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  1. 青森県議会 2012-12-10
    平成24年第272回定例会(第6号)  本文 開催日: 2012-12-10


    取得元: 青森県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-08
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 ◯議長(西谷 洌) ただいまより会議を開きます。    ──────────────────────       ◎ 議長報告    ────────────────────── 2 ◯議長(西谷 洌) 日程に先立ち、報告事項を申し上げます。  十二月五日開催の高齢者障害者等移動等円滑化のための道路、公園施設及び信号機等の基準に関する特別委員会において正副委員長の互選を行った結果、委員長熊谷雄一議員が、副委員長山谷清文議員がそれぞれ当選しましたので、御報告いたします。    ────────────────────── 3 ◯議長(西谷 洌) 日程に入ります。    ──────────────────────       ◎ 委員会審査報告    ────────────────────── 4 ◯議長(西谷 洌) 各委員長から委員会審査報告書及び請願審査報告書が提出されましたので、お手元に配付してあります。    ──────────────────────       ◎ 各委員長報告    ────────────────────── 5 ◯議長(西谷 洌) 議案第十三号から議案第三十四号まで、議案第三十六号及び請願を一括議題とし、各委員長の報告を行います。  高齢者障害者等移動等円滑化のための道路、公園施設及び信号機等の基準に関する特別委員会委員長、二十八番熊谷雄一議員の登壇を求めます。──熊谷議員。 6 ◯高齢者障害者等移動等円滑化のための道路、公園施設及び信号機等の基準に関する特別委員会委員長熊谷雄一) 高齢者障害者等移動等円滑化のための道路、公園施設及び信号機等の基準に関する特別委員会審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る五日に委員十六名をもって設置され、六日に委員会を開催し、本会議より付託された議案第二十一号「青森県高齢者障害者等移動等円滑化のための道路、公園施設及び信号機等に関する基準を定める条例案」について審査の結果、満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。
     「本条例で定める基準とはどのようなものなのか、また、本条例案で定める基準が適用される特定道路とはどのようなものなのか伺いたい」との質疑に対し、「本条例案で定める道路の基準は、バリアフリー化が特に必要なものとして、国土交通大臣が指定する特定道路の新築、改築を行う際に適用されるもので、国の規定と同一にしており、本条例案の基準が適用される道路は、生活関連経路を構成する道路のうち、多数の高齢者障害者等の移動が通常徒歩で行われる路線、区間である」との答弁がありました。  このほか 一つ、特定道路以外の道路のバリアフリー化の方策について 一つ、条例第四条に規定される重点整備地区の内容と具体的な地区名について 等の質疑があり、それぞれ答弁がありました。  以上、審査の概要を申し上げ、報告を終わります。 7 ◯議長(西谷 洌) 総務企画委員会委員長、四十三番田中順造議員の登壇を求めます。──田中議員。 8 ◯総務企画委員会委員長田中順造) 総務企画委員会審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る六日に開催し、本会議より付託されました議案七件及び請願二件について審査の結果、議案第十三号中所管分、第十六号、第十九号、第二十三号及び第三十号については多数をもって、その他の議案についてはいずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  まず、「市町村への権限移譲を推進するに当たっての県の基本的な考え方を伺いたい」との質疑に対し、「住民に身近な事務は、住民に身近な行政主体である市町村が担うことが望ましい。市町村行財政規模受け入れ体制を考慮するとともに、市町村自主性を尊重しながら積極的に事務権限の移譲を進めていくことが適当だと考えている」との答弁がありました。  