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  1. 青森県議会 2011-06-30
    平成23年第266回定例会(第7号)  本文 開催日: 2011-06-30


    取得元: 青森県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-08
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 ◯議長高樋 憲) ただいまより会議を開きます。  暑い折から、上着を脱いでもよいことといたします。    ──────────────────────       ◎ 議   長   報   告    ────────────────────── 2 ◯議長高樋 憲) 報告事項を申し上げます。  六月二十八日開催の懲罰特別委員会において正副委員長の互選を行った結果、委員長長尾忠行議員が、副委員長に森内之保留議員がそれぞれ当選した旨の報告がありましたので、御報告いたします。    ──────────────────────       ◎ 議   会   報   告    ────────────────────── 3 ◯議長高樋 憲) 議会報告として、第七号「原子力エネルギー対策特別委員会経過報告書」をお手元に配付してあります。    ──────────────────────       ◎ 懲罰特別委員会審査報告    ────────────────────── 4 ◯議長高樋 憲) 懲罰特別委員会委員長から委員会審査報告書が提出されましたので、お手元に配付してあります。    ────────────────────── 5 ◯議長高樋 憲) 相馬しょういち議員に対する懲罰の件を議題といたします。  地方自治法第百十七条の規定により、相馬しょういち議員を除斥いたします。    ──────────────────────       ◎ 懲罰特別委員長報告
       ────────────────────── 6 ◯議長高樋 憲) 本件について、委員長報告を求めます。  懲罰特別委員会委員長、三十九番長尾忠行議員登壇を求めます。──長尾議員。 7 ◯懲罰特別委員会委員長長尾忠行) 懲罰特別委員会審査経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る二十八日に委員十五人をもって設置され、同日及び二十九日の二日間にわたり、本会議より付託されました「相馬しょういち議員に対する懲罰の件」について審査をいたしました。  まず、審査の参考とするため、懲罰動議提出者である三橋一三委員議会運営委員会の副委員長である熊谷雄一委員及び懲罰動議対象者である相馬しょういち議員からそれぞれ提案理由対象者の主張などを聴取の上、質疑を行いました。  これを踏まえ、相馬議員に対する懲罰の可否などについて意見を伺ったところ、「相馬議員発言内容は明らかに通告外議題外の発言であり、議長から再三にわたり出された質疑変更命令制止命令に従わなかった。このことは、地方自治法第百二十九条の「議場の秩序維持」に違反するものである。また、相馬議員は、本人も認めているように、うわさに基づく発言を行うなど、同法第百三十二条の「言論の品位」を著しく傷つけたものである。したがって、本件は懲罰事案に該当し、出席停止一日が相当である」との意見、「相馬議員の質問を途中で遮った議事にも問題がある。発言内容は通告、議題の範囲内であって、関連をしたものであり、今後、議場での議論に影響することを考えれば、懲罰は行うべきではない」との意見、「相馬議員の姿勢にも同意できない部分があることは認めたいと思う。同時に、それを懲罰の対象にしてしまうことについては反対である」との意見があり、採決の結果、賛成多数により、本件は、地方自治法第百二十九条「議場の秩序維持」及び同法第百三十二条「言論の品位」に違反し、相馬しょういち議員に対し出席停止一日間の懲罰を科すべきものと認めると決定いたしました。  以上、審査経過並びに結果を申し上げ、報告を終わります。 8 ◯議長高樋 憲) これをもって懲罰特別委員会委員長報告を終わります。  ただいまの報告に対して質疑を行います。質疑はありませんか。  〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕 9 ◯議長高樋 憲) 質疑なしと認めます。  相馬しょういち議員に対する懲罰の件に対する討論でありますが、討論の通告がありませんので、討論なしと認めます。    ──────────────────────       ◎ 懲 罰 案 件 採 決    ────────────────────── 10 ◯議長高樋 憲) 相馬しょういち議員に対する懲罰の件を採決いたします。  本件に対する懲罰特別委員会委員長報告は、出席停止一日間の懲罰を科することであります。  本件は懲罰特別委員会委員長報告どおり決定することに賛成の方は御起立願います。  〔賛成者起立〕 11 ◯議長高樋 憲) 起立多数であります。よって、相馬しょういち議員出席停止一日間の懲罰を科することは可決されました。  相馬しょういち議員の除斥を解き、入場を求めます。    ──────────────────────       ◎ 懲   罰   宣   告    ────────────────────── 12 ◯議長高樋 憲) ただいまの議決に基づき、これより相馬しょういち議員懲罰の宣告を行います。  相馬しょういち議員出席停止一日間の懲罰を科します。  相馬しょういち議員の退場を求めます。    ──────────────────────       ◎ 常任委員会審査報告    ────────────────────── 13 ◯議長高樋 憲) 各常任委員長から委員会審査報告書が提出されましたので、お手元に配付してあります。    ──────────────────────       ◎ 各常任委員長報告    ────────────────────── 14 ◯議長高樋 憲) 議案第一号から議案第十二号までを一括議題とし、各委員長報告を行います。  総務企画委員会委員長、四十一番滝沢求議員登壇を求めます。──滝沢議員。 15 ◯総務企画委員会委員長(滝沢 求) 総務企画委員会審査経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る二十八日開催し、本会議より付託されました議案六件について審査の結果、議案第一号中所管分議案第四号から議案第六号、議案第十号中所管分及び議案第十一号についてはいずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  「青森県東日本大震災復興基金条例案について、全国各地から寄せられた寄附金基金として積み立てする理由を伺いたい」との質疑に対し、「このたびの東日本大震災に際し本県に寄せられた寄附金については、今後、震災からの復興を図るために有効に活用していくことが、寄附をした方々の趣旨にこたえるものであると考える。このため、寄附金とほかの財源を明確に区分、管理し、寄附金がどのように活用されたのかをわかりやすく寄附者を初め県民に示すことが重要であると考え、基金を設置し、管理することとした。また、今後本県への寄附を考えている方にとっても、寄附金が震災からの復興に活用されていることをわかりやすく示すことが重要であると考える」との答弁がございました。  このほか 一つ地方税法の改正の概要について 一つ私立学校被災幼児生徒授業料等減免事業費補助について 等の質疑があり、それぞれ答弁がございました。  以上、審査概要を申し上げ、報告を終わります。 16 ◯議長高樋 憲) 環境厚生委員会委員長、三十八番越前陽悦議員登壇を求めます。──越前議員。 17 ◯環境厚生委員会委員長越前陽悦) 環境厚生委員会審査経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る二十八日開催し、本会議より付託されました議案第一号「平成二十三年度青森県一般会計補正予算(第二号)案」中所管分について審査の結果、多数をもって原案のとおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  まず、「災害救助法が適用された八戸市とおいらせ町の被災者に対してどのような救助が実施されたのか伺いたい」との質疑に対し、「両市町では、災害救助法に基づき、避難所の設置、炊き出しその他による食品の給与、被服、寝具その他生活必需品の給与、学用品の給与等の救助を実施しており、また、県においても、支援物資の提供や、精神科医保健師等現地派遣を通じて、避難生活をしている被災者健康相談等を実施したところである」との答弁がありました。  次に、「原子力防災対策検討委員会はいつまでに検討結果をまとめるのか伺いたい」との質疑に対し、「七月に第一回の検討委員会を開催し、その後、定期的に防災対策上の課題等について検討を行い、年度末までに県地域防災計画原子力編)に反映させるべき事項の取りまとめ、マニュアルの作成等を行いたいと考えている」との答弁がありました。  