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  1. 青森県議会 2011-09-21
    平成23年農林水産委員会 本文 開催日: 2011-09-21


    取得元: 青森県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-08
    最初ヒットへ(全 0 ヒット) 1 ○開 会  午前10時59分 ◯三橋委員長  ただいまから農林水産委員会を開きます。  会議記録署名委員を指名いたします。畠山委員藤川委員にお願いいたします。  本日の審査案件は、特定付託案件であります。  初めに、執行部より報告事項があります。──渋谷農林水産部長。 2 ◯渋谷農林水産部長  それでは、私のほうから報告案件6件について御説明いたします。  最初に、深浦町内における松くい虫被害についてであります。  深浦大間越地区の松くい虫特別予防監視区域内の松くい虫被害疑いのあるクロマツ2本について、独立行政法人森林総合研究所線虫検出検査の結果、マツノザイセンチュウが確認され、9月20日に松くい虫被害として確定されたところでございます。  その黄変したクロマツ場所本数等でございます。場所は、深浦大字大間越字筧地内、林齢は36年生でございます。本数は2本でございまして、約20メートル離れているところにございます。  2番、経緯でございます。9月6日に県の防災ヘリコプターによる上空探査で黄変したクロマツ2本を確認し、その後、黄変したクロマツ2本の材片を採取し、地方独立行政法人青森産業技術センター林業研究所に送付し、診断キットによる鑑定の結果、9月9日にマツノザイセンチュウ疑いのある線虫が確認されたところでございます。翌9月10日には、マツノザイセンチュウをより精密な検査で同定するため、黄変したクロマツ材片を採取し、独立行政法人森林総合研究所へ送付いたしました。その結果が、9月20日に独立行政法人森林総合研究所鑑定の結果、マツノザイセンチュウが確認され、松くい虫被害であることが確定したところでございます。  これまでの対応です。9月10日に被害疑いのあるクロマツ2本は、伐採薫蒸処理するとともに、周辺クロマツ林目視調査を実施いたしました。その結果、異常木は確認されませんでした。9月12日からは、東北森林管理局と連携し、監視区域の毎木調査を開始し、民有林約50ヘクタールについては14日に、国有林約150ヘクタールについては15日に調査を終了し、いずれも異常木は確認されませんでした。また、同日、記者発表を行いまして、異常木情報提供を呼びかけたところでございます。さらに、13日には県のホームページによる異常木情報の呼びかけも行っております。9月15日からは、東北森林管理局と連携し、監視区域外の旧岩崎村全域の目視調査を開始し、民有林約1,900ヘクタールについては15日に、国有林約1万4,000ヘクタールについては20日に調査を終了し、ここでも異常木は確認されませんでした。  今後の対応でございます。繁殖・感染源の除去については、今後も引き続き監視を続け、異常木については、発見し次第、伐採薫蒸処理するとともに、つる切りや枝打ちなどを実施し、林内環境を整備することにしております。また、松くい虫被害対策協議会をあす、22日に開催いたしまして、県内全域目視調査の実施や、市町村及び関係機関役割分担について協議することとしております。今後も県民に対し、県広報番組により異常木情報提供を呼びかけることとしております。  次に、平成23年9月18日から9月19日にかけての大雨に係るリンゴ園浸水状況等についてでございます。これは、本日午前8時現在で判明した分についてでございます。  リンゴ関係では、表にありますとおり、岩木川流域の6市町で河川の増水等により、リンゴ園地浸水70.2ヘクタール、樹冠浸水13ヘクタール、また、黒石市において、リンゴ園地のり面崩壊により、リンゴ樹及び防風網被害発生したところでございます。被害状況は、現在調査中でございます。  次に、他の作物、農地施設関係では、弘前市と黒石市の農地のり面崩壊、農道で路肩崩壊等被害発生しております。その他の地区については、現在調査中でございます。  県の対応でございます。樹冠浸水等実態把握徹底、それと園地浸水樹冠浸水事後対策徹底、これにつきましては、9月19日付で臨時農業生産情報を発行し、注意を呼びかけているところでございます。また、台風15号に対するきのう付の臨時農業生産情報で、事前対策事後対策徹底を呼びかけているところでございます。