次に、「当せん金つき証票宝くじ)の発売金額の決定について、平成二十五年度の発売金額設定考え方と平成二十四年度発売金額との比較について伺いたい」との質疑に対し、「宝くじ発売団体として都道府県などが構成員となっている地方自治法上の協議会である全国自治宝くじ事務協議会並びに関東・中部・東北自治宝くじ事務協議会において協議、決定される協議会全体の年間発売額を基礎とし、これに本県のシェアなどを乗じて算出した額を平成二十五年度の発売金額としている。また、平成二十五年度の発売金額百二十九億三千七百万円は、平成二十四年度の発売金額百二十五億八千五百万円と比較し、二・八ポイントの増となっている。これは、数字選択式宝くじが一〇・八ポイント増となったことなどによるものである」との答弁がありました。  このほか 一つ、県及び被災市町における東日本大震災復興交付金活用状況及び今後の活用見込みについて 一つ、青い森鉄道管理委託代金積算内訳及び財源などについて の質疑があり、それぞれ答弁がありました。  また、請願の審査結果については、お手元に配付の委員会報告第一号のとおりであります。  以上、審査の概要を申し上げ、報告を終わります。 9 ◯議長(西谷 洌) 環境厚生委員会委員長、二十五番丸井裕議員の登壇を求めます。──丸井議員。 10 ◯環境厚生委員会委員長(丸井 裕) 環境厚生委員会審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る六日開催し、本会議より付託されました議案三件について審査の結果、議案第二十四号は多数をもって、その他の議案についてはいずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  まず、「国民健康保険県調整交付金に関する条例の一部を改正する条例案改正内容について伺いたい」との質疑に対し、「本年四月の国民健康保険法の改正により、都道府県調整交付金の割合が給付費等の七%から九%に引き上げられ、あわせて療養給付費等国庫負担金の割合が二%引き下げられることとなった。このため、増額された県調整交付金の二%分について特別調整交付金として位置づけ、県調整交付金の総額に対する割合を改正するものである」との答弁がありました。  次に、「平成二十二年度における一人当たり及び一世帯当たり保険料並びに一人当たり医療費及びその対前年度伸び率について伺いたい」との質疑に対し、「平成二十二年度の県平均一人当たり保険料調定額は八万五千二百二十一円、一世帯当たり保険料調定額は十五万七千七百十九円となっている。また、平成二十二年度の県平均一人当たり医療費は二十八万九百二十七円となっており、対前年度伸び率は三・〇%となっている」との答弁がありました。  このほか 一つ、平成二十二年度における国保料滞納額及び調定額に占める滞納額の割合並びに差し押さえ件数差し押さえ金額について 一つ、市町村国民健康保険財政運営に対する県の考え方について 等の質疑があり、それぞれ答弁がありました。  以上、審査の概要を申し上げ、報告を終わります。 11 ◯議長(西谷 洌) 農林水産委員会委員長、十七番小桧山吉紀議員の登壇を求めます。──小桧山議員。 12 ◯農林水産委員会委員長小桧山吉紀) 農林水産委員会審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る六日開催し、本会議より付託されました議案六件について審査の結果、議案第二十七号及び第二十八号は多数をもって、その他の議案についてはいずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  まず、「就農支援資金貸付金貸し付け対象者となる認定就農者認定数貸し付け実績について伺いたい」との質疑に対し、「認定就農者数は、近年は年十五人前後で推移していたが、平成二十三年度は四十一人と急増しており、最近の貸し付け状況は、平成二十年度から本年十一月末までの貸し付け実績で、就農研修資金が二十五件で三千万円、就農準備資金が一件で百十万円、就農施設等資金が二十四件で八千百六十三万円の合計で五十件、一億一千二百七十三万円となっている」との答弁がありました。  次に、「社団法人青森肉用牛開発公社土地売却予定額は幾らになるのか伺いたい」との質疑に対し、「公社では、公社有地を今後も農地として利用する農業者にできるだけ高額で売却するため、公募型プロポーザル方式により購入希望者を募集し、その結果六件の応募があり、外部有識者等で構成する審査会を経て売却予定者を決定し、土地売却予定額は一億六千万円になったと聞いている」との答弁がありました。  このほか 一つ、分収造林事業について、これまで国に対してどのような要望をしてきたのかについて 一つ、中山間地域総合整備事業事業概要と今回増額する対象地区名について 等の質疑があり、それぞれ答弁がありました。  