このほか 一つ東日本大震災において被災した社会福祉施設等の内訳について 等の質疑があり、それぞれ答弁がありました。  以上、審査概要を申し上げ、報告を終わります。 18 ◯議長高樋 憲) 農林水産委員会委員長、二十六番三橋一三議員登壇を求めます。──三橋議員。 19 ◯農林水産委員会委員長三橋一三) 農林水産委員会審査経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る二十八日開催し、本会議より付託されました議案二件について審査の結果、いずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  まず、「津波により流出した漂流物堆積物により機能が低下した漁場回復のための沿岸漁場復旧対策支援事業実施予定について伺いたい」との質疑に対し、「県では、三沢市から階上町にかけての沿岸漁場で、操業の支障となることが懸念される瓦れきやごみ、さらには沈没した漁船などの状況について、超音波探査機や潜水による調査を七月から八月にかけて行うこととしている。調査の結果をもとに、支障物撤去作業に速やかに取り組んでいく」との答弁がありました。  次に、「農林水産物安全・安心モニタリング調査事業では農林水産物約千件を調査することとしているが、調査結果を県民、消費者にどのような方法で公表するのか伺いたい」との質疑に対し、「調査の結果は県のホームページ等で定期的に公表し、県産農林水産物安全性をアピールすることで、消費者の不安を払拭し、信頼の維持・確保を図ることとしている。仮に精密検査暫定規制値を超えた場合、生産・出荷団体等に対し出荷の自粛を求めるとともに、食品の安全性を確保する観点から、速やかに報道機関へ情報提供する」との答弁がありました。  このほか 一つ被災家畜円滑処理促進事業の内容とねらいについて 一つ東日本大震災により被災した海岸防災林被害状況と今後の復旧計画について 等の質疑があり、それぞれ答弁がありました。  以上、審査概要を申し上げ、報告を終わります。 20 ◯議長高樋 憲) 商工労働観光エネルギー委員会委員長、四十番阿部広悦議員登壇を求めます。──阿部議員。 21 ◯商工労働観光エネルギー委員会委員長阿部広悦) 商工労働観光エネルギー委員会審査経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る二十八日開催し、本会議より付託されました議案三件について審査の結果、いずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  「経営安定化サポート資金災害復旧枠融資実績について伺いたい」との質疑に対し、「今回の東日本大震災で被害を受けている県内中小企業への金融支援策として、経営安定化サポート資金において災害復旧枠を実施している。これは、事業用資産に直接被害を受けた事業者に対し、県と市町村が協調し、全額保証料及び利子補給を実施することで元本のみの返済とする制度で、今年度の利用実績は、六月二十四日までで三百八件、約九十億七千四百万円となっている。六月に入り、それまで復旧対応に追われていた被災中小企業設備投資資金の再調達に動き出したものと見られる実績が急増したところであり、県としては、このような資金需要に対応できるよう、今回、当該資金枠を百億円から二百億円へ増額するものである」との答弁がありました。  このほか 一つ中小企業等グループ施設等復旧整備事業費補助金に係る復興事業計画公募状況について 一つ経営安定化サポート資金経営安定枠融資実績等について 一つふるさと雇用再生特別対策事業及び緊急雇用創出対策事業における雇用対策の内容について 一つ災害復興支援誘客促事業の内容について 等の質疑があり、それぞれ答弁がありました。  以上、審査概要を申し上げ、報告を終わります。 22 ◯議長高樋 憲) 文教公安委員会委員長、三十番工藤兼光議員登壇を求めます。──工藤議員。 23 ◯文教公安委員会委員長工藤兼光) 文教公安委員会審査経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る二十八日開催し、本会議より付託されました議案二件について審査の結果、いずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  まず、「高等学校授業料減免事業等臨時特例基金条例改正内容について伺いたい」との質疑に対し、「東日本大震災により就学等が困難となった幼児児童生徒就学支援等を行うため、国は平成二十三年度第一次補正予算被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金を計上したところである。