     次に、県産農林水産物における放射性物質安全確認検査についてでございます。本件につきましては、先月から報告しておりますので、新たな状況中心に御説明いたします。  1番、本県独自のモニタリング調査につきましては、(1)の調査計画については、先月報告しておりますとおり、県内4カ所で年度内に60品目、約1,000件を調査することにしておりまして、9月15日現在では、(2)にありますとおり、野菜水産物などの42品目について、275件を測定した結果、すべての検体から放射性物質検出されませんでした。品目別件数等については、下に記載しているとおりでございます。  2番、検査計画出荷制限等品目区域の設定・解除の考え方に基づく農林水産物検査についてでございます。8月4日に改正されました原子力災害対策本部考え方に基づき、青森県が検査対象自治体に追加されたことから、県が検査計画を策定し、具体的な検査を実施しているところでございます。  (1)牛肉につきましては、イ、9月16日までに計347件を測定した結果、すべての検体から放射性物質検出されませんでした。  (2)米、アでございます。米については、9月13日、16日に検査機関へ送付した21市町村の玄米は、測定の結果、放射性物質はいずれも検出されませんでした。この結果を受けて、21市町村水稲作付面積の84%に相当する4万900ヘクタールの平成23年産米につきましては、米の安全性が確認されましたので、通常どおり出荷・販売できることとなったところでございます。今後の検査予定について、残り19市町村については、予定どおり検査を進め、9月の末までには県内すべての市町村の米の安全性を確認することとしております。  次の上段のほうに、それぞれ送付した、結果が判明した市町村ごと、それから今後、試料を送付する計画を記載しております。  (3)稲わら平成23年産の稲わらについては、8月19日付の国からの通知により、放射性物質検査により安全性が確認されるまで流通・使用の自粛を行うこととされ、県では8月30日付で県内畜産農家稲わら生産者稲わら販売業者等に対し、周知・要請いたしました。国の通知により、ゲルマニウム半導体検出器による精密検査が必要であることから、9月16日までに県内地点から稲わらを収集、製品と同じ水分量まで乾燥した上で、9月28日に財団法人環境科学技術研究所──六ヶ所村にございますけれども、ここで検査を実施する予定でございます。なお、県独自のモニタリング調査では、稲わら検査については、安全・安心な流通・利用に資するため、計画どおり市町村単位で実施することとしております。  (4)水産物については、イでございます、本県においては、7月から八戸港に水揚げされたスルメイカサバ類など延べ26検体について、国が測定した結果、いずれも不検出、もしくは暫定規制値を大幅に下回っております。  (5)その他の品目について、検査計画に基づき、小麦、原乳も検査しておりますが、測定したすべての検体から放射性物質検出されませんでした。  以下、定例報告3件につきましては、要点のみを御説明いたします。  まず、農作物生育農作業進ちょく状況等についてであります。  青森市の8月から9月19日までの気象経過を見ますと、平均気温は、平年と比べて上回っております。日照時間は、平年と比べ、8月は110%と上回り、9月は4半旬まで60%と、かなり下回っております。逆に降水量は、平年と比べ、8月は91%と下回り、9月は4半旬までは295%とかなり上回っております。仙台管区気象台が9月16日に発表した東北地方の向こう1カ月予報では、平均気温は平年並みか高く、日照時間は平年並みか少なく、降水量は平年より多いという予報が出されております。  2、農作物生育農作業進ちょく状況と今後の対策について。  水稲であります。9月1日現在の登熟状況は、「つがるロマン」、「まっしぐら」とも平年を上回っております。そのため、今後は刈取適期を迎えているために、適期の刈取に努めるよう指導してまいります。  次、畑作・野菜・花卉について、(1)の2)、ナガイモは、いも長いも重ともに平年を上回り、いも最大径は平年並みになっております。  リンゴでございます。「つがる」の収穫は9月25日ごろまでに終了見込みであります。また、果実の肥大は「ふじ」、「つがる」とも平年並みに推移しております。今後の対策といたしましては、3)の台風に備え、防風網の点検・整備や支柱の結束・補強などに努めるよう指導してまいりたいと思っております。  飼料作物につきましては、牧草は2番草の刈取進捗は前年よりもおくれております。