以上、審査の概要を申し上げ、報告を終わります。 13 ◯議長(西谷 洌) 商工労働観光エネルギー委員会委員長、二十七番岡元行人議員の登壇を求めます。──岡元議員。 14 ◯商工労働観光エネルギー委員会委員長岡元行人) 商工労働観光エネルギー委員会審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る六日開催し、本会議より付託されました議案第十三号「平成二十四年度青森県一般会計補正予算(第三号)案」中所管分について審査の結果、満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  「八戸地域医療機器産業集積可能性調査事業の実施について伺いたい」との質疑に対し、「本事業は、八戸地域において医療機器関連企業集積拠点化を目指すに当たっての可能性と具体的な方策等について調査、検討を実施するもので、具体的には関連企業取引構造分析や大学の研究シーズ洗い出し、既存の企業技術医療分野への応用可能性調査などを行った上で調査検討委員会を組織し、専門的な知見を加えながら検討を行うこととしている。現在、事前の手続を可能な限り進めているところであるが、予算成立後は取引構造分析のためのデータ収集や既存の企業技術洗い出しなど前段となる調査を十二月中を目途に実施し、関係者への聞き取りや分析、評価等の本格的な調査を一月から二月中旬を目途に実施することとしており、この間に、あわせて、調査検討委員会委員から随時助言をいただき、二月中旬から三月上旬を目途に調査検討委員会を開催し、さらなる検討を加え、年度内に事業を終了することとしている」との答弁がありました。  このほか 一つ、八戸地域医療機器産業集積可能性調査事業の取り組みについて 一つ、就職ガイダンス開催費の内容について の質疑があり、答弁がありました。  以上、審査の概要を申し上げ、報告を終わります。 15 ◯議長(西谷 洌) 文教公安委員会委員長、十八番山谷清文議員の登壇を求めます。──山谷議員。 16 ◯文教公安委員会委員長山谷清文) 文教公安委員会審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る六日開催し、本会議より付託されました議案第十三号「平成二十四年度青森県一般会計補正予算(第三号)案」中所管分及び請願一件について審査の結果、議案については満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  「文化財保護費において、発掘調査に係る経費の減額の内容について伺いたい」との質疑に対し、「八戸南環状道路建設事業に伴う韮窪遺跡などの発掘調査において、調査が順調に進行したことによる調査期間の短縮により精査した結果、人件費及び物件費を減額することとしたものである」との答弁がありました。  また、「交通安全施設整備費債務負担行為を行うこととした理由について伺いたい」との質疑に対し、「全国的に通学児童被害の悲惨な交通事故が発生し、通学路安全対策の確保が求められる中、本県において冬期間の除雪などの影響などにより、小学校周辺の摩耗した横断歩道を新入学、新学期の時期までに施工する必要があることから債務負担行為を行うこととしたものである」との答弁がありました。  このほか、施工する横断歩道の本数などについての質疑があり、答弁がありました。  また、請願の審査結果については、お手元に配付の委員会報告第二号のとおりであります。  以上、審査の概要を申し上げ、報告を終わります。 17 ◯議長(西谷 洌) 建設委員会委員長、二十八番熊谷雄一議員の登壇を求めます。──熊谷議員。 18 ◯建設委員会委員長熊谷雄一) 建設委員会審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る六日開催し、本会議より付託されました議案九件について審査の結果、いずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  「八戸港八太郎号埠頭用コンテナクレーンを更新するに至った経緯について伺いたい」との質疑に対し、「今回更新するコンテナクレーンは昭和四十九年に製造され、神戸港で使用された後、平成六年に八戸港に移設し、使用してきたもので、製造から三十七年が経過し、老朽化が著しく、故障も多く、安定的なコンテナ荷役が厳しい状況となったため更新を行うこととしたものである」との答弁がありました。  次に、「コンテナクレーン更新に係る総事業費及び稼働までのスケジュールについて伺いたい」との質疑に対し、「コンテナクレーン更新費用は、総事業費約十億円を見込んでおり、更新に係る全体の工期は平成二十三年度から二十五年度を予定しており、平成二十六年四月からの稼働を目指している」との答弁がありました。  