本県では、青森県高等学校授業料減免事業等臨時特例基金当該交付金を積み立て、被災した幼児児童生徒支援等経費等の財源に充てることができるよう条例改正を行うものである」との答弁がありました。  次に、「自発式信号機整備状況とそのシステム概要について伺いたい」との質疑に対し、「停電時にも自動的に点灯、作動する信号機としては、ディーゼルエンジンによるものとリチウムイオン電池によるものとがあり、主要信号交差点に合計五十二台配備している。ディーゼルエンジンによるものは四十二台で、約二十四時間の稼働ができ、軽油の補給により連続稼働することができる。また、リチウムイオン電池によるものは平成二十二年度に十台配備しており、約二、三時間稼働することができる」との答弁がありました。  以上、審査概要を申し上げ、報告を終わります。 24 ◯議長高樋 憲) 建設委員会委員長、三十七番清水悦郎議員登壇を求めます。──清水議員。 25 ◯建設委員会委員長清水悦郎) 建設委員会審査経過並びに結果について御報告申し上げます。  当委員会は、去る二十八日開催し、本会議より付託されました議案三件について審査の結果、いずれも満場一致をもって原案どおり可決いたしました。  以下、審査の過程における質疑の主なるものについて、その概要を申し上げます。  「八戸港の災害復旧事業について災害査定が終了したと聞いたが、その状況について伺いたい」との質疑に対し、「八戸港の港湾施設被災箇所で今回国の査定を受けた施設については、津波によって海底が洗掘され、先端部が倒壊した白銀北防波堤など計三十七カ所、約二十五億百万円の申請に対して、六月十三日から十七日の実地査定の結果、三十三カ所、約二十三億二千三百万円が決定され、採択率約九三%となっている」との答弁がありました。  このほか、「災害査定が終了したことを受けて、今後の災害復旧事業発注見通しについて伺いたい」との質疑に対し、「災害復旧事業は原則として三年間で実施することとなっているが、今回の地震、津波による被災施設復旧において、県としては迅速な港湾機能復旧が必要と判断しており、国からも早期着工の内諾を得ている。このことから、今回災害査定で決定された施設については、迅速な復旧のため、できる限り早期の発注を目指す」との答弁がありました。  以上、審査概要を申し上げ、報告を終わります。 26 ◯議長高樋 憲) 以上をもって各常任委員長報告を終わります。  ただいまの報告に対して質疑を行います。質疑はありませんか。  〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕 27 ◯議長高樋 憲) 質疑なしと認めます。    ──────────────────────       ◎ 討           論    ──────────────────────
    28 ◯議長高樋 憲) これより討論を行います。  討論は、議題外にわたらないよう簡明にお願いいたします。  一部反対討論、四十七番諏訪益議員登壇を許可いたします。──諏訪議員。 29 ◯四十七番(諏訪益一) 日本共産党諏訪益一です。  議案に対する一部反対討論を行います。  議案三件に反対し、九件に賛成します。  反対理由を述べます。  議案第一号「平成二十三年度青森県一般会計補正予算(第二号)案」について。  この中に原子力防災対策検討委員会運営費が計上され、本県の原子力防災対策の強化、見直しを検討するというものです。これで、原子力安全対策検証委員会と二つの委員会が設置され、過酷事故の防止や、起きた場合の対策防護区域避難所被曝医療モニタリングなど、原子力防災対策を強化したいとの説明がされています。  しかし、この間の一連の動向を見ると、これら二つの組織の限界が見え隠れし、知事の総合判断を含めて厳しく問われるものとなっています。  地震による原子力災害が発生して三カ月半が過ぎ、今なお収束しない深刻な事態が続いています。  そういう中にあって、この間、幾つかの動きがありました。六月八日には、三村知事が、国家戦略としての核燃料サイクルの推進について海江田経産大臣と確認を行っています。六月十六日、国、事業者は、議員に対する説明会で、本県のそれぞれの施設安全対策がとられ、妥当である旨の説明を行いました。六月十八日、海江田経産大臣は、三月三十日の指示、六月七日の追加指示による安全対策が適切に実施されていると確認したとして、原子力発電所の再起動をぜひお願いしたいとの談話を発表し、昨日、特別委員会において、再起動への理解を求めてきました。  ここで問題になるのは、一方で検討委員会検証委員会を立ち上げ、他方で、核燃料サイクル推進を迫り、安全対策はとられたとして原発の再起動の動きが出てくる。