12 ◯議長(高樋 憲)
早川治警察本部長。
13
◯警察本部長(早川 治) 去る八月二十四日付で青森県
警察本部長を命ぜられました早川治でございます。
県民の皆様が安全で安心して暮らすことができるよう青森県の治安維持のため全力を尽くしてまいる所存でございますので、
県議会議員の皆様方には、どうか、御指導、御鞭撻、また、青森県警察に対する引き続きの御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
14 ◯議長(高樋 憲)
野川明輝警務部長。
15
◯警務部長(
野川明輝) 去る八月十七日付で青森県
警察本部警務部長を拝命いたしました
野川明輝と申します。
県民のため全力で職務に取り組んでまいる所存でございますので、御指導、御鞭撻のほどをよろしくお願いします。
16 ◯議長(高樋 憲) 日程に入ります。
──────────────────────
◎ 会 期 決 定
──────────────────────
17 ◯議長(高樋 憲) 会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。会期は、本日から十月十一日までの二十日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
18 ◯議長(高樋 憲) 御異議なしと認めます。よって、会期は、本日から十月十一日までの二十日間と決定いたしました。
──────────────────────
◎
会議録署名議員指名
──────────────────────
19 ◯議長(高樋 憲)
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員に、十四番
高橋修一議員、二十七番
岡元行人議員、四十六番
中村寿文議員を指名いたします。
──────────────────────
◎ 議案上程及び
提案理由説明
──────────────────────
20 ◯議長(高樋 憲) 知事より、お手元に配付のとおり議案等が送付されましたので、御報告いたします。《登載省略》
議案第一号から議案第二十号まで及び報告第一号から報告第二十四号までを一括議題とし、知事の説明を求めます。――知事。
21 ◯知事(三村申吾) おはようございます。
ただいま上程されました
提出議案の御説明に先立ち、議長のお許しを得て、長年にわたり
県議会議員として、また
県議会議長として県政に御貢献されました故
太田定昭先生、同じく、長年にわたり
県議会議員として、また県議会副議長として県政に御貢献されました故
小比類巻雅明先生の御逝去に対し、謹んで哀悼の意を表します。
それでは、本日ここに、県議会第二百六十七回定例会の開会に当たり、上程されました議案の主なるものについて、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと思います。
まず、議案第一号「平成二十三年度青森県
一般会計補正予算案」について御説明をいたします。
今回の
補正予算は、「
東日本大震災」
生活再建・
産業復興対策関連経費について所要の
予算措置を講ずることとしたほか、
公共事業及び
国庫補助事業等について、国からの
割り当て見込み額等に基づき事業費の補正を行うとともに、当初
予算編成後の事態の推移等に対処し、三次医療圏に係る
地域医療再生計画に基づく事業の実施及び支援に要する経費等について所要の
予算措置を講ずることといたしたものであります。
その結果、今回の
補正予算額は
歳入歳出とも七十億七千四百八十万円余となり、これと
既決予算額とを合計いたしますと、平成二十三年度青森県
一般会計の
予算規模は七千五百七十七億五千八百二十万円余となります。
以下、計上の主なるものについて、款を追い御説明申し上げます。
総務費については、企画費において、青森―
佐井航路維持のため、
運航事業者の欠損に対して補助を行っている地元市村への支援に要する経費四千二百万円余を計上するとともに、本年十月三十日から運航が再開される青森―ソウル線の利用促進を図るため、本県の安全性に係る情報発信及び
モニターツアーの実施に要する経費として三百六十万円余を計上いたしました。
また、防災費において、
被災者生活再建支援制度の安定的な運営を図るため、各都道府県が拠出する
