨年度、3月の予算特別委員会でしたから、都市整備部長が、よし、これからはリフォームするぞと思ったとしても、もう恐らく今年度の予算は決まっていましたよね。だから、これからは小柳第三団地の86戸も、ほぼほぼ9割ぐらいまでリフォームしていただけるように、予算をつけていくことが大事だと思うんです。  ただ、聞きましたら、指定管理者が指定管理料の中で、空室のリフォームをやっていると、予算的にはね。なので、この市営住宅の指定管理、たしか、しばらく前に新しく改めて替わったばっかりで、同じ事業者だったんですけれども、第1回の入札の際は応札がなかったんですよね。ゼロだったんです。それを、ちょっと予算を積増ししたんだかなんだかで、2回目はやっと指定管理者が出て、同じ指定管理者がやっているわけですけれども、いずれにしても、ぎりぎりの予算で指定管理の人たちが、その中で修繕しているという、この仕組みは間違いありませんね。 127 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 128 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  昨年度の指定管理者の募集についての御質問だったと思いますが、昨年度は、議員おっしゃっていただいたとおり、1回目の募集の際には入札業者がいなかったところでございます。そのときに、当時指定管理業務を行っていただいた者にヒアリングのほうを行いまして、物価上昇や労務単価の上昇等もあるということで相談を受けまして、それを勘案して、改めて費用のほうを設定させていただいたところでございました。  以上です。 129 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 130 ◯9番(万徳なお子君) その予算の中で、リフォーム、修繕を増やしていけるのかどうかということなんです。今年度は、今議会で補正予算が出されて増額されていると聞きましたが、この中に、空室の修繕費用は、何戸分ありますか、あるいは金額でも構いません。 131 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 132 ◯都市整備部長(清水明彦君) 補正予算案に関する再度の御質問にお答えします。  本定例会で提案しております補正予算案のうち、土木費、住宅費、住宅総務費の委託料として、指定管理料の修繕費について、約510万円計上してございます。そのうち、退去修繕分でございますが、戸数につきましては、各戸によって費用が異なりますので一概に申し上げられませんが、修繕分、費用で申し上げますと約160万円分の増額を提案しているところでございます。  以上です。 133 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 134 ◯9番(万徳なお子君) 約160万円は、今年度中の空室の修繕に使えるということですね。来年は、またこれからの補正予算を積んで対応していただけるんだと思うんですが、例えば小柳第三団地の86の空室のうち、来年度はどこまで修繕していただけますか。 135 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 136 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  ただいま小柳第三団地を何戸修繕されるかということでございましたが、こちらにつきましては、ほかの住宅・住棟との勘案もございますので、この場では具体的なことは申し上げられませんが、先ほど申し上げましたように、各需要に、ニーズに応じて、しっかり修繕していけるように対応してまいります。  以上です。 137 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 138 ◯9番(万徳なお子君) 村川議員の質疑に対し、直ちに対応すると、直ちにと言っているわけですから、順次ではないわけですよ。私、今年度はまだしも、来年度、これからの予算でどこまでやっていただけるか、部長の決意を聞きたいんです。いかがでしょうか。 139 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 140 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質疑にお答えいたします。  先ほど申し上げたとおり、需要に応じてしっかり修繕していくというところで、来年度以降も、そのような対応ができるように対応してまいります。  以上です。 141 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 142 ◯9番(万徳なお子君) 3月の予算の議会もありますので、改めて聞いていきますが、それでは、幸畑第四団地の空室のリフォームは、どのようにしますか。 143 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 144 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  幸畑第四団地の対応ということでございますが、こちらにつきましても、需要に応じて対応するということには変わりございません。第四団地の利用者、ニーズがありましたら、それに対応して修繕のほうを行っていくということになります。  以上でございます。 145 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 146 ◯9番(万徳なお子君) 先ほど壇上から答弁を頂いた内容によりますと、応募がなかったということでした。人気がないから、応募が少ないからということでリフォームしないというふうな言い方につながってしまうと思うんですが、ところが、実際には、応募があっても、幸畑に来て団地を見ていただいたときに、まず、一見して、私は、何度も取り上げていますけれども、ベランダのサビが、半分がアルミ、半分が鉄製で、鉄製のところはもう、サビでぼろぼろなんですよ。それと物置です。物置も扉が、前々回にモニターに映したと思います。特に8号棟、13号棟は、物置の扉が骨組みだけ残っている状態です。こういう状態を見ると、入りたいと思った方々も、何かがっかりしてやめちゃうんですよ。これは、応募が少ないからとか、人気がないかとからとか、言えないと思うんです。  それで、お尋ねしますが、何度も聞いています。物置の修繕、これはどのように対応していただけますか。 147 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 148 ◯都市整備部長(清水明彦君) 市営住宅の修繕についての再度の御質問にお答えします。  市営住宅の修繕につきましては、給排水、電気設備など、やはりライフラインに直結した緊急を要する不良箇所の安全性を最優先としてございます。入居者の日常生活に支障がないように、速やかに対応しているところでございます。今後につきましても、これまでと同様に、日常生活に支障がある緊急性の高い箇所を優先して対応してまいります。  また、先ほどの私からの答弁で、指定管理者の昨年度、まず1回目、入札業者がいなかったと申し上げましたが、正確には入札業者がいたのですが、1回目の基準額をオーバーした提案をしてきたため、失格となったというところが正しい答弁ございました。