○再 開 午前11時22分
26
◯滝沢委員長
休憩前に引き続き
委員会を開きます。
それでは、
企画政策部関係の
審査を行います。
なお、本日
情報システム課宮IT専門監が欠席となっております。
それでは、
特定付託案件について
質疑を行います。
質疑は、
所管外にわたらないよう簡明に願います。
質疑はありませんか。──
花田委員。
27
◯花田委員
青森・
ソウル線に係るこれまでの県の
取り組みについてお伺いしたいと思います。
青森・
ソウル線は、今、
外貨獲得のための
ツールとなっておりますけれども、
震災の
影響に伴う
韓国人客の落ち込みを補っていくために、
青森の
日本客の送客をふやして
路線を下支えすることが今求められておりますし、これからも求められていくことであると思いますが、
運航再開以降の
利用状況及びこれまでの県の
取り組みについてお伺いします。
28
◯山谷交通政策課長
昨年10月30日からの
青森・
ソウル線の
運航再開に当たって、
大韓航空からは、
利用率70%を
目標とするよう要請されておりました。そのため、県では、
震災の
影響等によって減少が予想された
外国人需要を喚起するため、
大韓航空や
韓国のマスコミ、
旅行代理店等に
本県の
放射線量に関するデータを随時提供するとともに、11月に開催された
ソウルランタン祭りでは、
立佞武多の展示や
青森県の広報・
体験ブースを設置して
PR等に努めてまいりました。
さらに、
外国人の
減少分を
青森からの送客で補うため、
運航再開から2カ月間における
青森からの送
客目標として、対前年
実績プラス2,000名の
数値目標を掲げ、官民で
組織する
青森空港国際化促進協議会と協力しながら取り組んできたところでございます。
その結果、
運航再開後2カ月間の
利用率は78.8%、
青森からの送客数は、対前年同期の2,063名に対して
プラス2,352名の4,415名となり、
関係機関の御協力によりまして
目標を達成することができました。
しかし、
震災により
運休となるまで、
青森・
ソウル線は、今、
委員より御指摘がありましたとおり、
利用者のうち約7割を
外国人が占めており、
本県にとって貴重な
外貨獲得の
ツールとなっておりました。しかし、
運航再開後の2カ月間の
利用状況では、
外国人の占める
割合が27.8%に減少しております。1月に入って36.7%に上向いてきておりますが、
震災の
影響に加えて、記録的な
円高が要因となりまして
外国人の
利用が伸び悩んでいる
状況となっております。
しかし、このような
状況下にあっても、
大韓航空においては、県がこれまで
韓国で行ってきた安全・安心へのPR、美しい自然や温泉など
本県の
観光資源に対する高い評価に裏づけられた
韓国からの底が
たい観光需要、さらには、
平成7年の空路開設以来、
青森・
ソウル線の
維持拡大のために
本県と
大韓航空が互いに
信頼関係を築きながらともに歩んできた道のりにおいて、これまで
リーマンショックやSARS、
ウォン高などさまざまな障害を協力して乗り越えてきた実績、これを踏まえ、3月25日からの
サマースケジュールにおいて週4便とすることを決定したところでございます。
以上です。
29
◯花田委員
ありがとうございました。
外国人が3割弱と非常に少ない中、これからどんどん
割合が戻っていくことを祈念しております。
円高という話しがありましたが、先ほど、
日本国のほうで金融の
緩和政策、1兆円追加ということもありまして、ある
程度の
円安と
株高方向には持っていっているような流れですが、それに加えて、いち早くこの改善がなされるよう県のほうでの
取り組みをお願いしたいと思います。
続きまして、
青森・
ソウル線が3月25日から週4便となっておりますけれども、
震災の
影響等がいまだ残っておりまして、
日本客で
路線を下支えしていくのは難しい
状況となっております。このような
状況下で
青森・
ソウル線の
利用者拡大を図っていくためには、これまでなかったような斬新な
取り組みが必要になると考えますが、週4便体制を維持していくための新たな
取り組みについてお伺いします。
30
◯山谷交通政策課長
週4便体制を維持していくためには、安定した
利用率の確保が求められております。そのため、県では、既に昨年12月に済州特別自治道と友好交流協定を締結し、これに基づき、2月15日から済州道
職員を交通政策課に研修生として受け入れております。
今後、世界自然遺産交流やウォーキング、トレッキング等の交流を
促進していくほか、2月9日から25日まで、ソウル市内の高級日本食店において「
青森 日本酒フェア」を開催し、県産酒を切り口とした
本県観光のPRを行っております。
大韓航空や
韓国の旅行代理店では、
韓国人需要が本格的に回復するのは春以降になるとの見通しを示しており、
青森・
ソウル線の安定した
利用率を確保していくためには、
震災の
影響や
円高に負けない
本県の魅力や安全を
韓国の
皆様に直接お伝えしていくことが何よりも重要になるというふうに考えております。
そのため、引き続き
韓国からマスコミを招聘し、
韓国人自身の目で見た
本県の姿を伝えていただくとともに、
本県の新しい魅力の創造や情報発信を強化していくためのさまざまな方策について、
関係機関と協力して現在検討を進めているところでございます。
また、これにあわせて、
