一方、
さきの
東日本大震災では、大
規模停電で
電話がなかなかつながらない中、
電子メールが
被災者を結ぶ絆となり、
インターネットが詳細で、また、迅速な
情報入手の
手段として役立つなど、
情報通信技術が復興、再建に大きく貢献したと認識をいたしております。
このような中、県では今年度、
情報通信技術の
普及啓発の
取り組みといたしまして、あ
おもりICTクラウドフェスタの
開催を予定しているようでありますが、これとあわせて、
本県における
高度情報化対策の
現況等についてお伺いしたいと
思います。
そこで、第1点でありますが、
高度情報化社会を実現するためには、いわば
情報通信の
道路に当たる
ブロードバンド環境の
整備が必要と言われております。また、せっかくの
道路も
県民に広く使ってもらってこそのものであります。そこで、
県内における
ブロードバンドの
整備と利用の
状況はどのようになっているのか、お尋ねします。
28
◯岡田情報システム課長
ブロードバンドの
整備等による
状況ということかと
思います。お答え申し上げます。
まず、
県内におけます
情報通信基盤の
整備状況でございますが、光ファイバーなどの
高速ブロードバンドにつきましては、
県内すべての
市町村で
サービスが提供されております。ほぼ
県内全域で利用できる
状況になってございます。ちなみに
携帯電話でございますが、これについては
人口カバー率というものが出ておりまして、これが100%の
状況まで
整備されております。そう聞いてございます。
次に、これらの
普及率に関してでございますが、
ブロードバンドにつきましては、本年3月末現在が
最新のデータでございますが、これによりますと、
全国平均が65.5%であるのに対しまして、
本県は41.1%となっております。
携帯電話につきましては、本年6月末現在が
最新でございますが、
全国平均が97.8%であるのに対しまして
本県は75.1%となっておりまして、残念ながら、いずれも
全国平均を下回っている
状況でございます。
普及率の
向上のための
対策がこれまで以上に必要であるところと認識しているところでございます。
以上でございます。
29
◯田中委員
実際のところとして、
情報通信技術は難しいもの、また、縁遠いものと考える
県民は多いと
思います。職場では
インターネットを活用している人でも、家の中では使うゆとりがなかったり、また、取り立てて
情報環境がなくても間に合っていると考える人もいるようであります。
青森県が今後、世界に伍していくためには、
県民のこのような
意識を改めていく必要があるというふうに
思います。
そこで、第2点でありますけれども、
情報通信技術の
普及の場として
開催を予定しているところのあ
おもりICTクラウドフェスタの
開催の趣旨と概要についてお尋ねをいたしたいと
思います。
30
◯岡田情報システム課長
あ
おもりICTクラウドフェスタということでございますが、本題に入ります前に、
言葉の
意味を私どもなりに解釈いたしますと、ICTというのは、
情報通信技術を略した
言葉でございます。それと
クラウドというのは
情報システムなどを所有しないで、必要なときに必要な
サービスを
事業者などから
情報ネットワークを介して提供してもらう
クラウドコンピューティングの略でございます。今回、この2つの
言葉をくっつけまして、
フェスタ、お祭りをやりたいと私ども考えてございます。この
フェスタでは、
最新・先端の
情報通信技術に
県民の皆様が触れ合っていただくこともできる体験型のイベントでございまして、来月、10月22日、23日の2日間、新
青森県
総合運動公園マエダアリーナにおいて
開催することで準備を進めてございます。
この
開催のねらいでございますが、何点かございます。1点目といたしまして、次世代を担う子供たちをはじめとして、
県民の皆様方に最先端の
情報通信技術を見て、触れて、体験してもらい、ICT、
情報通信技術に対する理解や関心を深めてもらうということ。2点目といたしまして、地元の産業界の皆様に対しましては、内外の企業との交流を通じまして、経営の高度化ですとか高付加価値化の促進に取り組んでいただくきっかけにしていただきたいということであります。3点目といたしまして、
県内の自治体の
市町村長の皆様、あるいは職員の皆様には、自治体
クラウド推進による新たな行政
サービスの事例などに触れていただきまして、行政経営の高度化を考えていただく機会にしていただきたいということでございます。そして、4点目、最後でございますが、
さきの
東日本大震災、ここでの体験を踏まえまして、今も進められております復興ですとか未来志向の
青森県づくり、さらに東北の再生に今後どのようにICTを活かすことができるのかを考える場にしたいと考えてございます。
主催につきましては、私ども県と社団法人
青森県
情報サービス産業協会に参加しておられる
県内の
情報通信分野の主要企業の皆様方、これらをはじめとしまして、
県内の産学官などで実行
委員会を構成して当たるという形になってございます。
主な内容でございますが、我が国の
