11
◯相馬委員
この
台風による
被害、私も朝から晩までずっと見て回りました。そうすると、先ほど、「つがる」の
収穫等についても9月23日までと言っているわけですが、橋が崩落しちゃって、
収穫に行けないわけですよ。そういう場所もありますから。
緊急を要するものが、私が見てみただけでも相当あります。ですから、これについては、まだ
被害全体が挙がってこないでしょうから、急いで対応しなきゃならないもの、きちんと順位をつけて急ぐものはとにかく急いでもらわなきゃならないと。こう思いますので、これからいろいろ取りまとめをしていくんでしょうけれど、急いで対応していただきたいということ。これも要望しておきます。
12
◯工藤委員長
ほかにありませんか。──
渋谷委員。
13
◯渋谷委員
それでは、私も、まずこの報告の
台風被害の件で、
畜産被害のほうで、
三戸町、
田子町で発生している
鶏舎ですが。12
鶏舎、6
鶏舎で
かなりの数の鶏が死んでいるわけですが、どういう
状況で
死亡しているのか。そして、これからおそらく
鶏舎そのものが水につかって、病気などのことも考えられますので、そういう
指導、
対策はどのようにしているのかお聞きします。
14
◯高橋畜産課長
死亡したのは
ブロイラーでございまして、
ブロイラーについては、平飼いといって、土間で飼っていますので、その部分に水が浸入して鶏が水死したという
状況でございます。
事後対策でございますが、
死亡鶏については速やかに
化製処理といい、専門の所で処分する形をとらなければ駄目ですし、その後については、
土砂等を撤去した後に
家畜保健所のほうで消毒の
徹底を行いまして、次のひなの導入をしまして、
経営再開に向けて
指導していく形になっております。
15
◯渋谷委員
過去にこういうことはあったのでしょうか。何が言いたいかというと、
かなり水の問題が取り沙汰されたものですから、事前に何かできなかったのかどうか、お伺いします。
16
◯高橋畜産課長
実を申しますと、
平成23年の
台風15号、ちょうど9月の今ごろ発生したものについても、同じ場所で同様の
被害が起きております。ですから、その辺については、
鶏舎が立地している
地形等の問題も多分あると思いますので、実態を
調査しながら、今後の
指導に当たっていきたいと考えております。
17
◯渋谷委員
了解しました。是非、同じ問題が起こらないように、県としても
指導しながらやっていただければと思います。
それでは、
所管事項に入らせていただきます。
ロジスティック推進事業における県産
水産物航空輸送試験についてお伺いいたします。
先般、福岡の
情報センターに行ったときに、
ブランドづくりということで様々な
取り組みをしている中で、今回の
航空輸送事業が話題となりまして、
センターでも非常にこの
事業に対する期待が大きかったように感じております。
今回、
輸送試験の目的と
内容、このことについてまずお伺いします。
18 ◯村上
総合販売戦略課長
輸送試験の目的と
内容についてお答えいたします。
県ではこれまで、
県産品の販路拡大に向けて、大手量販店等との
連携により、九州地方を初め、全国各地で
青森県フェアを開催してきたところです。
その結果、大手量販店との通常取引額は着実に増加してきたところですが、販売時の鮮度が特に重視される水産物については、関西以西において、トラック輸送では、
青森県内を出発してから3日目以降の販売となるなど、鮮度の保持が難しく、継続した取引に至っていない
状況にあります。
このため、県では、今年度、高鮮度出荷による県産水産物の遠隔地への販路拡大とブランド化を進めるために、遠隔地への輸送時間が大幅に短縮となる航空便を活用した
輸送試験に取り組んでいるところです。
この試験では、水産物の輸送環境を把握するための温度の推移や離着陸時における衝撃の計測、また陸送時とのコストの比較などを
調査し、その実用性について検証することとしております。
19
◯渋谷委員
それでは、今回の試験結果をどのように分析しているのか。また、今後の課題についてお伺いします。
20 ◯村上
総合販売戦略課長
お答えいたします。
今回の試験では、下北地方で漁獲された県産ヒラメを、独立地方行政法人
青森県産業技術
センターと
青森県立八戸水産高校が共同開発した、水の無い状態でヒラメを仮眠させる「無水ヒラメ技術」を利用して、生存したまま着荷させることを目的として鹿児島市の水産卸売
市場までの輸送に取り組んだところです。
輸送した7尾のヒラメは、8月30日、午前6時30分に
青森市
中央卸売市場を出発し、
青森空港8時20分発の羽田空港行きの航空機に搭載、羽田空港での乗り継ぎを経て、午後3時30分ごろに鹿児島市の水産卸売
市場に到着しました。
水産卸売
市場到着時の状態では、発泡スチロールをクールバッグに入れた2尾はすべて生存、クールバッグに入れなかった5尾のうち3尾が生存という結果になりました。
羽田空港での乗り継ぎに要した2時間余りの間、30度を超える外
気温にさらされる悪条件の中、2尾が死んでいたことから、生存のための温度を保つ
輸送試験、輸送方法を確立することと、鹿児島市での販売
価格が仕入れ輸送コスト等の経費を下回ったことから、コストの低減や経費を上回る
価格での販売先の開拓が課題として挙げられます。
21
◯渋谷委員
大体、収支は何割ほどとか、そういうのはあるんでしょうか。
22 ◯村上
総合販売戦略課長
今回、生存していたヒラメは、鹿児島市の
市場で1キロ4,600円で競り落とされました。
その結果、収支としましては、売上げが約4万5,000円、それについての費用は、仕入れ、送料あわせて約7万8,000円となっております。
23
◯渋谷委員
まだ、最初の試験なので、コストが当然高くなると思っておりますが、今後、このコストを下げていくことがもちろん必要であると思います。
今回出ました
次期「
青森県
総合販売戦略」でも、その中心となるのがやっぱり全体
戦略で販売網、そして
商品づくり、ブランド化の協力、まさにこの水産物も同じ
取り組みを行っていかないといけないと思います。
そして、何よりも大事なのが販路拡大となります。買い先がなければ、いくらコストを下げてもなかなか
事業として成り立たないものですから。特に九州のほうでは、
青森県のヒラメはなかなか
ブランド力があるという話を伺っていますので、この航空輸送を利用した販路拡大に向けてどう取り組んでいくのかお伺いします。
24 ◯村上
総合販売戦略課長
お答えいたします。
今回の
輸送試験により、遠隔地への県産ヒラメの活魚による販売の可能性が実証されましたが、コストや輸送技術に関する課題も明らかになりました。
今後、実施予定の
輸送試験では、これらの課題の解決に向けて
関係者と
連携して取り組んでいくこととしています。
あわせて、魚を活け締めで食べる食文化を有する九州地方を中心に、出荷する頻度を
高め、認知度の向上を図っていくとともに、その価値を認め、高額で取引いただける飲食店等の
販路開拓にも取り組んでいきます。
25
◯渋谷委員
是非、このヒラメが
青森のブランドとして高まっていって、成功事例となるように取り組んでいただきたいと思います。
特に、このヒラメに関しては、活け締めでやりますので、コストを考えますと、販売先は高級寿司屋とか料亭とか、そういったところに限られてくると思いますので、是非、漁業団体、
生産者、そして県が一体となってこの成功事例をつくっていただきますように、今後の
取り組みを期待しながら要望して終わりたいと思います。
26
◯工藤委員長
ほかに
質疑はありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって審査を終わります。
以上をもって、
農林水産委員会を終わります。
○閉 会 午前11時37分
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