被災者生活再建支援基金に対する本県分の出資金として十億七千万円余を計上いたしました。
民生費については、
社会福祉費において、
介護基盤緊急整備等臨時特例基金を活用し、市町村が地域支え合い活動の
立ち上げ支援等を行うのに要する経費に対する助成として一億円を計上するとともに、
老人福祉施設等における
防災対策や介護の
ユニット化のための改修等に要する経費に対する助成として二億千六百五十万円を計上いたしました。
また、
児童福祉費において、
青森地域保健医療圏地域医療再生計画に基づき
県立医療療育センターを
診療所併設の
福祉型施設へ転換するための改修、増築に係る実施設計に要する経費として五千七十万円余を計上いたしました。
環境保健費については、
公衆衛生費及び医薬費において、三次医療圏に係る
地域医療再生計画に基づく事業の実施及び支援のための基金の造成に要する経費として十五億円を計上するとともに、県全域を対象とする三次医療圏における
医療機能の強化及び連携促進、がん・
脳卒中対策、救急・
災害医療体制の整備等に係る取り組みの充実強化に要する経費として一億八千三百八十万円余を計上いたしました。
また、
公害対策費において、
環境放射線等の調査体制を強化するため、
モニタリングポスト等を整備するのに要する経費として一億千二百四十万円余を計上いたしました。
農林水産業費については、
畜産業費において、津波により被害を受けた
共同畜産施設・機械の復旧に要する経費に対する助成として一億七千五百万円を計上いたしました。
商工費については、
東京電力福島第一
原子力発電所事故により大きな影響を受けている
台湾向けリンゴ輸出及び台湾からの誘客対策を早急に実施する必要があることから、商工費及び観光費において、台湾の
小売バイヤー等を本県に招聘して行う
生産現場視察や関係者との意見交換の実施に要する経費に対する助成等に要する経費として三百万円余を計上するとともに、旅行商品の造成や観光需要の回復を図るため、台湾の
マスコミ等を招聘し本県の安全性をアピールするのに要する経費として百三十万円余を計上いたしました。
土木費については、港湾費において、八戸港内を航行する船舶の安全確保を図るため、港内に堆積した土砂等について
災害復旧事業と一体でしゅんせつ、撤去するのに要する経費として三億五千百七十万円余を計上いたしました。
災害復旧費については、
農林水産施設災害復旧費において、八戸第三魚市場における
HACCP対応型荷さばき施設等の復旧に要する経費に対する助成として十五億千六百六十万円余を計上いたしました。
以上が
歳出予算の概要であります。
次に、歳入について申し上げます。
今回の
補正予算の主なる財源としては、歳出との関連等において、
国庫支出金及び繰入金を計上したほか、
特別交付税十億三千八百万円及び
普通交付税一億六千二百六十万円余を計上いたしました。
以上が議案第一号「平成二十三年度青森県
一般会計補正予算案」の概要であります。
このほか、上程されました議案の主なるものについて御説明申し上げます。
議案第二号から議案第九号までは、
特別会計七件及び
企業会計一件の
予算補正に係るものであります。
その主なるものとして、議案第八号「平成二十三年度青森県
小規模企業者等設備導入資金特別会計補正予算案」は、
復興事業計画に基づいて施設等の
復旧事業等を行う
被災中小企業者等に対して財団法人21あ
おもり産業総合支援センターが行う
貸し付け事業の円滑化を図るための基金の造成に要する経費に対する貸付金として二十億四千二百九十万円余を計上いたしました。
議案第九号「平成二十三年度青森県
病院事業会計補正予算案」は、三次医療圏に係る
地域医療再生計画に基づき、
県立中央病院において非常用電源の供給体制を強化するのに要する経費として四千六百万円を計上いたしました。
条例案については、議案第十号から議案第十三号までの四件を提案いたしております。
その主なるものとして、議案第十号「青森県
スポーツ推進審議会条例案」は、
スポーツ基本法が制定されたことに伴い、同法の規定に基づき青森県
スポーツ推進審議会を設置するものであります。
その他の議案は、議案第十四号から議案第二十号までの七件、報告案件は二十四件であります。
その主なるものとして、議案第十六号「青森県
教育委員会委員の任命の件」は、青森県