情報通信分野の第一人者でございます東京大学大学院の坂村健先生による基調講演、あるいは
インターネットによるライブ映像配信
サービス会社の代表格でありますユー・ストリーム・アジアの中川具隆CEO(最高経営責任者)によります講演、あるいは震災復興とICT利活用をテーマとしたパネルディスカッション、ゲーム桃太郎電鉄の作者、監督としておなじみのさくまあきらさんと知事との対談などなどでございます。また、ブース展示としては、
県内外のトップ企業ですとか、
県内の企業・大学など40以上の出展を予定してございます。
冒頭も申し上げましたが、ICTとか
クラウドとか、ややかたいとらわれ方をしがちでございますので、サブタイトルとしまして、元気!わくわく未来タウンと親しみのある名前もつけまして、子供たちに人気のポケモンですとかにも登場してもらうなどちょっと娯楽的な要素も加えて、大人から子供まで御来場の皆様に楽しみながらお学びいただくような場にしていきたいと考えてございます。
準備にやや手間取っておりまして、
委員の皆様方にも御案内したいと思っておりましたけれども、準備が整い次第、改めて御案内させていただきますので、御理解賜ればと
思います。
31
◯田中委員
情報システム課長から
開催趣旨、概要について説明いただきました。間もなく
フェスタ開催の日程も差し向けるということでございます。そして、大きなイベントであり、大分時間等も要すると
思いますけれども、事務局においては、準備万端怠りなく盛大に
開催し、当初の目的、成果を果たしていただきたい、そのように思っております。
そこで、最後の
質問でありますが、せっかくのこのような催しも
継続した
取り組みが伴って、初めて
意味を持つというふうに
思います。そこで、県としては、今後、
情報通信施策をどのように展開していくお考えなのかをお尋ねさせていただきます。
32
◯岡田情報システム課長
これまでは、とかく中央との格差是正を念頭にいたしまして、
情報通信基盤の
整備を中心に進めてまいったきらいがございますが、おかげさまで、どこからでも高速な
インターネットが利用できるまでに
整備が進んでまいりました。そこで、今後の施策は、
県民による積極的な利活用の促進が柱になると考えてございます。
県といたしましては、本年2月に、これからの
情報通信技術の利用を大きく進めるものとして期待されております
クラウドコンピューティングの利活用を掲げました
クラウドコンピューティング時代に向けた新たなあおもりIT利活用戦略、通称
クラウドあおもり戦略と私ども申しておりますけれども、これを策定したところでございます。
クラウドコンピューティングにつきましては、先ほども少し触れさせていただきましたが、
情報システムを所有せずに、必要なときに
サービスを利用できるようなネットワークを介した利用というような
システムでございます。最近話題のスマートフォンでありますとか、手軽に使えます
パソコン、タブレットPCですとか、あるいは無線を利用した
インターネット接続形態の
普及に相まって、いつでもどこでも手軽に
情報サービスが利用できるものとして大いに
普及が進んでいるところでございます。
私どもの定めました
クラウドあおもり戦略の中では、こうした
クラウドの利用を
本県における豊かな
生活ですとか生業づくりに最大限に生かして、さらには行政
サービスの高度化・効率化の場面でも積極的に活用していくこととしてございます。また、併せまして、
クラウドの中核となりますデータセンターの
県内誘致につきましても
推進することとしてございます。
このように
クラウドコンピューティングをはじめといたします
情報通信技術は、産業分野のみならず、例えば独居老人の見守りですとか遠隔医療といった保健・医療・福祉の分野、あるいは社会全体のエネルギーマネジメントから家庭内での省電力といったような分野まで、さまざまな場面での利用が期待されているところでございます。県といたしましては、こうした
県民にとって魅力のあるコンテンツを数多く取りそろえて、その内容を紹介し、
県内への
導入を促していくということがこれからの
情報通信技術の
普及に有効につながっていくものと考えてございます。今回、先ほど御紹介いたしました
クラウドフェスタにつきましても、こういうような流れの一環として企画したものでございますので、ひとつ、御理解賜ればと
思います。
以上でございます。
33
◯田中委員
要望いたします。誰でも無料で参加ができる、また、さまざまなステージイベントを楽しみながら、
最新のICTを体験できる
本県最大級のイベントであり、魅力あふれる
青森県の姿を
県内外、さらには国外に向けて発信する機会ととらえ、大いにアピールをして、
全国レベルの
普及となるよう、また、財政
支援においても県庁挙げて取り組んでいただくよう御要望させていただきたいと
思います。
次の
質問でありますけれども、連日、各新聞紙上に掲載されております十和田観光電鉄の線路存続についてのいろんなニュースが記載されております。私どもは、そういった新聞をとおしての
情報でいろいろ認識をしているところですが、当
総務企画委員会の中での所管事項として、お尋ねしたいと
