青森県議会 2013-06-26
平成25年環境厚生委員会 本文 開催日: 2013-06-26
議案第14号「平成25年度青森県
医療療育センター特別会計補正予算(第1号)案」についてでありますが、
県立あすなろ医療療育センター及び県立さ
わらび医療療育センターの職員の給与について3,658万1,000円を減額しております。
以上、
健康福祉部関係の
提出議案につきまして、その概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
3
◯山田病院局長
病院局関係の
提出議案について御説明申し上げます。
県議会第274回定例会に追加提出されました諸議案のうち、
病院局所管に係るものについて、その概要を御説明申し上げ御審議の参考に供したいと存じます。
議案第19号「平成25年度青森県
病院事業会計補正予算(第1号)案」についてですが、
特例条例による給与の減額により、
県立中央病院において
収益的収入で264万2,000円、
収益的支出で2億9,438万2,000円を減額、
県立つくしが丘病院において
収益的支出で4,423万9,000円を減額しております。
以上、
病院局関係の
追加提出議案について、その概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
以上です。
4
◯工藤委員長
ただ今、説明のありました議案に対して質疑を行います。
質疑は議題外にわたらないように願います。
なお、答弁者は挙手の上「委員長」と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。
質疑はありませんか。──
藤川委員。
5
◯藤川委員
今議会でも
動物愛護に関する御質問が大変多くあったわけでございますが、2点ほどお聞きしてまいりたいと思います。
県内で
動物愛護に関する活動を行っております団体がどれぐらいおありになるか教えてください。
6 ◯三橋
保健衛生課長
県内で
動物愛護活動を行っている団体ということですが、現在、県内で
ボランティア活動、捨て犬及び捨て猫の保護、新しい飼い主探しなどの
動物愛護に関する活動を行っている団体は6団体あります。
なお、これらのうち、犬猫の保護、飼い主探しを行っている団体は、いずれも保護した動物を収容する専用の施設を有せず、
会員個人ごとで犬猫の飼養保管を行っていることから、今回の法改正による第二種
動物取扱業には該当しません。
7
◯藤川委員
6団体ということですね。
もう少し詳しく聞きますが、青森市とかの旧3市、八戸とか弘前にはどれぐらい──例えば、八戸市、青森市とかにはおありになるわけですか。
8 ◯三橋
保健衛生課長
内訳でございますが、青森市に3団体、八戸管内に2団体、そのほか津軽に1団体となっております。
9
◯藤川委員
分かりました。
先ほどおっしゃったように、
愛護団体の方が引き取っても置く場所がないんですよね。十和田市の方の土地を借りて、そこに小屋を建てて餌をやっている方もいらっしゃるようでございますが、例えば、犬、猫を引取りに来いといっても、なかなかそういう団体の方が──大体女性が多いような感じがしていますがその点はどうですか。その団体の責任者といいますか、長になっている方々は、男性と女性、どちらが多いんですか。
10 ◯三橋
保健衛生課長
活動されている団体の長の男女別については、特に確認しておりません。
11
◯藤川委員
分かりました。
次に、
動物愛護センターでは、犬猫の引取り、
致死処分頭数を減らすためにどのような業務を行っておりますか、お聞かせください。
12 ◯三橋
保健衛生課長
動物愛護センターでどのような活動を行っているかということですが、
動物愛護センターでは、迷い犬の捕獲、所有者が判明していない犬猫の引取りを行い、
動物愛護センターのホームページでその状況を随時掲載しまして、元の飼い主を探す
取り組みを行っております。
また、飼い主から犬猫の引取りを求められた際には、飼い主に対して譲渡先を探すよう指導して、やむを得ない場合にのみ引き取るようにしております。
また、捕獲、引取りした犬猫については、
健康状態をきちんと検査しまして、譲渡が可能な犬猫については新たな飼い主へ譲渡を行っております。
なお、平成18年度以降、猫の引取り、処分が増加傾向にあることから、猫対策を特に
重点課題として捉え、飼い猫の適正飼養、地域にいる野良猫への安易な餌やりの防止などについて、飼い主だけではなく地域全体の問題として
普及啓発に取り組んでいるところです。
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◯藤川委員
犬猫では、猫のほうが大変多いと私は思っているんです。つまり、犬と違って飼いやすい。後は自由に放ったらかしておく。後は餌付けをする。そこにルールというものはないものですから、ただ「かわいそうだ」ということで町内の猫を集めてくる。捨てられている猫、子猫を集めてくる。年のいったそういう方が割合、多いんです。餌をやる。そうするとまたどんどん猫は増えていくんですよ。手術をするお金は結構高いんですが──私もこの
愛護団体の関係、1回、数年間やったことがありまして、八戸から田子町のほうに取りに来てくれって。初めての犬ですから怖いんですよ。乗用車で行って連れてこなきゃならない。そして、その団体の長をやっている方に──私の場合は女性の方でしたが、その方の家に置く。初めはいいんですが、長い期間になるとこれもまた大変お金が掛かる話でございまして、この辺、皆さんの御指導で、何らかのルール的なものが必要ではないのかなという感じがしております。
そして、猫に関しては、これは八戸だったら八戸市とか、各地区の役場とか、無責任に飼わないでほしいとか、餌づけをしないでほしいということをやらない限り、猫だってどんどん増えていく。避妊手術も高いんですね。高いから、お小遣いでやれるようなものでもない。私たちの場合は、北里大学の学生の方々の
ボランティア、安い町医者と言いますか、そういう所に行って3分の1ぐらいでやっていただいたことがあるんです。それもまあ、結構お金が掛かる──無料ということではなかったものですから。今後、どうか、特に猫に関しては増えておりますので、御指導を十分細やかにやらないとこれは大変だと思いますので、よろしくお願いいたします。
14
◯工藤委員長
他に質疑、ありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって質疑を終わります。
これより議案の採決をします。
議案第7号、議案第8号、議案第13号中所管分、議案第14号、議案第19号、以上5件の原案に賛成の方は御起立を願います。
[
賛成者起立]
起立総員であります。よって、原案は可決されました。
次に執行部より
報告事項があります。──
江浪健康福祉部長。
15
◯江浪健康福祉部長
それでは、3点につきまして御報告を申し上げます。
まず、
報告事項の1点目でございます。
社会福祉法人青森県
社会福祉協議会におきます
生活福祉資金に係る
使途不明金の補填などについてです。
このことにつきましては、これまでも本委員会において御報告を申し上げてきたところでございますが、新たな動きがありましたので御報告を申し上げるものでございます。
まず経緯でございますが、県は平成21年9月に発覚いたしました、青森県
社会福祉協議会に係る
使途不明金につきまして、同社協に対して原因者に返還を求めるとともに、回収できない場合は、当時の責任ある役職者に求償を行うなど、理事会の責任において確実に補填を行うよう指導してきたところであります。
平成24年9月4日に
損害賠償請求裁判の判決が確定いたしまして、同社協から委託を受けた弁護士が調査をしたところ、被告人であります原因者に損害を賠償する資力がないことが判明したことから、同社協では当時の責任ある役職者による補填を行うことといたしまして、平成24年11月から平成25年1月までの間、
当該役職員7人に対しまして補填のための交渉を行い、平成25年1月末までに合意が得られておりました。
ここまでは、本委員会に御報告を申し上げております。
新たな動きということで、補填などの状況についてでございますが、平成25年6月12日をもちまして、当時の責任ある役職員からの補填が完了した旨、同月21日付けで同社協から報告があったものです。
使途不明金額は、合計で1,006万8,140円。役職員からの補填額は1,006万8,135円ということでございまして、
使途不明金額と役職員からの
補填見込額に5円の差額が生じておりますが、7人に割り当てた際の端数処理のために発生したものでありまして、同月17日に同
社会福祉協議会職員からの寄附金で
補填済みであります。
資料中は「
補填見込額」となっておりますが、「補填額」の誤りでございます。申し訳ございませんでした。
これまでの県の対応及び今後の対応についてでございますが、県ではこれまで
再発防止策の実施に係る
定期報告書に基づく指導確認を平成22年1月から平成24年3月まで、また、県職員3名の派遣による
再発防止策の実施及び定着のための支援、2名は平成23年度末までの派遣、1名は平成24年度末までの派遣、これを行ってきておりました。
毎年度におきます
一般監査の実施では、平成23年度及び平成24年度は
指摘事項がなく、
再発防止に係る
取り組みが定着しつつある状況となっているところでありますが、今後も引き続き
一般監査などを通じて業務の適正な執行について確認し、指導を継続することとしております。