教育委員会委員鈴木秀和氏の任期が来る十月九日をもって満了いたしますので、後任の委員として同氏を再任いたしたく、御同意を得るためのものであります。
議案第十七号「青森県
公安委員会委員の任命の件」は、青森県
公安委員会委員阿保耀子氏の任期が来る十月十日をもって満了いたしますので、後任の委員として今井高志氏を任命いたしたく、御同意を得るためのものであります。
議案第十八号から議案第二十号までの三件は、平成二十二年度の決算の認定を求めるものであります。
また、報告第十七号から報告第二十一号までの五件は、
地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づき、平成二十二年度の決算に係る
健全化判断比率及び
資金不足比率について報告するものであり、いずれの比率も
早期健全化基準または
経営健全化基準を下回っております。
次に、専決処分した事項の報告及び承認を求めるの件について御説明いたします。
報告第一号「青森県
県税条例の一部を改正する条例」は、
東日本大震災における
原子力発電所の事故による災害に対処するための地方税法及び
東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律が平成二十三年八月十二日に公布され、同日から施行されることとなったことに伴い、速やかに青森県
県税条例の一部を改正する必要が生じましたが、議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認め、本職において専決処分をいたしたものであります。
以上をもちまして、
提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職を初め関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
何とぞ、慎重御審議の上、
原案どおり御議決、御同意、御認定並びに御承認を賜りますようお願い申し上げます。
以上であります。
──────────────────────
◎
一般会計及び
特別会計決算の説明
──────────────────────
22 ◯議長(高樋 憲) 次に、
一般会計及び
特別会計決算について
会計管理者の説明を求めます。――
会計管理者。
23
◯会計管理者(
木村正則) 平成二十二年度青森県
一般会計及び
特別会計の
歳入歳出決算について、その概要を御説明申し上げます。
初めに、
一般会計の
決算規模について申し上げます。
歳入歳出予算現額七千七百七十六億四千六百十九万余円に対し、
歳入決算額は七千三百五十一億四千三百四十九万余円、
歳出決算額は七千二百三十七億三千四百七十九万余円となり、
歳入歳出差し引き百十四億八百七十万余円の
歳計剰余金が生じました。
このうち、翌年度に繰り越しすべき財源八十八億九千二十四万余円を差し引いた
実質収支額は二十五億千八百四十五万余円の黒字となっております。
この
実質収支額の二分の一以上に相当する十二億五千九百二十二万余円は、
地方自治法に基づき青森県
財政調整基金に積み立てられ、
歳計剰余金の残額百一億四千九百四十七万余円は平成二十三年度の
一般会計の歳入に組み入れられました。
以上の決算額を前年度と比較すると、歳入においては、百二十七億五千五十八万余円、率にして一・七〇%減少し、歳出においても、百九十一億五千三十六万余円、率にして二・五八%減少しております。
次に、
一般会計の歳入について申し上げます。
歳入予算現額七千七百七十六億四千六百十九万余円に対し、調定額は七千六百四十二億四千五百四十万余円、
収入済み額は七千三百五十一億四千三百四十九万余円、
不納欠損額は二億六千八百十六万余円、
収入未済額は二百八十八億三千三百七十四万余円となりました。
収入済み額の主なものについて、前年度との比較及びその主な
増減内容を申し上げます。
県税は、千二百三十八億七千三百三万余円で、前年度と比較すると、十四億五千八百二十八万余円、率にして一・一六%減少しております。これは、
核燃料物質等取扱税が三十九億四千六百六十七万余円増加した一方、
法人事業税が四十億五百九十万余円、
個人県民税が十七億千九百二十万余円減少したこと等によるものであります。
地方交付税は、二千二百二億六千六百五十六万余円で、前年度と比較すると、百六億七千六百五十四万余円、率にして五・〇九%増加しております。これは、