以上、審査の概要を申し上げ、報告を終わります。 19 ◯議長(西谷 洌) 以上をもって各委員長の報告を終わります。  ただいまの報告に対して質疑を行います。質疑はありませんか。  〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕 20 ◯議長(西谷 洌) 質疑なしと認めます。    ──────────────────────       ◎ 討論    ────────────────────── 21 ◯議長(西谷 洌) これより討論を行います。  討論は、議題外にわたらないよう簡明にお願いいたします。  一部反対討論、二十三番安藤晴美議員の登壇を許可いたします。──安藤議員。 22 ◯二十三番(安藤晴美) 日本共産党安藤晴美です。  議案に対する一部反対討論を行います。  議案十三件に反対し、十件に賛成します。  主なる議案の反対理由を述べます。  議案第十三号「平成二十四年度青森県一般会計補正予算(第三号)案」について。  東日本大震災復興交付金基金積立金を活用して県道の歩道拡幅工事など避難道路としての整備を進めるという件については、災害に強いまちづくりという点で工事完了がスムーズに進むことを願っています。あわせて、この観点で県道の再点検と整備を強化することを望みます。ただ、財源となる復興予算十九兆円の財源確保のあり方に問題があると考えます。  復興特別所得税が課税される二十五年間で見ると、個人や中小企業には八・一兆円もの大増税を押しつける一方で、大企業には二十兆円もの減税になります。三年間の復興特別法人税二・四兆円を差し引いても大企業は十七・六兆円の負担減です。これでは復興を理由にした庶民増税分法人税減税の穴埋めにされるだけであるということを指摘しておきます。また、復興予算の使い道は、いずれは東北にも好影響を与えるとの口実で被災地以外の地域での大企業支援にも使われており、国民的批判を浴びています。  議案第十六号「平成二十四年度青森県鉄道施設事業特別会計補正予算(第二号)案」について。  青い森鉄道における指定管理者による施設の保守管理に要する経費として百十九億八千二百三万三千円の債務負担行為の提案ですが、並行在来線経営分離によって生まれる赤字路線を県に押しつけるスキームのもとでの指定管理者による経費であり、青い森鉄道による線路使用料の毎年六億円の負担とともに県の財政を大きく圧迫しています。  議案第二十号「青森県道路法施行条例案」、議案第二十一号「青森県高齢者障害者等移動等円滑化のための道路、公園施設及び信号機等に関する基準を定める条例案」、議案第二十二号「青森県都市公園法施行条例案」の三つの議案については、二〇一一年八月二十六日に成立した地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(地域改革推進・第二次一括法)を受けて、基礎自治体への権限移譲と義務づけ、枠づけの見直しと条例制定権の拡大を進めるものの一環として提案されるものです。  日本共産党は、地域改革推進・第二次一括法が国民の生活と権利に広範囲に影響を与えるものであるにもかかわらず、わずかな審議で採決を強行したこと、また、構造改革路線と結びついた自公政権下地方分権改革推進委員会の勧告をそのまま推進するものであり、国の責任で守るべきナショナルミニマム社会保障を初め各分野で放棄し、国民生活を支える行政サービスの後退につながる重大な内容を含んでいるとして反対しました。  三つの議案に示されたそれぞれの基準がこれまでと変わらないものであるとのことですが、本法律の附則第百二十三条の検討条項による設置・管理基準などの条例委任の基準を従うべき基準から標準へ、標準から参酌すべき基準へとさらに引き下げていくための検討がなされる危険性を指摘しておきます。  議案第二十四号「国民健康保険県調整交付金に関する条例の一部を改正する条例案」は、国民健康保険定率国庫負担割合給付費等の三四%から三二%に引き下げ、都道府県調整交付金を七%から九%に引き上げるものです。各市町村国民健康保険の財源は危機的で、国庫負担を抜本的に引き上げることこそ求められています。今回の改正はこれに逆行するものです。  二〇一二年の法改定民主党政権が推進しようとしてきた国保広域化とは、国庫負担削減住民負担増滞納者締め上げという古い国保行政を一層強化する路線だということを指摘しておきます。  議案第二十七号「権利の放棄の件」は、社団法人青森肉用牛開発公社に対する一億一千五百六十五万四千三百七十九円の債権放棄についての提案ですが、昭和四十四年に設立された公社が県基幹種雄牛一花国知名度向上に貢献し、肉用牛生産基盤が強化されるなどの役割を果たしてきたものの、平成三年の牛肉輸入自由化などで公社経営が悪化し、平成十四年に解散しました。