別紙に、まず経緯といたしまして、時系列に本件をまとめて、主な経緯と、本委員会へ御報告申し上げた内容などを簡潔に記載したものを掲載しておりまして、次のページに今回の不正の内容、そして確定しているもの、原因者の状況、
損害賠償請求訴訟についての状況を記載しております。
続きまして、
報告事項の2でございます。
青森県
地域医療再生計画(平成24年度
補正予算)(案)についてでございます。
本件につきましては、去る4月19日に本委員会におきまして、概要、
計画策定の進め方につきまして御報告を申し上げておりますが、今般、計画案を策定いたしまして、5月31日に国に提出するとともに、委員の皆さまにもお送りさせていただいたところでございますが、改めて御報告申し上げるものです。
この
地域医療再生計画(案)の基本的な考え方でございますが、県では平成21年度に西北五
地域保健医療圏及び
青森地域保健医療圏を対象といたしました青森県
地域医療再生計画を、平成23年度には県全域、三次医療圏を対象といたしました青森県
地域医療再生計画を策定し、地域の
医療課題解決に向けた
各種事業に取り組んでいるところでありまして、その成果が着実に現れているところであります。
今回、追加で策定する計画につきましては、これらの計画の
進捗状況や地域の実情を踏まえまして、これまでの
取り組みをさらに進展させるとともに、
在宅医療の推進など、新たな課題の解決に向けた
取り組みを計画に盛り込んでおります。
また、計画の策定に当たっては、地域の関係者から広く意見聴取を行っております。
具体的には、3月に
関係機関・団体からの
事業提案募集をしておりますし、5月8日には
県有識者会議による
計画骨子案などを検討しております。その後、
パブリックコメントを実施いたしまして、
県医療審議会による計画案の検討を行っておりまして、最終的に5月31日に国へ計画を提出したものでございます。
計画の構成及び具体的な施策でございますが、青森県
地域医療再生計画(三次医療圏)に掲げました本県の特徴的な
医療課題であります「
医師不足」「短い
平均寿命」「厳しい自然・
地理条件下での
医療提供」に、今回新たに「高まる
在宅医療ニーズへの対応」を加えました4つの課題を設定しまして、その
課題解決に向けた
取り組みと目標を記載しております。
具体的な施策の検討に当たりましては、これまでの
地域医療再生計画の
取り組みと成果、
進捗状況を踏まえた
中間評価(自己評価)と、これに対する国の
地域医療再生計画に係る
有識者会議の評価結果も参考としております。
関係機関・団体からの
事業提案につきましては、
県保健医療計画などの県計画との整合性、
計画期間中における事業の実現性、県全体への波及効果などの観点で検討いたしまして、具体的な施策に反映させております。
施設・
設備整備につきましては、
事業実施主体の
実施責任などを考慮いたしまして、原則として
基金充当額を事業費の2分の1以下としております。
1枚おめくりいただきまして、計画の概要でございますが、これは別紙で示しております。少しごらんいただきますと、別紙3枚目の青森県
地域医療再生計画(平成24年度
補正予算)(案)という資料がございます。これは、
医師不足、短い
平均寿命、厳しい自然・
地理条件下での
医療提供、さらに高まる
在宅ニーズへの対応ごとに、従来の三次医療圏の計画、また西北五圏域、
青森圏域におきます
取り組み、成果、課題、そういったものを踏まえまして、拡充する事業として、今回提出いたしました
事業計画案に記載しました事業を掲載したものです。
例えば、
医師不足に関しましては、
医療従事者の確保、
医療機能の集約と
連携強化ということを目標としておりまして、これまで西北五圏域におきます
取り組み、
青森圏域においても取り組んでおりまして、三次医療圏においても
取り組みを進めてきたところでございまして、成果といたしましては、
初期研修医の
採用者数が過去最高という成果も出ているということでございますが、
医師不足解消、
医療連携強化に向けまして
医師修学資金による支援でありますとか、
寄附講座、
地域医療学講座の設置でありますとか、
女性医師などの
勤務環境の整備、あるいは
感染症対策としまして、
感染制御、
情報ネットワーク整備というものを図りまして、また、看護師などの
確保対策というものもやっていこうということでございます。
短い
平均寿命対策の関係につきましては、これまで、
がん登録の関係につきまして
関係医療機関の協力を得ながら取り組んできた結果、非常にデータが良くなってきているということで
寄附講座を設置するという
取り組みを進めているところでございますが、拡充する事業といたしましては、この
寄附講座、
地域がん疫学講座の設置の継続ということでありましたり、住民参加、住民主体による健康の
まちづくり推進ということにも
取り組みたいということであります。
厳しい自然・
地理条件下での
医療提供に関しましては、
救急医療対策キャンペーンや
災害拠点病院などの非
常用発電設備強化を行ってきたところでありますが、引き続き
救急医療に関する県民への
普及啓発活動を続けたり、災害時
医療提供体制及び
連携ツール整備に取り組んでいるということでございます。
高まる
在宅医療ニーズへの対応につきましては、
在宅医療提供体制の整備、
在宅医療を担う人材育成などを目標に据えまして、医師会、
歯科医師会、
薬剤師会、看護協会など、
関係団体、市町村の協力を得ながら進めるというものでございます。
具体的には、この右の図の下のほうに書いてありますが、地域の
在宅医療関係者連絡会議の開催などによりまして、多
職種協働による
在宅医療の
提供体制の構築を図るとともに、
在宅医療提供体制整備としまして、機器などの整備や、また、僻地におきまして、
健康づくりの推進も含めて対応できるよう、
在宅医療連携ツール整備として、多機能車両の整備というものを行うというものでございます。
次のページに掲載しておりますのは、今申し上げました事業を具体的に計画に盛り込んだものを列挙いたしまして、そこに額も記載したものということでございます。
右下をごらんいただきますと、総事業費としましては、18億6,300万円で、
基金充当額は15億円という案で提出をしているところであります。
2ページのほうに戻っていただきまして、今後の予定ということでございますが、今後6月から7月にかけまして、国の
有識者会議におきまして計画(案)の審査が行われます。7月の中旬には、
地域医療再生臨時特例交付金に係る交付額の内示がございます。8月の上旬には、国へ
交付申請を行い、8月の中旬には最終的な
交付決定が行われるということでございます。
続きまして、
報告事項の3点目でございます。最後に
牛海綿状脳症(BSE)検査の見直しについてでございます。
これまでの経緯でございますが、平成13年9月に日本におきまして初めて
BSE感染牛が確認されまして、本県を含む全自治体では、同年10月からと畜場でと畜される牛全頭の
BSE検査を開始しました。その後、国では内閣府
食品安全委員会の科学的な評価結果に基づき、
厚生労働省関係、
牛海綿状脳症対策特別措置法施行規則を改正いたしまして、
BSE検査対象月齢を平成17年8月に21カ月齢以上、平成25年4月に30カ月齢超にするなど、
BSE対策を順次見直してきましたが、本県を含む全自治体では全頭検査を継続してきたところであります。
本県を含む全国の自治体及び国では、全頭検査を実施する自治体としない自治体に対応が分かれることのないよう、全国一斉に全頭検査を見直すことが課題となっていたところであります。
国におきます
BSE検査の見直しでございますが、
BSE対策を開始して10年以上が経過いたしまして、国内外のリスクの低下を踏まえ、
BSE検査対象月齢を48カ月齢超に見直し可能とする内閣府
食品安全委員会による
食品健康影響評価結果に基づきまして、国では4月1日から
BSE検査の対象となる月齢を48カ月齢超に見直すこととしたところであります。
また、国では、今後も引き続き全自治体が全頭検査を継続することは、国産牛肉の安全性について誤ったメッセージを発信し、流通に混乱を招くおそれがあるといたしまして、消費者、生産者、流通業者など、関係者の理解を得ながら7月1日からは全頭検査を見直しするよう全自治体に要請をしているところであります。
県の対応でございますが、県では
食品安全委員会から
検査対象月齢を48カ月齢超に引き上げても人への
健康影響は無視できる旨の
食品健康影響評価結果が出されておりまして、安全性には問題がないと考えられること、国の
BSE検査の見直しに係る要請を受けて実施いたしました
関係団体に対する
アンケート調査や県民などを対象として開催いたしました説明会におきまして、全
頭検査見直しについて特段の反対意見がなかったことから、6月11日に全頭検査を見直す方針を公表いたしまして、最終的な判断については、全国の状況を踏まえて行うこととしたところです。
ほぼすべての自治体が7月1日から見直す方針としておりまして、既に多くの自治体が見直しを決定していることから、県ではBSE全頭検査を中止いたしまして、7月1日からは、規則に基づき
検査対象月齢である48カ月齢超の牛について
BSE検査を実施するということを決定いたしまして、本日、各
食肉衛生検査所長あて通知を行ったところでございます。
以上、御報告を申し上げます。
16
◯工藤委員長
ただ今の
報告事項及び
所管事項について質疑を行います。
質疑は、議題外にわたらないよう願います。
なお、答弁者は挙手の上「委員長」と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。