普通交付税が百四億五千六百五十八万余円増加したこと等によるものであります。
国庫支出金は、千二百十九億八千七百六十万余円で、前年度と比較すると四百三十一億六千九百三万余円、率にして二六・一四%減少しております。これは、
国庫負担金が四十三億七千七百九十四万余円増加した一方、
国庫補助金が四百八十一億二百四万余円減少したこと等によるものであります。
県債は、千九十一億五千五百七十万円で、前年度と比較すると、四十九億八千二十万円、率にして四・三六%減少しております。これは、
一般単独事業債が六十七億五千百万円減少したこと等によるものであります。
不納欠損額は、二億六千八百十六万余円で、前年度と比較すると、千三百四十二万余円、率にして五・二七%増加しております。
不納欠損額の主なものとしては、県税の二億三千三百二十八万余円が挙げられます。
収入未済額は、二百八十八億三千三百七十四万余円で、前年度と比較すると、七十億四千百三十六万余円、率にして三二・三一%増加しております。
収入未済額の主なものとしては、諸収入の
県境不法投棄産業廃棄物処理の
行政代執行分の二百四十五億七百五十六万余円、県税の三十五億四千二百五十一万余円が挙げられます。
次に、
一般会計の歳出について申し上げます。
歳出予算現額七千七百七十六億四千六百十九万余円に対し、
支出済み額は七千二百三十七億三千四百七十九万余円、翌
年度繰越額は四百六十七億四千九百二十七万余円、不用額は七十一億六千二百十二万余円となりました。
支出済み額の主なものについて、前年度との比較及びその主な
増減内容を申し上げます。
民生費は、八百八十九億八千七百五十九万余円で、前年度と比較すると、八十億四千九百八十二万余円、率にして八・三〇%減少しております。これは、
老人福祉費が五十七億五千九百四十六万余円減少したこと等によるものであります。
商工費は、七百三十八億五千六百八十六万余円で、前年度と比較すると、二百三十億八千九百七十六万余円、率にして四五・四八%増加しております。これは、
中小企業振興費が九十八億七千七百六十六万余円増加したこと等によるものであります。
土木費は、八百三十五億二千九百八十九万余円で、前年度と比較すると、二百十九億二千八百四十四万余円、率にして二〇・七九%減少しております。これは、
新幹線建設対策費が五十一億七千九百五十万余円減少したこと等によるものであります。
教育費は、千五百三億千三百七十六万余円で、前年度と比較すると、四億二千六百六十七万余円、率にして〇・二八%増加しております。これは、
教育行政費が十九億千六百五十一万余円減少した一方、
学校建設費が二十三億六千四百万余円増加したこと等によるものであります。
公債費は、千二百十八億九千九十八万余円で、前年度と比較すると、四十四億四千四百六十六万余円、率にして三・七八%増加しております。これは、
公債費特別会計繰出金が四十五億千六百五十五万余円増加したこと等によるものであります。
翌
年度繰越額は、四百六十七億四千九百二十七万余円で、前年度と比較すると、二十四億四千五百九十五万余円、率にして五・五二%増加しております。翌
年度繰越額に係る事業数は、
継続費逓次繰越額二事業、
繰越明許費繰越額百三十八事業及び
事故繰り越し繰越額百十五事業であります。
以上が
一般会計の
歳入歳出決算の概要であります。
次に、
特別会計の決算について申し上げます。
特別会計は、青森県
公債費特別会計を初めとする十三
特別会計の合計額について申し上げます。
特別会計の決算額は、
歳入歳出予算現額二千九十七億六千六百四十八万余円に対し、
歳入決算額は二千百二十一億六千百六十六万余円、
歳出決算額は二千七十六億千四百八十四万余円となり、
歳入歳出差し引き四十五億四千六百八十一万余円の
歳計剰余金が生じました。
この
歳計剰余金は、各
特別会計ごとに平成二十三年度の歳入に組み入れられました。
以上の決算額を前年度と比較すると、歳入においては、百四十二億二千九百三十一万余円、率にして七・一九%増加し、歳出においても、百三十四億二千五百八十万余円、率にして六・九一%増加しております。
歳出の増減の主なものとして、青森県
鉄道施設事業特別会計が百三十八億千九百九十六万余円の増加、青森県
公債費特別会計が五十億五千六百四十七万余円の増加、青森県