この関係をどう見るのか。この間の知事、関係部局長の言動を見ると、検討委員会検証委員会の最終的結論と原発の再起動は必ずしもリンクしないという意向です。私たちはその立場を容認することはできません。  日本共産党の志位委員長は、六月二十三日、枝野官房長官と会談し、定期点検などで停止中の原発について政府が安全宣言を行って地元自治体に再稼働を要請したことを批判、菅総理あてに要請の撤回を求める申し入れを行いました。その趣旨は、今回の安全宣言は、国際原子力機関へ報告した教訓に照らしても、そのごく一部分に手をつけたものにすぎず、地震への対策強化も住民の避難対策も全くとられていない。水素爆発防止対策にしても、炉心損傷で水素が発生しそうになったら原子炉建屋に穴をあけるドリルを備えておくというこそくなものである。福島原発の収束も始末もできない政府がどうして他の原発が安全などと言えるのか厳しく問われなければならないと強調しています。  日本共産党は、スリーマイル、チェルノブイリ、福島の三大過酷事故から導き出されるべき方向は、期限を定めて核燃、原発から撤退し、自然エネルギーと低エネルギー社会への大胆な転換を図る以外になく、それは十分可能だということ、なお、核燃、原発からの撤退後も、人類の未来を長い視野で展望し、原子力の平和利用に向けた基礎的な研究は継続・発展させるべきという立場です。  以上、総合的に判断すれば、国も事業者も三村県政もあくまでも核燃・原発推進の立場に変わりはなく、二つの組織の検討・検証作業もそれを前提にしたものにならざるを得ません。  また、原子力防災対策の強化についてこれから検討を始めようとしているときに、核燃料サイクルの推進、原発の再稼働へと動き出し、新たな安全神話を広げ、そして、それを食いとめる力を持たない検討委員会の性格と限界を指摘しておきたいと思います。  議案第五号、職員の退職手当に関する条例の一部改正ですが、十年経過して高校等の職員に転勤する際、百万円の退職金を受け取り、そこからさらに本庁の職員に戻る際に百万円の退職金を受け取る。定年退職時には、退職金から、既に受け取った二百万円を差し引き、同時に、二回の退職金を受け取った日からの利息分を差し引くというものです。  問題にしたいのは、途中二回の退職金を断る権利が付与されていない制度になっているという点は疑問が残ります。  最後に、議案第十二号「青森県副知事の選任の件」です。  提案されているお二人の人物評価からすれば百点満点です。しかし、知事の核燃・原発推進政策や米軍基地の容認など、国策に追従し続けてきた姿勢を補佐するものとならざるを得ず、三村県政の転換を主張している我が党としては、本議案は賛成しかねます。  このたび、蝦名副知事におかれましては退任されるとのことであります。長いこと、重い荷物を背負うがごとく県政運営に当たられてきました。政策上のことは別にして、その御労苦に心からの謝意をあらわしておきたいと思います。  以上、一部反対討論といたします。 30 ◯議長高樋 憲) 賛成討論、十七番小桧山吉紀議員登壇を許可いたします。──小桧山議員。 31 ◯十七番(小桧山吉紀) こんにちは。自由民主党の小桧山吉紀でございます。  賛成討論を行います。  本定例会に提出され、本日採決に付されますのは、議案第一号から議案第三号まで及び追加提案された議案第十号の予算案四件、議案第四号から議案第九号まで及び追加提案された議案第十一号の条例案七件、議案第十二号の単行議案一件、合わせて十二件すべてに賛成、同意するものであります。  さて、今定例会は、三村知事の三期目がスタートして初めての議会でありました。三村知事が初当選を果たした八年前においては、本県の経済を取り巻く環境は大変厳しく、県財政とともに一刻も早く立て直さなければならない状況に直面しておりました。  このため、知事は、果敢に行財政改革を行い、身の丈に合った歳出規模への転換を図った結果、元金ベースでのプライマリーバランスの黒字化達成、また、職員数の適正化等、行財政基盤の確立のための改革を断行されました。  一方で、地域資源を生かした攻めの農林水産業の推進、環境・エネルギー産業の創出、喫緊の課題である医師確保に向けた諸施策、原子力施設安全対策の徹底や県民の安全・安心に向けた取り組み等、自主自立の青森県づくりに向けた歩みを着実に進めてきました。  また、本年三月十一日に発生した東日本大震災における対応についても、復旧に向けて、知事の陣頭指揮のもと、職員が一丸となって、住民の声を踏まえた災害復旧事業、災害援護資金の貸し付け、中小企業者等が経営再建を図るための利子補給などの各種経費の予算補正、さらに、各種申請に係る手数料を不徴収するための条例制定などを専決処分するなど、まさにスピード感で対応した結果、着実に復興に向かって前進しているところであります。  