質疑はありませんか。──松尾副委員長。
17 ◯松尾委員
おはようございます。
ただ今、いろいろと
報告事項もお聞きいたしました。
私から、この
報告事項の中で、今回の報告の部分とはちょっと違うんですが、同じ医療再生計画の中で当初からずっと引き続いている
医師不足の課題について1点お聞きしたいと思います。
今回お手元に配られた
医師不足の三次医療圏という中で説明されている、拡充する事業というものの中に、この
医師不足に対応した対策ということで様々深く捉えられております。この赤でポイントされているところが、中でも集中的にその圏域をサポートするためにやられている、そういう状況なのかなという気がしておりますけれども、自治体病院というのは、もちろんそれだけではないわけです。
医師不足対策というものが、今、どういう状況になっているのかということをお伺いしたいなと思います。
18 ◯楠美医療薬務課長
いわゆる自治体病院等の
医師不足への対策ですが、県では平成17年度に良医を育むグランドデザインというものを策定いたしまして、青森県が良医を育て育む環境をまずつくっていこうという
取り組みをしております。
その中では、例えば、中高校生に対し医学部を目指すような進路指導、あるいは興味を持っていただくような研修セミナーの開催、そしてこの
地域医療再生計画の中で掲げております
医師修学資金ということで、実際、修学した場での学費の支援といいますか、修学に対応することによって、そのまま県内の自治体病院で勤務等をすることにより返済を免除するという修学資金の貸し付け、さらに、卒業後の臨床研修を青森県内できちんと行っていただくように、臨床研修病院に対する支援、その後もまた引き続き青森県に定着していただくように、後期研修の場の強化など、一連の
取り組みを充実させているところでございます。
19 ◯松尾委員
医師不足という部分でいけば、青森県は地域枠ということで、県のほうも十分そこに力を入れて徐々に効果が出てきていると。その報道は私も聞いております。
ただ、現場では、
医師不足がだんだん緩やかになってきた、病院の経営状況に合わせた配置になってきているなという実感がどれほどあるのかなという、そういう思いがあります。
先日、私も、検査というか──血液検査ですけれども、病院にちょっと寄ってきまして、アルコールとか注意を受けてきたんですが、その際、何人かいるお医者さんの中には、今回特に懸案になっている、
在宅医療に向けて訪問しているために診療できないという看板が出ているところがありました。
ですので、状況はだんだん変わって院内から院外に向かっていくのは十分理解できるし、それはそれとして、今、国に対して支援を要請して、それを確保していくことも大事なことです。でも、いろいろ状況が変わる中でも、自治体病院の経営状況というものを考えると、必要な内科医がいっぱいいるのか、小児科医がいるのか、整形外科医がいるのかという部分で、自治体病院からの要望というものが、今、どういうふうに県のほうに届いているのかという、大まかで結構ですので、お知らせいただきたいなと思います。
20 ◯楠美医療薬務課長
自治体病院の
医師不足については、いわゆる法定上の医師は充足されていることになりますが、各病院ごとに、必要な医師数ということについてアンケートをとった結果では、県内ではトータルでおよそ200名の医師が不足しているというような
アンケート調査もございますので、まだまだ医師は不足している状況にあると。そのために施策を充実して、医師が学生から育って、現場の第一線で活躍していただくまでにはまだ時間が掛かりますので、きちんとフォローしながら、青森県に定着していただくように努力していきたいと考えています。
21 ◯松尾委員
分かりました。
500名を現状で拡充をしていこうと、それに向かって、希望どおりやろうとすれば、それぐらいの数が必要で、地域枠から出てくるのは年間で50人、60人というところでしょう。それを考えるとなかなかその解消というのも難しいけれども、だけれどもこれは着実にやっていかなければならないということで十分理解をいたしておりますが、であれば、このいわゆる
医師不足という中で病院経営が非常に難しくなっている、特に地方の自治体病院であれば一般会計から繰入れをするということで──今回も地方交付税の削減やらいろいろあります。そういう中で病院経営を改善していくための県の指導といいますか、支援といいますか、そういうのはどういう形でやられているのか──最後の質問にしますが、お聞かせいただきたいと思います。
22 ◯楠美医療薬務課長
先ほどの、各自治体病院の
医師不足についてのアンケートでは、200名程度という、合計でそれぐらいの数字が不足しているというアンケート結果をとりまとめております。
経営が難しい、あるいは経営に付随して医師を確保すること自体が難しい病院、自治体病院の経営も難しいという中で、県
健康福祉部としては、自治体病院機能の再編、県内6圏域ごとに効率的に病院経営ができるように、各圏域ごとに話し合いをしていただきたい、そのための協議の場なり支援なり助言なりというものを今、努力しているということになります。
例えば、今、モデル的に先行しているのが西北五圏域でございますので、そういったところにはモデルとしてきちんと先進事例を作っていただくよう支援していきたいと考えております。
23 ◯松尾委員
最後にすると言ったんですが──今の医療再編、その地域の中での病院ごとの再編ですとか、そこの部分、確かに西北五のほうは進んでいますし、下北のほうも維持する形になったと思います。
三八地域では、一旦この話が出たんですが頓挫したと。その後どうなっているのかというのは、よく病院の経営とかを見ている一般の町民の方と話をしたときに、時々話が出ます。三八地域の医療再編というものについて、今の状況といいますか、県の取り扱いというのはどうなっているのかということをお伺いします。
24 ◯楠美医療薬務課長
八戸圏域につきましては、平成24年3月に八戸
地域保健医療圏自治体病院機能再編計画というものを策定しております。平成24年度以降、段階的に再編の
取り組みを進めていくと伺っておりましたが、委員御指摘のとおりの状況だと思っております。
県としては、機会をみてきちんと、例えば連絡協議会への参加などをして、きちんと助言してまいりたいと考えております。
25 ◯松尾委員
分かりました。
是非頑張って──病院経営を自治体でやるのは本当に大変ですから、そういう意味でもしっかりと支えていただきたいと、改めてお願いを申し上げたいと思います。
次に、
所管事項でございますけれども、今回、一般質問でも婚姻率を上げるためということで質問させていただきました。その中で、出会いサポート事業について、県のほうから御報告がありました。さすがに一般質問の中ですので、いろいろ細かな部分、気になったところ、お伺いしたいところというのはあったんですけれども、そんなにやっていくわけにもいかないということで、これは委員会に持ち越そうということで今日、質問に参りました。
聞きたいことはいろいろあるのですけれども、この間の一般質問の中で一番気になったのが、国に対してポジティブキャンペーンを行ってほしいなど、様々、国の状況を見ながら、来年度以降、またこれを継続するのかしないのか──多分、今は全くゼロベースのところでの検討というのが現状なのかなと、そういう認識を持ったわけです。
私とすればこの事業は──先に言っておきますが──よくぞ県が踏み込んでくれたなと、本当にそう思っています。何の仕事でも、県がいろいろかかわる部分で大きな関所ができるのが民業の圧迫という話で、これが出てくると県のほうはピタッと止まってしまうんです。だけれども、今回のやり方はそうならないように、またそういうものを緩和できるようなやり方で進められているんだと思いますので、あとはそのやり方、範囲。その効果をさらに上げるための努力をしていくことができるのか。できなければやめなきゃならない。できるのかというところまで、今の検討の最中にいろいろ質疑を継続していきたいなと思っております。
そこで、今日のところは簡単に。今回のこの出会いサポート事業の出会いの機会を増やすための地域ごとの──一般質問では大体市部が中心となっているということだったんですが──イベントの実施状況がどうなっているのかお伺いします。
26 ◯小山内こどもみらい課長
出会いの機会を増やすための地域別のイベントの実施状況でございますが、あおもり出会いサポートセンターでは、協賛団体が主催するイベントの情報を登録会員へ提供しています。
平成24年度において会員へ情報提供したイベント数は77件となっています。地域別では、東青地域で16件、中南地域で32件、三八地域で11件、西北地域で4件、上北地域で11件、下北地域で2件、県外で1件のイベントが実施され、延べ人数でおよそ7,600人が参加しております。
また、会員からの要望を踏まえまして、個人会員を対象とした交流会を開催しております。平成24年度は青森市、弘前市、八戸市において5回開催され、延べ人数でおよそ200人の会員が参加し好評を得ております。今年度は交流会を15回開催する予定としております。
今後も引き続き個人会員、団体会員、協賛団体を募集、登録するとともに、出会いの場となるイベント情報の掘り起こしと提供を行っていきたいと思っております。
27 ◯松尾委員
大変申し訳ありません。合計で7,600人程度の参加があったというところはメモできたんですが、各地域での何回、何回という細かな部分はちょっと聞き取れなかったので、あとでその資料を持ってきていただければなと思っております。