小規模企業者等設備導入資金特別会計が四十六億五千六百三十三万余円の減少となっております。
不納欠損額は、四十四万余円で、前年度と比較すると、三千四十一万余円、率にして九八・五六%減少しております。
収入未済額は、六億七千七十五万余円で、前年度と比較すると、千九百三十九万余円、率にして二・九八%増加しております。
収入未済額の主なものとしては、青森県母子寡婦福祉資金
特別会計の二億三千七百九十三万余円が挙げられます。
翌
年度繰越額は六億二千二十一万余円となっております。翌
年度繰越額に係る事業数は、四
特別会計の十三事業であります。
以上、平成二十二年度の
一般会計及び
特別会計の
歳入歳出決算の概要について御説明申し上げました。
──────────────────────
◎ 青森県工業用水道事業会計決算の説明
──────────────────────
24 ◯議長(高樋 憲) 次に、青森県工業用水道事業会計決算について県土整備部長の説明を求めます。――県土整備部長。
25 ◯県土整備部長(大澤健治) 平成二十二年度青森県工業用水道事業会計の決算について、その概要を御説明申し上げます。
初めに、工業用水道の給水実績について申し上げます。
八戸工業用水道の料金対象使用水量は、予算目標一億二千二百六十二万七千三百七十三立方メートルに対し給水実績は一億一千六百四十九万一千九百十九立方メートルとなり、その達成率は九五・〇%となっております。
六ヶ所工業用水道の料金対象使用水量は、予算目標六十六万二百三十立方メートルに対し給水実績は六十六万二千四百六十五立方メートルとなり、その達成率は一〇〇・三%となっております。
次に、損益計算書における収益的収入及び支出について御説明申し上げます。
収益的収入九億九十五万余円に対し、収益的支出は六億八千九百十万余円となっております。
収益的収入の内訳は給水料金収入八億八千九百八十一万余円が主なるものであり、収益的支出の内訳は、営業費用六億二千四百七万余円、営業外費用六千五百三万余円となっております。
以上の結果、差し引き二億一千百八十四万余円の純利益を生じました。この純利益は、地方公営企業法第三十二条第一項及び第二項の規定に基づき、減債積立金千五十九万余円、建設改良積立金二億百二十五万余円に積み立てすることとしております。
以上、平成二十二年度青森県工業用水道事業会計の決算の概要について御説明申し上げました。
──────────────────────
◎ 青森県病院事業会計決算の説明
──────────────────────
26 ◯議長(高樋 憲) 次に、青森県病院事業会計決算について病院事業管理者の説明を求めます。――病院事業管理者。
27 ◯病院事業管理者(吉田茂昭) 平成二十二年度青森県病院事業欠損金の資本剰余金による処理及び平成二十二年度青森県病院事業会計の決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
最初に、平成二十二年度青森県病院事業欠損金の資本剰余金による処理について御説明申し上げます。
県立中央病院及びつくしが丘病院の平成二十二年度末の累積欠損金について、資本剰余金のうち医療器械等の固定資産の取得に充てたものを除いた負担金等を取り崩して、累積形式欠損金三十九億四千二百十七万余円を処理するものであります。
次に、平成二十二年度青森県病院事業会計の決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
まず、診療実績による延べ患者数等について御説明いたします。
中央病院においては、延べ患者数は、入院二十一万六千四百七十八人、外来三十万八千九百四十三人、合計五十二万五千四百二十一人となり、前年度の実績と比較いたしますと、震災等の影響もあり、入院は三千四百三十七人、一・六%減少し、外来は四千四百八十七人、一・四%減少しました。また、病床利用率は八四・一%となり、前年度に対し一・四ポイント減少いたしました。
つくしが丘病院においては、延べ患者数は、入院七万百七十五人、外来二万四千九百八十人、合計九万五千百五十五人となり、前年度の実績と比較しますと、入院は六百七十人、一・〇%増加し、外来は二千八百八十九人、一三・一%増加しました。また、病床利用率は八三・六%となり、前年度に対し一七・八ポイント増加しました。
次に、損益計算書における収益的収入及び支出について御説明いたします。