訂正しておわび申し上げます。 149 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 150 ◯9番(万徳なお子君) 緊急性がないから物置はやらないんだというふうに聞こえるんですけれども、そういうことですか。 151 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 152 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  先ほどもお答えしたとおり、ライフラインに直結した緊急を要する不良箇所の安全性を最優先としながら、速やかに対応するというところでございます。老朽化したものにつきましても、まず、機能が確保されているか、そういうところを確認しながら、最優先として対処するべきかというところを検討するというところでございます。  以上です。 153 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 154 ◯9番(万徳なお子君) 見ていただくと分かるんですけれども、もう雨風が入りそうなんですよ。雪が積もったら倒れそうなんですよ。だから、多少汚れていても大丈夫だべさという程度じゃないんです。都市整備部長、幸畑第四団地の物置を見ていただけましたか。 155 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 156 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  状況につきましては、幸畑第四団地に限らず、各市営住宅につきまして状況のほうは把握してございますし、私も、ところどころ現場に足を運んで確認のほうをしてございます。  以上でございます。 157 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 158 ◯9番(万徳なお子君) ぜひ改めて物置を見に来ていただきたいんです。市長にもお願いします。幸畑に近いところ、お忙しい中で、移動移動の中で、時間があれば、幸畑第四団地、万徳が言っていたからちょっと見てこようかと、車でぐるっと回って、ベランダの様子とか物置の様子、見ていただければ、何回も何回も言っている私の意図が分かると思うんです。百聞は一見にしかずなので、市長、お願いいたします。小さくうなずいていらっしゃる。  説明会についてです。用途廃止の説明会、個別にという言葉が引っかかるんですが、集団で──集会室もあるわけですから、みんなでやっぱり質問を出し合ったりとか、不安なことを出し合ったりということで、個別に丁寧にという回答ではなく、集団でやるべきだと思います。個別では駄目ですが、いかがでしょうか。 159 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 160 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  今後、説明会を行っていくこととなりますが、形態につきましては、それこそ入居者の希望にも沿って、開催形態など相談してまいりたいと考えております。 161 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 162 ◯9番(万徳なお子君) 皆さんは、集団でやったほうを望まれると思います。香川県が、県の県営住宅、2005年に大規模に削減するという悪い先鞭をつけたことを紹介したいと思います。香川県は、今、宮城県も、県の県営住宅をなくすというんで大変な問題になっているんですけれども、2005年は香川県が最初だったと。そのときの理由、空き室が多いことを強調して、空き室が多いからなくすんだって、そういう説明だったそうです。当時の県営住宅の応募倍率は、2005年度で8.99倍で、実際には入りたくても入れないのが現状なわけですよ。要は、やはり修繕費がないからといって修繕しない、政策的に空き室を増やしてしまう。それで、それを理由に、県営住宅自体をなくすというようなことをやったそうです。それが、居住者を中心とする反対運動で、この計画自体は中止を余儀なくされたわけですけれども、こういうやり方、いわゆる立ち枯れというんですか、もうね、やめてくださいと言いたいんです。  ですから、村川議員の質疑に答弁したように、直ちに修繕する、このことを今度の3月議会で改めて聞きますので、例えば小柳団地の86戸の1割ぐらい、例えばいろいろ事情があって、リフォームできないかもしれません。全部やれといっても、予算が一気にはいかないかもしれない。具体的に半分とか、1割とか、何かやっぱり目標値を示してほしいんです。ポイント方式の空室も4割なんですよ。  それで、先ほど壇上でも言ったように、草刈りや電気代で立ち行かなくなっています。とりわけ、電気代を払い切れないという声が出ています。これは、もう既に条例だか規則だかで決められているそうですが、ここを見直すべきだと。空室をこれだけ放置しているなら、この仕組み自体を見直すべきだと思いますが、部長の御見解をお示しください。 163 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 164 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えいたします。  今、議員から提案がございました件につきましては、今のところ考えてはいない状況でございます。  以上です。 165 ◯議長(奈良岡隆君) 9番万徳なお子議員。 166 ◯9番(万徳なお子君) 規則を直すとなると、なかなか大変かもしれません。でも、空き室のまんま、その分を残っている入居者に負担させるというのは、あんまりじゃありませんか。ですので、この分を市が補填する、そういった考えはございませんか。 167 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。 168 ◯都市整備部長(清水明彦君) 再度の御質問にお答えします。  共用部分や集会所などの共同施設の使用に係る電気代、水道代などの共益費や草刈り等の維持管理につきましては、先ほどもございましたが、青森市の市営住宅管理条例第21条及び第22条により、入居者の負担としてございます。入居者の低下により、入居者の負担が増えてしまっていることにつきましては、修繕の速やかな実施による入居率の向上、老朽化している団地の集約による効率化に努めることや、受益者負担の原則などを踏まえて、条例の見直しや支援については考えていないところでございます。  以上です。           ────────────────────────── 169 ◯議長(奈良岡隆君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  明日は午前10時会議を開きます。           ──────────────────────────  散 会 170 ◯議長(奈良岡隆君) 本日はこれにて散会いたします。   午後2時49分散会 TOP▲ ©2005Aomori City Assembly. 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