そこで、頂いた資料の中では個人会員が779名、団体会員が42団体、協賛団体68団体、出会いサポーターが70名いて、という形で今、取り巻くベースがあるのだと思うんですが、この登録会員に対してどういうやり方でイベントの情報を提供されているんでしょうか。
28 ◯小山内こどもみらい課長
イベントの登録情報でございますけれども、まず、あおもり出会いサポートセンターでは、出会いの場となるイベント等の情報提供を希望する個人・団体会員やイベント等を開催する協賛団体の登録を行い、登録会員には協賛団体が実施するイベントの情報を毎月2回提供しております。
平成25年度の5月末現在の登録状況は、個人会員が779名、団体会員が42団体、協賛団体が68団体となっておりますが、本日の時点では、16名の方からの成婚報告がありました。
また、自主的に縁結び活動を行っていただく出会いサポーターの登録も行っており、平成25年5月末現在の登録者数は70名となっております。
29 ◯松尾委員
各団体に情報を流しているということなんですが、現在、県庁も含めて42という、その数が多いか少ないかという見方もあると思うんです。私はどんどん増やさなきゃならないんだと思います。
団体に情報が下りた後にその情報がどういうふうにその中に広がっていくかというのも、本当はある程度把握をしておかなきゃならないんじゃないのかなと。私たちの義務はここまでですよということで線を引いてしまえば──申し込みいただきました、協力、ということで判こをもらってくればそれで済むんですけど、果たしてそれで本当に必要としている人たちに声が掛かっているのかということを考えれば、もしかすればまだまだ改善の余地があるのじゃないのかなと。そうすると、個人会員という部分も、まさかこれ、779名のうちの半分以上、ほとんどが県庁職員、ということはないですよね。もちろんね。
だから、もっと増えていかなきゃならないと思うんですよ。ただ、いわゆる団体へのお願いの仕方とか、関係の結び方というところにまだまだ大きな改善の余地があるんじゃないのかなと、私はそう思っていますので、そこで、民間団体、企業とどのように協力して事業を実施しているのかということで、最後の質問にしたいと思います。
30 ◯小山内こどもみらい課長
民間団体、企業とどのように協力して事業を実施していくかですが、民間団体・企業内の独身男女に出会いの場となるイベント情報を周知していただく団体会員は、平成25年5月末現在で42団体あります。主な業種としては、医療・福祉関係、建設・製造関係、行政関係となっています。
また、出会いの場となるイベントを開催する協賛団体は、平成25年5月末現在で68団体あります。主な業種としては、ホテル・飲食店関係や農林水産団体となっています。
あおもり出会いサポートセンターでは、民間団体や企業を訪問して事業の趣旨を説明し、団体会員登録や協賛団体登録への協力をお願いしています。
多くの会員へ出会いの場となるイベントの情報を提供するということで、少子化対策の一環として未婚化、晩婚化の流れを変えるだけではなく、地域の活性化にも役立つものと考えております。
今後も引き続き各民間団体、企業には協力をお願いし、この事業をより一層推進していきたいと思っています。
31
◯工藤委員長
ほかに質疑はありませんか。──岡元委員。
32 ◯岡元委員
まずは
報告事項の1についてでありますが、直接これと関連した質疑ではないのですが、
社会福祉協議会という組織、あるいは運営の会計の問題について、いささか私の持論も含めながら御意見を賜りたいと思います。
逮捕者が出たわけであって、この福祉部の主任、おそらく協議会の組織的な背景といいますか──代表、会長は市町村の福祉協議会でありますとか役所のOBの方とか、そういう方が大体会長職に就いて、概ね3年から5年ぐらいで代わっていくと。結局、事務職に様々な情報と権限が集中して、職務の固定化といいますか、そのことがある意味、こういう不正の温床になっているというようなことは否めないと思うんですが。弘前市の例で恐縮なんですが、弘前市では市の
社会福祉協議会に地元のそれぞれの地区社協というものがあって、この地区社協には町内会費を経由して助け合い会費というものが払われます。地区社協は、その中から、いわゆる上納金と言っても過言ではないんですが、弘前市の
社会福祉協議会のほうに会費として、寄附として納めていると。これは、ある意味、町内会費に紛れた寄附の強制といいますか、これは一部市議会でも問題になっているやに聞いておりますが。
なぜこういう話をするかといえば、先ほど副委員長が、えてして民業圧迫というと行政は引いてしまうということがあったんですが、この
社会福祉協議会は介護保険事業を経営している、運営しているというような背景があるわけであります。おそらく協議会ごとに事業会計としては分けているんでしょうけれども、一部職員の業務に対する事実が見えるわけであります。
介護保険事業に始まって、民間の事業者がぎりぎりのところで介護職員の処遇改善、給与体系も含めて企業努力している中で、今のような構造の中で
社会福祉協議会が民業圧迫をしているというようなこと。遠回しにいえばこれもこのような事案につながっていくことになりかねないというようなことを前から思っていたんですが、その辺に対しての所見をお伺いしたいと思います。
33 ◯岡田健康福祉政策課長
社会福祉協議会、社協も、いろいろ現場でいろんな悩みを抱えている──財政状況も厳しい、職員数も限られて残務が絶えないという状況、私どもも真摯に捉えていきたいなと思っておりますが、私どもの立場といいますか、社協の指導、あるいは社会福祉法人の指導という立場で申し上げますと、法に基づいて私どもと、あるいは市に──この4月から市に権限が移ったところがございますが──各市、それと私ども県で法人の適正運営について指導しております。
それと、委員御案内のとおり、介護保険事業ですとか、非常に業務が複雑化、あるいはいろんな事業を担っていただくというような状況がございますので、そういうことに対して、私どもも折にふれ、事務の責任者であるところの事務局長さんですとか、あるいは役職員の方、一般の担当の方を含めて、私どもと県社協、市町村を含めて適切な指導ができるよう勉強しながらやっているところでございます。
34 ◯岡元委員
僕が聞きたかった答弁ではないんですが、了解しました。
軸足がややもすれば最後は社協に置かざるを得ないのかなということは十分理解できますが、これは引き続きいずれかの場面で掘り下げてみたいと思います。
続いて
所管事項についてであります。
私からは、
県立中央病院における電子カルテの更新についてお伺いしたいと思います。
今、
県立中央病院では、電子カルテの更新時期に当たっているということを伺っておりますが、その内容とスケジュールについてまずお伺いします。
35 ◯角谷病院局経営企画室長
電子カルテの更新の内容とスケジュールについてお答えいたします。
県立中央病院の電子カルテシステムについては、平成18年9月から稼動を開始しているところですが、システム稼動から7年を経過し、老朽化が著しいため、今年度においてシステムの更新を行うこととしています。
電子カルテシステムの更新の内容としては、基本となる電子カルテのほか、オーダリングシステム、医事会計、看護管理、給食等の各部門システムを更新することとしております。
また、更新のスケジュールにつきましては、システムの調達金額が2,500万円以上と見込まれることから、平成25年、今年4月に「政府調達に関する協定」、WTOに係る公告の実施とともに、一定の条件を満たす候補者を公募し、業務に係る実施体制、実施方針、プロジェクトに対する提案等に関する技術提案書の提出を受け、必要に応じヒアリングを実施した上で当該プロポーザルの評価を行い、業務に最も適した事業者を選定する公募型プロポーザルの公告を実施したところでございます。
7月には、当該公募型プロポーザルに係る審査委員会で審査を行った上で、最も優れた提案を行った事業者と契約を締結することとしています。
契約締結後、7月から12月末の期間で、新電子カルテシステムの開発及び現行システムからのデータの移行を実施し、年末年始の長期休暇期間を利用しまして、端末の入れ替え、それから新システムのチェックを行い、来年、平成26年1月からになりますが、稼動を開始する予定としております。
以上でございます。
36 ◯岡元委員
今答弁いただきました電子カルテシステムの中には、いわゆる医事、あるいは看護管理というような部分が含まれていて、ある意味、これがコアな業務なんでしょうけれども──そこで、一部、複数の方から漏れ聞いているんですが──18年9月に導入されたシステムがいささか使いづらいというような現場の声が複数出ているようでありまして──確認されているかどうかは別として私が聞いているところではそうなんです。
そこで、この電子カルテ更新に当たって、正に現場の医師、あるいは看護師、医療職の方が実際に使ってストレスを感じない、あるいは極めて利便性が高いとか、そういうような現場の意見、要望というものをこの7年間の運用の実績を踏まえて、今回、この更新時期に反映させなければいけないと思うんですが、どのように反映させていくのかお伺いしたいと思います。
37 ◯角谷病院局経営企画室長
現場の意見、要望をどのように反映させていくかということについてお答えいたします。
電子カルテシステムの更新に当たっては、平成23年12月に副院長を部会長とする電子カルテ更新準備部会を設置し検討を開始しました。
また、平成24年度からは、病院業務のIT化を積極的に推進するため、院内に医療情報部を設置するとともに、副院長を委員長とするIT戦略推進委員会というものを設置し、次期電子カルテの仕様書、調達方法等について具体的な検討を行ってきたところです。