中央病院においては、病院事業収益百八十一億二百八十一万余円、病院事業費用百三十億五百四十五万余円(後刻「百八十三億五百四十五万余円」に訂正)となり、差し引き二億二百六十四万余円の純損失を生じ、当年度末における累積赤字額は三十六億三千二百十七万余円となりました。
収益の主なものは、入院収益百十八億一千五百八十五万余円、外来収益四十億三千五百七十八万余円です。
費用の主なものは、給与費八十三億七千四十五万余円、材料費五十八億二千二十四万余円であります。
つくしが丘病院においては、病院事業収益十九億五千五百三万余円、病院事業費用十八億八千六百三十二万余円となり、差し引き六千八百七十一万余円の純利益を生じ、当年度末における累積赤字額は八億二千三百三十一万余円となりました。
収益の主なものは、入院収益十一億四百八十万余円、外来収益二億八千六百十五万余円です。
費用の主なものは、給与費十二億八千五百八十二万余円、経費二億八千四百四十万余円です。
中央病院及びつくしが丘病院の収益的収入及び支出の状況について申し上げましたが、両病院を合わせた病院事業会計としては、病院事業収益二百億五千七百八十五万余円、病院事業費用二百一億九千百七十七万余円となり、差し引き一億三千三百九十二万余円の純損失を生じ、当年度末における累積赤字額は四十四億五千五百四十九万余円となりましたが、累積欠損金を資本剰余金で処理することにより、平成二十三年度への繰越欠損金は五億一千三百三十二万余円となります。
以上、平成二十二年度の病院事業会計の決算の概要について御説明申し上げました。
先ほど、中央病院における病院事業費用のところ、百三十億と申し上げましたけれども、百八十三億五百四十五万余円の間違いでした。訂正させていただきます。
──────────────────────
◎ 決算及び基金の審査結果・意見の報告
──────────────────────
28 ◯議長(高樋 憲) 次に、決算及び基金の審査結果及び意見について、監査委員の報告を求めます。――監査委員。
29 ◯監査委員(泉山哲章) 平成二十二年度青森県
歳入歳出決算及び基金運用状況の審査の結果及び意見並びに平成二十二年度青森県公営
企業会計決算の審査の結果及び意見について、その概要を御報告いたします。
審査の詳細につきましてはお手元に配付されている各審査意見書のとおりでありますが、平成二十二年度青森県
歳入歳出決算の審査に当たりましては、計数の正確性、会計処理の適法性、予算執行の計画性及び効率性、財産の管理運用の適法性及び効率性などに重点を置き実施いたしました。
審査の結果、平成二十二年度
一般会計及び平成二十二年度
特別会計の
歳入歳出決算の計数は、証書類及び青森県指定金融機関の公金出納計算書と符合しており、正確であることを確認いたしました。
また、会計処理、予算の計画的かつ効率的な執行、財産の管理運用等につきましては、一部に留意改善を要する事項が見受けられたものの、おおむね適正に行われていると認められました。
以下、審査意見書の主な内容について御報告いたします。
まず、
歳入歳出決算及び財政運営の状況についてであります。
本県財政は、過去数年にわたる
地方交付税総額の削減や社会保障関係経費の増加等により極めて厳しい財政状況に陥っている中で、平成二十二年度においては、臨時財政対策債を含む実質的な
地方交付税は大幅に増となったものの、県税収入は昨年度に引き続いて減収しており、これまでの財政構造改革の努力にもかかわらず、依然として厳しい財政運営を余儀なくされています。
青森県行財政改革大綱では、財政力に見合った財政構造の構築など持続可能な財政基盤の確立を目指して財政健全化の努力を継続していくこととしていますが、より安定した税財源の確保のための地方税体系の見直しや
地方交付税の復元・増額などについて、引き続き国に対して強力に要請していく必要があります。
今後とも、行財政運営に当たっては、県民の理解と協力を得ながら、中長期的な視点に立ち、県財政の健全化に向けたさらなる取り組みを強力に推進するとともに、施策の選択と集中をこれまで以上に徹底するなど、限られた財源の効率的な活用を図りながら県民福祉の増進に努められるよう要望するものです。
次に、留意改善を要する事項について申し上げます。
第一は、歳入についてであります。
一般会計の
収入未済額は二百八十八億三千三百七十四万余円、