土地売却が決まっても県からの貸付金全額の返済には至りませんでした。  公社設立の際に国が関与し、そして国の進めた牛肉輸入自由化が破綻の原因になったということは、国の政策に翻弄させられてきたとも言えますが、同時に、国に追従してきた責任が問われます。肉用牛開発公社経営の失敗のツケが結局県民に押しつけられた今回の債権放棄は認めることはできません。  議案第二十八号「権利の放棄の件」は、社団法人青い森農林振興公社に対する二百二十七億四千七百二十八万二千四百七十一円の債権放棄についての提案ですが、県の損失補償を合わせると三百五十七億円に及ぶものであり、分収造林事業の甘さを指摘せざるを得ません。平成二十五年から県に移管された後、間伐や分収事業で得られる収益で債権放棄分の一部が戻ってくるとはいえ、今後の木材価格の動向も不透明であり、今回の放棄分には到底追いつくものではありません。  そもそも分収造林事業は、国の拡大造林を推進する施策に呼応し、県が昭和四十五年に財団法人青森県造林公社を設立し、事業を開始してきたものですが、肝心の国の政策が外材依存政策に舵を切り、八割弱が輸入木材となったことが日本の木材価格低迷の大きな要因になっています。その上、森林所有者に再造林できる価格保障、森林組合など林業事業体への支援など手だてをとってこなかった国の責任は重いものがあります。しかし、それと同時に、公社や県が国に追従し、莫大な債務をつくってきたこと、分収造林事業に協力してきた契約者に対し分収割合の見直しを迫る結果となったことなどの責任を自覚しなければなりません。よって、分収造林事業の失敗のツケを県民に押しつける結果となった債権放棄について認めることはできません。  以上をもって議案に対する一部反対討論を終わります。 23 ◯議長(西谷 洌) 賛成討論、九番蛯沢正勝議員の登壇を許可いたします。──蛯沢議員。 24 ◯九番(蛯沢正勝) 自由民主党の蛯沢正勝です。  賛成討論を行います。  本定例会に提出され、本日採決に付されますのは、議案第十三号から議案第十八号及び議案第三十六号の補正予算案七件、議案第十九号から議案第二十四号までの条例案六件、議案第二十五号から議案第三十四号までの単行議案十件であり、その全てに賛成及び同意するものです。  これらのうち、まず、議案第十三号「平成二十四年度青森県一般会計補正予算(第三号)案」について見解を申し上げます。
     今回の補正予算においては、震災関連経費として東日本大震災復興交付金基金の積み立てに要する経費及び八戸地域における医療産業クラスターの形成に向けた調査検討に要する経費を盛り込んでおります。  震災以降、県におかれましては、三村知事を先頭に、攻めの姿勢による創造的復興に向け懸命に取り組んでおられるところであり、今後も青森県復興ビジョンの一層の推進を期待するところであります。  このほか、八戸市立市民病院の産科病床整備に対する支援による産科医療体制の強化、県費単独事業の早期発注を可能とするゼロ県債の設定など、県民生活に深くかかわる喫緊の課題に対し、迅速かつ柔軟な対応を講じているところであり、今後も積極的な対応をお願いするものであります。  次に、今定例会に提出された二件の議案について見解を申し上げます。  まず、議案第二十七号「権利の放棄の件」、これは社団法人青森肉用牛開発公社に対する債権の放棄についてであります。  下北地域における肉用牛の生産拡大、基幹種雄牛第一花国知名度向上など、同公社が本県の畜産振興に果たした役割は大変大きなものであります。  平成十五年の解散以降、公社は所有地の売却を進めてきたところですが、長期借入金の返済を賄えるだけの売却益が得られず、結果として県民負担が生じることはまことに残念なことであります。  しかしながら、今後も地価の上昇が見込めない中、評価額を上回る金額で公社所有地を売却できる見通しであること、公社所有地は売却後においても採草地や放牧地として活用され、引き続き本県の畜産振興に寄与するものであることを踏まえ、今回の債権放棄はやむを得ないものであると考えます。  次に、議案第二十八号「権利の放棄の件」、こちらは社団法人青い森農林振興公社に対する債権の放棄についてであります。  同公社は、これまで約一万ヘクタールに上る森林の造成を通じ、水源の涵養や土砂災害の防止など県民生活を広く支える森林の公益的機能の発揮、加えて、山村地域の雇用創出など地域経済の振興に大きく貢献してまいりました。  輸入木材の増加に伴う木材価格の低迷や担い手の減少などにより分収造林事業は経営が悪化し、今般の民事再生計画の提出となったものであり、債権放棄額二百二十七億円は非常に大きな額であると認識しております。