電子カルテの更新に向けた院内の意見、要望の集約に当たっては、平成24年1月から業者によるデモ展示やプレゼンの随時実施、平成24年1月から12月まで次期電子カルテシステムに対する要望事項等について、医師、看護師、技師、薬剤師等、院内各部署への照会、平成24年6月から各外来診療科部長に対して次期電子カルテシステムについての意見、要望等に関するヒアリングの実施を行ったところです。
これらの結果を踏まえ、平成25年1月に次期電子カルテの仕様書案を作成し、さらにこの仕様書案については、平成25年3月まで院内での意見募集、院内パブコメを実施したところです。
このような院内での検討過程、意見集約を経まして、平成25年3月にIT戦略推進委員会において仕様書等が決定され、平成25年4月、今の4月から公募型プロポーザルを実施しているところでございます。
以上でございます。
38 ◯岡元委員
先ほど、審査委員会と言いましたが、審査委員の医療職と事務職の構成が分かれば。何人、何人と。
39 ◯角谷病院局経営企画室長
審査委員会の委員の構成になりますけれども、全部で11名を予定してございます。院内の医師、院長はじめ副院長、それから医療管理監7名、それから外部の先生方、東京大学の先生とか国立がんセンターの先生方、外部の医師になりますけれども2名、合計9名。それから看護職1名、病院局長1名というという形で合計11名という構成になっております。
40 ◯岡元委員
ということは、10名は医療職で1名が事務職。
それであれば、私が先ほど申したとおり、医師や看護師の現場の声が、構成比からしても多分生かされるかと思うんですが、選定方法というのがあると思うんです。その選定方法について、これは後日でいいんですが、基準となるものが資料としてもしあればそれをいただきたいと思います。
次に、県内の国立病院機構及び国立大学法人が開設する病院並びに自治体病院における電子カルテの導入状況についてお伺いします。
41 ◯楠美医療薬務課長
県内の国立病院機構、国立大学法人が開設する病院、自治体病院における電子カルテの導入状況についてでございます。
平成24年の10月に県が独自に行った調査の結果ですが、国立病院機構が開設者である3病院。国立大学法人弘前大学医学部附属病院が1つ。自治体立の病院が31病院ございます。合計35病院中、
県立中央病院など9病院におきまして電子カルテが導入されておりました。
以上です。
42 ◯岡元委員
まだまだ導入率は高くないと思っております。電子カルテというのは、最初の答弁にもありましたとおり、ICTを使った医療事務全体にわたる情報の共有化といいますか、一元化、様々な可能性が広がっていく。今、県でもヘルスリテラシー、あるいは受診率・健康診断率の向上であるとか、はたまた──これは総務省マターなのでしょうけれども──赤字続きで持ち出し、補填が続いている自治体病院経営の在り方であるとか、様々な分野に応用できる基礎データというか、ビッグデータというか、そういうことに私はつながっていくと思っております。
そこで、医療機関における電子カルテ導入のメリットについて、県はどのように考えているのかお聞きします。
43 ◯楠美医療薬務課長
医療機関における電子カルテの導入につきましては、当該医療機関における医療情報の電子化が推進されるということによりまして、
医療従事者間での患者データの共有、活用というものが容易となります。
このため、患者への適切な情報提供が行われるなど、診療の質の向上というものが図られると考えております。
また、オーダリングシステムなどとも連携することによりまして、医療コスト、これの削減ということが期待できるほか、さらに医療機関経営の健全化、あるいは効率化を図るための有効な手段であると考えられます。
一方、電子化された医療情報は、インターネットや外部ネットワークとの接続により、漏えいする危険性が高まることから、セキュリティの確保というものも重要であると考えています。
44 ◯岡元委員
今答弁にありましたが、医療機関間における患者の情報の共有化というのは非常に大事な部分であって、医療機関サイド、あるいは医療現場サイドから考えると、果たしてこの医療資源が合理的に使われているのかどうか。よく言われますが、重篤な患者と軽微な病状の患者、あるいはまた、慢性病患者が中核病院の物すごい長蛇の列に並んじゃっているとか。この辺を含めて、患者は、ややもすれば医療機関を変えるときに──病状の変化によって変えるときに紹介状がないと行けないとか、そういう固定観念にとらわれているように感じて、患者サイド、患者の側からそういう先入観というか、自分の病状や薬歴から病院はもうここだけに限られちゃうんだ、固定化されているのだという観念から、ひいては医療資源の合理的なものから疎外されているという側面もあると私は思っておりますので、将来的にこの電子カルテの導入というのは、そういう意味、切り口からも非常に必要な技術、システムだと思っています。
そこで、地域における医療連携を進めるために、医療情報の共有化というものは不可欠かと思いますが、今後、県はどのように取り組んでいくかお伺いします。
45 ◯楠美医療薬務課長
本県のように、高度な医療を提供する医療機関が市部に集中しているというような状況にありましては、これらの医療機関と、例えば、在宅を支援する地域のかかりつけ医との連携というのが重要になってきていると思います。
このため、病院と診療所の連携、あるいは中核病院とその他病院との連携、そういった病診連携、病病連携と言っておりますが、これを進めていく上で電子化された医療情報の共有化というものは非常に有効であると考えております。
そこで県では、平成23年度に策定いたしました
地域医療再生計画におきまして、インターネットを活用して医療機関が相互に情報共有できる地域医療情報共有システムの構築というものを位置付けました。本日報告しました、5月に国に提出した追加となる
地域医療再生計画におきまして、本事業を拡充させることとして盛り込んだところでございます。
この事業は、具体的には、情報共有に同意した患者の病院などの電子カルテデータから、診療内容や投薬、検査などといった基本的な情報を取得し、この情報を診療に携わるかかりつけ医などの医療機関が共有するということによって、情報共有システムというものを構築しようと考えております。
これまで、県内の有識者、医療関係者で構成します「青森県地域医療情報共有に関する検討委員会」を立ち上げまして、本年2月には、病院局と
健康福祉部の共催により、青森県地域医療情報連携フォーラムというものを開催しまして、県内の医療関係者の理解を深めているところでございます。
県としましては、今後、限られた財源の中で、どのように現場のニーズに即したシステムというものが構築できるのかといったことを、
県立中央病院や県医師会などの理解を得ながら検討を進めていきたいと考えております。
以上です。
46 ◯岡元委員
過日、以前青森県の企画部次長に就任され、総務省の地域政策課長をしておられる猿渡さんと東京でお会いする機会がございました。御存知の方も多いと思うんですが、京都府の副知事を歴任されて、このときに一つ大きな仕事としてやったのが、自治体クラウドであります。サーバーを一元化することによって、そのコストが6分の1になるとも8分の1になるとも言われております。それぞれの自治体の都合──市町村ごとの基幹事務や
取り組みの違い、あるいはイニシャルコスト。その中にはデータコンバートでベンダーがとんでもないコンバート費を吹っ掛けてきたり。その辺の種々のハードルを越えてこれが実現したのは、やはり同氏の力強い大胆なリーダーシップによるものだというふうに──混乱もあったんでしょうけれども、結果としては、自治体は喜んでいるようであります。
私が今回こういうふうに取り上げたのは、実は、この電子カルテ情報の地域での共有化ということが自治体クラウドに向けた試金石だからなんです。もっとも、ある意味これはハードルが低い──行政が抱える様々な事務のICT化を進めるに当たっては、レセプト業務であるとか、電子カルテ業務であるとかは、一元化しやすい部分だと私は思っておりますので、是非ともこれを突破口にして、青森県内における、まずは圏域ごとの周辺自治体、あるいは自治体の自立支援圏域とか、それぞれの圏域が業務によって重なったり、離れたりするんでしょうけれども、その小さい塊というか、圏域ごとの塊をつくるために、この電子カルテの導入というものは次のステージに向かうための非常にいいチャンスだと私は思っておりますので、是非とも──先ほど、猿渡氏の話をしましたが──だれかが、どこかが、強いリーダーシップを発揮しないとこれは進みません。いささか抵抗はありますが。
だから、県の役割としてその辺で強いリーダーシップを発揮していただきたいということを要望して終わります。
47
◯工藤委員長
ほかに質疑はありませんか。──阿部委員。
48 ◯阿部委員
まず、
報告事項2について。
いろいろ議論しなければならない部分がいっぱいあります。報告の中にも。
時間も時間でございますけれども、一番最後の「高まる
在宅医療ニーズ」。厚生労働省から、
在宅医療、在宅でのみとり、そういうものが指示されてきてから、数年経っているわけでありますけれども。地域によって
在宅医療そのものへの見方には議論がいろいろある。一番先に、大体、診療所が全国平均で10.1、本県は5.8です。半分ちょっとというような、そういう体制。
それから、在宅のみとり、これも全国で低いほう。どのくらい低いかは書いていないのでこの場では言えませんが。