3番草の生育乾物収量は平年を下回っております。このため、牧草は天候の推移を見極めながら収穫作業を行い、降雨が予想される場合は、早目にサイレージに仕向けるよう指導してまいります。  次に、県産農産物の販売動向についてでございます。  1、野菜、9月上旬でございますけれども、真ん中の表-1をごらんいただきますとわかりますとおり、ナガイモ、ニンニクにつきましては、右端の過去5カ年平均に比べまして、平年よりやや上回っております。また、大根、トマト、ネギについては、平年より若干下回っております。リンゴにつきましては、過去5カ年平均に比べ86%と、やはりかなり苦戦しているという結果になっております。  次に、肉用子牛販売状況については、表-2にありますとおり、過去5カ年平均78%と、やはりこれは他県における肥育牛出荷制限牛肉価格の低迷による肥育農家購買力低下の影響を受けているものと思われます。  最後に、最近の漁模様等についてでございます。  2番の(1)の沿岸水温につきましては、日本海津軽海峡陸奥湾及び太平洋とも平年並み平均約0.2度C高く推移しているという状況になっております。  次に、その他、最近の主要漁獲物状況については、日本海ではスルメイカ、ブリ、クロマグロ津軽海峡ではスルメイカクロマグロ太平洋ではサバ類スルメイカとなっております。  (2)の陸奥湾ホタテガイ養殖につきましては、西湾の湾奥部において、地先に投入した採苗器だけでは稚貝が不足する状況も見られましたが、東湾からの採苗器の融通などにより、全湾で見ると、おおむね稚貝が確保されたと見ております。  以上でございます。 3 ◯三橋委員長  ただいまの報告事項及び特定付託案件についての質疑を行います。  質疑はありませんか。──小桧山委員長。 4 ◯小桧山委員  深浦町内の松くい虫について質問申し上げたいと思うんですけれども、前は蓬田村で発見されましたけれども、あれは庭師がトラックで運んできたということでして、実質、今回が初めての自然発生というとらえ方をしていいのでしょうか。 5 ◯野呂林政課長  蓬田村の松くい虫につきましては、平成22年1月、自生樹から発生しております。今回の松くい虫、旧岩崎大間越でございますけれども、これもまさしく自生樹でございまして、今回の被害につきましては2例目ということになっております。 6 ◯小桧山委員  では、最初のものも、薫蒸処理とか、マニュアルに沿ってきちんと処理されたと解釈してよろしいでしょうか。 7 ◯野呂林政課長  蓬田村の松くい虫被害木につきましては、すべて焼却処分いたしました。試験体を取りまして、すべて焼却処分をしました。  以上でございます。 8 ◯小桧山委員  薫蒸処理焼却処理。これは経費的にどちらがどう、あるいは効果のほど、どういったものなのでしょうか、ちょっとお伺いします。 9 ◯野呂林政課長  薫蒸処理する場合と焼却処理する場合でございますけれども、焼却処理がまず基本的にベストかと思います。ただ、現地が山間奥地でございますと、山火事危険性もあり、また、焼却するための運搬経費が非常にかかるという関係から薫蒸処理しているところでございます。焼却処理できるものについては焼却するのが一番だと認識しております。  以上でございます。 10 ◯三橋委員長  暫時休憩いたします。 ○休 憩  午前11時15分 ○再 開  午前11時18分 11 ◯三橋委員長  再開いたします。──小桧山委員長。 12 ◯小桧山委員  先ほどの質問の続きですけれども、場所によってベター焼却処理ができない場合に薫蒸処理ということでした。わかりました。しかしながら、県はもう監視を終了するということで、報道によってすごく不安がっている地元の人たちと、ちょっと温度差があるんですけれども、監視を終了した根拠についてお伺いしたいと思います。 13 ◯野呂林政課長  このたび発生しました特別予防監視区域内のクロマツにつきましては、毎木調査といいまして、1本ごとに調査いたしました。その結果、健全木であると、被害がないということで、そこの特別予防監視区域のところにつきましては終了したところです。旧岩崎村の特別監視区域以外のところにつきましては、国有林約1万4,000ヘクタール、民有林約1,900ヘクタールについて、目視調査をしているところでございます。今回の異常木については防災ヘリコプターによる上空探査で発見されております。旧岩崎村を中心上空探査した結果、その2本のみが発見されたということでございます。地上からもまた目視調査をしているということで、今のところ、異常木は発見されてないところでございます。  以上です。 