しかしながら、三村知事は、就任後速やかに新規造林の中止を決定し、低利資金への借りかえ等さまざまな支出抑制策を講じてきました。  また、県に移管される分収林が県民共通の公共財として今後も引き続き公益的機能の発揮が期待されること、民事再生手続により破産手続をした場合を上回る債権の弁済が受けられること、第三セクター等改革推進債の活用が平成二十五年度までの時限措置であること等、県民負担の可能な限りの軽減を最優先に考えれば、民事再生計画案への同意並びにその前提となる今回の債権放棄はやむを得ないものであると考えます。  いずれの議案についても多くの批判を覚悟の上で、判断を先送りすることなく、将来世代が背負うこととなる負担の拡大を今ここで食いとめることとした三村知事の判断を尊重すべきと考えるところです。  ただし、県にとってはこれからが正念場であります。特に、今後県に移管されることとなる分収林については、国に対しあらゆる支援策を粘り強く要請していただきたい。さらに、今回の判断及び今後の経営は、県民の理解と協力が大前提であるということを忘れず、誠実かつ丁寧な説明に努めていただくよう求めるものであります。  我々県議会も、県民の代表として、今後の経営を厳しく見きわめてまいりたいと考えております。  以上、賛成討論といたします。 25 ◯議長(西谷 洌) これをもって討論を終わります。    ──────────────────────       ◎ 議案採決    ────────────────────── 26 ◯議長(西谷 洌) これより議案の採決をいたします。  議案第三十三号「青森県公安委員会委員の任命の件」、本件に同意することに賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 27 ◯議長(西谷 洌) 起立総員であります。よって、本件は同意されました。  議案第三十四号「青森県公害審査会委員の任命の件」、本件に同意することに賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 28 ◯議長(西谷 洌) 起立総員であります。よって、本件は同意されました。  議案第二十七号「権利の放棄の件」、本件は所管委員長報告どおり原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 29 ◯議長(西谷 洌) 起立多数であります。よって、原案は可決されました。  議案第十三号、議案第十四号、議案第十六号、議案第十九号、議案第二十号から議案第二十四号まで、議案第三十号及び議案第三十一号号、以上十一件は所管委員長報告どおり原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 30 ◯議長(西谷 洌) 起立多数であります。よって、原案は可決されました。  お諮りいたします。ただいま議案第十三号「平成二十四年度青森県一般会計補正予算案」が可決されましたが、本件の字句、数字、その他の整理を要するものについては、その整理を本職に委任されたいと思いますが、これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 31 ◯議長(西谷 洌) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  議案第二十八号「権利の放棄の件」、本件は所管委員長報告どおり原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 32 ◯議長(西谷 洌) 起立多数であります。よって、原案は可決されました。  議案第十五号、議案第十七号、議案第十八号、議案第二十五号、議案第二十六号、議案第二十九号、議案第三十二号及び議案第三十六号、以上八件は所管委員長報告どおり原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 33 ◯議長(西谷 洌) 起立総員であります。よって、原案は可決されました。    ──────────────────────       ◎ 請願採決    ────────────────────── 34 ◯議長(西谷 洌) 次に、請願の採決をいたします。  請願受理番号第二号及び請願受理番号第四号、以上二件に対する委員長の報告はいずれも不採択であります。以上二件は所管委員長報告どおり不採択とすることに賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 35 ◯議長(西谷 洌) 起立多数であります。