韓国への高等学校等の修学旅行の
促進や、仁川空港経由でのアジア・ヨーロッパ諸国への乗り継ぎ、ビヨンド・ソウルの
促進など、
本県からの
利用促進にも取り組んでいくこととしております。
以上です。
31
◯花田委員
この
ソウル線以外にもアジアの地域からの積極的な誘客というものが必要になってくると思います。すなわち
外貨獲得という観点においては、アジア地域からのお客様を積極的に誘致するということは非常に大事でありまして、その定期便の就航となれば難しいかもしれませんが、そのかわりに国際チャーター便、そういった形などで誘致することは、重要な戦略であると考えております。
平成22年度の実績では、
青森空港へのチャーター便の乗り入れが40便だったのに対しまして、お隣の函館空港には276便、約7倍近くも乗り入れていることになっております。
チャーター便をもっと積極的に誘致すべきだと考えますが、県の
取り組みについてお伺いします。
32
◯山谷交通政策課長
県では、アジア地域からの積極的な誘客が、海外との交流拡大や
外貨獲得、観光客の増加による
本県経済の
活性化につながるものと考え、今年度から、アジア地域からの国際チャーター便の積極的な誘致事業に取り組んでおります。
昨年3月11日に
発生した
東日本大震災の
影響により、海外からの旅行需要が激減したため、当面は海外からのこの需要を喚起することが重要と考えておりまして、
韓国、台湾のマスコミ、旅行会社の招聘や県内
放射線量等の正確な情報提供など、
本県の安全・安心について海外に対して積極的にPRするとともに、台湾等の航空会社に対して、チャーター便運航について強く働きかけを行っております。
昨年7月には、知事をトップとするミッション団が台湾の航空会社及び旅行会社等に対してチャーター便就航要請を行った結果、10月22日から台湾チャーター便の就航が実現するなど、現在、4月から1月まで27便の国際チャーター便が就航しております。
また、1月には、佐々木副知事が台湾の航空会社や旅行代理店を訪れまして、チャーター便の実施についての具体的な打ち合わせを行ったところであり、県では、今後大きな伸びが期待される台湾、香港、中国をターゲットとして引き続き知事のトップセールスを実施するとともに、航空会社や旅行会社とのネットワークの一層の強化を図っていくこととしています。また、航空自由化、オープンスカイ化等、新たな航空業界の動向を注視するとともに、道南地域・
青森県等の広域観光にも力に入れ、
関係機関と連携して東アジアからの国際チャーター便誘致に積極的に取り組んでいくこととしております。
以上です。
33
◯花田委員
ありがとうございました。
台湾へのミッション団が去年あったということでございますけれども、またことしもそういうものがあるのであれば、私もぜひ参加させていただきたいと思っております。
県のこれからの
取り組みをますます
活性化していただけますことをお願いしまして、質問を終わらせていただきます。
34
◯滝沢委員長
ほかに
質疑はございますか。──
奈良岡委員。
35 ◯
奈良岡委員
人づくり戦略チームの
取り組みについて質問をさせていただきたいと思います。
とかく
組織には、
県庁組織であれ一般の会社、企業であれ、あるいは社会であれ、存続・発展のためには、究極に近いほど人づくりというものが大切なことで、それが
目標と言っても過言ではないと思います。
そこで質問をいたしますが、人づくり戦略チームではこれまでどのような
取り組みを行ってきたか、また、その成果についてお伺いしたいと思います。
36 ◯櫻庭人づくり戦略チームリーダー
お答えします。
県では、人財の育成は未来の
青森県づくりの基盤であるとの考えから、「あおもりを愛する人づくり戦略」を策定し、「あおもりの未来をつくる人財の育成」と「あおもりの今をつくる人財の育成」に向け、さまざまな
取り組みを全庁的に進めております。
人づくり戦略チームが実施しております主な
取り組みといたしましては、「あおもりの未来をつくる人財の育成」については、地域ぐるみのキャリア教育を
推進するため、学校、企業、NPOなどの連携により、職業講話や仕事を紹介するイベントなどを行っております。また、高校生が職業上の具体的な
目標を持ち、果敢に挑戦する力を身につけることを目的とした講座の開催や、将来のリーダーに成長できる人財の育成を目指す全国規模のサマーセミナーヘの
派遣などを行い、参加した高校生からは、「生きること、働くことについて考える契機になった」などの意見が上がっているほか、昨年度サマーセミナーに参加した高校生みずからが東北新幹線全線開業前夜祭イベントを主催するなど、地域
活性化の
取り組みを行っている事例もございます。
また、「あおもりの今をつくる人財の育成」では、
平成20年度から、
本県の地域経済や地域おこしを牽引するチャレンジ精神あふれる人財を育成するため、「あおもり立志挑戦塾」を開催し、これまで88名の塾生が塾を修了しており、塾生の多くが同世代の仲間との交流や講話を通じて刺激を受け、高校生向けの社会人講話の実施やキャリア教育支援のNPO法人の設立、また、十和田バラ焼きゼミナールの企画メンバーの一人として地域イベントを実施するなど、自分の会社や地域においてさまざまなチャレンジをしているところでございます。
37 ◯
奈良岡委員
ありがとうございます。