さらに、今定例会に提案された議案第一号から議案第三号及び議案第十号の補正予算案の内容についても、被災地における復興はもちろんのこと、二次災害などに苦しんでいる各種事業者の声をきめ細やかに反映させたものとなっており、これらの取り組みを実施することにより、復興に向けた動きが大きく加速していくものと確信しております。  さきの知事選においての圧勝は、震災からの復興に向け全力を傾注してこられた三村知事の真摯な姿勢と取り組みが県民の皆様に高く評価されたことによるものであり、他候補を圧倒し、参ったとまで言わしめた結果につながったと確信する次第であり、改めてお祝いを申し上げるものです。  依然として厳しい社会経済情勢の中、すぐに好転する材料は見つかりませんが、これからの四年間は、施策の選択と集中の視点を大切にしつつ、今まで以上に柔軟に、かつスピード感を持って、青森県の震災からの復興とステップアップに向けて全力で取り組まれることをお願いするものです。  県民の命と暮らしを守るという強い覚悟のもと、ぶれることのない政策実行とより暮らしやすい地域づくりを実現するため、我々自民党県議団もともに汗を流してまいりたいと思います。  次に、議案第十二号「青森県副知事の選任の件」について申し上げます。  青山副知事におかれましては、よき女房役として三村知事を補佐してこられましたが、これまで発揮されてきた確かな行政手腕を引き続き県政の推進に生かしていただきたい。  また、新たな副知事として提案された佐々木氏におかれては、行政経験豊かであり、県行政の実務にも精通していることから、いずれも適任であると考えます。  次に、提出議案知事説明要旨、オーダーメード型貸し工場の活用状況について申し上げます。  本件につきましては、三月議会でも十分議論され、今回、合弁会社設立のめどが立ち、貸し工場の利用企業として経営基盤の安定化や営業力強化が図られることの判断に至ったとのことであります。  当該工場につきましては、高度な設備と大手企業も認める技術があり、それを支える技術者がいるとのことですが、引き続きこの工場で技術が受け継がれ、技術者の雇用が確保されたことは、本県における産業の基盤となり、地域経済の発展に貢献していくことが大いに期待されます。  これまでの議論の中で、利用企業の経営基盤安定化のめどがついたこと、リース料の計画的徴収により県民負担を生じさせないよう全力で取り組むとした県当局の答弁を踏まえるとともに、金利負担をこれ以上膨らませることのないためにも、早期に二十億七千万円の金融機関への返済を実行すべきであり、正式なリース契約を締結し、しっかり事業の安定化につなげていくべきと考えます。  今回の県の判断を支持するとともに、今後とも関係者が一丸となって取り組み、最終的に県民負担の発生が回避されることを改めて強く期待するものです。  最後に、本日をもって退任される蝦名副知事におかれましては、御苦労さまでした。平成十五年八月の就任以来、女房役として三村県政を支え、時には知事の姿がかすんでしまうようなかかあ天下の女房として、時にはつつましい女房として、厳しい行財政環境にあっても、県勢発展のためのさまざまな施策推進に御尽力をしていただきましたことに感謝申し上げます。  特に、原子力関係では、安全なくして原子力なしという知事の方針のもと、県職員時代からの豊富な経験と卓越した行政手腕で、よき姉さん女房として知事を補佐してきたことに対し、心から敬意を表するものです。  よく、することがなくなった途端体調を崩すという話を聞きます。今後とも、御健康にはくれぐれも御留意をなされて、折に触れて県政に対し御指導、御鞭撻を賜りますようよろしくお願いを申し上げ、私の賛成討論を終わります。 32 ◯議長高樋 憲) これをもって討論を終わります。    ──────────────────────       ◎ 議   案   採   決    ────────────────────── 33 ◯議長高樋 憲) これより議案の採決をいたします。  議案第十二号「青森県副知事の選任の件」、本件に同意することに賛成の方は御起立願います。  〔賛成者起立〕 34 ◯議長高樋 憲) 起立多数であります。よって、本件は同意されました。  議案第一号及び議案第五号、以上二件は所管委員長報告どおり原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 35 ◯議長高樋 憲) 起立多数であります。よって、原案は可決されました。  