14 ◯小桧山委員  異常木が発見されていないので、一応、監視活動は終了という解釈でよろしいんですね。  生物というのは、すべてのものが年をとると、免疫力、あるいは抵抗力がなくなって、カシの何とかくい虫というナラ枯病の病気も、やっぱり年とったナラ。松の木もやはり衰弱木にすごく寄生しやすいというふうなことですので、若い林にするんだというんですけれども、何年木が若くて、何年木あたりから老木に区別するのか、その辺の考え方をお願いします。 15 ◯野呂林政課長  何年から老木、あるいは若い木云々というのは、はっきり言ってございませんが、毎年成長する連年成長量というものがございます。それにつきましては、約20年をピークにして、徐々に下がっていく傾向にございます。その結果、上長成長を含めて、連年、毎年毎年大きくはなっていきますけれども、単年度の成長の量は20年をピークに徐々に下がっていく傾向にありますので、20年成長は壮年といいますか、元気のある木であると。若年、壮年、老年といいますか、そういう形に、分けるとすれば、そのくらいになると思います。ただ、松くい虫につきましては、若齢の林分でもつきますし、また、高齢の林分でもつきます。とにかく、元気のある木については、健全な松林にはつかないということになりますので、私どもは健全な松林を育成していく方向に向けて整備を進めているところでございます。  以上でございます。 16 ◯小桧山委員  単純に年齢がたっているからどうこうということじゃないんですね。第一花国みたいな木があれば、もう80になっても、これは寄せつけないというふうな解釈ですよね。わかりました。  それで、お隣、秋田県の防除作業状況ですが、何か秋田秋田杉さえ守っていれば、松なんて大した価値ないんだみたいな、松を軽く見ているみたいなところもあるんじゃないかと。それで防除作業がおくれて、こっちのほうに来たんじゃないかといった思いもするんですけれども、秋田県の状況はどうなっているんでしょうか、わかりますでしょうか。 17 ◯野呂林政課長  秋田県の状況はまだ正式に……この26日に秋田県の担当者も含めて、旧岩崎村の役場の中で会議を開きますけれども、その中で明らかになると思います。ただ、秋田県の状況は、県境の八峰町というところまで松くい虫被害が及んでおります。今、盛んに松くい虫被害が起きているところは、八峰町の役場周辺が非常に多く被災しております。それから、防除帯を設置するきっかけとなった、平成18年7月には、県境から250メートル、秋田県に寄ったところで松くい虫の被害発生していると。いずれにしましても、秋田県では徐々に県境に迫ってくるような勢いで被害が拡大してきていると、私ども認識しております。  以上です。 18 ◯小桧山委員  ちなみに、八峰町は、県境からどのぐらいのところにあるのか。 19 ◯野呂林政課長  八峰町の役場のところから県境まで、約8キロくらいと認識しております。  以上でございます。 20 ◯小桧山委員  わかりました。それでは、ことしは一段落したとはいえ、まだまだ手を抜けない部分は相当残っていると思いますので、次年度も、引き続きまた監視体制をよろしくお願い申し上げまして、要望しまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございます。 21 ◯三橋委員長  ほかに質疑はありませんか。──川村委員。 22 ◯川村委員  それでは、私のほうからも、深浦町内の松くい虫被害についてお伺いいたします。  台風15号、予報ですと、あしたですか、本県に上陸する可能性があるという予測になっていますけれども、それていただくのと、来たとしても被害が最小限にとどまることをぜひ期待をしながら、質問させていただきたいと思います。
     小桧山委員長のほうからもやりとりがありましたけれども、これまでの県の対応として、先日、農林水産常任委員会の西北五地域の県内調査の中でも、それまでの経過については報告をいただいておりますので、きょうは改めてその後の対応ということで、例えば民有林約50ヘクタール、あるいは国有林約150ヘクタールについても調査を終了したと。また、旧岩崎村管内のかなり広い地域についても目視調査を終了し、異常は見られなかったという報告ですから、私も一安心しています。ただ、今、秋田県境の話もあったんですが、5年ほど前に秋田県境250メートルの地点で松くい虫が見つかったと。5年、青森県側に発生がなかったんで、非常に安心をしていたんです。