よって、請願受理番号第二号及び請願受理番号第四号は不採択とすることに決定いたしました。  次に、お諮りいたします。請願受理番号第三号、本件は所管委員長報告どおり採択とすることに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 36 ◯議長(西谷 洌) 御異議なしと認めます。よって、請願受理番号第三号は採択とすることに決定いたしました。  次に、お諮りいたします。委員会審査報告書中、特定付託案件について閉会中の継続審査の申し出があります。これを継続審査に付することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 37 ◯議長(西谷 洌) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。    ──────────────────────       ◎ 発議案上程    ────────────────────── 38 ◯議長(西谷 洌) 発議案が提出されましたので、お手元に配付してあります。  発議第二号及び発議第三号を一括議題といたします。    ──────────────────────       ◎ 発議案採決    ────────────────────── 39 ◯議長(西谷 洌) お諮りいたします。発議第二号及び発議第三号は、提案理由説明、質疑、委員会付託及び討論はいずれも省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 40 ◯議長(西谷 洌) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  これより発議案の採決をいたします。  発議第二号及び発議第三号、以上二件の原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 41 ◯議長(西谷 洌) 起立総員であります。よって、原案は可決されました。  なお、意見書の取り扱いについては本職に御一任願います。  以上をもって議事は全部終了いたしました。    ──────────────────────       ◎ 閉会あいさつ    ────────────────────── 42 ◯議長(西谷 洌) 知事の御挨拶があります。─知事。 43 ◯知事(三村申吾) 県議会第二百七十二回定例会の閉会に当たり、一言御挨拶を申し上げます。  今回の議会におきましては、去る十一月二十二日開会以来、本日まで十九日間にわたり、本議会に提案いたしました平成二十四年度青森県一般会計補正予算案など四十件の議案につきまして慎重な御審議をいただき、それぞれ原案どおり御議決、御同意並びに御認定をいただき、まことにありがとうございました。  その執行に当たりましては、審議の過程において議員各位からいただきました御意見を十分尊重し、最善の効果をおさめるよう誠意を持って努力していきたいと思います。  さて、本年も余すところわずかとなりました。ことしは東日本大震災からの復興元年と位置づけ、震災をばねに県民の暮らしと本県産業の更なるレベルアップを図る創造的復興を加速させ、県を挙げて県経済の活性化、そして県民の生命と暮らしを守るための取り組みに全力を注いできました。  その結果、有効求人倍率が二十年ぶりに〇・六倍台に上昇するなど改善傾向にある雇用環境を初め、震災以降減少しておりました観光客も順調に回復するなど、さまざまな分野で明るい兆しが見え始めております。  このようなよい流れを維持し、向上させていくため、明年につきましても攻めの姿勢で各種施策に全力で取り組んでまいる所存であります。  また、国の明年度の予算編成や地方財政対策等につきましては、極めて不透明な状況にありますが、国の制度改正や地方交付税の動向等による地方財政への影響について最大の関心を持って注視していくとともに、衆議院議員総選挙後に発足する政府に対しましても、地方財政の充実強化を強く求めていく所存でありますので、引き続き議員各位の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。  歳末を迎え、議員各位におかれましては、一層多事多端のこととお察しいたしますが、御自愛の上、よい年を迎えられますよう心からお祈り申し上げ、閉会の御挨拶といたします。ありがとうございました。 44 ◯議長(西谷 洌) これをもって第二百七十二回定例会を閉会いたします。 午後一時四十九分閉会 Copyright © Aomori Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...