議案第二号から議案第四号まで及び議案第六号から議案第十一号まで、以上九件は所管委員長報告どおり原案に賛成の方は御起立願います。  〔賛成者起立〕 36 ◯議長高樋 憲) 起立総員であります。よって、原案は可決されました。 37 ◯議長高樋 憲) 次に、お諮りいたします。委員会審査報告書中、特定付託案件について閉会中の継続審査の申し出があります。これを継続審査に付することに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 38 ◯議長高樋 憲) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。    ──────────────────────       ◎ 発  議  案  上  程    ────────────────────── 39 ◯議長高樋 憲) 発議案が提出されましたので、お手元に配付してあります。  発議第二号を議題といたします。    ──────────────────────       ◎ 発  議  案  採  決    ────────────────────── 40 ◯議長高樋 憲) お諮りいたします。発議第二号は、提案理由説明、質疑委員会付託及び討論はいずれも省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 41 ◯議長高樋 憲) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  発議第二号を採決いたします。  発議第二号「平成二十三年度第二次補正予算の早期編成を求める意見書案」、本件の原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 42 ◯議長高樋 憲) 起立総員であります。よって、原案は可決されました。  なお、意見書の取り扱いについては本職に御一任願います。    ──────────────────────       ◎ 臨時の協議又は調整を行うための場の設置    ────────────────────── 43 ◯議長高樋 憲) 次に、臨時の協議又は調整を行うための場の設置の件を議題といたします。  会議規則第百二十二条第二項に基づく臨時の協議又は調整を行うための場について、お手元に配付のとおり議会改革検討委員会を設置することに賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 44 ◯議長高樋 憲) 起立総員であります。よって、さよう決定いたしました。    ────────────────────── 45 ◯議長高樋 憲) 以上をもって議事は全部終了いたしました。    ──────────────────────       ◎ 退 任 あ い さ つ    ────────────────────── 46 ◯議長高樋 憲) 次に、六月三十日をもって退任されます蝦名武副知事のあいさつがあります。──蝦名副知事。 47 ◯副知事(蝦名 武) このような機会を与えてくださいました高樋議長に心から御礼申し上げます。  三村知事に副知事にしていただき、心から感謝を申し上げたいと思います。この感謝にこたえるために、私の全力を注いでこの八年間を過ごしてまいりました。  八年間の思い出はさまざまありますけれども、ITERの誘致で六ヶ所村がフランスのカダラッシュに負けたことは大変悔しい思いをいたしました。しかし、今、ブロードアプローチとして六ヶ所村に施設整備されています。先般、本島ITER機構長が来られ、カダラッシュの実験炉の次の実証炉は六ヶ所村しかないと明言されました。ITER誘致に取り組んできた者として、将来に夢を残すことができたのではないかと考えております。  次に、原子力政策、核燃料サイクル政策については真っ正面から取り組んでまいりました。安全なくして原子力なし、これは三村知事の言葉でございまして、私どもはそれに従って原子力政策を事務的に進めてまいりました。  私は、先般、女川の東北電力の原子力発電所を見てきまして、これからは、安全文化なくして原子力なしということが大事なのではないかと考えております。十四・八メートルの高いところに発電所をつくったのは、国や県から言われたわけではありません。万が一に備えてみずからの判断で行ったものであります。事業者の安全文化の大切さがこれでわかると思います。  県として、電気事業者に安全文化育成部をつくらせ、どのような安全文化に基づいて会社運営あるいは原子力運営をしているのか常にチェックしていくことが大切ではないかと考えます。  クリスタルバレイ構想につきましては、議員の皆様からさまざまな御批判をいただきました。真摯に受けとめさせていただきます。  その他さまざまありますけれども、今回、子供たちの防災教育についての話題がこの議会でなされました。防災教育は本当に大事だと思います。