しかし、県境から1キロを2号防除帯、そして松林を挟んで、その先、岩崎寄りの2キロを1号防除帯と、2カ所の防除帯をつくったにもかかわらず、このたび、とうとう県側に松くい虫が発生をしたということで、私は非常に危機感を強めております。今後、さらにここから北上して県内に拡大する可能性はないのかと心配をしているんですが、県の今後の対応としては、今後も引き続き監視を続けていくんだと、異常木については発見次第、伐採薫蒸処理するんだということです。しかし、それだけでいいのか、薬剤散布などの必要がないのかと、先般もちょっと意見を述べさせていただいたんですが、まず、薬剤散布必要性についてお伺いしたいと思います。 23 ◯野呂林政課長  薬剤散布につきましては、非常に有効な手段であるという認識は持っております。ただ、本県の場合、まだ県境部の2本、単木被害であることから、発見し次第、伐採し、薫蒸処理し、また、さまざまな監視を強化して、そこで食いとめるのがよりベターな選択かなと。薬剤処理云々ということになりますと、非常に強い薬剤でございますので、環境への影響だとか、さまざま想定されます。今現在とり得る最大の効果を発揮するためには、監視を強化して、徹底的にそこでたたくのが一番安全な方法かなと認識しておりまして、薬剤散布は今のところ、考えてございません。 24 ◯川村委員  今のところ、考えてないという御答弁でしたが、私はこの際、やはり念には念を入れた県の対応が必要ではないかと。それで、長野県の状況をちょっと調べてみました。これまで、例えば長野県では、昭和56年に発生して、被害区域が徐々に拡大して、毎年5万立米くらいの被害発生していると。5万立米というのはちょっと想像がつかないんですが、大体、ダンプ1台が25立米だそうですから、ダンプの数でいくと2,000台ぐらいの量になりますが、平成20年にはピークを迎えていまして、6万3,000立米という状況のようであります。今、これまで青森県がとった対応は、長野県でもやってきたんですが、なかなか効果が出なかったと。それで、平成15年以降に守るべき松林……ここの松林は守りたいと、その周りを2キロほど防除帯を設けて、いろいろ対策を講じたと。それでもなかなか減らなかったということで、長野県では、先ほどもありました伐採駆除、これは被害木を伐採をして殺虫剤で薫蒸する対策と、発生予防のため、農薬散布を徹底して行っているということであります。伐採駆除だけでは被害の低減はなかなかできないようであります。それで、薬剤散布については、農水省の使用できる薬剤というものがありますし、また、空中散布の場合の実施基準がありますから、それに沿って行うわけでありますけれども、例えば、薬剤散布の地上散布、あるいは無人ヘリによる散布、そして一番多いのは有人ヘリ──人が乗って、ヘリコプターによって散布をするということで、こちらのほうが348ヘクタールの実績になっているようです。  私は、本県の今のこの松林は、やはり海岸の防風林として、非常に重要な役割を果たしているものだと受けとめております。確かに先ほどお話がありましたように、薬剤散布となると、国道がありますし、五能線ですか、鉄道もありますから、いろいろ課題はあると思うんですけれども、ここでやっぱり徹底した食いとめをしないと、県内にずっと波及する可能性があるので、私は念には念を入れた薬剤散布対応が必要ではないかと思いますので、この点について、ぜひ県でも研究をしていただいて、取り組みをお願いしたいんですが、もう一度、お願いしたいと思います。 25 ◯野呂林政課長  先ほども答弁しましたけれども、薬剤散布につきましては非常に広範囲な薬剤散布となり、ピンポイントで薬剤散布できるわけではございません。特に本県の場合は、旧岩崎村の県境部という限られた区域でございます。そういった観点から、あそこで、まず、封じ込める、食いとめるのをまず第一に考えているところでございます。それが拡大しまして、さまざまなほうに拡大していった際には、そういう方法も検討していかざるを得ないということも考えているところでございます。今のところは、あそこで単木被害のうちに徹底して駆除することを目標にして、対応していきたいと考えています。  以上でございます。 26 ◯川村委員  今のところは薬剤散布の考えはないということでありますが、ぜひ、これは検討していただきたいと。さっきも言いましたように、人家は恐らく大分離れていると思うんです。国道の関係、あるいは結露の関係、いろいろ散布する時間帯の関係だとか、ヘリがいいのか何がいいのかと、いろいろなことが考えられますので、私は後で後悔しないように、また、どういう形で菌が運ばれるかわからないわけですよ。