特別会計の
収入未済額は六億七千七十五万余円となっております。
収入未済については、その解消に向けて、法的措置を含め各種の努力がなされていますが、依然として多額なものとなっています。
財政環境が一段と厳しさを増している中、公正公平な負担と財源確保の観点から、債権管理の重要性をしっかりと認識した上で、収入未済案件の実態を把握し、引き続きその解消と新たな発生防止を図る必要があります。
第二は、歳出についてであります。
歳出については、支払い手続が遅延しているものなどが依然として見受けられたので、引き続き適切な事務処理に向けた対策を講じる必要があります。
第三は、契約についてであります。
契約については、入札・契約手続が妥当でないものなどが見受けられたので、財務規則等の諸規定を遵守し、適正な入札・契約事務の執行に努める必要があります。
第四は、財産についてであります。
普通財産のうち未利用財産については、従来にも増して管理及び処分に鋭意努力されているところでありますが、引き続き実態を十分把握し、利用の見込みのない財産については財源確保の観点から売却処分をするなど、その解消を一層進めていただくよう要望します。
第五は、財務事務の適正執行についてであります。
平成二十二年度の監査結果において財務事務の執行等に係る指摘事項等は百八十三件となっており、前年度と比較し、四件、二・二%増加しています。
財務事務の執行等については、改善努力は認められるものの、依然として多数の指摘事項等が見受けられます。これらの多くは、職員の財務に対する理解不足や管理監督者等の確認事務が不十分なためチェック機能が十分働いていないことに起因していると考えられます。
したがって、管理監督者を初めとした財務事務に携わる職員は、日ごろから公務員としての倫理の自覚や公金取り扱いの重要性の認識を深めるとともに、法令等のルールを十分理解し遵守するほか、内部チェック体制の徹底強化を図るなど、引き続き適正な財務事務の執行に向けて組織的に取り組む必要があります。
最後に、本県財政がこれまでにない危機的な状況にあることを踏まえ、財政健全化へのさらなる取り組みを着実に進める一方で、管理監督者を初め職員一人一人がコスト意識をさらに高め、厳正かつ的確な財務の執行に努めるとともに、透明性を確保し、県民に対して十分な説明責任を果たすよう留意していただきたい。
以上が平成二十二年度青森県
歳入歳出決算審査意見書の主な内容であります。
次に、平成二十二年度の青森県市町村振興基金、青森県土地開発基金及び青森県発電用施設等所在市町村等企業導入促進基金の運用状況の審査の結果でありますが、各基金とも計数は正確であり、設置目的に照らし適正に運用されております。
次に、平成二十二年度の公営
企業会計決算の審査についてであります。
平成二十二年度青森県工業用水道事業会計の決算及び平成二十二年度青森県病院事業会計の決算の審査に当たりましては、会計処理の適法性及び正確性、事業運営の経済性、公共の福祉の増進などに重点を置き実施しました。
審査の結果、決算書類及び決算附属書類は関係法令等に基づいて作成され、平成二十二年度の経営成績及び平成二十三年三月三十一日現在の財政状態を適正に表示していることを確認しました。
青森県工業用水道事業会計の事業運営につきまして、平成二十二年度の事業収支は、総収益九億九十五万余円、総費用六億八千九百十万余円で、差し引き二億一千百八十四万余円の純利益となっております。
八戸工業用水道につきましては、今後、
東日本大震災の影響による給水収益の減少や施設設備の更新等建設改良事業に多額の経費が見込まれることから、長期的な収支計画を策定し、効率的な経営に努める必要があります。
六ヶ所工業用水道につきましては、当年度の純損失が一千百九十四万余円となり、平成十四年四月の事業開始から連続して純損失が生じ、累積欠損金が九千百九万余円となっていることに加え、平成二十二年十一月に給水先一社が自己破産手続の申し立てをし、同年十二月には工業用水の使用を廃止したところであり、今後の事業運営が懸念されることから、関係機関と連携を図り、経営健全化のために速やかに適切な措置を講じる必要があります。
次に、青森県病院事業会計の事業運営についてでありますが、依然として厳しい状況となっており、引き続き経営の健全化に努める必要があります。
青森