青森県という地域で、厚生労働省が示している
在宅医療をしろ、在宅でみとりをしろというようなことには、本当にギャップがある。いろいろ数字もとられたのでしょう。しかし、患者さんの希望と介護するほうとの間のこの数字のギャップ。果たしてできるかできないかという、その不安。介護するほうにそういうものがある。
だから高まっているんでしょう、
在宅医療のニーズが。もっと行政のほうでしっかりやってくれよというのが、この部分だろうと思うんだけれど。この部分で、確かこっちのほうにはいろいろ拠点事業云々1億2,000万ということも踏まえながらしていますけれど、
医師不足の解消も道半ば。その中で、厚生労働省が示している、そういうところは
在宅医療をやれ、というようなところにまた持っていく。その行政の無理さ。部長、どう感じていますか。
49
◯江浪健康福祉部長
今、国全体では高齢化の大きな波の中で、特に都市部を中心に
在宅医療の充実というものが非常に求められているという現状であります。
この青森県におきまして、
在宅医療というのをどう進めていくかというときに、都会とはまた大分異なる気候条件でありますとか、様々な課題があります。また、
医師不足という課題もありまして、直ちに
在宅医療を全面的に、全資力を集中できるということではなくて、
医師不足とか、
平均寿命が短いという課題もありますし、それともっとバランスをとりながらやっていかなければならないと思います。
この
在宅医療に関しましては、その必要性──今、委員から御指摘がありましたとおり、現場からそういった要望も強くありますし、また医師会のほうでも非常に大きな問題意識を持って、今回、行政のほうで在宅の検討会をつくりましたときに、それに呼応するような形で医師会のほうでも圏域ごとに在宅を進めていくような体制の整備もやっていきたいと思います。
そういったいろんな課題があるわけでありますが、
在宅医療に関しましても、やっていく必要があるというニーズが青森県にも非常にありますので、青森県に合うような形でどのようにやっていけばいいのか考えていきたいと思います。
50 ◯阿部委員
絵に書いた餅になってしまう。みとりについても啓発していくというようなことを言っていますが、テレビなんかでもいろいろ見させてもらっていました。もう間もなくという方が自分の縁側で、自分の家の中の景色を見ながら、そうやって亡くなっていく、それが
在宅医療のみとりというようなあんばいでやられておりましたけれども、あれはね。青森県の事業云々という、こういう寒い所で縁側を開けていられないときもありますね。住宅の事情等々もいろいろありますよね。今、部長も言っていましたが、都市部のところと地域のところでは全然違うんですよ。その中で、しからばだれが介護をしているんだということになれば、本当に家族の女の人の手、それを借りているんですよね。
しかし、都市部と違って、この地方にあっては、その女の人たちすら、働き手として使われる。そういう事情の中で、国の施策の中で必要だというのは分かるけれども、しかし、医療費が上がっているというような中で在宅に押しつけている。福祉の、何と言うんでしょうかね、国の逃げ場といえば大変語弊がありますけれど、そういうような気がしてならない。
皆さん方はそうでもないんでしょうけれども、私はうがった見方で、この「高まる
在宅医療ニーズ」。もちろんそうでしょう。こっちのほうの再生計画(案)を見れば「高まる
在宅ニーズ」。「
在宅ニーズ」。「医療」がとれている。これは何か意味があるのか。
51 ◯楠美医療薬務課長
大変失礼しました。
資料3枚目の「高まる
在宅ニーズ」は、「医療」が抜けている表現でございました。
作成の途中で誤って抜けたものです。
52 ◯阿部委員
「医療」が抜けて「在宅のニーズ」となれば、これは先ほどの、青森県が豪雪・寒冷地域、そこのところ、そこまで手を入れていかなくてはならない。在宅でみとる云々となれば、そこまで手を入れていかなきゃならない。そういうことの発信。この部分については、議論していきたいと思います。
在宅医療にかかわる人材の育成が必要──当たり前のことですよ。まだ全然できていない。こういうプラン云々していてもまだ全然やっていない。どこから手をつけていくのかという議論。
在宅医療やみとりに関する県民への啓発が必要だと。これだって、さっきも言っているけれども、患者の方と──看るほうと看られるほうの希望のギャップというのがあるんです。まだまだ医療機関に置いてほしいって願っているのに、今の医療機関そのものが、20日以上置けないとか、せいぜい25日だとか。何なんだと。何の医療機関よ、というような、そういう思いがある。そういうところはまた議論していきましょう。待っている人たちがいるんだから。我々がその議論をしていかなきゃいけないというのは、当たり前のことだと思う。これは、またにしましょう。
次は
所管事項に入るんですが、居所不明児。居どころ不明、居所不明、そういう子供。これは、児童福祉法、あるいは母子保健法。妊娠したときから、子供たちを保護の法制等の中で見ていく。ですから、妊娠すれば何カ月健診、何カ月健診、何カ月健診ということで母子ともに健康を診ていく。そして誕生する。誕生した後は、児童福祉法の中で──母子保健法の中ででもあるんでしょうけれども、3カ月健診、4カ月健診、それからあとは──健診が入って、そして母子ともに健康で子供たちも健康でいるんだというようなことを確認しながら、そして見ていく。そして究極は、学校教育法の中で就学する。入学するとき、本当にその子供が、戸籍にあるその子供が入学し、1年生になるかならないか。こういうことをずっと我々大人が見ていく。
ところが先般、横浜で事件があった。6歳の子供、学校の就学時期になっても、居どころが分かりませんから、居所不明だというような中で、最後は虐待を受けて亡くなるというような、そういうプロセスになっているという。
この前、養護施設の中での虐待があった。じゃ、養護施設で、あるかないか調べていただきたいと委員長名で皆さんのところにやった。もうやられていると思うんです。そのことを拠点にしてずっと見ていきましたら、こういう子供たちがまたその養護施設に入っていく可能性がある。可能性がある子供たち。そこにぶつかった。
ですから、こういう居所不明になっている、生まれてから居所不明になっているそういう子供たち、青森県にはいるのかいないのか、というようなことをまず感じました。その辺をまずお伺いしたい。
53 ◯小山内こどもみらい課長
青森県に居所不明児童がいるのかという御質問ですが、平成24年11月30日付けの厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長通知の「養育支援を特に必要とする家庭の把握及び支援について」という通知ですが、これに基づきまして、乳幼児健診未受診等で受診を働きかけている家庭のうち、居住実態が把握できない家庭については、市町村の児童福祉担当部署において、児童相談所へ相談歴を照会するほか、住民基本台帳や戸籍の記載事項、生活保護、児童手当、児童扶養手当等の受給状況などについて
関係機関へ調査をし、住民基本台帳、戸籍等から判明した親族、近隣住民等への調査によって情報収集を行います。そして、当該家庭の実態の把握に努めることとされているところです。
市町村がそのような情報収集を行っても実態が把握できない場合には、児童相談所に相談することとなっていますが、現時点で、児童の状況確認ができないとして児童相談所に相談が来ているものはありません。
54 ◯阿部委員
平成24年の11月30日に総務課長通達があります。虐待による死亡事故が発生しているというような中で、前からつくってあった地域の協議会、そこがもっときちんとやりなさい、地域にある市町村要保護児童対策地域協議会、これをもっと有効化させてというのが、この前、6月11日の総務課長通達だよね。
ということは、去年の11月に通達は出したんだけれど、その後の事件でしたからね、この6歳の女の子というのは。9年前に示している市町村要保護児童対策──なんでこう長ったらしい名称をつけるんだか分からないけれども、これも行政なんですね──地域協議会、これをもっと、あるのかないのかということも含めながら、やりなさいよというようなことが、改めて6月11日に通達されているけれども。ですから、これを受けて、しからば6月11日の総務課長通達を受けて、県はもちろん、児童相談所も入っていますし。この問題で一番足かせになっているのは、行政の縦割りなんです。この6歳の女の子の実態もしかりでした。役所と役所の情報の共有ができていなかった。市町村のことだからというようなことの中で各市町村、各市町村がというようなことになったけれども、各市町村自治体が連絡を取り合っていれば、これは防げたのではないかというような、そういう縦割り。地域地域の市町村にも縦割りがありますし、県の行政機構の中にある縦割りだってしかりだ。
健康福祉部、あるいは教育委員会、この縦割り。これを横断しないと、子供らは救えないと思う。今は市町村がこの問題についてやっていかなきゃならんという、そういう責務があるところで、さっきも言ったけれども、市町村の地域協議会というものを定期に開きなさいよと指示しています。この前のやつでは指示しています。そういう指示を受けて、県はどういう対応をとりましたか。
55 ◯小山内こどもみらい課長
平成25年6月11日付けの通知では、委員御指摘のとおり、居所不明児童も含め、養育支援を特に必要とする家庭について、改めて市町村母子保健担当、教育委員会、児童福祉担当間で速やかに情報を共有して、
関係機関と連携協力し支援を実施し、児童虐待の発生予防に係る