ですから、ここの部分で徹底した駆除をしていかないと、後に悔いを残すのではないかと、非常に心配性なものですから、ぜひこの薬剤散布について、先進地の事例も調査をしながら、検討していただきたいということを要望として申し上げておきたいと思います。  次に、リンゴ関係で、特に岩木川流域被害状況について、今、どういう対応をしているということでお話があったんですが、中南、その他各地域でいろいろ被害が出てきているようであります。また、きょう、あすにかけて、また雨が降るということで、先行きも懸念されるんですが、私も三世寺とか大川地区を一部見させていただいて、きのうの段階では大分水も引いていたんですが、まだこれから予断を許さない状況であります。これからもさらに調査を引き続きやっていくということでありますけれども、この地域は被害の常習地帯だと思うんです。これまで被害を受けた場合に、県、あるいは国の対応として、どういった対応がなされてきたかということ、ひとつ、参考としてお聞せをいただければ。 27 ◯花田りんご果樹課長  水害に関する対応でございますけれども、まず、ごみがある場合、ごみを取っていただくのはもちろんですが、できることなら、一刻も早く、きれいな水で、泥がついているもの等を洗っていただきたいとお願いしています。と申しますのは、温度にもよりますけれども、汚れた水とかがついていますと、果実自体に傷があるとそこから病原菌が入って腐りやすいということがございます。ですので、まず、洗っていただく。それから、袋がかかっているものもございます。有袋栽培です。それについても、できるだけ水のかかったものは袋自体が汚れておりますので、袋を取っていただいて、まず、水洗いしていただくようにお願いしております。それから、リンゴ園に行きますと、早く腐ってくるものもございます。そういうものについても、適宜、取り省いていただいて、できるだけ腐りを広げないような対応をしていただきたいと。そしてまた、できるだけ水たまり等をなくしていただくように、いろんな部分で水をすくって排水をしていただくとか、そういうようなあたりを皆さんに臨時情報等を通してお願いしておりました。  以上です。 28 ◯川村委員  わかりました。いろんな対応が出てくると思いますが、被害の程度にもよると思うんですが、ぜひその辺の指導を徹底して、農家の方々がうまく乗り切っていけるような対策を講じていただきたいのと、最悪の場合は、国や県の支援も必要になる場合があると思います。そういった点も含めて、ぜひ対応をお願いしたいと思います。  以上で終わります。 29 ◯三橋委員長  ほかに質疑ありませんか。──藤川委員。 30 ◯藤川委員  2点について、ちょっとお伺いしたいことがあります。  一つは、県産農産物の販売動向でございますが、ホタテでございます。昨年は大変暑い夏で、我々も調査で現場でお聞きしながら、大変だったなと、大変なダメージだったんだなと強く感じました。そしてまた、県のほうでは大変な予算を組んでいただいています。これは皆様方に心から感謝を申し上げます。ただ、稚貝から販売できるまでの年数は3年ぐらいかかるやに聞いておりますが、今後、今までの販売先というんでしょうか、外国ではフランスとか、あとは国内に対しての取り引きとか販売の影響には心配がないのか、そしてまた専業でやっているホタテ生産者の方々の生活支援の施策はどうだったのか、それをちょっとお聞かせいただきたいと思います。  もう一つは、モニタリング調査の件でございますが、まさしくこの件が起きてから、皆様方には電光石火のごとく計画的に素早く動いていただいた。心から感謝申し上げますが、その中で、この品目が60品目となっております。これ以上の調査をすることになっているのか、それをちょっとお聞きしたい。そして、風評被害というのが心配でございまして、もし、安全確認が皆様方の強いお考えでしたら、今後、国内、国外に、どのようにアピールしていくのか、お聞かせいただきたい。それだけでございますので、よろしくお願いします。 31 ◯三橋委員長  藤川委員に申し上げます。一問一答でよろしくお願いしたいと思います。  まず、前段のホタテに関する答弁をお願いいたします。──山内水産振興課長。 32 ◯山内水産振興課長  まず、ホタテの被害の件でございます。湾内のホタテと海水を調べたところ、検出されずということで、ホタテガイについても安全だということで、当課のホームページに掲載しています。  以上です。 33 ◯宝多水産局長  ホタテガイの昨年のへい死の影響につきましては、昨年のホタテガイは、稚貝と1年たった新貝が被害中心だったものですけれども、1年後、どうなっているかといいますと、稚貝は新貝となっています。