思います。
鉄道事業の存廃に関し、沿線
市町の
支援や鉄道を代替した場合の交通について、現在、どのような
状況になっているのかお尋ねします。
34 ◯山谷交通政策課長
十和田観光電鉄の存廃に関しましては、去る8月18日の十和田観光鉄道活性化協議会総会以降、沿線の2市1町におきまして、それぞれ議会及び
住民の皆様への
説明会等が行われております。また、この19日には、十和田市で市民団体が主催したフォーラムが
開催されたところでございます。現在、各
市町においては、このような
説明会等の結果を踏まえ、十和田観光電鉄からの
支援要請への
対応について検討を行っていると聞いております。
県といたしましては、鉄道の利用者であり、受益者である沿線
地域の皆様が十分に議論し、検討した上で意思決定をすることが重要であります。その際には、鉄道を存続させる場合の負担、向こう10年で5億円と言われておりますが、この負担の問題だけではなくて、鉄道を廃止した場合の代替交通
手段において、どのようにして
地域住民の足を確保することになるのか、つまり、バス等々における、その運賃とか運行形態、ダイヤ編成がどうなっているのかなど、より具体的なことを示すことが必要であると考えており、その旨を十和田観光電鉄並びに沿線の
市町に伝えているところでございます。県としても、引き続き、これら
地域における検討
状況に注目しながら、機会をとらえて、こういったことを助言してまいりたいと考えております。
以上です。
35
◯田中委員
先月の
委員会においても、十和田観光電鉄の観光、そういった鉄道についてのことも付させていただきました。十和田観光電鉄で10年間の中で約5億2,000万円の財政
支援を求めている問題、それについての沿線の各首長のコメント等、新聞を見ながら、推移を見ているわけであります。そして、
説明会も
開催され、また、
説明会の中での各
地域住民でのコメント等も見ていますが、来年は90周年を迎える、歴史のある十和田観光電鉄が十和田と三沢を結んでいる、そういった中で、非常に財政だけでない、いろいろな今までの歴史等、あるわけでありまして、いろいろな経営努力もまた足りないのでないかというお話も出ておりますし、いろいろな問題が山積しているようであります。経緯の流れを見ながら、最終的な判断は沿線の3
市町村、そして議会での判断と
思います。推移を見ながら、県からいろいろアドバイス等していただければ、私どももまた、地元に帰ってからそういったお話をさせていただきたいと思っております。
そこで、もし鉄道を廃止した場合、これまでの国や県の補助事業に伴う補助金返還が発生するとの報道がありました。県ではどのように考えているのか、お尋ねします。
36 ◯山谷交通政策課長
補助金の返還についての御
質問でございますが、十和田観光電鉄においては、昨年度まで利用者の安全を確保するための鉄道軌道安全輸送設備等
整備事業など、国の補助制度を活用して鉄道施設の改良・更新を行ってきたところであり、これらの実施に当たっては、これまで県や沿線
市町村が国と協調しながら
支援をしてきた、つまり、補助金を支給してきたところでございます。
このため、十和田観光電鉄の鉄道設備のうち、補助金により取得した設備については、国、県の補助金に関する規定により、補助金交付の目的に反して使用し、譲渡することができない旨の制限がございます。
また、補助目的に沿った使用がなされない場合、あるいは設備の撤去等による補助財産の処分が生じた場合においては、当該補助財産の残された耐用年数に応じて補助金の返還を求める場合が生じてまいります。補助金の取り扱いについては、現時点ではまだ鉄道事業をどうするかということが決定されていない
状況のため、県としては具体的な検討に至っておりませんが、同鉄道に対する県の補助金の交付実績といたしましては、
平成13年度から22年度までの10年間で約2億1,000万を補助交付してございます。
県としては、この同社に対する補助金が国の補助制度と協調して補助を実施してきたものでありますことから、その取り扱い、補助金の返還等につきましては、国の
対応を参考とすることになると考えておりまして、この事業を所管しております東北運輸局と今後、十分、連携、協議していくことになると考えております。
以上です。
37
◯田中委員
何と言いましても、所有者から来年の3月末までに退去を求められているという、ある程度の
期限制約もある中で早急に判断しないとならない。ただいま交通政策課長からお話しいただいたような問題等も発生してくるわけでありまして、また、もし廃止になった場合、その鉄
道路線のいろいろな活用のことやら、果たしてどこで所有権を受けるのか、いろいろ複雑な問題、課題が多いように見受けられます。何とかでき得れば存続していただきたいのが最優先でありますけれども、いろいろ
意見等がこれから交わされると
思います。県のほうでは、十分、その辺を見据えて、御
支援方よろしくお願い申し上げまして、要望にさせていただきます。
38
◯滝沢委員長
ほかに
質疑はございますか。──
花田委員。
39
◯花田委員
青い森鉄道線の利便性の