取り組みを進めるよう求めています。
これを受けまして、県では平成25年6月17日付け、課長通知により市町村に対し適切な対応について通知し周知を図っています。
また、8月には市町村要保護児童対策地域協議会のフォローアップ研修会を行い、市町村児童福祉担当者、母子保健担当者、教育委員会の担当者に対して、居住実態の把握できない家庭の存在を把握した場合は、速やかに
関係機関と情報共有を図って、当該家庭実態の把握に努めるよう周知徹底するということにしております。
56 ◯阿部委員
所管そのものは市町村だというような中で、通達、紙切れ一枚、そういうことに相なっているような気がする。8月にはそれを実態化させて、もっと県のほうでその責任の所在といえば大変あれですけれど、行政の責任というようなことの中でそれを引き取って、8月にはそういう行動に出るようだけれども。紙切れ一枚では駄目だと思いますよ。
構成メンバーの中には児童相談所、あるいは福祉事務所、もちろん教育委員会とか医療関係、警察というような構成メンバーもいる。さっきから何回も言っているけれど、行政の縦割りの部分を取っ払わないと。みんなで共有する、そういう問題をきちんと共有していくということをしなきゃ駄目だと思います。
そこで最後に部長、どう思う。一生懸命やってほしいと思うので、部長の意見を聞いて終わりたいと思います。
57
◯江浪健康福祉部長
今回、委員から御指摘をいただいております居所不明児童に関する
取り組みというものは、国からも何回も通知をいただいているとおり、非常に大事なものです。
青森県におきましては、ちょっと長い文言でございますが、要保護児童対策地域協議会、この役割は非常に大事だということで、この機能強化のための
取り組みを重点事業でやったりもしております。
今回のこの委員会での質疑を踏まえまして、改めてこの
取り組みについてはしっかりとやっていきたいと考えています。
58 ◯阿部委員
しっかり頼みます。
終わります。
59
◯工藤委員長
ほかに質疑はありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって
健康福祉部・
病院局関係の審査を終わります。
午さんのため、暫時休憩いたします。
再開は13時30分といたします。
○休 憩 午後0時30分
○再 開 午後1時30分
60
◯工藤委員長
休憩前に引き続き委員会を開きます。
環境生活部関係の審査を行います。
提出議案について執行部の説明を求めます。──林環境生活部長。
61 ◯林環境生活部長
今定例会に提出されました諸議案のうち、
環境生活部関係について、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと存じます。
議案第1号「平成25年度青森県
一般会計補正予算(第1号)案」についてでありますが、
環境生活部関係の
補正予算額は、2億6,827万7,000円の増額となっております。
この財源といたしましては、
国庫支出金1億9,464万7,000円の増額。繰入金7,363万円の増額となっております。これは、環境政策課関係につきまして、廃棄物対策費において国の平成24年度
補正予算における地域環境保全対策費補助金を活用し、海岸漂着物対策を総合的かつ効果的に推進するための事業に要する経費及び海岸漂着物対策推進事業を行う市町村に対する補助に要する経費の財源に充てるための基金の造成等に要する経費として2億6,827万7,000円を計上しているものです。
次に予算以外の議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。
議案第3号「青森県海岸漂着物対策推進基金条例案」については、青森県海岸漂着物対策推進基金を設置するため提案するものであります。
議案第6号「青森県自然環境保全条例の一部を改正する条例案」については、県緑地保全地域内における木竹を伐採する行為で、森林法に規定する公益的機能維持増進協定に基づくものについて届出を要しないこととするため提案するものであります。
続きまして、今定例会に追加提出されました諸議案のうち、
環境生活部関係についてその概要を申し上げ、御審議の参考に供したいと存じます。
議案第13号「平成25年度青森県
一般会計補正予算(第2号)案」についてでありますが、
環境生活部関係の
補正予算額は、7,002万5,000円の減額となっております。
この財源といたしましては、全額が
一般財源となっております。これは職員の人件費の補正によるものです。
以上、
環境生活部関係の
提出議案について、その概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
62
◯工藤委員長
ただ今、説明のありました議案に対して質疑を行います。
質疑は議題外にわたらないように願います。
なお、答弁者は挙手の上「委員長」と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。
質疑はありませんか。──
藤川委員。
63
◯藤川委員
今、部長から海岸漂流物対策に係る基金造成の
補正予算の説明がありましたので、何点かお伺いしたいと思います。
まず1点目として、今回の事業対象となる市町村数と事業を実施しない市町村数及びその理由についてお伺いしたいと思います。
よろしくお願いします。
64 ◯鳥谷部環境政策課長
御質問にお答えします。
県内で海岸を有する市町村は22市町村ございます。国の
補正予算成立を受けまして、3月に22市町村に要望額調査をしましたところ、今年度、基金事業を活用して海岸漂着物等の回収処理事業を行う予定の市町村は10市町村です。内訳を申しますと、青森市、八戸市、五所川原市、むつ市、平内町、蓬田村、深浦町、野辺地町、横浜町、大間町となっています。
また、平成26年度は、この10市町村に、外ヶ浜町、鰺ケ沢町、中泊町の3町が加わりまして、13市町村が実施する予定となっております。
残り9市町村につきましては、事業を実施しない旨の回答がございました。
実施しない主な理由としましては、海岸漂着物等が恒常的でないことや、漂着物の量が少ないことなどと聞いております。
以上です。
65
◯藤川委員
やれない、できないではなく、少ないからやらないということなんですね。ちょっと勘違いをしておりました。
それでは、次、2点目でございますが、基金事業の今後の進め方についてお伺いしたいと思います。
66 ◯鳥谷部環境政策課長
今後の進め方についてでございます。
本基金につきましては、原資となる国からの補助金を受け入れまして造成する必要がございます。
補正予算案の議決後速やかに基金造成をし、補助事業の実施が可能となるような手続を進めてまいります。
具体的には、国に対して本事業に係る県からの
交付申請を行うほか、市町村が補助事業を実施するための補助金交付要綱を制定いたしまして、その後、市町村からの
交付申請を受け、県が
交付決定をするという流れになります。
県としましては、速やかに本事業が実施できるよう事務処理を進めてまいります。
以上です。
67
◯藤川委員
ありがとうございました。
続きまして、議案第3号の青森県海岸漂着物対策推進基金条例案について、中身を教えていただきたいと思います。
68 ◯鳥谷部環境政策課長
本基金条例は、国が昨年度の
補正予算で事業費、補助金を措置いたしましたので、県として市町村等が実施する事業等を補助するために、その受け皿となる基金を設置するものでございます。
以上です。
69
◯藤川委員
分かりました。
続きまして、本条例は平成26年度までの2カ年事業としてお伺いしているわけですが、平成27年度以降、国が新たに財源を措置した場合、この条例案の取り扱いはどのようになるかお伺いしたいと思います。
70 ◯鳥谷部環境政策課長
現段階では、国の補助金交付要綱は平成27年3月31日までとなっていることから、本条例案におきましても、これに合わせて同日としているものでございます。
したがいまして、平成26年度をもって原則として効力を失うこととなります。
ただし、国におきまして、今後追加の予算措置等がなされ、交付要綱を延長した場合は、県としましても基金の設置期間を延長するなどの必要な措置を講ずることとなると考えております。
以上です。
71
◯藤川委員
分かりました。
国でもようやくこの景観問題といいますか、腰を上げてくれたなという感じがします。
実は、御存知のように、八戸地区、階上岳が三陸復興公園ということで決めていただいたわけでございますので、そして今後、前にも申し上げましたが、8月24日に式典をやって、25日は久慈市までの50キロの区間を歩こうという計画を環境省も承諾しているというお話を聞いていました。
我々八戸市民ということではなく、東北各地からこれを賛同していただこうと。そして復興を東北の復興と銘打って継続して続けていきたいということもございまして、特にこの流木、八戸は外国からの漂流物は少ないわけですね。ハングル語が入ったりした浮き輪がたまに見つかるぐらいで、それは別な漂流物、台風の後とか、その後に流木が大変多いですね。ですから、今後、県でも協力していただいて、素晴らしい三陸地区、東京オリンピックを誘致している日本国中が、富士山も世界遺産に決まりましたし、きれいにならなきゃならないということでございますので、今後ともどうぞ美しい日本、美しい青森県ということで、ひとつよろしくお願いを申し上げます。
ありがとうございました。
72
◯工藤委員長
ほかに質疑はありませんか。
〔「なし。」と呼ぶ者あり〕
ないようでありますから、これをもって質疑を終わります。