県立中央病院の事業収支は、総収益百八十一億二百八十一万余円、総費用百八十三億五百四十五万余円で、差し引き二億二百六十四万余円の純損失が生じており、当年度未処理欠損金は三十六億三千二百十七万余円となっております。
純損失は、前年度と比較し二億六千三百二十五万余円減少しており、実質収支も八億三千三十六万余円の黒字となっております。
なお、当年度未処理欠損金については、欠損金処理計算書案により資本剰余金の一部を取り崩し、全額処理することとしております。
青森
県立中央病院は、県内唯一の県立の総合病院として、がん診療、循環器、脳神経、糖尿病のセンター化を初め
医療機能の集約を図り、さらに、医療連携、情報発信、地域医療支援等を積極的に展開しながら、開かれた県立病院へと進化させ、
医療機能の充実強化により県民の安全・安心を支えていくという大きな役割を担っております。
今後、医療保険制度の改革及び医療ニーズの高度化、多様化等により経営環境はますます厳しさを増していくことが予想されます。県民の期待する医療を提供するためには経営の安定が不可欠であることから、一層計画的な経営改善に取り組む必要があります。
青森県立つくしが丘病院の事業収支は、総収益十九億五千五百三万余円、総費用十八億八千六百三十二万余円で、差し引き六千八百七十一万余円の純利益を計上しており、当年度未処理欠損金は八億二千三百三十一万余円となっております。
純損益は、前年度と比較し、五億三千四百五十一万余円改善しております。
なお、当年度未処理欠損金については、欠損金処理計算書案により資本剰余金の一部を取り崩し、その解消を図ることとしており、その結果、翌年度への繰越欠損金は五億一千三百三十二万余円となります。
青森県立つくしが丘病院は、当年度に純利益を計上し、収支状況の改善傾向は見受けられるものの、累積欠損金はなお多額となっております。
今後も経営を取り巻く環境は厳しくなることが予想されることから、処遇困難領域に対する精神科医療の実施等、県立病院が担うべき
医療機能に対応できる体制づくりを進め、病床利用率の確保及び外来診療部門の一層の充実強化等により収益の改善に努めるとともに、費用の節減を図り、一層計画的な経営改善に取り組む必要があります。
以上、審査の結果及び意見についての御報告といたします。
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◎ 議 会 報 告
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30 ◯議長(高樋 憲) 議会報告として、第一号「監査の結果について」、第二号「例月出納検査の結果について」、第三号「意見書の処理の結果について」、第四号「新幹線・鉄道問題対策特別委員会経過報告について」、第五号「
東日本大震災対策特別委員会経過報告について」、第六号「平成二十二年度青森県中小企業振興基本条例に基づく年次報告について」、第七号「平成二十三年度青森県教育委員会の事務の点検及び評価に関する報告書について」、第八号「平成二十一年九月第二百五十九回定例会議案第二十二号「権利の放棄の件」に対する附帯決議に基づく報告について」をお手元に配付してあります。《議会報告第六号及び第七号の別紙は登載省略》
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◎ 本 会 議 休 会 提 議
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31 ◯議長(高樋 憲) 本職より提議があります。
お諮りいたします。議案熟考のため、二十六日から二十八日までの三日間休会したいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
32 ◯議長(高樋 憲) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
なお、明二十三日から二十五日までは、県の休日ですから休会であります。
以上をもって本日の議事は終了いたしました。
九月二十九日は午前十時三十分から本会議を開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午前十一時二十一分散会
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