その水揚げが平年の3分の1程度ということで大きなダメージを受けているのは事実でございます。ということで、その分、販売が少ない、加工業者も大変なんですけれども、青森県はそうだけれども、国内全体を見ますと、ホタテガイというのは水産物の中でも単品では最も多い水揚げを誇るものでございまして、北海道を中心に国内、国外への供給量は十分満足しているものです。ただ、青森県だけを見ますと、生産者も加工業者も、今は耐えなければならないという状況です。しかし、先ほど部長から報告しましたとおり、ことしの稚貝が、順調にとれていますので、このまま推移しますと、来年の半成貝、新貝は平年並みに戻ると思われますので、あと半年強の辛抱だと思います。  それから、この間の漁家の生活支援等ですけれども、まずは我慢していただくんですけれども、春先に採苗器をつくる際に緊急雇用対策を使って、影響を受けた漁業者を雇用して採苗器づくりをしたり、各種いろいろやっていたところでございます。 34 ◯三橋委員長  それでは、ここでモニタリングに関する部分の質問にお答えください。──鈴木食の安全・安心推進課長。 35 ◯鈴木食の安全・安心推進課長  お答えいたします。  現在の調査対象約60品目を、今後、変える予定はないのかということでございますけれども、スタートした当初、約50品目で1,000件程度ということで進めてまいりました。その中で、いろいろ市町村の意見も伺いながら、また、現場の生産者からの声も聞きながら、品目をふやしてございます。例えば、青森であればカシスですとか、そういう特産品、あるいは委員の地元、八戸でございますと、食用菊ですとか、そういった品目を追加して、現在のところ、60品目になってございます。これにつきましては、今後とも、そういうふうな声があれば、県としても、もっと品目をふやすことにつきまして、全くやぶさかではございませんので、いろいろ声を聞きながら進めてまいりたいと考えてございます。  安全性に関するアピールでございますけれども、農産物については、週1回公表しておりますし、前回の委員会で御指摘ありました水産物については、検査結果が出次第、公表するということで、現在進めてございます。国内についてはそういった形で、いろいろな広報手段を使いながらアピールしているわけでございますけれども、委員からお話がございました国外の対応でございますけれども、特にリンゴなんかにつきましては、例えば台湾では、マスコミの方がいらっしゃったり、あるいは来月には──所管がちょっと違う部局になりますけれども、バイヤーの方がリンゴ関係本県に訪れていろいろ調査することになってございます。そういう機会をとらまえて、積極的にPRしていきたいと考えてございます。  以上です。 36 ◯藤川委員  今のお考え、聞かせていただきまして、心配していたよりはしっかりやっていただいておるということで安心いたしました。今後とも、どうぞ広く安全なことを訴えていただければと思います。  ホタテに関しても、我々、消費者も食べれないのじゃないかという心配がございましたが、来年も何とかいけるということをお聞きしまして安心しました。今後ともどうぞ、その方々に対しても、御支援をよろしくお願いして、御要望とかえさせていただきます。  ありがとうございました。 37 ◯三橋委員長  ほかに質疑はありませんか。──蛯沢委員。 38 ◯蛯沢委員  先般の9月15、16日の県内調査で、この出来秋ということで、一番、稲作の盛んな西北五を見させていただきまして、大変ありがとうございました。本当に津軽の美田はいいなと思いました。  私は飼料用米について、ずっと質問させていただいてきておるわけでございますが、あの津軽の美田というような場所におきましても、この出来秋になってきたら、目を疑うような田んぼもちらほら見えておりました。何か私の顔を見るような感じで、遠くから離れれば、私のしみも見えないということで、今まで、この時期になる前であれば、あの雑草等に気がつかなかったわけですけれども、この時期なものですから、あの美田の中にも何かしみ、あかがあるなと思いました。県では農家のために、この飼料用米が最高の制度じゃないかというように言われてきておるわけですけど、回りの方々からどのような言い方をされているかということで、私も何回かお話をさせていただきました。そういうことで、この出来秋になって、今でなければチェックできないことを質問させていただきます。  飼料用米は生産調整の達成に向けた取り組みの一環であるが、飼料自給率の向上のためにも今、注目をされているということでございます。