私はその成果についても伺いたかったのですが、人づくりの成果そのものはなかなか見えてこないので、それは特にこだわりません。いろいろ多くの
取り組みをされているということで理解をいたしました。
次の質問をさせていただきますが、人財育成のために、
県民総ぐるみで取り組んでいると思われますが、人づくり戦略
推進に当たって、具体的に地域がどのようにかかわってきたかを伺いたいと思います。
38 ◯櫻庭人づくり戦略チームリーダー
人財育成に向けた
取り組みを効果的に
推進していくためには、県だけではなく、地域と一体となり、
県民総ぐるみで取り組んでいくことが重要であります。そのため、県では、人づくり戦略の
推進に向けた気運醸成、
関係機関相互の連携強化を図るため、県内の経済団体、医療・福祉、教育、NPO等の
関係団体をメンバーとする
青森県人づくり戦略
推進会議を設置し、各
関係主体の
取り組みの
促進を図ってきております。
地域の
方々が人財育成に具体的にかかわった事例としましては、
平成21年度から22年度において、キャリア教育をプロデュースする人財の育成のための講座を開催し、また、子供たちに仕事に対する考えやきっきけ、夢を語ってくれる人をユメココ人として登録し、その
方々が学校での職業講話などを行っており、地元の
方々みずからが人財育成に取り組む動きとなっているものと思っております。
また、
平成20年度から実施しております「あおもり立志挑戦塾」では、先ほども申し上げましたが、塾の修了生が「あおもり立志挑戦の会」を設置し、塾のサポートを通じて地域経済や地域づくりを牽引するリーダーの育成に
貢献しているとともに、修了生が学校に出向いて、子供たちに夢を実現するための生き方を伝えるなど職業講話や仕事を紹介するイベントを行っており、地域の人財育成に
貢献しているものと考えております。
39 ◯
奈良岡委員
人づくりにつきましては、先ほどの御答弁と今の御答弁で全庁的に、あるいは地域と一緒になってということで、やはりそうした連携、あるいは人づくりが世代間で継承されていくということも大切だと思います。大人から若者へ、そして子供へ、先輩から後輩へ、そうした時間の流れをつくって、それが人づくりにつながっていく、世代間のつながりが強くなっていくというような
取り組みになればいいなと私も希望しております。
そこで最後の質問ですが、これまでのこの
取り組みを踏まえて、今後どのように取り組んでいくのか、お知らせをいただきたいと思います。
40 ◯櫻庭人づくり戦略チームリーダー
県は、これまで、子供たちへのキャリア教育の普及を図るとともに、地域経済や地域おこしを牽引するリーダー育成など、チャレンジ精神あふれる人財の育成に努めてきたところですが、人財育成は、中長期的な視点と持続的・継続的な
取り組みを進めていくことが重要であり、これらの
取り組みを今後とも継続させていくことが必要です。
このため、あおもりの未来をつくる人財育成については、今年度、キャリア教育の指針を策定する予定をしております県教育
委員会との連携を図りながら、今後、子供たちが将来の夢や志を形づくり、自己の
目標に向かって果敢に挑戦する
環境づくりを進めていきたいと考えております。
また、あおもりの今をつくる人財については、引き続き、地域経済や地域おこしを牽引するリーダーを育成するとともに、各企業、地域の自発的な人財育成の
取り組みが
促進されるよう、
県民総ぐるみによる人財育成の気運の隆盛を図っていきたいと考えております。
41 ◯
奈良岡委員
御答弁、るるありがとうございました。
冒頭、
組織が、社会が存続・発展するには、やはり最終的な目的に近いところに人づくりというものがあるのではないかと申し上げました。成果が具体的に出にくくても、とても大切なことを人づくり戦略チームはされていると思いますし、いろいろこの戦略や事業を拝見しても、いろいろ頑張っていらっしゃるなという印象を持ちました。
教育とか人づくりについて、まだまだ不足な私がこうあるべきだということはとても言えないのですが、ただ、事業の中でちょっと比較的弱いなという印象は、子供たち、小学生低学年の可能性のある、より柔軟で発想が豊かな子供たちに対しての人づくりというものにも少し何かしらの焦点を当てていただければなと思います。超一流とか超有名とか、そういう
方々でなくて、本物の人、本物の作品、そうした本物に子供たちが触れることで、我々大人が感じないこと、我々がもう及びもつかないことの発想とか想像力、それが子供だからできるというようなことがあろうかと思います。それは10年後、20年後どういう形になるかわかりませんけれども、私としては、その人づくり戦略の中で、柔軟で発想豊かな子供に対して本物に触れる機会をつくるということも大切な事業の一つにされ、
計画の中でいろいろ検討されてはいかがかなということを要望として、終わらせていただきます。
ありがとうございます。
42
◯滝沢委員長
ほかに
質疑はございますか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって
企画政策部関係の
審査を終わります。
以上をもって、
総務企画委員会を終わります。
御苦労さまでした。
○閉 会 午前11時45分
Copyright © Aomori Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...