     昭和五十八年の日本海中部地震において二つ経験しました。  一つは、私は、小さい子供が──三歳の子供がおりましたので、家内に、強い地震が来たときには、まず火を消す、玄関のドアをあける、そしてトイレに隠れると。なぜトイレに隠れるかといいますと、トイレは狭いところに四本の柱がありますから、うちが倒壊してもトイレだけは倒壊しないということであります。これについて、地震の後、家内に聞いてみましたところ、そのとおり実行していた。火を消す、玄関の戸をあける、トイレに隠れる、これを実行していました。  それから、もう一つあるのであります。日本海中部地震で、釣りに行った多くの方々が津波にのまれて亡くなられました。ただし、一人だけ助かった方がいるのであります。その方は、唯一、アイスボックスを肩からかけて逃げたのであります。このアイスボックスが浮き輪の役割を果たして、彼は、その津波で行ったり来たりしながら──十三湖を行ったり来たりしながら、まあ十回くらい行ったという話でありますけれども、津波がおさまった後に無事に助かりました。その機転というか、非常に大事なことだと思います。  今回の津波においても、九死に一生を得て助かった方々がいると思います。ぜひ、その方々の事例を集めて、子供たちの教育に使わせていただいて、そして家庭の中で議論していけば、助かる命が多くなるのではないかということを感じた次第であります。  それから、田辺総務部長は、いち早く、青森県はもちろんでありますけれども、岩手県、宮城県に何回も足を運んで災害の現状を確認し、そして、青森県に帰ってきて、素早い対策を次から次へとこなしてくれました。心から感謝したいと思います。  また、一瀬健康福祉部長においては、医師確保などに大変な力を発揮されました。この場をかりて、両部長に心から感謝申し上げたいと思います。  最後に、副知事を去るに当たって職員の皆さんに残しておきたい言葉があります。  西郷隆盛の言葉に、一人の志が天下の大道に通ずるというものがあります。これは、私利私欲のない、国民や県民のためになる志の高いものであれば、少しずつ賛成者があらわれ、その志が天下を動かすことになるというものであります。  職員の皆さん、国を動かす、あるいは県全体を動かす気概で、失敗を恐れず、果敢に挑戦をし続けてください。  二期八年間にわたり副知事をやってこられましたのは、三村知事の温かい御指導と、部局長、県職員の皆様、さらに議員の皆様の御支援があったればこそであり、心から感謝申し上げます。  結びに、三村県政のますますの御発展と議員の皆様のなお一層の御活躍をお祈りいたしまして、退任のあいさつといたします。  本当にありがとうございました。    ──────────────────────       ◎ 閉 会 あ い さ つ    ────────────────────── 48 ◯議長高樋 憲) 知事のごあいさつがあります。──知事。 49 ◯知事(三村申吾) 県議会第二百六十六回定例会の閉会に当たり、一言ごあいさつを申し上げます。  今回の議会におきましては、去る六月十六日開会以来、本日まで十五日間にわたり、本議会に提案いたしました平成二十三年度青森県一般会計補正予算案など十二件の議案につきまして慎重な御審議をいただき、それぞれ原案どおり御議決並びに御同意をいただき、まことにありがとうございました。  その執行に当たりましては、審議の過程において議員各位からいただきました御意見を十分尊重し、最善の効果をおさめるよう誠意を持って努力していきたいと思いますので、何とぞ一層の御協力をお願い申し上げます。  また、オーダーメード型貸し工場につきましては、これまでの御議論を真摯に受けとめ、県民負担が生じないよう最大限の努力をしてまいります。  ここで、一言申し上げます。  蝦名副知事には、就任以来、豊富な行政経験を生かされ、私をサポートし、自主自立の青森県づくり、そして、ふるさと青森県の再生・新生の実現に向け、御尽力をいただきました。これまでの御労苦に心から感謝申し上げますとともに、今後の御活躍に期待をいたしております。  以上、閉会のごあいさつといたします。ありがとうございました。 50 ◯議長高樋 憲) これをもって第二百六十六回定例会を閉会いたします。 午後一時五十八分閉会 Copyright © Aomori Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...