平成22年度の作付面積は832ヘクタールとされていますが、平成23年度においては、申請時における面積、相当数伸びているというお話でございますし、また、取り組み者数を伺いたいと思います。 39 ◯成田農産園芸課長  今年度の面積と取り組み者数についてです。8月24日に国が公表しております7月末日現在の農業者戸別所得補償制度の加入状況によりますと、飼料用米の作付の計画面積は、昨年度の支払い実績の4.2倍となる3,494ヘクタールと、大幅に増加しております。また、取り組み者数については、農協等からの聞き取りによりますと、個人、それから集落営農などの集団も含めまして2,000を超える経営体が取り組んでいると見込まれます。  以上です。 40 ◯蛯沢委員  確かに約4倍強というぐらい伸びていると、この伸び率は異常だと思うし、また、農家の方にすれば、バラ色みたいな制度じゃないのかなと思って私も見ておりますが、実態はどうなのかということで、先般の視察のときに上小国の事務局長さんがおっしゃられていたのが、今、いろんな地域で私どもが説明を受けてきたことを如実に物語っておったなと。やはり最高の団地化したところで飼料用米をつくっている、隣地の方々にも迷惑もかからない、そして、できるだけ栽培管理をしている。同じ外ヶ浜地域には、はっきり捨てづくりとは言いませんが、捨てづくりみたいな感じで、うーんと、単収1俵もとれるのかなと、特にことしは豊作みたいな感じで言われている中で、そういう方もおると。これはいかがなものかというようなことも言っておられました。  そこで、私は、この時期なものですから、再度言わせてもらいますが、飼料用米については、栽培方法や肥培管理が不適切でつくり捨てと判断される場合には交付金は支払われないこと、また、当年産の出荷販売数量が当初契約数量の8割に満たないような場合はその理由を提出することになっているようです。そこで、交付金を適正に支払うに当たり、飼料用米が適正に栽培され、計画どおり出荷されているかチェックするべきではないか伺います。 41 ◯成田農産園芸課長  飼料用米に対する交付金ですけれども、これは明らかに作付や肥培管理が不適切な場合は交付されないことになっております。このため、市町村が共同で組織する各地の農業再生協議会では、作付や肥培管理などの栽培状況について、現地で確認しています。特に不適切な圃場があるとの情報があった場合は、県、東北農政局地域センター、それから農業団体を代表しまして農協中央会とも連携して現地調査を行い、必要に応じて、適正に栽培するよう、農家に直接指導してきたところです。いずれの場合でも、不適正な状況が改善されない場合は交付金は交付しないよう、地域農業再生協議会に対して指導しております。  また、出荷のほうですけれども、今年度、特に飼料用米の作付が大幅に増加したこともあり、大口の実需者へ出荷している生産者については、特に飼料用米が計画どおり生産、また、出荷されているかどうか、東北農政局地域センターとも連携して、その出荷先も含めて食糧法に基づく立入検査を行うことで計画しております。その場合は、出荷数量に関する帳簿とか書類等も確認して、適正に流通しているかについても検査していきたいと思っております。  以上です。 42 ◯蛯沢委員  課長さんから最高に頼もしい御回答をいただきまして、感謝申し上げたいと思います。  正直なところ、昨年に比較し、4倍強の作付面積になっていると。その収穫量は3,500ヘクタールに5トン掛ければ1万4,000トンだそうです。また、逆に4トンであれば1万1,200トンと推計されると。この量は、本来の目的である飼料自給率向上に相当貢献することになるわけでございますが、目的が飼料自給率なのか、水田対策になるのかわかりませんが、この目的どおりになって、そして、作付から生産、流通まで適切に行われ、農家にとっていい取り組みであり、また、成果が上がるような指導を私のほうから重ねてお願いを申し上げたいと思いますし、最後の出口のチェックも、何分、強力に推し進めてくださることを御要望という形でおさめたいと思います。何分、よろしくお願いします。 43 ◯三橋委員長  ほかに質疑はありせんか。  [「なし」と呼ぶ者あり]  ないようでありますから、これをもって審査を終わります。  以上をもちまして農林水産委員会を終わります。 ○閉 会  午前11時55分 Copyright © Aomori Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...