これより議案の採決をいたします。
議案第1号中所管分、議案第3号、議案第6号、議案第13号中所管分、以上4件の原案に賛成の方はご起立を願います。
[
賛成者起立]
起立総員であります。
よって、原案は可決されました。
次に
所管事項について質疑を行います。
質疑は、所管外にわたらないよう願います。
なお、答弁者は挙手の上「委員長」と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。
質疑はありませんか。──
藤川委員。
73
◯藤川委員
皆さま方、御存知のとおり、今年4月19日、安倍内閣総理大臣が日本記者クラブにおいて、成長戦略について第一弾のスピーチを行いました。
安倍総理からは、現在最も生かしきれていない人材は女性であるという言葉がありました。成長戦略の中核をなすのは女性であるとの発言でありました。
また、14日に閣議決定された「日本再興戦略」において女性が働きやすい環境を整えることで、社会に活力を戻す観点から女性の活躍、推進のための施策が盛り込まれているところであります。
「日本再興戦略」にも示しているように、少子高齢化によって労働力人口が減少していくと。外国人をという言葉、それで対応しようというお話があるわけですが、なんとなく説得力がないわけでございまして、その中で新たな成長分野を支えていく人材を確保していくためには、女性の力、あるいはママさんたちですか、生かしていくことが重要と考えます。
それでお聞きいたします。
1つ目、女性の活躍推進に向けた県の考えと
取り組みについてお伺いしたいと思います。
74 ◯松野青少年・男女共同参画課長
女性の活躍推進についてのお尋ねでございました。
委員のお話にもございましたとおり、先般公表された「日本再興戦略」におきましては、女性が働きやすい環境を整え、社会に活力を取り戻すことが国の成長への道筋の1つとして位置付けられているところでございます。
本県におきましても、女性就業者の割合が年々増加する中、女性の活躍を推進していくことが地域の経済や社会の活性化を図っていく上で重要であると考えております。
一方で、企業等で働く女性の場合、出産や子育てなどによりキャリアを中断せざるを得ず、また、管理職のポストに就いている割合が低く、女性の意欲や能力が必ずしも生かされていない現状にあります。
そこで、県では、企業等で働く女性がより一層活躍できるよう、企業の経営者などの意識改革を促すとともに、女性自身が自らの目標に向かって積極的にチャレンジし、ステップアップできる環境づくりのために、今年度から「女性の活躍応援事業」を実施しております。
この事業では、女性の登用、活用の現状や課題を調査し、経営上のメリットや取組事例を「見える化」することで、女性が活躍するために企業等が取り組むべき課題や方策などを明らかにするための調査研究を実施いたしますとともに、将来、企業等の組織において管理職やリーダーを目指す意欲ある女性人財を育成するため、「あおもりハンサムウーマンセミナー」を開催することとしております。
以上でございます。
75
◯藤川委員
「ハンサム」って、ちょっとこれ分からなかったんですよ。そしてまたお聞きしたいと思いますが。
その前に八戸市のことで、明治の時代に女性解放運動といいますか、羽仁もと子さんという方がいらした。ちょっと有名なんですよ、この人は。
当時の女学校を出て、それから報知新聞に入ったわけですね。日本初のジャーナリストになったという、八戸にはその事務所みたいなものがありまして、「家庭の友」という雑誌の編集をしていたということをお聞きしました。
今日は、皆さん、黒っぽいとか、ワイシャツの方もいらっしゃいますが、女性が4人ぐらいしか見えないですね。女性の活用ってなかなか大変だなと。この辺に座るぐらいの将来、出てきていただきたいと、そのように感じております。
報道の方には結構見るんですよね。報道機関というのは、割合進んでいるんでしょうか。どうしても少ないですね。これ、なんでしょうかね、我々日本人というのは、開国してからあまり経っていませんし、武士道精神、大和撫子というのもありますし、どうしても女性が先に出るということについては遅れている国かも分かりません。
特に、その中でも東北はしとやかな女性が多いわけでございまして、それを何とか打破していかなきゃならない、そのように考えております。
企業、行政が先に何かを見せ付けないと、大企業も遅れていますので、なかなか難しいのではないかと思いますので、その点をひとつ何とか皆さま方の行政から始めようと、この職場から始めようと、気概を持って上の人たちは取り組んでいただきたい。もっともっと女性の才能、センス、温かみ、情愛、それを企業とか仕事にどんどん生かして、あとは母性本能ですか、そういう良いところをどんどん取り上げてやったら、この日本はますます生き返るのではなかろうかと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
そして、先ほどの、ハンサムということになっていますから、これは男のことかなと思ったんですけど。「ハンサムウーマンセミナー」の概要についてお知らせいただければと思います。
よろしくお願いします。
76 ◯松野青少年・男女共同参画課長
「あおもりハンサムウーマンセミナー」の概要についてのお尋ねでございます。
このセミナーは7月20日に開講式と第1回セミナーを開催、以後、11月まで毎月1回、計5回開催する予定としております。
セミナーの受講者は20名程度と少人数で実施し、講師の講演をただ単に聴講するだけでなく、受講者の意欲的な考えや発言などを引き出すためのグループディスカッションのほか、最終日には学んだことを各々発表する場を設けるなど、参加型、実践型のプログラムを通じて女性人財の育成を図ることとしております。
また、一部の講座につきましては、今後、企業等が主体的に女性人財育成に取り組むための研修モデルとしまして、企業の経営者や組織のトップの方々などを対象に公開講座として開催することとし、来月開催する第1回セミナーでは、厚生労働省の局長や株式会社資生堂の副社長を務められた公益財団法人21世紀職業財団会長の岩田喜美枝氏により「女性はもっと活躍できる」というテーマでの講演を予定しているところでございます。
受講する女性たちが様々な年代や業種を越えて研さんし、交流を深めることにより、青森県の元気を創るために活躍できるよう、県としても応援してまいりたいと考えております。
以上でございます。
77
◯藤川委員
分かりました。
この講師の方は、男性なんですか、女性でしょうか。
それと、先ほど言おうと思ったんですが、女性の意識改革、これは一番大事だと思いますけど。私を含めて、男性が意識改革をしないと、女性がいくら意識改革をしても、なかなか難しいのではないかと。男性も少しそういうものを「ハンサムマンセミナー」というんでしょうか、男性もやってみるのも必要じゃないのかなと。これからの男性はこうだよとか、これからの企業人男性はこうだよということを教えていかないと、女性の意識改革ばかりでは、双方が勉強していかないと、なかなかその壁は、武士道精神は打ち破れないと、私は考えておりますので、その点をひとつよろしくお願いします。
78 ◯松野青少年・男女共同参画課長
まず、講師についてでございますが、今回のセミナーの内容につきましては、企画コンペを実施して内容を決定したという経緯がございます。その結果でございますが、先ほど申し上げましたように、まず1回目の研修会は、岩田喜美枝さん、女性の方でございます。
それから2回目でございます。これは8月になりますが、日本女子大学の大沢眞知子さんです。
それから3回目は有限会社キュー代表取締役の植田寿乃さんなどとなっております。結果的に女性の講師ということになっております。
それからもう1つ、男性に対してももっと女性の活躍を推進するような、それを促すような
取り組みが必要だということでございます。このセミナーの他に県では「ワーク・ライフ・バランス」、仕事と生活の調和という観点からの事業を推進しておりまして、その事業の中で男性を対象として、例えば、「カジダン」・「イクメン」、家事をする男性、それから育児に一生懸命取り組む男性を育成するためのセミナーを実施したり、あるいは、「カジダン」・「イクメン」の活動をしている写真を募集する「カジダン・イクメンフォトコンテスト」というような
取り組みも実施しております。
また、大学生を対象として、いわゆる社会に出る前の時点で男女共同参画という観点で取り組むことが大事だという視点で大学生を育成するためのセミナーも実施しております。
今後とも、男性、女性ともに、男女共同参画の意識を持てるような、そういった
取り組みを展開してまいりたいと考えております。
以上でございます。
79
◯藤川委員
ありがとうございます。
分かりました。よろしくお願いします。
80
◯工藤委員長
ほかに質疑はありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって
環境生活部関係の審査を終わります。
次に、お諮りいたします。
当委員会に付託されております特定付託案件について、さらに継続審査とすることに御異議ありませんか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
御異議なしと認め、継続審査と決定いたしました。
なお、委員長報告の作成については、本職に御一任願います。
以上をもって
環境厚生委員会を終わります。
○閉 会 午後1時50分
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