向上について、2点お伺いしたいと
思います。
私の学生時代の話を少しさせていただきたいと
思いますが、私は
青森市の
青森高校を卒業しております。日常は自転車通学であったのが、冬場雪が積もりますと自転車では行けないという環境の中にあって、近くに小柳駅がありましたので、そちらで乗って、東
青森駅で降りて、そこから
青森高校に通っておりました。
最近の話で、この青い森鉄道線の筒井地区に新駅ができるというお話を伺っております。ちょうど
青森高校の前に駅舎が
整備されるということでお話伺っておりました。これができれば、本当に学生の人たちはもとより、地元
住民の人たちにとっても、非常に快適なものになるのではないかなと私は感じているところであります。東のほうであれば、野辺地町からも同級生が3人ぐらい、青い森鉄道を使って来ておりましたし、結構、幅広い
範囲から
青森高校に進学する方がいらっしゃいます。そういう
意味でも、この筒井地区にある
青森高校の前にできる新駅の
整備状況について、お伺いしたいと
思います。
40 ◯竹澤青い森鉄道
対策室長
筒井地区の新駅につきましては、地元
青森市からの強い要望を受けまして、県と
青森市が協力・連携し、事業を進めているところでございます。具体的には、
平成20年度に
青森市と共同で実施いたしました青い森鉄道線新駅活用検証調査の結果などを踏まえまして、
委員からお話がありました県立
青森高校などの立地する同地区の中央部、主要地方道
青森・田代・十和田線と交差する高架部付近に新駅を設置することといたしまして、昨年11月には
青森市とともに
説明会を
開催いたしまして、筒井地区の
町内会長さんや高校関係者等に対しまして設置予定場所等
整備計画の概要を御説明いたしまして、御理解をいただいているところでございます。
駅の概要といたしましては、駅員を配置しない無人駅を想定しておりまして、高架の下に自動券売機を備えた上下ホーム共通の待合室を設置するほか、ホームは列車4両に
対応する約90メートルといたしまして、ワンマン運行する列車の乗降部となります先頭車両部分には上屋、屋根を設置する計画としております。また、バリアフリー
対応といたしまして、上下ホームにエレベーターを設置することとしております。
なお、
整備スケジュールにつきましては、この工事は周囲に住宅が密集している上、高い盛土上での工事となるため、現在実施しております詳細設計におきまして調査検討を進めているところでございますので、御理解いただければと
思います。
以上でございます。
41
◯花田委員
どうもありがとうございました。
この筒井地区の
青森高校前の新駅
整備が促されるようによろしくお願い申し上げます。
続きまして、青い森鉄道線全線いっせい駅前ストリート活性化事業の趣旨と今後の
取り組み予定についてお伺いいたします。
42 ◯竹澤青い森鉄道
対策室長
青い森鉄道線が安定的に運営されていくためには、
地域が主体となって利活用を
推進していくことが重要でありますことから、県におきましても、この青い森鉄道線全線いっせい駅前ストリート活性化事業を実施することとしているものでございます。この事業は、青い森鉄道の沿線
地域の利用者にとって身近な駅前ストリートに着目いたしまして、これを活性化することによりまして、マイレール
意識の
向上、ひいては利用者の増加や沿線
地域の活性化に資することを目的に実施するものでございます。具体的には、10月1日土曜日から11月15日火曜日まで、沿線の5駅6商店会が一体となりまして、青い森鉄道駅前ぶらぶらスタンプラリーを実施する予定としております。このスタンプラリーは、この事業に参加、協力していただく駅前商店会で買い物や食事をした際にもらえるスタンプと青い森鉄道線の駅のスタンプを集めて応募しますと、抽せんで沿線
地域の特産品や青い森鉄道のオリジナルグッズがもらえるという企画になっております。
これまで青い森鉄道沿線の個別の商店に御協力をお願いしてやらせていただいた
取り組みはございましたが、今回は鉄道線という特徴を生かしまして、複数の駅、具体的には小湊、乙供、上北町、剣吉、三戸の5駅でございますけれども、そこの駅前商店会が連携して行う
取り組みといたしまして、広域にわたって利用促進を図ろうとするものでございます。多くの皆様に参加いただき、青い森鉄道線と沿線
地域の活性化につなげていきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
43
◯花田委員
そのストリート活性化事業がこれからも盛んな
取り組みとして行われていくことを期待いたしまして、
質問を終わらせていただきます。
ありがとうございます。
44
◯滝沢委員長
ほかに
質疑はございますか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
ないようでありますから、これをもって
企画政策部関係の
審査を終わります。
以上をもって、
総務企画委員会を終わります。
○閉 会 午前11時48分
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